平成25年 6月定例会
第3号 6月 7日
○議事日程  
平成25年 6月定例会

          鎌倉市議会6月定例会会議録(3)
                                   平成25年6月7日(金曜日)
〇出席議員 26名
 1番  千   一   議員
 2番  竹 田 ゆかり 議員
 3番  河 村 琢 磨 議員
 4番  中 村 聡一郎 議員
 5番  長 嶋 竜 弘 議員
 6番  保 坂 令 子 議員
 7番  西 岡 幸 子 議員
 8番  上 畠 寛 弘 議員
 9番  池 田   実 議員
 10番  日 向 慎 吾 議員
 11番  永 田 磨梨奈 議員
 12番  渡 辺   隆 議員
 13番  岡 田 和 則 議員
 14番  三 宅 真 里 議員
 15番  納 所 輝 次 議員
 16番  渡 邊 昌一郎 議員
 17番  山 田 直 人 議員
 18番  前 川 綾 子 議員
 19番  小野田 康 成 議員
 20番  高 橋 浩 司 議員
 21番  久 坂 くにえ 議員
 22番  吉 岡 和 江 議員
 23番  赤 松 正 博 議員
 24番  大 石 和 久 議員
 25番  中 澤 克 之 議員
 26番  松 中 健 治 議員
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〇欠席議員  なし
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〇議会事務局出席者
 事務局長        三 留 定 男
 次長          木 村 浩 之
 次長補佐        鈴 木 晴 久
 次長補佐        成 沢 仁 詩
 書記          木 村 哲 也
 書記          木 田 千 尋
 書記          小 林 瑞 幸
 書記          窪 寺   巌
 書記          笛 田 貴 良
 書記          岡 部 富 夫
     ───────────────────────────────────────
〇理事者側説明者
 番外 1 番  松 尾   崇  市長
 番外 2 番  瀧 澤 由 人  副市長
 番外 3 番  大 谷 雅 実  副市長
 番外 5 番  相 川 誉 夫  経営企画部長
 番外 21 番           文化財部長
         小 嶋 秀一郎
 番外 7 番           世界遺産登録推進担当担当部長
 番外 9 番  嶋 村 豊 一  防災安全部長
 番外 10 番  梅 澤 正 治  市民活動部長
 番外 12 番  佐 藤 尚 之  健康福祉部長
 番外 13 番  石 井 康 則  環境部長
 番外 14 番  山 田 栄 一  まちづくり景観部長
 番外 16 番  小 礒 一 彦  都市整備部長
 番外 18 番  高 橋   卓  消防長
 番外 61 番  宮 田 好 朗  選挙管理委員会事務局長
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〇議事日程
               鎌倉市議会6月定例会議事日程(3)

                                平成25年6月7日  午前10時開議

 1 一般質問
 2 議案第4号 市道路線の廃止について                  ┐市 長 提 出
   議案第5号 市道路線の認定について                  ┘
 3 議案第6号 鎌倉市常勤特別職職員の給与に関する条例の臨時特例に関す  ┐
         る条例の制定について                   │
   議案第10号 鎌倉市災害派遣手当等の支給に関する条例の一部を改正する  │同     上
         条例の制定について                    │
   議案第11号 鎌倉市行政財産の目的外使用料条例の一部を改正する条例の  │
         制定について                       ┘
 4 議案第7号 鎌倉市子ども・子育て会議条例の制定について        ┐
   議案第12号 鎌倉市子ども会館条例の一部を改正する条例の制定について  │同     上
   議案第13号 鎌倉市子どもの家条例の一部を改正する条例の制定について  │
   議案第14号 鎌倉市保育所設置条例の一部を改正する条例の制定について  ┘
 5 議案第8号 鎌倉市高齢者保健福祉計画推進委員会条例の制定について   ┐同     上
   議案第9号 鎌倉市障害者福祉計画推進委員会条例の制定について     ┘
 6 議案第15号 鎌倉市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について     同     上
 7 議案第16号 平成25年度鎌倉市一般会計補正予算(第1号)         同     上
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〇本日の会議に付した事件
 1 一般質問
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                    (出席議員  26名)
                    (10時00分  開議)
 
○議長(中村聡一郎議員)  定足数に達しましたので、これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程は、お手元に配付いたしましたとおりであります。
 会議規則第142条の規定により、本日の会議録署名議員を指名いたします。14番 三宅真里議員、15番 納所輝次議員、16番 渡邊昌一郎議員にお願いいたします。
     ────────────〇─────────────〇────────────
 
○議長(中村聡一郎議員)  日程第1「一般質問」を昨日に引き続き行います。
 まず、高橋浩司議員の発言を許可いたします。
 
○20番(高橋浩司議員)  おはようございます。これから一般質問をさせていただきたいと思います。期が改選いたしまして、今期から鎌倉夢プロジェクトの会という会派を結成いたしまして、活動してまいります。
 その夢プロジェクトというのは、議会とか、行政、市民の壁を取り除いて、お互いにできることを相互扶助という形でやっていきましょうと、お互いに知恵を出し合って、お互いに協力し合っていきましょうと、そういうことを目指してやっていこう、そういうプロジェクトでありまして、そういう意味で、今回の質問も、私もいろいろな提案をさせていただきたいと思っておりますし、行政側も、いろいろ知恵を出して、ぜひ前向きに答弁いただければなと思っております。
 おとといから一般質問が始まりまして、実は、その前の日がサッカー、ワールドカップの試合があって、日本がワールドカップに出場が決まったと、何か世界基準で競い合ったりとか、そういうのは非常に私の中では、ナショナリズムを覚醒するというか、非常にわくわくすることでありまして、ある面では、この世界遺産というのも、世界規格、世界に認められるという意味では、私の中ではずっと期待してわくわくしていた内容でもありました。それだけに、今回の不記載というのは、非常に残念なことであったわけでありますけれども、今後、もし、再チャレンジできることがあれば、大変うれしいなと、そういう可能性があるのか、どうなのかということを、この質問を通じて検証していければと願っております。
 そこで、最初に市長に御認識を伺ってから、いろいろな細かい質問に入りたいと思っておりますが、まず、鎌倉は御案内のとおり、京都、奈良と並ぶ三大古都であります。その歴史の町として、鎌倉が負うべき使命というものがあると私は思っておるんですけれども、市長はどのようにお考えになっておられますか、まずお伺いいたします。
 
○松尾崇 市長  鎌倉は、京都、奈良と並びます、政権の所在地があった歴史がございまして、その当時の歴史から由来する神社、お寺が数多く存在する地であります。
 また、鎌倉独自のやぐらですとか、切岸、切り通しといった遺跡もございまして、また、市民の皆様には、昭和30年代に起こりました御谷騒動をきっかけに、鎌倉の緑・景観を守るということが、それも一つのきっかけとなりまして、古都保存法が制定されたという歴史もございます。
 そうした数々の歴史と、そして市民の方たちの思いが詰まった、この鎌倉というこの歴史をしっかりと歴史遺産というものも含めて守り、後世に伝えていく、そうした責任というのは、鎌倉として、しっかりとあるものだと思っています。
 
○20番(高橋浩司議員)  そうした基本的な考えを持って、これまでずっと取り組まれてこられたと思うんですけれども、今回の不記載という結果を受けまして、まず感想だけでもいいので、聞いておきたいと思います。
 
○松尾崇 市長  世界遺産登録がなされれば、この鎌倉の世界遺産をしっかりと守り、後世へ伝えていくことができる強力なツールであっただけに、不記載ということについては、大変残念だと思っています。
 厳しい、そうした勧告の結果ではありましたけれども、鎌倉のまちづくりを考えていく上でも、そうした勧告の内容をしっかりと受けとめて、今後、10年、もしくは50年、100年先になるかもしれませんけれども、このきっかけが、振り返ってみると、鎌倉にとっては、まちづくりにとって、そして、町のためになるように、これから先、しっかりと取り組みを進めていきたいと思っています。
 
○20番(高橋浩司議員)  たくさんの思いをお伝えいただきましたので、また市長には、後ほど少し具体的な話も聞いていきたいと思いますが。少し、これまでの取り組みをしてきたことを伺いながら、いろんなことを検証できればなと思っております。
 それで、今回、不記載ということで、私もこの世界遺産のことについてお伺いしようと思ったんですけれども、まず、ICOMOS勧告の翻訳、それをいただきまして、一生懸命読ませていただきました。その上で、過去のいろんな資料とかを照らして、確認しようと思ったんですが、実は、一番大切な推薦書、これがICOMOS勧告を見て、それで推薦書をまず見ようと思ったんですけれども、この推薦書の大もとは、市役所にあるんですけれども、持ってきていただきましたら、これが非常にボリュームがありまして、4冊に分かれているんですね。全部のページ数を足しますと、768ページです。写真ですとか、それからDVDやCDなんかもついているんですけれども、ページ数でいきますと768ページありました。それが、実は、全部英語で書かれておりまして、ちょっと、担当者の方に英語の堪能な方がいたら、訳していただきたいとお願いもしたんですけれども、なかなかそういう方もおられないということで、私が辞書を引きながら読めるような量でもないものですから、今回は、推薦書を端から端まで確認するということは、断念したわけであります。
 しかし、今後、この検証をするためにも、大変重要な基礎資料でありますので、ぜひとも日本語訳を用意すべきじゃないかなと思うんですが、この辺については、部長、どう考えていますでしょうか。
 
○小嶋秀一郎 文化財部長  ただいま御質問いただきました推薦書につきましては、神奈川県、横浜市、逗子市、そして鎌倉市の4県市が作成した日本語の原案をたたき台として、加筆でありますとか修正等を加え、最終的には文化庁において英語版として確定されたものでございます。
 推薦書の日本語版につきましては、日本語による新たな解釈が生じますことから、混乱を招くといった考えから、文化庁においては、日本語版の作成の予定がないと聞いてございます。
 しかしながら、議員、今おっしゃられたように、今後十分な分析・検証を行っていく上で、推薦書の日本語版は必要になってまいりますことから、改めて、4県市から文化庁に作成の働きかけを今後行っていきたいと考えてございます。
 
○20番(高橋浩司議員)  ぜひ、なるべく早い時期に、御用意いただけますことを、お願いしておきたいと思います。
 それから、今回、議会が始まる前日に、政府として正式に鎌倉の登録依頼の取り下げをすることが決まりましたという文書をいただきました。本当に残念な限りでありますけれども、過去も幾つかの国が鎌倉と同じように、不記載のICOMOS勧告を受けた事例があると聞いておりますけれども、これは、何カ国、不記載になった国があったのか、お伺いしておきたいと思います。
 
○小嶋秀一郎 文化財部長  平成20年度から平成24年度までの過去5年間で申し上げますと、鎌倉と同様にICOMOSより不記載の勧告がなされました案件は、平成20年で5件、平成21年度が9件、平成22年度が5件、平成23年度が7件、平成24年度が8件の合計34件でございます。
 なお、本年度におきます不記載の勧告は、鎌倉市の武家の古都・鎌倉を含めまして8件という結果になってございます。
 
○20番(高橋浩司議員)  以前よりも審査が厳しくなったと国際会議の中でも指摘されておりまして、そういう意味では、不記載になる国がふえてきているのかなと思います。
 そういう中で、実際に、追加資料の提出を行って、延期になったりとか、鎌倉と同じように、一旦取り下げをしてとか、いろんなパターンがあると思うんですけれども、そのまま、実際、不記載のまま本会議に臨んで、結果として勧告どおり不記載になったのは何カ国あるでしょうか。
 
○小嶋秀一郎 文化財部長  今、御案内いただいた不記載の勧告を受けて、そのまま世界遺産登録委員会に臨んだ案件でございますが、2件ございます。
 1件は、2008年、第32回の委員会でございますが、自然遺産でモンゴルのフブスグル湖と水源地域、それともう1件は、2009年、第33回の委員会になります、文化遺産でパキスタンのメヘルガル、ラフマーン・デリ及びハラッパーのインド渓谷、この2件が、今議員おっしゃられたように、不記載の勧告を受けたまま、世界遺産委員会へ臨んだという状況でございます。
 
○20番(高橋浩司議員)  2件がそのまま、不記載のまま本会議に臨んで、結果として不記載になってしまったと。不記載になった場合には、全く違うやり方じゃないと、再審査に臨めないということで、非常に厳しい、再チャレンジが難しくなると言われておりますので、何でモンゴルとパキスタンが、いろんな手だてを打たなかったのかなということ思われるんですけれども、これについては、何か情報をとっていますでしょうか。
 
○小嶋秀一郎 文化財部長  議員おっしゃられたように、世界遺産委員会において、ここでまた不記載の決議を受けた場合については、再推薦ができなくなります。今回、その2件について、世界遺産委員会へ臨んだということは、やっぱりランクアップの一定の考え、意図するところがあったのかなと考えております。詳細については、現在、文化庁に確認をお願いしているところでございます。
 
○20番(高橋浩司議員)  4月30日に勧告をいただいて、まだ1カ月とちょっとでありますから、本当にいろんなものが詳細に詰め切れていないと思いますけれども、こういったことを調べることも、次へのステップで大事なポイントだと思いますので、ぜひ、文化庁と連携をとりながら調査を進めていただければなと思っております。
 それから、少し、経過についてお伺いしていくんですけれども、本年から、21年前の平成4年9月に、日本政府が世界遺産条約を批准いたしまして、それと同時に、9件の文化遺産と2件の自然遺産と、鎌倉の古都鎌倉の寺院・神社ほかとして、暫定リストに掲載したということであります。これが、鎌倉が世界遺産にエントリーしていこうというきっかけになった年でありまして、その件で、確認しておきたいんですけれども、今は文化庁とか県と連携をとりながらやっておりますが、その最初にエントリーした平成4年のときに、事前に何か、鎌倉に意思確認といいますか、こういう作業を行いますよという通知はいただいていたんでしょうか。
 
○小嶋秀一郎 文化財部長  鎌倉が古都鎌倉の寺院・神社ほかとして暫定リストに登載されました平成4年当時におきましては、文化庁の判断で、暫定リストの作成とユネスコへの提出が行われたと聞いてございます。
 したがいまして、議員おっしゃられましたように、地元の意識の確認であるとか、何かの通知、そういうものはなかったと認識してございます。
 
○20番(高橋浩司議員)  スタートが、ある面では市民不在でスタートしたと。ただ、世界遺産の性質というのは、何かこう、人がいいとか悪いとかというよりも、やっぱり世界基準で守らなければならないところは、何と言われても守るんですよという強い意思の中で行われる作業でありますから、ある面では、市民の意向確認が行われなくても、その作業としては、進められる内容だったのかなとも思うんですけれども、ただ、今、不記載の勧告を受けて、考えますと、やっぱりまちづくりについて随分言及されておりまして、市民の理解と協力なしには、鎌倉の世界遺産は成立しなかったんじゃないかなと、こういうふうに自分なりに思いまして、その最初の入り口のところで、鎌倉市に意向確認されずに、最初のエントリーがされたことについては、今となっては、ちょっと残念だったなと思っております。
 それは私の感想でありますけれども、長い長い21年の歴史を本当にかいつまんで、大切なところだけ確認したいんですけれども、今確認しました平成4年が最初のエントリーであります。
 その後、平成8年に、鎌倉市は世界遺産一覧表への登載要請ということで、総合計画にきちっと位置づけをいたしました。そして、平成16年に、武家の古都・鎌倉という今回のコンセプトを取りまとめまして、18年にやっと市民の皆さんと協議会を発足させたんですね。それから、その2年後の平成20年に平泉の登録が延期という勧告がされてしまいまして、当初、もっと早いスケジュールで申請する予定だったんですけれども、ここで国際シンポジウムを4回開いたんですね。21年に2回、22年に1回、23年に1回、それで、国際的な専門家の先生方を鎌倉にお招きしたりしながら、いろいろアドバイスを受けて、平泉と同じようにならないように準備を進めたわけであります。
 それを受けまして、平成24年に推薦書として取りまとめまして、24年1月末に推薦書の提出となったわけであります。
 本年4月30日に、不記載の勧告をいただいたと、これが大ざっぱな流れでありまして、20年を超える長い長い取り組みがありまして、そういう中で、登録できるように何とかできなかったのかなと、返す返すも思うわけでありますが、最初、古都鎌倉の神社ほかということで、これは政府がそういう形で暫定リストに掲載したわけでありますけれども、その後、結果的に、武家の古都・鎌倉と、コンセプトが変わっていくわけですが、これは何か、そのコンセプトを変更した理由というんですかね、その辺はどういうところにあるんでしょうか。
 
○小嶋秀一郎 文化財部長  本市の世界遺産のコンセプトにつきましては、ただいま御紹介いただいたように、平成4年当初、文化庁が作成いたしましたユネスコに提出した暫定リストに従いまして、古都鎌倉の寺院・神社ほかとして、検討が開始されました。
 その後、鎌倉が軍事集団である武家の本拠地でありますことから、城郭あるいは城塞都市といった可能性も検討されているところでございます。
 また、さらには、平成15年には、鎌倉の自然風土や景観の観点から、山、谷、海など、さまざまな文化的要素が有機的に結びついて一つの宇宙を形成していく、こういった考え方に基づきまして中世の古都・鎌倉の文化風土などといった、幾つかのコンセプト案が提起された経過がございます。
 しかしながら、近年、ユネスコにおきまして、新規登録の抑制、登録審査の厳格化でございますが、これが強まっておりまして、一国内で同一コンセプトの遺産が登録されないことが明らかになりつつあったこと、また、既に古都として登録のございました京都あるいは奈良との違いを鮮明に打ち出す必要がありましたことから、平成16年5月に開催されました鎌倉市歴史遺産検討委員会におきまして、古都鎌倉の寺院・神社ほかから、ただいま御紹介いただきました武家の古都・鎌倉にコンセプトが変更されたという経過でございます。
 
○20番(高橋浩司議員)  途中では、城郭都市とか、城塞都市みたいなコンセプトも委員会で、こういう話し合いをしていますよという御報告をいただいたりもしてきましたけれども、最終的に武家の古都になったということであります。
 ちょっと、前後してしまって恐縮なんですけれども、平成4年、最初に登録したときに、これは何も鎌倉にお話がなかったということですけれども、その後、平成8年に総合計画に登載といいますか、記載をしていく、その経過の中で、文化庁ですとか、神奈川県からどのような話が、いつごろあったのか、確認しておきたいと思います。
 
○小嶋秀一郎 文化財部長  文化庁、神奈川県につきましては、平成4年当初、暫定リストを提出するとき、その時点から先方からお話はいただいて、議論を重ねてきたという経過がございます。
 
○20番(高橋浩司議員)  神奈川県からは、どんな形で来たんでしょう。
 
○小嶋秀一郎 文化財部長  どういう内容で神奈川県からお話があったかというのは、具体的な部分については、この場ではちょっとわかりませんけれども、いろんな視点から推薦の可能性を探っていくと、そういう部分で、いろいろなアドバイスをいただきながら、お話を承っていたという状況でございます。
 
○20番(高橋浩司議員)  昔のことではっきりしないということとなんだろうと思いますけれども、少なくとも、鎌倉の場合には、平成8年に総合計画に載せておりますから、その前の年には、議論した上で、総合計画に載せているんだろうと思うんですが、実際に、庁内で暫定リストに載ったことを受けて、どういう議論をいつごろから始められたのか確認していますでしょうか。
 
○小嶋秀一郎 文化財部長  平成4年当初の資料というのは確認できてございませんが、平成14年2月9日に作成されました第1回の鎌倉市歴史遺産検討委員会資料におきまして、これまでの議論の経過というのが触れられております。そういうことから、その当時から、ただいま申し上げましたように、国であるとか、県であるとか、そういう団体と協議・調整をしておりましたので、当然、それと並行して庁内内部でも多課にわたる案件でございますから、同じようなタイミングで議論があったものと考えてございます。
 
○20番(高橋浩司議員)  何度も申し上げるようですけれども、平成8年に総合計画に載りまして、いろいろと世界遺産登録に向けた全庁的な取り組みが行われ始めたんだろうと思うんですけれども、実際に、いろんなところに影響があります。世界遺産においては、そういうことを、それぞれの部署がどういう形で計画して、今日まで取り組みをしてきたのかお伺いしたいと思うんですが、取りまとめをしていたのは、どこの部署か、ちょっとわからないんですけれども、担当の部長にお伺いできればと思います。
 
○山田栄一 まちづくり景観部長  担当の部署といいますか、市の行政計画、上位計画でございます総合計画がございます。これに即しました都市計画の方針を示します都市マスタープランというのがございます。これは、総合計画の都市整備にかかわる部門の計画でございまして、本市では、平成10年3月に策定しております。
 その部門別方針でございます観光、文化、スポーツ、レクリエーション、環境整備の方針の中で世界遺産一覧表への登載、国指定史跡への指定を具体的な方針としてございます。
 また、平成17年3月には、増補版を策定いたしまして、同方針の中で、世界遺産登録に向けた準備の推進を重点的に取り組むことにしております。
 その後、事業推進に向けまして、具体的な取り組み状況につきまして、平成23年3月に評価検討作業、いわゆるどのようなことをやったかという検証作業を行いまして、都市マスタープラン白書として取りまとめを行っております。
 この白書の中で、その結果といたしまして、世界遺産登録推進委員会の設置、国際専門家会議の開催などの実績が上げられております。
 以上が都市マスタープランでの取り組み状況でございます。
 
○20番(高橋浩司議員)  例えばその景観形成地区の形成とか、こういうプランとはまた別に、具体的な取り組みとして、そういうことも世界遺産に向けて取り組みをしてきたんだろうと思っているんですけれども、その辺については、どんな取り組みをしていますでしょうか。
 
○山田栄一 まちづくり景観部長  世界遺産に向けてといいますか、先ほど言いましたように、都市マスタープランの中で、それぞれの部署が適切な景観なり、そのほかもろもろの政策がございますので、取り組みをしてまいりまして、特に景観という部門で特化しますれば、例えば、平成20年に景観地区を策定しております。これは、それまで鎌倉の市街地にお住まいの方、お仕事をされている方が自主的に協力していただいて、高さ等、また色等も抑えていただいてきたところを法的に位置づけたという経過がございます。
 
○20番(高橋浩司議員)  八幡宮前ですね、周辺といいますか、そのところの高さ規制を景観形成の中で、取り組んできて、皆さんにお願いする中で、世界遺産に向けてまちづくりをしていかないといけないので、ぜひ御理解と御協力をお願いしますと、こういうことをしてきたわけでありまして、これは実際には、皆さんがつくった計画でありますけれども、そういう意味では、非常に緑地保全にしろ、埋蔵文化財の発掘の協力にしろ、鎌倉にお住まいの皆さんは、古都に住んでいる認識をお持ちで、非常に協力的にこれまでやってきていただいたと言えると思うんですけれども、しかしながら、このICOMOS勧告を拝見いたしますと、そうやってやってきているにもかかわらず、非常にまちづくりに対しては厳しい評価をされております。
 特に、資産に与える要因という項目では、都市的な開発が特に強いと、鎌倉はですね。こういう指摘でありまして、もう少しまちづくりに配慮してやらないとだめですねという指摘をいただいております。
 ことしは、都市マスタープランの改正の年でありまして、これからまた市民の皆様にも、いろいろと御意見をいただきながら、改めてつくり直していくわけであります。改選前でありましたけれども、その作成に当たっては、世界遺産という視点をきちっと明確にうたってやっていただけないだろうかという要望もさせていただいたわけでありますけれども、そのときの答弁が、世界遺産の登録になりましたら、きちっとやりますと、こういう答弁でありました。
 私は、世界遺産になろうがなるまいが、やっぱり世界の遺産の町、歴史の町である、そういう認識に立ってやっていただきたいと、再度お願いさせていただいたわけでありますが、結果的に、不記載という結果を得てしまいまして、これから都市マスタープランを改定していくに当たっては、世界遺産という考え方をどうやって盛り込んでいくのかなと、非常に難しいのかなと思いますけれども、歴史の町の責任として、ぜひ、再チャレンジできるような、町にしていく、そういう都市マスタープランをつくり上げていただきたいと思うんですが、部長の考えを聞いておきたいと思います。
 
○山田栄一 まちづくり景観部長  今、議員から御紹介ございましたマスタープランの改定でございますが、これは平成25年度、今年度と来年度、2カ年で作業を予定しております。都市マスタープランは、先ほど申し上げましたように、総合計画を受けて、都市計画を進めていくための部門別のプランでございますので、やはり、総合計画と整合を図りながら、またマスタープラン策定に当たりましては、特に、地域の実情と市民の意向を十分に取り込むようにというコンセプトもございますので、皆さんの機運も伺いながら、また先ほど、市長からも答弁ありましたように、10年、20年、30年先になるかもわかりませんけれども、私が今感じたことでいいますと、例えば非常に印象に残っているのが、昨年、新聞記事等、中学生、高校生の若い方が世界遺産を目指してという、非常に未来に向けたしっかりした希望と考え方、非常に感銘を受けた、そういう読み物、作文等も拝見しております。やはり、これから市民の意見を伺っていきますけれども、そういう声も非常にまた上がってくると思いますので、その分、十分しんしゃくしまして、取り組んでいきたいと考えております。
 
○20番(高橋浩司議員)  ぜひ、入り口のところで市民の皆さんの意向確認をせずにスタートしたことでありますけれども、やはり歴史の町の責任として、やっぱり世界に冠たる町をつくっていく、そういう意味では、多くの市民の皆さんに、この際、御参加いただいて、みんなでつくり上げていけるような都市マスタープランをやっていただければなと思います。
 また、同じく、交通の問題についても厳しく指摘されました。
 都市交通の圧力が高いと言われたんですね。これは、要するに渋滞とか車が多いということを言われているわけですけれども、この点についても、15年以上前ですかね、竹内市長当時から、交通を少し規制していくことを考えなければいけないと、ロードプライシングだとか、パーク・アンド・ライドだとかという実験的な取り組みをずっとしてきていますけれども、結果的に評価をいただける取り組みになってこなかった。そういうことでありますので、さらに、その辺についても取り組みを強めていく必要があるのかなと思いますが、この点については、どんなことを考えられておられますか、担当の部長に伺いたいと思います。
 
○山田栄一 まちづくり景観部長  今、御紹介ございましたように、ICOMOSの勧告の中で、都市交通の圧力が高いと言及されております。
 この交通問題につきましては、長年の課題でございまして、現在も市長の諮問機関といたしまして、平成24年5月に設置しました鎌倉市交通計画検討委員会で鎌倉地域の地区交通計画の見直し検討を行っているところでございます。
 この委員会では、自動車交通の抑制策や、自動車からの公共交通への転換策、歩行・居住環境の向上策などが提案されておりまして、今年度から新たに、社会実験等も予定してございます。これらによりまして、鎌倉地域の慢性的な渋滞解消の対策に取り組んでいきたいと考えております。
 
○20番(高橋浩司議員)  これまでやってきたことが評価されなかったことの反省に立って、さらに計画を拡大していくとか、結果的にパーク・アンド・ライドにしても、海岸線の七里ガ浜のところでやったぐらいで、金沢鎌倉線についても、実験は鎌倉霊園の御協力をいただいてやれましたけれども、結果的には、恒久的にやれる環境がつくれなかった。
 以前のやりとりの中で、世界遺産にもしなった場合には、かなりの交通量が見込まれるので、金沢鎌倉線においても、朝比奈の横浜側で、どこか駐車場を確保できれば、そういうところから公共交通機関に乗りかえていただいて市内に入っていただくことも検討していかないといけないというお話も聞いていたわけですけれども、実際に、具体的にいうと、横浜側の霊園がありまして、霊園に上っていく周辺というのは結構土地があるんですね。そういうところに、これは横浜市の土地なのか、ほかの土地なのか全然確認しているわけではありませんけれども、今でも、既にかなり多い状態でありますから、そういうところも、ぜひこの際、協議を進めていただいて、少しでも流入量を減らしていく工夫をしていただければなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
 
○山田栄一 まちづくり景観部長  パーク・アンド・ライドにつきましては、現在、4カ所程度、それも134号沿線でございます。特に、朝比奈は横浜市側からの、玄関口となっております。やはり、大きな問題は、土地の問題がございますので、ちょうど鎌倉霊園あたりで、市域が分かれているという部分がございます。そういう土地問題も解消しながら、また積極的に、優先的に取り組んでいくべき地域だと思っておりますので、引き続いて、検討をしてまいりたいと考えております。
 
○20番(高橋浩司議員)  ロードプライシングにつきましては、後ほど改めて伺いたいと思います。
 その後、国際シンポジウム、平泉の記載の延期を受けまして国際シンポジウムを、先ほど確認したように、4回開催いたしました。その国際シンポジウムをやりながら、実際にICOMOSに関係を持っている、識見のある先生方に、世界中から集まっていただいて、鎌倉の記載についてはどうなんだということを、4回も御議論いただいて、今回の結果というのは非常に解せないといいますか、そのシンポジウムの中で、いろいろと御示唆をいただいたことがきちっと推薦書の中に盛り込み切れなかったんじゃないかなという懸念がありまして、それもあって推薦書を見たかったんですけれども、ちょっと、平たい質問ですけれども、そういう国際シンポジウムを開催したことがどういう形でその成果に生かされたのか、これは部長の感想でもいいですから、まず伺っておきたいと思います。
 
○小嶋秀一郎 文化財部長  ただいま議員から御紹介いただきましたように、国際専門家会議につきましては、平成21年1月と8月、そして平成22年6月、平成23年3月の4回開催してございます。この会議におきましては、議論を重ねます中で、武家文化には十分な価値があり、その独自性について強調したほうがいい、あるいは山稜部は顕著な普遍的価値を語る上で大変重要な要素であるから、積極的に評価するべきであるといった意見が出されてございます。
 推薦書原案を作成するに当たりましては、このような国際専門家会議での意見を十分に反映させていただきまして、武家文化の発祥地であることを強く打ち出すとともに、山稜部を候補資産に含めることとした、こういった経過がございます。
 このような結果を踏まえた上で、武家の古都・鎌倉の推薦に至ったものでございまして、これまでの4回の国際会議での議論の経過でありますとか、そういう部分については、必要かつ十分な意味を持つものであると受けとめてございます。
 
○20番(高橋浩司議員)  4回の会議の議事録も全部確認させていただきました。もう、1回目の会議から、大体注意事項といいますか、観点というか、ポイントみたいなものは、もう既に議論がなされておりまして、やっぱりすごい先生方だなと思ったんですけれども、やっぱりある程度テクニックが必要だよと言っているんですね。鎌倉の価値というのは、もう私たちも十分わかっていますよと。だけど、登録に向かってはテクニックが必要だと。そのテクニックについては、どういう注意が必要ですよといろいろと言っていただいているんです。まず、やっぱり簡素なストーリーにしなさいと、ごたごたやると、評価というのも非常に分かれますよということだろうと思います。そこがやっぱり21の構成資産をどういうふうに有機的に表現していくか、非常に難しかったのだろうなと。その間に点在する町が都市化されていれば、なお、評価というのは落ちてしまう。そこは、本当に反省点だなと私も感じました。
 それから、やっぱり海外の方に、国内の方というのは、大体鎌倉といえば、もう三大古都、頼朝がつくった幕府だということはもう大体わかっていますから、やっぱり海外の人に対してどう理解してもらうかと、わかりやすいストーリーにまとめなさいと、そのストーリーに合わせた資産を選択しなさいということを、もう、1回目の会議で言われているんですね。あれもこれも、これもそれもで、みんなそうなんですよというと、どうしても、やっぱり焦点がぼけてしまう。フォーカスをきちっとやるようにと最初の会議で指摘されて、取りまとめの中で行われているんですね。これに尽きるんじゃないかなと私は今思っているんですけれども、部長どうでしょうか。
 
○小嶋秀一郎 文化財部長  議員御紹介いただいたとおり、4回の中で、第1回目は、今、るる御説明をいただいた課題の整理、あるいは2回目は、その対応の経過であるとか確認。そして、3回目については、先ほど申し上げましたように、山稜部の資産への追加が提案された。4回目で最終的な方針が固まったということで、今お話をいただいたいろんな要素がある中で、ごくシンプルに説明していく、そういう議論に集中したわけで、国際会議の議論だけではなくて、文化庁もそういう部分について、十分しんしゃくした上で、21の重要な構成資産から成る今回の武家の古都・鎌倉のストーリーが最善であると判断されたんだろうと受けとめております。
 
○20番(高橋浩司議員)  結果を見て議論しておりますから、何とも言えない、そのときはそれでよかったと思って、皆さんやっていただいているわけですから。
 それで、これは2回目のシンポジウムで、この辺が調査員と先生方との気持ちの違いといいますか、考えの違いが少しあらわれ始めたなと思ったんですけれども、鎌倉が首都圏にあるにもかかわらず、近代の都市化に伴う開発圧力に屈せず、住民と行政とが一体となって守ってきたことは高く評価できる。物すごいいい評価をしていただいているんですね。これは、市民にとっては非常にうれしいことで、これまでやってきたことが海外の著名な先生方に評価いただいたと。
 ところが、結果的には逆になってしまった。そこまで努力したんだけれども、足りませんよという評価をいただいたことは、これは非常に残念なことだったですね。
 ただ、そういう評価をしながらも、やっぱり構成資産から周囲の山を見たときに、建物が稜線を超えないようにと、これはもう十分注意してやらなきゃだめですよと注意もいただいております。
 それともう一つは、比較研究という項目があるわけですけれども、この中で、ICOMOS勧告では、海外との比較は比較的きちっとやっていますけれども、国内の比較というのが余り評価いただけていないんですね。ここがやっぱり、委員の先生方も心配されて、きちっと国内の比較をちゃんとやりなさいよと言われているんですね。特に、京都や奈良との違い、差別性をきちっと比較しないとだめですよと。
 それから、やっぱり若宮大路周辺の近代化については非常に心配されて、そういう記述もきちっと残っていますね。
 それから、武家文化については、今日もなお影響を持ち続けているということをわかりやすく説明する必要があります。先日、全員協議会で、渡邊昌一郎議員が武士、どこにいるんだみたいな御質問があって、やっぱり、どこに生き続けている、侍が日ごろ歩いているわけじゃありませんから、それをきちっと証明しないとだめですよということも指摘されているんですね。
 もうひとつやっぱり、調査員の方と、ICOMOSと、日本政府や鎌倉との気持ちの乖離があったのは、21の史跡というんですか、構成資産、それぞれを見ていただきたかったんですけれども、どうしても町の中に点在する中、そのまた町の周りを囲む緑、稜線も含めてお願いしていますから、町として捉えられてしまったという感が否めないですね。そういうことに対しても、シティーという言葉は絶対使わないようにというアドバイスをいただいたりとか、いいアドバイスをいただいているんですけれども、結果的に、そういう懸念があるということの中で、御指摘いただいたことが、そのままこういう結果を招いてしまったんだなと思います。
 そういうことで、実際に、これは海外の先生だけじゃなくて、国内の専門家の先生方にもたくさん御参加いただいて、まとめ上げてきたものでありますので、少なくとも、国内の御協力をいただいた先生方には、これまでの議論を踏まえて、改善していくアドバイスをいただくべきなんじゃないかなと思うんですけれども、どうでしょうか。
 
○小嶋秀一郎 文化財部長  今おっしゃられたように、推薦書の作成に携わった学識の方の意見を承るということは、今後、再挑戦を臨んで進めていく上でも、非常に重要なことだと受けとめてございます。今後、機会を設けて、そういう先生方から今回の原因であるとか、そういうものについて御教示をいただきながら、今後の事務を進めてまいりたいと考えております。
 
○20番(高橋浩司議員)  黒岩知事も熱が冷めないうちにと、鉄は熱いうちに打てということもありますので、あんまり先へ行かないうちに、ぜひ国内の先生方には一度お集まりいただいて、御意見をいただく場を設けていただければなと思っております。
 それから、細かい話になりますけれども、登録基準は6種類ありまして、そのいずれかに合致すれば、世界遺産登録されるわけでありますが、当初、鎌倉の場合、ii、iii、iv、viと、その項目が当てはまるだろうということで、ずっと進んできたわけなんですけれども、最終的にiiiとivに絞り込んで申請することになったんですが、この辺の経過を確認できればと思いますが。
 
○小嶋秀一郎 文化財部長  当初、文化庁の暫定リストを参考に、議員御紹介いただきました四つの評価基準、評価基準のiiは、ある期間にわたる、もしくはある文化圏内での価値の交流、評価基準のiiiは、現存するまたは消滅してしまった文化的伝統や文明の証明、評価基準のivは、歴史上の重要な段階を物語る建築物、その集合体あるいは景観を代表する顕著な見本、評価基準のviは、顕著な普遍的価値を有する出来事、伝統、思想、信仰、芸術的あるいは文学的作品と関連があること。この四つが評価基準、これを当初適用の可能性を検討してまいりました。
 しかしながら、平成22年度に開催されました2回の国際専門家会議におきまして、評価基準の2につきましては、当時の中国文化との交流を示す古文書等の資料は豊富にあるものの、当時の中国様式の建築物といった文化的交流や影響を示す物的証拠がないこと、加えて評価基準viにつきましては、流鏑馬等の武家文化が重要な要素である社寺に継承される伝統行事としての性格が強くて、評価基準iiiでの主張を強化する材料として用いたほうがより効果的であると、このような判断をしましたことから、最終的には御紹介いただきました評価基準のiiiと評価基準のivを証明することにしたものでございます。
 
○20番(高橋浩司議員)  経過はわかりましたけれども、例えば、viの場合、ほかの評価基準と併用してやるべきだという記述もありまして、流鏑馬を検討の俎上に上げたという御説明でありましたけれども、流鏑馬は、確かに武家だから、弓みたいな、そういうつながりなんだろうと思うんですが、どちらかというと、坂ノ下の面掛行列みたいなもののほうが、今でも脈々と続けてきている、そのお祭りの起源というのが頼朝の関係で始まったお祭りでありますから、そういうもののほうが何かあったのかなと、実際に頼朝との関係を証明したりとか、どちらかというと、流鏑馬は宮家で守ってきたみたいなところがあって、根本的なところ、武家と差別性を証明していくのは難しくなっていくのかなと、私も思っておりましたので、いずれにしても、そういう地域のお祭りも構成資産を補強する意味では、証明できれば、かなり後押しになるものでありますから、次回、検討するときには、そういう地域のお祭りにもスポットを当てて検討してもらえればなと思います。
 それから、武家の古都ということで、頼朝が開いた幕府、そういったものにフォーカスを当てて、証明しようとやってきたわけですけれども、結果的には御指摘いただいたように、幕府の跡は残っていないどころか、埋蔵文化財としても、ここからここまでですよということすら言えない状況にあります。そういうことで、そこの点では非常に難しい証明だったなと。ただ、お寺とか神社、こういうものが当時の政権にとって、幕府にとって、どういう位置づけであったのか。このお寺については、ずっと脈々と続いてきているものですから、そういう証明をもう少しできればよかったのかなと思うんですね。大体、ほとんどのお寺は、武士が建てて、それで実際に指導者はお坊さんがやるということでずっと来ておりまして、ほとんどの構成資産はそういう形で成り立っておりますから、その辺の証明ができれば、政権、権力とも、証明になり得たのかなと今となっては思うんですけれども、こういう観点は、どうなんでしょうか。
 
○小嶋秀一郎 文化財部長  社寺を通じて、武家の権力を証明するといった御質問だと思います。武家の古都・鎌倉において、社寺を通じて文化的あるいは精神的側面について説明いたしましたが、特に、武家権力の証明について、推薦書の記載で申し上げますと、一つとして、鶴岡八幡宮、荏柄天神においては、神道の活用にみずから支配の正当性を示そうとした。二つ目として、建長寺、円覚寺において、中国伝来の最新の仏教でございます禅宗を進んだ知識や技術を身につけた僧侶や文物とともに輸入し、これらを武家政権の保護下で独占し、政治的権威を示そうとした。三つ目は、鎌倉大仏において、武家政権が単に御家人だけのものではなく、全国的な統治者として仏教信仰を保護し、民衆を慈しむ、こういった方針であることを表明したこと。四つ目として、浄光明寺、覚園寺、極楽寺、あるいは称名寺などにおきまして、さまざまな仏教宗派を学ぶことができる寺院を積極的に建立し、国家的規模での仏教保護と教学研究の振興を図った。このような点を推薦書において、武家権力の物的証拠と関連づけて説明しているところでございます。
 それと、冒頭に高橋議員から御質問をいただいた件で、ICOMOSの不記載勧告を受けて、そのまま委員会に臨んだ件数の御質問をいただきました。私、2件と御答弁させていただきましたが、実際には、7件でございます。その2件というのは、議員からその後御紹介いただいたように、ICOMOS勧告を受けて、委員会に臨んで、最終的に不記載となった件数が2件でございます。おわびして訂正させていただきます。
 
○20番(高橋浩司議員)  今の訂正の部分につきましては、また文化庁とよく相談、調査して、詳細を伺えればと思っております。
 それで、今、細かくお寺を挙げて、説明いただきました。八幡宮や荏柄天神は、頼朝がつくった。実際に、お寺として残っていない永福寺とか仏法寺、そういったものもあるわけなんですけれども、永福寺も頼朝がつくって、瓦は埼玉からとか、植木職人は京都からとか、部材も職人も全国から集めてつくったということが歴史書の中に書いてありまして、これもまさに権力を誇示するために、自分は日本全国からこういうものを集められるんだということも一つ証明ができれば、やはり権力の象徴として存在していたということが言えるのかなと。いずれにいたしましても、幕府跡がない中で証明していくというのは、非常に難しい作業だったなと思っております。
 そこで、ICOMOS勧告でも、御指摘があったわけですが、実際に推薦書を送ろうというときに、文化庁の審議会が開かれて、じゃあ、これでいきましょうということになったと聞いておりますけれども、そのときに、実は、どの先生からどういう発言かわからないんですが、やっぱり大蔵幕府の跡の必要性というんですか、肝心な史跡が欠落しているんじゃないかという御指摘があったように聞いているんですけれども、この辺については何か確認していただけていますでしょうか。
 
○小嶋秀一郎 文化財部長  詳細につきましては、議事録がございませんため、確認できておりませんが、平成24年1月の推薦決定の際、文化庁において幕府跡についての議論がございまして、武家の古都・鎌倉のコンセプトにおいては、鶴岡八幡宮が政治経済の中心をなす最も重要な要素であると位置づける一方で、ただいま御紹介がありました移転を繰り返した御所、これにつきましては、政権のシンボルとして重視しないといったことで課題が整理されたと聞いてございます。
 
○20番(高橋浩司議員)  そういうことも含めて、結果的には評価されなかったということで、本当に残念でありますけれども、また最後に、幕府跡につきましてはお伺いしたいと思いますが、先に進めたいと思います。
 今回、富士山が記載、鎌倉が不記載ということで、両方合わせて大変な数の報道がなされました。鎌倉に関するものだけでも、本当に何十件という報道がありまして、心配する声も寄せられましたし、ほっとしている声も載りましたし、いろいろあったんですけれども、私なりに確認して気になる記事があったので、幾つか聞いておきたいと思います。
 一つは、5月17日付の神奈川新聞に出ておりました文化庁の近藤長官へのインタビュー記事であります。近藤長官は、インタビューに対して、精神的なものに焦点を当てたと、今回の登録に対してはですね。そう述べて、結局、物証よりも精神的なものを理解・評価していただきたかったんだということだろうと思うんですけれども、精神的な面にフォーカスを当てて申請するんだみたいなことというのは、私もずっと委員会で御報告いただいてきた身としては、一度もそういう御説明をいただいたことがなかったんですね。ですから、何か違和感を感じたんですけれども、この辺については、担当部長としては、どのように解釈していますでしょうか。
 
○小嶋秀一郎 文化財部長  ただいま議員から御紹介がございました近藤長官のインタビュー記事でございますが、精神的なものに焦点を当てた、この意図とするところでございますが、政権都市であったことを十分に説明できる要素が足りないことから、切り通しとか社寺を中心に、精神的なものに焦点を当てたというコンセプトで文化庁としては推薦したということでございます。
 ただいま御質問いただきました精神的な部分の御案内でございますが、平成16年5月に鎌倉市歴史遺産検討委員会により、市に中間報告書として、「武家の古都・鎌倉における歴史的遺産の普遍的な価値について」が提出されました。これにより、鎌倉の、武家の古都・鎌倉のコンセプトが決まったわけでございます。
 この中間報告書におきましては、鎌倉の武家社会・文化という項目がありまして、この中で、既に鎌倉の武家政権は1232年に武家独自の法である御成敗式目を制定したが、これは武士への、神仏への崇敬を基点としたものであった、あるいは武士の間に、神仏や崇敬を倫理としての質実剛健と名誉をたっとぶ気風などが重んぜられ、これはやがて騎士道に対比される武士道へと発展したといったように、当初から文化的あるいは精神的なものを打ち出してございました。この辺について、十分皆様に対しての説明が足りなかったのかなとは思ってございます。
 
○20番(高橋浩司議員)  我々は非常に理解しておりますけれども、そういうところが評価として、ちゃんとされる状況ではなかったのかなと。やっぱり、物証偏重というんですかね、そういうことは否めなかったのではないか、考え方みたいな、精神論みたいなものというのは、なかなかまだ世界遺産の中で評価される環境がなかったのかなと、そういうことを承知で、そういうものに焦点を当てて出したんですよみたいな話になると、最初から何か玉砕覚悟みたいな話になってしまいますので、この辺はやっぱり物証を中心に証明していかないと、なかなか評価いただけないんだろうなと思いました。
 それから、過日、先ほども申し上げましたけれども、4月30日にICOMOSから勧告をいただきましたので、選挙直後ということもありまして、議会への正式な御報告は、少し間があいてしまいました。しかしながら、全員協議会で御報告をいただきました。その際に、市長がこの勧告を受けて、今後の取り組みとして、3点挙げられました。埋蔵文化財の調査・研究などで、歴史的遺産を保全する。それから、古都保存法で指定された歴史的風土特別保存地区の周辺の緑や景観を守る。それから、3点目は、交通渋滞などを引き起こす観光客の多さから市民生活を守ると、この3点を挙げられて、今後のまちづくりに役立てていきたいという思いでお話をいただいたわけであります。
 その翌日でしたか、翌々日でしたでしょうか、5月29日の神奈川新聞に載っていた市長のインタビュー記事でありますけれども、こういったことを踏まえて、市長がお答えいただいたんだろうと思いますが、そこには鶴岡八幡宮の東にあるとされる大蔵幕府跡を念頭に、埋蔵文化財の調査・研究などで歴史的遺産の保全を強化する。こういうインタビュー記事が載りました。これについては、具体的にどんなイメージを持ってインタビューに答えられたのか、市長に聞いておきたいと思います。
 
○松尾崇 市長  これまでに行われました大蔵幕府跡での発掘調査の経過も、改めてまとめて研究を進めていくということから、今後は大蔵幕府跡があったとされます場所において、建築工事等が計画された際には、遺跡の保存について、慎重な対応を行っていくということ、それとともに、土地所有者や関係者の方々と協議を進めまして、発掘調査を進めてまいりたいと思います。
 その他の幕府跡の遺跡につきましても調査・研究の機会を捉えて進めてまいりたいと思います。
 
○20番(高橋浩司議員)  これまでも幕府の包蔵地ということで、かなり広い範囲を定めまして、そこで土をいじる場合には、基本的にはきちっと発掘調査をやらせていただくということで、取り組んできまして、なかなかそんなにたくさん家を建てたりするという機会はないんですね。ですから、積極的にやらない限りは、やっぱり何十年計画でやらざるを得ないことになるんじゃないかなと。そういう意味では、やっぱり歴史の本丸として大蔵幕府を捉えるのであれば、もう少し積極的な取り組みが必要じゃないかなと、私は今回感じております。
 実は、八幡宮の東側には二つの学校がありまして、その学校が協力してもらえるならば、かなり大規模な発掘調査ができるんじゃないかなと思っております。特に、私学の学校においては、実はかつて鎌倉市が土地を所有していた部分がありまして、それを私立学校に払い下げをして、今の学校になっているという経過があります。そうした経過も踏まえて、ぜひ御協力をいただくことを念頭に置いて、学校の中を発掘調査させていただくということをお願いできないだろうか。さらには、その発掘調査の結果、実際に幕府跡が確認できた後には、当然、国との協議になりますけれども、国の史跡の指定をきちっとしていただいて、その上でしかるべき場所を市で確保して、そこに移動していただくということも、最終的にはお願いしていくべきなのかなと、候補地としては、もう本当に市内であれば、フラワーセンターとか、深沢の清算事業団の跡地とか、そのぐらいしか多分広い土地は残っておりませんから、そんなことも念頭に置きながら、やっぱり幕府跡の発掘調査は積極的に進めていかないといけないんじゃないかなと思うんですけれども、これは、担当者ではあれなので、市長さんのお考えだけ聞いておきたいと思います。
 
○松尾崇 市長  学校用地での発掘調査になりますと、日々、今、学校では、授業を行っておりますから、十分な協議・調整が必要になってくるだろうと思います。
 学校の移転につきましても、この広大な面積、敷地が必要になってくるということからも、検討は重ねていく必要があると思います。
 いずれにいたしましても、学校側と接触しまして、今後のことをしっかりと議論していく機会を早速設けてまいりたいと思っています。
 
○20番(高橋浩司議員)  私立学校は、今現在5,000坪あるんですね、ですから、かなり広い敷地になります。ぜひ、前向きに検討していただきたいなと思います。
 それからまた、同じ記事の中で、ロードプライシングについての言及もされておりまして、渋滞対策に乗り出すということの中で、ロードプライシングも考えていかないといけないという御発言でありますので、これも竹内市長当時から実験をしたり、ずっとやってきて、なかなか見通しが立たない交通政策でありますけれども、これについては、何か実験的な取り組みを早速始めるとか、何か具体的に市長が考えていることがあれば、伺っておきたいと思います。
 
○松尾崇 市長  平成24年5月に設置しました交通計画検討委員会におきまして、平成8年に作成した鎌倉地域地区交通計画にある、このロードプライシングを含めた20の交通施策の見直しの検討を行っているところです。
 ロードプライシングにつきましては、鎌倉地域の交通問題を解決する一つの有効な施策であると考えておりますので、ぜひ進めてまいりたいと思っています。
 ただ、地元の商業者等を含めました合意形成も慎重に行っていかなければならないということで、法令等の整備ですとか、課金の方法、実施に伴う費用、近隣市の調整等々を今後、この課題解決に向けて進めてまいりたいと思います。
 今後は、この検討委員会におきまして、鎌倉の交通状況に合ったロードプライシングの調査・検討を行ってまいります。
 
○20番(高橋浩司議員)  先ほど申し上げましたように、パーク・アンド・ライドとか、いろんなものとの組み合わせをしていかないと実施できない交通政策でありますので、ぜひ多角的な議論をしていただいて、一日でも                             早い実施に向けて協議をお願いしたいと思います。
 それからまた、もう一つ、同じ記事の中に、古都保存法の適用地区の拡大についても言及されておりました。これも従前から4条地区を6条地区に格上げしたいということで、エリアを決めて、ずっと協議を続けてきておるんですけれども、なかなかその見通しが立たない、こういう中で、こういったことを契機に少し先に進む議論ができるのかどうか、お考えを聞いておきたいと思います。
 
○松尾崇 市長  本市の緑の基本計画にも沿った形で、鎌倉の歴史的風土保存のための必要な特別地区の指定拡大に向けた準備を進めてきておりまして、検討素案や基本的な考え方について、この指定権者である神奈川県との調整を行ってまいりました。
 これまでは、より具体的に協議が進むよう、世界遺産登録との整合性なども視野に入れて、史跡等と一体となった区域を中心に、早期指定に向けて図面の調整等、県と市の事務レベルでの検討を行ってまいりました。
 今後も、この世界遺産登録にかかわらず、鎌倉の古都保存のために、引き続き指定拡大に向けた調整を神奈川県と継続して行ってまいりたいと思います。
 
○20番(高橋浩司議員)  確かに、かかわらずやるべきことでありますけれども、こういう厳しい勧告をいただきましたので、ぜひ鎌倉としては、世界遺産になるかならないかはともかくとして、まちづくりとしては評価される町にしたいんだと、そういう意味では6条地区の拡大というのは非常に大切なことで、ぜひお願いしたいと、こういう向きで話をしていただくことを、お願いしておきたいと思います。
 それから、今回、不記載と勧告されまして、政府もどうしたものかなと思われたんだと思います。政府が今クール・ジャパン戦略をやっておりまして、日本のいいところを世界に売り出していこうと、そういうことでありますけれども、その一環として、世界遺産の前段で、日本遺産というのを創設して、国内はもとより海外の方にも日本のいいところを紹介していこうじゃないかということが新聞の記事に載りました。私も非常にいいことだと思いますし、とりあえずは日本遺産に登録していただけるならば、登録していただいて、その状況の中で次へのステップを準備していくことが理想だなと思ったわけでありますけれども、これについては、どんなことを政府や県から言ってきているでしょうか、お伺いしたいと思います。
 
○小嶋秀一郎 文化財部長  日本遺産につきましては、議員、ただいま御紹介いただきましたとおり、我が国の文化や伝統を国際展開する、クール・ジャパン戦略を推進する一環として、世界遺産の国内暫定リストの国際的な知名度を高めるため、現在、文化庁で検討していると聞いてございます。
 現在、日本遺産につきましては、新聞報道の範囲でしか承知してございませんが、詳細が明らかになった段階で、本市にとってよりよい施策であるんだったら、参加についても検討してまいりたいと考えてございます。
 
○20番(高橋浩司議員)  現在は、下村文部科学大臣の私的諮問機関ということで、作家の秋元康さんとか、楽天の三木谷会長とか、そういう方たちにメンバーになっていただいて、どうやってやっていこうかという議論をしていただいているということであります。
 ぜひ、世界遺産に向けた取り組みは、時間もかかるでしょうから、こういうことが整えば、積極的に取り組みをしていただければなと思っております。
 それから、いろいろ議論の中で、黒岩知事のコメントも紹介いたしましたけれども、できるだけ早い時期に方針を固めて、今後についてはどうするかということを決めていきたいというお話でありますけれども、もう既に国や、4県市ですね、それぞれの担当レベルの会合を重ねてきているとは思うんですけれども、再挑戦へのロードマップというんでしょうか、どういうスケジューリングで、どの辺までに方針を固めるかとか、その辺がわかっているんであれば、お伝えいただければと思います。
 
○小嶋秀一郎 文化財部長  世界遺産登録につきましては、先人から受け継いできた歴史あるいは文化遺産をしっかり守り、後世に確実に伝えていくとともに、これらの資産を生かした持続可能なまちづくりを進めていく上で、大変有効な手段であると考えてございます。
 4県市首長とも世界遺産登録に向けて、今後とも協力・連携して取り組んでいくことを確認してございます。早期再推薦を目指していきたいと考えてございます。
 今回のICOMOS勧告の厳しさを踏まえれば、確実な登録を期するためには、慎重かつ十分な検討が必要であると考えてございます。再挑戦、ロードマップの時期については、国の支援をいただきながら、今後、4県市とも十分協議・調整をした上で決定してまいりたいと考えてございます。
 
○20番(高橋浩司議員)  例えば、6条地区の拡大にしても、パーク・アンド・ライドの駐車場の協力にしても、もう少し広い範囲でお願いできる環境が整ったのかなと。また、もし幕府跡を発掘するということにもなれば、大変なお金が必要になってくるわけです。そういう意味では、本当に国と4県市が今後も協力し合いながら、国の強力な財政的支援をいただいて、一日でも早く、また日の目が見られるように、取り組みをしていただきたいなと。
 最後に、松尾市長の今後に向けた決意をお伺いできればと思います。
 
○松尾崇 市長  世界遺産登録自体は、先人から受け継いできた、この鎌倉の貴重な歴史的遺産をしっかりと守り、後世に伝えていく。やはりここの基本的な部分をしっかりと捉えていかなければいけないと思っています。そうした中で、今後の、今、ロードマップというお答えございましたけれども、本当に今回のICOMOSの勧告の厳しさというのは、しっかりと我々も受けとめていかなければなりませんし、そういう意味では、今後の十分な検討は必要になってくると思っています。
 今回、世界遺産委員会終了後、7月の上旬には、速やかに4県市、国とともに、本格的な今後の協議をスタートさせていきたいと思っています。
 
○議長(中村聡一郎議員)  ただいま一般質問中でありますが、議事の都合により暫時休憩いたします。
                   (11時26分  休憩)
                   (13時10分  再開)
 
○議長(中村聡一郎議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
 一般質問を続行いたします。次に、千一議員。
 なお、千一議員の一般質問については、運営委員会の協議もあり、事前に議長宛て文書が提出されております。便宜、次長に代読させます。
 
○1番(千一議員)  (代読)今期最初の一般質問ができることを市民の皆様に心より感謝申し上げます。
 今現在、クローズアップされている鎌倉を世界遺産に、ということに対して、前々から私としてはいかがなものかと思っていましたので、もっと足のついたまちづくりから、住民が快適に生活できるまちづくりを進めてほしいなと思います。
 引き続き、地道な質問をしていきたいと思います。
 1、高齢者定期巡回型介護について。2、重度訪問介護について。3、子供たちの通学路について。4、ペットとの共生について。5、どのような立場に置かれている市民にも参政権を。以上、明確なる御答弁をお願いいたします。
 1、高齢者定期巡回型介護について。昨年12月の一般質問でお聞きしたお返事は、25年3月からやるとのことでした。また、やられる事業者は1社とも聞いております。3月から三月過ぎ、何人の方が、何回ぐらい利用され、1社だけなのか、その進捗状況を教えてください。
 それに関連して、高齢者介護について、1時間を45分にしたことについて、困られている方も多いと聞きますが、鎌倉市としてはどういう対策をとるのか教えてください。
 2、重度訪問介護について。自立支援法から総合支援法に変わり、重度訪問介護の枠は重度の身体障害者だけだったのに対して、重度の身体障害者、重度の精神障害者及び重度の知的障害者と3障害者に枠が広げられました。このような中で、重度訪問介護はますます必要になってまいります。1障害から3障害になったからです。
 まず、サービスの単価がどのようになっているかを教えてください。これは、毎回のようにお聞きすることですが、どのような形であれ、重度訪問介護を鎌倉市内でやっていただきたいのですが、そのやる気度をお教えください。どうかどうか生活に直結することなので、文化都市鎌倉として、よろしくお願いいたします。
 3、子供たちの通学路について。25年度の5月2日に御成小学校で町内会の見守り隊とお母さん方の話し合いの場がありました。私は、扇ガ谷地区なので、そこに参加させていただきました。
 お母さん方によると、今小路道路の四つ角や寿福寺前の角などは、小学生には通学路として危ないという声も出ました。そのようなところには、通学路注意の標識など、もう少し工夫され、子供の安全確保に対し気を使っていただきたいなと思います。
 これは、今小路道路だけでなく、鎌倉は細い道が多いので、全ての通学路に対して当てはまることだと思います。子供の車からの安全確保に対し、鎌倉市はどういう考えをお持ちですか、御答弁をお願いいたします。
 4、ペットとの共生について。今、鎌倉を歩けば、至るところで犬を散歩させている光景を目にします。犬も家族にとっては家族と同様なのです。そういうペットたちに3・11のような震災が起きたら、鎌倉市としてはどう対処するお考えですか、お聞かせください。
 また、捨てられたペットをガス室のようなところで殺されているようですが、殺さなくても何とかならないか、お考えをお聞かせください。
 5、どのような立場に置かれている市民にも参政権を。5月には、成年後見人を使っている方たちにも参政権を認める法律が参議院を全会一致で通りました。1948年(昭和23年)改正衆議院議員選挙法によって、障害などの理由で、投票所に行くことが困難な選挙人(例えば病気・けが・妊娠・障害などのためまたは出産後で歩行が著しく困難な方)については、医者などの証明書を提出することによって、郵便による在宅投票が認められるようになり、参議院議員選挙についても、これが認められることになりました。
 一方、地方選挙については、既にその前年の1947年(昭和22年)、地方自治法によって在宅投票制度が採用されていました。この在宅投票制度は、1950年(昭和25年)の公職選挙法のもとで、同居親族による投票用紙の請求や自分で書けない方については、代筆も認めていたため、一層広まったのです。
 ところが、その後、不正が行われて、せっかくの参政権が在宅投票が必要な方から奪われる結果となったのです。
 半世紀以上も前には、今よりも進歩的な法のもとで、どのような人たちでも選挙できたのに、今ではそれも変えられないとは、何ともおかしな話です。
 まず、お聞きいたします。視覚障害の方が選挙に来られた場合、どうやって投票していただいているかです。そして、選挙公報は読めませんから、それを補う補佐的な朗読したものとかはつくっていますが。それは法律上はつくれませんが、補佐的なものとしてならつくれるはずです。それが以前言っていた、医者の証明書があればということは、こういうことなのです。国の法律ですから、市議会でどんなことを言おうと変えられるものではありませんが、半世紀前にはできたという認識を持って、市の選挙管理委員会も国に働きかけてもらいたいものです。いかがですか。
 
○佐藤尚之 健康福祉部長  まず、最初のお尋ねの、高齢者の定期巡回介護の進捗状況でございます。
 24時間の定期巡回随時対応型訪問介護・看護につきましては、平成25年3月から1事業者がサービス提供を開始したところでございます。
 現在の利用者は、10人の方で、お一人当たりの1日平均利用回数はおおむね3.5回となってございます。
 現時点では、この1事業所で、おおむね対応可能な状況となっておりますが、今後、利用状況を見守っていく中で、利用者が大幅に増加し、1事業者での対応が困難となることが見込まれる場合には、鎌倉市高齢者保健福祉計画を見直し、事業者の公募を行うことを検討してまいります。
 次に、生活援助の時間についてのお尋ねでございます。
 国の考え方によりますと、訪問介護の時間区分については、サービス提供の実態を踏まえつつ、限られた人材の効果的な活用を図り、より多くの利用者の皆さんに対し、適切なマネジメントに基づき、利用者のニーズに応じたサービスを効率的に提供することとされており、こうした点を踏まえて見直しを行ったものと認識してございます。
 本市といたしましても、生活援助を受けて、自立した生活を送っておられる高齢者もいらっしゃることから、限られた時間の中ではございますが、ニーズに対応し利用者に寄り添いながら、効率的にサービスを的確に提供できるよう、サービス事業者に対し引き続き指導を行ってまいります。
 次に、重度訪問介護のサービス単価についてのお尋ねでございます。
 現在、重度訪問介護は、重度の肢体不自由児・者で、常時介護を要する障害者の方を対象としておりますが、御案内のとおり、来年4月から国が定める重度の知的障害者や精神障害者がこの対象に加わる予定でございます。
 この重度訪問介護は、身体介護や家事援助、また外出時の介護を総合的に提供するサービスでございまして、長時間にわたる提供を前提としてございます。利用時間に応じてサービス単価は変わりますが、例えば、利用時間2時間30分以上3時間未満の場合には、おおむね5,420円となりますが、家事援助など同様なサービスを行う居宅介護に比べますと、サービス単価が低く設定されているところでございます。
 次に、重度訪問介護の実施についてのお尋ねでございます。
 重度訪問介護の利用人数は、今後増加することが予想されます。事業の参入を進める環境整備が大きな課題と認識してございます。重度訪問介護を行う事業所の参入を促すためには、サービス報酬単価の見直しとともに、国の負担金が本来の負担割合となるような、国庫負担上限基準の撤廃も必要と考えてございます。
 こうしたことから、重度訪問介護を市単独での取り組みを推進することは大変難しい状況にあると考えておりまして、引き続き、制度の見直しにつきまして、県を通じて国に働きかけていきたいと考えてございます。
 
○小礒一彦 都市整備部長  子供たちの通学路に対するお尋ねにお答えいたします。
 現在、歩車分離ができていない道路につきましては、歩行者の安全を確保するため、運転者の注意を喚起する対策といたしまして、看板の設置、路側帯や交差点部における舗装のカラー化、スクールゾーンの路面標示などを実施してございます。
 御指摘の今小路通りの四つ角などにつきましては、これまでも通学路の危険箇所の改善要望がございますことから、歩行者の巻き込み事故を防止するための車どめの設置、路面標示の設置など、安全対策を実施してまいります。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  子供の車からの安全確保についてお答えさせていただきます。
 通学路の交通安全対策につきましては、毎年、教育委員会が各小・中学校の校外委員とともに通学路の安全点検を行っているところでございます。点検に基づきます各校の交通安全要望については、平成20年度に設置いたしました鎌倉市スクールゾーン等交通安全対策協議会において取り組んでいるところでございます。
 危険な箇所の対応としましては、歩道の拡幅や、ガードレールを設置し、歩行者と車を分離することが挙げられます。しかし、本格的な整備は長期的な課題となるため、対策がとられるまでの間は、道路のカラー化や、警察への交通規制や取り締まりを要望していきます。また、通学時間帯の危険箇所での学校保護者や地域による安全見守り活動の実施など、ハード・ソフトの両面から通学路の安全確保に取り組んでいきたいと考えてございます。
 引き続きまして、震災時のペットの対処についてお答えいたします。
 防災の立場では、災害発生時のペット同伴の避難については、飼い主の責任のもとで、基本的には可能としてございます。避難者が同伴してきたペットは、小型犬の場合はゲージに入れて室内に、大型犬の場合は屋外でロープなどにつないで保護しておくこととしてございます。
 集団生活となります避難所では、動物が苦手であったり、動物アレルギーの避難者にも配慮する必要があります。そのため、ペット同伴の避難者は、原則として一般の避難者とは別のエリアに滞在してもらうこととしております。また、湘南獣医師会との協定に基づく災害時の動物救護活動についての支援体制も構築しているところでございます。
 さらに、平成24年度の総合防災訓練では、獣医師会の協力のもと、ペット同伴避難者の対応訓練も実施したところでございます。
 
○石井康則 環境部長  捨てられたペットの殺処分についての御質問です。
 これまで、動物保護センターに収容された多くの動物は処分されてまいりましたが、現在は、飼い主への返還、新たな飼い主への譲渡など、処分頭数は減少しているところでございます。
 動物保護センターでは、譲渡希望者に対し飼育前講習を開催し健康チェック、不妊手術を実施後、一生飼育することを条件に個人に対し譲渡しているところでございます。
 御相談のありました老人ホーム等福祉施設への譲渡につきましては、県に確認したところ、収容場所やアレルギー等の課題があり、実施されていないということです。ただし、コンパニオンアニマル活動を通じて、リハビリの一助とするため、福祉施設への訪問活動を行っているとのことです。
 本市では、飼い主のいない猫の増殖防止を図るため、不妊・去勢手術の補助金を交付しており、動物の愛護と適正な飼養推進のため、神奈川県獣医師会、動物愛護団体など、関係団体と連携し、動物愛護思想の普及啓発を図っているところでございます。
 
○宮田好朗 選挙管理委員会事務局長  視覚障害者の方の投票については、各投票所には点字で投票できるように点字機が備えてあります。そのほか、視覚障害者の方に限らず、投票用紙に自署できない方は、投票事務従事者が補助者となり、その方にかわって投票用紙に記入する代理投票の制度がございます。
 次に、音声版選挙公報の関係ですが、国政選挙や県知事選挙については、音声版選挙公報を福祉団体が作成し県選挙管理委員会を通じて本市に配布され、希望者に貸し出しを行ってきました。市の選挙については、これまで音声版選挙公報は作成していませんでしたが、4月に執行した市議会議員選挙では、市内ボランティア団体の協力により、音声版選挙公報を作成し「声の広報かまくら」を送っている人を対象に配布しました。10月に行われる市長選挙でも同様に対応してまいります。
 また、これまで国・県の選挙では、個別には対応していませんでしたが、同ボランティア団体の協力により、録音テープをダビングし、7月の参議院通常選挙から市議会議員選挙と同様に対象者に配布するようにいたします。
 郵便による不在者投票等の対象者拡大の国への働きかけについては、これまでも全国の一般市と東京都の特別区で組織する全国市区選挙管理委員会連合会では、郵便等による不在者投票対象者の範囲の拡大について、国への要望を上げてきましたが、実現には至っていません。そうした状況を踏まえ、同連合会の平成25年度定期総会では、改めて郵便等による不在者投票対象者の範囲の拡大について、国へ要望していくことを検討するための準備に入っており、これからもあらゆる機会を通じて要望してまいります。
 
○議長(中村聡一郎議員)  ただいま一般質問中でありますが、議事の都合により暫時休憩いたします。
                   (13時28分  休憩)
                   (15時15分  再開)
 
○議長(中村聡一郎議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
 一般質問を続行いたします。便宜、次長に代読させます。
 
○1番(千一議員)  (代読)2、重度訪問介護について。この仕組みについては、単価の引き上げなどは県や国に働きかけるのと同時に、市内の体力のある社会福祉法人に働きかけるとか、工夫をして、ぜひともつくっていただきたいのですが、認識の深い市長、いかがですか。
 4、ペットとの共生について。犬の殺処分の割合を教えてください。
 5、どのような立場に置かれている市民にも参政権を。参政権は基本的人権です。ですから、半世紀以上も前に誰もが投票できるようになったのです。今現在の選挙を見ていると、そんなに不正ができるようには思えません。この参政権については、何度も裁判も行われました。一日も早く誰もが選挙ができるように、国に働きかけをお願いいたします。
 鎌倉市には、私のような重度の障害者も議員としていられるくらいな人の大きさがあります。投票ばかりでなく、誰もが立候補できて、こうして議会で発言できるような仕組みづくりを国においても考えていただきたいものです。いかがですか。
 
○松尾崇 市長  重度訪問介護の再質問にお答えいたします。
 厳しい財政状況の中で、市だけで解決できることは限られますけれども、重度訪問介護の制度改善が図られるよう、引き続き、県や国に対して、機会を通じて働きかけてまいりたいと思います。
 居宅介護や外出支援を実施している事業所のうち、体力のある社会福祉法人等へ利用者のニーズを伝えて、事業実施の働きかけをしてまいります。
 
○石井康則 環境部長  犬の殺処分の割合についてお答えさせていただきます。
 平成23年度につきましては、収容数700頭に対しまして、殺処分は132頭、18.9%でございます。なお、10年前の平成14年度につきましては、収容数1,688頭に対しまして、殺処分817頭、48.4%でございます。いずれも収容数、殺処分について減少しているのが現状でございます。
 
○宮田好朗 選挙管理委員会事務局長  議員御指摘のとおり、誰でも投票できるように、法的に整備することは十分に理解しております。繰り返しの答弁になりますが、郵便による不在者投票の対象者の範囲の拡大については、これからもあらゆる機会を通じて、国に働きかけてまいります。
 また、公職選挙法では被選挙権があれば、誰でも立候補できることとなっていますが、議員御指摘のとおり、障害のある方が立候補しやすい環境にはなっておりません。公職選挙法も7月の参議院議員選挙からインターネットによる選挙運動が解禁になるなど、時代に合わせて変わってきております。今後どのようなことができるのか検討してまいります。
 
○議長(中村聡一郎議員)  便宜、次長に代読させます。
 
○1番(千一議員)  (代読)では、時間の関係で、今回の私の質問は終わります。引き続き続く。
 
○議長(中村聡一郎議員)  ただいま一般質問中でありますが、議事の都合により暫時休憩いたします。
                   (15時19分  休憩)
                   (15時20分  再開)
 
○議長(中村聡一郎議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
 一般質問を続行いたします。次に、日向慎吾議員。
 
○10番(日向慎吾議員)  こんにちは。鎌倉夢プロジェクトの会、日向慎吾でございます。選挙後、初めての定例会、私にとっては、本当に初めての定例会で、この独特の雰囲気の中、これを味わいながら、緊張感を持って、この3日間過ごしております。緊張というのは、その場になって初めて感じることで、想像できることではありません。今、感じている緊張感、これを忘れることなく、これからもしっかりと努めてまいりたいと思います。それでは、通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。
 今回、大きく分けて、2点お伺いいたします。
 1点目ですが、地震・津波対策について。そして、2点目は、住民基本台帳カードについてです。
 まず初めに、地震・津波対策についてです。
 この対策を考える中で、やはり東日本大震災での教訓を生かすとよくお話しされますが、今もまだ十分に対応できているとは言えないかもしれません。この地震・津波対策で、非常用の食料や水の準備というのも大切だと思います。しかし、一番は真っ先に避難することだと思います。子供からお年寄り、観光客の方も含めて全ての人がいかに安全に素早く避難できるか、このことを考え避難というものに焦点を当てさせていただきました。
 そして、地震はいつ発生してもおかしくありません。昼間だけでなく、夜に発生した場合も想定しておかなければなりません。特に、この鎌倉は、花火大会などの夜のイベントも数多くあります。土地カンのない観光客がたくさんいる市内で、暗闇の中、避難場所に素早く向かうことが困難であることを想像することは難しくないです。もしパニック状態になれば、いかに避難訓練をしている市民にとっても、影響は少なくないはずです。市民と観光客がうまく避難するために、何をすればよく、何が必要か、その点を含めて、夜に地震が発生した場合、その対策がどのようになっているかについても御確認させていただきたいと思います。この避難と夜に焦点を当てて、お伺いさせていただきます。
 まず、土地カンのない人たちを含めて、全ての人が安全に素早く避難するために、避難場所への誘導が必要になってくると思います。
 そこで、最初の質問ですが、現在、材木座地区などに津波来襲時の避難方向を記した津波避難経路路面シートを設置しておりますが、これは本当に大変よい取り組みなので、ぜひ沿岸地域全体に拡大すべきと思いますが、今後のこの計画はどうなっているでしょうか、お聞かせください。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  沿岸部におけます津波避難対策の一環としまして、避難方向を示したシートを路面に張り付ける路面シートを採用しているところでございます。
 現在までに、材木座地区と長谷・坂ノ下地区の一部に設置しているところでございます。
 今後、由比ガ浜地区、腰越地区の沿岸部に順次設置していく予定でございます。
 
○10番(日向慎吾議員)  順次という計画というお話ですが、具体的に、いつごろ完了予定とか、スケジュール等がもし決まっておりましたら、教えていただきたいです。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  今後の予定で申し上げました由比ガ浜、腰越地区につきましては、主な箇所につきましては、今年度中に設置していきたいと考えてございます。
 
○10番(日向慎吾議員)  今年度中ということなので、なるべく早く対応してほしいので、その対策をお願いいたしたいと思います。
 次にですが、実際、そのシートを設置する経費は、どのぐらいかかるのでしょうか。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  路面シートの材質、設置方法等によって経費は異なります。平成24年度に材木座地区等へ路面シートを合わせて45枚の設置に要した経費が合計59万5,350円でございます。1枚当たり、約1万3,000円でございます。
 
○10番(日向慎吾議員)  45枚、実際に設置されたということですが、仮に、沿岸部全体、地域全体に拡大した場合に、どのぐらいの枚数が必要になってくるんでしょうか。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  先ほど主な場所に設置したいというのが、まず最優先となります。海から一番近いところから、一番初めに浸入する場所について、これは優先的に張っていきたいと。その後につきましては、現在、地域で避難訓練をやっておりますので、地域の皆さんの意見を聞きながら検討していきたいと考えてございます。
 
○10番(日向慎吾議員)  実際に張る場所につきましては、地元の方々と協議していただいているということがあるので、早急に対応していただきたいと思います。ぜひよろしくお願いします。
 ここで、先ほど、最初に避難と夜ということに焦点を当てるというお話をしていたんですが、夜の避難にポイントを置いて考えてみたいと思います。
 夜といいましても、イメージがしにくいというか、よりしやすくするためにですが、例えば、夜、材木座海岸にいるということから避難をイメージしてみたいと思います。夜に、海岸にいるときに地震が発生しました。津波警報を知らせるサイレンが鳴り、地震の影響で市内は停電、レベル1の地震であれば、最大波は30分で到達する、まあ、こんな状況です。この状況、つまり津波来襲が夜間の場合、どの程度明かりがあり、停電でも使用可能な照明はどの程度あるのか、お聞かせください。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  夜間に地震が発生し、広域的に停電になった場合は、避難行動に影響が出てくると考えられます。自立電源を備えている屋外の照明の数につきましては、現時点では把握してございません。
 
○10番(日向慎吾議員)  照明の電源を備えているかどうかというのは、まだ把握されていないということですが、実際、材木座海岸で地震が起きて、真っ暗というときは、134号線に車が走っておれば、ヘッドライトなどがあって多少は明るいのかなとは思いますが、やはり夜に対して、計画停電などで町なかが真っ暗だったということを私記憶しておりますので、やはり現状ですと、そのときと同じ状態になってしまうというのは、やはり危険ではないのかなと思いますので、早目の夜の対策をしていっていただきたい、そう思っております。
 それでは、夜の対策について、幾つか確認させてください。まず、津波避難ビルの表示やガードレール、トンネルなどに反射材などを使用しているのか、確認させてください。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  津波避難ビルの表示につきましては、新規指定ビルを中心に反射塗料を使ったプレートを提示しているところでございます。
 ガードレールは、交通安全の見地から、カーブ地点や交差点付近などに必要に応じて反射板が設置されていると聞いてございます。また、トンネルについては、災害時の光源を確保できるような対応は行っていないということでございます。
 
○10番(日向慎吾議員)  避難ビルの表示やガードレールには多少の交通安全の面からですが、ガードレールは、反射材等を使用されているということで、トンネルにつきましても、できればその辺をやっていただいて、本当に夜が真っ暗にならない環境をつくっていただければと思います。
 次の質問なんですが、先ほど、非常用電源を備えているビルというのは把握されていないというお話がありましたが、津波避難ビルが、今、市内では29カ所登録されていると思いますが、その施設についても、非常用電源などは備えつけていないのでしょうか、お聞かせください。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  手元に詳細な資料はございませんけれども、各避難ビル、調査してございますので、全部がつけているとは把握してございません。
 
○10番(日向慎吾議員)  津波避難ビルに登録されているわけですので、やはり、実際に真っ暗になってしまった場合は、例えば、そこに逃げるときに、真っ暗な建物に向かって、避難するということになって、本当に避難ビルと書かれていても、真っ暗なところに向かっていくというのは、やはり怖いものがありますので、できれば、登録されている避難ビルにつきましては、そのような非常用電源などを備えておいていただきたいなと思います。
 ここで、冒頭に質問させていただきました津波避難経路路面シートについてですが、現在、鎌倉市で設置しておりますシートというのは、昼間なら見えて、かなり有効であると思いますが、夜の場合では、やはり見えないと、見えにくいと思います。つまり、せっかく設置されていても、夜になってしまうと効果としては薄くなってしまう。そこで、夜の対策として、逗子市では、夜間に光る蓄光タイプのシートというのを設置しておりますが、鎌倉市では導入する考えはありますか、お聞かせください。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  逗子市で、夜間にシート自体が光る蓄光型シートを一部で採用していることは承知してございます。私も設置後、7月中旬の夜間に実際、現場へ行って確認いたしました。矢印部分が明るく浮き上がってみえる効果はあると感じてございます。
 この蓄光型シートは、1枚当たり、通常の鎌倉市が設置しておりますシートより割高で、約4万円程度の金額になります。本市においても、停電時の避難誘導に効果があると考えられるため、今後、効果が期待される場所に試行的に採用し、耐久性や費用対効果等も含め、検証していきたいと考えてございます。
 
○10番(日向慎吾議員)  そうですね、本当に大変よい取り組みだと思うので、試行というのに限らず、沿岸地域全体に設置していただいて、蓄光タイプのほう、1枚が4万円というので、多少値段が上がってはきますが、やはり夜を想定したときには、すごい効果があるものですので、ぜひ蓄光タイプの設置で進めていただければと思います。
 次に、夜の対策について、今、幾つか質問させていただきましたが、これらの対策を踏まえて、夜間の津波避難訓練が必要であると思うのですが、その点はどうお考えでしょうか。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  御指摘のとおり、災害は、昼間に発生するとは限りません。津波避難訓練は、東日本大震災以降、沿岸部の地域単位で実施してきました。今年度は、材木座から腰越までの全域を対象に一斉訓練を予定しているところでございます。
 また、夜間訓練につきましては、これまで避難所における宿泊訓練を主体に実施してきたところでございます。
 今後の訓練メニューを検討する中で、夜間の津波避難を想定した訓練についても、導入に向けて考えていきたいと思います。
 
○10番(日向慎吾議員)  夜間というので、なかなか実施するのは難しいかと思いますが、やはり昼間と夜間では違いますので、実際に実施することでわかることもたくさんあると思いますので、こういった夜間の対策をしていって、その効果を図るという意味でも、実施していっていただきたいと思います。
 次に、津波来襲時というので、率先避難者という言葉がよく出てきますが、この役割というのは、私も重要であると思っております。特に、地理に不安な観光客の方など、率先者に倣って避難行動を起こすことが可能となり、私としては、そのような率先避難者の方を地域でつくって、いつでもその地域の人たちが、逃げるという意識をつけていくことで、対応していくのがいいのではないかなと思っております。
 その率先避難者であることを示す旗などの導入を含めて、市のお考えをお聞かせください。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  東日本大震災の教訓から、津波来襲時には、避難者一人一人が率先避難者としての自覚を持って行動することで、地域・地区全体の避難時間を短縮する効果があると考えてございます。
 また、率先避難にあわせまして、近隣の災害弱者や地理のわからない来街者への声かけを行うことで、その効果はさらに増していくのではないかと考えております。
 防災対策の基本でございます自助・共助・公助の連携の中で、それぞれの役割をしっかりと果たすことによりまして、訓練等を通じて、地域全体の避難体制の充実につながってくると考えてございます。
 こうした取り組みの中で、地域から効果的な避難誘導を行うため、御提案のような、旗ですね、そういう資機材等の導入のお話があれば、検討を行ってまいりたいと思います。
 
○10番(日向慎吾議員)  旗などの工夫もあるとは思うんですが、これも、やはり夜間に起きたというのを考えると、旗自体が見えやすい旗を使用したりするのは必要だと思うんですけれども、この率先避難者について、夜に起きたということを考えると、やはり本当に地域の人がやらなければいけないということがすごく重要になってくると思うので、ぜひ地域でつくって、旗も見えやすい旗を準備しておいていただきたいと思います。
 次の質問ですが、昨日、保坂議員の質問でもありました津波シミュレーション動画についてなんですが、私も拝見させていただきました。この津波シミュレーション動画、まあまあ、夏の休日とか、冬の平日の昼間の時間、平日の14時と朝の5時とかで行っているんですが、夜間の厳しい状況とか、その辺の、夜間でのシミュレーションは、どのような状況だったんでしょうか、お聞かせください。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  今回、二つのパターンでお示ししてございます。夜間の場合は、当然、昼間と違いまして、観光客等、来街者がおりません。ただ、当然、皆さん寝ていらっしゃいますので、起きて避難スタートまでの時間がかかるという課題が出てきます。それが、夜間と昼間の、要は避難を開始する時間までのスタート時間がかかってしまうというところでございます。
 
○10番(日向慎吾議員)  夜間は、スタートの時間が違うということですね。確かに、それはあり得ると思うので、本当に、そういう夜間のシミュレーションを考えていっていただきたいと思います。
 津波については、最後なんですけれども、大津波に対して、今いろいろ出てきた、避難を中心としたソフト対策が重要であり、鎌倉市の取り組みもその考えに立っておりますが、ソフトの対策では、対応し切れない場所もあるのではないかと思いますが、もしあるとすれば、どのような対策が必要と考えておりますか。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  平成24年度事業としまして、先ほど御質問いただきました津波避難路の調査を実施し、その中で、さまざまな条件設定による避難シミュレーションを行いました。
 その結果、坂ノ下地区の一部は津波の規模と到達時間によっては避難が困難となる地域との調査結果が示されてございます。津波に対処する海岸保全施設の整備については、既に神奈川県に対しまして要望しているところでございますけれども、市においても、高台への避難階段などの整備について検討を行っているところでございます。
 5月に庁内の検討会を行いまして、避難階段や避難タワー等も含めたハード対策の可能性も視野に入れて、現状と課題点を議論しているところでございます。
 今後も、ハードとソフトの組み合わせによる津波の多重防御の施策について、引き続き関係部局と協議を行っていきたいと思います。
 
○10番(日向慎吾議員)  ソフトでは対策し切れない部分というのは、やはりハード的な部分で対策しなきゃいけないと思いますので、先ほど出てきました避難タワーというんですか、そういうのをしっかり準備しておくことが重要だと思います。
 地震・津波対策について、避難と夜に焦点を合わせて質問させていただきました。夜に起きたから、想定外とは言えないと思いますので、これは本当に市民や観光客の命を守ることにつながりますので、ぜひ優先度を上げて実施していただきたいと思います。
 以上で、地震・津波対策についての質問を終了させていただき、引き続き、住民基本台帳カードについて質問させていただきます。
 この質問させていただいた理由についてですが、共通番号制度というのがつい先日、2013年5月24日に参議院で可決されました。2016年1月からの運用開始を目指しておると。現在、生年月日や住所は自治体、年金番号は日本年金機構、税務者番号は税務署というように、行政機関は国民の個人情報を各機関で個別に管理しております。そのため、システムの乱立によるコストの増と事務効率の非効率化を招いております。あらゆる行政サービスを包括する身分証明書というのは、現在のところ存在していないため、多岐にわたる個人情報を一つの番号で管理していこうという考えです。
 この共通番号制度の導入効果の一つとしては、導入により本人確認の基盤が整うということです。これにより、納税者の所得情報を的確に把握できるようになると言われております。現在、税のセクションで行われている名寄せ作業の効率化や、正確性の向上が図られることで、課税の適正化が期待されているのではないでしょうか。
 しかしながら、私はむしろ、今回の共通番号の導入のポイントは、所得を把握するための納税者番号という側面よりは、給付のための番号という、市民側に立った視点で期待しております。受給資格がある人に社会保障を確実に給付し、本当に手を差し伸べるもの、市民に手を差し伸べるものには、給付を充実させるなど、社会保障をこれまで以上にきめ細やかに的確に行うための手段として効果的な活用を考えていくべきと思っております。
 さらに、導入の効果の二つ目として、私が最も期待を寄せている点は、市民の利便性の向上です。国民年金や厚生年金の手続、児童扶養手当の申請時など、現在、さまざまなシーンで求められる所得証明書など、添付書類が不要になることの効果のみならず、本人確認基盤と情報提供ネットワークシステムにより、例えばプッシュ型行政サービスと呼ばれる特定の市民に対して、あなたはこういうサービスが受けられますよといった能動的に市民へ伝えることができるサービスなど、これまでにない新たなサービスが実現可能になるのではないでしょうか。これらは、共通番号制度導入によって、初めて実現できるサービスと、私は期待して、その動向を見守っています。
 全ての市民、多くの民間事業者が深くかかわることになり、生活や業務が変わることが期待される、この番号制度ですが、まだ認知度というのは、それほど高まっていません。共通番号制度の実施に当たっては、市民本位のユースケースを検討し、そのメリットを市民に理解してもらい、自分の生活や事業に個人番号がどうかかわり、どのように生活の利便性が増すかをイメージしてもらうことが大きなポイントと考えますが、その点、現在も普及しております住民基本台帳カード、その問題点を踏まえ、市として今後の対応を考慮しておくべきではないかと考えております。
 ですので、まず現在、普及されております住民基本台帳カードについてお伺いしたいと思います。
 鎌倉市におけるこの住民基本台帳カードの導入時期と、現在の交付枚数及び普及率はどのぐらいでしょうか。
 
○梅澤正治 市民活動部長  住民基本台帳カードにつきましては、市町村が交付する安全性にすぐれたICカードでございまして、公的な身分証明書としても利用ができるほか、カードに電子証明書を登録すれば、行政手続のインターネット申請が可能となり、税金の申告など、自宅やオフィスのパソコンから行うことができる利便性を持ったカードでございます。
 本市においては、平成15年8月から交付いたしております。また、交付開始から平成25年3月末現在までの交付枚数は1万283枚で、市民への普及率は5.8%でございます。
 
○10番(日向慎吾議員)  5.8%ということで、余り普及していないのが現状だと思います。ほかに鎌倉市で発行しているカードをお聞きしたところ、図書館カードなどは10万2,371枚、印鑑登録証などは、11万3,515枚交付されているということですので、それに比べますと、余り普及していないのかなと思います。
 次に、住民基本台帳カード、最近の交付枚数の推移はどのぐらいでしょうか。
 
○梅澤正治 市民活動部長  最近5年間の交付枚数でございますけれども、平成20年度は1,792枚、21年度につきましては1,699枚、22年度は1,748枚、23年度は1,681枚、24年度は1,638枚となっておりまして、平成23年度、24年度は、やや減少傾向となっております。
 
○10番(日向慎吾議員)  次に、この住民基本台帳カードの申請者の年代の傾向はどうでしょうか。
 
○梅澤正治 市民活動部長  平成24年度の他市からの転入者を除きました申請件数が1,459件となっておりまして、年代別の内訳につきましては、ゼロ歳から19歳までが32件、20歳から39歳までが309件、40歳から59歳までが362件、60歳以上が756件となっております。
 また、最年少では8歳、最高齢は102歳の方が取得している状況でございます。
 年代の傾向といたしましては、60歳以上の高齢者の方が多くなっておりますけれども、その理由といたしましては、写真つきの本人確認書類として利用することが多いためと考えております。
 
○10番(日向慎吾議員)  高齢者の方が多いという傾向があるということですね。
 次に、住民基本台帳カードの全国的な普及率と県内の状況についてお聞かせください。
 
○梅澤正治 市民活動部長  総務省によりますと、全国市町村の住民基本台帳カードの交付枚数につきましては、平成24年3月末現在でございますけれども、665万6,036枚で、住民基本台帳人口に対します普及率は5.1%でございます。
 神奈川県全体の住民基本台帳カードの交付枚数は、平成25年3月末現在58万1,587枚で、普及率は6.4%でございます。
 近隣他市町村の普及率を見ますと、茅ヶ崎市が5.7%、逗子市が7.4%となっております。なお、住民基本台帳カードを利用して、証明書のコンビニ交付を実施しております藤沢市、座間市につきましては、若干普及率が高くて、それぞれ12.1%、10.4%となっております。
 
○10番(日向慎吾議員)  今、幾つか基本台帳カードの現状について御質問させていただきました。普及率が5%台、最近の交付枚数は減少傾向で推移していること。実際、利用者は60歳以上の高齢者が多いこと。あと、全国レベルでの普及率は上回っておりますが、県内での普及率は平均を下回っているということ。さらに、この住民基本台帳カードを利用した証明書のコンビニ交付など、付加価値をつけている市の普及率はやはり伸びているということを確認させていただきました。
 やはり共通番号制度もそうなんですけれども、市民の視点に立って、市民の利便性を向上させる工夫・知恵というのが普及のポイントと考えられますが、住民基本台帳カードの独自の利用サービスには、どういったものがあるのでしょうか。
 
○相川誉夫 経営企画部長  住民基本台帳カードの独自利用サービス、先ほど藤沢市の例で、コンビニ交付での証明書の発行というものもございましたが、それらも含めまして、証明書の自動交付機を利用して、住民票の写しや、印鑑登録証明書、この交付を行うサービスですとか、図書館の貸し出し、公共施設の予約サービス、それから申請書等の自動作成サービスなどがございます。
 
○10番(日向慎吾議員)  独自の利用サービスというので、いろいろ挙げていただきましたが、私、調べたところによるとバスカードであったり、商店街のポイントサービス、そういうのにも独自サービスとして入れられるというので、やはり市民が住民基本台帳ネットワークシステムの恩恵を受けるためには、しっかりこの住民基本台帳カードを職員が活用して、オンラインサービスはもちろんですが、窓口の対面サービスも含めて、市民サービスの質の向上をさせなければならないと考えておりますが、鎌倉市において、今現在、サービスを実施していないと聞いておりますが、その理由は何でしょうか。
 
○相川誉夫 経営企画部長  独自サービスの利用につきまして、今までも検討してきた経過はございます。現在、実施していない理由でございますが、既存カードと併用せざるを得ないために、コストがかさむ、例えば、図書館のカードが例に出されましたのですが、図書館のカードの場合には、対象者が在住・在勤の方もお持ちいただくことができます。それから、市外の方にお出しすることもございます。そうなりますと、いわゆる住基のカードだけではない対象者の方がいらっしゃるというようなこともございます。
 それから、先ほど報告ございましたが、市の住基カードの普及率5.8%という数次でございます。普及率がまだ低いということでございまして、導入経費と利便を享受できる市民の方とのバランスといいますか、まだ低いのかなと。先ほど藤沢市の例が出ましたんですが、そういうサービスをつけることで普及率が上がるということもございますので、どちらが先かということもございますけれども、今の段階ではそのように考えております。
 カードの普及率が高まった段階では、市民サービス向上の有効な手段となると考えてございます。
 
○10番(日向慎吾議員)  普及率が低いからコストパフォーマンスを挙げられないというのですが、普及率が高まってから、市民サービスの向上の有効な手段として活用しようという考えでは、やはりいつまでたっても普及率は上がらないのではないでしょうか。普及率を上げるためにも、カードの利用範囲の拡大を図り、市民サービスの充実にもつなげていこうという発想が必要なんではないでしょうか。
 急速な高齢化や人口減少、雇用形態の多様化など、社会構造の変化によって社会保障や生活の安心が揺らいでいる今の日本社会において、この共通番号制度は、新たな社会基盤となり得るインフラであり、また今までにない発想の市民サービスを可能にすることができるツールと捉えているため、市としても、ぜひ前向きに考えていってほしいと思います。
 それには、基本台帳カードの反省点等を踏まえ、市民の視点に立った付加価値を加え、十分なコストパフォーマンスを生み出すことができる制度にしていくことが必要ではないでしょうか。その点を踏まえまして、共通番号制度の、今回導入に伴い、住民基本台帳カードから、個人番号カードへ切りかわることになるのですが、この個人番号カードの活用をどのように考えているのでしょうか。
 
○相川誉夫 経営企画部長  共通番号制度、これは法案が通ったばかりでございますけれども、その中でも言われております個人情報の保護、これを確実に行いながら、私どもでいえば市民の方の理解を得ながら、一歩一歩利用を拡大していくというのが必要だろうと思っております。個人番号カードの普及度合い、これらを勘案して、今、議員おっしゃられましたように、付加価値を加えるという、独自サービスの利用を検討して、市民の利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。
 
○10番(日向慎吾議員)  まだ法案が成立して間もないということで、実際に共通番号の法案が成立しても、番号制度の本来の目的はまだ完成していないというのは理解しております。現在の法案は、本当に制度の根幹について規定しているだけで、まだ具体的な方法は不透明な点が多いと感じております。
 しかし、実際、実現することで医療分野であったり、民間分野、税の分野など、本当により便利になることは確かであると思いますので、最初の利用範囲も限定されたものからのスタートとなると聞いておりますが、だからこそ、日々の業務で市民と向き合って、新たな市民サービスの創出に気づくことが多いし、市が市民の視点に立ちながら、このカードの利用可能性を検討し、国や県に発信していくという姿勢も必要であると私は思います。
 市民や事業者の負担を増すだけの制度と誤解されては、制度の浸透や普及は期待できず、住民基本台帳カードの現状の二の舞になることを危惧しております。基礎自治体として市民が共通番号制度のメリットを享受できる仕組みを考え、またそれが切り開くであろう行政サービスの展開可能性なども研究していくという能動的な対応が必要になると私は考えます。
 最後の質問になります。市長にお伺いしたいです。この共通番号制度がスタートしたら、効率等はよくなると言われておりますが、実際に市役所の事務処理や人員配置の変更などをもたらすと思います。スタートしてから動向を見て、いろいろ調査したりするのではなくて、スタートするまでに、この制度の調査を進めておくお考えはありますでしょうか。
 
○松尾崇 市長  共通番号制度導入が、もう見えておりますから、当然、それまでにしっかりと市としても準備を進めて、市民の方々に、より利便性を高めるような、そういう中身にしてまいりたいと思っています。
 
○10番(日向慎吾議員)  今回は、初めての一般質問ということで、議員になる前から感じていたことや、全ての市民の皆様にかかわることを選んで質問させていただきました。
 さらに勉強を重ねて、少しでも市民の皆様のお役に立てるように果たしていきたいと思っております。
 
○議長(中村聡一郎議員)  ただいま一般質問中でありますが、議事の都合により暫時休憩いたします。
                   (16時04分  休憩)
                   (16時30分  再開)
 
○議長(中村聡一郎議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
 議事の都合により、この際、会議時間を延長いたします。
 一般質問を続行いたします。次に、渡邊昌一郎議員。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  私が最後ということで、長目になるかもしれませんけれども、よろしくお願いします。
 通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 きょうは朝から市長も大変御苦労されていると思うんですが、顔色が悪いので、大丈夫かなと思いますけれども、大丈夫ですか。余り元気がない、さっきから胃を押さえていらっしゃって、大丈夫ですか。
 では、今回、私は前回の市議会議員選挙の動向と、それから後半は防災の関係の質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 今回の選挙は、激戦で、34人の立候補者が出馬しました。多くの市民が注目していると思われましたが、実際は(「43です」の声あり)失礼しました、43。老眼がありまして、よく見えなくなっちゃった。実際は、投票率は過去最低の44.99%にとどまりました。投票日は気温が上がらず、雨も降っていましたので、少なからず影響はあったと思います。年々投票率が低下しているのは、市民の皆さんが政治に無関心なのか、あるいは政治をもともと信用していないのか、いずれにせよ、早急に検証しなくてはならないことと思います。
 3月14日、産経新聞に教育長人事、お粗末な鎌倉市との見出しが掲載されていました。記事の内容は、今回の選挙が教育長人事の政争の具に利用されないことを願っていました。が、結果として今回の市議会選挙の政争の具に利用されてしまいました。3月24日、鎌倉商工会議所会議室で松尾市長はマスコミを前にして、あれほどにも代田氏を再度6月の定例会に提案すると公言したにもかかわらず、選挙の結果を見て、6レンジャーのうち、3人しか当選せず、代田氏の教育長人事成立の可能性が少ないと予想されると、今度は代田氏の人事を取り下げました。きのうの朝日新聞にも載っておりました。
 これは、まさに今回の選挙が鎌倉の教育を政争の具に利用されたことを明白に示しています。市長の教育に対しての軽薄さが露呈されました。そこまでして、代田氏を教育長にしたかった理由は本当は何なんでしょうか。一般市民を介して、こそくな裏工作までして、また節操のない方法で選挙応援をして、3レンジャーを当選させ、教育長人事を可決させようと画策したのです。子供たちにとって大切な教育よりも、市長のエゴを優先させたのです。許しがたい市長の行政運営を今すぐにでも軌道修正しなければならないと思いました。
 これは推測の域ではありますが、これにかかわる一連の政治家と夜スペにかかわる民間企業が、何かつまらぬ画策をしている気がしてなりません。この松尾市長の一連の選挙にかかわる動きに関しての質問をさせていただき、同時に、松尾市政のあり方について質問させていただきます。鎌倉の市長らしく、侍のような潔い葉隠れの精神でお答えを期待しております。よろしくお願いします。
 では、第1問目です。今回の市議会選挙は、大勢の立候補者が出馬しました。なぜそうなったのか、御感想をお聞かせ願えますでしょうか。
 
○松尾崇 市長  私の感想としましては、市議会議員として、この鎌倉のために仕事をしたいと思われた方が多く手を挙げられたんじゃないかと思います。そのきっかけというのは、新人の方全員にお話を聞いたわけではないですけれども、東日本大震災ということが一つ大きな契機となって、自分の足元を見詰め直して、今の市議会議員として仕事をしたいとおっしゃられた方も何名かいらっしゃいました。そういうことも理由なのかなと私としては感じた部分というのはあります。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  そうですね、私も実はそういうふうに、東日本大震災の影響が大きかったと思うんです。若者がこういった政治に興味を持ってもらって、多く出馬をするということは大変に好ましいことだと思います。
 ところが、今回の選挙につきましては、クオリティーがちょっと下がったんじゃないかなと思っております。それは後で質問させていただきたいと思います。
 選管の方にお伺いしましたけれども、この選挙に1人当たり約100万円かかるそうです。これは最大限の数字ですけれども、かからない人はゼロということらしいんですが、こういった市税を使って行う選挙ですから、これは大変な重みがあると私は思っているんですが、この選挙戦において市長と議長は公平・中立の立場であると思っておりますが、市長はいかがお考えでしょうか。
 
○松尾崇 市長  選挙の実施自体におきましては、市長として公平・公正に行うということだと思っています。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  実施ということは、要するに実際の選挙期間中に公平な立場で立ち回ると言ったらおかしいですけれども、選挙活動するということですか。
 
○松尾崇 市長  選挙活動という意味では、私が政治家として特定の候補者を応援するということはあります。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  今、市長が最初におっしゃった特定な候補者という前の公平・中立の立場ということと照らし合わせると、どっちが優先されますか。
 
○松尾崇 市長  選挙管理委員会が行いますこの一連の選挙、それから選挙事務におきましては、これは公平・公正に行っていかなければならないということでございます。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  それは選挙事務は当然、公平に、中立の立場で行わなくてはいけないんですけれども、市長は首長として、事務作業じゃなくてです、市長の動きとして選挙期間中に公正・中立を保たなければいけないということですよね。それ、確認してよろしいですか。
 
○松尾崇 市長  私自身、政治家として、特定の候補者を応援するということはあります。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  そうすると、市長はその辺を使い分けて、市長という立場と、議員という立場を、個人的に使い分けるということですか。
 
○松尾崇 市長  政治活動という中で行っているものというのは使い分けをしています。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  その使い分けというのは、選挙管理の法律の上でやられていると、それがラインだと考えていいですか。
 
○松尾崇 市長  その応援自体は公職選挙法に抵触しない形で活動しています。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  今の公選法に触れない程度とおっしゃいましたけれども、そのラインを飛び越えているんじゃないかという話を後でさせていただきますので、ちょっと御記憶いただきたいと思います。
 次の質問です。皆さん、ほかの議員も非常に今回は若い方が出られて、非常に気になっているところでありまして、この6レンジャーという言葉も新聞に載ったり、テレビに出たりして、いろいろ騒がされたんですが、市長のホームページを拝見させていただいたんですよ。当然、このホームページに中に、温故知新6レンジャーと載っていまして、私の娘も、家族で興味があったんで、見させていただいたんですね。きょう、配っていないので、読み上げさせていただきたいと思うんですが、短文ですので、ちょっと御記憶いただきたいと思います。
 温故知新6レンジャーというタイトルですね。私たちの住んでいる鎌倉のために、この6人が立ち上がった。温故知新6レンジャー、それは覚悟の集団、この覚悟というのは、どういう意味かわからないので、後でお伺いしますが、6レンジャーからのメッセージ「皆さんの活動は就職活動ですか?」とやゆされることもあります。はっきり言います。「私たちは議員になることが目的ではありません。」皆さんは、今の議会がこのままでよいと思っていますか。現職の議員方が一生懸命に活動されていることは承知しております。ただ、そのことがどこまで評価されているのでしょうか。
 私たち6レンジャーは今の議会ではよくないと思っています。だからこそ、今の議会を改革し、新しい議員の活動を実践し、皆さんと対話を重ねながら、一緒にすばらしい鎌倉の町をつくっていきたいと考えています。1人ではできないことでも、専門性、得意分野を持った6人が力を合わせれば、できることがあります。私たちは市民のために臨みます。
 6レンジャーの提案。市議会議員定数を20名にします。少数精鋭の議員により、対話・討論をする議会を目指すと、云々と書いてある。
 最後のほうに、約束、期限、時間を守るというすばらしい言葉が書いてあるんですが、これを前提に、お伺いしたいと思うんです。
 私の娘が、娘といったって19歳なんですけれども、今回の選挙に非常に興味がありまして、パソコンを開いて、この6レンジャーというのを見たんですね。そして、言ってきたことがあるんですね。この20人の定員を公約と言っている方々が21番から26番の中に入っているんですね。わかりますか。だから、要するに反対から考えていくと、この少数精鋭の中には入っていないんですよ。実際には、22番と25番だったかな。お二人入っていらっしゃる、ここに現職でいらっしゃる。でも、これはどうしても整合性が合わないと思うんですが、それは市長どう説明されますか。
 
○松尾崇 市長  今回、26人の定数の中で当選をその枠の中でされたということだと思います。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  いや、それは、今市長がおっしゃった事実はわかりますよ。でも、御自分たちで提案して、公約のようなことを、市長もホームページでおっしゃっていて、現在は26名を20名にしたいとおっしゃっている。それ、公約じゃないですか。でも、その21番以降、26番までに2人入っているんですよ。それはね、私はどうかと思うんですね。極端に言うと、選挙の前にきちっとみんなで話し合って、21番から26番になった場合には、これは辞退しようという話があって当然だと思うんですよ。これが政治家の信念だと思いますよ。これ、覚悟の集団と、何も覚悟もない。だから、皆さんの活動は就職活動かと聞かれている、そういう雰囲気が醸し出されているんですよ。だから、こう聞くんですよ。恐らく、いろんな人に聞かれたんでしょう。ここまで書くんだから。
 その次に、さっき読み上げたけれども、私たちは議員になることが目的でないと書いてある。だから、議員にならないで、辞退して、一般市民でやればいいんですよ、仲間が1人いるから。女性のきれいな人がいるんで。そう思いませんか。私はそう思うんですよ。市長、もう一回、済みませんが答えてください。
 
○松尾崇 市長  それは見解の相違で、私はそうは思いません。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  そうは思わないで、どう思うんでしょうか。
 
○松尾崇 市長  市民の皆さんに投票いただいて当選したわけですから、しっかりとその4年の任期の中で、訴えたこと、お約束したことを実現するために努力していくことだと思っています。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  いや、質問している観点がそうじゃないのですよ。それはわかりました。それは当然のことなんです。これ、ちょっとイレギュラーなんですよ。6人分が。それについて聞いているんですよ。今の一般論のお答えはすばらしいお答え、6人の中に2人、こういったことを言いながら入っているというのは、ちょっと理にかなっていないと思うんですよ。もう一回、市長の頭の中整理して、きちっとした、6人の中の回答いただけますか。
 
○松尾崇 市長  きちっと整理をして答弁していますけれども、そこは見解の相違だと思います。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  見解の相違、見解の相違と言ったってね、それで終わりですか。私を納得させる言葉で答弁していただけませんか。後の質問も、全部見解の相違で済ませるんですか。(「推薦したのがおかしい」の声あり)
 推薦したのがおかしいんですよ。推薦するときに、21番から26番になっちゃったらば辞退してくれよと言わなきゃいけないじゃないですか。だから、私の言いたいのは、選挙を軽く考えているんですよ。1人100万もかかっているんですよ、27番の人は、26番と27番と1票の違いで涙を流したんでしょう。もっと重く考えなくちゃいけないじゃないですか。もう一回答えてください、100万円以上かかっているんだ、1人。
 
○松尾崇 市長  決して、その100万円を無駄にするという話では、私自身受けとめておりませんし、今回のお約束したことをきちんと4年間努力するということだと受けとめています。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  押し問答になりますけれども、きちんと、きちんとと言ったって、きちんとできないでしょう。二人いるんだから、現実的に。政治家としては言ったことを守らなくちゃいけないじゃないですか。自分が辞退すれば、それを全うできるんですよ。だから、それはお二人の責任じゃなくて、監督者、推薦者の市長の責任だと、私は申し上げたいんですよ。恥ずかしいでしょう、こんなこと。子供たちが見ている。うちの娘もそうだけど。うちの娘の友達も来ていました。ちっちゃい子もいました。うちの親戚。26人を20人までと言ったのにもかかわらず、自分が21以降になって、それでのうのうといるなんて、何もあなたが言わないなんておかしいじゃないですか。そういう議論であなたは政治をやっているんですか、市長。ここは鎌倉の特区ですか。
 だから、失礼な話だ、また21番から26番までの、その2人を抜いた後の残りの4人、精鋭じゃないということですよ、間接的には。この文言から逆に考えると。そんな失礼な話もないじゃないですか。そういう失礼なことを平気でホームページに出す、あなたの責任だと言っているんですよ。チェックしたんですか、これを出す前に。
 
○松尾崇 市長  もちろん、チェックしています。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  そのチェックに対して責任というのはどう感じますか。チェックばかりじゃなくて、さっきも言いましたけれども、21番から26番に入った場合にはどうするかというシナリオはなかったんですか。
 
○松尾崇 市長  繰り返しになりますけれども、この任期をしっかりと約束したことを実現するために努力することだと思っています。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  違うんです。さっきも言ったけれども、約束したことを全うするということじゃないんですよ。もっとよく考えてください。私が言っているのは、21番から26番に入った場合にはどうするかということですよ。可能性があるじゃないですか。
 
○議長(中村聡一郎議員)  渡邊昌一郎議員、もう一度質問してください。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  そういう可能性を見抜けなかったんですか。今、私が言って初めて、ああ、そういうケースもあるなと思ったんですか。
 
○松尾崇 市長  そういうことではなくて、私は4年間の任期の中で努力をするということで、お約束していると解釈しています。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  済みませんが、質問をよく理解していないんだか、理解しているんだけれども、回答をそらしているのかわかりませんけれども、私の言っていることの一番ここで大切なことを回答をはぐらかされている感じがするんで、ちょっと休憩をとって、本人二人と話をして回答ください。議長、そういうことでお願いしたいんですけれども。
 
○議長(中村聡一郎議員)  答弁を求める者が市長になっておりますので、市長の考えを今この場で受けるということになると思いますので、市長の答弁をもとに考えていただきたいと思いますけれども。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  議長に言うわけにいかないですものね。それでも、今の回答は非常に稚拙じゃないですかね。4年間全うするという話じゃないんですよ、私が聞いているのは。6人のうち2人がこの公約を極端に言うと、わかりやすく言うと守っていないんですよ。守る手段というのは、自分がやめれば守れるわけ。4年間辛抱すりゃあいいじゃないですか。ここにこう出したんだから。その責任は市長にあるんですよ。当然、本人たちもあるだろうけれども、監督者の責任があるんだから。別にこの二人をいじめているわけじゃないけれども。おかしいじゃないですか。そんなことを子供に言うんですか。全然子供は理解しませんよ。特に、何とかレンジャーなんて、子供たちもみんな見ているでしょう、若いお母さんだって見ているんだよ。これはね、絶対私は引きませんから。政治家としての心構えがないから、こんな発想になるんですよ。
 もう一回聞きます。さっきの答えのほかの答え出してください。
 
○松尾崇 市長  今、何を聞かれているか、繰り返しになりますけれども、今回の議員定数を20人に削減するということが一つのお約束ということであれば、この任期の4年間の間にそれに向けて努力するということだと思います。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  そう来るだろうと思いましたよね。でも、そこにそう書いてないじゃないですか、ここには。(私語あり)
 議員と書いたのが問題なんですよ。誰がそんなことをここで確認できるんですか。次期4年後に20人にしましょうなんて。当然、ここにこう書いたら、自分たちのリスクだってあるんですよ。20番までに入らなかったら、もうやめる覚悟で挑まなくちゃいけないんじゃないですか。これ書くときに。何ですか、今の話は、すりかえと言うんですよ、そういうのはすりかえ。私にはすりかえ通用しません。大人の回答じゃないじゃないですか。子供たちは見ているんですよ、これ。うちの子供も見ています。子供の友達も見ている。今回の、私の質問、みんな見ているんですよ。どう答えるんですか、市長がうそついちゃったら。(私語あり)
 そうだよ。20番までなんですよ。まず、繰り上げ当選だ。でも、選管に聞いたら、5人までは補選やらないと聞きましたけれどもね。だから、ちょうどいいじゃないですか。お金もかからないし、経費削減。2名減れば、合計4名減るわ。どこかの会派では4人と言ったところもありましたね。ちょうどいいじゃないですか。答えになってないじゃない。
 この件でこうやるというのは、今、市長から聞きましたけれども、これでこのミステークがあって、これ民間だったら、ミステークで責任を負わなくちゃいけないですよ。市長、これ、責任をどう負われますか。
 
○松尾崇 市長  私はミステークだとは思っていませんから、そういう意味での責任というのはとるつもりはありません。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  ミステークと思っていない。これ、もう少し広げて考えましょう。次の選挙のとき、20人じゃなくて、15人ということにしましょうよ、10人でもいいや。どうするんですか、こんなことばっかり書かれたら。言いたい放題、やりたい放題、自分の選挙に得なようにみんな書いちゃう、うそっぱちを。うそっぱちじゃないですか。自分でそれを全うできないんだったら。うそっぱちだと思いませんか。
 
○松尾崇 市長  思いません。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  市長も、ここまで落ちるとはね。教育長人事でもいろいろあったけれども、やっぱりそうかという感じですね。だんだん市長のメッキがはげてくる。よく、そういう言葉で言い切れますよね。いやあ、大したものですよ。尊敬しますね、その部分では。
 まとめて言いますと、市長は当選の20番以下の、21番、6レンジャー議員に辞職を求めればと思うんですよ。本当は二人がみずから辞職、辞退するのがなお理想的。鎌倉市の市議会にとって非常に潔くて格好いいですよ。やっぱり鎌倉だと。ここでこう私が言って、まだ二人残っているというのは、非常に、見る人、藤沢市の人も寒川町の人も、茅ヶ崎市の人も、何やっているんだと思われますね。それができないのであれば、政治家として失格だと思います。経費削減にもなるし、予算の削減の目標が達成されます。公約どおりなんですね。これができないと、あの鳩山さんみたいになっちゃう。思いつきで言っちゃってね、少なくとも圏外という話は覚えているでしょう。(私語あり)
 おまけにですよ、このホームページには、約束、期限、時間を守ると書いてある。学校の先生いらっしゃいますけど、どうですかね、これ。市長たるものが約束を守ると言っていながら、正々堂々と破っちゃうなんて。後で、教えてくださいね。
 これね、職員のやる気にもかかわってくると思うんですよ。私たちは議員になることが目的じゃないとも言っている、格好いいですよ、これ。6レンジャー、議員になることが目的でなかったら、議員にならなきゃいいんですよ。そこまでリスクを負って、ここに書いてあって、当選しますよ、これ。これだけの意気込みがここに書いてあれば。それ、うそっぱちだということじゃないですか。
 一般市民になっても、十分な発言の機会があるんです。むしろ、市長から一般市民になって、いろいろ勉強して、それからもう一回チャレンジしてくださいというのが市長の推薦人の本来の姿だと思うんです。どうでしょうか。そう思いませんか。
 
○松尾崇 市長  議員は、そう言われるというのはわかりますけれども、私はそうは思いません。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  これは何言っても無駄ですよね。そう思わないって。一般常識に欠けているわね。
 このホームページの中に、あなた方は就職活動じゃないんですかと、やゆされているんですよ、市民に。それを受け取って、いや全く違いますと言っている。だけど、そう思っちゃいますよ。そういうふうに言った人が何人ぐらいいるか知りませんけれども、ほとんどの人が、私のこの問答を聞いたら、そう思いますよね。やゆしたという言葉、どう考えられますか。それ、違いますっておっしゃっているんですよ。
 
○松尾崇 市長  やゆしたことがどうかということですけれども、そのように指摘をされたことについて、そうではないと言っているところでございまして、その考え方をそこで述べているということです。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  考え方を述べているといったら述べているんでしょうけれども、全然大人の回答になっていないんじゃないですか。ここで、教育長の問題もそうですけれども、この6レンジャーの思いというか、覚悟というか、これが一挙にもう軽いものになっちゃったですよ。この紙1枚ぐらい軽い。それにあなたがきちっと答えていないから。もともと、それに信念がないから、こういうことになるんですよ。謝りもしないし、謝ったら、私はすぐ許しますよ。下手な言いわけばっかりしているんじゃないですか、毎回毎回。
 誰が聞いたっておかしいと思っていますよ、部長もいらっしゃるし、みんないらっしゃる。議員もいらっしゃる。お仲間の6レンジャーだって、ああ、そうだなと思っていますよ、きっと。でも、あなたがそこで一人でそういうふうに突っ張っていると、前にも進まないんだ。
 だから、休憩とって、お二人に話を聞いて、回答をいただけませんか。そういうわけにいかないですか。話はずっと平行線だよ。議長、よろしくお願いします。ちょっと頭を下げればいいんですよ。
 
○議長(中村聡一郎議員)  ただいま一般質問中でありますが、議事の都合により暫時休憩いたします。
                   (17時01分  休憩)
                   (17時50分  再開)
 
○議長(中村聡一郎議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
 一般質問を続行いたします。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  お時間をいただきましてありがとうございます。
 先ほどの松尾市長の答弁に、ちょっと私納得いかなかったもので、お時間をいただきまして、ありがとうございました。
 再度、先ほどの質問、同じ質問をさせていただきます。当選者の21番から26番の2人とのお話し合いをいただいたと思いますが、その結果をお聞かせいただきたいと思います。
 
○松尾崇 市長  ごめんなさい、今ちょっと、最後の質問の部分が聞き取れなかったので、もう一度お願いできますか。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  最後の質問をまとめて申し上げますと、先ほど、市長と私と問答をしたときに、最終的に市長は、考え方の相違ですというお答えだったんですね。それでは私は納得いかないということで、休憩をいただきました。
 その質問は、当選の21番から26番目の2人と話し合って、その結果をお聞かせくださいというお願いでしたので、その回答をよろしくお願いします。
 
○松尾崇 市長  私としては、議員が御発言しているように、21番から26番までの議員に辞職を促すという必要はない思っておりますので、その必要はないと考えています。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  辞職というよりは、むしろ、市長の立ち位置をお伺いしたかったんです、きょう。これ以上言っても話は平行線なので、私が大人になって、時間の関係もあるんで、市長はこういう方だということは、前々から重々承知はしておりましたけれども、やはりかという受けとめをさせていただいて、次の質問にいきたいと思います。
 先ほど、選挙のお二人の繰り上げのお話をしましたが、先ほど選管からお話がありまして、つけ足しの情報をお話しさせていただきます。
 選挙は、25年4月21日にありまして、3カ月以内、25年7月21日までは、繰り上げの補充になります。それ以降は補欠選挙となるということの情報をいただきましたので、つけ加えさせていただきます。
 次の質問に参ります。先ほども申し上げましたけれども、潔い答えをお願いしたいと思います。別にこれは嫌みじゃないんですけれども、私の信条でもありますので、ぜひ市長と仲よくやりたいと思っていますので、潔い答えをお願いします。
 覚えていらっしゃるかもしれませんけれども、3月の頭に、私は市長室に出向きまして、2人だけでお話をしたことがありました。それは、ある方から私の家に電話がかかってきました。お二人の女性でした。そう言えば、ぴんとくると思いますけれどもね。その方が、その晩に市長と、それからここにいらっしゃる、当時は候補だった方ですね、それから松尾市長のお父様、3人で来られて、渡邊昌一郎さんの悪口、ストレートに言うと悪口を言って帰ったというんですね。それで私はちょっとかっときまして、すぐその話を聞きに、その方と時間をとって、その電話の足で、近くのファミリーレストランに行って、いろいろ話を聞いたんです。そうしたところ、ある方、まあAさんとしましょう、Aさんは、渡邊さんをもう見限っていますよと、Bさんも、もう見限っていますよと。そのほかに、渡邊昌一郎さんはJTBの問題をずっと長くやって、みんな飽き飽きしているので、みんなが、人が離れていっていますよと言っていると教えてくれたんですよ。
 私はその次の日、市長、こんなことを言われたんだが、それは事実ですかと確認しに行きました、昼間。そしたら市長は、頭を下にちょっと下げながら、そう言ったのは私の父親ですというお話しされました。それは覚えていらっしゃいますか。
 
○松尾崇 市長  覚えています。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  それは、私にとっては非常にマイナスなんですね、選挙の約1カ月前ぐらいの話だったと思うんですけれども、そういったことを3人で言って回って、何の目的があって、そう言って回ったんでしょうか。
 
○松尾崇 市長  決して言って回っているということではなくて、私の支援者の方にお会いして、後援会のチラシをお渡しさせていただいたときに、お話をさせていただいたということで、言って回っているということではございません。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  いやいや、言って回っているということじゃないかもしれないんですけど、何で、私の話がそこで出てきて、何で私のそういったプライベートの問題を、私の支援者でもあるんですが、その方にお話をしたんでしょうか。
 
○松尾崇 市長  何で、渡邊議員の話になったかといいますと、その方が渡邊議員を応援していますよという話がありまして、渡邊議員の話になったと記憶しています。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  そこまではわかりました。
 そしたら、次の質問に、きちっと答えてください。なぜに、私の話題が出て、Aさんも、Bさんも、私から離れていっていると。渡邊議員はJTBの問題を長々とやって、みんな飽き飽きして離れていっていると、人が離れていると。これは、ちょっと言うべきじゃないと思いますね。それを何でそんなこと言ったんだと、私はその市長室でお伺いしたところ、ううんというふうに松尾市長はおっしゃったんですよ。回答はなかったんです。改めてここでお伺いしたいんですが、何の目的があって、私のイメージダウンになることをお父様がおっしゃったか、市長と候補が、これ3人いたか、3人いたかというのはみそですよ、何で私の悪口を言いにいったんでしょうか。
 
○松尾崇 市長  悪口ということではなくて、あくまでも事実ということをお伝えさせていただいた経過だと思います。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  事実と言われると、私も質問するあれがありませんけれども、それでは、事実、ニュースソースはどこから得られたんでしょうか。
 
○松尾崇 市長  それぞれ話をしている中で、うちの父が話をしていたことでございますから、それはさまざまなところから情報を得ているんだろうと思っています。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  さまざまというのは、例えばどういうところですかね。御本人に会ったんですか。私は本人に会って聞きましたけれども、そんなこと言っていないと言っていましたよ。うわさなんですかね。どうなんでしょうか。
 
○松尾崇 市長  それは、特に私が確認していることではありませんし、私が発言していることではないので、その確認というのはとれませんけれども、そういう発言をしていたということは記憶しております。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  しかしながら、そこで3人で一緒に会うんですよね。市長という、首長という立場で一緒に行った、個人宅にですよ。これというのは、かつ、私のイメージダウンになることを、お父さんかもしれないけれども、一緒に言って回ったということは、イコール市長が言ったということと同じじゃないですか、その場で、いや、そんなこと言っちゃいけないよ、お父さん、いけないよと言うのが大人じゃないですかね。戸別の禁止にひっかかると思うんです、私は。私のイメージダウンのことを言っているんですよ、人が離れていると。変な話、そんなこと、あなたが言わなければ、私はもっと得票できたかもしれないですよ。そう思いませんか。これね、私は偉そうに言うわけじゃないけれども、すごくそれは寂しいですよ。男として寂しい。選挙だからしようがないけれども、それはもう一線超えてはいませんか。
 済みません、選管にお伺いしたい、そういった行為というのは、公職選挙法でどうなんでしょうか。
 
○宮田好朗 選挙管理委員会事務局長  公職選挙法第138条第1項では、何人も選挙に関し、投票を得、もしくは得しめ、または得しめない目的を持って戸別訪問をすることができないと規定されております。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  そのとおりですね、これは法律にひっかかりますね。さっき、市長はお認めになった。私に通報してくれた方に感想を聞いたんですよ。そのファミリーレストランで。当然、私もそういう話を私に言ってくださるぐらいのおつき合いをいただいている方なので、ざっくばらんにいろいろ聞いたんですけれども、一瞬、やっぱり渡邊昌一郎に投票するのをやめようと思ったと言っているんですよ。それだけやっぱり一言って大きいじゃないですか。市長が行って、それで市長のお父様も一緒に行っているんだ。これは法律に触れると思います。さっきも選管でおっしゃいましたけれどもね。そういった法律に触れるということの認識は今でもありませんか。選管と、意見をしんしゃくした上で。
 
○松尾崇 市長  投票の依頼を行っているわけではありませんので、違反をしているとは思っていません。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  投票の依頼をしているというのは、また別の問題で、第三者、要するに私ですよね、私の悪いイメージを言って回っているということは、それはひっかかるんじゃないですか。
 
○松尾崇 市長  決して、悪いイメージを言って回っていることを目的として回っているわけではありませんで、あくまでも後援会活動ということで行っております。
 私は、その中では、聞いていたというところではありますけれども、会話の中で出てきた話で、それも父が話をしていたと理解しています。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  というと親子の関係でありますけれども、市長のお父様がそこに、そばにいて、言っていることに対して、一緒に、親子ですよね、私に申しわけないという気持ちはありませんか。その方は、私にもしかすると投票するのをやめようと思ったぐらいなんですよ。それも、ネタとしては、どこからのネタかわからないじゃないですか。ガセネタなんて、うわさを聞いて、それを市民に言うなんて、ひきょう者のやることですよ。ひきょう者って、どういう意味だか知っていますか、私、大嫌いだ、ひきょう者。私の立場に立ってみてくださいよ。同じ腰越でそんなことを言いふらされて。さっきあなた認めたでしょう、それ。
 そうしたらば、私が市長室に行って、これこれしかじか、こういうことがあったと言ったときに、何で申しわけなかったと一言言わないんですか。さっきの話もそうじゃないですか。鎌倉市の市長なんですよ。申しわけないと言えない立場もわかりますけれども。選挙違反だと思うんですよ。
 済みません、質問を言っていませんでしたけれども、選挙違反じゃないでしょうか、結果としては。
 
○宮田好朗 選挙管理委員会事務局長  私ども選挙管理委員会は、いわゆるそれを選挙違反であるかどうかを判断する機関でございませんので、それが選挙違反だということは、私のほうでは申し上げられません。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  では、参考意見として聞かせていただきます。
 もうそういうことをやる市長だというのは、もう十分わかりました。さっきも言ったけれどもね、本当に情けないですよ。寂しいだけ。市長が選挙に出るときは、私も応援していたんだけれども、本当に失敗した。
 次の質問に参ります。選挙期間中、14日から20日、あちこちからいろいろ電話がかかってきました。どういう電話かというと、市長が車に乗って、6レンジャーを応援しているとか、駅頭に立ってやっているとか、はたまた私の事務所の本当にはす前で演説しているとか、情報がどんどん私のところへ入ってきたんですね。もちろん、うちの事務所にも入ってきました。
 選管に話をしたこともあったんです。それで、ちょっとそういうのは控えてほしいと、うちの目の前でやるのは控えてほしいということを電話して、話そうと思ったんですが、それを秘書広報課に伝えたけれども、うまく本人には伝わらなかったんでしょう。電話を私に欲しいと、コールバックしてほしいというメモを残してもらったんですが、それは選挙期間中、私のメモというのはごらんになっていないですか。
 
○松尾崇 市長  電話が欲しいということは伝わっております。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  私が真摯に電話をして、ちょっと話をしたいといっても、何で電話をくれないんでしょうか。私としゃべるのは嫌ですか。まあ、嫌だって気持ちはわかりますけれどもね。こちらから電話しているんですから、それを無視する方法はないでしょう。私、別にけんかしようと思って言ったんじゃないですよ。こういうこと、いろんな市民から話があるから、ちょっと控えてほしいと言おうと思ったんですよ。ずっと電話がかかってこない。
 でも、わかっているにもかかわらず、電話が来ないというのは非常に失礼だし、市長として、ビジネスマンとして、ビジネスじゃないかもしれないけど、最低だと思いますよ、私に最低と言われた意味はわかりますか。
 
○松尾崇 市長  話の内容が選挙違反にかかわることだと、あわせて聞いておりまして、選挙期間中でありましたし、私としては、それは特にその件で、お話をするという必要はないと思い、そのときは電話をしませんでした。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  わかりました。もう話するのも嫌になっちゃいますね。
 次の質問に参ります。選挙期間中、神奈川新聞の市長の行動欄を見ていると、4月15日午後、外出。16日午後、外出。17日午前、外出。18日午後、外出。19日午後、外出。これ、外出、外出、外出、ちょうど選挙期間中ですよ。何していたんですかね。ほかの新聞、紙面、ほかの市長、他市の市長は、ちゃんと行き先が書いてある。松尾市長の場合に限っても、外出であっても、行き先がきちっと書いてあるんですよ。でも、これ外出、外出、どにこ行ったかわからないじゃないですか。どこに行かれたんですか。
 
○松尾崇 市長  今の外出の全てではないですけれども、選挙期間中のことであれば、立候補されていた方の応援をしていたということがあります。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  その辺の細かいことはよくわかりませんけれども、外出じゃなくて、選挙応援と書けないんですかね。市民は不安になると思いますよ、どこへ行っちゃったかね。外出だけじゃあ。ふだん書かないんですか。
 
○松尾崇 市長  1日の動向の中には、公務以外の、政治活動の部分ということについては、控えて書かないということはあります。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  それ、控えて書かないというのは、それはあるというのは、今、選挙活動に行っていらして、行かなかったときは外出すると書いてある、それは現実なんですよ。なぜか、なぜなのか、WHY、わかりますか。新聞を見れば、外出と書いてある、それはアクチュアルな話でわかりますよ、なぜ書かないかと言っている、その理由は何でしょうか。
 
○松尾崇 市長  公務ではない外出でしたので、外出というのが書き方としては、それがいいだろうと考えて、外出というふうにしました。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  何か、即答をしないところを見ると、ほんの少しでも選挙を応援していると、何か後ろめたさがあるんじゃなかったんですかね。それは私の推測ですよ。私も25年営業をやっていましたので、顔を見ればすぐわかりますよ。それ以上、突っ込まないけど、ちゃんと正直にやりましょうよ、いろんなことを。
 本当は、市長の立場だったら、話は戻りますけれども、6レンジャーだけ応援するのはどうかと思います、一番最初に質問しましたけれども。まあ、それは私の感想です。
 次の質問に行きます。あまり時間がないので。
 教育長人事の件で、冒頭にちょっと話をさせていただきましたけれども、3月27日の総務常任委員会の協議会で、私は番外質問させていただいたんです。これ、ユーチューブで映っていて、毎回、毎回、ヒットが上がっているんですが、そのときのシチュエーションというか、事情をちょっと整理しますとね、私は圧力がかかったと思っているんですよ。恐らく、ほかの議員もそう思っていると思います。
 一つ目が、皆さん御存じのとおり、石原伸晃氏の推薦状、4人に渡されたんですよ。4人だけ。これは圧力がかかりました。前も言いましたけれども、自民党の代議士からですからね。代田氏に賛成してくれという話、これが1個目。
 二つ目、瀧澤副市長には申しわけないけれども、瀧澤副市長が市民のAさんに依頼して、そのAさんは、私に反対の立場から賛成の立場に回ってくれと言ってきました。私にじかに言ってきたんですね。
 三つ目は、松尾市長が、あと、ある議員が市民のBさんに依頼をして、そのBさんが私のところに、やっぱり賛成の立場に回ってくれとあったんですね。3カ所からあったんですよ、私。
 この前、そういったやり方は、やり方がおかしいんじゃないですかと、私が市長に念を押して聞いたところ、市長はそういうやり方はまだやっていくと。相談して、説得するようにやっていくとおっしゃったんですが、前も言いましたけれども、その前に、なぜ私のところに来てくれなかったのか。もっともっと、私のところに来て、説得すればよかったと思うんですよ。そうすれば、私の気持ちも変わったかもしれない。かもですよ。でも、何でそういうことが市長にはできないんですか。イコール裏工作なんですよ。いただいたほうとしては、非常に、私の性格からいったら頭にくるんですよ。(「選挙に関係あるのかよ」の声あり)
 それは、選挙は関係あるんですよ。この2人は、私の選挙の応援者なんですね。そういう人を使って、私がノーとなかなか言いづらい人を探しているんじゃないですか、この2人。応援者かどうか、投票しているかどうかわかりませんけれども、私は応援者だと思っているんですよ。副市長、よくおわかりだと思いますけれども、そういった汚いことをなぜするんですかと。
 
○松尾崇 市長  市民の皆さんにも御理解いただいて、御協力いただくということは必要だと思っております。そういう意味で、お話ができる方に、私としてはお話をさせていただいたということがございます。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  市民じゃないですよね、特定の人間だけ。それも私の選挙にかかわる人、お世話になっている人。圧力じゃないですか。満遍なくみんなに言っているんだったらいいですよ。私も理解できますよ。私のところにも来ないで、何もアクションしないで、その人に言って、その人が私のところまでわざわざ来て、何とか頼むからという話ですよ。
 圧力以外の何物でもないじゃないですか。こんなやり方していたら、鎌倉の品位にかかわる。それを堂々と認めて、相談するとかという話の切りかえには、私は乗りません。実際に、私は圧力かけられたと思っているから。推薦状もらった中澤議員もそうだ。まだやるんですか、そういうことを。そういうのはね、私、言葉は悪いですけれども、ひきょう者というんですよ。私の考えではね、世界では。まずは、このひきょうなやり方をやられますか、私たちだけじゃないですか。ほかの議員にやったんですか。私はちょうど真ん中にいるからね。1票、こっちに行きゃあ、そっちが飛ぶだろう、私のところに集中してきたわけでしょうね、動かしやすいし。
 市民はどう思うと思いますか。それじゃあ、ちょっと質問の切り口を変えます。私以外の市民が見たら、聞いたら、このこそくで、ひきょう者のやり方をどう思うと思いますか。
 
○松尾崇 市長  それは、人それぞれとり方があると思いますけれども、決して、私としては何かひきょうなことをやろうと思ってやったわけではありません。御理解をいただくためにやらせていただいたと思っています。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  先ほど、市長がおっしゃった、見解の相違でしょうね。人間性が違うんでしょう。もう、私だったらできないですね。なおかつ、武士道を語ったり何か、格好いいこと、和服着て何かやっているんじゃないですか。だから、余計そのギャップに私は許せないんですよ。正々堂々とやったらどうかなと思うんです。みんなついていきます、あなたに。全く真逆なことをやっているから、人が離れているんでしょうね、何かそういうふうに、私はどうも思えてしようがない。
 済みません、命令系統の話ですから、恐らく市長が副市長にこういうことをするようにと、命令をしたんだと思うんですが、瀧澤副市長と、それから大谷副市長にお伺いしますが、それは、御自分の意思でやられたんでしょうか。それとも、市長の命令でやられたんでしょうか。
 
○瀧澤由人 副市長  いや、私は状況判断して、今言いましたAさんという方にお話ししたのは事実ですけれども、決して圧力をかけるとかいうことじゃなくて、御説明したいということでお話ししただけであります。
 
○大谷雅実 副市長  済みません、私は何か、そういう動きをした記憶がない……(私語あり)
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  私も、今、やじが後ろのほうから飛んでいますけれども、大谷副市長が電話されたと言われている議員ですね、もちろんわかると思います、かかってきたと言っていましたけれども、事実と違いますね。
 
○大谷雅実 副市長  済みません、勘違いしておりました。私の一存でお電話を差し上げました。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  私は良心の呵責に耐えながら、市長の命令に従ったということであれば、副市長も人間らしさを感じるんですが、そうでなくて、御自分で自発的にその雰囲気を見てやったということは、市長と同じ人格だと私は認めざるを得ないですね。
 瀧澤副市長も大谷副市長も、仕事の上で、市長の言うことを聞かなくちゃいけないかもしれません。ただ、年上でもあるし、キャリアが長いのですから、それは違うんじゃないかということで、いさめなくちゃいけない立場にもあると思うんですよ。そういったコミュニケーションというバランスがないと、組織ってうまくいかないと思うんですね。独裁者が生まれちゃうんですよ。悪く言うと。それ、独裁者になりつつあるかもしれないですよ。悪い言葉で言えば裸の王様状態、もっともっと言ってあげてもいいと思いますよ。
 市長は、もっと意見を聞く雰囲気を醸し出して、いろんな人から意見を聞かなきゃいけないと思う。私、こうやって市長に質問しているけれども、決していじめようと思っているんじゃないんですよ。早く気がついてほしいと思って質問しているんですよ。これ、説教みたいな話になっちゃいますけど、悪いですけど、少し、私は人生経験ありますからね、市長よりもね。ぜひ、副市長、それからいろんな部長がいらっしゃる、年上だから、腹を割って市長に話してあげてくださいよ。本当に、これ独裁者が生まれちゃって、いろんなことが、市長の一人のジャッジでなると、鎌倉は大変なことになっちゃう。市民もそれに本当に気がつき始めているんですよ。それは、私のお説教じみた話で申しわけないんですけれども。
 そういうことで、まとめさせていただきますと、もう、ここに原稿書きましたけれども、今、私が話しましたので、それが全てです。
 もうとにかく、みんなで腹を割って、市長にアドバイスをしてほしいという気持ちであります。もう、ですから、この質問をやめます。
 それで、次は、防災の取り組みについて質問をさせていただきます。
 これは一部、昨年の12月にも同じ質問をさせていただいたんですけれども、それから進捗状況も多少あるかもしれませんので、お伺いしたいと思います。
 一つ目は、腰越消防出張所の件ですが、腰越消防署の出張所は築50年以上たっていまして、かなり老朽化であると。早急に、建てかえをしなくちゃいけないということで、建設の場所をいろいろ探していただいていると思うんですが、その辺の場所の選定につきまして、今の情報をお聞かせいただきたいと思います。
 
○高橋卓 消防長  議員の御質問ですが、昨年12月に答弁させていただいた内容と同じような答弁になってしまいますけれども、もう一度繰り返させていただきますと、腰越消防出張所は、御紹介をいただいたように、昭和37年に建設されて、50年以上経過しております。老朽化も著しいこと、それと耐震強度不足という診断結果が出ております。そういったことから、できる限り早い時期に建てかえるのは必要だということでございまして、検討しているところでございますけれども、そのほかに、今後起こり得る可能性がある本市における津波の影響、こういったことを鑑みると、同出張所の場所は、津波浸水区域内にあるわけでございます。少なからずとしても、津波の影響を受けることとなりますので、消防機能を全面的に保持できないという懸念もございますので、このようなことから、新設する建築物という視点を踏まえますと、基本的には浸水区域外に設置していかなければならないと考えているわけでございまして、現在も用地について選定しているところでございます。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  ありがとうございました。時間も余りないことなので、住民の意見を聞きながら、早急に建設に向けて動いていただきたいと思うんですが、今の場所でも、私は、まあ個人的にですけれども、いいかなと思っておりまして、周りの日影になるとか、ダメージがなければ、今のところがいいかなと思っているんです。私が小さいころは、あそこの一番上に管制塔みたいなのがありまして、そこからよくこうやってのぞいている、のぞいていると言ったら言い方はおかしいですけれども、監視している方をよく、私が子供のころ見たんですが、あれがなくなっちゃいまして、非常に寂しいという気がしますけれども、それは私の個人的な思いなんですが、そんなことで、ぜひ前向きに考えていただきたいと思います。
 それから、次の質問、移設または建てかえの場合には、消防機能が強化されるのか、せっかく新しいものをつくるわけですから、もう少し広域に出動できるとか、クイックリーに出動できるかという機能アップが、設備としてつけ加えられるかどうか、お伺いします。
 
○高橋卓 消防長  当然、建物を新築するということは、強化されると考えておりますけれども、今、議員が御質問のことについては、これから用地を選定して、その中で十分な検討をしていきたいと考えておりますが、ただ、現在の消防力を維持していきたいというのが消防の今の考えでございますので、今の機能としましては、やはり同様の部隊を配置していくんだという形で、これで地域住民の安全・安心の観点から、これが一番大事なことだと思っていますので、そちらを中心に検討していきたいと思っております。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  では、三つ目、移設のときに、附帯的な機能を持たせるのかどうか、例えば、防災タワーとか、プラスアルファの機能というのはお考えでしょうか。
 
○高橋卓 消防長  附帯機能を持たせるのかという御質問ですけれども、さきにも答弁させていただいたように、用地がまだ選定しておりません。ただ、考え方として、今現在の腰越出張所というのは、これは津波来襲時の緊急避難建築物という形で指定されております。そういった浸水域に建てる場合は、そういった機能を附帯という形でつけるべきだと思いますけれども、もしこれが、そういった浸水区域外に設置できれば、こういった附帯は必要ないと考えております。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  ぜひ、腰越の地域住民も、早く新しい消防出張所を期待しておりますので、一日も早く御検討いただきたいと思います。よろしくお願いします。
 次に、防災行政用無線の件でお伺いをしたいと思います。従前より、なかなか防災無線が届きにくいという話がありまして、一般質問でも、ありますけれども、どのくらいの住民の方が難聴なのか、その辺の状況把握についてお答えいただきたいと思います。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  防災行政用無線は、平成24年度末現在、市内に147カ所の子局が設置されてございます。平成16年に実施しました全市域の聞き取り調査を踏まえまして、平成17年度から24年度までの間に43基の増設を行ったところでございます。防災行政用無線の子局は、音がハウリングしないように、適度な間隔をあけて設置する必要があることから、市内の全てのエリアを可聴範囲とすることは物理的に難しい状況となってございます。
 難聴地域の把握につきましては、地図上で子局の可聴範囲から外れるエリアと考えてございます。ただし、地形や建物の状況によりまして、可聴範囲内であっても、場所によっては難聴となる箇所も存在するという状況でございます。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  それに関連しまして、難聴の情報があった場合の、行政側の対処というのはどういうふうに動いていらっしゃるのでしょうか。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  防災行政用無線が聞きづらいといった情報が寄せられた場合は、職員または設置業者が現地確認を行っております。確認の結果を踏まえまして、スピーカーの向きや音量の調整を行って、改善される場合もございます。
 あわせまして、情報提供者には、補完対策の利用も勧めているところでございます。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  話はちょっと戻りますけれども、その難聴の対策として、行政ではどのようなことを行っているのか、お聞かせいただけますか。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  現在では、消防テレホンサービス、それから防災安全メール、ホームページへの掲載、鎌倉エフエム緊急割り込み放送、鎌倉ケーブルテレビテロップ放送、それから導入しました戸別受信機、NTTドコモのエリアメールなど、補完対策を実施してございます。ライフスタイルや居住環境に合わせた利用を御案内しているところでございます。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  次の質問ですが、難聴地域をカバーするツールとして、防災ラジオというのがあると思うんですね。小さいラジオを各家庭でお買い求めいただいて、防災無線の届かないところには、各家庭で買って置いていただいているということでありますけれども、現在のその利用状況というか、配布状況、いかがでしょうか。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  防災行政用無線の補完対策の一環としまして、平成24年度に戸別受信機の有償配布を実施いたしました。配布予定台数1,600台のうち、5月末現在の配布済み台数は1,525台でございます。事前に、電波の受信状況について確認した上で、購入していただいておりますので、受信可能な地域で活用していただいていると思っております。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  次は、戸別受信機ですね、そのラジオの活用の可能性を広げる工夫が必要ではないかと思うんですが、例えば、ラジオを使っても電波の届きにくいところでは簡易アンテナをつけるとか、そういった工夫が必要だと思うんです。その辺の工夫というのは、何かお持ちでしょうか。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  戸別受信機は、難聴地域の対策の一つとして有効であることから、活用の可能性を広げていくことも視野に入れた取り組みを行っております。平成25年度には、公共施設を対象に、戸別受信機難聴地域対策としまして、外部アンテナの設置などを予定しているところでございます。この結果を踏まえまして、今後の対策を検討したいと考えてございます。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  私があるところから聞くところによると、25年4月19日、総務省から地域活性化事業についての地方債、地方債といっても、これは補助金のようなものなんですが、出るようになったと聞いております。今までケーブルテレビだけであったものが、コミュニティーFMについても、地方債が受けられるようになったとお聞きしましたので、ぜひお調べいただいて、検討していただきたいと思います。
 次の質問に参ります。アマチュア無線の愛好家が鎌倉市内にも何人もいらっしゃるということをお伺いしておりますけれども、万が一の防災の取り組みのときに、アマチュア無線の会員の方の情報提供があれば、より効果的だと思いますけれども、その辺のアマチュア無線の会員の方とのおつき合いはどうなっているでしょうか。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  東日本大震災以降、災害時の情報通信手段として、アマチュア無線が再び注目されていることは承知しているところでございます。
 鎌倉市では、災害時の情報収集及び伝達手段確保の一つとしまして、昭和48年に鎌倉市アマチュア無線非常通信協議会との間に協定を締結しているところでございます。
 先般、役員と意見交換を行いまして、協定内容に実効性を持たせるための方策について協議を行っているところでございます。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  次の質問でありますけれども、津波情報板というのは、見たことがある方も多いと思うんですが、鎌倉では由比ガ浜に1個、こういうでかい、網場のようなものがあって、そこに電光掲示板で情報伝達がありまして、腰越の付近では東浜に大きなものがあるんですが、この情報板設置の事業の進捗状況というのは、この先、どうなりますでしょうか。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  海浜利用者等への津波発生情報の伝達手段の一つとしまして、神奈川県による津波情報板設置事業が進められているところでございます。
 鎌倉市域では、昨年度、由比ガ浜海岸に1基設置が完了し、運用を開始してございます。
 今後、材木座海岸への設置に向けて、神奈川県と地元との調整が進められている状況でございます。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  あれは角度によっては非常に見にくいというか、わかりづらいということもありますので、その辺、ぜひ御協議いただいて、設置していただきたいと思っております。
 それから、津波監視カメラの設置についてお伺いしますが、津波の情報をいち早くキャッチするために、これは、市民の有志の方を募って、最近はこういったウエブカメラという、小さなカメラも安く売っていまして、パソコンから全国発信できるシステムがもうできていますので、有志の方にお願いすると限定されますけれども、津波監視カメラの設置について、これからどうしていくのか、お伺いしたいと思います。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  大規模災害時には、市内各所で同時多発的に被害が発生することから、映像による情報収集は効果的であると考えられます。東日本大震災の当日も、消防本部に設置されておりますライブカメラで、海岸付近の状況把握を行ったところでございます。
 神奈川県が設置を予定しております津波情報板にも、監視カメラを設置する予定であると聞いてございます。
 今後、施設配置の見直しの際に、防災面からの情報収集機器の設置についても、検討していく必要があると考えてございます。
 議員から御提案がありましたウエブカメラの件も参考に、研究させていただきたいと思います。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  ぜひ、ウエブカメラ、例えば腰越の港のどこかを借りてやるとか、そういったことを私は腰越のほうに話しても結構ですので、そういったボランティアに協力していただく方があったら、ぜひお願いしていただきたいと思います。
 それから、最後の質問になりますけれども、新聞紙上で、国土強靱化政策ということがよく紙面に載っておりますけれども、実は5月16日に自民党で51回の国土強靱化総合調査会というのがございました。日本全国を強固にしていこうという政策をこれから法案として通すんですけれども、この法案について、鎌倉市では、行政としてはどのように考えているか、お聞かせいただけますでしょうか。
 
○嶋村豊一 防災安全部長  今回提出されております国土強靱化基本法は、東日本大震災の教訓を踏まえまして、必要な防災対策や復旧・復興を進めることを目的とした法案であります。
 国土強靱化に関する基本的施策として、東日本大震災からの復興の推進、大規模災害発生時の避難、救援の確保を初めとしました諸施策が掲げられてございます。
 今後、国・県からの情報を注視しまして、必要な協議・調整を行っていきたいと考えてございます。
 
○16番(渡邊昌一郎議員)  ぜひ、よろしくお願いいたします。
 自民党に政権が移って以降、かなり前向きな施策というか、動きが出ております。決して、うそでなくて、事実なんですけれども、そういったところでいろんな国からの補助金とか、県からの補助金が出る可能性がありますので、それを見逃さないように、有効に使っていただきますよう、お願いしたいと思います。
 るる、いろいろ市長にも失礼なことを申し上げましたけれども、ぜひ私は、さっき言ったことのお願いをしたいと、悪気があって汚い言葉を使ったのではありませんので、お含みいただきたいと思います。
 これで一般質問を終わらせていただきます。
 
○議長(中村聡一郎議員)  お諮りいたします。ただいま一般質問中でありますが、運営委員会の協議もあり、本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、本日はこれをもって延会することに決しました。
 なお、残余の日程については、来る6月10日午前10時に再開いたします。ただいま御着席の方々には改めて御通知いたしませんから、御了承願います。
 本日はこれをもって延会いたします。
                   (18時39分  延会)

 平成25年6月7日(金曜日)

                          鎌倉市議会議長    中 村 聡一郎

                          会議録署名議員    三 宅 真 里

                          同          納 所 輝 次

                          同          渡 邊 昌一郎