○議事日程
平成31年 2月定例会
鎌倉市議会2月定例会会議録(7)
平成31年3月22日(金曜日)
〇出席議員 24名
1番 千 一 議員
2番 くりはらえりこ 議員
3番 竹 田 ゆかり 議員
4番 中 村 聡一郎 議員
5番 志 田 一 宏 議員
6番 長 嶋 竜 弘 議員
7番 武 野 裕 子 議員
8番 西 岡 幸 子 議員
9番 日 向 慎 吾 議員
11番 池 田 実 議員
12番 久 坂 くにえ 議員
13番 森 功 一 議員
14番 安 立 奈 穂 議員
15番 高 野 洋 一 議員
16番 納 所 輝 次 議員
18番 高 橋 浩 司 議員
19番 山 田 直 人 議員
20番 前 川 綾 子 議員
21番 河 村 琢 磨 議員
22番 伊 藤 倫 邦 議員
23番 保 坂 令 子 議員
24番 吉 岡 和 江 議員
25番 大 石 和 久 議員
26番 松 中 健 治 議員
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〇欠席議員 なし
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〇議会事務局出席者
事務局長 大 隅 啓 一
次長兼議事調査課長 木 村 雅 行
議事調査課課長補佐 笛 田 貴 良
議事調査担当担当係長 窪 田 敬 司
書記 片 桐 雅 美
書記 鈴 木 麻裕子
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〇理事者側説明者
番外 1 番 松 尾 崇 市長
番外 8 番 松 永 健 一 総務部長
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〇議事日程
鎌倉市議会2月定例会議事日程(7)
平成31年3月22日 午後2時開議
1 諸般の報告
2 議案第105号 鎌倉市公共の場所におけるマナーの向上に関する条例の制定 ┐
について │
議案第106号 鎌倉市商工業振興計画推進委員会条例の制定について │
議案第107号 鎌倉市地域福祉計画推進委員会条例の制定について │
議案第108号 鎌倉市共生社会の実現を目指す条例の制定について │
議案第109号 鎌倉市児童発達支援センター条例の一部を改正する条例の制 │
定について │
議案第110号 鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例の制定について │
議案第111号 鎌倉市子どもの家条例の一部を改正する条例の制定について │
議案第112号 鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の制定 │平成31年度
について │鎌倉市一般会計
議案第113号 鎌倉市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について │予算等審査特別
議案第114号 鎌倉市就学援助基金条例の一部を改正する条例の制定につい │委員長報告
て │
議案第98号 平成31年度鎌倉市一般会計予算 │
議案第99号 平成31年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特 │
別会計予算 │
議案第100号 平成31年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算 │
議案第101号 平成31年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計予算 │
議案第102号 平成31年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算 │
議案第103号 平成31年度鎌倉市後期高齢者医療事業特別会計予算 │
議案第104号 平成31年度鎌倉市下水道事業会計予算 ┘
3 議案第115号 平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第10号) 市 長 提 出
4 議会議案第4号 消費税増税について慎重な検討を求める意見書の提出につ 千 一議員
いて くりはらえりこ議員
竹田ゆかり議員
武野裕子議員
外2名提出
5 閉会中継続審査要求について
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〇本日の会議に付した事件
1 諸般の報告
2 議案第105号 鎌倉市公共の場所におけるマナーの向上に関する条例の制定 ┐
について │
議案第106号 鎌倉市商工業振興計画推進委員会条例の制定について │
議案第107号 鎌倉市地域福祉計画推進委員会条例の制定について │
議案第108号 鎌倉市共生社会の実現を目指す条例の制定について │
議案第109号 鎌倉市児童発達支援センター条例の一部を改正する条例の制 │
定について │
議案第110号 鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例の制定について │
議案第111号 鎌倉市子どもの家条例の一部を改正する条例の制定について │
議案第112号 鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の制定 │平成31年度
について │鎌倉市一般会計
議案第113号 鎌倉市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について │予算等審査特別
議案第114号 鎌倉市就学援助基金条例の一部を改正する条例の制定につい │委員長報告
て │
議案第98号 平成31年度鎌倉市一般会計予算 │
議案第99号 平成31年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特 │
別会計予算 │
議案第100号 平成31年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算 │
議案第101号 平成31年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計予算 │
議案第102号 平成31年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算 │
議案第103号 平成31年度鎌倉市後期高齢者医療事業特別会計予算 │
議案第104号 平成31年度鎌倉市下水道事業会計予算 ┘
〇 議会議案第5号 平成31年度鎌倉市一般会計予算の執行に関する附帯決議に 平成31年度
ついて 鎌倉市一般会計
予算等審査特別
委員長提出
3 議案第115号 平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第10号) 市 長 提 出
4 議会議案第4号 消費税増税について慎重な検討を求める意見書の提出につ 千 一議員
いて くりはらえりこ議員
竹田ゆかり議員
武野裕子議員
外2名提出
5 閉会中継続審査要求について
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鎌倉市議会2月定例会諸般の報告 (5)
平成31年3月22日
1 3 月 15 日 平成31年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員長から、次の議案について委員会の審
査を終了したので、本会議に報告したい旨の届け出があった。
議 案 第 98 号 平成31年度鎌倉市一般会計予算
議 案 第 99 号 平成31年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計予算
議 案 第 100号 平成31年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算
議 案 第 101号 平成31年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計予算
議 案 第 102号 平成31年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算
議 案 第 103号 平成31年度鎌倉市後期高齢者医療事業特別会計予算
議 案 第 104号 平成31年度鎌倉市下水道事業会計予算
議 案 第 105号 鎌倉市公共の場所におけるマナーの向上に関する条例の制定について
議 案 第 106号 鎌倉市商工業振興計画推進委員会条例の制定について
議 案 第 107号 鎌倉市地域福祉計画推進委員会条例の制定について
議 案 第 108号 鎌倉市共生社会の実現を目指す条例の制定について
議 案 第 109号 鎌倉市児童発達支援センター条例の一部を改正する条例の制定について
議 案 第 110号 鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例の制定について
議 案 第 111号 鎌倉市子どもの家条例の一部を改正する条例の制定について
議 案 第 112号 鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の制定について
議 案 第 113号 鎌倉市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について
議 案 第 114号 鎌倉市就学援助基金条例の一部を改正する条例の制定について
2 3 月 20 日 市長から、次の議案の提出を受けた。
議 案 第 115号 平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第10号)
3 3 月 19 日 千一議員、くりはらえりこ議員、竹田ゆかり議員、武野裕子議員外2名から、次の議
案の提出を受けた。
議会議案第4号 消費税増税について慎重な検討を求める意見書の提出について
4 監査委員から、次の監査結果報告書の送付を受けた。
3 月 7 日 平成30年度平成30年12月分例月現金出納検査結果報告書
5 3 月 22 日 各常任委員長から、要求書のとおり、それぞれ閉会中継続審査の要求があった。
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(出席議員 24名)
(14時00分 開議)
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○議長(中村聡一郎議員) 定足数に達しましたので、これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、配付いたしましたとおりであります。
会議規則第142条の規定により、本日の会議録署名議員を指名いたします。15番 高野洋一議員、16番 納 所輝次議員、18番 高橋浩司議員にお願いいたします。
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○議長(中村聡一郎議員) 日程第1「諸般の報告」を議題といたします。
内容は配付いたしましたとおりであります。
ただいまの報告に御質疑はありませんか。
(「なし」の声あり)
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○議長(中村聡一郎議員) 日程第2「議案第105号鎌倉市公共の場所におけるマナーの向上に関する条例の制定について」から「議案第114号鎌倉市就学援助基金条例の一部を改正する条例の制定について」まで及び「議案第98号平成31年度鎌倉市一般会計予算」から「議案第104号平成31年度鎌倉市下水道事業会計予算」まで、以上17件を一括議題といたします。
平成31年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員長の報告を願います。
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○一般会計予算等審査特別委員長(前川綾子議員) (登壇)ただいま議題となりました議案第98号平成31年度鎌倉市一般会計予算外16議案について、平成31年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会における審査の経過と結果を報告いたします。
当委員会は、去る2月22日に委員会を開き、互選により委員長に私、前川、副委員長に久坂くにえ委員が選任されました。
以後、3月7日、8日、12日、13日、14日、15日及び本日の7日間にわたって委員会を開き、付託を受けました議案について、市長が所信表明で述べている予算の内容はどのようなものか、限られた財源の中で、第3次鎌倉市総合計画第3期基本計画後期実施計画に位置づけられた諸事業を初め、市民生活に密着した事業や重点的かつ政策的な課題・施策がどのように予算に反映されているか、その優先度や緊急度などの点に着目し、詳細な質疑及び活発な意見交換を行った結果、付託を受けました17議案については、いずれも原案のとおり可決すべきものと決したのであります。
まず、平成31年度の予算規模についてでありますが、一般会計と6特別会計の総額は1125億9803万4000円となっており、前年度予算との対比では51億9200万円、4.8%の増であります。
初めに、議案第98号平成31年度鎌倉市一般会計予算について申し上げます。一般会計予算額は612億3900万円で編成されており、前年度対比15億5556万6000円、2.6%の増であります。
歳入の構成は、市税の58%を中心に国・県支出金、市債等が主な財源であり、その割合は自主財源が70.1%、依存財源が29.9%となっております。
一方、歳出においては消費的経費が68.4%、投資的経費が7.4%、その他として、繰出金や公債費などが24.3%という内容であります。
当委員会では、各款にわたり慎重に審査を行った結果、次の項目について意見を付すこととしたのであります。
第20款衛生費についてでありますが、ごみ処理施策について申し上げます。
平成30年度末までに市長が発表するごみ処理施策に係る方針が、平成31年度以降の本市における安定したごみ処理政策に資するものとなるよう切望するものであり、財政面、環境面など多方面から考慮した確固たる内容であることを求めるものであります。
以上で一般会計予算に関する報告を終わりますが、本議案については、採決の結果、多数の賛成により可決すべきものと決したのであります。
次に、特別会計予算について申し上げます。鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業外5特別会計の合計予算額は513億5903万4000円で、前年度対比36億3643万4000円、7.6%の増であります。増額の主な理由は、これまで官庁会計で行ってきた下水道事業特別会計について、平成31年度から、地方公営企業法を適用し、公営企業会計となることから、従来計上していなかった減価償却費や長期前受金戻入など現金の支出を伴わない経費も計上することとなったことに起因するものであります。
初めに、議案第100号平成31年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算については、採決の結果、多数の賛成により原案を可決すべきものと決したのであります。
次に、議案第99号平成31年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計予算、議案第101号平成31年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計予算、議案第102号平成31年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算、議案第103号平成31年度鎌倉市後期高齢者医療事業特別会計予算、議案第104号平成31年度鎌倉市下水道事業会計予算、以上5議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決したのであります。
次に、条例関係議案について申し上げます。まず初めに、議案第105号鎌倉市公共の場所におけるマナーの向上に関する条例の制定について申し上げます。
本制定条例は、本市の公共の場所におけるマナーの向上による良好な環境の保全及び快適な生活環境を保持することを目的として、基本理念等必要な事項を定めようとするものであります。
その主な内容は、第1条では、本条例の目的についての規定を、第2条では、用語の定義のほか、本条例における「迷惑行為」について別表に定める旨の規定を、第3条では、基本理念として、本市が「住んでよかった、訪れてよかった」と思われる成熟した観光都市となるため、また、多くの人からも愛され、誰もが気持ちよく過ごすことができる場所であるために、市、市民、事業者及び滞在者等が公共の場所におけるマナーの向上に努める旨の規定を、第4条では、市は、公共の場所における迷惑行為の未然防止に努めるとともに、マナーの向上を推進するため、市民、事業者及び滞在者等に対し意識啓発を図り、必要な施策を実施する旨の規定を、第5条では、市民及び滞在者等は、公共の場所において迷惑行為を行わないよう努めるとともに、市の施策に協力するよう努める旨の規定を、第6条では、事業者は、事業活動を行う地域その他の地域の公共の場所における迷惑行為の防止及びマナーの向上に努めるとともに、従業員の意識啓発に努めるほか、市の施策に協力する旨の規定をそれぞれ定めようとするもので、本年4月1日から施行しようとするものであります。
本議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決したのであります。
次に、議案第106号鎌倉市商工業振興計画推進委員会条例の制定について申し上げます。
本制定条例は、本市の商工業に関する施策を総合的かつ効果的に推進するための行政計画として、鎌倉市商工業振興計画を策定及び推進するに当たり、調査審議を行う鎌倉市商工業振興計画推進委員会を、地方自治法第138条の4第3項の規定に基づく附属機関として設置し、必要な事項を定めようとするものであります。
その主な内容は、第1条では、本条例の趣旨及び設置についての規定を、第2条では、組織について、委員会の委員は、学識経験または知識経験を有する者、本市の商工業に関係を有する団体が推薦する者、関係行政機関の職員及び市民から成り、10人以内をもって組織する旨の規定を、第3条では、委員の任期についての規定を、第4条では、委員会に特別の事項を調査審議させるため必要があるときは臨時委員を置くことができる旨の規定を、第5条では、本条例に定めるもののほか、委員会の組織及び運営に関し、必要な事項は規則で定める旨の規定をそれぞれ定めようとするもので、本年4月1日から施行しようとするものであります。
本議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決したのであります。
次に、議案第107号鎌倉市地域福祉計画推進委員会条例の制定について申し上げます。
本制定条例は、社会福祉法第107条の規定に基づく鎌倉市地域福祉計画の策定及び推進等に関し、調査審議を行う鎌倉市地域福祉計画推進委員会を、地方自治法第138条の4第3項の規定に基づく附属機関として設置し、必要な事項を定めようとするものであります。
その主な内容は、第1条では、本条例の趣旨及び設置についての規定を、第2条では、所掌事務についての規定を、第3条では、組織について、委員会の委員は、学識経験または知識経験を有する者、公共的団体が推薦する者及び市民から成り、10人以内をもって組織する旨の規定を、第4条では、委員の任期についての規定を、第5条では、委員会に特別の事項を調査審議させるため必要があるときは臨時委員を置くことができる旨の規定を、第6条では、本条例に定めるもののほか、委員会の組織及び運営に関し、必要な事項は規則で定める旨の規定をそれぞれ定めようとするもので、本年4月1日から施行しようとするものであります。
本議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決したのであります。
次に、議案第108号鎌倉市共生社会の実現を目指す条例の制定について申し上げます。
本制定条例は、お互いを尊重し合い、支え合い、多様性を認め、生涯にわたって安心して自分らしく暮らすことのできる共生社会の実現を目指すため、基本理念等必要な事項を定めようとするものであります。
その主な内容は、まず、前文において、多様性を認め、互いを思い、自分らしく安心して暮らせる社会を本市において実現するという決意を表し、第1条では、本条例の目的についての規定を、第2条では、用語の定義についての規定を、第3条では、共生社会の実現に向けた取り組みを推進するに当たっての基本理念として、個性や多様性の尊重、支え合い、活動に参画する機会の確保を定め、これらに基づき取り組みを行う旨の規定を、第4条では、市の責務についての規定を、第5条では市民及び事業者の役割についての規定を、第6条では、市、市民及び事業者が基本理念にのっとり、共生社会の実現を目指すに当たり、市が講ずる基本的施策について規定するほか、当該施策を通じて、合理的配慮が行われるよう取り組む旨の規定を、第7条では、災害時への対応として、自助及び共助の意識の浸透を図るとともに、多様性に配慮した支援を行うことができるよう取り組む旨の規定を、第8条では、本条例の実効性を高めるため、市は条例等の制定または行政計画の策定及び評価に当たっては、本条例の基本理念を最大限尊重し、基本的施策を踏まえ、制定または策定するとともに、必要な財政上の措置を講ずるよう努める旨の規定を、それぞれ定めようとするもので、本年4月1日から施行しようとするものであります。
本議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決したのであります。
なお、以下申し上げます点については、特に意見を付することになったのであります。
第3次鎌倉市総合計画第4期基本計画の策定に当たり配慮する事項として共生の視点が掲げられており、市の施策に広くかつ深く本条例の基本理念を浸透させることが必要であること。また、この理念が市民一人一人の意識の中で醸成され、市民が親しみを持って共生社会の実現に参画していただけるよう望むものであること。
以上を意見として付するものであります。
次に、議案第109号鎌倉市児童発達支援センター条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。
改正の主な内容は、鎌倉市児童発達支援センターあおぞら園の管理運営に当たり、新たな機能の充実により発達支援体制の充実を図るため、指定管理者制度を導入しようとするもので、障害児通所支援を利用する前の計画作成及び通所開始後のモニタリングを行う障害児相談支援事業を新たに規定し、また、指定管理者が実施する業務、休所日、開所時間について規定するほか、利用対象者の追加、利用の制限、利用料金の支払い方法、利用を終了した際の原状回復、施設等を破損または滅失した場合の損害賠償及び指定管理者の指定に係る規定についてそれぞれ定めようとするもので、平成33年4月1日から施行しようとするものであります。なお、指定管理者の選定について検討を行う選定委員会を平成31年度に開催する予定であることから、指定管理者の指定に係る規定及び鎌倉市公の施設の指定管理者選定委員会条例別表に係る規定については、本年4月1日から施行しようとするものであります。
本議案については、多数の賛成により原案を可決すべきものと決したのであります。
次に、議案第110号鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。
改正の主な内容は、平成32年4月から、腰越、西鎌倉、山崎及び今泉の各小学校区で放課後かまくらっ子を実施することに伴い、子どもの家を併設している腰越子ども会館及び山崎子ども会館については、そのものを放課後子どもひろばとして活用するため子ども会館を廃止し、また、小学校敷地内で放課後かまくらっ子を開始する西鎌倉子ども会館及び岩瀬子ども会館については、小学生の放課後等の居場所を放課後子どもひろばに統合することから、指定管理期間が満了する平成32年3月をもって廃止しようとするもので、平成32年4月1日から施行しようとするものであります。
本議案については、多数の賛成により原案を可決すべきものと決したのであります。
次に、議案第111号鎌倉市子どもの家条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。
改正の内容は、平成32年4月から、腰越、西鎌倉、山崎及び今泉の各小学校区で放課後かまくらっ子を実施することに伴い、当該区域内は子どもひろばが開所すると、午後5時までは無料で利用できることから、利用料を支払って子どもの家を利用する児童は減少すると見込み、こしごえ子どもの家「かもめ」の利用定員を85人から57人に、にしかまくら子どもの家「こまどり」の利用定員を76人から32人に、やまさき子どもの家「めじろ」の利用定員を96人から66人に、いまいずみ子どもの家「うぐいす」の利用定員を68人から28人にそれぞれ改めようとするもので、平成32年4月1日から施行しようとするものであります。
本議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決したのであります。
次に、議案第112号鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。
改正の内容は、平成32年4月から、腰越、西鎌倉、山崎及び今泉の各小学校区で放課後かまくらっ子を実施することに伴い、当該小学校区に放課後子どもひろばを追加し、その管理運営に当たり指定管理者制度を導入するため、必要な事項を定めようとするもので、平成32年4月1日から施行しようとするものであります。
本議案については、多数の賛成により原案を可決すべきものと決したのであります。
次に、議案第113号鎌倉市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。
改正の内容は、鎌倉市営住宅のうち老朽化が著しい植木住宅については、鎌倉市営住宅集約化基本計画に基づき、入居者の他の市営住宅への移転を進めてきたところ、平成30年12月に全世帯の移転が完了し、また同計画においても、今後市営住宅用地として活用しないことから用途廃止するため、条例別表に規定する市営住宅の一覧表から植木住宅を削除しようとするもので、本年4月1日から施行しようとするものであります。
本議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決したのであります。
次に、議案第114号鎌倉市就学援助基金条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。
改正の内容は、未来を担う子供たちの多様な進路選択への支援を広げていくことを目的とし、高等専門学校の第1学年から第5学年のうち、全日制高等学校に相当する第1学年から第3学年までを、就学援助金の対象就学先に追加しようとするもので、本年4月1日から施行しようとするものであります。
本議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決したのであります。
以上で、付託を受けました17議案に関する審査の経過と結果について報告を終わりますが、当委員会では、本市の財政運営が引き続き厳しい状況にある中で、市民からの要望などを踏まえ、担当原局に対する質疑を行うとともに、今後取り組むべき諸課題についても、その対応の方策や方向性を検証するなど、長時間にわたり質疑を行い、さらに重要な施策については、理事者の見解をただすなど、慎重に審査を行ったのであります。
審査の過程においては、ただいま申し上げました項目のほかにも、各委員から数多くの意見や要望が出されておりますので、理事者におかれましては、これらに十分留意して、今後の市政運営に当たり特段の努力をされるよう要望いたします。
以上で報告を終わります。
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○議長(中村聡一郎議員) これより委員長報告に対する質疑に入ります。御質疑はありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑を打ち切ります。
これより討論に入ります。原案に対する御意見はありませんか。
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○23番(保坂令子議員) 神奈川ネットワーク運動・鎌倉を代表して、議案第98号平成31年度鎌倉市一般会計予算及び議案第109号、第110号に反対、そのほかの予算関係諸議案に賛成の立場から討論に参加します。
一般会計予算に反対しますので、その理由を述べる討論といたします。
市長は、予算案の提案説明の冒頭で、「平成31年度は、第3次鎌倉市総合計画第3期基本計画の最終年となります。第3期基本計画で目指した目標を実現するため、これらの取り組みをさらに充実させるとともに、市民の皆様がいつまでも安心して、そして豊かさを実感できるまち鎌倉を目指し、都市経営を推進してまいります。」と述べられましたが、予算等審査特別委員会での審議を通して、市民が安心して豊かさを実感できる都市経営とは、かけ離れた状況が明らかになりました。
行政の継続性と将来につながる安定性が厳しく問われるのは、ごみ処理施策です。2019年度予算に新焼却炉建設に係る予算が盛り込まれていないのだから、予算全体の是非にかかわるものではないという詭弁は通用しません。1年前に市長は、新焼却炉施設をつくることは行政計画であるが、地元との議論が平行線をたどっている状況があるので、逗子市、葉山町との広域連携での枠組みでの可燃ごみの処理にまで検討の幅を広げて、検討結果を2018年度末までに示すと約束されました。今定例会での代表質問では、定例会の会期中に結論を示すべきであると申し上げましたが、結論を示せない理由についての説明はありませんでした。その後の予算等審査特別委員会での市長及び環境部長の答弁には、大変驚きました。
1、広域連携による廃棄物処理の実施計画は素案の作成中であるが、素案公表のタイミングについては慎重な調整が必要で、3月末の公表は難しいことが、3月7日開催の3首長の協議の中で確認された。
2、実施計画の策定はいつまでとは明確には言えないが、2019年のうちには策定する。
3、将来的な可燃ごみの処理をどうするかという選択肢としては、鎌倉市で焼却施設をつくるケース、広域連携の中で行っていくケース、自区外で行っていく場合のケースと、三つの場合を検討評価しており、経済性、環境面、安定性を踏まえて結果を出していく。
4、鎌倉市の将来的なごみ処理をどうするかという協議、検討をしてきた結果は、3月中に議会に説明、報告する。
主として以上のような4点ですが、3月中に公表されると考えられてきた、広域連携による廃棄物処理の実施計画の策定期限が、いつの間にか12月までに先送りされたことに、まず驚きました。それを上回って驚き、あきれたのは、自区外で処理するという選択肢が、市長の口から飛び出したことです。2市1町の広域連携を越えた自区外処理は、自区内における環境面の負荷の軽減にはなっても、経済性、安定性においてかなうものとは到底考えられません。しかも、新焼却施設では、議論が平行線。広域連携での調整も調わないというこの時点において、突然飛び出したのですから、その場しのぎとしか言いようがありません。いや、以前から検討の幅を広げるという中にあったのだということであれば、今度は、市民や議会を欺いていたことになります。
これまで、一般廃棄物処理施設建設の財源を確保するために設けた基金に、有料袋による歳入を積み立てるとして、ごみ収集処理の有料化に当たって、新焼却施設の建設とセットで市民に協力をお願いしたという経緯があります。神奈川ネットは、特別委員会において、仮に新焼却施設をつくらないという判断がされれば、有料袋の購入代金を負担してきた市民を裏切ることになると指摘しました。これに対し部長は、ごみ有料化は、ごみの発生抑制という目的で行っており、いただいていたお金を有効活用するということで、基金に積み立てているが、新焼却施設をつくらなくなったとしても、新たにつくらなくてはならない施設もあると述べられました。これもまた詭弁にほかなりません。
2014年9月の廃棄物の有料化に関する補正予算等審査特別委員会で、部長はみずから有料化で入ってくるお金の使途は有効に活用していくと、市民の皆様に御説明している。新焼却施設の建設が約10年後に迫っているということもあり、今回、この積立を有効に活用していきたいと答えていらっしゃいます。環境部長のこの間の御苦労は、推察して余りあるところです。部長に今回このような答弁を余儀なくさせたのは、ひとえに松尾市長の責任です。行政の継続性が問われるという視点で、もう1点つけ足せば、今ごろになって経済性、環境面、安定性を強調し、人口減少社会にあって、大きな処理施設を自前で持たないことの意義を説くのはおかしいです。防災の視点を取り入れて、熱回収ができる焼却施設をつくる構想を策定した時点においても、人口減少社会に向かっていることは十分予想されていましたし、施設の処理能力も適切に判断したのではなかったのでしょうか。サーマルリサイクルということを打ち出したとき、議会からは、戸惑いと反発の声が上がり、環境部は懸命に説明をしていました。もっとさかのぼれば、バイオマス処理施設の実現化が見通されるまでに至っていました。そうした積み重ねを、その場しのぎの判断により、捨て去っていくわけですね。今般、経済性、環境面、安定性という言葉を繰り返して、いつの間にか議論をすりかえていることは、許されるものではありません。
一般会計予算の反対理由の大きな論点の二つ目に入ります。代表質問では、新焼却施設建設問題、本庁舎整備における市民合意の形成、市民意見の反映、北鎌倉隧道の安全対策など、危機感を持って取り組まなければならない課題が膠着化している一方、次々と目新しいことに取り組んだり、市長がみずからの実績としてアピールできそうな条例づくりに励んでいるのは、喫緊の課題における停滞感を隠そうとしている姿勢のあらわれであると指摘させていただきました。
「広報かまくら」3月15日号特別版は、「まちの未来へ向かって」というタイトルのもと、深沢地域の整備や、公的不動産の利活用などとともに、民間企業との連携で新しいテクノロジーを活用した市民サービスの提供と、高度な先進技術の導入で、あらゆる社会的課題が解決されると政府が提唱しているソサエティー5.0について紹介をしています。
SDGs、持続可能な開発目標は、17の目標と169のターゲットから成る、極めて包括的なものです。政府は、SDGs推進本部を設置して取り組みを進めていますが、日本のSDGsモデルを特色づける三つの柱の一つが、ただいま触れましたソサエティー5.0をSDGsと連動させて官民を挙げて推進することです。松尾市長が目指す市政運営は、これと方向性を同じくしているようです。鎌倉市は、昨年6月にSDGs未来都市及びSDGsモデル事業に選定され、国の地方創生支援事業補助金の交付を受けました。先行モデル事業として、旧村上邸を活用し、経済、社会、環境のSDGs好循環モデルを創出し、SDGsの視点に立って、市の次期基本計画の策定を行うとしています。議会答弁の中では、SDGsという国際的な物差しという言い方がされました。確かに、国際的な物差しなのですが、既に申し上げたとおり、極めて包括的なものであり、大きく捉えた地球環境への危機感から考え出されたものであることを踏まえ、都合のよい部分だけを使う物差しに陥らないようにしなくてはなりません。
また、SDGsの目標年度である、2030年からバックキャスティングで施策を構築するという言い方もされました。バックキャスティングとは、未来の到達点や目標から逆算して現在の施策を考える発想です。全面的に否定するものではありませんが、膠着した現状や、喫緊の課題から目をそらす視点の移動になってしまってはいけません。
ロードプライシングから始まって、RPA、テレワーク、パブリテック宣言、ハブシティー宣言、テクノロジーの活用を図るとして、さまざまな企業と結ぶ連携協定等々、市長は新奇な取り組みを次から次へと繰り出しています。
以前から申し上げてきていることですが、民間企業との連携で、新しいテクノロジーを活用した市民サービスの提供を目指すということでしたら、官民連携のあり方について、本当はもっと議論をしておくべきなのです。つながる鎌倉条例という、耳に優しいけれども、条例をつくることで何が変わるのか、今一つ見えてこない条例よりも、官民連携の議論を深めていくことのほうが、必要とされていたと思います。
これまでに、何度も申し上げてきましたが、市長には一向に伝わっていないようですので、あえて乱暴な言い方をさせていただくと、鎌倉市が、企業にとって都合のよいお得意様、使い勝手のよい実験室になってしまってはいけないということです。鎌倉市民から必要とされる施策に着実に取り組むことが、市民が安心できる持続可能な都市経営であることを申し上げて、討論を終わります。
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○13番(森功一議員) 自由民主党鎌倉市議会議員団を代表し、議案第98号平成31年度鎌倉市一般会計予算原案外諸議案に賛成の立場から討論に参加いたします。
初めに、平成31年度鎌倉市一般会計予算案について、市税が横ばいの中、消費的経費はふえる一方です。次世代に続く鎌倉の創出のための施策は推進する一方で、削らなくてはならないものは勇気を持って削らなくてはなりません。ちゅうちょしている時間はないのです。以下、予算等審査特別委員会の審査の結果について、意見を申し述べます。
まず、ごみ処理行政について申し上げます。平成31年度予算において、生ごみ減容化や、新焼却場などの予算は一切計上されず、今後のごみ処理について、何をどのように行うかの議論すらできなかったことは非常に残念でなりません。2市1町での広域連携を進めるとのことですが、SDGsの観点から、住み続けられる町の実現を図るためにも、自区内に焼却場を持ち、災害時でも安定的なごみ処理体制が必要と考えます。
鎌倉市は、「ゼロ・ウエイストかまくら」をごみ処理の基本理念として掲げておりますが、松尾市長のこれまでの10年は待っているだけで何もしない「ゼロ・ウェイト」であったと言わざるを得ません。将来に向け、安定的なごみ処理の方向性について、早急にお示しいただきたいと思います。
次に、深沢のまちづくりについては、防災面の課題についての十分な検討を求めます。また、本庁舎移転についての市民理解を得るためにも、移転後の現在地の利活用について、具体的に示すとともに、十分な周知を望みます。
次に、平成31年度から始まる妊婦歯科検診については、受診に当たり、十分な周知を求めます。
次に、高齢者活動運営事業についてです。高齢者の外出を促すことは、体力低下や、認知症の予防にもなり、また、元気でいられることは、医療費の削減にもつながります。今後、外出時の交通費補助など、支援拡大を望みます。
次に、共生条例です。この条例は、理念条例とのことですが、今後の各施策のベースとなるものと聞いております。福祉のみならず、他部署との連携を図り、全庁的な取り組みをお願いいたします。
次に、防災安全についてです。大規模災害発生時、避難所運営を円滑に行うためには、避難者を主体とした運営体制の確立が重要です。運営体制をサポートするためにも、避難所運営マニュアルを市が作成し、ホームページ等で広く市民に周知を図ることを求めます。また、そのマニュアルをもとに、地域特性や、施設の実情に合わせた、地域ごとの避難所運営マニュアルの整備が望まれます。また、消防団の装備については、大規模災害発生時でも、確実に活動できるよう、引き続き装備充実を図っていただきたいと思います。
次に、防犯カメラについてです。平成31年度も、防犯カメラ設置費、補助金が予算計上されましたが、東京オリンピック・パラリンピックを控え、犯罪防止の観点から、人が多く集まる場所や通学路に、市が直接防犯カメラを設置することを望みます。
次に、ロードプライシングについてですが、市内商工業者への影響を十分見きわめた上で、検討を進めるべきと考えます。
最後に、鎌倉地域漁港対策事業について、平成31年度には、地元住民との合意形成を図るとのことですが、漁港の実現に向け、住民の方々の理解を得られるよう、丁寧な対応を求めます。
市政80周年を迎える本年、平成から先の時代へ新たな幕が開かれます。時代は、川の流れのように、緩やかには流れません。冒頭申し上げましたとおり、ちゅうちょしている時間はないのです。常に決断と実行を行わなければ、激流に飲み込まれてしまいます。市長が、政治家としての責任をしっかりと果たすことを切に望み、討論を終わります。
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○24番(吉岡和江議員) 日本共産党鎌倉市議会議員団を代表して、意見を申し上げます。議案第98号平成31年度鎌倉市一般会計予算、議案第109号鎌倉市児童発達支援センター条例の一部を改正する条例の制定について、議案第110号鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例の制定について、議案第112号鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の制定について、議案第100号平成31年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算については反対、ほかの12議案は賛成であります。
一般会計予算について申し上げます。市民生活は、年金の削減、介護医療の負担増、実質賃金の減少、正規雇用が減り、パート派遣労働者の増加と、貧困と格差が広がっています。しかし政府は、日本の人口減少について、人口が大幅に減っても、多国籍企業が国際競争力に勝ち残っていけるようにするとして、国土と地域のあり方を抜本的に変えようとしています。国土と地域の再編のキーワードは、1、コンパクト化と集中、2、連携として自立した自治体ではなく、中心市や、都道府県に依存していく形の自治体、3、行政責任の交代です。もうかるものは民間に、もうからないものは地域コミュニティーに特化していくという方針が、「我が事・丸ごと」共生社会の推進として、公的責任から、自助、共助を推進しています。むしろ人口減を抑え、持続可能なまちづくりにどう取り組んだらよいのでしょうか。子育てしやすい町、お年寄りに優しい町、安全に暮らせる町を、どうつくるのかという発想で進めることではないでしょうか。その柱の一つが、日常生活圏の整備です。都市機能の集中ではなく、徒歩で歩いていける生活圏の中で、日常生活に必要ないろいろな福祉、保育の公共施設や、民間施設を整えていくことが重要です。
二つ目は、行政の地域化です。本庁に集中している行政を、地域に分散していく。地域で職員と住民が話し合いながら課題に取り組む、そのほうが市民のニーズに合った効率的な地域運営ができます。こういう少子化対策を行えば、人口減少を抑えることができるのではないでしょうか。開発型、削減型ではなく、市民生活の破壊から、地域を守る幅広い市民の恊働による地域づくりこそ、格差是正や、地域性の発揮、行政の責任や、市民参加の視点を重視するまちづくりになると思います。
市長は、共生条例制定やSDGsで、持続可能なまちづくりを行おうとしていますが、私たちも誰一人取り残さない政治の実現は大賛成です。
市長は、高齢者の外出支援は、財政が厳しい、優先順位が低いと、冷たい対応をしていますが、市長が掲げるSDGsや共生条例は、一人一人を大切にする「誰一人取り残さない」政治のスローガンから、かけ離れているのではないでしょうか。今生きる人々を幸せにしない、身近な一人一人の切実な願いに応えない政治から、未来の市民の幸せな姿は見えてきません。公共施設再編計画や、職員数適正化計画の推進の土台になっているのは、政府の集中と民営化、公的支援の後退の方向です。その点でも、市役所移転の取り組みについては、今一度立ちどまって考えていくことが必要です。日常生活圏の整備、行政の地域化、市民参加で、自分たちのまちづくりを、ともに考える取り組みを求めます。
深沢まちづくりと村岡新駅問題について申し上げます。今回初めて、村岡新駅の設置を方針として決めました。市長は、市民が要望していない、市民に賛否を問うていない、共産党が2年前に行ったアンケート調査でも、8割の市民が税金を使って新駅は必要ないと答えています。現知事が進める、「ヘルスケア・ニューフロンティア計画」の重要な拠点と位置づけた湘南ヘルスイノベーションパークは、武田薬品研究所を外部に開放して未病をテーマにした企業呼び込み型の計画です。村岡新駅を実現し、新たなヘルスイノベーションの最先端拠点にしたいとしています。しかし、県議会の与党の中でも、身近な道路や河川整備、市町村の政策を後押しするのは県の仕事なのか、ヘルスケア・ニューフロンティアのような政策は、国がやるべきではと疑問視していると新聞は報じています。新駅設置、シンボル道路・橋、深沢まちづくり区画整理事業、体育館、消防署の統合、市役所等の事業は、一般会計予算に匹敵する鎌倉史上空前の大規模開発です。県知事の進める未病という名の企業呼び込み型ではなく、福祉、暮らし、安心・安全対策など、市民生活に寄り添ったまちづくりのあり方が問われます。JRが新駅設置を正式に決めていないのに、市は村岡新駅概略設計予算を計上しました。県、藤沢市の負担を合わせると4億5000万円の概略設計予算のうち、鎌倉市負担分は1億5000万円と、大変大きな財政負担です。調査予算だから問題ないとする市に対して、当議員団は、今回の予算は、まちづくりや駅設置に向けた政策決定をするための調査ではない。駅をつくるため、工事期間、工事費を調査する者、駅設置をJRが決めていないのに、駅設置のための公的支出が問題と批判しました。新駅はやめ、身の丈に合った計画にするよう求めます。
ごみ問題について申し上げます。市長就任から10年、ごみ行政は赤信号であります。3月末に安定的処理方針を出すとしていましたが、新年度予算には、新しい具体的施策は予算化されませんでした。ごみの混乱、混迷を招いたのは、数年にわたって、ごみの専門委員会が結論を出したゼロ・ウエイストの方針から、焼却にかわる資源化施設として、生ごみのバイオガス化施設を、大型事業だ、同規模の施設がないと計画を中止してしまったことが原因です。議会の大多数は、燃えるごみの半分の生ごみの資源化を行うことが、ごみ問題の解決につながると申し上げてきました。市民の御協力により、燃えるごみは3万トンまで減量してきました。3月末までに、市長は安定的処理の方針を出すと言っていましたが、逗子市、葉山町との広域での処理計画素案も年内に先送りになると聞き、大変驚きました。3月中に安定的処理方針を出すと言いながら、議会開会中に方針を出さないというのはどういうことでしょうか。ゼロ・ウエイストの立場や、地球環境の保全のためにも、生ごみの安定的資源化が必要であります。その方法は、バイオガス化が一番ふさわしいことを改めて申し上げます。ごみ処理は待ったなしの課題であり、失敗は許されません。市民との信頼関係を大事にし、ゼロ・ウエイストの基本を貫き、地球環境に優しいごみの安定的処理を行うよう求めます。
職員数適正化計画について申し上げます。職員数適正化のターゲットは、市民生活に直結しているサービス部門です。保育園の民営化、身近な道路補修や、緑地管理、河川の清掃等の仕事、高齢者、障害者のふれあい収集事業、行政センターの窓口業務等々、どの部門も市民のサービスに直結したものです。災害対策や危機管理上も、作業センターやごみ問題等、退職者不補充でいいのか、公共市民サービスのあり方について再考を求めます。
議案第109号、発達支援事業であるあおぞら園の指定管理について申し上げます。市は2011年4月、指定管理者制度導入等を含めた、あおぞら園のあり方について、検討結果を出しています。検討過程で、保護者は指定管理の問題点として、指定管理期間満了後の継続指定の保証がない、障害者の特性から大変デリケートな子供たちなので、支援の継続性が図られにくい指定管理制度には不安と述べています。検討結果は、あおぞら園と障害児活動センターは、どちらも障害児とその家族の福祉の増進を目的として設置している障害児支援のハブ施設として、人材育成等の役割を担う施設であり、障害児活動支援センターは、障害児支援の一部を担う施設として、その役割は大きな違いがある。指定管理が目的とする財政負担軽減や、市民ニーズに応じた効率的サービスの視点より、専門性の蓄積や継承、人材育成などの視点をより重視する必要性を明らかにし、今後もハブ施設としての機能の充実を目指していくべきだと考える。指定管理者制度導入による効果の視点より、専門性の蓄積や、継承と人材育成の視点に重点を置くことが、鎌倉市の発達支援体制の構築に効果的である、公設・公営でいくことを必要と位置づけたのであります。
しかし、市は、第4次職員数適正化計画の中で、職員削減方策として、名指しであおぞら園の指定管理を進めようとしています。市は、発達相談の増加や、地域連携の事実が必要としつつ、そのために指定管理するとしているのです。発達支援の強化のためには、保育士や、専門職の配置の充実こそ必要ではないでしょうか。あおぞら園の指定管理には問題があり、直営を堅持するよう求めるものです。
議案第110号鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。保育園の定員を190名ふやしてもなお、4月当初、100名の待機児童が生まれるとのことですが、それと同じように、学童保育希望者もふえており、拡充は待ったなしの課題です。市は放課後子どもの家、待機児童対策として、子ども会館を放課後子どもひろばに置きかえ、乳幼児の居場所を縮小、さらに、来所率という鎌倉独自のネーミングで、定員以上に詰め込んで対応しています。これが未来を担う子供たちへの最良の環境整備でしょうか。
さらに、ひろばや学童保育が設置されていない岩瀬子ども会館、西鎌倉子ども会館は閉館し、子供の居場所を縮小、減少させる方針は問題があります。市長は、梶原子ども会館を子供の冒険遊び場として残し、あおぞら自主保育を支援するとしています。このことは歓迎しますが、西鎌倉、岩瀬子ども会館は、なぜ閉鎖なのか。長谷子ども会館を残してほしいと願う保護者の切なる訴えを、議会は請願を採択しましたが、長谷はどうして残さないのか。腰越地域は子育て支援センターがないことから、乳幼児の居場所は条例上なくなります。なぜ梶原以外を閉館し、子供の居場所をなくすのか。公平性、透明性からも、市民が納得できる説明が必要であります。閉館を決めたから従いなさいという対応は、住民無視ではないでしょうか。梶原子ども会館閉鎖問題では利用関係者と協議してきたように、岩瀬、西鎌倉、長谷についても、子供たちや市民の居場所として市民の声を聞き、今からでも対応することを求めます。
議案第112号鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の制定については、子どもひろばの運営を、直営から指定管理する内容です。委託先はこの間、福祉、子育て施設になじまない、株式会社に管理を委託していることから反対するものです。
鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算について申し上げます。貧困と格差、非正規労働者の拡大により、全国的にも、国保加入者の所得平均は減少する一方、保険料はふえ続けています。鎌倉市においても、1996年は1人当たりの所得は平均約144万円ですが、2017年度は約102万円と、42万円も減少となっていますが、1人当たりの保険料は1.7倍に増加しています。
2018年度から国民健康保険の運営主体が県広域となり、県が決めた納付金を支払うことになりました。2019年度の納付額は、2018年度と比べ、平均1人当たり9,000円も多くなり、一般会計からの繰り入れをふやしていない結果、1人当たり5,000円強の値上げとなるとのことであります。全国知事会等、地方団体が、国保の構造的問題解決のために、公費投入増による保険料の引き下げを国に求めています。皆保険制度の安定的運営の改善は待ったなしの課題であります。民営の調査では、全国的には高過ぎる国保料が払えず、経済的理由による受診困難によって、2018年度に77人が手おくれで死亡していると発表しました。一般会計からの繰り入れの継続と増額の検討はもとより、市が一丸となって健康づくりの取り組みを行い、医療や介護負担の軽減をしていくことが、待ったなしの課題であります。また、全国知事会は、子供にかかる均等割保険料軽減措置の導入を要求していますが、子育て支援の立場から、鎌倉市においても独自の均等割の減免を求めるものです。予算等審査特別委員会や、代表質問、各常任委員会等で、数多くの意見、要望を申し上げてきました。
市長は、新しいものに次々と手を出し、ごみ問題を初め、市が安定的に責任を持って行わなければならない課題を先送りし、混迷を深めていることになっているのは、市長の責任です。地方自治法の第1条の2で、地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本としております。SDGsや共生条例の精神は「誰一人取り残さない政治」であり、子育てしやすい町、お年寄りに優しい町、安全に暮らせる町をどうつくるのかという理念で市政を行うよう求めて、討論を終わります。
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○19番(山田直人議員) 議案第98号平成31年度鎌倉市一般会計予算外諸議案に対し、原案に賛成の立場から、鎌倉みらいを代表して討論に参加いたします。
平成31年度鎌倉市一般会計予算外諸議案は、2月4日送付、2月14日に市長の平成31年度予算案提案説明、議案上程、代表質問を経て、予算等審査特別委員会での質疑と、今定例会で1カ月を超えて審議をしてまいりました。市民生活に直結し、市民生活を支える予算、その提案権を持つ市長の所信を表した提案説明を、賛成討論の原稿を書き上げるに当たり、改めて読ませていただきました。認識を共通にしなければならない重要な言葉は、少子高齢化への対応、安心して豊かさを実感できる次世代に続く鎌倉の創出であり、そのために組織力を高め、人財を総動員する。新しい公共サービス、行政経営の形をつくる、先駆的挑戦に取り組む組織風土を醸成するとされています。最後に、逃げることなく事業をなし遂げるとの決意も表明されました。
代表質問は、次のような流れで進めさせていただきました。まず、平成29年度決算において、平成31年度予算に向けた質疑、意見から、「安全・安心なまち」「働くまち」「子供が育つまち」「健康に暮らせるまち」の四つの町の実現に関連した質問をいたしました。
次に、平成30年度の主要な行政課題の中から、平成31年度も引き続き重要な政策課題となる市街地整備、生活環境、行財政運営、少子化対策、高齢化対策へと質問を進めました。
さらに、平成31年度は第3期基本計画後期実施計画の最終年度に当たることから、四つの町の実現につながる事業や重点事業について質問し、最後に市民目線で取り上げるべき重要事業について質問するという組み立てで代表質問を行いました。今後の議論に資する答弁をいただいたと考えています。その後の予算等審査特別委員会では、平成31年度予算が第3期基本計画の総決算として位置づけられ、今後まとめられる第4期基本計画につながる予算であることを念頭に、その詳細について質疑させていただきました。
この討論において、平成31年度予算等の内容に関し、分野ごとの主要な論点について意見を述べます。この後、予定されている採決により、市議会は議決責任を負います。そして、予算等に賛成あるいは反対、双方とも市民への説明責任を果たしていかなければいけません。持続可能な鎌倉、その未来を見据え、市民から負託された責任を果たし、よりよい方向を目指していこうではありませんか。市議会は議決責任と説明責任において、平成31年度の予算執行をしっかり監視し、評価していかなければなりません。理事者におかれては討論の内容を吟味いただき、執行に際し十分配慮いただきたいと考えます。
自治体SDGsの理念を掲げた第4期基本計画の策定に当たっては、第3次鎌倉市総合計画第4期基本計画の最終年度に当たる2025年はもとより、世界のさまざまな問題をSDGsにより解決する期限である2030年を見据え、その時代を生きる若年層の啓発と市民、企業等との共創をどのように仕組んでいくべきか、演繹的な議論を深めていただきたい。一方、計画の実効性を高めるためには、明確な目標とそれを実現する手段をデータ、証拠に基づき、つなげることが必要であります。データ、証拠の集積と分析には多くの時間や労力が必要であり、EBPMの推進は一朝一夕にはいきませんが、持続可能な未来の実現のために積極的かつ納得性の高い取り組みを望みたいと思います。
事務事業の徹底的な分析により代替可能な業務と、そのかかるコストを見きわめ、RPAの導入や成果連動型業務委託、SIBへ移行すること、テレワーク制度を導入することは、業務の効率化や生産性を向上させることにおいて、十分理解できるところであります。その結果として残るのは、職員にしかできない代替不可能な、重要な業務でございます。しかし、そこにある厄介な悩みや対人関係であります。健康管理の視点で強調した長時間労働や、ハラスメントの撲滅、療養休暇、休職者、メンタル不調者を出さないため、コミュニケーションの改善を図り、組織の力を高めることに全力で取り組んでいただきたいと考えております。
公共施設再編については、本庁舎整備に係る基本構想を7月に確実に策定し、その後の基本計画の策定につなげていただきたいと考えております。そのためには、本庁舎現在地の利活用について、市民が求める行政サービスの維持、向上が必要条件となります。その上で、成立性を高める十分条件をもしっかり満たす基本構想の策定に取り組んでいただきたいと考えます。
また、地域拠点校の選定に当たり、学校施設整備計画の策定が鍵となっております。地域拠点校5校の選定は、公共施設再編計画を進捗させる重要な課題であります。学校施設整備計画が遅滞なく策定できるよう、万全な取り組みをお願いいたします。
鎌倉歴史文化交流館は、鎌倉国宝館と有機的に結びつけた2館連携体制の構築により、教育普及事業としてイベントの開催、体験学習、交流の場の提供などを行っております。また、日曜・祝日の開館に向けた地元との意見交換により、行政評価の指標である入館者数の増の努力をしています。しかし、平成29年度、平成30年度に把握している入館者数は目標を大きく下回っています。このような状況を真摯に受けとめ、鎌倉市にふさわしい博物館基本構想検討委員会における検討成果を得て、速やかに同館の運営に反映させるよう、一層の努力をいただきたいと考えます。
今、社会・経済・環境の3側面の対応を持つごみ、その安定的な処理において、鎌倉はSDGs未来都市にふさわしい持続可能性が求められております。平成31年度、新焼却炉の建設の可否、2市1町のごみ処理広域化協議の成果を得て、ゼロ・ウェイストかまくらの実現を目指す起点としなければならないと考えています。ごみの減量、資源化について、平成28年度に策定した第3次鎌倉市一般廃棄物処理基本計画の改定を速やかに行い、持続可能かつ安定的なごみ処理の形を示していただきたいと思います。
鎌倉版ネウボラの実現を通した施策により、妊娠期から子育て期に至る子育て支援が充実してきたことは、高く評価したいと考えております。見方を変えれば、人口ビジョンにおける「働くまち」という視点で、出産・子育てのさまざまな負担の軽減につながり、出生率向上への寄与が期待されると言えます。一方、待機児童対策は現行のきらきらプラン策定時のアンケート調査の結果を得て、結果を子育て支援施設整備に反映させてきております。あわせて、さまざまな機会を通じた直近の保育ニーズの把握をしてきたところですが、十分に奏功せず、待機児童ゼロの実現には至っておりません。2020年度に策定を予定しているきらきらプランでは、女性の就業環境の整備として、待機児童対策を進め、機会損失を発生させることがないよう、保育ニーズのさらなる精度を高めていただきたいと考えております。
既に運用している防災施設等管理台帳システムへの追加機能として、公開型GIS防災マップを構築し、ウエブ上で常に更新された最新のハザード情報が公開され、誰でも閲覧できるようにするという仕組みを確認いたしました。平成31年度に神戸川、滑川の見直しを行うことから、最新のハザード情報を公開する絶好のタイミングと考えられます。避難経路については、現在システムに載せる予定はないとのことですが、情報を一元化できるよう研究を積み重ねていただきたいと思っております。さらに、災害情報を市民との双方向により確立する仕組みも研究していただきたいと思います。
深沢地域整備事業では、深沢地区と村岡地区の一体施行による広域的なまちづくりについては、神奈川県、藤沢市、鎌倉市の3県市で組織する湘南地区整備連絡協議会を、新駅整備については、3県市で組織する村岡新駅(仮称)設置協議会を活用し、JRとの情報共有を密にしながら、JRとの連携協力体制を強化していっていただきたいと考えております。
深沢のまちづくりと新駅整備を密接な関係に置き、2019年度から着手する新駅の概略設計による2020年度の新駅設置の見きわめを経て、2020年度から2021年度にかけての都市計画決定手続、2021年度には都市計画決定及びJRとの基本協定の締結を順調に進めるべく、背水の陣で臨んでいただきたいと考えております。
鎌倉エリア観光渋滞に対する実験協議会において、国土交通省から「鎌倉地域の交通状況について」で示された取得データは、社会実験に向けた技術的知見として活用すべきものと考えられます。平成31年度は、(仮称)鎌倉ロードプライシングについて、技術的側面をさらに進め、おくれている法的側面の条件整理をしっかりしていかなければなりません。また、商工業者や市民等、さらに近隣自治体への影響についても考慮された社会実験を行い、公共交通機関の利便性向上、交通渋滞の解消や、交通事故の減少が図られる鎌倉ロードプライシングの導入ができるよう、そのプロセスを着実に進めていただきたいと思います。
高齢者雇用促進事業については、平成29年度、平成30年度と着実に元気な高齢者の就労数の増に結びついていることは評価いたします。平成31年度は、観光、ITに加え、子育て分野の就労につなげていくとのことであります。しかし、この事業は2020年度には国の補助がなくなることから、この事業成果で得たデータ証拠を明らかにし、継続可能な事業スキームの構築をお願いしたいと思います。
最後に、議案第108号鎌倉市共生社会の実現を目指す条例の制定について、述べます。この条例では、必要となる認識や理解を深めることは、共生社会の実現のための根源的課題であると捉え、これを求めております。市は、共生社会の実現に向けた取り組みを推進するための施策を総合的かつ計画的に実施する責務を有するとあり、今まさに第4期基本計画の策定に当たって配慮する事項として、共生の視点を掲げ、必要となる認識や理解を深めながら、政策のつくり込みを行っていかなければならないところであります。今、この条例が最大効果を発揮する時期と考え、大いに当該条例を生かし切っていただきたいと思います。
以上、鎌倉みらいを代表しての賛成討論を終わります。
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○12番(久坂くにえ議員) 議案第98号平成31年度鎌倉市一般会計予算外諸議案につきまして、議案第109号、110号については反対、外15議案については賛成の立場から、鎌倉のヴィジョンを考える会を代表し討論に参加いたします。
さて、平成最後の年における本予算はSDGsの概念、また共生の理念を敷衍することを目指す第4期基本計画策定の取り組み、RPAやテレワークの推進など、業務効率化と働き方改革に資する施策の展開、そして、待機児童解消のための継続した保育所整備、また放課後かまくらっ子の推進、ソーシャルインパクトボンド試行的事業の実施など、先進的な取り組みにも配慮した予算編成となっております。しかしながら、平成31年度の行政運営に際し、私どもの会派から代表質問、また一般会計予算等審査特別委員会の議論を通じ、特に要望したい点について、以下申し上げます。
まず最初は、デジタルシチズンシップを取り入れた情報教育です。世界的な情報社会の到来に向けて、子供たちの主体的、創造的な学びの手足として、発展的ICTの活用につなげるデジタルシチズンシップを養う教育の考え方を、鎌倉の教育に取り入れていくべきと考えます。また、鎌倉市における障害者雇用のあり方については、障害者二千人雇用を数値上の目的とするだけではなく、鎌倉市の魅力を生かした新たな障害者の雇用創出に向けた支援の仕組みを構築すべきであり、農福や漁福など、地場の6次産業確立をも視野に入れた障害者雇用の支援展開を強く望みます。また、障害者の雇用が進み、自立と社会進出が進む一方で、消費者トラブルに巻き込まれるケースが増大することも懸念され、雇用の推進とともに、消費者としての保護といった両輪での対策を求めるものです。
また、今年度始まった産後ケア事業については、既に多くの利用実績があるとのことであります。母子の産後の負担を軽減し、産後うつに陥るのを防ぐとともに、利用者に対してその後のフォローを着実に実施し、児童虐待の萌芽を摘み取っていただくことを要望いたします。なお、平成31年度においては宿泊利用の実施場所も減ることも質疑の中で伺っておりましたが、着実な推進を、今後も要望するものでございます。
また、遊具を含めた公園の維持管理については、公園施設長寿命化計画が策定されましたが、利用者のニーズを的確に捉えた遊具の設置、補修を利用者の方々に十分な情報を提供しながら着実に推進することを要望するものです。また、ParkPFIの導入については、会派議員から重ねて提言してまいりましたが、鎌倉市における導入可能性を追求し続けることを要望いたします。さらに若年層、そして女性の就労支援については、今後も強力に推進するとともに、人生100年時代における高齢者の雇用創出支援が今後もニーズが高まることが予想され、継続した取り組みを要望いたします。
また、鎌倉市公共の場所におけるマナーの向上に関する条例の制定の後については、各団体などとも連携し、市民と観光客が気持ちよくこの鎌倉市において共存できるよう、例えば、条例に明示された迷惑行為については徹底した周知を、掲示板の設置、ITの利用などで実効性の高い取り組みを求めるものであります。
さて、反対を表明しております議案について申し上げます。
議案第109号鎌倉市児童発達支援センター条例の一部を改正する条例の制定については、鎌倉市の障害児支援のあり方の検討がその議論の起点としてあるべきで、職員数適正化計画が今般のあおぞら園における指定管理者制度導入における議論の出発点であったことは大変遺憾であります。今一度、利用者たる保護者、児童の意向を十分把握し、障害児保育支援におけるハブ的存在であった公営であるあおぞら園のあり方を再考すべきと考え、反対いたします。
また、議案第110号鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例については、単独子ども会館を閉館するものであります。これまで、就園前の乳幼児から小学生まで予約なく、気兼ねなく集うことのできた貴重な地域の場を閉鎖することであり、その対応が子育て支援の環境の構築に資することなのか、疑問を持たざるを得ません。一方で、単独子ども館である、梶原子ども会館については、提案説明でもおっしゃったとおり、自主保育の普及促進を目指すために残されるとのことであります。本当に全市域において、自主保育またはそれに類似する団体の活動の後押しをし、普及促進を目指すなら、各地域において、こうした地域の活動拠点たる単独子ども館を、地域の意向を把握することなしに閉鎖するのは、その意図と反しますし、普及促進というのは、単なる便宜上の表現であったのかと思わざるを得ません。なぜ一部の地域では残され、そのほかの地域の会館が閉じられるのか、今後、市民の方々が納得できるような説明や基準などが明示されなければ、公平性といった観点からそしりを受けます。また、今後、公共施設再編計画を推進する上において、蹉跌になりかねない重要な課題と私どもは感じており、今後の十分な対応を求めたく反対いたします。また、おなり子どもの家整備について、先般、12月定例会で議員の多数がその整備について、多くの意見を呈しました。今般は、エレベーターを設置するなどバリアフリーに配慮した工事が予定されております。一般会計予算等審査特別委員会での質疑を通じ、子供の安全確保が図られることが明言されましたが、子供の安全を十分に確保し、また子供たちにとって活動しやすい場となるよう、また、私どもが12月定例会の討論で申し上げたとおり、財政負担においてもしっかりとした検討をしていただきたいと、改めて要望いたします。
さて最後に、ごみ処理行政について申し上げます。今般の予算提案説明において、市長は「この難を逃げ候こと本懐にあらず」とおっしゃいましたが、数年来、我が市において最大の懸案事項であり続けた、ごみ処理行政の行く末を語る本質的な内容が盛り込まれていない、今般の本予算において、果たして本当にこの難を逃げないということと同意義であったのか、本当に残念であると思っております。来週中にも私どもに説明、報告をいただく内容が、今後の安定的なごみ処理に資すると私どもが十分納得できる確固たる内容であることを求め、討論を終わります。
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○18番(高橋浩司議員) ただいま議題となりました議案第98号平成31年度鎌倉市一般会計歳入歳出予算の認定について外16議案に対し、鎌倉夢プロジェクトの会を代表し、全ての議案に賛成の立場から討論に参加いたします。
「SDGs未来都市かまくら」に向けて、共生社会の実現を目指す条例を提案し、一人も取り残さない社会の構築という行政の原点に立ち返り、運営を行おうとする姿勢は大いに評価するものであります。しかしながら、現実はなかなか厳しく、見通しのつかないごみ焼却炉問題や、北鎌倉トンネル問題、老朽化し続ける社会基盤や、市役所本庁舎の建てかえを初めとする公共施設の改修問題等、難題が山積しております。また、いつ来てもおかしくないと言われている大地震の災害対策に対する取り組みも一層強化していかなければならず、いよいよ財政運営の真価が問われる時期となってきたと言えます。
さて、議会全体の意見として委員長報告に盛り込まれましたものは割愛し、ここでは私どもの会派から特に意見として出しました5点について、改めて申し上げておきたいと思います。
まず1点目は、鎌倉市の歴史的使命についてであります。鎌倉は800年前の古都ということもあり、他市以上に歴史的使命を果たす役割が重く、長期的視野に立ち、取り組むべき重要な事業が多々あります。平成31年度は市制施行80周年の記念すべき年であります。そうした周年の年に鑑み、歴史的使命に資する事業に対し、一定の方向性を見出していただきたく、三つの観点から意見を申し上げておきたいと思います。
一つ目は、鎌倉の宝である、文化財総合目録の再整理についてであります。文化財総合目録は刊行してから30年がたっていますが、刊行以降に新たに文化財指定された物件の追加や、既に登載されている物件の状況調査を、80周年を契機に始めるべきであります。当時も10年以上かけて調査、編集を行っていますので、再調査もかなりの年月がかかると思いますが、鎌倉の歴史的使命と認識し、断行すべきであります。刊行については費用もかなりかかりますので、まずはデジタル情報として整理すべきです。その際、既存の文化財総合目録についてもデジタル情報化しておくよう、あわせてお願いしておきたいと思います。
二つ目は、市史編さん事業についてであります。前回刊行したのは平成6年でありますので、24年前であります。これも80周年を契機に、編集方針を取りまとめるくらいは実施すべきであります。本来10年以上、間を開けることなく情報の整理は行うべきであります。この際、毎年アーカイブしておく項目の洗い出しやトピックスの編集方針くらいはまとめるべきであります。全市の歴史を編集するのでありますから、編集委員会も人手の足りない図書館のみに任せるのではなく、全庁から委員を募り、編集作業を行うべきであります。こちらについても豪華本としての刊行は予算の都合もありますので、まずはデジタル情報として取りまとめていただきますよう、お願いしておきたいと思います。
三つ目は、近代史資料の調査・保全・活用についてであります。現在、中央図書館の近代資料室は劣悪な状況で、市民が資料の閲覧や研究で来られても、作業スペースすらとれないことに加え、部屋自体が狭隘で、資料整理が不十分な状況であります。平成31年度は会議室を使い、委託事業として資料整理を実施する予定を組んでいただいておりますが、部屋自体が狭隘であることは変わりなく、抜本的な方針を早急に決めるべきであります。平成31年度に博物館基本構想検討委員会を開催されるとのことでありますので、ぜひその協議の議題として取り上げていただき、専門家の方々の御意見もいただきながら、1日も早く抜本的な方策を決めていただきますよう、お願いいたします。
次に、2点目は、法人税に着目した商工振興についてであります。平成30年度法人市民税収入見込み額は、17億円を超すとのことでありますが、ピーク時の27億円からは10億円も下回り、極めて低水準で推移しております。また、平成31年度には税制改正が行われる予定で、翌年の2020年度からは漸減し、今の水準でいくと最終的には13億円程度に減っていくことが見込まれています。平成31年度には商工業振興計画を策定していただけるとのことでありますので、その際にはぜひ経済効果に着目し、法人市民税増収につながる計画を練り上げていただきますよう、お願いしておきたいと思います。
次に、3点目は、元気高齢者に対する環境整備についてであります。健康長寿、生涯現役のキーワードをもとに、高齢者の方々が元気に社会活動できる環境づくりのサポートをお願いしたいと思います。昨今、市民における高齢者の人口比がふえていることもあり、医療、福祉、介護に係る事業費は年々増加しております。対処療法を行うのではなく、健康づくりや未病対策を積極的に行い、高齢者の方々が元気に活動していただける環境を充実させるべきです。さまざまなサービスメニューをつくり、さらにニーズに合わせてサービスを選択できるようになれば、意欲にもつながります。また、生涯現役の視点では、ノウハウや技術の伝承に尽力いただける環境構築を初め、就労環境を整えることも大切です。そうした取り組みは、最終的には予算に直結し、医療、福祉、介護費の縮減につながるものであります。高齢者の方々が大勢外出すれば、経済効果も期待できます。ぜひ前向きな御検討をお願いいたします。
次に、4点目は、県道問題についてであります。市道については計画的に改修や補修をしていただいておりますが、市内の幹線である県道に関しては、なかなか改善が図られない状況が続いています。市民感覚としては、市内にある道路はどこが管理するなどは関係なく、全て市役所に責任があると思っている方が多いと感じます。そうした点に配慮して、県道についてもできるだけ改善を急ぐべきと考えます。特に、県道の側線や停止線のラインや、スクールゾーンのすみ分けがわかるようなカラー舗装などは、なるべく速やかに対応すべきであります。神奈川県も財政的に厳しい状況が続く中、歩道の段差解消を行う改修工事の予算が確保できない状況ではありますが、この際、藤沢土木事務所や県の公安委員会と一緒に、鎌倉市内の県道を総点検していただけないでしょうか。財源問題も含めて問題解決に向けた取り組みをしていただきますよう、お願いいたします。
最後に、5点目は、包括予算についてであります。5年前に導入された包括予算制度は、各部長のマネジメントのもと、自主的な予算編成を行うことにより、現場主義、顧客主義で市民ニーズに柔軟に対応できる制度として導入したもので、同時に職員のコスト意識の強化を初め、さまざまな意識改革ツールになり得ると期待し、導入した制度でもあります。導入当初、大規模な事業に関しては、財政課でコントロールして、各部でスケールメリットを活用できなかった点も改善され、新たな財源を各部で生み出した際のボーナス配当が2年後にしか活用できなかった点も、提案した当該年度からボーナス配当を活用できるようになり、各部としては随分取り組みやすくなったと思います。しかし、各部の取り組み状況は、職員の意識改革も進んでいないし、新たな財源の確保もできておらず、当初期待していた状況ではありません。平成31年度には包括予算制度が十分機能していくよう、各部の取り組みを部外から総点検する体制をしっかり取っていただきますよう、強く求めておきたいと思います。
以上でありますが、予算等審査特別委員会中申し上げました他の意見も参考にしていただき、運営に努めていただければ幸いです。
以上をもちまして、討論を終わります。
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○16番(納所輝次議員) 公明党鎌倉市議会議員団を代表して、議案第98号平成31年度鎌倉市一般会計予算外諸議案について、賛成の立場から討論に参加いたします。
平成31年度鎌倉市一般会計予算は612億3900万円で、平成30年度当初予算に比べて15億5556万6000円、2.6%増加しています。特別会計のうち、下水道事業が平成31年度から地方公営企業法を一部適用し、公営企業化されるとのことです。今後の下水道事業においては、これまで以上に住民ニーズへの迅速な対応や、経営の効率化、サービスの向上に努め、損益情報、ストック情報の把握による適切な経営戦略の策定を目指すべきです。
行財政運営においては、本市が選定された自治体SDGs事業を、第3次鎌倉市総合計画第4期基本計画に位置づけるならば、食品ロス削減に向けての取り組みを進めるなど、市民生活の視点から外れることのないようにしなければなりません。また、神奈川県もSDGs未来都市に選定されており、「安全な水とトイレを世界中に」の目標を推進するために、おいしく安全とされる神奈川県の水を、市民や観光客が飲めるよう、マイボトルを使用する給水スポットの設置を県と協力して推進するなどの、象徴となる取り組みを実施すべきです。
鎌倉市共生社会の実現を目指す条例は本市において、年齢、性別、職業、国籍はもとより、文化、LGBT、障害の有無など、それぞれの違いを認め合い、その人らしく生きられるよう、個人の尊厳と多様性を認める社会をつくろうとするものと考えます。市民生活においてさまざまな偏見や困難に直面する、事実婚や同性カップルなどは、行政の公的な証明があると、生活上の困難が大きく解決します。パートナーシップ制度の早期導入を求めます。
(仮称)鎌倉ロードプライシングについては、鎌倉エリア観光渋滞対策協議会で導入に向けて検討を進めるとのことですが、商工会議所の賛成しかねるとの意思表示もあることから、今後、交通マネジメントの課題をどう克服するのか、明確にすべきです。
オリンピック・パラリンピックへの対応について、鎌倉市は大会参加国との文化交流を図るため、市民の協力と参加を積極的に募るべきであると思います。また、開催会場に近い腰越漁港のオリンピック・パラリンピック開催と連携した漁港環境整備を進め、公衆トイレの改修など、受け入れ体制の強化を図るべきです。
防災対策では、津波避難誘導などの避難誘導標識の整備において、絵文字を用いたユニバーサルデザイン、ピクトグラムによる避難誘導標識の設置を進めるべきです。加えて、自主防災組織における自主防災マップや、マイタイムラインの作成、繁華街の防災訓練などを支援すべきです。
働き方改革において、仕事のあり方自体もAIやRPAといった新技術により、大規模かつ急速に変化することが予測されます。テレワーク導入とあわせ、市においても新しい働き方のあり方を明確にしていくべきです。その一方で、市役所の会議室不足は情報の共有を妨げ、政策の熟度を阻害するおそれがあることから、仮設でも会議室不足を緩和すべきです。
幼児教育の無償化が10月から全面実施となります。鎌倉市において、保育の必要性を認定した世帯に対し、幼児教育無償化の具体的な内容について、積極的に周知すべきです。
待機児童対策については、平成31年度に190名分の定員増を予定していますが、保育士や保育の質の確保には、全力で取り組むべきです。
放課後子ども総合プラン運営事業については、子どもの家の待機児童の解消とともに、新放課後子ども総合プランの全校実施を着実に進めていくべきです。
平成31年度予算には、旧鎌倉図書館の耐震改修の設計費が再計上されています。今回はエレベーターを設置するなど、バリアフリーに配慮しつつ、登録有形文化財を目指した設計に修正されたものが提案されています。この施設には、これまで多額の予算が費やされていることを踏まえ、経費の節減に努めることはもちろん、児童が利用する施設であるから安全性を最優先に考慮して進めなければなりません。旧鎌倉図書館の耐震診断においての瑕疵担保責任は問えないとのことですが、市にはこれまでの経緯と問題点を明確にしていく必要があります。
ひとり親家庭への支援について、教育や福祉などの負担軽減策を積極的に周知し、情報にふれやすい環境を整える必要があります。
児童虐待防止への取り組みについて、児童相談所や警察、学校、病院等関係機関との連携を強化し、児童虐待の防止対策を早急に強化すべきです。
高齢化率が31%を超えている鎌倉市は、住みなれた地域で医療、介護、生活支援などのサービスを一体的に提供する地域包括ケアシステムを構築し、介護予防に力を入れるとともに、障害者と要介護者の日常生活支援を総合的に推進し、福祉分野の人材育成や処遇改善を構築していく必要があります。
障害者政策について、障害者二千人雇用センターやワークステーションかまくらによる就労支援を進めるとともに、鎌倉に根づき始めた農福連携や水福連携事業を支援するとともに、一般就労など障害者雇用を推進すべきです。そして、高齢者や障害者等の権利擁護のため、成年後見制度の充実を図るべきです。
生活困窮者自立支援については、生活困窮者自立支援制度の拡充とともに、包括的な相談体制の強化、家計改善支援、就労準備支援、居住支援、子供の学習、子供の生活支援を着実に実施する取り組みが必要です。
現在、国内で流行している風疹の感染拡大防止について、国が抗体検査と予防接種の無料化を実施しようとしていますが、対象年齢に満たない30歳代男性には抗体検査や予防接種の助成制度がありません。神奈川県が対策を検討しているということですので、市としても県の対応にあわせて迅速に対応すべきです。
乳幼児健診について、小児がんの中でも網膜芽細胞腫の早期発見につなげるために、乳幼児健診の医師所見記載欄の目の項目に、白色瞳孔の追加を求めます。また、トータルで市民健康について取り組める拠点が必要です。鎌倉市役所本庁舎移転方針を一つの契機として、市民健康と医療、福祉を進める拠点になる保健医療福祉センターの整備を再検討すべきです。
妊娠から子育てまで切れ目なく支援する子育て世代包括支援、鎌倉版ネウボラへの取り組みを推進するに当たり、ベテランママさんによる産後ドゥーラとのマッチングを進め、さらには鎌倉駅東口への授乳室の確保を進めるべきであります。
乳児用液体ミルクの国内での製造販売が解禁されつつあります。本市における災害用備蓄品として、液体ミルクの導入を進めるべきです。
ごみ処理問題について、平成31年度予算に新焼却炉建設に係る予算と、ごみ減容化施設整備に係る予算計上がなされなかったことは、本市のごみ処理政策の停滞から後退を物語るものであり、これは理事者質疑において、市長はみずから「9年間の市政運営における最大の失政はごみ処理政策である」と明言したことが裏づけています。また、本市におけるごみ処理政策を決定する諮問機関である生活環境整備審議会、廃棄物減量化及び資源化推進審議会への諮問は9年間で8回に及んでおり、いかに本市のごみ行政が安定性を欠くものであるかが伺えます。
平成29年度末の市長判断が1年間延長となり、その期限が数日後と迫る中で、平成30年度末の市長の方針発表が今度こそ本市の安定したごみ処理政策となるよう切望します。
深沢のまちづくりについて、新駅設置を含めて藤沢市村岡地区と一体化してまちづくりを行うとした3県市の合意に基づき、新駅の概略設計の着手、平成33年度末までの都市計画決定を滞ることなく進めなければなりません。そして、ウエルネスというコンセプトをさらに具体化して、歩けるまちづくりを目指すべきであると思います。深沢地区の災害リスクに対しては浸水だけでなく、地震、津波、液状化などさまざまな観点から検討し克服していくべきです。そして、市役所本庁舎移転については、積極的に市民理解を得る努力を継続すべきです。
学校施設の改善については、鎌倉市立小・中学校の全ての普通教室へのエアコン設置にめどがつきました。特別教室や体育館などへのエアコン設置を検討するとともに、学校トイレの環境改善についても、平成31年度から2カ年にわたる一括発注で小・中学校10校の改修が進むことは評価しますが、10校以外の小・中学校においても、環境改善が必要な学校が存在しています。特にトイレ環境の改善を行うべきであります。
学校によっては、マンション開発の影響などにより教室不足が課題となる場合があります。学区のあり方を検討するなど、児童・生徒の学習環境の改善を積極的に検討すべきであります。
消防職員の人材確保について、完璧な出動態勢を確保するために、職員数適正化との整合性を図りつつ、消防職員数の定数確保に努める取り組みを継続すべきであります。
平成最後の年になります。市政運営において平成の始まりと終わりでどのような変化があったのかと考えると、政策に防災、減災が重要なテーマになったこと、個人の生き方を尊重する政策が必要とされるようになったこと、地域のあり方が重要視されるようになったこと、そして、行政の無駄をなくすことが前提となったことではないでしょうか。鎌倉市には、少子高齢化と人口減少時代という最大のピンチをチャンスに変え、安心と希望の未来をつくる取り組みが求められています。平成31年度の予算がそれに対応したものになっているかといえば、ごみ処理施設整備関連予算が計上されないなど、先行きに不透明な部分があります。しかし、まちづくり関連予算や防災対策、子育て支援、学校施設整備など、着実に進めなければならない事業も多くあることから、市は責任を持って予算を執行すること、常に市民生活に寄り添い、次の世代に託せるまちづくりを行うことを強く求めて、討論を終わります
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○6番(長嶋竜弘議員) ただいま議題となりました、議案第98号平成31年度鎌倉市一般会計予算に反対、第105号は賛成、第109号、第110号は反対の立場で討論に参加いたします。
私は無所属でございますので、予算等審査特別委員会に入っておりませんでしたので、外から拝聴していて考えた、少々皆様と違った視点での討論をさせていただければと思います。
先日「NOと言えない議会 その代償は 財政難に陥り市民サービスを切り詰める富山県高岡市。市議会のチェック機能は働かなかったのか。」とのタイトルで、NHK選挙WEB統一地方選挙、各地からの報告にレポートが掲載されていた。
富山県第2の都市、高岡市では、おととし11月、40億円もの財政不足が突如明らかになり、市民サービスを切り詰める動きが相次ぐ事態となっている。市のコミュニティーバスは廃止され、利用者は片道1,000円以上かかるタクシーを使わなければならなくなり、外出の機会が減ったそうです。市民会館は改修費が捻出できず無期限で休館、市の49の施設の利用料金を最大1.5倍に値上げすることも検討中だそうです。財政難に陥った背景には、北陸新幹線開業が上げられている。市は、新幹線の金沢延伸までの10年間を黄金の10年と銘打ち、関連の大型公共事業などを次々に推し進めた。新幹線の新駅に加えて、在来線の高岡駅もおよそ150億円を投じて、都心にも負けない施設がつくられた。市の借金は新幹線が延伸した平成26年度には1100億円を越えた。その一方で、基金は財源穴埋めのために昨年度には底を尽きかけたそうだ。高岡市は人口17万2000人、平成31年度一般会計当初予算は656億円。この数字だけ見ても人ごととは思えないお話である。
では、現状の鎌倉市政に目を転じたらどうであろうか。未来の予測や財政状況を無視して、高岡市の黄金の10年と同様に、新しい元号の年に鎌倉市の黄金の10年のスタートラインに立とうとしている状況であると考える。
ここで松尾市政における現状の問題を挙げておく。
1、新焼却施設建設問題、2、ごみ処理広域化協議、3、生ごみ減容化施設建設問題、4、ごみ戸別収集未実施の問題、5、旧図書館シロアリ事件、6、御成旧講堂の活用、7、本庁舎移転問題、8、村岡新駅設置問題、9、深沢地域整備事業の問題、10、長谷子ども会館の活用、11、旧野村総合研究所跡地の活用、12、扇湖山荘の活用、13、旧前田邸の活用、14、ティアラかまくら今後の方針、15、岡本二丁目土地問題、16、津波対策、17、防災・減災対策、18、渋滞対策、19、交通混雑対策、20、ロードプライシング導入、21、鎌倉駅東口改修工事、22、職員のコンプライアンス、23、現金盗難事件、24、職員のセクハラ問題、25、生活保護費の窃盗事件、26、2020オリパラ対応、27、インバウンド対応、28、フィルムコミッションの実施、29、観光DMO、30、テレワークの実施、31、RPAの導入、32、SDGs未来都市としての責任、33、由比ガ浜ショッピングセンター建設問題、34、北鎌倉隧道通行どめ問題、35、公共施設再編問題、36、インフラ老朽化問題、37、学校施設老朽化問題、38、生涯学習センター耐震工事、39、少子高齢化問題、40、財源の確保などなど、挙げれば切りがないほどあるが、あらゆる事業が頓挫していることにより、多くの無駄な予算の支出をしているばかりではなく、4年連続で給与を上げており、その影響で予算が確保できていないので、市民サービスが低下していることは明確な事実である。
中でも、ごみ問題に対する対応は余りにひど過ぎます。公務員が議会に対してうその答弁を繰り返し続けていることは許されることではなく、松尾市長と関係職員の罪は大変重いと考える。名越焼却炉停止の2025年、この場にいる方は一体何人いるのでしょうか。自分がいないからという、人ごとの無責任きわまりない態度だと考えます。このままでは、町なかにごみがあふれる状況も冗談ではなくなってくるのです。頭を抱える事態であるが、松尾市長の失政を隠すためにその場しのぎの言い逃ればかりして引き延ばしているのが現状である。石破元幹事長のお言葉をお借りすると、松尾市長と公務員は助かるかもしれないが、市民は決して助からないと言える。市民の皆様の松尾市政に対する不信感は相当強いということを認識すべきです。この状況下でノーと言えない議会、その代償は誰が払うのでしょうか。財政が厳しい、予算がないとの言葉を理事者側から何度聞いていることでしょうか。今、議会がノーと言えなければ、やってくる鎌倉市民の暮らしはどうなるのか、その答えはもう見えているのではないでしょうか。もう松尾市長の虚言につき合うのはやめて、議会としてノーとはっきり言うべきである。来年度の予算を見ても、頓挫しているさまざまな課題、問題に対する希望が見えない状況であり、賛成などできるはずがありません。ここで予算を否決して、市政運営を大きく見直す機会にするべきです。
鎌倉市役所は頭の中がバブルのまま、これは私が何度も申し上げている言葉でありますが、平成31年度予算はその言葉そのものの予算編成だと考えます。バブル景気とは昭和の終わりから平成の初めにかけて起こりましたが、それから30年。今、平成が終わり、人口減少、超高齢化社会が訪れ、地球環境の悪化が懸念される中、目の前に大きな変革の時代が訪れているのに、考え方がついていっていない状況です。これはバブル期に育った職員が幹部になり、そのころの影をいまだに追い続けて妄想を描いており、時代がそのころからとまったままだからではないでしょうか。
村岡新駅や深沢地域整備事業、現在の2倍以上の面積の本庁舎を建設しようとしていること、旧図書館を4億円以上かけて修繕しようとしていること、1,000円の課金によるロードプライシング実施など、その典型の提案と考えます。まさに黄金の10年に突き進もうとしており、将来の財政状況に大きな懸念を持ちます。しかし、もっと重要なことは、平成が終わり、目の前に大きな変革の時代が訪れているのに、次世代のために未来を見据えた責任ある行政運営を構築しようとしているのではなく、自分たちが楽をして高い給料を確保しようとしているだけにしか、市民からは見えないということです。では、大きな変革の時代に向かい、今、何をしなければいけないのか。SDGs未来都市として鎌倉市が今何をするべきか、まずは目の前にぶら下がっている大きな変革の時代をきちんと理解して、分析して、行政運営はどうあるべきかを考え、公務員の仕事をどう変えていく必要があるのか、対応していくことではないでしょうか。
科学技術の発展により、人工知能AIの研究開発が加速しており、我々の暮らしは大きな変化が訪れようとしています。この変化は今まで我々が経験したことのない変化であり、第1次から第3次までの産業革命をはるかに超えるものになるのではないかと考えられています。この第4次革命はデータ収集解析技術などで、機械がみずから考えて動くようになるのです。ここで皆様、2045年問題、シンギュラリティーといわれる現象が起きると言われていることを御存じでしょうか。このシンギュラリティーは、技術的特異点を意味する言葉で、コンピューター技術や生命科学などの進歩、発展によって、2045年ごろに技術的な特異点が生じ、これまでの世界とは全く異なる非連続な世界がやってくると予測されているものです。これは人工知能の権威であるレイ・カーツワイル博士が提唱された未来予測の概念でもあります。博士は、2045年には人間の脳の限界を人間と機械が統合された文明によって超越する瞬間がやってくると言われており、この時期に人間の能力と社会が根底から覆り、変容すると予測しています。
ところで、皆様は特化型AIと汎用型AIの違いについて御存じでしょうか。現在、一般的にAIと呼ばれて話題になっているのは、特化型人工知能で特定の作業、領域でパフォーマンスを発揮するものを指します。一方の汎用型人工知能はAGIとよばれているもので、作業領域を限定せずに人間レベルの知能と同等あるいはそれ以上のパフォーマンスを発揮するものを指します。ほかのAIプロジェクトと区別するためにAGIと呼ばれております。イメージとしては、SF映画に出てくるような、自分で考え行動する生命に近いロボットプログラムが汎用型人工知能です。AGIは研究段階であり、実現にはしばらく時間がかかると言われていますが、レイ・カーツワイル博士は汎用型人工知能が人類史上初めて出現するような出来事は2029年ごろに起こると予測しています。
ここでもう一つ、画像認識から実用化が始まった深層学習ディープラーニングの研究が重要な意味を持ちます。この深層学習ディープラーニングとは、人や動物の脳の神経回路をモデルにした多層のニューラルネットワークによる機械学習の手法です。これは人工知能の急速な発展を支える技術であり、その進歩により、さまざまな分野の実用化が進んでいます。近年開発の進んでいる自動運転においても、鍵となっているのはこのディープラーニングです。昨年、江の島で開催されたセーリングのワールドカップで、神奈川県が自動運転バスの実証実験を公道で実施したのがレベル3の自動運転で、オリンピック本番では運転士が乗車しなくてもいい、レベル4の実施を目指しています。このディープラーニングは音声認識にも重要な役割を果たしております。川崎市議会は2月12日開会の定例会から議員らの話を即座に文字として表示するモニターを本会議の傍聴席に設置して運用しております。また、川崎市は、昨年3月に三菱総合研究所の協力のもと、インターネットの特設ページで対話形式で行うAIを活用した問い合わせ支援サービスの実証実験を行いました。そして、我が町鎌倉のベンチャー企業が自立走行し、複数種類の野菜をセンサーにより選別、ロボットアームで収穫できる世界初の汎用型人工野菜収穫ロボットの開発をしております。
これらのように、現実の生活や仕事の中に当たり前に活用される時期は、もう間近に迫っています。日本では2015年末、野村総合研究所が10〜20年後、国内の労働人口の49%はAIやロボットで代替可能になると、工学博士マイケル・オズボーン氏らとの共同研究で発表しております。総務省も、2015年にインテリジェント化が加速するICTの未来像に関する研究会を発足させ、部分的なシンギュラリティーの到来を前提とした未来像や、取り組むべき課題、経済、雇用への影響などについて議論を始めています。定型的な仕事、体系的に物事を処理する仕事が人工知能へと転換されていく可能性が高く、一般事務・販売員・配送・清掃・警備・運転・製造業務などの業種は代替可能性が極めて高いと言われています。しかし、創造性や協調性が求められる対人的な仕事に関しては、人が担う必要があり、人工知能によって代替が難しい仕事も多数存在すると考えられています。一方、シンギュラリティーによって新たに生み出される仕事もあります。それが人工知能を搭載したロボットを教育運用する仕事です。人工知能に柔軟な考えを植えつけ、人間に危害を加えることを防ぐためにも、人間が人工知能をチューニングする作業が必要になると考えております。
そして、今後の未来に向けて、予算提案の中で特に注目しておかなければならないのは、ベーシックインカムの導入です。シンギュラリティーによってベーシックインカムが導入されるとする視点は二つあります。一つ目は、人工知能の発展による、労働からの解放がもたらす恩恵としての楽観的な導入です。二つ目は、人工知能により、人々の仕事が奪われ、生活保護を求める人が増加し、ベーシックインカムの導入が避けられないという悲観的な導入です。人工知能による労働力の削減は人類に幸せをもたらすか、それとも不幸をもたらすか、その見通しが立てにくいことがシンギュラリティーの不安な部分でありますが、しっかりと今考えておかなければならないと思います。
「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によると、2020年には36万9000人、2030年度は78万9000人のIT人材が不足すると予測されています。その中で、AI、ビッグデータ、IoT、ロボットの先端IT技術が、将来最も人材不足に陥ると見込んでいます。行政の仕事は人工知能による仕事の変革が激しい分野であると考えられ、相当の覚悟を持って頭の切りかえをして公共サービスを考えていき、人員配置をして予算措置をしていかないと、取り返しのつかないことになる。指定管理やコンサルタントに丸投げして、自分たちで動かない、考えないといった今の鎌倉市役所のような行政機関の職員は、もう要らないのです。鎌倉市役所自体が指定管理で民間委託になり、汎用型人工知能のロボットの指示で仕事をする市役所になることはしっかり考えておかないと、冗談ではなくなってくるのです。
冒頭に、現状だけを見たときの予算反対の理由を述べました。無論これらの視点は重要であります。しかし、もっと重要なのは、平成が終わり大きな変革の時代が訪れているのに、SDGs未来都市として未来を見据えた行政運営を考えた予算措置が考えられていないということです。今後は、未来を見据えた長期ビジョンをもって鎌倉のまちづくりを考えていただきたいと思います。今のままのコントロール不能、危機感ゼロの鎌倉市役所の状態では2045年、鎌倉市役所自体が存在できなくなるかもしれません。松尾市長以下、幹部の職員の皆様は、そのときには鎌倉市役所にいないから関係ない、そういう空気しか残念ながら感じられません。今後は後輩たちのために、そして何よりも鎌倉の町の未来のために、頭を切りかえて真剣に考えていただくことを強く要望しておきます。
引き続きまして、議案第105号鎌倉市公共の場所におけるマナーの向上に関する条例の制定についての賛成討論をいたします。
この条例が提案されるまでには長い経過があった。2014年トレイルラン規制の条例化についての陳情が採択されたことから始まっており、私も陳情提出者側、トレイルラン愛好者の方々のほか、さまざまの方と話をしてきた。そして、職員や同僚議員の皆様とともに、さまざまな議論を重ねてきたところである。取材も幾つか受けましたが、鎌倉市政の中では温度は低いが、全国的には相当注目されており、その反響の大きさに驚いていたところである。陳情提出者の団体の方、トレイルラン愛好者の方とお話をしたところ、ともにこの条例案への評価はよいようでありますが、私としては少々課題があると考えています。
今後の課題として大きな部分では、1、罰則規定がないので抑止効果が低いと考えられる、2、誰がどうやって取り締まるのかが明確ではない、の2点がございますので、対応を検討していただきたい。また、一般質問の場で再三指摘しているとおり、鎌倉市が紹介している参加者のハイキングコースの1、民有地と市有地との境界画定ができていない、2、民有地の土地所有者からハイキングコースとして紹介することの承諾を得ていない、3、コースの整備がきちんと行われていないの3点の問題について、鎌倉市は向き合う姿勢がないので、その態度を改めていただきたい。
さらに、報道の影響で大きな反響があるようですが、既に鎌倉の町は食べ歩きが禁止になる、道端で写真が撮れなくなるとの間違った認識が相当広がっており、各メディア関係の皆様におかれては、正しい認識が持たれるように報道していただくことを強く要望するところであります。5年かかりましたが、条例提案まで何とかこぎつけたことは、かかわっていただいた皆様の御努力のたまものであり、感謝申し上げる次第であります。
以上で討論を終わります。
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○3番(竹田ゆかり議員) ただいま議題となりました議案第98号平成31年度鎌倉市一般会計予算外16議案のうち、議案第109号鎌倉市児童発達支援センター条例の一部を改正する条例の制定について、議案第110号鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例の制定について、議案第98号平成31年度鎌倉市一般会計予算、以上3議案に反対、それ以外の諸議案については賛成の立場で討論に参加させていただきます。
まず、議案第109号についてです。あおぞら園での指定管理者制度導入については、幾つかの懸念材料があります。あおぞら園は、特別な支援が必要な子供が公的に初めて支援を受ける施設であるということを鑑みれば、子供にとっても保護者にとっても最も重要なことは、職員との信頼関係が築けるかということです。受託事業所の職員が定着性をもって確保されるのか、また、指定管理期間が終了した段階で個別の子供への療育支援が継続的に確実に行われるのか、受託事業者と市との日常的な情報共有・連携が重要であると考えられるが、果たして怠りなく行われるのか、さらにはハブ施設としての機能が薄まることへの懸念も払拭されません。財政効果を見込んで、あおぞら園を指定管理者制度導入ありきで進めていくことには問題があります。よって、議案第109号には反対いたします。
次に、議案第110号鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例については、子どもひろばの設置により、子ども会館を閉館するための条例改正ですが、子ども会館単独館においても閉館する必要が果たしてあるのでしょうか。多世代交流の重要性が指摘される昨今、鎌倉市教育大綱においても、「地域社会全体で子どもの健やかな成長を支援します」と明記されています。まさに、子ども会館が果たしてきた役割は子供たちが地域の大人と出会い、地域の中で育ち、支え合いを実感できる空間であると言えます。子育てコミュニティーの存続のためにも、単独館の閉館には反対いたします。
次に、議案第98号平成31年度鎌倉市一般会計予算についてです。2019年度予算に、総務部が超過勤務手当として予算計上した額は、何と5億円でした。言いかえれば、これだけの膨大な超過勤務手当を予算化しなければならないほど、職員数が不適切な状態であると言えるのではないでしょうか。職員数適正化計画がスタートして20年が経過します。この間、市が行うべき業務は年々増加し続け、結果として職員一人当たりの業務量が増加しています。にもかかわらず、市は毎年職員数適正化計画の推進に邁進し、目標値を設定、各部に職員数の削減を求めてきました。そのことが市民へのサービス低下につながっていないだろうかと懸念します。まず、市が問題として認識すべきことは、メンタル不全による休職者の割合が県内17市のうちで毎年1位であり続けている事実です。メンタル不全となった理由の第1位が、業務の負荷によるものとの結果を見れば、職員を減らして一時的に財政効果を生み出したとしても、結果的に財政負担を生み出し、市民サービスの低下につながっているのではないかと言えます。
また、近年、職員の普通退職者が増加傾向にあるという事実にも目を向けるべきです。病気や家庭の事情などによるものであるならばやむを得ませんが、鎌倉市に就職し、経験を積みながらも、他市への転職を選ぶ職員がふえてきていると聞きます。わずかな経費削減と引きかえに、職員が過重な業務を担うことになり、結果としてメンタル不全に陥ったり、やりがいを失い、普通退職により他市へ流出することが続けば、業務の蓄積、業務の継承のできない職場をつくり出すことになります。これは本末転倒です。さらには近年、女性の休職者が男性の4倍に至っている事実、若年層のメンタル不全がふえている現状も尋常ではありません。今、鎌倉市に何が起きているのでしょうか。早急な状況分析と対応が求められます。
さて、包括予算制度導入から5年がたちました。導入時に何度か問題点を指摘させていただきました。包括予算制度の最大の問題は、各部の優先順位と市全体の優先順位が一致しないという点です。財政が硬直化しているときだからこそ大事なことは、全庁的な視野に立って、何が優先されるべきかを見きわめていくことです。新年度予算編成に向けて、毎年各部で優先順位を決めてヒアリングシートに載せ、理事者、担当課、担当部局とで協議をしているようですが、前年度並みの枠内におさまっていれば、全庁的に見て優先度は低くとも予算化されています。逆に、社会的なニーズの高まりや緊急対応などから、必然的に予算が膨らめば、どれだけ優先度が高い事業であっても、前年度比伸び率が高いという理由で先送りとなっています。市の予算編成のあり方に問題はないのでしょうか。包括予算制度の根本的な見直しが必要です。
教育予算に関して言えば、英語非常勤講師の増員など、一部評価できる点はあるものの、スピード感を持って進めていくと部長が繰り返し答弁された小学校給食の公会計化の予算は、今年度も計上されませんでした。学校現場では校長を初め、教職員から大きな落胆の声が広がっていると聞いています。
包括予算制度は現場主義を利点として上げていますが、現場の困難さと緊急性を教育部が幾ら把握されていても、「枠からはみ出している」という伝家の宝刀で切り捨てられれば、現場主義もマネジメントも何もありません。鎌倉市の学校現場が抱える課題は、近隣市に比べておくれをとっているにもかかわらず、枠内におさめろという包括予算制度を堅持していく限り、近隣市に追いつくことはできません。包括予算制度の根本的な見直しをすべきです。
さて、来年度より、義務教育国庫負担金により、神奈川県内に40人の、鎌倉市には英語専科教諭が2名加配されることになりました。これは文部科学省の緊急対策、質の高い英語教育を行う、専科指導教員の充実によるものです。鎌倉市は昨年度より英語非常勤講師を4名配置してきましたが、これは国の措置を補完するものでなければ、働き方改革にはなりません。県から示される加配教職員の要綱に沿って、市費非常勤講師も運用されるべきと考えます。
2018年度に執行された危機管理講座は、政治的中立性を欠くものでした。自然災害が頻発する近年にあって、市民生活に直結した危機管理意識の向上に資する内容であることを求めます。
鎌倉市はSDGs未来都市に選定されましたが、この理念の根底にあるものは共生社会の実現であり、人権の尊重です。市は全ての市民の権利を守る立場でなければなりません。憲法で保障された権利を結果的に奪うようなスタンスをとるならば、共生条例の制定もSDGs未来都市の取り組みも、中身の伴わない上辺だけのものとのそしりを免れません。事務執行のあり方について、規則等の見直しを求めます。
歴史文化交流館の開館は、これまで横浜市歴史博物館に行って鎌倉市の歴史を学んでいた鎌倉市の子供たちにとって、大いに期待するものでした。児童・生徒に入館パスポートを配布していただいたことは大変評価するものですが、鎌倉で育つ子供たちが郷土の歴史を学ぶための施設としての充実を求めます。そのためには、子供たちの声、学校現場の声を丁寧に聞きとり、反映していくよう求めるものです。
以上、予算編成のあり方、これまでの予算執行上の問題点を指摘させていただき、今後の改善を強く求めて、反対討論を終わります。
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○2番(くりはらえりこ議員) ただいま議題となりました、議案第98号平成31年度鎌倉市一般会計予算外16議案について、議案第98号、第105号、第108号、第109号、第110号に関しては原案に反対の立場で、そのほかの議案に関しては賛成の立場で討論に参加いたします。
議案の一部に反対だからといって、全体を否定するのはおかしいという考えがあります。反対することには正しい多くの情報を得て根拠を持つことや、反対するための勇気も信念も要ります。一方で、審議する中で問題があるとわかっても否決せず、議案を通してしまうのであれば、議員の存在価値すらないという考えもあります。議会の場において、条件つきの賛成というのはありません。議案に対して賛成か反対か、それだけだと考えています。だからこそ真剣に、自分の担当常任委員会以外の各常任委員会、平成31年度一般会計予算等審査特別委員会の審議の全てに傍聴に入ってみました。
まずは、条例に関して、議案第105号鎌倉市公共の場所におけるマナーの向上に関する条例の制定に関して申し上げます。基本理念に書かれた「成熟した観光都市」という言葉の示す概念が、一般的に何を示すのかがわかりません。また、条例名に入っているマナーという言葉の定義や解釈が分かれるところかと思います。この条例には、残念ながらマナーという文言の解説がありませんが、迷惑行為の定義はされているので、何をしてはいけないのかが規定されていることは確認できました。マナーというと、それぞれの国や民族によって違い、各国の伝統文化や時代によっても違いがあるかと思います。私自身は、他者を気遣い相手を不快にさせないように、個人個人に考えをめぐらせて行動すべきものであって、臨機応変さが求められるものだと思っておりますが、他者が同じ考えとなるかどうかが、またわかりません。今回、法や条例といったものになじまないものではないかという配慮がされたのではないかと考えます。禁止、規制、罰則のない努力義務規定になったのではないかと考えますが、実効性が薄まり、この条例ができたことによって何が変わるのか、何が起こるのか、誰がチェックするのかなどがはっきりしません。
本件は、平成26年2月定例会において、トレイルラン規制の条例化についての陳情採択後、観光厚生常任委員会に付託され審議されましたところから始まりました。トレイルランという具体的な文言が本条例には入っていませんが、トレイルランをあらわすであろう行為に関して、「狭隘な場所、または混雑した場所で」ということと、「走りながら歩行者等を追い越し、もしくはすれ違いを行うこと」という表現を使って、迷惑行為の定義の中に入っていることは確認できました。さらに、狭隘な場所、または混雑した場所で歩行しながら飲食を行うなど、他者の衣類を汚損するおそれのある行為というものが同列に迷惑行為とされていますが、この表現が食べ歩き禁止のマナー条例と捉えられることは、食べ歩きによって収入を得ている民業の圧迫にもなるとともに、鎌倉に食べる楽しみを奪われたと思う方もあるかと考えます。また、鎌倉には「鎌倉市みんなでごみの散乱のない美しいまちをつくる条例」「鎌倉市路上喫煙の防止に関する条例」「鎌倉市深夜花火の防止に関する条例」「鎌倉市自転車等の放置防止に関する条例」「鎌倉市落書き防止条例」など、マナーに関する類似したカテゴリーの多くの条例がありますので、議案第105号の趣旨を既存条例に追加したり、全体をまとめて整理していくという作業が検討されるべきと考えます。そのほか、議案第108号鎌倉市共生社会の実現を目指す条例の制定についてに関しては、本来あるべきボーダーレスの環境を含めた共生を、実効性のあるものを目指してさらにブラッシュアップを、まずしていただきたいと考えます。
また、議案第109号あおぞら園などの福祉分野は、行政が最後のとりでであります。行政の手を入れ、ハブ施設として手厚くしていくべきと考え、指定管理者制度になじまないと考えます。また、議案第110号鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例に関しては、全市的に公平な乳幼児からの居場所を確保することや、全世代型の交流館としての見直しをお願いいたします。
続きまして、議案第98号平成31年度鎌倉市一般会計予算について申し上げます。予算では、鎌倉市民に対して、来年度の明るい未来像に向けた姿を見せるものでなくてはいけないと思いますが、残念ながらそういうものではなく、まずいろいろな各論に問題があることがわかりました。1番目に上げたいのはごみ問題です。平成29年度末に出すはずの方針決定が1年延びたことに対し、予算決定のこの時期になってもごみに関するお答えを反映された予算が出てこなかったことには、大変驚きました。行政の安定性と継続性に不安をもたらし、信頼性を落としています。平成30年度末に方針決定といっても、3月31日まであと10日という段階になっても、期待していたほど事が進んでいないのは、予算案からもある程度推察できるものですが、ここに至るまでの進行管理や途中経過、御説明にも問題があると言わざるを得ません。
おなり子どもの家に関しては、「鎌倉市旧図書館耐震診断業務委託報告書と現況の差異の原因等調査報告書」を出していただいたものの、耐震診断、基本設計、実施設計、工事監理まで請け負った業者に対して責任を問えるかどうかの検証が、建築関連の行政裁判に強い方の意見が反映されていないことや、契約変更にかかわる打ち合わせ議事録の公開を何度要求しても出していただけなかったこと、そして今もなお、新築ではなく改修を前提とした予算案を出している根拠が、「直せる」というたった一言で、通常はあり得ない価格度外視の計画を継続しようとしています。今までに支払い済みの9438万120円の損害はどこに責任があるのでしょうか。事業者に対する責任を問わない。では、行政に責任があるのでしょうか。そして、今後、事務手続に関する調査を行うという御答弁がありましたが、それが解明される前に、解体でもなく新築でもなく、一番事業費が高くつく改修を選ぶのであれば、しっかりと市民に正当性のある根拠を示した御説明をお願いいたします。
12月補正予算案の反対討論の際にも、1、当該用地の安全性について、2、当該建築物の構想上の安全性について、3、バリアフリーについて、4、文化財的価値の基準について、5、当初予算の倍を超える予算要求という問題点を5点上げさせていただきましたが、解決策を打ち出していただいたものは、バリアフリー1点についてのみです。命の軽視、建物の安全性についての軽視は、一議員としても、一1級建築士としても容認できません。
また、これを機に、既に景観重要建築物に指定されている長谷子ども会館、旧諸戸邸などの建築物のメンテナンスなど、広く市内に存在する、後世に残すべきものの保存方法の検討と、現在利用されていない公的不動産、この利活用をお願いいたします。
さらに、深沢のまちづくり関連では、法的担保をとらない中で、神奈川県、藤沢市、鎌倉市の3者で合意したとマスコミ発表したことや、村岡新駅を請願駅から始める形で進めていくことに違和感を覚えます。なぜなら、深沢でJR跡地が占める面積が深沢まちづくり計画の6割を占める状況であるならば、JRにとっては駅をつくることで乗降客確保のメリットが少なからずある駅ということで、その駅舎の設計費の負担を、なぜ行政側の予算だけで考えるのかがわかりません。
また、ICT化やRPAの活用やテレワークなどという新たなテクノロジーを効率化に向けて有効に取り入れたいという発想までは評価いたしますが、何にどのように取り入れ、どのように行政サービスを合理化し、今よりも市民サービスをどのように向上される計画なのかが全く見えてまいりません。新事業導入の実験経費ばかりに多額の予算が組まれてはいるものの、質疑の際にも人件費が下がるなどの成果の予測、予想の概算すら出てこない計画に予算投入を進めるのは、導入ありき、導入が目的化しているように見え、全体の予算額が上がっていくことにもいかがなものかと思います。
また、基本的なこととして、防災・減災の具体案の推進、健康長寿への取り組み、待機児童や待機高齢者のための取り組み、高齢者外出支援、福祉施策の推進、全世代交流や地域コミュニティーのための場所づくり、インフラ整備や補修などについては、喫緊の課題として着実に取り組まねばなりません。その上、総論でも問題があります。鎌倉市の今後の見通し、プライマリーバランス、全体の事業のバランスや取り組み状況、優先順位のあり方、データの分析の仕方、判断基準があやふやなこと、技術者不足、市民不在、そしてマネジメント力や解決力の部分にも、問題の先送り体質にも、そして法的担保をとらない強引な手法にも、大いに問題があります。北鎌倉隧道のようにストップしている事業にも、無駄な経費がかかっております。全て最終的には市民に負担のしわ寄せがまいります。世界では人口爆発や若者の雇用不足が言われる中、日本は少子高齢化が進んでいます。その日本の平均値を大きく上回る超高齢化、超少子化の時代を迎えた鎌倉はSDGsの観点も取り入れながら、まず現時点での問題を解決しないと持続不可能だという現実を直視しないといけないのです。鎌倉のもともとのポテンシャルを超える、鎌倉ならではの市民の幸福度が上がる政策が必要であり、新たなキーワードに飛びつき、実行力のない条例をつくるだけで終わるのではなく、地に足のついた政策を着実に行っていくことや、住環境にもかかわる環境問題への取り組みも含んだヒューマンスケールな政策を行っていくこと、そして、やるのかやらないのかの法的担保のないものに税金投入をしてみたり、積み重ねのないシミュレーションの連続によって無駄遣いを続けていることに気づいていただきたいのです。今の鎌倉市政に求められていることは、ふらふらと方針転換をせず、無駄のない、当たり前の、持続可能を追求した計画的な市政。そして、より具体的な行動により、市民に夢や希望を与えることです。さらに、市民の声をしっかり吸い上げていただき、この鎌倉を、私たちの鎌倉を、ぜひとも鎌倉のみんなだけでなく、世界の鎌倉としてしっかり継続していきたい。継続することに、皆さんと一緒に行動していきたい。そう皆様にお願いいたしまして、私の反対討論といたします。
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○議長(中村聡一郎議員) 討論を打ち切ります。
これより採決に入ります。なお、採決は1件ごとにこれを行います。
まず、議案第105号鎌倉市公共の場所におけるマナーの向上に関する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(多 数 挙 手)
多数の挙手によりまして、議案第105号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第106号鎌倉市商工業振興計画推進委員会条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(総 員 挙 手)
総員の挙手によりまして、議案第106号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第107号鎌倉市地域福祉計画推進委員会条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(総 員 挙 手)
総員の挙手によりまして、議案第107号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第108号鎌倉市共生社会の実現を目指す条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(多 数 挙 手)
多数の挙手によりまして、議案第108号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第109号鎌倉市児童発達支援センター条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(少 数 挙 手)
少数の挙手によりまして、議案第109号は原案否決されました。
次に、議案第110号鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(多 数 挙 手)
多数の挙手によりまして、議案第110号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第111号鎌倉市子どもの家条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(総 員 挙 手)
総員の挙手によりまして、議案第111号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第112号鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(多 数 挙 手)
多数の挙手によりまして、議案第112号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第113号鎌倉市営住宅条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(総 員 挙 手)
総員の挙手によりまして、議案第113号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第114号鎌倉市就学援助基金条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(総 員 挙 手)
総員の挙手によりまして、議案第114号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第98号平成31年度鎌倉市一般会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(多 数 挙 手)
多数の挙手によりまして、議案第98号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第99号平成31年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(総 員 挙 手)
総員の挙手によりまして、議案第99号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第100号平成31年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(多 数 挙 手)
多数の挙手によりまして、議案第100号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第101号平成31年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(多 数 挙 手)
多数の挙手によりまして、議案第101号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第102号平成31年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(多 数 挙 手)
多数の挙手によりまして、議案第102号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第103号平成31年度鎌倉市後期高齢者医療事業特別会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(多 数 挙 手)
多数の挙手によりまして、議案第103号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第104号平成31年度鎌倉市下水道事業会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(総 員 挙 手)
総員の挙手によりまして、議案第104号は原案のとおり可決されました。
議事の都合により、暫時休憩いたします。
(16時30分 休憩)
(16時55分 再開)
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○議長(中村聡一郎議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。
ここで御報告申し上げます。ただいま一般会計予算等審査特別委員長から、議会議案第5号平成31年度鎌倉市一般会計予算の執行に関する附帯決議についてが提出されました。
お諮りいたします。この際、議会議案第5号を日程に追加し、直ちに議題といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
(「なし」の声あり)
御異議なしと認めます。よって、この際日程に追加し、直ちに議題とすることに決定いたしました。
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○議長(中村聡一郎議員) 「議会議案第5号平成31年度鎌倉市一般会計予算の執行に関する附帯決議について」を議題といたします。
提出者から提案理由の説明を願います。
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○20番(前川綾子議員) (登壇)ただいま議題となりました、議会議案第5号平成31年度鎌倉市一般会計予算の執行に関する附帯決議について、提案理由の説明をいたします。便宜、文案の朗読をもちまして説明にかえさせていただきます。
平成31年度鎌倉市一般会計予算の執行に関する附帯決議。
平成31年度鎌倉市一般会計予算において(仮称)おなり子どもの家等実施設計修正業務委託料として1193万5000円が計上されている。
これは施設を整備する旧鎌倉図書館の建物に想定以上の腐朽が確認されたことから工事が中断され、その後の修正設計にバリアフリーなどへの配慮がなかったことから、平成30年12月定例会において補正予算から減額修正されたものである。
今回はエレベーターを設置するなどバリアフリーに配慮しつつ登録有形文化財を目指した設計に修正されたものが提案されている。
一般会計予算等審査特別委員会の席上、松尾市長は子供の施設として使用する以上、基準値以上の安全性を確保し、耐震判定委員会の評価を求めると明言した。
(仮称)おなり子どもの家等の整備にはこれまで多額の経費が費やされている。
今後整備を進める以上は、経費の節減に努めることはもちろん、登録有形文化財を目指すからには風格を保ちながらも、児童が気兼ねなく利用できる施設となるよう強く求める。
以上、決議する。
平成31年3月22日。鎌倉市議会。
総員の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
以上で提案理由の説明を終わります。
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○議長(中村聡一郎議員) これより質疑に入ります。御質疑はありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑を打ち切ります。
お諮りいたします。ただいま議題となっております議会議案第5号については、運営委員会の協議もあり、会議規則第44条第3項の規定により、委員会の審査を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
(「なし」の声あり)
御異議なしと認めます。よって、議会議案第5号については委員会の審査を省略することに決しました。
これより討論に入ります。御意見はありませんか。
(「なし」の声あり)
討論を打ち切ります。
これより採決に入ります。議会議案第5号平成31年度鎌倉市一般会計予算の執行に関する附帯決議についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(多 数 挙 手)
多数の挙手によりまして、議会議案第5号は原案のとおり可決されました。
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○議長(中村聡一郎議員) 日程第3「議案第115号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算」を議題といたします。
理事者から提案理由の説明を願います。
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○松尾崇 市長 (登壇)議案第115号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第10号)の提案の理由を説明いたします。
今回の補正は、商工業振興事業を計上いたしました。
そして、これらの財源といたしまして、国庫支出金を計上いたしました。
また、歳出予算で計上した事業に係る繰越明許費の設定をしようとするものです。
詳細につきましては、担当職員に説明させますので、御審議をお願いいたします。
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○松永健一 総務部長 議案第115号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第10号)について、その内容を説明いたします。
議案集その3、5ページをごらんください。
第1条、歳入歳出予算の補正につきましては、歳入歳出それぞれ1069万9000円の増額で、補正後の総額は、歳入歳出とも602億6301万3000円となります。
款項の金額は、第1表のとおりです。
まず歳出ですが、第35款商工費は1069万9000円の増額で、プレミアム付商品券管理システム構築に係る経費の追加をしようとするものです。
次に、歳入について申し上げます。
第55款国庫支出金は1069万9000円の増額で、プレミアム付商品券事務費補助金の追加をしようとするものです。
次に、第2条、繰越明許費の補正は、8ページ第2表のとおり、プレミアム付商品券管理システム構築委託事業の設定をしようとするものです。
なお、プレミアム付商品券に関連する業務につきましては、本補正で追加する経費のほかに、プレミアム相当分の補助費等追加の経費が発生する予定です。
当該経費について、国から詳細が示されていないことから、本定例会における各補正予算及び平成31年度当初予算での計上は行っていませんが、遅滞なく事業を行っていくため、今後、必要な予算措置を行う予定です。
以上で一般会計補正予算の内容説明を終わります。
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○議長(中村聡一郎議員) これより質疑に入ります。御質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑を打ち切ります。
お諮りいたします。ただいま議題となっております議案第115号については、運営委員会の協議もあり、会議規則第44条第3項の規定により、委員会の審査を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
(「なし」の声あり)
御異議なしと認めます。よって、議案第115号については委員会の審査を省略することに決しました。
これより討論に入ります。御意見はありませんか。
(「なし」の声あり)
討論を打ち切ります。
これより採決に入ります。議案第115号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(総 員 挙 手)
総員の挙手によりまして、議案第115号は原案のとおり可決されました。
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○議長(中村聡一郎議員) 日程第4「議会議案第4号消費税増税について慎重な検討を求める意見書の提出について」を議題といたします。
提出者から提案理由の説明を願います。
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○7番(武野裕子議員) (登壇)ただいま議題となりました議会議案第4号消費税増税について慎重な検討を求める意見書の提出について、提案理由の説明をいたします。便宜、文案の朗読をもって説明にかえさせていただきます。
消費税増税について慎重な意見を求める意見書。
消費税が3%で導入されてから30年。5%、8%と2回の増税を経験した日本は、そのたび経済に与える影響が大きく、特に5年前の8%増税から今日に至るまで、消費が大きく落ち込んだままとなっている。こうした長期の低迷の中、今年10月には10%の引き上げが予定されている。
総務省の「家計調査」によると、実質消費支出は直近1年の平均で339万円と、8%増税前の平均364万円から25万円も下落しており、家計消費が回復に至っていない事実を政府は認めている。実質賃金もほぼ毎年減っており、日本経済に大きな影響を及ぼしている。
政府はこれまで総雇用所得で見るべきだと主張してきた。しかし、そのもとになっている毎月勤労統計調査の調査方法の問題が明らかになり、昨年1月から11月の賃金の伸び率3.3%はゼロ%だったと厚生労働省が修正をした。賃金の増加を理由にして消費税の増税を宣言した政府の根拠が大きく揺らいでいる。
セブン&アイ・ホールディングスの名誉顧問は、「今のタイミングで消費税を上げたら、間違いなく消費は冷え込む」と言い、増税対策で導入するポイント還元制度についても、日本チェーンストア協会、日本スーパーマーケット協会、日本チェーンドラッグストア協会の流通3団体は、「消費者の利便性と公正な競争の確保という観点から強い懸念がある」として、撤回を含めた再検討を求める意見書を連名で経済産業大臣宛てに提出している。
消費税10%と同時に導入が計画されているインボイス(適格請求書)制度も2023年に実施されることになる。免税事業者が商取引から排除され、地域経済を担う中小事業者にとって死活問題である。日本商工会議所の調査でも9.2%がインボイス導入で「廃業を検討する」と答えており、インボイスには反対を表明している。
よって、国においては、こうした経済情勢、国民生活の実態、関係団体の声を踏まえ、今年10月からの消費税増税について慎重な検討を求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成31年3月22日。鎌倉市議会。
総員の御賛同を賜りますようお願いいたします。
以上で提案理由の説明を終わります。
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○議長(中村聡一郎議員) これより質疑に入ります。御質疑はありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑を打ち切ります。
お諮りいたします。ただいま議題となっております議会議案第4号については、運営委員会の協議もあり、会議規則第44条第3項の規定により、委員会の審査を省略いたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
(「なし」の声あり)
御異議なしと認めます。よって、議会議案第4号については委員会の審査を省略することに決しました。
これより討論に入ります。御意見はありませんか。
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○6番(長嶋竜弘議員) ただいま議題となりました議会議案第4号消費税増税について慎重な検討を求める意見書の提出について、賛成の立場で討論に参加いたします。
私は、消費税導入前から長年販売業の現場で働いておりましたが、1989年4月1日に3%導入当時は、バブル期の真っただ中であったこともあり、消費の落ち込みは余り影響がなかった。しかし、3%から5%に上がった後から消費の落ち込みが始まり、各企業の業績の低迷を招いたことは現場で強く実感してきたところであります。この販売業の長年の低迷状態は数値にもはっきりあらわれており、日本チェーンストア協会の統計によると、消費税が3%から5%に引き上げられた前年度の1996年がチェーンストア協会の販売総額のピークでありました。1996年度が16兆9786億円、そして20年後の2016年が12兆9717億円と4兆円、およそ25%下落しております。また、企業数は1996年、131あったのが、2016年には企業数は56と、企業数が6割ほど減少しております。また、正社員数は1996年には20万5324人、2016年は半減の10万6491人となっております。また、パート数でみると、1996年は23万3928人から5割増である34万6766人へとふえております。また、店舗数においては、1996年は7,822店舗から9,376店舗へと2割ほど増加しております。この数字のあらわしている事実を、我々は深刻に受けとめる必要があると考えます。
今、流通業は多くの企業が経営が困難な状況に追い込まれており、このまま消費税を上げたら、経営継続が困難な状況に追い込まれることは容易に想像できるところであります。そして、現状の我が国の消費税にはさまざまな問題点があることも多くの専門家から指摘が出ているところであるので、以下何点か挙げておく。
1、所得が少ないほど不利な逆累進的税制である点、2、生産と消費が国境をまたがる場合はどの時点で課税するかによって制度の趣旨が変化するが、生産時点で一旦課税したものを消費地課税主義に基づいて調整し、輸出企業に対して還付が行われる消費地課税主義である点、3、課税売上高の一定割合を仕入れとみなして事業者の事務処理上の煩雑さを除去することにより納税事務負担を軽減するために設けられた制度である簡易課税制度である点、4、実際の取引と納税処理との間に差異があると制度の趣旨に反する形で事業者が利益を得る益税問題がある点。この益税問題には免税店制度、簡易課税制度、95%ルールなど、さまざまな問題点がある。5点目、無形資産の輸入、海外からの役務提供に対しては消費税が課税されない制度である点、6点目、皆様が一番御存じの二重課税の問題があります。この二重課税も課税標準に含まれる従量税、課税標準に含まれない従量税、課税標準に含まれない従価税などがあります。その他に簿記上の記録等に基づいて控除する帳簿方式、課税事業者が発行するインボイスに記載された税額のみを控除することができるインボイス方式の方法論の是非が分かれる点などがあります。そして、何よりも軽減税率の導入はさまざまな異論が出ております。
経済学者の土居丈朗氏は、軽減税率は格差是正につながらず、税収を減少させる。軽減税率導入で税収が失われる分、標準税率のさらなる引き上げが必要になる。また、軽減税率のほうが他国の例で示されているように事務コストが大きく、不正、脱税の温床となる傾向にあると指摘している。
また、同じく経済学者の高橋洋一氏は、軽減税率を導入する場合、その適用をめぐってレントシーキングが横行し、利権が発生する。軽減税率は租税特別措置法と同じで、利権の塊になる。こうした利権の裏に天下りがある。所得の低い人の税負担を減らすには、一定額の税額を控除する給付つき税額控除のほうがよいと指摘している。
また、国際通貨基金(IMF)は効率性を阻害し、事務コスト、行政管理コストを増大させ、恒久的な歳入損失をもたらすと指摘し、低所得者対策は低所得者層に対象を絞った補助金で対処されるべきとしています。
これらのことを鑑みれば、十分な検討がまだまだ必要であると思われるので、消費税増税について慎重な検討を求める意見書の提出を鎌倉市議会として行う必要があると考えるので、賛成するものである。
以上で討論を終わります。
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○議長(中村聡一郎議員) 討論を打ち切ります。
これより採決に入ります。議会議案第4号消費税増税について慎重な検討を求める意見書の提出についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(少 数 挙 手)
少数の挙手によりまして、議会議案第4号は原案否決されました。
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○議長(中村聡一郎議員) 日程第5「閉会中継続審査要求について」を議題といたします。
配付いたしました要求書のとおり、各常任委員長から目下審査中の事件につき、閉会中継続審査の要求があります。
お諮りいたします。各常任委員長から申し出のとおり、閉会中継続審査に付することに御異議ありませんか。
(「なし」の声あり)
御異議なしと認めます。よって、各常任委員長から要求のとおり、閉会中継続審査に付することに決定いたしました。
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○議長(中村聡一郎議員) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
平成31年2月鎌倉市議会定例会はこれをもって閉会いたします。
(17時14分 閉会)
平成31年3月22日(金曜日)
鎌倉市議会議長 中 村 聡一郎
会議録署名議員 高 野 洋 一
同 納 所 輝 次
同 高 橋 浩 司
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