平成21年文教常任委員会
6月15日
○議事日程  
平成21年 6月15日文教常任委員会

文教常任委員会会議録
〇日時
平成21年6月15日(月) 10時00分開会 16時49分閉会(会議時間 4時間21分)
〇場所
議会全員協議会室
〇出席委員
久坂委員長、前川副委員長、石川(敦)、飯野、高橋、納所、小田嶋の各委員
〇理事者側出席者
梅原文化・教養施設整備担当担当課長、島田世界遺産登録推進担当担当部長、橋本世界遺産登録推進担当担当次長、中里文化財課長兼世界遺産登録推進担当担当課長、宇高世界遺産登録推進担当担当課長、宮田教育総務部長、小嶋教育総務部次長兼教育総務課長、安良岡教育総務部次長、宮崎(順)学校施設課長、大澤学務課長、天野学務課課長代理、八神教育指導課長、島巡教育センター所長、松平教育センター所長代理、金川生涯学習部長、菱田生涯学習部次長兼生涯学習課長、鈴木(郁)生涯学習課課長代理、小池スポーツ課長、望月中央図書館長、永井鎌倉国宝館副館長
〇議会事務局出席者
讓原局長、小島次長、原田議事調査担当担当係長、小林担当書記
〇本日審査した案件
1 報告事項
(1)鎌倉市立第二中学校改築実施設計について
2 報告事項
(1)指定管理者による施設運用状況について(スポーツ施設)
(2)スポーツ施設駐車場有料化の実績について
(3)大町釈迦堂口遺跡発掘調査報告書について
(4)(仮称)鎌倉美術館諸室配置等整備計画について
(5)(仮称)鎌倉博物館展示等整備計画について
(6)野村総合研究所跡地における整備に係るその後の状況について
3 報告事項
(1)世界遺産登録に関する準備状況について
(2)国指定史跡の追加指定の状況等について
4 陳情第2号国に私学助成の拡充を求める意見書の提出を求める陳情
5 陳情第3号神奈川県に私学助成の拡充を求める意見書の提出を求める陳情
〇 継続審査案件について
6 その他
(1)当委員会の行政視察について
    ───────────────────────────────────────
 
○久坂 委員長  おはようございます。それでは、ただいまから文教常任委員会を開会いたします。
 まず、会議録署名委員の指名をいたします。委員会条例第24条第1項の規定により、本日の会議録署名委員を指名いたします。飯野眞毅委員にお願いいたします。
    ───────────────────────────────────────
 
○久坂 委員長  それでは、本日の審査日程の確認をさせていただきます。
 まず関係職員の出席なんですけれども、日程第2報告事項(6)につきましては、文化・教養施設整備担当から報告を受けますが、よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 また、日程第2報告事項(4)、報告事項(5)及び報告事項(6)の3件については、一括議題として報告を受け、質疑を行うことでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、陳情審査なんですけれども、日程第4陳情第2号及び日程第5陳情第3号は、担当原局がないため、取り扱いのみを協議するということで、よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 はい、以上確認しました。
 それでは、陳情提出者からの発言について、事務局からお願いいたします。
 
○事務局  陳情第2号及び陳情第3号につきましては、陳情提出者の代理人の方から発言したい旨の申し出がございましたので、御報告いたします。お取り扱いについて、御協議・御確認をお願いします。
 
○久坂 委員長  代理人の方から発言ということで、発言を許可してよろしいでしょうか。
 
○高橋 委員  ちょっと確認をしたいんですけれども、所属を。どういう関係の方でしょうか。
 
○久坂 委員長  お願いいたします。
 
○事務局  提出者であります神奈川私学助成をすすめる会の事務局の方というふうに伺っております。
 
○高橋 委員  何か証明できるものをお持ちなんですか、組織表とか。
 
○事務局  済みません、特に組織表などというものはいただいていないんですけれども、その方のお名前を拝見したところ、今は代表ではないんですけれども、以前にも神奈川私学助成をすすめる会から幾つか陳情を受けております。そのときの代表の方でして、今は事務局をされているということでした。
 
○高橋 委員  ちょっとそれ確認できるものを持ってきていただけますか。
 
○事務局  済みません、ちょっと特に今名刺とかをいただいていないもので、少し休憩をいただければと思うんですけれども、よろしいですか。
 
○高橋 委員  前の陳情も持ってきてください。
 
○久坂 委員長  今確認をするということで、ほかの委員の方もよろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 では、一たん休憩にさせていただきます。
               (10時03分休憩   10時08分再開)
 
○久坂 委員長  それでは、再開いたします。
 事務局からお願いします。
 
○事務局  お待たせして済みませんでした。ただいま、休憩中ではありますけれども、委任状と、前回お出しいただいた陳情、それから名刺をいただいてきたものを見ていただきました。代理者からの発言を許可することでよいかどうか、御協議・御確認をお願いしたいと思います。
 
○久坂 委員長  ありがとうございます。今、御確認いただきました代理人の方から御発言いただくということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、日程第4陳情第2号及び日程第5陳情第3号について、一括議題とした上で、2件について、あわせて陳情の提出者の代理の方から御発言をいただくということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 なお、取り扱いについては、1件ごとに協議いたします。よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 では、確認いたしました。
 それでは、審査日程の確認を終わらせていただきまして、教育総務部職員の紹介からお願いいたします。
                   (職 員 紹 介)
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  それでは、日程第1報告事項(1)「鎌倉市立第二中学校改築実施設計について」原局から報告をお願いいたします。
 
○学校施設課長  報告事項(1)鎌倉市立第二中学校改築実施設計について、その内容を説明いたします。
 これまで第二中学校の改築計画につきましては、平成20年6月及び9月の当委員会におきまして、鎌倉市立第二中学校改築基本設計(案)について、その内容を報告したところであります。
 その基本設計(案)をもとに、平成20年5月から6月にかけまして、第二中学校及び第二小学校の保護者の方々、地元自治会の方々、市民の方々への報告会及び広報やホームページでの意見募集を行ってまいりました。
 寄せられた意見のうち、主なものといたしましては、可能な限り木材を利用した仕上げにして、現在の校舎のたたずまいを残してほしい、風通しのよい建物にしてほしい、現存する樹木をなるべく残してほしい、工事期間中のグラウンド使用を考慮してほしいなどといった意見がありました。
 市教育委員会といたしましては、実施設計を行っていく中で、これらの意見も十分に踏まえ、設計に取りかかり、平成21年3月に実施設計をまとめたものです。
 それでは、鎌倉市立第二中学校の実施設計の内容に入る前に、新校舎の建設工事を含め、これから始まります工事のスケジュールについて説明いたします。
 お手元の資料の1ページ目をごらんください。これから始まります鎌倉市立第二中学校改築事業スケジュールです。新校舎建設工事とそれに関連した工事は、大きく三つの工事に分かれます。一つ目は、工事期間中、生徒が生活する仮設校舎の建設工事があります。二つ目は、既存木造校舎などの解体工事があります。そして三つ目は本体工事で、新校舎の建設工事になります。
 それでは、一つ目の仮設校舎の建設工事から説明します。
 まず建設場所は、第二中学校に隣接しております横浜国立大学所有地で、テニスコートとして利用していた場所に、鉄骨造2階建て、延べ床面積は約2,200平米となる仮設校舎を建設いたします。建設工事の時期ですが、既に6月1日から始まっておりまして、本年8月末までの約3カ月間となります。使用期間といたしましては、9月の2学期から使用開始し、新しい校舎が完成する平成23年2月までの期間を予定しております。
 二つ目は既存校舎の解体工事で、今、お話しいたしました仮設校舎への引っ越しが終了してからの工事となります。工事の期間ですが、文化財の調査を含めて、9月初旬から約3カ月の期間を予定しております。この解体工事では、既存の体育館を残した校舎すべてとなります。なお、現体育館につきましては、授業や部活動への影響を最小限にとどめるため、解体時期を来年の夏休み時期とするよう調整したいと考えております。
 そして三つ目の新校舎の建設工事ですが、この工事が一番長くかかる工事となります。工事の期間は本年12月から約15カ月の工事期間を予定しておりまして、竣工は平成23年2月を予定しております。
 それでは、新校舎及び新体育館の改築実施設計の内容について御説明いたします。
 お手元の資料の2ページ目をごらんください。これは色がついておりますパースと呼ばれるもので、南東側上空からグラウンド、校舎、体育館を見たときのイメージをあらわしたものです。全体のイメージは基本設計と余り変わっておりませんが、実施設計の作業において一部修正が行われております。
 主な修正箇所といたしまして、保健室の採光や通風を遮っていた音楽室の位置を中央棟に移しました。体育館棟のパッシブ(OM)ソーラーシステムは、熱効率等の点で検討した結果、それを取りやめ、その代替措置として、中廊下の採光、通風確保のため設置したトップライト部分にソーラーパネルを設置いたしました。さらに、環境に配慮すべく、内装材で使用する木材の一部を地域材、間伐材を使用し、地域の森林保全に効果のある材料を選びました。
 お手元の資料の3ページ目は新校舎の配置図になります。既存校舎の配置と同様に、谷戸の地形が持つ領域感を生かして、手前から南棟、中庭を挟みまして中央棟、一番奥に体育館棟を配置することにより、現在のグラウンド側からの景観をできる限り崩さないように配慮し、既存の校舎のたたずまいを継承した計画となっております。
 お手元の資料の4ページ目と資料の5ページ目をあわせてごらんください。4ページ目が1階平面図、5ページ目が2階平面図となります。エリアごとに色塗りがしてあります。まず水色ですが、生徒エリアをあらわしております。4ページ目の1階に技術室、家庭科室、5ページ目の2階に普通教室6クラスと、それに少人数教室、多目的室、特別活動室、理科室、美術室、図書室、コンピューター室などを配置いたしました。次にオレンジ色は、教員スペースを中心とした管理エリアで、4ページ目の1階を中心に配置しました。最後、緑色ですが、体育館を中心に開放エリアをあらわしております。
 計画建物の構造規模は、鉄骨造2階建て、最高高さ11.95メートル、校舎、体育館及び体育倉庫を合わせて、延べ床面積5,209.5平方メートルとなっています。
 この実施設計につきましては、5月13日の教育委員会への報告を初めとし、5月20日の第二中学校及び第二小学校の保護者の方々への報告会を行いました。
 今後、改築工事着手に向けて必要な手続を進めまして、平成21年12月ごろには予定どおり工事が着手できるよう取り組んでまいります。
 以上で報告を終わります。
 
○久坂 委員長  それでは、ただいまの報告に関しまして御質疑ございますでしょうか。
 
○高橋 委員  解体が始まっているということなんですけれども、この業者選考は特命ですか。
 
○学校施設課長  校舎の解体業者はまだ決まっておりません。仮設校舎の業者は、契約が終わっております。
 
○高橋 委員  ごめんなさい。仮設校舎の建設のほうですね。これは特命ですか。
 
○学校施設課長  郡リース株式会社というところと契約しております。
 
○高橋 委員  それは特命でやっているんですか、それとも入札をかけてるんですか。
 
○学校施設課長  一般競争入札で行いました。
 
○高橋 委員  ちょっとその入札の調書をいただきたいんですけれども。
 
○久坂 委員長  どうしますか。一たん休憩した方がよろしいですか。大丈夫ですか。
 
○学校施設課長  ここにございますので、見ていただいてよろしいでしょうか。
 
○久坂 委員長  では、よろしいですか、皆さん。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、どうぞ。
 
○高橋 委員  写しをもらえればと思います。
 
○久坂 委員長  では、一たん休憩いたします。
               (10時18分休憩   10時22分再開)
 
○久坂 委員長  では、再開いたします。
 
○高橋 委員  仮設の校舎なんですけど、今の3年生と2年生は、ずっと仮設の校舎で生活するんですね。だから、それは、やっぱり仮設校舎といえども、子供たちの環境がどうなのかということをきちっと見ていかないといけないと思うんですよ。本体校舎がどうだこうだというのも大切ですけれども、そういう意味ではちゃんと、仮設校舎といえども、きちんと御報告をいただいて、資料もちゃんと出してもらうべきだと思うんです。そういう意味で、そういった資料もちゃんと出していただきたいと思います。
 
○久坂 委員長  ということで、皆さん、ただいま図面等の資料提出要求について、高橋委員から確認されたいということがございましたけれど、よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 では資料をお願いいたします。一たん休憩いたします。
               (10時24分休憩   10時28分再開)
 
○久坂 委員長  それでは、再開いたします。
 
○高橋 委員  ちょっと仮設校舎のことを幾つか聞きたいんですが、これでいくと、普通教室は6教室、6クラスですか。
 
○学校施設課長  普通教室は、現行の6教室を確保いたしました。
 
○高橋 委員  今現在6クラスあるということですか。ことし1クラスしか卒業生いなかったんですけども。
 
○学校施設課長  去年まで5クラスでしたが、ことしは6教室です。
 
○高橋 委員  あと、この空調なんかはどうなっているんでしょうか。
 
○学校施設課長  新校舎は管理諸室に冷房を入れますが、プレハブは、熱効率等が悪くて大変暑いのが予想されますので、普通教室もエアコンを入れます。
 
○高橋 委員  それで、これは2カ年の契約ということでよろしいでしょうか。
 
○学校施設課長  2カ年でございます。18カ月です。
 
○高橋 委員  今度は入札のことをちょっと伺いたいんですが、予定が約1,200万円のものが半値ぐらいで入札になっているんですけれど、これはあれですよね、ネット入札というか、そうでしたか。
 
○学校施設課長  電子入札でございます。
 
○高橋 委員  このコマツハウスさんというのは最初から辞退という形になっていますけど、これはどういう経過なんでしょうか。
 
○学校施設課長  契約検査課で取りまとめておりましたので、辞退の経過というのは私ども存じ上げません。内藤ハウスとか、大和リースとかは窓口に来て、どんな様子かと聞きに来たのは覚えております。
 
○高橋 委員  これは、設計価格みたいなものは最初に提示をして入札に入っているんですか。
 
○学校施設課長  補正予算で債務負担行為を設定させていただきまして、予算ベースでは2億6,000万だったんですけれども、結果、月635万円で郡リースがとりまして、これを18カ月に直しますと約1億2,000万ということになりました。
 
○高橋 委員  これは要するに、予算のベースは今わかりましたけども、何か入札をするときに予定価格みたいなものをちゃんと提示をしてから入札されたのか、それとも、何もない中で入札されたのか。
 
○学校施設課長  遅くなって申しわけありません。設計金額ですが、税込みで2億980万8,900円でございます。
 
○高橋 委員  それを、要するに入札するときに事前に公表してから入札をされているんでしょうか。
 
○小嶋 教育総務部次長  3月まで契約検査課の方で事務をとっておりましたので、高橋委員の御質問にお答えしたいと思いますが、一般的には、今電子入札を使っている案件については、原則としては、特別なものを除いて、全部予定価格は事前公表をしてございます。
 
○高橋 委員  はい、わかりました。そういうのもあって、大分圧縮されたのかもしれないですね。
 それと、もう一つちょっと確認なんですが、このリース価格の中に、先ほど空調の話を聞きましたけど、電気ですとか、上下水道ですとか、そういうものの設置、撤去まで全部含まれた金額ということでよろしいですか。
 
○学校施設課長  全部含まれております。
 
○高橋 委員  はい、わかりました。じゃあ、ちょっと仮設のことについては結構です。
 それから、ちょっと続けて別なこともお伺いしたいんですが、この新校舎のほうですが、新校舎のほうも、一応、普通教室は6教室ということでよろしいですか。
 
○学校施設課長  そのとおりでございます。
 
○高橋 委員  ここの第二中学校学区というんですか、ここでは生徒は、減る可能性はあっても、ふえる見込みはないという、そういう前提でのことなんでしょうか。それとも、ふえても対応できるような形の中で、部屋の割り振りとかをしているというふうなことでもよろしいんでしょうか。
 
○学校施設課長  確かに、ここ数年を推計いたしまして、6クラス以上は多分ふえないだろうとは思っておりますけれども、どんなことが起こるかわかりませんし、今教育のほうも多様化しておりますので、そういう意味で、この資料の平面図をごらんいただきたいと思いますけれども、一番後ろの2階の水色スペースがあります。これは生徒エリアなんですけれども、それぞれ学年が、1年生、2年生、3年生、2教室ずつありますが、それぞれ多目的教室、少人数授業教室、特別活動室と名前がついております。これは名前はついておりますけれども、いろいろな用途に、突発的な事態にも対応できるように、多目的室として設計をいたしたものでございます。
 
○高橋 委員  それと、ちょっと基礎的なことで、これは、建ぺい率、容積率というのはどのくらいになるんですか。
 
○学校施設課長  建ぺい率が二中の場合40%、容積率が80%でございます。
        (「用途地域の話ですか。実際はどうなってますか。」との声あり)
 済みません。ちょっと計算させてください。
 
○久坂 委員長  一たん休憩にします。
               (10時38分休憩   10時39分再開)
 
○久坂 委員長  では、再開します。では、お願いします。
 
○学校施設課長  申しわけありません。建ぺい率が実際は9.76%、容積率が14.74%でございます。
 
○高橋 委員  3ページの建物配置図の敷地境界線で建物のパーセンテージが出てくるんだと思うんですけれども、これは40%までいいわけですよね。それを、何でこんなに山の中まで敷地境界線というのをとったんですか。
 
○学校施設課長  赤枠はすべて二中の敷地になっておりまして、山ばかりですので、それも含めると、このような少ない建ぺい率になります。
 
○高橋 委員  要するに、学校用地の境界を全部敷地境界ということで設定したということですか。
 
○学校施設課長  そのとおりです。
 
○高橋 委員  はい、わかりました。余計な話かもしれないですけども、文教常任委員さんの中に、私も含めて3名卒業生がいまして、多分皆さん、今のイメージと変わらないようにつくってもらってよかったなというふうに思っていると思うんですね。やっぱり、山と一体になった学校の雰囲気というのが、非常にいやしの空間というんですか、林間学校みたいな、何かストレスの多い今の社会の中で、本当にほっとするような学校なんですね。そういう雰囲気そのままに残していただけそうな、そういったイメージがうかがえてよかったなというふうに思うんです。
 せっかくこれだけいい学校をつくってくださるものですから、できれば1クラス30人で3クラスぐらい、90人で270名ぐらい、できたらこのぐらいの規模の学校にしてほしいなと。できれば、市内にスクールバスを走らせてでもそのぐらいのことを考えてもらうと。私なんかのころは4クラスでした。もうちょっと前、古い方なんかだともうちょっと多かったんじゃないかというふうに思うんですけれど、プレハブ対応をしながらやっていた時期もありますけれど、ことしも先ほども言いましたけど1クラス。実に寂しい卒業式でして、卒業していく子にとってはかわいそうな話なんですけれども、そんなことを言っては申しわけないんですが。やっぱり運動会をやるにしても、何をやるにしても、1クラスや2クラスではなかなか活気がないというんですか、ぜひこれだけ投資もしてやるんですから、そんなことも考えてやってもらえるといいんじゃないかなというふうに思うんですが、どうでしょうか、部長。
 
○宮田 教育総務部長  今の御質問についてですけども、確かにこの第二中学校につきましては、生徒数も少なくてということがございます。ただ、今度この建物の建てかえも含めて校舎も新しくなるというところと、あとはやはり学校の中身、魅力を高めていかなきゃいけないんだろうなというふうに思います。
 それは我々教育委員会としても、学校と協力しながらその魅力を高めて、保護者の方、ぜひあの学校に入れたい、お子さんもぜひあの学校に入りたいというふうな形で、校舎もきれいになって、いい学校になったということで、さらにそういった中で、来年、再来年、完成した後に皆さん来ていただけるような学校にしていきたいというふうには、我々いつも思っております。
 
○久坂 委員長  よろしいですか。それでは次の方。
 
○石川[敦] 委員  ソーラーパネルのことを伺いたいんですが、OMソーラーパネルではなくてソーラーパネルを配置されたというふうに今おっしゃられたかと思うんですけれども、こちらは太陽光発電を利用したということで確認してよろしいですか。
 
○学校施設課長  そのとおりでございます。
 
○石川[敦] 委員  太陽光発電は、ネットのほうでも再三お願いをしてきたことですので、入れていただいて大変よかったというふうに思っています。あわせて、雨水や中水の利用についてもお願いをしてきたかと思うんですが、こちらの方はどうなりましたか。
 
○学校施設課長  二中には雨水貯留槽を設けます。雨水の有効利用として、校庭のグラウンドの散水用として使用する予定でおります。
 
○石川[敦] 委員  中水はまだ利用できなかったということでよろしいですか。
 
○学校施設課長  いろいろ多方面で検討したんですけれども、スペースの問題等で、中水はちょっと断念せざるを得ませんでした。
 
○石川[敦] 委員  5年後には大船中学校の改築も予定されているようですので、ぜひ環境への配慮というところで、雨水、中水、それから太陽光発電はもちろん御検討いただければと思います。
 
○久坂 委員長  よろしいですか。ほかにございますか。
 
○納所 委員  太陽光発電についてお伺いをいたしますけれども、この規模のソーラーパネルの設置で、発電量はどれくらい見込めているんでしょうか。
 
○学校施設課長  約2キロワットでございます。
 
○納所 委員  2キロワットということは、これは、どういう用途に使えるというか、どれくらいの規模のものになるんでしょうか、2キロワットというのは。
 
○学校施設課長  2キロワットと申しますと、大体一般の家庭が一日で賄えるぐらいの量だと聞いております。この太陽光パネルで集めた電力ですけれども、何かの用途に特化してじゃなくて、まずキュービクル、受変電設備に全部行ってしまいますので、何に特化してというのはちょっと今申し上げられないんですけれども、そのような発電量で計画しております。
 
○納所 委員  現在、スクールニューディールであるとかということで、太陽光発電設備の充実というのは国の方でも力を入れていると思うんですけれども、ちょっと規模的に、例えば想定される第二中学校の電力の使用量に対して何%ぐらいなのかということで、その規模の大小を少しはかりたいと思うんですが、いかがでしょうか。
 
○学校施設課長  確かに、2キロワットですと、学校の規模としては少ないと私どもも考えております。ただ、今の設計、屋根にはもうこれ以上の規模のものが不可能でありますので、最終年度に外構をいたしますけれども、そのときの体育倉庫ですとか、何か工夫をして、もう2キロワットぐらいの規模は設置をしたいと私どもで検討しているところでございます。
 二中の全体ということでお聞きになったかもしれませんけれども、二中がこれだけ要るということでは想定はしておりません。なるべく少しでも多くということで2キロワット、今のところ設計ではありますけれども、それを倍ぐらいにはふやしたいなということで、4キロワットぐらいには最終的にしたいなと思っております。
 
○納所 委員  ちなみに、今資料ありますでしょうか。現在の二中の電気使用量的なもの、そういったものの数字というのが、これはわからなければ、それでもいいんですけど、大体想定されるものが、規模的には現在とそれほど変わっていないと思うんですけれども、その辺いかがでしょうか。
 
○学校施設課長  手持ちの、済みません、今資料がちょっとございませんので、後ほど調べて提出いたします。
 
○納所 委員  その中で、太陽光発電設備を、これはつけるということで、国の補助、もしくは国、県の補助というものも考えられると思うんですけれども、この太陽光発電の設備の充実に関しての補助というのは利用できるんでしょうか。
 
○学校施設課長  ことしからの措置ですので、国の補助メニューとしては、結論から申し上げて、二中のこのソーラーパネルについては補助金はつきません。既存の、これから計画していく中で、それは当然補助金がついてまいりますけれども、二中の場合はございません。
 
○納所 委員  確かに、ソーラーパネル設置はかなり重い、荷重がかかるものというふうに伺っておりますけれども、例えばちょっと話を広げますけれども、市内の各市立の小・中学校において、太陽光発電設備、こういったものの補助を利用してというような計画、もしくはお考えというのはお持ちでしょうか。
 
○学校施設課長  今申されましたように、屋上に架台をつけてソーラーパネルを置くとなると、非常な重量がかかりますので、既に耐震工事が終わった学校は、それによって構造計算をし直すとか、耐震診断をやり直す、下手をすると、耐震工事をやり直さなければならない場合もありますので、それは県、国にも聞きましたら、もう一からやり直す覚悟なら大丈夫だということも聞いております。
 ただ、その荷重計算以外の、国のモデルでは、ひさしをつくって、その上にとか、そういうことは可能ですので、今そういう方向で検討をしております。屋上にも設置できる学校もあるかもわかりませんが、それには、構造計算、荷重計算が非常に時間がかかりますので、今準備中でございます。
 
○納所 委員  ぜひ、一つの環境教育にもつながってくると思いますので、さまざま工夫して、この太陽光発電の充実というものは、二中の改築も含めて充実をしていっていただきたいと思います。
 もう1点、附属のテニスコートを借りるわけですけれども、この土地賃借の契約のあり方はどのような形になっておりますでしょうか、お伺いをいたします。
 
○学校施設課長  ことし1年間で699万6,000円で賃借の契約をしております。
 
○納所 委員  ありがとうございました。そして、先ほど高橋委員の方から学校規模のお話がございました。生徒数の問題でございますけれども、例えば将来的にちょっと心配になってくるのが、こういった立派な校舎を改築していただけるということ、卒業生としても本当にありがたいんですけれども、この先、学校規模の変化によって、例えば第二中学校に係る経費、予算というものが縮小、削減されていってしまうんじゃないかなという心配もあるんですね。せっかく新しい校舎をこれからしっかりお金をかけてつくってくださるわけですけれども。学校規模によって、例えば予算というもの、生徒数によっての変化というものは、一つの基準というものがあるのかどうか、その点はおわかりになりますか。
 
○小嶋 教育総務部次長  予算を所管する教育総務の立場から御案内させていただきます。今納所委員おっしゃるように、学校の配分予算については、児童数と、あとクラス数をもって、それを均等割とは別にそういうようなシステムで予算配当しておりますので、現実、今後生徒がふえる、あるいはクラスがふえたような場合については、配当予算というのは増額が予定されます。
 
○納所 委員  私が心配しているのは、ふえるのは逆にそれはいいんですけれど、減ってきた場合に、例えば固定的な経費というものがきちんと確保された上で、生徒数、クラス数において固定以外のものの経費というのがかかってくるのかなと思うんですけれど、これから学校の規模がどんどん、例えば各学年1クラスという可能性もなきにしもあらずで、その中で先生の数も減らされたりとかという中で、部活もできない、ちょっとした行事をやるんでも予算にきゅうきゅうとしてしまうというような、教育環境、教育活動において支障が出ることを心配しているんですけれども、その点はいかがかということで質問させていただきました。いかがでしょうか。
 
○小嶋 教育総務部次長  費目によってその内容が違ってくるんですが、委員さんおっしゃるとおり、ベースとなる経費については、その生徒もしくはクラスの人数によっては変動されない。そのいわゆる基礎金額に上乗せされて、今御案内させていただいたようなクラスの数、あるいは生徒の数によって変動してくるような、そういうような経費の構成になっております。
 
○納所 委員  私が第二中学校にいたときは、各学年3クラスぐらいだったでしょうか、最後2クラスになったんですけれども、1年生のときに、2クラス分の人数を無理やり3クラスに分けたと。1クラス27人という時代があったわけです。それはなぜかと聞きましたら、ほかの先輩の学年は2クラスだったり、同じ人数なのに、なぜ私たちの学年は3クラスになるのかというと、そうなると小規模の学校になってしまって、いわゆる教職員の数が制限をされてしまう。そこで、きちんとした教育活動もしくは部活動を維持するためには3クラスにしたんだみたいな話、それも本当かどうか、子供のときに聞いたお話ですからわかりませんけれども。心配するのは、立派な校舎を改築していただいて、ところが、その中で、さまざま生徒数が削減する中で、先生の数も少なくなってしまう、部活も少なくなってしまう。いわゆる学校として、普通の学校、一般的な学校としての教育活動に支障が出るんじゃないか。そのときに、立派な校舎というものが逆に重荷にならないのかなというような、これは取り越し苦労の不安でございますけれども。ちなみに、向こう何年かぐらいでしょうか、生徒数の予測というものがもしおわかりになるんだったら、第二中学校の学区に関してでございますけれども、その点、少しわかる範囲でお答えいただければと思いますけど、いかがでしょうか。
 
○学務課課長代理  第二中学校の今後の生徒数の推移でございますけれども、平成22年度から平成25年度までは資料がございます。
 まず概要でございますけれども、すべて1年生から3年生まで2クラスずつで、平成22年度から25年度まで推移していくということでございます。
 細かい数につきましては、平成22年度の1年生は50人、2年生が49人、3年生が57人。平成23年度につきましては、1年生が48人、2年生が50人、3年生が49人。平成24年度につきましては、1年生が55人、2年生が48人、3年生が50人。平成25年度につきましては、1年生が60人、2年生が55人、3年生が48人。以上でございます。
 
○納所 委員  ありがとうございました。今の数字を見ると、一昔二昔ぐらい前ですと、1クラス分の人数のような気もいたしますけれど、かえってそれが、二中の小じんまりした中で、充実した教育も施せるというふうにかえってプラスにとらえていただく。そういった教育活動を支える改築であっていただきたいということを要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
 
○久坂 委員長  ほかに質疑はございますか。
 
○前川 副委員長  少しだけお伺いしたいんですけれども、確認になるかもしれませんが、ここまでスケジュール、子供たちのことを考えて、非常にコンパクトに立ててくださっているということ、それから、先ほどの質問の中でもいろいろと配慮してくださっていることを十分承知しております。ありがとうございます。
 それで、体育館からつくっていくということでいいわけですよね。
 
○学校施設課長  奥から、山側から壊していきますので、体育館が一番最初に着工いたします。
 
○前川 副委員長  来年の7月と8月にかけて、今の体育館を解体していくということですけれども、多分これ、卒業式など、それから部活などの配慮だと思いますが、ですから、22年度の2月までには全部完全に終わるということで大丈夫ですか。
 
○学校施設課長  大丈夫と言われますとあれですが、私どもは、ぜひそれを目指してやっていきたいと思っております。
 
○前川 副委員長  済みません、しつこいようで。多分、このときには体育館はもちろんできているわけですから、卒業式には問題ないと思うんですけれども、非常に地元の方たち、お母さんたちも、ぎりぎりなので、卒業式には完全に終わっているんだろうなということを非常に希望していらっしゃるので、ぜひそのところおくれないように、すべての工事が大体終わっているということを要望したいと思います。
 それから、グラウンドのことなんですけれども、今、テニスコートのところを仮設ということですが、その代替地として奥のコートをお借りするということを聞いていますけれども、それはもう成立しているんですか。
 
○学校施設課長  グラウンドは、今の仮設校舎の位置を借りられますので、ちょっとは不便が生じるかもしれませんけど、そのまま使えます。御指摘のテニスコートにつきましては、奥の西御門テニスコートというんでしょうか、あそこがずっと、ことしに入ってから附属小・中学校と交渉を重ねてきましたけれども、先週の頭にやっと承諾をいただきまして、ほぼ連日と言っていいと思いますが、使わせていただくようになりました。
 
○前川 副委員長  ありがとうございます。それはよかったです。こちらの整備なんかはどういうふうになさっているんでしょう。例えば草がいろいろ生えたりとかということは、交換条件で何かなさるとかということになるんですか。
 
○学校施設課長  9時から3時につきましては、スポーツ課が横浜国大からお借りして、シルバー人材センターに委託して、その方たちが若干の草取り等はやっていただいているようですけれども、それでは追っつかないものは今生徒がやっておりますので、お借りする以上、二中の生徒もそれに協力して、草取りぐらいは、あとローラーをかけたり、そういうことは学校と話し合って理解を示してもらっております。
 
○前川 副委員長  はい、わかりました。それもちょっと一つの教育活動かもしれませんので、ぜひよろしくお願いいたします。細かいことを聞いて、ありがとうございました。
 
○小田嶋 委員  過去にこういう事故があったので、ちょっと確認しておきたかったんですが、5ページ目なんですが、色塗りはされていない陸屋根部分にトップライトが3カ所ついています。東京のある小学校だったと思いますが、このトップライトに乗っかって、割れて落ちて死んだという経緯があるんですが、ここの陸屋根には本来生徒は入れないだろうとは思うんですけれど、階段はついているということで、可能性としては、ここは体育館と校舎との間で、ちょうどだれからも見えない場所なんですね。入ってくる可能性があると非常に危ないんじゃないかなと思うんですけど、その点どういう配慮をしていますでしょうか。
 
○学校施設課長  階段はついております。それで、ここの部分には、各箇所には必ず施錠して入れないようにはいたしますけれども、なお徹底するために、学校にはきちんとその管理上のことをお願いしたいと思っております。
 
○久坂 委員長  よろしいですか。ほかにございますか。
 
○飯野 委員  私1年生議員なので、ちょっと基本的なことをお聞きしたいんですけれども、開放エリアというところが4ページのところに緑色であるんですけれども、この開放というのは、一般の方々に開放されているのか、その辺の開放の意味合いをちょっと教えていただければと思うんですが、いかがでしょうか。
 
○学校施設課長  開放エリアというのは、一般市民の方が使えるという意味で開放エリアとなっております。
 
○飯野 委員  具体的に、一般市民の方が使えるというのは、多分体育館だったら夜貸すとか、そういうことがあるんですけれども、その辺をちょっと具体的に教えていただければと思いますが、いかがでしょうか。
 
○学校施設課長  体育館はおっしゃるとおりでありまして、あと多目的室というのがあります。これは、地域の方の会合ですとか、寄り合いといいますか、そのような多目的に使えるような部屋。PTA室は、読んでのとおりPTAの方の会議室。音楽室ですが、これは二中の生徒のブラスバンド部が主に使うものですけれども、使わないときは、地域の方、市民の方の音楽活動に使えるというような部屋でございます。
 
○飯野 委員  ありがとうございます。私実は、常々公約で、小・中学校の空き教室を有効に使うということで申し上げていまして、一つ多目的室が入っているということで、ちょっと安心はしたんですけれども、2階にも、特別活動室ですとか、多目的室、少人数授業室ということで、5ページなんですけれども、幾つも教室はあるんですけれども、こちらも開放される予定等はございますでしょうか。
 
○学校施設課長  水色エリアの3教室の特別活動室につきましては、これはいろいろな生徒活動あるいは相談活動、あるいは自主的な生徒の教育活動の目的でつくりますもので、開放は特に予定はしておりません。
 
○飯野 委員  先ほどちょっとお聞きしたのに、人数がふえた場合に対応するために、こういう教室を、多目的室を設けているということがちょろっと発言であったと思うんですけれども、そういう意味では、特に多目的室ということで、何か資料を置いたりとかはないと思うんで、そういうところは、限りある資産を有効に使うという意味で、ぜひとも開放すべきではないかと。特に開放するのは、恐らく夜間に開放すると思うので、生徒の防犯という意味でも余り影響が少ないと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。
 
○学校施設課長  学校側からいたしますと、この生徒エリアの動線を一緒にして、開放の市民の方が夜間に入るということは、防犯上いかがなものかという意見もございますので、当面は申しましたように、この水色エリアは開放にはちょっと使うことは、と思っております。
 なお、緑色のエリアの管理用スペースというのがございます。そういうところで展示物など利用できるような空間にできるかなとも思っております。
 
○飯野 委員  わかりました。ぜひとも限られた資産を有効に使えるように、空き教室をどんどん一般の方に開放していくことを推進していただきたいと思います。
 それともう一つお聞きしたいのが、先ほどの仮設の校舎のところで、ちょっと更衣室がなかったようにお見受けしたんですが、その辺はどうなっていますでしょうか。
 
○学校施設課長  何分、現在の校舎約2,900平米のところを仮設校舎は約2,200平米と大変小さくまとめますスペースの関係で、残念ながら更衣室の確保はできませんでした。学校との協議の中で、各教室で工夫してやるということの同意をいただいております。
 
○飯野 委員  あと済みません、最後にちょっとまた話が戻ってしまうんですけれども、手広中学でも多目的室ということで開放しているということを鎌倉市のホームページで見たんですが、手広中学での普通教室と特別教室の割合と、この第二中学の普通教室と特別教室の割合はどうなっていますでしょうか。
 
○学校施設課長  申しわけありませんが、手広中学の資料が今手持ちにございません。後ほどでよろしいでしょうか。
 
○久坂 委員長  よろしいですか、飯野委員。質問よろしいですか。
 
○飯野 委員  はい、結構です。
 
○久坂 委員長  ほかにございますか。よろしいですか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 それでは、この報告につきまして、了承かどうか確認させていただきます。了承ということでよろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認いたしました。
 それでは、ここで休憩にいたします。
               (11時09分休憩   11時14分再開)
 
○久坂 委員長  それでは、再開します。
 生涯学習部職員紹介からお願いいたします。
                   (職 員 紹 介)
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  それでは、日程第2報告事項(1)「指定管理者による施設運用状況について(スポーツ施設)」原局から報告をお願いいたします。
 
○スポーツ課長  報告事項(1)指定管理者による施設運用状況について、報告いたします。
 スポーツ施設のうち、鎌倉体育館、大船体育館、鎌倉武道館及び見田記念体育館の4施設につきましては、平成20年4月に指定管理者制度を導入してから1年が経過しました。これら4施設の指定管理者は、平成19年12月定例会での議決を経て、三菱電機ライフサービス・三菱電機ビルテクノサービス・東京アスレティッククラブ共同事業体を指定しましたが、その後、同事業体からの届け出により、鎌倉MMT共同事業体と名称変更を行っています。
 資料をごらんいただきたいと思います。
 まず、平成20年度の利用人数でございますが、鎌倉体育館が10万8,524人、大船体育館が6万127人、鎌倉武道館が18万5,595人、見田記念体育館が2万9,165人で、4館合計では38万3,411人となり、平成19年度と比較しますと全体で3万648人の減少となっています。4施設全体の利用件数、利用率は平成19年度に比べて増加していることから、団体利用時の利用者数が少なかったことが全体の利用者数の減少の要因と考えられます。
 なお、利用料につきましては、約400万円増加しております。
 次に、4施設の管理運営に要した経費といたしましては、指定管理料8,158万5,000円のほか、鎌倉武道館非常照明用蓄電池、電話交換機の修繕などに680万9,239円、ほかに建物共済保険、機械警備委託、利用料補てん等を合わせまして388万8,217円支出し、平成20年度の支出額合計は9,228万2,456円となります。
 スポーツ振興事業につきましては、ストレッチングアンドリズム体操、小学1年生から4年生を対象にしたチャレンジスポーツ、60歳以上の方を対象にしたストレッチングやトレーニングなど、幅広い年齢層を対象に年間を通じて15の教室を延べ125回実施し、2,825名の方が受講されました。
 また、資料にはございませんが、教室以外にスポーツ振興事業のイベントといたしまして、水分補給セミナー、メタボ予防改善セミナー及びキネシオテーピング講座を開催し、延べ63名の方が参加するなど、指定管理者独自のイベントも開催しております。
 施設利用者へのアンケート調査におきましても、指定管理者の方の対応が明るく気持ちがよい、花や写真が飾られいやされる、笑顔のあいさつがさわやかだ、などの声が寄せられています。また、施設管理につきましても適切に維持管理が行われました。
 鎌倉体育館、大船体育館、鎌倉武道館及び見田記念体育館の4施設につきましては、平成20年度から指定管理者制度を導入し、平成25年3月31日までの5年間を指定期間としていますので、今後も引き続き施設管理業務が適切に実行されるよう注意してまいりたいと考えております。
 以上で報告を終わります。
 
○久坂 委員長  御質疑のある方いらっしゃいますか。
 
○高橋 委員  利用料がふえたというふうなことだったんですが、ちょっとこれには書いていないみたいなんですけど、どのぐらいふえているんでしょうか。
 
○スポーツ課長  利用料でございますが、平成19年度では2,681万円でございます。20年度でございますが、3,082万3,000円でございます。その差で400万円ということでございます。
 
○高橋 委員  約6,000万ぐらいの経費がかかっているということですね。要するに、差額を、かかっている経費と入りの分を差し引いて、6,000万ぐらいが委託をして新たに支出になっている。これまでは職員の方が、嘱託とかアルバイトとか含めて運営していたんですけれども、その辺の経費の換算というんですか、どのぐらい要するに余分に出るようなカウントをしていますか。
 
○スポーツ課長  まず、指定管理者の委託経費でございますけれども、20年度で8,158万5,000円でございます。これを当初積算するに当たりましては、利用料は指定管理者の収入にするという形でこの制度をスタートしておりますので、実際、指定管理料といいましょうか、委託する分が8,158万5,000円ということでございます。
 それから、後段の高橋委員さんの御質問の中で、経費がどのくらい違うのかという御質問だと思うんですが、実はこれ概算というか、あれでございまして、資料にないんですが、実は平成19年度と20年度を比べてみると、19年度は職員が直に体育館等の窓口業務等をやっていたということでございまして、そういった職員の給料あるいは維持管理、そういった経費から今度の指定管理料を引きますと、大体1,100万円ぐらいが経費の減になっているというような形でございます。
 
○高橋 委員  実際には、その職員の方たちが退職すれば、それだけの効果というのは出るんですけれども、実際には別の場所で働いているということで、すぐにはその効果というのはあらわれないとは思うんです。これが10年、15年していく中で実際に削減効果というのはあらわれてくることで、そういう意味では、利用者のアンケートの中で、指定管理に変わって前よりよくなったと。職員の方は喜んでいいのか、喜んじゃいけないのか、複雑な思いだと思いますけれども、前よりよくなったと、こういうアンケートがたくさん来ているみたいですから、そういう意味では、しばらく経過を観察させていただきたいなというふうに思います。
 ちょっと1点だけ、トイレの清掃なんかもこの委託の中に入っているんですけれども、確かにきれいにやっていただいているみたいなんですが、どうしても臭気の部分というのは行き届かないことが多いですね。利用者の方から、ちょっとにおいが気になると。私も直接施設へ行って、まあ確かにそうだなと。ちょっと失礼だけど、入っていないのを確認して、女性のほうも行って、やっぱり、女性よりも男性のほうがどうもちょっとにおいが。その辺は、清掃とにおいというのはまた別な部分があると思うので、その辺も何かうまく、においの部分も含めてケアしていただけるように相談していただけるとありがたいんですが、どうでしょうか。
 
○スポーツ課長  今のお話は、昨年度、たしか7月ぐらいですか、高橋委員から鎌倉体育館の関係でお話があったことだと思います。確かににおいの関係で、指定管理者のほうは直ちに対応したということでございますけれども、確かににおいというのは、やはりスポーツ施設でございますので、できるだけ少なくしたいというふうには思っておりますので、このトイレも含めての清掃につきましては管理者のほうでやっておりますので、それにつきましても今後十分注意してまいりたいというふうに思っております。
 
○久坂 委員長  ほかにございますか。よろしいですか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 それでは、この報告事項につきまして、了承かどうか確認いたします。了承でよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認しました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  それでは日程第2報告事項(2)「スポーツ施設駐車場有料化の実績について」原局から報告をお願いいたします。
 
○スポーツ課長  報告事項(2)スポーツ施設駐車場有料化の実績について、報告いたします。
 鎌倉体育館、大船体育館及び鎌倉武道館の駐車場につきましては、平成20年7月1日から駐車場の使用料を徴収し、平成21年3月で9カ月が経過いたしました。使用料につきましては、1台につき使用開始から30分以内の場合は無料とし、最初の30分を超え3時間までは200円、以後1時間ごとに100円を徴収いたします。
 資料をごらんいただきたいと思います。
 まず使用料の収入でございますが、平成20年7月から平成21年3月までの9カ月間では、鎌倉体育館、大船体育館、鎌倉武道館の合計で1,077万5,700円となっております。また、駐車場有料化に伴う支出経費といたしましては、駐車管制機器賃借、これは機器のリース料でございますが、519万8,067円、駐車場管理等の業務委託料が141万7,500円、駐車券等の消耗品費が33万8,900円で、合計695万4,467円となり、収入から支出を差し引きますと382万1,233円となっております。
 次に、駐車場の利用台数ですが、鎌倉体育館は1万4,416台、月平均にいたしますと1,602台となります。大船体育館は8,352台、月平均ですと928台となります。鎌倉武道館は2万9,810台、月平均ですと3,312台となっております。3館合計では5万2,578台、月平均で5,842台となりました。
 以上で報告を終わります。
 
○久坂 委員長  質疑のある方いらっしゃいますか。
 
○小田嶋 委員  鎌倉体育館の駐車可能台数は何台に、この有料の駐車可能台数を教えてください。
 
○スポーツ課長  鎌倉体育館は25台でございます。
 
○小田嶋 委員  これは25台、今有料の駐車可能になってはいるんですが、さきの一般質問の中で、この鎌倉体育館の駐車場に学童施設の建設の案が検討されているという答弁があったんですけど、この駐車場の利用にかかわってなんですが、駐車スペース台数が減るという方向で、スポーツ課のほうではその案の検討に入っているということなんでしょうか。
 
○スポーツ課長  さきの一般質問での御質問の関係でございますけれども、実は、体育館の駐車場の一部スペースと、それと第一小学校の敷地を利用した計画というのは、スポーツ課の方にも二、三年前から相談が来ておりました。当初は、駐車場の台数が減るということでございますので、私どもスポーツ課といたしましては、施設の管理あるいはスポーツを振興するという立場から、駐車場の減少は困るという話をしてきたところでございます。そうは言っても、学童、その辺の施設は十分大事だとは思っておりまして、何とかこども部のほうとは、敷地内の現在の駐車台数を確保した施設建設が別にできないものなのかというようなことをちょっとお話をしてきた経過がございます。
 今回改めて、足りない部分を外部の駐車場にとるというような内容のものを、5月終わりぐらいに青少年課から相談がありましたので、その辺につきましては、どういう例えば料金徴収をするのか、あるいは、外部に駐車場をとるとしたら、それはどういった契約で、あるいはどういった形で駐車場を確保していくのか、それがまだ明確になっていない部分がございますので、引き続きスポーツ課といたしましては、何とかその敷地の中で、駐車場を減らさない形で計画ができれば一番いいとは思っていますけれども、改めて今回そういった計画が出されたわけですので、その辺も含めて青少年課と今後検討していきたいとは思っているところでございます。
 
○小田嶋 委員  その学童施設は非常に懸案の施設であり、第一小学校の学区の子供を受け入れる場所としては、小学校に近いところが保護者としては一番安心という観点からすると、学校のできれば敷地の中にというのが一番好ましいケースなのだと思うんですけど、ただ、鎌倉体育館の利用状況を見ますと、かなりの一月の台数がありますので、利用者の側から見ますと、駐車台数が減ってしまうということは、これはやっぱり好ましくないという点と。
 もう1点は、この鎌倉体育館が災害時の遺体安置所になっているわけなんです。そうしますと、そういう緊急の事態なんですけど、利用台数がどのぐらい減るのか、もしかしての話ですけど、減るということになると、遺体は普通の乗用車ではなくて保冷車で運び込まれてまいりますから、かなりの高さの車両が入ってくることになりますと、私が一般質問で答弁を聞くと、何か駐車場は何とか確保する意味で、駐車場所の上のほうの、言うなればピロティーみたいに柱を立てて駐車は可能だ、だけど2階部分、上のほうに施設ができるんだというようなとらえ方をしたもんですから、そうなると、そういう高さのある車両が入ってこれなくなるんじゃないかなという心配をしているんです。その点の検討とかはされているんでしょうか。
 
○スポーツ課長  今、青少年課から御相談がある計画というのは、ピロティーじゃなくて、実際、ちょうど駐車場の一番南側になりますけど、その辺を少しつぶして、第一小学校の敷地を利用して建てるというお話を聞いております。ですから、上に上げようが上げまいが、その部分というのは利用できなくなるんだろうと思っております。
 我々スポーツ課とすると、何とかピロティー方式みたいにしていただいて下をあければ、駐車場として使えますので、体育館利用者にもいいことですし、学童の施設ができればというふうに思っているところでございますが。今お尋ねの災害時の遺体収容施設ということでございますけれども、確かに地域防災計画、こちらの災害応急対策計画のほうで、鎌倉体育館、それと大船体育館が指定されているわけでございますけども、いずれにいたしても、遺体につきましては、まず第一には施設の中に収容するんだろうと思いますが、今委員さん言われたような例えば駐車施設、その辺の問題も多少あるのかもしれませんけれども、今現時点におきましては、総合防災課とも話はしておりますが、あそこは一部駐車場をとられたとしても、それほどこの計画に対しては影響はないのではないかというような打ち合わせといいましょうか、調整はしているところでございます。
 
○小田嶋 委員  両方のそういう課題がクリアできるような検討をお願いしたいと思います。以上です。
 
○久坂 委員長  ほかにございますか。よろしいですか。
                  (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 それでは、こちらの報告につきまして、了承ということでよろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 確認させていただきました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  それでは日程第2報告事項(3)「大町釈迦堂口遺跡発掘調査報告書について」原局から報告をお願いいたします。
 
○文化財課長  報告事項(3)大町釈迦堂口遺跡の発掘調査報告書について、御報告いたします。
 平成20年7月末から同年12月まで大町六丁目1442番4ほかで実施いたしました発掘調査の成果を取りまとめた報告書について、御報告いたします。
 平成20年12月開催の当委員会におきまして、当該地での発掘調査の成果について御報告する中で、発掘調査後も引き続き調査成果を集約するための資料整理作業を行うことを御説明させていただいております。このほど一連の作業が完了し、原稿の執筆もほぼ終了を迎え、若干推敲の余地も残しておりますが、御報告いたします。
 お手元の報告書抜粋は予定稿で、手書きの文字指定や図面の縮尺指定などがそのまま載っており、お見苦しい状態ではございます。また、84ページ、第4節については、市の立場で史跡の保護、活用について述べておりますので、今後、国、県とも協議する中で変更も考えられますが、今回の報告に当たり、参考資料としてお配りさせていただいております。
 なお、抜粋版は、主に遺構、遺物の位置、形状、数量や調査方法などを記載した第1章、第2章は省略させていただいておりますが、調査成果についてのまとめを述べた第3章については全文を掲載しております。印刷は7月中をめどに完了する予定でございます。
 それでは、報告書の概要を説明させていただきます。
 報告書はA4判で、図版や写真が入って全140ページ、全体は3章から構成されております。
 第1章は調査の経過と調査地点についての内容で、調査に至る経緯や調査地とその周辺の地理的・歴史的環境について記述し、第2章は遺構と遺物についての内容で、平場部分、竹林部分及び丘陵部分の調査で明らかになった建物跡や個別のやぐら等の遺構と陶磁器や石塔などの出土品について記述をしています。
 次に、抜粋版に記載しております第3章まとめと考察についての内容ですが、13世紀後半から谷戸内の造成という形でこの土地の利用が開始され、14世紀前半には地蔵やぐらなどのやぐらが出現し、14世紀中ごろになると平場に建物が建てられ、敷地の一角では火葬も行われるとともに、やぐらの構築が最盛期を迎え、引き続き15世紀以降も地山を削平して石積み遺構等をつくっている様子が明らかとなり、遺跡がおおむね3段階に区分できる形で変遷することを記述しています。
 建物跡、火葬跡、中世における谷戸の造成、やぐら群、東京国立博物館が所蔵する青磁の鉢といった個別の項目ごとにも検討を深めた中から、この遺跡の歴史的評価を、鎌倉における宗教的な目的で行われた谷戸開発の良好な事例であるとしています。
 現在の鎌倉市内でも、やぐらと平場の遺構が一体で残されている場所は、国指定史跡に指定されている朝夷奈切通などを除けば希少である点から、この遺跡を重要なものであるとしています。
 さらに第3章では、遺跡の保護及び公開・活用について触れていますが、現地では丘陵部のやぐらについての見学が可能であることから、将来にわたって遺跡の公開・活用に当たっては良好な素材であることを述べて、報告書の結びとしております。
 なお、遺跡の名称についてですが、当該地の埋蔵文化財包蔵地の名称は、これまで、北条時政邸跡となっておりましたが、遺跡が歴史上著名な特定人物にかかわるものであるという誤解を招くおそれがありますので、神奈川県教育委員会と協議したところ、平成21年1月31日付で神奈川県埋蔵文化財包蔵地台帳に登載されている名称が、大町釈迦堂口遺跡に変更されたものであります。
 以上で報告を終わります。
 
○久坂 委員長  それでは、御質疑ございますか。
 
○高橋 委員  これは市民の方の陳情が議会にもあって、そういったものを後押しするような形の中で、国や県も本格的に調査に乗り出していただいたという、こういう経過がありまして、御近隣の皆さんも大変ほっとしながらも、その動向を注目しているところだと思うんです。
 そういう中で、やぐらの周辺のむき出しになっている石の部分がかなり荒れているというんですか、崩れそうという、極端に言えばですけど。それは強度をはかっているわけじゃないとは思うんです。見た目の話なんですけれども、そういう心配をされている方がいるんですが、その辺はどうなんでしょうか。
 
○文化財課長  現在は、これはまだ民有地でございます。その中でやぐらについて、下の平場も含めてですが、今後史跡に指定されるということになりますれば、その保護・保全については努めてまいりたいと考えております。
 
○高橋 委員  例えばそういうやぐらの入り口周辺の岩場部分というんですか、露出した部分というのは、保全をするというのはどんな形でできるんですか。コンクリートを吹きつけるわけにもいかないですよね。
 
○文化財課長  工法についてはいろいろなことが考えられると思いますけれども、まず一つ、例えば薬剤を注入して土を安定させるというようなことが考えられるかと思います。
 
○高橋 委員  もともと古いものですから、それを後世に伝えていくべく今調査をしていただいているところだと思いますので、なるべく早い時期に公有地化を実現していただいて、保全できる方法があれば保全をしていただくようにお願いをしておきたいと思います。
 あわせて、ちょっと参考までに聞いておきたいんですが、これも市民の方からの陳情で、ちょうど案内図の地蔵やぐらとか、唐糸やぐらとかと書いてある第1調査地点のずっと上のほうに来ますと、ちょうど案内図の一番上に、造成中と書いてある場所があるんです。この造成中の右側の、ちょうど等高線が幾つか書いてあるんですが、そこのところに市の青地がありまして、その中にやぐらが二つぐらいかな、ちょっと行った感じでは、かなり大きいやぐらが二つほどありまして、それは市の青地に入っていて、その青地を業者さんにどんどん払い下げをしていっているものですから、やぐらまで払い下げされてはということで、御近所の皆さんが議会に陳情して、議会としては、青地を払い下げないで、やぐらを残して、将来的には隣接する6条地区に、4条にして最終的には6条にして、未来永劫に保全できるようにしてくださいよと、そういう陳情だったものですから、それを採択をしたんです。
 それで、これも、一山形状の中でずっとつながっているものですから、何らかの関連もある可能性もありますので、ぜひ、市の青地でもありますし、調査をやっていただきたいなというふうに思うんですが、ちょっと参考までに、この辺の見解を聞いておきたいと思います。
 
○文化財課長  こちらの方のやぐらの調査につきましては、現在のところでは考えておりませんですけれども、今回、当該のこの調査地点で新たに29からのやぐらが確認されております。鎌倉はやぐらがある、やぐらに囲まれているというか、やぐらが存在する町ということで、非常に歴史的な評価もその部分でいただいておるようなところもございますので、今後の課題の中では、このやぐらにかかわらず、ある時期やぐらについての調査も試みていく必要性はあるのかなということは考えております。
 
○高橋 委員  釈迦堂の周辺遺跡というような位置づけの中で、世界遺産に向けた活動の中でも、この辺の釈迦堂口というんですか、この辺の周辺一帯の重要性というんですか、そういったものを検証していく意味でも大切じゃないかなというふうに思いますので、ぜひ、全体のやぐらの調査、この方針をまず全市的にどうするかということを早目に決めていただいて、その中でプライオリティーをつけて順次調査を進めていただきたいなと思いますので、要望しておきます。
 それと、最後にもう一つだけ聞いておきたいんですが、ちょうどこの釈迦堂のところは都市計画道路が入っていて、浄明寺大町線ということで、太い道路を建設する予定になっているんですけれども、こういったことももう時代にそぐわないんじゃないかということの中で、県と協議をしながら、都市計画道路の廃止の方向で御検討いただけるというふうなことも伺っていたんですが、この辺の経過というのは聞いていますでしょうか。
 
○文化財課長  個別的なここでの都市計画道路の見直しにつきましては、聞き及んではございません。ただ、都市計画道路が、計画が策定されてからかなり年数がたっておる中で見直しが図られているという認識は持っております。
 
○高橋 委員  違う部署が、国県道対策担当のほうがやっているのかな、検討の協議を進めていると思いますけれども、文化財を保全する立場から、そういったところにもぜひ注意を払っていただいて、文化財を保全する立場の意見具申をしていただいて、なるべく早い時期にそういったものを改善するように協力してやっていただきたいなと思いますので、これもあわせてお願いしておきます。
 
○久坂 委員長  ほかに御質疑ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 それでは、質疑を打ち切ります。
 了承かどうか確認させていただきます。了承でよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認いたします。
 それでは、休憩いたします。
               (11時50分休憩   13時10分再開)
 
○久坂 委員長  それでは、再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  日程第2報告事項(4)「(仮称)鎌倉美術館諸室配置等整備計画について」、(5)「(仮称)鎌倉博物館展示等整備計画について」、(6)「野村総合研究所跡地における整備に係るその後の状況について」以上3件を一括議題とします。
 それでは、原局から報告をお願いいたします。
 
○菱田 生涯学習部次長  報告事項(4)(仮称)鎌倉美術館諸室配置等整備計画について、御報告いたします。
 平成14年3月に本市に寄贈された野村総合研究所跡地の利用に関しましては、学識経験者、関係団体代表及び公募市民による検討を経て、平成17年5月に策定された野村総合研究所跡地土地利用等基本計画において、既存建物を再生活用し、複合博物館・市民活動交流館として整備する考え方が示されました。
 その後さまざまな検討を経て現在に至っているところですが、まず、野村総合研究所跡地に整備を計画している(仮称)鎌倉美術館と(仮称)鎌倉博物館に関しそれぞれ御報告し、最後に全体の整備状況について御報告いたします。
 まず、(仮称)鎌倉美術館に関しましては、美術館における作品収集、展示及び運営など、美術館を整備するための基本的な方針を、有識者8名による検討委員会での審議を経て、平成20年3月に(仮称)鎌倉美術館整備方針として策定いたしました。
 これを受けまして、平成20年10月、美術、建築の各分野の専門家7名による(仮称)鎌倉美術館諸室配置計画等検討委員会を設置し検討を重ねたところ、美術館の諸室配置等についての検討結果が報告書として取りまとめられました。
 市教育委員会では、今後の美術館整備に向けた具体的な取り組みを進めるため、報告書の内容をさらに精査し、平成21年5月に(仮称)鎌倉美術館諸室配置等整備計画を策定いたしました。その内容について御報告いたします。
 それでは、お手元の(仮称)鎌倉美術館諸室配置等整備計画の冊子をごらんください。
 本計画書の構成は、4章により構成されております。
 1ページから3ページの第1章、諸室配置計画の策定に当たってでは、(仮称)鎌倉美術館整備方針に基づいた諸室配置計画の基本的な考え方やその位置づけなどについて述べております。
 4ページから14ページまでの第2章、活動方針と事業活動計画では、これまでの検討経過と、多くの美術館及び博物館が存在する本市の状況を踏まえて、一つ、「これまでに培われたゆかりを育む」、二つ「市民文化を育む」、三つ「次代を担う作家を育む」、四つ「子どもたちの感性を育む」という四つの視点で事業活動計画と空間の考え方を整理いたしました。14ページの表が、第2章で整理した内容をまとめたものでございます。
 15ページからの第3章、諸室配置計画では、第2章の考え方を踏まえ、美術館の空間デザインとして、諸室機能及び配置の条件を整理いたしました。これらの条件は、美術館が目指す活動の実現のために求められる内容であり、今後、学芸及び建築的な視点からさらに具体的な内容を整理していく必要があると考えます。
 21ページから23ページは、これらの諸室配置の条件に基づいて図面上に諸室を配置した展開案でございます。
 まず、21ページの展開図は平面プランであり、美術館を上から見た図となっております。一番下が1階部分、真ん中が2階部分、一番上が3階部分でございます。また、青い線が来館者の動線で、黄色い線が職員の動線、緑の線が資料の搬出入動線として記載しておりますが、各線が混在しないよう各部屋の配置を工夫するとともに、市民ギャラリーの管理動線と美術館側の管理動線とは区分するように配置されております。また、2階部分で博物館のエントランスと連結することによって空間的なゆとりが生まれ、博物館、美術館双方に魅力的なエントランスホールを整備することが可能となっております。
 図面右側2階部分には市民ギャラリーを配置いたしますが、既存建築物の3階部分の床を抜くことで、4.5〜5メートルの天井高を確保しております。
 22ページの展開図は、断面プランとなっております。
 さらに、23ページの展開図は、21ページと22ページの展開案を、現時点で想定されている野村総合研究所跡地の本館に配置してみた展開図の一例を参考までにお示しするものです。このページの左下、諸室構成と規模の表の右側のグレーの部分は、整備方針案で想定した諸室面積を参考に記載しております。
 24ページの第4章、今後の整備に向けてでは、活動や運営などにおいても特に必要と思われる留意点を、全体整備と美術館整備の二つの視点に分けて記載しております。
 今後は、この計画に基づき、関係各課と連携・調整するとともに、本年度設置を予定している専門委員の指導、助言を得ながら、(仮称)鎌倉美術館整備の実現に向けて取り組んでいきたいと考えております。
 以上で報告を終わります。
 
○久坂 委員長  続けて報告をお願いいたします。
 
○文化財課長  報告事項(5)(仮称)鎌倉博物館展示等整備計画について、御報告いたします。
 ただいま報告のありました美術館と同様、博物館につきましても、考古、歴史、自然科学等の学識者12名による(仮称)鎌倉博物館展示計画等検討委員会を設置し、博物館の基本理念、展示テーマ、事業活動計画等について検討を重ねたところ、(仮称)鎌倉博物館展示計画等検討報告書として取りまとめられました。
 市教育委員会では、報告書を精査の上、その提言内容を踏まえ、(仮称)鎌倉博物館の整備に向けて、今後具体的な取り組みを進めるため、本年5月に(仮称)鎌倉博物館展示等整備計画を策定しましたので、その内容について御報告いたします。
 お手元の(仮称)鎌倉博物館展示等整備計画を御参照下さい。
 本計画書は5章立てとなっており、第1章、基本的な考え方では、本博物館の基本理念、テーマとその性格づけについて、第2章、事業活動計画では、本博物館における事業活動の全体構成、展示テーマに基づく資料収集方針及び資料の保存・管理、調査研究及び教育普及について、第3章、展示計画では、本博物館の展示テーマに基づく基本展示の展開方針、全体構成、展開案について、第4章、施設計画では、既存建物の再生活用を前提に、現状の建物配置、形状を踏まえ、また隣接する(仮称)鎌倉美術館との連携も考慮した諸室配置案について、第5章、管理運営計画では、本博物館における事業活動を安定的、持続的に運営するための運営形態や組織体制について述べています。
 本計画における(仮称)鎌倉博物館の基本的な機能、役割につきましては、中世期において鎌倉は、日本だけでなく東アジアにまで及ぶ歴史的意義を担った都市であったこと。また、鎌倉の歴史的地位を反映して、重要な資料価値を持つ遺物が大量に出土しているが、現状では、これら出土品を収蔵する適切な場所もなく、展示や研究に十分活用できていないこと。こうした観点から、本博物館を整備するに当たっては、歴史博物館の役割・機能とともに、埋蔵文化財センター及び中世史研究センターとしての役割・機能を備えることとします。加えて、世界遺産登録に当たってのガイダンス施設としての性格、そして鎌倉の町自体がフィールド・ミュージアムと言えるものであることから、その拠点施設としての性格も備える必要があると考えています。
 また、本博物館における展示の基本的な考え方としては、とりわけ中世に重点を置きながら、時代のすそ野は広くとり、古代から中世、近世、現代に至るまでの通史をたどりながら、鎌倉という都市を展望できる展示構成とし、さらに、中世鎌倉の研究を体験し、理解できるよう、発掘調査に関する展示も設けることとします。
 今後は、この計画に基づき、関係各課と連携・協調し、また、本年度設置を予定している専門委員の指導・助言も得ながら、鎌倉という町にふさわしい博物館の実現に向けて、引き続き取り組みを進めてまいります。
 以上で報告を終わります。
 
○久坂 委員長  ありがとうございます。続いてお願いいたします。
 
○文化・教養施設整備担当課長  それでは、報告事項(6)野村総合研究所跡地における整備に係るその後の状況について、御報告いたします。
 野村総合研究所跡地における整備事業につきましては、ただいま生涯学習課、文化財課により報告がありましたように、この5月に、美術館については、(仮称)鎌倉美術館諸室配置等整備計画として、また、歴史博物館については、(仮称)鎌倉博物館展示等整備計画として、行政計画に位置づけたところでございます。
 この計画におきまして、施設整備の視点からとらえた場合、これまでの考え方と最も異なる点は、複合博物館、民間機能等の全体配置方針でございます。具体的には、これまで、生物科学研究所新館・旧館には公共機能としての歴史博物館及び美術館を同居させて配置し、また、本館には民間機能を単独で配置することとしておりましたが、今回、歴史博物館の展示スペース、収蔵スペース等の所要面積不足を考慮し、生物科学研究所新館・旧館すべてに歴史博物館を単独で配置し、これに伴い、本館の一部に美術館を配置する考え方が示されたことでございます。また、この複合博物館との相乗効果を高め、集客力の向上にも寄与するための民間機能につきましては、美術館を除く本館の残りのスペースに配置されることになります。
 そこで、今後、この考え方を基本に、私ども文化・教養施設整備担当として、その整備に向け事業推進方策を検討していくわけでございますが、現時点で大きな課題として2点ございます。
 1点目は、公共機能である歴史博物館の規模拡大に伴う全体整備費の増大でございまして、その整備費の縮減を図りつつ、財源をどのように確保するかということ、2点目は、美術館が本館の一部に配置されることにより、行政財産の土地上において公共機能と民間機能が同居することになりまして、この場合、その所有形態としては、一般的には区分所有権の設定が必要になりますが、地方自治法ではこれが不可能であるということでございまして、これら2点を同時解決する事業手法として、これまでの検討から、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律、いわゆるPFI法に基づく事業を想定しているところでございます。
 したがいまして、平成21年度におきましては、このPFI事業や施設の段階的整備も視野に入れた中で、民間活力の導入を前提とした全体事業費の試算、PFI事業を基本としたその事業の可能性、他の事業手法との比較、民間機能の参入の可能性等を見きわめるため、民間活力導入可能性調査を実施したいと考えております。
 この調査と並行いたしまして、民間活力の導入や博物館・美術館の整備にかかわる専門的な助言・指導をいただくための専門委員を委嘱するとともに、施設整備に向けた具体的な協議、調整、合意形成を図るため庁内に検討委員会を設置し、具体的な事業実施に向けた検討を進めていく予定でございます。
 最後に、今後のスケジュールといたしましては、8月ごろまでには、当該調査の発注、専門委員への委嘱、庁内検討会の設置を行い、今後の事業推進を図っていく予定でございますが、当該調査の実施等を踏まえ、この野村総研跡地におけます最適な事業手法の選定を行うとともに、より財政負担の軽減が図れる事業計画の構築に努め、平成22年度以降、事業実施に向けた手続に入っていきたいと考えております。
 以上でございます。
 
○久坂 委員長  ありがとうございました。それでは、質疑に入らせていただきます。
 
○飯野 委員  鎌倉美術館諸室配置等整備計画のところの21ページなんですけれども、そこの中で、市民ギャラリーのところで、3階のスラブを抜いて高さを確保するということがあるんですけれども、スラブというのは、構造の主体といいますか、いわゆる柱、はり、耐震壁とスラブというのは、耐震構造上、最も重要なところでございますので、そこを抜いて高い天井を確保するということは、耐震構造上ちょっと問題があると思うんですけれども、その辺は理解された上でこういう計画になっているんでしょうか。
 
○菱田 生涯学習部次長  この(仮称)鎌倉美術館諸室配置等整備計画を進めるに当たりまして、検討委員会を設けてございます。検討委員会のメンバー7名を委嘱してございますが、その中に建築の専門家の方が3名入ってございます。あと学芸専門の方が4名。そうした中で検討を進めておりますので、その辺は承知している部分と考えております。
 
○飯野 委員  建築士の方が3人、関係の人が入っていたということで、構造計算上、このスラブを抜いて問題ないということでよろしいんですか。それとも何か補強等はする予定になっているんでしょうか。
 
○文化・教養施設整備担当課長  施設整備のほうを担当しております立場からお答えしたいと思います。
 一応ここの建物、当時、安井建築設計さんというところで、実は設計いたしまして、私どもも、改修利用する、再生活用するに当たっては、そこともちょっと連携させていただきまして、そこにもお話を伺ったところ、基本的には、今の建築物について、床を抜くというのは技術的には全く問題ない。ただ、そこで、今委員さんがおっしゃったような、構造計算をやり直しているかどうかというのは、そこは改めてもう一度やらないと、恐らく耐震上は問題が出てくるということになりますので、そこの部分は今年度調査する予定でございますので、その辺も踏まえた形で検討していきたいというふうに考えてございます。
 
○飯野 委員  私も一般質問のときにも申し上げましたけれども、マンション管理士の資格は持っておりまして、多少建築に関しては知識があるので、ちょっとスラブを抜いてというので、通常であれば、考えられないということはないんですが、やっぱり何らかのしっかりと補強をしなければ耐震上問題があると思いますので、しっかりと構造計算していただいた上でやっていただきたいというふうに思います。
 それと、この計画に載っている以外で、柱、はり、耐震壁、スラブ、いわゆる主要構造部分でこういう変更をするところというのはあるんでしょうか。特に耐震壁で、今どういうふうに耐震壁が入っているかどうかというのは、図面がないのでわからないんですが、ただ、いろいろギャラリーといいますか、展示室のこれから間取りとかをつくっていく上で、多少壁が邪魔になったりですとか、そういうところがあると思うんですけれども、そういう点があるのかどうかちょっと気になるので、教えていただければと思います。
 
○文化・教養施設整備担当課長  いろいろこれまで耐震診断調査をやってございますが、今回の配置、はっきり言って大まかな配置計画でございますけれども、現状の耐震壁、必要な壁、柱等は生かしながら、基本的にはそういう考え方でやっています。ただ、先ほども出ましたように、スラブの打ち抜きとか、一部壁を壊している部分もございますので、そういうところは、ちょっとこの図面ではあらわせていませんけど、今後その辺は精査した中で、十分な耐震補強にかかわる検討、強度計算、その辺はやっていかなきゃいけないというふうに考えてございます。
 
○飯野 委員  その辺のところはしっかりと報告していただいて、図面等で示していただきまして、耐震、構造計算の方はもしやり直す必要があるということであれば、そういう資料も見せていただければと思います。
 それと、ちょっとまた関連してなんですけれども、野村総研跡地にインフルエンザの発熱外来が3年間来るということで、補正予算で予算が出されていましたけれども、その3年間で発熱外来が来るということに関して、現在の計画に対して与える影響というものはございますでしょうか。
 
○文化・教養施設整備担当課長  私どもの方の中期実施計画上の位置づけでございますが、既に議員さんたちにも配られているかと思いますけども、実は今年度、民間活力の導入可能性調査をいたしまして、そういう形でPFI事業でいけるということになりますと、いろいろな手続を踏んで、24年度に事業者の募集、同時に24年度に事業者の選定をしていきます。同時に、恐らく、その年度末には事業者との契約に至ると思います。それ以降、その事業者によって設計、施工が進んでいくわけで、今の中期実施計画上では25年度までですけど、その後、26年度ぐらいから野村橋の補強とか建物の改修事業が入ってきます。
 現状、今、発熱外来のほうからの、健康福祉部からの依頼では、21年度、22年度、23年の3年間とりあえず貸してくださいということでございますので、現状は、その中身をまだ精査、検討している段階でございます。事業者も決まってもおりませんので、建物をどうこういじるということではございませんので、3年間については、基本的には事業に影響ないというふうに考えてございます。
 
○飯野 委員  その発熱外来をつくるということで、施設を貸してほしい、土地の一部に建てるかどうかわからないんですが、その辺は、どういう感じで発熱外来を建てるということになっているかということは、話は聞かれていますか。
 
○文化・教養施設整備担当課長  一応基本的には、既存建物をこれも再生活用するということで、現状では3棟建物があると思いますけども、一番北側にある、我々で言っている生物科学研究所新館というところを使う予定だそうです。あそこの床面積は3,000平米ございます、3階建てで。実際使うところは、そこの1階部分の、ちょうど下の駐車場を入ったところの正面の入り口があるんですけど、そこを正面の入り口として、健康福祉部では、そこの280平米ほどを貸していただきたいということで、7月ぐらいからですか、実際の修繕工事に入っていくというふうに聞いてございます。
 
○飯野 委員  私は、基本的に、発熱外来のような施設が野村総研跡地に来るということは、やはり、野村総研跡地が外界から隔離されているといいますか、道路からもちょっと入っていかなければそういう施設にできないということで、隔離性があるということで、私はあそこに発熱外来が行っているのではないかなというふうに考えております。
 これから、今、豚インフルエンザの問題がフェーズ6になって、パンデミック期に入っているという状況で、これから鳥インフルエンザの問題もいずれ出てくると思うんです。そのような中で、博物館とか美術館の計画を何ら見直しをすることなくこのまま話を進めていくということには、私はちょっと疑問を持っております。計画上は、特に、これから鳥インフルエンザの話が出るとか、そういう話は加味されていないということでよろしいでしょうか。
 
○久坂 委員長  所管がちょっと違うようですが。お願いいたします。
 
○文化・教養施設整備担当課長  私どものほうには、実はその辺の詳しい話までは来ていないんですけど、将来的には恐らくそういうことも、鳥インフルエンザ、例えばことしの秋ぐらいにそういうのが発生してくるという可能性も当然あるかと思います。具体的にそこまでの要請といいますか、鳥インフルエンザの対応というようなことにはまだ私どもの方で聞いていることではございません。
 
○飯野 委員  わかりました。私の個人的な見解ですけれども、やはりこういうインフルエンザの施設が向こう3年間来る、ここがインフルエンザの施設に選ばれているという以上は、今後、鳥インフルエンザの問題ですとか出てきたときには、当然またここを使うということになりますので、私は、この計画にはちょっと合点がいかない、ちょっと問題があるんじゃないのかなと思っておりますので、一応意見として申し上げます。
 
○久坂 委員長  ほかに質疑のある方。
 
○石川[敦] 委員  ただいまの御説明の中に、本館の一部に美術館、残りに民間機能というようなお話があったかと思うんですけど、民間機能のところをもう少し詳しく伺ってもよろしいですか。
 
○文化・教養施設整備担当課長  基本的には、ここの導入機能という話になるかと思いますけども、博物館、美術館もそうなんですけども、ここの野村の跡地の全体のイメージといいますか、ゾーン設定を、平成17年5月につくられた私どもの土地利用基本計画のところにも書いてございますけども、文化・教養ゾーン、公園・緑地ゾーンとして位置づけてございます。
 ですので、そういう用途的に言えば、文化・教養ゾーンにふさわしいような機能を導入しようというのが民間機能の考え方でございます。もちろん、公共機能も、博物館、美術館ですから、そういう形になっています。そういう機能の用途で、ぜひここの事業に参画したいという民間事業者がいれば、先ほど申し上げました平成24年度にそういう事業者を募集しますので、そういうときに手を挙げてくださいということでございます。
 
○石川[敦] 委員  そうしますと、こちらは、民間の事業者で手を挙げてくださった方に対して、全部そこをお願いするという形になってきますか。
 
○文化・教養施設整備担当課長  今想定してございますのは、先ほども申し上げていますけども、PFI事業という形でございます。PFI事業というのは、設計、施工、維持管理をどこまで含めるかということでございますけども、そういうのを一体的にある事業者さんにお願いして、一括契約して、いかにコストを安くやるかというのが事業の目的でございますので、そういう事業者さんに一括お願いして、できれば民間機能も何か持ってきてもらうというような考え方で今考えてございます。
 
○石川[敦] 委員  民間にお願いするということで、今、大体ランニングコストで1年間どれくらいの試算をされているんですか。
 
○文化・教養施設整備担当課長  これまで私どもの方で考えていた8,000平米という公共機能の面積があったんですけど、今回整備計画の方で、床面積、特に博物館の拡張、拡大という形が出されてきていますので、そういう形で若干ふえてございまして、あくまでもこれは直営です。直営でやるということは、学芸員等もすべて市の職員という形でやった場合の直営でございます。これは、PFI事業とは全く違うやり方なんですけれども、直営でやった場合には5億とか6億ぐらい。単純な試算でいきますと、そういう形になるというふうに今、想定しているところです。ですから、そこをいかに縮減するかというのがこのPFI事業の中で可能かどうかということが、ことしの調査になるかと考えています。
 
○石川[敦] 委員  ごめんなさい。しつこく聞いて本当に申しわけないんですが、可能かどうかというところで、これだけの計画、今伺ったところ、かなり費用がかかるのかなという印象なんですが、そういった民間の事業者さん、まだどなたも手を挙げていらっしゃらないというような状況の中で、どんどん計画だけが進んでいくときに、もし受け手がいない場合にはどのような対応をされるのかなというか、ちょっとコストの面はすごく心配をしています。
 税金ですし、ほかにも使っていかなきゃいけないところもある部分の中で、おっしゃるように、できるだけコストは抑えてというのは、みんな同じ気持ちかと思うんですが、もしというか、ちょっと計画だけが膨らんでいるのを懸念をいたしておりますが、その辺、民間事業との部分のところはどうでしょうか。教えてください。
 
○文化・教養施設整備担当課長  確かにこういうアクセスが余りよくない野村総研の跡地の中で、果たして民間さんが来るのかどうかというのは、これは、平成14年に寄贈されて以来ずっと懸念されている内容で、ですから、私どもの考え方として、これも議会の方にはこれまで報告をさせてもらっていますけれども、平成18年度に、実は実際民間募集をする、いきなり民間募集をしても、なかなか参画してこないんじゃないかという意味で、その前段階、準備段階として、エントリー事業者の募集という形で、エントリー事業者を募集してございます。そのときには15社参画したいという事業者がございました。
 ただ、そのときは、なかなか民間事業者はあくまでも収益を求めてきますので、ホテルとか、いわゆるリゾート施設とか、もちろん文化・教養施設等もございますが、そういう収益を目指した中でやってきてございます。ただ、ここはあくまでも調整区域なので、なかなかゾーンに適合した、方法でいうと都市計画の法的規制に適合した内容がなかったもので、私どもでもう一度絞り込んで、再検討して、民間事業者さんができるだけ参画しやすいような形で検討し直して、再度、去年、20年11月に再ヒアリングを行ってございます。
 そのときには、もうちょっと具体的な導入用途を絞り込みまして、具体的に申しますと、先ほども申し上げましたが、文化・教養ゾーンとして、これは、調整区域における、今想定しているのは、地区計画という都市計画の手法を使ってやると、ある程度の導入用途の範囲が広がってくるといいますか、担保できるという制度なんですけれども、それによりまして、研究研修施設、あるいは大学、短大、各種学校施設ですね、専修学校、あるいは文化施設、あるいはそれに附随する施設、そういうものについては導入可能になるわけです。
 そういうことで、再度条件を見直して、事業者さんに再ヒアリングをかけたところ、今回13社ほどヒアリングに応じていただいたんですけれども、8社ほどはそういう形で対応できますよというお話は伺っているところです。ただし、これは昨年11月の時点で例のサブプライム問題が発生して、11月以降はすごい金融危機になっていまして、現時点で果たして民間さんがこの話に乗ってくるかとなると、我々も今疑問に思っていますので、ことしのPFI事業の可能性調査の中でも、民間事業者が果たして参入するかどうかということも調査の1項目になってございますので、改めてそこでももう1回調査をかけたいと思っています。
 
○石川[敦] 委員  そのPFI調査の中で、手を挙げてくださる事業者の方を待ってこの計画を進めていくという形でというふうに理解してよろしいでしょうか。
 
○文化・教養施設整備担当課長  手を挙げるというか、まだ手を挙げる段階ではないんです、24年度ですから。だから、こういう条件でやりますけれども、この事業に参画する意思はありますかというようなアンケートになるか、今回委託する業者によっていろんな手法があると思うんですけど、アンケートにするとか、個別ヒアリングにするとか、それはちょっとまだわかりませんけれども、そういう形で、そういう応募してくる事業者がいるかどうかは把握したいなというふうに考えています。
 
○石川[敦] 委員  何度も申し上げて申しわけないですが、とにかく市単独の予算で進めていくことは、ちょっと不可能かなという事業で最初からお考えだと思うので、やはり、そうした市民事業との連携は絶対不可欠な部分なので、何とか条件見直し等を含めて進めていただければなというふうに考えています。
 もう1点伺いたいんですが、博物館の方で、13ページの計画の中で、ボランティアの育成や会員組織の設置といった項目が用意されているんですが、野村の方はやはりアクセスが悪いと、先ほどもお話に出ていましたけれども、できるだけ多くの方に来ていただくためには、参加されるボランティアの方などが多いほうがもちろん集客もいいのかなと思いますので、この辺どのように進めるのか、何か具体的な青写真があったら伺いたいと思います。
 
○文化財課長  現時点では、まだボランティアの募集の育成、あるいは支援者による会員組織の具体的な方策というものについてはできておりません。今後取り組みを進める中で、例えばの話、先ほど御説明いたしました21年度から専門委員が設置されてくる中で、いろいろな相談がけをして、指導・助言を得たいと考えておりますので、そうした取り組みの中で明らかにしていきたいというふうに考えております。
 
○石川[敦] 委員  あの野村のあたりは、私もいます深沢の地区になりまして、大変興味のある方も多い中で、できれば多くの方に参加していただけるような組織になればと思います。ありがとうございました。
 
○久坂 委員長  ほかに。
 
○高橋 委員  ちょっと最初に、飯野委員さんが先ほど質問したインフルエンザ関連のことでお伺いをしておきたいんですが、私も率直な感想から申し上げますと、何かちょっと、もう少し施設のイメージとかそういうのを大切にしていただきたいなという思いがしたんです、最初聞いたときに。ただ、インフルエンザというのも、対策としては急を要する対策で、やらなきゃいけないことなので、何らかの手は打たないといけないんですけれども、何かちょっと担当のほうで、3年間ということで、ただスケジュール的に支障がないということぐらいの確認しかしていないようなんですけれども、そんな形でこの施設を果たしてインフルエンザ対策に転用することを了解していって、本当に大丈夫なのかなという思いがあるんですが、要するに、感染患者がどのくらいの規模を想定しているかとか、そんな基本的なことも確認はされていないんですか。
 
○文化・教養施設整備担当課長  まず、3年間の暫定利用ということで、それが大きな考え方の一つになってございますが、具体的に、一応ここは、実際の話によりますと、開院時間というんですか、発熱外来を開設して、実際に開院するのは1日3時間ぐらいということらしいです。それも、簡易検査をやるための施設だというふうに聞いています。
 それで、検査でAという形になると、その次の段階であそこではできなくなるというので、次の施設へ移すということですので、あくまでも簡易検査の場所だというふうに聞いてございますので、あそこに発病した多くの方たちが、最終的な発病者ですよね、の方たちがあそこにいるというのは、今のところ私どものほうでは想定していないといいますか、そういうふうな理解のもとで考えてございます。
 
○高橋 委員  今の新型インフルエンザ、これもだから、当初神戸のほうで発症して、それから大阪のほうでも出てと。そうすると、何か関東のほうから神戸や大阪に出張するのも控えましょうみたいな、修学旅行も控えましょうみたいな、そんな物すごい敬遠するようなイメージがある中で、ここの施設をそういったものに利用させると。
 これは、ちゃんと調べてもらいたいんですけど、約3万人弱の方が感染することを想定しているんです。感染することがですよ。その検査といったら、どのぐらいの人数になりますか。だから、そういう計画書があるんですから、ちゃんと精査して、こういうことで一時利用、確かにどこかでやらなきゃいけないんですよ。どこかでやらなきゃいけないから、それは、病院も含めた中での公共的な施設でやらなきゃいけないんですけれども、そういうことをここで、果たして本当にいいのかなと。
 ただ、今課長が言ったみたいに、一日朝昼晩1時間ぐらいずつ、病院の先生が来て待機してもらって、粘液をとって検査するだけで、陽性だったらば横須賀の市民病院に行きましょうとかって、その程度の話だけ聞けば、ああ、まあそうかなと思うんですけれども、実はそんなことだけの計画にはなっていなくて、とにかく原局の方は、もう鳥インフルエンザということを前提にしたインフルエンザ対策というものをきちんと持っていて、そういうことに対する感染の人数、最大どのくらいかというようなことも想定した中での計画になっているんです。だから、そういうことの中にずっと巻き込まれていって、ただでさえ延び延びになってきた計画、それからイメージも、さっきも言ったように、神戸や大阪で起きたって、こっちから向こうへ行くのはやめましょうというような、そういうイメージの中で、果たして適切な対応かなというのは私も疑問を持っております。
 ですから、ぜひ現場のほうにもう1回問い合わせしていただいて、そういう計画書がありますから、そういったものをちゃんと取り寄せて精査してみてください。この中で、ここの部分ですよというような話があるかもしれませんけれども、それは専門じゃないかもしれないけれども、ぜひ生涯学習部としても取り上げていただいて、果たして本当にこれ大丈夫かなと。
 ただ、どこかでやらなきゃいけないことは間違いないことで、その中には、受け入れ病院なんかの名前も全部挙がっています。全国的に見れば、公共施設じゃなくて、病院でちゃんと受け入れをして対応しているところも何カ所もあるわけです。本来はその方が適切じゃないかなと私は思うんです。あえて公共施設を提供しなきゃいけないなんていうことは、どうなのかなと。これは観光厚生常任委員会じゃないですから、余り詳しい中身には踏み込みませんけれども、ぜひそういったところを1回精査をしてやっていただきたいなということだけは要望しておきます。
 それはそういうことで、ちょっと二、三別なことをお伺いをしたいんですが、まず最初に博物館の関係で、以前、佐倉の博物館に文教常任委員会の視察ということで伺って、あそこは学校の単位を取れるような形で研究機関としての機能を有しているんです。大学の名前はちょっと私も失念してしまいましたけれども、そういう取り組みも非常にいいですねというようなことで、この計画を立案するに当たって、そんな考え方はないんですかというようなお話を以前何度かお伺いをしたことがあるんですが、そういう中で、東京大学の研究機関の一部をこちらの方でやるようなことを検討しています、単位も取れるようなことも検討していただいているんですよというような御答弁があったんですが、そこまで、東京大学というのを出せないのかもしれないんですが、何となくその辺のニュアンスが非常に薄らいできているなというような印象を持つんですが、どうなんでしょうか。
 
○文化財課長  この計画書の中でも随所にございますけれども、国内外の大学ですとか、あるいは他の博物館、調査研究機関との連携ということ、あるいは共同研究ということを何カ所かに述べております。
 さて、この整備計画がもとになりましたところの検討委員会の報告書がございますけれども、その検討委員会の委員長の先生が東大の史料編さん所のほうの以前御担当をなさっていた東大大学院の教授の方でいらっしゃいまして、あと、東大の先生もこの検討委員会には他に何名か入っていただいております。また、検討委員会から私どものほうに検討報告書が提出される際に、村井委員長から、今後市としても博物館の実現に向けて進めていく上に当たっては、微力ながら力添えもしたいというようなお言葉もいただいております。そういう意味で、特定して東大とはなかなか申し上げられないところもございますけれども、そうした大学、研究機関と連携を図っていくことは考えております。
 
○高橋 委員  佐倉のように、学生さんがそこで勉強して単位が取れるというような仕組みの中に一つ位置づけてもらえると、非常に運営の中でもいろんな面でプラスになっていくんじゃないかなと思いますので、そこはひとつよろしくお願いいたします。
 それと、中世の都市鎌倉ということで、中世史を中心に研究、検証していきましょうという、世界遺産、そういった視点もこの中に読み込んでいただきながらやっていただくわけですが、中世史の研究というのは案外おくれていると思うんです。世界的に見ても。中世というのは、800年、900年とか、1000年ぐらいのその辺なんでしょうかね。そういう意味では、そういう研究をしていく機関としてきちっと確立されていけば、かなり注目を集める機関になるはずなんです。余り中世ということだけに特化してやっているところというのは少ないですから、そういう意味での期待がすごく大きいと思うんです。
 その意味でいくと、鎌倉の中で中世というのは、先ほどやぐらの話もありましたけど、露出している部分が非常に少なくて、大方のものは埋蔵文化財的なものがほとんどで、そういった発掘調査をした出土品の研究とか、そういったことに重点が置かれていくわけです。そうすると、発掘したものというのは、毎年箱に何十箱だか何百箱だかわからないですけども、どんどんふえていくわけですよ。どんどん掘り続けていっているわけじゃないですか。それで結局スペースも足りなくなってきて、あっちのスペース、こっちのスペースと。この辺が、ある程度先の、向こう50年ぐらいはここのスペースで、1カ所で、収蔵も含めて、管理も含めてやっていけるようなことを考えていただいているのかなというふうにも思うんですけど、何となくちょっとスペース的には乏しいような気もするんですが、その辺はどうなんでしょうか。
 
○文化財課長  諸室の配置を示した図面のほかに一覧表もございまして、収蔵部門については2,000平米ということで、全体面積7,300平米に対して2,000平米は、約3.5分の1ということになります。収蔵部門と申しましても、これがすべて収蔵庫というわけではなくて、それに附帯するような洗い場ですとか、薫蒸室とか、そういったものも収蔵部門に含まれています。純粋に収蔵庫として生きてくる部分というのは、当然2,000平米から下回るという状況ではあります。
 委員、先ほどおっしゃっていただいた出土遺物の保管状況を個数で申し上げますと、鎌倉市で今保管しておりますテン箱、遺物をおさめている箱、これが2万9,000箱ございます。県内でもこれは最多の数でございまして、1番が横浜で2万6,000、あともう一つ1万何千台という市があったかと思いますけれども、他市はすべてそれを下回るような状況の中で、突出して鎌倉の出土遺物の量が多いということがございます。
 この計画の中でも申し上げてありますように、博物館の性格としては、中世史の研究センターということとともに、埋蔵文化財センターの機能を持って、発掘調査体制を充実する、なおかつ、こういった出土遺物の大量にある状況に対して、適切な保管に努めるということで書いてございます。
 実際のところ、その2,000平米を下回る収蔵庫で、現在の2万9,000箱がとりあえずは全部おさまるかとは思いますけれども、いずれの機会かには、また面積的にも、容積的にも、それに間に合わなくなるようなことも考えられます。整備計画にも載っておりますけれども、必要に応じて、それに対して増築なりの対応を考えていく必要もあるんではないかということは述べているとおりでございます。
 
○高橋 委員  今現在、野村のほうの収蔵室のほうにあるだけでも物すごい量だなと、あれを入れただけで。野村以外にも、まだ外に2カ所か3カ所かですか、分散して保管していますから、そういうものを全部持ち込んだら、スタートと同時にいっぱいで、何か大変じゃないかなという。ぜひやっぱり中世の研究というのは、専門家の先生方に失礼かもしれないけれども、ほかから比べるとおくれているんじゃないかなと。そういう意味では、鎌倉がリードしていくぐらいの気概でぜひやっていただきたいなというふうに思いますので、ひとつよろしくお願いいたします。
 それと、ちょっと美術館のほうもお伺いをしておきたいんですが、この美術館の全体構想というのが何年ごろですか、10年前ぐらいですか、基金を活用していくという大もとになるような全体構想をつくっていただいて、その中の核になる美術館として、今回野村のところにやっていきましょうと。15億ぐらいあったものが、あっち使い、こっち使いで少しずつ削られていって、今十二、三億までないんですかね。
 そういう状況で、これも市制施行50周年記念という事業で、ことしは70周年の年で、20年間紆余曲折で、ちょっと光が見えてこないような状況でずっと来ちゃっていて、本当に、果たしてここにきちっと美術館ができるようになるのかなって、こういうものを示されても、もう実施設計までいったってできなかったときもありましたから、そんなことを考えますと不安でいっぱいなんですが。やっぱり、全体構想が絵だけで、何かちょっと見えない部分があって、その中の核になる部分なんですよと。じゃあ、核になるところをつくれば、全体構想がもう少し見えてくるようになるのかなというのはあるのかもしれないんですが、全体構想というのは、要するに核になる美術館をつくって、市内に点在する補助的な小さい美術館をネットワークでつなぎながら、歩きながらそういった美術館も見ていただきましょうと、これはフィールド的に、それは博物館のほうの話ですかね。
 そういう構想になっていたと思うんですが、その辺の全体像と、核になる施設との、そういったものがこの計画の中では、確かに核になる美術館の計画ですから、そこの部分だけをあらわしているんですよというふうなことかもしれないんですが、もう少し全体構想を掲げていただきながら、ここの部分についてこうですよと言っていただいたほうが、美術館の全体イメージというのがつかみやすくなると思うんですけれども。というのは、これをやることによって全体計画がパアになってしまったらいけないなんていう懸念を持っているものですから、お伺いするんですが、少しその辺でお考えがあれば伺っておきたいと思います。
 
○菱田 生涯学習部次長  確かに委員さんのおっしゃられたとおり、市制施行50周年のときに美術館構想が提案されております。その年に基金として積み立てが始まっております。確かに20年たっております。そうした中でいろいろな構想が繰り広げられてきて、今現在こういう形でおさまっている現状でございます。
 周辺環境の状況ということで、鎌倉市、6ページにございますけれども、多くの美術館、博物館がございます。それらにつきましては、主に特定されたもの、鏑木清方記念美術館というふうに、鏑木清方の作品に属するものだけ、また文学館は文学に関するものだけというふうな、特定された美術館というものがございます。
 この野村に今計画しております美術館は、この活動方針にもございますように、基本理念の中で、鎌倉ゆかり、そしてまた次代を担う豊かな感性を求めるための創出、そして市民文化向上への寄与ということで、さまざまな美術を広げていくということで、特定された人に対してということではなく、さまざまな美術、芸術に対して深めていただくというふうな起点となる美術館と考えておりますので、また、鎌倉市内にあります美術館、博物館との連携もこれからまた考えていきたいと思っております。
 
○高橋 委員  じゃあ、そういったことも事あるごとに確認をしていただきながら進めていただきたいと思います。
 もう一つ、こちらもやっぱり収蔵の問題がありまして、今、国宝館ですとか、東京の加藤ガレージですか、美術品の専門倉庫、そういったところにも預けておりますし、こちらは埋蔵文化財のように毎年100も200も来るということじゃないですから、いいとは思うんですが、ある程度十分なスペースをとっていただく必要があろうかなと思うんですが、この辺は容量的にはどんな感じになるんでしょうか。
 
○菱田 生涯学習部次長  現在計画しておりますのは、23ページの図を見ていただきますと、諸室構成と規模という左下の表の中で、収蔵部門が760平米ということで、縦にしますと左上になりますけれども、ちょっと向きがあっち見たりこっち見たりになりますけれども、こちらの部分です。一番上の収蔵部門ということで、760平米を予定しております。これにつきましては、現在生涯学習課で保管している作品の数、保管場所もいろいろでございますけれども、一応、今現在では収納可能ということで見込んでおります。
 
○高橋 委員  余裕というのはどうなんですか。
 
○菱田 生涯学習部次長  収蔵品というのはまず減ることはございませんので、ふえることを目標にして考えておりますので、今の時点では余裕があるということで見込んでおります。
 
○高橋 委員  かつて、名誉市民の横山先生とか、すべての作品を差し上げますよと言っても、結局、収蔵するスペースも、展示するスペースもないということでお断りしたり、中島千波さんですか、日本画のあの先生も、結局、そういう話があったけれども、長野の方に持っていっちゃったり、平山先生も、もし展示するスペースがあれば、シルクロードの出土品なんかを市のほうに寄贈してもいいんですよみたいな話もかつてあったり。結局、展示するのは、国宝館みたいに、いろいろと月ごとにかえてやったり、テーマごとにかえてやったりすればいいんですけど、いただいたものをまず保管をするということ。それから、高田先生のものも、かつて泥棒が入ったりなんかして大騒ぎしましたけど、ああいうものだって、いつまでも置いておいていただくわけにいかないですから、こちらに、もしこちらに運べないんだったら、もうそこをそのまま美術館として活用させてもらうようなことも一つの方法ではあると思うんですが。
 そういった意味では、収蔵しておくところさえ、とにかく大容量で確保しておけば、散逸は防げるんじゃないかと思いますので、ぜひ、その辺のことも含めて、収蔵の容量については考えていただきたいなと思います。
 最後に、博物館、美術館両方についてのことなんですが、作品の収集だったり、博物館のほうは作品とは言わないでしょうけれども、その収集もするようなことが書かれているんですが、これもだから、国宝館のほうでもいつも申し上げるんですけれども、収集計画みたいなものがない中で、確かに、考えていても出るものじゃないし、古いものなんかは、どういうふうに、どこに品物があるかということを把握すること自体大変なことだとは思うんですけれども、やっぱりある程度収集計画というものをつくっていただいて、この計画に合致するから買いますよという話をしていただかないと、何か場当たり的に次から次へと品物を買っていっているようなイメージになってしまうんです。
 お互いに腹を探り合うようで私も嫌ですから、ぜひ、美術品や中世のそういった出土品にしても、要するに買って集めて展示するというその分野ですけど、そこについては、ぜひ専門家の方のいろいろな御意見を伺って、長期計画というんですか、そういったものを持ってやっていただきたいなと。
 ましてや、先ほどの話じゃないですけど、鎌倉の場合には、美術のほうはかなり有名な方もおられますし、そういう方々から御寄附をいただくことを前提に、余りお金を出して買い集めなくても運営できるはずですから、その辺は、お金を出して作品を買い集めるみたいなことはやっちゃだめだとは言えないですけれども、ぜひ計画的にやっていただきたいなと思いますので、ちょっと部長にその辺の考え方だけ、お願いします。
 
○金川 生涯学習部長  今御意見にありましたように、美術館ですと収蔵品、博物館ですと、恐らくは将来は展示品になってくると思いますが、そういったものを収集していく上で、その計画性の必要性と、そういったものは御指摘のとおりでございます。かつて委員の御指摘を受けまして、国宝館も収集計画を、当初基本的な考え方があったんですが、それを踏まえまして一応収集計画を、収集基準と言ってもいいかと思いますけども、どういったものを鎌倉は集めていこうということを、たしか、はっきりは記憶にございません、一昨年ぐらいにつくったというふうに記憶しております。
 それで、この美術館のほうで申し上げますと、8ページのところに、実は収集保存活動計画というのがございまして、この収集保存計画の初めのリード文の一番最後のところに、時機に応じた購入が可能となるよう美術作品購入基金を設置する必要があるというふうに、ここでその問題の認識をしております。
 やはりこれは博物館もそうなんですが、一定程度毎年度予算を積み立てて、必要なものが出たときに、それをその当該年度の予算に縛られずに購入することができるようにしていくことが大変重要だろうというふうに思っておりまして、今回こういったことを計画の中で定めておりまして、これは、まだその必要性を課題として掲げているだけでして、今後の課題としてとらまえまして、今後、基金をぜひ設置していきたいと思っております。
 その基金を設置していくときには、その暁には、ではどういうような考え方や方向性を持って収集をしていくのかというその収集計画も、その時期に合わせて考えていきたいと思っております。
 また、最後委員のほうからお話がありましたように、寄附もこれから仰いでいかなければいけないということになりまして、先ほどの収蔵のスペースのほうに戻りますけれども、今回760平米という収蔵庫を一応は考えました。許されている可能な限り、この計画の中でも、まず施設を考えるときに、収蔵庫のスペースを最優先スペースとするというふうに定めまして、その中で、約3,600平米の中で約800平米の収蔵スペースをとることができました。それでも、どの美術館をお訪ねしても、アドバイスの1番目に出てくるのは、収蔵庫を大きく持ちなさいねというのが必ず出てまいります。ですから、これも勢い必ず手狭になってくると思いますが、今の計画で許される範囲で収蔵スペースをとりました。それで、こうした収蔵スペースをとり、その収蔵機能がきっちりしていることが御寄附をいただける条件になるということも、いろいろなところから聞いております。
 そういった意味で、この美術館を整備いたしまして、きちんとした収蔵庫をつくりまして、市内のみならず、さまざまなところで活躍していらっしゃる方々のすぐれた作品の寄贈も積極的に受けていき、その収蔵作品をふやしていきたいというふうに、そんなふうに思っております。
 
○久坂 委員長  ほかに質疑ございますか。
 
○納所 委員  まず、美術館・博物館構想の中で、市民活動交流館の構想、これは現在どのような扱いになっているのか、お伺いをしたいと思います。
 
○文化・教養施設整備担当課長  市民活動交流館ということで、一応、今回の配置計画の中に、美術館のほうの絵にもたしか載っているかと思いますけども、美術館の整備計画のところの23ページのところで、一番下の方です。現地へ行きますと、本館の1階部分の一番東側、奥の部分、ここが市民活動交流館という形で、今、配置計画を立てているところでございます。
 
○納所 委員  それが、美術館・博物館のバックヤードとして整備するというふうに考えるものなんですか。それとは違うものなんですか、この市民活動交流館というのは。
 
○文化・教養施設整備担当課長  ここの絵に関して書いてあります美術館・博物館の管理用バックヤードとして整備するというのは、ちょうど市民活動交流館の北側になるんですけど、ここの部分にあいたスペースがございますので、これは、その左側の方に展示準備室とかというところがありまして、そういうところから車が入るわけです、搬入するための。そういうところのバックヤードとして使うという意味で、市民活動交流館とは直接関係ございません。
 
○納所 委員  いわゆる搬入口だろうなと思いつつ、何でそれが市民活動交流館なんだろうという疑問、ちょっと見ただけで。実際この市民活動交流館は、何をすることを想定をしておられるのか、もう一度確認をしたいと思います。
 
○文化・教養施設整備担当課長  一番は、ここは博物館・美術館ということでございますので、そういう機能の部分で連携あるいは協調できるような市民団体の方たちに開放していくということがまず1点。
 あと、ここは豊かな緑地環境がございますので、周辺の緑地を整備、維持管理するためのそういうNPOとか団体の方。あと、現状もそうなんですけど、子育ての団体の方がかなり出入りしてございますので、あの緑地空間を活用した子育ての団体の方にも一部お貸ししてもいいのかなと、一応今、構想の中では考えてございます。
 
○納所 委員  そういったNPOさんであるとか、その他の子育て支援の団体であるとかという方々が、割合フリーハンドで自由に使えるのかなというイメージはあるんですけれども、何かもう一つ、単に、市民活動交流館といっても、場所だけ提供しますよというような印象があるので、一つに、核となるような性格づけという部分、もう少しわかりやすいような性格づけは必要になってくると思いますけれども、その市民活動交流館のあり方、機能については、これからもさらに検討はされていくんでしょうか。その方向性があれば伺います。
 
○文化・教養施設整備担当課長  あくまでもこの市民活動交流館というのは、この野村跡地の博物館・美術館と連携できる、協調できるような施設というふうにとらえていまして、特にNPO団体の拠点施設というような考え方では持ってございません。あくまでも、ここの博物館・美術館をバックアップしてくれるような、そういう意味合いがございます。
 現状、今ここでは265平米というふうに書いてございますけれども、これ以外に博物館・美術館のいろいろな居室があります。例えば講座室とか、ビデオルームとか、そういうところも積極的に開放して、皆さんに供用できるような形で使えたらいいなというふうな考え方は持ってございます。
 
○納所 委員  わかりました。では、ちょっと博物館関係について少しお伺いしたいと思います。先ほども、教育機関との連携のあり方というものが、お話が出てまいりましたけれども、ここにおける例えば学術研究のあり方、学芸員さん、もしくは研究者の方の御活動の中で、中世歴史学的な性格づけというものがなされると思うんですけれども、例えばそれは具体的に、民間参入なんかも踏まえつつ、官学共同研究という性格づけのものが構想の中にあると考えてよろしいんでしょうか。
 
○文化財課長  中世歴史研究につきましては、今現在、なかなか官だけでは、市だけでは行い切れないものであろうということを考えております。先ほどもお話ししましたけれども、大学ですとか研究機関と連携して共同研究をしていくということでございますので、官学研究ということでとらえていただいて結構だと思います。
 
○納所 委員  この中で、例えば先ほど高橋委員からお話があった千葉の佐倉市の博物館であるとか、あとは、長崎の県と市でつくっている博物館ですか、歴史博物館等での官学共同研究のあり方というものがあると思うんですけど、何かその中で参考になるような、想定されるような官学共同研究のモデルというもの、もしくは、一番鎌倉として興味が引かれるようなあり方というのは、この中で検討されましたでしょうか。
 
○文化財課長  このお答えも、先ほどのお答えの一連のお答えになろうかと思いますけれども、具体的な方策については、検討についてはこれからということになってございます。これから先検討すべき課題、解決すべき諸課題ということで、専門委員なりに助言を得ながら進めていきたいものの一つとして、そうした、他の研究機関ですとか大学、学校との連携の具体的な方策について、さらに検討してまいりまして、取り組みを進め、この計画の熟度を高めていきたいというふうに考えております。
 
○納所 委員  はい、わかりました。それから、その研究施設に該当しますでしょうか。埋蔵文化財センターと、それから中世歴史研究センターの機能というもの、これはよくよく考えると、一つのものを違う側面から見た見方にならないのかなというような感想も受けたんですけれども、例えば埋文センターの機能というのは、具体的に言うとどういうことをするセンターになりますでしょうか。
 
○文化財課長  埋文センターの機能でございますけれども、基本的には、発掘調査ですとか、発掘調査から得られた出土品を調査研究する。あわせて、多くの埋蔵文化財センターでは、それら出土遺物についての展示施設を設けて公開をしているというような施設であろうかと思います。
 中世史研究センターということになりますと、これは実際、行政がそういうセンターを設けて研究しているところ、市町村のレベルでそうした研究センターを設けて活動しているところは、多分聞く限りでは今ないという状況でございますので、これが鎌倉の博物館の先駆けということになれば、全国的にも特色のある博物館がつくれる、つくっていけるのではないかということで考えております。
 
○納所 委員  はい、ありがとうございます。その中で、例えば既存の国宝館で、いわゆる学術部門といいますか、研究される学芸員の方もいらっしゃると思うんですけれども、その国宝館と性格上重なったという部分、連携はとることはできると思いますけれども、重複する部分というのは出てくるんでしょうか。それは整理、精査していく必要があるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
 
○文化財課長  この計画の中でも、展示計画ということの中で述べられております。かなり詳細な検討を行って、特に16ページから18ページにかけて、基本展示の展開案ということでテーマ構成をまず定め、これがどのようなねらいを持っているのか、展示の基本方針、ねらい、具体的にどんな展示項目があるのかということで、これらのものを掲げております。
 実際に展示に当たりましての展示物については、こういった展示項目から具体的な展示品を特定していくということになろうかと思います。これらのものの中で、国宝館のほうの展示品と重なる部分はあろうとは思いますけれども、そもそもの鎌倉博物館の設置の趣旨としましては、鎌倉の歴史の中世に特化するんですけれども、必要があれば、古代から現代に至るまで広い範囲の展示を行いたい、そして、それらのことを市の内外の方に知っていただきたいという設置の趣旨でございますので、ある意味、対象とする領域がこの博物館については鎌倉国宝館よりも広い、全体をカバーするというようなことになろうかと思います。
 
○納所 委員  そういった展示の仕方は、先ほど御紹介にあった佐倉の歴史民俗博物館に取り入れられていると思うんですけれども、ただそれは、部屋を循環していって歴史をたどっていくというような展示の仕方。それぞれに興味深いんですけど、1回見てしまうと、それで終わりなのかなという部分がございます。
 ただ、鎌倉市の場合、国宝館というのは、その時その時、中世であっても、さまざまな展示のテーマというものが性格づけがなされていて、非常に興味深い展示というのが繰り返し行われていますよね。それを通史的に展示してあるだけだったら、それでおしまいになっちゃうんじゃないかなというふうに思います。ここで例えば博物館として、リピーターといいますか、興味深く何回もお越しいただくための工夫、もしくは展示の仕方、価値というものはどういうことをお考えなのか、お伺いしたいと思います。
 
○文化財課長  鎌倉博物館は、展示機能のほかに埋蔵文化財センターの機能を持っております。先ほどもお話ししましたように、埋蔵文化財の発掘調査については、常時、常に行われておるということの中で、日々新しい遺物が出土しているという状況がございます。そうした遺物を適宜といいますか、重要な遺物については適宜公開をするような条件といいますか、環境というものは鎌倉に備わっているかと思いますので、そうした意味では、先ほど申し上げた基本展示以外のところの企画展示の中で、そうしたものを、新しい、常に、発見されたものを、最新の情報を提供していきたいということで考えております。
 
○納所 委員  その部分が国宝館と重複しちゃうんじゃないかなというふうに、私もそうだろうなと思うんですけれども、心配するわけですけれども、かえってそれが、国宝館と両方あるということで相乗効果をねらえるということも、それを逆手にとるといいますか、また効果的に展示もしくはそういったイベントを行うということも可能かと思います。いろんな可能性を模索していただければと思います。
 今度は美術館についてちょっとお伺いをしたいと思います。同じように、性格づけといいますか、美術館のテーマの持ち方ですね。鎌倉ゆかりの作家による美術品の展示というものは、鎌倉ならば当然というふうには思うんですけれども、例えば時代による違い、作風による違いであるとか、日本画だったり、彫刻だったり、洋画だったり、現代アートだったりというふうに、かなり幅広くなってしまうと思うんですけれども、鎌倉ゆかりの作家の展示ということが、果たして長く続けるためのテーマとなり得るだろうかという心配もありますし、またそれも、鎌倉ゆかりの作家となると、かなり限定されて、それに引っ張られてしまって、展示の工夫もしくはイベントに制限が逆にかからないのかなというふうに思うんですけれども、美術を展示するテーマの持ち方についてはどのようにお考えでしょうか。
 
○金川 生涯学習部長  ただいまの御指摘のとおり、鎌倉ゆかりのというのを一つこの美術館のテーマに掲げておりますが、20年に整備方針を定めまして、それで今回この計画になりましたけれども、当初は非常に、鎌倉ゆかりのという、それ一本でテーマを定めてきたところがあります。ゆかり、そしてえにし、すべてを広げてネットワークのようにしていこうという、そういった考え方がありましたけれども、現実的なお話としては、やはり、今委員さんおっしゃいますように、展示計画そのものも、初めの何年かはいいんでしょうけれども、行き詰まってくるだろうということで、どこの美術館も、その建設構想や建設計画を立てるときといいますのは、必ずその土地あるいは市にゆかりのというところから入ってまいります。
 それを今回鎌倉も少し大きく取り上げ過ぎましたので、10ページの展示活動計画をごらんいただきますと、四つの視点に基づく展開案ということで展示計画を考えております。それで、1番目には、?でゆかりをはぐくんでいくということは、これは著名な作家がたくさん住んだ鎌倉ということは挙げてありますけれども、その2番目の市民文化をはぐくむ中に、こういう書き方をしているんですけども、市民の方々の鑑賞意欲に対応したすぐれた美術作品の企画展の開催、すぐれた巡回展の招致、こういったことをやっていきませんと、先ほど博物館の方でも申し上げましたように、リピーターを求めていくという、そういったことも踏まえまして、?の市民文化をはぐくむということで、こういった企画展、あるいはすぐれた巡回展、こういったものをぜひ企画の中でやっていきたいというふうに考えております。
 
○納所 委員  おっしゃるとおりだと思います。そこで、鎌倉ゆかりの限界が出てくるのかなという中で、例えばフリーハンドでやるとしたら、県立近代美術館、そこでいろんな角度からテーマを持って展示をしていますので、そこで済んじゃうのかなというようなお話もあります。そこに、例えば上野のように近代美術館であるとか、それから都美術館とか、それぞれの性格づけというものがあると思うんです。そこでは公募展をやっているというような、メーンとして、例えば都美術館に展示できるような作品を目指そうみたいな、若手の作家もいるでしょうし、そういった性格づけ。
 つまり、先ほどもありました市内の各美術館との連携というのはそこにあると思うんです。できれば近代美術館に負けずに、美術全体を、鎌倉として、核となるような、拠点となるような、そういった美術館の性格、もう少し意欲的に、単に鎌倉ゆかりというように囲い込む、その部分も当然必要だろうと思いますけれど、もっと外に打って出ていくもの、もしくは近代美術館を凌駕するような勢いがなければ、地理的にも近代美術館に負けてしまいますし、多くの人たちがあるテーマに興味を持って何回も訪れるような美術館構想というものがもっと前面に出てきていいのかなというふうに思うんです。
 その四つの視点というのは非常に大事な視点、もしくは、よくお考えになったなと思いますけど、それがもっともっと前面に出てくるような勢いのあるものをつくらない限り、場所で負けてしまうんではないかなと思いますけど、その点はいかがでしょうか。
 
○金川 生涯学習部長  今の御意見は、私たち今改めてお伺いしていまして、もう少し、そういった意味では、ここの展示活動計画の中で少しその辺を強調して書いておいてもよかったなというふうにちょっと悔やまれておりますけれども、今まさにお話がございましたように、県の近代美術館があります。そして今度は鎌倉美術館をつくります。そういった意味で、性格の違い、また運営の展開の仕方、そういったものもある意味では際立たせたものを考えていかなきゃいけないだろうと。
 先ほども、?、?でお話し申し上げましたけども、今回は、一つのこの鎌倉美術館の眼目といたしましては、?を掲げました。当初、だれでもが参加できるようなフリーエントリーのアンデパンダンなんかも復活させようじゃないかなんて、そんな話もございましたけれども、いずれにしても、これからの公共の美術館は何を目指していったらいいんだろうかというお話をしましたときに、現代に生きる、現代の美術家をいかに、それも若手を育てていくかということ、それをこの鎌倉美術館の一つの特色なり使命にしていこうかという、そんなことを考えました。そんなことから、新進作家の作品展の企画・実施と。実は、そういったことをすると、将来、その作家の作品を寄贈いただけるとか、そういったさもしいところもございまして、新進作家の作品展をそこでやったときには、新進のうちですから、そのときに収蔵品として収集して将来を待とうということで、この?がございます。
 あと?の(イ)は、先ほどアンデパンダンと申しましたけれども、若手の新進作家を対象とした公募展。やはり、公募展というのは大変難しくて、かつてこれまでやっていたところも今はなかなかやめてしまっているところも多くて、それでも、賞の位置づけなり賞金の多さによっては、非常に活況を呈している公募展もございまして、鎌倉市も、そういった意味では、今後、ここにも書いてありますように、新賞を設けていこうと。鎌倉美術館ならではの賞を設立して、そこに応募してくる方々が、そこに入賞することによって将来の登竜門となるような、かつては登竜門となった安井賞なんていうのはもうなくなってしまいましたけれども、そういった賞がございましたので、今後、そういったところをねらって、この鎌倉美術館はやっていきたい。そういった先生方と我々事務局の話がありましたので、今の委員の御意見をいただいて、少しこの辺をもうちょっと強調した書き方にすればよかったなと、そんな反省もありまして、御意見をお伺いしていた次第でございます。
 
○久坂 委員長  よろしいですか。ほかに質疑のある方いらっしゃいますか。
                  (「なし」の声あり)
 それでは、質疑を打ち切ります。
 それでは、1件ごとに了承かどうか確認させていただきます。
 (仮称)鎌倉美術館諸室配置等整備計画について、了承でしょうか。
 
○飯野 委員  私は、計画に書かれている歴史とか芸術の記載については、鎌倉は確かにそういうものを守っていかなきゃいけないということはわかるんですけれども、やはり、高橋委員も言われたように、発熱外来が3年間来るということで、そのことについて検討、精査がなされていない。また、計画上もそれらのことが全く反映されていないという点で、そういう理由によりまして、私は不了承ということにさせていただきたいと思うんですけれども。(私語あり)
 
○久坂 委員長  暫時休憩します。
               (14時40分休憩   14時41分再開)
 
○久坂 委員長  それでは、再開いたします。
 
○飯野 委員  今申し上げましたけれども、インフルエンザの発熱外来が来るということについて、高橋委員も言われたように、検討、精査等なされていない。また計画等にも反映されていないという点で、聞きおくということにさせていただきたいと思います。
 
○久坂 委員長  ほかの方は了承でよろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、多数了承で確認をいたします。
 それでは、(仮称)鎌倉博物館展示等整備計画について、こちらにつきまして了承かどうか確認させていただきたいと思います。
 
○飯野 委員  先ほども申し上げましたけれども、インフルエンザの発熱外来の問題等が検討、精査されていない。また計画にも反映されていないということで、聞きおくということにさせていただきたいと思います。
 
○久坂 委員長  ほかの方は了承でよろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、多数了承といたします。
 それでは、野村総合研究所跡地における整備に係るその後の状況について、こちらにつきまして了承ということでよろしいですか。
 
○飯野 委員  二つの件について申し上げたように、やはり同じ理由で、インフルエンザの発熱外来が来るということについて検討、精査がなされていないということ、また、計画にも全く反映されていないという点で、聞きおくということにさせていただきたいと思います。
 
○高橋 委員  私もちょっとインフルエンザ関連のことがありますので、一応聞きおくということにしたいと思います。
 
○久坂 委員長  ほかの委員の方は了承ということでよろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、多数了承とさせていただきます。
 それでは、関係外職員の方が退室されますので、休憩にさせていただきます。
               (14時44分休憩   14時55分再開)
 
○久坂 委員長  それでは、再開いたします。
 世界遺産登録推進担当の職員の御紹介をお願いいたします。
                   (職 員 紹 介)
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  それでは、日程第3報告事項(1)「世界遺産登録に関する準備状況について」原局から報告をお願いいたします。
 
○世界遺産登録推進担当課長  報告事項(1)世界遺産登録に関する準備状況について、報告させていただきます。
 世界遺産登録に向けては、本年1月から2月にかけまして第1回国際会議を開催し、その開催結果の概要について、3月2日の本常任委員会において報告させていただいたところでございます。本日は、その後の状況を御報告させていただくとともに、これまでの世界遺産登録に関する準備状況について、改めて全体的な経過を含めて御説明申し上げます。
 資料1をごらんください。平成4年9月に国は世界遺産条約を批准し、今後、日本における候補資産を示す暫定リストをユネスコ世界遺産委員会に提出いたしました。鎌倉は、古都鎌倉の寺院・神社ほかとして暫定リストに記載されたところでございます。平成8年度には、鎌倉市総合計画に、世界遺産登録に向けた準備に取り組んでいくことを位置づけ、平成9年度から12年度までは、鎌倉の歴史的遺産を明らかにするため、鎌倉を取り囲む山稜部や鎌倉大仏周辺などの発掘調査を行いました。平成13年度には、鎌倉市歴史遺産検討委員会を設立し、登録に向けた考え方の検討に取り組んできたものでございます。
 その結果、平成16年5月に、武家の古都・鎌倉というコンセプトがまとまり、これに基づき、候補資産の保護の体制を確立するため、文化財保護法に基づく国指定史跡の指定や保存管理計画の策定、バッファーゾーンの確保等に取り組んできたものでございます。
 また、世界遺産登録は市民とともにその活動を進めていくことが重要であり、平成18年7月には、市民団体、商工関連団体、宗教団体、教育団体などの共同により、鎌倉世界遺産登録推進協議会が設立され、市民とともに啓発活動など積極的に取り組んでいるところでございます。
 平成19年7月には、候補資産が横浜市、鎌倉市、逗子市の3市にまたがっていることから、広域行政の立場を担う神奈川県と3市の4県市による推進体制を整えるため、神奈川県・横浜市・鎌倉市・逗子市世界遺産登録推進会議を開催いたしまして、4県市による世界遺産登録推進委員会を設置いたしました。
 この際の登録スケジュールでは、平成20年に国へユネスコへの登録推薦の要請を行っていくこととしておりましたが、平成20年5月に、先行する平泉の登録延期や、近年のユネスコ世界遺産委員会における審査の厳格化などを受け、鎌倉の世界遺産登録を確実に行うため、文化庁と協議し、推薦要請の時期を延期したものでございます。
 平成21年1月には、武家の古都・鎌倉というコンセプトに国際的評価を得るため、第1回国際会議を開催したところでございます。第1回国際会議では、全体的には、武家文化を顕著な普遍的価値の柱としていく内容についての理解は得られたのではないかと考えております。
 一方、世界遺産委員会などの審査等において、武家文化を十分に理解していただくためのまとめ方や比較研究などについても御意見をいただきました。
 続きまして、第1回国際会議でいただきました主な意見と、その対応方針の概要につきまして、資料に沿って説明させていただきます。
 資料2をごらんください。いただきました意見は、大きく分類いたしますと、資料記載の1から5となります。
 まず最初に1の鎌倉の顕著な普遍的価値の考え方についてですが、読ませていただきますと、武家文化の重要性や日本文化における影響については理解できる。鎌倉は武家文化の発祥の地であるというまとめ方の方向性はよいと思う。鎌倉の武家政権の成立は日本における大変革の事件であり、構成資産と関連づけて証明していくことが重要である。「サムライとは何か」を明確に定義し、示すことが重要である。武家文化の発祥と背景となった武家政権都市の2点をコンセプトの柱とするよりも、武家文化に絞ってまとめていくほうがよいのではないか。比較研究を進めていくことは重要である。特に、世界の戦士階級の文化という視点で比較することは有効ではないかとの御意見をいただきました。
 対応方針といたしましては、基本的に意見、指摘に基づく方向で、推薦書原案作成委員会における検討を進めることといたしております。具体的には、武家文化の発祥を示す価値であることに絞った構成として検討する。「サムライ=武家」は、世界的にもまれな高度な文化的成長を遂げた戦士階級という位置づけで検討する。比較対象を仏教文化圏から戦士階級の文化まで拡大するといった方向で検討を進めております。
 次に、2の評価基準の適合性についてでございます。まず、四つの評価基準、ii、iii、iv、viが示されているが、より確実なものに絞った方がよい。鎌倉の場合、武家の時代、武家文化の成立の証拠を示すということから、評価基準iiiの、文化的伝統または文明の存在を伝承する物証を示す、を強調していくことがよいのではないか。生きた伝統ばかりでなく、日本の歴史の中で起こった革命的な出来事との関連から、鎌倉は評価基準viの顕著な普遍的価値を有する出来事等と直接または実質的な関連を有する、を強く主張できると思うとの御意見をいただきました。これに対しましては、評価基準iii及びviへの適合性に絞った整理を検討しております。
 次に、3の構成資産についてでございますが、武家文化を強調する全体的に一貫性を持った構成とすることが重要である。顕著な普遍的価値の証明に直接結びつくものを選ぶことが重要であるとの御意見をいただきましたので、主に考古学的遺跡を対象として、再構築する顕著な普遍的価値とあわせて再検討を進めていきたいと考えております。
 4のプレゼンテーション等についてでございます。国際的な理解が得られるよう簡潔でわかりやすいストーリーにまとめ、証明の根拠を厳選して説明することが重要である。短時間で大きなインパクトを与えられるようなプレゼンテーションや正しい言葉遣いに留意していくことが非常に重要である。武家は、日本の戦士ではなく、「サムライ」と表記した方が印象が強くなると思う。山稜部を含めた基本的な地形や都市構造が残っていることは重要な視点であり、きちんと理解できるように示していくことが必要であるとの御意見をいただき、これに対しましては、資産の推薦書での名称は再検討し、武家を「サムライ」で表記を統一した上で、第2回国際会議に再構築した鎌倉の顕著な普遍的価値を要約としてまとめて提示し、再度検討する。鎌倉の地形的・景観的特徴などをわかりやすく効果的に表現していくため、連担する山稜の全体的な状況や各構成資産における山稜の重要性や位置づけなどをあらわす資料を作成する。以上の方針で対応したいと考えております。
 次に、5のその他でございますが、バッファーゾーンの範囲や性格は、資産の状況により適切に設定する必要がある。各構成資産個別の保存管理計画とこれらを包括する管理計画が適切に策定されることが必要である。世界遺産登録に向けて、事前にこのような場で国際的な視点で意見を聞き、協議していくことは大変有意義なことである。審査は厳しくなってきている。推薦書は十分に熟度を高めたものにしていくことが重要であるとの御意見をいただき、これに対しましては、第2回国際会議において保存管理の内容を示し検討する。4県市で包括的な管理計画の策定に向けた取り組みを進める。国際的視点からの検討を確実にするため、再度国際会議を開催し、推薦書原案の熟度を高めていく取り組みを進めるとの方針で進めていきたいと考えております。
 以上のように、第1回国際会議でいただいた御意見に対する対応方針をまとめ、現在、推薦書原案の熱度を高める作業を進めているところでございますが、推薦書原案の最終的な取りまとめを行うに当たり、海外の学識者から再度御意見をいただくため、第2回国際会議を開催するものでございます。
 なお、国際会議の複数回開催につきましては、ユネスコ世界遺産委員会における審査の厳格化に対応し、確実な登録を目指すため、文化庁からの指導に基づき実施している取り組みでございます。
 次に、資料3をごらんください。第2回国際会議の開催について、まず、1.国際会議の概要から御説明させていただきます。
 (1)名称でございますが、第1回国際会議は、顕著な普遍的価値の検討が主なテーマでございましたので、武家の古都・鎌倉の顕著な普遍的価値に関する国際シンポジウムという名称でございました。今回の第2回の国際会議につきましては、顕著な普遍的価値の再検討とともに、保存管理など登録に関する全般的なテーマを議論いただくことから、名称を「武家の古都・鎌倉」の世界遺産登録に向けた国際会議としているところでございます。
 (2)開催目的につきましては、先ほど御説明したとおりでございます。
 (3)主催、(4)開催期間、(5)会場につきましては、記載のとおりでございます。
 (6)日程・内容等でございますが、7月30日に、参加者へ候補資産を中心とした現地視察を行うこととしております。31日から8月1日までの2日間は、世界遺産登録のポイントとなる課題について、国内外の学識者による協議・検討を行うものでございます。最終日の8月2日は、市民・県民の皆様を対象といたしました第2回「武家の古都・鎌倉」国際フォーラムを開催いたしますが、この内容につきましては後ほど御説明させていただきます。
 次に(7)参加予定者でございますが、海外の学識者として、イギリスの非省庁系公共団体イングリッシュ・ヘリテージの世界遺産・国際政策担当責任者であるクリストファー・ヤング氏、ICOMOS歴史都市委員会委員長で、マルタ共和国のレイ・ボンディン氏、中国のICOMOS執行委員会副委員長、清華大学教授であるル・ズー氏、文化財保存修復研究国際センターの不動産文化財ユニット・ディレクターで、アメリカのジョセフ・キング氏の4名にお越しいただきます。この4名につきましては、第1回の国際会議で招聘した方であり、今回の国際会議が前回の国際会議の成果を見ていただくという趣旨から、文化庁とも協議をいたしまして、同じ方々に来ていただくことが最善との判断から決定したものでございます。
 また、国内の学識者につきましては、ICOMOS国際トレーニング委員会委員の稲葉信子筑波大学大学院教授に加え、推薦書原案作成委員会委員長の清水眞澄成城大学学長ほか同作成委員会委員の参加を予定しております。国内学識者につきましても、海外学識者と同様の考えから、同じ方々にお願いしてございます。
 次に、2、国際フォーラムの概要について御説明いたします。
 (1)名称、(2)開催日時は、資料記載のとおりでございます。
 (3)会場は、前回、湘南国際村で開催したところでございますが、第2回国際会議の開催に当たっては、アクセス面での御要望もいただきましたことから、現在、鎌倉市内での実施の準備を進めております。
 (4)対象・目的、(5)内容等、一つ飛ばしまして、(7)申込方法等でございますが、第1回と同様に、市民・県民に世界遺産登録に向けた鎌倉の状況を広くお知らせしていくために、国内外の学識者による基調講演とパネルディスカッションを行う予定でございます。詳細につきましては、文化庁を初め関係機関と調整中でございます。
 (6)参加料につきましては、無料といたしております。
 調整中の事項につきましては、後日、詳細が決まり次第お知らせしたいと考えております。
 なお、国際フォーラムの聴講につきましては、「広報かまくら」7月1日号で聴講者募集の記事を掲載するとともに、案内チラシを市内外に配布して、広く一般の方々に聴講を呼びかけることとしております。
 以上が第2回国際会議の概要でございます。
 今後につきましては、第2回国際会議の結果を反映させた、熟度の高い推薦書原案をまとめ、これをもって、秋には国へ推薦要請を行っていく予定でございます。
 以上で報告を終わります。
 
○久坂 委員長  それでは、質疑ございますか。
 
○納所 委員  資料2の第1回国際会議における主な意見とその対応方針について、少しお伺いをしてまいりたいと思いますけれども、世界の戦士階級の文化という視点という、戦士階級という言葉が出てきたんですけれども、これはどういうところを指しているんでしょう。例えばヨーロッパで言うと、中世、諸侯階級とか、騎士層とかございましたよね。その中での騎士層に該当するところが戦士文化であるのか、この辺が、日本で言うと、いわゆる武家文化の武家に該当するとは思うんですけど、戦士階級という言葉の意味するところ、もしくは定義づけを少し教えていただければと思います。
 
○世界遺産登録推進担当課長  武家、侍といいますと、一般的には戦う集団ということになっていると思います。海外にも、ナイト、騎士道といったものがございまして、それら世界にあまたある戦士の中で、それで築き上げてきたそういった集団、そういったものの文化と比較をしようということでございます。
 
○納所 委員  それが、対応方針の中で、比較対象を仏教文化圏から戦士階級の文化まで拡大するというふうにございますけれども、今までの比較対象というのが仏教文化圏にとどまっていたのでしょうか。その辺がちょっと疑問なんです。いわゆる都市構造としての武家の古都・鎌倉のあり方という構成資産を選定していたのかなというふうに思うんですけれども、今までは仏教文化圏が比較対象だったんでしょうか。それをちょっと初めて聞いたような感覚があったものですから、伺いたいと思います。
 
○世界遺産登録推進担当課長  確かにこれまでは、アジアの仏教文化圏ということで検討を進めていました。この間、第1回の国際会議におきまして、ナイト等、ヨーロッパ、ほかにもアフリカだとかというところにも戦士軍団があるということで、それを幅広く比較してはどうかと。武家がなぜ唯一なのかというあたりを比較研究で明らかにしなければいけないという視点で、そういう御指摘をいただいたと考えています。
 
○納所 委員  わかりました。あと、プレゼンテーションのほうの内容に入っていくんですけれども、鎌倉が三方山に囲まれ一方が海みたいなことはよく聞いてはきたんですけれども、山稜部を含めた基本的な地形や都市構造が残っていることは重要な視点でありという御指摘がございました。これが、例えば鎌倉を歩いたときに、市民もしくは観光で来られた方が理解できるような親切な表示といいますか、紹介のあり方が定着しているのかどうか、ちょっと不安になるんです。単に細い道を歩いているだけで、若宮大路があった、八幡様があった、大仏があったというような理解の仕方になってくると思うんです。
 ですから、山稜部を含めた基本的な地形もしくは都市構造が顕著に残っているところだったら、そこをもっと整備してアピールしておくべきだろうと思うし、それが市民の方にも、もしくは多くの人々に理解されているようなムーブメントというのは取り組みの中で必要なんじゃないかなと。単に効果的に表現する、それを例えば世界遺産登録のICOMOSの方々だけに表現するんじゃなくて、多くの市民、国民の理解を得られるようなアピールの仕方というのが必要なんじゃないかと思うんですけど、その点はいかがでしょうか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  委員御指摘のとおりでございまして、鎌倉は三方山で一方が海、要害の都市ということで、私ども中学校で習ってきたという覚えがあります。この間海外の方々が、谷戸に寺院があり、それが切り開かれてきて、それがありのまま残されているということで、ある程度の評価をいただいたところでございます。
 今後、山という視点でございますが、その地形を生かしてということを第1回の国際会議でも指摘をいただいたところでございます。今まで確かに皆様に周知をさせていただく中では、そういったことは比較的少なかったんではないかと。ただ、推進協議会のほうで出していますマップ、武家の古都マップについては、第1回の国際会議の中でも若干お褒めの言葉をいただいたというふうに考えています。
 今年度でございますが、次回の国際会議については、当然、学識者の方々にはそういったものをお示しするということを考えてございます。一方、今年度、私ども鎌倉生涯学習センターのほうに世界遺産の広報コーナーを設置しようというふうに考えております。その中で、三方は山で一方は海だという地形を強調した模型というんですか、3Dと合体させたような、そういったものを取り入れていくというふうに考えております。
 
○納所 委員  今のお話だと、前半の部分では、谷戸の文化というものが特徴的な都市構造なのかなとも思うんですけど、例えば京都や奈良のような区画を整理された、条里制とはちょっと違うんでしょうけど、そういった都市構造だとか、いわゆる八幡宮を内裏に見立てて、若宮大路を中心線に、そして東西に伸びる道というような都市構造なのかなと思ったんです。そうすると、顕著な都市構造というのは、若宮大路もそうでしょうけれども、それよりも、八幡宮を中心とした都市計画なのか、それとも、その周辺の谷戸を開発、切り開いて、そこで仏教等が栄えていったような都市構造なのか、その両方あると思うんですけれども、基本的な地形や都市構造が残っているというのは、具体的に言うと、いわゆる鎌倉の都市計画上の都市構造なのか、それとも、谷戸であるとかそういった部分なのかということなんですけど、その点はいかがでしょうか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  鶴岡八幡宮を中心にして若宮大路がありというあたりは、当然、鎌倉の都市構造の特徴でございますので、海外からいらした方々にも御説明をさしあげた。それで、結論から申しますと、委員さんおっしゃられた後者のほうでございまして、谷戸のほうということでございます。実際、現地視察に行かれまして、山の側は自然が残されているということを随分体感をしていただきまして、このような御意見をちょうだいしたんじゃないかというふうに考えております。
 
○納所 委員  そうしたら、文化財課のほうの報告でもあったんですけど、やぐらというものがもっと前面に出てきていいのかな。谷戸を利用した地形の中で、やぐらというものが非常に特徴的な横穴式の墳墓として存在しているものなんですけれど、そのやぐらの扱いというもの、これはかなり特徴的だと思うんですけれども、これに関しては、このシンポジウムであるとか、御意見をいただいた中での位置づけというのはありましたでしょうか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  やぐらは鎌倉周辺で特徴があるもので、幾つか御案内をさせていただきました。各寺院あるいは切通のわきにやぐらが点在しておりまして、私どもの24の候補資産の中でやぐらというのはございませんけれども、それを構成する一要素として、海外の方々にはアピールをしていきたいというふうに考えております。
 
○納所 委員  かなり特徴的なものであると思うし、その価値というのはもう少し宣揚されていいのかなという印象も持っておりますが、これは専門の方々でぜひ検討していただいて、上手に強調していただければというふうに思っております。
 もう1点、国際会議の開催について、これが第1回とほとんど同じメンバーでやるということの意味、それをもう一度確認をさせていただきたいと思います。
 
○世界遺産登録推進担当課長  第1回につきましては、皆様同じ現地を見ていただき、顕著で普遍的な価値について御議論をいただきました。第1回につきましては、どちらかというと、今まで平成19年度から地元で積み上げてきたものを、ずばりをぶつけて意見をちょうだいするという中で、ある程度の議論が深まったんではないかというふうに考えております。
 次回、第2回につきましては、この前回いただいた御指摘のいわゆる宿題に対する回答というんですか、という側面と保存・管理に関するものということで、より深まった議論をお願いできるんではないかということで、文化庁とも調整をいたしまして、基本的には同じ方で御議論いただくということになってございます。
 
○高橋 委員  最初にちょっと基本的なことなんですが、平泉のほうというのは今どういう状況なんですか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  平泉につきましては、新聞報道等でしか知り得ないのでございますけども、資産との結びつきが弱いんではないかというような御指摘があり、資産が当初九つございましたが、四つほど減らして新たな推薦書をつくっているというふうに聞いているところでございます。
 
○高橋 委員  当初、平泉のほうの決着を見た後、その他の申請をしていこうと。その中では鎌倉が多分一番最初にやっていただけるんじゃないかというような、そういうお話だったんですが、平泉はことし審査が行われるんですか。それとも、ことし整理をして、来年。そうなると、その秋に鎌倉がお願いしても、平泉のほうを先行してという話になると、なかなか難しい話になるのかなとも思うんですが。
 
○世界遺産登録推進担当課長  平泉は資産も減らして、地元の学者等との議論を重ねているところで、9月の仮申請、今年度の申請ということで、当然目指しているものというふうに考えております。
 
○高橋 委員  一応、1年間に一つの国が1候補地ということで、となると思うんですけど、鎌倉もことしの秋にということなんですか。どっちが先ですか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  平泉のほうは、もう既にユネスコの方に1回出しておりまして、それが審査を受けて登録できなかったということで、1回戻ってきたという形になっております。
 鎌倉は、これから、推薦書そのものではなくて、推薦要請をするというふうに考えております。推薦要請といいますのは、これまで地元で一定の推薦書原案をつくってきて、国が一定の評価をして、国のほうである程度の基準に達しているということになりますと、国の内部でその意思決定をして出すということが今までの通常のパターンでございました。鎌倉でやろうとしておりますのは、審査の厳格化を受けまして、情報をたくさん知っている国と一緒に推薦書をつくっていきましょうという考え方でございます。ある程度地元でつくった後、国とともに熟度を高めて、それで熟度の高い推薦書を確立するということを予定しているものでございます。
 
○高橋 委員  ちょっといま一つぴんとこない部分があるんですけど、要するに、平泉のほうは、9カ所あったものを4カ所にしてと。要するに、ICOMOSの勧告を受けて、同じ轍を鎌倉として踏まないようにやっていきましょうということで、ちょっと延ばしたわけですよね。
 9カ所を4カ所にしたというこういう作業の中で、鎌倉は今までと同じように、かなり広範なというんですか、余りぐっと特定することなく、これまでどおりの形でやっていこうというふうな感じなんですけど、何か平泉の反省点を国とともにどういうふうに生かしていこうとしているのかなというのがちょっと見えないんですけど。
 
○世界遺産登録推進担当課長  平泉につきましては、浄土思想ということで、個別の資産が直接証明し切れていないんではないか、資産が直接そのコンセプトとつながっていないんではないかといったこと、そういったことは、やはり私ども武家文化、武家の古都・鎌倉ということを進めているけれども、資産とコンセプトとのつながり、直接性というんですか、そういったものは今後詰めていかなければいけないというふうに思っています。
 
○高橋 委員  これまでと同じような、かなり広い範囲というか、コア資産も含めてたくさんのものを説明はし切れるだろうと、鎌倉の場合には。大丈夫なんですか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  基本的に、現在24の候補資産ということで進めております。今回武家文化に絞ってということになりましたので、武家文化に直接かかわるものということで、基準のiiiとviというのを提示させていただきますけども、それに直接かかわる資産を今後作成委員会の委員さん方に御議論いただいて、最終的には決定していきたいというふうに思っています。
 
○高橋 委員  秋にお願いをしようという段階で、この期に及んで24カ所が何カ所に絞り込まれるとかというようなものが見えてきていないような、間に合うのかなという気はいたしますけれども、それは、じゃあ、とりあえず御答弁は結構ですけれども、ぜひ平泉と同じようにならないように進めていただきたいなと思います。
 ちょっとあと2点ほど伺いますが、前にも聞いたことはあるかもしれないんですが、今度また有識者をお招きして国際シンポジウムをやっていこうということで、こういう招聘の費用というのはうちのほうで見ているんですか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  主催が文化庁と4県市の推進委員会ということで、文化庁も共催ということですので、一定程度文化庁から御負担をいただいています。
 
○高橋 委員  それはわかりました。それぞれの負担でやっていくということですね。
 ちょっと最後に一つだけ。先ほど納所委員さんの方からも出ましたけれども、武家文化とか、武家の古都とか、武家というものを戦士階級とか、何かちょっと非常にぴんとこないなと。それは専門家のお話だから、そういうものなのかなと思って私も聞いておりましたけれども。今、自称武士という方はいるかもしれないんですけど、基本的には武士という仕事をしている方たちはいないわけです。
 そういう中で、そういったものにぐっと特化した中で、居合道みたいなものというのは唯一、剣道なんかもそうかもしれないですけれども。その居合道の極意というのは、これは何かと言いますと、抜かずして勝つということなんです。これは物すごい精神的な、本当にぐっと濃縮した、特化した部分の極意なんです。居合道というのは、抜いて、切ってという、そういうふうに思いがちなんですけれども、実は違うんですよという。私、こういうところにヒントがあるんじゃないかなと常々思って、いろんな学者さんがいろいろ言っているのに、素人が何言ってやがるんだという話なんですが。
 例えば頼朝さん一人とっても、戦う、戦をすることに集中したというよりも、どちらかというと、今の頼朝の墓に法華堂があって、持仏堂というんですか、そこに何日もこもっていろいろと考える。そういう精神性というんですか、そういうことに物すごい時間を費やしたりとか、例えば永福寺もそうですけれども、八幡宮にしてもそうですけれども、いろんな神社仏閣をいっぱい建立をしているわけです。法隆寺さんだってそうですね、焼けたのを復興したのは頼朝さんですから。そういう物すごい精神の部分で日本をリードしてきたのが武家の果たしてきた文化的な役割だったんじゃないかなと。
 円覚寺さんだってそうですよね。蒙古襲来で亡くなった方を慰霊するためにつくった。しかも、日本人だけじゃなくて、モンゴル人にしたって、中国民族、朝鮮民族、亡くなったすべての方を慰霊をして、負の連鎖を防ごうという、物すごく精神的な、今でこそ必要な、見直すというか、今だからこそそういったものをしっかり見詰めて、もう一度そういう精神世界でお互いに世界平和のためにやりましょうみたいな、すごくいいコンセプトじゃないかなと思うんですけれども、そういう精神的なものが何かぐっと侍とか戦士、要するに戦う、ファイターというか、そういうふうになっていくと、ちょっと本来の意味から逆行していっちゃっているんじゃないかなと。専門家の言うことですから、ちょっと私もよくわかりませんけれども。どちらかというと、もう少し目に見える遺産と、そういった高度な精神文化みたいなものというのがどこで連動するかというのは、非常に難しい話だとは思うんですが、本来鎌倉というのは、そういう高い精神文化性のある町だということをぜひPRして、それが本当に世界に通じる遺産になるのかどうかというところで勝負してもらった方がいいような気がするんですが、素人の言うことで申しわけないんですけど、ちょっと感想だけでもお願いします。
 
○世界遺産登録推進担当課長  高橋委員おっしゃいましたように、確かに武家は戦士ということでございますが、武家文化と申しますのは、戦士階級である武家が12世紀に鎌倉で独自の政権を樹立して、150年間にわたって国内外の文化を取り入れた。それで、宗教だとか、思想だとか、伝統だとか、規範だとか、教養のたぐいの多岐にわたるものが鎌倉の資産の中にも見てとれるものがあるというふうに思っています。
 武家の鎌倉時代以降700年間にわたってこの武家文化は発展しまして、我々日本の文化の礎というんですか、源流となっているということで、その源流、起源ではないかというふうに考えております。このあたりは、戦う集団ということを前面に出しているということではございませんで、こういった文化、教養というものがあるからこそ武家文化ということで説明はさせていただいているということでございます。
 
○高橋 委員  ぜひ、抜かずして勝つ、戦わない、平和主義のそういったものをひとつわかってもらえるような、先生方にもちょっとそういったところの視点も議論していただけるようにお願いしたいと思います。
 
○久坂 委員長  ほかに御質疑ございますか。よろしいですか。
                  (「なし」の声あり)
 では、質疑を打ち切ります。
 では、この報告につきまして、了承かどうか確認させていただきます。了承でよろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、了承と確認させていただきました。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  それでは、日程第3報告事項(2)「国指定史跡の追加指定の状況等について」報告をお願いいたします。
 
○世界遺産登録推進担当課長  報告事項(2)国指定史跡の追加指定の状況等について、報告させていただきます。
 今回報告させていただきます史跡追加指定の3件につきましては、平成21年1月に、文部科学大臣あてに史跡追加指定等の意見具申を行いました。その後、平成21年5月15日付をもって国の文化審議会から追加指定等するよう答申されたもので、報告させていただくものです。
 資料1の国指定史跡の追加指定等案件の概要をごらんください。
 まず、資料1の1段目の名越切通ですが、あわせて資料2の国指定史跡名越切通追加指定範囲図をごらんください。史跡名称は名越切通で、追加指定箇所の所在地は、鎌倉市大町七丁目1620番ほかとなります。
 追加指定の理由の要旨でございますが、鎌倉と逗子市小坪、三浦方面を結ぶ峠道で、鎌倉七口の一つ。前回の追加指定後に条件の整った、鎌倉市域のやぐら群前面の平場等を追加指定するとの内容となっております。
 追加指定範囲は、資料2の太枠内の左上から右下へ引かれている斜線で示した4カ所でございます。追加指定面積は8,927平方メートルで、史跡全体の面積は、既指定地と合わせると6万2,265.11平米となるものです。
 次に、資料1の2段目の仮粧坂でございますが、あわせて資料3の国指定史跡仮粧坂追加指定等範囲図をごらんください。史跡名称は仮粧坂で、追加指定等箇所の所在地は、鎌倉市扇ガ谷四丁目317番1ほかとなります。
 追加指定等の理由の要旨でございますが、鎌倉から藤沢を経て武蔵・上野へ至る鎌倉街道の峠道。鎌倉七口の一つ。地籍の錯誤が確認された箇所を解除し、同時に、従来把握されていなかった筆を追加するとの内容となっております。
 解除する範囲は資料3の点線で示した区域で、面積は3,547平方メートルとなります。追加指定範囲は、解除した範囲の一部を含む斜線で示した区域で、面積は5,323平方メートル、史跡全体の面積は、既指定地と合わせて11万3,027.88平方メートルとなるものです。
 なお、地籍の錯誤及び未指定の筆の判明は、不適切事務に関する調査によって明らかになったものです。しかしながら、これらの範囲については同意書の偽造等が行われたものではなく、史跡指定の手続の際、地籍の錯誤があったことから、これを是正したものでございます。
 次に、資料1の3段目の浄光明寺境内・冷泉為相墓ですが、あわせて資料4の国指定史跡浄光明寺境内・冷泉為相墓追加指定等範囲図をごらんください。史跡名称は浄光明寺境内・冷泉為相墓で、追加指定等箇所の所在地は、鎌倉市扇ガ谷二丁目299番イとなります。
 追加指定等の理由の要旨でございますが、中世鎌倉における仏教教学の中心の一つ。創建当初の境内地の形態が良好に保持され、境内には、鎌倉歌壇を隆盛に導いた冷泉為相墓がある。本来境内地でない箇所を含む筆を一たん解除し、改めて必要な範囲を追加指定するとの内容となっております。
 解除する範囲は資料4の点線で示した区域で、面積は1,100平方メートルとなります。追加指定範囲は、解除した範囲のうち斜線で示した区域で、面積は1,026.87平方メートル、史跡全体の面積は、既指定地と合わせて2万2,198.76平方メートルとなるものです。
 なお、今回解除及び追加指定する筆は、平成19年2月に告示されていますが、その申請に当たって史跡指定の同意書の偽造が行われた場所でございます。平成18年に史跡の同意依頼を行った際、土地所有者は、一つの筆のうち、現状として宅地等に利用している部分、今回史跡から解除する部分でございますが、ここを除けば、本来の境内である山稜部については史跡指定に同意していただけるという意思を示しておりました。しかし、その後、宅地部分を外す事務を怠り、筆全体の同意書を偽造して史跡指定申請を行ったものです。不適切事務の発覚後、山稜部と宅地の境界を明確にした上で、山稜部についての同意書を得たことから、一部解除、追加指定等の意見具申を行い、今回の答申となったものでございます。
 以上、報告させていただいた国指定史跡の追加指定の状況につきましては、いずれも世界遺産登録推進に向けた取り組みの一環として取り組んでいるものでございます。
 続きまして、先ほど報告の中でも触れさせていただきました国指定史跡に係る不適切な事務処理のその後の状況について、報告させていただきます。
 平成20年6月議会の当常任委員会におきまして、世界遺産登録推進担当内において、浄光明寺境内追加指定及び名称変更、仮粧坂追加指定及び朝夷奈切通追加指定の3史跡の追加指定申請事務の中で行われた不適切な事務処理18件のうち13件について、既に同意書をいただくなどにより、不適切事務の対応が終了していることを報告させていただきました。
 その後の状況でございますが、市といたしましても、引き続き、御迷惑をおかけした地権者の皆様に、誠意をもっておわびするとともに、改めて史跡として保護を図っていくべき土地であることを御説明し、御理解、御協力をお願いしてまいりました。
 その結果、18件のうち16件については不適切事務の対応が終了いたしました。残り2件のうち1件については財務省の所管で、基本的に一定の条件のもとで史跡指定に同意するとの回答をいただいており、現在、関係機関と調整中でございます。残りの1件につきましては、法人で、現在、鋭意同意に向けてお話を進めさせていただいております。
 以上が国指定史跡に係る不適切な事務処理のその後の状況でございますが、今後とも、全件の早期解決に向けて努力してまいる所存でございます。
 以上で報告を終わります。
 
○久坂 委員長  それでは、御質疑のある方いらっしゃいますか。
 
○高橋 委員  最後の不適切な事務処理ですか、公文書偽造等の事務処理がありまして、大変な騒動になったんですけれども、その後、いろいろと御迷惑をかけた方々の御理解をいただいて、処理が進んでいるという、こういうお話でした。
 最後に1件残った、今交渉中だというのは、これはどこの史跡にかかわる部分ですか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  民地の1件につきましては、仮粧坂でございます。
 
○高橋 委員  今回、解除と追加指定、ここにかかわる部分にはその部分がありませんよという、そういう御報告だったんですけれども、どの辺のところなんですか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  今回の資料でいきますと資料3になろうかと思うんですが、かなり上のほうということでございます。
 
○高橋 委員  わかりました。じゃあ、かなり上のほうということで、この辺の話がまだついていないと。結局、財務省の、これは朝夷奈の切通のところで、鎌倉分と横浜分があって、横浜分の方の協力依頼を財務省のほうにしたら、だめだよと。そうしたら、横浜が、鎌倉のほうだけ協力して、何で横浜は協力しないんだという、そのあたりから確認の作業が行われて、今回の文書の不適切な処理が発覚したわけでありまして、そういう中では、財務省も、横浜も含めてでしょうけれども、御理解をいただいて協力をしていく方向で協議を進めていただいているということで、ある面では、雨降って地固まるじゃないですけれども、結果的にはいい方向に行っているなというふうに思います。ぜひ最後の1カ所まで頑張っていただきたいなと思います。
 それで、もう1点だけちょっと聞いておきたいんですが、これは浄光明寺さんの、資料4ですか、資料を拝見しますと、左下に凡例がありまして、一番下に本来保護すべき範囲というのがあるんですけど、これはちょっと私目が悪いからかもしれない、ちょっと見えないんですけれども、どの辺のことなんでしょうか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  図の白抜きになっているところがございます。太枠で大きな外周の中に、右上のほうに抜けているところがあろうかと思うんですが。下のほうに四角く太枠で史跡の中に囲ってあるところかと思うんですが、そちらともう1カ所、今回の史跡指定を解除した部分の下の部分ですね。
 
○高橋 委員  ちょっと休憩して、一度だけ確認させてもらっていいですか。
 
○久坂 委員長  休憩します。
               (15時47分休憩   15時48分再開)
 
○久坂 委員長  再開します。
 
○高橋 委員  わかりました。これは、要するに、大枠の中の三つの場所なんですけど、本来保護すべき範囲なんだけれども、抜けているというのは、地権者の関係ということですか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  おっしゃるとおりでございまして、まだお話し合いがつかないということで、現在、我々が本来保護すべき範囲ということで、まだ未同意ということでございます。
 
○高橋 委員  今回、同じ場所で解除して追加指定したという。解除して、要するに範囲を狭めた場所も、そういう意味では本来保護すべき範囲という位置づけにもなるのかなとも思うんですが、それはどうですか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  今回解除して指定をした区域といいますのは、平場と山稜部で分かれていまして、先ほど御説明したように山稜部ということで、これは過去の浄光明寺境内絵図というのがございまして、それに当時の境内の範囲が記されておりまして、その範囲がこの山稜部の範囲ということで、本来ここは、当初、その不適切事務が行われる前からこの部分は同意をいただけるということで話し合いが進んできたところでございますけれども、それを除くことなく、全体の筆を指定していただくということで、当初からこの山の部分が浄光明寺境内ということでございます。
 
○高橋 委員  ということは、要するに、外したところは、最初から指定する必要はない場所だったということでいいわけですか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  おっしゃるとおりでございます。
 
○高橋 委員  それと、この図面で言うと、下のほうにお墓のマークが六つですか、出ているんですが、これも浄光明寺さんの墓地なんですけれど、これは要するに絵図に出てこない、後から開発をした墓地という、そういう位置づけなんでしょうか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  ここの墓地につきましては、別の寺院の所管であるというふうに認識しておりますが…。失礼しました、東林寺跡ということで聞いております。
 
○高橋 委員  これは、道路の下側に浄光明寺さんの墓地があるけど、ここじゃないんですか。もうちょっと離れたところなんですか。いずれにしても、この下側の線のところが道路になっています。そこの真ん中辺からお寺の本堂のほうに向かっていくんですけど、この下側に向かっていくところに墓地がありまして、浄光明寺さんの墓地があるんですが、そこは昔からある墓地だと私は認識していたんですけれども。
 
○世界遺産登録推進担当課長  このあたりは地形が改変をされておりまして、史跡として指定できない状況であるというふうに聞いております。
 
○久坂 委員長  ほかに御質疑ございますか。よろしいですか。
                  (「なし」の声あり)
 それでは、質疑を打ち切ります。
 了承かどうかを確認させていただきます。了承でよろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認させていただきます。
 それでは、職員退室のため休憩とさせていただきます。
               (15時52分休憩   15時55分再開)
 
○久坂 委員長  それでは、皆さんおそろいですので、再開させていただきます。
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○久坂 委員長  日程第4「陳情第2号国に私学助成の拡充を求める意見書の提出を求める陳情」、日程第5「陳情第3号神奈川県に私学助成の拡充を求める意見書の提出を求める陳情」以上2件を一括議題といたします。
 陳情提出者の代理者の方から発言の申し出がありますので、休憩いたします。
               (15時56分休憩   16時12分再開)
 
○久坂 委員長  再開いたします。
 原局本日おりませんので、取り扱いを含め御意見を伺いたいと思います。どなたからでも結構ですけれど。
 済みませんでした。まず、陳情第2号国に私学助成の拡充を求める意見書の提出を求める陳情に関しまして、取り扱いを含め御意見をお願いいたします。
 
○高橋 委員  結論は出すべきだというふうに思います。それから、休憩中に陳情提出者から陳述がありまして、国のほうとしては増額をしていても、その位置づけがきちっとしていないので、結果的には、一人ひとりのところに来る段階で減額になってしまうという、この矛盾があるという御指摘もありました。そういった意味も含めて、国のほうの意図がきちっと一人ひとりに伝わるような方策をきちっととっていただくということが大切だというふうに思いますので、結論としては採択をして後押しをしたいというふうに思います。
 
○久坂 委員長  ほかの方はいかがですか。
 
○納所 委員  国に対して私学助成の拡充。これは、私学助成の拡充というのは、やはり充実を求めていくべきだろうというふうに思いますけれども、この文科省の私学助成課によります2009年度の私学高校生1人当たりの国庫補助が5万743円ですか。地方交付税分ですと24万8,200円ということなんだそうですが、むしろ前年よりも伸びてきているということもございます。何とか国としては拡充をしようという姿勢があらわれているのではないかなと。
 ただ、それが、突然の不況に至ってどう影響していくかという動向も見守らなくてはいけないのではないかなということで、これは情勢を見るべきであると。結論を急ぐよりも、もうちょっと情勢を見させていただきたいなというふうに思っております。
 
○久坂 委員長  ほかに。
 
○小田嶋 委員  ひとしく教育を受ける権利を憲法第26条で保障していますので、その点からも、今回の陳情はぜひ結論を出して採択すべきだと思います。
 ましてや、今の経済理由によって勉強を続けられなくなってしまうという状況を回避する責任は国にもありますし、現に、私学への助成の法律には、その目的にはっきりとこううたわれているんです。経済的負担の軽減を図るとともに、私立学校の経営の健全、そして私立学校の健全な発達に資することを目的に、私立学校の振興助成法という助成する根拠がうたわれています。
 今、こういう生徒が私学の学校に経済的理由で行けない。行けないと学校運営も続かない。そういう悪循環がどんどん繰り返されていく。こういう状況をどう打開するのかが国に今問われているんだと思うので、ぜひ出したいのが1点と。
 つい最近、二、三日前の東京新聞には、こういった私学だけじゃなくて、公立の学校も、授業料が払えなくて行けなくなっているということで、自民党の国会議員さんが、そういった教育にかかる経費の軽減のためにどうしたらいいかという検討会をつくったという記事が載っていました。これは本当に大変いいことだと思うので、地方自治体からも、現与党ですけど、今は与党の立場ですけど、ぜひこれは、与野党関係なく実現してほしいなとという応援する意味からも、ぜひ採択すべきだと思います。
 
○久坂 委員長  ありがとうございました。ほかに。
 
○石川[敦] 委員  お話を伺って、非常にやはり、公立との納付金額の格差が7倍であったりとか、退学者が多い、また、それが経済的な理由であるというところを聞くにつれ、非常に本当に学ぶ権利が奪われているというのは実感をするところであります。
 がしかし、私自身も、去年、ことしと続けて私学の受験を子供がしていたりする中で、私学の中にも格差がまだあるような印象がございまして、大変多くの寄附を集めている学校等も実際にはおありになるんではないかなというところから、一律のというところで助成をというのが、なかなか思い切れず、まだまだもう一つ判断の中では検討が必要ではないのかなという印象を持っています。
 また、県立の養護学校などでも予算配分が十分でなかったりとかという部分もあり、このお気持ち、本当に願意は痛いほどわかるところなんですが、今はまずは生徒一人ひとりに奨学金制度等で拡充をして、生徒の家庭自体を支援すべきではないかというところで、いま一つ決断には至らないというところだと思います。
 
○飯野 委員  私もいろいろ、問題が問題だけに、正直、本当に今悩んでいるというところでございます。確かに、学ぶ権利を奪ってしまうということがあるという御意見もあれば、また私学によっても格差がある、寄附金を多く受け取っているところもあるということも一理あると思います。
 しかしながら、やはり、現状として、経済的な理由によって退学する方が今非常にふえている。リーマンショックですか、そういう100年に一度と言われている経済情勢の中、やはり本当に困っている人たちには手を差し伸べなければいけないということがあると思いますので、私は何らかの結論を出すべきだというふうに考えております。
 
○前川 副委員長  副委員長は最後にということで述べさせていただきます。
 たまたま私も、今回一般質問の中でも、教育を受ける機会均等の質問をさせていただいています。ですので、きょう陳述していただいたことは、本当に心からそうだろうなというところもあります。ですが、公立の教育というものをもっと充実できるものは、まだ幾らでも方法があるのではないかと私は思っています。ましてや、教育現場としては、それが主体というところもあると思っています。
 鎌倉市の場合は、高校生に対しては、さっき幼稚園の話もなさっておりましたけど、奨学金制度というものも設けておりまして、枠も広げていただいておりますし、それから、金額的にも上げていただいているというところで、奨学金制度も拡充をしていますので、国のほうのやり方というのは今伺っておりますが、市としても、自分としても、そういう奨学金制度で手だてを加えているということもありまして、ちょっとまだ結論に至るには早いような気がいたします。ほかにも方法が出てくるのではないかと思いますので、私はまだ結論に至らないと思っております。
 
○久坂 委員長  ただいま皆さんからの御意見をいただきました。まだ検討が必要、継続という御意見がある中で、こちらの陳情に関しましては意見書の提出を求める陳情でございまして、全会一致なら意見書の提出ということですので、陳情第2号に関しては継続審査とさせていただきます。
 それでは次に、陳情第3号神奈川県に私学助成の拡充を求める意見書の提出を求める陳情、こちらに関しまして御意見をお願いいたします。
 
○高橋 委員  先ほど申し上げましたように、こういった手当てについてはきちっとやっていくべきだろうというふうに思います。結論を出して、採択をして、後押しをしていきたいというふうに思います。
 先ほども、要するに国のほうは増額しているけれども、県のほうがその扱いをきちっとしていないがために、一人ひとりのところに行くときには減額になっているという、少なくともそういうところだけはきちっと是正をしていただきたいなと、そういうふうな思いもありますので、県にはやはりきちっと意見を言っていくべきじゃないかなと思います。
 
○納所 委員  私学助成につきましては、国もそうですけど、県も、私学振興助成法に基づいて、私学における経常経費等について助成をしているわけです、それが減額をされてしまうわけですけれども。神奈川県としても、私立の高等学校等課程の生徒の保護者に、入学金や授業料の学費軽減補助制度、それから保護者の会社の都合による退職、倒産などによる緊急支援としての授業料の軽減補助制度も、制度としては設けているわけです。
 私は、この制度自身をとにかく維持していただきたい。ぎりぎりの判断だったという部分も考えられると思います。今、経費削減、補助金削減という部分がなかなかつらいところではありますけれども、この制度を維持するということ、それから、今後、特に来年度に不況の影響が県の予算なんかにもどう反映していくのかという、その推移、動向はしっかりと見守っていかなくてはいけないというふうに考えております。
 私学助成の充実というのは本当に願うところで、できれば2分の1の公費助成というのは将来的にはやらなければいけないだろうなと思っておりますし、また、2006年の教育基本法改正で策定が義務づけられました教育振興基本計画なんかにおいても、5年間の教育の骨太方針というのが示されているわけでございますけれども、とにかく現在は、短期的な極端な不況の影響も受けているという部分が非常に強いのではないか。ですから、制度を維持するということで、その動向は見守っていくべきだろうというふうに思っております。ですから、国に対する意見書提出と同じような扱いをすべきではないかと考えております。
 
○小田嶋 委員  この県に対する意見書陳情なんですが、県が平成21年度予算を、私学経常費補助を総額6億2,157万円削減したということなんですが、実は、この平成21年度、国は、これまで全国の都道府県が実施していた授業料助成を、国としても補助金を、生徒1人当たり2,000円地方交付税措置を行っているんです。
 国としても授業料の軽減ということでやっているんだけど、県は、国からもらっていながらも、さらにどんどん減らしていっているという、こういうやり方には、本当に私は、県民の子供たちに責任を負っているのかという憤りを感じざるを得ないんですけども。三位一体改革によって、地方交付税というものが県の裁量によって、何に使うかというのはあんたに任せるけど、国は1%削減を続けていくんだよ、だから、その少ない分で頑張りなさいよと言われているんだけど、しかし、ここの点では、やっぱり減額というのは、私はあくまでも県はそこを譲らないで頑張って、せめて現状維持、そういう姿勢を貫かなくちゃいけないんだと思っているので、ぜひこれは結論を出したいと思います。
 
○石川[敦] 委員  私も先ほどと同じ理由でありまして、願意、本当におっしゃることはよくわかっておりますが、まず公立の部分で、公立の学校に通う子供たちに対しても、経済的な弱者の方たちもいる中で、平等な部分を考えていくときに、私学の場合、先ほども申しましたけれども、寄附を募っている学校との格差の部分をもう少し是正をとってからの判断ではないかなと思いますので、同じ理由で、国への陳情と扱いを同じにしたいと思います。
 
○飯野 委員  私も先ほどと同じ理由で、やはり経済的な理由で本当に学校をやめなきゃいけないという方たちが31名にも及んでいる。これはこれからどんどんふえてくる傾向にあるのではないかという状況の中で、国からお金をもらっても県のほうで減らしているという状況というのは、やっぱり看過できないのではないかということで、この陳情に関しましては何らかの結論を出すべきではないかというふうに考えております。
 
○前川 副委員長  私も、先ほどの国に対してと同じです。国に対して、県に対してというのもありますが、とにかく公立のあり方をもっと国も県も考えていくということが一つだと思うので、偏らないというところで、やはりこれはちょっともう少し検討していく余地があるのではないかと思っておりますので、継続ということにさせてください。
 
○久坂 委員長  では、すべての委員の方から今御意見をいただきまして、継続という御意見もありましたので、こちらも意見書の提出を求める陳情ですので、陳情第3号も継続審査ということにさせていただきます。
 では、一たん休憩とさせていただきます。
               (16時30分休憩   16時31分再開)
 
○久坂 委員長  それでは、再開いたします。
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○久坂 委員長  「継続審査案件について」日程を追加させていただきます。事務局からお願いします。
 
○事務局  ただいま陳情2件が継続審査というふうに確認されました。この陳情2件につきまして、最終本会議において閉会中継続審査要求を行うことについて御確認をお願いいたします。
 
○久坂 委員長  よろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 確認させていただきました。
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○久坂 委員長  それでは、日程第6その他(1)「当委員会の行政視察について」ということなんですけれども、日程の調整をさせていただこうと思うんですが、一たん休憩させていただきます。
               (16時32分休憩   16時48分再開)
 
○久坂 委員長  では再開させていただきます。
 それでは、確認いたします。当委員会の視察ですけれども、日程としましては、10月の最終週の27〜30日の間で行かせていただくということで確認をさせていただきます。
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○久坂 委員長  それでは、長時間にわたりまして御審議ありがとうございました。お疲れさまでございました。文教常任委員会を閉会いたします。
 以上で本日は閉会した。


 以上は、会議の顛末を記録し、事実と相違ないことを証する。
   平成21年6月15日

             文教常任委員長

                 委 員