平成28年総務常任委員会
9月 1日協議会
○議事日程  
平成28年 9月 1日総務常任委員会(協議会)

総務常任委員会協議会会議録
〇日時
平成28年9月1日(木) 13時30分開会 14時58分閉会(会議時間 1時間20分)
〇場所
議会全員協議会室
〇出席委員
河村委員長、渡邊副委員長、中澤、保坂、岡田、永田、吉岡の各委員
〇理事者側出席者
比留間経営企画部長、今井経営企画部次長兼行革推進課担当課長、佐々木経営企画課担当課長、松永総務部長、三上総務部次長兼総務課担当課長、服部(計)総務部次長兼財政課長、上田管財課長、進藤こどもみらい部長、瀬谷青少年課長、芳本都市景観課長、伊藤(昌)都市整備部長、都筑建築住宅課担当課長、桝渕文化財部長、西山文化財課担当課長、不破文化財課担当課長
〇議会事務局出席者
三留局長、片桐担当書記
〇本日審査した案件
1 報告事項
(1)鎌倉市旧図書館耐震診断業務委託の結果について
2 その他
    ───────────────────────────────────────
 
○河村 委員長  総務常任委員会協議会を開会いたします。
 まず初めに、会議録署名委員の指名を行います。委員会条例第24条第1項の規定により、本日の会議録署名委員を指名いたします。吉岡和江委員にお願いいたします。
 本日の審査日程の確認をお願いします。
 お手元に配付したとおりでよろしいでしょうか。
 
○中澤 委員  まず、資料のお願いがございます。今回事前配付をされている耐震診断の資料1、これの大もととなっている業務委託事業者から、一番最初に配付をいただいている資料がこれとはまた別のものがありますので、事前に原局に話をしてありますので、その資料をお願いいたします。
 
○河村 委員長  ただいま中澤委員から申し出がありましたけれども、事務局、準備は可能ですか。
 
○事務局  準備は可能と聞いておりますので、準備でき次第配付させていただきます。
 
○河村 委員長  配付することでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 
○中澤 委員  それと関連性については後ほど説明させていただきますが、岡本二丁目の子供施設の工期と金額のわかる資料についてもお願いいたします。
 
○河村 委員長  岡本二丁目の工期、金額のわかるものということで、ただいま中澤委員からございました。
 
○中澤 委員  後ほど質疑の中で、関連性については説明させていただきますが、議会で説明を受けているものと全く違う内容があるので、それについての関連ということで、よろしくお願いいたします。
 
○保坂 委員  これは日程の追加ではなくて、あくまで旧図書館の耐震診断の委託結果についての関連ということなんですか。
 
○中澤 委員  その関連の範囲以内でやります。
 
○河村 委員長  関連ということで、ただいま資料要求がございましたけれども、配付することでよろしいでしょうか。
 
○保坂 委員  関連ということで、この後もっと詳しい説明というか、関連づけての質問があるんだと思いますけれども、要するにそれは工事の金額とかそういったことで、関連なんでしょうか。関連と言われても、なかなかすぐ全く別個の施設についてなので、ぴんとこないところがあるんですけれども。
 
○中澤 委員  その辺も含めて、質疑の中できちんと説明をさせていただきます。
 
○河村 委員長  関連ということですので、よろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 配付をさせていただくということで、確認いたします。
 
○中澤 委員  本日、経営企画部長と総務部長に出席いただいているんですが、文化財部長、それから都市整備部長、こどもみらい部長の出席もあわせて関連でお願いいたします。
 
○河村 委員長  都市整備部長、文化財部長、こどもみらい部長の出席ということで、今、中澤委員から出席を求められましたけれども、出席いただくということでよろしいでしょうか。
 
○吉岡 委員  質疑ということですけれど、結局お金の関係と図書館のそもそものところも言及して質問されるというような趣旨なんでしょうか、よくわからないので、かなりいろいろ部署での話なので、そういうことですか。
 
○中澤 委員  経過をお話ししますと、もともとが議会で耐震診断をする必要性もないという判断に基づいて、取り壊しの補正予算を可決したものです。その後、誰がどう動いたのか知らないですけれども、今も議員が動いているみたいですけれども、それによって急遽変更になっているという、議会を物すごく軽視している事案です。それについては、徹底的に私は、今回調べている内容については明らかにしていかなければならない。だから、これだけの部長の答弁を求めているということです。これについては、今この場は質疑ではないので、質疑において明らかにするということは当然のことです。
 
○河村 委員長  ただいま、中澤委員から御説明いただきましたけれども、よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 出席をお願いするということで、事務局、確認をお願いします。
 
○事務局  資料ということで、耐震診断結果、今回の報告書の案というものと岡本二丁目の工期と金額がわかる資料、そして文化財部長、都市整備部長、こどもみらい部長の出席を要請するということで、御確認をお願いいたします。
 
○河村 委員長  よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 暫時休憩いたします。
              (13時37分休憩   13時41分再開)
 
○河村 委員長  再開いたします。
 事務局お願いします。
 
○事務局  ただいま机上に配付させていただきました任意の提出資料になります。1件目が、鎌倉市旧図書館耐震診断業務委託訂正前報告書案抜粋、2件目が岡本二丁目用地施設整備基本計画等策定業務委託成果品抜粋の2件になりますので、御確認をお願いいたします。
 
○河村 委員長  お手元に配られていますでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 
○事務局  関係課の入室について、御報告させていただきます。
 日程第1鎌倉市旧図書館耐震診断業務委託の結果については、経営企画課、行革推進課、青少年課、都市景観課、建築住宅課及び文化財課職員が関係課として入室することを報告いたします。確認をお願いいたします。
 
○河村 委員長  よろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○河村 委員長  日程第1報告事項(1)「鎌倉市旧図書館耐震診断業務委託の結果について」を議題といたします。原局から報告を願いします。
 
○管財課長  日程第1報告事項(1)鎌倉市旧図書館耐震診断業務委託の結果について報告いたします。
 旧図書館耐震診断業務につきましては、平成28年1月19日に入札を実施し、株式会社山手総合計画研究所が落札いたしました。
 契約期間は平成28年1月29日から平成28年8月22日までとなっており、8月19日に完了届が提出され、8月23日に検査が終了いたしました。
 耐震診断結果の概要につきましては、当該業務を実施委任しております建築住宅課担当課長から説明をいたします。
 
○建築住宅課担当課長  旧図書館の耐震診断結果の概要について、御説明いたします。お手元に資料を配付しましたので、御参照ください。
 初めに、資料1、126ページの「耐震診断計画等の概要書」をごらんください。
 耐震診断は、昭和11年の旧図書館竣工当時から現存する部分のうち、平家のトイレを除いた部分を対象としています。
 木造建築物の耐震性能の評価指標である上部構造評点を計算しており、その計算条件や結果については、第三者の立場から公正な判断を得るため、横須賀耐震判定委員会の評価を受けています。
 現状の旧図書館の上部構造評点は、126ページの表に示す階別・方向別の上部構造評点のうち、最小値である0.09となります。上部構造評点が0.7未満の場合は、建築基準法の想定する大地震動において倒壊する可能性が高いと判断されます。
 次に、190ページをごらんください。
 耐震診断の結果を踏まえ、上部構造評点の目標を1.25とした3案の補強案が提出されました。
 表の中の平面図をごらんください。横方向の軸の通り名が?から?、縦方向の軸の通り名がイからヌ通りとなります。平面図の下側が東となり、?通りが道路側の面になります。
 三つの補強案全てで、東側の道路に面した?通りの外観保存を行います。補強案?は?通りの以外の外観も保存する案、補強案?は南側のイ通りの開口部の位置を変更した案、補強案?は西側外壁の外側に控壁を設けることで内部の耐力壁を少なくする案となっております。
 三つの案は、主に南側外壁と、道路から見えない西側の補強方法が異なりますが、共通の内容も多いため、概算工事費については大きな違いはない提案となっております。
 以上で耐震診断業務報告書の内容説明を終わります。
 
○河村 委員長  ただいまの報告に御質疑ございますか。
 
○中澤 委員  これは僕がお願いした件なので僕から先に質問させていただきますけど、最初に整理したいんですけれど、これは平成26年12月定例会の補正予算で取り壊しが出てきましたよね。それはまず1点確認でよろしいですか。
 
○管財課長  解体の予算を補正予算に計上させていただきました。
 
○中澤 委員  平成26年12月22日に質疑をやっているんですけれども、そのときの経営企画課担当課長の答弁では、築75年経過しているというのと建築住宅課で定期的に建物の診断をしております。その中でも非常に腐食等が進んでいるということで、危険な建物、危険というか課題がある建物だということで判断されている。これは当時の答弁は間違いないですよね。
 
○比留間 経営企画部長  そのとおりでございます。
 
○中澤 委員  当時の平成24年2月8日に作成したおなり子どもの家の点検の表があるんですけれども、この中では、この結果に基づいて、おなり子どもの家は危ないから急遽移転ということになっているんですね。その中で、例えば床材についてもフローリングが剥がれていると、ささくれ立っているというものがあったり、更衣室については今後使うことも危ないということがあったり、壁はもうひどいと。ひび割れがある、雨漏りの跡があり、窓枠は木部腐食、窓枠が腐って窓も開かない、天井にしみ等が多数ある。当時の写真があるんですけれども、屋根裏のはりの断面欠損が大きい。それからはり下部分がない。もう軒下も全部腐食している、とても使いようがないという結論を出しているんです。これに基づいて急遽、おなり子どもの家は移っているんです。
 昨年、急遽なぜかわからないけれど、保存ということになったんです。保存ということにかじを切ったのは、間違いないですよね。余計なことはいいですから、保存で間違いないですよね。
 
○比留間 経営企画部長  保存をしていく方向で予算を修正させていただくということで、9月定例会でお願いしております。
 
○中澤 委員  その中で、御成の旧図書館を保存していってほしいというような要望がなされました。それで、市民団体の方々が独自に調査をするという云々があって、さらにその中に単なる保存運動ではなく、市民の方々がみずから資金を集めて、その価値等を検証しながら、さらに保存のための経費等も集めていきたいという意向も示されたという。それによって保存をするということを決めたと。これは部長、間違いないですね。
 
○比留間 経営企画部長  そのとおりでございます。
 
○中澤 委員  2015年7月31日に出された現況調査報告書というものがあります。これに基づいて、鎌倉市は保存するということに大きくかじを切ったんです、そういうふうに答弁しているんです。例えば、床材は、仕上げ材はその後の仕様で変更されているが、18ミリの当初の荒床が残っており、腐朽は見られない。それから外壁最下部、最下端基礎に張られた10段の云々があって、割れや剥離は全くなく健全である。さらに現況調査に対する考察の中では構造補強と外壁や開口部の腐朽部を更新すれば、今後も十分長期の使用に耐えられる建物であると。さらには筋交い、火打ち等も適切に配置されており、これらを生かしつつ現行建築基準法の規定に適合するよう構造補強を行うことは、さほど困難なことではないと思われる。さらには、構造的に安定した建物である。耐震性の検討の中では、構造部材は骨太でかつ堅牢なつくりとなっており、不十分な維持管理にもかかわらず、健全な状態を保っている。しかし、現行法に基づく耐震診断を行い、必要な補強設計をする必要性がある。
 全く違いますよね。今回出たものは、0.09という数字ですよね。どっちが正しいんですか。0.09だったら、とても使い物にならないですよね。今回の数字については、もともとの鎌倉市が定期的に行っていた点検結果表に基づくものと同類、それを数値化したものになっていますよね、0.09ということで。0.7未満で倒壊する可能性が高い。はるかに届かない数値ですよね。今回、耐震の詳細診断をやりました。確かに前回のは市民の方がやられた。だけど、整合性がとれなくなっていますよね。一般の方々のやっていただいた旧図書館の現況調査等報告書に基づいて、これが耐えられるものだと書いてある。だから、これに基づいて保存していくんですよとやった。
 ところが結果としては、鎌倉市がやっていたものと同じ結果が出ているわけですよね。つまり、それが正解だということです。だから鎌倉市は、自分たちの取り壊しという方針を補正予算で出してきたということが正しかったということが証明されているわけですよね。それについては部長、感想はどうですか。
 
○比留間 経営企画部長  今委員御指摘のとおり、実際の詳細な調査をしてみて出てきた数値と、その解説については建築住宅課から詳細があるかと思うんですけれども、御指摘のとおり、市民の方々から、たしか7月末に調査報告書をいただきまして、その中のものを参考にさせていただきながら、我々も考えていったというところではございますが、この調査をしていただいた方々、市民団体とはいうものの、鎌倉、神奈川県建築士会スクランブル調査隊という、神奈川県建築士会の部会の方、いわゆる職能集団の方々が出していただいたものということで、一定の信頼できるものという認識を我々も持ったものではございますが、ただ、やはり市として判断をする、市として本当に大丈夫なのかどうかというところは、しっかりと調査をしてみなければいけないということで、今回補正予算をいただきまして、検査をしたというところでございます。感想をというような御指摘だったかと思いますけれども、やはり、活用にはある程度、手を入れることが必要だということは、改めて感じたということでございます。
 
○中澤 委員  改めて手を入れなければということで、手を入れるようなものではないでしょう。文化財部長に聞きますけれど、たしか質疑の中で、文化財等々の指定についても検討という話があったと思うんですけれど、これは指定されているんでしょうか。
 
○桝渕 文化財部長  この物件につきましては、文化財等の扱い、指定・登録等は受けておりません。
 
○中澤 委員  そのとおりなんです。1年たってもやっていないんです。何もないんです。なのに、180ページを見ていただければと思うんですけれども、非構造部材の補修というところがあるんですけれども、文化財に別に指定されているわけでもない、1年前に保存としてやったんです。保存するのに2億5,000万円だということだったんです。その数字については後でやりますけれども。ところが、なぜか復原に全部変わっちゃっているんです。
 例えば、(2)一番上から2行目、竣工時の仕上げに復原する。?の外壁の中でも、当初のリシンかき落とし仕上げに復原改修する。その下でも、近似タイルを用いて復原する。その下、軒周りについても全面的に復原改修する。床、復原することを提案する。壁、しっくい仕上げとして復原。天井、しっくい塗りに復原、建具も復原。全部復原に切りかわっちゃっています。おかしいですよね、保存のはずだったんですよね。保存で2億5,000万円でしたよね。何で復原になってしまっているんですか。議会に全く説明もないですよね。議決した事案を勝手に変更したんですよ。それについて、保存ということで動き始めた。ところが、何で復原に変わってしまっているんですか。この復原の根拠は何ですか、教えてください。
 
○建築住宅課担当課長  今回、耐震診断業務ということで、耐震診断をやらせていただきました。耐震診断した結果、どういった補強方法が必要かということの中で、例えば外壁については、今あるモルタルのリシンかき落としの部分を全部撤去。内壁についても全部撤去して、骨組みを一回出すという形になりますので、昭和11年に建造されたときの状態に戻すという意味で、復原という言葉を使わせていただいています。
 
○中澤 委員  資料要求でお配りした追加資料で、ごらんいただければわかりますけれど、いろんなところを訂正しているんです。訂正させているんです。
 例えば、既存部西側に控え壁を設置することにより西側への増築が不可能となるという、これが大もとの出てきた耐震診断をやった会社から出てきたやつなんです。それを増築に工夫が必要という文言に変えさせているんです。ほかにも全部そうです。こういうことだらけなんです。都合のいい言葉を追加させているんです。
 例えば、140ページなんかもそう。細かいことは省きますけれど、構造についても139ページなんかにしてもそう、みんな自分の都合のいいように書き直させているんです。何でこんなことをするんですか、これでは意味がなくないですか。部長どうですか。こういうことをやるんですか、鎌倉市というのは。自分の都合のいいように全部やらせるんですか、そうじゃないんじゃないですか。客観的な正しい立場で、第三者の立場で、この耐震診断業務委託をやらせたのではないんですか。それを何で鎌倉市は、こんなにも手を入れて直させるんですか。そうすると、この信頼性は全くないですよね、資料1の信頼性なんていうのは。これを全部検証しているわけではないですよ。分厚い資料があって、その中で検証しているわけではないですよ、部長、何でこんなことをさせたんですか。
 
○伊藤[昌] 都市整備部長  今回の委託業務について、今追加で出させていただいた内容につきましては、例えば不可能という文字が出てくる。その表現については、これは物理的にできないと受け取れてしまう。具体的には、やり方によってはできるという意味で、ここを正しくさせたという認識でございまして、一方的に鎌倉市が都合のいい内容に書きかえさせているということではないと御理解ください。
 
○中澤 委員  今部長は、正しくさせたというセンテンスを使われたんですよ。正しくさせたというのは、鎌倉市にとっての正しくじゃないですか。もともとの客観性を持たせた、業者が出してきたものが正しいのではないですか。鎌倉市にとって正しくさせたんでしょう。だったら、こんなもの何の意味もないでしょう。何も整合性がとれないでしょう、これに本当に2億5,000万円を使うんですか。誰が担当ですか、管財課ですか。
 この2億5,000万円についても、追加資料の中で、わざと案分をさせているんですよ、金額が出てきたものを。この数字ではだめだから案分してくれと出しているんですよ。2億5,000万円という数字も、経営企画部長が僕の一般質問で、数字は幾らですかと出したら、2億5,000万円。その数字の根拠というのは、設計費が2,500万円だから、10倍で2億5,000万円という数字ですと、きちんと答弁しているんですよ。だけど、設計費というのは建築費の今5%取れればいいほうなんです。3%がせいぜいなんです。そもそもの論法があってないんです。だけれども、2億5,000万円という数字を出してしまった。だから今回2億5,000万円に三つとも数字をあわせてきているんですよ。そのあわせてきている根拠というのが、復原なんですよ。誰が復原なんていう話になったんですか。きちんとした文化財でもないものを何で復原ということで、お金を使えるんですか。その根拠を示してください。
 
○比留間 経営企画部長  私から少し御説明させていただきたいと思います。中澤委員のおっしゃられているとおり、たしか昨年8月、総務常任委員会の中で御質問をいただいた中で、この保存の仕方につきまして、いろいろと御議論がありまして、いろいろ御意見をいただいたところです。たしか当時、登録文化財に指定されている保存の仕方には、いろいろあるのではないかというような御答弁を私から申し上げまして、例えば、登録文化財レベルのものであれば、道路側でないところですとか、増築をしていくところは、材料を近代的なものに変えていくとか、内部の変更ですとか、用途の変更、住宅を店舗にしていくようなことも、一般的には認められている程度に認識しているというような御答弁をさせていただきました。
 それで、今回の図書館をどの程度の保存レベルにしていくかということに対しては、今回調査をしていく中で、いろいろ御提案いただいた市民の方々、また子どもの家として使われる方々とも、この先、当然にして協議をしていくことになるかと思いますので、基本的には雰囲気といいますか、御成門と御成小学校と一体となった景観を残していく部分を保存していくような、保存の仕方については検討していきたいというようなことを申し上げたと考えております。
 今回こういう結果の耐震診断の数値が出てきたということ、あと、先ほど御指摘ございました2億5,000万円というのも、そのときに正確な積算をして出しているものではございませんで、これも先ほど御指摘があったんですけれども、目安としてどれぐらいを考えているのかという御質問に対して、今お答えできるものとしては、設計費が通常、先ほど5%というお話もありましたけれども、通常、工事費の10%ぐらいというのが一般的な設計価格になってくるということがございましたので、それを引用したものであって、2億5,000万円をかけて絶対やるんだとか、2億5,000万円がどうだというような議論というのは、そのときにはしていないものだと考えております。あくまでも目安をお示しさせていただいたというレベルのものと認識しております。
 
○中澤 委員  復原という言葉でもう報告書が上がっているんです。検証も終わっているんです。その復原という文言を使うからには、先ほど答弁にもありましたけれど、建築当初のころに戻していく。何をもって根拠にしているんですかと聞いているんです。文化財でも何でもない、文化財の登録にも何もなっていないと言っているんですよ。何をもって復原する必要性があるんですか。まして、この3パターンの耐震方法。こどもみらい部長がいらっしゃいますけれど、この三つの耐震方法で、子どもの家として想定をしたときに、当然平米数については、これもう全部入ってきますけれども、子どもの家の使い勝手として、正直どうなんですか。これは使えるんですか、使い勝手が悪いのか、いいのか。すばらしく使い勝手がいいのか、使い勝手が悪いのか。どちらかしかないんですから、どちらですか。
 
○進藤 こどもみらい部長  以前、この建物については、子どもの家として使っていた実績がございますので、使い方とすれば、以前の使っていた部分とさらに増床する部分があるので、使い方によっては以前よりは機能は増すと考えております。新築した場合との比較については、現状まだそこまでしておりませんが、以前に比べれば機能は増すと考えております。
 
○中澤 委員  以前と違って、132人の子供をそこに入れていく、子供が通える施設にするわけですよね。132人掛ける1.65の平米数とこれだけ中に壁をバンバンつくっていかなければならない。それが使い勝手がいいんですか。132人ですよ。それがいいんでしょうか、悪いんでしょうか、どちらなんでしょう。
 
○進藤 こどもみらい部長  解体して新しく強い建物にするということでは、使い勝手からいえばメリットはあるとは考えておりますが、歴史的価値のある建物を使うことによって、そういうものが身近に感じられるということに対するメリットもあると感じております。
 
○中澤 委員  0.09の建物ですよ。そもそもの1年前に議会に対してうそをついていたんですよ。なおかつ、今回だって自分たちの都合のいいように数字をばんばん変えさせているんですよ。数字も文書も変えさせているんですよ。それでもやるんですか。根拠がないんですよ。自分たちの都合のいいように、どんどん変えてしまったんですよ。これだけじゃないんですよ、追加資料の中で。ピックアップして出してもらいましたけれど、これだけではないですよね。そうすると、自分たちの都合のいいように発注業者に対して、正しいって、自分が正しいということでしょう。都市整備部長が言ったんでしょう、正しくさせたと言うんですよ。だったら、最初から自分たちで耐震構造計算をやればいいんじゃないですか。自分たちがやらないで、第三者の客観性の担保をとるために発注を出したのではないですか。それを何で正しくさせたって、その判断というのはどこにあるんですか。都市整備部長はそちらの方の専門なんですか。専門だったら御自身が最初から何でやらないんですか。おかしくないですか、どうですか、都市整備部長は。
 
○伊藤[昌] 都市整備部長  私が申し上げましたのは例えばの例で、正しくさせたという言葉を使いましたけれども、具体的に訂正した部分、例えば192ページの不可能となるという表現を工夫が必要と変えたのは、あくまでも耐震の数値あるいは計算の部分ではございませんで、文章表現として間違いのないようにという趣旨でございます。
 
○中澤 委員  それがおかしいのではないですか。何でそれを鎌倉市が、発注者が指示をするんですかということを聞いているんですよ。おかしいですよね、だって客観性の担保がなくなっているじゃないですか。これだけではないんですよ、申し上げておきますけれども。ずっと見せてもらいましたけど、ほかにもいっぱいあるんですよ。何で発注者の意図するように、第三者に発注したものを変えさせるんですか。しかも、前回の総務常任委員会でも言いましたけど、最初から0.09という数字が出てしまっていて、それで慌てて文書を全部変えさせていますよね。それだって、ほかの部長たちはみんな知らない間に、もう数字がばれているんですよ。
 それと、どんどんいきますけれど、経営企画部長か総務部長かわからないですけれど、2億5,000万円というお金はきちんと妥当なものとして計画でできるんですね。2億5,000万円というものはあるんですね。
 
○比留間 経営企画部長  御存じのとおり、第3期基本計画の後期実施計画で、来年度からスタートする3年間の事業計画と、当然スタートすれば後年度負担も出てきますし、起債等を使えば、後年度負担というのも当然にして出てくるところでございます。全体の事業を見通した中で、この2億5,000万円に固定ということではないと、私は認識しておりますけれども、こういう事業費がどういうふうに出していけるのかというのは、これから精査をしていくという状況であると思います。
 
○中澤 委員  だいいち子どもの家は、前回も引き合いに出しましたけど、だいいち子どもの家は、外構費は入れたって2億円欠けているんです、あれだけ豪華だと思っても。
 今、私は全部の公共施設を回っているんです。いろんなところに全部回っているんです、1つ1つ、回っているんです。中も入らせてもらっているんです、市営住宅の中には入れないですけれど。でも、外観から全部見させてもらっているんです。
 市営住宅の話に行きますけれど、この間、深沢の市営住宅に行ったんです。そうしたら、もう耐震はやらないんですかと聞いたんです。ただ、昭和三十何年の建築で、もう今耐震補強をできるような状態ではないと。熊本地震が4月にありましたけれど、熊本地震の被災者の方を3家族、鎌倉市は受け入れているんです。市営住宅の空き部屋に入っていただいているんです。ただし、熊本地震で倒壊した家屋よりも、耐震診断もやっていないから倒壊のおそれがあるようなところには、とてもお入れすることはできないということで、そこは除いているんです。部長これは間違いないですね。
 
○伊藤[昌] 都市整備部長  委員のおっしゃるとおりです。
 
○中澤 委員  既にその昭和三十何年、それが昭和40年代につくられた市営住宅、耐震工事も行っていない、行えない耐震診断もやっていないような市営住宅に、今も鎌倉市民の方が住んでいらっしゃるんです、きょうもあしたも、きのうも住んでいるんです。その補強をやらないで、何で2億5,000万円をかけるんですか。市民の方が今住んでいる市営住宅ですよ。市営住宅の市民の命を守るお金が大事なのか、それとも文化財でもない、子どもの家としては使い勝手も悪い、何かよくわからない、壊すということを議会としても認めた案件とどちらが大事なんですか。都市整備部長は命が大事なんですか、それともこの文化財でも何でもない建物が大事なんですか、はっきり言ってください、どちらか二者択一で言ってください。
 
○伊藤[昌] 都市整備部長  私の立場では、市営住宅にお住まいの市民の方の命が大事だと思っております。
 
○中澤 委員  当たり前なんです。北鎌倉もトンネルの入り口のところが崩落して、これから補強しなければならない、お金が幾らかかるかわからない。積算がまだできていないんですよね。あそこの真下には横須賀水道が走っています。横須賀市民40万人の人の30%を賄う横須賀水道が入っているんです。しかも深度1メートルです。これを鎌倉市の職員が確認しているんです。あそこのトンネルが仮に全部崩落をしたときに影響がないか、あるかといったら、あるんですよね、これはもう事前に聞いていますけれども。それも保存しろ、保存しろなんです。子供たちも通れなくなってしまっている。かまぼこ型の簡単に補強なんて言っていますけれども、あれは小石が落ちてくるのを防ぐだけなんです。本当のがっちりしたもので中でやるには、聞きましたけれども、厚いコンクリートを打っていかない限り支えられないんです。でも、1メートル下には横須賀水道が入っているから、コンクリートを打てないんです。そういう場所なんです。
 もう一つ、先ほど追加資料で出していただきましたけれども、岡本二丁目、これも子供の施設です。病後児保育を含めた保育施設ということで、議会は工期20カ月で、工事費10.8億円という説明を受けてきているんです。だけど、ここにもう出ていますけれども、71ページを見ていただければ、現在の計画の1,600平米の場合には17.2億円なんです。10.8億円ではないんです。工期についても、73ページを見ていただければ出てきますけれども、34カ月になっちゃっているんです。
 これだけのお金、このショートしている部分というのは、本当につくっていくんだったら、お金をかけなければならないですよね。このお金はどうするんですかという話です。豪華なものを復原するお金よりも、こちらをつくらなければならないんですか、鎌倉市の次期計画としては。この岡本なんていうのは、ずっと前市長のころからやっていることなんですから。
 もっとお金のことを言いますけれど、村岡新駅も僕らは100億円ぐらいの金額で提示しか受けていないんですけれども、実際は159億円ですよね。もうお金は出ていますよね。これは認めますか、認めませんか。
 再開発なので、きょうは部長がいないから答弁できないんでしょうけど、これも確認しています。きちんと資料も見ているんです。明日かな、発表になるみたいですけど。そこで請願駅だから、3分の1負担、鎌倉市がそこでも50億円用意をしなければいけないんです。藤沢市も神奈川県も請願駅できちんとしているのに、鎌倉市は50億円用意できるんですか。50億円用意できなければ、深沢のJR跡地の計画なんてできないんです。今年度中にと言っていますけれど、それもできないんです。お金の使い方があんまりにもでたらめ過ぎませんか。
 だいいち子どもの家で2億円かけないで、あれだけの豪華なものをつくれたわけですよ。だったら、ここまで2億5,000万円もかけて復原なんてことをやらないで、きちんとしたもの、子供たちの使い勝手のいいものをつくらないんですか。鎌倉市というのはそういう計画はしないんですか。経営企画部長、どうなんでしょう。
 経営企画部長も答えられないんでしょうけれど、ちなみに子どもの家も保育園も全部回りました。回ってないで言っているわけじゃないんです。子どもの家に関しては、10年間も役員をずっとやりました。保育園に関しても、保護者会の会長もやってきています。内情も全部知った上で言っているんです。今、子どもの家、こどもみらい部長は回っていらっしゃるんですけれど、ほかの経営企画部長とかは回りましたか、どういう状態だかわかっていますか。本当に詰め込みですよ。
 子どもの家が、学校に行けない児童のよりどころとなっている事実というのは、僕は一般質問で一回やりましたけれども、今でもそういう事例があるんです。それに取り組んでいた指導員の先生にもこの間、会いました。今はそれは無理ですとはっきりと言っているんです。一人一人に寄り添うことができないと言っているんです、詰め込んでしまっているから。しようがないですよ、子ども・子育て支援新制度で6年生まで入れるんだから。みんなそれだけ需要がふえている。それに追いついてない状態の中で、何でこんな使い勝手の悪いものをやらなければいけなんですか。公共施設再編計画は、経営企画部長ですね。そこは計画に載っていないという答弁がありましたけど。だけどよく考えて、何をしなければいけないと思いますか。今、詰め込み状態を解消しなければならないとは思いませんか。それよりも、建物を残すほうが大事ですか、どっちですか、二者択一で言ってください。
 
○比留間 経営企画部長  子供たちの環境をよくしていく、子育てしやすい町をつくっていくという考え方を持って市政運営を進めておりますので、詰め込み状態と表現されましたけれども、当然ながらこれまでもその状況を改善すべく努力もして、増築等々をしてきたりとか、あとこれは委員も御存じのとおりだと思うんですけれども、放課後子ども教室ですとか、そういったものも推進していくとか、そういう体制をとりながら、環境を整えていくことが必要だと認識しております。
 
○中澤 委員  これだけのお金のない中で、何とか回していかなければならない中で、岡本二丁目の子供施設のところに戻りますけれど、これはできるんですか。計画できちんと今年度、予算で施設設計がのっていましたよね。今のままでいけるんですか。それとも、もう一回考え直さなければいけないんですか、お金の面ですよ。たしか、境界云々というほかに要素があるにしても、お金の面として10.8億円で計画していたものが、今現在17.2億円。2020年に向けた資材高騰等を考えると、下手すると19億円、20億円になってくる。鎌倉市でそれだけの財政負担ができるんでしょうか。それはどうお考えでしょうか。
 
○比留間 経営企画部長  単体の施設一つを捉えて、そのお金が出せるかどうかというのは、なかなかお答えしにくいところなんですけれども、行政課題はこれだけではございませんし、御存じのように扶助費が徐々に上がってくるとか、税収も落ちてくるという環境を考えますと、建設物価の高騰ですとか、そういうものを踏まえた中で、全てのものに対して事業費が上がってくるというのは、なかなか受け入れにくいという状況ではあります。ただ、だからと言って、これができるできないという御判断は申しわけないんですけれども、この場ではしかねますので、その辺は御了承いただきたいと思うんですけれども。
 
○中澤 委員  今年度の計画にして設計に入る予定でしたよね。それはできるのか、できないのかは言えますよね。
 
○進藤 こどもみらい部長  この計画、今回抜粋版ですけれど、お示しした内容プラスアルファで、先ほど触れていただきましたが、敷地の境界の関係もございますので、今年度予算執行するには相当な検討が必要だと考えておりまして、なかなか着手に至るには困難であるという状況だと思っています。
 
○中澤 委員  そうなんです。今回いろんな事例を出して厳しく言っているんですけれど、お金に余裕があるんだったらいいんです。だけど、今いろんな職員が国に行って、国回りして、何とか補助金を下さいと。皆さんの仲間ですよ、通っているんですよ。平成28年度でも何とかもらってきている、また今度の秋の補正に関しても、国に行っているんですよ。みんな苦労して、今までやったことない職員がみんな行っているんですよ。そうやってようやく持ってきている予算なんです。補助金がみんなカットされているんです。御存じのとおり、6月定例会で出ましたけど、消防車両だってそうですよ。今まで消防車両なんか、御存じだと思いますけど、ずっと補助金が出ていなかったんだから。それだって消防職員がきちんと動いて2分1ですけれど、もらってきているんですよ。みんな苦労して、そうやってお金を集めているのに、一方で自分たちが補正で出してきたものの責任もとらないで、議会側をばかにしている状態なわけです。議決した案件をひっくり返す事例が多いんだから。もう少し議決というもの、議会というものを考えてもらわないと、本当にこんなお金の使い方をしていたら、扶助費は上がっていますというお話がありました。扶助費が上がっていても、市営住宅がこの状態じゃないですか。経営企画部長がそうおっしゃいましたけれど、見に行きましたか、市営住宅。僕は全部行っているんですよ。草刈りの状態とか、みんな見てきているんですよ。そこにきょうも住んでいらっしゃるんです。そこの方を何とかしなければならないじゃないんですか。子育てもやらなければ、やることはいっぱい、当たり前です。それを一個一個やっていかなければしようがないですよ、それが行政なんですから。
 公共施設再編もいいんですけれど、担当なり、担当部長なり、職員が現場を見ていないですよね。話がかみ合わないんです。もう少し現場をきちんと見て、その上で判断をしてもらわないと、本当にこのままで2億5,000万円もそこに使っていくんだったら、本当に考えなければいけないので。岡本二丁目だって、きちんとつくらなければいけないんですよね、だから計画しているんですよね。だったら、このショートした分を何とかしなければいけないんですよね。税収は落ちていると言っているんだから、ほかのところでやりくりできっこないんだから、何とかしてもらってくるしかないじゃないですか。もう少しいろいろ考えていただかないと、今回は提起だけにしておきますけれど。これは市長にも僕が直接申し上げました。あんまりにもお金の使い方がでたらめ過ぎると。きちんとしたところに、きちんとしたお金を使っていかないと、今何をすべき、先ほど都市整備部長がおっしゃいましたけれど、命が第一で、当たり前なんですから。それを考えてください。それだけ申し上げて、終わりにします。
 
○保坂 委員  今、質疑の中で、本当に限られた財源の中で、どの事業に優先してお金をつけていくかということは、本当に行政の意思決定が問われるところだなという厳しい状況を感じましたけれども、今回のこの旧図書館の耐震診断の委託の結果を受けてということなので、そこに絞って質問をしたいと思います。
 そもそも、こちらの事業ですけれども、昨年9月の補正予算が3,716万3,000円ついているんですけれども、このお金というのは旧図書館耐震・補強設計等業務委託ということでついています。そのときの議会でのやりとりの中で、先ほども出ましたように大体目安としては、2億5,000万円というお金が耐震・補強、保全に向けてかかるというような答弁がありました。市民団体から出された現況調査の中では、大体1億2,700万円ぐらいという数字が示されていましたけれども、市としては概算では、目安として2億5,000万円ぐらいかけたら何とか耐震補強して保全が図れるのではないかという見通しだったと思うんです。
 この補正予算のときの見通しなんですけれども、要するに耐震・補強設計等ということで、補強ということは、もちろん必要だねという認識はあったと思うんですけれども、今回出た結果というのは、補強というのではなくて、本当にかなり解体して建て直すまではいかないまでも、大幅に手を入れないと耐震強度が図れないんだという結果だったと思うんですけれども、このあたり昨年9月で補正予算を提示したときと今回の耐震結果を受けての違いというか、見通しをどのように受けとめているかというのをまず伺いたいと思います。
 
○比留間 経営企画部長  木造の建築でございますので、外壁もこれはたしかモルタルのような、吹きつけのような建物になっていますので、構造材を補強したりするとか、朽ちている部分を変えていくということになれば、一旦外壁を剥がしていく部分というのは、当然にして出てくるのかなと認識をしておりました。ただ、その程度がどの程度かというところは当時の調査では明らかになっておりませんで、その辺もどういう程度になるのかというのを調査するというのが、今回の調査だったと認識しております。そういうこともありまして、前回の8月の私の御答弁の中では、その保存の方法というのがどうなるのか、そのレベルは今後調査の結果を待って、検討していきたいというような御答弁を申し上げたのではないかと記憶しております。
 
○保坂 委員  繰り返しになるんですけれども、市民団体から出された現況調査の中でも、まとめの部分のところで、構造部材は堅牢なつくりとなっていて、もう少しきちんと維持管理されていたら、健全な状態が保てただろうということに加えて、けれども現行の建築基準法に基づく耐震診断を行って、必要な補強設計をする必要があるという見解が示されました。そして、市が昨年の9月定例会の補正予算でも、耐震・補強設計という形で、業務委託のお金をつけたわけですけれども、そのとき考えていた補強という中身と今回出た耐震診断の結果で示された補強案は、ものすごく想定外なギャップのあるものなんでしょうか、どうなんですかということを伺いたいんですけれども。どういうふうに受けとめていらっしゃるんですかということを伺いたいと思います。
 
○比留間 経営企画部長  私は構造の専門というわけではございませんので、建築の専門ということでもないので、的確なお答えをできるかどうかわからないんですけれども、確かに市民団体の方からいただいていた報告書というのは、かなり柱、部材等々、頑強にできているということで、構造の耐力壁もそれほど入れなくてもいいのではないかという報告になっていたかと記憶しております。先ほど中澤委員からも御指摘があったように、それに比べれば、やはり構造の補強の程度というのは大きくなっている。これはもう上部構造評点が0.09という数値を見てもわかるとおり、当初は簡易診断でしているのは、もう少しいい値になっていたかと記憶していますので、たしか0.5とか、済みません、今すぐに出てこないので、そのくらいにたしかなっていたと思いますので、それと比べると、やはり補強の程度は少し大きくなるなという印象は受けております。
 
○保坂 委員  こういった耐震に関する技術的なことについては詳しくわからないので、次の質問を伺いますけれども、今回出ましたこの報告書の192ページに補強案が3点示されていて、こういった中身の補強をすれば、上部構造評点は1.26から1.29が確保できるという案が示されているわけですけれども、子供のための施設ということで、この1.26から1.29という評点というのは、十分なんでしょうか。
 
○建築住宅課担当課長  上部構造評点なんですが、現行の建築基準法で言いますと1.0が建築基準法の基準でございます。1.25というのは、市が1.25として目標としているのは、やはり公共施設ということの中と子供が使う施設ということで、耐震化促進計画の中で、公共施設の耐震目標というものを設定しておりますので、そこで1.25という数字になっておりますので、それを目標に補強をするということで、今回補強案を3案提案していただきました。
 
○保坂 委員  そうしますと、それは特に子供のための施設だからということで、数値の目標に差をつけているというわけではないということですか。
 
○建築住宅担当課長  公共建築物耐震対策の実施方針の中では、災害のときに拠点となるような施設は1.5をやっております。そのほかの避難施設みたいなものとか市民が使う施設については、1.25という数字を使っております。
 
○保坂 委員  では、別の角度から伺います。先ほど、旧図書館は文化財の指定はどうなっているのかということで、指定登録をしていないということですけれども、鎌倉市景観重要建造物等保全基金条例をつくりましたよね。それについて伺いたいんですけれども、この条例は対象とする建築物等をたしか三つのジャンルに分けていて、景観重要建造物、景観重要建築物、それからその他の三つに分かれていると思うんですけれども、この旧図書館は、その他ということですよね。
 
○都市景観課長  委員おっしゃられているとおり、その他本市の都市景観の形成に重要な役割を果たしていると認められる建造物というカテゴリーになります。
 
○保坂 委員  この条例が示されたときに、どうしてその他なのかなと思ったんですけれども、その他というのは、近い将来に景観重要建築物に指定したいけれども、今の段階では指定ができていないから、その他ということなんでしょうか。そこのところを御説明お願いしたいと思います。
 
○都市景観課長  そういった場合もございますし、まだ計画を進めている最中のものについては、景観重要建築物ですとか、建造物の指定はできないものと考えております。
 
○保坂 委員  では、この旧図書館については、保全の計画の進行中だから、鎌倉市景観重要建築物に指定はできないということで、その他になっている。だけど、景観にとっては、重要な建物だと位置づけているという理解になりますか。
 
○都市景観課長  そのように認識しております。
 
○保坂 委員  建物の耐震性というのは、本当に不特定多数の市民の方、特に子供が利用する施設ということなので、図られなければいけない。でも、どれだけのお金を充てるかということについては、大変厳しい結果。お金だけ比べると、9月の補正予算のときに示された目安と今回の耐震診断の結果で出された金額は、ほぼ2億5,000万円ということで、同じ規模ということではあるんですけれども、かなりの部分、手を入れなければいけないということについては厳しい結果だと思います。ただ、建物だけではなくて、景観の視点で言うと御成遺産と、保全を求めている市民の方たちも呼んでいるように、全体的な周辺の景観ということにとっては、かけがえのない建物だというような認識もあると思います。ですので、今回厳しい結果が示されましたけれども、今後ともよく見ていかなければいけないことだと考えています。
 
○吉岡 委員  耐震の結果を受けての報告なんですけれども、子供の施設や市民が使う施設という点では、安全対策をやるというのは当然のことだと思いますが、それと同時に今いろんな経過はありましたけれども、今の御成の今小路遺跡の通りとか、それから歴史まちづくり法とか、いろんな観点では、鎌倉市にとって非常に大事な景観だということで、全体として判断されたと。そこが非常に大事な点だと思うんです。安全性の問題と歴史的な価値の問題と歴史的だけではないですけれど、鎌倉のまちづくりにとって。その点で、市民の皆さんの御理解も得ながら、これはまちづくりの中でも、大事な位置づけとして取り組んでいただきたいということだけ、今いろんな論議がありましたけれども、私はその立場なので、保坂委員と同じような立場かなと思うんですけれど、それは大事にしていただきたいと思います。一応意見だけです。
 
○永田 委員  多分、皆さんの御質疑と大分同じようなところにはなってしまうと思うんですけれども、特に保坂委員が先ほどおっしゃっていたように、今回出されたこの数字というものが行政として、一番最初に中澤委員がおっしゃっていたように、予算として解体というところを出したときに、大体こういったぐらいのものに今なってしまっているから、いたし方ないから解体しますといったところで出されていたものなのか。その後、市民の方たちからの報告書を受けて、そういった数字が頭の中にありながら、今度はまた保存とかじを切られたのか。そしてまた今回改めて、こういった耐震の調査の結果が出されたときに、この数字を踏まえて補強案というか、大分大改修が必要だといったところが、そういったところでのギャップがあったのかどうかというところが一番のポイントなのかなと思うんですけれども、改めてそのあたりはいかがなんでしょうか。
 
○比留間 経営企画部長  耐震の強度の関係について、当時どこまでの数値を持っていたかというと、耐震診断は、たしか8月のやりとりの中でしたか、12月に担当課長が説明したときだか、記憶していませんが、耐震診断はしていないということで、耐震の強度は我々としては理解をしておりませんで、先ほど中澤委員から御指摘のあった、定期点検の結果をもって判断したということと、もう一つ大きなものとしては、やはり近代建築として残していくべきもののリストというのをある程度ピックアップをしていたわけです。その中で、これは残すべきものという位置づけをされていなかった、そこから抜け落ちていた建物だったということも確かにございました。その後、市民の方々が調査をしたりとか、専門家に御意見を聞いた中で、神奈川県の近代建築を調査されている先生が、これは今保存しているものと同等ぐらいの価値があるんだというような評価を建築的、景観的な評価があるんだというような御意見をいただいたということ。あとは、市民の方々と単なる保存運動ではなくて、一緒に保存をしていくというような形で、保存をしていきたいという御意向も寄せられたということも含めて、保存をしていくという方向性にかじを切ったものと認識しております。
 
○永田 委員  ここまでの経緯ですとか、いろいろと御説明はそのように我々も伺っているところなんですけれども、今回の耐震の結果が出て、補強案1から3まで、本当に大改修が必要だとなってきたときに、その保存を一緒に力をあわせてやっていきたいとおっしゃっていただいている市民の方たちにとっても、イメージどおりの形にこれがなっていくのか、やはりイメージのすり合わせですとか、あと一番最初にお金の面を前面に出した御説明ですとか、保存すべき建物なのか否かという一点での御説明ですとか、鎌倉市の姿勢として、文化的な価値があるもの、もちろん優先順位はつけていかなくてはいけないので、苦渋の決断というものはどこかで必ず生じるものだとは思うんですけれども、この景観といったところと歴史と共生していくという観点で、鎌倉市の姿勢がわからないといった不信感みたいものからお話が進んでいったのかなと、私自身は双方お話をさせていただく中で感じているところです。
 今回のこういった補強案1から3まで示されたものを見てみますと、我々議員も解体してほしくて解体といった予算に皆可決したわけではないので、そういった立場の人間もしっかりと残していってほしいと言われている方にとっても、どちらにとっても悲しい結果になってしまうのではないのかなというところが一番危惧されるところなんですけれども、そういったところも含めて、市としてはどのように考えられているのか教えてください。
 
○比留間 経営企画部長  私から御答弁させていただきます。今後、この結果を受けまして、当然保存を望んでいる方々もいらっしゃるでしょうし、ただ一方では、やはりここを子どもの家として、行政需要としてございまして、先ほどから御指摘を受けているところで、子供たちに安全に、快適に過ごせる環境をつくるというのも大きなことだと思っています。当然ながら費用の問題も出てくると思いますので、その辺は対話をしながら、一番いい方法を生み出していくべきと考えております。
 
○永田 委員  私からも説明というか、質問の仕方がうまくないので、なかなか伝わらないところではあるんですけれども、提示の仕方ですとか、話の持っていき方と言ったら変ですけれども、説明の仕方ですとか、そういったところで、かなり意思の疎通というか、そごが生まれやすいのかなというのを、特に鎌倉市はこれから公共施設再編もそうですし、いろんなことをやっていく上で、こういった案件というのはたくさん出てくると思うんです。明らかにこれは文化的な史跡であるとか、何かお墨つきをもらえる建物ではないけれども、これは残すべきではないかというような議論というのは、いろんなところで生まれてくると思うんですけれども、そういったときに今回のような、これはまだ結論が出たというか、最終形ではないので、今ここの段階でどうこう言うことではないんですけれども、やはり双方にとって、今苦しいというか、悲しい案件になりかけているところがありますので、そういったところも含めて、一番最初の提示の仕方から考えて議論を進めていっていただけたらなと思うので、よろしくお願いいたします。
 
○渡邊 副委員長  いろいろ今委員の意見を聞いている中で感じたのは、当初、私も前から感じていたんですが、これに限らず、いろんな意味で情報の提供の仕方があんまりうまくないです。それは、市民ときちんと顔を突き合わせて、いろんなことの情報開示をしていないし、その前に市民の意見をまた同時に聞いていないというところが、一番最初のボタンのかけ違いというか、すれ違いだと思うんです。北鎌倉の洞門のトンネルの件もそう、全てがそういう感じなんですよ、見ていると。ですから、もうちょっとこういう情報を役所から市民に提供すると、ノーと言われるかもしれないんだけれども、その辺は腹を割って、実はこうなんですと説得するぐらいの技量と、それから信用ある情報を提供しないと、未来永劫でこの組織と市民とはうまくいかないような気がするんです。ですから、その辺をもう少し皆さんもコミュニケーション能力を高めて、かつ正確な情報をきちんとタイミングよく市民に提供して、きちんと市民からいろんな声、意見を聞くという訓練をしていただきたいなと思います。それは市民だけではなくて、対議員に対してもそうです。おととい、コンプライアンスの件で大久保先生がいろいろお話をされましたけれども、恐らくそういった意味も含めて、これから鎌倉市役所の課題になっていくだろうと思いますので、ぜひその辺の意識を改革するという意味でも、方向を変えていただきたいと思います。
 
○中澤 委員  さっき聞き忘れたので2問だけ。市営住宅の話で、命は大事だという部分はあったんですけれど、市営住宅は今のままであと何年か置いておくのか、それとも今後どうする計画かというのを教えていただけますか。
 
○伊藤[昌] 都市整備部長  全体的な計画といたしましては、公共施設再編整備計画のリーディングプロジェクトに位置づけまして、集約化を図ってまいります。その手法として、PFIなりPPPなりというものを使ってやっていこうという大きな流れはございます。ただ、ことし、来年、再来年というところでは、今の状況が解決できませんので、今現在耐震性のないところにお住まいの市民の方にどうしていただくかというのは、例えば一つ民間の賃貸物件を市で借り上げて使っていただくとかというような対策を考えております。
 
○中澤 委員  市営住宅が約600戸、鎌倉市にあるんです。その600戸を集約していくという話になってくると、一大プロジェクトになってくるわけですよね。PFIの話もありましたけれども、そのお金もどうするんですか。600戸、例に出すと大船のロジマュマンが450ぐらいだと思うんですけれど、それよりもはるかに大きいマンションにするのか、どうするのかわからないですけれど、それを集約して、土地もある程度限られてきている中で、いろいろお金の使い方については確認をしていただきたいと思います。
 
○河村 委員長  ほかに御質疑はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 ただいまの報告につきまして、了承と確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認させていただきました。
 職員退出のため、暫時休憩いたします。
              (14時49分休憩   14時51分再開)
 
○河村 委員長  再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○河村 委員長  日程第2「その他」を議題とします。中澤委員お願いします。
 
○中澤 委員  先般、文化庁の職員の方の件なんですけれども、内々で事務局でやっていただきまして、二つの返答が来ているということを事務局で確認をいただいております。
 一つは、前例がないというお答えと、もう一つは国内あちこち回っているので時間がないという回答、二通り来ております。ただ、手続的に、それであっても今回、先ほど申し上げましたとおり、横須賀水道とのとり合い等々も考えなければいけない。それについての文化庁の考えについても、あれは鎌倉市単独で判断できるものでもないので、9月定例会の総務常任委員会の日程にあわせて依頼文をつくっていただきまして、それを委員長から議長にお渡しいただいて、それで正式に文書をもっての回答をいただくと。その回答をいただいた後に、どうするかについては、またこの総務常任委員会で御検討いただければと思うんですけれども、お取り計らいお願いいたします。
 
○河村 委員長  今、中澤委員から全て御説明いただきましたけれども、前回お呼びをしましょうということでお話になった流れの中で、今中澤委員の御報告のとおりということでございますが、今後の進め方については、今御説明いただいたような形で当委員会では進めていくということでいかがでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 
○渡邊 副委員長  意見を申し上げたいんですけれど、中澤委員の話への意見というのではなくて、前例がないという回答が来たということなんですが、私は前例打倒主義なものですから、前例をつくることによっていい方向に向かうということをぜひ言ってほしいんです。役所というのは、前例がないからできないと未来永劫できない話になってしまう。それはやはり鎌倉が打倒していかないといけないし、変えていかなければいけないという意見です。
 それと時間がないというんだけれど、みんな時間がない。時間はつくるものであって、時間がないという人は、仕事ができない人だと、いつも言っているので、それもつけ加えられたら。こんなのはだめだ。文化庁に言ったほうがいいと思うんです。
 
○河村 委員長  ただいま渡邊副委員長からいろいろ御意見をいただきまして、私がお叱りをいただいているような気持ちもありましたけれども、意見をつけられるかどうかという問題もあるかと思います。正式文書ということで手続を取らせていただいた後、事務局側とも調整して進めさせていただくということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 それでは、当委員会の意見ということで、後ほど委員長の私から中澤議長にお話をして、正式手続に進みたいと思います。
 
○事務局  出席要請をするにあたりまして、参考人の出席を要請する日時、場所、案件、あと参考人の方、意見を求める事項についてをお決めいただければと思います。
 
○河村 委員長  ただいまの項目、先ほど中澤委員からお話がございましたけれども、9月定例会中の総務常任委員会の日にちで設定させていただくということでよろしいですか。時間は、どのように設定させていただくのがよろしいですか。
 暫時休憩いたします。
              (14時55分休憩   14時57分再開)
 
○河村 委員長  再開いたします。
 日時につきましては、先ほど申し上げました9月定例会中、総務常任委員会の日にちで、時間が13時30分。案件といたしましては、北鎌倉隧道における文化庁の見解についてで、参考人としてお呼びするのが、文化庁文化財部記念物課長と文化庁文化財部記念物課史跡部門主任文化財調査官の現在のお立場の方ということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 それでは、そのような形で手続いたしますので、よろしくお願いいたします。
 総務常任委員会協議会を終了いたします。
 以上で本日は閉会した。



 以上は、会議の顛末を記録し、事実と相違ないことを証する。

   平成28年9月1日

             総務常任委員長

                 委 員