令和 7年建設常任委員会
2月27日
○議事日程  

建設常任委員会会議録
〇日時
令和7年(2025年)2月27日(木) 9時30分開会 23時23分閉会(会議時間11時間39分)
〇場所
議会全員協議会室
〇出席委員
中里委員長、保坂副委員長、高野、くりはら、森、松中、大石の各委員
〇理事者側出席者
田邊公的不動産活用課担当課長、服部まちづくり計画部担当部長、林まちづくり計画部担当部長、田嶋まちづくり計画部次長、永井まちづくり計画部次長兼市街地整備課担当課長兼都市計画課担当課長、山村市街地整備課担当課長、石塚市街地整備課担当課長、奥山深沢地域整備課担当課長、吉本深沢地域整備課担当課長、村上土地利用政策課長、大江都市計画課担当課長、古賀都市景観部長、野中都市景観部次長兼開発審査課長、田中(新)都市景観部次長兼みどり公園課長、池田都市調整課長、若林都市景観課長、平井建築指導課担当課長、須山建築指導課担当課長、森(明)都市整備部長、?橋(謙)都市整備部次長兼都市整備総務課長、杉浦都市整備部次長兼下水道河川課長、伊藤(元)道水路管理課長、下澤道水路調査課長、秋山道路課長、岩?下水道経営課長、太田農水課担当課長兼農業委員会事務局長、菊池農水課担当課長、小田切作業センター所長、森田浄化センター所長、鈴木(康)教育文化財部次長兼学校施設課長、竹ノ谷予防課長
〇陳情趣旨説明者
姉川彰、寺田浩彦、井上喬夫
〇議会事務局出席者
岩原議事調査課長、田中担当書記
〇本日審査した案件
1 報告事項
(1)深沢地域整備事業の取組状況について
(2)土地利用調整制度の見直しに係る条例改正の取組状況について
2 議案第89号令和7年度鎌倉市一般会計予算のうちまちづくり計画部所管部分
3 議案第90号令和7年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計予算
4 陳情第62号新市庁舎建設の是非を決めることを求める陳情
5 陳情第68号北鎌倉駅北口新設についての陳情
6 陳情第70号北鎌倉駅周辺渋滞問題に関する陳情
7 陳情第71号自転車政策の早急な導入に対する陳情
8 陳情第72号鎌倉山からJR鎌倉駅へ接続するバス便の新設に関する陳情
9 議案第77号鎌倉市手数料条例の一部を改正する条例の制定について
10 議案第78号鎌倉市建築基準条例の一部を改正する条例の制定について
11 報告事項
(1)歴史的風致維持向上計画第2期計画の策定に向けた取組状況について
12 議案第89号令和7年度鎌倉市一般会計予算のうち都市景観部所管部分
13 陳情第58号材木座1丁目955番3、957番1共同住宅建設計画についての陳情
14 議案第65号特定事業契約の変更について
15 議案第71号鎌倉市営住宅明渡等請求訴訟の提起について
16 報告事項
(1)北鎌倉隧道安全対策について
(2)城廻市有地擁壁補強工事について
(3)鎌倉市立第一中学校通学路法面整備工事について
(4)地域農業経営基盤強化促進計画の策定について
(5)損害賠償等請求事件について
17 議案第89号令和7年度鎌倉市一般会計予算のうち都市整備部及び農業委員会所管部分
18 陳情第64号鎌倉漁業支援施設整備計画の見直しを求める陳情書
19 陳情第66号鎌倉漁業支援施設整備計画の見直しを求める陳情
20 陳情第67号坂ノ下漁業支援施設計画の抜本的な見直しを求める陳情
21 議案第88号令和6年度鎌倉市下水道事業会計補正予算(第4号)
22 報告事項
(1)公共下水道(汚水)改築工事西部圧送管について
23 議案第95号令和7年度鎌倉市下水道事業会計予算
24 その他
(1)継続審査案件について
(2)次回委員会の開催について
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
○中里委員長  おはようございます。建設常任委員会を開会いたします。
 まず初めに、会議録署名委員の指名を行います。委員会条例第24条第1項の規定により、本日の会議録署名委員を指名いたします。くりはらえりこ委員にお願いいたします。
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
○中里委員長  次に、本日の審査日程について確認をいたします。
 まず、委員会運営についてです。令和6年5月29日開催の議会運営委員会において、委員会を開催する際は、暫定的な取扱いとして、常時、窓及び扉を開放した状態で審査を行うこと。ただし、窓の開放については気候などを考慮し、休憩中にとどめるなど、適宜行うとともに、併せて空気清浄機を設置すること。執行部、事務局職員及び請願・陳情の趣旨説明者の発言は、着席したまま行うことが確認されております。
 以上のとおり実施することで確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 次に、新年度議案に係る予備審査について申し上げます。
 本日の審査中、新年度議案に係る予備審査に当たっては、令和6年1月30日付の申合せにより、「一委員の質疑が30分以上続いているときは、委員長から注意を促すこと」とされておりますので、御確認いただくとともに、効率的な委員会運営に御協力をお願いいたします。
 以上を確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 次に、一括議題について。日程第18「陳情第64号鎌倉漁業支援施設整備計画の見直しを求める陳情書」、日程第19「陳情第66号鎌倉漁業支援施設整備計画の見直しを求める陳情」及び日程第20「陳情第67号坂ノ下漁業支援施設計画の抜本的な見直しを求める陳情」については、関連する議題であることから、一括議題としたいと考えております。
 いずれの陳情提出者からも趣旨説明を行いたい旨の申出がございませんでしたので、原局から一括して説明の聴取、質疑の有無の確認を一括して行った後、各陳情について委員間討議の確認、その後、意見開陳及び取扱いの協議を行うことでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 次に、陳情提出者の趣旨説明について、事務局よりお願いいたします。
 
○事務局  陳情提出者の趣旨説明についてでございますが、日程第4「陳情第62号新市庁舎建設の是非を決めることを求める陳情」、日程第5「陳情第68号北鎌倉駅北口新設についての陳情」、日程第6「陳情第70号北鎌倉駅周辺渋滞問題に関する陳情」、日程第7「陳情第71号自転車政策の早急な導入に対する陳情」、日程第8「陳情第72号鎌倉山からJR鎌倉駅へ接続するバス便の新設に関する陳情」及び日程第13「陳情第58号材木座1丁目955番3、957番1共同住宅建設計画についての陳情」については、陳情提出者から趣旨説明を行いたい旨の申出があることから、議会基本条例第6条第6項の規定に基づき、説明を聴取することを御報告いたします。
 
○中里委員長  以上、確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 次に、陳情に係る資料について、事務局よりお願いいたします。
 
○事務局  陳情に係る資料についてでございますが、日程第13「陳情第58号材木座1丁目955番3、957番1共同住宅建設計画についての陳情」については、陳情提出者から資料の提出があり、事前に会議システムに配信していることを御報告いたします。御確認をお願いいたします。
 
○中里委員長  確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 次に、議案に関連する報告事項の送付意見について。令和5年5月22日付の議会運営委員会からの答申において、議案に関連する報告事項について、委員会で全会一致で決定したときは、議案の付託先の委員会へ意見を送付できることとされております。
 本日の日程第16報告事項(2)「城廻市有地擁壁補強工事について」は、総務常任委員会で審査予定の「議案第63号工事請負契約の締結について」に、報告事項(3)「鎌倉市立第一中学校通学路法面整備工事について」は、総務常任委員会で審査予定の「議案第64号工事請負契約の変更について」にそれぞれ関連する報告事項であることから、報告を聴取した後、送付意見の有無を確認し、意見が一致したときは総務常任委員会へ意見を送付することとしてよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認をいたしました。
 関係課、所管外職員の入室について、事務局よりお願いします。
 
○事務局  日程第1報告事項(2)「土地利用調整制度の見直しに係る条例改正の取組状況について」は、関係課職員として、土地調整課職員が、日程第9「議案第77号鎌倉市手数料条例の一部を改正する条例の制定について」は、所管外職員として、消防本部予防課職員が、日程第16報告事項(2)「城廻市有地擁壁補強工事について」は所管外職員として、公的不動産活用課職員が、日程第16報告事項(3)「鎌倉市立第一中学校通学路法面整備工事について」は、所管外職員として、学校施設課職員が出席することでよろしいか、御協議、御確認をお願いいたします。
 
○中里委員長  以上、確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 
○くりはら委員  資料の追加をお願いします。北鎌倉随道の安全対策について、資料4の平面図に凡例を記載したものと、それから小型自動車通行案、救急車通行案、歩行者のみ通行案、それぞれの断面に対して、埋設されている水道管の位置が分かる断面図、それから、小型自動車通行案、救急車通行案、歩行者のみ通行案、それぞれの案における支保工の配置検討が分かる図面、断面図、平面図を頂きたいと、資料請求したいと思います。お諮りください。
 
○中里委員長  ただいま、くりはら委員より、資料の任意提出を求められておりますが、要求することでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認をいたしました。
 事務局、お願いいたします。
 
○事務局  では、資料の件名を確認させていただきますが、北鎌倉隧道の安全対策として、まず1つ目が、資料4の平面図に凡例を記載したもの、2つ目が、小型自動車の通行案、救急車の通行案、歩行者のみの通行案、それぞれの断面に対して埋設されている水道管の位置が分かる断面図。3つ目が、小型自動車通行案、救急車通行案、歩行者のみ通行案、それぞれの案における支保工の配置検討が分かる図面、断面図、平面図ということでよろしいか、改めて御確認をお願いいたします。
 
○中里委員長  よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 
○事務局  では、こちらの資料について、提出が可能かどうかの御確認をいただければと思います。
 
○中里委員長  原局で資料の提出が可能かを確認いたします。
 
○道路課長  資料を準備いたします。
 
○中里委員長  事務局からお願いいたします。
 
○事務局  原局で資料の提出が可能ということでございますので、資料が提出されましたら、会議システムに配信をさせていただきます。
 
○中里委員長  では、職員入退室のため暫時休憩をいたします。
               (9時39分休憩   9時41分再開)
 
○中里委員長  再開いたします。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第1報告事項(1)「深沢地域整備事業の取組状況について」を議題といたします。
 原局より報告をお願いします。
 
○奥山深沢地域整備課担当課長  日程第1報告事項(1)深沢地域整備事業の取組状況について報告します。
 本日は深沢地域整備事業に関して、基盤整備に関する進捗、新たなまちづくりに向けた進捗の2点について御報告します。
 まず、初めに、基盤整備に関する進捗状況について説明します。
 資料1「埋蔵文化財追加調査範囲図」を御覧ください。
 令和6年市議会12月定例会で報告した埋蔵文化財の追加調査については、令和7年度から赤色で着色された箇所の試掘調査を実施します。調査結果を踏まえ、さらなる試掘範囲の拡大や発掘調査の必要性などについて確認した上で、土地区画整理事業の整地工事に着手します。このため、令和7年度秋頃の着工を予定していた整地工事に遅れが見込まれており、埋蔵文化財調査の進捗状況によりますが、文化財調査を終えた後、施行者であるUR都市機構の発注手続期間を経て、土地区画整理事業の整地工事に着手するのは令和8年度末になると考えています。
 引き続き、UR都市機構などと連携し、早期の着工に向け取り組んでまいります。
 次に、土地区画整理事業の準備工事の取組状況ですが、令和6年度上期に旧深沢多目的スポーツ広場を中心とした地中埋設物調査を行い、当該調査において発見された建物基礎などの残置物の撤去を実施しております。
 次に、土壌汚染対策調査については、市有地内で暫定利用されていた土地の一部、約4,000平米が未調査であることから、令和7年度に調査を予定しており、土壌汚染対策法に基づき適切に対応してまいります。
 次に、東海道本線の新駅の工事については、新駅設置工事に係る協定に基づき、令和6年10月からJR東日本が工事に着手しており、令和7年1月8日に着手式が行われました。
 資料を御覧ください。
 こちらは、新たにJR東日本から提供のありました完成予想図です。
 資料2は、南東から見たイメージです。
 資料3は、北側から見たイメージです。
 なお、これらはあくまでもイメージを示しているものです。また、新駅の駅名は、今後JR東日本が募集を行った上で決定すると聞いております。
 次に、深沢地域整備事業区域の周辺道路については、令和5年度に策定した道路整備計画(案)の取りまとめ作業を行っており、神奈川県等の関係機関との調整を行い、令和6年度中に確定する予定です。
 また、深沢小学校西側の道路整備については、令和7年度に児童等が安全・安心に、かつ車両が円滑に通行できるよう、水路の改修・歩道動線の変更など、実施可能なところから、道路改修について検討を予定しています。
 基盤整備に関する進捗状況については、以上となります。
 報告の2点目は、深沢地域の新たなまちづくりに向けた取組の進捗状況についてです。
 深沢地域のまちづくりは、官民連携による魅力的かつ持続可能な町の実現に向けて、検討を進めてきたところです。
 市では、深沢地区に予定されているグラウンドや総合体育館などスポーツ施設の整備を、町の価値向上につなげていく手法などについて健康福祉部と協議を進めており、深沢地区のまちづくりのテーマである「ウェルネス」を実現するとともに、魅力的で持続可能なまちづくりに向けて検討を行っていきます。今後、深沢のまちづくり全体を捉え、ハード・ソフトが一体となった町全体のグランドデザインを描いていきたいと考えています。
 以上で、報告を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの報告に御質疑はございますでしょうか。
 
○森委員  深沢地域の周辺道路の県との調整が、令和6年度中に確定するということですけれども、これが出たら、深沢周辺の道路の整備がほぼほぼ全部計画として出てくるという理解でよろしいんでしょうか。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  今、神奈川県との調整を図り、周辺道路の対策については令和5年度に実施しておりまして、それを令和6年度に、神奈川県含め、各課と協議をさせていただいております。
 その辺は、調整がある程度調っておりますので、今年度中にどういった形で進めていくのか、短期、中期、長期というような形で進めていくのかというところを確定していきたいと考えております。
 
○森委員  では、今年度中に、最終的にどういう周辺の道路の整備になるかというのが大体分かるような、そういう理解でよろしいんですか。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  令和6年度に図をお示しをさせていただいて、そのほかの状況に応じて、また新たな対策が必要になるようであれば、随時追加していくなり、検討していくという形になるのかなと考えております。
 
○森委員  後出しでちょこちょこ追加していくんじゃなくて、最初から全体像というのが見える形で示してもらいたいんですけれども。実際、もし位置条例がまた再提出されたときに、私は道路の整備が必ずできるという見込みが立つ前提で前回は賛成しましたが、その内容によっては態度を変えざるを得ない状況にもなると思いますので、なるべく早い段階で最終的な道路の整備のというものを出してもらいたいんですけれども、それについてはどう考えていますか。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  ころころ変えるというわけではなくて、まず一定のこういった形で整備を進めますと。周辺道路というのは、今までいろいろな御意見をいただいているというのは重々承知しておりますので、その中で、こういった形でまず進めますというものを示させていただきます。
 ただ、状況に応じて、ここも追加したほうがいいんじゃないか、減らすのではなくて、追加したほうがよりスムーズに通行ができるのではないかというところがあれば、そこは柔軟に対応していきたいというところをお話しさせていただいております。
 まずは、令和6年度末にどういった方針で進めていくのかというところをお示しさせていただいて、その中で、周辺道路の対策というのはこういうふうに進めていきたいということを示させていただきたいと考えております。
 
○森委員  令和6年度中に計画が固まるということですが、実際それを我々が目にするのは、いつ頃の予定なんでしょうか。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  ホームページで公開するなり、次回の常任委員会で報告をさせていただくなりという形で、いろいろな形で、場面で、報告をさせていただきたいと考えております。
 
○森委員  次回の常任委員会って、もう来期、6月になってしまうので、できれば早い段階で示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  どういった形で情報を提供していくのかというところは、今後ちょっと検討していきたいと思いますが、ホームページなりで、どういった形でできるのかというのは、検討していきたいと考えております。
 
○高野委員  新駅についてのこのパースというんでしょうか、こういうイメージだというのが示されておりますけれども、今定例会はいわゆる予算議会でもありますから、改めて伺いますけれども、その159億円という工事費についての積算、その根拠というのを示してほしいということを再三申し上げてきたわけですが、それは変化はないんですか、JRとの関係では。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  今まで、これまでも内訳書の提示というところを私どももJR東日本に求めているところでございます。
 その中で、まだ契約の一部、至っていないところがあるということもございまして、現時点で内訳書の提示というのはできないと伺っております。
 
○高野委員  やはり、この事業については、工事着工ということでセレモニーも行われて、議員とか市長とか出られていますけれども、やはり今のこの点一つ見ても、民間も入った事業ではあるけれども、事実上、県と藤沢市と鎌倉市が相当なお金を出してやるという。その財源が何であれ、広く公金という意味においては。にもかかわらず、その工事費が増えたこと、事業費についてのきちんとしたものが、ブラックボックスとまで言わないけれども、大まかには示されましたよ。散々聞きましたよ、前の議会で。やはりこれは、私は適正であると言えない。
 なぜこういうことを聞くかというと、今後また上がることが想定されますよ、はっきり言うと。必ず上がると思っていますよ。下がることはまずないですよ。上がる幅の問題はあるけれども。
 別事業になりますけれども、この後、今日、日程第14で市営住宅の建て替えの関係の特定事業契約の変更という議案が出てきますけれども、2割増しですよ。変更の理由の特殊性はあるにしてもね。土地から何か出てきたという事情はあるにしても、今後もまた上がることも想定した契約にするという、この後の議題ですから、中身についてはこれ以上言いませんけれども。
 これは、市営住宅も実際、でもすごい金額だなと。20億円上がると言うんですから。事業の性格は違うにしてもね。これだけ100億円単位の事業ですから、どのぐらい上がるのかなと。そのときに、なぜそのぐらい上がるのか、それが市民的に見て合理性があるのか。今回のことだって分からないんですよ、はっきり言うと。
 だから、その点は、やはり市民の中でも根強く、市外の駅に何で鎌倉市からお金を出すんだというのは、これはシンプルな話として根強く反対があるわけです。かなり強い声ですよ、今も。街頭なんかでも、私も訴えなんかもした中でも。ちょっとこの場で1点申し上げます。
 それから、もう1点だけにしますけれども、代表質問でも、この区画整理事業については、事実上、遅れはあるとはいえ、これも整地事業も含めてやっていくということですよね。少し遅れが出てきますけれども。
 やはり、実際事業に入っていくと、これは区画整理事業で一番、今の時点で申し上げるのは、まだ推測の域を出ない面もありますけれども、進めていく中で、トラブルというのかな、最終的に問題になるのは地権者の負担の問題なんですよ。これでうまくいかない事例は幾つもあるんです、区画整理事業というのは。特に経済状況がよくない社会状況になるにつれ。具体的な事例は挙げませんけれども。
 その点でやはり心配するのは、これは、村岡地区と深沢地区の保留地の減歩率は変わらないんだと、こういう御答弁でした、代表質問に対して。しかしながら、面積面で見ると、これは深沢が大きくなっている。これは事実ですよね。減歩の面積面で見れば。これは事実ですよね。聞いていいですか。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  今、委員おっしゃられるように、減歩の面積につきましては、深沢が大きくなっております。
 
○高野委員  しかしながら、御答弁ではね、結局こう言っているわけですよね。新駅と一体の事業に、土地区画整理事業によって、土地価格が大きく上がるんだと。土地が大きく上がるから、面積部分が増えても、ある意味、土地の価格の上昇でのみ込めると、こういう理解なんですか。この負担が実際増すものではないと言っている意味としては。
 これは、詳細は予算特別委員会のときに、吉岡議員に私は譲りたいと思っているけれども、ちょっとその前段だけ今しておきますけれども、そういう意味ですか。土地の価格上昇で、結局、プラス・マイナスのバランスが図れるという意味ですか。だから負担は増えないと言っているんですか。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  区画整理、新駅なしの場合と、新駅ありの両市一体のまちづくりにすることによって、土地の増進が図られるような形になります。その部分の増減の部分で、負担ができると考えております。
 
○高野委員  だから、これは今の段階では推測の域は出ないけれども申し上げておきますよ、これだけはね。
 これは実際に事業に突っ込んだら、最終的には必ず負担が出てきますからね、地権者の方の。そこは抜き差しならない問題ですからね。土地の供出だけで済まないわ、これ。現金で出さなければいけなくなりますからね。これで区画整理事業というのは、はっきり言ってもめているというか、裁判になった事例も結構あるんですよ。特に経済状況がよくないから、日本は。失われた30年なんて言っているように。
 だから、区画整理事業自体、かなり全国的に減っているというのは、そういう社会状況が背景にある中で、本市においては、今からやろうと言っているわけですから、これだけ大きなことを。これは、やはり私は必ず地権者の方に、私はよく考えていただきたい面があると思っています、これは。実際は利害関係がもろに関わる話ですから。
 要するに単純に言えば、面積が1.5倍だとなれば、土地価格が、それに見合った上昇が仮に得られないのであれば、得られない場合においては、負担が生じる、負担が増す可能性があるということは、完全否定はできないということですよね。それは推測の域は出ませんよ。もちろんそうならないだろうと。面積の増加分に見合った価格上昇があるから、それでトータルとして負担は増さないんだと、今のお考えだっていうのは分かりました。
 しかし、それは将来的な問題で、本当に分からないことですよね、どうなるか、これは。それによっては、土地価格が見合わない上昇にとどまる場合においては、地権者の方々の負担が増す可能性もあると。可能性の問題ですよ。それはお認めになりますか。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  事業は、町ができたときの価格自体が下がらないような形を取るために、町のコンセプトだとか、そういったところの部分を示すとともに、URになるんですが、保留地処分の時期というところを、社会情勢を見ながら適切な時期に処分していただけるように努めていきたいと考えております。
 
○高野委員  ちょっとこれで、予算特別委員会もありますからやめておきますけれどもね。
 やっぱりトータルで見れば、深沢のまちづくりは、再三強調していますけれども、私たちの会派としても、それ自体は必要だと思っているんですよ。先ほどの御説明の中で、総合体育館の整備だとか、グラウンドというお話もありました。そういう非常に重要な整備内容が含まれているということは承知している。
 しかしながら、社会情勢的に見ると、本当に今の思惑どおりに土地がきちんと売れるだろうか。その価格がどうか。そのときに、企業進出状況がどうか。今、人口も鎌倉市もついに下がり始めました。多分このトレンドは、くりはら委員に怒られてしまうかもしれないけれども、社会状況的に見れば、そう簡単には覆せないと思っていますよ。でも、それをある意味、こういう大型開発によって、マンション開発も含めて、ある意味、人口を誘導していくという、こういう誘導の仕方がいいかどうかというのは議論があるところですが、一時的にとどまるんじゃないかという見方があります。
 そういう中で、私は、これは先々で答えが出るんだけれども、無理のある開発であってはならないとは思っているわけです。これは市民に負担が及ぶから。今、ちょっと地権者のことだけ申し上げたけれども。
 その点では、やっぱりたまたまなのか分かりませんけれども、今回、文化財の追加調査ということで、1年半ぐらい遅れが出るということであるけれども、それが何を意味しているのかなということは、私は、そこに引っかけて言うつもりはないけれども、やはり慎重に、まちづくりは必要であるけれども、本当に今の方向でいいのかということについては、私は慎重な対応が新駅も含めて求められるということだけはちょっと申し上げて、あとは予算審査特別委員会に譲りたいと思います。
 
○松中委員  この完成予想図が、これを早く、村岡新駅なんか言わないで、深沢村岡新駅に変えるように交渉すると言っていたんだろう。どうなっているのかな。変わっていないじゃないか、これは。
 村岡新駅なんて言っているけれども、ここに深沢を入れてください。JRも入っているんだから。金を出しているんだから。
 前言ったでしょう、部長。何で深沢を入れないの、これ。どっちかというと、向こうから見たら、この駅は、深沢の要するに便益を図っていると、藤沢市は言っているんだよ。だけれども、そういう駅だってたくさんあるじゃないですか、日本中探せば。金を出しているんだから、速やかにこれ、まだ仮称でもいいから、要するに、そこに深沢村岡新駅と書いてくださいよ。部長、どうなんだよ、これ。この前言ったじゃないか。おかしいじゃないか、これ、こういうものを出してきて。
 
○林まちづくり計画部担当部長  新駅の名称につきましては、これまで私の答弁では、私というか、まちづくり計画部の答弁としては、JR東日本が駅の名称については公募なりを考えているということは申し上げております。それは、JRの駅なので、市としてこの駅名を決めるということはできないと承知しております。
 ただ、お金を出していくということについては、議会でも御判断をいただいていることは事実でございますけれども、深沢という名称が入る、入らない、あるいは入れてくれということについて、私の立場ではちょっと今、何ともお答えできないと思っております。
 
○松中委員  それはおかしいんだよ。お金を出しているんだから、まだ仮称だったら深沢を入れたっていいだろうって、JRに言ったらどうだよ。何でできない。それは、市長を通してでも言うべきじゃないか。何を言っているの、これ。前言っているじゃないかよ。
 
○林まちづくり計画部担当部長  今、松中委員がおっしゃられていることは、仮称であっても、区画整理事業の事業の中で設置をする新駅なので、その工区が村岡の工区と深沢の工区とありますから、仮称であっても深沢という名称を入れればということだと思うんですが、前に答弁をしたのじゃないかとおっしゃられていますけれども、私はそのような答弁をした記憶がございません。
 
○松中委員  そうじゃないよ。入れてほしいという声があるということを言って、それを検討すると。
 それは要するに、JRが決めるでしょう、仮称を言っているんだよ。深沢を何で入れられないんだよ。金を出しておいて、何で言わないんだよ。何で言わないのかということだよ、鎌倉市が。それはJRの問題じゃないんだよ。金を出しているほうの問題なんだよ。
 それから、要するに、みんなで市民から公募するとか何か、JRはするかもしれないけれども、そんなところはたくさんあるんだよ。だから、取りあえず深沢って入れて、それでそれは駄目だというんだったら、それはJRの責任でやるかもしれないけれども。市長にそれを申し入れるというぐらいのことは言わなかったらおかしいじゃないか。じゃあ、金だけ出しておいてくれって言われて、何だよ、それは。ふざけるんじゃないよ、それは。
 
○林まちづくり計画部担当部長  今、御意見いただきましたので、検討はさせていただきたいと思います。
 
○松中委員  そんなばかなことあるかよ、金だけ出させて。
 
○くりはら委員  いや、実は私、今のやり取りを聞いていても思うんですけれども、鎌倉市の腹の決め方がその程度なんだなと思って聞いているんです。
 本当に鎌倉市の市民のためになるんだという思いがあれば、そういうこと、ぴんと心に留めて、お願いですからということができるんではないかなと思うんですね。
 それで、これは今、鎌倉市とかJRの皆さんがおっしゃるところの村岡新駅、これができたとして、鎌倉市側に引き込む道路、これができるか、できないかということがはっきりしないと、本当に鎌倉市民からしたら、これはお金の払い損ということになるんですけれども。そこのところの道路、つなぎの道路、これの進捗状況はどうですかと聞くと、いつも藤沢市の側がやっていますのでとお答えになりますが、これも問題だと私は思っておりまして、藤沢市の側がやっているとして、じゃあ進捗状況はいかがなんでしょうか。どう把握されていますか。お伺いします。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  今、くりはら委員が御質問されている部分につきましては、村岡地区のシンボル道路の部分だと思います。駅と鎌倉市をつなぐ道路のところにつきましては、藤沢市が実施する道路整備事業は、令和5年10月に神奈川県の事業認可を受けているというところになります。
 こちらの進捗状況については、確認をさせていただいておりまして、藤沢市からは進捗に努めていると聞いております。
 
○くりはら委員  進捗に努めているのは、もう当然のことなんですけれども、進捗状況が何%とか、その見込みはどのぐらいを見込んでいるのかと、いつ頃それが取得できるというようなところの見込み、その辺りのところは確認されていますでしょうか。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  藤沢市ともいろいろとお話をさせていただいている中で、進捗何%というところまではお聞きはしていないんですが、権利者の方等々とお話をしているとは聞いております。
 
○くりはら委員  反対されている住民がいらっしゃるという話は聞いていないでしょうか。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  賛成、反対というところの意見については聞いておりません。
 
○くりはら委員  それを、いるかいないか、鎌倉市として藤沢市に確認を取っていただくことは可能でしょうか。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  それぞれ、藤沢市が地権者、権利者の方とお話をされていると思います。その中で、どういった内容のお話をされているのかというところについて、個々に確認すること自体はちょっと難しいのかなと思っております。
 
○くりはら委員  別に、個々に確認してくださいという話は今、申し上げておりません。反対している住民がいるかどうか、いるか、いないか、マルかバツか、ただシンプルにそれだけの話なんですが、そういったことを確認して、次の定例会に報告ではあまりにも遅いとは思うんですが、報告を委員会に対してもしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  藤沢市が権利者の方と交渉している内容を、対外的にお話しさせていただくことができるかどうかというところは、藤沢市とも調整をしなければ、この場でお答えできる、できないというお話はできないかなと思っております。
 
○くりはら委員  では、角度を変えてお伺いしたいと思いますが、シンボル道路ができなかったときの鎌倉市民に対する補償というのは、どのようになっているかお伺いします。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  シンボル道路ができないというところの想定を、今しておりませんので、ちょっとお答えができないというところでございます。
 
○くりはら委員  神奈川県、藤沢市、鎌倉市、そしてJRとの協定の中で、鎌倉市の負担が27.5%というのがあったかと思いますが、これはこの計画が頓挫する見込みとして、最終的には何百年後かにできるんですみたいなことになるのかもしれませんが、そういった、今、鎌倉市民が市税負担をして造ろうとしている、この契約状況というんですかね。皆さん、契約状況を気にしているかと思うんですけれども、これはどの程度、この計画は、例えば確証性のあるものなのかということも含めなんですけれども、どういう協定になっているんですか。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  今、くりはら委員がお話しいただいたのは、27.5%というのは、新駅に対しての費用負担の部分になります。こちらは3県市とJRで結ばせていただいている施工協定の部分になります。
 なので、こちらの協定を結んで、工事を着実に進めていただきたいというところと、3県市が協力し合ってこの事業を進めていこうというのが趣旨になります。
 
○くりはら委員  でも、そのシンボル道路、つなぐシンボル道路がきちんとできるか、できないかというところによって、鎌倉市民にとって、ただお金を負担しただけになると。それも許してしまうような協定で考えていらっしゃるんですか。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  JR、3県市で締結しているものは、あくまでも工事の施工協定のものになります。
 今、委員おっしゃられていますシンボル道路につきましては、両市をつなぐ軸線になりますので、そこの部分については藤沢市で着実に進めていただくというようなところ、また、都市計画道路として位置づけられておりますので、法の中で着実に進めていただけると考えております。
 
○くりはら委員  私からは、やはり道路整備というのは本当に非常に重要なことで、町と町をつなぐ両市一体のと、いつもおっしゃっておられます。それが確実に進むようにしていただかないと、そもそも鎌倉市にとってその駅が必要だったのかというような話に戻ってしまいますので、そこはきちんと進捗状況を鎌倉市民に伝えていただきたいという要望です。
 それから、藤沢市にも、きちんと進捗状況を確認して、鎌倉市民に伝えていただきたいとお願いしておきます。
 
○保坂副委員長  こちらの試掘調査なんですけれども、これまでの定例会でも説明をされているので確認なんですけれども、今回また見やすい図を示していただいたので、追加調査範囲図ということで。この試掘の確認調査の地点というのは、北側のところはずっと横のラインに沿ってありまして、その後、点々としているというのは、要するに遺構の広がりの確認をする地点ということで、こういう分布になっているという理解でよろしいでしょうか。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  今回お示しさせていただいています、この赤い線が試掘のラインになるんですが、恐らくこういう形で広がっていくだろうというところと、これまでの地歴、土壌汚染対策のところを除いたりとか、そういったところの工夫をさせていただき、こちらは文化財課と協議調整をさせていただいて、範囲を決めさせていただいています。
 今、保坂副委員長がおっしゃられたように、点々としている部分については、溝掘りに掘っていってその後、点々と掘っている部分については、そこはないだろうという最終的な確認も含めて掘るような形で、今考えております。
 
○保坂副委員長  東側の道路に沿って、それから南側のこの用地の際のところを点々としているのは、そういう意味があるということなわけですね。ないだろうという確認ということで、分かりました。
 あと、道路なんですけれども、今定例会が選挙前ということもあって、いろいろな御意見、これまで何度も出てきたものがまた繰り返されて出て、いろいろな質問とかもあるのかなとは思っているんですけれども、藤沢市側のシンボル道路、駅に至る道路の土地の取得状況については、これまでも何度も何度も地権者の中で反対の人がいるんじゃないかと。だったら、この道路はできないんじゃないかと。そうしたら、この計画そのものが頓挫するんじゃないだろうかという趣旨での質問がありまして、先ほど課長が言われたように、藤沢市が権利者と交渉している状況を、そういった交渉状況について確認して、この議会の場で、鎌倉市の議会の場で報告するということはあり得ないと思います。そういう地権者との交渉の状況ですから、それはないです。
 そうではなくて、それはほとんどする必要がなくて、何度も答弁されているように、こちらの道路の用地については、神奈川県が事業認可をしていると。このことをもって、道路というのがきちんと整備されることが、それによって裏づけされていると考えるのが、ここは建設常任委員会なんですから、その説明をもって、そのように普通は理解するんではないかなと私は思います。
 確認ですけれども、先ほどおっしゃいましたけれども、令和5年10月に、このシンボル道路、藤沢市側のこういうところについても、県の事業認可を受けているということでよろしいんですね。確認の質問です。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  令和5年10月24日に事業認可を受けております。
 
○保坂副委員長  それがこの問題についての答えだと私は思います。
 
○松中委員  そうすると、この道路の管理はどこがやるの。管理は。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  こちらのシンボル道路につきましては、藤沢市になります。
 
○松中委員  それで、お金も向こうが出してくれるの。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  こちらのシンボル道路につきましては、費用は藤沢市で負担になります。
 
○松中委員  それで、橋は。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  シンボル橋につきましては、鎌倉市で負担します。
 
○松中委員  何かおかしいんじゃないの。このシンボル道路、鎌倉市のシンボル道路じゃないの。向こうは造んなくたって、駅は造ったら、向こうの道路を使って十分使えるけれども、このシンボル道路、あるいはシンボル橋を造らなければ、これは通れない。要するに、細い道路を通っていくような感じになるんでしょう。
 その管理は向こうに任せているということになると、鎌倉市にとっては、早くそこのところを通れるようにしてよということを言った場合、管理するほうが藤沢市だったら、鎌倉市は口が出せないの。お願いだけなの。
 今度は、その道路は、要するに藤沢市でやるということになると、向こうはお金まで、予算まで握ってしまったら、鎌倉市がやろうとしたって、できないですよ、それは。向こうが予算をつけるんだから。
 だったら、橋を先に造るということは可能なんでしょう。問題ないんでしょう、橋を造ることは。もう橋を造る状態にあるわけね。何か許可を取らなきゃいけないとかがあるわけ。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  橋を造るためには、県道の一部を掘削しなければいけないというところになりますので、切り回し道路が必要だったりとかというところはございます。
 そういったところ、区画整理が進んでいく中で、橋の整備というところは可能かと考えております。
 
○松中委員  それは鎌倉市がやるんでしょう。県と交渉した上で。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  シンボル橋につきましては、鎌倉市で施工するような形になります。
 
○松中委員  だから、橋まで造りました、その先は、藤沢市が管理をすると。これは要するに、向こうが完全にやらなかったら、通れないじゃないですか。鎌倉市は眺めているだけですか。それはどうなんですか。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  この両市一体のまちづくりの中で、役割分担ではないんですが、新駅の駅周辺の交通広場、シンボル道路については藤沢市、深沢の土地区画整理事業とシンボル橋につきましては鎌倉市の負担で、両市一体としてやっていくというような形のものになっております。
 
○松中委員  要するに、一括した責任のあるところを決めないと、自分のところだけやったら、あとは知らん顔されてしまうよ。やらないよ、これ。はっきり言って、どかすとしたら、土地収用法を適用するぐらいのことをやらないと、どかないですよ、これ。かつては成田もそうだ、いろいろなところがあるんですよ、こういうところは。
 だって、そこの道路のどのぐらいで買い上げるとか何かというのも決めていないで駅を造って、道路はまだ何もいじっていない、橋もいじっていないといったら、いつこれは橋ができるの、そうすると。橋の建設予定はいつになっているの。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  橋の建設時期につきましては、今回、埋蔵文化財の関係で、令和7年度の秋ぐらいが令和8年度末ぐらいというところの、今、その遅れというところがありますので、シンボル橋につきましても、土地区画整理事業の中で切り回し道路を使ったりとかという形になりますので、相応の遅れがあるかなと考えております。そのスケジュールについては、今、現在整理しているような状況でございます。
 
○松中委員  要するに、シンボル道路、藤沢市が管理するシンボル道路ができなきゃ、橋を造らないの。造るの、先に。どっちを先に造るの。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  村岡側のシンボル道路のスケジュールと鎌倉市のシンボル橋の建設のスケジュールというところが、これからどちらが先にできていくのかというのは精査していかなければいけないかなと考えております。
 
○松中委員  まさに見通しが立っていないということですね。そういうふうに私は考えます。
 
○林まちづくり計画部担当部長  村岡地区と深沢地区一帯の土地区画整理事業を実施するということで、国土交通省から認可をいただいております。その中には、新駅も含まれています。
 それから、その認可を受けた令和5年10月、同じ時期に、課長の答弁の繰り返しになりますが、藤沢市の道路の整備について、神奈川県の認可を受けているということでございますので、認可を受けたということについては、これまでも本会議などでも答弁をさせていただいておりますけれども、土地利用の制限であるとか、まさに公権力の行使といったようなものについても、法の規定の中で定められておりますので、そういったものに基づいてしっかりと計画されたものが、認可の内容に基づいて整備がされていくと。それに合わせてシンボル橋についてもしっかりと整備を行っていくということを、全体的に整備をしっかりと行っていくということを考えております。
 
○松中委員  部長、それはおかしいよ。だって、駅はもう着工すると言っているのに、道路着工はほかのことを、要するに、法令とかいろいろなものを取り上げて。全然おかしいじゃない。駅とともにあるという前提でやっているということを言っているわけでしょう。だったら、道路だって着工をしなきゃいけない、橋だって着工しなきゃいけないじゃないですか。それを、まだ法的問題が残っているとか、そんなことを言ったら、ずっとできないよ。もういいや、部長。
 
○中里委員長  ほかに御質疑ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 では、本報告については了承と確認してよろしいでしょうか。
               (「はい」「聞きおく」の声あり)
 了承と聞きおくが同数でございます。
 では、本報告を終えます。
 まちづくり計画部職員入退室、関係課職員入室のため、暫時休憩いたします。
               (10時24分休憩   10時26分再開)
 
○中里委員長  再開いたします。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第1報告事項(2)「土地利用調整制度の見直しに係る条例改正の取組状況について」を議題といたします。
 原局より報告を願います。
 
○土地利用政策課長  日程第1報告事項(2)土地利用調整制度の見直しに係る条例改正の取組状況について、報告いたします。
 なお、本説明において、「鎌倉市まちづくり条例」を「まちづくり条例」と、「鎌倉市開発事業における手続及び基準等に関する条例」を「開発事業条例」と、「鎌倉市特定土地利用における手続及び基準等に関する条例」を「特定土地利用条例」と、「土地利用調整制度の見直し大綱」を「大綱」と、新制度である「(仮称)新自主まちづくり協定」を「新協定」といたします。
 まちづくり条例、開発事業条例及び特定土地利用条例の3つからなる、土地利用調整制度の見直し、いわゆる開発3条例の改正については、令和6年9月の当委員会で報告したとおり、令和7年市議会6月定例会の提案に向け、作業を進めているところです。
 今回、資料3として添付しております「土地利用調整制度の見直しに係る条例改正案の概要」を示して、鎌倉市意見公募手続条例に基づくパブリックコメントを実施するとともに説明会を開催したため、結果について御報告いたします。
 資料1を御覧ください。
 パブリックコメントについては、令和6年10月1日から同年10月31日までの間、実施いたしました。
 寄せられた御意見は10通で、各意見の内容を改正案の概要の目次に沿って分類したところ、表のとおり、意見総数は43件でした。
 主な御意見及びそれに対する市の見解として、表でクリーム色に網かけした部分を説明いたします。
 まず、「標識設置手続の一本化は妥当であるが、改正後の手続の流れを丁寧に図式化してほしい」に対しては、「開発事業条例における標識設置のタイミングを前倒しし、まちづくり条例の趣旨を踏襲した運用となるよう変更している。」としています。
 2点目の新協定の新設について、「自主まちづくり計画の策定義務がないことや同意率3分の2等は評価できるが、有効期限5年については、自動更新や柔軟な延長手続を求める。」に対しては、「新たな制度では、従前の制度と同様に5年間の有効期限を設けており、協定内容に変更がない場合は、同意なしで延長できるよう条例改正する予定である。」としています。
 3点目の「大規模開発事業の標識設置について、市民の利益を守るためには、届出時期の厳格な適用や、届出が遅れた場合の罰則規定、市の対応の明確化を求める。」に対しては、「標識設置時期を現行の「大規模土地取引行為の4月前」を「変更可能な時期」とすることで大綱に沿った改正としている。また、罰則は設けない考えである。」としています。
 次に、資料2を御覧ください。
 そのほかにも多くの御意見をいただきましたので、詳細についてまとめたものです。同じものを、現在、市ホームページで公開しています。
 続いて、説明会の概要について、説明いたします。
 市民向け説明会を昨年10月11日(金)及び12日(土)に開催し、合計19名の参加がありました。
 主な質疑は、パブリックコメントと同様の内容でした。
 最後に、今後のスケジュールについてです。
 今後は、庁内事務手続を経て、条例改正案を令和7年市議会6月定例会に提案し、令和8年4月に施行できるように取組を進めてまいります。
 以上で報告を終わります。
 
○中里委員長  本報告につきまして、御質疑ございますでしょうか。
 
○松中委員  現在の鎌倉の状態の中で、まちづくりのこのような市民の意見とか、いろいろ考えておくのは、それはそれで大変意味もありますけれども、鎌倉は完全に震災というか、地震の津波の対象になっている地域なので、津波が来たとか地震が来たときの、その後のまちづくりというものを考えておかないと、実際、市庁舎がどうの、そのときの防災対策、あるいは復興のために便利だとか、そういうことよりも、来た場合には、どういう被害を受けるなんていうのは想定できるわけですよ。現在、いろいろなところで地震が起きて、その後ほとんどやり直さなければならない都市計画が出てきちゃう。あるいは計画が出てくる、まちづくりが出てくる。そういうことを考えていないと、これはいつまでこのことが、鎌倉がやっていられるかと。
 私は本当に、現在想定されている地震が来たら、かなりのところが破壊されて、そのところがまちづくりをまた考えなければいけない、あるいは防災対策を考えなきゃいけない。実際そのぐらいのことを考えておかなきゃいけないのは、要するにAIとかそういうものを使って、鎌倉がもし東日本大震災とか、関西の阪神淡路大震災とか、いろいろな、熊本とか、そういうことのデータを入れて、鎌倉がそのような地震に遭ったときはどのようなことを想定されるか、そしてその後をどうするかという、そのぐらいのことはAIで考えられるんですよ、今は、はっきり言って。
 だから、これは現在鎌倉の姿で考えたら、それでもいろいろな意見もある。しかし、鎌倉は、関東大震災、あるいは以前、ほとんど道路の流れが変わっていないんですよ。せいぜい大きく造ったのは134号線ぐらいですよ。あるいはここのところにトンネルを造って深沢とつないだ。ほとんど道がない。都市計画道路は数十年前につくったって、ほとんど、それが完全なものになっていないんですよ。
 そういうものが、要するにしていなかったら、その中で、今の中で考えているまちづくりというのを考えた場合に、将来のことを考えたら、鎌倉はどうなるか分からない。
 だから、それは市民としては、そんなのいつ来るか分からないと言っても、今はAIの時期ですから、想定されることというのは考えられますから。
 要するに、今、東京だって一極集中で、高層マンション、あるいは高層ビルが建っている。これだって相当、それでいいのかという声がもう上がってきていますから。地震が来たらどうなるんだということも想定されるように語られているんですけれども、しかし今、今のこのことで将来のことを考えるということを、その先のことをAIだとか何かで考えておく必要が絶対ある。なぜかというと、地震が来るという想定は、30年後には必ず来るようなことは言われていますからね。災害が本当に、考えられないことが日本では起きているわけですよ。日本だけじゃない。
 例えば今、東北で火災が起きていますね。あんなのは想定していなかった。ロサンゼルスなんか、海外で言えば考えられないんですよ。だけれども、そういうことが現実に来るということをAIで想定していくということも必要ですけれども、今は一つの市民の意見としてこんなふうにしたほうがいいとかというのは、それなりの意義はあるかもしれないけれども、必ず我々の子孫、子孫とは言わないね、30年後と言ったら、もう近いうちかもしれないですよ。その点、私は指摘しておきます。
 こういうのは、それはそれである意味の意義はある。だけれども、30年後、50年後ぐらいのことはAIで考えられるから、ぜひともその取組をしてほしいと。
 部長、そう思いませんかね。今、ああだこうだと言っているけれども、必ず来るという想定の下のまちづくりというのも、やっぱり示したほうがいいですよ。
 
○服部まちづくり計画部担当部長  ただいま松中委員がおっしゃられたとおり、将来的にいつ来るかは分からないんですけれども、大規模な地震が来るとは言われております。それに合わせて、どの程度の規模の災害になるのかというようなところも見越した上で、AI技術等を活用したまちづくりというのは考えられなくはないのかなと思っております。
 ただ、実際にやっていくとなると、やはり行政だけでまちづくりを進めるものではなく、市民の方の御意見も聞きながらやっていかないと、現実的にはそういう段取りになると思いますので、いただきました御意見につきましては、参考としてこちらで考えさせていただきたいと思います。
 
○松中委員  まちづくりに一番重要なのは道路なんですね。鎌倉の道路は、関東大震災以降、要するに都市計画道路なんか実現していないんですよ。達成率が非常に低い。それは、一番大きな問題が、要するに自動車文明が、今日、日本の多くの場所で、特に鎌倉のようなところは、道路の完成がなされないところだけれども、自動車というのは増えています。バスも増えています。
 そういう意味で、交通問題を考えた上でのまちづくりというものが大前提になりますから、これはそういうふうに頭の中に入れておいてください。
 
○高野委員  今回の土地利用調整制度の見直しという点で言います。
 簡潔に改めて言えば、2,000平米未満300平米以上の、中規模開発事業よりも以下の事業規模については、これまでのいわゆる2層構造、まちづくり条例における届出、標識設置等の手続を経て、改めて事業条例で必要な審査等も含めてやっていくと。審査や説明会、説明会も中規模ということになりますけれども、としていたのを、開発事業条例にある意味一本化すると、中規模事業以下の開発について。そのことが本当に、それで、よりよくなるのかということが一つのポイントだと思うんですが、それで、先ほどのパブコメの中でも、その御意見としては、標識の設置のところについては妥当だと、一本化は妥当なんだけれどもという御意見の中で、開発事業条例における標識設置のタイミングを前倒しし、まちづくり条例の趣旨を踏襲した運用となるよう変更。つまり、一本化するんだけれども、まちづくり条例の規定を開発事業条例に持ってきていることによって、実際上の標識設置をできるだけ早くというのかな、そういう面は担保されていると、こういうことを確認したいと思います。
 だから、マイナスにはなっていないんだということですよね。
 
○土地利用政策課長  今、高野委員おっしゃられたとおり、一本化にはなりますけれども、開発事業条例の標識の設置のタイミングを前倒しすることで、いち早く住民に周知するという構成に変えておりますので、こちらについては、デメリットというか、そういったものはないものと考えています。
 
○高野委員  そこは確認しました。
 一方、大規模開発事業、これは2,000平米以上ということで、そんなに数が、大規模開発ですから、物すごい件数が上がってくるわけではないにしても、由比ガ浜四丁目の事案を見ても、非常に地域住民、市民からもいろいろな声が起きて、その土地の性格が歴史的な背景を帯びていればなおさらのこと、長期にわたってなかなか土地利用について決着がつかないというケースも出ています。この場でも、そのことについては議論もさせていただいていますし、陳情も出されております。
 そのことについてなんですけれども、これもパブコメの中で、やはり届出時期の厳格な運用、それから罰則規定を設けてほしいという、これは市民から意見が出ています。それに対しては、変更可能な時期とするということ、それから罰則は設けないと答えられて、先ほど説明もありましたが、この点については少し議論させていただきたいと思っています。
 これは従前の、今回の条例改正の前段といいますか、その内容を示している大綱にも書かれているんですが、ただ、由比ガ浜のケースで言えば、実際にはこれはさんざん議論しましたよね。まちづくり審議会の意見も聴いてもらいました。かなりすったもんだありましたけれども、そこで。聴いてもらいました。
 実際は、由比ガ浜四丁目のケースで言えば、事業計画が変更となる時点まで、標識の設置がされないと、もっと早く出してほしかったんだと、簡単に言えば。ここに書いてあるのは、ちょっとここは分からなくて改めて聞きますけれども、こう書いてありますね。時代の変化に伴い、開発事業者は事業計画を見極めた上で届出を行うケースが多いと。だから、由比ガ浜四丁目のケースもそういう意味だったのかもしれません。でも、それは住民から言えば、遅いということになるんですよ。もっと早く出してくれと。それはそのための規定でしょう、今の規定は。
 とすると、ところがこの市の説明は、事業計画を見極めた上で届出を行うケースが多い。だから、その場合、市からの助言指導に対応するための計画変更を行う余地が少ない。少ないから、適切な土地利用の誘導を行うことが困難となると。
 だとするならば、今の規定を変えないほうがいいんじゃないかという理解ができませんか。そこがちょっと分からない。そう説明しておきながら、なぜ、今の4か月前、大規模土地取引を行った日、もしくはその4か月前ということでしょう。それを変えるということでしょう、今回。計画変更可能な時期に変えると。そうしたら、看板が出てくるのは、結果的に遅くなるんじゃないですか。ここがちょっと分からないんです。もう一回説明願いたいと思います。
 
○土地利用政策課長  大綱では、大規模開発事業の届出が大規模土地取引、いわゆる土地の取引の四月前であっても、変更の余地が少ないという課題を、やはり課題としています。
 そこで、四月前といった具体的な時期を定めるのではなく、時期というのはそこの時点であって、固まっているものもあれば、固まっていない計画もありまして、なので時期を定めるのではなくて、計画の変更が可能である時期に大規模開発事業の届出をすることを明文化することで、届出時期にかかわらず、住民の意見を計画に反映できるように今回改正をしようと考えております。
 
○高野委員  今、課長が言われた最後の点なんですよね。時期にかかわらずという。でも実際は、この条例の規定をするときは、大分ここで議論があったはずなんですね。我々の先輩議員含めて。
 これは確かに厳しい規定なんですよ。事業者からすれば、土地所有者からすれば。まだ、確かにいずれか早い日の四月前までと言っているわけだから、これはそんな時期にまだ固まっていないよと、構想段階だよということかもしれないけれども、やはり大規模な、しかも鎌倉の大規模な土地を何らかの形で活用されるというのであれば、やはりまちづくりの視点をいかに入れていくか、民有地であってもですよ。そういう公共的な性格があるから、まちづくりの視点として。だから、やはりちょっと厳しい規定だけど、早めに、できる限り住民に知らせて、そこでいろいろな声を聞いて、変更するなら変更する時点でまたやっていくという趣旨からすると、この内容については、先ほどのパブコメでの御指摘のとおり、やはりちょっとさっきの中規模以下との確認とはちょっと違って、現行の規定よりも、ちょっと言い方が悪いけれども、事業者寄りになるんではないかと。そういうちょっと疑念がやはり拭えません。
 大規模土地取引行為の日というのは、じゃあ、なぜ取るんですか。
 
○土地利用政策課長  やはり高野委員おっしゃるとおり、土地の取引前に標識を設置をすることで、土地の取引をやめるという選択肢というのは、増えるというのはあるかと思います。
 ただ、一方で、土地の取引をその事業者がやめたとしても、その土地はまた転売されて、新たな事業者に移ります。そうなってくると、新たな事業者は、当初の事業者よりも住民の意見や市の指導に対して聞き入れにくくなるというリスクも、一方では抱えております。
 そのため、今回は土地の取引の時期にかかわらず、示された計画に対して住民と事業者が建設的な議論を行って、両者が納得できる着地点を見いだすということが必要だと考えております。
 以上のことから、そういう意味で、変更可能な時期と書くことで、変更可能な時期に大規模開発事業の届出を出してきているんだから、事業者は対応してくださいねということが言えるものだと考えております。
 
○高野委員  私は、四月前までということを変えることは、それを変えることが必ずしもいけないとは思わないんですが、しかし、やはりこれに変えることによって、実際上はかなりもう、今の運用よりもさらに住民の方が知るのが後ろになるというのかな、やっぱりそういう運用になるんじゃないかということは懸念されます。
 実際に今起きている事例からしても、今、実際出ている意見からしても、厳しくしてくれと言っているんですよ、パブコメで、実際に。それは今、問題を抱えている地域からの声はそうだと思います。
 であれば、四月前までというのは取るにしても、大規模土地取引の日とか、事前相談、書面を提出する日とか、その辺の担保まで全部取っちゃうというのは少しどうなのかなと。ここは検討の余地があるんじゃないかと思いますけれども、いかがですか。
 
○土地利用政策課長  現在、パブリックコメントでそのような御意見をいただいていまして、変更可能な時期がやはり曖昧だというような御意見をいただいています。なので、そちらについてはやはり我々も真摯に受け止めまして、変更可能という定義、そちらについては今後検討していくということは、パブリックコメントでも回答しておりますので、令和8年4月の施行前には、皆さんに周知、なるべく早くできるように、その辺りを整理してまいりたいと考えております。
 
○高野委員  いや、施行前ではなくて、その辺はどういう文面にするかとかということはあるにしても、改正を提案する時点で明確にすべきですよ、そこは。考え方としては。いかがですか。
 
○土地利用政策課長  改正の時期には、その辺りを示せるように検討してまいります。
 
○高野委員  罰則については、これもまちづくり審議会でもちょっと議論もあったとは認識していますが、なぜ罰則を設けないのかもちょっと、もう一回、公の場ですから、説明願いたいと思います。
 
○土地利用政策課長  まちづくり条例の趣旨が、行政処分をするような性質の条例ではないため、この標識を設置したことによって罰則を設けるということは考えておりません。
 
○高野委員  つまり、行政の判断というか、裁量として、やろうと思えばできるということなのか、やはり条例の性格上は、そこはなじまないというのか。ちょっとそこはもう一回明確にしてほしいと思います。
 
○土地利用政策課長  条例の性格上なじまないということでございます。
 
○くりはら委員  今、高野委員が随分やっていただいたので、私としても、実は市民目線なのか、業者目線なのかという目線で、両方検討する必要があるんじゃないかと思ってきました。
 例えば、事業者は、土地を取得する時点で、多分、開発をしようという心持ちで土地を購入して、そこで計画するということをやるわけです。住民からすれば、自分たちの町がどういうものになるのかという興味を持って、常日頃いらっしゃる方もあれば、そうでない方もある中で、割と早い時期に知っておくほうが、こういう町にしてくださいねと言いやすいという状況があります。
 その両方によいようにと、要するに後々、せっかく設計したものを、ああしろ、こうしろ、設計変更だとやられる側の事業者もかわいそうですし、それから、いきなりその図面を見せられて、もうこうします、こうしたいんですというものを見せられて、あとはちょっと変更しますけれども、どこですかというような、そういう打合せをしたいわけでも、住民の側はないわけです。
 そういった意味で、本当にいずれか早い時期の四月前という表現、これは本当に早い時期に、土地購入した時点でもいいんですけれども、知りたいよという住民の側の意見も、それから手戻りのない事業者の設計もということで、両方いいじゃないかというのもあるわけです。それで、この条例の改正によって、両方にとっていいようになるのかといったときの視点で、これはあまり緩くしてしまうのもいけないなということ。
 それから、もう一つ、結局のところ、後々変更が可能な時期って何なのと問題になると思うんです。要するに、変更って、それは変更を前提にしているじゃないですかという話もあるし、じゃあ変更って何なのとか、誰がそれを変更できる、できないと判断するのとか、そういうものもちょっと非常にあやふやで、時間的なものが。例えば、これを変更してくださいと市民が言い続ければ、変更しなくちゃいけないという文言がどこかに入っているのであれば、こよなく延々とその時期は延びていく。そして逆に、何だか分からないうちに変更できる、できない、できませんみたいなことで軽く扱ってしまわれると、あっという間に市民の望まないというか、困ってしまうような建物ができてしまうということもあり得る。
 だから、こういった時期というのは非常に重要で、お互いにいいような時期に設定できるといいなという中で、この条例改正によって、お互いにとっていいような時期になっていると見られますか。お伺いします。
 
○土地利用政策課長  まず住民の方にとっては、まず前提がいち早く周知ということですけれども、鎌倉市の大規模開発事業は、先ほどのとおり2層構造になっていまして、開発事業条例の前にまちづくり条例というのがありますので、それについてはまちづくり条例が、ある程度早い段階で近隣の方に周知できているものと考えています。
 また、今回の変更によって、両者にメリットがあるかということですけれども、まず住民の方へのメリットというのは、変更可能な時期ということで、これは何でもかんでも変更が可能かというとそういうものではなくて、やはりパブリックコメントでも御意見いただいていたんですけれども、やはり変更というのは、例えばマンションだったものを一戸建て住宅に変えるとか、そういう抜本的な変更ではなくて、両者が話し合っていって、それぞれの納得するところを見いだしていく、そういったものが変更だと考えておりますので、変更可能な時期ということを入れることによって、双方が変更可能であるということを認識した上で、説明会なりを進めていくことになりますので、そちらについては住民の方にとってもメリットがあるんではないかと考えています。
 
○くりはら委員  私も建築の出ですけれども、ちょっと今、変更可能な時期って、どういうところを示されているのか。ちょっとお伺いしたいと思います。
 
○土地利用政策課長  一般例で言いますと、まずこのまちづくり条例自体が変更ありきの条例になっていますので、もちろんこれをまず出して、審査していない計画を出して、それで住民の意見を聞いた上で、変更をして、開発事業条例に入っていくという流れになりますので、まず変更ありきの条例であるという位置づけです。
 それから、変更可能というのがどこまでなのかということについては、今までもやっていますけれども、やはり少し建物を離してくださいとか、目隠ししてくださいとか、もう少し言えば、少し景観上というか、そういった無機質なものにならないように、少し表情、建物の表情を、素材だとか形状を変えることによって、地域に合った、調和したものにしてくださいとか、そういったものが変更の一例だと考えております。
 
○くりはら委員  それで今ちょっと事例を言っていただいたんですが、それをどなたが何に基づき判断するのかというところで言うと、審議会を通してとかいうことになるのか。また、必要に応じて指導しますというのは、これは行政でやりますということでよろしいんですか。
 
○土地利用政策課長  そちらについては、大規模開発事業が行われたときの最後、市長から事業者に対して助言指導書というものを出していきますので、その助言指導書を出すに当たっては、第三者機関のまちづくり審議会の各専門家の委員も踏まえた上で出していくことになります。
 
○くりはら委員  善意と悪意がある中で、これは先ほど罰則規定もない中で、指導するといったときに、鎌倉市としては指導しましたよという記録は残るのかもしれませんが、それについて、例えば守らなかった、指導を聞かなかったというような事業者に対しての罰則規定もないですよね。
 ですので、こういった最終最後、市民にとってももちろん、町を破壊されるようなこととか、困り事を生むような、課題を生むような、そういう建物を建てないでくださいねということを、やはり早い段階から一緒になって考えていただく。そして、この鎌倉市という町に、なぜこういう条例があるのかというところを事業者にお分かりいただく。これは最初が一番肝心なので、そういった一番最初のところを担っていただく課でいらっしゃるので、ぜひ、まず市民目線を大事にしていただきたいなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
 
○土地利用政策課長  今回の条例改正については、市民の皆さんにとって分かりやすい条例にしていくというのが一つのコンセプトにございますので、市民の皆さんにとって、なじみがあまりない条例ですから、なるべくシンプルな構造にしたということで、その辺りは市民目線で我々は考えたものと考えております。
 
○くりはら委員  そういった中で、ちょっと罰則規定を設けないでというところも、これはちょっと一つ確認なんですが、この罰則規定を設けてしまうと、上位法に関して抵触するとか、そういうようなことがあるんでしょうか。お伺いします。
 
○土地利用政策課長  そこまでは確認しておりませんけれども、前回ちょっと問題になった罰則規定というのは、標識の設置が少し遅くなってしまったということで議論があったと思います。
 今回、この改正をすることによって、標識の設置時期が変更可能な時期になることで、前のような罰則になるようなことはないものと考えておりますので、まず罰則にできるかどうかというのは、ちょっと確認はしていないという状況でございます。
 
○くりはら委員  じゃあ、罰則規定が上位法に抵触するか、しないかの確認をぜひしていただいて、御報告ください。お願いします。
 
○保坂副委員長  実は、この見直しについて、私、パブコメでも意見を出していまして、先ほど高野委員もちょっと私の出したパブコメに触れていただいたなという感じがしているんですけれども、中規模の手続についても、今の大規模事業の届出時期等についても出しているところです。
 それで、これまでも、今、質疑の中でもありましたけれども、この大規模開発事業の届出時期を、計画の変更可能な時期までという捉え方で表現するのは、ちょっと多様な解釈を許してしまうおそれがないかというところに、ちょっと懸念を持っています。
 パブコメに書いてあるのをそのまま、またちょっと言いますけれども、マンションなのか戸建てなのかというところでも物すごく違いますし、計画が、何階建てのマンションが建てられるかといったことは、本当に用地の取得価格に直接関係してくるので、用地取得後に住民意見を聞く中で、聴取していく中で変更できるようなレベルのものでは、当然ないわけですよね。
 そうすると、今、これまでの課長の答弁でもありましたけれども、計画の変更が可能な時期までという、その計画というのは、その程度のというんでしょうか、住民意見を反映して変更できる程度の仕様の変更というか、配置の変更だったり、その程度のものであるということになってしまうねということについて、やはり住民、行政、事業者間での解釈の違いが生じないようにしなければいけないなと思うところなんです。
 確かに標識設置後の一連の流れがあるから、この条例改正によって、住民との対話の期間、協議の期間が短くなるということでないということはもちろん分かるわけですけれども、ちょっと今回もパブコメを見て、この見直し全体についての意見を出されているパブコメの中で、やはりさらなる強化の提案というのを詳しく出されているような市民の方もいらっしゃいまして、でも、やはりそういうところを見ると、そもそもが違法性のない開発事業に対して、行政が行政の権限において厳しく規制をかけるとか、そういうことができないし、住民もそこまでの意向の反映を求めることができないようなことも含めて、このまちづくり条例は考えていかなければならない。今、まちづくり条例の話ばかりしていますけれども。
 そもそも、まちづくり条例って、計画的な土地利用と市民参画によるまちづくりを推進するための、それについての基本的な事項を定めた条例ということで、その実効性をいかに高めるかというところがこの見直しの大事なポイントになっていくという中において、そういう意味では、事業者にももちろん、鎌倉市にまちづくり条例がある、ほかにはなかなかないまちづくり条例があるということを、よくその趣旨を理解させるということも大事だし、そして、住民においても、やはりその辺りのことは理解してもらわなければいけないなと思うので、この変更可能な時期というところの定義をどういうふうにきちんとしていくかということを検討してもらうという答弁がありましたけれども、ここはやはりすごく大事なことではないかなと思います。
 住民と事業者が対話して着地点を見いだせるような、そういう条例に基づく手続が行われるということが大事だという、そこがやはりポイントなのかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
 
○土地利用政策課長  今、保坂副委員長がおっしゃられるとおりで、まず変更可能な時期については、やはりパブリックコメントでも、本日もいただいていますので、そちらについては検討して、皆さんに明確にしてまいりたいと考えております。
 また、条例については、先ほどの答弁のとおり、住民と事業者が建設的な議論を行って、双方が納得できる着地点を見いだしていくということが重要だと考えております。
 
○保坂副委員長  そういう意味では、本当に、開発の案件が起きてから、そんなものが造られては困るみたいな形で住民が声を上げるのではなくて、やはり日頃からその地域での開発という、まちづくりのことを考えていただくということがすごく大事だと思います。
 その意味で、今回の大きな見直しの一つとしては、新自主まちづくり協定というものを、これまである自主まちづくり計画であったり、自主まちづくり協定――自主まちづくり協定は事例が少ないですけれども、そういったものの、もっと実効性を高めるというところを目指して、新しい仕組みを提案していくということはよいことだなと思います。
 確認になりますけれども、説明会に参加した方というのは、まちづくり市民団体の方もいらっしゃったのかなということと、やはりこれまでもまちづくりのことを自主的に考えていらっしゃる方たちは、この新自主まちづくり協定とかについての関心だったり評価というのは高かったと。参加者が本当はもっといっぱいいてほしかったと思うので、今後もこういう機会は設けてほしいなと、条例をつくった後もと思うんですけれども、その辺りについてはどのように受け止めていらっしゃいますか。
 
○土地利用政策課長  まず、説明会の参加ですけれども、自主まちづくり計画をつくっている団体、15団体中6団体が参加いただいております。
 やはり新しい制度、新協定についての御質問もいただいていましたけれども、どちらかというと有効期間5年というところが、皆さん作業が、なかなか同意を取ったりするのが大変なので、そういったところが御質問としてはありましたが、今回、変更がなければ同意なしで更新できるというお話をしたところ、御納得をいただけたのかなとは考えております。
 
○保坂副委員長  条例改正ということになって、こういう新しい仕組みができたということを広く知ってもらいたい。そのために努力してほしいと思いますし、既に自主まちづくり計画を持って運用しているところ、すごくその強弱はあるということですけれども、そういうところからの、これまでもやっているよという話なのかもしれませんけれども、その経験、事例紹介みたいなことも含めて、市民参画によるまちづくりというものがやはり広がって、そういう土壌ができるということが、この大規模開発事業とか、中規模もそうですけれども、それに対して開発が、案件が起きたからということではなくて、まちづくりを考えていけるような土壌ができるのかなと思うところなんですけれども。
 今回の見直しとは違うことで、ちょっと1点だけ、いろいろな難しさというところで質問をしたいんですけれども、まちづくり条例も開発事業条例も、これまで何度も何度も改正というか更新してきていますよね。いろいろな具体な事例の問題が起きて、それに対応する形で改正を重ねてきていて、今回もその流れだと思うんですけれども、今、私は雪ノ下の、鎌倉駅に近い旧鎌倉でも中心的なところに住んでいるんですけれども、今そこで一つ起こっている開発、実は中規模開発の規模にならないので、中規模開発事業の案件になっていないんですけれども、今、埋蔵文化財の発掘調査などが行われているところがあります。川喜多記念館のすぐ前の、とても景観的に保全が必要だとされる地域なんですけれども、そことかは、事業者が開発の区域を500平米以上としないで建物を建てるとしているので、中規模開発事業に引っかかっていないんですね。残地が多分、100平米とか少しあるままやっていて、なので、どういうものが建つかということが地域にも分からないままできている。
 それは、まちづくり条例の中でも、連続した開発については期間を置くとか、そういうような形で、まちづくり条例ではなくて、開発事業条例ですかね。どちらかですけれども、そういうことで、過去にも対応してきていることは知っているんですけれども、どうしても、幾ら何とか市民参画のまちづくりということで条例を運用していこうとしても、それをくぐり抜けるような動きがあるということについては、やはり条例は条例でしっかりと必要な改正はしていく。だけれども、運用面で漏れていくところだったりとか、住民が声を上げにくいようになっているような部分については、ずっと継続して見ていかなければいけないなと思うんですけれども、その辺りはいかがでしょうか。
 
○服部まちづくり計画部担当部長  ただいま保坂副委員長御指摘のとおり、我々その都度起こる事例に対して、これではまずいということで、条例なり決まり事をいろいろ変えていく中で、やはりただいま御意見ありましたとおり、その間を縫ってというんですか、そういったところが散見されるというところは、我々も認識してございます。
 ですので、運用面ですとか、実際に起こったことを想定しながら、さらによいものにしていかなくてはいけないと考えてございます。
 それと、先ほどから御指摘いただいております、まちづくり条例の変更可能な時期という表現の部分、いろいろ今日、御意見いただきました。それで、条例の提案時期までに、今後、市の内部の手続としまして、まず条文を審査する会議というのが、法制担当が主管しております会議がございまして、それは課長レベルで中身を審議すると。その審議を経て、今度、部長級でやる政策審議会議というところで、条例の中身についても妥当かどうかというところは議論しますので、パブリックコメントと、あと今日いただきました御意見を踏まえて、先ほど課長からもお話ししましたけれども、検討素材としてちょっと考えさせていただきたいと思います。
 
○保坂副委員長  部長が答弁していただいた後で、もう一つ念押しみたいなので申し訳ないんですけれども、先ほどの大規模開発事業の届出時期なんですけれども、現行の規定が大規模土地取引行為の日、または開発事業条例第13条に規定する事前相談に係る書面の提出をする日のいずれか早い日の四月前というのが、やはり条例の縛りのハードルが高いために、かえって実効性を伴わないというか、こんな早い時期にやるんだから、これからまだ変更もあるんだから、標識設置はしないでおこうみたいな。届出をして、標識設置にはしないで、もうちょっと詰めてからにしようと思ってしまうという現状はあるわけですよね。
 だから、一概にこの計画の変更可能な時期までという、多様な解釈を許すような変更が駄目と言っているわけではなくて、現状の規定を、やはりその実効性を高めるという視点で、あとはいろいろな意味での住民とのそごが起きる。そして大事なことは、計画について住民がいち早く知るという視点において、その実効性を高めるというところにおいては、やはり現状のものを変えるということはすごく大事だと思っていますので、その辺りのところは質問では今しませんけれども、よろしくお願いします。
 
○中里委員長  ほか、御質疑ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 本件報告については了承と確認してよろしいでしょうか。
                 (「聞きおく」の声あり)
 多数了承と確認いたしました。
 では、職員入退室のため、暫時休憩いたします。
               (11時15分休憩   11時21分再開)
 
○中里委員長  再開いたします。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第2「議案第89号令和7年度鎌倉市一般会計予算のうちまちづくり計画部所管部分」を議題といたします。
 原局より説明を願います。
 
○山村市街地整備課担当課長  日程第2議案第89号令和7年度鎌倉市一般会計予算のうちまちづくり計画部所管部分の内容について説明いたします。
 議案集(その2)は5ページを、「令和7年度鎌倉市一般会計予算に関する説明書」は60ページから61ページにかけまして、「令和7年度鎌倉市一般会計予算事項別明細書の内容説明」は16ページを御覧ください。
 第10款総務費、第5項総務管理費、第5目一般管理費のうち、まちづくり計画部所管分について、職員給与費は、まちづくり計画部のうち市街地整備課庁舎整備担当、土地利用政策課の職員の人件費を計上しました。
 予算説明書は64ページから65ページにかけまして、内容説明は47ページに移りまして、第10款総務費、第5項総務管理費、第25目企画費のうち、まちづくり計画部所管分について、まちづくり推進事業に係る経費は、まちづくり審議会委員報酬などを、内容説明は55ページに移りまして、本庁舎等整備事業に係る経費は、新庁舎等基本設計及びDX支援業務委託料、本庁舎整備基金新規積立金などを計上しました。
 予算説明書は126ページから127ページにかけまして、内容説明は285ページに移りまして、第45款土木費、第10項道路橋りょう費、第5目道路橋りょう総務費のうち、まちづくり計画部所管分について、職員給与費は、まちづくり計画部のうち都市計画課交通安全担当の職員の人件費を、内容説明は286ページに移りまして、会計年度任用職員給与費は、まちづくり計画部都市計画課の会計年度任用職員の人件費を計上しました。
 予算説明書は128ページから129ページにかけまして、内容説明は287ページに移りまして、第45款土木費、第10項道路橋りょう費、第8目交通安全施設費のうち、まちづくり計画部所管分について、交通安全対策事業に係る経費は、スクールゾーン対策業務委託料、鎌倉市交通安全対策協議会補助金などを、内容説明は288ページに移りまして、放置自転車防止事業に係る経費は、放置自転車等防止対策業務委託料、鎌倉駅西口第一自転車等駐車場土地使用料などを計上しました。
 予算説明書は132ページから135ページにかけまして、内容説明は309ページに移りまして、第45款土木費、第20項都市計画費、第5目都市計画総務費のうち、まちづくり計画部所管分について、古都中心市街地整備事業に係る経費は、技術アドバイザー謝礼などを、内容説明は310ページに移りまして、大船駅周辺整備事業に係る経費は、砂押川プロムナード桜維持管理業務委託料などを、内容説明は311ページに移りまして、大船駅東口再開発事業特別会計繰出金に係る経費は、大船駅東口再開発事業特別会計への繰出金を、内容説明は312ページに移りまして、深沢地域整備事業に係る経費は、埋蔵文化財発掘調査業務委託料、新駅整備負担金などを、内容説明は313ページに移りまして、都市計画運営事務に係る経費は、都市計画関連データ等修正業務委託料などを、内容説明は314ページに移りまして、交通環境整備事業に係る経費は、パークアンドライド案内看板維持修繕料などを、内容説明は315ページに移りまして、交通体系整備事業に係る経費は、鎌倉市交通マスタープラン改定支援業務委託料、鎌倉市地域公共交通計画策定支援業務委託料などを、内容説明は316ページに移りまして、新交通システム等整備事業に係る経費は、学識者等謝礼などを、内容説明は317ページに移りまして、公共交通支援事業に係る経費は、鉄道駅舎可動式ホーム柵等整備補助金を、内容説明は321ページに移りまして、職員給与費は、まちづくり計画部のうち市街地整備課市街地整備担当、深沢地域整備課、交通安全担当を除く都市計画課の職員の人件費を、内容説明は322ページに移りまして、会計年度任用職員給与費は、まちづくり計画部のうち市街地整備課、深沢地域整備課、都市計画課の会計年度任用職員の人件費を計上しました。
 御審議のほど、よろしくお願いいたします。
 
○中里委員長  ただいまの説明に御質疑はございますでしょうか。
 
○高野委員  予算等審査特別委員会もあるので、簡潔に確認だけです。ちょっとこの後の議論とも多少関係があるので。
 改めて、令和7年度の新年度予算案には、新庁舎等基本設計及びDX支援業務委託料2億9480万円が計上されておりますけれども、令和7年度までにどこまで進めようとしているのかを、改めて御説明ください。
 
○石塚市街地整備課担当課長  令和7年度におきましては、御案内いただいた2億9480万円、この予算を用いまして、新庁舎、消防庁舎、図書館、学習センターなども入りますけれども、新庁舎等の基本設計を完了させる予定になっております。
 
○高野委員  具体的には、たしか令和8年2月頃にははっきりする、何かはっきりとした図が分かるようになるということでしたか。
 
○石塚市街地整備課担当課長  おっしゃるとおり、契約につきましては、令和8年2月27日までを工期としておりますので、その頃になりましたら、納品という形でしっかりとしたものが出てくることになります。
 
○高野委員  ということなので、それが果たして、市民的な理解は本当に得られるかどうかということが問われるということになろうかと思います。
 もう1点です。これも前も聞きましたけれども、1億円の予算で、整備基金の積立金ということであります。
 これはそうすると、この1億円を、これも分かっていて聞くのもあれですけれども、なぜこの規模の金額を積み立てなければならないのか。市民からすれば、1億円も積むなら、ほかの事業にというような声もあるわけです。そこの考え方と、あと、累計でどのぐらいになるのか。それから、これももう聞いていることでありますけれども、最終的にどのぐらいの金額を目指すのか、それがなぜ必要なのか。ちょっとまとめて伺います。
 
○石塚市街地整備課担当課長  まず3点お伺いしたかと思いますけれども、計上している理由につきましては、来るべき本庁舎の整備に当たりまして、一般財源からの支出を必要とする膨大な支出をしないために、今から平準化してためていっているというところがあります。
 また、累計でございますけれども、累計については今年度、利子とかは除いて、約32億円、令和6年度の積立て分も含めて積み立て終わっていまして、32億円積み立て上がっております。来年度、1億円の予算をお認めいただければ、プラス1億円という形になります。
 最終的な部分になりますけれども、先ほどちょっと御案内しましたとおり、工事費だったり、実施設計の費用に起債が充当できると今想定しておりまして、それに対する起債の充当率が75%と想定しているんですけれども、一般財源として逆に言うと25%は用意しておく必要があって、それを基金の取崩し等で賄っていきたいなと思っているところでございます。
 長くなりましたが、最終的なところになりますけれども、その金額が、今、工事費でいうと150億円ぐらいのものに基本計画上はなっておりますので、その25%前後を積み立てておければ、基金としては、ひとまず目標は達成しているのかなとは考えているところです。
 
○高野委員  そうすると、既に33億円ということになりますよね。この新年度予算が認められればですけれども、議論はしませんが、そこに財政調整基金等の議論もあるわけですね。相当積み上がっているではないかという議論もあるわけで、こういうことからも分かるように、鎌倉市は一時期は随分財政状態が厳しいというのを一面的に言っていた面も、市長もあったんだけれども、大分言わなくなったのは、こういう事実からだということが分かるわけであります。
 そして、果たして、150億円と言われましたね、今。141億円が150億円ぐらいになっているんですか。ちょっとそれは分かりませんけれども、増えるのは間違いないと思うんですよ。民間資金も入れるというようなことではありますけれどもね。民間資金ではない、起債もするということではありますけれどもね。
 すみません、間違えたな。141億円というのは現在地の話をしたのかな、今、すみません。ちょっと交ざって。あっちの、新庁舎の話ですよね。交ざりましたけれども。
 逆に150億円では済まないんじゃないかと思いますが、そうすると40億円弱ぐらいですかね。40億円までいかないんですよね。多分、いい線までいっているということなんでしょうね、そうするとね。
 しかしながら、やはりその辺は、この是非の議論等も含めて問われると思います。文化的な、ちょっと議論はしませんよ。もうこの辺で終わりますが、文化的な、ある団体についても、随分苦労されているなんて話もある中で、これだけのお金があるんだったらという議論もされようかと思いますから、その辺は予算等審査特別委員会でお願いできたらと思います。
 すみません、長々やるつもりはありませんが、ちょっと深沢地域整備事業もちょっと伺います。確認だけです。
 あまり聞くとあれですから、この深沢地区まちづくり支援業務委託、4500万円ほどありますが、これは令和7年度は具体的にどういうことをやろうとしているんですか。御説明願います。
 
○奥山深沢地域整備課担当課長  深沢地区のまちづくり支援業務につきましては、深沢まちづくりガイドラインに示した将来像の実現に向けて、官民連携による魅力的なまちづくりの検討を進めているところでございます。
 こちらの官民連携のまちづくりの実現のために、都市計画の指標であるとか、具体的なまちづくりの機能の連携だとか、そういったことのまちづくりの支援について検討を進めるものでございます。
 
○高野委員  この点については、実際の整備自体の遅れということとは関係がないんですか。
 
○奥山深沢地域整備課担当課長  今、埋蔵文化財の調査によって、1年半程度の遅れが生じるということを申し上げておりますが、それと並行しながら具体的なまちづくりの将来像についても、それとは関わりなく検討を進めていきたいと考えております。
 
○高野委員  最後になります。新駅整備負担金は1億5000万円弱ほどの計上がありますが、これは令和7年度というのは、どこまでの工事をやるということで、これは計上しているんですか。
 
○吉本深沢地域整備課担当課長  新駅の工事につきましては、令和7年度につきまして、線路切替え工事に伴う準備工事を行うと聞いております。
 
○中里委員長  ほか、御質疑ございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 それでは、予算等審査特別委員会への送付意見を確認をいたします。意見はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 なしと確認をいたしました。
 では、本議案はこちらで終えます。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  続きまして、日程第3「議案第90号令和7年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計予算」についてを議題といたします。
 原局より説明願います。
 
○山村市街地整備課担当課長  日程第3議案第90号令和7年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計予算について、その内容を説明いたします。
 議案集(その2)は21ページを、「令和7年度鎌倉市特別会計予算に関する説明書」は5ページを、「令和7年度鎌倉市特別会計予算事項別明細書の内容説明」は423ページを御覧ください。
 第1条歳入歳出予算の総額は、歳入歳出それぞれ2060万円で、前年度当初予算に比べて、約1.9%の減額となっています。
 初めに、歳出から説明いたします。
 予算説明書は10ページから11ページに移りまして、第5款第5項事業費、第5目一般管理費は1913万9000円で、大船駅東口再開発運営事業に係る経費は、代替住宅管理費負担金などを。
 内容説明は424ページに移りまして、職員給与費に係る経費は、まちづくり計画部市街地整備課市街地整備担当の職員の人件費を。
 内容説明は425ページに移りまして、第10目事業費は46万1000円で、大船駅東口再開発推進事業に係る経費は、管理施設等の維持修繕に要する経費、再開発事業代替用地草刈等業務委託料を、それぞれ計上いたしました。
 予算説明書は12ページから13ページに移りまして、第15款第5項第5目予備費は100万円を計上いたしました。
 次に、歳入について説明いたします。
 予算説明書は戻りまして、8ページから9ページを御覧ください。
 第5款使用料及び手数料、第5項使用料、第5目都市再開発使用料は730万円で、行政財産の目的外使用料を。
 第10款繰入金、第5項他会計繰入金、第5目一般会計繰入金は1230万円で、一般会計からの繰入金を。
 第15款第5項第5目繰越金は100万円で、令和6年度からの繰越金を、それぞれ計上いたしました。
 御審議のほど、よろしくお願いいたします。
 
○中里委員長  ただいまの説明に御質疑はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 予算等審査特別委員会への送付意見はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 なしと確認をいたしました。
 職員入退室のため、暫時休憩をいたします。
               (11時38分休憩   11時39分再開)
 
○中里委員長  再開いたします。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第4「陳情第62号新市庁舎建設の是非を決めることを求める陳情」を議題といたします。
 では、説明者は発言席へ御移動ください。
 説明者へ申し上げます。発言時間は10分以内でお願いいたします。また、発言内容は陳情の願意に関する説明及び意見とし、この範囲を超えないようにしてください。それから、個人情報に関する発言、公序良俗に反する発言、議員、個人、団体等への誹謗中傷や名誉を毀損する発言は行わないでください。このような発言があった場合は、途中であっても説明をやめていただくことがありますので、御承知おきください。
 それでは、以上申し上げました内容を踏まえ、説明をお願いいたします。
 
○趣旨説明者  姉川氏 12月定例会、この委員会では、私は早く新市庁舎を造ってほしい、完成期限を決めてほしいと陳情いたしました。ところが、そもそもの建設自体が不要とおっしゃる、そういう議員もいらっしゃいました。
 そこで、新市庁舎の問題は、完成期限の前に遡る必要があると、そう考えまして、今回の陳情書を提出させていただきました。
 陳情書を読み上げながら説明させていただきます。
 1、陳情の要旨。12月議会において、陳情第49号新市庁舎の完成期限を定めることを求める陳情を提出いたしましたが、その前提となる新市庁舎建設自体が必要ないとする意見がありました。新しい市庁舎を建設することが必要か否かが議論の起点であり、先決であると考えますので、新市庁舎建設の是非を決めていただきたく陳情いたします。
 2、陳情の理由。12月議会建設常任委員会での新市庁舎に関する議論では、補修すれば100年もつ、深沢は絶対反対、計画がしっかりと練られていないなどの反対意見がありました。また、本会議での陳情第41号採決における反対意見の陳述では、陳情内容に対して個別の反対理由がありました。
 反対する市議の方々は、移転に反対なのか、移転先が深沢であることに反対なのか、新市庁舎建設に反対なのか、あるいは市長に反対なのか、そういったことが明確ではありませんが、位置条例改正案の反対というものに結集されています。反対する市議の方々は様々なことに反対されていますが、整理して議論すべきことではないでしょうか。
 建設常任委員会では、私の説明の後に、いろいろな反対の御意見をお聞きいたしました。本会議の反対意見では、陳情内容や陳情者に対する否定、そういったことがございました。
 反対する理由が多過ぎて、一体何に反対されているのか、よく分からないです。もう一度議論を絞り込んだほうがよいと感じました。
 2022年に市長から提出された議案にはこうあります。鎌倉市役所の位置を定める条例(昭和44年4月条例第1号)の一部を次のように改正する。本則中「鎌倉市御成町18番10号」を「鎌倉市寺分字陣出8番8」に改める。附則。この条例は、規則で定める日から施行する。
 読み上げます。
 現状は、立法府である鎌倉市議会において、市役所の住所を御成から深沢に変更する条例改正案が否決されています。しかし、本議決をもって新市庁舎を建設する、あるいは深沢以外に移転することまで否決されたと拡大解釈するべきではありません。新市庁舎の必要性と場所の議論は、本来別の問題ではないでしょうか。
 否決された議案を読み上げたとおりです。否決されたのは住所変更であって、新市庁舎建設や移転、そういったものが否決されたわけではありません。どこにも書かれていません。
 鎌倉市にとってどのような市役所が必要かは、時代に合わせて継続して議論すべきことと私は思います。それがどこであれ、鎌倉市にとってどのような市役所が必要かを明確にして、共有化していただきたい。そうしないと、今後の議論にそごを来していくと思います。
 続けて読み上げます。
 新市庁舎計画は既に10年近くたちますが、単に移転するか、しないかの問題のようになっていることが非常に残念です。10年、20年後、あるいは今後100年先まで考えて、市役所の機能を充実させることや、防災拠点として強化することなど、市民サービスや安心・安全も含めて、鎌倉市にとってどのような市役所が必要なのかの議論をしっかりとしていただきたいと思います。それは深沢移転に賛成、反対の議員数で左右されることではないと思います。移転に賛成、反対で終わらせることなく、市役所、これは行政としても建物としてもですが、のあるべき姿を、行政と議会が真摯に向き合って議論していただきたいと思います。
 10年、20年後といった将来の視点が見られないように感じております。今日、松中委員より、これはまちづくりのことですけれども、おっしゃっていただきましたけれども、30年後の取組、地震、その後を考えて、そういったことがありました。これはまちづくりの話ですけれども、やはり市役所のあるべき姿としても、そこを将来という視点から見るべきではないでしょうか。
 100年もつ市役所、これは必要だと思います。ですけれども、あと計算すると44年、20年もたせるとか、25年もつとか、そういうことをおっしゃっている方もいますけれども、それにお金をかけるよりも、今後100年もつ建物を新築したほうがよい、そういう考えもあるのではと思います。
 建物はさらに強固に補強したとして、熊本地震のように震度7の大地震が来た後に、もう一度、二度と大地震が来た場合、建物の中の設備はどうなるのか。その後、建て替えることになるのではないかというような議論もあると思います。
 防災機能にしても、市民サービスにしても、本庁舎だけではなく、市役所全体でどのような機能が必要となるのか、本庁舎と各地区の役割分担、そういったものとか、各地区にはどのような機能と体制が必要となるのか、これも将来を見据えての議論が必要かと思います。
 結局、やはり30年後、私は20年後しか考えませんでしたけれども、30年後まで考えたまちづくり、あるいは市役所の在り方というものが必要なのではないかと思います。そういう将来の視点で見た議論をし尽くしていないので、深沢移転賛成、反対で終始しているような気がします。
 将来の鎌倉市にとって、どのような市役所が必要なのかを、もう一度徹底的に議論していただきたいと思います。既に議論し尽くされているとは思うんですけれど、もう一度です。未来という視点から、もう一度していただきたいと思っています。
 私には、深沢移転賛成、反対に埋もれてしまって、本来の話がどこかにいってしまったような気がします。
 2月24日に新しい市役所のイメージ共有というイベントに参加しましたけれども、皆さん、未来志向で考えていただいていて、とても未来を感じる、未来がどうなっていなければいけない、そんな感じで考えられた機会だと思います。
 市役所の問題は、反対意見があったからこそ丁寧に進められてきたと私は思います。ですけれども、深沢移転でくくってしまうために、深沢移転か否かという地点から動いていません。そういう点から、私には停滞感があります。
 やはり、10年、20年後、30年後、そういう視点で鎌倉市にとってどのような市役所が必要か、そういう議論をもう一度し尽くしていただきたいと思います。その議論の結果をもって、徹底的にした議論の結果をもって、新市庁舎建設が必要か否か、それを行政と議会で決めていただきたいです。
 やはり、議会でも一つ一つ、賛成反対で決めていく必要があると思っています。そこから再スタートしていただきたいと思います。
 最後に読み上げます。
 現在の議論は、深沢移転に包括されているため、停滞感がありますが、より早く解決するためには、将来に向けての新市庁舎の必要性から始まり、建設是非、完成時期、場所やコストなどをもう一度議論し、議会承認を経て合意形成を重ねていくプロセスが必要なのではないでしょうか。急がば回れのことわざどおり、新市庁舎の必要性から、一つ一つ課題を解決していくほうが、結果的には早く解決できると考え、今回の陳情を提出いたしました。
 付け加えて申し上げますと、市議会選ですとか、市長選ですとか、そういう人に左右される話ではないと思っていまして、やはり議会と行政という組織で方向性を進めてもらいたい。それは強く思います。
 この議論、ずっと長引くと思います。そういうことではなく、やはり何度も繰り返して申し訳ないんですけれども、どういう市役所が、この鎌倉市の20年後、30年後に必要なんだと、そういう視点で議論をしていただいて、市役所が必要、建設が必要なのかどうか、これをちゃんと決めていただきたいと思います。
 以上で、私の口頭説明を終わらせていただきます。失礼いたしました。大変ありがとうございました。
 
○中里委員長  では次に、説明者に対する質疑を行いますが、委員におかれましては、陳情の説明者に対する質疑であることに御配慮を願います。それでは、質疑のある方は御発言を願います。
 
○くりはら委員  議会に2回にわたって陳情をいただいているかと思います。私自身はおっしゃっているとおりと思っているところなんですけれども、こういった御意見、陳情を鎌倉市役所、松尾市長向けに出されたことはあるかどうか、お伺いしてもよろしいですか。
 
○趣旨説明者  姉川氏 松尾市長に直接出したことは一度もありません。
 
○保坂副委員長  こちらの陳情なんですけれども、陳情の表題が「新市庁舎建設の是非を決めることを求める陳情」となっていて、この表題からだけ受け止めてしまうと、市役所の位置を定める条例、改正位置条例をもう一度かけて、是非を決めなさいとおっしゃっているように、この表題からだけすると受け止められなくもないんですけれども、この陳情の中身、そして今の陳述を伺いますと、実は全く逆であって、趣旨としては、20年後、30年後の将来の視点で、市役所のあるべき姿をしっかりと議論するようにという趣旨でいらっしゃるということでよろしいんでしょうか。確認です。
 
○趣旨説明者  姉川氏 そのとおりではあるんですけれども、議論をし尽くしていただきたいというのがまず大前提にありまして、その結果、新市庁舎を建設する必要があるのか、ないのか、そこを決めていただきたいです。
 つまり、ずっとこの先ずるずると来るというのは、それはよくない。だから、私、前回の陳情では、完成期限を決めてほしいと。同じ趣旨なんですけれどもね。ずるずるするのがよくないから、完成期限を決めていただきたいと言いましたが、それ以前に、そもそも建てるんですか、建てないんですかということを決めないことには、完成期限すら決められない。その後いろいろなことを決めていって、これが手続になるのかどうかちょっと置いておいてですけれども、深沢に移転するのかどうかというのは、私はステップの最後のほうだと思っています。
 それよりも、何よりも、どういう市役所が必要で、それを建てる必要があるのか、ないのか、そこを決めていただきたいという意味で書きました。
 ちょっと時間がたちましたので、その後、少し付け加えたところもありますが、趣旨としてはそういうことで、あくまでも深沢とか条例に関係なく、新市庁舎建設が必要なのか、どうなのか、そこを決めていただきたいというところです。
 
○高野委員  1点だけ、陳情の今の御意見も伺った上でなんですが、そうすると、姉川さんとされましては、場所の問題と新庁舎が必要であるか、どういう建物であるかは別にして、新市庁舎が必要であるかないかの議論と、それがどういう条件でどういう場所なのかというのは、御認識としては切り離して議論することが可能であると、こういう認識を持たれているということで出された陳情であるという理解でよろしいでしょうか。
 
○趣旨説明者  姉川氏 そのとおりです。別に考えられるものだと思っています。
 
○中里委員長  ほかに御質疑ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 陳述者の方への質疑を打ち切ります。陳述者の方はお席へ戻りください。
 では、この後、原局の説明を願いますが、一旦、昼休憩としたいと思います。
 では、暫時休憩いたします。
               (11時55分休憩   13時10分再開)
 
○中里委員長  再開いたします。
 それでは、午前の「陳情第62号新市庁舎建設の是非を決めることを求める陳情」を引き続き審査いたします。
 原局より説明をお願いします。
 
○石塚市街地整備課担当課長  日程第4陳情第62号新市庁舎建設の是非を決めることを求める陳情について、陳情書に基づいて御説明いたします。
 初めに、本陳情の要旨及び陳情の理由については、先ほど陳情者から説明があったとおりです。
 次に、陳情に対する市の見解について説明いたします。
 平成27年3月に策定した「鎌倉市公共施設再編計画」において、「市役所本庁舎は、現庁舎の防災的な課題解決に取り組みながら、老朽化に伴う本庁舎の機能更新の検討を進める」という再編方針を定め、平成29年3月に策定した「鎌倉市本庁舎整備方針」において、この再編方針に沿って、「現在地での建て替え」「現在地での長寿命化」「移転して整備」の3パターンで検討を行い、「移転して整備」に優位性があるとし、本庁舎は移転して整備する方針を定め、市議会全員協議会に報告しました。
 その後、平成30年3月に策定した「鎌倉市公的不動産利活用推進方針」において、深沢への移転の方針を定め、こちらも市議会全員協議会に報告しました。その上で、新庁舎等整備基本計画や市庁舎現在地利活用基本計画の策定等に取り組みました。このように段階的な検討を行い、事業に関する様々な方針や計画、市庁舎現在地の利活用等についても示し、平成27年度から長い時間をかけて丁寧に検討を進めてきました。
 これらの取組は、市民サービスの向上とともに、市民の暮らしや財産を守るために必要であると考えており、一日も早い実現を目指して取り組んでいます。
 本陳情の趣旨である「新庁舎建設の決定」に関しては、東日本大震災発災後、安全な庁舎整備について市議会からの強い御指摘を受け、「鎌倉市公共施設再編計画」で、整備方針を定めることとし、その整備方針については、基礎調査を実施した上で、移転によって整備をする方針を決めるなど、市としては、時間をかけて、市議会にも報告を重ね、必要な予算等の承認を得つつ、段階を経て検討してきたものと認識しています。こうした取組を踏まえ、引き続き、市議会への説明や広く市民への理解を深める取組を重ねてまいります。
 以上で説明を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの説明に対して、御質疑ございますでしょうか。
 
○高野委員  よく議論をという、改めて市庁舎を建設することが必要か否かが議論の起点であるというお考えの下に、市民サービスや安全・安心も含めて、それから建設の是非、完成時期、場所やコストなどをもう一度議論しという、そういう御趣旨のことが言われておりますので、少し、ちょっとだけ議論させていただきたいと思います。改めてですけれども。
 いろいろ、この資料を用いて、せっかく作ってもらったので、それについては評価がいろいろあるようですけれども、市民の中では。必要であるかないかも含めて。
 あえて申し上げるのもどうかと思いますけれども、反対討論への対応と言うんですけれども、反対討論は、率直に言うと、原稿は私が書いたんです。私、当時、副議長でしたから。もちろん議員団で諮って、議論をして、合意して、読んだのは代表の吉岡議員という形を取ったんですけれども、元原稿は私が書いていますから、それははっきり申し上げます。別に隠すことではないので。副議長だったからできない、本会議ではできませんからね。そういう経過があって、そうすると、実質私ばっかりになってしまうんですけれども、そういう中身で、今、十数点出されていますが。
 ここにコストという話も理由の中に書かれておりますけれども、それはやはり、建設内容の、移転内容の是非以前の問題として、やはり今、予算の審査をする議会でもありますけれども、やはり、今のというか数年後というか、今の状況から見通せる社会状況の中で、トータルで言えば300億円以上の事業規模になるわけですね。移転先と現在地を入れれば。もちろん民間資金も入るということですから、全額が単純に税金ではないし、起債をするという話も出ています。起債も最終的には返さないといけませんから、税金は税金なんですけれども。やはりそういうかなり大きな規模の、これは事業になります。ですから、極端に言えば、仮に内容がいいとしても、今の時期に、果たして踏み出すのがいいのかというのは、市民的にもこれは問われると思います。言わば、事業の優先度という意味で。市長は最優先と言っているわけですね。
 そこで伺いますけれども、代表質問でも少し述べましたし、頂いた資料の中にも、当時の反対討論の中に、170億円で収まる保証はどこにもなく、増加する可能性のほうが高いと。200億円を超えるのではないかと。私も今でもそう思っています。恐らく超えると思います。大きく超える可能性もあると思います。それは事業に着手しなければ分かりませんけれども、工事に着手しないと。
 そこで伺いますが、それに対する御答弁として、こういうことでした。御答弁というか、対応と書いてありますね、この資料の中に。仮に、本事業に影響が出るほどに物価が高騰した場合は、整備費の増額を許容するのか。それとも、性能確保とのバランスを見ながら、整備費を減額させるのか。今後、基本設計を実施する中で、具体的な図面を作成し、より精緻に積算を進める中で、検討していく考えであるということが、見解で示されております。
 これがいまいちよく分からなくて、本当に必要ならば、一部そういう指摘もされているように、市民のために必要な内容をきちんと担保して、それに必要な整備費が本当にかかってしまうなら、それはそれで、かかってしまうこともやむを得ないと。そうしなければ、きちんとしたものができないという前提に立つならば。
 しかし、ここの市の対応というところは、そういう物の言い方をしないで、増額を許容するのか、それとも性能確保とのバランスは取りつつも減額させるのかと。やや大幅に工事費が上がる場合には、少し慎重に考えるというようなスタンスがうかがえるんですよ。
 であれば、そこまでして、そこで優先順位というのはどうなのかなという、ちょっと思いも出てくるわけですけれども、そこの内容の是非以前の問題として、この事業費が上がることは間違いないと思います。私はそんなに一、二年で劇的に変わるとは思いません。今の工事の状況、それから人件費の問題もありますよね。これは建設に従事される方の労働条件を確保するという、それは必要なコストだと思うけれども、結果として上がっていく方向になるということも加味して、この事業費について、市民からすると、内容の是非以前のお話として今言いますが、やはりこれだけの大きな事業、それは10年ぐらいかけてやることになると思うんですよね、跡地も含めると。もうちょっとかかるかな。しかし、いずれにしても、一度これは踏み出せば、もう踏み出せば、私は事実上、工事の準備に入っていると思っていますから、そこは後で言いますよ、ちょっと。後でやりますけれども、その辺の事業費の規模からして、市民から見て、今踏み出すべきなのか、どうなのかという、そういう声にどう応えますか。
 やはり、やや減額させるのかということまで言及しているわけだから。だったら無理しなくていいんではないのともなってきますが、その辺をどう考えるかを、私の考えをちょっと述べましたけれども、伺いたいと思います。
 
○石塚市街地整備課担当課長  もちろんこの市議会の中の御意見としても、必要なものは造るべきだという御意見をいただいたこともありますし、前段につきましては、必要なものは、おっしゃるように、造っていくという考え方もあるよというところの中の一つでございます。
 後段のやや消極的というか、御意見があったところにつきましては、これから精査していく基本設計の内容とかにもよると思うんですけれども、例えば少し、議会回りの内装とかを立派なものにしていたりとか、1階の市民回りを立派なものにしていたときに、予算を抑えて、仕上げ材というのは機能が同じ場合もありますので、そういったことをして予算に合わせるという方法もあったりしますよという、ちょっと一例的なところもある中で、造りたいものの内容、機能、規模などを含めて、今後検討していきますよという趣旨で考えさせていただいた対応になります。
 
○高野委員  そうしますと、これは「仮に」と、仮に本事業に影響が出るほどに物価が高騰した場合という前提での書き方になっていますけれども、やはり本事業に影響が出るほどに物価が高騰する可能性というのは、私は否定できないと思うんですよ。
 そういう場合においては、やはり一度立ち止まるということも含めて、立ち止まるということは、計画が全部なくなるという意味ではないですよ、それは。私は先送りということも含めて、10年やっているんだから、もういいかげんにやればいいのではないかという声もあるけれども、しかし、逆に言えば、10年かかったって、やはり市民合意ができていないのであれば、それは、やはり主権者は市民ですから。先ほど行政と議会がもう少し主体的に、主体的にという表現はされていなかったかもしれませんが、そういう話があって、それはそれで受け止めるんですが、でも、やはり主権者は市民だからね。市民の間で、やはり大きく意見が分かれているのは事実なんですよ。
 この間、24日にやられたでしょう。私は新聞記事で、多少ちょっと参加した方から様子を伺いましたよ。私は同じような時間帯、別なところにちょっと出ていたものですから、参加できませんでしたけれども、そこも賛否が分かれているというような報道もされていますよね。どの程度の賛否の分かれ方かは、それは知りませんけれども。
 だから、そこら辺も含めて、やはりこの事業費の問題というのは、私は軽視すべきではないということだけ、ちょっと申し上げておきたいと思います。
 ちょっと中身、中身というか、その上で、完成時期という話もありますか。建設の是非というのはちょっと最後のほうにしますけれども、先ほど私、予算のところで質疑した中で、令和7年度の基本設計はどこまでやりますかと言ったら、令和8年の2月末までには今の基本設計の完成したものが出てくると、よりイメージできるものが出てくるんだというお話がありました。
 それが、じゃあ何を意味するかということなんですが、やはり基本設計、先ほどの予算でやっております。3億円弱の経費で、関連経費も入れると、それを超えると思いますけれども、これは今裁判もやられておりますから、別にそのことに立ち入るつもりは、裁判の内容に立ち入るつもりはないんですけれども、しかし、代表質問でも、これは基本設計というのは工事の準備行為ではないですかと申し上げました。これは吉岡団長が言ったわけですけれども。それに対して、事業についての理解をより深めていただくことができるという考えから、市民の皆さんに理解を深めていただくという考えから基本設計を進めるとしたものであり、工事の準備行為ではないと。これは、いささか少し強弁ではないかなと。
 それは、行政としてそういう意図であるということは分かりますよ。でも、現実に設計するんですよ。お家を建てるときに、例えば家族の理解を得るために自宅の設計をやっていますと言いますか、普通。例えば家族の中で、まだいいよ、ここに住めばいいと、新しい家を建てるのはどうかと。4人家族なら4人家族ですよ。それで設計を頼みましたと。お金がかかりますよね、御自宅であっても。規模によりますけれども。いや、家族に理解してほしいから設計頼んでいますって、そんな人いますか。それはそちらの意図でしょう。基本設計を進めたいと、一度やらないと市長が言ったものを覆して、基本設計までやらせていただきたいということを正当化するための、ある意味、意図であって、基本設計とは何かと言ったら、着工ではないですよ。そこは裁判で今争われている問題ですけれども、ちょっと。だから、しかしながら、設計すれば普通は工事するでしょう。でないと予算が無駄になってしまうでしょう。基本設計といえども。次の実施設計、詳細設計があるとしてもですよ。であれば、設計が入るということは、もう工事の準備に入っているでしょう。工事そのものではないけれども。ということを聞いているだけなんですよ。そういう事実を聞いているだけですよ、事実認識を。それは準備行為ではないと、だったら、そういうことはしないほうがいいと思いますよ。理解を得るために3億円もかけるというのはおかしいですよ。そこはきちんとした見解を示したほうがいいですよ。
 これはちょっと、この陳情で言えば完成時期ということに関わりますけれども、やりたいわけでしょう。着工の手前まではやっていますときちんと説明すべきですよ。あとは市民がどう理解するかというのはあるけれども。それを準備行為という表現をすることがおかしいことですかね。準備しているではないですか、現実に。貼ってありますけれども、今も市役所の中に。さっき、昼休みに随分見ました、私も。ちょっと最後のパネルは見切れなくて、防災のことが書いてありましたけれども、後でまたきちんと見ますけれどもね。それは大事だと思っていますからね。今、どういうものが出ているかを知ることは。よしあしは別にして。そこをちょっともう一回整理してください。そちらの意図を聞いているんではない。基本設計というのはどういう段階なのかということです。それは大事なことだと思うんですよ。
 それによって、もう決まっているのではないかという理解をする人もいるんです。もう一回御説明ください。
 
○石塚市街地整備課担当課長  市としましては、御答弁を本会議で差し上げたとおり、基本設計が工事の準備行為という形に当たるというような考え方とか、裁判例とか、そういう定義みたいなものは見当たっていないことから、準備行為ではありませんということを説明させていただきました。
 基本設計が必要な理由は、金額の多さからしても、市民の方から、否決を受けている中で実施するのはおかしいという意見をいただいております。そういった中でも、やはり重要な施策として推進すべきという市の立場がありまして、その中で理解をいただくために、基本設計をやらせてほしいということで、取組の方針を立てて予算をいただいて、事業を進めているところになります。
 
○高野委員  新しい議論をしているわけでは全くないのは分かっているんですけれども、そうすると、普通は、基本設計に入るということは、次の詳細設計をやれば間違いなく工事着手なんですよ、事実上の。事実上のですよ。その一歩手前なんですよ。
 しかしながら、普通は、でも、市民に理解してもらいたいというのではなくて、どうなるか分からないけれども理解してもらいたいというのは、やはり本来は執行すべき予算ではないんですよ、そういう意味においては。それは責任ある態度と言えないですよ、やはり。改めて言っていますよ。これは別に今初めて言っているわけではもちろんなくて、何回か言っているんだけれども。
 これだけのお金をかけるなら、何としてもやらなければいけないという立場に立たなければいけないんですよ。そのために、どういう手を打っているんですか。何で今議会で位置条例を出さないんですか。通らない、通るの問題ではないでしょう。何が何でも通させるためにやればいいでしょう。2人以上の議員の態度を変えさせるために。どんな手を使ってでもという言い方は、ちょっとこういう公の場で言うのは適切か分かりませんけれども、合法の範囲内ではもちろんありますけれども。そういう感じも全く見受けられないですよ。
 だから、それをやればいいと言っているんではないですよ。そういう必死に、何とかして、そちらが3億円もかけて、それは議会を通っていますよ、過半数議決で、確かに。しかし、どうなるか分からないものに、市民の理解を得るためにというので。理解を得るんだったら、もっとそれは皆さんが汗かけばいいのであって、人件費の枠の中で。3億円もかけてやるということは、もう後に引けないんですよ、普通の感覚であれば。後に引けない事業だと捉えている割には、何が何でも突破するんだというような手の打ち方をしていますか。
 これはちょっと陳情も、だから、そういう責任を持ってやってくれということでしょう。だから、ちょっとこういう言い方をあえてしているけれども、理事者に聞かなければいけないなら、理事者を呼ぶとまた長くなってしまうから、そういうことをやると。どうして位置条例を出さないんですか。
 もっと言いましょうか。鎌倉庁舎に変えたでしょう、現在地利活用。そういうことも含めて、位置条例、何で再提案しないんですか。任期最後の議会ですよ、定例会としては。
 そういう決意や構えや、そういうものを示さないで、結局否決された状態のまま。イベントを開く、説明会を開く、それは別にいいでしょう。しかしながら、政治的な構え、行政の構えとして、皆さんも行政の幹部ですからね、市の、この分野における。そういうものが見えない。結局ずるずる行くだけですよ。だから、今回の陳情が出てきていると思うんですよ。
 ある意味、申し訳ないけれども、ここまで予算をかけて、3億円も予算かけてやると言っているのに、それだったら、私が行政の立場なら、絶対やらなければいけないと、失敗できないと。これで、もし工事着手できなかったら、3億円はどうなるんだという話になりますよ、これ。でも、そのための手の打ち方が分からないというのが、今の状況なんでしょう。議員の心変わりを待っているんですか、じゃあ。選挙の結果を待っているのか。それは能動的な態度とは言えないですよ、やはり。
 ということは、ちょっとこの陳情の趣旨からしても言わざるを得ないと思っているんですよ。私も責任ある立場ですから。
 本来なら、立ち止まって、じゃあこの庁舎を長寿命化させることも含めた議論をやるのか、ある意味、先延ばしというのは、陳情者の意図からすると違うかもしれないけれども、その一つの判断ですよ、長寿命化するというのも。もうちょっと民主主義のコストをかけて、今の計画のよしあしは、もうちょっと議論するというのも一つの手ですよ。
 何が何でもやるんだったら、今の計画のまま、絶対に位置条例を通さなければいけないんだから、どんなことがあっても、議員の特別多数議決を獲得するために手を打たなければいけないでしょう。手を打つしかないんですよ。そのどちらでもないような状況になっている。
 ちょっと質問ですから、しなければいけない。工事の準備行為でもないと。では、何なのかということになるわけです。これ、3億円もかけて。極めて無責任ですよ。そこは推進する、賛成とか反対とか超えて、賛成する立場に立ったとしたって、だったら3億円かけるなら絶対やるんだという構えで、そういう手の打ち方をする、条例を出したらいいではないですか。提案したらいい。提案して大いに議論したらいい。そういう機会もつくらないでしょう。勝負をしないんだから。これは、やはり行政としても、判断、決断ができていないということですよ。
 ちょっとどういう聞き方をするかな。それが何か工事の準備行為ではないんだけれども、準備行為というのは表現の仕方ですよ。着工手前ですよ、だから、もっと言えば。でも、理解を深めていただきたいと。3億円もかけると。ほかにも市民が望んでいる事業はたくさんあるのに。
 ちょっとそういう中で、私は一回立ち止まったほうがいいのではないかと考えます。この議論の考えでは。それで本当に整理して議論したらいいと思いますよ、もう一回。ちょっと御見解を聞きます。
 
○服部まちづくり計画部担当部長  高野委員の御指摘のありました、本気でやる気があるのかというところに関しましては、我々としては、やはりここまで進めてきた中で、この新庁舎を移転して整備するということに関しては、やらざるを得ないということで、いろいろな取組を進めてきている。
 結果として、位置条例の提案までには至っていないというところは、非常に残念ではございますが、我々は力の限り御理解いただけるような取組を進めているという理解でございます。
 先ほど来、ちょっと御指摘いただいています準備行為というところでございます。まさしく何をもって準備行為と定めるのかというところは、これはちょっとなかなか議論が平行線のところがあろうかなと思っております。
 私どもといたしましては、基本設計のところまでは準備行為というところの一歩手前という意味では考えています。
 
○高野委員  いや、そういうのがね。こう言っては怒られる。服部部長に他意はないんだけれども、やや腰が引けているんですよ。堂々と準備していますと言えばいいんですよ。準備なんだから。準備でしょう、貼ってあるんだから、あそこに。細かい字で書いてありますよ。全部読んで、私、4枚目まででさっき時間切れになりましたけれども。でも、知らせることは大事だと思いますよ。是非はともかくとして、やっていることなんだから。
 こういう状態だから、何と言ったらいいのかあれですけれども、なかなか決まらないんですよ。市長がいないから答えられないんだけれども、位置条例をなぜ出さないのかという説明も、本会議でも多少やり取りがあったと思いますけれども、市長からあるのは、通る見通しがないから出さないと言っているわけですよ。それは責任を他者に転嫁しているものでしょう。では、なぜ通る見通しがないのかという分析をして、そのためには、通るためにはどうしたらいいのかという、何の手を打っているのかという、何の手を打っているんですか、じゃあ。これを作っただけでは、手を打ったことにはならないですよ。
 私はまとまって、参考にはなりましたよ。こういうことを聞いていることに対して、こう答えているんだなというのを、改めて整理はできたけれども、じゃあどうするのという。そちらがやりたいわけでしょう。こちらにうんと言わせたいわけでしょう。ちょっと言い方は悪いけれども、あえて陳情だからちょっと踏み込んで言っているけれども。
 そのために、どういう手を打っているんですか、じゃあ。任期の最後の定例会ですよ。これは理事者に聞かなければ分からないなら、そういうことになってしまうんだけれども。
 
○服部まちづくり計画部担当部長  具体的などういう手を打っているのか、我々としては、やはり市民の理解を得た上で、その理解が議員の皆様に届くということを願っているところでございます。
 具体的に、お手元のペーパーにつきましては、理事者と、それぞれの議員の方と、それをもっていろいろと意見交換をされたと考えておりますので、それも一つ、理事者の思いとして、皆様にこの重要性だとか妥当性というものを御理解いただくような取組をされているのかなと認識しております。
 
○高野委員  市長室で会派としては、ありましたよ。それは、ほかの方々もそうなのかな。反対している会派とか無所属の方はあったのかどうか、あれですけれども。
 しかし、検討するというのは、膝を突き合わせたやり方も含めていろいろあるんですよ。そういう手打ちは一切されていない。政治ってそんなものではないでしょう。あまりこういう場で表と裏って言い方は変だけれども、言うのが。それは表面的と言ったら悪いけれども、そういう場は持ちましたよ、それは。これは渡されましたよ、理事者とお会いして。それだけの話ですよ、それは。それはこちらも立場があるから、お互いの立場があって、それを踏まえたやり取りで終わりですよ。コミュニケーションというのは、そういうものだけではないと思いますよ。
 別に私がこういう手を打ってほしいなというお願いする立場でもないから、しかし本気で何とかこじ開けたいという手打ちはされているとは、全く思えない。思えないというか、事実として、それはない。認識できない。だからずるずる行くんですよ、この問題も含めてですよ。重要課題は幾つもあるんだけれども、政治的な手が打たれていないんですよ、結局。
 そのことでもう一つ、だから、これも答弁があって、再三また議論もしていますけれども、どうするんだって、市民に直接問えばいいではないですかという話ですよ。今も御答弁ありましたよね。市民の方の理解を深めていただくと。そのことを通して、それが議員にも届いて、それで態度変更につながって、それが見えてきたら条例を出します、再提案しますみたいな話でしょう、今の話というのは。一体何なのかなと思うわけ、これ。勇気がないなというか、そこまで来て、腰が引けているなら、何も300億円の事業を無理やりやる必要ないんですよ。判断できないのであれば、後の世代に、それは無責任だという批判もあるかもしれないけれども、決断できない、判断できないのであれば、無理に踏み出すというリスクをしないというのも、一つの危機管理ですよ。人様の税金を使ってやるんだから、これ。我々のお金ではない。人様の税金、市民の税金を使ってやるんだから。
 ということも踏まえて、私は最終的には、やはり市民に直接問う以外、ないのではないですかと。それは単純に賛成反対という物の言い方ではなくて、この御答弁にもありますよ。総合的なまちづくりの視点で検討を進めてきたと。陳情者の思いからすると、えっ、そうなのと思われるかもしれませんが。それで、新庁舎の整備基本計画と現在地の利活用基本計画の2つの計画も、市民対話、パブコメを実施し、市議会への報告等、様々な過程を経て策定してきたものであると。尽くしていると捉えるんだったら、直接聞けばいいではないですか、住民に。
 それについては、このため、改めて問う必要はないと。住民投票をやる必要もないぐらい、十分にやってきたんだと言うんだったら、位置条例を出せばいいんですよ。議会の反対する議員のほうが間違っているんだと、堂々と議論したらいいんですよ。反対する議員のほうが間違っていると、もう十分に説明してきたと、賛成すべきであると、勝負したらいいんですよ、首長として、行政として。圧力をかけたらいいですよ、私にも。おまえらが間違っていると、何を言っているんだと、いつまで反対しているんだとやればいいじゃないですか。議会なんだよ、ここ。議論すればいい。けんかするという意味ではないけれども、でも、本気でそれぐらい議論しなかったら、決着つかんでしょう、この問題。でも、あんたら、腰引けて出してこない。決着つかない。
 住民投票をやったらいいと言っている。鎌倉市政初のことになります。条例制定が必要です。それも、そう言うと今度は今までパブコメをやった、市民対話をやった、この間の24日のこともそうなんでしょう。そういういろいろなイベントもやった、取組をやっている、だから、必要ないと。堂々巡りでしょう。決着のつけ方を提案しているのに、それは必要ない、市民に説明している、でも御理解はまだ十分ではない。だからこういう事態になっているんですよ、これ。
 改めて伺いますが、なぜやる必要がないんですか、住民投票は。なぜなじまないんですか。賛否が分かれているではないですか、市民の中で。だって、声を聞くというのは極めて民主的なことでしょう。
 聞き方は、だから工夫が必要だと申し上げているんです、聞き方は。一度検討したでしょう、理事者として。検討したのは知っているんですよ、理事者レベルでも。ここまで言うとあれだけれども、ある会派にも持ちかけたのは、あまりそういうことをこの場で言うのはよくないか。この辺にしておきますけれども。
 1回は検討したでしょう、それなりに、やる方向も含めて。聞いていますよ。もうあまりこういうことを言いたくないけれども、最後の議会だから少し本音で言いますけれども。本音でって、今までも本音ですけれども。
 改めて見解を伺います。なぜやる必要がないんですか。
 
○服部まちづくり計画部担当部長  この議論も平行線なんですけれども、ただいま高野委員からお話ありましたとおり、これまでの経過というものを踏まえますと、単にこれは住民投票で賛否を問うものでないということは、繰り返し市からは説明させていただいております。
 それで、ただ、先送りできない最重要課題という認識ではありますので、住民投票をやらないとしても、やはり市民の意見というか、何らかいろいろ意見の聞き方というのはあるんですけれども、それは引き続きやっていかなくてはいけないでしょうし、市としましても、そういった中でいろいろ御理解を進めていただけるような取組を進めていきたいと思っております。
 
○高野委員  お聞きになりましたか、市民の皆さん。こういう今の、ごめんなさい、服部部長を責める、個人的に、お立場なので責めるつもりはないんだけれども、今のような御答弁ですっきりするかね。ああ、そうかと、そこまで言うならやったらいいのではないかと思いますかね。何だか自信があるような、ないような、私から言わせれば。
 何が何でもやるんだと、ちょっと言い方が悪いですよ。私もちょっと、こういうべらぼう調で、ちょっと表現が失礼なら後で謝罪しますけれども、でも、最優先課題を先送りできないと言うなら、ちょっとまた戻るけれども、でも位置条例は出してこない。住民投票をやったらどうだって、反対している私が提案しているんですよ、位置条例に反対した。市民に問うたらいいと言っているの。その結果を尊重しますとまで言っているんですよ。代表質問でも言いましたよ。それでもやらないでしょう、それも。行政側で決着をやりたいのに、決着をつけさせたくないみたいな。最重要課題で先送りはできないんだけれども、決着のつけ方を提案すると、どれものんでくれないということではないの、これ。議員の心変わりを待つだけ、メンバーが変わるか、心変わりを待つだけ。それが本当の正しい解決ですかね。
 しこりは絶対残りますよ、これ。もし改選して、2票が仮に埋まったとしてですよ。埋まって、それでぎりぎりで通った、ああよかったと、私はそんな簡単な話ではないと思うよ、これは。そういうしこりを残したまま進める事業ではないんですよ。
 それは、賛成反対は最後まで残るでしょう、それは。しかしながら、やはり多くの住民が、こういう言い方もあれですけれども、ここまでやったなら、まあ仕方がないではないかというのも含めてですよ。大体、ごみの建設問題とか、そういうのもみんなそうですよ。反対であっても、ここまでやったんだから、取りあえず一回それで受け入れて、その上でまたいろいろな改善を出していこうというところまで詰め切って、初めて進むんですよ。ごみの処理施設とイコールにするのはどうかとは思いますけれども、でも、ごみだってそうですよ、みんな反対しますもの、処理施設は。大歓迎で、はい、やってくださいなんて人は誰もいませんよ。名越もそうですよ。私も材木座に住んでいますが、勉強させていただきました、歴史については。今では協力して、地域でやっていますけれども、最初からそんなのではなかった。大反対があったと聞きました。
 これも、そういうところを、もう一ハードルを乗り越えて行く、そういう構えが行政に求められているのではないか。
 ちょっとこの陳情が、新市庁舎建設の是非を決めるということが、そこが申し訳ないけど不足していると。反対している10人のせいにしては駄目ですよ、やはり。こちらだって民意を背負っているんだから。民意が全くないのに、いたずらにそういうことを言っているわけではないんですよ。
 しかも、まして、今の社会情勢で、結構、厳しい声を聞いていますよ。皆さんはどうか分からないけれども、街頭を含めて。今、社会状況が厳しいから。箱物をやっている場合かという話もありますよ、ちょっと厳しく言えば。中身の是非以前なんだけれども。
 あともう1問ぐらい指摘しますけれども、ちょっとそこだけ申し上げておきます。政治判断として。
 あと、これはちょっと陳情に関わることですけれども、この陳情では、庁舎の場所の議論は横に置いて、だから、深沢ではなくても、例えば鎌倉地域のどこかで、この場所も含めて、新市庁舎そのものは必要だと。新市庁舎そのものの必要性、建て替えというのか、建て替えの必要性を先に議論し、その上で場所を決めるということについてなんですけれども、これは率直に申し上げて、お気持ちとしてはよく分かるんですけれども、十分に自治体として、鎌倉市は5行政区ありますけれども、その中に、それぞれの5行政区の中に、それぞれ必要となる条件が一定満たせるような土地、公共用地ですよ、があって、そこで、幅のある一定の規模の建物が造られる条件があって、その下で、是非はともかくとして、そういう可能性があるような、そういう場所があるという中において、まずは、じゃあ機能的なものから議論して、今さらするのかという議論もあるでしょうけれども、議論して、それで、じゃあ場所をどうしましょうかということは、これは理論的にはあり得ると思う。
 問題は、それが鎌倉市というこの本市の面積、土地事情、人口との兼ね合い、地域性、特に旧市内、この鎌倉地域は特に土地がないです。はっきり言うとね。公共用地ですよ。その辺から見て、なかなか難しさを感じるところです。
 改めて、新市庁舎の必要性、建て替えの必要性を決めて、建て替えというのは、この現在地と違う場所というのも含めてですよ。それをまず最初に議論し、その上で場所を決めるというのが、鎌倉市の今の条件から見て、行政としてはどのように考えますか。可能だと思いますか。
 そちらがもう、深沢に移転をする立場に立っているんだから、こういう聞き方をするのもどうかと思うんですけれども、そういう陳情ですから、その点についての市の見解を伺います。
 
○石塚市街地整備課担当課長  その辺りも含めて、公共施設再編計画、基礎調査、整備方針、移転先を検討する公的不動産利活用推進方針というところを、大船も含めて整備可能な用地があるか、どうなのかということも含めて検討してきた経過がございます。
 その中では、野村総研、あるいは深沢地域整備事業用地、この2つぐらいしか、市の所有する公的不動産の中で、新庁舎を整備できる土地はなかったという計画をつくっております。
 
○高野委員  そうすると、この陳情者の方の思いというのはよく分かるんですけれども、ただ、これは率直に言うと、鎌倉市としてのやはり、これは行革というとちょっと反発を食らうかもしれないけれども、やはりそうした、この本庁舎をどうするかということを検討するに当たっての、ある意味、余裕度がないんですよ、最初から。選択肢がないという話でしょう、今の話ははっきりと言うと。ある場所とある場所しか。
 だから、そこは私も4期やらせていただいているから、私も責任がないとは全く言いませんけれども、やはり鎌倉市としての公共の土地の確保の在り方とか、都市マスタープランの位置づけとか、いろいろまちづくりの本当に根幹が問われると思うんですよね。
 これだけの大きなことをやろうとしているのに、やはり候補となる、余地となる場所が少ないということは、それだけ公共政策の選択をする幅が少ないという自治体であるということを、視察先へ行くと本当に思いますよ。よしあしは別にして、土地がいっぱいあるなと思いますよ。よしあしはあるんですよ。農地が遊休になっているとか、違った意味で問題があるんだけれども、そこは感じるんですね。
 やはりそういう事情もあって、今のような事態になっていると。それは私も言い訳をする立場にありません。責任も感じますけれども。そういう下で、今の状況においては、深沢に移転することが適切なのか、それとも現在地で何らかの対応をするということが必要なのかという、ある種の2つの意見に大きく分かれているというのが、今の状況であると。そこの判断は私は必要だと思って、提案もしていますよ、決め方について。それはのんでくれないんだから。あとは市民がどう御判断されるかだと思いますが、ちょっとこの辺にしておきます。
 
○くりはら委員  今回の建設常任委員会の日程の中に、市庁舎についてのことが入っていなかったんですが、この陳情を出していただいたおかげで、こういう話をさせていただく機会も得られたなと思っております。
 それで、陳情の趣旨として、やはりそもそも論のことをおっしゃっているなと思います。要するに、鎌倉市民にとって、この町にどういった市庁舎が本当に必要なのか。そして、その面積、どのぐらい必要なのか、どういった機能を併せ持たせたらいいのかというところのやり取りというのが、行政の側のお話の中からは、もう十分時間をかけてやってきた、長い時間をかけてやってきたとおっしゃってはおられるんですが、そもそもこういう陳情が出ること自体も、そもそも論に戻ってしまうので、やはり足りていなかったなと。
 これは一議員として、是非を問われれば、私は反対という立場をずっと取ってきました。その反対の理由も物すごくたくさん申し上げてきました。そして、SNSでの発信、こういったものも市は把握されているんだなということも、前回、私のSNSでの意見、これを、市としてそれに対する対応ということで、紙をいただいておりますから、対応したというおつもりなのかもしれませんが、私は1月10日に、市長、副市長とお会いして、この紙を見せていただいて、その場でも実は意見を申し上げたことが何点かございました。
 その中で、私はそのときに、鎌倉市民にアンケートを以前、公共施設再編のときに取られましたよねというお話をさせていただきました。それで、鎌倉市が市民アンケートの内容を把握しているはずですけれども、そのアンケートによりますと、鎌倉市は鎌倉地域にあるべきだと答えた方が50%を超えている中、市民の要望と乖離した計画を行ったり、市民にミスリードするような情報発信をしないでくださいというようなことを、仕事の進め方に問題があるように見えますよというお話、私、以前させていただいたときに、それに対する対応ということで、書いてきていただいたものの中で、平成28年2月から4月にかけてのアンケート調査であるから、古いというようなこと。それで、8年前のアンケートの一部だけを取り上げて参考にできるものではないと、対応のところに書かれています。
 しかし、そうなのであれば、新たにアンケートを取られたらいかがですかと、私はその場で申し上げました。1月10日に。その対応に書いたことでおしまいということだったのかなと。私はその場ですぐそれを申し上げました。
 アンケートを取るチャンスって、あったのではないんですかと思うんですが、2月24日に、「「新しい市役所」のイメージの共有〜ともに考えるきっかけに〜」というイベント、私も参加させていただきましたけれども、その中にアンケートという紙が入っていました。この中に、そういったアンケートを取られましたでしょうか、お伺いします。
 
○石塚市街地整備課担当課長  新庁舎の位置のあるべき論のようなアンケートは取っておりません。
 
○くりはら委員  私は、そういった機会を捉えてやったほうがいいのではないんですか、そうではないとデータに基づいて私は申し上げています。市民は50%を超える方がそういうふうにアンケートにお答えになったのに、それに対する答えは何も出ていないではないですか。出そうともしていないではないですか。市民の皆様に御理解いただくって、どういうことですか。何をどう御理解いただくのかなと、私としては全くエビデンスに基づいて物を言っていただきたいとお願いしております。どうされますか。
 
○石塚市街地整備課担当課長  対応のところに書かせていただいたとおり、一部分、アンケートの部分でそういった回答が出ていることは間違いないんですけれども、そのアンケートを別に隠しているわけではなく、これまでの審議の中で使って、検討を進めてきたところでございます。また、そのアンケートのクロス集計の部分も御覧になられているかとは思いますけれども、回答者の属性の偏りなどを見ると、自分の居住する地域にあってほしいという回答が多くございました。
 そういったところを確認していくと、どうしてもそういう回答に寄ってしまうのかなというところも含めて、これまで審議をして、本庁舎をどう整備していくのか、今回でいうと建設していくのかというのを考えてきたところでございます。
 
○くりはら委員  今の議会構成の中で賛否を問われれば、3分の2要件の特別多数議決は通らないと思っているというようなこと、それは、市はそう思い込んでいるのかもしれません。やってみなければ分からないこともあるかもしれないのに、それも挑戦されないで、なおかつアンケートでもそういったものを取らないで、先ほど高野委員からもありましたけれども、住民投票をやってみたらどうですかと。これは私も前回、4年ほど前でしたか、提案した側にもおります。
 どうして市民に聞こうとしないのか、どうして市民にとって大事な鎌倉市役所を、鎌倉市は、そうやって一部の人たちだけで決めているような、そんな形にしていかれるのか、その辺がちょっと私としては納得いかないです。
 前回、2月24日のイベントの中で、日建設計が、今後、工事に向かって、責任を持って最後まで、出来上がっただけではなくて、その後もしっかりフォローしていくというようなお話をされた中で、住民の側が異議申立てされて、取り消すべきだ、その文言をと。要するに、基本設計しかやると決まっていないのに、何で最後までやる話になるんだということを怒っていらしたときに、文言削除されました。これは本当に削除するということでよかったんですか。
 
○石塚市街地整備課担当課長  そうおっしゃったのは日建設計で間違いなくて、思いとして、私も当日会場にいましたけれども、御提案があったときに、日建設計の会社の思いとして、完成まで、もしくはその先まで面倒を見る気持ちで提案していますよということをおっしゃられたんだと思いますけれども、会場におられた1名がそういう発言をされて、かなりのけんまくで大きな声で、おかしいぞということをおっしゃったことに対して、そうであれば訂正いたしますよという話をされたということです。これは事実でありますので、特に日建設計から取消しの取消しをしてほしいなどということは聞いておりませんので、そういったことで御理解が進むのであれば、発言を訂正されたということだと私は認識しております。
 
○くりはら委員  私も建築士なので思うんですけれどもね、自分が設計したものを最後まで責任取るのは、実際そうなんですよ。それで、そういったときに、発言をすぐ撤回されたのも、ちょっと私はびっくりいたしましたけれども、こういう状況、私としては最終最後までやはり責任を取っていただきたいですし、それから、それが別に実施設計の担保、要するに、あなたたちに実施設計させますよという担保になるとも思っておりません。
 ただ、鎌倉市の市役所の側から、また、基本設計をやった会社が実施設計には参加できないということになっていますというお答えがありました。これについても、実際、本当にそういうことになるんでしょうか。お伺いいたします。
 
○石塚市街地整備課担当課長  発言の訂正をもって、完成後、寄り添わないという意味だとは、私は取っておりません。また、御質問があった、実施設計に基本設計の受注者がなれないということについては、当日、副市長からも説明しました。それについては、ホームページに掲載してあります募集要領にしっかりと書かせていただいておりまして、そういった面も含めて、その発言をされた市民の方は、実施設計をやる気なのか、おかしいみたいなことをおっしゃったことをもって、これはいかんぞということをもって、基本設計者の方もそうですし、副市長も、そういったことではないですよということを話させていただいたものになります。
 
○くりはら委員  それと、鎌倉市が基本設計、実施設計、これを一連でやらなかった、業務を分けた理由についてお伺いします。
 
○石塚市街地整備課担当課長  令和4年9月に策定しました鎌倉市新庁舎等整備基本計画にも書かせていただいておりますけれども、鎌倉市において、基本設計中も市民の声を聞いていくことについて、私も含めて重要なことだと思っておりまして、そのような形にさせていただきました。
 完全に民間のノウハウを活用して、安く、より早くということであれば、議員から御案内があった基本設計、実施設計を含めて、横浜市役所のようなデザインビルド一括発注という形もあり得るかなとは、当時からあったものではありますけれども、事例としてもありましたけれども、鎌倉市においては、基本設計、こういったところもしっかり設計者が発注者の鎌倉市であったり、市民の声を聞いて、工事に突き進む形ではない、民間のノウハウの発揮だけを優先しないような形で設計を進めたいということから、基本設計先行型の基本設計単独発注という方式を考えさせていただいたところでございます。
 
○くりはら委員  鎌倉市の仕事の進め方が非常に特異なものだなと思って、私は今聞かせていただきました。
 基本設計、実施設計、また施工図を描くというようなことで仕事は流れていきます。最初の頃から関わっているということが非常に重要なことです。ですので、実施設計の際も、日建設計がもし基本設計をするというのであれば、関わっていただかなくては、逆に何をしたらいいんですか、本当に、設計士は、と思います。
 それと、日建設計がおっしゃられた言葉でまたもう一つ気になりましたのが、住民の側から面積について触れる部分がありました。この2万4000幾つというこの面積。これはどうやって決めたんですかと。新しい庁舎の面積をどうやって決めたんですかというようなことが出てきました。これに対する日建設計のお答えが、市からそう言われたからですというお話がありました。
 私、そこがやはり引っかかるんです。市がこういった部屋が必要ですとか、こういった面積が必要ですということを言わない限り、やはり設計者は設計できません。ですので、だからこそ面積の積み上げが本当に大事なんです。
 ですから、私も前から申し上げているとおり、鎌倉市民にとっても、そして鎌倉市役所の職員にとっても働きやすい、そういった市役所というものを考えるときに、この面積が、この部屋が欲しいよという積み上げがきちんとなされていない状況のまま、設計に突っ込まないでくださいという話を、ずっとしてきましたよね。だけれども、それに対する日建設計の答えが、面積の積み上げをされたものではなくて、市から言われた面積をそこに入れましたと。そういうのはやはりちょっと、そもそも論ですけれど、やはり市民にとって必要な、そして職員にとって必要な面積、必要な部屋は何なのか、そこをしっかりやっていただかない限り、設計には入ってはいけないと思います。
 こういった陳情の陳述が出てきています。そもそも論に返ってくれと私には見えますが、市として、そもそも論に返ること、これは今の段階でできますでしょうか。お伺いします。
 
○石塚市街地整備課担当課長  まず、ちょっと誤解があるといけないので補足をさせていただきますけれども、基本設計先行型は、鎌倉市特異ではなく、鳴門市ですとか習志野市、中野区、伊丹市、浦安市など、様々な自治体で行われておりますので、このことはちょっと補足をさせていただきます。
 また、面積につきましても、これまでの御説明のとおり、基礎調査、整備方針、様々な検討を経て、市民のこと、職員のことを考えて決めてきたものでございます。いきなり市から2万4300平米ありきという形で提示したものではありません。
 そして、これも同じ話になりますけれども、そもそも論に戻れるかという話は、先ほど市の考え方を説明したとおり、長い時間をかけて取り組んできたものであって、理解を求めていきたいということが、同じことの繰り返しになります。
 
○くりはら委員  基本設計先行型で出されている、その他の自治体の方々の状況をちょっとお伺いしたいんですが、移転条例が否決された状態で、基本設計先行型を行っている市町村の名称を教えてください。
 
○石塚市街地整備課担当課長  その件につきましては、以前、別の陳情が出てきたときに御説明しましたとおり、位置条例を否決をされている中で事業を進めているというのはかなり特異なケースで、滋賀県の高島市しかないというような話を、当時たしか説明させていただきました。
 ということになりますと、先ほど申し上げた市はそれに入っておりませんので、そういった市ではないということで御説明さしあげます。
 
○くりはら委員  だからこそ、私は特異な事例と申し上げました。
 この陳情の趣旨からしますと、そもそも論に戻ってほしいと私には受け止められるんですが、市としてはどう捉えていますか。
 
○石塚市街地整備課担当課長  先ほども答弁させていただきましたとおり、市としては長い時間をかけて様々な検討をしてここまで至っておりますので、その取組について御理解いただきたいということでございますので、今の時点で、そもそも論に立ち返って検討し直すというようなことは考えておりません。
 
○保坂副委員長  市のほうには質問しなくてもいいかなとも思っていたんですけれども、先ほど私は陳情提出者の方にちょっと趣旨を確認しましたけれども、今行われている議論、陳情提出者の方の今回の陳情、それから前に出されている陳情も含めて受け止めてみると、かなり陳情提出者の方の趣旨とは違うほうになっているような気もするので、やはり質問せざるを得ないなということでさせていただきます。
 最初に直接とは違って、派生した部分のことなんですけれども、24日に行われました「新しい市役所のイメージを」という説明のイベント、私も参加しました。
 ちょっとそこで改めて確認したいんですけれども、私はこの建設常任委員会の中で、新庁舎整備の進め方について、これまでも進め方について説明を受けたときに、基本設計と実施設計を別にするんですね。別にするけれども、でも、やはりそこのところでつながっていくことが大事ですよねという質問をしてきているんです。
 その中で、市街地整備課長からは、やはり基本設計の設計を担ったところから、次の実施設計の人にどうやってこのバトンを、その趣旨をきちんと伝えていくかということはすごく大事で、そこのところを押さえていきますという説明があったと私は思っています。受けていると思います。
 なので、24日のイベントのときに、日建設計という基本設計を担う人が、今後とも基本設計の後も含めてというか、自分たちがこういう提案をして、すごくよい提案をさせていただいたと思っているので、これが本当に実を結ぶようにしていきたいという趣旨で発言したので、それは全然何の違和感もなかったんですけれども、それについてちょっと会場から議論があったという、議論というか、異論が出たということだったのかなと思っています。
 ですので、もちろん基本設計と実施設計は分かれてやるわけだけれども、基本設計でこうやって積み重ねてきたものを次につなぐという意図を含めての発言だったと受け止めれば、それは自然なことなのではないですか。
 特に、あとは、それを発言された方が設計のほうだったのか、DXのほうだったかはちょっとよく覚えていないんですけれども、DXとかについては、やはりそれは一旦積み上げたというか、つくった仕組みなどは、その後、基本設計段階のものがつながっていくのは当然ですし、そういうことも含めての発言だったということになるのではないでしょうか。確認です。
 
○石塚市街地整備課担当課長  発言の趣旨までは、終わった後、裏取りをしているわけではないんですけれども、恐らく私もそのように考えておりますし、最初に副委員長がおっしゃったように、この建設常任委員会でも、基本設計プロポーザルの実施の際に、基本設計者の基本設計後の関わり方について、実施設計については、もちろん直接受注の機会はないようなプロポーザルにしているんですけれども、バトンタッチ、そういったところについては随意契約ができるかどうかという別のチェックが入りますけれども、そういった趣旨を伝えていくような業務は考えておりますというのを説明させていただいたところでございます。
 
○保坂副委員長  それで、ちょっと陳情をどう受け止めるかということとつながってくるところで、かなり大きなところに先ほどから話が行っているんですけれども、確かにこれまでもそうだったですし、先日の代表質問のときの答弁もそうだったんですけれども、基本設計を進めているということについて、基本設計が現時点では工事の準備行為ではないというふうな見解を、答弁で確かに示されていましたし、それまでもそういうことをおっしゃっていたと思うんですけれども、私は別にこれは工事の準備段階であっても全然構わないと思っていて、どうしてそうおっしゃるのかなというふうなことが、むしろ、工事の準備段階で別にいいではないですか。基本設計を基にして実施設計、そして工事なんだからと思っているところなんです。
 なので、もしそれが過去の類似の裁判の判例をすごく慎重に、文言を慎重に読み込んで、受け止めて言っているのであったら、それはあまり意味がなくて、過去の判例というのは、こういった庁舎の整備の予算をつけるのが、位置条例が可決していない段階で予算をつけるのが、工事の準備行為だから許されるとか、準備行為ではなくても工事に進む段階に行ったから駄目とか、そういうことは言っていないと思うんですよ。それは、工事の準備として必要でもあるしぐらいに言っていますけれども、そこは本筋ではなくて、予算をつけることが別に違法とは言えないと言っているのは、ずっと位置条例が否決されたままというわけでは、それがもう絶対否決されたままというわけではなくて、可決する見通しがあるのだから、それがもしすごく少ないとしても、あれば別に違法ではないですよという、そういう判例だと受け止めれば別にいいわけであって、この準備行為というところを妙に慎重に受け止める必要はなくて、大事なのは、これで今3億円ぐらいのお金をかけて進めています。でも、途中でもうできませんと言ってやめてしまったときに、このお金が無駄になって、じゃあそれは無駄なお金を使いましたねと言って違法性が問われるのであって、別に今言ったような工事の準備行為だからどうのこうのとか、そういうことは全然関係ないと、きちんと判例の大本のところを踏まえて考えればいいわけであって、別に工事の準備行為で構わないと私は思います。
 それで、今この基本設計に入った段階で何をされているか、何かそんな意志が見えないようなやり方でいいんですかみたいなことも言われていますけれども、今やっているのは、なかなか行政のほうは素直に言えないですけれども、議会の側だから言わせていただければ、一つは、本当にこの基本設計を進めていく中で、市民の人にこういう新庁舎ができるんだという期待を膨らませていただく。期待を膨らませていただくのと同時に、市民の御意見を聞かせていただいて、よりよいものを考えていくという、そのプロセスを通して、これまで前回の位置条例に反対した議員の人も、そういった市民の期待とか声を受けて、考えを改めてもらうと。一つはそれがあると思います。
 そして、もう一つは直接的にどういう意味で反対されたのか、どういう論点で反対されたのかというところをしっかりと見極めて、議会との、議員、会派との対話というのを進めていくという、そのための時間を取ると言っては何ですけれども、きちんと基本設計を進めるという一つのプロセスがある。かつ、そのプロセスの間にそういうことを行っていて、合意を高めていくという、そういうことだと思います。
 私が一番本当にやってはいけないのは、手打ちというか、懐柔というのか、全然違うところで、賛成を得るために違うところを持ちかけていったりとか、本当にそういうことをすると、していないと思いますけれども、市政がゆがめられるので、本当そういうことはやめてほしいと思っているところなんですけれども、それはちょっと別に置きまして。
 そういうもので、今、基本設計を進めている、このときがあると私は思っています。そして、陳情の趣旨で、陳情の提出者の人が再び意見が言えない中で、こうですよねと決めつけているふうに思われてしまうかもしれないんですけれども、そもそも論という面もあるけれども、でも、この陳情提出者の方が一番言われたいのは、そもそもの本当に最初から立ち返って議論してくださいというよりは、やはりここの陳情の中にある、反対する市議の方々は様々なことに反対されていますが、整理して議論すべきことではないでしょうかと、ここのところの意味でのそもそも論だと私は思って、受け止めました。
 ですので、今、質問として申し上げたいのは、本当に様子見をしているのではないんだと。3億円つけて基本設計の経費をつけたんだと、そして進めていくんだと。だから、これはもう本当に市としては進める気でやっているんですよということを、ちょっとはっきりと言っていただきたいなと思います。それが質問です。いかがでしょうか。
 
○石塚市街地整備課担当課長  進めるという意味に、ちょっと誤解が生まれたりすることも危惧はするんですけれども、決して何も、実施設計以降も否決のまま強引に進めるという意味ではないという御理解をいただいた上での発言としていただきたいんですけれども、私としては、背負っている部下も含めて、否決後の2年間も含めて、これから基本設計をやっていく1年間、また、基本設計者を選ぶプロセスも含めて、相当な力を入れてやってきたつもりでございます。ブラックな言い方で、もっとやれということではないとは思いますけれども、それははっきりと私は言えます。
 なので、時間稼ぎでもありません。しっかりとこの1年間を使って、基本設計、具体的な賛否が出てこようかと思いますけれども、コストの話、フロアの使い方、狭い、広い、いろいろな御意見が出てくると思いますけれども、そういった具体的なことも示させていただいて、それで進めたいんです、どうでしょうかというところを、昨年から今年の、これからの1年間をかけても、どのタイミングになるか分からないですけれども、しっかりと取り組んで進めていきたいと思っているところでございます。
 
○大石委員  副委員長の後に申し訳ないです。
 この本庁舎移転事業というのは、初めからボタンのかけ違いという形で、市民代表という中での議会と、すごく擦れ違い、かけ違いというものがあったと私は思います。本当に鎌倉市広報に、いきなり深沢に移転しますみたいなものが出てから、具体的にそれに対して一般質問で5人も6人も、急に広報にそういう見出しで、大見出しで出たものですから、5人も6人も質問されて、地方自治法上の絡み、そういうものがありましたよね。
 それで、事業をやるためのプロセス、進め方というのが、行政側が物すごく下手。だって、当初は、服部部長の前の部長でしたか、この事業の位置条例っていつ出すと言いましたか。この事業、全部建ててから位置条例を議決してもらうんだと、そういう話をしたではないですか。それはみんな反発すると思いますけれどもね。そういうところから始まってしまっているんですよ。
 だから、私も移転のときのこの見出しが出たときに、一般質問を3回ぐらいやっていますけれども、横浜市の例や厚木市の例を出して、本当に行政側から、また市長側から、議会に新庁舎の在り方に対する検討会というのを議会の中で設けてくれないかとか、議会でまとまったら、その中に含める議会棟の在り方なんかも検討してくれないかというようなことで、4年も5年もかけて、それでようやくまとめて議会へ位置条例というものが提案されて通っていると。議会理解というものがない形の中でスタートしてしまっているんですよ。いきなり出てしまって。
 でも、それはもうここまで来て、仕方がないわけですから、だから、先ほど陳情者が急がば回れとか、徹底した議論が必要だというのを、具体的に行政側のやり方が今になってしまっているんですよ。やり方を僕は間違ったと思いますよ。いかがですか。
 
○石塚市街地整備課担当課長  遡ってみると、合意が得られていない時点で、やり方のまずかった部分があったんだろうということは、もう事実からするとそのとおりかもしれません。
 しかしながら、「広報かまくら」も突然出したというわけではなく、それまで様々な審議会の設置条例ですとか、予算とか、過半数になりますけれども、議会に説明し、全員協議会で御説明し、取り組んできているところでございます。
 また、その間、市長選挙とかもあって、選ばれた市長の下、我々は事業に取り組んでいて、そんな中で説明が足りない部分、至らない部分があって、今の状況になっているんだと思いますので、改善すべきところ、これから先、御理解を得なければいけないところは、しっかりと取り組んでいきたいと思っております。
 そういった中で、地震のこととかを考えていきますと、八潮市の下水道ではないけれども、公共施設も老朽化の問題を抱えておりますので、放置できない問題としてしっかりと御理解を得て、更新をしていけるように考えていきたいと思っております。
 
○大石委員  今後のことは分かるんです。平成27年から、再編計画から、平成30年の全員協議会への説明、そういう流れもよく分かって話をしているんですけれども、位置条例の提出議案だって、私、一般質問でやったんですよ。その間の、出すまでの間の進め方が、すごく見えない、議会として。だったら市長に認識してもらおうと思って、通るわけがないと私は思っていました。そのとき議会で言って、市長の本気度を出せと、位置条例を出せと。新たにその結果をもって、その認識をきちんと市長にしてもらうために、出せと言って、直近で出してくれましたよね。16対10でした。通りませんでした。では、これを受けてどうするんだというところから、具体的にこういう動きになっているわけではないですか。だから私は、陳情者の方が言うように、本庁舎が必要なのか、どうなのか、否なのかというところ、もう過ぎてしまっているなと思っています。
 今後、行政としてどう動くのかというところ、どう理解を進めるのか、そのために基本設計というのが出てきたわけでしょう。より具体的な中身を、市民、また議会に知っていただいて、理解していただくために、この3億円からの予算をいただきたいということで可決されたわけですから、しっかりそれに取り組んでいただいて、議会理解とか市民理解を進めてくださいよ。私はそう思うんですけれども、いかがですか。
 
○服部まちづくり計画部担当部長  先ほど来、行政の本気度というような話をいただいております。
 ただいま大石委員からお話がございました、3億円からなる基本設計業務、相当な金額ということは十分自覚しておりますので、その金額に見合った成果が出るようにしっかりと、それはやっていきたいと思います。
 
○大石委員  成果は出していただかなければ困るんだけれども、それによって、具体的に説明ができ、理解度を進める努力ですよ。議会も含めてですよ。市民理解も含めて、その努力をどういうふうにやるのかということが、すごくこれからキーポイントになってくると思うので、そこの部分をしっかりやっていただきたいということです。どうですか。
 
○服部まちづくり計画部担当部長  今回、基本設計をやらせていただきたいというお話が、そもそも、今、大石委員からありました、市民理解ですね。十分な理解を得るためにやらせてほしいというお話がございましたので、設計業務はもちろん、それからその成果に基づいてしっかりと理解を進めていく、あるいは周知を進めていくという、そういう御指摘であると思っておりますので、そのとおり、我々も全身全霊で取り組んでいきたいと思います。
 
○大石委員  議会側も、新庁舎の検討委員会なども設けて、もちろん反対されている会派の方々も入って検討していますけれども、その中身というのは具体的につかんでいますか。中間の、どういうことが議論されて、こういうような議論も出ているとか、そういうことは押さえていますか。
 
○服部まちづくり計画部担当部長  今、委員からお話があったのは、議会の特別委員会のお話だと思うんですけれども、私どももその場に出席をしてございますので、議論の内容につきましては十分承知しておりまして、いただいた御意見につきましても、随時、我々のほうで対応策といいますか、どうすべきかというところは検討を進めているところでございます。
 
○大石委員  多分、これが一番最初に始めることだったんだろうなと私は思います。
 1年強、基本設計もかかると思いますので、その間も含めて、その後も含めて、しっかりと進めていただきたいと思います。
 
○中里委員長  ほか、御質疑はよろしいですか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 次に、委員間討議の御発議はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 なしと確認をいたしました。
 では、取扱いを含め、御意見をお願いいたします。
 
○森委員  この陳情の提出者が、早く市庁舎をどうするのかというのを決めろということはもっともだと思うんですけれども、陳情者の方が理由で、市庁舎の必要性と場所の議論をもっと進めるべきだということですが、これまで様々なプロセスを経て、深沢で整備するということを、丁寧な検討を進めてきております。
 そして、また、今度の基本設計を実施することで、より具体的な全体像というものがこれから示されてくると思っております。
 ただ、一方で、位置条例の可決なしでは、この市庁舎の移転というのは進まないことでありますので、この陳情を採択するのはちょっと難しいのかなということで、陳情第62号については議決不要としたいと思います。
 
○大石委員  端的に。先ほども言いましたけれども、本庁舎が必要か否かという議論については、その時期は過ぎていると思います。私は議決不要でお願いしたいと思います。
 
○松中委員  私も議決不要です。
 私は断固として反対しておりますけれども、この取組が問われるのは、市民から問われるのは、我々は選挙ですよ。また、次に市長選挙もあるけれども、要するに、まだ選挙が終わらないと、市議会議員選挙の後に出すか、出さないか、まだ決まっていないという状況の中で、このことを議論しても仕方がないんですよ。だから、もし我々のことを、どれほど真剣に取り組んでいるかどうか、多分、選挙ですよ。それが民主主義ですよ。ですから議決不要です、これは。
 
○くりはら委員  先ほど陳情者が、鎌倉市と市長にこういった陳情を出されていないという状況を伺いました。
 私としては、議会で一旦、位置条例が否決されているという状況の中、議会対行政という立場では、私自身、意見もたくさん申し上げてきたつもりです。そして、それを市民の方々がなかなかそれを知る機会がないという意味で言うと、ぜひ、今日は傍聴に入っていただいていますけれども、市民の皆さん、たくさん議会でいろいろな討論をしていますから、聞いていただけたらなと、それを期待するところです。
 そもそも論という意味で申しますと、私は移転反対の立場ではありますけれども、これは移転賛成だろうが反対だろうが、やはりしっかりと議会人として行政と話す機会、そしてもちろん議員というのは市民の皆さんと話す機会をいただいていますので、いっぱいお話をさせていただいて、今後もし、市がまた位置条例を出してこられたら、その時点で私もしっかり判断したいという立場でございます。
 この陳情の取扱いに関して、私はそもそも論に立ち返るべきとおっしゃってくださっている、この陳情の願意、題名のところは「是非について」と書いてあるんですが、その願意、意を酌みまして、やはりこれは結論を出して、しっかり意思を伝える。要するに、市民の代弁者として、議会は意思を伝えていくというところを頑張りたいと思います。
 
○高野委員  質疑では、あえて行いませんでしたけれども、この問題というのは、大きく言えば、全体として老朽化が進んでいる公共施設をどのように再編整備するかという中において、現在地の場所をどのように活用するかという視点が実はあって、その場合に、この本庁舎は、この場所に必ずしもなくていいのではないかという、実は動機があるわけです。
 その点について言えば、私自身、本庁舎の移転の是非という点については、ゴーサインを出している立場ではありませんけれども、防災の視点での改善、ここをきちんと拠点にするということについては、今そうなったわけですね、見直されてね。それから、現在地、今の本庁舎の行政機能サービス、窓口を含めて、どのようにそれを担保するのかということについても随分議論をし、一定の改善はされました。十分、不十分は市民側からありますけれども。
 それから交通問題、これは私と吉岡議員も含めて、様々な深沢地域における交通問題も含めた議論もさせていただいてきています。
 このように、単純に、ただ移転に賛成か反対かというだけの話ではなくて、まちづくりの問題として、やはりまさに陳情にあるように、先々の鎌倉市を見据えて、どのようにこの問題を決着させるかというのは、非常にやはり今後の鎌倉市にとって重要であると考えております。
 先ほどの質疑というのは、ちょっと端的に、今の状態をどうするのかという、どうやって決着させるのかという視点から、かなり少し突っ込んだ物言いをした面もありますけれども、そういう意味においては、10年かかってやってきたけれども、やはり、まだまだ議論すべき点があるというのは事実だと思います。そのことも含めて、新庁舎の建設の是非を決めるということ、そのための議論の仕方について、この陳情で御提起されているわけですけれども、やはり行政として基本設計までやっている段階で、不退転の決意で取り組むと言うのであれば、やはり私は、議会制民主主義を重んじるなら、位置条例をきちんと提案して、議会議員と行政側と、場合によっては議員同士の正面からの議論を行う環境をつくるべきであるということを、市長が提案しなければ駄目ですよ。
 位置条例の中身だって同じかどうか分からないんですよ。同じだと思っている人がほとんど多いと思うけれども、私は必ずしもそう思っていないんですよ。ここは鎌倉庁舎にするんでしょう。それは以前に位置条例を出したときから変わっているんですよ、実を言うと。分かりませんよ、それはそちらが出すことだから。
 ということも含めて、もっと市民や議会を信頼して、民主的な議論に付するべきなんですよ。それをしないで、言い方が悪いけれども、予想屋みたいなこと、ごめんなさい、これ、議事録から直してもらっていいけれども、でも、予想屋みたいなことをやって、通らないから出さない。それは議論の場を重視していないんですよ。だから位置条例を出しなさいと言っているの。不退転の決意でやるんだったら。
 選挙はもちろん大事ですよ。でも、今、定例会中なんだから、今日もその議論の場ですよ。市長を呼んでもいいけれども、ちょっと日程がいっぱいあるので、皆さんを通してということになるけれども。
 それから、それもしないと言うんだったら、直接聞く以外ないでしょう、市民に。そういう政治決断が求められているんですよ、今の場で。それをしないから、いつまでたってもいろいろな意見が出て、いろいろな議論があるけれども、結局決着がつかないんですよ。決着をつけさせていないとも言えるんですよ。ここの点は申し上げたかったから、ちょっと質疑したんです。
 そういう意味で、ちょっと長く言いましたけれども、この陳情については、私は一定の結論を出していいのではないかと考えます。
 
○保坂副委員長  新庁舎の建設は必要であるということで結論は出ていると、私は考えております。反対する議員の人たちが、自らの論点を整理して、しかるべき判断をしてほしいということを思っております。ですので、この陳情にあります、反対する市議の方々は様々なことに反対されていますが、整理して議論すべきことではないでしょうかという、このことに賛同します。
 陳情を出された方の思い、そのように酌み取るところですけれども、その思いに対して、今ここで議会として賛成、反対の判断を下すべきものではないと思いますので、議決不要とさせていただきたいと思います。
 
○中里委員長  では、多数の委員が議決不要との御意見ですので、陳情第62号は議決不要といたします。
 
○事務局  ただいま議決不要が確認されました陳情第62号につきましては、議決不要の理由について、ただいま各委員から出された意見を基に、正・副委員長で御協議をいただきまして、議長に報告することでよろしいか、御確認をお願いいたします。
 
○中里委員長  確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認をいたしました。
 では、ちょっと時間が経過しましたので、ここで休憩を取りたいと思います。職員入替えのため、暫時休憩をいたします。
               (14時36分休憩   14時44分再開)
 
○中里委員長  再開いたします。
 ここで、追加資料に関して事務局よりお願いします。
 
○事務局  冒頭、任意提出資料として要求することを確認しておりました資料について、会議システムに配信をいたしましたので、御確認をお願いいたします。
 タイトルといたしましては、日程第16報告事項(1)北鎌倉隧道安全対策について(追加資料)となっております。御確認お願いいたします。
 
○中里委員長  資料確認できておりますでしょうか。くりはら委員、いかがでしょうか。よろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 確認をさせていただきました。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第5「陳情第68号北鎌倉駅北口新設についての陳情」を議題といたします。
 では、説明者は発言席へ御移動願います。
 説明者へ申し上げます。発言時間は10分以内でお願いいたします。また、発言内容は陳情の願意に関する説明及び意見とし、この範囲を超えないようにしてください。
 それから、個人情報に関する発言、公序良俗に反する発言、議員、個人、団体等への誹謗中傷や名誉を毀損する発言は行わないでください。このような発言があった場合は、途中であっても説明をやめていただくことがありますので、御承知おきください。
 それでは、以上申し上げました内容を踏まえて、説明をお願いいたします。
 
○趣旨説明者  寺田氏 陳情を提出した寺田浩彦です。
 題目は、北鎌倉駅北口新設についての陳情です。
 私は、1月に極楽寺から北鎌倉に転居いたしました。鎌倉市の中では、2012年頃、大町に住みまして、3か所目になります。
 まず、この陳情第68号の要旨と理由を、紙のとおり読んでいきたいと思います。
 まず陳情の要旨。横須賀線の車両15両が停車可能な北鎌倉駅。現在の改札は、鎌倉駅側南口1か所であり、極めて不便だと感じています。新設する北口の改札により、周辺住民と書いていますが、周辺住民や観光客の利便性及び安全性を確保することができ、活性化の一助となると考えています。
 陳情の理由としましては、緑の洞門が10年閉鎖されていることにより、臨時改札が駅の中央付近に設けられているものの、15両が止まれるというすごく長いホームにおいて、南口端の1か所の改札では、道路、渋滞しまくる県道21号線を歩くしかなく、臨時改札を通ることは可能なんですが、常に危険にさらされている、歩行者とか、というのが現状です。
 ここに書いてあるように、北鎌倉女子学園や大船高校、鎌倉学園など、学生も多い。朝夕、通学する生徒、高野から来られる通勤客など、住民の不便さとしては慣れた部分がもちろんあるんですが、そのままではいけないなと思っています。
 鎌倉駅、大船駅に挟まれて埋もれがちなJR北鎌倉駅北口の新設を第一弾として、全体の計画を立案して、住みやすい、安全性を高める北鎌倉駅にすべきだと考えています。早急な対応を求めるというものです。
 10分いただいているので、ほかのことをいろいろちょっと考えてきました。
 ちょっと御説明させていただくと、鎌倉市内としては約20駅あります。一つは、鎌倉駅を代表する江ノ電、それから湘南モノレール、この両方とも藤沢市内とまたがっているために、約15駅ぐらいですかね、が鎌倉市です。
 JRに関しては、当然のように、大船駅と鎌倉駅と北鎌倉と3駅、その中でも栄区を挟む大船駅はありますが、鎌倉市内だけというのは、北鎌倉と鎌倉の2駅だけです。
 この鎌倉駅、北鎌倉駅、大船駅の中で、観光客が多いのは、当然鎌倉駅です。学生が多いという意味では、北鎌倉駅は高校だけでも3校ありますので、通学における学生が多い。観光客に対しても、学生含めて、乗降客が多いというのが、北鎌倉の特徴です。
 「鎌倉市の観光事情」というのは、鎌倉市市民防災部観光課から発行されています。鎌倉駅に対しての乗降客数は、4分の1から5分の1の数です。
 これを見ると分かると思うんですが、寺社仏閣が多いこともあり、飲食店もありますので、観光で来られる方が多い。ハイキングとかそういうのも含めてですね。座禅とかもあります。
 JRの駅として、鎌倉駅は、東西出口及び臨時改札というのが中央付近にあります。大船駅は北口、南口、2か所をメインとして、出口が3か所。最初に申し上げたとおり、北鎌倉は南側1か所、左右には出られますが、それの一番端っこです。
 鎌倉市の観光事情としては、近年、令和元年並みの観光客が戻り、令和6年度の速報値において、観光客3800万人、これは国のデータですけれども。国土交通省観光庁が発行している観光立国推進基本計画によると、令和7年に6000万人を目指すと。5年から3年計画で約1.5倍に伸ばすということですが、これからどんどん観光客も増えます。6割というのは国の方針ですが、6割アップの観光、観光客が多い鎌倉としては、下手すれば2倍に増えます。
 現在の1か所の入り口だと、当然、混雑、今でも朝晩、通勤通学含めて、端から乗る以外ないので、混雑しているのが実情です。
 私も、北鎌倉に住んでから、自転車とか車とか歩きとか、歩道を通っていくわけですが、例えば朝夕、行くときに、例えば何か持っていくときに、旅行ケースとかかばんとか持っていくときに、学生の来る時間帯かなとか、そんなのを考えながら行かないと、県道21号線を歩くことができないんですよ。私は当然、車道側を歩くので、学生を中に入れたいので、車側を歩こうとするんですが、道も当然広くありませんから、接触の危険性もあります。
 そういうことも含めて、住民と学生と観光客と、これから人が増えることを予想したことも踏まえて、北口に入り口があったら、当然、県道を通る割合は少なくすることができるので、また、緑の洞門が開通することも考えると、1点から乗るのではなく、両方から乗れたほうが正解かなと思います。
 車両の乗降の分散化という意味も含めて、ホームも前後長は狭いですし、本来、駅としては囲まれた待合室ぐらいほしいところなんですが、ベンチもそんなに多くないですし、待合室がないんですが、せめて北口をと。
 ここに北口と書いたんですが、本当は長いので、途中でも自動改札だったら乗り降りできる場所があってもいいのかなとは思います。
 ということで、利便性と発展性を考えて、北口を要求したいという思いで陳情させていただきました。
 
○中里委員長  では、次に説明者に対する質疑を行いますが、委員におかれましては、陳情の説明者に対する質疑であることに御配慮をお願いいたします。
 質疑ある方、お願いいたします。質疑なしでよろしいですか。
                  (「なし」の声あり)
 では、説明者の方は、席へお戻りください。
 次に、原局より説明願います。
 
○大江都市計画課担当課長  日程第5陳情第68号北鎌倉駅北口新設についての陳情について説明いたします。
 初めに、陳情書では閉鎖されている隧道を「緑の洞門」としていますが、本市では「北鎌倉隧道」と称していますので、説明におきましては、そのように表現させていただきます。
 まず、陳情の要旨と陳情の理由については、先ほど陳情者から説明があったとおりです。
 続いて、市の考え方について説明いたします。
 JR北鎌倉駅の北側に新たな改札口を新設することにつきましては、これまでも市民等からの要望を受け、JR東日本に設置の要望を行ってきましたが、JR東日本からは、「狭小なスペースに改札口を設置することによるお客様の安全確保の問題や、地元自治体のまちづくりに合わせた駅づくりを基本としていることなどの理由から設置は困難である」との回答をいただいております。
 また、市としても、北鎌倉駅周辺の自然環境や土地利用の状況等を踏まえ、新たな開発を進める予定はなく、北口への新たな改札を設置することは困難であると認識しています。
 なお、現在設置されている下りホームの臨時改札口については、北鎌倉隧道の整備が完了した後、JR東日本は撤去することとしていますが、市民等から常設化に向けた要望が寄せられていることから、粘り強くJR東日本と協議を行ってまいります。
 以上で説明を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの説明に御質疑ございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 次に、委員間討議の御発議はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 委員間討議は実施しないことを確認しました。
 では、取扱いを含め、御意見をお願いいたします。
 
○森委員  これまで北口の改札口設置を要望してきたという経緯の中で、JRも市も設置は困難という認識を示していることもありますので、本陳情については議決不要としたいと思います。
 
○大石委員  ここの北鎌倉隧道の洞門の安全対策解決が最優先で、この件はその後にしていただきたいなと思っております。JRの考え方も含めて、今後の課題ということで、今回は議決不要と。
 
○高野委員  私は結論を出していいのではないかと考えます。
 
○くりはら委員  私自身は地元で、出田議員も地元で、地元の声というのを聞いている中で、まさに事故が起こってからでは遅いという話の中で、洞門を早く通してくださいとか、北口は、便利に皆さん使っておられて、長い15両の編成のところで、安全性を確保しながら、皆さんが便利に使えるようにしてほしいというような要望は、私個人も、そして会派としても、出してきたところで、市もそれを受けて、市から要望を出していくというところを続けてやってくださるという御答弁もずっといただいている状況ですので、このままぜひ頑張って、JRに要望を出し続けていただきたいなと要望しておきます。
 結論を出すでお願いします。
 
○松中委員  議決不要。
 
○保坂副委員長  こちらの陳情の内容については、これまでに度々議会にも提案、要望が寄せられて、その都度、先ほど披露されたような市の見解が示されてきていることだと思います。
 近いところだと、9月定例会の陳情第26号村岡新駅から損切り撤退してJR北鎌倉駅周辺の整備を願う陳情においても、これはもう村岡新駅から手を引いたほうがいいというのが要旨ではあったんですけれども、そうではなくて、北鎌倉駅周辺の整備をやったほうがいいという中で、この北鎌倉駅の北口改札口についても、陳情の内容としてはありました。それについても、もう判断が下されているところを踏まえると、この陳情については議決不要といたします。
 
○中里委員長  では、多数の委員が議決不要との御意見ですので、陳情第68号は議決不要といたします。
 
○事務局  陳情第68号につきましては議決不要となりましたので、議決不要の理由につきましては、ただいま各委員から出された意見を基に、正・副委員長で御協議をいただきまして、議長に報告することでよろしいか、御確認をお願いいたします。
 
○中里委員長  確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認をいたしました。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第6「陳情第70号北鎌倉駅周辺渋滞問題に関する陳情」を議題といたします。
 説明者の方は、発言席へ御移動願います。
 では、説明者に申し上げます。発言時間は10分以内でお願いいたします。また、発言内容は陳情の願意に関する説明及び意見とし、この範囲を超えないようにしてください。なお、個人情報に関する発言、公序良俗に反する発言、議員、個人、団体等への誹謗中傷や名誉を毀損する発言は行わないでください。
 このような発言があった場合は、途中であっても説明をやめていただくことがありますので、御承知おきください。
 それでは、以上申し上げました内容を踏まえ、説明をお願いいたします。
 
○趣旨説明者  寺田氏 同じく、寺田浩彦です。
 陳情第70号北鎌倉駅周辺渋滞問題に関する陳情です。紙を読ませていただきます。
 陳情の要旨。北鎌倉駅の平日、朝夕の渋滞がひどい。渋滞は、SDGsの観点から、無駄のイの一番、この解消のためには、南側及び北側のJRの踏切を立体交差化して、交差点を工夫して解消すべき問題で、交通政策として早急に提案してください。
 陳情の理由としては、鎌倉市政4期16年、渋滞問題は一切の進展がないと私は捉えています。一時期、国会議員含めて、ロードプライシングと言ったきり、鎌倉市は、何か対策をされてきたのかということを感じる次第で、何一つ対策を講じずというふうに私は認識していまして、渋滞は放置されたまま。
 ここにはちょっと書いていないんですが、特にひどいのは3連休の昼から夕方とか、動けないですね。
 現在、渋滞対策のプランがあるようにも思われず、休日においては、延々と続く渋滞により出るのをためらってしまうほど渋滞しているということなので、早急に根本的な解決を望むところです。
 これに関しては、大船を見ても分かるとおり、鎌倉市は結構踏切が多いです。北鎌倉に転居してよく分かったんですが、今まで自分としては、北鎌倉はあまり通らなかったんですね。藤沢のほうへ行ったり、海沿いへ行ったり、あとは朝比奈へ行ったりしていることが多くて、北鎌倉は、どちらかというと混んでいるか混んでいないか分からないけれども、ちょっと避けてきた道なんですが、転居して、ここまでひどいのかというのを今、感じているところです。
 その理由としては、踏切が多いということとともに、横須賀線の本数が多いということもあります。加えて、裏道も少ないために、混雑が常態化していると。車、バイク、トラック、バス、タクシーなど、ありとあらゆる車両がメインである県道21号線を通過していく。さらに住民、当然そうなんですが、北鎌倉駅への送迎車なども行くわけですが、かなり移動しにくいという時間帯もあります。全体を見渡すと、鎌倉を中心として、周辺も含めて、藤沢、逗子、葉山も含めて、本当に動かないです。
 鎌倉市の交通政策の理想の一つは、私は空間交通と自転車政策と駅の改良だと考えていますが、北鎌倉駅周辺の渋滞問題をロードプライシングと発言した以降、具体的な渋滞対策をつくり出していないと私は認識していますが、この辺を問題視していただきたいと考えています。
 渋滞というのは、やはりアイドリングを含めて、エネルギーのロス、公害、ストレス、トラブル発生の源となり得ます。通勤通学の時間が計れませんし、車両流入を現在肯定しているのであれば、ステップ案として、立体交差化というのをしていただきたいというのが、陳情の内容です。
 以上です。
 
○中里委員長  次に、説明者に対する質疑を行いますが、委員におかれましては、陳情の説明者に対する質疑であることに御配慮願います。
 では、御質疑ある方、どうぞ。
 
○森委員  2点お伺いします。
 陳情の要旨に「南側及び北側の踏切を立体交差し」とありますが、まず、これがどの箇所なのか。それと、次の「交差点を工夫して」というのがありますが、この交差点というのはどこを指すのか、その2点について教えてください。
 
○趣旨説明者  寺田氏 まず立体交差化というところは、JRと県道21号線の交差点です。
 鎌倉駅側は、建長寺からずっと上って、下って、斜めに線路が来ている。ポケットパークというものがあるところですね。その踏切の名前は、ちょっと今思い出せない。第三何とか踏切と書いてあったかな。そこと、大船側は、北鎌倉駅をそのまま県道21号線を行って、丁字路の交差点を右に曲がったJRの踏切のことです。そこを真っすぐ行けば大船方面に行って、そのままJRの東海道線の踏切を渡ることになるんですが、その手前の鎌倉女子大に向かう道と言ったら分かりますか。その2つがボトルネックというか、一番問題とされているところだということです。
 それから交差点の工夫というのは、今の北鎌倉駅から大船側に行って、丁字路のところ、これは行けば分かると思うんですけれども、点滅信号が多いんですね。片方は赤だったり、黄色だったり、歩行者が押すと歩行者が渡れる状態になるんですけれども、みんな譲り合いなんですけれども、その譲り合いの仕方が難しくて、事故が起こりかねないということで、そういうことを解消するために、うまく立体交差化していただけないかという感じです。
 
○中里委員長  ほかに御質疑はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 説明者に対する質疑を終了いたします。
 説明者の方は傍聴席にお戻りください。
 次に、原局より説明願います。
 
○大江都市計画課担当課長  日程第6陳情第70号北鎌倉駅周辺渋滞問題に関する陳情について説明いたします。
 初めに、本陳情の要旨及び陳情の理由につきましては、先ほど陳情者から説明があったとおりです。
 続いて、市の考え方について説明いたします。
 北鎌倉駅の北側及び南側に位置する横須賀線の踏切については、北鎌倉駅周辺における交通渋滞の要因の一つであると考えられますが、踏切部の道路・鉄道の立体化については、歴史的景観の維持や物理的な制約、工事費用の確保等解決が困難な課題が多く、長期的な視点を持って取り組む必要があると考えております。
 なお、市では、都市マスタープランにおいて、横須賀線全体の地下化を検討課題として挙げており、踏切部立体交差化の一手法とも考えられますが、先ほどの説明と同様の理由により、長期的な視点を持って取り組む必要があります。
 このため、今後も鎌倉地域及びその周辺における渋滞の解消に向け、引き続き交通需要管理施策や公共交通の利用促進等に関する施策の実施に取り組んでまいります。
 以上で説明を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの説明に御質疑はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 委員間討議の御発言はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 なしと確認いたしました。
 では、取扱いを含め、御意見をお願いいたします。
 
○森委員  北鎌倉駅の周辺の渋滞が激しいというのは認識しているところでありますけれども、先ほど陳情の要旨について、南側、北側の踏切の箇所とか交差点の位置とかを確認して理解したところではありますが、やはり陳情というのは文書主義である以上、この内容が文章から読み取りができないと、ちょっと取り扱うのは難しいのではないかと考えますので、本陳情については議決不要としたいと思います。
 
○大石委員  同じく議決不要でお願いします。
 
○松中委員  これは県道だよね。だから、特に県に動いてもらわないと絶対できないし、JRが絡むから2つ。市の力では、松尾市長一人ではとても無理です。議決不要。
 
○くりはら委員  北鎌倉駅周辺、私の地元ですので、特に私も同じようなことを申し上げてきたつもりです。
 それで、踏切に関しては本当に防災上も、踏切が閉まりっ放しで、2011年の東日本大震災のときに、そこがネックになって、にっちもさっちもどうにもいかなかった、そのポイントになるんですね。
 その際に、例えばですけれども警察とか消防が出て、踏切を通してくれるんですかというような質問も、過去にさせていただきましたけれども、そういったこともできない。要するに一旦踏切が閉まると、安全確認ができるまで通行ができなくなるというような状況が、本当に2011年に起こりました。
 そういったことも考えると、住民の避難経路としてもやはり担保していただきたいという中で、やり方はいろいろあるとは思うんです。立体交差でなければ駄目とか、そういうようなつもりは私もないんですけれども、北鎌倉駅周辺、特に踏切周辺の問題というのがあるということは、ずっと申し上げてきたつもりですし、それをやはり2方向避難を住民ができるような形でやってほしいと。これは陳情の願意は、交通渋滞の問題に関する陳情でございますけれども、私としては、これはしっかりと長期的視点で、先ほどの御説明の中にも横須賀線の地中化の考えとかいうお話は、私も伺ってはおりますけれども、じゃあ短期的にどうなのかとか、中期的にどうなのかとかというところも含めて、御検討いただきたいと思います。
 結論を出すでお願いします。
 
○高野委員  私もこの道は、大船方面に行くときは、自動車を含めてよく通っていますので、状況としては、お気持ちもよく分かるし、立体交差化というのが可能な社会情勢がかつてあったのかとか、私もまだ住んで20年ぐらいなので分かりませんけれども、今の時点でこれを具体的にやるとなると、相当な困難があるとちょっと言わざるを得ません。
 ですから、これは北鎌倉に限らないんですけれども、鎌倉の交通政策、この後の陳情第71号にもちょっと関連がありますけれども、私は、鎌倉市はいきなり抜本的なことから解決するというのはなかなか難しい町だなと感じています。ただ、そこをどのようにして一歩ずつ進めていくかということが問われていて、次の陳情のところでも議論させていただきたいと思いますけれども、そういう視点から、北鎌倉のこの問題はどのようにするか。
 踏切の問題もありました。例えばJRの課題になるけれども、正直、人身事故が大分多くて、そうすると今、しょっちゅう電車が止まったりして、その影響で踏切が開かないということもあるんですね。これは北鎌倉のところに限らないけれども。やはり総合的に見て、取り組む必要があるということで、ちょっとすっきりしない答えで申し訳ないんですが、課題としては当然私も認識しておりますので、この陳情については、任期の最後でありますが、継続審査とさせていただきたいと思います。
 
○保坂副委員長  森委員と同じ理由で議決不要です。
 
○中里委員長  それでは、多数の委員が議決不要との御意見ですので、陳情第70号は議決不要といたします。
 事務局、お願いします。
 
○事務局  陳情第70号につきましては議決不要となりましたので、議決不要の理由につきましては、ただいま各委員から出された意見を基に、正・副委員長で御協議をいただきまして、議長に報告することでよろしいか、御確認をお願いいたします。
 
○中里委員長  確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認をいたしました。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  続きまして、日程第7「陳情第71号自転車政策の早急な導入に対する陳情」を議題といたします。
 説明者は発言席へ御移動ください。
 説明者に申し上げます。発言時間は10分以内でお願いいたします。また、発言内容は陳情の願意に関する説明及び意見とし、この範囲を超えないようにしてください。
 なお、個人情報に関する発言、公序良俗に反する発言、議員、個人、団体等への誹謗中傷や名誉を毀損する発言を行わないでください。このような発言があった場合は、途中であっても説明をやめていただくことがありますので、御承知おきください。
 以上、申し上げました内容を踏まえ、説明をお願いいたします。
 
○趣旨説明者  寺田氏 寺田浩彦です。NPO鎌倉自転車振興会というのを2017年1月からやらせていただいています。
 陳情第71号自転車政策の早急な導入に対する陳情です。読ませていただきます。
 陳情の趣旨。自転車政策は鎌倉市に存在しない。隣の藤沢市及び全体の県ですね、神奈川県にはありますが、神奈川県の一大観光地である鎌倉市には、自転車に関する政策はほとんどないのが実態で、2017年にNPOを設立してから、2018年、2019年ぐらいですかね、市民対話があって市長と話をしたりしましたが、当時は安全課でしたが、一向に改善されないと。
 町を見て、御覧のとおり、自転車ピクトグラムという矢羽根をはじめ、自転車レーンというものが一切なく、あとここに関連する自動車政策の中で、歩道における自転車歩行者分離とか、そういう自転車走行環境に関するもの、それから駐輪場、それから教育というのが自転車政策の3点セットなんですが、その自転車政策を立案するとともに、予算計画を立てられるような道路計画、交通政策にしてほしいということです。
 京都市は、建設局に自転車政策室がありまして、毎月1回、産官学のミーティングをして議論し、きちんと予算をつけて、自転車レーン、ピクトグラム、駐輪場など、あと教育、そういうのを計画的に行っています。それを見習って、同様に立ち上げて、真剣に取組を図ってほしいと思っています。
 陳情の理由ですが、エネルギーロス、ストレス倍増、SDGs、持続可能社会というのを目指していると思うんですが、自転車政策のない鎌倉市。今年、2025年1月27日、実は昨年来からずっと鎌倉市長に対談を申し込んでいたんですが、ずっと拒否されていまして。なぜ拒否されているのかよく分からなかったんですが、ようやく懇談できまして、インスタライブ対談、そして動画対談というのを20分間行わせていただきました。
 そこで、松尾崇鎌倉市長と、あと大江都市計画課担当課長が同席の上、3人で市長室の横で会談したところ、2025年に自転車政策をやると宣言していただきました。そのとき、当然話をしただけなので、時期や予算規模について私が要望したのは、夏ぐらいでどうですかという話をしたら、ちょっとまだ分からないということで、時期とか予算というのはすぐに出るはずがないんですが、そういう状態でした。
 その後、都市計画課を訪ねていったところ、ここに書いてあるように、明確な対応で令和7年度の予算計画に織り込んでほしいというのが陳情の理由なんですが、大江課長に尋ねたところ、自転車ネットワークというものを交通政策に織り込むみたいな形で言われたんですね。
 自転車ネットワークというのは、ある都市からある都市に移動するところのネットワークをどうするかということなんですが、既に今、近隣で行われているというところでは、町田市が自転車ネットワークという概念で、自転車ピクトグラムとか自転車レーンとかを引き始めています。しっかりカラー舗装して、自転車レーンをつくっている部分もあります。
 鎌倉市の現状を見ると、自転車政策そのものがないために、まず予算が全くないに近いです。自転車レーンに対してどのぐらいの予算を設けるか、駐輪場に対してどうするか。それから教育に対してどうするかということは、計画がありません。
 自転車政策というのは、先ほど申し上げたとおり、自転車の走行環境、自転車レーン、ピクトグラム――ピクトグラムというのは最近はやりの矢羽根ですね。標示、標識、それから2番目に駐輪場ですね。鎌倉駅においては、鎌倉駅の横が実はもう6年待ちなんですね。1回待ったことあるんですよ。僕、京都市に移住したときに順番が回ってきて、1回借りましたけれども、裏駅の真横ですけれども、6年待ちです。
 松尾市長との対談で、西鎌倉駅をはじめ、駅を見渡してみると、ほとんどが満杯です。鎌倉市役所においては、以前はフリーの駐輪場だったのが、今は、がちゃんというあれがつけられて、一々申請しないとコインがもらえないという状況なんですが、近隣を見渡すと、藤沢市役所はいまだにフリーで、夜9時まで自由に止められます。
 それから、鎌倉市役所としてだと思うんですが、角の交番のところに駐輪場を設けていただいていますが、あそこ、実は行けば分かるんですが、横が狭過ぎて、引っ張り出せないんですよ。しかも雨ざらしで、しかも高いということで、駐輪環境は鎌倉中を見渡して、海辺も含めて、町なかも止めにくいと。買物に行っただけで自転車がしょっぴかれるので、そのために一々大船まで3,000円ぐらい払って取りに行かなくてはいけないと。
 それをやるんだったら、駐輪場を増やしてほしいということですよ。なぜそれができないのか。どこを見渡してもいっぱいですよ。それはもう、松尾市長も対談して認められるように、西鎌倉駅はいっぱいですというのを把握されています。
 京都市は、SDGs日本一に輝きました。これは実はごみ政策、全部燃やしているということもあるんですが、SDGs日本一を取った理由は自転車政策なんです。大阪市同様、京都市も非常に乱れていまして、長嶋市議がたまに議会で発言されているように、マナーが非常に悪くて、そういう環境でした。ところが2012年頃から、京都市はきちんとした自転車計画を立て、10年計画、さらに5年計画という冊子をきちんと作りまして、それで実行してきています。
 鎌倉市としては、観光をやっているわけですが、先日というか二、三日前、観光課をちょっと訪ねました。最近、御存じのとおり、シェアサイクルやレンタサイクルが多いです。これも、実は観光課としての把握が少しだったんですが、1つのシェアサイクル業者、これは神奈川県の観光課が湘南地域自転車観光推進協議会というのをやっているところなんですが、鎌倉市内、その1団体ですね、1年間に稼働が5,700台、利用回数が14万回、この1業者だけでも400回ぐらい1日利用されています。外国人も当然多いです。町を見ると、外国人は当然右側通行のところから来た人が多いので、自転車レーンが引かれていない状況で走りづらいのでないかと思います。
 そういうことも含めて、あと市役所脇を見てみれば分かるんですが、鎌倉市内は凸凹が多いのと、道も継ぎはぎだらけで、非常に走りにくいです。道路を直していただいているところもあるんですが、若宮大路とかは直していますね。できればそういうところを改善して、自転車レーンを引いていただきたいと思っています。
 以上です。
 
○中里委員長  では、次に説明者に対する質疑を行いますが、委員におかれましては、陳情の説明者に対する質疑であることに御配慮願います。
 質疑のある方、御発言を願います。
 
○森委員  陳情者が代表されている、この鎌倉自転車振興会、これはどういう活動をしていて、会員は何人ぐらいいるとか、もし分かれば教えてください。
 
○趣旨説明者  寺田氏 まず、実際的にはほぼ私1人でやっています。もう1人いるだけです。
 具体的な行動は、2017年から自転車が置かれている環境ですね、こういうところが危ないよとか、駐輪場がいっぱいですよとか、そういうのをSNSに上げることを中心に行ってきました。
 ですので、NPO鎌倉自転車振興会というタグをつけて、Facebookとかインスタグラムとか、Twitterもやってきたかな。そういうのを引いていただければ、山のように出てきます。鎌倉市だけではないんですが、鎌倉市が一番多いので、それで見ていただければ分かると思います。
 
○高野委員  陳述していただいてありがとうございました。
 確かに京都市の取組は、ちょっとにわか勉強であれですけれども、京都市自転車総合計画2025というのをつくって、走行環境の整備とか、そのように政策的に取り組まれているということが分かります。そこが大きいですか。
 ルール、マナーの啓発、自転車保険加入の推進、この辺は多分鎌倉市もやっている。あと駐輪環境の整備、放置自転車対策とあります。今、言った最初と最後が多分大きいのかなと思いますけれども。
 この陳情で、先ほどちょっと言及がありましたけれども、予算化というのは具体的に、予算計画というのかな。予算化というのは、どのようなものを予算につけてほしいという意味なんでしょうか。これは人という意味でしょうか。京都市の自転車政策推進室のような、何かそういう部局を立ち上げることも含めた、そうすると機構改革的なものになりますけれども、そういうことも含めた予算という意味なんでしょうか。
 
○趣旨説明者  寺田氏 希望とするところは自転車政策室です。担当者をつけて、プロジェクトチームをつくって推進してほしいというのが鍵なので、そこの予算規模がどのぐらいになるのかというのはちょっと分からないんですが、現在京都で推進しているのは、当然計画に基づいてやっているので、それを実現するためには、当然グループ、人というのが必要になってくると思っています。
 
○中里委員長  ほか、よろしいでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 では、説明者の方に対する質疑を終了いたします。説明者の方は席へお戻りください。
 次に原局より説明願います。
 
○大江都市計画課担当課長  日程第7陳情第71号自転車政策の早急な導入に対する陳情について説明いたします。
 初めに、本陳情の要旨及び陳情の理由につきましては、先ほど陳情者から説明があったとおりです。
 続いて、市の考え方について説明いたします。
 本市においては、地形的な制約から狭隘な道路が多いこともあり、自転車の積極的な利用を促す政策の実施については、様々な工夫が必要と考えています。今後は、令和6年度、7年度で改定作業を進めている鎌倉市交通マスタープランにおいて、自転車に関する政策の在り方などを整理してまいります。
 また、こうしたことから、令和7年度は自転車政策に特化した予算は計上しておらず、自転車政策に特化した部門を設置する予定もありません。
 なお、現在も放置自転車対策等の自転車に関する施策を実施しており、引き続きそちらに取り組んでいくところでございます。
 以上で説明を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの説明に対する御質疑はございますでしょうか。
 
○くりはら委員  私自身、ずっと自転車ナビラインの話を要望してきました。それで、自転車ナビラインをつけたところで、自動車を運転する方、それから自転車を運転する方の意識が、どこまで安全性を担保するものになるかというのはなかなか難しい。そこを図るのは難しいとはいえ、やはり自動車と自転車と歩行者のすみ分けのようなところを、誰が見ても、要するに外国の方が見ても、そしてお子さんが見ても、誰が見ても分かるような状態にしていくという、ある種のハード整備とか、それがそもそものソフト整備につながっていくというような視点もあるかと思います。
 そういった意味で、今、陳述のときには、ピクトグラムという表現をされていましたけれども、私が申し上げていたナビラインとかと同じような考え方かなと思います。こういったものをつくることによって、事故防止につながるのではないかというところの考えは市と共有できるものなのかについて、お伺いします。
 
○大江都市計画課担当課長  今、委員より御質問のございました自転車のナビラインにつきましては、交通管理者である警察と調整をしながら、主にスクールゾーン対策の一環として設置を進めております。
 現在のところ、今小路通りのほか10区間におきまして、これまで総延長約3,860メートルを設置しておりまして、引き続き交通管理者や道路管理者とも連携しながら、新設や維持管理に努めていきたいと考えているところでございます。
 
○くりはら委員  御答弁の中で、スクールゾーンというキーワードが出てきました。
 ただ、どこをスクールゾーンと言うのかというのは、鎌倉市として認識されている部分というのはあるんですけれども、鎌倉市の認識するスクールゾーンと、市民が実際に使っている道というところも含めて、整備が必要になってくるのではないかなというところ、これに関しては、今後検討しますという答えになるのかもしれませんけれども、そこのところは、やはりしっかり全市的に、そしてこれは最終的に言えば、神奈川県下に同じような、要するに誰が見ても分かるようにするということは、誰がどこへ行ってもそれを認識することができるという意味で言うと、国と一緒になって、どういう表示が本当に誰にでも分かりやすいのかというところも含めて、これは以前も要望しましたけれども、そういったところも真剣に取り組んでいただきたいと思うんですけれども、これに関してはいかがですか。
 
○大江都市計画課担当課長  こちらにつきましては、先ほど陳情の御説明、市の考えの中でも御説明させていただきましたが、令和6年度、7年度にかけまして、鎌倉市交通マスタープランの改定作業を行っております。
 その中で、例えば自転車につきましては、自転車ネットワークと、そういったことも視野に入れながら、動線の確保、安全に通行できる空間の確保、そういったことを目指しながら、今後議論をしていきたいと考えているところでございます。
 
○くりはら委員  交通マスタープランの改定、しっかり取り組んでくださいねというのは、私も一般質問で随分前、何年か前にやらせていただきましたけれども、その計画さえつくれば実際に進めることができるのか。要するに住民の安全性、それから歩行者の安全性、自転車を御利用の皆さん、そして車の御利用の皆さんも事故を起こさないようになっていくのか、そこが非常に重要になってくるかと思います。
 要するに、計画をつくっただけで終わってはいけなくて、その計画の中には、例えば先ほど事例でおっしゃっていらっしゃいましたけれども、ナビラインのピクトグラムというのも入っているでしょうしということと、あと自転車に乗りやすい環境づくり、自転車を止めやすい環境づくりも必要になってきます。
 以前、私、それこそ市長の住んでいらっしゃる辺りも、すごく駐輪場があふれて、違法駐輪が多いですよと、台数も申し上げたと思いますけれども、こういった台数のカウントですね。これも非常に重要ですし、それから駐輪場の整備をする際に、受益者負担という考えもあるんですが、一方で誰もが乗りやすくするという考えでいけば、今、無料となっているところと有料となっているところに、地域差があるんです。大船は有料ということでずっと、私の子供の頃からそういう状況ですけれども、一方で無料のところもまだたくさん残っていて、意外と無料のところがあふれているというような状況もあったり、そういったところは、お金をかけてでも、立体駐輪とか地下駐輪とか、そういうことも含めて、しっかり予算についても含めて考えていかなくてはならないということですし、それから、これは本当に繰り返し繰り返しで申し訳ないんですけれども、自転車政策というだけに特化して部課をつくるということが本当にいいのかというところもあるんですが、事故防止の観点、市民の安心・安全の観点、そういった部署というのは今もありますから、そこが本気でやればいいのかなという気もするんですけれども、こういった自転車事故をなくしていこうという視点で言うと、こういったものは部とか課がなければできないんでしょうか、お伺いします。
 
○大江都市計画課担当課長  今現在、放置自転車対策とか交通安全対策に資するような政策につきましては、我々、都市計画課の中に交通安全担当がございまして、そこが主となって、既に継続的に取り組んでいるところでございます。
 
○くりはら委員  自転車のマナーという意味で言っても、私は以前からずっと申し上げておりますが、一方通行を逆走するような自転車というのもいまだに、1日1回は見かけるというような状況。これに対応して市が動いている様子が見えないんですが、これに関して、例えば注意するというようなことというのは、今、鎌倉市の安全担当でやれるのか、やれないのか。指導は県の所管ですということなのか、その辺のところを確認します。
 
○大江都市計画課担当課長  自転車の乗り方の部分につきましては、今、委員から御案内のありましたように、必ずしも左側通行で統一ができているかというと、そうではないと我々も思っております。
 自転車の乗り方等につきましては、交通管理者、警察の御協力をいただかなければならない部分もございますが、市も警察に要望しながら、一緒に取り組んでいきたいと考えているところでございます。
 
○くりはら委員  今の体制でもできるのであれば、ぜひしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 以上です。
 
○森委員  陳情の方が要旨で言っている、鎌倉市に自転車政策は存在しないとありますが、実際そうなんですか。
 
○大江都市計画課担当課長  鎌倉市におきましては、平成24年に鎌倉市自転車の安全利用を促進する条例というものが制定をされております。その後、令和3年に改定を行っておりますが、その中に「交通安全対策基本法第26条に基づき策定する交通安全計画において、自転車の安全な利用の促進に関する施策を定めるものとする」とございます。
 この交通安全計画につきましては、法令に基づき、鎌倉市交通安全対策協議会で策定したものになっておりまして、計画自体は自転車に特化したものにはなっておりませんが、その中には、自転車に関する交通安全教育や広報啓発、あとは利用環境の向上を図るための整備とか、あと、それ以外にも放置自転車対策や駐輪場整備、そういった施策が挙げられておりますので、これらの取組につきましては、過年度から継続的に計画を持って実施をしているというところになっております。
 
○森委員  鎌倉市にも自転車政策があるというのを確認したんですが、この要旨の次に書いてある「藤沢市、神奈川県にはあるが」というので、これ実際、この陳情の方が言っている藤沢市、神奈川県にあるという政策というんですか、それはどういうものですか。鎌倉市になくて藤沢市、神奈川県にあるというのはどういうものか、教えてください。
 
○大江都市計画課担当課長  神奈川県、藤沢市にあるのは、自転車活用推進計画と呼ばれるものになっております。こちらにつきましては、自転車活用推進法という法律に基づいて、努力義務的に計画するものになっております。
 この計画につきましては、努力義務ということもございまして、神奈川県内の全ての市町村で計画をつくっているかというとそうでもなくて、近隣でいきますと、藤沢市以外には平塚市とか厚木市、横浜市も計画を策定しているものとなっております。
 
○松中委員  確かに自転車の問題というのは、長い間、私も駅の周りに関わってきまして、何か所か実現したんですけれども、それでも足りない。i−ZAというんですか、その裏にもやったし、それから昔の警察署の裏にも造って、それでも足りない。それから、東急のところが一時有料というか、あそこも整理されてきたんですけれども、まだまだ足りないようなんですけれども、用地がないということを言うんですけれども、それはやはり御成小学校の隅に何か所か造る。もうそういうことを考えないと、はっきり言って、鎌倉市は土地がないんですよ。いざそこで造ろうとすると高い。そういう問題もあるんですけれども、放置自転車の問題というのはどのぐらい、まだこの鎌倉駅の周辺、問題としてあると捉えていますか。
 
○大江都市計画課担当課長  鎌倉駅周辺の放置自転車の撤去台数につきましては、過年度、過去に比べれば減少はしてきております。
 ただ、一時利用の部分につきましては、天候や時期によっては満車になる時間帯が発生をしているというのは事実であるかと思っております。
 その点につきましては、管理をしております自転車駐車場整備センターとも協議というか話合いをしておりまして、なるべく一時利用の台数が増やせないかという視点で、いろいろと検討を進めているところでございます。
 
○松中委員  止め方で、よく問題のあるようなものは見るんですけれども、乗り方で、子供たちを乗せて、特に若宮大路は歩道が広いですから、それをすり抜けて、本当にぶつかったら、これは大きな事故になるようなケースもあるので。それは、鎌倉の警察の管轄になるんですか。要するに乗り方。
 学校ではよく、前だったら自転車の乗り方教室というのがあったんだけれども、今はやっていないんですか。やっていない。
 危ないということと、もう一つはキックボードとか、それからエンジンではないけれども、電動式のものはちょっとスピードが出るでしょう。それは軽二輪になるのかね。スケートボードもあるけれども、もう一つ、最近非常に多いんですよ。
 
○中里委員長  キックボードですかね。
 
○松中委員  たしか鑑札がついているから、警察管轄なのかね。そういうのはどうなのかね。そういうのは捉えていますか。
 キックボードも、ぽんとやってぱーっと乗って、鎌倉の若宮大路は広いですからね。そういうので、ほいほい乗っていく若い者も多いんですよ。非常に危ないんだけれども。
 そのほかに、電動式のミニスクーターみたいな形ですっと行くのがありますよね。あれなんかも実態調査していますか。
 
○大江都市計画課担当課長  まず最初に、自転車の乗り方教室につきましては、現在も継続して実施しております。例えばですが、令和5年度の実績でいきますと、児童及び保護者を対象にした自転車の安全な乗り方教室につきましては計16回、高校生を対象にしたものも1回開催をしております。
 それと、あと歩道、車道の自転車の注意というか指導につきましては、原則、交通管理者が注意していくものと思っています。
 
○松中委員  すると、若宮大路の管理者は誰なのですか。
 
○大江都市計画課担当課長  道路としましては県道になりますが、交通管理者としましては、例えば若宮大路であれば鎌倉警察署の所管になります。
 
○松中委員  警察署の前は、ピッ、ピッやって捕まらないものね。今もっとひどい大きい問題が、駐車しているから、いろいろな駐車問題があるけれども。
 それでは、キックボードはどうなるの。
 
○大江都市計画課担当課長  特定小型車両のことだと想定しております。あちらにつきましては、ナンバーのついた乗り物になってきますので、そちらにつきましても交通管理者の対策となるところになります。
 
○松中委員  ぽんと蹴って、ベーっと行く。あれは何と言うんだっけ。キックボードですか。(「特定小型自動車」の声あり)
いやいや、違うよ。エンジンも何もないよ。ローラースケートの四輪くっついているもの。大きいやつ、長いやつ。
 
○大江都市計画課担当課長  鎌倉市で、基本的にナンバーがつくものであれば、市の中でも市民税等で、登録台数というものは把握できているかと思います。
 
○松中委員  自転車の場合には、盗難用の鑑札があるでしょう。もうないの。やっていないの。
 
○大江都市計画課担当課長  防犯登録につきましては、基本的には購入される際にお店、自転車屋で、個人で登録していただけるものになっております。
 
○松中委員  その統計はないの。自転車の統計はないの。大船を含めてだけれど。
 
○大江都市計画課担当課長  自転車の登録台数は、ちょっと我々では把握しておりません。
 
○松中委員  それは何か調べればできるんじゃないの。やはりそこから来るんじゃないの。
 いろいろな調査をすれば、どの地区から自転車で帰ってくるか、バス路線がないところから帰ってくるというのが多いんだろうと思うし、近所の場合もあるだろうし。
 大船の場合は、非常に立体的な駐輪場があるよね。鎌倉も何か考えなければいけないような、そんな台数ではないかもしれないけれども、まだ不便なところはあるかもしれないけれども。
 これから、さっき言った電動式のやつが出てくるから、その置き場所とか、オートバイだったらかなりスペースを取るけれども、そういうものも出てくる可能性が、これから非常に問題があるのではないかな。それから、事故も起きやすいからね。それも歩道をすいすい行ってしまう場合がある。スピードを出さないようにするというのもあるし。
 そういう意味で、こういう陳情を見ると、総合的な交通対策というものを、そういう四輪車ではない、二輪車の分野でやはり考えないと、鎌倉は。それからシェアで、踏切のところなんかに、電動式のあれを置いてあるよね。それで、あれが放置されているというので、非常に苦情が来るときがあるのだけれども。鎌倉市が対応しないと随分怒っていたけれどもね。それは業者に聞いてくれと言われたと。そうしたら、業者に言ったらすぐ聞いてくれたという話もあるんだけれども。
 これは自転車と言っても、自転車の形態が変わってくると。以上、そういうことです。
 
○大石委員  1点だけ。
 この陳情の最後に出ているんですけれども、先ほど陳述の中でもありましたけれども、2025年1月17日、鎌倉市長と当事者で、ここにいらっしゃる大江課長とで懇談をしたという中で、自転車政策を2025年にやると市長が言われたというお話があるし、文面にもなっていますけれども、これは市長が具体的に何か、これこれこういうことをやるというような指示を担当課に出されたということはあるんですか。
 
○大江都市計画課担当課長  先ほど陳情者の方からも御紹介のありました1月17日につきましては、会話の中で、自転車政策という言葉の中で、実施というようなお話もいただいていますが、その趣旨といたしましては、現行の政策を継続的に実施していくと、我々としては捉えておりますので、特に現状としましては、指示等はいただいておりません。計画策定に向けてですね。
 
○大石委員  懇談を受けて、例えば先ほど陳情者が言われたように、自転車走行の関係、ピクトグラムの関係、そして標識の関係やら、駐輪場の関係とかというお話をここで言われていましたけれども、そういう形の中で、具体的にこういうものを総合的にやれるような形でお願いしたいみたいな話があったのではないかなと。そういう中で、じゃあ、2025年にそれをやりましょうと意思表明を市長がされてということではないんですか。
 
○大江都市計画課担当課長  当日のお話としましては、自転車政策や、あとは走行環境や注意喚起、あとは教育、そういったものをやろうと思っていますか、どうですかというような問いに対して、やろうと思いますという言葉を市長は御発言されております。
 これらの走行環境とか注意喚起、あとは自転車の安全教育につきましては、先ほども御説明させていただいたように、既に実施している部分が多々あるというところを踏まえまして、現行の政策を継続的に実施していくという趣旨ではなかったのかなと認識しているところでございます。
 
○大石委員  理解するところですけれども、この陳情者の思うところと、ちょっと食い違いがそこにあるのかなと思います。
 やると宣言していただいたので、陳情者は、それは何かしらの形になるのかなと期待したという部分はやはりあると思いますので。
 原局は具体的に、これをこうやりなさいというような指示は、市長からいただいていないということですか。現行制度の中で対応していくとなっているということですかね。
 
○大江都市計画課担当課長  まず、継続的に実施していくものについては、当然来年度につきましても、継続的に実施していくと。あと、その他の部分につきましては、申し上げているような交通マスタープランの改定の中で、自転車というところについてもしっかりと議論していきたいと思っているところです。
 その中で、次の政策につながるような計画づくりというものを、我々としては今後、策定していくべきかなと思っているところでございます。
 
○高野委員  端的にやります。
 総じて、実際の部署をつくるという具体的なことも言われているわけでありますが、やはり、もうちょっと鎌倉市が自転車政策に力を入れてほしいという意味だと思うんですね。それは自分も自転車に乗っている立場でもありますから、感じるところです。
 そうすると、先ほどくりはら委員からもナビラインですか、そういうものは、私ももっと推進が必要だと思っています。
 ちょっとこれは分かっていて聞くかもしれませんけれども、鎌倉市においては、自転車専用レーンというのはありませんね。専用レーンは整備されていませんね。ありますか。
 
○大江都市計画課担当課長  由比ガ浜関谷線の大船フラワーセンターから北側の県道になりますが、一部自転車専用レーンはございます。
 
○高野委員  そこが1か所ということなんですよね。
 ちょっと今回陳情も出されて、少しいろいろ勉強しているところで、ちょっと飛躍はあるんですけれども、世界的に見ると、やはりコロナ禍の中でロックダウンが起きて、そういうのを契機にして自転車中心の、そういう自動車から人や自転車にシフトするような公共空間改革というんでしょうか、そういうものが特にヨーロッパの都市ではやはり広がっているということで、今ちょっとあまり長々しゃべりませんけれども、オーストリアの首都ウィーンでは、SharedSpaceというんですか、これはちょっと鎌倉市では、かなり一定の道路幅がないとできないと思うんですが、共有空間という意味だそうですが、歩行者優先にして、その道を、ウィーンでは車両の時速を20キロメートル以下と、これはかなり調整が必要ですけれども。それで、だから同じ空間を、車の速度をかなり落として、車と歩行者と自転車が、事故が起きないような形で譲り合いながらやると。これはかなり生活のゆとりがある形ではないと、急いで、私なんかも時速20キロメートルで車を運転して活動できるかというと、いろいろな課題があるんだけれども、そういうこともやっていると。これは都市計画を含めた、社会全体の働き方とかも含めた議論が必要だと思うんだけれども、そういうことをやっていたりとか、スイスのチューリッヒ市では、住民投票もやって、さっきの議論ではないけれども、これは70%が賛成で、10年以内に50キロメートルの自転車専用レーンを整備すると。市の規模が分からないので何とも言えないけれども、一定の規模なんですかね。本市は、さっきナビラインが3.8キロメートルと言ったかな。
 あと、バルセロナは非常に有名な都市ですけれども、これも都市計画そのものからスーパーブロックという区画をつくって、その中で遊び場とか自転車専用レーンをつくるとか、ヨーロッパでは土地利用の概念が違うので、ヨーロッパでは所有権と利用権という概念があるので。かなりそういう形で進んでいるというのは少し勉強させていただいて、本当は現地を見られたらいいんだけれども、なかなかそういう時間もお金も、市民との関係もなかなかなくて、それはできないです。公共交通改革ということもされていて、ちょっとそういうことを話しても距離があるのは分かっていますよ。ただ、そういうことも本当は視野に置きながら、そこに1歩でも2歩でも、1ミリでも2ミリでもと言ったらいいのかな、近づけていくということが求められているなというのをちょっと今感じたので、少し申し上げたんですが。
 その3.8キロメートルのナビラインですね。これは国県道も含めてですけれども、これは、さっき今小路と言いましたけれども、今小路通りは、歩道の空間なんかも含めた形の使い方なのかな、表示の仕方として。それをナビラインと言えるか分からないんだけれども。通ると、歩道のところにも、何か自転車から降りてくれとか、何とか書いてありますよね。それは違うのか。そういうのは違うのね。では、違うと。分かりました。違うのも含めて、そういう工夫も大事だと思う、現実的には。
 これはなかなか機械的な議論でいかなくて、実際歩道を走らざるを得ないというのをこういう場で言っていいか分からないんだけれども、でもそういう道路幅もあるんですよね。さっきのヨーロッパみたいなわけにいかなくて、時速20キロメートル以下ではないから。だから、その辺も含めて今、3.8キロメートルの状態がどうなっていて、それを例えば5キロメートルに広げようとか、10キロメートルに広げようかと、計画というのはそういうものだと思うんですよ。そういうものというのは一切ないんですか。
 例えば条件や要望があったら、たまたまというと言い方は悪いんだけれども、それで広げていくと。やはり計画というのは、そういうものではないと思うんですよね。その辺の考えはあるんですか。そこはやはり、もうちょっと力を入れられないかということです。
 
○大江都市計画課担当課長  現状、市内で整備しておりますナビラインにつきましては、先ほどの繰り返しになりますが、スクールゾーン対策ということで、地域からの要望ですね、それを踏まえて整備してきた。その合計が3,860メートルということになっております。
 このナビラインにつきましては、基本的には車道に引きながら、自転車の左側通行を促すものと、我々も捉えているところでございます。
 先ほどお話がありました歩道につきましては、児童や高齢者の方につきましては、法律的に通行可という部分も多々ありますので、なかなか「通行できません」という標示は難しいのかなと。ただ、場所によっては、自転車を降りてくださいとか、そういった注意喚起は、ナビラインとは別の視点にはなりますが、特定の箇所ということではございませんが、状況によって、注意喚起をするような路面標示、そういったものを実施しているところでございます。
 
○高野委員  私はそういうのも大事だという立場で申し上げたんですね。今やっていることが。機械的にはいかないんですよ、これ。対立しちゃうからね。歩行者と自転車とか、あと自動車も。鎌倉の場合はですよ。もうちょっと道路幅があるといいんですけれども。
 そういうのを商店街とかが立地しているような主要な道路とかにも、これは機械的にはいかないかもしれない、警察との協議が必要ですけれども、やはりスクールゾーン対策だけではなくて、主要なところにやはり拡大していく。やはり私も過去、議員をやらせていただいて、そういうところで交通事故が起きて、裁判までなった事例もありますよ。それはもちろん民民ですけれど、自動車と自転車が。ふらついたところに何かぶつかったり、お互いの主張があるんでしょうけれども。だから、主要なところに少しでも今広げていくというような考え方を立てられないのですか。それはぱっと行かないのかもしれないけれども。
 
○大江都市計画課担当課長  現在、スクールゾーンというところを視点として実施しておりますが、その他の部分につきましても、委員のおっしゃられるように、危険な箇所というのは多々あるかと思っております。
 自転車の安全な走行環境等の整備につきましては、現在進めております交通マスタープランの中で、自転車という視点の中で議論をしながら、整備ができるものについては実施していく、そういった道筋がつくれればなと思っているところでございます。
 
○高野委員  ぜひそこが今の体制の中で、本当に進められるかどうかというところによって、陳情の要旨にもあるような、やはりもう少し自転車のところに特化したような担当というのか、推進室というのはちょっと。京都市は政令市なので、規模の違いがあるので、機械的にはいかないと思っているんですが、もうちょっと自転車のところに力を入れた担当課みたいなものがあったほうがいいのかという議論の、それが必要かどうかというところの判断にも関わってくると思うんですが、仮にナビラインを推進したからといって、そこを自転車が走っていれば安全なんだという、そういう既得権にはならないと私は思っています。
 だから、さっきちょっと譲り合いということを、SharedSpaceという話をしましたが、そこを走ってもなお、車がじゃあ、実際にセンターラインをぎりぎりか、もしくは出てしまうということもあるので、そこは自転車が走っていて後ろをくっついていくか、これも追い越しラインとの関係がありますけれども、そういうのも見ながら、うまく適切なスピードでかわしていくかとか、そういう譲り合いの精神、譲り合いというのかな、配慮は必要だと思います、鎌倉でやる場合は。だからそういうことを前提にしながら、でも標示があれば、自動車を運転する側の注意意識というのは大分高まりますから、今もそうですけれども、そこはちょっと、だから私はそういうことに留意しながらも、ぜひ今の3.8キロメートルが5キロメートル、10キロメートルとなるようにというのは必要だと思っています。
 あともう1点だけです。これは今、松中委員からありましたが、やはり駐輪環境の整備という点では、稲村ヶ崎の駅のところの駐輪場の整備とか、江ノ電の腰越のほうはちょっと課題が今もありますけれども、全く進んでいないとは思っていません。しかし、やはり今も、松中委員からもお話があったように、鎌倉駅の東口側というのは、これは西口側と比べても、つまりこちらの市役所側と比べても、やはり駐輪にかなり苦慮している実態があると思います。私もそちら側の住民なので。みんなうまくやっているという言い方は、適切な言い方か分からないんだけれども、先ほど陳述者の方からもあったけれども、持っていかれないようにしながら、これ、時間単位でしょう。あまり言わないけれども、時間ってあるんですよ。そういう状況ってよくないんだけれども、でもやむを得ない面もあるんですよ。
 だから、前も言ったんですけれども、東口については、一つは東急のこの駐輪場、これはたしか値上げしたんですよ。それは東急の経営判断だから、それのよしあしを言わないけれども、それをやってからは、あまりいっぱいになっていないんですよね。西口側と比べて、今、ここの交番の近くにある駐輪場は結構いっぱいになりますけれども、私もよく止めますよ。東口側の人も結構止めるんですよ、今の交番の裏側にあるところ。はっきり言うと、値段が全然違うんです。ちょっとこれはこういう場で、でも言わないとあれですけれども、あそこを借り上げたりできないのかなとか。
 あともう一つは、これもJRの都合がありますが、東口のところに、レンタサイクルがありますよね。レンタサイクルをやっていますよね。あそこの裏側のスペース、多分JRの関係の何らかの事業で、何らか使っていると思うんですよ。ただ、そんなに私は、車の出入りも含めて。東急前でよく宣伝をするものですから、よく間違えて一般の自動車が入ってしまうんですけれども、私の調査不足ですけれども、その辺も何か暫定的にできないのか。あそこぐらいしか多分ないと思うんですよね、活用できるスペースって。さっきも議論したけど、土地がなくて。だからそういうことも、ちょっとぱっと答えは出ないかもしれませんけれども、ぜひその辺も含めて、少し力が入れられないか。
 結局東急のところも、率直に言って、みんな知っているから言いますけれども、みんな周りに止めていますよ。駐輪場の周りに止まっているんですよ。現実、そうですよね。だから、そこは東急の事情もあるけれども、もうちょっと何とかならないのかなと思うんですよね。ちょっと具体的に言っていますけれども。
 結局、駐輪環境の整備といっても、そういうことを一つずつ解決することでしょう。ちょっと具体的な事例を言いましたけれども。鎌倉駅の東口側も、放置していいのかね。
 有料はできたんですよ、郵便局の前のところに、10台ぐらいですか。私もあそこによく止めますよ。ただ、もうちょっと台数的にも何とか確保できないのかというのは、それはやはり公共的な力が必要なので、ちょっと協議も必要かと思うんだけれども。前に1回言って、何年前かの議論で話したことがあるんです。少し考えませんか。
 
○永井まちづくり計画部次長  今、課長の大江も苦労して、方々で駐輪場が何とかならないかなというところは、小まめに市内を見ているところです。
 鎌倉駅東口周辺というところで、ちょっと土地の所有状況などから調べ始めないといけないかなと思いますので、こういう言い方をするとあれですけれども、私どももよく研究させていただくようにいたします。
 
○高野委員  私たちも、私たちと一緒にしていいか分かりませんけれども、ちょっと土地が、ここはどうなのかというのがあれば、ちょっとそれは、今ちょっと言いましたけれども。駅の近くだとそこが、JRの意向もあるんでしょうけれども、レンタサイクルもやっているからね。あそこ、ありますよね。だから、その近くで何とかならないのかなと、ちょっと思っているものですから、ちょっとぜひそこは力を合わせてやれたらと思います。
 そういうことも含めて、最後に聞きますけれども、今の交通マスタープランの中で、今、極力改善を盛り込んでいくということも含めて、しかし、これは理事者ではないとあれだけれども、やはり今の部署の体制というのは、交通担当は随分変わってきましたよね。たしか前、都市計画の中ではなかったですよね。そこら辺は、もうちょっと位置づけを明確にすると。自転車だけではなくて、交通政策自体の担当というのは、僕は、もう少しきちんと。都市計画の中に何かそこだけちょっとあると、ちょっとあるってごめんなさい。一生懸命やられているんでしょうけれども。そこはちょっと今、答えが出ないですけれども、そこは少し部としても、まちづくりの中に置くこと自体に反対はしませんけれども、交通政策というのも結構移りましたよね。そこはちょっと。理事者とも協議してもらって、検討課題にできませんか。今すぐ答えが出なくてもいいですから。そういうような方向での陳情だと思いますから。もう少し交通政策が前面に出るような部署の置き方。
 
○服部まちづくり計画部担当部長  たしか今議会の本会議でも、似たような御指摘はあったかと記憶しております。そのときは、組織を所管する共生共創部長から御答弁を差し上げたと思います。
 都市計画課の中に交通をつかさどる部門があることに関して、メリット、デメリットありますけれども、やっていること自体はこれまでとあまり変わっていないです。かなり交通に特化した仕事をやっております。
 高野委員の御指摘を踏まえて、部署の在り方というのは、今後、少し考えていく必要があるかなと思っておりますので、本会議での御指摘も踏まえまして、少し共生共創部とは協議をしたいと思います。
 
○保坂副委員長  あまりにも質疑が長くなってしまったので、初めの頃の話がちょっと分からなくなったので確認ですけれども、1月17日に陳情提出者の人と市長、都市計画課担当課長が会われたときに、インスタライブということになったんですか。
 
○大江都市計画課担当課長  陳情者からの要望、希望を踏まえて、インスタライブというような形で面談をさせていただいております。
 
○保坂副委員長  それは、事前に要望というのは受けていたということでしょうか。
 
○大江都市計画課担当課長  インスタライブの要望ということにつきましては、私が知る限りでは、その場でということだったと思っております。
 
○中里委員長  委員長から1点だけ確認させていただきたいんですけれども、よろしいですか。
 昨年ですか、一昨年になるのかな。自転車に関しては、ヘルメットの努力義務というところが課せられているかと思うんですけれども、そこに関して、鎌倉市として、住民はもちろんですけれども、職員も多くが登庁されているとか、あとは児童・生徒に関する指導というか、そういったところはどのようにやっているか、確認させてください。
 
○都市計画課担当課長  交通安全のルールの変更等につきましては、例えば行政センター等にポスター等があれば掲示したりとか、職員につきましては安全の五則、そういったものを職員のパソコンに配信して、こういったことが制定されました、こういうふうに変わりました、そういったことを周知するように努めているところでございます。
 
○中里委員長  これは努力義務化されて、その時点ではかなり話題にはなったと思うんですけれども、だんだんまた意識が薄れていて、やはりそれなりに重大事故が多く、このような配慮、努力義務というところがなされているかと思うので、またそこは、市からも指導をぜひお願いをしたいなと思ってございます。
 では、ほかに御質疑はございますか。
                  (「はい」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 次に、委員間討議の御発議はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 委員間討議は実施しないことを確認いたしました。
 では、取扱いを含め、御意見をお願いいたします。
 
○松中委員  これは継続でお願いします。
 ある程度、市長から話を聞いていることをまた聞かなければいけないから、新しい、いいことですけれども、そういうことで継続をお願いします。
 
○森委員  原局の聴取で、鎌倉市に自転車政策があることを確認して、この陳情の要旨で陳情者の方が誤認している部分もあると思いますので、本陳情については議決不要としたいと思います。
 
○大石委員  自転車に関する政策はほとんどないのが実態だというようなお話でしたけれども、過去に議会で自転車の条例をつくって、安全利用とか適正利用、その当時、自転車の事故が多くて、億に近い賠償金が出るような事態もありまして、保険加入の促進、そして放置防止という部分を狙いに、自転車条例が議会が中心になってつくられました。
 そのときのメンバーについては、大学教授を招いての講習や、自転車条例を持っている神奈川県へ出向いての懇談や、神奈川県警へ行ってというような形で、その条例をつくるのに大変御苦労されたということもありました。
 その条例も全国に発信されまして、その後、視察に来られたり、研修に来られたり、その対応を、その条例をつくったメンバーで対応しているというような状況も実際あるわけです。
 条例がしっかりと議会議案で出されてあるということと、あとはこの陳情者が求める自転車政策というのが、この文章でちょっと理解できないというのが一番のネックですかね。
 その辺も含めて、私はこの陳情については議決不要とさせていただきたいと思います。
 
○高野委員  担当部署の在り方については、今後の施策の進展も見ながら、検討が必要かなと思います。
 ただ、陳情を出されて、今日もちょっと様々な議論もされて、そういうことを通じて、これはなかなか抜本的に、急に何か劇的な改善をするというのは、鎌倉市の道路事情からして、やはりかなり困難だから、それが鎌倉市の特徴でもあるんだけれども。だからこれは工夫や、一歩ずつ前進させることが必要なので、今日の議論を通じてそういうことにつながればいいと思っておりますので、この陳情については、そういった課題を今後も取り組んでいくという意味から、私は継続審査でよろしいかと思います。
 
○くりはら委員  私としては、今、現状を維持していくというやり方が、市民の理解を得られるのかなという思いはあります。
 というのは、私自身もずっと一般質問とか代表質問でもさせていただいてきましたけれども、自転車の活用をしていただきながら、健康維持もしていただいて、そして交通渋滞の解消にもつながる。そういう意味で、自転車を安全に乗っていただくということが非常に重要だということは申し上げてきたつもりです。
 もちろん日本全国で自転車に乗れるような形でということを考えたときに、やはり共通認識の下で、同じマークを見て安全に走っていきましょうと、全国走れますよというような形が理想的だろうと思っております。
 そういった中で、鎌倉市として、今まで交通政策で持っていたものがありますけれども、オムニバスタウン計画とかがありましたけれども、そこに交通マスタープランをつくるというところはやっていただいているということで、その中で、特に今回頂いた陳情の中身もしっかり見ていただいて、市長がインスタライブに応じて、そこできちんと宣言されたのであれば、なおのことやっていただけるものだと思います。
 それで、交通マスタープランの中に、交通政策の中に、しっかり車、自転車、先ほど松中委員もおっしゃっていた自転車以外の動くもの、そういったもの、そして歩行者、こういった方々がいかに事故を起こさないようにするかというところの視点をしっかり入れていただいて、なおかつ、自転車を使う際の利便性を求めたいと思います。そういったものも入れて、なおかつシェアサイクルとかそういったことも進めていくと、この鎌倉市全域を自転車が走り回れるような環境づくりというのも整ってくるでしょうし、そういったことが最終的に市民の健康にもつながり、交通渋滞もなくなり、というほうにうまくつながっていくといいなと期待します。
 今ある組織でできるんだと、私としては捉えました。できることからやっていただきたい。今の調子で、時間をかけて交通マスタープランをつくって、その後、本当に交通マスタープランに書かれていることをしっかりと予算をつけて執行できるような形に持っていっていただきたいと期待して、結論を出すでお願いします。
 
○保坂副委員長  初めに申し上げますけれども、私は1月17日に陳情提出者の方と鎌倉市長が面談されたときに、インスタライブでやりたいというような要望が伝えられたということで、そのとき松尾市長は、御自分の話す言葉の重さというのを考えて、即座にお断りすべきであったと思います。そのことは言っておきます。
 この陳情についてなんですけれども、自転車政策について、鎌倉市が今後取り組むということについては、それは必要だし、やっていくべきだとは思いますが、この陳情については、議決不要とします。
 自転車政策が鎌倉市に存在しないというのを前提にされた陳情ですけれども、それは事実とは違うということ。それから、道路政策、交通政策に関する部門を立ち上げて取り組んでほしいというのが陳情の要旨にありますけれども、鎌倉市の事情その他をもって、そのとおりだということで、都市計画課なりにこの部門の立ち上げというのを、継続ということにして宿題として課すものでもないと思いますので、議決不要とさせていただきます。
 
○中里委員長  全ての委員の方の陳述をいただきました。
 ただいま議決不要を主張される委員が3名、継続を主張される委員が2名、結論を出すが1名でございました。
 結論を出すと継続の委員が合計3名となります。また、議決不要とした委員が3名となりますので、こちら、議決を要するか否かというところで可否同数となっておりますので、こちら、委員会条例第16条第1項の規定により、委員長において裁決をいたします。
 本件について、委員長は議決不要といたします。
 事務局、お願いします。
 
○事務局  陳情第71号につきましては議決不要となりましたので、議決不要の理由につきましては、ただいま各委員から出された意見を基に、正・副委員長に御協議いただきまして議長に報告することでよろしいか、御確認をお願いいたします。
 
○中里委員長  確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  続きまして、日程第8「陳情第72号鎌倉山からJR鎌倉駅へ接続するバス便の新設に関する陳情」を議題といたします。
 説明者の方は、発言席へ御移動願います。
 説明者に申し上げます。発言時間は10分以内でお願いいたします。また、発言内容は陳情の願意に関する説明及び意見とし、この範囲を超えないようにしてください。
 なお、個人情報に関する発言、公序良俗に反する発言、議員、個人、団体等への誹謗中傷や名誉を毀損する発言は行わないでください。このような発言があった場合は、途中であっても説明をやめていただくことがありますので、御承知おきください。
 以上、申し上げました内容を踏まえ、説明をお願いいたします。
 
○趣旨説明者  寺田氏 北鎌倉在住の寺田浩彦です。
 1月まで極楽寺に住んでいました。極楽寺から鎌倉山というのは歩いても行けるルートがありまして、まず陳情第72号の内容について説明させていただきます。
 鎌倉山からJR鎌倉駅へ接続するバス便の新設に関する陳情。
 まず、陳情の要旨。鎌倉山には日用生活品を扱う商店が一つもありません。こういうところはほかの地域にもあるんですが、買物で町に繰り出すためにはバスを使用しているが、現状のバスルートというのは、大船方面に行くルートはありますが、鎌倉駅に行こうとすると東口までというルートになります。市役所に用事があるとか、もろもろある中で、昨今の渋滞により、東口まで時間を要するときがあると。鎌倉駅付近で買物や用事をするためには、西口への接続が望ましく、西口からはミニバスが常盤山方面までは出ているんですが、鎌倉山方面には行っておりません。
 鎌倉山というのは何十年も前に開発され、移り住んだ人たちが何十年も前に、西口につなげてくれないかという提案をバス会社にされたということを聞いています。いまだに実現されないと。買物不便地域というのは、ほかの地域も含めて、生きるか死ぬかの死活問題。西口へのバス便新設を業界に働きかけていただきたいというのがあります。
 陳情の理由というのは、先ほども申し上げたとおり、住みついた方々はかなり高齢者となって、日々の買物に苦労していると。買物不便地域が、鎌倉山も含めて、今泉台とかもそうですけれども、多岐にわたっているんですが、その対策を講じていないのではないかと。バス便の新設については、昨今、ライドシェアというのがはやろうとしているものの、鎌倉にはまだ導入されていないと思われます。
 一人一人運ぶよりも、バスのほうが多数乗車でき、渋滞の削減にもつながるので、実現をしてほしいという陳情内容です。
 それに付随して、頂点の住民によると、かつて湘南モノレールが鎌倉山を通るという話があったそうです。数十年前の話のようです。一部の住民の反対でもって、それが実現されず、そのためにバスという手段が今、江の島行きとか、大船行きとか、鎌倉駅東口駅行きとか、そういうのがつながっておりますが、買物不便地域というのは商店がないということと、出張の商店がたまに来るようなんですが、日常的に鎌倉駅に行こうとすると困難を要するということで、こういう地域に対して、今はこの鎌倉山から西口に対するミニバスというものが出せないものかということで、陳情のお願いをさせていただきました。
 以上です。
 
○中里委員長  では、次に説明者に対する質疑を行いますが、委員におかれましては、陳情の説明者に対する質疑であることを御配慮願います。
 では、質疑のある方、発言をお願いいたします。
 
○大石委員  簡単に1点だけ。
 この陳情を提出する動機となったものというのは、具体的にどんなものなんでしょうか。極楽寺にお住まいだったと、今は山ノ内ですか。鎌倉山地域の陳情をこのように出されている理由というのは、例えば鎌倉山の町内会の方々とか自治会の方々とか、そういうまとまった形の中で、ちょっと相談を受けたとか聞いたとか、そういうことなんですか。
 
○趣旨説明者  寺田氏 鎌倉山には、自転車を含めていろいろな手段で行っておりまして、頂点に喫茶店などが数軒あります。そこに比較的いろいろな住民が集まるんですね。
 ある場所は、歴代の市長がよく訪れ、歴代のいろいろな市議たちが訪れ、そういう政治の議論がされているような場で、そういう交通事情について、もう何年も前からそういう話を聞いていました。それで今に至って、それを代弁するということで、陳情させていただいた次第です。
 
○森委員  一つだけお伺いしたいのは、今、バス自体が、この鎌倉山に限らず減便しているではないですか。それと今回の陳情と関係はあるんですか。
 
○趣旨説明者  寺田氏 減便の具体的な状況は、私個人としては把握していません。しかし先日、成人式のときに鎌倉芸術館に行ったら、ある議員の関連の方が、バスの減便反対というビラをまいていました。ビラを見る限り、減便しているのかなと。昨今の日本の事情からして、バスの運転手不足、それから経営的な判断から、あまり多くないところは切ろうという方向ではあると思います。
 
○中里委員長  ほか、御質疑ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 では、質疑を打ち切ります。
 説明者の方、席へお戻りください。
 次に、原局より説明願います。
 
○大江都市計画課担当課長  日程第8陳情第72号鎌倉山からJR鎌倉駅へ接続するバス便の新設に関する陳情について、説明いたします。
 初めに、本陳情の要旨及び陳情の理由につきましては、先ほど陳情者から説明があったとおりです。
 続いて、市の考え方について説明いたします。
 現在、路線バスは、新型コロナウイルスの蔓延による利用者の大幅な減少に加え、運転手不足、働き方改革などから、全国的に減便が続いています。
 こうした中、バス事業者からは、運行コストに見合う利用者が見込めない場合、路線の新設はできないとの考えを伺っています。
 しかし、新たなバス路線を運行することにより、住民の移動に係る利便性の向上と合わせて、自家用車による移動からバス移動への転換が図られ、渋滞の緩和にも寄与すると考えられるため、バス事業者に要望を伝えるとともに、市としても住民の移動支援に関する施策を検討してまいります。
 以上で説明を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの説明に御質疑ございますか。
 
○松中委員  西口のミニバスは、私が手がけたんです。私の同級生が江ノ電の常務で。自動車担当常務。
 それで、大船からミニバスを手がけたのが本田議員ですよ。本田議員は斎藤文夫さんという参議院議員の秘書をやっていて、斎藤文夫さんと京急の社長、鎌倉に住んでいた、平山と言ったかな、ちょっと名前は忘れたけど。それで、京急は最初にやった。
 だけど西口のところをやるのは、これは江ノ電にするに当たって2年間ぐらい、途中で反対する人がいた。反対運動ではないんだけれども、それがありまして遅れて。それと私の希望としては、藤沢まで持っていってくれよと言ったら、それは京急と話し合った路線の扱いが、京急と話し合わなければ駄目だと。だから、自分の路線のほうだったら、鎌倉駅から大仏を抜けて向こうへ行ける。その関係でやっていたけれども、京急も路線を持っていて、それから京急が鎌倉山の路線を握っていて、江ノ電は握っていないと。そういうことで、江ノ電のバスは梶原の団地のほうに入るだけ、あそこまでは何とかなるよというので、それで鎌倉山はもうできない。できない理由が、要するに京急と江ノ電の関係だけなんですよ。だから、京急が了解してくれればいいので、江ノ電が上がっていっていいと。やはり路線の争いというのはすごいなとそのとき思ったんだけれども、大体、当時も京急のバスに乗る人が少なかったんだけれども、最近は高齢者も増えて、ライドシェアの問題もあるから、こういう声も出てくるかもしれないけれども、これは今言ったように、まさに京急と江ノ電だけの関係だから、陳情とか何かではないんだ。市場経済でも、権利を握ったらその路線を離さないんですよ。
 かつては江ノ電というのは、ずっと江の島方面に行っているけれども、これは1日1便か、バス停はあるんだよね。バス停はあるけれども、バスは出さないんだよ。それは江ノ電のほうに乗せたいから。これは市場経済で動いていますから。
 だから、多分この西口から向こうへ行くのは、希望的なこととして言うかもしれないけれども、これは鎌倉市に幾ら言ったって、それだけの力はない。そのトップの人間関係を説得して、それで何とか。だけれども、それだけではないんです。国土交通省が権限を握っているんですよ、路線というのは。
 ただ、それは当時から物すごい、鎌倉商工クラブというのをつくって、それでたまたま入れて、この西口と梶原、今、鎌倉の中央公園まで行けるようになっているよね。そこまで上げて、やっと来たんだけれども、それ以外はできない。
 だから、気持ちは分かるけれども、ちょっとこれは我々が扱うというよりも、国にあれして。こういうものを解決するには、もう直接的なところがあるんだね。幾ら行政が動いても、行政は多分理解していると思うよ。
 例えばパークアンドライド計画して、ミニバスを鎌倉駅から由比ヶ浜の地下につくったって、正直言って乗る人がほとんどいないんだよ。だから、結局路線の権利というのが物すごいあるので。その点、多分実感していると思うんですけれども、それはいかがですか。今、取りあえずそれを聞きたい。
 要するに、こっちに車を走らせてよ、こっちに走らせてよと、それを幾ら市民が声を上げたって、そう簡単に動かないということ、それは実感として分かるでしょう。そういうケースというのはほとんどないですよ。そういうことですよ。
 
○服部まちづくり計画部担当部長  過去、市役所前のミニバスが走ったとき、私も少し関わっていまして、松中委員のおっしゃるとおり、やはり事業者の既得権益といいますか、それと、やはり国の運行許可ですね。そういったものというのは、ハードルをクリアするのは非常に難しかったという印象は持っていますので、我々としては、やはり住民の足の確保という面からバス事業者に要望していく、このスタンスは崩さなくていいかなと思うんですけれども、やはりバス事業者も民間事業者ですので、果たしてそれをどこまで理解していただけるかというところは、ちょっと難しいかなという認識はございます。
 
○松中委員  その点が非常に厳しいということは、ライドシェアで私、最初に取り上げたけれども、その後、小泉進次郎さんが三浦半島、三浦市で取り上げて、やっとライドシェアが。国会議員が動いてやっとですよ。ライドシェアのあれを。
 それで江ノ電のバスをするときに、タクシーがあった。あそこに鎌倉のタクシーがあるでしょう、グリーン。これとの話合いとか、タクシーとの関係とか、とてもできない。できないけれども、声を上げるのは、それは分かりますよ。だけれども、そういう現実というのを皆さん経験していると。そういうことでいいです。
 
○大石委員  ちょっと1点、まず事実確認をしたいと思います。
 陳情の要旨のところに、周辺住民が、これは鎌倉山の方だと思うんですけれども、何十年も前に提案したとなっていますよね、西口のミニバス路線を。これというのは、事実確認なんですけれども、具体的にあるんですか。
 
○大江都市計画課担当課長  陳情者がおっしゃられる何十年も前というお話につきましては、我々としては確認ができておりません。
 
○大石委員  確認できていない。分かりました。どこへ提案したんでしょうかね。
 それともう一つ、鎌倉山というのはバスの既存路線がありますけれども、この鎌倉山という地域自体が交通不便地域なんですか。
 
○大江都市計画課担当課長  過年度に整理しましたオムニバスタウン計画の中では、鎌倉山につきましては、交通不便地域には当たらないという整理をさせていただいております。
 
○大石委員  交通不便地域には当たらないという形に、マスタープランの中でなっていると。
 先ほど陳述者からお話がありましたけれども、モノレールが開通するときに、鎌倉山にモノレールの駅をという動きがあったことは私も聞いて知っています。鎌倉山で駅を造るという形になったときに、その設置協議をしたんだけれども、その周辺の方々が拒否、言い方がいいかどうか分かりませんけれども、ここには要らないと、拒否されたということを聞いているんですけれども、そういう確認は聞いて分かりますか。(私語あり)
 
○都市計画課担当課長  鎌倉山にモノレールの駅をという話について、ちょっと詳細は、我々としても把握していないところでございます。
 
○大石委員  目の前の松中委員が昔のお話を、そのとおりで間違いないと言っていただいたので、多分そうだろうなと思うんですけれども。もし、そこに拒否しなくて設置されていれば、例えば大船に出るのにも、また西鎌倉駅に出れば買物関係はできますよね。そういう経過があった。今の感じとは、大きく違ったんだなと思います。
 先ほど松中委員から、新規路線の関係というのは大変難しいんだというようなお話がありましたけれども、私の地元にも、城廻のところに、平成19年ぐらいだったか、ミニバス路線が走りましたけれども、国土交通省の新規路線認可というものが下りるのが物すごく大変で、今、既存路線が走っているから交通不便地域に当たらないということなんですけれども、そこの重複した形の中での路線というのは、交通事業者も嫌がるし、新規路線を認める側も、なかなか気を遣って下ろさないというようなお話も聞いているんですが、どうですか。
 
○大江都市計画課担当課長  まず路線バスの認可につきましては、国土交通省の事業認可になってきます。そちらにつきましても、当然、新規路線につきましては、地域の要望であったり、必要性であったり、他の関係する交通事業者との調整とか、そういったいろいろな調整を踏まえていないと、新規路線というのは、整理してからでないとなかなか難しいと認識しているところでございます。
 ただ、一方で、先ほど市の考え方でも申し上げたように、やはり昨今の経済状況等を見る中では、やはり新規路線を導入するには、運行コストに見合う利用者、そういったものが見込めないと、なかなか民間事業者という中で新規路線というのは難しいのかなと思っているところでございます。
 
○くりはら委員  鎌倉のオムニバスタウン計画は、非常に古いものになっておりますので、先ほど大石委員からの質問で、オムニバスタウン計画での交通不便地域の捉え方についてのお答えがあったかと思うんですが、オムニバスタウン計画においての交通不便地域というものの捉えと、現代社会における交通不便地域の捉えは変わってくると思うんですね。私も、こういったところをしっかり計画に入れていくべきだということで、交通マスタープランの見直しをしてくださいということを申し上げてきたつもりです。
 現在の捉えとして、交通マスタープランを、しっかり交通政策をやっていただきたい中で、交通不便地域の捉えというのは、その当時、大昔ですよね、平成10年頃のお話ですから、今との差というのは非常に出てきていると思うんですけれども、要するに地域が高齢化している地域とかありますよね。そういったところの見直しというのは、交通マスタープランでしていただけるんでしょうか。お伺いします。
 
○大江都市計画課担当課長  先ほどの御質問の中では、交通不便地域という位置づけでいきますと、オムニバスタウン計画、これは平成11年3月に策定したものになっておりますが、そこの中での位置づけということを御紹介させていただいております。
 ただ、やはり昨今の路線バスの減少とか、あとは高齢化、そういった社会情勢等も踏まえた中では、先ほど交通マスタープランというお話がございましたが、もう一方で、地域公共交通計画というものも同時進行で策定しております。どちらかといいますとそちらで、改めて交通が不便な地域というようなところでの整理をしていきたいと考えているところでございます。
 
○くりはら委員  安心しました。要するに、オムニバスタウン計画がもう相当古いというところで、私も心配しております。
 それで、やはり交通マスタープランの中で、地域特性を見直していくというところをより細かくやっていただきたいなと思うんです。
 本当に新興住宅地として、例えば七里ガ浜とか、あとは今泉台の辺りとか、一気に開発された地域が、一気に町としても、また住人の年齢層も高齢化していくみたいなことが起こっていて、もっと細かいことを言うと、交通の不便な地域に、逆に、要するにバスの減便によって不便だと感じる地域が増えてきているというその現状も、やはりちょっと見ていただきたいということなんです。
 というのも、やはり若い人たちが働きやすい環境をつくるということをしていくと、私は、これは人口増の機運がつくれるとも思っているんです。
 要するに、17万都市の17万人が減っていくというのもやむなしというお話を市長以下、行政の皆さんもされ始めているんだけれども、交通不便地域をなくすと、そこに住んで、活動して、買物して、お金も落として、経済も回ってという好循環がつくれると思うんです。だからこそ、戦略を持って交通計画もやっていただきたいし、まちづくりもやっていただきたいということなんです。
 ですので、しっかりと今、本当に減便となっているのは、その現象だけ捉えていると、もう駄目で、どちらが卵でどちらが鶏かというところもあるんですけれども、バスを増便してでも便利にして、例えば行政がそこを負担するのか、または、もっと言うと市営のバスをつくってしまいましょうかとか、あとはそういった仕掛けをしていって、この鎌倉の町にもっと住んでみたいという若い人たちが入ってくるとか、そういうことも必要ですし、そういう意味での交通政策は非常に重要になってくると思うんですけれども、その辺り、どういうふうにされていこうと考えておられますか。
 
○大江都市計画課担当課長  昨今の社会情勢等を踏まえた中では、やはり一概に路線バスを増加させる、本数を増やすというのはなかなか難しい部分であるかと思っております。
 ただ、一方で、市民の方々の足の確保というところにつきましては、行政としても必要な部分だと思っておりますので、地域公共交通の中で、交通が不便な地域の足の確保、どんなことができるのかというところも検討してまいりたいと考えているところでございます。
 
○中里委員長  ほか、御質疑ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 では、質疑を打ち切ります。
 次に、委員間討議の御発議はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 なしで確認いたしました。
 では、取扱いを含め、御意見をお願いいたします。
 
○森委員  バスというのは、採算の見込みがないと、路線の新設が難しいというのは理解するところで、もちろん民間交通事業者の判断ということになると思うんです。ですので、ちょっと難しいのかなと思うんですが、一方で、今後、鎌倉山地域の方の要望というか、採算が見込めるような、そういうことがもし起きたら、路線の開設も可能になるのかなと思うので、本件については継続審査としたいと思います。
 
○大石委員  私も継続を主張させていただきます。
 
○くりはら委員  この陳情の要旨というのをシンプルに考えると、地域公共交通をしっかり考えてねという話なんだと思うんですね。これは鎌倉山の話だけが書いてありますけれども、これはやはり鎌倉市全域で、しっかり取り組まなくてはいけないというところです。
 私としては、これは単純に民間の話ですよという状況ではないと思うんです。要するに、鎌倉市がこの町の戦略として、しっかりと交通不便地域をなくしていくということに取り組んでいただけるか、いただけないかというところの問題だと思っています。
 交通事業者に対して要望を上げていく。難しいのは分かります。非常に難しいということは分かりますが、鎌倉市が意識して、意志を持って要望していくというところが非常に重要です。
 それで、地域公共交通についてしっかり考えていただけるというお話を今、いただきました。頑張ってください。頑張っていただかないと、市民が困りますというところ。それから、市民が困らないようにするためには、もしかしたら、これは鎌倉市が市営バスを持っていないんだけれども、そこも本気で考えてもいいのかなというところまで至るかもしれない。きちんとしっかりと、地域を支える公共交通を考えていただきたいとお願いしておきます。
 結論を出すでお願いします。
 
○松中委員  継続です。
 
○高野委員  質疑はしませんでしたけれども、私たちの会派の議員からも、例えば西鎌倉においても、かなりバスが減便していて、市長の地元地域だけれども、困っているという要求があるということを取り上げさせていただいております。この鎌倉山についても、そういった課題があるということは、これは間違いない話であります。
 ですから、やはり市として、どのようにこの公共交通の今の状況、私が住んでいる材木座、大町でも、大町の緑ヶ丘方面のバスが減便しているとか、これは全市的な課題だと思いますから、どのように事業者に働きかけ、また支援もしていくかということも、私は課題だと思っているんですね。
 そういう中で、この鎌倉山については、今ちょっと質疑はしませんでしたが、民間の経営されている方も、何とかならないかということで、限定された形であっても、その方の所有されているような車両も提供しての協力ができないかという話も、市に相談が来ていると認識しておりますので、市としても、この陳情の要旨そのものがどう実現するかというところは課題も、ハードルが高いと思っておりますけれども、やはりこの公共交通問題をどう改善していくかという観点では、取組が必要だと思いますので、この陳情については、そういう意味で、継続審査とさせていただきたいと思います。
 
○保坂副委員長  市としても課題として捉えて、バス事業者への働きかけも考えているということなので、それを見守らせていただくということで、継続としたいと思います。
 
○中里委員長  多数の委員が継続審査との御意見でしたので、陳情第72号は継続審査といたします。
 ここで、まちづくり計画部職員退室、都市景観部職員及び所管外職員入室のため、暫時休憩をいたします。
               (16時54分休憩   17時08分再開)
 
○中里委員長  では、再開いたします。
 日程に入る前に確認をさせていただければと思いますけれども、ただ今、日程第8まで終えました。本日の日程が24までございますけれども、本日中に全て取り扱うという形でよろしいでしょうか。
 
○くりはら委員  これ、2日日程にするのは難しいでしょうか。やってみないと分からないんですが、その辺のところは、何かお考えがあるんでしょうか。
 
○中里委員長  委員長としては、何とか今日中に終えたいなと、皆様の御協力の下、行いたいと思うんですけれども、予算等審査特別委員会への送付意見の確認が日程第23にありまして。あとは日程第16の辺りでも、総務常任委員会への送付意見の確認がありますので、とにかく進めていかなければというところはあるんですけれども。よろしいでしょうか。
 議論はもちろん十分していただく必要があるかと思いますけれども、御協力をいただきながら進めさせていただければと思います。
 では、日程に入ります。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第9「議案第77号鎌倉市手数料条例の一部を改正する条例の制定について」、原局より説明を願います。
 
○須山建築指導課担当課長  日程第9議案第77号鎌倉市手数料条例の一部を改正する条例の制定について説明いたします。
 なお、説明において、「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」を「省エネ法」といたします。
 議案集(その1)47ページから91ページを御覧ください。
 本議案は、「脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律」が令和4年6月に公布されたことに伴い、関係法令が3年以内に段階的に改正施行されますが、そのうち、令和7年4月1日に施行される建築基準法及び省エネ法の改正に伴い、鎌倉市手数料条例の一部を改正するものです。
 また、鎌倉市火災予防条例で規定する手数料について、一元化を図るため、鎌倉市手数料条例に新たに規定するものです。
 一部改正の内容として、まず、建築基準法の改正により、建築確認・検査の特例対象規模の縮小及び構造計算が必要な木造建築物の規模の引下げが行われることから、確認審査等の業務量が増加するため、確認申請等の手数料を改定します。
 次に、省エネ法の改正により、これまで一定規模以上の非住宅建築物についてのみ省エネ基準への適合が義務づけられていたところ、全ての建築物に基準適合が義務づけられることから、住宅の用途に関する省エネ性能適合性判定等の手数料を新設します。
 さらに、火災予防条例例及び地方公共団体の手数料の標準に関する政令との整合を図るため、これまで鎌倉市火災予防条例に規定していた危険物の規制に関する事務等に係る手数料を新たに規定します。
 なお、建築基準法及び省エネ法の改正に伴う改正手数料の算定については、県内13特定行政庁において統一を図っています。
 施行期日は、建築基準法及び省エネ法の改正に伴う改正規定を令和7年4月1日とし、危険物の規制に関する事務等に係る手数料及びその他文言の整理に係る改正規定を公布の日とします。
 以上で説明を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの説明に、御質疑はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 では、委員間討議の御発議はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 委員間討議を実施しないことを確認いたしました。
 御意見はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 意見を打ち切ります。
 では、これより採決に入ります。議案第77号鎌倉市手数料条例の一部を改正する条例の制定について、原案に御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手により、議案第77号は原案のとおり可決されました。
 所管外職員退室のため、暫時休憩いたします。
               (17時14分休憩   17時15分再開)
 
○中里委員長  再開いたします。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第10「議案第78号鎌倉市建築基準条例の一部を改正する条例の制定について」を議題といたします。
 原局より説明願います。
 
○須山建築指導課担当課長  日程第10議案第78号鎌倉市建築基準条例の一部を改正する条例の制定について説明いたします。
 議案集(その1)92ページから97ページを御覧ください。
 本議案は、「脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律」が令和4年6月に公布されたことに伴い、関係法令が3年以内に段階的に改正施行されますが、そのうち、令和6年4月1日に施行された建築基準法の改正に伴い、鎌倉市建築基準条例の一部を改正するものです。
 建築基準法の改正内容として、まず、耐火建築物において、火災時に建築物全体の倒壊や延焼に影響がない部分は損傷を許容し、耐火構造等とすることが不要となりました。
 次に、火災時に延焼を遮断できる高い耐火性能の壁等で区画すれば、建築物の2以上の部分を防火規制の適用上、別棟とみなすことが可能となりました。
 さらに、既存不適格建築物の増築等を行う際の既存遡及を緩和する規定が拡充されました。
 以上の法改正の内容に対応するため、鎌倉市建築基準条例の関係する規定を整備します。
 施行期日は、公布の日とします。
 以上で説明を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの説明に御質疑はございますでしょうか。
 
○保坂副委員長  ちょっと具体的なイメージをつかむための質問なんですけれども、RC構造と木造が合わさった建築物とか、複合的な用途の建築物の防火規制について、これまでは一部の構造とか、用途に引きずられて、建築物全体に厳しい規制が適用されていたのが、建築基準法の改正で、さっきおっしゃった延焼を遮断できる高い耐火性能の壁とかで区画すると、建築物の全体ではなくて、その区画された部分ごとに防火規制を適用するという、そういう規制緩和ということなんでしょうか。
 もともとこの建築基準法上の規制緩和を受けたものだと思うんですけれども、そうだとすると、この規制緩和は何を狙ったものなのかというのを伺いたいんですけど、木造部分を増設しやすくするということなんですかね。
 そうすると、例えば保育園で既存の園舎があって、園庭にちょっと木造園舎とかを増設しようとかいう場合に、そういう増設とかが、これまでよりも防火規制適用という部分についてはやりやすくなる、そういう変更であるというふうに捉えてよろしいんでしょうか。
 
○須山建築指導課担当課長  今、副委員長がおっしゃったとおりなんですけれども、もうちょっと細かく言うと、1つの建築物を、火災時に、先ほどおっしゃった延焼を遮断できる壁で区画すると、その建築物を2つの建築物として扱うことができるんですね。
 ですので、そのRC、鉄筋コンクリート造で造ったところと、例えば木造で造るものを別棟として考える、全体でその耐火性能を上げなくても、別で考えることができるというような規定で、先ほどおっしゃったように規制緩和の方向になっています。
 その目的としては、やはり2050年のカーボンニュートラルですとか、2030年の温室効果ガスの削減の絡みで、木造の利用を促進していこうというような関係で、こういうふうな規定になったということでございます。
 
○中里委員長  ほかに御質疑はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 委員間討議の御発議はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 なしと確認をいたしました。
 では、御意見はございませんでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 意見を打ち切ります。
 では、これより採決に入ります。議案第78号鎌倉市建築基準条例の一部を改正する条例の制定について、原案に御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員挙手により、議案第78号は、原案のとおり可決されました。
 職員入退室のため暫時休憩いたします。
               (17時20分休憩   17時21分再開)
 
○中里委員長  再開いたします。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第11報告事項(1)「歴史的風致維持向上計画第2期計画の策定に向けた取組状況について」を議題といたします。
 原局より、報告を願います。
 
○都市景観課長  日程第11報告事項(1)歴史的風致維持向上計画第2期計画の策定に向けた取組状況について、報告いたします。
 鎌倉市歴史的風致維持向上計画では、市の基本計画に位置づける「歴史的遺産と共生するまちづくり」を推進するため、平成28年度から令和7年度までの10年間を計画期間とし、歴史的風致の維持向上に関連する29の事業を位置づけ、これらの事業を推進してきました。
 令和7年度は計画の最終年度となるため、取組の最終評価を行うとともに、引き続き、取組を継続するため、第2期計画を策定していくこととしています。
 本日は、第2期計画の策定に向けた取組状況について説明いたします。
 資料1を御覧ください。
 第2期計画では、第1期計画で進めてきた歴史まちづくりの取組を継続・発展させていくことを目標とし、第1期計画の最終評価を行い、その結果に基づき、歴史的風致の維持向上の検証や次への展開を十分に検討した上で、鎌倉市歴史的風致維持向上計画協議会で検討し、計画をまとめていく必要があります。また、国の関係3省庁と協議を行いながら、令和7年12月までに計画を策定し、国の認定を受ける必要があります。
 このように、限られた期間の中での対応が必要となるため、資料1にあるとおり、鎌倉市歴史的風致維持向上計画協議会の下部組織として、学識者等の5名による第2期計画検討部会を令和6年10月に新たに設置し、集中的かつ効率的に検討を進めていくこととしました。
 資料2を御覧ください。
 第2期計画の検討の方向性について説明します。
 検討に当たっては、これまで第1期計画で進めてきた歴史まちづくりの取組を今後も継続・発展させていくとともに、事業推進のための財源として、引き続き、国交付金を積極的に活用していくことを前提としました。
 検討の方向性としては、資料2に方向性1から7までを示しておりますが、このうち大きなものとしては、方向性1のとおり、現計画で6つある歴史的風致の追加または掘り下げについて検討すること、また、施策を重点的かつ一体的に推進する区域である重点区域について、現在は鎌倉地域を中心に設定していますが、この区域の拡大について検討することを掲げています。
 資料3を御覧ください。
 現在設定している重点区域をオレンジ色の線、拡大部分を赤線で示しています。
 今後の検討とはなりますが、区域の拡大のイメージとしては、図にありますとおり、例えば、腰越方面に向けた海浜沿いのエリアや、鎌倉山の丘陵住宅地が形成されるエリアなどを案としていくことを考えています。
 これらのエリアは、第1期計画から既に、「周遊観光にはじまる「江ノ電」にみる歴史的風致」や「別荘文化に由来する歴史的風致」の範囲としていたものですが、第1期計画では重点区域には含めていなかった区域です。
 重点区域を拡大する理由としては、まず海浜エリアについてですが、第2期計画では、「歴史まちづくりの面的な展開・ネットワークの構築」について検討したいと考えており、鎌倉地域だけでなく、腰越地域に向けて範囲を広げ、散策路の整備など、ウォーカブルなまちづくりを通して観光客の分散化にもつながるような事業を検討していきたいと考えているものです。
 また、鎌倉山エリアについては、「別荘文化に由来する歴史的風致」の内容を掘り下げ、歴史的な建造物が点在している範囲まで重点区域の拡大を考えているものです。
 なお、重点区域を拡大することで、この区域内で行う建造物の保存改修などの事業については、国交付金の対象とすることができるようになります。
 このような方向性について、具体的には、今後、主に第2期計画検討部会において検討していきます。
 このほか、第2期計画では、重点区域における新たな構成事業の追加や、歴史的建造物の保存・活用を進めるため、民間所有の建造物まで支援を拡充することなどについて検討していきたいと考えています。
 最後に、今後の予定ですが、令和7年12月の計画策定に向けて検討を進めるとともに、令和7年度に予定する市の次期総合計画の策定作業とも連携し、歴史まちづくりの実現に寄与する事業について、第2期計画に位置づけていきたいと考えています。
 以上で報告を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの報告に御質疑はございますでしょうか。
 
○松中委員  これは所管庁、所管署はどこなの、国土交通省。
 
○都市景観課長  国土交通省になります。
 
○松中委員  文化財とか、そういうのは入ってこないの、これ。
 
○都市景観課長  先ほど説明でも申し上げましたとおり、国との協議を今後進めていくことになりまして、3省庁との協議というものを、今後、3回要請しまして、その中で国土交通省と農林水産省と文化庁が関連する省庁になります。
 
○松中委員  ちょっと情報を聞いたんだけど、JR跡地、何か、国のほうの関係が動き出しているというんだよ。それはこういうものに入らないの。まだ分からないか。
 
○都市景観課長  都市景観課としては、その情報については把握していない状況です。
 
○森委員  資料2の検討の方向性の方向性7の?にある、「文化財部局と連携した歴史まちづくりの推進資料の整備」とありますが、これはどんなものなんでしょうか。
 
○都市景観課長  文化財部局との連携ということで、他自治体では、文化財保存活用地域計画といったものを策定している自治体もございますが、鎌倉市についてはそういったものは策定してございませんので、計画についての文化財部局の方向性の確認といったものや、これに代わる考え方の検討について、この歴史まちづくりの取組の中の計画の策定の中で、どうやって位置づけるかといったようなところを、今後、協議して検討してまいりたいと考えております。
 
○森委員  これまで文化財部局との絡みというのは、どんなものがあったんでしょう。
 
○都市景観課長  当初、この歴史まちづくりの取組についてなんですけれども、歴史まちづくり推進担当が平成28年に策定をしてまいりました。その事業について、令和2年からまちづくりの部門である都市景観課に引き継ぎまして、計画を推進している立場として取り組んでおります。
 この中で、引き続き、文化財部局とは連携しながら、歴史まちづくりの取組ということで取り組んでいる状況でございます。
 
○森委員  今日もこの席に文化財部局の人はいないですけど、今後、何か文化財部局と連携を高めていって、こういう方向性を打ち出していくのはいいと思うんですが、それについてどのようにお考えでしょうか。
 
○都市景観課長  今後も、先ほど申し上げましたとおり、法定協議会の下の下部組織である分科会、法定協議会の下部の組織である組織においても、文化財部局に出席を求めるなど、そういったところであったりとか、法定協議会では委員としても参加していただいているところでございますので、連携して、この計画の取組を進めていきたいと考えております。
 
○松中委員  これはどういうことなの。だいだいの線の中は重点区域となっているけど、例えば「3」というのは何なの。これはどういうことなの、赤くなっている「3」。
 
○都市景観課長  オレンジ色のエリアの中が現在の重点区域なんですけれども、「3」の部分につきましては、既にある6つの歴史的風致である一つの「若宮大路周辺における商いにみる歴史的風致」という部分のエリアというか……。
 
○松中委員  これ、ここの「3」を何で特定にするの。だってもう全部黄色になってるから重点区域で、拡大区域も何もないよ。拡大区域というのは、この黄色の外側じゃないの。
 
○都市景観課長  この図で言いますと、オレンジ色のラインが現在の重点区域なんですけれども、ちょうど図の左端に、鎌倉山であったりとか、海浜部分について、腰越方面に向けて赤い縁取りがしてあるかと思いますけれども、そこが拡大区域としての候補というか、検討したいという地区であります。
 
○松中委員  だから、「3」よ、「3」。
 
○都市景観課長  「3」は既に重点区域の中に含まれていて、現在も歴史的風致に位置づけているものでございます。
 
○松中委員  何で赤い「3」と、こうしてあるの。
 
○都市景観課長  歴史的風致というものがこの重点区域の中に6個ありまして、数字が1から、いろんな色があるんですけれども、6まであるんですけれども、その6つの歴史的風致を示したものでございます。
 
○松中委員  では、追加部分は何なの。
 
○都市景観課長  追加部分につきましては、今後の検討になるんですけれども、赤で枠が囲ってあるというところです。
 
○松中委員  分かりました。後でまたやる。
 
○くりはら委員  歴史的遺産と共生するまちと言ったときに、質問は、鎌倉には出入りするための七口がございますけれども、この七口というものの扱いというか、この歴史的風致の、この重点区域の中に全ての七口が入っているかどうかについてお伺いします。
 
○都市景観課長  正確には確認はしてないんですけれども、大方の七口、切通については入っているものと認識しております。
 
○くりはら委員  何でこんなことをお伺いするかと言いますと、先日の、実は天皇陛下のお誕生日のときに、天皇陛下に今取り組んでおられることは何かありますかとか、そういうような御質問が出たんです。
 その中に、山について捉えておられるんですね。「山には、古来、人々が信仰やなりわいなど様々な目的で通った道があります。小学生のときに、私が住んでいた赤坂御用地に鎌倉時代の街道が通っていたことを知り、道の歴史に興味を覚えて以来、山に残されている信仰の道やなりわいの道などの古道をたどることにも大きな魅力を感じています。道は私のライフワークと思っております」と、こういう御発言があったんです。
 私は、これを考えてみますと、鎌倉には古道があって、そこを、山を通って人が入ってくるとか、そういったときに鎌倉時代の七口とか、そういったものも鎌倉にとってはやはりとても大事な要素だったなと思います。
 それで、「山には、古来、人々が信仰やなりわいなど様々な目的で通った道があります」という、この言葉を私もよくよく考えると、山信仰は日本人は大変多く持っていますよね。
 富士山は特に日本一の山だということで、皆さんが見て、やはり日本を感じると、これは外国の方も日本人もそうですけれども、そういうような山、そして、鎌倉にも様々な、それこそ瑞鹿山にお寺があるとか、巨福山にお寺があるとかと、山信仰と、それこそ中国から渡ってきた禅文化というか、それが日本に根づいて鎌倉の文化をつくっていくというような、そういうような町ですから、こういった要素は非常に重要なんじゃないかなと。
 山々に名前がついていますし、それをつなぐ道もありますし、鎌倉時代の街道があちこちに延びていますということもありますよね。ここで鎌倉に触れていただいたのは、私は本当に大事にしなきゃいけないな、鎌倉の道をと思ったんです。
 こういった視点というのは、これから入れていただくことはできないでしょうか。お伺いします。
 
○都市景観課長  現在、第2期計画の検討部会において、まさに議論をしているところでございまして、既存の6つの歴史的風致の深掘りといったものも進めていく予定でございまして、その中で、この歴史的風致の深掘りの中の一つになるのか、または新たなテーマになるのかということで、山信仰とか、街道とか、そういった道にまつわることだとは思うんですけれども、そういったものについては検討していきたいというか、御意見を受けまして、それが歴史的風致になじむかどうかというところを検討してまいりたいと思います。
 
○保坂副委員長  資料の2のところ、第2期計画の検討の方向性として7つ上がっている中の7番目のところ、推進体制の強化というところ、こちらは第2期計画に位置づけて実現するという点が大事だと思うんですけれども、その?のところで、複数の部局が連携して実施する事業の推進体制の整備というところで、「歴史的遺産をつなぐ散策路等の整備」ということが上がっています。
 この歴史的遺産をつなぐ散策路等の整備なんですけれども、この歴史的風致維持向上計画を進めていく上で活用しているのが、社会資本総合整備計画を定めて、その交付金を活用した事業ということで、これがちょっと年度が1年ずれて、今やっているのはもう1年先までなのかなと思うんですけれども、その社会資本整備総合交付金の中での歴史的遺産をつなぐ散策路の整備コースとしては、天園、祇園山のハイキングコース、葛原岡・大仏のハイキングコースだったり、また、性格は違いますけれども、史跡大町釈迦堂口遺跡の北側道路とか、こういうことが位置づけられていると思うんですね。
 今度、第2期において、伺いたいのが、この資料3のところで、歴史的風致の拡大という中で上がっている、例えば江ノ電の沿線とかも新たにこの歴史的遺産をつなぐ散策路に加わるのかなという、そういう受け止め方をしてよいのでしょうか。
 
○都市景観課長  これまで歴史まちづくりの計画の中では、個別の歴史的な建造物について、現在、改修等を行っているところです。そういったものを、次のステージではつないでいくというような、点から線へ、線から面へというような発想で改定に取り組んでおります。
 加えて、海岸部分につきましては、先ほども御説明したとおり、オーバーツーリズムの課題であったりとか、そういったものもございますので、散策路というか、そういったまちづくりの面で、そういったところについても今後検討していきたいとは考えております。
 
○保坂副委員長  歴史的風致の維持向上の全体に関わる話になるんですけれども、例えば歴史まちづくり法とかで言われている歴史的風致は、ただその歴史上価値の高い建造物が存在するだけではなくて、その地域の歴史と伝統を反映した人々の活動が展開されて初めて歴史的風致が形成されるという考え方でやっていますよね。
 それで、鎌倉の場合、なかなか難しいのが、鎌倉彫の工房とかお店はありますけれども、伝統的な工芸品の製造販売をなりわいにした地区があるとか、町の中をきれいな水路が流れていて、そこでみんな生活にそれを使っている、そういう暮らしが営まれているとか、あとは重要伝統的建造物群保存地区、重伝建地区というのですか、あれがあるわけでもないですよね。重伝建地区があって、そこで暮らしが営まれているわけでもない。
 一方で、都市化が進んでオーバーツーリズムがあるという、そういう鎌倉においての歴史的風致の維持向上という課題と向き合いながらやっていく。だから、歴史上価値の高い資産とかが点在していても、それだけでは駄目だよという話なわけですけれども。
 それで、建設常任委員会で昨年10月に金沢市を視察したんです。それは電線の無電柱化で視察したんですね。重伝建地区にも行きました。印象深かったのは、金沢市の無電柱化の推進の担当者が、「修景」という言葉をすごく使ったんです。補修、修繕の「修」ですね。景色を「修景」という言葉を何度も使っていたのがすごく印象的で、無電柱化するということ自体も修景なんですけれども、無電柱化すると、どうしても地上機器が必要になるんですね。ちょっと不粋な感じの四角い、そういう無電柱化のための地上機器が町並みに合わないので、それを目立たなくするために、木の格子で覆ってみたりとか、植え込みの生け垣の後ろに隠してというか、見えにくくしたりとか、修景ということをすごく意識してやっていたのが印象的だったんですね。
 その修景というのは、金沢は重伝建地区なので、日本風、和風という感じだったんですけれども、何も和風、日本風にすることだけが修景ではなくて、美意識というのでしょうかね、を持った、その都市景観の保全ということで、その修景ということを考えていくのは、すごく鎌倉市の歴史的風致の維持向上において大事じゃないかなと思っていて。特に、これから点ではなくて、線でつなげていく散策路をということをやって、そういうことにも第2期で取り組むということだと、この修景というコンセプトを意識して取り組んでいっていただきたいなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
 
○都市景観課長  現在でも、荏柄天神において道路の美装化事業とか、そういった事業において、修景的な要素を取り入れた整備を進めております。
 保坂副委員長の言うとおり、これから第2期計画を進めていくに当たっては、そういった修景、散策路整備とか、そういった部分については修景というフレーズというか、キーワードを持って臨んでまいりたいと考えております。
 
○中里委員長  ほかに御質疑はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 本報告については、了承と確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認をいたしました。
 では、職員入室のため、暫時といたします。
               (17時46分休憩   17時48分再開)
 
○中里委員長  再開いたします。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第12「議案第89号令和7年度鎌倉市一般会計予算のうち、都市景観部所管部分」を議題といたします。
 原局より説明願います。
 
○都市調整課長  日程第12議案第89号令和7年度鎌倉市一般会計予算のうち都市景観部所管部分の内容について説明いたします。
 「令和7年度鎌倉市一般会計予算に関する説明書」は64ページ、65ページを御参照ください。「令和7年度鎌倉市一般会計予算事項別明細書の内容説明」は58ページを御参照ください。
 第10款総務費、第5項総務管理費、第25目企画費、歴史的遺産と共生するまちづくり推進事業に係る経費は1013万2000円で、歴史的風致維持向上計画協議会委員等の報酬、歴史的風致維持向上計画(第1期計画)最終評価外部評価者等の報償費、歴史的風致維持向上計画(第2期計画)の策定支援業務委託料などに要する経費を計上しました。
 続きまして、予算説明書は68ページから71ページを、内容説明は80ページを御参照ください。
 第10款総務費、第5項総務管理費、第50目文化振興費、旧華頂宮邸管理運営事業に係る経費は2095万円で、旧華頂宮邸公開イベント講師謝礼、各所小破修繕料、旧華頂宮邸噴水修繕料、庭園等施設管理・清掃委託料、機械警備委託料、庭園等管理委託料、土地の賃借料などに要する経費を計上しました。
 予算説明書は124ページから127ページを、内容説明は268ページを御参照ください。
 第45款土木費、第5項土木管理費、第5目土木総務費、がけ地対策事業に係る経費は1億7535万2000円で、急傾斜地防災工事負担金、既成宅地等防災工事費補助金などに要する経費を、275ページ、職員給与費は、都市景観部のうち都市調整課、開発審査課、建築指導課、みどり公園課がけ地対策担当の職員の人件費を、276ページ、会計年度任用職員給与費は、都市景観部のうち都市調整課、建築指導課、みどり公園課の会計年度任用職員の人件費を計上しました。
 内容説明は280ページを御参照ください。
 第45款土木費、第5項土木管理費、第10目建築指導費、建築相談事業に係る経費は4567万4000円で、耐震相談業務委託料、現地耐震診断補助金、木造住宅耐震改修工事費等補助金、危険ブロック塀等対策事業補助金、マンション耐震診断補助金、避難路沿道建築物耐震診断補助金、避難路沿道木造建築物耐震化補助金、防災ベッド等設置事業費補助金などに要する経費を、281ページ、都市調整運営事務に係る経費は11万1000円で、消耗品費、神奈川県九市開発許可研究協議会負担金などに要する経費を、282ページ、開発審査事務に係る経費は2198万6000円で、大規模盛土造成地第二次スクリーニング調査委託料、APカード電子化、移送業務委託料などに要する経費を、283ページ、建築指導事務に係る経費は2億999万7000円で、建築審査会委員及び建築審査会専門委員の報酬、特定建築物等定期報告業務委託料、建築確認台帳等電子化補助業務委託料、建築確認データベース等作成及び建築総合情報システム構築業務委託料、建築総合情報システム保守・運用業務委託料、Box利用に係る設定・導入支援業務委託料、建築行政共用データベースシステム利用料、建築総合情報システム機器賃借料、Box利用料、神奈川県建築物震後対策推進協議会等負担金などに要する経費をそれぞれ計上しました。
 予算説明書は132ページから135ページを、内容説明は299ページを御参照ください。
 第45款土木費、第20項都市計画費、第5目都市計画総務費、緑政運営事業に係る経費は97万7000円で、緑政審議会委員、緑化推進専門委員及び緑地維持管理相談専門委員の報酬、神奈川県森林協会等負担金などに要する経費を、300ページ、緑地取得事業に係る経費は6024万9000円で、鎌倉近郊緑地特別保全地区不動産鑑定評価業務委託料、鎌倉近郊緑地特別保全地区土地公有財産購入費などに要する経費を、301ページ、緑化啓発事業に係る経費は791万9000円で、緑化啓発に関する業務委託料、まち並みのみどりの奨励事業補助金などに要する経費を、302ページ、緑地保全事業に係る経費は8534万7000円で、市民の身近な森づくり事業委託料、保存樹木・保存樹林・保存生け垣の所有者及び緑地保全契約者に対する奨励補助金、民有緑地維持管理助成事業補助金、緑地保全基金寄附等積立金などに要する経費を、303ページ、風致保存会助成事業に係る経費は1614万2000円で、公益財団法人鎌倉風致保存会の運営に対する補助金などに要する経費を、304ページ、緑地維持管理事業に係る経費は1億6049万7000円で、市有緑地愛護会報償金、管理施設維持修繕料、緑地に関する賠償補償保険等保険料、緑地維持管理委託料、常盤山管理棟警備委託料、(仮称)扇ガ谷4号緑地及び(仮称)常盤緑地の斜面地対策工事請負費、車両購入費などに要する経費を、305ページ、緑地維持管理計画推進事業に係る経費は955万9000円で、管理施設維持修繕料、緑地維持管理委託料に要する経費を、306ページ、都市景観形成事業に係る経費は2284万2000円で、景観審議会委員報酬、旧村上邸各所修繕料、旧村上邸庭園等管理委託料、若宮大路・小町通り景観形成ガイドライン運用支援業務委託料、かまくらわが街マップ屋外広告物レイヤ追加委託料、景観重要建築物等助成金、景観重要建造物等保全基金に係る旧村上邸貸家料及び寄附等の積立金などに要する経費を、307ページ、風致地区事務に係る経費は14万5000円で、消耗品費、印刷製本費、古都保存連絡協議会負担金などに要する経費を、内容説明は320ページにまいりまして、街路樹維持管理事業に係る経費は3677万9000円で、街路樹愛護会報償費、大船駅東口花壇維持管理委託料、街路樹維持管理委託料などに要する費用を、321ページ、職員給与費は、都市景観部のうち都市景観課、がけ地対策担当を除くみどり公園課の職員の人件費を、322ページ、会計年度任用職員給与費は、都市景観部のうち都市景観課の会計年度任用職員の人件費を計上しました。
 続きまして、内容説明は324、325ページを御参照ください。
 第45款土木費、第20項都市計画費、第20目公園費、公園維持管理事業に係る経費は5億9885万6000円で、公園施設などの維持修繕料、都市公園指定管理料、鎌倉広町緑地指定管理料、児童遊園等管理委託料、公園維持管理委託料、笛田公園野球場スコアボード更新委託料、公園用地土地賃借料、児童遊園土地賃借料、鎌倉海浜公園管理事務所賃借料、笛田公園更衣室賃借料、カーボン・マネジメント強化事業に係る賃借料、広町パンダ公園の斜面地対策工事請負費、夫婦池公園堤体補修工事請負費、笛田公園野球場ラバーフェンス、多目的広場ネット交換、ネット設置工事請負費、下坪公園防球ネット設置工事請負費などに要する経費を、326ページ、公園整備事業に係る経費は9910万8000円で、都市公園等整備事業用地維持管理等業務委託料、山崎・台峯緑地実施設計策定業務委託料、岩瀬下関防災公園用地費管理者負担金一般財源相当額償還などに要する経費を、327ページ、公園用地取得事業に係る経費は1億326万1000円で、山崎・台峯緑地用地不動産鑑定評価等業務委託料、小袋谷子どもの広場用地不動産鑑定評価等業務委託料、山崎・台峯緑地用地購入費などに要する経費を計上いたしました。
 以上で説明を終わります。
 御審議のほどよろしくお願いいたします。
 
○中里委員長  ただいまの説明に御質疑ございますでしょうか。
 
○松中委員  源氏山は、僕らが前にもちょっと関わったんですけれども、源氏山の公園用地の賃借料はちょっと安過ぎるじゃないかと思うんだ、はっきり言って、これ。
 僕が不動産屋の息子だからというわけじゃないんだけどね。
 よく聞いてみたら、一度上げてくれたんだけど、これは、あるいは買収という話も出てくるかもしれないけど、あまりにも安過ぎるよ、全体から見て。
 その点はいかがですか、100万円じゃ、これは。
 
○田中(新)都市景観部次長  今、100万円ということになっていまして、これは継続でずっとお借りしている状況になっております。
 葛原岡さん、その土地を貸していただいている方とも、今後、ちょっと話をしていきたいなとは考えております。
 
○松中委員  これは鎌倉の緑行政を考えると、私はあの西武と渡り合って、14ヘクタールをただ、そのほかに46ヘクタールをただでもらったんですよ。あと、源頼朝のところもただ。
 要するに緑を買っているんですよ。松尾市長から、俺は65億円か70億円かと思ったら、あそこの地域だけでも60億円か70億円買っているんだね、台峯の辺りの周りを。それは全体で170億円だって、この前の答弁があったけどね。
 要するにもう開発できないんだったら、借地で交渉するべきだと思うんだけど、本当に買収していて、それで金がない、ないとか、緑を買うだけで、それだけ金を使っていて、借地ということが、そうか、借地という方法があったんだなと。これは買収をこのまま続けたら、本当に緑で鎌倉は大変なことになってしまうよ。それも手入れしなきゃいけないんだよ、こうやって。木は成長するんだから。だけど、100万円の借地だから、もっと要するに手厚く扱うべきですよ、そういうところは。これは驚いたんですよ、今回、関わって。
 広町なんか、国を動かして、何百億になるのか分からないけど、常盤山だってそうですよ。台峯だって開発していいと言ったんですよ、区画整理組合に。そうしたら、自分たちの都合で、もう駄目だから買ってくれと言っている。
 それで、何か方法がないかといったら、公園の延長だという。そんなだったら借地で十分だよ、それだったら。源氏山の、要するに第1号のところの山が100万円だというの。部長、どうだい、これ。考えたらおかしいじゃないかよ。これは、こんなのないよ、松尾市長、だって。100万円だってよ。手入れだってばっちりしたほうがいいよ、それだったら。
 だって、あの西武とやり合ったときは、それは裏の関係のサルベージも動きましたよ。それは、こっちだって、それならということでやったんだけど。それだってね、ただでもらったって手入れはあるよ、確かに。ただでもらっても。それを買って手入れなんだよ。買って手入れをするんだよ。そうしたら、借地のところなんか、もっと厚く、要するに手入れをすると。
 これね、市長、これは予算特別委員会のほうでもやるかどうか分からないけど、僕ははっきり言っておきますよ。
 
○中里委員長  質問はよろしいですか。
 
○松中委員  はい。
 
○大石委員  1点だけ確認させてください。小袋谷子どもの広場用地不動産鑑定評価がありますよね。これというのは、持ち主が市へ売却したいというような意向があったと捉えてよろしいですかね。
 
○田中(新)都市景観部次長  大石委員のおっしゃるとおりです。
 
○中里委員長  ほかに御質疑はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 では、質疑を打ち切ります。
 予算等審査特別委員会への送付意見はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 送付意見がないことを確認いたしました。
 では、本議案を終了いたします。
 職員退室のため暫時休憩いたします。
               (18時05分休憩   18時06分再開)
 
○中里委員長  再開いたします。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第13「陳情第58号材木座1丁目955番3、957番1共同住宅建設計画についての陳情」を議題といたします。
 説明者の方は、発言席へ御移動願います。
 説明者の方に申し上げます。発言時間は10分以内でお願いいたします。また、発言内容は陳情の願意に関する説明及び意見とし、この範囲を超えないようにしてください。
 なお、個人情報に関する発言、公序良俗に反する発言、議員、個人、団体等への誹謗中傷や名誉を毀損する発言は行わないでください。このような発言があった場合は、途中であっても説明をやめていただくことがありますので、御承知おきください。
 では、以上、申し上げました内容を踏まえ、説明をお願いいたします。
 
○趣旨説明者  井上氏 本日は、材木座1丁目マンションを考える会の考え方を広く聞くお時間をつくっていただき、誠にありがとうございます。
 私は、生まれてこの方、81年、この材木座一丁目956番の地番に住んでおります。私にとって鎌倉に住んでおるということは、何にも代え難い誇りの一つであります。また、生まれてこの方住んでいるということが、私にとって非常に価値があることだと思っており、誇りにも思っております。
 今回陳情をしておりますこの材木座一丁目のマンションの予定地は、昔、この地に青物市場がありまして、深沢に市場が移転してから、この地はずっと駐車場になり、広い空間がある場所でもあります。
 この1丁目の近隣の我々住民にとっては、ここは大切な空間でもあります。そこに空がまずあるんです。それから、大量の空気もあるんです。鎌倉の匂いがすごくする場所なんです。そこにマンションが建つと、このマンションが建ってしまえば、50年、いや、もう今の技術で言えば、80年はもう現状変更はできなくなると思います。
 そこで、この地にそんなものを造るということが、大いなる現状変更、更地であり、平らであり、空間であり、何もないところが、大きなコンクリートの箱ができてしまう。
 したがって、このマンションが出来上がれば、近隣に住んでおります約8軒か9軒は、間違いなく空がなくなってしまうと思います。
 それで、住んでいる近隣住民、今回陳情書を出させていただきました住民にとっては、基本的にマンション建設については反対なんです。
 しかし、今の法律では、今の行政というか、市にとっては法的には問題がないということで、行政としての事務は完璧に許可を出しております。
 ただし、これはちょっと考え方が偏るかもしらんけれども、日本国としての法律にのっとる部分も多々ある。鎌倉には、鎌倉のルール、法律とまではいかないけれども、ルールがあってしかるべきであると私は思うんです。
 それで、いろいろ市の方にも、どうにかならないかと、いろんなことで御相談をさせていただき、御助言もいただき、非常に感謝しておるんですが、どうしても腑に落ちない。できれば建てないでほしいということで、今回、この陳情に至ったという背景がございます。
 それで、陳情の趣旨は、陳情書に書かせていただきましたが、この地域にマンションが建つということについては、これは法的にはいかんともし難いと思います。このマンションが、今、市の規則では、4階建てのマンションが建っても構わないというような場所であるということです。
 しかし、今、この近隣商業地域という名前になっておりますが、今、この地域に、個人住宅はほとんどもう3階以下ですし、公共の学校、病院、それ以外はこの地域には今まで4階建ての建物は建っておりません。
 1軒建っております。これは、昔、大庭病院という大きな病院がございまして、非常に由緒ある病院でありました。広い建物が建っておりました。そのオーナーが病院を辞めて、マンションを造って、そこに住んでおります。
 その建設費を出すために、分譲マンションを造り、近隣とは、一部2階にしたり、裏の家に日が当たるように面積をカットしたり、その地域に合ったような4階建てのマンションが1軒建っております。
 それ以外はほとんど、もう1軒、材木座のほうにあるんですが、それは、昔、読売新聞の海の家があったところの建物を変えてマンションにしてあるというところで、更地を、現状を大幅に変えるというようなマンションは今回が初めてでありますので、迷いに迷った末に議会に陳情というような道に相成りました。
 市民の代表であります皆様方のお知恵を拝借しまして、ぜひこの陳情の趣旨に沿ったような形で解決できればいいかなと思っております。
 4階建てのマンションを3階建てにしてほしいということが、1つの陳情の趣旨です。
 それと、2番目としましては、今まで何もない平面の敷地でありますので、後から建てる方には、東京ではないので、鎌倉なので、敷地ぎりぎりには建てないでくださいと、せいぜい5メートルぐらいは離れたところにマンションを建ててほしいということが2番目です。
 3番目としましては、近隣の住民に対するプライバシー、3階、4階の上のほうから、四六時中監視されたら住んでいる人間にとってはかなわないと、プライバシーの保護を求めます。
 それと、あとは4つ目については、建設工事について、きっと最終的に地下2階、9メートルまで掘ると、駐車場を入れないとマンションは売れないということなので、地下9メートル掘ってマンションを造る計画になっております。
 その工事中について、地下9メートルをほじくることについての騒音、振動、それから粉じん等に対する配慮、それとあと業者がまだ決まってないということですから、業者が決まった暁には、どうしても工事協定をさせていただきたいというような趣旨の陳情でございます。
 飛ばし飛ばしになりましたが、今回、我々の陳情の趣旨を御理解いただきまして、よりよい解決策がございましたら、できましたら御助言をしていただきたいと思う次第でございます。
 以上であります。
 
○中里委員長  では、次に、説明者に対する質疑を行いますが、委員におかれましては、陳情の説明者に対する質疑であることを御配慮願います。
 では、御質問がある方、挙手をどうぞ。
 
○くりはら委員  近隣の皆さん何人かで、お困りになったというような方々で、市に対して、何か手だてはないんですかというようなお問合せを行政側にされたということはありますか。
 
○趣旨説明者  井上氏 ございます。結局、私も、家内も今日来ておりますけれども、住んでいるほとんど周りの人は、建築というか開発行為について無知でありますので、行政の力をお借りしたいということでお伺いしました。
 それで、住民保護ですか、開発業者に求める鎌倉市としての条例があるようなこともお聞きしました。ただ、非常に抽象的な文章で、開発業者には格段の配慮を求めると、近隣住民ともめないようにというようなこともあります。そんなことで、いかがになっておりますかという話は聞きました。
 それで、午前中、ちょっと委員の御発言をお聞きしたんですけれども、開発業者が土地を買って、ここにマンションを造るよと。ずっと今まで駐車場だったところを、ある時点でマンション業者が買っておりまして、事前に買って、開発してマンションを建てるよということの告知というか、そういう住民に知らせるような、そういう法的なものは何もないんですね。
 ある日突然、開発業者の方がずかずかと入ってきまして、近所にマンションを造るというので御挨拶に参りましたと。「え、何」というようなことから始まりました。
 それが書いてあります、去年のですね……。
 
○中里委員長  説明者の方に申し上げます。今、委員から質問のあったことの関係でお願いします。
 
○趣旨説明者  井上氏 市には相談に参りました。それで、非常に、今、検討していただいているような、早めに住民に告知があれば、設計がどんどん進む前にいろんな活動もできたかと思うんですけど、時間的に、事ここまで追い込められてしまいまして、今回の陳情になった次第です。
 
○森委員  陳述ありがとうございました。
 陳情の理由の(2)の最後のほうに、「販売される住宅には投資目的の人がいないように、鎌倉市は監視してくださるようお願いします」とありますが、これはどういうことなんでしょうか。
 
○趣旨説明者  井上氏 この地が、かなり土地の値段が、角地でもありますし、土地の値段が高かったというようなうわさを聞いております。土地だけでおよそ15億円で買っております。
 そこにマンションを造りますと、概算で、今までの、ちょっと今、物が値上がりしておりますから、今までの感覚で15億円の土地を買って、上に30億円ぐらい。多分4階建てで地下駐車場を入れた、9メートル掘った周りに、多分、連壁工法を採用する、まだはっきりとは聞いてませんが、私の感覚では、連壁工法をするということになると、地下に莫大な金がかかります。そうなりますと、約30億円以上の工事費がかかるんじゃないかと思います。合わせまして約45億円のお金がかかると思います。
 そのお金をマンションの1戸当たりで、38戸だと思いますが、そうすると間違いなく億は超えます。4階建てでは多分2億円を超えると思います。日本人の若者が、これから生活していこうという若者がとても買えるような値段じゃありません。うわさでは、中国人がというようなうわさもあります。
 ですから、買った人が必ず住民登録すると、必ず住民登録して、投資目的ではないんだというような、どこか不動産会社がお金の力で買って、投資目的で置いておくという可能性もなきにしもあらずなので、入居者についての監視もお願いしたい。
 特に2軒、お屋敷がございまして、そこのうちは、四六時中、上からお庭をのぞかれ、芝生があってすばらしい家なんですけれども、それを上からのぞかれていたんではかなわないということを、会えば私が言われて、私は別にこの代表者になりたくてなっているんじゃないんですけど、その奥さんに言わせれば、隣の旦那に「実は」と言われてしまいます。
 そんなようなことで、住む人がどんな人が住むのか、大きな家を持っている方にとっては関心がある。特に昔から鎌倉に住んでる人にとって、何かそんなような感覚を得て、できましたら市役所が入居者をチェックしてほしいと思って、入居者まで、どんな人が入るのかということで書かせていただいた次第です。
 
○森委員  もう1点、お伺いしたいのは、同じ陳情理由の4つ目、(4)の?の騒音、振動、ほこり対策のところで、「発病するかもしれません。送迎つきの避難場所の設置を求めます」とありますが、これはどういうことなのか。ちょっと御説明いただけますか。
 
○中里委員長  説明者の方に申し上げます。大変恐縮ではありますが、もう御説明の時間が終わりましたので、質問者に対する回答としていただきますようお願いいたします。
 
○趣旨説明者  井上氏 すみません、質問内容は何でしたでしょうか。
 
○中里委員長  森委員、もう一度お願いします。
 
○森委員  もう一度、御質問いたします。
 (4)の?のところについて、「送迎つきの避難場所の設置を求めます」とありますが、これはどのような意図があるんでしょうか。
 
○趣旨説明者  井上氏 これを作った時点で、工事現場のうるささに、我々、特にかなり周りも高齢者が多いんですが、四六時中、会社もどこも行っておりませんので、自宅におります。
 家ももう大分古くなっておりますので、騒音、振動が予測されると。我慢してくださいということなんですが、騒音の規制ですとか、そういう法的な、人間が我慢できる以上の騒音は出しませんと言うんですが、人間の感覚としてのうるささ、それから、家が揺れる、ぐらぐら朝から揺れて、とてもいられないと。
 よく余談というような形で、表に行って、行くところがないから、生涯学習センターのロビーにいたとかね、市役所の図書館にいたとか、昼間行くところがないからと我慢していた人たちも昔いたような話を聞いたことがあるんです。
 ですから、私も年を取って、朝から晩までうちにおりますので、とても、多分、我慢できない揺れだと思うので、ディベロッパーは日本でも有数のディベロッパーなので、我慢してくださいじゃなくて、こういうところがあるから、そこへ、迷惑をかけるけど昼間だけ避難してくれとか、そういうような形で要望を出してあります。
 今回の陳情をしているこの件については、全て明確な回答が何もないんです。
 結局、申し訳ありません、質問以外の話になっちゃいますけれども、要望しても返ってこない。許可が下りていますから、時間がたてば工事に入ってしまうというような気がしてならないので、要望はしてあります。昼間、避難する場所をつくって、そこまで送ってくれということを申し上げております。
 ただ、明確な回答は来ておりません。
 
○保坂副委員長  1点だけ伺います。陳情の理由の1のところで、説明会は開かれたと。しかし、その会の半分の時間は津波避難建築物とするという話で、ただ「鍵を開ける人もいないのに、理解できません」とお書きになっていますけれども、これは外階段があって、屋上のテラスまでの外階段があるとすると、その外階段の入り口の鍵は誰が開けるんだろうか、それは説明では分からなかったという、そういう意味で書かれているんですか。
 
○趣旨説明者  井上氏 このビルは、そういうことを建設するに当たって、避難ビルの用途としてここに造るんですということがありました。しかし、外階段はありません。
 したがいまして、避難しようと思って入っても、管理人の人に正面玄関の暗証番号で開けていただかないと中に入れません。津波のときに、24時間常駐の管理人じゃございませんので、日中しかいない管理人ですので、多分、開けられない、屋上には入れないと、マンションの中に入れないと推察しております。
 説明会のときに、その辺の話がいろんな人から出たんですが、明確な回答がないまま1時間半の説明の時間の間に、その話だけで30分ぐらい無駄な話を、先生がおっしゃいましたように、外階段があれば、形だけでも避難ビルとしての機能を果たしている、一部はと思うんですけど、ないんです。住民たちが逃げる避難通路はあります。
 
○保坂副委員長  外階段がないということを、今の設計の段階ではないということを確認されて、その中に入るにも、暗証番号のオートロックで出入りするという、そういう仕組みのマンションだということを確認されたということですね。はい。分かりました。
 
○中里委員長  ほかに御質疑はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 説明者の方は席にお戻りください。
 では、次に、原局より説明をお願いします。
 
○都市調整課長  日程第13陳情第58号材木座1丁目955番3、957番1共同住宅建設計画についての陳情について説明いたします。
 なお、条例の名称となる「鎌倉市開発事業における手続及び基準等に関する条例」を「開発事業条例」と略称で説明いたしますので、御了承ください。
 案内図を御覧ください。
 本陳情は、鎌倉市材木座一丁目955番3ほか1筆の土地1811.18平方メートルにおいて計画される共同住宅の新築に対するものです。
 当該事業区域の用途地域は、近隣商業地域及び第一種住居地域の2つにまたがる位置となり、建蔽率は、近隣商業地域が80%以下、第一種住居地域が60%以下、容積率は両地域ともに200%以下となります。また、準防火地域及び鎌倉景観地区の区域にあるほか、事業区域前面道路は路線バスの通行経路となっています。
 開発事業計画の概要について説明いたします。
 土地利用計画図を御覧ください。
 建物はファミリータイプ38戸の計画で、地下部分には、駐車場、駐輪場、調整池、防火水槽等を配置するほか、事業区域内には緑化地、ごみ集積所等が配置される予定となっています。
 建物立面図を御覧ください。
 地上4階地下1階建て、高さ15メートルの計画です。
 手続の進捗としては、令和6年9月19日に鎌倉市まちづくり条例終了後、開発事業条例の手続に入り、現在、各課協議中の状況です。
 本陳情の要旨及び陳情の理由につきましては、先ほど陳情者の方から説明があったとおりです。
 次に、本陳情に対する市の対応等について説明いたします。
 本開発事業については、開発事業条例の手続に先立ち、周辺住民の方から津波の避難路を計画敷地内に設けてほしいという相談を受けているほか、同条例の手続に入って以降、周辺住民の方から、採光・通風の対策、外壁の色彩等に関する要望書の提出を受けたことから、周辺住民の方々とよく協議を行うよう、事業者に対し指導してきたところです。
 また、本陳情につきましても、その要望内容について事業者に確認したところ、周辺住民の方々からの要望に対する対応は今後も継続していく旨、事業者から回答が得られたことから、本陳情の要望内容についても協議を続けるよう改めて指導を行ったところです。
 なお、工事に関しましては、事業者からの説明では、まだ工事業者が決まっていない状況であり、工事中の具体の対策等については、工事業者が決まり次第の対応になるとの回答であるため、周辺住民の方々が持たれている工事に関する懸念の払拭のためにも、地元との工事協定の締結を求めていくとともに、その他、様々な御要望につきましても、協議・調整を行っていくよう、引き続き、指導してまいります。
 以上で説明を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの説明に御質疑はございますでしょうか。
 
○松中委員  この陳情が出る前にね、地元の人から、何人かから相談ありましたよ。
 私はね、陳情を出す側にないですけれども、地元の人の声を聞くという立場でありますけれども、私はとんでもないと。だから、私は、ここは鎌倉市がね、防災公園の用地として買うべきだと住民に伝えましたよ。
 緑が大事だ、大事だと言って、その鎌倉の、あれが大事だと言う。これは命が大事なんですよ。それは買うべきだと。
 それはどうしてかというとね、道が、この要するにバスが走っている、そのバスが曲がるだけでも大変ですよ。今、テントを張ってね、コンクリート地面を全部ぶっ壊して、物すごくうるさい。私はすぐそばですから。それから、ほこりも。
 それから、幕で見えなくなって、バスが来るとね、向こうから来るのと、もう度々、危険な状態があるんですよ。
 要するに、何が危険かというと、この角がまず、バスが海岸のほうから回ってくるやつ、それから九品寺のほうから来るやつ、逗子のほうから来るやつ、それがずっとここのところに全部、1、2、3、3路線があります。
 それから、そのバスが来るわけですよ。そうすると、鎌女のほうから来ると、一旦、止まって、あるいはこの工事をやっているときに大型ダンプが入っていると危ない。
 だから、工事なんか、こんなところはできないですよ。やるならこの敷地内でやれということ。だけど、こんなところでやったら危なくてしようがない、まず工事が。
 それから、要するに抜け道なんです、これ。ガードのほうから、若宮大路から入って、九品寺のほうに行くと、これはね、踏切を渡らないで逗子へ抜けられるんです。
 あるいは、逗子のほうから、長勝寺のところを下りて、踏切の手前から、そして四ツ角に入って、水道路のところを今度はこの建設のほうへ行くと、また踏切だけど、それを鎌女側に回るわけです。そうすると、若宮大路に着く。これは抜け道なんですよ。
 だから、要するに角が非常に危険ですよ、これ。今はないから、向こうから来るか来ないかはお互いに分かるけど、今度は分からないですよ。
 だからね、これはもう最低5メートルセットバック、もう当たり前ですよ。そして、通学路。第一小学校の通学路でもあるんですよ。
 それだったらね、そこのところに信号をつけるようになったら、材木座の海側の人たちは猛反対しますよ、これ。バスが遅れるんだから。これを知らないから、この地元の人だけで、今、10人か、20人か、30人で反対が来ているけど、これが全地域でやったらね、本当に、要するに通勤、通学のバスが遅れるんですよ、ここの角のために。
 だから、こんなもの15億円なら、緑を買うんだったら買えるじゃないかということですよ。
 こんなのどうってことはないじゃないですか、防災広場として。なぜかというと、津波が入ってくると滑川の方が早く巻くんですよ。すごい勢いで上がってくるんですよ。
 だけど、その前に、いっとき、避難所としてどう逃げるか、要するにそこのところで決める。
 それから、みこしを担いだ、五所和賀のみこしが、ここのところで休むんですよ。そういう意味でもね、地域の利用の場所としてはあるんですよ。
 だから、こんなところに高いものが、今までなじんだ何十年、要するに鎌倉市は道路の行政がなっていないんですよ。縦の道路、ここだって縦の道路としては使っていないですよ。曲がらなかったら、若宮大路の縦の道路に入らないんですよ。踏切を越えなきゃ、縦の道路の機能をしてないんです。
 それから、要するに長勝寺のほう、九品寺のほうから真っすぐ行ったって、踏切に出ちゃうから、必ずそこを曲がるんですよ。踏切を渡らないと、要するに踏切が要するに閉まってしまうということは度々あるんですよ。そうすると、こうやって迂回していくんですよ、これは。
 そういう事情を知らない。これはどういうあれでこんなことを計画したか、天下の業者がこんなことをやるのかと思ったときはがっかりしたね、はっきり言って。
 私はあらゆる形で抵抗するつもりでいる。地元の人たちは、これは絶対海側のほうは反対しますよ。だって、詰まっちゃうんだから、今度は。通勤とか通学なんか大変ですよ。
 その大変さが、要するに陳情が出たことでどんどん広がりますよ。絶対、これはこんなのはいいんだというわけにいかないですよ、みんな、住んでる人は、海のほう。
 それから、要するに休日とか何かになってくると抜け道なんですよね、鎌女のほうに。
 だから、まだ業者が決まっていないし、具体的なものが決まっていないと言うけど、これは言っておきますからね。それはね、要するに防災の担当はいないけど、そういうことでね、理事者に絶対伝えてください。いかがですか。
 伝えてくださいよ、部長、いい悪いは別として。
 
○古賀都市景観部長  都市景観部長の古賀です。
 今、松中委員から、おっしゃったような意向があるということは、理事者に伝えていきたいと思います。
 
○松中委員  ぜひ伝えてください。
 
○高野委員  今、松中先輩委員からいろいろ御指摘があって、一番近隣で、多分、次は私だと思うんですよね。私は今、四丁目に住んでますけど、ここはよく通る道で、今日も帰りは恐らく、今日は車でちょっと事情があって来ていますので、六地蔵から江ノ電の踏切を渡って、第一小学校の横を通ってね、そこから、ちょうどあそこのストアのところから渡って、鎌倉女学院のところから、例の今の現場のカーブを曲がってというのが私の帰宅になるわけですけれども、何か毎日のように通っているんですが、ちょっと一つ。
 先ほど陳情者から許可が出ているかのような御発言があったのを、もう一回、正確にそこはちょっと認識したいと思います。
 まだ許可は出ていなくて、今、開発事業条例における各課協議の段階だと。ちょっとそこは、各課協議というのは、どういう、全部言うと長くなるだろうけど、どんなところで、どんな、今、協議をしているのかという概要はちょっと御説明ください。
 それが、まだどのぐらいの見通しなのか。一定、時間がかかるでしょう、各課協議というのは。そこをちょっと御説明ください。
 
○都市調整課長  今、開発事業条例の手続には入っておりまして、今、御説明いただいたとおり、各課協議中というところです。
 各課協議というのは、開発のある程度の計画図を持って、関係の所管課を事業者が回っていって、その中で開発の内容の説明を行います。その説明を行ったときに、例えば道路であるとか、その他の公共施設を含めて、市の施策とか、方針とかに合っているか、各種法令に合っているかというのを確認しつつ、開発事業条例の中の技術基準にも適合しているかどうかというのを見ながら、各課と協議していくというようなものになっております。それが、令和7年1月14日から手続に入っておりまして、今それが継続しているというところです。
 
○高野委員  今、松中委員からも指摘がありましたけれども、それは例えばこの交通面ですね。今のこの計画だと、地下に駐車場を造って、その出入口というのは、だからその交差点側になるわけですね。交差点というのは、つまり鎌倉女学院から、若宮大路から入ってくる。
 それから、大町の商店街側から、これは踏切を渡って入ってくる。そして、私が住んでいるほうの、これは上河原という地域のほう、もしくはヒロ病院の前の通りから、斜めの通りから来る、そこはちょうど交差する場所なんですよね。その辺のことも協議はしているんですか。
 
○都市調整課長  今、協議中になっておりまして、駐車場の出入口については、現行、土地利用計画図で見ていただいているものでいいかどうかというのを、関係課と協議している最中と聞いております。
 
○高野委員  今まで、またさっきも御説明があったように、長年、駐車場だったわけですよね、青果市場の跡が。その場合は、今言ったその交差点側ではなくて、基本的には、今、ドーナツ屋さんがある、ヒロ病院から右折したところから出ていくというやり方になっていると思うんですね。
 そっちがいいかどうかというのはまた別問題なんですけど、これは非常に規模からしても大きいので、なかなか、どちらにしても難しいなと思っておりますけれども、そういう協議は慎重にやる必要があると思いますが、これ、この陳情者の方から資料を出していただいた、その中身を見ると、3月から埋蔵文化財調査に入ると書いてあるけど、これは実際そんなふうにいく見通しなんですか、今、各課協議中で。市としての受け止めを聞きますけど。
 
○都市調整課長  文化財の試掘の日程等につきましては、申し訳ありません、ちょっと、今、手元で具体の日程等を把握しておりません。
 
○高野委員  それは、各課協議との関係ではどうなんですか。関係なくできるんですか。
 これは、陳情者から資料が出ていますでしょう、今。資料が出ているんですよ、今、配信されていますよね。
 それを見ると、今言った解体工事まで、今、先輩が言われたけど、物すごい音です、私も通ったら。アスファルトを相当壊していますから。工事が始まったら、そんなものじゃないんでしょうけど。
 これはあくまでも3月中旬で解体工事を終わって、即座に文化財の調査に、本当に私、入れるのかなと思っているんですけど、そこまでに間に合わせるように各課協議を終わらせたいという意味なのかな、これ。その辺の見通しはどうなんですか。
 
○古賀都市景観部長  恐らくこの文化財の調査というのは、試掘の調査であるんじゃないかと思います。
 実際には、各課協議の協議課として、文化財課は入っておりません。事前相談の中で試掘をして、それで、その結果、本掘をするかどうかというような今後の成り行きになってきます。
 恐らくですけれども、深く掘るような計画になっておりますので、手続が終わった後に、もし本掘調査が必要であれば、入るのではないかと予想はしておりますけど、ちょっと今、確実にそうなるかという手元の資料がございませんので、ちょっと申し訳ないですけど、今のこの状況ではその内容にとどめておきたいと思います。
 
○高野委員  いや、ちゃんとした調査が必要だと思うんですよ、場所的に考えても。
 言いたいのは、スケジュール的なものが出ているものですから、これが今、市が行っている各課協議でいろいろ技術適合だとかをやっているわけでしょう、いろいろ。
 そのスケジュールと、今この事業者が示したものと合っているのかと聞きたいんです。正確に何月からどうなるかなんていう見通しが立っている段階なんですか、これ。出ていますよね、ここに、今、資料が。見ていますでしょう。このとおり行くのかと聞いている。私は行かないんじゃないかと言っているんです。
 何か、おかしなことを聞いているかな。
 
○都市調整課長  今、各課協議中の中で、並行して文化財課とも協議をしているところです。その中で、試掘と本掘となるんですけれども、試掘につきましては、各課協議と並行してというところも、日程としては考えられると思います。
 ただ、その本掘というのは、適合確認審査が終わった後に入るということになっておりますので、この日程自体が、そのどこを示しているのかというところもあるんですけれども、市の今までの運用というか、やり方というのは、今、そのように考えて指導しているところです。
 
○高野委員  ですからね、実態としては、まだまだね、これは時間があるという言い方は変だけれども、まだまだ検討の余地がある話なんですよ。慎重に進めるべきだし、こういう説明の仕方をしているわけでしょう。これは、建築主は三菱地所ということで非常に大きな会社ですけれども、この辺ももっと住民の皆さんに丁寧にやるべきですよ、大体、これは。そういう指導がさらに必要だということです。
 あの規模で、発掘調査やれば結構大変ですよ、これ、あの規模でやれば。何が出てくるか分かりません。何か出てくる可能性もありますよ、場所的に考えても。その辺も含めて、これは慎重に進めていただきたいということ。
 それから、やはり法的にぎりぎりまでつくれると、商業地域であると、近隣商業地域ですか。しかしながら、実情を見れば、さっき言ったような交通事情もあり、これは材木座、それから大町についても中心的な道路ですよ、はっきり言うと。私も、今日、そこを通って帰るわけですけど、役所からは。
 だから、当然、子供たちの通学路でもあり、高齢者の方も含めて住民が中心的に通る道であるし、バスも通るし、余談だけれども、その道を行ったナカムラ花屋さんのところで道路陥没もあったんですよ、数年前にね。それは余談ですよ、そういう道です。
 だから、今は、まちづくり条例上、2,000平米以下でしたかね、ここね、大規模じゃないということで、1,800か、中規模ということで、今、範囲も、まだ20軒弱の方ですか。
 本当は、影響としては、これは隣の、先輩が住んでいらっしゃる自治会で、上河原自治会とか、その辺の、あと、お隣の三丁目の自治会とか、複数ありますけど、またがりますけれども、実際には相当影響が大きいと思います。
 だから、それはちょっと私自身も必要な対応をしていきたいと、議員でもあるし、住民でもありますから、その地域に住んでる。必要な対応はしていきたいと思いますけれども、この要求どおりいくかどうかという問題はあるにしても、本当は、さっき御説明がありましたように、反対したいんだけど、そうはいってもというところから、せめてこのぐらいはということで出された要求でしょう。それについてはきちんと市として受け止めてもらいたい。
 例えば、高さについてちょっと聞きますけど、これは4階は15メートルだけど、この図面を見ると、4階の上に、何か設備機器というのか、設備、テラスというのか、何かそういうもの、それを入れると現実には15メートル以上の圧迫感があるんじゃないですか。
 そこはどう考えますか、市として。指導する余地があるんじゃないですか。
 4階の上に何かが建っているでしょう、現実には。
 
○都市調整課長  この地域は、建物の高さの最高限度は、今、15メートル以下ということになっていまして、高野委員がおっしゃられた箇所というのは、4階の上に突出して出ている部分を指し示しておっしゃっていただいていると思うんですが、その部分というのは、今、建物の高さの対象にはなりませんので、今、そこの部分を除いて15メートル以下というところで見ているという内容になってます。
 
○高野委員  それは分かっているんですよ。だから、それを踏まえた上で必要な指導が求められるんじゃないかということです。
 それから、そのついでに聞きながら、今の点も答えてほしいんですが、距離についても5メートルというのがどうかという、これはマンションの規模にも関わる話にはなるんだけど、しかしね、私も現地を、当然、改めて見ていますけれどもね、商業地域というのを機械的に適用すべきじゃなくて、現実にはね、非常に住宅街の中で造っているわけですよ。その角地という位置づけですよ。
 さっきの経過もあるから、できるだけ空地は、相手も民間企業で営利事業ですから、その辺の兼ね合いはあるでしょうけれども、やはりこれも今までの土地の経過、位置づけ、地域性、住宅街ですよ。住宅街のところに造るんですよ、交通の物すごいところに。
 これも、極力、私はこの要求、今、地域の方からの要求が出ているような方向でね、市としても強力に指導してほしいと。せめて造るんであればですよ。そのほうがマンションに住まれる方も含めて、中長期的に考えれば、そのほうが地域環境となじむというのかな、いろんな意味でプラスになるんじゃないかと。だから、目先の利益だけ見ないで、その辺の指導もきちんとやってほしい、高さも含めて。
 もう一回、お答えください。高さも含めてですよ。
 
○都市調整課長  今、建物の高さの市との協議については、景観配慮協議の中で取り扱われております。その中で、協議の内容を関係課のほうに確認させていただいてはいるんですけれども、当初、4階建ての部分というのが、1階建てから2階、3階、4階と、全面が全部、面がそろった状態の建物の計画で、一番最初、事業者から計画を示されたものに対して、景観配慮協議の中で、圧迫感を減らすために、4階部分についてはセットバックをして計画するようにというような協議をして、今の形になっていると聞いております。
 今、委員がおっしゃられた、空地を含めて、圧迫感というところについては、周辺の住民の方にもやはり大きな影響を及ぼすところであると思いますので、事業者には周辺の住民の方の意向を改めて申し伝えて、指導していきたいと考えております。
 
○高野委員  それから、工事は、これも松中委員から指摘があったとおりで、相当な影響があると思いますので、工事協定を結ぶのは、これは当然のことでありますけれども、今後の説明会については、それは任意なのか、任意ということにはなるんでしょうけれども、義務づけではないにしても、やはりもう少し、材自連というのかな、絶対そこに話は行きますよ、これ。行きますというか、松中委員と私がいるんだから、話せばそれまでの話なんだけれども、上河原自治会をはじめ、これは、あと、もちろん大町の米町が地元になりますけど、ほぼ影響を受けるのは材木座のほうが圧倒的に大きいです。
 市の部長が住んでいる地域もすぐそばですよ。だから、名前は言いませんけど、すぐそばですよ、端的に言えば。あそこの元八幡のそばですよ。余計なことを言っちゃいけないけど。
 だから、その辺も含めて、それはあまりそういうことは業者はやりたくない、広げたくないんだろうけど、必ず影響が出ますよ、これ。
 今から、多分、今回の陳情もきっかけになって、知られることになりますけど、相当影響が出ますから、そこも含めた形できちんとした説明会は開くように御指導願いたい、工事協定に向けても。
 必ず声が出ますからね、これ。そうしないように三菱地所が動いたとしても、今こうやってやっているんだから、既に。そこは求めたいと思います。
 
○都市調整課長  おっしゃっていただいた工事に対する懸念については、今、事業者としては、工事業者がまだ決まっていないということで、詳細の施工計画等をまだ立てられないでいるので、地元の方への説明もまだできないんだというようなところを申してはおりましたけれども、工事の詳細が決定した段階で工事に関する説明会は実施したいということを聞いております。
 あと、工事協定の締結に向けた協議も前向きに進めていきたいということは聞いておりますので、引き続き、市のほうでも指導をしていきたいと考えております。
 
○高野委員  いや、私が申し上げたのは、今の御答弁は、それはそれでいいんですが、範囲です。恐らく、これも陳情提出者の方の資料を見て、これは去年の12月6日にやったんでしょう、20軒弱ですか、すみません、対象の件数がちょっと正確に分かりませんけど。
 そうじゃなくて、その段階からきちんと、少なくともその隣の自治会、上河原という、上河原が一番直接です。あと、三丁目側、一丁目と三丁目、少なくとも一丁目が一番中心になりますから、上河原自治会になりますから。それなりに世帯数はいますから。そこにはきちんと申し入れるなりして、申し入れなくたってそうなりますよ、必ず、これは。
 だから、その辺はきちんと、決まり次第というのか、本当は今の段階からやってもいいと思いますよ。知られていないだけなんだから、正直言えば、これは。それはそういう指導を願いたいと言っているんです。指導しなくたって、こっちも話しますけどね。
 そういう意味です。
 それは、業者はしたくないんでしょう。広げたくないんだろうけど、でも、そのぐらい影響が出るのは間違いないです、工事をやれば。
 私だって影響出るんだから、四丁目に住んでいたって。材自連と言いたいところですよ、本当は。
 そこまでは言うかどうかは別にしても、少なくとも、今言った自治会のところには必ず話はしないと、これは相当もめることになります。影響が大きいから。
 
○都市調整課長  すみません、範囲につきましても、今、委員がおっしゃられたところを念頭に置いて考えるように、事業者には伝えていきたいと思います。
 
○森委員  ちょっと1個だけ確認したいんですが、私も高野委員同様、駐車場の出入口の位置についてちょっと気になっておりまして、この駐車場の出口の先は踏切から来る道になると思うんですけど、ここは小学生の通学路にもなっているところであったりするので、今後、事業者と、市と、あと警察なんかも入って協議したりする、そういう予定というのはあるんでしょうか。
 
○都市調整課長  今、道路部局と、この辺りの駐車場の出入りのところについては協議中と聞いております。
 あと、今、警察まで入っての協議というのは、今回の事業の手続の中ではありませんけれども、その3つの交差点部分というところが駐車場の出入りに面しているというところもありますので、そのことは重々承知の上で協議していきたいとは関係課から聞いているところです。
 
○松中委員  これ、ここのところはこのままはいかないと思いますよ、これ。
 信号機をつけるような事態になりかねない。それは猛反対がくる。なぜかというと、これは上河原のほうへ行ってから、今度は、九品寺に行くほうは一方通行なんですよ。それで、今度は一方通行で上がって、今度はヒロ病院のほうに下りてくるところは、これは7時頃まで一方通行ですよ。
 こうなっているのが、今度、こうなるともう大変なことになる。信号機をつける。そんなことは猛反対しますよ、これからここの一帯で。そこのところに横須賀線の踏切があるから。そうなりますよ、ここの一帯が。
 それで、まして見通しが悪くなるからね。カーブミラーがちょこっとついているけど、そんなものじゃ、もう今だって、何かダンプのでかいのが、がらがらと瓦礫を取り出す。こうなると、もうこれでごちゃごちゃやっているから。以上。
 
○くりはら委員  開発がかかったときに、やはり鎌倉市がまず相談を受けますので、そういったときに、まず鎌倉市が持っていなきゃいけない視点があるなと、私は皆さんのお話を聞いていて思ったんですけれども、ここは避難困難区域です。災害の視点というのは絶対持っていなくちゃいけなくて、日頃から、ここは、もしかしたらという話で言うと、ちょっと道路が目違いになっているので、事故が起こりやすい場所ではないかなと。
 だから、要するに、これは安心・安全のまちづくりの視点というのも絶対必要です。
 だから、こういう大型開発事業、中小でもいいんですが、開発の案件が入ったときに、鎌倉市の持っている道路事情の悪さというのですかね、道路が細くて、狭くて、目違いもあって、斜めに走っていてとかという、こういうところをやはり町として整理していくという視点が必要なんじゃないかなと思います。
 それで、たまたま今回、ある意味で、ありがたいことにというか、施工業者が決まっていないという時点でこういうことを知ってしまった以上、やはり避難経路、まさにハザードマップ、真っ赤っかなところですよ。こういったところの道路事情というのはしっかり考えていかなきゃいけないですよねということ。
 これを鎌倉市は、今現在、新たに土地を取得するということをかなり抑えてこられたという状況があるのは知っていますけれども、ただ、鎌倉市としてまちづくりをしっかりやる上で、ここは土地取得をしたほうがいいとかという考えをしっかり持っていていただきたいなと思うんです。
 避難困難区域の皆さんをどこに避難させるのかという視点を、ここのところ、いろんな議員も言うようになって、少しは考えていただいているかなと思うんですけれども、そのために避難ビルの設置をというお考えもあるんだけれども、ちょっとこのプランを見させていただいても、近隣住民の避難についての避難ビルではないような図面に、やはり見えます。
 そういったところはもちろん御指導いただきたいですし、それとともに振り返ってみると、最初の道のつくりというのを鎌倉市はもうちょっと真剣に考えていただきたいなと思います。
 ですので、課題がある、それを認識していただいて、これは民間の持っている土地のことだから民間の好きなようにやってくださいという話にしないように、地元住民の声を聞きながら、それを鎌倉市が取り持って、鎌倉市民、もともとの住民の方々が困らないようなまちづくりを、やはりしっかり執り行っていただきたいと思うんですけれども、いかがですか。
 
○都市調整課長  今まさに各課協議中というところではあるんですけれども、それは民間の事業を開発事業条例の基準をもって審査して、あと各課がそれに対して協議をして、民間の事業の中身を見て協議をしていくというところのために、今まさに各課協議中という手続に入っている最中ですので、そのことは重々承知をした上で当たっていきたいとは考えております。
 また、避難に関することであるとか、防災に関するところにつきましても、今、防災の部局も協議の関連課の中に入っておりますので、その中で協議されるものと捉えております。今おっしゃっていただいた趣旨も踏まえて、我々もサポートしていきたいと考えております。
 
○大石委員  ここの材木座一丁目の海抜はどのぐらいあるんでしたっけ、この予定地。
 今、見せてもらいました。4〜5メートルぐらいだそうです。
 確かに15メートル規制、お願いのレベルだけれども、鎌倉市は15メートル規制をかけているじゃないですか。私は、この海岸線、海岸地域にある公共施設の建物だとかという部分は、申し訳ないけど15メートル以上にしてもらえないかなと、実は考えているんです。
 例えば東日本みたいに14.5メートルなんて来たら、5階建てで15メートルだったら、せり上がって上に逃げた人も流されちゃうんですよ。だから、正直申し上げて、この4階建てで15メートルという部分を、1階下げると津波避難建物という機能を失っちゃうと思うんですよね。多分、15メートルでぎりぎりじゃないのかなと思うんです。海抜分はあるけどね、どうなるか分からないから、せり上がっていっちゃうんだよ、旧鎌のほうは。海が真正面で扇形に海に向かって受けちゃうわけですから。何があるか分からない。低くしちゃえば、もう全然駄目だと思うんですけどね。
 いや、確かに15メートルとかという規制をお願いでかけていることは分かるんだけれども、周りの方々は圧迫感があるということもよく分かる。分かるんだけれども、本当にこのできたものを津波避難建物とするのであれば、下げちゃいけないと私は思います。
 いや、ほかの条件というのは、まだ受け入れられるところが、もしかしたら建築業者が決まったらあるかもしれません。だけど、私、これ個人の考え方ですから、私はそう思う。
 第一小とか、中とか、今、建て替えのあれがあるんですけれども、15メートルで抑えたら、あそこで大丈夫かなと、公共施設の場合でも思っているぐらいですから。
 これもあれですよね、この7メートルの幅員のある道路、もう7メートル以上のところもありますけど、そこが具体的に自主管理用地として、75センチメートルずつ下がるわけですよね。そうすると、7.8から約8メートルぐらいまで幅員が広がる。これも各課協議の中での指導としてやらせているんですか、自主管理だけどね。
 
○都市調整課長  今、計画図の中にまちづくり空地と言われる空地が道路沿いに設けられておりまして、今おっしゃっていただいたとおり、大体幅が75センチメートル程度の設計になっているところです。これは自主管理の対象になっております。
 
○大石委員  これを、まだ設計屋さんの中で、この話はのんでくれているわけですよね。
 
○都市調整課長  そのように聞いております。
 
○大石委員  これをさらに拡大という形にはならないですか。幅員をもうちょっと欲しいよと。
 
○都市調整課長  今のところの話では、これ以上広げるというところは聞いておりません。
 一つは、開発事業条例の中で示されている基準が、今、それ以上取れているというところにあって、示している幅員幅で事業者は考えているんだろうと思います。
 
○大石委員  この計画してきた土地利用が、これじゃ危ないよという指摘が多いわけですよね。違法でもない、基準条例にも合っている、各課協議でも通りました、としたら、これは私たちが例えば反対しても、中に書いてある、やれることはやってもらいますよ。やってもらうけど、のまないんじゃないかなと。
 例えば、1階下げるといったら、採算性もありますよね。事業者側に立つわけじゃないけれども。大変高価な土地を買って、建物を建てた採算性というものを、どうしても一事業者ですからね、利益を追求すると思うので。
 いや、本当にお願いまでのレベルというところで、どれだけのんでくれるかとというところしか、追求できないんじゃないかなと私は思うんですけれども、どうですか。
 
○都市調整課長  確かに開発事業条例の中では、審査の基準というのが、数値基準が設けられていますので、それを満たした計画というところについては許可をしていくという形にはなりますけれども、やはり周辺住民の方との調整というか、ある一定の合意を得るというところは、姿勢としては大事だと捉えておりますので、事業者に対してはそこの部分については、今後も周辺の方との話合いには応じていくようにということで、これまでも、これからも伝えていこうとは考えているところです。
 
○大石委員  先ほど質疑した委員の答弁にも、事業者へ陳情内容を伝えて、協議にのるようにと言っていきますよとか、事業者が決定していないので、決定した段階で協議を継続して続けていくように指導していくというような話があったので、これ、具体的にはもう私もこういうふうな陳情という形で出てきているんで、この件は追いかけますけど、しっかりこの辺をやってあげていただきたいということを要望しておきます。
 
○保坂副委員長  では、1点だけ伺います。先ほども都市調整課長から、防災の関連部局も協議に入っているというお話だったんですけれども、先ほど陳情提出者の方に伺った津波避難建築物の件がやっぱり気になっているので伺いますけれども、総合防災課も各課協議の各課の中に入っていて、そちらから外階段の設置についても働きかけるというようなことは可能だと考えていいんでしょうか。
 
○都市調整課長  具体的に総合防災課で、外階段の設置について、事業者に対して、今の時点でどれだけ働きかけているかとか、今後そういう予定があるかというのは、申し訳ありませんが、ちょっと確認はしていないんですけれども、事業者に対して、津波避難ビルに対する指定の意向ということをちょっと確認したところ、それについては近隣にマンションができる意義というところが、地域の方にもそれで見いだしていただけるようであれば、積極的にそこは取り組んでいきたいということは回答を得ておりますので、そういう方向性に行くことを我々のほうでも見守っていきたいとは考えているところです。
 
○中里委員長  ほかに御質疑はよろしいでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 では、質疑を打ち切ります。
 次に、委員間討議の御発議はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 委員会討議はなしと確認をいたしました。
 では、取扱いを含め、御意見をお願いいたします。
 
○高野委員  本陳情については、先ほど陳述もいただきましたけれども、本当ならマンションそのものに反対したいというところなんだけれども、要旨で4点にわたって、せめてここまでの変更は、近隣の地域住民の皆さんとの関係性を考えても、安全面それからプライバシーの保護を含めて、地域環境との整合性というところからもやってほしいということについての陳情でありまして、私はそれは当然のことだと思っています。もちろん相手がいることですから、これから具体的に、より本格的な説明会、それから協議調整ということをしていくことになろうかと思いますけれども、そのことは当然であると。
 ちょっと防災のことはあえて質問しませんでしたけど、これはなかなか難しくて、もちろんこのマンションに逃げるという場合についての議論もあるけれども、基本的には、第一小学校はもちろん避難場所ですけど、まず命が助かるという面では逆方向なんですよ。
 これは、地域住民は分かっていると思うけれども、むしろヒロ病院の側から行って、長勝寺方面に向かうほうが海抜は圧倒的に高いですから、長勝寺で20メートルありますから、長勝寺まで行かなくていいですよ。ヒロ病院のところから通っていくのが一番いいんです、逃げる場合ですよ。助かってから第一小学校なんですよ。
 だから、その辺のバランスも含めると、なかなか微妙な場所だなというのが私の感覚で、あえて議論しなかったんだけど、このことは。そこは地域住民の皆さんがどう御判断されるかということも含めて、この開発事業者とマンションの扱いを、そこまでやるのかどうかも含めて、よく協議調整されたらいいと思います。
 理由の中にいろんなことが書かれていますけど、先ほどお話があったように、お気持ちも含めた切実な思いということであるわけですから、この陳情の要旨を正面から捉えれば、全面的にそのとおりになるかどうかということは、これからの協議次第というところもありますけど、そういう要求をきちんと受け止めて、事業者の方にも最大限考えてほしいという、そういう立地での開発計画になりますから、本陳情については、私も地域住民の一人としても、当然後押しすべきであるということから、結論を出すとしたいと思います。
 
○松中委員  いや、私はね、これは防災広場と。これはね、市のほうに、部長に言って、理事者に言うように言って、そのような返事もいずれあるでしょうけれども、これは全体でこの計画は無理だと思うので、これはもう採択。
 
○中里委員長  結論を出すということですか。
 
○松中委員  結論を出して、その中でいろんなことが出てくると思いますよ。
 だけど、採択。
 
○森委員  陳情の理由にあります投資目的の人がいないように監視してほしいとか、あと、送迎つきの避難場所の設置など、ちょっとハードルが高い面もあるんですが、一方で、先ほど申し上げた駐車場の位置とか、今後の計画を注視しなければいけないということもありますので、私は継続審査を主張したいと思います。
 
○大石委員  私も継続審査。様子を今後も見させていただくと言いましたけど、継続審査としていただきたいと思います。
 
○くりはら委員  これが、私が任期が残っている状態ならば継続と言いたいところなんですというか、要するに、この後の様子をしっかり注視しながらという、責任を持ってそれをやれる立場に今あれば、継続と言いたいところなんですが、この陳情の陳述された地域の方々、その思いは私も受け止めているつもりですので、そうすると、階数をただ減らしてくれればいいんですとは、私は実は受け取っておりません。
 地域の皆さんは、やはりこの材木座地域の今までのなりわいから、生活されていて、この町を好きで、この町にずっと住んでこられた方々、こういった方々が何を日々感じて、何を求めているのかというのは、やはり行政も受け止めなきゃいけないと思っておりますし、それをやはり後からここに来て建物を建てる方、そして、そこに住む方も、この地域のことを分かった上でやはり建物を建てたり、造ったりしてほしいなと思います。
 そういったときに、やはり地元の皆様が、議会に何とかしてくださいということで陳情を持ってこられた。それも一人や二人ではないということ、そういうことをやはり鑑みますと、後押ししたいなと思います。
 私としては、やはり結論を出すべきとしたいんですけれども、その際に、市の行政にやはり意識していただきたいのは、この陳情の中身、細かいところそのものというよりも、その気持ち、もうせめてこのぐらいにしてという気持ちが今回の陳情に出てしまっているけれども、もっと底にある気持ち、それを行政としてちゃんと地域住民の気持ちを受け止めていただきたいんですね。
 なので、では、一番理想はどういうことなんだろうというところをやはり考えた上で、先ほど松中委員、高野委員、地元の材木座に住んでいる委員もおっしゃっていましたけれども、防災上、ここはやはりちゃんと敷地を確保するとか、それを事業者にお願いするというところからやってみるのも一つじゃないですかと、私もそれを後押ししたいと思いますので、陳情の中身と少しずれるかもしれませんけれども、その地域住民の気持ちをまず受け止めてもらえませんかというところで、私は結論を出したいと思います。
 
○保坂副委員長  陳情の理由にもいろいろ書かれているんですけれども、投資目的の人がいないように監視ですとか、送迎つきの避難場所の設置とか、この辺りの御要望をそのまま受け止めるというのがなかなか難しい。その辺りは判断基準には入れなくて、陳情の要旨というところに限って考えさせていただきたいと思います。
 陳情の要旨の1番のところの、この高さの問題、高さ4階を3階にと変更を求めていらっしゃいますけれども、でも、この事業者がこの土地を買った、土地の価格は4階建てを建てて38戸をというところを踏まえたものだというところからすると、階数を減らすというのは非常に厳しいなとは思うところです。
 2番の敷地境界から5メートル距離を取るように、こちらについては、本当にこの要望を酌んでほしいなと思うところです。特に、これは南側になるんですかね、一戸建ての住宅があるところにとっては、非常に圧迫感がある建て方になっていると思います。これだけのボリュームのものがこの土地に建つということは、非常に大きいことなので、敷地境界からの距離を取るという配慮は、ぜひやってもらいたいなと思います。
 1番と2番の両方ともというのは、実際にこれを事業者が受け入れるかどうか、両方を受け入れるかというのは厳しいところはあると思うんですけれども、ただ、本当にこの近隣住民の方たちは、生活環境、影響ということについては切実な思いで訴えられていると思いますので、そこのところはやはり受け止めたいと思うので、この陳情については結論を出すということにしたいと思います。
 
○中里委員長  それでは、結論を出すという委員が多数となりました。
 本件に関しましては採決をしたいと思いますが、継続を主張された委員におかれましては、採決に臨むでよろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 では、結論を出すということですので、採決に移ります。
 陳情第58号につきまして、採択することに御賛成の方の挙手をお願いいたします。
                   (多 数 挙 手)
 多数挙手により、陳情第58号は採択されました。
 都市景観部職員退室、都市整備部職員入室のため暫時休憩をいたします。
               (19時28分休憩   19時38分再開)
 
○中里委員長  再開いたします。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第14「議案第65号特定事業契約の変更について」を議題といたします。
 原局より説明を願います。
 
○?橋(謙)都市整備部次長  日程第14議案第65号特定事業契約の変更について、その内容を説明いたします。
 議案集(その1)、11ページを御覧ください。
 本件は、鎌倉市営住宅集約化事業に係る特定事業契約について、土壌汚染対策工事、物価上昇による支払い対価の改定等に伴い、契約金額等を変更しようとするものです。
 本件の当初契約は、令和4年3月4日に市議会の承認を得て、青木あすなろ建設株式会社、株式会社市浦ハウジング&プランニング東京支店及びウスイホーム株式会社の3者と締結しました。
 その後、令和5年3月に、新たに整備する市営住宅のZEH基準への適合化等の設計変更に係る2億2000万円を増額する契約変更を、令和6年3月に、物価上昇による支払い対価の改定に伴い、8億8352万円を増額する契約変更を行いました。
 今回の契約変更による増額は21億1400万2000円で、その内訳としては、?土壌汚染対策工事費、?土壌汚染対策工事による事業期間延長に伴う費用、?物価上昇による支払い対価の増額費用、?その他設計や工事を進める過程で、追加で必要となった費用となります。
 それでは、具体的な内容について説明します。
 まず、1点目の事業用地内の土壌汚染対策工事については、令和6年6月に当委員会において、事業用地内から土壌汚染対策法の基準値を超えるベンゼンが検出されたことを報告させていただきました。
 その後、土壌汚染対策法を所管する神奈川県によって、地下水汚染に関する調査が実施され、その結果を踏まえ、令和6年7月に神奈川県知事が市営住宅集約化事業用地の一部を土壌汚染対策法の形質変更時要届出区域に指定しました。
 そのため、今後、当該地で土地の掘削などの形質変更を行う際は、新たな環境リスクを発生させないよう、事前に神奈川県に対して、その対応策などについて記載した届出を行う必要があります。
 当該地では、これから市営住宅を整備するために掘削などを行うことから、汚染土の除却範囲や地下水汚染の拡大防止方法について、神奈川県と協議を続けてきました。
 今回の土壌汚染対策工事費は、汚染土等の除却費や運搬・処分費、汚染水の処分費が主な内容になります。
 2点目の土壌汚染対策工事による事業期間延長に伴う費用につきましては、土壌汚染対策の工事期間は約1年を見込んでいるため、それに伴い事業期間全体を延長することで生じる費用です。
 また、第2期事業で整備する市営住宅B棟からE棟のうち、B棟、C棟は当初の予定どおり、令和8年12月に完成する予定ですが、D棟、E棟については、当初の予定では令和8年5月完成予定としていましたが、土壌汚染の影響を受け、令和10年の春から夏頃の完成予定となります。
 そのため、全体の工事期間としては、令和8年12月までとしていたものを令和10年6月まで延長します。
 3点目の物価上昇による支払い対価の増額費用については、これまでに令和6年2月定例会においても、物価上昇による支払い対価を増額する契約変更を承認いただきましたが、今回、物価上昇が継続していることに加え、令和6年6月に国の民間資金等活用事業推進会議にてPFI事業における契約に関するガイドラインが改正され、物価上昇に対応するための契約変更の考え方が示されたこと、また、改正を受けて内閣府民間資金等活用事業推進室から、令和6年7月に「PFI事業における民間事業者の創意工夫の最大化と適正利益が確保される環境構築の推進について」の通知で、「物価変動への対応」や「状況に応じた必要な契約変更」として、「物価変動に基づく対価の改定条項の新設」等の考え方が示されたことから、事業を安定して実施するため、物価変動の対応と、それに必要な契約内容の変更を行うものです。
 具体的には、物価上昇による支払い対価の改定については、現在の契約では物価上昇による対応を「建設工事着手前のみ支払い対価改定の協議を行うものとし、工事期間中の支払い対価の改定は行わない」としているものを、「各年度の8月末日までに支払い対価改定の協議を行う」と変更します。
 支払い対価の改定の基準は、現在の契約では「PFI事業者選定プロポーザルにおける提案書の提出締切月から、建設工事着手1か月前までに指標値で1.5%以上の変動がある場合に、1.5%を超える部分について支払い対価の改定を行う」としているものを、「前回改定時の指標値と支払い対価の改定の協議を行う年度の4月の指標値で、1.5%以上の変動がある場合に、1.5%を超える部分について支払い対価の改定を行う」に変更します。
 また、契約期間を現在の令和9年3月31日までから、令和11年3月31日までに延長します。
 最後に、その他設計や工事が進む過程で追加で必要となった、くいの本数、くい径などの変更に伴う増額費用や地中障害物の撤去費、道路拡幅工事の費用を増額します。
 以上で説明を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの説明に御質疑はございますでしょうか。
 
○くりはら委員  ベンゼンの汚染箇所というのが見つかった棟の近辺、周辺全部、土壌汚染を改良するような、そんな工事になるのかについてお伺いします。
 
○?橋(謙)都市整備部次長  そこの汚染部分を一部限定的に区分けをしまして、その箇所の汚染の除去ですとか、封じ込めを行う予定です。
 
○くりはら委員  ベンゼンの汚染箇所というのが見つかったのは、要するに全事業用地の一部分でしか見つからなかったという捉えなのか、調べたら今後もあちらこちらから出る可能性があるということなのか、その辺りのところをお伺いします。
 
○?橋(謙)都市整備部次長  資料3でちょっと提示させていただいた箇所をおおよそのイメージ図として捉えていただきたいんですが、この箇所のみが、ベンゼンが今回検出された場所で、それ以外については、当然、調査はしていますが、出ておりません。
 
○くりはら委員  そうしますと、この汚染された箇所と言われているところ、この印がついているところが、もともと旧し尿処理施設があって、その真下というような捉えでよろしいんですか、面積的に。
 
○?橋(謙)都市整備部次長  その処理施設の青字でこう書いている枠の中の一部です。一部でそういった検出がされました。
 
○くりはら委員  この土壌汚染対策工事費というのが10億1376万円ということなんですが、この中身についてちょっと詳細を教えてください。
 
○?橋(謙)都市整備部次長  主に汚染土壌掘削、山留工事を含む工事なんですけれども、あと、その汚染土壌の運搬処分費で約4億7000万円、健全土、要は汚染されていない土、地盤改良費が約2億円、そのほか、汚染された地下水やその既存建物の基礎部分、この処分費で全体で10億円になります。
 
○くりはら委員  そうすると、この10億1376万円の内訳というのは、これ以上増えるようなものではないと捉えてよろしいですか。
 
○?橋(謙)都市整備部次長  おっしゃるとおりで、現在、実は県とも詳細な部分について協議をしているところで、さらに費用削減はしたいと考えています。
 
○くりはら委員  あと、設計・工事過程で増額費用が生じたものとして、1億9045万4000円とありますが、この内容はどういったものになりますでしょうか。
 
○?橋(謙)都市整備部次長  まず、くいの本数、口径変更に伴う増額が、約で答えさせていただきます、8540万円ほどです。地中障害物撤去が約459万円で、あとは開発区域変更に伴う増額が1億円ほどになります。
 
○くりはら委員  あとは、事業期間延長に伴う増額というのが非常に大きな額です。4億581万2000円。これはどういった意味で、こんな4億円を超えるような金額になっているのかについてお伺いします。
 
○?橋(謙)都市整備部次長  主に人件費になります。あと、機械類のリース代、あと、建設現場事務所の運営費が主な増額要因となっております。
 それに、あと、ほかに移転支援業務が、この期間が延びることによって、移転支援の窓口も延長することになりますので、その分の増額もございます。
 
○森委員  今回、物価上昇による増額で5億397万6000円上がっていますが、これはさっきの指標が、1.5%以上の変動があったから増額になったという、そういう理解でいいんですか。
 
○?橋(謙)都市整備部次長  率としては、令和5年4月時点と令和6年4月時点の対比で、建築部分については6.7%増えまして、設備については9.2%増えております。
 御指摘のとおり、そこから1.5%マイナスしたものの残りを、今回、増額しようと考えているところです。
 
○森委員  そういうことなんですね。分かりました。
 今後の計画期間終了まで、今までの過去の経緯とかで、指標値の予測みたいなことというのは、現時点で分かるんですか。
 何が言いたいかというと、計画期間終了ぐらいまでに総額で幾らぐらいかかるかという見込みが、現時点で予測というか、立っているのかどうか。そこをちょっと伺いたいと思います。
 
○?橋(謙)都市整備部次長  前回、物価上昇分を見ていただいたときは、建築のほうは13.4%、これは令和3年11月から令和5年4月を対比したものなんですが、13.4%増えて、今回は6.7%まで、若干減少傾向があるかなと思っていますので、恐らく建築のほうは下がっていくのかなということは考えておりますけれども、一方で、設備のほうが、前回、令和3年11月から令和5年4月を対比したときに6.3%、設備については増えております。その後、令和5年4月から令和6年4月が9.2%、設備費がちょっと高騰してきているので、全体でいうと何とも言えない状況です。
 
○森委員  では、見通しとして、最後までで、結果、幾らかかるとかというのは、現時点では、予測というか、つかまれてはいないということですか。
 
○?橋(謙)都市整備部次長  おっしゃるとおり、これから令和7年、8年、9年と事業期間は令和10年までありますので、全体の見通しはちょっとなかなかつきにくい状況です。
 
○森委員  では、ちょっとこういうことはないかもしれないんですが、今後、指標値がマイナスになるというのは、急激に何か下がったりとかがあった場合、これはお金を返してもらったりとか、そういうことはあるのか。その辺について伺います。
 
○?橋(謙)都市整備部次長  おっしゃるとおり、この契約の内容としては、1.5%変動があった場合のみ協議ができるという規定になっていますので、当然、下がった場合も市から事業者に協議をし、減額してもらうような交渉はします。
 
○中里委員長  ほかに御質疑はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 では、質疑を打ち切ります。
 次に、委員間討議の御発議はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 委員間討議を実施しないことを確認しました。
 次に、御意見はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 意見を打ち切ります。
 では、これより採決に入ります。
 議案第65号特定事業契約の変更について、原案に賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手により、議案第65号は、原案のとおり可決されました。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  続きまして、日程第15「議案第71号鎌倉市営住宅明渡等請求訴訟の提起について」を議題といたします。
 原局より説明を願います。
 
○?橋(謙)都市整備部次長  日程第15議案第71号鎌倉市営住宅明渡等請求訴訟の提起について、その内容を説明いたします。
 議案集(その1)、19ページから20ページを御覧ください。
 このたびの訴訟提起は、市営住宅を退去したにもかかわらず、部屋の鍵の返却と室内の残置物の撤去を行わない元入居者に対し行おうとするものです。
 それでは、これまでの経過等を説明します。
 この訴訟提起の相手方は、令和4年1月の収入調査で、令和元年及び令和2年の収入が基準を超えていることが判明したため、令和4年2月に高額所得者の認定を行いました。
 高額所得者に対しては、公営住宅法及び鎌倉市営住宅条例において、部屋の明渡し請求をできる旨が定められているため、高額所得者の認定後、相手方と明渡しの時期を調整すべく、電話や書面通知等で何度も連絡を試みましたが、令和4年6月まで面談をすることができませんでした。
 令和4年6月の面談では、相手方が部屋を明け渡す気はない旨の意思を示されたため、令和4年8月に、令和5年2月28日を期限とする明渡し請求を行いました。
 明渡し請求後、令和5年9月に相手方及び同居家族は当該住宅から退去したものの、部屋の鍵の返却もなく、残置物がある状態で、原状回復がされていないことから、相手方に対し、複数回にわたり残置物の撤去を求めてきましたが、これまで、相手方が対応することはありませんでした。
 このため、相手方に対して部屋の明渡しを求めるとともに、明渡し期限の令和5年2月28日の翌日である令和5年3月1日から、今後、明渡しが完了するまでの間について、明渡しがされなかったことに対する損害賠償金の支払いを求める訴訟を提起するものです。
 以上で説明を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの説明に御質疑はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 では、質疑を打ち切ります。
 委員間討議もなしでよろしいでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 委員間討議を実施しないことを確認しました。
 では、次に、御意見はございませんでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 意見を打ち切ります。
 では、これより採決に入ります。議案第71号鎌倉市営住宅明渡等請求訴訟の提起について、原案に御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員挙手により、議案第71号は、原案のとおり可決されました。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  続きまして、日程第16報告事項(1)「北鎌倉隧道安全対策について」を議題といたします。原局より報告を願います。
 
○道路課長  日程第16報告事項(1)北鎌倉隧道安全対策について、報告いたします。
 資料1を御覧ください。
 北鎌倉隧道については、平成27年3月に公益財団法人神奈川県都市整備技術センターに依頼した点検調査において、「緊急に対策を講じる必要がある」「利用者に対して影響が及ぶ可能性が高い」との結果報告を受けたため、平成27年4月28日に道路法第46条に基づき通行を禁止しております。
 通行禁止後、平成27年5月に一般社団法人日本トンネル技術協会に委託した北鎌倉隧道安全性検証業務の検証結果を踏まえ、隧道の安全対策を開削工法で実施することに決定しました。その後、同年の市議会9月定例会で隧道の安全対策工事の補正予算が承認されたため、平成28年1月29日に工事請負契約を締結しました。
 準備工に着手し、各種手続を進める中、文化庁から北鎌倉隧道が所在する尾根の文化財的価値について検討を行うこととの指導を受けました。このため、平成28年7月8日に文化財専門委員会を開催し、その審議において、「尾根は文化財的価値を有する場所であり、国指定史跡の指定を図っていくべき」との結論が出され、「安全対策の工法については、文化財を守る立場からは、開削せず、保存を求める」などの御意見をいただきました。
 この審議結果を受け、市の方針は「現在の工法を見直し、できる限り尾根を残す形での安全対策工事について検討する」こととし、平成28年7月25日の議会全員協議会において、その旨を報告しました。
 この報告後、早期に地域の利便性を確保するため、平成28年11月に一般社団法人日本トンネル技術協会に概略設計を委託し、仮設隧道の整備と安全対策工法についての検討を行い、「ライナープレートによる仮設隧道案」及び「小型自動車通行案」「救急車通行案」「歩行者のみ通行案」の3案の概略設計を取りまとめました。仮設隧道の設置のためには、関係地権者の承諾が必要であったため、面談の調整を進めましたが、その設置について理解が得られませんでした。
 安全対策の3案については、平成29年9月に一般社団法人日本トンネル技術協会に基本設計業務を委託し、検討を開始しました。その後、北鎌倉隧道安全対策検討委員会を適宜開催しながら検討を重ね、北鎌倉隧道が所在する尾根の文化財的価値を保全し、道路の安全な通行を確保する案として「小型自動車が通行可能な案」「救急車が通行可能な案」「歩行者のみが通行可能な案」の基本設計をまとめました。
 これら安全対策の実施には関係地権者の理解を得る必要があり、そのためには関係地権者が一堂に会する場が必要であると判断し、関係地権者等意見交換会を開催することとしました。
 意見交換会は、平成30年8月29日、令和元年7月31日、令和3年9月3日の計3回、開催しましたが、市が考える小型自動車通行案に対して関係地権者全員からの理解は得られませんでした。
 関係地権者から理解を得るため、第3回開催以降も継続して個別に面談を行い、課題の解決に努めてまいりました。市の案に対する関係地権者の意見や立場を把握できたと考えたことから、令和7年1月14日に「第4回北鎌倉隧道関係地権者等意見交換会」を開催しました。
 資料5を御覧ください。土地所有者の状況です。
 図面上側がJR横須賀線北鎌倉駅で、右側が大船駅方面、左側が鎌倉駅方面です。赤い線が現在の北鎌倉隧道で、オレンジ色が公道部分です。関係地権者の所有地は、水色が東日本旅客鉄道株式会社、青色の部分の水色点線から図面左側が尾根の一部を所有する方、水色点線の右側が隧道の一部を所有する方、ピンク色が鎌倉側の私有地を所有する方のものとなります。
 第4回意見交換会には、これら関係地権者のうち、尾根の一部を所有する方、隧道の一部を所有する方、鎌倉側の私有地を所有する方、及び市長が出席しました。その他の関係地権者である東日本旅客鉄道株式会社と隧道内の占用者である横須賀市上下水道局は欠席しています。また、事務局として都市整備部と教育文化財部の職員が出席しました。
 続けて、第4回意見交換会の議事事項を報告します。
 議事事項は、「第1回から第3回北鎌倉隧道関係地権者等意見交換会での課題について」「第3回北鎌倉隧道関係地権者等意見交換会から第4回意見交換会までの経過について」「北鎌倉隧道安全対策に対する関係地権者等から寄せられた意見等について」の3つです。
 1つ目の議事事項「第1回から第3回北鎌倉隧道関係地権者等意見交換会での課題について」では、次のように説明しました。
 まず、平成30年8月29日に第1回意見交換会を開催し、尾根の一部を所有する方、隧道の一部を所有する方、鎌倉側の私有地を所有する方、横須賀市上下水道局、及び市長が出席し、皆様から課題など、御意見をいただきました。
 次に、令和元年7月31日に第2回意見交換会を開催し、尾根側の土地を所有する方、鎌倉側の私有地を所有する方、及び市長が出席し、第1回にいただいた課題に対する市の方針をお伝えするとともに、平成29年北鎌倉隧道安全対策検討業務において検討した「小型自動車通行案」「救急車通行案」「歩行者通行案」の3案について説明しました。
 その後、令和3年9月3日に第3回意見交換会を開催し、尾根側の土地を所有する方、鎌倉側の私有地を所有する方、及び市長が出席しました。ここで、市の考えは「小型自動車通行案」であることをお伝えしました。その理由として、北鎌倉隧道は車両の通行に対して規制をかけることができないため、安全対策工事後、隧道内では歩行者、自転車や自動二輪車が混在して通行することになります。歩行者の安全を確保するためには、可能な限り断面を大きくする必要がありますが、救急車通行案では隧道内に埋設されている水道管の維持管理への影響や、大船側の民有地における構造物の撤去などの影響が生じることから、通行禁止前までと同等の空間が確保できる「小型自動車通行案」としたものです。
 第1回意見交換会で寄せられた課題と対応方針について説明いたします。対応方針については、第2回意見交換会で、同会の出席者に報告しました。
 1つ目の課題として、「北鎌倉隧道については、地権者が多数いるため地権者単独での安全対策実施が困難であることから、安全対策工事が完了するまでの間、事故等の責任は市が行うと認識しているが、いかがか」との御意見をいただきました。
 市の対応方針は、「剥落等の事故が発生した場合、土地所有者が責任を持つこととなるため、市としても、いち早く安全対策工事を実施していきたいと考えています」とお伝えしました。
 2つ目の課題として、「文化庁が隧道尾根に文化財的価値があると言及したことに起因して開削工事がどうして止まったのか、プロセスが分かりにくい」との御意見をいただきました。
 市の対応方針は、「文化庁から直接見解を聞きたいという地権者の要望を受け、平成31年2月6日に意見交換の場を設け、その際、文化庁から当該尾根の文化財的価値や史跡指定について、各地権者に説明を行いました」とお伝えしました。
 3つ目の課題として、「横須賀線の開通、北鎌倉駅ホームの延伸により道路が消滅した。それに代わる道路の確保を地権者は望んでいる」との御意見をいただきました。
 市の対応方針は、「北鎌倉駅の下りホーム側の地区から県道横浜・鎌倉側に至る道路が横須賀線の開通、北鎌倉駅のホームの延伸により分断されたことは認識しています。県道側に至る道路の整備については、当該地域にお住まいの方々やJRの協力が不可欠であること、また、整備に当たっては、JR横須賀線をまたぐ必要があり多額の費用と時間を要することから、中・長期的な課題と考えています」とお伝えしました。
 4つ目の課題としては、「鎌倉側の私有地を所有する方が所有地の車両の通行を許可していないのであれば、市は別の方法を選択する必要がある。また、鎌倉側の私有地を所有する方の所有地を通る道路を避難路として指定しているのであれば、鎌倉側の私有地を所有する方から承諾を得て使用すべきである」との御意見をいただきました。
 市の対応方針は、「この意見交換会を通じて、鎌倉側の私有地を所有する方から承諾が得られるよう努めてまいります」とお伝えしました。
 5つ目の課題としては、「広域避難場所として小坂小学校が指定されている。隧道が通行止めになったため、何かあった場合の避難路の確保を道路行政として市はどう考えているのか」との御意見をいただきました。
 市の対応方針は、「小坂小学校は、広域避難場所ではなく避難所(ミニ防災拠点)に指定されています。本市の場合、津波災害時の避難ルートを示すことはありますが、広域避難場所や避難所に至る避難路等の指定は行っておらず、北鎌倉隧道については避難路に該当していません。大規模災害等の緊急時における、JRの踏切の横断通行については、引き続き関連課と共にJRに要望してまいります。北鎌倉隧道は避難路に該当しませんが、隧道の通行再開は道路管理者の責務と考えていますので、一日も早く実現できるよう、引き続き取り組んでまいります」とお伝えしました。
 なお、第3回意見交換会で、鎌倉側の私有地を所有する関係地権者から「隧道を車両の通行規制ができないか確認したい」との御要望をいただきました。
 以上が、議事事項1「第1回から第3回北鎌倉隧道関係地権者等意見交換会までの経過」にて説明した内容です。
 続きまして、2つ目の議事事項である「第3回北鎌倉隧道関係地権者等意見交換会から現在までの経過について」では、次のように説明しました。
 令和3年12月に、「隧道における車両の通行について」鎌倉側の私有地を所有する方と市で、大船警察に隧道を通行する車両を規制できるか相談し、規制がかけられないことを確認しています。
 令和4年1月から同年6月にかけては、「私有地における車両の通行について」、鎌倉側の私有地を所有する方と車両の通行について相談し、通行止め前の通行形態に限り、一定の御理解をいただいています。
 令和4年10月に、隧道の一部を所有する方から、「避難路としての考え方、緊急車両の通行、線路沿いの道路整備」について市に問合せがあったことから、同年12月に、「避難路としての考え方」については、隧道の安全対策の実施により通行する方が安全に利用できるようになり、隧道付近の私有地は従前と同様に歩行者や自転車が通行することに理解をいただいているため、安全対策が完了すれば避難路として利用できるものと考えている。また、避難路は市が指定するものではなく、地域の皆様で迂回路を含めて検討していただくこととしていること。
 「緊急車両の通行」については、救急車通行案は、民地の拡幅が必要なこと、隧道の崩落を防ぐために鋼材を横断方向に45センチメートルの間隔で設置する必要があり、水道管等の維持管理に支障を来すことから、高規格救急車が通行できるトンネルの設置は難しく、また、緊急時の対応としては、状況に応じた活動により、地域の皆様に心配をかけないようにしていること。
 「線路沿いの道路整備」については、道路を拡幅する計画はないが、建て替え時のセットバックの際に道路整備の協力を求めていく」ことを回答しています。
 令和5年6月から8月にかけて、鎌倉側の私有地について、鎌倉側の私有地を所有する方から、所有地を舗装することについて承諾を得ました。
 その後、令和5年11月に、隧道の一部を所有する方から「尾根の一部を所有する方の土地と自身が所有する土地を利用する、小型自動車通行案の代替案を考えている。これについて、検討してもらいたい。」との御意見をいただきました。これは、現在の隧道の尾根側を迂回して新たに隧道を設ける案となりますが、検討の結果、隧道と隣接する家屋への影響が大きく、影響を受ける家屋を所有する方からの協力も得られなかったため、困難であると判断したことを報告しております。この際、改めて「小型自動車通行案」で整備したい旨をお伝えしています。
 以上が、2つ目の議事事項である「第3回北鎌倉隧道関係地権者等意見交換会から第4回意見交換会開催までの経過」にて説明した内容です。
 最後に、3つ目の議事事項である「北鎌倉隧道安全対策に対する関係地権者等から寄せられた意見等について」では、次のように説明しました。
 尾根の一部を所有する方は、「市民の方々が早く通れるように、安全を一番に図っていただきたい」「工法については、市に一任する」とのお考えです。
 隧道の一部を所有する方は、「市の土地で安全対策を行うことには反対しない」「隧道を造ることには反対をしたことはない。救急車が通れる道路を要望する」「開削し救急車が通れる道路を改めて要望する」「文化財的価値より安全や命が大切なので、崩れるかもしれない隧道ではなく開削を求める」「長勝寺跡及び八雲神社の参道から県道に至る道があったが、北鎌倉駅ホーム延伸により消滅した。市は代替の道路を確保する責任がある」とのお考えです。
 東日本旅客鉄道株式会社は、「北鎌倉隧道安全対策の方針が決まればそれに従う。決まった方針の中で工事に関する協議等を行っていく」とのお考えです。
 鎌倉側の私有地を所有する方は、「自己所有地については、もともと地元の方たちが不便にならないよう、人と自転車を通してよいとしていたため、従来どおりで問題ない」「隧道については、自己所有地を人と自転車のみの通行としたいため、小さい案が希望である」「通行止め前の通行形態に限ってであれば、小型自動車通行案に対しても一定の理解をする。所有地の安全上、問題がない形となるよう、例えば舗装などについても理解する」とのお考えです。
 横須賀市上下水道局は、「平成29年北鎌倉隧道安全対策検討業務報告書における救急車通行案は、トンネル地中の基礎構造物である鉄骨のサイズが大きくなり本数が多くなることから、道路に埋設されている水道管の維持管理に支障がある」「今以上に大きい車両が通る場合の輪荷重や安全対策工事による構造物の荷重、漏水などに対する維持管理に留意されたい」とのお考えです。
 以上が、3つ目の議事事項である「北鎌倉隧道安全対策に対する関係地権者等から寄せられた意見等について」にて説明した内容です。
 本市の説明に対して、第4回意見交換会の出席者から寄せられた意見として、隧道の一部を所有する方から、「救急車通行案は、隧道付近の住民の御協力が必要となるが、改めて協力を求めるべきである」「横須賀市上下水道局の、救急車通行案はトンネル地中の基礎構造物である鉄骨のサイズが大きくなり本数が多くなることから、道路に埋設されている水道管の維持管理に支障があるとの考えに対して、救急車通行案でも管理する方法がないか横須賀市上下水道局に確認するべき」との要望が出ました。
 鎌倉側の私有地を所有する方から、「救急車通行案については、これまで市が方針案として示したものではないので考えたことはない」との御発言がありました。
 以上が、第4回関係地権者等意見交換会の議事概要となります。
 北鎌倉隧道安全対策に対する関係地権者等から寄せられた意見から、北鎌倉隧道の安全対策自体に反対している意見はありませんでした。
 北鎌倉隧道の尾根の文化財的価値の保全と通行の安全確保を両立するためには、尾根を残し、隧道としたまま通行を確保することとなりますが、各関係地権者の意見は、小型自動車通行案に賛成の意見や、救急車の通行を望む意見、開削により救急車の通行を望む意見、今までの通行形態を望む意見と、御意見が異なる状況です。
 今後は、要望があった関係地権者の意見を踏まえ、その要望が実現することができないか改めて確認作業を行った上で、第5回北鎌倉隧道関係地権者等意見交換会で、改めて方針を示し、早く通行再開ができるよう取り組んでいきます。
 以上で報告を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの報告に御質疑はございますでしょうか。
 
○くりはら委員  ちょっと私は怒りを静めるのにすごく時間がかかるかかりそうだなと思っておりますが、地元がゆえに、私、10年前の隧道閉鎖からずっとここを見ております。議員になる前から見ております。それで議員になる前から関わってもおります。
 地権者の中で1回もお会いしたことのないのはJRだけで、私はそれぞれの要望されていることというのは、何ら最初から変わっていないなというのも分かっているつもりです。
 結局、今まで私が議員である間に、北鎌倉隧道の話を、一般質問なり、また日常、どうなっているんですかというところを確認しながら来たつもりですが、あまり間に入って私自身が騒いでしまうと、どっちの味方なんだとか、そういうような見られ方をするというのもいけないなと。あくまでも中立でいなくてはいけないと、地元ではあるけれども、そういうつもりで今まで来ました。
 それで一般質問等でするときも非常に気を遣っていたつもりですが、今の進捗状況だけでも聞かせていただきたいというつもりで、ところどころ質問させていただいていたわけですけれども、そういったときに、経緯も知っていますから、ちゃんとそれぞれの地権者がこういうお考えだということをしっかりと表に出していくほうが、変な誤解がなくてよかったんじゃないんですかと、情報を出したほうがいいんじゃないんですかというところも申し上げてきたつもりではあります。
 そういうことをずっと言い続けて、やっと私も今までの経緯をここで出していただけたんだなと思ってはおりますが、ただ、今の御説明の内容も、言葉のすり替えが激しいなとか、あれ、事実と違うんじゃないかなとか、ちょっと私としては、大丈夫かなと思うところもありました。
 今回こうやって、それぞれの第1回、第2回、第3回、第4回の地権者の打合せの内容をこうやって述べていただいたんですが、これに関しては、それぞれの地権者に、今日の読み原稿なり、これは事実確認で、こういうふうに発表したいと思いますけどいかがですか、みたいなことはされたのかどうかについてお伺いします。
 
○道路課長  第4回関係地権者等意見交換会の場において、皆様の御意見、あと市が考える小型自動車通行案についてのお立場を確認させていただきました。このことについては、会議の中で議事録は公開していきます、定例会でも報告させていただきますと申し上げて、会を進めていたところでございます。
 読み原稿は確認していただいていないんですけれども、議事録については確認を個別にしていただいて、確定をさせていただいております。
 
○くりはら委員  ちょっと私が気になったところを一つまず申し上げます。この道路が小坂小学校に避難するために必要な道路であるという認識を、鎌倉市は持っていますか。
 
○道路課長  小坂小学校につきましては、広域避難場所ではなく避難路に指定されているもので、津波災害時の避難ルートを示すことはあるんですけれども、広域避難場所や避難所に至る避難路等の指定は市としては行っておらず、そのため、北鎌倉隧道については避難路に該当しないという認識です。
 
○くりはら委員  まさに私、この目の前のところに住んでおりますが、今、だから、言葉のすり替えが激しいですねと申し上げたのは、そういうことなんです。広域避難所か避難所でないかという意味で言ったら、広域避難所ではありませんというのは正しいと思いますが、「広域避難所だと認識している」と言った方に対して、「それは違いますよ。そういうことじゃないですよ」と言うのは構いませんけれども、広域避難所じゃないから、避難場所として指定していないから避難路は要らないと、そういう認識をされているということでよろしいですか。
 要するに、避難路として指定していないのは構いません、それは。ただ、鎌倉の市民、それも山ノ内の市民、それも中町北町内会の市民、この人たちが小坂小学校に逃げるのは、最悪、この道しかないということ。この御認識はありますか。
 
○道路課長  当該隧道が通行禁止になっているということで、おっしゃられるとおり、そこは通れませんので、小坂小学校に避難していただく際には、別のルートを行くということになるというのは承知しております。
 
○くりはら委員  では、その別のルートは、鎌倉市としてはどこだと認識されているんですか。お伺いします。
 
○道路課長  県道の横浜・鎌倉に行くルートになると認識しております。
 
○くりはら委員  県道横浜鎌倉線、鎌倉街道に出るのに、線路を渡らないといけないんです。その線路も2011年に踏切が閉まっていました。ずっと一晩中閉まっていました。渡れません。小坂小にどうやって行くんでしょうか。
 
○道路課長  そのほか、寺社の道を通ることにはなると思うんですけれども、当時、通行止め当時は、そういったルートも迂回路として案内させていただいた経過もありますので、そういったところを通っていただくことになると考えております。このため、早期の通行再開を目指したということになります。
 
○くりはら委員  民地ですよね。お寺が駄目とは言わないと思いますということなのかもしれませんが、公道としての考え方というのをしっかり持っていただきたいんです。公の道を鎌倉市がちゃんと整備してくださいという話をしております。鎌倉市に期待しちゃ駄目でしょうか。
 
○道路課長  先ほどから申し上げましたように、避難路には該当しないところではあるんですけれども、道路管理者の責務としては、一日も早く通行ができるよう取り組んでまいったところでございますが、ただいま報告させていただきましたように、ここの隧道自体は、公道として確定している部分は幅が狭くて、地権者の方の同意がどうしても、協力がどうしても必要になるというところで、これまで通行再開できない状況であるということになっております。
 
○くりはら委員  本当に道路管理者としての責務というところをしっかり認識していただきたいんです。
 それで、この道路幅員に関してなんですが、道路管理者として、道路幅員は何メートルあるべきと考えていらっしゃるかお伺いします。これは一般論です、まず。
 
○道路課長  幅員につきましては、個別の整備していく計画等はございませんので、都市計画道路とか、そういう話になりますと、道路構造令とかに従いますし、現状の道路、現道につきましても、可能な限り道路構造令などに合致するようなことは必要だとは思いますけれども、広げていくという計画がないので、現道のとおりで今のところは維持管理をしているという状況でございます。
 
○くりはら委員  一般論でお伺いしています。一般論で、道路幅員は何メートルあるべきでしょうか。
 
○道路課長  4メートルあれば、一般にいうセットバックとしていく道路とほぼ同じになりますので、そういった基準というか、そういった目安というものは持っております。
 
○くりはら委員  そうですよね。私も建築士として建物の設計をするときに、道路中心線から2メートル・2メートルセットバックという話が出てきます。これも建築基準法上の道路と考えると4メートルあるのが当然だと思います。
 そういったときに、建物じゃない場合、片側が線路だった場合はどうなのかというと、建築基準法上、線路と道路のその境目、要するに境界から、そこから各敷地に向かって今度4メートルセットバックしなくてはいけないんですよ。そういう一般論から考えても、やはり道路をきちんと4メートルで整備していくというのは、やっぱり市がやるべきことなんじゃないんですか。
 要するに、公道を管理する道路管理者の責務として、道路をきちんと通していく、公の道路を通していくということ、それも4メートルの幅員を最低でも整えていかなくてはいけない。それが都市計画道路等、太い道路にしていこうと言えば、6メートル、7メートル、8メートルと、そうやってやれるということになってくると思いますが、そういった、やっぱり一般論に照らして、ここの道路をどうしていったらいいのかというところをしっかり考えなくてはいけないのではないかと思います。
 要するに、お気持ちは分かりますよ。私も残せるものは残していきたいという側の人間です。それでありながらでも、やはり法律にのっとって、一般論にのっとって考えていかないとおかしくなっていくのではないかということを考えます。
 それと、横須賀水道のことを理由に、今、小型自動車通行案というお話が出てきたんですが、私が聞いている話では、横須賀水道がこの下に入っている、要するに大変大きな管が入っていると聞いていますけれども、その横須賀水道の管、この管の径について再確認です。私は知っていて伺っていますが、何メートルの管が入っていますか。
 
○道路課長  管の径については1メートルの管と認識しております。
 
○くりはら委員  以前話題に出たんです、その地権者と。今の森部長ではないですかね。私が知る限りにおいて、部長は3年目でいらっしゃると思うんですけれども、以前の部長のときだったか、その前だったか、横須賀水道について地権者が御心配されて、これに関してメンテナンスをする必要があるのであれば、ここを構造物で固めてはいけないのではないでしょうかというような御質問があったときに、鎌倉市のお答えをどういうふうにされたか、それは御存じでしょうか。
 
○道路課長  その経過自体があったかどうかの認識が、ちょっとないところです。
 
○くりはら委員  その当時、もう随分前の話ですが、構造物で固めたらメンテナンスできないのではないかということを、横須賀水道に確認をしてくださいというような流れがありまして、それに関してのお答えが、私の記憶が確かならば、1メートルの管も、大きな管ですので、メンテナンスは地上からしなくて大丈夫だと、そういうお答えを持っていかれたかと思います。
 それから考えますと、ちょっと今日、私も追加資料を請求させていただきましたけれども、支保工がいっぱい入ると、メンテナンスができなくなりますというようなお話が先ほどの御説明の中にありましたけれども、その話とちょっと食い違ってくると私は思います。一度ちょっとそこのところを確認していただきたいんですね。地上から触らなくてもメンテナンスできるということであれば、そしてちゃんとメンテナンスしていますから、その当時の話ですが、50年後も大丈夫だという話を私は伺っております。横須賀水道は手を入れなくても大丈夫と。ですので、そういったところの整理をちゃんとしていただきたいと思います。いかがですか。
 
○道路課長  維持管理につきましては、技術も進んでいますので、日常の維持管理については、そういった手法も考えられる可能性はございます。
 いろいろ防食とか、そういうのもありますので、長もちはするということは考えられますけれども、例えば漏水とか、そういったことなどについて、可能性はそこまでないのかもしれないんですけれども、そういった懸念の話も以前はしておりまして、非常の場合、そういった中で、こういう鋼材のピッチが狭いとスコップが入りにくくなるとか、そういった話というのは当時、スコップが出なくなるとか、維持しづらいという話は出ていたというところです。
 確認については、改めて、詳細にしていきたいと考えております。
 
○くりはら委員  要するに、上からメンテナンスができなくなるから小型自動車通行案しかできないんだというような説明は、私は、それは違うんじゃないですかという視点で今伺っております。どちらが正しいとか正しくないとか、これは横須賀水道とちゃんと話していただかないと駄目だなと。なぜそういうことが申し送りされていないのか、非常に不思議に思うところです。
 まあ分かりました。現状の報告ということでございましたが、私の気になるところは今申し上げましたので、きちんと確認の上、また御報告いただきたいと思います。お願いいたします。
 
○中里委員長  ほかに御質疑ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 では、本報告については了承と確認してよろしいでしょうか。
                 (「聞きおく」の声あり)
 多数了承と確認をいたしました。
 職員入退室のため、暫時休憩をいたします。
               (20時39分休憩   20時40分再開)
 
○中里委員長  再開いたします。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第16報告事項(2)「城廻市有地擁壁補強工事について」を議題といたします。
 原局より報告を願います。
 
○道路課長  日程第16報告事項(2)城廻市有地擁壁補強工事について、報告いたします。
 城廻市有地擁壁補強工事については、一般競争入札に付し、令和7年1月14日に落札者と工事請負契約について仮契約を締結しました。
 入札の状況及び契約内容などについては、後日開催される総務常任委員会で審議されるため、当委員会では工事の概要について説明いたします。
 資料1の案内図を御覧ください。
 施工場所は、鎌倉市城廻283番外で、関谷城廻公会堂に隣接する場所です。
 資料2の写真を御覧ください。
 当該擁壁は、北東向きの最大高さ約5.2メートルの擁壁で、擁壁の上部には関谷城廻公会堂が、擁壁の下部には市道211−007号線が存在します。写真上段がコンリート製の間知ブロック積擁壁で、写真下段がコンリート製のL型擁壁となります。間知ブロック積擁壁の区間が約118.6メートル、L型擁壁の区間が約28.7メートル、合計約147.3メートルが工事範囲となります。
 令和元年度に間知ブロック積擁壁に亀裂があることを確認したため、詳細な調査を行った結果、隣接するL型擁壁も含めて対策工事が必要なことが分かったことから、令和9年度に予定している関谷城廻公会堂の建て替えに向け、擁壁の対策工事を行うものです。
 資料3の工事平面図を御覧ください。桃色の部分が間知ブロック積擁壁、水色の部分がL型擁壁になります。黄色の部分はのり面となっており、上部には関谷城廻公会堂があります。
 資料4の擁壁標準断面図を御覧ください。擁壁の背面の地盤は、過去に地山の上に盛土を行って造成されたものであり、地山の上の盛土が地震等の影響で地滑りする懸念があることから、地滑り対策として、のり面の地表から棒状の補強材を挿入し、盛土と地山を貫いて設置することで一体化を図ります。
 補強材は直径29ミリメートルの鉄筋を使用し、擁壁の上部の斜面に、間知ブロック積擁壁部では最長で17.5メートル、L型擁壁部では最長で14.5メートルの長さで、942本挿入します。
 このほか、間知ブロック積擁壁は築造されてから50年程度経過しているほか、変状が確認できたことから、表面に厚さ30センチメートルのコンクリート板を築造して土留め構造物としての機能回復を図ります。
 工事期間は、契約締結から令和9年(2027年)3月15日までの約25か月間としております。
 以上で、報告を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの報告に御質疑はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 総務常任委員会への送付意見はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 送付意見はなしと確認をいたしました。
 では本報告に対しまして、了承かどうかの確認をさせていただきます。了承でよろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認をいたしました。
 では所管外職員入退室のため、暫時休憩いたします。
               (20時45分休憩   20時46分再開)
 
○中里委員長  再開いたします。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第16報告事項(3)「鎌倉市立第一中学校通学路法面整備工事について」を議題といたします。
 原局より報告をお願いします。
 
○道路課長  日程第16報告事項(3)鎌倉市立第一中学校通学路法面整備工事について、報告いたします。
 鎌倉市立第一中学校通学路法面整備工事につきましては、令和6年6月24日に鎌倉土建株式会社と工事請負契約を締結し、同年9月30日に工事に着手いたしました。
 現在の工事の状況につきましては、現道に仮設防護柵を設置し、のり面の樹木伐採、既設落石防護網の撤去作業を行っています。
 資料1を御覧ください。
 上段は、工事着手前の状況で、第一中学校方向を向いた写真となります。まず歩行者の安全確保のため、仮設防護柵を設置しました。赤色の実線が防護柵の設置箇所です。下段は、仮設防護柵を設置した状況写真で、歩行者の通行の安全確保を図りました。
 資料2を御覧ください。
 のり面表面の除草作業状況です。
 資料3を御覧ください。
 除草作業終了後、のり面の状況を確認した結果、写真のとおり、当初想定していた以上の土砂堆積や、のり面が風化し浮石が発生していました。吹付枠工に着手する際には、のり面表面の土砂や浮石を除去する必要があります。
 このため、吹付枠工施工範囲全体にのり面清掃作業が必要となり、契約内容を変更する必要が生じました。
 なお、現場作業につきましては、施工可能な工種から順次進めており、令和8年6月19日までとしている工事期間に変更はありません。
 以上で報告を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの報告に御質疑はございますでしょうか。
 
○高野委員  この資料1を見ても分かりますように、今、仮設の防護柵を設置されていますけれども、非常に狭い通路となっておりますけれども、ある程度状況は把握しているつもりではあるんですが、通学路でありますので、第一中学校の生徒をはじめとする、そういう登下校対策などを、改めてちょっと今どういうふうにされているかをお聞かせ願いたいと思います。
 
○鈴木(康)教育文化財部次長  第一中学校の生徒の登下校に関してなんですけれども、工事の時間が8時半からおおむね17時までということで、この時間帯以外の時間、ですから登校時についてはここを通るんですけれども、例えば遅刻とかで遅くなった生徒とかは、工事時間帯はここは通らないようにということで、学校でも指導しているということになりますので、あと下校時も工事時間帯ということになれば、光明寺の土地を利用させていただいて迂回をするということになります。
 この工事の時間が終わってから部活動を終えて帰る生徒については、ここの通路を通るということで、学校には確認をしております。
 
○森委員  今回予算が追加になるということですけど、これは草を刈って初めて、このネットの中にこんな石があるとか、木があるとか、これが分かったんですか。これは最初の見積り時点でちゃんと見ておけば、そういう漏れとかはなかったんじゃないですかね、いかがでしょうか。
 
○道路課長  ある程度は想定して、その分も計上していたんですけれども、その部分がやっぱり草刈りとか、あらかたきれいにしてみないと分からないところもございまして、そのため数量を少し増やしたというような形になります。
 
○森委員  その想定というか、実際見積もる段階で、現地に入って草を分けて見るとか、そういうことをしていないんですか。
 
○道路課長  設計積算の時点で現地調査が入ったりしているんですけれども、かなり広い作業面積というか、対象面積がありますので、そういった中で、当初、5ミリ程度の薄さというのを全体にならして計上したんですけれども、それが全体をならすと、もう少し多めという形になったものですので。いろいろ事前にボーリング調査とかをして、層状、風化岩の厚みとか、部所部所で測ったりはしているんですけれども、どうしてもやっぱり誤差というものが出てしまったところです。
 
○中里委員長  ほかに御質疑ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 総務常任委員会への送付意見の有無を確認をいたします。意見はなしでよろしいですか。
                  (「なし」の声あり)
 なしを確認をいたしました。
 本報告に関しまして、了承かどうかの確認をいたします。了承でよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認いたしました。
 では職員入退室のため、暫時休憩いたします。
               (20時50分休憩   20時51分再開)
 
○中里委員長  再開いたします。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第16報告事項(4)「地域農業経営基盤強化促進計画の策定について」を議題といたします。
 原局より報告を願います。
 
○太田農水課担当課長  日程第16報告事項(4)地域農業経営基盤強化促進計画の策定について、報告します。
 地域農業経営基盤強化促進計画(以下「地域計画」といいます。)とは、市街化調整区域内の農地を対象とし、各地域の目指すべき将来の農地利用の在り方について、地域関係者が一体となって話し合い、定めていく計画です。
 この地域計画には、各地域の10年後の将来の姿として、農地ごとの将来の耕作者を明示した、目標地図を添付する必要があります。
 まず、地域計画の策定背景について、説明します。
 全国的に高齢化や人口減少による農業者の不足や耕作放棄地の拡大が懸念される中、農地が利用されやすくなるよう、農地の集約化等に向けた取組を加速化させることが喫緊の課題となっています。そこで、国は、令和5年(2023年)4月1日付で農業経営基盤強化促進法(以下「基盤法」といいます。)を改正し、令和7年(2025年)3月末までに地域計画を策定することを義務化しています。
 本市の地域計画については、一団の農地を形成している関谷・城廻地域と手広・笛田地域の2つの地域でそれぞれ計画策定を検討しておりますが、令和6年度については、本市唯一の農業振興地域である関谷・城廻地域において、策定を進めているところです。
 次に、地域計画の策定手順について説明いたします。基盤法では、地域関係者の協議をもって地域計画を策定することが定められており、その協議には、農業上の利用の意向を反映させた現況を示す地図等を活用することとされています。
 資料1を御覧ください。
 関谷・城廻地域の農地の地権者及び耕作者161名を対象に、令和5年(2023年)10月30日付で農地利用の意向に係るアンケートを実施した結果で、120名から回答があり、回答率は74%となっています。
 資料1の2ページを御覧ください。
 現在の農業経営の状況についての設問です。上段が人数比率、下段が面積比率での回答結果となります。
 次に、資料1の3ページを御覧ください。
 今後の経営の意向についての設問です。上段が人数比率、下段が面積比率での回答結果となります。
 次に、資料1の4ページを御覧ください。
 農地バンクについての設問です。上段が取組について、下段が利用についての回答結果となります。
 次に、資料1の5ページを御覧ください。
 上段が地域内での農地の交換についての設問に対する回答結果となります。下段が農業経営の課題についての設問に対する回答結果となります。
 次に、資料2を御覧ください。
 資料2の1ページの地図は、当該アンケートにて回答をいただいた、将来の農業経営の意向を農地ごとに反映させた現況地図となります。
 資料2の2ページの地図は、アンケート結果を基に農地の集積・集約化をシミュレーションした地図になります。
 こちらの地図を活用して、令和6年(2024年)1月31日に、地域関係者との協議を行いました。協議では、農地の貸し借りや交換を通して、農地の集約化を図りながら、農地ごとの将来の耕作者を誰にするかについて話し合う必要があり、地域関係者として、主に農業経営規模の拡大を希望した農業者のほか、農業委員会、農業協同組合、農地中間管理機構といった関係機関と協議を行いました。
 次に、資料3を御覧ください。
 資料3は地域計画の案になります。協議の結果について、資料3の1ページ中段、(2)地域農業の現状と課題として計画案にまとめるとともに、資料3の7ページの目標地図の素案に反映させました。
 なお、協議に参加できなかった農地の地権者に対しては、個別で聞き取りを行っています。
 また、令和6年(2024年)11月には、地域農業者を対象とした説明会を開催し、計画案と目標地図の素案について、広く意見を求め、その結果を反映したものを最終的な地域計画案として取りまとめたものが資料3になります。
 現在は、法の規定に基づく関係機関(農業協同組合、農地中間管理機構、農業委員会)への計画案に係る意見聴取を経て、公告・縦覧を行っているところです。今現在、関係者からの意見書は提出されていません。公告・縦覧期間が終わり次第、施行となります。
 次に、手広・笛田地域の計画策定の進捗状況について説明します。
 資料4を御覧ください。
 手広・笛田地域の農地の地権者及び耕作者40名を対象に、令和6年(2024年)2月15日付で農地利用の意向に係るアンケートを実施した結果をまとめたものです。23名から回答があり、回答率は57%となりました。
 さらに、回答率を上げるため、令和6年(2024年)5月28日付で未回答者17名を対象に、再度アンケートを送付し、5名から回答があり、最終的な回答率は70%となっています。
 手広・笛田地域では、協議を実施するに当たり、まずは農業者の地域計画策定に係る同意を取り付けることが重要と考え、令和6年(2024年)5月8日及び14日に第1回説明会を、令和6年(2024年)11月13日に第2回説明会を行いました。説明会では、地域農業者を対象に、地域計画の概要や策定に向けたメリット、デメリットについて説明を行いました。説明会実施の理由としては、地域計画策定を進めている関谷・城廻地域との地域性の違いにあります。関谷・城廻地域については、もともと本市の唯一の農業振興地域として、農地の保全を第一に促進していくべき地域となりますので、市としても、地域計画の策定は必然と考えています。一方、この手広・笛田地域においては、本市の中では、ある程度まとまった農業地域ではあるものの、市街化区域と隣接した地域であり、関谷・城廻と比べると小規模な農業地域であるため、地域計画策定によるデメリットもある中で、地域計画を策定するか否かという点について、地域の農業者の意向を第一に考えて地域計画策定に係る方針を決定すべきであると考えています。
 第1回説明会には、対象者の農地地権者及び耕作者40名のうち14名が出席し、出席率は35%となりました。また、説明会にて集計した地域計画策定の賛否に係るアンケートでは、地域計画策定に賛成すると回答した出席者は、14名のうち2名で、賛成率は40名の対象者の比率で5%となりました。第2回説明会には、同対象者40名のうち15名が出席し、出席率は37%となりましたが、第1回説明会との重複参加者も多く、実質の参加率は大きく伸びていないのが現状です。また、説明会にて集計した地域計画策定の賛否に係るアンケートでは、地域計画策定に賛成すると回答した出席者は、15名のうち1名で、賛成率は40名の対象者の比率で2%となりました。
 以上のことから、手広・笛田地域での地域計画策定については、地域農業者の理解や同意を十分に得られていないと判断し、地域計画策定を見合わせることとしました。アンケート結果については、資料記載のとおりとなっています。
 なお、法定期限内に地域計画を策定できなかった地域は今後、国の補助事業等を受けられなくなる可能性があります。したがって、手広・笛田地域で補助事業等の活用を希望する農業者に不利益が生じないよう、補助事業等の活用を希望する農業者は関谷・城廻地域の目標地図に担い手として位置づけることとします。
 最後に、この地域計画ですが、基盤法の規定に基づき、5年ごとに地域計画を見直すこととされています。したがって、令和6年度末の地域計画策定後も、引き続き、地権者・耕作者の意向調査や協議をもって、地域計画の更新をしていきます。
 以上で報告を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの報告に御質疑はございますでしょうか。
 
○松中委員  関谷の場所は農用地だっけ。あるいは農業振興地。このアンケートを取っている多くは農用地。農用地と言ったっけ。そうすると、どのぐらいの広さ。広さは120ヘクタールではなくて……。
 
○太田農水課担当課長  農業振興地域でありまして、農用地区域は46.9ヘクタールです。
 
○松中委員  そうすると、その数字は変えられないんだよね。もう決めていると。
 
○太田農水課担当課長  はい。基本的には変えられないです。
 
○松中委員  そうすると、そちらの農用地での従事者というのは、確実に農業に従事していると。農業振興地は、これは嫌になったら農地法を解除して、マンションでも住宅でも建てることが可能なんだよね。
 
○太田農水課担当課長  例えば農用地で、もう農業できないよと、後継ぎもいないよといった場合は、農用地を外すのではなくて、誰かとの貸し借りにつなげるというような形になります。
 
○松中委員  いや、農業振興地。振興地は手をつけることができるじゃないですか。要するに、農業に従事しない形で、普通のように売買していくということは可能じゃないですか。ただ、農用地のところをいじると、そこを埋め合わせなきゃいけないから、農用地をつくらなきゃいけないでしょう。
 
○太田農水課担当課長  基本的には調整区域と思っていただいたほうがいいと思います、関谷・城廻地域の。農業振興地域を定めているのは、県で定めていますので……。
 
○松中委員  何を聞きたいかというとね、農業をやめちゃって、そこで住宅に使っちゃうとか、そういうことをしているのは農業振興地だけど、農用地はちょっと何か、例えば福祉施設に使うとか、そういうことは非常に厳しいと思うんだよね。
 それで何を言いたいかと、もう一つ。その笛田には農用地はあるの。
 
○太田農水課担当課長  笛田・手広地域には農用地はありません。
 
○松中委員  農業振興地は。
 
○太田農水課担当課長  ありません。
 
○松中委員  地目は農地というところはあるわけだよね。
 
○太田農水課担当課長  はい、ございます。
 
○松中委員  そうすると、農地で市街化区域のところには、瓦礫とか何か資材とかいろんなものを置いていると。そこは農地の上に置いているのかね。
 だから、つまりどういうことかというと、それは農業従事者が農地として持っているところにそれを置かせているのかね。
 
○太田農水課担当課長  基本的には資材置場等をやる場合は、転用の許可とかが必要になってきます。
 
○松中委員  ただ、全体がそこのところが農地のところで、市街化区域だということの場合、例えばね、深沢の通りがあって、徳洲会の体育館の前に資材置場があるよね。あそこは農地だったんじゃないのかと思うんだけど、市街化調整区域だね、あそこは。
 
○太田農水課担当課長  その場所が市街化か市街化調整かは、すみません、分かりませんが……。
 
○松中委員  いや、市街化調整だと思う。
 
○太田農水課担当課長  市街化調整ならば、転用するならば許可が必要です。市街化区域だったら、届出で素材置場等にはできます。
 
○松中委員  この従事者の面積というのを、結局笛田、あの辺は従事している、いちご園とか何か作っているけれども、農家なんだけど、あまり農業に従事していない。だけれども、手前のところ見ると、旧といったらおかしいけど、島村さんのところの手前のところなんか、本当は田んぼだったんだけど、資材を置いたり、瓦礫を置いたり。これはだから徹底しなきゃいけないよ、そうすると。農地を外せばいいんだけど、外すと固定資産税とかいろんなものに影響があるんだけれども。あるいは、農業従事しますと言うと、その次男坊は家を建てることができるとか、そういうことがいろいろ優遇されていると言っちゃおかしいんだけど。だけど、まちづくりから言ったら、ちょっと農業従事者がそこのところ、農業してもらいたいよと思うんだけど、そういうものを転用しているというか、あれしていると。これはなかなか農家の皆さんの年齢なんかを調べて、これを見てみると、ちょっと疑問を持つようなところがあるねということは言っておきます。
 
○中里委員長  ほかに御質疑ございますか。なしでよろしいでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 本報告については了承と確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認いたしました。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  続きまして、日程第16報告事項(5)「損害賠償等請求事件について」を議題といたします。原局より報告願います。
 
○太田農水課担当課長  日程第16報告事項(5)損害賠償等請求事件について、御報告します。
 本件は、令和6年1月26日付で横浜地方裁判所に提訴されたもので、原告は市外在住の個人です。訴状の趣旨は、農業委員会が原告に対し、国税庁公売物件であった鎌倉市内の農地の入札参加に必要な書類である買受適格証明書の交付を行うなど、一連の手続の際に、一部の農業委員と農業委員会事務局職員が、原告に対し侮辱、偽計等を行ったとして、精神的苦痛に対する慰謝料と、偽計がなければ得られるはずであった利益の損害賠償として、合計141万円の支払いを求めるとともに、訴訟費用を被告鎌倉市の負担とすることを求めていたものです。
 令和6年11月29日に、横浜地方裁判所において、「原告の請求を棄却する。訴訟費用は原告らの負担とする」との判決が言い渡されました。その後、横浜地方裁判所に問い合わせたところ、控訴期限である令和6年12月18日までに控訴されなかったことを確認しました。
 これをもって本件は終了し、横浜地方裁判所で言い渡された判決が確定しました。
 以上で報告を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの報告に御質疑がございますでしょうか。
 
○松中委員  これはパワハラなの、これ。何なの、これ。
 
○太田農水課担当課長  一部の農業委員と農業委員会事務局の職員が、原告に対して偽計を行ったとか、侮辱をしたというようなことで訴えられた……。
 
○松中委員  じゃあ、パワハラということだな。まあ、細かいことはいいや。
 
○中里委員長  ほかに御質疑ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 なしを確認いたしました。では、質疑を打ち切ります。
 本報告については了承と確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認をいたしました。
 では、職員入退室のため暫時休憩いたします。
               (21時12分休憩   21時13分再開)
 
○中里委員長  再開いたします。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第17「議案第89号令和7年度鎌倉市一般会計予算のうち都市整備部及び農業委員会所管部分」を議題といたします。原局より説明願います。
 
○?橋(謙)都市整備部次長  日程第17議案第89号令和7年度鎌倉市一般会計予算のうち都市整備部所管部分について説明いたします。
 議案集(その2)、5ページから6ページを御参照ください。
 「令和7年度鎌倉市一般会計予算に関する説明書」は112ページから113ページを、「令和7年度鎌倉市一般会計予算事項別明細書の内容説明」は241ページを御覧ください。
 第30款農林水産業費、第5項農業水産業費、第10目農業水産業総務費は8300万7000円で、職員給与費は、都市整備部農水課の職員のほか、農業委員会事務局の職員の人件費を、242ページ、会計年度任用職員給与費は、都市整備部農水課の会計年度任用職員の人件費を、それぞれ計上しました。
 第15目農業水産業振興費は5億376万2000円で、243ページ、農業振興運営事業は、新規就農者育成総合対策補助金や、担い手確保・経営強化支援事業補助金などを、244ページ、市民農園事業は、市民農園草刈り等業務委託料などを、245ページ、水産業振興運営事業は、磯焼け対策実証業務委託料などを、246ページ、漁港施設管理事業は、腰越漁港街路灯修繕料や、腰越海岸海浜整地業務委託料などを、247ページ、鎌倉地域漁業支援施設整備事業は、鎌倉地域漁業支援施設防波堤工事請負費などに要する経費を、それぞれ計上しました。
 予算説明書は124ページから125ページを御参照ください。
 第45款土木費、第5項土木管理費、第5目土木総務費は16億1352万3000円で、そのうち、都市整備部所管分について、内容説明は269ページ、放射性物質測定事業は、放射性物質測定装置修繕料などを、270ページ、道水路調査事業は、土地境界測量等委託料などを、271ページ、道路台帳整備事業は、境界標復元委託料や、道路台帳補正等委託料などを、272ページから273ページにかけて、道路施設管理事業は、大船駅エスカレーター修繕料や、大船駅管理施設警備監視業務委託料などを、274ページ、街路照明灯事業は、市内街路照明灯電気料などを、275ページ、職員給与費は、都市整備部のうち都市整備総務課、道水路管理課、道水路調査課、作業センターの職員の人件費を、276ページ、会計年度任用職員給与費は、都市整備部のうち道水路管理課、道水路調査課、作業センターの会計年度任用職員の人件費を、278ページ、土木管理運営事務は、鎌倉市社会基盤施設マネジメント計画改訂支援業務委託料などを、279ページ、作業センター事業は、道路・河川清掃等業務委託料や、草刈り及び樹木維持管理等業務委託料などに要する経費を、それぞれ計上しました。
 予算説明書は126ページから131ページを御参照ください。
 第10項道路橋りょう費、第5目道路橋りょう総務費は2億776万1000円で、そのうち、都市整備部所管分について、内容説明は284ページ、道路橋りょう管理運営事業は、土木総合情報管理システム機器賃借料などを、285ページ、職員給与費は、都市整備部道路課の職員の人件費を、それぞれ計上しました。
 第8目交通安全施設費は1億5701万4000円で、そのうち、都市整備部所管分について、内容説明は289ページで、交通安全施設維持事業は、道路ライン等設置業務委託料などを、290ページ、交通安全施設整備事業は、歩道段差等解消などの交通安全対策施設工事請負費に要する経費を、それぞれ計上しました。
 第10目道路維持費は5億4385万9000円で、内容説明は291ページ、道路維持補修事業は、大船駅東口ペデストリアンデッキ修繕工事請負費や、道路維持修繕等工事請負費などに要する経費を計上しました。
 第15目道路新設改良費は1億9542万6000円で、内容説明は292ページ、道路新設改良事業は、道路新設改良工事請負費に要する経費を計上しました。
 第20目橋りょう維持費は1億7063万円で、内容説明は293ページ、橋りょう維持補修事業は、橋りょう維持修繕等工事請負費などに要する経費を計上しました。
 予算説明書は130ページから133ページを御参照ください。
 第15項河川費、第5目河川総務費は3422万3000円で、内容説明は294ページ、河川管理運営事業は、浸水対策排水施設用地土地賃借料などを、295ページ、職員給与費は、都市整備部下水道河川課の職員の人件費を、296ページ、会計年度任用職員給与費は、都市整備部下水道河川課の会計年度任用職員の人件費を、それぞれ計上しました。
 第10目河川維持費は3億2120万9000円で、内容説明は297ページ、河川維持補修事業は、準用河川等しゅんせつ業務委託料や河川維持修繕工事請負費などを、298ページ、雨水施設維持管理事業は、たまなわ交流センター外壁等大規模修繕料や雨水調整池しゅんせつ業務委託料などに要する経費を、それぞれ計上しました。
 予算説明書は132ページから135ページを御参照ください。
 第20項都市計画費、第5目都市計画総務費は15億8927万3000円で、そのうち、都市整備部所管分について、318ページ、国県道対策運営事務は、関東国道協会の負担金などを、319ページ、道路整備計画等運営事務は、神奈川県都市計画街路事業促進協議会負担金などを、321ページ、職員給与費は、都市整備部道路課の職員の人件費を、322ページ、会計年度任用職員給与費は、都市整備部道路課の会計年度任用職員の人件費を、それぞれ計上しました。
 第15目公共下水道費は32億9029万6000円で、内容説明は323ページ、下水道事業会計繰出金は、下水道事業会計への繰出金を計上しました。
 予算説明書は136ページから137ページを御参照ください。
 第25項住宅費、第5目住宅管理費は30億9217万円で、内容説明は328ページ、市営住宅管理運営事業は、市営住宅指定管理料や借上市営住宅賃借料などを、329ページ、住宅政策推進事業は、居住支援業務委託料などを、330ページ、空き家等対策推進事業は、空家調査業務委託料などを、331ページ、市営住宅集約化事業は、PFI事業業務委託料や、市営深沢第6住宅解体工事請負費などを、332ページ、職員給与費は、都市整備部都市整備総務課の職員の人件費を、333ページ、会計年度任用職員給与費は、都市整備部都市整備総務課の会計年度任用職員の人件費を、それぞれ計上しました。
 以上で、都市整備部所管部分の説明を終わります。
 引き続き、農業委員会所管部分について、農業委員会事務局長から説明いたします。
 
○太田農業委員会事務局長  続きまして、農業委員会所管部分について説明いたします。
 予算説明書は112ページ、内容説明は240ページ、第30款農林水産業費、第5項農業水産業費、第5目農業委員会費は783万4000円で、農業委員会事務に係る経費は、農業委員会委員の報酬など、農業委員会の開催・運営に係る経費を計上いたしました。
 以上で説明を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの説明に御質疑はございますか。
 
○高野委員  この時間なので簡潔に、ちょっとだけ気になる点だけ。あとは予算等審査特別委員会に委ねますが、272ページの道路施設管理事業のところで、道路等包括的管理委託の導入調査業務委託とありますが、これは何をしようとしているものなんでしょうか。
 
○道水路管理課長  この道路等包括的管理委託導入調査業務委託の内容についてなんですけれども、道路等の施設につきましては、全国的に老朽化への対応が課題となっております。それは当然本市においても同じ状況でございます。
 道路等の老朽化等に起因する苦情、それから要望、そういったものが増加する中、適切な維持管理を行うために、官民連携で民間企業のノウハウ等を入れて、道路施設の効率的な維持管理を実現するために、道路の維持管理について包括的に民間に委託することを、どういうやり方で鎌倉市に導入するかということを検討していこうとするものでございます。
 
○高野委員  今、空洞化のことが問題になっています。それとは多分、別なんでしょうけれども、そうすると、この上に予算は少ないながらも、道路損傷等通報システムと、これは市民から直してくださいというものだけれども、そうではなくて、民間の何らかの力も借りて道路状態をチェックするということですか。あまり長々やりたくないんですが、例えば民間のある会社が、AIだか何だか分からないけど、見て回ってそういう点検をするということですか。車か何か走らせたりして。ちょっとイメージだけ教えてくれる、もう少し。
 
○道水路管理課長  今、高野委員から御質問ございましたけれども、こちらの包括的民間委託につきましては、全国で数市導入している事例があるんですけれども、道路の損傷具合のパトロールですとか、あとコールセンターの設置、それから、例えば道路にひび割れができているとか、そういったものに対する修繕、そういったことを含めて、民間に委託をしていこうと。そのやり方を、鎌倉市としてどういう形が最適かということを令和7年度、8年度の2か年をかけて検討していくと。そのための業務委託という形になります。
 
○高野委員  なるほど、聞いてよかったです。いや、それは重要なことですよね、すごくね。鎌倉市の今の道路事情を考えますと。それはもうちょっとその調査をやって、どんなものがふさわしいかというのが、ある程度出てくるということだということだから、それをちょっと見させてもらいたいと。
 その下の、この緊急現場対応って、これは何でしょう。どういうことを念頭に置いて予算化しているんでしょうか。
 
○道水路管理課長  現在、平日だけではなくて、土曜日、日曜日、倒木ですとか、落石ですとか、道路陥没ですとか、そういったものが起こったということで通報が入る場合があります。それに備えて、道水路管理課、道水路調査課、道路課の職員が、休日の当番を定めて自宅待機というか、連絡があったときに出勤をして対応するというようなことをやっておりますけれども、これについて市内の事業者、そこに委託をして、土日休日の対応をやっていただこうということで、委託料を要求させていただいたと、そういう状況でございます。
 
○高野委員  そうすると、職員のそういう対応しなきゃいけない休日の体制はしなくて済むという、実際、受皿はこのぐらいの金額で可能だということで予算化したということですか。民間の事業者が。連絡調整もしてくれるの。
 
○道水路管理課長  現在考えておりますのが、職員が、通報がありますと、現場へ行って、例えば倒木等があれば事業者に発注したりだとか、まず通行確保するために、木ですとか石ですとかそういったものをどけて、それでカラーコーンの設置をしたりだとか、そういうことをやっているんですけれども、そういった部分を事業者に委託して対応してもらうということで考えております。
 
○中里委員長  ほかに御質疑ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 では、予算等審査特別委員会への送付意見はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 送付意見はなしと確認をいたしました。
 では、この項を終了いたします。
 職員入退室のため、暫時休憩いたします。
               (21時30分休憩   21時34分再開)
 
○中里委員長  再開いたします。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第18「陳情第64号鎌倉漁業支援施設整備計画の見直しを求める陳情書」、日程第19「陳情第66号鎌倉漁業支援施設整備計画の見直しを求める陳情」、日程第20「陳情第67号坂ノ下漁業支援施設計画の抜本的な見直しを求める陳情」を一括議題といたします。
 原局より一括して説明を願います。
 
○太田農水課担当課長  日程第18陳情第64号鎌倉漁業支援施設整備計画の見直しを求める陳情書及び日程第19陳情第66号鎌倉漁業支援施設整備計画の見直しを求める陳情について、陳情の趣旨が主に環境への影響についてであるため、一括にて説明いたします。
 その後、日程第20陳情第67号坂ノ下漁業支援施設計画の抜本的な見直しを求める陳情について、陳情の趣旨が主に住民説明や市の認識、考え方についてであるため、陳情第64号及び陳情第66号の説明の後に別途説明させていただきます。
 陳情についての説明の流れは、陳情第64号の趣旨及び理由、陳情第66号の趣旨及び理由、陳情第64号及び陳情第66号に対する市の考え方、陳情第67号の趣旨及び理由、陳情第67号に対する市の考え方の順とさせていただきます。
 陳情第64号の要旨は、坂ノ下に造られる漁業支援施設について、本市から市民への説明が不足していること、また、海浜での工事を行うことで海への生態系に与える悪影響を危惧しており、本計画の見直しを求めるものです。
 次に、陳情の理由を説明します。
 陳情者は、今回の計画のように自然の中に人工物を造るということは、現在の海の生態系に大きく影響を与えるものと考えており、令和3年に坂ノ下で行われた「漁業支援施設整備に係る説明会」の質疑応答にて、今回の計画が大きく生態系に影響を与えるものではないという回答をした本市に対して、どのような調査を実施し、どのような結果を得て、海洋生態系に影響を与えないと判断したのか、その根拠を提示すべきと主張しています。
 また、漁業支援施設の整備を進めることで、予測していない変化が起こることを懸念しており、壊れてしまった自然環境は簡単には修復できないため、いま一度、生物への影響、海岸への影響、海洋環境への影響を調査し、本計画の見直しを求めるというものです。
 次に、陳情第66号の要旨は、坂ノ下海岸に計画している漁業支援施設周辺での工事による自然環境の変化等の影響を懸念しています。また、鎌倉湾は鎌倉市や地元事業者にとって重要な観光資源であり、現在は様々な利用形態で通年にぎわっていることからも、総事業費約54億円の税金を投入する公共事業である以上、漁業者以外の海浜利用者にも配慮した事業計画とするよう見直しを求めるというものです。
 次に、陳情の理由を説明します。
 坂ノ下地区を含む鎌倉湾は、マリンスポーツ愛好家が多く活動しているエリアであり、漁業支援施設の新設工事は、潮流の変化とそれに伴う砂浜の侵食や波、風への影響を懸念しており、現行の計画では、なぎさの埋立てにより波を遮断してしまうおそれがある。
 漁業支援施設の整備により、マリンスポーツに適したエリアが減少することで、多くのマリンスポーツ愛好家が訪れる海浜での混雑を引き起こし、海上での衝突事故につながる深刻な問題となる。
 また、海水浴場開設期間中の水難事故のリスクが高まることや和賀江嶋への影響も懸念しており、海岸の自然環境や海の文化を維持し、海浜を利用する全ての方々の共存共栄を考え、SDGsを推奨する現代に即した計画となるよう見直しを求めるものです。
 続いて、陳情第64号及び第66号に対する市の考え方を説明します。
 最初に、漁業支援施設整備について本市から市民への説明が不足しているという点についてです。
 鎌倉市では、水産業の多面的な機能や海での様々な取組及び漁業支援施設の位置や規模等を広く市民の皆様へ伝えるため、令和3年2月に「ミヅキカマクラプロジェクト」をスタートしました。そして、「ミヅキカマクラプロジェクト」について、市や様々な団体での取組について、同年2月及び3月に鎌倉商工会議所及び坂ノ下の海岸へ通じる既設の斜路上にて鎌倉市民を対象とした説明会を開催し、周知に努めました。
 あわせて、「ミヅキカマクラプロジェクト」について、「広報かまくら」や市公式noteへ掲載しました。そして近隣の自治・町内会、マリンスポーツ関係団体、近隣マンションへ計画の内容の個別説明を行ってきました。
 これらの説明会の中で、漁業支援施設整備に伴う自然環境への影響についても質問を受けており、随時説明を行っています。
 これらの経緯を経て、市民の皆様への周知に努めつつ、漁業支援施設の整備を進めています。
 次に、漁業支援施設整備による周辺の自然環境への影響について説明します。
 市では、過去、平成21年度及び平成27年度に環境調査の専門知識を有する業者に委託して、環境調査を実施しました。
 平成21年度の調査では、稲村ケ崎付近から漁業支援施設整備予定地付近にかけて、海生生物及び海藻草類の潜水目視調査、水中写真撮影、水中ビデオ撮影による海底面の状況及び海生生物の生息状況を記録しました。
 そして、平成27年度の調査では、漁業支援施設整備予定地から稲瀬川河口付近にかけて、陸上における植物、動物、昆虫類の生息状況を記録するとともに、潜水目視調査、水中写真撮影、水中ビデオ撮影、稚魚の採集による海底面の状況及び海生生物の生息状況を記録しました。
 いずれの調査においても、環境省及び神奈川県のレッドリストに示す希少種は確認されず、また海底に生息している生物もほぼおらず、そして海藻草類についても、漁業支援施設の整備地付近の海底が砂質であるため見られないという結果でした。
 さらに、平成30年度から令和2年度にかけて、環境省にて全国の海岸及び沿岸を対象に実施した藻場調査においても、平成21年度及び平成27年度の調査結果と同様に、漁業支援施設の整備地付近において、藻場は確認されていません。
 これらの調査結果を踏まえ、漁業支援施設の整備地付近において、環境省及び神奈川県のレッドリストに示す希少種は確認されていないこと、海底が砂質であるため藻場も見られないこと、そして海底に生息している生物もほとんどいないことから、施設整備による生物への影響は軽微であると市では判断しています。
 次に、漁業支援施設整備に伴う、砂浜への影響について説明します。
 市では、地形変化予測及び波浪変化予測を令和元年度に、漁業支援施設整備協議資料作成等業務にて海洋の専門知識を有する業者に委託して実施しており、海底地形を再現の上、由比ヶ浜沖の波の流れを基に海底の砂の移動について予測を行った結果、現況の場合は、50年後に砂浜が20メートル程度後退すると予測しています。対して、防波堤の改良及び漁業支援施設の整備により、砂浜の後退幅が2メートル程度、軽減されることが確認できています。そのため、漁業支援施設整備によって砂浜がさらに後退するということはないと考えています。さらに、砂浜の後退を抑制するため、神奈川県が策定している相模湾沿岸海岸侵食対策計画に基づき、堆砂傾向にある滑川河口付近の砂を坂ノ下へ運搬するサンドリサイクルを神奈川県にて引き続き実施していくと聞いています。
 漁業支援施設整備による海上での風の影響については、海岸線付近に高さ5メートル以内の漁具倉庫を建てたとしても、漁業支援施設の背後に標高50メートル以上の山や丘があるため、風の影響を与えにくいこと、そして気象庁の観測所での過年度のデータより、漁業支援施設整備予定地付近では南から南南西寄りの沖側からの風が吹く頻度が高いため、周辺の建物からの風を受けにくいことから、漁業支援施設整備による海上での風の影響はほぼないと考えています。
 最後に、和賀江嶋への影響について、先ほど説明した波浪変化予測の結果、由比ヶ浜海岸西部の坂ノ下寄りから由比ヶ浜海岸中央部へ、そして由比ヶ浜海岸東部の和賀江嶋から由比ヶ浜海岸中央部への2つの波の流れが強いことが確認できています。そのため、坂ノ下にて漁業支援施設を整備したとしても、和賀江嶋周辺の流れが変化することはないと考えています。
 また、陳情にあるとおり、漁業支援施設整備の事業費は約54億円と見込んでいますが、漁業支援施設を整備することで、従来は波打ち際が荒れて出漁できなかった日にも出漁できるようになることで、漁獲量や水産物流通量の増加にもつながります。また、流通量増加によって市民の地産地消を推進でき、その結果、輸送コストやエネルギー消費量を削減できることで温暖化対策に資することに加え、国内外から鎌倉を訪れる観光客や市民の皆さんが鎌倉の水産物を食べる機会を増やせると考えています。そして、現在砂浜にあります漁具倉庫や漁具を、新たに整備する漁業支援施設への集約を進めることで、海岸線の景観もよくなり、マリンスポーツ関係者を含む海浜利用者の活動エリアが広がります。
 さらに、砂浜からの漁船の出入りがなくなることで、漁船と海浜利用者が接触する危険もなくなるなど、現行計画には漁業関係者以外の海浜利用者へのメリットもあることから、公共事業の趣旨である「市民の生活を豊かにする」ことに即しておりますので、引き続き現行計画のまま、漁業支援施設整備を進めてまいります。
 続いて、日程第20陳情第67号坂ノ下漁業支援施設計画の抜本的な見直しを求める陳情について、説明いたします。
 本陳情の要旨は、坂ノ下の漁業支援施設計画では、地球温暖化による将来的な海面上昇による海岸変形モデルが示されていない。鎌倉市は、激変する海浜環境の実態を踏まえて漁業支援施設計画を策定しておらず、事業完了後に必ず、海岸と周辺海域に重大な影響が予測されることから、本計画の抜本的な見直しを求めているものです。
 次に、陳情の理由を説明します。
 理由は4つ上げられております。
 まず1つ目に、市は海浜問題への認識が不十分で、本計画を実施した場合、環境悪化の影響は深刻かつ将来的に重大な結果を招くことを上げています。
 具体的には、平成28年度に稲村ケ崎で発生したノッチの崩落に伴い実施した下水放流により、藻場が壊滅し、今も回復していないこと、そして海面上昇に伴う波浪の強大化により、稲村ケ崎から西側での砂浜の急速な消失や国道への波の被害を招いているとのことです。
 なお、陳情者は、こうした問題点を踏まえ、坂ノ下に漁業支援施設を整備するにはモニタリング調査の必要性や海面上昇の将来予測が欠けていると主張しています。
 2つ目に、本計画策定の根拠が不明で、鎌倉市は説明責任を果たしておらず、また地域住民や海浜利用者とのコンセンサスが得られていないことを上げています。
 具体的には、漁業支援施設の整備予定地案について、第3次鎌倉漁港対策協議会で市長に答申された案とは異なる場所に整備することとなった経緯が不明であること、そして、市がこれまで実施した説明会だけでは説明責任を果たしているとは言えないことを上げています。
 なお、陳情者はこれらのことから、整備計画の情報公開とパブリックコメントの実施を求めています。
 3つ目に、周辺海域と海浜の変化と、将来的な漁業者数、漁獲量の減少が心配であること、また多様性に富むマリンスポーツユーザーによる海域利用を無視できないことを上げています。
 具体的には、将来的に漁業を継続できるのか、40人の漁業者が何日間利用するか分からない施設に54億円を投入するのか、そして、漁業者よりも大多数のマリンスポーツユーザーを排除するのかと問題視しています。
 なお、陳情者はこれらのことから、現在から将来の海浜利用を慎重に考慮すべきと主張しています。
 最後に4つ目に、自然環境に多大な負荷を与え、深刻な海岸変形を招くだろう本計画は、国際社会が目指すSDGs目標14「海の豊かさを守ろう」に反することを上げています。
 具体的には、漁業支援施設整備は一部のステークホルダーを対象にした公共事業であり、公平性が欠如していること、そして施設整備により海洋環境を破壊する可能性があることなどを上げています。
 続いて、陳情に対する市の考え方を説明します。
 まず、1つ目について、磯焼けは相模湾沿岸域に限らず、全国的に起きている現象であり、その原因は海水温の上昇による海洋環境の変化など、様々な要因が上げられるため、稲村ヶ崎海岸における下水放流と藻場の消失の因果関係は確認できないと認識しています。
 藻場の消失については、市全域の課題と考えており、現在、市では磯焼け対策事業を進めており、引き続き対策を進めていきます。
 また、海浜の侵食については、漁業支援施設は既存の突堤の背後にある、波の穏やかなエリアに建設することから、潮流や砂への影響は軽微であり、海浜の形状を変えるといったことは起きないことが調査の結果、分かっています。
 侵食対策や国道への越波対策については、神奈川県が策定している相模湾沿岸海岸侵食対策計画及び相模灘沿岸海岸保全基本計画に基づいて、引き続き海岸管理者である神奈川県と連携して対応してまいります。
 2つ目について、平成20年度から22年度に実施した第3次鎌倉漁港対策協議会から市長に対して、漁業支援施設の整備位置案が答申されました。
 市では、答申の内容を基に漁業支援施設の基本構想を検討する上で、幅広く市民からも意見を聴き、意見を漁業支援施設整備に反映することが必要と判断し、平成23年度から24年度にかけて「鎌倉地域の漁業と漁港にかかるワークショップ」を行いました。
 しかし、第1回及び第2回のワークショップにおいて、「ワークショップの前提条件が漁港建設ありきであり、ゼロベースから考えるべきではないか」など、ワークショップの運営自体を疑問視する声が上がりました。そのため、ワークショップの目的を、漁業支援施設整備についての合意形成に向けた議論、市民意見の集約、そしてワークショップとしての意見を取りまとめることとし、鎌倉地域の漁業と漁港について、全13回にわたって市民、関係団体、市にて議論を行いました。そして、成果として、「市の水産業の将来ビジョンを考える必要がある」「台風被害など鎌倉の漁業者が抱えている喫緊の課題について、行政が早急に具体的な対策を実施する必要がある」「鎌倉の漁業、漁港建設の在り方について、市民が自ら話合いを企画し、あるいは課題を多角的に捉える研究会を開催し、結果を行政に提起していくべきである」の3点をワークショップからのメッセージとして報告書に取りまとめられました。
 その後、ワークショップの意見も踏まえ、平成25年度から平成29年度にかけて、学識経験者、漁業関係者及び関係機関で構成される鎌倉市水産業振興協議会で、漁業支援施設の整備を含む、市の水産業の将来ビジョンについて審議していただきました。また、並行して、鎌倉漁港対策協議会及びワークショップでの議論を参考に、漁業者、市、海洋の専門知識を有する委託業者にて、環境への影響が少ない、必要最小限の規模での漁業支援施設整備を検討した結果、既存施設を活用でき、また、景観面についても公園の前面に整備することで背後の建物への影響を最小限にできるということから、現在の位置を候補地としました。
 平成30年度から2か年にわたり、公募により選出した市民委員を含む鎌倉市水産業振興計画推進委員会を全9回開催し、市の水産業の将来ビジョンについて議論を重ね、鎌倉市水産業振興計画(以下「計画」と言います。)を策定しました。計画では、鎌倉地域の漁業を安定的に継続していくためには、就労環境の整備は不可欠とし、漁業支援施設の必要性及び建設候補地について明記しています。
 なお、計画策定に当たっては、広く市民の方々へ意見を伺うため、坂ノ下地域における漁業支援施設の図案を含む計画の素案について、令和元年12月から1か月間、市民等へ意見公募(パブリックコメント)を行い、市ホームページに掲載するとともに、閲覧場所を市役所、農水課、各図書館に設けました。また、併せて意見公募を実施していることを「広報かまくら」12月1日号に掲載するとともに、計画素案についての説明会を市役所にて実施し、市民への計画素案の周知に努めました。
 意見公募にていただいた計画素案への意見は、海の利用におけるマリンスポーツとの調整の必要性、現在砂浜にある漁具倉庫等の建物の取扱い、鎌倉市での水産業振興に向けた取組の提案など16件あり、漁業支援施設整備に対する明確な反対意見が示されたという認識はありません。
 令和2年4月に計画を策定した後、令和3年2月に漁業支援施設の位置や規模等について方針を決定し、併せて同年2月に水産業の多面的な機能や海での様々な取組を広く市民の皆様へ伝えるため、「ミヅキカマクラプロジェクト」をスタートしました。そして、「ミヅキカマクラプロジェクト」について同年2月の「広報かまくら」へ掲載するとともに、同年2月及び3月に鎌倉商工会議所及び坂ノ下の海岸へ通じる斜路上にて説明会を開催し、市民の皆様へ周知しました。
 その後も市公式noteへ関連記事を掲載するとともに、令和4年11月、令和5年10月及び令和7年1月の「広報かまくら」へ漁業支援施設整備についての記事を掲載し、また、事業の進捗について、近隣の自治・町内会へ計8回、マリンスポーツ関係団体へ計18回、近隣マンションへ計5回、計画内容を説明してきました。
 3つ目について、漁業支援施設は、将来の漁業が安定的に継続して行えるよう、就労環境を改善するということを目的の一つとして整備するものです。そのため、施設規模については、漁業者が利用する上で最低限必要な機能を備えた規模で設計しており、合理的な施設と考えます。そのほか、就業に対するPRや藻場及び漁獲量の回復に向けた取組を併せて検討していきます。
 また、陳情者は、施設整備によってマリンスポーツユーザーが排除されると主張していますが、現在の砂浜にある小屋や漁船が施設に集約されることで、出船の際の交錯や、波打ち際での接触などがなくなり、海浜の安全性が向上し、利用できるエリアも増える見込みであるため、施設整備はマリンスポーツユーザーにも十分にメリットがあると考えています。
 4つ目について、漁業支援施設の整備予定地付近を調査した結果、予定地付近は藻場が造成されていないこと、海底に生息している生物がほとんどいないこと、現在あります突堤の背後にある、波の穏やかなエリアに建設することから、海洋環境への影響は最小限であることから、陳情者の主張するような海洋環境を破壊するといった状況にはならないと考えています。
 最後に、市としては、これまで説明会の開催をはじめ、様々なメディアを通じて漁業支援施設についての情報を発信してきました。特に説明会については、近隣自治会やマリンスポーツ連盟、サーフショップの方々、自治会に加入していないマンションなどに対し個別に開催しており、マリンスポーツショップなどから個別に問合せがあった際も、直接伺って説明を行うなどの対応に努め、説明をしてきました。
 直近では、鎌倉マリンスポーツ連盟から説明会の開催要望があり、令和7年2月10日に別添完成イメージ図をもって事業説明を行いました。
 資料の1ページを御覧ください。
 資料左側の防波堤は、現在135メートルある突堤の長さはそのままに、沈下している六脚ブロックを補修するとともに、より波を抑えられる構造に改良します。
 また、景観に配慮し、資料左上の画像のような擬岩模様のブロックを並べる設計とします。
 漁業支援施設整備により、船揚げ場の近辺では最大約70メートル護岸が前進することとなりますが、現在あります突堤の背後にある、波が穏やかなエリアにて施設を建設するため、多少の砂の堆積はあるものの、潮流及び地形の大きな変化はないと波浪変化予測及び地形変化予測で確認しています。
 次に、資料の2ページを御覧ください。
 砂浜側からの視点の図になります。この図の右側の斜路は現在も使用されているもので、構造は変わらず、斜路から地続きになる形で施設を整備していきます。漁具倉庫の前面に建設する護岸の高さについては、手前側を約3.9メートル、奥寄りの船揚げ場側を約4.4メートルとしています。また、図の左側にある消波ブロックは、左上の図のように、景観に配慮し、規則正しい積み方とし、また人が隙間に吸い込まれない形状を採用します。
 なお、2月10日に実施した説明会では、このイメージ図を用いて説明したところ、整備規模、事業実施時期及び事業費について再検討してほしいなどの意見がありました。
 今後も漁業支援施設の整備について御理解をいただけるよう、引き続き節目節目に関係者の皆様へ丁寧に説明を行ってまいります。
 以上で説明を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの一括しての説明に対しまして、質疑はございますでしょうか。
 
○松中委員  あのね、港というか漁港を造ることには反対ではないんですけど、この道路が、神奈川県でやって、漁業組合も入っているはずなんですけれども、相模湾津波対策協議会かな、そういうところでは6メーターだと。6メーターの道路のかさ上げが先じゃないかと、漁港より。漁港も造ってもいいよ。だけど、道路が6メーターなんですよ。何で、そういう周辺の整備をしないのかね。これを造っちゃいけないとは思わないけどね。
 私ね、正直言うけど、このマリンスポーツがはやり出したとき、全国に有名にさせたときの番組を、NHKでやってくれたんですよ。私の同級生がね。その関係でマリンスポーツ連盟というのがつくり上げられたんですよ。私のところに話があったんだけど、私はもういいよと、みんなのためにやったからというんで、中村県議会議員が会長になって出来上がるんですよ。だから、私は手を引いているんですよ。それで、何で彼らのためにやってあげたかというと、坂ノ下とそれから材木座、漁港の関係と、それから海水浴場の関係でね、サーフィンの夏の出入りのトラブルがすごかったんですよ。それをね、私の関係する有力な人に頼んで、それで私、警察が多いですから、警察を動かして、そのコースをつくってあげたんですよ。だから、そのときマリンスポーツというのがどんどんはやっていくんですよ。特に七里ヶ浜から出たウインドサーフィンなんか、これはもう。ところがね、サーフィンは、長島、市議会議員から逗子の市長に行った、この一派が物すごい力でね。七里ヶ浜のところに、七里ガ浜の処理場の温水を流すということを言ったら、私ちょうど議長やっていたんですよ。もう全世界からばーって、メールが届いたんですよ。何万って。それでね、この勢力の恐ろしさを知ったんですよ、正直言って。だから、これはよく話したほうがいいと思いますよ。
 だけど、私は、道路もやらなかったら、国道であるかもしれないけど、藤沢土木の所管だから、私は前から言っているんですけど、道路のほうも整備しなかったら、これ正直言って、津波が来たらすっ飛んじゃいますよ。これね、腰越の漁港も、談合事件だ何だと言ってね、大手のあれと。そうしたら、ごたごたして、それでやっとできたんですよ、あそこだって。そのときに、あそこの防波堤は津波対策どうなっているんだと言ったら、全然駄目だと言っていた。だけどね、神奈川県の有力な会社と、全国の有力な会社が造ったんだけど、その大手がね、会計検査院が入って一時ひっくり返っちゃったんだよ。漁港が。だからね、こういうところをやるのは慎重にやらないと、騒がれたら大変だからね。この陳情出て、部長、どういうふうに思う。感想として、私の。本当、大変なんだよ。
 
○森(明)都市整備部長  まず、松中委員おっしゃるとおりに、この134号が計画では6メーターの高さが必要ですが、現状は4メーターほどになっております。今でも2メーター高いんですが、県もそれは承知しておりまして、現在、今の新しい気候変動ですか、加えて考えた中での計算をまた見直しているというので、そこは少し待ちたいと思います。
 また併せてこのマリンの関係の方たちとは、やはり話をもう少し聞きながら、うまくウィン・ウィンにいければいいかなと考えております。
 
○松中委員  これを言うのはね、周りの住んでいる人もね、やっぱりこれだけの金をかけて、これだけの漁港を造るんだというメリットをね、これは説得しなきゃいけないですよ。私のところにもいろいろ来ているんですよ、何であんなことするんだと。もっとやることがあるじゃねえかと。だけど、漁業関係者は早くから何とかしたいと、それでああいう掘っ建て小屋みたいな形じゃ、鎌倉じゃ見栄え悪いから、景観が。だから、造ったほうがいいと思うんですよ。それで、そんなに金がかかるのか分からないけど、それをどかして、きれいな。今あそこだって、鎌倉、ちょっとあれ紹介すると、非常に恥ずかしいところがあるんだけれども。正直言って、その辺の景観的な整備もあるしね。それから、津波対策の、これ本当に考えておかないと、結局こういうことが危ないって分かったらそれが先行しちゃって、肝腎のところが引っかかったら、その金があったならやってくれよと言いたいんだよ。はっきり言って。だってテトラポットだとか、もうあれだって何本もつけているんですよ、あれ。高潮対策で。津波じゃなくたって、高潮で七里ヶ浜だとか坂ノ下の角は、下水のあれが壊れていってさ、大騒ぎしたよ。
 その点、私の意見、何か手を挙げているから、何か、感想があるの。はい、どうぞ。
 
○太田農水課担当課長  先ほどお話のあった現状海抜4メーターで2メーター足りない、多分護岸の高さのことだと思っています。そこ、護岸の高さについては、今、当然先ほどからお話のある、津波というか高潮もありますので、漁港施設整備だけでは点的な整備になると考えています。横一連、護岸、県所有の護岸と市所有の護岸がありますので、そこは県の動向を見ながら、一緒に足並みをそろえて、かさ上げが必要な場合はやっていこうということで、藤沢土木事務所とも調整しております。
 
○松中委員  私はね、県の技監、それから県土整備部長、これはね湘南高校の同期。それから技監は御成のときの。サラカンだから、もっと一番偉いんだ、技術屋。とにかくやろうとするとね、あそこ、もううるさいんですよ、申し訳ないけどね。いろんな話が出るよと。それで前のお世話になった市の、漁業のあれも、農水省のね、たまたま幹部だったんだ。だから何とかしてあげたいという努力はしたんだけど、うるさいと言っちゃおかしいけど、いろんな議論があるということだけは、心得ておいてください。
 
○くりはら委員  漁業支援施設なんですけれども、この漁業支援施設を造るに当たっての最大の目的って何ですかというところをお伺いします。
 
○太田農水課担当課長  最大の目的、当然漁業者の就労環境の改善もありますが、海で起きている、言わば水産業が持つ多面的な機能、学ぶとか、集うとか、取るとか、そういうところの面に漁業者さん、いろいろ関わっていただいております。当然、地産地消もあります。そういう漁業者たちがいなくなると、現状、実施できている、学ぶとか、集うとか、取るとかができなくなってくる。環境面とか、水福連携、もろもろ絡んでくると思っておりますので、その中で、漁業者の就業の基盤となる漁業支援施設は必要と考えております。
 
○くりはら委員  じゃあ、その目的に向かってしっかりと造っていただくというところを考えたときに、この漁業支援施設は、ちょっと今の計画でいうと、何年ぐらいこの施設が保てると考えていらっしゃるか。要するに陳情の中にもありましたけれども、気候変動の影響等で、海面上昇なんていうのもあり得る。そうすると、長い目で見たときに、何年ぐらい使えると考えていらっしゃいますか。
 
○太田農水課担当課長  基本的にはコンクリート構造物で造りますので、耐用年数の50年程度を考えております。
 
○くりはら委員  じゃあ50年後に、またもしかしたら、その道路とのつなぎとか、そういうところも考えなくてはいけないということになるのかなと。要するに、考えるのなら、やっぱり松中委員もおっしゃっていたところ、50年、今度動かせない形になりますので、その辺のところも併せて考えられるといいかなというのは思います。
 それから、マリンスポーツのユーザーの方々の視点というので、今回出ている陳情もありますけれども、今、何か署名活動をされているようなことを私は聞きまして、見ましたら、昨日の夜の時点で800名ほどの署名が集まっているような、そんな感じでしたけれども、それは鎌倉市としても把握されていますでしょうか。
 
○太田農水課担当課長  市として把握はしております。委員お話のとおり、今日時点ぐらいで700から800ぐらいの方が署名活動に参加されているという認識はあります。
 ただ、800人がちょっとどなたか分からないので、全て鎌倉市民なのか、どういうマリンスポーツ、地方から来られている方なのか。若干その辺が不明なところはあると思っております。
 
○くりはら委員  それで、今日、陳述にいらしていないので、直接お話を聞けるとよかったなとは思っているんですけれども、今後、鎌倉市として、そういうマリンスポーツユーザーの方々に対して、例えば説明会を開いてくださいと言われれば対応しようと思っていらっしゃるかどうかについてお伺いします。
 
○太田農水課担当課長  今もマリンスポーツ連盟、要は1件1件個人的に回っていると結構件数もありますので、ある程度まとまった団体ということで、自治会、マリンスポーツ連盟を通して、お話があれば、必要に応じて出向くことは全然やぶさかではないと考えております。
 
○くりはら委員  あと、私は、鎌倉市の市民に対して地産地消という意味で、やはり、鎌倉の海でどのぐらいの漁獲量があってというものとか、あとはそのトレンドですね。先ほどちょっと聞いてびっくりしたのは、平成21年、平成27年、目視とかで水中の撮影もなさって、それでそんなに生物がいないというような言われ方をなさったかと思うんですけれども、逆にいないなんて恐ろしいなと思うんです。それは漁獲量にも関わってくるのかもしれませんし、要するに、プランクトンがいる、いないとか、そこに生物がいる、いないで、それをまた捕食していくという関係性があって、それで漁業が成り立つんだと思うので、港を造っても、漁獲するものがなかったらどうなのよという話もありますし。たまたまその地域にいないということなのか、それとも、その鎌倉の湾、ずっと沖に出ればいますということなのか、その辺りはどういうふうに捉えていらっしゃいますか。
 
○太田農水課担当課長  お話が幾つかあったと思っています。
 漁獲量の話、鎌倉だけで約79トンぐらい、年間漁獲量はあります。
 生物がいないというお話については、施設整備を予定している予定地付近ではいないと。鎌倉湾、相模湾全体でいないというわけではございません。主にメインは何だ、特産はという話がありますので、メインとしてはシラスとかワカメになろうかなと思っております。
 
○くりはら委員  鎌倉市民の口に入るものとして、愛着を持って、地産地消も進めていただきたいなと思う中で、今、取れている79トン余りのものというのは、観光客の皆さんがお買い求めになるものとか、あとは市民がお買い求めになるものとかというようなことで、その辺りの出荷先というのか、その辺りのところというのも、鎌倉市としては把握されているものでしょうか。
 
○太田農水課担当課長  基本的には仲卸業者とか、市場に持っていっているのもあります。それ以外にも、漁師が個人的に、飲食店とつながっているようなところもありますので、直接納品というようなところ、先ほどから言われている地産地消についても、お魚が取れないという点についても、鎌倉市としてお魚の漁獲量が上がるように磯焼け対策とかを実施していきたいと考えております。
 
○くりはら委員  あと、藻場がないというようなお話もありましたけれども、これ、藻場がないというと、やっぱりお魚もすみにくいというようなことが起こってしまうんですけれども、例えば、もっとアクティブに藻場をつくっていくというような活動をされている方とか、そういった方が鎌倉にいらっしゃるのかどうか。沖縄とかでサンゴがもう死んじゃってなんていうような、そういうお話があるところなどは、そういう活動をされている方もありますけれども、鎌倉ではそういった方々というのがいらっしゃるかどうか、お伺いします。
 
○太田農水課担当課長  鎌倉では、水産業と福祉の連携ということで、水福連携をやっています。砂浜に打ち上がった海藻を障害のある方が海藻を集め、それを洗って、干して、砕いて、豚の飼料にしている。要は海藻ポークといわれるものの餌になっています。また、海藻を拾った中で母藻、要は胞子をまだ持っている海藻につきましては、漁師さんにお願いをして海の中へ戻すというところをやっている方もいらっしゃいます。
 
○くりはら委員  いろんな方々がステークホルダーになるんだなというところで、こういった水福の福の部分を担ってくださっている方、それから環境保護団体みたいなところとか、そういったところにもしっかり御説明していただく機会をつくっていただきたいなと思うのと、あとは、やっぱりこういう漁業支援施設を造りますというと、それだけのためにこのお金を使うのかという批判が出てくるというのも、しようがないと言えばしようがないんですが。それを分かっていただくためには、やはり説得材料というのか、これがどのように、今度逆に54億円かけたことによって得られる効果というところも、しっかり御説明の内容をつくっていただいて、見せていくということが重要じゃないかなと。私たち議員に対して頂いている図面も、実は漁業支援施設というものがこういうものだというもの、図面とパースというのは頂いていますけれども、例えば、水中の環境についてこういう状況だというものも、目に見えるものがもしあるのであれば、ある意味の説得材料にもなるのかなと。こういった調査の結果、問題ないんじゃないかというようなことは伺いましたけれども、それをしっかり目で見える形にしていく。例えばホームページにありますよとかいうことであれば、それを見ていただくとか、そういうこともできるかと思うんですけれど、今後、何かそういったことを考えられないでしょうか。
 
○太田農水課担当課長  今、委員からお話がありましたホームページ、過去にミヅキカマクラプロジェクトの参考資料としてはホームページに載せていますけど、結構、階層がすごい奥深いところにありますので、今後もう少し浅い階層のところに置きまして、実際、調査、どんなことをやったのかというような内容とか、その調査結果、分かりやすく市民の方たちに見えるような形で発信していきたい。あわせて、若干ホームページとは変わりますけど、フランクな形になると思いますが、市の公式noteですね。そちらも活用しながら、漁師さん、こんなことをやっていますよとか、いろんな情報、水産業の持つ多面的な機能について発信していって、皆様の御理解をいただけるように、事業を進めてまいりたいと考えております。
 
○大石委員  時間も時間なんで、簡単に。
 陳情第67号の一番最後のところですけれども、港を造っても魚が戻らないのでは困ると、港があっても仕方がないというふうな言葉を言っているのが、この計画のステークホルダーでもある漁業者だということを書かれていますよね。これって、本当ですかね。そういう声を聞いていますか。
 
○太田農水課担当課長  お魚が取れないから漁業をやめたという直接の原因というような声は直接聞いていません。
 
○大石委員  港だけあっても仕方がないと。こういうことを漁業者が言っているのか、それと、本格的に投入されるこの54億円というね、さっき事業費が約54億円だと言っていたけれども、その予算に見合う効果が見込まれないという、主となる、利用する漁業者が言っているということが書かれているんだけれども、これは本当ですかね。だから、それが本当だとすれば、54億円の予算入れて、漁港整備をやる必要ないじゃないですか。もっと別な方法をやればいいじゃないですか。というのが、ちょっと私、一つね、確認したいなと。主に利用する漁業者の声が本当にこれだとすれば、ましてやこの42人いらっしゃる漁業者の、もう大半の方がこんなことを言っているんだったらね、これやる必要ないよなという感じがするんですよ。違うということを願っていますけどね。
 あともう1点、これは説明会のときにも言ったんだけれども、各議員に手紙が送られてきている、ラ・ヴァンス鎌倉長谷管理組合、これ48戸全ての方が、全員が反対だという内容になっているわけじゃないですか。これって本当ですかね。それ、この手紙の存在は知っていますか。
 
○太田農水課担当課長  今、お話が幾つかあったかと思っています。
 まず、漁業者が「施設を造ってもしようがない」というような発言は、私の耳には入ってきていませんし、逆に施設を早く整備してほしいという声はあります。
 近隣のマンションの件ですが、何をもって全世帯と向こうが言っているのか、きちんと分かりませんが、当然四十何世帯ある中で、説明会に来られている方が約15とか16ぐらい。その方たちの言い分、言い分というか、話の中では、マンションは全部反対なんだというようなお話は出ています。
 
○大石委員  出ているんですか。
 
○太田農水課担当課長  はい。出席されていない方もひっくるめて反対だというお話はありますけど、どこまでそれが真意なのか、ちょっと若干そこは分からないところはあります。
 
○大石委員  ぜひね、これ今後でもいいから、ちょっと確認してくださいよ。管理組合の名前で出ていて、48戸全てが反対だってなっているんだから、そういう情報があるのであれば、例えば総会を開いてね、全員で反対ですというような話にまとまったのか。何か管理組合で出してくるというんだから、何らかの経過があるはずじゃないですか。ここをしっかりと押さえてくださいよ。それをお願いしておきます。いいですかね。
 
○太田農水課担当課長  相手があることなので、明確な回答がいただけるかどうか分かりませんが、こちらから管理会社を通じて、お願い、確認はしていきたいと考えております。
 
○高野委員  ちょっと短く。
 陳情第67号になりますけれども、第3次鎌倉漁港対策協議会では、漁港の規模と場所について、第2案が最適だということで、これは、当時は漁港の建設ということですかね。その後の経過は先ほど詳しくお話ありましたけれども、今造ろうとしているのは、よく口には出すんだけど、漁港じゃないんですよね、そもそもね。漁港でないものなんですよ。漁港ですらないものなんですよ。最小限のものなんです。さっきお話あったように。
 ですから、聞きたいのは、第2案がね、そのとき採用したのに、何でどれでもないものを今やっているんだというような御不信の、これ、意見が書かれておりますけれども、その第2案と比べて、規模と場所について、今の案というのは、それよりも大きいものなのか、小さいものなのか。私は後者だと思っているんだけど、そこだけは明確にしてください。
 
○太田農水課担当課長  第3次漁港対策協議会で表された第2案よりも、現行の今の案のほうが小さい、必要最小限の規模の船揚げ場と漁具倉庫というところで、必要最小限のものとしております。
 
○高野委員  場所はいかがですか。
 
○太田農水課担当課長  場所につきましては、第2案で出されたところから、ワークショップを経て、既設のものが活用できる、また、かつ砂浜を分断しないような位置というところで、場所は坂ノ下のところに決めたというような経過はございます。
 
○高野委員  あともう1点だけ、聞きますけれども、やはりマリンスポーツをされている方からすれば、どんなものができたとしてもね、それが多分ないほうがいいという前提だと思うんです。確かにそれは、自然の中に何か人工物を造るということは、それは影響がゼロかと言えば、絶対そういうことはあり得ないわけで。あり得ないですよ、そんなことは。何であれですね。それを許容するのかしないのかというところについては、私は根本的に、やはり漁業というものに対する認識評価だと私は思っているんですよ。
 私は材木座に住んでおります。和賀江嶋もいつも見ていて、そこに船も停泊しています。先日、私は和賀江嶋を観察しているというのかな、子供たちも含めてそういう活動している専門家のちょっとお話を聞く機会がありました。そうすると、今、和賀江嶋のところで船が停泊、漁船が停泊しているわけでありますが、やっぱり砂が大分たまってきていてね、10年後ぐらいをめどに、もしかすると停泊ができなくなるんじゃないかという、専門的な話を聞きました。とすると、その場では置けないということなんです。客観的に。今の自然状態、もちろんそれをどう回避するかという議論もあるけど、なかなか難しいですよ。さっき御説明もあったけど、この潮の流れ、やっぱり逗子マリーナができてからですよ。ああやってたまるようになったの、和賀江嶋は。
 そういう面も考えると、あと、やはり先ほどいろんな意義について述べられたけど、私は漁業を続けるのであれば、基盤がないままで、漁業を続けるなんて異常なことなんですよ。今が異常なんですよ。漁業を否定するなら別ですよ。漁業を肯定するなら、基盤のないままずっとやるなんていうのは異常なことですよ。その最大の矛盾が台風のときですよ。あれ、めちゃめちゃになりましたよね。坂ノ下から材木座も含めて。それは台風なんか毎年の問題ですよ。こういうのはやっぱり放置するわけにいかない。
 だからやっぱり漁業の基盤の整備と、やっぱり安全の確保ですよ。いろんなこと言われたけど、私はそこだと思っている。それなしに振興を図れないんですよ。ということと、マリンスポーツというのを、私は対立しない、決して。対立するのであれば、私はそれは鎌倉の海の在り方として正しいと思わない。そういう観点から、合意形成に努めていただきたいと思うんですね。
 丁寧にやる必要ありますよ。それは造ってほしくない人たちなんだから、はっきり言えば。何であれ。そういう中で、漁港でもない最小限のものというのはね、これは漁業を続けようとしている人の悲願ですよ。若い世代含めて。直接話を聞いていますから。今もう亡くなった漁業者の方の悲願でもあります。名前は言いません。私はその人に大変お世話になった面もあるから。そこもね、そういうことも含めてね、やはり丁寧な合意形成に努めてほしいと。やっぱり一番困っているところを説明してほしいんですよ。いろんなこと言わないで。
 ごめんなさい、そういうことを言っちゃ失礼なんだけど。いろんなことを言うのも間違っていないんですよ、ミヅキカマクラの。やっぱり一番どこが急所なのかということですよ。台風が来て、またああいうことをやるんですか。漁業をやめろということでしょう、それだったら。自然環境の問題は、それは漁業を、シラスがなぜ不漁なのかというのも、やっぱり相当、温暖化の影響もあるんじゃないかという話も漁業者に聞きましたよ。それは対策を打つしかないでしょう。だから漁業をやめますと言ったら、農業だって漁業だって全部駄目になっちゃう。そんなこと言ったら、人類の生存に関わりますよ、根幹。それは対策を打つしかないんですよ。トランプさんのような議論もあるけれどもね、今。一面では。
 ちょっといろいろ述べましたけれども、そういう視点から、やっぱり漁業のこれからの継続にとって、なぜこの施設がなければ駄目なのかというのを、もう少しこの急所のところから御説明願いたいということだけは、ちょっと要望したいと思うんですよ。そこだけ御答弁願って終わります。
 
○太田農水課担当課長  委員御指摘のこと、ごもっともだと思って受けてまいります。
 当然漁業者の基盤となる、漁港までは言わないですけど、安全な船揚げ、船の上げ下げと、漁具倉庫、台風が来ても強固な漁具倉庫を造っていくことがまず第一と考えております。
 もう1点ありました、マリンユーザーの方と、当然対立するつもりは、市も漁業者さんも全くありませんので、そこはお互いに話し合って、漁具倉庫がなくなることで海浜も利用できますよとか、そういうところもお互いのいいところも話し合いながら、調整していきたいと考えております。
 
○中里委員長  ほか御質疑ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 陳情第64号について委員間討議の確認をいたします。
                  (「なし」の声あり)
 委員間討議はなしと確認いたしました。
 では、陳情第64号につきまして意見、取扱いをお願いいたします。
 
○松中委員  3本ともこれは継続だね。これ否決したら大変なことになる。
 
○森委員  いろいろ環境調査した結果、風の影響とか砂浜への影響とかはないということを確認されています。ただ、今後の推移を見守るということで、継続でお願いいたします。
 
○高野委員  御心配されているということは、よく、御心配されているという点はね、理解をしています。やはり造ることによって、さっきも申し上げたけど、全くゼロということはあり得ないわけですから。ただし、先ほども説明があるように、それがその整備をしてはならないというぐらい決定的なようなものではないということであるならば、それは人工物を造っていくという、その必要性ということを脅かすものではないと考えます。しかしながら、その上で、やはり丁寧な説明は、先ほど質疑しましたけれども、必要だということから、工事自体は、これは事業自体はきちっと行ってほしいと思いますけれども、それと同時並行でマリンスポーツの方の理解を得るということは最大限やっていただきたいと。前向きな方向でという意味において、継続審査とさせていただきたいと考えております。
 
○くりはら委員  1次産業の大事さって、やはりあるんだと私は思っております。市民を食わすというのは、鎌倉市のやるべきことの一つだと思っております。そういったときに、漁業関係者の支援とか、農業ももちろんです、1次産業というのを支える部分がないといけないということだと思います。
 こういったことプラス、漁業支援施設は多くの可能性を抱えて、市民の皆さん、そして観光客の皆さんにも提供できることが、今回できるんじゃないかということ、それに取り組んでこられているという状況があります。そこにいろんな方々が海を使っている、海の恵みを享受しているというところで、その恩恵を被っている皆さんにとっていい方向性というのを考えたときに、「そうだね、絶対これ造らなきゃね」という形で話が進んでいくといいなと思います。ですから、マリンスポーツを楽しんで来られている皆さんが、何を本当に求めているのかということ。要するに、反対するだけでは事は進まなくて、何をしてくれれば納得できるのかというところを探っていただくということも非常に重要かなと思います。
 私としても、何か本当に任期残すところのこの時期に、非常に難しいなと思う中で、私としては結論を出すで取り扱いたいと思います。
 
○大石委員  この3本の陳情が何でこの時期に出るのかなというあれはありますけどね。お話を聞いて、私は継続を主張したいと思います。
 
○保坂副委員長  こちらの陳情者の方は「海の生態系に与える悪影響を危惧し」ということを要旨で書かれているわけですけれども、これまでも説明を受けてきて、また今日も説明を受けてくる中で、漁港ではなく漁業支援施設ということで、ミニマムなものを構築してということで、そういった海洋、海の生態系、自然環境への影響についても調査をして、調査も踏まえ、なるべく影響を与えないという形での最小限に近いようなものをやっているということを含めて確認ができました。ただ、こういう思いを持って、声を投げかけていただいたということについては、受け止めるということで、継続としたいと思います。
 
○中里委員長  それでは、多数の委員が継続審査との御意見ですので、陳情第64号は継続審査といたします。
 続きまして陳情第66号につきまして、委員間討議はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 委員間討議はなしと確認をいたしました。
 では、それぞれ意見、取扱いをお願いいたします。
 
○大石委員  継続でお願いします。
 
○森委員  継続でお願いします。
 
○くりはら委員  結論を出すでお願いします。
 
○松中委員  継続。
 
○高野委員  この第66号って、この漁業施設の新設工事の影響で、それに伴って砂浜の浸食が懸念と。ここは、実際として、今既に起きているわけだから、それが漁業施設の新設工事によって、さらにそれが進むというのは、少しこれは整理が必要な、議論の整理が必要で、そこはぜひ陳情の方に申し上げたいと思います。和賀江嶋について心配されることはね、事実なんですよ。ただそれは、坂ノ下に漁業支援施設を造ることによってではなくて、既に心配されている面があるので、それは別途、対策が必要であると。ちょっと文化財課も含めて。石の移動とかね、既に起きているんです。それは漁業支援施設を造るいかんにかかわらず。その辺もちょっと専門家とも連携して取り組みたいと思いますから、そういうことも含めて、材木座で営まれている方ということですから、必要な、また丁寧な対応は、私もできたらと思いますが、そういうことを含めて、継続審査とさせてもらいます。
 
○保坂副委員長  こちらは要旨ではなくて理由なんですけど、最後のところでSDGsを推進する現代に即した計画となりますように計画の見直しをということですけれども、その趣旨でこれまで計画を練ってきたという、その結果が今の計画になっていると理解できなくはないと受け止めているところです。ですので、こちらについても継続とさせていただきます。
 
○中里委員長  では、多数の委員が継続審査との御意見ですので、陳情第66号は継続審査といたします。
 続きまして陳情第67号について、委員間討議はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 委員間討議はなしと確認をいたしました。
 では意見、取扱いの協議をお願いいたします。
 
○大石委員  同じく継続を主張させてもらいます。
 
○松中委員  継続で。
 
○森委員  継続でお願いします。
 
○くりはら委員  結論を出すでお願いします。
 
○高野委員  陳情第67号につきましては、先ほど質疑でちょっと確認しましたけれども、いわゆる漁対協での認識についての、私は少し整理が、その認識についてちょっと事実との関係では誤認があるという認識をします。また、ウインドサーフィン、マリンスポーツを重視されるというお気持ちはよく分かるんだけれども、しかし、やはり漁業との関係で対立的に捉えているという点については、私としてはちょっと異議があります。そういうものではないと、そういうものであってはならないと思っているんです、鎌倉の海のありようとしても。したがって、この陳情については、私は一定の結論を出してもいいのではないかと考えます。
 
○保坂副委員長  こちらの陳情については、住民説明とか市の対応とかについても触れられているんですけれども、これまで、例えば令和5年に行われたパブリックコメントについては、反対する意見がなかったということで報告も受けている中で、市民の反応というのはそういうことなのかなと考えてきたところです。
 それがちょっと、今ここに来て、デジタル、オンライン署名ですか。それがかなり集まっているという話も聞くんですけれども、果たしてそれがここに至った、ネットは、かつて漁港ということでこの計画が上がったときには、やはりその自然環境とか生態系ということで反対をしていました。でもこの間、変遷があって、そういった自然環境、海洋環境ということへの配慮ということも含めて、でもそれと漁業就労者の方たちの、その漁業がもう本当にできなくなってしまっていいのかという、そういったせっぱ詰まったところとのせめぎ合いの中で、何ができるかというところで練られてきた計画だと受け止めているんですけれども。今ここでオンライン署名とかされている中身が、どこまでの情報が伝わって拡散しているのかなというあたりが、見てはいないので分からないんですけれども、例えば本当に市の説明不足だと断じていらっしゃいますけれども、果たしてそうなのかなというところ、今回、結構詳しく農水課から説明を受けた中では、周知に努めてきたというところは、否定はできないなと思っているところです。
 そういうところも含めて、ただこういう形で声を上げていただいたことは受け止めたいということで、継続としたいと思います。
 
○中里委員長  では、多数の委員が継続審査との御意見ですので、陳情第67号は継続審査といたします。
 職員入退室のため暫時休憩いたします。
               (22時49分休憩   22時50分再開)
 
○中里委員長  再開いたします。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第21「議案第88号令和6年度鎌倉市下水道事業会計補正予算(第4号)」を議題といたします。原局より説明願います。
 
○下水道経営課長  日程第21議案第88号令和6年度鎌倉市下水道事業会計補正予算(第4号)の提案理由を説明いたします。
 議案集(その1)、132ページを御覧ください。
 第1条は総則であり、第2条業務の予定量は、予算で定めた「主要な建設改良費」の管渠事業費を1332万9000円、処理場事業費を1億4800万円、それぞれ増額しようとするものです。
 第3条資本的収入及び支出は、資本的収入額が資本的支出額に対し不足する額については記載のとおり、補填する財源を補正しようとするものです。
 資本的収入及び支出について、補正する内容を説明します。
 収入は、第1款資本的収入は1億4060万円の増額で、第1項企業債を6660万円、第3項国庫補助金を7400万円、それぞれ増額しようとするものです。
 133ページに移りまして、支出は第1款資本的支出、第1項建設改良費を1億6132万9000円増額しようとするものです。
 第4条債務負担行為は表のとおり、山崎下水道終末処理場再構築基本設計耐震実施設計事業費令和6年度設定分につきまして、追加しようとするものです。
 第5条企業債は、第3条で説明した企業債収入の増額により限度額を6660万円増額し、5億1220万円としようとするものです。
 以上が、議案の説明となります。
 次に、今回の補正において、追加する事業について説明します。
 「資料1位置図」を御覧ください。
 初めに、赤い丸で囲んだ「山崎下水道終末処理場」で実施する事業について説明します。
 「資料2山崎下水道終末処理場事業箇所図」を御覧ください。
 当事業は、赤く着色した、山崎浄化センター管理棟及び沈砂池ポンプ棟を、建設後である平成10年度に採用された耐震性能目標を満たす土木構造物にするため、令和4年度に実施した耐震診断の再診断として非線形解析及び実施設計を実施しようとするものです。
 なお、当事業は、国の令和6年度第1次補正予算で、社会資本整備総合交付金が追加配分されたことに伴い、補正予算を計上するものです。
 資料1に戻ります。
 次に、黄色い丸で囲んだ「公共下水道雨水築造工事西御門川雨水幹線」について説明します。
 「資料3公共下水道雨水築造工事西御門川雨水幹線事業箇所図」を御覧ください。
 施工箇所は、横浜国立大学附属小学校、中学校内の下水道用地を流れる西御門川雨水幹線です。本工事は、老朽化に伴う水路築造工事を実施しているもので、現在は黄色で着色した、延長130メートルについて、令和6年9月27日に工事請負契約を締結し、工事を進めています。
 資料4の上段、標準断面図を御覧ください。
 水路築造工事は、横浜国立大学施設部と協議を重ね、施工箇所を区分し実施しています。赤色で網かけした箇所が本市の工事する箇所で、U型カルバートの設置及びU型カルバート両側の埋め戻し、さらに、横浜国立大学施設部の工事が完了した後に、土留め工の引き抜きを行います。
 なお、青色で網かけした水路蓋及びグラウンドを形成するための埋め戻しは、横浜国立大学施設部で行います。
 下段が、上流側から下流側を望む現地の写真です。
 施工箇所は、埋蔵文化財包蔵地内であることから、令和3年12月から発掘調査を実施し、調査に伴い土留め工及び安全対策の仮囲い等の仮設資材を設置しました。仮設資材は、調査後に撤去する予定でしたが、令和5年度に上流側、令和6年度に下流側の水路築造工事を実施することから、現場内で流用するものとし、令和5年度工事において、現場の安全管理上、全ての仮設資材を存置しました。
 令和5年度工事は、令和6年5月に完了しましたが、今回、令和6年度工事の受注者が決まり、存置した仮設資材の引渡しが完了したことから、令和5年度工事の受注者と合意書を締結し、令和5年9月から令和6年9月までの仮設資材の維持費を支払おうとするものです。
 また、令和6年度工事において、仮設資材の維持費を計上していますが、長年の使用により劣化が著しく、返却時の整備費用が高額となることから、仮設資材の一部を買い取りしようとするものです。
 さらに、令和3年度に実施した発掘調査で発生した発生土は、水路築造工事の埋め戻し材として使用する予定でしたが、土壌試験を行ったところ、特定有害物質が検出され、学校側と調整した結果、発生土は埋め戻し材として使用せず処分することとしたため、新たに埋め戻し材を購入しようとするものです。
 以上で説明を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの説明に御質疑ございますでしょうか。
 
○保坂副委員長  事業の中身についての確認なんですけれども、山崎浄化センター、今回は、管理棟と沈砂池ポンプ棟の耐震診断と実施設計ということですけれども、これ山崎浄化センター全体で耐震化未実施棟というのは、まだどれくらいかあるんでしょうか。
 
○浄化センター所長  耐震診断は令和4年度から実施しておりまして、今年で3年目になりまして、耐震診断の範囲としては全て、今回の診断をもって全ての範囲を行うというような内容になっていますけれども、その結果を受けて、再診断をすることで補強箇所が軽減されるようなものが見込めれば、再診断をするようなことも検討したいと思っているところです。
 
○保坂副委員長  今回の補正の中身とは違うんですけれども、長期的には、浄化センターは山崎への一元化がということがあって、そのときに改築なのか増築なのかすると思われるんですけど、現在はそれに至る前の段階での、必要な箇所の耐震改修をしていこうという、そういう段階であるということなんでしょうか。
 
○浄化センター所長  委員おっしゃるとおりです。
 
○保坂副委員長  あとすみません、西御門川の雨水幹線というところなんですけれども、今この発生土について、微量の汚染がということですけれども、これは自然由来の汚染ということだと思います。川に沿っての自然由来のものだということで、自然由来のこういう有害物質の汚染って、かつては土対法でも対象外とされたけれども、ちょっと調べたら、2010年の4月から土対法の改正で対象になったということだと思いますけれども、それが基準値があって、それを超えていた場合は対策をということになると思うんですけれども、かなり微量だと予想してよろしいということなんでしょうか。
 
○杉浦都市整備部次長  結局、約1,300立米の土木工事に伴った土砂の検定基準で5か所を検定して混ぜたんですね。混ぜて、微量なという形になっていますので、本当に微量と認識しております。
 それからあと1月に横浜国大で、敷地内で土壌採取して、調査をして検出されなかったので、本当に微量だと考えております。
 今回は土壌汚染の対策ではなくて、発生土を処分するために処分地に持っていくということなので、特定有害物質を特定して、それで処分地に持っていくというのが目標なので、一応そういう認識で進めております。
 
○中里委員長  ほか、御質疑よろしいでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 では質疑を打ち切ります。
 では、委員間討議の確認をいたします。
                  (「なし」の声あり)
 委員間討議はなしと確認をいたしました。
 意見はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 意見はなしと確認をいたしました。
 では、これより採決に入ります。
 議案第88号令和6年度鎌倉市下水道事業会計補正予算(第4号)について、原案に御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手により、議案第88号は原案のとおり可決されました。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  続きまして、日程第22報告事項(1)「公共下水道(汚水)改築工事西部圧送管について」を議題といたします
 原局より報告を願います。
 
○杉浦都市整備部次長  日程第22報告事項(1)公共下水道(汚水)改築工事西部圧送管について報告いたします。
 本件は、国道134号稲村ガ崎三丁目5番先で行っている公共下水道(汚水)改築工事西部圧送管の現在の状況と今後のスケジュールについて説明いたします。
 案内図を御覧ください。
 本工事は、令和元年8月に発生した国道134号稲村ヶ崎駅入口交差点付近の道路擁壁の破損及び海側歩道の沈下に伴い、当該歩道内に敷設している既設下水道管を車道部へ移設する工事で、現場は水色赤枠で示している箇所です。
 平面図を御覧ください。
 下側が相模湾で、施工箇所の国道134号を挟んで上側が陸側になります。向かって左が江の島方面で、右が稲村ガ崎方面です。
 令和2年度工事は、歩道内及び音無橋の海側に埋設されている下水道管を移設する工事として、500ミリメートル管を2条埋設し、緑色で着色している音無橋区間海側歩道部に一時地上へ500ミリメートル管を2条、露出配管しました。
 令和3年度から5年度工事では、黄色で着色している区間について、800ミリメートル管を推進工法で音無川の下越しをしました。
 赤色で着色している箇所が現在実施している施工範囲で、緑色で着色している令和2年度工事で設置した仮設の露出管500ミリメートルの2条を車道内へ800ミリメートルの1条の本設管として開削工法にて敷設し、黄色で着色している令和3年度から5年度工事で施工した管と接続し、排水経路の切替えが完了した後に仮設の露出管の撤去を行うもので、令和6年7月5日付で契約を締結し、同年9月から着手しました。
 令和7年2月末現在、800ミリメートル管の敷設を行っており、令和7年3月の完了を目指し進めていますが、排水の断水を行わずに施工する特殊な工法により、機材類の手配に時間を要しているため、進捗率は約30%となっています。
 以上で報告を終了します。
 
○中里委員長  ただいまの報告に御質疑ございますでしょうか。質疑はなしと確認してよろしいでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 では、質疑を打ち切ります。
 本報告に関しまして了承か確認をいたします。了承としてよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認をいたしました。
 では、職員入退室のため、暫時休憩いたします。
               (23時06分休憩   23時07分再開)
 
○中里委員長  再開いたします。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第23「議案第95号令和7年度鎌倉市下水道事業会計予算」を議題といたします。
 原局より説明願います。
 
○下水道経営課長  日程第23議案第95号令和7年度鎌倉市下水道事業会計予算の内容につきまして説明いたします。
 下水道事業会計予算は、地方公営企業法に基づき作成しており、予算に減価償却費や長期前受金戻入など現金の収入や支出を伴わない経費も計上しています。
 説明は、議案第95号の第1条から第9条までを一括して説明した後に、予算に関する説明書及び事項別明細書の内容説明に基づき、予算の概要を説明いたします。
 議案集(その2)、37ページを御覧ください。
 第1条は総則で、第2条は業務の予定量を定めるもので、排水区域面積2,420ヘクタール、年間総処理水量1930万7840立方メートル、一日平均処理水量5万2898立方メートル、主要な建設改良費のうち、管渠事業費は4億4610万9000円、処理場事業費は3億6100万円としようとするものです。
 第3条収益的収入及び支出は、営業活動に伴う収入と費用で、収入の第1款下水道事業収益は74億6858万2000円で、下水道使用料や他会計補助金、長期前受金戻入などの収入を、支出の第1款下水道事業費用は74億1233万4000円で、下水道使用料の賦課徴収などの経費、水洗化普及促進に係る経費、職員給与費、排水施設及び終末処理施設の維持管理に要する経費などを計上しました。
 38ページを御覧ください。
 第4条資本的収入及び支出は、施設の建設改良などの支出と、これに充てるための収入で、収入の第1款資本的収入は20億5459万6000円で、企業債や他会計補助金などの収入を、支出の第1款資本的支出は36億7934万4000円で、管渠や処理場の整備に係る経費や、企業債の元金償還金などの経費を計上しました。なお、資本的収入額が資本的支出額に対して不足する額16億2474万8000円につきましては、過年度分損益勘定留保資金、当年度分損益勘定留保資金及び減債積立金により補填しようとするものです。
 39ページを御覧ください。
 第5条債務負担行為は、表のとおり、下水道管路施設等包括的民間委託事業費ほか6件を、新たに設定しようとするものです。
 40ページを御覧ください。
 第6条企業債は、第4条資本的支出で説明しました事業費の財源として、表のとおり、6億140万円を限度額として起債しようとするものです。
 第7条一時借入金は、借入限度額10億円の範囲内で、資金需要の集中する時期などに一時借入れができるようにしようとするものです。
 第8条予定支出の各項の経費の金額の流用は、営業費用及び営業外費用との間で、相互に流用することができるものと定めるものです。
 第9条議会の議決を経なければ流用することのできない経費は、職員給与費3億6909万3000円について、ほかの経費との間で相互に流用する場合には、議会の議決を経なければならないものと定めるものです。
 以上が、議案の内容です。
 引き続きまして、収入及び支出の内容説明ですが、支出の説明の後に収入を御説明します。
 「令和7年度鎌倉市特別会計予算に関する説明書」は、132ページから141ページを、「令和7年度鎌倉市一般会計特別会計予算事項別明細書の内容説明」は、467ページから476ページを御覧ください。
 第1款下水道事業費用、第1項営業費用は69億5311万8000円で、内容説明は467ページから468ページにかけまして、汚水管渠費は4億1606万9000円で、汚水管渠等維持修繕料や、下水道管路施設等包括的民間委託料、持続型下水道地質調査調査業務委託料などの経費を。なお、下水道管路施設等包括的民間委託料は、下水道事業会計の雨水管渠費及び普及指導費、一般会計の雨水施設維持管理事業にも計上いたしました。
 内容説明は469ページにかけまして、雨水管渠費は2億3831万6000円で、排水施設等維持修繕料や、台調整池中央監視制御システム更新修繕料、下水道管路施設等包括的民間委託料などの経費を。ポンプ場費は1億7318万8000円で、中継ポンプ場等動力費や、機械電気設備等修繕料、水処理施設等運転管理業務委託料などの経費を。
 内容説明は470ページに移りまして、七里ガ浜浄化センター処理場費は8億2263万8000円で、水処理設備等動力費や、水処理設備機器修繕料、水処理施設等運転管理業務委託料などの経費を。
 内容説明は471ページから472ページにかけまして、山崎浄化センター処理場費は、現金の支出を伴わない賞与引当金繰入額等を除き12億1046万4000円で、動力費や、水処理施設等運転管理業務委託料、汚泥焼却施設運転管理業務委託料などの経費を計上しました。このうち、会計年度任用職員給与費は533万5000円で、都市整備部浄化センターの会計年度任用職員2人に要する人件費を計上しました。
 内容説明は473ページにかけまして、普及指導費は5009万4000円で、下水道管路施設等包括的民間委託料や、共同私設下水道布設工事補助金、私設汚水ポンプ施設設置補助金などの経費を。業務費は1億2567万4000円で、下水道使用料一括徴収事務委託料や、下水道受益者負担金・分担金システム賃借料、藤沢市への汚水処理負担金などの経費を。
 内容説明は475ページにかけまして、総係費は、現金の支出を伴わない賞与引当金繰入額等を除き3億10万8000円で、下水道損害賠償等保険料や、公営企業会計に関する助言及び指導業務委託料、ウオーターPPP導入可能性調査業務委託料などの経費を計上しました。このうち職員給与費は2億3663万7000円で、都市整備部のうち道水路管理課、下水道経営課、下水道河川課、作業センター、浄化センターの職員32人に要する人件費を計上しました。また、会計年度任用職員給与費は、都市整備部下水道経営課の会計年度任用職員4人に要する人件費として1045万1000円を計上しました。減価償却費は、現金の支出を伴わない経費のため、事業費欄に金額は記載していませんが、35億9241万8000円で、下水道事業会計に係る固定資産の減価償却費を計上しました。資産減耗費も、現金の支出を伴わない経費のため、事業費欄に金額は記載していませんが、6万3000円を固定資産の除却費用として計上しました。
 第2項営業外費用は4億5421万6000円で、内容説明は476ページに移りまして、支払利息及び企業債取扱諸費は2億9390万円で、下水道事業債の支払利子及び一時借入れをした場合の利子を。消費税及び地方消費税は1億6000万円で、下水道事業に係る消費税及び地方消費税を。雑支出は31万6000円で、過納、誤納が生じた下水道使用料等の返還金を計上しました。
 予算説明書は144ページから147ページを、内容説明は477ページから480ページを御覧ください。
 第1款資本的支出、第1項建設改良費は9億714万1000円で、汚水管路建設費は1億8392万9000円で、公共汚水ます設置業務委託料や、公共下水道汚水築造工事請負費台枝線及び常盤枝線などの経費を。雨水管路建設費は2億1576万円で、雨水築造工事に伴う特定有害物質処理業務委託料西御門川雨水幹線や、用地測量調査業務委託料、公共下水道雨水築造工事請負費土腐川第2排水区などの経費を。
 内容説明は478ページに移りまして、汚水管路改良費は990万円で、汚水マンホール調査業務委託料を。雨水管路改良費は3652万円で、公共下水道雨水修繕改築工事請負費逆川第1雨水幹線を。処理場建設改良費は3億6100万円で、山崎下水道終末処理場中央操作設備改築工事業務委託料や、管理棟・沈砂池ポンプ棟改築実施設計業務委託料、七里ガ浜浄化センター耐震化の実施設計業務委託料を。
 内容説明は479ページに移りまして、建設総係費は9386万9000円で、都市整備部職員のうち下水道経営課、下水道河川課、作業センター、浄化センターの職員11人に要する人件費を計上しました。固定資産購入費は616万3000円で、水質管理に必要な備品や車両購入費を。
 内容説明は480ページを御覧ください。
 第2項企業債償還金は27億6491万円で、企業債の元金償還金を。第3項長期貸付金は729万3000円でくみ取便所改造工事や浄化槽機能廃止工事に対する貸付金を計上しました。
 予算説明書は140ページから141ページを御覧ください。
 第1款下水道事業費用、第3項予備費は500万円を計上しました。
 以上が、支出の内容です。
 次に、収入について説明いたします。
 予算説明書は130ページから131ページを御覧ください。
 第1款下水道事業収益、第1項営業収益は34億5095万9000円で、第1目下水道使用料は、下水道使用料として30億1497万4000円を。第2目雨水処理負担金は、一般会計繰入金のうち雨水処理負担金として4億2619万円を。第3目その他営業収益は979万5000円で、下水道占用料は、公共下水道施設の占用に対し616万8000円を。下水道手数料は、下水道指定工事店等の登録手数料として55万円を。汚水処理負担金は、他市などから流入した汚水処理費として307万7000円を、それぞれ計上しました。
 第2項営業外収益は40億1762万3000円で、第1目受取利息及び配当金は、下水道事業会計口座の預金利息として8,000円を。第3目他会計補助金は、一般会計繰入金のうち汚水処理の経費に充てるため15億8921万2000円を。第3目補助金は8716万円で、持続型下水道地質調査業務委託料や、ウオーターPPP導入可能性調査業務委託料、山崎浄化センター耐震実施計画業務委託料などに対する国庫補助見込額を。第4目長期前受金戻入は23億3721万4000円で、下水道資産の減価償却に伴い、国県補助金等相当額を収益化するもので、現金収入を伴わない収益の見込額を。第5目雑収益は402万9000円で、下水道事業損害賠償保険料収入などを計上しました。
 予算説明書は142ページから143ページを御覧ください。
 第1款資本的収入、第1項第1目企業債は、令和7年度下水道事業のうち資本的支出に対する下水道事業債として6億140万円を。第2項第1目他会計補助金は、元金償還金や建設改良費の財源とするための一般会計繰入金で12億7489万2000円を。第3項第1目国庫補助金は、建設改良費の財源とするための国庫補助金で1億7430万円を。第4項分担金及び負担金は230万6000円で、第1目受益者負担金は、下水道受益者負担金で207万4000円を。第2目受益者分担金は、下水道受益者分担金として23万2000円をそれぞれ計上しました。
 第5項第1目長期貸付金償還金は、水洗便所改造資金貸付金返還金として169万8000円を計上いたしました。
 以上で説明を終わります。
 
○中里委員長  ただいまの説明に御質疑ございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 では、予算等審査特別委員会への送付意見の有無を確認いたします。
                  (「なし」の声あり)
 意見の送付はなしと確認をいたしました。
 では、本頂を終了いたします。
 都市整備部職員退室のため、暫時休憩いたします。
               (23時21分休憩   23時22分再開)
 
○中里委員長  再開いたします。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第24その他(1)「継続審査案件について」を議題といたします。
 事務局より報告願います。
 
○事務局  さきの12月定例会におきまして、閉会中継続審査となっている案件が17件ございます。こちらの取扱いについて御協議をお願いいたします。
 
○中里委員長  取扱いは、引き続き継続審査とすることでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認をいたしました。
 事務局、どうぞ。
 
○事務局  ただいま継続審査とすることを確認いただきました17件と、あと本日新たに継続審査と確認がされました陳情第64号、第66号、第67号、第72号の4件の計21件について、最終本会議におきまして、閉会中継続審査要求を行うことについて御協議、御確認をお願いいたします。
 
○中里委員長  確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認をいたしました。
    ――――――――― 〇―――――――――――――――――― 〇―――――――――
 
○中里委員長  日程第24その他(2)「次回委員会の開催について」を議題といたします。
 事務局よりお願いします。
 
○事務局  次回の委員会ですが、3月6日(木)午後2時から、議会第2委員会室で行うことでよいか御確認をお願いいたします。
 
○中里委員長  確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認をいたしました。
 では、建設常任委員会を閉会いたします。
 以上で本日は閉会した。


 以上は、会議の顛末を記録し、事実と相違ないことを証する。

   令和7年(2025年)2月27日

             建設常任委員長

                 委 員