平成27年建設常任委員会
10月26日
○議事日程  
平成27年10月26日建設常任委員会

建設常任委員会会議録
〇日時
平成27年10月26日(月)9時30分開会 18時45分閉会(会議時間 5時間29分)
〇場所
議会全員協議会室
〇出席委員
小野田委員長、池田副委員長、中村、岡田、赤松、大石、松中の各委員及び保坂議員
〇理事者側出席者
松尾市長、小林副市長、大場まちづくり景観部長、伊藤(博)まちづくり景観部次長、樋田まちづくり景観部次長兼土地利用調整課長、川村まちづくり政策課長、芳本都市景観課長、小礒都市整備部長、伊藤(昌)都市整備部次長兼都市整備総務課長、前田都市整備部次長兼道路課担当課長、原田(裕)道水路管理課担当課長、谷川(宏)道水路管理課担当課長、森道路課担当課長、小林(肇)建築住宅課担当課長
〇議会事務局出席者
三留局長、鈴木次長、笛田議事調査担当担当係長、菊地担当書記
〇本日審査した案件
1 議案第34号鎌倉市景観重要建造物等保全基金条例の制定について
2 議案第46号平成27年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうちまちづくり景観部所管部分
3 議案第45号鎌倉市開発事業における手続及び基準等に関する条例の一部を改正する条例の制定について
4 議案第21号市道路線の廃止について
5 議案第22号市道路線の認定について
6 陳情第17号「北鎌倉隧道の安全対策の方向性の決定について」(市長決裁:27鎌道路第502号)の再考を求める陳情
7 陳情第21号「北鎌倉隧道安全性検証等業務」についての調査の陳情
8 陳情第18号北鎌倉隧道手前私有地の道路不法占有の確認を求める陳情
9 議案第46号平成27年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち都市整備部所管部分
10 陳情第16号鎌倉市内にあるプラスチックコーン・工事用プラスチック筒についての陳情
11 その他
(1)当委員会の行政視察について
(2)継続審査案件について
(3)次回委員会の開催について
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○小野田 委員長  ただいまより建設常任委員会を開会いたします。
 まず初めに、会議録署名委員の指名をいたします。委員会条例第24条第1項の規定により、本日の会議録署名委員を指名いたします。大石和久委員にお願いいたします。
    ───────────────────────────────────────
 
○小野田 委員長  本日の審査日程につきましては、10月21日(水)開催の常任委員会、正・副委員長会議において確認されましたとおり、付託した議案及び陳情のみを掲載していることについて、御報告いたします。
 確認させていただきます。よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたします。
 
○赤松 委員  日程に入る前に資料要求をお願いしたいと思っております。これは、きょうこの場で言って、それから準備というのでは原局にも迷惑をかけると思ったので、事前に原局にはお知らせしてあります。要求しようと思っていた一つは、北鎌倉隧道安全性検証等業務履行報告書、これはもう出ていますので、結構です。
 あともう1点は、日本トンネル技術協会に調査委託をした以後、この問題について庁内で議論をした経過と、どういう議論をしたか、簡単な会議録でも結構ですから、どういう議論をしたのかがわかる資料をお願いしたいと思います。
 
○小野田 委員長  ただいま赤松委員から庁内においての会議録等について、資料要求が出ておりますけれども、担当原局が用意できるかどうか、事務局を通じて確認したいと思います。事務局、確認をお願いします。
 
○事務局  ただいまの資料要求についてですが、赤松委員から、日本トンネル技術協会に調査委託後、庁内における協議記録ということで、改めて資料については任意提出いただくということを御確認いただけますでしょうか。
 
○小野田 委員長  確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたします。事務局を通じて、資料の準備をしまして、後ほど配付させていただきます。
 
○中村 委員  陳情第21号なんですけれども、陳情者の陳情の理由の中に、鎌倉市の職員の出張報告を作成していないことが判明していると、このように書かれているのですが、これは事実かどうか、審査に影響すると思うので、あるのであれば、今のと同じように出していただければと思います。
 
○小野田 委員長  陳情第21号について、出張報告が出ていないかどうかということで、あれば出してほしいということですけれども、資料要求することでよろしいでしょうか。
 暫時休憩いたします。
              (9時34分休憩   9時39分再開)
 
○小野田 委員長  再開いたします。
 ただいま資料要求がございましたけれども、そちらの件に関しまして、事務局から説明願います。
 
○事務局  先ほど確認させていただきました、赤松委員及び中村委員からの資料要求ですけれども、改めて件名を確認させていただきます。北鎌倉隧道の安全対策の方向性について方針決定までの経過ということで、経過書を都市整備部の所管部分が始まる前の休憩までにお配りできるということで確認できましたので、まずそちらの確認をお願いいたします。
 
○小野田 委員長  ただいまの事務局の報告についてはよろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 確認させていただきました。
 続きまして、日程第1議案第34号及び日程第2議案第46号については一括議題とし、まず、議案の説明を一括で受け、その後、質疑を一括で行いたいと思いますが、よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認させていただきました。
 質疑を打ち切った後、日程第1議案第34号につきまして意見の有無を確認し、採決を行い、その後、日程第2議案第46号につきまして、総務常任委員会への送付意見の有無を確認したいと思いますが、よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認させていただきました。
 続きまして、日程第6陳情第17号「北鎌倉隧道の安全対策の方向性の決定について」(市長決裁:27鎌道路第502号)の再考を求める陳情、日程第7陳情第18号北鎌倉隧道手前私有地の道路不法占有の確認を求める陳情、日程第8陳情第21号北鎌倉隧道安全性検証等業務についての調査の陳情につきましては、いずれも北鎌倉隧道に関する陳情でございますが、陳情の目的が異なっていることから、1件ずつ審査を行いたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 
○赤松 委員  日程第6と第8は、かなり共通している部分があると思うんです。ところが、日程第7の道路不法占有の確認を求める陳情は性格が違うと思うので、これは別立てにして、陳情第17号と第21号は一緒でいいんじゃないのかなと私は思うんですけれども、どうでしょうか。
 
○小野田 委員長  今、赤松委員から御発議がございました。こちらは正・副委員長で話し合いを行いまして、確かに非常に内容は似ているということもあったんですけれども、特に陳情第21号に関しましては、内容を確認させていただいたところ、総務常任委員会でも扱えるのではないかという意見もございまして、建設常任委員会ではどうなのだろうかということで検討しました。建設常任委員会で扱うということも考えた場合に、内容的には、総務常任委員会で扱うべき内容でもあるのではないかと思いまして、そういったほかとの違いが、我々正・副委員長の中では顕著であると思いましたもので、より丁寧に審議したほうがいいのではないかということで、このように分けさせていただきましたが、その点につきましていかがでしょうか。
 
○松中 委員  そもそも論として、不法占有をしているようなところの土地の予算なんか、市が出してくるのかね。ないでしょう。その予算を出してくるの。これどうやって我々は確認するの。そもそも行政のほうが、もう大丈夫ですといって予算を出してきているんじゃないの。扱えないでしょう。出せないよね。成り立たないんじゃないの、行政が。
 
○小野田 委員長  ですので、そこはこの陳情を扱うか、扱わないかというところで、皆様にその辺までお諮りいただければと思っております。
 
○赤松 委員  陳情第17号の安全対策の方向性の決定についてというのは、これは陳情文の中に書かれているとおり、日本トンネル技術協会に委託して報告が出て、それを踏まえて、中間報告の段階で市長は決定しているわけですよね。そうすると日本トンネル技術協会に依頼した結果報告、その報告の中身と陳情の安全対策の方向性の決定という問題は一体のものなんですよね、これ。だから、これは切り離してやるとなると、陳情第17号でやって、陳情第21号で同じ議論をしなくちゃならないというおかしな話になってしまうので、ここは一緒にやっていただいたほうが議論も深まるだろうし、そのほうがいいんじゃないかと私は思うんです。
 陳情第18号は、松中委員から話があるけれども、これをどう扱うかというのはその時の結論であって、余談ですけれども、予算を出しているのだから当然そういうのは地主と話がついているから当たり前じゃないかというのはそのとおりで、私もそう思いますけれども、その扱いはその段階の話で、これは扱いが違う中身だから僕は別にしたほうがいいんじゃないかと。だから陳情第17号と陳情第21号は一緒、陳情第18号は単独でというのが私の提案です。
 
○小野田 委員長  今、赤松委員から御意見ございましたけれども、ほかに御意見ございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 それでは、今、赤松委員から御発議がありましたように、陳情第17号と陳情第21号は一括で行って、そして陳情第18号は別に行うということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたします。
 続いて、事務局から報告をお願いいたします。
 
○事務局  まず、陳情提出者からの陳述についてですが、ただいま一括議題と確認されました、日程第6陳情第17号「北鎌倉隧道の安全対策の方向性の決定について」(市長決裁:27鎌道路第502号)の再考を求める陳情及び日程第8陳情第21号北鎌倉隧道安全性検証等業務についての調査の陳情、また、日程第7陳情第18号北鎌倉隧道手前私有地の道路不法占有の確認を求める陳情、以上3件の陳情につきましては、陳情提出者から陳述したい旨の申し出があることを御報告させていただきます。御協議、御確認をお願いいたします。
 
○小野田 委員長  ただいま事務局から御報告がございましたように、3件について発言が求められておりますが、発言を認めることでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたします。
 
○事務局  先ほど日程確認の際に、陳情について一括議題の確認がされましたけれども、日程第6陳情第17号及び日程第7陳情第21号を一括議題とすること、日程第8で、陳情第18号を議題とすることについて改めて御確認をお願いします。
 
○小野田 委員長  事務局の説明のとおりでよろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたします。
 
○事務局  陳情にかかる資料について、陳情第21号北鎌倉隧道安全性検証等業務についての調査の陳情については、陳情提出者から資料の提出がありまして、3種類ございますけれども机上配付していることを御報告させていただきます。御確認をお願いいたします。
 
○小野田 委員長  今報告がありましたように、3種類の資料、皆様の机上に配付されているということですけれども、確認させていただいてよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたします。
 関係外職員退室のため、暫時休憩いたします。
              (9時49分休憩   9時50分再開)
 
○小野田 委員長  再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○小野田 委員長  日程第1「議案第34号鎌倉市景観重要建造物等保全基金条例の制定について」、日程第2「議案第46号平成27年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうちまちづくり景観部所管部分」を一括議題といたします。原局から説明をお願いいたします。
 
○都市景観課長  日程第1議案第34号鎌倉市景観重要建造物等保全基金条例の制定について、説明いたします。
 議案集その1、29ページをごらんください。
 本件は、本市の都市景観の形成に重要な役割を果たす景観重要建造物等を後世に伝えることを目的とする保全事業の推進を図るため、鎌倉市景観重要建造物等保全基金の設置及びその管理に関し、必要な事項について、新たな条例を制定しようとするものでございます。
 次に条例の内容について説明いたします。
 第1条では、基金の対象を、景観法第19条第1項の景観重要建造物、鎌倉市都市景観条例第30条第1項の景観重要建築物等、その他本市の都市景観の形成に重要な役割を果たしていると認められる建造物とするなど、基金設置の趣旨等を規定しています。
 第2条では、基金として積み立てる額は、毎年度一般会計歳入歳出予算の定めるところによる旨を規定しています。
 第3条では、基金に属する現金の保管及び有価証券にかえることができる旨を規定しています。
 第4条では、基金の運用から生ずる収益の処理について規定しています。
 第5条では、基金に属する現金を歳計現金に繰りかえて運用することができる旨を規定しています。
 第6条では、条例の施行に関し必要な事項は別に定める旨を規定しています。
 なお、本年度より開始いたしました「鎌倉市ふるさと寄附金制度」では、その使い道とされる10分野に景観重要建造物等の保全が含まれていないことから、基金を設置することにより、その対象としようとするものでございます。
 最後に、条例の施行期日は、公布の日からとします。
 以上が基金条例の説明となりますが、引き続き、本条例に関連する補正予算案を、まちづくり政策課長が説明いたします。
 
○まちづくり政策課長  日程第2議案第46号平成27年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち、まちづくり景観部所管部分の内容について、説明いたします。
 第1条、歳入歳出予算の補正につきまして、まず、歳入ですが、議案集その1は57ページ、第1表歳入歳出予算補正歳入を、補正予算に関する説明書は4ページ及び5ページを御参照ください。
 第65款財産収入、第5項財産運用収入、第10目利子及び配当金は2万2,000円、第70款第5項寄附金、第45目土木費寄附金は1,000万円の追加で、いずれも、(仮称)鎌倉市景観重要建造物等保全基金の設置に伴い、追加補正を行うものです。
 次に、歳出ですが、議案集その1は58ページ、第1表の歳入歳出予算補正歳出を、補正予算に関する説明書は、12ページ及び13ページを御参照ください。
 第45款土木費、第20項都市計画費、第5目都市計画総務費は1,002万2,000円の追加で、(仮称)鎌倉市景観重要建造物等保全基金の設置に伴い、基金への積立金の追加補正を行うものです。
 以上で説明を終わります。
 
○小野田 委員長  ただいまの説明に御質疑はございますでしょうか。
 
○中村 委員  景観重要建造物等ということなのですが、今、どのぐらいの件数があるのかとか、重立った施設名とかがわかれば教えていただければと思います。
 
○都市景観課長  景観重要建造物は、旧和辻邸1件を指定してございます。そのほか景観重要建築物等は32件ほど設置しておりまして、鎌倉文学館などがその内容となっております。
 
○中村 委員  今、話題となっている旧図書館とか、その辺は対象になっていると考えてよろしいですか。
 
○都市景観課長  そちらにつきましては、条例案の、その他本市の景観形成の形成に重要な役割を果たしていると認められる建造物というカテゴリーになると考えております。
 
○中村 委員  その中に当てはまる可能性がある、もう決まっているという考え方でいいんですか。
 
○都市景観課長  具体には今後決裁をとりまして、確定していくという作業があると考えてございまして、候補の一つとして考えております。
 
○中村 委員  本会議の質問でもいろいろありましたけれども、例えば、旧図書館に限定して寄附をしたいという人の受け皿にこの条例がなった場合に、限定した方の寄附の管理の仕方というのはどうされるのか、お聞かせいただきたいと思います。
 
○都市景観課長  特定の建築物に対して活用を希望するという御意思のある寄附金であった場合は、基本的には台帳上で管理をいたしたいと考えておりまして、原則的には、その建物に充当できるようにしたいと考えております。しかしながら、基金の制度上、その目的に合致し、必要性、緊急性が認められる場合には、その他の建築物に充当することも考えられるものでございます。
 
○中村 委員  1,000万円という御寄附を募っていくという予算になっていますけれども、どういった告知を今後していくのか、最後にそこだけお聞かせください。
 
○都市景観課長  新たな制度を設置するに当たりまして、受け入れの枠として1,000万円ということを一つの目標としたものであり、特段裏づけがある中で設定したものではございませんが、今後、寄附金の状況に注視した中で、必要なPRとか、そういった対応を図ってまいりたいと考えております。具体には、ふるさと寄附金の担当課と相談をさせていただきながら、周知の強化に努めてまいりたいと考えております。
 
○中村 委員  目標は目標でいいんですけれども、結構、集めるのはかなり大変だと思うので、いろいろなPRの仕方を考えていただければと思います。
 
○岡田 委員  中村委員と重複していることも少しあるので申しわけないんですが、その他、本市の都市景観の形成に重要な役割を果たしていると認められると。誰が認めるの。どういう仕組みで認めるのですか。
 
○都市景観課長  今後、旧講堂につきましては、都市景観課といたしまして、前々から重要な建造物と思いまして、調査を済ませております。そういった調査報告書をもとに、今後決裁をとって確定していきたいと考えております。
 また、旧図書館につきましても、保全を求める方々が事前に調査等をされておりますので、そういったものを吟味させていただきながら、今後決裁をとって確認をしたいと。
 失礼しました。市として、それに該当するかどうか決裁をとってやっていくと。具体には都市景観課が主体になってやってまいります。
 
○岡田 委員  今、都市景観課と言われましたけれども、単体みたいなことを言われたんですけれども、まちづくり全体の中でやらなきゃいけないので、都市景観課はもちろん、私はそれはそれでやっていただければありがたいと思うのですけれども、もっと仕組みをきちんとつくって、いろいろな人の意見を聞きながら進めていかなければいけないと思うのですけれども、仕組みづくりは今のところ考えていないということですか。
 
○都市景観課長  現在のところは考えておりません。
 
○岡田 委員  考えなければいいということにはならなくて、きちんとしてくれないと困ると思うんですけれども、そういう考え、今のところないということですけれども、私が今指摘したんですが、どうなんですか、今後。
 
○大場 まちづくり景観部長  今、都市景観課長が、現在、条例制定の中で、その他というカテゴリーをどう審査して、決定していくのかということでございました。現段階ではさまざまな資料をベースに、行政の中で審査をさせていただいて、それを市長決裁でという考えでおりました。今、委員からさまざまな御意見がございましたので、第三者機関に諮るなど、こういうことも検討しなくてはならない場面も出てくるかと思います。これにつきましては私どもで少し検討させていただいて、審議会にも御相談させていただくようなことがあろうかと思いますので、その後にまた建設常任委員会の委員には御報告をさせていただこうかと思っております。学術的な議論になってくるかと思いますので、専門家の御意見を伺うのが妥当だと、私も今お話をお聞きして思いますので、できればそういう皆さんに御意見を伺うなどしたいと思っておりますので、そういう線で進めていきたいと思っております。
 
○岡田 委員  ぜひ、きちんとやっていただきたいと思います。
 それで、ふるさと寄附金を対象にするということなんですけれども、これは、鎌倉市景観重要建造物等保全基金ということで、基金ということでやられるんですか。というのはクラウドファウンティングとか、いろいろあるのだけど、それを基金でやっちゃうのか。今、基金がたくさんありますよね、いろいろな基金が。そういうところにぽんと置くのか。それは今後また考えるということなの。そこら辺の動きというか、それはどう考えているのか。
 
○都市景観課長  現在、緑地保全基金を初め、さまざまな基金がございます。これらの基金と横並びで景観重要建造物等保全基金を策定したいと考えております。
 
○岡田 委員  私が見た感じでは、それは申しわけないんだけれども、3カ月見てきたんですけれども、その前もあるんですけれども、基金という形だけ入ってこない。きちんとアピールして、こういうことでありますので、ということでやらないと、申しわけないけれども、本当に集まらないよ、今までの動きを見ていると。今見られていないから、そんなこと言われているのかなと私は思うんですけれども、そこら辺も十分考えながらやってもらわないと、ふるさとで基金だから集まると思ったら大間違いですから、そこら辺はきちんとやってもらいたいと思いますが、いかがですか。ちょっと無理っぽいんだけど。
 
○都市景観課長  おっしゃるとおり、周知ですとか、見せ方ですとか、その辺が大変キーになっていると思いますので、その辺はふるさと寄附金の担当とも相談させていただきながら、周知の方法をこれから考えてまいりたいと考えております。
 
○岡田 委員  もう終わりますけれども、ふるさと寄附金の担当者、今、本市は2人しかいませんから、それに全部投げるということはやめてもらいたい。十分検討した上で相談してもらうというか、そうしてもらわないと、それだけにかかわっているわけではないですから、全市的なところでやっていますから、頼むよというようなやり方はやめてほしいのですけれども、それはよろしいですか。
 
○大場 まちづくり景観部長  今、岡田委員から実績をベースに御意見をいただきました。私ども緑地保全基金も抱えておりまして、なかなか入っていない実情を把握しております。そういう課題も含めまして、今回の景観重要建造物等の基金につきましても、できる限り有効に積める手段、方法等も検証したいと思っております。これはまず部内で十分に議論を重ねて、アピールの方法等を考えたいと考えております。
 
○赤松 委員  鎌倉市では、寄附をいただいて、例えば、直近では鎌倉山の扇湖山荘なんかはそうですよね。高山から移設してできた建物ですけれども、たまたま私、去年か、おととしか、高山に歴史まちづくりの関係で視察に行ったときに、その担当者の説明の開口一番、「鎌倉市鎌倉山に、高山にあったこういう建物が移築されて現存しているけれども、今どうなっていますか」というのが最初の言葉でした。だから、そういう建物は、文学館もそうですし、文学館の下の旧前田邸もそうですし、幾つもあるんですね。それが野放しのような状態になっているというのも悲しい話で、何らかのきちんとした、寄附をしていただいた方の気持ちに応えるような活用の仕方というのが求められると思うんですね。そういう意味で、もちろん自前の市の公共の建造物もそうだと思いますけれども、こういう目的でこの条例がつくられて、条例が、その趣旨が本当に生かされて達成されるような方向に進むことは、私も大変大事なことだと受けとめております。
 その中で、先ほど中村委員からも質問がありましたけれども、何を指定するかというのは、三つの基本的な考え方があるわけでしょう。景観法での指定の、それから市の景観条例による指定の建築物、その他、本市の景観形成に重要な役割を果たしている建築物。三つあるんですけれども、説明の中で、私はもっと丁寧に、景観法に基づく指定は幾つあって、市の条例による建物は幾つあって、そのうち当面予定しているの何と何だと。幾つなんだと。その他、指定はされていないけれども、その他鎌倉市の都市景観形成に役割を果たしていると認められるものをという場合に、例えばというので、こういうものがありますと。だけど、それはまだ決定しているわけではないから、だけど、おおむねその中から幾つくらいを考えているんですとか、そういう説明が私は欲しいな。せっかく新しい条例をつくって、こういう目的でやろうとするなら、夢のある条例になるような、そういう説明をしてくださいよ。そうでないと何だか意気消沈しちゃうよ、提案の段階から。という今私が言ったことに応えた形で、答弁をお願いします。
 
○都市景観課長  それでは、改めて説明させていただきます。今回対象としているものについて、大きく三つに大別されるものでございます。景観法第19条第1項に基づく景観重要建造物、これは川喜多記念館の敷地内にあります旧和辻邸、これが1件でございます。
 都市景観条例第30条第1項に基づく景観重要建築物等といたしましては32件が該当いたします。この条例に基づくものの中には、鎌倉文学館、旧華頂宮邸ほかございまして、合計で32件でございます。その他、本市の都市景観の形成に重要な役割を果たしていると認められる建造物、これは現在のところ、御成小学校旧講堂と旧図書館、これが今のところ候補として考えているところでございます。
 
○赤松 委員  法や条例に基づくのはよくわかりました。あと、その他、本市の景観形成に重要な役割を果たしている認められるものと。これは当然、部長がさっき答弁の中で触れていましたけれども、これは条例に基づく対象にするというからには、それなりの根拠が必要なわけですから、景観審議会にきちんと諮問をして、その対象物件たり得るかどうかの検討した上で、指定という手続になるのだと思うんですけれども、それは部長の先ほどの答弁がありましたから、それで了としたいと思いますけれども。
 もう一つ、既に質問で出ておりましたけれども、寄附する側が、例えば、私は、旧華頂宮邸のああいう建物が非常に周辺の環境とマッチしていて、私は特にあそこに関心があって、あそこは継続的にきちんと管理をして、住民に貢献できるようなものとして活用してほしいという気持ちから、旧華頂宮邸の存続のために寄附したいんだと。いや、私は今話題になっている御成小学校のところにある旧図書館、既に幾らか寄附が寄せられていると、この間の本会議でも出ておりましたけれども、そういう寄附者の意向が100%寄附の中で生きる道を、きちんと制度的につくっておかないとまずいんじゃないかなと。制度というのかな、きちんとつくっておく必要があるんじゃないかと思うんですよ。先ほどの答弁では、台帳で管理するというお話ですよね。台帳で管理するというのはどういうことなのか。
 それから、もう一つおっしゃっていましたよね。そういうことで管理するんだけれども、そのお金がたまたまこちらに使わなくちゃいけないということがあった場合には、華頂宮邸、あるいは御成小学校という意向で寄附された金も、そちらに使う場合もあるかもしれないという話もちょっとあったけれども、その場合は、きちんとそれは復元する措置をしなければ、寄附者の意向が生かされないですよね、一定の段階で。だから、いつも寄附者の対象を絞らないで、対象が具体的にない、こういう制度そのものに寄附をしますよというお金と、旧華頂宮邸だ、文学館だ、あるいは旧図書館だ、旧講堂だ、具体的な目的を指定したものは、いつも幾らになっているのかという管理と同時に、それを制度的に担保するようなものは、私はきちんとつくるべきじゃないかと思うんです。それは何かと言えば規則だろうと思うんです。この条例に基づく規則、そういうものがきちんと管理されていくようなルールをつくっておくことが必要じゃないか。それが寄附者に対する責任ある行政の対応じゃないかと。こういうふうにきちんと管理されているんですという証明になるわけでしょう。規則でもって、そういうことがきちんとされていれば。そういうことをきちんとしないといけないんじゃないのかなと私は思うんですけれども、その点、いかがですか。
 
○都市景観課長  おっしゃられること、わかっているつもりでございまして、今後、運用指針ですとか、ガイドラインですとか、そういったものの策定をしてまいりたいと考えております。
 
○赤松 委員  規則できちんとそれ制定できないのかね、規則で。
 
○都市景観課長  規則の制定も含めて、検討させていただきたいと思います。
 
○赤松 委員  これは市民からいただくお金ですから、意向がきちんと保証されないとだめなんですよ。それは担保が必要ですよ。その担保は何だといえば、条例に基づく規則でしょう。大きな貯金箱があって、そこに10万円なら10万円入れた。そうしたら、きちんと仕分けがこの機械の中でされていて、文学館という箱にきちんと落ちていくと。こういうふうにするためには、そういう条例に基づく規則によって、きちんと担保するということが必要じゃないかな。ガイドラインだとか、いろいろ話があったけれども、ガイドラインなんていうのはその都度変わっていっちゃうことだってあるし。制度としてきちんと確立するということじゃないの、必要なのは。
 特に今、旧図書館でいろいろ努力されてきた方は、一番そこのところを心配されていますよね。そういう方々の期待にきちんと応えなさいよ。いかがですか。
 
○都市景観課長  先ほども述べましたけれども、規則の制定も含めて検討させていただきます。
 
○大場 まちづくり景観部長  今、赤松委員御指摘ございまして、基金という性格上、個別の寄附案件を一つ一つ受けて、厳密に歳出を限定していくというのは、なかなか難しくございます。そういう中で、先ほど課長から台帳できちんと管理をして、歳出予算の際に財源充当のところで、どのくらいの金額がこの事業に配当されているのかというのがわかるようになるんですね。そういう中で歴史的建築物を修繕していくには、一つ一つの保全レベルが同一ではないこともございまして、このときに一気に基金を使って、その建築物の修繕等をしていかなければならない、こんな場合も想定されることから、この基金の寄附者に対しましての周知はきちんとしていきたいと思っておりまして、必ずしもこの基金にいただいたお金が、100%そのまま御寄附をされた方の意思に従って財源が充当されていくということにはならない場合がありますということをきちんと周知していきたいと考えております。
 したがいまして、必ずこの建築物に使っていただきたいということになった場合には、これは負担付寄附になるかならないかというのを寄附者に確認させていただかなきゃいけないかなと思っております。そういう意味で、負担付寄附になった場合は、そこに充当しない場合には寄附者にお返しするということもございますので、その場合は、議員の皆様に議決をいただく手続が地方自治法で規定されておりますので、これにつきましては、別途考えてやっていかなければいけないものだなと思っております。
 
○赤松 委員  部長の話もよくわかります。私がここで特に強調したいのは、寄附者の意向がきちんと生かされるということなんです。そのための担保として、私は規則でと言いました。それは、そういう財務会計上のいろいろな縛りだとか、いろいろな中でいろいろあるでしょう。そこらは私も十分わかっているわけではないので、要は寄附者が目的としている建築物、指定されている建築物、そのために使われるという、そういう寄附者の意向はきちんと生かされるような基金の処分の仕方であってほしいということなんですよ。だから、そこのところを十分担当は熟知して、事務執行をやっていただきたいことと、それがきちんと継続していってもらいたいということと。そのためには一つのルールというのが必要でしょうという、私の言っていることも十分踏まえた上で、適切な対応の仕方を、寄附者の理解も得ながら進めていってほしいと思います。
 
○大石 委員  この2議案については、新聞報道でもありましたけれども、旧図書館の保存の関係で運動していただいて、実は3カ月前に旧図書館の保存ではなく、解体という議案が出て、その予算も認め、3カ月しかたっていないんですよね。具体的に保存という計画で、新聞報道によると、この基金条例が上程されてきたというのですけれども、そもそも保存という方針に転換した理由というのは、私はいまだに聞いていないですよ。それに伴う条例として、こうやって出てきたと思うんですが、この基金条例について、すっと私の胸の中には入ってこないんですよね。えって。議会がたった3カ月前に解体の費用を、議案を認めたばかりですよ。この3カ月間に何があったんだと。保存に伴う条例。
 これはまちづくり景観部に聞いたってしようがないんですけれども、一生懸命説明はしていただいているけれども、その理由が何も説明ない中で、こういう条例が出てきている。それについて部長、どう思われますか。
 
○大場 まちづくり景観部長  市長が記者会見で御答弁しているとおり、市民の皆様の活動といいますか、そういうことも含めまして、新たなスタイルとしてという御発言だったと私は記憶しているんですけれども、市民とこういうことに関して共同して歴史的な建物を残していきたいと御発言があったかと私は記憶しております。そういうことで、今回の旧図書館につきましては解体していくという方針を、こういう形で市としてあらわしてきたと、このように考えております。
 
○大石 委員  質問の仕方が悪いのでしょうか。議会への質問というのも、説明というのも必要でしょうけれども、これはある意味、大方針転換なんですよ。そういう中で、各部長たちが集まって、まちづくり景観部だけじゃないと思いますよ、ここでこの問題に取り組むのは。私はあえて問題と言いますけれども。
 そういう中で、例えば、部長、政策会議があったのかどうなのかわかりませんが、これこれこういう理由で解体という意思表示をし、予算までとりました。議会に承認をいただきました。だけど、市長として、こういうことがあるから保全に向けて方針転換をしたい、だから協力してくれ、そういう話はあったんですか。その理由について、ああなるほど、そういうことですねというふうになったんですか。
 
○大場 まちづくり景観部長  私どもといたしましては、この意思決定につきましては、当然、政策レベルでの御判断というのがございましたし、そういう中で、私どもの役割といたしますと、市民の篤志をいただいて、それを広く活用していくと。そういう私どもの行っている事業と合致いたします。そんなところもございまして、今回は基金を出させていただいております。意思決定につきましては、政策レベルでの御判断をさせていただいているというところでございます。
 
○大石 委員  方針転換した理由は、はっきり伺っていないということですね。今、まちづくり景観部長にここから話をしても多分わからないと思いますので、別な質問にさせていただきます。
 景観法上で、この指定については道路などの公共の場所から眺望できる景観重要物として指定ができるという指定の方針があります。市でも、その指定の対象については道路沿いに設置された門や橋、塀、トンネルなどの土木構造物も指定の対象になるという形。今、残念ながら、例えば、旧図書館については、道路側から眺望できるような形にはなっていません。こういう指定が、先ほどのその他、市の都市景観の形成に重要な役割を果たしているという建物として指定ができるのかどうなのか。景観法上、また保存についての基本的な考え方、景観法に基づいた考え方だと思いますけれども、そういうことを鑑みて、指定ができるかどうかということをまずお答えいただきたい。
 
○都市景観課長  委員おっしゃるとおり、通りからの眺望は重要であると考えています。旧図書館につきましては、御成小学校の旧講堂や、冠木門、そしてこの旧図書館、こういった三つが一つとなりまして、今小路の通りの良好な景観に形成する要素となるということであれば、この対象になると考えておりまして、それも現時点のものと将来性を見据えてというものもあるのではないかと考えています。
 
○大石 委員  そういう考え方が基本的にまちづくりの中ではある中で、実は、6月定例会のときに総務常任委員会に報告の案件という形で、総務常任委員会が延期をしまして、その後、報告事項の中で旧図書館の話題がありました。そのときには、たしか経営企画部長が答えられているんですけれども、保存に向けての内容をお話ししました。というのは、旧図書館については、3階建てのものを2階建てに直しまして、増築して、利用目的はこうであるという報告事項に対して答弁をされている。この指定されたときに、内装の3階建てを2階建ての改修が認められるのか、また増築が認められるのか。そういうことに関しては、どう考えられますか。
 
○都市景観課長  基本的には、施設の外周といいますか、外観、この保存が一番だと考えております。現在、旧図書館については、建設後、いろいろな施設が増築されたり、くっついたりしておりますので、そういったものは今後計画を策定される段階で、都市景観課に担当課から相談があると思いますので、その中で協議してまいりたいと考えております。
 
○大石 委員  この運動をされた方々のお話なんかもお聞きしますと、増築だとか、そういうことは一切考えていない形で、現存の形の中で保存をしていただけるという形で、この基金やら保全の運動を行ったというようなお話も聞いているんです、実は。経営企画部長の答弁でしたら、そのままの形では保存ができない形になってしまうのではないかなと、こうやって基金を一生懸命集めてくれる方々の、補足に関する考え方と市の考え方に差があるのではないかと思っているんです。その辺の整理はされるんですか。条例の部に聞くような話では、本当はないんですけれども、これをつくってしまえば、先ほどの委員の質問のように、この保存に対しての基金を一生懸命集めてくるわけですよ。だけど、集めた趣旨とは違う形に、この旧図書館がなってしまうという可能性があるものですから、本来の意味の、そういう部分では担当ではないかもしれないけれども、その考え方をお聞きしたいなと思っています。
 
○都市景観課長  委員おっしゃること、十分わかるところでございます。そうしたことがございますので、例えば、寄附者と面談させていただくなりなんなりということで、意向を聞いた上で、担当課にお話ししたいと思います。
 
○大石 委員  担当の部ではないのでこのぐらいにしておきます。
 最後に、新聞記事も複数出ていました。市も責任を持って保存をするけれどもという市長の言葉がありまして、最後に、寄附が少額では難しいと明確に答えられているみたいなんですね。この保存に関して、先ほどいろいろ出ましたように、文学館だか、旧華頂宮邸だか、扇湖山荘やら、ありますよ。保存をかけなければいけない。そろそろ大規模改修かけなきゃいけないようなところがあるんじゃないかなという、目に見えてお金がかかることがわかっている形の中で、寄附が少額であっては保存が難しいという、その少額というのはどういう金額をいうのでしょうか。具体的な金額でもいいですよ。皆さんから、集まるわけないじゃないかとか、こんなやり方じゃだめだとか、いろいろな御指摘がありましたけれども、この基金というのは具体的に、旧図書館を守っていくものも含めて、寄附が幾らあれば守っていけるのですか。
 
○大場 まちづくり景観部長  ただいまの大石委員の御質問なんですが、さきの本会議でもお話がございましたように、市長からは、どのくらいということに関しましては具体的にお示しをしておりません。私どもその施設をどのように管理していくのかというところまで、このぐらいの額でなくては残せないと、その判断を私のほうではできませんので、そういうことで、御説明を十分した上で、この基金に御寄附をいただいた上で、その額を参酌して、保全に関する判断をされるところが一定の基準といいますか、目安に基づいてしていくんだろうと。私としては、こういう御答弁になって大変申しわけないのですが、このぐらいの御答弁しか、今の段階ではできないということでございます。
 
○大石 委員  いろいろ保存していかなければいけなく、それに伴うお金が必要ですし、何年度には幾らと具体的な形で設けてこないと、その目標に向かって基金を集めていただく努力というものは随分変わってくると思いますので、その計画というものがない中で、基金、基金となってきてしまうと。本当に35ぐらい、指定される候補もあるわけじゃないですか。実際に守っていかなきゃいけないものがある。年間このぐらいかかるだろう、だから基金はこのぐらい集めていただかないと厳しいというものを持っていないで、基金、基金と言っても、多分集まらないんじゃないのかなと思います。
 具体的にそういう話が市長からあって、この基金条例というものを打ち出されたと私は思っていたんですけれども、まだ具体的なものはないということで、その辺を市長と詰めていただいたらありがたいと思います。
 
○小野田 委員長  ほかに御質疑ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 次に、議案第34号に関して委員間討議の実施の有無について御協議願います。
                  (「なし」の声あり)
 委員間討議はなしと確認させていただきます。
 議案第34号について、御意見ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 意見を打ち切ります。
 これより採決に入ります。議案第34号鎌倉市景観重要建造物等保全基金条例の制定について、原案に賛成の方の挙手をお願いします。
                  (総 員 挙 手)
 総員の挙手により、議案第34号は原案のとおり可決いたしました。
 続きまして、議案第46号平成27年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち、まちづくり景観部所管部分につきまして、総務常任委員会への送付意見はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 なしと確認させていただきました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○小野田 委員長  日程第3「議案第45号鎌倉市開発事業における手続及び基準等に関する条例の一部を改正する条例の制定について」を議題といたします。原局から説明をお願いいたします。
 
○まちづくり政策課長  日程第3議案第45号鎌倉市開発事業における手続及び基準等に関する条例の一部を改正する条例の制定について、説明いたします。
 お手元の資料、鎌倉市開発事業における手続及び基準等に関する条例新旧対照表をごらんください。また、議案集その1、54、55ページを御参照ください。
 今回の改正は、本条例の都市計画法の委任に基づく開発許可基準の適用範囲及び道路基準の考え方について、より明確な表現とするため、条例の一部を改正しようとするものでございます。
 それでは、改正点について説明いたします。
 まず、開発許可基準の適用範囲についてですが、第3条に第3項を追加し、条例第71条第1項の規定により、本条例を適用しないこととしている開発事業が、都市計画法第29条第1項の規定による開発許可を要する場合に、本条例第1条に規定する趣旨に沿った運用となるよう、本条例中の都市計画法の規定に基づく委任条項については、適用することを明文化するために整備するものでございます。
 次に、道路基準の考え方についてですが、第46条は、平成23年10月に改正した道路基準の考え方と関係法令との整合を図るために整理するほか、より明確な表現とするものでございます。
 第1号アの規定中、「主要な道路については別表第12に定める幅員以上とし、主要な道路以外の道路については6メートル以上の幅員とすること」の部分につきましては、本規定のもととなる都市計画法施行令第25条第2号では、主要な道路と主要な道路以外を区分けしていないことから、道路の幅員については、一律に別表第12に規定する幅員に改めるものでございます。
 また、第46条第1号ア、イ、ウにつきましては、「都市計画法施行令第29条の2第2項第2号の規定による」という部分を削除するものでございますが、これらの条例の規定は、法令の委任規定に基づいた緩和の位置づけによるものではなく、都市計画法施行令第25条第2号の規定の取り扱いを定めたものであるためでございます。
 第46条第1号エ及び第3号につきましては、より明確な表現となるよう改めるものでございます。
 次に、別表第12は、住宅以外の建築物を用途とした欄において、都市計画法の規定と整合がとれていない部分について整理するものでございます。
 その他の部分につきましては、より明確な表現とするために改めるものです。
 最後に、施行期日ですが、公布の日からの施行を予定しています。
 
○小野田 委員長  ただいまの説明に御質疑はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 次に、委員間討議の実施ですが、質疑がありませんでしたので、なしとさせていただきます。
 議案第45号について採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                  (総 員 挙 手)
 総員挙手によりまして、議案第45号は原案のとおり可決いたしました。
 職員入退室のため、暫時休憩いたします。
              (10時41分休憩   10時50分再開)
 
○小野田 委員長  再開いたします。
 事務局から資料について報告をお願いいたします。
 
○事務局  当委員会の冒頭で、赤松委員から要求のございました資料につきまして、北鎌倉隧道の安全対策の方向性について、方針決定までの経過ということで、原局から任意提出がございましたので、この休憩中に配付させていただいております。御確認をお願いいたします。
 
○小野田 委員長  資料の配付について確認させていただきます。よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたします。
 続けて事務局からお願いいたします。
 
○事務局  陳情第18号につきまして、陳情提出者から資料の配付がございましたので、こちらもあわせて休憩中に配付させていただいております。御確認お願いいたします。
 
○小野田 委員長  よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○小野田 委員長  日程第4「議案第21号市道路線の廃止について」を議題といたします。原局から説明をお願いいたします。
 
○谷川[宏] 道水路管理課担当課長  日程第4議案第21号市道路線の廃止について、その内容を説明いたします。議案集その1、1ページをお開きください。また、2ページから5ページの案内図、公図写、お手元の参考図を御参照願います。
 枝番号1、図面番号3の路線は、材木座六丁目647番3地先から、材木座六丁目671番8地先の終点に至る幅員1.59メートルから2.67メートル、延長37.95メートルの道路敷であります。この路線は、現在、一部、一般交通の用に供していないため、道路法の規定に基づいて廃止を行い、都市計画法に基づく開発に伴い整備された道路用地と相互帰属をしようとするものであります。一般交通の用に供している箇所については、議案第22号枝番号1により拡幅整備された道路用地との再編成を行い、道路法の規定に基づいて、再認定しようとするものであります。
 枝番号2、図面番号4の路線は、山ノ内字巨福山8番1地先から、山ノ内字巨福山38番地先の終点に至る幅員2.93メートルから3.66メートル、延長27.34メートルの道路敷であります。この路線は、現在、一般交通の用に供していないため、道路法の規定に基づいて、廃止しようとするものであります。
 以上で説明を終わります。
 
○小野田 委員長  御質疑はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 御質疑がありませんでしたので、委員間討議についてはなしとさせていただき、意見の有無を確認いたします。御意見はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 意見を打ち切ります。
 これより採決に入ります。議案第21号市道路線の廃止について、原案に賛成の方の挙手を願います。
                  (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第21号は原案のとおり可決されました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○小野田 委員長  日程第5「議案第22号市道路線の認定について」を議題といたします。原局より説明をお願いいたします。
 
○谷川[宏] 道水路管理課担当課長  日程第5議案第22号市道路線の認定について、その内容を説明いたします。議案集その1、6ページをお開きください。また、7ページから12ページにかけての案内図及び公図写、お手元の参考図を御参照願います。
 枝番号1、図面番号2の路線は、材木座六丁目647番3地先から、材木座六丁目671番3地先の終点に至る幅員3.7メートルから6.55メートル、延長21.32メートルの道路敷であります。この路線は、都市計画法に基づく開発行為に伴い、拡幅整備された道路用地であり、議案第21号枝番号1で廃止しようとする路線の一部との相互帰属を行い、現在、一般交通の用に供している部分と再編成をし、一体の路線として、道路法の規定に基づいて、再認定しようとするものであります。
 枝番号2、図面番号3の路線は、城廻字中村534番7地先から、城廻字中村534番5地先の終点に至る幅員5.01メートルから9.27メートル、延長35.14メートルの道路敷であります。この路線は、都市計画法に基づく開発行為に伴い、築造された道路であり、一般交通の用に供するため、道路法の規定に基づいて、認定しようとするものであります。
 枝番号3、図面番号4の路線は、長谷二丁目145番7地先から、長谷二丁目145番5地先の終点に至る幅員4.51メートルから8.92メートル、延長20.8メートルの道路敷であります。この路線は、都市計画法に基づく開発行為に伴い、築造された道路であり、一般交通の用に供するため、道路法の規定に基づいて、認定しようとするものであります。
 以上で説明を終わります。
 引き続き、認定路線の現況について映像をごらんください。お手元の参考図も御参照ください。
                 (映像による現況確認)
 
○小野田 委員長  ただいまの説明に御質疑ございますか。
 
○岡田 委員  城廻の中村のところなんですけれども、ここの区画は7区画でいいんですか。
 
○谷川[宏] 道水路管理課担当課長  7区画でございます。
 
○岡田 委員  道路認定だから、わからなければわからなくていいのですけれども、7区画あって、多分宅地もあると思うんだけど、知っていると思うんだけど、どんな感じかなと。そこらをいろいろやっていて、半年か1年ぐらいあきっ放しのところもあるし、家を建てたところもあるのだけど、そこら辺、わかる範囲でいいんですが、こっちも宅地をつくっちゃったりしているんですけれども、漆戸自動車の前のほうをやっているのだけれども、それは置いておいて。そこら辺の雰囲気というか、さっさと行っちゃうような感じなのか。それは全然、道路認定だからわからないならわからなくてもいいんだけど。
 
○谷川[宏] 道水路管理課担当課長  区画の面積ですけれども、最小は165.54平米、最大が214.64平米、平均で184.82平米の7区画でございます。
 
○赤松 委員  12ページの公図ですね、長谷二丁目の。こういうのは余り見たことないんだけど、145−4という地番のところの脇には道路がありますよね。その先は149−3、これは江ノ電の軌道敷なんだけど、この点々というのは何の印なの、こういうのは余り見たことないのだけど、公図で。それからもう一つ、145−2とありますね。ここも点々がついています。この点々は何ですか。
 
○小野田 委員長  確認に時間がかかりそうなので、暫時休憩いたします。
              (11時08分休憩   11時09分再開)
 
○小野田 委員長  再開いたします。
 
○谷川[宏] 道水路管理課担当課長  赤松委員御指摘の、公図上に落とされている点が三つ並んでいるものの説明になりますけれども、通常は公図と公図の公図境の場合に、接続する位置を決めるために、このような点の表記がされることがありますが、こちらについては、ここの149−5の筆については、奥にお住まいの方の専用通路になっている部分ですので、公図境ではないので、どのような経過で公図にこの点が入るかどうかは、今、正確にお答えすることはできませんので、後ほど登記所に確認をとって調べておきたいと考えております。
 
○赤松 委員  これは議案の賛否にかかわることじゃもちろんないんだけど、たまたま余り見たことがないようなのがあるので。ただ、ここは江ノ電の軌道敷と隣り合わせの場所なんですよね。しかも、終点と書いてある文字のちょうどこのあたり、もうちょっと上かな、物すごい大きな池があって、その池を全部潰して宅地にしたんだけど、その池の水を抜くのに、江ノ電の軌道敷にパイプでもってつないでいるんですよ。江ノ電はオーケーしていないんですよ。していないんだけど、実際はつながっているんです。それがちょうど点のあたりに、水路というか、あたりが来ている位置にあるので、だからパイプの口が見えるんですよ、線路のところに。そういうことがかかわっているのかなと思ったんだけど、調べてみてください、済みません。賛否にかかわる話ではありませんけれど。
 
○小野田 委員長  では、後ほどまた調べて御報告ということにさせていただきます。
 ほかに御質疑ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 委員間討議の実施の有無について御協議願います。
                  (「なし」の声あり)
 委員間討議は行わないということを確認させていただきます。
 次に、意見の有無を確認いたします。御意見はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 意見を打ち切ります。
 これより採決に入ります。議案第22号市道路線の認定について、原案に賛成の方の挙手を求めます。
                  (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第22号は原案のとおり可決されました。
    ───────────────────────────────────────
 
○小野田 委員長  日程第6陳情第17号及び日程第7陳情第21号につきましては、2件を一括してということで、本日冒頭の御発議がございました。そして、こちらの取り扱いについて、まず協議してからという御意見もいただきましたが、それでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、この2件を一括して、取り扱うかどうかについての御協議をお願いいたします。松中委員は、取り扱わなくてもいいということでしたが。
 もう一度繰り返させていただきます。陳情第17号と第21号につきましては、朝の日程確認のときに、2件を一つにまとめて行うということで確認させていただきました。その際に、この2件の取り扱いについては、各陳情の審議のときに行うということで確認させていただいていたかと思いますが。
 
○中村 委員  これは陳情者の御発言があるんですよね。だから、それを聞いてからのほうがいいのかなと。今そこを決めちゃうんだったら、さっき発言を確認していますから、扱わないということであれば、陳情者の御発言もなくなってしまいますから、順番としては、発言を聞いてからでいいんじゃないですか。
 
○赤松 委員  その前に、委員長の言う取り扱いの協議というのは、どういう意味ですか。2件一緒にやるということは確認しているでしょう。その上で取り扱いについてとおっしゃったんだけど、それははどういう意味ですか。
 
○小野田 委員長  日程確認の段階で、松中委員から御発議がありまして、この陳情については、取り扱う必要はないんじゃないかというようなお話があったかと思います。
 
○赤松 委員  それは勘違いで、それは松中委員から言ってもらえばいいんだけど、陳情第18号のことを言っているんじゃないの、松中委員は。
 
○松中 委員  私はみんながしなくたっていいんだよ。休憩中に、それは確認した。委員長がとやかく言う前に、休憩中には、協議に入る人は認めたんでしょう。私は扱わなくていいと思っているけれども、意見だけは聞くというのはいいですよ。
 
○小野田 委員長  かしこまりました。そこの点、訂正させていただきます。
 取り扱いにつきましては、この意見を聞いた後ということにさせていただきます。よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたします。
 陳情提出者から発言の申し出がありますので、一旦休憩いたします。
              (11時14分休憩   11時45分再開)
 
○小野田 委員長  再開いたします。
 
○赤松 委員  冒頭に私、きょうの委員会、この問題への資料のお願いをした際に、既に担当から、こういうものを予定しているという話がありました。当然、私はこの中に、私はこれ住民の皆さんからいただいて持っているんですけれども、打ち合わせ記録簿、これも当然入っているものだと思っていたら入っていないんだよね。これはやはり大事なので、資料として提供してもらいたい。入っていないんです、きょうもらった中に。これもあわせて私は当然出ているのだと思っていた。
 
○小野田 委員長  執行部側はどうですか。
 
○小礒 都市整備部長  報告書の中に入っている書類でございますので、至急準備いたします。
 
○小野田 委員長  よろしいですか。では、よろしくお願いいたします。
 資料準備の間、暫時休憩いたします。
              (11時48分休憩   13時15分再開)
 
○小野田 委員長  再開いたします。
 事務局から御報告がございます。
 
○事務局  この休憩中に原局から任意資料として、北鎌倉隧道安全性検証等業務委託に係る打ち合わせ記録簿の提出がありましたので、休憩中に机上に配付させていただいております。御確認をお願いいたします。
 
○小野田 委員長  御確認お願いいたします。よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認します。道水路管理課担当課長から発言を求められていますので、これを許可します。
 
○谷川[宏] 道水路管理課担当課長  先ほど午前中に、日程第5の市道路線の認定における、赤松委員から公図上に点々の表記があることについての御質疑がありまして、それについて補足でお答えさせていただきたいと思います。
 議案集その1の12ページの公図の写しの中の筆境にある点々の表記につきましては、午前中の答弁では、公図境を示すことがあるが、登記官に確認させていただきたい旨の答弁をさせていただきました。
 休憩中に、法務局の登記官に確認をいたしましたところ、この占用通路部分の149−5の筆は、長谷の飛び地であり、周囲の長谷二丁目と字が異なることから、それを明示するための表記であるとのことでございました。したがって、水路などを示した表記ではございませんでしたことを報告します。
 
○小野田 委員長  よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認させていただきます。原局から説明をお願いいたします。
 
○道路課担当課長  日程第6陳情第17号「北鎌倉隧道の安全対策の方向性の決定について」(市長決裁:27鎌道路第502号)の再考を求める陳情につきまして説明いたします。
 本陳情の要旨ですが、北鎌倉隧道の安全対策は、一般社団法人日本トンネル技術協会から出される最終報告を待ち、議会及び住民・市民に公開・検討された後、決定に至るべきと思われるため、この度の決裁を再考するよう市長に働きかけてほしいというものです。
 本陳情の理由は、日本トンネル技術協会から提出された最終報告を待って、議会、住民とともに比較検討すること。既往調査の特定解釈を大きな判断理由としていた「既往成果の開削案」をとることは、十分な説明と慎重さが必要であること。従来、開削案が安価とされていたが、中間報告では開削案のほうが高額であること。同協会から提示された工法案は構造的要件を満たすことが主眼であり、意匠(デザイン)的観点が考慮されていないと思われ、比較のためには、この点さらに検討が求められること。トンネルが通行どめとなっている現在、JRのホームを住民が通行できるようにすれば警備員の人数を減らすことができること。地元地権者の同意が得られていない中で、工事が進められようとしており、市の姿勢への道義的非難、住民同士のあつれきの長期化、工法の複雑化に伴う費用の増額などのマイナス面が考えられる。十分な住民説明、調整によりこれらが回避できると思われること。住民、市民の理解を得る過程をたどることにより、基金などの形で、住民、市民からの市への財政協力が得られることが期待できることの7点です。
 次に本件に係る状況について改めて説明します。
 市といたしまして、北鎌倉隧道については、市で実施したトンネルの安全性の調査をもとに、地元の自治・町内会長を中心とした「北鎌倉駅裏トンネルの安全対策協議会」で協議を進め、平成26年8月28日に開催された第5回協議会において、開削工法という方向性を確認されており、平成26年11月20日に開催された第6回協議会においても再確認されています。このような中、平成26年10月9日に、トンネルの保存を求める方々と市長が面談を行い、トンネルを残してほしいとの声を伺っていました。
 また、平成27年4月28日に北鎌倉隧道を通行禁止とした後、多くの住民や学校関係者の方などから早く通行できるようにしてほしいとの御要望をいただき、市といたしましても、一日も早く安全性を確保し、通行が再開できるよう整備を行っていきたいため、「現在の状態で保存ができ、且つ安全が保てる手法」の可能性を追求するため、我が国のトンネル技術の最高峰といえる一般社団法人日本トンネル技術協会に検証業務を委託いたしました。
 日本トンネル技術協会により平成27年6月25日と7月17日の2回の検証委員会が開催され、8月18日には同協会が依頼した4名のトンネルの専門家の知見による検証結果が提出されたものです。検証結果では、トンネルを残すためには、「両坑口とJR側の側壁の補強及び隧道上部の樹木を伐採し、表土を落とした上で、亀裂や地山状態を確認し補強対策を施すことが必須であり、一部の内面は素掘りのまま残せるものの、外観は人工的なものとなること」「一部を素掘りのまま残すことにより、将来の安全性に関し不安が残り、大地震時に第三者被害が生じる可能性がある」との所見が示されました。
 一方、開削した場合は、「法面の高さを下げることで、より安全性を高めることができることや、トンネル及び上部の山は残りませんが、周辺景観との調和できる工法の選択の幅があること」との所見が示されています。
 市といたしましてはこの結果を受け、総合的に判断し、市民の安全確保と緊急性を最優先し、北鎌倉隧道の整備は「開削工法」で実施することを決定したものです。
 次に、陳情の理由に対する市の考え方について説明いたします。
 まず、「最終報告を待って、議会、住民とともに比較検討するのが妥当」につきましては、安全性と景観の両立が確認できる可能性について、時間をいただき追求してまいりましたが、検証委員会としての結果が示された以上、市として速やかにトンネル整備の方針を決定する必要があるとして、判断し決定したものです。
 なお、トンネル技術協会が作成した中間報告書は、最終報告書のうち、参考資料を除いた部分を先に報告をしていただくよう、市からトンネル技術協会に依頼して、提出されたものであり、「1.検証業務の目的」「2.検証業務の内容」「3.総合所見」「4.隧道対策工の検討」部分は中間報告書と最終報告書と同一のものです。
 「既往調査の特定解釈を大きな判断理由としていた「既往成果の開削案」をとることは、十分な説明と慎重さが必要であること」につきましては、日本トンネル技術協会の検証結果において「既往の調査内容、方法については妥当と判断する」との所見を得ており、試験データの解読や地質等の評価については、さまざまな考え方があるとの見解を伺っています。
 理由にある既往調査の特定解釈とは、平成17年度に実施した数値解析によるトンネルの安定評価による北鎌倉トンネルの想定破壊モード図を指していると考えますが、現状の隧道が危険な状態であることは、全委員の一致した考えであり、開削案が示されたものと考えます。
 「従来開削案が安価とされていたが、中間報告では開削案のほうが高額であること」につきましては、今回の検証では、日本トンネル技術協会が算出したものであり、同一の施工単価等を同協会が算出したものと思われます。トンネル技術協会が算出した開削工事の金額には、工事費や維持管理費のほかにのり面崩壊時に備えた地山の計測費が含まれているために高額になっています。これは、工事中に、地山がいずれかの影響で動いた場合、JR列車が停車する設備を設置する安全対策を計上しています。現在、JRとは、JR敷地内に仮設防護壁を設置することで協議を進めているため、計測管理費経費込み4,000万円の計上は不要と考えています。その際、工事費については、開削工法が8,800万円となり、工事費についてトンネル補強を行った場合に比べ安価であると判断しています。
 「同協会から提示された工法案は構造的要件を満たすことが主眼であり、意匠(デザイン)的観点が考慮されていないと思われ、比較のためには、この点さらに検討が求められること」につきましては、検証結果は技術的視点を中心に検証がなされたものでありますが、「両坑口とJR側の側壁の補強等は必須」との所見から、人工的な外観となり、現状のトンネルの保存を求める市民の方の思いとはかけ離れたものになると考えています。
 「JRのホームを住民が通行できるようにすること」につきましては、4月28日の通行禁止以降、JRとは横須賀線ホーム内の小学生等の一時的な通行について協議を行ってまいりましたが、ホーム上の安全確保ができないとの理由から、現状ではホームの通行は困難との判断が示されています。
 「市の姿勢への道義的非難、住民同士のあつれきの長期化、工法の複雑化に伴う費用の増額などのマイナス面が考えられる。十分な住民説明、調整によりこれらが回避できると思われること」につきましては、市民の皆様への説明といたしましては、8月21日の建設常任委員会協議会への報告後、「北鎌倉駅裏トンネルの安全対策協議会」に今回の市の判断及び理由並びに今後の取り組みの考え方を説明いたしました。また、8月31日には市長が、トンネルの保存を求める市民の方に、決定に至った経過等を直接説明しています。この中でも市長は「工法の変更はしない」「今後も市民の方々と話し合いは行う」「今後は、地権者の方に十分に工事の説明を行っていく」と説明しております。今後、工事に向けた具体的な設計と並行して、関係地権者を初め、市民の皆様の御理解を得られるよう説明を行ってまいります。
 なお、周辺の環境との調和につきましては、地層が見えるような工夫や、緑豊かな景観に配慮するなどさまざまな御意見を伺いながら検討し、実施設計の中に反映してまいりたいと考えています。
 北鎌倉隧道は、生活道路であり幼稚園、小学校、高校の通園・通学路でもあります。市といたしましては、一日でも早く安全性を確保し、道路の通行機能を確保するため、市議会において工事費等の補正予算をお願いし、早期に安全対策工事を実施してまいりたいと考えております。
 引き続きまして、陳情第21号「北鎌倉隧道安全性検証等業務」についての調査の陳情につきまして、説明いたします。
 本陳情の要旨ですが、「北鎌倉隧道安全性検証等業務」の中間報告書に鑑み、北鎌倉隧道安全対策の方向性が決定されましたが、この決定に至る過程は正常な事務手続をしていないため、市議会は早急に100条委員会を立ち上げるなどして、作業経過を調査してほしいというものです。
 本陳情の理由は四つあり、第一に、日本トンネル技術協会の「業務委託」の成果品を受け取る前の8月18日に、「適正なトンネル整備の方法」(開削工法)を決定している。決定の根拠になった「中間報告書」は、作業途中に作成依頼したもので、契約書(仕様書)に記載がない。請負者が法的な責任を持たない書類を根拠に決定するのは行政上不適当であること。
 第2に、8月31日の最終報告の内容を検討すれば「適正なトンネル整備の方法は開削工法」のみと判断することはできない。8月18日の「中間報告書」で早々に決定するのは、内容上も不適当であること。
 第3に、作業途中で市の職員が5回にわたり請負者に出向いている。発注者が自弁で請負者に出向いて行くのは、常識的に考え、契約外または仕様外の打ち合わせ事項があるためであり、「専門的かつ客観的見地」が失われるおそれがあること。
 第4に、業務委託仕様書では、「成果は公表する」との建前にもかかわらず、「成果」を恣意的に「行政文書」扱いにし、市民への公開は市の決定から1カ月近く遅れることとなったことの4点です。
 陳情の理由に対する市の考え方について説明いたします。
 一つ目の「請負者が法的な責任を持たない書類を根拠に決定するのは行政上不適当である」ことにつきましては、「平成27年度北鎌倉隧道安全性検証等業務委託契約書」第21条に基づき協議した結果、8月中旬までに検証結果をまとめ、報告書として提出することとしたものであり、平成27年8月18日に提出された成果物は、請負者から責任を持って提出されたものです。市がこの報告書の内容を根拠に方針を決定したことは適正なものであります。
 なお、協議内容につきましては日本トンネル技術協会から提出された平成27年7月30日の「委託業務打合せ簿」に明記されています。
 二つ目の、「中間報告書で早々に決定することは内容上も不適当である」ことにつきましては、安全性と景観の両立の可能性について、追求してまいりましたが、検証委員会としての結果が示されたことを受け、市として速やかにトンネル整備の方針を決定したものです。
 なお、中間報告書は、最終報告書のうち、参考資料を除いたものであり、「1.検証業務の目的」「2.検証業務の内容」「3.総合所見」「4.隧道対策工の検討」部分は中間報告書と最終報告書と同一のものです。
 三つ目の、「発注者が自弁で請負者に出向いて行くのは、常識的に考え、契約外または仕様外の打ち合わせ事項があるためであり、「専門的かつ客観的見地」が失われるおそれがある」ことにつきましては、当該委員会は、請負者である日本トンネル技術協会が業務を適正に実施するため、専門家の意見、見解を得るために設置したものであり、打ち合わせは、同協会が委員会の進め方や、作成した資料の内容等を確認するため行ったものです。市はトンネルの現状や既存の資料の内容等を問われた際に説明するために同席したものであり、検証に影響を及ぼすものではありません。
 委託業務の打ち合わせの結果については、発注者と受注者が共有するため、受託者が作成し、提出することになっており、市は、議事録等の作成をしていません。
 なお、打ち合わせ結果のまとめについては、お手元の北鎌倉隧道安全性検証等業務履行報告書(抜粋)の資料1の、北鎌倉隧道安全性検証等業務、委員事前説明結果と今後の対応、?から?のとおりです。
 四つ目の、「成果を恣意的に行政文書扱いにした結果、市民への公開は市の決定から1カ月近くおくれることになった」ことにつきましては、職務上作成し、または取得した文書、図画及び電磁的記録であって、市が保有しているものは行政文書となるため、日本トンネル技術協会から納品された成果物についても、行政文書となります。
 なお、情報公開の決定につきましては、情報公開条例第11条(公開決定等の期限)を遵守し、9月11日に公開請求があり、5日間で公開決定をしております。
 以上のことから北鎌倉隧道の安全対策の方向性の決定に至る経過につきましては、適正な事務手続を行っているものです。
 以上で説明を終わります。
 
○小野田 委員長  2件一括しての質疑の有無を確認いたします。御質疑はございませんか。
 
○岡田 委員  ざっくばらんにお聞きしたいんですけれど、次のところにもひっかかっちゃうんで、戸惑ったりはしているんですが、民地がありますよね。トンネルがあって、要するにJRが持っているのと市が持っているのと民地がありますよと。従来ずっとそういうふうに聞いていて、そうなのということで、そこは調整しなきゃだめだねという話をしていたのですけれども、かなり民地というのがどかっとあるような感じがしているんですけれども、それはそういうふうに捉えていいの。3分の1ずつあると私はずっと聞いていたの。こういう図があるときに、民地が3分の1、市が3分の1、JRが3分の1ありますよと。トンネル工事をやって、そこは調整しないとまずいんじゃないのというような話をしていたんだけど、従来そう答えてもらったんだけど、今回は違うような気がするんだけど、そこはどうなんですか。
 
○道路課担当課長  今、委員おっしゃったのは、トンネルの中につきましては、JRと鎌倉市という形になっていまして、トンネルの山側につきましては民有地となっております。今おっしゃられたトンネルの手前につきましては、市の管理する道路はございませんので、そこには民有地が、私道ですね、そちらで言う地権者Bと表記されているものがございます。
 
○岡田 委員  普通、一般的に、例えば開発なんかがあるときに、建物を建てないで、土台だけつくるじゃん。普通。至る道路が使えなくなったらできないんじゃないの。至る道路を使用できなければ、お金がこれだけ今回補正で出ているんだけど、そういう金額でできるの。だって、ずばっというと、いいよという承諾は得ないと工事なんかできないでしょう。言っているの、そういうことは。積算しているからさ。
 
○道路課担当課長  関係する地権者の方に対しましては、これまで市の説明が不十分だということであれば、今後、議会の予算の承認された後に、関係地権者の方には、御理解を求めて、御協力を得ていきたいと考えております。
 
○岡田 委員  それは手続が逆で、整って、やって、それでこうやりますよと、大体整いましたと、議会の皆さん、御承認いかがでしょうかということでやるのでしょう。それをもらって、後で地権者のところへ行って、いや、それは俺のところはできないよとなった場合に、空中に浮いちゃう。
 
○道路課担当課長  現在、私道として、一般で言う公衆道路として使われている道路でありますので、車両通行、工事等使えると考えています。
 
○岡田 委員  考えているのはいいんだけど、僕もいろいろなことがあって、市長の許容範囲とか、いろいろあったんだけども、市長の考えもあるんだけど、ただ、これだけ道路ががばっといっちゃっていると、だってやりようがないじゃん。
 では、私はうそか本当かわからない、この耳で確かめていないから、誤解があったら訂正しますけれども。こちらの地権者の方は、やめてくださいと言っていると私は聞いている。その道路を使わない限りできないんだから積算もくそもなくて、これはできないでしょう。ヘリコプターか何かで持ってきてやるのかどうか知らないけれども、それはそういう乱暴なことは普通しないよね。今までやったこともないし、やはりきちっと話をして、条件が整った段階で、こうやりますよということでこっちに投げてこないと。というふうに私は思っているんだけど、今回のは違う感じがするんだけど、どうなのでしょうか。
 
○小礒 都市整備部長  先ほど課長から説明いたしましたように、トンネルの鎌倉側には民有地がございます。皆様御承知のとおりですけれども、従前から一般の方が通行しておりました。公有道路につきましては、公衆用道路、民地ではありますけれど、道路と同じような形で、道路交通法の適用も受ける。公有私道であります。ということで、これについては、工事に市が使用することはできると。これについて非常に難しい問題がありましたので、3顧問弁護士にも確認をいたしまして、そういうような解釈を得ておりまして、市としてはそのように考えております。
 
○岡田 委員  次のところでやります。
 
○赤松 委員  きょうの冒頭から、私、質問は予定していたのが幾つもあるのですけれども、冒頭の陳情者の陳述から、何かどんとでっかい問題、この計画の前提になるような問題で、重大な発言があったので、まず、そこから質問したいと思います。
 大きく4点述べられたと私は思っているんですけれども、まず、前田次長のあれですよね、この検証委員会で聞かれたことに対して答えているんだと思うんですけれども、第1回委員会の意見の要旨ということでまとめた文章ですね。JR駅員によると、土砂が屋根に落ちたことは確認できないが、4年間で4回から5回、剥落を確認していますと、前田次長がお答えになったということでした。
 それに対して陳述者はその質問に対して、駅の関係者から、そのことについては確認をしていると。そのような、駅側から発言したことは一度もありませんと。そのような事実もありませんとおっしゃっていたということを、先ほどお答えをいただきました。食い違うんですけれど、その点、はっきりさせていただきたいと思います。
 
○前田 都市整備部次長  今のお話ですけれども、4月28日に通行どめをかけさせていただきました。その後、地元の方々の通行等に関しまして、いろいろございましたので、現場に行きまして、いろいろ調整をするという作業を進めておりました。その際、当然のことながらJR北鎌倉駅の方々にも、いろいろな形で御協力をいただいておりますので、伺ったときには御挨拶して、いろいろな事情を説明したり、お話を聞いたりするという形で進めてきたということでございます。
 先ほど助役というお話が具体的に上がりましたが、私は申しわけありませんが、どなたというところまで記憶はありませんが、JRの職員の方といろいろ話している中で、JR側に対して、剥落ないしは岩が落ちてきたということはありますかということをお聞きしましたところ、その方、そこに勤務して4年間になるとたしかおっしゃっていたと思います。そういう中では、四、五回、そういったことがありますよということをおっしゃっていたということがございまして、そういうことを聞いていたというのが現実でございます。
 あと現状でございますけれども、実際、今、現場に行っていただいても、30センチ角ぐらいの石が、現地、JRのホームとピラーの部分との間に落ちておりまして、また、土砂が堆積しているような現状も見受けられますので、そういうことからしても、経年変化の中でそういったことがあったということについては、現況からも見てとれるということでございます。
 検討委員会の際は、委員の方からJRの屋根等にそういった剥落があったことというのは把握をされていますかという御質問があったということでしたが、市としては、その部分については直接把握しておりませんがというお断りをした上で、先ほど申しましたJRの職員から、そういった話を現地で伺ったことがありますと、聞いていますということを述べさせていただいたというところが、その記録に入っていると認識をしてございます。
 
○赤松 委員  陳情者は、助役に確認したというお答えなんですね。次長の今の答弁は、誰かわからないけれども、駅員というお答えですか。それは複数なのか、お一人なのか。
 
○前田 都市整備部次長  私がその根拠にしてお話ししたのは、そこに長くいる駅員ということでございまして、直接窓口で確認しております。複数ではなくて、その方に御確認したことを、そういうふうに聞きましたということを述べさせていただいたということでございます。
 
○赤松 委員  今も次長の話があるんだけど、質問は、JRホーム側の屋根にトンネル側からの土砂が落石、落下したことはないのですかということに対するお答えで、屋根に落っこちたということは確認できないけれども、4年間で四、五回、剥落を確認している。ぽろぽろっと落っこちてきたのを確認しているという、そういう発言だったということですか。
 
○前田 都市整備部次長  そのとおりでございます。あくまでもJR側のピラーの側、ホーム側に対して、落石ないしは剥落があったというようなことを聞いておりますという話をさせていただきました。現状も石が落ちている状況も確認しておりますので、そういうふうにお話をしました。
 
○赤松 委員  この食い違い、どうしましょうか。陳情者が助役から聞いているという話、食い違いがあるんだけれども。
 特に北鎌倉駅のホーム側への崩落の問題というのは、これはこのトンネルを開削して、通行可能な道路にするという決定的な材料になっているんですよ、これ。サンコーさんがつくった図面も、赤文字で強調しているじゃないですか。いつ、JR側のホームに落石があって、危険な状態になるかわからない状態だという、そういう記述が、サンコーさんの調査結果に出ていましたよね。だから、ここの部分は非常に大事なんですよ。だから、一つ一つの事実関係というのは、きちんと確認していかなかったら、私はまずい問題だと思うんです。これは置いておきます。
 それから、陳述者は、検証委員会の会議に、前に鎌倉市が調査委託をしていた図面も出していただいたりしていたサンコーコンサルタント、この関係者が検証委員会に出席をしたり、図面をつくっていたりしたとおっしゃいました。これは事実なんですか。
 
○道路課担当課長  サンコーコンサルタントはトンネル技術協会の会員でありまして、トンネル技術協会がつくる資料の作成をサンコーコンサルタントがつくっておりました。
 
○赤松 委員  今、中間報告や最終報告も同じなんだけど、こういう図面の作成、これはサンコーさんがつくったということでよろしいですか。
 
○道路課担当課長  作業は行っております。
 
○赤松 委員  作業は行ったって、作業とはそういう作成をしていたと。この図面をつくったのがサンコーさんだと確認していいですか。
 
○前田 都市整備部次長  あくまでも今回、トンネル技術協会に委託をしておりまして、トンネル技術協会自体が、そういった技術力を持った方が担当しております。その担当のもとにサンコーコンサルタントというのが作業班として、トンネル技術協会の一員としてかかわっているということでございます。今、御指摘のサンコーがつくったというのは、そういうことではないと認識をしております。
 もう1点、先ほどのお話にありました、JRの崩れた部分でございますが、お手元に配付しました資料の2−1の中に、現地調査の一式の内容が入ってございます。具体的な議論が行われる前に、現地調査を専門家の方はしておりまして、現地で全部ハンマーで岩をたたいて、専門家として全部確認していただいております。その中に記述がございますけれども、JR側の側壁については40センチと薄く、割れて内側に崩壊する可能性が高いということは、現地で確認した中で、日本一の専門家の集団の方々が、そこでそういう見解を出してきたということでございます。
 さらに、既に片持ち梁で持っているとか、あるいはトンネルの天井部については、以前はなかったような縦方向の亀裂が既に入ってしまっていて、そういう意味からしますと、アーチ構造でもっていましたトンネルが既に中で二つに割れてしまっているという状況で、よりトンネルの悪い状況が進行しているということが現地で確認されております。そういう中で、委員会の中で落ちてきたものありませんでしょうかという話があった中で、状況を御紹介したということでございます。
 
○赤松 委員  サンコーがこの日本トンネル技術協会の会員かどうかということは、私は全然知りませんでしたけれども、何かそういう話がありましたけれども、少なくとも鎌倉市が調査委託をして、過去にさまざまな絵も描いていただいたり、これもそうですよね。これは平成17年、ホーム側を赤く丸して強調されているんだけれども、今にも崩れて大変なことになるみたいな、そういう図面になっているんだけれども、それはまた後で触れますけれども、この点については私はいろいろ問題があると思います。サンコーコンサルタントがこの検証委員会に出席すると同時に、図面の作成にもかかわっていたという問題は、後でまた触れたいと思います。
 それから三つ目は、7月17日、第2回の検証委員会終了後に懇談会が開かれたと。これは先ほどいただいた資料、打ち合わせ簿に書いてあります。平成27年7月17日、16時40分から17時まで、市長との懇談会と書いてあります。これは委員会が終わってから懇談会が開かれたんだと思うんですけれども、そこで開削でいくということを市長は述べたというんですね。
 私たちが聞いたのは、今までのこの間の協議会で報告がありましたけれども、中間報告書が日本トンネル技術協会から出されて、そして、それを受けて起案して、決裁をして、正式に市としての方針を決定したと。こういう報告がされていたんですけれども、中間報告が出たのは8月18日でしょう。7月17日の第2回委員会の後、7月17日だから、1カ月前に懇談会の席で、市長は開削でいきたいと思うという意思表示をそこでしたという、それは恐らく同席していたんだと思いますけれど、検証委員会、委員である小泉先生がそのように言ったということも、先ほど私の質問にお答えになりました。
 この7月17日の懇親会というのは、誰が出席したんですか。
 
○前田 都市整備部次長  懇親会でございませんで、懇談会でございます。北鎌倉安全性等検証委員会の委員と市長との懇談会という形でございます。委員会終了後、開催して、委員会の結果及び各委員から意見を聴取したという形でございます。
 出席でございますけれども、鎌倉市につきましては、小礒部長、伊藤次長、あと私前田が出席をさせていただいております。そのほか、市長とあと小林副市長が御出席をしております。そのほか、当日出席しました、西村、小泉、真下委員、それからトンネル技術協会の方が2名、それからオブザーバーで、崩落に関する調査を3月にやっていただきました神奈川県整備技術センターの方が1名出席をしております。
 
○赤松 委員  検証委員3人、それから日本トンネル技術協会の事務担当者というのですかね、2名というのは。技術センター1名、市側から市長、副市長、部長、両次長ですね。市長はそういう発言したんですか。
 
○小礒 都市整備部長  そういう発言はいたしておりません。
 
○赤松 委員  小泉さんは、隋分思い切ったことをお話しになったなと思うんですけれども、では、小泉さんがうそをついたんですかね、こんな重大なことを。これは大変なことですよ。私は別なところでこうも聞きました。先ほど、ああいうお話がありましたから、昼休み中に聞きました。もうちょっと詳しく聞かせてよと言って、聞きました。そうしたら、市長が開削案でいきたいと思いますと言ったと。どういう流れの中で、どういう感じのところでそういう話をしたか、細かくはわかりませんよ。だけど、懇談会の場の中で、市長が開削案でいきたいと思いますという発言をされた。リアルなんですよ、この話は。
 委員長が、きょうで議論は終わりましたから、いろいろとありがとうございましたと、みんなに向かってそういう発言をして、そして締めの言葉で、委員長が開削案でいきたいと思いますと、こうおっしゃったというんです。ここまでリアルな話ですよ。市長は一番先に言っているんですよ。開削案でいきたいと思いますと。それを受けて委員長が、きょうで委員会の検証業務、検討は終わりましたと、大体。開削案でいきたいと思いますと委員長も言ったというんですよ。部長はそれを聞いていないんですか。
 
○小礒 都市整備部長  今、委員からお話がありましたけれど、申しわけございませんけれども、そういう発言はございませんでした。
 
○小野田 委員長  暫時休憩いたします。
              (13時58分休憩   14時00分再開)
 
○小野田 委員長  再開いたします。赤松委員の質疑を続けます。
 
○赤松 委員  懇談会という席ではあったとしても、その流れの中でやっているわけですから、一応2回目が終わった中で、いろいろ御議論ありがとうございましたという形で、市長にしてみれば、労をねぎらう場という形でやられたんだと思いますけれども、部長がそういう答弁だから、そこにいた両次長とも同じですか。聞いていませんか。
 
○伊藤[昌] 都市整備部次長  私も同席しておりましたが、その旨の発言はなかったと記憶しております。
 
○前田 都市整備部次長  私も同様でございます。一切、そういったような発言はなかったと記憶しております。
 
○赤松 委員  わかりました。ここは理事者に質問を後でさせていただきます。
 いろいろ中間報告をいただいたときにはわからなかったことが、きょう提供していただいた資料を見て、いろいろ重要なことがわかってきたんですよ。
 言葉をかえて言えば、中間報告でまとめられている中身以上に、委員の先生方の生の発言がこの中に全部載っていまして、これを読むと両立の道というもの、トンネルをきちんと安全性とトンネルの両立が図れる方向の大事な発言が、いっぱいこの中になされているということがわかったんですよ。そういう点から、この委員会の回数というのはわずか2回しか開かれていないんですけれど、これだけ大きな問題をわずか2回で結論をよく出せるなと思う反面、もう一つの資料をいただいた打ち合わせ記録簿というのがあるんですね。公式な会議というのは2回しかやっていないんだけど、打ち合わせ会というのが通算5回やられているんですね。だから、ここでかなりの議論がされているのかなと思うんですよ。打ち合わせ会というのは、メンバーは誰なんですか。どういうメンバーでやっているんですか。
 
○道路課担当課長  主にトンネル技術協会の担当者と委員長の先生、それと鎌倉市都市整備部道路課という形になっております。
 
○赤松 委員  5回とも、委員長は出られておられるのですか。
 
○道路課担当課長  一番最初は、鎌倉市とトンネル技術協会の打ち合わせですが、それ以外は委員長を交えて、この打ち合わせを行っております。
 
○赤松 委員  技術協会の出席者というのは、この協会の中の事務員というか、技術者なのかもしれませんけれども、これは何人出られているのですか。
 
○前田 都市整備部次長  日本トンネル技術協会から、そういったような技術の専門家を含めまして、技術協会のスタッフ自体は2名が出ております。それにプラス作業班が出るという形で作業を進めております。
 
○赤松 委員  その作業班というのは、どういう方々ですか。
 
○前田 都市整備部次長  トンネル技術協会の事務局の一員としてのコンサルタントと認識しております。
 
○赤松 委員  そのコンサルタントはどこですか。
 
○前田 都市整備部次長  サンコーコンサルタントでございます。
 
○赤松 委員  市役所からは誰が出ているんですか。
 
○前田 都市整備部次長  時によって違いますけれども、主に私、森課長、あと道路課の担当者が出席をしております。
 
○赤松 委員  委員会は2回、打ち合わせ会、委員長と市役所から2人ないし3人、そして作業班と称するサンコーコンサルタント、サンコーコンサルタントからは何人出ているのですか。
 
○前田 都市整備部次長  時によって違います。5人ぐらい出ているときもございますし、3人ぐらいのときもあると認識をしております。
 
○赤松 委員  随分出ているんですね、サンコーさんが。
 既にこれは政策決定して、予算を議会に提案しているという段階ですから、基本的に市長が全責任を負っている問題なんだけれども、こういう細かなことは市長に聞くのもあれだから今ここで聞いているんだけれども、基本的に、私は理事者に質問したいと思っていますけれども、理事者に質問していく上で最小限知っておかなくてはならないことについてのみ絞って質問したいと思っているんです。
 この打ち合わせ会というのはわかりました。正式な検証委員会が2回開かれているんですけれど、1回目、2回目、それぞれ何時間ぐらいやっているんですか。それから、時間と委員の出席は中間報告の中に書いてあるからわかります。2回目はお1人欠席されているんですからね。委員のほかに正式な、検証委員会に出席しているメンバー、どういう人が何人出ているのかというのを1回目、2回目、あわせて説明してください。
 
○前田 都市整備部次長  基本的に、1回目、2回目とも、ほぼ2時間の議論をしていると記憶しております。ただし、1回目につきましては、その前段で現地へ行きまして、約1時間以内でしたけれども、現地を専門家として確認をするという作業をした上で、市役所に参りまして、質疑をしているという形でございます。
 それから、委員でございますけれども、4名にお願いを、日本トンネル技術協会からしたということでございます。そういう形で調査委員会をつくっているということですが、そのうち1回目につきましては、4名の委員全員が御出席したと記憶しております。2回目につきましては、1名、海外に出かける御予定がありましたので、1名の方は御欠席されたということでございます。その他、委員会に出席をしましたのは、市の人間が、あくまでも現場の状況とか、これまでの経緯等を御説明するために同席させていただきましたが、それを除き、過去、3月に剥落の検討をしました神奈川県整備技術センターの人間が、その当時、現場を見ておりますので、そういったようなことの説明に答えるという意味合いでオブザーバーとして、1回目は2名、2回目は1名ですか、出席をしたと記憶しております。あとその他、トンネル技術協会の人間と、あと先ほど申し上げました、作業班が同席をしているという状況でございます。
 
○赤松 委員  この委員の発言の要旨、こういうのは、日本トンネル技術協会の事務局の職員がまとめられておられるということでよろしいですか。
 
○前田 都市整備部次長  そのとおりでございます。
 
○赤松 委員  市からは何人行っているんですか。
 
○道路課担当課長  市からの出席は8名でございます。
 
○赤松 委員  ここには、いわゆる作業班として打ち合わせ会に出ているサンコーさんは、正式な委員会には出ているんですか、いないんですか。
 
○道路課担当課長  参加はしておりますが、人数までは把握しておりません。
 
○赤松 委員  何で人数がわからないの。たった2回しかやっていないのに。
 
○道路課担当課長  トンネル技術協会側として座っておりますので、技術協会の人かどうかというのが、私のほうではわかりませんでした。
 
○赤松 委員  知っている顔は何人いたんですか。
 
○道路課担当課長  私が面識のあったのは、3名いらっしゃいました。
 
○赤松 委員  では3人はいるということね、ここでも。正直、私、随分大事なことが打ち合わせ会でやられているなという印象なんです。それはまた後で聞きます。
 それから、いただいた資料で、事前説明結果と今後の対応というのがあります。これについて、質問させていただきたいと思います。
 ?の「今後の対応」の真ん中よりちょっと下のほうに、検証委員会は、6月と7月の2回でお願いしたい、できれば7月末に結果を出してほしい、こういうふうにあるんですね。8月末までに、いわゆる成果品を出してくださいと。これが契約したときに仕様書にあったんですけれど、7月末までに結果を出してほしいと、ここで言われているんですね。これはどうしてですか。8月中じゃないんですか。
 
○道路課担当課長  6月の当委員会でもお話しさせていただきましたが、できるだけ早く結果を出していただき、9月の補正予算にかけていきたいということもありましたので、できるだけ早く、7月中には何とか結果を教えてほしいということをお願いいたしました。
 
○前田 都市整備部次長  今回、仕様書にありますように、あくまでも開削工法をベースにものを進めたのではございません。あくまでもフラットな形で、今ありますトンネルを残すという方法について、技術的な検討をお願いしたということでございます。
 ということで、9月定例会に予算をお願いするとすれば、もしトンネルを残していくという方向づけで方針が固まれば、今度は具体的に残す方法について、今回、御提案のものについて、具体的な実施設計をかけていかなければいけないということで、委託費用が必要になります。また、今回お願いしておりますが、具体的な工事を進めていくということであれば、工事費をお願いしていかなければいけないということもございまして、当初、6月定例会の段階からお願い申し上げていますように、7月末をめどに方向性を出していきたいということを、いろいろ市民の方に今通行できない御不便をかけておりますので、そういうことを踏まえまして、時間をとっていただいたということで、期限を切って進めてきたということでございます。
 
○赤松 委員  その次の次、事務局のコメントというところにこう書いてあるんですよ。委員会資料を事前にくださいよと言って、6月23日着で各検証委員に送付すると。何の資料かというと?、?、?とありまして、?新たな方策の提案というのがここにあるんですよ。新たな方策の提案というのは、こういう提案なんだと思うんですけれども、6月23日着でということを言っているんですけれど、まだ委員会1回も開いていないんですよ、6月23日までにお届けしますと言っているんだけど。6月23日までにはいいんだけど、何を届けるんですか。新たな方策の提案をお届けしますと言っているんだけど、委員会まだ1回も開いていないじゃないですか。だって、第1回目の委員会は6月25日ですよ。検証委員会はまだ開いてもいない、正式に議論もしていないのに、どうやって新たな方策の提案というのは、それはたたき台であろうとしても何の議論もしていないのに、どうしてそういうものを提案することができるのですか。わからないので教えてください。
 
○道路課担当課長  その前の項目になりますが、平成17年、25年に、鎌倉市で検討しました資料、調査報告というのは、6月11日に各委員にお送りしております。当然その中でそれらを見られておりますので、鎌倉市としては開削工法として平成25年度結論を、私どもとしては出していたんですが、それ以外にもトンネルを残した、新たにトンネルをつくる案等あれば、それをたたき台としてつくって、送ってほしいということだと考えております。
 
○赤松 委員  これは6月23日までに送ると言っている資料3の新たな方策の提案というのは、誰が提案したものなんですか。
 
○道路課担当課長  トンネル技術協会です。
 
○赤松 委員  トンネル技術協会といっても、これを検証して、新たな提案を検討するのはどこがやるんですか。検証委員会がやるんでしょう。検証委員会で議論して、それを事務局の、日本トンネル協会の事務局が整理して、会議録もそこが整理したりしているわけだけど、そこでまとめたものを出すのでしょう。だってまだ検証委員会1回もやっていないじゃないですか。やっていないのに、どうして新たな方策の提案なんていうものが、絵に描いたようなものが出せるのですか。ここのところ、全然わからない。出しようがないでしょう、議論していないんだから。その前に、市が委託していたサンコーコンサルタントがまとめた図面はありますよ。三つの案を出されているんですから。平成25年のときの図面はありますよ。それから、これに基づいてこういう絵もつくりましたよね。恒久対策もずばっと切ったのと、2段にしたのと二つの絵、これは断面図ですけど。それからもう一つは、これですよね。これ以外に、これはサンコーさんの図面であって、ここで言っているのは、検証委員会資料6月23日までに送るといって、サンコーさんのを送るものじゃないんでしょう、これ。新たな方策の提案をしたものを送るというのでしょう。委員会を開いていないのに、どうしてそれができるのかと私は聞いているわけだよ。
 
○前田 都市整備部次長  仕様書にありますように、今回、安全性の検証をした上で、その検証結果に基づきまして、これまでいろいろ検討してきたものの案を検証するとともに、トンネルを残すという形で、安全性というものを両立した形での方策の提案をしてくださいということを、アウトプットとして委託しているという形です。
 進め方につきましては、トンネル技術協会で、どういう形に進めるかということについては作成をして、最終的には委員長と協議した上で、1回、2回、どういう形で諮っていくかというようなことを整理して、対応していくということになります。それがある意味ではトンネル技術協会と委員長との打ち合わせとなっておりまして、4回の打ち合わせが行われたということで、市がそれにオブザーバーとして参加をさせていただいているということです。
 今、委員から御指摘のありましたように、2回の検証委員会といった、時間を切って進めていこうという進め方でございましたので、1回目におきましても、これまでの知見、ないしはトンネル技術協会として現地を見た知見をもとに、具体的な提案につきまして、少したたき台的なものを整理してお出しするということが、次につなげていく上で必要だということの中で、ある意味では、新たな方策の提案、ある意味で暫定版ですね、そういったようなものを出してくださいということが、委員長との話の中であったと認識しております。ですから1回目につきましては、途中のところ、その部分については議論がなされなかったと記憶しておりまして、ある意味では、既往調査の検証ということと、あと現場を見た形で、ここのトンネルが安全かどうなのかということをしっかり議論されて、その上で、次、どんなような方策について検討してくださいということが1回目の委員会の中の最後に議論されたと記憶してございます。
 
○赤松 委員  委員会をまだ1回も開いてもいないのに提案のしようがないじゃないですか。それがこうやって書かれているんですよ。ということは、6月23日までに送ると言っているんだから、23日の前なんだけれども、前にどういうことがあったかといったら、6月8日、6月19日に、先ほどの打ち合わせ会ですよね。委員長と作業班とか、スタッフとか、市も行っているんだけど、こういうところで議論されているんですか。そこでたたき台みたいなものをつくって、新たな方策の提案という形になるのですか。そういう新たな方策の提案というのを絵にすると、これはどこがやるかというとサンコーコンサルタントが書いているものなんですか。これは何か世界の七不思議だよ。
 
○前田 都市整備部次長  あくまでも今回、委員の方にお願いしたのは、トンネル技術協会に市からお願いしました内容を効率的かつ合理的に、実行ができるものにするという、よりきちんとした形でやるために、トンネル技術協会が調査委員会というのをつくってやるということで進めてきたもの、いわゆる調査委員会というものでございます。主体はあくまでもトンネル技術協会にございまして、トンネル技術協会が、自分のところで持っています技術力、能力とともに、会員の力もかりた中で、きちんとした成果を達成するということでございまして、その中で委員の意見をきちっと得るということを進めるための調査委員会ということでございます。ですので、当然のことながら、その作業の進め方は委員長と相談しながら、どこの時点でどういう資料を委員会に諮るかということは協議しながら進めているということでございますが、作業については一貫した中で、今回お願いしました三つの項目の作業をトンネル技術協会が主体的に進めているということでございます。
 
○赤松 委員  わかりました。検証委員会は2回ですよね。これだけは大きな問題で、回数2回、おおむね時間的には2時間程度ということで、かなりの作業がこの打ち合わせ会という場を通じて、いろいろな作業が進められているとはっきりしたと思います。
 特に先ほどの答弁であったように、スタッフ3名、これは協会の事務局ですね。作業班として、サンコーさんから3人から5人が出ていると。こういうところで事が進んでいるということですね。ということが私はわかりました。
 それからもう一つ疑問に思っていますのは、こういう部分があるんですよ。「今後の対応」の?です。裏面のちょうど真ん中のところに書いてあるんです。隧道の安全性の検証のところで、今まで既存の調査したデータというのがありますよね。それはサンコーさんとか、それから、県に委託したいろいろな調査結果というのがありますよね。既存調査ですよ。そのほかに追加調査は何か考えているのかということを聞いているんですね、委員が。それに対して、追加調査は考えていないので過年度調査の内容等で検証しますと、こう言っているんですよ。具体的な中身は何かというと、委員の発言要旨のところにあるんですけれども、第1回委員会意見要旨というところ、現地調査と安全性の検証と二つに分けてあるんですけれど、ここに5カ所で追加調査が必要じゃないのという発言が委員から出ているんですよ。一番最後のところを読むと、詳細調査が必要で、新たな調査結果が出ないと今後の対策、結論が難しいと、こういう発言があるんです。これは大変大きな中身なんだと思うんですよ。
 それから一番上のほうでは、?の3行目ですね。途中から読みますけれど、ひび割れの走行傾斜をはかったほうがいい。トンネル上部のひび割れや樹根の調査を実施したほうがよいが伐採を伴うと。だけど調査したほうがいいと、可能な範囲でやったらいいということだと思うんですよ。
 それから、その下に、トンネル内オーバーハング箇所のひび割れと外側の樹木の根、層理の関連性を確認したほうがいい。より正確なものを提案していく上で、こういう調査は必要だと委員が言っているのに、既往の調査を参考にしてやってください、新たな調査は考えていませんと、こういう答えなんですけれど、これはどうしてなんですか。お金がないからということなんですか。
 
○道路課担当課長  既往調査に比べまして、トンネル上部の木の伐採をして、亀裂等を見たいという委員の御意見がありました。また、一方では、私もお答えしているのですが、既に今ある木の根はトンネル内部に入り込んでおりまして、木の根が、ある意味、くさびという状態になっております。くさびで全体がかみ合っているような状態でございますので、当然、根が大きくなればくさびも大きくなりますし、伐採することにより木が枯れると根が細くなりますので、くさびが緩んでしまいまして、たがが緩んだようなおけのようになってしまうという状況になっております。
 したがいまして、伐採すると観察調査後に手当が必要になるという可能性が高いため、その中で伐採して、時間とそれに伴うコスト、山を安定させるためのコストが必要になりますので、トンネル委員会の中でも保証はできないということですから、半端に伐採、または亀裂を見ることというのは危険という認識があったと思います。また、そのように進めている中で、委員会の中でも半端に調査するのはよくないという発言もあったものですから、当時委員会としても、何が何でも調査をしないさいというようなものは、私どもには指示はございませんでした。
 
○赤松 委員  この議事録だけ見て、5カ所ほどでそういう部分が散見されるんですよ、調査の必要性について。これは一つ一つ議論して、これについてはこういう理由でいいんじゃないのとか、いや、これはやるべきじゃないのとかって、そういう議論というのはやられないのですか。調査の必要性とか、必要でないとかというのは、これは委員長が判断して、委員長がやると言わなかったら、できないものなんですか。
 
○前田 都市整備部次長  第1回目につきましては現場調査をしまして、現地で状況をしっかり把握をしていただいたということでございます。さらに第1回目につきましては、過年度の地質調査の結果等につきまして、専門的な部分でのデータをしっかり解析して、この部分については客観的に正しいと。この部分についてはこういうふうに言いかえたほうがいいということについてもしっかり確認して、物事を進めたということでございます。
 第1回目の最後の段階では、この山というのですか、トンネルにつきましては、ある意味では、鎌倉側の部分については、大きく崩落、剥落をする可能性がある。JRのピラーの部分につきましては、何も手を施さなければ、それが割れて内側に落ち込むような可能性があるというようなことが、委員一致で確認をされた。
 ただ、1点、先ほどお話がありましたように、以前は山側につきまして、応力が一番根のところにかかっていますので、それが崩壊して、山側が全部JR側に落ちるんじゃないかということがありましたが、地質の考え方はいろいろありますけれども、現場を見た専門の委員の方について、山側については比較的しっかりしているということで、その次のときに山側のトンネルの中の岩盤を一部残すようになったというのは、そういうような理由ですけれども、そういうような見解が示されたということです。現地をしっかり見て、データをしっかり解析をした上で議論がされたということです。
 今、課長から申しましたように、確かに意見としては、全て木を伐採して、全ての表土を落として、クラックの入り方、あるいはその方向等を把握することが一番いいということですが、その場合については、全て土を落として、その後、すぐに何らかの対処をするということが必要だということでございますので、まだ具体的に、どういった方法でその後対応していくかということが決定していない中では、それについてはコスト面、あるいは実施ということについて現実的ではないという委員全員の確認があった中で、今申しましたような、既往のデータ及び現地調査の結果というものを持って、このあたりの状況を安全性について判断ができるということで、次のステップに進んでいったという認識をしております。
 そういうことですので、委員長ないしは委員から、次回につきまして、それがなされていないじゃないかということ、ないしは書類が必要であるということについては、その次の会では一切発言はございません。
 
○赤松 委員  山の木や土砂を全部はぎ取って、そして調査なんて、そんな発言している先生はいませんよ。こういうものについて調査をしたいから、それは山を全部、木を伐採して、土を全部とって、そういう調査を要求しているんじゃないんですよ。
 いずれにしても、結局、この日本トンネル技術協会は何を検証するのかというと、それは安全性ということは前提にあるんだけれども、そもそも開削をやるんだったら日本トンネル技術協会に委託をしないんだから、鎌倉市は。両立した方向はできないのかというところで、日本トンネル技術協会に委託したわけでしょう。開削をやるんだったら、サンコーさんの絵でもって、もう出ているんですよ。委員が言っていますよ。これは7月17日の2回目の検証で、方策?の開削についてというところで、下のほうですけれど、方策?、つまり開削ですよ。開削のトンネルのやり方だと、住民は困るということで始まった。何のためにこの委員会を立ち上げたのか。方策?、つまり開削だったら委員会は要らないのではないか。日本トンネル技術協会に調査委託する必要がそもそもなかったんじゃないのと、開削でやるんだったら。現状のトンネルは小型車のみが通れるトンネルだ。危険なので通行どめにしたけれども、4メートル道路にしていくというのはどうなのかと。救急車を通すのはどうしても必要なのか。将来、4メートル道路をつくるのであれば開削しかないが、そのあたりは市の判断だということだけれども、そもそも開削でやるというのだったら、この委員会に調査依頼そのものは要らないんだと。だから、この日本トンネル技術協会に調査をお願いしたあり方というのは、両立してやる場合にどういうことができるのか、両立できるのかどうなのか、そこを検証してくれというのが、そもそも日本トンネル技術協会に委託した目的じゃないのかと。依頼者の鎌倉市の。ということをここで言っているんですよ。だから、そういう立場で、案を出していく上に必要な調査を、こういうことでこういうことでというのは、それぞれの場面場面で発言をしているのに、そういう措置がとられないまま来てしまったというのが事実ですね。これも大変問題点が私はあると思っています。
 大分長くなりましたから、私はこの日本トンネル技術協会の製本の中につけられていた1回目、2回目の委員会の会議録というか要旨、それから現地調査をしたときの委員の発言、こういう資料が出て、よくわかりましたよ。全体を総括的に言えば、両立は十分可能だということを提言しているのが、私はこの日本トンネル技術協会の今回の最終的な結論だと思います。両立は難しいとか、できないとか、そういう結論じゃないということですよ。
 この委員が言うように、そもそも開削でやるというんだったら、開削では困るということで、両立の道はないのかということで、鎌倉市は頼んできたんだから、それに応えて調査するのがこの日本トンネル技術協会の仕事だと、我々検証委員会の仕事でもある。こういうことを言っているんですよ。
 拾い読みするような形になりますけれど、それをそういう立場から見たときに、どういう委員の意見があるかというと、幾つか代表的なことを拾ってみますと、6月25日の現地調査のとき、これは一番下に書いてある言葉ですよ。トンネル内の山側の側壁部は、打音状況からしっかりとしており、お寺側の土地も含め、山全体が崩壊することは考えにくいと。これが一つ。
 二つ目は、?の工法の検証、提案の上のほうですよ、委員の質問に対して、いろいろ答えている中で、事務局というのは日本トンネル技術協会の事務局の技術屋でしょうね。押さえ盛り土、つまり、これはホーム側のところですね。提案をしているその案の中に、押さえ盛り土というのがあるわけだけど、押さえ盛り土側からアンカーを打ち込んだり、薬液注入する等の方法で、地山全体を固め硬化させることは可能と考えた。現状のトンネルは山側の根元の太い片持ち梁の状態で、JR側壁側には圧縮力がかかっていないと考えられるので、強烈に補強しなくても、山側の根元が変わらなければもつと考えられる。こういう、事務局のこれは見解ですね、日本トンネル技術協会の。それから、その列の下のほうの方策?の開削についてというところで、先ほど私が読み上げた発言をしているんです。
 開削だと住民は困るということで、この調査が始まっていると。何のためにこの委員会を立ち上げたのか。方策?であれば、委員会は要らないのではないか。こういう発言をしているんですよ。
 それから、戻りまして、6月25日のところ、隣の下段のところに、坑口部のひび割れは開いていて、トンネル内でつながっていることが予想される。側方の薄土被り部がひび割れて分離されると応力的なつながりがなく、片持ち梁で持っていることが予測される。剥落の危険性は高いが、すぐに崩落する危険性は高くない。こういう委員のいろいろなデータなどから分析される、結論的に述べられているこういう発言が、私は全体的に現状のトンネルの補強なり、それなりの手当をしていけば、安全策とトンネルの保全策の両立は可能だと言っている意見が主流を占めていると思うんですよ。
 これの全体のまとめというのが、この一番右側に載っているわけです。要は、こういう提言をするけれども、最終的にどう市長が判断する、市が判断するかは、これは行政が判断することだから、我々はそういう判断に、過ちのない判断を下していただけるような材料と情報を提供するのが我々の仕事だということで、報告書がまとめられているということですね。
 ですから、これを受けた行政は、市民の強い運動と要望があって、当初は開削でいこうという方針を一旦立ちどまって、神奈川県技術センターにも依頼したり、トンネル協会にも依頼をしてきたわけですから。そして二つの絞り込んだ案が示されたんですよ。これでやるべきだという提案じゃないんですよ。二つの案を示したんですよ。だから、二つの案を示されたんだから、この二つの案について、十分市民に周知する必要があるんじゃないですか。市民の意見を聞く必要があるんじゃないですか。それを抜きに、市長は中間報告を受けて、それで決定しちゃったと私は思っていました。そういう報告でしたから。
 ところが、きょうもらった資料を見たら必ずしもそうじゃないんだね。私びっくりしました。びっくりすることばかりですよ。きょうもらったやつです。8月に開いた建設常任委員会協議会で報告された内容は、中間報告が出て議論して、そして起案書をつくって上げて、市長から決裁をもらいましたと。その中身は開削案でいくということですと。こういうことですよ、端的に言えば。ところが、きょうもらった資料で明らかになったのは、何と中間報告書は8月18日に出たんだけど、表に出ていたのはこの話しかないんですよ、ところが、8月14日に中間報告書(案)を受理となっている。案が4日前に来ていたんだね。こんな話、これっぽっちも我々は知りませんよ。何なんですか、これ。
 7月17日は、同席していた職員の皆さんは、そういう発言はしていなかったと思いますと言いましたけれども、でも現実に、検証委員の一人の先生は、市長はそう言ったし、委員長がこう言ったと発言しているんですよ。そういう証言を得ているんですよ。それを陳情者が先ほど発言されました。
 我々は中間報告を受けて、それをもとにして結論を出したと今まで報告を受けていましたから、そうだと思っていたら、4日前の8月14日に中間報告書の案が来ていたというんですね。何だか知らないけれど、議会なんていうのは何なんだろうね。本当にばかにされているようなものですよ。ひどい話だと思いますね。
 そして、8月17日に市長と協議して、安全対策の方向性を確認したと、つまり開削でいくということを確認したというんですよ。18日に正式な中間報告書が来た。その翌日、市長、小林副市長と協議して方針を決定して起案書を起こしたというんですね。このときに私と吉岡議員は、9月定例会の重要な議案の中身と9月定例会に臨む市長の基本的な考え方などについて、懇談の場が持たれているんですよ、8月19日午後一番で。そのときに市長の口から、このトンネルの問題は一言も出なかったから、私が聞いたんですよ、市長に。どうなんですかといって。そうしたら、それについてはまだここで言う状況じゃありませんというようなことで、何一つ発言はなかった。だけど、その裏では何がやられていたかというと、起案書ができて、最終的な決裁をする、そういう手続を既にもうそこでやっていた。その4日前に案が市に来ていた。これは余りにも議会に対しても失礼じゃないですか。部長、どうですか、これ。
 
○小礒 都市整備部長  まず、案の受理ですけれども、通常委託をして最後の報告書が来ますけれども、その報告書は検収作業というのがあります。ですから、その時間は当然とっていますので、今回は、事前に建設常任委員会協議会の日程を決めておりましたので、そこまでには結論を出したいということでありましたので、検収作業の時間をとらなきゃいけないということで、案をいただいております。ですから、案の中で、細かいところで不都合がある場合については修正、これは別に市の意思ではなくて客観的なもので、間違いがあるか、ないかの確認をしたと。それが案でございますので、内容的にはほぼ中間報告書と同じです。ですから、それを見まして市長と協議した、そういう状況でございます。
 それから、これは6月定例会の理事者質疑で市長からもお答えをしておりますけれども、19日に議員に具体的なお話をしなかったのは、ちょうど決裁中でありまして、最後の決裁が20日になっておりたと。市長が御自身でおろすんですけれども、その後に正式なお話をさせていただくということで、そういうお答えをしたんですよということで述べていると記憶をしているところでございます。
 
○赤松 委員  その時点では、9月定例会に予算を提案するなんていう予定は全くなかったんです。我々に言っていなかっただけじゃないんですよ。市役所全体がそうなっていたんですよ。議案書の案までもつくってあったんですよ。総務課がそんなの知らないんだから。議長も知らないところで予算を出すなんていう話なんですよ。松中委員が盛んにやじを飛ばしていましたよ、8月の建設常任委員会協議会で。議会はばかにされているんですよ。こんなの、本当にとんでもない問題ですよ。
 あとは理事者に聞きますけれども。最後、二つ、三つ、すぐに終わります。
 一つは、このトンネルの場所を含めて、この周辺、歴史まちづくりの重点区域に入っていると、私はどこかでそういう発言をしているんだけど、関係する職員、スタッフになっていると思うので、これの。その事実関係だけは私が勝手に言うんじゃなしに、担当からきちんと確認を得たいと思います。重点区域の中にあると私は思っていますし、事実、見ていますから。そういうふうに言っていますけど、あなた方の口からそれを確認させてください。
 
○道路課担当課長  確かに北鎌倉はかかっていることはわかっていますが、この隧道が入っているかどうかというのは、確認しないとわかりません。
 
○赤松 委員  歴史まちづくり推進担当の兼務の職員はいないですか、ここに。事務局というか、兼務というんですか。誰ですか。
 
○小野田 委員長  暫時休憩いたします。
              (14時50分休憩   15時10分再開)
 
○小野田 委員長  再開いたします。
 最初に、傍聴者に申し上げます。審査の妨げとなりますので、静粛にお願いします。私語及び拍手は慎んでいただきたいと思います。なお、委員長の命令に従わないときは、地方自治法第130条第1項の規定により、退場を命じますので、念のため申し上げておきます。
 それでは、担当原局の答弁をお願いいたします。
 
○道路課担当課長  お時間をいただきありがとうございました。
 北鎌倉隧道につきましては、史跡円覚寺境内の指定範囲を含む範囲の中にありまして、重点区域の範囲の中に位置しております。
 
○赤松 委員  わかりました。端的に聞きます。私は前のこの陳情審査のときに、景観審議会などにはどういう諮り方をしたのかということを聞きました。諮っていないという答えでしたが、今回こういう形で新たな調査機関に調査依頼をした結果が報告されました。こういうものは報告されたんでしょうか。
 
○道路課担当課長  本工事につきましては、景観審議会に諮問が必要な案件ではないということを確認しております。しかしながら、景観についての配慮は必要であると考えております。本市の景観アドバイザーにアドバイスをいただくなど、景観に配慮した計画をつくってまいりたいと考えております。
 
○赤松 委員  文化財保護審査会でしたか、正式名称はあれですけれども、ここへは市が最終的に市民協議会と協議をしていく過程で、最終的に開削方針を決める前の段階で、5回目でたしか決めたと思うけど、その前の段階で、文化財保護審議会の御意見も伺うということをやりましたよね。それについては、私、会議録の改ざん問題で、随分細かく質疑をやりました。部長から謝罪の言葉もありましたけどね。そういうこともありました。その中で、委員の先生方から大変御心配される発言がありました。特に、その中では、歴史まちづくり法に基づく歴史まちづくりの計画づくりをやっていく中で、これはきちんとやるべき問題ではないかという発言をされた先生もいらっしゃいました。それで、建設常任委員会でこういう改ざん問題などについては謝罪したと思いますけれども、今、新たな段階ですね、この間中間報告が出てからもう1カ月以上たっているわけで、そこへは何らかの形で報告なり、御意見を伺うような場面というのはあったのか、なかったのか、お尋ねします。
 
○道路課担当課長  文化財専門委員会への報告はしておりません。
 
○赤松 委員  なぜやらないのということを聞きたいけど、まあ、ここでは聞きません。理事者質疑も予定していますからそこで聞きますけども。
 もう一つは、前の委員会で、市長はもう決定したという報告なんだよね。そんなやり方はないでしょうと。私は声を大にして言いました、ここで。最後のところで、少なくとも9月定例会前に陳情提出者にはきちんと説明しなさいよと、御意見を伺いなさいということを言いました。なかなか渋っていましたけどね。最後、定例会前にやりますと言って、8月30日だったかな、日付は忘れましたけど、やりましたよね。最初は市長室で、6人か7人ぐらいの人数制限でということだったらしい。それを私は聞いたからね。ほかに市役所の中に会議室だってあるんだから、多くの方々に参加してもらったほうがいいんじゃないのと言って、場所がないなんてことじゃなしに、本当に探したのかなと私は事務局に聞いたんですよ。あいていたんですよ、委員会室が。そこでやったらいいんじゃないかといって、私の名前で借りました、委員会室を。50人ぐらいの方々が参加されたんですね。でも、市はもう決定しているんですから、なかなか大変ですよ、市民の皆さんとぶつかっちゃって。だけど、市長がこの話し合いは続けますということを約束したようだけど、それから1カ月以上たつけど、あれからもう1回か2回やっているんですか。
 
○道路課担当課長  時間の都合もありまして、市長とのお話をする場は設けておりませんでした。
 
○前田 都市整備部次長  勘違いがありましたので、訂正をさせていただきます。
 その後、市長との面談の時間はなかなかとれませんでしたが、23日の金曜日に、保存を希望される住民の代表の方と市長が面談されたということがございます。
 
○赤松 委員  それは、陳情提出者の方なんかが面談を申し入れてしたんだと思いますけどね。いずれにしても、こういう重要な内容を、一旦は決めたものを翻意して、改めてまた別なところに調査をお願いして、出されているわけでしょう。こういうものをオープンにして、市民に、みんなで議論して、みんなでよりよいまちづくりのために、みんなの知恵を出してもらって、よりよい方向を見出すというのが市長として当たり前の話じゃないんですか、これ。それが本来の行政じゃないんですか。市長が独走しようとしたら、待ってください、市長、これはきちんと手続を踏みましょうぐらいな、そういう熱い気持ちでぶつかってもらいたいんですよ、私は。この先は市長に聞きます。
 原局に対する質疑はこれで終わります。
 
○中村 委員  事務的なことを聞きたいんですけども。お昼の後に出された、この打ち合わせ記録簿を読んでいるんですけれども、これは向こう、要するに委託先がつくったと、請け負い側がつくったと捉えているんですけど。下に調査員の坂本さんという方だけ黒塗りをしていないということは、この方が職員か何かで受け付けて受理したのが手書きで書いてあるという考え方でいいですか。
 
○道路課担当課長  黒塗りしていないものが職員でありまして、黒塗りの判こを押してあるのがトンネル技術協会の職員になります。
 
○中村 委員  そうすると、これは文書で来たのか、ファクスとかメールで来たのかわからないですけど、通常は、先方から受けとったのには受け付け印みたいなのを押して、みんなで共有するという感じなんですけど、この打ち合わせ簿のほかに、別紙のとおりとか、何かそういう書面があるのか。それともこれはこれで郵送で来たのかとか、その辺の入手方法と、それから、受け付けでどういう処理をしているのか。その辺、確認させてください。
 
○道路課担当課長  これは紙でのやりとりになりますので、6月8日に提出されたものを坂本が受け取りまして、受理をしたという形になります。これ、2枚出ておりまして、1枚は甲乙という形で持ちますので、内容を確認した後に一部は返しているという形になります。
 
○中村 委員  受理しますと、この確認作業というのは6月10日に来たとすれば、皆さんで共有しているということですよね。それ、どういう共有の仕方をするんですか。市役所で言えば、どこまで共有するかということですが。
 
○道路課担当課長  道路課内として、私まで入っております。
 
○中村 委員  そうすると、私、朝、出張報告書はないのかという話をしまして、恐らく出張で経費がかかっているから、出張のそういった書面というか、今、電子で決裁やるんでしょうけど、そういうものがあるんでしょうけれども。先方から来たやつって、この書面だけ見ると、確認をどこまでしているのかなというのがわかりにくいので、何かそういった事務的な工夫をしたほうがいいんじゃないかと思うんですけど、その辺いかがですか。
 
○道路課担当課長  おっしゃるとおりで、日付等を入れた中で、私までの確認というのを明記するようにいたします。
 
○中村 委員  きょう出てきた資料なのであれですけれども、ほかの案件でもかなり出張報告のことを結構徹底するように言われている部分がありますから、出張して出てきたもの、しかも相手側の成果物だけじゃなくて、行政側の報告というのも、これを見ればわかるんですけれども、何らかのそういう工夫をしていかないと、また、ほかの問題にも波及するんじゃないかなと思いますので、ぜひその辺は注意していただければと思います。
 
○小野田 委員長  ほかに御質疑はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 ここで、番外から発言を求められておりますけれども、許可することでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、保坂議員の発言を許可します。
 
○保坂 議員  発言を許可していただきましてありがとうございます。
 この北鎌倉隧道の問題は、補正予算にもかかっておりますので、そちらは総務常任委員会でということで、きょう陳情審査という中で出てきたことを中心に質問を幾つかさせていただきたいと思います。
 この北鎌倉の洞門ですけれども、これについては、地元の自治会を中心とした安全対策協議会からは、安全対策ということを開削の方向でという要望が出て、一方で、北鎌倉周辺を中心とした市民の大変たくさんの方からは保存をという強い要望が出ていると。そして、安全性が確保できないという判断によって、現在は通行が禁止されているという中で、多くの方が不便を強いられているという状況がある中で、今後の方向性を早く決めなければいけないという判断のもと、先ほどもおっしゃいましたけれども、日本一の専門家集団である日本トンネル技術協会の検証に委ねるということになりました。それが6月の段階で示されて、本当によかったなと思ったんですね。これ、安全性を追求する、安全対策というのが第一なので、この日本一の専門家の集団である日本トンネル技術協会が、開削しなければ安全性は保たれないのだという結論が出たら、本当にたくさんの方がこちらの景観保全ということを求めていらっしゃいますけれども、それはもう涙をのんで、開削ということもやむなしなのかしらくらいには思っていたんです。本当にこの技術協会の結論がどうなるかということを大変気がかりな思いで待っていたわけなんですけれども、これが実際8月に示されたときの建設常任委員会協議会を傍聴していたんですけれども、その中で、開削の方向という市長の決定が示されました。
 そのときも番外発言をさせていただいたんですけれども、日本トンネル技術協会の検証結果というのは、開削なら開削、保全なら保全一本に示さなくて、両論を併記した形で示されました。メリット、デメリットがあって、一つは部分的に安定の場合ということで保全、そしてもう一つは安全性が安定していない場合ということで開削という、二つの方向性が示された中で、安全性の追求と景観の保全という両立が難しいという判断で、開削ということが示されました。
 これについては、この中間報告で日本トンネル技術協会が出してきたこういった全ての結果報告から、なぜ開削になったのかという、その説明ですね、そのあたりが大変、結論に至った説明が不十分ではないかと私は感じまして、中でも一番思いましたのが、安全性と景観との両立が図れないという中で、開削にしなかった場合、保全にした場合、このような人工的な景観になってしまうんだと、そういうことを市長は繰り返し答弁されていたと思うんですけれども、その人工的な景観というのが示されたイメージ図が、確かに大変人工的でした。それは、坑口の部分ですか、もろいということが検証の結果わかったのでということで、黄色いコンクリート状のもので大きなひさしみたいなものが出てきて、大変、醜悪と言ったらいいのでしょうか、人工的な外観になりましたけれども、このイメージ図じゃなくてもいいのではないですかと、そのとき番外で発言いたしました。そのあたりも、本当だったらもっと違う案も示した上で、どうしても景観的にはこんな人工的なものになってしまうんだというのだったらいいんですけれども、非常に、意図的な形でのイメージ図が示された中で、なぜ開削案になったのかというあたりの説明は大変不十分だなと、そのとき感じて、問題意識として持っていたわけです。
 それは8月21日の建設常任委員会協議会の話だったので、この業務委託契約が最終期限である8月31日をもって最終報告書が示されると、そうしたら、またこの建設常任委員会なり、また議員全体なりに最終報告書について示されるのかと思いましたら、それはなかった。待っていたんですけれども、なかったので、私は、情報公開請求で最終報告書を全部とりました。
 その結果、先ほど課長の御答弁だと、中間報告と最終報告書は大きく変わっていなくて、最終報告書は、検証の経過の資料が全部くっついていたものであるということだったんですけれども、この経過のところ、最終報告書に添付された、きょうもその一部の抜粋が出されていますけれども、それを見たところ、どう見ても、この検証委員会の中で、委員の方たちがそれぞれ出されている意見というのが、この中間報告の中で示された総合所見に公平にというんでしょうか、満遍なくそれをくみ上げてまとめたものではないのではないかという疑問を持たざるを得ませんでした。
 さらに、9月定例会が延びたこともあったので、私は文書質問の形でもいろいろ質問をさせていただきました。その御答弁を見たときに考えたのは、納得できない部分が多かったんですね。今から申し上げますけれども、そこで、総じて思ったのは、この日本トンネル技術協会による検証、これが本当に第三者性が保たれたものなのかどうなのかというところに疑問を持たざるを得なかったんです。きょうの陳情の際の2人の陳述人の陳述も伺って、その感を大変深めざるを得なかったということで、今、番外で質問させていただこうということにしたんですけれども。
 まず、今述べました技術協会の委員の方たちの意見が公平に反映されていないのではないかというところについては、文書質問の中でも、この事前打ち合わせに誰が出席したのかと質問をしました。これについては、先ほども赤松委員が質問をされて、委員長がということでした。委員長と、あとは市の職員の人、それから技術協会、そして技術協会からぶら下がる形で、作業班としてのサンコーコンサルタントの人たちと、そういう陣容で事前打ち合わせというのが、検証委員会は事前打ち合わせ、事前じゃなくてその後の打ち合わせも、検証委員会はたった2回ですけれども、何度も繰り返されていたということがわかりました。
 そして、もう一つ、追加調査、これについても、赤松委員が先ほども既に質問されていますけれども、私も文書質問の中でこの追加調査について質問をしたんです。検証委員会の中で、トンネルの健全性を正確に把握するためには調査を実施したほうがいいという意見が、委員の中から幾つも、何カ所かで出ていたわけですけれども、結局はしていなかったと。これについて質問したところ、文書質問への答弁というのが、委員長から日本トンネル技術協会へ、調査の実施について具体的な指示がなかったことから実施しなかったものですという、こういう文書での回答をいただいております。
 今ここで、最初の質問として伺いたいのは、この委員長から具体的な指示がなかったということは、要するに何回か繰り返された委員長と技術協会、そして市による打ち合わせの中で確認されたことなのでしょうか。
 
○道路課担当課長  委員長及び第1回の検証委員会の中で、先ほど言いましたが、中途半端に伐採等、調査する中では、最終的にどのように保存をするのか、工法が決まっていない中では、半端なことはできないという話し合いは検証委員の中でもされておりました。また、それに対しての他の検証委員の方からも反論はなかったものですので、検証委員会として半端な形でやらないというのは了承されているものと判断をしました。
 
○保坂 議員  今、第1回の検証委員会の中でという御答弁でしたけれども、その前に事前の打ち合わせが行われているわけですよね。その中で、委員長との間で追加調査はしないということが確認されたのかということを伺いたいんですけれども。
 
○道路課担当課長  委員長の中では、既往の調査でお願いしますという話はしておりますが、現場を見た中で、ほかの委員の関係者の方からそういった話が出ておりますので、委員長等の中で決定したというわけではございません。
 
○保坂 議員  では、違う視点で伺いたいんですけれども。総合所見というか、最初の中間報告書の中で、対策工比較表ということで上がっている中で、これの、例えば方策?の保全のコメントというのは、トンネル中心部の素掘り面に対し継続的な監視、メンテナンスが必要となる坑口部は、斜抗斜面からの落石防止のため突出した形とするという、こういったコメントが委員意見を集約した形で載ってはいるんですけれども、最終報告書に付されたこの検証の経緯、委員会でいろいろ出された意見を見ると、本当はもう、このコメントではまとめ切れないような、いろいろな指摘がされていたなというのをすごく思っています。そういう意味で、この総合所見、そして総合所見に添付されたこの工法の比較表ですね、このまとめ方がいかがなものかなと思わざるを得ないところがあるんですね。
 もう一つ、開削案、方策?ですね、推奨されているほうの方策?なんですけれども、これは図面を見ますと切り取ってしまうということなんですけれども、これは二段構造になっています。このコメントは、安全面からでは二段構造ではなくて、上部の残丘をカットして、7メートル一段、少し低くしたほうが望ましいんだとありますけれども、この意見は大変重要な意見だと思いますけれども、現時点というんでしょうか、市長が開削を決定した時点では、そして、今回の補正予算で上がっている開削の予定の内容では、この二段工法というんですか、二段にする開削案というのが今前提とされているのでしょうか。
 
○道路課担当課長  概算の中では、残土のボリュームがありますので、頭を切った、先生がおっしゃった7メートルという高さの中での残土処分という形の金額を見込んでおります。
 
○保坂 議員  それは二段ではなくて、一段ということですか。
 
○道路課担当課長  一段でございます。
 
○保坂 議員  わかりました。そのあたりは補正にもかかわってくるので、これについては、きょうはそれだけにしておきます。
 それで、先ほど非常に問題に感じているということについて、この日本トンネル技術協会から出された検証結果の第三者性という……。
 
○小野田 委員長  傍聴者に申し上げますが、静粛にお願いします。
 先ほど申し伝えましたように、退室をお願いすることがありますので、御注意ください。
 
○保坂 議員  きょうの陳情で大変問題になっているのが、この日本トンネル技術協会の検証というのが、本当に専門家集団であるということで信頼を寄せて、どういう結果が出るかというのを見守っていたわけなんですけれども、それは本当に、市民の皆様も同じ思いだったと思います。
 これの第三者性が保たれているのかどうかというあたりを見ていかなければいけないと思うんですが、先ほど、最初の陳述者の方からは、7月17日に市長が検証委員会の後で懇談をされたときに、開削の方向性というのを御意向として示されたという内容が披露されたことに対して、答弁ではそういったことは一切ないということだったんですけれども、それが、検証委員会が終わった後で、御苦労さまでしたということで懇談をされた中、非公式なのかもしれませんけれども、どういうニュアンスのことを市長がおっしゃったかというのは、本当は大変センシティブなことだと思うんですね。少しでも市の意向としては開削のほうが望ましいと思ったんだということが7月17日の段階で示されたら、それはその後の取りまとめの中に大きく影響しますので、非常に注意しなければいけなかったことだと思います。これについては、そういった発言はなかったという答弁だったので、この後赤松委員から理事者質疑をされるということなので、これについては非常に懸念を持っているということで、これ以上は追及いたしません。
 もう一つ、大変重要な事実というか情報というんでしょうか、情報が陳述者の方から提供されたのが、2人目の陳述者の方から、この業務委託について、契約関係の書類を、恐らく情報公開請求でとられたと思うんですけれども、その中から、この日本トンネル技術協会への契約というのが全部で、全域で450万円ですか、そのうち、外注という経費が320万円計上されているのがこの文書の中にあったという発言がありました。これについては本当なんでしょうか。
 
○道路課担当課長  日本トンネル技術協会からサンコーコンサルタントへは、資料作成ということで320万円の支払いの契約としているようです。
 
○保坂 議員  先ほど来の答弁だと、作業班という言い方をされていましたけれども、今は資料作成ということで、320万円だったんですね。実際にサンコーコンサルタントのかかわりについて御説明いただけますか。
 
○前田 都市整備部次長  繰り返しの答弁になりますが、基本的には日本トンネル技術協会に今回委託をしております。日本トンネル技術協会は、日本を代表する、国際会議なんかにも代表して出ていますようなトンネルに関する最高峰の専門集団となっております。日本トンネル技術協会の事務局を中心に、その下に各種トンネルに関する技術者を会員として抱えておりまして、技術協会にさまざまな委託などがあった場合につきましては、その中に専門委員会等を開いて、研究をして、結果を出して、それが、ある意味では、日本のいろんなトンネルの基準になったりとか、そういうようなことになるということもあるような団体ということでございます。
 今回、あくまでも委託をしましたのは日本トンネル技術協会ということでございまして、実際の業務の執行につきましても、日本トンネル技術協会のトップが技術屋でございますので、きちんとその技術屋が全体を監修して、技術的な視点で助言をして進めているということでございます。あくまでも手を動かすというような形の中で、先ほどありましたけれども、そういうような部分で、現状をよくわかっている人間、あるいは手を動かせる人間を使う必要がありますので、そういう形で、日本トンネル技術協会が会員の中から選定をして、サンコーコンサルタントを使ってきたということだと思っています。ですので、先ほどいろいろ御心配をしていただいています第三者性が確保できるかということについては、支障ないと、差しさわりないと考えているところでございます。
 
○保坂 議員  業務委託先からの再委託の透明性の確保というのは、私、これまでにもいろいろな案件の中で取り上げてきて、言ってきたんですけれども、そういう大変高度な専門家集団であれば、何もこのサンコーコンサルタントに委託しなくても、ほかのところに、作業的なものを委託してもよかったのかなと思うわけなんです。
 この中間報告書に出てきた図面とかを見たときに、これは過去の、もちろん既往調査の検証も含めてということですし、これまでのものはサンコーコンサルタントがつくってきているわけですから、こう見ると、本当にサンコーコンサルタントがこれまでつくってきた図面と非常に近いものだなというのは、それは素人が見てもそうだなと思うわけです。それで、それでもかなり善意に解して、サンコーコンサルタントからデータ提供してもらってつくったんだろうと、それくらいに思っていたんですね。けれども、きょう陳述者の方から示された金額、やはり450万円の全体の業務委託の中から、320万円ですか、これは比率的にかなり大きいと思うんです。本当にそのデータ提供だけにしては、金額は高過ぎます。
 もし、ほかのところに頼むんだったら320万円でもいいかもしれないですよ。金額と内容、これはすごく透明性というところで問題があったのではないかと思うんですけれども、これは本当にサンコーコンサルタントの何をもって、市が答えるということで、選んだのは技術協会ですけれども、業務委託をしたのは鎌倉市ですから、そのあたり、透明性の担保ということはお考えにならなかったのかということを伺いたいと思います。
 
○前田 都市整備部次長  その部分につきましては、先ほど申しましたように、我々はオブザーバーとしてそういった会議に出席しておりましたが、基本的には日本トンネル技術協会が全体を総括しておりますし、委員会がございまして、きちんとした4人の日本最高峰の委員が入って、その中で確認をして、どういう形で進めていくかということをやってきておりますので、そういう部分では差しさわりないと十分考えております。
 今、議員から御指摘がありましたように、今回の業務については三つございます。これまでやってきました平成17年、平成25年の業務自体の内容ですね、いろいろ検討するためのベースになる内容ですけれども、それについて少し疑義があるんではないかというような御意見が、保全をしたいとおっしゃっている市民の方等からございまして、そういう中で、それをきちんと検証しようじゃないかというようなことです。ですので、それは、ある意味では、市が直接やったんではだめですので、そういったような第三者機関の方を入れて、きちんと先生方を入れて、チェックしていただこうといったような内容です。それが第一回の検証委員会の内容で、現地踏査も含めてしっかりされて、若干地質的な部分については、過去のものと違う見解が出てきたというような形です。
 それから、もう一つは具体的な方法ですね、方法について、これまでも成果品が上がっておりますけれども、それについて、本当に安全性の検証をした中で、妥当なのかどうかということまでをやるというようなことがございましたけれども、それプラス新たな今のトンネルを、現在のトンネルを残したままでの形を検討する提案をするというような業務がございました。どちらかというと、前者の二つの部分につきましては、既往のデータをしっかり使った中で、物事を進めていくという観点がございましたので、そういう意味では、市民の方にいろいろお待ちいただいた中で、短時間で検討を進めなきゃいけないという中では、日本トンネル技術協会では、もちろん自分のところで監修をして、しっかり公平性を保った中で、これまでよく現場のことを熟知しているコンサルタントを中心に物事を進めていく、作業を進めてもらうということがよろしいんじゃないかと判断したと認識をしております。
 委託の内容ですけれども、よく委託をしますけれども、工事なんかですと、物に非常にお金がかかります。コンクリートとかそういうものがかかりますけれども、委託というのは基本的には人件費が非常に大半を占めておりまして、そういう意味からしますと、実際にCADを動かしていろいろ絵を描いたりするというような作業をするのが一番人件費がかかるというところで、結果的にはそこの部分の費用が少し多いという形になっているんだろうと思われます。
 
○保坂 議員  今おっしゃった、本当に日本トンネル技術協会というのが非常に高度な専門家集団で、その協会の中で4人に集っていただいて検証をやるんだと。事務作業的なものについては、再委託の形でやってもきちんとチェックするんだからいいんだというような趣旨とも受け取れるんですけれども、結局この検証委員会4人が集われたというのは、2回あった検証委員会のうちの1回目だけなんですよね。全体で2回しか開いていなくて、そのうち4人が集まったのは第1回だけで、第2回は3人しか来ていないと。そういうのはすごくもったいないんじゃないですか。せっかく高度に専門的な方に集っていただいたのにです。4人そろったのはたった1回だけという。それで、この450万円かけてやったということは納得できないと思うんですけれども、もっと丁寧にやっていただく必要があったんじゃないですか。
 
○前田 都市整備部次長  今回、きょうお配りしました資料等を見ていただくとわかると思うんですが、2回というのは、やはり正直申しまして、回数としては、時間的には非常に議論の時間が少ないということがございました。ですので、日本トンネル技術協会が工夫をしまして、その前段で各委員に、過年度、平成17年度、25年度の分厚いこのぐらいの資料があるんですが、それを全部お送りして、委員会の前に全部見てもらうというような作業をして、御意見をいただいて対応していると。要するに、委員会1回分は、先に送って見てもらった、メールでやりながらやっているということを、ここにも書いてございます。
 また、委員会につきましても、必ず事前に資料をお送りして、場合によっては、委員の方から事前に質問等をいただいてしまって、それで、それに対してこういう回答ですというようなことを委員会の冒頭で整理をするということで、ある意味では、意味のない時間をなるべく少なくして、集中的に議論をするということで、限られた時間の中でコンパクトにやろうというような工夫をしてきたと考えております。
 あと、1人の委員、どうしても海外出張ということで、そこのところは都合が長期的につかないということでございました。その方は地質の専門の方でございましたので、1回目にいろいろデータ解析の部分について、ここについては基本的には間違っていないということが最終的なまとめになっておりますけれども、見解が若干違うというところはあるということでしたが、その部分について多くの御意見をいただきましたので、そういう意味では、その方に御参加をいただいたというようなことは非常に意義があったと思っております。2回目の委員会の前にも、その方が海外出張する前に資料は送っておりますので、日本トンネル技術協会には、御意見がある部分についてはいただいているということで対応してきているということだと認識をしております。
 
○小野田 委員長  保坂議員に申し上げます。番外質疑の範疇をよく考えて、御質疑をお願いします。
 
○保坂 議員  今私が質問しているのは、きょうの陳情の中で、特に陳述の中で、この検証業務の第三者性、信頼性というのを揺るがすような発言というか、情報提供があったので、そこのところを今聞いているつもりなので、あともう一つ質問したいと思います。
 今、次長から、委員に対する情報提供、情報の共有化の努力、工夫について話されましたけれども、先ほど来の質疑の中で、第2回の検証委員会後、総合所見をまとめるまでの間に、委員との協議がほとんどというか、行われていないということは、既に答弁されているので、そのあたりは、このせっかくの日本トンネル技術協会の専門家の方たちの知見を集約するという部分について、この検証業務が足りなかったし、そして、繰り返しになりますけれども、既往の調査にかかわったサンコーコンサルタントが作業班なのか、書類の作成担当なのか、とにかく再委託の形で320万円で請け負ってかかわっていると。先ほども出ましたけれども、チェックされる側、検証される側の会社がその検証業務にかかわっているということは事実だとしか言いようがないと。そういう中で、この今回のトンネル技術協会の検証、この第三者性が疑われたら、市長決裁の根拠というものがなくなってしまう、そのように私は思います。このことが一番言いたくて質問したわけですけれども、このことについて、部長はどうお考えでしょうか。
 
○小礒 都市整備部長  まず、誤解があるといけませんので、先ほどからお話ししております日本トンネル技術協会の専門家集団という中にサンコーコンサルタントも入っております。先生方が専門家集団ではありません。それは外部に逆にお願いしている。サンコーコンサルタントは中です。ということで、当初から検証業務を行うに当たって、当たり前でございますけど、事前の市が行った平成17年、25年の調査、この中身を知っていなければ、それに対する応答ができない。そういうことで、サンコーコンサルタントが入っているものと思っております。
 実際問題として、私、検証委員会に2回出まして、あと、委員長との打ち合わせに1回出ておりますけど、これはもう、委員長ですとか委員からの質問に対してサンコーコンサルタントが答えると、そういうやりとりはしておりましたけど、サンコーコンサルタントがみずからの考え方をそこで述べるという機会は一切ありませんでした。ですから、委員が、サンコーコンサルタントがやった調査の中身について確認をする、その作業、それと、もちろんサンコーコンサルタントも専門家でありますので、それに付随するさまざまな知見を確認する場面はありましたけれど。ですから、先ほどからありました第三者性という意味では、主導は日本トンネル技術協会、それに技術協会が依頼した4人の先生方、特に先生方が主導して全体を動かしていましたので、第三者性というか、そういうような意味では、一切疑問はないと考えております。
 
○保坂 議員  これで終わりにします。
 その第三者性に疑問があると申し上げたのは、一つはこのサンコーコンサルタントのかかわり方でした。それは、作業班なり書類をつくるというのはこれまでにかかわってきたということなので、それが一番合理的であって、自然な流れであるという答弁だったのかと思いますけれども、それでもやはり市の業務委託という中では、透明性の確保というので、果たしてサンコーコンサルタントはこういう形でかかわるのでよかったのかなというのは疑問としてそのまま持っております。
 もう一つについては、委員長主導というんでしょうか、委員4人の、残りは3人ですけれども、残りの委員の方の意見がきちんと反映されたのかなということについては、こういった検証委員会の発言要旨と総合所見という形でまとめられた全体的な意見集約とのギャップというんでしょうか、そこのところで、やはり4人の意見、4人というか残り3人の方の意見が公平に汲み上げられたのかというところでは疑義が残るということを申し上げて、質問を終わりにいたします。
 
○小野田 委員長  質疑を打ち切ります。
 それでは、赤松委員から理事者質疑の発議が出されましたので、確認したいと思うんですけれども。内容と件名について赤松委員からよろしいでしょうか。
 確認のため休憩します。
              (15時54分休憩   15時58分再開)
 
○小野田 委員長  再開いたします。
 休憩中に理事者質疑について御協議いただきましたが、赤松委員から、懇談会での市長の発言について、市が開削方針を決定するに至るその経過と姿勢の報告について、サンコーコンサルタントの中身と日本トンネル技術協会の中身の乖離についての3点。また、岡田委員から、中間報告及び最終報告の中身の報告について。以上4件について理事者質疑を行うことを確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたします。それでは、理事者への申し入れのために暫時休憩いたします。
              (16時00分休憩   16時40分再開)
 
○小野田 委員長  再開いたします。
 松尾市長及び小林副市長の御出席をいただいております。お2人にはお忙しい中、ありがとうございます。
 それでは、理事者に対する質疑を行います。なお、答弁は座ったままで結構です。
 
○赤松 委員  3点お尋ねいたします。
 1点目は、第2回の検証委員会終了後、委員の先生方と理事者、部長や次長や関係者との懇談会が持たれたと。時間にして20分程度のようでしたけれども。その場で、市長が開削でいくというような意思表示をしたということが陳情者の陳述の中で発言されました。私は陳述者に、それはどういうことでそういうことが言えるんですかと、その根拠は何ですかということをお尋ねしましたら、そこに同席をしていた検証委員の1人であった小泉先生がそのようにお話をされていたという発言が実はありました。私ども議会が聞いておりましたのは、8月18日に日本トンネル技術協会から中間報告書が出されて、それをもとに検討した最終結果、開削の方針を決定したという報告を8月21日の建設常任委員会協議会で聞いておりましたので、もうその1カ月も前に、中間報告も出ていない段階で、第2回目の検証委員会が終了したその同日ですよね、数十分後にそういう意見表明が市長からされていたとしたら、これは何なんだと率直に感じたわけですよ、私。
 そこで、お尋ねしたいのは、その懇談の場で、委員の先生方とどんな話をされたのか、まず、平たくそこから聞きたいと思うんです。
 
○松尾 市長  委員の御質問、平たくということだったんですけど、まず、今御質問の中にございました、この7月17日の日に開削でいくということを決めるですとか、そういう方針でいきたいとか、私からは一切そういう発言はしておりません。どうして小泉先生がそういうふうにおっしゃっているのかはわかりませんけれども、ほかの委員も同席をしておりましたので、それはほかの委員にも確認していただければわかることだと思います。
 その中で、私はいろいろ質問させていただきましたのは、特に絵が出されていたものですから、その中で、トンネルの坑口のところにはみ出しているというところ、こういうふうに本当にしなきゃいけないんでしょうかですとか、あと、上にフェンスがある絵になっておりましたので、このフェンスは何のために必要なんでしょうかと、これが必要なんでしょうかと、そういうことを主に聞かせていただいたところでございます。
 
○赤松 委員  そうすると、この懇談会は、市長が委員の先生方にいろいろ質問をしてお尋ねをすると、そういうような形での懇談会だったんでしょうか。よくわからないんだけど、終了したわけですから、これでね。2回目が終わったということで、一応先生方にいろいろ御努力をいただいたという、感謝の言葉とか、そんなことも当然あったんでしょうけれども、その主たる内容というのは、市長がいろいろ委員の先生方にお尋ねをしたということなんでしょうか。
 
○松尾 市長  この検証委員会の第1回目の冒頭に出席をさせていただいて、各委員に私から、現状をできる限り保全をして、かつ安全が保てるということができるのであれば、それが一番望ましいと私としては考えていますと。その可能性を追求していきたいという私の考えをお話しさせていただきました。
 そういう中においては、この検証を踏まえた後に出てきた考え方等について、私からも直接いろいろと御質問もしたいと思っていたものですから、その時間というのは、主にそういう私からの質問と、それについて委員からお答えをいただくということで、その中としては終始したというところです。
 
○赤松 委員  中間報告の絵がありますね。そういうことについてお尋ねしたという話なんだけど、それ以外にどんなお尋ねをしたり、お答えをいただいたりされたんでしょうか。
 
○松尾 市長  基本的には、絵で示されている部分の、景観面でかなり固めなければいけないという御説明をその中で受けました。ですので、固めるというのは、いわゆるにせものをつくるというようなことになるんでしょうかとか、そんなやりとりで、まず第一は景観面で、そのまま残せないかどうかということを私としては先生方に直接確認をしていたというようなところが主でした。
 
○赤松 委員  陳述者からそういう発言があって、その出元も確認できたものですから、私は質問をさせていただきました。正式な会議じゃありませんでしたから、会議録をとっているわけじゃありませんし、言ったか、言わなかったか、どうすればその真相がつかめるのか。私にはわかりませんが、小泉先生をここにお呼びして、どうなんですかとやってみても、そんな実りのあることでもないという気もしますけれども。しかし、そういうことに全く関係ないような話の中から小泉先生が、市長がそういう発言をされたということを感じとるということはないだろうと思うんです。だけど、これ以上、私もその検証委員のお1人であった、公式な場ではなかったとはいえ、そこでのやりとりについて、迷惑がかかるようなことは私もしたくありませんから、これ以上は聞きませんけれども。何らかのそういうようなニュアンスとして受けとられるような言葉があって、小泉先生のそういう話になったのかなとも私は思います。火種のないところに煙は立たないんですよ。私はそう思います。この件については、これ以上お尋ねはいたしません。
 二つ目の話です。それはサンコーコンサルタントがこの委託業務の中で、作業班として公式の検証委員会への出席、それから打ち合わせ会議ですか、5回、6回と行われているわけですけど、そこに3人から5人、相当な人ですよね、出席をしていたということと、それから、作業担当ということで、いろいろいただいている図面ですね、絵も含めて、そういう作業に当たっていたというお答えがありました。
 これ、私は常識じゃないかと思うんですけどね。検証する側と検証される側ですよね、トンネル協会とサンコーコンサルタントの関係というのは。サンコーコンサルタントが今まで調査し、市側にいろんな結果を報告していた、こういう平成17年とか平成25年のいろんなデータですね。こういうもの、今までのいろんな調査結果、これをトンネル協会が検証するわけです。そういうことが、まず市が調査を依頼した目的の一つですよ。その検証を受ける側は、市が発注をしている仕事の事務の一翼を担っているというのは、これ、いわゆる客観性とか第三者性だとか公平性だとかというものが保たれるんでしょうか。調査する側が調査される人間を使って、調査する側がやろうとしている仕事の一部を担わせるというこの関係は、本当に公平性が保たれるでしょうか。一般社会でそんなことはやりませんよ。鎌倉は特別ですか。おかしいですよね、これ。
 このデータ、今までサンコーコンサルタントが出されたこの資料ですね、これ、すごいんですよ、市長も御存じのとおり。これ、トンネルの一番ホーム側ですよね。今にも崩壊して、崖が崩れるような、そういう図なんですけど。トンネル上部の山の一部が崩落する危険大。そして、同じような図面が幾つもあるんですけど、これもそうですけどね。そして、これがもとになって、市は第5回の協議会を経て最終的に結論を出すわけですよ、開削方針を。それについて、協議会と話し合って、建設常任委員会で、去年の6月だとか、その時々の議論の中で、住民の皆さんを置いてきぼりですよと。この問題について、協議会と話をしているとか、協議会の理解を得たとかと言っているけれども、住民を置き去りにそんなことが認められるんですかと、私は言いましたよ。住民への周知はどうなっているんですかと。協議会の皆さん、それぞれの町内会をこういう問題についても代表するだけの資格があるんですかと。代表権を得られるような合意が得られているんですかと。同意をしたりすることについて。そういう問題も指摘しながら、町内会長をこういうところの委員にさせて、そして、行政側のことを進めようとするものの手助けをするような役回りをさせるようなことは、私はやるべきじゃないと言ったんですよ。
 だから、市がいろんな報告書とか説明文書をつくって、町内会で回覧できるようにしますといって、でき上がったその文書は何かといったらこれですよ。「北鎌倉駅裏トンネルの安全対策についてのお知らせ」というので、これ、回覧板で回ったんですよ。何て書いてあるかというと、今後トンネルの劣化が進行し崩れた場合、トンネル上部の山が崩れ、その土砂がJR北鎌倉駅のホームや線路にまで流れ込むおそれがあります。その場合、その後が、太字で大きな字で書いてあるんですよ。アンダーラインも引いて。「通行者(トンネル利用者)だけでなく、列車の脱線事故や乗客などを含む重大な事故が発生するおそれがあります」と、こう書いてあるんですよ。これ、町内会の回覧板で回ったんですよ。これ、市がつくったものですよ。その根拠になるのが市に提出されているこういうものですよ。これが、今言ったような内容で回覧板で回った。これを見たら、普通の住民の皆さん、そんなに危ないのかと思いますよ。
 ところが、正式な報告書が出て、それに添付されているいろんな資料の中で、現地調査、1回目、2回目、検証委員会を開いた、その時々の場面で、委員の先生方が発言した発言の要旨がここに載っているんですよ。これを見ると、サンコーコンサルタントが調査結果を出した、あるいはそれを受けて市が回覧板で出した、こういうこととバッティングするような発言がいっぱいあるんですよ。危ない、危ないと指摘しているそこの部分について。
 例えばこういう部分があるんです。今回の1案から8案まであるうちの1案についてのやりとりの中で、委員の先生の発言を受けながら、これは日本トンネル技術協会の事務局が発言しているんです。「押さえ盛り土側からアンカーを打ち込んだり、薬液注入するなどの方法で、地山全体を固め硬化させることが可能と考えている。現状のトンネルは、山側の根元の太い片持ち梁の状態で、JR側壁側には圧縮力はかかっていないと考えられるので、強烈な補強をしなくても、山側の根元が変わらなければもつと考えられる」。山側の根元が変わらなければもつと思われるという言葉と同時に、「トンネル内の山側の側壁部は、打音状況からしっかりしており、お寺側の土地も含め、山全体が崩壊することは考えられない」と、こうおっしゃっている。それと、このサンコーコンサルタントの図面と、それを受けて市が出した回覧板のこの危機感をあおるかのような、こういう文言とは全く相入れない、バッティングしているんです。
 そういう状態にあることを市は承知していながら、日本トンネル技術協会の会員だそうですけど、サンコーコンサルタントは、だからといって、日本トンネル技術協会に任せたんだから、市がどうこう言えるものじゃないということではなくて、会員であっても、会員の中にはこういう仕事をやっている会員、幾つかあるんだろうと思うんです、こういう調査専門機関が。だったら変えてもらえばいい話でね。発注者はそういう市民の公平性とか第三者性とかというものをきちんと担保して、客観的な調査結果が得られることが大事だと考えるのが当然でしょ。しなければならないでしょ。そうであるならば、市は発注者として、サンコーコンサルタントのデータは、それは検証の対象になっていることですから、お手伝いというような形で、作業班としてサンコーコンサルタントが入っているということがわかった時点で、それはお断りをして、客観性が保てる業者に入っていただくというようなことをしてほしいということを、市として日本トンネル技術協会に申し入れるべきだったと思うんですよ。これが常識じゃないかと私は思うんですけど、その点、市長はどうですか。
 
○松尾 市長  御指摘のサンコーコンサルタントがこの事務を担っていたという部分につきましては、私も作業中というのは認識をしていなかった事柄でございますけれども、今回サンコーコンサルタントにお願いしたというよりも、日本トンネル技術協会にお願いさせていただいて、そして4人の先生方に、これまでの検証結果を踏まえて、その分析をしていただいたということになりますから、市としましては、サンコーコンサルタントが何かさらなる分析をする、検証するということではなくて、あくまでも先生方にその検証を委ね、それのさまざまな指摘があって、これまでの検証結果とは確かに違った部分というものも出てきていると思っておりますので、そういう意味では、十分、日本トンネル技術協会に我々としてお願いした部分というのは、反映をされている結果を出していただいたと感じているところです。
 
○赤松 委員  市長自身は、サンコーコンサルタントが日本トンネル技術協会の業務の一部を、トンネル協会から発注を受けて、依頼を受けて、その中の一員としてこの業務の一端を担う部署にいて仕事をしていると、鎌倉市から頼まれた仕事の一部を担って、日本トンネル技術協会から依頼を受けてやっているという、その事実を知ったのはどの段階ですか。
 
○松尾 市長  ごく最近でございます。
 
○赤松 委員  ごく最近っていつですか。
 
○松尾 市長  事実経過としましては、このトンネルについて保全を求める会の方と意見交換をしたときに、そのような指摘がございまして、私としてはそれは認識していなくて、調べてからお返事をしますとお話をさせていただきました。
 
○赤松 委員  1回目の検証委員会が開かれた後も、市長と懇談の場を設けていますよね。それから、2回目の検証委員会をやった後、懇談会を開かれている。そこの席にも出席しておりましたね。それは先ほどの答弁でたしかあったと思うんですけど。それはサンコーコンサルタントは出ていないのかな。だけど、打ち合わせ会だとかって、6回やられているでしょ。市役所の職員、次長ともう1人職員、2人は確実に毎回出ていたわけで。どういうメンバーでどういうことをやっているのということ、その都度どういう話し合いがされたかというのは、理事者に当然報告がされているんだと思うんですよ。そういう中で、サンコーコンサルタントがその一角に、日本トンネル技術協会の会員ではあるんだけど、その仕事の一部の発注を受けてやっているということについて、職員から全然報告もないんですか。
 
○松尾 市長  話し合い、なされた内容というのは報告を受けておりますけれども、サンコーコンサルタントがその事務局の一部を、そうした事務を担っているということについては、私は報告を受けておりません。
 
○赤松 委員  どう思います、そういうことについて。それはまずかったと思いませんか。こういう調査結果を出して、回覧板にまでこういうふうにしてあおるような、市がこういう表現をするほどの調査結果を出しているんですよ。ところが、日本トンネル技術協会は、こういう見解に対して、これを否定しているんですよ。おかしいじゃないですか、そういう、サンコーコンサルタントがその一翼を担っているなんていうことは。公平性が保たれないじゃないですか。客観的に、結果としてそういうことがなかったとしても、市民からそういう目で見られるなんていうような結果をつくっちゃいけないんじゃないんですか。誰が見ても客観的にこれは事実として受けとめられるような、調査の陣容から何から全てがそういう陣容でやっていかなかったらいけないんじゃないですか。信頼されないですよ。
 市長、これ、結果論ですけど、報告書が出てしまってから住民との話し合いで知ったというんだけれども、9月か10月の話なんでしょ、知ったというのは。9月か10月に知ったということのようですけれども、情けないね、こういうことに敏感な部下を育ててくださいよ。市民から疑念の声が上がるのは当然ですよ。
 8月の段階で、中間報告書の図面が配られましたけど、この図面を見たときに、私は直感的に、ああ、これはサンコーコンサルタントがつくったんじゃないのかと、ぱっと頭に浮かびましたよ。市長、そういう感覚も持ち合わせないんですか。だったら情けないですね。どうですか。
 
○松尾 市長  率直に申し上げますけれども、私はその報告書を見たときにサンコーコンサルタントの仕事だと感じる感覚は持っていませんでした。10月になって、私としては知るわけです。サンコーコンサルタントと最初に聞いたときは、同じ感覚を正直持ちました。それは疑念を持たれるようなことになりはしないかと。ただ、説明を受ける中で、この日本トンネル技術協会の会員でもあり、また、サンコーコンサルタントが今回の検証について結果を出すわけではなくて、あくまでも事務局としてさまざまなデータを出しているという、そういうことを担っているということでございますから、この日本トンネル技術協会の4人の先生方にお願いをしてやった作業については、私は十分我々がお願いをしたことの内容であったと考えています。
 
○小林 副市長  補足させていただきたいと思いますが、日本トンネル技術協会というのは社団法人でございまして、もちろん委員になっていただいた大学の先生方、それから施工をやりますゼネコンの各メンバー、そして、設計計画をやりますコンサルタントのそれぞれの技術者が構成メンバーとして運営をされている組織でございまして、もちろん協会自体、自主的な事業としていろんな基準をつくったりというような業務のほかに、それぞれの管理者の委託に基づいて、公平な観点で委託業務を実施しているということでございます。
 この委託業務の通常の実施の方法というのは、この全体の作業を管理する委員長を初めとする数人の委員のもとに、実働部隊がそれぞれ会員という立場で張りついて業務を執行するということでございました。
 もともとこの日本トンネル技術協会に本市からこの検証、検討業務を委託する前提になりましたのが、議会でもいろいろ議論をされましたけれども、平成17年、平成25年の作業結果について疑義が出ているということで、客観的な立場から、これを検証していただくということで、どこがいいかという議論がある中で、日本トンネル技術協会にお願いをするというようなことでございました。
 これについては、6月定例会のときにも、市長からその方向性を御説明させていただいたとおりでございますけれども、この中で、かなり限られた時間でいかに効率的に、現に現地を通行どめしているという中で、もちろんこの今までのレポートを検証していくというようなことでございます。もちろんサンコーコンサルタントが今までに提出しましたレポートも、技術的な根拠に基づいて、委託を客観的に分析し、提出されたレポートだとは理解しておりますけれども、もう一度その根拠に立ち戻ってこれを検証するということでございまして、実際作業の過程で、節目、節目で細かいところをチェックしているわけではございませんけれども、担当からの報告を受ける中で、なぜ平成17年、25年のレポートでこういう分析をしたのかというところ、日本トンネル技術協会の事務局、あるいは学識経験者の委員長を初め各先生方からの御指摘の中で、相当の議論をやった結果、このレポートが短期間で何とかまとめられたというような実態でございます。
 よく施工業者が、悪意を持って、あるねじ曲げた結論を出しているというようなことに対して検証を求めるという事例が昨今随分ございますけれども、本件については、限られた時間の中で効率的に作業をするということで、もちろんこの体制がよかったのかというようないろんな御意見、今いただいておる中で、考えなければいけない部分はあると思いますが、私が今までいろいろな技術問題、いろんなところでトンネル事故とか、あるいは大規模な災害を招くような技術問題というものにも関係したことはございますけれども、今回の案件が、著しく体制としてこの成果自体を左右するような形で影響しているとは判断をしておらないということを申し上げたいと思います。
 
○赤松 委員  時間がないからどうだなんていうことは全く理由になりません。それははっきり申し上げます。時間がなくても公平性はきちんと保たなくてはいけません。市民から信頼が得られるような客観性がそこになくてはいけません。時間がないとか何とかなんて理由にならないよ。もういいよ、そこの答弁は。
 大事だと僕は思うのは、日本トンネル技術協会が、既往調査の工法、内容の考察というところで言っているんですよ。「一部分では既往の調査の解釈と見解が異なるところはあるが」と、こう言っていますね。全体として、その全ては否定するものではないと言っていますよ。だけど、「一部分では」と言っているここの部分はどこを指すかというと、この赤くなっている部分なんですよ、ここの部分。これは、8月21日の建設常任委員会協議会の質疑の中で、担当職員が答えていますけれども、その部分だということなんです。その部分というのは、私がさっき読み上げたように、日本トンネル技術協会はこう考えているという見解が示されている。言葉を変えれば、サンコーコンサルタントが出したような、そういうものではありませんということを日本トンネル技術協会は言っているんですよ。だから、ここの部分も含めて、両立は可能ですということを言っているんですよ、日本トンネル技術協会は。トンネルの安全性と。そういうことなんですよ。
 だから、今現在どういう状態になっているかというと、北鎌倉のあの町内の大勢の住民の皆さん方が、今現在も、あそこのトンネルの状態がどうなっているのかということについては、今現在もこういう理解でいるんですよ。さっき私が読み上げたような。これは市が回覧板で住民に知らせた中身なんですから。「通行者だけでなく、列車の脱線事故や乗客などを含む重大な事故が発生するおそれがあります」と、鎌倉市が市民にお知らせしているんですよ。それが今の状態なんですよ。それを認めるね、市長。そこは。
 
○松尾 市長  今はそういう状況であります。
 
○赤松 委員  そんな状態を放ったらかしていいんですか。そういう問題を放ったらかしたままで開削の方針を決めちゃっていいんですか。おかしいよ、そんなもの。どうするんですか、これ。なぜこういう結果が出ましたという、日本トンネル技術協会の調査の結果を住民の皆さんにどうしてお知らせしないんですか。
 
○松尾 市長  もちろん住民の皆さんには、今回検証をした結果とあわせて、その方向性をお知らせしていく必要があると考えています。
 
○赤松 委員  お知らせをしていくったって、何もやらないで決めちゃっているんじゃないですか。開削って。議会に諮る前から決めちゃっているんじゃないですか。結果を議会に押しつけてきているんじゃないですか。こんなもの、とんでもないですよ。
 私は、この間の建設常任委員会協議会でも口を酸っぱくして言ったんです。あれは8月21日でしょ。きょうは10月、もう二月になろうとしている、あれから。協議会で報告してから2カ月がたとうとしている。
 私が市長に、この間、建設常任委員会協議会で少なくとも陳情を提出して、両立を図る努力を図ってくださいとお願いしている住民の皆さん方のああいう熱っぽい、あの地域のあの景観を守ってほしいと、こういう一生懸命努力している人たちとも、説明もしないまま決めるなんてとんでもないじゃないかといって、私怒ったでしょ。少なくとも、至急話し合いを持ちなさいと言ったでしょ。そうしたら、持ちますと答えたから、いつまでにやるのと言ったら、時期ははっきり言わないから。議会が始まる前にやりなさいよと私は言ったんですよ。そうしたら、ようやく定例会前にやりますと言って、やってくれたけどね。話し合いを一度持っていただいたけれども、そこで約束したことを果たせていないじゃないですか、まだ。これでおしまいですということで終わっていないんですよ。引き続き話し合いますということを言っているんですよ、そこで、市長。約束しているでしょ。あなたから住民の皆さんに投げかけて、2回目はいつにしましょうかなんていうことをやったですか。
 
○松尾 市長  そういうことはやっておりません。
 
○赤松 委員  住民無視も甚だしいよ、これ。とんでもないですよ。今現在こういう状態に放置しているのは市長の、市の責任。住民の皆さんを。こういう理解のままで、こういう結果報告が出ている。きちんとあれでしょ、開削と両立とそれぞれ一つずつの案が示されたんでしょ。この二つの案を、もともとこの開削案は問題外なんですよ。両立する方法はないかと、それは可能なのか、不可能なのかということを検討してもらったんじゃないですか。もう開削一辺倒でいくんだったら、日本トンネル技術協会に調査委託なんかしなくてよかったんだから。そうでしょ。私が口を酸っぱくしてここでやったんですよ。そうしたら、市長は、両立ができるならそれにこしたことはないというから、私は、そういうふうに市長が思っているんだったら、そういう努力をしてくださいよと言ったんですよ。そうしたら、やりますと。もう一回調査しますと言って約束していただいた結果が、日本トンネル技術協会に委託したんでしょ。そうしたら、両立できますよという案が出てきたんじゃないですか。だったら、この案を住民の皆さんにきちんと返して、いろんな意見をいただいて、その方向を追求すべきじゃないですか。何にもやらないで、市長、開削方針を決めちゃった。こんな行政ありますか。何が市民参加、何が住民とともに歩むまちづくり、そんなこと言えないよ。撤回してください。私は撤回を求めます。市長、いかがですか。
 
○松尾 市長  これまでこのトンネルの課題について、さまざま御意見をいただいてきました。早期に結論を早く出していくべきだろうという御意見、もしくは今回保存を求めるという御意見等々、私なりにそれを受けとめて、結論が、本来であれば、6月定例会の当初予算で出すべきではないかという御意見もありましたけれども、私としては、いま一度、保存を求めるという御意見、皆さんからいただいたものを受けまして、その可能性ということがあるのか、ないのか、そこを確認したいということでお時間をいただきました。ただ、それもいつまでも時間をかけるというわけにはいかないと思っておりまして、遅くともこの9月定例会には予算を、どちらにしても提案していかなければいけないと考えて、トンネル技術協会にお願いする場合にも、お願いして、できる限り早期にその結論ということも出していただきたいということもあわせてお願いしてきた中で、時間に限りある中で、私としては検討してきたというところでございます。
 そういう中で、今、委員おっしゃるように、より丁寧な手続ということは、それは時間をかければほかにもさまざまな手はあったかもしれませんけれども、私としては、安全対策と、そして、今、通行どめにしていると、そういう諸所の条件を考えた中で、結論を出していくということが必要であろうと考えましたから、今回手続としてはこのような形で、最終的に私なりの判断を下させていただいて、予算を今回提案をさせていただいているという状況です。
 
○赤松 委員  市民そっちのけでいいということだね、市長。市民そっちのけで決めていいということなんですね。両立できますよという案が示されているにもかかわらず、そういう説明もしないで、もう私が決めたんですと、もうこれでいいということなんだね。
 
○松尾 市長  私としては、住民を無視するというつもりは全くございません。そのように言われればそうなのかもしれませんが、私としては、十分住民の方々の御意見を受けとめた上で、できる限りのぎりぎりの中でやらせていただいたと考えています。
 
○赤松 委員  そのぎりぎりって何。
 
○松尾 市長  9月定例会で結論を出していきたいと考えているということです。
 
○赤松 委員  なぜ9月定例会でなくちゃいけないんですか。
 
○松尾 市長  これまで経過がある中で、また通行どめをして、住民の皆さんにも御不便をかけているという中での私なりの判断ということになります。
 
○赤松 委員  そこは、努力の方法、努力の仕方はもっといろいろあるんじゃないんですか、JRとの関係でも。それから、この日本トンネル技術協会の1回目、2回目の議論の中で、こういう長引いたら住民の皆さんの不便もあるだろうから、できるだけ簡易に、今できるところで、何とかという方法で通行できるような状態にしたらどうですかという意見も出ているんですよ。何の議論もしないで。これは余りにも住民無視ですよ。
 もう一つ伺います。それは、今、鎌倉市が世界遺産登録を目指し、一旦は困難にぶつかっていますけど、再挑戦の努力も今しています。あわせて、歴史まちづくりの新しい法に基づく歴史的風致維持向上計画も今最終段階に来ています。さまざま、ここの円覚寺の周辺の問題全体をめぐっても、このトンネルの問題にしても、そういうまち全体のまちづくりとのかかわりで大きな位置を占めているということは、私は先ほど原局に質問して、歴史まちづくりの関係で、ここは今予定の段階ですけど、最終決定しているわけじゃないですけど、重点区域の中に、このトンネルも入っているということも確認できました。重点区域の中にあるということですね。そうなれば、歴史まちづくりの正式名称は今出てこないんですけど、東大の西村先生が委員長をされている委員会がありますね、歴史まちづくりの。そこにしっかりとこういう結果を報告して、御意見を伺うということも私は非常に大事なことだと思います。
 それから、文化財専門委員会、ここでも市が最終的な開削方針を決める前の段階で、文化財専門委員会に意見を聴取しております。その中で、文化財専門委員の先生から非常に貴重な意見がいっぱい出されておりました。これを改ざんしてつくったのはとんでもない間違いだということで、私は前の議会でやりましたけれども、部長は謝っていましたよ、このことについては。だけど、発言した先生方の貴重な意見は消えるものではありません。現在も生きているんです。ある先生は、昭和初期の建物は登録有形文化財になる御時世なので、近隣住民にとっては心の風景になっていますと。強行しようとすると、住民の皆さんから工事に反対するというようなことになると思うと。これに対して、反対があっても押し通せばいいというものではないと。手を尽くしたとしても、崖を崩してしまえば地形が変わってしまう。長い目で見て、鎌倉の町に何を残し、何を変えるのか、歴史的風致を軸に、つまり歴史的風致維持向上計画を今策定しているということを念頭に入れて発言しているんですよ。歴史的風致を軸に、市全体で考えてはどうかと、こういう貴重な発言をされているんです。ほかのところでも、こういった発言をされている先生方が何人もいらっしゃいます。
 こういう両立できるという、いろんな条件つきではありますけれども、両立の方策が、土木技術の専門家の集団から提言されているんだから、こういうものも示しながら、文化財専門委員会の先生方の御意見も伺う、これも大事じゃないですか。さらに、今ここの問題では、景観問題が大きな問題になっているんです。景観審議会にはこれっぽっちも聞いてもいない、意見を。せっかく鎌倉の町をいい町にしよう、歴史が生きる町にしよう、文化の香り豊かな、緑豊かな、風情ある鎌倉のまちづくり、もっといい町にしようというので、いろんな専門委員会までつくって、審議会までつくってやっているのに、そういうものをみんな放ったらかしで、市長がぽんと判こを押して、開削、こんな行政ないじゃないですか。市民にきちんと意見も聞くと同時に、少なくとも景観審議会、文化財専門委員会、歴史まちづくりの専門の検討をしている委員会、こういうところにこれをきちんと示して、御意見を伺って、その上で最終結論を出すというのが本来のあるべき姿じゃなかったんですか。遅くないんです。予算は今出していますけど。こういうのはどうにだってなるんだから、手続は。こういう方々の専門的な意見、機関の意見もきちんと聞いてくださいよ。まず、それをやってください。その考えはありませんか。
 
○松尾 市長  これまでさまざま御意見等伺う中で判断をしたことでございます。これ以上、どこかの審議会や委員会に諮るということは考えておりません。
 
○赤松 委員  これ以上って、何を聞いたの、あなた。どういう意見を聞いてきたの。文化財専門委員会は、いろいろ意見を聞いた中で、逆に行政側に宿題を投げかけているんですよ、この中身は。行政側に宿題を投げかけているんですよ。それに答えなくちゃいけないじゃないですか。聞いていることに対して、投げかけられているんだから、答えなくちゃいけないじゃないですか。それ、やっていないじゃない。景観審議会には一言もやっていないじゃないですか。歴史まちづくりの委員会にだって、これっぽっちも話をしていないじゃないですか。議論にもなっていないじゃないですか。こんな状態でいいの。これ以上もう、なんて、何を言っているんですか。何もやっていないんじゃないですか。どうですか。
 
○松尾 市長  委員会、審議会に意見をこれから求めるということは考えておりません。
 
○赤松 委員  なぜ意見を求めることをしないんですか。重点区域の中にあるんですよ、ここは。今、パブコメでも意見のあれは終わりましたけど、非常に大事なことをいっぱい書いてありますよ。これを、あなた、否定するような発言よ、これ。重点区域に今入ろうとしているんですから。今、鎌倉の観光案内のいろんな本、いっぱい出ていますけどね、「鎌倉歩いてます」って。これ、表紙にトンネルの絵ですよ。こういうふうに、ここのトンネルの問題だって、こんなに鎌倉をPRする一つの大きな資産になっているんですよ。文化財専門委員会の先生が、歴史まちづくりという中で考えてもらいたいと言っているんですよ。これに、あなた、どう答えるんですか。いや、もうそんなことはいいんだと。俺が決めればいいんだということを今言ったんですよ。言葉は違うけど。言ったのと同じことなんですよ。いいの、そんなことで。文化財専門委員の先生がこうやって言っているのに。そんな態度でいいんですか。景観審議会には何もやっていないんですよ。歴史まちづくりにだって全く議論していないんですよ。
 
○松尾 市長  私も、何が何でも壊すということではなくて、そうした歴史的風致、景観ということはできる限り鎌倉を大切に守っていきたいと、そういう思いもあって、今回も改めて、そういう意味では、一度立ちどまって、日本トンネル技術協会にお願いをしたという経過でございます。
 その結果、私が受けとめた結論として、コンクリートで固める、もちろんそれは景観的に、技術的には工夫の余地は残されるものの、コンクリートで固め、そして、トンネルのところの上部に、坑口のところに屋根をつけなければいけないと、そういうことをしなければトンネルとして守れないということであれば、それは今の歴史的風致の観点から守っていくということでは、私は違うのではないかと考えています。
 
○赤松 委員  そういうことも含めて議論を尽くすことが大事なんです。この絵だって、まだまだ検証、検討する余地がいっぱいあるじゃないですか。おまけに、保坂議員が番外からも質問していましたけど、この絵なんかもそうですよ、完全にそうじゃないですか、これ、サンコーコンサルタントがつくっているでしょ。サンコーコンサルタントは開削をするという方向で、それは行政の意向を酌んで、いろんなものを今までやってきたんだと思いますけど、こういう図面まで出して、回覧板ではさっき読み上げたようなことまでやって、そういうところが、これ、担当してつくった図ですからね。
 これ以上言っても、市長は、繰り返し同じことを言うんでしょうから。私も情けなくなっているんですけどね、半分。
 でも、私も議員として、少なくとも歴史まちづくりのこの問題では、一番先に鎌倉市の議会でこれを取り上げて、鎌倉で歴史まちづくりのこの法に基づいた、これは世界遺産がどうなろうと、鎌倉市はしっかりとこれに取り組む必要があるということで問題提起したのが今から四、五年前だったと思うんですよ。担当部長の答弁も、鎌倉では非常に難しいんじゃないかという印象を受ける答弁をその当時されていましたけれども、でも踏み切っていただきましたよ。私は、その前提に何が必要かといったら、鎌倉の町なかに、あちこちにある有形、無形、指定、無指定を問わず、鎌倉全体の文化財全てを総ざらい、文化財の基本構想というものをつくることが大前提だということも言ってきたんです。だから、当然そういう中に、このトンネルは指定されていませんよ、市の文化財にも指定されていませんよ、今。されていなくても、鎌倉の貴重な文化財であることには変わりがないんです。そういう作業をやっていく過程の中で、このトンネル問題が浮上したんですよ。だったら、もっとそういう鎌倉の町のよさというものを、もっと光り輝かせるような行政、そういう行政に取り組んでいかなくちゃいけないんじゃないんですか。
 ところがもう、こういうことで、回覧板まで使って、いつ崩壊するかわからない、こんなおどしをかけるような回覧板まで回すなんていうのは、とんでもない間違い。新たなきちんとした見解が示されたんだから、一刻も早くそんなものは訂正しなくちゃいけないのに、それを2カ月たってもやっていない。こんな無責任なことは許せません。
 これ以上言っても市長は変わらないようですから、私も腹を決めたいと、腹をくくって対処したいと、そう思っております。私の質問を終わります。
 
○岡田 委員  2点ぐらいあるんですけれども、一つは、これともう一つの方というと、6番に書いてあるので、地元地権者の同意が得られない中で工事が進められようとしていますと書いてあるので、そこに触れさせてもらいたいと思うんですね。
 公衆道路だからいいと言われたんですけど、これは私道ですから、地権者の同意を得て、御理解を得てやらないと、地権者がだめというのに、公衆用道路だからいいじゃないかみたいな、どこかの国みたいなことはやめてもらいたいなというのが一つ。だから、そこではきちんと話はしてください。
 それから、もう一つは、僕も鎌倉に住んで、今65歳だから結構長くなっているんですけど、鎌倉は鎌倉特有の雰囲気というか、においというか、色があるかなと思っています。特に北鎌倉あたりはかなり市民意識が、景観に対して強い町かなとは思っています。
 今、私、ふるさと納税を一生懸命やらせてもらっているんですけど、市長も一生懸命頑張ってもらって、迷惑もかけているかなというようなことも思うんですけれども、あの中を見ると、お金を払って、鎌倉の歴史的遺産、文化財ないしは自然環境、これは非常に多い。お金を払っていただいて、アンケートをとっているみたいな感じで、悪いかなというような感じもしないでもないんですけれども。そういうふうに東京都の人や、あるいは神奈川県内の人、これが非常に寄附が多いわけで、やられていると。そういうところを見ると、もちろん中の納税者の気持ち、これが一番ですけれども、外からそういうことで、寄附されている気持ち、そういうことも私は考えて、まちづくりをやってもらいたいなと思っています。今、市長が決めたとか言われていましたけど、私はそうは自分の中では捉えていません。もう少し皆さんと話し合って決めていただきたいなと、こんなふうに思っています。
 こう言えとは言いませんけれども、私はこれで意見を終わるつもりですけれども、市長の気持ちだけ、中身が入らなくてもいいから、この町に対する気持ちみたいなものを教えてください。
 
○松尾 市長  今、ふるさと納税のお話がございましたけれども、東京やその他、市外の方からも、鎌倉の文化財もしくは景観を非常に守ってほしいという御意見をいただいているという事実がございます。さらには、鎌倉市民の皆さんの思いも、この鎌倉の郷土愛を育んでいくという観点からも、鎌倉のこの風致、歴史、景観、しっかり守り、つなげていくということが本当に大事だと思います。私もその視点でさまざまな施策ということを考えていくということでございます。
 今回、そういう意味では、結果としてこのような形で予算を提案しているわけですけれども、何もいたずらに景観を壊す、風致を乱すということではなくて、あくまでも行政として私はできることを尽くして出した結論でございますから、その点は御理解をいただきたいと思っています。
 
○岡田 委員  1点だけ。責めるつもりはありません。このまま進めたら、多分あなたは汚点を残すと思います。
 
○小野田 委員長  以上で理事者に対する質疑を終了いたします。
 理事者退室のため、暫時休憩いたします。
              (17時39分休憩   17時40分再開)
 
○小野田 委員長  再開いたします。
 それでは、陳情第17号、陳情第21号の取り扱いにつきまして、順次協議していただきたいと思います。
 
○赤松 委員  動議を提出します。
 今、原局、理事者への質疑を終えまして、私の提案に理事者はノーという答えでありましたので、このままその方向で進むと、取り返しのつかない鎌倉の汚点を残すことになるという思いから、動議を提出いたします。
 その内容は、これだけ重要な案件を、慎重に方向づけを、結論を出すべきということから、まずは日本トンネル技術協会に改めて調査を依頼したその最大の目的は、開削をするんだったらもう要らないわけで、そうではなくて、両立の可能性を探るというのが最大の目的で調査依頼をしました。その方策が明確に示されました。であるならば、開削の案もありますけれども、二つの案が示されたと。それは十分議論の上、鎌倉市として決めてくださいという趣旨の2案であります。したがって、それをどちらかにするのかという絞り込みをして決定するには、これは住民参加が基本です。一番ここまでそういう方向で努力をされてきた住民の会の皆さんや北鎌倉中の皆さん方の御意向をしっかりと行政としてはつかむことがまず大事だということが一つ。
 それから、私は三つの審議会を挙げました。景観審議会、文化財専門委員会、それから歴史まちづくりに関係する委員会、この委員会にきちんとこの内容を報告し、意見を求める、そういう手続をまず踏むことが最終的な結論を出す前提だということから、動議の内容として、住民、そして関係する審議会、三つ今言いましたが、ここにきちんと報告し、意見を聴取するという手続をまず踏んでいただきたいということを動議として提案をいたします。
 
○小野田 委員長  ただいま、赤松委員から動議が出されました。
 一旦休憩いたします。
              (17時43分休憩   17時45分再開)
 
○小野田 委員長  再開いたします。
 先ほど赤松委員から、重要案件については関係団体等に聴取をしてから決めるべきではないかということの動議が出され、成立しました。
 そちらについてお諮りしたいと思います。
 赤松委員の提出した動議につきまして、賛成の方の挙手をお願いいたします。
                  (少 数 挙 手)
 少数の賛成によりまして動議は否決されました。
 暫時休憩いたします。
              (17時46分休憩   17時47分再開)
 
○小野田 委員長  再開いたします。
 引き続きまして、陳情の取り扱いについて協議いただきますが、まず、陳情第17号につきまして、協議をお願いします。
 
○中村 委員  これは補正予算にも提案されている事項と大いに関係いたしますので、議会としてはこの陳情の賛否を示すというよりも、補正予算で判断することでよろしいのではないかと思いますので、陳情については、議決不要でよろしいのではないかと思います。
 
○大石 委員  日本トンネル技術協会の検証も含め、3回も調査をされて、開削工事に慎重であった市長が決断された補正予算も今議会に上程されておりますし、ようやく市長が配慮し、御本人も言っていましたけれども、誤りのない判断をしたんだということを言われていましたけれども、私も一般質問でトンネルを残す価値がわからないと、文化的な価値、歴史的な価値、景観と安全だったら安全を重視していただきたいと。利用している住民の皆さんと児童生徒の安全に重きを置いた判断を陳情第30号でさせていただきました。
 本当に気持ちはわからないではないですけれども、私はこの陳情については議決不要という判断をしたいと思います。
 
○赤松 委員  私は、先ほど動議で出しましたように、専門的な機関、つまり審議会等ですね、文化財専門委員会など、市民も含めて、そこときちんと議論をして、そういう専門的な立場からの御意見もいただいて、行政がそれをきちんと議会に報告するということを、まず前段で私はやっていただきたいということで動議を出したんですが、否決されました、残念ながら。否決されましたけれども、その思いは変わっておりません。したがって、きょうこれについて結論を出すのではなくて、さらにその道を私は探りたいという気持ちがありますので、継続ということでお願いしたいと思います。予算が計上されておりますけれども、そういう思いであります。
 
○松中 委員  私は、開削派ですから、議論のあれはしないです。ただ、市長の姿勢が、例えば旧図書館のように、予算がついても二、三カ月でひっくり返るから、これは市民の熱意で直接交渉してもらえばいいと。私は開削派ですから、そういうことでやってもらうと。私自身は開削の立場を一貫して貫いていますから、議決不要です。
 
○岡田 委員  赤松委員は継続と言われて、私はこれは結論を出してもらいたいなと思います。というのは、市民ともちろん話してきたんだけれども、最終結論が出て、ほかにもいろいろあるよということだから、きちんとやらなきゃいけないのに、急ぎ過ぎているというか、強権的だなという感じも、地権者をある意味無視していると思っていますから。そういうものは認められないので、もうちょっと考えてほしい。
 ただし、そこはそことして別に置いておいたとしても、話し合ってもらいたいなという意味で、できれば結論を出したいと思います。
 
○池田 副委員長  今回の陳情の趣旨については、市長の決定に対するさまざまな経過とか、その手法についての疑義ということで受けとめております。こういった陳情をいただくということは、やはり住民との関係というのは、これに限らず、十分な説明が必要であると考えております。
 この陳情の扱いについては、そもそもが昨年の12月定例会における陳情、これが開削、安全対策の早期実現、これに賛成してきたということがございます。私としては安全性をまず担保すると、これが重要なことだと考えております。今回の総合所見の中でも、大地震のときに第三者被害、これについては、この一部トンネルを残した形、一部素掘り面を残す、これに対する恒久的な対策は不安定であると。さきの建設常任委員会協議会の中でも質問いたしまして、そういった答えをいただいたと。こういったことも含めて、既に12月定例会における開削の方向がここで検証されたと受けとめております。
 そういう意味では、今回のこの陳情におきましては、議決不要と考えております。
 
○小野田 委員長  それでは、多数の委員が議決不要ということですので、本陳情については議決不要といたします。
 
○事務局  ただいま議決不要となりましたので、その理由を確認するため、後日、正・副委員長と事務局におきまして、審査における意見を踏まえて、協議・調整しまして、議長に報告することを確認願います。
 
○小野田 委員長  御確認いただいてよろしいですか、
                  (「はい」の声あり)
 確認させていただきました。
 続きまして、陳情第21号につきましての取り扱いを御協議いただきたいと思います。
 
○中村 委員  これもトンネルにかかわることなんですけど、これは中身が契約のところになっていると思います。私が先ほど事務的なところを少し丁寧にやってくれというような要望を出しましたけれども、その他のところについては、行政として適正に処理されているのではないかと思っております。
 ということで、これも議決不要でよろしいのではないかと思っています。
 
○大石 委員  陳情第21号は、北鎌倉隧道の安全性の検証などの業務の確認ですので、調査の陳情ですので、いろんな御意見は質問の中で出ましたけれども、私も質問の中で言いましたけれども、首都直下型の地震がいつ来てもおかしくないという時期を迎えている中で、残す形のものは、この検証結果にも出ていますけれども、大地震に第三者被害が生じる可能性があり、恒久的な対策としては不安定であるというようなまとめ方もされております。私はもう、開削を早くやっていただきたいという立場でございまして、この陳情については議決不要という意見を述べたいと思います。
 
○赤松 委員  私は結論を出すでお願いします。
 
○松中 委員  議決不要です。
 
○岡田 委員  結論を出します。
 
○池田 副委員長  私も議決不要でお願いいたします。
 
○小野田 委員長  それでは、議決不要が4名ということで、多数になりましたので、陳情第21号につきましても議決不要とさせていただきます。
 
○事務局  こちらの陳情につきましても、先ほどと同様に、その理由の確認のため、後日、正・副委員長と事務局で、審査における意見を踏まえて協議・調整し、議長に報告することでよろしいか、御確認お願いいたします。
 
○小野田 委員長  確認させていただきます。よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認させていただきました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○小野田 委員長  日程第8「陳情第18号北鎌倉隧道手前私有地の道路不法占有の確認を求める陳情」を議題といたします。陳述者からの発言の申し出がありますので、暫時休憩いたします。
              (17時56分休憩   18時09分再開)
 
○小野田 委員長  再開します。原局からの説明をお願いいたします。
 
○谷川[宏] 道水路管理課担当課長  日程第8陳情第18号北鎌倉隧道手前私有地の道路不法占有の確認を求める陳情について、説明いたします。
 陳情第18号の要旨ですが、北鎌倉隧道部分の隣接地番である鎌倉市山ノ内515−3は私有地であるが、現在公道として不法に占有されており、今鎌倉市議会定例会で北鎌倉隧道の開削工事の予算が承認された場合、市がこの私有地の不法占有を追認することになると言えるので、市議会として、市による道路部分の不法占有の事実を確認することを求めるというものです。
 次に、本陳情の内容について、市の見解を説明いたします。
 参考資料として、案内図、認定路線網図、公図(写)、土地境界確定図を御用意いたしましたので、あわせてごらんください。
 まず、陳情の要旨で、当該地、山ノ内515−3は「長い間、鎌倉市によって私有地が不法占有されていた可能性が高い」とのことについては、当該地、山ノ内515−3の私有地は、現況、近隣住民、学生及び観光客等多くの方々に利用されている、いわゆる公衆用道路として一般の交通の用に供されている私道です。
 また、本陳情で「市議会で開削工事の予算が承認された場合、この私有地も改めて公道として使用されることとなる」と述べていることについては、市議会で開削工事の予算が承認されたことに起因して、当該私有地が公道の認定区域に含められることはありません。
 また、本陳情では「市道434−046号線は、山ノ内515−3を挟んで鎌倉市、東日本旅客鉄道株式会社、旧建設省の所有になっている。いずれも道路としての使用許可をとったものであるが」とありますが、市道434−046号線は、山ノ内520−5と520−7の2筆で構成されており、いずれの筆も、平成16年に国から譲与を受け市有地となっているため、本陳情で述べられているような使用許可を取得した事実はありません。
 また、本陳情で述べられている東日本旅客鉄道株式会社所有の土地は、この路線の認定区域には含まれておりません。
 以上述べましたとおり、当該地山ノ内515−3の土地は、いわゆる公衆用道路として一般の交通の用に供されている私道であり、公道としては認定していないため、市が占有しているという事実はありません。
 以上で説明を終わります。
 
○小野田 委員長  ただいまの説明に御質疑はございますか。
 
○松中 委員  公衆用道路として扱っているということは、これはそうではないということになったら、ここは通行不可能になるんですか。一般論でいけば、通行権は一般の人にあるわけですね。これはどういうふうになるか、まず、その点をお聞きしたい。
 
○谷川[宏] 道水路管理課担当課長  公衆用道路とは、道路法による道路であるかどうかを問わず、一般交通の用に供する道路を意味しております。よって、公道とは限りません。私有地であっても、一般交通のために利用されているものは、公衆用道路として取り扱われます。
 
○松中 委員  こういうケースの場合、所有者が納得いかない場合、柵をつくって通行させないような例なんですよ。あるいは、道路のど真ん中に大きい石を置いて、一切人は通れるようにしておくけど、オートバイとか小型の自動車は通させないという例がたくさんあります。私、最近、いろいろそういう相談を受けましたけれども。ところが、民有地の場合、そういうことをしても問題がないと、一つの権利としてあるわけですよ。だけれども、問題なのは、長い間これは使っていたということで、一つの通行権というのが住民に生じている場合には、ある意味では、公衆道路的な扱いになるんだろうと思うんですよ。
 そこで、この土地を持っているところが、その道路を使わせるので、地代を要求してきた過去の経過があるのか、その辺はいかがですか。
 
○谷川[宏] 道水路管理課担当課長  地代を要求されたり、地代をお払いするというような交渉は特にございません。
 
○松中 委員  工事をやることについて、工事をやらせないという、そういう返事はとっているんですか。
 
○道路課担当課長  開削工事に至っては協力できないということは伺っております。
 
○松中 委員  その場合、できないということなんだけど、通行させることはどういう条件で言っているわけですか。条件はそれだけなんですか。開削工事をさせないという。
 
○道路課担当課長  トンネルを残したままの安全対策であれば、工事は協力ができるけれども、開削であれば、土地の使用、協力は認めないということです。
 
○松中 委員  市は、させないと言ったものを工事するんですか。それはどうするんですか。
 
○前田 都市整備部次長  先ほど小礒部長から答弁させていただきましたが、こちらにつきましては、公衆用道路でなおかつ道路交通法の道路かつ建築基準法による2項道路ということでございますので、そういった位置づけを踏まえまして、工事は進めていきたいと考えております。
 ただ、当然のことながら、所有者の方がいらっしゃいますので、その方につきましては、この予算が認められた場合、きちんとお話をして、お願いしていくというような手順を踏んでいきたいと考えてございます。
 
○松中 委員  だから、工事をしていきたいけれども、相手方の承諾を得なきゃならないと。ただ、公衆道路であろうと道路交通法だろうと、逆の考え方もあるんですよ。要するに、長い間そういう形で善意にここを使ってきたというのは、時効取得が成立する可能性があるんですよ。善意ならば10年、悪意なら20年と。だけれども、過去、善意で土地の所有者が開放していたということからすれば、この辺の解決は、本当にやるなら強制執行じゃなくて時効取得の手続を、なぜかというと、明らかにみんなが認めている道路だということになって、手続的にはそういう方法があるわけですよ。ですけれども、今回工事するに当たって、通すことは認めるけれども、開削工事は納得がいかないと。そういう意味の、この道路の扱いをどうするかというのは、多分時間がかかるけれども、工事をやる上では、きちんとした承諾書なりをとって工事をする。そして、今後この道路を買い取るのか、善意に寄附してもらうのかとか、そのぐらいまでの要望をしないとだめだろうと思うんですよ。だけど、予算というのは明日議論するでしょうけど、予算が通っていたからといって、この問題の解決がつかないならば工事はできないだろうし、それは相手の善意だけに期待していてはいけないだろうと思うし、手続的にはいろんな方法があると思いますけれども、合意でやるかどうかというよりも、一つの法的な見解を陳情で出してきたので、私としても、それは絶対必要だろうと考えます。
 
○中村 委員  予算に絡んできちゃうんですけど、御協力が得られれば、この8,200万円相当の工事費が少しでも工法を工夫することによって安くなる可能性があるのかどうか。その辺はいかがなんでしょうか。
 
○道路課担当課長  現在は利用するという形で積算しておりますので、金額的には大きく変わることはないと思います。
 
○小野田 委員長  ほかに御質疑はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 続きまして、本陳情の取り扱いについて、御協議をお願いしたいと思います。
 
○中村 委員  所有者の方に御協力いただくという手続は継続してやったほうがいいのではないかと思いますので、この陳情については継続でよろしいんじゃないかと思います。
 
○大石 委員  大前提として、個人所有者の方々の御了承をいただければ一番ありがたいと思っております。そういう意味でも、この予算がどうなるかわかりませんが、通った形の中で考えていくような形になることと、また了承をとりにいくという努力をしていただかなきゃいけないということで、少し様子を見させていただきたいと思っております。よって結論を出すべきではないと。
 
○小野田 委員長  結論を出すべきではないというと、継続でよろしいんですか。
 
○大石 委員  継続でお願いします。
 
○赤松 委員  この陳情の基本的な土台のあるのが、この土地が不法占有されているという、ここに出発点があるわけですよね。ですから、この工事をやるときにどうなるのかとか、こうなるのかとか、さまざまな問題の出発点はこの方の陳情の願意は不法占有されているという事実というか、そういう認識から出発している陳情ですので、これは不法占有されているという状態にはありませんから、審議の対象にならない、私はそう理解しております。したがって、これは議決不要という扱いになるのではないかと思います。
 
○松中 委員  私は継続でお願いします。
 
○岡田 委員  継続とします。
 
○池田 副委員長  私も地権者に対する丁寧な説明と理解を十分に得ていくことが大切だと思います。そういう意味で、まだ解決に至っていませんので、継続とさせていただきます。
 
○小野田 委員長  それでは、継続が多数でしたので本陳情については、継続審査とさせていただきます。
 陳情者退室のため、暫時休憩いたします。
              (18時23分休憩   18時24分再開)
 
○小野田 委員長  再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○小野田 委員長  日程第9「議案第46号平成27年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち都市整備部所管部分について」を議題といたします。原局から説明をお願いいたします。
 
○伊藤[昌] 都市整備部次長  日程第9議案第46号平成27年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち、都市整備部所管部分について説明いたします。議案集その1、56ページをお開きください。
 第1条、歳入歳出予算の補正につきましては、平成27年度鎌倉市補正予算に関する説明書の12ページをごらんください。
 第45款土木費、第10項道路橋りょう費、第10目道路維持費は8,020万円の増額で、北鎌倉隧道安全対策に係る経費の追加を、第25項住宅費、第5目住宅管理費は2,097万円の増額で、市営梶原住宅2号棟の火災による修繕料の追加をそれぞれしようとするものです。
 次に、第2条継続費の補正について説明いたします。
 議案集その1の59ページをお開きください。補正予算に関する説明書は、17ページを御参照ください。
 北鎌倉隧道安全対策事業について、第2表及び調書のとおり、継続費の追加をしようとするものです。
 次に、第3条繰越明許費の補正について説明いたします。議案集その1の60ページをお開きください。北鎌倉隧道安全対策事業について、第3表のとおり繰越明許費の追加をしようとするものです。
 以上で説明を終わります。
 
○小野田 委員長  ただいまの説明に御質疑はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 総務常任委員会の送付意見はございますか。
                  (「なし」の声あり)
 なしと確認します。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○小野田 委員長  日程第10「陳情第16号鎌倉市内にあるプラスチックコーン・工事用プラスチック筒についての陳情」を議題といたします。原局から説明をお願いいたします。
 
○前田 都市整備部次長  日程第10陳情第16号鎌倉市内にあるプラスチックコーン・工事用プラスチック筒についての陳情について説明いたします。
 本件陳情につきましては、鎌倉市内にあるロードコーン等についての規制に関する陳情でありますが、陳情の中に、具体例として、神奈川県藤沢土木事務所が工事を行っている場所の状況が示されておりますので、国県道対策担当を所管しております私から説明いたします。
 陳情第16号の要旨は、鎌倉市内では公道に個人、市、神奈川県藤沢土木事務所によって汚いプラスチックコーンや工事が終わった後のプラスチック管が置かれており、町の美観を損ね、ごみをまき散らす原因になるので、何らかの規制をつくるべきであるというものです。
 次に、陳情に対する考え方について御説明いたします。陳情書にあります「プラスチックコーン」とは、一般的にロードコーンと呼ばれているもので、「プラスチック管」とは、「クッションドラム」と呼ばれている黄色いプラスチックのドラム形状のもので、これらは注意喚起、通行区分の明確化、車両の衝突・接触などによる衝突時の衝撃の緩和など、道路管理者等が交通安全を目的として設置しているものでございます。また、市民からの要望を受けて設置している場合もあります。
 「台二丁目8番」の具体例は、神奈川県藤沢土木事務所が、台二丁目9番付近から県道304号(腰越大船)との交差点までの約400メートルにおいて「歩道整備事業」を行っている区間の一部で、現在事業進行中であり、現場のクッションドラムは、交通の安全を考慮し、注意喚起または前後の動線を明確に示すことを目的として設置しているものです。
 このように、公道内に設置されているロードコーン、クッションドラム等は、一般的に、交通の安全確保を目的として設置しているもので、その設置・撤去に関しましては、工事現場の実情や道路の管理者の判断により、個別に対応すべきものであり、市が条例で規制することは考えてございません。
 なお、老朽化して、景観上好ましくないものがあれば、道路管理者として設置者に注意喚起を行ってまいります。
 以上で、説明を終わります。
 
○小野田 委員長  ただいまの説明に御質疑はございますでしょうか。
 
○岡田 委員  私もこれにかかわって、現場に4回ぐらい行ってきました。こんなところ、4回も行かなくていいんだけど。4回行ってきて、ああでもない、こうでもないということでやってきました。原局も頑張ってくれているなと思いますし、藤沢土木事務所も頑張っているなという感じはしています。
 何らかの規制というのは、この方は、プラスチック管がごみと見えるのかもわからないけれども、ごみの散乱をなくすということで、既に条例はありますし、そっちでごみ関係については規制されていると。それとあと、そこでこの黄色いドラムを見たんですけれども、中がもう今はなくなっていると思うんですけど、中に管が入って、水がたまっていて、本当に通りがかりの人が捨てちゃっているということで、そこは幾ら何でも汚いなということで、これは協力してもらっています。
 そして、これ、写真を撮ってもらっているけど、かなり藤沢土木事務所も頑張っているなと思っていまして、今後、もう少し力を入れて頑張ってくれればありがたいかなと思っています。そういう認識があるんだけど、いかがですか。
 
○前田 都市整備部次長  岡田委員には現場に何回か足をお運びいただきまして、一緒に確認させていただきました。藤沢土木事務所にも、それを踏まえまして、要請をして、現地の改善につきまして、御要望をしてきたところです。特に、今、ごみの指摘がありましたが、たまたま上のふたがとれまして、その部分に水が入っているんですが、そこにごみを、沿道の方が捨てていたということで、いい状況ではございませんでしたので、それについては、藤沢土木事務所にお願いをしまして、神奈川県で速やかに改善をしました。
 この道路につきまして、クッションドラムを置いておりますが、先ほど申しましたように、道路整備ということで、地元と協調して、まちづくりの中で進めているものでございまして、地元の御要請も受けた中で、ああいったクッションドラムを置いているというような現状でございます。その整備が終了しましたら、速やかにいい状況に持っていく、ないしは現状の改善というようなことで取り組みたいというお話を伺っておりますので、どうか御理解をいただきたいと思っております。
 
○小野田 委員長  ほかに御質疑ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 次に、意見を含め、取り扱いについて御協議いただきたいと思います。
 
○中村 委員  この陳情に対しては、10月1日付で建設常任委員会委員長宛てに町内会の方から、こちらは逆に安全性を高める上で、慎重に審査してくれというような要望書が届きました。地域の皆様方といろいろ話し合って決めるべき課題なのかということも思いますので、本件については、議会としてどうこう結論を出すより、そういった話し合いを見守りたいと思っております。原局でも今いろいろ対応していただいているという御説明がございましたので、陳情としては、議決不要でいいと思います。
 
○大石 委員  この陳情については、美観ということもわかるんですけれども、この住所を見てみると、ちょうどこの町内会の方でございまして、町内会の役員、またそこのまちづくり協議会から反論のような要望書が出てしまうという状況になってしまっておりますし、もう少し地元の町内会、団体とお話をした形の中で、事実関係を確認しながら出てきた陳情だったらよかったのかなと私は思っております。
 この要望書については、ごもっともな内容が書かれておりまして、陳情については具体的には議決不要にさせていただきたいと思います。
 
○赤松 委員  先ほどの原局の説明、理解をいたしました。それを了という立場から、議決不要ということでお願いいたします。
 
○松中 委員  議決不要で結構です。既に岡田議員の大変な御尽力によって解決しているようなので、議決不要です。
 
○岡田 委員  私も頑張ります。議決不要です。
 
○池田 副委員長  私も地域での話し合いをもう少し進めていただきたいと思いますので、取り扱いとしては議決不要でお願いいたします。
 
○小野田 委員長  本陳情についてはすべての委員が議決不要と言うことでしたので、議決不要とさせていただきます。
 
○事務局  ただいまの陳情につきましても、議決不要となりましたので、その理由の確認のため、後日、正・副委員長と事務局で、審査における意見を踏まえて協議・調整をして、議長に報告することを御確認お願いいたします。
 
○小野田 委員長  確認させていただきます。よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認します。
 職員退室のため、暫時休憩いたします。
              (18時35分休憩   18時36分再開)
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○小野田 委員長  日程第11その他(1)「当委員会の行政視察について」を議題といたします。日程、視察項目、視察場所について御協議いただきたいと思います。
 その前に、10月22日、23日に予定しておりました視察先の2カ所につきましてはお断りしてあるということで、中止ということで御理解いただきたいと思います。
 暫時休憩いたします。
              (18時37分休憩   18時44分再開)
 
○小野田 委員長  再開いたします。
 休憩中の協議によりまして、当委員会の行政視察の日程につきましては、1月18日(月)から20日(水)の中で調整すると。また、場所等につきましては、正・副委員長で決定するということで確認させていただいてよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○小野田 委員長  日程第11その他(2)「継続審査案件について」を議題といたします。事務局から報告をお願いいたします。
 
○事務局  お手元に配付させていただきましたとおり、さきの定例会におきまして、閉会中継続審査となっております陳情が12件ございます。これら12件の取り扱いについて御協議、御確認をお願いいたします。
 
○小野田 委員長  12件につきましては、引き続き継続ということで確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 継続とすることを確認いたしました。
 
○事務局  ただいま御協議いただきました陳情12件に、本日新たに継続審査となりました陳情1件を加えた13件につきまして、最終本会議において、閉会中継続審査要求を行うことについて御確認をお願いいたします。
 
○小野田 委員長  確認させていただきます。よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○小野田 委員長  日程第11その他(3)「次回委員会の開催について」を議題といたします。事務局から日程案を提示させていただきます。
 
○事務局  次回の委員会の開催については、10月30日(金)午前10時から議会第2委員会室での開催でよろしいか、御確認をお願いいたします。
 
○小野田 委員長  確認させていただいてよろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 確認させていただきました。
 以上で建設常任委員会を閉会いたします。
 以上で本日は閉会した。


 以上は、会議の顛末を記録し、事実と相違ないことを証する。

   平成27年10月26日

              建設常任委員長

                  委 員