○議事日程
平成21年 9月 7日文教常任委員会
文教常任委員会会議録
〇日時
平成21年9月7日(月) 10時00分開会 16時39分閉会(会議時間 5時間01分)
〇場所
議会全員協議会室
〇出席委員
久坂委員長、前川副委員長、石川(敦)、飯野、高橋、納所、小田嶋の各委員
〇理事者側出席者
島田世界遺産登録推進担当担当部長、橋本世界遺産登録推進担当担当次長、中里文化財課長兼世界遺産登録推進担当担当課長、宇高世界遺産登録推進担当担当課長、宮田教育総務部長、小嶋教育総務部次長兼教育総務課長、安良岡教育総務部次長、宮崎(順)学校施設課長、大澤学務課長、天野学務課課長代理、八神教育指導課長、島巡教育センター所長、松平教育センター所長代理、金川生涯学習部長、菱田生涯学習部次長兼生涯学習課長、鈴木(郁)生涯学習課課長代理、小池スポーツ課長、望月中央図書館長、永井鎌倉国宝館副館長
〇議会事務局出席者
讓原局長、小島次長、成沢議事調査担当担当係長、原田担当書記
〇本日審査した案件
1 議案第33号平成21年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち教育総務部所管部分
2 報告事項
(1)かまくら教育プランの取組状況(平成20年度)について
(2)鎌倉市立第二中学校改築工事について
(3)教職員の学校敷地内駐車について
(4)文部科学省「平成20年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」におけるいじめ及び不登校の状況調査結果報告について
(5)平成22年度使用中学校教科用図書の採択結果について
(6)「かまくらっ子の意識と実態調査研究」について
3 報告事項
(1)平成21年度教育委員会事務の管理及び執行の状況の点検及び評価について
4 議案第33号平成21年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち生涯学習部所管部分
5 報告事項
(1)鎌倉学習センターの目的外使用許可について
6 報告事項
(1)世界遺産登録に関する準備状況について
7 継続審査案件について
8 その他
(1)当委員会の行政視察について
───────────────────────────────────────
|
|
○久坂 委員長 おはようございます。それでは文教常任委員会を始めます。
初めに、会議録署名委員の指名を行います。委員会条例第24条第1項の規定により、本日の会議録署名委員を指名します。高橋浩司委員にお願いいたします。
───────────────────────────────────────
|
|
○久坂 委員長 それでは、本日の審査日程の確認させていただきます。お手元に配付させていただいたとおりでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
はい、確認しました。
───────────────────────────────────────
|
|
○久坂 委員長 それでは、担当書記の方が変更になりましたので、事務局よりお願いいたします。
|
|
○事務局 小林から原田に変更になりましたので、よろしくお願いいたします。
───────────────────────────────────────
|
|
○久坂 委員長 それでは、日程第1「議案第33号平成21年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち教育総務部所管部分」より説明をお願いいたします。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 議案第33号平成21年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち教育総務部所管部分について、御説明をいたします。議案集の54ページ、補正予算に関する説明書の28ページをお開きください。
55款教育費、10項小学校費、5目学校管理費は小学校一般の経費、小学校運営事業に1,842万8,000円の追加で、市立小学校16校に各校80万円の理科教育設備、各校1台の地上デジタル放送対応テレビの購入と校内アンテナ配線設備の改修設計に要する経費を。15項中学校費、5目学校管理費は中学校一般の経費、中学校運営事業に2,345万5,000円の追加で、市立中学校9校に各校80万円の理科教育設備、122台の教職員用パソコン、各校1台の地上デジタル放送対応テレビの購入に要する経費を。中学校施設の経費、中学校施設管理運営事業は2,703万7,000円の追加で、市立深沢中学校に太陽光発電設備を設置するための経費を、それぞれ計上いたしました。
議案集の58ページ、補正予算に関する説明書の32ページをお開きください。債務負担行為の設定について説明をいたします。
学校給食調理委託事業として、平成22年3月31日で契約期間の終了する記載の4小学校について、平成22年4月1日以降も学校給食調理業務を民間委託することに伴い、平成21年度中に入札を行い、委託業者を決定しておく必要があるため、記載の期間と限度額で債務負担行為を設定しようとするものでございます。
その内容は、1日の推計給食数に基づき6,300万円から8,700万円を基本額とし、これに消耗品費として、1食当たり10円を推計総給食数に乗じて得た額を加えた額に消費税相当額を加えた額の合計額を限度額とするものでございます。
以上で説明を終わります。
|
|
○久坂 委員長 ありがとうございました。何か質問がある方はいらっしゃいますでしょうか。
|
|
○高橋 委員 おはようございます。ちょっと二、三点、お伺いしますけれども、パソコンの買いかえというか、これはどういう、リースなんでしょうか。それとも買い取りなんでしょうか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 今回の国の補正予算が買い取りを対象としてございますので、今回は買い取りの予定でございます。
|
|
○高橋 委員 以前から買い取りのほうがはるかに安いから、買い取りにしてほしいという要望をずっと続けてきたんで、それはよかったなと思うんですが、従来の皆さんがお話になったのは、LANとかいろんな、パソコン本体よりも附属的設備のメンテナンスのことを考えて、急に何かトラブルがあったときには、リースしていたほうがすぐに対応してくれるからいいんですよと、そういうことだったんですが、今回はそういう心配な部分というのは何もないんでしょうか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 今、高橋委員がおっしゃられたことで非常に危惧されるのが、子供たちのパソコンなんですが、今回のパソコンについては、公務用ということで教職員が専用に使うようなパソコンなので、壊れた場合については、子供たちと違ってそんな早急に、ある程度時間が必要になります。それは教職員の公務用パソコンですので、そのあたりは対応できるのかなというふうに考えています。
|
|
○高橋 委員 百何台ということですけれども、その配置計画というのはどんな感じなんですか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 中学校の公務用パソコンとして、中学校に122台配置する予定で考えております。小学校より中学校のほうが、パソコンを使用する機会が多いということで、そのように考えております。今回122台、中学校に配置することによって、中学校の公務用パソコンとして教職員1人に1台相当で配置ができるというふうに考えています。
|
|
○高橋 委員 中学校の先生は122人しかいないんですか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 今既に中学校の公務用パソコンとして配置されている数がございますので、それで差し引き、今回の122台を中学校に配置すると、おおむね教職員1人に1台当たりで配置ができると、こういうことになります。
|
|
○高橋 委員 ちなみに何人、先生がおられるんですか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 中学校の教員数で199人でございます。
|
|
○高橋 委員 それで、パソコン本体は1人1台ずつとなったということでいいんですけど、それをインターネットにつないだりとか、そういうのはどういう契約状況なんでしょうか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 まず、今回は国の補正予算のほうを活用して、パソコンを1台配置して、その後の、今、高橋委員がおっしゃられたネットワークの利用というのは、今現在では考えていないと。今後、現行予算の中でその辺も含めて整理をしていきたいなというふうに考えておりますので、今回の補正予算ではそこまでは対応し切れていないです。
|
|
○高橋 委員 一般質問でも、まず学校に行ったらネットとか悪質な書き込みがないかというのをチェックして、それから授業に入るんですよというようなお話が、教育長からもあって、それがちょっとすぐ対応できないような状況では、余りこう、旧来のものはもうつながっているということで、それでやれるということですか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 委員おっしゃるとおりです。旧来のものについてはそのとおり、現行のネットワークを利用してやっていくと、こういうことでございます。
|
|
○高橋 委員 一応、市単の予算で、早い時期に今度配置するものについても接続可能なようにすることは、それはそういうことでよろしいですか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 そのとおり努めてまいりたいというふうに思っています。
|
|
○久坂 委員長 ほかに質問ございますか。
|
|
○納所 委員 臨時交付金一部対応で、小・中学校で理科教育設備消耗品及び理科教育設備備品を購入するということでございますけれども、この理科教育設備消耗品及び備品ですね、その主な内訳を小学校、中学校ともに教えていただければと思います。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 小学校の理科教材でございますが、電子てんびん等の電気測定用具、あるいはデジタル照度計、電磁力の実験器、あるいはデジタル顕微鏡が主な内容となってございます。
中学校の備品でございますが、中学校のほうも、同じく電子てんびん、あるいはデジタル温度計等の計量器、あるいは運動の実験用具、あるいは天体の学習用器具、それと小学校と同じように生物顕微鏡、これと保管庫、あるいは環境学習用具として、デジタル放射線の測定器などが主なリクエストとして購入するものでございます。
|
|
○納所 委員 理科の教材が充実すると、この臨時交付金によってそれの充実が図れるということは、大変評価をしたいと思います。
それとあと深沢中学校の太陽光発電設備、太陽光パネル設置工事請負について、お伺いをいたしますけれども、概略、ちょっと御説明を。どの程度の発電量を賄えるのか、それからどれぐらいの規模のものなのか教えていただければと思います。
|
|
○学校施設課長 太陽光発電システムの発電量はどのくらいかというお尋ねです。システムの容量といたしましては、約10キロワットを想定しております。10キロワットの目安といたしましては、40キロワット、2灯の蛍光灯の器具で大体約100台分を賄える容量と聞いております。
今回の太陽光パネルの設置は、プールサイドにつくる日よけの屋根、モジュールといいますか、パネルを取りつけるやり方でやりまして、日よけの屋根の面積、約3メートルから30メートルの90平米、これにパネルを敷き詰めて行うものでございます。
|
|
○久坂 委員長 よろしいですか。ほかに質問ございますか。
|
|
○飯野 委員 地デジのテレビを各校1台ということで聞いたんですけれども、これは視聴覚室か何かに設置するんですか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 視聴覚室を中心に配置を考えております。
|
|
○飯野 委員 ちなみに各小学校、中学校の地デジ用アンテナというんですか、UHFのアンテナというのは、もう既に配備済みなんでしょうか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 小学校はケーブルテレビでございますので、ケーブルテレビのチューナー、あるいはその中間にあります増幅器を新たなデジタル対応に変える必要というのが出てきます。また、中学校についてはアンテナでございますので、そのアンテナを地デジ対応のアンテナに変える必要というのがございます。
|
|
○飯野 委員 今、地デジ用のテレビを買って、それでもう地デジはすぐにもう見られるようになるというわけではないということですか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 今申し上げましたように、小学校はケーブルテレビですので、その地デジ対応の改修を、中学校についてはアンテナを地デジ対応に改修する必要がありますが、その時間、改修のための時間というのが必要になってまいります。
|
|
○久坂 委員長 ほかにございませんか。よろしいですか。
(「なし」の声あり)
では、質疑を打ち切ります。
総務常任委員会への送付意見はございますでしょうか。
(「なし」の声あり)
よろしいですか。なしと確認します。
───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
|
|
○久坂 委員長 それでは、日程第2報告事項(1)「かまくら教育プランの取組状況(平成20年度)について」御報告をお願いいたします。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 かまくら教育プランの取り組み状況(平成20年度)について御報告をいたします。お手元にお配りしてございます「かまくら教育プラン 平成20年度取組状況」をごらんください。
まず、平成20年度の取り組み状況のまとめ方についてでございますが、平成19年度の取り組み状況と同様に、五つの基本方針に基づく17の目標に対しまして、具体的にどのように取り組んだかについて、各学校、教育委員会及び市長部局の関係課等に調査を行い、その結果をまとめたものでございます。
次に、掲載内容について御説明をします。お手元の資料の1ページをお開きください。基本方針1の目標1−1「子どもたちが教師や友人との信頼関係を築き、楽しく活気ある学校生活が送れるよう取り組みを進めます。」を例に御説明をさせていただきます。
小・中学校における主な取り組みには、昨年度と同様に、市立の小学校の75%以上が取り組んだものを主な取り組みとして掲載をいたしました。
ページをおめくりいただきまして、2ページをごらんください。2ページの「小・中学校におけるそのほかの取組」には、市立の小・中学校での取組率が75%に満たないものをそのほかの取り組みとして掲載をいたしました。
3ページに移りまして、「市や関係機関における取組」には、教育委員会事務局や市長部局の各課等の取り組みで、児童生徒を対象に実施した事業などを掲載いたしました。
次に、5ページをごらんください。「小・中学校におけるそのほかの取組」のうち、中学校3年生が救急救命講習を受講し、救命技能を身につけました。には、星印がついてございます。このように、星印がついている取り組みは、今回新たに掲載した取り組みをあらわしています。
また、再掲と記載されている取り組みは、二つ以上の目標に該当する取り組みとなっております。例として、13ページをお開きください。目標2−2の小・中学校における主な取組」の一番上、少人数指導の項目には、再掲と記載されています。これはページをお戻りいただいて、10ページをごらんください。10ページの目標2−1の「小・中学校における主な取組」として、少人数指導が一度挙げられておりますことから、13ページでは再掲と表示をしているものでございます。
また、それぞれの取り組みに対します成果と課題につきましては、昨年度と同様に掲載をいたしております。
ページをお戻りいただいて、2ページをごらんください。成果の4番目にございます「相談体制が整備され、家庭や地域・市・外部機関との連携が図られています。全職員が児童・生徒への理解を深め、チームによる支援体制が確立しています。」は、昨年度、課題として挙げられていたものでございますが、ケース会議の充実や児童相談所との連携強化など、児童・生徒への支援のための取り組みが行われ、課題の解決が図られましたことから、今回、成果となったものでございます。
また、9ページになりますが、9ページに掲載されております成果の三つ目、「地域行事やボランティア活動に多くの児童生徒が参加し、地域でのふれあいが広がっています。」などは、今回新しく挙げられた成果となっております。
課題につきましては、14ページになります。14ページに掲載の課題の三つ目「言語活動を積極的に事業に取り入れ充実を図るなど、新学習指導要領による教育課程の実施に向けて具体的な取組を進める必要があります。」と記載されていますように、小学校は平成23年度から、また中学校は平成24年度から予定されております新学習指導要領の全面実施に向けての問題が、新たな課題として挙げられております。
課題の多くは、単年度で解消することが難しいため、継続して課題となっているのが現状でございますが、今後とも各学校においては、課題の解消に向けて積極的な取り組みを行っていくものというふうに考えております。
また、教育委員会におきましても、学校に対して必要な支援を引き続き行っていきたいというふうに考えております。
以上で説明を終わります。
|
|
○久坂 委員長 ありがとうございました。それでは質疑に移ります。御質問のある方。
|
|
○高橋 委員 教育プランをつくっていただいて、毎年取り組み状況を御報告をいただいているわけですが、その教育プラン自体は、基本的には目標設定をして、そういう目標を理解していただく中でいろんな取り組みをしていくと。その成果を報告いただきながら課題の整理をするという、こういうことでまとめていただいているというふうには思うんですけれども、もう一つの教育の役割として、やっぱりある程度、こういう目標の中で、こういう方向性を持ってやっていただくんだと。その成果をまた一つ、検証しながらやっていくということも、ひとつ大切なことじゃないかなというふうには思うんですね。どちらかというと、余りメニューをこちらから提示しないで、それぞれ各学校にも目標がありますから、その中でかなりフリーな形で取り組んでいただいて、成果を検証していただいているんですけれども。それはすごい大事なことで、現場の自由というか、その現場を尊重していやっていただくことは大切なんですけど、やっぱり教育委員会として、こういう一つの目標に向かっては全体としてこういう取り組みをしていきましょうというようなことも、立てていただくということも大切じゃないかなというふうに思うんですけれども。実際に、その教育全体がどっちの方向に向かっていったらいいのかというのが、余りきちっと示されていない。もっと言えば、国がどっちの方向に向かっていくのかもわからないような状況の中で、どういうふうに子供たちを教育をしていくのかという、どちらかというと一人ひとりの個性を伸ばすというほうに集中してきているというのが今の教育現場じゃないかなと思うんですけれども。そういう意味での、ちょっとこの教育プラン、その目標に沿った教育委員会としてのある種の施策の方針みたいなものを打ち出していくことも、ひとつ大切じゃないかなというふうに思うんですが、その辺はどうなんでしょうね。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 今、高橋委員がおっしゃるように、国の考え方とか、いろいろな考え方がある中で、鎌倉市においては、かまくら教育プランにるる示されておるような基本方針、その下には目標ということで、一つの考えを示させていただいています。
鎌倉市の教育に対する考え方はどうなんだっていうようなことで申し上げれば、まさしくその教育プランに提言されている考え方であったり、目標であったり、それが今、高橋委員がおっしゃったように、一人ひとりの子供たちを大事にする、育てていくと、そういう視点が鎌倉市の教育の精神なのかなというふうには、私は思っています。
実際の今、後段にあったお話の中で、目標に向かっての具体的な事業を今後教育委員会として示す必要があるんじゃないかという部分でございますが、そういう部分についても、できる限り学校で受けとめるほうで、わかりやすい方法ということで、今おっしゃった目標に沿った具体的な事業として、こういうものをやっていただきたいという、もう少し一歩踏み込んだ教育委員会としての具体性というのは、今後示していきたいなというふうには思います。
|
|
○教育指導課長 教育内容ということで、少し説明をさせていただきます。
今、委員さんのおっしゃられた毎年、そして教育委員会として目標、取り組みの方向性というのを学校に対して示したほうがよいのではないかということなんですが、毎年教育プランの具現化という形で、このような形で鎌倉市学校教育の重点ということで示しております。最終的には、かまくら教育プラン、これが目標になるんですが、特に単年度ごとに重点的に行うということ、目標として各学校、取り組んでいただきたいということで、本年度につきましては、三つの柱ということで、安全で安心して学び、生活できる学校づくり、2点目として、子供の学習意欲を高め、確かな学力の向上、三つ目として、地域に根差した信頼される学校づくりということで、さらに六つの重点項目ということで、具体的にこのような取り組みをしてほしいというようなお願いをしているところです。
|
|
○高橋 委員 非常にいいことで、後でいいですから、ちょっとそれを私、写しをいただきたいと思います。
それで、そういう取り組みをしているんであれば、ぜひこういう中に、こちらのほうからある程度、その示唆してやってきたものがこれとこれと、こういう項目ですよと。現場の自主性を尊重して取り組んできたのが、これとこれとこれですよみたいなことで、わかるような掲載の仕方をしていただくと、見やすいなというふうに思います。
例えば、最後にハイキングコースの整備とかっていうのがあるんですね。これが教育目標とどう関係してくるのかなと思うわけですよ。子供たちが、例えばこのハイキングコースの整備に携わって、みんなで一緒に下草刈りをしてやったんだよということであれば、これはいいことだなと。ところが、ただハイキングコースを整備したことが、じゃあ実際に教育とどういうつながりになってくるのかなというと、ここまでは書く必要はないんじゃないかなというのもありまして、そういうこともあって、今いろんな全体的な話も聞いたんですけれども、やっぱり現場での取り組み、子供たちが実際どういうふうに教育の中で、施策としてかかわりを持っていっているのかなということが、一番我々としては知りたいことでありますから、ぜひそういう現場での取り組み、これが現場の自主的なものなのか、それとも全体として教育委員会としてお願いをして、やっていただいてきているものなのか。そういうものが、それぞれその効果を検証していただく中で、これはもう一つの学校の取り組みであるけれども、またこれを全体として取り組んでいったほうがいいなとか、そういうふうなことで全体の底上げになっていくんじゃないかというふうに思いますので、ぜひ来年度以降は、ちょっと掲載の仕方をまた工夫していただきたいと思いますので、お願いしておきます。
|
|
○久坂 委員長 ほかに質疑ございますか。
|
|
○飯野 委員 30ページに子供の体力のことについて書いてあるんですけれども、最近の小学校、中学校の子供の体力というのは、全国平均と比べて、また県内と比べて、鎌倉市の子供たちというのは、どれくらいのレベルに位置しているかわかりますでしょうか。
|
|
○教育指導課長 子供たちの体力の状況ということで、ちょっと今は手元に資料がないんですが、こちらの全国体力調査というのがありますので、その中でやはり全国に比べて神奈川県鎌倉市が多少体力的に劣っているというような結果が出ておりますので、ここに書かれているような取り組み、それから休み時間、外遊びを推奨するなど取り組んでおります。
|
|
○飯野 委員 これらの取り組み、楽しくスイミングですとか、いろいろ書いてあるんですけれども、最近こういうのをやって体力が向上したですとか、具体的に何か取り組みで成果のあったものというのはあるんでしょうか。
|
|
○教育指導課長 体力というのは何か取り組んだところですぐに成果が出るというものでは、なかなかないとは思うんですけれども、数年前から、小学校についてはきらきらプランというような形で、市内の1校を拠点校としまして、先ほど申しました外遊びの推奨、それから休み時間に学校周辺の山歩きを勧めたり、昼休みをふだんよりも長くとって、そういうような山歩きを勧める。先生も一緒に歩くというようなことですとか、あるいは一輪車ですとか、縄跳びですとか、そういったような地道な運動活動なんですけれども、積極的に外、それから体育館等で体を動かすというようなことを地道に進めているところです。
|
|
○飯野 委員 それは何年ぐらい前から地道にやられているという感じなんでしょうか。
|
|
○教育指導課長 先ほど紹介いたしました七里ガ浜小学校が、県のほうから指定を受けまして、子どもキラキラタイムというようなことで、実践研究を進めたのが平成16年ということで、七里ガ浜小学校以外の15校が波及校ということで、七里ガ浜小学校の研究をもとに、それぞれの学校で現在も引き続き取り組んでいるところです。
|
|
○飯野 委員 その七里ガ浜で平成16年から取り組んで、今は21年ですけれども、子供の体力は少しずつ向上しているとか、そういう成果というのはいかがでしょうか。
|
|
○教育指導課長 申しわけありません。ちょっとデータとしてその後統計をとっているということではないんですが、やはり最近、御成小学校も含めて、明らかに以前よりも昼休み、それから朝、中休み、子供が運動場へ出て遊ぶ数というのが多くなってきたように感じております。
また、この体力のデータについては、5年前と21年度、現在とどう違っているのかというのは、追って追跡調査をしていかなければいけないと考えています。
|
|
○飯野 委員 ぜひデータがわかるようでしたら、今度時間があるときにでも教えていただければと思います。
また、外で遊ぶ機会をふやすという意味で、よく東京では校庭の芝生化というのがございまして、今、全国的に展開しているんで、ぜひとも校庭の芝生化をまずはモデル校で1校、どこか検討していただければいいなというふうに、これは意見ですけれども、述べさせていただきます。
|
|
○納所 委員 まず、食育及び給食について、お伺いをしたいと思います。給食残渣量の傾向というものはおわかりになりますでしょうか。
|
|
○学務課長 ちょっと細かい資料が今、手元にないんですが、全校平均で全献立の中で約3%から4%、これは何年か大体同じぐらいの傾向がございます。
|
|
○納所 委員 同じような傾向ということは、もう残渣量、ある一定の割合で残してしまう、もしくはそういった量が出てくるということなんでしょうか。ある程度の改善策といいますか、そういった給食に対する残渣量を減らす取り組みというものはなさっていらっしゃいますでしょうか。
|
|
○学務課長 やはり子供の傾向をとりますと、豆類とかがかなり、何ていうんでしょうかね、残す量が多くて、例えば普通に豆として出してしまうと、やはり残す。ただ、細かくこねてしまって見えなくなると食べるとか、そういうのがございますので、その辺は給食のほうで工夫をしながら、できるだけ食べていただくというような形でとらせていただいていますけれども、残渣量としては余り変わらないんですけれども、そういった工夫はさせていただいているところでございます。
|
|
○納所 委員 あとアレルギー食対応の状況でございますけれども、増加傾向なのか減少傾向なのか、その様子をお知らせいただきたいと思います。
|
|
○学務課長 アレルギーを持つ児童の数というのは、やはり年々ふえている傾向がございます。ただ、給食の中では、一応今、鎌倉の場合は除去食ということで対応させていただいておりますが、いわゆる除去食でも対応できないような重度のというか、幾つかのアレルギーを持っている方の数は大体毎年3人から4人ということで、ほかの方は除去食で対応はできているところでございます。
|
|
○納所 委員 アレルギーに関連してお伺いいたしますけど、職員の対応でございますね。アナフィラキシー対策であるとか、そういったアレルギーに対する職員への研修の様子はおわかりになりますでしょうか。
|
|
○学務課長 いわゆるアナフィラキシー、エピペン等の使用者ということになるかと思いますけれども、これにつきましては前年度、20年度は県のほうでもアナフィラキシーを持ってエピペンを使用する子がいる学校を対象としまして、教職員がエピペンの使用の研修とかしていただいておりますので、鎌倉でもそれに参加をさせていただいているところでございます。また、一般的な職員、学校内での周知につきましては、職員会議等で全教員の中で周知を図っているところでございます。
|
|
○納所 委員 ありがとうございました。次に、部活動についてお伺いをしたいと思いますけれども、やはり教職員の数、生徒数に応じて大分限られてきてはいると思うんですけれども、部活動の主にここでは運動部を想定しているんですが、運営上の課題と、あと現運営上でどのような成果が得られたのか、その主なものですね、充実度の一つ例をお伺いしたいのと、課題について伺いたいと思います。
|
|
○教育指導課長 部活動の課題と成果ということですけれども、運動部を中心として、一時やはり職員の高齢化というのがありましたが、幸い、最近では若い先生方がふえてまいりましたので、活発に、あるいは部活動活性化に向かっているのではないかと思います。ただし、必ずしもその先生が専門の種目といいますか、それを指導しているということではございませんので、なかなか専門的な技術というのを若いからといって教えられるかというと、そうでない部分、それが課題といえば課題かと思います。ただし、まず子供がこういうスポーツをしたいというような形、あるいは学校でこのスポーツの種目を継続していきたいということで、それを学校として部活動の顧問を充てる形で対応をしております。とにかく部活動は対外試合等もかなりありますので、安全にけがや事故のないように引率をしたり、練習をしたりということを心がけてやっています。
また、特に柔道ですとか剣道ですとか、そういった専門的な指導を要するものにつきましては、委員会としましても部活動補助指導者というような形で人を充てまして、現在、市で柔道については2名、剣道については1名を学校のほうに派遣をしております。今後、さらにそのような形、部活動、先生方の努力と献身的な態度によって支えられている部分が多々あるんですけれども、ぜひとも支えていきたいと思っております。
|
|
○納所 委員 ありがとうございました。続いて、中1ギャップ、もしくは小1ギャップですね、その取り組み、ギャップ克服の取り組みとその成果について、お伺いをとしたいと思います。主に小学校から中学校に上がる段階で課題となっております中1ギャップ克服の課題の取り組みとその成果について、お伺いをしたいと思います。
|
|
○教育指導課長 小学校6年生から中学校に上がるときに、いわゆる学校に適応できない状況、形として不登校というような形で出るケースが多いんですが、そういったものを中1ギャップと呼んでおります。
理由としまして考えられるものとしては、中学校では教科ごとに教員が違う教科担任制にかわります。そういった意味で、小学校のときは朝から夕方まで1人の担任の先生が手厚く、児童に対してさまざまな指導をしていたんですが、子供にとっては中学校に行くと急に先生が朝、学活が終わると、自分の教科だけしか教室に来ない。昼食ですとか、掃除当番というのはあるかと思いますが、そういう意味では、先生とのつながりが弱くなると感じてしまう。それから、学習内容もかなり難しくなる。そういった意味で、学習につまずく生徒が出てくる。また、小学校ではなかった部活動。先ほど申しましたけれども、部活動の中で先輩、後輩という新しい関係も発生していく。そういった事情が中学校1年生の心に緊張や不安を生むと言われております。それも友人や教員との新たな人間関係が支えとなり乗り越えるが、不適応状態が改善しなければ不登校になりやすいというようなことです。
その解消方法として、現在、各学校で取り組んでおりますのは、小・中連携ということで、中学校の先生が小学校で出前授業をして、少しでも中学校の授業のやり方を事前に体験をしてもらうですとか、あるいは小学生が中学校へ行って授業体験、中学校での体験をする。あるいは部活動体験をする。また、中学校の生徒会の役員が小学校へ行って、中学校の生活の様子を話すなどをして、そういった意味で連携を強化するというような形での対応を図っております。
|
|
○納所 委員 その中で、教科担任制、あと学習内容が高度になってくるといったことは当然だとは思うんですけれども、一番中学校に上がった生徒にとってカルチャーショックというのが先輩、後輩です。部活等であります先輩、後輩という序列といいますか、そういった壁という中で、突然世界観が変わってくるようなイメージと、それから上から抑えられるような、抑圧的なプレッシャーというものを感じると思うんですけれども、例えば、中学校において先輩、後輩といったような縦のあり方、年功序列的なあり方について、今まで議論をされたことがございますでしょうか。
|
|
○教育指導課長 部活動等の中での先輩、後輩の関係ということなんですけれども、これは中学校の生徒指導の担当、あるいは学級担任等の課題の一つとなっております。これは日常的に上下関係の中での部活動ということですので、当然、いい意味での先輩が後輩の面倒を見るということはさらに伸ばし、力ですとか理不尽な抑え方というのはないようにしようというのが生徒指導の委員会、それから部活指導の委員会を通して、部長やら、あるいは3年生、2年生に常々指導しているところで、現在のところ、それが原因となって大きな問題になっているというような報告は上がってきておりません。
|
|
○納所 委員 そういった取り組み、さまざま伝統もありますので、なかなか難しいと思いますけれども、なるべくそういったプレッシャーを感じないような、自然に年長者に対する尊敬と、それから下の者に対する慈しみというものは育てていただきたいと思いますが、一方で、学校の先輩、後輩関係を重視する余り、家庭においては親もしくは年長者に対する尊敬、敬意を払うというような生活習慣が、逆に失われてきているんじゃないか。その中で、学校の先輩、後輩は大事にするけれども、親に対してぞんざいな口をきくであるとかいうような、その使い分けというものがちょっとはっきりしてきているような気もいたします。これは私の感想でございます。
済みません、あと2点、お願いいたします。学校体育施設開放について、お伺いをいたしますけれども、月2回程度、50%の学校で地域の子供たちへの開放がなされたということでございます。その主な実績、開放状況について、お伺いをしたいと思います。
|
|
○学校施設課長 学校開放は、スポーツ課で所管しておりますもので、ちょっとどのように開放しているかは把握していないので、申しわけございません。
|
|
○納所 委員 済みません、それに対する学校の対応ですね。学校側が管理者が不在であるとかいうような課題があると思うんですけど、そういったものは把握していらっしゃいますでしょうか。
|
|
○教育指導課長 わかる範囲でということで申しわけないんですけれども、学校にいたということで、学校側としましては、学校の施設開放は基本的に平日の夜は体育館、それから土日は体育館及びグラウンドという形になると思います。
それらについては、すべて管理を学校とは別のような形にしておりまして、施設管理委員、ちょっと名前、申しわけありません、正式なのをちょっと忘れてしまいましたが、そういった形で学校とは別に、先ほど出ましたスポーツ課のほうから管理を任されている方がいまして、開錠・施錠、それから緊急時の対応というような形をとっております。
|
|
○納所 委員 これはスポーツ課のほうとしては、ぜひ開放をしてもらいたいという希望があると思いますけれども、学校側としては、そうすべてを開放するわけにいかない部分というのがあると思うんですが、学校側で、例えば施設開放を受け入れる上において、課題としていること、もしくはなかなか難しいとしているような問題というのは、どのような問題がありますでしょうか。
|
|
○安良岡 教育総務部次長 学校開放に当たりましては、まずは学校行事が平日に行われたり、あるいは土曜、日曜日の開催に向けて、平日の夜もそこに準備をしておかなければいけないなどのことから、この期間は使えませんよというような調整を利用団体と行っております。
あとは、施設の開放に当たりましては、やはり学校の、特に教室や職員室等管理諸室等に一般の方が入ることができないような場所しか、現在のところは開放しておりませんので、体育館あるいはグラウンド、一部の学校によっては校舎に入れないよう仕切りができておりますので、そういう部分を開放しているところもございますので、今後、開放に当たりましては、そのような校舎内への開放できる場所のしっかりとした区画というものが、今後の課題になってくるかと。また、学校行事等も土日開催をするということになりますと、やはりその期間、しばらく使用を御遠慮いただくというようなことが起きておりますので、その部分は、今のところ利用者の皆さんに御理解いただいて、御協力いただいております。
|
|
○納所 委員 あと1点、最後に。教員免許更新について、お伺いをしたいと思いますけれども、教員免許更新についてはサポートが必要になってくると思いますけれども、今後考えられる取り組みと、そのサポートへの課題についてお伺いをしたいと思いますが、いかがでしょうか。
|
|
○学務課課長代理 教員免許更新制につきましては、今年度から新たに導入されまして、今現在、まず1点目のサポートといたしましては、これは原則は教職員みずからが、自分で自分の免許の期限を自分で確認しまして、自分で県の教育委員会のほうに提出する、これが本来の原則なんでございますが、実は本人に任せて失効してしまいますと大変なことになるものですから、一応、今現在、失効させないためのサポートとしてやっておりますのが、市の教育委員会で免許の期限の把握をしております。そして、県の教育委員会のほうでも一緒に把握しておりますので、市と県と協力しまして、まず免許の失効を防ぐ、これがまず第1のサポートでございます。
それから第2のサポートといたしましては、免許更新に関する講習を受けなければなりません。その講習の紹介をしておりますとともに、それから、その講習を受ける期限が2年となっておりますが、1年間でどれぐらいとったのかを把握し、次年度、またきちっととってくださいねというような、そのような連絡等で漏れのないようなサポートをしております。
|
|
○納所 委員 そうしますと、その更新を必要とする先生方の人数というものは把握していらっしゃいますでしょうか。また、それが把握していらっしゃるとしたら、教職員の何パーセントに当たるのかも、わかれば教えていただきたいと思います。
|
|
○学務課課長代理 今現在、ここに資料を持っていなくて恐縮なんですけれども、毎年、ことしで言いますと、昭和30年生まれ、40年生まれ、50年生まれの教職員を対象に、免許更新をすることになっております。ですから、来年度はその1年ずつ後の方が更新するという形になります。済みません、数字については、今いい加減なことを申し上げられないので、ちょっと控えさせていただきます。
|
|
○久坂 委員長 ほかに質問のある方。
|
|
○石川[敦] 委員 先ほどの御説明の中にも、児童・生徒への学校での相談体制、支援体制のことについてはチームによる支援体制が整ってきた。また、ケース会議などで情報を共有されているという御報告があったかと思います。ただ、鎌倉市のみならず、学校教育の場では、特別な支援が必要な児童・生徒の数もふえているということが大きな課題になっているようです。
あわせて、この冊子の24ページ部分では、課題の部分で、さらなる人的整備が必要であるというような言葉も見受けられますが、今後、こうした環境整備に向けてどのような取り組みをお考えなのか、伺ってもよろしいでしょうか。
|
|
○教育指導課長 神奈川県の場合は、特別支援と、それからいじめ、不登校等のさまざまな児童・生徒の問題、あわせて校内の教育相談コーディネーターという役職の方が校内では窓口になって、そしてさまざまな人材、校内においては担任、養護教諭、スクールカウンセラーや心の相談員の意見、そして考えをまとめ、そして校内の相談体制を整えております。そして、校外の人材、機関として、教育委員会にあります教育センター、それから児童相談所ですとか、そういった方々とのつながりを、これもやはり先ほど申しました校内の教育相談コーディネーターが中心になってやっている形になります。
ただ、課題としまして、教育相談コーディネーターが担任を持っている教員であるということで、現在かなりの負担がかかっているというのは掌握しておりますので、ここでさまざまな県の教育相談コーディネーターに対する軽減措置等を申し入れたい、あるいは今後、ソーシャルワーカー的な役割の方を学校に入れるようなことは検討していかなければいけないとは思っております。ただ、まだ現在、そのような課題があるということで、今後の課題ということなんですけれども、学校の先生方、特に相談コーディネーターの先生方の御意見を聞きながら進めていきたいと思っています。
また、課題として、昨年度は課題として、こちらに挙げさせていただいた、例えば特別支援の学校に入っていただいているスクールアシスタントさんだとか、そういった方々の研修ですとかを、教育委員会のほうで、今年度は課題を解決するという形で、研修を持つことによって問題意識を共通化するというような形で進めております。
|
|
○石川[敦] 委員 課題はしっかりとらえていらっしゃるので、私ももう何も御質問することもないのかなとは思うんですが、1点だけ、個々の支援というのが、今特別支援教育という言葉が説明の中に出てまいりましたが、これは個々の支援を必要とする教育なのかなと思います。ですが、学校というところは、やはり集団教育の場であるというところで、この個の支援と調和というのは、とても先生方の御負担が大きいのかなというふうにお見受けいたします。ソーシャルワーカー的な役という言葉もございまして、このソーシャルワーカーというのは、やっぱり私も福祉職についたことがございますので、かなり技術の必要な職種でもございますし、個と集団の調和というところは、かなり福祉の分野でも技術を要するところであります。繰り返して申しわけないんですが。
そういった経験の中から、教育相談コーディネーターの先生ですね、そこへ力がぐっと入っていくということに関しては、少々私は不安を感じる部分でありますので、ソーシャルワーカーについての検討を少し視野の中に置いていらっしゃるのであるならば、ぜひこちらのほうは目を向けて行っていただけたらありがたいなと思いますが、この点はいかがでしょう。
|
|
○教育指導課長 委員さんのおっしゃるとおりだと思います。ただ、現状の中でお話をすると、特別支援に関する学校からのケース会議になりますと、ケース会議という形で、全部ではないですけれども、かなり外部とつなげていかなければならないというようなケースについては、教育指導課の特別支援担当の指導主事がソーシャルワーカー的な立場として学校のほうに参り、それから児童指導上、生徒指導上の問題で、やはりこちらもかなり外部との連携を強めていかなければならないというとき、学校だけではちょっと大変だというときには、教育指導課及び教育センターの指導主事が、やはりソーシャルワーカー的な立場として学校を支援しております。また、そういった専門職が置けるかどうかというのは、今後の課題になってくるかと思います。
|
|
○石川[敦] 委員 ちょっと広がってしまって申しわけないんですが、今、指導主事の方が対応を、ソーシャルワーカー的な役割を果たしていらっしゃるというふうに伺いましたが、教育委員会では、この特別支援教育に向けて担当されている人員というか、職員の方は何名ぐらいいらっしゃるんですか。
|
|
○教育指導課長 現在、指導主事、教育指導課に5名、教育センターに4名おりまして、特別支援のほうを中心に一手に引き受けているのが1名の指導主事です。それをサポートする形で教育指導課にもう1名、それから教育センターに相談担当ということでかかわっているということで1名おります。
|
|
○石川[敦] 委員 ありがとうございます。ちょっとその人員が足りているのかどうかとか、どういう組み合わせでお仕事をされているのかは私はわからないので、ここで質問をやめさせていただきますが、やはり現場の、現場でというか、私も20年度は保護者でありまして、この特別支援の部分では一緒に保護者の方と考えたりしたことも多くございました。その中で、やはり窓口に相談に行ったときの、その後つなぎという部分で、先生方もお忙しいし、相談員の方もどうしても人数も少ないみたいだしというような、ちょっと不透明な部分をお持ちの方はまだまだいらっしゃるようですので、仕組みづくりという部分ではもう少し、さらなる人的環境の整備というのは本当に必要ではないかなと意見で申し上げておきます。
もう1点だけでいいですか、済みません。安全・安心の育成のところで、CAPについて触れている部分があるかと思うんですが、たしか私の記憶が間違っていなければ、CAPの安全・安心の分野というのは、児童・生徒に対しての部分と、地域で支える部分が大きいというふうに記憶しているんですが、この辺のところは、このCAPの安全・安心な位置づけというところは、どのように今はなっているのでしょうか。
|
|
○教育指導課長 CAPにつきましては、今、委員さんがおっしゃられましたように、市内の全小学校3年生を対象に学級ごとに実施しております。そして、地域あるいは保護者のほうにも同じ体験をしていただきたいということで、現在はPTAのほうに依頼をしまして、ですから生涯学習のほうで年1回、CAPの講習を受けていただいているというところです。
実施後、担任からのアンケートに対しましても、学んだことを単発に終わらせず、今後子供たちにも伝えていこうと思うですとか、家の人と話すことで、より安全の意識を高めたいですとか、機会があるたびに今回の学習を思い出させるよう指導していきたいという形で、参加をしていただいた保護者は、かなり意識が高いというふうにとらえております。
|
|
○石川[敦] 委員 続けて伺って申しわけないんですが、今、PTAの生涯学習のほうでというふうにお話しになりましたが、どれくらいの保護者の方が受けられたのか把握されていらっしゃいますか。
|
|
○教育指導課長 申しわけありません。生涯学習のほうですので、ちょっと人数までは掌握しておりません。
|
|
○石川[敦] 委員 失礼しました。後で生涯学習のほうに伺います。ありがとうございました。以上です。
|
|
○久坂 委員長 ほかに質疑はございますか。
|
|
○前川 副委員長 おはようございます。長くなって申しわけないんですけれども、外部講師による授業をかなりしていただいていると思いますが、先輩が来て話をしてくれるとか、それから外部の方にいろんな授業、専門家に来ていただいて、専門授業をしていただいているということですけれども、実際にこれはどうやって選んでいらっしゃるのか、地域の特徴で選んでいらっしゃるのか、それともう一つ、人材のバンクがかなりふえているのか、実際にあるのか、その辺のところをちょっとお聞かせください。
|
|
○教育指導課長 外部講師ということで、主には総合的な学習の時間の外部講師というケースが多いのかなと思いますけれども、それぞれ学校がその活動、学習に目標ですとかありますので、それに応じた方を基本的には学校が選んでいる。やはり地域とのつながりを大切にするというのが鎌倉市の教育の基本になっていますので、地域の方が講師になるということが多いというふうに聞いております。
また、人材バンクということで言いますと、例えば環境教育について、こういったこと、例えば酸性雨のことについて話をしてくださる方はいませんかというような形で、教育指導課あるいは教育委員会のほうに問い合わせがあることがあります。そうなりますと環境政策課の方にお願いをして講師を紹介したり、あるいは直接環境政策課の職員が、あるいは世界遺産担当の職員が学校へ行って講師になるということも聞いております。最初に申しましたように、基本的には学校の目標に合わせて地域の方に講師を依頼するということが多いと思います。
|
|
○前川 副委員長 後ほど報告があると思いますけど、「かまくらっ子」の中に、読ませていただいて、将来についてというところがあります。このキャリア教育に外部講師を呼ぶということは、キャリア教育にもつながっていくんだろうなと思っているんですけれども、実際的に、そういう専門的な、今おっしゃった環境教育とか、そういうふうに実際に、本当に専門性のある方がいらっしゃることも必要だと思うんですが、地元の方で、例えば造園をやっていらっしゃる方とか、それから漁業をやっていらっしゃる方とか、農業をやっていらっしゃる方とか、そういう方たちとの触れ合いというのは、どれぐらい考えていらっしゃるか。実際にあるか。あるとは思うんですが。
|
|
○教育指導課長 今、委員さんのおっしゃられた地域の方、地域に住まわれている方との触れ合いを中心にして、そして作業を同時に行うことによって大人の姿を見せる。これがキャリア教育ではないかということで、そのような観点から、それぞれの学校で取り組まれている状況がございます。稲村ケ崎小学校などは、地域の農業を行っている方に、直接その方の田んぼなどにお邪魔させていただいて一緒に作業したり、あるいは学校の農園に来ていただいて、直接植樹というか、作物の栽培や刈り入れ等について指導を受けながら、一緒に活動すると。そのほか、腰越小学校の漁業協同組合との連携した取り組みですとか、地域の働いている方の姿を直接見るというような観点で体験活動、現在のところはキャリア教育という言い方をしていませんでしたが、先ほども申しましたように、大人の働いている姿を一緒に見せるというのがキャリア教育の観点だと思いますので、今後も進めてまいりたいと思います。
|
|
○前川 副委員長 キャリア教育と一言で言ってしまって、その話になってしまったんですけれども、実際に鎌倉は関谷のほうへ行けば農業、そして腰越のほうへ来れば、由比ガ浜、材木座のほうへ来れば漁業という形で、両方体験できるわけですが、距離がありますけれども、やはりお互いになかなか経験ができないだろうなという、要するに違う経験ができないだろうと思います。時間的にも、カリキュラム的にも、非常に難しいかもしれませんが、なるべく農業をやっている地域というと失礼ですけれども、関谷のほう、玉縄のほうの方たちが、子供たちが海のほうへ来るとか、そういう機会も、それはまたその逆の機会も、ぜひ考えてあげていただきたい、そういう声が実はありますので、1回海に来れば、海ってこういうものなんだということがわかるということもあるそうなので、ぜひ考えていただきたいと思います。
地域とのかかわりということで、自分がこの話をしたい、こういう話をしたいんだといって申し出ていらっしゃるような職業の方、実際にいらっしゃいますでしょうか。自分が講師をしたいというような。
|
|
○教育指導課長 外部講師をみずから名乗られる、ぜひやりたいという方、おられると思います。学校のほうがその辺は掌握しておりますので、ちょっとこちらのほうでは、時々電話がかかってきて、例えば英語活動のサポーター、英語活動をやりたいんだけどもとか、そういうようなのはこちらにも来てございますので、そういったときには、こういうシステムで登録をしてください、学校を紹介しますという形で当たっております。
|
|
○前川 副委員長 ありがとうございます。英語活動のサポーターは、たくさん鎌倉には人材がいらっしゃるということは伺っておりまして、そういう活動のそういう観点での方はたくさんいらっしゃると思います。もっとふだん鎌倉の中で仕事をしていらっしゃる方たちの後ろ姿というか、仕事の姿というか、そういうものをもっと見せてあげられるような状況を、総合学習だと思いますけれども、その時間につくっていただけたらいいなというふうに思っておりますし、そういう人材がたくさんあると思いますので、ぜひともお願いいしたいと思います。
地域との、先ほどの9ページですか、「小・中学校におけるそのほかの取組」というところで、おやじの会とか、いろんな会があります。取り組み状況は、パーセンテージですればそんなに高い取り組みではないのかなと思いますが、ここに関して四つありますけれども、教育委員会としてはどのように向上させていこうというふうに思っていらっしゃるのか。それぞれの地域に任せようと思っていらっしゃるのか。その辺のところをちょっとお聞かせいただけますか。
|
|
○教育指導課長 この大項目といいますか、目標1−3の開かれた学校づくりという観点で、それぞれの学校の特徴に応じて開かれた学校づくりということで、必ずしもおやじの会をつくらなければならないというふうには考えてありません。場合によっては父親の力をかりて、ここに書いてあるような行事ですとか営繕作業、必要なこともございますし、小学校にとって中学生の力をかりたいというようなことがございますので、やはりそれぞれの地域の特色に応じて、地域のニーズに合わせて開かれた学校づくりという観点で、学校と一緒に進めてまいりたいと思っております。
|
|
○前川 副委員長 それから、先ほどの石川委員の特別支援のところなんですけれども、私も人的に足りないということがよくわかるんですが、私もそのとおりだと思っておりますが、各学校の状況を見ておりますと、実際に人的支援をふやしていくことだけで対処できると思っていらっしゃるかどうか。ちょっと厳しい質問なんですが、率直にちょっと1回お伺いしたいなと思っているんですけれども。
|
|
○教育指導課長 まずは、やはり人がつかないと、なかなか個に応じた支援ができないというのが正直なところです。やはり、先ほど石川委員さんがおっしゃってくださいましたけれども、一斉指導の中での個別指導が必要な児童・生徒がふえてきている。それに対しては、やはり1人の先生では一つの教室の中で対応できない。そういう状況の中で、もう少し大人の手が必要だと、その段階が今進めているところかなと思っています。
ただし、今後は、無尽蔵に人をふやすというのが必ずしも特別支援の方法ではないと思っております。どんな形で支援していくのが有効なのか。そのためにシステムとしては、教育相談コーディネーターが各学校に配置され、それぞれの問題点、スクールカウンセラーですとか、スクールアシスタントですとか、介助員、支援員さんはなかなかその会議には参加することはできないとは思いますけれども、校内での研究会ですとか研修会を開いて、連絡調整しているところです。
やはり今後は数限られた人材の中で、どういうふうな形で有効的な支援していくのかというのは、大きな課題だと思っております。実際に今年度はスクールアシスタントの研修会をやって情報交換をして、スクールアシスタントさん自身がどういう形でアシストをすると子供たちにプラスだったかというような意見交流をしたりしております。このような会議、研修をさらにふやす。ふやしたことによって負担になってはいけないと思いますけれども、勉強会というような形で技術向上を努めてまいりたいと思います。
|
|
○前川 副委員長 ケース会議をしていただいていることもよくわかっておりますし、話し合っていらっしゃることもわかるんですが、そのケース会議の結果、あるいは日々の生活、集団の中での個々の支援の状況を、家庭の方にはどのように報告をされていらっしゃるのか教えていただきたいんですが。家族です。
|
|
○教育指導課長 ケース会議そのものに保護者に入っていただくケースも多うございます。当然、児童・生徒の今後のよりよい対応についてということですので、一番ベースになっているのは家族の考え方、保護者の考え方だと思いますので、基本的にはすべて保護者に報告をして、そして場合によっては、先ほど申しましたように、保護者にも一緒になって考えていただくというのを基本としております。
|
|
○前川 副委員長 もう1点だけ。その状況を保護者の方は、実際に教室にごらんになるというような場面もおありになるんでしょうか。
|
|
○教育指導課長 すべてではありませんけれども、そのような形で、当然保護者のほうから申し出があれば授業参観、あるいはそのお子さんの友達との関係を見学をするという機会は設けております。ただ、現状としては、それほど多くないというふうに聞いております。
|
|
○前川 副委員長 わかりました。今、場合によってはというお答えだったと思います。この特別支援、決まったときから、いいことであり、また大変なことであり、非常に人的にもう幅のどんどん広がっていくことであるなということを最初から考えていますし、心配もしております。実際、この間もちょっと現場を見てまいりました。やはり御家庭、御家族の方が、今、場合によってはとおっしゃいましたし、必ずというふうにおっしゃらなかったんですけれども、大変申し上げにくいんですけれども、やはり1年に何度かはごらんになって、御自分のお子さんの様子をごらんになってみる必要があると思います。ソーシャルワーカー、いろいろな専門的な方がおっしゃることよりも、実際に御自分の目でごらんになって、今、どういう状況で自分の子供が子供たちと向上しているか、あるいは向上していないかということは親御さんがよくわかる。それから、自分の子供が家庭にいるときと、学校にいるときと、多分違うんではないかというふうに思います。そんなところで親御さんの非常に御苦労がおありになるとは思いますので、実際にごらんになる時間を設けられるような、そんなケース会議もしていただきたいなと思いますので、これは要望としてお願いしたいと思います。以上です。
|
|
○久坂 委員長 ほかに質疑ございますか。よろしいですか。
(「なし」の声あり)
では、質疑を打ち切ります。
了承かどうか確認させていただきます。了承でよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承と確認いたします。
それでは、ここで傍聴者の方が入室のため、一たん休憩させていただきます。
(11時17分休憩 11時18分再開)
|
|
○久坂 委員長 それでは、再開します。
───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
|
|
○久坂 委員長 日程第2報告事項(2)「鎌倉市立第二中学校改築工事について」原局から報告をお願いいたします。
|
|
○学校施設課長 報告事項(2)鎌倉市立第二中学校改築工事について、その内容について御説明いたします。
これまで第二中学校の改築計画につきましては、平成20年6月と9月に鎌倉市立第二中学校改築基本設計(案)について、平成21年6月には鎌倉市立第二中学校改築実施設計について、その内容を当委員会に報告したところであります。
その後の改築計画の状況として、本年6月から建設工事に着手した仮設校舎が8月25日に完成し、翌26日から仮設校舎への引っ越し作業が始まり、新学期となりました9月1日から仮設校舎での学校生活がスタートしたところであります。
また、既存校舎の解体工事につきましては、9月1日から仮囲いなどの準備工事が始まっておりまして、文化財の調査を含め、11月末までに既存校舎の解体を予定しております。
さらに、12月から始まる改築工事につきましては、今回の定例市議会におきまして議案第20号工事請負契約の締結についてとして、建築工事を11億1,615万円で鉄建建設株式会社と、議案第21号工事請負契約の締結についてとして、電気工事を1億1,235万円で愛和電気株式会社と請負契約を締結しようとすることにつきまして、別途御審議をお願いしているところでございます。
お手元にございます資料は、改築工事の建築及び電気設備の工事請負入札調書並びに既存校舎解体工事の工事請負入札調書でございます。
以上で報告を終わります。
|
|
○久坂 委員長 それでは、質疑ございますか。
|
|
○高橋 委員 大分、工事のほうも解体が終わって仮設が建って、子供たちはみんな仮設のほうに移りまして、いよいよだなと、この間ちょっと見てまいりましたけれども。それで、今度は建設のほうの入札をしていただいたということで、ちょっと見せていただきますと大分競争が激しくやっていただいて、差金が5億5,000万ぐらいですかね、大分出まして、これは補助率というのはどのくらいなんでしょうか。
|
|
○学校施設課長 補助率といいますと旧の算出方法と新しい算出方法、国が定めたものがございまして、今回二中の場合は、国が定めました公立学校建物の校舎等基準というもので、建築単価が決まっております。従来の交付率は、一律事業費の80%に交付率3分の1を掛けたものでございましたけれども、今回の場合は、国が定めた建築単価によって補助金が決まります。
|
|
○高橋 委員 それでいくと大体見込みでどのくらいの予定なんですか。
|
|
○学校施設課長 概算ですが、約2億900万円でございます。
|
|
○高橋 委員 一応三つ入札の報告をいただいて、解体のほうはもう終わっちゃっているものですけれども、ちょっとそれぞれ幾らずつかお伺いしたいんですが。
|
|
○学校施設課長 まず建築の契約金額ですが11億1,615万円、落札率69%でございます。
続きまして、電気設備が1億1,235万円、落札率64.4%。解体工事、今、委員がもう済んだとおっしゃいましたけれども、まだこれからでございます。その解体工事は3,097万5,000円、落札率が73.7%でございます。
|
|
○高橋 委員 それは書類を見りゃわかるんですけど、それに対してそれぞれ幾らぐらいずつ国からや県から補助をいただけるような見込みをしているかという。
|
|
○学校施設課長 今、私が2億900万と申しましたのは、それぞれ建築、電気設備、機械設備と分かれて交付されるものではなく、一括の金額でございます。
|
|
○高橋 委員 いろんなことをやっていく中で、二中の大規模改修ということの中で、その金額は組んだと。工事に対して来るわけではないんだと。
|
|
○学校施設課長 工事はもちろん契約金額、執行額で算定をされますけれども、個々によっての補助金ではございません。
|
|
○高橋 委員 わかりました。いずれにしても、相当な金額を市単でやっていくようなことでありまして、そういう中で5億5,000万近い入札差金が出たということは非常によかったなと。
ただ、差金が出たことはよかったんですけれども、実際には、これから工事に入っていって、標準的な場合には、予定していた設計金額くらいはかかるというのが標準的な金額で、それで設計しているわけですから、それでも多少下げて予定価格というのを予定したわけですね。それからさらに建築工事だったらば69%、31%下がったところで入札が行われたと。そうなりますと、いつもお願いするんですけれども、管理をきちっとしていただきたいなと。できればそういう差額、差金が出ているわけですから、何か別な管理の予算をとってでも、自分たちでやるというのは限られた人間でいますから限界がありますので、何かやっぱり管理をする仕組みみたいなものをつくってもらいたいなと。
お金のかけ方はいろいろあると思うんですけど、例えばこれが議会を通れば、今度は実際に施工に入るわけですね。入る前に施工計画書というものが出てくるわけですね。そうすると、こういう工事がこういう期間の中でこういうふうにずっと進んでいきますよと、ずっと日程表が出てくるわけですね。その中で、専門家が見れば、どこならば手を抜けるかというのがわかるわけです。そんなことがあっちゃいけないんですよ。いけないから管理をしていただきたいということなんですけれども、こういうところは手を抜けるなと。そういうところは、例えば写真の撮り方を一方方向からだけじゃなくて三方から撮るとか、四方から撮るとかですね。やっぱり安くとったからには、やっぱりきちっとチェックを受けざるを得ないんだというふうなことも覚悟して安くやってもらうような、安くやったんだから金がかかんないようにやるんだって、これは違うんです。これは公共工事としてはだめなんです。やっぱり安く入ったら余計お金をかけて管理をしっかりしてもらうと。それは先方もそうだし、今度はこっちもそうなんです。こっちは差金が5億5,000万ぐらいあるわけですから、ただそれは実際には使えないものなんですけれども、そこを何かやっぱり使えるような工夫をしてほしいと。使えないなら使えないなりに、さっき言ったみたいに施工計画をちゃんととって、事前にまずチェックするポイントはきちっと固めて、そういうところは写真を撮るのも立ち会うとか、昔の職員さんはそういうこともしていたんです。最近は人数がどんどん減ってきているから、そこまで手が回らないという部分があって、余り現場でポイントに立ち会ってやっている方というのは少ないですけれども。そういうことをしてでも粗悪工事の防止というんですかね、そういうものに努めていただきたいなと。まさかやっている間に会社がおかしくなっちゃうということはないとは思いますけれども、現場だけはきちっとやっていただきたいなと思うんですが、何かお考えありますでしょうか。
|
|
○学校施設課長 委員おっしゃるとおり、低価格で落札された業者でありますけれども、それは契約検査部門でしっかりとしたヒアリングをやって、企業努力で遂行できると認めた業者ですので、私ども安心しておりますけれども、やはり言われたような心配も一部ございますので、職員はもちろんのこと、工事管理に関しましては、今、委託でこれを管理、工事管理の業者を別に決めようという準備を進めております。いろいろな今言われた写真ですとか、工事の管理、住民への周知、これらを含めて一緒になって、職員一丸となって進んでいきたいと思っております。
|
|
○高橋 委員 検査は契約検査課のほうがやるんですけれども、やっぱり限られた人数で、この物件だけじゃないですからね。全部の工事に対しての検査をするわけで、やっぱりどう考えても、契約検査課のほうのチェック体制みたいなことを待っていては難しいと思いますね。それはやっぱり担当課のほうで何か考えてやっていただかないと、中間の管理というのは難しいなと。管理のほうを委託をするというふうなことですから、その中で、スタートする前に厳しく打ち合わせをしていただいて、ところどころはやっぱり直接チェックをしていただくようなことをやっていただくようにお願いしておきたいと思います。以上です。
|
|
○久坂 委員長 ほかに質疑はございますか。
|
|
○飯野 委員 ちょっと1点だけ聞きたいんですけれども、この調書の中に各社それぞれ企業努力とあるんですけれども、企業努力で契約内容に適合して履行が認められるということが書いてあるんですけど、具体的にこれはどういうところを確認して、例えば単価を通常よりも下げているということであれば、じゃあどうやって単価を下げているのかとか、そういうふうに具体的に確認はされているんでしょうか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 教育総務の契約の総体的な管理をする観点からお答え申し上げます。
今回、低入札案件ということで、設定金額に対しまして一定の基準以下でございましたので、低入札の審査委員会というところで審査をされております。今、委員おっしゃるように、どういう視点から審査をするかというと、例えば、なぜこういう低価格で入札ができたかという理由書をいただきます。あとは資材の調達方法であるとか、どういう業者に下請を使うとか、そういうような多角的な視点から審査をしまして、企業努力ということで、最終的には契約内容どおりできるだろうということを審査の中で審議を経て、決定しておるところでございます。
|
|
○飯野 委員 その審査会の結果の議事録みたいなものというのも存在するんでしょうか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 審査会の所管が契約検査課でございますので、契約検査課のほうで議事録は所管してございます。
|
|
○飯野 委員 ありがとうございます。あと下請の会社の財務諸表とか、そういうのも確認はされているんでしょうか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 下請の会社の財務諸表までは確認はしていないというふうに思います。
|
|
○飯野 委員 一般質問でも同僚議員からもありましたように、安かろう悪かろうにならないように、そこら辺は厳しくチェックをしていただきたいと思います。これは要望です。
|
|
○久坂 委員長 ほかにございますか。よろしいですか。
(「なし」の声あり)
では、質疑を打ち切ります。
了承かどうか、確認させていただきます。了承でよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承といたします。
───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
|
|
○久坂 委員長 それでは日程第2報告事項(3)「教職員の学校敷地内駐車について」報告をお願いいたします。
|
|
○学務課課長代理 報告事項(3)教職員の学校敷地内駐車について、御報告いたします。
学校勤務職員の小・中学校敷地内への通勤用自動車の駐車について、平成18年度から校長、教頭、教職員代表者と協議を重ねてまいりましたが、学校敷地内駐車に関する要領を定め、本年10月から適用することとなりましたので、その概要を御報告いたします。
それでは、資料として添付しております「鎌倉市立小中学校敷地内駐車に関する要領」を御参照ください。この要領は、自家用車を通勤に使用する教職員が、学校敷地内に駐車するにあたり、児童・生徒の活動を考慮し、安全が確保できるよう、学校長が駐車可能と認めた区域を指定し、その範囲内に駐車できることを定めたものです。
対象者は、常勤的に勤務する学校勤務職員で、自家用車による通勤届を出した者とします。
手続といたしましては、学校敷地内に通勤のため自家用車を駐車しようとする者が学校長の承認を得た後、教育委員会の許可を得るものといたします。
また、駐車に当たっては、鎌倉市行政財産の目的外使用条例の規定に基づき、使用料を徴収することといたします。
年間の使用料の試算は、総額1,514万4,228円となりますが、今年度は10月から3月までの6カ月分となることから、7,572,114円の使用料歳入を見込んでおります。
以上で報告を終わります。
|
|
○久坂 委員長 それでは、質問ございますか。
|
|
○高橋 委員 率直な感想から申し上げますと、また先生方もどんどん追い込まれていっているなと。もう少し何か伸び伸びと先生が教育に打ち込めるような環境をつくってあげられないのかなというのが率直な感想であります。その視点で何点かお伺いをしたいんですが、子供たちは、結局、中学校1年生だったらば1年たてば2年生になる。当たり前の話なんですけどね。3年たてばもう卒業していくと。本当に1日、1日が物すごいいろんなことを吸収して、物すごい成長していく、小学校でもそうです、そういう時期なんですね。そういう子供たちを指導していくという中で、先生たちはもう本当に命がけの取り組みをしていただいているというふうに私は思うし、そう信じているんですね。そうじゃない先生の報告も何点かありましたけれども、そういう方はもう本当にごくごく一部の方でして。
そういう中で、子供たちと接しているときというのは、正直いろんなことをやらなきゃいけないけれども、そういうことができないわけですね。昼間というのはほとんど子供たちと相対してやっていますから、要するに子供たちと接すること以外の仕事ができないわけで、そうすると、どうしても子供たちが帰ってから事務的な仕事をやらざるを得ない。この事務的な仕事も、以前から比べると大分ふえてきているんじゃないかなと思うんですね、いろんな面でですね。そういう中では、どうしても時間外労働がふえていってしまう。学校行事なんかあれば、そのときにあわせて、またそういったものの準備もずっとしていかなきゃいけない。当然、基本は授業ですから、テストをつくったり、採点をしたり、通知表をつけたり、そういうボリュームのある仕事もたくさんあるわけで、そういう中で、どうしても長く学校に残ってやらざるを得ないような環境ってあると思います。
これは市役所の職員の皆さんもそうですけれども、行政手続法や行政手続条例で、いついつまでにやらなきゃいけないという仕事がどんどん来ていますから、そういう意味では、期限の中でやっていかなきゃいけないというのはわかるんですけど、それ以上にやっぱり教育現場に立たされている先生方というのは追い込まれているというか、子供たちのためにやらなきゃという思いでやっておられるということですね。
そういうふうなことで、学校に遅くまで残っていても、これは特に超勤がつくわけじゃないですね。そういう中で、要するにサービス残業をして遅くなって、そこから帰る。そういうことがもう日常茶飯事のようにある中で、車で行きゃ駐車場代まで取られるのかというようなことが果たしてどうなのかなと。本当に率直にそういうふうに思うんですけれども。しかも全部の学校の先生じゃなくて、一部の学校は取らないということですからね。そういうことで、こういうふうなことをやっていいのかなというのは、そういうふうに思うんですけれども、どうなんでしょう。どなたが答弁されるか、ちょっとわからないですけど。
|
|
○学務課課長代理 教職員の自家用車の通勤等につきましては、教職員は通勤用、それから出張用、これにつきましては、原則、公共交通機関を使うこととしておりますが、自家用車を使うことを認められております。ただ、自家用車を学校敷地内に駐車していいかということになりますと、またこれが別問題になります。これが学校敷地内に駐車するとなると、教育目的でとめるということが前提になるわけでございますが、さまざまな場面が想定されると思います。この要領では、学校長が特に認める場合ということを言っておりますが、この教育目的としてすべて認めることが可能かといいますと、そこら辺が区別が非常に難しい面がございます。
といたしますと、この要領にございますとおり、教育の目的、目的外使用ということで、すべてを認めることができるだろうということと考えたわけでございます。そのように考えますと、目的外使用条例というものにのっとって使用料徴収するということになるということでございますので、使用料につきましては、行政財産を使っているものでございますので、徴収することが適切ということで、このようなことになったわけでございます。
|
|
○高橋 委員 いや、取ろうとする部署の人は、そういうふうに答えざるを得ないんで、私はそういうことを言っているんじゃなくて、これは極論かもしれないですけど、学校の先生は365日、24時間、子供のことを考えていてほしいなと。そのぐらいの思いでやってほしいということがありまして、そういう先生たちの活動において、車で行くことが果たして目的外使用と言えるのか。目的使用じゃないのかなという、そういう思いもあるわけです。ただ、お金を取ろうとすれば、目的外使用というふうなことでやらないと取れないから、そういうふうにするんですけれども、それだって取れるところもあれば、取れない学校もあるみたいな、そんなまちまちなことでいいのかなと。
だから私は、そのくらいはいいんじゃないんでしょうかねと。残業代がついて、これだけ残業したからということで、遅くなるから車で来ているんで、じゃあその残業代でその分を払いましょうよというふうなことでやれるならば、それはまたそれで先生方も納得するかなと思います。これも組合の方々と話し合いをして、いたし方ないなというふうなことでやったんだということも聞いてはいますけれどね。それでもやっぱりここまでやらなきゃいけないのかなというのが本当に素朴な疑問です。
|
|
○宮田 教育総務部長 教員の多忙化につきましては、いろいろ御理解をいただいて、ありがたく思っています。委員のおっしゃるとおり、我々としても教員から、車をとめることを認めて、お金を取るために認めるというふうなことという発想では全くなくて、本当に違います。神奈川県のほうの、確かに車での通勤は認めてはおりますけど、校内の駐車というのは、やっぱり県のほうからも自粛するようにという通知等も以前から出ております。これは最近はちょっと減ったといいますか、ちょっと私どもの耳に入ってきませんけれども、過去にも議会からも、ちょっと御指摘をいただいたことも、10年ぐらい前にもあったと。あるいは数年前も含めて、市民の方々からも、先生が車に乗ってきていいのかというような御指摘もいただいてきたということで、委員がおっしゃるとおり、車をとめるということを否定するんでなくて、そういう多忙化なども含めて、出張に行く場合には、できるだけ出張に行く場合、あるいは子供たちの、あんまり家庭訪問には使わないと思いますけれども、出張等、あるいは市役所に来たりする日もあります。できるだけ子供たちのそばにいたいという、いる時間をふやしたいという意味では、ぎりぎりまで学校にいて、公共交通機関で行けばバス時間、電車の時間を見なきゃいけないので20分、30分は優にかかってしまう、余分にかかってしまうということを含めて、そういった事情も考慮して、我々としてはとめるということは認めてよと。ただ、とめるに当たっては必要な許可を与えて、先生も堂々ととめるというようなところにとめていただくというようなところを観点に、こういったような話し合いのもとに、今度こういう仕組みをつくらさせていただいたというようなことでございます。逆に言えば、許可を与えることによって、ある意味、周りからどうなっているのという話があったとしても、きちんと許可を与えていますよというようなところで、先生としてもとめやすくなるんじゃないかという部分はあるというふうに理解しておりますので、その辺の御理解のほうをお願いしたいと思います。
|
|
○高橋 委員 そういうふうに言う方は金払ってもらっているからいいんですよ、許可を与えていますよと言ったところで、そういうところに起因することから言っているんじゃないんだろうと思うんですよね。だから、言う人は言うと思いますよ。ただ、それは役所の理由、言いわけでしかないわけでね。だからそういうことじゃなくて、私は言いたいのはですね。やっぱり現場で働く先生方に、もう少し伸び伸びとやっていただく環境をつくっていくという、そういう観点で言っているわけで、今の財政状況を見れば、100万でも200万でも入るんだったら取ったらいいよって、そういう気持ちもないわけじゃないですよ。だけど、やっぱり厳しく見ていくところというのは、そういうところじゃないんじゃないかなというふうに私は思うわけでしてね。組合交渉をした結果、先生方も組合の担当の先生も了解をしたということですから、これ以上は申し上げませんけれども、本当にいろんな面で、先生がどんどん裸にされていくなと。
そういう意味では、先生方も努力をして、やっぱり本当にお一人おひとりが尊敬される先生になっていくということしかないんですけれども、大切な子供たちを預けているわけですから、もう少し緩やかな中で、本当に伸び伸びとやっていただけるように環境を整えてほしいなと。これは私の思いかもしれませんけれども、一応意見として言っておきます。
|
|
○久坂 委員長 ほかに質疑ございますか。
|
|
○納所 委員 私もお金まで取るのはどうなのかなという気持ちもいたしますけれども、ただ、私の経験から言うと、既得権として自家用車の通勤にあぐらをかいている時代もあったというふうに思います。ただ、心配するのが、その駐車場所及び学校敷地内における自動車走行に関する安全対策ということでございます。子供が車の陰になったりとか、休み時間には子供が歩き回ったり、動き回ったりするわけでございます。その時間にあんまり車を出すこともないと思いますけれども、駐車場所及びその学校敷地内走行における安全対策は、どのように徹底されていらっしゃいますでしょうか。
|
|
○学務課課長代理 この安全対策でございますけれども、まず校長会におきまして、何度か安全対策については周知しております。それをもとに教職員のほうにも十分な安全に努めるように指導してもらっているところです。具体的には、平成18年6月に校長会におきまして、児童・生徒の安全面について十分配慮すると。それから、来校者用の駐車スペースをきちっと確保するというようなことで、学校のほうには連絡しているところでございます。
それから、学校によっていろいろ、例えば子供の朝の動線、子供が登校してくる動線と、教職員が駐車するスペースの動線があると思うんですけれども、そこら辺、安全面に配慮するような形で、学校ごとに各学校長の判断でやってもらっているところでございます。
|
|
○納所 委員 ありがとうございます、あと、予防として申し上げたいのが、各学校ごとに、いわゆる死角となる場所ですね。運転席から見づらい、もしくは運転走行上、死角となる、子供がぱっと飛び出してきたりするときに、こういったところが危ないというのを各学校ごとに、また駐車場を利用する先生方でしっかりと確認・把握をしていただきたいことは要望しておきます。
ただ、当然ふだんの通勤に自動車を使うという中で心配されるのが、これは他県の事例でもございますけれども、飲酒運転ということでございます。これはもう当然あってはならないことでございますけれども、最近は公務にかかわる人間の飲酒運転というのが大きなニュースとなって報道されておりますけれども、いわゆるコンプライアンスについての徹底というもの、これは駐車場を利用する職員だけではないと思いますけれども、学校現場における交通法規遵守の徹底は、どのようになさっていらっしゃいますでしょうか。
|
|
○学務課課長代理 今、委員さんおっしゃいましたとおり、交通法規等の遵守につきましては、各学校、月に一度は事故防止会議というのを開いております。その事故防止会議の中で、さまざまな服務に関する、教職員の服務をきちっと守るように、例えばおっしゃった飲酒運転、それから何と言うんでしょう、わいせつな事件等、それから公金の扱い等々、公務員として信用失墜行為にならないような、そういう防止等に努めるような会議を毎月1回開いておりますので、そこで各学校できちっとした対応がとれているものと思います。
|
|
○久坂 委員長 よろしいですか。ほかに。
|
|
○小田嶋 委員 こちらにいただいた使用料の算定資料のことで、すぐ済むんですが、先ほど稲村ケ崎小学校や大船中学校では算定していないんですけど、この算定していない理由というのは、先ほど答弁があったのかもしれませんけど、済みません、もう一度お願いします。
|
|
○学校施設課長 駐車許可と、これに伴う使用料の徴収に当たりましては、鎌倉市の公有財産規則の規定に基づきまして、まず行政財産の目的外使用許可を行い、さらにはそれをもって許可を与えたものに対しまして、行政財産の目的外使用条例の規定に従って使用料を徴収することとなります。許可及び使用料の徴収ができるのは、当該土地が本市所有の公有財産であるというのが前提でございます。具体的に申しまして、稲村ケ崎小学校、大船中学校の2校の用地につきましては、いずれも借地でございます。そういうことから、本市で許可することはできませんで、必然的に使用料も徴収することができないと考えております。
|
|
○小田嶋 委員 借地で算定、その目的外使用ということで、行政財産ではないということなんですが。じゃあ、次にこの算定価格の算定根拠というのは、どういうものなんですか。その条例の中で。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 目的使用条例の2条に使用料の額の算定の規定がございまして、それによりますと、固定資産税賦課台帳登録価格に比準して市長が定める当該土地の1平方メートル単価に、1,000分の3を乗じて得た額で、その範囲内で市長の定める額という規定になってございます。
|
|
○小田嶋 委員 そうしますと、固定資産税をもとにしているということなんですが、この借地も固定資産税の算定根拠で、一応借地料は払っているんだと思うんですけれども。算定しようと思えば一応出るけれども、行政財産じゃないから出さないんだよという解釈でよろしいんですね。
|
|
○学校施設課長 さようでございます。
|
|
○小田嶋 委員 わかりました。
|
|
○久坂 委員長 ほかに質疑ございますか。よろしいですか。
(「なし」の声あり)
では、打ち切ります。
了承かどうか確認させていただきます。了承でよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承とさせていただきました。
ちょっと一たん休憩させていただきますけれども、もうお昼時間になりましたので、一たんお昼休憩にさせていただいて、午後、再開という形でよろしいですか、委員の皆様。
(「はい」の声あり)
1時10分再開で、よろしいですか。
(「はい」の声あり)
じゃあ1時10分再開でお願いいたします。休憩とさせていただきます。
(11時56分休憩 13時10分再開)
|
|
○久坂 委員長 それでは、再開いたします。
───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
|
|
○久坂 委員長 日程第2報告事項(4)「文部科学省「平成20年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」におけるいじめ及び不登校の状況調査結果報告について」御報告をお願いいたします。
|
|
○教育指導課長 日程第2報告事項(4)文部科学省「平成20年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」におけるいじめの実態状況調査について、御報告いたします。お手元の資料を御参照ください。
まず、いじめの状況についてですが、添付資料1ページの1「いじめの発生学校数、発生件数」をごらんください。いじめを認知した学校数及び認知件数は小学校5校、19件、中学校5校、14件でした。前年度に比べまして、小学校では5校、4件の減、中学校では学校数は同数ですが、14件の減となっております。
いじめについては、平成18年に社会問題化し、本市においても、早期発見・早期対応に努めてきました。その取り組みの成果が出る形で、平成19年度、20年度と減少しております。
次に、3「いじめの現在の状況」についてですが、これは調査日である平成21年3月31日現在の状況で、小学校・中学校のいじめの解消率を見ることができます。この集計結果から小学校・中学校の(1)いじめの解消率は、それぞれ57.9%、64.3%ですが、(2)の一定の解消が図られたものを含めると、小学校が94.7%、中学校が92.9%になり、ほとんどが解消もしくは一定の解消が図られたという結果になっております。今後も再発防止に努め、継続して見守っていきたいと考えております。
4「いじめの発見のきっかけ」、5「いじめの態様」、6「いじめの対応状況」については、細かな資料で恐縮ですが、参考資料としてごらんください。
4ページの7「学校におけるいじめの問題に対する日常の取組」については、道徳や学級活動の時間にいじめにかかわる問題を取り上げ、指導を行った。いじめ問題に対応するため、校内組織の整備など教育相談体制の充実を図った。職員会議等を通じて、いじめの問題について教職員間で共通理解を図ったが多くなっております。
本市におきましては、各学校において、いじめの問題への取り組みについて教員一人ひとりがより一層の点検を行うことにより、校内指導体制の充実強化を図ること、また、命の大切さについて引き続き指導するなど、いじめの早期発見・早期対応に努め、いじめを許さない学校づくりに向けて取り組んでまいりました。
また、引き続き今年度におきましても、教育委員会として鎌倉市学校教育指導の重点に一番の重点項目として安全で安心して学び生活できる学校づくりを取り上げ、児童・生徒が安全して学び、生活できる安全な学校づくりを学校とともに進めております。
続いて、不登校の状況について説明いたします。5ページの1は、全国・神奈川県・鎌倉市の小・中学校における不登校の実数について、過去5年間の推移をあらわしております。なお、病気以外で年間30日以上の欠席を不登校としており、また、全国の数値には国立・私立の人数も含まれております。
2は、100人当たりに占める不登校児童・生徒の出現率の推移をあらわしており、3は、それをグラフにしたものです。表中にあります出現率0.47と申しますのは、約213人に1人が不登校ということになります。中学校のほうの3.5というのは、約29人に1人が不登校ということになります。
出現率で見ますと、本市の不登校は小・中学校ともに全国平均より多いということになり、全国、神奈川県ともに平成19年度から平成20年度にかけて減少しているのですが、鎌倉市においては、平成19年度は18年度に比べて小・中学校ともにわずかに減少したものの、平成20年度は小・中学校ともに再び増加しております。
7ページの4不登校となったきっかけと考えられる状況、5不登校状況が継続している理由、8ページの6不登校児童・生徒の相談・指導を受けた機関等についても、あわせてごらんください。
このような相談・指導の結果、不登校として挙がっている児童・生徒のおよそ3分の1、140人中49人が、昨年度末までに登校できるようになったという報告を受けております。
不登校児童・生徒の相談・指導等につきましては、学校・教育センター・外部機関等が連携して、さまざまなケアをしておりますが、まずは、不登校を出さない指導体制をさらに推進していくことが大切だと考えます。
わかる授業、楽しい授業を創造し、一人ひとりを大切にして自己の存在を確認できる場を設定し、よりよい人間関係づくりとコミュニケーション能力の育成を図ることにより、児童・生徒が行きたくなるような学校づくりに、継続かつ重点的に取り組んでまいりたいと思います。
また、児童・生徒の欠席の状況把握や教育相談体制の充実、校内委員会や児童指導・生徒指導委員会によるチームによる支援体制を充実することによって、不登校になりそうな児童・生徒の早期発見・早期対応に努めてまいりたいと思います。
さらに、本市においても、小学校から中学校へ進学して急激に不登校が増加する、いわゆる中1ギャップが顕著であり、その解消のために、各学校、各中学校ブロックによる小・中連携をさらに推進していきたいと思います。
以上が、文部科学省が実施しました平成20年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査から、本市におけるいじめ及び不登校の状況調査結果です。
今後も、よりよい人間関係づくりに努め、いじめや不登校などの児童・生徒の問題行動に対する事前防止並びに支援体制の充実を図り、楽しい学校づくりに取り組んでまいります。
以上で報告を終わります。
|
|
○久坂 委員長 質疑ございますか。
|
|
○高橋 委員 二つの観点からお伺いをしたいと思います。まず最初に、不登校の関係でお伺いいたしますが、いろいろ不登校になったきっかけを書いていただいているんですけれども、一番多いのが、細かいファクターというか、そういうものを書いていただいていないところが一番多いんですね。要するに、その他本人にかかわる問題とか、そういうのは何ですか、どういう中身なんでしょうかね。
|
|
○教育指導課長 その他本人に起因する理由、不登校になった起因する理由として、まず一つは、家庭的な状況、家庭の問題というのがあると思います。それとあとは発達障害ですとか、そういった形で学校に行けないお子さんがいるということで、そういったものがこの枠の中に入っております。
|
|
○高橋 委員 最初の理由だと、例えば家庭の生活環境の急激な変化とか、親子関係をめぐる問題という中に入れてもいいような気もするんですが。もう一つ、発達障害なんかの場合には、病欠みたいな形にはならないんですか。2点どうですか。
|
|
○教育指導課長 まず最初の家庭の問題ということでいくと、親子関係をめぐる問題、家庭内の不和というのがありますので、ちょっと訂正させていただいて、そちらということで。その他本人にかかわる問題ということで、現在、各学校からの報告で掌握している部分は、発達障害のお子さんが多いということで、発達障害の場合は、病気というカウントはしておりません。
|
|
○高橋 委員 わかりました。現場のほうでは、中身については承知してやっていただいているんでしょうからいいんですけれども、何かぼやぼやとしたところが一番人数が多いと。何となく、ちょっとどうなっているのかと。1人しかいないようなところも項目を立ててやっているものですから、ちょっと不思議だなと思いました。
それと同じように、それに対する指導の関係で、結局、その指導を受けていない方が一番多いわけですよね、受けた方よりも。その辺も、そういうところが問題じゃないかなと。だから、指導体制のあり方というんですかね。やっぱり積極的にかかわっていかないと、不登校とか引きこもりとか、そういう状況になっているほうからアクションを起こすのを待っていても、なかなか難しいだろうなと。そういう中で、要するに何も指導を受けていない、この数が一番多いわけで、この辺はどうなんでしょうか。
|
|
○教育指導課長 まず委員さんのおっしゃられた項目分けなんですが、これは文部科学省の調査の項目分けをそのまま使っておりますので、本市の場合、1という数、あるいはゼロというのが表の中に入ってきてしまうということで御理解いただければと思います。
あと、8ページ、6番の平成20年度不登校児童・生徒の相談指導を受けた機関等ということで、?の?〜?の機関等での相談、指導を受けていない人数、これが多いという御指摘だと思うんですけれども、本市の場合は、まず担任が当然、学校に一応お願いしているのは3日間、学校をはっきりした病気でないのにお休みの場合は家庭訪問や、あるいは保護者との連絡をとる等して子供の状況を確かめてくださいということで、担任がまずかかわるということで、こちらの表については、?については学校内の数ということになっております。そして学校内のほうも、養護教諭、スクールカウンセラーということで、先ほど申しましたように、本市の場合は担任がまずかかわって、担任のところでまず相談を受けてという、そこで早期発見、早期解決できたものが多いというふうにとらえられるのでないかと思います。
|
|
○高橋 委員 そういう対応をしていただいているんであれば、それは結構です。
それから二つ目ですが、ちょっと一般質問でも話題になりましたネットのいじめの関係ですね。これがアンケート調査でいくとゼロということになっているんですが、ネットの部分だけではないんですけれども、アンケートをとったというふうなことなんですけれども、どんなアンケートなんですか。
|
|
○教育指導課長 まず、こちらの調査については、学校からの調査の数字になっております。アンケートを児童・生徒に対してとるというのは、小学校も中学校も年に数回、大体学期に1回ぐらいの割合で教育相談という期間を設けて担任と一人ひとりの子供と、そんなに長い時間ではありませんけれども、相談をします。そのときに、その相談がスムーズにいくようにということで、事前にアンケートという形で、勉強のことで困っていることはないか、友達関係のことで困っていることはないか、場合によっては家庭のことで困っていることはないかというようなこと、あるいはクラスの中で見ていて嫌だなと思うようなことはないか。要するに、これが友達関係で、いじめのようなものがないかどうかというようなことを事前に調査をした上で、書いてある内容について気になることを面談をしているという、そういう意味でのアンケートのことでございます。
|
|
○高橋 委員 そういうところにも出てこない。それから、この調査の中でもパソコンや携帯電話で誹謗、中傷すると、ここがゼロになっているわけで、本当に数年前から、こういう調査もあったり、そういう報告をいただきながら、テレビでは連日のようにいじめで自殺をしたとか携帯の書き込みがどうだとかと、本当に日常茶飯事のように、そういったことが行われているような報道があり、先生方もネット上の書き込みなんかは注意して見ていただいているという御報告はいただいていますけれども、実際に、そういったところにひっかかるものが何もないというのは、ちょっと不自然さを感じるんですね。なかったんだからしようがないと言われたら、もうそれは身もふたもない話なんですが、何かちょっとやはりやり方を考えたほうがいいんじゃないかなと思うんですね。自分のことを聞かれて、いじめられている子がいじめられていると言うのは物すごく勇気のあることだと思うんですよ。いじめている子が、さらに激しくなるんじゃないかとか、ちくったと思われるんじゃないかとかと。例えば、だれかほかに、そういう、いじめをネットで書き込みされちゃった子がいるのを知ってませんかみたいなことで、だれかを助けようとするような気持ちに訴えていったらどうかとか、あと、長嶋議員さんのほうも、アクセスしても見られないけれども、管理するほうはそういったものをちゃんと見られるようなページを工夫して、学校のポストに入れるんじゃなくてネット上で、そこに助けを求めるようなことができないかとか、いろいろあると思うんですが、本当に、この結果どおりのことだろうというふうに、それしか言えないのかもしれないですけれども、疑問は感じませんかね。
|
|
○教育指導課長 ネット上の誹謗、中傷については、過去においては、数は鎌倉市の場合は幸い多くはないんですけれども、報告として上がってきたこともございます。それから、一般質問の中で教育長が答弁しましたように、日夜努力、生担を中心にしているという、その中で、子供との関係の中で、いろいろ教えてもらっているサイトをチェックしながら、大事に至らないようにという努力をしているということ。あとは、先ほど申しましたように、アンケートの中で、いじめがとにかく許されないことなんだということが子供たちのほうにも浸透して、早目に何か困ったこと、周りを見ていて気になることということで、教員のほうに声は上がってくるように聞いておりますので、それをさらに大事にしながら指導して、信頼関係のもとに指導していってもらいたいと思っております。
|
|
○高橋 委員 陰湿なやり方が断続的に続くというのが一番悲劇だと思うんですね。それが一番ひっかかりにくいだとか調査しにくい部分で、そういう中ではネット関係というのは、その中の部類に入ってくるんじゃなかろうかと思いますので、ぜひ、これだけ世間を騒がしているのに、鎌倉はかつては何件かあったというふうなこともおっしゃいましたけれども、何もひっかからないというのは、ちょっと角度を変えて工夫をして調査をして、そういういじめの対象になっている子がいるとすれば救い出してあげてほしいなと思いますので、今後の取り組みを見せていただきたいと思います。
|
|
○久坂 委員長 ほかに質疑ございますか。
|
|
○石川[敦] 委員 不登校のことで、ちょっとお伺いしたいんですが、今おっしゃられたように、いじめへの対応については、私も子供たちの様子など見ていて、本当に子供の意識が高くなってきている。あわせて教職員の皆様方の指導や保護者との連携に対しても、非常に積極的になさっている様子を私の周りでは見るので、恐らく市内全体でも、そういう取り組みが成果を上げているのかなとは感じています。ただ、不登校については、集計にもあらわれていますが、いじめ以外、今質問にもございましたけれども、以外の要因がすごく多いということで、内容は複雑になっているんだと思うんですが、3日に一度の連絡をとるという今御説明ありましたけれども、そのほかにも対応に走られている様子をお見受けするんですが、どのようなことに取り組まれているのか。関係機関との連携というのはわかるんですけれども、そこへ行くまでの間に、連絡をとる以外で何かしらのかかわりを、御家庭だったりとか地域の主任児童委員さん、民生委員さんあたりとはかかわられているのかというところをちょっと伺いたいんですが。
|
|
○教育指導課長 不登校児童・生徒への対応ということで、担任が中心になってかかわるのはもとよりなんですけれども、担任以外の、例えば中学校なんかですと部活動の顧問の先生が子供の家に家庭訪問に行ったり、要するに学校に来やすい関係にある人間が家庭訪問に行くということを心がけております。一番担任が子供との人間関係というのはつくれているはずなんですけれども、そうでない場合は学校の中で、部活動の顧問であったり、あるいは養護教諭のケースもありますし、あとは今委員さんおっしゃられましたように、民生・主任児童委員の方に協力を依頼することもございます。特に保護者の方へのケアというのが大事だと思われます。保護者の方も学校へ行けなくてということで悩んでいるケースというのが非常に多うございますので、そういった場合、保護者へのケアということで、その場合は管理職が話をするときもあるし、先ほど言ったように民生・児童委員というのもあります。ケースとして、徐々に学校になれていくようにということで、そのお子さんが家から出るということがすごく大事だと思いますので、学校でも、急に教室に入るというんじゃなくて別室登校なんかも進めながら、できるだけ早い時期に学校に復帰できるように、いろいろな手だてを保護者に紹介し、本人にも紹介し、一緒に悩みながら解決をしていくという方向で考えております。
|
|
○石川[敦] 委員 そうですね、解決方法を本当に探していただきたいなと、私も。非常に課題を抱えている御家庭の保護者の方の痛みは大きいので、本当に何とかと思いますが、多くは、先ほどもおっしゃって、140人中49人は復帰ができているということで、ですが、中学校に上がったときから3年間一度も登校できなかったというケースも伺っていますし、学校の中だけで見ていくこともなかなか難しくて外への支援という形になっていらっしゃると思います。外へは、まずは教育センターが窓口と伺っていますが、そのほかにはどのような支援機関との連携がございますか。
|
|
○教育センター所長代理 教育センター以外の関連機関といいますと、庁内ですとこども相談課と。それから、庁外ですと鎌倉保健福祉事務所であるとか、あとは県の教育センター、それから児童相談所が主になります。
|
|
○石川[敦] 委員 ありがとうございます。窓口というのはなかなか、一つだと、それに合う、合わないというのもございまして、いろいろな窓口があるというのは、すごく大事かなと思いますし、もちろん、冊子などで御紹介されているのも存じ上げてはいるんですが、それがどれくらい機能しているか伺いたかったんです。多分、連携はとられていると思いますので、ちょっと次へ進ませていただきますが、小学校から中学校に上がるときには連携がとれていて、それで進んでいくということでいいかと思うんですけれども、中学校で抱えた課題というのは、3年で卒業すると、そこである程度教育委員会の手も離れ、また、いろいろな意味で地域のサポートも離れというところで、その課題のスタートが、たとえ中学時代にあったとしても、それが復帰できず解決できずに義務教育が終わってしまうというケースもだんだんふえてきている。そんなに数があるわけではございませんが、ふえてきているというふうに認識しています。そうした義務教育を超えてしまった後、手が届かなかった部分というところに関して、その後のケアについて、非常に今支援の手がないという御相談なりを伺うことが多いんですが、それでちょっと先を見た意味で、教育委員会としてはどのように、ちょっと複雑なのでうまく御説明ができていないのかもしれないんですが、私自身も。次へつながる支援といったところで、どのようにとらえていらっしゃるか。
|
|
○安良岡 教育総務部次長 次への支援という部分では、やはり不登校になっている子供たちにも、ぜひ次の勉強の場、学習の場を設けてあげようということで、進学先をいろいろ相談しております。現在、中学卒業して、なかなか学校に行けなかった子供たちも受け入れてくれる学校がございますので、そういう学校に通いながら子供たちが社会的に社会復帰できるように、そのような取り組みの学校を、保護者とそれから子供と一緒に探しながら、そしてそういうところへの進学ができるように取り組んでいるところで、卒業後も、そういう高等学校の先生方と一緒に連携をとりながら、中学時代のこととかを情報交換しながら、また支援していくというようなことも今取り組んでいるところです。
|
|
○石川[敦] 委員 わかりました。
あわせて、非常に不登校が長引いてしまった場合などは、心に大きな傷を持つというケースもありまして、医療機関や福祉的な機関との連携というところも、進路先ばかりでなくあるかと思うんですが、そこへは、もう離れてしまうと教育委員会は関係がないというようなこともおっしゃられている方もいらっしゃいますが、医療機関や福祉機関との連携という部分では、やはりこれ以上は難しいところなんですか。
|
|
○安良岡 教育総務部次長 中学校を卒業してしまいますと、やはりそこまで学校側が指導ということで、保護者とともに何かをしていくということは非常に難しい場面ありますけれども、できる限り中学時代のこととかを考えながら保護者の相談には乗っていく。あるいは中学校に来て、その子が何か取り組むことができるのであれば、学校の授業等に影響のない範囲の中で、では学校に来て何とかやってみようかということは取り組むことはできるかと思いますが、やはり一番は、保護者の方の支援になるのかなと思います。あるいは、子供が学校に来て先生たちと話をすることで、自分の何か解決が見つかるんであれば、そういう時間は特につくっていきたいと思っていますし、そういう対応は今後もできると考えております。
|
|
○石川[敦] 委員 長くなって申しわけないんですが、私がちょっと感じていることは、学校での指導ということで、不登校へ向けての指導というのはすごく大事なのかもしれないんですが、早い段階での医療機関とか福祉機関との連携というところで、次への社会復帰に向けての支援というところに目を向けられて、学校に対しての復帰だけではなくて、次への足がかりになるような支援という部分にも、ちょっと視点を置いてもいいのかなということを感じつつありますので、申し上げておきます。以上です。
|
|
○久坂 委員長 ほかに質疑ございますか。
|
|
○飯野 委員 この文部科学省の調査によると、いじめのほうの問題ですけれども、いじめの件数が全部で、小・中合わせて33件ということになっているんですけれども、実は、ちょっと先の話になっちゃうんですけれども、「かまくらっ子」という本で、ちょっと読んでいて、71ページに、いじめられたことがあるという男子が、小学校3年生で7割、男の子で7割で女の子で5割。小6だと3割、男の子は3割で女の子は2割と。小学校3年生は、まだ、次のページにも書いてあるんですけれど、まだ幼いので客観的に見ることが難しい年代であるということでは書いてあるんですけれども、ちょっと子供たちのいじめられたという意識と、実際に把握されている人数というのが、ちょっとギャップがあるのかなという気が私はしたんですが、その辺は、市のほうではギャップがあるかどうかとか、どのように考えていらっしゃいますでしょうか。
|
|
○教育指導課長 先ほど報告をいたしました文部科学省のほうは、いじめの認知件数ということですので、1年間の中で、平成20年度の中でいじめの定義にのっとる形で、いじめられたというふうに子供のほうから訴えてきたものに対して、教員のほうで、これはいじめだな、指導に入ろうというようなことでのいじめの認知件数というふうになります。今、委員さんのおっしゃられた「かまくらっ子」のほうにつきましては、いじめられたことがある、いじめられたことがないというようなことで、経験ということがまず一つなのかなということと、あと小学校の低学年につきましては、やはりいじめというものと、あとけんかというのの区別がまだついていないということで、今の数字に差異があるのかなというふうにとらえております。
|
|
○飯野 委員 私はちょっと考え方が違って、先ほど言われたように、子供が訴えてきたのに対してということで、子供が訴えないと、そういう件数には把握されないということなんでしょうか。
|
|
○教育指導課長 いじめの認知ということで、本人、周りの子供、保護者という者が訴えてきたものに対して、いじめの認知という形でカウントはしております。
|
|
○飯野 委員 恐らく、訴えということになると、実際、さっき高橋委員も言われていたんですけれども、いじめって、なかなか言うのは勇気が要ると思うんですよね。周りの人が、さっき高橋委員が言われたように、ちくったとか、そういうことがあるので、なかなか表面に出にくいということが私はあるのかなと。私も小学校時代とか中学時代、もう大分前になりますけれども、やはりいじめがあったのを見ても、生徒がそういうことを先生に言うというのは、なかなか難しい状況があったと思うんですね。そこで、やはり私は、明らかにこれは取りこぼしているんじゃないかと。実際にいじめが起きている現象に対して、やはり市のほうでも把握できてないのかなという気がしています。そのためにも、もっと積極的に把握するように、何か方策とかを考える予定とか、そういうのというのはあるんでしょうか。
|
|
○安良岡 教育総務部次長 現在、学校には、校長先生が中心になりまして相談ポストというのを設けております。その相談ポストにつきましては、子供たちだけではなくて、先生方あるいは保護者の方も、だれでもいいですよということで、校長先生が管理しているものなんですけれども、その中に、現在ですと入れていただければ、子供が何か困ったことがあったときに、本当に困ったことで、こんなことで困っていますということから何でもいいよということで、子供たちには校長先生から呼びかけていただいております。また、子供たちの場合、「かまくらっ子」の中には、自分たちで解決できる、できたことも含めて、いじめた、いじめられたことがあるというものが入っているのかなと思っています。私たち、国の調査のほうでは、なかなか子供たちだけでは解決に至らないもの、そういうものについてどのように解決をしていったらいいのかということを、学校だけではなくて保護者そして子供たちも含めて解決をしていくというところでのことを対応しておりますので、多分「かまくらっ子」の中には、子供たちの遊びの中で、いじめてしまった、だけど仲のよさは今までどおり変わらないよというような件数も含まれているのか。確かに、そういう細かいところまで学校のほうが把握していく必要あるかと思いますので、やはり、これは担任が子供たちの様子をよく見ながら、子供たちの少しでも変化に気がつく、そういうことから子供たちに声をかけていって、何か困っていることはないのかということで対応していくことが必要かと思いますし、保護者のほうにも投げかけをしながら、子供たちの変化で何か気がついたことがあったら御連絡くださいというような中で、それぞれ情報交換していき、子供たちへの早い支援というのを考えていきたいと思っております。
|
|
○飯野 委員 今の言葉を聞いて、ちょっと安心したんですけれども、今いじめを認知する件数で、やはり待ちみたいな感じで、申し出があっただとか、ポストも入れなければわからない。入れるということ自体がやはり勇気が要ることなので、ぜひ教職員の先生方には、今言われたように積極的に、何かおかしいなというのを感じたら、ちょっと独自に調べるですとか、いじめを発見することに対して、もうちょっと積極的になってほしいということで、これは私の要望ですけれども、よろしくお願いします。
|
|
○納所 委員 まずいじめについて伺いますけれども、今御答弁にありました相談ポスト、その利用状況がわかれば教えていただきたいと思います。
|
|
○安良岡 教育総務部次長 定例校長会等で報告があったんですが、何件入っていたかということは、今資料ちょっと持っていないんですけれども、これまでの相談ポストの中で大きな課題があって、それを学校全体で取り組んできたということは、今のところまだございません。
|
|
○納所 委員 統計を見ましても、匿名による投書はゼロと。それから、本人からというのが、中学校で2件、また他の生徒から6件ということで、その相談ポストの設置に関して、その効果というもの、ちょっと心配でございます。その効果の検証については、どのように考えてらっしゃいますでしょうか。
|
|
○安良岡 教育総務部次長 相談ポストにつきましては、子供たちが、本来ならばだれでも使いやすいというところが必要かと思います。ですから、本当に学校の設置場所が、そこで適切なのか。あるいは子供や保護者の皆さんへの投げかけが十分なのかというようなことは、確かに確認をして今後取り組んでいかなければいけないこととは確認しておりますので、その点、もう一度、また定例校長会等の中で、校長先生方に再度相談ポストの点検ということでお声をかけていきたいというふうに考えております。
|
|
○納所 委員 この相談ポストについては、設置して、それでよしとするもんじゃないというのは当然でございますけれども、余り利用があっても困ってしまうという痛しかゆしのところがありますが、一つのよりどころといいますか、いじめで悩んでいる児童・生徒のよりどころとなるような効果的な設置のあり方、ぜひ追求をしていただきたいと思います。
続いて、そのいじめた側への対応について伺いたいと思いますけれども、まず、いじめた側に対して、さまざまな取り組みがなされていること、この対応状況の報告から見てわかるんですけれども、いじめた側への対応で解決に向けての成果と、それからその指導の中で浮かび上がってきた課題というものがございましたら伺いたいと思います。
|
|
○教育指導課長 いじめた側への指導ということでございますが、まず自分の行為に対して反省をするように促すような指導、これがございます。そして、ほとんどのケースで、保護者も含めて、そのような形で相手のほうに、もしいじめてしまったということがあれば謝罪をする。そういう場を設けて、二度とそのようないじめという行為が起こらないようにということでの、主には、そこまでは個別指導になろうかと思います。その後、やはり集団の中でのいじめということになりますので、いろいろな扱い方はございますけれども、学級の中で、やはり苦しんでいた子がいたんではないだろうかというような道徳ですとか、そういったような中で、集団としてそういうようないじめという行為が起こらないような指導、御質問は、いじめた側ということでございましたが、やはり二次的に、三次的に起こっていかないようにと、やはりいじめというのは見て見ぬ振りをするのもいじめだと思いますので、そういったような指導を心がけております。
|
|
○納所 委員 そして、いじめた側への保護者への報告というものが25件、数字がございます。いじめ総件数が20年度で33件ということでございますけれども、それが単純に、そのうちの25件かどうかはちょっとわかりませんが、いじめた側の保護者に対して報告してからの様子ですね。それから課題もしくは成果というものがわかれば伺いたいんですけれども、いかがでしょうか。
|
|
○教育指導課長 いじめた側の児童・生徒の保護者についての報告が100%になっていないということに絡んでだと思うんですけれども、原則的に、報告は必ずするように努めております。ただし、家庭の状況あるいは直接の保護者でないような場合も、いろいろございます。また、保護者が精神的に病んでいる場合、あるいは教員と生徒との信頼関係の中で即報告をしないほうがいいという場合もございますので、そのように判断したときには時間を置いてですとか、あるいはまた別の方法でという形でとらせていただいております。
|
|
○納所 委員 その中で、保護者に報告してかえって問題になったであるとか、先生方が苦労してしまったという事例は認知されますでしょうか。
|
|
○教育指導課長 先ほど申し上げた例の保護者などは、やはり時間がかかる。保護者の方に、お子さんの態度ですとか言動を説明をして納得をしてもらうというのに非常に時間がかかるというような事例はございます。また、いじめた側にも心の傷があるという場合もありますので、即報告して即謝罪をしてというふうな形で解決できない場面も出てきます。
|
|
○納所 委員 いずれにしろ、デリケートな問題であると思います。取り組む先生側も大変な御苦労があると思いますけれども、本当に根気を持って取り組んでいただきたいことを要望しておきます。
続きまして、不登校について伺います。不登校の数を見て、全国的な傾向もございますけれども、こういった事例に関して、いわゆる隔年現象って以前からちょっと気になっていたんですけれども、隔年現象的なものというのは、不登校に関しては存在するんでしょうか。ちょっとお伺いしたいと思います。
|
|
○教育指導課長 御提示しました資料、特に6ページのグラフを見ていただくとおわかりかと思いますけれども、隔年現象という形でとらえる数値にはなっていないのではないかと思われます。
|
|
○納所 委員 いずれにしろ、不登校というのはさまざまな原因がございます。また、学校づくり、その雰囲気にもよるところがあると思うんですが、不登校のきっかけという状況でございますけれども、状況を見てみると、きっかけに、いわゆる教師自身が原因となっているようなものというのは見当たらないんですけれども、この項目というのは、いわゆる文科省で設定された調査上の項目によるものなんでしょうか。区分ですね。
|
|
○教育指導課長 こちらのほうに上がっておりませんが、教師との人間関係のトラブルというのもございまして、ちょっと今手元に、申しわけありません、持ってこなかったんですが、1件か2件ございます。
|
|
○納所 委員 そういった際の対応って、当事者となった先生も非常に大変だろうと思うんですけれども、それを解決するような、例えば職員間のチームワークであるとか指導体制というものは確立できておりますでしょうか。
|
|
○教育指導課長 今、委員の言われましたように、例えば教師のちょっときつい言葉、これによって学校に行かれなくなるというようなケースがございますので、そういったときにはチームで、先ほど不登校のところで説明をしましたように、その子にとって人間関係ができている先生というのがケアをするような形をとっております。
|
|
○納所 委員 特に教師の言動によるものというのは、割合ベテランの先生がこういったトラブルに巻き込まれることが多いような、もしくはそういったケースがあるように感じるんですけれども、例えば先生自身が育ったときには、大人が子供に対して言って当然許される言葉が、今の子供たちに向けて言うと、これが差別であったりとか、逆に教師によるいじめととられてしまうような、時代によって受け取り方が違うんじゃないかなと。そこで苦労されるのは、もしかしたらベテランの先生ではないかなと思うんですけれども、こういったきっかけ、教師の言動であるとか、そういった学校環境による不登校をつくってしまうきっかけについての考察なんですけれども、どうでしょう、若手の先生と、そのベテランの先生とでトラブルの起こり方というのですか、これに特徴的なものがあるかどうかということなんですね。
|
|
○教育指導課長 こちらとして掌握している限りでは、ベテランの先生でも、今、本当にまさに委員さんのおっしゃられた、昔はこの言い方で普通に子供たちに接していたのにというようなことが原因で、子供にとっては先生にきつくしかられたというふうにとらえて学校に行けなくなってしまうケースありますし、あと、やはり若い先生で、なかなか子供の内面まで見切れなくて、子供の悩みを聞き取れなくて、見とれなくて、子供が学校に行けなくなってしまうというケースもあろうかと思います。そういった意味で、よくとられているのは、小学校で複数学級ある場合には、ベテランの先生と若い先生を組んで学年を構成するですとか、繰り返しになりますが、児童指導委員会、あるいは生徒指導委員会で、そのような形で学校に来られなくなった、そういう兆し、登校渋りが出てきたような子供に対しては、一人の子を多数の目で見て、多数の意見を担任の先生が聞いて対処する、その子に対して接するという方法をとっております。
|
|
○納所 委員 ありがとうございました。本当に、日々変わっていく子供の変化について、先生方の間で、やはり共通認識を固めていく場を、ぜひ多く設けていただきたいことを要望しておきます。以上でございます。
|
|
○久坂 委員長 ほかに質疑ございますか。
|
|
○前川 副委員長 申しわけありません、いじめに関して、それから不登校に関して、本当にここのところは細かく調査されて、毎回毎回、このように本当に細かい調査の結果が出されるようになって感謝しております。前期になりますけれども、二、三年前になりますか、全国的に新聞にも問題になりましたいじめの問題で、議会でも、かなり一般質問の中でもいじめの問題取り上げられて以来、かなり鎌倉の教育委員会の中でも細かい調査がされるようになったなと思って、私はこの調査の結果を見させていただいております。高く評価させていただきたいと思います。
それで、先ほどからいろいろな御意見が出ているんですけれども、いじめの問題やなんかのときに、スクールカウンセラーを小学校のほうにも入れていただきたいというところで、それまで中学校ではカウンセラーがいらっしゃったところが小学校にも入れていただいたということもありますけれども、スクールカウンセラーとの、たくさんあちこちにスクールカウンセラーのお名前が出ておりますが、教師の皆さんと実際に話し合うケースが週にどれぐらいあるか、あとは月にどれぐらいあるか決めて、問題としている子供に対して、あるいは気がついたことに対しての会があるかどうか、どのようにされているかということを、また改めてお聞かせください。
|
|
○教育指導課長 中学校の例で申しますと、校内の生徒指導委員会というのがございまして、そこには管理職、それから学校全体の生徒指導担当教員、学年の生徒指導担当教員、そしてスクールカウンセラー、場合により養護教諭、不登校の子のケースで、その子にかかわっているような教員が入りまして、ケース会議を開いております。小学校のほうは、なかなか心のふれあい相談員と担任の先生、それから児童指導の担当の先生というのが一堂に会して集まるということが時間的に難しいですので、心の相談員のところに相談がありましたときには、心の相談員さんと担任の先生が個別で対応しているようなケースが多いというふうに聞いております。
|
|
○前川 副委員長 ごめんなさい、さっきスクールカウンセラーって、心のふれあい相談員でしたよね。2校に1人というような状態で、今、小学校の場合なさっていると思いますが、それで具体的に数は足りているというふうに認識していらっしゃるでしょうか。それとも足りないなというところがあるかどうかお聞かせいただきたいですが。
|
|
○教育センター所長代理 各小学校長からは、日数増と時間増の要望が出ております。なるべくそれにこたえたいというふうには思っておりますが、またシーリングの関係で、どこまで頑張れるかというふうに思っております。
|
|
○前川 副委員長 先ほども御質問があった中で、特別支援教育のところで人的配置ということで、本当に人の目が必要なところばかりだと思いまして、やはりこのふれあい相談員も人数が多ければ多いほどいいんだろうなと私もそう思いますので、要望していっていただきたいとは思いますけれども、不登校の場合、小学校から中学校に上がるとき、先ほどから中1ギャップの話が出ておりますけれども、小学校のころから兆しがあるお子さんというのがあり、そして中学校に行ってもなかなか改善されない中で、小学校から中学校に上がるときに、ほとんどの伝達というのはされていますでしょうか。
|
|
○教育指導課長 小学校から中学校への児童指導、生徒指導、苦しんでいるお子さんの伝達ということですけれども、必ず小学校6年生の担当の職員と中学校、生徒指導を中心に、恐らく中学校1年生の学年の中心になるだろうと思われる先生方との合同の申し送りの会議が行われまして、一人ひとりの児童について一応申し送りを中学校の立場とすると受けて、そしてまた、最近では人間関係というのもすごく大事にしておりますので、小学校の先生に中学校1年生の学級編制を見ていただいて御意見をいただく、アドバイスをいただくというようなこともやっております。
|
|
○前川 副委員長 わかりました。先ほども親御さんの話を、家族の話をさせていただいたと思います、特別支援教育のところで。それは十分悩んでいらっしゃる親御さんの気持ちをわかった上での私の要望だったんですが、この不登校、いじめに関しても、やはり親御さんにも、いじめられている子供と認識している子の親御さんにも、それからいじめているという親御さんにも、お互いにやはり認識をしていただくために、やはりそちらのほうの伝達もして、報告をしていただきたいと思いますが、その辺のところはいかがでしょうか。
|
|
○教育指導課長 きめ細かな伝達をこれからも心がけていきたいと思います。先ほど申し忘れましたけれども、現在、伝達の基本としているのは、小学校4年生からの児童指導上いろいろなことがあった、人間関係ですとか、あるいは不登校ぎみだったとか、そういうようなことは中学校のほうに伝達をしております。また、家庭への情報というものも、できる範囲で、個人情報等もいろいろありますけれども、子供を育てるという観点から、できる範囲で、今言われたような細かな伝達はしていきたいと思っております。
|
|
○前川 副委員長 わかりました。ぜひとも、その辺のところ、大変手間のかかることではありますけれども、やはり子供たちのために、あと悩んでいる親御さんたちのために、できるだけ細かい伝達方法をお願いしたいと思います。
先ほど、「かまくらっ子」の、いじめられた子供という認識というところがありましたけれども、私はいじめられた認識とか、いじめてしまった認識というのはだれにでもあるもんじゃないかなと思います。数がそれは違っても仕方がないんじゃないかなと思います。やはり、いじめられた、それからいじめてしまったということに関して反省ができ、いじめられてしまったことに関して、お互いに、先ほどもお話がありましたけれども、解決ができる力も同時に子供たちにつけていただかなければいけない。それが一番大切だと思います。長くなりますけれども、私も、この間、第二中学校を卒業しておりますので、第二中学校が壊される手前で同窓会をいたしました。四十数人、私の学年は集まりましたけれども、そのときに、あのときいじめられたよね、いじめたよね、こうだったよね、ああだったよねという話も大いにしました。でも、そのときに、認識が違ったんだ、私、いじめられたんじゃなかったんだ、僕いじめられてなかったんだとかいう、50年、半世紀ですけれども、私たち50歳ですので半世紀たって、そういう話し合いもできる。やはり、そのときの感じ方って、時代は違っても、いじめられたかいじめられてないかということでシリアスになる必要もありますが、余りそれを切り取るよりは、それに対してどれぐらい打ち勝てるか、どれだけ解決力をつけるかということに教育のほうは力を入れていただきたいと思いますので、ぜひとも、これは要望で終わらせていただきます。
|
|
○久坂 委員長 ほかに質疑ございますか。
(「なし」の声あり)
それでは、了承か確認させていただきます。了承でよろしいですか。
(「はい」の声あり)
了承と確認させていただきます。
───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
|
|
○久坂 委員長 それでは、日程第2報告事項(5)「平成22年度使用中学校教科用図書の採択結果について」御報告をお願いいたします。
|
|
○教育指導課長 日程第2報告事項(5)平成22年度使用中学校教科用図書の採択結果について御報告いたします。
7月定例教育委員会において、鎌倉市立中学校平成22年度使用中学校教科用図書が、別添資料、鎌倉市立中学校平成22年度使用中学校教科用図書一覧のように議決されましたので、その結果を報告させていただきます。
平成21年度が中学校教科用図書の採択がえの年度であるため、平成22年度使用教科用図書の採択方針により、鎌倉市立小中学校使用教科用図書採択検討委員会に調査研究を依頼し、その報告を受けて教育委員会で協議の上、採択されました結果についてまとめたものです、御参照ください。なお、今回採択した教科用図書は、新学習指導要領が本格実施される平成24年度までの2年間だけの使用することになります。
以上で報告を終わります。
|
|
○久坂 委員長 それでは、質疑ございますか。
|
|
○高橋 委員 ちょっと細かいことを幾つか聞きますが、これまでと変更のあったところは、どこですか。
|
|
○教育指導課長 教科用図書は、4年に一度の採択が原則となっております。前回と変わった教科用図書は結果としてございません。今回検討したものが社会科の歴史的分野、これが帝国を採択した形になりましたが、新たに自由社という会社から教科書検定を通ったものが出ましたので、それについては中身を調査研究をいたしました。それ以外の教科・種目につきましては、全く前回、4年前と同じものでしたので、その社会科の歴史分野も含めまして、現在使っているものが妥当かどうかという検討を調査検討委員会に依頼をしまして、妥当であるという報告を受けて、このように協議の上、決定したものです。
|
|
○高橋 委員 それは、わかりました。
ちょっと表の見方なんですが、4列ありまして、一番右のところに国語とか書写、地理とかと、その隣に記号・番号ということで、一つ書いてあるところもあれば三つ書いてあるところもあるんですが、これはどういう内容ですか。
|
|
○教育指導課長 例で申しますと国語709・809・909と書いてありますのは、教出、教育出版の会社が1年生、2年生、3年生という形で709・809・909となっております。それに対しまして、社会科につきましては、711・713というのは3年間で地理の教科書1冊使う、歴史の教科書を1冊使うということで、三つあるのは学年ごとに教科書を配付する、二つあるのは3年間のうち2冊と申しますか、上下巻になっているというようなことで、一つしか数字のないのは3年間で1冊を使うということになっています。
|
|
○高橋 委員 それもわかりました。
かつて、湘南採択エリアというんですかね、広域で同じ教科書を使いましょうというようなことをしていたんですけれども、今は市のほうで独自にやっていこうと。昔は各学校ごとに採択をしていたような時期もあるということを伺ったんですけれど、これ、例えば藤沢、茅ヶ崎、寒川あたりと比較して、違う教科書を採択しているような状況もありますか。
|
|
○教育指導課長 今現在は、湘南各市、寒川町は茅ヶ崎市と一緒、葉山町は逗子市と一緒に採択をしておりますが、市ごとに採択するのが原則、それが最もその地域の子供に合った教科書、これを採択することになるという考えのもとで、そのように前回の採択からなっておりまして、他の市町と多くのものが異なっているというふうに考えられます。
|
|
○高橋 委員 そんなにいろいろ、選んでいる教科書は違うんですか。ちなみに、それぞれ教科書というのは何種類ぐらいの中から選べるものなんですか。
|
|
○教育指導課長 一番多いのが社会科かと思いますが、社会科の歴史分野は9の会社から出版されておりまして、そこから1社選ぶという形になっております。
|
|
○高橋 委員 大体、一つの会社で一つの教科書ということでいいんですか。
|
|
○教育指導課長 原則、そのようになっております。
|
|
○高橋 委員 以前からそうですけれどね、歴史教科書なんかの場合には、いろいろと注目をされているようなところがありまして、教科書として認められるかどうかという、その審査を受けて、それでいいですよという教科書が九つあって、9社あるといいますかね。それは結局どれを選んでもいいですよ、採択をするグループの中で話し合いをして決めてくださいねということになっているわけですよね。そこで、だからどれをとっても別にいいわけなんですけれども、それを、その中で、これがいいとか、これはだめだとかというような話に、結構採択が注目をされて、教育委員会も大分傍聴者がおられたみたいですけれども、特に歴史教科書の部分が注目を浴びているところなんですが、いろいろと報道をにぎわしている歴史教科書についての調査とか研究というのは、どういうふうなことだったんでしょうかね、うちのほうは。
|
|
○教育指導課長 まず前段の、今、委員さん言われましたように、すべての教科書につきましては文部科学省の検定を経ておりますので、どの教科書も教科書として採択するに値するものとなっております。その中で、やはり出版社ごとに特徴がございます。まず、今回出てきた新たな教科書というのは読み物風になっているということで、そういった書きぶりが果たして鎌倉の子供たち、中学校1年生から歴史を学びますので、そういったものが子供たちにとっていいのかどうかというような観点。そしてまた、そのほかの社会科以外ですけれども、そのほかの、例えば小学校になりますけれども、図工などは、鎌倉で行っている地域を利用した砂工作というようなものが、砂の造形というような形で教科書の中に取り上げられているページがあります。そのような鎌倉の、最大の観点としては鎌倉の子供たち、鎌倉が今行っている教育、この教科書を使って展開しやすいものという形で、先生方の代表の方を調査委員として依頼をしまして、各社を研究して採択、順位をつけていただいて、教育委員会に報告していただいているという採択の手順でございます。
|
|
○高橋 委員 余り経過については聞いてないんですけれども。要するに、扶桑社というんですかね、それが今度自由社なんですか。
|
|
○教育指導課長 2社ございます。ただ、執筆者が同じということで、二つの会社から同じような内容で2社、今回は出ております。
|
|
○高橋 委員 その教科書に対する評価というのは、どうだったのかなというのをちょっと聞きたいんですが。
|
|
○教育指導課長 4年前の採択で扶桑社から出ている教科書は検討の対象になりました。今回、今年の3月に文部科学省の検定を通った自由社の教科書というのは、先ほど申しましたように執筆者が同じということで、内容がほとんど同じでございます。したがいまして、採択検討委員会、あるいは調査委員会としましては、扶桑社とほぼ同じ評価をしたということで、それよりも、こちらにあります帝国のほうが前回もすぐれているという結果でしたので、自由社のほうも扶桑社と同じような扱いで帝国のほうがすぐれているという結論になりました。
|
|
○高橋 委員 結果を見ればわかるんですけれども、比較というよりも、単体の評価の結果一番すぐれているものを選んだということだろうと思うんですよね。そういう意味で扶桑社の教科書というのはどういう評価だったのかなというのをちょっと、踏み込んだ質問で申しわけないんですけれど。
|
|
○久坂 委員長 それではちょっと、休憩いたします。
(14時23分休憩 14時33分再開)
|
|
○久坂 委員長 それでは、再開させていただきます。
お願いいたします。
|
|
○教育指導課長 お時間いただきまして、ありがとうございました。大変申しわけありませんでした。
今年度新たに検定を経た自由社という会社の教科書の総合評価、調査委員会そして検討委員会の評価の内容ですが、原始・古代の割合が多く、近現代史の割合が少ないので、公民的分野につなげるためには工夫が必要である。歴史上の人物の記述が多い半面、民衆の動きが余り扱われていないため、多面的・多角的な学習への展開には教材等の補充が必要である。分量が多い分字が小さく、標準の時間では指導し切れない可能性がある。歴史へゴーや、歴史の豆辞典等の生徒の意欲や理解を高めるための資料は充実しているということで報告を受けております。
|
|
○高橋 委員 わかりました。毎回4年に1回、こういう採択があって、その都度いろいろ注目を浴びながらやっていくわけですけれども、4年前も私ちょっとお願いをしたんですけれども、先生方が、教研といいますか、教育研究の時間を設けて、いろいろな学校の専門の先生方が、それぞれ協議をしたりとか研究をして、その中でいろいろと発表したりとかいうこともやっていただいているみたいですので、そういうことをベースにして、先生方で教科書をつくってみたらどうかなというような、それで自分たちでつくった教科書を、自分たちで生徒のためを思ってつくっていくわけですから、そういうふうにしたら、要するに今もありましたけれども、この教科書を使うには補助的な資料を用意する必要があるとかと、実際にそういうことを皆さんやっていただいているわけじゃないですか、先生方ね。生徒にわかりやすくしようと、先生の独自の視点でやっていただいているわけで、そのぐらい先生には頑張ってほしいなと、そういうふうに思うわけでありまして、これはこれで了解をいたしますけれども、そんなことも、ぜひ先々の取り組みとして考えてほしいなと思います。以上です。
|
|
○久坂 委員長 ほかに質問ございますか。
|
|
○納所 委員 まず、国語についてお伺いをしたいんですけれども、鎌倉及び湘南地域で、ずっと結果的に教育出版のものが多くて、ただ、県内的に見ると、三省堂だとか光村のほうが、どっちかというとポピュラーなわけですよね。この教育出版の国語、結果的にずっと使っているというのは、どのような総合評価が出されたのかということを、ちょっと伺いたいんですけれども。これはおわかりになりますでしょうか。
|
|
○教育指導課長 では、国語の総合評価の内容について御報告いたします。
第一部基本教材、第二部補助教材、第三部言語・知識教材の三部構成で、第一部と第三部は必修教材、第二部は補充と発展教材となっており、生徒の実態に即して柔軟に対応できるように配慮されている。また、学習の手引きが評価の観点別に整理されているので、学習の目標が指導者、生徒ともにわかりやすく、書くことに重点を置いた編集は、書くことに課題がある鎌倉の子供たちにとって適したものとなっている。さらに、現在活躍している人の作品が多く取り上げられており、読書紹介のデータベースも充実しているということで、総合評価三ツ星ということで順位が一番になっております。
|
|
○納所 委員 書くことに課題があるということならば、ちょっと疑問に思ったのが、じゃあそろそろ、その課題が克服できてないんだったら教科書のかえどきなのかなというふうに思うわけなんですよね。ただ、教育出版の教科書、確かに書くことに非常に重点を置いてあるように印象を持っておりますし、それを非常に上手にお使いになっている先生方も多いということは認識をいたしております。
その一方、例えば中学3年の故郷ですか、故郷なんていうのは三省堂であるとか、ほかの教科書でもきちんと使われているということで、取り上げているものって結構共通のものが読み物としても多いように思います。エッセイとはちょっと違うと思いますけれども。ただ、ずっと同じ教科書を使うことで、今まで課題となっているもの、それを克服すべき観点というものは、次の選定のときには期待をしたいというふうに思っております。
社会科についてお伺いいたしますけれども、いわゆるπ型というんですか、地歴並行で、1年・2年通じて地理と歴史的分野、その両方を並行して行うというものが始まっていると伺っておりますけれども、その地歴並行学習の取り扱い上の成果ですね、この点については、どのようにとらえていらっしゃるのでしょうか。
|
|
○教育指導課長 今お話ありましたように、中学1年生から地理と歴史を並行ですべての学校で、今、学習をしております。歴史の中に地名が出てきたり、あるいは地理の中で歴史上の人物ですとか由緒等が出てまいりますので、それらを総合的に学習するということで、分離して地理が1年生、歴史が2年生というよりも効果が上がっているんじゃないかと思われます。
|
|
○納所 委員 それまでの座布団型の社会科の学習で一番心配していたのが、近現代史を扱う時間が、結局年度末が迫って十分時間がとれないという中で、いわゆる歴史認識の問題であるとか、さまざまな課題をきちんと認識しないまま社会科の学習を終えてしまうというような心配があったわけでございますけれども、地歴並行の学習に移行して近現代史の扱い、もしくはきちんと教科書を終えればいいというもんじゃないんですけれども、重点的に扱うことができたのかどうか、その成果を伺いたいと思います。
|
|
○教育指導課長 社会科が専門でないのでわからない部分も多いんですけれども、今言われたような内容が課題になっているというのは聞いたことがありまして、やはり近現代史、特に昭和から後ろを結局1時間でやらなければいけないとかというような課題が以前はあったというのは承知しているところです。そこで、地歴並行の成果ということではありませんが、まだ、やはり授業時数等、まだまだ十分でない部分ありますので、先生方の工夫で、例えば逆に歴史をたどっていってみるなんていう学習方法も研究されておりますし、間を少し急いで、先に近現代史をやって戻っていくというような工夫をされているというふうに聞いております。
|
|
○納所 委員 ありがとうございました。さまざまな工夫の中で、この地歴並行学習の成果というものは期待をしたいと思っております。
一方、いわゆる検定済みの教科書以外に副教材として使うものが、もし生徒に配付して授業で使うようなものがあればお伺いをしたいんですけれども、いかがでしょうか。
|
|
○教育指導課長 まず、教育センターの発行している「私たちの鎌倉」「かまくら」「鎌倉の自然」等は、やはり地域と密着した学習ということで、どの学校にも配付をされておりまして積極的に使っております。そのほか、副教材という形で、ドリルですとかワークブック等は、その学校で担当の教員が必要に応じて、子供たちの発展的な学習あるいは基礎の繰り返し等で必要ということでありますと、学校でまとめて教育委員会のほうに報告をして使用しているという形になります。
|
|
○納所 委員 社会科や国語において、その資料集というものは使っていらっしゃいますでしょうか。
|
|
○教育指導課長 先ほどの報告という形で、教育委員会としては掌握をさせていただいておりますが、国語、社会におきましては、ほとんどの学校で資料集という形で子供たちに買ってもらって使っております。
|
|
○納所 委員 教科書を採択するに当たって資料集との整合性、資料集まで検定するわけではないので、採択するわけではないので難しいと思うんですけれども、たまに社会科の資料集なんかで、教科書の記述と資料集の記述でニュアンスが違ったりというような課題もあるわけなんですね。それを気がつかないですっと通してしまうと、ちょっと難しい問題も出てくるのかなというふうに思いますけれども、資料集の選定に当たって、もし配慮していることがあったら伺いたいと思います。
|
|
○教育指導課長 採択されている教科書に合わせて資料集を選ぶというのが担当教員の役割だと思います。やはり、多少でもニュアンスが違ったりしていると、児童・生徒の混乱を招くことになると思いますので、その辺は担当指導教員が年度当初に各社からの見本を見比べて、一番学習効果が高いと予想されるものを選定している形になっております。
|
|
○納所 委員 最後にしますけれども、前回、教科書採択後に、いわゆる教科書の出版社のほうから訂正が報告されたものを幾つか散見をしたわけでございます。今回は内容が新しくなったのかな、今回も継続ということですよね。例えば前回採択後に訂正を周知しなければいけなかった教科がありましたら、ちょっと伺いたいと思うんですけれども、わかりますでしょうか。
わからなければ、それ、もしわかったら、ちょっと任意で教えていただけると助かりますけれども。やはり教科書の採択に当たっては、正確を期すというのは当然前提条件でありますけれども、もし訂正があった場合、それが速やかに徹底されるよう、また指導をお願いしたいと思います。以上でございます。
|
|
○久坂 委員長 ほかに質疑ございますか。
(「なし」の声あり)
それでは、了承か確認させていただきます。了承でよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承と確認させていただきます
───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
|
|
○久坂 委員長 それでは日程第2報告事項(6)「「かまくらっ子の意識と実態調査研究」について」御報告お願いいたします。
|
|
○教育センター所長 「かまくらっ子の意識と実態調査研究」第9集について報告いたします。お手元の資料1ページをごらんください。
昨年度、子供の生活実態と意識の変化を把握するためのアンケートを実施しました。調査対象は、市立保育園7園、私立幼稚園7園、市立小学校5校、市立中学校4校です。
前回の調査のときに比べますと、コミュニケーション能力が重要視される中、子供たち同士や親子のコミュニケーションはどうなのかということで、新たな調査項目として親子のかかわりについてという項目を設けました。配付資料90ページをごらんください。内容は、褒められたこと、しかられたこと、親との会話の順になっております。
80ページをごらんください。子供たちの生活面では、情報化時代において、以前より携帯電話の機能が多様化しており、どのような使い方をしているのか、使い方に多様な選択肢を加えました。
アンケート結果では、幼児については基本的な生活習慣は身についていて、多くの幼児が絵本に親しんでいる様子がわかりました。しかし、親子でゆっくりする時間はとりにくい状況が見られることと、生活面において、遊びの場面での小集団化・個別化が見られました。児童・生徒については、朝食はどの学年も比較的しっかりとっています。今回新しく加えた親との会話では、よく話すが小学校3年、6年生では80%を超え、時々話すも加えると小学生は90%を超えます。中学生でも、よく話す、時々話すは、女子が90%以上、男子でも86.3%となり、親子の会話が比較的多いという状況が読みとれました。また、携帯電話の使用については、学年が上がるにつれて通話よりメースがふえ、中学生では男子が92.6%、女子は97%がメールを使用し、コミュニケーションツールとして大きな役割を担っている状況が伺われました。
以上のように、今回の調査の結果から、「かまくらっ子」の生活の様子を知ることができました。今後、この調査結果をもとに、いろいろな教育活動に活用していきたいと考えております。
以上で報告終わります。
|
|
○久坂 委員長 ありがとうございました。それでは、質疑ございますか。
|
|
○高橋 委員 今回、5年ぶりの調査ということで、かつては3年から5年の間に1回ずつ調査をしてこられたと、こういうことですが、これを実際に、もう昭和57年からずっと長いことやってこられたんですけれども、実際に何か具体的にこれを活用して、こういうことが行われたとか、そういうことというのはあるんですか。
|
|
○教育センター所長 こちらのほうの施策としてやる機関ではございませんので、この調査研究につきましては、各関係機関に広くお知らせして、皆さんにそれを活用していただくというのが大きな目的ですので、こちらとしてできることという部分では、やはり研修会や研究会でも、この課題において研究を深めていくと、そのような形で取り組んでまいりました。
|
|
○高橋 委員 何で、そういう聞き方をしたかと言いますと、何か具体的に使っていただいているのであれば、やはり定期にしてやるべきだと思うんですね。3年から5年みたいな、言っては悪いですけれども、いい加減な期間、インターバルでやっていかないで、3年だったら3年、5年だったら5年。5年というのはちょっと長いと思うんですけれどもね。やはり定期に、できれば、本当は毎年やるというのが傾向が顕著になってくるし、また子供たちというのは本当に1年1年変わっていくものですから、その傾向をとらえるならば、そういうふうにするべきなんじゃないかなと。見れば、ははぁと思うんですけれども、ではこれを使ってどうするんだというふうなことになると、使って何かやってほしいという思いはわかりますけれども、なかなかちょっと難しいなと思うんですね。これを見て、先生方も注意してやりましょうというふうなことは思うかもしれないですけれども、ではどういうふうに注意しようかと。もっと言いますと、例えば、幼稚園の子供たちには我慢という項目があるんですけれども、小学校のほうのアンケートになると、もう我慢というのがないんですね。それが実際にどういうふうに変わっていくのか。我慢と、あとその反対側にある、例えば切れやすいとか、そういうものと、では今度は食事がありますけれども、食事は食べる、食べないだけではなくて、どういうものを食べるかとか、何かそこまでやってもらうと、切れやすい子を、もう少し我慢ができて落ちついた子供になっていくためには、こういう食事との関連性があるんじゃないかとかというようなことが、ずっとアンケートを見ていてわかれば、親も何か使いようがあるかなとも思うんですけれども。確かに断片的には、そうか、そうかというふうに思うんですが、では、これを実際にどういうふうに活用したらいいかなというふうに思うと、この質問項目の立て方、もう少しちょっと工夫していただいたほうが使い勝手がいいんじゃないかなというふうに思ったんですけれども、どうでしょうか。
|
|
○教育センター所長 委員さんの御意見ももっともなことだと思います。もっと詳しくという部分もありますが、これに関しましては、やはり継続項目を比較していくということの重要性がやはり大きいかと思います。ですので、余り前回と変わってしまうと比較という部分、子供たちを継続的に見ていくというのが厳しいのかなと思いまして、少しずつ、その時々に合わせたものを入れております。前回でしたら、学校週5日制についてを聞いたりいたしました。そういう部分では、ある程度、この質問項目の量を、子供たちが集中してできるという総体を考慮しながら新しいものを入れたり、それから削除したりということで、基本的には継続的なものを見ていきたいというふうに考えております。やはり、食という部分、今大切なことでして、そういう部分について知りたいことも私たちもたくさんあるんですが、逆に言うと、この項目を見ていただきまして、食と、それから子供のいろいろな状況という部分を、今度はいろいろな部署の方に追求して調査をしていただく、そういうことに活用していただければありがたいなと思います。また、そういう部分に発信していかなければいけないなということも、今のお話でとても感じたことでございます。
|
|
○高橋 委員 これは、議会にはとりあえずいただきましたけれども、どういうところに配付しているんですか。
|
|
○教育センター所長 これは各教育関係機関、学校、幼稚園、保育園、研究機関、マスコミ機関、それから神奈川県の全部の研究機関25ありますけれども、そちらに送るとともに、あとは研修会や研究会等でも情報を発信しております。
|
|
○高橋 委員 これは全部で何部つくっているんですか。
|
|
○教育センター所長 全部で700印刷しております。
|
|
○高橋 委員 そのうち、配布済み部数というのは何部でしょうか。
|
|
○教育センター所長 済みません、今、細かいデータとしてはこちらにないんですが、現在手元に残っている部分では100冊ぐらい残っているということで、そのほかのものは本日の60部も含めて配らせていただきました。
|
|
○高橋 委員 25の研究機関にお配りしているということで、そこでは、それなりに必要なファクターをチョイスして、十分に活用する値打ちのあるものかなというふうには思いますが、それ以外、例えば学校とか、特に父兄とか、そういう方たちにも、何か使い勝手のいいような工夫をちょっと考えていっていただければなというふうに思いますので、要望だけしておきます。
|
|
○久坂 委員長 ほかにございますか。
|
|
○石川[敦] 委員 今の高橋委員の御質問にも関連するかと思うんですけれども、この中で細かい項目の分析を見せていただくと、保護者、私も保護者の側なんですが、保護者では、対人的に迷惑をかけるところに関して非常に、というような項目ございます。それとプラス、子供たちが一番学年が上がるに従って、特に中学2年生になると、一番怒られたことは勉強してないことというのが5割、5割という、男子も女子も5割近い、保護者の方が気にされていると。最後に子供たちが満足度についてというところで、自分のよいところ、悪いところについては、学年が上がるにつれ悪いところのほうが多い割合が高くなっているというような、この一連の流れを見せていただく中で、やはり子供にとって大切なのは自尊心、いじめの話なんかもそうですけれども、何があっても自尊心の高いお子さんにしたいという保護者の要望も多くあると私は聞いてきましたので、この資料を使って、やはり保護者の方なんかのコミュニケーションの一つとしてお使いになる機会は、これからあるのかなという、今、高橋委員の御質問と重なるかもしれませんが、具体的に、どのようなことが、何かお考えでしたら教えていただきたいと思います。
|
|
○教育センター所長 この資料につきましては、学校のほうには、かなりの冊数配らせていただきまして、また、配付しますときに、そこら辺の内容については御提示しておりますので、そこで学級懇談会、それから学校のいろいろな諸行事で話題として使っていただきたいというようなことを考えてやっております。
また、自尊感情という部分をケアしていくというところでは、教育センターのほうで行っている研修会の中でも、いろいろと児童理解という部分で、そこに自尊感情を高めるために必要な研修会等を提示させていただいております。
|
|
○石川[敦] 委員 それを伺って大変安心をいたしましたが、やはり保護者の方ではわからない、先生にも相談しながら進めていきたいというようなところがございまして、やはり研修を受けられた先生からのアドバイスと、保護者の方にアドバイスするのは、ちょっと筋がまた違うのかなとも思いますが、いろいろな形で学校の先生と保護者の方が連携をとりながら子供の成長を見守っていくという、当たり前のことなんですが、せっかくこういうデータが出たところで、新たに取り組むというのは非常にありがたいんじゃないかなというふうに感じています。以上です。
|
|
○久坂 委員長 ほかにございますか。
|
|
○納所 委員 まず、以前にも質問したことがあるんですが、かつて教育研究所だった時代でしょうか、教育懇談会というものを、例えば学習塾の代表の方々と先生方を交えてやったりというようなことがございました。今回の結果を見てみますと、低学年から学習塾に通う子も大分ふえておりますし、それから学習塾以外の習い事にも、かなり多くの児童・生徒が習っているということがございます。ということは、かなり日常生活の中で学校以外の教育機関に触れる時間が非常にふえてきているという傾向があるかと思います。そういった方々と共通認識を持つということは非常に鎌倉市としても重要なことだと思いますけれども、こういった学校以外の教育機関等の方々を交えての教育懇談会、こういったものを実施するお考えというのはありますでしょうか。
|
|
○宮田 教育総務部長 今、委員の御指摘の教育懇談会につきましては、我々のほうで昨年、実はしばらく教育懇談会を実施してなかったのが、昨年度、久しぶりにといいますか、行いました。そのときには、再立ち上げ的なこともあったので、我々教育委員会の関係職員と、それから学校、校長会、教頭会と、それからあとは関係教員に入ってもらって、とりあえず現状、学校で抱えている、特に特別支援の関係であるとか、そういったことの話し合いを行ったというような状況でございまして、学校関係者以外の方との懇談会については、しばらくやっていない状況でございます。
|
|
○納所 委員 やはり、地域の力もおかりするということは非常に重要なことだろうと思いますし、また、先ほど高橋委員おっしゃったように、こういった「かまくらっ子」、できれば毎年、こういったものというのは統計的に資料があると、非常にその傾向がわかりやすい。ただ、それをやるにも相当な時間もかかるでしょうし、分析やっているうちに次の調査をしなければいけないということにもなりかねませんので大変だと思うんですが、そういった意味では、鎌倉の子供たちを取り巻く環境の中から、さまざまな情報を伺い、また話し合うという場というのは、非常に効果のあるものではないかというふうに思っておりますし、また、「このかまくらっ子」の調査を生かす場にもなってくるんじゃないかというふうに思います。ぜひ、いろいろな形での教育懇談的な場の設定というものは、御検討いただきたいことを要望しておきます。以上でございます。
|
|
○前川 委員長 今の納所委員と質問が重なってしまうかもしれません。申しわけないんですけれども、私はこの「かまくらっ子」を読ませていただいて非常に関心を持ちまして、久しぶりに世間で言われていることと鎌倉の子供との比較ができて、とても興味深く読ませていただきました。何年ごとにというのはあると思いますけども、3年から5年というのはちょうどいい年数かなと思います。時代的に、これからスピードも速いとは言いながら、子供たちの状況も変わりながら、少しずつまたゆっくりとゆっくりとまた3年ぐらいすると、また変化してまた変化が戻るということもあると思うので、毎年というよりは3年から5年ぐらいがちょうどいいんじゃないかなと私は思いながら、これを見させていただきました。
今、教育懇談会という話がありましたけれども、地域の方に確かにこれを知っていただくことが一番大事だと思います。今、朝ごはんを食べない子供がいるんだってとか、朝自分で起きられないんだってとか、一人でごはんを食べている子がいるんだってとかというふうにぽんと聞かれますので、そういう意味ではこの調査の結果、そういう子供もいますけれども大半ではない。今、鎌倉は大分改善されているというようなことをコンパクトにしたものをお知らせする機会というのが、できればどの地区にもあるといいなと思いますが、その辺のところはいかがでしょう。
|
|
○教育センター所長 懇談会の開催につきましては、ちょっと私たちのほうは何とも申し上げられないんですが、この1冊をしっかり読むんではなく情報提供として、いろんな方が読めるような形の提供の仕方というようなことですね。そういうことに関しては今御意見いただきましたので、そういう提示方法だともっと広がるなということで参考にさせていただきたいと思います。
|
|
○前川 副委員長 ぜひ、そうしていただきたいと思います。鎌倉の子供たちがどういう状況、今地域は非常に地域、学校ということもありまして、保護者ということもありまして、地域、鎌倉の方たちは本当に興味がありますし、お祭りなども盛んになってきていますし、子供たちのことを一生懸命パトロールをしてくださったりという力もあります。ですから、子供たちがどのような状況なのかということを正しく知っていただくということに心がけていただきたいなと思います。
これに関して、今後の課題ということもありますが、一番今、教育委員会のほうで課題と思っていらっしゃるものは何かおありになるんですか。この中で重要だと思っていらっしゃるのはどれか、逆にお聞きしたいですけど。それぞれあると思いますが、今子供たちに対して。
|
|
○安良岡 教育総務部次長 今後の課題の中で、やはり今子供たちの成長の部分で一番言われているのは、やはり保育園、幼稚園から小学校、それから小学校から中学校への接続の部分が一番言われておりますので、その部分を、子供たちの状況をお互いこの資料を見ながら、小学校の先生が幼児の活動状況を知る。それから、小学校の先生も今度中学校になると、子供たちはどう変わるのかなということで、また中学校の様子を知る。例えば学校同士の連携の中で、これらの資料をもとに子供たちの様子を話していく。それから家庭の中では、やはり学校の懇談会等の中で、この資料を使いながら子供たちの状況、鎌倉市では、あるいはこの一つの資料を提供することによって、うちの子供はこうですよというような話から、いや、うちの子供もそうだとか、あるいは最近子供たちがこんなことに興味を持っているけど、どうなんだろうか。いろんな子供を取り巻く環境が話に出てくるかと思います。そんなところを今後も課題として取り組んでいきたい。できれば、幼稚園から小学校、小学校から中学校へのつながりというものを充実していきたいというふうに考えております。
|
|
○前川 副委員長 そうですね。これは教育委員会の話ですけれども、こどもみらい部もできたことですし、ずっとそこから始まっての幼稚園、保育園、小学校、中学校と鎌倉の市内の子供たちがずっとつながっていく、一連の教育としてぜひ活かしていただきたいと思います。先ほど、お話が飛んで申しわけないんですが、納所委員がおっしゃっておりました塾通いのことは、6月の一般質問でも私もさせていただきましたけれども、本当に習い事、それから塾に通っている子供が多いということと、中学校2年生になると勉強がもっとできるようになりたいから塾に行っているというパーセンテージがすごく多いなというところがありますので、ぜひともまたその辺のところも、中学のほうでも学力の面で力を入れていただきたいと要望したいと思います。以上です。
|
|
○久坂 委員長 ほかに質疑ございますか。よろしいですか。
(「はい」の声あり)
では、打ち切ります。
了承かどうか確認いたします。了承でよろしいですか。
(「はい」の声あり)
了承と確認させていただきました。
それでは、一たん休憩しまして、教育総務部関係外職員の方、退室されます。生涯学習部職員の方、入室されます。
(15時09分休憩 15時12分再開)
|
|
○久坂 委員長 それでは、再開いたします。
───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
|
|
○久坂 委員長 日程第3報告事項(1)「平成21年度教育委員会事務の管理及び執行の状況の点検及び評価について」報告をお願いいたします。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 平成21年度教育委員会事務の管理及び執行の状況の点検及び評価について、御報告をいたします。
地方教育行政の組織及び運営に関する法律の規定に基づく、平成21年度教育委員会事務の管理及び執行の状況の点検及び評価につきましては、本年6月1日に実施方針を定め、点検・評価を実施いたしました。このたびお手元にお配りさせていただきましたとおり、平成21年度教育委員会事務の管理及び執行の状況の点検及び評価として結果がまとまりましたので、その内容等について御報告をさせていただきます。
資料の2ページをお開きください。まず点検・評価に当たっての実施方針でございますが、2の実施方法に記載のとおり、点検及び評価の対象は、鎌倉市において毎年度実施しております事務・事業評価を対象といたしました。具体的には、教育総務部と生涯学習部をあわせた教育委員会所管の51の事務事業の中から、平成20年度の主要な事業及び重点的に取り組んだ事業15事業16項目を抽出し、これらについて教育的視点を取り入れた点検・評価を実施いたしました。また、点検・評価に当たりましては、教育に関し学識経験を有する方の知見の活用を図るため、外部委員を3名置き意見を聴取いたしました。3ページに記載のとおり外部委員には、PTA関係者、教育分野を専門とする大学教授及び元教育委員の3名の方にお願いし、御意見をお聞きすることといたしました。また、外部委員の方々によります点検・評価会議を7月8日と8月13日の2回開催いたしました。
続きまして、報告書の内容について御説明をいたします。1ページの初めには、点検・評価の経過や考え方などを、2ページから3ページにかけましては実施方針及び事務の流れなどを、4ページと5ページには教育委員会の51の事務事業を、6ページには51の事務事業の中から今回の点検・評価の対象として抽出いたしました15事業16項目を記載いたしました。
8ページ以降につきましては、点検・評価の対象といたしました16項目ごとに現状、平成20年度に行った事業の概要、事業の成果、また今後の課題として教育委員会の内部評価を記載いたしました。あわせて、これらの項目に対しての委員の方々からの御意見、さらには委員の方々の御意見に対します市の考え方と今後の対応策を記載いたしました。なお、委員の方々からの意見に対します市の考え方と対応策については、意見の後の矢印以降に記載をしてございます。
報告書の9ページをお開きください。今回から記載のとおり16項目すべてについて、前年度の内部評価と外部評価の内容が、それぞれどのように次年度の事業に反映されたかを新たに記載することといたしました。今後、報告書につきましては、ホームページへ掲載するとともに、市の施設に置くなどして市民へ公表をしていく予定でございます。
以上で説明を終わります。
|
|
○久坂 委員長 何か御質問ございますか。
|
|
○高橋 委員 法改正に伴って、議会のほうに御報告をいただくというふうなことになったということで、昨年からですか、御報告をいただいております。ちょっとそのときにも確認すればよかったんですが、運用マニュアルといいますかね、もう少し運用規則というか、そういうもののちょっと確認なんですけれども、これは抽出法でいいですよということになっていますか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 根拠法令につきましては、地方教育行政の組織及び運営に関する法律が規定にございまして、委員がおっしゃられたように、昨年の4月1日に法改正がございまして、点検・評価という作業を始めたわけでございます。具体的にどの評価を対象とするかというのは、各自治体さまざまでございまして、特段に法律規制上の規定というのはございません。ちなみに鎌倉市においては、今御案内申し上げましたように、事務事業を対象としてございます。県内では神奈川県を初めとしまして、12市が鎌倉市と同じように12事業を対象にして点検・評価を行っているような状況でございます。
|
|
○高橋 委員 これ以外に事務・事業評価というのは、通常、市の独自の事務・事業評価というのは、これは全事業に対してやっているわけですよね。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 そのとおりでございます。
|
|
○高橋 委員 これは外部委員さんにお願いして、外部評価というのはやっていただいているんですけれども、並行して内部評価というこれは文章になっているんですけれども、この内部評価の根拠となるのは、市が独自にやっている事務・事業評価ということになるんですか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 点検・評価について申し上げれば、例えば51の事務事業の中から、各課において重点的に取り組んだ事業、あるいは重要と思われる事業を各年度、各年度抽出していただいて、それについての一連の評価の中に内部評価というような項目もございまして、市の職員がみずからやってきた事業に対して内部評価をするというのが、今委員のおっしゃられたこのことでございます。
|
|
○高橋 委員 ちょっと見るときに、その辺のあれが、整合性というんですかね、見にくいなというふうに思うんですが、ちょっと細かいことですけど、総合計画の事業ベースで抽出した事業をやっていただいているんですけど、総合計画の場合、すべての事業に番地が入っていて、大体三つの、1−6−7とかですね。そういう番地をつけていただくと、要するに市が独自でやっている事務・事業評価と見やすいといいますか、もっと言えばくっつけてもらえれば、そんなことも必要ないんですけれども、一応法に基づいてやることだから、それと一緒にやることはできないのかなというふうには思うんですけれども、その辺はどうなんでしょう。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 次年度の点検・評価に当たりましては、今、委員からいただいたような意見も含めて、なるべく見やすい方法というのを検討してまいりたいと思います。
|
|
○高橋 委員 それで、じゃあ中身のことをお伺いをしたいと思うんですが、教育委員会が出していただいているんですけど、月例教育委員会、教育委員会でどういったことをやったかということをチェックしていただいておりまして、これもすごいなと思うんですが、その中で外部委員さんからの御意見で、現場の意見を聞いたりする機会をちゃんと設けたり、学校へ行って子供の様子を見ることが大切ですよということが書いてあるんですが、これはほとんど現場には行っていないという意味なのかなというふうに。何月何日に何をしたというずっと見ても、学校に行ったという記述がないですから、ただ、ちょっと後ろのほうを見ると学校へ行こう週間で云々とかというのもあるんですね。それは行っているんだろうとは思うんですけれども、何か皆さん、まとまってというのはなかなか時間もとれないですから、個々に行った場合には、やっぱり現場を見ていただいたということでカウントをする仕組みをつくるとか、そういうものも、この中にちゃんと記述していっていただいたほうが、何もやっていないのかなと思われてはいけないなと思うんですけど、どうでしょう。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 まさしく委員がおっしゃるとおり、委員がそろっていくという機会がそれほどないんですけれども、個々の委員さんにおいては、必要に応じて学校に行って、学校の様子というのを実際に目で確かめていただいていますので、先ほどの点も踏まえて、もう少し実態に即した内容が表現できるような方法を工夫していきたいと、そんなふうに思っています。
|
|
○高橋 委員 要するに教育委員会の屋台骨といいますか、根本の方々に対する評価ですから、慎重な上にも慎重にやっていただいて、この信頼が崩壊するようなことは避けないといけないですから、やっていることはすべて書くと。何やっているんだというぐらいやっていただいたほうがよかったかなと思いますので、毎年同じ事業に対してやっていくんですか、これは。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 例えば昨年度で申し上げますと、昨年度から今年度の対象事業で申し上げますと、教育総務の所管については、昨年度と比べて新たに2事業が追加されまして、そのかわりに経常的になった事業であるとか、例えば腰越小学校のプールの建設工事が昨年度点検・評価の課題として挙がってございましたが、プールが既に完成しておりますので、そういう部分でなくなったところが四つございます。生涯学習部所管事業については、19年度から20年度に比べて、新たに二つの事業が重点事業として評価の対象に挙がってございます。
|
|
○高橋 委員 監査委員会の行政監査は、要するに実質的に細かく見るのは2年に1回。半分ずつやっていく。だけど、残りの半分は一応文書監査ということで、調査事項の書類だけは全部挙げていただきましょうと。そういうやり方もあるんじゃないかなと、ボリューム的に多ければ。一応一通りやっていただくということができるならば、それが一番好ましいことだと思うんですね。何か抽出法というと、作為的に選んでいるんじゃないかというふうに思われてもいけませんし、教育委員会そのものをやっているんだから、そんなことはないでしょうというふうに思うんですが、新たな取り組みですから経過をいろいろ見せていただいて、またぜひ、いい方向に向かうように改善できるところは改善をしていただきたいと思います。以上です。
|
|
○久坂 委員長 何か質問ございますか。
|
|
○飯野 委員 8ページのところに教育委員長と委員の報酬が出ているんですけれども、実際に14回定例会と臨時会をやったということで書いてあるんですが、それ以外にも教育委員長ですとか委員の方は役所に来たりですとか、現地視察に行ったりとか、そういう活動というのはされているんでしょうか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 教育委員会の定例会、もしくは臨時会のほかに、例えば公式の学校行事に参加したり、あるいは教育委員の方が集まって勉強会を開いていただいたり、あるいは先進都市に視察に行ったり、ここに掲載している定例会以外にも、そのような事業を御担当いただいています。
|
|
○飯野 委員 そういう事業というのは、どれくらい年間行われているんでしょうか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 勉強会につきましては現在月2回、全員の委員さんお集まりいただいて、そのときの課題に沿って情報共有、あるいは問題の研究というのをしております。あとは、他都市の視察については随時ということで、必要に応じて他都市の視察を行っているという現状でございます。
|
|
○飯野 委員 ちなみに、平成20年度は視察は何回ぐらい行かれていますか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 京都に一貫教育の関係で視察しておりますのと、あと、同じく一貫教育の関係で川崎市と品川区に視察に行ってございます。そのほかにもちょっとあると思うんですが、今手持ちの資料がございませんので、詳しいお答えは差し控えさせていただきます。
|
|
○飯野 委員 わかりました。よく行政委員というんですか、こういう非常勤の行政委員の報酬とか問題になっていて、それでちょっと興味があって聞きました。神奈川県でも日給制にするですとか、そういうものもあるということを聞いています。その一方で、前年度の外部監査、平成20年度事業の反映ということで、仕事量もふえて責任も重くなって報酬額も低くなっているというのもあるんで、私はすぐここで、報酬を日給にすべきということは、ちょっとまだ教育委員会の概要とか、まだ新人ですし、まだつかみ切れていないところもあるんですけれども、そういう点で聞かせていただきました。
それと46ページのところに、ちょっと野村総研跡地のことで、一番下の外部評価のところで、下から4行目のところに、社会教育運営事業に関連して既に指摘したが、野村総研に関して根本的な問題があるのでというふうに記載があるんですけれども、この根本的な問題というのは、これは委員の方が指摘されたと思うんですが、その際に具体的にどういう問題があるということを言っていたんでしょうか。
|
|
○文化財課長 今の御質問ですけれども、この委員の根本的な問題というのは、交通アクセスの問題だと認識しております。
|
|
○飯野 委員 委員の方は3人いらっしゃると出ていたんですけれども、こういうふうに計画の見直しが必要であるということで記載があるんですが、私自身も前回の文教委員会に、こういう野村総研跡地は見直すべきだということを言っていますけれども、こういうふうに言っている委員の方というのはお一人だけなんでしょうか。
|
|
○文化財課長 3名おるうちのお一人でした。
|
|
○飯野 委員 それで、見直しがあるということの市の考え方、対応策として一番最後に課題の解決に努めていくということでありますけれども、今のところ市としては見直す意思とか、そういうのはないということでよろしいでしょうか。
|
|
○文化財課長 現在、この野村総合研究所跡地の整備事業につきまして、文化教養施設担当、こちらのほうで所管して行っております。それに文化財課、それから生涯学習課が加わって、さらには全庁的に検討委員会を設けて進めておる中でございます。
|
|
○飯野 委員 あとは、今PFIの調査をしているとちょっと聞いているんですけれども、これはまだ結論とか、全く出ていない状況なんでしょうか。
|
|
○久坂 委員長 飯野委員、所管外でございますね。ですので、ちょっとこの質問はよろしいですか。
では、一たんちょっと休憩させていただきます。
(15時31分休憩 15時32分再開)
|
|
○久坂 委員長 再開させていただきます。申しわけございません。済みません、お願いいたします。
|
|
○金川 生涯学習部長 私は、今PFIのお尋ねがありましたけども、そのPFI事業を所管しております文化教育施設整備担当を所管しております生涯学習推進担当の部長も兼務しておりますので、その立場でお答えさせていただきます。
今のお尋ねですけども、PFIの事業、野村総合研究所跡地に民間資金を導入して、この事業を整備していこうという基本的な方針を持っておりまして、それを具体的にどのような形で進めていくのが一番効率的であって、どのような経済的なメリットが出るのかということを今年度調査をしようと、そういった委託をやっています。
|
|
○飯野 委員 ということは、結論とか当然出ていないと思うんですが、途中報告とか入っているんでしょうか。
|
|
○金川 生涯学習部長 実は、この8月にこの調査をスタートさせておりまして、まだ具体的に、これからというところでございまして、まだ中間的な報告も出ておりません。
|
|
○飯野 委員 わかりました。ありがとうございます。
それと最後に、この中で専門委員というのがあるんですけども、これはもう選任はされているんですか。今年度中なので、これから募集するという感じなんでしょうか。
|
|
○金川 生涯学習部長 専門委員は、このPFIと申しますか、民間資金を導入してこの事業を進めていく上での専門委員と、それと博物館、そして美術館それぞれの施設の専門委員を委嘱していく予定で、今年度専門委員の委嘱をしておりまして、現在は民間資金、PFIを進めていく上で専門委員の方々を委嘱しておりまして、今後引き続き美術館、博物館にかかる専門委員の方を委嘱していこうというふうに思っております。
|
|
○飯野 委員 これは私の要望なんですけれども、こういう専門委員を選ぶときに、できるだけ広く一般の方で、特にサラリーマンの方に入っていただいて民間の常識といいますか、そういうものを加味していただきたいということと、あと、そういう委員会をやるときには、ぜひ勤めている方が出られるように土日に委員会とかをやっていただけると、広く意見が取り入れられると思いますので、御検討ください。よろしくお願いします。
|
|
○久坂 委員長 ほかにございますか。
|
|
○石川[敦] 委員 まず内容というか、こちらの調査研究研修事業というところで、学校課題解決研修会というのを持たれていると思うんですけれども。こちらは教職員の方々が、御自身でこういうことを学んでいきたいというような御提案にこたえられて研修をつくっているというふうに理解してよろしいんでしょうか。
|
|
○教育センター所長 学校課題解決研修会につきましては、学校より希望をとりまして、学校現場の希望に沿った講師を呼んで研修会を開催するというようなことで、教職員を対象に行っております。
|
|
○石川[敦] 委員 この項目の中で、危機管理対応能力育成研修会というちょっと難しいお名前かと思うんですが、今いじめ、不登校だったりとか、学校事故、刑事責任、民事責任みたいなところに入ってきているようなんですけれども、やはり差し迫った状況を教職員の方々は感じられているというふうに思ってよろしいんでしょうか。
|
|
○教育センター所長 学校経営もとても大切なことですので、そこに関していろいろと課題があるという、そこのところをとらえて危機管理といたしました。ちょっとここは生徒指導、生徒理解とリンクするところもありますので、幅広くここのところは希望をとっております。
|
|
○石川[敦] 委員 危機管理という、この言葉で合っているかどうかわからないんですが、私としては安全・安心といったところ、午前中の部分でもちょっと触れたんですけれども、安全・安心といった部分で今CAPを入れていらして、それを使った安全・安心というのは一時期非常に注目されてきたんですけれども、そこのところのアフターフォローのようなものがちょっと足りなくて、ぜひ先生方にも目を向けていただきたいなというふうに日ごろから思っているんですが、そういったテーマというのは、余り先生方からは挙がっていないようですか。
|
|
○教育センター所長 今のところ、各学校の希望ということですので、そこの部分は挙がってきておりません。
|
|
○石川[敦] 委員 朝も申し上げたんですが、市内の小学校3年生がCAPを全員が受けているということで、地域と保護者の方と連携しながら、安全・安心を改めていこうという事業の一つかと思いますので、ちょっとそこのところはどうお考えになるのかという部分、保護者の方に関しては、午前中の説明の中にもあったように、市のPTA連絡協議会を通じて、保護者向けのというお話を伺わせていただいて、その人数をちょっと聞こうと思ったところ、生涯学習のほうの担当だということですので、ここでちょっとあわせて、それも聞かせていただいてよろしいでしょうか。市P連のほうで対応された保護者向けの研修というのは、参加人数とは把握していらっしゃいますか。
|
|
○菱田 生涯学習部次長 市P連のほうに活性化事業といたしまして、CAPの講演会を毎年実施をしております。平成20年度は、PTAの方67名の参加でございます。また、ことしにおきましても、もう6月既に実施をしておりまして、110名の参加がございました。
|
|
○石川[敦] 委員 危機管理というところでは、非常にそういった保護者の方の参加を広げていくというのは、とても大事かなと感じています。全鎌倉市内の3年生の保護者の方というのは、人数的にも、ここでもう伺いませんが、かなりの数がいらっしゃると思いますので、なるべく危機管理の部分で、先生方にも注目していただきたいとお願いを申し上げておきます。
今度は内容ではないのですが、この資料をつくるに当たって、先ほども外部委員のお話が出ていましたが、市P連の会長が、こちらのほうの外部委員に入られているというのは、すごく評価できることと私も思っています。ただ、市P連の様子というか、こうしたさまざまな事業というものを詳しく知ることというのは、なかなか保護者の立場ではないわけなんですね。私もこの冊子をいただいて見せていただいて、なるほど、教育委員会としては、こういった取り組みをこのような視点でされているのかということは、よく理解できました。評価も受けているということで、これはそういった市P連を初め保護者の皆様方にも、ホームページではもちろん公開されるとは思うんですが、今後、先ほどの「かまくらっ子」のほうの質問にもかかわってくるのかもしれないんですが、こういった保護者の方々にも示していくというか、積極的に公開していくというような御予定がおありになりますか。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 今現在は、今石川委員がおっしゃったように、私どもホームページで公開する、あるいは何部かを各行政センターに置いて、一般市民の方に持っていっていただく。あとは当然学校に配付して、学校で、必要に応じて保護者の方に内容をお伝えいただくという方法を後から考えております。ですから、各保護者にこれと同じものを全部配布するということまでは、今の段階では考えてございません。
|
|
○石川[敦] 委員 私も、もちろん全部の保護者にお配りするものではないというふうには思っています。ただ、保護者の方に教育委員会の事業を理解していただくという部分では、やはり評価ができるといったらおかしいな。やはり市P連の会長が評価をされるということは、多分、会で御報告もされることにはなると思うんです。そういった部分で、市P連のあり方としては、教育長との懇談や、またいろいろな情報交換の場で、こうしたものがテーマとして使えるような会長さん、もしくは保護者会の代表といった方々がお目にとまっても、積極的に教育委員会のほうから御提示されてもいいのかなというふうに私は感じているんですが、その点いかがでしょう。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 今お話に出てまいりましたPTAの連絡会の会長ほか大学の教授であったり、もとの教育委員であったり、いただいた意見というのは大変貴重な意見だったように私ども受けとめておりますので、機会あるごとにこういう評価を受けましたということで、積極的に情報提供というのはしてまいりたいと思っています。
|
|
○石川[敦] 委員 さっき学校に対して協力をしていく、理解をしていこうという姿勢を保護者の方に多く持っていただくというのが、学校運営、または子供の育ちの環境としては非常に重要であると私は感じています。ですので、多くの情報を全部出すということがいいとは思っておりませんが、しかるべきところで、情報公開のテーマとして提供していくということは大変重要だと思っておりますので、御検討よろしくお願いいたします。
|
|
○前川 副委員長 ことしは、先ほども報告がありましたけれども、中学校の平成22年度の使用教科書の採点もあり、教育委員の方たちは全部お読みになって、非常に大変なお仕事を済まされたところだろうと思います。そして、子供たちのために、このように継続という形で、さっきもいろいろ御意見ありましたけれども、継続ということで採択されたということで敬意を表したいと思います。この中で8ページなんですけれども、経年で話をされているというところで、小・中一貫校やトイレ清掃というところがありまして、トイレ清掃についてということは、どのような議論がされているのか、もし教えていただければ。ちょっと簡単で結構ですけど。
|
|
○教育指導課長 現在、教育委員さんと教育委員会の事務局と学校も含めて検討していることは、自分の使ったところ、トイレも含めてきれいにするのは当たり前のことであると。ただ、長年の市内の小・中学校のトイレ清掃におきましては、業者委託をしているところでございます。その中で、やはり先ほど言ったように、自分の使ったところをきれいにしよう。そして、ここまでは自分たちができる。ここから先は自分たちでできないので専門の方にお願いする。そんな中から感謝の気持ちですとか、物を大切にする気持ち、そういう豊かな心をはぐくむという、新しい学習指導要領の中にも明示されているものがはぐくまれるのではないかということで、一つの取り組みとして検討をしているところです。現在学校のほうには、なかなか急にこうしてくださいというのも難しい部分もありますので、現在のところはまず実態を調べて、その上で、トイレ清掃を清掃分担に入れていくということで今回学校にお願いをしているところです。来年度に向けて、トイレ清掃の子供ができる道具ですとか、そういったものも準備しなければなりませんので、そういったことを来年度に向けて準備をしております。
|
|
○前川 副委員長 わかりました。トイレ清掃は、私たちの時代は、ここにいる人たちは多分みんなしたと思うんですが、多分O−157のときからしなくなったのかなと。正確にはどうなんですか。
|
|
○教育指導課長 O−157はまだまだ最近で、もう20年以上、鎌倉の場合は、トイレについては業者委託という形で、子供がノータッチの部分がございます。ただ、中学校のほうは数年前から清掃分担に入れて、掃き掃除等は行っているという状況です。
|
|
○前川 副委員長 重ねて聞いて申しわけないんですけど、その清掃がなくなった理由は何だったんでしょう。
|
|
○学校施設課長 なくなった理由というのは、私は記憶にございませんけども、今の業者による清掃が始まったのは、何年かちょっと忘れましたけど、昭和50年代からですので、かなりもう歴史は古くて、悪い言い方をするならば、学校生徒も、もう業者による清掃が当たり前な感覚を持っていますので、私は施設関連の立場で申しますと、一遍に全面生徒に移行するのは、いろいろな面で難しいのかなと。もちろん生徒にやらせるのは環境教育、道徳面で非常に大切なんですけども、そういうのを見きわめながら、トイレ清掃のほうも見ていかなきゃいけないのかなと思っています。
|
|
○前川 副委員長 ありがとうございます。先ほどのお答えの中に、学校の校長先生にお願いしているということですけれども、難色を示される理由は何かありますでしょうか。時間の問題ですか。
|
|
○学校施設課長 今も申したんですけど、子供にトイレを掃除させるというのは、みんなの場所を、自分が使う汚い場所をきれいにするということで、人間として道徳心を養う面では大変大切なことだと考えますが、しかし、心配なのは、子供全員が本当の意味で便所掃除を真剣にやるのかという点も率直に言ってございます。あと掃除の後始末や水の始末、掃除用具で遊ぶ子もいるかもしれません。教師の側からいうと、私、教師ではないので、ちょっとわからないんですが、すべての先生の目が、こんな学校の状況の中で届くかどうか。そういうことが一番先生たちは心配されているんじゃないかと思います。
|
|
○前川 副委員長 先生にかわってお答えしていただいて、ありがとうございます。わかります。道徳心とさっきおっしゃいました、いみじくも。道徳心としては本当に大切なことだと思います。日本人は比較的、学校のトイレに限らず、公衆トイレの使い方は非常に悪い、よくないと思っております。ですから、変な話ですけれども、和式よりも洋式のほうがいいというのは、洋式のほうが汚さない。和式のほうが汚すからということで、全体的に公衆トイレも洋式に変わっていく方向があるというぐらいマナーがよくない。トイレを使うマナーが日本人は余りよくないということもある。あと洋式の場合は、男性も女性のも両方使えるということもあるというのも聞いておりますけれども、そういうことで、やはり道徳心ということが、自分で汚したものは自分できれいにするということの意味では、大変いいことだと思います。まだきっと議論はあるんでしょうけれども、来年に向けてとさっきおっしゃいましたので、ぜひ教育委員さんたちの議論を深めていただいて、先生方も、しばらく20年もやっていなければいろんなことを考えられて心配もおありになるとは思いますが、水浸しになっちゃう日もあると思いますけれども、ぜひともやってみていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
|
|
○高橋 委員 ちょっと簡単なことなんで1点だけ伺いたいんですが、4ページ、5ページに具体的な評価が書いてあるんですが、一次評価、二次評価その間に改善点があるのかないのか。これが、Aの評価をいただいているのに改善点があるというところが幾つかあるんですね。この辺はどういうことなんでしょう。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 今回、御報告させていただいておりますのは、点検・評価の内容と、今、高橋委員がおっしゃっている部分については、市全体の事務・事業評価の仕組みですので、仕組み的には別のものでございます。事務・事業評価については、一次評価については所属の課長がしていただいて、二次評価については所属の部長がして、その結果場合によっては、高橋委員がおっしゃったようなA評価であるけれど、もう少し工夫な必要な事業も、中にはあるんだろうなと思います。ただ、個別に、この事業についてどこがA評価になっているんだけれど、改善点があるのかというのは、ちょっと私、今この中ではお答えできないんですが。
|
|
○高橋 委員 わかりましたけれども、全体の問題かもしれませんが、A、B、Cという分け方ならば、A、B、C、Dぐらいまでにしていただいて、改善の必要のないものはAにしていただいて、改善の度合いの重要度によってB、C、Dとか、そういうふうにやってもらうとわかりやすくて、Aなのに改善の必要があるというと非常にわかりにくいですね。
|
|
○小嶋 教育総務部次長 済みません、私の大変説明不足で。事業的には、事務・事業評価は企画サイドのほうで所管している評価システムなんですが、今、高橋委員がおっしゃられたA評価、B評価、Eまで評価の内容がございます。Aの評価というのは、充実または拡大。ですから可能性としては、改善の余地はあると。今後、方向性としては、充実または拡大していくものについてはA。現状のまま継続していくものがB。統合または縮小するものがC。廃止または休止はD。事業を完了したものがEというような五つの区分になってございますので、大変説明不足で申しわけないんですが、充実または拡大ということで、そういう視点から今後改善する余地はあるんだろうということで、Aであっても改善の余地があるということで、結果的にはなっているんだというふうに推測されます。
|
|
○高橋 委員 そういう意味ならばわかります。できれば、そういうふうな注釈を書いて誤解のないようにしていただければ。以上です。
|
|
○久坂 委員長 ほかによろしいですか。
(「なし」の声あり)
それでは、質疑を打ち切ります。了承かどうか確認させていただきます。
了承でよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承とさせていただきます。
それでは、教育総務部職員の方、退室されます。
生涯学習部の関係外職員の方も退室されますので、一旦休憩とさせていただきます。
(15時53分休憩 16時00分再開)
|
|
○久坂 委員長 それでは、再開させていただきます。
───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
|
|
○久坂 委員長 生涯学習部、日程第4「議案第33号平成21年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち生涯学習部所管部分」の説明をお願いいたします。
|
|
○菱田 生涯学習部次長 議案第33号平成21年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち生涯学習部所管部分の内容を御説明いたします。
補正予算に関する説明書の28ページを御参照ください。55款教育費、20項社会教育費、15目生涯学習センター費は192万3,000円の増額で、生涯学習センターの経費として平成21年度地域活性化・経済危機対策臨時交付金を活用し、電気設備の取りかえ修繕を。35目文学館費は1,191万5,000円の増額で、文学館の経費として同じく臨時交付金を活用し、電気設備の取りかえ修繕を795万9,000円で、建物外周監視カメラ、炎検知センサー等の設置委託を395万6,000円でそれぞれ行うものであります。
以上で説明を終わります。
|
|
○久坂 委員長 ありがとうございました。何か質疑のある方いらっしゃいますか。
|
|
○高橋 委員 ちょっと文学館のことで伺いたいんですが、この間も新聞に出ていましたけど、重要建築物が相次いで火災に遭っていて、そういうことに対する対応ということでやっていただく。これはカメラだけなんですか。そこから先というのは、どういうシステムなんですか。
|
|
○菱田 生涯学習部次長 実際に、文学館の敷地内の建物の周りに赤外線センサー、それと炎センサーを建物四隅に設置をいたします。そして監視カメラを5台設置いたしますものです。赤外線センサーというのは、そこの場所をセンサーが通っていまして、人間の腰ぐらいの高さにセンサーが通っていますので、そこを通過すると感知をして、警備会社のほうに通報されるという状況でございます。
|
|
○高橋 委員 その警備会社のほうは、もうずっと従前から契約している会社なんですか。このたび改めて契約したんですか。
|
|
○菱田 生涯学習部次長 このたび新しく、この部分については契約いたしまして設置をする予定でおります。
|
|
○高橋 委員 その費用も含めて395万6,000円。
|
|
○菱田 生涯学習部次長 はい、395万6,000円でございます。
|
|
○高橋 委員 その警備会社のほうの委託料というのは幾らですか、この中で。
|
|
○菱田 生涯学習部次長 この395万6,000円の中には、設置費だけでございまして、あとは内部の警備費用は、今同じ会社でやっておりますので、そちらのほうの会社で含めていただけるということでございます。実際には来年度、保安費用というのが6万弱かかってくる部分がございます。ですから、特に継続しての費用というのはございません。
|
|
○高橋 委員 今、要するにいろんな機械、センサー類ですね、カメラとか。それが395万6,000円でやりますよと。その中に警備費用も含まれていると言ったんですけど、実際には、お金は今年度発生しなくても、今の中の警備と一緒にやっていただけるということになったということですか。
|
|
○菱田 生涯学習部次長 そのとおりでございます。
|
|
○高橋 委員 わかりました。それで来年は、一応6万ぐらいは余分にかかるようになるということですか。
|
|
○菱田 生涯学習部次長 そのとおりでございます。
|
|
○久坂 委員長 ほかにございますか。よろしいですか。
(「なし」の声あり)
総務常任委員会の送付意見はございますか。よろしいですか。
(「なし」の声あり)
なしと確認いたします。
───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
|
|
○久坂 委員長 それでは、日程第5報告事項(1)「鎌倉生涯学習センターの目的外使用許可について」御報告をお願いいたします。
|
|
○生涯学習課課長代理 日程第5報告事項(1)鎌倉生涯学習センターの目的外使用許可について、御報告いたします。
鎌倉の世界遺産登録推進を周知するための広報コーナーについて、世界遺産登録推進担当から鎌倉生涯学習センターに設置することについて依頼があり、広報コーナーの設置位置や使用条件などについて協議を重ねた結果、お手元の資料の鎌倉生涯学習センター1階平面図の事務室に隣接する学習支援コーナーとして使用している斜線のスペース18平米について目的外使用を許可いたしました。
以上で報告終わります。
|
|
○久坂 委員長 ありがとうございます。御質疑ございますか。
|
|
○前川 副委員長 昨年、私もお願いして、やっと実現するんだなということで喜んでいるんですけれど、このコーナーができるということはどのぐらいの期間使用することになるんですか。
|
|
○生涯学習課課長代理 公有財産規則では、目的外使用許可の期間というのは1年以内となっておりますので、今回の許可につきましては平成22年3月31日までということでございますが、更新ができることになってございます。学習センターとしましては、できる限り協力していきたいということで考えておりますが、6年程度ということでお聞きしております。
|
|
○前川 副委員長 6年っておっしゃいましたか、今。
|
|
○生涯学習課課長代理 はい。
|
|
○前川 副委員長 わかりました。
|
|
○金川 生涯学習部長 この後、世界遺産のほうから具体的な御報告があると思いますが、6年程度と聞いておりますのは、大まかに世界遺産の登録が実現をして、そのときにはビジターセンターとか本格的な広報コーナーをつくるだろうと。それまでに、4年から6年の幅はありますけども、そのぐらいの期間はあるんじゃないかということを聞いておりまして、具体的に、これから6年ちょっきりで終わるということでは聞いておりません。
|
|
○前川 副委員長 わかります。ビジターセンターの話を要望したら、とりあえず生涯学習センターにコーナーをつくるというお答えをいただいて、やっと実現するんだなということで、内容については次の世界遺産のほうでお伺いしますので、ありがとうございます。
|
|
○久坂 委員長 ほかによろしいですか。
(「なし」の声あり)
では、質疑を打ち切ります。
了承と確認をさせていただいてよろしいですか。
(「はい」の声あり)
了承とさせていただきます。
それでは、生涯学習部職員の方退室、世界遺産登録推進担当の職員の方が入室されますので、休憩とさせていただきます。
(16時08分休憩 16時09分再開)
|
|
○久坂 委員長 それでは、再開させていただきます。
───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
|
|
○久坂 委員長 日程第6報告事項(1)「世界遺産登録に関する準備状況について」報告をお願いいたします。
|
|
○世界遺産登録推進担当課長 報告事項(1)世界遺産登録に関する準備状況について報告させていただきます。
それでは最初に、「武家の古都・鎌倉」の世界遺産登録に向けた国際会議の開催概要について報告させていただきます。お手元の資料1をごらんください。国際会議の開催につきましては、鎌倉市議会6月定例会の本常任委員会におきまして、御報告させていただいたところでございますけども、今回その結果概要について報告させていただきます。
国際会議は、ユネスコ世界遺産委員会における審査の厳格化が進む中、確実な登録を目指すため、文化庁から国際会議を複数回開催するよう指導がなされたことに基づき、実施したものでございます。2回目となる今回の国際会議は、本年1月29日から2月1日にかけて開催した第1回国際会議を踏まえて、推薦書原案の練度・熟度を高めたものに改めて、国際的な評価を形成し、地元自治体として最終的な取りまとめを行うことを目的として開催したものでございます。本国際会議に係る名称、主催及び会場につきましては、1の国際会議の概要の(1)(2)、一つ飛ばしまして(4)に記載のとおりでございます。(3)の参加者は、資料1の裏面に記載のとおり、海外招聘者4名、国内招聘者8名、ほか文化庁、外務省となってございます。海外の招聘者は、前回の国際会議で出された意見への対応や、その後の成果について議論をしていただくという趣旨から、第1回国際会議で招聘したメンバーの方々と同じメンバーでございます。(5)の開催期間及び概容についてですが、記載のとおり7月30日に候補遺産7カ所の現地見学を行った後、7月31日、8月1日の2日間にわたって、実質的な協議の場となる意見交換会を実施いたしました。最終日の8月2日には、市民等を対象にした第2回国際フォーラムを実施し、基調講演とパネルディスカッションなどを行い、約400名の皆様の参加をいただきました。
また(6)のその他でございますけども、第2回国際会議の出席を予定していたレイ・ボンディン氏でございますが、本開催期間での出席が困難となりましたことから、文化庁とも協議をいたしまして、その必要性や効果を考慮した結果、別途日程を調整いたしまして、意見交換を行ったものでございます。このレイ・ボンディン氏の意見等につきましては、第2回国際会議の中で報告活用させていただきました。
次に2の意見交換における海外専門家からの主な意見についてでございますが、今回の国際会議では、大きく二つのテーマに分けて意見交換を行いました。一つ目の(1)の保存管理計画についてでは、バッファーゾーンの範囲の設定や規制の方法を含め、高い評価をいただきました。一方、最近の世界遺産委員会では、気候変動への対応策が注視されていること、地域社会の参加や子供向けの教育・研修などについても記載が必要である旨の助言をいただきました。
二つ目のテーマである(2)の「武家の古都・鎌倉」の顕著な普遍的価値の考え方については、前回の国際会議でも議論していただいたテーマであり、これまでにいただいた意見等に基づいて再整理した内容を説明いたしました。これに対します意見といたしましては、武家文化の定義をさらに明確にするとともに、その物証となる資産について、より確実な選定を行うことが重要であること。また、地形を生かしたまちづくりが行われたことの重要性をより強調すること。さらに武家文化の形成に大きな役割を果たしてきた山稜部の評価などについて、意見や助言をいただきました。以上が、本国際会議の開催概要でございます。
国際会議では、まだ幾つかの課題が指摘されたところではございますが、これまで地元自治体として検討を進めた内容については、一定の評価を受けたものというふうに受けとめております。この後でございますが、早期の登録を目指すため、この秋に文化庁へ推薦要請を実施する予定でございます。この推薦要請は、これまでの日本の登録手順とは違ったものであるため、文化庁とその内容等について調整を進めておるところでございますが、基本的には、国際会議で示された課題などを含め、さらに検討を進めていく取り組みをこれまで以上に共同して行い、最終的にユネスコへ提出する推薦書として仕上げていくと。そのような段階に進めることを推薦要請の効果と目的というふうに考えております。
鎌倉の登録目標年度につきましては、まだ今後の作業の見きわめは、平泉などの他の状況もありますことから、今回の推薦要請時に文化庁から示されるということは難しいものと考えておりますけども、この推薦要請により、できるだけ早期の登録を目指して、これまで以上に4県市と文化庁が連携を密にして、推薦書の作成に邁進していくものでございます。
以上が推薦要請についてでございますが、続きまして、鎌倉世界遺産登録に係る広報コーナーの設置について説明をさせていただきます。資料2をごらんください。鎌倉世界遺産登録につきましては、これまで市民の方々の理解を深めていくためのさまざまな広報啓発活動を実施してきたところでございます。さらなる登録推進に向けた取り組みとして、不特定多数の市民や観光客が気軽に立ち寄り、登録の意義や目的、また登録の内容などについて、より理解を深めていくための拠点的な場所となる、仮称でございますけども鎌倉世界遺産登録推進広報コーナーを設置する予定で準備を進めております。この広報コーナーは、親しみやすい雰囲気でわかりやすい展示をするということを基本的な考えとしておりまして、壁面などを利用した写真、文章、模型の展示や候補資産を紹介する映像資料、候補資産となる史跡からの出土遺物の展示などを行う予定でございます。設置予定場所は、鎌倉生涯福祉センターの1階の事務室に隣接しております学習支援コーナーとして使用しているスペースでございます。開設時期は、平成21年10月上旬の開設を目指して現在準備を進めているところでございます。なお、広報コーナーはあくまでも登録推進のための広報活動を行うものでございまして、登録後のガイドセンター的な機能を持つ施設につきましては、今後別途検討を進めていく予定でございます。
以上で報告を終わらせていただきます。
|
|
○久坂 委員長 質疑のある方。
|
|
○高橋 委員 ちょっと簡単なところから。出席を予定をされていた先生の中で、レイ・ボンディン先生ですか、これはICOMOSの委員長さんですか。急遽来られなくなったということで、7月16、17の2日間で御意見をいただく機会をいただけたということで、これはどなたとどなたが、どこまで行って意見を聞いたんですか。
|
|
○世界遺産登録推進担当課長 レイ・ボンディン氏につきましては、鎌倉のほうに来ていただきまして、市内で宿泊をされまして、鎌倉市役所、この委員会室だったというふうに思いますけども、そこで意見の交換を2日間にわたってさせていただきました。
|
|
○高橋 委員 そのときは市の担当職員だけがあれしたんですか。文化庁の方が来ていただくとか、そういうことはなかったんですか。
|
|
○世界遺産登録推進担当課長 失礼しました。文化庁職員、4県市の職員が同席して御意見を承ったところでございます。
|
|
○高橋 委員 それで、要するに招聘費用みたいなものは、こちらのほうでやったわけですね。
|
|
○世界遺産登録推進担当課長 当初4名の方は一緒にいらっしゃるということで、その他、当初の開催期間にいらした方と同様の対応をさせていただきました。
|
|
○高橋 委員 わかりました。
それで、ちょっと具体的ないただいた御意見の中で、気になるところをちょっと聞いておきたいんですが、気候変動ですね。地球温暖化によって、例えば海面が上昇してきたときに、和賀江嶋が水没したりすることはどうなんでしょうか、とかということなんだろうと思いますね、一つは。もう一つは、がけ崩れですよね。6条地区だとか、そういうところががけ崩れになったときに、コンクリートで塗り固めたような状況にしていった場合に、それが普遍的価値との整合性がなくなってしまうんじゃないかと。そこまで具体的に書いてないんです。多分そういうことを懸念されて、その対応については、慎重な対応が必要なんじゃないかということだと思うんですよ。主に県が管轄するところが多いと思うんですね、そういう意味では。その辺のその後の、これからすぐやるのに、その辺の具体的な対応策について、やっぱりいただいた御意見ですから、明示した上でやるべきだと思うんですが、県との協議でどんな方法が考えられていますか。
|
|
○世界遺産登録推進担当課長 当初、推薦書原案等に、気候変動については強調するということは特には考えておりませんで、これは最近こういったものが注目されているということで、貴重な意見であったというふうに思っております。これまでも各資産の保存管理計画というようなものをつくっております。それには、市と地元の地域の方々、県、文化庁を含めて作成をしておりまして、その中で、それぞれのがけ崩れ、あるいは酸性雨ですとか、そういう問題についての記載を既に保存管理計画の中でしているところでございます。
|
|
○高橋 委員 ちょっとよくわかんないな。例えば稲村なんかでも、これは6条地区じゃなかったのかな、4条地区だったのかな、コンクリートでやるところから、もう少し後から緑が見えるような形にするとか、今までの急傾斜の対策を、少しでも緑地に復元できるような工法にしてやっていくようなことを変更してやってくれたんですね。多分そういうような具体的な施策が必要だということなんだと思うんですよね。ですから、そういう対策として、全部を何かアンカーを打ってとめるみたいなことはできないんで、何かあったときにはそういう形で工事をしながら、最終的にはまた緑地に戻るような施工していくとか何とか、そういうことなんじゃないかと思うんですけど、そういう意味では県が所管する部分がかなり多いということで言ったんですけど。
|
|
○世界遺産登録推進担当課長 そういった意味では具体的な、先ほども申しました保存管理計画を作成するときに、世界遺産を目指す上で景観等に御配慮いただきたいという話をしております。土どめ等につきましては、がけ崩れ等につきましては、景観等に負担がいかないように、例えば植生管理でコントロールしていくだとかというようなことが、これまで保存管理計画をつくる中で、県であるとか文化庁職員であるとかが同席の中で、そういったものが位置づけされております。
|
|
○高橋 委員 わかりました。今まで具体的にそういう意見が出なかった中で、今回こういう御意見をいただいたということで、記述をしていただいたと。そういう説明でありましたので、やっぱり具体的にICOMOSの調査委員の方たちが言っていることですから、それが対応していなかったら、それはあんた言ったでしょうという話に間違いなくなりますので、やっぱり言っていただいたものはなるべく、こうしましたと、こうしていきますみたいなことを指摘事項についてはやっていかないと当然はじかれるだろうと思いますので、そこはお願いしたいと思います。
それから、展示コーナーのことで1点だけ聞いておきたいんですが、これは天井と床にも、何をするんですかね。何か映像を映すとか、どういうことなんですか、この天井と床のこのあれは。
|
|
○世界遺産登録推進担当課長 イメージ図をごらんいただくと、両側が資産の説明のパネルが載っている。正面が映像をタッチパネルで映像が見られると。7分ほどの映像を準備中でございます。両側に、小さくて恐縮なんですが、資産の説明の静止画でございますが、画像で各資産の説明をするというものが小さく、それと土質・遺物の展示を両側に考えております。正面の地図につきましては、鎌倉市内三方、山に囲まれた地理的なものを強調した待機画面でそういったものをやっています。鎌倉の三方山に囲まれ、一方は海だというところ、その中に資産があるんだということで、待機画面でそういったものを表示をしております。下につきましては、こちらに設置をさせていただくかどうかというのは、今あくまでも提案のときのイメージでございますので、これが天井になるのか床になるのかというあたりはちょっとまだ調整中でございますが、下のは正面よりも大きくて称名寺まで入れた広範囲の地図を考えております。
|
|
○高橋 委員 地図の写真を張るんですか。それとも映像として投影するような形でやるんですか。
|
|
○世界遺産登録推進担当課長 正面につきましては、映像を投影する形を考えております。下につきましては、航空写真を下に張りつけるような形と考えています。
|
|
○高橋 委員 さっき6年ぐらいを考えているということですから、大分傷みますよね、下だとね。ちょっとその辺は工夫が必要かなと思うんですけど、正面じゃなくて、何かこれで見ると、天井のところも何か映像が映っているような感じのイメージなんですけど、これは違うんですか。
|
|
○世界遺産登録推進担当課長 これは白黒で大変わかりにくうございますが、モノトーンというか、グレー調で統一したイメージでございまして、上の天井につきましては、今現在ですけども、特に資料ということではございませんで、雰囲気を醸し出すというか、そういったものを処理をしていきたいと思っております。
|
|
○高橋 委員 わかりました。これは別に展示とは関係ないということですね。じゃあ、ちょっと下のところは、やっぱり歩くところですから、よく考えて長もちするようなものをやっていただければなと思います。
ちょっと最後に一つ、この世界遺産に向けてはいろいろと市民の皆さんが関心を持って積極的に推進していこうということで、市民の会議みたいなものも立ち上げていただいてやっていただいているんですが、この間のシンポジウムの中でのかかわりというのは何かあったでしょうか。
|
|
○世界遺産登録推進担当課長 前回の会議でございますが、市民の世界遺産登録推進協議会の皆様が日々汗をかいていただいている中で、今回は協議会といたしまして、協議会としてのお知らせ、皆さんへのお誘い文ですとか、タオルとエコバックということで、「武家の古都・鎌倉」のロゴをつけたものを皆さんにフォーラムの資料と一緒に入れさせていただいたということがございます。
|
|
○高橋 委員 今まで養老先生にいろいろやっていただいてきているんですけれども、養老先生あたりはもうかなりいろんな知識もあるし、シンポジウムに加わってもらってもいいぐらいの人だったんじゃないかなというふうに思うんですけど、何かそういう相談はされなかったですか。
|
|
○世界遺産登録推進担当課長 協議会の皆様、多数フォーラムへも御参加いただきました。養老先生につきましては、一応、事前に調整はさせていただいたんですが、お仕事の都合でということで残念ながら御参加いただけなかった。レセプションにつきましては、その夜でございますが、御参加いただいたということでございます。
|
|
○久坂 委員長 よろしいですか。ほかにございますか。
|
|
○納所 委員 意見交換会における海外専門家からの主な意見について、ちょっとお伺いをしたいんですけれども、まず、これは保存管理、または「武家の古都・鎌倉」の顕著な普遍的価値の考え方と通じて、印象としては、この「武家の古都・鎌倉」というのが地形的な特徴を生かした都市計画、いわゆる要塞都市というとらえ方のほうが強いのかなという印象を受けたんですけれども、その中で武家文化の定義をさらに明確化しというふうな御意見を承っておりますが、ここで、こちら側が提示した武家文化の定義というものはどういうもので、それをさらに明確化しという御意見をいただいているということは、どういう部分が不明確だったのかということを簡単で結構なんですけれども、わかる範囲で教えていただければと思います。
|
|
○世界遺産登録推進担当課長 武家文化につきましては、前回も簡潔でインパクトあるストーリーでという話をちょうだいいたしました。そこで今回は、多方面から説明ではなくて、武家文化ということに普遍的価値の考え方のベースを一本に絞りまして、あと武家文化に関する比較研究を行って、海外の戦士階級との比較を行い、そういう比較する中で武家文化については、戦地として世界的にもまれな存在であるということの視点で説明を行ったものでございます。やはり武家文化といったものが、物証に基づいて構成資産と武家文化のかかわりをわかりやすく示すほうがいいんではないかということ。予備知識のない方にも理解してもらえるように、例えばキーワードを選ぶだとか、そういったことで武家文化を定義づけて明確化していくほうがいいんじゃないかというような御指摘をちょうだいいたしました。
|
|
○納所 委員 わかりました。その中で鎌倉の地形、まちづくりが行われた結果、武家文化の現状が形成されたことを強調すべきであるという御意見いただいているんですけども、そこでおっしゃっている武家文化の源流ということが、ちょっとこれは日本語訳したものでしょうからね、あれなんですけど、ちょっとわかりづらいんですけど、ここでおっしゃっている武家文化の源流というのをどのように受けとめていらっしゃるのかなと思うんですね。いわゆる武家文化の定義というものをさらに明確にするということは、武家文化がある程度、ここの時点で成熟したとは言いにくいんですけれども、ある程度武家文化の定義というのは明確になっていく中で、一方で武家文化の源流が形成されたという、その源流というのはどういうことを指しておっしゃっているのかということをどのように受けとめていらっしゃいますでしょうか。
|
|
○世界遺産登録推進担当課長 やはり武家文化につきましては、古来戦士階級が12世紀末に独自の政権を樹立いたしまして、150年間、国内外の文化を取り入れながら生み出してきた、戦士でありながらの文化ということでございまして、争奪とか宗教ですとか、伝統ですとか規範ですとか、多岐にわたっておりますが、そういったものが鎌倉時代以降700年間にわたって引き継がれてきて、ひいては現代日本人にもそれが生きているというところで、武家文化の重要性といいますか、現状の普遍的価値があるのではないかということで私どもは考えております。
|
|
○納所 委員 そこを明確にしていただくことは非常に重要なことだと思うんですね。以前からも言っているんですけど、そうでなければ、紹介というのは、「武家の古都・鎌倉」というのは何かと。いわゆる軍事政権じゃないかというような受け取られ方というのを一番危惧しているんですね。そこに、軍事政権に何の価値を見出すのかということと、民衆とのかかわり合いが薄いような印象を受けられてはいけないというふうに、そういった感想を持っていたんですけれども、その武家文化の源流、もしくはその武家文化の定義というものの中で、思想宗教とか、それから独自の政権が形づくられたスタートであるというようなことをよりわかりやすい、また一般市民、地域の人たちもわかりやすいような取り組み、またはそういった啓発といいますか、アピールというのは必要になってくるんじゃないかなという印象を持った次第でございます。以上でございます。
|
|
○久坂 委員長 ほかに質疑ございますか。
|
|
○前川 副委員長 先ほどのコーナーの話なんですけれども、場所からすると生涯学習センターのロビーを通り越してトイレのほうへ向かっての、右のあの事務所のところですよね、これね。登録される前ですけれども、とにかく、さっき高橋委員もおっしゃいましたように、市民にとっては非常に興味深い、関心の高いことですので、観光客の皆さんはともかくとして、市民の皆さんに恥ずかしくないようなコーナーにしていただきたいと思います。距離的にこの入り口からこのロビーを通って、普通は階段を上るか、水飲みに行くか、エレベーターに乗るか、トイレに行くかぐらいのところぐらいしか、ここを通らないところなので、できれば目立つように、入り口にこういうものがあるというところ、あとは駅付近にこういうコーナーがあるというようなことを各箇所に周知していただきたいなと思います。観光ガイドセンターなどにも、こういうところがありますよと。ですから、そういうところからすると、そういうところで周知がするという意味でも、ここの質の高いものにしていただきたいと思いますので、この内容的にも。ぜひともよろしくお願いしたいと思います。以上です。
|
|
○久坂 委員長 ほかにございますか。よろしいですか。
(「なし」の声あり)
それでは、質疑を打ち切ります。
了承かどうか確認させていただきます。了承でよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承と確認させていただきます。
それでは、職員の方が退室されますので、暫時、休憩させていただきます。
(16時36分休憩 16時37分再開)
|
|
○久坂 委員長 それでは、再開いたします。
───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
|
|
○久坂 委員長 日程第7「継続審査案件について」事務局から報告お願いいたします。
|
|
○事務局 今お手元に配付させていただきましたとおり、本年6月定例会におきまして継続審査となっております陳情2件の取扱いについて御協議をお願いいたします。
|
|
○久坂 委員長 確認させていただいてよろしいですか。
(「はい」の声あり)
|
|
○事務局 ただいま確認されました2件につきまして、本会議におきまして、閉会中継続審査要求を行うことについて御確認をお願いいたします。
|
|
○久坂 委員長 継続と確認させていただきます。
───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
|
|
○久坂 委員長 それでは、日程第8その他(1)「当委員会の行政視察について」お願いいたします。
|
|
○事務局 当委員会の行政視察につきましては、日程は10月27日(火)から10月28日(水)と確認されております。行政視察先につきましては、10月27日(火)は、鳥取県鳥取市内に、視察内容につきましては、鳥取方式による校庭等の芝生化の取り組みについて。翌日10月28日(水)につきましては、島根県出雲市。視察内容につきましては、ウィークエンドスクールの取り組みについて及び図書館行政の充実に向けた取り組みについてとしてよろしいか、御確認をお願いいたします。
|
|
○久坂 委員長 済みません、以上の内容でよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
確認いたしました。
|
|
○事務局 そうしましたら、行程等詳細が決まり次第、また追って事務局から御連絡させていただきたいと思います。
|
|
○久坂 委員長 お願いいたします。
それでは、本日の日程すべて終了いたしました。お疲れさまでございました。ありがとうございます。
以上で本日は閉会した。
以上は、会議の顛末を記録し、事実と相違ないことを証する。
平成21年9月7日
文教常任委員長
委 員
|
|