平成30年教育こどもみらい常任委員会
12月12日
○議事日程  
平成30年12月12日教育こどもみらい常任委員会

教育こどもみらい常任委員会会議録
〇日時
平成30年12月12日(水) 9時30分開会 18時10分閉会(会議時間 7時間03分)
〇場所
議会全員協議会室
〇出席委員
納所委員長、安立副委員長、竹田、高橋、前川、河村の各委員並びに吉岡議員
〇理事者側出席者
松下公的不動産活用課担当課長、進藤こどもみらい部長、平井こどもみらい部次長兼福祉事務所長兼こども相談課長、瀬谷こどもみらい部次長兼青少年課長、谷川(宏)こども支援課担当課長、永野こども支援課担当課長、栗原保育課長、田中(香)発達支援室長、大本保育課課長代理、斎藤(政)道路課担当課長、佐々木教育部長、尾高教育部次長兼教育総務課担当課長、天野教育部次長、鈴木(晴)教育総務課担当課長兼生涯学習センター所長、小澤学校施設課長、中尾学務課担当課長、池田学務課担当課長、石川教育指導課長、市川教育センター所長、青木中央図書館長、桝渕文化財部長兼歴史まちづくり推進担当担当部長、高木(明)歴史まちづくり推進担当担当次長兼文化財部次長兼歴史まちづくり推進担当担当課長、鈴木(庸)文化財課担当課長兼歴史まちづくり推進担当担当課長
〇議会事務局出席者
大隅局長、木村次長兼議事調査課長、笛田担当書記
〇本日審査した案件
1 議案第59号指定管理者の指定について
2 議案第70号鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例の制定について
3 報告事項
(1)(仮称)おなり子どもの家等の整備状況について
4 議案第71号鎌倉市子どもの家条例及び鎌倉市青少年会館条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について
5 議案第72号鎌倉市放課後子どもひろば条例及び鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例及び鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について
6 議案第74号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第6号)のうちこどもみらい部所管部分
7 議案第73号鎌倉市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の保育料等に関する条例の一部を改正する条例の制定について
8 報告事項
(1)御成小学校旧講堂改修事業の取組状況について
9 議案第74号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第6号)のうち教育部所管部分
10 報告事項
(1)鎌倉生涯学習センターの耐震改修に伴う休館について
11 議案第77号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第7号)のうち教育部所管部分
12 報告事項
(1)鎌倉市学校職場環境改善プランの進捗状況について
(2)平成30年度全国学力・学習状況調査の結果について
(3)平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査の結果について
(4)鎌倉市特別支援教育推進計画の取組状況について
(5)第3次鎌倉市図書館サービス計画等の取組状況について
13 議案第66号鎌倉市にふさわしい博物館基本構想検討委員会条例の制定について
14 議案第74号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第6号)のうち文化財部所管部分
15 報告事項
(1)史跡大町釈迦堂口遺跡崩落対策工事について
16 その他
(1)継続審査案件について
(2)次回委員会の開催について
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○納所 委員長  ただいまから、教育こどもみらい常任委員会を開会いたします。
 会議録署名委員の指名を行います。委員会条例第24条第1項の規定により、本日の会議録署名委員を指名いたします。竹田ゆかり委員にお願いいたします。
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○納所 委員長  本日の審査日程の確認でございます。配付した審査日程のとおりでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 一括議題について、委員長から申し上げたいと思います。3カ所ございます。
 まず、日程第3報告事項(1)(仮称)おなり子どもの家等の整備状況について、日程第4議案第71号鎌倉市子どもの家条例及び鎌倉市青少年会館条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について、日程第5議案第72号鎌倉市放課後子どもひろば条例及び鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例及び鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について、日程第6議案第74号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第6号)のうちこどもみらい部所管部分は、関連する議題であることから一括議題とし、一括して報告及び説明の聴取を行い、質疑の有無の確認を行った後、報告事項については了承かどうかの確認を行い、議案第71号、第72号については1件ごとに委員間討議の確認、意見の有無の確認後、採決を行うこと、議案第74号の一般会計補正予算については、総務常任委員会への送付意見の有無の確認を行うことでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 続きまして、日程第8報告事項(1)御成小学校旧講堂改修事業の取組状況について、日程第9議案第74号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第6号)のうち教育部所管部分は、関連する議題であることから一括議題とし、一括して報告及び説明の聴取を行い、質疑の有無の確認を行った後、報告事項については了承かどうかの確認を行い、議案第74号の一般会計補正予算については総務常任委員会への送付意見の有無の確認を行うことでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 続きまして、日程第10報告事項(1)鎌倉生涯学習センターの耐震改修に伴う休館について、日程第11議案第77号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第7号)のうち教育部所管部分は、関連する議題であることから一括議題とし、一括して報告及び説明の聴取を行い、質疑の有無の確認を行った後、報告事項については了承かどうかの確認を行い、議案第77号の一般会計補正予算については、総務常任委員会への送付意見の有無の確認を行うことでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 関係課の入室についてでございます。事務局からお願いします。
 
○事務局  関係課の職員の入室についてです。一括議題となっている日程第3から日程第6まで、及び日程第8から日程第11までについては、関係課として公的不動産活用課の職員が、また日程第15報告事項(1)については、関係課として道路課の職員が出席することを御報告いたします。御確認をお願いいたします。
 
○納所 委員長  ただいまの報告のとおり確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第1「議案第59号指定管理者の指定について」を議題といたします。原局から説明を願います。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  日程第1議案第59号指定管理者の指定について、その内容を説明いたします。
 議案集その1、25ページをごらんください。
 地方自治法第244条の2第6項の規定に基づき、鎌倉市子どもの家条例に定める鎌倉市しちりがはま子どもの家「なみのね」、鎌倉市ふじづか子どもの家「かなりや」及び鎌倉市おおふな子どもの家「つばめ」、鎌倉市放課後子どもひろば条例に定める放課後子どもひろばしちりがはま、放課後子どもひろばふじづか及び放課後子どもひろばおおふなの指定管理者を、株式会社理究キッズに指定しようとするものです。
 指定期間は、平成31年10月1日から平成34年3月31日までとします。
 応募団体の応募状況ですが、平成30年9月10日から10月10日まで募集要項等を配布し、9月18日に開催した現地説明会には4団体の参加がありましたが、最終的な応募は3団体でした。
 選定等の経過ですが、応募団体の提案内容を公正かつ適正に審査するため、鎌倉市公の施設の指定管理者選定委員会条例の規定に基づき、有識者等5人による鎌倉市子どもの家等指定管理者選定委員会を設置し、行いました。
 平成30年8月31日に開催した第1回選定委員会では、募集要項、仕様書の内容、会議の公開等について協議を行いました。
 10月22日に開催した第2回選定委員会では、応募団体から提出された申請書類について審議するとともに、採点方法、公開ヒアリングの実施方法等について協議を行いました。
 10月27日に開催した第3回選定委員会では、応募団体によるプレゼンテーション及び委員による質疑を行い、その後、評価シートに基づき、採点を行いました。
 審査結果は資料のとおりで、最高得点の456点を獲得した株式会社理究キッズが指定管理者候補として選定されました。
 株式会社理究キッズは、保育理念である「大きな家族」を掲げて、保護者とともに子供たちの成長のサポートを行う、保育・教育サービスを実施しています。
 指定管理施設の応募に際しては、各施設の立地を分析し、積極的に地域の協力を得て、地域に根ざしたプログラムを計画するなど、「鎌倉らしい子どもの居場所」としての運営が見込まれることが評価されました。
 また、本部の職員が施設を訪問することを重視している中で、ICTを有効的に活用し、リアルタイムで施設の情報を把握しており、子供たちの安全・安心の確保のみならず、施設に勤務する職員の安全や労務管理のサポート、情報共有が行われていることについても、選定のポイントとされています。
 今回、鎌倉市の運営は初めてとなるものの、大船に鎌倉支部を立ち上げ、十分な体制での運営で挑むこと、また、横浜市の公立小学校に設置されている「遊びの場」と「生活の場」を兼ね備えた「放課後キッズクラブ」の運営法人として、横浜市内で最多の47校を運営しており実績も良好であることから、株式会社理究キッズを指定管理者として指定しようとするものです。
 議決後、当団体に指定した旨の通知を速やかに行うとともに、当該指定管理者の名称、事務所の所在地、指定の期間を告示します。告示後、指定管理者との協議を経て、基本協定を締結いたします。
 また、この基本協定を締結するため必要な債務負担行為の設定を、今定例会で補正予算として提案しております。
 以上で説明を終わります。
 
○納所 委員長  ただいまの説明に御質疑はございますか。
 
○高橋 委員  1点だけ確認をしておきたいと思います。ICTを活用してリアルタイムで情報を収集していきますよということなんですけれど、中身が余りわからないんですけど、例えば施設の警備なんかの場合には、ビデオみたいなもので、部屋で何カ所かビデオを設置して確認するとか、そういうことがあるんですけれども、同じような感じでやるんでしょうか。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  その当日いる職員がきちんと出勤しているか、あるいはお子さんがいつの時間に入室し退室したか、そういった情報を共有するというふうに、報告を受けているところでございます。タブレットを使って情報共有するということで、本来出勤すべき職員が、何らかの事情で出勤しなかった場合、すぐに速やかに代替の職員を配置するですとか、子供の来所が遅いとき等についても、本部と現場のほうで情報を速やかに共有し、対応について指示をするというように聞いております。
 
○高橋 委員  運営している状況を、ビデオとかでやるんじゃなくて、人が目で見て、それを端末で入力するというやり方ということですね。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  職員、子供の入所については、入退室システムでスキャンしますので、職員がアナログで来ていることを入力するのではなく、その情報がタブレットに飛ぶ、データ管理できるというふうに報告を受けています。
 
○高橋 委員  そうすると、市役所みたいに入退室のシステムみたいにピッてやって、それが集計されると。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  そのとおりです。
 
○高橋 委員  市としては、特にそれを求めていたわけじゃないわけですよね。そちらのほうで、うちはこういう管理でやっていますよということで、ほかはそういうことはなかったですね。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  そのとおりです。
 
○竹田 委員  ただいま御報告いただいて、横浜のほうで実績を積んでいるということはわかりました。私、横浜の関係者に伺ったところ、問題なく行っているという。かなりのノウハウを持っている会社であるということも確認できました。ところが、心配になるのは、横浜でうまくいっているから鎌倉でうまくいくのかという。そこのところは、地域性もあるので、私はここのところはちょっと心配するところがあるんです。
 先ほど大船に支所を立ち上げますよということであったんですけれども、この評価の中の採点表の中で、地域、学校等との連携についてという項目があるわけですよね。そこの部分について、横浜で実績あるけれども、鎌倉においても地域や学校との連携をしっかり行っていきますよ、そこのところの確認はなされたのか、伺います。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  先ほど選定理由のところでもちょっと触れさせていただいたんですけれども、大船ですと商店街と連携していきたいですとか、富士塚ですと近隣に介護施設があるのでそういったところの地域ということで連携していきたいとか、そういった提案も受けました。また、民間の学童保育ではあるんですけれども、鎌倉市内、大船で運営をなさっているということで、市の学童保育は初めてですけれども、鎌倉の中で、市内で民間学童の運営ですとか、あるいは乳幼児教室ですとか、小学校の塾になろうかと思うんですけれども、そういったものも運営しているので、鎌倉市という地域性については御理解を十分していただけているのかなということも委員さんの中からは評価が高かった。ただ、そういう非常に細かい立地、それぞれの施設の立地についても、事細やかに登下校の安全管理についても言及なさったプレゼンの報告をいただきましたので、委員の方からは鎌倉市の学童保育としての実績はないけれども、十分鎌倉市の中には精通しているということで、評価は高かったというふうに認識してございます。
 
○竹田 委員  株式会社理究キッズさんから上がっている候補者概要の中に、「地域住民に根差したプログラムを計画」とあります。今、どのような地域の意見を、関係性を保って行くのかということについては、大枠は御説明いただいたんですが、この中にある地域住民に根差したプログラムという、具体的に何かこんなことやりたいなというのがもし示されていましたら、伺いたいと思います。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  具体的な言及をいただいたのは、大船では商店街とのコラボレーション、富士塚では周辺の介護施設とのコラボレーションという形で交流をしていきたいということで伺っています。また、七里ガ浜については海も近いということもあるので、そういった立地を生かしたプログラムを地域団体の方々と計画したいということを聞いています。
 
○竹田 委員  これからどういうような計画がなされるのか、期待したいと思います。最後に、得点で言えば、456点ということで、高得点、1番をとっているわけですけれども、こういうふうに御報告いただくということは、何か特に、理究キッズさんが得点だけではない特徴、秀でたものがあるというところで受けとめられたことがありましたら、教えていただけますか。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  委員さんの中で、先ほどICTのところでも御紹介したんですけれども、現場の職員を非常に大事にするという姿勢、そういったお便りとか、そういったものは我々市直営の現場の職員が作成しているんですけれども、そういったものも一緒につくっていくということで、現場のスタッフが子供たちとの時間を十分配慮できるようにということが、非常に委員さんの中では高得点につながったのかなと思っております。職員も含めて大事にする。子供だけではなく、スタッフも含めて大事に運営していこうという姿勢があるということだと。あと、神奈川県内に非常に精通していたということも、神奈川県の中で頑張っているということで評価が高かったと認識しています。
 
○竹田 委員  労務管理がしっかりできている事業所ということは、その分子供に向けるまなざしというか、時間の確保とか、心のゆとりとか、そういうことも生まれてきますので、重要なことだと思います。ありがとうございました。
 
○前川 委員  選定された理究キッズさん、ほかの明日香さんとかシダックスさんも鎌倉で活躍していただいている事業者だと思いますけれども、これに上回って理究キッズが選ばれたということは非常に期待するところでありますので、これについては特に私は申し上げることはないんですが、実は、七里ガ浜は、集いの広場を長いことやっていただいていて、そこのところが気になっておりまして、委員会が始まる前も担当の方とお話をしてきましたけれども、集いの広場は未就園児を対象にして、いろいろ広場を運営してくださっている方たちが相談に乗ってくださったり、地域と割とつながっていると思うんですけれども、そこのところが指定管理になって、集いの広場がどういうふうになっていくのか、危惧するところがありますので、その後いろいろお話し合いをしていただいていると思いますが、報告していただくことはありますでしょうか。
 
○谷川[宏] こども支援課担当課長  七里ガ浜の集いの広場でございますが、子育てに不安を抱える母親などが気軽に集える場を提供して、親子同士で交流を図ることや、子育ての悩み等に応じるなど、身近に地域で子育て機能を強化するということで設置をしてございます。七里ガ浜子ども会館の場合は、小学校の休校日を除く、木曜日と金曜日の9時から14時まで開催してございまして、平成29年度ですと開催が78日間で、参加延べ人数も473組で、940人。一日平均あたりでは約62人の御利用があったということで、地域に利用されている施設、事業だと考えております。
 先日ですが、利用者、この集いの広場を利用している方の利用者向けの説明会を11月22日に開催いたしまして、来年10月以降は七里ガ浜の子ども会館が放課後子どもひろばになるということと、今後の乳幼児の利用方法等についても御説明をさせていただきました。おおむね15名程度の方々が参加してくださいました。
 今後、説明会でいただいた御要望につきましても、さまざまな御要望がありましたので、放課後子どもひろばの指定管理者が決定した後に、市から指定管理者にお伝えをするとともに、改めて指定管理者も同席のもと、利用者との話し合いの場を設けたいと考えてございます。その旨、御説明をいたしました。
 利用者に御安心いただけるように、乳幼児、親子の居場所の提供ということも、この放課後子どもひろばの仕様の中に入ってございますので、こちらについての調整を図ってまいりたいと考えております。
 
○前川 委員  今おっしゃったとおりだと思いますので、ぜひお願いしたいと思います。今後、七里ガ浜のこの場所で集まれないとすると、腰越のほうに行かなければいけないという話になってしまうと。なかなか小さいお子さんを連れて、きょうのような雨の日に連れていくことがあって大変という声もありまして、時間的な問題で、何時から何時までを使えるかというところは、この指定管理の方たちと話をしなきゃいけないということで、今、そういう御報告だと思います。そのとおりだと思いますので、ぜひ丁寧に、申しわけありませんが、市が間に入っていただいて、そこのところ、地域の方に安心していただけるようにしていただきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 
○河村 委員  まずお伺いしたいんですけれども、今回選ばれた事業者さんのところで、大きいところが、「指定管理業務について相当の知識及び経験を有するものを従事させることができること」の項目。ここが一番大きく差が開いたんではないかなと思っています。この選定委員会の中で、大きく得点というんですか、差があったところ、評価が高かった理由を改めて教えていただけますか。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  地域との連携ですとか、かまくらっ子についての理解、その意気込みも含めてですけれども、そこが非常に高かったと受けとめています。
 
○河村 委員  その中で、保育理念である「大きな家族」というのを掲げていらっしゃいますけれども、その先にあるものってどんなふうにおっしゃっていましたか。今回の事業を行うに当たって、鎌倉市が目指すものもそうだと思うんですけれども、結局、質の高い場を提供していくということが大きいと思うんですよね。その理念からつながる部分というのは、どんなふうに委員会の中であったのかとか。もしくは、行政側で何か捉えていらっしゃることがあれば、教えていただけますか。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  子供の未来を、育成を支援していく。生きる力とか、そういったものを、放課後かまくらっ子を通じて十分応援していきたい、支援していきたいということは、何度もお話としていただいてきたと受けとめています。私たちも同席して聞いた中で、本当に地域と細やかに対応していただけること、あと、先ほど指定管理者としての財政的な書類の提出とか、そういった書式が財務の関係の委員からも非常に丁寧でわかりやすくまとまっているので、経営基盤もしっかりしているので、大会社に比べると神奈川県内だけの事業者さんであっても、そういった点でも非常に丁寧な運営をしているという評価もいただいたことで、私たちも心強く受けとめているところでございます。
 
○河村 委員  質の高い教育の場を提供していくということとあわせて、ハード面、ソフト面ですよね。どちらということはないと思うんですけれども、組織として総合的に御判断されたという理解でおります。その中で、最終的にはもともとの目的である、出産子育てから就業継続という、二者択一をせざるを得ないような、今の世の中の現状を、ある程度変えていくところも必要だと思います。そういう意味では、ある程度、弾力的な経営運営というのもあっていいのかなと思っていますけれども、そのあたりについての見解というのは、どんなことを聞いていますか。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  弾力的な運営というところに直接結びつくかはあれなんですけど、スタッフについて、非常に丁寧な対応を心がけている。先ほどのICTを活用することで、スタッフの心身の健康ですとか、そういったことも受けとめながら運営していきたいということが、恐らく働きやすさにもつながりますし、またそういったスタッフさんに囲まれて、子供たちが時間を過ごすことというのは、子供にとっても心身の部分での安定にもつながるんだろうなという形で私たちも受けとめましたので、総合的に非常に家庭的な運営をしていただけるということは、今おっしゃったように切れ目のない子育てですとか、会社の中とかと塾とかそういうのとは違う穏やかな気持ちが放課後も提供できるということにつながるのかなと受けとめています。
 
○河村 委員  今までも、これからも同じような事業を委託していくことになるわけですけれども、一つの新しい転換期みたいな、そういうのを感じたので、転換というわけではないですけれども、これまでの業者選定にはなかったところもあるのかなと思っています。そういったところで、時代的な、何か捉えたものがあれば、最後にそれだけお伺いさせていただいてもよろしいでしょうか。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  御指摘のとおり、選定委員会の中でも、このかまくらっ子の事業をどのように運営していくか、また、そのかまくらっ子として理想とする姿を、どういうふうに業者さんを選ぶに当たって決めていくのかということで、委員の先生方から議論をいただきました。その中で、地域指定管理者の業務について相当の知識及び経験を有しているかというところについては、非常に何度も項目ですとか、あるいはプレゼンのときにお伺いする内容についても、鎌倉らしさと言うんですか、鎌倉の地でやっていくということに、非常に委員の先生方も重きを置いて、御質疑等々していたなと。深沢ですとか、そういったところが始まり、実際に見えてきた中で、深沢も地域が非常に協力していただいているので、よい運営ができているんですけど、じゃあその質を全てのところに、またそれをさらに高めるためにはどういった業者さんにお願いしていったらいいのかということが、非常に今回事前の議論であったなと。そこが多分、今委員御指摘のとおりの転換期になったのかなと受けとめています。
 
○高橋 委員  理究キッズさんって、鎌倉女子大の小学校の放課後スクールをやっていまして、委員長が鎌倉女子大の先生だということで、選考委員というのは、痛くもない腹を探られないような人選をしていただいたほうがよかったんじゃないかなと。今まで鎌倉でやってない方が急に入ってきたって、そんなこともひょっとすると声かけがあったんじゃないかとか、そんなことはないと思うんですけれども、そういうふうに思われるだけで、お互いにマイナスだと思うんですね。今後は選考委員さんの人選も、自分のところでそういうことをやっていたら、そういう方にはお願いしないとか、そういう配慮が必要じゃないかなと思うんですけど、部長の意見だけ聞いておきたいと思います。
 
○進藤 こどもみらい部長  今回の人選につきましては、これまで非常に熱心に、放課後子ども総合プラン、かまくらっ子についての認識も非常に持っている方でしたので、事前にいろいろ相談しながら決めてきた経過がございます。ただ、今、御指摘あったように、そういう部分も危惧されますので、その辺を慎重に検討しながらの今後のあり方についてもしっかり検討していく必要があると、改めて考えるところでございます。
 
○安立 副委員長  今、高橋委員からもありましたけど、私も今回理究キッズさんということで、初めてこちらが選定されまして、ホームページとか見させていただいたんですけど、鎌倉市では私立の小学校での事業をしているということで確認をしているところであります。この採点表も見させていただいたんですけど、この中で気になっているのは、以前もお聞きしたことがあるんですけど、ここに評価項目表がありまして、これで採点がつけられて、選定されていくということなんですけど、指定管理になったからといって、ここにお任せするのではなく、市のほうできちんと関与をして、この事業を見守っていただきたいということで、そういったことはちゃんと、仕様書の中にもきちんと、評価項目表に掲げられているようなチェック項目があって、指定管理先から毎月かわからないですけど、報告がきちんとあるのかなと思うんですけど、その辺を確認させていただいてよろしいですか。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  指定管理者からは、例月の支払い請求のときに、例月の日報と、あと、参加人数等々の報告書をいただいております。また、年2回学校区ごとに運営協議会を設置いたしておりますので、指定管理者が運営主体として召集はかけるんですけれども、その上協議会を開催するんですけれども、市のほうも同席させていただきます。また、指定管理者と学期に一度、鎌倉市と指定管理者、今度、理究キッズが入られるならば3者になろうかと思うんですけれども、定期的な意見交換ということで、課題ですとか、あるいは私どものほうに例えば保護者さんから何か入っているようなことがあれば、その旨もお伝えしながら、指定管理になったからといって、市のほうは全く状況わからないということではなく、そこの部分については、丁寧に市のほうもかかわっていくということで今も進めておりますし、今後もそこは大事にしていきたい点だと認識しています。
 
○安立 副委員長  どのように関与されているかということで、確認させていただきました。もう1点お伺いしたいんですけど、この評価項目の中にもありますスタッフの配置についてです。このスタッフの配置につきましては、保育士だったりとか、いろんなところで、本当に確保をするのが難しいということで、問題になっているところではあります。今、いろんな委員から質疑がありまして、このICTを使ってこの職員等の働き方だったりとか子供との時間、スタッフ間の時間も大事にできるということで、きちんと勤務に関しても管理はできているかと思います。これは大きく見ての話なんですけど、今後、国のほうの動きなんですけど、学童の支援員さんたちの、職員の働く、学童保育の職員の配置を義務づけした基準の拘束力をなくしてという規制緩和という動きがあるんですけど、その辺、今後どのように捉えていくのか。そうなりますと、この先、国が示したとおりの基準になりますと、安全性の確保というのが難しくて、そこが心配されるところなんですけど、その辺についてお伺いいたします。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  御指摘のとおり、きょうのニュースでも、実際団体さんが反対の要望を厚労省に出されたということは、こちらとしても承知しております。私どもといたしましても、複数の配置は必ず必要だろうと認識しておりますので、国のほうがいろいろな自治体の状況で、多少の緩和が示されていますけれども、基準条例だけではなく、仕様書の中にも特に子どもの家については複数配置ということで改めて明記してございます。また、それも今後も継続していきたいと考えていますので、職員の配置については現状を維持していきたいと思っています。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 次に、委員間討議の実施についてでございますが、委員長としては、この議案について委員間討議を要しないと考えておりますが、委員間討議の御発議はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 委員間討議を実施しないことを確認いたしました。
 御意見はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 意見を打ち切ります。
 これより採決に入ります。議案第59号指定管理者の指定について、原案に御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員挙手により、議案第59号は原案のとおり可決されました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第2「議案第70号鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例の制定について」を議題といたします。原局から説明を願います。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  日程第2議案第70号鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例の制定について、提案理由の説明をいたします。
 議案集その1、46ページをごらんください。
 平成30年6月から深沢小学校区で放課後かまくらっ子を開始し、小学生の放課後等の居場所として、小学校敷地内にある放課後子どもひろばふかさわを整備しました。梶原子ども会館は深沢小学校区に立地していることから、指定管理期間が満了する平成31年3月をもって廃止しようとするものです。
 この条例の施行期日は、平成31年4月1日からとします。
 以上で提案理由の説明を終わります。
 
○納所 委員長  ただいまの説明に御質疑はございますか。
 
○前川 委員  この梶原子ども会館、いろいろな歴史をたどってまいりました。いよいよ閉館ということで御報告いただいたんですけれども、この場所、冒険遊び場の皆さんの拠点ということも要望されている場所ではないかなと思っております。今後どのようにお考えか、率直にお伺いさせていただきたいと思います。
 
○谷川[宏] こども支援課担当課長  こちらの梶原子ども会館についてですが、こども支援課では市内の子育て支援グループとともに、冒険遊び場の常設化を目指してまいりました。これまでは、野村総研の跡地や中央公園のほか、広町緑地や山崎浄化センターなど、さまざまな場所で冒険遊びを開催してございますが、主要な活動場所でもあった野村総研の跡地にも近く、周辺も自然豊かな環境で、冒険遊び場を常設化するには理想的な場所であるというふうに考えてございます。そのため、冒険遊び場の常設可能場所として活用してまいりたいと考えています。
 またあわせて、自主保育グループの情報発信やグループ間の交流など、自主保育グループの活動拠点の場として活用してまいりたいと考えています。
 
○前川 委員  江の島の中にあった女性センターがなくなってしまって、子育てグループの皆さんの会議の場所もなくなってしまってということがありました。この歴史の中でね。今、お話があったのは、そういう交流もできる場所にするということで、確認してよろしいですか。
 
○谷川[宏] こども支援課担当課長  そのとおりでございます。
 
○前川 委員  皆さん熱心に活動されてきて、やっと実っていくという、このお時間が非常に大切だったんだと思います。長い時間かかりましたけれども、ぜひ子育てグループの皆さんと市との連携を密にしていただいて、よりよい保育が進みますよう、よろしくお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 
○谷川[宏] こども支援課担当課長  承知いたしました。
 
○竹田 委員  そういうつながりを今後持っていくのかということは、私、今初めて知ったんですが、要は、私はこの梶原子ども会館がそもそもここで運営されていたことが、指定管理という形になって、それまで自主保育グループの方々がなさった活動というのがなくなったと。でも今回は、梶原子ども会館を閉館することによって、元に戻すという、そういう意味合いなんでしょうか。もう一回伺います。
 
○谷川[宏] こども支援課担当課長  今回は、これまでの子ども会館として指定管理で行っていましたけども、来年の3月に指定管理が終了するということで、これまで利用団体の一つであった子育て支援グループが多くございますので、子育てグループの方々の、引き続きの利用というのも御希望としてございますし、冒険遊び場の拠点として、現在のところが最適だと考えてますので、冒険遊び場の拠点として、また青空自主保育グループの拠点として活用していきたいと考えております。
 
○竹田 委員  そうしますと、拠点として活動していく場所を提供するということで、それまでは、指定管理になる前は市と協働でやっていた形をとっていたと思うんですけど、そのあたりはどうなっていくんですか。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  委員御指摘の指定管理になる前についてなんですけれども、協働事業は青空自主保育の拠点ですとか、冒険遊び場の拠点ではなく、子ども会館の運営を協働でやっていたということで、趣旨とか目的が異なっていたんですね。協働グループさんのほうで子ども会館の運営をやっていただいて、子ども会館の運営を指定管理が引き継いだんですけれども、子ども会館については放課後かまくらっ子が深沢小学校で実施されたので、そこで子ども会館としては閉館いたします。ただ、その器というか、そこについては違う目的ということで、青空自主保育ですとか、冒険遊び場の拠点として、違う目的で活用していこうということになります。
 
○竹田 委員  違う目的になったということなんですね。では、私が予定していた質問に入らせていただきます。そもそも、今、単独館、つまり子どもの家と一緒に併設されてない単独館が幾つかありますよね。市の方針としては、委託事業が終わった後には全て閉館に持っていくというような方向性を持っていると聞き及んでいますけど、まず確認はいかがですか。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  子ども会館単独館につきましては、公共施設再編計画との関連もございますので、そういった地域の実情に応じて、そのタイミングで閉館していくということで予定しております。なので、今回はかまくらっ子も整備されて、指定管理者の指定期間も満了するということで、梶原については子ども会館としては閉館していきます。
 
○竹田 委員  そうすると、指定管理であるかないかは別問題として、子ども会館が今まで果たしてきた役割と、深沢に子どもひろばができましたよとおっしゃるけれども、そこのところの果たす役割というのは、私は似ていて、かなり違うなと思うんです。そのあたりは、市としてどのように、子ども会館が今まで果たしてきたこと、そして新たに深沢小学校に子どもひろばがつくられましたよと、その役割の違いをどのように把握されているんでしょうか。
 
○谷川[宏] こども支援課担当課長  梶原子ども会館の建物につきましては、これまでは子ども会館という行政財産ですけれども、来年度以降は、普通財産という形になりますので、こどもみらい部のほうで所管して、建物を管理して、そちらを冒険遊び場の拠点とあわせて青空自主保育の拠点として活用したいと考えています。
 
○竹田 委員  私が伺ったのはそうじゃなくて、つまりこれまで子ども会館という形を保ってなされてきた事業内容と、深沢の子どもひろばができたからいいんじゃないのという話になってきているから、私は伺っているんですよ。それぞれが果たす役割というのは違ったんじゃないですか。そこのところを市はどういうふうに捉えていますかと伺っているんです。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  子ども会館については、対象が乳幼児親子から中学生ということで、遊びの場を提供しているという形で運営をしてまいりました。なので、特にそこにいるスタッフが直接遊びの指導とか、そういったことではなく、見守りで子供たちが自由に遊ぶ、あるいは乳幼児の親子さんが自由に遊ぶような場を提供してきたということで運営してまいりました。
 放課後かまくらっ子につきましては、小学生の放課後の充実ということで展開をしております。この一つには、もちろん放課後の豊かな時間の提供とともに、右肩上がりに増加しております就労家庭への支援ということで、学童保育が、子どもの家が、毎年待機児童が非常に多くなっております。そこの部分を解消する一貫としても、放課後子どもひろば、あるいは放課後かまくらっ子を実施していく形で考えております。
 
○竹田 委員  それは承知しているんですけども、そうすると、先ほど七里ガ浜の子ども会館の話が出ましたね。幼児、それから保護者の方が、一日に6組、12人来ていましたと、相当な数の人が利用していた、そういうことはどうなるんですかと言ったら、今後それについては腰越まで行かなくていいように、何らかの形で市が指定管理の方に伝えていきますという話を伺った。そうすると、今度、この子ども会館にも、あそこに子育て支援センターがあるからいいよって話にきっとなっていくんだろうと思うけども、それだけじゃないような気がして。正直に言いまして、子どもひろば、就労している保護者のためであるということ、今後の安全を担保するという意味の居場所であると同時に、しかしながら、子ども会館というのは、登録するわけでもない、その日ふらっと行きたくなった子がふらっと行きたくなった友達と、異年齢の、そしてほかの学校の子供と出会ったり、それから地域のその子育て中の方々と出会ったりと、さまざまな遊び場提供であり、居場所であり続けたんじゃないのかなって思うと、そういう機能は、深沢子どもひろばでは果たせないことになっていくわけですよ。実は、この指定管理の人に聞きましたよ、電話かけて。すると、深沢子どもひろばができた後にここに来る子どもたちがいますか、いますって言っているんですよ。いるんですよ、確実に。子どもひろばができたから、じゃあ会館が要らないのかと言うと、そうじゃない。ここでは言いませんけど、指定管理者の担当の方に聞いたら、さまざまな思いを抱えた子供が、子どもひろばではなかなか自分が居場所を見つけられないという子が来てるんですよ、確実に。そういうあたりのところ、きちっと把握されたのかって。そうすると、こっちに子どもひろばという箱ができましたと、だから会館要らないね、子育ての人は子育て支援センターに行けばいいねって、そういう話ではなくて、今、利用している子供がいる。子どもひろばができたんだけど利用している子供がいる。そういう人の聞き取り、なぜこの会館に来ているのか。なぜ子どもひろばではなくて会館がいいのか。そこのところ、ちゃんと、しっかりとした聞き取りを、私はすべきだと思うんですけど、なさいましたか。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  直接的に私のほうで聞き取りは行っていませんが、例月の指定管理者との意見交換の中で、担当のほうからはそういった報告は受けております。子ども会館、自由に行き来ができたということでお話しいただいたんですけれども、片方で、子供の安全・安心という中で、児童館等についても、その辺の安全管理が非常に強く、昨今求められております。そういったこともありまして、放課後子どもひろばで入退登録していただいて、入退室で保護者の方に、その場所を、今どこにいるよ、ここにいるよということのお知らせ、片方で、行政として、そういったサービスも提供していかなければ、サービスって言うんですか、安全を確保していかなければならない時代にもなってきているので、なかなか今までの子ども会館のように、小学生が何も事前に予告なく、自由にふらっと来て、ふらっと帰るということが難しくなってきている。国のほうからも、安全確保はきちんと、公の施設についても求めていくようにということで、通達も来ております。そういうことも含めて、子ども会館のあり方を見直していかなければならない時期には来てるんだろうと受けとめています。
 
○竹田 委員  確かに、一方でそういう安全管理、放課後の子供の安全確保という意味の趣旨であるということは、十分子どもひろばの中の取り組みのなされ方でわかるんですけどね。でも、じゃあ会館であったところが、これまでに子ども会館からの帰りに何か事故に巻き込まれたとか、子供が危険な目にあったとか、そういうことがあったのか。会館であるがゆえに問題があったのかというところも、もう一回、振り返ってみる必要があると、私は思うんですよ。
 聞いてますよと、指定管理者からの話でもって、子どもひろばは行きにくい、会館のほうがいいと思う子がいるということも聞いていますよという話だった。それに対してどう対応されるのか、フォローされるのか、伺います。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  非常に難しい御質問と受けとめております。もちろん私もこどもみらい部としては、子供の居場所がたくさんあるのが望ましいと思います。ただ、一方で、鎌倉市全体の中ですと、一定程度、どうしても全てということは難しいのかなという中で、乳幼児の居場所、小学生の放課後の居場所という形で、そちらで進めていくしかないのかなと。あとは、子どもひろばの中のスタッフあるいは運営の中で、そういった子供たち、問題を抱えてる子供たちが、どういうふうにしたら利用がしやすくなるのか。あるいは、居場所として提供できるのか、寄り添えるのかということは、これから現場とも話し合いを進めながら、できる限りそういったお子さんを受けとめていけるような場にしていく必要があるという認識しています。
 
○河村 委員  長谷子ども会館のときにもお伺いしたので、方向性はほぼ同じなのかなというふうに思っています。今、各委員のほうからも質問がありまして、それについてはそのときにもお伺いしてるんで、その分にはよく理解をしておりますけども、今、竹田委員のほうからもありましたように、実際利用していた子供たちの話を聞いたのかというところを聞きたいんですね。児童の権利に関する条約の第12条でも、子供の意見を表明する場を設けるだとか、聞くということが明記されていますよね。そういう部分については、どんなふうに捉えていらっしゃるのかということを、まずお伺いさせていただいてよろしいですか。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  御指摘のとおり、子供からの直接な意見というのは、非常に大事にしていくべきものだと認識しています。受けとめて、それをどう生かしていくのかというところに、非常に大きな課題があるということで認識はしています。申しわけありませんが、きょう御答弁できるのはそのぐらいかなと思ってるんですけれども、受けとめてはいかなければいけないというふうには十分認識しております。
 
○河村 委員  どこまで反映させるのかということについては、ここに書いてありますけども、表明された児童の意見が、その年齢や成熟の度合いによって、相応に考慮されるべきという理念は持っているものの、必ず反映されるということまでは求めてはいないんですよね。ただ、そういう場を設けたりというスタンスですよね。それは必要だと思いますので、今後、同じようなケースというか、子ども会館について、単独会館についてはなくなっていく方向ですけども、そういう子供に関するものについては、そういうスタンスは持っていただきたいと思っております。
 そのような中で、前回、市長にも質問させていただいた、理事者質疑を行ったときにもおっしゃっていたんですけども、地域に合った形としていろいろ検討していく。その中で、先ほど前川委員の質問の御答弁にあったように、子供の冒険遊び場的な形でというところですけども、その中で、野村の跡地を利用したりというようなことがありました。その部分、もうちょっとコンクリートになっているものがあれば、お伺いできますか。
 
○谷川[宏] こども支援課担当課長  冒険遊び場というのが何かというところなんですけれども、自然の中で、自己責任で自由に遊んでいくということがモットーになっておりまして、例えば竹細工とか木工作とかロープ遊びですとか、火おこし体験とか、昔遊びとか、一方で、室内で行うお菓子づくりですとか、裁縫だとか、そういったものもございます。こちらの梶原子ども会館の跡地の建物を使いまして、外遊びと中遊びということもやっていけると思っております。
 現在でも、年に20回の一日冒険遊び場というものを実施しておりますので、市内各所での公園や広場を使って遊ぶということも引き続きやっていただきまして、あと青空自主保育のグループと、冒険遊び場の拠点ということなんですが、開設時間としては週に5日程度で、10時から17時ごろ、スタッフが2名常駐というようなことで、館を常設していきたいと考えておりまして、そこには、利用者としては乳幼児親子から中学生までが基本になりますけれども、高校生や大学生や地域の方々も来ていただいてお使いいただくということで、交流を図れる場として活用していきたいと思っております。
 
○河村 委員  今、対象となる年齢が誰かということはお答えいただいたので、そこを質問しようかなと思っていたんですけど、まさに、そこがこれまでの単独館の大きな役割だったと思うんですね。多世代交流と言いますか、小学生までの放課後児童クラブと放課後子ども教室を一体的にやっていく中にあって、一つ大きな課題となるのは、そこの多世代交流かなとは思っているんです。そこはしっかりと引き続きやってほしいなと思っています。子供のうちから、小学生のときに中学生ってすごいお兄ちゃんとかお姉さんに見えるわけですよね。いろんなことを聞いていくということは、成長の過程において、非常に重要なことだと私は思っているんです。いいこともあれば悪いこともあると思うんですけども、子供にとってこれから社会に出ていくに当たって、私はそこの部分はすごく大事だと思っていますので、そこはお願いしたいなと思います。
 そもそも、平成26年に放課後子ども総合プランが発表されて、共働き家庭の小1の壁を打破していくためにも、次代を担う人材の育成を目的として、安心・安全な場を提供していく。そういう目的でやっているわけですよね。そのときに、そごが出てしまってはいけないと思うんです。そごというのは、安心・安全だけを前面に押し出しても、もちろんそれは大事ですよ。大事ですけども、それだけを理由に、それを絡めて公共施設再編計画と一緒にやっていくというのは、私は余り賛同したくないなという思いはあるんです。もちろん行政側の財政事情もありますし、国の行政的な指針に従っていかなければいけないという、地方自治体の役割もよくわかります。
 その中にあって、じゃあ鎌倉市はどうなのかという、要は地方自治体の裁量ですよね。裁量はどこに持っていけるのかということは考えてほしいと思うんです。そのときに柱となるのが、鎌倉市が持っている子供たちを育てていくという理念であったり、そういうものになってくるのかなと思いますが、その部分についてはどんなふうにお考えでいらっしゃいますか。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  本当、まさにその豊かな時間の中には、そういった子育てへの理念というのが結びつくんだろうなと思っています。確かに安全安心も大事ですけれども、片方で、豊かな時間を小学生の子供たちに提供していきたいと思っています。
 アフタースクールで提供するプログラムの中には、地域の高齢の方々から昔遊びを教えてもらう場、教えてもらうプログラムですとか、大学生、できれば今後高校生も含めて、そういった活動をする中で、先ほど委員御指摘のとおり、多世代の交流ということもプログラムの中で提供していくことで、憧れのお兄さん、お姉さん像を見られるような場面をつくっていきたいと考えています。
 
○河村 委員  ぜひ、そこをよろしくお願いしたいなと思います。やはり、自治体もある程度、弾力的なとさっき言いましたけれど、それって必要なわけですよね。その中で、国が地方自治体にいろいろなところをおろしてきている中にあって、市の考え方というのは物すごく大切になってくると思いますから、そこの部分はしっかり捉えていただいてほしいと思います。市長も御答弁の中で、前回理事者質疑で、長谷子ども会館のときにもありましたけども、子供たちは、この鎌倉で生まれ育って、そして大人になって本当によかったと、地元の鎌倉で子育てをしていきたいと言っているんですね。そういう町をつくっていきたいとおっしゃっていますから、ぜひ、そこの部分をしっかりと捉えて運営に当たっていただきたいと思います。
 
○安立 副委員長  ほかの委員の方からも大分御質疑がありましたので、ただ、私といたしましては、竹田委員や河村委員からもありましたように、公共施設再編の中で、これは計画として決まっていることなので仕方がないことではあるんですけど、この子ども会館でしか担えないような、子供たちの育ちだったりとか成長を助ける、そういった時間を過ごせる大事な場所であるのかなというのはすごい感じています。この梶原子ども会館がある場所というのは、人口もふえているんじゃないかなと私は感じてるんですね。今まで社宅だったようなところも、みんな戸建ての家になっていて、外から見た感じは若い世代の御家族が住んでいるのかなと感じるところで、あの位置に子ども会館があって、子供たちが子どもひろば、学童に行かない子供たちが、ああいった会館の場所を使って、自分のお家のようにいろんなお友達と過ごせる。自分たちで何らかを考えたりとか、遊びを生み出して、成長していく時間というのは本当に大事であるし、貴重な場所なんだなというのは感じているところであります。子供たちがどこの地域にいても同じように、そういった場所が提供されて、遊びの中で成長していくので、そこのところを本当に大切にしていただきたいと思うところです。
 深沢のほうでも新しいああいった立派な建物ができまして、子どもひろばとして開設されているわけですけど、学校の敷地内にあって、そこの子どもひろばでは、幾らいい環境でプログラムが充実してたとしても、そうではない敷地外のところで、そういう場所を求めるお子さんも少なからずいると思うんですよね。だから、もちろんそこだけでカバーができているとは私は感じていないんです。だからと言って何をしろというわけではないですけど、深沢の子どもひろばのほうでもできる限り、今もやってくださってると思うんですけど、そういった子供たちも気軽に参加できるようなプログラムだったりとか、取り組みというのを広げていただきたいなと思います。
 1点お聞きしたいんですけど、この、今ある梶原子ども会館というのは、市の持ち物なんでしょうか。賃借料とかが発生してるのか、お聞きいたします。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  梶原子ども会館は市の持ち物で、地代とか、家賃とかは発生していません。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 では、委員長から2点ほど伺いたいと思います。今お話ありました、梶原子ども会館のその後についてなんですが、いわゆる管理主体、建物自身は市のものであるということなんですが、今後の管理主体はどこになるのか、確認したいと思います。
 
○谷川[宏] こども支援課担当課長  建物はこどもみらい部のほうで建物の管理はしていきたいと考えておりまして、冒険遊び場と青空自主保育の事業を行う建物として活用していくということですので、そこの事業の部分は共同事業として、協働団体と一緒に活動していきたいと考えてます。
 
○納所 委員長  梶原子ども会館の耐震性であるとか老朽化がちょっと心配なんですけど、それについてはデータであるとか、お持ちでいらっしゃいますか。
 
○谷川[宏] こども支援課担当課長  建物自体は、昭和56年か、はっきりわからないんですけども、新耐震の建物になってございます。確かに古い建物なんで、内装外装は老朽化は出てきますので、こちらはこどもみらい部のほうで管理しながら、メンテナンスも行ってまいりたいと思います。
 
○納所 委員長  一方で、子育て支援団体が複数で使用する拠点として使うということなんですが、衛生管理ですね。例えばおやつを出したりとか、ときにはお食事ですか、お弁当等をとる時間があったりすると思うんですね。そういった場合の衛生管理等について、子育て支援団体との協議、もしくは衛生管理の手法については打ち合わせはしておりますでしょうか。
 
○谷川[宏] こども支援課担当課長  これまで、自主グループの方々も使っていますけれども、今後は自主保育グループの拡大というか、新しい会員や新しい団体ができるということも期待しておりますので、また地域の方々が活用される場としてまいりたいと思っていますので、一定の、市との協働事業をやっていただく上で、必要な衛生の確保ですとか、そういうものは特に保育園の基準とか幼稚園の基準ではないんですけれども、必要な衛生確保はしていくように協議をして、仕様の要領を固めてまいりたいと思います。
 
○納所 委員長  特に複数団体が共同で使うということも予想されますので、きちんとした規定なり、ルール化をしていただきたいと思います。
 ここで番外から発言を求められておりますが、許可することでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、吉岡議員の発言を許可いたします。
 
○吉岡 議員  委員長から今お話があったこと、私も伺おうかと思ったんですが、例えばNPOセンターとかそういう場合には、ちゃんと管理ということでやるんですけど、協働運営ということにしても、協議会をつくるとか、今ある団体とは協議をしていたということは承知してたんですけれども、その辺は今後どのように、財政措置とかそういうのも含めまして、今後の課題はどのようになってるのかということを伺わせてください。
 
○谷川[宏] こども支援課担当課長  協働団体としての協定を結んでまいりますので、協定、団体を選考するに当たっても、仕様をきちんと決めて、市としてやっていただきたいことを定めまして、その仕様に沿った形で、団体としての体制を整えていただきまして、できればNPO法人などを取得していただいた団体が望ましいと考えていますけども、そういった団体としての基盤も整えていただく中で、仕様書と協定を決めて事業に取り組んでまいりたいと思っています。
 
○吉岡 議員  そうすると、どういう団体かという点では、随意契約って言い方はあれなんですけど、その辺は幅広くある程度の協議と言うんですか、こういう決め方をして、誰でもそこには参加できるような、そういうことをつくっていくということで理解してよろしいんですか。
 
○谷川[宏] こども支援課担当課長  今、協議を進めているところは、市内の自主保育グループを含む子育てグループ懇談会というところなんですけれども、市が冒険遊び場事業と青空自主保育の拠点という事業をやっていく上で、適切な団体を検討しているところですので、これが1団体しか担えないということが判断できましたら、随意契約にもなるでしょうし、他の団体でも担える可能性があれば、プロポーザルという形で実施する必要があると思いますので、こちらは今、慎重に検討しておりまして、また来年の予算の時期に御提案ができるように準備を進めてまいりたいと考えています。
 
○納所 委員長  それでは、質疑を打ち切ります。
 次に、委員間討議の実施について御協議願いたいと思いますが、委員長としては、この議案について委員間討議を要しないと考えておりますが、委員間討議の御発議はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 なしと確認いたしました。
 御意見はございませんか。
 
○河村 委員  今後の活用については、地域に合った形として検討するとともに、安全・安心で多世代交流のできる方法を模索してほしい。
 
○納所 委員長  ほかに御意見はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 では、意見を打ち切ります。
 これより採決に入ります。議案第70号鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。原案に御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員挙手により、議案第70号は原案のとおり可決されました。
 公的不動産活用課職員入室のため、暫時休憩いたします。
               (10時40分休憩   10時44分再開)
 
○納所 委員長  それでは再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第3「報告事項(1)(仮称)おなり子どもの家等の整備状況について」、日程第4「議案第71号鎌倉市子どもの家条例及び鎌倉市青少年会館条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について」、日程第5「議案第72号鎌倉市放課後子どもひろば条例及び鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例及び鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について」、日程第6「議案第74号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第6号)のうちこどもみらい部所管部分」以上4件を一括して議題といたします。
 原局から4件一括して、報告及び説明を願います。
 
○永野 こども支援課担当課長  日程第3報告事項(1)(仮称)おなり子どもの家等の整備状況について、報告いたします。
 (仮称)おなり子どもの家等の整備状況については、平成30年市議会9月定例会の当委員会で報告しておりますが、本日は、その後の状況を報告するものです。
 これまでも本委員会で報告をしてきましたとおり、当事業は平成30年市議会2月総務常任委員会「議案第85号工事請負契約の締結について」としての審議を経て、耐震改修および増築工事請負に係る契約を締結し、平成30年3月9日に工事着手しましたが、壁等の内外装撤去作業を完了した段階で、土台及び柱に設計時に想定されていた以上の腐朽が確認されました。このため、平成30年6月12日から工事を一時中断しており、その後二度の中断期間の延長をしております。腐朽に対しては、構造部材自体に、添え木や根継ぎ等の方法による追加の補修を加えることで対応が可能であると確認できましたが、この部材への追加の補修を施すことにより、当初設計をした建物全体の構造にも修正・検証が必要となることから、実施設計修正業務委託に係る経費について今12月定例会に補正予算議案を提出しています。
 また、工事の一時中止期間の延長、及び今後必要な追加の設計業務の委託に伴い、当初の工期である平成31年3月4日以降も工事が再開できないことから、工事の受注者と協議を重ねた結果、工事の一時中止以前に実施済みの工種以外を取りやめる変更契約を行い、工事を一旦終了することとしました。
 こうした変更を受けまして、今後のスケジュールの見通しについて説明いたします。
 今後のスケジュールの見通しといたしましては今定例会で補正予算議案を議決いただいた後に、設計修正委託の契約を締結し、平成31年8月をめどに当該業務を完了する予定でおります。
 実施設計の修正が完了した後には、新たな工事請負業者の選定、契約を経て、改修工事に改めて着手をする予定です。改修工事は、現時点では平成32年3月に工事着手、平成33年7月完了を見込んでおります。
 以上で報告を終わります。
 
○瀬谷 こどもみらい部次長  日程第4議案第71号鎌倉市子どもの家条例及び鎌倉市青少年会館条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について、提案理由の説明をいたします。
 議案集その1、48ページをごらんください。
 学童保育施設である、おなり子どもの家「こばと」については、現行の第4分庁舎から旧図書館で実施するため、施設の位置を第4分庁舎がある鎌倉市御成町18番10号から旧図書館の所在地である鎌倉市御成町18番35号へ改めました。
 しかし、旧図書館は工事中断等により当初予定していた平成31年4月から実施できる見込みがたたないことから、第4分庁舎で引き続き実施するため既に改正した施設の位置を条例上もとに戻すため、改正規定を削除するものです。
 この条例の施行期日は、公布の日からとします。
 続きまして、日程第5議案第72号鎌倉市放課後子どもひろば条例及び鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例及び鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について、提案理由の説明をいたします。
 議案集その1、50ページをごらんください。
 放課後こどもひろばおなりを旧図書館で新たに実施するため、放課後こどもひろばおなりの位置を鎌倉市御成町18番35号としました。
 しかし、旧図書館は工事中断等により当初予定していた平成31年4月から実施できる見込みがたたないことから、第4分庁舎で実施するため既に改正した施設の位置を定める規定を鎌倉市御成町18番35号から鎌倉市御成町18番10号へ改めるものです。
 この条例の施行期日は、公布の日からとします。
 以上で提案理由の説明を終わります。
 
○谷川[宏] こども支援課担当課長  日程第6議案第74号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第6号)のうちこどもみらい部所管部分について、説明いたします。
 12月定例会議案集その1は56ページを、平成30年度鎌倉市補正予算に関する説明書は8ページ及び9ページをごらんください。
 第15款民生費、第10項児童福祉費、第20目児童福祉施設費子ども会館・子どもの家整備事業に係る経費は2234万6000円の追加で、施工を一時中断している(仮称)おなり子どもの家等耐震改修及び増築工事の再開に向け、平成30年度中に実施設計修正業務に着手するために委託料を追加しようとするものです。
 また、施工を一時中断している(仮称)おなり子どもの家等の代替施設として、市役所第4分庁舎を利用し、平成31年度から「放課後かまくらっ子」事業を実施するに当たり、当該建物の会議室をプレイルーム等に転用するために必要な改修業務委託料を追加しようとするものです。
 続きまして、議案集その1は57ページをごらんください。
 繰越明許費の設定について、説明いたします。
 (仮称)おなり子どもの家等耐震改修及び増築工事の実施設計修正業務については、平成30年度中に着手し、平成31年度中の業務完了となるため、予算の追加とあわせて繰越明許費の設定を行うものです。
 次に、議案集その1は58ページを、補正予算に関する説明書は16ページをごらんください。
 債務負担行為の設定について、説明いたします。
 放課後子どもひろばしちりがはま外5施設管理運営事業費について、鎌倉市放課後子どもひろば条例及び鎌倉市子どもの家条例に定める、放課後子どもひろばしちりがはま・しちりがはま子どもの家「なみのね」、放課後子どもひろばふじづか・ふじづか子どもの家「かなりや」及び放課後子どもひろばおおふな・おおふな子どもの家「つばめ」について、平成31年10月1日から指定管理を開始するため、管理運営にかかる指定管理料について、平成30年度から平成33年度分の債務負担行為の設定を行うものです。
 以上で説明を終わります。
 
○納所 委員長  それでは、4件一括して質疑の有無を確認したいと思います。御質疑はございませんか。
 
○高橋 委員  日程を改めて示していただきまして、子どもの家の改修ということで。とりあえず施工のほうは一旦は打ち切りという形で、改めて再設計できた場合に契約をし直すと、こういう流れになるということで御報告をいただきました。前回のときも、こういう議論があったと思うんですけれども、結局は設計が使えなかったんですね。それに結構な費用負担をしていて、また同じところにお願いをしていくということなんですか。
 
○公的不動産活用課担当課長  今の御質問、今後の発注のことだと思いますけども、今のところ、まだ検討しております。ですので、どちらに決まってるということではなくて、どうするかというのは検討中でございます。
 
○高橋 委員  これで大丈夫ですよという形で、一部壊して中を確認した上で設計していただいて、1000万円弱ぐらいの金額だったと思うんですけれども、その設計については使い物にならなかったと。これについては、特にペナルティーというのはないんですか。
 
○公的不動産活用課担当課長  まず、全く中身が使えなかったということじゃなくて、当然、例えば平面プランみたいなものだとかというものは、基本的には使っていくつもりでおります。腐朽部分について、今後、設計等々、構造の関係が必要になってくるということなので、今回、基本的にはその部分をお願いしますという形で、補正予算の要求をさせていただいているところなんですけれども。
 それと、今の請負会社に対するペナルティーについては、それもどうするかと。一つは、内部で調査委員会、なぜこれだけ設計の段階と現場が違ったのかという差異と、原因と、今後、我々のほうも発注するときにこういう建物はどうしようかという、今後のことも含めて検討しております。その中で、当然それに付随するように内容も出てくるかと思いますので、その中で今後市のほうで、どのように進めるかと、どういうふうにするかということを決めていくということになるかとは思いますけども、今の段階ではそういう状況でございます。
 
○高橋 委員  一部使えたと、その部分だけお支払いで、後については返していただくとか、そういうことができるのかというのはちょっと難しいんじゃないかなと思うんですけれども、やれるならやっていただきたいなと。少なくとも、同じ業者さんにお願いをするということは慎むべきじゃないかなと。責任を持って設計をしたことが使えなかったということについて、検証委員会をやっていただいてるみたいですけれども、そういうことの中で、どういう結果が出るかわかりませんが、常識的に考えて、同じところにはやるべきじゃないんじゃないかと思いますが、その辺はどうでしょうか。
 
○公的不動産活用課担当課長  今、こうします、ああしますということは言えないんですけども、御意見として参考にさせていただきたいと思います。
 
○高橋 委員  使えなかった設計書に対して多額の費用が発生しているということについては、批判的な意見が多数寄せられておりますので。そういう市民感情も配慮しなきゃいけないんじゃないかなと思います。その辺は、十分注意してお願いをしたいと思います。
 
○前川 委員  前回に引き続き御報告をいただいて、金額も出てきているところなんですけれども、時間がかかっていくんだなということ、この間も申し上げましたけど、さらに平成33年ということで、この今、とても申し上げにくいんですけれども、そうやって時間をかけていくと、いろんな要望もまた出てくるという実情があると思います。今、ああやって骸骨のように躯体だけがさらされているのを、市民の方はごらんになって、いろんな御意見をいただいております。本当に子どもの家にするのという声もたくさんいただいておりますし、時間もかかるのって、時間かかりますということ、またお金も投じますということも正直に申し上げざるを得なくて、いろいろな意見もいただいてしまっております。ここで、あそこにおなりの子どもの家を建設するということをやめるというわけにはいかないんですが、いろんな子ども会館、子どもの家を見せていただいて、どんどんでき上がってきてますから、この間も、日曜日に関谷ができまして、見せていただいて、着々といいものができてきています。前回、千議員がいらっしゃるときの委員会だったかなと思いますけれども、エレベーターをつけられないのということ言われます。本当にそう思います。関谷のこの間の施設も素晴らしいエレベーターがついていまして、安立副委員長と一緒に乗りましたけれど、障害児であったりする場合には、御本人も、それから指導員も、エレベーターがとても重要になってくるんではないかと。前回、千議員がいらっしゃるときだったと思いますけれども、お答えではそこにはつけられないという答えをいただいてるということは承知しているんですけれども、そういう要望が上がってくるんですね。今、設計を改めてし直すということであれば、そこを組み込むことができないんだろうかと、改めてまたムクムクと話が盛り上がってくるんですけれども、いかがでしょうか。
 
○永野 こども支援課担当課長  委員おっしゃるとおり、千議員がいらっしゃったときには2回の委員会連続で、そのことを質問されました。設計の中に見込んでいないとかそういうことじゃなくて、あの建物だとつけるのが難しいということ、それから2階部分がワンフロアじゃない、スキップフロアのように中でも階段があったりすることで、我々はバリアフリーになることが望ましいことは重々承知しているんですが、それを解消するには、例えば2基別々にないと解消できないであるとか、いろいろありまして。あとは構造的な部分でもつけるのがかなり難しいというところで、あの建物を生かした施設ということであれば、エレベーターをつけるのは難しいと判断してるところです。
 
○前川 委員  無理だって言われていながら、こうやって質問するのは本当に酷だというのは承知しているんですけれども、実際におなり子どもの家として、子供たちに、それこそ先ほどからのお話もありますけど、安全に、安心して使用していくことが重要とされるのであれば、このエレベーターを重要視していただき、ある一つの重要な点と考えていただきたいなと思っております。じゃあ、どうすればいいのって話になってしまって、堂々めぐりになってしまうんです。私も何と言っていいかわからないんですけれども、だったらもうほかの場所にというふうに言ってしまいたいぐらい、あの御成の場所、あそこの今の図書館の、旧図書館の場所で、安全に子供たちにとっていいものができるのだろうかというふうに、とても不安になっている次第です。ここは考え直すということはあり得ないという、これからこちらのプレハブを旧図書館が使えないために、また整備の話、お金がかかっていくわけです。お金がかかるのはもちろん仕方がないことですけれども、場所を変えて、おなり子どもの家を改めて考えるということは絶対にないわけですよね。
 
○永野 こども支援課担当課長  失礼しました。今回の補正予算でも上げさせていただいていますとおり、こういう形でやりたいという計画になっておりますので、変える変えないということは申し上げる場じゃないのかなと思います。
 
○前川 委員  何回もやっても仕方ないとは思っておりますけれども、たたき台でやってくれると思いますけれども、本当に悩ましいということが、議事録に残すのもつらいんですけれども、悩ましくて、どうしたものかなと思っております。エレベーターもつかなくて、そして躯体のまま、そのままやって、残っていって、どれだけいいものになっていくのかということが、不安になっておりますので、ぜひいい方向にというのも酷な話なんですけれども、また経過を見させていただくことになると思いますが、よろしくお願いいたします。
 
○竹田 委員  今、お話を伺っている中で、この間も工事は中断し、追加による支出がまた出てきたと。しかしながら、今、なぜこんなことになったのか、今後どうするのか。そういう言葉をおっしゃいましたよね。今後どうしていくのかということを、現在も調査委員会の中で話し合いをされているということだと先ほど伺いました。それを受けて思うんですけど、なぜこういうことになったのか。そして今後どうしていくべきなのかということの、つまり業務委託調査報告書に関する調査をしている。その調査委員会の調査結果はいつ出てくるんですか。
 
○公的不動産活用課担当課長  調査委員会ですけれども、これまで6回行いまして、外部の検証専門員の意見も聞きながら、今、報告書の取りまとめを行っております。12月中をめどに、報告書をまとめて報告書という形で出したいと考えて、鋭意作業中でございます。
 
○竹田 委員  報告書が出た後、庁内で今後どのような流れになってくるのか、伺わせてください。
 
○公的不動産活用課担当課長  先ほど言った、今行っている調査というのは、何でこれだけ大きな差が出たか、もしくは今後どうしたらいいかというものを調査するという形でやってるものなんですけれども、当然、今後の対応というのは、今の受託者に対する対応ということだと思いますけども、その対応については、当然市の内部でどうするか決定していくという、その中での対応を決める中の材料の一つとなることは、当然、我々どもも理解して、報告書をまとめております。それだけじゃないと思っているんですけども、いろいろな状況がある中で、一つになるかなと思っております。
 
○竹田 委員  業者の設計業務が間違いであったと、このままじゃ工事ができないよということになったわけですから、どこでこんな間違いが生じてきたのかということは、どちら側に責任があったのか。市に責任があったのか、あるいは業者側に責任があったのか。そこのところ、しっかりと、専門員に3人入っていただいているわけですから、しっかりと議論、調査してほしいと思うんですが、そうすると、この結果、庁内で今後どうしていくかということについては、一つは、今後こんなことが起きないようにするにはどうしたらいいか、それは当然のことなんだけど、今こういう1000万円というお金を出さざるを得ない状況にまで追い詰められてるわけですから、市がね。そこのところ、業者の責任というか、そこは問うていって当然なんだろうなと思う。でも、それも、今後どうなるかわからない、庁内内部でどういう方向になるかわからない。
 それ、どういう方向になるかわからないときに、どこに責任があるのかわからないときに、この設計修正委託を進めていくというね。何事もなかったかのようにとは言いませんけど、調査委員会の中で、これまでなぜこんなことが起きたのか。今後どうするかはいいんですよ。どこに責任があるのかということがまとまるのが12月中だと。12月にまとまった結果を受けて、さらに市としての判断がこれから続いていくと。そういう中にあって、とりあえずは続けてやっちゃいましょうよって、そういうことなのか。そこのあたりがよくわからないんですね。調査をしていることと、しかしながら、工事は粛々とやっていきましょうよってなっていっちゃうのか、どうして同時進行じゃなきゃいけないんですかということを伺いたいです。
 
○永野 こども支援課担当課長  委員おっしゃるとおり、全て整理をした上で、設計者の責任、または過失があるのかないのかということも含めて、全て整理ができた上で事業を進めていくのが、ある意味ではすっきりしていて正論なのかもしれません。ただ、こどもみらい部といたしましては、今の第4分庁舎を使っていることも、また4月からは子どもひろばとあわせて放課後かまくらっ子としていきたいということを議案として上げさせていただいているところなんですけれども、その第4分庁舎でやるにしても、当然、先ほど前川委員もおっしゃいましたけど、旧図書館でできるものより、とりあえずの施設にどうしてもなってしまいますので、こどもみらい部としては新しいところをできるだけ早く使わせてあげたいと。それが、調査委員会の結果が出るのが年内をめどにということで、その後、そこに過失であるとか瑕疵だとかという損害賠償的なことを求めていくのか、その後に決めることになるんですけれども、それをまずという考え方、確かにあると思います。それを待つと、少なくともまた次の議会ぐらい、少なくても3カ月とかもしくは半年おくれるということになると考えた場合に、できれば、これを私どもとしては進めさせていただいて、その過失とか責任がはっきりした段階で、それはそれとして対処していければと考えているところです。
 
○竹田 委員  それはそれとして対処していけばいいという話でした、ということは、このまま予算をつけて1000万円からの再設計修正委託をして、市がとりあえずお金を出す。そして、今後報告書の中で受けて、そして庁内で話し合った、どうしたって過失責任があるよねって言った場合には、初めの事業者に支出していただくということもあり得るということですか。
 
○永野 こども支援課担当課長  仮の話ですけれども、もしそれが市に対して損害を与えているという額があれば、それ相応の金額を請求することになろうかと思うんですね。それが、何をもってそうだかということについては、今、私も何が損害額なのか、何を賠償してもらうのかというところまでは把握しておりませんが、そういうことになれば、その辺を精査して、それ相応の対応をしていくものと考えております。
 
○竹田 委員  私も、先ほどから、子どもひろばあるいは子どもの家を、早急に建てたいんだという気持ちは重々よくわかりました。私、この間も第4分庁舎に行きましたけど、やっぱりあそこは子供が放課後で過ごす環境としてどうなんだろうか。外にもなかなか出ていけない中で、ただただ安全に過ごしているだけ。本当に子供たちかわいそうだなって思いましたよ。だから、早くこれを進めたいという市の判断は否定するつもりはありません。同時進行しながら、しかしながら、相手に過失責任があるかどうかの判断というのはまだ出にくいという、今の話を伺うとそういう状況の中で、それを待ってではなくて同時進行ですよ。しかも、その中で過失責任が問われて、それについての結論が出たらば、しっかりとお金を返金していただくとか、そういうこともあり得るんですよということだと思います。受け取ったのでわかりました。
 ちょっと不思議だなと思ったのは、この一番最初の事業者さん、名前言いませんけども、設計に、1962万円でやっていただいているのですよね。今回は設計修正委託では1070万3000円なんです。半分になっているのは、先ほどからの話を聞くと、添え木などを行って追加修正で可能だということで、前の設計されたものに、さらに修正を加えるということなので、安いということですか。確認です。
 
○公的不動産活用課担当課長  今回お願いしている補正予算の内容ですけれど、一から全部設計をやり直すということではなくて、今の設定を生かして、今御紹介いただきましたように、腐食している部分をどうやって直すかだとか、構造耐力は大丈夫か確認していただくだとか、それに対する積算をしていただくだとか、今ある設計を利用してそれに追加して設計をしてもらうということですので、一から設計する場合よりも金額は安くなるということでございます。
 
○竹田 委員  正直言いまして、私も何度かあそこを見て、腐食度の激しさには言葉を失うほどの腐食ですよ。今回一からやり直すんじゃなくて、前の設計されたものを利用して、だから安いですよということは、工事手法は全く変わらない。つまり、やる内容、細かいことはもちろん設計が変わってくるわけですけども、工事手法として、あくまでも、添え木を打つとか、基礎の木を入れかえるとかいう、そういう形で、当初の予定どおり、工事手法は変わらないんだということでよろしいですか。
 
○公的不動産活用課担当課長  工事手法が変わらないかと言うと、厳密に言うと、当然取りかえる方法なども、あの状況だとあれなんですけども、基本的には平面プランというんですか、あれは子どもの家の関係者の方々と話し合って決めた形、内容でございますので、それは当然踏襲していくということでございますが、その辺は変わらないと。実際の何を作業するかとか、どこを変えるかとかというのは当然変わりますけれども、基本的には変わらないということで理解しております。
 
○竹田 委員  先ほど追加補修が可能ですとおっしゃった。それは、今までどおり、接ぎ木を充てる、添え木を充てる、土台を入れかえるということで、今の科学からすれば、当然できないことはない。工事ってできないことはないって言いますから、できるんだと思いますよ。できるんだと思うので、そこにかけるお金ということを考えたときに、改めてあれだけ腐食している。でも木を入れかえればできるんだ。それはできるんですよ、今の技術では。だけども待てよと、全部で3億何千万円になるということが見込まれてる中で、工事の例えば金属を入れるとか、もっと工事の中身を変えてみようかとか、そういうような考えには至らなかったのでしょうか。そこを伺います。
 
○永野 こども支援課担当課長  あの建物につきましては、単純に子どもの家、子どもひろばを建てるということだけではなく、もともとのあの建物、歴史であるとか、いわれであるとか、あと、文化財的価値であるとかいうものがある建物を残しつつ、利活用していくというところが一つ、子どもの家を単純に建てるというのと目的が違ってる部分があるかと思います。腐朽部分は見るからに、私なんかの素人が見ても腐ってるなとか、ボロボロになってるなというのはわかるんですけれども、それは取りかえられないとすれば、それは諦めるしかなかったんですけども、取りかえていけますということが確認できましたので、それをやれば建物の価値は残るんです。柱を取りかえて鉄骨造とかにするということで、見てくれというか外観が同じような建物が建った場合には、それは似てるものであって全く別の建物なんですという考え方もあるそうです。
 ですから、建物の価値というのは、委員がおっしゃったように構造部分を大きくいじってしまって違うものにしてしまうと、ある意味では価値がないというところになってしまうということもありますので、今回、根継ぎとか、添え木とかとかという方法を聞いてるんですけども、当然強度的には今まで上部構造評点1.25を保ちましょうと、それを目指して建てるというところの目的、目標は変わりませんので、そういう手法を使っても、構造的に同じ強度のものができるという設計をしてもらうと考えています。
 
○竹田 委員  私は建築の専門でもないし、文化財保護に対しても専門じゃないのでわからないんですけども、例えば、今、歴史文化財的価値を残さなきゃいけないと。それはわかります。ただ、どの程度手を入れたら文化財的価値がなくなるのか。どの程度まで入れれば文化財的価値として認められるのか、そこのところの検討をなされたのかと思うわけですよ。私も全く違うものになるようにしちゃったらどうとか、つくり直しっちゃったらどうだって言っているんじゃないんですよ。そうではなくて、さっき、根継ぎっておっしゃいましたっけ、添え木とか。そういうことをやって、全て木造で、最後の最後まで木造にしていかないと、歴史的な、文化財的な価値を残すことができないのか。そうではなくって、そこまでお金をかけないで、ある程度鉄骨で、専門的なことはわからないんですけれども。鉄骨補強をする、ある部分ですよ。全部中鉄骨にしなさいって言っているんじゃないんですよ。できるだけ文化財的価値を建物に残しつつ、ある部分、鉄骨で補強するということでもって、そこのせめぎ合いだと思うんですよ。文化財的な価値を残す。しかしながら、絶対中から全部木でないといけないのかと。いや待てよと、そうじゃなくて、ある部分については、鉄骨を入れても文化財的価値を残すことができるというようなことの検討がなされたのですか。
 
○永野 こども支援課担当課長  金属で補強することがまかりならんということは聞いていないです。根継ぎ、添え木で強度が落ちるわけじゃないとも聞いています。そっちのほうが高いという判断もしていないんですけども、ですから、一部鉄骨にすることによって、補修費が全然安いんですよということであれば、そういうのもあるのかもしれないですし、よく考えなきゃいけないのかもしれません。
 ただ、あれは解体はできないんですね。解体すると別の建物ですということですので、あれを建てたまま、あんな状態ですけども、建っているということが大事で、建ったまま直すんです。バラバラにして、だめそうな柱を太い鉄骨にすると、していけるんであれば、そういうやり方ももしかしたらあるのかもしれないんですけども、残さなきゃいけないから、通し柱って1階から2階まで上がってる柱をとっちゃえないんですね。そうすると、そこは、日本には技術がありますので、根継ぎという方法で継ぐとか、そこに外側から支えてやるとか、形的に足りてない部分については充填剤をやるとか、そういうことで対応するというところなんですね。だから、建ったまま、肝心な、重要な柱のところを、一本鉄骨にかえるというのは、逆にすごい難しいことなんじゃないかということです。
 
○竹田 委員  要は、検討されたということですよね。そこを聞きたかったんですよ。木造に組みかえて、添え木をして、根継ぎをしたほうが強いとおっしゃった。二つ目は、その金属を入れることによって安くなるわけではない。つまり、そういう検討をなされたと、もう一回、確認です。そういう検討をなされたということでよろしいですね。
 
○永野 こども支援課担当課長  何か見積書のようなものをとって比較検討したわけじゃないんですけれども、木造で直せると、そのほうが早いし安いというような形で聞いてるということです。
 あとは、一番大事なのは、ばらせないというところです。残しつつ、全部とれない。柱がとれない。土台の部分は持ち上げて挟み込むみたいな、そういうのはいいけれども、というところです。
 
○竹田 委員  お話だから、なかなか伝わりにくい。こちらも理解を十分な知識を持っていないからなんですが、検討された中で、やっぱり木でやりかえたほうがと。さっき、追加補修ができる、可能だって言い方をされたから聞いているんですよ。一番最初に、追加補修が可能であるっておっしゃり方をするから、それは可能でしょうよと。だけども、そこの、その他の方法を検討したんですかって話から、ここまで来たわけですね。以上で質問終わります。
 
○河村 委員  端的に聞いていきたいと思います。先ほど、ほかの委員からも質問ありましたけども、結局、損害賠償請求まで視野に入ってるということでいいですか。
 
○永野 こども支援課担当課長  当然、結果に応じた、それ相応の対応をするとは考えております。
 
○河村 委員  結構、直球で聞いたつもりでいますけど、先ほどと同じ御答弁ですけど、そこは、もしそういったところに、瑕疵責任があったとしたら、やるということですね。改めて確認します。
 
○永野 こども支援課担当課長  責任がゼロか10か、ゼロなのか1なのか、その辺も調査委員会で調査してるところですので、何かしらはあるのかなと個人的には思っています。それが、全て過失なのか。損害賠償を請求するに値する相応のものなのかということについては、私も個人的に全て、何かしらやるべきだというふうになるとは思っていませんので、その辺はきちんと協議した中で結論を出していきたいと思っています。
 
○河村 委員  結局、解体もできず、今の現状の中でやっていくしかないというようなお話でしたけど、これはどういう議論があったのかということをお伺いしたいんです。
 結局、今、本庁舎の移転ということを進めていくという、行政側がそういう方針を決めてる中にあって、この跡地の利用等含めて、現状の工事を中止し、行政跡地としての活用として、子供施設を含めた方向転換、そういった議論はあったんですか。要は、何が言いたいかと言うと、この跡地利用についての総合的な議論というのは、なされているのかどうかという視点からも知りたいんです。その部分ってどんな感じなんでしょうか。
 
○永野 こども支援課担当課長  跡地利用のところと、本庁舎の跡地と、旧図書館の用地の利用というのは、一緒に議論されてはないです。
 
○河村 委員  ということは、行政の計画づくりのところで、私はもう少し綿密にというか、緻密にやっていくべきではないかなということは投げかけたいと思います。
 そういった中で、防災の視点で見たときに、今進めていますけど、昨今、本会議でもいろいろ質疑があった中で、各議員から質疑があった中で、県の津波想定図もいろいろ変わったわけですね。その中で、現状、あそこの場所についてはどのように捉えているのか。また、そういう視点を含めて、中止にするとか、解体するべきとか、そういう議論があったのかどうかということを含めて、教えていただけますか。
 
○進藤 こどもみらい部長  当然、放課後子どもひろばと一体的な利用をするというのが今回目的ですので、御成小学校と一体としての利用が前提としてある計画でございます。当然、避難訓練については、保護者会にも説明、従来からしておりますが、浸水区域内に立地されていますので、避難訓練は市役所方面に逃げて、それから源氏山方面に逃げるとか、御成中学校に逃げるとかいう避難訓練を毎月しておりますが、その訓練の中でしっかり子供たちに意識づけ、訓練をしていくということを繰り返しながら、利用者、もしくは保護者には理解してもらいながら、学校と一体的な利用、ここはどうしても切り離せないという状況でございますので、学校の敷地内、もしくは隣接地で放課後子どもひろば、かまくらっ子を展開していくという方針を変更するということには至っていない状況でございます。
 
○河村 委員  であるならば、私は、逆に、この跡地利用のところでそれを含めるべきであるという議論をするべきじゃないかなと思うんですよ。一体的というところで、どんな計画になっているのかはまだわからないですけども。この跡地利用するときに、一体的な活用は、物理的な距離から言っても可能ですよね。今回も第4庁舎にしていくという中にあって、それは決して一体的ではないと言えないと思うんですよ。一体的であると私は思います。
 だからこそ、行政は計画をつくるときに、俯瞰してと言ったらあれですけども、もうちょっと全体を見てやってほしいと思うんですよ。防災の視点にしてもそうですけど、その辺も含めて、考えていただきたいと思いますけど。今回の、ある意味契機と捉えるわけじゃないですけども、そのあたりの方向的な転換というのは、全く今の御答弁の中ではないんだろうなというふうにしか拝察することができないんですけど、そのあたりはどうですか。
 
○進藤 こどもみらい部長  利用者は、保護者を中心にした意向としては、放課後かまくらっ子を平成32年までにスタートするという中で、本来、来年度から、旧図書館を使って利用できるという周知を今までしてきたわけでございますが、そこを期待している保護者も多くいらっしゃるわけなので、そこを大きく転換するということについては、大きく工期が延びるということにもつながってきますので、そこのところは慎重に判断しなければならないということもありまして、現行の計画を大きく変更するというところには至ってないというのは、先ほど答弁したとおりでございます。
 今回は、現段階では、旧図書館を我々補正予算で出してくるような状況でございますので、これを進めていくということについては、現段階では変更することは、申しわけございませんが、考えることには至らないとは思いますが、将来的に、子どもの家全体のあり方、学校の今後のあり方について検討する中では、当然そういう視点を持って検討しておく必要は大事だと考えております。
 
○河村 委員  方向転換が難しい。ただ、その中にあって、第4庁舎を利用していくわけですよね。であれば、私はそういう意味でも、全体を見直すいいチャンスかなと逆に思っています。ある意味、ピンチじゃないですけど、そういう危機的なこの状況の中で、子供の大事な命を預かってやっていく、安心・安全な施設をつくっていくということですから、私はそこをしっかり進めていくべきだと思います。常にこれで完全だということはないと思うんですね。あそこを守っていくという視点だけではなくて、その先にある、子供たちの命であるわけですから、全体的なところを見て、計画が常に適正かどうかということは、行政にその判断というのが求められると思うのですけど、そこの部分というのは大丈夫ですか。持っていただけますかということだけ確認して、終わりたいと思います。
 
○進藤 こどもみらい部長  子供の安心・安全は、もう第一に考えなければいけない重要なポイントだと思いますので、その視点は常に持ちながら考えていきたいと思っております。
 
○前川 委員  今の状態は、今のさっき骸骨って私言いましたけど、あの状態は、あとどれぐらいというのはずっとですよね。ということは、実は点検していらっしゃっていただいているのでしょうか。点検していただいているのかなというのがちょっと心配なのですが、雨ざらしになっているというか、風が吹いたりとか、自然の環境の中に普通のおうち以上にさらされている部分が多いので、ちょっと定期的に何か見ていただいているとかはありますか。
 
○公的不動産活用課担当課長  次の工事、先ほど御説明させていただきましたけれども、補強の設計等々をして、工事が始まるのが平成31年の3月からということですので、そこからは工事ですので工事業者さんのほうにお任せというのですか、工事の業者さんにやっていただくと。今の状況が、逆に言うと平成32年3月まで今の状況が続くということです。点検等々は、我々どものほうで適時当然見て、例えば月に何回か見る、あとは台風が来る前に見に行く等々は行いたいと思っております。
 
○前川 委員  ぜひ、もちろん通行する方もですけれども、御近所もすごく心配されている、毎日ごらんになっているわけなので。私も結構お電話いただいたりしていますから、ぜひその点検のところで、それから余り見ばえがよくないんですけどということもちょっと一言言っていただいたほうがいいかなと、平成32年まであの状態が続くということになると、本当に近くにお住まいの方は常に見ていらっしゃいますので、ぜひそこのところをよろしくお願いしたいと思います。
 
○安立 副委員長  私のほうからも何点かお聞かせいただきたいと思います。本当にたくさんいろいろ御質疑あったのですけど、本当にこの文化的価値、歴史的な価値を残した上で学童と放課後のひろばをつくっていく施設ということで、もちろんそれも本当に貴重でもあり、なかなか鎌倉ならではなのかなと感じるところではあります。もちろんそういった形で完成していくことを願ってはいるのですけど、子供の過ごす場所として、本当に安全性に関しては一番大事にしなくてはいけないところだなと思っています。
 お聞きしたいのですけど、この強度の確保というところで、部材を生かして工事をしていったときに、この耐浪性というのはどうなのかを教えていただけますか。
 
○公的不動産活用課担当課長  耐浪性、つまり津波に対してだと思うのですけれども、基本的に木造の建物ですので、津波が来た場合には、その大きさにもよりますけれども、基本的には我々の中では耐えられないということで、中にいる人に逃げていただくということが基本になるかと思っております。
 
○安立 副委員長  では、それは耐浪性の部分なのですけど、そのままこの部材を生かしたままとそうでない、もし仮に新しく建て直した場合のその耐浪性の違いは、どれぐらいになるのですかね。
 
○公的不動産活用課担当課長  当然新しく建て直すという場合に、何造でやるかということになるかと思います。例えば同じ木造でやるのであれば、耐浪性に関しては特に変わらないかなと、既存で今やるのと変わらない。当然RC造でやれば、耐浪性かなりありますので、高くなるということはあり得るかと思っております。
 
○安立 副委員長  今この本庁舎移転ということもあって、本当にこの場所に関しては、ここだけじゃなく深沢のほうなのですけど、防災の視点というのは、市民の命をきちんと守ることができるのかということで、ずっと議会の中でも議論はされているところで。河村委員のほうからもありましたけど、今も御答弁のほうで、ここの本庁舎の跡地の利用とは切り離して、今回こういうふうに進めていったということの確認はできたのですけど。ただ先のことを見越して、ここ一帯、同じ敷地というか場所も近いので、ちょっとその辺も本当にもうちょっと大きく見て、何か今後の活用、利用も本当に安全性ということも含めて検討してもらいたかったというか、それは確認したいところではありました。
 あともう1点お伺いしたいのですけど、このまま進めていくと、新たに9000万円以上かかるということでお聞きしていますけど、もしこの部材を活用しない方針でそういう手法で行ったとしたら、概算なのですけど、どれぐらいでできるのですか。
 
○永野 こども支援課担当課長  今も何造でやるという話ありましたけれども、その辺も影響するかと思いますし、歴史的・文化的価値があるということと同時に、この御成の町並み、景観を守るというようなことも、あれを残すことになった一つの理由なのかなと考えています。同じように、木造で同じようなデザインでというようなことになりますと、やっぱり建てるだけだと2億何千万円というようなことでできるかなとなりますけれども、子どもの家、子どものひろばを建てるということだけですと、せんだって関谷のときも建てたようなああいう建物であれば、我々ああいうものは子どもの家・子どもひろばとして、今何棟か建てさせていただいていますので、それですと全然金額は安くなります。
 
○安立 副委員長  もちろん今の計画のままというか、ただ本当に今の部材を残さないで、木造を使って、景観も保った上でということで、ちょっとお聞きしました。やっぱりちょっとこの費用のところを見ていきましても、当初よりかなりかかるということで、プラス9000万円以上かかるといっても、実際そこの数字もわからないですよね。もしかしたらもっと金額がかかるという可能性もあるわけですし、ちょっとそれまでにそこのところをお聞きしたいなと思いました。
 これまた本当に全然別なのですけど、こちらの御成に関しましては、この文化的価値、歴史的価値を残す、そういう建物をつくるということで、全くちょっと別とは思うのですけど、今までつくった、先に建てられた深沢とか関谷という、ああいう箱物みたいな、大体幾らぐらいなのですか。
 
○永野 こども支援課担当課長  細かい数字を持ってきてないのですけれども、関谷は1億1000万円台だったと思います。リースで建てていますので、かかっている費用、項目が違う部分はありますけれども、5年リースでリース料総額1億1000万円ぐらいだったと考えています。深沢のほうは少し大きいので、それでも何千万円かの違いです。
 
○安立 副委員長  突然数字のほうをお伺いして、済みませんでした。全く本当に同じ子どもひろば、学童を整備していくというと、また全く別なものなので、その辺は比較する基準にはならないのですけど、ただちょっとどれぐらいだったのかなということでお聞きしたかったので、ありがとうございます。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
                  (「なし」の声あり)
 では、委員長から2点ほど伺いたいと思います。今の金額の話ありましたけど、このおなり子どもの家の整備にかかる費用、当初から、あと改修見込みも含めて概算ですけれども、今回設計修正委託等を含めてトータルでどれぐらいの費用を見込んでいるのでしょうか、それはわかりますか。
 
○永野 こども支援課担当課長  当時、建設費幾らなのという話は、議会でもいろいろ出ていたかと思います。それ以外に今回挙げさせていただいている設計の金額とか、あと工事管理とか何かいろいろそういうのも含めて、当初は予算ベースですと2億7000万円ぐらいかかっていたのです。それででき上がる予定だったのですけれども、今回今まだ修正の設計が終わってない段階ではありますが、約4億400万円ぐらい総額、今までかかってしまった金額も合わせて、そのぐらいかかるのではないかと考えています。
 
○納所 委員長  4億400万円ということですね。これは議論になってくる金額ではないかと思います。となりますと、いわゆる瑕疵責任という問題にもなってくるのですが、これは例えば今月中にその報告書が上がって、受注者との対応が出てくると思いますが、そこで賠償であるとか、それが紛争になる可能性というのはありますでしょうか。もし紛争になった場合、これからの工事スケジュールに影響が考えられるのかどうか、その辺の見通しはいかがですか。
 
○永野 こども支援課担当課長  そもそも訴えられるのかどうかというところが、まだ私もはっきりわかりませんし、そういう結論が出たわけじゃないので、何とも申し上げられないのですけれども、争うということになれば、そういうことも可能性としては当然ゼロじゃないかとは思います。
 ただ、先ほども申し上げましたが、そこの部分とこれから進めていく部分というのは切り離させていただいて、できるだけ早くの開設、開所ができるようなことを我々としては考えていきたいと思っていますので、この中でももう少し早く、先ほど言ったスケジュールよりも少しでも早くできるような要素があるのであれば、その辺、契約の中でもいろいろ検討していきたいなと考えております。
 
○納所 委員長  この4億400万円というのは、おなり子どもの家の整備にかかるトータルという概算だと思うのですけれども、これには第4分庁舎の改修は含まれてないわけですよね。
 
○永野 こども支援課担当課長  今回補正で上げさせていただいています約1000万円については、この中に入れてないです。この4億何がしというのも、新しい建物を建てるときには、坪単価、平米単価幾らの建物にしましょうというのは、用途であるとか、大きさであるとか、建てる場所であるとかということで、ある程度前もってわかるところが、それを視野に入れた建物を建てますというのができるのですけれども、例えば今回のような腐朽が事前にわかっていたとして、それを直しながらやっていきますというときには、それが実際にそれであったとしても、設計するまでは幾らになるのかというのは、本当にその段階で、我々として概算を出した数字との振れ幅というのは、新築のものよりは、もともと大きくなるのかなとは考えております。
 ですから、今、私も数字を申し上げましたが、これ以内で必ずできますとか、これ以上かかりますとか、そういうことはなかなかはっきりと、今はこのぐらいじゃないかなとは思っていますけれども、さっき申し上げたように新築のものを整備するよりか、その辺が精度がどうしても低くなってしまうというのは、御理解いただければと思います。
 
○納所 委員長  それに設計修正が必要なければ、当然ある程度抑えられたと思います。また、今の数字があくまでも概算でありますし、入札等も行ってない部分があると思いますので、どうなるかわかりませんけれども、でもこれをさらに圧縮していかなければいけないという行政側の使命というのは、当然あるかと思います。
 その一方で心配なのが、所管が違いますけど、御成小学校の旧講堂の改修事業でございましたね。これと事業者がかぶるということはありますでしょうか。
 
○公的不動産活用課担当課長  委員長おっしゃるとおり、まず旧講堂のほうも受託者は同じでございます。当然、今我々が進めているのは、先ほど皆さん御議論いただいている責任の所在だとか、当然そういう話はあるのですけれども、我々は旧講堂に関しても当然設計を進めていく、事業を進めていくという立場で業者と接して、こういうこと、ああいうことをやってくれ、もしくはこういうふうなのを通しますというような中で進めているということであって、直接これとは当然契約が別ですので、直接この今回の旧図書館の調査委員会の内容とは関係ないのかなとは思っています。
 ただ、先ほどから話が出ているように、じゃあ責任はどうなのという話になって、仮に、本当に仮にですけれども、責任があるよねということになった場合には、その辺はやはり今度は講堂のほうも考えなければいけない。どうするというのは、ちょっと私のほうでも言えないですけれども、やっぱり検討するということにはなるかなと理解しております。
 
○納所 委員長  旧講堂も時期的にかなり古い建物でございまして、事前の点検等も踏まえた上で改修というのを進めるわけですよね。となると、同じ事業者が同じ瑕疵を重ねてしまうということも、当然可能性で考えられるわけですから、この点は注視していかなければいけないと思っております。
 ほかに御質疑はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 それでは、質疑を打ち切ります。
 では、まず報告事項(1)(仮称)おなり子どもの家等の整備状況について、了承かどうかの確認でございます。了承でよろしいでしょうか。
                 (「聞きおく」の声あり)
 聞きおくということで確認をさせていただきました。
 続きまして、議案71号についてでございます。委員間討議の実施について御協議願いたいと思いますが、委員間討議の御発議はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 委員間討議なしを確認いたしました。
 御意見はございますか。
 
○高橋 委員  今ここの直接的な件ではなくて、総体的な意見になりますけれども、一言言っておきたいと思いますので、お時間をいただきたいと思います。
 過失の議論がありましたけれども、過失がなければ設計どおり、予定どおり進んでいるわけで、過失はあったのだと私は思います。ただ、それが要するに損害賠償に値するかどうかというのは、これは精査していただいて、しかるべきことをしていただければいいかなと思います。
 既に期限が延びてしまっていることで、新しいところで入ろうと思っていた子供たちの気持ちは、本当にそがれてしまっているわけですし、親たちの期待にも反しているわけで、無形の損害というのは既に出ているわけであります。そういうことを金銭に振りかえられるかどうかというのは、これはちょっとわかりませんけれども、そういう意味では、やっぱり業者さんというのは責任があると私は思いますので、少なくとも指名停止ぐらいには相当するのではないかなと。これは弁護士さんとか、そういう方たちにもちゃんと確認をした上で、しかるべき対応をとっていただきたいと思います。
 あと部材をそのままにしてやるということですけれども、これについても英勝寺が神奈川県で初めて部材のまま文化財指定を受けたという、こういう事例がありまして。ただ、その場合には、仮設のプレハブを建てて、そこに番号をつけた部材を全部並べて、そうすると多分さらに1億円ぐらいかかるということで、部材を建てたままやるのだろうとは思いますけれども。なるべく安く上がるようにやっていただきたいなと、そういうことをちょっと総合的な意見ですけれども、踏まえた上で先に進めていただきたいと思います。
 
○納所 委員長  ほかに御意見はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 意見を打ち切ります。
 これより採決に入ります。
 議案第71号鎌倉市子どもの家条例及び鎌倉市青少年会館条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。原案に御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第71号は原案のとおり可決されました。
 続きまして、議案第72号鎌倉市放課後子どもひろば条例及び鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例及び鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定についてでございます。
 まず委員間討議でございますけれども、委員間討議の御発議はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 なしを確認いたしました。
 御意見はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 意見を打ち切ります。
 それでは、採決に入ります。議案第72号鎌倉市放課後子どもひろば条例及び鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例及び鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。
 原案に御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第72号は原案のとおり可決されました。
 続きまして、議案第74号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第6号)のうちこどもみらい部所管部分についてでございます。
 総務常任委員会への送付意見の有無を確認したいと思いますが、意見はございますか。
 
○竹田 委員  送付意見を述べさせていただきます。
 旧鎌倉図書館の補修工事に当たっては、専門業者さえも想定できないほどの内部腐朽が見られた。その結果、改めて設計修正をせざるを得なくなったことを考えれば、一度立ちどまって工事手法について十分検討すべきであると考える。よって、総務常任委員会での十分な審査を望む。
 
○納所 委員長  ほかに送付意見おありの方いらっしゃいますか。
                  (「なし」の声あり)
 では、ただいま竹田委員から提出されました送付意見でございますが、これを当委員会の送付意見とすることについてお諮りしたいと思いますが、そのようにお諮りしてよろしいでしょうか。
 
○高橋 委員  気持ちもわかるのですけれども、そういうふうにすると、本当に1日でも早くオープンしていただきたいなと、走りながら片方で処分はちゃんとするというやり方が、一番私は子供たちにとっていいことじゃないかなと思いますので、立ちどまらずに行っていただきたいと、そういう意味では竹田委員の御意見を送付しないとしていただきたいなと。
 
○前川 委員  竹田委員のお気持ち、すごくわかりまして、そして委員会の前にも二人でお話ししていたのですけど、先ほど皆さんのお話聞きながら、今、高橋委員おっしゃいましたけど、立ちどまってしまうと、本当におくれていってしまうというのはあります。立ちどまってとか、とどまってとかということ、いろいろありますけれども、すごくそれ複雑な話で、どんどんおくれていくということがあって、竹田委員のおっしゃることもそのとおりだとは思うのですが、立ちどまらずにとにかく平行移動していただきたいと、常にそう思います、いろんなことで。ですから、やっぱりここは平行移動しながらでも、逐一報告をいただきながら私たちも判断していきたいと思っています。竹田委員の今の送付意見は、私は否定するつもりは全くないのですが、ここはもう本当に時間の問題だと思って、子供たち待っていますしということ、どうなるかもうちゃんと判断しなければいけないということでお願いしたいと思っておりますので、送付意見は、私は送付しないということでお願いしたいと思います。
 
○納所 委員長  では、竹田委員の意見を受けたのもありましたけれども、当委員会の送付意見とはしないということでよろしいでしょうか。
 
○河村 委員  ということであれば、立ちどまるの部分を修正してでも、私は慎重な審査というのは必要だと思うんです。そういった議論というか、御提案者にちょっと御意見をお伺いしたいなと思います。
 
○竹田 委員  私も、最後まで立ちどまるという言葉を入れようか入れまいか悩んだのです。私も、先ほどの質疑の中で、やっぱり並行してやっていくのですよということを確認できた。ただ、私がこだわってしまうのは、工事手法の部分なんです。ですから、じゃあこの立ちどまってという言葉を消したとして、例えばここのところへ専門業者でもわからなかったほど内部腐朽が見られた、その結果改めて設計修正をせざるを得なくなったことを考えれば、工事手法について──工事手法というのは、いろんなことの意味で、私、実は含めているんです。新しく建て直すのはどうかとか、いろんな意見が出たじゃないですか。それも含めて言っているつもりなんです。
 総務常任委員会の中で十分検討すべきと考えるという意味ですので。立ちどまって、もう一回委員会を開いて、結論が出るまで待ってよねということではなく、そういうことも含めてということですので、一度立ちどまってはなくしまして、工事手法についての検討も含め十分な審査ということにしたいと思いますけど、いかがでしょうか。
 
○納所 委員長  暫時休憩いたします。
               (12時00分休憩   12時07分再開)
 
○納所 委員長  再開いたします。
 それでは、休憩中に総務常任委員会への送付意見について御協議いただきました。私のほうで申し上げます。「(仮称)おなり子どもの家等の整備に係る補正予算の審査においては、慎重な審査を求めるものである」ということを、当委員会の送付意見としたいと思いますが、いかがでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 そのように確認いたしました。
 暫時休憩いたします。
               (12時08分休憩   12時09分再開)
 
○納所 委員長  再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第7「議案第73号鎌倉市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の保育料等に関する条例の一部を改正する条例の制定について」を議題といたします。原局から説明を願います。
 
○保育課長  日程第7議案第73号鎌倉市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の保育料等に関する条例の一部を改正する条例の制定について、その内容を説明いたします。
 議案集その1、52ページをごらんください。
 都道府県から指定都市への税源移譲に伴い、平成30年度から指定都市については、市民税の税率が6%から8%に改められました。この結果、指定都市とそれ以外に住所を有する者とで、保育料の算定に用いる市民税の税率が異なることとなったため、子ども・子育て支援法施行規則が改正され、指定都市に住所を有している場合でも、市民税の税率を6%として保育料を算定することが規定されました。この改正を受け、市民税の賦課期日以降に指定都市から本市に住所を移した者についても、同様に市民税の税率を6%として保育料を算定する旨を条例において定めるものです。
 条例の改正点について説明いたします。資料1、新旧対照表をごらんください。
 2ページ、別表第1(1)備考3及び4ページ、別表第1(2)備考3に、市町村民税所得割合算額を算定する場合に、支給認定保護者または当該支給認定保護者と同一の世帯に属する者が、賦課期日において指定都市の区域内に住所を有していた者であるときに、これらの者を指定都市以外の市町村の区域内に住所を有していた者とみなして、市町村民税所得割合算額を算定することを規定いたします。
 なお、施行期日につきましては公布の日からとしますが、平成30年9月分の保育料から、平成30年度の地方税により算定するため、適用を平成30年9月1日からとします。
 以上で説明を終わります。
 
○納所 委員長  ただいまの説明に御質疑はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 委員間討議の実施についてですが、委員間討議の御発議はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 なしと確認いたしました。
 御意見はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 意見を打ち切ります。
 これより採決に入ります。
 議案第73号鎌倉市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の保育料等に関する条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。原案に御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第73号は、原案のとおり可決されました。
 暫時休憩いたします。
               (12時12分休憩   13時20分再開)
 
○納所 委員長  再開いたします。
 教育部所管部分の審査でございます。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第8報告事項(1)「御成小学校旧講堂改修事業の取組状況について」、日程第9「議案第74号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第6号)のうち教育部所管部分」を議題といたします。
 原局から2件一括して報告及び説明を願います。
 
○学校施設課長  日程第8報告事項(1)御成小学校旧講堂改修事業の取組状況について説明いたします。
 御成小学校旧講堂については、平成29年6月に開催された当委員会において、「鎌倉市立御成小学校旧講堂保存活用計画」を策定したことについて報告しました。本日は、その後の取り組みについて、報告いたします。
 保存活用計画について報告後、改修工事実施に向けて、基本設計及び実施設計を含む改修工事設計業務委託を、公募型プロポーザル方式により選定された株式会社山手総合計画研究所と平成29年から平成30年まで2カ年の業務請負契約を締結しました。契約締結後は、保存活用計画を具現化するため、学校や関係各課と協議を行いながら進めてきているところです。
 一方、御成小学校の隣接地で実施している旧図書館の耐震改修等工事において、内外装を撤去したところ、設計時に見込まれていた以上に土台や柱などの構造部材の腐朽が進んでいたことが判明し、工事が一時中断しています。
 御成小学校旧講堂と旧図書館は建設時期や設置場所も近く、構造も木造であることから、旧図書館と同様の可能性があるのではないかと考え、設計業務を委任している公的不動産活用課に相談し、その対応について検討を続けるとともに、本年7月末から現在まで開催されている旧図書館の調査委員会での動向を注視しているところです。
 これらの状況を踏まえ、これまで確認していなかった土台や柱など構造部材の腐朽状況について、外壁等を一部撤去して確認する追加調査を実施した上で、その結果を、現在実施中の設計業務や工事費の積算に反映させたいと考えています。そのため、本定例会に当該調査に係る費用を追加する補正予算を提案しております。
 以上で、説明を終わります。
 
○尾高 教育部次長  日程第9議案第74号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第6号)のうち教育部所管部分について説明いたします。
 議案集その1は56ページ、補正予算に関する説明書は14ページ及び15ページをごらんください。
 第55款教育費、第10項小学校費、第15目学校建設費、小学校施設整備事業は376万9000円の増額で、平成29、30年度の2カ年で実施している御成小学校旧講堂改修工事設計について、隣接地における旧図書館の耐震改修等工事において、当初の想定より構造部材等に腐朽箇所が多かったことが原因で工事の施工が一時中止となったことから、旧講堂についても一部解体調査を実施し、腐朽等について確認することが必要と考え、その経費を追加しようとするものです。
 以上で説明を終わります。
 
○納所 委員長  それでは、2件一括して質疑の有無を確認いたします。御質疑はございませんか。
 
○高橋 委員  結局、子どもの家の設計をやっていただいたのですけれども、その設計どおりやることができなかったと、それによってもう何年も先延ばしみたいになることになってしまっているわけです。
 それについて、今先ほど御報告あったように調査委員会というのですか、そういうのを立ち上げてやっていただいていると。これは業者側に過失はあるんですね。それが金銭的な請求に値するものなのかどうかというのは、これはもう全然わからないですけれども。過失がなければ、予定どおりずっと設計のとおりに進んでいるわけで、もう少しちゃんと壁を剥がしてやらなければ、ちゃんとした設計できませんよというならば、そういう提案をすればよかったわけなのですけれども、それもしないでやったというところに、やっぱり業者の。これまだ設計でよかったわけですよね、施工のほうでミスがあった場合には、昔、姉歯設計というのがありましたけど、やっぱり壊さなきゃいけないような場合も出てくるわけで。そういう意味では、今責任がどうなのかということを調査をしている最中でありまして、その同じ業者さんに委託をしていると。
 私は、指名停止とかしかるべき処置をとっていただきたいという、同じ設計屋さんにお願いするようなことだけはやめていただきたいと、そういうお願いを午前中にさせていただいているのですけれども。結局その設計業者に委託をしていて、また追加の費用ということなのですけれども、これは調査の結果が12月末までに取りまとめをして、それからしかるべき判断をしていきますよということなのですが、それは待てなかったのでしょうか。
 
○学校施設課長  旧講堂に関する対応につきましては、これまでるる公的不動産活用課に相談しまして、検討ですとか、それは協議を重ねてきました。先ほど触れましたように、旧図書館の調査委員会での動向を注視していましたけれども、今日まで最終結論は出ていない中で腐朽の進行等が懸念されます、旧講堂のです。ですから、この機に学校施設課としては追加調査をすることが適当ではないかと考えて、補正予算を計上させていただいたところでございます。
 
○高橋 委員  今月中に調査結果を取りまとめするというのは、聞いていただいていますでしょうか。
 
○学校施設課長  はい、聞いております。
 
○高橋 委員  そのいかんによってはという話もあるわけなのですけれども、それは同じ業者さんなわけですよね。
 
○学校施設課長  業者につきましては、先ほど御紹介しましたように、外壁の解体、調査、復旧が主な業務でありますので、営業種目は建築一式として一般競争入札で建築の施工会社への委託を想定しています。したがいまして、御心配されているところの業者は、営業種目が建築設計ということで異なりまして、我々としては想定をしておりません。
 
○高橋 委員  建築会社に剥がしてもらったりということはやっていただこうと、その設計の中でやるんじゃなくて、そういう追加予算ですよということで、あとは既に発注をしている部分もあろうかとは思いますけれども、一定の調査結果が出て、判断が出た場合には、やはりしかるべき対応もとっていただかないといけないと思いますので、そこは一つお願いだけしておきます。
 
○竹田 委員  今回の旧鎌倉図書館の設計業務をなさってくださった業者による設計が、そもそも本来工事を進めていくには設計として不備があったということで、今回やり直しをすることになったわけですよね。そうすると、今の段階ではどちらに責任があったのかとか判明してないわけですけれども。何を聞きたいかというと、この山手総合計画研究所が基本設計、設計業務を委託されてなさった、市が提出した仕様書どおりならば、仕様書どおりでやっていたとしたならば、解体、さらにこの376万9000円をかけて解体するこの仕事は、入ってこなかったということになるわけですね、確認ですが。
 
○学校施設課長  委員おっしゃるとおりでございます。
 
○公的不動産活用課担当課長  今の答弁、ちょっと訂正させていただきます。基本的には、今回もともと旧図書館もそうですけれども、見える範囲で当然想定をして設計をしていただいたと。見えない部分が当然あります。見えない部分については、現状を見て、見られるところを見て想定して、ここまで腐っているかなとかいうことを考えて設計をします。その範囲が、今回受託者、もともと旧図書館の受託者はどうだったのという話はあるんですけれども、今回については、特に見られない部分があるということで、少しでもじゃあ多く見ましょうと、より設計の精度を高めましょうということで、今回剥がすということになっておりますので。基本的には、本当は、本当はと言うとあれですけども、全部ばらばらにしてしまえば、腐朽状態というのは完全にわかるのですけれども、そこまではいかないので。数多く剥がして、その腐朽状態をもうちょっと詳しく調べてみましょうということで、今回考えております。
 
○竹田 委員  いや、私、そういうふうに聞いたわけじゃないのです。私が聞いたのは、つまり新たに376万9000円をかけるということに至ったということは、それまでの山手総合計画研究所が行っていた、この設計業務委託を行っていく上で、初めの仕様書の中には、改めてこういう解体をするということは入っていなかったということでいいのですねと、私は聞いたのです。
 
○学校施設課長  委員のおっしゃるとおり、入っておりません。それで、要は土台や柱等の構造部材の腐朽が、これまでも若干の調査を行っていますけれども、いずれも目視により点検可能な範囲での調査にすぎなかったものですから、今回は少し大がかりにといいますか、壁を剥がして調査をするというものでございます。
 
○竹田 委員  そうすると、ここで私、問題になってくるのは、改めてお金をかけて、もう一回見えるところだけじゃなくて、もうちょっと剥がしてみましょうよということになったということは、けがの功名じゃないのですけれども、市がこれからいろんなところに設計業務委託をするときには、仕様書の中にどこまで調査をするのか、何をもってその判断材料にするかということを、仕様書の見直しというのも必要だったと判断しても私はいいと思うのですが、その辺いかがですか。
 
○公的不動産活用課担当課長  当然、旧図書館の経験というのは、今後の設計なり発注には生かしていかなくてはいけないと。先ほど言った調査委員会の結果は結果で出るのですけれども、それ以外に当然いろいろな話を聞いていますので、そういうものは当然経験として今後の発注に生かしていくというのは考えております。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
                  (「なし」の声あり)
 それでは、委員長から1点だけ。
 例えば、外観から目視で腐朽状況を調査するというのが従来どおりだったのですけど、いわゆる壊さなくても非破壊検査といいますか、そういった手法というのは検査上あり得ないのか、それとも剥がさなければできないのかということを確認したいのですけれども、その点はいかがでしょうか。
 
○公的不動産活用課担当課長  方法としてはそういう方法があるのかもしれないと言うとあれですけれども、可能性としては非破壊検査、例えばRC、コンクリートの場合はそういうものも当然あるのですけれども、今回特に木造ですので、木造の腐っている腐ってない、そういうものについては、やはり基本的には目視で剥がしてみて、見て、その後どこまで進んでいるかというのを調査するというのが基本だと思っております。
 
○納所 委員長  それでは、質疑を打ち切ります。
 まず、報告事項(1)御成小学校旧講堂改修事業の取組状況についてでございますが、了承かどうかの確認でございます。了承ということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認させていただきました。
 続きまして、議案第74号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第6号)のうち教育部所管部分でございます。総務常任委員会への送付意見の有無を確認したいと思います。送付意見はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 なしと確認いたしました。
 傍聴者入室のため、暫時休憩いたします。
               (13時36分休憩   13時37分再開)
 
○納所 委員長  再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第10報告事項(1)「鎌倉生涯学習センターの耐震改修に伴う休館について」、日程第11議案第77号「平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第7号)のうち教育部所管部分」、以上2件を一括して議題といたします。原局から2件一括して報告及び説明を願います。
 
○教育総務課担当課長  日程第10報告事項(1)鎌倉生涯学習センターの耐震改修に伴う休館について報告いたします。
 それでは、鎌倉生涯学習センターの休館と対応を中心に説明をいたします。耐震改修事業については、平成30年6月定例会の当常任委員会に、平成30年度に設計委託、平成31年度に改修工事を実施する予定で、平成31年7月から平成32年1月までの7カ月間、当センターのホール及び音楽室の利用を中止する旨の報告をいたしました。
 しかしながら、既に御案内のとおり、現在実施している耐震改修工事設計業務委託において、現状の耐震性能を確認したところ、構造耐震指標Is値がかなり低い速報値が示され、一部に強度不足が判明したものです。
 この内容ですが、設計業務委託において必要となる補強箇所数が、平成21年度に実施した耐震診断業務委託成果物の箇所数から大幅にふえることが認められたため、本事業を委託している行政経営部にその原因について設計会社を通じ調査したところ、平成21年度に実施した耐震診断業務において耐震性能が過大評価されていたことがわかりました。
 現在、耐震診断結果の判定評価を行っている第三者機関の耐震判定委員会において、Is値0.3未満となる見込みが示されました。なお、最終的な評価結果については、12月末ごろに出る予定となっています。
 以上の状況から、当該施設は不特定多数の一般市民等が利用するだけでなく、災害時の帰宅困難者一時滞在施設にもなっており、利用者の安全確保を図るため、平成30年12月28日から施設全館を休館することとし、早急な工事を実施していく必要があると判断したものです。
 次に、利用予約が入っていた団体への対応についてです。休館を発表しました12月5日時点での予約状況は全部で2,663件で、この内訳はホールが12月から平成31年6月までで241件、ギャラリーが208件、集会室は12月から3月までで2,214件となっておりました。この休館発表と同時に12月中の利用団体者については、電話連絡にて事情を説明するとともに、利用するかどうかの意向を確認いたしました。その後、6月までのホール、ギャラリーの利用者団体への電話連絡も、ホールの5団体を除き11日に終了いたしました。残りの団体につきましても、再度電話連絡を行っていきます。
 また、発表とあわせて利用登録している全利用団体6,836団体全てに対し、事情説明と1月以降の予約を取り消すとともに、代替施設の空き状況等を確認し、紹介する等の内容の通知を送付いたしました。さらにホームページへの掲載、SNSも活用した周知を行い、「広報かまくら」12月15日号でもお知らせしてまいります。
 なお、12月27日までの利用については、利用される方への安全確保対策として避難誘導を行うため、市教育委員会職員が夜間、土日、祝日についても交代で対応を行っているところです。
 次に、ホール、ギャラリーの代替施設を希望された団体については、本日現在、鎌倉芸術館、商工会議所など169件を紹介しました。集会室の代替施設を希望された団体については、腰越等の地域館など427件を紹介しました。なお、施設利用のキャンセル及び1月以降の利用取り消しに伴い、既に利用料をお支払いいただいている方々への還付に係る手続の通知も始めました。このほか利用者以外の対応につきましては、施設の維持管理業務委託など業務実態にあわせた変更契約等に向け協議を行っております。
 次に、今回の休館発表について、利用者の方々からいただきました苦情等につきましては、昨日までで56件となっており、主なものは周知期間が短か過ぎる、かかった経費の補償をしてくれるのかなどとなっております。今後とも、利用者からの声に対しましては、真摯に向き合いながら適切な対応をしてまいります。
 しかしながら、経費などの補償につきましては、鎌倉市生涯学習センター条例第6条第2項の規定により、利用者に対し損害賠償をすることはできません。
 最後に、当施設の耐震補強工事につきましては、平成30年度に契約に係る事務手続を行い、平成31年度から平成32年度にかけて工期が11カ月の工事を実施する予定で、3カ年の継続費を設定する補正予算を、本定例会に提案しております。今後とも、利用者への適切な対応とともに、早期再開に向けた取り組みを進めていきます。
 以上で報告を終わります。
 
○尾高 教育部次長  日程第11議案第77号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第7号)教育部所管部分について説明いたします。
 議案集その2は10ページ、補正予算に関する説明書は3ページをごらんください。継続費の補正について説明いたします。
 ただいま報告事項(1)において説明いたしました、鎌倉生涯学習センター耐震改修事業について、第1表及び調書のとおり継続費の追加をしようとするものです。
 以上で説明を終わります。
 
○納所 委員長  2件一括して御質疑の有無を確認いたします。御質疑はございませんか。
 
○前川 委員  大変いろいろなことが起こっておりますけれども、さっき伺った平成21年の耐震診断した結果、過大評価というのはどういう意味なのでしょうか。
 
○公的不動産活用課担当課長  耐震診断委託の中で、当然建物の構造、今の構造の現状を調べ、構造を計算ソフトに入れたりするということがあるのですけれども、その中で建物の形態が誤って入っていたということで、簡単に言ってしまえば建物が軽くなっていて、耐震性が高く計算されたということになってしまいますけれども、そういう状況であったということで、今回新たに設計をしているときに確認したところ、おかしいということが判明したということでございます。
 
○前川 委員  その耐震診断をしたのはどこなのですか。
 
○公的不動産活用課担当課長  今回の設計も委託しておりますけれども、株式会社DEN−Aというところでございます。
 
○前川 委員  相当ひどい話かなと、何か午前中からそういう話が多くて、何とも言えないのですけど。昭和57年にあれを建てたのでしたか、56年に建てたのだか、だから国側の耐震のIs値が変わったときのはざまで、その前に間に合わなかったのかなと判断していたのですけど、そうじゃなくて本当のミスということになってしまうのですか。
 
○公的不動産活用課担当課長  委員おっしゃられるとおり、建物は昭和57年にでき上がっています。ただ確認自体、一番最初の計画、当然一番最初に構造計算をしますので、それは55年ですので、まず旧耐震であるということです。基本的に今回の訂正、数値が変わってしまうということについては、我々のほうでも中をかなり確認しました。そういう中でそういうものが見つかったということで、ミスといえばミスなのかなというところでございます。
 
○前川 委員  本当に大変なミスですよね。これをどう始末するのかということは、今さら言えるのかどうかわかりませんけれども。ただでさえ休館をするということを6月議会で聞いていて、それがもう本当に1年半になってしまったということは、非常に大きなことで、ちょっとびっくりしているのですけれども。それで、この6月議会に報告していただいてから、また改めて診断をしたらこういうことになったと思うのですけれども、いつこれわかったのでしょうか。
 
○公的不動産活用課担当課長  11月に現況の耐震診断に関して耐震判定委員会という第三者機関の評価なのですけれども、そちらに出す前に、受注者からIs値が0.3未満になるということで報告を受けているという形です。
 
○前川 委員  11月の前、10月ということですか。
 
○公的不動産活用課担当課長  11月です。
 
○前川 委員  11月のいつなのかというところが、本当は微妙に必要なところになっているのですけど。というのは、わかっていたのだったらば、早くに伝えていかないと、これどんどん予約を入れていらしたのですよね。それで、先ほどから何件何件という発表がありましたけれども、これできるだけ少なくできる方法があったのではないかなと思っています。ですので、11月の何日かというのがすごく微妙に必要になってくるのですけれども。早いうちに手を打たないと。しかも、これ発表されたときも予約ができたとかという話もあるんです、その辺のところを確認されていますか。
 
○教育総務課担当課長  まず予約の状況なんですけれども、集会室につきましては、12月1日の抽せんで3月分の予約抽せんができたと、あとホールにつきましては、6月分の抽せんができたということであります。
 
○前川 委員  予約ができてしまったということで、しても実際には利用できないわけですから、そこのところを鎌倉の市民の皆さんって、とにかくこうした集会の場所が非常に必要な方たちが多いということは把握していらっしゃると思うんです。ですから、一刻も早くとめなければいけなかったというところで、私も随分お電話いただいたり、出会えば言われたりというところで、そういう状況になっていたということを改めて知りまして、この報告を伺ったときは、まあしようがないなと思ったんですけれども、その後非常に大変だったんだと、大変なことが市民の皆さんの間に起きていたのだということが、改めてわかりました。
 ですから、本当に今こうなってしまっては遅いのですけれども、そういうところに早くに手を打つということ、課の中でも相談していただいて、皆で一丸になってというところをやっていただきたいなとつくづく思います。いかがですか、その辺のところ。
 
○教育総務課担当課長  本当に申しわけないところなのですけれども、この耐震が急に発表になったので、市民の安全性を確保しなくてはいけないということでありましたので、その時期にこういう急遽の発表になってしまいました。12月1日の抽せんをとめることもできたかもしれませんけれども、そこですとまた余計なパニックの状態になることも考えられますので、3月分と6月分の抽せんは行ったのですけれども、余計に予約状況がふえたということで、皆様からもお叱りを受けています。こんなことはめったにあることではございませんけれども、何か問題ありましたら誠心誠意やりたいと思っています。
 
○前川 委員  今おっしゃったとおり、私もめったにあることではないからといって慰めていたのですけど、それではおさまらないような状況になってしまったというところで、あえて申し上げました。
 それで、逗子のなぎさホールも使えますよみたいなことを言っていただいているということも聞いていますが、この場合、リストはくださるけれども、自分たちで交渉しなければいけないということがあるみたいなのです。市内の場合もそういう場合が多いみたいですけれども、なぎさホールなどの場合は、本当にちゃんと相手方に伝えて、どことどこという日があいているとかと、使えるとかというところはどうなのでしょう、市のほうではちゃんと上げていただいていますか。あとはもうやりっ放しというか、どうぞ御自由になぎさホールも使えますよみたいな感じなのでしょうか、どちらですか。
 
○教育総務課担当課長  なぎさホールにつきましては、利用団体が、その日のそこというのと合致している日があれば、その団体にはお知らせしています。違う日で予定されてしまうと違ってしまうので、予定されている時間と合う方についてはもらっていますので、そこは電話で紹介しました。
 その後は実際に行ったかどうかまでは、把握していません。
 
○前川 委員  長くやりませんけれども、本当にめったにないことで、市民の皆さんの安全のために閉鎖するということは十分承知しておりますが、もうちょっと早くに手だてをとれるように、ちょっと皆さんの中でちゃんと相談して動いていただければと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 
○高橋 委員  ちょっと前川委員の質疑に関連するところ、少し続けて聞きたいのですけれども。11月にわかった時点で、生涯学習センターのほうには連絡はもう来ていたということでいいのですか。
 
○教育総務課担当課長  11月にわかった時点で、教育部と公的不動産活用課とも打ち合わせを行いまして、そこで協議はしております。
 
○高橋 委員  一番やらなければいけないのは、避難の確認とか、職員もそうですし、中にいる人たちもそうなのですけど、その辺はどういう打ち合わせをされたのですか。
 
○教育総務課担当課長  避難誘導につきましては、生涯学習センターのほうで、先ほど言った12月5日以降の利用者の方、そのまま使っていただいていますので、日中は教育委員会の職員を一人置きまして、夜間とか休日も現在の生涯学習センターの職員で対応を行っています。
 
○高橋 委員  特にその辺の打ち合わせはしてない、自分たちでただ考えただけということですか。
 
○教育総務課担当課長  直接、公的不動産活用課と打ち合わせはしていませんで、教育委員会内部で対応を図りました。
 
○尾高 教育部次長  今の御答弁、補足をさせていただきます。11月26日に判定委員会の2回目が開催されるということで、数値がかなり動いている状況がありましたので、その判定委員会の結果を待っていたという経過がございます。
 先ほどの対応なのですけれども、もちろんその中で、図面の中で一番どこが適切な避難路になるかというようなところは、公的不動産活用課にアドバイス等頂戴しまして、それを受けた中でどのような対応をして、最終結果が12月末ということですので、それまでの間どのような対応をしていこうかというところは、教育部内で検討をさせていただきました。
 
○高橋 委員  具体的には、平成21年のときのIs値が幾つで、今回のIs値が幾つだったのでしょうか。
 
○公的不動産活用課担当課長  具体的な数値ですけれども、平成21年のときにはIs値0.53という数値でした。今はまだ最終確定、第三者評価委員会というのに出しておりますので最終確定はしておりませんが、0.3未満になるという予測でおります。
 
○高橋 委員  今、部長が代表者会議に来られて伺ったときには、避難の施設になるということで、改修を終えた後は0.7以上の数値になるようにしますという。通常の建物の場合0.6、それより低い場合には対応が必要だという、新基準ではなっておりますから、平成21年の段階でもう既に0.53ということは、それを下回っていると。
 本当に不幸中の幸いなのですけど、23年の3月11日が東日本大震災ということで、多分5ぐらいの震度だったと思いますけれども、結構長い時間揺れて、それに伴って避難した方もたくさんいたわけですけれども、そのときに建物が倒壊するようなことがなかったって、それは本当に不幸中の幸いでよかったなと思いますが、これから年末までとりあえずはあけるということで、職員の皆さんは毎日いる、利用する方も入れかわり立ちかわりになりますけれども、大勢の方が利用すると。そこで本当に何かあったときというのは、本当に大変なことになりますので、そこのところだけは毎日毎日シミュレーションしていただいて、自分たちの命も無事でなければいけないですし、利用者の命も守らなければいけないですし、そこのところは本当に徹底してやっていただきたいなと、そこはお願いだけしておきます。
 それで平成21年度にやられた設計会社が、今回も請け負っていると。その作業の中で、自分たちが間違えていたことがわかったと、それを報告されて、どうするかということになっているのですが、本来であれば、0.3を下回った場合には、当然レイ・ウェル鎌倉もそうですし、とりあえずはまず一旦利用中止という今回と同じような対応をとるわけです。そういうことをしなければいけない状況であったのに、それが今日まで発覚せずに放置されていた、この責任はかなり重いと思います。先ほども御成の子どもの家のところで設計業者の責任についてのいろんな議論がありましたけれども、全然違う場所ではありますが、また違う内容の設計ではありますけれども、これは相当なペナルティーがあってしかるべきだと私は思いますけれども、そこの辺は何か検討はしていただいているのでしょうか。
 
○公的不動産活用課担当課長  まず今回のことというのですか、このIs値が変わったという以前、当然我々どもは、0.53というのが当初発注した当時はあっているといったら変ですけれども、正しいと思って発注しております。その中でもともと平成21年にやっていただいた設計の中で基本設計というまではいかないのですけれども、ここにブレースを入れましょうとか、そういう計画がありましたので、そういう意味で随意契約という形でそのときの設計事務所にお願いしているという経緯はございます。
 ただ、この状況、今回耐震の度合いが下がったということに対して、当然これに関しては、今現在顧問弁護士を含めて関係各所に相談をしております。これ先ほどの旧図書館と一緒で、今後どうするかということは、当然申しわけないですけれども、今の段階で言えるものではないのですけれども、そういう状況でしかるべき対応をしているということでございます。
 
○高橋 委員  これは、かつて先ほども言いましたけれども、姉歯設計という構造計算を間違えたりとか、そういう事件がありまして、本当に100件以上だったのではないか、鎌倉でも該当になる建物がありましたけれども、そういう場合には、基本的にやり方が間違っていたのかなというのもあるのですが、今回のこのIs値を検査するというやり方については、鎌倉の生涯学習センター特有の問題でこういうことになったのか、それとも一般的なミスでこうなったのかというのは、どうなのでしょう。
 
○公的不動産活用課担当課長  特に今回の建物が特別だからということではなくて、一般的に可能性としてはあり得るということだと思います。
 
○高橋 委員  それだったら、なおさら業者の責任はかなり重いので、しかるべきというお話もいただきましたので、経過を見させていただきたいと思います。
 
○河村 委員  発覚してからの流れを先ほどお伺いしましたけれども、結局業者がみずから低くなりますよと言ってきたというようなお話だったのですよね。それは耐震判定委員会の何か検査が入るから、それの前に言ってきたということなのですか。そこの発覚からこれまで経緯のところ、もう一度お話しいただけますか。
 
○公的不動産活用課担当課長  耐震判定委員会に出す前に、我々のほうに内容的なものは相談に来ます。基本的に、先ほど言った設計事務所に委託はしているのですけれども、その下請として構造設計事務所が入っております。構造設計事務所とも耐震の関係ですので、我々のほうと打ち合わせをするということになりますが、その中でそういう状況だということを、当然まず最初に聞いて、我々のほうでは、当然その内容を聞いた中で、今の出てきた数値が合っているのか、前の数値が合っているのかわからないような中で、まず当然何でなんだと、いろいろこういうものを出せ、ああいうものを出せと言いながら調査をして、どっちが我々のほうでは正しいかと言うと変ですけれども、まずそれの判断をするということが当然必要だと思いますので、それをやっていたと。
 当然、正しいと思われるほうで耐震判定委員会には出しておりますので、その前にある程度我々のほうで原因の究明は行っていたということになります。
 
○河村 委員  単純に、ソフトウエアの係数の設定ミスなのですか。そこだけなのですか。もうちょっとそこのあたりはどんな評価、判断をされているのか。
 
○公的不動産活用課担当課長  基本的に耐震診断業務委託、これは耐震だけじゃなくて構造関係全てに言えるのですけれども、今はパソコンのソフトを使って計算するというのが一般的です。そのパソコンの中に入れるために、建物をデータ化して入力していくということになるのですけれども、その入力した数値をわかるような形に変えたモデル図というものがあるのですけれども、そのモデル図と実際の形態が違ってる部分があったということで、かなり過大に評価されていたというのが原因だということになっております。
 
○河村 委員  ということは、そもそもベースとなる数値が間違えていたということですよね。ソフトウエアに入れて、その建物を数値化してあらわしていく中にあって、さまざまな現物のいろんなその強度をはかったりとか、部材を見たりとか、そういう上でその数値化をしていくということですよね。やり方とすると多分そうだと想定してそのままお話ししますけど、そういった中であらわした数値が、ベースが違ったということなのですよね。
 結局それで向こうから言ってきたということは、そのことは早い段階で既にわかっていたということですよね。どこの段階でわかっていたのですか。さっきも前川委員が聞かれたと思うのですけれども、恐らく11月とかそういうレベルとかではなくて、どこかで多分知っていたのではないかと思うのです。多分そのあたりというのを、行政がもう少し、私は突っ込んで確認するべきだと思いますけど、どうですか。
 
○公的不動産活用課担当課長  まず、もうちょっと細かく話をさせていただきますと、平成21年のときに設計委託をしたというのは、同じDEN−Aさんというところなのですが、下請の構造事務所が違っております。今回、新しい構造事務所のほうでモデル化して、ものを入れたと。そうすると、当然前回と違う数字が出てきましたよということで、こういう数値になりましたと。何でだということで調査をしたということになりますので、もともと知っていたかというと、元請の設計事務所に限って言えば、ちょっとわからないところだったと思います。
 
○河村 委員  そういうことなのですね。でもこの0.3未満、これ震度6で倒壊のおそれありということになるわけですよね。建物とすると、最終的に避難できるような避難場所として指定されるには0.9以上が求められる中にあって、0.53が0.3って結構乖離がありますよね。どこにこれだけ乖離が出る原因があったのですか。本当にベースの数値、これだけ数値の差が出るって、結構大きいと思うのですけど、どこだったのですか。
 
○公的不動産活用課担当課長  まず、最初の御質問の0.53と0.3未満ということですけれども、これは建設省の告示の中でIs値はどういうものかという、Is値がこのぐらいの数字だとこういうふうになりますよと書いてあるのですけれども、0.3以上の場合は、倒壊の可能性があるという書き方になっています。0.3未満の場合は、倒壊する可能性が高いという判定になります。基本的には危険性が高いという形になって、基本的には大規模地震のときですので、一般的に言うと震度6強、震度7になるかなと思うのですけれども、具体的にそこまでは書いてないのですけれども、そういうイメージになります。
 それと数字に関しては、耐震診断というのは建物の重さが関係してくる部分もあります。全部がそうじゃないのですけれども、その辺で数値が間違っていたり、入れる数値を間違えると、そういうことはあり得るかなということは、一般論としてはあります。今回がどうだったかというのは、そこまではまだわからないのですけれども、そういう状況だと認識しております。
 
○河村 委員  今回、同じ業者さんがやるというのに当たって、その費用負担というのは、今回のケースに当たっては、先ほどの賠償の問題とは別に既に業者側から言ってきている部分というのはあるのですか。もともとの下請の業者とのやりとりというのは、こちらは別にそこまで踏み込めるわけではないですよね。その中にあって、要は担当した業者、委託した業者の責任の中において、それだけ大きな数値の乖離があり、これだけの事態を招いていることについて、また今回もやる、調査設計を行うというところで、何かその費用負担の部分について向こう側から言ってきていることはありますか。
 
○公的不動産活用課担当課長  特に業者のほうから費用負担に関しては、まだ話は来ておりません。
 
○河村 委員  でも、これ、負担してもらうべきじゃないですか、同じ業者にと、私は思うのですけどね。同じ業者なんですよね。どこに責任があったのかというのはわかるのですけど、要は鎌倉市側からすると、設計業者に対して行うことですよね。設計業者がどこに行うかというのは、設計業者と下請したところのやりとりですけども、そこの部分というのはどんな流れになるのですか。責任の問題です。
 
○公的不動産活用課担当課長  まず責任の問題なのですけれども、我々のほうでは、当然先ほども申しましたとおり、顧問弁護士等々に相談して、どういうふうになるということは聞きながら、今後の対応は考えてはおります。それが先ほどと一緒で、今どうこうするというお話では、こうしますという話はできないので、なかなかお答えが難しいのですけれども、というのは一つあります。
 その後、今の費用負担の話というのがどうなる、費用を返してもらうのかどうかというところも、その後になって、それと付随してくるのかなと認識はしております。
 
○佐々木 教育部長  各委員からさまざまな御意見をいただいて、生涯学習センターにつきましては、特に利用者の団体に多大なる御迷惑をおかけしている状況でございます。前川委員、高橋委員、そして河村委員からも業者についてということで御質問いただいたところでございまして。教育委員会としては、当然のことながら当初予定していた耐震補強設計、補強工事ではなくて、急遽の休館をせざるを得なくなったという原因は、やっぱり設計会社にあると思っておりまして。そこについては顧問弁護士に相談をして、先ほど公的不動産活用課長のほうからも御答弁したように、しかるべき対応をしていきたいと考えておりますので。ただ、それが例えば損害賠償として請求できるのか、不法行為としてできるのか、債務の不履行なのかというのが、なかなかちょっと判断が難しいところはありますけれども、これは引き続き検討をさせていただきたいと思っております。
 
○河村 委員  それは本当によろしくお願いします。でないと、なかなか税金を支払っている皆さんの理解って得られないと思うのです。私、行政の仕事ってそんなに軽くないと思うんです。それは受ける業者側にも求められることだと思うのです。だからこそ、入札のときもある一定のそういう要件を求めてやっていくわけですよね。であるならば、それに対する対応というのもしっかりやっておかないと、鎌倉市の仕事自体がそういうふうに見られるわけです。だからそこはしっかりやっておいてほしいと思います。
 じゃあ、今それだけの大きな事態となった中にあって、これまでの経緯はあるけど、どうやって対処していく、対応していくかということが求められるかと思うのですけれども、さまざまなこれまで苦情が寄せられていて、補償についても難しい、恐らく印刷をしてしまって配っている方は、この印刷費どうしてくれるんだとか、多分そういう話になっていることもあると思うのです。私自身のところにも、そういう話も来ていますし。
 そういったことを今後どうできるのかという中にあっては、6条の規定によってできないというお話がありましたけれども、その一方で紹介をしていくというお話をお伺いしたときに、あくまでもあいているところをお知らせしているというだけであって、じゃあもう少し具体的なことを聞くと、例えば同日にそこの福祉センターでもいいですけれども、あそこは同じぐらいの規模であいてましたと、ただそこを借りるためには、団体登録をしなきゃいけませんよねという条件も出てくると思うのです。そのときに行政側として何かできるのですかねというところも、やっていこうとしている考えがあるのですかということも聞いてみたいなと思うのですけど、そこの部分というのはいかがになっているでしょうか。
 
○教育総務課担当課長  なかなか別な、例えば芸術館をうちのほうで押さえるというか、とっておいて使わすということは、それも損害賠償に該当してしまいますので、なかなか難しいことなので、そこはやってないです。本当に紹介だけで申しわけないのですけれども、あいている日を見つけまして、その方に電話で御紹介したのが実情でございます。
 
○尾高 教育部次長  補足させていただきます。鎌倉芸術館とか、先ほど出ました逗子市のホールなどなど商工会議所のホールも含めまして、相手方に私どものほうから連絡をさせていただいて、極力団体登録がないままでも予約ができるような状況をつくってほしいと。確かに団体登録することによって、さらに安くなるようなこともございますので、その際は登録を市民の方にお願いしますということは御案内しているところなのですけれども、それぞれの館の責任者の方には御連絡をとらせていただいて、極力あいているところ、金額等もございますので、市民が連絡しますので、そこで相談にぜひ乗ってほしいということは、私どものほうからお願いをしております。
 
○河村 委員  そこはできるだけ寄り添ってほしいと思います。団体登録してないから予約がすぐにできない、じゃあ団体登録している間にほかのところに埋められてしまったとなると、大変ですよね。余計怒りも倍増することになると思います。そういったところで、できる限り、行政側の対応ってこれから求められるところだと思います。三方よしでなければいけないところが、最後の事後の対応まで悪かったら、本当にこれはもう最悪ですよね。そこは行政側にもう少し、実情いたし方ない側面はあるにしても、そこはしっかりやってほしいと思います。
 もう1点だけ、言われているのが、さまざま苦情とか、これだけ対応を求められているので非常に大変だと思うのですけど、電話の応対が非常に冷たいというか、そっけないというか、むしろ何かこう業務的というか、うちがそんなことまでやるのですかぐらいのことを言われるという声が来ているのですけど、そこのあたり、もう少し寄り添うという気持ちでやってもらうことはできませんか。
 
○佐々木 教育部長  先ほども御答弁させていただきましたけれども、急遽利用者に、特に利用していただいている団体の方、また例えばイベントに参加しようと思っていた方、さまざまな方が生涯学習センターにかかわっていると思います。それについて、休館という判断をさせていただいておりますので、丁寧な対応をと思って、これまでも取り組んできたつもりではいたのですけれども、そういうことが市民の皆さんからの御意見ということで届いているようでございましたら、そこは改めさせていただいて、先ほど冒頭にも御報告させていただいたように、適切に丁寧な対応を今後ともさせていただきたいと思っております。
 また、これから利用者団体につきまして、とりあえず文書で早急なお知らせをと思いまして通知をさせていただいたところなのですけれども、電話も一定程度連絡がついてきたという状況もありますので、改めて例えば説明会を行っていくとか、そういった対応もしていきたいと考えておりますので、引き続き丁寧な対応を心がけて対応していきたいと思いますので。これは教育部内みんな同じような対応をしていくつもりでございますので、今後とも引き続き対応させていただきます。
 
○安立 副委員長  私も1点だけお聞きしたいのですけど、今、部長のほうから御答弁がありましたけど、私のほうにも市民の方から問い合わせがありまして、本当に長い期間をかけていろいろ計画をしてきて、外部から講師の方を呼んで、チケットもお配りして、販売してという感じで進めていた中で、本当に突然のことでびっくりして、その分、市が持ってくれるのかという感じで、本当にお怒りの声だったのです。それは本当にごもっともで、今のお話を伺っている中でも、本当にできる限りの対応はしてくださっているなとは思っているのですけど、その辺説明する中で、できるだけ丁寧に理解がいただけるように本当にお願いしたいなと思います。
 事前にこの休館については伺ったのですけど、そのときに一番危険な場所というのが、この1階のロビーの部分というのを伺ったのですけど、それを確認してもいいですか。
 
○公的不動産活用課担当課長  悪い、悪くないと言うと語弊があるので、なかなかお答えづらいのですけれども、計算上弱い部分というのは、確かに入り口側の、道路側の一部分に弱いところはございます。それと実際に本当に一番弱いのは、逆に裏側のところも弱いところはございますので、弱いところというと、弱いからだめだよと一概には言えないところがございます。弱いからどうだこうだと、我々の技術サイドとしては、そういう話ではないかなとは思っているのですけれども、確かに弱いところがあるというのは事実でございます。
 
○安立 副委員長  1階のロビーの部分というのが、多分上がホールになっているということで危ないというか、一番危険だと思われる場所なのかなということで、御説明を事前に聞いたのですけど、この休館が決まって28日から休館するということで、予約をいただいている方には、利用するかどうかというのをきちんと確認した上で、12月中の利用を許可しているとは思うのですけど、ただこういう事態になった中で、利用していただくのであれば、本当に何かがあった場合というのを想定して、それで本当に市民の方の命を守らなくてはいけないと思います。
 私、これを伺ったときに、この1階のロビーのところが一番危険なのだと聞いたときに、ここって入り口で逃げ道になりますよね。だからその辺が心配されたのですけど、今、夜間も見回りしてくださったり、教育委員会の職員の方を配置してくださっているということなのですけど、本当にもしも地震があったりしたことを想定した場合の、市民の方を誘導する、外に避難させると、その辺のあたりを聞かせていただけますか。
 
○教育総務課担当課長  今の段階で地震が来たときに、どこが一番、例えば壊れた場合にどこから避難するかということを考えますと、ちょうど事務所のところの正面に階段があるのですけれども、その階段のところが一番安全な場所なのです。あそこの階段のところに避難口と大きな看板を掲げまして、あとはそれぞれの集会室に避難はこっちにしてくださいと全部張ってあります。ホールを使われている方がいた場合、ホールは受け付けのほうからおりる階段と、それから郵便局側からおりる非常口があるのですけれども、それは避難の状況によって避難誘導をしていきたいと考えております。
 
○安立 副委員長  看板とかがあるので、本当に普通に利用すればわかると思うのですけど、ただ、こういう緊急事態の中で市民の方に利用するということを許可しているので、利用する前にその辺のところはきちんと説明していただきたいというのと、その避難経路についてもう一度確認して、その辺の対応もお願いしたいと思います。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 では、報告事項(1)鎌倉生涯学習センターの耐震改修に伴う休館について、了承かどうかの確認です。了承でよろしいでしょうか。
                 (「聞きおく」の声あり)
 それでは、聞きおくということで確認をさせていただきました。
 続きまして、議案第77号について、総務常任委員会への送付意見の有無を確認したいと思いますが、いかがでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 送付意見なしと確認いたしました。
 公的不動産活用課職員退室、教育部職員入退室のため、暫時休憩いたします。
               (14時25分休憩   14時30分再開)
 
○納所 委員長  再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第12報告事項(1)「鎌倉市学校職場環境改善プランの進捗状況について」を議題といたします。原局から報告を願います。
 
○中尾 学務課担当課長  日程第12報告事項(1)鎌倉市学校職場環境改善プランの進捗状況について、報告をさせていただきます。
 本日は、平成30年2月に策定した、鎌倉市学校職場環境改善プランの現在までの進捗状況及び今後の予定について報告するものです。当該プランは、鎌倉市立学校教職員の多忙化への対応を含めた職場環境の改善について、平成30年度から平成32年度の3年間にわたる具体的な計画をまとめたものです。
 それでは、まず策定後に実施してきた事業について報告いたします。勤務時間外における留守番電話の導入及び教職員の心身の健康維持を充実させるため、産業医による学校訪問相談については、平成30年7月から実施し、部活動については9月から土曜日または日曜日のいずれか1日を休養日とする取り組み等を実施するとともに、鎌倉市部活動検討委員会を開催し、部活動のあり方について検討を進めています。
 また、さきの市議会6月定例会の本委員会において、教職員が十分な休養や自己研さんの時間を確保するための学校閉校日の試行について報告を行ったところですが、実施にあたっては緊急連絡体制等の整備を図った上で、平成30年8月11日から8月15日の5日間、保護者及び地域等の理解のもと問題なく実施することができました。平成31年度以降についても、学校閉校日の設定を行うこととしています。
 次に、教職員の安全衛生体制について説明します。
 鎌倉市立学校教職員安全衛生管理規程をごらんください。この規程は、校長会及び教職員代表等から十分な意見聴取や意見交換を行い、平成30年11月に制定しました。条文は16条にわたっており、教育委員会、学校及び教職員の責務を明確に定めるとともに、教育委員会と連絡調整を図り、学校への巡回相談を実施する学校訪問産業医の設置、教職員の安全衛生と職場環境改善を検討・審議する安全衛生協議会の開催等、教職員の健康管理に係る適切な措置について、教育委員会が総括的に取り組むこととして位置づけています。なお、協議会については、平成30年度内の開催に向け、関係機関との調整を行っているところです。
 今後の取り組みについては、平成31年度以降に校務支援システムを活用した教職員の出退勤管理の開始や、給食会計の公会計化に向けた検討、教職員の人的支援の拡充等、当該プランに掲げる事業の着実な実現に向け取り組んでいきます。
 あわせて、当該プランについては、進行状況を適正に把握するとともに、取り組みが効率的、効果的に行われているかを確認するため、半期に一度、進捗状況を取りまとめ、検証を行いながら適切な進行管理に努めていきます。
 以上で説明を終わります。
 
○納所 委員長  ただいまの報告に御質疑はございませんか。
 
○高橋 委員  質疑というよりも、進捗状況がわかるような資料を出していただいたほうが。それを担保する規定をつくりましたよという資料は出していただいたのですけれども、中身が口頭で説明なので、かなり項目あったと思うのです。それがどこまでどういうふうに進んでいるのかというのが、全くちょっとわからない状況なので、それはぜひ委員会としてもらっていただきたいと思うのですが。
 
○納所 委員長  暫時休憩いたします。
               (14時34分休憩   14時37分再開)
 
○納所 委員長  再開いたします。
 今、高橋委員から御提案のございました、鎌倉市学校職場環境改善プランの進捗状況等がわかる資料につきましては、後日会議システムに配信をしていただくということで、任意で提出をお願いいたしますが、よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 ほかの委員、御質疑はございますか。
 
○竹田 委員  今、御報告いただいたのは、当初の学校職場改善プランの示された、かなり分厚いものの資料は、皆さんお手元にあると思います。そのことについてここまで来ましたよというような御報告だったと思います。
 私がきょう伺いたいのは、改めて今回出された、鎌倉市立学校教職員安全衛生管理規定のことについて伺います。これもやっとここまで来たなと、安全衛生体制の確立ということがずっと言われ続けていて、やっとここまで、市の職員の足元までたどり着いたなという気がするのですけれども。
 この中で伺いたいのが、健康診断の次の2ページでしょうか、学校訪問産業医のところについて伺います。学校に産業医が訪問してくださるということに今年度からなって、7月に訪問していただいたということなのですが、ここで鎌倉市医師会に推薦を依頼するというところ、かねてより私自身が気になって、別に鎌倉市の医師会に推薦を依頼することはいいのですけれども、今年度は内科医の方がおいでになったということなのですが、市の職員の場合には内科医と精神科ということで、安全衛生委員会のための産業医というのは、どちらかといえば専門的な産業医のための産業医というのもいらっしゃる。しかしながら、教職員の場合、特に心療内科の方が私はいいかなと。つまりおなかが痛い、頭が痛い、眠れないと、いろいろ内科的な部分と同時に、それは実を言うと精神的なものから来るということも多いので、それを鎌倉市医師会のほうに心療内科という範囲でのお医者様に来ていただけるということの要望はできるのでしょうか。
 
○中尾 学務課担当課長  今現在、委員御指摘のとおり、内科医の先生にやっていただきまして、相談につきましては、とても親身になっていろいろお世話になっているところです。御質問の心療内科の先生ということなのですけれども、そちらのほうは、この学校訪問産業医の趣旨等を医師会にお伝えして、その判断は今ここではわかりませんけれども、このような形でこういうお仕事でお願いしたいということは伝えていきたいと思っております。
 
○竹田 委員  実を言いますと、産業医というお仕事を、例えば内科、外科、さまざまなお医者様がやっていただく場合には、なかなか産業医専門医以外の方がなる場合には、非常に腰が重いというようなことを聞いたこともあります。ですから、そうでなくて心療内科ということで、そこのところを範囲を狭めてお願いするということは、お願いしたいと思います。
 それから、二つ目なのですけれども、学校への巡回相談を実施し、教育委員会及び校長に対し所要の措置を講ずるよう進言する。これはいつも産業医がなさることなのですが、これの回り方なのですけれども、できれば今後どのような計画なのか伺いたいと思うのですけど、各学校25校に年に1回は回っていただけるような方法で、ここには回数も書いてありませんので、確認なのですけれども、そういう方向で産業医をつけていく、安全衛生協議会もそれにあわせた回数を持てるように、できるだけ努力していただきたいと思うのですけど、いかがでしょうか。
 
○中尾 学務課担当課長  学校訪問産業医の方が回っていただくことは、意味があると思っておりますので、努力はしていきたいと思います。
 
○竹田 委員  予算が絡んでくることではありますけれども、せっかくつくられた安全衛生協議会ですので、それが実効性のあるものになるように、そこでしっかりと予算をつけて、そして産業医が25校を回れるように、それにあわせて協議会が行われるように、すぐにというのはなかなか難しいかもしれませんけれども、そういうところを目標値に置いてやっていただければと思います。よろしくお願いします。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 では、質疑を打ち切ります。
 ただいまの報告につきまして、了承ということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認いたしました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第12報告事項(2)「平成30年度全国学力・学習状況調査の結果について」を議題といたします。原局から報告を願います。
 
○教育指導課長  日程第12報告事項(2)平成30年度全国学力・学習状況調査の結果について報告いたします。
 この調査は平成30年4月17日に実施されたもので、資料1ページに「調査の概要」、2ページに本市の「結果全体の概要」を掲載いたしました。
 この「結果全体の概要」を見ると、本市の結果は県平均、全国平均と同様の傾向を示しており、前年度と比べて正答率が下がっている小学校国語A・B、算数A、中学校国語Bについては、調査問題の難易度が正答率低下の原因と考えられます。
 中学校数学A・Bは、全国及び神奈川県の公立平均正答率と比べた場合は大きく上回っており、大変良好でした。他教科についても、今までと同様、バランスよく基礎・基本の習得とそれらを活用する力の育成が図られていると考えられます。また、今年度は、理科の調査がありましたが、小学校では全国、県の公立平均正答率と同程度、中学校では、それをやや上回る傾向が見られました。
 3ページから12ページには、教科ごとに「概要」「領域別分析」「改善に向けての指導のポイントと対応した具体例」、そして、課題を改善するために必要と考えられる取り組みなどを「改善に向けて、鎌倉市としての取組」としてまとめました。
 各設問において、白四角を「良好と認められる点」として、全国平均正答率より5ポイント以上のものを、黒四角を「課題のある点」として、全国平均正答率より5ポイント以下のものに整理してまとめています。なお、教科ごとの集計値・グラフは、18ページ以降の資料を御参照ください。
 それでは、各教科の概要について説明いたします。
 3ページ、小学校国語では、A問題、B問題ともに、結果は全国平均とおおむね変わりませんが、記述式の問題については正答率がやや低く、無回答率が高めです。目的や条件に合わせ、漢字を正しく使う能力とともに、文章を組み立てて書くことに課題が見られました。
 次に、4ページの小学校算数は、A問題では全国平均とおおむね変わらず、B問題では全国平均よりもやや高い状況でした。除法であらわすことができる二つの数量の関係を理解しているかどうかを見る問題や、異種の二つの量のうち、一方の量がそろっているときの混みぐあいの比べ方の理解に関する問題については、正答率が高く、無回答率も低くなっており、正確に回答することができていました。一方、小数の除法の意味について理解や情報とグラフを関連づけ、総数や変化に着目していることを解釈し、それを記述する問題や棒グラフと帯グラフから読み取ることができることを適切に判断する問題や1に当たる大きさを求める問題場面で数量の関係を理解し数直線上にあらわすことについての問題では、やや課題が見られました。
 6ページ、小学校理科に移りまして、市の平均正答率は全国平均とおおむね変わりませんが、観点別に見ると自然事象についての知識・理解について全国平均よりもやや低く、科学的な言葉や概念の理解について課題がありました。
 次に、7ページ、中学校国語は、A問題、B問題ともに結果は良好でしたが、目的に応じて文章を読み、内容を整理して書くこと、文章とグラフとの関係を考えながら内容を捉えることに課題がありました。また、語句の意味を理解し、文脈の中で適切に使うことについて一部課題があり、歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直して読むことにも課題がありました。
 続いて、9ページの中学校数学では、A問題、B問題ともに平均正答率は大変良好です。領域で見てみると、一次関数の意味の理解や事象を数学的に解釈し、問題解決の方法を数学的に説明することについて全国平均を上回っているが正答率が低く、やや課題が見られますが、全体を通して、無回答率が全国・県と比べて低い結果が出ており、最後まで粘り強く取り組んでいく姿勢がうかがえます。
 次に、11ページの中学校理科は、領域別、評価の観点別、問題形式別のいずれも良好な結果ですが、濃度が異なる食塩水において、特定の質量パーセント濃度を求めるところに課題が見られました。
 13ページからは、児童・生徒質問紙の回答結果です。「特徴及び課題」として、「個人」「学校生活」「家庭生活」「地域」という項目に分け、全国平均と比べる中で、小学校、中学校別に、本市児童・生徒の特徴が見られる傾向をまとめました。また、「改善に向けて」として考えられる取り組みをまとめました。
 「個人について」は、小・中学校とも学校の決まりを守ること、いじめはどんな理由があってもいけないことだという規範意識については、やや課題があります。
 「学校生活について」は、小・中学校とも授業において自分の考えを発表する機会では、自分の考えがうまく伝わるよう、資料や文章、話の組み立てなどを工夫して発表していたと思う児童・生徒の割合は高いという結果でした。小学校においては、算数や理科の勉強が好きな児童の割合が全国平均より低く、生活の中で活用をしていくことなどの必要性を余り感じられていないことに課題があります。
 「家庭生活について」は、小学校では、学校の宿題、授業の予習・復習、教科書を使っての学習をする児童の割合が全国平均より低いのですが、中学校では高くなっています。また、小・中学校ともに放課後や週末には、学習塾など学校や家以外の場所で勉強している児童・生徒や、習い事をしている児童・生徒の割合も高くなっています。
 「地域生活について」は、今住んでいる地域の行事に参加している児童・生徒や、地域社会などでボランティア活動に参加したことがある児童・生徒の割合は、全国平均より低い状況でした。
 日々の授業では、課題の解決に向けて、自分で考え、自分から取り組むことにより、思考を深めたりするような発問や指導などに取り組んでおり、「主体的・対話的で深い学び」の視点による学習指導の改善を進めています。また、授業におけるICTの活用などさまざまな学習指導方法の研修等も充実させる必要があります。
 各学校では、調査結果を学校全体で有効に活用し、教職員全体で自校の強みや課題、児童・生徒につけたい力などを共有する、具体的な教育活動の改善につなげるなど、今後の児童・生徒の学びや学校運営に生かしてまいります。
 以上で報告を終わります。
 
○納所 委員長  ただいまの報告に御質疑ありませんか。
 
○高橋 委員  毎回同じことをお願いをしているのですけれども、これは結果については、各学校に戻ったのはいつごろだったのでしょうか。
 
○教育指導課長  8月でございます。
 
○高橋 委員  ちょっと早まりましたね。前はもうちょっと遅かったのですけれども。なるべくその結果を現場で生かしていただきたいなと。全国的なトレンドだとか、県のトレンドだとか、そういうのは全体感として見るのはいいのですけれども、せっかくやったのでしたらば、一人一人にどういうところがまだ少し習熟度が足りないなとかいうところでフォローをしていただけると、やったものが、その子の学びのほうに生きてくると思います。
 あとは、これ学校ごとの平均とかそういうのも出してほしいと言ったのですけれども、そういうのも出せないことになっているのですけど、先生の教え方で、ある特定の学校が少し平均が低いみたいなことがあれば、これはまた先生が反省すべき点もあるんじゃなかろうか、そういうことも生かしてほしいなということでお願いをしているわけでありまして、その2点については、どんな状況でしょうか。
 
○教育指導課長  各校では、ことしは先ほども申しましたように、少し早く結果がまいりましたので、学校では9月末までに分析を終わらせまして、しっかり各個人に個人票も返して、生かしているところでございます。
 また、学校の傾向も、そのときに全国や県のものと比較しながら分析しておりますので、そういったところから自校の課題等をよく分析し、今後の教育活動に生かしているところでございます。
 
○前川 委員  今の高橋委員の質問に続いてなのですけれども、学校の傾向を分析とおっしゃるのですが、この学校の傾向を分析して、先生方はお一人お一人、学校の傾向の分析をごらんになって、御自分の教え方についてしっかり考えられるということなのですか。
 
○教育指導課長  6年生と中学3年生の学年だけの結果なのですけれども、それについて分析した結果は学校全体で共有しまして、それぞれが生かしていると認識しております。
 
○前川 委員  ぜひ、その認識を強めていただきたいと思います。全体でちゃんと確認をしていただきたいと思います。これを読んでいますと、いつもおおむね鎌倉は良好なのだけど、でも課題がそれぞれあるというところに、がくっとするところで。中には無回答というのもあるということで、無回答というのは、子供自身も無回答にするという意識がつらいんじゃないかなと思いますし、どういう気持ちかなって思います。そこのところなど、よく先生方に考えていただきたいと思っているのです。本当に子供に直接、逆に言えば当たっていただいて、どうなのというのを聞いてあげてほしいぐらいの気持ちになる。この無回答率というのが高いというところが幾つかあって、驚いているのですけど、その辺のところはいかがでしょうか。
 
○教育指導課長  学校はそういった結果をしっかり真摯に受けとめまして、授業改善にしっかり取り組んでいただきたいと思っておりますし、個々の子供たちへの対応も、個別の対応も、きちんと学校のほうにはお願いしていこうと考えております。
 
○前川 委員  これまでにも何回かお話ししましたけれども、ここにも書いてありますが、塾に通っている方って本当に多いのです。うちの地元にも塾が最近できて、本当に夕方は自転車がいっぱいとまっていますし、それからお迎えの車も本当に県道ですけど並んでいます。それほど塾に通ってらっしゃるお子さんがいながら無回答があるということ、そこの格差があるのかなと思うと、非常に残念に思うところであります。
 ですので、しつこいようですけど、それとそれはつながらないのだとおっしゃるかもしれませんけど、ちょっと私はそこの差が大きいのでは困るなと思いますので、今御答弁いただきましたのでもう結構ですけれども、ぜひそこは個人個人しっかり当たっていただきたいと思っておりますので、丁寧にお願いしたいと思います。
 それから、もう一つなのですけれども、ボランティア活動に参加したことがある児童の割合は60.2%ということで、全国的には低いということなのですが、これは次の報告でも載っていたかなと思うのですけれども、地域のボランティア、あるいはお祭りに参加するようにということを促していかなければいけないという、どこか文章があったと思いますが。それどうやってやっていただけるのかなというのが、すごく興味深いのですが。個々のそれぞれの学校の先生が、それには地域のことをよく御存じにならなければいけないと思いますけれども、その辺のところは、教育委員会としてはどのようにされているのか。前にも伺ったことがあるかもしれませんけれども、改めてお伺いいたします。
 
○教育指導課長  全面実施は平成32年度からなのですけれども、今年度新しい学習指導要領が小学校のほうでは総則等は始まっているのですが、その新しい学習指導要領では、「社会に開かれた教育課程」というものを大変重視しております。
 今年度から始まっているわけなのですけれども、社会に開かれた教育課程というのは、やはり学校教育目標等を地域の皆さんと共有したり、また今、既に行っておりますけれども、その地域の皆さんの協力を得ながら職場体験をしたり、地域の方々をゲストティーチャーとして学習をしたりといった、そういったことを、さらに今後きちんともっと地域とのパイプを太いものをつくるということが大事だなと思っております。
 今年度からその総則は始まっているわけですけれども、今後そういった社会に開かれた教育課程を重視するという点で、まずは学校のほうから地域とのパイプをきちんとつくっていくということが大事なのかなと考えております。それが、いずれ子供たちの地域への貢献にもつながっていくのではないかと考えております。
 
○前川 委員  ということは、地域の方を学校にお呼びして、まずはそこで知って、それから子供たちに自分の地域でどういうことが起こっているかということを知ってもらおうというのか、一緒に活動しようという方向に持っていこうということですか。2段階というか、段階があるということですか。
 
○教育指導課長  既に総合的な学習の時間等で、地域の方々には大変お世話になっております。また、そのときにこれは何の目的でやっているのかですとか、どういった子供を目指しているからこういう協力をお願いするのかといった、そういったことをきちんと学校側から地域の方々にお示しするということが、パイプを太くしていくことの具体的なもののなのかなと思っております。
 また、そういったことを繰り返し今までもやってきましたけれども、繰り返し繰り返しやっていくことで、地域と学校のきずなが深まっていくのかなと考えておりますが。今までそういったことを少しずつやってきましたけれども、全国や県と比べますと少し低めなのですが、経年変化を見てみますと、中学生のボランティア活動などは、徐々に地域へのボランティアの活動はふえていますし、小学生のほうも地域の行事に参加というのも、微増ではありますけれどもふえたりしている状況です。
 
○前川 委員  そこのところ、今おっしゃっていただきましたけれども、よくどういうものなのか、どういう事業なのかということをよく説明をしていただくということ、すごく大事だと思うのです。ただ子供に何かをしてあげるということでは、どういう意味があるかということを、今おっしゃったまさにそのとおりなのですけれども、子供たちにも、なぜこういう方が来てくださっているか、それからこれから自分たちが、それをどうやって生かすかということを、そこの説明は本当に大事で、それが地域に生きると思います。
 今の子供たち、私も地域で活動する中で、よく子供たちと一緒に活動するのですけれども、すごくのみ込みが早いです。それから雰囲気を読みとる力というのは、私たちが子供のころとは全然違いまして、大人が何を考えているか、何を言いたいかということはすごく察知が早いです。それだけ早いと私は思っていますので、できるだけ丁寧にそういうことを説明して、社会に送り出す一助として本当にやっていただきたいと強く思うので、この質問をさせていただいておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 
○竹田 委員  質問するつもりはなかったのですけど、皆さんの質問を伺っていたら質問したくなってしまいました。一つ、今、前川委員からおっしゃられた無回答の問題、ふと思ったのですけど、無回答はいろんな理由がありますよね。先ほど時間が足りないとありましたよね、時間が足りない無回答、そして一生懸命考えたからこそ時間が足りなくて、そして一生懸命考えたからこそ、わからないから無回答というのもありますよね。諸外国では、何でもいいから書けと、答えは埋めろという指導をしていますよね、OECDのテストだと。それが本当にいいのかって。だから、無回答である理由が何であったのかということも、学校の中で把握していく必要があるのだろうかなと。一生懸命考えた結果、ここまで考えたけれども、書けなかったんだよという無回答もありますので、その辺のフォローが必要なのかなと思いますけど、いかがでしょうか。
 
○教育指導課長  先ほどもお答えしましたとおり、個々の子供たちに丁寧に対応するということが大切だと思っております。学校には、そういったこともお願いしていこうと考えております。
 
○竹田 委員  本当に個々、数字、結局ここに書かれているのは、正答率でもってどういう力が足りなかった、どういう力があったと、まさに結果のみでの分析なんです。ところが一つ一つのその子が不正解であった理由は何なのか、どこでつまずいているのかというのは、まさに個別なんです。
 だから、全体的に読解力がありませんよ、例えば問題をしっかり把握して、例えば小数点の除数ができなかったよというの、どこまでわかっていて、どこまでができなかったのかという、そこのところの不正解である理由も丁寧に分析しながら指導していっていただけたらと思います。
 
○河村 委員  1点だけ聞かせてください。小学校、そして中学校ともに、「いじめはどんな理由があってもいけないことだと思う」というところで、これが全国ほぼ同じ、ちょっと下回っている。ここの部分というのは、どんなふうに捉えていらっしゃって、何か今後教育の部分で当てはめていきたいと考えている部分があれば、そこだけ教えていただけますか。
 
○教育指導課長  今のいじめの件なのですけれども、ここは毎年ちょっとだけ平均より低い感じなんです。そこはとても課題として捉えております。今、小学校のほうでは特別の教科、道徳となりました。中学校は、まだ道徳の時間と言っていますけれども、そういった道徳を中心として学校教育活動の中、全体で子供たちへの指導をしっかりしていかなくてはいけないということは、本当に以前から学校にも御協力をお願いしているところです。
 ただ、県や国と比べますと、ほんのちょっと下なのですけれども、例えば中学校の経年変化を見てみますと、微増ではありますけど徐々に高くなっています。少しずつでも、そういった学校の努力が実っているのかなとは考えておりますが、これからも引き続きそういった指導を、きちんと学校のほうにはお願いしていきたいと考えております。
 
○安立 副委員長  私は、その上の段のところで、個人のところなのですけど、「先生によいところを認めてもらっていると感じている」この児童の割合というのが、これも全国より少し低いというのは、それは小学校、中学校ともに共通しているところなのですけど、子供たちが成長していく中で、家庭の中で褒めるということがなかなか難しくて、家に帰るとどうしても保護者は、あれをやりなさい、これをやりなさいという、どっちかというとしつけたり、怒ってしまうことが多いと思うのです。そんな中で、学校生活で、もちろん学習でいい成績をとる、何か運動ができるようになったとか、本当にお友だちと仲よくできるとかは、褒められる部分、そういった現場に立ち会って、またそれを成長をすごい職員の方たちは感じてあげることもできるし、それを褒めてあげられるということもすごいできると思うんです。
 なので、ここの数字がいい悪いのではないのですけど、今の子供たちは自信がないというか、自己肯定感が低いと感じる中で、まず学校から本当によいところもたくさんあるのは気づいているというか、発見できていると思うので、より褒めてあげる、よいところを認めてあげるということで、本当に自分に自信がつく、それがいい悪いじゃなくて、自分がやることにすごい意味があるというか、それが将来、本当に大人になっても、自分が自信を持って生きていけるということにつながっていくので、その辺の現場の先生たちの意識というか、その辺のことを聞かせてください。
 
○教育指導課長  それぞれ学校では、教員は個々の子供たちをしっかり見取りながら、よいところを褒め、そういう姿勢でいることは確かだと思いますが、そこの子供たちのよい場面、それは授業の学びの場面だけではないので、例えば行事ですとか、係活動ですとか、委員会活動ですとか、部活動ですとか、いろいろな場面が教育活動の中にはあるのですけれども、そういったところから子供の様子をうまく見取ることができる力量といいますか、そういった資質を教員がつけていくということも非常に大事だと考えておりますので、研修やそういった学校訪問ですとか、そういったところで先生方にもそういったことをお願いして、お話ししていこうと考えております。
 
○安立 副委員長  子供たちのいいところをどんどん見つけて、たくさん褒めるという教育もしていただきたいと思います。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
                  (「なし」の声あり)
 委員長から1点。今回、理科の調査が行われたということで、興味深く拝見しているのですけれども、例えば中学校の理科、第1分野、第2分野とも、いわゆる履修範囲、履修していなかったということはなかったのでしょうか、既習範囲での調査だったでしょうか。
 
○教育指導課長  履修済みのものでということになっております。
 
○納所 委員長  それで報告書の11ページ、中学校理科の概要のところなのですけれども、概要の2行目、分野別では第1分野「物理的領域」「科学的領域」とございます。それから4行目に「科学的な思考・表現」、これはサイエンスなのかケミストリーなのかというところが、この2行目、4行目で判断しづらかったのですが、これはどのように捉えればよろしいでしょうか。
 
○教育指導課長  これはサイエンスのほうです。科学全般ということです。科学的な思考表現というものを……。
 
○納所 委員長  2行目、第1分野の物理的領域、科学的領域のほうは、これは化学のほうじゃないでしょうかということなのです。
 
○教育指導課長  大変申しわけありません、そうです、2行目のこれは化学のほうです。申しわけありませんでした。
 
○納所 委員長  そして、4行目はサイエンスのほうということですよね。
 
○教育指導課長  サイエンスのほうです。申しわけありませんでした。
 
○納所 委員長  では、質疑を打ち切ります。
 ただいまの報告につきまして、了承ということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 はい、了承と確認いたしました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第12報告事項(3)「平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査の結果について」を議題といたします。原局から報告を願います。
 
○教育指導課長  日程第12報告事項(3)平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査の結果について報告いたします。
 この調査は、平成30年10月25日に国から公表がありましたので、鎌倉市における調査結果について、資料のとおりまとめました。
 資料の1ページの表は、平成26年度からのいじめ、不登校、暴力行為の件数の推移です。下は、「いじめ、不登校、暴力行為」の定義となっております。
 概要について説明いたします。
 平成29年度にいじめを認知した学校数及び認知件数は、小学校63件で20件の増、中学校44件で9件の減でした。不登校は小学校53件で8件の増加、中学校109件で21件の減少になっています。暴力行為は小学校34件で20件の増加、中学校は26件で17件の減少でした。
 それでは、資料2ページをごらんください。まず、いじめの状況について説明いたします。
 「1 いじめを認知した学校数、認知件数」です。
 いじめを認知した小学校は15校で63件、中学校は9校で44件です。鎌倉市全体としては認知件数が増加していますが、各学校での早期発見の取り組みと、小さないじめも見逃さず、報告していただいている結果であると思います。なお、「重大事態」の発生件数について、平成29年度はゼロ件でした。
 「2 いじめの認知件数の学年別、男女別内訳」 については、表のとおりとなります。
 次に、資料3ページ、「3 いじめの現在の状況」です。
 平成29年度に認知したいじめのうち、(1)解消しているもので日常的に観察継続中であるものは、小学校で約78%、中学校では約93%となっており、解消に向けて取り組み中であるものは、小学校で約16%、中学校では約7%となります。今後も、いじめの対応については継続的な指導が必要となります。
 「4 いじめの発見のきっかけ」です。
 教職員等による発見は、小学校で13件、中学校で10件。教職員以外からの情報による発見は、小学校で50件、中学校で34件となっています。
 全体的に見ると、学校の教職員以外からの情報による発見が多くなっていますが、学級担任が発見しているケースとしては、いじめやいじめの兆候があるときに適切な指導をして対応していると考えられます。
 続いて4ページ、「5 いじめの態様」につきましては、小・中学校とも「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、いやなことを言われる」が最も多い状況です。言葉によるいじめの形態が引き続き多いことがうかがえます。
 「6 いじめの対応状況」についてです。
 「〔1〕いじめる児童生徒への特別な対応」としては、小・中学校とも、「保護者への報告」、「いじめられた児童生徒やその保護者に対する謝罪の指導」が最も多く、中学校では、いじめられた児童生徒の安全確保や、いじめた本人が自己を振り返る時間を確保するため「別室指導した」が多くなっています。
 5ページになります。「〔2〕いじめられた児童生徒への特別な対応」としては、中学校では、特に「別室を提供したり、常時教職員が付いたりするなどして心身の安全を確保した」ことが大切であり、教育委員会と連携して対応、支援をしてきています。
 「7 学校におけるいじめの問題に対する日常の取組」としては、職員会議等を通じて、いじめ問題について教職員間で共通理解を図ることや、道徳や学級活動の時間にいじめにかかわる問題を子供とともに考える取り組みをしてきています。また、校内の教育相談体制の充実も図られているところですが、今後は、いじめの問題に対しても地域や関係機関との連携や協力体制の充実が必要となってくるものと考えています。
 いじめは、どの子供にも、どの学校でも、起こり得るものであり、未然防止と早期対応が重要になります。各学校で、アンケートや教育相談などを通して、日ごろから兆候を見逃さないこと、学校全体、全教職員で各事案について情報や指導方針を共有して対応していくことにより、未然防止、早期解決につながります。児童・生徒や保護者の気持ちを受けとめ、その気持ちに寄り添った指導の大切さを今後も学校に周知し、指導に努めてまいります。
 また、現在、「いじめ防止プログラム」スクールバディの取り組みを中学校6校で進めております。平成28年度から取り組みを始めて、平成30年度に6校で全校実施することができました。今後も児童・生徒の主体的な活動に向けて、取り組みを進めていきたいと考えています。
 続いて、不登校の状況について説明いたします。6ページをごらんください。
 1の「不登校児童生徒数」の推移は、病気や経済的な理由のものを除き年間30日以上の欠席者の数です。平成29年度は、小学校53名で8名の増、中学校109名で21名の減でした。
 2の「不登校児童生徒の出現率」の推移は、100人当たりの児童・生徒に占める不登校の出現率をあらわしております。
 7ページをごらんください。3は、不登校の出現率をグラフにしたものです。小学校では、国や県と同傾向を示していますが、中学校では、平成29年度で減少していることがわかります。これは、新たな不登校生徒を生まない支援がなされてきていることによるものと考えられます。このことから、中学校では継続的な支援とともに、不登校になりかけている生徒への早期の支援に効果が得られていると考えられます。
 8ページをごらんください。4「不登校となったきっかけと考えられる状況」ですが、
 小・中学校に共通して多いのは、「不安の傾向」で、小学校で22人、中学校で56人となっています。
 5「不登校児童生徒の相談・指導を受けた機関等」では、小・中学校ともに、学校外では「教育委員会所管の機関」として、?「教育センター相談室」、?「ひだまり」が多くなっていることがわかります。学校内では、「スクールカウンセラー、相談員等により専門的な相談を受ける」が多くなっております。
 中学校では、平成28年度と比較すると、相談・指導を受けていない人数が41人から19人へと減少が見られました。不登校の解消に向けた取り組みとして、組織での対応をしていく中で、さまざまな人材を活用し、チームとしての学校の体制が確立されてきましたが、引き続き保護者とのより一層の連携が必要であると思われます。
 続いて、資料9ページをごらんください。暴力行為の状況についてです。
 「1 件数」は小学校34件で20件の増、中学校26件で17件の減です。
 「2 内訳」は、「対教師」が小学校23件、中学校7件で、計30件。「児童生徒間」は小学校8件、中学校17件で計25件。「対人」は、中学校2件。「器物破損」が、小学校3件です。
 「3 発生場所」につきましては、記載のとおりです。
 暴力行為につきましては、事案を発生させない環境をつくっていくことが大切であると考えており、指導においては、自分の思いを相手に上手に伝えることや、相手の思いや立場を理解するなどのコミュニケーションスキルを身につけることなどが必要です。
 本調査結果につきましては、各学校にて教職員に説明し、共有するとともに、いじめ・不登校・暴力行為に対しては、未然防止、早期発見、学校全体でチームによる対応、保護者との連携、関係機関等との連携など、今後も引き続き学校と教育委員会で連携し、きめ細かに丁寧な対応をしていくこととします。
 以上で報告を終わります。
 
○納所 委員長  ただいまの報告に御質疑はありますか。
 
○前川 委員  こうやって毎年統計を出していただいて、感謝いたします。先ほど御説明がありましたけれども、不登校についてなのですけれども、平成29年は支援の結果、減ってきているという報告はいただいているのですが、まだ100人台ということは変わらないなと思っているのですけれども、中学校で9校ですので、9校しかないという言い方を私はいつも言うのですけれども、平均的に1校につき10人はいるのかなと思うのですけれども、この辺のところをどのようにお考えなのかということをお聞きしたいのですが、先ほどいじめの問題の御報告もありましたけれども、中学校の場合、解消率が低いという、小学校より低いのかなと思っているのですけれども、その辺のところと何か連携していることはあるのですか。いじめの問題がかなり不登校にかかわっているということはあるのですか、それはないのですか。ないと断言できるのでしょうか。
 
○教育指導課長  断言できるところまでは、これで分析はしていないのですけれども、それぞれでいじめの件に関しましても、不登校の件に関しましても、学校のほうでは、学校と教育委員会がきちんと連携しながら、個々に丁寧に対応しているところでございます。不登校、中学校のほうが大分減りましたのは、今現在不登校になっているお子さんを、不登校から学校にまた戻ってこられるようにするという支援は、かなり難しい状況で、フリースクールですとか、「ひだまり」ですとか、学校以外の場所でもきちんと活躍ができるといいますか、今は学校だけが全てではないという考え方もありまして、それでも一生懸命やってはいますけれども、なかなかそれは難しいのですが、新たな不登校を生まないという点については、非常に今効果が上がっているのではないかと感じています。
 
○前川 委員  新たに不登校を生まないという支援ということですね。そこを具体的に、どんなふうなことなのか教えていただいてもいいですか。
 
○教育指導課長  これは先ほどのお話ともかかわってきますが、教員のやっぱり資質の向上も必要だと思います。まず、様子がおかしいというときに、きちんと見とる、きちんと声かけをしていく、丁寧に保護者と連携して対応していく。もちろん一人でではなく組織で、学校全体で対応していくということが重要だと考えていますので、そういったことを今後も学校には進めていっていただきたいと思っております。
 
○前川 委員  ぜひその方向で、これからも一層やっていただきたいと思います。先ほど別に故意におっしゃったのではないと思いますが、学校が全てではないという傾向にある、社会的にそういう傾向があるというような、たびたびテレビなどでもやっていることは私も承知しております。ただ、子供たちは、基本的には学校に行きたいというのが本当に多いんだと思っています。学校が嫌いとか何とかじゃなくて、学校に行って友だちに会いたい、学校でみんなと一緒にいたいということが基本的にはあると思いますので、ぜひそれは、余りそのつもりでないと思いますけれども、前提に置かないで、学校で過ごせるようにしていただきたいと思っておりますので、そこのところを確認させていただいていいですか。
 
○教育指導課長  先ほどそのように申し上げましたけれども、もちろん学校での努力が非常に大切だと思っておりますし、今後もそこをしっかりやって、無理強いするような登校刺激はしないけれども、学校が楽しいと思ってもらえるような学校運営は非常に大事だと思っておりますので、そこはきちんと力を入れて学校と連携していきたいと思っております。
 
○天野 教育部次長  補足させていただきます。今、指導課長が申し上げたのは、各学校の努力によるものでございますが、小中の連携というのもとても大事にしておりまして、鎌倉市は連携型、小中一貫ということで、とにかく中1ギャップを減らして、中学校への滑らかな接続ということを考えております。具体的には、小学生が中学校に行き、中学生が小学生に来てもらう、生徒・児童同士の交流もありますし、教師同士の交流もあります。目標も小中でつながるような学校目標を考えて、そういった子供が学校、居心地のよい学校をつくることを連携して取り組んでいることも、あわせて申し上げます。
 
○前川 委員  まさに私も、これからそれを申し上げようと思って、お答えを先にいただいてありがとうございます。全校、全市で実施している、小中連携ということで一貫教育をしている中で、中学校に上がるとこのように不登校がふえてしまうというのは、今いろんな要因があるということは、私もよく承知しておりますけれども、ぜひそこのところを、今、次長がおっしゃったように、それから先ほど課長が丁寧に説明してくださっているとおりで、それぞれの学校にしっかりと浸透していくように願いたいと思います。
 何かというと、今無理にとか、無理にしないほうがいいとか、そういうことを、無理にということを逆に強要する、無理にしないということを強要する、そういうことで自然に私たちも申し上げているので、何も力任せにということは言っていませんが、ただ基本的には子供たちというのは教わるということを持っている性質ですので、まだ小さいうちは。そこで教えてもらえなかったということが、いろんな意味で社会的にも勉強のことでも教えてもらえなかったということが大変損失だと思っておりますので、申し上げているので、無理にということも必要なこともあると思っておりますので、そこは申し上げておきます。
 
○竹田 委員  私、今、前川委員がおっしゃっていた、子供たちは学校に行きたいというのは、私、実は非常によくわかって、私も現職中に不登校の子、何人か出会いました。その子たちに話をしていくと、本当は僕だって学校に行きたいんだよって言うのです。子供ってみんなと一緒に学校で遊びたいし、みんなと一緒に過ごしたいという気持ちが根底にあるということは事実なんです。それで、でもなかなか行けない子を学校に引っ張るのではなくて、居場所としての例えば「ひだまり」、フリースクール、そういう選択肢もあるよというのは、もう次の段階のものであると私も思っています。
 それで、気になってしまうのが、例えば「ひだまり」に行った場合なんです。この間、沖縄の不登校児にどう対応するかというところ、那覇市の見学をさせていただいて、その中で非常に私は心を打ったのは、不登校の学級がたくさんあるんだけど、その中ですごい大事にしていたのが、不登校の子供がいろんな学級、幾つかの学級に入った、でもそこで担任との縁を切らないというところをすごくやっているんです。
 ややをもすると、「ひだまり」に入ってしまった後、担任との関係が切れてしまう。これは私、非常に気をつけなきゃいけないと思っているんです。ですから、そういうところで「ひだまり」に行った、フリースクールに行っても、なお担任との関係を切らさないような取り組みというのを考えて、もちろんなさっていらっしゃると思いますけれども、いかがでしょうか。
 
○教育センター所長  ただいま竹田委員から御質問があった件でございますが、教育支援教室「ひだまり」、今年度は特に通室の児童・生徒の数が、同年の同時期に比べまして増加している状況でございます。今おっしゃられたような、特に通室していても担任の先生、もともとの小学校、中学校の先生のかかわりというのは非常に重要でございまして、専任教諭を中心に小まめな学校への連絡、学校から「ひだまり」への連絡、それから「ひだまり」のほうで、個別の生徒に先生が空き時間に会いに見える、あるいは放課後に相談に見えるということで、連携がうまくとれていると感じております。
 もちろん、なかなかふだんほかの授業、ほかの行事等がある中で、いつもいつも全ての先生が来ているわけではありませんが、重要だということを認識しておりますので、これからも、学校にもそのように働きかけてまいりたいと思います。
 
○竹田 委員  学校って非常に忙しいところですので、ついついそこのところが気持ちから抜けてしまう、そういうことがないようによろしくお願いします。
 あと、もう1点お願いします。いじめの発見のきっかけというところの表、いじめの調査結果を受けての中の4番、いじめの発見のきっかけと。先ほど来、このいじめの対応については、組織的な連携、教職員の連携、チームとしての対応と、まさにそのとおりだと思うのですけれども、この発見のきっかけを見ると、学校の教職員の発見が、学校以外からの発見よりも少ないという状況。さらに言えば、学級担任の発見が10だけれども、学級担任以外の発見が、小、中ともにゼロなんですね。
 私は、組織的にいじめ問題にかかわっていくというのは、いじめが発見されてからもちろん連携するんだけど、いじめの発見という部分であっても、さまざまな立場の教職員があらゆる角度から、いじめられていないだろうか、この子は廊下を歩いて、さっき随分暗い表情で歩いていたな。あるいは、部活動に来なくなったなとかと、あらゆる場面のいじめの芽というか、そういうものに気づくということが非常に大事だと思う。
 だけれども、担任以外がゼロ、ゼロというのは、そこのところも、担任以外の発見にもつながっていけばいいかなと思うんですけど、いかがでしょうか。
 
○教育指導課長  本当に委員のおっしゃるとおり、学校の中でもいろいろな職員が子供たちとかかわっております。そのときに、様子がちょっとおかしいなとか、あの子は少し顔の表情がよくないなとか、そういったことがあったときに、必ず教職員の中で情報共有をするということが非常に大事だと考えております。そのことについては、学校でもよく承知はしているところですけれども、児童指導担当者会ですとか、生徒指導の連絡会ですとか、そういったところで、委員会からもきちんと情報共有が大事であること、また、そういったことを今後もしっかりやっていっていただくということをお願いしていこうと思っております。
 
○河村 委員  今、竹田委員から、いじめの発見のお話がありましたけれども、この統計というか、調査結果の中にはないんですけれども、いじめが行われている時間、例えばどういう時間なのかということを把握しているのか。具体的に言うと、それが休憩時間なのか、授業中なのか、放課後なのか。または、家に帰ってからの夜とかなのか。そういったあたりというのはどんなふうに捉えていらっしゃいますか。
 
○教育指導課長  この調査では、そういったところまではわからないんですけれども、学校からは、常にいじめがあった場合には、教育委員会にも報告があります。そのときの個々の対応の中では、状況をある程度はわかっておりますが、やっぱりさまざまです。やはり教員が見ていないところというのは結構多くて、休み時間ですとか、小学校ですとそういうことがやはり多いです。あとは登下校のときですとか。また、中学校ですと、SNSを介してという案件もかなり見受けられます。
 
○河村 委員  その発見の難しさというのは、まさにそこにあるんだと思うんですね。いじめは表でやるようなことではないからいじめなわけであって、そこは当然目の届かないところで行われるわけですよね。
 そういった中において、学校内における授業中以外、休憩時間であったり、そういった放課後であったり、ある程度学校の中にいる範囲の中で、じゃあ、いじめられている子たちの保護といったら言葉は適切かわかりませんけれども、その予防の視点からも、何かそういうケースに陥りそうだなという方たちに対して、何か対応というんですかね、そういうものというのは何か検討されているものというのはありますか。
 
○教育指導課長  もちろん実際にそういった案件が起こってしまった後の対応というのはいろいろとあるんですけれども、今委員がおっしゃるような、例えば予防といいますか、ちょっと気になる子がいるときとか、そういうときなんですけれども、中学校などでは、教科担任制となっていますけれども、例えば1時間目の担任が、休み時間の10分間の半分は教室にいて、子供たちの様子を見ている。2時間目の担任が5分早く来て、その教員と交代して、その教室に授業が始まるまでいるというような方法をとっている学校もあります。
 また、子供同士で主体的に、そういうものは許されないんだぞという運動といいますか、いわゆるスクールバディの活動ですとか、そういったことで予防につなげていったりという、そういったことを今、学校では行っております。
 
○河村 委員  それは本当にいいなと思います。そういう目の届く時間をつくっていくというところでは、一つ効果があるのかなと思います。
 やっぱりもともとのいじめがどうして起きるのかというところについて、やっぱり根本的な解決はなかなか難しいと思うんですね。暴力といじめと、または不登校との関係性、ちょっと先ほど前川委員からもありました。さらにそこに暴力も含めたところでの関係性については、どんなふうに捉えていらっしゃるのかということをお伺いさせてもらっていいですか。
 
○教育指導課長  全く別個の案件というわけではなく、案件によってはやはりつながっているところもあります。いじめの意識は、加害の子にはないこともあるんですけれども、自分の感情をコントロールできなくて友達に暴力を振るってしまう。それがきっかけで、暴力を振るわれたほうはいじめと捉えて、学校に来るのが怖くなってしまう。それで不登校につながる。
 やはり暴力行為もいじめも不登校も結構つながりというか、関連があるんですね。なので、本当に先ほどから申し上げていますように、いろいろな場面で、そうやって教員が見取ること、それから、どこかの場面では、もちろん教員が見ていないところで起こることが非常に多いんですけれども、やはり家庭と連携するですとか、教職員全体で情報を共有するですとか、どこかで誰かがその子供とどこかでかかわっているという状況なので、やはり連携や情報共有が大事だと考えております。
 
○河村 委員  その中で、不登校に陥ってしまった子たちに対する復学支援の難しさということは、先ほどおっしゃられていたと思うんですね。ただ一方で、やっぱり長期的な不登校から始まる、今問題になっているひきこもりにつながっていくケースというのは多分にあると思うんです。
 そういった視点からも、私は復学の大切さというのも感じていまして、そのときに、私は、先ほど前川委員だとか竹田委員の意見とちょっと違い、私は学校に行きたくないほうだったんです。むしろ学校って行きたいんだろうというそういう考え方ですけど、私はむしろ行きたくないほうだったので、逆にそこはニュートラルに私は見てもらったほうがいいと思うんです。みんながみんな行きたいというわけではなくて、何かしらの事情があってやっぱり行きたくないんだと私は思っているんです。
 だから、そういった中で、強制的にやる側面も必要かもしれませんけれども、何かしらの、やっぱりその子の特性に合わせたり、実情に合わせて適切な支援を行っていく、私はそこが大切だと思っています。
 方法とするとさまざまだと思うんですけれども、昨今の、特にWHOが、最近、ゲーム依存についての話をしています。片や一方で、ゲームのeスポーツを活用してひきこもりを脱出したという話もある中で、今現場における、実際にゲームの取り扱いについてというのはどんなふうにしていらっしゃるのか。それと、不登校の関係性というのはどんなふうに捉えていらっしゃるのかということをお伺いさせていただいてよろしいでしょうか。
 
○教育指導課長  その関連性について、今、分析ができているわけではないんですけれども、中学校においては、依存症の研修を子供たちには受けてもらっていて、ああいうスマホですとか、パソコンですとか、ネットに依存するような、そういったことが体にどういう影響があるのかとか、精神的にどういう影響があるのかといったことを、依存症の研修で子供たちには知ってもらう、そういったことを今は行っているところでございます。
 
○河村 委員  問題はさまざまですから、やはり何かが悪いとか、何かがいいというだけで見るのではなくて、家庭との連携が必要だとおっしゃられていたとおり、私は本当に総合的な連携が最終的には必要になってくるんだろうなと思っていますから、ぜひそのあたりの強化をしていただきたいと思います。
 やはりこの前のところで、いじめが全国平均より少し少ないという微妙な位置、やっぱりそこの中にあるというのは、もう一歩やれば、鎌倉市っていい教育の場ができるんじゃないかなと思っていますから、ぜひそこに向けてしっかり取り組んでいただきたいと思います。
 
○高橋 委員  三つほど伺います。まず最初に、最初の数字が出ていまして、前年に比較してふえた、減ったというような、そういう数字が出ているんですけれども、一年一年の経年に一喜一憂することはないとは思いますけれども、これはゼロになることを目指してやっていただきたいなと思いますが、いじめに関して、中学校で9件減少しているんですね。3年ほど前から比べると倍ぐらいはあるんですけれども、この9件が一度にバンと減るということは、結構ないい数字だなと見ているんですが、先ほどからいろいろな説明の中でも、スクールバディとかというのも全校実施になりましたよみたいな報告もありまして、この辺との関連性というのはどういうふうに見ていますでしょうか。
 
○教育指導課長  いじめの認知件数が中学校で減少した要因としましては、意識啓発として携帯電話教室をやっていましたり、インターネット上のモラルのそういった指導に力を入れていたり、また、先ほども委員もおっしゃっていたとおり、主体的に子供たちが活動するスクールバディ、そういったものを取り入れているところが、ある意味では要因の一つなのではないかなと考えております。
 
○高橋 委員  いろいろ打つ手がどのぐらいの効果があるかというのもぜひ検証しながら進めていただきたいなと思います。
 毎年なんですけれども、ネット絡みというのは、なかなか数字が把握し切れていないんじゃないかなと。ニュースなんかでやるネットも、件数というのはかなり上がってきていますというふうな報告をニュースでは見るんですけれども、鎌倉の場合には、いつも低い状況ですね。ですから、この辺はもう少し検証が必要じゃないかなと、これはお願いだけしておきます。
 それで、支援クラスというんですかね、そういう子たちが、支援級に行っていたり、普通クラスに行っていたり、行ったり来たりしたり。それから、課外活動で部活動とかを一緒にやったりとか、そういう中で、そういう子たちに対してのいじめみたいなものはどういうふうに捉えていますか。
 
○教育指導課長  もちろん通常学級であろうと、特別支援学級であろうと、今までお話ししていました見取りの件や対応については変わらないんですけれども、例えば、発達障害のお子さんなどは、先ほども申し上げましたように、自分の感情をコントロールするのが難しいお子さんなどもいて、本人はいじめだとか暴力行為と思っていなくても、そのときの自分の感情に任せて、相手に嫌な思いをさせてしまうということは間々あることなので、そういったお子さんたちのそれぞれの特性をきちんと教員が見きわめた上で、予防措置ですとか、やってしまった後の対応、周りの子たちへの指導、そういったことは必要であると考えております。
 
○高橋 委員  ちょっと含まれているのかなという、含まれていないのかという微妙な答弁だったんですけれども、逆のパターンで、普通クラスの子が支援級の子をいじめるという、そういうケースというのはどうなんでしょうか。
 
○教育指導課長  もちろんそういったことがあってはならないという指導はきちんとしていくべきだと思っておりますし、また、インクルーシブ教育を今推進しているところですけれども、特別支援級の子だからとかではなくて、いろいろな子がいる、多様性を認め合うということが重要だという指導をこれからもしっかりしていくことで、そういったちょっと障害のあるお子さんたちが、それを理由にいじめに遭ってしまうというようなことがないようにはしていかなくてはいけないと考えております。
 
○高橋 委員  昨年、具体的な例を挙げて、こういう例がありましたよということで、注意していただきたいと。それについては、いじめの件数にカウントしていますよという話だったので、支援級に行っている子というのは、普通のクラスの子たちよりもやっぱりより守ってあげないといけない立場にあると思うんですね。そういう子たちですから、ぜひそこのところは個別に数字はとっていただいて、そこだけはとにかくないようにやっていただきたいなとお願いをしておきます。
 最後に、いじめが発覚した後の対応についてなんですけれども、小学校の場合に、校長先生や教頭先生が対応するというのは結構件数があるんですけれども、中学校になるとゼロになっちゃうんですね。これがどうしてなのかなというのはちょっと不思議な感じなんですが。
 
○教育指導課長  小学校のほうでも組織的に対応することは重視しておりますが、やはり学級担任制をしいておりますので、担任以外が対応するときには、やはり管理職も出ていかざるを得ない状況がありますけれども、中学校のほうは、もう少し小学校よりも人員的に余裕があるといいますか、副担もおりますし、生徒指導担当が、非常に生徒指導に関しては中心になってやっておりますので、管理職が直接指導に出なくても、そういった生徒指導担当等がそのかわりができるというような組織の動き方を中学校はしているためかと思われます。
 
○高橋 委員  状況につきましてはわかりましたけれども、せっかくおられるので活躍の場を与えていただきたいなと、それだけはお願いしておきます。
 
○教育指導課長  もちろん直接指導はゼロなんですけれども、校内のいじめ対策組織には必ず管理職が入っておりますし、学校としての方針を立てるときには、やはり校長、教頭が中心となって考えている状況です。
 
○安立 副委員長  私も2点だけお伺いいたします。この不登校児童・生徒の不登校になったきっかけと考えられる状況というところなんですけど、幾つか項目がありまして、人間関係だったり、遊び・非行というのはわかるんですけど、私が気になるのは、無気力の傾向であったりとか、不安の傾向があるというところなんですね。やっぱり成長期のお子さんたちが、これから自分の将来、いろいろなやりたいこと、どういうふうな大人になりたい、どんな勉強をしていきたい、学んでいきたいという中で、やっぱりこの時点で無気力だったり不安があるというのは大変気になりまして、その中でも特に、この不安の傾向というのが、小学校で22、中学校で56、合計78と、ちょっと数字が多いんですね。不安の傾向の中で、不安というのは何に対しての不安なのか、もしわかれば教えていただけますか。
 
○教育指導課長  小学校のほうでは、何が多いかといいますと、いじめを除く友人関係の不安が非常に多くなっています。中学校のほうで多い不安というのは、学業不振ですとか、進路に関する不安、そういったものが統計上は多くなっております。
 
○教育センター所長  若干、補足をさせていただきます。
 こちらに載っているのは、実数の不登校児童生徒の不登校となったきっかけなんですが、こちらに相談があったケース、もちろん母数は限られますけれども、それをつぶさに見ていったときに、学校は、無気力の傾向である、不安の傾向だとか、本人とか家庭環境にきっかけがあるのではないかと捉えているケースのうち、かなりものが、保護者や本人の方が相談室に来た場合には、学校における人間関係がきっかけだと言っているケースがございます。
 これは、非常に幾つか理由は考えられるんですけれども、誰しも御家庭であれば、学校が原因で行かれなくなった。学校としては、本人や家庭と思いたくなるという部分はあるので、それ以外の部分で大きな理由としましては、まず、相談に見えるということは、学校との関係が必ずしもうまくいっていないということで学校を捉えるということ。それからもう一つ大きいのは、たとえ本人とかに何か課題があったとしても、ここの4番の設問では、不登校となったきっかけを問うているわけで、そのときに例えば、良好な人間関係であれば登校が続けられたけれども、何かきっかけがあったときに、不登校という状態に陥ってしまうということが考えられるのですが、それを学校としては、きっかけというよりもその本質、そうすると、このお子さんはもともとそういう傾向があったんじゃないかと捉える傾向があるんじゃないかと分析をいたしました。
 そして、教育委員会としましては、学校に働きかけをしまして、やはり不登校になったきっかけや状況が本人にあるというふうに感じたとしても、まず先ほどの未然防止とか、早期の対応ということで、子供、保護者の心情に寄り添った対応というのがより一層必要だろうということで、指導、それからお願いをしているところでございます。
 
○安立 副委員長  私がさっき、自己肯定感という言葉を出したんですけど、こういうことと大きくつながってくるのかなと思います。不安とか無気力という、そこの数字が悪いわけではないんですけど、そういった数字がわかるのであれば、そういったお子さんに対して本当にきちんと向き合ってあげる、話を聞いてあげるということが、直接現状が変わるわけではないかもしれないんですけど、そういう受け入れてくれる学校だったりとか、先生たちがいると安心できるような環境づくりをお願いしたいと思います。
 あともう1点なんですけど、このいじめの相談に関しましては、相談のダイヤルだったりとか、ポスターとかチラシとかというのがあると思うんですけど、私は、この間ちょっと新聞の記事を見ましたら、県で、LINEによるいじめの相談を2週間やったら、利用しやすいというか、相談しやすいという8割の声があったということで、本当にいじめの原因になっているのが、テレビの報道でもそうなんですけど、直接じゃなくてLINEだったりとか、そういう携帯電話を通してそういういじめがあったという原因にもなっているんですけど、逆に、この携帯電話を使って、支えられる子供たちの数も多いのかなと思ったんですね。今の子供たちって、コミュニケーション力というのが、昔と違ってちょっとなかなかないのかなと感じる中で、相談体制があったとしても、直接話すということよりも、文字で自分の気持ちを伝えるというほうが本当に相談しやすいのかなと思って、それは今、小学生、中学生だとまだちょっとわかりませんけど、本当に高校生ぐらいになると、自分自身がいて、携帯電話を持って、それが何か一体の部分があって、もちろん自分もあるんだけど、携帯を通してのもう一人の自分みたいなものがあって、そこで何か違う自分をすごい発信したりとか、本当に悲しく思っている自分をさらけ出したりとか、もっと自分はいいところをアピールしたいというのを携帯電話を通してやっているというところで、やっぱり私たち大人が感じるより、携帯電話というのがすごい助けにもなっているのかなと感じるところであります。
 ポスターとかチラシというのが、学校を通してなんですけど、どういうふうに今活用されているのかを伺います。
 
○教育センター所長  安立副委員長の御質問なんですが、ポスターとかチラシとお話になられました。教育センター相談室、鎌倉市のものに限りましては、チラシであると、全児童・生徒数配布しておりますし、ポスターは、平成29年度の9月から、いじめ相談ダイヤルの時間の延長、それから、ウエブでの受付を開始ということで、大きなポスターをつくって、学校の各所で配布をしたりして周知に努めているところでございます。
 それから、今、お話の中でございました、県によるSNS相談の試行につきましてちょっと触れさせていただきますと、それにつきましては、鎌倉市では1校を抽出してということで県から指示がございまして、一つの中学校で実施をしたところでございますけれども、委員がおっしゃったとおり、非常に相談してよかったという声が8割以上ということで、SNSの相談の特徴としてよいところとして、相談が非常にしやすいと。電話をするよりもLINEの相談がしやすい。それから、いじめ相談ということをうたっていますけれども、それ以外に、人間関係ですとか学業とか、そういうことが気軽に多様な相談内容があると。あるいは、相談の内容が可視化できる、文字であらわすということで、非常にその後に振り返ったりするのに便利だという特徴と、また、あと反面、課題は幾つかございますけれども、一番大きなのは費用なんですね。1件当たりのコストが非常に割高であること。それから、今回は、県内の101校から抽出した5万8000人が対象だったんですが、LINEの相談のために必要な友達登録が1%強ということで、これは、他県とかで試行したところも大体それぐらいの数字になるということで、対象者が非常にある程度は限定されてしまうというような課題がございます。
 それから、相談のスキル。今まで面接であるとか、電話相談であったら、そうですねという傾聴するということが基本にあったんですけれども、なかなか文字の相談、あるいは絵文字の使い方、解釈等で、心理の専門家は、今までのカウンセリングの経験だけでは対応できないようなスキルを身につけた相談員が必要ということ等々を考えますと、鎌倉市ぐらいだとスケールメリットがないと申しますか、現在では、県に2週間の試行を受けて、県がどのような動向、方向を示すかということ。それから、県の試行はLINEを使っておりますが、神奈川県の他市では、ほかのアプリケーションを使ったいじめ対策も進んでおりますので、そちらも情報を収集しながら研究してまいりたいと思います。
 
○安立 副委員長  鎌倉市も全部LINEでというわけではなくて、ただ今のお子さんたちというのは、携帯電話を使って活字にしていることによって、自分の気持ちとか、相談内容というのを伝えることがうまくできるかなと感じています。
 鎌倉市のポスターをつくってくださったりとか、チラシもつくってくださっているので、それをやっぱり忘れないようにといったら変なんですけど、定期的に配っていただいたりとかして、子供たちが目につくように、保護者の方も目につくように、周知に努めていただきたいと思います。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑はありませんか。
                  (「なし」の声あり)
 委員長から1点だけ。いじめ、不登校、暴力行為とも、小学生のほうが平成29年度に増加しておりまして、いじめがふえるのはある程度認知が行き届いたということも考えられるのですが、不登校、暴力行為がふえているということ。これは、小学校全般の課題として浮上した結果なのかどうか、その傾向について伺いたいと思います。
 
○教育指導課長  暴力行為や、そういった不登校は、低年齢化しているのは鎌倉市だけの傾向ではなく、県や全国のほうでもそういったことがふえております。やはりコミュニケーション能力がなかなかまだ身についていなかったり、自分の感情がうまくコントロールできなかったりということが、そういった暴力行為につながってしまったり、不登校につながってしまったりという傾向があるようです。ですから、早期の対応ですとか、予防が非常に大切なことではないかと、そこは学校にもしっかりとお願いしていこうと思っております。
 
○納所 委員長  では、質疑を打ち切ります。
 了承かどうかの確認でございます。了承でよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認をいたしました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第12報告事項(4)「鎌倉市特別支援教育推進計画の取組状況について」を議題といたします。原局から報告を願います。
 
○教育指導課長  日程第12報告事項(4)鎌倉市特別支援教育推進計画の取組状況について御報告いたします。
 鎌倉市教育委員会では、平成16年に、「かまくら教育プラン」を策定し、子供たちが安心と安全が保たれた社会環境と学習環境のもとで、障害のある、なしにかかわらず、子供たちの自立と社会参加に向けた「生きる力」の育成を目指して、子供たちが互いの多様性を理解、尊重し、伸び伸びと健やかに成長できるような教育体制の整備・充実に取り組んできたところです。
 しかし、昨今、特別な支援を必要とする児童・生徒のニーズの多様化に伴い、さらなるインクルーシブ教育環境の充実が急がれる中、就学する児童・生徒の医療的ケア、地域連携体制の構築、切れ目ない支援体制の構築など、新たな課題が出てきました。こうした状況を適切に捉えた上で、現在までの特別支援教育体制を整理・検証し、鎌倉市における支援教育体制をさらに充実していくために、「鎌倉市特別支援教育推進計画」を策定することとしましたので、策定に向けての取り組み状況を報告いたします。
 鎌倉市特別支援教育推進計画(案)は、庁内関係課及び関係機関で構成する、鎌倉市特別支援教育推進計画策定委員会で協議し、文言などの修正を行い、原案としてまとめました。
 策定に向けた検討委員会は、8月30日木曜日に第1回を開催し、策定に向けての予定や方針を確認いたしました。
 10月23日火曜日に第2回を開催し、現状と課題の整理を行いました。
 11月9日金曜日に第3回を開催し、今後の方針を検討いたしました。
 資料2ページ、目次をごらんください。
 まず、概要について説明します。
 第1章では、鎌倉市特別支援教育推進計画策定の経緯と目的について、計画の基本的な考え方、計画の位置づけ、計画の基本目標について示しました。
 第2章では、鎌倉市における現在までの特別支援教育事業を振り返り、それぞれの項目の目指すべき方向について記載しています。
 第3章では、第2章の現状と目指すべき方向をもとに、平成31年度から取り組んでいく具体的な取り組みについて記載しました。
 第4章には用語解説や解説資料を添付する予定です。
 資料10ページに進みます。
 特別支援教育推進計画の期間は、昨今の特別支援教育状況の変化や子供の成長等を考慮し、平成31年度からの3年間としました。
 続いて、資料12ページになります。
 4、計画の基本目標をごらんください。
 計画では、(1)特別支援教育の構築、(2)人材の育成、(3)共生社会を目指した連携体制の構築の3点を基本目標として整理しています。
 資料13ページ、第2章、現在までの特別支援教育事業を振り返ってでは、それぞれの項目ごとに現在の課題を検討し、目指すべき方向を設定しました。その結果、インクルーシブ教育への理解促進、学校での支援体制のさらなる充実、教育と福祉との連携が主な課題として上がりました。
 そのことにより、第3章では、次のように計画の具体的な取り組みを定めました。
 資料32ページ、基本目標1、特別支援教育の構築では、四つの施策目標を示しています。
 施策目標1、特別支援教育の推進として、インクルーシブ教育の理念に基づいた特別支援教育を推進するため、教職員のインクルーシブ教育理念の理解促進、児童・生徒へのインクルーシブ教育の推進、インクルーシブな校内環境の整備を行います。
 施策目標2、多様な教育的ニーズへの対応として、学校内での組織的な支援体制の構築、教育相談コーディネーターを中心とした校内体制の構築、スクールアシスタント、学級介助員、学級支援員を活用した校内体制の工夫、学校と外部機関との連携による継続的な相談・支援体制について取り組みます。
 施策目標3、特別支援学級における指導の充実として、特別支援学級での個に応じたカリキュラムの工夫と、ICT機器の活用による学習支援を推進していきます。
 施策目標4、新たな学びの場の充実では、特別支援学級全校設置計画の推進と、新たな通級指導体制の検討について目標を設定しました。
 資料38ページ、基本目標2、人材の育成では、特別な支援を必要とする児童・生徒への理解と指導力の向上を施策目標1として示しました。教育相談コーディネーターの育成、特別な支援を必要とする児童・生徒への理解と指導力を高める教員研修、特別支援学級教員の専門的な知識、技能の育成、スクールアシスタント、学級介助員、学級支援員の支援力の向上を具体的な目標としました。
 資料40ページ、基本目標3、共生社会を目指した連携体制の構築では、二つの施策目標を示しました。
 施策目標1、ライフステージの変化に伴う支援の連携「縦の連携」として、幼稚園・認定こども園・保育園と小学校・中学校の連続した支援体制、支援シート、個別の指導計画の活用による継続した支援・指導体制の構築を進めます。
 施策目標2では、教育委員会と関係機関とのネットワークの充実「横の連携」として、教育委員会と関係機関のネットワークの構築、地域のインクルーシブ教育への理解促進の取り組みについて示しました。
 今後は、12月13日木曜日から1月14日月曜日にかけて、パブリックコメントを実施、その他庁内及び関係団体にも意見聴取をし、広く意見を求めていく予定です。パブリックコメント等でいただいた御意見などをもとに、さらに内容について協議、検討の上、最終案については、市議会2月定例会、教育こどもみらい常任委員会にて報告させていただきます。
 
○納所 委員長  ただいまの報告に御質疑はありますか。
 
○高橋 委員  1点だけ伺いたいと思います。今泉小学校だったと思うんですけど、東大のROCKETに行っている子がいて、もう卒業しちゃったかな。東大のROCKETというのは、御案内のとおり、どちらかというと、サバン症候群とかアスペルガーとか、普通にいると発達障害と言われるようなジャンルに入れられてしまう子たちなんですけれども、IQがすごい高くて、特殊な能力があって、天才教育と言われているんですが、そういう子たちが鎌倉にもいるんだなということをちょっと認識をしまして、市長の公約にも、鎌倉版ROCKETということをうたっていまして、横浜では既に横浜ROCKETというのがあって、そこに入れない予備軍の子たちが、また8カ所ぐらいに分かれて、横浜版ROCKETじゃなくて、そこに入る手前ぐらいの、だけど、みんなIQがすごい高い子ばっかりで、8カ所ぐらいに分かれて学んでいて、そういう中で、普通教室にも行けるようにやっていこうねみたいなことでやっているらしいんですね。
 その辺については、鎌倉でどういう検討をされていて、本来であれば、余りパイが大きいようだったらこういうところにもちゃんと位置づけをしなきゃいけないんじゃないかなと思うんですけれども、どうでしょうか。
 
○教育センター所長  市長の公約にあります、鎌倉版ROCKETでございますが、渋谷区でも同様のギフテッド教育を始めたということで、こちらも渋谷に直接問い合わせをしまして聞きましたところ、本家のROCKETとは若干違いまして、渋谷区では、来る者を拒まずというか、そういうところに来たいお子さんは、全て対応しているということなんですが、なかなか公教育中心に、我々教育委員会としては捉えているところもございまして、そちらを充実させるのがまず先だよと。その後で、そういうところを生かしていけたらいいねということで、すぐに鎌倉市独自のものというのは難しい面もございますので、フリースクールとか民間と提携をしながら、とにかくそういう指導のできる人材というのが必要だというのもございますので、民間との連携を模索しながら、市長部局とも連携しながら検討してまいりたいと思います。
 
○高橋 委員  私は、渋谷は知らなかったんですけど、横浜は結構やっていますので、横浜の現状をよく見ていただければなと。横浜市の教育委員会でやっていますから。
 アスペルガーとかサバン症候群の方というのは、いろいろなことが一度に聞こえちゃうと集中ができない。だから、たくさん人がいるところで何かするということができなかったり、バスに乗れなかったり、電車に乗れなかったりとか、そういうあれで、先生の声だけが自分の耳に聞こえるようにヘッドホンをしながら授業を受けるとか、そうすることによって習熟度というのが驚くほど上がるとか、みんなを集めてそこで何かをするということじゃなくても、一人いる、二人いるという中で、そういう対応をちゃんとしていけば、ちょっとコミュニケーション能力が低い子が多いので、集中できないとか、すぐテストが終わっちゃって、あいている時間もじっとしていられなくて歩き回っちゃうとか。そういうことなので、IQテストなんていうのは最近やっていないんですかね。昔はありましたけれども。
 そういうIQテストなんかも組み合わせれば、多分明らかになってくるんじゃないかなと。そういう子たちに対するフォローというのを最初にやりながら、行く行くは天才教育じゃないですけれども、そういう子たちはそういう子たちで相通じるものもあるから、一緒に勉強していこうというふうなことでやるのも、将来的にはいいかなと。
 ただやっぱり横浜でいろいろやって、9カ所ぐらいで横浜ROCKETというのもやっているみたいなので、そこはちょっと研究していただきたいなと。お願いだけしておきます。
 
○前川 委員  インクルーシブ教育と最近は言われますけれども、しきりにこの言葉が飛び交いますが、鎌倉は、もう本当にあえて言わなくても、かなりやってきていただいているという、私は認識にいます。
 それで、その中で今回読ませていただいて、確かにこうやって振り返ってという第2章もありまして、そういうことだなと思いながら読ませていただいたんですけれども、議会でも特別支援教室の全校実施でしたか、決議を出させていただいた記憶もありますし、進めていただいているなと思っています。
 これでちょっと伺いたいのは、人材育成というところが何回か出てきますね。先生方の人材育成というと、私なんかは、生徒理解とかそういう研修をずっとされてきたりしている中で、研修の中で、先生たちはこうした勉強をされているかなと思いますが、その中で支援員たちも研修させてあげてほしいとずっと要望してきて、いろいろと予算の問題や何かで、なかなか支援員をされる方にお時間があって、御希望されればどうぞみたいな感じだったと思うんです。
 今回、支援員もと、さっき御報告いただいたように思いますけれども、ここは予算もしっかり入って、支援員は研修を受けられるという体制になっているということなんでしょうか。
 
○教育指導課長  学級支援員の資質の向上も、やはりかかわっていただいている以上は必要かなと思って、このように目標には設定しております。ただ、まだ具体的には予算とかそういったことは決めていないんですけれども、市長部局とも連携しながら、ここは今後、検討していきたいと考えております。
 
○前川 委員  じゃあ、私の聞き間違いかな。さっき支援員とおっしゃったので、そういう研修を受けられるようになったのかなと思って、聞き間違えたかもしれません。
 
○教育センター所長  研修は教育センターの管轄なんですけれども、平成30年度をとりましても、児童生徒理解研修会ということが3本、指導が入りにくい生徒ですとか、多様な子供たち、発達障害、それから、インクルーシブ関係だけのものがさらに3本ということで、こちらは、県費負担教職員だけではなくて、幼稚園、保育園、こども園、それから、子どもの家の職員、それから学校のそういう非常勤の職員にも声をかけさせていただいております。ただ、委員御指摘のとおり、予算化とか正規の出張というところは、まだこれからということもありまして、今後も考えていきたいと思います。
 
○前川 委員  またそれでは改めて。でも、ちょっと要望させていただきたいと思いますけれども、ぜひ支援員たちに研修の機会を差し上げていただきたいと思います。支援員をされている方たちも研修を受けたいという声をたくさんいただきましたし、今までも。多分お気持ちは変わっていないと思いますので、ぜひそこのところをよろしくお願いいたしたいと思います。
 ふれあい相談員とか、そういう方たちもいらっしゃいますので、そういう方たちも研修を受けていらっしゃるのかどうかわかりませんが、受けていただければ、どういう社会になっているか、どういう状況になっているかということがおわかりいただけると思いますの。
 先ほど、整備状況として、平成31年度に、一気に知的障害、自閉症、情緒障害の教室をつくってくださるという形になるんですか。16ページ、平成30年度現在は、市内の特別支援学級は、小学校16校中10校に設置で、中学校9校中7校に設置というところで書かれていて、その次の表は、これは開設ということですか。現在やっているという意味ですね、この次の表は。そういうことですね。
 
○教育指導課長  この表は、開設予定まで入っております。2020年度開設予定の岩瀬中学校と、それから、来年度4月に開設予定の深沢小学校の予定まで入っております。
 
○前川 委員  こうやって進めていただいていることに感謝します。それで、細かいことなんですけど、この括弧に、平成31年度が小学校で、こちらの2020年度というのは、この差は何があるんですか。
 
○教育指導課長  申しわけありません。統一したほうがよかったかなと思いますが、平成32年度がないので、こちらを西暦にしてしまいましたが、統一したほうがよかったかなと思います。
 
○竹田 委員  共生社会をつくっていくという共生条例も今、策定段階にあって、来年4月から、市長は施行していきたいという中にあって、この特別支援教育の推進計画というのは、非常にそれを落とし込むような形でなされているなということをつくづく感じるところですけれども、それは本当に大変大事なことで、条例があればそれで済むわけではない。それをどのように現場で落としていくのかということで言えば、この計画は本当に推進計画として非常に重要だなと思っているところです。
 それで、やっぱり基本となるのは、担当部長も話されたように、共生社会に対する意識の醸成、ここが一丁目一番地だと。意識の醸成が大事ですよというところで先ほど御報告をいただいた。非常勤の方を含めた県費負担教職員の研修が幾つかなされるということは、本当に期待するところです。
 その次にやってくるのが、意識が醸成されたけれども、その意識を持って、今度は子供たち一人一人を丁寧に見ていきたいと、大事にしていきたいという、そういうところにいくわけですが、今も実際に学校の教職員の皆さんはやってくださっていると思うんですが、21ページ、集団や教室に入れないなど課題のある子供への対応のところで、4行目、多くの学校では、これは小学校の場合ですかね。授業時間ではない教員、管理職、養護教諭やスクールアシスタント等が、別室で個別の指導などの対応を行っています。これは、結果から見れば、非常に手厚い学校体制が整っているなと思うんですけれども、一方で、特に小学校の教員は週に、場合によっては2時間、3時間、あるいは高学年になると5時間、あき時間と言ったって、あいているわけじゃなくて、そこで教材研究をし、会議の準備をし、採点をし、作品処理をしているという、そういう仕事がたくさん入っている中で、この集団や教室に入れない子供への対応をしているという、これは現場からすると大変厳しい。時間が本当に厳しい中での対応であるというふうに聞いています。となると、藤沢なんかは一つ取り組んでいる。1人プラス1名、そういうような対応にしていただける職員をいつからかつけたというような話も聞いています。
 学校での人的配置、組織的な対応とは言うけれども、限界があって、一人の人が学校になかなか教室に入れない。じゃあ、別室指導をやりましょう。じゃあ、誰か手のあいている人はいませんかと。朝、手を挙げてもらって、私は、2時間目はあいていますという形で入り込んでいくという中で、これは正直言って、学校現場としては非常に厳しいんですね。そのあたりの人的配置については、何か今後の見通しはあるのでしょうか。伺わせていただきます。
 
○教育指導課長  委員が御指摘のとおり、なかなかそういったところは難しいところで、今は、学校の先生たちのこういったあき時間を使って、組織的に対応してくださっているところです。とにかくこの特別支援教育推進計画を策定し、この計画にのっとって、できるだけ学校が子供たちの特別支援教育をうまくやっていけるような、これは一応3年間の計画なんですけれども、計画にのっとって、どんな手だてがあるかはこれからしっかり検討していきたいと考えております。
 
○竹田 委員  それで、私は一般質問のときに、共生条例を策定するに当たって、そこにかかる費用はどうするんですかと、枠組みがあるんですかということを聞かせていただいたところは、こういうところにも関係してくるところなんです。予算が確保されるように願うところですけれども、その同じページで、「ひだまり」のお子さんの数ですよね。平成30年、小学校6、中学校12、18。この間伺ったら、もう22人になりましたと聞きました。そうするとやっぱり、私は、見させていただいたときは17人来ていますよと。そのときは何人かの子がいたけれども、非常にスペースも狭い。それで、指導していく職員も本当に限られた人数しかいない。そうすると、特別支援教育推進計画の中で、やっぱりそこのところの実態把握というんでしょうか。今、通室の登録者数がどんどんふえてきているという中で、そういう実態に合わせて、スペース確保、あるいはスタッフが不足しているというところも生かしながら、何ができるのかということを進めていっていただきたいかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
 
○教育センター所長  まさに御指摘のとおりでございまして、平成28年度に、大船中学校の改築に伴いまして、それまで大船中学校の敷地内にあった特別支援教室「ひだまり」が、暫定の移転先ということで、現在の大船消防署台出張所跡のところに間借りをしております。その後、別のところに着地点がある予定だったんですけれども、そちらの話が順調に進行していない関係で、仮住まいの状態が長引いている中で、このように通室生がふえている状況になってございます。
 不登校のお子さんの中には、特性のあるお子さんもいらして、例えば人数が多いところ、狭いところというようなところは難しいから、1人になりたいとか、もう少し広々したところがというお子さんも実際にいらっしゃいます。
 ただ、22名登録ということなんですが、コンスタントに来ている児童・生徒は余りおらず、日々は、子供は5人前後の日が多く、例えば1週間に一遍、午後、ほかのお子さんに顔を合わせない時間帯に来るお子さんとか、そういうこともありますので、現在、このところがどうにもならないということではございませんが、適地があれば考えていき、早急に検討していきたいと思っております。
 
○竹田 委員  先ほどの話にも関連するんですけど、教室に入れない、集団に入れない子供は、各学校での個別指導、個別であき時間に先生、管理職が入り、そして、養護教諭が入り、スクールアシスタントが入りという形で、何とかかんとかしのいでいるという状態なので、ただこの子たちが学校に来ているということからすれば、よしとするところなのかもしれない。しかしながら、例えば学校現場は厳しい。そして、「ひだまり」に行くことによって、より学習が進む、あるいは集団に戻れるというようなこともあり得るというところで、やっぱりこのスペース等をあわせて、「ひだまり」のほうの充実ということも大事なのかなと思いますので、よろしくお願いします。
 
○河村 委員  高橋委員からROCKETの話がありました。御本人を前に言いづらいところもあるんですけれども、そもそもあれは、高橋委員がおっしゃられていたのは、多分恐らくギフテッド教育のほうであって、ROCKETの本質は、多分その前身であったアルテクの支援ですよね。中邑賢龍先生がやっていらっしゃる。となると、そこはあくまでも、もともとIQの高い子を入れるという、天才をつくっていくという趣旨ではなくて、私は、それこそ中邑賢龍先生から直接聞いていますし、先生の取り組み、ATACも含めてですけど、支援が必要な子のところに、今あるテクノロジーを使って支援をし、普通の子と同じように学べる機会を与えていこう。そういう場をつくっていこうというのが多分先生の本旨だと思っています。
 そういった中にあって、やっとこういったICT機器の活用、私は、議事録を見ると、平成26年6月の定例会で、このアルテク、まさにROCKETの前身の話をしているんですけれども、こういった取り組みが進んでいくということは、私はすごいと思います。ただ、今回の特別支援教室のところも含めて、インクルーシブ教育というのが根底に流れていくと思うんです。そうですね、竹田委員が今おっしゃられていたとおりだと思います。そのときに、本来ある姿というのが、恐らく川崎市の柿の実幼稚園であったり、大阪の大空小学校のような姿というのを私は思い描いているんです。
 ただ、片や一方で、支援教室の必要性というのも感じていまして、両方ともに、今進めていくときなのかなと思っています。まずその部分についてはどのような認識というか、見解でいらっしゃるのかということをお伺いさせていただいてよろしいでしょうか。
 
○教育指導課長  やはりインクルーシブ教育の合理的配慮といいますか、ほかの子供たちと同じように学ぶために、その子に何が必要なのかということが非常に重要だと思っています。ここの特別支援教育推進計画の中にありますICT機器の活用というのは、特別支援教育の子たちが学びやすい、鉛筆とノートと黒板ではなくて、もっと例えばiPadを使えば学びやすくなるとか、そういったことを狙って書いております。
 iPadも、徐々にいろいろと学校の特別支援級には配備し始めているところなんですけれども、そういった中に地図がパズルになっているようなアプリが入っていたり、それから、お買い物なんかをするときのお金の計算のアプリが入っていたり、そういった特別支援教育の中で必要な、そういう子供たちが学びやすいアプリなどをしっかり活用しながら、子供たちにいろいろな力を身につけていってもらいたいということで、そういったところも、今後力を入れていこうと考えております。
 
○河村 委員  ICTの活用についてはよくわかったんですけれども、今お伺いしたかったのは、インクルーシブ教育だからといって、最初からそちらに移行するわけじゃなくて、そういったさまざまな複合的なところも含めて、今、こうやって両輪で進めていく必要があるんじゃないか。そういうところの部分をちょっとお伺いしたいということです。
 
○教育指導課長  今、委員のおっしゃるとおり、インクルーシブ教育を進めていくというのは、本当に地域の中で、障害のある、なしにかかわらずやっていこうということなんですけれども、それは、特別支援学級みたいな、そういうものをなくすという意味では全くなくて、障害で振り分けるのではなくて、やはりどの子にとってもわかりやすいユニバーサルデザイン化された授業、そういったことをやってもやっぱり結果の出ないお子さんっているわけで、そういった結果のある、なしで次の丁寧なステップに取り組んでいくというのがこの特別支援教育だと思っています。
 だから、インクルーシブ教育と、この特別支援教育は、全く別物であるとは考えておりません。
 
○河村 委員  本当におっしゃるとおりだと思います。大切なことは、私は選択ができるということと、そういう機会をしっかりつくっていくということだと思います。
 先ほどの不登校のお話もありましたけれども、適切なということが難しいとは思うんですけれども、選んで自分にできるだけ一番合った形で教育を行っていける、そういった環境をつくっていくということがすごい大切だと思っています。その中で、最近これの説明会というのは開かれましたよね、深沢小学校のほうで。それの状況だったり、何か御説明いただければと思いますけれども。
 
○教育指導課長  4月から深沢小学校に特別支援学級、知的のクラスと情緒のクラスが開級されるのと、もう一つ、通級指導教室の集いも開設されるということで、先日、深沢小学校、それから行政センターでと、2回説明会を行いました。
 そこでは、こういった教育をしていきますよという説明を、興味があって来ていただいた保護者の方たちにしたところですが、どういった支援をしてもらえるのだろうかとか、そういったことをすごく保護者の方たちは心配していました。そういったところにできる限り、今わかる範囲でお答えしていくという形で説明会は行いました。
 
○河村 委員  正直、私も聞いてみたいなと思ったんですけれども、今後の方向性とかそういったことがお話しされたのかということも含めて、もう少し詳しく教えていただいていいですか。そのあたりはどんな感じだったのか。実際に何人参加していたとかそういうことではなくて、市の方向性だったり、考え方、理念とかというのも、ちゃんと説明いただいたのかということも教えていただけますか。
 
○教育指導課長  もちろん、まだこの計画はないわけですけれども、特別支援学級の考え方というのが鎌倉市にはありますので、それに載っているような鎌倉市の理念はきちんと説明をさせていただきました。けれども、保護者の方たちって、もっと具体的な、一体どんな勉強をそこではしてもらえるのかとか、一体どんな時間割りでやっているのかとか、そういったことに大変興味をお持ちだったので、今、別の学校でやっている時間割りはこんなのですよとか、こういったお子さんにはこういう支援をしていますよといった、具体的なお話をその後はさせていただきました。
 
○河村 委員  当事者の親御さんからすればそうだと思います。まさに必要なのは、この議会の中でも話してあったと思いますけれども、やはり障害児・者を含めて切れ目のない支援、ネウボラの視点を持って、さらに親御さんであったり、御兄弟、保護者の方、そこへの支援というのは、物すごくこれから大切な視点になってくると思いますから、ぜひそのあたりも含めて進めていっていただきたいと思います。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 ただいまの報告について、了承かどうかの確認でございます。了承でよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
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○納所 委員長  日程第12報告事項(5)「第3次鎌倉市図書館サービス計画等の取組状況について」を議題といたします。原局から報告を願います。
 
○中央図書館長  日程第12報告事項(5)第3次鎌倉市図書館サービス計画等の取組状況について、報告いたします。
 鎌倉市では、平成12年3月に、鎌倉市図書館サービス計画を策定し、平成26年に第2次鎌倉市図書館サービス計画を策定したところです。第2次計画の計画期間が平成30年度末までとなっているため、現在、鎌倉市図書館協議会の中で議論し、鎌倉市図書館ビジョン及び平成31年度以降の第3次鎌倉市図書館サービス計画を策定中であり、今回、素案の取りまとめなど、取り組み状況について報告するものです。
 まず、鎌倉市図書館ビジョン(素案)について説明いたします。ビジョン素案の1ページをごらんください。
 このビジョンは、第3次計画の4年間を見据えたもので、第3次計画の策定に先立ち、鎌倉市図書館の目指すべき姿を明確にするため定めており、第2次計画のサービス方針を踏襲しつつ、状況の変化に合わせ、改めて図書館の使命を確認し、新たな基本方針を定めました。鎌倉市図書館の使命は、図書館の基本である「いつでも、誰でも、どこでも」市民が望む情報を得ることができる環境を保障し、歴史と文化を後世に伝え、鎌倉の5地域に1館ずつの五つの図書館のネットワーク全体の力でまちづくりと市民の暮らしと学びを応援していくことをうたっています。
 ビジョン素案の2ページをごらんください。
 基本方針を記載しています。直営体制で安定的かつ効果的な運営を図り、現状と課題、使命を踏まえ、「つながる ひろがる 100年図書館」を基本方針としています。
 つながるとは、知りたい情報、求める資料と市民をつなぎ、現在と過去、未来をつなぐこと、さまざまな人々をつなぐ場となり、親しみやすく、温かい市民の居場所を目指すことをあらわします。
 3ページ目ですが、ひろがるとは、市民参画・協働の図書館として、市民とともに図書館サービスを広げ、図書館がさまざまな世代が交流できる場となるよう取り組むことをあらわします。
 100年図書館とは、これまでの歩みを大切に、地域資料を通して、歴史ある鎌倉の魅力を発信し、100年先の未来にも誇れる図書館を目指すことをあらわします。
 ビジョン素案の4ページをごらんください。
 第3次計画の4年間だけでなく、中・長期にわたる図書館の展望について記載しました。
 次に、第3次鎌倉市図書館サービス計画(素案)について説明いたします。
 計画素案、4ページをごらんください。
 ここでは、図書館法や国の基準、そして、第3次鎌倉市総合計画等の行政計画との調和を図りながら、第3次計画を策定することを記載しています。
 5ページをごらんください。
 鎌倉市図書館を取り巻く状況の変化や、多様化する市民ニーズに対応するため、第3次計画の期間は、平成31年度から平成34年度までの4年間としています。
 4の鎌倉市図書館を取り巻く事情では、本市の現状、全国公立図書館を取り巻く現状、鎌倉市図書館の現状について分析を行っております。
 10ページをごらんください。
 今回、鎌倉市図書館に対する利用者や市民ニーズを把握するため、アンケート調査を実施しましたが、その結果について記載しています。
 来館者アンケートでは、貸出点数や開館日、職員の対応については7割以上の方に「満足」、「やや満足」の回答をいただく一方で、閲覧スペース、資料の量、種類については、満足度が3割程度と低く、また、開館時間、図書館の広さ、館内施設の快適さに関しては、不満に感じる割合が高い結果が出ています。
 12ページをごらんください。
 平成30年3月から9月にかけて計5回の利用者懇談会を開催し、利用者の声を直接伺いましたが、本や資料を媒介とした地域の人々の知的交流や学びの場として望まれていることがわかりました。
 14ページをごらんください。
 鎌倉市図書館の現状と課題についてまとめています。
 利用者ニーズへの対応、施設の老朽化、資料費の確保、図書館を利用しにくい方へのサービス、情報通信技術の発展への対応、職員の知識・技術の継承と能力の育成、市民協働、近代史資料の活用などの課題がございます。
 16ページをごらんください。
 ここからは、ビジョンに掲げる基本方針として「つながる ひろがる 100年図書館」に基づく施策を位置づけています。
 20ページから63ページまでは、この施策の第3次計画における目標設定をしました。
 具体的には、一番最初のサービス目標水準の設定の項目をごらんください。第2次計画での達成目標と結果を踏まえ、課題を洗い出し、第3次計画の目標を設定しており、この形式で全ての項目について記載をしてございます。
 64ページでは、計画実行のための体制を、進行管理、状況の評価、計画の進行に関する情報の提供の順に記載しています。
 65ページをごらんください。
 今後検討していくべき図書館の中・長期的な展望について、鎌倉市公共施設再編計画等に合わせて、中央図書館と地域館の役割を含めて記載しています。
 66ページをごらんください。
 「おわりに」の最後には、鎌倉市図書館は市民から何を望まれているのかを常に立ち返って考え続ける努力を重ねていくことを記載しています。
 今後は、現在実施していますパブリックコメントでいただいた市民意見等をこれらの素案に反映し、平成31年3月に計画を策定したいと考えております。
 以上で説明を終わります。
 
○納所 委員長  ただいまの報告に御質疑はありませんか。
 
○高橋 委員  時間がありませんから、1点だけに絞って伺います。耐震補強の関係で記述をしていただいているんですが、図書館も耐震の数値、Is値が0.55ということで、足りないと。きょう、いろいろと聞いて心配になりまして、その耐震の検査をしたところが生涯学習センターと同じところかな。そうじゃなくても、構造の計算をするところというのは余り設計屋みたいに数は多くないので、同じ構造計算のところを使っていたんじゃいけないなという心配があったんですけれども、そこは確認していただいていますでしょうか。
 
○中央図書館長  平成26年度に耐震診断を行っておりますが、委託した事業所は、現在の公的不動産活用課の御紹介で、構造計算を専門にしている事業所に委託して数値を得ております。
 
○高橋 委員  どこかにお願いしなきゃいけないと思うんですけれども、それが生涯学習センターをやったところ、そこは、要するに数値を間違えていて、大丈夫だと言っていたのがだめだったということになったんですけれども、同じ会社じゃないですね。
 
○中央図書館長  事業者は違う事業者です。第三者委員会では大丈夫ということでいただいております。
 
○竹田 委員  最後に、市民が何を望まれているのかということをきちっと把握しながら進めていく必要があるんだという言葉が非常に重みがあるなと思って伺わせていただきました。
 ビジョンのほうについては、もう言うことないといったら変ですけれども、本当にそうだねといって読み込ませていただいたんですが、ところが、サービス計画のほうに入ってくると、何かもうちょっと踏み込んでいいんじゃないかなと思うところがあるんです。それは何かと言うと、例えば15ページのところですよね。
 近代史資料の活用のところで、現在整理・保存が追いつかず、収集した資料を提供できていないことから、保全環境を改善し、近代史資料を提供できる体制を整える必要があると。それはもうずっと言われ続けてきたことですよ。
 山田議員が一般質問でおっしゃっていた、やっぱり振り返りというのは定性的な部分と定量的な振り返りが大事だということをおっしゃった。私はまさにそうだなと。こうでありたいなという、そこに近づきたいなというのは定性的ですよ。そうじゃなくて、何年までに何人ふやすとかという、そういう定量的な目標をやっぱりサービス計画の中に示すべきであったと、私は思います。
 63ページのところに行くんですけれども、そこのところも同じなんです。これは、近現代史のところを今言っているんですけれども、63ページにおいてもそう。司書職の採用は平成5年度以降行われていないと。そして、長期的に図書館の中核的役割を担う司書職員の採用を目指す。第2次計画からの継続だと言っている。だったら、ここでやっぱり見通しと言うんですか、こういうふうに段階的に司書職員をふやしていきますよという踏み込んだ内容があって然るべきだと思うんです。
 というのが、私は、たまたまこの鎌倉図書館百年史、最後のところに、私はちょっと読んだら、7年前ですよ。熊代教育長が冒頭の挨拶に書かれています。その中に同じことが書いてある。数十年途絶えている専門的職員の配置は重要な意味を持っている。鎌倉市図書館には一貫した方針案に基づく専門的職員による継続的な運用が不可欠であると言っているの。これは7年前にしっかりと鎌倉図書館百年史の中に書かれているんですよ。にもかかわらず、第2次計画からの継続ですよと、こういうサービス計画のまとめ方でいいのかなと。もうちょっと踏み込んだことは書けなかったのかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
 
○中央図書館長  まず、近代史資料の部分なんですけれども、この第3章の中に、細かく施策を書かせていただいているところなんですが、まず、57ページの第3次計画の目標としては、平成31年度に近代史資料室の資料を出納できるようにしたいということで目標を掲げさせていただいておりますし、あとは、58ページでは、近代史資料の調査のあり方を見直すというところで、全面的な検討をしてまいりたいと考えてございます。
 それからあと、司書職の人員のお話なんですけれども、私どもとしては、これまで築き上げてきた伝統を引き継がなければいけないとは考えておりますけれども、まず、司書職については、どの人員が適切なのかというところの検討をしてまいりたいと考えてございます。
 
○竹田 委員  今もおっしゃっているのは、引き継ぐ必要がありますよ。方向性は私も同じなんです。だけれども、ずっとそれを引き継がれて、何年間か。これは、平成5年からいないということですよね、新たな職員が。それで、目標は掲げている。じゃあ、いつそれはできるんですかと。そのためには、やっぱり数値を明確にすべきですよ。いつまでに一人つけるとか、二人つけるとかと。それができるかできないかはわからない。そういうふうに数値で示すことによって、初めてはっきりとした目標になるんじゃないですか。
 方向性は誰だって否定する人はいないんです。やっぱりビジョンの中にそういうことを明確に、私は示すべきであったのかなと思っておりますので、述べておきます。
 
○前川 委員  図書館ビジョンをつくってほしいというふうに望んでいた一人としては、ビジョンができてきたことは大変ありがたいと思っております。今、竹田委員がおっしゃいましたけど、私も市民から何を望まれているのかということを捉えるということは非常に重要なことだと思うんですが、ちょっと視点が違うかもしれませんが、私は、細かいところで、11ページにアンケートの自由記述を見てもというところがありまして、「カフェ・公園(広場)などとの複合化」を期待する回答が最も多くと書いてあります。
 実は、これは冒頭に直営で行いますと、すごくしっかりと書かれておりますけれども、やはりアンケートもされているというのもわかりますし、来館者にも聞かれている、それから、郵送でも聞かれているというのはわかるんですが、それは年代はどういうふうになっているのかなと思うんですけれども、やはり世代間でいろいろと図書館に対しての望みというのはかなり違うと思うんですね。私は、結構若いお母様からもいろいろと意見をいただいている中で、そういう世代の違う中での要望というものも少し受けとめていっていただきたいと思っているんですけれども、その考え方はいかがでしょうか。
 
○中央図書館長  アンケートですとか、あと、利用者アンケートを拝見させていただく中で、年齢分析等をさせていただいているところで、あと、実際に図書館を御利用されている方の年齢を分析させていただく中で、やはり多い利用者としては、子育て世代、40歳代の方。それからあと、60歳代以降の高齢の方というのが多いという傾向が出ておりますので、これらの方の声は入れていかなければならない、反映していかなければならないとは考えてございます。
 
○前川 委員  ぜひ、100年たっている立派な図書館ですし、歴史のある図書館ということもよく承知していますが、やはりこれからの100年ということを掲げるのであれば、やはり市民が本当にいつも行きたいなと思える図書館にしていただきたいと、漠然と私はお願いしておきます。
 来館者は今、40代の子育て世代と60歳以上のとおっしゃっていますが、高齢者の方は多分多いと思うし、それから、鎌倉では大変お勉強をされたいという年配の方は多いので、図書館は大変利用される方が多いと思います。ただ、やはりこういう図書館だったら行きたいなと思う方たちの希望を少し捉えていただきたいと強く申し上げておきたいんですけれども。この際しか言えないので、ちょっともう一回お願いしていいですか。
 
○中央図書館長  こういった要望なんですけれども、ハードの面にかかわる部分というのは大きいかと思います。また、今現在のところでは、図書館は御存じのとおり、昭和49年に建てられた図書館で、余り広いスペースがとれないというような状況はございます。
 ただ、今後なんですけれども、公共施設再編等で中央図書館が移転した場合には、こういった機能、公園ですとかカフェとの複合化といったようなことは、どんどん検討してまいりたいと考えてございますので、その点だけは御報告させていただきます。
 
○前川 委員  そこで、また図書館に通う方の層も変わってくると思いますし、使い方も変わってくると思います。今のがいけないということは言っておりませんが、ぜひよろしくお願いいたします。
 
○河村 委員  1点だけお伺いいたします。デジタル化を進めていく、デジタルアーカイブ化していくということですよね。その中にあって、さまざまなインターネットのIT技術を活用して、これからいろんな展開を盛り込まれておりますけれども、デジタル化と同時に、情報アクセスへの保障、この視点というのは何か盛り込まなくていいんでしょうか。
 
○中央図書館長  図書館を利用しにくい方へのサービスというところで取り上げさせていただいておりまして、これまで以上に設備面ですとか、あと、資料のバリアフリー化というところに取り組んでまいりたいと考えております。具体的には、マルチメディアデイジーの利用促進のPRとか、あとは、ハードの面としては、点字ブロックですとかピクトグラムの導入とか、そういったところに力を入れてまいりたいと考えてございます。
 
○河村 委員  マラケシュ条約にも、EUと一緒に日本が批准したわけですよね。来年2019年1月1日から、それが効力が出てくるわけですよね。そういったところも含めて、やはり情報へのアクセス保障というのはこれから大切な視点になってくると思います。デジタル化だけではなく、SDGsもそうですけれども、共生社会をつくっていくという、その両方の視点も含めて、私は盛り込むべきだと思いますが、いかがでしょうか。
 
○中央図書館長  マラケシュ条約の批准ということでいただいているところなんですけれども、こちらにつきましては、また国ですとか、あと関係機関の動向に注視して、情報収集しながら対応していくということで考えてまいりたいと思っております。
 
○河村 委員  じゃあ、SDGsと共生社会、マラケシュについてはわかりましたけど、やっぱりそういったところも含めて、本市が目指す方向性とすれば、そういったところを盛り込んでいくべきじゃないかということを言っているんですけど。
 
○中央図書館長  失礼いたしました。共生社会の実現というところで、我々も当然、図書館を利用しにくい方へのサービスというところで力を入れて、利用率を上げる取り組みを進めてまいりたいと考えてございます。
 
○安立 副委員長  私も1点だけお伺いさせていただきます。前川委員から今ありましたとおり、私も同じような思いというか、意見がありまして、この来館の目的というところでもそうなんですけど、自習が多いということもわかっていますし、利用の方が。この下にも、30代の方は、子供が迷惑をかけそうで行きづらいという回答も多いとかということで、気兼ねなく子供と一緒に過ごせるための工夫が課題ですとありますので、本当に今後の図書館というものをつくっていく中で、中身の充実ももちろん大切だとは思うんですけど、やっぱりどんな方でも幅広く、のんびり気軽に利用できるような複合化といいますか、公園だったりとか、近隣市なんかもかなり整っていまして、これはもう本当にハードの面とかかわっているので、今すぐというのは無理だと思うんですけど、ちょっとそういうところもサービスの一つとして、その要望にも応えられるように進めていただきたいなと思っているところです。
 さっきも言ったんですけど、自習の利用が多いということで、自習に関しては、実際に学生たちが、テスト週間とかに利用することが多いと思うんですけど、実際に場所の取り合いになっているということも多分予測されるんですね。テストは同じ時期に大体ありますので、じゃあ、図書館の自習室を目指して行くといったときに、どんな子も平等に使えるようになるといいなと考えているところです。
 もちろん多くの子供たちがたくさん利用できるというふうになればいいんですけど、今はなかなかそれもできない状態の中で、中央図書館なんかも行くと、学生さんたちがたくさん勉強している姿を見るんですけど、1人1時間以内とか、2時間以内とかという規則があって、なるべくたくさんの方が利用できるような、そういう規則じゃないですけど、何かあれば教えてください。
 
○中央図書館長  今現在、自習といいますか、特に2階、日にちによっては3階の多目的室を開放しているんですが、これは、制限時間というのは設けてはございませんので、皆さんがいたいだけいるというようなことにはなってございます。
 
○安立 副委員長  これも、多分利用したいという方がすごく多い中で、本当にもう席とりじゃないですけど、何時に行けばいいのか、いつ行けばとれるかという感じなのがちょっと実態なのかなと思います。なので、できるだけ多くの市民の方が、その限られたスペースを利用できるといいかなと思っているところなので、ちょっとその辺も今後考えていただきたいのと、あと、先ほどもありました、鎌倉生涯学習センターも、もう使えなくなるということで、あそこも自習室がありますよね。そこも多分利用されている方も多かったと思うんですけど、そこも使えなくなるということも踏まえまして、ちょっとその辺のところも検討していただきたいと思います。
 以上です。
 
○納所 委員長  ほかに質疑はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 ただいまの報告について、了承でよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認いたしました。
 教育部職員退室、文化財部職員入室のため、暫時休憩いたします。
               (17時03分休憩   17時09分再開)
 
○納所 委員長  再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第13「議案第66号鎌倉市にふさわしい博物館基本構想検討委員会条例の制定について」を議題といたします。原局から説明を願います。
 
○高木[明] 文化財部次長  日程第13議案第66号鎌倉市にふさわしい博物館基本構想検討委員会条例の制定について、説明いたします。
 議案集その1、36、37ページをごらんください。
 鎌倉市の博物館については、平成29年度に鎌倉歴史文化交流館を開館し、鎌倉国宝館との2館体制となっています。この鎌倉国宝館及び鎌倉歴史文化交流館を拠点とし、鎌倉の歴史的遺産等をより有効に活用できる、鎌倉市にふさわしい博物館のあり方について検討し、鎌倉市の博物館の基本構想の策定に関し、必要な事項を調査審議する「鎌倉市にふさわしい博物館基本構想検討委員会」を、地方自治法第138条の4第3項の規定に基づく附属機関として定めるため、本条例を制定しようとするものです。
 次に、条例の内容について説明します。
 第1条は、趣旨及び設置で、鎌倉市にふさわしい博物館基本構想について調査審議することを趣旨として、委員会を設置することを規定します。
 第2条では、組織で委員の定数及び構成について、第3条では、委員の任期について、 第4条では、臨時委員について規定しています。
 第5条では、組織及び運営に関し、必要事項を規則で定めることについて規定しています。
 施行期日について、本条例は、公布の日から施行します。
 以上で説明を終わります。
 
○納所 委員長  ただいまの説明に御質疑はございますか。
 
○高橋 委員  一つだけ伺っておきたいと思います。過去に、博物館をつくりましょうということで、実施計画まで至った場所が3カ所ありました。現在、二階堂の青少年会館になっている場所。その次は、稲村ガ崎のきしろの特養が建っている場所。それから3回目が、梶原の野村総合研究所の跡地と。それぞれ委員もお願いをして、具体的な話までやってきて、結果的にできなかったという過去がありまして、また改めて鎌倉にふさわしい博物館の基本構想ということで、やりますよと。
 それはそれでいいんですけれども、やはり過去やったことが生かされるような形で取りまとめをしていただいたほうが、過去も全くなかったことにならないでいいんじゃないかなと。特に直近の梶原の野村総研跡地の所も、本当にやる寸前まで行きましたから、その中で行われた議論というのは、かなり詰めた議論もしていただいていると思います。
 そこを一つ、やはり新たに議論を始めるときには、ゼロからというよりは、そういったところの検証から始めていただいて、取りまとめをしていただきたいと思うことと、やっぱり構想、構想で、結局、実施計画までいってだめになるという、ある程度やっぱり場所も限られた土地しかありませんから、構想を議論する中でも、どういった土地ならばというところまで踏み込んで議論をして、取りまとめをしていただければなと思うんですが、いかがでしょうか。
 
○高木[明] 文化財部次長  ただいま委員からお話がありました二階堂、稲村ガ崎、野村というところで、契約を今までしてきたところでございます。その中で、今現在、鎌倉市では、公共施設再編のお話とか、あとは、公共用地の利活用、そういったことで、市全体として鎌倉市の今抱えている土地、建物等不動産、そういったものの検討も進んでおります。
 その中で、今回、この基本構想ということでございますけれども、もちろん今、委員が御指摘のとおり、これまでの博物館計画等を、そういったところも踏まえて順番に構想を、最初からそういった経過も踏まえて検討してまいりたいというのは考えているところです。
 先ほど申したように、市の今の考え方、そういったところも踏まえて、今現在、交流館の扇ガ谷一丁目用地とよく言っていますけれども、そういったところの用地も含めまして、今後どういった方向に進んでいくのがふさわしいのか、そういった鎌倉の今置かれている環境、状況、そういったところも十分踏まえて、議論を進めてまいりたいと考えているところです。
 
○高橋 委員  用地の選考というところが答弁がなかったんですけれども、その文化交流館の話は出ましたけれども、構想というのは、ここの1カ所でこうですよと出すわけではないと思うんですよね。要するに、場所の以前に考え方みたいなことをまとめるというのが構想の、その次が計画ということになるんでしょうけれども、できるだけ過去の経過がありますから、早目に取りまとめをしていただくためには構想段階から、そんなに狭い土地でできるわけはないので、そうするとある程度何カ所かというのは決まってきますから、そういうところも含めて議論しておいていただけたらありがたいなと。それはいかがでしょうか。
 
○高木[明] 文化財部次長  先ほど申したように、公共用地の利活用、そういったものもありますので、そういった中で、そういったところと十分に庁内の連絡、調整をしながら、そういったところもどういったものが鎌倉にとってふさわしいのかと、そういったところで、市全体の中で考えてまいりたいと考えています。
 
○前川 委員  先ほどから高橋委員もおっしゃっていますけれども、博物館の用地がいろいろと転々としてきたということを今おっしゃって、そうだったなと思っておりますけれども。
 これは、先ほどからお話しされていますけれども、歴史文化交流館と国宝館とおっしゃっています。この建物を中心に、例えば一つの考え方として、新たに博物館を建てるということは鎌倉の夢ではありますけれども、この二つの建物を中心に、かつて私もちょっと議場で質問させていただきましたが、市内全体が博物館というような考え方、まちづくりの中で、エコミュージアムという考え方があると思うんですけれども、そういうことも検討されるということでしょうか。
 
○高木[明] 文化財部次長  今までいろいろと本会議の中で御質問を何回かいただきました。その中で、エコミュージアムを御紹介させていただいて、そういった考え方を取り入れながらやるのも一つの考え方で、そういったところも取り入れながら進めてまいりたいという御答弁をさせていただいた経過もございます。
 今回、この構想を策定する中で、そのエコミュージアムという考えも、もちろん事務局として一つ御提案させていただきながら、その中で、今後、鎌倉にとってふさわしい博物館はどういったものか、そういったものも議論していただきたいと考えています。
 
○前川 委員  先ほど、構想で全て終わってしまうというお話がありました。私も、この委員会条例を見て、構想で終わってしまっては困るなと、まず最初に感じているところです。
 ですから、博物館がいずれしっかりしたものが建つにしても、エコミュージアムという形で、鎌倉に訪れた方、あるいは鎌倉の市内の方たちが、この歴史文化交流館や国宝館で見たものを、実際に自分の足で神社や遺跡をたどるというんですか、ディスカバリートレイルでしたっけ、そういう考え方を1回検討してくださる。そして、しっかりと構想に終わらないで、実現していただけるようにしていただきたいと思っていますが、よろしいでしょうか。
 
○高木[明] 文化財部次長  今、御提案、お話をいただきました考えのもと、鎌倉市のまさに特徴、特質、この狭いと言ったらあれですけど、鎌倉市地域全体に、これほどたくさんの魅力がある遺産、資産、そういったものが日本遺産のときも一つ題材に使わせていただいたんですけど、まさにモザイク画のようにちりばめられているという、こういった地域というのは鎌倉の本当に特徴で、こういったところはほかにはないとも思っています。それを有効に今後活用できる、そういった考えのもと、まさにエコミュージアムが合致した考え方と思っていますので、そういったところで、委員さんの中で十分御議論をいただいてまとめていただきたいと思っております。
 
○前川 委員  これでやめますけど、期待しておりますので、しっかりと構想を練っていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 
○竹田 委員  そうすると、今までのお話を伺っていると、この鎌倉市にふさわしい博物館基本構想というのは、かつて交流館ができたときに、展示スペースが狭いじゃないかと。エレベーターをつけたほうが、もっと地下も2階も屋上も使えるんじゃないのという話をさせていただいたときに、たしか、今後、交流館の前庭という結構広いスペースがある。そこと一体的に博物館構想をこれから、いつになるかわからないけどつくっていくんですよと、私は伺った。その構想はないけど、構想をつくっていくんですよと言っていた構想は、とりあえずちょっと棚上げですかという話をちょっと伺いたいんですけど。
 
○高木[明] 文化財部次長  今お話しいただいた歴史文化交流館、当時、交流センターということで整備基本計画、これは、平成26年の3月に策定させていただいて、結果として交流館を開館したわけですけれども、その中で扇ガ谷一丁目用地全体において、今後、鎌倉博物館というものを考えていきましょうと。そういった整備計画にはなっております。
 ただ、今回、基本構想をということで、先ほどの高橋委員からのお話にもありましたとおり、今までのそういった経過、そういったものも十分、もちろん今、竹田委員からお話しいただいた基本計画、整備計画、こちらのほうも踏まえて、そういったところを十分今までの経過を踏まえた中で、今後の、棚上げということではないですけれども、それもそういった考えを今まで市はとってきたということも十分時系列的に検証していただいて、その中で、委員会の中で検討、御審議、まとめていただきたいと考えています。
 
○竹田 委員  そうしますと、検討の中には、今までおっしゃっていた交流館と、さらに含めての広場を使っての博物館構想というのも含めている。つまり、検討の中にそれも一応入っていますよということで捉えていいですか。
 
○高木[明] 文化財部次長  検討の中にというか、今までこういった経過で交流館を開設するときに、そういった考えのもと、展示機能の一部、先行開設した事実がございますので、そういったところも十分委員会の中で、市からちゃんと御説明させていただいて、その上で、そういった状況を全てもちろんお話しさせていただいて、その中で、じゃあ、これから先どういったものがふさわしいんですかということで御審議いただくと、そういうふうに考えています。
 
○竹田 委員  何がふさわしいのかということを検討していくと。この表題は、鎌倉市にふさわしい博物館基本構想となっている。この鎌倉市にふさわしいというのは、どういう意味でのふさわしいなんでしょうかを伺います。
 
○高木[明] 文化財部次長  それは、先ほどもちょっと御紹介させていただきました。まさに鎌倉の特徴、特性というんですかね、市内全域にある文化遺産、自然も含めてですけれども、そういったものを有効に活用できるようなもの、かつ鎌倉の現在置かれている状況、それは、そういったハード的な場所の問題、土地の問題というのもあるかもしれません。あと、建物、そういったものもあるかもしれません。
 それとあと、ソフト的な部分。そういった機能的な部分、どこがそれを担えるのかとか、そういった部分をトータル的に含めて、持続可能と言ったらあれなんですけれども、博物館として鎌倉に今後継続できるような、そういったような博物館、そういったものをまとめていただくと、そういうふうに考えています。
 
○竹田 委員  おっしゃっていることは何となくわかるんですよ。市全体にいろいろな歴史的な文化財が点在していますね。それぞれを生かしながら、全体としての博物館的な機能を一つ一つを高めていくということなのか、その辺はどうなんでしょう。
 
○桝渕 文化財部長  今の御議論なんですけれども、高橋委員、それから前川委員、今まで構想をつくってはそれが実現しなかった。そういう中で、ぜひ実現をということをお話がありました。それから、竹田委員からは、一体全体、この地域に点在している歴史的文化遺産を相対として高めるのかというようなこと。
 これは全部実はかかわっていまして、今まで3回、博物館構想というものをつくって、なぜ実現しなかったかというところ、そのあたりの原因というのは、やはりイメージとしまして、博物館を建設して、そこからスタートするというような、そういうふうなことできていたかなと思うんですね。やっぱり博物館の建築というものから入っていこうとすると、実現性というものがなかなか厳しいんじゃないかというのが、昨今の財政的な部分を考えるとあるかと思います。
 そこで、せっかく歴史文化交流館というものを整備いたしました。そして、既存の鎌倉国宝館、この2館というものを緊密に連携させて、これを核として、先ほど前川委員が御紹介いただきましたけれども、エコミュージアムという発想のもとに、鎌倉に点在するさまざまな歴史的文化遺産、これをそれぞれ現地に展示しているんだよという位置づけで連携させて、結びつけて、鎌倉のこのエリア全体が博物館なんだよと。
 そして、その結びつけたものを運営していくのが、実は行政だけではなくて、地域住民の方々と一緒になってやっていくと。まさに協働でもってやっていくと。こういうことで、実現性というところも我々としては担保していきたいし、それから、鎌倉の価値、魅力というものをそういう形でより一層磨きをかけていきたいと。そんなことを提案して、委員の方々にみっちりと御議論いただければと考えているところでございます。
 
○竹田 委員  私は全然否定はしませんよ。本当に地域の中に点在する現地展示という考え方というのはすごく大事だと思います。それは、現地展示という、エコミュージアムという考え方を持っている。じゃあ、何がこれからできるのかということをこれから話し合っていくんだろうと思いますけれども、私は、小・中学生の視点でどうしても考えてしまいます。
 実を言うと、私はちょっと調査していただいたんです、教育指導課に。すると、交流館ができたにもかかわらず、多くの小学生は横浜歴史博物館に行っているんです。それは何を意味しているかというと、交流館が子供たちの歴史の学習の入り口に立つ、その役割を果たしているかというとそうではないんだなと。歴史文化交流館はできたけれども、横浜に行く。そこのところをもう一回担当部として、何に問題があるのかということを実は考えていただいて、鎌倉市にある唯一の歴史博物館とは言いませんけど、歴史文化交流館を子供たちの視点である程度充実させていく、そういう役目も果たしていってほしいなと。
 エコミュージアムのことを否定はしませんよ。否定はしませんけれども、一つのできた交流館を、ちゃんとしっかりと市民であり、子供の学びに生かしていけるような展示であり、内容になっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
 
○高木[明] 文化財部次長  市内の小・中学生にいろいろと見に来ていただけるように取り組みをさせていただきました。平成30年度の頭には、交流館と国宝館の年間パスポート、そういったものもお配りして、なるべく来ていただけるような形をとらせていただいています。
 平成29年度には、学校で、団体でお申し込みがあったようなところ、市内の小・中学校ですけれども、小学校では5校で232人、平成29年度はやはり5校で196人の生徒の方たちが交流館にお越しいただきました。それはクラス単位であったり、学年単位であったりというところもあるんですけれども、来ていただいております。
 こういったところで、今後もっと来ていただいて、実は、もっとお子さんたちに体験していただくハンズオン展示も一部させていただいておりますけれども、もっとさわって体験できるようなそういったものも、当初、遺物の水洗いからとか、そういった体験できるような、本当に鎌倉は自分たちの住んでいる自分たちのこの足元の下にこういったものが埋まっているんだな、あるんだなというのもまさに実感していただけるような、そういったところからの入り口、導入というんですかね、そういったものもまた今後工夫させていただきながら、メニューに取り込んで実施してまいりたいと考えています。
 
○安立 副委員長  私も1点だけお聞かせください。この中に、これからこの博物館構想の策定ということで行っていくということで、委員が2条のところにあるんですけど、10人以内をもって組織をするとなっていて、その中に学識経験者を有する者とかと挙げられているんですけど、鎌倉市にふさわしい博物館構想というと、本当にどんなものをイメージして、これからできていくのかなという中で、この中にこういう委員を組織として入れていくということなんですけど、また、この委員たちが、どんな委員がここにかかわってこの構想をつくっていくかで、大分方向性というかが違ってくると思うんですね。やっぱり全く違うビジョンを持った方がそれぞれだとなかなかまとまらないし、でも、いろんな意見を取り入れるというのも必要なんですけど、この委員たちというのがどういうふうに選ばれて、組織としてつくり上げられていくのかと、ちょっと細かく教えていただけますか。
 
○高木[明] 文化財部次長  この2条2項の1号から5号でお示しさせていただいております。今お話のあったように学識経験を有する先生、これは、いわゆる先生といった方。分野は、特にこの人とまだ決まっているわけじゃもちろんありません。今、一般的には、博物館関係の先生とか、やはり鎌倉のつくった歴史は一番重要な部分でありますので、そういった分野なのかなとも思っております。
 公共的団体、これは、いわゆる観光協会ですとか商工会議所ですとか、そういった団体。あと、自治連合会というところでも考えております。あと、何と言っても、鎌倉の社寺が一番エコミュージアムの考えでいえばサテライト、地先にある重要な資産、遺産となりますので、そういった方たちの代表。あとは、やはり社会教育委員。これは、今までの生涯学習施設と言っていまして、いろんな他の施設もありますので、それとあと、やはりこういった博物館、いろんな社会教育の面から、生涯学習の面から活用していただくということで委員さん。それとあと、先ほど竹田委員からもお話がありましたとおり、小・中学生、そういった子供たちに鎌倉の歴史、郷土、そういったものをぜひ、これを通して、これから学んで理解していただきたいというところで、小・中学校の代表、そのように考えています。
 議論をしていく中で、ほかの分野、専門的な考え、そういったことが必要になれば、第4条のほうで臨時委員を置ける規定を設けていますので、議論の中でそういった先生方、先生とは限らないですけれども、そういった方面の必要な分野でお話を伺うということであれば、臨時委員としてお招きさせていただいて御議論に参加していただくと、そのように考えているところです。
 
○安立 副委員長  委員にどんな方が加わっていただくかというので、大分この先の構想がどんなものができてくるというのが、いろいろ可能性があるというか、変わってくると思うので、本当にその辺は広い可能性を検討できるぜひ委員に、そういった構成で進めていっていただきたいなと思いますのと、あと、これは、委員の任期はないんですよね。ということなので、これも急がずに丁寧に、いいものができ上がるように進めていただきたいと思います。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 次に、委員間討議の実施について、御協議願いたいと思います。委員長としては、この議案について、委員間討議は要しないと考えておりますが、委員間討議の御発議はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 なしと確認いたしました。
 御意見はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 意見を打ち切ります。
 それでは、これより採決に入ります。
 議案第66号鎌倉市にふさわしい博物館基本構想検討委員会条例の制定についてを採決いたします。原案に御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第66号は、原案のとおり可決されました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第14「議案第74号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第6号)のうち文化財部所管部分」を議題といたします。原局から説明を願います。
 
○文化財課担当課長  日程第14議案第74号平成30年度鎌倉市一般会計補正予算(第6号)のうち、文化財部所管部分について説明いたします。
 内容につきまして、歳出から説明いたします。
 議案集その1の56ページ、補正予算に関する説明書は14ページから15ページをごらんください。
 第55款教育費、第20項社会教育費、第10目文化財保護費、史跡環境整備事業は918万円の増額で、平成29年9月に発生した国指定史跡鶴岡八幡宮境内の鎌倉市有地における土砂崩れについて、平成29年度12月補正により予算措置した、斜面崩落対策工事の調査設計業務が、平成30年9月に完了したことに伴い、崩落した市有地の本復旧工事を行うため、工事請負費の追加を行うものです
 続いて、歳入の説明を行います。
 議案集その1の55ページ、補正予算に関する説明書の6ページから7ページをごらんください。
 第55款国庫支出金、第10項国庫補助金、第50目教育費補助金は320万9000円の増額で、歳出で説明いたしました国指定史跡鶴岡八幡宮境内斜面崩落対策工事について、史跡等保存整備費補助金を活用するため、歳入の増額を行おうとするものです。
 次に、繰越明許費の補正について説明いたします。
 議案集その1の57ページをごらんください。
 歳出及び歳入で説明いたしました国指定史跡鶴岡八幡宮境内斜面崩落対策事業については、平成30年度内の完了が見込めないことから繰越明許費を設定するものです。
 以上で説明を終わります。
 
○納所 委員長  ただいまの説明に御質疑はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 総務常任委員会への送付意見の有無を確認いたします。送付意見はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 送付意見はなしと確認いたしました。
 道路課職員入室のため、暫時休憩いたします。
               (17時41分休憩   17時42分再開)
 
○納所 委員長  再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第15報告事項(1)「史跡大町釈迦堂口遺跡崩落対策工事について」を議題といたします。原局から報告を願います。
 
○文化財課担当課長  日程第15報告事項(1)史跡大町釈迦堂口遺跡崩落対策工事について、報告いたします。
 史跡大町釈迦堂口遺跡は、隧道部に崩落の危険性があり、平成22年からバリケードにより封鎖しています。資料1「現地写真」は封鎖前の大町側から隧道を写した写真でございますが、この隧道上部に写っているやぐらなど、史跡の本質的価値の保全と、隧道の通行の安全確保を目的として、第3期基本計画後期実施計画に位置づけ、資料2「国指定史跡大町釈迦堂口遺跡工事工程表」の上段「変更前」に示したとおり、平成29年度に崩落対策工事に係る基本設計、平成30年度に工事詳細設計を実施し、平成31年度から工事を開始する工程で事業を進めてまいりました。
 平成29年度に実施した基本設計において、資料3「崩落対策工事基本工法選定表」のとおり、対策工法案として4案をまとめました。この案をもとに工法を絞っていくため、平成30年度に入り文化庁と工事実施に向けた協議を行ったところ、いずれの案についても、工事を行う際の振動等による史跡への影響がないかなどについて調査し、確認する必要があるとの指摘を受けました。
 また、近隣住民に対しても、これらの工法案の概要を説明したところ、地域として工法の是非を議論するために、よりわかりやいイメージパース等を示してほしい等の御要望がございました。
 工事実施に向けた詳細設計を進めていくには、文化庁の了承及び近隣住民の理解を得た上で進めていく必要があるため、詳細設計業務の実施に先立ち、基本設計でまとめた4案について、施工時の振動等による史跡への影響についての調査を行い、また、より具体的なパース図等の作成を業務内容とする「施工計画検討業務」を早急に実施する必要が生じました。
 このため、資料2の下段「変更後」のとおり、「施工計画検討業務」を平成30年度に実施し、当初、平成30年度に予定していた詳細設計業務を平成31年度前半に行い、工事着工は平成31年度の早い時期としていたものを、平成31年度の後半以降へと工程を変更することとしたものです。
 以上で説明を終わります。
 
○納所 委員長  ただいまの報告に御質疑はありませんか。
 
○高橋 委員  まず、日程的なものが延びてしまうことは、いたし方がないかなと思いますが、四つの案を示していただいて、これから文化庁と協議をしていくということですけれども、このD案というんですかね、コンクリートのカルバートみたいなものをやるというのは、これはちょっと余りにも現況を変え過ぎるんじゃないかなと。これも含めて協議するということですね。
 
○文化財課担当課長  この四つの案につきましては、現地で通行の確保と史跡の保全を両立する案として、現実的にどういうことが考えられるかということで絞り込んでいったものでございまして、結果的にこのような案になっているんですけれども、基本的にD案につきましては、委員がおっしゃるとおり、非常に現況を大きく変えますので、私どもとしてはとりたくない、とらない前提で文化庁と相談しております。
 
○高橋 委員  A、B、Cにつきましては、ちょっと横に立て坑みたいなのを掘って、そこから横に串を刺していきながら上の部分を残していこうと。
 前にも言ったことがあるかもしれないですが、ちょっとアイスキャンディーみたいな、くっついているうちはいいんですけれども、食べていくとだんだんぼろっと溶けるというか、周りが剥落していったりなんかした場合に、この串だけ残ってしまうみたいな、そういう可能性もあるんじゃないかなと。
 AとかCにつきましては、少しトンネル内から放射線状にアンカーを入れるような感じになっているんですけれども、Bがその辺がどうなのかなというのもあって、その辺はちょっと説明していただけると。
 
○文化財課担当課長  このA案からC案につきましては、委員御指摘のとおり、大きく開口部の上部にある大きな巨大な固まりを、ぼこんと落ちてくるのを防ぐために横方向に串を刺してそれをとめるというものでございます。それとは別に、この坑口の上面といいますか、その部分が落ちてくるというところをどのようにとめるかというような工法の違いで、A、B、Cと三つあるわけでございますけれども、A案につきましては、現況の岩盤にモルタルを吹きつけまして、ある程度強化したところにロックボルトを打ち込んで、表層から落っこちてくる岩盤を押さえ込むというものでございます。
 B案とC案につきましては、吹きつけはしないで、なるべく今の岩盤を生かすという考えでやっているものでして、B案については、今現在、もう浮いている落ちそうなものは基本的に全て落としてしまう、それだけというものでございます。C案については、基質強化剤と言いまして、モルタルではなくて、透明なラミネートというんですかね、そういったものを塗りつけて、セメダインのようなもので固めて、その上で、そういう表面を生かす工法ですので、ロックボルトのような強固なものは打てませんので、簡易なボルトを打つというようなもので、そういう違いがございます。
 御指摘のとおり、B案は、基本的に表面的な処理をしませんので、一時、仮にそこで押さえられても、今後またぼろぼろ落ちてくる。今後のメンテが大変というような欠点がございますので、基本的には、このAからCの中でも、余りとれない工法ではないのではないかという考えでおります。
 
○高橋 委員  ちょっと延びましたけれども、着実に進めていただけると。この釈迦堂の本体自体はこれでいいんですけれども、ここがちゃんとしましたと。きょうは、道路課も入っていただいているんですけれども、結局行きすがらの所も崩れてきていて、そこでとめてしまっていたという部分もあるんですけれども、そこは一体としてやっていただけるんでしょうか。
 
○道路課担当課長  今、高橋委員からの御質問につきましては、当然浄明寺側のほうも、大町側のほうも、現地に行きますとかなり崩落が激しいということもございますので、遺跡の保存の後に、道路をどうするかということを今後議論はしていくんですけれども、多分今回の崩落対策工事をする際に、仮設の道路というのをつくっていかなきゃいけないというのがありますので、多分その際に、例えば浄明寺側の崖が崩れているということであれば、そこの安全対策処理もしなきゃいけないんだろうなとは考えているところなんですけれども、今回は、まだそこまで検討は至っていませんので、あくまでも釈迦堂本体の安全対策というか、保存対策方法をどうするかということを見据えながら、今後道路課としても、どういった工法で道路を守っていくか、のり面を守っていくかということは検討していきたいと、このように考えてございます。
 
○高橋 委員  前から、もう何年たちますか。8年ぐらい、9年ぐらい、もっと。
 一番ネックになっているのは何ですかと聞いたときに、文化庁の史跡指定。それから、市の道路と県の管轄している風致と、三つの部署がかかわっていて、そこの取りまとめが大変なんですという、そういうことだったんですね。工法もいろいろあると思いますけど。
 そこのところは、もう一応市と県と国のほうで、きちっとその方針は出せるということでよろしいんですね。
 
○文化財課担当課長  史跡の関係につきましては、国と当然協議をしておりますので、これでまとまっていけば進めていけると考えております。県の関係は、古都法6条の関係がございますので、これもある程度それができないような工事にならないように、このようなAからCであれば行けるんだろうと考えておりますので、これは具体的にもう少し詰まってきたところでしっかり協議をして進めていきたいと考えております。
 
○前川 委員  本当にあっという間ですね。8年たっちゃいましたけれども。
 今、AからCということですけれども、市ではどれが一番ふさわしいだろうと思っていらっしゃるのですか。
 
○道路課担当課長  基本的にDというのは最初に申し上げたとおり、若干外して考えて、強度的なもの、今後の維持管理の面からしても、A案が一番いいんじゃないかと一応担当としては考えております。
 
○前川 委員  Aは横串が3本通っている中の、もう一つ周りをぐるっと1本という感じなんですか。これはどうなっているの。何かもう一本入っているのかな。この多いのはもう一本入っているわけじゃないんですね、周りに。これは違うんですね。何か補強でもう一本斜めに入れるとかと、この間おっしゃっていたような気がするんですけど。
 
○文化財課担当課長  先ほど説明したとおり、大きくどかんと落ちてくるのは横方向にございます。坑口の表面からぽろぽろ落ちてくる、今見えている表面を落ちてくるのをとめるために、ロックボルトという鉄筋を打ち込んでいきます。
 
○前川 委員  工法はわかりました。それで、先ほど地元の町内会の方たちですか、何かつくって見せてほしいと言われているということですけれども、それはつくる方向ですか。
 
○文化財課担当課長  両町内会からそのような要望はいただいておりますので、実際にでき上がりはどういうイメージになるのかというのがわからないという御要望と認識しておりますので、そういったものがわかるような資料をこの業務で作成していきたいと考えております。
 
○前川 委員  説明会をまたしていただくという形になるということでよろしいんですか。
 
○文化財課担当課長  この業務を進めていく中で、資料ができ上がってきましたら、早急にまた説明をしていきたいと考えております。
 
○道路課担当課長  補足なんですけれども、このAからC案の横串が3本入っているんですけれども、これは3段ということで、断面にEPルートパイルというやつを5本打ち込みます。ですので、横串が3本だという認識ではなくて、合計15本打つということで御理解いただければと思います。
 
○竹田 委員  今お話を伺っていますと、A案がいいということで市のほうは御推奨をされるということなんですが、A案はよく見るとモルタル吹きつけですよね。ということは、景観は、吹きつけ面と周辺地の山との調和が重要となると書いてある。つまり、このAになるということは、この見事な地層が見えなくなるということなんですか。
 
○文化財課担当課長  今現在、坑口に見えている地層というか土の状況は、それはモルタルで覆う形になります。
 
○竹田 委員  これは、学校で理科の5年生の授業で、地域の地層観察に、どこかできるところはないか。どこの学校に行っても釈迦堂と言いましたよ。私は、何回か子供を連れて行きました。そのときは通行どめになっていなかったから。中に入ると見事な地層なんですよ、あそこは。北鎌倉のあそこのトンネルも地層はありますよ。その比じゃない。本当にこんなに年代を追って見ることができる。関東ローム層まで全部つながっている。これが見えなくなってしまうというのは、形状は残ったとしても、モルタルを張りつけるということは、何だかDと余り変わりはないんじゃないのと、私なんかは思っちゃうんですけど。私としてはC、透明セメダイン、セメダインとさっきおっしゃいましたね。透明な何かを吹きつけると。これだったら地層は見えるんですか。
 
○文化財課担当課長  C案では、当然一部危ないのは落としたりという作業はあるんですけれども、基本的には今の岩盤、岩肌を生かした工法になります。
 
○竹田 委員  そうすると、AとCでは何が違うか。よりAのほうが安全ですよ、Cは不安ですよということですか。
 
○文化財課担当課長  おっしゃるとおり、A案のほうがより安全を保てるということになります。また、C案は、要するに接着剤を現状の亀裂に注入して落ちてくるのを防ぐとともに、表面にそういった接着剤的なものをつけて押さえるというものでございます。その注入が、亀裂が全てわかっているわけではないので、本当にどこまで達するかというのはやってみなきゃわからない。場合によっては、とまらない可能性もあるというリスクもあります。そういう表面を生かした案でございますので、その頑丈さという面ではA案のほうがまさりますので、やはり通行の安全を確保しなければならないということもございますので、基本的にはA案を考えているところです。
 
○竹田 委員  その気持ちはわからなくはないけど、これは15本打ち込むということに関しては同じなんですよね。ただ、そこのところは、どこのあたりをとるのかというのは非常に難しいと思うんですけれども、モルタルで塗っちゃったら釈迦堂がかわいそうでしょうと私は思っちゃうんです。そこのところは、できればC案で、私の個人的なものですけど、あの見事な地層は残さないともったいないというのは私の感想ですよ。そういうところもちょっともう一回検討材料にしていただけたらいいなと思うんですけど、いかがですか。
 
○桝渕 文化財部長  担当課長からは、やはり安全性というのは通行の安全性と、それから上部の史跡の本質的価値を守るための安全性なんですけれども、これを考えていった場合にはA案というのが有力であると。あたかも決めてしまったような、そういうようなことを申し上げているような感じではあるんですけど、まだこれは確定ではなくて、これからまた専門家の御意見なんか、あるいは文化庁とも相談しながら絞り込んでいくということではあります。
 ただ、私からも強調させていただきたいのは、そもそもこの通行の安全を確保することと、それから、史跡としての文化財の本質的価値は何かということ。これはやぐらでございますので、それを守るということが最優先になってくる。地層の観察ということに関しては、何かまたちょっと一工夫、二工夫必要かなとは思われますけれども、そういったところも総合的にちょっとこれからまた考えて絞り込みをさせていただきたいと思います。
 
○河村 委員  この4工法の中で、今、部長の御答弁の中で、安全性を確保し、そしてまたやぐらの安全性も守っていくと。この工法の違いによって通行の対象となるものは変わるんですかね、工事が終わった後というのは。
 
○文化財課担当課長  基本的に全ての案について、この工法だから何が通れない、通れるということではございません。
 
○河村 委員  では、対象となるものを教えていただけますか。
 
○文化財課担当課長  基本的に今、住民等の御要望も聞いているところでございますけれども、現況、人が通れればいいですが、できれば車もというようないろいろな意見がございますので、その辺は道路部局とも相談をしながら決めていきたいと思いますけれども、基本的には自動車まで通っても大丈夫なような工法になると考えております。
 
○河村 委員  物理的なところもあると思うんですよね。特にやぐらの部分の保護となると、それを考慮した対策というか、規制というわけではないですけれども、ある一定の要件を設けたほうがいいのかなという心配もあります。何かそういった心配事とか、懸念されることはありますか。
 
○文化財課担当課長  基本的に現況、いずれの案をとるにしても、通行の安全とやぐらの保全というところはできますので、基本的にそれ以上の規制ということは、今のところは考えてはございません。
 
○道路課担当課長  道路管理者の立場から、お答えをさせていただきたいと思います。そもそもこの釈迦堂につきましては、昭和52年の崩落で通行どめにして、もう50年近くとめている状況でございます。当時は通れたということがございまして、通行の機能を担保するということは、道路管理者としてしなきゃいけないとは、我々も認識をしているところなんですけれども、先ほど文化財課長からも御説明がありましたように、両町内会の意見が正直言って違っております。我々としても、その意見を尊重しなきゃいけないというのもありますので、ただ、図面上ではわかりづらい、4.3メートルぐらいあるんですね。この幅員ですと、当然救急車も通れるということもあるんですけれども、先ほど河村委員からも御質問がありましたように、緊急車両が通れるようにして、普通は通れないようにするとか、そういう規制は、遺跡を守っていく以上は必要なのかなというところはあると思います。ただ、これにつきましては、周辺住民の方々の御意見を聞いて、総合的に判断していく事項かなと考えておりますので、ちょっとこれからの検討を見ていただきたいということで、きょうは御理解いただければと思います。
 
○前川 委員  私も高橋委員も浄明寺でして、まさに私は割と近いところに住んでいるんですけど、先ほどから、浄明寺はこういうふうにおっしゃっているとか、どういうふうに言っているのか知らないんです。どういうふうに話をされているのかも全然知らないので、近隣の方には、少なくとも集まっていただけるような、さっき説明会という話がありましたけど、話をしていただく場は必要だと思います。
 申しわけないんですけど、会長だけではちょっと違ってきてしまうと思うので、それは、申しわけないんですけどお願いしたいなと。ちょっと今、河村委員が聞いてくださったので、あえて申し上げますけれども。感覚的にまた違いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。よろしいですか。
 
○文化財課担当課長  だんだん計画が煮詰まってきた段階で、また広く説明を行いたいと思います。
 
○高橋 委員  都市計画道路ということで、これは、廃止をする方向というのはないんですか。もう史跡になっちゃっていて、これから浄明寺大町線なんていうのは、もうやりようがないじゃないですか。やりようがないものをいつまでも保持をしておくということも、やっぱりいけないと思うんですよね。
 
○道路課担当課長  今、高橋委員がおっしゃられたように、都市計画課の所管になるかと思うんですけれども、私ども道路課に残っている資料を見ますと、廃止の予定であるという資料は残っていますので、そちらの方向で検討しているのかなとは認識しております。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 了承かどうかの確認でございます。了承でよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 そのように確認いたしました。
 文化財部職員、道路課職員退室のため、暫時休憩いたします。
               (18時06分休憩   18時07分再開)
 
○納所 委員長  再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第16その他(1)「継続審査案件について」を議題といたします。事務局から報告願います。
 
○事務局  さきの9月定例会におきまして、閉会中継続審査となっている案件が4件ございます。このうち、自立支援事業(不登校児童・生徒)の取り組みについて、文化財の発掘・公開・保全の取り組みについては、10月15日及び10月16日に、当委員会にて視察を行い、その後、議長に報告を行っております。このため、この2件は削除し、その他2件についての取り扱いの御協議をお願いいたします。
 
○納所 委員長  ただいまの報告のとおり、閉会中継続審査要求ということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 そのように確認いたしました。
 
○事務局  ただいま継続審査とすることを確認していただきました2件について、最終本会議において閉会中継続審査要求を行うことについて御協議、御確認をお願いいたします。
 
○納所 委員長  そのように扱うことでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第16その他(2)「次回委員会の開催について」を議題といたします。事務局から提案を願います。
 
○事務局  次回の委員会ですけれども、平成30年12月21日金曜日午前9時30分、議会第2委員会室でよろしいか、御確認をお願いいたします。
 
○納所 委員長  12月21日金曜日午前9時30分、議会第2委員会室ということでございますが、その案のとおりでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 そのように確認いたしました。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。これをもちまして、教育こどもみらい常任委員会を閉会いたします。
 以上で本日は閉会した。


 以上は、会議の顛末を記録し、事実と相違ないことを証する。

   平成30年12月12日

             教育こどもみらい常任委員長

                       委 員