平成27年教育こどもみらい常任委員会
7月13日協議会
○議事日程  
平成27年 7月13日教育こどもみらい常任委員会(協議会)

教育こどもみらい常任委員会協議会会議録
〇日時
平成27年7月13日(月) 9時30分開会 10時44分閉会(会議時間1時間02分)
〇場所
議会全員協議会室
〇出席委員
久坂委員長、高橋副委員長、千、竹田、上畠、納所の各委員
〇理事者側出席者
原田(幸)教育部長、齋藤(和)教育部次長兼教育総務課担当課長、八神教育部次長、小柳出学校施設課長
〇議会事務局出席者
三留局長、鈴木次長、片桐担当書記
〇本日審査した案件
1 報告事項
(1)御成小学校旧講堂のスレート屋根の取扱い等について
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○久坂 委員長  教育こどもみらい常任委員会協議会を開会いたします。
 会議録署名委員の指名を行います。委員会条例第24条第1項の規定により、本日の会議録署名委員を指名いたします。納所輝次委員にお願いいたします。
    ───────────────────────────────────────
 
○久坂 委員長  なお、本日の委員会協議会について、インターネット中継を行うことで確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 本日の審査日程はお手元にあるとおりでよろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
    ───────────────────────────────────────
 
○久坂 委員長  事務局から報告がございます。お願いいたします。
 
○事務局  本日、当委員会協議会に、ジェイコム湘南鎌倉局から取材及びビデオ撮影の申し出があることを御報告いたします。御確認をお願いいたします。
 
○久坂 委員長  確認してよろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  日程第1報告事項(1)「御成小学校旧講堂のスレート屋根の取扱い等について」を議題とします。報告をお願いいたします。
 
○原田[幸] 教育部長  御成小学校旧講堂のスレート屋根の取り扱い等につきまして、担当課長から説明をさせていただきます。
 
○学校施設課長  日程第1報告事項(1)御成小学校旧講堂のスレート屋根の取り扱い等について報告させていただきます。
 最初に、旧講堂周辺の大気中及び土壌中のアスベスト濃度等測定結果について報告いたします。
 お手元の資料「アスベスト濃度等測定結果(速報)」を御参照ください。
 御成小学校旧講堂の活用等を検討するため、平成26年度に実施した現況調査により、「屋根葺き材についてはアスベスト含有の石綿スレート板で、解体等工事を行う際は、石綿飛散防止を適切に図る必要がある」との報告を受け、現時点でアスベストの飛散がないかを把握するため、アスベスト濃度等の測定を行いました。
 調査項目は、大気中のアスベスト濃度測定と土壌中のアスベスト含有分析で、6月30日に業務を委託した専門業者が旧講堂周辺の4箇所でサンプルを採取し、7月10日に結果報告の速報がありました。
 まず、大気中のアスベスト濃度測定ですが、1リットルの空気中の繊維の本数が0.3本未満で、問題ない結果でした。WHO世界保健機関によると、世界の都市部の一般環境中の石綿濃度は1リットルにつき1本以下から10本程度であり、この程度であれば健康リスクは検出できないほど低いとしています。また、大気汚染防止法の規定においても、特定粉じん発生施設に係る敷地境界基準が、大気中の石綿の濃度が1リットルにつき10本であることとされており、今回の測定結果はかなり低いものでした。
 次に、土壌中のアスベスト含有分析ですが、アスベストの含有なしとの判定でした。この調査結果から、現状ではスレート屋根に起因するアスベスト飛散はないものと判断しています。
 次に、スレート屋根の取り扱いですが、旧講堂の屋根に使用されているスレート材は、通常の状態ではアスベストが飛散することはなく、また、調査の結果からも、現時点ではアスベストの飛散はないものと判断しましたが、屋根の劣化が激しいことから、できるだけ早期に、屋根に使用されているスレート材全てを撤去することとしました。なお、撤去後は野地板を補修の上、金属板の屋根を仮設するものとし、現在、屋根の欠損や穴あき等により発生している雨漏りを防ぎます。
 契約の方法につきましては、本来であれば競争入札により行うべきところですが、本件は、児童の安全確保に配慮し、夏休み中の撤去を目指すものとし、緊急に行わなければならないものであることから、見積もり合わせによる随意契約により行うものといたします。
 なお、スレート屋根の撤去に当たっては、アスベストを飛散させてしまうことのないよう、各法令等に従い適切な方法で慎重に処理させるものとします。
 次に、旧講堂の活用等、今後の方向性についてです。
 旧講堂は、小屋組が木造トラスで構成される近代和風の大型木造建築物で、戦前の鎌倉の小学校の唯一の遺構であり、その建設には幅広い識見と当時の鎌倉の施工業者の主力が注がれており、御成小学校周辺地域の景観の象徴として貴重な建物です。
 また、御成小学校は児童の増加から、普通教室の不足が生じており、これまで多目的室、理科室及び図工室を普通教室に転用したり、校舎を増築するといった対応をしています。
 こうした旧講堂の歴史的・文化的価値、御成小学校の教育環境の現状などを踏まえて検討した結果、旧講堂は、できる限り現状を保存し、学校施設として活用していくことが望ましいと判断し、保存活用していく方向でございます。
 保存の方法については、児童が利用する施設として求められる機能や安全性を確保した上で、どこまで保存が可能か、今後、有識者の御意見を伺いながら、費用対効果も踏まえ、最良の方法を検討してまいります。
 今後、御成小学校保護者の皆様や周辺地域の皆様を初めとした関係者の皆様に、改めて御報告させていただく予定でございます。
 以上で説明を終わります。
 
○久坂 委員長  御質疑のある方、お願いいたします。
 
○上畠 委員  決議も受けとめてくださって、早期にアスベストは全て完全除去の方向でやっていただいているのかなと思うんですけれども、とりあえず今回、アスベストの撤去に関して、全ての完全除去に関してはどの程度の金額になるか、そういったところはございますか。
 
○学校施設課長  実はきょうまでに、業者から複数の見積もりを徴したところでございます。その金額につきましては、技術系の都市整備部に依頼して積算の内訳等を確認しているところでございますので、正確にどのくらいという形は、今この場では御報告できないというところでございます。
 
○上畠 委員  内容として残すに当たって、どれぐらいのものかというところを知りたいんですけれども、こちらのアスベスト除去に関しては、概算でも出ないですか。
 
○学校施設課長  概算ということでお聞きください。1社は約3,000万円弱で、もう1社は約2,000万円弱という金額で見積もりが出ております。その辺の詳細について、積算の妥当性、今、建築住宅課に確認をとっているところでございます。
 
○上畠 委員  これを除去して、旧講堂については、今までの計画では残す方向だったと。しかしながら、10年前、15年前と比べていろいろな劣化も進み、私自身も旧講堂の中を見に行きましたけれども、ひどい状況だったと。皆さんも見られてらっしゃるんですか。中にビニールシート敷いてプールのようにしていますよね。上から水も落ちてきて、さらにそこにプールで水をためて、さらにプールから水があふれたら排水溝のように床にも穴を開けて、あの状況というのは結構前からなんですか。
 
○学校施設課長  プールというお話でございましたけれども、水をためるということは従前からやっておりました。今、穴をあけたところでございますけれども、今回の報告書が出た段階で、漏電の危険性があるという指摘もありました。従前まではポンプアップして、たまった水を外に出したというところがありますけれども、漏電の指摘ということもありまして、学校職員で今年の5月ぐらいに一時的に穴をあけて修理したという報告は受けております。
 
○上畠 委員  それによる処理は適切なんでしょうか。それによって、さらに水が床にたまり、下にどんどん落ちていくと。そもそも上の天井から滴り落ちてきているもの、相当な量だと思うんです。下に流し込んでいたとしても、量が結構たまっていたすると、その状況は適切ですか。
 
○学校施設課長  完全に適切という方法ではないと思いますけれども、これも調査した請負業者に後日確認をしたところ、適切とは言えないけれども、それほどの大規模な今後の老朽ですとか、それに支障するような範囲のものではないということは聞いております。
 
○上畠 委員  あともう1点、旧講堂全体の文化的な価値は、先ほど課長から御説明があったとおりで、認められて残していきたいということですが、残していきたいという趣旨というのは、景観として、意匠として残していきたいのか、どうなんでしょう。その方法というのは、あの旧講堂がある風景、景観としての風景を認めて、その状況、要は意匠として残していきたいのか、あれは中、相当ひどいですけれども、あれをそのまま残して、補修して残したいのか、それはどっちなんでしょう。
 
○学校施設課長  今、講堂という形で残っておりますけれども、講堂という形ですと、学校施設として使用するということはほとんど考えられませんので、活用法としては学校施設、不足している教室等に対応できるような形で、改修していきたいという形で考えております。
 
○上畠 委員  私の説明が悪かったです。あの建物を補修して残すのか、それとも、景観として価値があるということで、一度調査解体なり、何らかの形で解体して、景観として新たに全く同じものを復元したいのか、そういったところは決まったんですか。
 
○学校施設課長  その辺を、今後、有識者の意見を踏まえて確定していきたいというところでございます。
 
○上畠 委員  それでは、解体する可能性も含まれるということでよろしいですか。
 
○学校施設課長  今の段階で断言はできませんけれども、そういった方法も一つあるのかなということは考えております。
 
○上畠 委員  この意思決定のプロセスというのは、教育委員会単独のものですか。
 
○学校施設課長  庁内で協議しながら決定したいと考えております。
 
○上畠 委員  今回、6月定例会の一般質問後、いろいろと急遽協議もされたと思うんです。アスベストの除去、これは一致したところであると、それは景観として残してほしいとか、あれを修復して残してほしいとか、そもそも完全撤去だとか、いろんな考えがあるけれども、まずはアスベストをやってほしいという中で、これは景観として残すというところに端を発して、これを残したいという意思を表明されたのは教育委員会側なんでしょうか、それとも市長部局側なんでしょうか。何かありますか。会議されていたのは存じ上げていますけれども、どっちからですか。
 
○原田[幸] 教育部長  これまで、さまざまな調査を行ってまいりました。これは専門家に依頼をして調査を行い、報告も出されておりますが、その中では、保存活用が妥当であるという方向性がございました。それを受けて教育部、あとは企画部門、その他関連部局を含めて、これまでも検討会を設置いたしまして、協議してまいりました。その中で、いろいろ事情もございましたが、検討会の中でも報告を受けて、できる限り保存活用の方向で調整をしてまいりましたが、なかなか財政的な状況等もございまして、そのとおりいかなかったというのが現状でございます。
 それで今回、議会でのさまざまな議論を踏まえて、改めて今後どうしていくかということにつきましては、専門家にお伺いして、その結果を踏まえて、今後の方向というのを決定してまいりたいと考えております。
 
○上畠 委員  これは、きょうは全員協議会もありますけど、何も決定していなくて、前のままなんですか。これまでの形と方向性は何も変わっていないという。何が変わったんでしょう。今回あえて報告されるというのは、アスベストの除去以外は何ら方向性としては変わっていないということですか。何か議論を教育委員会、市長部局、いろいろされてらっしゃいましたけれども、その議論を通して決定したことは一体なんでしょうか。アスベスト以外は何もないのですか。
 
○原田[幸] 教育部長  先ほど申し上げましたように、平成6年くらいから、今後、御成小学校全体に対してどうしていこうかということを議論されてまいりまして、校舎につきましては、現在のような形で改修が終わりました。講堂につきましては、計画の中には、合わせて保存するという方向もございましたけれども、残されたまま、活用されないまま、今日に至っております。
 そのままではいけないだろうという思いは過去からずっとございましたけれども、保存して活用していくという方向としては変わっておりません。それで、改めて過去の調査報告からも時間もたっておりますので、その報告そのままというわけにもまいりませんので、改めて専門家の方に伺って、今後どうしていくか、どういう方向が一番いいのかという御意見を伺った上で、早急に方向性を決定していきたいと考えております。
 
○上畠 委員  方向性は前のままで、アスベストの除去についてのみ決定したということですよね。アスベストの除去もして、旧講堂の状況は、平成10年からは大分変わっていって、金額については、あのときだと補修は3億円程度であるということでした。そこから劣化も始まっているわけで、10年前、15年前の状況とははるかに変わっている。そんな中で、保存活用の方向は、これまでどおり変わらないと。でも専門家にこれから聞いていきたいと。そういうことをきょう御報告されるんだと思うんですけれども、そんな中で今までほったらかしで、財政的な事情があって、ただ財政的な事情は今も昔もそこまで変わっていなくて、むしろどういう状況なのかと思うわけなんですけれども、財政的なところ、クリアできるか否かというのは今のところもわかっていない。金額もまだ、アスベストは出していただいたみたいですけど、保存をどういうふうにして、お金をかけるかということは、まだ全然見積もりもとられていないですか。こちらに関してはいかがですか。
 
○学校施設課長  まだ数字的なものはつかんでおりません。
 
○上畠 委員  数字的なところはつかんでいないまま、保存活用するかどうするかというところを、これまでどおり、保存活用の方向でいきましょうということが、市長部局と教育委員会で話し合われたということですか。
 
○学校施設課長  金額的なこともありますので、経済性、また費用対効果等も踏まえながら、今後、最終的な結論を出していきたいと考えております。
 
○上畠 委員  ということですから、私の質問でいくと、状況も変わっていない中で、金額のところはまだわかっていないけれども、とりあえず保存活用の方向は進めていこうとなったということですね。
 
○原田[幸] 教育部長  今の時点では、保存して学校施設として活用していこうという方向になっております。ただ、今後、専門家の意見を伺いながら、確かに費用面もございますので、費用対効果も含めて、結論を出していきたいと考えております。
 
○上畠 委員  費用面がわかっていない中ですと、費用がこれぐらいなら保存したらいいじゃないかと言えると思いますけれども、逆にこれぐらいの金額がかかるなら、優先順位として保存する意味があるのかと。これは本当に残さなきゃいけないか、残すまいかというのは、まだ何も市民の皆さんはどう思っているかわからないですから、子供たちの部屋が足りていない状況で、このノスタルジーのためだけに残していいのか。子供たちの部屋が足りていないですよね。それをあえて修復して残すかどうか、ほかにもコストかけれますよね。しかも今、教育委員会の財産ですから、教育財産として扱うに当たって、子供たちを優先すべきなのか、ノスタルジーを優先すべきなのか。そこのところの金額がわからないと、3億円でも私はかけ過ぎだと思います。10年前、15年前に見た結果でも。でも3億円以上になっていることは確かですよね、劣化が進んでいるんだから。このあたりいかがですか。
 
○学校施設課長  当時の金額でできるということはないと思います。多少なりとも物価の問題もありますし、人件費の高騰というものもありますので、以前よりは増額するのかなという予定はしております。
 
○上畠 委員  そんなところ、わかっているわけです。それは当然ながら皆さんお持ちだと思うんですよ。にもかかわらず、財政状況も変わらない、今、工事費用の高騰もある中で、保存活用の方向でということで、金額もこれから専門家に聞きたいと言った中で、金額もわからずに、そういった方向、とりあえず全員協議会に報告しましょうじゃ、おかしいと思います。その3億円だって、私は高いと思っています。それも市税ですから。子供たちがクーラーもなく、教室も足りていない、学校給食だって中学校はできていない、そんな中で3億円をかける、その妥当性があるとは思えないです。
 教育委員会だけではなく、今回市長もかかわったということですけれども、この金額のところについて、これから専門家に聞いていこうということでしたけれども、この議論、市長部局と教育委員会の中で、市長部局からは金額について何か、これぐらいならいいんじゃないかとか、そういった議論はなかったんでしょうか。
 
○原田[幸] 教育部長  具体的な金額についての議論にはなっておりません。保存活用の方向性によって金額も変わってくるというところで、まず専門家の御意見を伺った中で、もちろん費用面についても考慮しなければいけないとは考えておりますが、そのあたりで、まだ具体的な金額、幾らならいいだろうというところまでの議論には至っておりません。
 
○上畠 委員  それでは残す方向にしても、方向を持ちたいにしても、我々としては、それが妥当なのかどうかということも判断できなくなってしまいます、議会としても。金額の何らかの見積もりとか、どうやったら残せるのか、そういったところも教えていただきたかったと思いますけれども、教育委員会だけの責任ではございませんし、これはガイダンスセンターとか、世界遺産の関係で使いたいと言ったのはそもそも市長ですから、こういったところ、市長にも、この後また全員協議会がありますから聞きたいと思いますけれども、金額のところは議論で、当然ながら上がるべきだったと思います。そのことを言わせていただいて、私の質問は終わります。
 
○竹田 委員  まずもって、今回のアスベストの含有分析結果の中で、大気中にも0.3本未満、そして土壌中にも含有なしという結果が出たということは、本当に胸をなでおろすところでございます。本当によかったと思っているところです。
 夏休みに工事をするということなんですけれども、当然子供たちがいないところでというところなんですが、夏休みに子供たちが来ないわけでもなく、校庭開放なんかの部分はどうなるのか。それから職員は当然のことながら長期の夏休みはありませんから、職員は来ます。子供たちは水やり等々で登校することもあります。それら全て含めて、できるだけ子供がいない夏休みでありながらも、子供も大人も来る可能性が十分ある期間でございますけれども、そこのところは、先ほどおっしゃってくださいましたけれども、法的なというんですか、本来の除去するマニュアルに沿ってやるということで大丈夫と、安心してよいということでよろしいでしょうか。
 
○学校施設課長  アスベスト除去に対しては、マニュアルに沿って法令遵守しながら作業を行います。また開放でお子さんが夏休み中も来る、教職員らも来る、その辺の安全確保的には十分に注意しながら、学校当局と、あと施工できる施工業者と調整を図りながら進めていきたいと思っております。
 
○竹田 委員  そうしますと、例えばサッカー、あるいは野球等の学校開放は安全を十分配慮して工事をするということであって、開放については続けていくということですか。
 
○学校施設課長  グラウンド等について使用するという確認はとっていませんので、十分に開放は可能であると考えております。
 
○竹田 委員  それでしたら、人数は違いますけれども、子供が体に吸収したときに、一生にかかわってくるというアスベストの吸収については、十分配慮してやっていただくということで、よろしくお願いします。
 二つ目なんですけれども、本来このことに関しては陳情第10号がここでも審議されまして、本会議では否決されました。陳情第10号はアスベスト除去と保存が中心的な内容だったと思うんですけれども、それが本会議においては否決されたんですけれども、きょうの御報告を伺いますと、アスベスト瓦の除去、そして保存していくという方向性について伺う限りでは、陳情の趣旨が今回の報告の中で生かされたと私は感じております。
 それで、先ほどの中で、今後の方向性について、今の方向性は、できるだけ保存をすると、そしてさらには学校教育への活用ということを持っているということで、保存後の活用については陳情のところで触れていませんでしたので、それについては私も意見の中では触れませんでしたが、当然のことながら保存の先にあるのは活用である。そして、どう活用するのかといったときに、御成小学校の現状を見たときに、図工室もない、理科室もプレハブである、ランチルームは半分になっていて、子供たちはそれこそ今まで図工室や理科室であったところを教室に活用していると。さまざまな使用のしにくさが生じている。さらには、今まで子供たちは総合教育、理科教育で活用していた庭、菜園もプレハブが建つということで、さまざまな不都合が生じているのですから、当然のことながら、こういう学校教育として活用していくときに、どのような活用の仕方があるのかということを十分、学校職員及び保護者の方々の声も、私は今後の検討の中に生かしていただきたいと思うんですけれども、先ほどの御報告の中では、有識者の意見なども聞きながらというところまででとどまっているんですけれども、今後の活用の仕方について検討していく上で、学校関係者、そして保護者の声、地域の声なども入れ込む、そういう段階というんですか、スケジュールは今のところあるのでしょうか。
 
○学校施設課長  学校施設として活用するわけですので、教職員の方、また父兄の方の御意見を聞きながら進めるというのは当然のことだと考えております。有識者の中で、同じ精神に立つかどうかというのは、また別の問題であると考えています。保護者、父兄の集約については事務局サイド、教育委員会サイドに確認できるということもありますので、その中で報告するという形になるのか、または大きな協議会等をつくるのかということもありますけれども、いずれにしても有識者の意見を聞き、また保護者と教育関係者の意見というのは当然反映されなければならないと考えていますので、その辺は活用するに当たっては詰めていきながら進めていきたいと思っています。
 
○竹田 委員  そこのところ、先ほど有識者というところまででとどまっていたので、確認させていただきました。
 私は、講堂の保存をしていきたいという思い、ノスタルジーという言葉がこの間から使われて、ノスタルジーというのは決して悪いことではなくて、景観を保存するとか、全てそこは思いの中から出発しているものであるから、そういう思いを大事にしていくということは大事なことだと思います。しかしながら、それによって費用対効果はどうなんだろうか、学校教育施設としての場所は確保できているのかという問題も起きてくる。ですから、これは両方だと思うんですね。歴史的、文化的価値が十分あると認識されて報告の中にもある講堂の保存、しかしながら、それを十分に活用していく、どういう活用の仕方が一番今大事なんだろうかということを、いろいろ現場に携わる皆さん、有識者も含めて、皆さんの御意見をいただきながら進めていっていただきたい。
 先ほど方向性の中で、解体もあり得るというような御報告があったと思うんですけれども、解体があり得るとするとしたら、例えば、どういう場合、解体があり得ると判断材料になるんでしょうか。そこを教えてください。
 
○学校施設課長  解体があり得るということよりも、その辺の内容は、有識者の中で確認をしていただいて、今のままの保存ができるのかできないのか、外側だけ残してやらなきゃいけないのか、また以前からあったように、一部解体して部位を残しながら、既存のものを残しながらできるのか。その辺の調整をしなければならない。有識者の意見を聞きながら、確認しなければいけないというところだと思います。
 
○竹田 委員  そうなんですけれども、この間の報告の中では、耐震改修工事を行えば、使用は十分可能であると言っているわけです。それで今、有識者の意見を伺って、保存ができるかできないか、今後解体もあり得るというところが今の御説明じゃわかりにくいんです。改修をすることによって、貴重な建築物として十分使用可能であるという報告がある。その中で、有識者の意見を伺った中で、解体もあり得るというところでは、よくわからないです。もう一回、説明してください。
 
○学校施設課長  その辺のことを今後、有識者に確認していきたいと考えていますけれども、従前、平成10年に出たところによっては、一部のものは解体して、部材を残したまま、それで修復をしていきますよと。あと補強のところが足りないものは継ぎ足し、劣化しているところはそのまま保存しましょうという形となると、その表現としては、一部解体をしながらやりますよという形です。ですから、保存しながら解体というのはそういうことです。
 また、それもなくて修復もできるという点があるのかどうか。今のまま耐震補強だけをすればいい。例えば、木造ではありませんけれども、RCの学校については決して壊していない、耐震壁なり、ブレスなりを設置して、耐震補強を図っているということもあります。そういう形で、側を残しながら改修ができるのか、講堂がそういう形で対応できるのかということも、有識者の意見を聞きながら決めていきたいというところでございます。
 
○竹田 委員  ということは、解体もあり得るの解体の意味は、保存する上での一部解体の解体ということですよね。
 
○学校施設課長  あくまでも、今のストーリーとしては保存して活用していくという形になっておりますので、もしかすれば、解体するに当たって全て解体しなきゃならないことも出るかもしれません。ただ、その辺のことが詳細にわかっておりませんので、有識者に意見を聞きながら、さらには費用対効果も含め、それを検討していきたいというところでございます。
 
○竹田 委員  そうしますと、解体には一部解体、あるいは全体的な学校教育活動としての学校施設としての活用も視野に入れながらも解体、全部解体しなければならない状況も起こり得るという、有識者との御相談の上でそういうことも起こり得るということも見込んでいるということですか。
 
○学校施設課長  見込んでいると、そこまでまだ断言できる状況ではございませんので、その辺も踏まえて有識者に意見を聞きながらというところでございます。
 
○竹田 委員  結局、最終的には費用の部分なのかなと、今のお話伺っていて。いろいろおっしゃってくださっていますけれども、報告書の中では、とにかく耐震工事さえすれば使用が十分可能であると言っている。そして、今までの計画の中で保存もしましょう、しかしながら活用は十分学校現場、子供たちの教育に資するものである必要がありますよね、そこまでは一致している。しかしながら今後、有識者の考えによっては一部解体、しかしながら全部の解体もあり得ると。有識者という方々がどのような御意見をお持ちなのかはわかりませんけれども、御説明を伺った中では、そういうこともあり得ると言われましたら、その先のことは見えないことで、どのような議論がなされるかわからないんですけれども、今のお話からは費用の部分なのかなと、私は受けとめをしました。
 いずれにしましても、現時点で方向性として示された。まずはとにかく保存をする。そしてそれを学校現場の学校教育活動に資する、保存にしていくんだということをしっかりと大事にしながら、学校現場の声、保護者の声、地域の声、有識者の声、全ての声を聞きながら、丁寧に丁寧に決定していっていただきたいと思います。
 
○納所 委員  まず、スレート屋根の取り扱い等についてでございますけれども、見積もり合わせをして、工事業者と随意契約して、夏休み中に撤去ということでございますけれども、この場合はアスベストに対する基準、飛散防止の石綿飛散防止対策マニュアル等に基づいて行っていくというのは当たり前なんですけれども、その際の学校側、もしくは教育委員会側の体制は、どうなるのか心配なんです。といいますのは、第一小学校の体育館の件がございましたので、その作業中に何かあったときに即対応しなければいけない、もしくは、その近くを通行人も大勢通りますし、また住民も近接してお暮らしになっているという中で、何かあってはいけない。その体制についてはどうしていくのか、今お考えでしょうか。
 
○学校施設課長  請負業者また保護者とか学校とも十分協議をして、確認をしながら安全に進めていきたいと考えております。
 
○納所 委員  その点については万全な体制をとっていただきたいと思います。現状、アスベスト等はスレート屋根に含まれていて、飛散の心配はないということですけれども、撤去作業中は当然割れるでしょうし、破損するでしょうし、飛散の可能性は高くなるということでございます。それを事業者だけに任せるのではなくて、学校、教育委員会等もしっかりと対応できる体制、即応体制をつくっていただきたいということは要望しておきたいと思います。
 そして、その旧講堂のあり方なんですけれども、いわゆる保存活用について、専門家の意見を聞いていく、また学校施設として利用していく。旧講堂を学校施設として利用するのはかなり限界があると思うんですね。その使用方法について。
 例えば、今、教育委員会等でお考えなのは、その旧講堂を保存活用する場合、何に使うのか、その可能性はどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
 
○学校施設課長  まず、普通教室が足りなくなっているという影響で、特別教室を外に出したり、また一部はなくしたりしていますので、そのあたりを踏まえて、講堂の中で、どのような形で教室配置ができるのか、また新たな特別教室の配置がえ等を考えながら、うまくできないかなということは考えております。真っさらなところに新たなものを建てると、今の教育に合った教室を建てるということでありますので、その辺の制約もありますので、その中でうまい形で考えていきたいと思っております。
 
○納所 委員  過去に第二小学校で火災が発生したときに、第二小学校の講堂、校庭にもプレハブ校舎を建てました。学校を建て直している間、第二小学校の講堂を仕切って幾つか教室をつくって、授業を行った。私もその講堂の中で勉強した経験があるんですけれども、声は響くし、講堂の中を仕切っての仮設の教室での授業ですので、先生の声が聞きづらい、もしくは隣の教室の声が響いてくる。当時、パーテーションの仕組みも、今とは比べ物にならないぐらいの劣悪の環境の中で、1年間ないし2年間ぐらいですか、そこで過ごしたという経験があるんですけれども、旧講堂を仕切って、普通教室もしくは特別教室等の教室に使うというのは疑問があるんです。天井が高い中でどう仕切っていくんだろうかというのがありますし、教育環境として果たしてふさわしいのかどうか、それより、例えば体育館的な、もしくはシンプルに講堂的な扱い方のほうが、建物としてはふさわしいのかなと思うんですけれども、果たしてできる構造になっているかどうなのか、これは専門家に聞いてみないとわからないと思うんですけれども、教育施設として本当に使えるのかどうかということですけれども、それ以外の方向性は、諮問する場合、教育施設以外で使うということはお考えでないということですね。
 
○学校施設課長  現在のところ、学校施設で活用していくというところでございます。
 
○納所 委員  そうしますと耐震基準等をどうクリアしていくのかという問題があります。
 例えば、平成27年の報告書によりますと、いわゆる保存建築物として、建築基準法の適用外として残していったらいいんじゃないかみたいな、そうなるとそれは教室として使えないわけで、その辺、耐震基準もしくは建築基準法との兼ね合いは、どういった課題があるかお考えですか。
 
○学校施設課長  耐震基準等は現行の基準法にのっとった形、児童・生徒が安全に使える、これが最大限の要因だと思っております。
 
○納所 委員  昭和8年の建築ということが棟札からわかっているということで、となると、昭和56年以降に改正された建築基準法をどうクリアしていくのかというのは、これはかなり耐震補強にしろ費用がかかってくることになるのではないかなと思うんです。そういった場合、予算措置、これは何年間に分けて予算措置しなければいけないと思うんですけれども、これは単に改修するだけではなくて、建築基準法等をクリアしていくためには相当な費用がかかると思うわけですけれども、その辺も踏まえて、結果が出たら、これはお金をかけて保存、修復、使用していくという方向は間違いないでしょうか。
 
○学校施設課長  当然、費用対効果も考えながら、今後の保存、活用については検討していきたいということでございます。
 
○納所 委員  その辺も含めて専門家に聞いていくということで、専門家に保存、活用の方向性を探る、一つには解体もあり得るということなんですけれども。
 これまで、例えば平成の初めのころ、平成7年から8年、それから平成10年の文化財建造物保存技術協会等の調査と、そして今年の3月にありました、湘南建築工房一級建築事務所による御成小学校旧講堂現況調査報告書ということで、この旧講堂に関してはかなり費用をかけて、それから何回も調査等を行っている。今回、また専門家に調査を依頼するということになりますと、これまでの調査結果というものはどうなるんでしょうか。多額の費用をかけて何回も何回も聞いてきて、その方向性を探ってきて、でも結局予算がつかずに放置されてきたという現状、それをすり合わせなきゃいけない。それをさらにまた費用をかけて専門家に調査を依頼すると。これまでの調査結果をどのように扱っていくんでしょうか。そのお考えはお持ちでしょうか。
 
○学校施設課長  今までかけてきた調査、これについても、使えないということではなくて、今現在でも十分に活用できる内容のものと思っております。その上で、さらに活用方法等、協議しながら進めていきたいということで、今までかけてきた費用、これを無駄にするということがあってはならないと思いますので、それを踏まえて、その上の次のステップということで進めていきたいと考えています。
 
○納所 委員  といいますのは、鎌倉市立の小学校は全16校ございます。そのうち、御成小学校ばかりに、本当に莫大な費用をかけて対応するということが、今後も考えられるわけです。ほかの15校とのバランスはどのように考えていくのか。
 例えば、学校冷房化もこれから進めていかなければいけない。それからトイレの改修も大きな課題としてあります。さらには、校舎自体が改修、改築の時期を迎えているという学校が幾つもあるという中で、御成小学校ばかりにこんなに費用をかけて、優遇されてということ、それは教育環境の適正な配置、もしくはあり方、これは教育委員会が追求していかなければいけないと思うんですけれども、その辺の偏りというものを非常に強く感じてしまうわけですよね。かといって、何とかしなければいけないということは当然あるわけです。ただ、御成小学校ばかりですかという疑問に対して、どのようにお答えになっていくのかということ。今後の教育委員会の方向性、小学生の教育環境をどのように整備していくのか。トータルの構想の中で御成小学校の位置づけがあればいいと思うんですけど、御成小学校ばかりが突出していませんかという疑問に対しては、どのようにお答えになりますでしょうか。
 
○学校施設課長  確かに御成小学校、木造校舎から改築に当たっても、かなり長い年月、またRCで建設すれば多額な予算になっていて、また講堂についても今後費用がかさむということも予想されます。ただ我々としては、市内小・中学校25校、平均的にといいますか、公平を保った形で施設整備を図っていきたいと、これはもう大前提で考えています。1校に偏ることなく、施設整備というものについては考えていきたいと考えております。
 
○納所 委員  そうすると、御成小学校の旧講堂の扱いについては、例えば基本計画もしくは実施計画的なもの、計画を策定して取り組むという順序立てになるんでしょうか。専門家の意見を聞いた後に、どのような手順で作業を進めていくんでしょうか。
 
○学校施設課長  専門家の意見を聞きながら、ある程度の方向性を出しながら、実施計画的なものは策定することになると思います。
 
○納所 委員  それに関して、例えば費用の面で、国・県等の補助メニューというものは、活用できる可能性はありますでしょうか。
 
○学校施設課長  現在のところ、確認できるようなメニューは、今のところはございません。
 
○納所 委員  ということは、かなり慎重に、もしくは財政状況も踏まえた上で、だからこそ今まで予算がつかなかったわけで、慎重にやっていかなければいけない。かといって時間をかければかけるほど、さらに費用はかかっていくという、本当にジレンマにあると思うんですけれども、とにかく夏休み中にアスベストを含んだスレート屋根の撤去に関しては無事故で進めていただきたいと思いますし、その後のあり方については、誰にもきちんと答えられるだけの確証を持った取り組みをお願いしたいと思います。
 
○久坂 委員長  千議員から御質疑がありますので暫時、休憩いたします。
              (10時16分休憩   10時28分再開)
 
○久坂 委員長  再開します。
 事務局から代読をお願いいたします。
 
○千 委員  (代読)なるべく保存活用の方向で持っていくものの、膨大な資金がかかる場合は、解体もあり得るということですよね。
 
○学校施設課長  費用対効果、当時の経済性とも考慮しながら検討していきたい、確定していきたいというところでございます。
 
○高橋 副委員長  まず、屋根のことにつきましては、当面は危険ではないということが確認できたことはよかったなと思います。早晩、とりあえずスレート部材につきましては撤去していただけるということで、見積もり合わせをしていただいていると。
 本会議でのやりとりで確認をしておきたいと思うんですが、部長が、南側はアスベストの含有していない材料を使って、北側は使っているかもしれないみたいなお話だったんですけれども、それは正確にはどういう状況なんでしょうか。
 
○学校施設課長  今、確認できている範囲のことを申し上げます。
 南側のつま側については平成8年に改修いたしまして、そのときの写真等が残っておりますので、使用材についてはアスベストが含有されております。北側、市役所側、こちらにつきましては平成24年の施工ですので、それについては入っておりません。真ん中、両サイド、東西に流れているこちらについては、記録はないんですけれども、昭和8年、当時は天然スレート材が使われただろうと言われておりますので、含有はされてませんけれども、昭和8年から何の改修等も行われていないということは考えられませんので、その都度改修はあったと、想定の中では含有されているだろうという状況でございます。
 
○高橋 副委員長  明らかに含有されていない部分については、そのまま残すということなんですか。
 
○学校施設課長  今現在については、下地の部分の関係もございますので、撤去したほうがいいだろうという形で考えております。その辺については、今、見積もりも徴取しているところですので、その中、業者とも再度検討しながら決めていきたいと思っています。
 
○高橋 副委員長  御成小学校は普通の小学校と違うと。御用邸があった場所でもありますし、液状化がある場所である。御用邸が移動した根本理由が、液状化で建物が倒れたということで、そういうことで、当初改築に当たっては相当深いくいを打って、鉄筋コンクリートで通常の建物を建てていこうということで業者との仮契約も済んで、議会が通れば本契約ということで、議案も上程されて、本日、契約の議案の採決をとるという日に取り下げをしたという経過があって、そこから二転三転しながら20年間ぐらいすったもんだやって、結果的には、古代の郡衙の遺跡も残し、なお、建物も残せるものは部材から何から残して、景観もできる限り旧来のものに近い形で残していきましょうと言ってやってきたのが御成小学校の改修の歴史でありまして、本当に私も当時、何度も何度も朝まで議会をやっていたことが、本当についこの間のように思い出すわけですけれども、そういう議論の延長線の中で、講堂についても残していくという方針を確認しながらやってきたわけでありまして、これは、そういう歴史がありますから、通常の建築ができる場所であれば、ほかの小学校と経費の面でもできる限り平準的なやり方をしてくださいということになろうかとは思うんですけれども、いろんな環境があって、御成小学校の場合には、経費の面だけで図ることは難しいんじゃないかなと。余計に経費がかかってしまう環境が現存するということで、そういう中で、何十年にもわたる議論の上に立って、やっていただかないといけないんじゃないかと思っております。
 そういう面でお金がかかり過ぎるから解体処分をするみたいなことは、なかなかなじまないんじゃないかなと。今、保存活用するという方針を再確認していただいておりますから、でき得る限り、延長線上でやっていただきたいと思います。
 教室で使う場合には、採光の問題とか、そういったもろもろの問題もありますので、それは本当に専門家の方にいいアドバイスをいただければと思いますが、本校舎と同じように、当然、解体してみないと使える部材がどういう部材なのかというのはわかりませんから、全面的に解体をして、使えるものは使いながら組み立てをしていくということはあり得る話だと思うんですが、というよりも、そういうふうにしたほうが、私はいいんじゃないかと。
 基礎の面も、液状化の対策がありますから、こちらの本校舎は海に浮かぶ船のようにして、液状化対策をしましょうという基礎を工夫していただいたわけで、講堂についても同じような基礎のやり方をしていただく。その上に、でき得る限り復元をするような格好で、建て直しをしていただくというのが望ましい形なんじゃないかなと思います。
 そういう場合に、例えば、学校の敷地ということは変わらないんですけれども、道路形状が少し学校側に寄ってきておりますので、その分、何か万が一のことがあったときに、倒壊したときのものが道路までいってしまわないように、多少位置も内側にずらすとか、そういうこともこの際、専門家の御意見をいただきながら考えていただきたいと思うんですけれども、その辺はどうでしょうか。
 
○学校施設課長  今、高橋副委員長がおっしゃっていただいたように、平成10年に文教に出していただいた提案を御説明いただいたと思います。
 今、位置関係の問題が出ていると思いますけれども、平成10年にできたときよりも、敷地の環境、道路が広くなったということもありますので、その辺も踏まえて、全体の立地条件の状況等も考えながら、専門家に検討していただきたいと思っております。
 
○高橋 副委員長  専門家というのは、必ずしも設計会社ということだけではないんじゃないかなと思いますので、旧来、いろんな審議会的なものを立ち上げて、その中で議論していただいたりとかもやってきていますし、文化財の専門家の方の御意見を聞くことも必要な場合もあるかもしれませんし、そういったことをやっていただきたいと。
 あとは経年変化というのを報告書の中でも心配をしておりますので、どこかの段階できちんと答えを出していただく、今年度いっぱいなのか、来年度いっぱいなのか、そこはきちんとやっていただいて、予算とりもきちんとやっていただくということが大事じゃないかなと思うんですけれども、そこは、一定のめどはお話しいただきたいと思うんですが、どうですか。
 
○原田[幸] 教育部長  副委員長がおっしゃるように、本当に、なるべく早い段階で、方向性は出さないといけないと認識しております。今の段階で、いつごろまでにというお答えは出せませんけれども、やはり早い段階で、先ほどから有識者というお話が出ておりますが、有識者はもちろんのこと、学校関係者、地域にお住まいの方々、あとは本当に御成小学校にかかわる、今となっては鎌倉市の財産という部分もございますので、関係する方々の御意見も聞きながら、本当に経年変化もしておりますので、方向性を出していきたいと思っております。
 
○高橋 副委員長  二、三カ月で出してくださいという話をしているんではないんです。ですから今年度いっぱいなのか、来年度いっぱいなのか。せいぜいその程度だと思うんですけれども、どんどん広げていけば、何十年という議論をしてきておりますから、やっていけばそういう話になってしまうんです。ですから、ある程度方針というのは、御意見をいただくところはいただくということでやらなきゃいけないですけれども、方針を出すというのは、そんなに残すか、解体処分するかみたいな議論には、私はならないと思うんです。この長い長い歴史がありますから。その中での方針決定ですから、ある程度基礎があっての方針決定だと思いますので、そこは腹づもりというのですか、今年度中には難しいと思いますよという話だったら、その程度の話なのかなという理解もできますけれども、そこは何か際限のないような、いつ、まとまりがつくかわからないような話しでは困ると思うので、もう一度お願いしたいと思います。
 
○原田[幸] 教育部長  これまでの経緯もございますので、副委員長おっしゃるように、簡単に結論が出るということではないと思っております。
 ただ、専門家のお話を聞くという時間も必要でございますし、市民の皆さんの意見を聞くという時間もございますので、ある程度の期間は必要かなと考えております。それが、これまでのような何十年ということではあってはいけないという認識は持っております。ただ、そのあたりは、教育委員会だけで結論を出すお話ではございませんので、市長部局合わせて、さまざまな部局がかかわっておりますので、調整をしながら、早い段階で結論を出していきたいと、そのあたりは一致をしているところだと認識しております。
 
○高橋 副委員長  本来、先ほど上畠委員も屋根のことだけですか、それで全員協議会やるんですかみたいなお話があって、あれだけ一般質問で議論があれば、どういうふうに進めるのか、そのタイムスケジュールというんですか、そういったものも、ある程度、協議の上で全員協議会を開いていただくということが、好ましい形だったんじゃないかと思います。
 きょうのきょうというか、それもかなわないことだろうと思いますけれども、できるだけ早く、どういうことをどういう時期までにやるのかというような、スケジュール表みたいなものはつくっていただいて、必ずしもそれにぴったり、相手のあることですから、できないかもしれないけれども、でも事務側としては、こういうふうに議論を進めて、このぐらいのところまでで取りまとめをしていきたいというものはお示しいただきたいと思いますので、それは要望だけしておきます。
 
○上畠 委員  今の部長のところで、1点確認させていただきたいんですけれども、有識者以外の専門家、市民の意見を伺いたいとおっしゃってましたけれども、審議会等どうなるかどうかわかりません。市民意見、パブコメもあるだろうし、市民委員の公募とか、そういったことも検討していきたいということですか。そういったところも含めてあるということですか。
 
○原田[幸] 教育部長  意見を聞く方法、いろんな形があると思いますけれども、それはまだ全く決まっておりませんので、今後、庁内の中でも協議をしていきたいと考えております。
 
○上畠 委員  市民委員をもし募集する場合は、公平性とか、きちんと担保していただきたいというところもございますし、その方々の背景というのもきちんと見ていただきたい。特に鎌倉市から受注されている業者とか、その下請、孫請けの方が委員になるとか、そういったところがないように、公平性の担保はきちんとしていただきたいと思いますので、透明性と公平性で、そういった業者等がないようにきちんとしていただきたいと思います。そこはきちんとやっていただけますか。
 
○原田[幸] 教育部長  今の御意見を十分に踏まえた対応をしていきたいと考えております。
 
○久坂 委員長  ほかに御質疑ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 了承かどうか確認させていただきます。
                 (「聞きおく」の声あり)
 
○久坂 委員長  報告を受けたということでよろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、報告を受けたことを確認いたしました。
 教育こどもみらい常任委員会協議会を閉会いたします。
 以上で本日は閉会した。


 以上は、会議の顛末を記録し、事実と相違ないことを証する。

   平成27年7月13日

             教育こどもみらい常任委員長

                       委 員