令和 2年 7月臨時会
第2号 7月16日
○議事日程  

          鎌倉市議会7月臨時会会議録(2)
                                   令和2年(2020年)7月16日(木曜日)
〇出席議員 24名
 1番  千   一   議員
 2番  くりはらえりこ 議員
 3番  竹 田 ゆかり 議員
 4番  長 嶋 竜 弘 議員
 5番  安 立 奈 穂 議員
 6番  武 野 裕 子 議員
 7番  西 岡 幸 子 議員
 8番  池 田   実 議員
 9番  河 村 琢 磨 議員
 10番  志 田 一 宏 議員
 11番  保 坂 令 子 議員
 12番  高 野 洋 一 議員
 13番  納 所 輝 次 議員
 14番  前 川 綾 子 議員
 15番  中 村 聡一郎 議員
 16番  森   功 一 議員
 17番  日 向 慎 吾 議員
 18番  吉 岡 和 江 議員
 19番  大 石 和 久 議員
 20番  山 田 直 人 議員
 21番  久 坂 くにえ 議員
 22番  伊 藤 倫 邦 議員
 23番  高 橋 浩 司 議員
 24番  松 中 健 治 議員
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〇欠席議員 なし
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〇議会事務局出席者
 事務局長        大 隅 啓 一
 議事調査課長      谷 川   宏
 議事調査課課長補佐   岩 原   徹
 議事調査担当担当係長  田 中 公 人
 書記          片 桐 雅 美
 書記          鈴 木 麻裕子
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〇説明のため出席した者
 番外 1 番  松 尾   崇  市長
 番外 2 番  小 礒 一 彦  副市長
 番外 3 番  千 田 勝一郎  副市長
 番外 5 番  比留間   彰  共創計画部長
 番外 7 番  奈 須 菊 夫  行政経営部長
 番外 8 番  内 海 正 彦  総務部長
 番外 9 番  服 部 計 利  防災安全部長
 番外 10 番  齋 藤 和 徳  市民生活部長
 番外 11 番  平 井 あかね  こどもみらい部長
 番外 12 番  田 中 良 一  健康福祉部長
 番外 19 番  安良岡 靖 史  教育長
 番外 20 番  佐々木   聡  教育部長
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〇議事日程
               鎌倉市議会7月臨時会議事日程(2)

                           令和2年(2020年)7月16日  午後2時開議

 1 諸般の報告
 2 議案第28号 鎌倉市常勤特別職職員の給与に関する条例の一部を改正す   総務常任委員長
         る条例の制定について                   報     告
 3 議案第29号 令和2年度鎌倉市一般会計補正予算(第5号)        同     上
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〇本日の会議に付した事件
 議事日程に同じ
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                鎌倉市議会7月臨時会諸般の報告 (2)

                   令和2年(2020年)7月16日

1 7 月 15 日 総務常任委員長から、次の議案について委員会の審査を終了したので、本会議に報告
          したい旨の届け出があった。
  議案第28号   鎌倉市常勤特別職職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定について
  議案第29号   令和2年度鎌倉市一般会計補正予算(第5号)
  議案第29号   令和2年度鎌倉市一般会計補正予算(第5号)に対する修正案(別紙)



                    (出席議員  24名)
                    (14時00分  開議)
 
○議長(久坂くにえ議員)  定足数に達しましたので、これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程は、配付いたしましたとおりであります。
 会議規則第142条の規定により、本日の会議録署名議員を指名いたします。7番 西岡幸子議員、8番 池田実議員、9番 河村琢磨議員にお願いいたします。
    --------------------------------- 〇 ---------------------------------- 〇 ----------------------------------
 
○議長(久坂くにえ議員)  日程第1「諸般の報告」を議題といたします。
 内容は配付いたしましたとおりであります。
 ただいまの報告に御質疑ありませんか。
                   (「なし」の声あり)
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○議長(久坂くにえ議員)  日程第2「議案第28号鎌倉市常勤特別職職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定について」を議題といたします。
 総務常任委員長の報告を願います。
 
○総務常任委員長(高野洋一議員)  (登壇) ただいま議題となりました議案第28号鎌倉市常勤特別職職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定について、総務常任委員会における審査の結果を報告いたします。
 議案第28号は、昨日開会の本会議において当委員会に付託されたもので、その後直ちに委員会を開き審査いたしました結果、次の結論を得たのであります。
 本改正条例は、国家公務員等であった者が教育長になった場合における退職手当の算定期間の通算等について、規定の整備を行おうとするものであります。
 その内容は、国家公務員等としての在職期間の取扱いについて、国家公務員等が退職手当の支給を受けることなく引き続き教育長となった場合において、国家公務員等としての在職期間は教育長としての在職期間に通算するようにしようとするものであります。また、国家公務員等が退職手当の支給を受けることなく引き続き教育長となった者の退職手当の額について、教育長就任以後の教育長としての在職期間に応じた退職手当の額と教育長就任前の国家公務員等または本市職員としての俸給または給料月額及び在職期間に応じた退職手当の額との合計額としようとするものであります。さらに、教育長となった者が任期満了後引き続き教育長となった場合の退職手当の取扱いについて、教育長としての任期ごとの退職手当の支給を行わず、さきの教育長としての在職期間を後の教育長としての在職期間に通算しようとするものであります。そのほか、国家公務員等から教育長となった者が退職後引き続いて国家公務員等となった場合は、この条例による退職手当を支給しないこととしようとするもので、いずれも公布の日から施行しようとするものであります。
 当委員会では、慎重に審査いたしました結果、本件を妥当と認め、全会一致をもって原案を可決すべきものと決したのであります。
 以上で報告を終わります。
 
○議長(久坂くにえ議員)  本件は、会議規則第49条の規定により、質疑及び討論の区分を省略いたします。
 ただいまの委員長報告に対する御質疑、または原案に対する御意見はありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 質疑及び討論を打ち切ります。
 これより採決に入ります。議案第28号鎌倉市常勤特別職職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第28号は原案のとおり可決されました。
    --------------------------------- 〇 ---------------------------------- 〇 ----------------------------------
 
○議長(久坂くにえ議員)  日程第3「議案第29号令和2年度鎌倉市一般会計補正予算(第5号)」を議題といたします。
 総務常任委員長の報告を願います。
 
○総務常任委員長(高野洋一議員)  (登壇) ただいま議題となりました議案第29号令和2年度鎌倉市一般会計補正予算(第5号)につきまして、総務常任委員会における審査の結果を報告いたします。
 議案第29号は、昨日開会の本会議において当委員会に付託されたもので、その後直ちに委員会を開き審査いたしました結果、次の結論を得たのであります。
 本補正予算は、歳入歳出いずれも5億1527万円を増額するもので、これにより補正後の総額は845億9680万1000円となります。
 補正の主な内容は、新型コロナウイルス感染拡大に伴うものとして、まず歳出において、第10款総務費では、オンライン面会等環境整備の促進に係る経費及び避難所における災害備蓄用消耗品費などの追加を、第15款民生費では、子育て関連施設が実施する新型コロナウイルス感染拡大防止対策に要する経費及び養育支援対象児童等の見守り強化に係る経費の追加を、第20款衛生費では、新生児とおなかの中のあかちゃんのための特別給付金の追加を、第35款商工費では、商店街活性化事業補助金及び鎌倉応援買い物・飲食クーポン事業に係る経費の追加並びに中小企業家賃支援給付金の減額を、第55款教育費では、GIGAスクール構想対応タブレット端末導入に係る経費及び学校保健特別対策事業に係る経費などの追加、並びにオンラインによる生活・学習支援整備に係る経費を減額をしようとするもので、一方、これらに対し歳入において、国庫支出金及び県支出金の追加、並びに繰入金を減額しようとするものであります。
 当委員会では、以上申し上げました補正の内容はもとより、同日開催の観光厚生常任委員会から送付された「コロナ禍において支援が必要な人と事業者に対して十分配慮された視点を取り入れた慎重な審査を願いたい」との意見を踏まえた上で、原局に対し質疑を行った後、保坂令子副委員長及びくりはらえりこ委員から原案に対する修正案が提出されたのであります。修正案の内容は、歳出において、鎌倉応援買い物・飲食クーポン事業に係る経費6億4976万9000円を減額しようとするもので、一方、これに対し歳入において、国庫支出金及び繰入金を減額しようとするものであります。
 当委員会では、議案第29号に対する修正案を原案と併せて議題とし、修正案提出者から提案説明を聴取した後、提出者に対する質疑を行うなど慎重に審査いたしました結果、一部委員から、本補正予算は新型コロナウイルス感染拡大防止のために必要な予算であり、子供たちやこれから生まれてくる子供たちに対して重きを置いた補正予算には期待しており、推進することを求める一方、鎌倉応援買い物・飲食クーポン事業については見直しも含めて庁内での議論をさらに行ってほしいとの意見が、また、同クーポン事業についてはターゲットを明確にした上で実施すべきであり、事業を実施する際には、その効果測定を行うことを求めるとともに、多額の経費をかけて行う事業であることから、一過性の事業とせずに、今後も本市におけるさらなる取組を推進できる事業となるよう見直すべきであるとの意見が出され、まず修正案について採決を行った結果、全会一致をもって可決すべきものと決し、さらに修正部分を除く原案について採決を行った結果、全会一致をもって可決すべきものと決したのであります。
 以上で報告を終わります。
 
○議長(久坂くにえ議員)  本件は、会議規則第49条の規定により、質疑及び討論の区分を省略いたします。
 ただいまの委員長報告に対する御質疑、または原案及び修正案に対する御意見はありませんか。
 
○8番(池田 実議員)  ただいま議題となりました議案第29号令和2年度鎌倉市一般会計補正予算(第5号)に対しまして、修正案に賛成、修正案を除く原案に賛成の立場で、鎌倉みらいを代表し、討論に参加します。
 今回の補正は、市民生活に直結する大切な部分、または各施設、公共施設に対しても様々なコロナ対策、感染拡大防止のために必要な予算として組まれていることは承知しているところです。これからの子供たちあるいはこれからの生まれてくる子供たちに対する配慮、そして妊婦さんへの配慮、そういったことについても重きを置いた補正予算であることについて、大いに期待を持ち、推進していただきたいと考えているところです。
 しかし、ただ1点、鎌倉応援買い物・飲食クーポン事業については、委員会での質疑をお聞きしている中で、どうも政策目的なり、あるいは政策手段として本当にこれでいいのだろうかという疑問が生じたところです。総額約6億5000万円という多額な予算を投じる予算質疑に対する明確な答弁がなかったことや、事業推進の熱意が感じられなかったことは残念でなりません。
 しかしながら、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金第2次補正予算分として国から約9億円が見込め、そのうち電子クーポン事業に約5.2億円の充当を見込んでいることを考えると、このまま放置すれば、貴重な臨時交付金に穴を空け、市民へ政策が届かないことがあってはならないと考えており、その点については会派としては電子クーポン事業を修正する重大な責任があることを重く受け止めているところです。
 今後については、事務執行に要する約20%の経費の圧縮を図るとともに、まだまだ十分でない電子媒体のインフラ整備環境を考えると、例えば電子媒体だけにこだわらず、より多くの商店や飲食店等で使え、広く市民が活用できる手法などについて早期に見直しを進めていただき、しっかりとした政策目的と手段をもって、コロナ禍における市民生活の支援をスピード感を持って推進していただきたいと考えております。
 以上で討論を終わります。
 
○5番(安立奈穂議員)  神奈川ネットワーク運動・鎌倉を代表し、ただいま議題となりました議案第29号令和2年度鎌倉市一般会計補正予算(第5号)に対する修正案並びに修正部分を除く原案に賛成の立場で討論に参加いたします。
 本件補正予算案には、国の地方創生臨時交付金などの充当を想定した新型コロナウイルス感染症対応の多様な施策が盛り込まれています。感染症対策の施策は、緊急時対応の段階、計画的な対応が求められる段階、地域経済を立て直し感染症に強い社会にしていく段階と、それぞれの段階に応じたものになりますが、現段階では、より支援が必要なところにもっと手厚い支援が行き渡るよう配慮すべき時期にあると思います。
 減額修正となった中小企業家賃給付金については、制度設計時の見込みより申請件数及び給付額が大幅に下回りましたが、緊急を要する事業継続支援として、国の家賃支援策よりも早い時期に給付できたことはよかったと思います。この給付金事業の実施によって財政調整基金が危機的ラインにまで減少することになり、風水害多発の時期を控え、緊急の災害対応の財源不足が心配されました。今回、基金の状況は一定程度回復する見込みですが、災害対応の財源の確保には努めてください。
 中小企業家賃支援の次に来る中小事業者支援として示されたのが鎌倉応援買い物・飲食クーポン事業です。地方創生臨時交付金を充当する6億5000万円の大型の支援事業ですが、総務常任委員会において、これを減額する修正案が総員賛成で可決しました。自粛が長引く中、オンライン消費が定着した市民が近所のお店にちょっと買物に行こうかなと思うきっかけになり、中小の商店で買物してもらうことを期待する事業であると思います。手元に届いた3,000円の電子クーポン分だけをふだんの買物や飲食で使ってもらわなければ、地域経済の活性化にはつながらず、3,000円のクーポンがあるから奮発しようという使い方は、飲食ならあるかもしれませんが、商品では限定されるのではないでしょうか。事務費が事業費の2割を占めること、紙媒体ではなく電子クーポンにした必然性の疑問とともに、広く薄く中小の商業にお金が行き渡ることがよいのか、事業継続が厳しいところに直接的に支援が行くようにするのがよいのか、いま一度検討していただきたいです。
 この事業は内容的に地方創生臨時交付金が充当されるとは思います。しかし、先行してプレミアム商品券などの売出しした県内他市でも、思ったほどに購入が進まない事例があります。国はコロナ対策でかつてない規模の補正予算を組んでいますが、緊急対応として本当に必要とされている給付もある反面、どんどん膨らむ国の借金に先行きの不安を覚える国民も少なからずおり、ばらまき的な施策を手放しでは喜べない気分も感じるところです。使っておしまいではなく、その先の効果が期待できる施策を考えることが求められています。
 新生児とおなかの中のあかちゃんのための特別給付金についても、なぜ新生児とおなかの中の赤ちゃんを対象にするのか疑問を抱くところです。常任委員会の審査では、コロナ禍にあって妊産婦健診を控えることがないよう、タクシー利用などを促す意味があるとのことでした。意図としては分かりますが、金額を1人10万円とする説明はし切れていないと感じました。
 この間の補正予算では全体的に子ども・子育て世帯に手厚くなっています。必要な配慮ではありますが、一方で、高齢者への支援策がほとんど見当たらないのがとても残念です。年金生活者はコロナ禍による経済的な悪影響が少ないと考えているのでしょうか。高齢の方については、外出を控え、人と会わないことによる体力・身体機能の低下や認知症の悪化などが心配されます。また、感染防止の特別な配慮も必要ですし、介護事業所の事業継続の後押しも考えなくてはなりません。現在抱えている課題を踏まえ、今後のコロナ対策では高齢者の生活支援も視野に入れるべきです。
 本件補正予算には、学校施設の維持修繕で、換気のための網戸の修繕や水道の水栓をレバー式へ交換する費用が上がっていました。学校施設課が学校の実情を見て提案した、コロナ対策で有効な取組だと思いました。コロナ禍にあって今何をすべきか、何が求められているのかを全庁的に問い続けることを求めて、討論を終わります。
 
○18番(吉岡和江議員)  日本共産党鎌倉市議会議員団を代表して、本議案の修正及び修正部分を除く原案いずれも賛成の立場から討論を行います。
 本議案は、新型コロナウイルスの対応経費に係る第3次補正となります。補正予算の目玉として鎌倉応援買い物・飲食クーポンが位置づけられましたが、私たちが全く知らない中で記者発表がされ、報道がされて初めて知ることになりました。この事業は予算規模14億円のうち最大の約6億5000万円を投じるもので、議会及び市民には突然の提案内容です。このことを知った市民の方々から私たちのところには、コロナ対策に本当に効果的とは思えないといった疑問の声が多く寄せられました。市としてコロナ対策上有効であるというのならば、検討経過を含め、その根拠を分かるように示すべきでしたが、十分かつ明確な説明はされませんでした。果たして市民全員に1人当たり3,000円の電子クーポン券を配布することが費用対効果として本当に市内経済の活性化と中小商店支援になるものか。市民が利用したいお店に最大限の受皿が必要ですが、関係団体との協議や合意形成は十分に行われたのでしょうか。さらに、コロナ禍の中で今困っている方々もターゲットにした施策が必要ではないでしょうか。目的が不明確かつ中途半端であり、社会実験的な施策では十分な効果は見込めないと考えます。
 しかも、市民へのクーポン券配布は10月末までに行うとしており、あまりにも遅く、かつ時間がかかり過ぎます。さらに、この事業のためだけに電子クーポンを決済する機械を希望する中小事業者や商店に貸し出すなどの手間がかかり、時間的にも費用対効果があると言えるのでしょうか。
 根本的に言えば、そもそも当事業案は一体いつ出てきたのでしょうか。この間、市民の声や実情を踏まえ、議会や市内団体から切実な要求や要望が出されていますが、ほとんど採用されていません。厚木でも実施しているエッセンシャルワークである医療機関への上乗せ支援、介護施設や福祉施設への実情に寄り添った支援など、もっと広くバランスの取れた支援策を実施すべきではありませんか。このことを改めて提案するものです。
 経済対策を行うとしても、コロナ禍の中で確実性のある施策の構築が必要です。プロポーザル公募による事業者任せのような方法では、議会を含め、市民から不安の声が出るのは当然です。今後、議会や市民に対して検討経過をきちんと説明した上で説得力ある施策を打ち出すよう再検討を求めて、討論を終わります。
 
○19番(大石和久議員)  私は公明党鎌倉市議会議員団を代表して、議案第29号令和2年度鎌倉市一般会計補正予算(第5号)修正案及び修正部分を除く原案に賛成の立場から討論に参加いたします。
 本補正予算の目的は、新型コロナウイルス感染拡大の影響による閉塞感が漂う中、悪戦苦闘する市民の命と暮らしを守り、経済対策を図り、活力ある鎌倉を創造していこうとするものであると捉えております。総額14億円に及ぶ事業費の財源は、中小企業家賃支援給付金の減額分8億8000万円、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金11億5000万円、みんなで支え合う新型コロナウイルス感染症対策基金繰入金4000万円を充当するものとしております。中でも、地方創生臨時交付金の交付については、1億円相当とされていたものが11億5000万円となり、市の独自財源として、市民のためにどのような施策を打ち、予算配分をするのか、市の力量が試されるところでございます。
 本補正予算において、特別定額給付金の対象とならない令和2年4月27日以降に生まれた新生児及び妊婦のおなかの中の赤ちゃんに10万円を支給する事業をはじめ、オンラインによる各種相談事業や夕食の配食サービスを通じて見守りを行おうとする養育支援訪問事業経費が5069万円計上されるなど、新たな取組については評価をするところです。また、子供の学びの環境を整えるGIGAスクール構想を前倒しして、タブレット端末導入経費を4億8000万円計上し、感染症予防のための衛生管理として、学校、子育て関連施設に合計で1億1500万円を計上するなど、子供たちへの対策が考慮されている点も評価するところでございます。
 一方、感染症、自然災害による複合災害に備える災害備蓄用消耗品費の増額432万9000円は、市内25か所の避難所への備蓄対応となっています。今後、避難所外避難対策などを考慮することが喫緊の課題として捉えるべきであると考えます。
 市内事業者を全力支援し、経済を守るとして6億7000万円が計上され、そのうち鎌倉応援買い物・飲食クーポンの事業費6億5000万円は本補正予算の主たる事業であり、市民全員に一律3,000円の電子クーポンを配布し、市内経済の活性化と中小商店への支援を行うというものでした。事業を検討した担当者におかれましては、通常業務以外の過重な業務負担を強いられる中で検討を重ねたことに改めて感謝するものです。
 本事業は、さきに申し上げたとおり、大事な市内の中小商店を守り、生活者である市民も喜び、経済も活性化させるという三方よしの政策であることが求められていると考えます。事業の詳細については、プロポーザルで事業者選定をした後に決定するとのことですが、先に予算ありきで詳細は後から考えるということでは、全体像が見えず、議会として責任を持って判断することができません。鎌倉市の政策決定における一定の意図の下、目標を定め、どのような効果を期待するのか明確なビジョンを示した上で業者選定することで、事業の成否、効果的な施策となることと考えますが、今回の市の説明によると、そのどれもが漠然とした中身にとどまり、一体どのような事業が行われるのか、6億5000万円もの事業を決定するにはあまりにも確実性に乏しいと言わざるを得ません。よって、これは大切な施策であるがゆえに、再考すべきだと判断をいたしました。
 また、国の支援メニューが様々届いているとはいえ、まだまだコロナ禍にあって苦労されている市民、機関、施設などに寄り添い、支援の手を差し伸べなければなりません。地方創生臨時交付金の意義は、国の手が届かないところへ、市の独自性を生かして、かゆいところに手が届く現場の肌感覚を大事にした施策を実行するためにあると考えます。今こそ中小企業を守る施策とともに、自治体の目的である市民生活の福祉の向上に資する施策を実行するときと考えることから、本事業については、市民にも事業者にも分かりやすく、利便性が高く、市民生活全体に効果が及ぶよう、再構築をすることを求めるとともに、コロナ禍において「SDGs未来都市かまくら」の選択はいかにあるべきか熟慮することを市長に望み、討論を終わります。
 
○議長(久坂くにえ議員)  質疑及び討論を打ち切ります。
 これより採決に入ります。議案第29号令和2年度鎌倉市一般会計補正予算(第5号)を採決いたします。本件に対する委員長報告は修正でありますので、まず委員会の修正案について採決いたします。委員会の修正案に御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、委員会の修正案は可決されました。
 次に、ただいま修正議決した部分を除く原案について採決いたします。修正部分を除くその他の部分を原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、修正議決した部分を除くその他の部分は原案のとおり可決されました。
    --------------------------------- 〇 ---------------------------------- 〇 ----------------------------------
 
○議長(久坂くにえ議員)  以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 令和2年7月鎌倉市議会臨時会はこれをもって閉会いたします。
                   (14時30分  閉会)

令和2年(2020年)7月16日(木曜日)

                          鎌倉市議会議長    久 坂 くにえ

                          会議録署名議員    西 岡 幸 子

                          同          池 田   実

                          同          河 村 琢 磨