平成29年 9月定例会
第1号 9月 6日
○議事日程  
平成29年 9月定例会

          鎌倉市議会9月定例会会議録(1)
                                   平成29年9月6日(水曜日)
〇出席議員 26名
 1番  千   一   議員
 2番  くりはらえりこ 議員
 3番  竹 田 ゆかり 議員
 4番  山 田 直 人 議員
 5番  志 田 一 宏 議員
 6番  長 嶋 竜 弘 議員
 7番  武 野 裕 子 議員
 8番  西 岡 幸 子 議員
 9番  日 向 慎 吾 議員
 10番  飯 野 眞 毅 議員
 11番  河 村 琢 磨 議員
 12番  池 田   実 議員
 13番  森   功 一 議員
 14番  安 立 奈 穂 議員
 15番  高 野 洋 一 議員
 16番  納 所 輝 次 議員
 17番  永 田 磨梨奈 議員
 18番  高 橋 浩 司 議員
 19番  久 坂 くにえ 議員
 20番  中 村 聡一郎 議員
 21番  前 川 綾 子 議員
 22番  伊 藤 倫 邦 議員
 23番  保 坂 令 子 議員
 24番  吉 岡 和 江 議員
 25番  大 石 和 久 議員
 26番  松 中 健 治 議員
     ───────────────────────────────────────
〇欠席議員 なし
     ───────────────────────────────────────
〇議会事務局出席者
 事務局長        三 留 定 男
 次長          木 村 雅 行
 次長補佐        藤 田 聡一郎
 次長補佐        笛 田 貴 良
 書記          齋 藤 真 導
 書記          片 桐 雅 美
 書記          菊 地   淳
 書記          鈴 木 麻裕子
 書記          斉 藤   誠
     ───────────────────────────────────────
〇理事者側説明者
 番外 1 番  松 尾   崇  市長
 番外 5 番  比留間   彰  経営企画部長
 番外 20 番           文化財部長
         桝 渕 規 彰
 番外 6 番           歴史まちづくり推進担当担当部長
 番外 7 番  松 永 健 一  総務部長
 番外 8 番  柿 崎 雅 之  防災安全部長
 番外 9 番  奈 須 菊 夫  市民活動部長
 番外 11 番  内 海 正 彦  健康福祉部長
 番外 12 番  石 井 康 則  環境部長
 番外 13 番  齋 藤 和 徳  まちづくり景観部長
 番外 15 番  樋 田 浩 一  都市整備部長
 番外 16 番  前 田 信 義  拠点整備部長
 番外 18 番  安良岡 靖 史  教育長
 番外 19 番  佐 藤 尚 之  教育部長
     ───────────────────────────────────────
〇議事日程
               鎌倉市議会9月定例会議事日程(1)

                              平成29年9月6日  午前9時30分開議

 1 諸般の報告
 2 会期について
 3 一般質問
 4 報告第7号 交通事故による市の義務に属する損害賠償の額の決定に係る ┐
         専決処分の報告について                 │
   報告第8号 継続費の精算報告について                │市 長 提 出
   報告第9号 平成28年度決算に基づく健全化判断比率の報告について   │
   報告第10号 平成28年度決算に基づく資金不足比率の報告について    ┘
 5 議案第44号 市道路線の廃止について                 ┐同     上
   議案第45号 市道路線の認定について                 ┘
 6 議案第46号 工事請負契約の変更について                同     上
 7 議案第54号 鎌倉市職員等公務災害等見舞金の支給に関する条例の制定に ┐
         ついて                         │同     上
   議案第60号 鎌倉市火災予防条例の一部を改正する条例の制定について  ┘
 8 議案第57号 鎌倉市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定め  同     上
         る条例及び鎌倉市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に
         関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定につい
         て
 9 議案第55号 私たちのまち鎌倉のことに関心を持ち、自分たちでより良く ┐
         していこうという思いを共有して行動するための条例の制定 │
         について                        │市 長 提 出
   議案第56号 地方税法第314条の7第1項第4号に掲げる寄附金を受け入れ │
         る特定非営利活動法人等を定める条例の一部を改正する条例 │
         の制定について                     ┘
 10 議案第58号 鎌倉市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について   ┐
   議案第59号 鎌倉市特定土地利用における手続及び基準等に関する条例の │同     上
         一部を改正する条例の制定について            ┘
 11 議案第61号 平成29年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)        同     上
 12 議案第62号 平成29年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2  同     上
         号)
 13 議案第47号 平成28年度鎌倉市一般会計歳入歳出決算の認定について   ┐
   議案第48号 平成28年度鎌倉市下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定に │
         ついて                         │
   議案第49号 平成28年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特 │
         別会計歳入歳出決算の認定について            │
   議案第50号 平成28年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算の │
         認定について                      │同     上
   議案第51号 平成28年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計歳入歳出決 │
         算の認定について                    │
   議案第52号 平成28年度鎌倉市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認定 │
         について                        │
   議案第53号 平成28年度鎌倉市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算 │
         の認定について                     ┘
 14 議員の派遣について

     ───────────────────────────────────────
〇本日の会議に付した事件
 1 諸般の報告
 2 会期について
 3 一般質問
     ───────────────────────────────────────
                鎌倉市議会9月定例会諸般の報告 (1)

                     平成29年9月6日

1 9 月 6 日 市長から、次の議案の提出を受けた。
  報 告 第 7 号 交通事故による市の義務に属する損害賠償の額の決定に係る専決処分の報告について
  報 告 第 8 号 継続費の精算報告について
  報 告 第 9 号 平成28年度決算に基づく健全化判断比率の報告について
  報 告 第 10 号 平成28年度決算に基づく資金不足比率の報告について
  議 案 第 44 号 市道路線の廃止について
  議 案 第 45 号 市道路線の認定について
  議 案 第 46 号 工事請負契約の変更について
  議 案 第 47 号 平成28年度鎌倉市一般会計歳入歳出決算の認定について
  議 案 第 48 号 平成28年度鎌倉市下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定について
  議 案 第 49 号 平成28年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計歳入歳出決算の認
          定について
  議 案 第 50 号 平成28年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について
  議 案 第 51 号 平成28年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計歳入歳出決算の認定について
  議 案 第 52 号 平成28年度鎌倉市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について
  議 案 第 53 号 平成28年度鎌倉市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算の認定について
  議 案 第 54 号 鎌倉市職員等公務災害等見舞金の支給に関する条例の制定について
  議 案 第 55 号 私たちのまち鎌倉のことに関心を持ち、自分たちでより良くしていこうという思いを
          共有して行動するための条例の制定について
  議 案 第 56 号 地方税法第314条の7第1項第4号に掲げる寄附金を受け入れる特定非営利活動法人
          等を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  議 案 第 57 号 鎌倉市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例及び鎌倉市放課後
          児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の
          制定について
  議 案 第 58 号 鎌倉市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について
  議 案 第 59 号 鎌倉市特定土地利用における手続及び基準等に関する条例の一部を改正する条例の制
          定について
  議 案 第 60 号 鎌倉市火災予防条例の一部を改正する条例の制定について
  議 案 第 61 号 平成29年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)
  議 案 第 62 号 平成29年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)
2 8 月 30 日 市長から「採択された請願・陳情の処理状況」について報告を受けた。
3 陳情6件を陳情一覧表のとおり受理し、5件を付託一覧表のとおり各常任委員会に付託、1件を配付一
  覧表のとおり全議員に配付した。
4 7 月 14 日 鎌倉市において、平成29年度第1回湘南地方市議会議長会が開催され、山田議長及び
          三留局長が出席した。
  7 月 21 日 横浜市において、第238回神奈川県市議会事務局長会議及び平成29年度神奈川県市議会
          事務局長研修会が開催され、三留局長が出席した。
  7 月 28 日 横須賀市において、平成29年度三浦半島地域広域幹線道路整備促進期成同盟総会が開
          催され、山田議長及び三留局長が出席した。
  8 月 7 日 逗子市において、平成29年度三浦半島関係議会議長会が開催され、山田議長及び三留
          局長が出席した。
5 市長から、次の資料の送付を受けた。
  8 月 28 日 平成28年度公益財団法人鎌倉市公園協会事業報告書、財務諸表
     〃    平成28年度公益財団法人鎌倉市芸術文化振興財団事業報告書及び決算報告書
     〃    平成28年度鎌倉市土地開発公社事業報告書、決算報告書
6 監査委員から、次の監査結果報告書の送付を受けた。
  7 月 10 日 平成28年度平成29年4月分及び平成29年度平成29年4月分例月現金出納検査結果報告
          書
     〃    市民活動部(地域のつながり推進課、観光商工課、産業振興課、市民課、スポーツ課、
          腰越支所、深沢支所、大船支所、玉縄支所)事務監査結果報告書
     〃    こどもみらい部(こどもみらい課、保育課、こども相談課、青少年課、発達支援室)
          事務監査結果報告書
     〃    健康福祉部(福祉総務課、生活福祉課、高齢者いきいき課、障害者福祉課、市民健康
          課、保険年金課)事務監査結果報告書
     〃    都市調整部(都市調整課、開発審査課、建築指導課)事務監査結果報告書
     〃    農業委員会事務局事務監査結果報告書
  8 月 7 日 平成28年度平成29年5月分及び平成29年度平成29年5月分例月現金出納検査結果報告
          書
     ───────────────────────────────────────
                  平成29年鎌倉市議会9月定例会
                   陳 情 一 覧 表 (1)

┌─────┬─────────────────────┬─────────────────┐
│受理年月日│    件            名   │    提   出   者    │
├─────┼────┬────────────────┼─────────────────┤
│29.8.10 │陳  情│JR北鎌倉駅の大船駅寄り北口・臨│鎌倉市大船2060−4        │
│     │第 9 号│時改札口の常設化についての陳情 │JR北鎌倉駅北口臨時改札口の常設化│
│     │    │                │実現の会             │
│     │    │                │代表 藤 本 一 雄 他9名   │
├─────┼────┼────────────────┼─────────────────┤
│29.8.14 │陳  情│「薬害肝炎救済法の延長を求める意│横浜市中区山下町23番地      │
│     │第 10 号│見書」の採択を求める陳情    │日土地山下町ビル2階       │
│     │    │                │薬害肝炎弁護団・原告団      │
│     │    │                │鈴 木   順          │
├─────┼────┼────────────────┼─────────────────┤
│29.8.16 │陳  情│「名越坂踏切」に緊急避難道路整備│鎌倉市大町五丁目15番11号     │
│     │第 11 号│についての陳情         │大町五丁目自治会         │
│     │    │                │会長 牧 田 正一路       │
├─────┼────┼────────────────┼─────────────────┤
│29.8.18 │陳  情│医療費助成制度継続についての陳情│鎌倉市笛田5丁目53番2号     │
│     │第 12 号│                │鎌倉市腎友会           │
│     │    │                │事務局長 大 輪 貴 洋     │
│     ├────┼────────────────┼─────────────────┤
│     │陳  情│通院対策についての陳情     │鎌倉市笛田5丁目53番2号     │
│     │第 13 号│                │鎌倉市腎友会           │
│     │    │                │事務局長 大 輪 貴 洋     │
├─────┼────┼────────────────┼─────────────────┤
│29.8.22 │陳  情│鎌倉市一般廃棄物最終処分場(6号│鎌倉市関谷898−102        │
│     │第 14 号│地)内「関谷字島の神1553地」の25│関谷七色畑の明日を考える会    │
│     │    │年間の埋立焼却残渣・耕作物は「ゼ│代表 長 田 克 巳       │
│     │    │ロ」、補償総額は1億2,674万円」に│                 │
│     │    │関する陳情           │                 │
└─────┴────┴────────────────┴─────────────────┘


                  付 託 一 覧 表 (1)

┌─────┬───────┬────────────────────────────────┐
│付託年月日│ 付 託 先 │       件                 名      │
├─────┼───────┼────┬───────────────────────────┤
│ 29.9.6 │観光厚生   │陳  情│医療費助成制度継続についての陳情           │
│     │常任委員会  │第 12 号│                           │
│     │       ├────┼───────────────────────────┤
│     │       │陳  情│通院対策についての陳情                │
│     │       │第 13 号│                           │
│     │       ├────┼───────────────────────────┤
│     │       │陳  情│鎌倉市一般廃棄物最終処分場(6号地)内「関谷字島の神 │
│     │       │第 14 号│1553地」の25年間の埋立焼却残渣・耕作物は「ゼロ」、補償│
│     │       │    │総額は1億2,674万円」に関する陳情           │
│     ├───────┼────┼───────────────────────────┤
│     │建設     │陳  情│JR北鎌倉駅の大船駅寄り北口・臨時改札口の常設化につい│
│     │常任委員会  │第 9 号│ての陳情                       │
│     │       ├────┼───────────────────────────┤
│     │       │陳  情│「名越坂踏切」に緊急避難道路整備についての陳情    │
│     │       │第 11 号│                           │
└─────┴───────┴────┴───────────────────────────┘


                  配 付 一 覧 表 (1)

┌─────┬──────┬─────────────────────────────────┐
│配付年月日│ 配 付 先 │       件                  名      │
├─────┼──────┼────┬────────────────────────────┤
│ 29.9.6 │全議員   │陳  情│「薬害肝炎救済法の延長を求める意見書」の採択を求める陳情│
│     │      │第 10 号│                            │
└─────┴──────┴────┴────────────────────────────┘

                   (出席議員  26名)
                   (9時30分  開議)
 
○議長(山田直人議員)  定足数に達しましたので、議会は成立いたしました。
 これより平成29年9月鎌倉市議会定例会を開会いたします。
 本日の議事日程は、配付いたしましたとおりであります。
 会議規則第142条の規定により、本日の会議録署名議員を指名いたします。26番 松中健治議員、1番 千一議員、2番 くりはらえりこ議員にお願いいたします。
     ────────────〇─────────────〇────────────
 
○議長(山田直人議員)  日程第1「諸般の報告」を議題といたします。
 内容は配付いたしましたとおりであります。
 ただいまの報告に御質疑ありませんか。
                   (「なし」の声あり)
     ────────────〇─────────────〇────────────
 
○議長(山田直人議員)  日程第2「会期について」を議題といたします。
 お諮りいたします。今期定例会の会期は、本日から9月29日までの24日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、会期は24日間と決定いたしました。
     ────────────〇─────────────〇────────────
 
○議長(山田直人議員)  日程第3「一般質問」を行います。
 質問の順序は、1番 武野裕子議員、2番 長嶋竜弘議員、3番 高野洋一議員、4番 前川綾子議員、5番 くりはらえりこ議員、6番 森功一議員、7番 保坂令子議員、8番 納所輝次議員、9番 大石和久議員、10番 河村琢磨議員、11番 吉岡和江議員、12番 竹田ゆかり議員、13番 飯野眞毅議員、14番 千一議員、15番 西岡幸子議員、以上の順序であります。
 まず、武野裕子議員の発言を許可いたします。
 なお、武野裕子議員から一般質問に際し、資料を持ち込みたい旨の申し出があり、議長職権により資料を配付させていただいております。
 
○7番(武野裕子議員)  日本共産党の武野裕子です。6月に引き続き、またこのように一般質問をさせていただく機会をいただきまして、ありがとうございます。本日は、6月の議会に引き続き北鎌倉隧道問題を取り上げたいと思います。
 6月の議会では、一般質問において洞門の仮設工事が進まない理由は、地権者の同意が得られないからだとわかりました。その後の建設常任委員会でもこの問題が討論され、地権者の同意を得るために努力をしてほしいと私からお願いをいたしました。予定どおり仮設工事が進んでいれば、この夏には通行ができたはずの問題です。
 この洞門を含む尾根には、全国の学識者21人が文化遺産の危機であると緊急アピールを出し、警鐘を鳴らしました。昨年4月に市長の手に渡っているはずです。
 兵庫大学共通教育機構教授で日本中世史専攻の金子哲氏は、「この尾根筋は中世と現在とを結び、景観的価値のみならず、歴史的価値・文化的価値も極めて大と考えます。」
 それから、赤星直忠博士文化財資料館研究員、釼持輝久氏は、「是非とも市民の安全性と文化財の保護・歴史的景観の保全を、鎌倉市が両立させ、この問題に対応されることを強く要望します。」
 また、それから、まだ市が開削方針を持っていたときの安全対策検討委員会におられた早稲田大学理工学術院の小泉淳教授は、そのときのことをこう書かれています。「私は日本トンネル技術協会に委託された本検討会の委員であったため、メッセージを出すにはかなりの抵抗があります。しかし、今まで参加した委員会の中でも、この委員会の結論には何となくすっきりしないものがあります。「結論ありき」の委員会も多くありましたが、これほど明確な委員会はほかになかったように感じています。何を目的に道路を拡幅するのかが、解けない謎です。どのようなものでも一度破壊してしまえばもとに戻すことはできません。現状の洞門は少し手を入れれば安全性を担保できると思われます。しかも、景観に配慮した補強方法も十分に考えられます。開削はいつでもできます。本当に保全できないかどうかを再度検討されることを望みます。」
 ほかの18人の方も、しっかり議事録に残していただきたいと思い、名前を紹介します。神奈川県考古学会会長、岡本孝之氏。岩手県骨寺村荘園遺跡専門員の岡陽一郎氏。山形大学准教授、日本中世史の落合義明氏。中尊寺釈尊院住職で、岩手大学客員教授、平泉学の第一人者である菅野成寛氏。東海大学名誉教授、日本考古学協会埋蔵文化財保護対策委員の近藤英夫氏。鎌倉市文化財審議委員、高橋慎一朗氏。慶應義塾大学文学部教授、中島圭一氏。NPO法人としま遺跡調査会理事、橋口定志氏。京都橘大学学長、細川涼一氏。東京大学史料編纂所教授、本郷和人氏。山形大学教授、松尾剛次氏。大東文化大学文学部教授、日本考古学協会埋蔵文化財保護対策委員の宮瀧交二氏。福岡大学人文学部教授、桃崎祐輔氏。神奈川県文化財協会会長、鎌倉国宝館協議会会長、八幡義信氏。平泉ユネスコ協会事務局長、八重樫忠郎氏。前鎌倉世界遺産登録推進協議会広報部会長、内海恒雄氏。日本考古学協会理事、日本考古学協会埋蔵文化財保護対策委員の馬淵和雄氏。この方々もこの問題で大変憂えており、メッセージを寄せられました。
 なお、鶴見大学文化財学科教授、元文化庁史跡担当技官の伊藤正義氏においては、北鎌倉駅建設においても、尾根の先端は切り取られていなかったことを国土地理院の地形図から明らかにしました。
 まず初めに、この尾根の植生と亀裂について伺います。2004年、平成16年、トンネル上部の土地が国交省の土地から市に移管されました。その後、今日までこの土地の管理者としてトンネルの上の木を手入れをするなど管理をしたことがありますか。
 
○樋田浩一 都市整備部長  隧道上部の樹木のうち、JR横須賀線の運行に支障となる樹木や、線路の反対の山側にあります高木等につきましては、土地所有者がそれぞれ剪定等を行っていると聞いております。また、今お尋ねの市が管理している箇所につきましては、剪定に及ぶまでの樹木がないということで、これまで剪定は行ってきてございません。
 
○7番(武野裕子議員)  洞門の開削方針が出される前から、尾根に生えている樹木の危険性が言われておりました。当初は開削方針だったので、トンネルの亀裂を誘発する樹木は問題ではなかったと思います。しかし、開削方針を撤回したわけですから、少なくともこの樹木に手入れをするべきではなかったでしょうか。
 隧道上部の様子について伺います。市が開削方針を撤回し、保全と安全通行の両立を図るという方針転換をした後の樹木の様子、亀裂の様子など、今は全く変化はありませんね。
 
○樋田浩一 都市整備部長  隧道上部の樹木につきましては、平成25年度に既存の樹木の調査を行っております。また、平成28年度、北鎌倉隧道安全対策検討業務におきまして、隧道坑口周辺の植生を観察しますとともに、根茎のDNA解析を行っております。それらの調査の結果、隧道上部から尾根の斜面に高さ約4メートルから10メートルの樹木が10本植生しているのを確認してございます。
 また、亀裂の状況につきましては、隧道の上部に表土があるため確認することはできませんけれども、隧道の天井部には約5メートルの縦断的な亀裂が見られ、坑口部では平成28年8月11日に約4立方メートルの剥落が発生しております。その後の定期点検では亀裂の変化は見られていない状況となっております。
 
○7番(武野裕子議員)  今のお話だと、昨年8月から変化がないというお答えでよろしいですか。
 
○樋田浩一 都市整備部長  そのとおりでございます。
 
○7番(武野裕子議員)  木の手入れをするとなった場合、どこをどの程度手を加えるのかという見きわめも含めて、どれぐらいの期間を要するのでしょうか。
 
○樋田浩一 都市整備部長  隧道上部の樹木の伐採につきましては、平成29年度、北鎌倉隧道安全対策検討業務におきまして、危険木の伐採計画及び伐採後の対応策を策定しまして、その後、関係地権者の承諾、許認可の手続を経て着手していくということになりますので、平成30年度以降の対応になると考えております。
 
○7番(武野裕子議員)  樹木の専門家とは何人相談をされましたか。
 
○樋田浩一 都市整備部長  北鎌倉隧道の上部に植生しております樹木等につきましては、平成25年度に専門的知見を有します職員に依頼しまして、樹木等の特定を行っております。今年度実施します安全対策検討業務におきまして、この植生調査の結果をもとに、先ほども申しましたように、危険木の伐採計画及び伐採後の対応策を策定することとしておりますので、この中で必要に応じて相談してまいりたいと考えております。
 
○7番(武野裕子議員)  今のお話ですと、昨年度の安全対策検討委員会はもう終わってます。新年度、平成29年度の安全対策検討委員会、これ予算も計上されていて、新しく始まるところなんでしょうけれども、まだ始まっていません。安全対策検討委員会がいつ始まるか、まだはっきりしていないというお答えをいただいております。
 そういう中で、例えば今月その安全対策検討委員会が立ち上がったとして、8カ月後の4月に、さて仕事を始めようかということになろうかと思います。8カ月放置しておいて安全なんでしょうか。地元の方々は、先ほど変化がないとおっしゃってますけれども、毎日毎日見ておられて、だんだん亀裂がひどくなっているのを確認しています。地元の皆さんは、それじゃあトンネルが壊れるのを待っているんではないかと言われても仕方がないんじゃないかと言われています。誰が見ても今、亀裂が入っているんです。進んでいるんです。
 今年度の北鎌倉隧道安全対策検討業務委託も、昨年よりも3倍ですか、5,656万円とっています。新たな安全対策検討委員会が立ち上がってもいないのに、こんな経費をかけて、トンネル上部の管理もせずに、今何をやりたいんでしょうか。
 トンネルの安全確保のために樹木の手入れをしっかりやってくださいと言い続けてきました。住民の皆さんが何とかしてくれと言い続けてきました。その矢先に坑口の剥落があったんです。トンネル上部の負荷を可能な限り最小限にすることは一刻の猶予もありません。市長、まだ立ち上がってもいない安全対策検討委員会の樹木の手入れ計画を待つまでもなく、市長の決断で直ちに進めると約束してください。
 
○松尾崇 市長  樹木の伐採ですけれども、隧道に与える影響を考慮する必要がありますため、今年度に実施する安全対策検討業務におきまして、危険木の伐採計画及び伐採後の対応策を策定した上で慎重に対応していきたいと考えています。
 
○7番(武野裕子議員)  平成27年4月の通行どめ以来、フェンスや大型の土のうが設置されています。そのため、通気性が確保できておらず、湿度の高い状況になっています。専門家に確認いたしましたら、湿度が隧道の劣化の進行に影響を与える可能性があると聞いています。
 文化財部長にお尋ねします。湿度の管理はされていますか。
 
○桝渕規彰 文化財部長  文化財としての扱いということでの温湿度の管理、計測等については行っておりません。
 
○7番(武野裕子議員)  文化財部は管理を道路課に任せるだけでなく、みずから道路課に進言するぐらいのことをぜひしてください。管理責任が問われると思います。
 開削方針から一転して文化庁から文化的価値があると言われて、その後、昨年の7月8日です。文化財専門委員会では何と言っているか、紹介したいと思います。中世の歴史が御専門の高橋慎一朗氏は、「この素掘りのトンネルというのは中世の景観そのものではないか。鎌倉らしい景観の一つと言える。トンネルそのものに価値がある。史跡に指定されたものだけを守っていればいいのか。むしろ指定外のものについてもいかに守っていくかという点で、自治体の、行政の見識が問われる。素掘りのトンネルの景観をできる限り生かした形、岩肌の感じを間近に見られるというその環境を残してもらいたい」、こうおっしゃっています。
 文化財専門委員会に外部有識者として招いた東京大学名誉教授で、中世史が御専門の五味文彦氏は、文化的景観という点でも述べられているので、御紹介します。「そこに住んでいる人々の生活に溶け込みながら、癒しの場になったり記憶の場になったりするものを文化的景観としてできるだけ保存して、その土地の方だけでなく、鎌倉に遊びに来る人も見て、ああ鎌倉に来たなと実感する」、こうおっしゃっています。
 この文化的景観というのは文化財保護法にも、文化財とは何かというところで、第2条に書かれています。五つあります。一つは有形文化財、もう一つは無形文化財、三つ目が民俗文化財、四つ目、記念物、そして五つ目が文化的景観となっています。六つ目に伝統的建造物群というわけです。
 この五つ目の文化的景観というのは、文化財保護法の第2条に書かれている文章ですが、「地域における人々の生活又は生業及び当該地域の風土により形成された景観地で我が国民の生活又は生業の理解のため欠くことのできないもの」をいうそうです。まさに北鎌倉隧道、緑の洞門がそうじゃないですか。
 ことし2月に検討委員会主催で市民から意見を聞く会というのが開かれました。ここでも多くの方が洞門の保存を求めていました。この緑の洞門には、これまで地質学を学ぶ学生が毎年ここを見学に訪れていると聞いています。この隧道の地層の特徴を教えてください。
 
○桝渕規彰 文化財部長  この隧道を学生が見学に来ているということにつきましては、教育委員会としては把握してはいないところでございますが、その地質の概要につきましては、これは今から約300万年前に堆積した上総層群浦郷層と呼ばれる凝灰岩質砂岩層と認識してございます。その所在が北鎌倉の駅に隣接しているということで、傾いている地層の様子を身近に観察できる場所だと認識してございます。
 
○7番(武野裕子議員)  地層も大事だということはこれまでの建設常任委員会の中でも話が出されています。
 そもそも日本遺産に認定された鎌倉市は、文化財としての検討が十分なされていないように思います。開削一本やりだった行政に対し、文化庁は昨年の6月7日に、価値について議論を尽くさないと、どうして工事をしたのかという声が残る。文化財行政が先に進めばよいとまで言っているんです。そして、安全確保は大事であるが、文化財としての価値の検討を欠いて進めてきたことが心配である。必要な検討をスピード感を持って行うことが必要であるという、そのように見解を述べています。
 また、史跡の追加指定についても述べています。将来、史跡に指定できるような仮設工事にしてくださいという意味ではないんでしょうか。たとえ地権者がオーケー出して始まった工事であっても、史跡指定に影響するようなことのないようにしてほしい、そういうふうにおっしゃっていると思います。これが大前提なんじゃないでしょうか。
 昨年8月8日、文化庁に仮設工法の説明に行った鎌倉市のメモがあります。そこでは、文化庁はこんなことも言っています。仮設であっても文化庁が鎌倉市の案でいいとは言えない。委員会でなくてもよいが、早急に岩盤などの保存に詳しい専門家から意見を聞いたほうがよい。文化庁のせいで工事がとまっているように思われているが、ことしの4月から指摘している。実施しなかったのは鎌倉市である。厳しい言葉をもって言っています。
 それから、ことしの3月31日、文化庁に昨年度の安全対策検討委員会の最終報告をしに行ったときのことです。そこで文化庁は何と言っているか。実際に工法が決まっていく中で、もう一度尾根の文化的価値、円覚寺の史跡指定範囲の話に戻っていくと思う。道路課がここまで頑張っているのだから、教育委員会としても絵図に描かれた境界の把握、解明など努力してほしい。例えば朱線の現状、地形図で赤い線で記された線のことですけど、この朱線の現状を調べて、飛び地で円覚寺の土地であったり痕跡が残っていれば大発見である。地権者を説得する上でも価値をしっかりと把握しておく必要があると。地権者の説得の仕方まで教えてもらっているんです。それに対し、市はこう言っているんです。どのような作業が可能か検討すると答えています。
 文化財部長、教育長、お尋ねします。文化庁が文化的価値を指摘してから、また、今のこの文化庁の指摘を受けてから、これまで史跡指定にどれだけ努力されましたでしょうか。
 
○桝渕規彰 文化財部長  平成28年7月8日に開催されました文化財専門委員会における国指定史跡の追加指定を図るべきとの結論を受けまして、現在までのところ、追加指定すべき範囲のとり方、指定に向けた調査の必要性、それから方法、こういったものについて検討しておりまして、できるところから進めてまいりたいと考えております。
 
○安良岡靖史 教育長  ただいま部長の答弁にございましたように、文化財専門委員会においての結論に基づきまして、必要な調査研究に取り組んでまいりたいと考えております。
 
○7番(武野裕子議員)  市長、今お二人の部長、お答えになりました。これでよろしいですか。
 
○松尾崇 市長  この尾根につきましては、今、教育委員会において追加指定に向けた検討を行っているということでありますから、引き続き進めていただきたいと考えています。
 
○7番(武野裕子議員)  世界遺産を目指すのですから、当然文化的景観も大事な要素です。この緑の洞門をめぐって多くの市民が鎌倉市の文化行政を憂えています。史跡指定のために市が頑張れば、市民はどれほど鎌倉市を誇りに思うでしょうか。応援しますから、頑張ってください。
 さて、6月の議会では、仮設工事が進まない理由の一番大きな問題は地権者の同意が得られないということでした。それは市長がみずからお答えになりました。なぜ得られないのかわかりますか。
 
○樋田浩一 都市整備部長  隧道の安全対策工法に係る市の方針と関係地権者の考えに隔たりがありまして、理解が得られていないと考えております。
 
○7番(武野裕子議員)  その考えを聞いているんです。何で得られないのかわかりますかと。私、市長にお尋ねしているんですけど。
 
○松尾崇 市長  当初計画をしていた方針を転換したということがあるために、関係地権者から理解が得られていないと考えています。
 
○7番(武野裕子議員)  資料を会議システムに配信しております。洞門の土地所有者の状況になっています。この青い部分、真ん中に破線があります。これで左右に分かれていて、二つのお寺さんが所有しています。そして、左のピンクの三角に似た部分、これが民地Bと呼ばれているところ。さっきの青いところは民地Aです。そして、オレンジ色が市の土地、水色がJRになっています。真ん中にトンネルと書かれた赤い線がまさにトンネルの部分です。この民地A、民地Bの地権者とは、市長は電話も含めて何回ぐらいお話ししていますか。おおよそで結構です。
 
○松尾崇 市長  明確な回数というのが今手元にないですけれども、数回お会いをしております。
 
○7番(武野裕子議員)  道路課からいただいた資料では、開削方針を撤回されて保存されると決まったこの1年で、昨年の7月に一度だけ会っているんです。数回ではなく一度。それをいただいております。課長部長クラスでも進まないんだから、市長自身が頑張らないでどうやって進めるんでしょうか。
 6月の建設常任委員会で、私は地権者に粘り強く働きかけてほしいとお願いしたのに、いただいた資料は4月のところでとまっているんです。私、この質問、建設常任委員会には6月に行われているんです。6月以降、市長は何も働きかけをしていないという資料が出てきました。
 過去にさかのぼってみたいと思います。市長も一緒に思い出してみてください。平成27年2月25日の建設常任委員会の議事録を読んでみました。そこには、当時の都市整備部長が言っていることなんですけど、平成21年、22年ぐらいにも同じような検討をしていると書かれていたんです。そこには近隣の方々と、それから土地所有者の方々のみで話し合う機会を設けたと書かれている。
 早速議事録をとりました。平成22年、23年の議事録をいただきました。平成22年といえば、市長が就任して1年目。これによると、平成22年に2回、平成23年に2回行われています。ほぼ同じメンバーで。平成22年6月1日、山ノ内の黒塗りの場所。出席者は黒塗りの人。そして、北鎌倉山ノ内下町中町内会会長名の名前があります。その横に黒塗りの人。そして市からは副市長、都市整備部長、道路整備課長が出席しています。そこで話された内容を伺います。
 
○樋田浩一 都市整備部長  当時私は出席しておりませんので、過去の記憶、見た記憶の中ですが、まず全般的な話の中で尾根のあり方というものが話に出ていたように記憶しております。
 
○7番(武野裕子議員)  この集まりは誰の呼びかけで町内会長と土地所有者が来られたんでしょうか。
 
○樋田浩一 都市整備部長  そこも定かではないのですが、地元のほうからまちづくりをどうしていくかというようなことの中でのお話だったのではないかと記憶しております。
 
○7番(武野裕子議員)  当時そこに出席してないということで、記憶の中ですがということでお話しされました。そして、定かではないが、地元から言われたように思うということですね。
 少し先に進んで、今度は昨年7月5日です。文化財部長にも後でお尋ねしますから、聞いていてください。昨年7月5日に地権者であるお寺さんが市と住民に呼びかけて開いた駅裏トンネル安全対策工事の状況を聞く会というのがあったようです。文化庁から文化的価値があると指摘を受けた後に開かれているものです。出席は近隣住民と市長、都市整備部長、道路課担当課長、場所は地権者であるお寺で行われています。
 市が作成した発言の議事録の最後にはこう書かれています。まず、住民が、文化庁が文化的価値があると言ったことに対し市は決定はできるのか。これに対して市は、市の考えを主張していく、これで終わっているんですね。これを読むと、文化的価値があると市が決定できるんですかと市民が質問して、いや、決定していきますと、文化的価値があるんだから決定していきますと読み取れるんです。
 しかし、参加された方々が町内会の回覧をつくっているんです。そこではこう言っているんです。住民が、文化庁から文化的価値があるとの判断が出た場合、突っぱねられるのか。そのように聞いているんです。それに対し市は、鎌倉市の考えを主張していく、開削という従来方針どおりでいきたいとはっきり言っているんです、そのように。既に5月に文化庁から文化的価値があると聞かされているにもかかわらず、市側が、出席した松尾市長なのか、もしくはほかの2人なのか、どなたかわかりませんけれども、そう答えているんです。
 また、このときのことを詳細にメモをとられた方がいまして、そこの同じ部分ですけれども、住民から、文化庁から貴重であると言われても、市としては突っぱねられるのか。この住民の質問に対して市は、できるかできないかはお約束できないが、していきます。つまり、さっきの町内会の回覧と同じです。文化的価値があっても聞く耳を持たないと言っているんでしょう。その後、住民が続けて何て言っているか。それは可能なのかと住民が聞く。そうしたら市は、それは主張していきますので、勝ち負けがあるわけではないのですが、負けずに強く主張してまいります。開削を強く主張していくということを言っているんです。
 これはとんでもないことじゃないですか。市のつくった議事録にはこういうふうには書いてないんです。以前、議事録の改ざん問題がありましたよね。何の反省もないじゃないですか。都合の悪いことは書かないという方針をまだとっているんですか。
 この集まりには開削に反対している住民は呼ばれていなかったんです。不動産屋さんがこの集まりの案内を持ってきたという話も聞いていますが、これは定かではありません。確かめていませんが。この議事録によりますと、冒頭に市長が、このような場をつくっていただきありがとうございますとまで言っているんです。市長にとってはお礼を言いたくなるような場所だったんですね。
 文化財部長にお尋ねします。昨年7月5日に行われたこの集まりを事前に御存じでしたか。
 
○桝渕規彰 文化財部長  承知しておりません。
 
○7番(武野裕子議員)  幼稚園の説明会に、仮設工事をやらずにいきなり本設工事をやるという説明会を行いました。また、平成29年度の大船で行われたふれあい地域懇談会など、こういう場所でも仮設工事をやるという説明は一切せず、本設工事の説明をしているんです。負けずに頑張るということはこういうことなんですか。このように仮設工事も本設工事も先行きが見えない状況をつくったのは、市長、あなたですよ。この期に及んで負けずに頑張るんですか。
 前の市長から、その時代からいろんな協議がされてきました、この北鎌倉の問題では。北鎌倉の北改札口をつくる際、横須賀線をくぐるトンネルがつくれないかとか。しかし、前の市長は、住民の合意なくしてはできないと。景観を崩すことになるので。それでこの問題立ち切れになっているんです。
 平成21年10月、松尾市政になり、さっきの議事録であったように、近隣住民との協議会を立ち上げる、その前からトンネルの地権者との話し合いが持たれ、北口をつくる問題を入り口にして、洞門を開削する案までつくり、平成23年11月8日、黒塗りの場所で、町内会長ほか黒塗りの地権者と副市長、都市整備部長、次長、道路整備課長、道路課長補佐、道路関係の方々が、住民と話し合う前にこういう話し合いを4回持っているんです。
 そして、この平成23年、集まりの最後に、今後開催する地元説明会では撤去する案までまとまるような説明をし、理解を得たいと考えている。誰だかわかりませんけれども、提案する権限のある人が言っているんでしょう。その同じ集まりで、黒塗りですけど、〇〇の9割はトンネルを残してほしいという意見だと思うが、9割がトンネルを残してほしいということを、大多数がトンネルを残してほしいという意見があるということを知っていて、公の集まりをする前に開削方針という提案をするという、こういう相談をしていたんです。取り寄せた議事録にきちんと書いてあるんです。市長、認めますか。
 
○松尾崇 市長  今、認めますかということなんですけど、どの点を認めるかというところをもう一度御質問いただければと思います。
 
○7番(武野裕子議員)  この議事録の存在と、こういう集まりを持っていたということを認めますか。
 
○松尾崇 市長  それは認めます。
 
○7番(武野裕子議員)  重大なことを私、話したんですよ。そういうのを木で鼻をくくるというんです。黒塗りのある四つの議事録、黒塗りには何て書いてあるのか、何回も何回も読めばだんだん浮き出てくるんです。地権者のお寺さんに期待を持たせてきたんでしょう。それを昨年の夏に手のひらを返した。何かやれるようなことを言っておきながら手のひらを返したんだから、お寺さんが怒っているんじゃないんですか。
 この数年、議事録をよく読めば、何が行われているかわかるんですよ。道路課もわかっていて、文化財部も、職員の誰もがおかしいと思わなかったんですか。何も言えない職場環境なんですか。行政は重大な反省をしなければなりません。
 地質学的にも、隧道の劣化といった面でも、さらに検討を深めなければなりません。景観を壊す本設工事3案は一旦保留にして、まずは仮設工事で通行を確保し、本設工事については、地元住民の意見や教育委員会、防災担当も含め多くの人が納得のいく議論を重ねてからで十分じゃないんですか。
 このまま進めていくと鎌倉市の行政に大きな汚点を残すことになることを重ねて訴えて、私の質問を終わります。
 
○議長(山田直人議員)  次に、長嶋竜弘議員の発言を許可いたします。
 なお、長嶋竜弘議員から一般質問に際し、資料を持ち込みたい旨の申し出があり、議長職権により資料を配付させていただいております。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  それでは、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
 皆さんお気づきになったと思いますけど、音声システム等が改修されて、夏にずっと作業をやっていまして、非常に音がよくなって、聞きやすい状況になったと思います。また、今回の議会からスマートフォン、それからタブレット端末で議会中継が見られるようになったということで、大変こういう環境をつくっていただいてありがたいと思っています。感謝をする次第でございます。全ては市民の皆さんの血税でこれらが、タブレットの導入もそうですけれども、行われていることでございます。そういうことも含めて感謝しながら、全力でまた議会活動を進めて、皆さんと一緒にいけたらと思っております。
 今回は、モラトリアム市長のフェイクを暴くというタイトルでさせていただきます。毎回恒例とさせていただいております、市職員の行動憲章、それから今回は地方公務員法についても最初に唱和をさせていただきます。
 鎌倉市職員行動憲章について。「私たち鎌倉市職員は、全体の奉仕者であることを自覚し高い自己規律に基づいて行動します。また、市民からの負託に真摯に応え、その使命を全うするために切磋琢磨し、最大限の努力を払うことを誓います。1、市民のための市役所であることを意識し、市民の立場で行動します。2、法令や社会規範を守り、誠実・公正に職責を果たします。3、コスト感覚を持ち、迅速な対応を心がけます。4、慣例や先例にとらわれず、常に問題意識を持って職務にあたります。5、縦割りではなく、市役所の総力を結集して質の高いサービスを提供します。」
 地方公務員法について。服務の根本基準。第30条。「すべて職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当っては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。」信用失墜行為の禁止。第33条。「職員は、その職の信用を傷つけ、又は職員の職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。」以上でございます。
 最初に、またタイトルがわかりにくい、横文字ばかり使ってといつも言われるんですが、フェイクというのは、前回説明しました、まやかし、人の目をごまかそうとする見かけをつくり、構えること。モラトリアムですけれども、果たすべきことをやらずに延期している状態。肉体的には大人であるが社会的義務や責任を果たせられない猶予期間のこと。これ、モラトリアムという言葉はいろんな解釈があるんですけれども、今回そういう言葉というか、そういう認識でやらせていただきたいと思います。
 それで、わかりやすい記述があったんですが、知育ノートというホームページ、これ知育ノートで調べていただくと出てきます。モラトリアム人間の特徴は以下のとおりですと。特徴1、ありのままの自分を認められない。モラトリアム人間は、まだ本気を出してないだけとか、本当の自分はもっとできる人間だと思い込み、そこから抜け出しにくい傾向があります。特徴2、当事者意識が薄い。自分や所属する集団の課題や問題に対して当事者意識を持てず、人ごとのような対応をすることが多いものです。結果、周囲と親密な関係が築けず孤立しがちです。特徴3、選択できない。ありのままの自分を認められない、イコール、自分を客観的に見られないので、人生における重要な選択を迫られてもあちこち目移りし、何も選択できません。当然仕事を続けるのが難しく、短期間で職場を転々としたり、ニートになったりします。4、無気力。モラトリアム人間は、ありのままの自分が認められず、進むべき道も定まらず、当事者意識が持てないため周囲からも疎んじられがちです。そのため、内にも外にもやる気を引き出す刺激がなく、無気力状態に陥りがちです。こうした一連の症状をモラトリアム症候群と表現することもあります。まさに松尾市長にぴったりの言葉だと私は思っております。
 最初に、公益通報と内部告発ということをやりたいと思います。ここに手紙といただいた文章を積んであります。これ、8年、9年目かな、私がいただいたものです。これで全部ではありません。当然直接お会いした人、電話、メールだけの人もいます。数えたらここだけで50件ぐらいあります。ざっと数えただけですけどね。これ、職員の内部通報だけじゃないですよ。市民の方の告発というか、通報というか、そういうほうが数としては圧倒的に多いです。だから、これだけ持っています。私、表でやったわけではありません、全部。ほんの一部です、表になっていることは。だから、表にでない問題もたくさんあるということです。
 それの中で、公益通報と内部告発ということで、まず最初に、前回やりました、皆さん御記憶にあると思いますが、会計課のパスワード漏えい問題。これは今、調査委員会等やっていると思います。今回総務常任委員会でも報告があるというお話でしたので、余りやらない、時間をとらないつもりでしたが、総務部長、簡単に、今、その後どういう状況になっているかだけお願いします。
 
○松永健一 総務部長  平成29年市議会の6月定例会で本事案が指摘され、判明いたしました。即日指摘のあった処理を中止いたしまして、会計管理者のパスワードを変更した、そういったような即時的な対応をとったところでございます。
 その後、不適切な事務処理に関する検証専門員に事案概要を報告いたしまして、調査に対する協力依頼と調査に向けた助言をもらい、不適切な事務処理に関する調査部会において関係職員の聞き取り調査等を行いました。聞き取り調査を終え、各検証専門員にもその経過報告を行い、個別に意見や助言をいただいた上で報告書にまとめ、不適切な事務処理に関する調査委員会で確認をしてきたところでございます。
 一方で、この中で会計課で情報セキュリティーポリシーに反する行為が行われていたものでございますけれども、これは会計課のみの問題ではなく、全庁的な調査も必要になる問題であるため、現在引き続き調査を継続しているところであります。全庁的な調査に至ったということで、あと2カ月程度はかかる見込みでございますので、調査結果については、今、今回の委員会ということでお話ありましたけれども、またその調査結果が出次第、機会を捉えまして議会へ報告したいと考えております。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  総務常任委員会でやられるということなんで、それはそれで皆さん、ほかの議員さんも一緒にチェックして、考えていただきたいと思いますが、私はこの問題はそう悪質性はないと考えています。信用できるかといったら、申しわけないけど、信用できませんけど、そういうふうに私は捉えております。現状ではね。何が出てくるかわからないですけど、問題なのは、事務執行のそういうことがあるにもかかわらず、ずっとそういうことが改善されないできたことが問題であって、それをこのチャンスというか、こういうことが出たことによって改善してきちっとできる、そして、事務手続がスムーズに、なるべく時間をかけないできちっとできるようにする体制をつくることが大事ですから、だから、こうしてやらせていただいているわけでございますので、その点を勘違いしないようにお願いしたいと思います。
 次に行きます。月曜日に各派代表者会議で報告がありました、公用車の私的利用の話に移りたいと思います。これは皆さん御存じのとおり、消防長のお話でございました。
 最初に、まずは、市長は各派代表者会議に報告に見えられませんでした。その理由については議会事務局長からお話があって、説明は受けておりますが、なぜ御自分で説明しようという考えに至らなかったのか、まずそこをお伺いしたいと思います。
 
○松尾崇 市長  議会とも調整をさせていただきまして、今回、私ではなく副市長、総務部長で出席をさせていただくということで開催をさせていただきました。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  経過を聞いているんじゃなくて、なぜそういう思いに至らなかったのか。これだけいっぱい不祥事が出て、さまざまな問題が起きている中、消防長という組織のトップ、任命権者は松尾市長ですよね。それなのにもかかわらず、市長は自分でやらなくていいということでは、一般の市民から見たらそういうふうに誰もとりません。残念ながら。私もそうとります。
 自分が任命した部下ですよね。その方のしでかした不始末。部下というか、上司がいないんだからね。もっと下の職責なら別ですよ。その方がきちんと部下の責任をとって、そうやって議会に報告する、当たり前の話で、これができないんだったら、部下の人たちは誰もそんなことは信用なんかしないし、言うことなんか聞かないですよね。だから私に内部告発がこうやっていっぱい来るんですよ。何でそういう気持ちになってないかということを伺っているんです。
 
○松尾崇 市長  この問題につきましては、私自身大変重く受けとめているところでございます。各派代表者会議での説明というところにつきましては、さまざま調整をさせていただいて、私は出席しませんでしたけれども、今後この問題については私が先頭に立って取り組んでまいります。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  それがだめだということ、真剣に考えてないということですよ。
 至誠如神という言葉があります。市長、この言葉、座右の銘で、ホームページに堂々とでかく載せておられると思いますけど、この言葉はどういう意味で使われているんでしょうか。
 
○松尾崇 市長  誠心誠意自分の使命を果たしていくと考えています。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  ホームページに御自分で書かれています。自分のなすべきことに不平を言わず、ひたすら誠心誠意尽くす精神。私も与えられた使命に全身全霊を傾けてまいる覚悟ですと書かれております。
 今の話は、誠心誠意尽くすんだったら、当然、最初の議会への報告ですから、やるべきですよね。この後ずっとやればいい、それは当然ですよ。そこは市長、監視して聞く。でも、最初の報告は来なきゃだめでしょう。おかしいと思いますよ。
 そんなこと言って、もう1期市長選挙に出るなんて言ったって、誰もそんなもの認めないですよ。部下がついてこないのはそういうことですよ。一番トップが責任をとらない。腹をくくってそうやってやらない。副市長に任せておけばいいという話ではない。
 しかし、私はそういう気持ちのことでできなかったんじゃないということを、情報を捉えました。当然ですけれども、市長に聞かなければ、各派代表者会議を開いて、議長はとりあえず副市長の説明でいいとおっしゃったから、それはそれで私はいいと思いますが、市長に聞かなければわからないという話になった場合、市長は当然出てきて説明をしなきゃいけません。代表者の皆さんに。ですので、市長室で控えている必要があると思いますけど、それはいらっしゃったんですか、市長室に。11時から、その時間帯。
 
○松尾崇 市長  私は外出をしておりました。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  いなかったわけですよね。じゃあそれは、いなかったのは、外出は公務でしょうか。
 
○松尾崇 市長  市長としての公務ではありません。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  同僚の議員さんがその日来られるときに、市長が駅に向かって行かれる姿をすれ違って見ていると。おかしいね、これから各派代表者会議なのにと、そういう話をしたんですけれども、では、市長として、各派代表者会議がそうやってやっているにもかかわらず、公務でもないこと、外に出なきゃいけない特段の理由というのは、例えば、御家族の方が何か事故に遭った、けがをした、危篤であるとか、そういうことならもちろん別に、当たり前だから行かなきゃいけないですよ。そのくらいはわかります。じゃあ何しに行っていたんですか。私用で行っていたんでしょう、外に。各派代表者会議をやっているにもかかわらず。何しに行っていたんですか。どちらに行っていたんですか。
 
○松尾崇 市長  私自身の政治活動として外出をしておりました。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  政治活動を公務をほっぽらかしで行っている市長なんているんですか。しかも、別に普通の執務時間じゃないですよ。各派代表者会議で不祥事を報告するときに政治活動、そんな話ありますかね。そんな政治家はおかしいですよ。あなたそんな人でしたか。市議会議員、県議会議員のとき。私が知っている、少なくとも市議、県議のときのあなたはそういう人ではなかった。
 ではその政治活動はどういう活動ですか。私は情報をいただきました、複数の方から。証拠の写真もあります。自分でおっしゃったらどうですか、何をしていたか。
 
○松尾崇 市長  従前から入っておりました会合がありましたので、それに出席をさせていただいたところでございます。私自身、各派代表者会議ということで、出席ができる調整という、前向きにさせていただいた部分ございましたけれども、最終的に先方との、私の政治活動等の調整という中で結論を出させていただいたことでございますから、そうした意味では、今回の私自身、各派代表者会議があるものを、先に先約があったということで出席をしたということです。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  それは、こういうことが入ったら断らなきゃいけないでしょう。それだったら、その時間を外してやればいいんじゃないですか、各派代表者会議。火曜日だってあったんだし。何で月曜日のその時間にやらなきゃいけないのかよくわからないけれども。
 これ、政治活動、市政の報告をやっていたんですね。松尾市長市政報告と。某宗教団体に行かれて、市政報告をされていたと。その団体の、これホワイトボード、スケジュール表ですよ。その時間帯に松尾市長市政報告という写真があります。この会に誘われたと、電話で勧誘されたという方からも証言をとってます。これ、そういうことですよね。大船にある宗教団体。
 
○松尾崇 市長  そのとおりでございます。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  そういう方なんです、この市長は。皆さんわかりますかね。議員の皆さん。こんな調子でまだ応援するという人がいること自体が、そういう議員さんたちいらっしゃるんだったら、あとこれでもし市長が3期目受かったら、責任をとってもらいます、そういう人たちにも。徹底的に追及しますよ。こんなのはあり得ない。
 各派代表者会議で消防長の不祥事が出ている報告をしている間に、政治活動。政治活動じゃないですよね。選挙の宣伝ですよね。市長の支援団体じゃないですか、ここ。その場にいた議員の方もいらっしゃると思いますよ。これ、この団体が悪いわけじゃないですよ。この団体の方々にもそれでわかったら迷惑かけるんでしょう、あなた。あなたの支援している人たちに迷惑をかけているんですよ、これ。わかりますか。あなたのやっていることは。
 ずっとそれで来たんですよ。次の、後の人権の話もそうです。あなたを応援している人、少なからずあなたと一緒にやってきた人、そういう人たちをこういうあなたの行動で全部傷つけて、迷惑をかけているの。いいかげん気がついたほうがいいですよ。その人は私だよ。こんな怒ってね、許せることじゃないですよ。
 これでまだ応援するという議員さんがいたら、その人たちちょっとおかしいと思います。各派代表者会議で不祥事発表しているさなか、選挙の前だからって自分の支援団体に市政報告。市政報告のところで何を言ったんですかね。場合によっては、発言内容によっても、直近の選挙わかっているし、立候補も表明しているんだから、言った内容によっては公選法違反ですよ。内容にもよりますけどね。
 まあそういう市長だということです。皆さん、これぜひ、きょうは傍聴の方もたくさんいらっしゃっています。オンブズマンの方々も当然すぐ情報を発信されると思います。ぜひメディアの皆さんにお願いしたいところは、どんどん報道していただきたいと思います。そういうことをやられていた市長ですよと。何が不祥事を誠心誠意やっていくんだ。この間のカマコンの有志の会でも、何が猛省を生かすだ。そこに出て、市長の話を聞こうと言った人たちに対して何を言ったんですか、あなたは。そんなものフェイクですよ、全部。だからフェイクと言っているんです。そんなのあり得ないでしょう。松尾崇という政治家はそういう男だということです。事実ですからね。今、本人が認めたんだからね。本当、怒りしか湧かないですよ、私は。あなたを応援したことは、私は間違いだった。だからこうしてやっているんです。
 次に行きます。じゃあこのお話、私への内部告発でした。じゃあ市長、ホットラインというのをつくりましたけど、これに来たんですか、この話。
 
○松尾崇 市長  この話は私のところには来ておりません。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  そんなの来ないんですよ。信用されてないから、部下から。
 では、公益通報、総務部でやっていただいてますが、こちらに通報、同様の内容はあったでしょうか。
 
○松永健一 総務部長  済みません、答弁する前に、2点謝罪させていただきたいんですけれども、よろしいでしょうか。
 
○議長(山田直人議員)  長嶋議員、わかりますか、その謝罪というのはどういう関係か。特に聞く必要はありますか。皆さんがわからないですよね。
 
○松永健一 総務部長  済みません、謝罪という言葉ではなくて、申しわけございませんでした、誤解を与えて。発言の訂正をさせていただきたいと思いました。
 済みません、先ほど説明が不十分で、長嶋議員の会計課に対する質問に対して、今回の総務常任委員会で報告をするからというような受けとめ方をされたと思うんですけれども、会計課の調査の過程におきまして、会計課につきましては一番危惧されたのが、会計課という特質上、不正な会計処理がされたのかと、その点だったんですけれども、それについては、今の財務会計システム上は会計課で操作できる機能はチェック機能のみでしたので、これについては問題がないと。ただ、セキュリティーポリシー違反と事務決裁規程違反ということが焦点になりました。
 それで、それが焦点になるのであれば、それは会計課の問題だけではなくて、全庁的な問題だろうということで、調査が会計課から全庁的なものになりましたので、それで調査があと2カ月ぐらいかかるという、それで今回の、会計課の問題の処理は一応終わっているんですけれども、議会に対してはその全貌を見てからじゃないと、一部の報告だとわからない部分もあるので、今回の総務常任委員会で報告をできず、また機会を捉えて議会にもお願いをして報告させていただきたいというような趣旨でしたので、答弁が足りなくて、総務常任委員会に報告をするというような誤解を与えたかと思いますので、訂正させていただきたいと思います。
 それで、答弁に戻りますけれども、うちの内部通報制度にもそれは寄せられておりません。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  パスワードの件はわかりました。職員の方からやられると小耳に挟んでいたので。わかりました。
 公益通報ね、来ないんですよ。残念ながらね。でも、私はここで断言しておきます。今回内部告発もらって、これは土曜日に手紙が来ていたんですけれども、月曜日にコンプライアンス担当の課長さんにお話をしました。それで、私までの回答、結論の回答を持ってきたのが木曜日でした。それもきちっと私の要望どおりにきちんと扱ってくれました。きちんとコンプライアンス守ってね。それはしっかりと、課長、それから部下の方、動いてくれました。非常に私、感謝しております。
 ですので、職員の皆さんも今後は信用していいと思います。コンプライアンス担当の方々。ですので、外部にも通報できますので、ぜひ、私、実は先日、日曜日に某元部長さんにばったりと東急の前でお会いしたときに、すごい今の市のそういう状況を心配しているとおっしゃっていました。ですので、議員にそういうものが行くこと自体が、そのこと自体が問題だとおっしゃっていました。そのとおりだと私も思っております。ただ、持ってこられたら扱わざるを得ない。中身にもよりますけどね。ですので、職員の皆さんに申し上げておきますけれども、今のコンプライアンス担当の課長の体制は、私は信用できると思っておりますので、ぜひそういうことも活用いただきたいと思っております。
 そういうことで、要はトップ、経営者が信用ゼロなわけですね。職員から。後でちょっとやりますけどね。そういう状況です。1月に起こった話です。今回の公用車の私的利用。なのに、今このタイミングで持ち出すということは、どういうことを市長は言われているか。これはもう、市長に3期目やってほしくないから、選挙前に出してくださいと私に持ってきたと。しかも質問通告の直前の土曜日でしたよね。もう明らかにそういう意思で職員の方は持ってこられたということです。そのことをわからないでやっているようでは、3期目やったら大変なことになると思います。
 これもらった話は、当然のことながらコンプライアンス担当の方とやって、そうやって木曜日にはもらってました。それで、質問通告をして、聞き取りもやっておりました。にもかかわらず、全く相変わらず私に内部告発が来ても、市長、副市長はおろか総務部長も私のところに来られません。こういうことはもう議会で、起こっていること、そうやって職員がやっていることに対してこういう重く受けとめてない、軽視しているということだと私は思うんです。
 何で来ないんですかね。話ぐらい。現物だって見にも来ない。何でですか、市長。話そうともしないでしょう、あなた。
 
○松尾崇 市長  この問題、職員から話を聞きまして、これについては重く受けとめました。市としてしかるべき措置をとるということで手続を進めたものでございます。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  この間、カマコンの会で市長が何と言われていたか。聞いている議事録だけだからね。何と言われていたか、そこに対しても、うそをついてますよね、市長はね。そこの会場におられた方は聞いておられるだろうから、後でこの私の質問なり今の答弁聞いてどう思われるか。仲間の方々も裏切っているということですからね、市長はね。
 この期に及んでこういうことが起こってしまった。これは大変重いことですよね。部下の士気に、組織全体の士気に影響することです、残念ながら。コンプライアンスの教育をやっているさなか、それは、教育を受けている側は、上の人たちがやっていないんだから、そんなもの我々に教育されたって聞くわけないよねという話に、当然のことながらなります。上の人たちがいいかげんなのに、コンプライアンスの教育と言われて押しつけられてやっているけど、私に言わせると、若い職員を初め、大体今の課長クラス以下の方々のほうがよっぽどいいですよ。悪いけど。話していると非常に前向きだしね。みんなそんなうそをついたりしないですよ。誠実ですよ。誠実さがない、この前にいる人たち。全員とは言いません。
 こういうグレーなことが出たら、グレーなことが表に出たら黒になるとおっしゃったのは大久保参与です。私は研修のとき、それを最初に聞きました。それと、人ごと意識ではいけない。これグレーなことが表に出ちゃったわけですよ。最初から黒のことでもないかもしれないしね。
 教育をそうやって受けていたって、できてないんですよ。それはなぜか。トップがそういういいかげんなことでやっているからです。さっきの話を聞いたら、皆さん部下の人たち、職員の皆さんどう思うかですよね。そういうことでは一向に、まだまだ。もし市長が3期目やったら大変なことになりますよ、この組織は。
 小礒副市長が私に対して廊下で、にやにやと笑いながら、議員さんに来るのは内部告発じゃなくて外部告発ですよと。ほかの職員、横で聞いている中で言っているんですよ。そんなふざけた副市長はいないですよね。内部から来ているんだから、内部告発ですよ。外部から来るのは外部通報ですよ。市民の方及びそれ以外の方から来るのは外部通報、告発ですよ。そういう認識なんですよ、トップ2人が。話にならない。
 もう1点、この議題は一つあれですけど、あと2点。各派代表者会議が終わって、私この、消防長が乗せられていた家族の方は教員だということを伺っていたので、教育部長にお話を電話でしました。この話、聞いてますよねと。それはいろんな影響が出ます。この事態が表沙汰になったならば、教員だった、ほかの自治体の先生だったらいいかという気はしないでも、よくはないですけどね。鎌倉市内に勤める教員だったわけで、そうしたらば、報道等されれば、さまざまな影響が及ぶわけです。
 にもかかわらず、各派代表者会議が終わったにもかかわらず、教育部長は全く知りませんでした。教育部長から済みませんと何度も謝られたけど、別に教育部長が悪いわけじゃないですね、全く。何でこれ、総務部長、教育部に話が行ってないんですか。
 
○松永健一 総務部長  今回の問題でございますけれども、幹部職員である消防長が公用車で公務に赴く際に身内を乗車させたことが、権限を有する消防長という立場上、公用車の私的利用という批判を受け、信用失墜行為につながる可能性がある、そういった点を問題視しているものでございます。
 一方で、職員の公務地への参集に支障が出ている状況におきまして、公用車に同乗して公務に赴くこと自体は非違行為ではないと考えておりますので、またこの調査これからですので、また通報があった段階で一応情報の拡散を必要最小限にとどめるということで、今まだ教育委員会に報告をする段階ではないと判断したところでございます。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  教育部長、今聞きましたか。情報の拡散を抑えると。教育長や教育部長に言ったら、情報がそこから先に拡散するから教えなかったよと言われたんですよ。ばかにしてますよね。怒ったほうがいいですよ。
 当然のことながら、教育者としての、それは非違行為はなかったって、非違行為がなければ何でもやっていいんですか。そういうことじゃないと思いますよ。それは少なくとも教育長と教育部長、あとは伝える必要ないですけど、こういうことがありました、教員でしたと、それは言っておかないと迷惑かけるでしょう。いきなり何だよ、それ。だって、議員さんに言っているんですからね。私以外のほかの議員さんは、それどういうことなの、どこの先生とか、議員さんから直接会ったら、えっそんな話は知りませんとなるんですよ。これ組織として全然、話にならないよね。さっきの洞門の件でもそうだけれども、こっちとこっち、コミュニケーションがないんだよね。
 それで、もう1点。消防長そういうことでやり玉に上がってしまいましたが、これパスワードの件もそうですが、ほかの方は大丈夫なのかという話になります。そういうことをやっている人がいるんじゃないですかと当然なりますね。市長はこういった、家族を乗せて公用車でどこか行かれたことはありますか。正直に答えてください。
 
○松尾崇 市長  公用車に家族を乗せて移動したということは、過去、私が移動した際にはあったこともあったとは思います。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  つまりあったんですよね。それはどういう。だってこれ、消防長やったことがだめになるんだったら、市長のやったこともだめですよ。どういう場面で、どういうふうに、どこにどこから乗せて、どう行ったんですか。
 
○松尾崇 市長  私が公務で移動する際に、同じイベントに家族も出席をするということで行ったということがございました。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  それ公務って、イベントに行くのは公務なんですか。私はどこに行ったか、もちろん情報はいただいてますし、目撃者からの証言も少なくとも二つはいただいています。その行ったイベント、公務で行くことなんですか。どうですか。
 
○松尾崇 市長  私が記憶をしているときは、公務で、お祭りでしたけれども、招待をいただいて、そこに向かっているということでございます。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  お祭りに行くことが公務なんですか。前、私これやったことあるんですけどね。そういう、八幡宮の例大祭はどうかとか。それ公務なんですかね。
 
○松尾崇 市長  お寺や神社のお祭りではなく、自治会、町内会のお祭りでございます。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  そんなのわかってますよ。その自治会のお祭りに行くことは公務なんですかね。よくわからないけど。
 それはおいておいて、逆に言うと、公務で行って、公務で走っている中に家族を乗せちゃったわけですよね。さっきの消防長の話のとき、消防長のは、まだJRがとまっていて、学校の先生だから早く学校へ行かせてあげたい、これはわかりますよ。気持ち的にはね。そんなにとがめるような話でもないとは思います。でも、市長、お祭りに家族を連れて行っちゃったんでしょう、それ。こっちのほうがよっぽどひどいと思いますけど。
 部長、これどうするんですか。消防長はそうやって処分、考査委員会かけてされるんでしょうけど、市長のこういう行為は、それは役所的には処分できないですよね。どうですか、総務部長。
 
○松永健一 総務部長  私がやっている処分問題というものは、いわゆる一般職職員に対して地方公務員法の処分についての所掌をやっております。市長をどうするかというところは、その権限も所掌に入っておりませんので、答弁は控えさせていただきたいと思います。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  そのとおりですね。ただ、副市長はできるんですよ。御存じだと思いますけど。でも、市長はできない。市長をそこで裁くのは、本人がみずからやめない限りは、有権者の意思しかないんです。そこで有権者の意思が問われるわけです。
 これはもう大々的に報道していただきたいと思いますけどね。拡散されますし、私もできる限り伝えていきますが、市長は自治会のお祭りに呼ばれたとき、それを公務だとおっしゃっている、そこに家族を乗せて運んだという事実です。認めたんだからね、本人が。
 それは、市長がそうやってやっていたら、消防長の話のほうがよっぽど理解できますよ。私、逆に言うと、そんなことで一々責めているのと言われちゃうぐらいの話だと思いますよ。でも、言われた以上、それはだめなものはだめと言わざるを得ないから言っているの。
 市長のは完全にアウトだよね、それ。そんなトップが、こっちのトップ、こっちのトップ。そんなことやっていたら、部下はどうでもいいよ、当然そうなりますよね。だから、生活保護費を盗んだって別にいいよ、そういう話でしょう。違いますかね、市長。
 
○松尾崇 市長  私、記憶によるところですけど、たしか4年前か5年前だったかと思います。それを議会か委員会の場で指摘をいただいたと記憶をしています。私自身、公務とはいえ、家族を乗せて行ったということはふさわしくないと、その指摘をいただいたときに思いました。そうした意味では、自分自身の行動を反省するとともに、今後そのような公用車の扱いはしてはならないということで、その後そのようなことはしておりません。
 私自身そうした、当時公用車を、家族を乗せたということは事実でございますけれども、その後そうしたことを、公私混同という指摘ということの視点を踏まえまして、改めていくということをしております。私自身のそのときの、一点を捉えれば、もちろんそれに対しての職員への影響ということもあると思っています。そうしたことも含めまして、今このコンプライアンスということを改めて市役所の中で厳しく取り組みをしていくということで、自分自身も反省を踏まえて取り組みをしているところでございます。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  シェイクアウトの時間が近いんで。今の答弁を聞いても、要するに、今、そういうことがあった、それも聞いています。私その場の委員会にいたかわからないけど、もちろん知っていますよ。委員会で話があったと。
 でも、そういうことがあって反省しているといったって、また出ちゃうんです。その出たことを、市長はわかっているでしょう、自分のやられたこと。それでこういう、また出てしまった、申しわけないという気持ちがあったら、代表者に、議会に、またやってしまいました、済みません。だって、環境部だって、この間私的利用あったばかりですよね。次々あるんじゃないですか。私はしてませんといったって、あなたの言うことなんてもう信用できないんだよ、そんなのは。道路交通法違反のことだって、あなたこの場で踏切の一時停止の件も一切やってませんと言ったけど、あるんですよ。証拠の写真あるからね。出してもいいんだけどさ。残念ながら信用されてないし、もう信用できないです。信用ゼロなんです。だって、その発表のときにいなくて、自分の応援してくれている宗教団体に市政報告会をやってました。そんな話、世の中通らないですよ。
 どうですかね、議員の皆さん。後ろにいらっしゃる、議長を除いて後ろの方、私を含めて25人、議長を入れて26人の皆さん。まだこれでも市長が市長としてそこ座っていることはおかしいとはっきり皆さんも言ってあげたほうがいいと思います。特に応援している方、応援している議員の方、市民の方、このままいつまでも市長にやらせていたら、鎌倉市民、多くの方が不幸になります。仲間やそういうかかわる団体の方々、仲間で活動してくれる方々、身内の方々、みんなを傷つけ不幸にしているのはあなたのやっている行為なんですよ。いいかげん気がついたほうがいいと思いますよ。私がなぜこれだけ怒っているか。
 もう市長は3期目出ないほうがいいと思います。家族も大きな影響を受けますよ、今後。周りの方々もさらに傷つきます。仲間同士でもめます。私だってみんな仲間なんだから。市長の周りにいた人たち。そうなんですよ。いいかげん自分の身の処し方は考えたほうがいいですよ。私もうこれ以上言わないけどね、この件はね。
 
○議長(山田直人議員)  ただいま一般質問中でありますが、この際、運営委員会の協議もあり、シェイクアウト訓練実施のため暫時休憩いたします。
                   (10時56分  休憩)
                   (10時59分  再開)
 
○議長(山田直人議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
 長嶋竜弘議員の一般質問を続行いたします。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  続けていきたいと思います。最初のところで思わぬ時間がかかってしまいました。傍聴で来ていらっしゃる方の案件もやらなきゃいけないので、飛ばしたいと思いますが、職員意識調査というのがありまして、前回議会でも話題になっております。モーニングメッセージもされました。もう一度、その中身について確認したいと思いますので、読み上げます。
 法令違反に直面したことがありますかの問いに、疑わしい行為または違反する行為を感じたことがある人、302人、14.7%。
 セクハラを受けたまたは疑わしい行為を受けたと感じたことがありますか。過去にセクハラを受けた経験がある、82件。現在もセクハラを受けている、4件。セクハラと思われる行為を受けた、80件。現在もセクハラと思われる行為を受けている、7件。
 次、パワハラを受けたまたは疑わしい行為を受けたと感じたことがありますか。過去にパワハラを受けた経験がある、203件。現在もパワハラを受けている、33件。パワハラと思われる行為を受けたことがある、229件。現在もパワハラと思われる行為を受けている、45件。
 そして4番目、ここが最も重要です。公益通報制度は余り信用していない、信用できない、649件、何と40%。ハラスメント相談員に余り期待できない、452件、25%。4分の1ですね。こういう惨たんたる結果でございました。これはもうほっておけない中身ですね。調査の依頼先が組織としてとても悪いと言われたそうですが、そうです。そのとおりですね。きちんと分析をしていただければそういうことだと思います。
 これは、こういう組織にしてしまった状況、市長は誰に責任があるとお考えですか。
 
○松尾崇 市長  現状こうした状況であるということは、私に責任があると考えています。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  その責任どうやってとるんですか。
 
○松尾崇 市長  今の状況ということを改善するために尽力をしていくということでございます。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  そんなこと言ったって、誰も今、前半聞いていれば、思いませんよね。
 市長は出馬の会見で合格点に達していないとおっしゃったそうです。合格点に達していないということは落第しているということですよね、2期やって。2回落第して、また3回目お願いしますと言っているわけですよ。合格点に達しない人がいつまでもそんな、普通大学受験だったら、親御さんがよっぽど優しければもう一回チャレンジしなさいよと言ってくれるかもしれませんけど、市民の皆さんがどう言われるのかということですね。
 市長は私自身としてとても大きな衝撃を受けたと言われています。しかし、8年前からパワハラだいじめだ、生活保護費窃盗、こういったことを、たくさん出てきたのをやっております。再三いろいろ言ってきました。最近は直接市長は話にも来ないから、しませんけど、昔はさんざん言って、やりとりさんざんしてました。でも市長は重く受けとめてないんですね。今ごろ大きな衝撃を受けたと言っているわけです。
 余りにもそれ、市長として鈍過ぎませんか。今ごろ気づいたのかよ、8年もやっていて。1年目の最初から私、相談しましたよね。パワハラの件。今ごろですか。自分で鈍いと思いませんか。
 
○松尾崇 市長  大きな衝撃を受けたとお話をさせていただきましたのは、全体の組織の状況ということを捉えてお話をさせていただきました。個々のケースにつきましては、さまざま問題ということはあると認識をしておりました。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  もう何を言ってもだめだよね。これ40%もの職員が、はっきり言っちゃって、自分たちのボスたちがやっている、経営者がやっていることは信用できないので、こんなところにはやりませんよ、だからこうやってやってくださいよと私に持ってこられた、そのうちの一部だと思いますけどね。40%も来たら死んじゃいますよ。
 ここ、もっといろいろ聞こうかと思ったけど、余りにも先ほどからの中身があれなので、市長は8年前、選挙に出られるとき、私もあそこの県議会議員の市長の事務所に呼ばれて、ほかの元議員の方とか数名で、相談があると言われて行きました。選挙に出たいと言われました。それで、記者会見もやられたんですけれども、その最大の理由は、御自分で何をおっしゃっていたか覚えていらっしゃいますか。私は直接聞いているんだから、あなたから。
 
○松尾崇 市長  当時も岡本マンション問題を初め職員の不祥事が起こっているという状況に危機感を感じているということをまずは申し上げさせていただいたと記憶しています。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  そうですよね。岡本の問題、解決してますか。してませんね。あのときの不祥事、私も当時まだ議員になってそんなにたってなかったけどね。不祥事、石渡元市長のときの。そのときと比べたらはるかに多いですよね。中身もひどいしね。表に噴出して出てくるしね。あのころほかにもあったんだと思いますけど、表に噴出、少なくともしてませんよね。それは幹部の人たちがうまく、どうしてたのかわかりませんけどね。やられていたところもあるんじゃないですか。中身、実態はそれはわからないから何とも言えませんけど、でも今は噴出しちゃうんですよ。これは組織ぼろぼろ、がたがた、経営陣がなってないということです。石渡元市長のほうがまだまだそういうところは、そこまでいかないまでも片づけていたということなんですよ。そういう証明じゃないですか。
 あなたはそれで我慢できないから、出ると言われたんですよ。私はもうこれで救われると思いました、そのときは。大きな間違いでしたね。余計ひどくなっちゃったからね。だからもうやめてもらいたいと思いますよ、はっきり言って。県議会議員に戻ったほうがいいですよ。周りの家族のためにもならない。あなたもう1期やったら大変なことになるよ。それは鎌倉おやじのブログにも書かれてますよね。読んでないかもしれないけどね。
 次に行きます。人権問題についてやりたいと思います。人権問題、これもやると1時間、2時間かかってしまう話なので、大変なのでどうしようかというところもあるんですが、まだ現在進行形のところもあります。
 皆さん、前期いた方は御存じですが、陳情、人権救済の働きかけを求める陳情というのが以前出ておりました。これの中身、当然このときは継続になりまして、そのまま、期が変わったので、今存在してませんけど、陳情自体はですね。これ、市民活動部の協働事業の中のものです。イベントのことですね。2013年、この実行委員会が発足をして、本部のメンバーとして書記を務めていたAさんからの訴えの中身を、出ていたものでございます。
 振り返りますと、このAさんは2013年からやられていて、ずっとされていたわけですけれども、2015年にAさんが突然主要メンバーから会の運営を乱すので排除すると告げられたと、本部の活動を外されたというものでございます。これについて、当然そんなこと言われても納得できないからということで、2015年12月5日、市議会の議会事務局前のロビーで実行委員会との話し合いの場を持ちました。ここには今、現部長でいらっしゃいます当時次長、地域のつながり推進課の課長兼任の市民活動部長が同席をしていた席でございます。そこで、Aさんがいては実行委員会が乱れるので排除しますと責任者が告げたということで、この陳情はそういうふうに書いてございます。
 私もこの録音は聞きました。一字一句覚えているかと言われると、はっきりしませんけれども、そういう趣旨のことを言われたと。それから、この陳情には、テープにはAさんの個人の人格を誹謗する発言も録音されているということで、私も全部聞きましたけど、確かに内容的には表現、発言、まずい部分があるなということで、こういう人権救済の訴えをされているということで、今もこれ実はずっとやっております。
 ずっとやっておりますが、これはコンプライアンス担当の方々、本当に一生懸命やっていただいております。それから同僚の議員も一緒に入ってやっております。しかし、やっている市民活動部、その場にいた市民活動部長の対応が非常に問題があり、進まないで大きなもめごとになっております。
 この件について、市民活動部長、今どういうふうに進捗していて、どういう話になっているかというのをお話しいただけますか。
 
○奈須菊夫 市民活動部長  現在の進捗でございますが、先方の方とお話し合いを持つ機会を先日設けさせていただきました。そのときの宿題について、それについてお答えをしていく状況でございますが、そのやりとりをしているところでございます。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  全く今の答弁を聞いても何だかわからないですよね。
 私が問題視しているポイントは2点あります。先ほどの発言、どういう経過があったにしろ、言い方というのがあるんですね。排除するという、そういう態度、対応の言葉がよろしくないと。当然これは相手が人権侵害だと受け取ったと、そういうことになります。パワハラ、セクハラと一緒です。しかも、これ市の協働事業でやっている実行委員会の方と、当時次長だった現市民活動部長が、その言葉を聞いているにもかかわらず、何もそれはまずいよとか、そういう言い方ではなくて、その場で改めさせようともしませんでした。このことは問題です。まずそれが1点。発言の言い方、言っていること。それを協働事業でやっていた。
 それと、もう1点、先ほどの話、車の話と一緒で、市民活動部長の公私混同の態度が余計、かたくなな態度が余計物事を紛糾させております。市民活動部長は何て言っているかというと、このとき、12月5日の議会事務局の前のロビーで話されたときは、私的な参加だからということを何回も言っております。その態度は曲げておりません。でも、悪いんですけれども、当時の協働事業の責任者でもあり、決裁権者でもあり、自分で確かにいざ鎌倉隊という、そういうのをやられているのは結構です。そこは横に置いておくべきなのに、そういう責任者でありながら、私的にそこにいましたから関係ありません的な発言をされているんですね。そんなの世の中通りませんよ。
 しかも、その日のIDカードでスキャンして、ほかの仕事をしていたわけです。話し合いするまでの期間ね。それは、いまだにそれは違いましたと。公私混同ですよ、これ。その立場は変わらないんですか。その話し合いの席は、そういう発言をした席は、あなたは一般人、個人として私的に参加したということを崩しませんけれども、そういうことでしか答えられませんか。
 
○奈須菊夫 市民活動部長  大きく2点、人権侵害の点と公私混同ということだと思います。
 まず1点目の人権侵害の点につきましてでございますが、まず、御指摘のある会合につきましては、個人のボランティアとして参加したものであり、市職員として従事したものではございません。質問にございます排除するという表現は、その言葉自体は誤解を招くおそれがあり、適切ではないと思われますが、直接的な差別用語ではなく、その言葉だけを捉えて明らかに人権を侵害していると判断できないものと考えております。
 このことに関しまして、法務局に人権に係る問い合わせをしましたところ、一般的には市の見解のとおりであり、言葉ごとに人権侵害の有無は判断しておらず、他人への迷惑行為や組織運営に支障があるなど合理的な理由の有無等排除するという発言の前後の関係を踏まえる必要があるとの助言がございました。公務外の出来事でございますが、私自身その場にいまして、人権侵害があったという認識は持っておりません。
 もう1点でございます。公私混同のところでございます。御指摘のございました平成27年12月5日の会合につきましては、御指摘のボランティアとしての会合以外に、本来業務としての決裁等の事務処理、それから協働事業の打ち合わせ等もございまして出勤しておりました。この陳情のときにもございましたが、タイムカードにつきましては、決裁などの公務がある関係から打刻をしたということでございます。
 御指摘の会合につきましては、終了後に協働事業の打ち合わせを予定していたことから、参加者である実行委員会のメンバーの利便性を考慮しまして、庁舎内フリースペースである議場ロビーを使用したものでございます。結果として、御指摘の会合が公務外の活動で庁舎を使用するという御指摘につきましては、現在ではALL鎌倉実行委員会の打ち合わせにつきましてはNPOセンターを使用することとしております。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  その見解、そのままずっと言っていれば、このままずっとこの問題は解決しません。私は市民活動部長がおっしゃっている中身はおかしいと思います。
 じゃあ市長は、今、市民活動部長から御答弁ありましたけれども、どういうふうに認識しているんですか。同じですか、認識は。
 
○松尾崇 市長  人権侵害があったかどうかということにつきましては、今、部長が答弁で申し上げましたとおり、排除するという表現につきましては前後の関係を踏まえるということが重要で、その言葉だけを捉えて判断をするものではないと考えています。
 こうした地域活動、住民同士の関係ということにありましては、そうしたトラブルをなるべく起こすことなく心がけていくということは、それは重要でございまして、今後もこうした、今、実際にはさまざま御指摘等いただいているところでございますから、しっかりと寄り添って話をお聞きして対応していくことが必要であると考えています。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  寄り添ってとおっしゃいますけど、市長は、双方いるわけですけど、市民活動部長以外、実行委員会の方、それから訴えているAさん、何度話したんですか。この件について。
 
○松尾崇 市長  私自身はこの話、直接お話はさせていただいておりません。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  それがだめなんですよ。あなた誠心誠意とさっき言ったけどさ、誠心誠意じゃないよ。コンプライアンスの職員がどれだけ時間を使ってこれをやっているか、あなた、わかってないでしょう。それからくりはら議員、ずっとやってくれています。私も半分投げたいぐらいだけど、彼女がやってくれているから助かっていますよ。電話で6時間、8時間とかね。カウンターでも1時間、2時間は当たり前。議会事務局にも来ていれば皆さん御存じです。
 市民活動部長と市長がそういう態度だからだめなんですよ。これを裁いてどうするという話を相談できるのは、残念ながら市長しかいないんですよ。市民活動部長は加害者側だから。訴えられているんだからね。自分が認識なくたって、そんなの裁くの市民活動部長じゃないから。裁くの市長しかいないんですよ。あなたにはできないんだよ、だから。そういう意識がなくてやっている。
 それで、これは御本人からも承諾を得ています。文書ももらってますから、言っておきますけれども、その方は後で発達障害ということがわかりました。これ、市長とこの方は前も別件でいろいろやって、警察まで行ったこともありました。そういう発達障害というものをお持ちだということはわかりました。そこからは、健康福祉部の次長が入っていただいて、非常に懇切丁寧に、今も次長頼りだよというぐらい信用されていて、やっています。そういうことも加味した回答も市長や市民活動部長は持っていません。
 実行委員会のメンバーとも、この間大げんかしましたけど、話しました。一人じゃないけどね。もちろん松尾市長の仲間ですよね。私も仲間です。被災地行っていたみんな、本当にすばらしい活動している人たちですよ。その人たちも話しました。でも認識は変わっています。そういう発達障害があるということも加味して考えて、きちんとした認識をお持ちになっています。でも、そこの二人が持てないから、ずっと変わらない限りもめていきますよ。周りにみんな迷惑をかける。さっきも言ったけど、同じなんだけれども、私も皆さんの仲間です。すばらしい活動をしている、本当につぶさに私も知っているからね、皆さんの。
 それと、今やっているイベントの件にしてもそうですけれども、全てを台なしにしているのはあなたたちの態度なんですよ。市長の態度なんですよ。何で1回も話してないの。これだけもめているのに。あなたの推薦議員だって、司会をやっていたでしょう、ずっと。全部あなたの仲間じゃないですか、やっている人。私だって仲間ですけどね。私も仲間同士、この間大げんかしましたよ。仲間同士けんかしなきゃいけない状況に追い込まれているんですよ。でもやらなきゃいけないからやっているんです。でもある程度わかってくれたと思います。話してね。
 政治家としてやるのが役目でしょう。人に嫌われようと。本当にふざけてますよね。どれだけ職員が大変な思いしているかわかりますか、市民活動部長。みんなに迷惑をかけているんだよ、あなたは。本当に苦労しています。怒っていますよ、ほかの職員みんなね。
 これは健康福祉部次長は御理解いただいています。健康福祉部長にもぜひ考えてもらいたいと思っていますけれども、大人の発達障害の問題というのはこれから大きくたくさん出てきます。いろいろそれが、まだこの方は精神科医に行かれてわかったからよかった。本人も認識されている。そういう認識のもとでやっています。だから改善できる余地もあるし、すごくやりやすいんですね。だけど、わからないで大人になられた方ってたくさんいらっしゃるんです。そういう方の対応がこれから迫られるんです。ずっと前から言っています。大分前の総務部長ともその話して、そういう窓口、そういう対応、担当課を設けるべきだという話もしたことがあります。一般質問ではやってませんけど。そういうことが求められる時代なんですね。
 そういうことも含めて、あと大人の発達障害だとわかった方に対しては、外出支援とか、そういう手厚い支援等々も行われていない状況です。あとは、一般の方々、これはしようがない部分もありますけれども、そういうものに対する認識とか理解というのが全くない状態です。視覚障害者、聴覚障害者の方はすぐわかるから、皆さん理解をされると思います。この間もスタバに行ったら、聴覚障害者の方に接客をされました。私はそういう現実が、そこのスタバですよ。目の前に来るとわかるんですけど、この案件は難しいんです、非常に。私もいろいろ勉強してきましたけど、市民活動部長にも勉強してくださいと言ったけど、全然してないと思いますけどね。
 これしっかり向き合わないとだめなんです。その協働事業のイベントのもめごとで済む話でなくて、そういうことがたくさん今後起こってくるという、そういう大事な話なんですよ。大人の発達障害に対する理解、職員の皆さんもぜひ理解して、勉強してほしいと思います。そういう人たちと対峙しなきゃいけない。そこに対する手厚い保護も必要なんです、これから。
 市民活動部長、そういうことを加味してもう一度答弁いただけますかね。きちんと結論を持ってください。きちっと片づけてください。多くの方々に迷惑をかけているんです。このイベントだって潰れてしまう可能性があるんです。それはあなたの態度、対応です。そういうことがわかってますかね。変えてもらいたいと思いますけど、いかがですか、もう一度。
 
○奈須菊夫 市民活動部長  先方の方には、実行委員会のメンバーとお会いする機会をつくってまいりたいと考えております。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  市長、きちんと両側と話してやってくださいよ。御自分の推薦議員もかかわっているんだから、一緒になってやってもらってください。私なんかそもそも関係ないし、くりはら議員だって関係ないんですから。かかわってない。私は全くかかわってないとは言わないけど。そういう訴えをいただいて、本当に何とかしなきゃいけないと思って、みんなで必死になってやってますよ。コンプライアンス担当の課長さん初め職員の方。それから健康福祉部次長、それからその部下の方。本当に一生懸命やってくれています。私、感謝しますよ。御本人も感謝していると思います。
 実行委員会の方々はそういうふうに感じてますね。皆さんすばらしい方々だからね。被災地に本当に行って、自分たちの命をかけて行ってやっていた方々だから、それは理解されると思っていました。でも、しないのはあなたたちですよ。市長と。ほかの職員は理解して、怒ってますからね。そういうことでございますので、今後私も注視してまいります。
 次に行きます。次は、資料も出させていただいています。道路管理と土地管理についてです。最初、まずは2枚目の資料のAとBというところ、建物が建っております。これ手前から見たのと裏から見たほうなんですが、この建物はみこし小屋です。このみこし小屋が市道上に建っていると。違法の建物だということが、市民の方から、私、情報いただきまして、前からずっとやっているんですが、その市民の方が窓口に行かれても、対応が鈍い状況です。これについて部長、まずは御説明をお願いしたいと思います。
 
○樋田浩一 都市整備部長  御指摘のみこし小屋につきましては、市道029−015号線の認定道路区域内に存在しているものでございまして、道路法第32条に基づきます許可を得ず占有されている状況にございます。当該建築物につきましては、地域の任意団体が管理しておりまして、現在速やかな自主撤去を行うよう求めているところでございます。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  説明のとおりなんですが、これはいつをめどに。撤去しないといけないと思うんですが、いつまでにやっていただけますかね。それで、任意団体って、みこし連なのかあれですけれども、その方々は何とおっしゃっているんですかね。
 
○樋田浩一 都市整備部長  議員からありましたように、みこし連、地域の団体が今ここでおみこしを小屋の中に入れているという状況で、地域の建築物、地域で管理しているものということで、これまでその代表者等が明らかになっていなかったということもございまして、いろいろと調べさせていただいている中で、やっと代表の方とコンタクトがとれるようになりましたので、先ほども申しましたように、自主的に撤去をしていただきたいということで、まずアクションを起こしているところでございます。
 ただ、今後も撤去がなされない場合につきましては、道路法に基づいた対応を行っていかなければいけないということになりますので、そこも含めて代表の方とお話をさせていただいて、地域で今後どうしていくのかということも考えていただいた上で対応していただきたいと考えております。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  では、私も監視していきますので、きちっとやっていただきたいと思いますが、市民の方から御指摘いただいて、そういうことがわかったんだから、きちんと真摯に、速やかに対応していただきたいと思いますね。何か門前払い的に、困った人だみたいな対応しているようですけれどもね。おかしいんですからね、こんなの誰が見たって。
 次に行きます。今のところを除いて写真が6枚あって、3枚目に図面があります。そこが現地の図面です。いろいろ調べていて、不明なことだらけな案件なんです。多分、前後しないといけないので、番号を言いながら説明をします。
 まず、この土地は6番の写真が表の道路からの入り口です。これは43条ただし書き空地といわれるものです。それで入っていくと、5番のようになっていて、クランクで右のほうに上がっていくと、2番ですね。上がっていくと、4番が上から見たところでございます。7番の上のところが土地が、7番の感じの写真で広がっておるという場所でございます。
 ここ、最初に1番の写真がありますが、昔はこういう状態でした。今、2番が現状こうなっています。同じようなのを撮っております。それが現状です。それから3番が、上から見たところが以前の状態で、4番が現状でございます。
 よくわからない案件なんですが、図面を見ていただきたいと思いますが、図面に赤い線で、太い線で左上から右に線がばあっと引いてありますが、その下の部分が市の土地で、上が民地ですね。この間のところが今のところなんですよね。?と一番下のほうに書いてあるところが先ほどの入り口のところです。
 真ん中の辺の太い、白黒なんで、グレーの線のところは、いわゆる赤道といわれているものでございます。図面に場所のところが、43条ただし書き空地とか書いてありますし、道路線の番号があるところは番号が入っております。こういう場所です。このグレーのところの市道路線の上のところは、管財課所有の普通財産でございます。
 先ほどの写真に戻っていただくと、2番、5番。4番は上からだからなくてもいいんですが、2番と5番、皆さん誰がどう見てもこれは道路にしか見えないと思います。道路ですね、どう見ても。5番のところが、手前から入っていって、クランクになっていて、上がっていって、2番で上がっていって、上に家が見えますけれども、こういうところです。以前は1番のようになっていたところをこう、道路をつくっちゃってますね。でも、これは普通財産の、この道路の部分は、右側の階段みたいに段々になっているところは、これは道路になっていますね。
 この問題点は、よくわからないところは、この普通財産のところに道路を通しちゃっているんです。左側に擁壁があります。これは上の方のお住まいがやられた工事を承認工事として承認しているんですが、擁壁だけだったらわかります。確かに防災工事という名目で工事をしておりますが、何でここに道路をつくらせているのか、このポイントが全く不明でよくわからないんですが、これについて部長から御説明いただけますか。管財課ですよね。
 
○松永健一 総務部長  当該土地につきましては、特定の行政目的に供されている行政財産ではなく、特定の用途または目的を失い、普通財産になります。それで、普通財産について、通常斜面地ですとか、そういった利用効率がないところでございますけれども、基本的には貸し付け、処分等は一般の私権と同様、民法の適用を受けるものでございます。
 それで、今回は、この写真にある斜面地というのは、一部、今御指摘ありましたとおり、市の土地でもありますけれども、その部分の擁壁工事をするということで、土地の工事についての承認をしてきたという経過がございます。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  説明を聞いても全然わからないですね、今のね。皆さん。何で防災工事で道路ができちゃっているのという、簡単に言うと、話なんですね。それで、これ承認のときの通知書というのがあるんですけれども、工事の目的、防災工事になっているんですね。市有地承認工事施行申請書が提出されましたという、このことについて特段支障がないということから承認しようとしますという承認通知なんですね。
 これの工事をやるに当たっての法令上どうなのかというと、準拠法令と書いてあって、鎌倉市道路占用規則による工事ということになっているんですが、そこがまずわからないんですが、要するに道路法第24条に基づく工事になるんですね。防災工事で普通財産なのに、何でその準拠する法令がそこに行くんですかね。
 ここに鎌倉市道路占用規則とあります。第14条に書いてあります。法第24条の規定による道路に関する工事または道路の維持の承認を受けようとする者は、道路工事施行承認申請書(第11号様式)に必要な書類を添付して市長に提出しなければならない。2で、道路工事施行承認決定通知書(第12号様式)により当該申請をした者に承認の通知をするということで出たのがこの通知書なんですけれども、これ、何で道路じゃないのに道路法第24条の規定による工事を承認しているんですかね。ここがわからない。
 
○松永健一 総務部長  御疑問の点はわかりました。先ほどから繰り返しになりますけれども、ここは普通財産でございます。それで当然、あと、この行為自体は、どういったものを認める、認めないという工事に対する許可ではなくて、鎌倉市の土地を使ってもいいかどうかというところの承認になります。
 それで、通常これは民法の適用を受けて、その中での裁量という形で契約を打っていくわけでございますけれども、ただし裁量といっても、市の財産を利用しての工事であれば、一定の安全性あるいは安全確保を求めるべきものであるため、そのよりどころとすると、道路の承認基準を、道路を使った場合の安全等を確保する、それを準用して判断のよりどころとして、工事をする場合でも安全性を確保できるんじゃないかというようなことで承認をしているというもので、これは弁護士等に相談して、特に法的な問題はないというようなことは確認した上での事務を取り扱っているところでございます。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  私、別に事務取り扱い上違法だなんて言ってないんですけれども。これ、普通財産の中の斜面を削って、そこに擁壁をつくって、そこに道路をつくっているんですよ。写真のとおり。それはおかしくないですかと言っているのでね。
 調べても調べても、その基づく根拠がよくわからないんですね。何でこの工事を承認するのか。別に擁壁だけだったらわかりますよ。道路つくる必要ないですよね、そばに。幅を広げて、今度じゃあ道路承認、議会で出して、承認するのかどうか知らない、4メートルないとできないけどね。入り口のところからもそうだし、だってこれ、上にそれで、以前、ここにあるんですけど、土地、販売に出ていたんです。物すごく安い値段です。以前、この工事が行われる前の話。私、これを買おうとした人にたまたま当たったんです。知り合いの知り合いで。実はこの工事が終わった後に、この間聞いたら、もう買われたと。その土地をね。上のところですよ。買われたという話を聞きました。1回お会いしないと、会ってないからあれなんですけれども、今後もお会いしていきますけれども、誰がどう見ても、表に道路がないから工事もしにくい。そして土地の値段も上がらない。そういうことでこれをやらせているようにしか残念ながら見えない。でも、道路をつくっているんだからね、これ。普通財産の中に。
 まだ私も今は議題としてここに上げるだけにしておきます。先のことはわからないからね。建設常任委員会でも皆さんぜひこれ注視していただいて、現地を見ていただければ一目瞭然、写真を見ても一目瞭然だけどね。おかしいことをやっているんじゃないですかと。これしかも、まだ間にいっぱいあるんですね。資料たくさん、こんなにあるんですけど、間に段階を経てこの工事をやっているんです。非常に疑義を持つ。皆さん、誰に聞いても何かもうわからないんです。でも一応これまず議題として上げておきます。こういうことがありますよということでね。
 何と言ったらいいか、市民の方が調べていただいて、私に大量の資料をいただいて、御説明もるるしていただきました。それである程度把握はできましたけれども、何かおかしいんじゃないのと。写真でどう見たって普通財産なのに道路が通っているんですからね。これを許可しちゃって、やらせているんだから。
 今後上に家が建ったらば、そこをみんな車で通行するわけですよね。通行するんですよね。それは何の法令に基づいて許可するのかわからないけど。工事で場所を貸すのは結構ですけど、これ道路どうなるんですか、これ。この道、普通財産なんだけど、道ですよね。それを通行することは、車でね、いいんですかね。何か起きたら誰の責任になるかと、当然管財課の責任になりますよね。管財課の普通財産なんだから。それどうなりますか。何か起きたとき。通行、まずできるかどうか。
 
○松永健一 総務部長  ここの土地については、一部道路と普通財産とが隣接していると思います。それで、リスクについてのあれですけれども、今これ、この形状になる前もここは普通財産ですので、何かあった場合は管財課が責任を負うところでございます。
 それで、先ほどの写真を見ていただいてもわかるとおり、従前は何もない、擁壁等もない斜面というようなことで、管理上は、管理リスクも一部あったかと思いますけれども、今後は、今は我々はこの土地の使用を承認はしただけですけれども、上の宅地の方が自費で擁壁をつくっていただきましたので、その管理リスクについてもこれによって軽減されたと捉えております。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  この場でやりとりしても切りがないんでね。またの機会も考えたいと思いますが、ぜひ建設常任委員会の皆さんも考えて、一緒に考えていただけたらと思っております。
 花火大会は、やろうと思ったんですが、時間が余りないので、委員会で報告があるそうですが、そこでやりたいと思いますが、言っておきますと、私は前回の議会で、皆さん覚えていると思いますけど、残業がひどくて大変だと、措置をとらなきゃいけないと申し上げたと思いますが、案の定6月の結果は、職員、最大で残業時間119時間、2番目の人が118時間という状態でございました。
 これ、総務部長はあらゆる措置をとっていきますというお話がありましたが、結果としてこうやって119時間もやらせちゃっているわけですね。休日出勤もしています。これは何で制御できなかったんでしょうか。こういう結果ですからね。いかがですか。私は6月の議会で、心配だから忠告しました。何の措置をとったんですかね。きちんとできていればこんなことにならないと思う。
 
○松永健一 総務部長  観光商工課の6月の超過勤務時間は、担当職員5人のうち4人が100時間を超え、7月につきましても、今、指摘のありましたとおり、2人が100時間を超える状況でございました。
 長時間労働対策につきましては、管理職を含めた部内外の職員7名の応援により実質的な増員体制をとるとともに、業務改善を行うなど対応してきましたが、花火大会のほか、海水浴場の開設、管理などの業務が集中せざるを得ないことから、結果的に長時間労働に至ってしまったという事実がございます。
 その後もサポート体制を確保しつつ、産業医面談で職員の健康状態を確保する中で、状況に応じて適切な対応がとれるよう、市民活動部とも連携をとりながら対応を見てきたところでございます。その結果、8月末の産業医面談におきましては、職員の心身の負担度が改善され、現状においては職場の改善措置も必要ない状況になったというようなことの判断がなされておるため、今は一安心しているところでございます。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  皆さんね、今が大丈夫だから大丈夫とすぐ言うんですよ。それは、あそこの観光商工課の職員の、観光担当の職員たちみんな優秀で、まだ年齢も若いですから、そんなにちょっとした無理ぐらいきくところだと思いますよ。だからいいやという話でもなくて、市長はこれ、市民のための花火大会ですと、自分は先頭切ってやりますと宣言したんだったら、みんなでやればいいんですよ、そんなの。何で一部の職員だけにこんなのやらせるんですか。残業時間が多かったということよりも、全体として役所でやりますという受けで、みんなで協力してやらなければいけないんじゃないですか。だから、前回元観光課長だった2人の部長さんの名前も上げさせていただきましたけど、後で委員会であるからね、やりますけど、また。
 あと、もう1点、皆さんにお伝えしておきたいのは、市長は大成功だったと。まあ大成功でした。私もそうだと思います。4,000発にふえて。それで、1,600万円も黒字が出たということで、市長は大宣伝されている。選挙の、花火大会、みんな注目している。選挙にはネタにはいいですよね。私がそうやってやったから、リーダーシップとって、黒字まで出ました。
 これ、黒字が出たことはいいのか悪いのか、非常に難しい問題をはらんでおりまして、1点だけ最初に、後で委員会でやりますけど、聞いておきますが、これ1,600万円黒字が出たということで、納税義務について、私は先日来いろんな部署から聞いて歩きました。結論としてはどうですか、納税義務。いかがでしょうか。
 
○奈須菊夫 市民活動部長  現在まだ最終的な精算処理というのが終わってない状況でございますが、現状況におきましても剰余金というのが発生するということを想定しております。
 税金の処理でございますが、当初からどのような税目に該当するかというところまでは詰めておりませんでしたが、残余財産については、規定を定めてその中で処理していこうと思っております。具体的にどういった税の処理をしていくかというところにつきましては、今後とも税理士とも相談しながら、精算処理とともに必要な対応をしてまいりたいと考えております。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  この話、私がいろんな部署に問い合わせしました。当然ですけど、市民税課ね。それから監査委員事務局。それから総務部にも聞きました。財政課長。それから当然観光商工課。誰も答えられませんでした。つまり考えてなかったということなんですね、そういうことまで。黒字が出ちゃったと。想定してなかったと。
 でも、寄附金集まった段階で、どれぐらいの事業費だったかというのは、その段階でわかるんですね。納税の義務のことまで考えてないで、見切り発車で市議会議員選挙期間中に発表しちゃったというのがこの花火大会、市長のやり口なんですよ。わかってないのね、中身まで。そういうところまで。寄附金の控除等々も考えてない。市がやるんだったら、せっかくふるさと納税をやっているのに、寄附金の控除、じゃあ寄附した方が税額控除を受けられますという話も全く何も考えてない。それで見切り発車したというのが今回の件です。
 この黒字出ちゃったこと、寄附について等々はいろんな問題をはらんでます。全国のこういった、花火大会じゃなくイベントについては、こういう事態になるとどうなるのかという話を、今度観光厚生常任委員会でも報告あるそうなんで、検証したいと思いますので、ぜひ観光厚生常任委員会の委員の皆さんもその間にお調べいただいておくと、どうなのかというのがわかりますので、ぜひお願いしたいと思います。そのとき詳しくやります。残業についても問題です。
 次、観光についてはいろいろあるので、雇いどめの件もやらなくてはと思っていたんですが、時間も余りないので。ミス鎌倉、私は今どき公益法人がミスコンをやっているというのはどうかと思っているんですが、さまざま意見はあると思います。観光商工課の視点ではなくて、男女共同参画の観点から、男女両方ともね。藤沢では海の王子が話題になりました。明るい話題ですよね。そういうことは、だって話題になって、藤沢の方ですよ。これ、男女共同参画の観点から言ったら、こういうミスコンじゃなくて両方やれるものをやるべきだと思いますが、部長はいかがお考えでしょうか。
 
○比留間彰 経営企画部長  ミス鎌倉は、鎌倉の魅力を全国に、そして世界にPRすることが目的でございまして、これにふさわしい人物を選考するための選考基準、これには主催者によりさまざまな視点が求められてよいのではないかと考えております。
 しかしながら、イベント等の立案、実施等においては、女性の性的側面のみを強調したり、ソフトで華やかな印象は若い女性がふさわしい等の思い込みにつながったりしないように十分配慮すべき、こういったことが必要であると考えております。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  今の答弁からすると、年齢制限していたりするのは、もうおかしいんですよね。それは皆さんで考えてください。私は男女共同参画ということを一方で推進をしながらやっているのはおかしいと思っているので、やるんだったら両方でやってください。もしくはやめるんだったらやめる。
 ミス鎌倉については、商業界の方々から非常に評判が悪い。いろんなところで、あんなことやるんだったらほかにやることあるんじゃないのと言われています。今度は市民活動部長が副会長として入られるんだから、きちんとそういう議論もしていただきたいと思います。言いたいことはいっぱいあるけど。
 あと、雇いどめについての面談記録を情報公開審査請求をしていました。口頭意見陳述までやりました。5月15日に行ったんですけれども、その回答書が、5月15日ですよ、実はきょう来ました。朝、補佐が持ってきました。さんざん文句言ってどうなっているんだよと。きょう何月何日ですかという話ですね。そこの文書には、おおむね2週間をめどに提出することになっているがということで、2週間後というと、5月15日ですから、6月議会になるので、議会が終わってからでいいですよということで私は申し上げました。それは私が申し上げましたけど、それ終わってから2カ月以上たっているんですけど、本当にふざけてますよね。何ですか部長、これ。
 
○奈須菊夫 市民活動部長  5月の口頭意見陳述を行い、その際に宿題となっていた回答すべきところがおくれていたことは承知しております。請求人には進捗状況を何回か報告させていただいたところでございますが、事務の多忙を理由に事務のおくれが生じてしまったものでございます。請求人に対しましては御迷惑をおかけしていることを十分認識し、このような事務の遅滞がないようしっかりマネジメントしていきたいと考えております。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  この役所は本当に隠蔽体質が進んでいます。せっかく議会のほうが、私3期目ですけど、1期目の当初、当時赤松議長、それでその後伊東議長でした。ずっと代々それから開かれた議会ということで、ずっとみんなでやってきました。それで、議会報告会も前回は非常に倍増ですよね。いっぱい来ていただいて、いろんなことが功を奏して、タブレットを入れた、きょうはスマホでも議会が見れるようになった。みんなでやっていて、どんどんそれ進んで、傍聴もきょうたくさん、今までと違って、来られる数がふえていると思います。それは開かれた議会ということで一つ一つ取り組んできたことが成果を上げている、事実として出ているわけです。
 そういうことだと思いますけれども、閉ざされた市政ですよね。こういうことやっているのは。徹底的に出さないようにするという、そういう思考ですよね。この間の公募型プロポーザルの結果を見ても、まあこんなこと、点数を全部隠しているんだからね。理由を見ても本当におかしい。そういうのはいいかげんやめたほうがいいと思いますよ。きちんとそうやって開かれた市政をやっていけば、市民の皆さんとも関係がよくなると思いますけどね。どうなんですかね。
 いろいろやらなきゃいけないことがあるんですが、時間がないので、飛ばしつつ、まず、庁舎移転、村岡新駅、焼却炉と旧国鉄跡地土地価格の関係性という話の中で、まず最初に新焼却炉のことを伺います。これはまた委員会でもあるんですかね。報告あったらそこでもまたやりますが、これは前回の委員会でも私申し上げましたが、近隣住民の方は白紙撤回ということで、それ以外は認めないということでおっしゃっているわけです。市長は選挙に当たっていろんなことをおっしゃってますが、住民が反対して動かない、意思がかたい。
 私、実は今度、何か会合されるのでということで、来ていただけませんかとオファーをいただいておりますが、その反対を押し切って強行突破するのか否か。期限は今年度中という話が、その結論を出すのに、という話がありました。この間の委員会で。これはどうされるんですかね。住民の意思が変わらない場合。まず部長に伺います。
 
○石井康則 環境部長  今の状況は、市民の皆さんに十分理解をしていただきたいということを考えておりますので、まずは引き続き市民の皆様に御説明等をして、誠心誠意状況をお話ししていきたいと考えております。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  それは、環境部長は前から名越の焼却炉の話等々も誠心誠意やっていたので、3万3000トンという話も環境部長だからなせたんじゃないのかと私は思ってます。いろんな方から聞いていますからね。でも、今回はそれは通じないんですね。残念ながら。
 なので、部長はそういう答弁しかできないし、しようがないですよね。そういうふうに市長の方針で、部長はそうやらざるを得ないからそうやられているという、大変御苦労をされてかわいそうだなと思っておりますが、市長はどうされるんですか。住民がオーケーと言いませんよ。残念ながら。私、代弁して言いますけど、住民の皆さんを代表して。どうされるんですか。期限があるんですよ、これ。名越の皆さんとのお約束があるから。どうするんですか。白紙撤回しない場合は強行突破するんですか。
 
○松尾崇 市長  御指摘のとおり、住民の皆さんの白紙撤回というお話がありまして、まだまだ住民の皆さんの理解というのは得られてないという状況です。しかしながら、焼却施設建設に当たっては、住民の方々の御理解、御協力というのは必要不可欠であると考えております。そうした面におきましては、今後ともまず話し合いを続けていくということが重要であると考えています。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  だからね、話し合いはもう無理だから、だめだった場合強行突破するんですかと聞いているんです。市長だって山崎を変えるつもりはないとおっしゃっているわけですよね。違うんですか。山崎のあそこの場所、今言っているところ、変えるつもりはないんですよね。どっちですか。
 
○松尾崇 市長  今、候補地を変更するということは特に検討はしておりません。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  つまり、だから反対でもそのまま強行突破して進めるということでしょう。3期目やるんだったら、そこをはっきりしてもらわないと。どっちですか。だから。そのまま反対のまま突っ切って、得られなくても、得ていくなんていったって、得られないんだから。期限があるんだから。来年度予算に盛り込まなきゃいけないわけですよね。
 部長、いかがですか。予算のこと。来年度予算に新焼却炉の何らかの予算を盛り込まなきゃいけないですよね。もうそういう期限が来てますよね。委員会では今年度いっぱい中に結論をしなきゃいけない、今年度いっぱい中ということは、2月議会の予算に上程するわけですから、年末には確実に決まってなきゃだめなんで、そこ、いかがですか。来年度予算に盛り込むつもりですか。
 
○石井康則 環境部長  今年度中に合意形成ということを考えております。しかしながら、合意形成ができなかった場合、これはどうするのかということは当然考えなければなりません。予算についても、市民の方との交渉の状況を踏まえながら考えていかなければならないだろうと考えております。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  これ、市長もう1期やられると言っているんだから、その4年のうちには結論はいずれにしろ出ているわけですよ。今年度中と言って、例えばその後の期間を一生懸命頑張って短くしてやれば、名越の焼却炉とのお約束は果たすことは、頑張れば短くするのは何とかなると思いますよ、そんなのね。でも、そんな2年も3年も延ばせないですよね。
 これは、だから、市長選挙ではどっちか、強行突破でやるかやらないかという。強行突破という言い方が悪ければ、そのままやるかやらないかというだけの話ですよ。ほかの場所にするか。ほかといったって、もう深沢ぐらいしかないんですから。そうしたらそっちの計画も全部また変わってきちゃう。もうこれ、是か非かというのを市長選挙できちんと、出られるんだったら、言わなきゃひきょうですよ。ごまかしていたってだめなんですから。ほかの方みんな言っているんだから。それは申し渡しておきますよ、市長には。それは当然質問も出るだろうからね。今のままで御理解を得ようと頑張りますといったって、無理なんだから、もう。そういうことだと思いますよ。
 あそこは、どうも役所は言わないでずるいなと思いますけれども、小礒副市長がよく御存じのところで、あそこ、汚泥の焼却炉がありますよね。焼却炉が1個あって、それから浄化センターがあって、そこにまた焼却炉を持っていくという話なわけですよ。その話がきちんと、もちろん近隣住民の皆さんはその辺はよくわかっているからね。でも、こっち側、例えば旧鎌倉側の人なんかは、余り、残念ながら関心は高くないですよ。自分のところに来ないから。市民の皆さんにもうちょっと考えてもらいたいと思いますけれども、そういうことを知ったらば、あそこに持っていくのは不公平だよと多分言われると思いますよね。そんなのね。わかっている話ですよね。
 あと、庁舎移転と村岡新駅ね。新焼却炉、この3点セットの話なんですけれど、これ土地の価格に影響する話です。この間、焼却炉を視察してきたお話を、環境部から説明聞いたときに言わせていただきましたが、まず、焼却炉を持っていくと、今現状の山崎のあそこのところ、山崎に建てると、近隣の土地の値段が下がりますよねという話をさせていただきました。東京等の事例があるものも御紹介させていただきました。その焼却炉から何キロ以内、何メートル以内だとこういう価格になりますよという、そういう、あくまでも東京の事例ですけどね。そういうことも話させていただきました。
 なので、持っていくと近隣の土地価格が下がるんです。当然のことながら、そこに対する補填がなければだめだと思いますが、この点はいかがでしょうか。どう考えていますか。
 
○石井康則 環境部長  土地の価格が下がるのではないかという、いろいろな研究が出ているということも認識しているところでございますが、土地の路線価ですとか地価公示価格の変動要因ということについては、国税庁ですとか神奈川県にも確認をしたところでございます。基本的には社会状況ですとか景気の動向等さまざまな要因により決まってくるものであって、ごみ焼却施設ができることによりどのような影響があるか把握することは一概には難しいという、こういう見解をいただいているところでございます。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  一概には難しいって、それは難しいんですよ。そんなのは。でも、そういう視点で今までもお話もされたことないでしょう、残念ながら。ほかのそういう都内、都内は当然住居が迫ってますから、そういう話が出るんですよ。土地価格の問題、自分の財産だからね。そこを侵されるんだから。そういう話はしないとだめだと思いますよ、やるにしても。
 でね、この関係性というのは実はわかりやすいんです。焼却炉を、例えば深沢のJRの跡地を開発する。旧国鉄跡地。と、焼却炉に持っていくと値段は下がるんですよ。でも、新駅をつくると大幅に土地価格は上がるんです。庁舎移転もそうですが、本庁舎行って、商業施設できた、便利になる、不動産価格は大幅に上がるんですよ。
 で、何が言いたいかというと、この今の村岡新駅だって、市民の皆さんは望んでいる人なんかいない。多少はいるかもしれないですけどね。庁舎移転もまだまだ議論が必要。でも無理やり持っていくともう言っちゃっている。これはどういうことかというと、要は今のあそこの広大な土地の値段を上げるために、そういう市民の声ではなくて、そういう事業者側、土地所有者の方向きに、土地の価格を上げるための方策と言わざるを得ない取り組みなんですね、これ。そうじゃなきゃ理由が、無理やりこんな、山崎のこんな集中するところに焼却炉持っていく必要なんてないわけですから。そういう土地の価格との絡みが出てくるわけです。大きな利権ですよね。その辺を原課としてはどう考えられているんですか。土地の値段の動向。きちんと試算してますか。
 
○石井康則 環境部長  最終候補地を決定するに当たって、土地の価値をどうなるのかということについては、評価の中には入れてございません。あくまでも4候補地の部分について、重点項目という形の中では、エネルギーの有効活用ですとか、まちづくりの視点、さらには附帯費用の視点、こういうものを踏まえながら最終的に評価をしたというところでございます。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  今、環境部長に答えてもらったの、そうじゃなくて、拠点のほうが話が大きいんです。そういう動向、変動。こっちは、だから駅ができたら土地は上がるわけですよ。本庁舎できたら、商業施設できたら上がるんですよ。そういうことの試算してますか。例えばこうなった場合はこうと。一度も建設常任委員会で聞いたことないですけど。
 
○前田信義 拠点整備部長  深沢の事業につきましては、今現在土地区画整理事業といったような仕組みでそれを実施をしていくというような形で検討を進めているところでございます。土地区画整理事業、あるいは再開発事業といったようなもの自体は、もともとインフラの整備をきちっとやるというようなことの中で、国ないしは市が一定の補助金を入れると。その中で資産の価値を高めて、それを開発利益というものを面整備にきちんと還元するというような仕組みになっているというようなことでございます。
 区画整理事業の事業計画を、今年度計画検討を進めているところでございますが、その中では当然、現在の土地の評価額及び将来面整備が行われたとき、ないしは駅があるという場合については駅が設置されたときの評価額というものを想定をしまして、評価をきちっととりまして、その中で事業計画に反映していくという形をとってやってまいるということになっております。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  曖昧で、ごまかされた感じですけど、そこの視点を今まで誰も多分、誰もというと、あったかもしれないですけど、議論されていないので、これ大きな視点なんですね。別に土地の価格が上がるのが悪いと言っているわけじゃないですよ。そういう視点で、私はショッピングセンターがある程度必要だと思ってますけどね。ある程度加味した上で議論しないと、曖昧にしてはいけない、大事な視点です。
 なので、新駅がどうであるか、本庁舎がどうであるか、いろいろなことが影響するんで、ぜひ市民の皆さんの視点に立って、本当に必要性を図った上で、利権誘導でやらないでいただきたいと思いますね。今のままだったら利権誘導にしか見えないです。残念ながら。
 いろいろあるのですが、全部やり切れないので、まず、大事な案件先にいっておきますかね。観光のところに戻りますが、トラブルというところで書いてあると思います。これは、実は今、課長さんとはいろいろ話してやりとりをしているところなんで、課長さん真摯に聞いていただいて、やっていただいているんで、何らかの結論を持っていただきたいと思いますが、トラブルというのは行政ではなくて観光協会が起こしたトラブルです。
 最初手紙をいただいて、鎌倉に住んでいる方ではない方からいただいて、写真コンテストで、2011年ですね。震災の年。応募していて、入賞したという方なんですね。私、写真が手元にありますが、とてもすばらしくすてきな、巫女さんが八幡宮の階段上がっていって桜が散っている、すばらしい写真なんですが、確かに賞をとってもいいなという、そういう写真です。この写真のやりとりについてトラブルが起きております。訴訟だ、弁護士が入って何だという、そういうきな臭い話、ややこしい話に何かなってしまったんです。
 これは、対応は、はっきり言って、観光協会の職員の対応が悪かったためにここまでもめてしまったという話で、私この7枚に及ぶやりとりの記録をいただきました。先日ね。これ、まあ簡単に言うと、写真入賞しました、おめでとうございますと、当然それで原板の写真を送りますということで、送りました。届きましたかと連絡したら、届いてますという話でした。後からその原板が、間違ったものを送ってしまったということがあったんですね。なのにもかかわらず、連絡したと言っていますが、連絡があったかなかったかもわからないぐらいきちっとしていなくて、それでこの方は賞を取り消されてしまったんです。にもかかわらず、当日の紙ぺらとかそういうのには名前で書いて、掲載されていたということで、この方は写真クラブに入られていて、とったから見に行ってねという、当然そういう案内もしますよね。クラブのほうでするし、この方いろんな自治体の写真コンクール出されていて、いろんなところで賞とられていて、写真がお上手だから当然そういうことで、いろんなところで賞をとっているんですけど、まあこんな、かかる対応について、それでひどい対応されたという中身なんです。
 要は、自分が原板を送るの間違ったんだけど、当然それだったら連絡もらって差しかえればいいだけの話で、それもいいかげんな対応されてという話なんですが、市民活動部長、簡単に御説明いただけますか。どうしてこんなトラブルごとになっちゃったか。
 
○奈須菊夫 市民活動部長  今、議員がおっしゃられたように、フォトコンテストにおいて応募された方が間違ったネガを出してしまったというところで、事務局とのやりとりを何回もしたようです。そこで、修正したものを結果的にいただけなくて、落選ということになったと。そのことにつきましては、何回かやりとりをして、今おっしゃられたような事務局がひどい対応をしたかどうかというところまで、記録には残ってないのでわからないんですけれども、一定のやりとりをした中で、結果的に、翌年ですか、協会からおわびの文書をお出しして、それで一旦おさまったというところでございます。
 その後、約1年後に、どういう経過かわかりませんが、当事者の方から司法書士の名前で協会宛てに損害賠償を求めるような文書があった。その結果、協会としても法的な対応ということで、やむを得ず弁護士に相談して、対応を委ねてやったというところでございます。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  これ、トラブルの原因はささいなことなんですよ。ここまでいろんな方が中に介在していて、写真クラブ、この人、その仲間の横の、ほかの写真クラブの方からも誹謗中傷相当されて、嫌がらせされたという話も中にはあるんですけれども、こんなトラブルの原因のもとをつくったのは観光協会のやりとりの対応ですよね。いまだに納得できないで、たまたま私の観光協会のやりとりのブログを見られて、そうやって手紙をよこされたということ。メールも何回かやりとりして、こうやって。
 この問題は、そういう体質、要するにこの方がおっしゃるのは、ほかの観光協会がいろんなところでいろいろやっていますけれども、こんな対応されたことはありませんと。こんなひどい対応。最初から上から目線で威張った対応ですと。この観光協会がね。そういうことでございました。なので、体質を。この間、私も新しい会長さんとお話をさせていただきまして、1時間以上にわたってね。いろいろ、いい前向きな話もさせていただきました。
 だから、そういうことがないようにしていただきたいと思いますが、何らかの、この方御納得されていないんで、わざわざ議員まで、こんな時間を使って、7枚もレジュメをつくったら大変ですよね。サラリーマンの方で。何らかのアクションを起こされて、もう一度、例えば御納得いただけるように謝罪するなり、話し合いするなり、余りしたくないかもしれませんけれども、この方は。何かアクションが必要だと思います。市民活動部長、今度副会長になられたんですから、いかがですか。昔の話とはいえ、どうですか。
 
○奈須菊夫 市民活動部長  本件に関しましては、法的な見解も示された中で相手方に対応しておりますので、これ以上のやりとりというのは私としては協会に要請するということは考えておりません。しかしながら、観光協会の主催した催しに参加していただいたにもかかわらずトラブルが起きてしまったということは好ましくないと感じておりますので、今後も丁寧な対応を心がけるように、私も理事として対応を求めていきたいと考えております。
 
○6番(長嶋竜弘議員)  この件だけではなく、まあこれ、よその、鎌倉市民じゃない方がこういうものに応募していただいた。お客様ですよね。こういう写真、すばらしい写真が外に出れば、そういうことでああ行ってみよう、私も写真撮りに行きたいとか、ここどこなの、そういうことで観光振興に大きくつながっていくからやっているわけですよね。
 この職員の対応の、電話の応対等も書いてあります。これやめられる前日に電話したらしいですけどね。とにかくひどい対応をされたと。このやめる原因をつくったのは何だったのか。この間やりましたけれども、平成26年には4人やめて、平成27年に3人やめて、平成28年に2人やめている。それについて、市民活動部長にも問題あるでしょうと。そんなしょっちゅう職員がやめる職場。9人、11人、大して人数いないのにね。そういうことが問題がある原因の根底にあるんじゃないの。その方も、きちんとしたそういう労務環境で、きちっとした上司がいて、きちんとした、気持ちよく働ける環境だったら、そんな対応しなかったんじゃないのと私は思いますよ。お名前も出てますけどね。
 ということで、時間がなくなってまいりました。質問に関してはいっぱいあるけど、ここで終わらせていただきますが、最後に、きょう前半でいろいろ、かなり出たお話あると思います。私は市民の皆さんといろいろこうやって持ってくる、職員の方々も持ってくるのを見ていると、もうね、市長、副市長は経営が、そして幹部の方々、誠実に一生懸命やっていただいている方もいますよ。と、市民の間とには本当に大きなギャップがありますよね。認識のいろんなことの。世の中では通らないことを松尾市長は平気でやっている。副市長もそれにくっついて、市長にどういうことを言っていただいているのかわかりませんが、大人だったら、市長、いけませんよと言っていただきたいと思いますね。
 起こっている今のさまざまな問題、それから市民の皆さんがどう思っている、この本質を市長は政治家として全くわかってないです。残念ながら。私に話すのも怖いから来ない。頭ごなしに怒られるしね。全く来ないもんね。あなたが最初に志を持って出られたときと、あなたは180度違います。だからもうおやめになったほうがいいと思いますよ。御自分のためにも。県議会議員に戻ってやるんだったら、頑張ってくださいとエールは送ってあげます。応援はしませんけど。
 それで、もう出られると言ったんだからね、あとは審判を下すのは市民の皆さんです。私は応援をされている議員の方、それから、議員だけじゃないけどね。この間カマコン等もあったけど。今度3期目もし松尾市長になった場合、私はそれ望んでませんけど、なった場合、さまざまな問題が起きたときに、これだけあるにもかかわらず応援されるんでしたら、応援される方々に大きな責任があると思っておりますので、そういう人たちの責任を私は今後、もし松尾市長がなってしまったら、徹底的に追及してまいりますので、その点を考えられた上で松尾市長の選挙、応援していただきたいと思います。
 以上で私の一般質問を終わります。
 
○議長(山田直人議員)  ただいま一般質問中でありますが、議事の都合により暫時休憩いたします。
                   (12時15分  休憩)
                   (13時40分  再開)
 
○議長(山田直人議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
 一般質問を続行いたします。次に、高野洋一議員の発言を許可いたします。
 なお、高野洋一議員から一般質問に際し、資料を持ち込みたい旨の申し出があり、議長職権により資料を配付させていただいております。
 
○15番(高野洋一議員)  それでは、一般質問を通告に従って行います。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 今、議長からお話しいただきましたけど、急遽資料の配信を許可いただきましてありがとうございます。今後はきちんとルールどおりできますように行っていきたいと思いますが、ブランクもあったものですから、お許しをいただければと思います。
 きょうは図書館の行政について。実は私、ちょうど6年前の9月議会以来取り上げます。6年前はちょうど100周年を迎えた年でありまして、このような冊子も持ってきましたけど、できました。皆さんも御存じのように、鎌倉市の図書館は神奈川県内で最も歴史のある図書館運営となっております。この前の質問でもありましたけれども、今、市政に対しては、大変恐縮ですけれども、さまざまな不満もある中で、しかし、図書館行政については比較的市民から高く評価されている行政分野であると私は認識をしています。
 ハード面については、これは公共施設再編計画がつくられていますように、全体的な老朽化も進み、特に図書館についてはスペースの狭さなどが言われておりますけれども、いわゆる人的サービス、そういったソフト面については、かなり活発に市民との協働事業も行っておりますし、後ほど聞きますけれども、レファレンスサービスなどかなり頑張られていると私は評価をしております。6年前に100周年を迎えたわけでありますが、ぜひその歴史を生かして、またその歴史から学んで、市民の知る権利の保障、生涯学習の核としての位置づけ、また役割が求められていると考えます。
 100周年記念式典の際、市長は実はこのように言われています。「鎌倉という町の記録をきちんと収集、整理、保存して、利用に供するなど、世界中の方々に鎌倉の魅力を発信できるように、そうした役割を持つ図書館としての役割は今後さらに重要になってくると考えております。」このように挨拶をされましたけど、まず、私自身6年ぶりでもありますので、議論の前提として、今の図書館行政、当たり前のことかもしれませんが、どんな位置づけで取り組まれているのか、伺います。
 
○佐藤尚之 教育部長  図書館でございますけれども、第3次鎌倉市総合計画の中で、生涯学習の学習環境の整備・充実という分野に位置づけられている生涯学習施設でございます。図書館は、次代を担う子供たちから高齢者の方々まで全ての市民の皆さんの知る権利を保障するとともに、全国有数の歴史的遺産を有する鎌倉市の歴史を継承するため、鎌倉に関する資料の収集と調査研究体制の充実を進めるという役割を担ってございます。
 
○15番(高野洋一議員)  最近よく市民の方から私が聞く話の一つとしては、鎌倉市は文化都市と言われているわけですけど、しかし、最近の鎌倉市政は少し文化行政が弱いのではないかと。力が入っていないのではないか。そもそも文化行政とは何かという議論も本質的にはあるんですけど、そのことを言うと長くなりますので、そのような声が聞こえてくると私は思っています。
 現在の図書館につきましては、第3期基本計画後期実施計画において、今もお話がありましたけれども、次代を担う子供たちから高齢者まで全ての市民の知る権利を保障するために、資料充実、情報提供機能の拡充を進めますと。全国有数の歴史的遺産を継承するため、鎌倉に関する資料の収集と調査研究体制の充実を進めますということであります。
 そこで、今の話とも関係があるんですけど、鎌倉の図書館の役割ということを考える際に、これも100周年の記念式典の際、当時の市議会議長がこのように挨拶をされました。大変印象的だったので、少し紹介します。「図書館は大きな貸本屋ではありません。図書館はまさに文化の集積地、発信地そのものであります。文化都市鎌倉を支える拠点の一つであると自覚と責任を持って発展し続けてほしい。このたびの100周年をさらなる図書館発展の礎として、これからも読書を楽しむ場、情報提供・発信の場、資料収集の場としてあるだけでなく、市民の交流の場として市民に愛される図書館であり続けていただきますよう強く願っております」と。非常にここに文化都市鎌倉としての図書館の役割ということがある意味凝縮して述べられているなと感じたんですけれども、改めて、これも少し抽象的な話でありますが、図書館の果たすべき今の役割について認識をお伺いしたいということです。
 
○佐藤尚之 教育部長  図書館の果たす役割でございますけれども、市民の皆さん誰もが豊かな読書体験を得ることができる生涯学習施設の拠点となる場として、資料、情報を提供することだと考えてございます。今御紹介にもありましたけれども、図書館も交流の場の一つとして捉えてございます。また、市民の皆さんが気軽に利用できる、いわゆる居場所としての役割を担っていると考えてございます。
 
○15番(高野洋一議員)  今の居場所というお話もありましたが、これは議論はしませんけれども、ちょうど2学期が始まって、お子さんの自殺というような話も少し、全国的な中で入ってきています。そうした中で、おととしでしたかね、ツイッターでそういうお子さんはぜひ図書館へということが、たしかかなり発信されましたよね。そういう居場所としても、知的なそういう意味でのサービスの拠点というだけでなくて、お子さんたちにとっては本当に行き場所がもし精神的にもなくなった場合の一つのよりどころとして図書館も続けられると、そのようなことも非常に重要だなと感じています。
 次に伺いますけれども、図書館に対する市民ニーズということを考えた場合には、幾つかあるわけですが、基本的なこととして、資料の充実が最も高い。過去のモニターアンケートなどを見てもそのようになっていたと記憶しております。
 そこで、ところがと言いますか、現在のサービス計画を見てますと、図書資料費の推移については大変厳しい状況だとたしか書かれていたと思うんですが、ここは図書館の基本的な位置づけが大事であったとしても、実際どうなっているのかということが問われますので、この図書資料費に関して予算が今どうなっているのか、位置づけにふさわしいものになっているのかどうか、ここ数年の傾向も含めてお伺いしたいと思います。
 
○佐藤尚之 教育部長  この資料費の推移でございますけれども、全体で見ますと減少傾向でございます。順を追ってお話しさせていただきますけれども、決算値で御紹介をさせていただきます。平成20年度の決算の額でございますけれども、資料費は約4,158万円でございました。直近の平成27年の決算額でございますけれども、約2,584万円でございます。人口一人当たりの資料費で分析をいたしますと、本市の資料費は149.4円でございます。県平均は145円でございますので、わずかに上回っているという状況であります。今後とも鎌倉市図書館振興基金の活用なども含めまして、必要な資料費の確保に努めてまいります。
 
○15番(高野洋一議員)  財政という話にすぐなるんですけれども、位置づけとか役割というある意味当たり前のようなことをあえて確認をしているのは、意味があってのことですが、言っていることと実際にやっていることがやや違うんじゃないのかと。ですから、市民から何が文化都市かというような話も残念ながら入ってくる。図書館のことだけではありませんよ、この問題というのは。武野議員がやられたことも一つあるかもしれません。
 平成20年度、これは石渡市長の時代でしたかね、そこの水準にとは言いませんが、サービス計画を見ても資料費は減額の一途と書いてあるんですよ。これ予算制度の仕組みもあるかもしれません、問題が。ですから、そこから見えてくるのは、本当に力を入れた位置づけになっているのかと思うわけです。
 特に、先ほど御答弁もありましたが、鎌倉の図書館というのは、鎌倉のことがそこに一番詳しく、質、量ともに、そこに行けば、極端に言えば何でもわかるという、この中世の政権都市の図書館としての役割が、これは鎌倉の図書館しか果たせないわけですからね、全国でただ一つ。そういう位置づけとして、財政的にやりくりができないとは、この点では思わないんですね。位置づけの点が大事だと思っています。ぜひそうした郷土資料を初めとした可能な限りの予算の充実を求めます。
 また、相談や読書指導といったいわゆるレファレンスサービスにつきましても、現在のサービス計画にも記載されていますように、特に鎌倉という地域性から、全国から鎌倉に関する質問が寄せられていると。そして、そういうこともあって、広範囲な情報収集が必要で、組織的な取り組みと司書の専門性が求められているということが言われています。中世の政権都市として、鎌倉の図書館ならではの役割として大変この点も重要ではないかと私は考えますが、現在どのような取り組みがされているかを伺います。
 
○佐藤尚之 教育部長  年間のレファレンス件数で御紹介させていただきますと、これは平成27年度の数字でございます。各市と比較するために平成27年度の数字を申し上げます。本市の件数でございますけれども、10万5114件、県内では横浜市、川崎市に次ぐ件数となってございます。今御紹介もありましたとおり、全国から鎌倉に関するレファレンスが寄せられてございますが、経験を積んだ職員の配置と調査記録の資料の蓄積によりまして、高度な相談内容にも対応してございます。
 また、レファレンス記録の共有と公開を進めておりますが、図書館ホームページからレファレンス記録の検索ができることにより、過去の同様のレファレンスがあれば、図書館に来館しなくても調べ方や関連資料が確認できるようになってございます。これは平成26年から導入をしてございます。
 さらには、国立国会図書館のレファレンス協同データベースにもレファレンスデータを提供することで、全国規模のレファレンス情報蓄積に努めているところであります。
 
○15番(高野洋一議員)  そうした中で、図書館職員の果たすべき役割、特に、今も御答弁ありましたけど、専門職であります司書職の重要性については、今も少し触れましたように、言うまでもないと思っております。
 私は6年前の9月議会の一般質問におきまして、このように申し上げました。少なくとも現在の専門職体制を維持すると同時に、次世代の専門的技能を継承する意味でも、退職者の補充として専門職である司書の職員採用を、財政状況にも配慮しつつ、計画的に行っていくべきではないんですかということを御指摘いたしました。計画的にやれば、財政負担からすれば、世代的なバランスもとれていきますから、十分に財政的にも配慮がきくと考えてのことであります。そして、そのことが、先ほど紹介した当時の議長の言葉をかりれば、鎌倉の文化の集積地、発信地としての図書館の発展に必要不可欠であると考えているからであります。
 そこで伺いますけれども、この百年史におきまして、こういう記載があります。よりよい図書館は潤沢な予算や立派な建物だけでなく、すぐれた人材の確保によってこそ完成し得るものと、ある意味図書館運営の本質的な点が指摘されていますが、こうした認識は共有できますでしょうか、現在。いかがでしょうか。
 
○佐藤尚之 教育部長  鎌倉らしい蔵書の選択とか、あるいは多様なレファレンスに対応するためには、人材の確保は大切な要素だと考えてございます。現在、異動等に伴う図書館職員の確保に関しましては、いわゆる図書館司書資格のある職員の配置をしているところでございます。こうした職員の技術向上も必要であることから、県や国の研修を積極的に受講させまして、資質の向上に努めているところでございます。
 
○15番(高野洋一議員)  それでは、こうした議論の積み重ねの上に立ちまして、6月から8月末までに玉縄館と大船館で試行しておりました、開館時間の縮減、これは玉縄館。それから開館時間の延長ですね。月1日ですが、大船館。このことについて伺います。
 率直に言って、市民的に見ますと、そもそもなぜこういうことをしなければならないのか。特に玉縄館の開館時間を午後5時までに縮減するというのは、ほかの地域館とのバランスを考えても、そこだけが5時になるわけですから、何か特段の理由がない限りは、何か地域的なバランスを欠いて、サービスの後退ではないのかというような指摘がされるのではないかと考えますけど、このことについてお伺いをいたします。
 
○佐藤尚之 教育部長  平成27年7月9日に鎌倉市図書館協議会に対しまして、鎌倉市図書館の運営について図書館業務の効率化とサービスの向上の観点から御協議をいただくよう諮問をいたしました。運営の効率化に当たりましては、非常勤嘱託員のさらなる活用と専門的嘱託員の配置の検討、そして均一的なサービスは見直し、館によってめり張りをつけていくべきであるというような意見、そして、サービス向上の観点から開館時間の延長等を検討すべきであるとの答申を受け、試行に至ったものでございます。
 試行は、先ほど御紹介いただいたとおり、本年6月1日から8月31日までの3カ月間、玉縄図書館と大船図書館において試行を実施したところでございます。
 
○15番(高野洋一議員)  8月31日まで行われていましたので、アンケートの結果は、集計とかはまだでしょうか。
 
○佐藤尚之 教育部長  今御紹介のとおり、試行を行うに当たりまして、玉縄図書館、大船図書館の開館時間や利用される図書館のサービスなどについて全館でアンケート調査を行ったところでございます。今御指摘のとおり、集計中でございまして、次期開催の図書館協議会におきまして集計結果等について報告し、検証していただくとともに、ホームページ等で市民の皆さんに対しても公表していく予定でございます。
 
○15番(高野洋一議員)  結果はまだ、数日、1週間ぐらいしかまだたってませんから出てないということなんですが、タブレット端末で今配信させていただきましたように、これは中央図書館の画像でありますが、これは8月29日ですね。私がこれをとりましたのは。このように紙ベースでのアンケートとともに、こうした、シールで張るような形で行われて、これを見てもよく傾向が出ていると私は思うんですね。これを見ても。このとおりのアンケート結果かどうかはわかりませんけど。市民がどんなふうに思っているかというのがよく出ているなと思うんです。
 それから、私、この第1回の図書館協議会で資料として配られました6月回収分の自由記述ですね。結構ページがありまして、これ全部紹介するとそれだけで終わってしまいますので、そうはしませんけれども、全部読みましたけれども、中央図書館回収分、腰越回収分、玉縄回収分、大船回収分もありましたかね。全体としては、もちろんいろいろな意見はあるけれども、全体としては、紹介だけします。このようなのが私は特徴的だなと思ったのを紹介しますね。「中央図書館しか利用しないが、職員は大変親切で対応もよい」とか、「逗子市では午前9時から午後8時が平日の開館時間です」とか、「とてもよい対応をされています」とか、それから、あとこういう意見もね。「玉縄図書館を19時に戻してください。借りられません。土日も仕事で行けません。本当に困っています」当然そういう方出てきますね。お仕事されている方。それから、「現在の体制でよい」「サービス拡大の希望として、CDとかDVDをもっとふやしてほしい」、これは資料費のほうの話になりますけど、こんな意見だとか、あとこれは学生でしょうか。「私は主に勉強する場として図書館をよく利用します。しかし、利用する図書館は逗子図書館のほうが多いです。その理由の一つとして開館時間が逗子では夜8時という点があります」とか。この後もちょっとあるんですけど。「玉縄図書館の利用時間、夜の開館が変わるのが残念です」、それから、これはちょっと言いづらいんですけど、「議員が税金の無駄遣いをしているという話を聞きますが、まずそこを削減すべきで、図書館がサービス削減するのはおかしい」とか、「今までさして不便を感じていない」「図書館職員は皆さんとても親切なので感謝している」「職員体制の変更と開館時間の変更を一度に施行することには意味がないように感じます」、これ腰越ですね。それから、腰越では、「いつも腰越図書館でお世話になっております。子供の成長に合わせた本が探しやすく、いろいろな特集を組んでくださるおかげで新しい世界を広げてもらっています」、と。そういうことをやられているんでしょうね、企画として。もう一つぐらいしましょうかね。あと一つか二つぐらい紹介しますが、「私は市内図書館3カ所くらいを利用していますが、どちらの図書館の職員の皆さんもとても感じよく対応していただき、いつも大変気持ちよく利用させてもらっています。市役所の職員諸君もぜひ見習ってほしい」、申しわけありませんね、ほかの部局の方には。こんな意見もあるということですね。最後に紹介しますけど、「公共の施設なのだから、住む場所によって不公平になるのは納得できない」、とか。
 もちろん賛成する意見も中にはあるんですよ。だから都合のいいことだけ言っているという批判もあるかもしれない。そういう面もあるかもしれませんが、でも、全体的にはこうした、職員のところは長嶋議員の質疑とはちょっと違った角度になりますけど、図書館については職員がどうしようもないとか、だらしないとかという話はほとんど書いてないんですよ、これを見ると。ほとんどないですよ。相当な記載の数ですけど、これ。ですから、よくやっているという。細かく言えばいろいろあるでしょう。それはきっと。しかし、全体的には高い評価を市民から受けているということが改めてわかるんですけど、そうした声というのは、項目にはなかったかもしれませんが、そういう印象というのは持たれてますか。私は別に偏見を持って言っているつもりないんですけど、そういう印象を持ったんですが、いかがでしょうか。
 
○佐藤尚之 教育部長  今、議員御紹介の自由記述の資料については、前回の図書館協議会でもお話がございまして、私も全て読んでございます。本当に多様な意見をいただいて感謝をしてございます。図書館が本当に市民に愛される、市民の皆さんが本当に利用してよかったという図書館を目指していくということが、改めて私たちのミッション、目指すべき方向ではないかということを、こういったアンケートを通じて特に感じたところでございます。
 
○15番(高野洋一議員)  ですから、今回やろうとしていることは、いいものをよりよくするならいいんだけれども、今も紹介を少し長くしましたけど、どちらかというとそういう意見を市民の多数は持っていないということがうかがえるんですよ。もちろん中にはいいという意見もありますよ。中にはあるんだけど、それは大勢ではないですね。客観的に見て。全部を読めば、これははっきりするんですが。それは私も責任ある立場として申し上げておきますが、ですから、そういうことについてもう少し慎重に対応すべきだと。せっかく高い評価を受けているものをわざわざ後退させる必要はない。不十分だから改めろというならともかく、それをみずからする必要がどこにあるのかと思う。しかも、市民から出ていてやっているという感じではないということなんですね。
 私、アンケートについては、これも調整の中で十分に話してこなかったかもしれませんが、客観的なことですから御存じだと思いますけど、ここに今アンケート用紙2枚持っています。この1枚目のほうのアンケートには、これ違う種類のアンケートではないんです。実は同じことを問うているアンケートなんですね。1枚目にはこういうふうに表題が記載されています。「図書館の職員体制、開館時間変更についてのアンケートに御協力をお願いします」というふうに、ここに書いてあるんですね。それが、もう1枚のこれによりますと、こう書いてあります。「図書館の開館時間についてのアンケートに御協力お願いします」となっていまして、内容の説明文もそれに伴って変わっております。
 市民の皆さんからこのお話を実はいただいたんですが、これは6月から8月に施行したアンケートについての、回答する用紙ですね。それに伴って、6月についてはさっき紹介したような自由記載も、ここに書く欄があるわけですね。
 市民の皆さんに聞いたところ、何の説明もなくアンケート用紙が突然これからこれに変わったと聞いています。私はこれはかなり異例なことだと思いますけど、このことはまず事実でしょうか。
 
○佐藤尚之 教育部長  途中でと言いますか、青いほうと白いほうとのアンケート用紙2枚に変更したことは事実でございます。
 
○15番(高野洋一議員)  図書館に限らずどんな行政分野にもこれは言えることだと思いますが、決してこういうことは軽い問題ではないと思っています。同じ対象のアンケートにおいて途中から、部分的といっても、アンケートの前提となるところが変わっているわけですね。途中から説明内容を変えてしまっては、さっき紹介しておいて言うのも何ですけど、ある意味アンケートそのものの正当性が問われるのではないでしょうか。
 普通、これでやっていたわけですね。簡単に言うと、図書館の職員体制というのがなくなっているんですよ。なぜそうなったのかよくわかりませんけれども、私が推論するに、これはあくまで私の推論ではありますけど、玉縄館の正規の司書職を3名から1名に減らしますと。そのことによる開館時間の縮減だということが、この最初のアンケートの、当初のという言い方は本当は変なんだけど、当初のアンケートからはあからさまにわかってしまう。それでは市民の理解が得られないから、途中からこの職員体制のことがほとんど抜けてしまった。こういうふうに変えたのではないかと思われても、仕方がないと思うんですね。
 そして、そのことはある意味今回の試行が、市民のニーズから出発したというよりは、ちょっと厳しい言い方をすれば、本末転倒なやり方になってしまっているということが事実でもってあらわれているんじゃないかと私は感じたんです。普通なんでアンケートをやったら、途中から変えたら、じゃあ最初のこれに書いた人と途中からこれ書いた人と、それを一緒にした結果、出すというのが、これ公正なものになるでしょうか。これどんな行政分野でも言えると思いますけど。
 こういうことは、どんな理由でやったかは知りませんけれども、今回の試行したことの土台そのものを覆しかねないような問題だと思うんですね。あえてこれは指摘させていただきますが、そのことを含めて、この試行について慎重に対応すべきだと思いますが、今の点を含めていかがでしょうか。
 
○佐藤尚之 教育部長  今後図書館が持続可能に展開していくためには、サービスの充実に努めるということ、それから市民ニーズに的確に対応していくこと、これが私どものミッションだと考えてございます。こうした実現のためにはさまざまな人材の活用も不可欠となってございます。効率化できるところは効率化を図り、また、開館時間の延長を初め、特に利便性に応える、これは第2次のサービス計画にも掲載してございますけれども、ICチップの活用などあらゆる市民の要望に今後対応していくため、チャレンジをしていく、こういう姿勢でございます。
 今回の試行は3カ月という短い期間でございましたけれども、こういった内容を一つずつ検証しながら、今申し上げた目指すべき図書館の姿をしっかりと描く、こういった中で考えていきたいということで実施をいたしました。
 
○15番(高野洋一議員)  私の聞いた中身とは少し異なる点も。アンケートについてはどうですかというのを聞いたつもりだったんですけどね。率直に申しますけど、こういうのをこのままにして結果を出して突き進むというのは明らかに、これはまずいと言わざるを得ませんので、責任持った対応を求めます。こういうことは私余り聞いたことがありません。途中から変わっているなんていうアンケートは。しかも説明もなく。もう終わっていることですから、あれですけど。このままこれをやるのはまずい。
 それから、今少し効率的だという話がありましたが、私も一人の政治家として、別に行革の必要性は否定はしません。これはこちらにも関係する話ですけど。しかし、釈迦に説法でありますが、それは手段であって目的ではありません。先ほど申し上げましたように、図書館の体制を考えた場合は、正規の司書職は既に長期にわたって不補充です。もう20年ぐらいだと思います。たしか2010年に、事務職という形ではあるけれども、司書の資格を持った方をたしか採用されているとは認識をしていますが、それにしたって、それだけです、ある意味。ですから、したがって、決して、さっきレファレンスの話も、10万というすごい数ですけれども、伺いましたが、決してこの間の推移を考えれば、仕事量に対して別に人が多いわけじゃない。市民の評価も高い。何をやっているんだと、だらしないという話ではない。
 さらに言えば、今回の試行により、1名体制で勤務することになりました玉縄図書館長ですね。その報告が、これ図書館協議会にもされています。全て見ました。玉縄図書館長、大変優秀な方だと認識をしています。その方がどのようなことを率直に言っているかといいますと、試行ですから、率直にどういう形でやられたかというのは判断するのが大事だと思いますけれども、このように言っていますね。業務への影響としては、予約処理、資料の選定、業務分析など判断を伴う業務におくれが生じている。部分的には専門業務嘱託員が担える業務もあるが、最終的には職員の判断や承認が求められるとか、それから、嘱託員が現状でも正規職員よりも多いわけですから、そうした中で、嘱託の人たちが働く上でもマニュアルの整備とかが必要だということは図書館協議会でも指摘がされていますが、そうしたマニュアル整備や調整の時間捻出が困難。一人ですからね。何かあったら全部来るわけですね、館長に。正規は一人ですから、試行によると。さらに、そのことのあらわれとして、突発的に欠員が出た場合の人的手配が開館までに行えない不安がある。ほかにもあるんですけど、割愛しますが、このような報告が既に図書館協議会にもされています。
 だから、以上申し上げた市民の声、職場の実態、それからアンケート調査のこういう問題、なぜこうしたか知りませんけれども、それらを総合的に考えれば、試行されたことは、別にそれは一つの実験と言ったらあれですけど、チャレンジですから、そのことを別に否定はしませんけれども、そうした中で、トータルで見ると、わざわざ市民が望まない開館時間を削ってまでこうした体制の無理な変更はすべきでない。市民的に見てサービスが削減されるかもしれないというような声も出ているわけですね。働いている方にしてみれば、5時までだったら困ると。玉縄の人から出ているわけです。
 もう一言言いましょうか。人口的な視点もあえて検討しました。私は余りこれは本質的議論でないと思っていますが、一部玉縄館と腰越館は利用者数が少ないんだというような話もちらっと私の耳に届きましたから、その点も見ましたけど、それは少ないのは当たり前なんですね。なぜなら地域の人口が5地域の中で一番少ないのが玉縄と腰越なんです。
 しかしながら、簡単な計算をしたんですけど、例えば今問題にしている玉縄館は、地域の人口、8月、これは直近の数字で見ますと2万4824人。利用者数は、これは最新の資料が6月までということでいただいてますので、6月の最新の資料で見ると1万1217人。したがって、人口比で見ると、人口の45%なんです。これは単純な比較であります。もちろんそこ以外の人が実際には使っていることがあるから。余り本質的ではないと言っているけど、あえて言います。
 もう一つ、隣の大船を見ましょう。大船を見ると、人口が4万2945人、これ大船地域の人口ですね。利用者数は、これも6月、同じです。1万6549人。割りますと0.39、人口比39%。ですから、こうやって見ると、単純に数字だけ見れば玉縄が少ないとなるんですけど、実は人口比で見れば大船より玉縄のほうが使っているということなんです。だから、そういう視点から見ても、玉縄館だけ開館時間を削減するというのは、市民の図書館に対する現在の評価という点から見てもすべきでない、マイナスになる、このように考えます。
 したがって、こうした無理な変更をすることなく、これ市長にも申し上げたいんですよ。無理なことをしなくていいんです。無駄があって余っているなら職員も削ればいいです。しかし、評価も高いのにわざわざ開館時間を削って職員を削るというのは、これは本末転倒と言わざるを得ません。したがって、この点については、今の試行を踏まえて慎重な判断を求めたい。重ねて求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
 
○佐藤尚之 教育部長  この試行は、先ほど来申し上げたとおり、ことしの6月から8月の3カ月でございます。ここで得られたさまざまな意見、情報、そしてそれらを分析して、当然こういった課題を整理した中で、今後の図書館の運営についての大きなデータがここで得られますので、そこを活用して今後のあるべき図書館の運営というのに生かしていきたいと思ってございます。
 
○15番(高野洋一議員)  私なりに理を尽くして申し上げたつもりです。私の一方的な主張をしているわけじゃなくて、市民の声、人口論まで私あえて展開しました。トータルで見て、やることによるメリットが多いとはとても思えないんですね。それで市民がよくなったねと言うんだったら、いくらでもどうぞという話になるんだけど、さっきも紹介したように、玉縄だけ減るわけですから、開館時間が。私がもし玉縄地域に住んでいれば、どうして自分の住んでいるところだけが減って、ほかの館だけ午後7時までやっているのか、とても理解ができません。
 例えば、大船のやったように、月に1日だけは午後8時にしますと、こういうやり方は理解ができますよ。それは、ほかの地域に住んでいる人が、じゃあうちも午後8時よという意見もあるけど、しかし、平均的なサービス水準があった上で、ある意味、上出しという議論ですから、これは一つあり得ると思うんですよ。
 さっきの配信した画像からも、玉縄館の左側にあって見づらいんですけど、これ圧倒的ですよね。これを見ますと、もう結果は明瞭。玉縄館については、午後7時までやらなくても、せめて午後6時までもというものもそこそこ意見はありますけど、しかし、この試行のとおりやってくださいというのが圧倒的に少ないですよ、これ。望んでないんですよ、市民が。
 そういうことをすべきでないということは、市長にも聞きたいところだけれども、真剣に考えていただきたいと。もう十分、地域館で言えば、今、正規職員3人、あとは非常勤という体制で頑張っているんです。もう20年です、不補充やって。文化都市の一つの拠点のこの図書館運営が20年そういう体制で、でも頑張っているんです、協力して。そこは本当に市民のサービス削減ということにつながる問題ですので、本当に、特にこのアンケートのことも重大ですから、責任ある判断を教育長にも求めたいと思います。
 そして、さらに言えば、私はこの試行そのものもやや苦しいやり方だなと思っているんです。私は、図書館長を初めとして現場の皆さんには、特に責任はないと思っているんですね。こういう試行をやらなければいけないという状況そのものが問題だと感じているんです。
 特に今、公共施設再編計画がありますので、図書館については、こういう目先のこと以前に、そもそも今後の図書館というのはどうあるべきかというのを再構築すべき時期に来ているのではないでしょうか。なぜなら、再編計画の中で、今ある図書館は、そのとおりいけばですよ、学校と、拠点校を指定した学校の中に、どういう形かはわからないけれども、組み込まれるか、もしくは地域館がなくなってしまうのか、そんなような方向性だと理解しているんです。
 これはもちろんまだコンクリートになっておりません。中央図書館をどうするのかということもよくわかりません。現状、正直言って。大分老朽化が進んでいます。狭い。だから、地下の倉庫ですかね、いっぱい貴重なものありますよね。本当はもっと展示したくてもスペースがないということもある。
 そうした中で、こういう職員体制をどうするかということを考える以前に、その前提として、今後の図書館のビジョンをどう再構築するか、これは市長にも本当に聞いてもらいたいんですけど、そのことが大事なんですよ。それがあって初めて体制をじゃあどうしましょうかというのが本来の行政のあり方じゃないでしょうか。図書館に限りませんけど。そういうことをしなければ、再編計画なんていうのはいくらつくっても、これは絵に描いた餅になります。
 そうした中で、昨年12月議会におきまして、陳情第29号鎌倉市図書館が目指すべき将来像の確立についてが採択されておりますが、その背景にも図書館が今後どうあるべきかということが問われていると思うんです。
 先日、総務常任委員会の皆さんと大和市の複合施設シリウスを視察調査してまいりました。かなりカルチャーショックといいますか、大変立派な施設だったものですから、つい自分の住んでいるところと比べて、評価は高いと言いつつですよ、施設そのものは大変立派でしたから、いろいろ考えるところがありました。
 公共施設再編計画の中で、いい悪いは別です。いい悪いは別として、例えばですよ、私が進めているわけではありませんけど、例えば、大和市もそうかもしれませんが、本当に立派な中央館を整備して、本当に立派なものをつくって、ある意味地域館は縮小するのか。いい悪いは別にして、それは一つの考え方です。それとも、これまでのように市民が高く評価している今のような形で、ある意味地域バランスをとりながら、それぞれの地域に根づいた形でやりながら、ある意味地域分散型の図書館運営していくのか、そこで中央館をどうするのかというのはまた課題になります。
 そういう方向性とビジョン、それによって再編計画も大きく変わるでしょう、これは。これは図書館だけに言える話じゃないですよ。生涯学習センターにも言える。学校にも言えます。私、前回学校のこと取り上げましたけど。ですから、今言っている図書館については、そういう方向性を打ち出す中で、それは再編計画とバッティングすればどう調整するかが問われるでしょう。もちろん市民の意見を聞かなきゃいけません。今の高い評価を比較的受けている図書館の運営から後退するということは基本的には市民が望まないわけですから、市民の声をよく聞く、そういうことがまず先にあって、そういう中からこういう体制のことは検討すべきではないでしょうかね。
 それがないと、本当に、最初の前段で申し上げましたけど、位置づけということを言ったのはそういうことなんです。口ではいくら位置づけはきちんとしているといったって、言っていることとやっていることが違うじゃないですかということになるわけです。それが今、きょう取り上げた玉縄図書館の試行の問題ですよ。午後5時に仕事が終わって、どのぐらいで鎌倉まで帰ってくるかというのは勤務地との関係ありますけど、午後7時まであいているからそこで寄れるという人もいっぱいいるわけでしょう、現実には。それは。そういうものをわざわざやめるなんていうのは、これは図書館の、鎌倉の歴史を生かすという意味でも。私もこれ、今回改めて全部読みました。6年ぶりに読みました、これ全部。当時の熊代教育長の御挨拶から始まって、市民のいろんな意見も寄せられてますけれども、そこを生かした形で今後図書館のあるべき姿をきちっと見ていってもらいたい。それが前提だと思います、体制を変えるということの。
 したがって、そういうビジョンを市民とともにつくる中で、体制のことは再構築すべき、こういう順序で取りかかるべきだと考えますけど、いかがでしょうか。
 
○佐藤尚之 教育部長  鎌倉市の図書館にとりまして基本的な計画でございます第2次鎌倉市図書館サービス計画、これが平成30年度末で終了することになります。この第2次計画の課題等を検証しつつ、今後の第3次鎌倉市図書館サービス計画を策定していくことになりますが、公共施設再編整備計画とも整合性を図りながら、今後の図書館ビジョンの確立をしっかりとやっていきたいと考えてございます。
 
○15番(高野洋一議員)  そういう御答弁であれば、それが先にあるべきなんです。そういうのが先にあって、こういう試行が後から来ないと、これはビジョンがないのに現場でもいじっていると、サービス体制をいじっているというのは、厳しい言い方をすれば、本末転倒だと言われても、これは仕方ないのではないでしょうかね。
 したがって、繰り返しになりますが、今回行った試行については、それを直ちにどうこうするということではなくて、今御答弁されたようなことを踏まえた上できちんと判断すべきである、それが市民に責任ある行政だと私は思います。
 採択した、先ほど紹介した陳情第29号の陳情の要旨はこういうふうに書かれています。たしかほぼ全員の当時の議員が、反対された方は一人いたのかどうかぐらいだと思いますが、陳情の要旨にこう書かれております。「本市図書館の地域館2館の正規職員を3名から1名に縮減し、非常勤嘱託員中心の運営体制に移行する旨の答申が図書館協議会から出されたが、答申には目指すべき地域館像の提示がなく、本市図書館の将来に不安を覚える内容となっていることから、今後の図書館運営のよりどころとなるような本市図書館の目指すべき将来像の確立を求める」ということが議会で圧倒的多数で採択されたわけです。これが市民代表機関のある意味、私がただほえているだけではなくて、議会の意思でもありますので、この考え方を尊重した図書館運営、強く求めるものですけれども、理事者の判断を伺いたいと思います。
 
○安良岡靖史 教育長  鎌倉市の図書館は、設立から106年という県内でも有数の長い歴史を誇るものでございます。この長い歴史の中で構築してまいりました資料、将来にわたりまして保存・活用していくことが鎌倉の図書館の使命と考えております。議員御紹介にありましたように、鎌倉のことなら何でもわかる図書館、そういうものを目指していきたいと考えております。陳情の趣旨あるいは市民の声というものを受けとめながら、鎌倉ならではの図書館、そして市民が誇るべき図書館の将来像につきましては、運営面も含めまして確立していきたいと考えております。
 
○15番(高野洋一議員)  したがいまして、その答弁と実際にやっていることが、申しわけないですけど、やや食い違いがあるのではないかというのが、私がきょう申し上げた趣旨でもありますし、これは教育委員会の所管でありますけど、市長にもぜひ、この点は大事ですからね。厳しい質問もきょうも飛んでますけれども、数少ないと言ったら申しわけないんだけれども、図書館は本当に評価されているほうなんですよ。数少ない。少ないと言って悪いですね。どこが少ないほうでどこが多いほうかというのは言いませんが、そういう分野なんですよ。そういうところをわざわざ市民から残念がられるような、そういうことはすべきではないですよ。
 アンケートのことも、これも本当にもっときちんと問題にしようとすれば、大問題になるんですよ。アンケート、途中から変えているんですよ、これ。どんな意図か知らないけど。圧力があったのか、自主的なのか知りませんけれども。これ重大なことでしょう。コンプライアンスなんて盛んに議論が出ているけど、市民にこのアンケートでやってくださいと言っているのが、途中から内容が変わっているんですよ。突然のように。これをそのまま押し通すなんていうことがあってはならないと思いますよ。もしそういうことがあるならば、また違った角度で、長嶋議員ではないけど、やらなければいけなくなるかとも思っているんです。だから、あえて私は突っ込んでないんです。何で変えたのかとか、これはどうするのかとか、やろうと思えばできるんです、今いくらでも。
 これはしかし、試行をどのように判断するかという、その答えの出し方にもかかわるから、あえてここまでにきょうはしておきますけど、このままもし突き進むというなら重大なことだと、行政手続上もありますから、きちんとお願いしたいということであります。市長の娘さんもいらっしゃると思いますから、図書館もぜひ。地域は玉縄ではないかもしれませんけど、腰越も大変評価が高いものですから。よろしくお願いいたします。続きをやらないで済むようなことをぜひお願いしたいと思うんです。
 二つ目です。平和都市宣言を生かした市政をということでございます。
 これも皆さん御存じのとおりですから、長々申し上げませんが、72年前の8月6日8時15分、広島、同月9日11時2分、長崎に原爆が投下されました。72年たちました。そして、ことしの七夕の日ですが、日本時間で言えば7月7日、核兵器の保有や使用を初めて法的に禁止するという核兵器禁止条約が国連本部で開かれました国際会議で採択されました。国連加盟193カ国中、全体の6割以上となります122カ国が賛成しての成立であります。これは大変多い数だと思うんです。余りきょうは長々言いませんけど、保有国から相当なプレッシャーがあったと聞いていますのでね、各国に。そういう中においても6割以上の122カ国が賛成しました。
 特に、これは日本におきましても特にビキニ環礁の水爆実験以降、被爆者の方々、そして市民が核廃絶署名などに長年地道に取り組み、世界各国に訴えてきたこの60年余りの取り組みが一つ、途中ではあるけれども、実ったということになります。したがって、核保有国はこの条約に参加しておりませんけれども、世界的に見れば、核兵器が今の時点で違法なものとなったわけであります。
 鎌倉市は全国に先駆けて平和都市宣言をした自治体です。「われわれは、日本国憲法を貫く平和精神に基づいて、核兵器の禁止と世界恒久平和の確立のために、全世界の人々と相協力してその実現を期する。多くの歴史的遺跡と文化的遺産を持つ鎌倉市は、ここに永久に平和都市であることを宣言する」ということで、今、本庁舎にも平山画伯が書かれたものがあるわけです。
 ですから、鎌倉市におけるこの宣言が現実のものとなる重要な道が一つのステップとして開かれたと私は考えます。したがって、本市にも関係がありますので、この条約につきまして、率直に市長としてどんな感想、受けとめておられるかを伺いたいと思います。
 
○松尾崇 市長  今の核兵器禁止条約ですけれども、核兵器の禁止と世界恒久平和の確立のために、全世界の人々と相協力してその実現を期するという旨の本市の平和都市宣言の趣旨と合致をするものであると受けとめています。
 
○15番(高野洋一議員)  何とも私、感想の言いづらい御答弁でしたけど、今、読み上げられたわけですね。あの平和都市宣言をね。お立場もあるでしょうから、そのように受けとめます。
 私は、そういった、たまたまことしのこの時期に、8月に長崎で行われました原水爆禁止世界大会に参加をいたしました。長々そのことについて言うつもりはありませんが、今実は国連の軍縮問題の担当上級代表、つまり国連における軍縮部門の責任者は日本人が務められておりまして、中満泉さんという大変すばらしい女性の方が務められてまして、この世界大会にも、長崎にもお越しになり、御挨拶をされました。大変私も感銘を受けました。
 3年後のNPT、核不拡散条約という条約がありまして、またその再検討が3年後にあるわけですが、そこに向けての取り組みが重要だと、非常に冷静なお話をされていましたが、言うまでもなく、今、平和都市宣言のことも読まれて、御答弁されましたように、核兵器というのは、今も北朝鮮問題とかあります、率直に言って。そういう中で、しかし、いろいろな兵器がある中でも核兵器は、皆さんに言うまでもなく、特別な残虐性、町そのものをぶっ壊してしまうという、これは人類のある意味生存にもかかわる、人類の生存とは共存、両立しない、そういうものです。
 ですから、私自身も、日本のことは余り申し上げませんけど、大変残念だと思っています。一日も早く、核兵器のことだけは例外的に安全保障上扱うということを含めて、一日も早く核兵器の禁止条約に参加、賛成する政府になってもらいたいなと、そういう思いを持ちながら、私もこれからもこの問題でも活動していきたいと思っておりますが、しかし、これ国だけに、ただ国の動向を待っているというだけではなくて、平和都市宣言を生かして、長崎、広島両市長とも連帯して、今の政府にも可能なやり方で働きかける、そういう積極的な、平和都市宣言をまさに生かす、そういう積極的な鎌倉市政が求められると私は考えます。
 さきの6月議会では、武野議員が被爆者の国際署名をぜひいかがですかという話をしまして、そのときは検討するようなお話だったと思うんですが、その後、広島、長崎両市長から要請も鎌倉市長にもあったようで、それに応じて署名されたと聞いております。そのこと自体は大変評価したいと考えています。
 ぜひ、今申し上げましたような観点から見て、鎌倉市長としてこの核兵器禁止条約、これは全世界の課題でありますが、このことについて、ぜひ積極的に参加、賛成してほしいということを、日本政府に首長として要請する考えはございますでしょうか。
 
○松尾崇 市長  核兵器のない世界を目指すということについてはそのとおりだと思っています。この条約の採択につきましては、国の外交、安全保障に関する問題でございまして、現時点で私から政府に採択を要請するという考えはございません。
 
○15番(高野洋一議員)  少し残念な御答弁でありますが、長崎市の田上市長は8月9日に長崎平和宣言を行いまして、安倍首相も出席されておりましたけど、それを全部言うと長くなりますので、一部だけ、ぜひ自治体にもかかわる部分を紹介したいと思うんです。こんなふうに言っていたんです。
 「世界中の全ての人に呼びかけます。最も怖いのは無関心なこと、そして忘れていくことです。戦争体験者や被爆者からの平和のバトンを途切れさせることなく未来へつないでいきましょう。」今、長崎では平和首長会議の総会が開かれています。長崎大学でやってましたね。「世界の7,400の都市が参加するこのネットワークには、戦争や内戦などつらい記憶を持つ町の代表も大勢参加しています。被爆者が私たちに示してくれたように、小さな町の平和を願う思いも、力を合わせれば、そして諦めなければ、世界を動かす力になることを、ここ長崎から、平和首長会議の仲間たちとともに世界に発信します。そして、被爆者が声をからして訴え続けてきた「長崎を最後の被爆地」にという言葉が、人類共通の願いであり、意志であることを示します」と、このように田上市長はおっしゃっているんです。
 ですから、このことについて市長と、国の専権事項という理解が正しいかどうか、議論するつもりはきょうはありませんけれども、この禁止条約も上からできたわけではないんです、決して。条約にも、被爆者という言葉が実は何回も出てくるんです。「Hibakusya」と英字で。だから、片仮名で表記していますが、被爆者というのが、その日本語がそのまま出ているんですよ。
 そうした日本の長年のいろいろな方々の運動が一つ世界に、一つずつの活動は実は地味ですよね。こんなこと言うのも何だけど、私も町なかでやっていて、こういうことをやっていてどれぐらい意味あるのかななんて、弱い人間ですので、思わないことも全くないですよ。しかし、六十何年の時間はかかりましたけど、そういう活動が自治体から、地域からの活動が実は世界を動かして、特に第三諸国といいますか、そうした国々の人たちを大きく動かして、そういう人たちとともに力を合わせて、6割以上の国の採択でこの条約ができたわけですから、来月は選挙でありますから、今後、あとどうなるかわかりませんけど、ぜひまたお考えいただいて、いろいろ。
 この鎌倉市は、冒頭にも言いましたけど、全国に先駆けて平和都市宣言を行った町です。また、全国知らない人が余りいないような、そういうネームバリューを持った町ですから、そういう地域から、別に国に意見を申し上げるのは自由なわけですから。自治法であっても、議会としても自治法上の規定もありますしね。意見を言うことはできるわけですよ。国が決めることでも。そういう積極的な姿勢を求めたいと思うんですよ。
 さらに言うと、話が大きくなりますけど、鎌倉市民憲章を見ますと、鎌倉市民憲章を見て、私一つの特徴があると思っているんですけど、以前に議員のときも、視察に行くと必ず市民憲章とか見るんです。私は鎌倉の市民憲章は大変すばらしいと思っています。その一つの特徴で、世界の鎌倉という文言があるんです。なかなか市民憲章に世界の何々市なんて書いてあるのは、多分なかなかないんじゃないかと。京都の憲章に書いてありますでしょうかね。わかりませんが。世界の鎌倉市長として、ぜひ平和都市宣言を生かす立場で頑張っていただきたいということです。
 6月議会に武野議員も求めましたけど、署名も一部の団体が一部の立場でやっているものではもはやないんですよ。もはやというか、以前からそうだと思っていますけど。今、国際条約がともかくできているわけですから、それをある意味推進する、そういう取り組みなわけですね。
 ですから、そういうものもぜひ平和都市宣言に、まさにさっき1問目に御答弁いただいたように、平和都市宣言そのものなんです。この取り組みというのは。それを現実にするものですから、全庁的な、別に強制はしなくても結構ですけど、全庁的に署名もお願いするとか、市民に対してもですよ。そういう一段レベルアップした取り組み、お考えになられないでしょうか。垂れ幕とかもやってほしいと思っているんですけどね。平和都市宣言都市という。そんなことも含めて、いかがでしょうか。
 
○松尾崇 市長  今御案内のとおり、本市は全国に先駆けて平和都市宣言を行いました。これまで市民と行政や、またいろいろな団体の方々が一体となって核兵器の禁止と世界恒久平和の実現に向けて取り組んでまいりました。今後もこの核兵器の廃止、平和のとうとさなどについて、特に若い世代の人たちにも考えていただく機会をより積極的に提供していくことによりまして、この平和都市宣言を次代に伝えていくということについて注力をしてまいりたいと考えます。
 
○15番(高野洋一議員)  武野議員は6月定例会で、実は藤沢市の派遣事業のことも取り上げました。ぜひ、私も長崎に行っていたときに、千葉の中学生か、高校生のボランティアの、長崎の多分ボランティアでしょうね。高校生ぐらいの方からレクチャーを受けながら、ちょうど式典をやる前の長崎の平和公園の像の前で説明して、質問ありますかなんてやっていました。藤沢市からも来てましたかね。これ何団体もそういう団体ありましたから。
 ぜひ、少しお金かかることかもしれませんけど、今のような御答弁を一つ生かすという点からは、そういう事業を積極的に検討されることが、私は鎌倉の、この都市のネームバリューにふさわしい、ある種、広くとれば文化都市鎌倉にもふさわしい取り組みで、広島や長崎にそういったお子さんたちをぜひ派遣するような事業も、藤沢市もやってますから、改めて検討いただきたいなということは要望しておきたいと思います。喜ばれると思いますよ。
 では、3点目であります。鎌倉駅へのホームドア設置などの安全対策についてを伺います。
 安全・安心なまちづくりということは、同僚議員もたくさん、道路の舗装とか、災害対策とか、いろいろな質問もされてますように、鎌倉市民が願っている大きな、ある意味要求の一つです。課題は多岐にわたりますけれども、選挙の公約の一つにも掲げさせていただきましたので、このホームドアのことと、それから地域のことについてお伺いします。
 鎌倉駅のホームドア設置につきましては、私も少し議事録も全部、ブランクがあったので、少し勉強もさせていただきましたが、大先輩であります松中議員など積極的に取り組まれていることは承知しておりまして、議会決議も直接、間接を含めると2回やられていると認識しています。そのことを踏まえて、今年度の取り組み状況を確認し、ぜひ市長として、頑張ってもらいたいことたくさんあって大変ですけど、お一人だから。それだけ権限もありますからね。ぜひ政治的にももっと後押ししてもらいたいと思っているんです。
 鎌倉駅の乗降者数は、昨年度で見ますと1日平均8万9686人でありまして、ホームドア設置基準の10万人には1万人達してないわけでありますけれども、皆さんも御存じのように、ホームがそんなに広くない、そんなに大きな駅ではありません、そういう意味では鎌倉駅自体が。中で、毎週行事などがある土曜、日曜、祝日を中心とした混みぐあいはすさまじく、本当に事故が起きてもおかしくないんじゃないかという状況があります。
 そうした中で、今、JRとしては、残念ながら実際に事故が発生しました埼玉県の蕨駅のほか、池袋駅、四ツ谷駅、それから、ここも今強く要望されていると思いますが、武蔵小杉駅と鎌倉駅、この五つの駅に、既にホームの端に引かれておりますが、オレンジの色のCPラインと呼ばれる注意喚起のカラー線をことし2月に引かれたということであります。
 私はこれを見て、ちょうど、多分蕨駅はもちろんのこと、池袋、四ツ谷、武蔵小杉、鎌倉というのは、多分恐らく全ての駅についてホームドアを要望されている駅ではないかと思うわけであります。したがって、今の状況の確認も含めてですが、これはホームドア設置まではかなりあるという認識もありますので、それまでの間に必要な安全対策の一環と、そういう位置づけで行われたものなのかを伺いたいと思います。
 
○齋藤和徳 まちづくり景観部長  ただいま御案内いただきましたように、CPラインはオレンジ色でホームの端を着色いたしまして注意喚起を促すというものでございまして、鎌倉駅では平成29年2月に施されております。これは、ホームドアの設置の予定がない駅において、とりあえずの事故防止、そういったことを図るといったようなことで施工されたと聞いてございます。
 
○15番(高野洋一議員)  もう1問聞きますが、ということは、そういう問題意識は持たれているからやっているということなんでしょうか。
 
○齋藤和徳 まちづくり景観部長  ホームドアにつきましては、御案内のとおり、1日の利用者数が10万人以上というのが本来JRの設置の目安ということになっておるわけですけれども、鎌倉駅のように、土日あるいは三連休のときとか、一時的に非常に利用者が多い、そういった特異な駅だと、そういったところから安全対策が必要な駅だと、そういう認識はJRは持っていると理解しております。
 
○15番(高野洋一議員)  JRとしては、現状、少し私も調べましたけど、山手線、それから京浜東北線、根岸線、こちらを優先させておりまして、2020年度までに急ピッチでやっていきたいと。そして、残念ながら、鎌倉駅を含む横須賀線などについては4年後の2020年度以降をどうするかとなっているわけです。ですから、オリンピックも全然これは間に合わないという話ですね。
 それから、お隣の藤沢駅なども要望されているようですから、これはもちろん鎌倉市内で見ても、大船だって必要じゃないかと言われればそうなんですよ、それは。全部にあるにこしたことはないので、したがって、ある意味、今御答弁ありましたけど、10万人には満たしてないところも全くたしか考えないわけじゃありませんよというような方針が出されているとも認識していますので、率直に言うと、力の入れぐあいによってかなり順番が変わってくるんじゃないかと思うんですよね。
 JRはそうした中で、ホームドアが設置されておらず、お客様の御利用が多い駅を中心にガードマンの増配置をしますというような方針も出されていまして、だから、ホームドア設置に至らない駅については、それまでの間、可能な限りの安全対策を行うというような問題意識は持たれていると思うんですが、この点、鎌倉駅においてはどういうふうになっているのかを確認したいと思います。
 
○齋藤和徳 まちづくり景観部長  駅ホームのガードマンの増員配置につきましては、目の不自由なお客様への声かけや室内誘導、乗車するまでの見守りをさらに充実させることを目的として、ホームドアの設置がなく利用者の多い駅を中心に増員をしているということでございますが、残念ながら鎌倉駅はその対象には含まれていないと聞いてございます。
 
○15番(高野洋一議員)  どうしてですか。理由は。
 
○齋藤和徳 まちづくり景観部長  その理由までは、申しわけございません、確認はしてございません。
 
○15番(高野洋一議員)  鎌倉駅は、私が言うこともないけど、全国有数の観光地ですよね。こんな当たり前のことを言うことないですけど。だから、一般的な基準、一般的な考え方とちょっと違う駅だと思うんですね。特異なというか。だから取り上げているんですけど、私はあえて。ぜひそういった点も、必要な対応はぜひお願いしたいと思っております。
 ホームドアの設置については、駅としての優先度と同時に、ホームの広さなどの技術的要因も関係してくると認識しています。鎌倉駅においてはホームが狭くて、実際にホームドアを設置したことによる問題も生じるのではないかと。人が歩くスペースが、壁みたいになる面もあるわけですから、そういうようなことも指摘されていますが、しかし、逆説的に言えば、狭いホームに、波はあるけれども、あれだけの人が来るからこそ、必要だと、逆説的だけれども、言えると思うんです。
 そこで、例えば今、町田駅で施行、導入されているものがありまして、これも本当は会議システムに配信すればよかったですけど、準備を私ができませんで。シンプルな比較的構造で、写真にしないとわかりづらいんですけど、シンプルな構造で、内部機構が非常に簡素化された、がっちり壁みたいになっているのではなくてですね。しかも費用面でも比較的安くできると。だからいいかげんだというわけではないと思うんですけど、そういう簡素化されたホームドアもあるということで、今、町田駅で昨年からやられていると思うんです。
 ですから、さっきも言いましたけど、国土交通省としては、基準もこれはありますが、10万人未満の駅でも視覚障害者の利用状況などに応じ必要性が高いと判断すれば優先してホームドアを設置するという方針もあるということであります。したがって、10万人には1万人ぐらい足りなくて達していませんが、1日の平均乗車数、これ4万4843人、乗降者数の和を2で割った数字になりますが、これは人口で見れば鎌倉地域のほぼ人口に匹敵するんです、これね。
 ですから、もちろん観光客の方もたくさん来ているわけですけど、そういう事情をもっともっとJR、国にも、国土交通省にも理解していただいて、山手線、京浜東北線、根岸線の後になるのかもしれませんけれども、ぜひ鎌倉市長として、今、県内の推進協議会があるとは聞いています。そこを通してやっているということも聞いていますが、そこを通してやるということは、ほかの自治体さんも望んでいる中でやるということになりますから、ある意味フラットな形でやる形になりますね。ですから、それはもちろん大事ですよ。しかし、直接、要請してもらいたいという話ばかりで恐縮ですけど、国やJRに直接言っていただいて要請することを含めて、オリンピックには間に合わないようですけど、できる限り早期に、この鎌倉がたくさんの方が来られる、人口の100倍以上の方が延べで来られる観光地であることには今後変わらないわけですから、政治的にも最大限の取り組みをお願いしたいと思います。
 言いっ放しじゃなくて、私どもとしても、一つの立場ではありますけど、国には必要な要請は行っていきたいと考えていますけれども、みんなでやっていきたいと思います。望む人たち。ぜひ鎌倉市長としての取り組みもお伺いしたいと思います。試行も含めていかがでしょうか。
 
○松尾崇 市長  今御紹介いただいたように、神奈川県が設置しておりますホームドア設置促進連絡調整会議、こちらにも参加をしまして、意見交換ですとか情報収集に努めているということであります。また、神奈川県の鉄道輸送力増強促進会議におきまして、鎌倉市としても、ホームドアの設置対象以外の駅についても早期に設置するようにということでの要望を出しているところでございます。
 今後もそうしたところを通じての要望に加えまして、直接要望するということを積極的に実施をしてまいりたいと考えております。今御提案いただきました町田駅での実証実験も含めて、鎌倉駅での実施を求めてまいりたいと考えています。
 
○15番(高野洋一議員)  正規のやり方だけでは後ろになりかねないんです、どうしても。基準からすれば達してない面があるのは事実ですからね。だからこうした、新たな形式のホームドアというそうですけど、シンプルな構造のホームドア、そういう先進的なことを鎌倉でもぜひやってもらいたいとお願いしたいというのは、一つの突破口と言っていいのかわかりませんけど、そういうアイデアも一つあるのかと思いましたので、その点はまた力を合わせて、超党派といいますかね、望んでいる皆さんと一緒に私もやっていきたいと思っております。
 項目としては最後になりますが、安全対策という点で言えば、6月定例会で少しだけ頭出ししたんですけど、私余り津波、津波とあおることだけ言うのはよくないという話を少しさせてもらいました。特に本庁舎の移転について。津波が0.5メートルから1メートルですね、浸水。私のところどのくらいか、わかりますか。クイズを出すつもりありませんけれども。材木座海岸から、トンネルからすぐ、商店街のところに住んでますから、すさまじいですよ。そんなこと言ったら住んでいられなくなっちゃいます、というわけにもいかないんですよ。ですから、客観的な、重要課題ではあるけれども、そのことばかりに一面的に強調するのは問題だと思っているんです。
 そういう中で、保育園については、御存じのように、稲瀬川保育園と材木座保育園の統合園が、もうすぐですかね、今急ピッチでやられていると思いますが、由比ガ浜に完成をいたします。これは長年の課題でしたから、旧今井邸、旧鈴木邸のあそこを使って新しいのをつくってくださいというのは、以前から議会からも、私が議員になる前から出されていたんじゃないかと思いますから、この点は実現してよかったと思っているんですが、実はこの安全対策にかかわって、材木座保育園の跡地につきましては、市長も出られていたから御存じのことだと思いますが、7月下旬に開催されましたふれあい地域懇談会において、ぜひ、材木座保育園の跡地は機械的に売却するのではなくて、そうした、上河原のあそこの場所は材木座の中でも低い場所です。もっと言えば、材木座から腰越まで沿岸地域、津波避難施設的なものは、公共的なものとしては一つもないんですよね。整備したものは。藤沢市とか茅ヶ崎市は県の事業としてやったものも含めてやっているわけですよ。鎌倉市は一つもないんですよ。
 ですから、地域からは、コミュニティーのそういう関連したような施設もあわせて複合的なものとして、15メートル規制ありますから、屋上に行けば15メートルですから、ぎりぎりでしょう。そういうものも含めて、ぜひ鎌倉市内でも一つぐらいは公共的にそうした、安全対策、災害対策も含めた、津波の対策も含めた、複合的な、そういうコミュニティー的な機能も含めた、そういう整備をぜひ考えてもらえないかという要望が上がっていると認識しています。
 それは、もちろん材木座だけに必要なものでは本来はありません。しかし、条件のあるところでなければこれはできないと思いますし、一つもないんですから。公共施設再編で、前回も言いましたけど、旧市街からただ施設がどんどん減るというだけではなくて、全体のバランスも含めて、これは具体的なことは地域と、市民の皆さんとよく協議していく必要があると思うんですが、現状は売却になってますのでね。ぜひそこはまず、別に何でもかんでも売ってはいけないと言っているわけではありません。ただ、地域から、そういった地域住民の命を守る安全対策のものとしても考えてほしいという意見というのは、これは重要だと私も沿岸地域に住んでいる一人の住民としても考えるわけでありますので、まずは売却方針については見直しをしていただきたい。その上でどんなことを安全対策を含めてやれるのかを公共的に検討していったらどうかと、提案というか、私からも申し上げたいと思うんですが、いかがでしょうか。
 
○松尾崇 市長  今御案内のように、公共施設再編計画では売却ということで、再編に必要な事業費の捻出を図るための活用ということにしております。このため、材木座保育園の跡地につきましても売却を予定しているというところでございますが、この周辺自治・町内会、ふれあい地域懇談会でもそのような御提案が出されたところでございます。
 今後当該地の扱いにつきましては、住民の皆さんの意見も聴取しながら進めてまいりたいと考えております。例えば、腰越の消防出張所のように地域の方々がビルの上に逃げられるような機能をつける等々の、こういう話し合いということはきちっと住民の方としてまいりたいと考えています。
 
○15番(高野洋一議員)  確かに腰越の消防はそうですね。当たり前と言えば当たり前ですけど、消防の施設の整備ですから、それは避難にも使えるということは、それは私も少し正確さを欠いたかもしれませんが。ただ、そのためを目的としたものとしては余りないと思うんです。正直言って。何も、例えば外から階段みたいなのをつくって、よく避難タワーってありますよね。ああいうものは鎌倉は景観上からもまずいなという思いがあります。立地場所にもよると思うんですね。
 ただ、そうした地域の皆さんの要望、要求は、ある意味、切実なんですよね。あえて申し上げませんけれども、今、野村総合研究所跡地にある埋蔵文化財、野村総合研究所のあそこの建物がある、あれも何か分散化して移したいと、活用を多分視野に入れているんでしょう。そんな話も聞いています。それは材木座のある場所にもどうかという話は聞いてますよ。文化財も大事。同時に、人の命にまさるものはないと思いますから、これは新しいチャレンジだと思うんです。そういうものをつくってないんですから、鎌倉市に。消防は当然腰越で新設はしたけど。
 ぜひ前向きな取り組みをお願いしたいし、この後同僚議員が利活用のことも聞かれますから、このことを中心にきょうは通告してませんので、聞きませんけれども、空地についても、公共目的があるかどうかをきちんと確認をすべきだと思うんです。ただあそこがあいたから、はい売りますと。単純な言い方で悪いですけど、ではなくて、本当に公共的な活用の仕方があるのかどうか。
 6月定例会で浄明寺の県営住宅の話がありましたけど、あれも率直に言えば、住民があそこまでやって動くのではなくて、市としてそういう場所があれば、公共的な目的としてどうかという検討はすべきだと思うんですよね。何でもかんでも売ればいいというものではないんですよ。一度売ればお金には変わるけど、一時的に。そのお金すぐなくなっちゃいます。レイ・ウェルもそうですけど。そこは公共目的はあるかどうかを、きちんと地域的な実態も踏まえて、そこはそういうステップを踏んだ上で、なければ売るのはいいでしょう。貴重な土地なんですから、公共用地というのは。
 ましてや、私、鎌倉地域のことばかり最近言って申しわけないけれども、今期はそういうスタンスでいくので申しわけないんですが、土地がないんですよ。全市的に見てもないんですけど、深沢の国鉄跡地が残された最後の広大なという話があるとおりですね。そういう中で、売れば金にはなるけれども、貴重な場所でもあるんですよ。場所によってはそこを避難地に指定することもできるかもしれません。稲瀬川は無理ですけどね。あそこの場所は。だから、そういう視点も含めて、公共用地の活用、扱いということについては、なくなってしまえば終わりですから、ぜひ慎重に対応していただきたいということを強く要望いたします。
 以上3点にわたって質問させていただきました。特に1点目の、繰り返して悪いですけど、図書館につきましては、追及もできたんです。できたものをあえて抑えた面もありますから、そういうこともよくお含みいただいた上で、責任ある対応を求めて、質問を終わります。
 
○議長(山田直人議員)  ただいま一般質問中でありますが、議事の都合により暫時休憩いたします。
                   (15時09分  休憩)
                   (16時00分  再開)
 
○議長(山田直人議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
 議事の都合により、この際、会議時間を延長いたします。
 一般質問を続行いたします。次に、前川綾子議員の発言を許可いたします。
 
○21番(前川綾子議員)  4月の選挙で当選させていただきまして、4期目として初めての質問に立たせていただきます。これまでに3期目までに多くの質問をさせていただきましたが、解決したもの、それから実現したものもございますけれども、まだまだというところもありまして、今回はその中から質問をさせていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず、緑の問題ということで、緑の管理についてということで質問をさせていただきたいと思います。
 近年の気象は、これまで私たちが知っているものとは全く違ってきています。ことしの夏を取り上げてみても、急な豪雨、一度発生すると長くその猛威を振るう台風、高温等、全国的に異常気象の力に悩まされてしまっています。近年ではそうした気象により緑の成長ぶりは著しく早く感じているところでございます。このことはこれまでも申し上げてきました。
 そして、緑の管理については長年取り組んでおりますが、その中で、このたび実現しましたのが、緑にかかわる複数の部局から成る鎌倉市危険斜面及び危険木に関する調整会議を設置してくださったことです。その委員会が早速5月に開かれたということで、大きく一歩前進したと思っております。まずは、委員会の概要とその目的を確認させていただきたいと思います。
 
○柿崎雅之 防災安全部長  平成28年、昨年の9月に発生いたしました新佐助隧道付近の倒木並びに小坪海岸トンネルの崖崩れ、この事案以降、庁内関係部局で会議を実施してきたところでございますが、実効性を高め対策の強化を図ることを目的といたしまして、平成29年4月20日に鎌倉市危険斜面及び危険木に関する調整会議設置要綱を制定いたしまして、当該会議を設置したものでございます。
 この要綱は市民等の皆様に危険を及ぼす可能性がある斜面、樹木について必要な調整を図っていくことを目的としております。所掌事項ですが、危険斜面、危険木に関する情報の共有、対策の調整、関係機関及び地権者等への対応に関する調整等を所掌し、防災安全部、経営企画部、まちづくり景観部、都市調整部及び都市整備部がメンバーとなっております。
 本年、平成29年5月24日に要綱に基づく第1回目の会議を開催いたしまして、課題の共有、意見交換等を行うとともに、梅雨・台風時期に道路上の枝払いのお願い等、ホームページや広報などさまざまな媒体を通じまして土地所有者等に向けた予防対策の重要性の啓発などを連携して実施していくこと、また市民の皆様方から通報があった場合などは、内容に応じまして当該会議のメンバーで横断的に情報共有していくことを確認いたしました。なお、ホームページについては6月末に、広報かまくらについては6月15日号にそれぞれ掲載をしたところでございます。
 
○21番(前川綾子議員)  横断的にとおっしゃってくださいましたし、常にお話し合いをしてくださるということですが、今、防災安全部長が答えてくださいましたけれども、本当に緑の危険というのは、イコール防災だけではありませんので、以前にもどこかで申し上げた記憶がありますけれども、緑の日ごろの維持と管理の観点からすると、中核になるべき部はほかにもあるということを認識しながら、どうぞその委員会を進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 今年度、平成29年度に樹木の調査を行っていただけると聞いていますけれども、その調査というのはどのようなものでしょうか。
 
○樋田浩一 都市整備部長  樹木の調査につきましては、平成27年度鎌倉市社会基盤施設マネジメント計画策定支援業務委託の緑地捕捉調査におきまして、鎌倉市が管理いたします135緑地を対象に、航空写真や航空レーダー計測データなどを用いまして、のり面の状況や樹高等の調査を行ってきたところでございます。その結果、倒木等の際に家屋や道路に影響を及ぼす可能性の高い緑地が61あることが確認できております。御案内の本年度行います樹木調査におきましては、その61緑地を対象としまして、緑地の縁辺部において樹木を一つ一つ目視で確認し、高さ、太さ、傾きなどの現況を把握することとしております。
 
○21番(前川綾子議員)  その調査の入札が9月から10月ぐらいと聞いていて、それで実際に始まるのは冬にされるということだと思いますけど、その調査を行っていただいて、そして、先ほど申し上げた鎌倉市危険斜面及び危険木に関する調整会議にどのように共有していく、反映していくかということをお伺いしたいと思います。
 
○樋田浩一 都市整備部長  危険斜面、危険木に関する情報の共有につきましては、今御案内ありました鎌倉市危険斜面及び危険木に関する調整会議の所掌事項でありますことから、今年度実施します樹木調査結果を当該調整会議に情報提供し、横断的にその情報を共有化してまいる考えでございます。
 
○21番(前川綾子議員)  しつこいようですけれども、庁内の会議ですから、お時間のあるときにたびたび集まっていただいて、ここはどういう状況か、緑の状況を確認し合っていただきたいと思いますので、ぜひこれからもそのようにしていただきたいと思います。
 また、6年に一度されてきた樹林維持管理事業は、3年に一度と期間が短くなって、地域での市による危険樹木の伐採の頻度が多くなって、市民の方からは喜びの声をたくさんいただいています。鎌倉では高齢化が進んでいることで、各自で伐採や草刈りをすることがとても難しくなってまして、この事業の拡大には非常に多くの市民から、本当に私にも言っていただいておりますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 また、一方で、私たちも手伝うから市に草刈りをしてほしいという要望もまた上がっております。そこで、市民一人一人が日ごろから身近な手の届く範囲の緑地の管理に興味を持っていただけるような取り組みをつくることができるのではないかと思っています。
 このことは、かつて議員が審議会のメンバーであったころ、私は緑政審議会で、既に鎌倉市には緑のレンジャーという市単で緑を維持管理する団体を育成しているわけですから、そのあり方を見直して、レンジャーの数をふやす方法を考えていただきたいと要望してきました。そのことについて、時間がたっておりますが、どのようにお考えでしょうか。
 
○齋藤和徳 まちづくり景観部長  緑地の維持管理に関しまして、市民が適正な役割を担える仕組みをつくるため、市内在住・在勤の18歳以上の方を対象といたしまして、平成8年から緑のレンジャーシニアの育成を行っているところでございます。
 現在、講座の修了生の一部がNPO法人を立ち上げまして、地域での緑地の維持管理活動などを行っていただいておりまして、今後も講座の修了生が地域に根づいた活動ができるように、講座の充実に努めることで、市民と連携した緑地管理の仕組みづくりを進めてまいりたいと考えております。
 
○21番(前川綾子議員)  そうやって細やかな作業の中で緑の管理をしていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。緑の管理についてはここまででございます。
 次は、漁港、そして船揚げ場の整備についてというところで質問をさせていただきます。
 鎌倉地域の漁港の整備について取り組んで9年目になりました。これまで幾度となく質問や討論をさせていただいてまいりました。漁組の皆さんはもっともっと長い歳月を経て漁港ができるのを待っておられることは今さら言うまでもないことでございます。
 このことについて、私は初めて神奈川県庁の環境農政局農水部水産振興担当課長と環境農政局農水部水産課漁港グループの副技官、そして県土整備局河川下水道砂防海岸課なぎさグループ副技官にこの夏面談を求め、8月9日にお会いしてまいりました。日ごろ市からも担当の方が県に行き来していただいております。また、副市長にも御足労いただきましたが、その対応に苦慮していることを感じておりましたので、私も議員の立場で直接県の担当の方にお会いしてみたいということと、そして、とにかく船揚げ場の整備が進むようにお願いしたいという思いから行ってまいりました。
 その対応にはいろいろ驚く感情がありましたが、ここはそれはおいておいて、県では漁業支援施設の整備に向けて、水産課が、船揚げ場の整備について十分な住民合意が得られているのかどうかという点を危惧していました。一方、砂防海岸課は、海岸保全施設としての条件に合わないとして船揚げ場の整備に難色を示しているようでしたが、この点については市はどのように認識されているのでしょうか。
 
○奈須菊夫 市民活動部長  平成23年度から平成24年度にかけまして計13回、鎌倉地域の漁業と漁港についての議論を行うことを目的に、鎌倉地域の漁業と漁港に係るワークショップを開催し、漁業協同組合やマリンスポーツ団体のほか、地域の自治・町内会や一般公募市民を交えて話し合いを重ねてまいりました。ここで取りまとめた報告書において、台風被害など鎌倉の漁業者の抱えている喫緊の課題について行政が早急に具体的な対策を実施することと結論づけられていることから、一定の住民合意が得られているものと認識しております。
 一方、海岸保全施設としての整備手法につきましては、漁業就労環境の改善だけでなく、海浜を利用する市民や来訪者等の安全確保にもつながることなど、施設の必要性、有用性について粘り強く説明を重ねて、県の理解を得られるよう努めていくところでございます。
 
○21番(前川綾子議員)  私もそのワークショップの結果ということで、住民合意はある程度得られているという認識でおりましたので、そういう反応であったというのでびっくりしてしまっているというところでございます。
 そして、私が今回県に行って様子を知りたいと思ったのも、事業の実施手法について県との協議が難航していると聞いたのがきっかけですけれども、今年度は3,500万円の調査予算がついていますが、今年度の事業の進捗状況をお願いいたします。
 
○奈須菊夫 市民活動部長  計画では平成31年度の工事着手を目指しまして、平成29年度は地形測量、土質調査等に、議員がおっしゃられました約3,500万円の予算を計上しております。しかしながら、現在県との間におきまして、施設整備に必要な行政手続等に関する課題の確認と、解決に向けた協議に時間を要しているという状況にございます。
 
○21番(前川綾子議員)  それでは、この事業をこれから前進させるために、現在どのような取り組みを行っているのでしょうか。
 
○奈須菊夫 市民活動部長  引き続き県の所管課に対しまして実現可能な整備手法に係る検討を申し入れるとともに、本事業の必要性や市民ニーズを重ねて説明することにより、県の積極的な協力を引き出せるように努めておるところでございます。
 
○21番(前川綾子議員)  ぜひ積極的にお願いしたいと思います。私も1時間10分その県の方たちとお話をさせていただいたわけですけれども、結構一方的に私がお願い、お願いという話をしたような記憶もありますけれども、県は水産課と砂防海岸課と一緒に鎌倉地域の船揚げ場について検討したことあるんですかと聞きましたら、ないということで、資料を交わしていることはあるとおっしゃっていました。それで、行政の縦割りの中で仕方がないのかという中でも、両者で話し合ってほしいという要望を私からもさせていただきました。
 それと、帰り際に水産課から、3者で、つまり水産課と砂防海岸課と鎌倉市で話し合ってもいいですよという言葉をもらってきました。それだけが唯一のお土産みたいな感じなんですけれども、そのことについてどのようにお考えでしょうか。
 
○奈須菊夫 市民活動部長  漁業支援施設を整備するためには、漁港施設を所管する水産課、それから海岸の埋め立てを所管する砂防海岸課の局の違うそれぞれの専門的知識と相互協力が必要であると考えております。これまでそれぞれの課と単独で協議を重ねてまいりましたが、今後は機会を捉えて3者会談の実施を申し入れるなど、協議のさらなる進捗を図ってまいりたいと考えております。
 
○21番(前川綾子議員)  県を訪ねた様子で、先ほどから申し上げておりますけれども、県との積極的な協力を得るためには、事務レベルでの働きかけでは限界があるようにも感じています。これまでお伺いした、県が抱いている船揚げ場の整備に対する懸念以外に、難色を示す理由が何かほかにあるのではないかと今考えているくらいです。
 そこで、市長はこのことについてどのように捉えられ、そして市長としてみずから県に対して何らかの働きかけを行ってはいただけないものかと思っておりますが、その点についていかがでしょうか。
 
○松尾崇 市長  神奈川県に対しましては、事務レベルでこれまで繰り返し提案、協力を求めてきたところでありますけれども、今御答弁申し上げましたとおり、時間を要していると、そういう状況でございまして、県との合意が得られていないという状況であると捉えています。
 そこで、現在私の立場からも直接県に対して働きかけを行っておりまして、県と市が協調して主体的に事業実施に取り組んでもらえるよう求めているところでございます。
 
○21番(前川綾子議員)  ぜひ先ほど申し上げました3者会談の早期実現とともに、県への働きかけをどうぞ積極的にお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。漁港と船揚げ場の整備についてはここで終わらせていただきます。
 次に、障害者の就労について質問をさせていただきます。
 障害者の就労については、これまでも何回か取り上げて質問してまいりましたし、また、同僚議員からの質問もありました。法定雇用率の達成、就労継続への支援、鎌倉市役所の障害者雇用の推進と知的障害者の雇用、新たな就労場所の拡大などをお願いしてまいりました。今回は鎌倉市役所の障害者雇用と市内の障害者雇用の場の拡大について、その進捗状況を確認したいと思います。
 まずは鎌倉市役所の障害者雇用の推進について伺います。鎌倉市役所の平成29年度の障害者の雇用状況はいかがでしょうか。
 
○松永健一 総務部長  平成29年6月1日現在の障害者の雇用状況につきましては、非常勤職員を含め28人が在籍しております。雇用率は2.39%で、法定雇用率の2.3%を超えている状況でございます。
 
○21番(前川綾子議員)  それで、鎌倉市役所に勤務する障害者の方は、今、28名ということですけれども、採用後に障害者となられたのでしょうか。あるいは採用前から障害者であった方なのでしょうか。実情をお聞かせください。
 
○松永健一 総務部長  非常勤嘱託員を含め、現在在籍している障害のある職員28名と言いましたけれども、そのうち障害者雇用により採用した職員、採用の前から障害のあった方が14名、採用後に障害者となった職員が14名と、同数でございます。
 
○21番(前川綾子議員)  採用後に何らかの理由で障害者となった方への職場としての支援は当然のことだと思います。障害がある方を新規採用する姿勢ももっと持っていただきたいと思います。今半々という話でございましたけれども、さらによろしくお願いしたいと思います。
 さて、鎌倉市役所での知的障害者の雇用については、かねてからお願いしてきましたけれども、これは進んでいるのでしょうか。お願いいたします。
 
○松永健一 総務部長  知的障害者につきましては、現在非常勤嘱託員を1名雇用しており、健康福祉部におきましてデータ入力やチラシを折る作業など職員の補助的な業務を担っていただいております。
 
○21番(前川綾子議員)  知的障害者の方は1名ということですけれども、障害者の方の雇用ということは、先ほどから伺っておりますけれども、ぜひこの知的障害者の雇用についても一定の決意を持ってしっかりと取り組んでいただきたいと思いますので、もっとふえるようにということでお願いいたします。
 それでは、市役所の障害者雇用について、総務部と健康福祉部が連携して取り組むことは言うまでもないんですけれども、互いにどのような働きかけをして、どのように協力しているのかということをお伺いしたいと思います。
 
○松永健一 総務部長  これまでの障害者の雇用に当たりましては、障害者雇用枠を設け、一般職の採用や事務補助嘱託員の採用を実施し、その面接の際に障害の状況ですとか、あるいは配慮すべき事項、本人の経験や適性等について健康福祉部の協力を得て確認し、また、採用後のサポートの必要性についても検討した上で採用するなど、一定の協力関係をいただいております。
 これまでの取り組みは、市役所における障害者雇用の促進に一定の成果があったものと考えておりますけれども、一般職を中心として市が用意した枠組みの範囲で実施するだけでは限界を今感じておりますので、今後さらに幅広く、個々の障害の特性等に合わせた雇用の必要性を感じており、今は健康福祉部とそういったようなところでの検討に入ったところでございます。
 
○21番(前川綾子議員)  来年度には雇用率が上がるんですよね。2.3%から2.5%ということでよろしいんですか。
 
○松永健一 総務部長  今のとおりでございまして、2018年4月には自治体の場合は2.5%、それと、2021年4月までにさらに0.1%上げて2.6%というようなことの法改正が行われております。
 
○21番(前川綾子議員)  健康福祉部というのは、健康福祉部なりに障害者と接する機会も多くて、どうやってその力を生かしたらよいかという基本的な考え方をお持ちだと思います。ですから、健康福祉部は総務部に、健康福祉部のノウハウを市役所の障害者の雇用に生かせるように努力していただきながら、総務部と健康福祉部でコラボレーションをとっていただいて、今のこの法定雇用率を達成できるように努力していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 ここまで取り組みを進めてきて、市役所での雇用には具体的に何が課題で、どのように解決しなければならないと捉えていらっしゃるのでしょうか。
 
○松永健一 総務部長  民間企業のアンケートなどにもあるんですけれども、障害者雇用に踏み込めない理由といたしまして、障害者の状況に応じた職務の設定や作業内容あるいは作業手順の改善が難しかったという理由が一番多いとの結果が出ております。まさに市役所でもこの点が大きな課題となっております。また、そのほかにも障害者の仕事をサポートする体制や落ちついて仕事のできる環境の整備、これらも課題として認識しております。
 
○21番(前川綾子議員)  課題をいろいろ上げていただきました。サポートの体制、それから執務状況というんですかね、環境の問題ということを上げていただきましたが、ここで私も提案させていただきたいんですけれども、かねがね考えていることなんですけれども、特例子会社の制度は御存じだと思いますけれども、市役所にも特例子会社のような取り組みを考えていただけないかと思っております。
 障害がある方が働ける場を確保して、市役所内の仕事から作業を切り出していく。障害者が仕事や職場になじめるように支援するため、先ほどサポートの話をされてましたけど、市役所職員のOBや特別支援学校の退職教職員などに協力をしてもらったり、後ほど質問で触れるんですけれども、ジョブサポーターなどとの協働事業で進めることなどが考えられると思います。そして、一定の力がついたところで市の職員採用試験を受験したり、嘱託職員やアルバイトとして市役所で働くことを検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 
○内海正彦 健康福祉部長  現在、健康福祉部と総務部が連携をいたしまして、新たな取り組みといたしまして、議員御指摘の特例子会社のような場として障害者が軽易な事務作業をする場所を庁内に開設し、支援員指導のもと業務を行う仕組みづくりを進めているところでございます。既に平塚市においては、障害のある方が担える業務を一つの場所で集中的に行うことができるワークステーションを開設しており、それらの事業を参考にしながら本市でも開設に向けて進めてまいりたいと考えております。
 
○21番(前川綾子議員)  私も驚いたんですけど、提案したら実は考えてくださっているということで、非常にタイミングがよ過ぎてびっくりしているんですけれども、平塚市の取り組みによりまして、ぜひこういうものができないのかと思っていたものですから、大変お願いしたいと一層思っております。
 今、健康福祉部長からお答えをいただきましたけれども、ぜひ思い切った取り組みをお願いしたいと思いますが、障害者の雇用は市全体で取り組むという課題でございますので、総務部との連携とさっき健康福祉部長もおっしゃってましたけれども、その連携をお願いして、進めていただきたいと思います。
 次に、鎌倉市内における障害者の雇用の場の拡大についてお伺いします。
 障害がある人が働く場は企業だけではないはずです。障害の種類や程度によって差はあると思います。以前に鎌倉漁協の御協力でワカメ干しの手伝いの取り組みを行いました。また、例えば農家での作業の一端を担ったり、商店で商品を並べたり、箱詰めをしたりするようなことをできるのではないのかと思っております。このように、まず商店などに働きかけて雇用の場を開拓して障害者と商店などをつなげること、次に、ジョブサポーターの協力を得て現場での障害者の作業を支えたり、受け入れた商店などの課題解決を支援したりすることなどを提案してきました。
 また、そうした商店などでの雇用に当たっては、雇用奨励金の活用もお願いしてまいりました。その後の取り組みは進んでいるのか、申し上げてから5年がたっております。以前、商工会議所のお知らせの中に雇用奨励金の活用について載せてくださったことは記憶にありますが、その活用のための仕組みができていないと、周知をしても実際にはつながることができないと思っております。ですので、この雇用奨励金の対象者と事業所数をまず聞かせていただきたいと思います。
 
○内海正彦 健康福祉部長  雇用奨励金でございますが、現在、中小企業と就労継続支援A型事業所に支給をしているところでございます。平成28年度の実績といたしましては、中小企業10カ所に支給し、そこで雇用されている支給対象の障害者の方は13人となっております。また、就労継続支援A型事業所につきましては9カ所に支給をしておりまして、そこで雇用されている障害者の方は49人となっております。
 
○21番(前川綾子議員)  この中には就労事業所のB型というのが入らないんです。いずれは申し上げたいなと思っております。今回は申し上げることはいたしません。ただ、この雇用奨励金の支給額を見ますと、平成24年度には約1,900万円ほどあったものが、平成28年度には600万円と3分の1になってしまっているんですね。実に残念なことだと思っております。もっと積極的に制度をPRして活用されるように、再度ここでお願いしたいと思います。ぜひよろしくお願いいたします。
 次に、ジョブサポーターの制度ですけれども、現状と課題を教えていただきたいと思います。
 
○内海正彦 健康福祉部長  ジョブサポーターにつきましては、障害者が就労している職場を訪問し、障害者の就労継続を支援するため、障害者の悩みや雇用者側の相談に応じ助言等を行っており、平成28年度においては、ジョブサポーターが障害者の就労継続支援のために企業を訪問した実績は、対象企業7社、支援した障害者7人に対して、延べ訪問回数は26回でございます。
 就労継続支援においては、企業や障害者の家族が求めたものが専門性を持った支援員からの支援であるのに対し、ジョブサポーターにつきましては、資格を持つ者ではないことから、自己研さんや経験等で個々に得た知識で活動しているのが実情であり、支援活動が限られてしまうことが課題であると認識をしているところでございます。
 
○21番(前川綾子議員)  そうおっしゃっていただくんですけれども、ジョブサポーターは市の協働事業から始まったものです、御存じのとおり。障害者が働きやすいように支援する活動のために研修を受けられています。先ほど資格がないとおっしゃいましたけれども、研修を受けられておられます。活動するにしたがってさまざまな壁にぶつかっているわけで、そこはさらなる研さんをしていけばいいのではないかと思います。そのための支援をすることこそがまずは必要で、それが市のやることだと思っております。
 そうしたジョブサポーターと協働で市内の障害者雇用を拡大するために、個人商店などに雇用が広がることを期待してお願いしてきたわけですけれども、今の資格がないとか何とかということではございますけれども、その後の進捗状況をお伺いさせていただきたいと思います。
 
○内海正彦 健康福祉部長  新規雇用の拡大でございますけれども、特に個人商店等では障害者に限らず雇用人数が少ないこともあり、なかなか障害者の雇用まで進んでいないのが現状でございます。障害者が個人商店などで就労する場合におけるジョブサポーターの活用につきましては、引き続き効果的な活用方法を検討するとともに、制度の周知を図りながら雇用の拡大につなげていきたいと考えております。
 
○21番(前川綾子議員)  ジョブサポーターの活動状況の一覧表をいただきました。それを拝見いたしますと、平成25年度から平成28年度までの障害者雇用の企業や就労継続支援A型、特例子会社の状況の推移が載っていますけれども、特にふえている様子はありません。一般企業についても減ってしまっているという状況です。ここは本当に再度お願いしたいと思いますけれども、広げるように、そしてジョブサポーターとの連携も再度考えていただきたいと思います。
 今後、雇用奨励金とジョブサポーターのあり方をどのように考えられておられるのか、お聞きしたいと思います。
 
○内海正彦 健康福祉部長  中小企業への雇用奨励金につきましては、例年同じ企業からの申請であり、新規に雇用を行う企業からの申請がないのが実情でございます。障害者雇用の促進を図る観点から、雇用奨励金の活用は一つの有効な方策であると考えておりますので、今後も引き続き制度の周知に努めてまいりたいと考えております。
 また、一方、ジョブサポーターにつきましては、平成30年度から障害者就労定着支援事業が国で創設されることとなっております。この国の動向を踏まえた中で事業内容の見直しを行う中で、障害者雇用が促進されるような取り組みについて検討していきたいと考えております。
 
○21番(前川綾子議員)  今おっしゃっていただきました国の就労定着支援が来年から始まるかもしれないという、そこと多分ジョブサポーターの活動は重なるという考えでいらっしゃるんじゃないかと思っております。ですからこそ、今質問させていただいたんですけれども、商店街などの雇用については細やかな活動が必要です。そういうところでジョブサポーターの皆さんの日ごろの経験を生かしていただいて、さらに制度を組み合わせて雇用の場をふやしていただくように再度お願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。
 今後は障害者の市内の雇用の場の拡大についてどのように取り組んでいこうと思っていらっしゃるのか、具体的な方針やお考えを健康福祉部長にお伺いしたいと思います。
 
○内海正彦 健康福祉部長  企業に障害者や障害者の就労支援を行っている事業所の状況を知ってもらう機会の創出のために、鎌倉市障害者支援協議会の就労支援部会が就労支援事業所の情報をまとめたガイドブックの作成や市内企業等を対象とした養護学校への見学会の実施に取り組んでいるところでございます。
 また、藤沢公共職業安定所とともに実施している、障害者法定雇用率が未達成である中小企業に対する訪問指導は、市の障害者雇用に向けた取り組みを周知するだけでなく、企業に対し障害者雇用の必要性を直接伝える機会にもなっております。訪問した企業からは雇用に向けた検討を進めるという話も出ており、大変効果的であると考えていることから、引き続き雇用の場の拡大に向け取り組んでまいりたいと考えております。
 
○21番(前川綾子議員)  そこで、市長にもお尋ねしたいと思いますけれども、ここまで長年にわたって質問もさせていただいてきているということも先ほどお話ししましたけれども、さまざまなツールとか制度を最大限に活用して、障害者の就労の場をぜひ広げていただきたいと思っております。さっきのワークステーションのお話も思いがけず、私、今回これいただいたんですけれども、そのためにも、先頭に立つべき市役所が率先して障害者の雇用を取り組んでいただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
 
○松尾崇 市長  障害のある方が能力を最大限発揮して就労することによって自立した生活が送れるということや、職業を通じて社会参加をすることが本市の障害者福祉計画においても目指しているところでございます。障害者雇用の拡大に当たりましては、まずは市が率先して積極的な障害者雇用に取り組んでいくということが重要であると考えておりますことから、ワークステーションなどの取り組みによって雇用の場を提供していくこととあわせて、ジョブサポーターや雇用奨励金等の制度についても積極的な活用ができる仕組みづくりの検討を進めて、障害者雇用の拡大に向けて取り組んでまいります。
 
○21番(前川綾子議員)  どこでそのワークステーションをやるのかとか、どういうノウハウでやるのかとか、これから皆さんできっと視察をされたりしながら検討されるんでしょうけれども、ぜひ早期の実現を私たちも応援したいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。障害者の就労についてはここまででございます。
 それでは、子供をめぐる環境についてということで、教育の質問を二つにわたって伺わせていただきたいと思います。
 まずは、いじめの問題です。教育委員会では湘南DVサポートセンターによるいじめ防止プログラムのスクールバディを手広中学校に昨年導入されました。手広中学校のスクールバディの導入によって、どのような成果があったとお考えでしょうか。教育委員会にお伺いいたします。
 
○佐藤尚之 教育部長  平成28年度にスクールバディを導入いたしました手広中学校では、いじめのない環境づくりへの生徒の自主的な取り組みによりまして、いじめ問題を自分のこととして考える、こうした意識が高まっていると認識してございます。
 
○21番(前川綾子議員)  そうだと思います。この手広中学校では、当時の校長先生を初め数人の先生がことし、平成29年4月に多く異動されてしまって、このスクールバディを継続されていかれるのかということを生徒たちが不安に思っているという声が聞こえてきております。継続していくべきだと思うんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。
 
○佐藤尚之 教育部長  手広中学校では本年度も引き続き、引き継いだ先生方のサポートのもとに生徒の自主的な活動によりスクールバディの活動を継続してございます。スクールバディのメンバーを中心に活動方針を立て、ポスターを作成していじめ防止を呼びかけたり、スクールバディ新聞を発行して日ごろの取り組みを生徒間で共有するなど、主体的な活動に取り組んでいるところであります。
 
○21番(前川綾子議員)  ことしも引き続き生徒たちでやっていると。先生も入ってはいらっしゃるんだと思いますけれども、そういうお答えですけれども、こうした取り組みというのは継続してこそ意味がありまして、一過性で終わってしまえばただのイベントになってしまうと思います。ぜひ続けていただけるようなフォローの対応をサポートセンターと相談していただいたほうがいいと思います。費用のかかることかもしれませんが、実際に今もプログラムの中では4日間縮めてされているということですよね。ですから、継続ということでは、全部必要ないわけで、最初から全部必要ないときもあるでしょうから、フォローするために、この部分だけ切り取ってフォローのために講演に来てもらえないかとか、そういう交渉をして引き続きやっていっていただきたいと思っております。生徒が不安に思っているということは、それだけ取り組みたいという意思が強いのだと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 ことしはさらに御成中学校と第二中学校に導入をされました。私も7月4日に御成中学校の講演会を生徒たちと一緒に聞きました。体育館には1年生から2年生の生徒226人が集まりまして、よどみのない講演会に生徒たちが引き込まれていくのを目の前で見ておりまして、いじめ防止プログラムに生徒たちはとても関心があると感じました。教育委員会はどのようにこのことを感じられたのか、お伺いさせていただきたいと思います。
 
○佐藤尚之 教育部長  このスクールバディの活動に参加する子供たちの意識の高さと、そしていじめのない環境をつくりたいという熱意、こういったものを感じたと参加した指導主事から私も報告を受けてございます。また、講演会はたしか2時間以上に及ぶものと伺ってございまして、無駄な話をする生徒たちは一人もいなく、真剣なまなざしで取り組んでいる姿が印象的であったと同様に報告を受けているところでございます。
 
○21番(前川綾子議員)  本当に真剣に聞いて、そしてファシリテーターに対しても答えていました。この1、2年生が一斉に講演会を聞くという効果もあるのではないかと私も感じました。もちろん3年生もいてもいいとは思いますけれども、さらに、その約1週間後の12日から、スクールバディトレーニングとして、3日間の放課後を使ってスクールバディになるためのトレーニングの期間が始まりました。バディは実際にいじめを防止するために活動する生徒のことです。このバディに志願した生徒の数も33人で、センターでも驚くほどの多くの志願者がトレーニングを受けました。
 生徒たちにこのいじめ防止についてとても積極的と感じましたのは、バディになるためには自己紹介と、それから自分の部活の紹介と、ルールを決めて自己紹介をするわけですけれども、それとバディに志願した理由ですね。そのバディに志願した理由が、いじめをなくしたいと思った、それから、テレビで見て、いじめそして自殺とつながってしまうようなことが御成中学校であってはいけない、それから、自分が悩んだとき、小学校のときにいじめで悩んだときに相談に乗ってもらってすごく楽になった、要するに同級生に相談したらとても楽になった、だから自分も相談を受けるほうになりたいと思った、あるいは、道徳の授業で聞いていたらば、自分はいじめる側だと気がついた、なのでこれからはそういう立場であってはいけないから、相談に乗る立場にならなければいけないと思ったというような、非常に積極的な自己紹介をして志願しているということがよくわかりました。相談者になるということは非常にハードルが高いので、一気にはなれないということをファシリテーターも注意をしながら、その志を大事に大事にしながら進めてくださっているということがよくわかりました。
 生徒たちがこのいじめ防止プログラムに当たるには、8月30日も第二中学校のトレーニングが週1でありまして、私もそこも一緒に参加させていただきました。同じようにとても積極的な生徒さんたちでした。どちらの学校も子供たちの心の中にいじめに対する問題意識が確実にあるんだということ、先ほどから再三申し上げておりますけれども、どういう立場であれ何とかしなければいけないと思っているんだと思います。ですから、この多くの生徒たちがバディに志願しているということは、市としてもしっかり受けとめなければいけないと思っております。
 このスクールバディの導入をするためには、必要な費用が、先ほども費用に触れましたけれども、あると思いますけれども、この費用を確認させていただきたいと思います。
 
○佐藤尚之 教育部長  昨年度、平成28年度の手広中学校のスクールバディプログラムは、先ほども御紹介ございましたとおり、湘南DVサポートセンターと神奈川県教育委員会子ども教育支援課の協働事業により実施したところでございます。このため、費用は県教育委員会が全額を負担していただきましたが、費用は25万円でございました。
 本年度は費用を全額市教育委員会で負担することとしてございますけれども、本年度は2校実施してございます。プログラムを一部見直しまして、1校当たり11万円で実施してございまして、合計で22万円であります。
 
○21番(前川綾子議員)  先ほどちょっとお話をさせていただきましたけれども、本来の工程から4日間縮めているということで、値段のことを言うのはあれですけれども、少し安めにしてくださっているということだと思いますので、私が勝手に値段の話をするのはあれなんですけれども、とにかく続けていくことが大事ですので、いろいろと工夫をしていただき、バディがどんどん育っていき、先生方もこのスクールバディを理解していただく先生がどんどんふえれば、センターからのフォローは必要ないかもしれませんけれども、なくなるかもしれません。それが理想なんですけれども、そういうわけにはなかなかいかないと思いますので、ぜひその辺のところも考えていただきたいと思って質問いたしました。
 スクールバディは昨年とことしで、先ほどもおっしゃっておりましたけれども、3校の導入ということになり、市内の中学校は残り6校をこのやり方で進めると、あと3年かかってしまいます。昨年からお願いしておりますけれども、来年はこの残りの6校全てにスクールバディを導入していただきたいと思います。
 なぜかといいますと、鎌倉市として一斉にいじめ問題に取り組んでいただきたいという気持ちがあるからです。生徒たちが積極的にかかわろうと、先ほどから申し上げているように、本当に今かかわろうという気持ちが熱いうちに、今の機会を逃さないようにするべきだと思っておりますけれども、この点についていかがでしょうか。
 
○佐藤尚之 教育部長  今御案内のとおり、三つの学校で実施をされました。さまざまな視点で御評価をいただいて、本当に感謝を申し上げますけれども、いじめのない学校づくりというのは教育委員会にとっても一番重要なテーマと考えてございます。このスクールバディプログラムの全市内中学校への実施、これも大きな課題として捉まえてございます。さまざまな工夫が必要だとは考えますけれども、全校実施ということを一回りしないと、本当の意味でスクールバディの効果、あるいは生徒たちの熱意というのにまた報いていくということもあろうかと思いますので、全校実施に向けて検討してまいります。
 
○21番(前川綾子議員)  全校実施にしてほしいという理由はもう一つありまして、要するに1校だけとか2校だけとかと抽出した形でやりますと、うちの学校にいじめがあるのかという心配を保護者がされるということを危惧される先生方がいらっしゃるということなんですね。私はその心配はまたちょっと違うかとは思うんですけれども、その心配もあるのかと。そうすると、その心配が子供たちに移ってしまうということもあります。そういう意味でも全校で実施していただきたい。少なくともあと3年かかるようなことはなるべく避けていただきたいと思っております。
 そこで、もう一つ提案をしていきたいのですけれども、全校で取り組むことができましたら、市内全中学校の代表生徒が集まって各学校の取り組み状況などを発表し合うサミット、このサポートセンターでも12月に毎年サミットをやっておりますけれども、これは鎌倉市の中でのサミットのような会合を実施して、決して一過性ではなくて、充実したスクールバディに取り組んでいるということを毎年進めていただきたいと思っているんですけれども、その点はいかがでしょうか。
 
○佐藤尚之 教育部長  市内全中学校でスクールバディの活動が実施できた際には、各校の取り組みや課題を共有し合い、協議の場を設けることで、各学校の取り組みがより一層深まると考えてございます。
 現在でございますけれども、市内の生徒会役員が集まる連合生徒会というのが年に1回ございます。おおむね1月中旬ごろに実施をしているところでございますけれども、昨年度もこの手広中学校でのスクールバディの活動が取り上げられているところでございます。今年度もこのスクールバディを実施している学校から情報発信をし、いじめ防止についての意見交換をすることが今年度もできると考えてございまして、こういったものの集大成として、今御提案のあったサミット、こういったところにつなげていきたいと考えてございます。
 
○21番(前川綾子議員)  そうやってやっていくことで子供たちの意識が高まって、こうしたい、ああしたいという工夫というんですか、子供たちからもたくさんのものが湧き出てくると思いますので、お願いしたいと思います。
 先日の子ども議会でも、鎌倉市ではいじめをなくすためにはどのような取り組みをしていますかという質問が手広中学校からあったと思います。鎌倉の子供たちや保護者の方たちがいじめに対して少しでも安心して過ごしていかれるようにしていただきたいと思います。
 このいじめという何とも抽象的な、そして実際に子供たちの中で繰り広げる中で、親御さんたちも一緒に悩むことが多いわけですから、そのためにスクールバディを始められたと、教育委員会もそういうふうに思っていらっしゃるんだと私も思っております。ですから、教育長も市長もぜひ一度スクールバディをごらんになっていただいて、子供たちがどのように取り組んでいるか、その様子を知っていただきたいなと思っておりますが、いかがでしょうか。
 
○安良岡靖史 教育長  いじめについて本当に真剣に取り組む子供たちが講習会の中でも見えているのかと思います。講師のお話に真剣に耳を傾ける子供たち、そしてスクールバディの活動にみずから積極的に参加する子供たち、そんないじめについて取り組む活動につきましては、私も報告を受けているところでございます。
 今後、文化祭の発表に向けて準備をするというような話も聞いておりますので、そういう中に子供たちの活動を、ぜひ私も自分自身の目で確認をしに行きたいと思っております。
 
○松尾崇 市長  このスクールバディの取り組みによりまして、子供たちがいじめの問題に主体的に取り組んでいると聞いております。次回、取り組みのときには学校に行って、直接取り組みを拝見したいと思っています。
 
○21番(前川綾子議員)  本当に、口を酸っぱくして申しわけないんですけれども、そうやって教育長と市長が、市の代表ですから、そうやって姿勢を見せていただければ、本当に鎌倉市全体で進んでいくのではないかと思います。
 今は中学校の話だけしておりますけれども、当然のことながら、小学校にもスクールバディというものは通用していき、プログラムが別にあると聞いております。小さいうちからやるのもとても大事なことだと思いますが、費用の面でもなかなかそうはいかないだろうと思っていますから、一度にはいろいろ申し上げませんけれども、まずは中学生から全体でやれるような方法にいち早く、早期の実現をしていただきたいと思っておりますので、ぜひともよろしくお願い申し上げます。
 いじめの原因としまして、スマホや携帯やパソコンなどが取り上げられますが、これは依存症という、同時にそういう面も持っていて、課題にはなっております。6月議会の補正予算で通った文部科学省の委託で行われる依存症予防教育推進事業について、ここで少し伺いたいと思いますが、この事業のスケジュールをお願いしたいと思います。
 
○佐藤尚之 教育部長  今御紹介ございました依存症予防教室は、今年度、文部科学省の委託を受けて行う事業でございます。第1回検討委員会を8月17日に開催いたしまして、まず全体の計画の策定、そして今後の進め方について協議を行ったところでございます。
 予防教室の今後の予定といたしましては、9月中に中学生保護者への周知、10月中旬までに生徒への事前アンケートの実施、そして11月以降3月までの間に予防教室を全中学校で実施することとなってございます。なお、対象学年と詳しい実施につきましては、中学校からの御希望などを聞き、調整の上実施する予定でございます。
 また、10月20日でございますけれども、保護者向けに生涯学習センターにおきまして依存症予防講演会を開催いたします。これにつきましては広く一般市民の方々にも広報していく予定でございます。
 年度内でございますけれども、2回目の検討委員会を開催をいたしまして、これらの事業の実施の評価並びに検証を行う予定でございまして、これを全体の委託事業として捉まえてございます。
 
○21番(前川綾子議員)  スケジュールをお伺いいたしました。
 では、この依存症予防の学習についてはどのようなものでしょうか。教えていただきたいと思います。
 
○佐藤尚之 教育部長  中学生向けの予防教室でございますけれども、保護者向けの講演会とともに、久里浜にございます医療センターの医師を講師にお迎えして、事前アンケートの集計をもとにした実態を踏まえて、インターネット等の高依存についてのお話をしていただく予定でございます。具体的な内容といたしましては、依存症とは何か、なぜ依存症になるのか、依存症になるとどうなるのか、依存症の予防の手だてや依存症になってしまった場合の回復の方法等について、特にインターネット依存を中心にお話をしていただく予定でございます。
 
○21番(前川綾子議員)  依存症とは何かということから子供たちが今学べば、いろいろな依存症が、これから社会に出ていくには依存症になりがちなものが出てくるので、そういう意味でも勉強になるのかと思っております。ただ、こうやって文部科学省でも問題にしているというぐらい、このパソコン、それからスマホ、携帯は便利なだけに依存症になりがちということで、注視しているのだと思っております。
 スマホは、今申し上げましたように、代表的ないじめのツールになってしまっているのが現状です。御存じのとおり、LINEを使ってグループをつくって、そこからLINE落ちをしていかなければならないというような寂しい話もあり、そうやっているうちにだんだんいじめの中にはまってしまっていく子供たち、私も何人も見ております。すっかり姿をLINEから消してしまって、復活もできない子供もおります。
 そういうことを先生方も教育委員会の方も把握していらっしゃるのだと思いますけれども、綾瀬市では携帯やパソコンの書き込みがトラブルの発生の原因ということで、全15の市立小・中学校に教育委員会と市P連が子供の携帯電話の夜間使用を控える夜間ゼロ運動をことしの4月から始めています。ですが、一方では、他市では不登校になってしまっているお子さんが携帯電話でつながる相談で自殺を思いとどまったというケースもあります。本当にインターネット、パソコン、携帯の使い方というのは個人個人で違っているということが、またその効果も、その大切さも、それから危険さもそれぞれ違っているという部分もあるということはあります。
 そこで、私の提案させていただきたいのは、ぜひ子供たちがみずから携帯電話、スマホ、インターネットの使用方法について、その内容を含めて扱い方やルールを考えることができるように、教育委員会からも何か働きかけられるような、そうした仕組みをしていただけないかと思っておりますが、この点についてはいかがでしょうか。
 
○佐藤尚之 教育部長  スマートフォンや携帯電話の使い方、あるいはマナー、それからルール、こういったことについては、教育委員会といたしましてはこれまでも小・中学校で警察の生活安全課やいわゆる携帯事業者などを講師にお迎えいたしまして、情報モラル教室として実施をしてまいりました。また、学校で学んだことをもとに家庭に持ち帰っていただいて、あるいは子供同士でルールやマナーについて話し合い、身につけていくことが極めて大切だと思ってございます。こうした取り組みも引き続き実施してまいりたいと考えてございます。
 
○21番(前川綾子議員)  なさっているのは私も知っております。ただ、このスクールバディで、先ほどから何回も申し上げておりますように、本当に想像以上の子供たちの反応というんでしょうか、やる気というんでしょうか、その姿を、当日は長嶋議員も、それから竹田議員も一緒にいらして、多分同じように感じられたんじゃないかと思いますけど、すごく積極的なところが見受けられるというのは、先ほどから申し上げているとおりです。
 だからこそ言っているんですけれども、みずからそういうルール化をしていこうという力があるはずですので、自分たちが悩んでいることですし、ですから、そのようにしむけていただきたいと思っております。きっとできるのではないかと思いますし、あのように次々と意見を皆さん発信することができる、その力を持っているということは、本当に鎌倉の中学生、とても財産だと私改めて思いましたので、その子たちに託したいという気持ちも、嫌だと言われちゃうかもしれませんけど、託したいという気持ちもありまして、ぜひとも教育委員会でも積極的にお願いしたいと思います。通告にはないんですけど、教育長、どのようにお考えでしょうか。
 
○安良岡靖史 教育長  これまでもスクールバディの活動として子供たちが主体的に活動していこうという中で、何を自分たちの活動の目標としていこうかと、その中の一つとして、携帯電話、スマートフォンのメールのやりとりだとか、そういう自分たちの日常生活の中で問題になっているのは何なのかというのを考えていく、そういう場を学校からも先生からも支援していくということが、子供たちの活動をより充実したものにつながっていくと思いますので、またスクールバディも活動しております学校とも連携しながら、そういう働きかけができないかということも取り組んでまいりたいと考えます。
 
○21番(前川綾子議員)  とにかく押しつけるわけではなくて、上手にそういう雰囲気を教育委員会でも学校でもつくっていただくということがまず大変重要なことになってくると思うんですね。そういう環境をつくっていただければきっとできると思っておりますので、何度も申し上げて申しわけないんですけれども、よろしくお願いしたいと思います。
 最近聞いたんですけれども、ある市内の子供会、子供会というのは子供が登録されるわけですけれども、そこに子供会にお母さんたちがいますよね。その子供会のお母さんたちが活動しようとし始めたときに、LINEでいろいろなことが始まってしまい、それで結局その子供会が潰れてしまったという、ちょっと寂しい話を聞きました。余りやりとりが激し過ぎて続けられなくなってしまったという事例を伺いました。大人になってもそういうことがあります。ですから、ぜひとも子供のうちからスマホや携帯やパソコンなどに対する考え方をしっかりと今から身につけていくことが大事だし、自分たちで決めればずっと守っていけるルールになると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、次に、出産をめぐる状況についてというところで質問に入らせていただきたいと思います。
 国を挙げての少子化対策を叫ばれて、法律に位置づけて取り組みが求められてきた中で、鎌倉市も子育て支援策の充実に努めてきたことは一定の評価をしていきたいと思います。子供の数も合計特殊出生率も大きく落ち込むことはなくて、一定の範囲での推移が保たれているように思われていますが、実際のところはどうなのでしょうか。まずその点から確認をさせていただきたいと思います。鎌倉市の出生数の推移はどうなっているでしょうか。また、合計特殊出生率の推移はどうなっているでしょうか。
 
○内海正彦 健康福祉部長  まず、本市の出生数でございます。平成25年が1,180人、平成26年が1,126人、平成27年が1,102人と微少傾向となっております。また、合計特殊出生率は、平成25年が1.19、平成26年が1.18、平成27年が1.2で、ほぼ横ばいの状況でございます。
 
○21番(前川綾子議員)  微減ということと、合計特殊出生率は0.1を争いながら、ちょこちょこ上がったり下がったりというところで、1.19、1.2を行ったり来たりしているというところですので、大きく落ち込んでいくというところは今のところないということで、いろんな支援策が効果を生じているのではないかとは思っております。合計特殊出生率の今後の推移をどのように考えていらっしゃるでしょうか。
 
○比留間彰 経営企画部長  ただいま健康福祉部長が御答弁しましたように、本市の合計特殊出生率の現状推移は、平成25年1.19、平成26年1.18、平成27年1.2とほぼ横ばいでございます。これらの数値を国や県と比較してみますと、国が平成25年1.43、平成26年1.42、平成27年1.45、また、神奈川県は平成25年1.31、平成26年1.31、平成27年1.39と、国が1.4強で推移しておりまして、県は1.3で推移となっております。国よりも県、県よりも鎌倉市が低いという値で推移している状況です。
 このような状況の中、本市の人口ビジョンを策定しましたときに実施したアンケート調査によりますと、本市の女性が出産等に関する希望がかなえられた場合導き出されますいわゆる希望出生率、これは1.74で、人口ビジョンでは2030年に達成することを目標と設定して、まずは2019年に1.4を達成目標としておるところでございます。なお、国は国の希望出生率である1.8の早期実現を目指すとし、神奈川県は2050年に人口置換水準である2.07を目標数値として設定しているところでございます。
 
○21番(前川綾子議員)  希望出生率の話は後にしますけれども、近年では、今の経営企画部長のお話もありましたけれども、1.19を鎌倉は希望に、希望というか上げていこうと努力を経営企画部としてもされているということはよくわかっておりまして、ただ、近年では女性の非婚化とか晩婚化とか晩産化とかということが言われまして、これが社会現象として課題になっております。
 鎌倉市の女性の現状も同様ですけれども、国勢調査ごとに把握するために、直近の数値は平成25年までで、次の数値は来年の国勢調査の統計結果から割り出すと伺っていますけれども、それにしても、今後どのように変化していくか。これまでから考えて、今後どのように変化していくかということをお考えでいらっしゃるのか、経営企画部長にお伺いしたいと思います。
 
○比留間彰 経営企画部長  鎌倉市民の非婚化、晩婚化の原因としまして、先ほど御紹介しました平成27年度のアンケート調査によりますと、男女ともに適当な相手にめぐり合わない、仕事ですとか学業に打ち込みたい、趣味や娯楽を楽しみたいといった理由が上位に上げられております。また、晩産化につきましては、収入が不安定のほか、保育所などの子供の預け先がない、家事・育児の協力者がいないという理由が国勢調査結果と比較すると非常に高く数値が示されております。
 これまで非婚化、晩婚化というのは進んできている現状がございますが、今後これらの理由を解消、軽減していくことで改善されていくものと考えているところでございます。
 
○21番(前川綾子議員)  ちょっと難しい解釈ですけど。市は、先ほどからお伺いしておりますけれども、鎌倉市の18歳から34歳までの女性にアンケートを実際にとられたんですよね。その結果、希望出生率という数値を、先ほど経営企画部長がおっしゃった数値が出たということで、それが1.74で、その達成年度が13年後の2030年とされているということです。まち・ひと・しごと創生総合戦略の5年間の中でこの達成目標は1.4ですけど、13年間では1.74という、あくまでも希望ということなのかもしれませんけれども、その幅の大きさにはすごく驚いているんですけれども、ここまでの解釈はこれでよろしいですかね。
 合計特殊出生率を上げるということは、一般的には鎌倉で子供を出産する数をふやすことでもあって、鎌倉の子供がふえるということは、言うまでもなく鎌倉の人口をふやすという政策の大変重要な柱だと思っているんです。
 そこで伺いたいんですけれども、現実的にまち・ひと・しごと創生総合戦略の5年間での目標数値1.4をまずどのように達成しようとしているのか、お伺いさせていただきたいと思います。
 
○比留間彰 経営企画部長  まず、今御質問がありました人口をふやすというところなんですけれども、具体的に出生率を高めていくことで、人口はふえるように感じるんですけれども、これは高めてもふえるということは当面なく、減少を緩やかに抑えていく、こういうような状況になります。これはそもそも若い女性の数が減っているということで、人口置換水準まで数値が上がったとしても、当面は人口が減少していくという、こういうことになっております。
 また、1.4をどのように達成するかという御質問でございますが、先ほどのアンケート調査によりますと、予定する子供の数を持てない要因といたしまして、経済的な理由、健康の不安を上げる方が多くなっております。また、保育所など子供の預け先がないこと、家事・育児の協力者がないことなどを上げている方が国の調査結果より鎌倉市は高くなっているという現状がございます。
 このため、これらの課題や不安を取り除くため、待機児童対策を初めとする子育て支援施策の充実に取り組むとともに、平成29年度からは妊産婦検査費用の補助、特定不妊不育症治療費用の助成、小児医療の助成の拡充に着手しております。今後も引き続き妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を行うことで、希望出生率の達成に向けて努力してまいりたいと考えているところです。
 
○21番(前川綾子議員)  今、部長がおっしゃった言葉のニュアンスというか、何というか、人口をふやすというよりは、今、減少しているものを食いとめていかなければいけないという意味ですよね。ただ、結果的にはふやそうとしていくことには変わりないと思うんですね。食いとめるということは数字の上で考えて、グラフの上で考えていることで、もちろんそうやって見えているんだと思うんですけれども、実際的にはふやしていかなければ食いとめることもできないというふうに、単純に思っております。
 それぞれ重要な施策であり、ぜひ積極的に進めていただきたいと、今おっしゃったことは、母子保健とかいろいろ、そういうことは思っているんですけど、目標達成のためには鎌倉の女性が出産できる場所の出産環境の条件整備が必要だと思っておりますけれども、それでは、経営企画部長、その点についてはどのようにお考えでしょうか。
 
○比留間彰 経営企画部長  市民の方々が安心して出産、子育てができる環境づくりを進めるためにも、出産環境の整備、これも必要なことと認識しております。しかしながら、先ほど御紹介いたしましたアンケート調査によりますと、出産場所に関する御意見というのは特にございませんで、特に子育て環境の充実を望むという、こういった声が多くなっておりました。このため、まずは課題として上げられております待機児童対策、小児医療費の助成拡充、幼稚園等における第2子の実質無償化、妊産婦健康診査費用の補助、助成拡充などの子育て支援策に注力してまいる、こういうところを考えているところでございます。
 
○21番(前川綾子議員)  今おっしゃっていることは、鎌倉では子供は、例えばですよ、単純に言うと、赤ちゃんからふえなくても、子育て支援ということでは充実してほしいよということを女性たちが望んでいるとおっしゃっているんだと思う。もっと言いますと、子供を鎌倉で産まなくても、小さい子供、赤ちゃんを連れて転入してくるということも数に入っているとおっしゃっているんだと受けとめております。
 この調整の中で、ベッド数の話、床数の話もさせていただいた中で、今、経営企画部長がおっしゃっていたようなことはきちんとおっしゃっていましたので、必ずしも鎌倉で子供を産んでもらって人口をふやすということだけを考えているわけではないということなんだと思いました。
 ここまで伺ってきましたけれども、私も転入をふやすということが必要ないということは決して申し上げているわけではありません。ぜひ転入増の努力をしていただきたいと思っております。また、目標数値の1.4、そして希望数値の1.74に驚く一方で、大変夢のある数値であるということも実は思っております。そうやって先を高めていかなければ、目標もできないわけで、それが達成できるためにはどのように努力しなければいけないかということを考えなければいけないところに夢が広がっていくと思いますし、夢というのはとても大事なことですので、私はそう思っているので、そこは申し上げておきたいと思います。
 しかし、合計特殊出生率を上昇させるためには、転入してくる子供の数がふえればいいというだけではなくて、あえて市内の女性が子供を産むことを想定はしないということにはならないんじゃないかと思っています。そういうふうに言っているんではないとお答えになると思いますが、そういうふうに聞こえる部分もあります。1.74という数字は、出産を考える鎌倉の女性たちの希望数値であるからこそ、ぜひ実現したいし、実現しなければならないとも、先ほどから申し上げているように、思っております。しかし、伺ってみると、他市で出産してきた人を受け入れることで目標を達成するという考え方は、ちょっと悪い言い方ではありますけれども、先ほどグラフの話もしましたけれども、単なる数字合わせになってしまうのは怖いなと思っていて、鎌倉市に住み続ける女性たちの希望達成の充実感がそこで得られるのかなと思います。
 自分も子供を産んだ身でございますので、鎌倉で、そこに立ち返るというか、そこに自分をタイムスリップさせるとしたらどうなのかということをちょっと考えてしまいました。机の上だけでの数字だけでものを考えるということのないようにしていただきたいと、改めて申し上げておきたいと思います。この件は今後の展開を見守らせていただきたいと思っております。
 さて、かつて市内の産科が一つ一つ減っていく中で、医療の整備は県の仕事であるからと市としての対策を講じないまま、市内で出産できる場所が1カ所だけとなり、合計特殊出生率が1.0を割る事態となってしまったことは、先ほどの冒頭の合計特殊出生率の推移でもわかるかなというところですけど、本当に1.0を割ってしまって、大変なことになってしまったというところで、今やっと1.19になっているということです。
 市民からの何とかしてほしいという当時の強い願いを受けて、議会でも何とかしなければならないという声がありました。当時、市議会議員でおられた松尾市長も、それから当時の小田嶋議員も、両方とも男性議員がこのことを質問に立たれたのを、私もとても印象に残っておりますけれども、よく覚えております。相次いで質問に立たれました。
 多くの声と強い期待を受けて市と医師会との協力でできたティアラかまくらですけれども、なかなか赤字が解消できないということで、議会でもたびたび問題として上げられてきてしまいました。市としての努力にもかかわらず、依然として赤字は解消されないままであり、近年では大船地域に次々と産科ができて、予算特別委員会でティアラかまくらは役割を終えたとする質疑もあり、それもそれなりの根拠があるわけで、決してその考えを否定するものではありませんけれども、ここでまた伺いたいのは、ティアラかまくらの役割と今後についてを改めてお伺いしたいと思います。
 まず、市内で現在出産できる場所、先ほど大船地域と申し上げましたけれども、確認をさせていただきたいと思います。
 
○内海正彦 健康福祉部長  平成29年8月現在でございますが、鎌倉市内で出産できる医療機関は、鎌倉市医師会立産科診療所ティアラかまくら、湘南鎌倉総合病院、矢内原医院、湘南鎌倉バースクリニックの4医療機関でございます。
 
○21番(前川綾子議員)  ティアラかまくら以外は全て大船にあるということで、三つの産科は大船地域でございます。
 ティアラかまくらの現在までの利用状況をお伺いいたします。ティアラかまくらの分娩件数と、そのうちの鎌倉市民の割合、さらにそのうちの市内の各地域ごとの割合を教えてください。
 
○内海正彦 健康福祉部長  ティアラかまくらの分娩数でございます。平成22年度の322件をピークに、平成28年度では175件まで減少をいたしました。この175件のうち市民の割合は111人で、63.4%となっております。地域ごとの人数と割合でございますが、鎌倉地域が66人、37.7%、腰越地域が9人で5.1%、深沢地域が18人で10.3%、大船地域が12人で6.9%、玉縄地域が6人で3.4%となっております。
 
○21番(前川綾子議員)  平成22年には300人以上いたけれども、現在は175人ということで、そのうちの111人は鎌倉で、そのうちさらに鎌倉地域は66人ということでございます。
 でも、大船の方もいらっしゃるというのは、よかったなと思っていますけど、この数をごらんになっても、鎌倉地域の方には利用されているということだと思います。改めてこの数字を見させていただくと思います。逗子や何かからいらっしゃっているというのは当然だと思います。昔から鎌倉のほうからも、逗子の何さん、何さんって有名な産科がありますので、鎌倉の人も逗子のほうに産みに行きますけれども、多分ティアラかまくらができて逗子のほうから鎌倉にいらっしゃる方も改めて出てきたんだろうなと今感じております。
 ティアラかまくらは、医師会立の産科診療所ですけれども、今後についてということが、先ほど予算の質疑の中で今後についてを考えなければいけない時期に来ているということで、今後について鎌倉市医師会との協議はどのように進められてきたのか。医師会の意思決定はもう済んでいるのでしょうか。お伺いさせていただきたいと思います。
 
○内海正彦 健康福祉部長  本年4月以降、約半年間をかけまして、施設の活用も含めたティアラかまくらの事業転換案といたしまして、妊娠から子育てまで切れ目のない支援を展開する鎌倉版ネウボラの導入や、休日夜間急患診療所の移転、助産院の開設を提案し、鎌倉市医師会と協議を進めてまいりました。
 この中で、鎌倉市医師会からは、ティアラかまくらの存続も視野に入れて再度検討したい旨の申し入れがあり、現時点で医師会としては意思決定はしていない状況でございます。医師会とは引き続きティアラかまくらの今後のあり方について協議・調整をしてまいります。
 
○21番(前川綾子議員)  じっくりと協議をしていただきたいと思いますけれども、ティアラかまくらが鎌倉地域の人に現在も、先ほどから申し上げているように、一定数の利用があって、特に鎌倉地域の人に利用されている現実もある中で、ティアラかまくらでの産科診療の方針決定については、市民の声をよく聞いていただく必要があると考えております。自宅から近距離で出産できる場所がいかに大切か。特に第2子、第3子の出産に際しては、上の子供の通う学校や保育園との関係もあって、自宅に近いところで通院、出産が便利であるということは言うまでもありません。鎌倉地域の住民の出産したばかりの方や出産希望の方などの生の声を聞くことが大切であると考えております。
 産科診療について市民の声、特に鎌倉地域の方の声、ニーズ把握をした上で、十分な説明をしていただきたいと思っておりますので、その点について、どのような方法で説明責任を果たしていただけるのかというところを健康福祉部長にお伺いしたいと思います。
 
○内海正彦 健康福祉部長  平成25年度以降、医療機関数やベッド数が増加したことから、希望者が市内で出産できる状況にあり、鎌倉市内全体で捉えた場合でございますが、ここで判断をいたしますと、ベッド数は足りてきたのではないかと考えております。
 しかしながら、仮にティアラかまくらの事業転換をすることで鎌倉地域の出産場所がなくなるということを十分考慮した中で、助産院を開設するという予定ではございますが、これまで出産してきた方々、今後出産を考えている方々などの声を十分に聞きながら、またホームページ、広報かまくらなどさまざまな方法を活用いたしまして周知をいたしまして、御理解を得られるよう丁寧な説明に努めてまいりたいと考えております。
 
○21番(前川綾子議員)  ほかの産科にもあるのかどうかわかりませんけれども、ティアラかまくらにはティアラ会というのがあります。ティアラで出産して卒業していったお母さんたちのグループというので、大変にぎわっていて、お互いに助け合っている部分があるということを私も日ごろ聞かせていただいております。コンサートをしながらとか、楽しく過ごされていると思います。そういう方たちも含めて、今後方向転換をするということにもしもなった場合には説明をしっかりしていただきたいということは、責任を持ってお願いしたいと思っております。
 例えばですけど、ティアラかまくらが産科としての機能を持たなくなった場合、ティアラの利用を予定していた妊婦の皆さんには通院などのため不便を強いることになります。そうした不便を補うためのサービスが必要なわけですけれども、そういうことは考えていらっしゃるのでしょうか。
 例えば、鎌倉から大船に行くということは、妊婦になりますと、車で行くということは、自分の自家用車を運転していくということは本来は禁じられていますし、なかなかできなくなります。そういう場合に、鎌倉に今まであったものが大船になっていくということは、不便を強いるということになりますので、そういう意味でのサービスということはお考えになっていますかということをお伺いしたいと思います。
 
○内海正彦 健康福祉部長  仮にティアラかまくらが産科でなくなった場合ということでございますが、今、議員御指摘のように、鎌倉地域には産科がなくなる状況となり、大船地域等にある医療機関を利用することとなるということが考えられます。
 今、議員御指摘のありました交通手段等、市民の方々には御不便をおかけする状況になるということは認識をしているところでございますが、現時点でございますが、バス、タクシー等の利用補助等は考えていない状況でございます。しかしながら、ティアラかまくらの事業転換の中で、助産院の開設も含めて現在提案をしているところでございます。
 
○21番(前川綾子議員)  ティアラかまくらには新しい別の役割を持ってもらおうということで、鎌倉版ネウボラについての考え方があるということは、先ほどから部長からお伺いをしております。これまでにも産後ケアの取り組みについては多くの質問がされてきました。産後ケアの取り組みの必要性は強く感じるところでございます。むしろもっと早い取り組みがあってもよかったんじゃないかと思っています。当時はいろんな計画があったという、あえて今申し上げませんけれども、あったはずだと思っております。
 伺いたいと思いますが、その鎌倉版ネウボラはどのような取り組みを考えておられるのか、お聞きします。
 
○内海正彦 健康福祉部長  本市では、少子化や核家族化の問題に加え、35歳以上の高齢出産の割合が高いことや、養育環境の複雑化等により、支援の必要な家庭が年々ふえてきているところでございます。このような状況に対応するため、助産師または保健師の資格を持つ母子保健コーディネーターを新たに配置いたしまして、妊娠、出産、子育てまでの切れ目のないきめ細かな支援を実施していくことを考えているところでございます。
 
○21番(前川綾子議員)  そのネウボラですけれども、どのような手法で運営をしていくのでしょうか。医師会の協力をいただこうということなのか、ほかの方法なのかということをお伺いしたいと思います。
 
○内海正彦 健康福祉部長  母子保健コーディネーターにつきましては、本市の常勤保健師1名と、助産師または保健師の資格を持つ非常勤職員の3名で運営していく予定でございます。
 
○21番(前川綾子議員)  確認だけはさせていただきました。
 最後に、市長に伺わせていただきたいと思いますけれども、市長は議員時代にティアラかまくらの設立には、先ほども質問されたということも申し上げましたけれども、尽力されたと思っております。ティアラかまくら設立から8年がたっても、鎌倉地域で産科がふえるわけではなくて、いまだに鎌倉地域には唯一の産科です、ティアラかまくらは。このティアラかまくらについてどのように考えておられるか、お願いいたします。
 
○松尾崇 市長  ティアラかまくらですけれども、開設当時ですが、市内での分娩施設が1カ所だけとなっていた状況から、市内に分娩施設をふやしてほしいという多くの市民の方々の声を受け、子供を産み育てる環境の整備、子育て支援の一環として開設をされたと認識をしているところです。その後、市内に民間の分娩施設が開設されまして、出産環境が整備されてきているということから、一定の役割は果たしてきたのではないかと考えています。
 一方で、出産・育児に関する課題というのが多様化・複雑化してきておりまして、より市民のニーズに応えていくためにも、ティアラかまくらの事業転換をする必要があると考えています。
 
○21番(前川綾子議員)  先ほどから申し上げておりますように、ティアラかまくらの産科としての方針決定をするに当たって、医師会との十分な協議と決定を踏まえるとともに、鎌倉地域の生の声を聞いていただきたいということ、そして説明責任をしていただきたいということを本当にお願いしたいと思います。
 さっき準備はしていない、考えていらっしゃらないというようなお答えをいただきましたけれども、本当に鎌倉から大船に、大船といっても湘南鎌倉あるいはバースセンターは非常に遠いです。ある意味では遠いです。矢内原先生の場合はそうでないかもしれませんけど、具体的にとても遠いイメージがあります。そういう意味で、鎌倉の人が鎌倉で産めるなと思っていたときに、ここがなくなるということには本当に説明責任が必要だと思っておりますが、その点に関しまして、もう一回市長にお伺いさせていただきたいと思います。
 
○松尾崇 市長  今後鎌倉市医師会と協議を進めていくということとともに、今後事業転換の内容につきましては、これまでティアラかまくらで出産された方々ですとか、今後出産を考えている方々、特に、御提案ありました鎌倉地域にお住まいの方々から丁寧に意見を聞く必要があると考えております。そのようなことを行いながら、より市の考え方も含めて十分理解を得られるように取り組みを進めてまいりたいと考えています。
 
○21番(前川綾子議員)  本当にお願いしたいと思います。ティアラかまくらを愛している卒業した皆さん、それから、ティアラかまくらでこれから産もうと思っている皆さん、そういう方たちに、方向転換を含めて施策の見直しが必要なことだということは、苦しいですけど、思いますので、利用する市民の意見を大切にしていっていただきたいということを本当に何度もお願いして、鎌倉市民の声を聞くという姿勢を忘れないでいただきたいということをお願いして、この質問を終わらせていただきます。
 
○議長(山田直人議員)  お諮りいたします。ただいま一般質問中でありますが、運営委員会の協議もあり、本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、本日はこれをもって延会することに決しました。
 なお、残余の日程については、明9月7日午前9時30分に再開いたします。ただいま御着席の方々には改めて御通知いたしませんから、御了承願います。
 本日はこれをもって延会いたします。
                   (17時34分  延会)

 平成29年9月6日(水曜日)

                          鎌倉市議会議長   山 田 直 人

                          会議録署名議員   松 中 健 治

                          会議録署名議員   千     一

                          同         くりはらえりこ