○議事日程
平成27年 7月13日議会全員協議会
議会全員協議会会議録
〇日時
平成27年7月13日(月) 13時10分開会 14時15分閉会(会議時間 1時間03分)
〇場所
議会全員協議会室
〇出席議員
前川議長、吉岡副議長、千、竹田、河村、長嶋、保坂、上畠、西岡、日向、永田、渡辺、池田、三宅、中澤、納所、高橋、久坂、中村、山田、岡田、赤松、大石、松中の各議員
〇理事者側出席者
松尾市長、瀧澤副市長、小林副市長、佐藤(尚)総務部長、三上総務部次長兼総務課担当課長、小礒都市整備部長、伊藤(昌)都市整備部次長兼都市整備総務課長、都筑建築住宅課担当課長、安良岡教育長、原田(幸)教育部長、齋藤(和)教育部次長兼教育総務課担当課長、小柳出学校施設課長
〇議会事務局出席者
三留局長、鈴木次長、笛田議事調査担当担当係長
〇本日審査した案件
1 報告事項
(1)御成小学校旧講堂のスレート屋根の取扱い等について
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○前川 議長 ただいまから、議会全員協議会を開催いたします。
本日の議会全員協議会は、市長から「御成小学校旧講堂のスレート屋根の取扱い等について」議会に報告する必要があるので開催してほしい旨、依頼がありましたので開催した次第であります。
まず、報道機関の取材及び傍聴の申し入れについて、事務局から報告を願います。
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○三留 議会事務局長 本日の議会全員協議会に、NHK、テレビ神奈川、神奈川新聞社、タウンニュース、毎日新聞社、読売新聞社、産経新聞社から取材並びに写真撮影及びビデオ撮影の申し出がございます。
また10名の方から傍聴希望の申し込みがございます。
本件の取り扱いにつきまして、御協議をお願いいたします。
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○前川 議長 ただいまの事務局からの報告について許可することでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
確認します。報道機関及び傍聴者入室のため、一旦休憩いたします。
(13時11分休憩 13時13分再開)
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○前川 議長 再開いたします。
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○前川 議長 「御成小学校旧講堂のスレート屋根の取扱い等について」を議題といたします。理事者から報告願います。
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○松尾 市長 本日は、議会全員協議会を開催していただき、また議員の皆様方におかれましてはお忙しい中御出席を賜りまして、まことにありがとうございます。
それでは、「御成小学校旧講堂のスレート屋根の取扱い等について」、報告をいたします。
御成小学校旧講堂につきましては、市議会6月定例会における一般質問、教育こどもみらい常任委員会における理事者質疑及び本会議における議会議案の決議におきまして、「夏休み前までに撤去を含めた御成小学校旧講堂の今後の方針を定めたい」と答弁させていただいたところでございますが、初めにアスベストの調査結果について御報告をいたします。
旧講堂周辺の大気中及び土壌中のアスベスト濃度等測定を行いましたところ、7月10日に報告があり、現時点でアスベストの飛散は見られないと判断できる結果となりました。
次に、スレート屋根の取り扱いについてですが、今回、スレートのアスベストの調査はしておりませんが、改修時期から見て、アスベストが含有するものとして全て撤去することといたしました。撤去に当たりましては、アスベストを飛散させることのないよう、各法令等に従い適切に処理していきたいと考えております。
今後の方向性につきましては、旧講堂の歴史的・文化的価値、御成小学校の教室不足など教育環境の現状を踏まえ、保存した上で、学校施設として活用していく方針とします。保存の方法につきましては、今後、有識者の御意見を伺いながら、協議してまいりますが、安全性を確保した上で、現状をできる限り保存できるよう、経済性も考慮して、最良の方法を検討してまいりたいと考えます。
なお、詳細につきましては、部長から報告いたしますので、よろしくお願いします。
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○原田[幸] 教育部長 「御成小学校旧講堂のスレート屋根の取扱い等について」報告させていただきます。
1点目は、旧講堂周辺の大気中及び土壌中のアスベスト濃度等測定結果について報告いたします。
お手元の資料「アスベスト濃度等測定結果(速報)」を御参照ください。
御成小学校旧講堂の活用等を検討するため、平成26年度に実施した現況調査により、「屋根ふき材についてはアスベスト含有の石綿スレート板で、解体等工事を行う際には、石綿飛散防止を適切に図る必要がある」との報告を受け、現時点でアスベストの飛散がないかを把握するため、アスベスト濃度等の測定を行いました。
調査項目は大気中のアスベスト濃度測定と土壌中のアスベスト含有分析で、6月30日に業務を委託した専門業者が旧講堂周辺の4カ所でサンプルを採取し、7月10日に結果報告の速報がありました。
まず、大気中のアスベスト濃度の測定でございますが、1リットルの空気中の繊維の本数が0.3本未満で、問題ない結果でした。世界保健機関WHOによりますと、世界の都市部の一般環境中の石綿濃度は1リットルにつき1本以下から10本程度であり、この程度であれば健康リスクは検出できないほど低いとしております。また、大気汚染防止法の規定においても、特定粉じん発生施設に係る敷地境界基準が、大気中の石綿の濃度が1リットルにつき10本であることとされており、今回の測定結果はかなり低いものでした。
次に、土壌中のアスベスト含有分析ですが、アスベストの含有なしとの判定でした。
この調査結果から、現状ではスレート屋根に起因するアスベストの飛散はないものと判断しています。
2点目は、スレート屋根の取り扱いでございます。旧講堂の屋根に使用されているスレート材は、通常の状態ではアスベストが飛散することはなく、また、調査の結果からも、現時点ではアスベストの飛散はないものと判断いたしましたが、屋根の劣化が激しいことから、できるだけ早期に、屋根に使用されているスレート材全てを撤去することといたしました。なお、撤去後は野地板を補修の上、金属板の屋根を仮設するものとし、現在、屋根の欠損や穴あき等により発生している雨漏りを防ぎます。
契約の方法につきましては、本来であれば競争入札により行うべきところでございますが、本件は、児童の安全確保に配慮し、夏休み中の撤去を目指すものとしておりますので、緊急に行わなければならないものであることから、見積もり合わせによる随意契約により行うものといたします。
なお、スレート屋根の撤去に当たっては、アスベストを飛散させてしまうことのないよう、各法令等に従い適切な方法で慎重に処理させるものといたします。
3点目は、旧講堂の活用等、今後の方向性についてでございます。
旧講堂は、小屋組が木造トラスで構成される近代和風の大型木造建築物で、戦前の鎌倉の小学校の唯一の遺構であり、その建設には幅広い識見と当時の鎌倉の施工業者の主力が注がれており、御成小学校周辺地域の景観の象徴として貴重な建物でございます。
また、御成小学校は児童の増加から、普通教室の不足が生じておりまして、これまで多目的室、理科室及び図工室を普通教室に転用したり、校舎を増築するといった対応をしております。
こうした旧講堂の歴史的・文化的価値、御成小学校の教育環境の現状などを踏まえて検討した結果、旧講堂は、できる限り現状を保存し、学校施設として活用していくことが望ましいと判断し、保存活用していく方向でございます。
保存の方法については、児童が利用する施設として求められる機能や安全性を確保した上で、どこまで保存が可能なのか、今後、有識者の御意見を伺いながら、費用対効果も含め、最良の方法を検討してまいります。
今後、御成小学校保護者の皆様や周辺地域の皆様を初めとした関係者の皆様に、改めて御報告させていただく予定でございます。
以上で報告を終わります。
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○前川 議長 ただいまの報告について、御質疑、御意見ございませんか。
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○松中 議員 せんだっての一般質問で、旧講堂の屋根の劣化がひどいということで、アスベストの撤去を指摘したところでありますが、決議においても同じようなことをうたって可決したわけでありますが、そういう意味で、松尾市長の決断というものは、今回、速やかに行ったことは評価するところであります。
そういった中で、幾つか質問をしたいと思いますが、まず、私、旧講堂、せんだっての大雨の降っている中、現地を視察して、これは大変なことになっているということで、写真を撮ってフェイスブックに載せたところ、アクセスが約9,000ありました。ふだんのアクセスは二、三十ですけれども、9,000のアクセスがありまして、そして、特に分析をお願いしていたところ、鎌倉地域が5,000を超えておりまして、さらに年齢層の分析も行われておりまして、大体20代から45歳ぐらいの世代が約7割、65歳以上は数%と、これは私を含んだ年齢層なんですけれども、フェイスブックをやっている方が少ないのかどうかわかりませんけれども、30代の人が非常に突出しているんですけれども、その数値を見た場合、現在、この状況を若い人たちが重大な関心を持っていることで、私なりに考えさせられ、反省しなければいけないと思うわけであります。
今後このことを扱う上で、とりあえずはアスベストを取りかえることによって、劣化は多少ともとめることでありましょうけれども、検討する中で、若い人たちの意見、これはある意味で、私のフェイスブックに届いている反応というものは、声なき声だろうと思うのですね。声を上げている人よりも、数千という人たちが非常に関心を持っている。そして鎌倉の地域の中で、そういう人たちが私のところにアクセスをしてきているということを考えた場合、私よりも若い人たちにいろいろな意見を言っていただいて、そして市長自身も若いんですから、若い層とよく話し合って、今後このことについては取り組んでいただきたいことをまず申しておきたいと思います。
屋根のふきかえが可能になりますけれども、床もかなり傷んでおりますし、しっくいも崩れかけておりますし、天井も大分傷んでいるので、これは使用可能かどうか。今までは倉庫がわりにしておりましたが、その点についてはいかがでしょうか。
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○原田[幸] 教育部長 御指摘のとおり、かなり老朽化が進んでおりまして、部分的に破損等も生じております。ただ、保存、活用は可能ということで報告も受けておりますので、今後、改めてどういった形で保存していくのかということも含めて、関係する有識者の皆様の意見も含めて、御意見を伺いながら検討してまいりたいと思っております。
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○松中 議員 検討していくということですけれども、それはいつまでに検討するか。検討、検討でずっと何もしないのか。市長、今回の決断は非常にすごい、すばらしいと思うんですけれども、かつて市民の人も有識者も入れて、本当に広く検討した野村総研、あそこまでやっておいて、結局、最後は流してしまう。これは松尾市長がやったことなんですけれども、きちんとした時期を決めて、要するに結論を早く出さないといけないと思うのですけれども、使用可能な状態というのは、つまり、これはある程度修復が終わらない限り使用禁止だということで判断していいのですか。
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○原田[幸] 教育部長 当面は、早急に屋根のスレート材をおろすということで工事をいたします。その後に屋根のふきかえを行いますが、それと並行して、庁内、もちろん教育委員会だけで結論を出す話ではございませんので、市長部局ともあわせて関係課で協議をいたします。その中で、大体いつごろまでということも含めて方向性を決めていきたいと考えております。
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○松中 議員 この前も市長に、私はアスベストの撤去を早急にやるように迫ったんですけれども、これははっきり1年以内とか、半年以内とかという数字を出さないと、やらないのだろうと思うんです。教育委員会だけではなくて、市長どうですか。はっきり結論を、半年なり1年なりで出すということを言っていただかないと、使用は不可能ですね。まず、結論を出すということは、修復に入っていくのか。修復するまでどのぐらいかかるかということをお聞きしたいと思います。
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○原田[幸] 教育部長 修復にはある程度の時間がかかると思われますが、今後、どういう形で保存、活用していくのかということについては、例えば、一部解体するのか、そのまま補強するのかということも含めて、有識者、専門家の皆様の御意見を伺った上で判断することになるかと思います。
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○松中 議員 だから、それを聞いているんです。いつまで判断するかということですよ。その人たちに聞いてみなければわからないという問題ではないんです。その人たちの声を聞いて、屋根をふきかえ後、いつ使用可能になるのか。それははっきりしておかないとおかしいんじゃないですか。
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○原田[幸] 教育部長 現時点では、いつまでというところまでの協議はしておりませんので、早急に関係課が集まって対応を考えていきたいと思います。
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○松中 議員 今の答弁によると、解体の可能性はあるということですね。そういうことでないと、わからないということですね。それを含んで、つまり、この前、市長の答弁の中で、私はアスベストの撤去を強烈に主張したのですが、本体の撤去の可能性のあるような答弁をなさっていたけど、市長自身もいまだにその考え方は変わっていないかどうか。
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○松尾 市長 これから専門家の方々にもお伺いをして、最終的に、どのように保存できるかというところの結論を早期に出していこうと考えています。そうした経過の中においては、解体しか道がないということも可能性としてはあるかもしれないというところでの可能性は残しておりますが、思いとしては、保存、活用していくということで検討していくと考えております。
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○松中 議員 市長はその答弁をするから、解体の可能性もあると言ったら、解体するという意見だってどんどん燃えていきますよ。
それから、学校の教育財産として使っていきたいという声もあるわけですね。御成小学校の改築の見通し、教室の数からいうと、これは相当な番狂わせというか、想定外が起きて、7クラスをさらにふやさざるを得ない状況になったので、今後これをどうするかという問題もあるわけだし。また、周辺との環境問題で、マンション等がふえてきたために、児童がふえてきている。児童数の増加というものも考えていないといけないわけです。私が小学校に入ったのは昭和24年のときでした。そのとき、あの講堂は分割されて、その一つのクラスとして、私はあそこで2年半ぐらい勉強したという記憶があるんですけれども、かつて、あの講堂を分割してクラスをつくったわけですが、そういった中で、どうするかということははっきり期限を決めないと、これはずるずるいってしまうんですよ。
市長は保存したいと今言いましたね。市長は50年保存したいんですか。100年保存したいんですか。もう80年間たったんです。今後何十年間保存したいという考え方を持っているんですか。5年ですか、10年ですか。そうじゃなくて、50年なのか、100年なのか。あるいは半永久的に手入れをしながら、御成小学校の旧講堂を保存していくんですか。これははっきり言ってください。それによっては全然違うんです。それは後の質問にもかかわる問題ですけれども、これは重要な建築物として残すならば、これは市長自身がただ残したというのは、いや、5年間残したい、10年間残したい。これは何十年間残したい取り組みを考えているのですか。費用がなかったら壊すこともあり得る。つまり、それは解体もあり得る。撤去もあり得る。だけど、市長自身は、気持ちは保存したいんだけどと言っているんですけれども、何年間保存したいんですか。50年ですか、100年ですか。あるいは半永久なんですか。お寺だったら何百年も残っていますよ、手入れしているから。それぐらいの価値あるものなのか。そうではなくて、今、5年、10年のあの環境の中で置いておこうという考え方なのか。それはきちんと市長としては責任ある答弁をしてもらいたいと思います。
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○松尾 市長 当然保存するという考え方は、半永久的に保存していきたいと考えています。当然、文化的な価値ということも、今は特に指定等ございませんけれども、そのあたりも含めて、今後保存をしていくという中において検討していくことになります。
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○松中 議員 市長の答弁からいくと解体ということはあり得ないじゃないですか。解体という言葉はあり得ないんですよ。せっかくアスベストを撤去してくれることで決断した。撤去というか、費用対効果を考えた場合には、撤去もあり得るというのは、それは今の答弁とは違うんじゃないですか。だって、場合によっては相当な金額がふえるということになったら、解体、撤去というのもあり得ると。それはいかがなんですか。今、半永久的と、これから指定していきたいといっても、どういう取り組みを、これは教育委員会で手続をとっているんですか。あの状態だって手続がとれるんです。残して、保存するという手続がとれるんです。改修したから保存じゃないんです。保存というのは改修を含めて、今のものを残すということを保存するんじゃないですか。保存という手続が成功するわけじゃないですか。
あなた、今言ったように重要建築物として残すというならば、それは絶対残すんだという信念を持たなきゃおかしいじゃないですか。そのぐらいに撤去というものがあるのだったら、費用対効果で解体せざるを得ないのだったら、それははっきり限定しなきゃいけないじゃないですか。常に振り回されてしまうじゃないですか。その点いかがですか。
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○松尾 市長 解体と申し上げましたのは、解体撤去ということではありませんで、今の御成小学校が行ったように、解体して復元をしていくという手法が考えられるのではないかと、その可能性を残してということを申し上げました。基本的には、現状を保存していくということを私としては今後検討してまいりたいと考えます。
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○松中 議員 現状を保存するというのはどういう意味なのですか。では保存の手続を今からでも始めるのですか。
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○松尾 市長 保存が、今の部材をどこまで使えるかどうかというあたりは、かなり細かく調査していかなければならないし、専門家の方々の話も伺わなければいけないと考えています。そういう意味において、保存をどのように今後していくかということを含めて、早急にその検討に入るということになります。
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○松中 議員 それはおかしいじゃないですか。保存ということを決めればいいわけじゃないですか。だけど、保全のためにどういうふうに改修するかとか、部材が使われるかというのは今後の問題じゃないですか。それから解体も、調査・解体という方法があるわけですよ。調査・解体をやりますと、それでいいじゃないですか。それで直していけばいいじゃないですか。だから、保存は決定したんですねということを聞いているんです。保存も決定していないんですか。決定したんですか。手続をとらなきゃまずいじゃないですか。それはいかがですか。決定したんですか、保存は。
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○松尾 市長 保存をしていくということにつきましては、御成小学校を解体して、再構築をして、再建築をして、そのときに議論を一度した経過がございます。御成小学校の講堂については保存していくという方針が、その中で出されておりまして、これまでそこに変更はございません。私としましても、できる限り、校内の講堂について保存していくと。今回、保存に小学校として活用していくということを含めて、これを検討していくと、そういう方針であるということです。
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○松中 議員 だから、保存は決定したんですね。つまり、あなたは野村総研も決定したんですよ、あれを使うと。それをあなたが外したじゃないですか。事業仕分けで。だから、あなたの保存というのが信用できないんです。だから、保存ということは決定しているということだけ答弁してください。それを専門家にいろいろ聞いてみてじゃないんですよ。保存は決定しているんでしょう。見直しがあり得るというなら、そう答弁すればいいですよ。だって、そういうことやったじゃないですか、野村総研で。バイオの施設だってそうしたじゃないですか。議会は補正予算までつけたんですよ。ちゃんと答弁してくださいよ。
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○松尾 市長 現時点では保存していくという方針です。どこまで保存できるかどうかということを今後、有識者の意見を伺いながら、費用対効果も含めて最終的に最良の方法を決めていくことになります。
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○松中 議員 どこまで保存できるかという判断とは、どういうことなんですか。どこまで保存できるという考え、どういうことなんですか。だったら、調査・解体して復元するというのも、それは保存するという考え方だけど、現在のものを保存していくのだと、はっきり言ってくださいよ。まだ検討する余地がある、そういうことなんですか。腹を決めていないということじゃないですか。みんなと相談の上に最終決定すると。だって、今、保存するということが決定されたということは、手続をとらなきゃいけないんですよ。改修は後からくるんですよ。そうでしょう。文化財として重要建築物として指定して、そしてどんなことができるかということに入っていくということじゃないですか。そうじゃなくて、保存ができるかどうかを検討するということですか、これは。
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○松尾 市長 保存していくという方針であります。確かにこれまでも講堂については保存していくという考え方で進めてまいりました。その間、確かに文化財等の手続というのはしてこなかった部分というのはあります。今後はそういうことも含めて、保存に向けた手続を進めてまいりたいと考えます。
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○松中 議員 最初に保存の手続をとるということですね。アスベストは撤去して、屋根が劣化しているから、これはやらないと本体そのものがなくなっちゃうから、決断したことは正しいだろうと思います。
そういうことで、鎌倉市景観重要建築物等指定調査報告書、この中に御成小学校の旧講堂は入っていないんです。鎌倉市の物件は鎌倉文学館とか旧川喜多邸とか、幾つか入っていますけれども、これは市長のときに出された報告書ですよね。ここには御成小学校は保存するという対象にはしてなかったということですね。
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○原田[幸] 教育部長 そのとおりでございます。
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○松中 議員 では、考え方としては、旧講堂を扱っていく上には、建てかえということも考えられますけれども、建てかえない方法で利用していくとするならば、景観重要建築物の指定をしなければいけないとなっております。そうすると、鎌倉市景観重要建築物等、鎌倉市都市景観条例の第30条にもあるし、それから景観重要建造物、景観法で第19条、国の登録有形文化財、文化財保護法第57条、この手続をとっていくのですね。それもまだ決定していないなら、はっきりして保存すると、これは教育委員会だけじゃないはずですね。それは検討するということですか。
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○松尾 市長 検討してまいります。
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○松中 議員 だけど、2年前のときは入れていないんですよ。だけど、これだけのことをすると、まだ数年かかりますよ。これは大事だから残しましょうと。
保存する会というのがありますね。市長はせんだって保存する会のメンバーに会ったようですけれども、この保存する会というのは、風致保存会のところに置いているんですか、事務局を。
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○原田[幸] 教育部長 保存する会の事務局につきましては、申しわけありません、把握しておりません。
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○松中 議員 誰か、知っているところあるんじゃないの。私、かつての副市長の兵藤さんに会ったんですよ。兵藤さんに会ったときに、あなたの立場からいったら、行政の不作為じゃないかと言ったら、それを言われたら何も言えないと言ったんです。元副市長の兵藤さんがその運動にかかわっているというのは御存じですよね。
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○松尾 市長 知っております。
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○松中 議員 事務局を風致保存会に置いているかどうかはわからないですか。
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○原田[幸] 教育部長 申しわけありません。私は把握しておりません。
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○松中 議員 さっき景観重要建造物、あるいは景観法で、もう1つですね、これはそういう人たちが入っていたならば、公益財団法人鎌倉風致保存会保存建造物、その中に、先ほど資料をもらったので、急なことですけれども、公益財団法人鎌倉風致保存会歴史的建造物保存事業に関する規定があるんですね。ここの第3条で歴史的建造物を指定することができると。では、そういう申し入れも、そっちの風致保存会からも来ていないということですね。こっちは市の管轄の風致保存会ですよね。それ市長は聞いていないのですか。風致保存会も、こういうことができますよといって、平成25年3月、市長が調査報告書を出してきたくらいですよ。そこには入っていないんですけれども、風致保存会の人がかかわっている、風致保存会の理事長が保存しろということにかかわっている。そうして風致保存会でも、歴史的建造物保存事業に関する規定第3条に、これあるんですよ。だから、当然、風致保存会の理事長からも、そっちに残してほしいという申し出があったのかもしれない。そういう活動をしているのかもしれない。だから、その辺がはっきりしないと、一体どういうことになっているんだと。
とりあえず、アスベスト撤去の屋根ふきかえ、そして野地板、これは天井も含めてでしょうけれども、いずれ早急にやってもらいたい。この点について、風致保存会に事務局を置いているか等の話は後で報告をしていただいて、以上をもちまして、私の質問を終わります。
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○上畠 委員 金額のところに関しては、午前中、教育こどもみらい常任委員会協議会でも、保存の方向性について、金額は出ていないということだったんですけれども、これは市長部局でも、アスベストではなくて、保存の方向性といいますか、そちらの金額は出ていないということでよろしいですか。
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○小礒 都市整備部長 これについては教育委員会と共同してやっておりますので、答えは同じでございます。
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○上畠 議員 保存の方向性で、できれば市長としては保存したいということですよね。
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○松尾 市長 そうです。
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○上畠 議員 どれぐらいまでかけられるという金額の上限というのは、市長の中であるのですか、想定は。幾らぐらいまでなら許容できるという。予算ですから、必要なバジェットをとらないといけないじゃないですか。それはどの程度だったら許容できるだろうと。限りある資源の、鎌倉市なんて貧乏な自治体ですから、そんな中で、どれぐらいの金額まで許容できるかと、市長は当然ながら保存したいのなら、それは頭の中にありますよね。いかがですか。
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○松尾 市長 前回、保存をしていくという中において、一つ、3億円という数字が出ております。今回、新たに保存の検討をさらに進めていくという中においては、昨今、こうしたさまざまな歴史的な建造物を日本中で保存をしていくという取り組みがされています。そういう中で、より費用対効果という意味も含めて、金額的にも廉価に実現ができるという方法は追求していきたいと考えておりますが、限度額が幾らかといえば、前回お示しした金額を超えるということはなかなか難しいだろうと考えております。
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○上畠 議員 午前中の教育こどもみらい常任委員会のやりとりの中では、学校施設課長が3億円、それは超えるというような話があったんですね。3億円を超えるのは当然あり得るんですけれども、では、その超えることは許容できないという趣旨だったと思うんですけれども、では、3億円までならいいということなんですね。3億円までなら御成小学校にかけるということですね。
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○松尾 市長 金額的には、詳細はこれから詰めてまいりますので、3億円という数字だけがひとり歩きしてはいけないと思いますが、よりお金をかけずに保存していくという方法を追求していく価値は十分あると考えています。そういう中において、金額は今後決定していくということになります。
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○上畠 議員 安く抑えるのは当たり前なんですけれども、その上限というのを、保存する方向性に当たっては、きちんと市長の中でどれぐらいまで許容できるかというのをお示ししていただかないと。
先ほど、前回の十何年前の調査では3億3,000万円程度だったと、それを超えることはなかなか許容できないような趣旨だったと思うんです、最初の質問で。3億円という金額というのは、安くなるかもしれませんけれども、どの程度金をかけるかということはきちんとこちらも把握しておかないといけませんが、先ほどの一番最初の回答を変えられますか。3億円までというのは、これは安くなるかもしれないが、かかった場合は3億円ならば、それは市としても予算をつけようということなんですね。3億円と出た場合は。
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○松尾 市長 そういう意味では、先ほどの答弁が誤解を招くようであれば、少し訂正させていただきたいですけれども、今の時点で、この金額より超えれば、それは全て保存できないというような、そういう考え方ではございません。あくまでもまだ詳細の金額というのは出しておりませんので、ただ、およそ目安として、何十億、何百億とかけられるということではございませんので、より安くできる方法を今後追求しながら、その中で保存の方法を含めて、皆様には御提示させていただいて、議会としての判断をしていただきたいと思います。
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○上畠 議員 億単位でもかける必要がないと思いますが、そんなお金があるなら、もっとクーラーとか、子供たちのためにお金はいろいろ使えると思いますよ、中学校給食だって。
有識者の意見とおっしゃっていますけれども、最後はやはり市長が決めないといけないところのその筋を通していただかないと、自身の中でどれぐらいの考えだというのは持っておいていただかないといけないと思うんです。
これについて、午前中も、教育こどもみらい常任委員会の中でも話が出たんですけれども、方法として、完全な撤去というか、完全な解体が必要な場合も出てくる可能性もありますので、その場合は、解体の可能性があるというのは何も変わっていないということでよろしいですか。今回、全員協議会で、アスベストの除去については報告されました。ただ、前にもお話ししていましたけれども、景観としての旧講堂の存在は認める。でも、現状の建物では無理だといった場合、当然ながら解体が必要かもしれません。調査・解体も必要ですけど。一部解体じゃなく、調査・解体というものですから、全部解体しなければいけなくなる。そういった可能性もあるということでよろしいですか。
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○松尾 市長 あくまでも保存していくという方針ですが、私が、考え方として一つあると思うのは、御成小学校の今の校舎のように、解体して復元をしていくという方法も、今の講堂の部材等が一切使えないというような状況になったときに、そういうこともあり得るのだろうと、可能性としてはあるのだと思います。
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○上畠 議員 わかりました。解体の可能性はまだ含んでいるということで。
ただ、金額はどれぐらいかかるかわからないですけれども、教育施設に、御成小学校だけそれだけかけていいのかと。バランスがおかしいと思います。子供たちに本当にかけるべき金額、教育の施設に使うということですけれども、ノスタルジーでやっているんじゃないんです。子供たちにかけなきゃいけないものは、たくさんほかにもいっぱいあるんです。ノスタルジーの方々には大変申しわけないですけれども、若い人たち、子を持つ親のサイレントマジョリティーはどこかということを市長としてはきちんと把握していただきたいと思います。
7月1日にも保存する会の方々に会っていると。この方々というのは、市長に対してもいろいろ具申をされていらっしゃって、市長にも影響を及ぼしているのかな、市長もその方々の意見を聞いていらっしゃるのだと思うんですけれども、その中に市の受注業者の方とかはいらっしゃいませんか、下請け、孫請けを含めて。市から何か受注している等、金銭の動きのある業者の方はいませんか、いかがですか。
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○松尾 市長 全部のメンバーを私も把握をしておりませんけれども、先日、お会いした方の中で、ほかの市の発注することにかかわる方はいらっしゃいます。
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○上畠 議員 それは建設関係ですか。例えば、建設常任委員会の所管の、そういう建設にかかるようなところなんですか、業者は。別に業者でも、弁当の業者だったら問題ないじゃないですか。そういう建設と、そういったところにかかわる業者なのか否かはいかがでしょうか。
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○松尾 市長 建設にかかわる業者ということになります。
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○上畠 議員 それは違法かどうかの問題じゃなくて、モラル、コンプライアンスの問題で、平等性を担保するに当たって、自身が建設にかかわって、業者として、市として受注していて、市長と7月1日に市長室でお会いしていて。会っていた場合に、その中にはノスタルジーで残したいとか、自分の思い出だから残したい、いろいろな趣旨、思いがあるかもしれませんけれども、自身が市からも利益をいただいていて、市としての取引も実績としてあるならば、そういったところで誤解されるようなことがあると思うんです。そういったところについては、市長、保存するかどうか、これから有識者に聞くということですけれども、そういった市と取引する業者に対して誤解のないように、そういったところからは意見はとらないと、見積もりをとるのはいいかもしれませんけれども、あえて保存する会の、もしそういう業者がいるなら、そういったところからはとらないというのは、ちゃんと約束していただけますね。マッチポンプみたいじゃないですか、それじゃ。
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○松尾 市長 そういう市にかかわる業種の方が市に要望したりですとか、意見を言うことは、何ら疑いのあるものではないと思います。
また、今後さまざまな方々に御意見を伺うという中においては、そういう疑いを持たれないように、人選についても慎重に行っていく必要があると思います。
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○上畠 議員 金銭の取引がなければいいんです。私は別に業者としても、鎌倉市内にいる業者だから、それはノスタルジーで残してくださいとか、いろいろあるでしょうけれども、そこで発注されるようなことがないようにだけは必ずしていただきたい。つまり講堂を残したいグループの方々で、そういう業者がいらっしゃった、では、ここに頼んで発注すればいいやなんていうストーリーにはならないようにしてください。そこだけ約束してください。お願いします。
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○松尾 市長 当然のことながら、そのような疑いは持たれないように進めてまいります。
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○上畠 議員 そこは必ずお願いします。3億円という上限になるかどうかわからないですけれども、億単位、何千万でもかける価値があるのか、市税を投入するのではなく、残したいのであれば、市長も前にされていましたけれども、クラウドファンディングとか、残したい方々に募ってやればいいと思うんです。サイレントマジョリティーの方々、市で働いている方々は本当にいいのかと、それでいいのかという思いはいろいろあると思います。若い方からの意見も、さっき松中議員の質問で、とっていきたいような趣旨が発言されましたけれども、残したい方がいるなら、そういった基金とか、そういったところも考えて、残したい方が汗かいて、残す方向に持っていかないといけないと思うので、そういう枠組みづくりとかも、市長も考えられますか。御成小学校ばっかりお金かけて、それは不平等じゃないですか、今泉小学校なんか大変ですよ、教室もないんだから。
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○松尾 市長 ぜひ保存をしていきたいと、そういう思いのある方々から、何らかの方法で寄附ですとか、協力金を求めるという仕組みはつくっていきたいと思います。
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○上畠 議員 残したい声だけではなくて、残すからには、それなりの責任をとらなきゃいけない。そういうものがあるということをよくわかっていただきたいと思います。
業者に関しての公平性、透明性の担保もきちんとやっていただきたいと思いますし、先ほど松中議員から出ましたけれども、事務局の場所がどこにあるか。理事長、事務局長、その保存する会のメンバーに、元副市長が入っていらっしゃると。アスベストがある旧校舎を、副市長としても経営者として、兵藤元副市長は在籍中、要は調査結果、平成十何年に出ているわけですから、兵藤さんだって携わっていたわけです。アスベストのあった旧講堂を残す会に名前を連ねているということは、一体子供たちのことをどう考えているのか。本当にきちんと子供たちの影響を考えていらっしゃるのか。その立場をわかっていらっしゃるのかということは、今、現職じゃないですけれども、そのあたりのところはきちんとやっていただいて、決して過去いらっしゃった方々が影響を何らかの形で市に及ぼさないように、きっちりしていただきたいと思います。
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○中澤 議員 おとなしめの質問になっていきますけれども、まず、この調査結果、大気中アスベスト濃度測定結果と、土壌中アスベスト含有分析結果とあるんですけれども、これはこの間もやったと思うんですけれども、アスベストを検査したんですか。それとも、繊維状物質を検査しているんですか。そこによって、これは違うんですけれど。どっちをやっているんですか。
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○原田[幸] 教育部長 大気中のアスベストと土壌中のアスベストについて調査をいたしました。
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○中澤 議員 この測定値だと、特定物質アスベスト6種類のものまでは出せないはずなんですけれども、あくまでも繊維状物質の測定だと思うんですけれども、繊維状物質測定をやった後に、ある程度本数が出たときに、繊維状物質がアスベストなのか何なのかと、次のステップに行くんですけれども、これは結果、その下にあるのが、アスベスト濃度の単位は、空気1リットル中の繊維本数をあらわすとなっている。これは大きな誤解を生むところで、アスベストが全くなかったのか。それとも、繊維状のものも全くなかったのか。これは市役所の真ん前でやったら、大気中の空間測定が出ているわけですよね、ほぼ同じところで。そこのところは、はっきり理解されてこういうものを出しているのか、それとも文言に踊っちゃっているのか。そこをはっきりわかりますか。
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○原田[幸] 教育部長 今回の測定につきましては、公共建築改修工事標準仕様書に記載されております、粉じん濃度測定方法を参考として実施をしております。この方法によりますと、アスベスト粉じん発生施設外の4方向4カ所で測定して、その定量限界は、1リットル当たり0.3本ということになっておりまして、この方法で調査したものでございます。
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○中澤 議員 余りやらないですけれども、定量限界は0.3ではなく、もっと細かいところも出せるんです。あくまでも繊維状物質で、第一段階でやって、第二段階で、その後に位相させてやっていくんですけれども、それはいいです。あくまでも本来は繊維本数なので。
次に、今回の屋根の撤去の見積もりなんですけれども、たしかきょう業者から見積もり合わせの金額が出ていますよね。だったらマックスで幾らなのか、撤去費用は答えられますよね。
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○原田[幸] 教育部長 見積もりはきょう出ております。2者から見積もりをとっておりますが、金額にかなり差がございますので、内容について、現在技術部門にお願いして確認をとっているところでございます。
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○中澤 議員 マックスで幾らになっているのかというのは言えますか。4,000万円なのか、5,000万円なのか、1,000万円なのか。そうでないと、本当に妥当性についてわからないので、そこは答えられますか。
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○原田[幸] 教育部長 3,000万円程度ということで見積もりを確認しております。
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○中澤 議員 3,000万円程度で、これは足場を組むのですけれども、この足場というのは、結局、その後の倒壊等、それから部材等々の飛散防止で、よく足場を残して、それを危険部位の囲いにしちゃうケースがありますが、足場はどうされるのでしょうか。屋根のところで組みますよね。それをそのまま置いておくのか。それともすぐ撤去しちゃうのか。そこはどうするのですか。
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○小礒 都市整備部長 足場につきましては、屋根のスレート撤去後は撤去いたします。
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○中澤 議員 講堂のすぐ手前の校舎側の屋外デッキのところを見ると腐っているんです。腐ってボルトが出て、よくけがしないなという状態の場所なんです。同じような木材で、このまま保存というのはどうなのかなと思うんですけれども。
例えば、前も言ったことがあるんですけれども、小金井公園のところに、江戸東京たてもの園といって、いろいろ明治期以降の建物を集めてやっていたり、川崎市には日本民家園というのがあって、江戸末期からの古民家を集めて、いわゆるテーマパークみたいにしているところがあるんですけれども、隣の旧図書館もそうだし、今の講堂も、あそこになければいけないものなのかどうか。景観云々といっても、道路を挟んだらマンションなんだから、景観云々ということよりも、今の御成小学校の子供たちが、必要な教室をあの限られたスペースの中に無理やりつくるのではなくて、そこの地べたを有効活用して、建物は市長が残したいと言うのだったら、残せばいいと思うんです。野村のところだってあるのだから。隣の図書館だって持っていって、ほかに鎌倉市の重要な建物、残さなければならないと、これからどんどん出てくるでしょう。そういうものを残しておくという場をつくっていくということも考えていかないと、何が何でもあそこに残さなければいけない必要性というものの説明を求められてきます。今の市長の答弁を伺っていますと、建物は歴史的なものもある、価値もある。それは残したい。だけれども、あそこになければならないという必然性というものが、1回も説明がないんです。学校の教育的なものとしてといっても、あそこにあの高さで、あの仕切りの中でやっていく必要性があるのかというと、ではそこの場は、もともとプールという構想もあったわけだから、教室が足りないのだったら、あそこに建てていくということもやっていかないと、それが結局、逆に足かせになっていってしまう。そこの移築とかという考え方というのは、結構旧図書館でも言ったんですけれども、そういう選択肢というのは今後も持っていかないのでしょうか。それも今後の有識者なんでしょうけれども、検討の一つとしてお願いをしていくのか、そこは市長、答弁できますか。
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○松尾 市長 今、議員おっしゃるような考え方も一つだと思いますけれども、私としましては、旧御用邸のあったあの場所に、歴史的にずっとあそこにあったというところを踏まえまして、あの場所で講堂を保存していくという考えで進めていきたいと考えます。
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○中澤 議員 旧御用邸の話が出ましたけれども、まさに今、大河ドラマでやっている、日曜日もずっと出ていた野村靖さんが、この御用邸で亡くなられているわけですよね。そういうものの時代的なものというのを、ちゃんと検証もしないで、どこにも出ていないですよね。だけど、御用邸の話を持ち出して、あの建物をあそこで何が何でも保存していきますと言ったって、3,000万円のお金をかけて、本当にそれでできるのという話ですよね。保存に3億円かけます。簡単に3,000万円、3億円なんていっていますけれども、どこから出すんですか。職員だって給料はどんどん削って、いろいろな事業はどんどん削って、どこから調達するんですか。それだけの余力があるんですか。だったら根本的な考え方を変えないと、どう考えたって、今のままでいったら、ただ古い建物だから残したいというだけですよね。そのバックグラウンドとなる御用邸の話を持ち出しても、御用邸時代の関門か何かありますか。何もないですよね。だったら御用邸というものを、もう一度見直しをして、ちゃんと周知を図っていくとか、そういうこと自体はあわせてやっていくんですよね。そこはいかがですか。
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○松尾 市長 歴史的な意味や価値の記憶をどう次世代につなげていくかという趣旨の御質問だと思います。御指摘のとおり、鎌倉の町の中で、さまざまな貴重な歴史的な遺産、こういうものが十分に伝えられていないというのは、御指摘のとおりの部分もあると思っています。そういうことも含めて、今の鎌倉の歴史のまちづくりということを進めていく中では、そうした意味や、価値というのを十分子供たちにもわかりやすく伝えていって、町に対しての誇りを改めて持ってもらいたい、そういう思いもございます。
そうした取り組みも、より強めていく中で、今回の講堂の保存も十分次世代にも理解をしてもらえる取り組みとして進めていきたいと考えています。
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○岡田 議員 講堂の基礎部分はどういう状態でしょうか。わかる範囲で教えてください。
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○小礒 都市整備部長 基礎につきましては、中性化が進みまして、かなり劣化しているという報告になっております。
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○岡田 議員 それともう一つは、あの下、昔どうなっているのか、わからないのですけれども、御成小学校のときには遺構が出てきてさんざんもめました。その下に、鎌倉時代よりももっと古いものがあったみたいなこともありましたし、木造という、最終的には決まったんですけれども、これの下にも多分、わからないですけれども、遺構があるんじゃないかなと思っているんですけれども、そう思っていてもいいのかな、ないんじゃないのと、そこら辺はわからないんですけれども、あるんじゃないかなと私は思っているんですが、どうなんですか。
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○原田[幸] 教育部長 遺構があるということで聞いております。
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○岡田 議員 そうすると、保存ということを言われたので、それは現状で保存されるのか、部材を使って保存されるのか。全く壊して、ああいうのに似せて新しくつくるのか、それはわかりませんけれども、そうはいっても、かちっとしたものはなかなかつくれないし、下に遺構があれば。ということが一つと。
もう一つ、非常に不謹慎な言い方かもわかりませんけれども、津波の影響がありますよね、あそこは。そういったことも考えていってほしいと思っています。
今、市長が残されるということですから、残すということで、あとは残し方の方法としていろいろあるということと、早く私も結論を出してもらいたいと。結論を出すといって何年も何年も引っ張ってこうなっているので、きちんと結論つけて、残すのなら残すとやらないと、また検討しているうちに話が冷めちゃって、どうなのとなるといけないので、そこら辺は早期に結論を出すということは確認してもよろしいですか。
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○松尾 市長 これまで保存していくということで、住民の皆様とも、また議会とも話をしておきながら、この間、時間が経過をしてしまったということについては大きな反省点だと思います。この点、重く受けとめまして、早急に今後の結論、方向性ということを具体的に出してまいりたいと思います。
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○岡田 議員 たしかこれは平成10年のとき、3億4,000万円と言ったのですか。平成17年、平成10年のどっちでしょうか。
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○小礒 都市整備部長 平成10年度です。3億2,000万円という数字が出ております。
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○岡田 議員 平成10年で3億2,000万円ということなので、今、平成27年ですから、その当時から傷みはもっとひどくなっていますよね。そうすると、かなりのお金がかかるなと思っています。
ほかの方も言われた、クラウドファンディングを使ってやられるのか、皆さんにお願いするのかどうかわかりませんけれども、そういうようなことも含めてやられるということなので、私個人としては残してほしいと思っています。早期に結論つけて、あとは資金を調達しなきゃいけないわけですから、皆さんの英知をもらって、やってもらえればありがたいと思っています。
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○高橋 議員 中身につきましては了解しまして、1点だけ確認をしておきたいんですが、以前、第一小学校のときに全校調査をして、ここの場所もわかっていたという報告もいただいておりますけれども、教育関連施設では、ここ以外にアスベストを含有しているような製品を使っているところはもうないということでよろしいですか。
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○原田[幸] 教育部長 一部成形材を使っているところはございますが、御成小学校旧講堂につきましては破損の可能性が高いということで、今回の結論に至ったということでございます。
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○高橋 議員 では、製品は使っている学校があるということなんですか。それはどちらなのでしょうか。
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○原田[幸] 教育部長 いずれも石油保管庫ですとか、陶芸庫といった場所でございますが、小学校で7校、中学校で3校ございます。
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○高橋 議員 それはどちらか言っていただけますか。
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○原田[幸] 教育部長 第一小学校は石油保管庫、第二小学校は陶芸庫、失礼しました。御成小学校講堂を含めております。稲村ヶ崎小学校は石油保管庫、山崎小学校も石油保管庫、富士塚小学校は陶芸庫と石油保管庫、関谷小学校は石油保管庫、御成中学校は倉庫、岩瀬中学校はLPガス庫及び石油保管庫、手広中学校は石油保管庫、いずれも破損等はございませんので、問題ないということで認識しております。
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○高橋 議員 状況については、定期的に確認をしていただいているということでよろしいですね。
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○原田[幸] 教育部長 今後も、こういった段階で、現場を見ながら確認していきたいと考えております。
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○前川 議長 ほかに御質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑及び意見を打ち切ります。
本件については了承ということで確認してよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承と確認させていただきました。
本日の議会全員協議会はこれをもって閉会いたします。
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