平成25年建設常任委員会
11月 1日協議会
○議事日程  
平成25年11月 1日建設常任委員会(協議会)

建設常任委員会協議会会議録
〇日時
平成25年11月1日(金) 10時00分開会 11時08分閉会(会議時間 0時間59分)
〇場所
議会第2委員会室
〇出席委員
赤松委員長、池田副委員長、千、中村、小野田、大石、松中の各委員
〇理事者側出席者
相川経営企画部長、中野経営企画部次長兼行革推進課長、奈須経営企画部次長兼秘書広報課長、渡邊(好)経営企画課担当課長、猪本まちづくり景観部次長兼土地利用調整課長、大場まちづくり景観部次長兼都市景観課長、征矢都市調整部次長兼都市調整課担当課長、渡辺(一)都市整備部次長兼下水道河川課担当課長、石山都市整備部次長兼都市整備総務課長、樋田拠点整備部次長兼深沢地域整備課長
〇議会事務局出席者
三留局長、木村次長、成沢次長補佐兼議事調査担当担当係長、木村担当書記
〇本日審査した案件
1 報告事項
(1)第3次鎌倉市総合計画次期基本計画について
    ───────────────────────────────────────
 
○赤松 委員長  ただいまから建設常任委員会協議会を開催いたします。
 委員会条例第24条第1項の規定により、本日の会議録署名委員の指名をいたします。松中健治委員にお願いします。
 本日の日程ですが、お手元に印刷物が配付されていると思いますが、この日程で進めたいと思いますが、よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 本日は、10月18日に開催されました常任委員会正・副委員長会議で確認されましたとおり、「第3次鎌倉市総合計画次期基本計画」について協議会を開催させていただきました。
 本日の審査については、まず、総合計画の所管課である経営企画課から総合計画の全体部分と当委員会の所管部分の概要について、一括で報告を聴取いたします。
 その後、全体部分と当委員会所管部分について、一括で質疑を行うという進め方で行いたいと思っておりますが、よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 そのように確認させていただきます。
 
○事務局  本日の執行部側の出席につきまして申し上げさせていただきます。まず、経営企画部長、経営企画部次長及び経営企画課の職員、当委員会所管のまちづくり景観部、都市調整部、都市整備部及び拠点整備部のそれぞれ次長が出席しておりますことを御報告いたします。御確認をお願いいたします。
 
○赤松 委員長  確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認させていただきます。
   ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○赤松 委員長  日程第1報告事項(1)「第3次鎌倉市総合計画次期基本計画について」を議題とします。経営企画課から御報告をお願いいたします。
 
○経営企画課担当課長  日程第1報告事項(1)第3次鎌倉市総合計画次期基本計画について、御報告いたします。
 基本構想の一部修正を含む、第3次鎌倉市総合計画次期基本計画の策定につきましては、昨年2月に市長が行った平成24年度予算提案において、前倒しして策定する旨を説明させていただきましたが、その後、総合計画審議会での審議及び総務常任委員会の報告などを経ながら、これまで策定作業に取り組んできたところでございます。
 本日は、第3次鎌倉市総合計画次期基本計画の策定作業について、12月議会への上程を前に最終案として取りまとめました内容につきまして、当委員会協議会において御報告させていただきます。
 それでは、あらかじめお配りしてございます最終案の1ページを御参照ください。
 初めに、今回の基本構想の一部修正及び次期基本計画の策定に至った理由について御説明いたします。
 本市では、平成8年に策定された第3次鎌倉市総合計画の基本構想に掲げる将来都市像、「古都としての風格を保ちながら、生きる喜びと新しい魅力を創造するまち」の実現に向けた市政運営を進めてきました。
 そして、平成18年度には、基本構想を実現するための第2期基本計画を策定し、さらにそれを具体化した、前期・中期・後期の実施計画を策定し、取り組んできたところでございます。
 平成24年度からスタートしました後期実施計画では、地震、津波などの災害対策、世界遺産登録、少子高齢対策の推進を重点施策として掲げ、取り組むこととしていましたが、景気の低迷により、市の歳入の根幹をなす市税収入に大きな改善が見込まれない中、後期実施計画において、中期実施計画からの継続事業に新たな事業が加わったことなどにより、計画規模が拡大し、大きな財源不足が生じる結果となっております。
 このような財源不足に加え、公共施設の老朽化に伴う維持管理費の増大、東日本大震災を踏まえた防災・減災対策等、緊急を要する課題に対する取り組みに向けては、硬直化した行財政運営を改め、持続可能な都市経営をこれまで以上に推進するとともに、市民力・地域力を発揮し、鎌倉市が誇る資源を生かしながら、新たな魅力を創造し続けることが重要であるとの考え方に基づき、次期基本計画の策定に取り組んできたところです。
 これまでの策定に向けた具体的な取り組みといたしましては、全庁的な意見照会や内部組織となります総合計画策定委員会での協議及び平成24年7月からは、市長の附属機関となります、総合計画審議会での審議等を重ねてきたところです。
 また、市民意見の聴取等につきましては、各種ワールドカフェ、ふらっとミーティング、出前講座の実施や説明会の開催のほか、本年3月から4月、そして7月から8月には、それぞれ1か月間、意見公募手続条例に基づくパブリックコメントを実施しており、都合34通、77項目の御意見を頂戴し、計画への反映について検討してきたところでございます。
 資料を1枚、A4のものをつけさせていただいているんですけれども、今申し上げました市民意見の聴取の関係は、この紙の9月から12月の間に、左側に書いてございます、未来を共有する場づくりという中で行っております。また、総合計画審議会につきましては、これまで都合11回開催してございまして、大体のスケジュールにつきましては、このペーパーの右に総合計画審議会を開催した時期を書いてございます。
 次に、最終案の2ページから3ページをごらんください。総合計画の構成と期間につきまして、御説明いたします。なお、総合計画の構成につきましては、ページが前後して大変申しわけないのですが、30ページに体系の見方としまして、ピラミッド型の図がございますので、あわせて御参照いただければと思います。
 体系の見方にもございますとおり、総合計画の構成は、まちづくりの基本理念などを定めた基本構想があり、その下に基本構想に示されている将来目標などを実現させるための政策・施策体系と手段などを具体的に示した基本計画があり、さらにその下に基本計画で示されている主な取り組みなどを計画的・効果的に実施していくために必要な具体的な事業の内容を示す実施計画があるという3層構造になってございます。
 それでは、3ページを御参照ください。続きまして、それぞれの期間について御説明いたします。
 基本構想につきましては、平成8年の策定から30年間を構想期間としており、基本計画は、その30年間を10年ずつ、3期に分けて策定することとし、現在、第2期基本計画の計画期間中になってございます。
 第2期基本計画につきましては、図1にもありますとおり、平成18年から27年までの10年間を計画期間としてございましたが、先ほど御説明させていただいた理由により、2年間前倒しをする形で、今回、次期基本計画の策定となってございます。
 なお、次期基本計画の計画期間が6年となってございますのは、残る基本構想期間の12年間を6年間ずつ、3期、4期とすることで、社会環境に柔軟に対応することを目的としたためでございます。
 次に、5ページから10ページを御参照ください。今回一部修正を予定している基本構想について御説明いたします。
 基本構想につきましては、既に御説明させていただきましたが、30年間を構想期間とする基本理念等を定めたものでありますので、大きな修正は行っておりませんが、第2章の将来都市像と将来目標について一部修正を行っているほか、第3章の基本構想の基礎的指標について、人口推計に係る時点修正を行っております。
 また、10ページになります。第4章の基本構想の実現に向けてでは、まちづくりの原動力となる市民力・地域力の視点から、市民参画・協働についての表現を改めるとともに、効率的な行財政運営について、持続可能な都市を目指すための行財政運営、財源確保の検討、事業の選択と集中、行財政改革とのさらなる連携の強化の視点から記述を改め、歳入歳出のバランスを堅持し、持続可能な都市経営を確立していくこととしています。
 続きまして、13ページから32ページにかけましては、基本計画の概要となります。
 基本計画の概要としましては、13ページから18ページまで、第1章として基礎条件が書かれており、人口、土地利用、環境について、それぞれの現状と課題及び基本方針について、記述をしているところです。
 また、19ページからは第2章・計画の推進に向けた考え方として、次期基本計画において、全ての施策に横串を刺す柱となる考え方を示しています。
 具体的には、市民自治、行財政運営、防災・減災、歴史的遺産と共生するまちづくりの四つの柱となっています。
 市民自治につきましては、20ページから21ページをごらんください。基本構想のところで御説明させていただきました市民力・地域力を一層発揮するために必要となる、地域コミュニティーの活性化や協働によるまちづくり、地域福祉の推進などについて記載してございます。
 次に、行財政運営につきましては、22ページから23ページとなります。2年間の計画の前倒しの要因の一つでもあり、基本構想においても持続可能な都市経営の視点として、柔軟な行財政運営が求められていることから、最少の経費で最大の効果を上げるという基本原則に立ち返り、事業の選択と集中や公共施設のマネジメントの推進、歳入確保策の強化などについて記述してございます。
 続きまして、防災・減災については、24ページから26ページをごらんください。こちらにつきましても、計画の前倒しの要因の一つであり、東日本大震災後に策定する基本計画に初めて記載する内容となっておりまして、防災力の向上に向けた取り組み及び連携、女性の視点を踏まえた取り組み、鎌倉市業務継続計画(BCP)の運用について記載してございます。
 最後に、歴史的遺産と共生するまちづくりについては、27ページから29ページをごらんください。当初、4本の柱の一つとして掲げていましたのは、「世界遺産のあるまちづくり」についてでございましたが、本年5月にありましたICOMOSからの不記載の勧告を受け、推薦書が取り下げられた現状を踏まえ、記載内容の検討及び総合計画審議会での審議などを経まして、最終案にあります記載内容に修正を行っております。世界遺産登録の有無にかかわらず、鎌倉市の魅力である、歴史的遺産との共生をまちづくりの目標と捉え、鎌倉市の魅力や価値の共有、「住み続けたい、住んでみたい、訪れたい」まちづくりに向け、世界遺産登録の推進について記載しています。
 続きまして、第3期基本計画の施策体系について御説明いたします。30ページ及び31ページから32ページをごらんください。
 30ページにつきましては、先ほど計画期間の説明におきまして御参照いただいたとおり、体系の見方を示しております。
 次の31ページから32ページにつきましては、見開きのページで将来目標・政策分野・施策の方針を体系的に整理したもので、現行基本計画の体系をよりわかりやすく整理し、六つの将来目標、24の政策分野、51の施策の方針となっております。また、現行の予算体系につきましても、今回の基本計画の体系整理に合わせまして、整理を行っているところでございます。
 次に、35ページからをごらんください。ここからは、第3期基本計画における51の具体的な施策の方針につきまして、六つの将来目標にあわせて6章建てでお示ししているところですが、まず、35ページにおきまして、序章として6年間の基本計画期間中の施策の展開について、記述をしてございます。多くの課題の中で、東日本大震災の甚大な被害を経験した後に策定する総合計画として、市民の生命を守り、安全を確保することが、全ての施策に優先する取り組みであることから、本計画期間内においては、防災・安全の分野を中心とした「安全な生活の基盤づくり」につながる取り組みを優先的に進めるとしています。
 また、その他の取り組みにつきましては、先ほど御説明しました四つの柱の市民自治及び行財政運営にお示しした考え方に沿って、選択と集中を基本に進めていくこととなります。
 次に、具体的な施策の方針について御説明させていただく前に、主に本常任委員会の所管となる分野について御説明をさせていただきます。
 先ほど御参照いただきました31ページ、32ページを御参照いただければと思います。
 建設常任委員会につきましては、第2章(1)歴史環境、第3章(1)みどり、(2)都市景観、第5章(2)市街地整備、(3)総合交通、(4)道路整備、(5)住宅・住環境、(6)下水道・河川が主に所管する部分となります。
 それでは、具体的にページをお開きいただければと思います。
 まず、46ページを御参照ください。こちらが第2章としまして、「歴史を継承し、文化を創造するまち」という目標のもとの歴史環境の分野で、その中で歴史的風土の保存としまして、歴史と一体となった自然環境の保全等の施策の方針を考えてございます。
 続きまして、第3章、「都市環境を保全・創造するまち」という目標のもとのみどり分野としまして、緑の保全等について掲げた分野でございます。
 続きまして、57ページでございます。こちらが、同じくみどりの分野になりまして、都市公園等の整備・管理に関する施策の方針を掲げてございます。
 続きまして、今度は都市景観の分野でございます。59ページになりまして、良好な都市計画形成事業の推進という項目を掲げまして、見開きのページで御説明をしてございます。
 続きまして、111ページを御参照いただければと思います。こちらは第5章ということになりまして、「安全で快適な生活が送れるまち」という目標のもと、市街地整備分野としまして、市街地整備の推進という方針を掲げてございます。
 続きまして、115ページになります。こちらは総合交通の分野の一つ目としまして、道路、交通体系の検討。それからページをめくっていただきまして、117ページが、同じく総合交通の分野の中の交通安全意識の高揚。ページをめくっていただきまして、119ページで3番目としまして、駐輪対策の推進。121ページでは、総合交通の4番目としまして、公共交通機関の輸送力の向上と利用の促進ということで、公共交通機関の施策について、ここに掲げてございます。
 123ページを御参照ください。今度は道路整備の分野になります。1番としまして、道路・橋梁の整備・維持管理という形になってございます。
 続きまして、125ページが住宅・住環境分野でございまして、鎌倉らしい住まいづくりとしまして、住まいの環境づくりについての施策について、ここで掲げさせていただいてございます。
 続きまして、127ページが下水道・河川分野としまして、1番目としまして、下水道の整備・管理です。2番目としまして、水辺環境の整備・創出・管理としまして、河川等の取り組みについて、ここで掲げさせていただいております。
 主に、この常任委員会に関係する分野としましては、以上のようなものになります。
 それでは、具体的な施策の方針について御説明をさせていただきます。
 参考に54ページを御参照ください。六つございます、各章の構成は同じものとなりますので、本常任委員会の所管となります分野が含まれている将来目標を参考に御説明をさせていただきます。
 各章の最初のページにおきまして、将来目標、分野、施策の方針をお示ししております。
 次に、55ページをごらんください。基本的に見開きのページで、一つの施策の方針をお示ししております。なお、内容によっては、3ページにまたがるものもありますが、基本的には構成は同じようなものとなってございます。
 まず、この左側のページの先頭をごらんください。括弧書きの数字で示されている部分につきましては、分野、ここではみどりを示してございます。次の丸数字で示されている部分につきましては、施策の方針、ここでは緑の保全等としてございます。そういった形でお示しをしています。
 そして、右側のページをごらんください。その前に、その下に、この施策に係る現状と課題について、ここで記載をさせていただいておりまして、その右側に行きまして、その現状と課題を踏まえまして、目標とすべき町の姿と主な取り組みについてお示ししてございます。
 目標とすべき町の姿につきましては、基本構想期間であります12年後の平成37年を見据えた町の姿となっており、主な目標につきましては、その目標に向けた基本計画、6年間の計画期間内で主に取り組む内容をお示ししているところでございます。
 次に、156ページ以降の資料編について御説明いたします。資料編では、人口に係る将来推計や、財政的な数値資料のほか、策定に当たって行った市民意見聴取についてなどを御説明させていただいています。
 なお、この他にも、意見公募手続として、パブリックコメントを2回実施しており、市民意見の聴取に努めてきたところでございます。
 最後に、今後のスケジュールについて御説明いたします。
 本日御報告させていただきました内容のうち、基本構想の一部修正及び第3期基本計画の策定に関しましては、昨年6月に議決をいただき、条例化しました鎌倉市総合計画条例に基づき、議決を要する事項となっていることから、12月定例会に議案として上程し、議決をいただいた後、来年4月からの施行となる予定でございます。
 また、本日御説明いたしました最終案につきましては、書の体裁は整えてありますが、基本構想の一部修正及び第3期基本計画の策定について議決をいただいた後、レイアウトを始め、総合計画書としての全体的な整理を行うことになっており、あわせてダイジェスト版の作成も行う予定となってございます。
 議員の皆様及び市民の皆様にお配りできるのは、来年3月のころを予定しているところでございます。
 以上で説明を終わります。
 
○赤松 委員長  御質疑がありましたら、お願いいたします。
 
○小野田 委員  今速く見ていきましたので、今ここで質問というのは。幾つかは、これは何だろうかというのは思い浮かびましたけれど、じっくり今までも審議されてきたことがあろうかと思いますので、またその質問かということになるとなんですから、しっかりその辺は調べてから質問させていただきたいと思います。
 
○赤松 委員長  まことに謙虚な御言葉で。御質疑があったら遠慮なくどうぞ。
 
○千 委員  (代読)少しだけ。
 
○赤松 委員長  暫時休憩します。
              (10時23分休憩   10時32分再開)
 
○赤松 委員長  再開します。千委員からの御質疑をお願いします。
 
○千 委員  (代読)世界遺産のことにかかわらずということはどういう意味ですか。詳しく御説明ください。計画の前段の御説明に関してということで。
 
○経営企画課担当課長  27ページの歴史的遺産と共生するまちづくりというところの御質問かと思います。当初、私どもとしましては、世界遺産のあるまちづくりという形で、目標を考えさせていただいてございました。先ほども御説明しましたとおりICOMOSの勧告がありまして、推薦の取り下げという事態も生じました。それで方向性について、内部的に、それから総合計画審議会の委員の皆様とも協議をさせていただいた中で、世界遺産は確かに残念な結果となりましたが、歴史的遺産は鎌倉の魅力であり、アイデンティティーでございますので、これを大事にしていく取り組みは今後も必要だろうと。そういう取り組みを通じながら、鎌倉をよくしていくまちづくりについて取り組んでいきましょうというようなところがございます。その先に、もし世界遺産というものが見えるのであれば、それはそれとして目標として掲げていきましょうということで、先ほど申し上げたところでございます。
 
○千 委員  (代読)分かりました。
 
○中村 委員  今回、持続可能な都市経営というんですか、それをということで見直しが迫られたというところもあるんですけど、建設常任委員会の所管の中で大きく見直した点というのがあるのであれば、どういうところが該当するのかというのを教えてください。
 
○経営企画課担当課長  大きく見直したというところはございません。今回の基本計画の策定に当たりましては、基本的には、現行基本計画で取り組まれているような内容につきましては、基本的に踏襲する形で考えてございます。ただ、変えましたのは、やはり財源的に厳しい状況が続いてございますので、総合計画というのは総花的な計画とよく言われるんですけれども、やらなくてはいけないことはお示しをしながら、その中で財政状況を鑑み、要は歳入とよく相談をしながら事業を進めていくというような考え方をこの中でお示しをしてございます。
 当常任委員会に係る部分で、大きく何かを変えたという部分はございません。ただ、これはお見せ仕方の分野になるんですけれども、道路と交通というところが、従前の計画を練った中ではかなり入り組んでございました。それで、道路の施策と交通の施策というところを少し分けさせていただいたようなところがございます。こういった部分が修正点と言えば修正点かなと思ってございます。
 
○中村 委員  特にやろうと思っていたところをやめようとか、そういう変更点はないとお考えですか。
 
○経営企画課担当課長  大きな変更はないと考えています。
 
○松中 委員  さっきの世界遺産の話を聞いていても、結局、鎌倉市の政治力は基本的にほとんどないと思う。法律を優先するのか、法律外の世界遺産が優先するのかといったら、世界遺産にするんだという考え方が政治力になったら、法律は無視してもやらなきゃいけない、ある意味では。あるいは、緑が大前提だったら、法律がありますから許可しますと言ったら。そうすると、さっき言ったように、財政さえ豊かなら買っちゃえばいいとか。政治力があったら世界遺産を優先すると。だから法律は、裁判になってもいいから抵抗するんだと、頑張るんだと。そして国に財源を出してもらって、土地を買うまで戦うんだと。それが政治力なんです。しかし政治力がないんです。法律論になっちゃって、こんなものをつくったって、最後になって法律論になって、国の法律がありますと言ったら、世界遺産も緑も交通体系も、要するに交通体系はつくっているじゃないですか。絶対に法律がありますということになる。これは政治力がないんですよ。
 だから、鎌倉の一番の問題というのは、こういうふうにつくったって、最後になって政治力がないから法律論で押し切られていっちゃう。本当に戦うんだったら、それは大変な戦いになるんですよ。史跡とか何とかと言ったら、世界の遺産を守るという意味ならいいけれど、今まで世界遺産というのはブランドだったんです。だけど、本当に鎌倉というものを世界の遺産だと思うんだったら、絶対そこを守るんだという態度を政治的に把握しない限り、絶対に実現しないですよ、そういう大きい意味では。
 最後になると、法律論になっちゃう。法律優先になっちゃうんですよ。具体的に政策的な施策をやろうとしたって、それは実現できないですよ、法律があるから。そうすると、こういうものをつくるときに、基本的な考え方が、例えば鎌倉は平和都市宣言していると。あるいは市民憲章をつくると。それを掲げてきょうです。ところが、この考え方もおかしいんですよ。今、日本の憲法が改正してきたら鎌倉だって変わっていっちゃうんです。今そういう状況になっちゃっているんです。憲法を改正しようじゃないかと。そうすると、こういうものを一応立てているけど、立てちゃいけないと言わないけど、立てた後に実現するんですか。総合的にはいいけれど、各論だったら戦いになるんですから。戦う場面になると、我々は実際に戦う側に分かれるわけです。ここを見てもそうです。
 だから、今、日本はどっちかというと憲法改正で、議論がどんどん出てきていますから、それいかんによっては鎌倉も影響が物すごいある。例えば鎌倉は世界最先端の兵器をつくっているところですから。そういうことを掲げないで、平和都市宣言できれいな町みたいに見えるけど、とんでもない町ですよ、実際に。
 僕は、地震対策で考えていろいろ見たら、鎌倉の戦前の写真がほとんどないんですね。何でないのかと思ったら、ここは重要な要塞地だったんです。ここに高級将校たちも住んでいたかもしれないけれども、実際には相模湾から上陸してくるだろうということで。だから、時代、時代の大きい流れの中で、今憲法改正という大前提に立った場合には、こういうことが具体的にどうなっていくかといったら。だけど現実、今、平和都市宣言している、あるいは市民憲章がある。だけど、それはこういう制度がない場合につくられた。じゃあ、市民憲章と平和都市宣言を考え直しましょうと。だから前、僕は、市民憲章の中に破壊からこの町を守るというのは、それは戦争というのがその中に入っていたら答えられないんです。だけど実際問題としては、こういうものを考えるので、そのぐらいのことを持っていないと、鎌倉のまちづくりといったら、そこのところに大工場があると。工業専用地域、そういう位置づけで、そういうことを語っていないんですよ。語ろうとしないんです。どういう工場があるんだということを語ろうとしないんです。工場があるというのは語っているんです。だから、本当にこういうものを考えるんだったら、そうなってきます。だけど、とりあえずつくりましょうという程度ぐらいしか僕は見ない。そういう時期に来ちゃっている。みんな憲法改正しようとしているんですから。それに基づいて変わってくるんだ。鎌倉だけの市民憲章でもないし、ましてや平和都市宣言、世界にアピールする。鎌倉も世界にアピールするような世界遺産だとするんだったら、絶対にこっちより世界遺産は特区で組み立てて、そのために特区という考え方をここに置いたっていいわけですよ。緑においても特区だと。鎌倉市の法律をもってみどりを守るんだと、そういう考え方、自分の市長選挙のために特区なんて考える前に、鎌倉という町のアピールをするためには、特区という考え方に戻らなきゃいけない。国の法律よりも鎌倉の特別な法律を持って守って、そのぐらいのスケールのものを考えなかったら、こんなのは変わらないですよ。だから、僕も勉強します。
 
○赤松 委員長  この目標とする町の姿、主な取り組み、この委員会の関係で8分野あるわけですけど、新たな目標とすべき町の姿というところで、新たなこういう視点からも迫っていこうかとか、何かそういうようなものが今度の基本計画で加わったものがあるのかないのか。それから、主な取り組みでも具体的なもので、こういうものをひとつ新たに傾向として、取り組む方向として例えば話をしたとか。それぞれの所管ごとに何かあったら、説明していただければと思います。
 
○経営企画課担当課長  今回、基本計画をつくるに当たりまして、先ほど大きな変更はございませんと申し上げたんですけれども、やはり課題ですとか現状を整理しながらつくってございますので、新たな課題が生じて、それに対する取り組みなども書かせていただいています。
 それでは幾つか御説明をいたします。当所管の中では、例えば、今回、防災・減災という部分を非常に強く押し出した計画とさせていただいてございます。例えば123ページ、124ページで、道路橋梁の整備というところがございます。この中で、目標とすべきまちの姿の中で、三つの段落に分かれているわけなんですが、最後の段落のところで、「災害が発生したときの緊急輸送路や緊急避難路が整備され」というような項目を改めて入れさせていただいたり、それからページが戻りまして、115ページ、116ページの中で、こちらは道路、交通体系の部分になるわけなんですけれども、主な取り組みの1番、交通体系の検討の中で(1)としまして、最後に「都市防災も考慮した道路網について検討します」ですとか、こういった文章を入れさせていただいたりしています。
 それから、大きなところとしましては、この分野に直接ではないですけれども、防災・減災対策の部分になります。新しい視点としまして、防災だけではなくて、減災の視点というものをあちこちに書かせていただいています。これは地域防災計画の中で、新たに減災の視点というのを強く押し出している部分でございまして、そういったものを書かせていただいたりはしてございます。
 その他、先ほど申し上げましたとおり、今までの基本計画を総括的に我々の中でレビューをしまして、その結果として出てきた課題ですとか、そういった部分については、新たに盛り込ませていただいているというところでございます。
 
○大石 委員  前の基本計画などと比べて、大分項目がふえているのかな。
 
○経営企画課担当課長  基本的に、項目がふえている部分は余りございません。今まであったものをわかりやすく整理させていただいた結果として、小分けになったと捉えていただければ。ただ1点だけ、新しい項目として追加したのがございまして、防災・減災の中で、危機管理対策というのが105ページ、106ページにございます。当常任委員会と直接ではないんですけれども、これにつきましては、現行基本計画をつくる際には危機管理、こちらですと、例えば国民保護計画ですとか、そういった部分が書かれているんですけれども、そういう政策の考え方がなかったものですから、盛り込まれていないんですけれども、今現在で改めて見ますと、こういったものも必要だろうということで、パブリックコメントの意見なども経ながら、こういったものを一つ盛り込ませていただいた形になっています。
 ですから、今までよりも追加したというとこういったところになります。それ以外は、これまでの施策を整理させていただいて、小分けにさせていただいたというところでございます。
 
○大石 委員  わかりました。本当にこの次期基本計画、前倒しでつくっている最中で、前の基本計画の総合的な評価をして、これはもうやめようとか、これはもっとこのまま突っ込んでやっていこうとか、そういう総合的な評価をして、この実施計画の中に盛り込んだはずだと思うんですけれども、そういうところを皆さん、今お聞きしてして、各分野でそういうところがあるんだったら、例えば極端な話、この項目やめちゃいましたと。ここは別なことしますよというところがあったはずなんです。そこの目玉、各分野の目玉になっているようなところというのはあるんですかということをお聞きしているんです。前の計画のところから基本的には変わっていないと、大きく変えたところはないというんだったらいいんですけど、10年にわたる計画ですからね。この10年間で大きく動いてというものがあるのかというところを聞きたいよということを言われて、委員長もそういうことを言われているのかなと思うんです。
 
○経営企画課担当課長  前段としまして、これまでの基本計画について、どういう評価をしてきたかというところから御説明申し上げます。
 総括評価という名前で、平成18年から22年までの取り組みについて、各施策につきまして、どういう取り組みが行われてきて、何が達成されて、何ができていなくて、その当時の課題がもう解決されたのか、それとも解決されていないのか、新しい課題が出たのかというところにつきましては、整理させていただきました。
 前回の基本計画では、現状と課題が非常にまぜこぜに整理されていたんですけれども、そういった総括評価の中で整理をした現状と課題につきましては、今回、各施策の中で、左側のページで細かく整理をさせていただいています、現状と課題という形で。
 この課題に対しまして、こういう課題を踏まえながら、鎌倉市が今後この施策の中で、どういった取り組みをしていって、どういった町を目指せばいいかというところが、目標とすべき町の姿と考えてございまして、そのためにやる取り組みが、この6年間の中で取り組む主な取り組みという形で整理をさせていただきました。
 この中で特徴的な部分というのが、一つ一つというのはなかなか難しいんですけれども、例えば45ページ、46ページの中では、これは作成中が世界遺産を目指して進んでいる最中でございました。というところもありまして、2番目に、歴史的遺産と一体的に構成され、山稜部の保存管理というような項目を入れてございます。こういった部分につきましては、前回、基本計画の中では見られなかった部分だと思っています。
 それから、緑の保全、55ページ、56ページになるんですけれども、従前の基本計画の中では、緑につきましては保全するというのが基本的な原則にはなっていたんですけれども、そうは言いながらも、やはり計画的に保全をしていかなくてはいけないということで、主な取り組みの中で緑の基本計画の推進を掲げさせていただいて、緑の基本計画に基づいて保全、活用していくんだということを入れさせていただいたという部分です。
 それから、続きまして58ページでございます。これも細かい話になってしまうんですけれども、主な取り組みの4番として、緑地の適正な管理という項目を掲げてございまして、この中で、真ん中あたりに「防災等の観点から」という言葉を入れさせていただいたりですとか、くどいようなんですけれども、防災・減災を非常に意識した計画になっていますので、こういった部分を加えさせていただいたりというような形で、ところどころ変えさせていただいているというところでございます。
 
○大石 委員  わかりましたけれど、具体的に、例えば拠点整備部であるとか、そういう部分で、具体的に次期基本計画の中の重要課題と重要施策だとかをベースにする基本計画になっている、ここがなっているんですという話が実は聞きたかったのですが、いいです。今後10年間の事業や運営事業が最優先事業の実現のために策定した計画であると思いますので、今後これをベースに、各分野のこういう事業などを建設常任委員会でやる形になるわけです。財政的な話が先ほどありましたけれども、それこそこういった諸事業を加味しながら進めていただく中で、すごく今までと大きく変わっていないようですから、難しい計画になって、これに基づく実施計画、どういうふうに組み込んでいくのかなと心配な部分があるわけですけれども。
 あともう1点、例えば近々に言えば市長選などありましたけれども、市長の公約の中で、例えば基本計画の中でもうたわれていないものがぽんと公約の中で出ている計画があり、どういうふうにしていくのか。
 
○経営企画課担当課長  市長の公約と総合計画のそれぞれの書きぶりについて、まだ整理していない部分がございます。もしかしたら書かれていない部分が見当たるのかもしれないんですけれども、それは市長の施策を進めていく上での一つの大事な取り組みだと思いますので、それは市長の指示に基づいて、組み込みをさせていただく可能性もあります。ただ、総合計画と食い違いのあるような取り組みについては、総合計画は議決を頂戴してこれから進めていくという前提に立ちますと、全く正反対のものというのはなかなかやりづらいのかなと思っております。
 
○松中 委員  言いたいことはたくさんあるんだけれど。
 
○大石 委員  具体的なことに入っちゃうと、基本計画じゃなくなっちゃうので。
 
○松中 委員  だけど、それをぶっ壊すようなことを行政だってやっているわけなんですよ。広町なんて、僕は1カ月間やったけど、あれで鎌倉の財政なんて全部狂ってくるんですよ。あそこで優良な住宅をつくって、それで固定資産税も市民税も入って、そして緑被率が60%以上になるんですよ、半分ただでくれるから。そういう問題が突然、政治的に別な形でやってしまうと、全部そういう流れが変わっちゃうんです。あのときに体を張って我々もその場の状況を言ったんだけれど開発はちゃんとして、議論をやったわけなんだけれど、そういうものが結局、財政の逼迫を招くということは当然予想されるわけです。そういうことの見通しもないで、買収なんていう形でやったら、そのツケは絶対に回ってくるわけです。それに絡むものを、経済成長をはかれる、財政を豊かにできる施策が別にあるんだという考え方を出すならわかるけど、とにかくそこを守るんだという、本来、市街化区域を開発して、市街化調整区域を守るなら、今、鎌倉なんて市街化調整区域が開発されていて、市街化区域が守られるというところがあるという逆転現象なんか幾つもあるわけです。
 だから、そういうのは非常に欺瞞で、そういう考え方から言ったら、財政がおかしくなるという、こういう問題はみんなひっくり返っちゃうんです。広町なんて、手柄でも何でもない。鎌倉全体のことを考えたら。緑だって守られていない、計画上も守られていない。だけど、我々の生活はどんどん財政が厳しくなるわけです。あそこから税金が上がるわけでも何でもない。ただ、周りの人たちは、環境的によくなったと。それはそれなりのものはあるにしても、鎌倉の財政を悪化させていく最大の原因はそういうことにあるんです。その辺は考えなくてはいけないんだけど、その各論まで落ちていっちゃったら、それはいろんな議論できるけど、もっと広い意味で考えたら、あんな三大緑地の考え方なんて全部ひっくり返っちゃったんですよ、鎌倉の財政が厳しくなって。
 そういうことをやっぱり反省しなくてはいけないし、何もいいことをやっていないんですよ。そのかわり、いいことをやったというのなら、それは我々の生活が厳しくなる、財政が厳しくなるということも言わなくてはいけないんですよ、マイナスの大きい面を。こういうときには。我々は我慢しますと、皆さん我慢しましょうよと。財政が厳しくなる当たり前のことをやっている。だけど、我々は緑を守ったということなら、そのかわり生活は厳しくなりますよと。片一方で生活もよくしましょう、緑も守りましょうなんて、そんなことはできるわけない。
 だから、こういうことを説明して議論すると、何でも言いたくなっちゃうから、これぐらいにします。
 
○池田 副委員長  今回の基本計画の見直しの中に、今、市民との協働あるいは持続可能な都市経営、そして一番は生命を守るといいますか、先ほど防災・減災でいろいろなところにちりばめられているということなんですけれども。先ほど松中委員からもお話があったんですけれど、例えば緑の保全のところで、当然これは防災・減災も含めた形での緑の保全だと思うんですけれども、優先が生命を守るということの中で、例えば主な取り組みを見てみますと、この中に防災の視点というのは言葉として入っていないわけなんですけれども、全体的な10年間の目標として、防災・減災、命を守るというのを大事にする中で横の連携的なものが、この中でどういうふうに見えてくるのか。
 
○経営企画課担当課長  おっしゃるとおり、防災・減災を一つの大きな柱としているんですけれども、一つ一つの施策に防災の書き込みというのはしてございません。19ページから始まります第2章の計画の推進に向けた考え方というのが、今委員がおっしゃっていた横串の部分になります。ここに市民自治、それから行財政運営、防災・減災、あとは歴史的遺産と共生するまちづくりという形で、四つの柱を書かせていただきました。
 これらの考え方が、どんな施策をやるにしても、これらの視点を持ってやっていただきたいと。例えば、緑をやる上でも防災・減災を考えていただきながら市民自治についても考えていただいてというような形で、何をやるにしてもこの四つの柱について、この施策はどうあるべきなのかというところを考えていただきたいという位置づけで、この2章を掲げさせていただきました。
 こういう項目が必要だというのは、実は行政評価の外部評価の中でもうたわれていまして、こういう基盤があって、その上にいろんな施策があるんだろうというような御指摘も頂戴していましたことから、こういうものを今回設けさせていただいたところでございます。
 
○池田 副委員長  この体系図といいますか、31、32ページを見ると、基本計画になってくると、どうしても担当部あるいは担当課の考え方がありますよね。その中で、先ほど言った、もっと大事な、生命を守ることが大事であるということであった場合の判断というのは、理事者側、どの程度でその辺を考えていくのか。部長レベルなんでしょうか。どうしても縦割り型になりがちじゃないですか、この政策自体が。基本計画までおりてくると。その辺の考え方なんですけれども。
 
○経営企画課担当課長  もちろん、各部のマネジメントのもとにいろんな事業というのは進んでくるものだと思います。ただ、全体的な整合性ですとか、そういった部分につきましては、やはり見ていかなくてはいけないと思っています。ですから、そういった部分につきましては、理事者は当然のことながら、企画ですとか財政という部分で、全体的なバランスですとか、施策の統一性ですとか、そういった部分については見させていただいて、その上で市の施策、各年度の施策について決定していくというステップを踏んでいくと考えてございます。
 
○小野田 委員  先ほど、松中委員からもお話があったことと同じような内容なんですけれども、例えば道路とか下水道が、この後どういうふうにしていこうかというのを決めるときに、現状が把握できていなければ、その先の目標って見つけられないと思うんですけれども。先ほど下水道の普及率だけじゃなくて、設置されてから耐用年数はどれぐらいなんだろうかということを把握全部できてから、次の目標が決まってくると思うんですけれども、ここ、例えば道路台帳とか橋梁台帳の充実に努めますということで、主な取り組みに入っていて、これは全然順序が逆で、現状が把握できているのかなとそもそも疑問に思うんですね。建物に対しても減価償却という考え方が基本的にこちらではないもので、建物があればあると認識しちゃって、それで目標を決めているような感じがするんですけれども、現状を把握するためのデータ分析とか、そういったのはしっかりとやられているんでしょうか。
 
○経営企画課担当課長  インフラの関係かと思います。今、経営企画課で公共施設の再編に向けた取り組みを進めてございます。下水ですとか道路それぞれにつきましては、それぞれの分野において、長期的な修繕の計画ですとか、そういったものは立てていただくべきなんだろうなと思っております。現実には、道路ですとか、そういった部分について計画が立てられていると思いますので、それらに基づいて、各施策を進めていただくというのが原則なのかなと思います。
 
○小野田 委員  ここに「相当年数」と書いてあるけれど、目標って決められないのかな。
 
○渡辺[一] 都市整備部次長  今現在、舗装修繕計画自体は24年度に作成いたしまして、舗装につきましては、今後舗装した年度等々またはひび割れ率等々で年度を割って、限度を決めて、補修計画をつくっているところでございます。
 橋梁につきましては、今御指摘いただきましたように、全国的に橋梁について、今まで維持管理のやり方としますと、事後の悪くなったところ、または落ちそうなところに修繕をかけていたというのが現状でございますが、これからは予防保全型ということで、昨年度交付金を使いまして、60橋の橋梁については点検をしたところでございます。
 今年度も残りの153橋のうち、今年度分はその半分程度を進めて、26年度には残りの橋梁を調べていく中で、そういう計画をつくっていくということで、悪いところについては直していくという計画をつくりつつあります。
 また、下水道につきましても長寿命化計画を個々につくりまして、敷設から40年、50年たっているところがございますので、そういう部分につきましては、ポイント的にやっているところが現状でございます。
 そういうふうにインフラにつきましては、個々に予防・保全型に変えている部分はございますが、公共施設の再編と違いまして、インフラ全体につきまして、トンネルとか公園、河川等々の部分はまだまだ調査が行き届いていない部分がございます。それにつきましては、やはり来年度以降、白書といいますか、今のストック、持っているものがどれだけあるのか、または年代はいつごろつくったのか、これをどうしていくのかという部分の計画ができていないところがございますので、それを見定めていきながら、今ある長寿命化計画と整合をとりながら進めていかなきゃいけないかというところでございます。
 
○小野田 委員  もう1点、現状把握のところ、緑地の質の充実ということで、こちらの現状は、生物多様性基本法云々と。果たして今、緑地の質というのが、この生物多様性なのか、それとも住民の方々が暮らしやすい里山というものを求めながらの緑地の質なのか、この辺、現状の緑地の質というものに関しても、大分意識というか、認識が変わっているんじゃないかなと。これを見ますと、やはり生物を守るための緑地と、いまだに言っているのかな。風致保存会なども、かつては枝1本、葉っぱ1枚取らせないということをスローガンに上げていましたけれども、今ではそれでは自然が守れないということで、かえって枝を伐採したりだとかしなくてはだめだと考え方が変わってきているようなので、この辺の緑地保全という部分での現状把握も、果たしてこれがそのとおりなのかというのが、私は疑問に思っておりますが、その辺はどうなんでしょうか。
 
○大場 まちづくり景観部次長  確かに小野田委員がおっしゃるとおり、緑地というのはさまざまな視点を持っておりまして、というのは、お言葉に出ましたような生物多様性、これは法令のできた関係がございまして、そういう視点で、そういう機能を果たしていることについては、そういう関係をさせていただく。
 根本的に、かなり樹林地が疲弊している状況があるので、それをどのように適正に管理していくのか、これは大きな課題になっておりますし、お金などもかかりますので、緑地の性質あるいはその周辺の状況も見ながら、緑地の管理については十分検討してまいりたいと思っております。
 
○赤松 委員長  ほかに御質疑いかがですか。
                  (「なし」の声あり)
 これで質疑を終えたいと思います。
 この報告については了承ということでよろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認させていただきます。
 本日の建設常任委員会協議会を終了します。
 以上で本日は閉会した。


 以上は、会議の顛末を記録し、事実と相違ないことを証する。

   平成25年11月1日

             建設常任委員長

                 委 員