平成22年文教常任委員会
9月 7日
○議事日程  
平成22年 9月 7日文教常任委員会

文教常任委員会会議録
〇日時
平成22年9月7日(火) 10時00分開会 20時14分閉会(会議時間 6時間59分)
〇場所
議会全員協議会室
〇出席委員
納所委員長、小田嶋副委員長、石川(敦)、渡辺、高橋、前川、松中の各委員
〇理事者側出席者
島田世界遺産登録推進担当担当部長、加藤岡世界遺産登録推進担当担当次長、宇高世界遺産登録推進担当担当課長、佐藤(尚)こどもみらい部長、相澤(達)こどもみらい部次長兼こどもみらい課長、山田(幸)青少年課長、宮田(茂)教育総務部長、三留教育総務部次長兼教育総務課長、安良岡教育総務部次長、中里学校施設課長、大澤学務課長、天野学務課課長代理、八神教育指導課長、島巡教育センター所長、松平教育センター所長代理、植松生涯学習部長、宮崎(淳)生涯学習部次長兼生涯学習課長、鈴木(郁)生涯学習課課長代理、小池スポーツ課長、古谷中央図書館長、小林(正)文化財課長、吉田(宗)鎌倉国宝館副館長
〇議会事務局出席者
讓原局長、小島次長、成沢議事調査担当担当係長、原田担当書記
〇本日審査した案件
1 議案第44号鎌倉市奨学基金の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定について
2 報告事項
(1)深沢中学校における特別支援学級の開設について
3 議案第45号平成22年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち教育総務部所管部分
4 報告事項
(1)かまくら教育プランの取組状況(平成21年度)について
(2)第一小学校体育館におけるアスベストの検出及びその後の対応について
(3)「平成21年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」における本市におけるいじめ及び不登校の状況調査結果報告について
(4)平成23年度使用小学校教科用図書の採択結果について
(5)「不登校の予防と対応ハンドブック」の作成について
5 陳情第14号特別支援学級の増設についての陳情
6 報告事項
(1)平成22年度教育委員会事務の管理及び執行の状況の点検及び評価について
7 報告事項
(1)世界遺産登録に関する準備状況について
8 陳情第20号御成小学校講堂の活用についての陳情
9 陳情第21号鎌倉体育館駐車場台数削減に反対する陳情
10 継続審査案件について
11 その他
(1)当委員会の行政視察について
(2)次回委員会の開催について
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○納所 委員長  おはようございます。ただいまから文教常任委員会を開会いたします。
 委員会条例第24条第1項の規定により、本日の会議録署名委員を指名いたします。渡辺隆委員にお願いいたします。
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○納所 委員長  本日の審査日程は、お手元に配付した審査日程のとおりでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 はい、そのように確認をいたしました。
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○納所 委員長  なお、日程第8陳情第20号については、教育総務部、生涯学習部、世界遺産登録推進担当職員の入室があります。御確認いただけますでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 はい、確認をいたしました。
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○納所 委員長  また、日程第9陳情第21号については、教育総務部、生涯学習部、こどもみらい部職員の入室があります。御確認いただけますでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 はい。
     ───────────────────────────────────────
 
○納所 委員長  次に、陳情の取り扱いにつきまして、事務局から報告させます。
 
○事務局  日程第5陳情第14号特別支援学級の増設についての陳情につきまして、陳情提出者から発言の申し出がございました。発言者についてでございますが、陳情提出者の山下重人さんであります。
 また、日程第8陳情第20号御成小学校講堂の活用についての陳情につきまして、同じく陳情提出者から発言の申し出がありました。発言者についてでありますが、陳情提出者の中島章夫さんであります。
 次に、日程第9陳情第21号鎌倉体育館駐車場台数削減に反対する陳情につきまして、陳情提出者から発言の申し出がありました。発言者についてでございますが、陳情提出者の玉井直子さんであります。
 また、陳情第14号及び第21号につきまして、陳情提出者から資料の提出がございましたので、机上に配付してございますので、確認をお願いいたします。お取り扱い、御協議、御確認をお願いいたします。
 
○納所 委員長  ただいまの事務局の報告のとおり、陳情提出者につきまして、休憩中に発言を許可するということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 また、陳情提出者から出されました資料の御確認をお願いいたします。
 よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたしました。
 ここで委員長から申し上げます。
 議会運営委員会で議案等の審査においても原局から説明を聴取し、質疑を行った後、意見は意見開陳の場で述べ、採決を行うという審査の流れを明確にして運営することが確認されております。当委員会においても、委員の皆様の御協力を願います。
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○納所 委員長  それでは、審査に入ります。
 日程第1「議案第44号鎌倉市奨学基金の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定について」を議題といたします。
 
○学務課長  議案第44号鎌倉市奨学基金の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定について説明します。
 議案集その1、73ページをお開きください。
 今回の改正につきましては、従来の奨学金制度にかえて、新たに就学援助金制度を開始するに当たり、その原資として奨学基金を活用するため行おうとするものでございます。
 まず、今改正に至る経過ですが、さきの2月市議会定例会において、平成22年度から開始される高等学校授業料の無償化に伴い、本市が実施してきた授業料相当額を給付する高校生への奨学金制度を廃止することとし、これにあわせ、本条例についても廃止する議案を上程しました。
 しかし、文教常任委員会、予算等審査特別委員会から、早急に奨学金制度にかわる新たな制度を実施すべきという意見が出され、さらに予算等審査特別委員会では、基金はその原資とすべしという意見が出され、本会議において基金条例の廃止は否決され、基金積立金700万円を計上する修正議案が提出され、可決されたところでございます。
 こうした経過を踏まえ、検討した結果、これまでの奨学金制度にかわる制度を創設することとし、今9月議会に補正予算を計上させていただいたところでございます。
 新たな制度の概要については、別添資料のとおりですが、給付金額は、教科書代、学用品費を想定し、年額3万円、年1回の給付とします。
 また、対象者は市内在住者で、学校教育法第1条に規定する全日・定時・通信制の高等学校、中等教育学校の後期課程の部、特別支援学校高等部に通学する生徒の保護者で、従来の奨学金制度と同じく世帯全員の前年所得額の合計が年間世帯需要額の1.2倍以内であることといたします。
 次に、本条例の改正内容についてですが、まず、条例名称について、新たな制度の名称にあわせ就学援助基金に改正いたします。
 また、現行第1条、趣旨と第2条、設置を他の基金条例にあわせ、改正後は、第1条として、趣旨及び設置としてまとめるとともに、新たな制度の対象となる学校について記載いたします。
 そのほか、これらの改正にあわせ、一部、文言の整理をし、施行期日は公布の日からとします。
 以上で説明を終わります。
 
○納所 委員長  御質疑はありませんか。
 
○高橋 委員  おはようございます。幾つかちょっと確認をしたいんですが、一つは、基本的な考えなんですが、いろんな基金がありますけれども、その基金の運用というのは、通常、果実を活用して運用、運営してという考え方があるんですが、それ以外に、建設目的みたいなもので基金をつくるときには全部取り崩して廃止にするというようなやり方もありますけれども、こちらの基金については、いずれの考え方で行っていこうということなんでしょうか。
 
○学務課長  基金の目的といいますか、2種類、今、高橋委員おっしゃったとおりでございます。この本市の従前の奨学基金につきましては、いわゆる特定目的のために、まず、その特定財源とするという基金の一種でございます。
 高橋委員おっしゃったように、それを取り崩していく形もとれますし、また、利息を運用する形をとることもできます。その中で、従前、奨学基金の場合には、積立額が少なかったこと等もございまして、いわゆる果実運用型という形のみ執行させていただいたところでございますが、今回950万円ほど基金残高がございますので、それも一部取り崩しをしていこうと、そのような考えに立ってのことでございます。
 
○高橋 委員  ということは、両方の考え方をあわせてやっていくというふうなことでよろしいんですか。
 
○学務課長  そのとおりでございます。
 
○高橋 委員  はい、わかりました。
 ことしは300万円、基金の積立額から取り崩しをすると、それから一般財源から300万円合わせて600万円というふうなことだそうですけれども、そうやっていきますと、大体3年で原資がなくなってしまうんですけれども、その辺はどういうふうな考えなんでしょう。
 
○学務課長  今、委員さんおっしゃるとおり、約3年ぐらいで大幅な基金の積み立てができない限りは底をついてしまうということも予想されるところでございます。
 そうした場合に、今後この基金をどうしようかということを改めて、一つは廃止するということも一つの手段、手法かと思いますし、また、従前の果実運用型として本当にわずかではございますけれども、利息を就学援助金のほうに入れていくというような考えもございますので、その辺は基金が底をつくときに再度検討をさせていただきたいと思っているところでございます。
 
○高橋 委員  これは何か財政当局と幹部のほうで話をしているということはありますか。
 
○宮田[茂] 教育総務部長  今、御指摘の基金につきましては、当面、今、課長から御答弁させていただいたとおり、このまま3年程度の間、今の状況の中で使っていこうと。ただ、今後、今回たまたま政権交代等ございました中で、高校授業料の無償化ということが始まりまして、今後の状況も含めながら基金の原資がなくなる時期までには、この基金の取り扱いについては検討していくということになっております。
 
○高橋 委員  じゃあ、わかりました。その件につきましては。
 それと、ちょっと細かいところなんですが、給付対象者の項目の中で(2)のところで、年間世帯需要額という表記があるんですけれども、これはどういう意味で、どういう金額なんでしょうか。
 
○学務課長  年間世帯需要額というのは、いわゆる家族構成、人数ですとか世帯の年齢といいますか、それにあわせて、その世帯が最低限必要な所得というようなみなしをされる金額でございます。これはいわゆる生活保護の基準ということで考えていただければよろしいかと思います。
 金額につきましては、今、申し上げたとおり、その世帯によってさまざまでございます。例えば、40歳代の御夫婦と高校生と中学生ぐらいの4人家族と仮定しますと、所得額として大体おおむねですけれども350万程度とか、そのように世帯の年齢ですとか構成人数によってもばらけてまいります。
 
○高橋 委員  ということは、その金額の約1.2倍以内の所得の方に対して給付の対象世帯にしていくということでよろしいですか。
 
○学務課長  そのとおりでございます。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○前川 委員  おはようございます。今回この鎌倉市の奨学基金が廃止ということで、2月の予算の補正で私ども申し上げて、そしてこんなに早くに手だてをしていただけることをすごく感謝しております。ありがとうございます。
 一つだけちょっと心配になっているのがですね、新聞で見たんですが、この高等学校の授業料無償化プラス国のほうで学用品・教科書の無償化もするかもしれないというような話があるということなんですけど、それは御存じですか。
 
○学務課長  今、前川委員さんおっしゃったように、平成23年度の文科省の今概算要求をされているところでございます。その中に、都道府県が給付型の奨学金を設定をするというときに備えて文科省がその所要の経費を手当てするというような概算要求をされているところでございます。
 それは実は前年度も無償化とともに概算要求では上がっていたのですけれども、実際は予算化はされていないと、そのような状況ですので、次年度以降どういう形になるかは注視をしていきたいと、このように考えているところでございます。
 
○前川 委員  わかりました。とらえていただいているのだったら、心配というのも変な話なんですけれども、よく見きわめていただいて、余りすぐに今度はこちらの手だてをやめるようなことのないようにしていただきたいなと思いまして、よくアンテナを張っておいていただきたいと思っております。ありがとうございました。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○小田嶋 副委員長  早速、条例改正を実施していただいてありがとうございます。
 私どももこの改正提案を、予算の修正提案を行った会派としましても、この充実を子供たちに本当に学費の負担を少しでも軽減されるという趣旨で本当によかったなと思っている次第なんですが、ただ、これを生かす上で、やっぱり新しい制度なので周知が必要だと思います。
 子供たちがこういう制度ができたという情報に触れる機会がふえる必要があるし、保護者に対しても周知ということが必要だと思うんですが、やっぱり親からこれは申請方式ですから、親から申請をいただかないと手続に入れないということですから、一番身近な教員のところからこの子供は対象になり得るんじゃないかという、そういう投げかけが保護者のほうにない限りは、やっぱり申請のところまではたどりつくのは難しいんじゃないかと思うので、これまでも奨学金制度、21年度は約174人の方が受けられていたということなんですが、これも見てもやっぱり教員のほうからの働きかけがあるということがやっぱり大きな比重になっておりますので、今回もそういう手だてを行うということで確認してよろしいでしょうか。
 
○学務課長  今回の制度についての周知の仕方、お知らせの仕方なんですけれども、補正予算等を採決させていただけましたらば、9月議会終了後に、まずホームページあるいは「広報かまくら」を使ってのお知らせをさせていただくとともに、中学校のほうに来年度以降の話がございますが、中学校のほうにお知らせをします。また、平成21年度に私どもの奨学金を受けていた今の高校2年生、3年生、その方たちには個別の周知を図りたいと考えております。また、さらに、県外の高校になると思いますけれども、高校のほうにこういう制度ができましたので、鎌倉から通っているお子様にお知らせくださいというようなお知らせも出して周知・啓発を図っていきたいと、このように考えているところでございます。
 
○納所 委員長  よろしいですか。ほかに御質疑ありませんか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 御意見はありませんか。
                  (「なし」の声あり)
 意見を打ち切ります。
 議案第44号鎌倉市奨学基金の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。
 本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                  (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第44号は原案のとおり可決されました。
 傍聴者入室のため、暫時休憩いたします。
              (10時18分休憩   10時19分再開)
 
○納所 委員長  再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第2報告事項(1)「深沢中学校における特別支援学級の開設について」を議題といたします。原局から報告を願います。
 
○教育指導課長  日程第2報告事項(1)深沢中学校における特別支援学級の開設についてを御報告いたします。
 現在、鎌倉市では、特別支援学級を拠点校という形で設置しており、小学校7校、中学校3校に、知的障害、自閉症・情緒障害の特別支援学級を開設しております。
 特別支援学級在籍の児童・生徒は、年々増加傾向にあることから、現実施計画事業の中で、小学校に特別支援学級を来年度工事し、翌平成24年度に開設していくこととしています。
 中学校については、在籍期間が3年間ということもあって、これまで在籍人数は安定しておりましたが、最近、小学校通常学級から中学校進学をきっかけに、特別支援学級への転籍を希望する生徒がふえています。そういった中で、来年度の中学校進学に向けた、特別支援学級への児童・保護者の見学や就学相談等の状況から、中学校の特別支援学級の在籍生徒数が、さらに増加する見込みとなったことから、急遽、平成23年度4月より、新たに深沢中学校に知的障害学級、自閉症・情緒障害学級を開設していくこととしたものです。
 その理由につきまして、資料に沿って説明いたします。資料ナンバー1「鎌倉市の特別支援学級在籍児童生徒数の推移」をごらんください。学年ごとの知的障害児学級在籍者数、自閉症・情緒障害児学級在籍者数をあらわしております。
 8月1日現在、小学校の在籍は72名、中学校の在籍は39名となっております。
 小学校6年生に17名が在籍しており、平成23年度の中学1年生は小学校通常学級から中学校特別支援学級への転籍とあわせて25名と予想し、中学校合計としては52名と予想しています。23年度以降中学校の在籍は50名を超えるものと考えています。
 続いて、資料ナンバー2「鎌倉市の各特別支援学級の学年別在籍児童生徒数」をごらんください。8月31日現在の学校別学年別の在籍人数となっております。
 中学校3年生の在籍では、玉縄中学校が最も多くなっており、1年生の在籍数が10名ということで突出しております。
 資料ナンバー3「平成23年度鎌倉市の各特別支援学級の学年別在籍児童生徒数〔想定〕」をごらんください。
 (1)中学校3校の場合で、最近の中学校特別支援学級設置校への進学傾向に基づき、平成23年度の中学校別在籍数を予想しました。玉縄中学校の在籍が27名で、本年度より10名増となり、施設に対して生徒数が非常に多い状況です。今後もこの傾向は継続すると予想されますので、早急に第4の中学校特別支援学級を開設する必要があります。
 特別支援学級については、学区を設けておらず、学級見学・体験入学を経て、就学相談で保護者の意向を重視しながら学校を決めていますが、重要な選考観点として、「通学しやすさ」が挙げられます。
 現在、中学校特別支援学級(知的、自閉症・情緒)は、御成中学校、大船中学校、玉縄中学校にあり、地域バランスや交通の便から考えて、深沢中学校に開設することが適切だと考えます。
 深沢中学校に特別支援学級を開設することにより、腰越小学校、富士塚小学校の児童にとって、通学上の利便性が図られます。また、第一小学校、第二小学校、御成小学校の児童にとっては、現在の3校とあわせて、選択肢の拡大になると考えられます。
 想定ではありますが、深沢中学校に特別支援学級を開設することにより、(2)中学校4校の場合の表のように、玉縄中学校の在籍の非常に多い状況を解消することができると考えております。
 なお、特別支援学級開設に伴う経費につきましては、このあと補正予算で御審議いただく予定となっております。
 以上で説明を終わります。
 
○納所 委員長  御質疑はありませんか。
 
○石川[敦] 委員  おはようございます。深沢中学校特別支援学級を設置ということで、私たちネットとしては常々から各校に配置するようにということを求めてまいりましたので、大変一歩前進かと思っております。
 ただ、今、この計画は、これまで特別支援学級について御質問させていただく限りでは、鎌倉市では拠点校、すなわち各地域といっていいんですかね、に置くということを基本とされているという御答弁でしたが、今後は全校配置、全校方式に変えていくという方針転換と受けとめてよろしいんでしょうか。
 
○教育指導課長  現在のところ、まだ拠点校方式というふうなことで継続していく考えではございますが、先ほど御説明しました、あるいは表でごらんいただきましたように、特別支援学級を希望するお子さんの数が年々増加しております。中学校につきましても、今まで30名程度で推移していたものが、50名を超えるということで、こちらにつきましては、予想をはるかに超える状況になってきたということで、拠点校方式のよさということでグループワークですとか、コミュニケーション能力を育てるという意味での複数人数でということよりも、学級の人数が余りにも多くなり過ぎて、デメリットのほうが多くなってきているという現状です。
 そこで現在、検討委員会を立ち上げまして、今後の方向性について、できる限り地域に特別支援学級を設置していくという方向で検討を進めているところです。
 
○石川[敦] 委員  今回、深沢小学校から中学校に上がられる児童の方が非常に多いというふうに教育委員会では認識されたのかなというふうに私は思っているのですが、今の御説明ですと、深沢小学校は、今、特別支援学級はございません。
 すなわち、今通われているお子様、生徒さん、児童の中には、本来ならば特別支援学級に通うほうが御本人のためにいいという場合を含めて深沢小学校で在学している。ごめんなさい、ちょっとわかりにくいかもしれません。これから中学に上がると特別支援学級へ進まれるわけなんですが、現状はないので、小学校では通常級にいられるわけですよね。この場合、深沢小学校の中の教育環境というのは、現在どのような認識をお持ちなのか伺いたいのですが。
 
○教育指導課長  深沢小学校の特別な支援を要するお子さん、現在特別支援学級がありませんので、もし深沢中学校に特別支援学級ができて、深沢中学校の特別支援学級に進学するということになりますと、転籍という扱いになるとは思うんですけれども、その数を把握して、その数が多いから深沢中学校に開設するということではございません。現状、深沢小学校の把握ということで関しますれば、支援員ですとか介助員ですとかスクールアシスタント等を配置をしておりますので、そこからの報告でお子さんたちの状況というのはその範囲でとらえております。
 ただ、深沢中学校に開設するというのは、あくまでも玉縄中学校の生徒の増を少しでも抑えて、一人ひとりに手厚い支援ができるようにというふうな意図でございます。
 
○石川[敦] 委員  これまでは深沢小学校学区に通っていたお子さんは、当然特別支援学級を選択されると玉縄中学校へ通われていたわけですよね。今回深沢中学校にできましたら、玉縄中学校のお子さん、今、特別支援学級のお子さんは深沢中学校のほうへ戻ってこれるか、自分の学区のほうにお戻りになるということを想定されているんですか。
 
○教育指導課長  まだその辺は拠点校という形で、深沢中学校ができても拠点校という意味合いのほうが濃いと思いますので、あくまでも保護者、そして御本人、これが体験入学、学校説明会等に参加する中で選択ということにはなりますが、ただ、深沢中学校、交通の便がいいということで、こちらのほうからはできるだけ紹介をして、特に深沢中学校の学区に近い、富士塚小学校ですとか腰越小学校の児童さんには、そちらも強く紹介をしていく、現在玉縄中学校に在籍をしているお子さんについても一応新しい学校ができるということを紹介をしまして、希望があれば転校という形もとれるようにしていきたいと思っています。
 
○石川[敦] 委員  いろいろあっちこっち行ったり来たりということもあるのかなとは思います。何を言いたいかと申しますと、やはり学区の学校へ子供たちは通い、その地域で障害あるないにかかわらず、ともに学ぶということ、拠点校であろうが全校方式であろうが重要であるというところは共通の認識かと思います。
 今後というか、今回深沢中学校に特別支援学級をつくること、これに対しては本当に大賛成ですが、今まで通常のクラスで一緒に学んでいたお子さんたちが、中学に入ると特別支援学級と通常学級に分かれるわけですね。この辺のところ、子供たちの感じ方、障害のあるお子さんだけではないんですね。
 この特別支援学級というか、特別支援教育というのは、障害あるないにかかわらないところにある根本的な教育制度なんだと私は思っておりますので、障害のあるお子さんが便利に過ごせればいいというところだけに着目せずに、全体の子供たちのあり方として特別支援教育を考えていただきたいなというふうに思って、今、質問させていただいたのですが、その辺のところはいかがでしょうか。
 
○教育指導課長  特別支援教育の考え方の中で、一人ひとりのニーズにこたえて、その能力を伸ばしてあげる個別指導ということと、後はやはり学区の中で、地域の中で、通常学級に通っているお子さんたちとコミュニケーションをとる、そういう能力も必要、両方ともやはり重要なポイントだと思っております。
 したがいまして、今後はできる限り、地域の中に特別支援学級をつくっていきまして、その両方が目指せるような特別支援教育というのを鎌倉では進めていきたいと思っております。
 
○石川[敦] 委員  そこまで御認識されているということは、非常に私たちもうれしく思いますが、ぜひ計画に立てまして、特別支援学級の位置づけというのを計画的に進めていきたいというふうに思っています。
 教育委員会にとっては、来年も再来年もあるかもしれませんが、子供たちにとっては来年、再来年ございませんので、その点のところ、ぜひ御考慮いただきたいと思います。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○渡辺 委員  基本的な質問になるんですけれども、現状認識という意味で、特別支援学級のほうに進学を希望されるというときは、これ、保護者の判断が大きいのか、生徒さんの判断、学校側の判断ということであると思うんですけれども、どういうケースが多いんでしょう。
 
○教育指導課長  転籍まで、通常学級から特別支援学級に移る場合ということで、特に小学校を卒業して中学校という形で、ある程度お子さんも自分で自分の行く道、あるいは適性というのを多少考えられるようになったということを想定してお答えをさせていただきます。
 小学校のときに普通学級、通常学級だった、中学校に進学に当たって特別支援学級に行きたいという場合は、まず保護者から教育委員会のほうに相談申し込みをいたします。担当指導主事と就学相談という形をいたします。その中で、保護者と児童本人に特別支援学級について進路を含めて理解を得るようなお話をします。転籍につきましては、保護者の意向だけでなく、本人の気持ちが重要だというふうに考えております。
 その後、保護者の承諾をもらい、在籍小学校からの情報を得まして、場合によっては、発達検査等を実施して資料といたします。希望の特別支援学級を見学や体験を行い、支援学級担任のほうからも情報を得るようにします。
 その後、就学指導委員会という委員会がございますので、そちらのほうで在籍小学校のほうで御本人の状況を観察に行きまして、就学指導委員会専門部会で審議を行います。そのような形で審査をして、特別支援学級適かどうかというのを判断するような形になります。
 
○渡辺 委員  そうすると、例えば小学校に、それ生徒さんの発達段階によっていろいろ判断も違ってくるのかなと思うんですけれども、小学校1年に例えば上がるときですね、その場合は保護者の方が希望されてくるんでしょうか。
 
○教育指導課長  そのとおりでございます。ただ、決定するルートとしては、先ほど説明したような形で、小学校に入学する場合は、幼稚園ですとか保育所ですとかそういったところにも資料提供あるいは指導主事が参観をしながら決定していますが、主となるのは保護者の意向という形になります。
 
○渡辺 委員  そうすると、保護者の方ないし指導主事、学校側と、ないし教育委員会も入るのかもしれないのですけれども、それとあとその生徒さんの意向というところの中で判断をしていくということだと思うんですけれども、例えば、それを学校側が特別支援学級のほうに、例えば転籍したほうがいいんじゃないかとか、そういうケースもあるんでしょうか。
 
○教育指導課長  現在のところは、そのような形で学校のほうから転籍を進めるということはしておりません。
 
○渡辺 委員  ただ、今、問題になっているのは、小学校から中学校に上がるとき、人数がふえるということは、生徒さん側からか保護者の方からの希望であるというふうに認識してよろしいでしょうか。
 
○教育指導課長  そのとおりでございます。
 
○渡辺 委員  ちょっと私が心配したというか、ちょっとわからなかったのは、希望をされると、これ、小学校のときから症状が大きく変わったわけではなくて、希望がふえているんだと思うんですね。そうすると、希望していない人もいると。でも学校側の認識としては、もしかしたら特別支援学級に入ったほうがいいかなというような判断もあるのかなというふうに思ったんですけれども、それはあくまでも保護者の方ないし生徒さんの御判断であるということでよろしいですか。
 
○教育指導課長  繰り返しになりますけれども、そのようになっております。
 最近そのようなケース、転籍のケースが多くなってきたのは、やはり小学校の間は地域の学校に通わせたい、そういった意味で、コミュニケーションというのを重視する保護者、ところがやはり小学校から中学校になり、学習面でやっぱりつまずきが大きくなってきたときに、今度は個に対する支援のほうがやはりその子にとって必要だというふうに保護者が判断をして、中学校に進学をきっかけに特別支援学級というのを望まれる保護者が多いというふうに認識しております。
 
○渡辺 委員  そういうことであれば、それは保護者の方の希望ないし生徒さんの希望であるということになると思うんですけど、ですから、その希望がふえるということについて話し合いみたいなところということは持っていらっしゃるんですよね。
 
○教育指導課長  当然、小学校の間に担任の教員あるいは相談コーディネーターと相談をする機会があります。そして、やはり保護者のほうから発達のことに関する質問ということで教育委員会のほうに相談があったときには、こういうような道筋もあるとか、そういうような形で、指導主事のほうはそういうアドバイスをすることはございますけれども、学校のほうは、やはりそのお子さんをその学校でその学級でどのように支えていくのかというような観点で日ごろ教育に当たっておりますので、直、特別支援学級へというような指導はしていないものと認識しております。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○高橋 委員  ちょっと表の見方を最初にお伺いしたいんですけど、ナンバー1のところなんですが、平成26年まで一応見込みの数字を入れていただいているんですけれども、学年が1年上がっていけば、こう上にいく下にいくということで、斜めに数字を見ていくと、その学年の数字が出てくるんだろうと思うんですけど、これはふえているというのはどういう見方でふえるんでしょうか。
 
○教育指導課長  小学校1年生の数字は、あおぞら園の在籍児童の数をもとに算出をしてございます。
 
○高橋 委員  例えば、じゃあ20年度、ああそうか、これは20年度、21年度というのは終わったところでふえたというふうなことで確認をすればいいわけですね。ほかもそうか。先、23年度以降についてふえる見込みというのは、特にしていないわけですね。
 
○教育指導課長  今、委員さんおっしゃられましたように、斜めにスライドをしていくと実績という形で数字が出ております。転籍と書いてある1という数字は、学年の途中で通常級から特別支援学級へというような形の数字でございます。
 
○高橋 委員  例えば小学校のほうで24年の3年生、4年生、これは1、1と書いてあるんですけど、こういうのは何かもう予約が入っているということなんですか。
 
○教育指導課長  3年生で見ますと、24年度転籍1名、25年度転籍1名というのは、大体こういうような形で推移していくという想定で数字を入れさせていただいております。
 
○高橋 委員  想定で入れるんだったらほかの学年も入ってもいいと思うんですけど、何でここで1、1なのかなとちょっとよくわからないです。例えばね、24年の場合には3年生と4年生に1、1になっていて、25年の場合には3年生だけ1で、26年の場合にはどこの学年もなしというふうなことなんで、何か根拠があるのかなと思ったんですけど。
 
○教育指導課長  こちらにつきましては、小学校に入学をするときに就学指導委員会で、保護者と委員さんそして就学相談ということで保護者と指導主事が話をしてございます。今後、特別支援学級ができたらばそちらに移りたいという意向も聞いているということで、そのデータを入れているということでございます。
 
○高橋 委員  わかりました。そうやって細かく指導して、指導というのか相談体制をとりながら、そういった見込みも入れて、全体で人数を把握しながら、教室についてもふやしていこうということなんだろうと思います。これにつきましては、理解いたしました。
 それで、特別支援学級の場合には、知的障害児、自閉症、情緒障害というふうな、一応大きく三つの症状の方を支援していこうというふうなことなんですけれども、特に自閉症の場合、エントリーをというか、登録をしていてもなかなか学校に来れないというケースも多いんじゃないかと思うんですけど、その辺はどうでしょうか。
 
○教育指導課長  不登校との関連になってくると思いますけれども、今、御指摘のように、自閉症というような形、発達障害のお子さんが不登校の傾向になる、登校渋りの傾向になるというのは何件か報告は上がってきております。
 
○高橋 委員  そんな数件ということで全体の数が極端に減るというようなことはないですかね。
 
○教育指導課長  もし不幸にも不登校になったとしても、在籍としてはどこかの特別支援学級にあることになりますので、この数の中に入っております。
 
○高橋 委員  数に入っていないことは心配していないんですけどね。数に入っていて、例えば10人ですよと。ところが5人が自閉症で来ていませんと、5人として運営をしているんですよと。ところが、それは学級運営としてはそれでいいかもしれないんですけれども、やっぱり家まで行っていろいろ話をしたりして、何とか学校に出てくるように、学校に出てこれないんだったらば、一つ手前の何か相談するようなところもありますよね。そういうところに行っていただくとか。何か来ていただいていれば、そんなにね、カリキュラムとしてはいいんでしょうけれども、来ていただいていない場合には、プラスアルファの支援体制が必要になって先生も大変じゃないかな。そういうふうなフォロー体制がですね。いや、全部の、市内全部で2人とか3人ですよと。それについてはこういう形でやっていますよというんだったらいいんですけど、そこは余りにも突出してくると、別な問題が出るかなというふうに思ってお伺いしているんですが。
 
○教育指導課長  特別支援学級のお子さんの不登校につきましても、通常級の不登校のお子さんに対する対応とほぼ同じような形でやっております。具体的に申しますと、特別支援学級は特別支援学級の担任が家庭訪問ですとか保護者との連絡、そして呼びかけ等を行っております。またその学校の生徒指導担当と協力をしながらやっているというような形で対応しております。
 
○高橋 委員  じゃあ具体的に聞きますけど、中学校のほうでことしでいいんですけれども、学校に来ていない、来れないような状況でいるような生徒さんというのは何人。
 
○教育指導課長  申しわけありません。特別支援学級在籍と通常学級在籍と分けて不登校の数字をとらえていないので、今ちょっとここで申し上げることはできないんですが、例えばの例ですけれども、やはりある学校では発達障害が原因で不登校というようなお子さんが、ある学校の特別支援学級に転校してというような形での対応をしております。そういうような形で特別支援学級に不登校の生徒というのは、やはり何名かはいるということでとらえております。
 
○高橋 委員  発達障害といじめの関係とか、そういうことも、要するに、特別支援学級がない学校は皆さんと一緒にやって、そういうものがいじめの原因になったりとか、そういうふうなケースもあると思うんですね。ですから、本来であれば、なるべく緩やかなカリキュラムの中で、それぞれに合った速度で学力をつけてもらえるような支援体制がどこの学校にもあるというのが一番いいと思うんです。そういう中で、やっぱり温かく見守っていくというふうな、指導要綱も別に何かそれなりに発達支援用の要綱というのはあるんですか。わかりました。
 そういうふうなことでね、ほかの子と一緒だとなかなかそういうふうな速度でもできないでしょうし、それはぜひ拡充をしていただきたいなというふうに思います。
 ちょっと最後1点だけ、これは教育委員会のことですから、教育委員会のほうに主導権があるんですけれども、一応松尾市長は全校に支援校を設置していきたいということをマニフェストにうたって選挙を戦ったんですね。そういう意味では、いろいろの相談といいますか、意見交換みたいなものがこれまであったんじゃなかろうかと思うんですけれども、何か部長さんのほうでその辺の協議みたいなことをされたり、市長とですね。
 
○宮田[茂] 教育総務部長  松尾市長が就任以来、何度か教育に関してのお話をさせていただいております。この特別支援学級につきましても、市長のマニフェストにももちろん出ておりますけれども、先ほど課長が冒頭の御説明でもさせていただいたとおり、事実として、今、特別支援学級を希望される方、保護者の方、お子様はふえているということも事実でございますので、我々マニフェストとともに、教育委員会としてもやはり特別支援学級をなるべく通いやすいところに、地域の中でつくっていきたいという考え方を持っております。
 市長の先ほど言った、マニフェストとともに、今、検討会の中でも今まで拠点校方式でやっていた方式をなるべく地域の中でやっていこうと、見直していこうということでの見直しの検討も進めておりますので、その辺の方向性は多分一致しているというふうに考えております。
 
○高橋 委員  鎌倉も来年は倍近い人数、中学校のほうですけどね、なるというふうなことで、急激にそういう体制をとらなきゃいけないというふうなことで、今回補正予算もというような話なんですけれども、全国的に見ますと、多分鎌倉の速度よりも早く人数がふえているらしいんですね。環境ホルモンのことだとか電磁波のことだとか、やっぱりいろんなことが原因でふえてきて、その辺の因果関係がまだまだつかめていないところが、難しさがあるんですけれども、ぜひこれは全国的な傾向だとか、県下の傾向だとか、よく調査をいただいて、なるべく早目早目に手だてを打っていただきたいなということだけお願いしておきます。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑はありませんか。
 
○前川 委員  ちょっと聞きたいんですが、第二中学校が来年新設されますけど、その中には予定入っているんでしたか、教室があるんでしたか。
 
○教育指導課長  現状としましては、多目的室というような形の部屋をつくる予定でございます。今、まだ検討委員会のほうで、今後の特別支援学級の設置について検討しているところですが、もしそちらのほうで方向性として地域、保護者、学校のニーズがあれば開級していくという方向になれば、その多目的室を転用可能なように、今、設計して工事しているところだと思いますので、そのような方向で考えております。
 
○前川 委員  わかりました。今人数が二小からということだと少ないから開設はすぐしないという考えということでしょうか。
 
○教育指導課長  現状の相談の中で、あるいは要望の中で、第二中学校というところの希望が出ていないので、そのお子さんたちは御成中学校ないしは玉縄中学校、大船中学校のほうに通っているということです。今後は、広くその御要望ですとか御希望を聞いて、設置の方向を、もし可能ならば考えていくということになると思います。
 
○前川 委員  希望がないということはないと私の把握の中ではあるんですけれど、来年学校ができる、新しくなるということで希望を持っていた人がいると思っております。
 今、多目的室として用意してくださっているということですが、第二小学校は鎌倉でも一番東の外れにありますので、どこへ通うにも遠いなというのがあります。ほかのお子さんもどうやって通っていらっしゃるのかなとちょっと思うんですが、どのように通っていらっしゃるんでしょうか。
 
○教育指導課長  現在在籍をしているという第二小学校を卒業して中学校の特別支援学級に通っているお子さんは、御成中学校と大船中学校とおられまして、バス・電車を使って通っている、公共機関を使って通っているということです。
 
○前川 委員  そうだと思いますが、親御さんがついていくということはないんでしょうか。把握していらっしゃいますか。
 
○教育指導課長  中学校の生徒さんにつきましては、自力で通学しているというふうにとらえております。
 
○前川 委員  わかりました。繰り返しになりますが、先ほどからお話を聞いていましても、全校配置ということで、来年二中がということになりますと、それで深中を入れますと5校になりますし、あと中学が4校残るという計算に単純になるのかなと思ったんですが、やはり先ほどからのお話でグループワークの形があるということで人数が多く必要だということだと思いますが、なるべく地元の声を聞いていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 
○教育指導課長  教育委員会としましても、現実問題もございますが、ここで拠点校方式から全校配置方式へ転換すべきかどうか、あるいはそのほうがいいのではないかという方向で検討しているところです。
 ただし、全校設置方式にすると課題もさまざまございます。例えば、今、委員さんおっしゃられましたように、開設したところで少人数のお子さんしかいないときに、コミュニケーションを伸ばすというそういったことについてどうだろうかとか、あるいは学区の問題がございます。今、拠点校方式は保護者・本人の希望により選ぶことができていますが、やはり全校方式に転換していく際には、ある程度学生、通常学級と同じような形にしていく、地域で育てるということをメーンにしていくならばそうあるべきかなというふうに考えておりますので、その辺の転換に向けてもうしばらく検討委員会のほうでさまざまな論議を経た後に、基本方針というのを定めてまいりたいと思っております。
 
○前川 委員  わかりました。今はそうすると、希望により他地区の中学校に行きたいと考える親御さんが多いということですか。
 
○教育指導課長  例えば、中学校の現在の3校ですと、それぞれやはり特徴がございます。したがいまして、そのあたりを学校見学の中で御自分のお子さんに一番適している学級、学校はどこかということでの判断というふうに考えております。
 
○前川 委員  わかりました。その中で、もちろん御自分のお子さんに合った学校ということを選ぶというのはもちろんなんですけれども、やはり通いやすいのがいいという声はありませんか。
 
○教育指導課長  十分ありますし、聞いております。そこでの方向転換の一つの方向性というふうに考えております。
 
○前川 委員  わかりました。ずっと拠点校という方式ということで聞いていたので、ここで方向転換できるということであれば、もう一度繰り返させていただきたいのですが、第二中学校に限って申し上げて申しわけないんですが、この先またあと5校、4校と出てくると思いますが、声を、要するに、第二中学校にもそういう予定があるということを周知していただけますでしょうか。
 
○教育指導課長  第二中学校に限らず、すべての学校について検討していく予定でございます。
 
○前川 委員  わかりました。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 では、委員長から1点お伺いをしたいと思います。
 この深沢中学校における特別支援学級の開設について、教職員の配置、加配体制はどのように準備を計画されておりますでしょうか、お伺いいたします。
 
○学務課課長代理  特別支援学級に県費負担教職員を通常どおり定数で配置することになります。
 
○納所 委員長  了解しました。
 それでは、質疑を打ち切ります。
 ただいまの報告については、了承することでよろしいでしょうか。
                 (「はい」の声あり)
 了承を確認いたしました。傍聴者退出のため、暫時休憩いたします。
              (11時03分休憩   11時04分再開)
 
○納所 委員長  再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第3「議案第45号平成22年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち教育総務部所管部分」を議題といたします。原局の説明を願います。
 
○三留 教育総務部次長  議案第45号平成22年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち、教育総務部所管部分につきまして説明いたします。
 議案集の75ページ、補正予算に関する説明書の16ページをお開きください。
 55款教育費、5項教育総務費、15目教育指導費、教育指導の経費、教育支援事業は50万円の追加で、生徒数増加の見込みにより、平成23年4月に市立深沢中学校に、特別支援学級を開級する必要が生じたため、初度調弁として教材購入に要する経費を、保健就学事務の経費、就学事務は598万1,000円の追加で、高等学校等就学援助金の給付に係る扶助費600万円の追加と利子積立金1万9,000円の減額を、15項中学校費、10目教育振興費、教育振興の経費、特別支援教育事業は150万円の追加で、市立深沢中学校に特別支援学級を開級することに伴う初度調弁として、教室等の設備・備品類の購入に要する経費を、15目学校建設費、中学校施設整備の経費、中学校施設整備事業は2,500万円の追加で、市立深沢中学校に特別支援学級を開級することに伴う教室等改修工事に要する経費をそれぞれ計上いたしました。
 以上で説明を終わります。
 
○納所 委員長  御質疑はありませんか。
 
○松中 委員  ここには出ていないんですけれども、ちょっと予算にからめて聞きたいと思うんですけども、けさテレビで見ていたら熱中症、特にことしの夏は猛暑ということで熱中症対策もあると思うんですけれども、このエアコンの設置が全国的にまだまだ低いと、相当かなり低いということがテレビの番組でしていたんですけれども、このエアコンを鎌倉で職員室には数校、3校ぐらいですか設置しているんですけども、まずその金額は幾らぐらいですかね。
 
○学校施設課長  ただいまの御質問でございますけれども、平成21年度におきまして、深沢小学校、今泉小学校それから深沢中学校、この3校において管理諸室につきまして空調機の設置を行っております。その際の経費につきましては、おおむね500万円を若干下回る経費でございました。
 
○松中 委員  500万円ぐらいだったら、これ、全校に職員室につけてもいいじゃないか、あるいは電力の関係を考えると1,000万近くになるかもしれないけれども、とにかく要するに、もうこの猛暑であるならば、何らか対処しなければいけないと考えるわけなんですけれども、ただシーズン的なものがあるからむだというような、あるいはそれほど必要じゃないというような考え方もあるかもしれないけれども。
 私は学校でね、けさのテレビを見ていて、これが鎌倉市で本来負担すべきものなのか、あるいは国・県のほうで負担すべきなのか、あるいは将来というか、現実にこういう猛暑というものが来て、熱中症というのが起こり得ることも考えるならば、何らかの対策として、もちろんエアコンがいいだろうと、あるいは、要するに、扇風機もあるだろうと。そういうことを考えて、500万から1,000万でそれをつけたところで数億を減価償却すれば5年となれば、とにかくもうこれ、地球のこの環境でこういう状況になっていくとすれば、将来あり得ることならば、これは要するに、鎌倉だけの問題じゃなくて、国・県が、要するに、学校環境というものを考えなければいけないということで、私はちょっと考えているのですけれども。
 そこで、もし全校にエアコンを設置し、職員室も全部つけ、あるいはいろんな方法があるでしょう、扇風機ということも、そういう形でもいいということもあり得るでしょうけれども、概算をこれやってほしいんですね。どれぐらい要するにかかるのか、そして総額を見て、全国的に要するに考えなきゃいけない、もちろん涼しいところもあるかもしれないけれども、とにかく猛暑というものを考えた場合、もう勉強どころじゃなくて、もう生きているのもやっとという感じでへばっちゃっているんで、これ、ぜひ考えないと。
 要するに、これは環境問題にも影響する問題ですから、非常にその辺のことも考えていただきたい。とにかくだけど、それだけの予算を基本的に出してもらいたいというふうに思うんですけど、その辺はいかがですか。
 
○宮田[茂] 教育総務部長  まさに委員おっしゃるとおり、私もここ数日の新聞でこの猛暑に伴う学校の空調設備関係、続けて見ております。またテレビでもやっておりますけれども、最近運動会の練習とかやっておりますので、学校で熱中症急増とかというタイトルが出ておりまして、常に心配しております。
 まず、費用の面についてでございますけども、管理諸室おおむね概算ですけれども、1校、今までやったところは電気設備を改修せずにできましたので、1校500万弱、今後やるところは1校800万ぐらいはかかるだろうというふうに、今、想定しております。
 今3校ありまして、二中は、今、工事はもう終わっています。あと大中ももう改築するという予定でおりますので、5校のうちの20校ですので、1校800万で、八、二、1億6,000万ぐらいのお金が管理諸室に置くだけでその分が必要になるだろうと。教室については、大変申しわけないですが、今のところまだ全く数字としては把握しておりませんので、申し上げられません。
 ただ、ここ夏休み明けには少しはおさまるかと思っていたこの猛暑も、まだもう1週間ぐらい続くだろうということも言われております。まだしばらく続くということも考えられますので、学校のルートからのやりとりの中では、今ある予算の中で扇風機、教室のほうには扇風機を置けるところには置いてもらうというところで学校のほうは手配に、今、入っていますので、当面その部分で乗り切っていただこうというところで、今、進めております。
 
○松中 委員  要するに、総額が鎌倉市ではどのぐらいかかるかと、そういう意味では、これ多分全国展開の声を出すきっかけとして、どうあるべきかというのは別としてもね。とりあえず基本的な概算というのをちょっとしときたいので、ぜひ1カ月、2カ月かかるかもしれないけど、これから涼しくなるから、要するに、そういう意味ではぜひお願いしたいと思うんですけれども。
 
○学校施設課長  工事担当課とも協議いたしまして、その概算について調査をいたしたいと考えております。概算額、教室については持ってございませんので、今しばらくお時間をいただきたいと存じます。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○前川 委員  実は私も全く同じ質問をしようと思っていたので、けさ私も同じテレビを見まして、東京では50%、全国では10%ということで、東京は非常に進んでいて、全国では10%しか入っていないということ。私も以前一般質問させていただいて、それから3校、今、深小、今泉、言っていただいたところが配置されたのかなと思ったのですが、そのときに配管等が大変だからということを言われましたが、もう少し簡単なものを入れるということでの急な手だてというのはできないものなんでしょうか。要するに、家庭用のものをつけるとか何かそういうことは考えられないんですか。
 
○学校施設課長  例えば、特別教室などにつきましては、エアコンが設置してございます。そうしたものについては、簡易な家庭用に近いような空調設備でございます。
 先ほど部長のほうからも扇風機というようなことも話に出ておりますので、そういう対応も考えつつも、著しい暑さの中における授業というところについては、委員の御指摘のところも考えのうちに入れていきたいと考えております。
 
○前川 委員  それと、体育館が気になっているのですけれども、各学校の体育館の空調はどうなっているでしょうか。近隣の方が騒音の苦情などで窓があけられないところも結構あるんじゃないかと思いますが、いかがになっていますでしょう。
 
○学校施設課長  体育館につきましては、空調設備を設置してございません。
 
○前川 委員  ございませんはあれなんですけど、例えば、扇風機何台かつけてくださっているとか、何か手を打っていただいているんでしょうか。
 
○学校施設課長  体育館に扇風機を設置している例としましては、二小の体育館ということでございます。体育館を使用される上で非常に暑いということであるならば、運動されているというところの中でも、みずからそのあたりを体のほうを気をつけながら運動していただくということもひとつお願いしたいところではございます。
 
○前川 委員  そうですね、運動しているからって、まあ、そうなんですけれど。授業でも使うと思いますし、それから、これから先ほど運動会の話もありましたけれども、雨で練習を体育館でやるということもあると思いますが、その場合、外気がこのように暑いですから、それは当分続くと思いますので、ぜひ冷房とは言いませんが、先ほどの概算の中にちょっと体育館の空調のこともそれぞれ調べていただいて考えていただきたいんですが、いかがでしょう。
 
○学校施設課長  体育館利用者の方の意見なりもお聞きしながら考えてまいりたいと思います。
 
○前川 委員  お願いしたいと思います。私も先ほど松中委員がおっしゃったことに本当に同感ですので、その質問に乗せていただくのは大変恐縮なんですが、概算を出していただいて、早くに手を打っていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 
○学校施設課長  お話を受けとめさせていただきたいと思います。
 
○前川 委員  以上です。ありがとうございました。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
                 (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 総務常任委員会への送付意見はありませんか。
                 (「なし」の声あり)
 送付意見なしを確認いたしました。
   ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第4報告事項(1)「かまくら教育プランの取組状況(平成21年度)について」を議題といたします。原局から報告を願います。
 
○三留 教育総務部次長  かまくら教育プラン(平成21年度)取り組み状況につきまして、報告させていただきます。
 お手元のかまくら教育プラン(平成21年度)取組状況をごらんいただきたいと思います。
 取り組み状況のまとめ方でございますが、五つの基本方針に基づく17の目標に対し、具体的にどのように取り組んだかについて、各学校、教育委員会、市長部局の各課に調査を行い、その回答をまとめております。
 資料1ページをお開きください。記載内容につきまして、基本方針1の目標1−1を例に御説明をさせていただきます。
 まず1ページ、「小・中学校における主な取り組み」には、昨年と同様、市立の小・中学校の75%以上の学校が取り組んだものを掲載いたしております。
 2ページをごらんください。「小・中学校におけるそのほかの取り組み」には、それぞれの学校での取り組み率が75%に満たないものを掲載いたしております。
 3ページの「市や関係機関における取り組み」には、教育委員会事務局や市長部局の各課の取り組みとして、児童・生徒を対象に実施された事業などを、実施回数、参加人数等具体的な数字も含め掲載をさせていただいております。
 2ページにお戻りいただきまして、「小・中学校におけるそのほかの取り組み」の「県立養護学校の先生を講師として招き、支援を必要とする児童・生徒に対して指導の仕方を助言してもらいました」や、3ページ、「市や関係機関における取り組み」の「小・中一貫教育検討委員会」など、新たに取り組みましたものにつきましては、黒星印をつけております。
 また、今年度も、それぞれの取り組みに対する成果と課題を掲載いたしております。二、三例を挙げて説明いたしますと、今回新しく挙げられた成果として、8ページ、目標1−3「家庭、地域との連携のもとに、信頼と相互交流を一層進める開かれた学校づくりに努めます」では、9ページの成果の四つ目に「ホームページの更新を定期的に行うことを心がけました。ホームページに学校通信等を掲載し、学校からの情報発信に努めました」とあります。
 また、課題については、16ページ、目標2−3「子どもたちがさまざまな体験を通じた学習をすることにより、みずから考える力と行動する力を身につけさせます」では、17ページの課題の四つ目に「校外活動時の保健安全指導、特に新型インフルエンザへの対応について課題が残りました」とありますが、これは新しく挙げられた課題でございます。
 なお、36ページ、目標4−4「子どもたちが芸術活動や文化活動を通して、豊かな心をはぐくむことができるよう取り組みを進めます」の小・中学校における主な取り組みのうち、1行目の「小学校音楽会・中学校音楽会」は、新型インフルエンザのため、平成21年度つきましては、実施をいたしませんでした。
 目標ごとの課題の多くについては、単年度で解消されることが難しいため、継続して課題となっているのが現状です。これらの課題について、各学校においては引き続き取り組んでいくものと考えております。また、教育委員会におきましても、課題解消に向け、必要な支援を行っていきたいと考えております。
 以上で説明を終わります。
 
○納所 委員長  御質疑はありませんか。
 
○石川[敦] 委員  まず、今、課題が長期にわたっていますというふうにおっしゃられて、昨年も同じように伺ったような気がするんですけれども、その辺のところはどういうふうにお考えでいらっしゃいますか。
 
○三留 教育総務部次長  去年もたしかこの委員会で御報告をさせていただいた際に、課題については、なかなか単年度で解消することは難しいというような御報告をさせていただいております。その後、私どもでもいろいろこの課題の解消がどのような形で図れるか、学校と一緒に考えてまいりましたが、なかなか今回の御説明をさせていただく中で、なかなかその課題というのは、やはりすぐに解消できないものがかなり学校にはあるということでございまして、今回大変恐縮ではあるんですが、同じような御報告をさせていただきました。
 
○石川[敦] 委員  では、ちょっとそもそもという話を伺いたいんですが、かまくら教育プランというのを私が手元にいただいたのは、平成16年ぐらいだったかなと思います。ちょうどそのころ私はPTAで役員などをやっておりまして、校長先生から直接説明を受けました。これからの鎌倉の根幹をなすプラン、計画なんだという御説明だったんですが、このかまくら教育プランというのをつくることになった経緯というか、背景をもう一度確認したいんですが。
 
○三留 教育総務部次長  この教育プラン、委員御案内のように、平成16年11月にできたものでございます。これをつくるきっかけといいましょうか、背景というものは、幾つかの要素があるわけでございますが、例えば、学校教育の環境の変化と、学校環境を取り巻く環境の変化というのが大きなものだと思います。
 いろいろこうした環境の変化がありまして、教育委員会のほうといたしまして、平成14年にいろいろ学識経験の方ですとか教育関係の方、こういった方、あとは市民の方ですね。こういった方々の中でこのプランの策定委員会というものを立ち上げまして、その中で検討を重ねて、結果として、16年にこのプランができたわけでございます。
 それで、この教育プラン、これ目指すところというものは、子供たちが安心・安全が保たれた社会環境、学習環境のもとで仲よく楽しく自主的に学び、創造力を磨き、克己心を養い、夢や希望を持って民主社会の一員としての自覚を高め、伸び伸びと健やかに成長できるよう導くことにあるということが、このプランの目指すべきところという形になっております。
 
○石川[敦] 委員  部長に伺いたいんですけれども、教育委員会としては、この教育プランというものを16年から今年度まで続けてなさってきて、どのような認識というか、御感想というか、お持ちでいらっしゃいますか。
 
○宮田[茂] 教育総務部長  教育プランについては、これまで鎌倉に教育に対する基本計画といいますか、考え方の道筋がなかったということで、16年に作成をしたということで、先般の本会議でも教育長がお話しされておりましたけれども、将来30年先をも見通した鎌倉の教育に対する考え方を打ち出したものだというふうなお話でございました。
 我々は、常にいろいろ教育関係をやるに当たって、この教育プランをもとに、その教育プランの考え方に基づいて、いろいろ施策を打ち出していくというようなところで、今、進めているところです。
 
○石川[敦] 委員  この教育プランをもとに、さまざまな教育計画、個々の事業をなさっているということだと思いますが、五つの基本方針はそれを実現するためのものであり、その中の目標はまたそれを具体的にやっていくものというふうに認識しております。
 先ほど次長のほうから教育課題は長引くので、なかなかいい答えがここでは報告できないというようなことでしたが、そもそも基本方針や目標を持って、それに対して課題がある場合には、その課題をどう解決していくのかを計画的に組み立てて、今、どこの時点の取り組みをしているのかというのを御報告いただくのではないかと思うのですが、その辺のお考えはいかがですか。
 
○三留 教育総務部次長  課題解決に向けて、このそれぞれの目標の中に具体的な取り組みというのがございます。そういった取り組みを通じて課題解決を図っていくということになるわけでありますが、確かに御指摘のように、なかなか課題解決がされないと、すぐには具体的な解決策、これをとって、どういうふうに解決するか報告をするということでございますので、私どもといたしましても、この今の状況、この課題がいつまでもそのまま課題として残っているような状況というのは決して好ましいとは思っておりませんので、たしかそれに向けたものを今までもやって、課題が解消したものも確かにございます。ただ、そういった過程を、今後、例えば何かの時期にこういうものはこういうような解決策が図れたということにつきましては、どこかの場でお話をしていきたいというふうに考えております。
 
○石川[敦] 委員  教育のもの、教育関係のものというのはなかなか答えが出ないのはよくわかっています。ただ、やはり道筋がないと、出ないことに甘んじていてはなかなか解決ができてこないんじゃないかというふうに懸念をしています。
 ちょっと細かいことを申し上げて申しわけないんですけれども、例えば、この2ページにあります成果のところでは、一番最初の丸に、校内児童・指導生徒指導体制云々かんぬんの中で教育相談コーディネーターを中心にというふうに書かれていますですよね。この教育相談コーディネーターについての記載は、その後、24ページのほうにも同じように教育相談コーディネーターを中心としたというふうに書かれています。こうしたそれぞれの目標ごとの課題を羅列している、ごめんなさい、言葉が悪いかもしれませんが、羅列するだけではなく、その中から教育相談コーディネーターの課題を整理して、その部分を検討していくというやり方を、もう一歩進んだ報告にしたほうがいいんじゃないかと考えるのですが、いかがですか。
 
○三留 教育総務部次長  確かに課題ということで御指摘の点も十分私どもでも受けとめさせていただいて、またちょっとこの辺どういった形でこのほうの今後プランをつくって、プランの見直しを、取り組み状況を報告していくのか、その辺の進め方も含めて、今後十分御意見を受けとめて検討してまいりたいというふうに考えております。
 
○石川[敦] 委員  はい。わかりました。わかりましたが、やはり真剣に向き合っていただきたいなと思います。
 この中、幾つか読ませていただいて感じるのは、学校の中で先生方が関係している教育相談コーディネーターを初めとして、学校支援員の方ですとか、特別支援学級関係など、学校の中にいらっしゃる方々との連携はうまくいっているんですね。その中で個別の支援というのはできていて、子供たちへはしっかり目配りができているということ、指導ができているということはわかります。
 ただ、どこにも書かれているのが、他機関、ほかの機関との連携ができないということ、それから家庭と地域の連携が難しいということ、これを2回ぐらい読めばそれのところははっきりと見えてくると思うんですが、その部分を対策として何か立ち上げるなり、検討会を立ち上げるなり、懇談をするなりやってこられたんでしょうか。
 
○教育指導課長  まさに他機関との連携、家庭や地域との連携というのは個々の子供たちへの支援という中で課題になっている部分です。校内ではコーディネーターですとか、担任の先生あるいはそういった児童指導・生徒指導の委員会が随分機能してきていると思います。
 どのような取り組みをしているのかということで、課題として受けとめ、例えば、今年度、県のほうから派遣されているソーシャルワーカーさんを活用しながらの取り組み、あるいはそういった取り組みなんかの例を発表しながら、生徒指導ですとか児童指導の担当の教員が情報交換や研修を積みながら、よりよい他機関との連携というのは模索をしているところです。それが現在のところ、まだまだ課題というような意味合いが強く、成果というふうな形では書き切れない、報告し切れないという部分で御理解いただければと思います。
 
○石川[敦] 委員  理解はしているつもりです。ただ、形にもう一歩踏み出さないと本当に繰り返しになっているかなという印象です。
 私も学校の中、教育環境を整えるために学校の教職員の方とはPTA活動を通して本当に力を尽くしてきたつもりですが、やはり話し合いの場というか、意見交換する場が少な過ぎるような気がします。私がいたところは、余りそういったところがなかなかできないというか、意見交換をすることが難しい環境にはあるので、ほかにいい事例が幾つかあるようです。例えば手広の中学校を中心とした西鎌倉学区では教育懇話会ですかね、名前が正確でないかもしれないんですが、そうしたことをずっとやっていらっしゃるところもあって、各学区でそういったものが必要じゃないかというのは、ずっとずっと投げかけてきています。
 ただ、学校の先生方も大変多忙な中、中学校が中心になっていくのは難しいと、本当にそれは私も横で見ていて感じましたので、やはり無理は言えないなというところでした。ですが、やはりこうして1年間議員になって見せていただいたところ、もう少し教育委員会が学校のサポートができる部分があるんじゃないか、他機関の連携であったりとか、学校と家庭と地域のそうした交流というか連携をつなぐ部分で、何か新しい手だてを考える時期に来ているように思います。やはりそれには、きちっと保護者の方や地域の方から学校をどうとらえているかというのを聞くべきではないかと思います。
 この教育プランの成果、毎年報告、取り組みをされて、取り組みされたことを報告していらっしゃいます。今後も多分されると思うんですが、先ほどから申し上げておりますけれども、もう一歩進んだ対策、それから道筋といったところを示していただきたい。成果を書けとは申し上げません。道筋を示していただけるように書くべきではないかというふうに私は考えます。
 
○納所 委員長  答弁はよろしいですか。
 
○石川[敦] 委員  部長、いかがですか。済みません。
 
○宮田[茂] 教育総務部長  これ私も17年、18年ぐらいから取り組み状況の報告ということをさせていただいていると思います。
 これを報告させていただいている中で、実を申しますと、成果であるとか課題であるとかということにつきましては、御報告させていただいている中で、文教の常任委員会の委員の方々から、せっかくやっているのでこういうものをちゃんときちんと把握すべきだろうというような御意見をいただいた中で、こういう内容も加えてつくってきているという、少しずつ変えてきたということです。
 確かにおっしゃるように、内容をそのものは余り基本と変わらずに書かれているという印象も確かにございますけども、多かれ少なかれ、中としては、例えば他機関の話であるとかというのは、やはり動きながらやっているんだけども、最終的な満足には至ってないというような書き方、書きぶりも私はあるというふうに理解はしています。
 ただ、書き方、その内容の部分について、今、御指摘いただいたような部分についても、ただ成果と課題というんじゃなくて、今後の方向性みたいなもの、道筋みたいなものをうまく取り入れながら報告という形に、今後またつくっていけるようにやっていきたいと思います。
 
○石川[敦] 委員  長くなって申しわけないんですが、学校ごとの取り組みというのを教育プランの中で示すことは難しいんですか。
 
○安良岡 教育総務部次長  このかまくら教育プランにつきましては、鎌倉市の教育の基本方針を掲げていこうということでございますので、各学校ごとの取り組みにつきましては、校長が教職員とともにこの教育プランを参考にしながら学校の経営方針等を立てておりますので、ここに一斉に同一のものというのはなかなか難しいというふうに考えております。
 
○石川[敦] 委員  わかりました。ありがとうございます。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○高橋 委員  今、次長が答弁になったお話を聞いて、ちょっとこれを見ますと、パーセンテージが数%の達成率、取り組み率ですか、そういうものもあるんですね。どちらかというと、そういうものというのは1校実施したとかそういうレベルの話だと思うんですよ。それはね、要するに、この方針を受けて学校が独自にやっていくと、その成果がこういうふうに出て、いい事例としてこういう学校の取り組みがありましたよという紹介というのは、私はあっていいんじゃないかと思うんですね。100%どこも全部同じようにやらなきゃいけないということは、私はないんじゃないかなと。
 だから、全部の学校を紹介する必要はないですけれども、例えば、中央公園で農耕体験をしたというのは近くの学校、二、三校やっていると思うんですけれども、そういうことは本当に鎌倉らしい取り組みで、すごく子供たちにとっていい思い出をつくる、子供たちの教育にとっていい経験を積むということになるんじゃないかな。
 これを見ると、結局どこの市のやつかというのはほとんどわからない。毎年毎年同じようなことが出ていると思うんですけれども、それは要するに、方針、100%取り組み率を達成していくことを目標にやっていきましょうということと、また、それを学校なりに地域なりにしんしゃくをしてやっていきましょうと。例えば、下草刈りなんかが出ているんですけどね。これは風致保存会に協力して、これはやっぱり北条常盤亭に近い学校だとか、十二所果樹園に近い学校だとかと、やっぱり限定されてくると思うんですね。それを100%そこに参加させていこうみたいなことは、やっぱり余りやっても意味がないんじゃないかな。そういう意味では、石川委員さんのほうからね、学校ごとできないんですかという。学校ごとやれということじゃなくて、何か特徴的にやって成果が出たものの事例として記述していくみたいなことは、これはやったほうが有効じゃないかなというふうに思うんですけど、どうでしょうか。
 
○宮田[茂] 教育総務部長  まさに、今、委員おっしゃられたとおりでですね、私も100%として書かれているものそのものがですね、中にはちょっと当たり前にして、学校としては当たり前だろうというようなこともちょっと書かれているような部分もあります。
 むしろ、たまたま75%で来ているというのは、本当にたまたま来ているだけなんですけれども、数少ない取り組みということ、そのものの紹介のほうのが、それをまた各学校が見て同様な、全く同じじゃなくてもですね、それに似たような取り組みをしていくとか、ほかの各学校がやっている取り組みを参考にしていくという意味ではですね、ここにあるそのほかの取り組みにあるような取り組みが非常に参考になってくるんだろうと。鎌倉あるいは学校、地域それぞれ独自の取り組みになってくるんだろうということで、できるだけこういうところを紹介していかなきゃいけないんだろうというふうには思っています。
 
○高橋 委員  先生もどこの学校も全部違いますし、生徒も違いますし、それを一くくりに同じようにやろうというのはこれは無理な話で、ただ、やっぱり各種指導要綱だとかそういうこともありますし、鎌倉市としての基本的な底上げの方針というのもありますし、それはやっぱり100%を目指してやっていただきたいという面はあると思うんです。それがこういう部分でチェックをかけながら、学校についてもなるべく100%取り組みに向かってやってくださいと、それだけでいいというわけじゃないと思うんですね。やっぱりその地域に合ったそれなりの取り組みということの中で、やっぱりああこの学校に来てよかったなと子供たちが思ってもらえるような取り組みとしてやっていただきたいなというふうに思います。
 毎回話をしているんですけれども、やっぱり鎌倉、先ほども言いましたけど、鎌倉の学校なんですから、やっぱり鎌倉じゃなけりゃできないことってあると思うんですね。そういうことをやっぱり特別に取り組んでいく学校があってしかるべきじゃないかな。
 一つ例を挙げると、例えば埋蔵文化財の発掘とか市内あっちこっちでやっていますから、そういうところに行って手伝いをさせてもらう、発掘をして、はけでこうやってやるのを一緒に手伝う、ひょっとするとここを源頼朝公が歩いたかもしれないよと、そこを君たちがこうやってはけでやっているんだよというようなことが、物すごい、考古学だとか歴史に興味を持つきっかけになったりとか、そういうことがやっぱり何か子供たちの将来にとっていいことじゃないかなと私は思うんですね。
 もう一つ言いますと、ほかにこういうやり方だけでやっぱりとらえていくと、やっぱり独自のことを支援できなくなってしまう。岩手のほうの中学校でロボットコンテストというのをやっている中学校があるんですね。そこは中学校3年生の1学期かけて、もうほとんど授業をつぶして抽せんで組み合わせをした4人から5人のグループでロボットをつくって競い合わせるということなんですね。それを東工大の大学の先生が支援をしながらやっていくという。それをやるのにもいろんなことを考えてやらないとできない、やった経験を今度作文にしていって、そういうことで国語の授業に変えたりとか、いろんなことを単位をロボットをつくって発表していくという中でいろんな単位を計算をして、1学期の単位がちゃんと間に合うように、単元が間に合うように計算したりとか、それはもう大変なことなんですけれども、それは鎌倉じゃなくてもできるんですけれども、そういう特徴あることをやっていくということは、すごく大変で、皆さんやっぱりしり込みするんですけれども、そうやってやっていくことがどれだけ生徒を伸ばしていくかという、そういう実証事例なんかもいっぱいありますから、100マス計算でも何でもいろんなのありますけれどもね、何かやっぱり鎌倉ならではということも片方では考えて、学校からの意見もこっち側から一方的に学校側にこうやるんじゃなくて、学校からの意見もたくさん吸収していただいて、全体として鎌倉ならではのいい取り組みができているなという方向に持っていってもらいたいなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
 
○宮田[茂] 教育総務部長  今、委員から御指摘のとおり、その前に私の答弁いたしましたとおり、やはりそれぞれの学校であるとか、地域であるとか、そういったところの、ちょっと済みません。失礼しました。やはり全部の学校がやる、当たり前のごとくやるというのもそれも一つの取り組みでございますし、そのほかの取り組みに掲げられているとおり、やはり鎌倉らしいあるいは地域に合った取り組みというのを今後進められていくようにしていきたいと。
 また、18ページになりますけれども、一応鎌倉の自然・歴史・芸術・文化などの学習を通してという項目がございまして、こちらには鎌倉の中での取り組みというものが記載はさせていただいております。ただ、これは全体の話であって、学校独自ということで、また、今、答弁したとおり、いろいろ進めていけるようにしていきたいと思います。
 
○高橋 委員  先ほど言った、中央公園での取り組みなんかも記載されていないですし、以前はEM菌による園芸の環境取り組みだとか、そういうのを報告いただいたりなんかしたこともあったんですけど、そんなことも全然出てきてないですし、もう既に学校独自にやっていることがたくさんあるんです。そういうことをやっぱりこういうところにも記録として残していっていただきたいなとお願いだけしておきます。
 
○松中 委員  ちょっとお伺いしたいんですけど、先ほど石川委員が言ったこの中に、非常に連携という文字がたくさん出てくるので、確かに他機関との連携とか、この辺に非常に大きな教育の方針の取り組み方の何かキーワードが非常にあるんじゃないかと。社会との連携とか国との連携、あるいは生活していく上での経済の連携、いずれこの小・中学校で学んでいくその先にあるのが自主自立の、要するに、人間形成をつくっていく、あるいはそういう意味があるんだろうと思うんですけれども、そういった中で、非常に連携的な意味で見ると、かつて大きく問題になった安全の問題とか、避難、防犯あるいは通学路の問題とか、そういう問題はかなり達成されている数値を見るんですけれども、ここへ来て、新たなね、要するに問題点というか課題が出てきたのが、先ほど質問でも出しました熱中症ですね。この熱中症はこの中に入って、ああ、これを取り扱っているんだなと見たら、小・中学校でわずか8%、これは一体どこでどういうふうにしたのか知らないけれども、こういう緊急に出てくるような問題・課題があった場合どうするかと、こういうのが一種の現場主義じゃないけれども、地域との連携とか、ほかとの連携と、総合的な連携体制をしない限り取り組みが非常に難しいけれども、小・中学校の生徒を預っている学校教育機関としては、あるいは教育機関としては、非常にこの辺をよく研究して、常に対処できる体制というものを考えていかなきゃいけない。
 それで、校外活動時の保健安全指導のここでも新型インフルエンザ、去年でしたか、これが大きな話題ともなり、非常に大きな社会問題ともなったんですけども、ことしは多分この熱中症ということで、これは正直言って、この熱中症のことについて鎌倉市はどこが窓口だと聞いたら、どこって、どこも答えないし、安全・安心のほうで聞いても「いや」といって、消防で聞いたら「消防はかかった人を運ぶというあれでございますから」と、大体50人前後救急車で運ばれたというようなことの報告の数値はもらったんですけども、実際この熱中症みたいな、まさかと思うようなこんな猛暑が来るというようなことなんですけれども、そういう連携という意味では、非常に大人が学習するようなことが、しなければならないようなケースがこれからどんどん出てくると。
 かつては、要するに、非常に児童が被害を受けたという面では、警備員を配置するとかいろんなことを対策しているんですけども、そういう意味では、この点につきまして、この熱中症防止のための講習会程度で8%となっているんですけれども、この辺のことは説明できますか、あるいは話ができますか。
 
○教育指導課長  教員対象に毎年救命講習会という形で開催してございます。内容としましては、鎌倉市消防本部の協力により、心肺蘇生法、AEDの使用技術を高めるということもありますが、講習会の中で止血法あるいは異物除去、熱中症についても話題にしていただいております。そういうような形で教員対象という形では講習会という形を設けさせていただいております。
 
○松中 委員  その程度なんですよね。だけど、実際問題として大きな問題となると、これも熱中症そのものは何も教育委員会だけでは対応できないので、それこそ総合的な対応をしない限りいけないけれども、小・中学生あるいは小・中学の生徒を預っているということから、この辺のことは、この新型インフルエンザの対応についてと、そういうときの連携と同じように、今後取り組んでいかなければならない。そういうことを非常に考えるわけで、この連携というこの一つ、本当にいろんなところで連携、連携と出てくるのでね、この辺に一つのキーワードがあると思うんで、これはもう、ただ単なる地域というのか郷土というのか、その言い方一つとっても連携の対応の仕方が変わってくるし、地域ならもう生活的な意味が含まれるかもしれない、郷土ととると歴史的な背景が出てきて学習的な意味も全然違ってくると思うんで、その辺、要するに、先ほど石川委員がおっしゃったように、連携というキーワードの中から教育の見通しの一つの筋というものをやっぱり何かわかりやすく、要するに、提示していただくと私はいいと思っておりますので、その辺をよく研究してもらいたいと思います。
 
○納所 委員長  よろしいですか。ほかに御質疑はありませんか。
 
○前川 委員  一つだけお伺いします。この中で、市や関係機関における取り組みというところで、実は、今、ちょっとお話もありましたけれども、今回事業仕分けがありまして、小学校に警備員を配置しましたという報告が入っていますが、事業仕分けの対象になりまして、要改善となったと思いますが、ちょっと御意見を聞かせて、どのように感じていらっしゃいますか。部長、答弁お願いできますか。
 
○宮田[茂] 教育総務部長  確かに事業仕分けの中で要改善という形になりました。ただ、これは一つはやはり子供だけでなくて、保護者の方への安全性を保つという意味の安心ですね。安心感をいかに感じていただけるか、あるいはその後、学校のほうも、ただその警備員がいるというんじゃなくて、学校の教員の多忙化を一つ、やはり防ぐ原因にもなっているんですね。やはり警備員さんがいれば、外から来る人に対しての対応は一応そこで必ず受けてくれると、そういうこともありますので、そういった意味での私どもとしては、その要改善という結論が出ましたけれども、非常にまだこれは取り組んでいきたい、今後も継続していきたい事業の一つだと思っています。
 ただ、全体の中で、例えば、土日にやっていただける学校管理員、今、シルバー人材センターのほうにお願いしておりますが、あるいは学校施設のアラームの関係であるとか、技能員さんの関係であるとか、そういった全体の中で改善をというような、たしかそういう話だったように認識しておりますので、今後そういう予算に当たっては、全体を見ながら考えていきたいというふうに思っています。
 
○前川 委員  わかりました。そうでしたね、私もそこを聞いておりましたけれども、この7ページの上の防犯パトロールもたしか入っていましたけれども、それはちょっと所管が違うと思いますが。
 例えば、今、要改善ということは全体像を見ながらという話がありましたが、例えば、こういう改善をしなさいとか、こういう改善をすべきということを、意見はどこで言い合えるようになるんですか。例えば、市長部局のほうでこういう改善をしなさいという可能性が出てくるのをよくとらえていらっしゃるんですか。
 
○三留 教育総務部次長  この事業仕分けの関連で申し上げれば、現在この事業仕分けの結果について、今、市民アンケートをとっているというふうに聞いております。また、その辺のこの仕分けの結果が一つありまして、それに対する市民の皆様の御意見というものも当然これから出てくるわけであります。
 その辺のところで、例えば、私どもこの今やっている事業が、お子さんあるいは保護者の皆さんのために、この安全な学校という面で必要な事業ということでこれまでもやってまいりましたが、また一つそういったこと、これに対する市民の皆様の御意見を、もう一度確認できるチャンスなのかなというふうにも考えております。
 また今後、その辺の結果が出てきた段階で、また一つこの事業、例えばこれをどういう形でやっていくのか、その辺のところも含めて、これはもちろん教育委員会だけではなく、全体のお話にもなってこようかと思いますが、その辺のことについては、十分検証しながら考えていきたいというふうに考えております。
 
○前川 委員  はい。ありがとうございます。私はそこの仕分けの現場にいたんですけれども、この警備員の段階になって、仕分け人の方が費用からして余り必要ないというようにおっしゃったら、保護者の仕分け人の方がいらして、「いや、私たちの安心であるので、これは大事なんです」というふうにおっしゃったら、構想日本のほうの方が、「ああ、そうおっしゃると思いました」ということで、ちょっと私はむっとしたんですけれど、それを忘れられないんですが、そういうシーンもありました。
 ですので、ぜひ、今、市民の方がアンケートの結果がというお声をいただきましたが、学校を管理するという立場で必要であるということであれば、必ず必要であるという意見を言っていただきたい。私はむしろ警備員が、今、各学校に1人ずつですけれども、大体裏門それから表門、何ていったらいいんでしょう。東門、西門と二つ門が学校にはありますので、2人あってもいい、事業仕分けでもいいんじゃないかと思うぐらいですので、そのぐらいの気持ちで学校そして地域、保護者の安全ということを考えて意見を言っていただきたいんですが、いかがでしょうか。
 
○宮田[茂] 教育総務部長  まさに学校はやっぱり安全であって、安心できなければ学校でないというふうに考えていますので、それのところについては、今の御意見を踏まえて、今後取り扱っていきたいと思います。
 
○前川 委員  ありがとうございました。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 ただいまの報告については、了承することでよろしいでしょうか。
                 (「はい」の声あり)
 はい、了承を確認いたしました。
 暫時休憩いたします。
              (12時01分休憩   13時10分再開)
 
○納所 委員長  それでは、再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第4報告事項(2)「第一小学校体育館におけるアスベストの検出及びその後の対応について」を議題といたします。原局から報告を願います。
 
○宮田[茂] 教育総務部長  担当課から説明に入らせていただく前に、学校施設を所管いたします部の部長といたしまして、一言申し述べさせていただきます。
 このたびの第一小学校におけるアスベストの流失の件におきましては、保護者の方々を初め、多くの関係者の皆様、また市議会にも多大な御心配、御迷惑をおかけいたしましたことを、まずおわび申し上げます。
 幸いにもこの夏休み中に工事も終了いたしまして、予定では9月10日の完了検査を経た後に、もとのように体育館が使用できるようになりました。安全・安心が一番に求められる学校という場で起きたことを重く受けとめまして、今後このようなことが二度とないように再発防止に尽くしてまいる所存でございます。
 私からは、以上でございます。
 
○学校施設課長  報告事項、第一小学校体育館におけるアスベストの検出及びその後の対応について報告いたします。
 本件につきましては、アスベストの検出が判明した直後の6月18日に情報提供をさせていただきましたが、改めて、その経過を御報告するとともに、検出後の対応について御説明いたします。
 耐震改修工事中の第一小学校体育館において、屋根及び外壁の汚れを落とすため、4月22日から29日にかけて洗浄作業が行われました。その後、6月4日に足場が解体されましたので、耐震改修工事の施工業者が側溝の清掃を行おうとしたところ、側溝内の泥の中に繊維状の堆積物があったため、施工業者から市へ報告がありました。施工業者において、堆積物を湿潤状態に保つよう散水を施した上で、10日、繊維状物質の発生元と思われる建材のアスベスト含有の有無を確認するため、屋根及び外壁のサンプルを採取し、検査機関に調査依頼しました。16日に検査機関からアスベストが含有されている旨の報告があったため、県横須賀三浦地域県政総合センター環境部環境課へ連絡・協議し、直ちに側溝内の泥及び体育館周辺の土壌表面と大気についての調査を行い、その調査結果が判明し次第、側溝内の泥及び周辺の土壌の処理を行うこととしました。
 お配りしました資料の配置図をごらんください。
 調査は6月17日夜から18日未明にかけて行い、体育館周辺において、土壌等の調査を8カ所、大きい三重の丸印とそれから小さい二重の丸印のところでございます。大気測定を4カ所、これにつきましては黒丸のところでございます。行ったところ、体育館から1mほどの側溝及び地面など3カ所、これが大きい三重丸のところでございます。そこからアスベストが検出されました。一方、大気測定において異常値を示すことはありませんでした。
 さらに、翌日より大気測定箇所を1カ所追加し、追加した箇所につきましては、配置図に表示してございませんが、屋根や屋上の堆積物と書いているところでございます。周辺土壌、体育館から3メートル程度の範囲でございます、のすき取り及びその土壌の処分場への搬出が完了する7月5日まで毎日大気測定を行い、空気中の飛散状況について調査しましたが、異常値を示すことはありませんでした。その後、児童、保護者、学校の安全・安心を早期に確保するため、もとの耐震改修工事を設計変更して、速やかに問題の屋根材及び外壁材を新しい建材、これはアスベストを含有しない建材でございます。に取りかえる追加工事を7月21日に着手し、8月31日には足場等の仮設材の撤去も含め、終了することができました。この工事の間も定期的に大気測定を行いましたが、異常値を示すことはありませんでした。
 最後に、安全確認のための大気測定を9月2日に体育館内外で行い問題ないことを確認しましたので、9月10日に予定している契約検査課の竣工検査終了後、通常どおり体育館を利用できる見込みです。
 なお、近隣住民の方には、6月18日と屋根・外壁の工事に入る1週間前の7月15日にお知らせ文を配付し、御在宅の方には口頭で説明いたしました。また、第一小学校の保護者に対しては、6月19日と7月3日に説明会を開催して、このたびの件について、その経緯、今後の対応などについて説明を行っています。
 以上で報告を終わります。
 
○松中 委員  この第一小学校の体育館のアスベストの件に関して、まずちょっと聞いておきたいことがあるんですね。これはアスベストのこの問題というのは、もう数年前から出て、それでたびたびアスベストが検出されたと、これは学校関係だけではなくして、JRの跡地のところもあっただろうし、そういうことなんですけれども、きょうはこれは教育委員会だから学校関係及び教育施設、これは過去どのような、要するに、アスベストの検出調査というのはしてきたのか、まずその辺のことをちょっと説明していただきたい。
 
○学校施設課長  平成17年に、学校それから社会福祉施設につきまして、吹きつけアスベストの使用実態についての調査を行いました。36施設で成分分析の調査を行いまして、8施設でアスベストの含有を確認いたしましたので、必要な除去等の作業を行っております。
 その後、平成20年2月に、国内では使用事例がないとされていた3種類のアスベストの使用事例が判明しまして、また、アスベストの分析方法の改正もありまして、29施設について実態調査を行いまして、その際は、深沢中学校、今泉小学校それからレイウェル鎌倉の3施設でアスベストの含有が確認されましたので、いずれも除去の工事を行っております。
 
○松中 委員  そうすると、教育委員会関係は何か最初のころと、それからさっき今泉と深中と書いてあったね。そのほかに、その前は何か。
 
○学校施設課長  17年のときの調査において、アスベストの含有が確認された8施設の中には、学校施設は含まれておりません。20年2月の調査においては、先ほど申し上げましたように、深沢中学校と今泉小学校でアスベストの使用が確認されましたので、除去を行っております。
 
○松中 委員  要するに、20年調査して、深沢とか今泉、よくわからないんだよ。レベル1とかレベル3とかという程度は、どういう程度なんですかね。
 
○学校施設課長  レベル1からレベル3の数値、基準がございますが、レベル1が一番飛散の可能性が多いものですね。それから2、3と数値が基準が高まるごとに飛散の可能性が小さくなるということでございます。
 
○松中 委員  その深沢とこの今泉は幾つなの。
 
○学校施設課長  レベル1でありました。
 
○松中 委員  それで、この調査そして除去の作業を終わっているというんだけれども、この第一小学校の場合、天井裏とかなんかから出てきて、この時点では、要するに、検出調査ではわからなかったということですよね。
 
○学校施設課長  スレートにつきましては、アスベストが含有されていたとしても、制御板ということで飛散の可能性が弱い、少ないということで、調査の対象にはなっておりませんでした。
 
○松中 委員  そういうことだとするならば、そういうことで調査の対象じゃないのに、何かこうやってみたら出てきたというようなことが、こうやって第一小学校のように考えられるわけでしょう。そうすると、少なくとも深沢とか今泉はわかっているけれども、ほかのケースのように、何かめくってみたら何かそういうケースだといって大騒ぎになるというようなことが考えられたら、また騒ぎになるんで、どうして全部パーフェクトに終わらないのか。
 その点、要するに、そういうアスベスト板ですか、スレート板ですか、そういうものに対しては防御的なものをしていないかもしれないけど、その裏には、実際何か耐震工事とか何かしなきゃあいけないときがくるだろうと思うんですけれども、そういうことは想定されるような箇所はないんですか。
 
○学校施設課長  学校の中には小規模な附属棟がございます。例えば、石油保管庫ですとか、あと陶芸庫、そういったものの屋根に石綿スレートが使われておる可能性がございます。通常の使用においては飛散するようなことはございませんけれども、今後そういった石油保管庫ですとか陶芸庫を改修なりするときには、アスベストが含有されているスレートとして十分慎重に撤去工事を行い、交換をしていく必要があるというふうには考えております。
 
○松中 委員  要するに、そういうことからこうやって工事をやったからわかったというようなケースが出てきているわけですよね。たとえそれが小さいものであっても、何かしたらこれは想定されるというケースが、今、答弁があったようなんですけれども、これは何カ所でそれでどこの小学校とか、どこの中学校であるのか、場所をちょっとはっきりしといてほしいんですよ。そうしないと、それまで要するに、これだってそこにそういうものがあったというのは工事をしたからわかったんであって、そうしないと注意をしなきゃあいけないわけですよ。そうしないと、また出たまた出たなんて言われたんじゃ困るので、今わかっている範囲内で、想定される場所と、それから要するに、学校と想定される施設、ちょっとはっきり言ってくれないと、どこ、今度は風評が出てきて、うちのほうのものかどうなのかということになってしまうから、はっきり言ってください。
 どうせはっきりしたら、もう要するに、がたがたするんだから、はっきりして、要するに、きちんと検討するとかそういうふうにしないと、どこのところにあるかとか、あれはそうじゃないかとか疑ってしまうので、ちょっとその辺をきちんと答弁しといてください。そうでないと、また出てきたまた出てきたとなるから。だから、もうはっきりね、言っちゃったほうがいいんですよ。それで、要するに、きちんと対応したほうがいいんですよ。そうでないと、こうやって年がら年じゅうこんなことになって、また出てきたまた出てきたと。JRの跡地だって、今、言われているのは、あれみんな全部そうじゃないかと言われるぐらいひどいもんなんだけど、学校施設じゃないからここでは言わないけども、とにかくそれを言ってくださいよ。たとえ小さいものでも。
 
○学校施設課長  先ほど御答弁させていただきました、まず石油保管庫でございますけれども、まず稲村ヶ崎小学校、それから玉縄小学校、あと関谷小学校、富士塚小学校、第一中学校それから大船中学校、岩瀬中学校、手広中学校、以上でございます。
 それから、あと陶芸庫につきましては、第二小学校、大船小学校、山崎小学校、七里ガ浜小学校、富士塚小学校、第一中学校、深沢中学校でございます。
 それ以外にもLPガスの倉庫でございますけれども、稲村ヶ崎小学校、それから第一中学校、玉縄中学校、岩瀬中学校、あと給食室では今泉小学校、倉庫で御成中学校、それから同窓会室がございまして、それが深沢中学校。あと大船中学校の渡り廊下、それから特別教室のところにございました、それが大船中学校というようなところでございます。
 
○松中 委員  とりあえず、これをだーっと言ったのを一覧表、そこへあるならコピーいただけますか。請求してもらってください、委員長。
 
○納所 委員長  出せますか。
 
○学校施設課長  はい、お出しいたします。御用意いたします。
 
○納所 委員長  それでは、お諮りいたします。
 ただいまの資料は、任意提出の資料ということで、よろしいでしょうか。
                 (「はい」の声あり)
 暫時休憩いたします。
              (13時28分休憩   13時36分再開)
 
○納所 委員長  それでは、再開いたします。
 休憩前に要求いたしました資料でございますが、お手元に配付いたしております。御確認をお願いいたします。よろしいでしょうか。
                 (「はい」の声あり)
 ちょっとお待ちいただけますか。
 それでは、ただいまの資料につきまして、原局のほうから説明をお願いしたいと思います。
 
○学校施設課長  この調査は6月18日に行いまして、今回の件が起きたことを受けまして直ちに行われたものです。
 それで、このスレート、それからコロニアルでございますけれども、アスベストが含有されているかということにつきましては、成分の分析をしないと確認し切れません。そういうことでございます。とりあえずスレート等が使われているものをこちらの表のほうに掲げているという資料でございます。
 
○松中 委員  ありがとうございます。これは何かやっぱり第一小学校はこの体育館の工事は功労者みたいなところがあるような気もするんだけど。といって済まされるような、これ、ないだろうと思うんで、これ、給食室なんかは今泉小学校で使われているとスレートがね。ですから、今後これをどう扱うかということはいろいろ議論があると思いますけれども、とにかくこういうものが使われているところは何かステッカーか何か張って、工事じゃなくて災害時にだって、これは要するに飛散する可能性もあるので、とにかくそういう意味では、要注意の場所だということははっきりしといたほうがいいだろうと思うんですよね。
 これを今後、要するにどういうふうに対応していくか、早急に予算をつけて何らかの対応をしなきゃいけないと思いますが、その点について、部長でも何でも答弁してください。
 
○宮田[茂] 教育総務部長  今、施設課長のほうからも御答弁させていただいたとおり、これをまず、アスベストが含まれているかどうかの調査がまず必要になります。含まれている場合、通常、今までの中では、そういう洗浄等がなければ大丈夫だというふうなことも言われていますので、ただ、そうはいっても危険性もあるということからしますと、財政当局等ともまた相談しながら対応策について検討したいと思います。
 
○松中 委員  要するに、何を言いたいかというと、このアスベストの問題はもう忘れていってたんだけれども、何か災害は忘れたころにやってくるというので、また調べてみたらこれだけの多くの何か疑わしいところがあるということで、さらに突っ込んだ調査をしなければならないだろうと思うんだけれども、またこれ次第では問題が起きてはいけないので、今後の対応を早急にとるように言っておきます。
 
○納所 委員長  委員長から確認いたします。
 この調査の建物への一覧調査の主管課はどちらになりますでしょうか。
 
○学校施設課長  建築住宅課になります。
 
○納所 委員長  はい、了解いたしました。
 ほかに御質疑ありませんか。
 
○石川[敦] 委員  今、この学校の中にあるアスベストの話なんですけれども、2005年にたしか深沢中学校で視聴覚室の屋根裏にアスベストが出たということで、私もその当時保護者でおりましたので、校長先生から御報告を受けました。今、除去とおっしゃったけれども、当時の説明では、コンクリートで固めてあると、今もまだ視聴覚室の屋根裏にはアスベストがあるというふうに私は聞いているんですが、御確認いただけますか。
 
○学校施設課長  申しわけありません。今、この場でちょっと確認し切れません。
 
○納所 委員長  暫時休憩いたします。
              (13時40分休憩   14時12分再開)
 
○納所 委員長  それでは、再開をいたします。
 休憩前に石川敦子委員より質問のございました、深沢中学校視聴覚室のアスベスト除去の対応について、原局から説明を願います。
 
○学校施設課長  貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。ただいま調べた結果について御報告いたします。
 深沢中学校アスベスト除去処理工事でございますけれども、工期につきましては、8月8日から8月31日まで行われました。施工場所としましては、東昇降口の天井とはり、それから第一視聴覚室の天井とはり、いずれにしましてもアスベストを除却した後に、その表面をモルタル等で塗りまして、その上をリシンで吹きつけたというような施工の方法でございました。
 
○石川[敦] 委員  どうもありがとうございました。アスベストこの出たときの状況、私も校長先生から伺っただけでございましたので、確認をしたかったということでお調べいただきまして、ありがとうございます。
 アスベストのほうなんですが、今、非常に私たち親も神経をとがらせておりますので、いつどのような形で除去したかは明確にしておいていただきたいなとは思います。
 引き続き、質問させていただきます。
 今回の第一小学校のアスベストの件なんですが、工事箇所、本体の耐震工事の工事箇所はどちらだったんですか。
 
○学校施設課長  体育館の耐震工事でございますけれども、これは築30数年を経過しておりますので、全体的に耐震性がよくなっているということの中で、特定の場所のどこということではなく、建物総体の耐震工事ということでございます。
 
○石川[敦] 委員  本体工事の受注の際に、この体育館のスレート以外の部分でアスベストが入っているといったような届け出が施工業者からは出ていませんでしたか。
 
○学校施設課長  私どものほうから工事を委任いたしております建築住宅課のほうでの把握になろうかと思いまして、その点につきましては、教育委員会のほうとしましてはちょっと承知していないところでございます。
 
○石川[敦] 委員  失礼しました。ただ、私たちは建築住宅課のほうでは一般質問する関係で調べさせていただきまして、体育館の大平板、今回耐震工事をした位置、このアスベストが出た三重丸、この地図ですと体育館の館の側の三重丸のこのあたりでアスベストを検出されたかと思いますが、このちょっと上のあたりの大平板にアスベストが含有されていて、そこの耐震工事をするに当たっては、アスベストを扱うのでという届け出が市のほうに出されていたということです。それは御存じなくてもいいのかもしれないですが、一応体育館ですのでね、スレートだけではなく把握しておく必要があったのではないかということを、まず申し上げたいと思います。
 それから、本体工事のこの体育館の洗浄ではない本体工事を行った日、体育館で工事を行った日の学校のグラウンドの使用状況などは御存じないですか。
 
○学校施設課長  洗浄工事、洗浄作業については、4月の22日から29日に行われたところでございますけれども、洗浄作業に当たってはなるべく雨の降っているような日を選んで行っておるということで、4月22日の時点での天気の様子でございますが。
 
○納所 委員長  原局、答えられますか。
 暫時休憩いたします。
              (14時18分休憩   14時24分再開)
 
○納所 委員長  それでは、再開をいたします。
 
○石川[敦] 委員  もう一度質問をさせていただきます。
 私が伺いたいのは、この体育館のアスベストについてです。本体というか、この工事は高圧洗浄をかけた壁と屋根からアスベストが出たということですが、この工事だけを、洗浄だけをお願いした工事ではなく、もともとの耐震工事というものがあったというふうに伺っています。
 教育委員会としては、それを発注をされたということで、当然これは学校施設ですので、その本体の体育館のほうのアスベストを教育委員会としてはきちっと把握をされていたのかどうかを確認させてください。
 
○学校施設課長  アスベストの存在の有無について、私どものほうとしましては、確認はしておりませんでした。
 
○石川[敦] 委員  そうしますと、工事を行った日もわからないし、その日の校庭で児童がいたかということも把握されていなかったということでよろしいですか。
 
○学校施設課長  把握しておりませんでした。
 
○石川[敦] 委員  これは体育館の工事なのですが、本来はそういったところまで教育委員会のほうの施設で把握する必要はないものなんですか。
 
○学校施設課長  施設管理上の責任というものはあるかと考えております。
 
○石川[敦] 委員  わかりました。把握されていなかったものを、ここでどうしてかというふうに幾ら質問してもお答えは同じかと思いますので、これでよろしいかどうかということは、今後の検討にしっかり置いていただければと思います。
 御存じとは思いますが、アスベストは、建築リサイクル法ですとか大気汚染防止法、また廃掃法などでかなり厳しく位置づけられている有害物質です。少し管理が甘いかなというところは指摘させていただきたい。少しではなく、大変管理が甘いのではないかということは言わせていただきます。
 それから、次に高圧洗浄についてなんですが、学校の施設で高圧洗浄をするということに関しては、何か指針のようなものはございませんか。
 
○学校施設課長  特に指針は設けてございません。
 
○石川[敦] 委員  私も、今回のアスベストの高圧洗浄の件で、先ほど話に出ました横須賀三浦の総合センターですかね、問い合わせをしたところ、学校施設に関する高圧洗浄は、教育委員会のほうでやはり指針を持ってもらって、施設をどう管理していくかというところをやっていただいたほうがいいんじゃないかというようなお話を聞いたんですが、その辺のところはいかがですか。
 
○学校施設課長  施設管理上、さまざまな学校現場での管理の対応があろうかと思います。そういう意味では、危険防止ということの観点から、そうしたような方向性、指針というものの必要性ということは感じております。
 
○石川[敦] 委員  アスベストのみならず、今回は高圧洗浄に関しても学校の施設の中での使用という部分、今一度整理をして、指針なりを設けていただくように求めたいと思います。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○高橋 委員  ちょっと1点だけ確認をしておきたいんですが、今、二中の建てかえをしておりまして、体育館の解体をやっている時期だと思うんですけど、かなり古いもので、多分、見た感じ、アスベストの吹きつけを使って、吹きつけなのか、スレートなのかわからないんですけど、使っているんじゃないかなと。ちょっと、この一覧表に入ってきていないものですから、もし入っていたなら入っていたで、どんな対応をしてやっているかについて伺っておきたいんですが。
 
○学校施設課長  二中においては、アスベストの使用はございませんでした。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 ただいまの報告については、了承することでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承を確認いたしました。
   ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  続きまして、報告事項(3)「「平成21年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」における本市におけるいじめ及び不登校の状況調査結果報告について」を議題といたします。原局から報告を願います。
 
○教育指導課長  日程第4報告事項(3)「平成21年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」における本市におけるいじめ及び不登校の状況についてを御報告いたします。
 別紙資料をごらんください。まず、いじめの状況について説明いたします。
 1ページの1.いじめの発生学校数・発生件数をごらんください。いじめを認知した学校数及び認知件数は、小学校7校18件で、前年に比べて1件の減、中学校6校21件で、前年に比べて7件の増でした。
 次に、3.いじめの現在の状況についてですが、これは調査日である平成22年3月31日現在の状況で、小学校・中学校のいじめの解消率を見ることができます。この集計結果から、小学校・中学校のいじめの解消率は、それぞれ83.3%、66.7%と、前年度の解消率を上回っています。また、一定の解消が図られたものを含めると、小学校が94.4%、中学校が85.7%になり、ほとんどが解消もしくは一定の解消が図られたという結果になっております。今後も再発防止に積極的に取り組むとともに、継続して見守っていくことが大切だと考えます。
 4.いじめの発見のきっかけ、5.いじめの態様、6.いじめの対応状況、7.学校におけるいじめの問題に対する日常の取り組みについては表のとおりです。
 本市におきましては、各学校において、いじめの問題への取り組みについて、教員一人ひとりが一層の点検を行うことにより、校内指導体制の充実・強化を図るとともに、命の大切さについて引き続き指導するなど、いじめの早期発見・早期対応に努め、いじめを許さない学校づくりに向けて取り組んでおります。
 また、教育委員会では、今年度も引き続き、鎌倉市学校教育指導の重点の中で、一番の重点項目として「安全で安心して学び生活できる学校づくり」を取り上げており、児童・生徒が安心して学び生活できる、安全な学校づくりを学校とともに進めてまいります。
 続いて、不登校の状況について説明いたします。
 4ページ、1.全国・神奈川県・鎌倉市の小・中学校における不登校児童数の推移は、過去5年間の状況をあらわしています。なお、この数値は、病気以外で年間30日以上の欠席を不登校としており、また、全国の数値には、国立・私立の人数も含まれております。
 平成21年度の不登校児童・生徒は、前年度と比べ、小学校で1名減、中学校で4名増となっております。
 2.公立小・中学校における不登校児童・生徒の出現率の推移は、100人当たりの児童・生徒に占める不登校の出現率の推移で、3.はそれをグラフにしたものです。
 出現率で見ますと、本市の不登校児童・生徒は、全国平均との比較では小・中学校ともに多く、また、神奈川県平均との比較では、小学校はほぼ同じで、中学校は神奈川県平均より少ない状況となっております。
 小学校の出現率0.46%は、100人当たり0.46人の不登校児童ということで、217人に1人の割合となります。中学校の出現率3.51%は、28.5人に1人の割合となります。
 4.不登校になったきっかけと考えられる状況、5.不登校児童・生徒の相談・指導を受けた機関等は表のとおりです。資料には載せておりませんが、このような相談・指導の結果、不登校として上がっている児童・生徒143名のうち、66名(約46%)が登校する、またはできるようになった、また14名(約10%)は、登校に至らないものの好ましい変化が見られたという報告を学校から受けております。
 不登校児童・生徒の相談・指導等につきましては、学校と教育委員会、外部機関等が連携してさまざまなケアをしていますが、まずは不登校を出さない指導体制をさらに推進していくことが大切だと考えます。
 児童・生徒の欠席の状況把握や、教育相談体制の充実、校内委員会や児童指導・生徒指導委員会によるチームによる支援体制を充実することによって、不登校になりそうな児童・生徒の早期発見、早期対応に努めてまいりたいと思います。
 さらに、本市においても、小学校から中学校へ進学して不登校が増加しております。各中学校ブロックでは、授業体験、部活動体験、小学校での出前授業等の取り組みとともに、小学校から中学校への引き継ぎも密に行っており、小中連携をさらに推進し、不登校とならない取り組みを進めてまいります。
 以上で報告を終わります。
 
○納所 委員長  御質疑はありませんか。
 
○石川[敦] 委員  済みません、報告の2ページのところで、いじめの対応状況というのがあります。非常にというか、気になるところが、いじめへの対応に関して指導という言葉を使われているんですね。学級担任やほかの教員が指導、養護教諭が指導、これは学校の中なので指導という言葉を使わざるを得ないのかとも思いますが、通常、いじめや不登校は支援という言葉を使いますけど、その切り分けはされていらっしゃいますか。特にされていないなら、ないでいいんですけれど。
 
○教育指導課長  今、言われましたように、不登校については支援という言葉が適切だと思います。いじめということに関しましては、両者ありますので、指導という言葉を使うこともございます。ただ、この区分、表現につきましては、文科省の調査、そのまま鎌倉市版という形で本日報告いたしましたので、そのような扱いをしております。
 
○石川[敦] 委員  私はどちらかというと福祉の側から支援をする立場の人間なんですけれども、基本的にいじめも不登校も切り分けなく、やはり支援が必要であろうというふうに言われています。あと、この調査、文部科学省の調査で、問題行動等という部分で一くくりになっているんですね、いじめも不登校も。その辺のところを、非常にいじめや不登校を問題行動とするか、子供たちからのSOSのサインであるというふうにみなすのかという部分で、福祉のほうと教育のほうで意見が分かれる場合があります。支援の方向を見失うことがあるので、御見解だけ伺いたいんですが。
 
○教育指導課長  問題行動と一くくりということですけれども、一応、行動に対して指導、心のケアについて支援というような見解を持っております。
 
○石川[敦] 委員  わかりました。なかなか伝わりにくい部分もあるかとは思いますけれども、今後、その辺のところのバランスもとりながら、不登校、ここまでいろいろ問題になっていますので、御検討には置いていただきたいなと思っております。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○高橋 委員  ちょっと、1ページ目のまずいじめの発見のきっかけというところなんですけれども、中を拝見いたしますと、本人からの訴えというのが一番多いんですね。これは本当によっぽどのことだろうと。親も含めて訴えているということは、もう本当に決意をしてやっていかないと、ちくったなとか、また余計いじめられたりとか、そういうこともありますので。それ以外のやっぱり発見、初動発見というんですかね、そういうことを一生懸命やっていただかないと、なかなか根絶はできないとは思うんですけど、難しい状況になっていくんじゃないかなというふうに思うんですが、この辺はどういうふうに解釈しているんでしょうか。
 
○教育指導課長  いじめの発見ということでございますが、まず、やはり学校生活の中で、担任ないし教師が発見するというものが割合としては多くなってほしいし、そうあるべきだと考えています。ただし、いじめの部分がですね、なかなか、休み時間であったり、放課後であったり、登下校の時間であったり、教師の目の前でいじめが起こるということは、まず起こらない。ですから、教師が発見するというのは、少しやはり割合的には少なくなっている。ただ、現状としまして、学校の努力によって子供たちがみずから訴える、いじめられているというような形で訴える、そういう気持ちを醸成しているとともに、友達、周りの見ている子供たちが、クラスの中でこういう状況であるということを担任の教師なり、あるいは養護教諭等に相談するケースがかなりふえてきているというふうに思っております。
 また、無記名で、学期に1回ほど、教育相談の前に、自分自身の悩み、それからクラスの中で見ていて嫌だなと、感じて嫌だなと思うことを記入してもらうような場面、そういうようなアンケートもとって、いじめの早期発見に努めております。
 
○高橋 委員  やっていただいていることはいいんですけれども、実際にそのアンケートで発見できたというのは0件なんですね。それから、匿名による投書なんかも含めると、それも0件だと。ちょっと工夫が必要じゃないかなというふうに、この数字を見て思いました。
 前回は、パソコンとか携帯電話の誹謗中傷、いわゆるそういうものを使ったいじめというのは0件だったんですね。そのときに、もう既に社会的な問題になっておりまして、調査の仕方がゼロというのはおかしいんじゃないかと。この部分については、やっぱり工夫をして、こういったものが顕在化するような調査もしていただきたいというお願いをしたんですけど、今回は、小学校は余り使っている方が少ないのかもしれないんですけれども、0件で、中学校で2件ありました。この辺については、どういうふうな解釈をしていますか。
 
○教育指導課長  パソコンですとか携帯電話を使った、そういうようなものを使ったいじめというようなことでございますけれども、先ほど言ったような形で、本人あるいは何らかの形のアンケートで子供からの訴えを求めるというのが一つの方法であると同時に、やはりこの辺は生徒指導の教員が中心に、地道に子供たちから得た情報で、そういうようなプロフィールサイトというんですか、そういったところを検索をして、自分の学校に関するような、そういう書き込みがないかというのを日夜探している、そういうような状況の中での2件という形で報告が上がってきています。
 
○高橋 委員  数字に出てくるのは、毎回毎回お話しさせていただいていますけれども、氷山の一角でありますので、いろんな工夫をしていただいて、少しでも減っていくようにしていただきたいなというふうに思います。
 ちょっと最後に一つ聞いておきたいんですが、自分が訴え出たり、友達が訴え出たりとか、そういう心を醸成するような取り組みもしているというふうなお話、最初にいただいたんですけども、それはどのような内容になっているんでしょうか。
 
○教育指導課長  まず、そういうような申し出ることが決して悪いことではない、勇気を持って申し出ることが決して悪いことでないというようなことを、日常の学級指導、道徳の中で、さまざまな事例を出しながら子供たちに考えさせ、そして、そういう行動がとれるようにしているような形をしております。日ごろからの担任、あるいは教師と子供たちの人間関係というのが、一番、先生に自然体で相談できるというような形をつくると思います。
 また、担任以外でも、一人ひとりの子供たちが心を許して相談できる大人というのが学校にいると思いますので、それは部活の顧問の先生であったり、養護教諭の先生であったり、スクールカウンセラー、そういった相談対象の方であったりすると思いますけれども、そういった形で、先ほども申しましたけども、子供と大人、学校の中にいる大人が、心を許して何でも話せる雰囲気というのをつくるような努力をしております。
 
○高橋 委員  最近、アワード活動みたいなのをやっている学校もふえてきまして、そういうように相手のいいところ、ちょっとでもいいところを自分が発見したら、それをアワード委員会みたいな、生徒会のアワード委員会みたいなところに、紙に書いて、何年何組のだれだれさんは、靴が落っこっているのを拾ってちゃんとげた箱に入れましたとか、もう本当にささいなことでもいいんだけれども、だれも見ていないところでやった善行をですね、だれかが見ていたら、それをやると。そういうことによって、良心の覚せいを図るというんですか、結構、そういうお互いにいいところを見ていこうと。悪いところもたくさんあるんだ、もちろんね、人間ですから。でも、いいところ、相手のいいところを見ていこうというような活動を地道に続けることによって、何か悪いことをやったときに、いじめをやったときに、みんなで防いでいくような力が芽生えたりとか、もちろんいじめをしていくようなことも、芽も摘まれてくるというんですか、そういうことも、ちょっと対症療法じゃないものですから、直接的な指導ということにはならないんですけれども、全体として、そういういい教育環境をつくっていくためには、そういう取り組みも一考じゃないかなというふうに思うんですけど、どうでしょう。
 
○教育指導課長  今、言われましたアワード方式というのも、もちろん取り入れて学校の中でやっていっておりますし、さらに深めていかなければいけないと思います。今、よく言われるのは、構成的エンカウンターというような形で、今、委員さん言われたような、ほとんど同じような方式です。ある構成の中での人間関係づくりというような方式をとっております。そういった中で、一人一役、クラスの中でつくったり、係活動を通して一人一役、そういったことで、存在感ですとか自尊心ですとか、そういったものを育てるような学級経営というのはしていかなければならないと思っています。
 
○教育センター所長  職員の研修として、今のいじめ、それから携帯の部分についての教職員の意識を高めるということでの取り組みもやっておりまして、まず情報モラルということで、ウェブサイト、それから携帯等のそういうウェブの閲覧、それから危険性については、毎年、必ず情報モラルの研修会等を行っております。
 それから、先ほどのいじめに関しましては、昨年度ですと、神奈川県の道徳資料集「きらめき」の中から、いじめという課題の部分で、中学校2校で授業づくり実践研修会というのをやりまして、その学校の先生、それからほかの学校の先生にも見ていただいて、その授業の取り扱い等を啓発活動を行いました。
 それから、人間関係づくりということが、今、話にございましたが、構成的グループエンカウンター、それからグループアプローチ、またプロジェクトアドベンチャーといって、関係づくり等をする、そういう部分についての必要性は認識しておりまして、そういう研修会等も多く開いております。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 ただいまの報告については、了承することでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承を確認いたしました。
   ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  報告事項(4)「平成23年度使用小学校教科用図書の採択結果について」を議題といたします。原局から報告を願います。
 
○教育指導課長  引き続きお願いいたします。
 日程第4報告事項(4)平成23年度使用小学校教科用図書の採択結果についてを御報告いたします。
 8月定例教育委員会において、鎌倉市立小学校平成23年度使用教科用図書が採択されましたので、その結果を報告させていただきます。
 お手元の鎌倉市立小学校平成23年度使用教科用図書一覧をごらんください。この資料は、平成22年度が小学校教科用図書の採択がえの年度であるため、本年4月の教育委員会において議決された平成23年度使用教科用図書の採択方針により、鎌倉市立小・中学校使用教科用図書採択検討委員会に調査研究を依頼し、その報告を受けて教育委員会で協議の上、採択されました結果についてまとめたものです。
 この表の見方ですが、左から教科、種目となっております。次の現行の欄には、現在使用している教科書の発行者を記載しております。次の採択の欄には、今回採択された平成23年度使用教科用図書の発行者を記載しております。
 備考欄にアスタリスクマークがついている種目については、複数学年で使用するように編集されているため、平成23年度も、現在配付している教科書を引き続き使用することになります。今回採択された教科用図書は、平成23年度から26年度までの4年間使用することになります。
 なお、中学校の使用教科書につきましては、昨年度採択したものを平成22年度、23年度と継続使用することになります。
 同じく、特別支援教育関係教科用図書については、鎌倉市特別支援学級設置校長会に調査研究を依頼し、児童・生徒の状況及びこれまでの学校教育法附則第9条図書使用の実績を踏まえた調査研究を経て提出された平成23年度特別支援学級支援使用教科用図書希望図書一覧から採択するということで、7月の教育委員会で採択されております。
 以上で報告を終わります。
 
○納所 委員長  御質疑はありませんか。
 
○石川[敦] 委員  この教育委員の方が選定するための資料として、使用教科用図書採択検討委員会のほうから報告書が出されたかと思います。こちらのほうで星を一、二、三とつけていて、今回の採択は、この結果を反映、結果と言っていいのかどうかわからないんですけど、この一、二、三のまず星のつけ方について、ちょっと御説明いただいてよろしいですか。
 
○教育指導課長  教科書採択検討委員会は、まず調査委員に各種目、調査委員に各教科書を、特徴を記載させる資料集をつくらせました。そして、教科書採択検討委員会がその特徴を見て、鎌倉の子供たちにふさわしいと思われる教科書、これを星二つとしました。そして、そうでないものを星一つ。また、最もふさわしいというような形で思われるのを星三つという形で、採択検討委員会から教育委員会のほうに採択に資するというような報告書ということで、星をつけて、順位性をつけた形での報告書をつくらせました。教育委員会では、その報告書をもとに、教育委員会独自の判断で採択をしたということです。
 
○石川[敦] 委員  教育委員会は独自に採択をもちろんされるわけなんですが、こちらのつくらせたと、今、おっしゃいましたけど、その星を三つ、3段階に分けて教育委員の方にお出しするのは、何かお考えがあってというか、これを、結果をごらんになった方からのお問い合わせで、何段階にも分けて調査をして出した検討報告であるのに、それが教育委員会での審議で結果がやはり分かれてしまうことに対して、教育委員会はどのようにお考えになっているのかというような御質問を受けました。教育委員が採択するのは当然のことですので、それに向けて、この報告書を出している意図というか、お考えをちょっと伺いたいなと思っています。
 
○教育指導課長  まず、今回検討しました教科用図書、見本本と呼ばれているものですが、これはすべて文部科学省の検定を通っているものですので、その中からどれを選ばれてももちろんいいというものでございます。その中で、ただし、教科書も地域性ですとか、関西に会社がある教科書会社と、関東に会社がある教科書会社では、多少構成が違っています。また、中身についても、もちろん全部学習指導要領にのっとってつくられているわけですけれども、表現ですとか、写真ですとか、挿絵、そういったものが実際に鎌倉の児童にとってわかりやすいのか、あるいは教師にとってその教科書を使って教えやすいのかというような観点で、調査委員、検討委員は資料をつくりました。
 当然、星三つというのが一番すぐれているというふうな判断ではありますけれども、星二つが鎌倉の子供たちにとってふさわしいということですので、星二つ、星三つの中から、それをもとに教育委員が判断をして、採択をしたというふうに考えております。
 
○石川[敦] 委員  そうしますと、この報告書は教育委員会、こちらの事務局のほうでおつくりになる目安、教育委員さんへの目安といった感じでつくられているものというふうに受けとめてよろしいんですか。
 
○教育指導課長  検討委員会のほうでつくった報告書という形ですので、事務局としては、それをまとめる事務的な作業をいたしました。
 
○石川[敦] 委員  つくらせているのは、調査委員の方に資料をつくらせて、検討委員会の方たちが、それをまた1段階調査をされて、それを資料として教育委員会に送られていると。それを参考として、指針として見てほしいというところですね。それに関して、教育委員会というのはあくまでもまとめて、事務局のほうはまとめてお出ししただけということでよろしいでしょうか。
 
○教育指導課長  そのとおりでございます。
 
○石川[敦] 委員  ありがとうございました。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○小田嶋 副委員長  先ほどの石川委員の質疑の続きで、ちょっと確認させてください。
 この採択した教科書の中で星二つだったのは、どれとどれと、幾つあったかちょっとわかりませんが、どれなんでしょうか。
 
○教育指導課長  星二つという形で検討委員会から報告が上がる中で、教育委員会の中で採択をされた種目は、社会、算数、理科の3種目でございます。
 
○小田嶋 副委員長  そうしますと、そのほかは三つの星がついていて採択されたという理解でよろしいですか。
 
○教育指導課長  はい、そのとおりでございます。
 
○小田嶋 副委員長  それで、この採択検討委員会で検討してきて、星三つの最もふさわしいものだということで推薦を上げてきているんですが、こういった結果を採択する教育委員会のほうとして、尊重するという立場に、まず前提としては立っているということで確認してよろしいですよね。
 
○教育指導課長  そのように理解しております。また、教育委員の委員さんたちは、検討委員会から上がってきた報告書以外に、学校の調査票というものも参考に、資料として総合的に判断されたんだと思います。
 
○小田嶋 副委員長  この採択の権限は教育委員会にありますので、独自の調査、そういう視点を持って採択されているとは思うんですが、この三つの星をつけるに当たって、学校教育に携わっている専門の方々が自信を持って選んだものをぜひ教育委員会も尊重していただければなと思う次第です。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○高橋 委員  じゃあ、私もちょっとその続きをお伺いしたいんですが、現行の使っている図書の関係で、星二つで採択された教科書というのはどれとどれですか。
 
○教育指導課長  申しわけありません。今、手元に資料がないので、ちょっとお答えすることができないんですけれども、やはり幾つかの種目でそういう状況があったと記憶しております。
 
○高橋 委員  ちょっと、やっぱり全部が三つの中から選ばれているということであれば、それは何も別に言うことはないんですけれども、やっぱり三つのものがあるのに二つの中から選ばれているというのは、ちょっとやっぱり奇異に感じますので、前回、二つのところはどこなのか、そこが今度変わっているということであれば、これはまた評価になると思うんですけれども、そういう意味でちょっと、今、使っている教科書が、星がどういう状況だったかということについては、ちょっと調べて、今、報告いただきたいんですが。
 
○納所 委員長  原局にお尋ねいたしますけれども、その資料等はありますでしょうか。口頭でも答えることはできますか。
 では、暫時休憩いたします。
              (15時04分休憩   15時11分再開)
 
○納所 委員長  それでは、再開いたします。
 先ほどの高橋浩司委員の質問に対して、原局から答弁を願います。
 
○教育指導課長  貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。
 前回、平成16年度に採択をいたしました、小学校の17年度以降の使用教科用図書の採択の際に、二つ星が選ばれたものが2種目ございました。理科の学図と保健の大日本でございます。
 
○高橋 委員  ちょっとその現行のものから、今度新たに採択されたものを見ますと、二つから三つのほうに移行したのが保健の図書ということですね。二つなのに採択されて、今回も二つなのに採択されたというのが理科の学図ですか。一応、そういうふうなことでわかりまして、前回三つ星で選ばれたのに、今回は二つ星で選ばれたのが2教科、社会と算数ですね。どれも文部科学省で認められた教科書ですから、どこを選んでも別に構わないということが大前提であるわけですけれども、その中で、そういう経過を経て選ばれたというふうなこと、これは一応事実経過としてはわかりました。
 もう一つ確認をしておきたいんですけれども、下のほうに現行と今回採択されたものの会社の略式表記の図がついているんですけども、これ以外にも、もちろん会社はあったということでよろしい。何社ぐらいあったでしょうか。
 
○教育指導課長  これ以外にはないものというふうにとらえております。ただし、信濃教育会という会社がございまして、そちらは文部科学省の検定は通ってはいるんですが、鎌倉のほうには見本本の提供がない、やはりかなり長野県というんですか、そのほうに出版を、偏った形で出版しておりますので、もう1件、信濃教育会という出版社がございまして、それ以外は、この8社の中になっております。
 
○高橋 委員  それぞれ得意な分野はあるのかもしれないんですけれども、これは全社、全部の教科書をつくっているということではないんですか。
 
○教育指導課長  それぞれ会社がどの種目のを出すかというのは、その会社に任されているところで、多いところは、すべての種目について出しているようなところもあるんですが、1種目しか出していないという会社もございます。
 
○高橋 委員  ちょっと、このばらつきかげんを見ますと、何かちょうどうまくそれぞれの会社が一つぐらいずつ採択されているなと、そんな感じで見えまして、ちょっと前回、教育出版というところは3教科とって、ちょっととり過ぎだったからということもしれないんですけれども、今回は1カ所も入らなかったですね。何となく長いバランスというのはあるのかなと。ちょっとうがった見方ではありますけれども。どれを選んでもいいということでありますから、それはいいんですけれども。もう少し選び方のルール化というんですかね、全部三つの中から選ばれているんだったらば、それはそれで我々もすとんと入るんですけれども、三つのところがあるのに二つのところが選ばれたりしますと、それはどうしてなのかなというふうなこともありますので、これはまた教育委員会さんの中でも選考方法とかまた協議をして、だれが聞いても、ああ、なるほどというふうな形でやってもらいたいなと。それだけお願いしておきます。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 委員長から1点、教科書採択についてお尋ねいたしますけれども、教育委員会での教育委員さん、教育長を初めとする5人の方でしょうか、その最終的な決定の仕方、選び方、それをちょっと御紹介いただきたいなと思います。
 
○教育指導課長  各委員さんから、それぞれの種目について調査研究してきた内容について発言をしていただき、最終的に御協議という形で、合意という形で、最後に1社選ぶという形で採択をいたしました。
 
○納所 委員長  ということは、それは最終的には多数決的な形に落ちつくということでしょうか。
 
○教育指導課長  そのとおりでございます。中には3対2というような形の、多数決という形で採択をされたものもございました。
 
○納所 委員長  確認いたしました。
 それでは、質疑を打ち切ります。
 ただいまの報告については、了承することでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承を確認いたしました。
   ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  報告事項(5)「「不登校の予防と対応ハンドブック」の作成について」を議題といたします。原局から報告を願います。
 
○教育センター所長代理  日程第4報告事項(5)「不登校の予防と対応ハンドブック」の作成について御報告いたします。
 鎌倉市の不登校となっている児童・生徒の状況は、国の調査による出現率で見ると、平成18年度から平成20年度までの3年間は、同じような状況が続いておりました。
 不登校児童・生徒の対応については、学校では遅刻や欠席がふえ始めた段階における早期の対応を組織的に取り組むことが重要となっております。
 そのため、今回は不登校児童・生徒の早期発見・早期対応を図り、担任が1人で対応するのではなく、チームで見守る支援体制に取り組むことを目的として、不登校の予防と対応ハンドブックを作成いたしました。
 この冊子は、平成16年度に教育委員会より、不登校児童・生徒へのよりよい対応を目指して、不登校児童・生徒へのこれからの対応についてとして作成したものがございます。
 その後、年数の経過とともに子供たちの状況や子供を取り巻く環境が変化してまいりましたため、内容を改訂いたしました。
 7月に改訂し、鎌倉市の全教員に配付いたしました。各学校で欠席がふえ始めた子供に対して、ケース会議等を開催して、チームで対応する際の資料として活用していきたいと考えております。
 以上で報告を終わります。
 
○納所 委員長  御質疑はありませんか。
 
○石川[敦] 委員  ただいまの御説明で、子供を取り巻く環境が平成16年度から変わってきたというふうに御説明されましたけれども、具体的にはどのように分析をされていますか。
 
○教育センター所長代理  まずは、大きく言いますと社会環境そのものが、納所議員の一般質問の中にもありましたけども、政治経済を含めまして、人間関係の希薄さ、コミュニケーションの脆弱さという形で、まず変わってきてしまったこと。それが家庭の中にも地域の中にも影響を及ぼして、やっぱりお子さんに対する全体的な環境因というか、教育力といいますか、モデルになる大人がだんだん少なくなってきてしまったということが一番大きな背景にあるかと思っております。
 
○石川[敦] 委員  それは社会環境の分析というところでわかりますが、現在、鎌倉市の不登校をめぐる子供たちの環境が、その社会環境を受けて変わってきているわけですよね。今の子供たちの状況をどのように分析しているかというふうに伺ったつもりだったんですけども。
 
○教育センター所長代理  ちょっと、きちんとした答弁にならずに、申しわけございませんでした。
 ここ数年のお休みの傾向として学校から聞く状況では、土日に家庭生活の疲れから月曜日に休む傾向、それからぜんそくやアトピーなど体調を壊しやすい傾向のお子さんがふえまして、無理させず休ませるケース、お電話では、ストレスがたまっているのでお休みしますというような電話が入ったりするそうです。あと、お子さん自身が、心理的症状にちょっと課題を抱えているケース、それから家庭の方針で無理して登校をさせないケース、それからあと、不登校の状態で他市から転入してくるケース、あと、最近といいますか、小学校、中学校とも、受験の時期になりますと、受験を控えて、ちょっと学校を無理せずにお休みをするということがあるということで、学校といたしましては、先ほども言いましたように、問題行動調査のほうでありましたように、30日からが不登校というカウントにいたしますので、県の報告でも、30日から89日の欠席が44%だったという報告が、たしか8月の報道であったかと思うんですけれども、鎌倉でもやはり同様な傾向だと思っております。
 
○石川[敦] 委員  そうしたことを受けまして、学校で対応するために、このハンドブックをおつくりになったということになるかと思うんですが、これはどなたが、教育センターが、今、御説明をされていると思うので、教育センターでまとめられたと思うんですけれども、どなたがどういった視点で、教師の視点からなのか、子供の視点からなのか、ちょっと私の中で読み取れなかったので、どういうコンセプトでつくったかというのをお聞きしたいんですが。
 
○教育センター所長代理  今回つくったメンバーは、教育指導課と教育センターの指導主事と私たちでございます。コンセプトといたしましては、まず、一番子供の身近にいる学校の先生が、手軽にまず見ていただきたい、それから見やすいということを大事に考えました。それから、前回の冊子が、不登校における課題と対応ということで、まず、不登校の現状分析と、それに基づいた対応ということになっておりましたので、さらに一歩進めまして、今、やっぱり予防の1次予防、2次予防、3次予防といいまして、1次予防がかなり大事だろうと。最初にやっぱり学校が楽しくなければ困るので、楽しい学校をつくるためには1次予防が大事だろうというので、まず1次予防で、具体的な子供たちが安心して学んで生活できる学校づくりと、それから先ほど申し上げましたように、しぶりが始まった早期に、アンテナを張りやすく、それからきめ細かな支援が、学校内で、担任だけではなくて、校内委員会等チームとして支援体制をつくって、さらにそこに必要があれば我々も応援に入れるというような形でまとめさせていただきました。
 これの冊子の中の10ページの3に、主に不登校支援とそのお子さんの状態をどのように把握するかという、アセスメントというあたりをきめ細かくというか、割と先生たちに読みやすい形でつくって、これをさらにちょっとコンパクトにしたようなものを、またお配りしたいなというふうに思っております。
 
○石川[敦] 委員  今の御説明で、予防が大事で、教員の方がこれを使って不登校の早期発見ですとか対応ですね、楽しく過ごす、学校が楽しくなければとおっしゃいまして、よくこれは聞く言葉ですが、それは別に児童・生徒の機嫌をとるわけではないわけですね。このハンドブックを拝見して、過去にも不登校に関してはどのようにお考えですかと申し上げると、大抵こういった保護者との信頼関係づくりが必要です、スクールカウンセラーとの、心のふれあい相談員との連携が必要ですというのは、これまでにもさんざん伺ってきたと思うんです。またここに同じような内容のものを並べていらっしゃるということに関して、書き方の問題なのか、それともほかに手がないのか伺いたいんですが。
 
○教育センター所長代理  不登校のお子さんは、先ほどのいじめのお子さんもそうですけれども、お子さん自身が困った状態にいる、我々に対するサインだというふうに私たちはとらえております。そのために、その困ったサインをいかに早く見つけるかということだと思うんですね。それには、やはり言い尽くされた言葉になってしまいますが、本当に親御さんが胸襟を開いてお話ができるような先生、それから子供も胸襟を開いてお話ができるような先生、あるいはそういう態度というものを、やはりきちんと構築することが、本当に大前提だと思っておりますので、文言とすれば、同じような文言を使わせていただきました。
 
○石川[敦] 委員  お気持ちはよくわかります。困っている子供たちに対して、胸襟を開いてやっていきたいということはわかります。それがうまくいかないので、さまざまな課題が出ているわけですよね。そうすると、まずは事例、過去の事例を私自身もさんざん不登校のことは保護者の方からも相談を受けていますし、たくさん事例がありますよね。その事例の中から検討をして、対応方法、対策というのを具体的に立てることはできないのかなと、まず一つ思います。それはお答えいただきたいと思います。
 それから教職員、まず一番最初に生徒の様子がわかるのは、もちろん担任の先生を初め、そばにいる教職員の方なんですよね。でも、非常にお忙しい中で、サインをキャッチできにくいですね。そのときに、生徒も保護者も一生懸命教員の方には訴えているわけですね。だけど、ボタンがかけ違ってしまって、そこから崩れていくと、なかなか胸襟が開けない状況で、全体的には学校不信にまで広がるというのをたびたび経験しているんですけれども、その点はいかがなのか。その二つ、お答えいただきたいんですが。
 
○教育センター所長代理  1点目につきましては、過去の事例を分析の必要はあると思って、今、始めているところでございます。ただ、まずちょっと統計的な処理も含めまして、あと個別の処理を重ねていく必要があるかと思いますので、147名いれば147通りの多分、方法論というか、分析が出てくるんだと思います。
 それから、第2点目の御質問でございますけれども、お忙しい、確かに先生たちに御無理を言っているわけではないんですが、でも、ボタンのかけ違いというのは確かに言い得て妙な言葉でありまして、確かに最初にちょっとずれると、なかなかそこが信頼しづらいという、確かに私どももそういう例を何年間かおつき合いさせていただいたこともございます。間に入って取り持つのもなかなか難しかったという事実もございますし、ただ、そういうことが今後ないようにやりたいというふうに願っておりますし、この冊子をより読みやすく、忙しいけれども、先生たち、県も国も言っているんだけど、3日休んだら、ちょっと電話の一本でもいいから、顔を見にいってやってよというのは、やっぱりとても大事なことであって、そういうことができるような環境をつくっていく、そのサポートをしていく必要も教育委員会のほうにはあるのかなというようには思っております。
 それから、最近はあと両親稼働の御家庭もふえているので、家庭訪問といっても、なかなか昼間行くとか、授業が終わってからもなかなか行けないという場合、土曜日に行く先生もいらっしゃったりとか、やっぱり努力は大変されているのは私どもも承知しております。夜行かれる方もいらっしゃいますし。ですから、決して先生たちは子供たちを見捨てていませんし、本当に心を砕いていらっしゃいます。それ以上に、今度、指導要領が改訂されて、それがふえてきたりとか、いろいろ忙しい中で、これをこの時期に出すことについては、でも、やっぱり出す必要性をとても感じたんですね。やっぱり先生たちに今までの努力をちょっと続けていただきたいというふうに心から思いました。
 
○安良岡 教育総務部次長  先ほど委員のお話にございました、教員が忙しいから子供のサインを見逃している、これはあってはならないことだと考えております。1人の教員がなかなか見つけられなかったとき、それをやはり学校としてチームとして子供たちを見ていこうと。それが今回のこのハンドブックの主な基本となる考えかなと。どうしても先生が1人で子供たちを見ていくのではなくて、チームとして見ていくことによって、子供の変化を何かほかの先生が気がついたときに、それを教員同士が情報を共有して子供のそういう状況の変化をいち早く発見して、またチームとして子供への対応を図っていくというのが今回の大きな目的かというふうに考えております。
 
○石川[敦] 委員  チームで対応するのは、もちろん当然です。私が申し上げたのは、最初にやはりサインを見逃さない、今、次長のお話の中に、サインを見逃さないのは教師として当然だとおっしゃいました。それはまさしくそのとおりなんですが、いろいろな状態がありますよね。いろいろな事態があって、それを教職員の先生が担っている部分が大きいのは事実なんです。そこを見逃してはいけない、当然、見逃すべきではないというところでぐるぐる回っていると、子供が取り残されてしまいます。そこを申し上げています。おっしゃっていることは当然です。
 ただ、チームで対応するに当たっても、教員同士のチームというのは、非常に多忙感のある中でのチームなので、じっくり話し合うのは難しいです。私も何度も間に入らせていただいて、ちゃんと話しましょうよと言っても、なかなか核心までは行かない。それは私も何度も努力不足じゃないかと言ったこともあったんですけれども、やはり教員という仕事の業務というか、性格の中から、一人ひとりの子供たちの心の問題まで深く入り込んで、一緒に悩んだり苦しんだりということを繰り返していない。カウンセラーとかソーシャルワーカーとかとは、もともと受けているトレーニングというか、部分が違うんじゃないかと思うようになりました。それで、もちろん教育委員会もそこは認識されていて、カウンセラーやスクールソーシャルワーカーを導入されているんだと思うんです。なので、私はもっと早い段階で、カウンセラーやソーシャルワーカーに学校での面接・面談の部分で同席をしてもらうような体制が必要じゃないかというところを実は考えているんです。
 それで、事例の件ですが、142人いれば142通りの事例があるって、そんなの当たり前ですね。福祉の世界では、そんなの当然です。でも、やっぱり事例を検討して、そこからQ&Aを出して、それをハンドブック、マニュアルにするというのは、やり方として当然ではないですか。ばらばらだから抽象的なことしか書かないでは、教師の皆さんは、これを読まれてきちっと自分の行動を考えることができるのでしょうか。
 それから、もう一つ質問なんですけれども、この途中のアセスメントというのがあります。3番、10ページから先の。このアセスメントは、何を根拠にこのアセスメント項目をここに書かれているのか伺いたいんですが。
 
○教育センター所長代理  これは今までの相談室等で受けてきた不登校のお子さんとおつき合いしたことをちょっとまとめさせていただきました。あと、学校現場の情報を組み込みまして、それでこの文言をつくらせていただきました。
 
○石川[敦] 委員  不登校のお子さんは、学校に行かないお子さんなんですけれども、相談室で対応するときには、もう課題を抱える困っているお子さん、配慮が必要なお子さん、福祉的な支援をしていくお子さんではないでしょうか。そこの辺、確認したいんですけれども。
 
○教育センター所長代理  そのとおりです。
 
○石川[敦] 委員  福祉の相談・援助は、今、どのような方法をとって行うべきと文部科学省・厚生労働省のほうで言っているか、確認してもよろしいですか。
 
○教育センター所長代理  今、文部科学省のほうでは、スクールソーシャルワーカーを含めて、環境調整ということを、まずメーンに考えつつ、あと個人の心のカウンセリングを抱き合わせで進めていくようにというように打ち出しております。
 
○石川[敦] 委員  おっしゃるとおりです。それを専門用語ではソーシャルワークと呼んでいますが、きちっと福祉的な配慮に基づいた、ソーシャルワークの基本にのっとったアセスメントをここにするべきだと私は思うんです。それをするには、やはり専門職、きちっとアセスメントができる専門職がついて、教員の先生と相談をしながらやっていくべきではないでしょうか。これでは教員の先生がみずから、この項目を見ながら生徒をアセスメントしていく。言い方は悪いかと思いますけれども、子供を型にはめていく典型になってしまいますので、大変危険です。
 私は申しわけないんですが、このハンドブックは、事例を検討してもう一度整理をし、Q&Aにして書き直していただきたい。それから、アセスメントの部分は、ソーシャルワーカーやスクールカウンセラー、もしくは専門の相談員とともに、子供と家庭の相談室もございますので、相談員とともに検討をしていただくという形に直していただきたいと思います。
 以上です。答弁は結構です。
 
○松中 委員  ちょっと基本的なことを聞きたいんですけど、この不登校の児童数の読みか方というのは、これ、どういうふうに読んだらいいんですか。全国で、例えば平成16年度に10万人いたと、中学生がね。この3年間不登校なのか、1年間不登校なのか。ダブるわけですね。例えば小学生だと6年、小学校1年からずっと要するに不登校と、行ったり行かなかったりすると、そういう不登校になると、6年間数字がダブるのか。この読み方というのは、どういうふうに読んだらいいんですか。これ、本当に毎年、例えば全国で考えると10万人出ていた、10万人とすると、10年たったら100万人が不登校が誕生して、毎年、そういうふうな数字の見方をするのか。例えば鎌倉市の場合には、大体100人ぐらい出ているのかな。そうすると、10年たったら1,000人が不登校なのか、これはどういうふうに。実際、実態としてはダブるんじゃないですか、これ。そのときは、要するにその年の不登校数だけを考えてこういう数字が載っているのか、これはどうなんですか。
 
○教育指導課長  表題にあります文部科学省のこの調査、教育指導課のほうでしておりますので、お答えをさせていただきます。
 今、御質問ありました不登校のこの数ですけれども、各年度ごと、30日以上の欠席があった数について、ここに数を記載しております。
 
○松中 委員  要するにダブるということですよね、そうなると。例えば1年生のとき、要するにAさんという人が30日以上不登校日があるとする。2年になったら、同じ人がまた30日以上不登校だと。ずっとずっとその人が30日以上だったら、6年間、毎年30日以上不登校だったとしたら、その人は要するにダブっていくということですよね、だから実態論として。だから、その辺というのは厳密に。そうしないと、例えばその年だけ考えるんでしょう。
 それで、僕は不登校が何が悪いんだと。不登校でもいいじゃないかと。その人は要するに芸術の分野に行くんだったら、自分で勉強するよというようなケースだってあり得るだろうし。つまり何を言いたいかというと、じゃあ、これ、毎年日本で10万人の不登校が出て、何年かたって、10年、20年たったら、その人間、これ、不登校で社会的などんな立場になっているんだと。もう本当に不登校なためにどんな要するにつらい思いをしているのかどうかというのは、追跡調査とか。いや、不登校関係なく社会的に成功している例だってあるだろうし、不登校が何で悪いんだと。ただ、今の社会の中で、地域の中で、学校の中で、折り合いがつかないとか、それはいろんな問題がある。あるいは病的な問題もある。精神的な問題もあるけれど、これは実態として、これね、本当に10万人も例えば日本が出ている。鎌倉では、中学生が100人出ている。将来、この不登校というのは、本当にいずれ卒業して、高校も行かなくて、あるいは大学ももちろん行かないで、社会にどう、不登校が将来どういう社会的な、要するに生活を送っているとか、人生を送っているとかという追跡調査みたいのは、文部科学省なり何なりしているんですかね。学校の中では、不登校の生徒出たら困るとか、まずいとか、それはわかる、その辺のいろんな意味では。
 だけど、これ、正直言って、毎年全国で10万人の不登校の生徒が出て、これ、10年たつと10万人なんだけど、この生徒たちが社会に出てどういう生活を送っている、どういう人生を送っているというのは、この辺、何かないんですか。
 
○教育指導課長  正式なというか、そういった調査、現在のところないというふうに思っているんですけれども、不登校の子供が将来どうなるかというような、いろいろな考え方があろうかと思いますが、学校の設置者とすると、やはり基礎学力を身につける時期、そしてコミュニケーション能力を身につけてもらいたい、将来、やっぱり社会的な生き抜く力を身につけてもらうような基礎段階として、不登校でなく、学校に来てもらいたいという願いから、このような調査をし、やはり課題分析をして、一人ひとりに対応したいというふうに考えております。
 
○松中 委員  当然そういう答弁になって、要するに保護者というか、両親だって、非常にそういうふうに心配するでしょう。だけど、当人にとっては、非常に、要するに一つのレールというものに対してプレッシャーを感じるかもしれないし、基礎的なものがなくたって、芸術的には突然何かブレークしてうまくいくというケースもあるだろうし、あるいは学校に行かないで暴れていた、暴走族なんかになったのが、社会に出て意外に成功しているというような例もあると。要するに更生してかどうか知らないけども、とにかくあると。だけど、不登校というふうに何かあれして、プレッシャーをかけて、それで保護者とも相談する、地域とも相談する、学校とも相談すると、生徒に対してすごいプレッシャーというのもあり得るんじゃないかと思うんですね、実際問題として。だから不登校、これ、不登校というのが話題になって、もう10年どころか20年とか、そんなにたっているかと思うんですが、それが社会へ出てどういう人生を送っているかというのは、何かある程度わかるといいんじゃないかと僕は思うんですけども。
 何かどうも不登校という、先生の、学校の、その期間だけで一つを語るということが果たしていいかどうかというのは、非常に僕は疑問を持つような点もあるということだけは、私、言っておきます。済みません。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○高橋 委員  ちょっと基本的なあれですけれども、これは7月に発行したということなんですが、先ほどから聞いていて、先生方全員にお配りしたのか、もしくは学校に数部届けたのか。
 
○教育センター所長代理  市内の小・中学校、市立の小・中学校、全教職員に配付いたしました。1冊ずつ。1人1冊。
 
○高橋 委員  何日。
 
○教育センター所長代理  ちょっと何日まではわかりませんけれども、済みません、もう既に配付済みです。
 
○高橋 委員  7月発行ですから、7月以降でしょうけれども、夏休みがありましたので、その間も先生方は出られて、特に生徒はお休みでしたから、何か先生方を集めてこういうことについていろんな話をされたりとか、そういうことはしてこられましたでしょうか。
 
○教育センター所長代理  今、おっしゃられたような意味で、各学校を回って説明会等は開いておりません。ただ、あとアクションプランという、こういうチラシですとか、それから先ほど言いましたように、ハンドブックのちょっとまとめたようなものを柱として、今後も学校のほうに、PRだけではなくて、配っただけではなくて、一緒に考えていく。それから、先ほどの委員さんのお話ではないですけれども、やはり不登校対策のちょっと再構築を考えていくための一つのやはり指標というか、材料として考えさせていただきたいと思っております。
 
○高橋 委員  いろいろと課題の多いことかなというふうに思います。
 これは数字ですね、20ページの不登校となったきっかけと考えられる状況ということで、幾つかの項目で、例えばいじめが小学校では2件で中学校では5件というようなですね。これを学校の中の出来事と家庭の出来事というふうに分けますと、大体、家庭の出来事が学校の出来事の倍ぐらいあるんですね。だから、学校の中での云々よりも、家庭の事情が不登校に起因するということがかなり多い。この表を見る限りでは、大体、そういう傾向なんですね。
 そういうことを考えますと、やっぱり家庭訪問というのが大事じゃないかなと。今、小学校の場合には、家庭訪問というのをやっていないですね。地域訪問ということで近所まで行くと。やっぱり家の中に入って様子を見れば、その家庭がちゃんと子供と向き合っているかな、どうかなというのは、先生ならば大体わかると思うんです。そういうことは予備知識として持っておきながら、その子が休まないかとか、DVみたいなものを受けていないかとか、ネグレクトになっていないかとか、そういうアンテナを張りめぐらせて、やっぱり子供たちと対峙してほしいなというふうに思うんですが、この辺はどうでしょうか。
 
○教育指導課長  今まで一般質問でも御答弁させていただいております。家庭訪問の重要性というのは、不登校未然防止だけでなく、今、委員おっしゃられましたように、児童虐待という観点、そういったものを早期発見するということで、やはりますます必要性はあるというふうに感じております。ただ、学校行事の中で、なかなか日程がとりづらい、あるいは保護者の方が御家庭にいらっしゃらない時間が多くなってきた、お働きになっていて、なかなか時間を合わせられないというような実情もございます。ただ、希望によって家庭訪問をするという形を今とらさせていただいていますので、今後、さらに校長会等の中で家庭訪問の実施の呼びかけをしながら進めてまいりたいと思っております。
 
○納所 委員長  ほかに質疑ございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 ただいまの報告については、了承することでよろしいでしょうか。
 
○石川[敦] 委員  聞きおきます。
 
○納所 委員長  では、多数了承ということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 そのように確認いたしました。
 陳情者入室のため、暫時休憩いたします。
              (15時49分休憩   15時51分再開)
 
○納所 委員長  再開いたします。
   ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第5「陳情第14号特別支援学級の増設についての陳情」を議題といたします。
 陳情提出者から発言の申し出がありますので、暫時休憩いたします。
              (15時52分休憩   16時07分再開)
 
○納所 委員長  再開いたします。
 それでは、原局から説明を願います。
 
○教育指導課長  では、陳情第14号特別支援学級の増設についての陳情につきまして御説明いたします。
 陳情の要旨は3点ございました。
 一つ目の要旨は、障害のある子供が、地域の中で健やかに成長し安心して生活していくために、地域の学校に特別支援学級を設置してほしいというもので、少なくとも設置率を全国平均、鎌倉市内ですと、あと小学校4校、中学校2校まで上げてほしいというものです。
 本市教育委員会では、先ほど御審議いただいた、平成23年度に深沢中学校に特別支援学級を開設し、また平成24年度には、実施計画により小学校に特別支援学級(知的障害、自閉症、情緒障害)を開設する予定です。
 今後の計画につきましては、現在、特別支援学級基本方針検討委員会で、障害のある児童・生徒もできる限り地域の学校に通学できるよう教育環境を整備し、各学校に特別支援学級を増設することについて検討しております。
 二つ目の要旨は、特別支援学級増設の考え方や設置校について、パブリックコメント等を活用し、市民からの意見を参考に決めるよう求めているものです。
 本市教育委員会としては、特別支援学級の増設についての市民からの意見を聞くことは一つの方法と考えますが、増設に当たっては、学校と相談の上、配置や環境整備の検討を行う必要性があり、慎重に対応する必要があります。
 三つ目の要旨は、就学相談説明会の方法についてで、現在の実施方法では、就学先を選択決定するための時間と情報が足りない。そのため、教育委員会の担当者だけでなく、各小学校特別支援学級担当者と近隣の県立及び国立特別支援学校担当者、学童保育担当課、放課後支援担当課も同席し、各担当から情報提供を行ってほしいというものです。
 本市教育委員会では、毎年4月下旬に、あおぞら園と福祉センターにおいて、担当指導主事から就学相談の目的や今後の流れ等について説明しています。また、学校見学については、あおぞら園の保護者代表が中心となり、見学希望の学校を集約し、担当指導主事が学校と見学可能日の調整を行っております。
 合同の説明会の実施については、関係する機関等が多岐にわたっていることから、日程調整が難しいだけでなく、保護者の待機時間が長くなり、負担増につながることも懸念されます。
 しかしながら、陳情の理由にもあるように、放課後活動などの支援を学校生活と一体で考えなければ、入学後の生活の見通しが立たないし、学校選びも難しくなるなどの不安があるということは理解できるところです。現状の説明会を継続しつつ、就学相談の際には、今まで以上に保護者のニーズにこたえられるよう、関連する機関や担当課と連携して、必要な情報提供に努めていきたいと考えております。
 以上で説明を終わります。
 
○納所 委員長  御質疑はありませんか。
 
○渡辺 委員  今、陳情者の方から御指摘があったように、鎌倉市の特別支援学級に対する取り組みということが、おくれているという認識はあるんでしょうか。数字も出ていますけど。
 
○教育指導課長  数字上はそのようにあらわれるかと思われますが、今まで鎌倉市の場合は、特別支援教育、特別支援学級のあり方を拠点校方式という形で、幾つかの学校から集まって、複数の子供たちでコミュニケーション能力を高めるということを重視してまいりました。そういった意味で、学校数については抑えた形になっております。ただ、全国的に鎌倉市だけではなくて、全国的に特別支援学級を希望されるお子さん、保護者の方が多くなりまして、やはり全国、県では全校設置というような数値が多くなっておりますので、数字的に見ると、やはり鎌倉市はかなり低い値というふうにとらえております。
 
○渡辺 委員  今まで拠点校方式ということで、そういう方針でやってこられたと。今、お話を伺っていますと、全校設置方式に変えていこうということなわけですね。それは、その方針、今まで拠点校方式というのをとっていたということは、それなりのメリットがあるということでやられてきたと思うんですけれども、それを方針転換されるということは、明らかに全校設置方式のほうが今の時代のニーズに合っているということで判断されたということでよろしいでしょうか。
 
○教育指導課長  一応、方向性としては、今までも申していますし、今、委員おっしゃってくださったように、全校方式のほうがよいのではないか。あるいはそうでないと、この人数増に対応した支援教育ができないのではないかということです。ただ、ことしいっぱいを目途に、検討委員会のほうで検討をしております。方向性としては、拠点校方式から全校方式のほうに移っておりますが、移行するに当たり、課題がやはり何点かありますので、それをよりよい方向を模索しなければなりませんし、学校、そして保護者の方たちにも理解をしていただきながら進めていかなければならないと思っております。
 
○渡辺 委員  今まで拠点校方式ということで、それを変えていくということであれば、それなりにきちんとした理由づけが必要かというふうに思います。それを、今、検討している段階というようなことで理解しています。
 あともう一つ、指摘があった情報提供の点については、そういう十分な情報提供が行われていないという認識がありますでしょうか。
 
○教育指導課長  就学説明会、就学相談という中でやっているつもりではございますが、ただ、陳情者のほうの陳情書にあるような観点から、さらに情報を広範囲に集めて提供しなければならないというのは考えております。
 
○渡辺 委員  今、お話あったように、そこも含めて、特に方式自体も変えていこうと思っていらっしゃるみたいですから、その情報提供のあり方についても、今後、検討委員会というのはあるんですね、その中で検討していくということで理解してよろしいでしょうか。
 
○教育指導課長  現在、検討委員会のほうで検討をしておりますのは、特別支援学級の設置のあり方についてということで、就学相談の中での情報提供ということは、事務局側のほうの今後の努力によって、保護者の要望にこたえられるようにというふうに考えております。
 
○渡辺 委員  そういうことで、前向きには考えていかなきゃいけない部分だとは思うんですけれども、実際、障害を抱えておられる保護者の方が、情報の提供の仕方が十分じゃないとおっしゃっているわけですから、やはりそこは検討の余地があるのかなというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
 
○教育指導課長  御指摘ありましたように、他課からの情報というのは、やはり不足している部分があったというふうに反省をしておりますので、今後のこちら側の努力目標と。そういった他課からの情報収集をして、保護者の方に情報提供するというのは、努力してまいりたいと思います。
 
○渡辺 委員  きょう、朝も日程第2の深沢中学校における特別支援学級の開設についてというところでちょっと現状認識ということで伺ったんですけれども、今までと違って、ちょっと特別支援学級ということのとらえ方というのが変わってきて、ないし役割、ないし意味づけということが変わってきているのかなというふうに思います。議会でも、教育長のほうから不登校児についてのお話があって、何十年前にはそういうことはなかったんだけど、今はそういうことが非常に問題になっているというようなお話、状況が変わっているというようなお話もあったというふうに思います。ですから、何十年か前に比べて、特別支援学級のあり方も変わってきているかなというところだということだと思いますし、今回の陳情も、その中で出てきている陳情なのかなというふうに思っております。
 私、ちょっと聞きたいんですけど、教育委員会としては、特別支援学級、先ほど高橋委員のほうからお話があったんですけど、二中で設置がないということで、それは設置しなければ希望がないということでの発言だったか、何かちょっと言ったんだか、前川委員だった、じゃあ、前川委員がおっしゃっていたのかな。そういうお話もあって、ということは、潜在的には、そういう希望があるということなんでしょうかね。
 
○教育指導課長  本年度末の方針、それを待って、それができた後は、どの地域にどれぐらいの特別支援学級に進学を望まれる数があるのかですとか、あるいは学校の状況、それを調べまして、また財政的な問題もございますので、そのあたりを勘案して順次ふやしていきたいなというふうに思っております。
 
○渡辺 委員  先ほど申し上げましたみたいに、やはり時代の変化によって特別支援学級の意味づけみたいなところが、役割ですね、変わってきているのかなという中で言えば、鎌倉市のほうとしては、なるべくそういうものをふやすと。先ほどどなたかの委員で御発言があったように、潜在的にあるわけで、新しくつくったらば、そこに入る人もふえるだろうということだと思うんですが、鎌倉市教育委員会としては、そこに入る人たちが、ちょっと聞き方はおかしいかもしれないんですけど、ふえたほうがいいと思っているのか、なるべく少なく抑えられたほうがいいのかなと。ちょっと言い方はおかしいんですけれども。その辺が、それか私の今言っているポイントが間違っているのかもしれません。ふえたほうがいいのか、少ないほうがいいのかというところが、鎌倉市としてはどう考えているのかというのは、非常に私としては、この陳情ないし今後の進め方という部分ではポイントになってくるんですけど、今、どのようにお考えになっていますでしょうか。
 
○教育指導課長  教育の機会の提供ということで考えますと、まず、やっぱり保護者の思い、それから児童・生徒、お子さんの思いに寄り添った教育というような形を考えなければいけないと思います。そして、また個に応じた教育と。通常学級に比べて、一層、個に応じた教育というのが必要ですので、最初に申しました保護者の思い、お子さんの思いに寄り添った教育機会の提供ということを考える上で、特別支援学級の設置というのは考えていきたいなというふうに思っております。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○高橋 委員  陳情趣旨の1番については、大体ふやしていく方向だなというのが確認できましたので、それはいいんですけれども、2番のパブリックコメントを活用してというところなんですが、これは条例もありますし、こういう全市民を対象にというふうなことをしなくても、何かやっぱり対象者に対しての意向調査とか、そういうようなことだったらば、対象がかなり限定されますし、やる作業としてはそんなに大変じゃないんじゃないかなというふうに思うんですが、そういう意向調査的なものでずっとやってきているわけですから、希望しますか、しませんかみたいなことはですね、それにプラスして、何かどこかこの学校のほうがいいというような意向がありますかみたいな、要するに例えば全校設置ということが決まって、それだって一斉に全校できるわけじゃないですから、何か順番を先に希望するようなところがありますかとか、それは設問はちょっと考えていただかなければいけないんですけれども、対象を決められた範囲の中で意向調査みたいなことをやっていくような考えはできませんかね。
 
○教育指導課長  今までも、やはり今回、本日御審議いただいております深沢中学校につきましても、そしてまた24年度に開級しようとしている小学校につきましても、まず保護者の意向というのを、要望というような形で相談の中で出てきているものをやはり最重要視してきております。その中で、やはり地域バランスですとか、あるいは児童・生徒のやはり動き、ここに開設した場合、何人ぐらい児童・生徒が来るのかというようなことを考慮しながら学校を選んでまいりました。
 今後も、そのような方向で、相談の中で、あるいは要望というような形で、こちらのほうに出たものに対して、真摯に受けとめて、どこがやはり次に一番適切なのかというのを判断してまいりたいと思います。
 
○高橋 委員  今、拠点校方式から転換していくための委員会が開かれているということで、その議事録がリアルタイムで公開されていないので、そういったものもお願いしたいというような話だったんですけども、その辺はどうなんですか。
 
○教育指導課長  その辺につきましては、していかなければいけないことだと考えております。
 
○高橋 委員  大体、陳情者の意向に沿ったような形で進んでいるんじゃないかなというふうに感じられました。
 もう一つ言えば、意向調査も、個人名は無理にしても、できるだけこういう意向が多かったみたいなことは、何か記録として公開していけるようなことでもあれば、自分はここの学校って希望したけれども、こっちの学校を希望した方が多かったんだなというふうなことが確認できれば、それは順番の中でそこが先にされたということは、それなりに理解をしていただけるんじゃないかなというふうにも思いますので、この辺も含めて今後の対応を考えていただければと。これは要望だけしておきます。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑はありませんか。
 
○石川[敦] 委員  3番目の説明会なんですが、これ、今書かれている、原課並びに特別支援学校のほうと調整をしての説明会というのは、現実的にはいかがなものなんですか。
 
○教育指導課長  やはり多岐にわたっていることから、かなり難しいというふうに判断しております。
 
○石川[敦] 委員  もう少し具体的に説明していただいてもいいですか。
 
○教育指導課長  3番に出ていますように、まず市内の特別支援学級、現在でも小学校7校、中学校3校ございます。それから、市外の藤沢養護学校、鎌倉養護学校というようなところまで考えますと、一堂に集まるというのは、かなり難しい状況かなというふうに考えております。
 
○石川[敦] 委員  それはやはり担当をされる、説明をすることができる方が、時間調整をするのが難しいと。業務の中で困難であるというふうに理解してよろしいですか。
 
○教育指導課長  はい、そのように考えております。また、それぞれの学校では、それぞれの説明会という形で対応しておりますので、日ごろの、すべて、今、名前を挙げましたのは、教員が1カ所に集まって説明をするということになると、難しいかなというふうに思います。
 
○石川[敦] 委員  そうですね、担当されている児童・生徒の支援もありますので、時間的なことはちょっと難しいのかなというふうに、今、受けとめました。
 また、2番目のパブリックコメントを活用して全市民にというところ、意見集約の部分なんですけれども、やはりこの特別支援教育の拠点校方式の場合は、単に空き教室がある学校のみと陳情者の方は御理解をされているような印象を受けるんですが、この辺のところは、教育委員会としては、拠点校方式の場合に指針とされていることなど、もう一度お聞かせいただけますか。
 
○教育指導課長  単に空き教室があるところに設置するというのではなくて、保護者からのニーズ、地域からのニーズ、学校からのニーズ、そして先ほども申しましたが、全市的なバランスというのを考えて設置校を決めておるところです。
 
○石川[敦] 委員  当然、計画的に進めていると。空き教室ある、ないにかかわらず、必要であれば、そこへ設置していくということでよろしいですか。
 
○教育指導課長  そうと言いたいところですが、実際問題、やはり幾つかの学校は、通常学級をですね、生徒数、児童数の増に伴いまして、特別教室を転用しているようなところもありますので、なかなかそこは難しいというふうには判断しますが、その場合は、お隣の学校にというようなことを紹介いたしますが、できる限り地域バランスを考えてというふうに思っております。
 
○石川[敦] 委員  計画的にというか、きちっと相対的に公平に行っているというふうに受けとめます。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○小田嶋 副委員長  先ほど陳情者の説明の中に、文部科学省が今後進めようとしている特別教室のことで、今後、その方向に鎌倉市は行ってしまうのかということで、不安に思っているというような趣旨の発言があったと思うんですが、特別教室と特別支援学級との違いというのはどんなものなのか、ちょっとわかる範囲で御答弁いただけますか。
 
○教育指導課長  特別支援教室というのは、その特別支援教室に教員がいて、そこに、通常学級のお子さんも、その教室へ行って指導を受けるというものと聞いております。ただし、その情報については、現在のところ全く入ってきてございません。ということで、ちょっと答弁が中途半端で申しわけないんですけども、そんなふうにとらえております。
 
○小田嶋 副委員長  私がとらえたというか、イメージしている教室というのは、障害を抱えている子供のその障害の程度に応じた、それにこたえ得る教員がそこに配置されていて、等しく教育を受ける環境を保障するというのが支援学級だと。教室の場合は、今、御答弁にあるような、通常学級の生徒も交えたということなんだろうなというふうに、私のほうの理解ではそういうふうにしているので、そういう教室という位置づけになってくると、私はこれまでも小学校の程度では通常学級で一緒に授業を受けてきたけど、しかし、中学に入ると特別支援学級を選択したいという方がふえるという、その背景にあるのは、やっぱり障害が年齢を重ねれば重ねるほど、通常の学級の中で暮らすと、一緒に授業を受けていくときにやっぱり障害が大きくなると。そのことを認めるからこそ、学級の必要性があるからこそ、中学校1年生になると、鎌倉市でもそちらの学級支援、特別支援学級を選択している人がふえているということで、こういう理解でよろしいんでしょうね。
 
○教育指導課長  小学校を通常学級で、中学校から特別支援学級へというような転籍の意向につきましては、一番はやはり保護者のほうで、小学校の間は地域の学校で地域の友達と遊んだり、勉強したり、教室の中で一緒に過ごすことによってコミュニケーション能力を身につけさせたいと、そういう思いだと思います。ただ、中学校になると、やはり学習面で一斉授業ではなかなか難しいので、特別支援級で個に応じた指導をその子のために必要だという判断で、保護者のほうで判断しているものというふうに思います。また、特別支援級の扱いについては、もう少し勉強してみないとわからないところがございますので、今のところ、そのような形で答弁させていただきたいと思います。
 
○小田嶋 副委員長  わかりました。私も不勉強なところで聞いていて申しわけないんですが。ただ、この特別支援学級に配置される教員は、障害の程度、また種類に応じて、それだけの基礎的な、基礎と言ったら変か、専門知識を持った教員が配置されているわけですから、これは先ほどの深中での配置にも、県費の教員を配置するというふうに言われているように、今後、特別支援学級の配置に当たっては、県費の教員配置ということで、これは基本というか、原則というか、そういう形になっているということで確認してよろしいですね。
 
○学務課課長代理  おっしゃるとおりでございます。
 
○小田嶋 副委員長  そうなってきますと、神奈川県との関係もありますし、今後、全校配置という上でも、県に対する教員の配置、その準備の計画づくりも影響を与える問題にもなってくるんだろうと思うので、これはその点で鎌倉市からも、その配置の点でも要求を早目から計画を自分のところで持って、年度を区切って、こういう配置を県のほうに要望していくという必要があると思いますので、よろしくお願いしたいと。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑はありませんか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 取り扱いを含め、御意見をお願いいたします。
 
○渡辺 委員  先ほどの質疑を通しても理解できるところで、今回、その陳情の中には、一番最初のところで、小学校4校、中学校2校ということで、具体的なお話がありますけれども、市のほうは、まだこれ検討段階であると。しかも、今、この陳情の中で要望がある以上の、難易度が高いと思われる全校設置方式ということを採用しようとお考えのようです。ですから、まず私は、深沢中学の場合は、今時点の計画の中でやられたことだと思うんですけれども、今後、どのようなデザインで進めていくのかということは、きちんと市の考え方をまず整理して、検討委員会の中で考えていっていただきたいというふうに思います。
 また、2番、3番であります、情報提供と情報の共有化という部分についても、その検討の中で、どのようにしていくのがいいのかというところで考えていっていただきたい。まず市の考え方を整理していただかないとならないというふうに思いますので、今回、この陳情については継続ということにしたいと思います。
 
○石川[敦] 委員  この陳情をされた方の陳述の後ろの説明の部分ですね、地域の学校に通うことを卒業後は自分に対して理解のある人が暮らすといった、地域の中で自分の居場所を見つけといったところのノーマライゼーションに触れていらっしゃいます。本当に特別支援学級をつくって、設置して、場所があるないにかかわらず、お互いを理解し合うという機会をどの児童・生徒にも持ってほしいなと。私は、子供が深中、深小でしたので、そういった機会が全くなく過ごす9年間でした。その辺のところでは、非常に私もこれは陳情者の方のお気持ち、願意は深く深く受けとめております。
 ただ、今、質問させていただいたところもありまして、こういった意見の聴取であったりとか、説明会の部分含めて、まだまだこれから教育委員会のほうで検討していかなければいけないところもあるようですので、私も、もう少し検討をして、全校設置方式を計画的に進めていくべきというところは、強く強くネットとして申し上げたいと思いますが、まだまだ検討が必要とも思うので、今回は結論を出さず、継続とさせていただきたいと思います。
 
○高橋 委員  まず、扱いにつきましては、継続をすべきだというふうに思います。
 意見としては、陳述の中でも、市長選で松尾市長がマニフェストに掲げて、全校に特別支援学級をつくりたいということを約束をして当選しているわけです。そういうこともあって、教育委員会との協議のもとに、教員委員会としても拠点校から全校設置校方式にしていけるかどうかの検討を既に始めていただいております。そういう意味では、陳情者の願意が生かされるであろう方向に進んでいるということについては、質疑を通じて確認をしたところでもありますし、そういった意味では、温かくしばらく様子を見ていただきたいなというふうに思っているわけであります。
 それから、パブリックコメントを活用してというようなこともありましたけれども、とにかくその特別支援学級を利用する可能性のある御家庭の意向や御本人の意向も確認をしながら、これまでもいろんな意向確認をしながら進めてきたということの中で、それもまた拡大をしてやっていただきたいという意見も言わせていただきましたので、全体が大きく変わっていくときでありますから、もう少し温かく見守って、教育委員会として大きなかじ取りをしていただきたいなというふうに思います。
 最後に、二中のことですけれども、これも事あるごとにいろいろ意見を言ったり質疑をしてきたんですけれども、教室としてはあるわけでありますから、年度末に言ってですね、やりましょうと言っても、なかなか教員の配置もできないでしょうし、一度に2校を開設するということに対して、県の教育委員会が首を縦に振るかという難しい問題はあるんですけれども、なるべく早く、やるならやるでやっていただいたほうが、これは別に全校方式とかそういうことにかかわらず、人数が要するに今までと倍ふえるということの中での対応で、お願いすることも一考じゃないかなというふうにも思いますので、そういったことをぜひ前向きにやっていただきたいという意見です。
 
○松中 委員  継続でしたいと思います。
 それで、ただ、こういう数値を見たところ、全国平均から大分低いようなので、このレベルアップには積極的にするように、かかわるというか、検討をするようにしてもらいたいということを意見として言っておきます。
 
○前川 委員  私も結論としては継続でということを言わせていただきたいんですが、意見としては、けさほどのお話の中で、私、中学校に限定して言わせていただいたんですが、先ほどから地域バランスという話もあります。全校に配置という考えプラスですね、プラスというか、その手前で、中学校には本当に配置してほしいと思います。9校しかありませんし。小学校は16校ということで、中学校地区と考えると、9校には早くに配置してほしいというのが私の希望です。この陳情者のお話の中で、やはり小学校4校プラスしてほしいということもあります。24年にまた新しく小学校も配置されるということで、もちろん小学校配置、私も賛成なんですが、そういうことで私は考えております。
 2番目のパブリックコメントに関しましては、情報公開ということはありますが、とにかく対象者によく意見を聞いていただきたいと思います。
 それから3番目は、やはり説明会を開くということは、非常に難しいかなと思っております。ですので、そういう意味で、1番目のことに関して私は考えて、継続ということを申し上げたいと思います。
 
○小田嶋 副委員長  まず、この陳情の三つの要望については、1番目はもうそのとおりこたえてあげるべきだし、障害があるなしにかかわらず、どの子も教育環境をよりよくしていくと、こういうことは大前提の話でありますので、これにはこたえていくべきだと思っています。
 2点目についてなんですが、拠点校方式がいいのか、それとも全校方式がいいのか、その選択をパブリックという方式という前に、前にと言ったらいいのか、やっぱり当事者の声をよく聞き集める、そういうのはやっぱり教育委員会の仕事でもあるので、一緒くたにパブリックコメントを活用という、その前のやるべきことは、保護者も含めて十分な話し合いをやっていった中で、いい方向性を出していただければなと思うので、この点では、陳情の2点目については、そうすべきだという点では、ちょっと私はまだ準備をすべき、やるべきことがあるんじゃないかという意見を持っています。
 3点目につきましては、こういった情報を入手するという上で、今後、今、原局のほうでは関係機関との協議も重ねて努力していくという方向を答弁いただいておりますので、その努力の推移を見ていきたいなと思っております。
 結論としては継続ではございますが、願意には原局もこたえる方向で頑張ると言っているので、様子を見ていきたいなと思います。
 
○納所 委員長  総員が継続ということでございますので、陳情第14号については、継続審査とするということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 そのように確認しました。
 
○石川[敦] 委員  ただいま継続になりました陳情なんですが、神奈川ネットワーク運動・鎌倉からは決議をお出しいたしたいと考えています。教育委員会も全校設置に向けて努力をするということですが、後押しをする意味でも決議を出したいと思います。よろしくお願いします。
 
○納所 委員長  それでは、生涯学習部職員入室及び関係外職員退室のため、暫時休憩いたします。
              (16時48分休憩   17時05分再開)
 
○納所 委員長  それでは、再開いたします。
 初めに、7月1日付で当委員会所管部局の人事異動に伴う職員の紹介をお願いいたします。
                  (職 員 紹 介)
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第6報告事項(1)「平成22年度教育委員会事務の管理及び執行の状況の点検及び評価について」を議題といたします。原局から報告を願います。
 
○三留 教育総務部次長  平成22年度教育委員会事務の管理及び執行の状況の点検及び評価について御報告いたします。
 地方教育行政の組織及び運営に関する法律第27条の規定に基づき、教育委員会事務の管理及び執行の状況の点検及び評価を実施したので、その内容につきまして報告させていただきます。
 まず、点検・評価の方法等について御説明いたします。
 お手元に配付いたしました資料の2ページをお開きください。2の実施方針に記載いたしましたとおり、点検及び評価は、鎌倉市において毎年度実施をしている事務事業評価の中から、各課において重要であると位置づけている事業を対象といたしました。
 また、法第27条第2項に、教育委員会は、点検及び評価を行うに当たっては、教育に関し学識経験を有する者の知見の活用を図るものとするとありますことから、報告書の3ページに記載のとおり、教育分野を専門とする大学教授、元教育委員及び保護者の立場からPTA関係者の3名の方に外部委員をお願いし、御意見をお聞きいたしました。なお、外部委員による点検評価会議は、7月6日、8月13日の2回実施し、御意見をいただいてきたところです。
 次に、報告書の内容について御説明いたします。
 5ページから6ページをごらんください。ここには、教育委員会の事務事業、51事業の一覧の記載いたしました。この中から、教育委員会が平成21年度に重点的に取り組んだ事業として、点検・評価の対象とした15事業、16項目を7ページに記載をいたしました。
 8ページ以降は、ただいまの16項目について、項目ごとに現状、平成21年度に行った事業の概要、事業の成果を記載し、今後の課題として、教育委員会の内部評価を記載しました。なお、去年の当委員会で御指摘のありました実施計画事業の関連につきましては、項目の下に、その旨を記載をいたしております。
 また、以上の項目に対して委員からいただいた御意見及び委員の御意見に対する市の考え方、今後の対応策を記載いたしております。なお、委員からの意見、質問に対する市の考え方、対応策は、委員からの御意見の後に矢印をつけて記載をしております。
 この点検・評価の報告書につきましては、今後、速やかにホームページへの掲載をするとともに、各行政センターに報告書を置くなどして、市民の皆様に公表していきたいと考えております。
 以上で報告を終わります。
 
○納所 委員長  御質疑はありませんか。
 
○高橋 委員  昨年も多分聞いたと思うんですが、もう1回ちょっと確認しておきたいんですが、いろんな事業があって、評価、A、B、Cでやっております。そういう中で、評価がAだと、よくやったというのに、改善の必要性があるという事業が幾つかあるんですね。改善の必要がある事業が何でAなのかなと。もう少し何か細かく分けてやったほうがいいんじゃないかなという。この一覧表を見ればわかるんですけれども、5ページとか6ページですね。1次評価も2次評価もAだと、よくやっていますねと言っているんですけれども、その横の改善の必要性があるかなしかの表記については、あるというふうになっているのが幾つかあるんです。この辺はどうなんでしょうか。
 
○三留 教育総務部次長  こちらの事務事業、この5ページから6ページの表の中のA、B、Cのランクで見直しの必要があるかないかと。それで、Aにかかわらずありというような形になっている。その辺の記載の方法という御質問だというふうに受けとめました。
 こちらの事務事業、これは市の中の評価という部分も経ております。その中で、例えばこのAという部分、こちらにつきましては、さらにその事業の拡大を図っていくという事業もございまして、そういった部分で、その部分、一部例えば改善を要するというような形で、改善ありというような記載をさせていただいております。
 
○高橋 委員  それは言っていることはよくわかるんですけれども、これは見た方はちょっと読みにくいというんですか、この表を見てはなかなかわからないので、やっぱりAというのは、やっぱり十分な評価って、例えばBは、要するに事業の評価としては十分だったけれども、さらに改善の必要があるということだったらBだとか、何かちょっとA、B、Cぐらいにしか分けていないこと自体が、少し無理があるんじゃないかなと。これは全庁的なのかもしれませんけれども、もう少し表を見てわかりやすいような形にしたほうがいいんじゃないかなというふうに思うんですけど、そういう意味で聞いているんですけど、どうでしょう。
 
○三留 教育総務部次長  この評価、この部分につきましては、実はAからEまでのランクがございます。それで、このAというのは、充実または拡大という意味合いで評価をするというふうになっておりまして、そういった意味で、この教育委員会の事務事業の評価につきましても、同じような形でやっております。それで、その中で改善がありというような記載をさせていただいているところでありますが、たしかこれ、去年も同じような御質問があったやに私も記憶をしておりまして、そこの部分、ちょっと、どういった工夫ができるのか、今はこういった形に沿って記載をしているわけでありますが、どういったような工夫ができるのか、それにつきましては、ちょっと検討をしていきたいというように考えます。
 
○高橋 委員  表の大きさからいって、余り細かくはできないかもしれないんですけど、A、B、C、D、E、五つまであれば、そこはもうそれ以上ふやすのはなかなか難しいでしょうから、改善の必要性というような表記を何か別な言い方にするかですね。あるなしだけでやらないで、そこも何かA、B、Cにするとか、1、2、3にするとか、何かちょっと工夫を考えてもらいたいなと。これはちょっとほかの部署のあれもあると思いますので、企画なんかともちょっと相談していただいて、御検討いただきたいと思います。
 それと、外部評価の関係なんですけれども、二度ほどやっていただいて、製本していただいたということですけれども、ざあっと見せていただいた外部の評価を見る限りでは、この運営の仕方というんですか、ちょっと読みますと、3人いる中でどなたか1人でも御発言があれば、それはとりあえず載せるというようなことでやられているのかなというふうに思うんですね。合議で、この点についてはどうでしょうかということを議論した上で、合議でこの意見を載せましょうということでやっているのかなと。ちょっと発言内容というか、外部委員の項目のところを見ると、どうもそうじゃないんじゃないかなと思われるような項目が幾つかあるんですけど、その辺はどうでしょうか。
 
○三留 教育総務部次長  これは確かに1人の委員の方が、例えばおっしゃった意見、そちらについては、評価会議の中で御議論いただくわけでありますが、それに対する特にいや、そうではないという明確な御意見がなければ、そのままここに載せるというような状況でございます。
 
○高橋 委員  そういうふうになってくると、今度、人選もよくよく考えていかないといけないんじゃないかなというふうな部分もあろうかと思うんですね。ですから、外部評価ですから、外部意見とちょっと違うと思うので、この辺はもう少し細かい事業に精通をしていただいて、本当に評価して、これだけの事業をたった2日間で、シートを持っていっていただいたりしても、2日間でやるというのは、かなり大変だと思うんですね。そういう意味で、例えば複数の目で見て合議でやると。それは違いますよという意見が出なかったから全部載せるというふうに、結果的にそうなるかもしれないですけど、やっぱりそこで議論をしていただいて、全体の事業の中で、その意見がどうなのかとか、そういうふうな、ちょっと時間がないところ大変なんですけれども、やり方、工夫をしていただいたほうがいいですし、表記の仕方も少し工夫をしていただいたほうがいいんじゃないかなと。何かやっぱり合議で載せたというような表記の仕方ってあると思うんです、同じ意見にしてもですね。そういうちょっと工夫をして、外部の評価を受けたという重さをちょっと出していただきたいなと思うんですね。どうでしょうか。
 
○三留 教育総務部次長  表記の方法、それよりも先に評価会議の中の評価の方法ですね、その辺も今後、御意見も踏まえまして、少し私どものほうでも考えていきたいというふうに思います。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○石川[敦] 委員  ただいまの外部評価の件で、私もちょっと伺いたいんですけれども、外部評価委員の方、3人の方へ資料などは事前に配付する、この資料だけですか。ほかにも追加資料がおありになるんですか。
 
○三留 教育総務部次長  市のほうで行っております事務事業評価、こちらの資料につきましても、各委員さんにあらかじめお送りをいたしまして、目を通していただく中で評価会議に臨んでいただくというような形をとっております。
 
○石川[敦] 委員  外部評価は非常にいいと私たちも思っているんです。ただ、教育委員会の所管ではないんですが、ほかのところで入っていらっしゃる学識の先生に、鎌倉市の事務事業を評価されていかがでしたかと伺いましたら、よくわからないんですというようなお答え、十分な資料がないので、わかっている範囲の中でお答えしましたというようなお話を伺ったんですね。外部評価委員の方々は、非常に学識でお力もある方に違いないんですが、資料を十分にお出ししないと、なかなか実質の事業の本体の姿は見えてこないのかなというのを感じています。その辺のところはいかがですか。
 
○三留 教育総務部次長  先ほど申し上げました市の事務事業評価、こちらの資料とともに、例えば予算関連の施策の成果報告書ですとか、そういったものも含めて、なるべく多くの情報のもとに評価をしていただきたいということで、その辺につきましても、委員の皆様にはごらんいただいている、そういったような状況でございます。
 
○石川[敦] 委員  教育委員会ではきちっと対応しているということで受けとめます。
 あわせてなんですけど、保護者の代表として市P連の会長、お入りになっていただいている。これもすばらしくいいと私は思っています。市P連の会長という役柄は、保護者の代表ですが、やはり各学校には会長がいらっしゃいまして、それぞれ学校のことはよく御存じという中で、事前に資料配付などを、各校の会長方も目を通されて、その集約として市P連の会長がお持ちになるというのが本当はいいのかななんて思っているんですが、その辺の御見解はいかがですか。
 
○三留 教育総務部次長  確かに御指摘の方法、これもいい方法だなというふうに、私、考えます。ただ、ちょっと限られた時間の中で、やはり報告書をまとめていかなければいけないという状況もございます。ですので、時間的にちょっと厳しいのかなという、今、お話を伺って感覚は、今、持ったところでございます。
 
○石川[敦] 委員  余り無理を申し上げるつもりはないんですが、先ほど午前中でも連携というお話をさせていただいて、家庭と地域との連携が難しいと言っている中で、できるだけ多くの意見を吸い上げられるような形に、ちょっとお時間がかかるかもしれませんが、一歩進めていただくのもいいのかなと。生涯学習部のほうから、社会教育主事が市P連のほうには行かれていると思われますので、連携をとって進めていかれてはどうかなと考えます。
 個別の事業で少し質問させていただきたいんですが、まず、13ページの教育委員会のところで、勉強会という中で、小中一貫教育、今、話題に、今回一般質問でも大変多かったんですが、勉強会を教育委員の方もされているようですが、教育委員の方の小中一貫教育についての御意見はどのようなものがございますか。
 
○安良岡 教育総務部次長  教育委員さんのこの勉強会の中では、やっぱり他市の状況等を踏まえて、小中一体型で行っている学校等の状況や、あるいは施設が分離していますけれども、近隣で行っている学校等の取り組みの中で、やっぱり教育内容、特に授業の中でこのような教科を、特に小学校5・6年生、それから中学1年生、特に施設一体型では小学校5・6年生、中学校1年生を一つの固まりと見て指導していって、成果が上がっているというようなことを参考にされているようなところがございましたが、鎌倉といたしましては、やはり施設が一体型というのは難しいので、そのあたりのところを、どう今後小中一貫教育の中で取り組んでいくかということを課題にしているというようなところで、お話をさせていただきました。ですので、すべてが施設一体型ではないけれども、やはり先生方が子供たちを見ていく中で、小中一貫という視野を持って取り組んでいく必要があるのではということで、御意見をいただいております。
 
○石川[敦] 委員  教育委員の方と、今、教育委員会は、考え方は同じと認識してよろしいんですか。
 
○安良岡 教育総務部次長  当初の段階では、施設一体型とか、ほかのいろいろな部分をごらんになっていましたので、そういうことが鎌倉では取り組みできないのかということで話がございましたが、現段階では、鎌倉の取り組みとしてこのような取り組みが、今、一番可能性が大きいんだというお話をしていく中で、御理解いただいているというところでございます。
 
○石川[敦] 委員  そうしますと、3本の基本方針という、目指す子供像から始まる、も同じく、認識は同じにしているということでよろしいですか。
 
○安良岡 教育総務部次長  骨子案につきましても、教育委員さん等の中でお話をさせていただき、説明をし、今後の取り組みについてもまた検討をしていきたいというふうに考えておりますので、御理解いただいているというふうに考えております。
 
○石川[敦] 委員  目指す子供像であったり、カリキュラムの小・中の統一であったりといったところのお話が最近よく聞くところなんですけれども、やはり教育委員会の傍聴などをさせていただいて思うに、やはり教職員間の意思の疎通というところにスポットが当たっているような印象を私は持っているんですけれども、その辺のところの御認識というか、お考えはいかがですか、教育委員会として。
 
○安良岡 教育総務部次長  小・中の教員の連携を進めていくというところかと思いますけれども、教育委員さんのほうにも、やはり子供たちを育てていく中で、地域という中で子供を見ていく、その中で小学校、中学校、教員がともに子供たちを見て、9年間の育ちの計画性をつくっていく中で一緒にやっていくという部分では説明をさせていただいておりますので、その点については御理解いただいているというふうに思っております。
 
○石川[敦] 委員  わかりました。目指す子供像も、型にはまった子供で、それにはまらないとやっぱりドロップアウトしちゃうのかしらというような声、私たち保護者は感じています。そうじゃないよという説明も教育委員会からいただいていて、安心はしていますが、その辺で子供不在で話が進まないといいなと思っておりましたので、教育委員会全体でそんなことはないということなので、安心して、今後動きを見守りたいと思います。
 それから、次の少人数学級のところなんですけれども、28ページで、少人数学級、先ほど陳情の中にも、少人数学級とかえて特別支援学級みたいなお話もありました。外部委員の方から、少人数学級ばかりがよくないといったマイナスの指摘も出ているようですが、評価はいかがですか。
 
○教育指導課長  外部委員の方からの評価につきましては、少人数学級というような形で、世間一般ではもてはやされ、評価が高いというふうなことであるけれども、やはりクラスにはクラスのサイズが、ある程度の人数のサイズが必要であるというような御指摘でございました。
 ただ、鎌倉が現在進めております少人数学級編制というのは、小学校1・2年生、初めて学校という集団生活の中でいろいろなルールを学んでいったり身につけたり、あるいは学習を学んでいく際に、担任教師が目が行き届きやすいサイズということで考えております。そしてまた、こちらに数字が書いてございますが、現在進めている少人数学級というのは、18人から35人というサイズになりますので、当初、外部委員さんが想定していた5人とか10人とかというようなサイズではないということで、説明をして、御理解いただいております。
 
○石川[敦] 委員  少人数学級、小中一貫のほうでもそうですけれども、今、少人数で教育していくというのは、非常に個別の指導ができていいというふうに言われていますが、やはり余り少人数過ぎても、本当に18人とかってやっぱり少ない。それしかいないという中では、なかなか集団としての社会性がつかない部分もあるのかなとは思います。
 小・小間、小学校同士の交流といったところは、どのようなお考えというか、取り組みでいらっしゃいますか。小学校間、ちょっと例を挙げると、うちの地区は深沢・富士塚なんですけれども、小学校時代にはほとんど交流なく過ごしていて、中学へ入るともうすごく大世帯と小ぢんまりした部隊が一緒になるので、やはり最初のうちはなかなかなじまないというのが毎年毎年のお話なんですけど、もう少し早いうちから交流ができないものかしらというのが長年の保護者の意見なんですが、その辺はいかがですか。
 
○教育指導課長  小中一貫教育を進めていく中の一つのあらわれとして、今、言われました小・小間の連携というのも生まれてくるというふうに聞いております。どういうことかと申しますと、今の深沢中学校の例でいきますと、富士塚小学校と深沢小学校から卒業生が上がっていく、そして目指す子供像を、深沢中学校、富士塚小学校、深沢小学校で一貫性を持った目指す子供像をつくることによって、では、小学校それぞれが6年生をどういう姿で卒業させて、どういう姿で深沢中学校へ入学させるかということを考えていったときに、富士塚小学校と深沢小学校が連携をして、同じような方向性で中学校へ子供を送っていくというような姿が生まれてくると思います。そういった意味で、小中一貫教育を進めることによって、小・小の連携というのも生まれてくると考えております。
 
○石川[敦] 委員  連携というのがやはり課題があるというところ、きょう、朝からずっと伺っているところもあるので、ぜひ、そこのところは進めていけるように、計画を立てて取り組んでいただければと思います。
 それから、次は相談室の事業なんですが、先ほどハンドブックのところでも質問をしているんですが、相談室の事業として、不登校、先ほど松中委員からもありましたけれども、学校だけがすべてじゃないと、それは本当に私も思うところで、不登校の子供たち、もしくはさまざまな理由で学校へ行かない、不登校とは呼ばないような自治体もあるようですが、学校には行かないお子さんたちへの教育の保障といったところを教育委員会はどのようにお考えになっていらっしゃいますか。フリースクールとか、ほかの部分のところも、なかなか教育委員会からは紹介しにくいといったお話、過去に伺っているんですけれども、その辺のところはいかがですか。
 
○教育センター所長代理  この5月に、県内のフリースクールの代表の方と、あと中学の生徒指導担当者会から、関係課の代表から、児童相談所等で懇話会を持ちました。フリースクールの方からは、できればこういう会をさらに継続してやってほしいということで、それももうちょっと前向きに考えていきたいなと思っておりますけれども。あと学校のほうから、フリースクールの紹介もしております。
 
○石川[敦] 委員  なかなか情報が行かないんですというお声をいただいています。何人かおつなぎしたケースもあったかと思うんですけれども、今、家にいる状況で、このままでは不安ですというところの支援はしっかり固めていただいて、社会資源を幾つか教育センターのほうで把握して、紹介できる形にしていただきたいなというふうには考えます。
 それから、最後に図書館の事業なんですけれども、司書のお話がここにも出ているんですが、図書館は、町の情報、町というか、地域の情報発信の場ということで、司書の方がカンファレンスでさまざまな情報を市民に提供しているというようなお話です。この体制をやはり強化すべきではないかと考えるんですが、その辺はいかがですか。
 
○中央図書館長  今、お話がありましたとおり、図書館は町の市民のための情報の発信源として、レファレンス事業に力を注いでいくという形で今やっておりまして、職員の資質向上のために、それぞれ研さんをさせております。また、インターネット等、ITに対する教育も逐次やっていくというような形で努めているところでございます。
 
○石川[敦] 委員  なかなか職員の補充と職員の資質向上が今後の課題であるというふうにここ書かれているので、今、質問をさせていただいたんですが、今後は活用されるということで確認をさせていただきます。
 それから、図書館は市民協働事業を行っていて、いよいよ最後の年になるかと思うんですが、今後の方向性、伺えたらと思います。
 
○中央図書館長  市民協働事業につきましては、今年度が3年目ということで、市民経済部のほうでやっております事業としては、終了するというふうに認識しております。ただ、現在やっております事業につきましては、継続できるものについては私どもも一緒に今後も進めてきたいというふうに考えておりまして、今後とも、NPO団体の皆様と一緒に協議を進めていきたいというふうには考えてございます。
 
○石川[敦] 委員  市民経済部のほうでは、原局のほうにいた市民協働事業に関しては、原局が責任を持って、その運営をするというふうに伺っています。3年終わった後の方向性も、原局ですべて考えていくんだというような御見解でした。ので、ぜひ市民が入ってつくり上げるほど市民の意見が取り入れられることはないので、今後、この事業がしりすぼみにならないように、ぜひ御検討いただきたいと思います。
 
○中央図書館長  御指摘のように、私どもは市民協働をさせていただいたことによっていろんな点で気づきがございました。公務員では気づかない点を教えていただいた、そういう効果があったので、今後ともよりよい関係を持って、市民協働という形でいろんな事業を取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
 
○石川[敦] 委員  期待しています。よろしくお願いします。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 ただいまの報告については、了承することでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承を確認いたしました。
 教育総務部、生涯学習部退室、世界遺産登録推進担当入室のため、暫時休憩します。
              (17時36分休憩   17時38分再開)
 
○納所 委員長  それでは、再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  世界遺産登録推進担当関係、日程第7報告事項(1)「世界遺産登録に関する準備状況について」を議題といたします。原局から報告を願います。
 
○世界遺産登録推進担当課長  報告事項(1)世界遺産登録に関する準備状況について、お手元の資料に基づき2点、報告させていただきます。
 お手元の資料をごらんください。
 まず最初に、1の国際専門家会議の開催概要についてですが、本国際専門家会議の開催につきましては、鎌倉市議会6月定例会の本常任委員会において報告させていただいたところですが、今回、その開催結果について報告させていただきます。
 3回目となる今回の国際専門家会議は、第2回の国際会議において示された課題について、これまでの検討内容を提示し、国内外の専門家の議論を踏まえて、推薦書案の最終的な取りまとめに資することを目的として開催したものです。
 本国際専門家会議の名称、主催及び会場については、(1)の会議の概要の?、?、?に記載のとおりです。
 ?の開催期間等についてですが、記載のとおり、6月23日には意見交換を、24日には、まとめを実施いたしました。
 ?の参加者は、記載のとおり、海外招聘者4名、国内招聘者7名外、文化庁、外務省などとなっています。
 海外の招聘者は、これまでの国際会議で出された意見への対応や、その後の結果についての議論をいただくという趣旨から、過去2回の国際会議で招聘した方々と同じでございます。
 続きまして、資料の裏面をごらんください。次に、(2)の会議における海外専門家からの主な意見についてですが、今回の国際専門家会議では、記載のとおり、大きく三つの内容ごとに意見交換を実施いたしました。
 1点目の構成資産についてですが、昨年の国際会議では、「山稜部について積極的に評価するべき」等の指摘がされました。この山稜部の積極的評価への考え方については、6月の本常任委員会におきまして、鎌倉の特徴である古都保存法による歴史的風土特別保存地区を活用していくという方向で検討している旨、説明させていただきましたが、この内容に基づいて、本国際専門家会議に諮ったところ、海外の専門家からは、山稜部を構成資産の範囲に広く含めていくことについて「評価できる」「山稜部は、資産の不可分な一部であるという言い方が適切である」など、積極的な評価が得られたところです。
 なお、資産に含める具体的な山稜部の範囲につきましては、今後、推薦書作成委員会や文化庁とともに検討し、確定していきたいと考えております。
 二つ目の顕著な普遍的価値の言明についてでは、これまでの国際会議で指摘された、武家文化のさらなる明確化、山稜部の積極的評価への対応と、次の、評価基準の適合性について、再整理した内容を説明いたしました。
 これに対しまして、「鎌倉の武家文化の具体は、かつて武家政権が存在したことを示す証拠として残されている」「前後の時代との比較により、「その後の影響」「鎌倉が始発点である」という鎌倉の独自性を示してはどうか」などの意見をいただき、武家文化の定義を含め、全体的な理解を得るとともに、独自性や強調すべきポイント、さらには、まとめ方等についてアドバイスをいただきました。
 三つ目の評価基準の適合性についてでは、ユネスコが定める「世界遺産一覧表への登録基準」に基づき、近年の世界遺産委員会での審査の傾向に対応できるよう、評価基準の適否や補強すべき項目などについて意見をいただきました。
 以上の項目ごとの意見とともに、全体的なまとめといたしまして、「さらに理解を深めることができた」「前回の国際会議から、すばらしく前進した」などの意見をいただきましたが、一方、「確実な登録を期するのであれば、顕著な普遍的価値の言明、比較研究、保存管理計画等について、さらに時間をかけて精査し、推薦書をより充実させたほうがよい」などの意見もいただきました。
 以上が、本国際専門家会議の開催概要でございます。
 続きまして、2の今後の取組みの方向性についてということですが、今回の国際専門家会議では、ただいま説明させていただきましたとおり、前回の国際会議で指摘を受けた山稜部の積極的評価などの課題について評価を得るとともに、武家の古都・鎌倉に対する理解をさらに深めることができ、海外の専門家から、大きく前進している旨の評価もいただきました。
 しかし、一方で、より確実な登録を期するのであれば、さらに時間をかけて精査する必要があるのではないかという指摘もいただきました。
 こうした会議の結果や世界遺産登録に関するICOMOS審査がさらに厳格化している状況などを踏まえ、文化庁と4県市が協議した結果、より確実な登録を期するため、もう少し時間をかけて精査する必要があると判断し、まことに残念ではありますが、4県市の目標スケジュールであった平成22年度中の推薦を見送ることといたしました。
 今後の取組みについてですが、引き続き文化庁と協同し、早期かつ確実な登録に向けて、関係者の理解と協力を得ながら、平成22年度中に推薦書案を完成させるなど、推薦に向けた準備を進めてまいります。
 しかしながら、4県市といたしましては、さらに準備を進めていくためには、登録推薦スケジュールの目標をできる限り明確にしていく必要があることから、国に対しまして、武家の古都・鎌倉の平成25年度登録の確実な実現を目指した要望活動を行いたいと考えております。
 以上で報告を終わります。
 
○納所 委員長  御質疑はありませんか。
 
○前川 委員  御説明、ありがとうございました。3回も国際会議をしていて、その都度、高額なお金がかかっていながら本当に残念なことという報告ですけれども、今回、県から新しく次長さんがいらしていると思うんですけれど、この件に関して、これからの鎌倉の世界遺産登録に関して、どのようにお考えになっているか、お聞かせいただいてもよろしいですか。
 
○加藤岡 世界遺産登録推進担当次長  今回の件につきましては、私、県から2年間という形でこちらにお世話になっているところなんですけれども、それとは別にいたしまして、いずれにしましても、非常に我々としましては、かなりいいものをつくっていったなという意識がございます。ただ、残念ながら、まだもう少し、いま一歩ですよという御指摘をいただきまして、受験で言いますと、ちょっと一生懸命勉強したけれども、なかなかそこまで届かなかったなというところがありまして、ただ、やったことは十分やってきていますし、それが全く問題になっているわけではないと思いますし、もう1年間、頑張って、再度、受験をしようというつもりで頑張っていきたいなと思っております。
 
○前川 委員  大変心強い言葉で、よろしくお願いしたいと思いますが、一つ聞きたいんですけれども、これにはやっぱり平泉の登録がまだということがかかわってしまっているとお考えでしょうか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  平泉と鎌倉は時代が近いということがございますが、私ども文化庁等と打ち合わせの中で平泉が影響しているということはないということで、あくまでも国際会議の結果と近年のICOMOSの審査が厳しくなっているということが理由だというふうに考えております。
 
○前川 委員  了解しました。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○高橋 委員  今回もいらしていただいたマルタの方というのは、歴史都市の関係の委員長さんということですから、かなり決定に影響を持っている方だろうと思うんですね。平たく言えば、この人がいいと言えば通るんじゃないかぐらいに、私なんかは思うぐらいなんですけれども、どうなんでしょうかね。
 
○世界遺産登録推進担当課長  御存じのとおり、世界遺産登録は世界遺産委員会で審議されるということでございまして、各国21カ国から委員さんが選出されて、その中で審議されるということでございますので、レイ・ボンディン氏がいらしていただいて、発言がどのように影響するかというのはわからないということなんですが、基本的には世界遺産委員会の委員さんの中で御審議いただくんではないかというふうには思っております。
 
○高橋 委員  それぞれ御専門があって、そういう見識の中で全体会が開かれて決定されるんでしょうけれども、やっぱりそういう歴史都市ですよね、要するに鎌倉は武家の古都と言いながらも、その前は城郭都市だとか城塞都市だとかって、歴史的な都市というものと武家の文化とを一体として今に残すというようなコンセプトなんだろうと思うんですけどね。そういう意味では、かなりマルタのレイ・ボンディンさんですか、この方の領域なんだろうなというふうに思います。そういう中での委員長さんですから、ほかの方も大変いろいろないい意見を言っていただいているんでしょうけれども、この方の意見というのは特に尊重して進めていくことが必要じゃないかなというふうに思います。
 それで、紙を少し節約されたのかもしれないんですけれども、裏面の3番に評価基準の適合性についてということで、2、3、5が適当であるが、その中でも3が最も重要な基準となる。なお、5の記述はよくまとまっているみたいなことで書いてあるんですけど、これを見ても、ちょっと我々、資料も持っていないのでわからないんですけど、ちょっとさくっと説明をお願いしたいんです。
 
○世界遺産登録推進担当課長  大変わかりにくくて申しわけございません。世界遺産は、いろいろな記述があるんですが、その中で評価基準が10個ございまして、その中に当てはめていって説明をするというパートがございます。それで、評価基準の10個のうち、一応、評価基準1から6までが文化遺産、7から10が自然遺産ということになっております。
 まず、1番目ですが、評価基準の1といいますのは、人間の創造的な才能を示す傑作であるということで、人類の手による最高の記念工作物ということで、恐らく大きなピラミッドですとか、万里の長城だとか、そういったものに当てはまるのではないかと。
 2番につきましては、文化圏において建築だとか美術だとか、そういったものにおける価値の交流、文化の交流を示しているということが2番目ということです。
 3番目につきましては、現存する、あるいは今も残っている文化で、文化的な伝統だとか文化の存続を示す物証があるということが、その基準の3ということでございます。
 4番目につきましては、建築だとか景観の典型的な見本ということで、歴史的な重要な段階を物語る建築様式ですとか技術だとか、そういった類型だとか見本、様式といったものが4番ということでございます。
 5番につきましては、独特の土地の利用がされているということで、集落ですとか土地ですとか海洋利用ですとか、そういったもので特別な土地利用がされているというものが5番ということでございます。
 6番につきましては、過去の顕著な普遍的な出来事が今に伝わっていて、それを示す記念物だとか遺跡が残っているということで、その事実との関連があるということで6番ということになっています。
 鎌倉は今のところ、2番と3番、4番ということで考えておりまして、あと、2番につきましては文化の交流ということで、武家は禅を取り入れていまして、積極的に活用していったということで、建長寺に見られるような禅宗道場をつくったりだとか、禅宗様式を、建物を用いて禅宗様の木造建築物、円覚寺の舎利殿だとか、そういったものができた。あるいは庭園で瑞泉寺の庭園が禅宗様庭園ということで、そういったものも交流を示す一つではないかということで2番目と。
 3番目につきましては、武家が政権をとって武家の社会ができたからこそ、いろいろな屋敷跡ができたりだとか、人員が配置されたりだとか、切通ができたりだとかということがございまして、それが武家が存在した、武家文化が存在したという物証だということで3番目ということでございます。
 四つ目でございますが、これが類型ということなんですが、鎌倉は京都や奈良の町と違いまして、山を積極的に働きかけて造成して、谷戸、谷戸にいろいろな寺社を建てております。そこが山と一体となった一つの独特の景観をつくっているということで、他には例を見ない、そういった寺社の景観ということで4番というような説明をさせていただいたところです。
 
○高橋 委員  4番を5番と言ったようで、それは失礼いたしました。これは、要するに該当するものは全部、鎌倉はこうですよと、何番と何番と何番ですよというふうにエントリーをしていいということなんですか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  それは、どういったコンセプトで何を強調していくかということになると思います。ですから、日本で今14カ所ですか、登録されておりますけれども、それぞれ何番を適用して説明しているということがそれぞれ違っていると。鎌倉は今まで推薦書作成委員会あるいは文化庁との協議の中で2番、3番、4番がいいんではないかということになっております。
 
○高橋 委員  特に4番がよくまとまっていますよというのは、例の山稜部を資産の不可分な一部であるというような、その辺の記述を加味したということで評価をいただいたということでよろしいんですか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  今回、山稜部を積極的に評価ということで取り入れて、寺社と山稜部が一体となっているという説明を強調させていただきましたので、恐らくそういったことであろうというふうに考えております。
 
○高橋 委員  着実に進んでいるなとは思うんですけれども、返す返すも何か一気に3年後というのは、がくっと来ますよね。これは何かあるんですか。翌年とかというのはだめなんですか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  今回、今年度22年度見送りということになりまして、少なくとも1年以降、推薦がおくれるということでございまして、できれば私どもとしては来年度、23年度に直近の推薦をしたいということでございます。ですから、今まで24年度を登録目標だったということが来年度、仮に推薦すると25年度登録ということであります。
 
○納所 委員長  よろしいですか。ほかに御質疑ありませんか。
 それではちょっと、委員長から済みません、何点か質問させていただきたいと思います。
 まず、今後の取り組みの中で、今後は引き続き文化庁と4県市が協働しということで、その推薦に向けた準備を進めていくと記述されておりますけれども、文化庁はこの「武家の古都・鎌倉」に対して、どのような評価を下しているのかと、これを伺いたいんですね。といいますのも、一部の報道で余り乗り気ではないというような、文化庁自身が余り乗り気ではないというような報道がございました。これに関しては、協働して進めていくには、4県市となかなか歩調を合わせるのは難しいのではないかという懸念があるわけでございます。
 ですから、武家の古都・鎌倉の世界遺産登録推進に対して、その鎌倉の候補資産、たくさんございます、構成資産が。それに対して、文化庁はどのような評価を持っていらっしゃるのか、わかる範囲でお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  私ども、準備を進めてきまして、これまでも鎌倉は他の場所に比べて一番準備が進んでいるというふうに何回か申し上げてきたと思います。平泉の次だということも、あわせて申し上げてきたところなんですが、今回、登録延期という協議を7月に2回ほど文化庁と持ちました。その際に、はっきり文化庁の口から、現時点でということなんですが、一番進んでいるのは鎌倉だというお話をちょうだいしました。現時点ということは、例えば一年延びれば、ほかに抜かされてしまうかもしれませんよということなんですが、そういったお話をいただきました。ただ、文化庁としては、一方、準備の整ったところから推薦をするということですので、そういったスタンスを持ちつつ、鎌倉はやはり一番進んでいるというふうに思っています。
 今回の国際会議についても、かなり国際会議での資料について文化庁の調査官の皆様に御協力をいただいたということがございますので、文化庁としても鎌倉について、かなり注目をしていただいているというふうに感じております。
 
○納所 委員長  ところが、報道で文化庁自身が余り乗り気ではないと。その根拠としては、いわゆる登録の基準というものが年々厳しくなってきている段階、情勢であるという中では、結局、登録して、その登録にならずという事態を避けたいというような思惑があるのではないかというような報道があったわけでございます。これは登録の準備を進めている文化庁と協議をしていく中で、そのような報道となる根拠はあるのかどうか、それを伺いたいんですが、いかがでしょうか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  特にそういったことは感じていないところなんですが、ただ、やはり石見までは14連勝というところで、文化庁もずっと登録し続けたと。ただ、平泉で、やはり平泉ショックというんですかね、それはやっぱり全国的にも大きな影響を与えたと。私どももICOMOSの審査が厳しくなっているというのは承知しておりますが、私たち以上に、恐らく文化庁はその辺を意識されているんではないかというふうに感じております。
 
○納所 委員長  その中で、確実な登録を目指すのであるならば、山稜部の評価であるとか、そういったものを積極的に、もしくはわかりやすく進めていく必要があると思うんですが、その構成資産の山稜部の評価を高めていくと、資産の不可分な一部であるということであるならば、そのバッファーゾーンの設定というものが、これから先、逆にネックになってくるのではないかという懸念がございます。その山稜部と、それから新たなバッファーゾーンの設定については、どのような方向性で検討されておりますでしょうか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  今回の国際会議でも、バッファーゾーンについては若干話題になりました。ただ、鎌倉側から見て、今までどおり山稜部のラインがはっきりしている、スカイラインを確保しているということであればいいんではないかと。ですから、高い建物がそばに建ってしまうだとかということがなければいいんではないかというお話をちょうだいしております。
 
○納所 委員長  わかりました。続けて済みませんけれども、(2)の?のところ、顕著な普遍的価値の言明についてという2番目の項目で、前後の時代との比較により、その後の影響を鎌倉が始発点であるという鎌倉の独自性を示してはどうかという御提案がございました。ただ、鎌倉が始発点であると、いわゆる武家文化というものが鎌倉が始発点であるというのはわかるんですが、それが果たして独自性かどうかという問題、そういった歴史的な評価は、例えば歴史の学者の世界、歴史学会の中でも確立をされているものなのかどうか、いわゆる国内での評価ですね。鎌倉に対する独自性であるとか、それから鎌倉が始発点であるというもの、どの分野でどの程度確立されているのか。それが確立されていれば、その独自性というものは迷わず打ち出すことができると思うんですね。それを今さらながらに追求されるということは、どこかに学会の中で確立されていない部分がもしかしたらあるのではないかという懸念を持ってしまうんですけど、この点はいかがでしょうか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  鎌倉につきましては、我々日本人にとりましては、鎌倉というのは大変なじみのあるところで、鎌倉時代に源頼朝が政権をとったというところなんですが、それが海外の方にわかりにくいと。武家が初めて政権を誕生させて、武家文化が生まれた。それが700年間にわたって折を経て、いろいろな形になって伝わっていった。なおかつ、私どもの現代の生活の中にも生きているという部分がある中で、私もそれは何となくわかるということなんですが、ただ、海外の方からすると、武家が政権をとったと、それで、そこが始発点であるということをわかりやすく説明しなければいけないということで、こちらに記載されていますのは、鎌倉時代が始まって、それから時代が変わったんだということで、その前と後ろとの比較をして、鎌倉時代を強調してはどうかという指摘がこちらの指摘でございます。
 
○納所 委員長  一番わかりやすいのは、いわゆる土地を仲立ちとした主従関係という封建制度が確立されたということ。封建制度については海外でもわかりやすいと思うんですね。ところが、じゃあ鎌倉は独自であると、武家文化だから。じゃあ京都の朝廷はどうなんだということは、実は日本人の中でもあいまいな理解しかないのではないかと思うわけですね。
 そこで、いわゆる朝廷の、京都の政権と鎌倉の政権、二重政権であるということも、これは少し当たらない部分があるわけで、これで東国と西国、または東北と、また九州といった、いわゆる独自性を持った国家観といいますか、全体としては日本の国なんだろうけれども、国家として西国は朝廷が支配をして、そして、独立性を持った東国というものが、その政権が確立された。その中で東国、いわゆる関東と東北との対立、平泉との対立があった。そして、その平泉は京都と結んで東国と対立したというようなことを歴史学者の中で、最近ではかなり定説として流布している部分もあるわけなんですね。
 ところが、日本国内での理解というものは、それまで進んでいない。単に歴史の流れの中で鎌倉で武家文化が始まった、中世が始まった、武家文化が始まった、700年にわたる、いわゆる軍事政権が始まったというような理解しかないというように認識しているわけで、それを世界に独自性として訴えていくには、もうよほど、さらに特徴的なものを強調していかないといけないのではないかというふうに思うわけでございます。
 そういった意味で、例えば海外専門家の認識をされた鎌倉の独自性ということなんですが、これはどういう点におやりになるというふうに認識されていらっしゃいましたでしょうか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  やはり武家は海外の騎士とか戦士とは違いまして、領地を基盤とした世襲制によるということが大変大きな要素じゃないかというふうに思っています。騎士は位を与えられる、あるいは傭兵は雇用されるというようなことで、武士は武士の子として生まれて、武士の子として育てられるということですので、そのあたりは大きく違うんではないかというふうに思っています。
 武士がつくり出した時代は、やっぱり政治・経済・軍事、いろいろな武家社会をつくっていったということでございますので、私どもとしては武家のあり方というんですか、武家が海外と違うというのは、やはり文化の担い手であったということですし、世襲制であったと。あるいは禅を取り入れていったというようなことが大きな特徴、海外の騎士なり戦士なんかとは違う点ではないかというふうに考えております。
 
○納所 委員長  済みません、ちょっと専門的なことを聞き過ぎましたけれども、例えば騎士とか傭兵であると。はい、済みません。
 
○高橋 委員  議事進行でちょっといいですか。委員長、質問していただいて結構なんですけど、1項目ぐらいだったらいいんですけど、余り複数項目やると、やっぱり委員長、副委員長かわって、それでやっていただいたほうが、これがルールだと思いますので。
 
○納所 委員長  ただいま高橋委員から議事進行についてお話がございました。では、恐れ入ります、残り1点だけ質問させていただいてよろしいでしょうか。
 皆様にお諮りしたいと思います。よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 では、1点、(2)の?、まとめの部分でございます。顕著な普遍的価値の言明、比較研究、保存管理計画等について、さらに時間をかけて精査し、推薦書をより充実したものとする必要があるとございます。この中で、精査不十分な点というところの指摘はあったのでしょうか。この点、お伺いしたいと思います。
 
○世界遺産登録推進担当課長  精査不十分ということではございません。例えばいろいろなポイントを強調してくださいというふうなことで御指摘をいただいた。その中で、比較研究を取り入れると説明がしやすいんではないかという話をいただきました。
 顕著な普遍的価値の言明といいますのは、推薦書の中でA4判1枚で、武家の古都を一言で言うとこうなりますというページがございます。それは、ずっと後ろに続く部分の集約ということで、大変重要なページという位置づけになっています。それは、やはりポイントになる点なので、ここを詰めていかなければいけないという話をいただきました。
 保存管理計画につきましては、第2回の国際会議で各史跡の保存管理計画を提示するとともに、映像資料でバッファーゾーンの状況ですとかも説明して、一定の評価をいただいています。ただ、今回、山稜部について、まだ入れるかどうかというのは、今回の第3回でお諮りする内容だったものですので、山稜部を入れた保存管理計画はまだ提示していなかったということで、海外の専門家の方々からは、そういったものにも配慮しなければいけませんねという話をちょうだいしたということでございます。
 
○納所 委員長  はい、わかりました。
 それでは、質疑を打ち切ります。
 ただいまの報告については、了承することでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承を確認いたしました。
 教育総務部、生涯学習部、世界遺産登録推進担当職員入・退室のため、暫時休憩します。
              (18時11分休憩   18時13分再開)
 
○納所 委員長  再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第8「陳情第20号御成小学校講堂の活用についての陳情」を議題といたします。
 陳情提出者から発言の申し出がありますので、暫時休憩します。
              (18時14分休憩   18時20分再開)
 
○納所 委員長  再開いたします。
 原局から説明を願います。
 
○文化財課長  陳情第20号御成小学校の活用についての陳情について、説明いたします。
 本陳情は、学校施設課、世界遺産登録推進担当に関係する内容ですが、文化財課から、あわせて説明いたします。
 本陳情の趣旨は、御成小学校講堂を教育財産から切り離して、早急に必要な改修を加えて、埋蔵文化財センター構想と呼応した重要な文化財の仮展示場として、また世界遺産登録広報センターとして、活用することを陳情するというものでございます。
 その理由の1点目として、鎌倉博物館構想が展示等整備計画まで内外に公表しながら長期先送りされて、文化財行政が一貫性を欠いている。
 2点目として、鎌倉博物館構想は、世界遺産登録実現に向けての重要な一歩となるものである。
 3点目として、市内各地から掘り出された貴重な文化財は、市民及び一般への展示に供するべきである。
 4点目として、昭和8年に建てられた講堂は、1997年の調査により、建物の耐震性に問題ありとされた結果、荒廃のまま放置されたままになっている。
 5点目として、講堂が、耐震上の問題や消防法上の問題ゆえに、不特定多数の使用を禁じられたまま荒廃するのは、そばを通学する児童への危険や、教育環境上のマイナスもはかり知れない。
 6点目として、講堂を改修して、特別貴重埋蔵文化財の展示場として、また、間近に迫った世界遺産登録のための広報センターとして活用することを緊急提案する。
 7点目として、講堂の改修に当たっては、早期に専門の設計業者に委託して、その見取り図をかかせることを提案するというものです。
 資料として、御成小学校旧講堂の配置図、間取り図等を用意しましたが、昭和8年に建てられたもので、陳情にありますとおり、かねてより建物の保存の要望もあり、平成10年の御成小学校改築後も学校財産として存続し、教育委員会の管理のもとで、学校が一部を倉庫として使用している状況です。
 本市の実施計画では、御成小学校旧講堂の保存と活用事業として、平成21年度から平成25年度の枠組みで、保存・活用について、世界遺産の登録資産のガイダンス機能や、埋蔵文化財の展示機能等の導入を視野に入れた検討を進めますと、その事業目標を掲げています。
 本年2月には、庁内関係課により、旧講堂の活用について、世界遺産登録後のガイダンス施設として活用する、また、その際には、あわせて文化財の出土品のサテライト的な展示施設として活用するという方向で、その可能性を検討していくことを確認しているところでございます。
 ただ、陳情にもありますように、かような施設を活用する場合に求められる建物の安全性、教育財産から切り離して別敷地とすることの可能性など、解決しなければいけない課題が多いことも事実であります。
 こうしたことから、世界遺産登録推進担当が幹事となって、登録に向けた作業の進捗状況も踏まえつつ、庁内関係課での検討を進めていくことになっている状況です。
 以上で説明を終わります。
 
○納所 委員長  議事の都合により、暫時休憩いたします。
              (18時25分休憩   18時26分再開)
 
○納所 委員長  それでは、再開いたします。
 
○松中 委員  それでは、質問をしたいと思いますけれども、御成小学校の講堂、私が小学校に入学した、その2年後ぐらいから、要するに生徒数がふえて、ここを教室で使った経験もあるくらい、もう何とも思い出の深い場所でもあるし、御成小学校改築問題にも深くかかわって、その当事者の1人としても、この講堂に関してはもういろいろな考え方も持っています。また、七、八年前に養老孟司さんから昆虫館をという話があったときも、ここではどうかなというようなことでも動いたことがあったんですけれども、とにかく教育委員会が動かない。それから財政的に厳しいとか、耐震的な問題があるとか、いろいろ言われて、ああいう状態で、最近、私、あそこの隣に、すぐそばに大きい松が枯れているので、その写真を撮りに行ったら、その松自身もそのまま枯れたままで、あの大木が立っている。そして、そのついでにこの講堂を見たら、もう何とも言えない状態になっているということを、ある意味では嘆いて、その責任も私自身もあると思います。
 それで、この陳情の中にあるわけですけれども、私の友人で文化財の専門家であった大三輪龍彦先生というか、大三輪龍彦君が世界遺産に向けて、もう十数年前、仮登録されているときに文化庁の専門家が鎌倉は無理だよと、要するに中世の歴史博物館あるいは研究所一つつくろうとする熱心さがないと、熱心度に欠けているとはっきり言われて、それでここに私の知り合いでもある、湘南の先輩でもある東大教授だった東洋史の大家である辛島先生、そして、五味先生を呼んで、大三輪君を呼んで、とにかくこの鎌倉に中世歴史研究所あるいは博物館がないというのは恥ずかしいと。世界遺産どころじゃないと。恥ずかしいということで意見一致して、動こうということで、そういう意味で中世歴史研究所を取り組んで、その看板だけでもということで、鈴木邸にその文化財の看板を掲げてきた経過がありますけれども、その前に、まず聞きたいのは、この中にも鎌倉市が、要するに中世歴史研究所、あるいはそういうものにかかわってきた過去の経過から本当にころころ変わっている。1回目がミカエルの、あそこの場所に基本計画の中にもはっきりうたわれた。それなのに、それが今度は稲村ヶ崎の古戦場、設計図までできている。それが住民の反対とかなんとかといって、それも流れ、それが今度、鎌倉の警察署のところにある旧中央公民館、体育館の前の、あそこの場所に国立博物館を誘致するという形までなりながら、今度また野村総研跡地をもらったというので、あっちへ移して、そうしたら今度はできるかなと思ったら、今度、全くもうそれを埋蔵文化財の収蔵庫的なものを扱うと。これじゃあ世界遺産、はっきり言って無理だろうと思う。
 私は情熱としてはあきらめないけれども、とにかく中世歴史研究所なり文化財施設をつくるというのは、やっぱり続けていこうと思っておりますが、何でこんなにころころ変わるんですか。それを説明してくださいよ、何で変わるんですか。御都合主義でしょう。何回変わったんですか。全く恥ずかしいと。こういう陳情が出ること自体が全く恥ずかしい、正直言って。もうどれほど言ったかわからない。
 もう養老さんも、要するに展示場としてあきらめて、「バカの壁」が当たったから自分でそれなりの場所を自分なりでつくって、もういいと。もう本当に情けない。それで、もしそれが収蔵できるような、あるいは展示できるような状態が七、八年前にできていれば、多分この話も、世界遺産のPRセンター的なところとして利用することが可能だったと。まず、どうしてこんなにころころ変わることに対して、はっきり言って行政のほうは恥ずかしいと思わないのかと。それだけは、まず聞いておきたいと思うんですよ。何でこんなに、要するにつくると言って、ころころ平然と要するに変えることが可能なのかと。これは市民の熱心度がないのか、行政の熱心度がないのか、議会の熱心度がないのか、これは何が原因だと思います、それじゃあ。まず、それを答弁していただきたいと思います。
 
○文化財課長  博物館の計画につきましては、ことしの2月までは野村総合研究所跡地に平成28年度中の開館というふうなことで、スケジュールを持って進めてきたところでございます。昨年の秋より、いろいろ野村総合研究所跡地の博物館、美術館、それをあわせまして、その方針を見直すという中で、大きい理由としては本市の厳しい財政状況というふうなことになっておりますが、ことしの2月に新しい基本方針を定め、その中で博物館については第3期基本計画以降の時期にその実現を図るというふうな方針を定めているものでございます。
 
○松中 委員  それはもう全然答えになっていないんですよ、そんなのは。課長に言ってもしようがないし、要するにミカエルをつくるって、相当の議論もあったし、稲村ヶ崎は土地まで買ったんですよ。設計図まで書いたんですよ。そういう経過がありながら、ころころ、いとも簡単に、要するに御都合主義で変えるのか、金がないから変えるのか。これね、鎌倉市としては本当に恥ずかしい。それで今井邸の、あるいは鈴木邸と言われる土地も、当初15億円ぐらいで買った土地が、今度、特別会計で30億ぐらいのお金になっているんですよ。もう金利だ何だかんだで買った土地より、多分、そこの土地の値段も下がっているけれども、どういうわけか鎌倉市の帳簿の中では上がった処理をしなきゃいけないという。
 だからもう、要するに信用ができないと。だけど答弁のしようがない、どうするの、これ。本当に文化庁の担当が十数年前に言って、それを何とかしようと、僕らも五味先生や辛島先生、大三輪君なんかで動いたけれども、どうにもならないんだ、これ。幾ら言ったって、やりますと言って絵をかいたって、全然できない。これは何なんですかね。これは恥ずかしいということを持たないと、これはどうにもならないと思いますよ。それで先ほど、石見銀山で世界遺産登録がとりあえず最後になっているのか。
 実を言うと、当時のユネスコ大使、近藤さんは私の湘南の後輩で、ユネスコ大使でもあって、鎌倉出身なんですね。今度、文化庁長官になるんですよ。だから、ぜひとも職員奮って、地元出身なんだからということで、どんどん言ったらいいと思う。国のほうからも予算を取ったら、国のほうもお金がつかないのか。だけど、鎌倉の熱心度というものが非常に文化財行政、特に発掘ではなくして、そもそも鎌倉の武家の古都と言われるものを、武家の古都は、要するに丘陵地帯、山稜地帯でよくわかるけど、武家って何なのと言うと、それをPRするような、展示するようなものが何もないんですね。わかるようなこと、はっきり言って、相手の学者も武家だとか武家政権なんていうのは形で見せないと、多分わからないと思いますよ。とにかく展示するというものがないとね。
 私の家内の父親は日本民俗学会の会長だったんですね。これは大阪の歴博、千里の役員もやり、佐倉の役員もやった。ああいうものを、要するにあれほどのものじゃなくてもいいけれども、中世という限定的なものを何でこの鎌倉にできないのか。これは恥ずかしいということを職員が持ってもらわないと、我々も当然反省しなきゃいけないけれども、要するに、残念ながら今日こういう状態になっている。
 それで、この講堂に関して、はっきり言って、私、華頂宮にも手がけた経過があって、あれを改修しようとすると、新しいものができるくらいの改修費がかかると言われた。そうすると、御成の講堂を改修した場合、やはり相当な金額がかかるだろうと思うんですよ。基本的に耐震工事。また、御成小学校の木造校舎のときに、私のやはり同級生が木造の大家で、あの材料を扱えるかどうかというところを徹底的に見てもらったとき、使えると。だから、あの講堂も使えるかもしれない。だけど、御成小学校も古い、要するに使った用材を再生した形で使っているけれども、建設費用が当時莫大なので、実態としては中には鉄骨を使っている、そういうこともあるので、これはどうなんですか、要するにそのぐらいの計算はしているんですか。何かに使うために、あそこを建てかえるというか改修する、そういう意味では。
 
○世界遺産登録推進担当課長  世界遺産は今年度といいますか、実施計画を登載された時点で私どもも入らせていただいたということでございますが、これまでの、今すぐ直接積算したわけではございませんが、一応3億円程度かかるのではないかというふうに考えています。
 
○松中 委員  多分そんな金では済まないだろうと、私どもは聞いているんですけれどもね。それと、この講堂を近代建築として、何か登録的な対象になり得るものかどうか。これは最近、鎌倉山のところをもらうという、これがまた、木彫建築ではすばらしいというわけなんだけれども、これは何らか指定建造物としても対象になるのかどうか、この点はどうですか。
 
○文化財課長  登録有形文化財にはなり得るというふうに判断しています。
 
○松中 委員  そうすると、登録文化財となり得るならば、それを展示的な施設として使用可能かどうか。
 
○文化財課長  可能だというふうに考えております。
 
○松中 委員  そうすると、その指定に向けて、これ動き出すんですか。もし、要するに鎌倉の象徴的な建造物として残すという意味ならば、その指定に対して動くんですか。これ、部長、どうですか。これはだれだ、どの部になる、こういうものは。これを、要するにどう扱うという検討委員会みたいなものは、市民とか、かつてあったんですよ、御成小学校改築検討、そのときに講堂も入っているんですけれども。これは、今度は今日単独になっているんですけれども、これをどういうふうに扱うか、どうするかという、それはどういうふうになっているの。そういう意思はあるの。
 
○植松 生涯学習部長  今現在なんですが、鎌倉市が今の状態で保存している状態ですので、登録をするということについては、今、検討していない状況でございます。
 
○松中 委員  だから、検討していくんですかと。あるいは、これをどういうふうに使うかという検討の中で、そういうことも含めて検討していくんですかということを前向きに考えていただかなければ、何の、どういうふうにするの、これ。
 
○島田 世界遺産登録推進担当部長  先ほど、報告の中にもありましたように、世界遺産のガイドセンター、ガイダンス施設の機能を中心に検討していこうということで、今、世界遺産担当が一応幹事になって、庁内的な調整を図らせていただいております。その中で、今、御質問にありました建物自体をどう保存していくのかということにつきまして、前に出た報告書等でも現位置で大規模改修して、補強して現況保存を図るとか、そのまま修復・保存して利用するとかと、いろいろな御意見が出ています。
 ただ、今後の利用を、こうした意見を踏まえながら、今後の施設としての機能をどのようにしていくか。世界遺産の広報施設と、それから、埋蔵文化財の展示機能を十分に持った施設としての機能等を考えていく中で、この外観というものを、例えば生かした形で改修していくのか、それとも保存すべき内容として、そのままある程度の保存を図りながら活用できるのか、そういったことも含めた上で検討し、その上で登録有形文化財としての指定も合わせた形の中で検討していく、そんな方向で検討を進めていくんじゃないかというふうに考えております。
 
○松中 委員  内部には検討委員会なり、もう検討委員会を立ち上げる予定はあるんですか。
 
○島田 世界遺産登録推進担当部長  まずは事務的にどういう課題があるか、教育財産から切り離した場合、現の学校施設の計画の中でのどういう課題があるか、それから、動線等も含めた中で、どのぐらいの敷地というものが可能になるか、そういった与条件を、まず事務的に課題として抽出していこうと。その中で建物保存についての考え方も一定程度整理した上で、その上で必要であれば学識等の意見を聞いていく場が必要であれば、それもまたあわせて検討していきたいと。今は、とりあえず事務的にどういう課題があるかを詰めていくというふうに進めておるところです。
 
○松中 委員  少なくとも御成小学校ができた時点で、この講堂が残されたんだから、もうそんなことは終わってなきゃいけないはずなんですよ。世界遺産がどうのこうの、扱うからどうのこうのじゃなくて、この講堂をどうするかというのが内部的に、要するにもう検討が終わってなきゃいけないし、ある意味ではもう使われてなきゃいけないというふうに思うんだけれども、ある意味では放置だろうと。
 そうすると、もう基本的な事務段階はどのぐらい時間的に、要するに計画的に持っていくためにはかかるんですか。検討のために内部的に、事務的に検討するのはここ一年、二年かかったんじゃ、一体、その後なんか全く信用できないわけですよ。野村総研をあれだけ市民の、それで大がかりに検討したって流しちゃうんだから。だから、本当にすぐかかって、要するに、ただ事務的にかかるんじゃなくて、具体的にもうこれ危ないんじゃないの現実問題として。耐震構造の面に関しての検討はどうなっているの。
 
○学校施設課長  耐震の検査については行っておりませんけれども、平成10年の時点で、財団法人文化財建造物保存技術協会に状況と、それから改修方法について委託をして、報告書が出ている中では、基礎部分につきましては、今後活用する上でも全部撤去をして、新しく付設をする必要があるということになっておりますので、推測ではありますけれども、非常に耐震性においては弱い状態になっていると思います。
 
○松中 委員  だからね、さっき華頂宮の件も言ったけど、改修して使うには、あれをつくると同じような、要するに建設費、建築費がかかるだろうと。3億円でこちょこちょと直す程度じゃ済まされないと。ただ、残すというだけだったら、それは残す方法は考えられるんだけれども、利用するといったら、僕の聞いているところではそのぐらい、要するに新しいものをつくるぐらいのお金がかかるというふうに聞いているんだけれども、とにかくこの十数年間、御成小学校ができてから具体的に、今、耐震構造の検査を10年前以上にやっていながら、実際そのままにしていたというのも事実だろうと思う。
 これ以上言ったら本当に怒りたくなるので、これで終わりますけれども、とにかく利用する前に残すのか、どうするのか、それを検討してもらいたいと思います。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○高橋 委員  松中委員から文化財資料館というんですか、その経過をずっとお話しいただいて、私も10年以上、そういう経過を見てきたことがありますので、本当に文化財資料館とか博物館とか、そういうものについては早くやっていただきたいなという思いがあります。先ほど、世界遺産の登録についてのいろいろなお話もいただきましたけれども、それについても、やっぱり資料館みたいなものがなくても、研究所みたいなものは、部屋をどこか決めてでもやること、それがやっぱり登録に向けての姿勢じゃないのかと。前は財団をつくるのに何億も原資積まなきゃいけないからできないとかと言っていたんですけれども、それも原資をそんなに積まなくてもできるようになったというふうな、その後の御報告もいただいておりますので、まず、やっぱりできるところからやるということが大事だと思うんですね。何もやらないで計画ばかりでやっているものだから、もう二転三転四転していくわけです。そういう意味では、とにかく梶原のほうは、やっぱり早くやるように、やれるように、もうとにかくそこだけは逃さないでやってもらいたいと思うんですけれども、決意を聞いておきたいんですが。
 
○文化財課長  本年2月の野村総合研究所跡地の今後の基本方針でもって、私ども、市民の方々にお約束している内容というのは第2期基本計画後期実施計画期間中に埋蔵文化財センターを整理するというふうなことをお約束しております。これは平成24年度から平成27年度の間ということで、このお約束に沿って、できるように頑張りたいと思います。
 
○高橋 委員  実際に、もう何千箱という出土品が置いてあるわけですね。実際に、その中を使ってやっているわけですから、とにかく中世歴史研究財団的な研究所でもいいですよ。そういうものを、まずそこにつくったらどうですかね。既得権をやっぱり発生させなきゃだめですよ。
 
○文化財課長  ただいま申し上げました埋蔵文化財センターには、出土遺物の整理・保管、それと調査研究機能に特化したものにする予定でおります。
 
○高橋 委員  文化財課長として余り踏み込んだことを言えないのかもしれないですけど、世界遺産の登録についても何回も言ってきているんですけれども、やっぱりその姿勢として、博物館をつくるのにはもう何年もかかりますから、もう本当にことし、来年の話なので、早目に研究所みたいな、財団でもいいですし、そういうものをやっぱり整備していくということは必ずプラスに働くと思うんですけど、その辺はどうでしょう。
 
○島田 世界遺産登録推進担当部長  鎌倉は、文化財行政がやっぱり奈良、京都と比べると、これまで進んでいなかったという事実は確かにあろうと思います。世界遺産登録を契機に、そうした文化財行政の底上げを図っていきたいというのは、もう我々担当としての思いでもありますし、これまで史跡指定、それから保存管理計画の策定等、それなりの成果を上げてきたと思っています。私どもといたしましては、あわせてこういう展示機能の充実ということが図られるよう、博物館構想が進められるよう、我々としても考えておったわけなんですけど、諸般の情勢の中で、少し研究機能に特化した形で進めていきたいというふうに方針が変更されたところです。ただ、高橋委員からもお話がございましたように、できるところから進めていくということについて、おっしゃるとおり、今ある何千箱もの埋蔵文化財を整理して、活用して、研究していくということは、もう喫緊の課題であると。それを進めていくことは、もう世界遺産登録に向けた大きな方向性とも当然合致するものであるということは十分認識して、事業については取り組んでいきたいというふうに考えております。
 
○高橋 委員  その最後の答弁は文化財課長の答弁なんですけどね。そのセンターをつくるということですよね。財団でもいいんですよ、そういう機関をつくる。実際にもうやっていることなんです。やっていることをちゃんと位置づけするということがプラスに働くんじゃないかという、そういう趣旨でお伺いしているんですけど、もう1回。
 
○植松 生涯学習部長  文化財センターの設立につきましても、ことしの3月の見直し、野村総合研究所跡地の今後の基本方針の中にも位置づけておりまして、センターの設立も早期に実現できるような形で努力していきたいというふうに思っております。
 
○高橋 委員  これはある種のソフトだと思うんですね。要するに鎌倉市としての中世の歴史の調査機関をちゃんと位置づけをしているかという、そういう意味で私は申し上げているんですね。だから、どこかの部屋でもいいから、そこをそういう推進室でも何でもいいからやったらどうですかというふうなことを言っているので、それはやっぱり鎌倉市の姿勢の問題として大事じゃないですかと、もうこの件は答弁結構ですけれども。
 そういう意味では、本当にたらい回しにされてきた博物館が、やっぱり梶原のところで決まるならば、もうぜひ、それは規模の大小はあるかもしれないですけれども、きちんと最後までやっていただきたいなというふうには、これは思います。
 それで、ちょっと今、講堂の利用についての陳情でありますから講堂のことについてお伺いをするんですが、この御成の学校改修も約20年ぐらい二転三転しまして、途中ではもう本当に入札も終わって、あした契約案件が議会承認になるかどうかと、それはコンクリート案ですね。それを市長が取り下げをするということによって、また10年ぐらい、いろいろ紆余曲折があって、最終的に木造で改修するということになったわけです。そのときに、きょうお配りいただいた平面図として、こういう計画になったわけですけれども、先ほど松中委員も言っていましたけど、そのときに、この講堂についてもきちんと言及をしているんですね、どういう形にするかという。そのときの確認というのは、もう一度確認しておきたいんですけど。
 
○学校施設課長  昭和60年11月に日本建築学会のほうから、校舎の保存に関する要望書が出されまして、特にその中で講堂について力点が置かれまして、貴重な遺例であるというようなことが述べられております。その後に、平成7年3月、鎌倉市立御成小学校改築基本構想・素案策定調査報告書を策定しておりますが、その中で講堂は現位置で大規模補修・補強をして、現況保存を図るということを述べております。また、平成8年1月に作成されました、鎌倉市立御成小学校改築基本計画策定に係る調査報告書、この報告書の中でも講堂はそのまま修復・保存して活用するという方向性を示しております。
 
○高橋 委員  そのガイダンスセンターみたいなものは、なるべく駅に近いところがいいに決まっているんです。それはもう私も重々承知しているんですけれども、一応この講堂は小学校の施設として残していこうという計画がもう既にあるんですね。もう20年間、すったもんだやって、もう夜も、本当に朝方まで議論してやってきた中で最終的にそういう計画で、とりあえずおさまったわけなんですね。そういう意味では、やっぱりこれはそれなりに教育現場を尊重するべきものじゃないかなと私は思っているんです。ガイダンスセンターは駅に近いほうがいいというのも重々承知した上で、そういうお話しているんですけどね。
 それに加えて、当初、これを改築するときに、これで教室は足りるんですかという話をしたら十分足りるんですというお話があって、じゃあわかったということでゴーサインをしたわけですよ。ところが、もう既に教室が足りなくなっちゃっているんです。足りなくなって、ことしも2教室ですか、教室じゃないところを使えるようにしたりしているんですね。きれいにつくったこと、それからいろいろなカリキュラムの面でも、御成小学校も努力しているんでしょう。予測以上に生徒が集まってきている状況なんですね。そういう中では、再び松中委員さんじゃないですけれども、講堂を教室として転用していかなきゃいけない時期も来る可能性もあるんじゃないかなと。
 そういう意味では、やっぱり生徒数と学校敷地の関係もありますし、むやみやたらに切り離すような話を進めるというのは、いかがなものかなと私は思うんですけれども、その現計画というんですか、教育総務部のほうで持っている計画と、この兼ね合いについてはどういうふうに部長は考えていますか。
 
○宮田[茂] 教育総務部長  確かに現在、御成小学校の児童数、ここ数年増加しておりまして、特別教室をつぶしながら普通教室に転用しているという状況で、今年度については、さきの6月議会でもお願いしました補正予算をいただきまして、特別教室を外に出して、理科室のほうを普通教室に転用するという状況でございます。まさに、これ以上ふえたら本当に教室がなくなる状況にはございます。ただ、講堂をそのままちょっと使えるかというとなかなか、それと同時にというのは非常に考え方が難しいと思っておりますので、その辺の活用については、また別途考えなきゃいけないものだという理解をしております。
 
○高橋 委員  外観は本当にランドマーク性があって、私も保全をちゃんとしていただきたいなというふうに思っておるんですけれども、大幅な大規模改修をして、外観をそのままリフォームして残すような形になるんじゃないかなというふうには思いますけれども、その辺はやっぱり学校現場で教室が足りなくなっているような状況で、その敷地をちょん切ってやっていくような話というのは、なかなかちょっと難しいんじゃないかなというふうにも思います。
 それで、もう一つだけちょっと確認をしておきたいんですけれども、中央公民館の分館ですね。そこは、今度また警察のほうに売却するような話になっているんですけれども、そこに文化財資料館をつくるという計画があったときがあるんですね。そのとき、松中委員も言ったように、国立博物館を誘致するんだと。ほかの国立博物館の敷地の面積なんかを聞きますと、もう全然規模が小さいので最初から無理だろうというふうな話だったんですけれども、国立博物館を誘致するというような話というのは、今はもう何もないんですか。立ち消えですか。
 
○文化財課長  文化庁のほうともお話はしているんですけれども、今、国のほうでもその考えはないというふうになってございます。
 
○納所 委員長  よろしいですか。
 
○高橋 委員  いいです。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 では、質疑を打ち切ります。
 取り扱いを含め、御意見をお願いいたします。では、小田嶋敏浩副委員長から順にお願いいたします。
 
○小田嶋 副委員長  お二人の御質疑を聞き、答弁も聞く中で、今、現状としては教育財産から切り離していくと、どういう問題があるのかというところの検討をまず、そこを洗い出すというところが現状なんだという御答弁をいただいているわけなんですが、ただ、私も講堂を見ると、いつまであのままに放置しておくのかなという思いを持っております。教育財産として、先ほどの御答弁では修復・保存というふうにおっしゃっているんですが、ただ、一方で世界遺産登録を目指す上で、この文教、私どもの会派も世界遺産登録で博物館施設を保有している、そういうところを見てきて、鎌倉がなぜこれに力を入れて施設整備やらないのかというのを、本当に世界遺産登録をする上で絶対必要なガイダンス施設なんだ。特に、最近は石見銀山を視察して、これは絶対なければ世界遺産登録する上での一番のなくてはならない施設だという思いを強くしております。それを実現する上で、私は今回のこの陳情を受けて、より一層、必要性を感じているし、また、市民の理解をさらに広めていく必要性から見ても、ガイダンス施設が必要だと。その適地というのが、今、考え得る施設としては、この講堂施設が一番適正な場所であり、その性格もこの施設が担う必要があるんじゃないかなと思っておりますので、この陳情については採択すべきであろうと。また、行政の方向性を固めていく上で、陳情採択が必要だと思っております。
 
○前川 委員  この件に関しましては、私も、今、小田嶋委員がおっしゃっていましたが、石見銀山を文教常任委員会で視察をしたときに、ちょうど世界遺産センターがオープンする1日前か何かに行って、本当に大切な施設だなと思いまして、それから戻ってきまして、一般質問もさせていただいた経緯があります。そのときに、今の学習センターのコーナーをつくっていただいたと思いますが、先ほどから、確かに質疑を聞いている間に教育財産なのかどうなのかというところもありますけれども、また、この博物館の場所が転々としているということも私も耳にしておりましたので、実はこの陳情が出ましたときには、もう採択と決めておりました。そこで金額も3億円というのも聞いておりまして、今の質疑の中ではもっとかかるということですが、やはり世界遺産登録を推進していくためにも、センターはどうしても必要だと思っております。そしてまた、鎌倉の中心でもありますし、教育財産という考えでは、子供たちの教育にもとてもいいことだと思っております、ここに位置するのは。ですので、結論として採択をさせていただきたいと思います。
 
○松中 委員  私は継続です。要するに、行政の熱心度の経過を見たい。軽々しく採択したところで、やるかやらないかわからないような過去があるだけに、また、この御成小学校の複雑さを考えたら、そう簡単には結論を出すわけにいかないと、そういう立場です。
 
○高橋 委員  まず、取り扱いについては継続にしていただきたいというふうに思います。世界遺産のコンベンションセンターというんですか、そういったものも必要なのも十分わかっておりますけれども、かつて深沢小学校のところに保育園を建てると、それを切り離すんじゃないけれども、もう未来永劫にずっと貸し続けるみたいなことで、実質的にはもう切り離してしまうようなこと。やっぱり学校というのは学校教育のために使う場所でありますから、そういうことを軽々に切り離していくような議論というのは、私はすべきじゃないんじゃないかな。やっぱり学校は守っていかないと、どうしてもそういうふうな部分というのはできますので、学校教育現場と文化財センター、学校の施設の一部を曜日を決めて一般開放するとか、何かそんなうまいぐあいの話ができるならば、私も喜んで賛成したいなと思いますけれども、今の段階ではなかなかそういうような見通しも立たないので、とりあえずは継続をして推移を見守りたいと思います。
 
○石川[敦] 委員  私も取り扱いに関しては継続とさせていただきたいと思います。御成小学校講堂の活用に関しては、全く異論はございません。ぜひ本当に活用したいというところですが、伺っている限りでも、かなり諸課題がある中で安直に答えが出せないなと、今、思っています。教育委員会には、教育財産としてのいろいろ課題を解決していただきたいということを申し述べて終わります。
 
○渡辺 委員  今回、陳情いただきまして、私も全く同感です。先ほど報告がありました世界遺産の件についても、22年が25年と、ないし文化財行政についても、まさに首尾一貫性を欠いたというところは全く同感です。特に今回、市長がかわりまして、野村の件もありますし、これからどうしていくのかというのは見えてこないというところだと思います。それで、その中では世界遺産にしてみても、文化財行政にしてみても、やはり市民がどう見ていくかというところがポイントだと思います。1回、そこのところは市長も含めて、きちんと考え方を整理しないと、世界遺産も文化財行政も進んでいかないというふうに思っております。
 今回、特に具体的な提案をいただいておりますので、これは貴重な一案だというふうに思います。ですから、結論としては私も継続にいたしますけれども、これは何もないのであれば採択して、これで進めていくしかないというふうに思います。ですから、そこのところ、きちんと市長にも伝えていただいて、文化財行政、鎌倉でどうしていくのかというところの考え方、きちんとしていただきたいというふうに希望しておきます。
 
○納所 委員長  多数の委員の皆さんが継続ということでございます。ですので、陳情第20号については、継続審査とするということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 はい、そのように確認いたしました。
 教育総務部、生涯学習部、こどもみらい部職員入室、関係外職員退室のため、暫時休憩いたします。
              (19時12分休憩   19時20分再開)
 
○納所 委員長  それでは、再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  では、日程第9「陳情第21号鎌倉体育館駐車場台数削減に反対する陳情」を議題といたします。
 配付資料につきまして、事務局から説明させます。
 
○事務局  ただいま、陳情提出者の玉井直子様から追加資料の提出がございましたので、机上に配付しておりますので、御確認をお願いいたします。
 
○納所 委員長  御確認いただけますでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 はい、確認いたしました。
 陳情提出者から発言の申し出がありますので、暫時休憩いたします。
              (19時21分休憩   19時33分再開)
 
○納所 委員長  再開いたします。
 原局から説明を願います。
 
○スポーツ課長  陳情第21号鎌倉体育館駐車場台数削減に反対する陳情について、説明いたします。
 本陳情は、こどもみらい部青少年課、学校施設課に関係する内容ですが、スポーツ課からあわせて説明いたします。
 本陳情の要旨は、8月25日、28日に説明会が開かれ、第一小学校学区子ども会館・子どもの家の建設により、鎌倉体育館の駐車場台数が削減されるとの説明が市側からあったが、現在、鎌倉体育館は高齢者や遠隔地からの利用者も多く、駐車場の稼働率は高い状況にあり、削減されると体育館の利用に支障を来すことから、鎌倉市議会として、次の4点について、市側に働きかけていただきたいというものです。
 1点目は、現在予定している子ども会館・子どもの家の1階部分を駐車場にすること。
 2点目は、1階部分を駐車場にすることが困難な場合は、子ども会館・子どもの家の敷地について、現在予定をしている鎌倉体育館駐車場ではなく、第一小学校の正門正面と第一小学校の通用門及び鎌倉体育館裏手の庭を合わせた敷地、これは陳情提出者から提出資料にあります資料1の(1)の場所でございます、または、江ノ電線路沿いにある学校校庭裏庭、これは陳情者から提出されました資料1の(2)の場所でございます、を検討すること。
 3点目は、1点目及び2点目のいずれも困難である場合は、工事期間中の駐車場の確保及び子ども会館・子どもの家建設のため削減される台数の代替駐車場を確保し、今までどおりスポーツが続けられるようにすること。
 4点目は、駐車場を高齢者にも安全に利用できるようにするため、駐車場車路の幅員を予定している5.2メートルではなく、6メートルを確保すること、というものです。
 初めに、第一小学校区の学童保育の現状及び今回計画している子ども会館・子どもの家の建設計画について、説明いたします。
 配付いたしました資料のイメージ図をごらんください。
 第一小学校区の学童保育は、現在、由比ガ浜公会堂の一部を賃借して実施していますが、だいいち子どもの家は、おなり子どもの家を分割する形で、平成20年9月に設置しており、占有面積は約92平方メートルで、定員は45名となっています。また、平成22年9月1日現在の入所児童数は83名という状況です。
 今回計画している子ども会館・子どもの家は、現在のだいいち子どもの家が施設を賃借する暫定的な施設であるため、第一小学校近隣地での本格的な子ども会館・子どもの家の建設を目指しているもので、設置場所や設置方法などについて、さまざまな検討をしてきましたが、候補の中から、第一小学校の南側で若宮大路に接し、現在使われない通路部分と鎌倉体育館の駐車場の一部を利用して、子ども会館・子どもの家を建設しようとするものです。
 次に、鎌倉体育館の利用状況について申し上げます。
 鎌倉体育館は、現在、競技場、格技室、卓球室、トレーニング室及び会議室があり、いずれも健康増進や体力づくりを初め、仲間同士による運動・スポーツ、各種目の大会等に利用されており、子供から高齢者の方まで多くの方々に利用されています。平成21年度の利用者数は11万4,414人となっています。
 次に、鎌倉体育館の駐車場についてですが、駐車台数は25台で、そのほか障害者用1台分を正面入り口前に確保しています。駐車場の利用台数は、公用利用も含めまして平成21年度が2万726台となっており、1日平均にいたしますと約60台という状況です。
 なお、駐車場については、平成20年7月から有料化しており、3時間まで200円の使用料を徴収しています。
 次に、陳情にある4点について申し上げます。
 まず、1点目の子ども会館・子どもの家の1階部分を駐車場にすることにつきましては、子ども会館・子どもの家は、神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例に基づきまして、障害者が円滑に利用できるよう建設いたしますが、建設予定地は接道箇所である若宮大路の歩道と高低差があるため、1階の出入り口との間にはスロープを設けることになります。
 建設予定地のほうがかなり低いことから、スロープの勾配を少なくするため、子ども会館・子どもの家の基礎を1.5メートル上げる高床式にします。この高くした基礎部分を体育館の駐車場として利用することは、建築基準法において、一つの目的の建築物は一つの敷地におさめることが原則で、当該計画地は道路と敷地に高低差があり、また、車道に出るまで若宮大路の歩道に段差があり、直接出られないことから駐車場を設けることができません。
 次に、2点目の鎌倉体育館駐車場以外に子ども会館・子どもの家の敷地を求めることについてですが、まず、第一小学校の正門正面と第一小学校の通用門及び鎌倉体育館裏手の庭を合わせた敷地、(1)でございます。については、計画を策定中に候補地の一つとして検討しましたが、第一小学校の主要な出入り口の近くを占有してしまうこと、また、既に鎌倉体育館は日影規制が既存不適格で、この場所を分割することは、さらに日影条件を悪くすることから計画を断念した経過があります。
 また、江ノ電線路沿いにある学校校庭裏庭の土地、これは(2)の場所でございます。につきましては、現状、接道要件を満たすことが困難な状況です。
 次に、3点目の工事期間中の駐車場の確保及び子ども会館・子どもの家建設のため削減する台数の代替駐車場を確保することについてですが、工事期間中の駐車場については、現在のところ、確保するまでには至っておりませんが、工事着手予定の前年度である平成23年度中までにはそのめどをつけていきたいと考えています。
 また、削減される台数の代替駐車場の確保については、現在減少する台数は8台程度となっておりますが、さらに駐車台数を確保するための方策を現在も検討しており、より現状の駐車台数に近づけるよう努力していく考えです。
 次に、4点目の駐車場車路の幅員を予定している5.2メートルではなく、6メートルを確保することについては、現在、当該地の正式な測量を行っておらず、流動的ですが、駐車場の車路の幅員については、少しでも拡幅ができるよう検討していきたいと考えています。
 以上で陳情書に対する説明を終わりますが、鎌倉体育館の利用者は、子供から高齢者まで幅広い方々に利用され、利用者の中には車を利用する方も多くいるものと認識しています。
 先ほども申し上げましたが、現状の鎌倉体育館駐車場の台数により近づけるため、今後も引き続き駐車台数確保のための方策を検討したいと考えており、今後も必要に応じて、再度利用者には説明会を開催し、理解が得られるよう努めてまいりたいと考えております。
 以上で説明を終わります。
 
○納所 委員長  御質疑はありませんか。
 
○渡辺 委員  これ、ちょっと基本的な部分で申しわけないですけど、今、このイメージ図にある場所に建てるということは決まったんですか。
 
○青少年課長  本事業計画につきましては、私どもがただいま平成23年度、24年度の事業年度で、実施計画事業として提案をしているものでございます。まだ実施計画事業について決定しているというものではございません。
 
○渡辺 委員  ということは、ほかの可能性もまだ検討しているということでしょうか。
 
○青少年課長  私どもとしましては、この第一小学校区に、現在、子どもの家が先ほど御説明をしましたように由比ガ浜公会堂という賃借している施設を使っていること、また、子ども会館についても、長谷の子ども会館がございますけれども、学区の西寄りにあるというようなこと、そういったことから、この学校の近接地でありますこの場所に、ぜひとも子ども会館と子どもの家を併設した施設を建設したいというふうに考えてございまして、このほかの場所を現段階で検討しているということはございません。
 
○渡辺 委員  わかりました。じゃあ、行政としてはここに絞り込んできているということですね。設計図とか出ていて、建築費用とかというのは、どれぐらいで見積もっているのかな。
 
○青少年課長  23年度、24年度で、この整備計画については1億9,300万円を、一応、今の実施計画事業としては提出させていただいています。
 
○渡辺 委員  わかりました。例えば体育館が建ったところに旧公民館とか、シルバー人材センターと、今は市の土地だと思うんですけれども、そういうものもあるんですけど、そこはもう全く検討しないで、ここに絞り込んでいくというようなことで進めているということでよろしいですか。
 
○青少年課長  お話のシルバー人材センターを含めます中央公民館分館の跡地につきましては、神奈川県に警察署の用地として売却する方向が決まっておりますので、そこの土地の利用については考えておりません。
 
○渡辺 委員  わかりました。あと、スポーツ課のほう、これ陳情者のほうから削減されますと利用に支障を来しますと、ないし、今までどおりスポーツが続けられるようにということで、かなり切実なことが語られておりますけれども、その健康増進という意味で、スポーツ課のほうはどのように考えられているんですか。
 
○スポーツ課長  スポーツ課といたしましては、やはり高齢者の体力づくり、健康づくり、これは大切なことだと思っております。今回、駐車場の減でございますけれども、日常の状況を申し上げますと、先ほど2万726台と、1年間でございます。で、満車になる状況でございますけれども、こちらにつきましては、いろいろな一定した、このときに満車になるという状況ではございませんで、たまたま利用者が入れかえの際、そのときにそれぞれの団体の人数が多かった場合とか、あるいは大会の場合、あるいは会議室でたまたま会議があったとかという場合でございまして、一定して、いつということではございません。日ごろ、通常、じゃあそのほかはどうだというときでございますが、これらの台数につきましては極端な話、半分のときもあれば6割、7割、その辺のときもございます。
 そういった中で我々といたしますと、もともと25台あったわけでございますので、何とか25台とれれば一番いいことだと考えてございます。そういう中で、なるべく1台でも多くという状況で、今、考えているところでございます。
 
○渡辺 委員  そうじゃなくて、スポーツ課は健康増進を目的としているわけですね。ほかの施策によって、それが損なわれるということが陳情者によって訴えられているということについて、スポーツ課はどう考えていますかと伺っています。
 
○スポーツ課長  スポーツ課といたしますと、スポーツに来られる方、これにつきましては、やはり今現在、車で移動される方も多いというふうに考えてございます。そういった中で、今回こういった計画が出たわけでございますけれども、やはり市全体と考えてみた場合は、こういった施設も大変重要な施設だろうというふうに考えてございまして、何とかその中で、我々としますと、やはり駐車場が減るのはある意味困るわけですけれども、何とか御理解いただける中で進めていければというふうに考えております。
 
○渡辺 委員  じゃあ、スポーツ課は、それを両立させたいというようなお考えということでいいですか。
 
○スポーツ課長  今回の計画の中では何とか両立できればというふうに考えてございます。
 
○納所 委員長  ほかに御質疑ございますでしょうか。
 
○高橋 委員  当初こういう話をいただいて、駐車場のところにつくるんだというようなお話になったときに、やっぱり体育館の利用者の方に御負担をかけるんじゃないかという話をさせていただいて、その意味では、体育協会を中心に利用者の方々に御理解いただくことをちゃんと進めていかないとまずいんじゃないんですかという話をさせていただいた経過があるんですね。そのときに山口会長さん、体育協会の会長でもあり、卓球協会の会長でもある山口さんにも一定の御理解をいただいていますというお話だったんですけれども、先般ちょっと鎌倉朝日ですか、見ていましたら、やっぱり同趣旨の体育館を利用する方々に対しての不平というんですか、そういうことを意見表明をされているんですね、ミニコミ誌の中で。ちょっとこれどうなっているのかなって、私は説明いただいた内容とちょっとずれがあるなというふうに思って見てたんですけれども、その辺はどうなんでしょうかね、体育協会の会長さんとの話し合い。
 
○スポーツ課長  体育協会、そして、あとレクリエーション協会がございますけれども、そちらのほうとはトータルで今4回ほど説明会を開催してございます。それで、最初は9台という御説明をした中で、やはり9台では余りにも少ないというお話がございました。その後、12台、17台という形でいろいろちょっと中を検討した中、今現在17台という形で御提示しているんですけれども、やはりこの施設が建つことについては協会の皆様方、この辺は御理解をされているという状況のようでございます。ただ、やはり利用者のことも当然あるわけでございまして、そういった中で、じゃあ必ず25台必要なのかどうか、これについては、やはりいろいろな方の御意見がございまして、中には20台ぐらいを確保できないかと言う方もいらっしゃれば、25台はやっぱり必要だと言う方も一部にはいらっしゃいます。
 そういった中で、説明会をやっている中では、体育協会のほうというか、あちらの皆様におかれましては、やはり計画を理解している中で、お互いが我慢するところは我慢していこうというような形のお考えのようだと私は考えております。
 
○高橋 委員  ちょっと課長の考えと会長の考えは大分乖離していますね。していなければ、ああいう意見表明みたいな文書は出ないと思うんですね。また、こういう陳情も、会長のおひざ元の卓球関係の方から出てくるわけですから、これは出ないと思うんですね。8台とか9台とかというのは、もういかんせんばかにした話で、ちょっとやっぱり入り口が間違えていたのかなというふうに思いますけれども、何とか両立をしていくような知恵を出してほしいなと思うんですね。
 これは行政側からいただいた資料、平面図をいただいているんですが、これで見ますと、例えば建築予定の敷地の北の端を延長していくと、多分2台ぐらいはスペースとして確保できると思うんですね。これは学校側に改めてお願いしなきゃいけない部分になろうかとは思いますけれども、建物がその分出っ張るんだったらば、ストレートにそこまで貸していただくようなお願いをするということも一つの方法だと思います。
 それから、入り口の右側に駐輪場があるんですけれども、その駐輪場を手前のウエートトレーニングをするような部屋の外側の植え込みと言うんですかね、これは途中までは結構、高木がいっぱい生えているんですけれども、たまたまその建物に近い側というのは余り高木がないんですね。ですから、低木だけですから、そこをちょっと整理すれば今のスペースと同じぐらいの駐輪スペースというのはとれると思うんですね。そうすると、その駐輪場を駐車場として活用することもできるんじゃないかなと。ゲートの場所を入り口に変えなきゃいけないという点はありますけれども、それと、障害者の方のスペースもあるんですけれども、これも、もしできれば障害者の方は無料ですから、有料・無料の区別をつけるならば、こちらのスペースは全部有料のスペースということで、これもちょっと小学校のほうにお願いをして、小学校の子供たちが使う施設を建てるのに、いろいろ工夫をしているわけですから、障害者の駐車場というのを1台分だけでもお願いをして、やらせていただければ、何とか23台ぐらい、障害者のスペースを合わせれば24台分ぐらいの駐車場の確保ができると思うんですね。
 そういうふうなことが、もし可能ならば、改めてまた体育協会の方ともきちんとこういうふうなことで、台数確保しましたよということで話し合いにもなるんじゃないかなと思うんですが、どうでしょうかね。
 
○青少年課長  一般の利用者の方、また、体育協会、レクリエーション協会の方の説明会をやる中でも、ここの体育館の駐輪場が、今、使いにくいというようなお声も出ていますので、駐輪場、またバイク、こういったものが混在してとめられているというような状況もございます。そういったものも整備をして、先ほど、今、高橋委員のほうからお話をいただいたようなことも工夫をしまして、もちろん第一小学校のほうの敷地を、駐車場のところの西側になるんですけれども、ここの西側のところもお願いをするようなことで、いろいろな、また駐車場の管理方法、今、バー式でやっていますけれども、これをフラップ方式にするとか、そういったようなことを含めまして、いろいろと検討をいたしまして、なるべく25台に近づけるような形で、再度、工夫をさせていただきたいと思っています。
 それで、また成案ができましたら、体育協会、レクリエーション協会含め、また、一般の利用の方、そういった方に御説明を具体的な数字を出して御理解を得ていきたいというふうに考えてございます。
 
○高橋 委員  私が言っても机上の空論でありますから、ぜひ目に見える形で図面を引いて、こういう形でやれば、これだけのスペースがとれますというふうなことの中で、限りなく25台に近いような数字を出していただいて、それで両方の施設が利用者にとって使い勝手のいいようなことで、うまくすりつけをしていただきたいなというふうに思います。要望だけしておきます。
 
○松中 委員  この体育館、建築年数はどのぐらい。
 
○スポーツ課長  鎌倉体育館は45年9月にオープンしておりまして、約40年ということになろうかと思います。
 
○松中 委員  これ耐震工事とか、そういうのは終わっているんですか。
 
○スポーツ課長  鎌倉体育館につきましては、耐震工事はまだやってございません。
 
○松中 委員  要するにね、もう40年なら、これ、いずれ近いうちに建てかえというのを考えるか、あるいは耐震工事をやらなきゃいけない。特に鎌倉体育施設というのは、これもさっきの文化財の施設と同じように、本当に何で本格的なものができないのかなと思うくらい、ちょっと寂しいんですけれども、これは必ず、要するにもう40年たっているなら近いうちに建てかえが来るだろうから、これは子供の施設も大事だから、近くにたくさん駐車場があるから、そこを現に提供できるような形というのは幾らでも交渉して、そして、この建てかえの間ぐらい、やっぱり高齢者とか、そういうことでできるから、そういうことを考えたほうがいいですよ。もう周りにたくさんある。ちょっとカードでも入れて、体育館と契約して安くするとか、そういう方法も多分あると思いますよ。要するに、常時使う短時間じゃないシステムもあると思うんですよね。ですから、これはぜひ検討してもらう。40年たっているとは思わなかったな。はい、もう結構でございます。私、一番近いんですよ、この施設に。
 
○納所 委員長  ああそうですよね。はい、わかりました。
 ほかに御質疑はございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 それでは、質疑を打ち切ります。
 取り扱いを含め、御意見をお願いいたします。それでは、渡辺隆委員から順にお願いいたします。
 
○渡辺 委員  先ほどの質疑の中でも、何でスポーツ課が子ども会館・子どもの家の促進だということで言っているのか、ちょっと最初はわからなかったんですけれど、そういう意味では、やっぱりスポーツ課は、今、体育館を利用されている方、特に今回、陳情であれば高齢者の方、健康増進に努めていくという責務があるわけですから、先ほどの両立をするという言葉でしっかり動いていただきたいというふうに思いますので、その経緯を見たいと思いますので、今回、この陳情に関しては継続にしたいと思います。
 
○石川[敦] 委員  私も継続とさせていただきたいと思います。伺っていると、やはり高齢者の方のスポーツの機会を確保するということは大変重要ですが、同じく子供たちの放課後での過ごし方という部分では、大変、第一小学校区の子ども会館・子どもの家というのは問題になっていると私も認識していますので、両方両立できる形でないと、やはり地域で成り立っていかないのではないかと。ここはひとつ努力をしていただく。今、たくさん御意見が出ていましたけど、それ以外に道はないと思います。その方向を見守りたいと思います。
 
○高橋 委員  扱いにつきましては、継続にしていただきたいと思います。最近は卓球というと愛ちゃんとか、四元さんと言うんですか、ビジュアル系卓球のですね。そんなこともあってテレビにたくさん取り上げられるようになりまして、先般もちょっと大会を見ていましたら、もう80幾つの高齢の方が本当に元気に卓球をやっておられるんですね。比較的水泳と同じぐらいですかね、余り体に負担なく運動ができるスポーツなのかなというふうにも思いました。そういう意味で、ぜひ健康づくりのために体育館を使って、皆さんにやっていただきたいと心から思うわけであります。
 そういう意味では、やっぱり両立できるような形が一番ベストだと私は思っております。この子供の施設についても、同じ文教の担当でありますからあちこちに、市長がかわって学校の中に入れると言ってみたり、それがまた元の計画になってみたり、もう既に計画年次を割り込んできているわけですね。そういう中で、また改めて場所を探すとか設計を変えると言うと、またどんどんおくれていくわけで、子供たちは本当に一年一年が物すごい成長の時期でありまして、子供の施設は、やっぱりスピードが命だというふうに思いますので、二転三転、紆余曲折の結果、ここに落ちつくような方向が見えてきたならば、やっぱり既存の施設ときちんと折り合うように向き合ってやっていただきたいと思います。
 最悪の場合には、松中委員が言っていたように、外部に借りるということも一つの手だと思いますので、それも含めて、何とか敷地内に限りなく25台に近いスペースがとれるような形で再考をいただいて、なるべく早く利用者、利用団体の皆さんとの協議に入っていただきたいと思います。
 
○松中 委員  私はこれはもう採択。要するに、もう外部でもいいと言っているわけですから、建てちゃいけないと言っているわけじゃないし、それはそのぐらいのことを外部に求めても、確実に安心してお使いくださいということをきちんと言っておかないと、当事者間でああだこうだと言ったら、もう長引くようなことがあるなら、これは駐車場ですから、本体どこか行けということじゃないから。要するに、見田記念体育館だって、その先にJTの跡に大きい駐車場があるし、また、信金の裏にも今回大きい駐車場もまた増設されたので、近隣にたくさん駐車場がありますから、もう外部で私は解決つくようなことだろうと思うんですよ。ですから、これは採択。それで、子ども会館は提示されたものをつくると、そういうことで私は結構でございますので、決をとっていただきたいという立場です。
 
○前川 委員  私は、結論としては継続とさせていただきます。高齢者の皆さんの健康づくり、すごく大事だと思っております。やはりうちの近所からも体育館、たくさん通っていらっしゃいますし、また一方では子どもの家の建設、ここまで話が詰まってきて、もう二年おくれていると思いますし、ですから、両輪で子ども会館の建設もおくれないように、そして、駐車場の確保もおくれないように頑張っていただいて、そして、説明会もこれからなさるということも聞いておりますので、説明会も一生懸命、回数を重ねていただきながら努力して遅延のないように、そして、皆さんの満足いくようにお願いしたいと思います。
 
○小田嶋 副委員長  私も結論から言いますと継続です。今回の体育館の駐車場削減に反対という思いは十分理解できるところですし、私は身近なところでスポーツを体験、行うことができる環境を整備していくのがやっぱり基本だと思いますので、その取り組みを進めていく鎌倉市側の取り組みも見ていかなくちゃいけないと思うのと、やっぱり子どもの家・子ども会館というのは、この学区のところの身近なところに私は設置する必要があるし、今抱えている子どもの家の、また子ども会館の状況を見ますと、これはもう猶予ならない状況になっているということからも施設整備も進めなければならないという、こういう両面の課題を抱えている中で、今、駐車台数の確保に向けて、さらに努力すると言っておりますので、その状況を見守っていきたいと思っているところです。
 
○納所 委員長  多数の委員の方が継続ということですので、陳情第21号については継続審査とするということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 そのように確認いたしました。
 原局職員退室のため、暫時休憩いたします。
              (20時05分休憩   20時07分再開)
 
○納所 委員長  それでは、再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第10「継続審査案件について」を議題といたします。
 事務局から説明を願います。
 
○事務局  お手元に配付させていただいておりますとおり、平成22年6月定例会におきまして、継続審査となっております陳情2件の取り扱いについて、御協議をお願いいたします。
 
○納所 委員長  事務局説明の陳情2件については、引き続き継続審査とすることでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 そのように確認しました。
 次に、閉会中継続審査案件につきまして、事務局から説明させます。
 
○事務局  ただいま確認されました陳情2件と本日新たに継続審査と確認されました陳情3件、合計5件について、最終本会議におきまして、閉会中継続審査要求を行うことについて、御確認をお願いいたします。
 
○納所 委員長  事務局説明のとおり、閉会中継続審査要求を行うことで、よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 そのように確認いたしました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第11その他(1)「当委員会の行政視察について」を議題といたします。
 事務局から説明させます。
 
○事務局  6月定例会のときにおきまして、当常任委員会の視察の日程につきましては、10月25日から29日の間の中でのうち、2日間と決めることを確認したいと思いますので、まず日程を確認させていただきたいと思います。その後、場所等につきましては、また御協議をお願いしたいと思います。
 
○納所 委員長  では、協議するため暫時休憩いたします。
              (20時08分休憩   20時12分再開)
 
○納所 委員長  再開いたします。
 ただいま休憩中に御検討いただきました当委員会の行政視察につきましては、まず、10月14・15日の両日の日程を第1案として、また、10月27日・28日を第2案として日程を調整したいと思います。
 また、視察項目、視察場所等の決定につきましては、正・副委員長及び事務局で検討の上、後日、委員の皆様に御報告するということでよろしいでしょうか。
 
○渡辺 委員  そろそろ10月近くなってきたから、なるべく早目によろしくお願いします。予定が入れられなくなっちゃうので。高橋委員のいろいろ事情もあるのかもしれないですけれども、よろしくお願いします。
 
○高橋 委員  入った予定の中で対応つけます。
 
○納所 委員長  では、なるべく早い期間のうちに正・副委員長と事務局とで決定したいと思います。
 
○松中 委員  病院があるけれども、大丈夫だと思います。なるべく後のほうがいいけどね、元気になるからね。
 
○納所 委員長  わかりました。では、そのように確認させていただいてよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○納所 委員長  日程第11その他「(2)次回委員会開催について」を議題といたします。
 事務局から説明を願います。
 
○事務局  本日、議案第44号鎌倉市奨学基金の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定につきまして、結果が出ておりますので、委員長報告を行う日が9月24日金曜日、最終本会議の日でございますが、午前11時、場所につきましては第1委員会室でよろしいか御確認をお願いいたします。
 
○納所 委員長  ただいまの事務局の説明のとおりでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 そのように確認いたしました。
 
○松中 委員  僕はちょっとその日、欠席します。午後になります。
 
○納所 委員長  はい、わかりました。
 では、以上をもちまして、本日の文教常任委員会は閉会いたします。お疲れさまでした。
 以上で本日は閉会した。


 以上は、会議の顛末を記録し、事実と相違ないことを証する。

  平成22年9月7日

              文教常任委員長

                  委 員