平成22年一般会計決算等審査特別委員会
9月16日
○議事日程  
平成21年度一般会計決算等審査特別委員会

平成21年度鎌倉市一般会計歳入歳出決算等審査特別委員会会議録
〇日時
平成22年9月16日(木) 10時00分開会 19時35分閉会(会議時間 5時間29分)
〇場所
議会全員協議会室
〇出席委員
池田委員長、吉岡副委員長、安川、石川(敦)、飯野、久坂、渡邊、納所、三宅、高野の各委員
〇理事者側出席者
松尾市長、兵藤副市長、瀧澤経営企画部長、小村総務部長、内藤総務部次長兼総務課長、大隅総務課課長代理、服部財政課長、伊藤(文)まちづくり政策部長、石井(康)まちづくり政策部次長兼まちづくり政策課長、猪本まちづくり政策部次長兼土地利用調整課長、山田(栄)都市計画課長、土屋景観部長、大場景観部次長兼都市景観課長、遠藤都市景観課課長代理、川名みどり課長、伊東公園海浜課長、石山公園海浜課課長代理、廣瀬都市調整部長、甘粕都市調整部次長兼都市調整課長、村井開発指導課長、小檜山建築指導課長、松本建築指導課課長代理、高橋(洋)拠点整備部長、稲葉(博)拠点整備部次長兼再開発課長、吉田(浩)再開発課課長代理、渡辺大船駅周辺整備課長、藤木大船駅周辺整備課課長代理、樋田鎌倉深沢地域整備課長、三ツ堀会計管理者兼会計課長
〇議会事務局出席者
讓原局長、小島次長、原田次長補佐、成沢担当書記
〇本日審査した案件
1 議案第33号平成21年度鎌倉市歳入歳出一般会計決算の認定について
2 議案第34号平成21年度鎌倉市下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定について
3 議案第35号平成21年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計歳入歳出決算の認定について
4 議案第36号平成21年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について
5 議案第37号平成21年度鎌倉市老人保健医療事業特別会計歳入歳出決算の認定について
6 議案第38号平成21年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計歳入歳出決算の認定について
7 議案第39号平成21年度鎌倉市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について
8 議案第40号平成21年度鎌倉市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算の認定について
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○池田 委員長  おはようございます。皆さんおそろいになりましたので、これより本日の一般会計決算等審査特別委員会を開会いたします。
 委員会条例第24条第1項の規定により、本日の会議録署名委員を指名いたします。渡邊昌一郎委員にお願いいたします。
 理事者に申し上げますが、審査を能率的に進めるため、説明については簡潔明瞭にお願いいたします。
 なお、説明は座ったままで結構です。
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○池田 委員長  それではまず、第45款土木費、第5項土木管理費、第10目建築指導費について、説明をお願いいたします。
 
○甘粕 都市整備部次長  都市調整部所管の決算内容について説明いたします。
 決算書の154ページから155ページ、施策の成果報告書の261ページから264ページを御参照ください。
 45款土木費、5項土木管理費、10目建築指導費の支出額は1,990万3,653円で、都市調整の経費は事務用品や湘南地区開発事務連絡協議会負担金など都市調整運営事務に要した経費。開発指導の経費は事務用品や神奈川県宅地開発行政事務連絡協議会負担金など開発指導事務に要した経費。建築指導の経費は建築審査会委員報酬、建築基準法に基づく特殊建築物等定期報告業務委託、建築確認支援システムの機器賃借料、神奈川県建築物震後対策推進協議会負担金など建築指導事務に要した経費及び耐震相談業務委託、危険ブロック塀等撤去並びに耐震改修工事費等補助金など建築相談業務に要した経費であります。
 以上で説明を終わります。
 
○池田 委員長  それでは、これより質疑に入ります。御質疑ございますでしょうか。
 
○石川[敦] 委員  おはようございます。よろしくお願いいたします。
 建築指導のことでちょっと伺いたいんですけれども、違反建築の部分で大分御苦労されているかと思うんですが、21年度の、件数まではいかないですが、様子をちょっと伺ってもよろしいでしょうか。
 
○建築指導課長  平成21年度に違反処理をした件数でございますが、それまでの継続ものが6件、21年度に起きた違反建築について13件取り扱いました。
 
○石川[敦] 委員  是正の指導に従わない事業者の方にやはり御苦労されるんだと思うんですけれども、大体どれぐらいで期間的には解決をするものなんでしょうか。
 
○建築指導課長  平成21年度に継続して処理を行った6件でございますが、これはちょっと時間がかかってきたものでございます。一概に違反是正にどのぐらいの時間がかかるということは、これは個別案件大分違いますので、これははっきりと言えないものでございますが、例えば、平成21年度に過去の処理した6件のうちですね、平成17年から継続して指導したものについて22年に解体除去されたというケースもございます。
 それと、平成21年度中に起きた件数13件のうち10件はそんなに時間がかからず完了いたしました。あと残り3件のうち1件は、ほぼ是正工事が完了しているという段階でございます。個々に随分時間が違うというふうに考えております。
 
○石川[敦] 委員  そういった御説明もいただいてきました。でも一つちょっと気になるところは、市民の側にしてみると、非常に違反建築の前で、非常にストレスを感じる日々の中、行政の説明はこういうものは時間がかかるものなんですよ、早くうまくいけば早くいきますからというような御説明に、より一層非常にいら立つということが適切な言い方かどうかわからないんですが、その辺の感覚の部分がちょっとずれているのかなと。違反建築の是正に時間がかかるのは市民の皆さんもよくわかっている。ただ、それに対して、これは時間かかるもんだというふうに思い込んで接している部分に、非常にストレスを感じるというような御指摘は多いのですけれども、その辺はいかがお考えですか。
 
○建築指導課長  違反是正につきましては、原因者がみずから是正をするということが、これは第一だと思っております。御近所にお住まいの方、いろいろとそういった御心配もおかけするところでございますが、あくまで原因者にまずは是正していただくということが第一と思っておりますので、違反の程度にもよりますけれども、重大な違反については、かなり厳しく対応しているところでございます。
 特に平成17年から継続していた違反のものなどにつきましては、22年度中に命令をしたり、指示書を12回ほど送ったりだとか、そういう厳しい対応をとってきて是正にこぎつけたところでございます。
 
○石川[敦] 委員  指示書など厳しいと今おっしゃいまして、それも私伺ってまいりました。ただ、皆さんおっしゃるのは、代執行を、税金を使うのでというのはもちろん存じ上げていますが、実際やるわけではなくても、代執行をするぞといったことを早目に事業者に対して明示するというか伝えるべきではないかというような話がありますが、その辺のところはいかがですか。
 
○建築指導課長  代執行と申しますのは、これは違反の程度が非常に重く、是正する可能性が非常に少ないというものに対して行うものでございますが、全国的にもこれは非常に例が少ないものでございます。今後、重大な違反に関しては、そういったことも視野に入れることもございますが、まずは原因者の方に是正していただくということで粘り強く指導を続けていきたいと思っております。
 
○石川[敦] 委員  それはよくわかっています。今、私が申し上げたいのは、違反建築の前で被害をこうむっているという言い方は正しいかどうかわかりませんが、こちら側でストレスを感じている市民の方の立場で考えたときに、できないことはできないんですが、それをどのように寄り添って御説明をするかというところに一番の課題があるのかなというふうに感じています。できないものはできないで構わないんですが、できないからこれでさよならというのは、なかなか認めてもらえないのかなと。私のような者のところにこういう考え方でいいのかというような御相談に近いものになってしまうのではないかと思います。なので、やっていらっしゃることは間違っていないと思うんですが、情報の出し方ですとか、説明の仕方の部分でもう一工夫、こういったデリケートな問題は対応ができないものかと思っています。ちょっとこの辺部長いかがお考えでしょうか。
 
○廣瀬 都市調整部長  委員のおっしゃる意味はよくわかっておりまして、建築基準法の違反に対する是正の取り組み、労力のかかるものでございますが、基準法そのものが生活に密着した法律でございまして、近隣の方の不安ですとか不信ですとか、伴うものでございます。違反行為をしている者、それに対する対応はもちろんですけれども、そういった性質の法律の是正をしているわけですので、近隣の方にもお約束はできない部分というのは確かにございますけれども、不信を募らせるようなことのないように、市民の目線で、周りの方の心配も考慮に入れまして、対応についても気をつけてまいるようにしていきたいというふうに思っております。
 
○石川[敦] 委員  そうですね。デリケートな問題で、非常に皆さんいらいらするようですので、どうぞよろしくお願いいたします。
 以上です。ありがとうございました。
 
○池田 委員長  ほかに御質問。
 
○吉岡 副委員長  1点は、耐震改修の関係について伺いたいと思います。
 耐震改修の申請や現状については、どのようになっているんでしょうか。
 
○建築指導課長  耐震改修の21年度の実施数でございますか。済みません、実績ですね。21年度の耐震の実績をお話しさせていただきます。
 耐震の相談については、67件ございました。現地耐震診断は、55件行いました。耐震改修工事は8件行いました。ブロック塀については、7件について補助をいたしました。耐震改修工事については、8件の補助でございます。
 
○吉岡 副委員長  この耐震相談、現地確認、現地の問題については、たしか阪神大震災を受けましてできた制度だと思うんですね。それで、現地で実際にこれ、56年5月31日以前に建築されたということで古いわけで、なかなか改修も、制度ができても進んでいかないのか、それとも目標からいくと、どういうふうに今認識しておりますか。
 
○建築指導課長  耐震改修の鎌倉市耐震改修促進計画では、平成27年度の耐震化の目標を9割といたしまして、そのためには3,000戸の耐震化を促進する必要があるというふうに考えているところでございます。
 現状に対しまして、鎌倉市の補助した件数でございますが、1.4%程度となっております。
 
○吉岡 副委員長  なかなか、せっかくここはちょっと危ないんじゃないと診断されても、その後のフォローがなかなか大変だということで、これをいかに進めるかという点では、耐震改修というそこだけではなく、もう少し総合的な、なかなか新築というまでいかないケースの場合にも安心・安全で住んでいただけるような制度というのをもう少しね、耐震という観点だけじゃなくて、ちょっと広げていくということも必要ではないかと前からちょっと提案しているところなんですけどね。
 その辺については、ほかの市町村で、例えば、いわゆるリフォーム助成という形でやって、ほかの改修も含めてやると。だから、耐震補強と同時に住み続けられるようなそういう施策というんですか、そこも加味して、なるべく安全で住んでいただけるようなね、もう少し制度を広げていくようなことも考えていかないと、なかなか進まない理由というのは、やっぱりお金の面もあるんではないかと思うんですね。その辺ではもう少し、そういう点でも改善ということで検討していただければと思うんですね。
 これ、目標は27年度までに3,000戸といっても、実際には1.4%ということで、大変な状況ですよね。やはりそういう点では、ちょっと改善の余地があるのかなと思うんですけど、いかがですか。
 
○建築指導課長  ただいまの御質疑は、耐震化をふやすということであろうと思います。まず、他市の一部補強であるとか部分補強であるというものは、私どもも大分調査してまいっておるところでございますが、全体につなげられないということでございまして、まだ検討・研究をしている段階でございます。
 リフォームにつきましては、近隣市でやっているところもあるんですけれども、まだちょっと少ないような状況でございます。そういったことで、耐震化を促進するというお話も承りまして、今後研究していきたいと思っております。
 
○吉岡 副委員長  安心・安全という点では、やはり倒壊の前にやっぱり何らかの手を打つということは、自助努力も含めてやっぱり支援が必要かなと思いますので、ぜひ検討をお願いしたいと思います。
 それともう一つ、違反建築の問題なんですが、起きた原因というんですか、起きる原因、今、起きてから後の対応ということはあるわけですけども、なぜそのようなことが起きるのか、その辺の原因はどういうふうに考えていらっしゃいますか。
 
○建築指導課長  昨年の違反を見てみますと、手続関係ですね、建築確認申請をとらなかったという件がかなり多いと思っております。それと分析としましては、去年の状況でございますが、手続をとることを忘れていたということがほとんどでございます。
 あと実態上の問題については、1件でございます。建築基準法の手続を建主さんがわからなかったとか、ちょっと忘れてしまった、そういうケースがかなりあるかと思います。こういったものにつきましては、手続は当然必要でございますので、インターネット等で手続をちゃんととるようにということを広く広報していきたいというふうに思っております。
 
○吉岡 副委員長  当たり前のことができてなくて、例えば、建築をされる方がとらなかったというんじゃなくて、実際にその方が建てるわけじゃありませんよね。実際には会社とか、そういうところがやるわけでしょう。そういうときに、そこら辺のチェックというんですか、その辺がどうなっているのか。もしもそういうことをやっているような会社であるならば、やっぱりきちっと公表するなりして、何ていうのかな、やっぱり当たり前のことなんですよね。それをやらないでやるなんていうのはちょっと考えられないことなので、その辺の、やはり建てる前にそこら辺のチェックというんですか、そこら辺の制度はやっぱりちょっと大事なんではないかと今思ったんですけど、いかがですか。
 
○建築指導課長  違反建築物につきましては、パトロール等を頻繁に行えば手続をとらずにつくっているということが、これはわかると思うんですけれども、現実的にちょっとそこまでパトロールということまではいかないところでございますが、違反建築防止週間というものがございまして、このときには大体50件ほど確認申請が出ているものについて、その後の違反がないかというものを調べるわけでございますが、そういった機会を通じてパトロールをいたしますし、また、違反防止週間を行う前には、広報等でこういったものは違反ですよということをお知らせしているところでございます。
 
○吉岡 副委員長  ですから、実際に建物を請け負った方が、まずは建築確認されているとか、それに基づいて建設するわけですよね。そこにはいろんな方がかかわっていると思うんです。ですから、そこら辺での徹底とか、そこら辺がよくわからないもんですから、やはり1回、それが許可もされないで、建っちゃってから是正するというのは、いろんな面で大変だと思うんですよ。そこら辺をもう少し何が原因なのか、もう少し探って、もちろんパトロールというのはあるけど、大変なことですよね、全体にパトロールするというのは。そこら辺のもう少し、ほかのところの市町村でも同じような状況はあるんですか。
 
○建築指導課長  他市の違反の状況は申しわけございません。把握しておりません。
 
○吉岡 副委員長  やっぱり、そこはきちっとしたチェックというか、当たり前の、普通はみんな申請を出していると思っているわけだから、そこら辺のところはきちっと。例えば、家、300平米とか、大規模開発だったら建物を何ていうんですか、掲示するとかありますけど、建築する場合にも何かそういう掲示するというのはないんですか。
 
○建築指導課長  建築確認をとった建物については、確認検査機関であるとか、建主さんのお名前であるとか、そこら辺のところを掲示する義務はございます。
 
○吉岡 副委員長  そういう点では、市民にもやっぱり、そういう面では、お互いにあれするわけじゃないんですけど、そういうことも含めて、もう少し違反建築になる前に未然防止をするという、そこがすごく大事かななんて思いながらいたんですね。もう少しその辺では工夫ができないんですか。
 
○建築指導課長  違反をされたというものは、あんまり大きいものはないんでございまして、こういったものは登録している業者でないとか、ちょっとそこら辺のところの知識に疎いものもございます。
 今後こういったことがないように、先ほども申しましたけれども、インターネット、また違反防止週間等を通じまして啓発するような形をとっていきたいと思っております。
 
○吉岡 副委員長  基本的なことなので、そこはきちっとしていただければと思います。
 それと、例えば300平米以下の、要するに小規模のそういう逃れじゃないんですけど、そういうところが建築確認だけで、実際、私が知っているだけでも、実際に申請をして、その申請のとおりつくっていなかったというケースがあって、そこら辺のチェック、だから今、建築申請ということでは、市がやっている場合と委託されているという割合とありますけど、その割合は今どうなっているんですか。
 
○建築指導課課長代理  鎌倉市と民間のほうへ建築確認が出されるという形になっておりますが、今まで約2割近くが民間のほうへ出ていたのですが、だんだん厳しくなってまいりまして、現実的には平成22年度になりまして、現在の中では10%強が鎌倉市、その他が全部民間建築確認申請のほうに出ております。
 
○吉岡 副委員長  前は全部鎌倉市でやっていたのが、規制緩和でそうなったわけなんですけど、そういう場合、例えば1回申請を出して許可されて、その後、そのとおりやっているかどうかという確認ですか、例えば中間検査なり、そういうチェックというのはどのようになっているんですか。
 
○建築指導課課長代理  鎌倉市の中で、中間検査対象建築物というものを定めてございまして、例えば、木造であれば50平米以上、こういうものについては中間検査の義務がありまして、建築基準法上、その中間検査に合格しないと次の工事に進んではいけないと、そういう規定になってございます。
 
○吉岡 副委員長  どうしても、そういうたくさんの建築があるわけで、なかなか難しさはあると思うんですけど、実際には、図面どおりやっていないケースがあって、結局後で改善はさせましたけれども、その辺での手続上の問題でも、民間と市で、今、市がやってるのは10%ということで、その辺の建築申請、それさえもやっていないということでちょっとびっくりしたんですけれども、その辺はやっぱり適正な確認がされ、しかも、そのとおりきちっと建設されるという、そこら辺のチェックというのはどうやるか、ぜひ課題としてやっていただければと思います。
 
○池田 委員長  ほかに御質疑ございますでしょうか。
 
○渡邊 委員  おはようございます。
 危険ブロック塀の件でお伺いしたいんですが、この前、「広報かまくら」にこの案内が載っていたんですけども、危険ブロック塀というのは結構住宅としては老朽化した建物に住んでいる方が、高齢者の方が多いと思うんですけれども、高齢者の方ですとなかなか「広報かまくら」を見たりとか、インターネットを使ったりとか、そういうことができない方が多いと思うんですね。役所に高齢者の方が言うというのもなかなかできない環境なので、逆に行政のほうから、危ないブロック塀を見つけてあげてアドバイスをする、積極的に声をかけるような形というのはできないんでしょうか。
 
○建築指導課長  鎌倉市の危険ブロック塀対策でございますが、これまで通学路を中心に対応を図ってまいりました。通学路以外のところにつきましては、今のところ御自身で申請、これが危ないんではないかというお話をいただきましたらば、私どもが参りまして、そこで検査をいたしまして危険かどうかを判断しお知らせし、またあわせて、危険ブロック塀に関しましては補助制度がございますので、その案内をしているところでございます。
 今、通学路については全数把握をしておりますが、そのほかの区域についてはパトロール等を行っていない段階でございます。
 
○渡邊 委員  なかなか高齢者ですと、予算の関係上もなかなか切り出せないという部分があると思いますので、地元の住民の声、特に町内会長さんを初めとして、気がついた人がこの危ないブロック塀を行政に知らせるというふうな第三者的な通報システムを構築したほうが、いつ震災が来るかわかりませんので、なるべく早目にアドバイスをしてあげられるようなシステムを一つ御検討いただきたいと思いますけれども。
 
○建築指導課長  ブロック塀のPRにつきましては、平成21年、22年度にかけて自治会を通して、全戸に補助制度があるということをお知らせしたところでございます。通報とかそういうことについては、お話をいただければ、私ども現場に行って見てまいります。
 
○渡邊 委員  自治会からそういった通報できるというふうなシステムはあるということですね。
 
○建築指導課長  御相談があれば現地に赴いて見て、そのブロックを危険かどうか見ます。
 
○渡邊 委員  ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
 
○池田 委員長  ほかに御質疑ありますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 ないようですので、質疑を打ち切ります。
 御意見はありますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 ないようですので、意見を打ち切り、この項を終わります。
 暫時休憩いたします。
              (10時30分休憩   10時31分再開)
 
○池田 委員長  それでは、再開いたします。
 理事者に申し上げますが、審査を能率的に進めるため、説明については簡潔明瞭にお願いいたします。
 なお、説明は座ったままで結構です。
   ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○池田 委員長  それでは次に、第10款総務費、第5項総務管理費のうち景観部所管部分及び第45款土木費、第20項都市計画費のうち景観部所管部分について、説明をお願いいたします。
 
○大場 景観部次長  議案第33号平成21年度鎌倉市一般会計歳入歳出決算のうち景観部所管部分について御説明いたします。
 平成21年度鎌倉市歳入歳出決算書及び附属書は104ページから105ページにかけまして、平成21年度における主なる施策の成果報告書は63ページを御参照ください。
 10款総務費、5目総務管理費、50目文化振興費の支出済額2億8,405万2,401円のうち、景観部所管の事務事業に要した経費は1,561万4,316円で、文化振興の経費は旧華頂宮邸管理運営事業として旧華頂宮邸の庭園公開管理・屋内清掃業務委託、各所修繕、庭園維持管理作業委託、土地賃借などに要した経費を支出いたしました。
 決算書は160ページから163ページにかけまして、施策の成果報告書は283ページに参ります。45款土木費、20項都市計画費、5目都市計画総務費の支出済額16億2,670万3,696円のうち、景観部所管の事務事業に要した経費は3億4,081万7,244円で、都市計画一般の経費は都市景観形成事業として景観審議会の委員報酬、景観重要建築物等調査委託、違反広告物除却業務委託、屋外広告物行政等支援システム構築業務委託、景観重要建築物等助成金などに要した経費を、施策の成果報告書は284ページに参りまして、風致地区事務として古都保存連絡協議会負担金などに要した経費を支出いたしました。
 施策の成果報告書は294ページに参りまして、緑政の経費は緑政運営事業として緑政審議会の委員報酬、緑の基本計画基礎データ作成業務委託、近郊緑地特別保全地区都市計画決定図書作成業務委託、各種協議会等負担金などに要した経費を、295ページに参りまして、緑地維持管理として、緑地の樹木枝払いや落石防護網設置、緑地管理施設老朽化に伴う修繕などに要した経費を支出いたしました。
 296ページに参りまして、緑地取得事業として、(仮称)梶原五丁目特別緑地保全地区指定計画地用地取得のために要した経費等を、297ページに参りまして、緑化啓発事業として、緑化啓発に関する業務委託、まち並みのみどりの奨励事業補助金などに要した経費を、298ページに参りまして、街路樹維持管理事業として、街路樹愛護会支援のための報償金、街路樹などの維持管理委託などに要した経費を、299ページに参りまして、樹林維持管理事業として、古都保存法など法指定区域内の樹林を良好に保持するために要した経費を、300ページに参りまして、緑地保全事業として、緑地保全基金の積み立て、保存樹林等として指定した樹林・樹木・生垣の管理費の一部助成、緑地保全の推進を目的とする緑地保全契約締結に伴う奨励金などに要した経費を、301ページに参りまして、風致保存会助成事業として、財団法人鎌倉風致保存会の支援を目的とする経費を支出いたしました。
 304ページに参りまして、海浜の経費は海浜保全事業として、海浜ルールの啓発事業、サーフ90ライフセービング事業の支援などに要した経費を支出いたしました。
 決算書は162ページから165ページにかけまして、施策の成果報告書は305ページでございます。20目公園費は16億5,796万430円の支出で、公園の経費は公園運営事業として都市公園等緑化推進専門委員の報酬、各種協議会の負担金などに要した経費を、306ページに参りまして、公園維持管理として、都市公園の指定管理、児童遊園等管理委託、土地賃借料、公園遊具等の修繕・増設などに要した経費を、307ページから308ページにかけまして、公園整備事業として、旧梶原青少年広場敷地土留擁壁・広場覆土工事、旧梶原青少年広場整備工事、鎌倉広町緑地、鎌倉中央公園拡大区域(台峯)の樹林管理や用地取得などに要した経費を支出いたしました。
 以上で景観部所管部分の説明を終わります。
 
○池田 委員長  それでは、これより質疑に入ります。御質疑ございますでしょうか。
 
○安川 委員  一つなんですけれども、63ページの旧華頂宮邸の管理についてお伺いしますが、この活用検討協議会というのは、実際にどんな話し合いをされて、どこまで進んでいるのか教えてください。
 
○大場 景観部次長  21年度の末に発足いたしました。22年度に実際の会議を進めておるわけでございますが、まず現状では、委員の皆さんに事例などの御説明をする、あるいは現地を視察していただきまして、周辺の環境も含めてどういう立地になっているかというようなこと、それから、法律上の制限につきまして御説明をしているところでございます。
 22年度に入りまして、三度ほど会議を進めているところなんですが、今後やはり活用検討に向けて、先進事例などの研究も含めまして、これから2カ年かけまして活発に協議を進めてまいりたいというふうに考えております。
 
○安川 委員  この中で、建物の公開が1年の間に4回、4日間実施されたと書いてあるんですけど、もっと自由に入れるように今後なっていく計画というのは、どうなんでしょうか。
 
○大場 景観部次長  現在、限定公開しておりますのは、やはり不特定多数の市民、多くの市民の皆さんがずっとお使いになると、こういうことに関しまして、やはり建物自体の耐震性の問題ですとか、要するに、安全上の問題がまずきちんと解決できなければ難しいのではないかというようなことも考えております。
 それから、ああいう歴史的な建築物でございますので、使われ方が頻繁になりますと、いわゆるオーバーユースがあって建物に影響が出てくるというようなことも考えられるわけでございます。
 現状では、やはり一定の期間だけ公開をしていくと。そして、やはり建物の維持管理等も含めまして、やはり活用を検討していく中で、どのように公開していくのが、あるいは皆さんにお使いいただくのがよいのかということも含めまして、検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
 
○安川 委員  はい、ありがとうございます。
 
○池田 委員長  ほかに御質疑ございますでしょうか。
 
○三宅 委員  おはようございます。
 緑地保全事業のことを少しお尋ねしたいと思います。300ページ、緑地保全基金は残念ながら今度はゼロ計上だったんですけれども、21年度はきちんと予算措置をしていただいていて執行していただいています。これの今後の見通し、目標であるとか、そういったことをお聞かせいただけますでしょうか。
 
○みどり課長  みどり基金の今後の予定というのは、現状では立ててはおりません。ただ、一応我々の内部として出しているものとしましては、毎年5,000万程度積み立てができればということで予定は組んでおりますけれども、何分にもこういう時代でございますので、財政当局とも相談をしながら、できるだけ多くの基金が積み立てられるように努力はしていきたいとは考えております。
 
○三宅 委員  鎌倉は御谷騒動以来、市民の力で、そしてまた行政もともに緑を守ってまいりましたので、ぜひ市民の寄附ということだけに頼らず、行政としての緑保全の姿勢を示していただけたらと思っております。
 それで、次のところに、寄附等の積立金が結構大きな額ですよね。1,700万ほどあるんですけども、これは毎年これぐらいあるのか、この年は特別多かったのか、ちょっとこの理由をお聞かせいただきたいと思います。
 
○みどり課長  平成21年度につきましては、山ノ内の西瓜ヶ谷緑地を市のほうが買収をした関係で、その関係ある団体の周辺の自治体ですとか、台峯で運動を続けている方々の団体から、かなり多くの寄附がなされたということで額がふえております。
 あと個人からの寄附につきましては、定額給付金が配付されたこともございまして、定額給付金を寄附をしていただけた方が14件ございまして、それが25万9,000円ほどになっております。
 
○三宅 委員  ありがとうございます。やはり市民の皆さんも御自分の近くの緑を保全をしていきたいというお気持ちから、このような大きな寄附につながっていると思います。それで定額給付金も14件あったということで、個人レベルでも御協力をいただいているということが、この数字にあらわれているんだという理解ができます。
 ぜひ今後も行政として姿勢を示していただきたいと、大変厳しい財政の中で、緑にこれ以上お金を使うのはという、予算のときもそういう御説明がありましたが、今後について、ちょっと部長から一言何か御見解をいただいてもよろしいですか。
 
○土屋 景観部長  鎌倉市の都市事情というんですか、特殊性というんですか、緑地保全がやはり鎌倉市の都市の骨格を形成しているというのは間違いないと思います。一つのインフラとしてやはり緑を考えるべきだというふうにとらえて事業を展開してきております。
 そういった中で、やはり一定額の支出というのが伴うということは、やむを得ない部分があろうかと思いますが、やはりこういう時代ですので、低額というか、余り支出を伴わないような緑地保全も展開をしていかなければならないんだろうというふうに思います。場合によっては、なかなか難しい市民の皆様の要望にこたえられないことも出てくる可能性もありますが、できる限りいろんな方策を活用して、緑の基本計画を中心に施策展開をしてまいりたいと思っております。
 
○三宅 委員  ありがとうございます。ぜひこれからも緑保全ということに力を入れていただきたいと思います。また、市民レベルでの活動もいろいろ、緑のレンジャー初めあると思いますが、こういった保全に向けて市民団体がどのようにかかわっていったらいいのかということも課題になろうかと思いますので、このあたりの支援もぜひよろしくお願いいたします。
 
○池田 委員長  ほかに御質疑ございますでしょうか。
 
○高野 委員  今行われました議論の少し続きをさせていただきたいというふうに思います。
 今、決算委員会で私、事業仕分けで対象になった事業をずっと取り上げておりまして、その最後の事業が景観部が所管されております、今、最後に三宅委員さんがおっしゃられました、この緑化啓発事業にかかわるところでございます。
 今も御議論もありましたように、緑の保全そのものもまだ大分基本的なところは守られ、保全が図られて、近郊緑地もやられているんですが、まだ課題もあるという。そして、もう一つ、守った緑をどうするんだという、この課題ですね。守る区域が広がれば広がるほど、ただほうっとけばいいというわけではないというこの問題につきましても、この間、私も一般質問等で、前期も含めまして議論をさせていただいた経過もありますけれども、そことのかかわりでこの事業なんですが、教室を、緑の学校という形での講座といいますかそういうものを開かれたり、緑のレンジャーという形でそれぞれの年代に応じた活動をされたりというのは大変いいことだと思うんですけれども、このシニア自主活動というのをされていますが、これは緑の管理という視点で言えば、どういうような活動がされているのか、ちょっと御紹介いただきたいと思います。
 
○みどり課長  緑のレンジャーシニアの自主活動でございますけれども、1年間鎌倉市で講座を開催しておりまして、その講座を受講してくださった方々が、有志が集まっていただいて、市の所有しています公園ですとか、緑地の管理のお手伝いをしてくださるということで、主に山林の管理でございますけれども、下草刈りですとか、木の間伐ですとか、枝払い、また公園の中であれば剪定作業などもお手伝いをいただいているところです。
 
○高野 委員  そうすると、市有地の緑の管理ということですけど、当然先ほどのページでも出てきましたけど、市としても当然管理しているわけですけど、その辺の関係はあくまでも、恐らく補完的な形で無理のない形ということなのか、ちょっとその辺の関係を御説明いただきたいと思います。
 
○みどり課長  おっしゃるとおりで、市のほうは、基本的な管理は行っておりますので、さらにその質を上げるという意味でお手伝いをいただいているところです。
 
○高野 委員  そうすると、こういう事業はやはり大事だと思いますね。ですから、より市民の皆さんが、緑に対する意識は非常に高い、当然鎌倉市民は高いわけで、できる限り広げていくと同時に、しかし同時に、樹木の伐採とか、きょうも随分雨が降りまして大丈夫かななんて最近思うことが多いですよね。降り方が、ざっーと降って、あれちょっとやんだかなと思ったら、またざっーと。非常にゲリラ豪雨的なというか、降り方が、ちょっとかつてと違うような形が夏場はすごく感じるものですから、いずれ災害が起きてしまうんじゃないかと、いつもそう雨を見ながら思うんですけど。しかし、そういうことに対する対策という点では、市民の皆さんがまるっきり肩がわりするというわけにも、これはいかないだろうというふうには思うんですよね。こういう市民の自主的な活動は大いに進めながら、同時に造園の専門的な業者の方々とかもいらっしゃるわけで、お金をただかけるだけではなくて、それが産業振興と言ったらちょっと大げさかもしれないけども、地域のそういう造園業は相当旧市内等中心にしてやられているわけですから、そういう仕組みを何かつくって、市と市民とそれから地元の業者の皆さんの協働というんですかね。そういう形では、ちょっと話が緑化啓発より大きくなってしまっていますけれども、そういうことをやっぱり研究・検討していくべき時期に入っているのではないかというふうにも思うんですけれど、ちょっと話がここからちょっと広がってしまいましたが、ちょっとその辺の御見解をお聞かせ願いたいと思います。
 
○みどり課長  平成18年に改定をいたしました緑の基本計画の中におきましても、市民の皆さんとの連携ということを特に重きを置いてございます。そういった中で、市民の皆さん、あるいは市の中にいらっしゃる企業の方々、そういった方々と連携をとりながら、よりよい環境をつくっていきたいというふうには考えております。
 
○高野 委員  少しちょっと話が大きくなってしまったんですけれども、それは大きな課題として今後あると、やはり考えるんですね。前も議論したように、自然な植生である程度ほうっておいても大丈夫な植生と、それからやはり人間が里山というんでしょうか、かつてやられていたような形で手を入れていくことによって守られるという、その両方があるというようなことを以前議論して、御説明願ったような記憶もあるんですけど、この活動がそこまでいくものとは思えないんですが、しかし無理のない範囲で、当然市の緑地管理も相当大変だと思いますから、市民の皆さんが自主的な形で市と一緒にやっていくというのは大変いいことだと思いますから、これも何で仕分けになったかよくわからないんだけど、正直言って。それは聞きませんけどね。より積極的な啓発事業ということですから、本当に啓発していただいて、団塊の世代の方も、会社をリタイアされて、こういう活動に興味を持っている方もいらっしゃって、風致保存会とかいろいろやられていますけど、今後も積極的に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 それからもう一つ、ちょっとこれも関連するんですけど、樹林維持管理事業ですね。この299ページ、今の議論とちょっと関係するんですけど、こちらはまさしく民有地で、法の指定がされているところですね、古都法等で。いつも聞くんですが、不用額2万9,000円ですから、21年度は二階堂のこの地域などですから、相当需要が高いところだと思うんですが、これは希望するところは全部できたんでしょうか。
 
○公園海浜課課長代理  平成21年度につきましては、今委員お話のように、二階堂、西御門及び雪ノ下一・二丁目といった八幡宮地区を実施しております。対象になられた方は全部で346件、このうち、申請をいただきました件数が86件でございました。この中のうち、64件につきまして実施をしております。なお、残った22件につきましては、基準の対象外であり、平成20年度同様に、申請された方のすべてが対応できたかというふうに考えております。
 
○高野 委員  そうか。うまいぐあいにいきましたね。そうすると。
 昨年、聞いたときは100万円増額になっているんですよね。ですから、努力をしたんですというような御答弁があったかのような記憶をしているんですが、先ほどの議論のこれも続きで、ここのところでさっきの議論をしたほうが本当はよかったかもしれませんけど、民有地で守られているところなんだけど、地主さんもなかなかやっぱり経済的な負担等もありますから、住民の方から相談があって、安全上の問題、それから日照だとかそういうことで、どうにかできないかというような相談が多分よく議員の皆さんのところにも、私のところにも寄せられて、防災のほうの対応だったり、住民の皆さん自身が、地主ではなくて住民の皆さん自身がお金を出してやったりとか、いろんなケースがあって、これも年々なかなか課題としては重要度を増している中でございますので、当面はこういう事業を、守っていく緑がふえていけばふえていくし、またそれが年数がたっていけばたっていくほど、やはりこういう事業が防災上も、さっきも日照だとかそういう観点からも重要になってきますから、100万円ふえましたけど、うまく今おさまっているところですけど、今後の推移を見ながら取り組んでいただきたいと思いますし、また、ちょっと樹林管理をどうやっていくのかというのは非常に大きな課題だと思いますから、私も研究して、また違う場でお聞きしたいというふうに思います。
 
○吉岡 副委員長  1点お伺いします。私の地域でもいろいろあったもんですから、特に風致地区の事務の関係でお伺いいたします。
 実際に違反関係で指導したり、違反があったのは何件ぐらいあるんでしょうか。
 
○都市景観課課長代理  平成21年昨年の実績で申しますと、11件ございます。その中で違反の対応をしてきた経過がございます。
 
○吉岡 副委員長  実際、笛田の例でもそうなんですけど、いつの間にか木がなくなっちゃったと。そういう場合に、どうやって本当にそういうことを防いでいったらいいのかということで、やっぱり課題があるのかなと思うんですよね。今は具体的にはいろいろ見回りしていただいたりとかしているんですけれども。
 やっぱり市民としては、先ほどの緑の問題については、非常に鎌倉市民は関心が深いと。ですから、より良好な住宅環境、自然を守っていきたいというのはあるもんで、今ここの地域がどういう規制があるのかとか、そういうことをやっぱり市民としてもきちんと知って、日常的に市民としても良好な環境を守っていこうという、そういう取り組みが非常に今大事なのかなと改めて思うんですね。
 ここの中では、例えば古都保存法の、業者でさえ、市内業者でさえこういう講習をやっているというけど、実際には違反でいろいろありましたよね、今までもね。ですから、業者に対しての行為許可、制限についての市内業者、団体を対象にした講習会を実施したとあるんですけれども、市民のレベルでも自分たちの町、特に自分の住んでいるところはどういう規制があって、どうやって守っていこうかというところをお互いに認識し合うという、そういう取り組みも今必要なのかなと改めて思うんですけど、いかがでしょうか。
 
○都市景観課課長代理  改めて啓発の関係になろうかと思いますが、実質上、今御紹介いただいたように、事業者に対しては、昨年は市内の建設業の協同組合のほうで講習会を開きました。古都法と風致の関係を中心ですね。一昨年については、造園業者の組合といいますか、関係組合ありますので、そちらのほうにやってきた経過がございます。
 一方で、市民のほうになりますが、具体的に、個別に全体的に周知しているという事業としましては、鎌倉駅のギャラリーなどでパネル展等を通じてやっている現状でございます。
 改めて、いろいろ御指摘のように、今後風致、古都に限らず周知していく努力は必要かなというふうに思っております。
 
○吉岡 副委員長  少し、例えば町内会単位でもいいですから、ここのところはどういう法律で守られているのかということもお互い認識していくということが大事なのかなと思いますので、やっぱり違反是正は大変なことなので、ぜひその辺もよろしくお願いしたいなと思います。
 
○池田 委員長  ほかに御質疑ありますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 よろしいでしょうか。それでは質疑を打ち切ります。
 意見はありますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 ないようですので、これで意見を打ち切り、この項を終わります。
 職員入れかえのため暫時休憩いたします。
              (11時02分休憩   11時10分再開)
 
○池田 委員長  それでは、再開いたします。
 理事者に申し上げますが、審査を能率的に進めるため、説明については簡潔明瞭にお願いいたします。
 なお、説明は座ったままで結構です。
   ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○池田 委員長  それでは次に、第10款総務費、第5項総務管理のうちまちづくり政策部所管部分並びに第45款土木費、第20項都市計画費のうちまちづくり政策部所管部分について、一括して説明をお願いいたします。
 
○石井 まちづくり政策部次長  まちづくり政策部所管の決算内容について御説明をさせていただきます。
 決算書の100ページから101ページ、施策の成果報告書の42ページを御参照ください。
 10款総務費、5項総務管理費、25目企画費の支出済額5,639万4,505円のうち、都市政策の経費は353万4,878円で、そのうち、まちづくり政策部所管の事務事業に要した経費は90万2,984円です。その主な内容につきましては、まちづくり審議会委員報酬、まちづくり条例に基づく専門家派遣謝礼、岡本二丁目マンション外部調査対策委員への報償など、まちづくり推進事業に要した経費でございます。
 続きまして、決算書の160ページから163ページ、施策の成果報告書の281ページを御参照ください。45款土木費、20項都市計画費、5目都市計画総務費の支出済額16億2,670万3,696円のうち、都市計画一般の経費は6億3,372万8,016円で、そのうち、まちづくり政策部所管の事務事業に要した経費は2,850万8,212円です。その主な内容は、都市計画審議会委員報酬、都市計画図、古都風致図などの印刷、北鎌倉景観地区都市計画決定図書作成業務委託、おおむね5年ごとに実施しております都市計画基本図修正業務委託など、都市計画運営事務に要した経費でございます。
 以上で説明を終わります。
 
○池田 委員長  それでは、これより質疑に入ります。御質疑ございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 それでは質疑を打ち切ります。
 御意見はありますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 ないようですので、これで意見を打ち切ります。それで、この項を終わります。
 職員入れかえのため暫時休憩いたします。
              (11時13分休憩   11時14分再開)
 
○池田 委員長  それでは、再開いたします。
 理事者に申し上げますが、審査を能率的に進めるため、説明については簡潔明瞭にお願いいたします。
 なお、説明は座ったままで結構です。
   ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○池田 委員長  それでは次に、第45款土木費、第20項都市計画費のうち拠点整備部所管部分について、説明をお願いいたします。
 
○稲葉 拠点整備部次長  議案第33号平成21年度鎌倉市一般会計歳入歳出の決算のうち、拠点整備部所管分について御説明をいたします。
 鎌倉市歳入歳出決算書及び附属書の160ページ、また平成21年度における主なる施策の成果報告書の288ページを御参照ください。
 45款土木費、20項都市計画費、5目都市計画総務費の支出済額16億2,670万3,696円のうち、人件費を除く拠点整備部所管分は6億6,052万1,605円であります。市街地整備の経費は1億1,653万7,785円で、市街地整備運営事業としまして、大船駅周辺整備事務所の運営、維持管理に要する経費と大船駅東口再開発事業特別会計への繰出金を。
 成果報告書は289ページに入りまして、拠点整備の経費は891万9,746円で、古都中心市街地整備事業としまして鎌倉駅西口周辺地区建物共同化支援業務委託料などを。成果報告書は290ページに入りまして、深沢地域整備事業といたしまして、土木積算総合システム保守業務委託及び同システム機器賃借料、深沢地域取得済用地管理業務委託料などを。なお、深沢地区事業促進等業務委託料としまして、1,199万1,000円を平成22年度に繰り越しをいたしました。
 決算書は162ページに、成果報告書は291ページに入りまして、大船駅周辺整備の経費は2,484万2,613円で、周辺整備事業としまして大船駅東口エレベーター等基本設計業務委託料などを。なお、大船駅東口エレベーター等設計業務負担金のうちの詳細設計業務負担金としまして、3,000万円を平成22年度に繰り越しをいたしました。
 成果報告書は292ページに入りまして、大船駅西口整備の経費は5億1,022万1,461円で、西口整備事業といたしましては、大船駅西口公共広場詳細設計業務委託料、大船駅西口公共広場用地借料、大船駅西口ペデストリアンデッキ等整備工事請負費、大船駅西口公共広場等整備工事請負費、大船駅西口整備事業用地購入費、大船駅西口ペデストリアンデッキ用地地上権購入費、大船駅西口整備事業用地建物等補償費などに支出したものであります。なお、大船駅西口ペデストリアンデッキ等整備工事請負費としまして、5億4,042万3,000円を平成22年度に繰り越しをいたしました。
 以上で説明を終わります。
 
○財政課長  ここで、平成21年度の鎌倉市一般会計歳出決算額について御説明させていただきます。
 平成21年度の鎌倉市一般会計歳出決算額は、予算現額597億2,512万1,369円、支出済額570億5,607万1,896円、不用額14億9,618万6,934円、執行率95.5%です。
 以上で一般会計歳出決算の内容説明を終わります。
 
○池田 委員長  それでは、これより質疑に入ります。御質疑ございますでしょうか。
 
○飯野 委員  おはようございます。よろしくお願いいたします。
 私がお聞きしたいのは、施策の報告書292ページの部分なんですが、まずトイレのことでちょっとお伺いしたいと思います。公衆トイレ清掃業務委託料というのがあるんですが、このトイレは週に何回ぐらい掃除されていますでしょうか。
 
○大船駅周辺整備課長  トイレの清掃につきましては、毎日2回、午前、午後1回ずつ清掃している状況でございます。
 
○飯野 委員  ここのトイレなんですが、非常に汚いという話がありまして、クモの巣が張ってあったりですとか、ちょっと便器に汚れが残っていたりとか、大船駅西口を使われている方が余り使いたくないなという話をよく聞いておりまして、その辺、1日2回ですか、週5回やっているということなんですけれども、これはちゃんとチェック、いわゆる職員の方がちゃんと清掃されているかとか、チェックとかされているんですか。どういう形でされているんでしょうか。
 
○大船駅周辺整備課長  日2回の清掃でございまして、それにつきましては、毎月報告書が上がってきております。その形と、やはり西口の環境状況からいたしまして、皆様も御存じかとは思いますが、浮浪者といいますか、そういう方が住みついていた経過もございます。そういう中で、現場に行った中でトイレの部分を確認したり、そういう形の確認をさせていただいております。
 
○飯野 委員  職員の方は、大体月何回ぐらい現地とか見られていますか。
 
○大船駅周辺整備課長  確認とすれば、毎日必ず行くという部分ではございませんが、現場に行く限りは、トイレ及び施設の部分の状態を確認している状況はつくっております。
 
○飯野 委員  はっきり言って、清掃を本当にちゃんとやっていると、一応報告書ではそういうふうになっているかもしれないのですが、ちょっと2回本当にやっているのかなと。また、内容の精査もですね、クモの巣をとるですとか、そういうことをやっていると思えないので、ちょっと私は業者を変更したほうがいいんじゃないかなと思いますが、その辺いかがでしょうか。
 
○大船駅周辺整備課長  今委員さん御指摘がございましたので、今後現場も確認した中で方向づけをしていきたいというふうに思っております。
 
○飯野 委員  ぜひよろしくお願いいたします。
 それと、大船駅西口の、今ペデストリアンデッキをつくっていますけれども、以前は横浜市との計画もあったということを聞いておりまして、暫定的な整備計画という私の認識でいるんですけれども、今後本格的な整備計画、横浜市とあわせてやっていくのかどうかですとか、その辺の見通しを教えていただければと思います。
 
○大船駅周辺整備課長  今委員御指摘のように、両市一帯整備計画というものが、平成10年に制作されております。横浜市との環境につきましては、当時14年にドリームランド線が廃止になりました環境で、横浜市と私ども鎌倉市のほうが一緒にスタートができるというものがなかなか難しい状況でございます。
 今回の鎌倉市域での整備計画を検証しつつ、両市一帯整備計画をどういう形にするのか、その中に含まれております、公共整備、道路整備がまだ残っておりますので、そういう部分につきましても、今後横浜市と、あと神奈川県と連携して、早期に進めていきたいなというふうに思っております。
 
○飯野 委員  それと、柏尾川沿いの道路ありますよね。あそこの道路を、大船駅をおりて橋を渡って、右に行った方向の道路を拡幅しようということで、横浜市は敷地の、県ですかね、たしかその道路の70%ぐらいを買っているということをちょっとお聞きしたんですけれども、市のほうは道路拡幅のために何%ぐらい土地を買収して、大体何メートルぐらいになっていますでしょうか。また、今後の広げていく上で、どれぐらいの目標をされているのかということをお聞きできればと思います。
 
○大船駅周辺整備課長  都市計画道路の阿久和鎌倉線につきましては、全体650メートルのうち150メートルは完了済みと聞いております。残り500メーターにつきましては、320メーターが県の街路事業、残りの160メーターにつきましては、先ほど申しました、横浜・鎌倉両市一帯整備計画の中で整備をしていこうという形で進んでいるところでございます。
 用地につきましては、今現在、自転車駐輪場に使っております土地自体は鎌倉市の土地になっておりますが、それ以外についての土地につきましては、確保できている状況ではございません。
 
○飯野 委員  それと、ちょうど橋を渡って右に行ったところもちょうど広げる部分だと思うんですが、何かそこにちょっと、私も現地を確認していないんですけれども、何か新しく飲み屋さんというか、居酒屋さんか何かお店ができていると。今後買収を進めていく中で新しくそういうお店ができるというのは、その辺のところ、市のほうとしてどういう対応をしているのかということをお聞きしたいと思います。
 
○大船駅周辺整備課長  委員さんの今御指摘の部分につきましては、床屋さんがあるところだと思いますが、新築自体の申請があった年度自体は、済みません、今持ち合わせはございませんが、そういう問い合わせの中で、許可をおろして建てたという経過だと思います。しかしながら、それは都市計画道路の都市計画決定している区域の中の行為でございますので、建てるときは鎌倉市を通して県のほうにも相談があった案件でございます。これから道路を整備する中では、その家も含めまして一緒になるという部分があろうかと思いますが、今後交渉の中で進めていかなければいけないのかなというところでございます。
 
○飯野 委員  ぜひしっかりと進めていただければと思います。
 あと、所管がちょっとどうなのかというので、所管が違っていればそういうふうに回答していただければと思うんですが、ちょうど徳洲会の内覧会が8月の末にあって、同僚議員の方も余りの混雑ぶりに引き返したという話がございましたけれども、この柏尾川沿いの周辺ですね、この交通問題を今後どうされるのかということをお聞きできればと思うんですが。
 
○高橋[洋] 拠点整備部長  そこの件に関しては、都市整備部の関係で、多分交通政策課が所管をしていると思います。
 
○飯野 委員  わかりました。信号をつくってという話を聞いていますので、それはそちらの所管に聞いてみたいと思います。
 それと、深沢地域整備事業のことでちょっとお伺いしたいんですけれども、武田薬品の完成が近いということで、今後深沢の土地の問題があると思うんですけれども、今後どういうふうに、今のところ話が推移しているのかということをお伺いできればと思います。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  委員御指摘の武田薬品の研究所につきましては、御存じのように、藤沢市域ということになりますが、現在私どもが進めております深沢の計画につきましては、昨年JRさんとの協議の中で工場跡地の土壌汚染処理、この問題が浮上してまいりまして、本来であれば、昨年度中に土地利用計画について策定をしていきたかったという状況がございますが、JRさんの土壌汚染の関係で、実際今、検討が一時的におくれたという状況がございます。
 そういう中で、今年度に入りまして、JRさんのほうと御協議させていただいた中で、対策処理と土地利用、それを一体的に進めていくということで検討をしているところでございます。
 
○飯野 委員  建設常任委員会等でも報告等あったと思うんです。改めてお伺いしたいんですけれども、JRの工場の撤去費、たしか屋根のスレートにアスベストが入っているということで、1枚1枚手作業をして結構お金がかかるということをお聞きしています。その撤去費と、あとは土壌汚染も塗装で鉛が含まれているですとか、かつて軍需工場であったので、下に何が埋まっているかわからないというようなことを関係者の方が言っている話を私はちょっと聞いたことがあるんですが、両方で今のところ幾らぐらいかかるという感じになっていますでしょうか。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  JRさんのほうからは、以前にまちづくりニュースの第15号のほうで御報告させていただきましたが、金額的なものについては、お教えいただいていないという状況でございます。
 
○飯野 委員  わかりました。それと、今後、村岡新駅は、つくるとしたら請願駅という方向になるとは思うんですが、現在藤沢市、県そしてJRと今どのような話し合いになっているかどうか教えていただければと思います。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  新駅につきましては、これまでも委員会を含めて御答弁させていただいておりますが、現在鎌倉市としましては、新駅設置に対する方向性というのを明確な形では打ち出してございません。
 そういう中で、新駅構想が藤沢市側にございます。それを受けた形での影響というものを考えた土地利用、計画づくりをしてきたという経過がございます。そういう中で、藤沢市、あるいは神奈川県と新駅についてを含めた広域的なまちづくりの検討、19年度に一度広域での検討をしてまいりました。そして、20年度に入りまして新駅による効果を含めた検討もしてきております。そういったものを含めまして、昨年度湘南モノレールさんを初め、バス事業者さん、公共交通関係についてのヒアリングをしてきてございます。
 肝心の新駅そのものについてでございますが、JRさんのほうへは、これは藤沢市が神奈川県鉄道輸送力増強促進会議、こちらの場を通して新駅の要望を行ってきております。そういう中で、JRさんのほうからは新駅設置についてのイエス・ノーという回答は出ておりません。
 
○飯野 委員  お話を聞いていると、やはり県と藤沢市が非常に熱心だなということがうかがい知ることができるんですけれども、そういう協議の中で、市も全くお金を出さないというわけにはいかなくなる可能性があると思うんですね。市も当然JR跡地との関係で駅があったほうがいいというのはあると思うんで、その準備といいますか、そのために基金等という準備はされているんでしょうか。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  新駅の設置費用につきましては、これまでもどのぐらいかかるのかというお問い合わせ、お尋ねがございました。その中で、近隣の新駅が設置された事例というものもお伺いをしてきております。
 ただ今回、東海道線の新駅という中で、費用についても現段階では明らかになっておりませんので、そこら辺の費用関係については、まだ一切、役割分担も含めて明らかになっていない状況でございます。
 
○飯野 委員  地元の皆さんも、私も深沢に住んでいまして、本当にどうなるんだと、土壌汚染どうなんだということもよく聞かれまして、その辺でぜひ話を進めていただいて、市民のニュースのペーパーありますよね、ああいうのを通じて広く告知をしていただいて、情報公開を進めていただきたいと思います。
 最後に、所管と関係があるかどうかわからないんですが、JRの引き込み線が深沢ですとか走っているんですけれども、市としては、どういう意向を持っていて、またJRとどのような話し合いをされているのか教えていただければと思います。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  引き込み線につきましては、現在休止という扱いになってございます。そういう中で、踏み切り部分につきましては、JRさんの御協力をいただきまして、現在一時停止をせずに通れるような形になっております。その中で、今後工場跡地の土地利用とあわせて、廃止が決まった段階では、真っ先に市のほうにその報告を受けるとともに、市の中でもその取り扱いについて、今後どうしていくかというものをJRさんのほうに投げかけをしていきたいというお願いは、これまでもしてきているところでございます。
 
○飯野 委員  わかりました。何か市のほうで腹案といいますか、考えとかはあるんですか、現時点で。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  具体には、私どものほうでは計画は持ってございませんが、地域のほうから、あるいは企業さんのほうから、いろいろな使い道をしたいというような声は聞こえてきております。
 
○飯野 委員  具体的にどのような要望といいますか、希望が今あるんでしょうか。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  地域によっては、緑が足りないので緑化空間として使えないかと、ですから、部分的なもの、あるいは道路の整備にあわせて使えないか、さらには、企業さんで言いますと、これは三菱電機さんになりますけれども、電機さんの中を分断するような形で引き込み線が通っているという状況がございますので、できれば電機さんのほうは払い下げ等を受けて、一体的に使っていきたいというような御要望はお持ちのようでございます。
 
○飯野 委員  わかりました。ぜひその話も進めていただきたいと思います。
 
○池田 委員長  ほかに御質疑ございますでしょうか。
 
○納所 委員  引き続いて、深沢地域整備事業について伺います。
 深沢地区事業推進専門委員会が開催されて、平成21年度も開催されていたと思います。この検討はどこまで進んでいるかお教えいただきたいと思います。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  先ほども御答弁させていただきましたが、JRさんの大船工場の土壌汚染、その問題に起因しまして、昨年度8月にそういったお話が出て以降、専門委員会の中でも、やはり具体的な検討については、JRさんの動向も踏まえて進めていこうというような状況がございます。
 そういう中で、昨年度は3回ほど開催をしてきておりまして、その中では、東西を結びますシンボル道路あるいは公園などの基盤整備のあり方、それから道路沿道の空間のイメージ、これは公園につきましても、市民の方が入っていただきました協議会のほうからいただいたビジョン、そういったものも踏まえて、そういった空間のあり方、さらには、深沢の基本計画でありますウェルネス、それを具現化していくためのまちづくりの方針というようなことの検討を進めて、これまで土地利用計画案としては2案ほどまとめてきているところでございます。
 
○納所 委員  ありがとうございました。
 あと地元地権者等を対象にした全体会ですね。全体会で地元の方から上がってきた声の主なものを教えていただきたいと思います。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  全体会につきましては、これまで節目節目で開催をさせていただいております。そういう中で、JRさんの土壌汚染の状況、そういったものも御報告させていただきながら、今後の進め方、さらには個別に今後皆さんの土地がどういった土地に換地をされるか、換地をされたときにどういった位置がよろしいのかというような、そういったこともお聞きしていくというようなことで、確認をさせていただいた内容、これはどなたがどこにということではなくて、どういうような御要望があったかというようなことも検討、全体会のほうで皆さんに御報告をさせてきていただいております。
 
○納所 委員  わかりました。JR、大船工場跡地も土壌汚染の顕在化ということで、土地利用計画も策定ができなかった。その後、それが今後の都市計画決定事業認可のスケジュールにどのような影響を与えるのか確認したいと思います。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  私どもとしましては、本来昨年度中に土地利用計画を策定し、関係機関協議をして、都市計画決定という流れでこれまで考えておりましたが、繰り返しになりますが、土壌汚染の関係で若干おくれが出ているのは事実でございます。
 そういう中で、実際に今都市計画決定の時期を平成23年度という形で権利者の方にもお伝えしてきているところなんですが、なかなかそこの時間的な余裕がとれないという状況も明らかになってまいりました。
 しかしながら、昨年の9月に有志の方から事業を促進してほしいというような陳情もいただいておりますので、私どもとしましては、事業スケジュールをできる限り尊重するような形の中で、実際に都市計画決定がおくれたとしましても、権利者の皆さんに一番影響のあります移転の時期、そういった時期につきましては、できる限りこのスケジュールどおりに進めていきたいと、そんな形で考えております。
 
○納所 委員  そうしますと、仮換地の指定というのは、事業認可後ということのスケジュールでしたか。それをちょっと確認したいと思います。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  そのとおりでございます。
 
○納所 委員  そうしますと状況によっては、平成23年度の都市計画決定も厳しい可能性もあるという認識でよろしいでしょうか。それに伴って、例えば平成25年のスケジュールであるとか、そういったものへの影響も想定しなければいけない時期に来ているのかどうか。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  実際、23年度の都市計画決定というのは、非常に厳しいという認識をしてございます。そういう中で、当然関係機関協議、神奈川県を初め、これから行っていくという状況の中で事業認可につきましても、できる限りスケジュールどおり進めていきたいというふうに考えておりますけれども、仮にそれがおくれたとしましても、その後の仮換地、それから移転、そういったものの時期をできる限り従来の計画にすり合わせるような努力はしてまいりたいと考えております。
 
○納所 委員  かなりタイトなスケジュールで、要するに、JRさんの結論待ちということにもなってくるかと思います。その点は御努力を続けていただきたいと要望しておきたいと思います。
 その中で、先ほども新駅の話がございました。例えば、横須賀線で武蔵小杉駅新駅が設置をされました。それにかかった経費でありますとか、JR、地元の負担であるとかいうことというのは参考になるのかどうか、その点はいかがでしょうか。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  今委員に御指摘いただきました武蔵小杉駅、これは本年3月14日だったと思いますが、開業してございます。いろいろと川崎市さん初め情報をお聞きしておりますけれども、実際いろいろと、皆さんも通られてわかるかと思いますが、周辺の住宅開発もかなり並行して進んでおります。それから、一部、こちらから東京に向かいまして、右手にNECの工場がございます。部分的にはそういった用地も取得をしたと。さらには、既存の南武線の武蔵小杉駅がもうちょっと北のほうにございますが、南武線との連絡ということで、私が記憶している中では約350メートルの距離をつなぐと、連絡通路をつなぐということ、さらに、武蔵小杉の駅を過ぎまして多摩川が間近になっているというような物理的な状況もいろいろあるというふうにお伺いしておりまして、一部JRさんの負担あるいは周辺の都市開発からの負担というようなものを全体の事業費に当て込んでいるということで、実際160数億だったというふうに、これは新聞報道でもあったかと思いますけれども、その中にJRさんの負担であったり、あるいは周辺からのそういった負担、そういったものを含めた形というふうに聞いております。
 
○納所 委員  参考にはなるけど、実際この新駅構想にどうそれが使えるかというのはちょっと不明な部分があるということを認識をいたしました。
 あと、用地の中で取得済み用地の管理についてお伺いしたいのですが、C用地の暫定的な利用ということ、もしくは、例えば大船駅西口のペデストリアンデッキのいわゆる資材を置いておく場所の利用であるとか、さまざまな計画があったと思うんですけれども、C用地の活用はどこまで検討されていらっしゃいますでしょうか。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  C用地につきましては、平成19年度に2ヘクタールを取得して、8.1ヘクタールすべて買い終えたという状況がございます。そういう中で、公共的活用あるいは民間的活用ということで、平成20年7月と平成21年2月に公募してございます。それから、その際には、7月の時点では1件、それから21年2月の時点では6件のお問い合わせがございました。しかしながら、賃料、それから暫定期間というようなことから現実的にお申し込みはなかったという状況がございます。
 そういう中で、2月の公募も、先ほど委員御指摘の大船駅西口の整備事業に伴います工事ヤードの相談がありまして、残った用地について、同年の9月、21年9月に庁内公募を行ってございます。その中では、2件ほど公募がございましたが、やはり予算が絡むようなこともございまして、継続的な調整を行っていたということから、21年度につきましては、公募は行っていないという状況でございます。
 
○納所 委員  さまざまな方策が考えられるかと思うんですけれども、例えば、暫定利用その期間いっぱい、いつまでになるかわからないけど、それを利用するとしても初期投資が非常にかかってくるという問題があります。であるならば、例えば、ごく短期に次々と貸し出すような、いわゆる貸し店舗的な用地の利用という、今までとは違った発想での暫定利用というのは考えられないのかなと思うんですが、この点の検討はいかがでしょうか。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  これまでは受動的に、私ども公募あるいは庁内に働きかけをしまして募集をしてきたところでございますけれども、実はそういう中で、やはり能動的に働きかけもしなくてはいけないだろうということで、まさにそんなに費用がかからなくて活用ができるものは何だろうということで、よく時間貸しのコインパーキング、そういったものであれば、そんなにイニシャルコストもかかりませんし、撤退するのにも楽なのかなということで、2社ほどそういったお問い合わせをさせていただいた経過もございます。
 しかしながら、C用地の場合につきましては、湘南深沢駅から若干遠いというようなことがございまして、いずれも残念ながらお断りをされてしまったという経過がございます。
 
○納所 委員  そうですね。あそこに車をとめられることができたとしても、そこからどこに行くんだという場所でございますから、例えば、深沢駅前のA用地であるとか、そういったところでもA用地、どっちか、B用地かな。暫定広場じゃないところなんですけれども、そういったところに暫定的なコインパーキングであるとかいうような施設整備はいかがでしょうか。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  そちらにつきましては、先ほどの2社のほうから、実はC用地よりもB用地のほうがやはり駅に近いということで、距離的には適していると。ただ地形の問題等ございまして、実際に現地へ行きますと区分はされていないんですが、現在徳洲会のスポーツセンター、それからエバーグリーンのテニスコートですね、お貸ししておりまして、それぞれ建築物が建っている関係から、実際にはお貸ししている土地のエリアというものがどうしても介在してきていまして、そういう中での利用がなかなか困難だというようなことで、B用地につきましても、残念ながらお断りを受けてしまったという状況でございます。
 
○納所 委員  最後に、架空の投資話、それが注意喚起があったりということで、深沢のまちづくりに絡む架空の投資話について、その状況をお知らせいただきたいと思いますけれども。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  架空の投資話につきましては、JRさんの工場の解体ですとか、開発をしていく上での投資というようなことで、これまで何件が御相談を受けまして、6月の常任委員会のほうでも御報告させていただきましたが、その後、6月のたしか15日、それから7月1日の「広報かまくら」で注意喚起をさせていただきました。その際に、新聞社のほうでも取り上げていただいたということで、その後は、10件ほどお問い合わせがございました。これは関東に限らずに関西方面からもお問い合わせ、これは来所される方もいらっしゃれば、電話でのお問い合わせもございます。
 その中で、ホームページでこういった注意喚起もしていますよというようなお話をさせていただきますと、理解しましたということで、現時点では被害も出ていないというふうに聞いております。
 
○池田 委員長  ほかに御質疑ございますでしょうか。
 
○吉岡 副委員長  深沢の整備の問題で引き続き伺いたいと思います。
 今までの論議を聞いておりまして、また報告を受けておりまして、私もまちづくりとして、よいまちづくりになってほしいということで、今までもそういう立場で質問してきましたし、今特に柏尾川沿いの土地の所有者の方にしてみれば、いろんな面でやきもきしているんだということもよくわかります。
 その上で、今土壌汚染の問題がやっぱり一番大きな、新駅の問題は別として大きな問題になっているのかなと思うんですが、市のこれまちづくりニュースやいろんなところで踏まえますと、要するに、JRさんは土地の売却予定額よりも土壌汚染対策処理費とかが上回ってしまって困ると。それについて、市としては、JRと協議を行って土壌汚染対策を踏まえた土地利用の検討を一緒に行っていくということなんですけども、具体的にはどのようなイメージなのか。例えば、今まで先ほどのC用地につきまして、19年度で買収したということで、市が買収したA・B・C用地につきましては、土壌汚染対策法ができたのはたしか平成10年からですけども、その前に購入していた土地も含めまして土壌汚染対策はJRさんにしていただいたということで認識しているんですけど、そのとおりでよろしいですか。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  まず土壌汚染対策法でございますが、平成15年の2月に施行がされてございます。それまでに鎌倉市で取得しました用地、これB用地を皮切りにA用地、一番最後が平成14年度、ですからまさに土壌汚染法が施行されるその年の3月に取得したA用地の一番奥の部分になりますが、そちらが土対法が施行された以降の取得になってございます。
 市が取得しましたA・B用地につきましては、これはJRさんではなくて旧国鉄清算事業団、その後いろいろと名称が変わりまして、今、鉄道運輸施設整備支援機構というところが業務を請け負っておりますけれども、そちらと御協議をさせていただき、本来であれば、平成15年2月の段階、法が施行された段階で、土壌汚染につきましては、所有者が対策処理等を行うという義務がございました。そういう中でいきますと、法が施行されるということで、平成14年度A用地、最後に買った用地につきましては、契約の中でそういったことがうたわれてきてございます。
 しかしながら、それ以前の土地につきましては、実際には、これは全国的に清算事業団用地を処分しなければいけないということで、買う側がどちらかというと、そういった瑕疵についてなかなか口を出せないような状況になっていた。しかしながら、私どもいろいろ調べさせていただきまして、当時の鉄運機構さんのほうで、そういった処理費を出しているというようなことを調べた上で協議をさせていただき、これまで市のほうで行いましたA・B用地、こちらにつきましては、一部B用地はやっていないところもございますが、行ったところにつきましては、負担を運輸機構のほうからしていただいているという状況がございます。
 
○吉岡 副委員長  ちょっとずれちゃったんですけど、要するに、土壌汚染対策法ができる前に買った土地についても、いわゆる持っていた側のところで土壌汚染対策をしていただいたと。ですから、きれいにしていただいたと。その費用負担の問題も、たしか国会でも随分取り上げて、やっぱりやってもらうべきじゃないかということでやって、きれいにしていただいたわけですね。
 今回、鎌倉市が持っている土地は一部まだ残っているということですが、基本的にはきれいにしていただいて、それで今、市が土地を持っているということで理解しておりますけれども、それでよろしいですね。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  土壌汚染対策法につきましては、本年4月1日に改正がされてございます。この改正の主な目的でございますが、大きく三つというふうに聞いております。一つは、法に基づかない土壌汚染の発見の増加、それから二つ目が掘削除去の偏重、そして三つ目が汚染土壌の不適正処理の汚染の拡散ということでございます。
 そういう中で、特に汚染の拡散というものをやはり防いでいかなければいけないという中では、これまでどちらかというと、市が行ってきましたように、浄化あるいは汚染された土を場外に搬出して、きれいな土を入れかえるというようなやり方、そこに非常に偏ってきたところがございます。そういう中で、今後やはり掘削除去が中心の傾向が続くと、搬出される汚染土壌の処理能力が不足すると、さらに処分場が対応できなくなるというようなこと、それから、掘削除去の場合は良質な埋め戻し剤を必要とするということで、それが未曾有にあるのかということ、それから、対策費用を高額化させて、結果的にブラウンフィールド化してしまうということで、今回の改正におきましては、3,000平米以上の土地での形質の変更、そういったものがある場合は、県のほうに履歴等も出していくというようなことで、これは民間問わず行政にも当然課せられるということになります。
 したがいまして、状況としましては、今回改正された趣旨にのっとれば、決して封じ込めをしていくということが不適切ということではなくて、これは掘削除去あるいは浄化するものと同等に一つの対策処理の方策という位置づけの中で、これもうもともとルールといいますか、方法として認められておりますけれども、そういう安全対策をとる中で、そういったものが一つの手法として認められてきているという状況がございます。
 しかしながら、JRさんの用地につきましては、これは建設のほうでも御答弁させていただきましたが、市といたしましては、浄化をしていただきたいということをお願いしてきているところでございますし、これからも繰り返しお願いをしてまいりたいというふうに考えてございます。
 
○吉岡 副委員長  長々4月以降のやつを言っていただいたんですが、要するに、今まで市が買った土地については、基本的には浄化したということでいいわけですね。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  そのとおりでございます。
 
○吉岡 副委員長  今まではそういう面で、結局汚染土壌については、浄化した上で買ったと、持っていると。今、それはいろいろな点で規制緩和されたのかなとある面では思っているんですけど、今の状況ですと、例えば、今までのA・B・C用地のように、浄化しないで、市の方針としては、封じ込めがいいのかどうかというその後の問題はいろいろあるにしても、要するに、浄化しないでそれをそのままにして、封じ込めのやり方はいろいろあるようですけれども、それで何とか乗っていただこうという、そういう方向で今やっている。だから、今までのA・B・C用地のやり方とは違うやり方で進めようということですね。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  市としましては、やはり浄化をしていただきたいという方向でお願いをしております。それを基本にしておりますが、先ほどの土対法の改正も踏まえまして、封じ込めできるということも、JRさんのほうではお考えとしてお持ちになってございます。
 
○吉岡 副委員長  もちろん関谷なんかの土地でも、今あそこは焼却灰を埋めたところに盛り土をして、確かにそういう点では封じ込めしたり、観察井戸をつくってやっているということはもちろん承知しているんですが、今後、例えば土地利用を図る場合に、その後、やはりどうなっていくのか、例えば封じ込めした土地が、例えばJRさんがこれから、これでいくとJRさんは売却したいということですから、御自分がどっちかっていうと事業者でやるんではなくて、土地を売却したいという意思のようなので、少なくとも売却しようという土地については、封じ込めで売るというか、そういうことはいかがなんですかね。どうなんですか。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  土地を売買する中で、当然買い手の方が、それでいいよというようなことであれば、それは例えば処分価格も含めて、あるいは今後の管理費も含めてというようなことで、双方で合意がとれればそれは可能というふうには聞いております。
 
○吉岡 副委員長  可能かもしれないけどね。買う側にすれば、やはりいろいろ不安が残りますよね。今土地利用というふうにおっしゃっているので、例えば、ここに道路をつくるとか公園をつくるとか、そういう中でどこを封じ込めるのかは私はわかりませんけれども、少なくとも例えば土地利用で、ここ換地計画ね、土地利用計画でここに道路をつくりますよ、ここには公園をつくりますよとかということで土地利用をして、この土地については住宅にしますよとか、今、深沢の場合には工場の専用地域ですから、その辺の土地利用なんかもいろいろ変えていくんだとは思うんですよね。そういう場合に、もしも道路、公園、それから、結局そういう場合には、最後は市が管理していくことに普通はなるんではないかと思うんですけれど、通常は。どうなんですか。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  現時点でJRさんのほうから封じ込めのお話が、封じ込めの計画もあるんじゃないかという中で、封じ込めをする部分につきましては、基本的にJRさんの換地先ということで私ども考えておりますし、JRさんのほうにもそういうお話をしております。
 ただ、物理的に道路の部分に当たってしまうというようなところについては、今後どうしていくかという部分については、一つの課題として、引き続き調整はしてまいりたいというふうに考えております。
 
○吉岡 副委員長  今まだ検討しているということですけれども、少なくとも安全面も含めてね、その後の何ていうのか、市が管理する場合でのそういう対策、その後、どんどんいろいろ法律的にも変わっていくかもしれない。そういうところで市民に、最後、結局いろんな面で後年度負担になるようなことはやめるべきだと思うんですね。
 だから、その辺ではこの間も環境アセスなり、環境的な検討、それもどこかの鎌倉市の中でも検討して、やはりそういうものも含めて土地利用を進めていかないといけないのかなと思うんですが、今後その辺の環境面での検討というんですか、そこら辺はどうお考えですか。
 
○鎌倉深沢地域整備課長  これまでも市の土壌汚染対策処理をするときも、市の環境部、私ども素人でございますので、環境部のほうに御相談させていただき、環境部のほうは神奈川県のほうに問い合わせをしていただく、あるいは土壌汚染地下水汚染対策検討会、そういった場を通してこれまでもやってきた経過がございます。
 そういうことで、私ども先日も県の横三センターの環境部のほうにお伺いしまして、現在検討している内容、そういったものは、JRさんから御提示いただいているようなものは、実際可能なのかどうかと、あるいはJRさんのほうでも、じかに検査のほうにお伺いをされているということを聞いておりましたので、その事実関係も確認しながら伺ってまいりましたが、県のほうからは、県の本庁の大気水質課あるいは環境省、そういったところにも問い合わせをしながら進めていますよという御回答をいただいております。
 そういう面では、当然環境のほうも環境サイドの御意見を伺いながら土地利用も進めていかなければならないと、かように考えてございます。
 
○吉岡 副委員長  基本的には、A・B・C用地できちっと対策をとったという精神はやっぱり大事なことだと思いますので、環境に配慮した形での土地利用ということでは、後年度負担がかからないような形で慎重に考えてやっていただければと思います。これについては、まだ見守っていきたいと思っています。
 
○池田 委員長  ほかに御質疑ございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 よろしいでしょうか。それでは、これで質疑を打ち切ります。
 御意見はありますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 ないようですので、これで意見を打ち切り、この項を終わります。
   ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○池田 委員長  次に、議案第35号平成21年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計歳入歳出決算の認定について、説明をお願いいたします。
 
○稲葉 拠点整備部次長  議案第35号平成21年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計歳入歳出決算の内容について説明をいたします。
 鎌倉市歳入歳出決算書及び附属書の208ページ並びに平成21年度における主なる施策の成果報告書の423ページを御参照ください。
 まず歳出でありますが、5款5項事業費、5目一般管理費は7,533万6,335円の支出で、再開発一般の経費は運営事業としまして、事務的諸経費や代替住宅管理費等負担金などに。成果報告書は424ページに入りまして、職員給与費としまして、再開発関係職員7名の人件費を支出したものであります。10目事業費は2,648万2,500円の支出で、都市再開発の経費は推進事業といたしまして、大船駅東口市街地再開発事業推進業務委託などに。成果報告書は425ページに入りまして、権利者助成事業といたしまして、鎌倉市再開発事業資金融資要綱に基づく取扱金融機関への預託金を。10款5項公債費、5目元金は2,082万2,692円で、長期債償還金の経費は元金償還金を、10目利子は260万2,234円で、長期債償還の経費は支払利子をそれぞれ支出したものであります。15款5項5目予備費は執行がございませんでした。
 これによりまして、歳出の合計は、1億2,524万3,761円となります。
 続きまして、歳入につきまして御説明をいたします。
 決算書の206ページをお開きください。5款使用料及び手数料、5項使用料、5目都市再開発使用料は649万5,876円で、東京電力や大船駅前地区の商店会などからの行政財産目的外使用料を。10款繰入金、5項他会計繰入金、5目一般会計繰入金は1億1,220万円で、一般会計からの繰入金を。15款5項5目繰越金は、413万1,914円で、平成20年度からの繰越金を。20款諸収入、5項貸付金元利収入、5目再開発資金融資貸付金元利収入は732万円で、鎌倉市再開発事業資金融資要綱に係る取扱金融機関からの預託金の返還金をそれぞれ収入いたしました。
 これにより歳入の合計は、1億3,014万7,790円となり、歳入歳出差引額は、490万4,029円で、平成22年度へ繰り越しをいたしました。
 以上で、平成21年度鎌倉市都市計画事業大船駅東口再開発事業特別会計歳入歳出決算の内容について説明を終わらせていただきます。
 
○池田 委員長  それでは、これより質疑に入ります。御質疑ございますでしょうか。
 
○高野 委員  時間もお昼ですから基本的なことだけを簡潔に伺いますが、平成21年度におけるこの大船東口の再開発事業につきまして、一つの大きな基本的なプランが複数示されまして、予算委員会でも基本的なところだけはお聞きしましたけど、議会でのこれまでの判断、市民の声、権利者の声も踏まえて重く受けとめさせていただきたいということを申し上げたんですが、現行計画でも変動が相当あるでしょうけど、60億近い市の負担も予定されているものですから、大変これは、今の経済状況の中でよほど慎重にしていかないといけない。
 ただし、今のままでは、あそこの大船駅前がいいというふうにはだれも思っていないわけですから、本当に市民的な納得の得られる、また商業振興につながるような形での合意形成をしながら事業を進めていくというふうに改めて思うんですが、このプランをつくった段階での権利者の方の合意形成ですけど、21年度やられて、まだ11件ほどの方とはなかなか話し合いができていないというような御報告もあったかと思うんですが、ちょっと今どういうふうになっているかをお聞かせ願いたいと思います。
 
○再開発課課長代理  賛否の状況につきましては、平成18年度予算を否決されました新基本構想の状況、賛成・反対、五分五分という状況からきちんとした賛否をとっておりませんので、その状況は変わっておりません。ただ、高野委員御指摘のとおり、11人の方、強硬な反対ということで、なかなかお話し合いができないという、その状況は変わっておりません。
 
○高野 委員  1件1件立ち入るつもりはないんですが、全くもう再開発そのものが要らないという、こういう立場なんでしょうかね、その方々は。それとも、何か市の考え方に対して、これまでのいろいろやりとりもあったのかどうかもわかりませんけども、その辺のなぜ話し合いすらできないというのは、話し合いする中でいろんな意見が分かれてね、合意形成ができないということは、いろいろそれぞれ事情もあるだろうからわかるんだけど、その辺の事情というのをどういうふうにとらえているんでしょうか。
 
○再開発課課長代理  話し合いができないというのは少し言い過ぎだったかもしれませんけど、半数近くは、今までの長い経緯の中でなかなか話し合いができないという方がいらっしゃいます。あと半数ぐらいは、自分は土地を持って今後事業を続けていたいので、共有で再開発事業をやることはやりたくないんだから再開発には反対だと。あと今の収入からして再開発事業をする補償というのは厳しいのでしたくない。そのほか近隣関係とちょっと境界線とかでトラブルがあるので、そういう方と一緒に事業をしたくないという、そういう明確な反対理由を示される方もやはり半分近くいらっしゃいます。
 
○高野 委員  それが11件の中の半分という意味ですね。わかりました。いや、聞かない、いいです。今うなずかれたから、そういうことで。それはそれぞれの事情があるので、1件1件やっていただくしかないから、これ以上この場で聞くのはなかなか難しいんですが、そこは一つの大きなやっぱり視点だというふうに思います。もちろんそれ以外の話し合いをされている方でもいろんな御意見が、経済状況がいい時代にやられていると、第1期がそうだったように、また違った形での促進が図られるかなと思うんですが、なかなか経済状況がこういう状況ですから、厳しさがあるなと。
 もう一つ、この三つのプランを出されて、それぞれ駐車場の考え方についてのそれぞれ違いというんですかね、そういうことでつくられているんですが、やはり21年度を踏まえて改めてお聞きしたいのは、合意形成がもう大前提であるけれども、この事業の今の段階での最大の公共性というんですかね、この事業をやることによってこういう点がよくなるから、合意形成に時間がかかっているけれども、今後進めていくんですという、その辺の考え方、道路のことだとか、商業の活性化だとか、公益施設をどうするかという議論にもつながってくるんですが、ちょっとその辺の、今のこのプランを踏まえて、こういうことでやっぱりこの事業というのはやっていかなきゃいけないんだという最大の公共性というのは、どういうところにあるのかということを改めて御説明願いたいと思うんです。
 
○再開発課課長代理  今、高野委員御指摘のとおり、道路ですとか下水道ですとか、そういう公共施設の整備、それは権利者の方からお話を聞いても、この夏場、やはり大船、17万人の方が駅を利用する中で、異臭が漂うような、そういう駅前であってはいけない。そういう面で、市民の快適性、利便性、利用においてのそういうことを確保するためには、やっぱり再開発が必要だと思います。そのほか、木造の建物が建ち並んでいるわけですから、防災ですとか、町の安全を確保するためにも再開発事業というのは必要だと思っております。
 それと、公共施設についても、まだどういう施設を配置するということは、まだ用途は決まっておりませんけれども、何らかの公共施設という床は考えておりますので、大船の駅前でこれだけの床といいますか、確保できるというのは、再開発以外になかなか土地もありませんから、ないと思いますので、今後その辺は市民の方々の御意見を踏まえて煮詰めていけるとは思っております。
 
○高野 委員  先ほど深沢のまちづくりの議論もありましたけど、この深沢のまちづくりとこの大船の再開発というのは、これまでも再三申し上げてきておりますが、財政的な面からしても、相当な大型事業なわけですね。ですから、失敗は当然許されないという事業の一つですから、経済不況の中で地権者、権利者の合意形成は大前提なんですが、下水のことは、これは都決している、そういう再開発事業という枠組みの中で手がつけられないということだから、どちらかというと、道路のほうのニーズが非常に高いと思うんですが、今のプランでいって、本当に町がこんなふうによくなっていくというような展望といいますか、効果といいますか、費用対効果とは言わないけども、そういったものは十分地権者や権利者の皆さん、それから市民の皆さんに見えるような形で、厳しい財政状況ですけれども進めていくということに対して、市民的な合意が得られるような形でやっていくことが大事だと思いますから、この事業だけではありませんけど、特にこれだけの財政を投じる問題ですからね。また、今この三つの基本プランを踏まえて精査されていくと思いますから、また、様子を見させていただいて、またお聞かせ願いたい思います。
 
○池田 委員長  ほかに御質疑ございますでしょうか。
 
○飯野 委員  常任委員会等で三つのプランが示されたということを私も資料等を拝見させていただいております。当然、費用確保のために上部にマンションがいっぱい入っているというような計画もあったと思うんですけれども、こういう情報というのは、市民に対して公開とかはされているんでしょうか。
 
○再開発課課長代理  現時点では、まだ権利者さんと煮詰めている状況ですので、ある程度案が決まり次第市民の皆さんに、案が決まるといいますか、基本計画が決定しということじゃなく、案の段階で、市民の方、皆さんに提示し御意見をいただきたいと考えております。
 
○飯野 委員  確かに地権者の方との交渉の段階で、案の段階であるということはわかるんですが、逆に地権者の方と話がついて、それを市民の方々に知らせて、じゃあこういう意見があったら変えようということが、なかなか難しくなってきてしまうと思うんですね。そういう意味では、市民の方にアンケートですとかワークショップ等で市民の声を広く聞くべきなんじゃないかと考えますが、その点はいかがでしょうか。
 
○再開発課課長代理  やはり再開発事業の特殊性上、市施行を今予定しておりますが、一般的な公共施設と違う権利者個人の財産にかかわることですから、それに対して、やはり権利者の方と市民の方の意見、それは同じ範囲に対して市民の方が、ちょっと申しわけないんですが、意見を言えるというふうにはちょっと考えておりません。やはり市民の方が言える部分と権利者の言える部分、それは少し線引きをして考えておりますので、今は権利者の方の意見を固める、そういう時期だと考えております。
 
○飯野 委員  確かに地権者の方が最優先ということはわかるんですけれども、ただ、まちづくりという観点からすると、やはりこれから大船駅の顔になっていく建物ということで、店舗とかマンションだけで構成されるというものではなく、ちょっと施設名は忘れましたが、福岡県で施設の中で川が流れているですとか、市民の憩えるような施設を入れることによって、待ち合わせ場所になったりですとか、後は大船駅のここに行けばちょっとうるおいがあるというような、そういうものも入れていったほうがいいんじゃないのかなと思いますが、その点は、地権者との話し合いと市民の意見を聞いていく中で、どの辺でそういうものが入れられるか入れられないかということになるのかちょっと教えていただければと思います。
 
○再開発課課長代理  先ほど高野委員の質問にも御答弁させていただきましたが、公共施設の床については施設の中に確保する、それは行政の施設になるのか、福祉関係のそういう公益施設になるのかちょっとわかりませんが、それについては新基本構想の否決を受けて市民の方、権利者の方に意向を確認したときに要望を聞いておりますので、それを踏まえて、今後煮詰めていければと思っております。
 どういう点が市民の方の意見をいただけるかということですが、建物自体の大きさですとか、住宅を設けることがうまくないですとか、そういうことについて、ちょっと住宅を設けることは町なか居住の関係で、町なかのにぎわいを設けるために、市としても好ましい用途と思っておりますので、それに対して意見があれば、うちのほうでも答えていきますけれども、そういう建物の内部のことに関しては、なかなか市民の意見というのは、公共施設は別ですけれども、厳しいのではないかと思っております。
 ただ、道路ですとか歩道ですとかバリアフリーの関係ですとか、そういう公共施設に関しては、市民・権利者分け隔てなくオープンに、イーブンに意見をいただいて検討していきたいと思っております。
 
○飯野 委員  それとあわせて、鎌倉市は世界遺産を目指しているということもありまして、大船駅西口で大船観音もありまして、景観にも配慮する必要があると、こういうふうに私は考えますが、その辺はいかがでしょうか。
 
○再開発課課長代理  平成18年のアンケート結果でも、市民の方で、前回の新基本構想では、85メートルぐらいの第1街区の建物、これについては、60%の方が高いですとか下げたほうがいいですとか、そういう意見を受けておりますので、その意見は尊重し、この間提示させていただいた三つの案につきましては、ルミネウィング並みということで、それは権利者の方とも共通の理解を得ておるところでございます。その高さ以外の問題につきましては、今後検討を進める中で、建物の外観ですとか、そういうものについては、世界遺産というよりも、大船らしさとは何かというと、やはり商業の町ですからにぎわいがあるような、そういうものを外観にあらわすような形で検討していきたいと考えております。
 
○飯野 委員  最後に部長さんにお伺いしたいと思うんですけれども、私はこの大船の再開発、大船はある意味、北鎌倉は確かに鎌倉の玄関口というようなことを聞いたことがありますけれども、やはり東海道と横須賀線の分岐点ということで、大船も鎌倉の玄関口ではないかというふうに私は考えているんですが、鎌倉らしさ、鎌倉の玄関口にふさわしいと言えるような建物をつくっていただきたいと思いますが、最後に答弁をよろしくお願いします。
 
○高橋[洋] 拠点整備部長  今、飯野委員が言われたとおり、再開発のビルも景観をやはり配慮しながらのビルの計画、こういうものはやはり必要だと思っております。
 今後、鎌倉の玄関口としての合った建物の施設計画をつくってまいりたいと考えております。
 
○池田 委員長  ほかに御質疑ございますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 じゃあ、ないようですので、質疑をこれで打ち切ります。
 御意見はありますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 ないようですので、意見を打ち切り、この議案を終わります。
 職員退室のため暫時休憩いたします。
              (12時25分休憩   12時30分再開)
 
○池田 委員長  それでは、再開いたします。
 ここで理事者に対する質疑について、お諮りしたいと思います。
 本日までの審査過程において、理事者にただすこととして5項目が出されておりますので、まず事務局のほうから報告願います。
 
○事務局  御確認ということで5項目。
 第10款総務費では、石川敦子委員から、市長の広聴活動について。
 もう1点、総務費で、飯野眞毅委員から、行財政改革について。
 次に、第20款衛生費、こちらも二つあります。まず、高野洋一委員から、バイオマスエネルギー回収施設、名越クリーンセンターの延命化及び今泉クリーンセンターの停止について。
 次に、納所輝次委員から、バイオマスエネルギー回収施設整備事業について。
 最後に、第30款農林水産業費、1点、納所輝次委員から、鎌倉地域の漁港建設について。以上5件が出ておりますので、御確認をお願いいたします。
 
○池田 委員長  以上、事務局から報告がありました5項目について、理事者質疑を行うということで、御協議願いたいわけですけども、そのような形でよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、5項目について、理事者質疑を行うということで確認いたしました。
 それでは、休憩をとった後に、これら5項目の質疑のため、理事者の出席を求めることといたします。
 再開時間につきましては、理事者に質疑の調整等、手続がありますので、午後2時ということでさせていただきたいと思います。よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、暫時休憩いたします。
              (12時31分休憩   14時00分再開)
 
○池田 委員長  それでは、再開いたします。
 ただいま机上に決算等に関する理事者質疑の項目について配付してございますけれども、まず、この項目について御確認いただきたいと思います。よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 御確認いただいたということで、先に進めさせていただきます。
 ただいま御確認いただきました5項目について、理事者に対する質疑を行った後、各委員から意見を述べていただき、そのまとめを行った後に、当委員会に付託を受けました各議案ごとに採決を行いたいと思います。
〇理事者質疑の項目
(1)市長の広聴活動について
(2)行財政改革について
(3)バイオマスエネルギー回収施設、名越クリーンセンターの延命化及び今泉クリーンセンターの停止について
(4)バイオマスエネルギー回収施設整備事業について
(5)鎌倉地域の漁港建設について
     ───────────────────────────────────────
 
○池田 委員長  それでは、理事者に御出席いただきましたので、理事者に対する質疑を行ってまいりたいと思います。
 まず、第10款総務費(1)「市長の広聴活動について」の質疑をお願いいたします。
 なお、答弁は座ったままで結構です。
 
○石川[敦] 委員  お忙しい中、御出席いただきまして、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 私は、市長が日ごろから取り組んでいらっしゃいます広聴活動、これは御公務でいらっしゃると思うんですが、この中における市長の御発言と、それに対する責任といったところで質問させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 まず、松尾市長、平成21年の11月に就任をされて以来、さまざまな広聴活動に取り組まれたかと思います。松尾市長にとって広聴活動とは、どのようなものですか。
 
○松尾 市長  広く市民の方々に直接お話を聞かせていただいて、そのことを行政の今後の施策に反映をさせていく、そういう大変貴重な機会であるというふうにとらえています。
 
○石川[敦] 委員  広聴活動の際に、松尾市長も、市民の方は当然市長とお目にかかるわけですから自分の意見を言うだけではなく、松尾市長のお考えも伺いたいというのがこの広聴活動の常かなと。広聴と広報は表裏一体にあるといった御説明も行政職員の方から伺ったりはしております。その辺のところは松尾市長、どのようにお考えになりますか。
 
○松尾 市長  やはり先日、例えば行いました、ふれあい地域懇談会などでも、市長はこの問題をどう考えるのかというふうに聞かれることが多々ございました。そのときに、やはり適切に、今考えていることというのは御説明を申し上げる、それは責任があるというふうに思っていますので、そのようにしております。広報と広聴はそういう意味では表裏一体のものであるというふうに思います。
 
○石川[敦] 委員  ありがとうございます。
 広報と広聴は表裏一体、すなわち松尾市長のお言葉というのは、広聴活動の中で市民に当然届けられるというふうに理解をいたします。
 加えて、その一言一言は、恐らく市長としての御責任が発生しているものかと思います。広聴活動、定例の活動とそうでないものがあるというふうに伺ったのですが、松尾市長はいろんな市民団体の方と昼夜を問わずお目にかかっているというようなお話も漏れ聞こえてくるんですけれども、日ごろから市民団体の方もしくは個人的に市民の方とお目にかかって、こうした活動を積極的に取り組んでいらっしゃるというふうに理解してよろしいでしょうか。
 
○松尾 市長  ええ、いわゆる公式で、今、市のほうで取り組んでいます、ふれあい地域懇談会ですとか市長カフェ以外に、当然市民の方と直接お話をする機会もございますし、市民団体の方々と意見交換をしてともに活動をするという機会は多くあります。
 
○石川[敦] 委員  そうした際に、御発言をされる市長のお言葉はやはり市長として発言されているというふうに考えてよろしいですか。
 
○松尾 市長  24時間どの部分が個人で、どの部分が市長でという御質問なのかもしれませんけれども、私としましては、常に市長の立場で当然発言をさせていただき、その発言については責任を持ってお話をさせていただいているという意識でおります。
 
○石川[敦] 委員  先日、この広聴活動というところで決算委員会で、経営企画部長のほうにも伺いましたが、個人的な公務の、常にいかなる場合でも公務の延長であるというところは否めないだろうと。市長としての発言は24時間市長の発言であるといったような御答弁もいただいております。それは市長と同じお考えかなと思います。もう一度確認させていただきます。そういう理解でよろしいでしょうか。
 
○松尾 市長  そういう理解で結構です。
 
○石川[敦] 委員  それでは、ここからはちょっと例を挙げて市長の広聴活動についての質問をさせていただきます。
 8月の19日にNPOの団体の会合で、松尾市長と御紹介をされて出られた会だったかと記憶しておりますが、私の会派からも1人議員が行っておりまして、そちらで松尾市長が発言されたお言葉で、今まさしく話題になっています、話題というか議論になっています、山崎バイオマスエネルギー回収施設について、市長は取りやめると明言したと、そう受けとめたという報告というか話を私は聞いたんですが、その際に、松尾市長が発言されたことを聞いて、そのように感じた市民がいるということに関して、市長はどのようにお考えになられますか。
 
○松尾 市長  さきの本会議の場でも御説明をさせていただきましたが、その場で取りやめるという言葉は一切使っておりませんし、私が御説明をさせていただきましたのは、私がマニフェストで書かせていただきました、バイオマスエネルギーの回収施設について一から見直すということを御説明させていただきました。
 
○石川[敦] 委員  しつこくて大変申し訳ないんですが、この会の報告を、この会を主催された方がホームページに報告をされています。こちらをちょっと読ませていただきますが、新しく市長になった松尾市長は、施設は技術的、環境的、財政的に時代おくれと主張し、施設を建設せずに、代替案をつくると明言していますというようなホームページの記事になっているんですが、このことについてはいかがでしょうか。
 
○松尾 市長  その場で、今の御説明のとおりに私はお話をしていないと思いますし、その代表の方がそのようにまとめられたというのであれば、それは代表の方のとらえ方だと思いますけれども、私はあくまでも一から見直すということについての考え方を御説明をさせていただきましたので、そのように私としては発言をさせていただいています。
 
○石川[敦] 委員  ということは、この市民の方も当然間違った考えをお書きになっているわけではないとおっしゃられたように、聞いたことをそのまま自分の思いで書かれていらっしゃると思いますので、松尾市長とはここでは方向が一緒ではないというか、書かれたことを松尾市長はそのとおりですというふうにはもちろんお答えにならない、そういった内容の誤解、ちょっと言葉が悪くて申しわけないんですが、誤解を招くような発言がこの場であったやもしれないというような感じを私は受けるんですが、その辺のところ、松尾市長はいかがお考えですか。
 
○松尾 市長  どういった場でも私が発言をさせていただいたことにつきまして、間違ったとらえ方を、誤解を生むということは、当然あり得ると思います。しかしながら、そういう誤解もなるべく生まないように発言をしていかなければならないということは、心がけなければいけないというふうに思いますし、今回につきましては、そういう代表の方の御意見があったということですけれども、私としては、そういう意図では、そのときにはお話をさせていただいていないということでございます。
 
○石川[敦] 委員  わかりました。松尾市長のおっしゃることは理解をするつもりではありますが、やはり市民の方が受けとめるということは大きいことだと思っています。この質問の前段で確認させていただきました、やはり市長の発言の重さというものに関しては、市民はその言葉を聞いて、市長は、ああ、こういうふうに考えているんだ、じゃあ私たちはこの方向で活動しようといった市民の方の気持ちをも左右するような重い発言だということで、この件に関しては、私はちょっと慎重さに欠けていらっしゃったんじゃないのかなという感想を持っているんですけれども、これに対して市長はどのような御見解をお持ちでいらっしゃいますか。
 
○松尾 市長  私としましては、あくまでもマニフェストに掲げさせていただいたことを御説明をさせていただいたということです。施設を中止をするですとか、そういうことをお話をしたわけではございません。私としては、当然のお話をさせていただいたまでというふうに考えております。
 
○石川[敦] 委員  では、次へちょっと進ませていただきますが、この8月19日が終わった後、松尾市長は名越地区にある町内会の懇談会にも出席をされています。私たちもこの議会始まる前に、既にこの議事録のほうを読ませていただいておりました。
 こちらでは、具体的な市長の考えというものを示されていらっしゃるかと思います。それは9月の議会の冒頭で、3カ月猶予を求めるということをおっしゃっていて、かつ、うちの会派の議員から、3カ月猶予を求めるということの詳細、また代替案があるならばぜひ聞かせてほしいと、質疑もさせていただきました。あわせて、数々の議員の皆さん、議員が一般質問でも同じ質問をしていて、詳細、代替案をという御質問もさせていただいた経緯の中から考えると、時系列で見ると、8月23日に既に代替案をお示しされているのに、なぜ議会ではお示しにならなかったのか。この23日の御発言の責任はどうあるのかというところをちょっと疑問に感じるんですが、市長の御見解を聞かせていただけますでしょうか。
 
○松尾 市長  23日の中では、地域や家庭での処理ということを考えているというお話を大枠ではさせていただいたというふうに思っています。当然議会の中でもそういう発言もさせていただいておりますし、その点につきましては、私の考えとして述べさせていただいているというところです。
 
○石川[敦] 委員  そうしますと、松尾市長は、もう既にこの山崎バイオマスエネルギー回収施設にかわる代替案というものをお持ちになっているような発言でありながら、それはあくまでも自分の言ったこと、思っていることだけを示したということになるわけですね。
 この議事録を見せていただく限りでは、やはり市長のお言葉として市民が聞いていると、それは市長としての発言としての責任が生じているのではないかと。そこへ松尾市長が今おっしゃられたような、さまざまな行間に当たるようなものというのは、なかなかちょっと読み取れないものがあるわけなんですけれども、その辺のところは、市長は自分が発した言葉で相手がどう受けとめるかということに関する御認識というのはどのように、誤解をされてもそれは仕方がないと、自分はそういうつもりで言ったわけではないんだということを常々おっしゃることで、そこはお話を終わりにさせてしまってよろしいというふうにお考えになっているのか、ちょっと変な質問で申しわけないんですが。
 
○松尾 市長  そういうふうには考えておりません。
 
○石川[敦] 委員  市長の御発言というものが、公職の長として発言されていて、それが相手に対して届いたときに、誤解を招くような発言である、その部分のところはこの広聴活動の中ではつきものであるというふうにおっしゃる方もいらっしゃるんですが、だからこそより一層配慮が必要であり、一つ一つの言葉に責任を持たなければならないというふうに、この広聴活動を私が調べている限りでは出てきているんです。
 なので私は、今、松尾市長が繰り返しおっしゃっているのは、そういうつもりで自分は言ったわけではないというふうにおっしゃられている、ただ聞いたほうの人たちはこういうふうに書いているし思っているという部分に関して、すごくそごがそこから出てきているところを松尾市長はいかがお考えになるのかなと、そこをちょっともう一度だけ確認をしたいんですが。
 
○松尾 市長  先ほども申し上げさせていただきましたが、当然私の発言の責任ということは感じておりますし、そこで誤解を招くようなことが生じてはならないというふうに思っています。そういうことを十分注意しながら発言をしなければならないというふうに思っておりますし、そのように努めているというところです。
 
○石川[敦] 委員  そうしますと、誤解を招いている部分に関しては、どのように撤回をされるんでしょうか。
 
○松尾 市長  それはさまざまな場面で起こり得ることなのかなというふうに思います。私の発言で、先方の方がどうとらえたかというのは、一つ一つそれは確認をするというわけにもいきませんし、ただ、誤解をしているということであるならば、やはりそこの発言の仕方というのは、そういうことを教訓にしっかりと見直していかなければいけないということは思います。
 
○石川[敦] 委員  それから、もう1点なんですが、先日、観光厚生常任委員会が開かれまして、そこで陳情が出たかと思います。その陳情も当然ごみの陳情だったんですけれども、山崎バイオマスエネルギー回収施設を早急につくってほしいという陳情が採択をされています。その同じ日に、松尾市長が、ちょっと私、松尾たかし公式サイトと書かれた政治日記のほうをプリントアウトして持ってきたんですけれども、その同じ日に松尾市長は、バクテリアdeキエーロという商品名を挙げて御紹介をされています。これは松尾市長の個人的な多分ブログか何かでいらっしゃると思うので、その書かれていることに対して非難をするものではないんですが、ただ、このブログというかホームページの構成が、その前の日には防災安全メールについて、防災安全情報メールにぜひとも御登録ください。市長の立場でお書きになっている。その次の日が、この生ごみ処理機のことが書かれている。その翌日には、市政e─モニター制度を始めていますので、ぜひ御利用くださいというような順番になっているんですね。これをまた見た市民の方が、鎌倉市はバクテリアdeキエーロというのを勧めているのかというような御認識をお持ちになっているわけなんです。これもまたやはり誤解を招いて、1日目は防災安全メールの募集を、これはどう見ても、私はこれを見せていただいたときに、市長として鎌倉市政へ市民の皆さんにぜひ参加していただきたいという市長の熱い思いが書かれているものだと思ったんです。その中に、わざわざ間に挟むように、この生ごみ処理機のことをわざわざ書かれている。これに松尾市長の意図が全くないと、なかなかちょっと思いづらかったんです。そこを御説明いただきたいと思います。
 
○松尾 市長  その意図は全くございません。
 
○石川[敦] 委員  防災安全メールと市政e─モニター制度と三つ並べて生ごみ処理機というところで、これ同じ比率で、購入方法まで御紹介になっていらっしゃるという中で、非常に私も誤解をいたしました。今、松尾市長が意図がないとおっしゃられたことに関してはなかなか、ああそうですか、それは、というふうに申し上げにくい部分もございまして、大変申しわけないんですけれども、これも誤解を招くものではないのかなと思うんですけれども、この部分のところは、もうお答えは同じ答えでございますか。
 
○松尾 市長  全くそうした意図で書いたわけではございませんし、私としましては、あくまでも、その日に私が情報発信をさせていただきたいことを書かせていただいておりますので、そういう意味では決して、市が公式にそのことを宣伝をしているということをあえて意図的にお知らせをしているということでは全くございません。
 
○石川[敦] 委員  先ほどからずっと質問させていただいていることも、そのつもりは全くないという松尾市長のお言葉に対して、この事実だけでは、なかなかそこまで思いが至らないんですということを申し上げている。常に松尾市長は市長として発言をされているというふうにおっしゃっていらっしゃるわけですから、この部分も市長として発信されたものというふうに受けとめざるを得ないんです。
 加えて、松尾市長は、ここでわざわざこの1社だけを取り上げて書かれた。鎌倉市ではほかにも生ごみ処理機は電動処理機であったりとか、ほかの種類のものを出されていると思うんですけれども、そういったものは一切載せずに、これだけをわざわざお選びになっているというところで理由がおありになるのかなと思うんですけれど、なぜ、これ一つだけをお選びになったのかというのを伺ってもよろしいですか。
 
○松尾 市長  実際に私が体験をして、そのことを書かせていただいたということでございます。
 
○石川[敦] 委員  ちなみに、ちょっとそれてしまって申しわけないんですが、この生ごみ処理機に関しては、うちの会派の議員が葉山町のほうにどんなものかということで話を聞きに視察に行ってまいりました。葉山町の職員の人はウジムシがわいたら殺虫剤をかければいいのですと、葉山町のホームページでも、虫に関しては殺虫剤をといったようなアドバイスが載っているそうで、松尾市長のこの記載の中には、非常に明るく、虫もわかない、大丈夫ですといったような話を、ちょっとすぐには見つからないんですが、ことが書かれていまして、この辺はちょっと誤解を招くのではないかと思うんですが、その辺はいかがですか。
 
○松尾 市長  私が体験をさせていただいて、虫がわかないということだということも、そういう中から書かせていただいているということです。
 
○石川[敦] 委員  松尾市長が発せられる言葉は市長の言葉として、私も重く受けとめておりますし、当然市民も受けとめていると思います。市長が個人的にいろいろ調べられた範囲で書かれたというふうにはなかなか受けとめがたいものがございます。
 この広聴活動というところを、私は新人議員でありながら、このように質問させていただくのは大変僣越だと思いながらも、広聴活動というか、双方向で市民と市長が発信し合うということに対する市長としての責任というところを、松尾市長の今のこの質疑の中で私が感じる部分のところでは、少々御真意がどこにあるのかわからない、不信感を招いてしまっても仕方がないのかなと。もう少し御配慮いただく発言を随所でしていただいたほうがよかったんではないだろうかというふうに思うところなんですが、この辺はいかがでございましょうか。
 
○松尾 市長  それぞれやはりコミュニケーションというのは大変難しいものだというふうに思います。そのとらえ方も人それぞれですし、私としてはできる限りそうした誤解を招くということをわざわざ自分が意図的にやるというつもりは全くありませんし、そうあってはならない。なるべく誤解を招かないようにしたいというふうに思っておりまして、そのように発言も心がけているところでございまして、細かい例えば何度も何度もある中で、そうした誤解を招く部分も、確かにあるかもしれません。そういうところはしっかりと見直しを、自分自身反省をしながら、より誤解を招かないような形で情報発信なども心がけていきたいとこういうふうに思っています。
 
○石川[敦] 委員  最後にさせていただきますが、ここまで今、広聴活動を例に挙げて質問させていただいたものは、今一番議論になっている山崎バイオマスエネルギー回収施設をめぐる一連の松尾市長の御発言というところです。これだけ議論になっていて、議会の中でも、松尾市長のお考えをと、多くの議員がおっしゃっている中、言っている中を、全くお出しにならない。ですが、そうでない場所ではいろいろな御発言をされている。それは、松尾市長はその意図はなくても、市民の皆さんはそれをそういうふうに受けとめているという中で、私はもしかして場所によって、人によって、相手によって、時によって、松尾市長の発言は変わられているのかなと。やはり鎌倉の市長としては一貫性を持った御発言を続けていただきたいというふうに思っております。ですので、今後というか、これから先も一貫性のある、信頼できるお言葉を一つ一ついただければと思います。
 大変失礼な質問もあったかと思いますが、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。
 
○池田 委員長  以上で、市長の広聴活動についての質疑を終了いたします。
 続きまして、第10款総務費(2)「行財政改革について」の質疑をお願いします。なお、答弁は座ったままで結構です。
 
○飯野 委員  こんにちは。それでは行財政改革について、いろいろとお聞きしたいと思っております。
 市長は、平成22年度の予算審議の際に、行革元年と称して行財政改革に取り組むということを言われております。しかし、私はまだまだ取り組まなくてはいけない課題というのが山積しているのではないかというふうに考えている次第です。
 9月の定例会の総務常任委員会でですね、平成21年度鎌倉市行政経営戦略プラン鎌倉行革市民会議委員評価結果報告書という冊子が配付されまして、私はインターネットで公表していたので、後ほどコピーをさせていただいて読ませていただきまして、なかなか中にすばらしい提言があるんじゃないかと思っております。
 しかし、その市民委員の意見の中に、指摘事項がほとんど変わっていないですとか、残念ながら評価報告書や議事録に書かれた指摘事項は、翌年の計画に反映されていることは極めて少ないなどの記載がありまして、今後鎌倉市はこれらの提言を受けて行財政改革を進める意思があるのかと、そういうことを確認するために、理事者質疑を行わせていただきたいと思います。
 まず、一つ目の質問なんですが、鎌倉市行革市民会議は、16の実施項目の中から6項目だけ選んで審議しておりました。また平成21年度は3回しか審議をしていない。やはり十分な審議をするためには、もっと日程をとって少なくとも16の項目のうちの半分、できればすべての項目を審議すべきじゃないかと考えますが、その点はいかがでしょうか。
 
○松尾 市長  確かに毎年行っている中で、限られた分野ということの御指摘でございました。当然より全体的に御意見、御指摘をいただくということのほうが有益でございますし、より時間をかけ、ただ時間をかければいいというものではございませんけれども、限られた中での不十分さということが御意見としてあろうかと思いますので、そういうところはしっかりと充実をさせていかなければならない点だというふうに思います。
 
○飯野 委員  わかりました。
 また、意見の中に、結果管理や成功管理が多く、目標管理として取り組まれていない。具体的に目標を決めた取り組みがないと。例としては、経営戦略プラン全体での財政効果の目標がないというような指摘もされております。近隣の藤沢市では財政効果の目標を設定していると。経営戦略プラン全体の中でですね。
 やはりこういう行財政改革のプランを立てるのであれば、個別の目標の数値を立てるのも大事なんですけれども、やはり全体として目標をしっかりと定めて、そして成果を検証していくということが私はとても大切なことなんだと思いますが、その点はいかがでしょうか。
 
○松尾 市長  委員御指摘のとおり、やはり目的をしっかりと定めて、効果額なども含めてきちんと進行管理ということをしていかなければならないというふうに思っています。そういう意味におきましては、御指摘のとおりだというふうに思いますので、そこは来年度以降しっかりと改善をさせていただきたいというふうに思います。
 
○飯野 委員  わかりました。
 それと、これはページ数を言ってもしようがないですね、ちょっと細かいところに今度入っていくんですけれども、決算委員会でも取り上げさせていただきましたが、徴税の問題ですね。市民税ですとか、特別会計の国民健康保険料なんですけれども、たしか21年、昨年県税の方が来て、鎌倉市の指導をして、差し押さえも200件以上したということで、近隣の藤沢市では徴税率がたしか95%を超えていたと思うんですが、差し押さえをやっぱり300件ぐらいしているんですね。そういう積極的な姿勢を鎌倉市も今回して、滞納分について徴税率が上がっているという点で、その点は評価を私もさせていただいたんですが、やはりそれでも同僚議員から指摘のあったように、不納欠損額が約2億1,300万ですか。2億円ぐらいあるということで、職員の方が一生懸命やっていただくのと同時に、やはり仕組みづくりというのも必要になってくるんですよ。必要になってくると思います。例えばコンビニ収納ですとか、藤沢市は軽自動車の徴税にクレジットカードを導入したりということもされていますけれども、そういう仕組みづくりについてもっと促進すべきだと思いますが、その点はいかがでしょう。
 
○松尾 市長  今御指摘いただきましたとおり、県のほうからの応援の職員の効果というのは大変多く出ていると思います。来年度以降も県のほうにそういった意味ではお願いをさせていただきたいというふうに思っているところです。今御指摘の仕組みづくりにつきましては、大変費用のかかるところでございまして、コンビニ収納などもその必要性では十分感じているところではございますけれども、システムの更新に絡めて25年を今は予定をさせていただいているというところでございます。
 
○飯野 委員  わかりました。
 それとあと、市民委員の方の御指摘で人件費の問題ですね。記載のとおり読みますと、鎌倉市は1人当たりの給与は日本一高く、人口1,000人当たりの職員数も日本でトップクラスであると。そのため経常収支比率は人件費比率29類似団体の中でも一番下だと。また、人口1,000人当たりの職員数も29団体中27位と。人口1人当たりの人件費、物件費の決定額は類似団体が29ある中で28位ということで指摘を受けております。
 また、その一方で、行政改革推進度は全国で58番というランクなんですが、一見高そうではあるんですけれども、神奈川県の中では川崎、逗子、平塚、横浜、大和、厚木よりも低く必ずしも高い位置にあると言えないというような指摘を受けております。
 その中で、やはりこの日本一高い給与体系の見直しを進めた各種手当を含み類似団体並みに引き下げること、また早急に人件費、人員削減等と、こういう御指摘がされているところではありますが、やはり私もそういうことは必要になってくると思っておりますが、その点は市長はいかがで、今後どうしていくかということをお聞きしたいと思います。
 
○松尾 市長  人件費の見直し、抑制につきましては、大変重要な事柄であるというふうにとらえております。今その中身について検討をしておるところでございまして、しっかりと見直しを行ってまいりたいというふうに考えています。
 
○飯野 委員  ぜひよろしくお願いいたします。
 それと、これは私、決算委員会でも申し上げますけれども、補助金の問題が鎌倉市にはあるんじゃないのかなと。見ていると、毎年、ティアラかまくらはちょっと赤字額を補てんするということで下がっていますけれども、それ以外、大体毎年同じような金額が出ていると。例えば、我孫子市では、これは委員の方の御指摘にもあるんですけれども、我孫子市の例では、3年に一度すべての補助金を一たん廃止し、再公募し、市民委員で審査決定しているということを行われております。ちょうど我孫子市長も講堂に来られたことが、かつて何年か前にあって、私もこういう話を聞いて本当にすばらしい制度だなと、ぜひ鎌倉市でも取り入れるべきだと考えますが、その点はいかがでしょうか。
 
○松尾 市長  厳しい財政状況の中で、補助金も含めましてすべての事業の見直しに今取り組んでいるところでございます。今の我孫子市の例なども参考にさせていただきながら、しっかりと見直しを図ってまいりたいというふうに思います。
 
○飯野 委員  それと、補助金の問題とあわせて外郭団体の自立化という問題がございます。例えば、鎌倉芸術文化振興財団、記載が11ページのところに書いてあるんですけれども、外郭団体の自立的取り組みは事実上手つかずであると。鎌倉芸術文化振興財団、氏家コレクション、かながわ海岸美化財団は経常収支が赤字であると。こういう厳しい財政状況の中で整理・廃止すべきものもあるんじゃないかという御指摘を受けております。個々の財団、今資料をお持ちじゃないと思うんで、そういう具体的な話は結構なんですが、そういう外郭団体の自立化、その点についてはどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
 
○松尾 市長  外郭団体におきましても、市のほうからの補助ですとか、もしくは委託事業も含めてどのような形で自立をしていくかということは、市としても無責任ではいけないというふうに思っておりますけれども、そうしたこともしっかりとそうした団体と議論をしながら自立に向けた取り組みということは進めてまいりたいというふうに考えています。
 
○飯野 委員  わかりました。それと、同じところで聞きたいのは、土地開発公社も外郭団体の一つだと思うんですが、土地開発公社について記載もありまして、土地開発公社も一般会計が将来負担する見込み額が約122億円であるということで書いてありまして、やはり土地開発公社は長期的に、基本的に土地開発公社というのは5年たったら本当は市が買い戻しなさいよということが法律に書かれているか、総務省のほうで指導しているか、ちょっと忘れてしまったのですが、とにかく基本は5年なんですね。しかしながら、鎌倉市の広町ですとか台峯の土地は毎年買っているんですが、それ以外の例えば大船の再開発の用地ですとか、あと今回、ことしは二つ土地をたしか買う予定になっていたと思うんですけれども、それ以外にも長期保有してしまっている土地があると。その点で、やはり簿価はそのままでも実際の価値が下がってその差額が損失になってしまうですとか、また、今回決算でもありましたけれども、毎年金利を約1億円ぐらい市が負担しているんですね。こういうお金が非常にもったいないなと単純に思ってしまうんですけれども、やはり土地が値上がりしている時代であれば公社もそれなりに存在意義はあったと思うんですね。今は土地が値下がりしているので、逆ざやになってしまっているという意味で、もう公有地拡大法の公社の役割は終わったと思っております。
 また、近隣の横須賀市でも、きのう廃止するといって、きょう撤回しているということで、実はその辺がちょっとよくわからないなと思っていたんですけれども、少なくとも松田町では廃止したりですとか、横浜は導入を検討したりですとか、既にもう平成21年から25年まで使える第三セクター債を使って、みんな公社を清算していこうという動きが全国であると思います。その点、鎌倉市ではいかがでしょうか。
 
○松尾 市長  委員さん御指摘、これまでもいただいておりますとおり、年間約1億円ほどの利子もお支払いをしているという状況でございます。今後当然こうした今の状況の中、土地が当然値上がりをしていく中での意義があった、先行取得の意義があったものが、その役割というのは時代の流れの中で終えつつあるものであるという認識でございます。
 そういう中におきましては、今後中期的に見た中で、しっかりと市民の方々の負担が大きくならないような形で、よりよい方向ということを見出していきたいというふうに考えています。
 
○飯野 委員  行財政改革についていろいろと質問させていただきました。やはり私も子供もおりますし、市長も子供がいらっしゃるということで、子供たちにできるだけ借金を減らした形で、次世代につなげていくということが私は必要だと考えておりまして、行財政改革について質問させていただきました。ありがとうございました。
 
○池田 委員長  以上で、行財政改革についての質疑を終了いたします。
 引き続きまして、第20款衛生費(1)「バイオマスエネルギー回収施設、名越クリーンセンターの延命化及び今泉クリーンセンターの停止について」の質問をお願いします。
 なお、答弁は座ったままで結構です。
 
○高野 委員  先ほど少し関連する部分のやりとりもございましたけど、よろしくお願いしたいと思います。
 まず最初に、私、今回の決算特別委員会におきまして、名越クリーンセンターの焼却施設に係る地元地域との協議状況及び協議内容の概要という資料と、それから2点目として、山崎バイオマスエネルギー回収施設を建設しない場合の影響及び次善策の整理・検証内容の概要ということで、2点を請求させていただきまして、市長もごらんになっているかと思うんですけれども、そのことについて、原局質疑をさせていただいたんですが、その状況はごらんになっていらっしゃいますでしょうか。
 
○松尾 市長  高野委員の御質問のときには、ちょっと質問を聞けなくて、申しわけないんですが、そのときのやりとりというのは、ちょっと認識をしておりません。
 
○高野 委員  随分私も語気を荒らげてちょっと質問をした面もあったものですから、もしお聞きになっておられたら、ちょっとお気にさわる点もあったかなと思いまして、ちょっとお断りしたかったのと、あと質疑を聞いておられれば大体そこで細かいことはお話ししていたので、そのとこも踏まえて少しお聞きしようかなと思いまして確認しました。では、わかりました。
 それで、タイトルにありますように、バイオマス施設そのもののことを聞くというよりは、この生ごみの資源化施設、それから名越焼却施設の延命化、そして今泉の焼却施設の停止と、この三つの関係、三つの課題ですね、大きなそれぞれの課題、その関係性ということについて焦点を当てて、特に私は名越の地域に住んでいる議員の一人でもございますし、本市における最大のごみ焼却施設は名越の施設ですから、ちょっとその視点からちょっとお聞きしたいと、今後のごみ政策をどういうふうにして前向きに進めていくかという視点でお伺いさせていただきたいと思います。
 21年度からの名越の地元の皆さん、特に大町五丁目、それから松葉町内会、あと大町三丁目のたしか役員さんも入っているというふうに、辻町だとか、関係するところも入っているんですが、8月23日に市長のほうから懇談会を開かれたということで原局から確認をいたしました。
 それで、最初に名越のクリーンセンターの所長さんも言っているんですけれども、この三つの関係について、バイオマスエネルギー回収施設、名越クリーンセンターの延命化、今泉クリーンセンターの停止の三位一体の中で、名越クリーンセンターの延命化について話し合う場として、市と地元で話し合う場である地域コミュニティー推進協議会をつくられたと。ことしの2月ですね、21年度。その理解はそれで、市長も当然ですけど、共通認識であるというふうに理解してよろしいでしょうか。
 
○松尾 市長  そういう理解でおります。
 
○高野 委員  そうしますと、名越のあの施設のいわゆる長寿命化計画というものが今年度の予算でも計上されているわけですけれども、そこと、その執行と深く関係するこの地域コミュニティー推進協議会が、これも原局質疑とこの資料を見てわかったんですけれども、ことしの2月、つまり最初につくろうといった、この決めたのが最後で、事実上、まだこの協議会の話し合いが開始されていないということなんですね。そこの理由も書かれているんですけれども、その点についてどういうふうに御理解されているんでしょうか。見解をお伺いしたいと思うんです。
 
○松尾 市長  今後このコミュニティー推進協議会は、確かに、これまでそういう意味では一度も開かれてこれなかったということがございます。今後は、しっかりと情報を共有をさせていただきたいということも考えておりまして、協議会を開催をさせていただきたいというふうに思っております。
 
○高野 委員  今そのようにおっしゃられたんですけれども、一見、特に問題ないかのように聞こえるんですが、冒頭確認させていただきましたように、これは、さっき三位一体の関係であるということで、名越のクリーンセンターの所長さんも言われていて、その中で実は長寿命化計画というのが、それが前提になって長寿命化計画というのが今予算化され、それを話し合う場として設定されているわけですね。
 ですから、三位一体ということは、当然このバイオマスエネルギーも進めていきますと。そのことによって今泉のクリーンセンターの焼却炉をカバーできますから、今泉のクリーンセンターは住民の皆さんとお約束したとおり停止しますというこの枠組みの中で、この推進協議会は長寿命化をしていくという視点で行っていくんです。だから逆に言うと、それがなぜ行えていないのかということは、まさにその枠組みを進めるかどうかというところでの市長の、この間、さまざまな議会でも御発言を聞いておりますけど、お考えからだろうと思うんですね。それで、開くということは少し矛盾があるんですけれども、そこをちょっと御確認したいと思うんですが。
 
○松尾 市長  協議会の設置の趣旨というのは、当時の状況からそういうことでございました。当然私がマニフェストで掲げさせていただいたことも御説明をさせていただいて、今後そういう中におきましては、そうした協議会の場もぜひ開催をしてほしいというこの名越の地元の方々からの御要望もございました。
 そういう中におきましては、当然ごみの処理にかかわる大変重要な問題でございますので、協議会を通じて、より情報を共有させていただく、議論させていただく場として開催をさせていただきたいというふうに考えております。
 
○高野 委員  そうしますと、協議会というのは、長寿命化を進めるための協議会というよりは、むしろもう少し広い意味で、今抱えているごみ問題をどうしようとしているのかということについての一つの意見交換といいますか、さっき広聴のお話があったけど、そういう意味合いでしょうか。
 先ほども申し上げましたように、これは、副市長などはおわかりだと思うんですけど、言っている意味が、バイオマスの施設をつくりましょうということを今予算化をされているわけですね、松尾市長のもとでも。それを見直すということで言っているのはわかるのですけど、今の時点ではその計画はあるわけですね。もちろん、そのことを前提に、今泉は約束どおり停止するというのも市長の方針だと思うんです。この二つを前提として、実は名越の長寿命化をやりましょうということについているわけですね。その二つの前提を変えるとなると、この長寿命化計画にも影響が出てくるので、恐らく推進協議会はなかなか開けなかったという御説明だと思うんです。原局は。それを開催するということは、この枠組みのもとでやっていくということになるはずなんですが、そこで先ほど矛盾と言ったのはそういう意味なんですが、その辺をもう少し御説明願いたいと思うんですが。
 
○松尾 市長  地元と話をさせていただく場ということが、現在では、それぞれ各自治会、町内会の役員さんという形になっておりますけれども、より広い形でお話をさせていただきたい、そういう中において、地元の方々からも協議会を開催をしていただきたい、そういう要望がある中でございますので、こういった協議会を開催をさせていただいて、その中で御説明、協議などをさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
 
○高野 委員  次に進みたいんですが、このことを最後だけ重要なので確認しますが、そうすると、その場というのは、長寿命化を進めるための協議をする場では、とりあえずはないということですね、当面は。そこだけは明確にちょっと確認したいんです。
 
○松尾 市長  当然、今回は3カ月のお時間をいただきたいという話をさせていただく中で、この協議会でお話もさせていただきたいというふうに考えておりますので、そういう意味におきましては、先ほど委員さんおっしゃられた三位一体のこうした計画を進めていくと、そういう趣旨での開催ではないという位置づけにはなってまいります。
 
○高野 委員  三位一体の中で長寿命化をやりましょうということなんです。それを冒頭に確認して、そのとおりですというお答えでしたから、そのことをもう蒸し返すつもりはないので、だから、長寿命化を進めるための協議会というのは開けないわけですね。だから、開けていないわけです、今日までですね。2月から。だから、それを開くというなら、そのとおりの開き方をしますと、極端な言い方をすれば、生ごみがどうであろうが、今泉がどうであろうが、長寿命化は進めますというための協議はできないでしょうということを私は伺っているので、明確に確認したいということなんですが、それはそういうことでよろしいですね。
 それで、次の質問に行きたいんです。
 
○松尾 市長  そういう意味におきましては、この協議会でこれまでお話をさせていただいていたことを当然含まれますけれども、しっかりとこのごみ行政についての情報共有、意見交換なども行っていきたい、そういう目的で開催をさせていただきたいということです。
 
○高野 委員  では、進めます。二ついただいた資料の中の、先ほど冒頭に言いました、経費の比較ということでこの四つのケースを出していただいて、これは原局質疑で、あくまで経費の比較ですということなんですが、しかし、やはりただ経費を比較するためだけに、何ていうんでしょうね、全く考えもしないことを想定するということはあり得ないというふうに思うんですね。この四つのケース1から4あるわけですけれども、1から4という言い方で大体おわかりですか。わかりますか。はい、済みません。
 まず、このケース4の山崎浄化センターバイオマスエネルギー回収施設はつくらない。そして、名越の延命化工事を行う。将来的には逗子市に広域の新炉と。将来的な逗子市の広域新炉は、これはどのケースでも同じですから、以降は省きますけれども、今泉クリーンセンターは廃止すると。ただ、このケースは、コスト問題、私、コストの議論はするつもりはないんですけど、コストの議論以前に、これはまずあり得ないということで理解をしてよろしいですか。原局はそういう答弁だったんですけど。
 
○松尾 市長  今回の想定が、まず計画でごみが4万トンであると、そこから4万トンということを想定してつくっておるものでございます。そういう意味におきましては、それを前提とした中では、当然このケース4というのは、こういう結果になるということで間違いはないということです。
 
○高野 委員  わかりました。それで、このケースの1はこれは今の現行計画ですから、特にこれは議論する必要はないと思うんですね。きょう私はこの議論するつもりでのテーマ設定ではないんですね、現行計画ですから。山崎の皆さんの十分な御説明や合意形成を図りながら進めてもらうというのがこのケース1です。
 だから、問題はそうするとケース2とケース3なんですね。ケースの2ですけど、つまりケース4は今確認しましたからいいんですが、ケース2もケース3も冒頭で確認したような三位一体の枠組みでは既にないわけですね。これもないわけです。だから、長寿命化計画を名越でやる前提の話ではないんです。ないですね。それは間違いないでしょうね。事実として。いい悪いではなくてですよ。
 
○松尾 市長  ケース2と3もバイオの施設をつくらないという前提で、そういうことであるということです。
 
○高野 委員  バイオの施設をつくらないだけではなくて、今泉についても、実は前提が変わっているんです。ケース2は、焼却施設はやめるけど、ピットは使うという形になっている。しかも、これは今泉のピットを使うということですから、今泉のピットを使ったものをどこで燃やすんですかというと、これは名越で燃やすということになるわけです。そうすると名越は、さっき言った三位一体の長寿命化の前提の中で、釈迦に説法で、市長に申し上げるまでもないんだけれども、今よりも焼却炉は少しでも減った形でやっていきましょうと。その手法が生ごみのバイオガス施設であり、そのために今泉もとめられると。今泉をとめるだけではなくて、名越の皆さんももう昭和26年以来の歴史ですからね、迷惑施設ですから、別に気持ちよく共存しているわけじゃありませんからね、それは当然。私もあの地域に住んでいますから、煙突はしょっちゅう見えますけど。でも、今回それもやめてくれということではなくて、続けてもいいですよということなんですが、そのための協議機関で、先ほどコミュニティー推進協議会をつくられたわけですが、その前提は、今よりも燃やすごみは名越で減らしてくださいと。つまり、ごみ政策が前進する中で、それでも燃やせるごみはどうしても出るんだから、それは引き続き受け入れてもいいですよと、この前提なんです。
 だから、今泉のピットを使うということは、これは名越の焼却量がふえるということになりますね。こういうことは現実的にあり得るんでしょうか、市長の今の御見解として。21年度からの検討の中でですね。名越の皆さんに、生ごみをつくらなくて、代替案がどういうものになるかわかりませんけれども、少なくとも、名越の焼却施設の焼却量は今までよりは少しでも減ると。この前提が崩れますと、長寿命化計画そのものの前提も私はなくなると思っているんですが、その辺の認識はいかがでしょうか。
 
○松尾 市長  これまでの名越の地元の方々との協議の中で、そういう委員さんの御指摘のような発言があるというのは、認識をしております。さまざまな、現在は角度から検討を進めているところでございまして、それぞれの手法も現実的な面、もしくはそうした住民の前提からしてみると、できないということも含めて、検討をさせていただいているというところでございますので、そうした中での結論というのは、いましばらくお時間をいただきたいというお願いをさせていただいているところです。
 
○高野 委員  私、今、別に代替案がどうだこうだということを聞くつもりはないんです。本会議のやりとりも十分聞いておりますから。ただ、私、名越の焼却施設について、このケース2の場合ですね、先ほど申し上げました、バイオマスエネルギーはつくらない、名越の延命化はやる、今泉は焼却施設は停止するがピットは使うと。ピットで使われた量が、どこで燃やすのかというと、名越になるわけですね。そうすると、最後は名越でやればいいじゃないかと、こういう議論が生じる可能性のある想定だと思っているから、ちょっと気になったんです。
 しかも、資料をいただきまして、最初の資料は、8月12日の資料と書いてあるんですね。それが2週間後の8月26日修正版と書いてありまして、修正したことは備考欄のところに書いてあるわけですけれども。ケース2の今のケースで言いますと、年間処理想定量が27年度以降他の安定的施策により、4万トン現行から3万8,000トンになった場合。それがさらに、その下には同じことで、他の安定的施策により4万トンから3万6,000トンになった場合とあるんですが、これは市長の御指示によってこういうような想定を、検討に加えてくださいという御指示が何かあったんでしょうか。ここに書いてあるわけですけれども。
 
○松尾 市長  当初出された案でさまざま議論などもした中で、当然このことにつきましては、私のほうから、そういう想定も加えるようにということで、加えさせたということです。
 
○高野 委員  そうすると、やっぱり私が心配していることが少し、心配しなくてもいいことであれば、それは構わないと思っていたんですが。こういう想定のコストの比較とはいえ、やはりこういうことを具体的に検討するということは、例えばそれが代替案か、ほかの施策というのがどういうことを意味するのかわかりませんが、仮にこの先、3万6,000トンというと、名越の処理能力からすると許容範囲になってくるわけです。3万8,000トンでは少し厳しいけど。そうすると、これはケース2ですから、バイオマスエネルギー回収施設をつくらない場合で、1万トン以上の減量はとってもできないけど、4,000ぐらい減らせれば、名越で燃やせるんだからいいじゃないかということを考えているんじゃないかととれるわけです、この資料を見ますと。私は、そういうことはあってはならないでしょうということを、冒頭の質問からさせていただいているつもりなんですね。なぜなら、長寿命化をする、延命化する前提は、さっきももう言っていますが、今よりも名越で燃やすごみを続けるにしても、名越で減らしてくださいと。ゼロ・ウェイストの方向で施策が進むということを前提に、名越の皆さんは、大町、材木座の皆さんは、名越のさらなる延長化はやむを得ないでしょうという立場なんです。この立場とは、このケースは相入れませんよね。相入れますか、市長。
 
○松尾 市長  そのとおりだというふうに思います。
 
○高野 委員  そうしますと、これは一つの想定で、こうやるかということを決めたわけじゃないけれども。しかし、少なくとも現実的には処理能力だけを見た、いわば技術的な議論、形式的な議論からは、こういう想定もできるけど。しかし昭和26年以来、大規模な改修も数回やっているわけですね、名越の焼却施設は。ですから、本当はやめたっておかしくないわけです、名越も。半世紀、60年やっているわけですから。しかしさらに、そうは言ってもなかなか市内にないでしょうと、3万トン規模で燃やせるところは。大変ですよね、新炉なんて言ったって、逗子との関係もああなったし。そのことは名越の皆さんも、よくごみ問題には詳しい方々がたくさんいらっしゃいますから、承知して、何も自分たちの地域的な事情だけを前面に出すわけにはいかないと、協力するところは協力しましょうと。しかし、その前提は、今よりも燃やしてもらっては困りますというのが、私これ、はっきりした意思だと思うんです、地元の。この協議を通じても。そのことから言うと、このケース2というのは、実際にはあり得ないんじゃないかと言わざるを得ないんですね。代替案がどうかという議論でありません。代替案が何であるにしても、名越で今までよりも焼却量をふやすというような、そんなことはごみの最大の迷惑施設を抱えている地元の皆さんとの信頼関係から見ても、これまでの行政との関係、また行政が今持っているごみ処理の施策の基本理念や方向性からしても、こういうことはできないでしょうということを明確に確認させていただきたいんです。何をやるかではなくて。こういうことは今までの経過から、21年度も含めて、こういうことはできないでしょうと。ここには、名越で量をふやすということが事実上書かれているわけですね。事実上、そういう意味でしかないわけですよ。今泉にピットをつくるんだから。自区外でやるという意味じゃないでしょう、それはまさか。名越の延命化と書いてあるんですから、ここに。だからそれは無理でしょう、現実的には。コストの比較表として確かにつくられたことは別に否定しないんですが、現実的にはこれはできませんねということは確認したいんです、明確に。何をやるにしても、代替案を。
 
○松尾 市長  名越の周辺住民の方々には、これまでも大変御迷惑、御不便をおかけしているということは認識をしています。そういう中において、これまでの協議も重ねてきているところでございますけれども、私自身も地元にしっかり入らせていただいて、皆さんが納得をする案として当然提示をしたいというふうに思っておりますので、そういう意味での住民の方々との御理解、合意形成ということは、しっかり図ってまいりたいというふうに思っています。
 
○高野 委員  私は何回も言いますが、これは決算委員会ですから。代替案を何にするかということは本会議で随分やられました。私は、今、議運の委員長だから一切質問はできない立場で、皆さんの意見をよく聞きながら、いろいろ個人的には思うところもありましたけど。それはまた12月に恐らく何らかの御見解を示され、また納所委員さんの質疑の中でも、原局との質疑でも、この後、何か指示があるかのような、そういう場が設けられるのではないかというようなお話があったから、それはこれからのことだと思いますから、聞いているわけではないんですね。
 だから私は、どういう代替案であっても、現行計画であれば問題ないんですけど、量から言えばね。1万3,000トン、1万トン以上は間違いなく減らせますから、組成調査から見てもね。そうでない計画の場合は、それが何かという議論をするつもりはないんです、私、特に。最後に少しだけ触れますけどね、それは。事実がちょっと見えるところもありますから。その議論を中心にしているのじゃなくて、どういう代替案であったとしても、今までの協議期間、特に私、名越の今施設のことを中心的に取り上げているんですが、その皆さんとの関係や鎌倉市のごみの基本政策から見て、名越の施設で今までよりも燃やすというような、そういうことはいかなる代替案であろうと、それはできないでしょうということを確認させていただきたいだけなんです。だから、はいか、いいえかで別に結構なんですが。いいえであれば、少し議論が長くなりますけど。それが長寿命化の実は前提なんです。長寿命化というのは、何も条件がなくて、15年いいよと言っているんじゃないんですよ。そのこととの関係から見ても、どういう案を出されるか、それ今から、今からというか、これまでも検討されてきたし、12月に向けてやられるんでしょうけど。名越の施設との関係でいえば、今までより燃やすなんてことはできませんよねと。だから、そうするとケース2ということは、実際は無理でしょうということを確認させていただきたいということなんですが。
 
○松尾 市長  繰り返しになるかもしれませんが、名越の方々のそうした過去の経過というのは十分認識をさせていただいているところでございますし、先日、地元の方々との協議をしたときにも、その旨、御指摘もいただいているところです。住民の方々の御理解というのは、大変重要だというふうに認識をしておりますので、そのことがしっかりと合意形成がとれるような形で取り組んでまいりたいというふうに考えています。
 
○高野 委員  繰り返しなんですけど、合意形成に向けて取り組んでいただくのは、結構なんですね。私は、合意をするとかしないとかということを議論しているのではなくて、長寿命化計画というのは、今、既に市長自身が予算で計上しているわけです。残念ながら、コミュニティー推進協議会は本格稼働しておりませんけれども。それも結局、この前提となるところがどうなるかというところが、はっきりしないからなんですよね。そのことについて、はっきりイエス・ノーというお答えではないんだけど、そのことにかかわるんです、このことは。どういうような形でこれから進められるにしても、私は名越地域の地元の議員の一人でもあります、別に自分の地域さえよけりゃいいなんて思っちゃいないんだけど、だから延命化も、私は別に支持をしているわけです。なくすわけにはいかないと思います、今すぐは。いずれはなくしてほしいと思うけれども、名越の焼却施設は。しかし、当面延命化するに当たっては、やはりゼロ・ウェイストという、鎌倉のごみ処理の基本理念ですよね。これについては、当然市長も強い確信をお持ちだと思うんです。この方向からしても、燃やすごみを減らすということであれば、当然、鎌倉市最大の焼却施設である名越の焼却施設を続けるという前提には、今までよりは減らしてもらうと。3万トン少しでも切るという前提は、どういうごみ処理施策をこれからやるにしても、そこはゆるがせにしてもらっては困るんです。そのことについては明確に、やっぱりお答えを願いたいと思うんですね。どういうことをやるかは、別に聞いていないんです。合意形成もやられたらいいです。出される案によっての合意形成の困難度も変わってくるでしょうけど、そのことを聞いているのではなくて、どういうものをやるにしても、名越での焼却施設は延命化すると言うなら、今までよりは焼却量は減らさなければいけませんねという確認を、行政の長である市長に私はしたいということなんです。
 
○松尾 市長  委員御指摘の点というのは、大変重要な点であるというふうに認識をしています。だからこそ、しっかりと地元の方々とも議論を重ねさせていただきたいというふうにも考えているところでございます。より慎重に検討させていただいているというのは、まさにそうした点にあるところでございまして、しっかりと、そういう意味で、地元の合意形成ということも図ってまいりたいというふうに考えています。
 
○高野 委員  私、ケース3も聞きたいと思っていますから、次に進みたいと思っているんですが。時間もそんなに、理事者質疑で長々やるわけにかないと思っていますから。
 ただ、この点は極めて重要なんですね。冒頭から聞いているのは、すべて私なりに一貫性のある議論なんです、これ。だから、先ほどコミュニティー推進協議会も、あくまで長寿命化進めるためのものじゃないんですねと私は聞いて、それは表現はともかく、そういうことですと答えられたんだけれども。一方で、今聞いているように、どういう代替案を出すにしても、現行計画なら別にいいんですけど、何も議論する必要はないので、今すぐやめてもいいんですが、そうじゃないということで、今見直しをしているということが市長の方針ですから、そのことを私は踏まえた上で、それを指示している意味ではないけど、それを踏まえた上で、どういうものを検討されるにしても、この三位一体の中で、名越の施設については今までよりはふやすと。今までより、もしふやすことがあり得るということが検討の中に入っているならば、それは今年度予算にも入っています。21年度からの当然地元との協議や議会での議論も踏まえて、今年度予算、長寿命化というのが入っているわけだけど、それは全部根底から覆ることになるんじゃないでしょうかね。なぜなら、冒頭確認したように、三位一体の関係なんですね。1万トン以上減らします。今は生ごみの計画ですけどね、今泉はやめます。今泉やめて、名越は続けるということについては、実は反発があるんですよ、地元の中では。大船地域でもごみを燃やす、旧市内でも燃やすと。このバランスでお互い分かち合ってやっていくならいいですよというのが、名越の地元の皆さんの強い気持ちなんです。だから今泉だけやめて、名越を続けるということに対しては、実はおもしろくない思いもあるんです。しかし、それでも今よりもごみが減るんだったら、それ以上わがままは言えないでしょうと。市内でほかにやる場所がないんだから、現実的に。逗子との関係も事実上先送りですから。将来的な可能性は残されていますけどね。ですから、そういう前提のもとに長寿命化が予算化したということは、御自身が予算化しているんですから、間違いないですよね。私の言っていることが間違っているなら、ちょっと御指摘していただきたい。そういう21年度も含めた検討の中で予算化されているんですよね、長寿命化計画は。燃やすごみについて、フリーハンドではないですよね。3万トンだろうが4万トンだろうが、長寿命化するという意味での長寿命化計画ではないはずですよね。答えられる方、理事者ですから副市長でもいいんですが。事実ですから、これは見解の問題じゃないということ、事実で聞いているわけですから。
 
○松尾 市長  済みません、お時間いただきました。
 名越の地元の方々、議事録を読んでいただいたというふうに思いますけれども、高野委員の御指摘のようなことも、当然地元から御指摘をいただいているところでございます。ですので、そうしたこともしっかりと認識はしておりますし、当然お時間をいただいている中で、そうしたことも含めて検討をしているところでございますので、御理解をいただければというふうに思います。
 
○高野 委員  あんまり同じことをやっていてもあれですから、はっきり聞きますけど、場合によっては、名越でも燃やすごみの量が多くなることもあり得るという考えがあるということですか。
 
○松尾 市長  そのあたりの計画、当然さまざまな方法ということも検討しながら行っています。当然今、委員さん御指摘のことは地元でも出ておりますし、ましてや当然ごみの焼却量を、将来的に見てどんどんふやしていくというようなことということは、一切考えておりません。そうした中での地元との協議をしっかりと重ねさせていただきたいというところでございます。
 
○高野 委員  ここまでやりとりをして、そういうお答えということは、これ以上やっても同じようなことになると思いますから、もう次のケース3に進みますけれども。
 はっきり申し上げておきたいのは、原局質疑でもはっきり申し上げたんだけれど、名越の皆さんが、なぜここまで協力的なのかと。反対したっていいんですよ、本当は。60年も燃やしているんですから、3万も4万も、5万も。もうやめてくれと言ってもいいんですよ、これ。しかし、そう言わないのは、やっぱりごみ政策に理解があるからなんですよ。それは皮肉なことに、焼却施設を抱えざるを得ない地域だからこそ、いろんな学習もしたり、実践もしたり、行政の委員に入られた地元の方もいらっしゃいますし、相当詳しいです、私なんかよりもよほど詳しい方もいらっしゃる。という中で、鎌倉の燃やすごみが全体として減っていくということは、ゼロ・ウェイストに向かっていくことなんですよね。そのことは大前提なんですよ、焼却を協力することの。何でもいいから燃やしてもいいですよなんて、そんなことだったら、これは反対の意見が強くなりますよ。だから長寿命化計画も当然、これは、ただそういう声が出ているというのではなくて、当然これが大前提のもとでやられている計画なんですよ。もしそういう認識がなければ、これはもう大変な間違えた認識を持たれていると。もし、今も公の場ですけれども、こういうことが大町や材木座地域の地元の皆さんが知ったら、どう思われるか。しかも今泉はやめるんですよ。今泉はやめるのに、名越だけは今よりもふやすなんてことは、絶対できませんよ、これ。絶対できない、はっきり申し上げておきたい。もしそういうことをやろうとすれば、これは名越の焼却施設だってやめてくれという議論になりかねませんよ。こんなに協力的でいる人たちを怒らせることになりますよ。そのことだけは、もう聞きませんけど、多分同じことになりますから。12月に向かって、はっきり押さえておいていただきたいと思います。これ、私の個人の意見でありませんよ、明らかに地域の意思だと思いますよ。そういう中で、今までの歴史の中で、過去の名越一元化のときも強い反対があったんだけど、あのときは今泉を延命化するということで折り合ったわけですよ、分かち合うということで。同じことが起きますよ、また。そういうことは絶対なっちゃいけないし、それは生ごみのゼロ・ウェイストいう鎌倉のごみ政策の根本からしても、逆行することになりかねない。ということだけは申し上げて、ケースの3、今度は今泉のほうになりますけど。
 ケース3は、これも当然バイオマスエネルギー施設はつくらないですね。見直すということでの方向性ですから。名越と今泉の現有炉の延命化工事を行うということなんですね。これ、一般質問でのどなたの議員かは、ちょっと私、明確な認識がないんですが、やりとりの中でも、あくまで想定ですが、こういうような御見解が原局から示されていると思います、部長答弁で。ごみ処理体制から見ると、バイオマス回収施設の建設をやめた場合は、この施設と同等の継続的な焼却ごみの減量効果が見込まれる代替施設が必要であるということ。もしこのような代替施策が見出せない場合は、物理的には、だからあくまで形式的な議論だと思いますが、物理的には従来どおり名越・今泉両クリーンセンターを延命化し、稼働を継続させるしかないと考えております。たしかこういうような、これはあくまで想定の中の一つですから、そうしますという意味じゃないんだけれども。これが多分このケース3なんですね、この資料で言えば。そうすると、今度は今泉の問題なんです、これはまさしく。さっきは名越です、ケース2は名越、今度は今泉。これは、市長はたしか今までの御答弁では、今泉は廃止しますということは、明確に言われていますね。これは間違いないですね、ちょっと確認を。
 
○松尾 市長  それは間違いないです。
 
○高野 委員  そうすると、このケース3は明確に、これはあり得ないということですね。コスト比較のもとではこういう、コストを比較するための一つのケースとしては検討の中に入っているけど、現実的にはこれはできないということですね。
 
○松尾 市長  先ほど来申し上げましたとおり、これをやるやらないということではなくて、あくまでもコスト比較をさまざまな点から検討している資料でございます。ですので、それについて当然現実的なもの、できないものということは含めて、さまざまな角度からの検討でございますので、そういう資料であるということは御理解をいただければと思います。
 
○高野 委員  その点は前提にしているんです。ただし、そうはいっても、コストと現実可能性ということは、当然これは区別できる問題ではありますけれども、しかしそれは関係がないということではないと思います。だからケース4については、先ほど冒頭に確認しましたように、これは、現実的なピットの関係で難しいわけですね。ただ、これは一応想定として一つ設けて、コストも出ていませんから、それ以外はコストも出しているんだけれども。しかし、コストだけで全く考えもしないことを想定するはずはないんです。それだったら、行政は何なんだということになりますから。だから、現実可能性としてはあり得るんじゃないかと、それをするしないは別としても。そういうことを想定するのは、これは当然だと思いますね。そうすると最後は、原局はこういう想定をしているわけですから、行政のまさに最高責任者である市長がどう判断されるかという点で、私は議員ですから、その判断について市長にお伺いしているということです。ですから、この資料については、そういうことでつくられているとよく理解をします。ただ、つくられて、これも検討の材料になっているということは、そういうことを含めて、最後はどうするかという議論にもなってくるわけですから、まさにそれは代替案次第というところもあるにしても、しかし、さっき冒頭でも確認したように、三位一体なんです、これ。個々ばらばらの問題ではないということはもう確認しましたから、聞きません。そうすると、このケース3は、今泉では延命化工事をやると書いてあるわけです。そのコスト比較になっているわけです。だから、それだってコストが高いか低いかという材料にするのは結構だと思いますが、現実的にはこういうことはできないですよねと、私は確認しているんですが。コスト比較の材料としては、こういうことを想定しているというだけであってね。
 
○松尾 市長  現実的にはできないというふうに、私は考えております。
 
○高野 委員  先ほどのケース2とは少し、明確に違う。そうすると、今泉はもうやらない。バイオにかわる代替案を考えている。名越については、今よりもふやすことは当然できないでしょうということを、さっきからやりとりしているんだけど。そこははっきりお答えになれないのが、今の現状であるということが大体わかったんですけれども。しかし、それは先ほど申し上げたとおりのことで、もしそういうことを本当に考えて、考えるだけならまだしも、表にしようものなら、これは大変な事態を招くことにもなりかねないという、ぜひそこの点だけは。別に市長、私、何かやり込めるつもりはないんですけどね。ぜひそこは真剣に、今泉の皆さんも当然、今までさんざん御苦労願って、そういうお約束になっている。しかし、名越の皆さんも長寿命化ということに協力している、本当にいい人たちって、私が言ったらおかしいけど、ごみ政策に本当に御理解ある方々ですよ、地域ですよ。しかし、それはもう何度も言うように、今よりもふやすなんてことではないんですよ。3万6,000でも、あの人たちは理解してくれるなんて思ったら、それは大間違いですよ。そこだけは強く申し上げておきたい。
 そして、最後のほうの質問にしたいんですが。先ほども少しやりとりがあったんですけど。代替案はこれからということで再三申し述べられているんですが、やはりこういう御心配が出ているということについての認識は、やっぱり確認しなければいけないと思います。先ほどの資料の最初の8月23日のほうにちょっと戻りますけど、懇談会ですね。大町五丁目、松葉町内会などの役員の皆さんとの懇談会。ちょっと聞きづらくなっちゃったんですけどね、先ほどやられたので。まあいいですけど、みんなの資料ですから、いいですが。こういうふうに市長おっしゃられているんですね。おっしゃられたことがいい悪いとか議論するつもりはないんですが、こういうふうに事実として言われているので、少し確認したいと思うんですが。29ページの上ですね、29ページというのは、決算資料のことを言っているんですが。生ごみの今後の処理としては、排出者の自己責任、公平な負担といった観点からも、家庭用の生ごみ処理機を使用して、自己処理をしてもらう。自己処理が困難であれば、自治会、町内会単位で処理をしていってもらうというようなことを考えていますと。
 それに対しまして、地元の副会長さんは、全部は時間があって読みませんが、こう言っているわけですね。名越は現状のままの運転にとどめてほしい。さっきの議論です、少なくともという意味ですよ、現状はアッパーであるという意味ですよ、これは恐らく。名越は現状のままの運転にとどめてほしい。ここでどうしても一元化するというのであれば、今泉を停止させることは許さないと言わざるを得ない。バイオをやめても大丈夫なんですかということに対して、市長は、確固たる根拠は持ち合わせていませんと。それはそうでしょうね、ですから3カ月というお話になっているんだと思う。各家庭や地域に発生抑制等を啓発していかなければならないと思います。その次に、また副会長さんが、各家庭で生ごみ処理機により処理させることを、これは全市的な意味ですね、全市的に各家庭に配る生ごみ処理機で多分安定的に処理するということを意味していると思うんですが、そういうことを前提としている事例が世界じゅうのどこかにあるのかという御質問に対して、市長は、把握はしていないけども、やるとなれば、恐らく初めてということになります。世界で初めてという意味ですね、これ。生ごみの処理は、特定の地域のみに負担させるものではなく、市民全員で共有すべきと考えています。それがこの構想のもとになっていますということで、かなり明快な考え方、是非は横に置いておいても、明快な考え方がこの名越の皆さんには示されているということを、事実として私も読ませていただいて、ああなるほどそういうお考えなのかということはわかったんですが。あんまり3カ月の先のことについて議論をするつもりはないんですが、少なくともこれまでの経過ではこういうことを中心的に考えていたということは、これは間違いないですね。
 
○松尾 市長  そのことは間違いありません。
 
○高野 委員  それでまた少し、全部取り上げるとあれなので、ページが飛ぶんですが。ある副会長さんが、31ページの真ん中ぐらいになるんですけれども、生ごみ処理施設が必要ということになっていたはずなのに、ここに来てバイオマスエネルギー回収施設の建設そのものを取りやめる、その代替案は名越で焼却と単純になってしまうのではないかと。私もそういう問題意識を持っているから、さっき聞いたわけです。今よりはふえないでしょうと。ふやすことはあり得ないですねと。まさに同じ問題意識なんです、これ。それに対して市長のお答えは、是非はともかくとして、事実として書いてありますので、究極は各家庭で生ごみの自己処理を進めていくことにより、生ごみそのものの発生抑制にも考え、進めていきたい。またその後にやりとりがあって、そういうことは多分無理ですよという話があるんですが、私もそのとおりだと思うんだけど。そういうやりとりがあって、市長はこう言っているんですね、その困難性について、問題については、私も一定の問題があるということは理解をしていますと。またそれを押しつけることは難しいことも認識しています。これはできるという保証はないが、例えば子供会など地域単位で空き缶処理をしていますが、これに補助金を出していることを応用して、生ごみを地域単位で処理することについて補助金を出すなど、個人で処理が難しい場合には、地域単位で処理していくことも考えておりますと。ということは、先ほどの恐らくお考えのもう少し具体化したといいますか、延長線上のことで、率直にお話しされていて、別にそれが私は悪いと思わないですけど。しかし先ほどの議論にも少しつながるかもしれないけど、こういうことをお話しされているということは、やはりこういう方向で行くのではないかというふうに、少なくとも名越の皆さんは感じますよね。感じていないほうがおかしいと思うんですが。さっきと同じような議論で、別に広聴について聞くつもりはないんだけど、そこはこういうふうに話されたら、受けとめたほうは、特に名越の皆さんですよ、焼却施設を抱えている地元地域の役員の皆さんですから、そういうことがやられるのかなと思われるということは、これ当然ですね。その認識をお伺いしたいと思うんです。
 
○松尾 市長  議会でも、お話をさせていただいていますとおり、施設をつくらないで、地域や家庭での処理ということを検討しているということは、発言をさせていただいておりまして、それと何ら変わりないというふうに思っています。
 
○高野 委員  私、別に議会との発言と違うでしょうなんてことを聞いているつもりじゃないんです。ただ、この事実について受けとめたほうは、こういうことをやる可能性があるなというふうに受けとめるでしょうということは、事実として聞いたのみであります。
 そうしますと、やはり名越の焼却施設の地元の皆さん、役員の方の中から心配な声が強く出ているように、結局この案で行って、1万3,000減らせるなんて思ってないわけですよ。思ってないわけですね。思ってないから、結局これは名越で焼却にできるだけやって、できない量は何とか3万6,000トンまでにおさめて、あとは名越でやればいいということになるのではないかと、さっき紹介しましたように、その危惧。それであって、今泉も停止すると言うんだったら、これは断固、今泉は続けてもらうということになりますよと、さっき紹介しましたね。こういう地元の皆さんの御心配は、これは現実にはならないということは、ちょっとお約束願いたいと思います。心配しているんですから、地元の皆さんが。こういうことはないですね、こういう心配が現実になるようなことはないですね、どういう施策をやるにしても。
 
○松尾 市長  先ほどの御質問と同じだというふうに思いますけれども。こうした地域の方々の御意見というのはじかに伺っておりますし、そういうことも含めて、当然検討をしているところでございますので、御理解をいただければというふうに思います。
 
○高野 委員  もうそろそろやめますけれども。大体市長のお考えとかスタンスは、私なりに理解ができました。ただし、これは、事実こういう協議がされたわけでしょう、懇談会の中で事実として。受け取り方は、もちろん多少のニュアンスはそれぞれ、さっきも御答弁があったように、全員が同じような理解の仕方ではないかもしれないけど、少なくとも今紹介したような事実を通しても、私は、この問題のポイントは名越の焼却施設にあると思っているわけです、バイオの問題というのは。バイオ自身の技術的な問題も云々あるけど。最後は名越でできるでしょうと、ここがあるんじゃないですか、着地点が名越に。しかし、この議論を通じて、冒頭からずっと聞いてきたけども、名越と今泉と生ごみのバイオガス施設、つまり生ごみを1万トン以上減らすという考え方、バイオガスでなければ違う案でやるんでしょうから。これは決して切り離せない問題なんです、ごみ問題においてですね。これらを総合的に解決して、初めて鎌倉のごみ行政はまた新たなゼロ・ウェイストの理念を前に進める立場で、また一歩次の新たな時代に向かって進んでいける。15年後とか20年後は、また似たようなことになるんですけどね。だから時間稼ぎではあるけど、しかし御存じのように毎日排出しているわけですから、我々が生きている以上は。物をつくって、消費して、捨てているわけだから、現実として。そういう中で、この三つの問題は切り離せない、総合的にやっぱり解決していかないと、一つを切り離すと、実はほかのことでもおかしくなる。ということは、大体私がお聞きしている方々には御理解願えていると思うんですが。
 最後にそのことを、その基本的なスタンス、これらの三つは総合的に解決していかないと、三つともうまくいかなくなる。この認識だけはきちんと持たれて、今後、21年度の取り組みも踏まえて検討していただきたいということだけ、最後に確認させていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
 
○松尾 市長  これまでの議論の経過から、今、委員さん御指摘のことというのは、住民の方々にも大変重要なことである、そういう認識で住民の方々はいらっしゃるということは、重要なことであるというふうに思っています。そういう中において、どのような形で住民の方々に御理解をいただけるか、そういうことも含めて、今検討させていただいているというところでございますので、御理解をいただければと思っています。
 
○高野 委員  もう、やめにします。直接的なお答えでなかったのが少し残念ですが、しかし裏を返せば、やはりそこがこの問題の一つの急所になっているから、私がはっきり聞いていることについて、直接的な答えは難しいのだろうと理解しますが。松尾市長個人として、いろんなお考えやお気持ちがあることは否定するものではありませんし、私も理解できなくもないです、先ほど協議会の中で出てきたお気持ちは。ただ、現実にやっぱりこれは処理していかなきゃいけませんから。で、もう時間がないんですね、残念ながら。時間があれば、いろんな横道にそれても多少はいいかなと思うんですが、時間がもうないわけです。それだけに、基本的なことは言いましたから、申し上げませんけれど、責任のある、失敗するとえらいことになりますから、今させていただきました。少し言い方が生意気になっているのであれば、私もヒートアップするところがありますので、そういう点があれば、御容赦願いたいと思いますが。ぜひ今の議論もひとつ参考にしていただいて、全体がうまくいくような形で、まじめに取り組んでいる地元の皆さん、理解して今まで協力している人が気持ちよく今後も協力していただけるような形で、よろしく御検討をお願いしたいと思います。また12月に機会があれば、お聞かせを願いたいと思います。
 
○池田 委員長  以上で、バイオマスエネルギー回収施設、名越クリーンセンターの延命化及び今泉クリーンセンターの停止についての質疑を終了いたします。
 ここでちょっとお諮りしますけれども、1時間半をちょっと過ぎましたので、1回休憩を入れたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 じゃあ、10分ほど休憩といいますか、切りのいいところで、50分に再開ということで、一時休憩を入れたいと思います。
 休憩に入ります。
              (15時37分休憩   15時50分再開)
 
○池田 委員長  それでは、再開いたします。
 続きまして、第20款衛生費(2)「バイオマスエネルギー回収施設整備事業について」の質問をお願いします。
 なお、答弁は座ったままで結構です。
 
○納所 委員  お疲れのところ、よろしくお願いいたします。私からも、バイオマスエネルギー回収施設整備事業について、市長にお伺いをいたします。
 まず昨年11月、市長就任直後各部からのヒアリングが連続で行われる中で、既に進行していたバイオマスエネルギー回収施設整備事業について、平成21年度の業務の説明をお聞きになったと思います。その際、担当原局からはどのような説明があったのか、覚えていらっしゃる限り伺いたいと思います。
 
○松尾 市長  過去の経過を事細かく、さまざまな資料も含めて説明をしてもらいました。直近で言えば、名越の場所から関谷に生ごみの資源化施設が移り、またそこから山崎の場所への検討、市の土地を、さまざまな候補地を挙げて、検討した結果、山崎に至った経過なども含めて、説明を受けたというところでございます。
 
○納所 委員  その当時は、基本構想・基本計画策定業務委託に取りかかっていた時期であるかと思います。担当原局から説明をお聞きになって、市長は、その当該事業、当時進行していたその策定業務委託事業について、何か指示はお出しになりましたでしょうか。
 
○松尾 市長  当初、当然マニフェストに掲げているところでございますので、この施設についての経過と、それからこの施設をつくらないことに対する影響なども含めて、提示をするようにという指示を出しておりまして、それがその後の経過の説明にもつながっていくわけなんですけれども。そうした説明を受けながら、私としましては、さまざまな懸念材料もございますし、これまで議会に説明してきたようなこともございましたので、基本構想・基本計画について検証する必要があるということで、特段そこでの指示というのは出していないというところでございます。
 
○納所 委員  指示をお出しにならなかったということならば、その業務、基本構想・基本計画策定委託業務は続けてよいということになると思いますけれども、これについてはどうお考えでしょうか。
 
○松尾 市長  済みません、繰り返しになりますけれども、この基本構想・基本計画というものをしっかりと検証したいという気持ちがありましたので、その事業については中止という指示は出さずに、そのまま執行させたということでございます。
 
○納所 委員  検証してよいということは、見直さない可能性もこの時点ではおありになったということでいらっしゃいますか。
 
○松尾 市長  大変市民にとって重要な問題であります。そういう中におきましては、そこの段階におきましては、さまざまな可能性ということは否定をせずに、しっかりと慎重に判断をしていく必要があるだろうと。私の、その方向と、いわゆる原局のこれまで積み重ねてきた方向ということが違いますから、そういう中では慎重に検討していく必要があるだろうと、そこで判断をさせていただいて、そのような指示を出しているということです。
 
○納所 委員  指示を出したと。この指示はお出しにならなかったと先ほどおっしゃったんですけれども。今の御答弁の中では見直さない可能性も、では、その中に含まれていたということは今の御答弁から受けとめたんですけれども、それはそういうふうに受けとめてよろしいですか。
 
○松尾 市長  そういうふうに受けとめていただいて結構です。
 
○納所 委員  はい、了解です。
 その段階で、例えば、もう既にその策定委託業務は進行中でございました、5月に契約ということを伺いましたので。この段階で中止、もしくは凍結というお考えはおありにならなかったんでしょうか。
 
○松尾 市長  私の考えの中には、当初からマニフェストに掲げていた考えとは変わっておりません。しかしながら、行政のこれまでの経過と、そしてその担当の説明を受ける中で、余りにも私の考えとの温度差といいますか、そういうことがありますので、そうしたところは慎重に、しっかりと判断をしていかなければならないだろうというふうに考えておりましたので、その段階ですぐに判断をするということは、しておりません。
 
○納所 委員  例えば、その判断がなった段階で、例えば基本構想・基本計画策定業務というのは、平成21年度内を目途に今作業していたわけですよね。それができ上がると。そのでき上がる段階で考えるのと、それから就任直後、マニフェストに掲げていたからということで、もし中止もしくは凍結という指示を出した場合のその違いという、時期の違い、タイミングの違いということについては、思いはめぐらしましたでしょうか。
 
○松尾 市長  このバイオマスエネルギーの回収施設についてのより具体的な設計・計画ということが出てきますので、そういう意味での判断の大きな材料になるだろうというふうには考えました。
 
○納所 委員  当時予算執行中であった両策定委託業務でございますけれども、原局によりますと、合わせて4,300万円もの予算が執行されていた途中だったわけですよね。それができ上がるまでそれは続けさせる、だけれども見直すかもしれない。この4,300万円もの21年度予算の執行の重み、これについてはどのようにお考えでしょうか。
 
○松尾 市長  当然そのことも含めて考えさせていただきましたが、もう既に策定業務にはかかっておりまして、そこで中止をしたとしても、すべてその予算がゼロになるということではございませんでした。そういう中におきましては、私が就任した11月1日の段階で、途中段階まで来ているものですから、最後までその結論を出していただいて、それを一つの判断材料とすることというのは十分有効であろうというふうに考えて、そのように判断をさせていただきました。
 
○納所 委員  そうしますと、その両策定委託業務ができ上がって、それが3月末ということなんで、予算審議の後ということになってしまうわけでございますが、ただ、一応検討するので、平成22年度の予算執行は一たんとめておいて、検討期間を置くというお考えはおありにならなかったんでしょうか。
 
○松尾 市長  特にそこでとめて検討ということは、判断はしませんでした。
 
○納所 委員  それは、そのしなかった理由がもしあれば、伺いたいんですが。
 
○松尾 市長  環境影響調査につきましては、通年をもってやらなければならないということで、4月の段階ですぐにその作業を進めていかなければならない、予算の執行もしていかなければならないということでしたので、そういう状況においては、そのまま、丸々1年間かかるということで、予算を執行するという判断をさせていただきました。
 
○納所 委員  都市計画決定変更等にかかわる予算については、その時点でとめるという意識はおありになりましたでしょうか。
 
○松尾 市長  そこの4月の段階におきましては、7月から8月をめどに予算の執行にかかわる判断をしなければならないということでございましたので、そこの段階では特にとめるということは、その段階では考えていなかったです。
 
○納所 委員  そうしますと、今年度の予算で言うと4,200万、3,000万と1,200万と予算上は分かれるわけでございますけれども。昨年度、平成21年度に4,300万円もの予算が執行されて、そして今年度合わせますと、4,200万を合わせますと8,500万円もの予算を執行する。もしくは1,200万停止したとしても7,300万円もの、これは私の感覚では巨額の費用でございます。これをかけて、その予算の執行が終わるまで判断を延ばすということの重みについては、どのようにお考えでしょうか。
 
○松尾 市長  当然、皆さんからいただいている税金を、やはり1円たりとも無駄にしたくないという思いで取り組んでおります。そういう中におきましては、大変厳しい判断をせざるを得ないというふうに思いました。しかしながら、このバイオマスエネルギー回収施設に投資をする金額というのも、大変大きな金額でございます。決して間違いがあってはならないというところで、慎重な判断をさせていただいた中での決断だったというふうに御理解をいただければと思います。
 
○納所 委員  ただ、このバイオに関してゴーサインを出せば、8,500万円もの予算というのは有効に生きてくるということも、当然念頭に置いていただきたいと思います。
 ちょっと角度を変えますけれども、12月25日、1月14日、両日に専門家を招いてのレクチャー、もしくは講演・講義をお聞きになったということでございました。これはどのような内容のレクチャーをお受けになったんでしょうか。
 
○松尾 市長  12月25日は、東北大学の名誉教授の野池先生に生ごみ等のバイオガス化技術の現状と動向についてということで、講演をいただきました。その施設についての概略なども、その中でお話をお伺いをさせていただいたということです。
 さらに1月14日におきましては、東北大学大学院の大村先生と、あと財団法人下水道新技術推進機構の研究部長の石田氏に講演をいただきました。この講演につきましては、主にロータスプロジェクトについての御説明をいただいたというところです。
 
○納所 委員  そのレクチャーや講演をお聞きになって、松尾市長は、その内容に対してどのような感想をお持ちになりましたでしょうか。
 
○松尾 市長  さまざまな例なども御説明をいただきました。そういう意味では、御説明をいただいたことというのは、一つの考え方として、当然学術的にそういうことが考えられますという御説明でございましたので、技術的に大変難しいという認識もございましたけれども。そういう中で、そうした説明の中では確かにできるというようなことというのはお聞きをして、何というんでしょうね、できるということは、一定の理解をしたというところでございます。
 
○納所 委員  そうしますと、これらのレクチャーや講演を伺って、この時点で技術的な懸念は晴れたというふうにお考えになったんでしょうか。
 
○松尾 市長  技術的な懸念が晴れたということでもなかったんですが、やはり先生方の研究の過程でのお話ですとか、そういうことは一定程度理解をさせていただいたというところです。
 
○納所 委員  そうしますと、市長が技術的な懸念が晴れたという時点は、この時点ではなくて、じゃあどの時点なんでしょうか。
 
○松尾 市長  神戸の施設、もしくは横浜の施設を拝見をさせていただく中で、技術的に可能であるということは、その中で認識をさせていただきました。
 
○納所 委員  レクチャー、講演をお受けになって、さらに視察等で技術的な懸念も晴れたという中で、当初お考えになっていたものと、その後の、レクチャー等を受けた後のバイオマスエネルギー回収施設、それに対する考え方、御認識というのは、変化はありましたでしょうか。
 
○松尾 市長  認識の違いというところであれば、この技術というのがかなり以前から取り組みがなされているということを、認識を改めてそこはさせていただきました。しかしながら、そうしたかなり以前からある技術にもかかわらず、各地で、何というんですかね、採用をなかなかされてこないという点につきましては、やはり稼働後のメンテナンス等の難しさ、またその費用面、予想しなかった費用もかかってくるというようなお話も伺いましたので、そういう難しさがあるということは、それらの現場の視察を重ねた中で認識を新たにした部分であると。
 
○納所 委員  当然どの施設でもイニシャルコストの多少というものは気になりますし、その先ランニングコスト、メンテに係るものという懸念というのはついて回るわけでございますけれども。例えばつくるつくらないというもの、見直す見直さないは別にして、単体としてこのバイオマスエネルギー回収施設を考えたとき、これは施設としてはいいものであるという感想はお持ちになりますでしょうか。
 
○松尾 市長  私の感想としましては、いいものというような印象は余り受けてはおりません。
 
○納所 委員  そうしますと、どういう施設であるという認識をお持ちなんでしょうか。
 
○松尾 市長  費用対効果という意味で、まだまだ今後技術革新の余地が十分にあるだろうということは、ございます。そういう中において、今、現段階で市が、何というんですか、この施設ということを建設するというのは、慎重に考えた方がいいという気持ちにはなって、そういう印象を持っています。
 
○納所 委員  そういった施設整備の見直しとは別に、例えば担当職員が一生懸命勉強して、研究して、このバイオの施設について、議会においてもいろんな角度で質問を受けるわけですよね。それに対して、その担当職員がそのバイオの施設の長所といいますか、そういったものを答えている場面が幾つかあるわけでございます。そういった長所を担当職員が答えるということについては、どのようなお気持ちをお持ちになりますか。
 
○松尾 市長  それぞれの施設、長所・短所ございます。そういう中で、職員は長所だと感じている部分を説明をしているのだろうというふうにとらえ、考えています。
 
○納所 委員  その長所を答えることについて、市長は構わないというふうにお考えですか。
 
○松尾 市長  当然その施設の特性でございますので、そういうことについて説明をするというのは、特に問題はないだろうというふうに思っています。
 
○納所 委員  問題ないということを確認いたしました。
 平成21年度中に講演とかレクチャーをお受けになる以外に、市長が、副市長、部長、担当職員とこのバイオ施設整備について検討する機会、これはどのぐらいありましたでしょうか。
 
○池田 委員長  休憩いたします。
              (16時10分休憩   16時11分再開)
 
○池田 委員長  再開いたします
 
○松尾 市長  お時間いただきまして、申しわけございませんでした。
 協議は、私が就任した以降、かなりの回数は重ねてまいりました。その間予算化に係る、実施計画にかかわる協議ですとか、また逗子との広域化のことにつきましても、そうしたことも含めて、かなりの回数協議をしてまいったというところでございます。
 
○納所 委員  十分に検討する機会が、平成21年度中にはおありになったということでよろしいでしょうか。
 
○松尾 市長  それが十分か十分でないかというところはございますけれども、その折を見て協議をしてまいりました。その間、年内には岡本の問題等もございまして、ごみに対する、割ける時間というのは当然限られている部分というのもございましたけれども、そういう合間を縫って協議をしてきたということはございます。
 
○納所 委員  そういった協議を重ねる中で、本年度末に向けて、平成22年度の予算編成が行われたわけですよね。2月にバイオマスエネルギー回収施設の整備に向けた生活環境影響調査及び都市計画決定図書等の作成、これが盛り込まれたわけですよね。そして、それを分野別の主な実施計画事業として記者発表なさいました。これはその検討を重ねた上で、バイオ施設の整備を進めるものととらえるしかないと思いますけれども、これについてはどうお考えですか。
 
○松尾 市長  従前の計画があったということ、それについて、私と原局との温度差がかなりあったというところで、そこの協議ということも重ねてきた経過がございます。そういう中におきましては、この基本構想等をしっかりと見た中での判断をしたいということもございまして、そういう意味でのその可能性を、すべての可能性をなるべく、できる限り残していきたいという中で、その予算計上ということもさせていただいているというところでございます。
 
○納所 委員  ただ、その時点ででき上がっていないにしろ、年度末には基本構想・基本計画ができ上がると。それを検討した上で、例えば補正でのせるであるとかということであるんだったら、それによる影響というのはありますよ、その期間が先に延びるという影響もございますけれども、例えばその時点で予算を計上しないでおいて、例えば補正で対応するであるとか、ちょっと1年間その基本構想・基本計画を検討する期間が欲しいということで、停止をすることもできたわけですよね。にもかかわらず、これは予算にのせまして、さらに記者発表の中で、主な実施計画事業としてのっける。これはかなり重要度の高い施策であるということで記者に発表しているわけですね、この2月の時点で。ということは、これはバイオ施設の整備を進めると。だけど、これは見直すもしくはとめることを前提として、のせたと考えてよろしいんですか。どうとらえたらいいのか、ちょっとわからないんですけれども。
 
○松尾 市長  繰り返しになりますけれども、2月の予算上程での段階、提案の段階では、基本構想・基本計画の策定業務の報告書を一つ一つ検証していきたいという思いがございました。そういう中での、慎重に進めていきたいという中で、予算計上もさせていただいたということです。
 
○納所 委員  慎重に進めるんだったら、これは実施計画事業にのせるべきものではないんじゃないですか。逆に拙速というそしりは免れないと思いますよね。見直すかもしれない、とめるかもしれないということを前提でのせたと考えるざるを得ないわけですよ。これは最終的に市長の責任でのせて、予算計上して、そして予算審議に諮ったわけですから。この時点でのせるということの判断について、誤りはないのかどうか。その点のお考えを伺いたいと思います。
 
○松尾 市長  そこの検討ということもありましたけれども、一つは、1年通じて環境影響調査を行っていかなければならないということがございました。そういう中におきましては、この計画自体に支障を来さない形で検討を進めていきたいというところがございましたので、当初予算にも計上させていただいたということです。
 
○納所 委員  計画に支障を来さないということは、じゃあ進めるということですよね。
 
○松尾 市長  その2月の段階では、そのように考えて計上させていただいたということです。
 
○納所 委員  つまり、この主な実施計画事業にのせるに当たって、担当原局職員と市長の間で議論というのはなさったんでしょうか。
 
○松尾 市長  担当ともそれは話をして、行ってまいりました。
 
○納所 委員  その際、この項目を削除するという指示は出さなかったんですか。やらないかもしれない、一応計上しておく。だけど主な実施事業にのせるということは、これは重要な施策であると、実施すべきものであるという、この裏づけが非常に大きいものであるわけですよね。ですから、主な実施事業としてのせないでおくというような処置もなく、当然のせたわけです。削除の指示もしなかったということ。これについてはちょっと納得がなかなか、今の御説明ではできないんですけれども、もう少し納得できるようなお答えをいただければと思います。
 
○池田 委員長  休憩いたします。
              (16時18分休憩   16時20分再開)
 
○池田 委員長  それでは再開いたします。
 
○松尾 市長  お時間をいただきまして、済みませんでした。
 既にバイオの関連の予算は、実施計画事業としてのっておりましたものですから、この2月の段階では、実施計画事業としてそのままのせるということ、判断に至ったというところでございます。
 
○納所 委員  では、市長就任後の11月から年度末の3月までの間に、バイオガス化施設の見直しの指示というのは、担当原局に対してお出しになりましたでしょうか。
 
○松尾 市長  明確に見直しの指示ということはしておりません。しかしながら、私の思いというのは、常に担当には伝えてきておるところでございまして、そうした協議というのは進めているところでございます。
 
○納所 委員  指示を出さないで協議を進めるという、その協議の目的がわからないんですけれども。
 
○松尾 市長  私の考えと担当原局、これまで進めてきた中での担当とのその温度差といいますか、その方向性ということが、私としても慎重に、大変重要な問題であるので、慎重に考えてまいりたいというところがございましたので、そこの、できる限り同じ方向を向いていけるように、協議の中でそのことをしっかりと進めていきたいという思いがありましたから、そういう中での議論を進めてきたというところでございます。
 
○納所 委員  慎重にとおっしゃいますけれども、既にマニフェストで一から見直すとのせた以上は、市長の姿勢というのは固まっていると考えていいわけですよね。これは有権者に対する約束なわけですから。ということは、就任直後に直ちに指示を出すのかなと思ったら、出さない。また、見直せという指示も出さないで、じゃ何を検討してきたのかということになるわけでございます。ですから、マニフェストで一から見直すとのせた以上は、就任後直ちに見直しの指示を出すべきではなかったんじゃないでしょうか。これについてはどうお考えですか。
 
○松尾 市長  明確な、こうしろという指示の中では出しておりませんけれども、協議の中で私の思いというのは十分伝えておりますし、その中での考えということも、原局の中での議論を通じて理解をしてもらっているというふうにも思います。そういう中で進めてきたというところでございます。
 
○納所 委員  市長の思いだけで行政が動いてしまったら、これは大変なことになりますよね。明確な指示もなくて、いわゆる何っていうんですか、気を使って、多分こう思っているだろうかということで行政が運営されたら、これはたまったものじゃないですよね。明確な指示があって、初めて動く。その指示の根拠がなければ、市民に対する説明責任も果たせない。大事な税金を使うわけですから、一挙手一投足、本当に鉛筆1本に至るまで、その明確な指示がない限りは動けないわけですよね。ですから、担当原局は指示がなければ続行するということですから、続行に向かって動くのは当然だと思います。それまでの実施計画上の事業なわけですから。その中で、なぜ市長はその指示を出さなかったのか、いまだにその御説明では納得いかないんですけれども、いかがでしょうか。
 
○松尾 市長  大変重要な問題だからこそ、そこは慎重に協議を重ねてきたというところでございます。そういう中で、当然私の考えということは伝えておりますし、そうした中で今後指示ということも当然出していくということになりますけれども、現段階でそういう、これまで協議を重ねてきたというところでございます。
 
○納所 委員  協議を重ねる前に一たんとめたほうが、予算に関しては傷がつかないわけですよね。ただ、その指示もなしで事業は動いていくわけですよ。先ほど申し上げましたように、平成21年度予算で4,300万、平成22年度予算で4,200万、合わせて予算上8,500万円もの執行をさせてから、計画を見直すつもりだったんですか。
 
○松尾 市長  当然予算を執行していく中で、もし施設をつくらないという中においては、その予算ということが執行していく中で…。
 ちょっと済みません、委員長、休憩をいただきます。
 
○池田 委員長  休憩をいたします
              (16時26分休憩   16時28分再開)
 
○池田 委員長  それでは再開いたします。
 
○松尾 市長  何度も済みません、お時間をいただきました。
 11月に就任をさせていただいて、予算を上程をさせていただく2月の段階で、基本構想・基本計画ということの見きわめということを慎重に行っていきたい。その段階では、予算を計上するかしないかという段階でございましたので、予算を計上させていただいて、大変重要な問題でありますので、そうした中で慎重にこの見きわめを図ってまいりたいと、そういう思いで、ここで予算は計上させていただいたというところです。
 
○納所 委員  慎重に対処するならば、予算は計上しないほうが慎重だと思うんですけれども。見直すか見直さないか、まだ結論が見えないうちに予算を計上するのは、拙速ではないかと申し上げているんです。明確な御答弁をお願いします。
 
○松尾 市長  その中での一つの判断としましては、環境影響調査というのが、すぐに始めていかなければならないというような話もありました。そういう中において、できる限りこれまでの行政計画の状況ということも見きわめながら、支障を来さない形で検討もしてまいりたいということがございましたので、予算については計上させていただいたという判断をさせていただきました。
 
○納所 委員  行政計画に支障を来さないということは、このバイオガス化施設の整備を進めるという結論になるしかないと思うんですけれども、いかがですか。
 
○松尾 市長  そういう判断をも含めて、その中で検討をしてまいりたいということを考えておりましたので、予算を計上させていただいたというところです。
 
○納所 委員  いまだにすとんと御説明が落ちないところ、申しわけないんですけれども。例えば慎重に進めたいとおっしゃる中で、就任当初行政計画を持っていた担当原局側と温度差があったと。こんなのは、マニフェストで掲げている以上は当然じゃないですか。当初からマニフェストで一から見直すということは、行政計画とは違うものを掲げられたわけですよね。それを政策としてお持ちになって、御当選されて、市長に就任されたわけですから、まずその温度差はあって当たり前。慎重に進めるんだったら、まずは凍結・中止という指示を出すのが慎重なあり方だと思うんです。なのに、行政計画があるから予算を計上する、1年間かかる調査であるから、業務に支障を来さないように予算を計上する。だけど見直しますということの矛盾に対して、いまだに明確なお答えをいただけないんですけれども。もう少し絞った形、わかりやすい形の御答弁、あと、繰り返しになってしまいますので、もう1回だけ明確な御答弁を整理していただきたいと思います。
 
○松尾 市長  ちょっと休憩をいただけますか。
 
○池田 委員長  休憩いたします
              (16時31分休憩   16時34分再開)
 
○池田 委員長  それでは再開いたします。
 
○松尾 市長  またお時間をいただきまして、ありがとうございました。
 ちょっと具体的なお話をさせていただきますと、11月に就任をさせていただきまして、次年度予算、22年の予算を固めていくというのは、1月の中旬ぐらいまでにはしていかなければならないというそのスケジュールの中で、当時の部長とも話をしまして、予算を停止するということにつきましては、大きな支障を来すということがありました。そういう中においては、まだその時点で結論を出すというところに至っていなかったものですから、この予算の計上をしていくということの判断に、そこの時点で至ったというところでございます。
 
○納所 委員  そうしますと、割合先のほうで質問をしたことなんですけど、見直さない可能性もあったということは、確認してよろしいでしょうか。
 
○松尾 市長  そのことも含めて検討しておりましたので、その可能性はあったということです。
 
○納所 委員  では、松尾市長は、いつの時点で見直すとの意思表明を担当原局に示すとお考えになっていたんでしょうか。
 
○松尾 市長  見直すというのは、担当にそれは当初から話をしていました。ただ、そこでのしっかりとした、これまでの行政計画と私のマニフェストとのすり合わせといいますか、しっかりとしたその方向性ということの一致に至らなかったところでございますので、そういう意味におきましては、以前よりそのことは伝えてあります。
 
○納所 委員  すり合わせる必要はないわけですよね。やるかやらないかの、イエスかノーかですから。つまり見直せと市長が指示をすれば、それで動くのが補助機関である担当原局なんじゃないでしょうか。ですから、明確な見直すとの指示、もしくは見直しなさいという指示をいつの時点で出すのかというお答えをいただきたいと思います。
 
○松尾 市長  この予算を計上した段階では、6月の議会までにまずは結論を出していきたいという中での御説明をさせていただいておりました。その後8月いっぱいでということを一度お話をさせていただきましたけれども、そこで今は結論、まだ明確な代替案ということがお示しできていない状況でございますので、当初の予定では6月をめどに検討に入っているというところです。
 
○納所 委員  6月をめどに検討という期限は、今初めて知ったわけですし、それから8月までに結論を出すというのは、議会に対してではないですね、その意思表明は。議会に対しては、8月末までに結論を出すという意思表明はしていらっしゃいませんよね。確認したいと思いますが。
 
○松尾 市長  明確に8月末までにということはお話をしておりませんが、次の議会の中では…。
 明確にその期限ということは申し上げておりませんが、できるだけ早い段階でという中で、9月議会前までには結論を出していきたいという思いでおりました。
 
○納所 委員  8月中に結論を出したいというのは、記者会見のときの記者に対する質問にお答えになったのが記事になったことで、間接的には伺ってはおりましたけれども、議会に対して正式に、その以前の6月についてもそうですが、期限を切ってその態度を明確にするというお話は一切ありませんでした。なるべく早い段階で早い時期に、業務に支障を来さない限りなるべく早い段階でという御答弁は、一般質問のときにも何度か繰り返し伺っていたという現状で、議会は判断せざるを得ないわけです。ところが議会と違って、担当原局というものは市長の指示がなければ、なければ動くのは当たり前です。行政計画にあるわけですから、実施計画上の事業なわけですから。ところが、見直せという指示もない中で、動いていく中で、市長は検討すると。この態度表明があいまいであるということは、市政のかじ取りを誤ることにはならないかという危惧があるんですけれども、それについてはどういう御認識をお持ちでいらっしゃいますか。
 
○松尾 市長  当然議論をしていく中で、私の気持ちというのは伝えておりますし、また、そういう中で進めているところでございますけれども、明確な当然指示というのは出していかなければならないというふうに思っています。
 
○納所 委員  当然そうだと思います。以心伝心の場じゃないわけですから、文書主義でもありますし、行政というものを誤りなく執行するためには、明確な指示、明確な文書に基づいて執行しなければいけない。ただ、折に触れて気持ちは伝えているというような行政運営では、これは市民は非常に不安な、そのかじ取りに不安感を抱いてしまうのではないかという危惧を抱くわけでございます。
 こういった明確な見直しの指示がなされない中で、今年度になっては、都市整備部に係る予算の執行をとめていらっしゃいましたよね。その理由を改めて確認したいと思います。
 
○松尾 市長  今回3カ月、まさにお時間をいただきたい、明確なしっかりとした代替案を含めた方針ということが示せない中におきまして、この段階であと3カ月ということもございまして、今の段階では予算の執行をするべきではないというふうに判断をして、そのような指示を出させていただいたということです。
 
○納所 委員  先ほどは、業務に支障があるから予算の執行はとめる指示を出さなかった、21年度の段階でですよね。ところが今年度になって、業務に支障があるから予算の執行をとめるというのは、非常に矛盾した態度だと思いますけれども、いかがですか。
 
○池田 委員長  休憩いたします。
              (16時41分休憩   16時45分再開)
 
○池田 委員長  それでは再開いたします。
 
○松尾 市長  たびたび申しわけございません。答弁させていただきます。
 都市計画決定、もしくは事業認可に係るものにつきましては、施設の概要、もしくは計画が明らかになっていかなければならないと、地元の調整も必要であるというところがございまして、まだ結論に至っていない段階では、予算の執行が事実上できない段階であるということがございます。しかしながら、その中で執行できるものということもございますので、そういうものにつきましては、できるところから予算を執行するということで、指示をこれから出していくというところです。
 
○納所 委員  私が伺っているのは、一部執行するということを聞いているんではなくて、この段階で、その前の段階で都市整備部のその予算執行をとめられたわけですよね。その理由を伺っているわけで、その先を伺っているわけじゃないんです。
 
○松尾 市長  この予算を執行するに当たって、その施設についての計画ということがしっかりと明確になっていなければならないということがございましたので、予算については執行をしていないというところでございます。
 
○納所 委員  非常に不明確で、ちょっと今伺っただけでは、私は理解しがたい御答弁だったんですけれども。恐れ入りますが、もう少しまとめて、わかりやすくお話しいただけますか。
 
○松尾 市長  ちょっと休憩を、済みません。
 
○池田 委員長  休憩いたします
              (16時47分休憩   16時50分再開)
 
○池田 委員長  それでは再開いたします。
 
○松尾 市長  たびたび申しわけありません。
 繰り返しにはなるんですけれども、都市計画決定とこの事業認可につきましては、施設の計画がしっかり固まっていると、地元の住民の協議ということも前提になるということでございまして、予算の執行については指示を出していないというところでございます。
 
○納所 委員  今定例会の一般質問で、停止していた予算執行を求められたときは、松尾市長はその姿勢は崩さなかったわけですよね。予算執行に対してはお答えにならなかったわけです。ところがその後日行われた建設常任委員会で、一部執行すると姿勢を変えてきました。これはどういう理由ですか。
 
○池田 委員長  休憩いたします。
              (16時51分休憩   16時52分再開)
 
○池田 委員長  再開いたします。
 
○松尾 市長  さきの一般質問で、池田議員、それから大石議員に御指摘をいただいたところでございます。そうした中で、今回の業務は、住民の皆さんとの協議が前提となるというところでございましたが、現時点でできる執行は何かということを考えて、指示をしてまいりたいというふうに考えているところです。
 
○納所 委員  それものみ込めない御答弁で、執行しないとしていたものをするということ、これが例えば住民合意にかかわるかかわらないというような理由は別として、執行しないと言ったものを一部執行する。だったら全部執行すればいいじゃないですか。業務に支障が、そのほうがよっぽど支障がないわけですから。それを一部執行するという姿勢を変えたその理由というものが、いまだに納得できないわけでございます。なぜ全部の執行ではなくて、一部の執行なのか、非常にわかりにくいと思いますけれども。その一部執行も、市長が今後見直しを指示した段階、つまりバイオはやらないとなった段階で、無駄になるという認識はおありですか。
 
○池田 委員長  休憩いたします。
              (16時55分休憩   16時59分再開)
 
○池田 委員長  それでは再開いたします。
 
○松尾 市長  たびたび申しわけありません。
 施設につきましての計画も含めて、3カ月お時間をいただいているというところでございます。そういう中において、今後その予算の執行についても、しっかりと検討してまいりたいというふうに考えているところです。
 
○納所 委員  それもこれも就任直後に、いわゆる平成21年度内、今年度予算編成のときに、松尾市長が明確な姿勢というものを提示しなかったことが、すべての原因になっているというふうに思います。マニフェストを一から見直しというのは、市長は腹をくくって、決断してのせたものではないのか。それが就任直後に検討する、ぐらつく、検討を重ね、慎重にというような中で、その態度が明確にならない。これはじゃ、そのマニフェストは何だったのかと。これはだれもが率直に思うわけですよね。マニフェストで掲げたんだったら、早速にもう取りかかるだろう、もしくはすぐに取りかからないにしても、その段階を踏むだろう。まずは無駄にならないように予算の執行を停止するであるとか、予算の計上を削除するであるとかというような手順を、もしマニフェストに市長が自信を持っているんだったら、なさるべきではなかったのかと思うんですけれども。そうなさらなかった、もしくはそうならなかった理由は那辺にありやと、ちょっと伺いたいんですけれども、いかがですか。
 
○松尾 市長  繰り返しにはなるんですけれども、11月就任した段階で、私、当然その議論を重ねてまいりました。その中で、当然指示を出して大きく変更することも、選択肢としてはそれは可能だったというふうに思います。しかしながら、住民に対して大変重要な問題であるということ、そして担当との温度差が非常にあると。そこは私の責任として、しっかりと納得をさせなければならないという思いもございましたし。そういう中において、2カ月という中では結論に至らなかったものですから、予算を計上させていただいたというところです。
 
○納所 委員  すぐに判断に迷うようなものをマニフェストにのせるなというふうに、思ってしまうわけでございます。ここに平成18年の一般会計予算等審査特別委員会の会議録の抜粋があるんですね。これは、当時市長が一般会計の委員、市議会議員として、委員としていらして、当時の石渡前市長に対して、今のように理事者質疑をなさっておられました。4年前のことでございますけれども。ちょっと読ませていただきますね。松尾委員が、「ただ、やはり今ごみ処理広域化が二転三転している中で、鎌倉市のごみ処理の施設の期限が迫っているということを考えると、もう二転三転している余裕はないというのは、そういう認識が今お聞きしてわかったんですが。ならばこそ、しっかりとスタートラインに今改めてこの2市というのは立つわけですから、そこの最初の不安点というのはしっかりと整理をして、スタートするべきではないかというふうに思うんですが、改めて答弁をお願いします」というふうに、当時の石渡市長に、委員であった松尾市長は質問されているわけですよね。同じことを伺いたいと思います。
 このバイオマスエネルギー回収施設整備事業については、もう当然鎌倉市のごみ処理の施設の期限が迫っている。もう二転三転している余裕はない。最初の不安点というもの、これをしっかりと整理をしてスタートするべきではないかと。これは松尾市長のお言葉そのものをおかりいたしますが、そういった意味で、改めて御答弁をお願いいたします。
 
○松尾 市長  そういう意味で、その不安ということをしっかりと取り除く中で、そのことにお時間をいただいているということは、市民の方々に対しても御不安を与えてしまうということは、申しわけないと思うところでございますけれども、しっかりとそういう意味で、きちんと責任のある形でお示しをさせていただきたい、そういう思いで今回いるというところでございます。
 
○池田 委員長  以上で、バイオマスエネルギー回収施設整備事業についての質疑を終了いたします。
 続きまして、第30款農林水産業費(1)「鎌倉地域の漁港建設について」の質疑をお願いいたします。
 なお、答弁は座ったままで結構です。
 
○納所 委員  たびたび申しわけございませんが、よろしくお願いいたします。
 鎌倉地域の漁港建設について伺いたいと思います。まず、先ほどの議論にもありましたように、市長就任後、各部からさまざまなヒアリングや説明を受ける中、この鎌倉地域の漁港建設の計画については、どのような説明がありましたでしょうか。
 
○松尾 市長  漁港につきましても、これまでの経過についての説明、それから漁対協の現状などの説明をもらったというところです。
 
○納所 委員  当時既に進行していた鎌倉漁港建設基本構想策定支援事業業務等の事業、これを続けることについては、何か指示をなさいましたでしょうか。
 
○松尾 市長  続けていくということなんですけれども、予算を編成をしていく中で、当時の計画では、平成24年度着工ということが話として出されていました。実施計画にのっているよりも早い着工だということを説明で受けました。現在の財政状況、もしくは腰越の漁港の整備を進めていく中で、同時並行的に進めていくということは不可能であろうということを判断をしまして、その漁港についての基本構想の予算の計上については、見送るという指示を出しました。
 
○納所 委員  この時点で、ちょっと確認したいんですけれども、21年度予算の執行時点でのお話なんですね。今年度予算の策定ではなくて、21年度、ちょっと財政当局にも確認したいんですが、21年度当時この漁港建設に関する予算の執行状況、これを改めて確認したいんですが。ちょっと御相談いただけますか。
 
○池田 委員長  休憩いたします。
              (17時08分休憩   17時09分再開)
 
○池田 委員長  それでは再開いたします。
 
○小村 総務部長  それでは今の納所委員の御質問でございますけれども、21年度中の鎌倉漁港に関しましては、鎌倉地域漁港建設基本構想策定支援業務委託料740万余り、それと鎌倉地域漁港建設自然環境調査業務委託料、これが192万2,000円、それとあとは漁対協の報償費ということで、これを執行しております。
 
○納所 委員  この時点で、合わせて940万円の事業になると思いますけれども、その事業が継続執行されていたわけでございます。それに対しては、とめるということはおっしゃらなかったんでしょうか。
 
○松尾 市長  その予算につきましても、とめるような検討もしましたけれども、将来につながる予算であるということでありましたので、そのまま執行をしたというところでございます。
 
○納所 委員  今、将来につながる予算という御答弁をいただきました。この坂ノ下地区の鎌倉漁港計画、調査で約9,500万円を見直しますと、市長はマニフェストで述べられております、掲げておられますけれども、そのマニフェストと矛盾はしませんか。
 
○松尾 市長  この漁港建設につきましては、その必要性ということについては、認識をしているところでございます。しかしながら、その時期とまた規模等については、見直しをしていかなければいけない。特にこの時期につきましては、腰越漁港の建設が途中であるという現段階においては、当然まだ財政的な状況からも手をつけられる状況にないという考え方でございますので、そういう意味において、マニフェストと矛盾する点はないというふうに考えています。
 
○納所 委員  平成21年度中、次年度予算の編成時に原局からの予算要求においては、この漁港建設に係る予算は計上されていましたでしょうか。
 
○松尾 市長  要求は上っておりました。
 
○納所 委員  そうしますと、査定段階でその計上を取りやめたと認識してよろしいでしょうか。
 
○松尾 市長  はい、そのとおりでございます。
 
○納所 委員  その後、予算委員会等で修正案が提出されまして、可決された後、市長は粛々と進めると、これは記者に述べられたと伺っております。この修正案に対しては、御異存はありませんでしたでしょうか。
 
○松尾 市長  当然、当初計上しなかったということとは違いまして、そこについては、私の考えとは違う部分でございましたけれども、議会での修正をしたというところにおいては、粛々と進めていくということを申し上げさせていただきました。
 
○納所 委員  初めての提出の予算が無傷で通らなかったということは、じくじたる思いもおありになったと思いますけれども。ただ、その就任直前ですよね、平成21年10月に台風被害がございました。松尾市長もその海岸線の御様子はごらんになったと思いますけれども、その台風被害の様子をごらんになって、どのような感想をお持ちになりましたでしょうか。
 
○松尾 市長  台風の被害で、小屋なども崩壊をしている状況を拝見をさせていただきました。そういう中におきましては、ああいう仮設なものではなくて、しっかりとしたものが必要である、そういう津波対策ということは必要であるというふうには、改めて認識はその場でさせていただいたということです。
 
○納所 委員  ということは、漁港建設計画は進めると考えてよろしいでしょうか。
 
○松尾 市長  漁港の必要性ということについては認識をしておりますが、その時期と規模ということにつきましては、十分検討していかなければならないという思いでおります。
 
○納所 委員  先ほどおっしゃったように、腰越の漁港建設と並行してしまうであるとか、財政に与えるその影響であるとかということ、これはなるほどと納得する部分もあるわけでございますけれども。最終的に漁港建設は、時期はどうであれ、財政を見ながらも進めていくというお考えであるのかどうかの確認を伺いたいと思います。
 
○松尾 市長  それについては、進めていくという考えであります。
 
○納所 委員  そうしますと、先ほど申し上げました市長のマニフェストの坂ノ下地区の鎌倉漁港計画調査で約9,500万円を見直しますというマニフェストは、見直しをなさったと確認してよろしいでしょうか。
 
○松尾 市長  今、漁対協での検討などもしていただいているところです。そういう中におきまして、当初の24年度着工というこのスケジュールにつきましては、見直しをしていかなければならないと思っておりますし、今そういう議論の過程の中で、さまざまなその内容についても見直しを行っていただいているところでございます。そういう中では、現在進行形であるというふうに認識をしています。
 
○納所 委員  この場合、見直すというのは、内容を変更させて、情勢に合わせた上で、そして漁港実現に進めるという意味での見直しというふうにとらえていいということでしょうか。
 
○松尾 市長  そういうふうに認識をしていただいて結構です。
 
○納所 委員  最後に、見直しという言葉について伺いますけれども、ではバイオの施設も見直すということも、これは、時期等を変えながら進めるという意味もあるととらえてよろしいでしょうか。
 
○松尾 市長  そのことも含めて検討をしているというところでございます。
 
○池田 委員長  以上で、鎌倉地域の漁港建設についての質疑を終了いたします。
 以上をもちまして、理事者に対する質疑を終了いたします。
 理事者退室のため、暫時休憩いたします。
              (17時17分休憩   17時18分再開)
 
○池田 委員長  それでは再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 再開後、本日理事者質疑を行った項目について、それぞれ意見とするかどうか各委員に確認したところ、「行財政改革について(飯野委員)」「鎌倉地域の漁港建設について(納所委員)」の2項目は意見としないことを確認するとともに、他の項目は意見とすることを確認した。
 ここで、各委員から出された意見を整理するため一たん休憩した。
              (17時20分休憩   17時35分再開)
 再開後、配付された意見の一覧表に漏れがないことを確認するため一たん休憩した。
              (17時36分休憩   17時37分再開)
 再開後、配付された意見の一覧表に漏れがないことを確認し、意見を述べたいと申し出た委員から、順次意見の趣旨について説明を受けた。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○池田 委員長  次に、各委員から出されております各項目ごとに、順次御意見の開陳をお願いいたします。
 それでは、初めに10款総務費(1)「地域手当について」石川敦子委員、よろしくお願いいたします。
 
○石川[敦] 委員  職員給与のうち、地域手当に対して意見を申し上げます。
 2009年は依然景気が低迷し、市民生活に打撃を与え、税収も落ち込みました。しかし、鎌倉市職員の給与は全国平均で最高水準に位置しています。人事院勧告に準拠した手厚い手当の支給に要因があると考えます。特に、地域手当は民間の賃金水準を基礎とし、物価等を考慮して自治体が独自に比率を定めることができるものです。鎌倉市では、2009年度、給料、扶養手当、管理職手当の月額合計の14%が支給され、近隣市で最も高い水準です。支給の根拠は、2006年に施行された鎌倉市職員の給与に関する条例ですが、条例であるなら、なおさら経済状況をかんがみ、改正をし、2010年度予算に対し、地域手当の引き下げという明確な意思表示がされるべきだったと言わざるを得ません。
 
○池田 委員長  続きまして、10款総務費(2)「事務事業評価について」石川敦子委員。
 
○石川[敦] 委員  事務事業評価のあり方について意見を申し上げます。
 緊縮財政を迫られた2009年は、事務事業の徹底した見直しが求められました。しかし、鎌倉市では、中事業単位でしか評価シートを作成していないため、それを構成する個別事業の評価点検は明確ではありません。現在、鎌倉市の個別事業は3,000にも膨れ上がっており、行財政改革を実行するには、これらの個別事業に無駄がないか精査をしなければなりません。政策や施策に対して、個別事業の評価を行うシートを作成し、外部評価委員会などにおいて、市民参加による事業の見直し、統廃合を行うべきです。不明確な行財政改革を続ける理由に、市は職員の業務負担や外部評価委員会の課題などを挙げています。しかし、まさにこうした課題を改善することこそ行財政改革と言えます。早急な取り組みを求めます。
 
○池田 委員長  続きまして、第10款総務費(3)「緊急経済対策だけでなく恒常的な市民の生活や中小企業者を守る地元優先の経済対策について」吉岡和江副委員長。
 
○吉岡 副委員長  世界同時不況の影響で、鎌倉市でも20年12月から、短期的な取り組みとして緊急経済対策を実施し、また21年度も引き続き行いました。その中で取り組まれましたのは、地元業者に対する分離発注などを行ったところでございます。
 そういう中で、経済的にも非常によい効果があったということは、担当からも報告がありました。これを緊急経済対策ではなく、限られた税金が、分離発注や市内業者育成のために、もっと恒常的な施策として行うべきという視点から意見を申し上げます。
 
○池田 委員長  続きまして、第10款総務費(4)「市長の広聴活動について」石川敦子委員。
 
○石川[敦] 委員  市長の広聴活動について、意見を申し上げます。
 市長が広聴活動を通して発する言葉には、公職の長としての責任が伴います。慎重を欠く言葉では誤解を招き、市政を混乱させる結果につながります。平成21年11月、市長就任以降議論になっている、山崎バイオマスエネルギー回収施設のような、デリケートなテーマに関する市長の発言は、常に一貫性を持った信頼の寄せられるものでなければなりません。道義的責任を問わざるを得ません。
 
○池田 委員長  続きまして、第15款民生費(1)「待機児童について」久坂くにえ委員。
 
○久坂 委員  申し上げます。保育所入所に係る待機児童対策については、常に議会からの指摘もあり、行政のこれまでの御努力は大いに認めるものの、それを上回るペースで待機児童は増加傾向にあり、入所できない場合、保護者の復職、就職を阻み、子育て家庭を取り巻く環境は大変厳しいものとなっております。今後の待機児童解消に向けた施設整備のハード面のみならず、ソフト面の充実に向け、さらなる行政の御努力を要望したく、意見とさせていただきます。
 
○池田 委員長  続きまして、第15款民生費(2)「保育所と学童の充実について」吉岡和江副委員長。
 
○吉岡 副委員長  行政の努力によりまして、保育所定員数をふやしましても、鎌倉市でも21年4月で44名、22年4月1日で57名と、厚生労働省基準でも待機児がふえ続けております。本来、児童福祉法の精神からも、鎌倉市が保育に欠ける乳幼児については、責任を持って保育しなければなりません。毎日新聞の昨年の新聞報道によりますと、鎌倉市の入所決定率は、首都圏の95市町村対象、85市区から回答を得たとの中身の中でも第3位と、2人に1人が入所できないという現状でございます。そういう点では、保育所の待機児解消のためにも、さらなる施設整備が必要だと思います。
 それと同時に、学童保育所に対しても、同時に、今、定数655名に対して、21年4月は882名、22年4月については934名とオーバーして入れている状況であります。1.65平米の面積基準さえ満たしていない学童保育所もあります。そういう点からも、自立した生活を保障し、子供たちの保育環境を整備する意味でも、保育所と同時に学童の施設の充実も必要だと考え、意見を述べます。
 
○池田 委員長  続きまして、第15款民生費(3)「待機児童対策について」三宅真里委員。
 
○三宅 委員  保育園の待機児童は、毎年増加傾向にあります。鎌倉市では、2009年度は前年度より保育園の定員をふやしたにもかかわらず、4月時点で44名の待機児童がありました。保育園の入所には、基準にのっとって、透明性のある対応が求められます。
 また、当事者の勤務先や交通手段、経済的負担を考慮し、一人ひとりに合った保育園選びができるよう、行政のコーディネート機能を高め、待機児童を1人でも減らすため、きめ細かな対応をすべきだったと考え、意見とします。
 
○池田 委員長  続きまして、第15款民生費(4)「小児医療費助成事業の充実について」高野洋一委員。
 
○高野 委員  小児医療費助成事業につきましては、子育て世帯を経済面で支援し、安心して子育てをできる環境を整備するという点で、大変重要な事業であると思います。
 この事業は、これまでの市民の要望や運動の積み重ねによって施策の充実が図られ、現在小学校6年生まで通院が拡大しておりますけれども、今後も子供の命を社会として守っていくという視点も含めて、市民のニーズを十分に踏まえて、施策の充実を図っていただきたいと意見を申し上げます。
 
○池田 委員長  続きまして、第15款民生費(5)「地域性に合わせた介護予防対策について」石川敦子委員。
 
○石川[敦] 委員  高齢化が急速に進む鎌倉市において、地域福祉の充実は喫緊の課題です。身近な場所で生活に必要なサービスを受けられ、かつ健康や医療など介護予防に関する情報が気軽に得られる仕組みづくりが求められています。
 2009年は、地域福祉コーディネーターとその拠点となる地域福祉支援室が新たに設置され、より一層の地域福祉の推進が期待されました。しかし、介護保険以外の在宅福祉サービスや社会参加、生きがい対策において、いまだ利用しづらい地域が残されています。自治・町内会の福祉活動、NPOなど市民団体、そして介護保険事業所など、福祉を支える人たちが連携し、地域性に合わせた介護予防対策を求め、意見といたします。
 
○池田 委員長  続きまして、第20款衛生費(1)「市民健康づくりの推進について」吉岡和江副委員長。
 
○吉岡 副委員長  市民が生涯にわたって元気で安心して暮らしたい、それはだれもの願いだと思います。その上で、鎌倉市としても、健診事業、そしてまた高齢者や障害者に対する福祉事業、そして子供をめぐるいろいろな健診事業、また学校での事業、また食教育など、総合的な推進が必要だと考えております。そういう点では、健康福祉部だけでなく、いろいろな部署との連携、そして地域の皆さんが健康づくりに参加できるような仕組みづくり、そういうことを行いながら、健康づくりを進めていくと、そういう点で意見といたします。
 
○池田 委員長  続きまして、第20款衛生費(2)「ゼロ・ウェイストかまくらの実現に向けて」三宅真里委員。
 
○三宅 委員  鎌倉市の総合計画に沿った一般廃棄物処理基本計画には、ゼロ・ウェイストかまくらを掲げています。ゼロ・ウェイストかまくらの考え方は、焼却をゼロに近づける、埋め立てをゼロに近づけることです。鎌倉市は年間約4万トンのごみを焼却しており、その11%は灰になり、処分しなければなりません。2009年度は焼却残渣の処理に2億2,000万円支出しています。山崎浄化センターバイオマスエネルギー回収施設が稼働することにより、燃やすごみの4割を占める生ごみを、下水汚泥とともにエネルギーとして再生利用することができます。恒久的に安定した焼却ごみの減量が可能になり、老朽化している今泉の焼却炉をとめることができるとともに、名越の焼却量も減らすことができます。行政は一丸となって、バイオマスエネルギー回収施設の整備計画を遅滞なく進め、ゼロ・ウェイストかまくらの実現に向けて邁進すべきと考え、意見を申し上げます。
 
○池田 委員長  続きまして、第20款衛生費(3)「バイオマスエネルギー回収施設について」飯野眞毅委員。
 
○飯野 委員  バイオマスエネルギー回収施設について、意見を申し上げます。
 生ごみに下水汚泥を加え、バイオ発酵させる処理方法は、自治体において数が少なく、全国的に普及しているとは言えません。また、鎌倉市と同規模の施設もないことから、安定稼働に疑問があります。生ごみをバイオ発酵させている施設や、生ごみに下水汚泥を加えバイオ発酵させている施設を視察いたしましたが、これからの技術であり、発展途上の技術であるという結論しか導き出すことができませんでした。横須賀市は、新ごみ処理施設整備検討委員会において慎重に検討し、広域ごみ処理施設へのバイオガス化導入を断念しています。また、同委員会の議事録には学識経験者の発言で、生ごみバイオを発酵させる技術が発展途上の技術であるということを示す発言も散見しております。
 そして、最近の神奈川新聞の記事で、下水汚泥と生ごみをまぜたメタン発酵技術に国交省が補助金を出すという記事がありました。これは技術的に安定していないことのあらわれではないかと考えております。
 以上の理由により、生ごみに下水汚泥を加え、バイオ発酵させる処理方法は時期尚早であり、もし導入するのであれば、実証実験等の必要性があり、ごみ処理コストの全体的な見直しも含め、慎重な対応が必要であり、意見といたします。
 
○池田 委員長  続きまして、第20款衛生費(4)「バイオマスエネルギー回収施設、名越クリーンセンターの延命化及び今泉クリーンセンターの停止について」高野洋一委員。
 
○高野 委員  鎌倉市のごみ処理行政におきましては、ゼロ・ウェイストかまくらの理念であります脱焼却、脱埋め立ての推進を図る立場から、生ごみ資源化施設の建設による全市的な資源化の実施、今泉クリーンセンターの停止、そして現在よりも焼却量を減らした形での名越クリーンセンターの延命化、この三つの課題を総合的に解決する方向で責任を持った行政を進めていただきたいと意見を申し上げます。
 
○池田 委員長  続きまして、第20款衛生費(5)「バイオマスエネルギー回収施設整備事業について」納所輝次委員。
 
○納所 委員  バイオマスエネルギー回収施設整備事業については、時間的に余裕がない鎌倉市のごみ行政を滞りなく進めるため、平成21年度の予算執行に引き続き、次年度以降も速やかに取り組むべきであるとの意見を申し上げます。
 
○池田 委員長  続きまして、第35款商工費(1)「中小企業融資関連制度の拡充について」吉岡和江副委員長。
 
○吉岡 副委員長  長引く不況の中で、中小業者の皆さんがいろいろとなかなか大変な状況にございます。そういう中で、鎌倉市としても緊急経済対策の一つとして、融資制度の拡充を行ってまいりました。それによって、19年度の融資利用状況が21件から10倍の211件と、大変中小業者の皆さんから喜ばれております。そして、22年度も引き続き行われてまいりました。やはりまだ中小業者をめぐる現状は先行き不透明ということで、経済状況はかなりまだ厳しい状況がございます。現行の中小企業融資関連制度の拡充につきまして、さらなる拡充を求めて意見を申し述べます。
 
○池田 委員長  続きまして、第55款教育費(1)「学校の管理諸施設の空調設備の計画的推進について」吉岡和江副委員長。
 
○吉岡 副委員長  異常気象の中で、大変な事態は承知していらっしゃるところでございます。学校におきましても、先生方が夏休みも毎日登校されていると。そういう中で、先生たちが健康で、いろいろな教材研究をしていただく意味でも、子供たちのためにも、学校の管理室における冷房設備は待ったなしの課題だと考えております。
 今そういう中で、第二中学校に一つ整備されるということで、25校のうち4校が整備されるということでございます。あと、21校につきましても、大変お金がかかることでございますので、計画的な推進が必要だと考えます。意見を述べさせていただきます。
 
○池田 委員長  続きまして、第65款諸支出金(1)「土地開発公社について」飯野眞毅委員。
 
○飯野 委員  土地開発公社について意見を申し上げます。
 今月発表された総務省改訂モデルによる鎌倉市の平成21年3月31日現在のバランスシートによれば、総負債は約1,212億円となっております。平成20年度の同時期の総負債額は、約1,254億円であることから、改善がされているものの、さらなる改善が必要だと考えております。平成21年度決算資料によれば、土地開発公社費として、公社借入金の利子を1億1,165万円負担しています。10億円を公社に一時的に貸し出して、利子を1,000万円浮かす努力は評価いたしますが、毎年利子で1億円という金額を払うことについては改善すべきと考えております。
 土地開発公社が土地を購入する場合には、議会の議決が不要であり、物の本によれば、やみ起債になっているという指摘も受けております。既に、神奈川県内では、昨年、松田町が公社を廃止いたしました。また、三浦市は現在手続を進めているほか、横浜市は2013年度に公社を廃止する方針をかためるなど、第三セクター等改革推進債を使った土地開発公社の廃止が進んでおります。また、海老名市でも土地開発公社が休眠状態であり、将来負担比率がございません。
 鎌倉市でも、第三セクター等改革推進債や公共用地先行取得事業債などを活用し、見えにくい借金の負債の可視化を行い、公社が保有する土地を一括して買い取り、鎌倉市の財政の現状を市民の目にわかりやすくするとともに土地開発公社を廃止すべきであると考え、意見といたします。
 
○池田 委員長  以上で意見の開陳を終了いたします。
 それでは、意見について委員長報告に盛り込むかどうか、また盛り込む場合、どのように盛り込むのか、まとめに入りたいと思います。
 なお、委員長報告に盛り込む意見については、全会一致ということになっておりますので、この点をお含みの上、御協議をお願いしたいと思います。
 暫時休憩します。
              (17時58分休憩   17時59分再開)
 
○池田 委員長  再開いたします。休憩中の協議もあり、委員長報告に盛り込む意見の調整は、正・副委員長で汗をかかせていただくということでよろしいでしょうか
                  (「はい」の声あり)
 それでは、暫時休憩いたします。
              (18時00分休憩   19時30分再開)
 
○池田 委員長  それでは、再開いたします。
 休憩中に御協議させていただきました。委員長報告に盛り込む意見の調整を行いました。結果について、副委員長から御報告を申し上げる方法でよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、御報告お願いいたします。
 
○吉岡 副委員長  長い間の御協力ありがとうございました。
 皆様の御協力で、二つの点でまとまりました。
 一つは、待機児童対策についてです。行政の努力を上回るペースで待機児童が増加傾向にあり、施設整備というハード面のみならず、ソフト面の充実に向け、行政のさらなる努力を望むというような内容でございます。
 もう一つは、学校の管理諸室の空調設備の計画的推進についてで、昨今の猛暑の中、学校では子供たちや教材研究を行うため登校した教師のためにも、学校の管理室における冷房施設は課題であるが、多大な予算を要するので計画的な推進が必要だと考えるというような内容でございます。
 
○池田 委員長  それでは、ただいまの報告のとおり確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 ありがとうございます。それでは、そのように確認させていただきます。
 以上をもちまして、意見のまとめについて終了いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 引き続き、各議案についての採決を行った結果は次のとおりであった。
(1)議案第33号平成21年度鎌倉市歳入歳出一般会計決算の認定について
   多数の賛成により原案認定。(反対=ネットワーク鎌倉、日本共産党)
(2)議案第34号平成21年度鎌倉市下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定について
   総員の賛成により原案認定。
(3)議案第35号平成21年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計歳入歳出決算の認定について
   総員の賛成により原案認定。
(4)議案第36号平成21年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について
   総員の賛成により原案認定。
(5)議案第37号平成21年度鎌倉市老人保健医療事業特別会計歳入歳出決算の認定について
   総員の賛成により原案認定。
(6)議案第38号平成21年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計歳入歳出決算の認定について
   総員の賛成により原案認定。
(7)議案第39号平成21年度鎌倉市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について
   総員の賛成により原案認定。
(8)議案第40号平成21年度鎌倉市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算の認定について
   多数の賛成により原案認定。(反対=日本共産党)
 最後に、委員長報告の確認のための委員会を9月24日(金)午前10時に開催することを確認し、以上で本日は閉会した。


 以上は、会議の顛末を記録し、事実と相違ないことを証する。

   平成22年9月16日

             平成21年度鎌倉市一般会計
             歳入歳出決算等審査特別委員長

                        委 員