令和 4年 2月定例会
第7号 3月18日
○議事日程  

           鎌倉市議会2月定例会会議録(7)
                                   令和4年(2022年)3月18日(金曜日)
〇出席議員 26名
 1番  千   一   議員
 2番  岡 田 和 則 議員
 3番  後 藤 吾 郎 議員
 4番  くり林こうこう 議員
 5番  井 上 三華子 議員
 6番  児 玉 文 彦 議員
 7番  中 里 成 光 議員
 8番  藤 本 あさこ 議員
 9番  出 田 正 道 議員
 10番  くりはらえりこ 議員
 11番  保 坂 令 子 議員
 12番  納 所 輝 次 議員
 13番  日 向 慎 吾 議員
 14番  武 野 裕 子 議員
 15番  久 坂 くにえ 議員
 16番  竹 田 ゆかり 議員
 17番  志 田 一 宏 議員
 18番  大 石 和 久 議員
 19番  池 田   実 議員
 20番  高 野 洋 一 議員
 21番  中 村 聡一郎 議員
 22番  長 嶋 竜 弘 議員
 23番  森   功 一 議員
 24番  松 中 健 治 議員
 25番  前 川 綾 子 議員
 26番  吉 岡 和 江 議員

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〇欠席議員 なし
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〇議会事務局出席者
 事務局長        服 部 計 利
 議事調査課長      谷 川   宏
 議事調査課課長補佐   岩 原   徹
 議事調査担当担当係長  田 中 公 人
 書記          喜 安 大 介
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〇説明のため出席した者
 番外 1 番  松 尾   崇  市長
 番外 2 番  小 礒 一 彦  副市長
 番外 3 番  千 田 勝一郎  副市長
 番外 5 番  比留間   彰  共生共創部長
 番外 7 番  内 海 正 彦  総務部長
 番外 9 番  藤 林 聖 治  こどもみらい部長
 番外 10 番  田 中 良 一  健康福祉部長
 番外 12 番  林   浩 一  まちづくり計画部長
 番外 14 番  森   明 彦  都市整備部長
 番外 15 番  ? 木   守  消防長
 番外 16 番  岩 岡 寛 人  教育長
 番外 17 番  佐々木   聡  教育文化財部長
 番外 6 番           歴史まちづくり推進担当担当部長
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〇議事日程
               鎌倉市議会2月定例会議事日程(7)

                         令和4年(2022年)3月18日  午前9時30分開議

 1 諸般の報告
 2 議案第 94号  鎌倉市学校整備計画検討協議会条例の制定について     ┐令和4年度
                                       │鎌倉市一般会計
   議案第 96号  鎌倉市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例の│予算等審査特別
           制定について                      │委員長報告
   議案第 97号  鎌倉市子どもの家条例の一部を改正する条例の制定について │
   議案第 98号  鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の制定に│
           ついて                         │
   議案第 99号  鎌倉市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について│
   議案第100号  鎌倉市消防団員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正│
           する条例の制定について                 │
   議案第101号  鎌倉市スポーツ施設条例の一部を改正する条例の制定について│
   議案第 87号  令和4年度鎌倉市一般会計予算              │
   議案第 88号  令和4年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別│
           会計予算                        │
   議案第 89号  令和4年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算      │
   議案第 90号  令和4年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計予算    │
   議案第 91号  令和4年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算        │
   議案第 92号  令和4年度鎌倉市後期高齢者医療事業特別会計予算     │
   議案第 93号  令和4年度鎌倉市下水道事業会計予算           ┘
 3 議案第104号  鎌倉市副市長の選任について                市長提出
                                        千一議員
                                        岡田和則議員
 4 議会議案第12号 鎌倉市生涯学習センター条例の一部を改正する条例の一部を改 竹田ゆかり議員
           正する条例の制定について                 長嶋竜弘議員
                                        吉岡和江議員
                                        外1名提出
 5 閉会中継続審査要求について
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〇本日の会議に付した事件
 1 諸般の報告
 2 議案第 94号  鎌倉市学校整備計画検討協議会条例の制定について     ┐令和4年度
                                       │鎌倉市一般会計
   議案第 96号  鎌倉市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例の│予算等審査特別
           制定について                      │委員長報告
   議案第 97号  鎌倉市子どもの家条例の一部を改正する条例の制定について │
   議案第 98号  鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の制定に│
           ついて                         │
   議案第 99号  鎌倉市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について│
   議案第100号   鎌倉市消防団員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正│
           する条例の制定について                 │
   議案第101号   鎌倉市スポーツ施設条例の一部を改正する条例の制定について│
   議案第 87号  令和4年度鎌倉市一般会計予算              │
   議案第 88号  令和4年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別│
           会計予算                        │
   議案第 89号  令和4年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算      │
   議案第 90号  令和4年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計予算    │
   議案第 91号  令和4年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算        │
   議案第 92号  令和4年度鎌倉市後期高齢者医療事業特別会計予算     │
   議案第 93号  令和4年度鎌倉市下水道事業会計予算           ┘
 〇 議会議案第13号 令和4年度鎌倉市一般会計予算の執行に関する附帯決議につい 後藤吾郎議員
           て                            中里成光議員
                                        保坂令子議員
                                        外1名提出
 3 議案第104号  鎌倉市副市長の選任について                市長提出
 4 議会議案第12号 鎌倉市生涯学習センター条例の一部を改正する条例の一部を改 千一議員
           正する条例の制定について                 岡田和則議員
                                        竹田ゆかり議員
                                        長嶋竜弘議員
                                        吉岡和江議員
                                        外1名提出
 5 閉会中継続審査要求について
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               鎌倉市議会2月定例会諸般の報告 (6)

                         令和4年(2022年)3月18日

1 3 月 14 日 令和4年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員長から、次の議案に
          ついて委員会の審査を終了したので、本会議に報告したい旨の届出
          があった。
  議案第 87号 令和4年度鎌倉市一般会計予算
  議案第 88号 令和4年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計予算
  議案第 89号 令和4年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算
  議案第 90号 令和4年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計予算
  議案第 91号 令和4年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算
  議案第 92号 令和4年度鎌倉市後期高齢者医療事業特別会計予算
  議案第 93号 令和4年度鎌倉市下水道事業会計予算
  議案第 94号 鎌倉市学校整備計画検討協議会条例の制定について
  議案第 96号 鎌倉市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例の制定につ
        いて
  議案第 97号 鎌倉市子どもの家条例の一部を改正する条例の制定について
  議案第 98号 鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の制定について
  議案第 99号 鎌倉市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について
  議案第100号 鎌倉市消防団員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
        の制定について
  議案第101号 鎌倉市スポーツ施設条例の一部を改正する条例の制定について
2 3 月 17 日 市長から、次の議案の提出を受けた。
  議案第 104号 鎌倉市副市長の選任について
3 3 月 16 日 千一議員、岡田和則議員、竹田ゆかり議員、長嶋竜弘議員、吉岡和
          江議員外1名から、次の議案の提出を受けた。
  議会議案第12号 鎌倉市生涯学習センター条例の一部を改正する条例の一部を改正す
          る条例の制定について
4 3 月 3 日 公明党鎌倉市議会議員団より会派代表者を大石和久議員から納所輝
          次議員に変更した旨の届出があった。
5 監査委員から、次の監査結果報告書の送付を受けた。
  3 月 11 日 令和3年度令和3年12月分例月出納検査結果報告書
    〃     令和4年1月分鎌倉市下水道事業会計例月出納検査結果報告書
6 3 月 18 日 各委員長から、要求書のとおり、それぞれ閉会中継続審査の要求が
          あった。
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                    (出席議員  26名)
                    (9時30分  開議)
 
○議長(中村聡一郎議員)  定足数に達しましたので、これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程は、配付いたしましたとおりであります。
 会議規則第142条の規定により、本日の会議録署名議員を指名いたします。3番 後藤吾郎議員、4番 くり林こうこう議員、5番 井上三華子議員にお願いいたします。
    --------------------------------- 〇 ---------------------------------- 〇 ----------------------------------
 
○議長(中村聡一郎議員)  日程第1「諸般の報告」を議題といたします。
 内容は配付いたしましたとおりであります。
 ただいまの報告に御質疑ありませんか。
                    (「なし」の声あり)
    --------------------------------- 〇 ---------------------------------- 〇 ----------------------------------
 
○議長(中村聡一郎議員)  日程第2「議案第94号鎌倉市学校整備計画検討協議会条例の制定について」及び「議案第96号鎌倉市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例の制定について」から「議案第101号鎌倉市スポーツ施設条例の一部を改正する条例の制定について」まで並びに「議案第87号令和4年度鎌倉市一般会計予算」から「議案第93号令和4年度鎌倉市下水道事業会計予算」まで、以上14件を一括議題といたします。
 令和4年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員長の報告を願います。
 
○一般会計予算等審査特別委員長(久坂くにえ議員)  (登壇)ただいま議題となりました議案第87号令和4年度鎌倉市一般会計予算等14議案について、令和4年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会における審査の経過と結果を報告いたします。
 当委員会は、去る2月21日に委員会を開き、互選により委員長に私、久坂、副委員長に志田一宏委員が選任されました。
 以後、新型コロナウイルス感染拡大防止対策を実施した上で、3月7日、8日、9日、10日、11日、14日及び17日の7日間にわたって委員会を開き、付託を受けた議案について、市長が所信表明で述べている、新型コロナウイルス感染症に係る取組を継続し、「withコロナ」時代の新たな生活様式を後押しし、市民力・地域力を背景に新たな時代を切り開いていくという気持ちを込めた「まちの未来はみずからつくる〜ミライツクル予算〜」の内容はどのようなものか、また、限られた財源の中で、第3次鎌倉市総合計画第4期基本計画実施計画に位置づけられた諸事業をはじめ、市民生活に密着した事業や重点的かつ政策的な課題・施策がどのように予算に反映されているか、その優先度や緊急度などの点に着目し、詳細な質疑及び活発な意見交換を行った結果、付託を受けた14議案のうち、一般会計予算については、修正案について否決、原案について可決、その他の13議案については、原案のとおり可決すべきものと決しました。
 まず、令和4年度の予算規模についてでありますが、一般会計と6特別会計の総額は1191億5924万3000円となっており、前年度予算との対比では51億6384万2000円、4.5%の増となっています。
 初めに、議案第87号令和4年度鎌倉市一般会計予算について申し上げます。
 一般会計予算額は671億6000万円で構成されており、前年度対比58億4580万円、9.5%の増となっています。
 歳入の構成は、市税の52.3%を中心に、国庫支出金、県支出金、繰入金、地方消費税交付金、市債等が主な財源であり、その割合は自主財源が67%、依存財源が33%となっています。
 一方、歳出においては、消費的経費が68.9%、投資的経費が8.3%、その他として、繰出金や公債費などが22.8%という内容です。
 本議案については、市当局への詳細な質疑を行った後、3月14日に、高野洋一委員から原案に対する修正案が提出されました。
 修正案の内容は、生涯学習センター管理運営事業について、施設の利用者及び利用団体から、特に利用時間区分の変更は活動の継続に支障を来すとの声が要望書等を通じて数多く出されており、それらの方々の思いに応える必要があることから、歳出において、第55款教育費、第20項社会教育費のうち、指定管理者選定委員会委員報酬及び生涯学習施設予約システム改修委託料581万7000円を減額し、第70款、第5項予備費を581万7000円増額しようとするもので、これによる歳入歳出予算総額に変更はないものです。
 当委員会では、議案第87号に対する修正案を原案と合わせて議題とし、提案説明を聴取した後、質疑、意見を確認し、まず修正案について採決を行った結果、少数の賛成により否決すべきものと決し、次に原案について採決を行った結果、多数の賛成により可決すべきものと決しました。
 なお、本議案については、各款にわたり慎重に審査を行った結果、次の項目について意見を付すことといたしました。
 まず、第10款総務費では、防災力及び防犯力の強化並びに広報・広聴事業について申し上げます。
 いつ起きてもおかしくない大規模災害の被災後はボランティアによる支援が必要であることから、災害ボランティアセンター設置のためのマニュアルについて、一刻も早い完成を求めるほか、災害の危険が予測される場所には居住しないなどの施策誘導についても中・長期的に検討することを求めます。
 また、防犯力の強化に関しては、観光業を中心とした地域活性化に取り組む一方で、市外からの人流増加に対して、警察や自治会・町内会との綿密な連携の下、LED防犯灯などの設置等の施策を推進することを求めます。
 さらに、総じて市が政策を推進する際には、行政に対する住民の意見・要望を広く収集するほか、各種調査などを通じて、生活の実態を的確に把握し、それを適切に政策に反映することが重要です。
 広報・広聴事業については、あらゆる手法を駆使するとともに、行政からの発信を受け止めることができない方々の声も拾えるよう、これまで以上に丁寧に行っていくことを強く求めます。
 次に、第15款民生費及び第45款土木費では、交通不便地域における対策について申し上げます。
 交通不便地域の解消は、高齢者の外出支援をはじめとする福祉的な観点や、市民の安全・安心、さらには地域コミュニティーの観点からも全市的な課題であることから、本市の一部地域で既に実証実験を行っている新たな交通システムの導入について様々な制度を組み合わせるなど、本市になじむ制度の実現に向けた取組を求めます。
 次に、第40款観光費では、大河ドラマ事業について申し上げます。
 大河ドラマ事業については、一過性の施策とせずに、看板の整備や混雑改善、観光の分散化、市民や子供たちへの教育や啓発の充実、鎌倉の新たな魅力を感じられるイベントの実施など、今後の鎌倉のまちづくりに生かせるものとすることを求めます。
 次に、第55款教育費では、生涯学習センターの管理運営について申し上げます。
 本年10月1日から予定されている生涯学習センターの利用時間区分の変更については、利用者ニーズを慎重かつ的確に把握し、さらなる対応を行っていくことを求めます。
 次に、特別会計予算について申し上げます。
 鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計予算等6特別会計の合計予算額は519億9924万3000円で、前年度対比6億8195万8000円、1.3%の減となっています。
 初めに、議案第89号令和4年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算については、採決の結果、多数の賛成により原案を可決すべきものと決しました。
 次に、議案第88号令和4年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計予算、議案第90号令和4年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計予算、議案第91号令和4年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算、議案第92号令和4年度鎌倉市後期高齢者医療事業特別会計予算及び議案第93号令和4年度鎌倉市下水道事業会計予算、以上5議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
 次に、条例関係議案について申し上げます。
 初めに、議案第94号鎌倉市学校整備計画検討協議会条例の制定について申し上げます。
 本制定条例は、市立小・中学校の計画的整備の実現のため、鎌倉市学校整備計画の策定に関し必要な事項を調査審議する鎌倉市学校整備計画検討協議会を設置し、その組織及び運営に関し必要な事項を定めようとするものです。
 その内容は、第1条では、本条例の趣旨及び設置についての規定を、第2条では、その組織について、協議会は、市内に居住する未就学児の保護者、市立小学校または市立中学校の児童・生徒の保護者、学識経験を有する者または知識経験を有する者、市立小学校の校長が組織する団体が推薦する者及び市立中学校の校長が組織する団体が推薦する者、並びに公共的団体の代表者のうちから、教育委員会が委嘱する委員9人以内をもって組織する旨の規定を、第3条では、委員の任期についての規定を、第4条では、必要に応じ協議会に臨時委員を置くことができる旨の規定を、第5条では、委員の秘密保持義務についての規定を、第6条では、本条例に定めるもののほか必要な事項は規則で定める旨の規定をそれぞれ定め、本年4月1日から施行しようとするものです。
 本議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
 次に、議案第96号鎌倉市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。
 改正の内容は、育児と仕事の両立支援を図るため、非常勤職員の育児休業及び部分休業に係る取得要件として定められている非常勤職員の1年以上の在職要件に係る規定を削除し、本年4月1日から施行しようとするものです。
 本議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
 次に、議案第97号鎌倉市子どもの家条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。
 改正の内容は、令和5年4月から、鎌倉市にかいどう子どもの家「めだか」及び鎌倉市いなむらがさき子どもの家「いなほ」について、指定管理者制度を導入することにより、市内全16小学校区の施設を指定管理施設として運営するに当たり、必要な事項を定めるとともに、利用実態に合わせた利用時間の改正を行うことと併せて、公の施設における受益と負担の公平性や公正性を確保するため、子どもの家の利用料等を段階的に引き上げ、指定管理の導入に伴う改正規定及び利用時間に係る規定については令和5年4月1日から、利用料の上限額の段階的引上げに係る規定については令和5年、令和6年、令和7年の各4月1日から、それぞれ施行しようとするものです。
 本議案については、多数の賛成により原案を可決すべきものと決しました。
 次に、議案第98号鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。
 改正の内容は、令和5年4月から、放課後子どもひろばにかいどう及び放課後子どもひろばいなむらがさきについて、指定管理者制度を導入することにより、市内全16小学校区の施設を指定管理施設として運営するに当たり、必要な事項を定め、令和5年4月1日から施行しようとするものです。
 本議案については、多数の賛成により原案を可決すべきものと決しました。
 次に、議案第99号鎌倉市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。
 改正の内容は、国民健康保険法及び同法施行令の一部改正に伴い、国民健康保険に加入する世帯に未就学児である被保険者がいる場合において、国民健康保険料の当該未就学児に係る被保険者均等割額について、10分の5を乗じて得た額を減額するよう規定するとともに、引用条項の整備を行おうとするものです。
 なお、附則において、本改正条例は本年4月1日から施行しようとするものですが、経過措置として、改正後の規定は、令和4年度以後の年度分の保険料について適用し、令和3年度分までの保険料については、なお従前の例による旨を規定しようとするものです。
 本議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
 次に、議案第100号鎌倉市消防団員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。
 改正の主な内容は、令和3年4月に総務省消防庁から発出された通知を受け、消防団員の処遇改善を図るため、消防団員の出動に対する対価を費用弁償から報酬へ変更するとともに、年度ごと及び出動ごとに支給する報酬金額を引き上げ、その支給方法等について規定の整備を行い、本年4月1日から施行しようとするものです。
 本議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
 次に、議案第101号鎌倉市スポーツ施設条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。
 改正の主な内容は、令和2年度に策定した「公の施設における使用料等の算定基準」に基づき、受益と負担の公平性や公正性を確保するため、鎌倉市スポーツ施設における利用料金等の一部を改正しようとするもので、第1条において、鎌倉体育館、大船体育館及び鎌倉武道館の会議室をスポーツ目的で利用する際の運動利用料金を導入するほか、鎌倉体育館のトレーニングルームについて、他の室場との整合を図るため、2時間ごとの料金区分と定め、また、第2条においては、「公の施設における使用料等の算定基準」に基づき利用料金を改定するとともに、一部施設について市民料金及び市民以外の料金、人数別の団体利用料金、大会等利用料金、全館貸切料金及び半室利用料金を導入しようとするものです。
 なお、附則において、第1条の規定は本年4月1日から、第2条の規定は令和5年4月1日から施行しようとするものですが、経過措置として、改正後の規定は、それぞれの施行日以後の利用または使用に係る料金について適用し、同日前の利用または使用に係る料金については、なお従前の例による旨を規定しようとするものです。
 本議案については、多数の賛成により原案を可決すべきものと決しました。
 以上で、付託を受けた14議案に関する審査の経過と結果について報告を終わりますが、当委員会では、本市の財政運営が引き続き厳しい状況にある中で、市民からの要望などを踏まえ、担当原局に対する質疑を行うとともに、今後取り組むべき諸課題についても、その対応の方策や方向性を検証するなど、長時間にわたり質疑を行い、さらに重要な施策については、理事者の見解をただすなど、慎重に審査を行いました。
 審査の過程においては、ただいま申し上げました項目のほかにも、各委員から数多くの意見や要望が出されています。理事者におかれては、これらに十分留意して、今後の市政運営に当たり特段の努力をされるよう要望いたします。
 以上で報告を終わります。
 
○議長(中村聡一郎議員)  これより委員長報告に対する質疑に入ります。御質疑はありませんか。
                    (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 これより討論に入ります。原案に対する御意見はありませんか。
 
○20番(高野洋一議員)  日本共産党鎌倉市議会議員団を代表して意見を申し上げます。
 議案第97号鎌倉市子どもの家条例の一部を改正する条例の制定について、議案第98号鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の制定について、議案第101号鎌倉市スポーツ施設条例の一部を改正する条例の制定について、議案第87号令和4年度鎌倉市一般会計予算及び議案第89号令和4年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算について反対、その他の9議案については賛成するものであります。
 鎌倉市一般会計予算については、私自身、予算特別委員会となった4年前に続き、当時と事情は全く異なりますが、修正案を提案させていただきました。残念ながら、今回は多数の委員の賛同をいただけず、大変残念に思っていますが、筋を通して御賛同いただいた会派、議員の皆様に心より感謝する次第であります。それ以上はあえて申し上げません。
 修正部分を除く原案について簡潔に申し上げます。歳入に関連して、財政調整基金が大幅に増加し、過去最高額の60億円に達する見込みとの答弁がありました。今年度の収入の落ち込み幅が予想を下回ったため、結果として積立額が増えることは理解するものですが、昨年9月の決算特別委員会における原局質疑で、40億円以上は確保したいという答弁に照らしても、多額の基金となり、事実として大幅に積み増しする財政運営になっております。そうであれば、安定的な財政運営を図りつつ、何よりもコロナ禍で市民の暮らしを応援する立場で政策形成を行い、極力市民への経済的支援などの充実に努めるべきであります。
 今回の予算審議では、高齢者への交通費補助制度の復活と継続的な制度の実施、多くの方が悩まれている難聴への支援として都内の自治体で広がっている補聴器購入の補助など、施策の実施や充実を求めました。もはや財政が厳しいから施策の実施が困難という理由は成り立たず、事実、原局との質疑でもそのような答弁は一切ありませんでした。当然であります。ただいまの委員長報告に盛り込まれた項目を含め、議会審議で要求した施策の実施や改善について、前向きに検討されるよう強く求めるものであります。
 また、市政運営における基本姿勢の問題として、福祉や教育など市民生活にとって重要な部門について、何よりも市民との信頼関係を大切にした対応が求められ、質、量ともに職員体制の改善が必要と考えます。代表質問で、今や世界的課題の一つである新自由主義を転換し、一人一人に寄り添った、市民の声が届く鎌倉市政を求めましたが、私としては残念な御答弁でありました。
 特に雇用について、今や働く人の約4割、女性や若者の5割以上が非正規雇用になっています。人件費削減を目的とした労働法制の規制緩和による非正規化の増大は、雇用を不安定にしただけでなく、日本経済そのものを弱くしてしまったのではないでしょうか。私もその一人ですけれども、いわゆる就職氷河期世代を含む35歳から44歳の単身世帯の所得を見ると、1994年に500万円台が最多でしたけれども、25年後の2019年には300万円台が最多となりました。非正規雇用の所得分布で見ると、200万円台の世帯の方が最も多くなっています。こういう社会構造を言わば官民挙げてつくってきたわけで、その見直しこそ今求められているわけであります。
 市として市民ニーズや業務の実態に即した雇用の再構築が必要であり、少なくとも、この間要求させていただいてますが、図書館の正規司書を早期に採用することや、いずれ手後れとならないよう、作業センターの技能労務職の新規採用に向け方針の転換を図るなど、必要な取組を求めるものです。
 これからも非正規雇用を拡大し続けることが本当に経済発展につながるのでしょうか。むしろ必要な正規職をきちんと採用し、育成したほうが、質、量ともに、ある意味効率的な業務体制につながるのではないでしょうか。真剣に考える必要があると思います。とりわけ技術や経験の継承などに配慮し、総合的な視点で見直すよう求めるものであります。
 現在の財政状況はおおむね健全であると言える一方で、今後、市が計画している大型事業や公共施設の再編整備については強い懸念があります。特に深沢地域整備事業について、まちづくりそのものは必要であると考えますが、地に足のついたまちづくりこそが必要だと思います。御存じのように、右肩上がりの経済状況では全くない中、今のコロナ禍、しかも今のロシア情勢もどうなるか不透明な状況です。また、これから本格的な人口減少社会に入る中で、本当に企業誘致が計画どおりに、青写真どおり進み、保留地処分が計画どおりに進むのでしょうか。誰もそのことを確約できる人はいないと思います。
 このまま都市計画を進めると、事業区域内に建築物が建設され始めるとしている令和10年度にまちびらきを行うとのことですが、たった6年後なんですね。あっという間ですよ、6年。新駅建設はその後の予定ということになるわけですけれども、私は政治の立場として、大局的に見て、細かい議論ではなく、このまま事業に踏み出すことには、リスク管理の点からも、今の社会状況や今後の社会状況不透明な中で、強い疑問を呈するものです。
 さらに、市民にとって近距離の駅となるのは、湘南モノレール深沢駅や町屋駅、そしてJR大船駅であり、市外に建設予定の村岡新駅ではありません。しかも、新駅ができて土地評価が皆さんの思ったとおり上昇したとしても、結果、市民には約11億円の増税になるという数値も出ています。こうした大型開発については、大局的な時代状況からも慎重になるべきです。新駅建設による一体開発は行わず、深沢のまちづくり計画を見直すよう改めて求めるものです。
 深沢の市街地整備がまちびらきとなる令和10年度に先行的に整備予定なのが、市役所移転による本庁舎整備であります。このまま進めると、区画整理事業で深沢事業用地に建物が建とうとする時点で新庁舎は先行的に完成となるということです。つまり新たな市街地が形成される前に市役所を移転することになります。これは決して外形的、形式的な問題では全くなく、移転の前提にも関わる極めて重要な点の一つです。
 なぜなら、市役所移転というのは、そこが移転された町は中心市街地にならなければおかしいわけです。市役所の本庁舎というのはそういう意味を持っているわけです。どこにでも造っていいという話じゃない。原局質疑で私は他市の移転案の事例も紹介しましたけれども、実際、私の認識では、移転する場合ですよ、まちづくりが既に行われているか、事例に挙げたさいたま新都心もまさにそうです、町開きからもう20年たっているところです。もしくは、中心市街地の整備が具体的に進んでいて、目に見える形で市民が、目に見える形で実態を伴っていると。そうした中で、この、ある意味鎌倉市の中心となる行政の機能ですから、そうしたところに移転整備されるのが通常であります。鎌倉市のように、新たな市街地の整備に着手した時点、逆に言えば、本格的に進む前の時点で本庁舎だけは先に整備していくという事例は、私の認識では聞いたことがないんです。実際にこのような事例が全国的にあるかどうか、原局に委員会で質問しましたが、市の担当は答えることができませんでした。多分ないと思います。ほとんど。
 また、市内他地域からの交通の利便性確保を含め、本庁舎の移転にふさわしい都市計画や、新たな中心市街地となるまちづくりの担保が見えてきません。もし保留地処分が思うように進まなかった場合、そこに建った本庁舎は、先に建っているわけですね、計画どおりいくと、市民にどう映るでしょうか。しかも、事業用地の商業エリアは、これも原点に返って見ているわけですけど、事業用地の商業エリアは西側であるために、本庁舎側というよりも、むしろ柏尾川を挟んで市外に整備予定の新駅側との動線を重視する計画になっています。両地区一体施行だから、ある意味当たり前と言えば当たり前ですけど。本庁舎側のすぐそばに商業エリアをつくるというのではなくて、どちらかというと新駅の動線を重視している。これは今作成中のガイドライン計画、それを見てもそう書いてあります。これで、本当に鎌倉全市の新たな中心市街地と言えるようなまちづくりと言えるのかどうかということを問われると思うんです。まちづくりを大局的に見て、細かい議論ではなく、そのような疑問を持たざるを得ません。
 わずか6年後に本庁舎の移転整備をしようとしているのに、事業用地の周辺地域における道路や交通などの改善計画が見えてこないのもなぜでしょうか。私も鎌倉地域に住んでおりますから、やはり、ここの跡地の問題はあるにしても、本庁舎が移転となれば、そこまでのアクセスがどうなるのかという点、やはり大きな関心があると思います。なかなか、今、見えてきません。約170億円の大型事業であり、歴史や文化的な視点からも問われている問題であります。市民との関係から、当然ですが、失敗は許されないだけに、一度冷静になって立ち止まり、整備スケジュールの変更を含め、計画の見直しを強く求めるものであります。
 以上で討論を終わります。
 
○3番(後藤吾郎議員)  ただいま議題となりました議案第87号令和4年度鎌倉市一般会計予算外諸議案に対し、鎌倉のヴィジョンを考える会を代表し、賛成の立場から討論をいたします。
 ここ数年はほとんど新型コロナウイルス感染症対策関連に予算が集中する中、この令和4年度の予算は、まさに松尾市長が唱える「まちの未来はみずからつくる〜ミライツクル予算〜」ということになります。予算委員として予算案を審議し、広い範囲の中から特に印象に残った部分を中心にお伝えしたいと思います。キーワードは教育、防災、そして農業であります。
 1つ目に、教育について。冒頭、令和3年度に私から提示した懸案事項に様々御対応いただき、感謝を申し上げます。令和4年度に向けて一つだけお願いしたく思います。核家族化、そして人口減少が進む昨今、さらにコロナ禍において若年層の自殺者が増えていると聞きます。孤独を感じるのが一つの要因と考えられます。こういう混沌とした時代だからこそ、命の大切さ、また、人をおもんぱかることの大切さをぜひ若いうちから学んでほしいと思います。今までもそのような教育の機会があったかとは存じますが、教員の方々含め、さらなる充実を図っていただきたいと思います。
 2つ目に、防災についてであります。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の放映に合わせ、また、コロナ禍が落ち着いてくれば、夏には海水浴場の開設がされるという見込みの中で、結果的に令和4年度の観光客は増えてくるのではないかと考えております。観光と防災は相関が強い項目であり、関係部署が綿密な連携を図っていくことを求めます。災いは天災だけではなく、人災のケースもあります。中・長期的に鎌倉市民から見た防災力を高めることを追求していってほしいと思います。
 3つ目に、農業についてであります。残念ながら、予算委員会では私以外誰も質問されなかった項目であります。市内学校給食においてオーガニック給食や地場産品を導入していく。しかしながら、安定的な供給量が期待できないことも伺っております。中・長期的に鎌倉市の農業振興をどう位置づけていくのか、予算の観点からは、残念ながら本気度は感じることができませんでした。このような御時世であるからこそ、自給自足の範囲を最低限確保しておくことは多様な観点から重要と考え、これを求めます。
 令和3年度最後の定例会として、最後に一言申し上げます。新型コロナウイルス感染症に最前線で対応されている医療・介護従事者の皆様、そしてワクチン接種等で対応されている行政の皆様方に改めて感謝を申し上げます。令和4年度の予算に賛成の立場を取った以上、しっかりと責任を持って予算執行がされているのか、そして、それが市民のためになっているのかどうか注視していく必要があり、会派としてその責任を持ち活動していくことをお約束して、私の討論といたします。
 
○11番(保坂令子議員)  神奈川ネットワーク運動・鎌倉を代表して、議案第87号令和4年度鎌倉市一般会計予算については反対、外諸議案について賛成の立場から討論に参加します。
 新年度予算案に対する代表質問では、様々な危機に対してレジリエントな社会にしていくための施策を手厚くしていかなければならないと述べました。鎌倉市の都市経営の目指すところは、高齢になっても、様々な生きづらさを抱えていても、安心して暮らせる福祉の仕組みと地域の支え合い、子育てするなら鎌倉と思ってもらえる支援の充実、歴史的風致と緑の保全、そして市民自治が息づく町であることだと考えます。外から見たときに鎌倉って何だか進んでいると思われる目新しい施策を追求し、都市間競争で先頭を行くことは二の次でもよいのではないでしょうか。新奇なことばかりアピールしないでほしいということを、これまでも繰り返し述べてきたので、またかと思われそうですが、再び言わせていただきます。
 普通交付税不交付団体であるので、政府のその時々の地方施策の財源を活用した事業を打ち出すということは分かるのですが、その後につなげていくことができているかどうかが問われます。市長が施策展開においてアピール性を重んじていらっしゃる傾向があるのは明らかで、それと相まっているのだと思っております。古い話になりますが、例えば地域経営型PPP事業、新規循環バス「スーバ」、地域全体の観光マネジメントを一本化する着地型観光のプラットフォーム「DMO」などはどうなったのでしょうか。試してやってみて、データが取れたからよいというものではないはずです。今回、短期的観光渋滞対策でパークアンドライドや鎌倉フリー環境手形に再度脚光を当てたことはむしろ珍しく、苦肉の策としても、よいことだと受け止めているくらいです。
 政府の力の入れようの変化ということに着目すれば、本市の提案が初回の選定から漏れたスーパーシティ型国家戦略特区も目玉施策ではなくなったような印象です。提案の熟度を上げるとのことですが、バランス感覚が必要ですし、多くの市民を置き去りにして進めないでいただきたいと考えます。SDGs未来都市も自治体SDGsモデル事業も、その後の市の施策の中での具体的な展開は弱いと思います。確かにSDGsにひもづけはしています。SDGsつながりポイントのように、ネーミングに入れたりもしています。しかし、ひもづけだけになっていないでしょうか。
 鎌倉市のSDGs未来都市は、社会・経済・環境の好循環をうたっていますが、社会の分野の取組の中に位置づけられていたことの一つが(仮称)市民活動推進条例の策定でした。この条例はつながる鎌倉条例という名称になりましたが、策定の過程においては、条例という形をつくることを急ぎ過ぎていると申し上げました。条例の施行から3年の間、市民活動と協働を推進するための指針がつくられ、市民活動推進基金が設置されました。2022年度には基金を活用した鎌倉エール事業が展開されます。中身を入れるのが後になりましたが、条例をつくったままでなかった点はよかったと思っております。今後の展開を注視いたします。
 さて、新年度予算を子細に見た結果、激しい変化の時代における大きな構想が見えてこないということを申し上げたいと思います。総合計画が基本構想、基本計画、実施計画の3層構造になっている中での基本構想や、大きな事業における基本構想のことを言っているのではなく、様々な事業を相互に関連づけて、どちらの方向に持っていこうとするのかというほどの意味での構想です。
 一つは福祉の分野です。福祉サービスは従来、高齢者、子供、障害者など対象ごとに整備されてきました。加えて、2015年には生活困窮者自立支援制度が施行されました。一方、2017年の社会福祉法改正により、市町村は地域共生社会の実現という命題に向き合うことになり、2020年の同法の改正では、属性を問わない相談支援、参加支援、地域づくりに向けた支援の3つを一体的に実施する包括的な支援体制が重層的支援体制整備事業として位置づけられました。
 本市では地域共生課が窓口になり、社会福祉協議会への業務委託により多機関協働事業と参加支援事業を始めており、2022年度には本格実施が予定されています。複雑化、複合化した事例を対象とすることにより、介護、障害、子育て、生活困窮、心配な世帯の見守りなどの多分野にわたる支援関係機関の連携が促され、支援対象者に対する支援が行われるとともに、支援者に対する支援の強化にもなるとのことです。高齢者、子供、障害者、生活困窮などの対象ごとの福祉事業の担い手不足の現状を前提にして進めるのではなく、担い手不足の現状の改善につながる展開を視野に入れてほしいと思います。
 また、健康福祉部の部内にも、包括的支援体制の事業を全体的に把握する担当を置くべきではないでしょうか。同時に、地域共生の名の下に進める事業であるなら、地域に事業のための拠点を配置することも今後必要ではないかと考えます。ケアラー支援条例の制定に向けた準備を進めるに当たっても、専門家の知見を集めるだけでなく、支援を必要とする人に向き合う現場及び現場を所管する各課等の連携を求めます。
 予算審査の中では、高齢者保健福祉計画基礎調査を丁寧に行うことも求めました。国は介護保険制度の改正のたびに保険給付から外す事業を検討しているような状況です。市としては、市民ニーズの把握に努め、必要となったときに必要なサービスがきちんと受けられるように図ってください。
 大きな構想が見えてこないと指摘せざるを得ないもう一つの分野が、市民が主役の参加型のまちづくりについてです。つながる鎌倉条例に基づく「つながる鎌倉エール事業」については、協働の視野を広げ、地域及び社会の課題解決を図る上で、新しい担い手の発掘・育成とともに、協働の分野・領域を広げることが必要であると指摘しました。
 別の課題として、市民活動団体に対し、活動の場所、物理的な場所の提供を進めることが上げられます。その点、多くの市民団体が利用し、市民自治の一つの拠点とも言うべき生涯学習センターの集会室等の予約が取りにくい状況があり、充足率を高めるという目的で利用枠を細かくするセンター条例改正を行ったことは、元をただせば、場所が不足しているということを示すものであり、非常に残念です。
 また、コミュニティスクールは、地域学校協働活動の深掘りがないまま、2022年度は小・中学校ペアの2つのブロックで先行実施されます。パイロット校から始めていくのはよいのですが、その先に目指していることが見えてきません。
 予算審査では、市営住宅集約化で大きな規模の地域コミュニティーが形成されることから、多世代が交流できる地域のコミュニティースペースや地域福祉の事業所が住居に近接して配置されることを求めました。市民参加型のまちづくりの可能性があるところで可能性を試すことは重要です。
 スマートシティの取組の中で、市民が参加する合意形成プラットフォームの構築を目指すとのことです。その中で、バルセロナ市のDecidimがモデルの一つに上がっています。Decidimは市民が主体的に多様な政策提案を行うプラットフォームであり、行政が行政情報や保有するデータを公開し、政策決定のプロセスを透明化して、市民が主体的に参加できる環境を提供することと一体となった民主主義の装置です。形や名称を参考にするだけでなく、テクノロジー主導から市民主導、市民と行政の信頼関係の構築にシフトした点にこそ注目するべきではないかと思います。これら幾つかの施策は、所管課は様々ですが、市民が主役の参加型のまちづくりという視点でつながりのあるものと捉えていくことが大切であると指摘させていただきます。
 代表質問で問題意識、危機感を抱くこととして申し上げたのは、事業の遂行に当たって、市民との間で信頼関係が揺らぐ事例が重なっていることです。予算等審査特別委員会の意見でも広報・広聴の課題が上がりました。広報・広聴手段の多様化及びアクセシビリティーの観点と説明責任の観点の両面があると思います。説明責任が問われる直近の事例では、やはり生涯学習センターの管理運営の見直しの進め方を上げざるを得ません。
 今年度は特に本庁舎整備についての市民説明、市民対話を重点的に進めることになりますが、相対的に物分かりのよい若年層を対象にした説明や対話に逃げず、それぞれお考えがあって、市の説明に簡単に納得されない方たちとの対話こそ重要です。プラスの情報だけでなく、マイナスな情報も出して、そこから対話を始めることが信頼関係を築く上で重要ではないでしょうか。
 行政DX、デジタルトランスフォーメーションの流れで、全国の自治体の情報システムの標準化・共通化が進められます。これには合理性が認められないわけではありません。一方、個人情報保護の仕組みまで国のルールにぴったりと合わせるのはいかがなものでしょうか。2022年度に自治体が試されているのは、個人情報の保護のレベルを後退させない姿勢です。スマートシティ構想の中でDecidimを一つのモデルとして例に挙げるような鎌倉市であれば、個人情報の保護について大きな視点で捉え、自治の気概を示すべきです。
 以上、様々な課題を上げて、討論といたします。
 
○8番(藤本あさこ議員)  議案第87号令和4年度鎌倉市一般会計予算外諸議案に対し、鎌倉アップデートチャレンジを代表し、賛成の立場から討論に参加いたします。
 松尾市長の4期目の最初の予算、過去最大規模となる今回のミライツクル予算、未来へ向けたインクルーシブな社会を目指した事業を多く取り入れた予算編成と感じました。
 まず、保育園でのおむつ処理事業、保育士確保施策、子育て手続のワンストップ化事業などは、子育てをしている方々にとって鎌倉が住みやすい町となるための重要な施策だと思います。
 また、インクルーシブ公園の整備事業や生理の貧困対策事業など、誰一人取り残さないための施策に迅速に対応いただけること、非常にうれしく思っています。当事者の声が入ればしっかりと政策が動いていく、鎌倉市がそういった共生・共創社会の町であることが非常に表れている予算だと感じました。
 一方で、全体的な予算構成を見て、やはり子育て世代、つまり子供に対する予算というものが非常につきにくいということも実感しています。国や県のものも含めて、子育て政策はその多くが条件つきとなっています。例えば保育園の第2子無償化制度におけるきょうだいのカウント方法や、制度利用の際に課される世帯の所得制限など、様々な条件が付与されているのが現状です。
 私たちは一人一人の市民、一人一人の命ですから、その命に対して一まとめにして扱ったり、条件をつけて扱うことは本来的にはおかしいはずです。共生・共創社会をうたっている鎌倉市であればなおのことと思います。子育て政策と言われますが、これは子育て世代の保護者への政策ではなく、子供のための政策なのです。保護者の状況にかかわらず、全ての子供が同様の制度を受けられ、同様の選択肢を持てるような町を、社会をぜひつくっていただきたいです。
 まず大前提として、一人一人の市民、一人一人の命を同等に扱うこと、これは今後の鎌倉市の課題とも感じています。委員会の中でも指摘いたしましたが、声なき声をしっかりと拾っていく広聴の仕組みをつくっていただきたいと思います。合意形成プラットフォームなど新しい取組を取り入れていく姿勢は高く評価いたしますが、ツールに使われることのないよう、届いた声を適切に政策に反映いただくようお願いいたします。
 そのほか、鎌倉の観光の未来に向けた大河ドラマ事業についても、一過性ではない継続的な観光施策として広く展開していく機会と捉えて取り組んでいただきたいです。また、財源確保のための施策としても、様々なマーケティング手法を取り入れて、しっかりと収入増につなげていただきたいです。
 最後に、今、世界中が様々な事象で混乱しています。考え方はそれぞれですが、その中でやはり重要なことは、声を聴くことだと考えます。この世界には様々な考えを持つ人がいること、それは国境を越えなくても、この鎌倉の中でも多様です。自分の考えが正しいはずだという視点を持つ限り、争いはなくなりません。自分と異なる考えで生きている人がいる、そのことを認め合うことがインクルーシブな社会の実現への第一歩と考えます。今後も多様な声に耳を傾けて、みんなの声でつくる鎌倉を目指していただくことを求めて、討論を終わります。
 
○16番(竹田ゆかり議員)  鎌倉かわせみクラブを代表して、議案第87号2022年度鎌倉市一般会計予算、議案第97号鎌倉市子どもの家条例の一部を改正する条例の制定について、議案第98号鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の制定について、以上3議案については反対、その他の諸議案については賛成の立場で討論に参加いたします。
 初めに、議案第97号及び第98号について反対の理由を述べます。
 現在、市内14か所の子どもの家及び子どもひろばの運営が指定管理となっています。この議案が可決すれば、市内16か所全ての子どもの家・子どもひろばの運営が指定管理となります。私は、必ずしも子どもの家や子どもひろばが指定管理になることを否定するものではありませんが、一部直営を残すことが重要であると考えます。理由は、直営での運営が指定管理者による運営のモデルとなり、判断基準となると考えるからです。直営の運営であることで、青少年課が教育委員会等と直接情報を共有し、適切な対応を速やかに取ることができること、そのことが指定管理者の運営にもよい影響を及ぼすと考えるからです。
 小学校給食の業務委託では、16校中6校を直営として残しています。その理由は、直営が一つの物差しとなり、直営のよさ、指定管理のよさを互いに学び合うことができるからと聞いています。子供を預かる子どもの家・子どもひろばの管理運営は、特に比較して判断する物差しとしての直営の存在が重要です。以上の理由により、議案第97号、第98号に反対いたします。
 次に、一般会計予算についてです。
 まず初めに、評価できる主な部分について申し述べます。
 小・中学校の子供たちの積年の願いであった特別教室空調設備設置費用が予算化され、小・中学校の子供たちが使用する全ての学習室に単年度で空調設備が設置できる予算がつけられたことは、大いに評価いたします。教育大綱に掲げる安全な教育環境の整備が進められたことになります。
 次に、インクルーシブな学校をつくっていくためには、学校での組織的な体制づくりが重要ですが、その要となる児童支援専任教諭の後補充として、市費による非常勤講師16人の費用が予算化されました。今後、児童支援専任教諭が業務に専念できるようになり、組織的な取組が進められることが期待されます。
 また、コロナ感染拡大の影響により先送りとなっていた事業、小学校給食費の公会計化については、この間、一般質問を通して繰り返し求めてきたところですが、このたび業務委託料が予算化されました。本来教員が担うべきではなかった小学校給食事務が公会計となることで、教員が本来の業務に専念できるようになることは、子供たちにより一層目が行き届くことにつながります。
 私立の保育所等助成事業については、来年度より民間園に対する職員加算費や障害に応じた補助単価、また経営改善費、処遇改善費などが見直されたことも評価されます。今後は保育士再配置基準について公立と民間園が同様な配置基準となるよう検討していただきたいと申し述べておきます。
 次に、評価できない部分について申し上げます。
 まず、職員数についてです。コロナ感染拡大もあり、それぞれの所管でこなさなければならない事業が増える中、職員数が適正に配置されることは業務を推進していく上で重要な要素です。特にここ数年、教育文化財部教育指導課及び教育センターにおいては、GIGAスクール構想の推進、ULTLAプログラムの実施、子どもSOS相談フォームの立ち上げなどなど、新たな取組が次々と重なるように進められています。担当課ではこれまで以上に多忙を極めていることが推察されます。教育文化財部にあっては、それぞれの事業が必要な業務であると判断するならば、それに見合った人員確保がなされるべきです。しかし、来年度は一般職員を減らす予算立てとなっています。そして、それをカバーするかのように、超過勤務手当が増額されています。
 教育現場ではリアルタイムで様々なことが日々起きます。中には、今すぐに対応しなければならない事案もあります。特に教育指導課や教育センターの過剰な業務負担は、学校現場の教育活動にも影響を与えます。そして、このようなことは他の部署でも起きているのではないでしょうか。職員数の適正化計画はあくまでも計画です。そして、各部署の職員数は、全体数から単に割り出すのではなく、各業務の必要性から判断されるべきと考えます。包括予算制度の見直しも改めて求めておきます。
 次に、生涯学習センター管理運営事業について述べます。生涯学習センター条例の一部を改正する条例が12月定例会で1票差で可決しました。特に利用区分の変更については、撤回を求める多くの利用者の声がいまだ寄せられています。そもそも利用者の多くが知らなかったアンケート調査結果を根拠として利用区分の変更を行ったこと自体が間違いであり、さらに、利用実態を的確につかむことなく、一枠の時間を短縮して1日の利用枠数を多くすることで、予約が取りやすくなるだろうとの判断は、大きなミスであったことは否定のしようがありません。結果的に利用しにくい、活動しにくい団体や利用者を生むことになれば、本末転倒ではないでしょうか。
 生涯学習センター改正条例の施行日、10月1日に向けて、指定管理者選定委員会委員報酬及び生涯学習施設予約システム改修費用が予算化されていますが、市が市民の声に誠実に応えようとする意思があるのであれば、不都合が生じてからではなく、利用者の声を丁寧に聞き取り、利用区分の変更を思いとどまるべきです。
 昨年3月に作成された生涯学習プランでは、1として、生涯学習センターの学習環境の充実を掲げ、市民の求める学習環境を提供しますと市民に約束しています。利用区分の変更が、果たして市民が求める学習環境の提供と言えるのでしょうか。利用者に今から見えている不便を強いる前に見直しを図るべきです。
 鎌倉市図書館振興基金の運用に当たっては、この間、基金運用に明らかに合致しない図書の購入や印刷物発行などについて図書館協議会に諮問されることが続いています。これは、一般図書資料等消耗品費が不足していることが原因の一つと考えます。2019年決算値によれば、県内33市町のうち、鎌倉市の図書館の1人当たりの資料や図書購入費は20位で、一方、資料費1,000円に対する貸出冊数は県内4位、蔵書回転率は5位となっています。このことから見れば、いかに鎌倉市民の図書館の利用率が高いか。にもかかわらず、資料や図書購入費が少ないことが分かります。一般図書資料等消耗品費のより一層の確保に努めるべきです。
 最後に、予算編成全体について述べます。鎌倉市の財政力は、県内19市の比較によると、主要財政指標で見てみると、鎌倉市は財政力指数は2位、実質公債費比率2位、地方債現在高比率2位、一般会計1人当たりの財調残高5位となっており、どれも鎌倉市の財政力が高い水準になっていることが分かります。しかし、その使途はといえば、目新しい事業に次々と財源が注ぎ込まれ、地味ではあるが当たり前な市民生活の権利を保障する事業については、近隣市と比較しても少なく、市の姿勢が問われるような予算立てになっているのではないかと考察いたします。
 以上、議案第87号鎌倉市一般会計予算について、評価するところはあるものの、より一層の市民ニーズや現場実態を的確に把握した予算立てとなることを求めて、反対討論といたします。
 
○議長(中村聡一郎議員)  新型コロナウイルス感染拡大防止対策として換気を行うため、暫時休憩いたします。
                    (10時33分  休憩)
                    (10時45分  再開)
 
○議長(中村聡一郎議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
 討論を続行いたします。
 
○6番(児玉文彦議員)  議案第87号令和4年度鎌倉市一般会計予算外諸議案に対し、公明党鎌倉市議会議員団を代表し、賛成の立場から討論に参加いたします。
 令和4年度一般会計予算額は過去最大となる約671億6000万円、これは、松尾市長の所信にあります「まちの未来はみずからつくる〜ミライツクル予算〜」として、未来への投資を含め、近年にない積極的財政出動の表れであり、新型コロナ対策をはじめ、共生社会の構築、子育て・教育、安心・安全なまちづくりに重点を置いた予算案であると評価するものであります。
 一方、新型コロナウイルス感染症の収束がまだ見えない状況の中、追い打ちをかけるように、ロシアによるウクライナ軍事侵攻が勃発、欧米諸国や日本によるロシアに対する経済制裁が発動され、原油、天然ガス、ニッケルなどの天然資源や穀物などの価格が高騰し、さらには、急速な円安による輸入コスト増から日本経済も影響を受け、我々の生活の場においても物価上昇が始まっております。
 本市においても歳出が増える可能性が高まっており、その意味では、令和4年度は昨年度以上に先行き不透明な年になると懸念はありますが、市民にとって「住みたい・住み続けたいまち鎌倉」の基本方針の下、積年の諸課題の進展と重点事業をはじめとした各施策の取組により、持続可能な都市経営の推進を求めます。
 歳入について1点申し上げます。歳入の約52%を占める市税の予算計上額は約351億円、令和3年度の決算が予測に反してコロナ禍による落ち込みが大きくなかったことから増額となっておりますが、企業誘致や子育て支援、テレワーク普及による生産年齢人口の転入超過数を増やす施策など、安定的な市税確保の取組を求めます。
 歳出について幾つか申し上げます。
 まず、人件費についてですが、経常収支比率の改善が課題である本市において、令和4年度の人件費予算額が令和3年度より約5億円、3.6%減額したことは評価するものです。技術系職員といった人手が必要な部署は職員数を確保しつつ、RPA導入などDX推進による業務効率化で行政サービス、市民サービスの向上を図るとともに、正規職員数と非正規職員数のバランスが取れた、適正かつ有効的な職員の配置を求めます。
 次に、総務費についてであります。本庁舎整備事業は広く市民の声を聴くとともに、新庁舎の基本計画及び跡地利活用基本構想を計画どおり作成し、自治法上の手続の対応など、事業計画を着実に進めることを求めます。
 都市提携事業は、我が会派の一般質問、代表質問での提案・要望に応え、令和3年度と比較し大幅に予算計上していただいたことは評価するものであり、ありがたく存じます。今定例会中に勃発したロシアによるウクライナへの軍事侵攻を目の当たりにし、戦争がいかに残酷であるか、平和がいかに尊いか、多くの方々が感じていると思います。平和都市宣言を掲げ、SDGs未来都市にも選定されている鎌倉市として、既存の各都市提携事業とともに、民間団体による交流推進の支援を含め、新たな海外都市との提携構築の具体的取組を求めます。
 次に、総務費と併せ、商工費、観光費についてでありますが、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」による経済効果と、本市独自の取組である鎌倉応援キャッシュレス割引キャンペーンの実施など、観光業を中心とした地域活性化施策は本市にとって税収アップのチャンスであります。一方で、市外からの人流増加に対して治安の悪化を心配する声も聞かれることから、警察、各自治会・町内会との綿密な連携により、防犯カメラやLED防犯灯の設置などを推進し、地域防犯力の強化を求めます。
 次に、土木費についてでありますが、本市の道路、橋梁、下水道など社会インフラへの老朽化への対策は、市民の安心・安全な生活、防災・減災の観点から最優先課題であり、一般質問や代表質問において土木費予算額の増加を訴えてきた我が会派として、令和4年度予算計上額が令和3年度よりも約9億円増額している点は評価するものです。人員確保の上、計画どおりの各事業の推進を求めます。
 深沢土地区画整理事業は、都市計画決定が鎌倉市都市計画審議会において可決されたことを受け、今後は事業認可に向けた取組の円滑な推進を求めます。
 交通不便地域における新交通システム等整備事業は、高齢化が進む本市において、高齢者福祉、安心・安全のまちづくり、地域コミュニティーの観点からも重要であると考えます。二階堂地域での実証実験及びアンケートの結果とともに、全国各自治体での取組を参考にしつつ、各種事業者との協業も含め、本市に適するシステムの検討推進を求めます。
 次に、衛生費についてでありますが、焼却施設を広域内に建設せずに、ゼロ・ウェイストを目指し、ごみの減量化・資源化を進めることを方針としている本市にとって、生ごみ処理施設建設は重要な施策です。予定地とされている今泉クリーンセンター周辺の地域住民と引き続き意見交換、話合いを継続しつつ、具体的進展を求めます。
 次に、教育費についてでありますが、GIGAスクール構想の推進、空調設備など学校施設の整備といったハード面の施策とともに、いじめ、不登校、発達障害、ヤングケアラー支援といった様々な課題に対して、子供たちと保護者に寄り添った施策の拡充を求めます。
 終わりに、ロシアによるウクライナ軍事侵攻の一刻も早い終結と、ウクライナに平和と安穏が戻ることを祈りつつ、討論を終わります。
 
○25番(前川綾子議員)  ただいま議題となりました議案第87号外諸議案に対して賛成の立場で、夢みらい鎌倉として参加いたします。
 令和4年度予算編成は、新型コロナウイルスがはやり始めてから3回目の予算編成となり、2022年度の予算案の考え方としては、コロナ収束後を見据え、まちの未来を切り開いていくミライツクル予算が掲げられており、その財源となる税収を前年度比約19億円増とし、過去最大規模の予算であり、新年度として新しく掲げた事業とコロナで遅れてしまった事業、そして未来を見据えた事業を同時に推進していかなければならないという大切な年度を迎えることになります。
 鎌倉市がしっかりと前へ進んでいくためには、できるだけ多くの市民が同じ目線で手をつなぎ、夢を持って未来を一緒に見据えて進むことができるようにしていただきたい。そのためには、血の通った丁寧な説明と、理解を得ることができるように情報を伝えることに努力していただきたいと、さきの代表質問の冒頭でもお願いいたしました。全ての事業の審議を終えた上でも、どの事業にも重要な課題は広報と広聴であると考えておりますので、これまでにも増してここに重点を置いていただきたいと改めて強く求めるところであります。
 令和4年度の予算には、55項目にわたる重点事業を含む、428項目にも及ぶ特別会計を含めた小事業が提案されております。この令和4年度予算に対する代表質問及び予算委員会における予算審議の中では、数々の項目に対して質問させていただきましたが、とりわけ意見として残したものについて、確認させていただきます。
 先ほども申し上げましたように、意見に強弱をつける必要はありませんが、やはりまず1点目に、広報広聴事業についてを意見として述べたもののうち最初に上げさせていただきたいと思います。今、政策などを進めるために広報広聴がしっかりと行われることが重要な事業の一つと考えられます。広報がされていても、市民が知らなかった、聞いていなかったということのないように、その手法はあらゆることを駆使してこれまでにも行われているということは承知しているところではありますが、これまで以上に丁寧に正しい情報を伝えることを強く求めます。広聴、政策立案、広報なのか、その逆も考えられるとは思いますが、つまりその3つの要素がしっかり回っていくことが重要と考えております。
 そして、一昨日の夜11時40分頃から東日本大震災の余震とされる大きな地震が相次ぎ、津波も発生いたしました。東北地方を中心に被害が各所で発生してしまいました。その余震は100年続くという説もあります。そうした中で、災害ボランティアセンター設置に関するマニュアルの完成についてを今回の予算審議の中で意見に残しておりますので、2点目に上げさせていただきます。
 現在、いつ大規模災害が起きてもおかしくない状況にあり、被災後には災害ボランティアによる支援を求める時期が確実にやってくると考えております。そして、その受入場所として災害ボランティアセンターが必要であることは既に御承知のとおりであり、今、課題となっているそのセンターの設置場所は、レイアウト、広さについて既にマニュアル案に示されているということです。
 そもそも災害ボランティアセンターを運営する主体として、鎌倉市、青年会議所、社会福祉協議会の3者で協定が組まれており、その協定にはセンターを開設する場所として社会福祉協議会が指定されておりますので、まずはその協定に基づいてセンターの開設を予定し、災害の規模によりその場所を臨機応変に変更もできるようにしておけばよいと考えます。したがって、鎌倉市がリードをして、3者がしっかり連携することが必要ですが、一刻も早く災害ボランティアセンターの設置のためのマニュアルの完成を求めます。
 3点目に、漏電などによる防災診断の強化についてですが、近年、火災による大きな被害が全国的に見られ、特に家屋が密集した地域では、その被害の規模も大きくなってしまいます。火災の原因は様々あるということは承知しているところではありますが、中でも漏電による火災が気になるところです。漏電については、多くが長い年数がたった家屋などに起こり、高齢の独り暮らしまたは御夫婦がお住まいであり、最悪の被害に遭われるケースが多いと考えております。こうしたことから、日頃の防災診断を強化して、減災につながる活動に努めることを強く求めます。
 次に、4点目に、教育関係では、コミュニティスクール整備事業についてであります。コミュニティスクール整備事業については、鎌倉でやっと始まるという感が強くあります。この事業を進めるに当たり、地域学校協働活動推進員を各学校に1名設置とあります。この鎌倉版コミュニティスクールは、小中連携の基盤としてそれぞれの中学校区に設置し、社会に開かれた教育課程の実施を目指すとともに、学校や子供の抱える課題などについて、地域、学校、家庭がチームとして一丸となって解決に当たる体制づくりを行っていくものということです。とするならば、この推進員の選任は非常に重要であり、できるだけ地域のことをよく知る人にお願いし、鎌倉版コミュニティスクールの取組状況を地域に発信できる人が担っていただけるよう期待しております。
 そして、5点目に、育成事業として、青少年の居場所についてであります。青少年課の新年度の取組として、子供の居場所について、既存の場所以外に新設置に向けた検討を行うとしています。まさにこれまでにも幾度となくその必要性をお願いしてきたところでありますので、その部分に大変期待するところであります。青少年が真に求めている居場所というものがどういうものか、そして、そのニーズを取り違えないように把握することが必要です。立地的なことも含め、その内容を青少年の意見を聞き、あるいは青少年と意見交換をする機会を多く持つことを求めます。青少年にとって安心して過ごすことができ、社会との関わりを持つことができる居場所づくりには、必ずしも青少年会館にとどまることなく、生涯学習センターなどの一室あるいはロビーなども可能であるということを考えております。
 最後に、6点目に、高齢化社会を迎えていることにより課題となっております交通不便地域対策についてです。10年前に鎌倉市が同じようにこの課題に取り組もうとしたときよりも、より対策が必要となっており、また、デジタル化の推進により取り組みやすくなっていると感じています。新交通システム等整備事業が昨年度から進んでおり、実証実験も行われているところでございます。この事業は福祉の観点で進めるとのことであり、また、高齢者だけの問題でもないということも確認させていただきました。実証実験が行われた二階堂地区は、バス停から住宅が奥へと広がり、暗がりの一人歩きはどの世代にとっても危険があります。こうした場所は鎌倉市内にも多く見受けられます。
 最終的には、現在進められている市内でも様々な交通不便地域に対する制度が展開されております。将来的にこうした鎌倉市内全体の交通不便地域の取組として行われつつあるものを組み合わせて、交通不便地域の解消につなげていくことが必要です。そのためにも、まずはこの新交通システム整備事業についてしっかりと進め方を示して、具体的な成果を出すことができるように、強く期待するものであります。
 以上、今回の予算等審査特別委員会において意見として述べさせていただいた6項目について、改めて上げさせていただきました。このほかにも、発達支援サポート事業のように長い時間をかけて形として整いつつある事業がこれからますます充実していく期待や、その途上であるけれども、やっと目指すところが見えてきた鎌倉地域の漁港の整備事業のように、未来を見据えて着実に進めていただきたいことを申し添えて、討論を終わらせていただきます。
 
○22番(長嶋竜弘議員)  ただいま議題となりました議案第87号令和4年度鎌倉市一般会計予算について、反対の立場で討論する。
 私は特別委員会に入っていないので、皆様とは少々違った視点で意見を申し上げる。御承知のとおり、令和4年度鎌倉市一般会計予算は、このたびのロシア、ウクライナの紛争が勃発する以前に組まれたものであり、この紛争により発生する事態には対応していない。さらに、コロナ禍で様々な要因でお困りの方々への対応、防災への対応もできているとは言い難い内容であるので、ここで予算を否決して、ひとまず暫定予算で進め、有事への対応を図るために、歳入歳出の見込みを見直し、市民生活、経済活動への影響を少しでも抑えるため、予算を組み直し、再出発するべきである。
 ロシア、ウクライナの紛争は世界規模で深刻な影響が及ぶことは間違いない。その影響を予測することは困難であり、どこまで広がるかは、紛争の継続期間、ロシアに対する制裁の内容などの要因次第である。特に安全保障政策及びエネルギー政策に長期的な影響を及ぼすとともに、インフレは加速すると見られ、各国は拡張的な財政政策を取ることが必要となってくる。
 世界経済にとって最も影響が大きいのはエネルギーの供給不足と価格上昇である。2020年のロシアの世界生産シェアは、天然ガスが17%、石油が12%、石炭が5%となっており、特に地理的に近いEUは石油及び天然ガスの輸入の多くをロシアに依存していることから、供給が停止された場合に甚大な影響が及び、景気後退につながることは避けられない事態である。
 次に懸念されるのが決済取引制裁である。国際銀行間通信協会SWIFTを通じた国際金融決済システムからロシアの主要7銀行が3月12日から既に排除されている。これらの銀行に対する海外からの送金・入金はできなくなっている。
 次に懸念されるのが政府や企業に対するサイバー攻撃である。金融、情報通信、行政、医療、その他企業のインフラを狙った攻撃により経済活動に影響が出る事態が想定される。既にトヨタ自動車へ部品を納入する有力な一次サプライヤーへのサイバー攻撃が数度発生しており、生産活動が停止して影響が生じている。
 次に懸念されるのがエネルギー以外の資源の供給不足と価格上昇である。例えば半導体製造に不可欠なネオンの7割をウクライナ産、自動車の主要部品に使うパラジウムの4割をロシア産と、多くを両国に依存している。また、食料は、ウクライナ、ロシアは世界の小麦輸出の3割、トウモロコシ輸出の2割を担う。小麦供給減少懸念から、国際小麦市場は既に急騰している。コロナ禍の影響でインフレ圧力が高まっているところに、この紛争で一段とインフレは加速すると見られ、長期化すれば、消費や金融、為替、投資、企業経営、市民生活、雇用などへの悪影響をもたらすことは確実であり、それらへの対応を考え、準備しておく必要がある。
 当市としても歳入減、歳出増は避けられない状況になると思われるので、村岡新駅、本庁舎移転などを柱とした深沢地域整備事業、スマートシティ推進事業、大河ドラマ館運営、ロードプライシングなどは能天気にやっている場合ではなく、スタグフレーションへの対応と有事への備えを行うことが必要であるので、歳入歳出の見込みを見直し、予算を組み直し、再提出するべきである。
 最後に申し上げておくが、このたびのロシア、ウクライナの紛争は、2014年に起こったクーデター、いわゆるユーロマイダン革命により当時のヴィクトル・ヤヌコーヴィチ大統領が失脚し、その後のクリミア危機、ウクライナ東部紛争へとつながっていったことがもとになっている。さらに遡れば、2004年のオレンジ革命のときから始まっており、今に始まったことではない。我々はこの歴史を学び、理解してから行動するべきであることを申し添えておく。
 以上で議案第87号令和4年度鎌倉市一般会計予算について、反対の討論を終わります。
 
○議長(中村聡一郎議員)  討論を打ち切ります。
 これより採決に入ります。なお、採決は1件ごとにこれを行います。
 まず、議案第94号鎌倉市学校整備計画検討協議会条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第94号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第96号鎌倉市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第96号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第97号鎌倉市子どもの家条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (多 数 挙 手)
 多数の挙手によりまして、議案第97号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第98号鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (多 数 挙 手)
 多数の挙手によりまして、議案第98号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第99号鎌倉市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第99号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第100号鎌倉市消防団員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第100号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第101号鎌倉市スポーツ施設条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (多 数 挙 手)
 多数の挙手によりまして、議案第101号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第87号令和4年度鎌倉市一般会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (多 数 挙 手)
 多数の挙手によりまして、議案第87号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第88号令和4年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (多 数 挙 手)
 多数の挙手によりまして、議案第88号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第89号令和4年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (多 数 挙 手)
 多数の挙手によりまして、議案第89号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第90号令和4年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (多 数 挙 手)
 多数の挙手によりまして、議案第90号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第91号令和4年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第91号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第92号令和4年度鎌倉市後期高齢者医療事業特別会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第92号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第93号令和4年度鎌倉市下水道事業会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第93号は原案のとおり可決されました。
 議事の都合により暫時休憩いたします。
                    (11時13分  休憩)
                    (11時45分  再開)
 
○議長(中村聡一郎議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
 ここで御報告申し上げます。ただいま後藤吾郎議員、中里成光議員、保坂令子議員ほか1名から、議会議案第13号令和4年度鎌倉市一般会計予算の執行に関する附帯決議についてが提出されました。
 お諮りいたします。この際、議会議案第13号を日程に追加し、直ちに議題といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
                    (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、この際、日程に追加し、直ちに議題とすることに決定いたしました。
    --------------------------------- 〇 ---------------------------------- 〇 ----------------------------------
 
○議長(中村聡一郎議員)  「議会議案第13号令和4年度鎌倉市一般会計予算の執行に関する附帯決議について」を議題といたします。
 提出者から提案理由の説明を願います。
 
○7番(中里成光議員)  (登壇)ただいま議題となりました議会議案第13号令和4年度鎌倉市一般会計予算の執行に関する附帯決議について、提案理由の説明をいたします。
 便宜、文案の朗読をもちまして説明に代えさせていただきます。
 令和4年度鎌倉市一般会計予算の執行に関する附帯決議。
 令和4年度鎌倉市一般会計予算において生涯学習センター管理運営に係る事業費2億1786万9000円が計上されている。生涯学習センターの管理運営は、鎌倉市生涯学習センター条例に基づいて行われるが、同条例は令和3年12月定例会において改正され、その施行日は本年10月1日とされている。しかるに、改正内容のうち特に利用区分の変更については、利用者及び利用団体から、従前に比べ使いづらくなる、利用実態に合わないという批判の声が上がり続けて今日に至っている。
 もとより生涯学習センターの管理運営の見直しは市民サービスの向上を目指して行われたものであるところ、サービスの低下であると受け止める利用者及び利用団体が相当数に及ぶことは看過できない。一方で、利用区分に係るニーズが活動形態に応じて多様であることも、この間明らかになってきたところである。
 よって、市教育委員会におかれては、本年10月1日から半年を経た時点で、利用者及び利用団体においては漏れなく、また、一定数の未利用の市民も対象に、利用実態、利用区分の使いやすさ、予約の取りやすさ等についてのアンケート調査を必ず行い、その結果から利用区分の再度の変更が必要であると判断された場合は、できる限り速やかに変更を行うことを求める。なお、アンケート調査の実施に際しては、準備期間を十分に取って実施を周知するとともに、丁寧で公正な分析を行うよう強く求めるものである。
 以上、決議する。
 令和4年(2022年)3月18日。鎌倉市議会。
 総員の御賛同を賜りますようお願いいたします。
 以上で提案理由の説明を終わります。
 
○議長(中村聡一郎議員)  これより質疑に入ります。御質疑はありませんか。
                    (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております議会議案第13号については、運営委員会の協議もあり、会議規則第44条第3項の規定により、委員会の審査を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
                    (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、議会議案第13号については、委員会の審査を省略することに決しました。
 これより討論に入ります。御意見はありませんか。
                    (「なし」の声あり)
 討論を打ち切ります。
 これより採決に入ります。議会議案第13号令和4年度鎌倉市一般会計予算の執行に関する附帯決議についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (多 数 挙 手)
 多数の挙手によりまして、議会議案第13号は原案のとおり可決されました。
    --------------------------------- 〇 ---------------------------------- 〇 ----------------------------------
 
○議長(中村聡一郎議員)  日程第3「議案第104号鎌倉市副市長の選任について」を議題といたします。
 提出者から提案理由の説明を願います。
 
○松尾 崇 市長  (登壇)ただいま議題となりました議案第104号鎌倉市副市長の選任について、提案理由の説明をいたします。
 議案集(その5)、5ページを御覧ください。
 小礒一彦副市長から、令和4年3月31日をもって退職したい旨の申出がありました。私としてはこれを受理するとともに、後任者について検討しました結果、現共生共創部長の比留間彰さんを後任の副市長として選任することが最も適当であると考え、ここに提案する次第です。
 なお、比留間彰さんの略歴につきましては、お手元の資料により御了解を願います。
 御審議の上、御同意くださいますようお願いいたします。
 以上で説明を終わります。
 
○議長(中村聡一郎議員)  これより質疑に入ります。御質疑はありませんか。
                    (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております議案第104号については、運営委員会の協議もあり、会議規則第44条第3項の規定により、委員会の審査を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
                    (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、議案第104号については、委員会の審査を省略することに決しました。
 これより討論に入ります。御意見はありませんか。
                    (「なし」の声あり)
 討論を打ち切ります。
 これより採決に入ります。議案第104号鎌倉市副市長の選任についてを採決いたします。本件は、原案に同意することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (多 数 挙 手)
 多数の賛成によりまして、議案第104号は原案に同意することに決定いたしました。
    --------------------------------- 〇 ---------------------------------- 〇 ----------------------------------
 
○議長(中村聡一郎議員)  日程第4「議会議案第12号鎌倉市生涯学習センター条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について」を議題といたします。
 提出者から提案理由の説明を願います。
 
○26番(吉岡和江議員)  (登壇)ただいま議題となりました議会議案第12号鎌倉市生涯学習センター条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について、提案理由の説明をいたします。
 鎌倉市生涯学習センター条例の一部を改正する条例(令和3年12月条例第18号)において改正された、センターの施設等に係る利用区分については、市民や利用団体から多くの要望が出されています。改正条例が施行された場合、利用区分の変更により、活動が制約され、活動の継続に支障を来すこととなる市民及び利用団体が数多く存在すると認識することから、従来の利用区分による利用が可能となるよう、必要な改定を行うものであります。
 改定条文は次のとおりであります。
 第5条を改め、同条を第7条とし、同条の前に2条を加える改正規定のうち第6条第1項中「午後9時」を「午後10時」に改め、同条第2項を削り、同条第3項中「前2項」を「前項」に改め、同項を同条第2項とし、同条第4項を同条第3項とする。
 別表の改正規定を文案のとおり改める。
 総員の御賛同をお願いいたします。
 以上で提案理由の説明を終わります。
 
○議長(中村聡一郎議員)  これより質疑に入ります。御質疑はありませんか。
                    (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております議会議案第12号については、運営委員会の協議もあり、会議規則第44条第3項の規定により、委員会の審査を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
                    (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、議会議案第12号については、委員会の審査を省略することに決しました。
 これより討論に入ります。御意見はありませんか。
 
○10番(くりはらえりこ議員)  ただいま議題となりました議会議案第12号鎌倉市生涯学習センター条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定についてに賛成の立場で討論に参加いたします。
 令和3年、2021年12月定例会に提案された市長提出議案第64号鎌倉市生涯学習センター条例の一部を改正する条例の制定については、市民、利用団体の声が反映された改正となっておらず、実質的なサービス低下のおそれがあり、反対いたしました。
 条例改正は13対12の1票差で可決しましたが、半数近くの議員が何かしらの問題があると認識して反対した意味を、この間、行政、教育委員会として考えていただいたでしょうか。条例改正の根拠とするアンケートの対象者が無作為抽出だったことは正しかったか。市民、利用団体のニーズや意見をなぜ吸い上げなかったか。無作為アンケートの分析結果が行政都合に置き換わったのではないか。市議会に条例改正議案を出す時期がなぜ市民利用団体に説明する前だったのか。突然の改正議案に驚いた市民の要請を受けてからの説明でよかったのか。条例改正議案可決後に利用登録団体アンケートを行うというタイミングでよかったか。利用時間区分を見直してほしいという要望に対し、議会が条例改正に賛成したからできないという回答は不誠実ではないか。日頃からの広報広聴活動や合意形成過程に対する行政、教育委員会の姿勢そのものに問題があると言わざるを得ません。
 条例の改正に当たり、行政、教育委員会に欠けていたのは、市民視点、利用者の視点です。それは取りも直さず、生涯学習センターの存在意義、在り方に通ずるものであります。生涯学習とは何か、弱体化している社会教育行政の再構築はどうすべきか、市民ニーズ、市民に必要な支援は何かなど、本質的な議論を行い、目指すべき方向性を決め、公の施設、生涯学習センターの在り方をどうすべきか、市民に対し、行政、教育委員会の果たすべき役割は何かなどを考えていれば、これほどまでの反対は出なかったと考えます。
 条例の改正後、市民、利用団体から市議会に対しても要望が出ており、特に利用時間区分に対しての見直しを求めるものが多くなっております。鎌倉かわせみクラブ会派代表質問の生涯学習環境整備についての項目において、本来であれば行政から議案の出し直しを行うべきではないかと申し上げました。現時点で行政、教育委員会ともに問題が生じる可能性を認識し、再度の改正も視野に入れておきながら、議案出し直しの意思が示されておりません。大きな混乱を避けるには、改正条例の施行日、令和4年10月1日の予約運用が開始される前のまさに今、元の利用時間区分に戻すことが必要です。
 行政、教育委員会におかれましては、今後、生涯学習センターが市民や利用団体にとって利用しやすい、活動の支援の場となるよう取り組んでいただきたいとお願い申し上げまして、議会議案第12号鎌倉市生涯学習センター条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定についての賛成討論とさせていただきます。
 
○議長(中村聡一郎議員)  討論を打ち切ります。
 これより採決に入ります。議会議案第12号鎌倉市生涯学習センター条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (多 数 挙 手)
 多数の挙手によりまして、議会議案第12号は原案のとおり可決されました。
    --------------------------------- 〇 ---------------------------------- 〇 ----------------------------------
 
○議長(中村聡一郎議員)  日程第5「閉会中継続審査要求について」を議題といたします。
 配付いたしました要求書のとおり、各委員長から目下審査中の事件につき、閉会中継続審査の要求があります。
 お諮りいたします。各委員長からの申出のとおり、閉会中継続審査に付することに御異議ありませんか。
                    (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、各委員長から要求のとおり、閉会中継続審査に付することに決定いたしました。
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○議長(中村聡一郎議員)  以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 令和4年2月鎌倉市議会定例会はこれをもって閉会いたします。
                    (12時01分  閉会)

令和4年(2022年)3月18日(金曜日)

                          鎌倉市議会議長    中 村 聡一郎

                          会議録署名議員    後 藤 吾 郎

                          同          くり林こうこう

                          同          井 上 三華子