平成27年教育こどもみらい常任委員会
6月22日
○議事日程  
平成27年 6月22日教育こどもみらい常任委員会

教育こどもみらい常任委員会会議録
〇日時
平成27年6月22日(月) 9時30分開会 18時47分閉会(会議時間 5時間54分)
〇場所
議会全員協議会室
〇出席委員
久坂委員長、高橋副委員長、千、竹田、上畠、納所の各委員
〇理事者側出席者
松尾市長、瀧澤副市長、小林副市長、江口スポーツ課長、進藤こどもみらい部長、石山こどもみらい部次長兼こどもみらい課担当課長、平井こどもみらい部次長兼福祉事務所長兼こども相談課長、廣川(正)こどもみらい課担当課長、栗原保育課担当課長、田中(良)青少年課長、田中(香)発達支援室長、安良岡教育長、原田(幸)教育部長、齋藤(和)教育部次長兼教育総務課担当課長、八神教育部次長、朴澤教育総務課担当課長兼生涯学習センター所長、小柳出学校施設課長、小日山学務課担当課長、杉並教育指導課長、相田教育センター所長、桝渕文化財部長兼歴史まちづくり推進担当担当部長、服部(計)文化財部次長兼歴史まちづくり推進担当担当次長兼歴史まちづくり推進担当担当課長、服部(基)歴史まちづくり推進担当担当課長兼文化財課担当課長、吉田(宗)文化財課担当課長兼歴史まちづくり推進担当担当課長
〇議会事務局出席者
三留局長、鈴木次長、片桐担当書記
〇本日審査した案件
1 議案第14号鎌倉市保育所設置条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について
2 議案第13号鎌倉市子育て支援センター条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について
3 議案第17号平成27年度鎌倉市一般会計補正予算(第2号)のうちこどもみらい部所管部分
4 報告事項
(1)(仮称)由比ガ浜こどもセンターの整備状況について
(2)平成27年度の保育所等入所状況について
(3)特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の保育料等に関する報告について
(4)平成27年度の子どもの家入所状況等について
5 報告事項
(1)学校水泳プールの開放について
(2)学校生活全般における体罰の実態把握に関する調査の結果について
(3)御成小学校旧講堂現況調査結果について
6 陳情第10号御成小旧講堂の保存を求める陳情
7 報告事項
(1)平成26年度史跡永福寺跡復元整備工事における事故繰越について
(2)発掘調査費用に対する補助制度の導入について
8 報告事項
(1)(仮称)鎌倉歴史文化交流センター整備の進捗状況について
9 議案第17号平成27年度鎌倉市一般会計補正予算(第2号)のうち歴史まちづくり推進担当所管部分
10 報告事項
(1)世界遺産登録に関する取組状況について
11 その他
(1)継続審査案件について
(2)当委員会の行政視察について
(3)次回委員会の開催について
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○久坂 委員長  教育こどもみらい常任委員会を開会させていただきます。
 まず、会議録署名委員の指名を行います。委員会条例第24条第1項の規定により、本日の会議録署名委員を指名いたします。竹田ゆかり委員にお願いいたします。
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○久坂 委員長  本日の審査日程の確認をさせていただきます。
 日程第1議案第14号鎌倉市保育所設置条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について及び日程第2議案第13号鎌倉市子育て支援センター条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定については一括議題とし、まず議案の説明を一括で受け、引き続き質疑を一括で行いまして、委員間討議につきまして協議を行った後、1件ごとに意見の有無の確認と採決を行いたいと思いますが、よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 続きまして、日程第5報告事項(3)御成小学校旧講堂現況調査結果について及び日程第6陳情第10号御成小旧講堂の保存を求める陳情については一括議題とし、まず報告と陳情の説明を一括で受けまして、その後質疑を一括で行い、報告事項については了承かどうか確認をし、そして、陳情第10号につきましては、意見・取り扱いの協議を行わせていただきたいと思います。よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 続きまして、日程第8報告事項(1)(仮称)鎌倉歴史文化交流センター整備の進捗状況について及び日程第9議案第17号平成27年度鎌倉市一般会計補正予算(第2号)のうち歴史まちづくり推進担当所管部分については一括議題とし、まず報告と議案の説明を一括で受け、引き続き質疑を一括で行います。その後報告事項につきましては了承かどうかの確認を行い、議案第17号については総務常任委員会への送付意見の有無の確認を行います。よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 
○事務局  日程第5報告事項(1)学校水泳プールの開放については、学校体育施設の開放についての事務を市民活動部が補助執行しているため、当委員会へスポーツ課からの報告となることを報告いたします。御確認をお願いします。
 
○久坂 委員長  よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 
○事務局  日程第6陳情第10号御成小旧講堂の保存を求める陳情については、陳情提出者から発言の申し出があることを御報告いたします。御確認をお願いいたします。
 
○久坂 委員長  よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 
○事務局  陳情第10号については、陳情提出者から資料の提出がございました。机上に配付させていただいておりますので、御確認をお願いいたします。
 
○久坂 委員長  お手元にございますでしょうか。よろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 そのほかの日程につきましては、よろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 確認させていただきました。
    ───────────────────────────────────────
 
○久坂 委員長  こどもみらい部の職員の紹介をお願いいたします。
                  (職 員 紹 介)
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  日程第1「議案第14号鎌倉市保育所設置条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について」、日程第2「議案第13号鎌倉市子育て支援センター条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について」、2件一括議題といたします。原局から説明をお願いいたします。
 
○保育課担当課長  日程第1議案第14号鎌倉市保育所設置条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について説明いたします。
 議案集その1、55ページをお開きください。
 平成25年3月の耐震診断結果により、鎌倉市立岡本保育園は、耐震改修が困難なことから園舎の建てかえを行っております。当初は、工事完了後の平成27年7月に新園舎へ移転する予定であったことから、平成27年2月定例会におきまして、岡本保育園の設置に係る条項の施行期日については、附則において「公布の日から起算して5月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する」こととして、一部改正の議決を受けました。
 しかしながら、建築確認の手続に時間を要したことや、ブロック塀改修等の追加工事が必要となったことにより工事が遅延していることから、工期が変更となりました。このため、岡本保育園の移転が附則で定めた期間である5カ月を超える見込みとなったため、期間を6カ月延長し、公布の日から起算して11カ月を超えない範囲内において規則で定める日から施行するよう一部改正条例を改正しようとするものです。
 なお、移転の時期につきましては、順調にいけば10月中旬と見込んでおりますが、台風等の不測の事態により工期が再延期される事態に備え、年度内の最大限である6月の延長を行うものです。
 施行につきましては、公布の日からといたします。
 以上で説明を終わります。
 
○平井 こどもみらい部次長  引き続き、日程第2議案第13号鎌倉市子育て支援センター条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について御説明いたします。
 議案集その1、53ページをお開きください。
 玉縄子育て支援センターは、鎌倉市岡本保育園の新園舎建てかえに伴い、新園舎に併設して設置することとしてございます。当初は、工事完了後の平成27年8月に設置する予定であったことから、平成27年2月定例会におきまして、玉縄子育て支援センターの設置に係る条項の施行期日については、附則におきまして、「公布の日から起算して6月を超えない範囲において規則で定める日から施行する」こととして、一部改正の議決をいただきました。
 しかしながら、先ほど御説明したとおり、岡本保育園新園舎の工事が遅延していることから、工期が変更となりました。このため、玉縄子育て支援センターの設置につきましても附則で定めた期間を超えることから、期間を5カ月延長し、「公布の日から起算して11月を超えない範囲において規則で定める日」から施行するよう、条例の一部を改正する条例を改正しようとするものでございます。
 なお、移転の時期につきましては、11月上旬と見込んでおりますが、台風等の不測の事態により工期が再延期される場合に備えまして、年度内の最大限である5月の延長を行うものです。
 施行につきましては、公布の日からといたします。
 以上で説明を終わります。
 
○久坂 委員長  御質疑はございますでしょうか。
 
○高橋 副委員長  事前にお話を伺っておりましたので、ブロック塀の関係ですよね。これはそちらの担当じゃなくて、開発を担当する部署との連携の問題だと思うんです。子供たちが待っている状況があるわけですから、そこはちゃんと間に合うように協議を整えることが一番大事なことだったと思うんです。そういうことがきちっとできなかったためにこういう状況になったので、これは先方の都合もあるとは思うんですけれども、そこは担当部署として間に合うようにということで、日程をちゃんと切って回答をもらうとか、そういうことをやっていかなきゃいけなかったと思うんですけど。この辺はどうでしょうか。
 
○保育課担当課長  今、委員からお話がありましたとおり、お子さんもそうですし、保護者の方も完成を待ち望んでいると、そういう状況の中で、結果として期間が足りなくなりましたことは、本当にこちらの見込みが甘かったと認識しております。保護者及び近隣の住民に対しても丁寧な説明を行っているところでございますが、今後このようなことがないように、反省を生かして事務を進めてまいりたいと考えます。
 
○高橋 副委員長  何でも自分ごとと捉えて、きちっとやっていただかないと。今回が初めてじゃないんです。結構あるんです。ほかの部署との絡みのところで、どうしても当事者意識が希薄になるというんですか。そういう面では、管理職のチェックをきちっとやっていただかないといけないので、部長に考えをお伺いしていいですか。
 
○進藤 こどもみらい部長  こどもみらい部の施設建設、たびたび遅延することがございまして、その都度御指摘いただいているところでございます。その辺については、大変力不足と思って、申しわけないと思っております。
 昨今オリンピック景気も手伝いまして、工期全体が遅れがちであるとか、あと、人夫の派遣が難しくなっているとか、工賃が上がったりとか、いろんな要因が考えられますが、その辺も含めまして、関連部署とはさらに綿密な打ち合わせを持ちまして、このようなことがないように、保護者との話し合いも密に行って、今後進めていきたいと思っております。
 
○高橋 副委員長  これは一般住宅だったら、当然施主さんは言うんですよ、厳しく。どうなっているんですか、ちゃんと間に合うんですかと。そのぐらいの気持ちでやらないと、任せたんだからもういいんだということだとこういうことになっていきますから、ぜひ今後はよろしくお願いします。
 
○久坂 委員長  ほかに御質疑よろしいでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 続きまして、こちらは議案でございますので、委員間討議について皆さんに申し上げたいと思います。
 ただいま副委員長からございました御意見につきましては、庁内の事務事業を円滑に実施するに当たっては、庁内間の調整を十分図ることといった御意見をいただきまして、これが一つの論点だったと思っているんですけれども、ほかに委員の皆様から論点があるかを御確認させていただいた後、委員間討議をするかどうかについて諮らせていただきたいと思うんですが、いかがいたしましょうか。よろしいですか。
 それでは、委員間討議は実施しないということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 続きまして、御意見の有無を確認した後、採決に移らせていただきます。
 まず、議案第14号鎌倉市保育所設置条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について、御意見はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 なしと確認をさせていただきました。
 議案第14号鎌倉市保育所設置条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。
 本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手をお願いいたします。
                  (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第14号は原案のとおり可決されました。
 それでは、議案第13号鎌倉市子育て支援センター条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について、御意見はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 なしと確認をさせていただきました。
 議案第13号鎌倉市子育て支援センター条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。
 本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手をお願いいたします。
                  (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第13号は原案のとおり可決されました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  日程第3「議案第17号平成27年度鎌倉市一般会計補正予算(第2号)のうちこどもみらい部所管部分について」を議題とします。原局から説明をお願いいたします。
 
○こどもみらい課担当課長  日程第3議案第17号平成27年度鎌倉市一般会計補正予算(第2号)のうちこどもみらい部所管部分について、御説明いたします。
 議案集その1は63ページを、平成27年度鎌倉市補正予算に関する説明書は8ページ、9ページを御参照ください。
 第15款民生費、第10項児童福祉費、第10目児童支援費私立保育所等助成事業に係る経費は、145万8,000円の追加で、賃貸物件を活用して保育所を運営している私立保育園に対する神奈川県の安心こども交付金を活用した賃借料補助として、現在、賃借料補助を行っている学校法人北鎌倉学園プレップおおぞら保育園の園舎の賃借料引き上げに伴い、平成27年7月以降の賃借料への補助金を増額しようとするものです。
 以上で説明を終わります。
 
○久坂 委員長  御質疑はございますでしょうか。
 
○上畠 委員  こちらについては、事前にいろいろ気になった点がございましたので、以前お伺いさせていただきましたけれども、今回賃料の増額ということは、当初、開園前の契約時から決まっていたことであるということは、それは間違いないんですよね。
 
○保育課担当課長  家賃につきましては、当初50万円、そして今回のお話で70万円に増額されたという経過がございます。
 
○上畠 委員  これについては、もともとこちらの市というよりも、法人がそういった約束をしていて、法人として報告を市に対してするのを遅延していたというか、失念していたというか、そういったところが原因だということでよろしいですか。
 
○保育課担当課長  保育所を設置する当初の事前協議の段階では、市へのお話がありませんで、また、法人理事長においても、不動産業者からの指摘により初めて気づく、失念していたということが、平成27年度予算の要求が終了しました平成27年2月の段階で、市に対し連絡があったものでございます。
 
○上畠 委員  失念していますから、その分、補助金を与えられる期間が遅くなるのは、これは法人としての責任で、しようがないかなと思います。こういった契約があったことに関して、向こうの不手際だったと思うんですけれども、補正予算に組まないように、今後はチェックをきちんとしていただければと思います。
 
○高橋 副委員長  1点だけ確認をしておきたいんですが、金額を見ますとかなりの上げ幅なんですけれども、今回の契約金額の相場は確認していただいているということでよろしいですか。
 
○保育課担当課長  先ほど申し上げました神奈川県との事前協議の際に、家賃の妥当性というものが審議される案件の一つでございまして、当時70万円が相場であるけれども、実際に福祉の施設であるということから、50万円に下げましたという法人からの説明があり、あわせて法人からは、近隣の物件につきまして、実際に賃料としては妥当なものだよという資料が提出されております。
 今回のプレップおおぞら保育園の家賃と比較しましても、おおむね坪単価で8,000円前後ということで、市としては妥当で、まして事前協議の際には20万円減額ということもございましたので、県にもその旨を伝えたところでございます。
 
○久坂 委員長  ほかに御質疑はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 総務常任委員会への送付意見はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 なしと確認いたしました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  日程第4報告事項(1)「(仮称)由比ガ浜こどもセンターの整備状況について」を議題とします。原局から報告をお願いいたします。
 
○石山 こどもみらい部次長  日程第4報告事項(1)(仮称)由比ガ浜こどもセンターの整備状況について報告いたします。
 旧鈴木邸跡地の活用につきましては、津波対策を優先し、想定浸水範囲に立地する材木座、稲瀬川保育園、2園の統合園として保育園を、また、子育て支援センターや障害児放課後余暇支援施設を併設するとともに、地域の津波避難ビルとしての機能を持つ、(仮称)由比ガ浜こどもセンターとして整備を進めております。
 平成27年市議会2月定例会の当常任委員会におきまして整備の進捗状況を報告いたしましたので、その後の状況について報告をさせていただきます。
 旧鈴木邸・旧今井邸の既存建物解体工事につきましては、繰越明許費を設定させていただき、平成26年12月12日から平成27年4月27日までの期間で、鎌倉市玉縄四丁目4番地3株式会社東海興業と請負契約を締結し、平成27年4月27日に完了をいたしましたところでございます。
 また、複合施設の設計業務につきましては、繰越明許費を追加させていただき、平成27年1月19日から平成27年10月30日までの期間で、横浜市栄区公田町454−15株式会社桂設計神奈川事務所と委託契約を締結し、業務を進めているところでございます。
 現在、基本設計を取りまとめておりまして、確定したものではございませんが、設計の内容について説明をさせていただきます。
 それでは、お手元の資料を御参照ください。資料−1が案内図、資料−2が配置図・各階平面図、資料−3が立面図となります。
 敷地面積は約3,600平方メートル、標高は、敷地南側の江ノ電側で約8.5メートル、敷地北側の県道側で約10.1メートルとなります。導入する施設としては、材木座保育園と稲瀬川保育園の2園を移転し、定員180名規模の統合保育園を設置、福祉センターで運営をしている鎌倉子育て支援センターを移転、放課後等デイサービスを行う障害児放課後余暇支援施設を新設するとともに、3階と屋上に津波避難スペースを確保します。
 建物の位置ですが、敷地北側に駐車場を設け、南側を園庭とし、その間に配置いたします。建物の形状は、保育室等の各居室の日当たりを考慮してY字型とし、子供たちが集中しないように、1階部に乳幼児クラス、2階に幼児クラス、ホールにつきましては、津波避難スペースとしても活用できるよう3階に配置いたします。
 また、子育て支援センターは、園庭を利用できるよう1階部分に配置し、障害児放課後余暇支援施設は3階に配置いたします。
 なお、津波浸水の想定ですが、平成24年3月、神奈川県は東日本大震災を踏まえ新たな津波浸水予測図を公表し、その後、国が相模湾トラフ沿いの最大クラスの地震など新たな知見を示したことから、これを受けまして、平成27年2月、県は公表した津波浸水予測図を見直ししております。
 この中で、当該地は、慶長型や相模湾トラフ沿いの海溝型地震におきまして、1〜2メートルの浸水範囲に含まれ、この場合、1階の床上までが津波で浸水することとなります。
 したがいまして、耐震性や津波に対する構造面の安全性を考慮し、建物を鉄筋コンクリート構造とするとともに、想定される浸水深から3階建てとし、3階と屋上を津波避難スペースとして活用することで、子供たちの安全を確保してまいります。
 また、地域の皆様も避難していただけるように3階と屋上に通じる外通路を設置いたします。
 保育園の保護者などへの説明の状況ですが、5月29日に材木座保育園保護者、5月30日に稲瀬川保育園保護者に対して説明会を開催させていただきました。また、子育て支援センターの利用者に対しましては、6月25日に説明会を2回開催する予定でございます。
 また、保護者や利用者に対しまして、基本設計の内容についてのアンケート調査を実施し、設計の参考にさせていただきます。
 次に、地元への説明の状況ですが、建物の解体時など町内会長や近隣住民の方々に、事業内容を説明してまいりました。今後も、長谷東町町内会を中心に近隣自治・町内会や近隣住民の皆様に対しまして、きめ細かに説明をしてまいります。
 今後のスケジュールでございますが、できるだけ早期に基本設計をまとめまして、実施設計の策定に着手いたします。また、並行して埋蔵文化財の試掘調査の実施を経まして、本掘調査を実施いたします。早ければ、平成28年3月から建築工事に着手する予定で、平成28年度中の完成を目指し、整備事業の確実な推進に努めてまいります。
 
○久坂 委員長  御質疑はございますでしょうか。
 
○上畠 委員  まだ設計の段階だということで、この整備状況は、当時の予定と比べまして順調に、進捗はいかがでしょうか。
 
○石山 こどもみらい部次長  当初から、平成28年度中の完成に向け整備を進めていきたいという予定でございましたので、今のところその予定どおり進んでいる状況でございます。
 
○上畠 委員  この予定を必ず履行していただくように、先ほど高橋副委員長からも御指摘がありましたとおり、工期等も遅れのないように、2020年に近づくに当たって、ますますそのあたりは困難になってくると思いますので、そのあたりのところを踏まえてやっていただきたいと思います。
 地元に対しても御説明をきちんとされているようですけれども、反応としていかがでしょうか。何か懸念される事項として、何か出ていますか。
 
○石山 こどもみらい部次長  地元の御説明につきましても丁寧にさせていただいているところでございますけれども、今後、整備の計画がもう少し熟度が高まりまして、基本設計等確定した段階で、改めまして、地元に対しましては御説明させていただく予定でおりますが、これまでの説明の中では、反対といった、そういった御意見は特にございません。
 
○上畠 委員  地元からも歓迎されるような施設にしていただいて、その上で進めていくというのは大変かと思いますけれども、そのあたりのところ、きちんと留意していただいて、平成28年に必ず完成していただきますよう、よろしくお願いいたします。
 
○千 委員  (代読)エレベーターはあるのですか。
 
○石山 こどもみらい部次長  エレベーターはございます。
 
○久坂 委員長  暫時休憩いたします。
              (9時59分休憩   10時05分再開)
 
○久坂 委員長  再開します。
 
○千 委員  (代読)どのような障害がある子供を想定しているのですか。
 
○平井 こどもみらい部次長  実際に今、深沢のこどもセンターでも御利用があります。車いす御利用のお子さんであったり、発達障害のお子さんであったり、そういった子供たちの受け入れを想定しております。
 
○納所 委員  5月29日、30日で材木座保育園、稲瀬川保育園の各保護者に対する説明会が行われたとございましたけれども、そこで保護者側から出た意見等がもしありましたら、御紹介いただきたいと思います。
 
○石山 こどもみらい部次長  委員のお尋ね、保護者の説明会での保護者の方からの御意見、どのような御意見であったかというお尋ねでございます。津波避難ビルという部分がございまして、そういった関係で、どのような方が避難できるのかとか、あと、駐輪場、駐車場は十分な台数を確保してほしい、それと、支援センターの方から新しい施設の情報は余り知らないという話を聞いたということがございまして、同じ施設の中に入るので、今後は支援センターの方の意見も聞いた上で検討を進めてほしいという御意見もいただいております。
 したがいまして、先ほど御説明の中でお話しさせていただいていますけれども、6月25日に、支援センターの方々を対象といたしまして、2回ほど説明会をさせていただく予定でおります。
 あとは、工程のスケジュールといいますか、その辺のことにつきましても御説明がありまして、早くなることはあるのかとか、遅れることはあるのか、そういった御意見もございました。あとは、規模が大きくなるので、クラスの編制はどうなるのかという御意見等ございました。
 重立った御意見としては以上でございます。
 
○納所 委員  津波避難ビルも兼ねるということで、一番心配なのが日常のセキュリティーの問題ですよね。緊急時に、例えば御近所の方が利用できるような状態になっていたとしたら、通常においても外部の侵入が容易になってしまうのではないかといったようなセキュリティー関係、安全管理については今現在どのような工夫、配慮を考えていらっしゃるのか伺いたいと思います。
 
○石山 こどもみらい部次長  資料2の図面を御参照いただけますでしょうか。左側が1階の平面図、右側に2階、3階の平面図がございます。津波避難のビルとして避難をしていただく場合に、左側の図面の黄色く塗った、右側にオレンジに塗っている部分があるんですけれども、その上に階段の印がございまして、右側に赤い矢印がございます。施設以外の方がこの階段を上がりまして、3階もしくは屋上に避難をしていただくということで、こどもセンターを御利用される方々とは基本的に動線を分けて、セキュリティー上の関係もございまして、動線を分けて設定をさせていただいている状況でございます。
 
○竹田 委員  統合園として、そして、津波避難ビルとしての基本設計であるということであるわけですけれども、先ほどのお話ですと、1階部に乳幼児、2階が幼児というお話だったんですが、ここの海抜が8.5メートルで、そして、先ほど床上まで浸水1〜2メートルを予測しているというようなお話と聞きとったんですけれども。そうすると、例えば障害児の場合は、このルーフバルコニーにそのまま出ることができて大丈夫なんですけど、乳幼児を1階から3階、少なくともルーフバルコニー、あるいは屋上まで連れて行ってあげるには、乳幼児が1階に常にいるということは安全上どうなんだろうかと疑問に思ったもので、御説明いただければと思います。
 
○保育課担当課長  幼児、乳幼児が1階、2階どちらに入るかということにつきましては、中でも協議を重ねまして、津波だけでなく、今度は火災のときにはどっちが避難しやすいのかとか、いろいろな観点から考えますと、乳幼児をすっと外へ連れ出せるのは1階が適切ではないかと。いざ大津波が来るよという話のときには、今も各園で訓練を重ねておりますけれども、保育士が中心となって小さなお子さんを連れ上げる、2階の幼児については、クラスごとに階段を使って自力で上るというようなことで、安全を図ってまいりたいとは考えているところです。
 
○竹田 委員  わかりました。なるほどなと、火災のときはというところを伺って納得いたしました。
 そうなると、津波のときに1階にいる乳幼児をどのように職員の手で連れていくかということは、綿密なる計画と訓練をしないとならないだろうなと、そこのところをしっかりと計画を立てていただきたいと思いましたが、いかがでしょうか。
 
○保育課担当課長  現在も材木座保育園、稲瀬川保育園の保育士を中心に、月数回集まりまして、協議を重ねているところですが、その中の打ち合わせで、訓練の方法等についても検討を行っておりますので、万が一にも事故がないように、きちんとした計画を立てて、避難を行えるようにしてまいりたいと考えます。
 
○高橋 副委員長  園庭はどのくらいの面積なのでしょうか。
 
○石山 こどもみらい部次長  現在園庭につきましては、図面の一番左側の下側に園庭という部分と、建物の間に乳幼児用の園庭というところがございます。それぞれあわせまして、約800平方メートルを予定しているところでございます。
 
○高橋 副委員長  メートルが書いていないからあれですけれども、3枚目の寸法が入っているのを見ると、30メートル以上あるんですか。ですから、30メートルの15メートルぐらいでしょうか。二つの園が1カ所に集約されるということで、なるべく広いスペースをとってさしあげたいなと、こういう思いもあるわけでありまして、旧今井邸の庭だけでも使えるようにとかという、まだ、何か活用する見込みもないわけですから、しばらくの間そういうことも対応できると思うんですけれども、どうでしょうか。
 
○石山 こどもみらい部次長  旧今井邸につきましては、旧鈴木邸を解体するときに同時に解体をさせていただいておりまして、現在更地の状況でございます。当面、由比ガ浜こどもセンター建築工事に当たりまして、資材ヤード等で活用させていただく予定ではございますけれども、その後の用地の活用というのは、今のところ白紙でございます。副委員長の御提案がございましたように、園児の活動できる場といいますか、園庭としての活用も考えていきたいと考えております。
 
○高橋 副委員長  余りお金をかけてグラウンドみたいにする必要はないと思うんです。危ない石ころみたいなのは拾うようなことは必要だと思いますけれども、お金がかからないような形で、子供たちが自由に遊べるようなスペースとしてできればぜひお願いします。
 
○久坂 委員長  ほかに御質疑ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 本報告について了承ということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認をいたしました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  日程第4報告事項(2)「平成27年度の保育所等入所状況について」を議題とします。原局から報告をお願いいたします。
 
○保育課担当課長  日程第4報告事項(2)平成27年度の保育所等入所状況について御報告いたします。
 初めに、待機児童対策といたしまして、平成27年4月1日に開所しました新規施設について御説明いたします。お手元の資料1から4をごらんください。
 資料1は、扇ガ谷に開所しました「うちゅう保育園かまくら」です。こちらの保育園は社会福祉法人翠峰会が当初、鶴岡八幡宮の東側、雪ノ下三丁目に建設を計画していたものですが、建設予定地域からの理解が得られなかったことにより計画が遅延しておりました。そういった中、第一生命株式会社が、自社ビルにテナントとして保育事業者を誘致する事業の一環として扇ガ谷の第一生命ビルへの保育所誘致の打診を翠峰会に行いました結果、当初の予定地ではなく、扇ガ谷に50名定員の認可保育所が開所される運びとなったものです。
 次に、おめくりいただきまして、資料2ですが、小町に開所しました「保育所のぞみ」です。こちらの保育園は、前年まで認定保育施設として保育をしておりましたが、4月1日からゼロ歳から2歳までの低年齢児に特化した定員25名の認可保育所として開所しています。
 次に、資料3と資料4になります。こちらは子ども・子育て支援新制度により新たな保育施設として位置づけられました小規模保育事業所ですが、資料3は常盤の届出保育施設が移行しました「まんまる保育室」で、ゼロ歳から2歳までの15人定員の小規模保育事業所です。そして、資料4は岩瀬に新規開設した「保育室ハピネス」で、こちらもゼロから2歳までの定員8人の小規模保育事業所になります。
 続きまして、保育所入所状況につきまして御説明いたします。お手元の資料5をごらんください。
 平成27年度の保育所の入所定員につきましては、先ほど御説明しました、「うちゅう保育園かまくら」や「保育所のぞみ」の認可保育所の新設、また、小規模保育事業所として、「まんまる保育室」及び「保育室ハピネス」が開設したことなどにより、平成26年度当初の2,076人から平成27年度当初は2,269人となり、193人の定員増となりました。
 平成27年4月1日現在の入所児童数につきましては、2,269人の定員に対し、2,404人の入所となっており、定員の約105.9%の受入率となっております。
 なお、保育所入所の受け付け期間における4月1日の新規入所希望の申し込み児童数は、平成26年度が643人、平成27年度が709人で、66人の増加となっております。
 これらの結果、平成27年4月1日現在の待機児童数は、昨年度当初の待機児童数55人から5人の減で50人となりました。年齢別の待機児童数は、ゼロ歳3人、1歳18人、2歳23人、3歳2人、4歳3人、5歳1人となっております。
 これまで、既存の認可保育所や認定こども園の定員の増加に加え、新たな認可保育所及び小規模保育事業所の開所等により、入所定員を増やしてまいりました。しかしながら、保護者の方の保育ニーズは高く、待機児童の解消には至っていないことから、今後とも、就学前児童数や保育所の地域バランス、保護者の方々の就労意欲の動向や、子ども・子育て支援新制度に向けて実施しましたニーズ調査に基づく保育事業の量の見込みなどを見きわめつつ、現在進めている保育所整備計画を着実に進めてまいりたいと考えております。
 また、平成27年度における整備といたしましては、耐震診断結果に伴う岡本保育園の建てかえにおいて、現在の定員90人から10人の定員増を図り、先ほど御報告させていただきましたとおり、10月中旬に新園舎への移転を予定しております。
 さらには、県立フラワーセンター苗圃跡地の一部を神奈川県から借用し、公募により決定しました社会福祉法人つきかげ会へ転貸することにより整備を行っております、「(仮称)明照フラワーガーデン保育園」は、完成後に、定員36名の岩瀬保育園植木分園の児童を受け入れ、定員90人で今年度中の開所を目指し準備を進めております。
 今後も待機児童の占める割合が高い3歳未満児を中心に、既存の保育所の整備や現在進めている整備計画の実施に加え、新たな認可保育所及び小規模保育事業所の設置等の待機児童対策に取り組んでまいります。
 以上で報告を終わります。
 
○久坂 委員長  御質疑はございますでしょうか。
 
○上畠 委員  平成27年の待機児童数50名ということで、こちらの地域の分布、大船でどれぐらい、鎌倉どれぐらいと、そういったものがあれば、簡単で結構ですので、教えていただけますか。
 
○保育課担当課長  第一希望の保育所の所在地別で申し上げますと、鎌倉18人、腰越が3人、深沢で10人、大船で11人、玉縄で5人、あと市外の園を希望される方が3人という形になっております。
 
○上畠 委員  小規模保育事業所がふえることで、大分こちらのところ、解消に向かっての効果はあるんだろうと思います。実際にこの小規模保育事業所をいろいろ私も見させていただいた中で、簡易な整備で予算もそれほどかからずに開所できる点、すごくいいなと思って見ております。これに関して、小規模保育事業所をやってみたい、やりたいという法人様、もしくは事業主で、今どういう状況なんですか。ふえそうですか、今後は鎌倉において。
 
○保育課担当課長  現在小規模保育事業所として御相談をいただいておりますのは、腰越方面で1件ございます。鎌倉地域においては、今のところございません。
 
○上畠 委員  こちらは何かふやす方策として、市として積極的に、大きい保育園よりもこちらが対応していけることもあるんだと思います。人数もそこまで、受け入れ数も少なくても。少ない人数でもとにかくふやしていくことをどうにか考えていただきたいと思うんですけれども。この小規模保育事業所がポイントだと思うんですけれども、これについて、ふやしていくに当たって、腰越で希望されている方がいらっしゃるなら、ぜひやっていただきたいと思うんですけれども、ふやしたいと、そういったところのサポート状況とか、部として何かお考えがあれば教えてください。
 
○保育課担当課長  小規模保育事業所は、少ない人数ということで、非常に家庭的な雰囲気の中で保育を行っているところでございます。国の制度で、特に低年齢児を特化してということで、小規模保育事業所はゼロ・1・2歳を対象にした事業所となっております。このことから、3歳児以上になりますと、今度は次の受け皿としまして、近隣の保育園等の連携と、どのように取り組んでいくのか、また、保育の考え方もいろいろございまして、小規模がいいよというお考えもあれば、また、大きくなったらある程度大人数でやっていくべきじゃないのというようなお話も聞いたことがございます。待機児童50人ということで、決して少なくない数字でございますので、小規模保育事業ももちろんのこと、さまざまな手法を使って、待機児童の解消を目指してまいりたいと思います。
 
○上畠 委員  とかく緊急を要する方々、特にひとり親家庭であったりとか、そういったところであれば、本当にとにかくふやしていかないといけないと思うんです。なので、当然ながら、大規模がいいわ、小規模がいいわ、いろんな考え方があるとは思いますけれども、それこそ働かなきゃいけないという人たちにとったらもう、どこでもいいから受け入れてほしいという状況があると思うので、そういったところを、部長として何か、部として考えていただけましたらよろしくお願いします。
 
○進藤 こどもみらい部長  先ほど保育課担当課長が説明したとおりでございますが、鎌倉地域には、無認可のひまわり会とか届け出保育施設がまだございまして、そういうところも小規模に向けて相談に乗っていこうと思っております。ですから、なるべく利用者の負担がかからないような運営の取り組みについても、積極的に、いろんな方面から検討していきながら、この待機児童の解消に向けて、特に鎌倉地域、先ほど地域別で説明したとおり、多くなっておりますので、その辺を中心に取り組んでいきたいと考えております。
 
○上畠 委員  あともう1点、本会議の一般質問の中にも取り上げていらっしゃる方がいらっしゃったと思うんですけれども、病気になったお子さんを受け入れるところ、そういったところ、鎌倉ではまだまだ未整備であるというところでございまして、こちらの部にインプットしておきたいなと思った中で、幼稚園に通っていらっしゃるお子さんがいらっしゃって、そちらの御家庭は母子家庭だったと。母子家庭の中で、幼稚園のお子さんもその日は風邪ひいて熱が出ちゃったので、行けなかったと。幼稚園に行かせることができない、母子家庭だから誰も見る人もいない。そんな中で、どうされたかというと、結局小学校の高学年のお姉ちゃんがいて、そのお姉ちゃんが小学校を休んで、幼稚園に行けなかった、妹さんか弟さんかわからないですけど、下の子の面倒を見ていて、それでお母さんはやっと働きに行けたというようなことを相談で聞きました。
 いろいろと今NPOでも、病気になったお子さんを一時預かりするというようなところも整備していますし、そういったところについて、そういう声が市議会議員の耳にも届くようで、本当に緊急の課題なんだなと思いますので、そういったところを改めて本会議でもいろいろお答えになられていましたけれども、今話したことは事実でございますので、こういったところをインプットいたしますので、こちらについてもぜひ対応していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 
○進藤 こどもみらい部長  一般質問でも、現状、病児の対応ができておりませんので、民間で鎌倉地域の対応をしていただける派遣型の部分もあるとは調査の中で聞いておりますので、まずはそちらとコンタクトをとって、どういう利用ができるかということを、まずは情報収集するとともに、あとは、病後児保育、現在実施しておりますので、そこは利用しやすいような利用の仕組みについても考えていきたいと思っております。
 
○上畠 委員  ぜひお願いいたします。教育を受ける権利がございますし、教育を受けさせる義務が大人にはございますので、そういったところをきちんとしていただいて、そういった声があるということを重々承知の上、進めていただきたいなと思います。
 NPO法人だとフローレンスというところが、すごいこの病児保育に関して先進的だということでよく取り上げられているのをテレビでも見ましたので、そういったところも研究していただいて、派遣型の対応ができるということだったので、情報をもしかしたら知らないお母様だったのかもしれませんし、そういったところもぜひ情報を精査していただいて、御対応いただければと思います。
 
○高橋 副委員長  七、八年前から比べたら、物すごい勢いで定員をふやしてきていただいておりまして、それでも間に合わない状況だと。これ、見込みというんですか、人口推計的に、対象となるお子さんがふえていくのか、減っていくのか、その辺はどういうふうに見ているんでしょうか。
 
○保育課担当課長  子ども子育てきらきらプランの中で、今後の保育児童のニーズと確保策ということで計画を盛り込んでいるところなんですが、お子さんの数につきましては、今後減っていく傾向にあるという状況にございます。
 保育園のニーズが満たされていくのかといいますと、先ほども御説明させていただきました、新たなところができると、また新たな保育ニーズが呼び起こされる。それから、景気の動向等で、今までお母さんはお家にいたというのが、働きに出たいというニーズがふえてくるというところもございますので、そして、昨今マンション等ができるという予測できないような事態もございます。というところで、当面の間はまだ待機児童についてはなかなか厳しい状況が続くのかなと考えております。
 市としましては、国の考え方に基づき、平成29年度中に待機児童の解消ができるようにということで努めているところでございます。
 
○高橋 副委員長  大船も資生堂跡がマンションになるんじゃないかとか、いろいろと人口が流入する予測もあるわけで、なかなか手を抜けないというところだと思います。
 家庭的保育、いわゆる保育ママはどんな状況なのでしょうか。
 
○保育課担当課長  家庭的保育事業につきましては、現在1事業者、以前からされている方が、長谷のほうで実施しておりまして、現在も5人のお子さんをお預かりいただいております。
 新しく家庭的保育をされる方というのは、研修等を行いまして、その中から募ろうしているところですが、なかなかすぐの開設には結びついていないという状況にございます。
 
○高橋 副委員長  何十人という方に研修を受けていただいていると思うので、とりあえず研修を受けて、できるときになったらやろうとかみたいなことじゃなくて、やっていただけるということで受けていただかないと、研修にしても市でやっているわけですから、経費もかかっているわけですし。そこはぜひ意識をしっかり持ってやっていただきたいと思います。
 それから、こども園ですね、今3カ所ですか、4カ所ですか、それはふえる見込みはないんですか。
 
○保育課担当課長  現在認定こども園3カ所、もともとの母体が深沢幼稚園であるアワーキッズ鎌倉、そこから派生しましたアワーキッズ大船、そして、岡本から植木に移転しましたみどり幼稚園が鎌倉みどりこども園ということで、3カ所ございます。今後も、現在の段階で新制度に移行したいという幼稚園がなかなかございませんので、また、今年度も移行の状況の確認を行うところではございますが、その中で、認定こども園化を目指されるかどうかというのは、意向の確認を行ってまいりたいと考えます。
 
○高橋 副委員長  実際に3カ所をやられていて、運営の状況というのは安定しているということでよろしいんですか。
 
○保育課担当課長  運営の状況については、これまでも認定こども園としてあったものが新制度に移行したところばかりですので、特段厳しい状況ということは伺っておりません。
 
○高橋 副委員長  そういうことであれば、ほかもこういうふうにやっていけば、非常に安定した運営が経営も含めてできるんですよといういい事例だと思うんです。そういうことをぜひアピールしていただいて、手を挙げていただく中で、待機児童を少しでも減らしていくようなことも考えていかないといけないのかなと思います。
 それと、最後に、病児保育のことで、派遣型というようなお話もありましたけれども、聞いておきたいんですけど、これ、病児保育は、市として総合計画の中にちゃんとうたったんじゃなかったでしょうか。そこまでは、まだやっていないですか。
 
○進藤 こどもみらい部長  病児保育については、まだ具体的な内容についてはうたっておりませんで、要は、病気のときの対応については、病院に併設するとか、すぐに診れる体制をつくるとか、その辺の研究が必要ということで、まだ課題があると考えております。
 
○高橋 副委員長  私の勘違いでしたね。何かの書類に書いてあったような気がしたんですけれども。まだ全然そういうところまで至っていないと。
 派遣型以外でもしやれる可能性があるとすれば、徳州会の病院の中にある保育園との連携と、大船中央病院の保育園との連携で、中央病院の施設、検査をしたりする施設がありますから、そこは可能性としてはあると思うんです。ただ、受入側に興味があるか、やれるかどうかとか、いろいろあると思いますけれども、働いていて、急病というのは本当に困ってしまう部分がありますから、何とか1カ所だけでも開設できればと思いますので、計画にも何も載っていないんじゃ、やるのも難しいかなと思いますけれども、ぜひ何かやるんだというようなところも、ひとつどこかの時点で決断をしていただきたいと思います。
 
○久坂 委員長  ほかに御質疑ございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 本報告について了承でよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認いたしました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  日程第4報告事項(3)「特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の保育料等に関する報告について」を議題とします。原局から報告をお願いいたします。
 
○保育課担当課長  日程第4報告事項(3)特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の保育料等に関して報告させていただきます。
 平成24年8月に子ども・子育て支援法が公布され、平成27年4月から子ども・子育て支援新制度が施行されました。この新制度に移行する幼稚園、保育所及び特定地域型保育事業の保育料につきましては、子ども・子育て支援法により、政令で定める額を限度として市町村が定めることとされています。
 そこで、当該上限額を定める政令が公布され次第、保育料額を定める条例案を議会に上程する予定で準備を進めてまいりましたが、当該政令が平成27年3月31日に公布されたこと、また、子ども・子育て支援法が4月1日に施行されることなどから、4月1日までに条例を制定する必要がありましたため、議会を招集する時間的余裕がないことから、地方自治法第179条第1項の規定に基づき、専決処分を行い、4月1日から施行しているところでございます。なお、当該専決処分につきましては現在開会中の議会に議案として上程し、御承認いただいたところでございます。
 それでは、条例で定めました保育料等の内容について説明してまいります。議案集その1、2ページをごらんください。
 まず、新制度に移行した幼稚園の保育料についてですが、こちらにつきましては、4ページの別表第1(1)に具体的な階層区分と金額を規定しております。当該幼稚園の保育料は、新たに市が定めることになったものであり、国の示した階層区分と同一のものを採用しております。
 次に、保育園の保育料について御説明させていただきます。
 こちらにつきましては議案集その1、4ページから5ページに別表第1(2)として規定しておりますが、前年度までと比べてどのように変わったのかまとめた資料を別に用意いたしましたので、お手元の資料1をごらんください。
 表の左側が前年度までの保育料の階層区分であり、これまで国が示す8階層の区分を19階層に区分し直して、利用者の負担が少なくなるように設定しておりました。そして右の表が、今年度から新制度の実施に合わせて変更した階層区分になりますが、国の示した階層区分及び保育料額に変更がなかったことから、階層区分及び保育料額につきましてはこれまでと同じになっております。
 ただし、新制度においては保育所をこれまでと同様の一日最大11時間利用できる場合の保育標準時間認定と、8時間利用できる場合の保育短時間認定に区分されたことから、右の表には保育標準時間認定の保育料と保育短時間認定それぞれの保育料が規定されています。こちらにつきましては国の示す基準に合わせて、保育標準時間の保育料から1.7%を減額した金額をもとに保育短時間の保育料を設定しております。
 また、政令により、保育料の算定基準については、保護者の所得税額から市民税所得割額に基づくよう変更がありましたことから、本年度から市民税所得割額に基づいて保育料を算定しております。
 加えて、前年度までは平成22年度税制改正における年少扶養控除廃止前の所得税相当額を算出し、それに基づき保育料の算定を行っていましたが、新たに国の示した階層区分においては、世帯に2人の年少扶養控除対象者がいると想定して階層区分が設定されておりますことから、前年度までのように、それぞれ世帯における実際の子どもの人数に応じた年少扶養控除を適用しての市民税所得割額の算出は行っておりません。このため、前年度と今年度の年収の額が同じであっても、各種控除の内容や世帯構成によって保育料は異なることになります。
 ただ、今回の階層区分の変更による影響について調査しましたところ、約80%の世帯が上下1階層以内の変動の範囲内におさまっており、前年度と比べてほぼ同水準の保育料となっております。
 なお、新制度において新たな保育施設として位置づけられた地域型保育事業の保育料については、家庭的保育を除き認可保育所と同じ階層区分及び保育料を設定しています。
 次に、子ども・子育て支援法及び同施行令においては、市町村が設置する保育所について保育料の徴収根拠が定められていないことから、市立保育所において保育料の徴収根拠を定めるとともに、これまで要綱で定めていた時間外保育料、主食費用及び一時預かり保育料についても本条例で規定しました。
 議案集その1、6ページの別表第2をごらんください。
 時間外保育料はこれまで延長保育料として規定していたもので、月額2,500円の定額でしたが、利用時間に応じて負担していただくよう、30分の利用につき200円といたしました。ただし、月額4,000円程度を上限としている県内近隣各市の状況を参考にし、上限を月額4,000円とすることで、高額になり過ぎないようにしています。
 続いて、同じ6ページの別表第3をごらんください。主食費用は平成17年11月の主食提供開始以来、月額600円で据え置いてまいりましたが、近年の食材価格や光熱水費の高騰から、一月当たりの主食提供費が当初より150円程度増加しているため、月額750円に引き上げました。
 また、別表第4には、一時預かり保育料について規定しております。こちらは1時間400円で30分延長するごとに200円としており、これまでと変更はありません。
 保育料等の変更につきましては、保護者の方への個別の通知や懇談会、保育園での掲示などにより周知を図ってまいりましたが、それに加えて、個別の問い合わせや保護者会等での丁寧な説明を行っていくことで、引き続き保護者の方の理解を求めてまいります。
 以上で報告を終わります。
 
○久坂 委員長  御質疑はございますでしょうか。
 
○竹田 委員  この月額基準額、保育料の、算出の仕方が所得税で今まで算出していたんだけれども、市民税所得割で行うことになるわけですけれども、そのことによる、つまり所得税というのは次の年にそのことが反映されて、市民税所得割というのに変わるということは、前々年度の所得が反映されるということで、算定するものが1年前になってくるわけなんですけれども、そのことには、今回、所得税で算定していたのが市民税所得割になることによって、市民にとってはどのような変化が起きてくるのかということについて、まず伺いたいと思います。
 
○保育課担当課長  算定の根拠となります市民税の所得割等の影響については、その時期につきましては、これまで1月に保護者の方から疎明資料、確定申告書なり源泉徴収票なりを頂戴して、4月から保育料の改定を行ってまいりました。今後は6月に市民税額が確定し、その後の計算を行った上で、9月から保育料の見直しをすると。これは全国の統一のルールになっております。そうしますと、これまでは4月から3月という保育料のサイクルでしたが、今後は9月から8月というような形で、お家の事情によりましては、保育料が4月に、今までだったら下がったのに、もしくは上がったのにという変動があったかと思いますが、今後は9月の段階で保育料が変わってくるということになります。
 あと、保護者に対して、その改定で何がよかったのかということにつきましては、今、資料をお持ちいただいて算定しておりましたと申し上げましたが、今後は転入者等を除きましては、市の市民税のシステムで市民税額を算定しまして、これを福祉のシステムに連動して計算を行いますことから、保護者が2月、3月の段階で、さまざまな資料を市に提出しなくても済むようになる、その辺で負担の軽減が図れると考えております。
 
○竹田 委員  今まで保護者から、所得税の場合は、国が直接その所得税を使って次の保育料を算定できなかったんだけれども、それが今度、市民税所得割になってくると、直接市が保護者から、今おっしゃっていた提出書類ですね、源泉徴収票とかそういうものを出していただかなくて済むということになるということなんでしょうね。
 私もインターネットで調べてみましたらば、非常にたくさんの今回の保育料の所得税から市民税所得割になることに対するさまざまなコメントが、質問といいますか、どうなっちゃうんだろう4月からと。先ほども、多くなる人、減る人と、予想外なことが4月から8月まで起きてくるわけですよね。先ほどのお話の中で、今後保護者会等で丁寧な御説明というお話がありましたけれども、この算定の仕方が変わることによって、どういうような変化、9月から変わるんだよということだけども、もしかしたら4月から8月の予想している額と違ってくることが起きてくる人がいると思いますので、そこのところの説明は、本当に丁寧にしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
 
○保育課担当課長  8月の段階で、9月に向けて通知を出しましたときに、その額をごらんになって、どうしてなのという疑問、保護者の方から出るのは想定しておりまして、引き続き個別の説明、もしくは必要に応じて保護者、園に対しての説明というものをしていければと思います。
 
○竹田 委員  制度としては、市にとっても、保護者にとっても、結果的には額はそんなに変わらない、だけど、手続上非常に簡便になるということで、非常にメリットがあるわけですので、ぜひそこも含めながら御理解いただけるようにしていただければと思います。
 
○高橋 副委員長  法改正に基づいてやったことですから、仕方ないとは思うんですけれども、一応、二、三聞いておきたいんですが。
 こういう新しい制度になって、総収入の見込み額と、現行の制度の総収入、決算でもいいんですけれども、どんなふうに見ていますでしょうか。
 
○保育課担当課長  先ほど申し上げました保育料の額としては、8割方の方は今まで、もしくはその上下の階層でということでおさまっているということで、額で言えば変わりがないのかなとも考えるんですが、新制度になりまして、先ほど御説明させていただきました地域型保育事業、小規模保育事業等の保育料も、今後市に入るようになってまいります。また、認定こども園等の関連もございまして、保育料については、個々のお宅からもらうお金は変わらなくても、全体額ではふえる傾向にあるかと思われます。実際に今幾らになるんですかという総額のシミュレーションというのが手元にございませんで、申しわけございません。
 
○高橋 副委員長  それは後日で結構ですから、いただきたいなと思います。
 例えば鎌倉市の市議会議員でいくと、市民税の所得割だと、60万円ぐらいなんです。もう一番最高のところへ行くんですけれども、多分、所得税でいくと、16番とか17番とか、このぐらいのところだろうと思うんですよ。そうすると約2万円近く上がっちゃうんです。だから、そういう2割の人たちはそういう方たちもいるんだろうと。そうすると、私の計算でいくと、総額からするとふえるんじゃないかなと。制度としては、入りがふえるような組み立てになっているんじゃないかなと。
 そういう対象になる方たちは、かなりの金額が一度に上がっちゃうような状況になりますので、同程度の方たちは何も言ってこないでしょうけれども、今まで5万幾ら払っていたものがいきなり8万円近く払うようになったのよみたいな話になると、大変な、収拾がつかなくなるようなこともあるかなと。これは国の制度でありますから、市としては何とも言えない部分があるんですけれども、この辺の激増対策というんですか、それもきちっと何か手当できることだったらしてあげたほうがいいような気もしますけれども。何かそういう制度の激増対策みたいなものというのはないんですか。もうこれは仕方がないと。
 
○保育課担当課長  まず、お答えの前に申しわけございません。先ほど地域型保育事業の保育料が入ると申し上げたんですが、これにつきましては、施設側で徴収し、その分の実際に国が定めた経費を市が払うという仕組みが継続しますので、市には入ってこないということで訂正させていただきます。
 あと、先ほど予算の要求の額につきましては、前年度が保育料としての収入で6億3,000万円という額でございましたが、今回の試算で、歳入としての要求額としては7億2,000万円ということで、委員のおっしゃいますとおり、増額ということになります。先ほどの控除の見直し等もございましたので、保育料はふえる。国の制度に基づいてのものですので、現在も国が定めた階層をさらに細分化して、少しでも軽減ができるようにという工夫をしているところですので、丁寧な説明を行って御理解を求めていきたいと考えております。
 
○高橋 副委員長  そうなんです。大方の方が同じでも、ぼんと上がる人たちが2割もいると、そういう現象になりますので、その方たちに対するケアというんですか、なるべく早い段階からちゃんとやらないと。いや、そこまで上がるともう預けられないわというようなことにもなりかねないんです。その辺は何か対策を考えて当たっていただきたいと思います。
 
○久坂 委員長  ほかに御質疑よろしいでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 それでは、了承かどうか確認をさせていただきます。本報告について了承でよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認いたしました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  日程第4報告事項(4)「平成27年度の子どもの家の入所状況等について」を議題とします。原局から御説明をお願いいたします。
 
○青少年課長  日程第4報告事項(4)平成27年度の子どもの家入所状況等について報告いたします。
 平成27年度当初の子どもの家入所申請につきましては、本年1月末の時点で1,317人の申請に対し、待機見込みは115人となり、特に3年生以下の低学年から待機が発生する事態を重く受けとめ、平成26年10月に制定した「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例」の改正も視野に入れた検討を進めている旨、本年2月6日の当委員会協議会に御報告させていただきました。その後、新たな入所申請や入所辞退等により入所申請数に変動がございましたことから、改めて平成27年度当初の入所申請数及び入所承認数について、御報告させていただきます。
 お手元の資料−1「平成26年度内申請における入所判定結果一覧」をごらんください。表の見方について御説明いたします。
 まず、各施設欄の右の欄、上段の数字は子どもの家条例で定める定員数、下の段左側の登録上限欄の数字は来所率を勘案した登録上限数、その右側経過措置欄の数字は経過措置を適用した場合の登録児童数となっております。
 経過措置は、特に低学年の待機解消を目的として、児童1人当たりの面積を1.65平方メートルとする「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例」の規程について、平成27年4月1日現在事業を行っている事業所については、平成32年3月31日までの間適用しないこととしたもので、平成27年2月市議会の当常任委員会で経過措置を規定することにより、特に低学年への待機への対応を図っていきたい旨御説明させていただく中で、条例の一部改正について議決をいただき、児童の安全面への配慮から、各施設の平成25年4月以降の最大受入数を上限として、経過措置による受入児童数を設定いたしました。
 右の欄に移りまして、平成27年度の当初入所申請者数と入所承認者数を学年ごとに記載しております。
 一番上のにかいどう子どもの家を例に説明いたしますと、定員は39人、登録上限数は60人、経過措置適用の場合の登録上限数は63人で、申請者数は、1年生が17人、2年生が20人、3年生が17人、4年生が10人、5年生が2人、6年生が1人の合計67人。申請に対する承認者数は、1年生が16人、2年生が20人、3年生が15人、4年生が9人の合計60人で、4年生1人、5年生2人、6年生1人の合計4人が待機となりました。
 申請者67人に対し、入所承認数は60人で、その差は7人となりますが、申請書提出後に入所を辞退された方が3人おりましたことから、待機者数が4人となったものでございます。
 また、経過措置適用による登録上限数は63人ですが、既定の登録上限数内で低学年児童が全て入所可能となったことから、低学年児童の待機解消を目的とした経過措置設定の趣旨を踏まえ、入所承認は既定の登録上限数である60人といたしました。
 今回、経過措置を適用して低学年児童の入所承認を行った施設及び人数は、にしかまくらで4人、おおふなで28人、うえきで1人の3施設33人で、おさか子どもの家を除く全施設において、平成27年度の当初入所における低学年児童の入所を承認いたしました。
 なお、おさか子どもの家において低学年児童1人が待機となりましたのは、登録上限である119人の入所承認を行った後の申請であったことによるものです。
 資料一番下の欄に記載のとおり、平成27年度当初の子どもの家の入所判定では、申請者数1,395人に対し1,248人の入所承認を行いました。待機者の内訳は、低学年児童の待機はおさか子どもの家の1人、高学年児童の待機はにかいどう子どもの家で4人、だいいち子どもの家で5人、にしかまくら子どもの家で25人、やまさき子どもの家で8人、おおふな子どもの家で24人となり、合計67人の児童に入所をお待ちいただく結果となりました。
 次に、平成27年度に実施する施設整備の現在の状況について御報告いたします。
 平成27年度は、やまさき及びおおふな子どもの家の増築、腰越子ども会館・子どもの家の建設を実施いたします。
 まず、やまさき子どもの家の増築ですが、現在、建設に係る契約の手続を進めております。
 資料−2「山崎子ども会館・子どもの家平面図」をごらんください。
 建物は、平成24年度に増築したプレハブの南側に渡り廊下でつなげる形で約42平方メートル増設し、現在69人の定員が25人増の94人となる予定です。建物の竣工は9月中を予定しており、10月当初から現在入所をお待ちいただいているお子さんを受け入れる予定としております。
 次に、おおふな子どもの家につきましては、現在入札事務を進めており、施工業者決定後に建物の賃貸借契約を結び、建設を進めてまいります。
 資料−3「大船子ども会館・子どもの家平面図」をごらんください。
 建物は、既存建物のプレイルームから渡り廊下でつなげる形で約87平方メートル増設し、現在45人の定員が53人増の98人となる予定です。建物の竣工は11月中を予定しており、12月当初から現在入所をお待ちいただいているお子さんを受け入れる予定としております。
 また、腰越子ども会館・子どもの家につきましては、平成27年3月30日に入札で決定した大和リース株式会社横浜支店と建物の賃貸借に係る契約を締結し、現在行っている敷地前面市道の道路後退工事の進捗状況に合わせ、建物の建設工事に着手する予定としております。
 資料−4「腰越子ども会館・子どもの家平面図」をごらんください。
 建設する建物は、子ども会館と子どもの家の併設館で、プレイルーム92.6平方メートル、子ども室94.68平方メートル、図書室20.25平方メートルのほか、乳幼児室、事務室等を設置し、延べ床面積は約345平方メートルを予定しております。建設後は、現在53人の定員が32人増の85人となる予定で、11月中に建設を完了し、12月当初の開設を予定しております。
 以上で報告を終わります。
 
○久坂 委員長  御質疑はございますでしょうか。
 
○納所 委員  子どもの家の待機というものが大きな課題となっておりまして、今御説明いただいたように、腰越、山崎、大船等で増床、増築等の手続を進めていただいているところでございますが、一番課題になっておりますのが、にしかまくら子どもの家、現在待機が25名いらっしゃるということでございます。高学年に関して、4年生、5年生、6年生に関してお待ちいただいているということでございますけれども、にしかまくら子どもの家の今後の対応については、何かお考え、もしくは計画をお持ちでいらっしゃいますでしょうか。
 
○青少年課長  にしかまくら子どもの家につきましては、子ども・子育てきらきらプランの中で、ニーズ量に基づいた整備計画を年度ごとに計画をしている中で、現在、平成28年度に何らかの対応策をとりたいということで計画をしております。待機もそうなんですが、学校からの距離が課題となっておることから、学校の周辺もしくは学校内、こういったところへの移設が求められている施設でもございますので、平成27年度中に教育委員会等と積極的に協議を進めまして、方向性を出していき、平成28年度に何らかの対策がとれるよう、進めてまいりたいと考えているところでございます。
 
○納所 委員  何らかの対応ということで、今お話があったように、学校の近くもしくは学校内ということでございますが、例えば現在の西鎌倉小学校で、空き教室状況というのは青少年課では把握していらっしゃいますでしょうか。
 
○青少年課長  教育委員会等ともお話をさせていただく中で、西鎌倉小学校については、教室もかなり現状厳しいということで、例えば学童に転用というか、お借りできるような教室は今のところないというようなお話は伺っております。
 
○納所 委員  例えば近接する手広中学校であるとかいうような、発想を広げた対応の考え方もあるのかなとは思うんですけれども。その一方で、空き教室を使う、深沢小学校の場合、今回急遽ふやしていただいて、待機を解消していただいたわけでございますけれども、教室の利用については、通常授業と放課後との学校と併用するというような不規則な使い方をしております。
 一般質問でもございましたけれども、例えばこういった状況というのは、管理上も、それから学校運営上も、それぞれ支障が出てくる、もしくはそれぞれ気を使わなければいけないという中で、果たして子供たちがのびのびと放課後を過ごすことができるだろうかという課題もございます。できれば気兼ねなく、学校が終わった時間の中で、のびのびと子どもの家で過ごしていただくためには、例えば深沢小学校の場合、学校敷地にプレハブ等の別棟として子どもの家が併設できないだろうかというような意見が出ているわけでございます。深沢小学校に特化して伺いたいんですけど、ふかさわ子どもの家を小学校内、空き教室ではなく、別棟等をその敷地内に整備するというようなお考えはお持ちでいらっしゃいますでしょうか。
 
○青少年課長  今、委員御指摘のように、ふかさわ子どもの家もかなり人数が多い、今、4教室のうち2教室は、放課後からお借りしてやっております。そういう中で、一時的に高学年と低学年の放課後になる時間の差、こういったところから、子供たちの活動に制約が出てきていることも、ある程度課題としては我々も認識をしております。現状そういう課題はありながら、例えば外遊び、工夫をしたりというような運営を、指導員も工夫しながら運営をしているところでございますが、例えばこれ以上児童がふえていく、また、教室が必要になるというような状況になったときには、別棟というようなことも視野に入れた検討が必要かなとは思うんですけれども、学校の敷地内に別棟を建てるということは、敷地設定上いろいろな課題も出てくることも考えられますので、その辺も十分に踏まえながら、そういったことも今後視野に入れて検討していくことも必要になってくるときが来るかもしれません。そういうことがあるかなということは認識しております。
 
○納所 委員  例えば子どもの家という名目ではなくて、学校の特別教室のプレハブであるとかいうような、学校施設として増築等をお願いしておいて、それを借り受けるという、変則的な考え方なんですけれども、学校施設の一部としてふやしていただいて、それを空き教室、別棟として借り受けるというやり方、現在、特別教室と学習活動で使っているものとの併用というのは、なるべく解消してさしあげたいと思っているんですけれども、そういったことについては、これは教育委員会との打ち合わせ、話し合いになってくるかと思うんですけれども、その点について、例えば学校長の意向であるとか教育委員会等の意向について、今後話し合う、もしくは問題意識を共有するような機会というのを持つ予定はありますでしょうか。
 
○青少年課長  現在も、こういう個別の課題については、教育委員会ともお話をさせていただいております。
 あと、今後、放課後子ども総合プランというのも、今回一般質問でも話題になっておりましたけれども、これを進めていくに当たりましては、教育委員会と市で検討委員会、運営委員会なるものを設けながら、その中で協議をしていきたいと考えております。そういった組織も活用しながら、こういう課題については共有させていただければと考えております。
 
○納所 委員  そのほか、現在待機であります67名のうち66名が高学年、4年、5年、6年生ということで、待機をしていただいているわけですが、現在この児童たちは、例えば子ども会館であるとか、そういった放課後を過ごす機会というものは確保されているんでしょうか。
 
○青少年課長  待機になった高学年のお子様につきましては、今、委員おっしゃられましたように、子ども会館、こちらの御利用をお願いしているところです。多くの方は多分子ども会館を御利用されているのかなと思っております。
 
○高橋 副委員長  端的に、一般質問や代表質問でもうちの会派のメンバーから聞いた関係ですけれども、横浜市でやっているように、開設時間を5時だったら5時と設定すると、非常に希望者が減ると。それまでどういうふうに対応するかというまた新たな対策が必要になるんですけれども。そろそろそういうことを考えていかないと、これだけ待機児が出ている状況だと、施設を広げていっても限界が来るんじゃないかなと。この辺は、いつごろまでに取りまとめをするとかというのは考えていただいていないでしょうか。
 
○青少年課長  今お尋ねの横浜市の放課後キッズ、こういった運営の仕方というのが、放課後子ども総合プランで、今、国が方針を出している部分になってございますが、この放課後子ども総合プランについては、子ども・子育てきらきらプランの中で位置づけておりまして、平成31年度までに1カ所以上整備をするという位置づけで計画の中には今プランを盛り込ませていただいておりますけれども。できるだけ平成31年度までに1カ所という計画ではございますが、平成31年度ということではなくて、放課後子ども総合プランの検討についても、教育委員会とも今申し入れをしておりますので、今年度中、教育委員会とも協議を進めていくという形では考えております。
 
○高橋 副委員長  かしこまってやらないでも、一斉にやるぐらいの勢いでやってほしいなと。もっと簡便な形で何かできるようなことを考えてほしいと思うんですけれども。それができれば、5時からの受け入れだったらば、実際には相当人数が減るという、先進市の例を聞いているわけですから。
 あと、もう一つだけ、学校に子供がいるときの状況が、子どもの家に何も伝わっていないというようなことを聞いておりまして、それはそういうことでよろしいんですか。何かあれば、ちゃんと連絡が来るようになっているんですか。
 
○青少年課長  学校に併設している子どもの家については、学校内、いろいろな連絡については学校と連絡をとり合って運営しているということは聞いておりますが。学校外にある子どもの家については、それほど学校内にある施設のように、頻繁な連絡というのは行われていない、実態は詳細には把握しておりません。
 
○高橋 副委員長  先生の事務量が多いという質問も一般質問でありましたけれども、できるだけ先生の事務は減らしていただきたいと思うんですけれども、子供の状況をちゃんと次の受け入れ場所に伝えるというのはすごい大事なことでありまして、メール1本でいいと思うんですけれども、その子が特別きょう誰々とけんかしてこういう状況があったからこうですよみたいなことは伝えておいてあげると、子どもの家に行っても、少し気持ちがささくれているようなところもケアできるのかなと、そういう連携はとっていただきたいと思うんですが。
 
○青少年課長  そういう何か問題があったときとか、そういうことは、どこの子どもの家だろうと、これはもう学校と密に連絡をとってということはやっております。
 
○高橋 副委員長  やっているということですから、今度、実態としてどのぐらいのものが上がっているかというのを、また改めてお伺いしますので、整理をしておいてください。
 
○久坂 委員長  ほかに御質疑よろしいでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 了承かどうか確認をさせていただきます。本報告について了承でよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認いたしました。
 職員入れかえのため、暫時休憩いたします。
              (11時17分休憩   11時25分再開)
 
○久坂 委員長  再開いたします。
 教育部職員の紹介をお願いいたします。
                  (職 員 紹 介)
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  日程第5報告事項(1)「学校水泳プールの開放について」を議題とします。原局から報告をお願いいたします。
 
○スポーツ課長  日程第5報告事項(1)学校水泳プールの開放について御報告いたします。
 市では、市民のスポーツの振興を図るため、学校教育に支障のない範囲で市内11カ所の学校水泳プールを7月21日から8月29日までの40日間を毎年一般開放してまいりました。
 学校水泳プールの監視業務については、警備業者に委託しておりますが、学校プールの監視員は、警備業法に定める18歳以上で30時間以上の研修を受けた者でなければプールを監視できないため、警備業者は人員確保に苦慮しており、また他市でも監視員不足により中止や開放校を減らしている状況があります。
 このことから、学校水泳プールを平成27年度も確実に開放するために、七里ガ浜小学校プール、関谷小学校プール、今泉小学校プール、手広中学校・西鎌倉小学校共用プール、小坂小学校プールの5校については、人員確保が困難な時期である7月21日(火)から7月31日(金)までの期間を開放しないこととするものです。
 また、深沢中学校は開放期間中の利用者数が11校の開放プールの中で最も少ないこと、中学校区内に富士塚小・深沢小共用プールがあること、中学校単独のプールでは小学校低学年の利用に不向きであることを考慮して開放しないことといたします。したがいまして、平成27年度は10校の学校プールを開放いたします。
 なお、市民への周知については、市のホームページ、ツイッター・フェイスブックに掲載するほか、小学校及び中学校に案内チラシを配布し、近隣住民の方々には、各自治・町内会を通じてお知らせすることにより混乱がないよう徹底いたします。
 以上で報告を終わります。
 
○久坂 委員長  御質疑はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 了承かどうか確認させていただきます。本報告について了承でよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認いたしました。
 スポーツ課職員退室のため、暫時休憩させていただきます。
             (11時28分休憩   11時29分再開)
 
○久坂 委員長  再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  日程第5報告事項(2)「学校生活全般における体罰の実態把握に関する調査の結果について」を議題とします。原局から報告をお願いいたします。
 
○八神 教育部次長  日程第5報告事項(2)学校生活全般における体罰の実態把握に関する調査の結果について御報告いたします。
 この調査は、県教育委員会が実施した調査の実施要領に基づき行いました。本調査は平成24年度から実施され、今回で3回目となります。
 それでは、お手元に配付させていただきました資料、平成26年度「学校生活全般における体罰の実態把握に関する調査の結果について」をごらんください。
 この調査の目的は、体罰の実態を把握し、児童生徒が学校生活を安全で安心して送ることができるようにすること、また、教職員間の体罰に関する議論や認識を深め、体罰を根絶することとしています。
 調査の対象は、教員、児童・生徒、保護者といたしました。
 調査の方法は、学校で調査用紙を配布し、各学校に設置した回収用封筒にて郵送で市教委へ提出することといたしました。回答は無記名でも可としております。
 教職員は、自己申告及び目撃したことを調査用紙に記入して、校長へ提出することといたしました。
 期間は、児童・生徒及び保護者の調査が平成27年1月23日から1月29日の間で、教職員が1月22日から23日までとしました。
 次に、2ページの「2 調査結果について」をごらんください。
 回答のあった18件の内容を精査するとともに、学校長から聞き取りを行った結果を踏まえ分析したところ、残念ながら、体罰と考えられる事案1件を県教育委員会に報告いたしました。
 体罰の内容は、特別活動中ふざけながら渡り廊下を歩いていた生徒をやめさせようと左手付近を蹴ったというもので、学校長による聞き取り及び指導を経て、市教育委員会において本人及び校長から事情聴取を行うとともに厳しく指導し、県教育委員会へ報告いたしました。
 また、指導の工夫が考えられる事案に該当するものが3件あり、内容といたしましては、指導の際、机や椅子、床などを蹴る、指導の中で肩や腕を押さえる、または暴言等でございました。これらの案件につきましては、教育委員会及び学校長から当該教諭へ指導を行いました。
 体罰の根絶に向けて継続的に取り組んでいる中で、今回の調査で新たに把握された体罰事案が1件、ほかに既に県教育委員会に報告し、処分及び措置がされた事案が2件、合計3件の体罰が起きてしまったことについては大変遺憾であり、より一層の取り組みの強化が必要であると考えております。
 2ページの3に記載しましたとおり、教育委員会といたしましては、体罰の根絶に向け、引き続き各学校の教職員一人一人に周知徹底を図るとともに、学校とともに研修会や事故不祥事防止会議を充実させて、組織で対応できる校内体制を強化してまいりたいと考えております。
 以上で報告を終わります。
 
○久坂 委員長  御質疑はございますでしょうか。
 
○上畠 委員  先生方も本当に大変なんだと思います。体罰は決して認められるものではございませんけれども、最近はいろんなところから子供たちは情報を得ておりますので、子供たち、特に中学生ぐらいになれば、先生をあえて挑発するといったような暴言を投げかけたりするような状況もあったりと伺います。
 これに関して、そういった問題行動を起こす生徒等に対して、口頭による指導だけではどうしても対応できない問題に発展した場合、その生徒はともかく、周辺の生徒に対する悪影響等も考えられるんですけれども、こういったときに、暴れ回るような生徒がいた場合、一定の強制力というのは、体罰とは別に、静止をさせないといけないときがあると思います。それに関しての何かマネジメント等はされていらっしゃるのでしょうか。
 
○学務課担当課長  今お話のあった挑発してくるような暴言を投げかけてくる生徒に対して、まずは毅然とした態度で指導するというのが第一原則になると考えております。ただ、その中で、生徒のほうがエスカレートをして殴りかかってくるであるとか、あるいは教師に対してではなく、また別の生徒に対して危険な行為を加えるといったときには、正当防衛の行為として、ある程度力でその子供を押さえるといったことは必要になるかと思います。それと体罰は明らかに違うものであると認識しております。
 
○上畠 委員  そのあたりを先生としても毅然として対応していただきたいと思います。変にそこを、後から問題になってはどうしようと、でも、強制力をかけないといけないときは必ずあると思います。その場面、場面の判断能力というのは先生方お持ちだと思います。そこは信じたいと思いますし、そういった行為も含めて体罰だというようなことを感じる生徒もいれば、また、過剰なクレーム等をかけてくる、いわゆるモンスターペアレントと言われるような社会現象がございますけれども、そういったところに対しては毅然とした対応をしていただきたい。そういう、明らかに教育委員会の把握している状況であれば、それは、どちらかといえば強制力をただ働かせたものであって、危険が及ばないように、体罰じゃないのにもかかわらず、そういったクレーム等というのは今の状況であるのでしょうか。
 
○学務課担当課長  今現在、今回の体罰調査の中ではそういったことはございませんでしたが、過去にはそういった誤解、子供がパニックになって暴れ回ってしまう、それを抑えたのを、先生が暴力をふるったというような内容のものはございましたけれども、今回の調査ではそういったものはございませんでした。
 
○上畠 委員  あともう1点、昨年、一昨年でしたか、教育委員会と所管の警察署との連携を強化していきましょうといった問題がありましたけれども、これも問題行動を起こすというか、非行に走るような可能性がある児童・生徒に関して、情報交換等、強化していくというような話だったと思うのですが、これの運用状況と、実際に警察等に共有するような事態というのは今あるのかどうか、教えていただけますか。飛躍するかもしれませんが。
 
○教育指導課長  ただいま御質問の件ですが、実際に警察から昨年度は1件情報をいただきました。そして、今年度につきましても、1件情報をいただいているところでございます。
 
○上畠 委員  該当する子が何人か、この対象のアンケートの中に直接ダイレクトにあったとか、そういったところは聞きませんけれども、そういったところとの因果関係もいろいろあると思います。外でそういった非行行動を起こした生徒というのは、また学校内でも同じようなことを起こす、学校にも来なくなっているかもしれませんけれども、そういったところの運用というのは、体罰とは全く、さっきおっしゃったとおり、違うものでございますから、今の教育現場で、社会に出ていく前にきちんと対応しなくてはならないところもあると思いますので、そのあたりは毅然と対応をしていただきたいと思います。
 それと同時に、学校教育の授業中ですとかそういった中で、明らかにほかの生徒に対して危害とか、授業への妨害等に発展する場合、廊下に立たせるというのは体罰だと言われてできないということですけれども、そういった場合に、その対応によって授業の進行がおくれる等があってはならないと思います。真面目に勉強している者に対して、そういう邪魔をするようなことだけは絶対許せません。そういった生徒は、私は、時間を先生がみずからかけるというよりも、淡々と排除していただいて、後で別の場所で指導していただいて、授業自体は進めていただきたいと思うんですけど、そういったところは今のところ事態としては起こっていないのか、もしくは黙認しているのかどうかわかりません。そういった状況は把握されていらっしゃるでしょうか。
 
○八神 教育部次長  体罰というか、不適切な指導ということに限って言いますと、そういう不適切な指導、力による指導というのは、教師と生徒、一対一、どちらかというと、いわゆる公の中で見られているところではなくて、よく起こるのは生徒指導の中で、教師としては人間関係ができている子供だったはずなのに、その子供が教師に対して反発してきたとか、本来ならば、アンガーマネジメントというか怒りを抑えるような教師であってほしいと思いますけれども、そういうケースがここ数年は多い、教室でみんなの見ている前で何かあったというのは非常に少ないのではないかなと捉えております。
 そして、また、もしそういうことが起こった場合は、隣の教室の教師にすぐ相談をする、伝えて、もし授業を妨害するような行為があれば、その子をクールダウンというような形で、その教室から少し離して、ほかの教員、スクールカウンセラーの場合もありますけれども、そういった者が対応するというような形で、今、学校は体制づくりをしております。
 
○上畠 委員  ぜひ真面目にきちんと勉強している子供たちに、問題生徒によって悪影響が及ばないように、そこのところは毅然として厳しくやっていただきたいと思いますので、この旨お願いしておきます。
 
○納所 委員  昨今の人権意識の高まりの中で、体罰を正当化するという教師、職員というのは少なくなっている、もしくはいないことを信じているわけでございますけれども、今お話がありましたように、教師の感情のコントロールのあり方、アンガーマネジメントのあり方というのはさらに確立していかなければいけないのではないかとも思うんですが。
 その一方で、例えば思春期、反抗期の生徒が日ごろから挑発的行動に出たりとか、課題のある生活態度を繰り返しているというその積み重ねが、あることをきっかけに教師に対してその行動が感情の爆発を呼び込んでしまって、体罰に近い行動になってしまうのではないかという、そのきっかけというのが非常にあるかと思うんですよね。突然体罰ということではなくて、それまでの過程、生徒のプロセスといいますか、行動の過程において、体罰を誘因するような背景というものは当然あるかと思います。となると、事前に感情をコントロールする、もしくはいわゆる課題となる行動を解消したり、そういったときに、上司、同僚、職員に相談する場というものがきちんと整っていることが大事だと思います。教師も一つの人生の過程においてはさまざまな経験というものを積み重ねていくわけで、感情を最初からうまくコントロールできるという方はなかなか少ないんじゃないかと思うんです。
 そこで、先ほども御答弁にありましたようなアンガーマネジメント、感情をコントロールできるような場の利用する体制というのが、頭でわかっていたとしても、その場になってくると、感情が爆発してしまって、落ちついた行動がとれなくなってしまうという教師側の課題があるかと思うんです。そういった教師の感情をコントロールするような相談体制が学校内でどの程度築き上げられているのか、それに対する研修も含めて、今どのような体制でアンガーマネジメントを徹底しようとされているのか、もう一度御説明いただければと思います。
 
○学務課担当課長  まず、校内体制でございますが、今お話のあったような児童・生徒については、常にお互いに教員間での情報交換を行って、場合によってはケース会議を開いて、担当の担任、あるいは養護教諭、学年、管理職ももちろん含めて、時には保護者が入ったり、あるいは相談センター、外部機関の専門家の方にも入っていただくなどして、その子供に対してどんな対応が適切なのか、そういったことを情報共有するといった体制をとっております。実際に、その子供がパニック、あるいはキレるというような状態で暴れてしまったときには、それをどのように対応したらいいのか、先ほど話があったように、クールダウンする場合に、複数対応をして、1人の教員が別の場所に連れていって感情を穏やかにさせる、言葉をかけ、そういったことを学校内で共有するといったことを今実践しております。
 また、一人一人の教員に対してですけれども、まずは、学校内での事故不祥事防止会議、これを使いまして、さまざまな場面を想定した、子供がこういうことを言ってきたらこういうふうに対応しようとか、こんな行動があったらこんなふうに対応しようといった事例検討を行いながら、体罰に関する認識を深めております。
 また、教育委員会といたしましても、7月に開催する事故不祥事防止研修会、これを実施しまして、特に課題となっている感情のコントロールであるとか、あるいはその状況、状況に応じてどのように対応していくのか、そういったところを、それぞれ研修に来た受講者の方が自分のこととして捉えられるような研修、これを開催して、体罰防止の取り組みに努めていくと考えております。
 
○納所 委員  非常に大事な取り組みだと思いますので、徹底していただきたいと思いますし、各教諭の先生方が主体的に参画できるようにしていただきたいと思いますが。そういった相談体制を整えたとして、利用しやすいのは若手の教職員の先生方ではないかと思うんです。ところが、ベテランの先生方となると、改めてほかの、例えば同僚職員に相談したりであるとかそういった体制を利用するというのは、何か利用しづらいような、ベテランであればあるほど自分の力で何とか解決しようとする傾向があるんじゃないかと思いますね。ところが、何かをきっかけに感情が爆発してしまって、例えば若手の先生というよりも、ベテランの先生に課題となるような行動をお見受けする機会もあると、何でこんなベテランの先生がというような事例を、拝見するときも、耳にすることもあります。それだけに、若手、ベテラン問わずに、全ての教職員が気兼ねなく、そういった相談体制、同僚もしくは上司等に相談して、感情のコントロールを初め、そういった問題行動のある生徒に対する対応を共有化していく体制を整えていくべきじゃないかと思います。特に、ベテランの先生に対する研修のあり方等についてお話を伺えればと思いますが。
 
○学務課担当課長  今御指摘のあるように、若い教員には初任者研修を初め、ある程度日数豊富な研修計画が立てられるわけでございますが、ベテランになっていくとなかなかそういう機会もない。ただ、研修制度として、それぞれの年次に対応した研修、例えば10年、15年といった中堅、ベテランに対した研修も、その立場あるいは役割に応じた内容で研修をしているところです。
 また、学校内においても、総括教諭の方に対しては、管理職がリーダーシップをとって、総括教諭が若手を育てるといった仕組みづくりも、今、学校で進めているところですので、先ほど言ったようなリーダーとしてベテランの先生方に、事故不祥事防止会議の中で議論を深める中で、事例検討をまとめてもらうとか、そういった学校の中でのリーダー的な立場での力の発揮の仕方を身につけていただければと考えております。
 
○竹田 委員  先ほどお話が出て、その研修の必要性、組織づくり、体制づくり、そこの部分のことも今、納所委員の御質問の中から大体把握はできたんですけれども、それは問題行動を起こす子供に対して共通認識する、ケース会議といいますか、先ほどお話がありました、それから、その子供自身に対する学校の中での情報共有をする、そしてまた教師側としてみれば、事故防止会議の中で、体罰に及ばないようにするには、どういうことが体罰であり、そこに及ばないようにするにはどうしたらいいのかということを研修されていくということなんですけれども。
 1ページ目のところで、教職員等は自己申告等、他の教職員による体罰の目撃を調査用紙にと書いてあるわけなんですけれども、本当だったらば、この会議を待つのではなくて、学校の中で、そのときそのときで教職員同士が指導の様子をかいま見ることが多々あるわけで、その中で、指摘し合うというんでしょうか、相談ももちろんあるでしょうし、発言はどうなんだろうかと、こういうのはどうなんだろうかと、教職員同士で学び合うというか、職員室の中で、昔はかなりもっと教職員が学校現場に、ゆとりのある時代は、私はそのときを過ごしてきたんですけれども、互いに自分の指導の状況、あるいは気がついたところを声かけ合うというのかな、そういうのが職員室の中でできていたわけですよね。だから、先ほどの体制づくり、研修をすること、組織づくり、情報交換、子供の情報交換、それから事故防止会議もすごく大事なことなんだけど、日常的に職員室の中で、あるいは職員室の外かもしれない、お互いに教職員がこの学校の子供たち全員をみんなで見ているんだという認識に立って、ざっくばらんな、目撃をしましたよと、ここを待つのではなくて、互いにそれを指摘して学び合う、そういうことが非常に大事なのではないのかなと、今までもお話を聞いていて思うんですけれども。教育委員会としてはそこのあたりのところの御認識と、それに向けての何かいい方策があったら教えていただきたいんですけれども。
 
○八神 教育部次長  児童生徒指導と、それから児童生徒理解、また、そのために授業力を向上する、この二つは教育の両輪だと。教師として成長していき、子供を育てていく上で、教育をしていく上で、教師としての両輪だと考えております。それができないと、信頼関係に基づいた、例えば授業ですとか、あるいは学級づくりですとか学校づくりというのはできないと思うんです。したがいまして、今出てきたような、もちろん今の子供を理解し、そういった子供に対してどういう児童指導、生徒指導のやり方があるのかというような研修をすると同時に、その前に、まず理解、児童生徒理解と、それから授業力を向上して子供と信頼関係をつくるというような形で支援、バックアップしていきたいなと思うんです。
 あとは、学校の中で、今、竹田委員が言われたように、とにかく小さなことで気がついたことをすぐ声に出せる、それがチームで子供を育てていくという意識、これは言葉では随分、最近言っていることですけれども、それを実践していくために、学校訪問等で、教育委員会でも情報提供したり、あるいはいい事例については、ほかの学校のいい取り組みなどを紹介したりしながら、学校を支援しながら、先ほど言ったように、信頼関係に基づいた授業、学級、学校づくりに取り組んでいるところです。
 
○竹田 委員  基本的には子供との信頼関係をつくっていく、信頼の土台になってくるのは指導力であり授業、いかに魅力的な授業をつくっていくかということにかかわってくると思うんですけれども。
 私先ほどお話ししたのは、会議の中だけではなくて、日常的にお互いが研鑚し合うというような意見交換、交換というのは変なんですけど、悪い言葉で、きついんだけども、指摘し合う、そうじゃなくてこうじゃないのかなということができる関係づくりというのは非常に大事なのかなと思って、聞かせていただきました。そこのあたりは、ぜひ他人が見る、部活の担当者が見るではなくて、学校全体の職員で見ていくんだという、そこのところの理解を先生方に、研修の中でもいいんですけれども、入れながら、解決に向けて取り組んでいっていただければなと思ってお話しさせていただきました。
 
○八神 教育部次長  ありがとうございます。今までの答弁の中にもあったかと思いますが、あらゆることを1人で抱え込まないようにというのはすごく大事なことだと思います。そのためには、教師が日ごろから職員室内外でコミュニケーションをとり、風通しのいい職場づくりというのをつくっていけるように話をしていければと思いますし、そういう学校づくりをつくっていくよう支援していきたいと思います。
 
○高橋 副委員長  1件体罰があったということですけれども、これの処分というのはどうなったんでしょう。
 
○学務課担当課長  現在市としては、体罰の事故報告書を県教育委員会に提出をしているところでございます。それを経て、今度は県教育委員会の詳細な聞き取り調査、これがございまして、それを経て、県でどういう処分あるいは措置になるかというのを決定するという手順になってございます。
 
○高橋 副委員長  これ、1月にやった調査で、その取りまとめをして、市から県に書類を送ったのはいつなんですか。
 
○学務課担当課長  書類につきましては5月に入ってからでございますが、この体罰調査で上がってきた段階で、電話での報告は県教育委員会にしております。実際にこの体罰事案が起きたのが9月末、下旬になっておりましたので、県教育委員会からは、きちっと細かい聞き取りをして、事実を明らかにしてから報告書を提出するようにという指示がございました。
 
○高橋 副委員長  対応が遅いような気がします。いずれにしても、県の処分ということですから、そこまでは市の責任においてできるだけ早く書類を上げるということが肝心かなと思います。地方公務員法に基づく懲戒処分の対象となるんですよということまで記述しているわけですから。
 それからもう一つ、過去の事案であったので該当しなかったということですけど、これは、処分を全部行ったものという案件だったということでよろしいですか。
 
○学務課担当課長  過去の事案につきましては、対応しておりますので、今回は該当しないという判断をさせていただきました。
 
○高橋 副委員長  要は何らかの対応を全部したものだったということで、新たな案件はなかったということでいいですね。
 
○学務課担当課長  そのとおりでございます。
 
○高橋 副委員長  体罰の連絡窓口ということで、保護者の皆さんに書類を配っていただいているということですが、これは県を見ますと、いじめと体罰と両方受け付けをするようになっているんですけれども、鎌倉もそういうふうになっているんでしょうか。
 
○学務課担当課長  鎌倉市の場合は、いじめについては、教育センターでいじめダイヤルを既に、2年ほど前だったと思いますけれども、設置をしております。体罰については、昨年度から教師のということになりますので、教育指導課で受けるような形で、それぞれ2部署に分かれておりますけれども、教育委員会ではいじめ、それから体罰両方を相談窓口という形で設けております。
 
○高橋 副委員長  対象は違ったとしても、生徒は体罰もいじめも窓口を1カ所で受けてほしいな、それから、例えばメールでも相談を送るようなことができたらなと思うんです。ですから、そういう発信する側の立場に立って、窓口を一本化していくとか、2カ所で、部署が違うから2カ所で受けるにしても、同じ書類にちゃんと併記するとか、そういうことがいいんじゃないかなと。体罰だけに特化して何かやっても、生徒はそんなに体罰といじめを厳格に分けてどうということじゃなくて、自分の身に起こった事件として捉えることだと思いますので。その辺は工夫をしていただければなと、要望だけしておきます。
 
○久坂 委員長  ほかに御質疑ございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 本報告について了承と確認をさせていただいてよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認いたしました。
 暫時休憩させていただきます。
             (12時00分休憩   13時30分再開)
 
○久坂 委員長  再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  日程第5報告事項(3)「御成小学校旧講堂現況調査結果について」、日程第6「陳情第10号御成小旧講堂の保存を求める陳情」、こちらを一括として議題とさせていただきます。
 最初に、陳情提出者から発言の申し出があるため、暫時休憩をさせていただきます。
             (13時31分休憩   13時40分再開)
 
○久坂 委員長  再開いたします。
 2件一括して原局から説明をお願いいたします。
 
○学校施設課長  日程第5報告事項(3)御成小学校旧講堂現況調査結果について、及び日程第6陳情第10号御成小旧講堂の保存を求める陳情について、一括して説明いたします。
 お手元の資料、「御成小学校旧講堂現況調査報告書」を御参照ください。
 御成小学校旧講堂は、昭和8年に建設された木造平家建ての建築物で、延べ面積688.2平方メートル、棟高11.35メートルで、棟の上には搭屋をツインタワー形式で設けており、搭屋上までの最高高さは15.88メートル、小屋組は木造トラスで構成されております。
 平成10年12月の御成小学校新校舎改築までは、旧講堂は学校の屋内体育館として体育の授業や一般市民にも活用されてきましたが、体育の授業を行う上で天井高が不足していることなどから、新たに屋内体育館を建設し、旧講堂の利用を終えました。その後、旧講堂の保存・活用について協議していく中で、世界遺産ガイダンス施設の候補地としても検討された経緯がありますが、候補地が他の用地に変更されたことから、教育施設として現状のまま保存されてきたものです。
 しかしながら、建設から既に80年以上経過し、老朽化が著しく進んでおり、児童等への安全面が危惧される現状となっていることから、当該建物を現状のまま屋根、内外壁の補修等により引き続き使用可能か、または解体も視野に入れるべきか、今後の方向性を検討するため、平成26年度中に旧講堂の現況調査を実施いたしました。現況調査は、主要構造体及び非構造部材の破損状況の調査並びに耐震診断を行いました。
 調査結果の概要については、資料の2ページ以降をごらんください。
 まず、主要構造体についてですが、基礎のコンクリートは不同沈下していませんが、圧縮強度は低く、また、一部が完全に中性化している状態でした。床下の床組の木材は、腐食劣化、シロアリ等の蟻害も見られないが、雨漏り箇所の床板は劣化が著しく、腐食し穴あきも見られました。軸組の木材も劣化は見られず健全であると思われますが、使用されている釘は短いものでした。小屋組のトラス接点部のボルト及び金物全てにさびが見られ、経年劣化していました。屋根ふき材はアスベストを含有する石綿スレート板で、穴あき、雨漏り、欠損、ずれが見られ、劣化は非常に著しい状態でした。
 次に、非構造部材についてですが、床、内壁、天井、外壁、建具等の非構造部材の全てに経年劣化が見られ、部分的には腐朽劣化や破損も見られました。
 続いて、耐震診断の結果ですが、保有水平耐力計算では、上部構造の耐力の評価は0.01となり、建築基準法の想定する大地震での倒壊の可能性は高いとの評価となりました。しかし、構造体は強固で劣化や損傷は見られず、健全なことから、限界耐力計算等での検討も必要であるとのことでした。
 屋根葺き材に関しては、アスベスト含有の石綿スレート板は、そのままの状態ではアスベスト飛散の可能性はほとんどなく、日常生活に影響はないものと考えておりますが、現時点で飛散がないか把握するため、大気中の濃度測定及び土壌中の含有分析を早急に実施することとし、御成小学校児童保護者には、平成27年6月15日付で通知し、周知をいたしました。
 陳情第10号の趣旨は、御成小学校の旧講堂について、耐震構造の補強並びにスレート屋根のアスベスト飛散防止等、安全性を担保する対応策を講じた上で保存するよう求めたものです。
 教育委員会としては、この夏休み前までに、改修して使用するかどうか、改修する場合の工事の手法や費用、施設の用途など、関係部局と調整しながら、今後の方向性について定めていきたいと考えております。
 以上で報告を終わります。
 
○久坂 委員長  御質疑はございますでしょうか。
 
○上畠 委員  先日の一般質問においてこちらが明らかとなりまして、含有していると書かれていて、これに関して、部長が御答弁で、教育部長でないですけれども、通常の使い方だから飛散の心配はないというような答弁をされていらっしゃいました。実際に、通常かどうかというところの様子を見てみれば、内部の写真も見ましたけれども、既に柵をどういった理由でされていたかわからないけれども、落下する可能性があるから、それを防止するためか、万一のためかわからないですけれども、柵というような状況をして、通常とは違う使い方をしていると。その時点で、異常な様子なのかなと。中を見るとぐっちゃぐちゃで、雨漏りもしていて、本当にこれが果たして内容として、通常であればと言えるような状況なのかというところに大変疑念を持っているところでございます。
 改めて伺いたいと思うんですけれども、アスベストの飛散、本当に心配ないのでしょうか。いかがでしょうか。
 
○学校施設課長  現状につきまして、通常スレート板が整備されて、屋根にされているという状況ではないのは理解しております。そういう面で、必ずしも飛散がないと、完全に安全だということは今現在はっきり言えないのかなと思います。そのために、議会でも指摘がございましたように、飛散状況ですとか土壌調査について、今現在行う予定にしております。
 
○上畠 委員  通常ではないというところなんですね、もう一度お願いします。
 
○学校施設課長  飛散の可能性といいますか、通常スレート瓦、聞くところによりますと、解体したりするときに飛散の可能性があると言われております。今の状況ですと、通常で言いますと、屋根材のスレート板がきちんと並んでいるという状況では今はない、一部外れて落ちたりしているところがあるということでございます。
 
○上畠 委員  であるならば、指導するのは県だと思うんですけど、県の立場はどういうところなんでしょうか。こういう状況の場合、県としてはどうしろとか、何かございますか。
 
○学校施設課長  県についてはまだ確認はしておりませんが、従前、第一小学校であったときも、結果の報告を求められたようなことは聞いております。
 
○上畠 委員  今おっしゃったとおり、飛散の可能性は否定できない中で、指摘されたのが先々週の金曜日で、市長からも至急対応したいということをおっしゃっていて、県に対して特段報告するようなものでもなく、判断というか、何らかの対応をする必要はなかったのでしょうか、状況として。
 
○学校施設課長  そこまで確認はとれていないところが現状でございます。今までも、中では多少このずれがあるということですけれども、我々の認識としては、飛散の可能性は非常に少ないという認識でおりました。
 
○上畠 委員  以前、問題となった第一小学校と、御成小学校の旧講堂というのは、状況としては同じなんでしょうか、レベルとして。
 
○学校施設課長  第一小学校の体育館、こちらは波板のスレート板を使っておりました。それは耐震補強工事を実施する際、高圧洗浄で波板スレート板の洗浄を行った、外的に高圧な圧力をかけて行った、そのときに飛散をしてしまったという状況になりますので、今の御成小学校の講堂のスレート板と、状況は違うと考えています。
 
○上畠 委員  第一小学校の場合は、発覚した段階では、飛散の可能性等は安心だとか、通常の使い方であったのか、なかったのかというのはどうなんでしょう。
 
○学校施設課長  第一小学校が出たときに、石綿スレートが使われているもの、例えば当時の波板のスレート板、あと、御成小学校の石綿スレート板、全て調査をして、調査結果、異常があるというものについては、そのときに改修しました。御成小学校の旧講堂については、特段異常がないという判断のもと、現状に至っているものでございます。
 
○上畠 委員  みなし含有と解釈して、みなし含有であれば、要は、工事をすることができるというのは、それは国土交通省も持っていらっしゃって、当然ながら何かあったときでは遅くて、調査等、緊急の場合、その調査を待っていられないという状況がありますよね。今、飛散の可能性は否定されていないと。ゼロ%、絶対大丈夫ですよとは言えない状況の中で、みなし含有というところを考えれば、否定できないというのもあって、今の状況、御成小の旧講堂の中、もちろん見ていらっしゃると思いますけれども、本当に第一小のときと違って、中の状況だとめちゃくちゃ、ぼろぼろですし、雨漏りもしている中で、さっきおっしゃったような異常な状況とか、スレートもずれている、その中で、それは緊急の対応というか、万が一飛散していた場合どうするのかといったところもありますし、それこそ今なお隣で児童たちが勉強されている。そこで子供たちに一番影響を及ぼす危険があるのが今の旧講堂の状況だと思うんですけれども、そこのところは、みなし含有とかを使ってでも、アスベストの撤去というのはすべきだと思うんですけれども、調査等じゃなくて、それはいかがでしょうか。
 
○学校施設課長  そのあたりにつきましても、夏休み前に一定の結論を出していきたいと考えております。
 
○上畠 委員  余り教育委員会を責めるのも、これはガイダンスセンターで使ったらどうかとか、市長に対して報告書が出ているものなので、重い責任を持っているのは教育委員会というよりも市長部局、市長だと思います。実際に、こういった内容で既に報道もされて、また、神奈川新聞ですか、これ、さっき陳情者も紹介されていましたけれども、こういう記事が出ていると。これに関して、既に不安は出ていると思います。御成小に通わせている児童の保護者さんなんて特に出ているかと思うんですけれども、恐らく報道のほうが先だったと思いますけれども、これについて、教育委員会として、一番不安を持つのは保護者だと思うんです。それに当たっての対応とかはされましたか。
 
○学校施設課長  先ほど御報告いたしましたけれども、質問があった当日、学校長とも相談をし、児童等の入らないような形、それは教職員担当の次長から学校に調整をしていただき、私についてはアスベストの含有の調査、業者等の見積もりを進めまして、ありというような方向性が出ましたので、やるということで、6月15日付で教育委員会から保護者向けに通知をいたしました。その後、学校から、どういった状況かとかいうような父兄の方からの御相談というのはないと、先週の段階ですけれども、聞いております。
 
○上畠 委員  主な責任は市長だと思うんですけれども、一般質問後、教育委員会に対して市長から何らかの指示は、教育委員会ですから市長とは別ですけれども、何らかのアクション等、市長からはございましたか。教育部長に来たかどうかわからないですけど。どなたか把握されている方で。
 
○学校施設課長  早急に関係部署と調整の上、次のステップに向けて、解体するのか、また保存活用する、その手法等を協議するような指示を受けております。
 
○上畠 委員  市長から、その時期について何かありましたか。
 
○学校施設課長  一般質問で、市長から御答弁がありましたように、夏休み前までに一定の方向を出せという指示を受けております。
 
○上畠 委員  旧講堂自体は活用するか、活用しないかじゃなくて、アスベストは必ず撤去しないといけないですよね。それは当然わかっているわけで、その撤去自体はやらないといけないんじゃないか。それはできないんですか。御成小の旧講堂じゃないですよ、使っているスレート板をとるか否かというのは、これは急務の課題だと思うんですけれども、調査する云々じゃなくて、それはいかがですか。保存云々じゃなくて。
 
○学校施設課長  そのあたりも含めて、撤去することについては、躯体をいじったり、解体するということではございませんが、できると考えております。そのあたり、全体的な流れを踏まえて、今調整をしているところでございます。
 
○上畠 委員  なぜ国土交通省がみなし含有という制度をつくっていらっしゃるか、それはどういうふうに把握されていらっしゃいますでしょうか。
 
○学校施設課長  スレート板についての対処、石綿についての健康被害というものが大変問題化されているということ、それと発症まで20年近くかかってしまう、すぐに出るものではないということ、そういう中で、天然スレート材でしたら問題ありませんけれども、石綿スレートを使っている場合、調査を一々していくと、何かあったときには手おくれになってしまうということで、そのような方向性を出されているという形で理解しております。
 
○上畠 委員  担当課さんは当然把握されていて、みなし含有はなぜそういうふうに定められているかというところも、課長がおっしゃったようにあるんです。そこの対応というのは、旧講堂の云々よりも、こっちのアスベストをとらないといけないということは何の争いもないと思います。必ずやらなきゃいけないことで、それまで調査を云々、待っている暇はないと思うんです。実際に、これについては夏前にということも市長はおっしゃっているんですが、先日松中議員も御説明されていましたけど、みなし含有という制度があると。なぜみなし含有というものがあるかというのは、緊急性のある場合に対応しなきゃいけない、調査云々している場合じゃないから、そういうものを国としても定めていると。市長から、旧講堂云々じゃなくて、アスベストのところに関しては、特段どうこうしろということはなかったのでしょうか。
 
○学校施設課長  そのあたりも含めて、夏休み前にという指示を受けております。
 
○上畠 委員  これは市長が決めることだと思うんですけれども、そういった指示を教育委員会にはしていたということで、わかりました。これについて後ほどまた聞きます。
 児童の立ち入りは、ここ最近は一切ないということでよろしいですか。
 
○学校施設課長  昨年6月定例会でもそういう指摘がありまして、フェンスをしておりまして、さらに先ほど申しましたように、児童の立ち入りはしないということで学校にも指導していただいているところです。
 
○上畠 委員  教員の立ち入りはどうですか。
 
○学校施設課長  教員の立ち入りもしていないと認識しております。
 
○上畠 委員  中に用具等があるということで、去年の6月以降はないということですか、教員に関してもないんですね、6月以降は。
 
○学校施設課長  そこまで、申しわけございません。去年の6月以降、入っているか入っていないかということでは、ないと思います。たまに、中にということではないですけど、点検で入ったりするということはあると思っています。
 
○上畠 委員  点検の際に、配慮等は何も教育委員会ではされていない、教職員に対しての。
 
○学校施設課長  現在のところ、そういう対応はしておりません。
 
○上畠 委員  これに対して、私は、児童に対して健康への悪影響がないかというところを危惧しているところですけれども、教職員の方々に関しても、みなしどころか既に含有していると調査会社は書いていて、そんな中で、教員が入っていて、後々いろいろな労務災害の面での問題になる可能性もありますので、今の時点では当然ながら入れていただきたくないので、それは児童だけではなくて、教職員の方々も。もし市の職員の方々が入る場合であれば、それなりの防具というか、していただいて、立ち入りの際には気をつけていただきたいと思います。
 先ほど陳情者の方々も調査報告書の中で、これは大事だとか、コメントをいろいろおっしゃいましたけれども、新聞にも載っていたとおり、2007年も横浜国大の名誉教授の方が、これは大事で、景観上重要なところがあるという御指摘もされていて、これはあんまりやると市長部局になると思うんです。実際に教育委員会が持っていらっしゃるか、いらっしゃらないかで、答弁できなかったらできないで構わないんですけれども、今まで一切保存に関する見積もりというのはとっていらっしゃらないんですか。予算化できていないのは知っていますけど。
 
○学校施設課長  平成10年に行った調査の後だとは思いますけれども、そちらの会社から一応の見積もり、概算での工賃の内訳は出ております。
 
○上畠 委員  それは、この指摘にあるように、建設された当初の姿に復元するという整備に関する見積もりということで、金額がわかれば幾らか教えてください。
 
○学校施設課長  平成10年1月という記載がございます。まず、2種類の手法を考えています。保存という形はとりますけれども、部材等が使えないものもあるということで、一部を残して一部は解体というやり方です。その中で、組立工事、解体工事、分離して発注した場合について、当時と消費税は違いますけど、当時の消費税ということで御理解ください。総事業費は約3億7,000万円強です。同時に発注した場合は3億1,800万円というような概算の金額は出ております。
 
○上畠 委員  当然ながら、このときの状況と今の状況であれば、かなり劣化したんだと思うので、先ほど陳情者がおっしゃっていましたけれども、この点については、保存する方向であったならば、なぜ対応しなかったのかというところは、行政の本当に怠慢があると思います。これは教育委員会だけじゃございません。実際にいろいろなこういった御意見があり、直近の2007年にも、市長にこういった結果が出ている、市長にこの横浜国大の名誉教授からの結論が出たときにも何らかの計算等はされているんでしょうけど、これは御存じでしたら教えてください。
 
○学校施設課長  そのときに工事費が幾らというようなことは聞いてはおりません。
 
○上畠 委員  この内容として、3億7,000万円ぐらい、一番かかって、平成10年のときはできたと。今の状況だと、私は、意匠としての価値は十分わかりますので、一度全部更地にして、またつくる方法しかないのかなと、あの状況を見ていると。変に新しく、一部残して一部解体というよりも、全部解体して。残すなら、意匠として残すなら、新たにつくるしかないのかなというのは私の個人的に思うところで、いろいろ専門家に私から聞いても、そういう方法でやるしかないと。原材料に関しても、当然、アスベストなんかもちろん使いませんけれども、新たに長年おけるようなやり方等を今後検討すればいいと思うんですけれども、平成10年のときには3億7,000万程度で直せたものが、今となったら修理もできない、もし修理するならとんでもない額になるかなと思うんですけれども、それだったら、逆に建て直したほうがいいという考えで思っておりますが。
 金額として、どうでしょう、専門じゃないのでなかなか言えないと思うんですけれども、この3億7,000万円程度では、今は一部残し、一部解体なんか無理だと思いますが。どうですか、今何かどこか業者に聞かれたなら、保存をするか否かの活用の方法を検討しているとおっしゃっていましたけれども、実際にあの状況を保存できるのか、新しく建て直すのじゃなくて。それはどうですか、何かあれば。
 
○学校施設課長  この報告書を見ても、現状のまま保存というのは、また平成10年のときに見ても、かなり補強が必要という形で出ています。そうすると、また意匠等の問題も変わってくるのかなと思っています。今のまま、そのまま修復してやるというのは、耐力を持たせる、また耐震性を高めるという観点では、かなり難しいものがあるのかなと考えています。
 
○上畠 委員  そこのところはネックになっているところだと思います。これをずっと放置してきたことに関して、松尾市長も就任以来、これに対してガイダンスセンターの話もあったのにもかかわらず、何ら対応してこなかったというのは、市長に大きな責任があるのかなと思います。3億7,000万ぐらいであれば、それこそこの当時何でも無駄なところはいっぱいあったわけで、わたりの解消だってすればよかったんだし、現業に関しての金だってもっと減らせばよかったとか、お金の捻出方法は今でも幾らでもあるとは思うんですけれども、いま一度、撤去しなきゃならないような状況になっていったところは怠慢もあったと思います、この新聞に書かれているとおり。
 アスベストの含有に関しては、その制度をどう捉えて、一切教育委員会には市長から指示が、アスベストについて特段、これに関しては緊急かどうかというところも、市長の意識、認識が足らないのかなというか、危機意識が欠如しているように私としては感じられましたので、理事者質疑を行いたいと思います。よろしくお願いいたします。
 市長に改めてどういうところをお考えかということ、教育こどもみらい常任委員会としてきちんと伺いたいと思います。とりあえず、この時点での質問は終わります。
 
○久坂 委員長  皆さんの質疑が終わった後、理事者質疑については、改めてお諮りいたします。
 議事の確認のため暫時休憩させていただきます。
             (14時06分休憩   14時08分再開)
 
○久坂 委員長  再開いたします。
 
○竹田 委員  まず、陳情者が出した調査報告書一覧を見て、どの時点においても補強して現況保存を図る、修復保存して利用する等々、重要性や衆目の認めるところである修復計画を提案すると書かれている。こういうふうに、調査結果から、現況保存しながら修復して利用するという方針が出ている中において、教育財産として、この間の教育部としての財産管理はどのようになされていたのか。そこのところを1点伺いたいと思います。
 
○学校施設課長  財産管理という面におきましては、現状、修復する必要があれば、その都度修復をしていたと思っております。
 
○竹田 委員  先ほど話にも出ていましたけれども、平成22年度、第一小学校において、高圧洗浄によってアスベストが飛散したのがわかったと。このアスベストが含まれた波板に関しては撤去、吹き直しということをされていますよね。その後なんですけど、ほかの学校、旧講堂も含めてどうなんだろうかと。このアスベスト、第一小学校だけの問題ではなくて、ほかのところにどのような亀裂が生じている、あるいはアスベストが飛散する状態にあるかもしれないということの調査はなされたんでしょうか。
 
○学校施設課長  先ほども若干触れさせていただきましたけれども、平成22年度、その当時、全て学校における石綿スレートが入っているもの、調査をいたしました。そのときに、数校から亀裂が入っていたり飛散の可能性あるというものについては改修したというところでございます。
 
○竹田 委員  そうすると、幾つかのところで亀裂、飛散が見られるということについては、そこは全てふき直しをしたということでしょうか。
 
○学校施設課長  全て改修いたしました。
 
○竹田 委員  その段階で、この御成小学校の旧講堂のスレート瓦においても、アスベストを含有しているということは、この時点でも把握されていたんでしょうか。
 
○学校施設課長  その当時も石綿スレートが一部入っているだろうということで確認しております。
 
○竹田 委員  確認されたんだけれども、この講堂に関しては吹き直しをしないと判断した理由は何でしょうか。
 
○学校施設課長  全てが危険な状況ではないという判断だと思います。
 
○竹田 委員  危険じゃない判断、もうちょっと詳しく教えていただきたいんですけど。
 
○学校施設課長  形状が割れたり、飛んだりしているような状況ではないという判断をされたんだと思います。
 
○竹田 委員  その状態で、あれだけかなり老朽化しているんだけれども、あの状態では、スレート瓦は割れたり飛んだりする可能性はないと判断したということですよね。私、非常に気になるのは、2011年3月11日はどうだったんだろうかと。鎌倉市では、かなり大きな揺れだったけど、鎌倉市においては震度4であったと。あの後、この旧講堂については、スレート瓦は落下したのか、割れたのかの調査はされたんでしょうか。
 
○学校施設課長  当時のことは、申しわけございません、確認とれておりません。
 
○竹田 委員  これだけ老朽化した建物で、今回調べたら、耐震状態は非常に悪いと。耐震診断の結果は、これはすぐにでも耐震処理をしなければならない、工事をしなければならない状態なわけです。それは見ても明らかなことで、あれだけの大きな地震があった。その後に、少なくとも平成22年度に調査をしたアスベストが含まれているであろうということは認識していた。だけれども、亀裂が入っていなかったから、このままだったら大丈夫だろうというのは、落下しないという予想のことですよね。とすると、この2011年の3・11のときに、私、家に帰りましたら、置物が全部倒れていました。それほど横揺れの激しい地震だったんです。すぐに旧講堂はどうなんだろうか。アスベストは入っているんだと認識していて、飛散はしないだろう、でも、あれだけの大きな地震が来たときにどうだったんだろうか。私は調査すべきだったと思うんですけど。調べるべきだったと思うんですけど、どうですか。
 
○学校施設課長  今、私が記憶にないというのは、私、当時は担当ではございませんでしたので、おりませんでした。当時、環境部にいて、被害の状況、ちょうど議会中でしたので、私も十分それは理解しております。私はそのときやったか、やらないかというのがわからないということで、普通であれば、あそこまでの状況があれば、学校施設課は、施設管理者ですので、その辺の状況、各学校に問い合わせるなり、そういうことは必ずしているはずだと思っております。
 
○竹田 委員  そうしますと、御成小学校においても、旧講堂はどうだったろうかという点検はしたということで受けとめてよろしいですか。
 
○学校施設課長  先ほども言いましたけれども、私、その辺の確認はしていませんけれども、当然やっているものだと思います。
 
○竹田 委員  当然ではなくて、私が今確認したのは、やりましたか、やりませんでしたかではなくて、やるべきことですよねということを言っているんです。
 
○学校施設課長  そのとおりでございます。
 
○竹田 委員  このアスベスト処理作業、レベル3と言われていますが、レベル3とはどういう状況なのか、教えてください。
 
○学校施設課長  レベル3というのは、成形になっているものです。製品として扱われているもの、例えば今あるスレート瓦ですとか、先ほど第一小学校だと波板のスレート板、ああいうようなものです。レベル1、2というのは、そのまま吹きつけてある、耐熱材とかそういうものと処理をするときのものでございます。
 
○竹田 委員  レベル1が一番飛散の可能性が強いということで。発じん性が比較的弱い作業であると。湿式といって水を吹きかけながらかな、そうする作業らしいんですけれども。私は、この間、市長の御答弁で、撤去も含め、夏休み前までと、これは先ほど上畠委員もおっしゃったけど、私は認識が甘いと思うんです。今の状態は、平成22年度のことですから、亀裂が入っているかもしれないんですよ。飛散する可能性が低いと思って、このままだったらいいという判断なんです。でも、いつ大きな地震が起こるかわからないわけです。あしたにでも大きな地震が起きたらば、落ちますよ。落ちたらどうなんですか。アスベストは飛散するんでしょうか、しないんでしょうか。
 
○学校施設課長  飛散する可能性があるということです。
 
○竹田 委員  であるとすれば、保存する、しないの以前に、このアスベストが含まれたスレート瓦は撤去すべきことだと私も思います。
 検討しますと先ほど御答弁いただいたけれども、今、飛散状況を調べるとおっしゃった、それも大事なんだけれども、いつ起こるかわからない大きな地震、それを考えたときには、落下することもあり得る、飛散することもあり得る、であるならば、そこまで認識されているんだったら、私もすぐにでもスレート瓦に関しては撤去するということだと思いますけど、いかがでしょうか。
 
○学校施設課長  先ほども御答弁させていただきましたけれども、そのあたり、撤去も含めて、夏休み前までに検討しろということで、私どもで作業を進めています。
 
○竹田 委員  夏までにということじゃないと思いますよ、これは。この調査の中にも出ていますよね。「大地震での倒壊の可能性が高い」と書いてあるんです。大地震での倒壊の可能性が高い、耐震性がないんですよ、これ。かなり耐震性が低い。この間の3・11でよくもったなぐらいな感じがします。でも、かなり揺れて、私は、脅かすわけじゃないけれども、スレート瓦1枚が落ちたかもしれない、あるいは欠けたかもしれない。それも確認されたかどうかわからない。これは私は緊急を要することだと思います。保存する、しないにかかわらず。この報告書の中において、大地震での倒壊の可能性、非常に高いと書かれてあるんです。これから検討、夏までにという問題じゃないと思いますけど、もう一度お願いします。
 
○学校施設課長  先ほどと同じ答弁になりますけれども、その辺のことも至急に検討していきたいと、改修の方向性も含めて検討していきたいということでございます。
 
○竹田 委員  早急にお願いします。これは本当に、あす、あるいはあさっての問題かもしれないんです。
 阪神・淡路大震災のときに、物すごく倒壊しました。あのときはアスベストという認識は余りなかったのかもしれない。工事現場にたくさんの人が入りました。そのときに、あの中で、本来だったらば、相当撤去作業というのは、マスクをして、レベルに応じた作業の仕方というのがあるわけですけど、今悔やまれると。阪神淡路大震災のときのあの撤去作業は本当に今、作業として適切だったのかどうかと悔やまれる状況にあるわけです。あれだけの大きな建物、子供が毎日通ってくるところに地震が起きて、落っこちたら、当然空中に飛散する状況の中で、緊急に、これは話し合っておく必要のあることだろうと思います。
 このこととともに、もう陳情にかかわっても質問していいんでしょうか。
 
○久坂 委員長  一括ですので大丈夫です。
 
○竹田 委員  これは撤去する。そして、この中に、「耐震改修工事を行えば使用可能」、先ほど課長は難しいと御答弁されたんです。でも、この中には、「耐震改修工事を行えば使用可能」と書いてあるんです。そこのところの認識は違うかなと思ったんですけど、どうでしょうか。
 
○学校施設課長  耐震改修工事、既存のまま改修工事というもの、景観とかその辺のもの、全て考えていかなければならないと思います。今の景観、形状、意匠を残したまま耐震改修工事というのはかなり難しいものがあるのかなと思います。そういった意味で御答弁させていただきました。
 
○竹田 委員  保存ということをするということが決まったとき、どのように保存するか。保存計画というのはかなり時間のかかることだけれども、とりあえず耐震改修工事を行うということで言えばどうですか。使用可能ということで、難しいという判断じゃない、つまり意匠とか、改修することによって、私、耐震改修工事の部分について言っているんですけどね。改修工事じゃないです、耐震化ですね。あくまでも耐震、壊れないように、とりあえずするということについてはいかがでしょうか。
 
○学校施設課長  基礎の部分、先ほど御説明させていただいたように、当時の平成10年に報告書があったときも、悪いということがありますので、基礎については全て改修、新しくしなきゃいけないということがありますので、そういう面も含めれば、かなり厳しいものがあるのかなと。ただ、上物だけ、意匠も残さず、耐震補強するということであれば、それは可能性があると思いますけれども、基礎部分、これについてはかなり難しい工事になるのかなと思います。
 
○竹田 委員  いずれにしても耐震改修工事を行えば使用可能である。しかもなお、この報告の中では、国内に残存している大規模木造講堂としては貴重なものであるということはしっかりと書かれてあるんですよ。
 私は全国各地で昭和初期につくられた学校の校舎、講堂、これを解体するのか保存するのかと、あちこちで本当に大きな課題になっているんですけれども、現存する古い小学校の講堂と引くと、ざっとたくさん講堂が出てきます、写真で。きのう調べた限り150を超えていましたけどね。その中に御成小学校の旧講堂が出てきました。正直言いまして、私は素人なんですけれども、意匠という部分で言えば、卓越していますよ、旧講堂が。いろんなところで保存しているけれども、御成小学校の旧講堂のこの意匠、景観は突出してすばらしいなというのが、他と比べてみると、非常によく感じられます。
 今まで鎌倉市でも、小学校の校舎あるいは講堂は取り壊しをしたところがいっぱいありますよね。第二小学校とかいろんなところがある。そういうところについては取り壊しをした、でも、御成小学校に関しては現存保存しましょう、修復保存しましょうと、ここ、分かれているんですよ。今までは取り壊しをした、でも、御成小学校はずっと残しましょうということで来ている。そこの違いはなんでしょうか。
 
○学校施設課長  御成小学校の改築に当たっても、御存じだと思いますけど、鉄筋化をする、木造ではなくて鉄筋で数階建ての建物をつくると、当初は計画があったと思いますけれども、埋蔵文化財包蔵地ですので、貴重な遺跡が出てきたと。となると、何十本ものくいを打って鉄筋の建物を建てることはできないということで、皆さんで相当協議した結果、木造でそのまま意匠を残した形、または部材を一部活用するという形で、残ってきたというところです。旧講堂もその中の一環として、景観とかそういうもの、先ほど委員がおっしゃったように、全国でも有数な、まれに見るような景観のものであるという中で残されてきたということだと思っています。
 
○竹田 委員  本当にそのとおりだと思います。これは御成小学校を建てかえるときに、そのとき、当時現存していた御成小学校の景観を本当に可能な限り残しましょうねというところで今の御成小学校があるんだと思います。それほどまでに、風情というか、風土というか、景観的な、それから建物としての文化的な歴史の価値を認め、もちろん下に発掘調査をするところでの鉄筋を建てられないという部分もあったかもしれないけど、この形を残しましょうというのは、そこに価値を見出したわけであって、それで講堂もそこに連動して、景観としても大事、歴史的な文化的な遺産としても大事ですよねというところで残ってきたわけですよ。
 だから、私としては、話はもとに戻りますけれども、石綿の入っているスレート瓦はとにかく、できる限り早くこれは取り除くことと、そして耐震化を、同時ぐらいでいいと思うんです、工事が同時にできるかわからないんだけれども、それをすることによって、改めてどうやって保存しつつ利活用していけるのかということを、前向きにこれは考えていくべきもの、それは鎌倉市内の中に残っている講堂として、最後の一つなわけですよ。ほかの建物も意匠的に言えば非常にすぐれたものもあったかもしれない。でも、下に掘っていったら何があるのかというような、発掘調査的な関係がなかったかもしれない。でも、保存したいという思いもありつつも、御成小学校とほかの学校との違いは、これは町並みですよ。あそこを歩いたときに御成小学校の子供、講堂が見えるという風景として、風情としての意味合いが私は大きい、それも一つ大きかったんだと思うんです。観光客は必ずあそこを通ったときに、写真を撮りながら通っていきますよ。あれがなくなったら、あの辺の風情は全く一変してしまいます。ですから、私は保存をするということを前提で、まずは、スレート瓦撤去、それから、耐震化も同時に進めていくということが、今はベストな方法じゃないかと思っています。
 最後の意見を述べさせていただきました。
 
○納所 委員  まず、御成小学校の教室充足の現状について伺いたいんですけれども、特別教室が不足しているということで、仮設も暫定のプレハブ校舎等を使用していると伺っております。御成小学校の教室の充足状況はいかがでしょうか。
 
○学校施設課長  まず、改築当初との差について御説明させていただきます。
 御成小学校が平成11年5月の状況ですと、14クラスだったのが、現在は21クラスにふえております。その関係で、今、普通教室は特別教室から普通教室に転用をして使っているのが、理科室と図書室を普通教室にしました。理科室については増築したと。それで、再度、昨年末に2クラス、プレハブをつくって増築をしているということです。
 特別教室につきましては、今は図工室が全くないという状況です。
 
○納所 委員  そこの暫定のプレハブ等を使ってというような状況は、あと、どれぐらい続くと、可能性としては考えられますでしょうか。
 
○学校施設課長  5年リースを採用はしておりますけれども、5年の間にクラス数が減少するというような統計は出てきておりませんので、それはずっと続くと理解しております。
 
○納所 委員  当分これは続くということで、つまり、課題のある教育環境を御成小学校を木造で改築したとはいえ、そういった教育環境を提供せざるを得ないという中で、できれば、その教室等を充足させなければいけないという課題がございます。
 ただ、その一方で、当然、遺跡が地下にあるということで、これ第二中学校もそうでしょうか、それぞれ工法を工夫して木造での改築をしたということでございますけれども、その際にその経過を再確認したいんですけれども、御成小学校の改築工事の際に、旧講堂が残ったのはどのような理由で残されたのかというのは、再度確認をしたいんですけれども。
 
○学校施設課長  当時から旧講堂についても保存、活用をしていくという計画でありましたので、そのまま今現在に至っているというところでございます。
 
○納所 委員  それが今に至るまで活用されてこなかったと、途中から危険であるという状況で立ち入りもかなわなくなったということがございますけれども、なぜ使ってこなかったのか。
 ただし、平成23年の東日本大震災の折には、その支援物資の供給の集積場所として使ったという実績もありますけれども、今まで修理等を行わなかったその理由は、単に予算がつかなかったというだけなんでしょうか。
 
○学校施設課長  第一の理由は、予算上の財政的な問題だと私は理解しております。
 
○納所 委員  ただ、陳情のところで、確認したいんですけれども、鎌倉時代の遺跡が地下にあったと書かれてますけど、私が認識しているのは、奈良時代の郡衙の遺跡ではなかったかと思うんですけど、この点はいかがでしょうか。陳情の理由のところに記述がございますけれども。
 
○学校施設課長  私の記憶でも、奈良時代、中世のものが入っていたとは記憶しております。
 
○納所 委員  続けて、屋根の上に二つの望楼が印象的な建物と陳情の理由にございます。これ望楼ではなくて、搭屋と言うんだと思うんですけど、望楼ではないですよね。
 
○学校施設課長  報告書に書いているのは、二つの搭屋が建っているというところです。
 
○納所 委員  それともう一つは、世界遺産登録の際に市が申請した折には、ここをゲストハウスにするというふうに陳情内容、これはゲストハウスではなくてガイダンスセンターと記憶をしているんです。この点はいかがでしょうか。
 
○学校施設課長  ガイダンスセンターとして、陳列物というんですか、過去の物を保管なり展示できるスペースと聞いております。
 
○納所 委員  ついでにもう一つ、いわゆる扇ガ谷一丁目の旺文社社長、センチュリー財団の別荘が市に寄附された。これは別荘でしたでしょうかしら。別荘という認識がなかったんです。住宅兼、あと個人的美術館的なものということで、それについては所管じゃないんで結構でございます。
 この陳情の理由に誤認がいっぱいあり過ぎて、少し説得力に欠けるんではないかなと思うわけでございますけれども、その一方で御成小学校にはプールがございません。現在、坂ノ下にある海浜公園のプールを使っているということでございますけれど、この海浜公園のいわゆる市営プールも使用には限界があると思います。これについてはいわゆるプールの授業、水泳授業、プール教室の開催についても課題、御成小学校と、あと第一小学校もそうでしょうかしら、どういうふうに考えていらっしゃるか、おわかりになりますでしょうか。
 
○教育指導課長  御成小学校、それから第一小学校、稲村ヶ崎小学校につきましては、現在、市営プールを使わせていただきながら、水泳の授業を進めているところですが、使えるプールがどのぐらい使えるか、私はわかりませんので、できる限りの環境を整えるのが私たちの仕事かなと考えておるところです。
 
○納所 委員  そのとおりで、そこがもし使えなくなったとすると、市が使えるのは、あと山崎のこもれびぐらいしかないと。わざわざ御成も含めて、第一小学校、それから稲村ヶ崎小学校の児童たちを山崎のこもれびまで連れていくんだろうかということもありますし、かといって、その小学校に関してだけ水泳の授業ができないということであったら、非常にかわいそうなことで、これに関してはきちんとしなければいけないという中で、例えば、私が考えるのには、その建物の意匠を残した形で、例えば少し下を特別教室にして、最近は上にプールをつくるというケースもございます。京都市の大池小学校も屋上にプールをつくって、これはPFIで学校をつくったという経過がございますけれども、こういった狭い敷地を有効に利用するというのがございます。
 できれば、そこの地下には奈良時代の遺跡等が、郡衙の遺跡等があるということであるのだったら、その辺をよく検討をして、その建物の意匠自体を残しつつ、中の講堂としての使用ではなくて、特別教室や、それから、学校プール、これもできれば近隣等の配慮から、屋外より屋内がこの御成小学校にはふさわしいのかなという考え方もあるんじゃないかと思うんですけど。例えば、そういった使い方、特別教室や、それから、学校に足りない施設、プール等を整備するというお考えは、教育委員会はお持ちでいらっしゃいますでしょうか。
 
○学校施設課長  先ほど御指摘いただきましたように、学校等の教育施設として、まだ、10年前、17年前に改築したときには1番でしたけど、今は児童数の増加によって、かなり環境は悪くなっています。
 その後の旧講堂の利用に関しまして、学校教育施設として不足なもの、そういったものとしての活用はしていきたいとは思っております。
 仮に活用するとなると、学校専用ではなくて、市民の方も利用できるようなスペースもというものも必要なのかなとは考えております。
 
○納所 委員  そういったものが整備されるといいと思うんですが、ただ一つ、市内16校あります小学校、何で御成小学校ばっかり、こんなに莫大な費用をかけて整備をしていくのか。先ほどの竹田委員のお話もありました。例えば、景観上、非常にすぐれたところにあるというような特殊性もあるのかもしれませんけれども、例えば、山崎小学校なんていうのは、もう恒久的に暫定の教室を使わなければいけないという状況が続いているわけでございますし、さらには、教室が不足しているにもかかわらず、子どもの家等に提供するという事態も出てきているという中で、それぞれ学校施設、老朽化も進んでおります。公平を含めて、その学校環境の整備を進めていく中で、御成小学校ばっかりに莫大な費用を投入するという考え方には私は反対なんです。
 その意味では、学校環境は等しく、公教育ですので、等しく整備されるべきであるということで、その中で不足する教室、施設等を整備するということであるんだったら、その講堂の利用の仕方というのもあると思います。単にノスタルジーを求めて現状だけを保存するというようなあり方は、これはふさわしくないと思います。
 教育施設としてふさわしい保存、もしくは、それがだめだったら解体、撤去したほうが私はいいと思いますけれども、子供たちの今後続くであろう課題のある教育環境を解消するために、有効利用をしていく、そして、昭和8年からの歴史というものの意義をとどめるというやり方が、あるべき姿なんではないかなと思いますけれども、この点について、その学校のいわゆる教育施設の課題を克服するという考え方、それから、市内の小学校、それぞれ16校における公平なあり方、これについてはどのようにお考えでしょうか。
 
○学校施設課長  委員おっしゃるとおりだと思います。まず、公平性というものは、どこかの学校が特段いい学校になるということはなくて、鎌倉市内の小学校、中学校全てに、同レベルの施設環境を与えなければいけないと考えております。
 また、先ほども御答弁させていただきましたけれども、御成小学校の旧講堂の活用につきましては、景観的なものの配慮も必要だとは思いますが、今不足している学校施設での活用、これを第一に考えていかなきゃいけないのかなと考えております。
 
○納所 委員  その中で緊急性があるのが、そのアスベストを含有したスレートの屋根のあり方ですけれども、例えば夏までに結論を出す前に、応急的に、例えば落下防止、飛散防止というような、応急対策をとるべきではないかなと。
 例えば、スレート材を全部撤去するだとか、そういうことは時間がかかるということならば、不測の事態に対応するために、飛散防止、落下防止と、応急的な対策をとるべきではないかなと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
 
○学校施設課長  現在、平成24年度に設置しまして、当時は搭屋棟の一番上の部分の金属が飛散するというおそれがあったため、ネットを張ってますけれども、そのネットが全て、両端はしっかりしたスレートになっていますから大丈夫ですので、特段、飛散するというおそれはないと考えています。
 
○納所 委員  果たしてそうだろうかという疑問があるんです。といいますのは、例えば、雑草が屋根に生えてきたりということがありますよね。そうすると、そのスレート材を草の力もすごいもので盛り上げてくると、そこに風が吹いたりというような状況がありますと、スレート材が破損するという可能性もあるわけでございます。そのためには、さらにネットを張るだろうとかというようなことは点検すべきだろうと思うんです。
 現状、その搭屋の落下破損防止の応急措置はしてあると思いますけれども、さらに点検をして応急措置が必要ならば、結論を出す前に、ある程度の対策をとるべきなのではないかなと思っております。
 その後、例えば、アスベストに関しては、どういう方向が考えられるんでしょうか。撤去する、しないで、対策をとるという方法はあるんですか。
 
○学校施設課長  撤去しないでという方法は難しいのかなと思います。
 ただ、ずれているところを修復するというのは可能だとは思いますが、ただ、現状、野地板がかなり朽ちているところもありますので、それもなかなか難しい問題なのかなと思います。
 あと考えられるのは、飛散を防ぐ、今、納所委員もお話ししていただきましたように、その辺の点検をして、飛散を防ぐという方針が考えられるということでございます。
 
○納所 委員  現在、深沢の再開発の面整備ゾーンでは、JRの社宅の解体工事が行われているんですけれど、そのうち何棟かにアスベストが含まれているというものがわかりまして、建物全体を飛散防止の仮囲いをして、それ以外のものの撤去は早かったんですけれども、現在、慎重に解体工事が行われております。
 その反対側の製薬会社の工場、研究所があるんですけれども、そこの建物にもアスベストが含有されている。さらには、その近くにありました、いわゆる鉄道会社のその施設でアスベストの撤去工事をしていたら、空気穴から飛んでいってしまったというようなことがあって、少し大変な騒ぎになったこともあって、かなりアスベストに関しては慎重にやっていかなければいけない。今の状態は大丈夫だからといって、対策をするまで現状のまま放置されるということは、無神経ではないかなと思うわけでございますので、これに関しては、方針が決まる前にきちんと調査をして、応急対策をすべきであるということを主張したいと思います。
 その一方で、その建物のあり方、旧講堂のあり方、保存等の結論をどうするのか、これも含めて早急に結論を出すという形なんでしょうか。今後のその旧講堂のあり方については、どの時点で教育委員会の方針を決めるんでしょうか。
 
○学校施設課長  その時点も踏まえて、夏休みまでの方向性というような形ですけれども、まだ具体的に何をするというところまで行きませんけれども、方向性については、夏休み前までに一定の方向性ということは出していきたいと考えます。
 
○高橋 副委員長  御成小学校の改築については、本当に長い長い議論がありまして、一旦は鉄筋コンクリートでやるということで議案まで出して、それで当日採決が行われるというところまで、その朝、取り下げが行われたとか、そういう長い経過の中で、この講堂についてもそうですし、いろんな議論が行われてきました。
 その中間中間でいろんな調査が行われたりしながら、その小学校の本校舎についてもそうですし、旧講堂についてもそうだと思うんですが、市としては、こういうふうにやっていきますよというのをきちっと決めて、御報告いただいていると思うんですが、旧講堂についてはどういう、現時点ですよ、方針になっていますでしょうか。
 
○学校施設課長  先ほども御説明させていただきましたけれども、ガイダンスセンターで当時はつくられる、それが寄附を受けた関係で移転して、そっちでやるという中では、それからは、教育施設、教育財産というような活用をしていくという形で、今は考えています。
 
○高橋 副委員長  そのもっと以前に、校舎をどういう格好でやるかとかという議論の中で、旧講堂についても、私の記憶としては改修をして保全をしていくんだということを、きちっと教育委員会の方針として報告いただいていると思うんですけれども、それは、お手元の資料ではないですか。
 
○学校施設課長  確かに、高橋副委員長が言われるように、当時、保全して活用していくという方針で決定しているとは理解しております。
 
○高橋 副委員長  現状では、その方針が変更になっているわけじゃないので、今はもう本当に古い話です、10年以上前の話だと思うんですけれども、小学校をどういうふうに改修するかという、同じ時期にその旧講堂についての方針も固めて、そういう中で、結果的に予算どりが非常に難しかった。校舎をかなりの金額をかけて改修をしたというのもありまして、一度にはできないということで今日に至っていると思うんです。
 ただ、基本は保全をするという方針、今の段階では変更はないと。今後どういうふうにするかということは、これから検討されると思うんです。
 先般、一般質問でいろんな議論があったんですが、この報告書、3月にいただいたものだそうですけれども、配られてすぐだったものですから、読み込みが浅かった部分もあって、確かに耐震の部分では、NGとか不足とかいろいろ書いてあるんですが、これは要するに建築基準法ができる以前の建物ですから、そういう意味では、職人さんの経験とか、そういうものの中でやられた部分かなりあると思うんです。
 一時、大船のあの跨線橋、あそこも結局、くいが松くいだということで、松くいなんて建築基準法では認められない。ところが、経験上、水が出るような地盤のところで松くいというのは非常に有効だということがあって、結果的に地震があっても何でもなかったということもあって、そういう大工さんのやり方で、かなり地震にも対応できる。ましてや、御成小学校の場合には液状化があって御用邸が移動したということもありますから、地震に対する備えというんですか、その経験的な技というものは使われているんじゃないかなと、私自身は思ってはいるんです。
 そういうことも含めて、何か緊急でどうしても安全性の確保をしなければいけないということが書かれてあるところは、私はないように受けとめたんですけれども、緊急でというのが1カ所あるんですけど、この場合は、雨漏りとか何かして、ほかの部材の劣化が著しく進行するんで、そういう面では緊急に対応した方がいいですよということで、何かすぐ倒壊するとか、そういう緊急性がありますよという報告ではないようには読めるんですけど、そこはどうですか。
 
○学校施設課長  そういうことで副委員長からお話をしていただきまして、歴史的なもの、あと、当時の職人の技術というものがかなり顕著な建物だと思いますけれども、学校教室として使う、また、仮に講堂を切り離した形で考えたとして、他のものと、また、景観だけ楽しむというようなものにしたとしても、隣接しているところが、もう数メートル先が学校の施設、そういう中で考えるのであれば、ここで言う耐震性が足りないというものは、非常にネックになるのかなとは考えています。
 
○高橋 副委員長  今回行った耐震診断のやり方があるわけですけれども、もう一つの精密診断法というんですか、限界耐力計算及び時刻歴応答解析というんですか、こういうものでもう1回やった方がいいですよという報告にもなっているんですけれども、これはかなり金額がかかるものなんでしょうか。
 
○学校施設課長  こちらの耐力限界計算、寺社仏閣等、建築基準法が施行される前にできたもの、そういうものを調査する方法だと聞いております。金額につきましてもかなりするものと思います。
 中に、目視だけでそういう点検をする方法もあるとも聞いていますけれども、現実的には、そのものを復元するというような目的の方法らしいです。ですから、部材も一つずつ解体をして、それで調査をして、またそれを保存してやる、そういったような手法の計算方法だと。そうすると、方向性が優位に働くのではないかというようなお話です。
 
○高橋 副委員長  できないことを「検討も必要である」なんて書くのではどうしようもないですね。それはわかりました。
 スレートのことについては、確かに、今はもうアスベストというのは含有しているものは使わないようにということになっていますから、使っていることがわかっていれば、それは撤去するべきだと私も思います。
 ただ、動かすと、それが飛散する可能性がありますから、学校がやっている間というのは私はやるべきじゃないなと思うんです。その間にもし倒壊するような地震が来た場合には、そっちに逃げないで反対に逃げて、そこから違う場所に行くということしかないと思うんです。ですから、学校がお休みになったら、すぐできるように準備をして、例えば、発注をして足場をかけておくとか、そういうことはやっておいてもいいと思うんですけれども、実際に何かいじったりするのは、夏休みになってからのほうが私はいいんじゃないかなと思うんですけれども、その辺はどう考えていますか。
 
○学校施設課長  撤去工事等に関しても、その辺の児童等への対応は、慎重に対応していかなければならないのかなとは考えます。
 
○高橋 副委員長  慎重にというのはどういう対応なのかわからないですけど、それ以上は言いませんけれども、なるべく被害の想定をしながらやっていただきたいと思います。
 今のところの方針は保全ということで変更がないわけで、それは協議の結果、何か解体するということがあるかもしれませんけれども、この報告書を見ると、ボルトとか金具全部つけかえなさいとか、そういうことによって耐震の補強ができていくのかなとも思うんですけれども、今、1個や2個やったところで、全体の数値が上がるとは思いませんけれども、このボルトのつけかえなんていうのは、どうなんですか、簡単にできるとは思いませんけれども。
 
○学校施設課長  この辺のことも、私ども教育委員会の立場だけでは把握は難しいので、都市整備部にもいろいろ相談を投げかけて進めてますけれども、今お話のように、私も簡単にできるのかと言ったら、そんな簡単に取りかえればいいというようなものではないというようなことも聞いております。
 
○高橋 副委員長  先ほども言ったように、建築基準法は昭和25年ぐらいですか、それよりもはるかに前の建築物ですから、ただ、部材は、この小学校もそうでしたけれども、通常使うものの何倍も太いものを使ったりとか、そういう面では、計算をすればかなりいい数字が出ると私は思っているんですけれども、ただ、構造のつくり方とかは、今、建築基準法に合致しない部分もかなりあると。そういう意味でいろんなものが不足していますよという、ここのところは補足する格好をとれば、何とか当面は残すことは可能じゃないかなと思います。
 実際に活用となると、これはつけ焼き刃みたいなことでやっても、なかなか難しいと思うんです。そういうことで、とにかく活用の方針がきちっと決まって、その上で、どういうふうに大規模修繕していくのかということじゃないかなと、残す場合にはですね。ですから、その辺も含めて、残すのか、活用するのかということも、やっていかないと、ちゃんと投資ができるのかということになっていくと思いますけれども、この辺の活用については、担当の課長がどうこうということも答弁もできないでしょうから、部長、もしわかればお願いします。
 
○原田[幸] 教育部長  さまざまな御意見をいただきまして、この御成小学校の旧講堂問題、非常に大きな問題ということで認識しております。教育財産ということになってはおりますが、教育委員会だけで対応できる問題ではございませんので、これまでも市長部局とあわせて協議を重ねてまいりました。教育財産ということもあって、教育委員会としては学校施設として活用していきたいという意向は持っておりますが、そのあたりもあわせて、今後、関係部局と協議をしてまいりたいと考えております。
 市長からも早い対応をということで指示もいただいておりますので、夏前までにということでお答えもしておりますので、早急にその対応については検討してまいりたいと思っております。
 
○高橋 副委員長  当初できたときに17クラス、17教室ですか、たしかあって、14教室、三つ活用できるから、どんなことをしてもいっぱいになることはありませんよなんていうことを当時の課長が答弁されていまして、あっという間に21教室で、子供たちが使う教室どころか、そのいろんな図工室だ、理科室だ、図書室までなくなってしまうような、その議論の中で、そういうときに旧講堂をちゃんと使えるようにしてやらなかったらばできませんよと、こっちの障害者の方たちが使う、これだってかなりの金額をかけてやっていますから、その金額かけるんだったらば、思い切って、旧講堂を改修して、そこでやったらどうですかみたいなことも、当時の議論としてはやっているんです。それでも、結果的には安きに流れたところがありまして、本当に保全する覚悟があるのかなと、今さらながら思うわけであります。
 いずれにしても、残すのか、解体するのかも含めて、夏前に出されるということですから、これまでの議論をもう一回振り返っていただいて、どうするのかと。もちろん、現実対応も必要だとは思いますけれども、その中で腹を決めてかかっていただきたいとお願いしておきます。
 
○久坂 委員長  ほかに御質疑はございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 その上で、先ほど上畠委員から発議のありました、理事者質疑につきまして確認をさせていただきたいと思います。休憩中に皆さんの御意見を伺いましたが、理事者質疑は実施するということでよろしいでしょうか。
 
○高橋 副委員長  やっていただくことはいいんですけれども、仮に今、時間的にすぐ来られるかどうかというのはあるじゃないですか。そこは別に多少タイムラグがあっても、先に進めながら、時間が1時間後だったらいいですよといったら、そのときに来ていただいてやるとか。
 
○久坂 委員長  暫時休憩いたします。
              (14時59分休憩   15時04分再開)
 
○久坂 委員長  再開いたします。
 理事者質疑につきまして、休憩中に確認させていただきました。理事者質疑につきましては、実施をさせていただくということで、市長、教育長、副市長、教育部長並びに都市整備部長には、補助で同席をしていただくということをお願いするということでよろしいですね。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 理事者質疑の実施する委員につきましては、上畠委員並びに竹田委員でございます。
 理事者質疑の内容でございますが、御成小旧講堂のアスベストの対応につきましての考え方ということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 なお、理事者質疑につきましては、この後、すぐ実施をさせていただきたいと思っておりますが、理事者の御都合などを確認させていただくので、暫時休憩いたします。
              (15時05分休憩   16時00分再開)
 
○久坂 委員長  再開いたします。
 まず、最初に事務局からございます。
 
○事務局  休憩中に陳情第10号の提出者から追加の資料がございましたので、机上に配付させていただきました。御確認をお願いいたします。
 
○久坂 委員長  確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 理事者質疑に入らせていただきます。
 お忙しい中、御出席をいただきましてありがとうございました。
 それでは、質疑を行います。なお、答弁は座ったままで結構ですので、お願いいたします。
 
○上畠 委員  教育長、市長にお伺いしたいと思います。
 先ほど担当課長からいろいろとお話伺いまして、担当課長としては、その飛散の可能性について、石綿の飛散の可能性については否定されていないと。教育部長が先ほど御答弁された中で、市長からの御指示がございまして、夏までにアスベストのところも含めて検討していただきたいというところがございました。ただし、教育委員会は教育委員会としてでございますけれども、先に教育長として、松中議員の一般質問の中での市長の答弁もあったと思いますけど、その後のやりとり等で、教育委員会としてひとまずどういった御認識であるのかというところを、まず教育長にお答えいただきたいと思います。
 
○安良岡 教育長  私はこのスレートにつきましては、破損すれば石綿が飛散するということの確認はしたところでございますけれども、あわせて、建物が0.01ということで倒壊しやすい状況にあると確認したところです。ですので、教育委員会としては、子供たちの日常生活の中で、子供たち、あるいは職員も含めまして、安全ということを考えれば、建物に近づかないということが大事かと判断しているところでございます。
 
○上畠 委員  特段、何か市長からはありましたか。
 
○安良岡 教育長  議会のところでの指示と、あと夏に向けて、教育委員会としても教育施設としての利用という部分では、今の御成小学校の状況等を考えて、必要なのかというようなところでは、あとは今お話ししましたように、子供の安全という部分での確認ということで、特に御指示ということではございませんが、そういう話はさせていただきました。
 
○上畠 委員  市長にお伺いしたいのですけれども、先ほどのこの常任委員会の中のやりとり、市長も先ほど会見中だったと伺いましたので、聞けていなかったかと思うんですけれども、アスベストに関しては、緊急性のある課題であるというところは、それなりの一定の一致はしているのかと私なりには感じておりまして、実際に石綿を使ったそこの原材料のところは、この内容、これ報告書を見ますと、屋根に関しても大変劣化が厳しい状況で、このところ、石綿スレート板でアスベストを含有しているところが、そのスレート板についても既に、通常の状態ではないということを先ほど課長がおっしゃっていました。ずれがあったり、そういった意味では、通常のとおりじゃないのかなというようなお話を課長はされていらっしゃいましたけれども、それについて市長は御存じですか。
 先ほど私も課長から聞いて知ったんですけれども、通常のスレート材の状況じゃないということらしいんです。少しずれがあったり、きちんと組み合わされている状態ではないというような御答弁が先ほどあったんですけれども、このあたりのことは御存じなのかどうか、御報告があったのか、教えていただけますか。副市長でも結構ですので。
 
○瀧澤 副市長  現況見てわかるとおり、通常の屋根の形状として使われているスレート材ですけれども、それが健全な状態でないという話は当然聞いております。
 
○上畠 委員  健全じゃない状況というところで、今の時点で健全な状態ではないと。実際、アスベストの飛散については否定できないというところの中で、市長として、旧講堂の活用をするかしないか、アスベストをどうするかというところも含めて、夏前までに御回答を下さいというところだったんですけれども、今まで社会問題となったこのアスベストの問題に関して、屋根も大変劣化している状況で、いつ何が起こり得るかわからない中、今、耐えているのか、もう耐え得るには至らない状況なのか、わからないですけれども、日々劣化は当然進んでいっていると。
 そういった中で、市長として先ほどの教育委員会の皆様からの御答弁であれば、方針としては、アスベストをどうするかというところも含めて、夏休み前までに検討してくれというような、市長としては指示をされたということだったんですけど、それは本当にそうなのでしょうか。本来ならば、アスベストに関しては、至急、可及的速やかに対応すべき問題だと思うんですけれども、このあたりの認識は、市長、いかがでしょうか。
 
○松尾 市長  アスベストを含有しているスレート材の対応を含めて、これは夏休み前までに、その方向性を出していこうという考えで伝えています。
 ただ、現状、その飛散をしているか、していないかというところ、また、近隣の土壌にそういうものが飛散していないかということは、至急確認をしなければならないということで、それは別途、教育委員会で調査をするということで進めているところです。
 
○上畠 委員  調査の話となりましたけれども、先ほど学校施設課長から伺って、みなし含有の意義とか、それをみなし含有というような制度をつくって、要は調査も必要ないというふうにして、国としてはみなし含有というような言い方をしていると聞いておりますけれども、そもそものそのみなし含有という意義というのは、改めて聞きたいんですけど、教えてください。
 
○小林 副市長  アスベストについては、御案内のとおり非常に細かい繊維で、それが飛散をして、それを吸引することによって、それが長年蓄積して、発がんにもつながるというような物質でございます。
 この解体作業をやるときに、これが一番問題になった点でございますけれども、一々、アスベストが入っているという確認がなかなか現場でできないというようなことで、確認しないものであっても、その工事をやる場合には、万が一入っているかもしれないという前提で、その作業を管理していくというようなのが、みなしというような物の考え方だとは理解しております。
 
○上畠 委員  つまり、それほどに国としては緊急的に対応しなきゃいけないものなんだよというところで、過去10年以上前にあった事件等も踏まえてつくられたということですよね。
 
○小林 副市長  先ほども申し上げましたとおり、作業をするに当たって、これ一々入っているかどうかということを確認をするというのが基本ですけれども、解体工事というのは一括でやりますので、その場合には、もし入っていたとしても問題がないように対応するということが求められているということでございます。
 具体的な方法については、御案内のとおりレベル1から3に分けて、それぞれの対応をしていくとなっていると理解しております。
 
○上畠 委員  学校施設課長の御答弁の中では、緊急を要することもあるから対応しなきゃいけないとおっしゃっていましたので、私としてはすぐにでも、みなし含有でさえもそうなんだから、含有していることが明らかに報告書に載っているとおりで、屋根も大変劣化していると。劣化自体は毎日毎日進んでいく状況で、これはすぐにでも取るべきで、近寄らないのは当たり前ですけど、飛散した場合は何キロ圏、何メートル圏じゃなくて、何キロ圏というレベルになっていくと。
 通常の状況であれば問題はないけれども、通常の状況ではないと、そういったところを考えたときに、市長としてこれは考えていただきたいのが、アスベストに関しては、必ず撤去するか否かだと。撤去することは確実ですよね。アスベストに関して。旧講堂のことじゃないです。
 アスベストの撤去は確実にすべきだと思うんです。今の状況として、中を見たらわかられると思いますけど、雨漏りもして、ぐちゃぐちゃの状況の中で、屋根も大変劣化してぼろぼろになっています。そういう中で、アスベストというのは危険だから撤去する必要があるというのは、この報告書に載っていて、アスベストは必ず撤去しなきゃいけないものだという認識はありますよね。市長。
 
○松尾 市長  旧講堂の今お話の中で言えば、このスレート材というのは、撤去していくという考え方になります。
 
○上畠 委員  撤去する考え方は、それはアスベストに関しては確実ということであるならば、それは先ほどの教育委員会の皆様からの御答弁を伺っていますと、アスベストについてどうするかも含めた上で、今後、夏休み前までどうするかというようなところの指示があったということですけど、それは改めてそれで、そうだったですよね。
 
○安良岡 教育長  そのように判断して、私どもも今後準備を進めていこうということで、今、まずは調査を、土壌、それから空間についても調査をしていこうということで、今は準備をしているところでございます。
 
○上畠 委員  撤去するなら、いずれにしても旧講堂をどうするか、どうしないかじゃなくて、撤去しなきゃいけないのならば、すぐにでも対応すべきことなんじゃないでしょうか。児童への影響も絶対あってはならないことですから、それは調査云々するのは、対応として撤去するのが確実なら、撤去については指示して撤去するようにと、これは鎌倉市として考えられたほうがよいと思うのですけれども、それはいかがでしょうか。
 
○松尾 市長  今回、一般質問を受けまして、夏休み前までにその方針を示していくということをお話ししましたけれども、その撤去につきましても、どのような形で撤去をするかというところも、具体的にそのあたりも含めて検討をして、方針を出してまいりたいと考えています。
 
○上畠 委員  これは、夏休み前までというのは変わらないということですか。
 今まで、劣化していない、保存するという方針だと、市としては今も保存したいというような方針は変わっていないということだったんですけれども、実際にその撤去については本来ならばすべきもので、その撤去の方針は固まっていると。撤去することは固まっているんですよね。撤去することは決定なんですよね、必ず。そこだけ確認したいので。
 
○松尾 市長  このアスベストを含むスレート材を撤去していくということは、これはしなければならないと考えています。
 
○上畠 委員  これに関しては松尾市長として、教育委員会だけでは、先ほどもありました教育財産ではあるけれども、教育委員会としては単独で判断できるものではないという内容でした。となれば、教育委員会では調査、当然、児童とか教職員への影響なんかもありますからされていますけれども、鎌倉市長としてこの撤去について、アスベストを含むスレート材の撤去に関しては確実にすると。であるならば、それ夏休みまでにというのは、それぐらい時間がかかるから夏休み前までにと言っているんですか。そんなにすぐには回答出ないものなんですか。今は業者に対して、どういったことができるかどうかというところの問い合わせとか、そういう検討は、既に同時並行で進められているんでしょうか。
 
○松尾 市長  今、御指摘いただいたようなスレート材だけを撤去するためには、どのような方法でできるかということで、業者には問い合わせをして、おおよそ3,000万円ぐらいかけて、スレート材だけだったら撤去できるのではないかという見込みというところはいただいているところです。
 
○上畠 委員  それは技術的に十分可能であるということですか。
 
○松尾 市長  そのように伺っています。
 
○上畠 委員  であるならば、至急、どこの業者かはわかりませんけれども、市長としての御判断をいただきたいと思いますけれども、どうでしょうか。可及的速やかにやるべきだと思いますけども。業者もそういうことが技術的にできるというところがあって、3,000万円程度の予算でそれは撤去できるというところであるならば、ぜひ、そこの業者にお願いするといいんじゃないですか。一番早くアスベストを撤去できるのはそこなんです。大体、方法とかも、その業者としては確立したものがあって、技術的には、今、可能だとおっしゃいましたけれども、そこがあるならば、ぜひ、そこにもうお願いしてやっていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
 
○松尾 市長  スレートだけを撤去するということだけでは、旧講堂の課題としては、全体を考える中で組み立てをしてまいりたいと考えています。もちろん、このスレートのことが今は課題としてございますので、そのことを優先的に考えながら、今後も含めてどのような形でできるかということを、これは速やかに、まさに夏休み前までには、その方針を出していけると考えています。
 
○上畠 委員  市長、あの旧講堂の中、見られましたよね、市長も。あの状況で、あの建物を活用して、あの建物をそのまま残して、それを使えるというか、今は屋根も恐らく大変劣化していて、スレート材を取るときの土台もなかなか危ういと言っている中で、そのあたりの懸念事項も含めて、私は旧講堂を保存しようが保存しまいがどっちでも構わないんです、あのアスベストさえ取ってくれれば。
 市長として、今、屋根も劣化していて、足場も本当に組み立てるかどうかわからない状況で、今、保存する可能性も残っているような御発言されましたけれども、本来ならば、先ほど教育部とのやりとりの中であったとおり、もう保存できるような状況というのは、なかなか厳しいものがあると学校施設課はおっしゃっていると。そういったところを鑑みたときに、今、6月で夏休み前ですから、7月の海の家のその前ぐらいまでだとは思うんですけれども、そのあたり、今、議会開会中でございますから、そういったところをきちんと市長として方針をお示しいただきたいのは、それは保存するか、保存しないかは、いろんな報告書が出ているわけですよ。実際、今の状況であれを保存しようとするならば、平成10年のころならまだ3億円程度で直せたかもしれないけど、今はどうしてもそれができないような状況だというのは学校施設課もおっしゃっていて、本当に市長としてはどうしたいんですか。残したいんですか、残したくないんですか。市長の考えとしてはどうされたいんですか。あれを利用したいか、しないかとか、いろいろありますけど。
 
○松尾 市長  私としては、できる限り今の形は残しながら、その活用をしていくということが望ましい方向であると考えています。
 
○上畠 委員  今の形というのは、それは意匠としての形ということも含んでいるんでしょうか。つまり、建物として、あの状況をそのまま今の材料と今の建具でやるんじゃなくて、一回更地にして、意匠としてはすばらしいものであるからそれを再現する、新しく建て直すというところも含めてということですか、市長のお考えは。
 
○松尾 市長  それも含めてということです。
 
○上畠 委員  現実的に考えて、私は一度全て更地にした上でやり直すという方法が、現実的な選択なのかなと思います、あの意匠を残したいのであれば。価値があるのはわかりますけれども、一番最優先されるべきは、そのアスベストの撤去が最優先で、夏前なんて言わず、もう業者がわかっているなら早くやっていただきたいですし、教育財産であるから教育委員会の所管ですけれども、市長部局としても過去いろいろかかわられたこともあるから、教育委員会としてはなかなか単独で判断できないというのであれば、民意を得て当選されている市長がきちんと判断しなきゃならないと思いますので、新たに建て直すというところも今は含む可能性があるとおっしゃいましたので、私としてはもう一度壊してやるしか、アスベストは取る方法がないと思っております、あの劣化とかの状況を聞くと、報告書とかを見ると。
 なので、そういったところを市長としては、夏前と言わず、少しでも早く、とりあえずアスベストはとにかく、夏より前ということだってあるんですよね。夏休み前ですから、別に夏休み以降にはならないけど、夏休み前ならば、いつでも夏休み前じゃないですか、今も。夏休み前というのはいつごろの時期か、早まることだってありますよね。7月の上旬になるかもしれませんし、そんなこともありますよね。別に7月20日あたりからじゃなくて、早まることだって市長としてはあるということでよろしいですか。
 夏休み前までにとおっしゃっているじゃないですか。7月20日とか、そういう海の日のあたりじゃなくて、それは1週間でも2週間でも早いほうがいいんだから、そのことはあると考えてよろしいですか、可能性として。
 
○松尾 市長  それは前と言っていますので、その可能性も含めて前ですけれども、今、議会中でありますが、この間も継続して、この御成小旧講堂の対応について検討を進めているところです。その中で、きちんと皆さんに説明をしていくという中で、庁内としても教育委員会と連携をしながら、その方向性が確実に固まれば、その時点でお伝えをしてまいりたいと思います。
 
○上畠 委員  長々とやってもあれですが、できれば開会中にやっていただきたい。幸い7月1日まで延びたようですから、開会中に御報告いただきたいと思いますけれども、それが無理ならば、対応というのは、6月定例会で報告するつもりでしたというようなお話がありましたけれども、早く全員協議会を開いてでも報告するべきでした。
 これについての対応というのは、どうするかというのは、教育こどもみらい常任委員会の委員に対しての報告だけじゃなく、議会全体に対しての報告も必要だと思いますので、そこについては、どういう結論が出たかというのは、メディアも取り上げていらっしゃるとおり、全員協議会で報告をしていただきたいなと私個人は思っておりますけれども、市長として、教育長になるんですか、どちらでもいいですけれども、このあたりの結論が出たら、全協でやっていただきたいと思いますけれども、そのところはどうでしょうか、説明責任として。開会中ならいいんですけど、閉会しちゃったらしようがないですから。どちらでも。
 
○松尾 市長  全員協議会での報告をさせていただくかどうかということにつきましては、重大なことというのは認識をしておりますので、今後の方法についても含めて検討して、お伝えをさせていただきたいと思います。
 
○竹田 委員  先ほどのやりとりの中で幾つかわかってきたことは、平成22年、2010年ですよね、第一小学校の講堂の波板、屋根にアスベストが飛散した跡がある。そこで、これについては撤去してふき直しをしたと。そのときに、市内の学校、それから講堂も調べましたと。そのときに平成22年になるんでしょうか、御成小学校の旧講堂において、既にそこにアスベストを含有したスレートがあることがわかった。しかしながら、形状が安定しているので、このまま特にそっとしておけば大丈夫だろうということで、御成小学校の旧講堂に関しては、このスレート瓦を取るということをしない。安定しているということでしなかったということがわかりました。
 そうしますと、今回、市長がアスベストを取ると、いつかわからないですけれども、早急に計画を立ててアスベストの含有しているスレート瓦を撤去する、その決意をここでした理由は何ですか。
 2010年は形状が安定していたから、アスベストを含有しているとわかっているけれども、このままにしましょう。でも、先ほど来、お話の中で、いつになるかわからないけど撤去しますといった、その理由は報告書の中身じゃないんですか。
 
○松尾 市長  調査した報告を受けて、今回、このような形でスレート材を撤去するという考えに至っています。
 
○竹田 委員  アスベストが入っているスレートがあることはわかった。つまり、新たな情報がこの報告書の中でもたらされたわけですよね。その新しい報告書の中で新たにわかったことは、判断材料は何ですか。
 
○松尾 市長  アスベストを含有しているいうことについては以前から認識をしているところです。しかしながら、それが現状でしたらレベル3ということで、直ちにそれを撤去するという認識ではないという中において、今回、このスレート材に穴があいていたり、欠損していたりということで、飛散をする可能性があるというところも指摘があるところですので、そのあたり含めて、撤去していく必要があると考えています。
 
○竹田 委員  報告書の中では、屋根というところで、その解体工事を行う際は石綿飛散防止をすることと書いてあるわけです。確かに、その劣化が著しいということがあるわけですけれども、もう一つは、この大地震によって倒壊の可能性が非常に高いということがわかった、それも判断材料ではないですか。
 
○松尾 市長  災害時における対応ということも確かに一つございます。
 
○竹田 委員  要するに耐震性がないんだと、大地震で倒壊する可能性が非常に高いんだと、これ新たに今回出てきた。それから、多少欠損があるということ、劣化が見られるということもありますけれども、この大地震での倒壊の可能性が非常に高いというところが、本当に大きな大きな材料として報告されているとするならば、とするならば、このスレート、アスベストを含んだスレートの撤去というのは、本当に早急にしなきゃならないことだと思います。撤去はします。でも待ってくださいねと、夏休み前までにという、そういう悠長なことでは私はないと思うんです。
 ということで、早急に、とにかくこのスレートを撤去するということを、一番最初に、上畠委員もおっしゃっていますけれども、する必要があると思いますけれども、いかがですか。
 
○松尾 市長  先ほどにも申し上げましたとおり、このスレート材だけを撤去するということについても、今回の一般質問を受けまして検討をさせていただいているところです。今、御指摘いただいたようなことも含めて、今後の対応ということを鋭意検討を進めてまいりたいと思います。
 
○竹田 委員  私、この本会議の中で松尾市長が、撤去も含め小学校の夏休み前までに方針を決定すると。この撤去というのは、この旧講堂の撤去も含めているんですか。あくまでもこの撤去はアスベストの撤去ですか。
 
○松尾 市長  スレート材だけを撤去ができるのか、もしくは、全体を解体しなければいけないのかというところについては、まだ技術的にどのような方法できるかというところが詰め切れておりませんでしたので、それは両方の意味を持って答弁をさせていただきました。
 
○竹田 委員  私は、この建物そのものも撤去をするという意味合いがかなりあるのかなと、両方の意味がということだったんですか。今初めて認識しました。
 だとするならば、この旧講堂の全体的な撤去も含めて、この見出しなんかは、そういう言い方、雰囲気でとられるんですけれども、この旧講堂そのものの解体撤去も含めてというニュアンスも入っているとすると、市長はこの何ページかにわたる報告書、全部お読みになっての御答弁だったんでしょうか。
 
○松尾 市長  読んでいます。
 
○竹田 委員  この中にまとめると四つの大きなことを言っているんですよ。
 国内に残存している大規模木造講堂とした貴重な建築物である。大地震での崩壊の可能性が高い。耐震改修工事を行えば使用可能。石綿が含まれるスレートだと。撤去する場合にはこうですよと言っている。
 この四つの指摘を受けて、今、確認させていただきましたスレート瓦を撤去するだけではない、この建物そのものの撤去も含めてというような御答弁が出てきた理由が、私としてはわからないんですけれども。なぜ、これを全部撤去するということも含めての御答弁だったんでしょうか。
 
○松尾 市長  質問の趣旨と違うかもしれませんけれども、私としては、そのスレート材を撤去しなければならないという考え方で、それがどのような方法でできるかというところははっきりとお答えできませんでしたので、それも含めて撤去するというふうにお答えさせていただきました。
 
○竹田 委員  第一小学校の体育館は全部撤去してふき直しができたわけですよね。
 だから、スレート、あれは波板ですけど、それだけを取ってふき直しするということは、技術的にできるわけですよ。ですから、私はこの撤去と言ったときに、てっきり、スレートだけではない、この建物そのものの撤去も含めてと私は捉えましたけれども、実際は両方含まれているということが、なぜ、この報告書の中から生まれ出てくるのか、いまだに納得できないところでありますけれども、次に行きます。
 市は第3期基本計画の中ですか、六つの柱を上げて、その2番目に何を上げているか、市長、御記憶にあると思いますけれど、歴史的遺産をさらに活用すると。古都保存法制定の経緯を踏まえた上で、周辺への景観や環境と一体となったまちづくりを進めますと、そう六つのこの基本方針の中の2番目に上げているんです。
 これは先ほどお話の中で、御成小学校だけがこれだけの教育的な予算というお話もあった。けれども、既にこの御成小学校の旧講堂は市の財産です。御成小学校だけの財産ではないわけで、御成通りの景観資源というのかな、そういうものでもあるわけですね。そういう観点からすると、私はその撤去の中に、この建物そのものを撤去するという意味合いが含まれているということで、大変見通しとしては、非常に報告書の内容を丁寧に読み込んだ上での御答弁とは、私は考えられないなと思います。
 これはノスタルジーの問題を超えていますよ。景観資源なんです。そこのところを私はしっかりと市長は把握していただいて、先ほど市長は残しながら活用していくということをおっしゃっていただきましたので、そこのところを建物そのものの撤去も含めてとおっしゃいましたけれども、もともとの市長の基本方針の中、そして、市長の残しながら活用というところをしっかりと御答弁、整合性はとれてますので、そこのところを守りながら、まずはアスベストの含まれているスレートは撤去、耐震化も同時にできればしていただいて、保存活用に取り組んでいただきたいと思いますけれども、どうでしょうか。
 
○松尾 市長  御成小旧講堂の問題というのは、平成10年の報告書、当時の市民の方々の思いを見るまでもなく、非常に重要、地域の方にとっても大変重要なものだと認識をしています。
 その対応が遅かったではないかという御指摘、これまでもいただきました。そうした点については、大変重く受けとめるところです。今後、こうした地域の方々が大切にしてきた景観、こうした建物というところについて、どのように今後それを保全できるか、また、あわせてこの安全性ということもきちんと確保できるかということも含めて、早急に結論をして先に進めてまいりたいと思います。
 
○久坂 委員長  以上で、理事者に対する質疑を終了いたします。
 理事者退室のため、暫時休憩いたします。
              (16時36分休憩   16時38分再開)
 
○久坂 委員長  再開いたします。
 質疑が終了しましたので、報告事項につきまして、了承かどうか確認をさせていただきます。
 
○高橋 副委員長  これはこの書類が出てきて、夏休み前にそれを受けた方針をと言っているんで、それはセットだと思うんです。ですから、それを伺わないと、了承とか何とかという話もできないんじゃないかなと。全員協議会でやるのか、常任委員会協議会を開いてやるのかは別として、方針が出たらもう一回ちゃんとお伺いをして、了承するならするとしていきたいと思います。
 
○久坂 委員長  暫時休憩いたします
             (16時39分休憩   16時40分再開)
 
○久坂 委員長  再開いたします。
 休憩前の高橋副委員長からの御発言と休憩中の皆さんの御意見によりまして、この報告につきましては、この後に方向性が出されるということで、その方向性が定まった後の報告を受けましてから、また確認をするということで、現段階におきましては聞き置くいうことでよろしいですね。
                  (「はい」の声あり)
 本報告については聞きおくと確認いたしました。
 それでは、陳情第10号の取り扱いにつきまして、皆さんの御意見をお伺いしたいと思います。
 
○上畠 委員  本件に関しては、可及的速やかに対応すべき内容だと思いますので、これについては棚上げという形ではなく、結論を出すべきじゃないかなと私は思います。
 
○納所 委員  アスベストが含まれております屋根ふき材については、速やかに撤去すべきであると考えておりますけれども、その旧講堂については、御成小学校の学校施設の課題を解決するために活用すべき建物でありまして、単純な保存を求めることについては、異論はございます。
 また、陳情の理由に数カ所の事実誤認が見られますので、このままの文面を受けることは難しいということでございますので、本陳情の取り扱いについては一定の結論を出すべきであると考えております。
 
○竹田 委員  結論を出すべきだと思います。確かに細かいところでは言葉の誤謬があるんですけれども、おおむねおっしゃりたいところの趣旨は非常に理解されます。
 そして、スレート屋根のアスベスト飛散防止という部分は私は違って撤去なんで、等という言葉がありますので、それも含めてと判断すれば、おおむね趣旨は今まで私がいろいろ質問、質疑させていただいた中において一致している。特に、第三期基本計画の中の内容と非常に内容的に合致しているので、これは後で言うことでした。結論を出します。
 
○千 委員  (代読)結論を出します。
 
○高橋 副委員長  別に結論を出さなくてもいいんじゃないかなと。
 
○久坂 委員長  皆さんから御意見を伺いましたが、結論を出すという方が多数ですので、副委員長、継続とおっしゃっていたんですが、その前に意見ございますか。
 
○高橋 副委員長  いいです。
 
○久坂 委員長  こちらの陳情につきまして、採決に移ってまいります。陳情第10号につきまして、採択の方の挙手をお願いいたします。
                  (少 数 挙 手)
 2名挙手ということで、今回の陳情につきましては少数ということで、不採択に決しました。
 
○上畠 委員  今、不採択となったんですけれども、趣旨として、アスベストに関する対応については速やかにやっていただきたいというところは、皆さん、統一しているところなのかなと思います。保存しない、保存するは別として。これに関して、当委員会として何らかの意思表示として、委員会として決議等を出したいと思うのですが、いかがでしょうか、アスベストに関してのみ。
 
○久坂 委員長  暫時休憩いたします。
              (16時45分休憩   16時47分再開)
 
○久坂 委員長  再開いたします。
 休憩前の上畠委員の御発議に関しましては、委員長報告の中で改めて取り扱いをさせていただきますので、その段にまた御確認をいただきますよう、よろしくお願いいたします。
 暫時休憩いたします。
              (16時48分休憩   16時49分再開)
 
○久坂 委員長  再開いたします。
 文化財部の職員の方の紹介がございますので、お願いいたします。
                  (職 員 紹 介)
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  日程第7報告事項(1)「平成26年度史跡永福寺跡復元整備工事における事故繰越について」を議題とします。原局から報告をお願いいたします。
 
○文化財課担当課長  日程第7報告事項(1)平成26年度史跡永福寺跡復元整備工事における事故繰越について、御報告をさせていただきます。
 平成26年度の国指定史跡永福寺跡の整備事業の内容は、別紙資料としてお配りしている「平成26年度史跡永福寺跡整備図面」にお示ししているとおり、北翼廊、庭園の池及び池に水を引き込む遣水の整備となっていますが、平成26年度内に完了せず、平成27年度に繰り越すこととなったものです。
 遣水は永福寺の庭園において最も重要な部分であり、「史跡永福寺跡整備委員会」の意見を参考として慎重に工事を進め、施工に当たっては、敷地内への流入水が施工の妨げとなるため、仮設水路を設置し工事を進めてまいりました。しかしながら、永福寺跡はもともと湿地帯であったことから、ある程度の湧水の発生は予測していたものの、2月以降に雨天が多く、湧水が当初の想定を上回り、遣水の施工が難航したことなどから、年度内施工完了ができず、平成27年度へ事故繰越となったものでございます。
 4月以降、工事は順調に進み、本年5月中に終了し、今後、完了検査を実施し繰越分の工事は完了となります。
 以上で報告を終わります。
 
○久坂 委員長  御質疑はございますでしょうか。
 
○高橋 副委員長  新年度は引き続き、もう1個残りの池をやるということでよろしいですか。
 
○文化財課担当課長  平成27年度につきましては、残り半分の池の部分の整備をやる予定でございます。
 
○久坂 委員長  ほかに質疑はよろしいでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 了承かどうかを確認させていただきます。了承でよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 本報告について了承と確認いたしました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  日程第7報告事項(2)「発掘調査費用に対する補助制度の導入について」を議題とします。原局から説明をお願いいたします。
 
○文化財課担当課長  日程第7報告事項(2)発掘調査費用に対する補助制度の導入について御報告いたします。
 武家文化発祥の地である本市は、山稜部を含め、旧鎌倉地域のほぼ全域が中世を中心とする埋蔵文化財の包蔵地で、市域全体でも約3分の2が埋蔵文化財包蔵地となっています。
 埋蔵文化財包蔵地内において、住宅の建築等で土木工事を行う際は、必要に応じ発掘調査を実施することとされておりますが、施主自身が居住する個人住宅等の建築に伴う場合は、原則として市が国庫補助金を活用し発掘調査を実施しています。しかし、発掘調査が必要な件数が多いこと等の理由により、発掘調査までの待機期間が1年近くにも及ぶ場合があり、市の発掘調査を待てず、民間調査会社等に発掘調査を委託するケースが生じています。
 これまでは、施主が個人であっても、発掘調査を民間調査会社等に委託した場合の調査費用については、全額が施主の負担となっていましたが、市民の負担軽減を図るため、発掘調査費用について補助制度を設けることとしたものです。この補助制度による1件当たりの補助金の交付額につきましては、別紙資料でお配りしている「民間調査機関等の発掘調査実績」を御参照願いたいと思います。
 過去5年間の調査実績1件当たりの調査費用につきましては、一番右の端でございますが、146万4,640円となっています。この額をもとに100万円を限度額としまして、調査費用に3分の2を乗じた額を補助金としようとするものでございます。本補助制度により民間調査会社等に発掘調査を委託した場合の施主の負担の軽減が図られるものでございます。
 しかしながら、個人等が施主となる居住用の住宅建設に係る発掘調査は、できる限り市が実施することが望ましいと考えられます。発掘調査にかかる待機期間の短縮については、かねてより議会からも御指摘を受けているところであり、本補助制度の導入とは別に、発掘体制を充実させることが必要であると考えています。
 発掘体制については、本年度内部努力により発掘調査班を1班増加させる予定でおります。また、来年度からはさらに発掘調査班を1班ふやすため、考古学を専門とする学芸員の採用を予定しているところであり、発掘調査までの待機期間の縮減について引き続き努力していきたいと考えております。
 以上で説明を終わります。
 
○久坂 委員長  御質疑ございますでしょうか。
 
○竹田 委員  そうすると、その発掘調査グループは、合計何班になりますか。
 
○文化財課担当課長  今現在は5班の調査班を組織してございます。
 
○竹田 委員  プラス1班加わって5班ということですか。
 
○文化財課担当課長  今年度1班ふやす予定でございますが、ふえますと6班ということになります。
 
○竹田 委員  この6班で実際的には足りるのか、本当だったら発掘して、それ発掘及び調査ですから、さらにあと何班必要な感じでしょうか。
 
○文化財課担当課長  発掘調査を必要とする件数につきましては、毎年家屋の建築等をする件数にもよりまして、なかなか推測は難しいところでございますが、今年度に限りまして申し上げますと、現在お待ちいただいているのが2件でございまして、その2件につきましては8月から調査を開始できる予定でなってございます。
 また、1班これからふえることによりまして、今お待ちいただいているケースはその2件だけでございますので、すぐに調査に入れるかと考えてございます。
 ただ、過去に調査をお待たせすることが市民サービスによろしくないということで、調査ばかりをしてきまして、報告書を作成していない部分がございます。その報告書未作成分につきまして報告書を作成しなくてはいけないということもございますので、そういった作業に充てることも必要となりますので、今年度1班増加しまして6班ということでございますけれども、来年度また1班ふやすことによりまして、7班の体制によりまして何とか消化していきたいと考えているところでございます。
 
○竹田 委員  素人でよくわからないんですけれども、これは発掘調査で、そこには出土品調査も含まれているんでしょうか。
 
○文化財課担当課長  出土したものの報告書を作成するということの中には、出土品の調査も含まれていると考えてございます。
 
○竹田 委員  そうしますと、いつか野村総合研究所跡地に膨大なほこりにまみれたと言ったら変ですけれども、出土品がたまっていましたよね。あれは、あの物に関しての出土品調査、いつの時代のどういう物でというところは、そこまでこれの7班になって進むのでしょうか。
 
○文化財課担当課長  今現在、たまっている物もございますけれども、今後、シミュレーションの中では、平成34年度までに、今たまっている分の報告書の作成、整理というものを完了したいと考えているところでございます。
 
○竹田 委員  それは猛スピードでやらないと間に合わない。何万箱と言われていましたから、それを平成34年度までにというお話ですけれども、それで、(仮称)歴史文化交流センターもできる、その中で展示する。何を見せて何を子供たちの学習に生かすかというところも、差し迫った問題でございますので、着実に棚に置いておく物をどんどん出してきて調査を進めていただきたいと思います。
 
○文化財課担当課長  着実に進めていきたいと思いますけど、今申し上げました平成34年度までに全部終わらせるというのは、報告書未作成文を終わらせるということで、今現在、野村総合研究所跡地にある資料、ある程度の整理はついているものもございますけれども、さらに再整理という形で、より検索しやすい、展示をどのようにするかという整理については、まだしばらく、この辺については、まだいつまでにとはスケジュールは組んでいないというところでございます。
 
○竹田 委員  そうすると、野村にたまっているあれ、大量な出土品を、もしあれをこれから一つ一つ整理して、その物についての報告書を作成したりとか、分析、歴史的なその価値とか、いつの時代なのとか、考察を踏まえたものをするとしたら、相当これもっと先になるという話でしょうか。
 
○文化財課担当課長  今、竹田委員がおっしゃられているのは、いわゆる私が申し上げました再整理が済むお話しになりますが、今現在、いつも御指摘いただく多い数字になってしまいますが、2万4,000箱ほどまだ再整理が済んでございません。年間1,000箱程度の処理が行っておりますので、それだけの期間がかかってしまうというお話しになる、20年以上というような数字になってしまうということです。
 
○竹田 委員  そうしているうちにも、どんどん出土してくるという状況なわけですけれども、人数体制をふやすとか、そこの部分についても人を充てるということも必要なのかなと、もっとさらに思いますけれども、了解しました。
 
○納所 委員  発掘調査が必要なその開発案件には、何か条件的なものがあるんでしょうか。それとも、旧鎌倉地域における埋蔵文化財包蔵地については、無条件で発掘調査が必要なのか、その辺の制度はどのようになっていますでしょうか。
 
○文化財課担当課長  工事の計画が発掘調査面、遺構面より深くなる場合には、発掘調査をお願いしているというところでございます。
 
○納所 委員  深く掘る場合ということだろうと思いますけれども、ただ、それにしても、この報告書の作成でも相当な年数がかかるということですと、例えば、その文化財部、もしくは、鎌倉市だけでそれはできるんでしょうかという疑問はございます。
 これが、例えば民間学術機関の力を利用するであるとかというような委託を少しお願いしても、その調査報告書の作成を早めるということはできるんでしょうか。
 
○文化財課担当課長  開発事業、個人住宅以外の発掘調査については、民間の調査会社に委託した中で事業者の御負担でお願いしているところでございます。今現在、市の直営でやっているのは、個人の住宅ケースということでございます。
 そのほかに、まず資料、報告書未作成の分につきましては、市が直営でやっているということで、委託につきましては、本来、発掘調査については市が主体となってやることが望ましいという国の方針もございますので、極力、市でやっていきたいと考えているところでございます。
 
○納所 委員  それは一般的な自治体の場合のことだろうと思うんです。特に鎌倉の場合は、その埋蔵文化財の量というのは、本当に膨大な量があるということですので、それなりの鎌倉市独自の対応があってもしかるべきではないかなと思いますし、その辺は少し働きかけていく必要があるんじゃないかと思うんです。
 ただ、例えば民間の住宅等のその開発において、発掘調査を施していく中で、これは報告書の作成の優先順位を上げなくてはいけないなという事例があるかと思うんです。順番どおりにやっていくと、二十何年後にこの発掘調査の結果報告書ができるということではなくて、その順番を早めるという事例はあるんでしょうか。
 
○文化財課担当課長  基本的には、調査した順番に報告書を作成しているということでございますので、古い順からやっているということでございます。
 
○納所 委員  今後改めて世界遺産登録等を目指すんであるんだったら、それの文化財等の価値というものについては、さらに、特に中世が中心になると思いますけれども、中世鎌倉市におけるその価値を高めるために、多角的にその報告書の作成であるとか、研究等は広げていく必要があるんじゃないかと思うんです。
 ただ、それにしても、幾ら人をふやしたとしても、何十年もかかってしまうという現状、これは悲鳴に近いものがあると思います。これどこかで制度的なものを大きく変えていかなければ、単純に事を順番どおりに進めていくということは解決にならないんじゃないかと思うんですけど、今後のその発掘のあり方について、鎌倉市なりの特徴というものは出せるんでしょうか。その辺、どういうお考えか、もしくは、現在の課題も含めてお考えを伺えればと思うんですけど、いかがでしょうか。
 
○文化財課担当課長  今年度、内部努力で1班ふやします。そして、来年度、体制強化をすることができまして、1名の増員となってございます。しかしながら、今まで過去に残されている件数、あるいは、これからも発掘調査は終わりが見えないというか、終わることなく続くものだと考えているところでございます。
 そういった中で、今後も体制強化につきまして、働きかけていくとともに、我々も現存する力で有効に活用しまして、処理を進めていきたいと考えているところでございます。
 
○納所 委員  当然、埋蔵文化財センターをきちんと整備してというのが、鎌倉市にいまだにないということ自体がおかしいことであって、その埋蔵文化財センターをきちんと整備して、そういった発掘体制の確立、その中で民間の力をどう活用していくか、もう少し戦略的に捉えていくべきではないかなと思っております。意見を申し上げました。
 
○上畠 委員  1点確認させてください。先ほど、考古学を専門とされる方を採用されるとお話されていましたけれども、どういう職責を担われるのか、どういった形の採用なのか、教えていただいていいですか。
 
○文化財課担当課長  専門職としまして、考古学の学芸員の資格をお持ちの方、さらに、実務経験のある方、発掘調査の実績がある方ということで募集させていただいております。
 採用後につきましては、発掘調査を主として業務に当たって、採用と同時にすぐということではございませんけれども、発掘調査をメーンに考えているところでございます。
 
○高橋 副委員長  補助金をつけていただけるということで、これはいいことじゃないかなと私は思っております。経費はかかるんですけれども、結局、順番待ちをしていただけば市で全部払うということですから、それを少しでも市民のニーズに合わせてやっていただくことだろうと思うんです。
 150万円の経費がかかった場合に100万円マックスで出ますよという、3分の2とはそういうことですよね。市でやる場合、どのぐらいの経費がかかっているんですか。
 
○文化財課担当課長  平米当たりということになってしまいますけれども、平米当たり6万8,000円程度となってございます。
 ただ、市でやる場合には国・県の補助を受けます関係で、実質の市の負担としましては、約2万2,686円というような額になってございます。
 
○高橋 副委員長  市でやると6万8,000円かかって、国と県から少しずついただけるんで、実質かかっているのは2万2,000円何がしだと。民間でやると平均3万5,000円ぐらいですか、ばらばらですけれども、2万8,000円から4万円ぐらいまでありますけれども、その場合にはもう補助金はいただけないということですね。
 これも何かおかしいですよね。結局、認めている行為じゃないですか。民間でやってもいいんですよという認めている行為で、国の方針で埋蔵文化財の包蔵地と、そこではちゃんと発掘調査をやりなさいよと。順番待って市でやった場合には、国や県もお金は出すけれども、民間でやった場合には、その出てきた物や報告書も全部認めておきながら、補助は一切つきませんよということ自体が何かおかしいじゃないですか。それは国と県の制度だと言われればそうなんですけれども、間尺に合わないような制度だと思います。
 
○文化財課担当課長  発掘調査につきましては、もともとは、発掘調査の費用は事業主の負担で行うことが原則という国の方針がございます。そういった中で個人の住宅、私どもが補助の対象としました個人が居住用に建てる場合の発掘調査を市がやった場合には、補助金を出すよと言うような制度となってございます。
 ですから、確かに副委員長のおっしゃられるとおり、国・市がやれば補助金を出すのであれば、民間がやっても補助金というお話もございますけれども、もともとは事業者負担というような原則が国にもあるということもございますので、やむを得ないのかなと考えているところでございます。
 
○高橋 副委員長  そうしたら、市が委託すればいいんじゃないんですか。市がこういう事業者に委託してやればいいんじゃないですか。そうすれば市がやったことになるじゃないですか。やっていることは同じなんですから。
 
○桝渕 文化財部長  ただいま課長がお答えしたのは、市がやる場合に国・県の補助が出るという、こういうお話をさせていただいたんですが、そもそも国・県の補助というのは、個人の住宅、あるいは、個人の小規模な事業で、その発掘調査費用を賄い切れない、そういう場合には国・県が補助しますよ。そして、市がその場合には、発掘調査を担当するのは市がやりなさいという、そういうシステムになってございます。
 ですから、市がやるから補助が出るということではなくて、もともと個人の住宅であるとか、小規模なものに関して、その方たち、施主が賄い切れない場合への補助ということでございますので、市が申請すれば出るんじゃないかということは、違うということでございます。
 
○高橋 副委員長  その場合、賄い切れるか切れないかの判断は、どういう資料に基づいてやっているんですか。所得なのか、何なのか。
 
○文化財課担当課長  個人住宅の場合に関しましては、規模の制限はございません。ただ、小規模の事業者、個人の事業者が店舗に使う場合の規模の設定というのは、100平米未満という制限は設けられてございます。
 
○高橋 副委員長  事業者は金もうけのためにやるんだから、それは自分で払えばいいんです。個人の方が住むところの話をしているんです。これはそういうことじゃないの。それ以外のものも補助の対象になるんですか、新しいやつが。このことを私は聞いているんです。
 
○文化財課担当課長  基本的には高橋副委員長おっしゃるとおり、個人の住宅を建てかえるというときに補助をする予定でございます。
 
○高橋 副委員長  私はこのことを聞いているのに、事業をやる方についてのお話なんか全然関係ないじゃないですか。だから、部長が言ったみたいに、基本的には、みんな自分で払ってくださいねという方針でずっとやってきているんですか。基本的には、個人のお宅は市でやりますよという方針でやっているんじゃないんですか。所得がある人、財産がある人は、あなたはもう対象になりませんよとやったケースはありますか。
 
○文化財課担当課長  個人の住宅建築に関しましては、市で全部やった場合には市の負担ということになってございます。
 
○高橋 副委員長  そういうふうになると、部長が言っていた答弁とおかしくないですか。
 
○桝渕 文化財部長  言い方といいますか、そこがまずかったのかと思いますが、個人の方に国・県補助になる場合に御負担をいただいてやるということはありません。今までもそういうことはしてきていません。
 今回の補助制度につきましては、要は、そういう一切御負担をいただかないで、市が調査を実施する際に、国・県の補助、そして市の負担でもってやるという、それをやる場合に、もう1年ぐらい待っていただかなければならないような場合、そうすると、当然その住宅の建てかえだとか、そういったことでアパートを借りるとか、いろんな諸費用が、利子の関係もございますし、それを勘案していただいて、御自分でやられる、そのときに補助がこれだけあれば、利子負担だとか、そういうことも負担が少なくなるねということで活用していただければということで、今回の制度を創設したということでございます。
 
○高橋 副委員長  別に制度の説明を聞いているんじゃないんです。先ほど部長が言ったのは、基本的には全員自分でやってくださいねという方針なんですよ、もともとそうなんですよということをおっしゃったから、おかしいんじゃないんですかと私は言ったんです。それは本当そうなんですか。
 
○桝渕 文化財部長  先ほど課長から御答弁したのは、基本的には原因者負担の法則と申しまして、その遺跡を何か開発行為で破壊せざるを得ないという場合には、その原因をつくった方に御負担をいただいて、発掘調査を実施して、記録をつくっていく、こういう考え方でございます。
 ただし、その負担に耐えられないだろうと、耐えることがなかなか難しいだろうという場合として、例えば、個人住宅を建てかえられる場合、それから先ほど私が申し上げた、小規模な事業主が店舗兼住宅のようなものを建てかえられる場合について、基準を設けて、補助を行って、市が調査をし、国・県が補助をするというシステムになっているということです。
 
○高橋 副委員長  だから、そのときに、店舗はいいですよ、個人のお宅という比率でやっているんでしょうけれども、個人のお宅という特化した話をしたほうがわかりやすいから、そのときに、あなたはできるでしょうということをちゃんとやらなきゃいけないじゃないですか。そういうことをちゃんとやってきているんですかということを言っているんです。所得を出していただいたり、預貯金を出していただいたり、これはこれだけあったら、あなたは全部自分でやらなきゃだめですよと。そういうことをやらないで、基本的にはそういうふうにやってもらう制度としてなっているんですよというのは、それは通らないです。
 全部言われれば、全部やっているわけじゃないですか。課長はそういうふうに答えているじゃないですか。今まで個人で市でやってくださいと言ってくる方には全部やっていますよと。やれるかやれないかの判断というのはしていないんですよ。そうじゃないんですか。何かやっているんですか。
 
○文化財課担当課長  個人住宅に関しましては全て市がやりますということで、お待ちいただくことが難しいという方だけは、民間の調査会社の調査をお願いしているような状況でございます。
 
○高橋 副委員長  例えばこういう制度だって、市が民間会社に委託することだってできると思うんです。それを報告受けたものを市がやったことにしてやれば、補助は出るんじゃないんですか。
 
○文化財課担当課長  市が全て民間に委託した場合には、国・県の補助の対象にはならないという国からの通知がございます。
 
○高橋 副委員長  いずれにしても民間に出したほうが安く半値でやっているじゃないですか。そういう体制自体も考えていかないと、6万8,000円かかっても2万2,000円しか持ち出しがないからいいんだみたいなことでいいんでしょうか。そこは少しでも圧縮できるようにすれば、もう1班ふやすことだってできるかもしれないじゃないですか。
 これ、皆さん、市がやってくれるんだったら、やってもらいたいに決まっているじゃないですか。いろんな理由があって、いろんな方位を見て、何月何日までに入らなきゃいけないなんていう人だっていっぱいいるわけなんです。そうしたら仕方がないですよね。
 先ほどの話に戻っちゃいますけれども、基本的には自分でやってもらうんだっていうんだったら、徹底的に調べて、全部資料出してもらって、あなたはだめですよ、民間でやってください、あなたは市でやりますよとかと分けるべきですよ。
 そういういろいろな問題ありますんで、国の制度ということもありますけれども、ぜひ、最先端でやっている基礎自治体から、こういう問題があるんですけど、どうですかということは上げていただきたいですね。民間の調査会社に出して、市が責任を持ってやりますからということが、その補助の対象にならないなんていうことは、成果物として同じものが上がってくるわけですから、それは私はおかしいと思います、制度として。これは市の制度ではないんですけども。そういうことをちゃんと上へ上げてもらって、制度改正していただくように働きかけていただきたいと思いますけれど、どうでしょうか、部長。
 
○桝渕 文化財部長  確かに副委員長おっしゃるように、ある意味、国・県の補助制度というものがカチカチと決まっているような部分があると思われます。国としても近年の流れとして、その民間調査組織の導入ということも、検討の方向性を持ってやっていることはございます。そういったこともございますので、私どもとしましても、そういう幅を広げるような要望というのは、機を捉まえて行っていきたいと考えます。
 
○千 委員  (代読)補助制度は何メートル掘ると対象になりますか。
 
○文化財課担当課長  掘削の深さは関係ございません。発掘の調査を実施する場合は全て対象となるところでございます。
 
○久坂 委員長  暫時休憩します。
              (17時24分休憩   17時26分再開)
 
○久坂 委員長  再開します。
 
○千 委員  (代読)5メートルでは出てこなくて、10メートルで出てきたらどうなるのですか。
 
○文化財課担当課長  発掘の調査に関しましては、工事の事前の図面等で掘る深さが決まってございます。その掘る深さによりまして、遺構が出るか、出ないか、わからない場合は確認調査を実施しますけれども、当初予定の掘る深さで遺構がない場合には、発掘調査は実施しませんので、最初から深さは決まってございますので、遺構に達する土木工事がある場合のみが対象となるところでございます。
 
○久坂 委員長  ほかに御質疑はよろしいでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 了承かどうか確認をさせていただきます。本報告については了承ということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認いたしました。
 文化財部職員が退室のため、暫時休憩いたします。
              (17時28分休憩   17時29分再開)
 
○久坂 委員長  再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  日程第8報告事項(1)「(仮称)鎌倉歴史文化交流センター整備の進捗状況について」、日程第9「議案第17号平成27年度鎌倉市一般会計補正予算(第2号)のうち歴史まちづくり推進担当所管部分」を議題とします。原局から2件一括して御報告をお願いいたします。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  日程第8報告事項(1)(仮称)鎌倉歴史文化交流センター整備の進捗状況について及び日程第9議案第17号平成27年度鎌倉市一般会計補正予算(第2号)のうち歴史まちづくり推進担当所管部分につきまして、一括して報告させていただきます。
 初めに、日程第8報告事項(1)(仮称)鎌倉歴史文化交流センター整備の進捗状況についての報告をさせていただきます。
 本日、お手元にお配りしました、資料「(仮称)鎌倉歴史文化交流センター整備予定スケジュール」をごらんください。
 (仮称)鎌倉歴史文化交流センターの整備に係るスケジュールにつきましては、これまで、平成27年度末ごろの開館を目途として準備作業を進めてまいりましたが、開館時期等に変更の必要が生じたため、報告させていただきます。
 扇ガ谷一丁目用地の既存建物を(仮称)鎌倉歴史文化交流センターとして整備するための建物改修工事を実施するに当たりましては、当該建物が第一種低層住居専用地域に所在するため、近隣住民の理解を得た後、建築基準法に基づく鎌倉市建築審査会の同意を経て、用途許可を取得する必要がありました。
 そこで、平成26年12月21日に近隣住民を対象とした公聴会を開催いたしましたが、一部の住民から慎重な対応等を求める意見が出され、近隣住民との協議・調整に時間を要することとなった結果、鎌倉市建築審査会を経て用途許可を得られたのが、平成27年3月27日となりました。
 一方、本件建物は特殊な建物であり、さまざまな工事の方法を検討いたしましたが、最終的に建物と設備の改修について一体で施工する必要があるとの結論になりました。また、平成27年度になりましてから、工事費用の単価改定等があったこともあり、(仮称)鎌倉歴史文化交流センター建物改修工事については、議決に付すべき工事案件となることが確実となりました。
 そこで、鎌倉市議会6月定例会に上程するよう工程の検討を行いましたが、用途許可がおくれたことにより、入札等の契約関係の準備を6月定例会前に終了することが極めて困難な状況となりました。
 このため、スケジュールの見直しが必要となり、所要の工事期間からすると、同工事を平成27年度中に完了することが見込めないことから、資料「(仮称)鎌倉歴史文化交流センター整備予定スケジュール」にお示ししたとおり、本6月定例会で繰越明許費に係る補正予算の議決をいただいた後、契約に関する事務処理を進め、9月定例会において契約議案の議決をいただき、10月より着工、翌平成28年秋の開館を目指して今後の整備を進めたいと考えております。
 引き続きまして、日程第9議案第17号平成27年度鎌倉市一般会計補正予算(第2号)のうち、歴史まちづくり推進担当所管の内容を説明させていただきます。
 議案集その1の61ページをお開きください。
 鎌倉市一般会計補正予算(第2号)第2条繰越明許費について説明させていただきます。
 議案集その1の64ページをお開きください。
 (仮称)鎌倉歴史文化交流センター設置事業について、第2表のとおり、繰越明許費の設定をしようとするものでございます。
 以上で説明を終わります。
 
○久坂 委員長  それでは、2件一括して御質疑はございますでしょうか。
 
○上畠 委員  地元の方々の理解というのはどうなんでしょうか、今の状況として。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  地元の方々からの御意見といたしまして、住居環境の保全に配慮されたいというような意見がございましたので、その辺の配慮をいたすような形で住民の方々の合意を得られてございます。
 具体的には、工事車両が住居の前を通らないように、今、博物館用地となっているようなところを通すような形にしたり、それから、来訪者が住宅の前を通らないようにということで、開館後は博物館用地の前を仮設道路として整備しまして、そこからアクセスするような形をとってございます。
 それから、これは来館者の方への周知といいますか、静かな住宅街ですので、お静かに願います、そういうような周知を、チラシですとかインターネットを通じて配慮すると、そういうようなことで住民の御理解を得てございます。
 
○上畠 委員  開館後のその訪問客の方々への配慮で、博物館、このセンター前に道をつくること自体は、それほど無理難題ではなく、問題なくそれは進められるということですか。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  これは当初、改修工事とそのアクセス路を一括して整備していこうということでございましたけれども、ただ、工事車両も、住居前を通らないようにということで、整備前の博物館用地を通すことにいたしましたので、その部分、最終的に園路整備とすることが建物の改修後ということ、工事車両が通らなくなってからということになりましたので、その関係もありまして、その部分で3カ月余計に時間を食っているというような形になります。
 
○上畠 委員  私はそこまで配慮する必要はないんじゃないかなと思うんですけど、公益に基づくものでございますから。ただ、3カ月延ばすことは決定されたということなので、わかりましたけど、そのあたり住民の方々もわかりますけれども、その鎌倉市として価値ある物をたくさん持っていて、それを発信するのであれば、それなりの我慢はしていただくべきだったなと私は思います。
 スケジュールとしては3カ月ちょっと延びて、何とか平成28年にということですけれども、今後何らかの遅延するようなリスクといえば、工事の関係だとは思うんですけれども、そのあたり見込みとしてどうでしょうか。もうちょっと余裕を持たせたほうがいいのではないでしょうか。これで大丈夫でしょうか。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  建物の改修工事を当初の予定よりも1カ月ほど、今回の予定では組んでおりますので、前回にお示ししたときよりは多少の余裕は持ってございます。
 
○上畠 委員  あと最後、今は(仮称)鎌倉歴史文化交流センターという、仮称ということでございますけれども、何か事務的な名前と私の主観では感じております。奈良県の明日香村であるとか、そういったところの取り組みを見ていると、なかなか権威のある名前というか、威厳のある名前というか、それなりの重みのある名前をしていただきたいなと思うんです。
 今後その歴史文化交流センターというよりも、今後、その学びたいという方々が多く訪れていただくためと、あとは、その歴史文化交流センターにセンター長という肩書の人ができるのかどうかわかりませんけれども、センター長というよりも、鎌倉国宝館だと館長というような、何か重みという、威厳がありますよね。そこに据え置くには、それなりの名誉ある方々に名前だけ来ていただくか、実務的に来ていただくかわかりませんけれども、そういったところで歴史文化交流センターの名誉センター長なんて何もうれしくはないと思うんですけど、名誉館長だと、それなりの権威もあるなと、私はほかのところの自治体の見ていると思うわけでございますけれども、この仮称というところ、このまま決定というわけではなく、ネーミングをいろいろ考えている広告会社だとかがあったり、工房という体もいろいろあったり、ほかの自治体の権威ある施設の名前とかを参考にして、もう少し考えていただきたいと思うんですけれども、こちらセンスがあるかと思いますので、部長いかがでしょうか。
 
○桝渕 歴史まちづくり推進担当部長  まずもって、このセンターの整備で終了ということを我々考えておりませんで、この後、先ほど次長から博物館という言葉も出させていただきました。今の空き地になっている箇所、あそこと一体として博物館を整備していきたいと考えております。
 そういったこともございますが、今、委員御指摘のように、センスあるネーミングというのも、来訪者、あるいは、そこで学ぶ子供たちにとっては大事なことだと考えます。来年オープンのときにそういうふうにできるのか、はたまた、博物館と一体となってということなのか、少しそのときに向けまして検討していきたいと、このように考えます。
 
○上畠 委員  もちろん、今の段階でも鎌倉市というだけで、それなりのブランドはございますけれども、その権威ある名前、センスのある名前によって、その何とか博物館になったときに、では協力してくださる、しかもローコストで、それならばこちらの博物館の研究員とか、そういったいろいろな名前をいただけるなら、ぜひ、アカデミックの分野でも権威の欲しい方々はたくさんいらっしゃると思うので、それならば、喜んで自発的に協力しようという方々もいらっしゃるかもしれませんので、ぜひ、その点、御配慮いただければと思います。
 
○竹田 委員  開館が延びたけれども、この周りに住む地域住民の方に、十分御理解いただくための丁寧な対応をしたということは、それは本当に大切な私はことだと思います。何か住民の方との、無理な調整の結果、行く行くこれからずっとここを開館して続けていくわけですから、スタートのところで近隣住民、予想もしなかった事態が生じたわけですから、丁寧な対応、十分な御理解をいただくために、多少は延びましたけれども、これはやむを得ないことかなと私は受けとめています。
 それで、これ先ほどの中でどういうようなお話が出ましたかと言ったら、住居環境への配慮と、工事車両を通らないように、来訪者が通らないようにということなんですけど、1年前だったかな、(仮称)歴史文化交流センター整備基本計画26年3月に出されたところでも、将来的に歴史博物館になるところの空白地帯、今回は3、4の部分ですけれども、1、2は3、4への通路としての整備をすると書いてありますので、1年前から既にここは通路として整備することになっていたわけですが、今回、公聴会ですか、住民の方からの御意見をいただいて、工事車両等は通らないよう、来訪者は通らないようと、これは1年前から既に予定されていたことなのかな。違うんですか、内容は。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  1年前の内容ですと工事車両が住民のところを通るという形で、それと並行して、館の改修と並行して園路もつくっていこうということだったんですが、改修中にその園路予定地に工事車両を通していこうと、改修が終わってから整備しようということでございますので、その関係で改修後からの整備ということで、期間がその部分出っ張ってしまったということでございます。
 
○竹田 委員  工事車両は通らなかったんだけれども、通ることによって完了してから今度は通路をつくると、そういうことに変わったということですね。
 これ、それだけのことなのかな。公聴会、12月に行われて、参加された公述人の方々の御意見の中から、これ以外の何か配慮したことはありましたか。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  それとあと開館時間の関係ですけれども、10時から16時ということで、朝方の時間帯等を考慮しているという点がございます。
 それとあと1点は、日曜日、祝日は休館ということで、そのあたりは住民の方の御意見です。
 
○竹田 委員  そこのところは、この閑静な住宅街の環境を守りたいという、住民の思いもあったのかなと思いますけれども、午後4時まで、日祝日は休館というと、ええって感じがするんですが、でも、私はそんなにうるさくないというか、開館してみた状況を踏まえたら、そうでもないなと、午後5時まで大丈夫かなとか、ああ、日曜日にやっても大丈夫だなとか、変化が起きてくると思いますので、スタートはここのところで調整がついたというのはやむを得ないとして、スタートとして、でも、これは調整しちゃったんですから、だから、あと今後、また少し御理解いただくような話をしていっていただければいいのかなと思います。
 
○納所 委員  今の質問で、来館者等の静穏配慮ということから、開館時間が10時から16時、今、国宝館の開館時間はどういうふうになっていましたか。
 
○文化財課担当課長  国宝館の開館時間につきましては、9時から16時半ということでございます。
 
○納所 委員  10時から16時、短いかなと思いますけれども、ある程度の配慮もということであるのかなと思うんですが、一方で飲み込めないのが日曜・祭日は休館というのは、これ月曜休館ならわかりますけれども、日曜・祭日は休館して、ふだん学校や仕事がある人は、いつ見にいけばいいんだということになりますよね。これについては、どういった経過で日曜・祭日は休館となったんでしょうか。その経過を教えてください。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  これも住民の方とお話し合いをさせていただく中で、周辺の住環境に配慮してほしいという中で、そういう中で出てきたお話で、日曜・祝日は休館、ただ、土曜日は開館いたしますが、そういうことで時間も10時から16時になった経過でございます。
 
○納所 委員  土曜日が開館だったらいいのかという問題ではないと思いますよね。住民の方の意向もわかりますよ。日曜・祭日というのは、それでなくても物すごい人出であるということからの静穏維持という要求はわかりますけれども、何のための歴史文化交流センターなんだと。来るなと。つくるけど、来館しないでくださいというような建物をつくってどうするんだということですよね。
 この先、例えば博物館構想がございますよね。そうすると、併設される将来つくられるであろう博物館も、日曜・祭日は休館という、これを引きずらなければいけないということになりますよね。これは、いわゆる文化施設として成り立つんだろうかと、非常に疑問に思うわけでございますけれど、この休館日の扱いについては、これは決定という形、もしくは、住民の了解はそれが条件ということなんでしょうか。
 
○桝渕 歴史まちづくり推進担当部長  まず、先ほど冒頭で御報告の中で申し上げたんですが、まず、この歴史文化交流センターをオープンさせるには、用途変更の許可をいただかなければならないという絶対条件がございました。この中で地元住民の方の、これはもう1人も反対がない状態まで御理解をいただかなければならない、非常にそういう厳しい条件のもとで許可をいただかなければならないということでございました。
 非常に御意見として強かったのが、閑静な住環境を乱してほしくない。しかも、現在でも土日祝日に関しては、非常に多くの観光客の方が、自分の家の間近を大勢通られる。それがこの歴史文化交流センターが開館することによって、さらにふえて住環境が乱されるのではないか、そういう御懸念を示される方がかなりいらっしゃいました。
 そういった中で慎重に話をさせていただく中で、それでは当面は日曜日・祝日、これはやらないで、しかも、開館日も10時から16時という時間制限、さらには、団体客についても予約制なども検討して、そういうような形で運用していきたいと。
 ただ、我々としましても、委員が御指摘するように、そもそも外から来る方たちが見られないような、そういうスタイルがよろしいのか。決して、それはよしとはしておりません。開館の状況を見ながら、そういう調査も行いながら、地域の方々に情報を伝えて御相談申し上げながら、それでは、例えば日曜日の開館をしたい、あるいは、祝日の開館をしたいというような形で本来の姿にしていくと、こういうようなことでやってまいりたいと考えているところでございます。
 
○納所 委員  今、その中で当面という御発言ございましたけれども、当面ということは、その地元近隣住民の方は御承知なんでしょうか。
 
○桝渕 歴史まちづくり推進担当部長  当初スタートはそこだということで、常日ごろ観察をしながら、要はデータを取りながら、その状況について情報提供させていただいて、お話をしてまいりたいということで御了解いただいています。
 
○納所 委員  ただ、一度その形でスタートしてしまうと、後からの変更は非常に難しいと思うんですよね。ですので、それなりの努力というものを、近隣住民の方の御理解をいただくような努力というのは、続けなければいけないと思うんですけれども、これ10時から16時、普通は公的な機関でさらに展示を含めたものというのは、日曜・祭日だったら行けるし、10時から16時までと短いとは皆さん思わないわけですよね。だから、行ったはいいけど閉まっていたということが非常に多くなってしまうような心配もあるわけでございます。
 ですので、そういった意味では、地元近隣住民の方との連携を、何か開館後も連携をとるような仕組みといいますか、体制はお考えなんでしょうか。
 
○桝渕 歴史まちづくり推進担当部長  先ほども申し上げましたけれども、地域住民の方との定期と申しますか、時期を見ながら、意見交換会、情報交換、こういったものを適宜実施していくということでお話をさせていただき御理解を賜っていると、こういうことでございます。
 
○上畠 委員  新たな情報がインプットされましたので、もう一度質問させていただきますけれども、先ほど、そこまで入る必要なかったと言ったのは正解だったなと思ったんですけれども、私としては、10時から16時ということも、日曜、祝日休館も認めることはできないと思います。
 せっかく、国もいろいろと御理解いただいて、協力してくださったんですよね。これについての意義も御理解いただいてという話はいろいろ私も聞いております。
 そんな中で、国のお金も入る中、こういったところであるというのはなかなか不満がありますが、用途許可というのは、1人の反対も許されないということなんですよね。
 
○桝渕 歴史まちづくり推進担当部長  建築審査会の所管の部局とも相談しまして、全員の御賛同をいただけるまで頑張ってくださいということもございましたので、かつ、こういう施設ですので、皆さんの御理解のもとに、特に近隣住民の方に全て御理解いただいた上でオープンをさせる。そうしませんと、その後の運営ということに関しましても、なかなか難しさというものが出てくるだろう。そういう配慮のもとに、全員の方の御理解を賜るべく調整を図ったということでございます。
 
○上畠 委員  公益性の高いものでございますけれども、公共公益に資する建物だと思うんです。その場合であっても、これは1人の反対も許されないということは、おかしいなと思います。それはそうなんですか。頑張ってくださいって、そちらの担当部が言ったのかもしれないですけど、これはどうなんでしょうか。
 要は、100人全員賛成なんて世の中にあり得ないわけで、中には偏屈な人だっていると思うんです。この例ではないですけれども、そんな中でこの声というのは、どれだけの声なのか、本当にサイレントマジョリティーは何なのかというところを考えたときに、ただ、声の大きい人の意見だけが通っていないだろうかというところを、大変私は危惧いたします。
 法的、条例的なところではどうなのかというところ、きちんとわかればありがたいのですが、いかがでしょうか。
 
○桝渕 歴史まちづくり推進担当部長  法的に全ての方の賛成が必要ということではございません。しかしながら、先ほども申し上げたように、たとえお一方であろうとも、近隣住民の方、この方が反対、あるいは、懸念を持たれているという状況がありますと、開館後のスムーズな運営ということが非常に心配になりますので、そこはまず地元の方の御理解を100%いただいた上でオープン、そして、少しずつです、我々も努力しながら、その住環境を守る、そういう努力をさせていただいてオープンの日をふやしていく、こういうふうにしたいと考えたところでございます。
 
○上畠 委員  絶対ではないということでございまして、御説明のところで、情報をところどころ出さないでください。100%の同意が要るというわけではないということで、お気持ちはよくわかります。新たな事業を進められるに当たって慎重になるところで、ただ、その権利の主張というのは、いろいろあるわけで、そこの調整をするのが政治の役割であるわけですから、絶対な賛成というのはあり得ない。
 この10時から16時とか、日曜、祭日は休みだということに関して、どれぐらいの御意見があったのか、これはいかがでしょうか。100%という御意向はわかりますけれども、これについての実態を教えてください。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  公聴会には12人の方が出席されておりまして、その中から7人の方が御意見を言われております。
 そういったことから出された意見を集約しますと、良好な住環境にあることから、歩行者の増加による騒音ですとか、観光客のごみのポイ捨て、自動車交通量の増加、交通安全対策、そういうものに対して配慮いただきたいというような声がございました。
 
○上畠 委員  12名のうち7名ということで、公聴会の数だけ聞くと大変多い過半数を超えていますけれども、該当するエリアの住民をこれ人数で言うと、公聴会に参加するに至る資格がある人はどれぐらいの人数いらっしゃるんですか。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  本件の場合は、40から50ぐらいと聞いております。
 
○上畠 委員  40から50のうちの7名が反対というのは、そんなに多いのかなと思いますし、そこまで、確かにそこの公聴会の場で来ているうちの7名がそれだけのことをおっしゃられたら、担当部としても、いやいや大変だな、これはと、しなきゃいけないなとなるかもしれませんけれども、理想というのは日曜、祝日もあいて、ふだんお仕事されている方々が利用されるべきで、それが本当に公益に資するものであれば、当然ながら、それなりの我慢をしていただかなければいけないと思うんです。
 これは一つの住民のエゴだと思います、私は。10時から16時、日曜・祝日休館、これまずはスタートしたいというお気持ちもわかりますけれども、スタートしてしまったら、なかなか、ここでそのことを鑑みてくださったのに、いきなり変えるんじゃ約束違反だという声が必ず出てくると思います。
 これは条例で時間とか日にちというも決められていくんですか。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  施設をつくる場合には設置条例というのをつくりますので、そういう中で開館時間とかはうたうことになると考えております。
 
○上畠 委員  議会にきちんと諮っていただくのは、当然条例ですから諮るんでしょうけれども、この国も国土交通省がいろいろと御協力してくださるという話も聞いていますし、10時から16時、日曜・祝日休館というのが一体どんなものかなというのも、国にも聞いてみたいなとも思いますけれども、この時間について、こういう意見があったことも住民の信託を受けている議員としての意見でございますから、ぜひ、これは部の中でもんでいただきたいと思います。
 近隣住民のそれはエゴで終わる話じゃないと思いますので、まだ決定ではないと私は思いますので、ぜひここのところは御努力もわかりますけれども、義務でないならば、どちらが守られるべきものなのか、私益もありますけど、公益はきちんと守っていただきたいと思いますので、ぜひとも、もう少し考えていただいて、なお一層の努力をいただきたいなと。
 この日祝休みで開館時間もこれだけというのは、なかなか納得できませんので、よろしくお願いいたします。部長、いかがでしょうか。
 
○桝渕 歴史まちづくり推進担当部長  繰り返しになりますけれども、当座はそういう形でオープンをさせていただかないと、お約束ということもございますので、その間に、またなるべく早く、正常というか、通常という言い方はおかしいかもしれませんが、我々が目標としております日曜、祝日開館、それから、時間の制限がない、そういうような形がとれるように、いろいろな方策も検討しながらオープンを迎えたい、このように考えます。
 
○高橋 副委員長  大変驚いた質疑のやりとりでありまして、そもそも、そういう状態だったということであれば、世界遺産のガイダンスセンターなんてのはできなかったということですよね。だから、調査員の方をお連れしたりなんかしたけれども、結局、そういうことを見越していたのかどうかわかりませんが、人を寄せるような施設とは、もう言いがたい状況になっていると。ここまで来たらやめちゃったほうがいいんじゃないかなと私は思うんですけれども、それでも、なおやるということであれば、もう一回、きちっと整理をしてやっていただきたいと思います。
 それで、二、三確認なんですが、いろいろ説明会が延びたとか、いろいろな話を聞いておりますが、入札自体はもう終わっているんですか。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  現在、繰越明許、議案で今は出させていただいておりますけれども、これが議決された後に契約案件の事務を進めます。それで、恐らく入札は7月ごろになろうかと考えております。
 
○高橋 副委員長  繰り越しにならなくても予算はついているわけですから、入札しておいて、その後、また繰り越しするということだって可能なんじゃないんですか。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  契約期間が平成27年度、28年の3月をまたぐということで、繰越明許が決まってから契約手続をさせていただきたいと考えております。
 
○高橋 副委員長  そういうところはきっちりやるんですね。住民だまくらかしてオープンしておいてから、またこうやって広げていこうなんていうことを考える割には、そこのところは工期を短縮しておいてやっておいて、それから、工期延ばして繰越明許にするということだって、やろうと思えばできると思うんですけれど。
 それで、9月議会に工事案件の議案が出るということですね。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  9月定例会に工事案件として上程させていただきたいと考えております。
 
○久坂 委員長  ほかには御質疑はよろしいでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 それでは、まず報告事項につきまして、了承かどうかを確認させていただきます。本報告について了承でよろしいでしょうか。
                 (「聞きおく」の声あり)
 多数が聞きおくということで確認させていただきます。
 続きまして、議案第17号について、総務常任委員会への送付意見の有無を確認させていただこうと思います。
 
○上畠 委員  この事業を進めるに当たって、今、最初の説明では出なかったオープン日と閉館日についてと、あと開館時間についてというところを、きちんと鑑みた上で御審議いただきたいなという思いが私はございましたので、あえて言わせていただきました。
 このところの配慮を、要は本当にこのままでいいのかというところは、きちんと見ていただきたいと思います。
 
○久坂 委員長  ただいま、上畠委員から送付意見につきまして、交流センターの開館日などについて、開館時間と開館日につきまして、十分な審議をしていただきたいという御発議がございましたけれども、こちらにつきましての意見はどうお取り扱いいたしましょうか。
 暫時休憩します。
              (18時05分休憩   18時12分再開)
 
○久坂 委員長  再開いたします。
 休憩中に各いろんな委員から、いろんな御意見はいただいたんですが、一致を見られなかったということで、総務常任委員会には送付意見はつけないということを確認させていただきます。よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 
○久坂 委員長  確認いたしました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  日程第10報告事項(1)「世界遺産登録に関する取組状況について」を議題とします。原局から報告をお願いいたします。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  日程第10報告事項(1)世界遺産登録に関する取組状況について報告させていただきます。
 世界遺産登録に関する取組状況につきましては、ICOMOS勧告後の分析・検証により、比較研究を中心に基礎的な調査研究を充実させる必要があるとの結果を得たことから、平成26年度から3年間は、神奈川県・横浜市・鎌倉市・逗子市世界遺産登録推進委員会において、比較研究を進めていくこととしております。
 本日は、平成26年度に具体的に取り組んでまいりました、比較研究の概要について報告させていただきます。資料、「世界遺産登録に関する比較研究の取組状況について」をごらんください。こちらは、平成26年度における比較研究の取り組みの概要をまとめたものでございます。
 比較研究の内容は、大きく分けて「有識者との意見交換」と「現地調査」の二つでございます。
 「有識者との意見交換」につきましては、資料の1に記載のとおり、比較研究の内容及び進め方等について、幅広い分野の有識者との意見交換を行い、専門的な見地からの意見を聴取いたしました。具体的には、意見交換会を2回開催するとともに、新たに「鎌倉文化遺産比較研究委員会」を設置し、委員会を1回開催いたしました。また、12名の有識者と個別の意見交換を計15回実施しております。
 次に、「現地調査」については、国内外の類似資産との比較研究を進めるため、資料の2に記載のとおり、調査を実施しております。国内につきましては、京都ほか、禅宗寺院等を中心に行い、海外につきましては、中国の世界遺産文化遺産を3カ所調査しております。
 なお、現地調査の成果につきましては、資料の裏面3のとおり、概要をまとめてございます。
 例えば、円覚寺舎利殿につきましては、正福寺地蔵堂ほか、類似する禅宗寺院のものと比較を行いましたが、細部全てにわたりまして禅宗様建築の特徴が備わっており、円覚寺舎利殿が禅宗様の典型であることが確認できました。
 また、海外については、大仏ややぐらといった鎌倉の資産が、中国から日本への伝播、東アジア文化圏内での価値観の交流を示すものであることを検証するための基礎データを収集することができました。
 最後に、平成27年度の取り組みについてでございますが、今年度は、昨年度に引き続き、比較研究を進め、特に、神社、切り通し、やぐらなどに関する基礎的データの収集に努めます。
 現地調査は、国内は京都・奈良など7地域、海外は、中国と韓国の世界文化遺産を調査する予定でございます。こうした比較研究を着実に進める中で、新たなコンセプトを練り上げるための素材をまとめ、鎌倉の価値の再発見・再構築につなげていきたいと考えております。
 以上で報告を終わります。
 
○久坂 委員長  御質疑はございますでしょうか。
 
○竹田 委員  1年前の6月、武家の古都・鎌倉に対するICOMOS勧告の検証についてということで、ICOMOS勧告の分析と今後の方向性が示されました。その結果、その不記載要因の分析で物的証拠がない、それから、比較研究に基づく価値の説明が不足している。そして、世界的な普遍性を訴える説明が不足していると。さらには、平泉の取り組みから、構成資産の比較研究の重要性ということで今回取り組まれたことの取組状況の御報告があったんですけれども、2点だけ聞かせてください。
 成果のところの国内、円覚寺舎利殿は正福寺地蔵堂と並ぶ現存する禅宗様建築の典型であるという、このおっしゃり方なんですよね。この典型という言い方は、果たして私は適切なのかなと思うところがありまして、この円覚寺の舎利殿というのは、そもそも火災に遭って大平寺から移転してきた、持ってきている。そのときの移転によってかなり手が入って、むしろ、その後、東禅寺というところが最古の禅宗様式の建物であるということがその後わかったということもあって、円覚寺舎利殿は国宝になってはいるけれども、この東禅寺が本当は先に発見されたら国宝になっただろうかというような議論もあるくらい、そういうような今、かなり手の入った中で、これを禅宗様建築の典型という言葉で言ってしまっていいのかなと思ったんです。
 何でこんな厳しいことを言うかというと、その比較検討をしていくこと、構成資産の比較研究の重要性というところで、あんまりこの検討内容が甘くなってはいけないと思うわけです。今後本当に世界遺産を目指すのであったならば、その比較検討をするときに、構成要素として推薦をする不記載要因を逆につくってしまうという心配があって、例えばもう一つなんですけど、これ海外の視察を2月にされているんでしょうか。竜門石窟、石窟ですか、これ石窟の方形の平面形は基本的な鎌倉のやぐらに類似すると言い切っているんですけれども、この鎌倉のやぐらも鎌倉独自のもので禅宗の遺構と言えないという説もあるし、いろいろ学説があって、今の段階では類似でもいいのかもしれないんだけれども、この比較研究を本当に割と似ているよねと、典型だよねといって、それでもって、安心して成果としてこれから進めていくということが、不安だなというか、円覚寺の舎利殿が現存する中で、より卓越した、卓越したという言葉がどこかでありましたよね。卓越した価値があるものなのかとか、それから、やぐらが本当にこの中国の石窟との関連性があるんだろうかということを、非常に今後厳しく研究していく必要があるなと思うんです。
 余り甘い研究、甘い評価をすると、せっかくお金をかけて、時間をかけてやるんですから、今後の進め方なのかもしれませんけれども、非常に厳しい研究をしていっていただきたいなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  今回の御報告は、現地調査をした復命書、それをもとに現在まとめたというものでございます。
 円覚寺の舎利殿につきましては、確かに比較した中では幾つかポイントがあるんですけれども、そのポイントを全てにおいて比較した建築物と比べると、優位性が見られたということでございますけれども、確かに絶対的に本当に優位かと言われると、それは今後、あと2年間調査いたしますけれども、そういう中で学術的な評価というのを今後進めていきたいと考えております。
 
○竹田 委員  本当に徹底して専門家の方の御意見をいただきながら、厳しい目で見ていっていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
 
○上畠 委員  世界遺産に関して、今、スケジュール感として、昨年度の状況等をおっしゃっていただきましたけれども、今後の具体的な日程等は何かございますか。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  平成26、27、28年の3カ年間で調査を進めていくということで、その3カ年で調査をまとめながら、新たなコンセプトというのを練り上げていきたいと、こういうふうに考えております。
 
○上畠 委員  今年度は折り返し地点ということでございまして、ある程度の成果をそろそろ出していかないといけないと思いますので、新たな価値観を見出すということで、なかなか難しいところもあるのかなと思うのですけれども、昨年の議会でも、私、取り上げていたんですけれども、もう少し範囲を広げて、鎌倉市だけではなく、藤沢市、江ノ島の意義であるとか、その宗教的な背景に何があったのかとか、そういったところもどうでしょうか、それも何か検討等はしていただけていますでしょうか。何かありましたか。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  今、前回、神奈川県、それから、横浜市、それから、逗子市、それから、鎌倉市という、4県市という形で取り組んでまいりましたので、今はそういう中で検討させていただきたいと思っております。
 江ノ島につきましては、そういう検討を進めていく中で、再度検討させていただきたいと考えております。
 
○上畠 委員  新たな価値を見出すためにも、4県市でだめだったというコンセプトでございますから、新たな市を入れてみるとか、そういったところも、藤沢市含めて、どういった歴史を歩んできたのか等も、できれば考えていただきたいと思いますので、ぜひともよろしくお願いいたします。
 世界遺産登録というところの項目になりますが、お伺いしたいんですけれども、最近、東慶寺が報道でございましたよね。世界記憶遺産に、単独でやっていきたいというような記事が、産経新聞だったかに載っておりました。それについて何か市として把握されたりしていますか。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  先日、東慶寺の報道がありましたのは、世界記憶遺産というものでございます。ユネスコのユネスコ記憶遺産、直訳すれば「世界の記憶」というものでございますけれども、国際連合教育科学文化機関が主催する事業の一つでございまして、危機に瀕した古文書ですとか、書物などの歴史的記憶物を最新のデジタル技術を駆使して保全しまして、研究者、一般人に広く公開することを目的とした事業でございます。俗に「世界記憶遺産」と呼ばれているものでございます。
 
○上畠 委員  あれは県とか国とか、何か御協力あるんですか。あれは東慶寺単独で頑張っていこうというような感じなのでしょうか。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  直接推薦に当たっては、こちらを通してという話は聞いてございませんので、これは東慶寺が直接やられていると考えております。
 
○上畠 委員  こちらに来ていないというのも悲しき現状だと思います。ぜひ、何か御協力できることがあれば、積極的にやっていただきたいと思いますし、文化財部長は県とのパイプもございますから、そういったところで、神奈川県としても何かできないかとか、そういったところも、向こうから求められるのを待っておくのではなく、何かできることはございますかと、そういったような姿勢で、ぜひとも協力をしていただきたいと思いますが、部長いかがでしょうか。
 
○桝渕 歴史まちづくり推進担当部長  先ほど次長からもお答えさせていただいたんですが、この記憶遺産というのは、制度上、我々が目指しております世界文化遺産、いわゆる世界遺産とかなり枠が違っておりまして、所有者の方が単独ですぐに国のユネスコ協会に申し込んで、そこで推薦しようかとなると推薦に至るというような制度で、非常に気軽なものでございます。
 今回、実は我々伺ったところによりますと、東慶寺様からどうだいというような話もあるんだという程度に伺っておりましたら、突然この報道があったので、我々驚きつつ喜んでいるというような状態で、今、委員のおっしゃられた、今後どういうようなバックアップといいますか、できるのかということも含めまして、連絡を密に取りながら臨んでいきたいと思います。
 
○高橋 副委員長  これはいろいろ比較論というんですか、何か大学の研究室みたいになってきちゃっていますけれども、これ中国に何人ぐらい行かれたんですか。別に行って調査してきたわけではないんですか。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  昨年は3名で行っております。神奈川県、それから、鎌倉市の職員、それから、学識経験者ということで3名で行っております。
 
○高橋 副委員長  委員の方は12名おられて、その中でその専門の方が1人行かれたということなんですか。だから、建築と石窟と何か専門外のような気もしますけれども、どうなんでしょう。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  同行いたしました方はその12名の方とは違いまして、中国人で日本で建築を研究されております方を同行していただいております。
 
○高橋 副委員長  それは、この12名の方たちが承認をした方ということでよろしいですか。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  承認ということではございませんけれども、12名の方からこういうポイントを調査してきたらいいんではないかと、そういうお話をいただきまして、そういう調査を行うのに最も適任の方ということで同行いただいております。上海の同済大学の教授をされているということでございます。
 
○高橋 副委員長  鎌倉市はどなたが行かれたんですか。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  鎌倉市は当時の次長、現桝渕部長が行かれております。
 
○高橋 副委員長  これをやっていく先にどういう光があるのかというのが見えない中で、我々が感じられない中で実るのかなとも非常に心配なんですけれども、先ほども東禅寺の話が出ましたけれども、そういうものは全然入っていないですし、例えば京都の東福寺なんかも、建長寺で焼失した東司の図面をともに、向こうで東司をつくって、その東司は文化財の指定もされているという、全体としては国宝になっているわけで、そんなものも入っていないですし、どういうふうにして比較をしていこうとしているのかというのも、何となく見えてこないようなところもありまして、心配なんですけれども、東禅寺とか東福寺とかというのは、何か議論の俎上にはのっているんでしょうか。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  東禅寺は、今回はそういう調査の俎上ではございませんでしたけれども、東福寺につきましては、昨年、建築ですとか伽藍の調査というのは行ってございます。
 
○高橋 副委員長  昨年やっている。それは、ここには書いてないけれどもやったものがあるということなんですか。
 
○服部[計] 歴史まちづくり推進担当次長  申しわけございません。資料の京都の2のところで、東福寺という形で建築、伽藍ということで入れさせていただいております。失礼いたしました。等で省略してしまいましたので、東福寺がそこでは記載がないということです。
 
○高橋 副委員長  一応、私たちはわからないから、そういう質問を、やっていただいているということで、別にそんな大層な量になるとは思いませんので、やったことは全て書いていただいて、そこから類推できるような情報としてお示しいただけたほうがいいのかなと思います。
 いずれにしても、今の段階では光が私たちのところでは見えない。皆さんのところからは見えているかもしれないんですけれども、ぜひ、もう少し進めていただいた中で、我々も安心して皆さんのやっていることを見守れるようにしていただきたいなと、お願いだけしておきます。
 
○久坂 委員長  ほかに御質疑ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 了承かどうか確認させていただきます。本報告について了承でよろしいでしょうか。
                 (「聞きおく」の声あり)
 多数了承と確認いたします。
 歴史まちづくり推進担当職員退室のため、暫時休憩します。
              (18時33分休憩   18時36分再開)
 
○久坂 委員長  再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  日程第11その他(1)「継続審査案件について」を議題といたします。事務局から説明がございます。
 
○事務局  休憩中にお手元に配付させていただきました、さきの2月定例会で閉会中継続審査として確認された3件の取り扱いについて、御協議をお願いいたします。
 
○久坂 委員長  継続ということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認させていただきました。
 
○事務局  ただいま確認された3件について、最終本会議において閉会中継続審査要求を行うことについて、御確認をお願いいたします。
 
○久坂 委員長  よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  日程第11その他(2)「当委員会の行政視察について」を議題といたします。
 視察の場所につきましては、一部の委員の方からいただいておりまして、後ほど調整について申し上げるんですが、1回休憩させていただきまして、日程について皆さんと協議をさせていただきます。
 暫時休憩します。
              (18時37分休憩   18時45分再開)
 
○久坂 委員長  再開いたします。
 候補の予定日が、第1候補が10月26と27日、第2候補が11月10日と11日、第3候補が10月6日と7日ということで調整をしていこうと思っております。
 なお、先ほど申し上げましたが、一部の委員の方から視察項目と場所の希望につきましていただいておりますが、次回の当委員会までに委員長にいただければと思っております。
 その後の調整は相手のこともありますので、正・副委員長一任ということで調整をさせていただければと思いますが、よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  日程第11その他(3)「次回委員会の開催について」を議題といたします。。通常であれば最終日の午前中に行わせていただくんですけれども、7月1日の午前中は海開きということで、できればこの日と、あと30日も委員の皆様御出席される行事があるかもしれないので、私としては29日に開催をさせていただきたいと思っております。
 次回の委員会につきましては、6月29日(月)午後1時半から、議会第1委員会室で開会させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 本日の審査日程は全て終了いたしました。
 以上をもちまして、教育こどもみらい常任委員会を閉会いたします。
 以上で本日は閉会した。


 以上は、会議の顛末を記録し、事実と相違ないことを証する。

   平成27年6月22日

             教育こどもみらい常任委員長

                       委 員