○議事日程
平成24年 8月28日議会全員協議会
議会全員協議会会議録
〇日時
平成24年8月28日(火) 14時00分開会 15時20分閉会(会議時間 1時間19分)
〇場所
議会全員協議会室
〇出席委員
伊東議長、大石副議長、西岡、長嶋、石川(敦)、久坂、渡辺、納所、岡田、渡邊、高野、小田嶋、安川、三宅、太田、山田、前川、池田、吉岡、赤松、高橋、石川(寿)の各議員
〇理事者側出席者
松尾市長、瀧澤副市長、大谷副市長、島田世界遺産登録推進担当担当部長、甘粕世界遺産登録推進担当担当次長兼世界遺産登録推進担当担当課長、相川経営企画部長、奈須経営企画部次長兼秘書広報課長、渡邊経営企画課担当課長、下平経営企画課担当課長、廣瀬総務部長、内藤総務部次長兼総務課担当課長、高宮管財課長
〇議会事務局出席者
讓原局長、花岡次長、鈴木次長補佐兼議事調査担当担当係長、成沢担当書記
〇本日審査した案件
1 報告事項
(1)寄付の申出を受けた土地・建物に関する取扱いについて
───────────────────────────────────────
|
|
○伊東 議長 ただいまから議会全員協議会を開催いたします。
本日の議会全員協議会は、市長から寄付の申出を受けた土地・建物等に関する取扱いについて、議会に報告する必要があるので開催してほしい旨、依頼がありましたので、開催した次第であります。
───────────────────────────────────────
|
|
○伊東 議長 報道機関の取材の申し出について、事務局から報告願います。
|
|
○讓原 議会事務局長 本日の全員協議会に、朝日新聞社、毎日新聞社、東京新聞社、神奈川新聞社、読売新聞社から取材の申し出があります。また、1名の傍聴希望の申し込みがあります。本件の取り扱いについて御協議をお願いいたします。
|
|
○伊東 議長 ただいま事務局からの報告について、許可することでよいか御確認をお願いします。よろしいですか。
(「はい」の声あり)
それでは、入室のため、一旦休憩をいたします。
(14時01分休憩 14時02分再開)
|
|
○伊東 議長 再開をいたします。
───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
|
|
○伊東 議長 それでは、「寄付の申出を受けた土地・建物等に関する取扱いについて」、理事者から報告を願います。
|
|
○松尾 市長 本日は、お忙しい中、お集まりをいただきまして、まことにありがとうございます。また、昨日は現地視察をしていただきまして、大変暑い中、ありがとうございました。
市議会議員の皆様方には、平成24年6月28日に開催していただきました全員協議会におきまして、報告をさせていただきましたところでありますけれども、その後、住民説明会なども実施させていただきましたことから、改めて報告をさせていただきたいというふうに思っております。
世界遺産登録につきましては、皆さん御存じのとおり、現在、佳境を迎えているところでございまして、9月24日から27日までICOMOSの現地調査ということで、鎌倉に入られます。
この世界遺産登録につきましても、この扇ガ谷一丁目の土地、建物につきましては、ごらんいただきましたとおり、鎌倉駅にも近いということなどもございまして、世界遺産ガイダンス施設への転用が可能であるというふうに考えております。
したがいまして、本市としましても、この世界遺産登録がなされた後におきまして、早い時期に世界遺産ガイダンス施設を開設するべく、後期実施計画の見直しを行うなど、対応してまいりたいというふうに考えております。
今後も、適宜、市議会の皆さん、また住民の皆さん、関係機関等に御説明をさせていただきながら、幅広い御理解を得て、必要な手続等を進めてまいりたいというふうに考えておりますので、何とぞ御理解、御協力を賜りますよう、お願いを申し上げます。
なお、詳細の説明につきましては、担当部長よりさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 続きまして、資料に基づいて御説明をさせていただきます。
まず、配付資料の確認を冒頭させていただきたいと思います。寄附の申出を受けた土地・建物等に関する取扱いについてということで、資料1、それと案内図といたしまして資料2。それから、参考資料といたしまして、ガイダンス施設候補地の平面図と内部写真を、それぞれ取り扱い注意というふうに朱印を押させていただいていますほうが、本体に主体部分になります?の用地の資料でございます。それから、?用地と記載のあるものが、埋蔵文化財の展示機能を備えた建物の内部写真及び平面図でございます。
なお、大変申しわけございませんが、図面資料、内部写真につきましては、個人の建物に関するものがございますので、全員協議会終了時に、この二つの資料につきましては回収をさせていただきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いをいたします。
それでは、説明に入らせていただきます。市長の報告にございましたように、今回は、近隣住民の方々への説明会の実施など、その後の進捗や、今後の事項等について御説明させていただくものですが、前回開催させていただきました全員協議会における説明で、不十分という御指摘をいただいた点等につきましても、改めて御説明をさせていただきたいというふうに思います。
まず、資料1「寄附の申出を受けた土地・建物等に関する取扱いについて」の資料をごらんいただきたいと思います。
「1 これまでの主な経緯等の概要」ということでございますが、前回の全員協議会で提出させていただきました平成22年11月以降の資料を中心に、改めて、主な事項を時系列に整理をいたしたものでございます。記述に沿って御説明させていただきます。
平成22年11月に、公拡法に基づく土地買取希望申出書の提出がございました。その際に、買収が不可だった場合、道路北側部分、これは資料2案内図の?と?の土地でございます。その寄附を市が望むのであれば、協議に応ずる考えがある旨、伝えられたところでございます。また、その年の12月には現地視察を実施しています。
また、県からは、土地買取協議団体不在通知書を12月に受理しているところでございます。
続きまして、平成23年2月のセンチュリー文化財団との協議におきましては、財団から改めて、全敷地について一体的・文化的な活用方法の提案をお願いしたい旨のお話がございまして、市では、検討していく旨の回答をしているところでございます。
同年4月には、市長以下、財団との協議があり、市からは前向きに検討していく旨、また、市の美術館構想の中で検討していくことが、寄附者のイメージと合うのではないかという考えを示させていただいています。
財団からは、寄附に当たって、財団以外の所有者、個人、法人がおり、おのおのについて検討の時間が必要となることが示されました。このため、具体的な寄附のめどとしまして、その当時の時点で、平成25年秋ごろという考えが示されたところでございます。
こうした状況から、市では、庁内で調整会議を記載のとおり2回実施いたしました。
2ページにお進みいただきまして、5月に行われた財団との協議では、ある程度、土地利用がイメージできる資料が求められるとともに、美術館以外の用途で活用した場合の可能性、考え方が確認されています。なお、その年の9月には、ユネスコ世界遺産センターへ「武家の古都・鎌倉」の推薦書、暫定版が提出されたところでございます。
引き続き、10月に財団との協議が行われていますが、この協議以降につきましては、世界遺産登録推進担当が参加をいたしております。この10月の協議では、市から、本件について世界遺産ガイダンス施設としての活用の検討を始めており、ICOMOS現地調査時には公表できるようにしたい旨の考えを財団に示させていただきました。
財団からは、平成24年4月に一般財団への移行を予定しており、寄附の決定は移行後の新体制の中で行うこと、また、当該地をどのように利用するのか、市の考えるスケジュールとともに提示してほしい旨が示されました。
次の、同年12月の財団との協議では、個人の土地については、市有地との等価交換などが行えないかという提案がありました。これは、公表に関しては、財産上の取り扱いについて何らかの整理ができないと、個人所有のままだけの状況では、これを行うことが難しいとのことから提案されたものです。
いずれにしても、公表は、各所有者の方針が定まってからが望ましいとの財団の考えが示されたものです。これに対し、市では賃貸借等の方法も含め検討し、再度協議したい旨を伝えました。
平成24年になりまして、4月5日の協議では、財団が4月1日付で、東京都から一般財団として認可を受けたこと、そのことによって、寄附は財団の意思だけでは決定できない。東京都に公益目的支出計画書の変更手続を行い、認可されなければならないことが示されました。また、株式会社の所有地について、個人の土地とあわせて市で買収することの可能性について協議をしましたが、これは後に、その金額を含めて、博物館建設費等として寄附することをあわせて検討したものでございます。
この協議を踏まえて、市から個人の所有地等の買い取り、財団・株式会社所有地等の寄附及び財団からの博物館等建設費の寄附を、また、このことについて基本合意書を締結すること、さらには、24年6月に公表、議会報告をすることについて検討してほしい旨の依頼をいたしました。なお、12月26日と4月5日の経緯につきましては、前回、全員協議会でお示しした資料にはなく、今回改めて整理をする中で確認してお示しをさせていただいております。
この4月5日の検討依頼について、4月26日に財団と協議を行ったところ、資料2にございます?、?、?の土地及び建物は寄附、?の個人の土地及び建物は市による買い取り、そのほかに博物館建設費用等の助成金の寄附をする旨が回答されました。また、このことについて、基本合意書を締結すること、6月に公表されることも了承されましたが、財団の寄附については公益目的支出計画書を作成し、東京都の認可を受ける必要があるため、認可前の公表は難しい、東京都との協議後としたいという考えが示されたところでございます。
3ページ目に進みまして、この回答要旨について、翌4月27日に市長・副市長への報告を行いました。基本的に、この回答要旨に基づいた方向で進めていくことが、この報告の中で確認をされております。こうしたことから、庁内的な手続を進めていくこととし、5月21日に土地利用協議会、土地利用部会・開発事業部会2部合同部会での協議及び、5月22日の政策会議での報告を実施し、それぞれ基本的に寄附を受けていくこと及び隣接等を取得していくことが了承されたものです。
なお、世界遺産ガイダンス施設は御成小学校旧講堂を、博物館は野村研究所跡地を、それぞれ候補地としていましたが、両者について扇ガ谷一丁目用地に候補地を変更していくことについては、まず、この寄附等の土地が鎌倉駅にも近く、市民の共有財産とし有効な活用が見込まれるとともに、既存建物を活用することにより、世界遺産ガイダンス施設について早期の対応が図れ、経費的にも軽減が図れること。また、?、?の土地を(仮称)鎌倉博物館用地として活用していくことにより、世界遺産ガイダンス施設と博物館の一体的な整備が可能となり、鎌倉の新たな文化的発信拠点としての役割が期待されること。さらに、施設整備費助成金の寄附により、財政的な見通しを立てることが可能となってくること。以上の観点からによるものでございました。その後、6月25日に、東京都において財団の公益目的支出計画変更の審査が行われたことにより、記載の期日で市議会への報告をさせていただいたものでございます。
以上が、本件用地等の寄附及び買い取りに係る主な経過でございます。
次に、主な経過の内容と説明が少し重なるかもしれませんが、買い取りを行うことで、早期の活用が可能になることについて、改めて説明をさせていただきたいと思います。
まず、財団が用地をまとめて寄附する場合に想定されるスケジュールということでございますが、当初、財団は、各所有者の土地等を財団が全て整理していくという考えから、寄附のめどが立てられるのが平成25年秋ごろと想定していました。
しかし、それらの必要な手続等が終わっても、その後の東京都への公益目的支出計画の変更認可を受けて、初めて公表が可能になるということは変わりませんので、どんなに早くても平成25年の秋以降までは公表はできず、表立った作業もその後の着手となる見込みでございました。このため、仮に順調に推移したとしても、世界遺産ガイダンス施設の竣工は平成28年3月以降となるものと想定をいたしておりました。
また、この想定スケジュールですと、世界遺産登録のスケジュールでは、鎌倉は平成25年6月にその審議が既にされていることになりますが、結果的にガイダンス施設の整備に関する作業については、平成25年秋ごろ以降までは、予算措置等も含め、具体的に進めていくことができない状況となることが想定されたものでした。
また、本件寄附の調整を進めながら、候補地とした御成小学校旧講堂用地に関する整備等に着手することも、やはり、非常に難しいものとなることが危惧されたところでございます。
以上のことから、特に世界遺産ガイダンス施設の早期の対応を図っていくため、市が一部用地を買い取って、その他を財団から寄附いただくということを財団とも協議し、そうした方向で調整を進めていくこととしたものであります。
4ページにお進みいただきまして、次の記載のスケジュールは今回のケースを想定したものでございます。これでは平成27年3月の竣工を見込むことが可能になるものと考えるものです。
なお、このスケジュールでは主な事項のみを記載したものであること、また、買い取りの場合は内容が複雑になることから、基本事項合意書の締結を事前に行うことを想定しているものであることを御理解いただきたいと思います。
以上が、買い取りということによる、早期活用の方法の考え方でございます。
続きまして、地元住民の方々への本件に関する説明会の実施状況につきまして、御説明をさせていただきます。
本件につきましては、議会への御報告をさせていただいた後、地元住民の方々への説明会を実施させていただきました。
対象とさせていただいたのは記載の自治会ですが、本件、扇ガ谷一丁目の用地を含む扇ガ谷下町自治会でございます。施設整備後に、その利用者のルート等、深くかかわりがあると思われる2自治会、佐助自治会、御成町末広自治会でございます。この計3自治会に対して、それぞれ記載の日時で開催させていただいたものでございます。
説明会では、寄附の経緯や寄附予定物件の概要等について、資料によりまず説明させていただき、その後、質疑応答をさせていただきました。
主な質疑やいただいた御意見の内容については、記載のとおり、「寄付・買い取りに関すること」「施設計画・土地利用に関すること」「近隣への影響に関すること」「世界遺産登録に関すること」「その他」といった項目に整理できるものでございます。
個々のやりとりの詳細につきましての説明は省略をさせていただきますが、説明会では、良好な住環境を形成している同地周辺に集客施設を整備していくことについて心配される声が、最も多かったものと受けとめております。何よりも十分な地元の住民の方々との協議を踏まえて進めていくことが必要なものと認識しており、今後も適宜、説明会を開催するなど、そのための対応をしっかり図っていきたいというふうに考えているところでございます。
続きまして、6ページでございますが「4.今後の主な取り組み事項等」ということについて御説明をさせていただきます。
まず、(1)実施計画の整理についてということですが、?「世界遺産ガイダンス施設の設置」につきましては、現計画では、「埋蔵文化財の展示機能を併設した世界遺産の登録資産に関するガイダンス施設を設置します。設置に向けては、候補地である御成小学校旧講堂の保存・活用を視野に入れて作業を進めます」ということで、平成27年度の整備工事までが記述されています。この前提となった施設計画では、次期実施計画期間である平成29年度の開設を予定した上での内容となっているものでございます。
これについて、事業名はそのままですが、候補地に関する記述について、これを、扇ガ谷一丁目用地に変更し、あわせて年次計画を見直す手続を進めたいと考えるものです
年次計画の考え方につきましては、最後の(5)今後の主な予定の欄で説明をさせていただきます。
いずれにしても、今後の進捗を図るため、行政計画として実施計画上の位置づけを整理した上で、必要な予算措置等の手続を進めさせていただきたいと考えるものです。
次に、?の「博物館の整備」についてですが、現計画では、「博物館の整備事業につきましては、埋蔵文化財の発掘調査・研究体制の強化と埋蔵文化財センターの整備に取り組みます」ということで、博物館本体の計画に関する記述がない状況となっています。
このため、今回博物館について寄附を受ける、?及び?の用地を中心とする扇ガ谷一丁目用地を候補地とすること、あわせて、必要な整備計画等に関する調査・検討等を進めていくことを位置づけようとするものでございます。
次に、御成小学校旧講堂の保存・活用についてですが、現計画では、御成小学校旧講堂の保存・活用に関する事業は、世界遺産ガイダンス施設の候補地を同所とすることで整理されています。
このため、御成小学校旧講堂の保存・活用に関する事業を、改めて実施計画事業として掲載し、その保存・活用に関する検討を進めていこうとするものです。
なお、現時点ではこの所管課は教育委員会ではなく、公共施設全体の視点から検討を進めるため、経営企画課とする予定でございます。
次に、7ページにお進みいただきまして、(2)の宗教施設の取り扱い及び(3)施設整備費助成金の採納についてですが、この(2)と(3)の事項は、今回の寄附及び買い取りに関連する関係者により締結したいと考えております基本事項合意書の内容に関する事項でございます。
(2)宗教施設の取り扱いにつきましては、記述のとおり、合槌稲荷等の宗教関連施設については、文化財としての保存を図ることが難しいため、寄附等の実施の前に、必要な措置を図ろうとするものでございます。(3)施設整備費助成金の採納。財団からの施設整備費助成金の金額の合意を図ろうとするもので、15億円を平成25年度中に寄附採納する予定とするものでございます。
なお、この基本事項合意書の締結につきましては、本案件が通常の寄附と異なり、買い取りを合わせて行うなど手続等が複雑なこと、また、関係者も複数となることから、その後に予定する最終的な決定となる寄附及び買い取りの議会の議決に向けた準備について、お互いに誠意をもって進めていくために実施しようとするもので、その案文等につきましては、9月定例会の関連常任委員会で御報告をさせていただきたいと考えております。
次に、(4)世界遺産ガイダンス施設整備の基本的考え方についてですが、これまで御説明してきたように、世界遺産ガイダンス施設については、案内図?及び?の用地ある既存の施設を活用していくことを予定していく計画を検討し、(1)の実施計画の整理とあわせ、必要な予算措置が図れるようにしていこうとするものです。
なお、これにつきまして、参考資料といたしまして、平面図及び内部写真を添付させていただいております。
最後に、今後の主な予定(案)ということですが、これも繰り返しになる部分がございますが、平成24年度は、まず準備行為としての「基本事項合意書」の締結を進めさせていただきたいと考えています。
あわせて、買い取りに向けた補正予算の措置をお願いして、必要な準備を進め、2月識会を目途に、寄附及び買い取りの契約に関する議決をいただき、その後、この年度内にそれぞれの土地・建物の所有権移転を実施したいと考えています。
平成25年度は、適宜、住民説明会を開催しながら、基本設計、実施設計を実施し、あわせて、施設管理体制等の検討や建物用途変更に関する建築審査会の手続を進めてまいりたいと考えています。また、財団から施設整備費助成金、15億円の寄附採納を受けてまいります。
これらを踏まえ、平成26年度に改修工事等に取り組み、平成27年度当初には、世界遺産ガイダンス施設の開設を図ってまいりたいと考えるものであります。
いずれにいたしましても、これらの取り組み等につきましては、所定の手続を踏まえながら進めさせていただきたいと考えているところでございます。
以上で説明を終わります。
|
|
○伊東 議長 ありがとうございました。ただいまの報告について、御質疑、または御意見がありましたらお伺いいたします。
|
|
○高橋 議員 前回、御説明いただきまして、そのときにいろいろ質疑をされた内容に対する補足的な説明をしていただきました。特にスケジュールの問題については、かなり詳しくお出しいただきまして、前回出していただいた資料によりますと、寄附が行われるのが平成25年の9月ぐらいというようなことが記述されておりまして、それは要するに、センチュリーのほうで整理をして寄附をするのは来年の9月ぐらいと。それを買い取りするというふうなことの中で進めていく場合には、3カ月早まって6月という、そういうふうに読み取れるような記述になっていたわけですね。それが、今回、実際にはそのガイダンス施設を開設する場合のスケジュールということで、約1年間ぐらい違う内容になってくるというふうなことで示していただいたわけです。
内容につきましてはわかりましたけれども、そもそも論みたいな話なんですが、当初、その公拡法に基づいて、どこか公共的な団体が取得をする意向がありませんかというふうなことで、センチュリーのほうが提案をしたわけですね。鎌倉市も含めて、全ての団体が利用する意思がないということをお伝えしたわけでありまして、そういう経過の中で、鎌倉市がその土地を取得していくということが、整合性があるのかどうなのか、さかのぼってその公拡法の適用ということが再考されることがあるのかないのか、まずそこのところを聞いていきたいと思っております。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 公拡法で買い取り希望の申し出がなされました。市の判断は、そこを買い取って利用するということは難しいというのが判断であろうというふうに思います。その後の協議の中で、全体を寄附する中でというふうに協議自体が変わってきた中で、早期活用に向けた方法を検討する中で、買い取りということを含めた協議に進んできたものでありまして、当初の公拡法の、基本的に買い取ってまで土地利用をするということではないということに対しては、その後の整備費の助成金等の検討も含めて、基本的はそごしないものであろうというふうに考えております。今回の件が、改めて公拡法の諸手続が必要かということだろうというふうに思いますが、その件については、所管ではないのでもう一回確認はしたいとは思いますが、一般的にこういうケースの場合は、改めてそういう公拡法の手続がとられることではないというふうに理解をしております。
|
|
○高橋 議員 ガイダンス施設につきましては、1年でも早くというふうな従前からの方針といいますか、要望といいますか、議会のほうからもそういう要望が出ておりますし、うちの会派からも出させていただいております。そういうことはよくわかるのですけれども、ちょっと視点を変えて質問をすれば、例えば、いただくお金が、一応、今回金額は出していただきまして、前回は特に金額は出ていなかったんですけれども、今回15億円というふうなことでお示しいただきましたけれども、例えば、その15億円をですね、4億何千万円ですか、買い取る予定の土地が、その分を差し引いて向こうで整理するということは可能なんですかね。できることなのか、できないことなのかというのを、確認をしておきたいのですが。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 当初財団からは、個人の土地も、それから法人の土地も、財団で整理をしたというお考えが示されていましたので、当時の判断としてはあったのだろうというふうに思います。その後、一般財団法人化する中で、これは新たに示されましたが、公益目的支出計画書の計画の変更申請という手続が、今回、例えば鎌倉市に寄附するために買い取って、すぐに寄附するという行為が、その中にどのように反映していくのか、また適合してくるのかということについては、これは難しい部分があるんではないかなというふうには思います。
|
|
○高橋 議員 私もその辺は疑問を感じていたんですね。市のほうで買い取らないとできないのかなと。要するに同じ財団のですね。これは一般的な話なんですけれども、財団が公益法人の認可を、再認可といいますかね、受けたというふうなことの中で、これ一般的な話なんですけれども、余剰財産がある場合には、管理監督をしている官庁のほうに返納しなければいけないという、こういう規定がありまして、仮に不動産にしても現金にしても、そういうものを返納をしないといけないというふうな新たなルールというんですか、そういうものがありまして、例えば鎌倉市に御寄附をしないというふうなことの場合に、センチュリーさんが持っている財産とか、東京都が管理しておりますから、東京都のほうに返納しなければいけないというようなふうなことはあったんじゃないでしょうか。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 公益目的支出計画につきましては、従来の民法第34条法人から一般財団法人に移行する際は、法人財産を内部留保することなく、公益目的のため計画的に消費するということが求められていると。どのように計画していくかということが、この計画の内容でございます。それは財団が任意に作成し、認可団体である東京都に提出し、その内容が適切であるかどうかを判断していただくという内容のものでございますので、そういう計画の中で今回の寄附が行われるということでございます。
特段、一般財団法人化になったときに、返納というような考え方で整理されているものではないというふうに聞いております。
|
|
○高橋 議員 きょう、資料をお出しいただいて、施設を見せていただいて、これから私たちもいろいろ調べさせていただくような時間をいただけるのかなというふうに思っております。とりあえず、きょうは疑問の残るところにつきまして、簡単にお伺いをさせていただいて、改めてまた聞かせていただければというふうに思います。
|
|
○長嶋 議員 今まで御質問等が出ていない観点ですね、あと、この資料等にも書いていない観点だけ、1点だけ、いろいろあるんですけれども、お聞きしたいと思います。
以前、私は公共施設で施設管理者、それから防火管理責任者として仕事をしていたことがありまして、その視点できのう施設を拝見して、この建物大丈夫なのかなと思ったんですが、この関連でお聞きしたいんですけれども。消防法というのがあります、それから、鎌倉市の火災予防条例というのがあります。条例と法律の観点で、今、私もこれを持ってきたんですけれども。問題点等はあるかどうか、改装等でクリアできることはあると思いますけれども、問題点というか、その観点で調べられているかどうか、お聞きします。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 いずれにしましても、火災予防条例も含め、避難とか、そういった課題も含め、バリアフリーなんかの対策も含めて、基本的な改修工事ということについては、やっていかなければいけないだろうというふうに思っています。ただ、基本的な躯体を変更するとか、新たな建築をするということではなくて、改修工事の範囲の中で対応はできるだろうというふうに考えているところでございます。
|
|
○長嶋 議員 対応はできるだろうというお話だったんですけれども、私、不特定多数が来る施設にずっといたんですけれども、まず通路幅、これは常識的にあるわけなんですけれども、床面積に対して何メートルという話があるんですけれども、ちゃんと鎌倉市のほうの火災予防条例にも規定があるわけですね。面積の少ないところで1.2メートルの通路幅、多い場合は2メートルをとらなくてはいけないということがありますけれども、床面積で考えると、メーンのところは1.6メートルか、そのぐらいはないといけないと。
特に、私が懸念しているのは階段。それから、施設の部屋が入り組んでいまして、真っすぐ通れない。この幅で、階段は躯体と改修でできないと思うので、あそこ照明はきのうは暗かったんでありますけれども、明るくすればいいことですけれども、通路幅ですね、本当にとれるのかどうか、この条例で。ここ、かなり疑問があるんですけれども。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 詳細についてはこれから詰めてまいりますが、事前の検討の段階では、主たるメーンの通路幅が2.1メートルということで、基本的にはクリアできるというふうに理解をしております。ただ、一部階段の狭い部分ですとか、そういったところについて、バリアフリーの観点からもエレベーターの設置等をしていくというような内容での対応は必要であろうというふうには考えております。
|
|
○長嶋 議員 2.1メートルというのは一番広いところをおっしゃっているのですけれども、これは一部分だけであって、下におりる階段と上に上がる階段と、特に下におりるところ、資料を見ても、1メートル50センチということになっています。上に上がるほうも1,100ですよね。これでクリアできるということでよろしいんですか。これ消防のほうに確認していただいているんですかね。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 現時点でいろいろな課題があるということは承知をしています。今の段階でそれが十分かと言われれば、その対応は考えていかなきゃならないだろうというふうには思います。
ただ、メーンの通路は2.1メートルの幅があるということで、あと、その用途ですね、要するに、不特定多数の方が使われる部分であるとか、事務系の部分であるとか、そういった用途も含めて、全体の施設計画を、そういった総合的な調査、基本設計を進める中で課題を把握し、解決をしていくというふうに考えております。
|
|
○長嶋 議員 この2.1メートルはわかるんですけれども、皆さんごらんになっている図面を見てもわかるんですけれども、それがメーンの避難通路として、それでいいのかどうか。通路はずっと真っすぐ、この避難出入り口まで2.1メートルあるわけではないです。入り口のところは大変狭くて曲がっていて、壁もありますし、これはきちっと確認してからじゃないと、後でいただいたのはいいけどできないという話だと、そもそも話にならないのですけど、これは消防なりに確認はしていただいていないということですか。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 施設計画ですとか、ガイダンス施設としてどのような利用、施設区分をしていくかということは、これからの検討になりますので、現時点でのこの状況でそのまま活用するということではございませんから、この内容、この幅でもっての確認という形では行っておりません。ただ、御指摘のように、いろんな課題があるということについては十分認識をしております。その中で基本的な構造の部分では対応ができるだとか、詳細の部分について、いろんな課題があることは十分に承知をしておりますけれども、そうしたことは今後の検討の中でクリアしていけるだろうという見通しの中で、判断をしているところでございます。
|
|
○長嶋 議員 かなり懸念を持っていますので、これは消防なりにきちっと、昔、マル適マークというのがありまして、今はなくなりましたけれども、私もさんざんやりまして、すごく厳しく、消防の方が来られてやったことがあります。もう本当に段ボール1個はみ出ているだけで、2.1メートルとれないと、もうこれだめです、マル適やり直しですと言われるわけですよ。それをきちっと検証しないで、躯体はもう変えられないわけですから、そもそもそこをチェックされていないのは大変問題があるかなと思います。
それから、住居として使っていたものと、不特定多数のこういう形で入る、これは規定を見ればもう本当に細かくいろいろ書いてあるんです。劇場とかそういうところは席を固定しなきゃいけないとか、その幅等々、全て細かくこれ書いてあるわけですね、わかりやすく。これをちゃんとチェックしないで受け取ってしまって、後でできないという話にならないように、きちっとそれはやっていただかないと、そもそも論が始まりませんので、ぜひよろしくお願いいたしたいと思います。
|
|
○岡田 議員 御説明いただきましてありがとうございました。
前回は質問じゃなくて意見ということで終わったんですけども、きょうも説明はいただいたんですが、実施計画上に掲載された旧御成小学校の講堂跡地ガイダンスセンターというのは、これはきのう見学させてもらったところにやるよと。きょうも説明あったんですけれども、あそこまで鎌倉駅から何分ぐらい、御成まで何分ぐらいですか。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 鎌倉駅からは徒歩8分程度というふうに想定をしております。
|
|
○岡田 議員 御成小学校の講堂までは何分ですか。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 当然、ガイダンス施設のほうが駅から約500メートルで8分、旧御成講堂のほうが当然近い位置にありますので、所要時間としては5分前後ではないかというふうに今は考えます。
|
|
○岡田 議員 世界遺産登録していこうという姿勢は、私どもも賛成はしているんです。基本的には賛成はしているんですけれども、これが将来、わからないんですけれども、わからない話を言っても鬼が笑うというふうに言われちゃうんですけれど、世界遺産登録をされた後、四、五年は観光客も多くなるだろうと思うんですけれども、その後はまたもとに戻るかなと。これはどうでもいいんですが。
ただ、鎌倉市民ももちろん見には行きますけれども、ほかのところからも来られるわけで、何もよくわからないところで、ガイダンスセンター、普通は駅の直近にあろうかと思うんですけれども、あそこまで行くのと、よくわからないねというようなところへ、ぞろぞろ行くのかどうかね。
世界遺産登録をすることによって、まちづくりをやることによって世界遺産もあるんだよという考えもあるし、世界遺産をやることによって、もっとまちづくりをきちっとしましょうという考え方もあるし、いろんな考え方があるから私も一概にこれとは言いませんけれども、基本的には、やはり住んでいる人がきちっと住まれて、また観光客、来られる方も気持ちいい観光をしてもらわなきゃいけないんであって、それがやっぱりよくわからないんですが、早く世界遺産登録させるために、施設のない中でやろうやというような考え方でいいのかどうかというのは、私、疑問がありまして、そこら辺のところ、きょうの説明では、いや、そうじゃないよと、やるよというふうに言われているんで、あれというふうに私は思っているんですが。その後、旧講堂の活用なんかもあるわけで、そういうことを考えれば、もっと駅に近いあそこを、古びたというか、形式的にも鎌倉にマッチしているんではないかなと、近代的な建物ではないので鎌倉にマッチしているのではないかなというふうに思って、あそこがいいんじゃないかとずっとやっていたんですけれども、そうじゃないと。
こう見ますと、平成27年の3月、これは買い取り、それから、全ての土地をセンチュリーがあげるよということで待つと、平成28年3月、それから御成小学校ですと平成29年と、1年ごとにうまくとんとんと行っているなというふうに思うんですけれども、しかし、それはそれとして少し待ってでも、市民の利便性ということを考えたら、いかがなものかというのは私は思います。
博物館なり何なりやられるのは、私は反対するつもりはなくて、もっときちっと勉強しないとというようなことがあれば、奥まったところでも私はいいかなと思いますけれども、ぞろぞろ、ぞろぞろ、あの閑静なところをみんなが歩いていく、あるいは行かないのかもわかりませんけれども、そういうことはどうかなというふうに思うんですけれども、そこら辺は十分考えられたんでしょうか。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 使われる方の立場からすれば、やはり駅前の一番わかりやすいところにあるのが、もしかしたら御成小学校の旧講堂よりも、駅の前とか、そういうところにあるのが、迎える側としては一番適地だろうというふうには考えます。我々が当初、御成小学校の旧講堂を候補地とした際も、できる限り近いところで、新たな取得をしないところで可能性のあるものはどこだろうという観点で探した結果が、御成小学校の旧講堂であったということでございます。
ただ、今回の寄附の件をいただきまして、早期に活用ができる、それから、将来的な博物館としての一体的な利用への展開が期待できるという部分については、やはりこちらで進めていくべきではないかと。
それから、やはり何といっても、これを進めていくための財政的な見通しというものが、やっぱりこれは計画どおり進めていくためには、大きな課題になるんだろうというふうに思っていました。こうしたことがトータルで進められていくと、そういうことの、この寄附が大きな契機になるという位置づけの中で判断に至ったと思います。
ただ、おっしゃられるとおり、使われる方の身になって、施設計画、利用計画というのは立てるべきで、奥まっているということについては御指摘のとおりだと思いますので、そこへの案内の方法ですとか、周知の方法とか、そういうことはできる限りの対応というものは考えてまいりたいというふうに思っております。
|
|
○岡田 議員 そんなに言いませんけれども、私はやっぱり、博物館は中でもいいですけれども、ガイダンスセンターは駅直近がいいと思います。長い間ずっと使っていくわけですから、すぐ登録された後にもうやめますということじゃないでしょうから、私はそういうふうに思っています。そんなことですので、進めていくということでしょうけれども、まちづくりでは違うかなという感じがします。
それからもう一つ、これに関連するんですけれども、関連というか、離れちゃうからだめということであれば、議長さんがそれ違うんじゃないかととめていただいて結構ですけれども、要求の点から言えば、世界遺産に皆さんに来てもらう、見てもらいたい、こういうことがありますよね。市民が来たときに、鎌倉の自然を見たいねと、4階に昔、食堂がありまして、あそこで市民が御飯を食べられるようなところ、今はなくなっていますよね、スペースがないということで。市民の使う側の視点というのが、かなり希薄なのかなと。スケジュールに押されて早くやらなきゃいけないと。それは、やるなとは言いませんけれども、頑張られているのは私、十分わかるけど、そこら辺の視点をきちっと持っておかないと、ただ、提供する側ばっかりの論理じゃなくて、使う側の論理というのを考えてほしいなと、全般的に。そういうふうに思います。そういう観点は多分あると思うんですけど、ありますよね。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 今後、基本設計、実施設計と進めてまいるわけですので、今、御指摘の、施設はやはり使われる方の立場に沿ってつくって、愛されて使われていくということが何よりだというふうに思いますので、ひとりよがりにしてつくっていくものではないということは十分肝に銘じて、今後の計画づくりにつなげてまいりたいというふうに考えております。
|
|
○太田 議員 この6月議会後の全員協議会に比べまして、資料がきちんとまとめられておりますので、非常にわかりやすくきょうは説明を伺いました。その中でも、やはり少しずつ疑問に思うことがございますので、その疑問のところを明快にしていただければと思います。
まず、基本事項合意書なんですけれども、今回、9月議会に、その基本事項合意書の締結ということで報告があるということなんですが、この内容につきましては既にある程度のことができていて、それで議会にこの内容も全て開示されるということでしょうか。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 基本事項合意書につきまして議会に御報告する際は、その案文を持って行いたいというふうに思っております。
内容につきましては、当然、寄附を受ける物件、それから買い取りをする物件、買い取り価格の決め方の考え方、それから施設整備費の助成金、それから宗教施設等の措置について、ほとんどこの内容が基本事項合意書の内容となってございます。
|
|
○太田 議員 それでは、案文は前もって提示されるということでよろしいですか。これは総務常任委員会にかかわりますか。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 私ども世界遺産の関係の御報告は、総務常任委員会、それから、教育こどもみらい常任委員会にも同様にずっと御報告させていただいておりますので、2常任委員会に御報告させていただきたいというふうに考えております。
|
|
○太田 議員 これは議案になるものでしょうか。報告だけになりますか。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 基本事項合意書の締結は、これは顧問弁護士と確認をいたします。先ほどの説明の中でも触れさせていただいたんですが、あくまでも最終的な決定である議案、買い取りにつきましても議案です。現時点で、この寄附行為についても負担付寄附ということで想定しておりますので、これについても議決をいただくと。
最終的な議案に向けて、必要な事項をお互いにきちんと確認をし合って進めていく、その必要な準備行為を書面を持って確認し合おうという内容でございますので、弁護士から、この内容では議案としての内容がある意味不十分であると、ですから、そこはその内容をやって、その成果を持って議案として議決を受けていくという方法になるというふうに指導を受けて、そのような内容で進めさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
|
|
○太田 議員 議案になって出てきて、ということですね。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 基本事項合意書を締結するというのは案文を持って御報告をさせていただき、それで必要な準備を進めさせていただいた上で、最終的に、現時点では来年の2月議会を目途に、買い取りと寄附の議案を提出させていただきたいと、このように考えているところでございます。
|
|
○太田 議員 そうしますと、基本事項合意書の案文の報告という形で出てくるということで理解いたしました。
その中に、例えばこの建物の、今回は金額がはっきり明記されてございますので、4億円の買い取りというものも、この15億円の寄附ですよね、施設整備費補助金でカバーできるという、前回そういう御説明がなかったですので、ちょっと私も不安に思っていたところだったんですけど、今回はこの15億円できるでしょうという、そういう御説明ですので、そこの部分はいただくなり、買い取りということでも、市からの負担はないということで考えました。
ただ、この内容なんですが、ガイダンスセンターありきということ、ガイダンスセンターでなければ、これは、基本事項合意書の案の中には、ガイダンスセンターという文言で入ってくるものなんでしょうか。それとも、ガイダンスセンターでなくてもいいということになるわけでしょうか。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 これまで財団と協議を重ねる中で、具体的な文化的利用というものを提示してほしいと。そういうものに使われるからこそ寄附をするんだという中で合意を図ってまいりました。その中で御提案をさせていただいたのが、世界遺産ガイダンスセンターと関連する博物館で、将来的にはその敷地の中で一体的に文化的な発信拠点となるような運用をしていこうと、それこそが寄附者側の意向に沿うものだということでの方向で話し合っておりますので、世界遺産ガイダンス施設及び博物館建設用地として、そこを御寄附いただくということは、文面に入れてまいるという予定でございます。
|
|
○太田 議員 そうしますと、ガイダンスセンターになっていくという施設だということなんですけれども、ほかの方も多分言いたくて言えない部分なんではないかと思うんですが、今回はICOMOSの調査団の方もいらっしゃいますので、その結果というのはまだ出てこないわけですよね。
その結果が出た時点で、市長もヨーロッパのほうにアピールをしにいらしていますので、世界遺産になるともならないとも、まだまだわからない現状なんですけれども、それでも、もうガイダンスセンターという文言を入れてしまうということでよろしいわけなんですか。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 基本事項合意書には、その具体的な施設名としては、今申し上げました二つの施設整備に向けて、お互いに実現するよう誠意を持ってお互いに協力していくというふうにするものでございます。
ただ、登録されなかったらどうなるんだという話ですね、それは、我々は基本的には想定していませんが、その段階での実際の状況を踏まえて判断をすると。その内容をもってして寄附そのものが取りやめになってしまうということではないような形で、将来的に博物館の建設というのは、鎌倉市にとって必要な事項ですし、実施計画の中でもきちんと位置づけられた事業ですので、そうした方向性も考えられるだろうと。
ただ、現時点では、世界遺産の登録に向けて速やかな準備という位置づけの中で進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
|
|
○太田 議員 まだ結果が出る前にどうのこうのは言いたくないんですけれども、やはり市議会議員といたしましてはいろんなものを想定して、それでできるだけ市が損をしない方法で、私たちも議決権がございますので、そこのところでやって考えていかないといけないと思っていろいろ伺っています。
そうしますと、その基本事項合意書の中には、万が一、ならなかった場合、市が何か負担しなければいけないとか、そのようなことにならない、そういう方向性で物事を考えていく、そういう文言にしていくということでよろしいわけですね。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 基本的に、一般的に合意書に定めのない事項が出てきた場合は、基本的には協議をして決めていくというふうになります。ただ、そうした場合においては、新たに何かしら市のほうに、ここに書かれているよりも負担が生じるということを前提とした内容にするものではないということだけは申し上げられると思います。
|
|
○太田 議員 はい、わかりました。
あと、あの施設がガイダンスセンターになった暁なんですけれども、あそこは昨日も拝見をいたしましたが、先ほど長嶋議員からも御指摘ありましたけれども、いろいろ改修をしていかなければいけない。それとともに、かなりなメンテナンス費がかかるのではないかというふうに懸念しております。冷たい石の部分全部、床暖房というふうなことを伺ったときに、自宅でも床暖房はなかなか暖まらないなみたいなことを考えましたので、全体にどのぐらいの金額でメンテナンス費が毎月かかるのか。それから、6条地域のバッファーゾーンの部分の森ですよね、あの森もある程度手を入れていかなければいけないという、そういうようなこともあろうかと思いますし、基本的に今回は建物の話ですので、建物に特化して金額的なものを出すことが、毎月どのぐらいのメンテナンス費がかかるというふうに想定していらっしゃるのか、現状はどのぐらいになりますでしょうか。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 施設の維持管理費については、十分な検討を持っていかなければいけないというふうに考えています。きのうごらんいただいたように、現状の施設は現時点で使うことはできます。ですから、それを新たな施設整備に変えていった場合には、新たなイニシャルコストと、メンテナンスの経費の比較ということも検討していかなきゃならない。現時点で、これは個人の住宅として使われていたときに、?のところにある建物は約1,130平米あるんですが、このときの電気代が年間で約490万円というふうに言われています。ただ、これはあくまでも個人利用ということですので、同様施設と比較をする中で、国宝館が2,300平米なんですが、これは予算ですけれども、約760万円ぐらいの電気代がかかっているという状況があります。鎌倉の場合は同様の展示施設としましては、国宝館、それから文学館というものがございます。そことのこういった経費部門を十分に比較検討しながら、最終的にどういう設備改修をしていくのかということを検討してまいりたいというふうに思います。
それと、やはりあの環境ですので、周辺の植生関係についても、やっぱりメンテナンス費はかかるだろうというふうに考えています。今どのぐらいおかけになっていますかというふうに伺ったところ、詳細には出ていないですけれども、施設管理とか清掃とか全部ひっくるめて、植生の管理も全部含めて、今は840万円、財団は年間にかけていらっしゃるというふうに伺っております。ただ、文学館等でも庭園管理業務ということについては、やはりあれだけの環境を維持するためには、あの広さを維持していくためには、400〜500万円ぐらい植生管理にかかっています。
ですから、そこら辺も既存の施設等の状況ですとか、いろんな形で市民参加というものも考えていくとか、そういったことを十分に考えた上で、今後の計画というものを進めてまいりたいというふうに考えております。
|
|
○太田 議員 そうしますと、施設管理で千二、三百万は年間にかかるということになるわけですよね。これは新たな支出ということになりますし、このガイダンスセンターは、これは世界遺産登録をされたからといって、必ずしも必要な施設ではないということですので、そういう意味ではどこからの補助もない、鎌倉市の市担ということになりますか。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 ガイダンス施設の新規設置の場合、いろんな補助メニューというものも、ほかのところのも研究しますと何かあるようなんですが、ただ、今回のケースのように改修工事だけというような場合には、イニシャルコストの場合の補助メニューにはなかなか難しいというのがあります。
それから、一般的にそういう施設の日常管理に要する経費については、補助メニューというのは現時点で未整備だろうというふうに思っていますので、それに係る経費については市費という形になるかと思います。
|
|
○太田 議員 これ、やはり新たな支出となってまいりますので、そこのところで、今は本当に省エネルギーしていかなければいけないというこの時代に、これだけ施設管理費というか電気代などに、これはプライベートで使っていらした部分ですので、パブリックにするともっとかかってくるんだと思うんですね。それ以外にも、やはり安全面の補完策というのも非常に必要なことになると思いますので、全体像がなかなか私たちは見えない。建物は、イギリスの建築家の方ですよね、ノーマン・フォスターさんでしたか、すてきな建物を建てられる方なので、いいなと思う部分と、やはり市の管理する建物としてぜいたくなんではないかと思う部分と、非常に気持ちの中ではいろいろなんですが。
最後に基本的なことを伺うんですけれども、先ほど御成小学校でしたらば平成29年度開設、こちらのガイダンスセンターだったらば平成27年の開設、この2年間はとても大きなものなんでしょうか。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 実施計画でも確かに新規の施設ということで、御指摘のとおり、メンテナンス経費については、全体の市の財政状況等も踏まえながら、当然に考えていくべきことだろうと思います。
ただ、こういう施設が必要で、こういうものの建設を目指していくということは、一つの大きな行政計画の中で位置づけられている内容のものだというふうに理解をしておりますので、なおかつ、世界遺産のガイダンス施設、それから博物館建設費については、先日も陳情等があった段階でも、早期の活用というのは議会からも私は御意見としていただいているというふうに思います。所管の担当としても、こういった施設は鎌倉の文化財行政というものを総体的に考えたときに、やっぱり必要な施設であるというふうに考えております。これを実現するための最もよい具体的な現実的な方法ということを考えたときに、この寄附をいただくお話というのは、非常に有効なお話だというふうに考えているところでございます。
|
|
○太田 議員 また、総務常任委員会のほうにかかるということですので、きょうはこれだけにしたいと思います。
最後に一つ、住民の方なんですけれども、まだ一度だけの説明会で終わっていらして、その後、また何か説明会をされるという御予定ないしは、いろいろ御質問もあって、この中で解決できていない部分もあるのではないかと思うんですけれども、そのあたりはいかがなのでしょう。
|
|
○島田 世界遺産登録推進担当部長 前回も議会にまず御報告させていただき、それから、今、住民の方々にも御報告し、今回もこういうケースの中で、事前に町内会長さんとも、この後、どういうふうに進めましょうかということの御相談だけはさせていただいています。まだ具体的にいついつということではありません。ただ、いずれにしてもお声の中で、どういう施設利用になるのか、どういう計画になるのか、あの周辺の環境というものに十分配慮した内容であってほしいというお声をいただいておりますので、そこは十分受けとめてやってまいりたいというふうに考えております。住民の方々の御理解が何より重要であるというふうに認識しております。
|
|
○太田 議員 私たちもまだ全貌が見えない部分がありますので、当然、1回の説明だけでは、住民の方々もどういう施設なのかということも具体的にはおわかりにならないと思いますので、そのあたりも丁寧にお願いいたします。
|
|
○山田 議員 1点目は、公共施設の再編計画というのは、平成24年度に立てなきゃいけないんですが、その中には当然のことながら、御成小学校の講堂の扱いと野村総研の扱い、ここのところを整理するというのは、基本計画は平成24年度には立てなきゃいけないんですが、新たに施設を確保することによって、公共施設をふやしていくと。この方向は、市長のお考えとはちょっと違う方向に行っているんではないかというふうに思います。平成24年のこの施設の扱い、野村総研と旧講堂の方向性、これについては担当の部局と調整済みかという話をお願いします。
|
|
○相川 経営企画部長 実施計画のお話がありましたので、私のほうからお答えさせていただきます。
このお話があった中で、当然、私どもへの協議もされております。その中で、このガイダンス施設につきましては、現在の後期の実施計画の中にも掲げてございますので、そこの場所が現状では御成小学校の講堂になっている。これを変更していくということでございますので、全体を見た中でその変更をしていくというのは、今、作業としては進めているところでございます。
それから、野村の跡地の件がございました。これにつきましても、やはり実施計画に挙げてございますけれども、ここの検討、実はここに博物館という言葉が入っておりまして、野村の活用も含め、それから、先ほど御報告した中にございますけれども、博物館の整備についてもやはり改めて考えなければいけないということで、全体的に見直しをしていかなければいけないということは認識しております。そういう手続を今進めているところでございます。
それから、公共施設の再編のお話がございました。おっしゃるとおりで、再編をしていこうという中で、基本的に今年度に基本方針を策定していって、平成26年度までにその計画をつくりましょうということで作業を進めております。その中で、当然、新しいものをつくっていくということが非常に厳しいということは認識しております。
しかしながら、この実施計画で世界遺産ガイダンス施設もつくっていくんだということを挙げている中で、こういうお話が出てきましたので、協議をしていく中で総体的に捉えまして、ここについては今の計画で進めていこうということで、私どもも協議の中では合意をしているところでございます。
|
|
○山田 議員 今年度の方針ということで今御説明いただいたように、ガイダンス施設も残っていますと、博物館という計画も実施計画には残っていますと。でも、その対象としては野村があります、御成の旧講堂があります、だけど、新しいものが来ましたと。新しい寄附の申し入れがありましたといった途端に、ガイダンス施設は、じゃあ御成からこっちね、博物館は野村からこっちねといって、何か割とスムーズにその辺の話が流れていっちゃっているんですけど、結局、既存の施設というものをどうするかということをあわせて考えていかないと、野村は野村で、あそこを文化的な施設として活用しましょうという、いわゆるある意味ひもつきの寄附になっているんですね。今回もある意味ひもつきの寄附になっているわけですね。
旧講堂の活用って、いろんな意味でこれまで何とかしようということで、保存も含めて何とかしようという、市民も含めての御意見があったと。このあたりが、新しいもの、新しいもの、食いついていっちゃうと、残されたものというものを管理していかなきゃいけない、整備していかなきゃいけない。潰すんだったら、もう潰してほしいわけですよ。という大胆な発想を一緒に提示しないと、新しい施設はもう認められませんというぐらい財政は逼迫しているわけでしょう。それが今回の再編計画の大もとじゃないですか。施設はこれ以上要りませんと、松尾市長就任時から新しい施設はもうつくらないと決めているわけですよ。それで、ファシリティーマネジメントがあり、再編計画があり、どんどんそういうものを整理していかないと、今後の財政もちません。これが後期実施計画、107億のショートになり、それにあわせて年間70億からの、これは公共施設白書に載っているものでいいますと、順次改修していったとしても、やはり四、五十億、この40年でかかってくるわけですよ。なおかつ、また新しいものをつくってくる。あるいは、もらえるから初期費用は安いかもしれないけど、管理するとなると、管理資産として残っていくわけですから、だから、今回手に入れるんだったら何か潰してくださいよという話をセットできちっとしていかないと、私はなかなかこういった話、必要性は認めるにしても、やはり鎌倉市全体の財政の状況からいって、初期費用だけの問題を捉えて、いいですねとはなかなかいかないんじゃないでしょうか。
もしこれがなくたって、鎌倉市内にあるいわゆる公有の施設をいくら潰さなきゃいけない計画でこの方針、平成24年を捉えていらっしゃるのかということすらも、私はきちんと確認していかなきゃいけないなというふうに思っているんです。いろんな施設があります、土地の整備があります、公有地を売却します。そういうのをきちっと出した上で、それでこれだけの財政が、あと40年使うという、50年使うということで間に合いますという計画、全体の計画ありきの中で、こういうものも必要なものはつくっていきましょうと。だけど、なくすことをセットで持ってこないと、まずいんじゃないでしょうかという、今、鎌倉市の状況じゃないんでしょうかという質問に対してお答えいただけないでしょうか。
|
|
○松尾 市長 全体の議論ということで、一つ前提としてお話をさせていただきたいのは、私、新しいものを全てつくらないという方針を決定をしているわけではありませんので、必要なものはきちんとこれまでも整備を進めていくということで、順次新しい施設も、オープンするものもございますけれども、ただ、議員さん御指摘のとおりに、今回の公共施設白書ができ、また、今後の実施計画等の見通しの中では、大変厳しい財政状況の中で、どうこの状況を乗り越えていくかというのがまさに喫緊の課題でございまして、その中でも、迫りくる各公共施設の老朽化に伴うさまざまなメンテナンス、また、維持などの課題が大きく目の前に立ちはだかっていると、こういう状況だということは認識をしています。
その中でも、やはり当然、縮小、統合、そういうことを進めていくということを、これからそうそう時間をかけずにしっかりと示していかなければなりませんし、ただ必要なものは必要なものとして、今後の未来の鎌倉をつくっていくために必要なんだということで、しっかり、その点についてはつくっていくと、新たなものもやはり示していかなければならないというふうに思っています。
そういう中で、今回のガイダンス施設につきましては、鎌倉にとって私は必要なものであるというふうに考えて、優先順位についても、かなり高い位置において計画を進めさせていただきたいということで、今回の全体の計画の中で位置づけをさせていただいているということでございます。
|
|
○山田 議員 わかりました。市長の決意としては、このガイダンス施設は必要な施設として整備するということで、改めてまた御決意を確認いたしました。
したがいまして、その裏にあるいわゆる鎌倉市全体の整備計画の中で、これがふえたからといって、それが単にオンしてくる状況じゃありませんよということを、必ず方針なり、平成26年度の間で明らかにしていくと。1件1件ふえていっちゃったら、これはもうもとのもくあみなんで、必ずこの施設は整備するんだと、断固整備するんだというようなことも含めて、平成24年の方針づくりをやはりきちっとしていただきたい。現有あるものをなくすというのはかなり抵抗がございますので、そういったものも含めて十分協議ができる、あるいは、そういうことがプランとしてきちんと示し得るような、そういった計画をしっかりと立案いただくと。これがまた、今の市長の決意と反対側の、やらねばならぬということの一つとして、私も理解させていただきますので、ぜひ、平成24年の方針、再編計画の方針を、このガイダンス施設が対象として見えるように、ぜひ私どものほうにお示しいただきたいということをお願いしておきたいと思います。
|
|
○伊東 議長 ほかになければ、質疑を打ち切ります。本件につきましては、報告を受けたことを確認してよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
では、そのように確認をいたします。
本日の議会全員協議会はこれをもちまして閉会いたします。
|
|