平成24年全員協議会
6月28日
○議事日程  
平成24年 6月28日議会全員協議会

議会全員協議会会議録
〇日時
平成24年6月28日(木) 18時00分開会 19時50分閉会(会議時間 1時間49分)
〇場所
議会全員協議会室
〇出席委員
伊東議長、大石副議長、千、西岡、飯野、中澤、長嶋、石川(敦)、久坂、渡辺、納所、岡田、渡邊、高野、小田嶋、安川、三宅、太田、山田、中村、前川、池田、吉岡、赤松、高橋、石川(寿)、松中の各議員
〇理事者側出席者
松尾市長、瀧澤副市長、大谷副市長、島田世界遺産登録推進担当担当部長、吉田世界遺産登録推進担当担当次長兼世界遺産登録推進担当担当課長、宇高世界遺産登録推進担当担当課長、奈須経営企画部次長兼秘書広報課長、渡邊経営企画課担当課長、下平経営企画課担当課長、廣瀬総務部長、内藤総務部次長兼総務課担当課長、三上総務部次長兼納税課長、高管財課長、佐藤資産税課長、
〇議会事務局出席者
讓原局長、花岡次長、鈴木次長補佐兼議事調査担当担当係長、成沢担当書記
〇本日審査した案件
1 報告事項
(1)寄付の申出を受けた土地・建物に関する取扱いについて
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○伊東 議長  ただいまから議会全員協議会を開催いたします。
 本日の議会全員協議会は、市長から寄付の申出を受けた土地・建物等に関する取扱いについて、議会に報告する必要があるので開催してほしい旨、依頼がありましたので、開催した次第であります。
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○伊東 議長  まず、報道機関の取材及び傍聴の申し出について、事務局から報告願います。
 
○讓原 議会事務局長  本日の全員協議会に朝日新聞社及び神奈川新聞社から取材及び写真撮影の申し出があります。なお、傍聴希望の申し込みはありません。本件の取り扱いについて、御協議をお願いいたします。
 
○伊東 議長  許可することでよろしいでしょうか。
              (「はい」の声あり)
 それでは、入室のため、一旦休憩いたします。
           (18時02分休憩   18時03分再開)
 
○伊東 議長  再開いたします。
───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○伊東 議長  それでは、「寄付の申出を受けた土地・建物等に関する取扱いについて」、理事者から報告を願います。
 
○松尾 市長  本日は、議会後のお忙しい中をお集まりいただきましてありがとうございました。市議会議員の皆様に、寄付の申出を受けた土地・建物等に関する取扱いについて御報告をさせていただきます。
 お手元の資料を御参照ください。このたび、東京都内の一般財団法人及び企業から文化的施設に役立つよう、市内の土地・建物等を寄附したいとの申し出をいただきました。当市としましては、寄附の申し出をいただいた土地等が鎌倉駅にも近く、市民の共有財産として有効な活用が見込まれることから、基本的に本件寄附を受けさせていただくこととし、これらの財産の用途としては、世界遺産ガイダンス施設及び(仮称)鎌倉博物館の整備用地として活用してまいる方向で検討、調整を進めてまいりたいと考えています。
 なお、この活用に当たりましては、本件寄附の申し出をいただいた土地に隣接しており、ほぼ現状のままで早期に世界遺産ガイダンス施設としての転用が見込める建物がある土地及び同建物を取得し、あわせて一体的な敷地を確保することにより、鎌倉の新たな文化的発信拠点としての整備を目指すとするものです。
 本件は、公表が可能な状態となったことから、できるだけ早く議会に報告をさせていただくこととさせていただいたところでございます。市議会の皆様を初め、今後、地元の皆様や関係機関等に御説明を行い、幅広い御理解をいただきながら、必要な手続等を進め、議決をいただきたいというふうに考えております。何とぞ、御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、寄附申し出内容等につきましては、担当部長から説明させますのでお願いいたします。
 
○島田 世界遺産登録推進担当部長  続きまして、寄附の内容などについて御説明させていただきます。
 まず、寄附の申し出は、二つの法人からありました。一つは、一般財団法人センチュリー文化財団、もう一つは、センチュリーアセットマネジメント株式会社で、いずれも東京都新宿区早稲田鶴巻町110番地22に所在しております。
 続いて、寄附予定財産ですが、扇ガ谷一丁目に所在する土地、建物などとなっております。まず、一般財団法人センチュリー文化財団からは、鎌倉市扇ガ谷一丁目26番14ほかの土地、建物で、配付資料2ページ目の中で、案内図?及び?と表示された箇所でございます。土地の面積は、?が3,252平方メートル。?が3,089.78平方メートル。建物面積は、?の土地上の建物が342.77平方メートル。?の土地上のものが267.56平方メートルとなっております。
 次に、センチュリーアセットマネジメント株式会社からは、鎌倉市扇ガ谷一丁目26番89ほかの土地で、案内図?と表示された箇所でございます。面積は、2,225.44平方メートルとなっております。
 寄附財産といたしましては、これら土地、建物のほか、助成金がございまして、世界遺産ガイダンス施設(仮称)鎌倉博物館の整備などに対する助成金です。寄附者は、一般財団法人センチュリー文化財団でございます。
 最後に、所得予定の土地について御説明いたします。別添、案内図で?と表示した箇所で、一般財団法人センチュリー文化財団の土地?の東に隣接した鎌倉市扇ガ谷一丁目26番27ほかの土地、建物でございます。土地面積は、6,785.24平方メートル。建物面積は、1,137.77平方メートルで、所有者は、個人となっております。
 以上が、寄附申し出及び取得予定対象の内容でございます。
 
○伊東 議長  ただいまの報告について、御質疑、御意見がありましたらお伺いいたします。
 
○松中 議員  もらった資料の中にもあるんですけども、私、非常に大変感じやすいたちなんですけども、昨日、これは以前、私、何十年もあそこの現場を通っておりますからわかるんですけども、鳥居があるんですね。これは、お稲荷さんなんですよ。かつてあそこのほうにかかわったこともあったんで、あの鳥居がありますが、その先にお稲荷さんがあるんですけども、この中でも、その点について鶴岡八幡宮に依頼してお祭りしてもらったものであるということは、現在でもこれは生きているものなのか。私、あそこが建物を建つ前から文化財の調査のときに見学させてもらって、お稲荷さんはどういうことになるかなと言ったら、ちゃんと名前入れもしてあるようでございますので、具体的に今後、鳥居は撤去してもいいという財団側の話もあるようですけども、あそこの後ろのお宮等はどのように、これは非常に宗教的で、かつて私、小町通りの鳥居の件、あれは憲法違反だと言って徹底的に要するに行政のほうからやられたんですけども、それでは受けて立つということで弁護士を出すと言ったら、向こうも弁護士を出してきたら、わかりましたと、まずいということで、鳥居はアーケード扱いという形でなったんですけども、その後、商工会議所の鳥居、これはテレビでも報道されましたけども、憲法違反というような点もあったわけなんですけども、そういう宗教関係の点につきましては、微妙な点もあるわけです。そういう意味で、このお稲荷さんが、きのう久しぶりに上がってみましたらきれいに整備されておりまして、中にはみたまが入っている、そういうことだろうと考えるわけですけども、今後、この点は非常に微妙な点なので、簡単に撤去しますというような簡単なものではないだろうとは思うんですね。それから、玄関のところに鳥居があるというのはちょっと異様な感じをしたんですけど、その点、この土地をもらい受ける、あるいは今後活用するに当たって、お稲荷さんとの関係はきちんとしておいてほしいと。これは非常に大きい問題なんです。これはかつて鎌倉の市役所をここへ建てるときに、諏訪神社が向こうへ移った。これはもう非常に、そういう意味では大きい問題を鎌倉市のようなところは持っているわけなので、その点について見解をいただきたいと思います。
 
○島田 世界遺産登録推進担当部長  当該地は、資料にもある由緒ある土地でございます。古くは無量寺谷戸と言われて発掘調査等も行っております。その後、戦国期の刀工である綱廣の屋敷跡という伝承もございまして、当地には合槌稲荷という石碑もございます。そういう意味で文化財的色彩が強いものでもないかということで、歴史の専門家ともこれについて御相談をさせていただいております。最終的に、例えば文化財指定というような形で指定が可能であれば、保存ということも考えられるんでしょうけれども、残念ながら相談した結果では、指定というところまでの根拠というのは非常に難しいのではないかというふうに伺っています。
 これは、今後、財団との協議ですけれども、基本的には現にみたまをお祭りしている社があるということでございますので、基本的には合祀等の手続をとっていただいて、ただ、その由緒を示すような文化財的なそういうものについて、宗教色のないものについては、場所を示すものとして残していければなというふうには思っていますが、基本的には宗教的施設については、整理をした上で寄附していただけるような方向で、財団と協議をさせていただければというふうに考えているところでございます。
 
○松中 議員  整理するということですけども、どのような整理をするか、あるいは、かつてこの鎌倉市役所が諏訪神社を移築しただけでも憲法違反とかいろいろ出てきますので、この整理というのは非常に微妙なところがあるし、また、非常にあの場所において、文化財という意味ではなくして、歴代祭ってきたそのような存在のお稲荷さんであろうと思います。そういう意味ではですね、もし、そのみたまが生きている形の中でお祭りされているというならば、それは宗教的な関係、非常に微妙でございますので、よろしくお願いします。
 
○高橋 議員  何点かお伺いをしたいんですが、最初に市長にお伺いをしたいと思います。
 確かに、昨日拝見させていただきまして、いい土地だなというふうには思ったんですけれども、それとは別な意味で、鎌倉市が広大な土地をかつて幾つか受けさせていただいてきている経過がありまして、そうなりますと、結局そこからいただいている固定資産税とか都市計画税もいただけなくなる。いただいたものを活用していけば、今度はさらにその経費がかかってくるということで、二重に鎌倉市としては財政的な面で影響が出てくるという、こういうことになるわけでありまして、かつて市長が野村総合研究所跡地の質問をされたときも、約1年間で2,000万ぐらいの税の影響があるんじゃないかという、そういう答弁ももらっている記憶があると思うんですけど。あそこだけでも2,000万円ですから、ほかのところ全部足していったら大変な金額になりますし、土地を取得して活用していないところも幾つかあるわけですね。そういう中でどんどん、いいものだからいいんだと言って、いただいていくということはどうなのかなと。やっぱり今あるところをきちっと整理をした上で、行政計画にマッチしたところをいただくというような、何か整理の仕方があるんじゃないかと思うんですけども、そういった上で、今回のところはこういう理由でマッチしていますので御寄附を受けたいと、そういうふうな話だったらば非常にわかりやすいんですけれども、その辺市長の考えを聞いておきたいと思います。
 
○松尾 市長  今回の寄附につきましては、あの場所を皆さん見ていただいておわかりかと思いますけれども、大変鎌倉のこの緑、古都法も含めた風情が残り、また今、松中議員の質問にもございましたように、大変歴史のある場所でございます。そういう中から、やはりあの場所を活用していくというのは本市において大変有益なことであろう。また、世界遺産登録を目指す中においても、大変重要な場所となり得るのではないかというふうに考えました。さらには、博物館を建設する費用面についても面倒を見ていただけるという条件も含めてのお話ですので、これまでのように用途が定まらないということではなくて、これは今後御審議をいただきますけれども、しっかりとその活用の方向性を定めまして、合意をとりながら、できる限り早期に活用ができるように進めてまいりたいというふうに考えています。
 
○高橋 議員  当該用地についてはそれでいいんですけど、今までいただいてきたものの整理みたいなことが余りされていないんじゃないかという、そういう趣旨の質問なんですね。要するに、今あるものの財産がどうなっているのかとか、そういうことを、例えば旧鎌倉園一つにしても、何も使う予定もなく、ただいただいてしまっていいのか。広い土地でいい土地だからと、確かに拝見させていただいていい土地。ただ、そういうふうなことで、いい土地だ、いい土地だみたいな形で際限なくもらっていけば、そこから発生していた税もいただけないことになるわけでありまして、さらには管理ですとか、事業が始まればその事業費も発生してくるというふうなことで、いただいたものでも整理できるものがあれば、きちっと整理をして一元化してやっていくとかですね。点在している施設を一元化してやっていく形の中で、経費がこれだけ圧縮できるんだとか、そういうことの中で位置づけをしていただければ非常にわかりやすいと思うんですけども、ぜひ、その辺は機会を改めますので、ぜひ、整理をしておいていただきたいなというふうに思います。
 それと、あと3点ほどあるんですが、きのう、教育こどもみらい常任委員会で御報告をいただいて、幾つか質疑をさせていただいたんですけど、その後、提出していただいた資料がありまして、その中に、公拡法の関係の資料がございました。拝見をさせていただいたんですけれども、これは手続のことで単純なことをお伺いしたいんですが、要するに当該用地を公拡法で公的な機関に買ってほしいという、そういう申し出だったのかなと。鎌倉市は、その買う予定がありませんとか、そういうふうなことで回答をしているんですけれども、どういうことなんですか。市民の方が、例えば鎌倉市に土地を持っていたらば、ここを公拡法で買ってくださいということを市民の方が、言葉は悪いですけども、勝手にそういう手続というのはできるということなんですかね。
 
○瀧澤 副市長  ただいまの質問で、勝手にということじゃなくて、公拡法の届け出第5条にあります、100平方メートル以上の土地を取引しようとするとき、利用しようとする場合に、手続上、取得を希望する者がないかという手続がありまして、この当時は神奈川県が窓口でありました。ただ、手続の申し出につきましては市が受けまして、市経由で県に土地を所有されている方と、あわせて市で庁内的にその土地利用が図れるかどうかを検討して、それを県に回答する、そういう手続になっております。
 
○高橋 議員  私の記憶違いなのかもしれないんですけど、要するに、市がその土地を活用したい、例えばその県道の拡幅の代替地とか、何かそういうことで取得したりするときあると思うんですけども、それは要するに、市がやりたいことがあって、その土地を譲ってくれませんかということで、公拡法の手続をしますよというんだったらば非常にわかりやすいんですけれども、そういうことがなくて、要するに市は使う予定がないから必要ないという回答を出しているんですね。だから、要するに、市が能動的に手続を行ったというよりは、その地主さんが公拡法でどこか何か必要があれば、買う役所がありませんかみたいなことで手続が始まったということでよろしいですかね。
 
○瀧澤 副市長  そのとおりであります。
 
○高橋 議員  そういう手続の方法があるんだなということはわかりました。
 それで、そのときの平米数と今回御提示をいただいている4カ所というんですかね。それがどうもその平米数が符合しないような感じなんですが、この辺はどういうふうになっているんでしょうか。その辺をよく調べていただければなと思います。本件のこととは具体的には、いただいている資料のとおりにやるんだということでありましょうから、そこは結構ですけれども、そこは確認だけしていただいて、また後日、御報告いただければと思います。
 先に進めますが、また、同じように後からいただいた資料の37ページですね。1冊になっている資料の37ページの打ち合わせ記録ということで、きのう、土地を御寄附いただく、それからお金を御寄附いただく、それと同時にその連なっている部分について、?という土地については市のほうで購入すると。わかりにくいやりとりですね。財団のほうで整理をして一括して、一本で御寄附をいただくというふうな話であれば非常にわかりやすいんだけれども、その財団の法律が改正になって、余剰財産を整理しなきゃいけないとかもろもろのことの中でうがった見方をすれば、そのマネーロンダリング的な、そういうようなことになってもいけないし、その辺はきちんとしていただきたいという、そういうお話をしたんですけれども、これを見ますと、そのときもそういうやりとりがあったというふうな話でしたけれど、要はその財団のほうで整理をして、一括して寄附をすると。その場合に平成25年9月ごろになるんじゃなかろうかと、寄附をする行為がですね。そういうふうなことで、これについては市の都合で、市のほうが買い取るような形でもいいから早く寄附を進めていただきたいという、そういうやりとりがあったということでよろしいですかね。
 
○瀧澤 副市長  確かにおっしゃるとおり、この当時、23年の4月時点におきましては、財団の意向としましては、一般財団化しまして、その後、個人の資産についても財団側で整理した後に、25年の秋に市のほうに一括して寄附したいという意向がありました。ただ、その後、市のほうから世界遺産のその後の暫定登録、本格登録という推薦の中で、この内容を先行して議会のほうにオープンにさせていただきたいというお願いを差し上げました。ただ、やはり個人の財産は財団の財産じゃないので、将来にそれを寄附しますという内容までは今の段階ではオープンにすることはできないと、そういう方向性にあってもということなので、市のほうで、それでしたらその部分を取得するということを現時点で方向性を示すということであれば、未成年者ですので、管財人の方と財団を通して協議しましたところ、そういう方向性が明確になるんであれば、このオープンする時期をこの時期にできると、早めることができるということで、市のほうのお願いで財団に御協力をいただいたというところであります。
 
○高橋 議員  その後のことにつきましても、49ページに、打ち合わせ記録の中に書いてありまして、結局、ICOMOSが来たときに、ここがその市民の方の御協力によって寄附をいただいて、ガイダンスセンターにする予定のところですよということで見ていただくと。そういう高い意識を持った市民もたくさんいるというふうなことと、すてきな景観のところにガイダンスセンターがオープンするということについては、ICOMOSも非常にいい感触を持たれるんじゃなかろうかと、そういう作業をしたいので早目に手続というんですかね、公開、こういうことが行われているということについて発表していきたいと。いずれにしても、最終は25年の6月ごろで、少しずれ込むかもしれないけど、予定どおりの9月ごろになってしまうのかなという。ただ、そういう意味では、寄附をしますよということが決まってから発表するというところから見れば、1年前倒しの中で作業が進められると。そういう意味では多少無理やりのところもあるかなとは思うんですけれども、一応、やりとりにつきましては、昨日は余りここの詳しいことがわからなかったものですから、ここについてはよくわかりました。
 それであわせていただいた資料で、財団の登記について出していただいておりまして、その登記を拝見して、目的がありまして、目的に関しては、大体その言語にかかわる云々ということで、全てに対して言語に関する事業をやっていくんですよという、そういう目的になっているんですが、そういうことと、今回の寄附、世界遺産ですとか、博物館ですとか、そういうことに対する寄附ということが、目的から外れてしまっているというふうなことになってはいけないのかなというふうに心配をするんですが、この辺は大丈夫なんでしょうか。
 
○島田 世界遺産登録推進担当部長  財団の本来の目的、財団の設立趣旨でございます文化の向上・発展及び世界平和に寄与するというようなことにつきまして、鎌倉市で行っていこうとする世界遺産ガイダンス施設、博物館等の建設については、財団の設立趣旨と合致し、財団の目的が大いに達成できるというふうな財団側の御見解をいただいております。
 
○高橋 議員  まあ、それは了解しました。監督官庁、東京都ですけれども、東京都がおりますので、その辺はぎりぎりになっておかしなことにならないように、十分財団のほうと監督官庁のほうと打ち合わせをしていただくようにお願いしていただければと思います。
 最後に1点だけお伺いをしておきたいんですが、以前に川喜多さんの土地を御寄附いただいて、10年がかりぐらいですかね、その建物を建てて、映画の記念館を建てたんですけれども、そのときに指定管理者を選考して運営をすることになったんですが、実はその川喜多さんの財団が運営するというふうなことで、これは2団体から、財団のほうからもう1団体希望があって選考した結果というふうなことですけれども。やっぱり寄附をしていただいた方の御遺族が役員を務める財団が運営をしていくと。土地は市にいただいて、建物は5億幾らで建てて、毎年約3,000万ぐらいの運営費をお渡しして運営していただくというそういう形ですと、違法ではないのかもしれないんですけども、やはり見え方が非常に悪いんじゃないかなと。今回も、昨日の質問の中では、管理運営をする団体が直接やるということ以外に、民間に委ねていくということも含めて検討していくという、そういうお話もありました。まだ、何が確定しているとか、方針が決まっているということではないんですけれども、やっぱり指定管理者でやっていく場合には、こちらのセンチュリー財団さんにおきましては、なるべく御自分のほうで手を挙げないような形でやっていただくようなそういうお願いもしておいていただきたいなと。それは、権利はあるとは思うんですけれども、やっぱりいいことをやるんだったらば、それは手を放して、鎌倉市に委ねていただければありがたいなというふうに、見え方の問題ですけど。
 
○瀧澤 副市長  文書でそういうやりとりはしていませんけれども、これまで財団の理事の方とお話ししている中で、財団はそのような意思はまるっきりございません。むしろこれからどうやって我々が運営していくのかということが、これから仮に進めるとしたらですね、御同意いただけるんでしたら、そっちも大きな一つの課題になろうかと思います。それはお約束します。
 
○太田 議員  きょうは総務常任委員会のほうでも発言をさせていただきまして、その際にも、この案件は非常にいいものだと私どもも考えておりますので、この中でやはり疑義というか、私がこの今回資料をやっといただきまして、その中を拝見した中で不思議だなと思うことを質問させていただきます。
 それに先立ちまして、実際は総務常任委員会でこの資料が出てくるべきだったと思っております。控室のほうにも、もう配付はされていたということだったんですけど、また、傍聴の議員の方に対してもこの資料はあったということなんですが、私ども総務常任委員に対してはこれが配付されていなかったということが、なぜなんですかということだけ伺いたいんですけど。
 
○伊東 議長  ちょっと待ってください、議会のほうの問題かもしれないんで。
 
○讓原 議会事務局長  まず、教育こどもみらい常任委員会のほうからの要求資料で、最初に配っています。その後、一斉に配っています。そんなに後になることはないと思っています。
 
○太田 議員  実際に、私がこれをいただきましたのは、総務常任委員会が終わった後に渡されました。それ以前にもう持っていらっしゃる方がいらしたということは、私たちはこの質問が総務常任委員会でできたはずだったんですが、できなかったわけです。ですから、そこのところは非常に不公平があったと言わざるを得ないと思いますが。
 
○伊東 議長  私ももらっていなかった。どういう経過でどうなったかは、今後調べた上でまた御報告しますけど、きょうはこの件に関して全協が予定されていたことも事実ですので、もし、資料があるならそれに基づいてしていただけますか。
 
○太田 議員  じゃあ、そのことは後ほど報告をいただきたいと思います。
 
○伊東 議長  事務局からかな。
 
○太田 議員  事務局ですね。お願いします。
 ですから非常に時間がない中で読ませていただきまして、センチュリー文化財団と打ち合わせと協議というのがあるんですけれども、これは同じものなんでしょうか。それとも何か位置づけが違うものなんでしょうか。
 
○瀧澤 副市長  その時々の担当者の中で協議と称して起案したり、あるいは打ち合わせとしてつくったりとありますので、内容的に別に差異をつけているものではございません。
 
○太田 議員  それでは、内容は同じものというふうに考えてよろしいわけですね。そうすると、この中で書いてあるものは、重要性がどちらが上でどちらが下ということも特にはないということで了解いたしました。
 その中で、初めのほうに2010年12月20日に、先ほどの公有地の拡大の推進に関する法律に基づく届け出ということで、先方、センチュリー文化財団のほうから、これは鎌倉市に対してこの土地を売却したい、購入をしてほしいという、そういう申し出があったということだと思うんですけれども、最初のほうの土地の買い取りについての申し出という一連の資料は、これは公拡法に基づいて、センチュリー財団のほうから鎌倉市に対してこれを売却したいという、そういう申し出だったというふうに思うんですが、それでよろしいでしょうか。
 
○瀧澤 副市長  この公拡法の届け出はそういうことです。この以前に、公拡法に基づく届け出はこの書類ですけれども、市のまちづくり条例に基づく大規模土地取引というのがございまして、それにスタートラインがまずありまして、そのときにセンチュリー財団のほうからこういう土地取引をしますよというお話はありました。具体的にその後の手続が、委員会のほうでお話しました22年の10月というのは、この公拡法の手続になります。
 
○太田 議員  それで、市に売却をしたいという、そういう申し出があったということだと考えますが、よろしいでしょうか。
 
○瀧澤 副市長  市もそうですし、あるいは県もそうなんです。これは先ほど御説明しましたように、この届け出は窓口が、当時は県がなっていました。今は市がやっていますけれども。市を経由して県に出しまして、市は市として内部的に、この土地を買い取ってまで活用するかどうかということについて庁内検討して、その予定はないということで回答して、結果は県が市のほうとこの土地所有者にお渡ししているということです。
 
○太田 議員  わかりました。38ページに、時系列で伺っていきたいんですけれども、センチュリー財団との協議という中で、2月18日、何とか氏が、財団内部で検討を行い、うち4までの敷地すべてを寄贈し、または文化的な活動エリアとして一体活用してほしいとの結論に至ったということは、これはもう鎌倉市との協議をしている、新しく協議がここで始まっているのだと思うんですけども、先ほど瀧澤副市長は、公拡法に基づくものは鎌倉市相手だけではないということでしたけれども、ここに対しては鎌倉市に対して申し出をしているというふうに考えるんですけれども、いかがでしょうか。
 
○瀧澤 副市長  その当時、2010年ですか、22年の11月にスタートして、公拡法の手続やって回答を出したのが、たしか届いたのが2011年11月のしょっぱなだと思います。その中で窓口になっている、この手続を所管している担当のほうと、それではその後どうするんだという話で、市の考えとしても、先方の財団のほうから寄附してもいいというアプローチがあったということで協議をしておりまして、それで2月18日ですか、この時点で財団としては、敷地全体を寄贈して、文化的な活動エリアとして活用することの結論を出したというのは、これは当時の記録をとった者の表現の仕方で、現実的にはこのときにもうセンチュリー財団は財団ですので、評議会、理事会がありますので、その意思決定はとっておりません。ですから、そういう方向で検討することについて進めていきたいという方向性はありました。ただ、この議事録の表現では、そういうふうに結論に至ったということが今、誤解を招いているのかなと思いますけれども、一個人が、財団の手続として協議会とか理事会を経ずにこういう結論に導くということはできないということで、その当時はそういう決定はされていないというふうになっています。
 
○太田 議員  お言葉なんですが、財団内部で検討を行いというふうに書いてございますので、この何とか氏、一個人の決定ではなく、内部で検討を行った結果の申し出ではないかとここでは読み取れるんですけれども、そうではないんでしょうか。
 
○瀧澤 副市長  このペーパー、協議のメモですけれども、このペーパーがセンチュリー財団の方の全ての言葉をきちんと記録しているかいないかということについて、これから読み取ると確かにそのとおりで、公文書の重要性というのは十分わかりますけれども、この中でそれが、そういう方向で検討していくという前提での話と私は受け取っていましたし、これはこの時点で財団と意思決定しているものではありません。今般も、ですからこの時期になったのも、財団の内部の、一般財団化した後、鎌倉市にこういう形で公益財産を処分するというものも財団の評議会、理事会を通りまして、その後、初めて東京都のほうに処分の計画書を認可申請していると。ですから手続的には、市でこうやって議会の議を経るのと同じように、財団のほうで、この段階では意思決定されていないということが、それが事実であります。(私語あり)
 
○伊東 議長  ちょっと待ってください。質問があるならまた後でお願いします。まず、太田議員、お願いします。
 
○太田 議員  私もその御答弁は別の意味でおかしいと思います。議事録をもとに質問させていただいておりますので、議事録の信憑性が確かではないというふうに言われてしまいますと質問のしようがないんですが。ここに書いてあることは、どなたもごらんになっていない内容で、どなたもチェックしていないんですか、この内容は。
 
○瀧澤 副市長  これも資料要求ありましてから当然チェックしました。チェックして、ただ、この当時の記録を今、適切な表現じゃないから、これを修正して出すということが適切なのかどうなのかということで、その部分の内容について御審議いただく、あるいは御質問いただければきちんとお答えするしかないなと。ここで今出すに当たって、不適切だから見えないようにするとか、ペーパーを出さないということは不適切だと考えております。
 
○太田 議員  この当時にチェックはなさらなかったんですか、そうしますと。この内容に入っていけなくなってしまうんです、その答弁ですと。この当時に、当然この議事録というものはきちんと出されて、その内容に即したものが上のほうに回っているんじゃないんですか。私たちは、議事録というものは、そこの中で話されたものがきちんと書面になって、それでほかの方にも公表できるような状況になっているものだと考えておりますので、ここの文章をもとに質問をしようと思っているんですが、そこが違いますよというふうに言われてしまいますと、非常に困るんです。その当時に、きちんとこの書面が正しいかどうかという、そのチェックはされなかったということなんでしょうか。この中に入っていけなくなってしまって困るんです。
 ここばかり言っているととても大変なので、ここのところで、そういうふうにとにかく寄贈をしていくという方向性だということは出ている。それは、全く財団の内部で話がされていなければ、この方個人でそうやって発言をするということは考えられませんので、ある程度の合意のもとにそういう発言をなさっていると考えるんですね。その中では、美術館構想というようなことも、いろいろと書いてございました。
 ただ、それが少し変わってきているわけなんです。初めは全て敷地を寄贈というふうに言っているものが、40ページの中では、ここで最終的には手前の用地も含めた全部の土地・建物の寄附の話となったというふうに、調整会議の中では合意が、この段階では寄附という形でとれていると思うんですね。ですから、先ほどこの4月13日の段階では、まだまだ先方の意思もはっきりきまっていませんよという御答弁だったんですけれども、この4月25日の鎌倉市の中のれっきとした調整会議の中で、最終的には手前の用地も含めた全部の土地・建物の寄附の話となったというふうに書いてございますが、これはそうすると、どういう決定ということになるでしょうか。
 
○瀧澤 副市長  これも先ほどと同様です。そういった意味で議事録の確認はしておりますけれども、表現に慎重さを欠いていたと。あくまでも寄附していただける方向性が見えてきたということでのやりとりで、すべからくこの前提条件は、寄附が決定しているということが前提となっておりません。決定したのは今回が初めてということになります。
 
○太田 議員  そうしますと、そういう方向性にはなりました、寄附をしていただけるのではないか、まだ決定ではないということは、とりあえずわかりました。
 その後に、40ページですね、そのページの一番下には、もう市長が相手方と面談したのですから、少なくとも1カ月に一度は状況報告のため連絡をとり合う必要がありますというふうに書いてございます。これは、1カ月に一度の連絡ということは行われたのでしょうか。
 
○瀧澤 副市長  1カ月に一度の状況報告ということの必要性、いわゆる連絡を密にとっていくべきだよという内部的な事務処理を進めていこうということで、今、私の記憶で、1カ月に必ず1回やったかどうかというのは記憶にございません。ただ、電話等でやりとりはしていたというのは、担当が行っているのは確認しております。
 
○太田 議員  そうしますと、これはもう調整会議などが行われていて、先方との電話の連絡なども行われていたものが、何か時系列にその報告書などが挙がってくるとか、今どういう状況になっているのかというような、そういう議事録とは言わないですけれども、進捗状況の報告書のようなものはないということですか。
 
○瀧澤 副市長  大変申しわけございません。この中でのやりとりは書面として記録に残っている部分だけで出しまして、当時の電話等によるやりとりについては記録ございません。
 
○太田 議員  そうしますと、45ページの5月24日、これも第2回の調整会議なんです。これは、先ほどから1カ月ほど経たときに行われているもので、ここの中で博物館構想というものが初めて出てきています。それから、ここの次に、市の計画として位置づける手順、手法についてというような内容も話し合われておりまして、これが、後期実施計画ができるよりも半年以上も前の段階で、市の計画として位置づける手順、手法についてというような話がされているんですけれども、ここのところと、それから、全く後期実施計画の中には出てきていないという、そのあたりのことは伺わせていただきたいです。
 
○瀧澤 副市長  市の計画として位置づける、これは実施計画を含めて個別の博物館の整備計画ですとか、ガイダンスの実施計画がございまして、それとの整合性をきちんとしなくちゃならないというのは、すべからくこういう方向性で進んでいこうとするときに、今言ったような全部の条件をきちんと整えられなくて、実はこういう予定がある、こういう予定がある中で、検討している内容をここに記録したものですので、それに一つ一つ全部、議事録等が備わっていないということは御理解いただきたいと思います。
 それで、計画として位置づけるというのは当然、後期実施計画を取り組む最中ですので、この計画がいつの段階できちんと相手方の意向と市の行政計画と整理できたら、後期実施計画にはどうやって位置づけるだろうか。もし、できなかったとしたら、次の計画で整理するときはどうしようかとか、方法論を含めて検討しているという、そういうことは実際にございました。この文章だけではなくてですね。
 
○太田 議員  これは、この部分しか報告書としてはありませんので、それ以上のものは多分記憶になってしまうと思いますので、伺っても仕方がないかなと思うのですが、後期実施計画の中で、御成小学校ということが、考えるということが明記されておりますので、それとともにここも、ここまで調整会議の中で話し合われているものであれば、もう常に議会に報告があってもよかったのではないかと思いますが、それはもういいです、答弁は。
 その下なんですが、経営企画部で5月27日に相手先へ訪問して面談をすることについてという、これは行われたのでしょうか。もし行われたのであれば、ここに面談記録というのがないのですけれども、それについてはいかがですか。
 
○瀧澤 副市長  この資料、ペーパーの中では、確かに記録ないですから、ただ行ったというふうな記憶はございますし、ただ、その記録はありません。
 
○太田 議員  その記録がぜひ、本当は欲しいところなんです。というのは、その次に、49ページの2011年10月28日の打ち合わせ記録というところ、これは先方センチュリーさんなんですけれども、ここの段階で、上から2番目にセと書いてあるところ、ここのところで初めて、土地に個人名義の部分があるので、その整理を行わなければならないというような、全ての寄附というそこまで、今まではその話だったんですけれども、ここにその個人名義の部分が出てきていますという、その次のことを示唆させるような内容が打ち合わせ記録に書いてあるんですね。ここのところは、そうしますと5月27日ですか、相手先へ訪問したときに、何らかの話し合いが行われたというふうに考えざるを得ないんですけれども、このあたりの変化ですよね。四つの土地を全部寄附をしますよというふうに言っていた流れであったにもかかわらず、ここで個人名義の部分というふうに出てきているというところのちょっと何かありましたらお願いします。
 
○瀧澤 副市長  これは、私よく記憶しておりまして、これは、改めてこの時期、たしか電話でも、鎌倉市が暫定登録の推薦をいただいたということで、今まで美術館というお話だったんですけれども、世界遺産関連施設ということも寄附地の利用についても、検討の俎上に載っていただけるかというお話をたしか私は電話でしたと。それは、むしろセンチュリー財団としても一向に構わないということで、そのやりとりがあって、初めて大谷副市長と島田世界遺産担当部長を連れて、鎌倉市の世界遺産の状況について御説明に上がりました。ただ、このとき言っているのは、あくまでも、そのためには来年のこの時点で、来年の夏にICOMOSが来るんで、そのときまでに財団の意思と鎌倉市の意思をオープンにして取り組むということをしたいんだけれどと言った際に、やはりそれはできないと、その時点では。個人の財産について財団が今からお約束はできないんで、それをオープンにすることができないと。この時点では、そういう意向を持っていました。ですから寄附は、ICOMOSの現地調査で、このころまでには我々はしたいんだけれどと、オープンにしたいんだけれどと言ったんですけど、個人の係る部分については、それを整理するためには、財団が、個人から財団で土地の取引をして、財団の所有物にして鎌倉市に一団で寄附するという手続を進めるには時間的に暇がないということで、それは難しいという話をいただいたのは記憶にはございます。
 
○太田 議員  そうしますと、これは2011年なんですけれども、オープンにできるというふうに先方がおっしゃったのはいつなんですか。いつだったらオープンにできるというお話だったんですか。
 
○瀧澤 副市長  オープンにできるというような具体的な話は、まず一般財団化してからという24年4月1日以降、しかも新しい財団になってから、その財団で土地取引の寄附をするということの理事会決定が済んで、加えて個人の土地所有者の管財人がおりますので、管財人の個人の未成年者の財産が不利益にならないように、了解がつけられた後であれば、財団だけの財産であれば、その理事会、評議会を通ればオープンにしてもいいと。個人の部分については、個人の管財人が本人として不利益にならない形が明らかになった段階だったら結構ですと。ただ、くれぐれも個人の名前ですとか、あるいは取引される価格等については、十分に慎重に扱ってほしいということは言われております。
 
○太田 議員  今、瀧澤副市長は、取引される価格というふうにおっしゃったんですけれども、今まではずっと4地とも寄附という話で入ってきていましたよね。いつから価格が出てきたのかというところが、はっきりしないんですが。
 
○瀧澤 副市長  いつからというのは、鎌倉市のほうからオープンにするに当たって、それでしたら、個人の所有地について鎌倉市が取得するということでの話の組み立てはできないのかというのが、24年の4月以降になってから御相談しました。当然、個人の土地と見合いの部分についての寄附の金額は、この段階ではまだ全然明らかになっていないんですけれども、そういう配慮をしてもいいですねという話で、先行するんであれば、そういう話もできますよという意向はお伺いしておりましたので、方法論の一つとして考えられるんじゃないかということで、そのときから初めて個人の土地も売買についてのお話を私のほうから進めさせていただきました。
 
○太田 議員  ことし、2012年の4月以降に、当時経営企画部長であられた瀧澤さんが、御本人からそれらを買い取るという方向でもいい、だったらオープンにできますかというようなお話を持ちかけたということ。それは、先ほど多分別の質問であった内容かと思います。
 そこのところで非常に問題ですのは、後期実施計画で107億円の財源不足というふうに言われている中で、どうしてここで、今までちょっと待てば寄附をしていただける状況でしたよね、それまではずっと。それが、拙速にお金を出してまで、ここの個人の土地を手に入れなければいけないという、そこのところは非常に不透明なんですが、結局、市長としても箱物はもう今後つくりませんというような、そういうようなマニフェストもお持ちですし。もちろん、悪いと言っていないんですよ。ただ、非常に不透明で、なおかつここで何で、寄附をしてくださるというふうに言っていたものをお金を出してまで買い取るという、そういうところになってしまったのかというところが非常に不透明なんです。納得がいかなので、そこのところを聞かせていただきたいと思っているんです。
 
○瀧澤 副市長  確かに、今までいただけるところを買い取るということだけの部分だけを見れば、不透明で買わなくていいんじゃないか、2年待てばいいんじゃないかという、この事例では、1年待てばいいんじゃないかというお話なんですけれども、その話と、これは個人の土地の取引のことですから、その話は横に置いておいてですね。あとは鎌倉市に対して、博物館の建設に当たって御協力をしたいという話がまた一方でありまして、なかなかダイレクトにお話ししづらいという部分がある。御理解いただきたいといっても御理解できないかもしれないですけれども、一連の全体のパッケージの中で、鎌倉市にとって、この土地を時間を早めて購入するということが、私の段階では一つ価値あることで、一つ有益なことじゃないかという、少なくとも素材にのるんじゃないかということでの取り組みをしたところでありまして、これが不適切かどうかというお話ですと、私としては現時点で、先方にアプローチしている内容としては、トータルで先行きを考えたときには、鎌倉市にプラスになる話であるというふうに思っていまして、その部分の表現が、今、私こういう場面でお話しするにはいっぱい、限度のところだというふうに、なります。
 
○太田 議員  自分の気持ちを勘案してくれよという、そういう御趣旨の内容ですか。
 
○松尾 市長  今、議員御指摘のとおり、こうした経過の中で、先方のあることですので、さまざまな先方からの条件等々ございましたし、私たちのこの世界遺産登録のスケジュール等々もお話をする中で話をしてまいりました。個人から取得をするという条件が先方から出されたというところでは、私たちとしてはスピード感を持って、ここはより結論を出せる方向でとっていこうということで、さらにさらに延ばしていけば、ひょっとしたら最終的にはすべて寄附ということも、可能性としては、流れからするとあったというのは、それはさまざまな可能性の中ではあったと思いますけれども、協議をする中で、この時期を早急にまとめていくという中では、この判断がベストであるというふうに考えて結論を出したところでございます。
 
○太田 議員  ほかの方もなさりたいと思いますからやめますが、先ほど37ページで、寄附は平成25年9月ごろになると思うというふうに先方はおっしゃっているわけですよね。それが49ページで、やはり市は、寄附の時期は世界遺産登録の時期、25年6月ごろに合わせられるとよいが多少のずれはやむを得ないというふうに言っているんですよ。寄附とそれから購入をするというところで、別に時期に大きなずれはないんですよね。先ほどもこの質問あったと思いますが。何で4億3,000万円が介入しなければならないのかというのがわからないんです。25年5月ごろに合わせられるとよいがというふうにおっしゃっていますよね、49ページでは。同じ年ですよね、25年。だから、37ページと49ページを見ますと、37ページでは、御寄附をいただくのに25年の9月ごろになると思うというふうなお話、これ旺文社の方がおっしゃっているんですが、4億3,000万円を出して3カ月早めるだけのようにしか見えないんです、ここの中で。いろいろなやりとりがあるというのもわかりますが、どうして、本当に3カ月待つぐらいの問題ということではなかったんでしょうか。
 
○伊東 議長  ちゃんと説明できますか。
 
○瀧澤 副市長  まず1点、時期の問題なんですけれども、きょうが24年の6月でオープンにして、ICOMOSが調査に来られるのは、ことしの夏ごろを予定しております。その後、順調にいって25年の6月ごろに、ユネスコからの世界遺産登録の正式な話が来るんじゃないかということ。その後に財団のほうから、従前の話での寄附の成就がされるという、そういう流れになってきて、我々としては一番インパクトのある世界遺産のICOMOSの調査団が来る前に、あそこのセンチュリー財団の寄附用地を世界遺産の何らかの活用が図れる土地として御紹介できればいいなという、そういう計画が組み立てられないかなというお話が、ここにやりとりとしてあります。あくまでもこれは決定しているものじゃなくて、当時そういうふうにできたらいいなと。1年のずれというのはそういうことであります。
 それと土地の買収について、実質的にはこの後、当然予算を含めて用地取得の議決案件ということで、計画の詳細についてはまた改めて審議をいただきたいというふうに思っております。
 
○伊東 議長  松中議員、関連質問ですね。
 
○松中 議員  個人の建物・土地を買う、その建物の内容をきのう見なかったんですよ。これは改修費とか何かかかるんですか。何に使うの、何にも見ていないのに中身を。開けてみたらとんでもないものがあるとか何とかじゃないだろうね。中身を見ていないの。だったら中身を見せればいいじゃないの、中身は何に使うの、どういうふうに改修するの、何にも言っていないよ、見せられないというだけで。
 
○島田 世界遺産登録推進担当部長  今回、視察時にガイダンスセンターへの転用を考える施設内をごらんいただくことは、お願いした時期からして、個人の家についての許可が得られなかったということであって、決してそれは見せられないということではございません。今後の中で、当然中を見ていただくような調整は図ってまいりたいというふうに思っています。今回のスケジュールの中で、許可が得られない、個人の財産ですので、個人の許可を得てからでないと中に立ち入ることができない。ただ、我々は何回かもちろん中を見させていただき、あのときも申し上げましたけど、内装ですとか、バリアフリーはまず絶対に必要であろうというふうに考えています。ですから、何らかの改装の経費は必要であるというふうに考えておりますが、我々の考えの中で、他のガイドセンターの平米数等も考慮する中で、十分転用は可能であろうというふうに判断したところでございます。
 
○松中 委員  写真とか図面を見せてよ。聞いているとプールがあるという話じゃないですか。それ見たの。あるのかないのか、見ていないの。そういうふうに漏れ聞こえてくるんだけど。写真と図面を見せてよ。
 
○島田 世界遺産登録推進担当部長  プールは地下にございました。室内プールというのがありました。それをどういうふうに転用していくかは、この話が最終的な議決等を経て進められる段階で、詳細に実施設計というものは組んでいかなきゃいけないだろうというふうに思います。そこがどういうふうに有効活用、用途としてできるかということは考えていかなくてはいけないだろうと。それと、私どものほうで財団から、検討に当たって平面図等はお預かりをしていますので、これも一応個人のものの平面図を確定する前にお預かりしているものですので、今後、御許可を得ながら提供させていただきたいと。それからまた、一度は中を見ていただくという機会はぜひお願いをし、許可を得て組んでもらいたいというふうに考えております。
 
○松中 議員  だって買うんでしょ。買うんだったら相手のものを中身も何も見せてもらわなきゃおかしいじゃない。買うんでしょ。もらうんじゃないんでしょ。相手も何もない、向こうは買ってくださいというんだったら、売り物を見せるのが筋じゃないですか、中身も。もらうんじゃないでしょ、買うんでしょ。何で相手の都合なんですか。買ってくださいっていうなら、どういうものを買います、こういうものですと見せなかったらおかしいでしょ。だから、図面と写真は速やかに見せてくださいよ。だから議論がおかしいんですよ。
 
○島田 世界遺産登録推進担当部長  資料のほうについては、速やかにお渡しできるよう調整してまいりたいというふうに考えております。
 
○伊東 議長  太田議員、質問続きますか。じゃあ、太田議員。
 
○太田 議員  40ページには、やはりバリアフリー化が未整備で、意匠が特殊で、メンテナンスの費用負担が高い。空調設備が立派でランニングコストが高いなど、やはりここにデメリット点も書いてあります。そういうものも含めて、提供されたからすぐに、ぬれ手にアワのように、鎌倉市の悪い癖だと思うんです。先ほどもそういう御意見がありましたけれども、別にあの施設はやめろと言っているわけじゃないんです。非常によくて、とても有効活用できると思うがために、何でこういうふうな議論にならざるを得ないようなやり方しかできないのかなというところを指摘したいと思っているんです。だからお金を出さずにできたんですよ。9億1,000万円、皆さんのお給料下がりましたね。その中で、今回、7.7%の職員の給料削減になりますよね。それで9億1,000万円を捻出する。それで後期実施計画を実行していくための費用の捻出というふうにおっしゃっているわけなんですよ。その実施計画にも載っていないものをこうやってぱっと、しかも、いただけるっていうふうになっていたものをなぜいただくまで待てないのかっていうね、そこのどうしてというところが普通の市民としては納得がいかないわけなんです。そこのところでまた損をしてしまうんではないかという懸念があるので、このように申し上げております。ただ、市有財産評価審査会はそういうところをうまく通って、有効活用できるというのであれば、私は賛成したいと思いますが、そこのところをもう、今後絶対これないですよね、こういうことはというふうな約束をしていただけますかね。何でもお金を出せば、お金はないわけですよね、鎌倉市は。その中でこうやって拙速に決めていきたいという、そういう方向性はもう本当にできないですよ、鎌倉市は。私よりももっと御存じだと思いますけど。
 
○瀧澤 副市長  確かに、唐突感がある御報告ということになって非常に御懸念を抱いていらっしゃるというのは十分わかりました。そういう点においては、反省すべき点は十分あるのかなと、私自身も思っております。ただ、何度も委員会等でお話ししていますとおり、これがオープンにできるというタイミングが、先方の寄附される方の意向をやはり私たちは一義に考えなくちゃならないということで、それで結果として、東京都の手続というもの、東京都のほうからもかなり厳しく言われて、半年、1年かかる手続を1カ月で、世界遺産のためにという手続の御協力もいただいたぐらいです。それで今回初めてスタートラインに立って、こういう方向で進めていくことについてまず御報告していると。今、おっしゃられているように、その選択の結果が、非常に鎌倉市にとって不利益じゃないかと。それが明らかになってくれば、当然それはその部分でそうならないように我々はするし、それが相整わなければ、この話はまた振り出しに戻さなくちゃならないかもしれません。ただ、少なくとも私としては、今組み立てて、こういう方向で検討するに至っている段取りにおきましては、確かにコストの部分とかについて、まだ幾つか解決しなくちゃならない課題はありますけど、全体の方向としては、これは鎌倉市にとって、市民にとって長いスパンで見たときに、これは大変有益なものじゃないかという、そういう気持ちでこういうふうにきょう御報告させていただいているところでありまして、この後、先ほど言った資料等も随時所有者の理解、御協力を得ながらオープンにしていって、丁寧に御説明していきたいと思っていますので、御理解いただきたいと思います。
 
○伊東 議長  副市長、報告したいというから全協開いているんですよ。説明すればするほど疑念が深まるようじゃ困っちゃうんですよ。だったらしないほうがよかったという話になっちゃうんで。だから、何でもらえるものが一部買うことになったのかということをきちんと説明しないと、これは溝が埋まらないですよ。そこをはっきりさせないとだめですよ、やっぱり。(私語あり)
 今の私のそういうあれだって伝えときますけど、まだ質疑があるんだから続けますけど、そこのところ、このまま続けていて、ますますおかしいんじゃないのという雰囲気になっちゃったら、何のため全協開いたかわからなくなっちゃいますよということを言っている。
 
○高野 議員  今の話と関連があります。結局、総務常任委員会でも確認したんですけれども、財団が全ての土地を寄附したいという意向は変わっていないんですよね、実質的には。そうですと答え返ってきたんですよ。それは間違いありませんよね。まずそこを確認させてください。
 
○瀧澤 副市長  現時点ではそのとおりであります。
 
○高野 議員  ところが、未成年の方が持っているところだけは、とりあえず市が買わなきゃいけないと。ここの問題ですね、今出ているのが。確かに、私もそれがなければすっきりして、非常にいい話だなと。そこで、この50ページにも出ているし、総務常任委員会でも確認させていただきましたが、上から2行目、個人の土地は買収していただき、そのほかに、黒塗りになっていますが、◎◎円は現金で寄附をする内容であると。そのことをさっき中澤議員さんが聞いていたんだけども、その内容は本当にそうかなと私思ったんだけども、博物館とかガイダンスの整備費用まで含めた金額を寄附する意向があるんだと、こういうふうに答弁したんですよ、次長は。私はそのときにさらに、そこまで寄附していただく意向があるのであれば、この個人の土地は市が一旦買収していただくという意味なのか。つまり、その分も含めた形で整備費ということになれば、整備費の前の土地の費用も含めて、どのぐらい寄附いただくかわからないから確定的なことは言えないけども、そこも含めて寄附がいただける見通しなんですかと言ったら、それはもちろん詰めた話はこれからなんだろうけども、そのような方向であるかのような答弁があったんです。そこが担保できれば今の議論はクリアされるんじゃないですかね。ちょっと夢のような、バラ色のような話ですよ、本当かなと私は思うんだけど。そこじゃないですか、今の話は。そうすれば1回、4億3,000万以上だか負担するにしても、その分も含めてですよ、これは財団と詰めた議論が必要なんだろうけど、その分も含めた寄附がいただけるというんだったら、これは実質的な財政負担はないんだから、トータルで考えれば。事実上の寄附ということになると。そういう意味じゃないんですか。そういう意味に聞こえたから、だったら私はいい話だなと思いましたよ。それがないんだったら、市長の方針とは私はバッティングすると思いますよ。4億も出すんだから。そこを説明してもらいたいんです。
 
○松尾 市長  申しわけございません。そこの点、まさに今、議員さん御質問あったところがポイントだというふうに認識をしております。それで、そこのところ明確に、本来であれば金額も含めてお話ができればクリアになるところではあるんですけれども、その点につきましては、先方の強い意向がございまして、今の段階では金額の詳細なところはお示しできません。しかしながら、今後、協議をしていく中で、近々そこの点も含めてしっかりと御説明ができますので、そのように御理解をいただければというふうに思っております。
 
○高野 議員  あとは要望で終わりますけど、今の点はそういうことでよろしくお願いしたい。あと結局、総務常任委員会でも議論があったんですけど、博物館について、これ市長のマニフェストにあったことなんです、博物館は。生ごみの施設と博物館というのは見直すと、マニフェスト。そことの関係での整理はぜひお願いしたい。私は博物館つくるべきだという立場でこれまでも活動していますから、今回のことはいいと思っていますよ。ただ、市長の今までの方針とは少し異なるんです。つくらないとは言っていませんよ、市長は確かに今まで。でも、何か遠ざかっていたのに急にまた近づいてきたんですよ。ここはきちんとやっぱり政策的な整理は、今しなくてもいいですから、ちゃんと説明いただきたい。御成小学校の講堂のことも、太田議員からもあったように、もう1年も前から御成小学校のことで内部で検討をしていたわけだから、一体御成小学校は本気でやるつもりだったのかという議論もあるわけです。これは今やりません。御成小学校はどうするんだと問題もあるわけですから、一方で。そこも含めた整理はきちんといただきたいというのは要望して終わります。
 
○納所 議員  きのうの教育こどもみらい常任委員会の報告の中でなかったのが、この博物館と世界遺産ガイダンス施設のその前に、これ当初美術館としての用途という目的で話をしていたという経緯の説明が、きのうの中ではなかったんですね。そして、それが博物館に変わり、さらにこの後、半年後に世界遺産ガイダンス施設等に変わったという、そのいわゆる土地利用の目的の変化についての説明が全くなくて、報告の中でいきなり世界遺産ガイダンス施設及び(仮称)鎌倉博物館の整備用地という結論だけを突きつけられていて、判断を求められている。ただ、美術館構想についても、当然世界遺産について動いていたわけですから、ガイダンス施設、その構想も御成でありましたよね。というようなこととの整合性というのは、当然この間で図っていたと思うんですけれども、まずその辺の、当初美術館としての土地利用を考えていたものが博物館、さらに世界遺産ガイダンス施設へと変わっていった経緯を御説明いただきたいと思います。
 
○瀧澤 副市長  今御指摘いただいたとおりの経緯でありまして、当初お話をいただいたときに、鎌倉市の美術館構想のホームページを見て、美術館として活用できるんでしたら御寄附させていただきたいということが、お話をいただいたときの皮切りであります。美術館構想につきましても、野村で一応検討しておりましたが、22年2月に方針を変えまして、市内で適地を探すということで、当然のターゲットとして考えておりました。最初のうちは、生涯学習担当部と経営企画部のほうで、その方向で進めておりました。ただ、その後、世界遺産の動きが急に明確になってきて、暫定登録が進められるという中で、優先すべきなのは、どっちの事業を進めるべきなのかというのが課題であって、後期実施計画を組み立てていく上でも、この期間内に実現がどうしても求められるのが、ここはあくまでも予定ですけれども、可能性としてはガイダンスセンター、そしてそれに引き続く博物館というものが長年の懸案事業で、そのどっちを優先すべきかということに関しては、適否は別として、私が当時経営企画部を担当している中では、今急がれるのは博物館、そしてガイダンスセンターのほうじゃないかという、そういう経営上の、あるいは企画上の方向性を考えて、そういう方向で先方と協議をしたということが事実の経過で、美術館から博物館。しかもガイダンスセンターの話は当然博物館とセットでありまして、あの広大な1.6ヘクタール近い土地を全部ガイダンスセンターにする必要がありません。博物館構想におきましても、仮に実現するとすれば、この用地の中で非常に十分かつ機能的に活用できるんじゃないかと。優先順位の問題として、まずは博物館と世界遺産ガイダンスセンターをやっぱり進めていくのが、鎌倉市の先行きを見たときにはいいじゃないかと。長くなりましたけど、そういう経過であります。
 
○納所 議員  ということは、当初の段階で美術館に絞ることはなくて、美術館ないし博物館、世界遺産のガイダンス施設、それをセットで考えるべきだったんじゃないか。美術館が先行して、相手方との打ち合わせを進められたその理由もわからない。なぜ、その時点で何で美術館のプライオリティーが高かったのか。今現在お話を伺うと、博物館、そして世界遺産ガイダンスセンター、当然推薦書を提出したわけですから、そのプライオリティーが高いわけですよね。でも、それは去年の時点でも、当初お話しいただいた時点でも、それは容易に想像できたわけで、その中でなぜ美術館のプライオリティーが高かったのか。これが博物館、世界遺産ガイダンス施設に変わった議論というのは、どういった時点で行われたのか。それは今、理由としては当然わかりますよ。なんだけど、どういう時点で政策会議等、打ち合わせ等でどう調整したのかというのが、いただいた資料ではわからないということです。
 
○瀧澤 副市長  一番最後の政策会議等のという部分については、その段階では一切やっていません。あくまでも経営企画部が後期実施計画組み立てていくときに、実現可能な最短ルート、一番効率的にやるのがどういう方法がいいのかということを前提に組み立てておりました。
 冒頭の美術館という話は、先方から最初に美術館ということで寄附したらどうだということが皮切りになっている。プライオリティーは、それはそれぞれの関係者で高いものだと持っています。ただ、市として優先すべき取り組む事業はどっちなのかということを、確かにその時点でも三つ並べてもいいと。ただ、当時の熟度というのは、さっき高野議員さんから言われたように、我々自身もこんないい話というのは、非常に難しい。それをどれだけ枠組みとしてきちんとつくれるかというようなレベルから徐々に先方と重ねていく中で、実現ができるんじゃないかということで組み立てしていく。
 確かにチョイスして、その時点、あるいは経過の中での適切な判断だったかどうかという御指摘を受ければ、そういう面もなきにしもあらずといえ、結果としてこの部分が鎌倉市の進める方向としてはいいんじゃないかということで、きょうの御提案に至っているということであります。
 
○納所 議員  いただいたお話、今扱っている話というのは非常にいい話であるという認識はしているんですけれども、でも、プライオリティーを立てていたのは、実は博物館ではなくて埋蔵文化財センターだったわけですから、博物館は先送り、後回しにしてという前提で後期実施計画をつくりながら、同時に現在の話を進めていったというその整合性が、この後期実施計画を出されて、今ごろそういった話が出てくる。じゃあ、後期実施計画も後から後づけでどんどん変えていけばいいのかということにもつながってくる。計画立案のあり方と現状と同時並行でなかなか結論の出ない話、のせられないのわかりますよ。でも、それを含んだ表現があってもいいだろうし、計画の立て方もあったんじゃないですか。計画を立てて、話があったから後でころころ変わっていくということじゃ実施計画にならないだろうと思います。
 
○瀧澤 副市長  確かに実施計画は決してころころ変えるものという認識は持っていませんし、一歩でも成就したいと思っています。ただ、これはもう十分御存じだと思うんですけども、その時点で計画上にきちんと位置づけるだけの素材、材料がそろっていない中で、位置づけることが非常に苦労したというところであります。これが結果として、たばかったような形になっていると言われれば、ただ、その時点では、この計画のスキームで、これが整わなかったときに、あるいは先方の認可がおりなかったときに、これまたなしというわけにはいかないんで、時点においての判断だというふうに御理解いただきたいと思います。
 
○納所 議員  ここから先はまた細かい話になっちゃうんで、また別の機会にしたいと思います。
 もう1点伺いますけれども、例えば、これをいただいたとしたら、当然運営事業費というのはかかってくるわけですね。その財政的な展望というのは当然持っていかなきゃいけない。先ほど高橋議員のほうから指定管理というお話もございましたけれども、例えば、やりたい事業があったってお金がないと、後期実施計画を出されたときに明確に言っているわけですから、その中で、どういった手法でその事業の運営手法をどの段階で検討するのか。これから先の計画の立て方ですね。どの段階で事業手法を検討していくのか。それを先に伺っておきたいと思います。
 
○島田 世界遺産登録推進担当部長  施設のスケジュール、原局として考えているスケジュールとしては、まず世界遺産ガイダンスセンターを最優先に行っていきたい。それは、転用が可能なので早期にいきたいと。その運営については、先行事例がありますので、ただ、ガイダンスセンターをどのように運営していくか、例えば平泉は無料なんですが、石見は有料施設、お金をとって見せる博物館的性格がある。そこら辺のところを詰めて、内容によって考えていかなきゃいけない。ただ、おっしゃられるとおり、そのランニングコストは十分に考えて、それは改装と実施設計の段階でも十分考えていかなきゃいけないだろうというふうにはあります。その次の施設ということにつきますと、埋蔵文化財センターが、現計画では博物館に先行して、野村で埋蔵文化財センターの整備に取り組みますということについては、この埋蔵文化財センターは基本的に現にある3万ケースの収蔵をできるキャパシティーが必要であると。それから出土した遺物を洗ったりという作業的なスペースというのが広く必要であるということで、私どもとしては、今後改めてまた協議が必要ですけども、現にある野村の部分を生かした形で、埋蔵文化財センターについては考えていきたい。当然そうしますと、後に博物館というのが実際具体的になってきますので、これらの役割分担というものを当然整理した上で、博物館の機能というものが定まってくるというふうに考えております。ですから博物館の管理運営というのは、その後の段階で最終的に決めていくものですけども、そういう段取りを経て検討していきたいというふうに考えております。
 
○納所 議員  そうしますと、埋蔵文化財センターも出てきて、世界遺産ガイダンスセンターが出てきて、博物館構想が出てきてということで、これ幾つもの施設整備、施設運営というものが市に割合短期間に直接に降りかかってくるということになると、例えば市長のマニフェストを中心とする市政運営のあり方との整合性というのは、今後明らかにしていただかないと、せめてできて埋蔵文化財センター機能だけなのかなというような意識でいたわけですよ、後期実施計画を見ている中でね。ガイドセンターもつくるんだったら御成小学校の旧講堂というような認識でいたのが大きく変わっていくわけですから、いわゆる市政の方針との整合性というのも今後明らかにしていっていただきたいということを要望して終わります。
 
○三宅 議員  同じ会派なんですけども、一つだけお尋ねします。この1、2、3、4の土地の使い方なんですが、それをもう一度確認をしたいんですが。
 
○島田 世界遺産登録推進担当部長  今の段階で検討していますのは、4番は既存建物を今活用して、それは1,100平米の規模ですので、ガイダンス施設というものに活用していきたいというふうに考えております。3番につきましては、これも既存建物がありまして、展示機能がありますので、ガイダンスセンターに併設される埋蔵文化財の展示コーナーというのが実施計画上の位置づけにございますので、そうした機能に活用できればというふうに考えてございます。
 1、2が将来的な博物館の敷地。ただ、全体的にこれを整理する中で、また精査していくものだというふうには思いますけれども、現時点の大きな土地の利用方法の考え方というのは以上でございます。
 
○三宅 議員  55ページを見ますと、土地利用の予定として、?は世界遺産のガイダンス施設に活用する。?は、埋蔵文化財の展示施設に活用するとなっているんですね。??は、博物館法に基づいて、博物館を建設をするということなんだろうと思いますが、これはいつ出されたものなんですか。
 
○島田 世界遺産登録推進担当部長  これは、56ページをごらんいただきたいと思うんですが、当時の整理の中で、3番の現施設になっていまして、今回寄附地をまとめて整理しようということで、1、2、3を寄附予定地、4を取得予定地というふうに改めて整理しましたので、そのようなことになっていました。表記上の違いだけということでございます。
 
○三宅 議員  3番と4番が反対に変わっているということなんですね。わかりにくいんですが、では、3番は広いほうはガイダンス施設で、4番については埋蔵文化財の展示施設という理解ですか。先ほどの野村との関係をお尋ねします。
 
○島田 世界遺産登録推進担当部長  埋蔵文化財の常設の展示機能というものがないと、それは必要性を強く言われておりまして、我々もガイダンス施設を実施計画事業に挙げていく際に、埋蔵文化財の常設展示機能というものを併設していくという考え方を示させていただいています。この3番の既存建物は、今それに見合う施設だろうというふうに思っていますので、そうした考え方で活用を図っていければというふうに考えているところです。
 
○三宅 議員  3番、4番を両方活用して、世界遺産のガイダンス施設として活用するということでよろしいですか。3番4番が反対なのでわかりにくいんですけれども、今、買い取りをすると言っていた4番はガイダンス、3番は展示施設を含めて、同じようにガイダンス施設として活用するということですか。説明では、きのうの教育こどもみらい常任委員会とか本日の総務常任委員会では、両方ともガイダンス施設として活用していくというお話をなさったと思うんです。それで今また、新たなお話を承っていると思うんですけれど。
 
○島田 世界遺産登録推進担当部長  それぞれの施設をどういうふうに最終的に施設の位置づけをしていくかということの中で、最終的に埋蔵文化財センターとの役割分担の中で展示機能部分だけを独立させるかという考え方もあろうかと思いますけれども、ガイダンス施設の内容を検討していくことにも大きくかかわってくるというふうに思います。二つあわせてガイダンス施設の機能として持っていくこともありますでしょうし、いわゆるガイダンスという言葉が、観光案内所のようなイメージをとられると、あれなんですけど、どちらかといえば博物館的な、鎌倉の世界遺産の価値を理解していただくための施設というふうに御理解いただければと思うんですね。埋蔵文化財の展示というのは、それに大きく貢献していく機能はあるというふうに考えています。ですが、最終的にその施設をどういうふうな公の施設として整理、位置づけていくかということについては、これからの課題だろうというふうには思っています。ただ、実施計画の中で、そういったものを併設していくということの考え方は、これまでも示させていただいているところでございます。
 
○三宅 議員  承っておりますと、使い方にしても、まだはっきり定まっていないのかなという感じがいたしますが、もう少し、先ほどのメンテナンスとかランニングコストの問題もございますが、随分前からこういったことも御検討なさっているにもかかわらず、何も金額的なものをお示しいただいていませんので、まだクエスチョンが多いというイメージでございます。
 
○赤松 議員  簡単にしたいと思うんですけど、きのうからずっと私も聞いていて、率直に思うことは、これだけ大きな話を議会に報告するには余りにも準備不足。聞かなければ、質問をしなければ、いろんなことが見えてこない。どういう経過で今日のここへ到達したのか。そういうことがすっぽり抜けているんですよ。結論だけお話がされ、きょうの全協もそうですね。
 1点聞きたいのは、非常に私は何か急いでいるというか、慌てているというか、そんな感じを強く持つんですよ。いい話も、こういうことが原因になっちゃうと、きずものになっちゃいますよ。率直にお尋ねしたいことは、何か物すごく慌てているというか、急いでいるというか、そういう感じが強烈にするんですけど、その点どうなんですか。
 
○瀧澤 副市長  そういう感を抱かせてしまったという部分、あるいは冒頭いただいた準備不足という部分については、十分反省いたします。それで、今の段階で、我々の思いとしては、早くこのオープンにしたいという思いで、きょうの日程を設定させていただいているところでありまして、そういった意味では、この時期になりました。
 
○赤松 議員  きのうの教育こどもみらい常任委員会で資料要求がありましたよね。きょう出たんですよ。小田嶋議員が資料要求して出たんですけど。それも総務常任委員会に間に合うように配付できるならしてもらいたいということもあったと思うんですけども、教育こどもみらい常任委員会の中では。どの時点で、原局から議会のほうにこの資料が届いたのかわかりませんけど、そういうやりとりもさっきありましたけどね。それはさておいて。この資料を見て、いろんなことが見えてくるんですよね。最初のスタートは美術館の話からスタートしているわけですよ、これ。去年の4月、ちょうど1年ちょっと前、これも美術館の話でスタートしていて、市長か副市長が言ったのかわかりませんけど、大変ありがたい話だと、鎌倉市も美術館構想を持っていてというようなやりとりがあるでしょ。4月25日の報告の文書の中では、いろんなことを書いてあるんだけれども、市長は新築を嫌がっているけど、箱物はね云々という、だから既存の建物を利用して云々という記述もありますよ。このときには、この当時の生涯学習部の植松さんが出席して話をされていますね、話し合いしていますね。
 美術館から博物館、世界遺産のガイダンス施設に変わっていく経過、急転直下にこれ変わっていくわけですよね。それは、世界遺産登録の目指す取り組みというのは、もうこの22年、23年の時点からずっと進められてきている中で、どういう経過の中でそれがこういう形で変わってきたかということも、本来、今回提案説明する前提として理事者のほうからきちんと丁寧な説明があって、今回の提案の話も説得力が出てくるんでしょう。現実性も持ってくるんじゃないですか。そういうものを全部、一々議員が質問しなければ出てこないというんじゃだめですよ。端的にいえば、こんな大変なものを、無償で寄附してくれる、一部買うところもあるけれども、しかし、それに見合う、あるいはそれ以上のものが助成金としていただけると、こんないい話だから議会は誰も反対しないだろう、賛成してくれるだろうと。よく行政は、理事者は一生懸命頑張ったなと、議会はそんなふうに思われているのかというふうな気持ちを持たざるを得ない、残念だけど。ですから、こういう経過から見ても、きちんと丁寧に説明しなければならない問題いっぱいあります。それから先ほどの鎌倉市がお金を出して買って、助成金をいただくという関係の問題も、先ほど市長からきちんと精査をしてという話もありました。それから、多くの市民、関係者の皆さんは、御成小学校の講堂がガイダンス施設にということで進んでいくというふうに思っていますよ。それが変更になった。じゃあ、あの建物は今後どうするのかという問題。こういう問題もきちんとしなければならない。これは、資料の中に、後ろのほうに一部記述がありますけど、問題点を、きちっと体系立てて周到な準備をして、きちんと説明してくださいよ。そのことが、せっかくのこの寄附の申し出が生きる道につながっていくんじゃないですか。私は、この話は肯定的に受けとめておりますけれども、変な形で進めてもらいたくない。本当にみんなが喜んでいけるような方向に持っていくためには、これは、理事者の市長の責任ですよ。そういうことで、ぜひ、そういう方向で私は進めてもらいたいと思いますけど、どうですか。
 
○松尾 市長  本当に、そういう意味では唐突感のある報告、しかも準備不足だというふうに御指摘をいただきましたことは、率直に反省をさせていただきたいというふうに思います。申しわけございませんでした。
 言いわけをするわけではございませんけれども、このお話というのは、どういう形で議会の皆様方にも御相談をし、また御理解をいただくかということは従前からずっと検討をしてまいりました。ただ、どうしてもこの話というのは表に出せないという制約の中で、ずっと進めざるを得ませんでした、先方のある中で。この月曜日の段階で、東京都の認可を得た後に、初めて対外的にお話ができるというのが先方との話の中でのことでございましたので、本当にとんでもない形になってしまいましたけれども、決して議員の皆様方に対しまして情報を何ていうんですか、出さないで勝手に行政だけでやっていきたい、そういう思いで進めたわけではないということだけは御理解をいただきたいというふうに思います。
 
○赤松 議員  これで終わります。資料もいただいて、ちゃんと精査している時間も正直ありませんでした。ですから、いろいろ検討することもあるでしょうし、きょうの全協でいろいろ質問に答えた内容も吟味しながら、恐らくいつの段階になるかわかりませんけれども、この次に、きちんと準備をして開かれる全協の中では、こういうこともちゃんと我々も頭の中に入れて、問題点のきちんとした解決、そして疑念のない形で物事が進んでいくように、議会は議会としての責任を果たさなきゃいけないなというふうに思いますので、そのような準備をきちんとやっていただきたいということをお願いしておきます。
 
○岡田 議員  一言なんですけど、大変いい話で、私みたいな者から見たら、すごいなというふうに思いました、率直に見て。ただ、それはそれとして、鎌倉市民、あるいはほかのところから来られるわけですけども、ガイダンスセンター、これはやっぱり利用者の立場に立ってつくらないと、今、世界遺産でこれも必要だ、これも必要だと多分追われてやっているんじゃないかなと思いますけども、何年かたった後に、利便性が悪いなというようなことにならないように、私は思います。私は率直に言って、なかなか厳しいと思います。
 それともう一つは、これは高野議員も言ったんだけども、御成小学校の講堂があるわけで、これまたどうするんだ、お金かかるのかとか、あるいは潰すのかと。やっぱりあそこをガイダンスセンターにしようとなるのかどうかわかりませんけども、本当にそこら辺を利用する人の立場に、その視点は忘れてほしくないなというふうに思うんですよ。やっぱりそういう人たちが来てくれないと、一生懸命我々がやったって、あれみたいに後日なっても困っちゃうんで、我々もいろいろガイダンスセンター見てきましたよ。結構、利便性もいいところありますね、本当に。やっぱりへんぴなところにあるというのはなかなかきついですよ。そんなことも含めて、今から進められるということだからいいも悪いも言いませんけども、危惧しているということを言っておきます。
 
○伊東 議長  御意見ということでよろしいですか。
 
○岡田 議員  はい。
 
○伊東 議長  ほかにございますか。
 
○高橋 議員  先ほど太田議員が質問して、45ページの5月27日の、先方に訪問する、面談するという議事録が残っていないと。これも岡本のときにさんざんお願いして、もう二度とそういうことをしないと言っているのに、そういう議事録が残っていないということは大変なことなんですね。ですから、このときの出張記録というのは残っているはずなので、誰と誰と誰が行ったのか。その方たちの記憶で結構ですから、どんな話がされたかというメモは出していただきたいと思います。
 
○伊東 議長  原局対応できますか。わかりました。
 では、ほかにないようでしたら、質疑を打ち切ります。本件につきましては、説明ができた範囲内で報告を受けたということでよろしいでしょうか。
              (「はい」の声あり)
 それでは、そのように確認をさせていただきます。
 本日の議会全員協議会はこれをもちまして閉会いたします。