○議事日程
平成20年 6月 2日議会全員協議会
議会全員協議会会議録
〇日時
平成20年6月2日(月) 10時00分開会 11時18分閉会(会議時間 1時間12分)
〇場所
議会全員協議会室
〇出席議員
松中議長、千、早稲田、久坂、納所、原、萩原、石川、本田、野村、前川、渡邊、山田、大石、三輪、小田嶋、高野、伊東、助川、中村、岡田、藤田、森川、吉岡、赤松の各議員(高橋副議長は欠席)
〇理事者側出席者
石渡市長、佐野副市長、金澤副市長、讓原世界遺産登録推進担当担当部長、島田世界遺産登録推進担当担当次長、橋本世界遺産登録推進担当担当課長、兵藤総務部長、内藤総務部次長兼総務課長、比連崎管財課長、勝山環境部長、出澤環境部次長兼環境政策課長、柿崎環境施設課長、伊藤都市計画部長、井上都市計画部次長兼都市計画課長、大場都市計画部次長兼開発指導課長、甘粕都市調整課長
〇議会事務局出席者
植手局長、磯野次長、小島次長補佐、田中次長補佐、原田議事調査担当担当係長、久保担当書記
〇本日審査した案件
1 報告事項
(1)世界遺産登録に向けたスケジュールについて
(2)(仮称)バイオ・リサイクルセンター建設用地について
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○松中 議長 ただいまから議会全員協議会を開催いたします。蒸し暑いと思う方はどうぞ上着を脱いでください。あるいはこれから蒸し暑くなるかもしれませんけども、よろしくお願いいたします。
本日の議会全員協議会は、市長から世界遺産登録に向けたスケジュールについて及び(仮称)バイオ・リサイクルセンター建設用地について、議会に報告する必要があるので開催してほしい旨、依頼がありましたので、開催した次第であります。
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○松中 議長 報道機関の取材及び傍聴の申し出について、事務局から報告を願います。
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○植手 事務局長 本日の全員協議会に、朝日新聞、毎日新聞、神奈川新聞、読売新聞、鎌倉新聞及びNHKから取材及び写真撮影の申し出があります。また、8名の傍聴希望の申し込みがあります。本件の取り扱いについて、御協議をお願いいたします。
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○松中 議長 ただいま事務局からの報告につきまして、許可することでよいか、御確認をいたしたいと思います。よろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
では、そのようにさせていただきます。
暫時休憩いたします。
(10時01分休憩 10時03分再開)
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○松中 議員 それでは再開いたします。
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○松中 議長 まず初めに、「世界遺産登録に向けたスケジュールについて」理事者からの報告を願います。
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○石渡 市長 本日は大変御多忙のところ、全員協議会を開催をいただきまして、まことにありがとうございます。それでは世界遺産登録に向けたスケジュールにつきまして御報告をさせていただきます。
世界遺産登録に向けては、その登録審査というものが、最近、大変厳しくなっていると受けとめております。こうした状況を踏まえまして、これまでも文化庁と綿密な協議を進めてまいりました。
その文化庁からの指導や、5月23日にICOMOSの勧告が出された平泉の可否の行方を見守る必要があることから、鎌倉のこれまでの平成22年度登録という目標は困難な状況であり、今年度の文化庁の推薦要請を見送ることとしたいと考えております。
新たな登録目標年度は、文化庁とも協議が必要なことから、今、明確な時期は申し上げられませんが、いずれにいたしましても、早期の登録実現に向けて引き続き努力してまいります。
詳細につきましては、担当職員から説明をさせます。
なお、世界遺産登録に向けて、市民と行政とが一体となって活動を行っております鎌倉世界遺産登録推進協議会に、新たに特別顧問として鎌倉市名誉市民であります平山郁夫先生が御就任されたことをあわせて報告をさせていただきます。
何とぞ、御了承を賜りますよう、お願い申し上げます。私からは以上でございます。
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○讓原 世界遺産登録推進担当部長 それでは、世界遺産登録に向けたスケジュールについて、御報告させていただきます。
これまで鎌倉の世界遺産登録に向けては、平成20年度に文化庁へ推薦要請を行い、ユネスコの所要手続を経て、平成22年度に世界遺産登録を目指すというスケジュールに基づいて、4県市で準備作業を進めてきたところでございます。
こうした中、昨年、石見銀山の記載延期というICOMOSの勧告に見られるように、世界遺産登録に向けた審査が大変厳しくなっていることを認識いたしまして、鎌倉の今後の進め方について、これまでも文化庁と綿密な協議・検討を行ってまいりました。
また、5月23日の平泉に関するICOMOSの勧告が、石見銀山同様、記載延期という厳しい結果であったことを踏まえ、今後のスケジュールなどについて、5月26日に文化庁と協議を行いました。
なお、ICOMOSの勧告でございますが、四つの勧告区分がございまして、一番上の区分が世界遺産一覧表に記載するという記載でございます。次の区分が、追加情報の提出を求めた上で次回以降の審議に回す情報照会でございます。その次の区分が、より綿密な調査や推薦書の本質的な改定が必要とされる記載延期でございまして、石見銀山や平泉の勧告区分はこの記載延期でございました。なお一番下の区分は、不記載決議というもので、記載にふさわしくないものとされております。
協議を行った文化庁からは、鎌倉の世界遺産登録を確実に行うため、慎重な対応を図るべきとの指導もあり、推薦書原案の記述内容をいま一度検討をするなど、慎重を期さざるを得ない状況でございます。
また、平泉は、鎌倉市としても先進事例として学ぶところが多く、推薦書原案の作成など、大いに参考とさせていただいておりましたので、今後の準備作業を進める上でも、7月に開催されるユネスコ世界遺産委員会における平泉の可否の行方を見守るとともに、その前提となるICOMOSの勧告内容を十分分析・検討していく必要がございます。
文化庁は平泉に関して、7月のユネスコ世界遺産委員会に向け、委員国の理解が得られるよう最大限努力していくとしており、このような状況から、先ほど市長から御報告いたしましたように、これまでの平成22年度登録という目標は困難な状況であります。このことは4県市とも同じ足並みで対応することとしております。
新たな登録目標年度の設定につきましては、文化庁との協議が必須であり、また、平泉の可否の行方を見守る必要がございますので、今、明確な時期は申し上げられませんが、私どもといたしまして、できる限り早期の登録に向けて、準備作業を進めてまいる所存でございます。
以上で報告を終わります。
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○松中 議長 ただいまの報告につきまして、御質疑、御意見がありましたら、お伺いいたします。
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○山田 議員 今、登録、推薦書については、ことしあきらめるということで、これから先、また新たな仕事をしていかなきゃいけないんだろうと思うんですが、当面、7月、平泉の登録を見守るとしても、鎌倉市として、これから先、どのようなことをされていくのか。職員の規模もございますので、縮小するのか、それとも今後継続して、どのような仕事が想定されるのか、そのあたりが1点と。
あともう1点は、平泉に4月の下旬に行ってまいりました。そのときに、やはり今、部長から記載不可と言っていましたでしょうか、ごめんなさい、記載延期ですね。おっしゃっていましたけど、推薦書からやり直すという手続が必要なんで、ざっくり2年おくれますかねという職員からのコメントがあったんですが、そういったことを踏まえて、最大どれくらい延期がなされる。あるいは登録までに、最悪値でどれくらいかかるんでしょうかね。それは一番目の答えともリンクしてくるんですが、新たな遺産を何か新たに発見するとか新たに加えるとかという作業じゃなくて、言ってみれば推薦書をどういうふうにこれから書き込んでいくかという、そのあたりの話になるんじゃないかと思うんですが、ちょっとその2点を確認させていただきたいと思います。
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○讓原 世界遺産登録推進担当部長 ただいま御質問ございました。まず、これからの作業でごさいますけれども、まず一つは、ICOMOS勧告、あるはい7月の世界遺産委員会の結果をもとに、まずはICOMOS勧告の分析をまずしなければいけないと。これにつきましては、2005年にユネスコの作業指針が改定されてからの事例というのは、石見銀山と平泉しかございません。そこでいろいろ作業指針が改定されて、新たにモニタリングの部分であるとか、管理体制であるとか、そういったものが推薦書に必要となったわけで、その部分については石見銀山と平泉を大いに参考にして、私どもも推薦書のもとになる原案を作成してきているわけでございますけれども、その辺をまず、ICOMOS勧告を分析しながらその原案をどのように補強しなきゃいけないか、そういった作業が行わなきゃいけないものでございます。
それで人数につきましては、実はことしの1月に1名、そして、4月に1名増員した形でございますけれども、この人数で当面は登録を目指していきたいというふうに考えています。
また、いつまでかかるのかという話ですけれども、文化庁は、平泉についてはできるだけ早い時間で、直近でいくと、今度の7月の世界遺産委員会には理解を示してもらうように最大限努力するというふうに申しています。ただ、これは結果はまだちょっと見えない部分もございますので、その辺をしんしゃくしまして、鎌倉市の登録の時期というのは、また文化庁とも協議していきますが、私どもとしてはできるだけ早く登録できるように対応していきたいと、かように考えています。
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○松中 議長 ほかにございますか。
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○岡田 議員 先ほど、市長さんの方からと部長さんの方から御説明ありましたけれども、この推薦書原案につきまして、市長の方は文化庁の推薦要請を見送るという決断をしたんだというようなことが言われたかと思います。部長の方からはですね、推薦書原案の見直し要請ということで若干ニュアンスが違う。そしてまた新聞等々を読みますと、若干ニュアンスよくわからないところがこうありまして、今、言われたようには、二つの見方みたいなのがあるのかなという感じでよくわからないということで、そこら辺は具体的に5月に、例えば新聞だと、平泉のことに関して、その前とその後、言ったということを書いてありますけれども、そこら辺の具体的な内容について、ポイントだけでいいですから経過を教えていただければありがたいと思いますけれども。
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○讓原 世界遺産登録推進担当部長 まず、一つに、市長が申し上げました今年度の文化庁の推薦要請を見送る。これの後に、推薦書原案は見直しながら早期に出すということで特段矛盾していることはないと思います。
それとあと、それ以外に今、議員の方から御質問ございました点でございますけれども、私ども文化庁とは綿密に協議をずっと重ねてきたわけでございますけれども、特に4月に入りまして、ひとつ私ども国際専門家会議を開く予定で、そのスケジューリング等についての文化庁との調整の中で、なかなか国際専門家会議が、一つはICOMOS勧告がことしはちょっとずれ込んで出るということもあって、なかなか5月開催とぶつかる可能性があるということもあったり、また、最近の、これは平泉というのが出てない段階でございますけれども、石見銀山等で、最近のICOMOSや世界遺産委員会の状況からすると、かなり推薦書原案について新たなものが求められているというか、そういう熟度を高めるということも一つ必要かもしれないというような話が4月ぐらいからございまして、それで実は原案の協議は3月28日ですが、それぞれ章立てについて協議を進めました。それから、5月に入りまして、5月8日に、これは文化庁記念物課の方に4県市の会長と副会長でごあいさつかたがた、打ち合わせをさせていただきまして、その中で記念物課長は、一つは鎌倉はこの1年間で大分検討が進んでいると。
それで、申請については、ある意味では周りの状況とか関係なしに、物理的には今年度推薦しても、それで22年の登録を目指すということは不可能ではないよと。だけども、瀬踏みしなければ、そういうことは言えるんだけども、非常に、先ほど申しましたようなICOMOS勧告等、国際的なコンセンサスを得る必要があるので、平泉に関するICOMOS勧告とか、あるいは世界遺産の状況も見る必要もあるんではないかというようなことで、ちょっと困難じゃないかという話も出ました。それで再度、そのときにICOMOS勧告が出てからまた協議しましょうというお話でしたので、5月26日に私ども文化庁にお伺いしまして、それは先ほど申し上げたようなことをいただきまして、より確実にするために、今年度の推薦要請は見送るというふうに判断したところでございます。
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○岡田 議員 ありがとうございます。ただ、石見銀山、それから平泉、これは先ほども申されましたけれども、作業指針が改定されたということで、かなり厳しくなったと。そういった中で石見銀山、それから平泉も含めまして、4段階の3ランクになったというようなことで、それはその前の石見銀山のところでももちろん3ランクになったわけで、そこら辺のところは御承知だったのかなと、こんなふうに思っています。
平泉の方も、石見銀山のことを考えましてやっていたということも伺っています。新聞報道にもありますけど、鎌倉は一生懸命頑張っているんだと、やっているんだということも書いてありますけども、こういった中で情勢も、私どもと違って担当原局が分析されているだろうと思うんですね。非常に厳しくなったということもございまして、これも新聞報道なんですけど、2004年に82%だった登録の合格率がこれは07年度63%と、作業指針との関係もございますでしょうが、かなり厳しくなってきているなと。そういった中で、片方では頑張ってやりたいと、我々も頑張ってやってもらわなきゃ困るなというふうに私は思っていますけども、今度は逆に長引かせると二律背反といいますか、長引かせると合格率がかなり厳しくなっていくと。しかし、やっていかなきゃいけないというような、かなり厳しいところがあるかと思うんですね。
先ほど山田議員がおっしゃいましたけれども、平泉の方に行くと、ざっくりこうだということもちょっと言われたりはしているんですが、それは今言われたとおり、なかなか難しいということで、来年とか、そういうふうな、かちっとは言えないというふうなことだとは思うんですが、そうはいっても、最悪って山田議員も言われましたけれども、大体こんな感じというのはなかなか言えないもんでしょうかね。
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○讓原 世界遺産登録推進担当部長 確かに世界遺産の登録の厳しさというのは、一つは上限が45件であるとか、あるいは先ほど岡田議員が言われていましたように、16年から比べて8割ぐらいから6割に今下がっていると、そういう中で、確かに厳しい状況はあります。しかし、ICOMOSの勧告の内容を私は今、分析を始めていますので、それをもとにして、長引けばいいということではございませんで、できるだけ早い時間に推薦要請を行うという考え方でおりますので御理解いただきたいと思います。
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○岡田 議員 御理解というか、しないわけではない。もちろんするんですけれども、名簿登載からもう16年たっていますからね。そういうこと考えますと、今まで見てみますと、コンセプトも若干変わってきたりしてきていますよね。そういった中で、また新たに今回みたいな形で、コンセプトも含めてぐらいのことでね、きちっとやっていかなきゃ、かなり厳しい条件が、私つけられているんではないかなと、こんなふうに思うわけです。時間的なことも申しまして、本当に本腰を入れていかないと、20年、23年、25年となっていく可能性もあるんで、鎌倉は名簿登載されて、できるんではないか、できるんではないかという市民は期待を持っていたんですけれども、ここでまたずらされるのは非常に私は残念だと、こんなふうに思っています。
それから、これは言いっ放しなんですけども、もう1点ですね。大変恐縮なんですけれども、さきに職員の有印公文書偽造、これが行われまして、そして、そのときには処罰が行われました。次に、その後に、文化庁提出済み、この書類にも不正が発覚しておりますね。これも新聞報道されました。その後の責任について、私は理事者から当然話があるかなというふうにお待ちしておったんですが、始めのところで処分を行ったきり、その後に出たことについては何も出てきてないというようなことで、そこら辺をどのように考えられているのかなと、こんなふうに思うんですが、そこら辺はいかがでしょうかね。
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○石渡 市長 さきの不適切な事務のとり扱いにつきましては、私どもとしては、この世界遺産登録を着実に一歩一歩進めることが私どもの責任の取り方である。このように考えておりますので、何とぞ御理解を賜りたいと思っています。
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○岡田 議員 わからないんではないんですが、新聞報道等もございますように、世界遺産については過去の不祥事もございましたし、今後やっていかなきゃいけない。それでまた1年か2年ずれていくというふうになると、本当にこれ失望が大きいわけですよね。我々も身銭切って頑張って、世界遺産のために町でも頑張っておりますので、そこら辺、めり張りをつけてきちっとやっていかないと、やっているからいいじゃないかということではだめであって、今後、襟を正してやってもらいたいというふうに思いますので、再度、石渡さんの方から決意みたいなことを言っていただければありがたいと思うんですけれど、いかがでしょうか。
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○石渡 市長 さきの不適切な事務、二度と起こらないようにすることはもちろんのこと、これまで積み上げた、私どものさまざまな、また市民の方の御尽力をいただいております。こういったことを無にすることなく、しっかりと不退転の決意で世界遺産登録に向けて、一歩一歩着実に進めさせていただく所存でございます。
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○松中 議長 ほかにございますか。
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○納所 議員 1点お伺いしたいと思いますけれど、ICOMOS勧告で記載延期という平泉の動向なんですが、例えば、7月のユネスコ委員会において、石見のようにまた逆転記載という可能性もなきにしもあらずだと思うんですが、もしこれが勧告どおりに延期という結論になった場合、例えば、再申請、再登録を目指すには、どのくらいの期間が予想されるのかということも、ひとつ参考にしておかなければいけないと思います。その辺の再申請の平泉の場合ですね。もし延期となった場合の再申請のその可能性、時間はどれくらいかかるとお見積もりでしょうか。
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○讓原 世界遺産登録推進担当部長 まず一つは、文化庁は、先ほど申しましたように7月の世界遺産委員会で記載ということを目指していきますというふうに申し上げています。あと一般例でしかちょっと申し上げられないんですけれども、記載延期になった場合、先ほど申しました、より綿密な調査や推薦書の本質の改定が必要になりますと。それで推薦書を再提出した後、約1年半をかけて、再度審査を受けるというのが一般的でございますので、そういうことでいいますと、例えば21年2月に再提出したという仮定であれば、22年6月の委員会の審議を受けることになりますけれども、あくまで今の段階では、文化庁は7月の世界遺産委員会で記載というふうな考えでおりますので、先ほど申し上げましたスケジュールは、あくまで一般的な例で申し上げた次第でございます。
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○納所 議員 その逆転登録に至る経過というのは、石見銀山の例でわかると思うんですが、特に平泉の場合は一つの地方の都ということで、時期的にも性質が鎌倉と非常に共通している部分があると思うわけなんですね。その中で今回、平泉が延期という勧告を受けた一番の要因ですね。それと鎌倉の世界遺産登録と共通する部分というのがあると思うんですが、その延期されてしまった理由と、例えば、鎌倉の世界遺産登録の共通する部分、もしくは非常に参考にしておかなければいけない部分というのはどのような点がありますでしょうか。その点、お伺いいたします。
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○讓原 世界遺産登録推進担当部長 まず、平泉に対するICOMOS勧告では、顕著な普遍的な価値の証明が不十分というふうな御指摘がされています。鎌倉市と平泉と構成する資産とは異なりますので、史跡がそのまま鎌倉の評価に当てはまるというのは、直は言えませんけれども、私どももそのような指摘を受けることのないよう留意する必要はあるだろうと。それでICOMOS、平泉の主な指摘事項というのは、今の段階で私どもが把握しているのは7点ばかしございまして、世界遺産にふさわしい、顕著な普遍的価値の証明が不十分という4カ所と、あと比較研究で、ほかの世界遺産と比べて独自性とか、そういったものの部分、それから資産の範囲の部分についても再検討が必要というようなこと、あるいは資産と緩衝地帯との区分の整理が不十分だというような指摘もございます。この辺は私どもまだ細かい資料を持ち合わせておりませんので、再度、実際にICOMOSの勧告そのものを見ながら分析をして、これらはいわゆる推薦書でいえば根幹を示す部分でもございますので、それらの内容を十分検討して、推薦書原案の作成については補強していきたい、このように考えています。
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○松中 議長 ほかにございますか。
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○渡邊 議員 これはまたちょっと別の機会にも伺いたいと思っているんですけれども、最低1年延びるとして、これその間、コストはどのくらいかかってくるんでしょうか。
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○讓原 世界遺産登録推進担当部長 申しわけございませんけれども、一つはどのような見直しになるかということによっても異なりますけれども、少なくとも人件費部分は、これは今の人件費、私どもの仕事というのは、もともと教育委員会文化財課からの事務についての委託というか、受けておりますので、例えば、史跡の指定にかかわる部分とか保存管理規約にかかわる分というのは、もともと文化財課の仕事を世界遺産にかかわる分について、私どもが行っているという経過でございますので、直、人件費がどのくらいというのはちょっと難しいと思いますけれども、人件費については若干やはり時間がかかる分は、それは必要になるとは思いますけれども、あと具体的な、どの点をどういうふうに見直していくかというものがはっきりしない段階で、経費的なものは、ちょっと今の段階では申し上げる段階ではございません。
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○渡邊 議員 先ほど納所議員の質問も答えられたように、今の段階では、申請、登録難しいということで延期したわけですから、違う角度でいろいろな方法で見直していかなきゃいけないという意味では、さらにはコストがかかる可能性もあるというふうに理解してよろしいですか。
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○讓原 世界遺産登録推進担当部長 申しわけございませんけれど、具体的にどうなるかというのは、まだちょっとはっきり見えないことがありますので、いずれにしても、早期推薦要請、あるいは登録に向けて頑張っていきたいというように思っています。
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○松中 議員 ほかにございますか。
(「なし」の声あり)
なければ、この件を打ち切ります。
本件につきまして、了承する旨、確認してよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
そのようにさせていただきます。
職員入れかえのため、暫時休憩とします。
(10時30分休憩 10時34分再開)
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○松中 議員 それでは再開いたします。
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○松中 議長 次に「(仮称)バイオ・リサイクルセンター建設用地について」理事者から報告をお願いいたします。
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○石渡 市長 引き続きまして、(仮称)バイオ・リサイクルセンター建設用地につきまして、御報告させていただきます。
(仮称)バイオ・リサイクルセンター建設用地につきましては、平成19年9月に関谷島ノ神の宅地開発予定地約4,800平方メートルを建設用地として取得する方針を決定して、土地所有者と取得交渉を行いながら、建設用地周辺の農業者や住民の皆さんに御理解をいただくための説明会などを重ね、2月定例会において取得にかかわる予算の御承認をいただきました。
3月中には取得を完了する予定でございましたが、この用地につきまして、当初の開発事業計画では許可相当ではないことが判明し、市有財産評価審査会から御答申いただいた買収価格の前提条件が変わりましたので、急遽3月中の買収を取りやめた旨、3月31日に本協議会にて御報告申し上げました。その後、繰越明許の手続をいたしたところでございます。
今年度に入りまして、引き続き土地所有者と協議を行ってまいりましたが、買収予定地の市場価格に関する考え方が互いに折り合わず、土地取得交渉は不調に終わりました。
大変残念なところではございますが、本市の焼却施設の老朽化や環境省の循環型社会形成推進地域計画のスケジュールなどを勘案いたしますと、現時点で建設用地の取得にめどがつかない以上、早い段階で用地買収を断念して、善後策を講じる必要があると判断をいたしました。
このたびの用地買収の断念によって、(仮称)バイオ・リサイクルセンター建設がおくれてしまうことになりますが、生ごみの資源化は循環型社会の形成推進のためにはぜひとも必要であると考えております。今後環境部はもとより、庁内一丸となって早急に善後策を検討してまいります。
詳細につきましては、担当部長から説明をいたさせます。なにとぞ御了承を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。私からは以上でございます。
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○勝山 環境部長 (仮称)バイオ・リサイクルセンター建設用地につきまして、御報告をさせていただきます。
(仮称)バイオ・リサイクルセンターの建設につきましては、平成19年9月に関谷島ノ神の宅地開発予定地約4,800平方メートルを建設用地として取得する方針を決定して以来、地元周辺の農業者や住民の皆様の御理解を得るべく、玉縄学習センター等で説明会などを開催してまいりました。
また、逗子市には、平成18年4月に締結した覚書に基づきまして、生ごみの資源化の広域処理を働きかけてきたところでございます。
2月定例議会におきまして、用地取得に係る予算の御承認をいただき、3月中には用地取得を完了して、建設事業を進めるために、地元周辺の農業者や住民の皆様との恒常的な話し合いのテーブルづくりやバイオ・リサイクルの技術を広く認知していただくための全市的な説明会などを企画しておりましたが、3月18日及び31日に本協議会に御報告したとおり、逗子市との生ごみの広域処理は逗子市側の理由により断念しなければならない状況となりまして、また一方で用地の買収価格の前提でございました当該地の開発事業計画が許可相当であったかどうかということにも疑義が生じたため、平成19年度中の用地取得を断念をいたしました。その後、繰越明許の手続をいたしまして、今年度に入りましてから農業者や住民の皆様との話し合いを働きかけてきましたが、用地取得が不透明な状況の中では話し合っても仕方がないという御意向であり、話し合いを進展させることはできませんでした。
また、引き続きまして土地所有者と協議を行ってまいりましたが、土地所有者は、当該土地は開発事業計画を変更することなどにより、開発許可が得られるというふうに考えているということでございました。
しかしながら、当方といたしましては、現時点において開発許可相当と判断できないことから、その状態での買収に応じていただけるかを意向打診いたしましたところ、あくまで開発許可を得たいということでございました。
このように買収予定地の市場価格に関する考え方が双方で折り合わず土地取得の展望が開けない状況でございました。
このような中で、(仮称)バイオ・リサイクルセンターの建設につきましては、環境省の循環型社会形成推進交付金の交付申請手続の関係もございまして、地元周辺の農業者や住民の皆様の一定の御理解を得て進めるとしてきた平成20年度事業は施設整備基本計画の策定など、その事業執行に要する期間を考慮いたしますと、今年度は実施できない状況と判断をいたしました。
当該建設用地について、新たな開発事業計画によれば開発許可相当かどうかを、新たな計画案の提示を受けて、一定期間審査等の手続を経て、判断をしていくということも検討いたしましたが、その審査等の手続期間中は地元の皆様との話し合いを進めることは困難な状況でございます。
本市の焼却施設の耐用年数等を考えますと、生ごみの資源化を含め、将来的に安定したごみ処理システムをどのように構築していくのかを、限られた時間の中で早急に検討していかなければならないと考えております。
したがいまして、関谷の建設用地の買収については断念をいたすとともに、現時点で新たな建設用地のめども立っておりませんので、環境省の循環型社会形成推進交付金の基礎となる循環型社会形成推進地域計画は、国・県とも協議して計画スケジュールを含めて見直す予定でございます。
今後の対応でございますが、生活環境整備審議会等を開催していく中で専門家の御意見を聞きながら、コストを含め実行可能な選択肢などを検討いたしまして、早急に次善策を企画・検討してまいります。
また、同時並行いたしまして、(仮称)バイオ・リサイクルセンターの建設候補地としてこれまで検討して外してきた用地につきましても、新たな候補地の検討も含め全庁的な検討組織を立ち上げる中で、政策の優先度も含め再度検討していきたいというふうに考えております。
さらには焼却施設の老朽化や生ごみの資源化という本市の廃棄物行政の重要課題につきまして、全市的に説明会等を開催する中で広く市民、事業者の皆様に御説明を申し上げ、御意見、御協力を賜りたいというふうに考えております。
以上で報告終わります。よろしく御協議の上、御了承賜りますよう、お願いいたします。
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○松中 議長 それでは、ただいまの報告につきまして、御質疑、御意見がありましたら、お伺いいたします。質疑、意見はございませんか。
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○森川 議員 今、先に伸ばすということで、地域計画についても再度検討ということなんですけれども、焼却炉の老朽化も迫っている中で、市としてはどのぐらい延びるというふうに踏んでいらっしゃるんですか。そこはまだ全然未定ですか。
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○勝山 環境部長 県との協議をいたしておりまして、少なくともこの段階で関谷の建設を断念するということで、確実に1年は延びます。それをどの段階で復活させるかということでございますけれども、これも今後、県を通じて国とも協議していかなきゃいけないんですけれども、余り先に延ばしたくない。この1年で延長をとめるためには、本年の12月ぐらいまでには新たな建設用地のめどをつけないといけないだろうというふうに考えております。ですから、建設用地のめどがことしいっぱい見通しがつかないようでございますと、生ごみの資源化につきましては、環境省の方の計画は2年以上ずれ込んでいくということでございますので、私どもとしては、年内をめどに精力的にやっていきたいと、このように考えております。
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○森川 議員 確認させていただきますけれど、逆に言えば今年度中に土地のめどがつけば、地域計画に基づいて交付金も鎌倉市単独でもおりるということを確認させていただいてよろしいでしょうか。
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○勝山 環境部長 まだ、細かなそこまでの具体的な例はないんですけれども、私どもの感触としては、これは本年度中ということではなくて、年内に新たな建設用地の見込みがつけば、来年早々にも国・県とまた協議をし直しまして、改めて地域計画を提出して、交付金の内示をいただくことは可能だというふうな感触は得ております。
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○森川 議員 また計画がとりあえずは1年おくれることは確実だったわけですけれども、その場合には焼却炉とのやっぱり関係があると思うんですね。今泉の焼却炉、また名越の焼却炉については、特に今泉とは25年に焼却炉は廃止するというようなたしか約束もしていると思うんですが、その点についてはどうなりますでしょうか。
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○勝山 環境部長 確かに今御指摘のように、今泉の焼却炉につきましては、周辺の3町内会の皆様と25年度をめどにして稼動をしていきますというようなお約束をしておりますので、私どももやはり25年度まで燃して、それ以降は燃さないというようなものを基本として今後考えていく必要があるだろうと、それは十分にそのようなことで考えてございます。
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○森川 議員 その場合には、25年度、今泉は焼却炉廃止ということで地元とも約束をしているのでそこはしっかり守っていただきたいと思うんですが、その場合には、このままでいきますと、生ごみの資源化施設、間に合わないというふうに私は思うんですけれども、その場合には、要するに焼却を外に出すことも考えるということでしょうか。
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○勝山 環境部長 今の現段階で、そこまでのことというのは、なかなか申し上げられない部分があるわけでございますけれども、この関谷の土地を平成19年度に取得して、平成20年度に予定事業が進められれば、平成25年の4月1日、平成25年度当初にこの生ごみの施設を稼動させることができると。
今泉につきましては、平成25年度中焼却ができるということでございますので、1年間のダブりがございまして、生ごみがうまく稼動すれば、あとは逗子との焼却施設を広域でつくる、つくらない。それから名越を改修すると、そういうようなことも含めまして、今泉につきましては、お約束どおり焼却がやめられるというふうに踏んでおりました。この関谷の建設を断念いたしました。当然、最低で1年延びるわけでございますから、このアドバンテージといいますか、25年度中の1年のダブりはなくなりましたので、それがまた1年延びることによりまして、今泉を何とか延ばしていくというようなことも考えなければいけません。ただ、これは本年の12月までに、精力的に私どももその用地を探す、それからまた、ほかの手立てというものも考えていくわけでございますから、その時点で議会の方には御報告を申し上げたいと、このように考えております。
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○森川 議員 地元の皆様には、ずっと今泉の方も迷惑かけてきたわけですから、やはりそこの協定はしっかり守れるような形で取り組んでいただきたいなというふうには思っております。
それともう1点、逆に生ごみ資源化施設が先に延ばされたということになりますと、なおさらやっぱり今の焼却ごみを減らしていくことが私は必要ではないかなというふうに思います。そうした面では、やっぱりソフト面の政策として、ごみの有料化とか、それから事業系ごみの徹底した分別とか、そういうのも私は必要ではないかというふうに思うんですが、前にやりました事業系ごみの個別収集とか、また家庭ごみの有料化、それについては、私はもっと早期に、前は生ごみの資源化の導入時期とあわせるというような、たしかお答えもあったと思うんですが、やはりそれ以前に、私はごみの有料化なんかも導入するべきじゃないかなというふうに思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。
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○勝山 環境部長 有料化につきましては、再三本会議等で御答弁しているとおり、その方針でいきたいというふうに思っております。生ごみの資源化をして、その後に残る燃やすごみについては有料化というようなことで今スケジュール的には考えております。
ただ、先ほども私の方で御説明いたしましたけれども、この生ごみ資源化施設の関谷の建設断念、これは今後の方策でございますが、生活環境整備審議会を立ち上げると同時に、新たに減量審の方も新たな委員さんで立ち上げることを今想定をしております。
今、御指摘のございましたソフト部分につきまして、どれだけ今の燃やすごみを減量化できるかと、これにつきましても、さらに事業系ごみが対象になると思いますけれども、これをどれだけ減らせるかということにつきましても、ことしいっぱいの中でスケジュール等を考えていきたいと、このように考えております。
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○森川 議員 なるべく早く土地を探していただいて、生ごみ資源化施設をつくっていただくのが最優先と思いますけれど、万が一の場合には外に焼却を出すということもありますので、ソフト面の政策、そこのところの充実というのには一層強く取り組んでいただきたいということを強く要望しておきます。
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○松中 議長 ほかにございますか。
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○岡田 議員 御説明ありがとうございました。先ほどの説明では、関谷の島ノ神の土地取得、市場価格ということで、そういった考え方で折り合わないで断念したというふうな報告があったかと思うんですが、初めは許可相当ということでやられたかと思うんですね。その後に、許可相当ではないだろうということで、それに基づいて多分市場価格の考え方が出てきて、それに基づいて交渉した結果、なかなか折り合わないということが1点と。もう一つは、ごみの広域化も含めて早くやらないと、このままずるずるいってても大変なことになってしまうぞというような多分二つぐらいの観点から断念されたんではないかなと。そして次のステップにいこうということで判断されたんではないかなというふうに思うんですが、そんなことでよろしいですか、確認したいんですけれども。
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○勝山 環境部長 そのとおりでございます。
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○岡田 議員 そうしますと、1点目は、若干細かくなって恐縮なんですけれども、そうはいっても大ざっぱに言いますが、一つは許可相当ということで、担当セクションが許可という判断をしたわけですね。決裁権者がいるわけですけれども、それが上に持ち上がってということが1点あると思うんですが、それに基づいて市有財産評価審査会は、それを是として価格設定に入りまして、それは市長の諮問から答申するということでそういうふうになったわけです。それが御破算になったわけですけれども、そのところで許可相当だと判断して、いやそうじゃない、これは許可相当じゃないんだと、新聞報道しか、私もわかりませんので具体的な中身はわからないんですが、そこら辺の判断、許可相当とした判断、それから許可相当でないという判断されたのはどなたでしょう。
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○金澤 副市長 許可相当と判断したときには、申請書の中で具体的な距離が明示されておりまして、そういう形の中で許可したんですが、現実にはかってみますと、それがちょっと狂って違算が出てきたということで許可不相当という形を考えたわけでございます。
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○岡田 議員 今、副市長の話ありましたけれども、私もうちょっと中に入ってお聞きしたんですが、許可相当と判断したのはどのセクションのだれで、許可相当ではないというふうに判断したのは、どのセクションでだれなんですか。
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○金澤 副市長 当然、事前の打ち合わせに入るときには都市計画部でございまして、だれがやったかというのはちょっと今わかりませんけれども。それであと、許可相当じゃないよという形については、私も含めて話を聞いております。その距離が違っていたという話を私も聞いてございます。当然、都市計画部の方で調査したと思いますけれども。
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○岡田 議員 これは大きなある意味変更なんで、そこら辺きちんとしていかないと、都市計画部、先輩のこと言っているわけじゃないですが、このところいろいろと出てきておりましたんでね。そこら辺やはり、先ほども申しましたけれども、襟を正してやっていかないと、今後またまちづくりの件で、ほかの面でも出てくる可能性がないとは言えないんで、ちょっと最近続いてますからね。そこら辺を十分しんしゃくしていただかないと、我々も本当は信用しているわけですから、そういう中で我々が汗を流してというのは、やっぱり行政と議会というのは車の両輪と言われてますよね。お互いの信頼関係がないと、おかしくなっていきますんで、ぜひそこら辺は、間違いは間違いとしてきちっと襟を正すと、で、またやっていくぞというようなことをやっていただかないと、私は困るなと、こんなふうに思っています。
それからもう一つは、それでは許可相当ではないと。許可相当ではないということで、それに基づいて新たな市場価格ということで折り合いされたというんですが、そこのところで、市長から市有財産評価審査会の方に多分諮問がされてないんじゃないかなという感じはするんですけれども、それに基づいてやられたわけじゃないと思うんですが、そこら辺の判断というか、やり方というのはどうなんでしょう。
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○金澤 副市長 許可相当というのは、開発許可ができますよという形でございまして、今回の場合、今まであった実験、研修施設、それに準ずる用途のものでしたらばできるわけです。でも、当然用途が限定されてきますから、値段は当然下がってくるという形で、下がった値段についての諮問はしてございませんけれども、前段の打ち合わせの中で、そういう場合はどうするんですかというものを事業者の方にも御相談申し上げましたら、事業者は開発の意思があるということで協議は終わっております。
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○岡田 議員 そうすると、議会としては一応ゴーサインを出してやってくださいよというようなことでやってきたんですけれども、それは準備を詰めてやってきたんですね。市有財産評価審査会も開いて全部やってきたわけですね、手続上は。そうじゃないということになると、それは要するに行政判断で、ある意味で議会で報告はされていますから、これは了承ということになれば、それはそれでよろしいんですけれども、やられている。もう少しきめ細かな情報開示というか、議員の皆さんに事前に話していただかないと、こういったところで積み上げまでは非常に民主的に、間違いはあったとしても民主的に非常にやられて、きちんと手続を踏んでこられたわけですね。それが変わったときに、変わったというその判断はいいんですけれども、それはそのときにきちっとやはり議会の方に話を前に持ってきていただかないと、何かちょっと違うんじゃないかなという感じは、私の感覚ではするんですけど、そこら辺どうなんですか。
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○金澤 副市長 開示と申しますか、お知らせするのはやぶさかじゃないんですが、相手との協議もございました中で、最終的な判断をされるときには、一応報告はしたつもりでございますけれども、その辺を今後十分検討してまいりたいと思いますけれども、ただ、相手があったということを御理解いただきたいと思いますので。
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○岡田 議員 最後になりますけれども、先ほども申しましたけれども、めり張りをつけた都市計画部の今後の運営ですね。これ本当に強く要望しておきます。
本当に、これは本当に言いませんけれども、今後もこういうことが二度とあってはならないと思うんですね。ぜひよろしくお願いします。強く希望しておきます。以上です。
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○高野 議員 2点ほど簡潔にお伺いしますけど、今回、こういう事態になったことは本当に大変残念に思いますし、去年の6月の時点でも、私一般質問でも時間が足りないというお話しして、あれから1年たって、いろんな経過あったにせよ、また1年進展しないでこういう事態になっているというのは、本当に深刻な事態だと私も強く感じております。
それで一つは、先ほど新たな用地の選定については、既存の施設、それから、それ以外の、どこにあるかよくわかりませんけれども、も含めて全庁的にそういう検討組織をつくってやっていくということなんですが、やはり時間との関係でいうと、また新たな土地探して、例えば、そこ買収してというのは、これまでそう簡単な課題じゃありません。その場所にも、性格にもよるでしょうけど。ですからまず一義的には、逗子市との関係でいえば、80トンが60トンになるわけですね。施設規模が変わるということもとらえて、先ほどお話しあったけれども、これまでは難しいというふうに判断してきた、やはりまずは既存施設、その土地をきちんと全部洗い出して、できるのかできないのか、生ごみのそこに施設。こういう課題がクリアできればクリアできるんじゃないかとか、すべて洗い出しで、これはぜひ明らかにしていただきたいと思うんですが、その点いかがでしょうか。
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○勝山 環境部長 先ほども御説明いたしましたけれども、当然、今まで関谷の用地を決定する段階で落っことしてきた。検討はしたけれども、いろいろの理由で、そこには建設できないとしてきた土地、これもすべてもう一度再検討をするということでございますので、その辺の御理解をいただきたいというふうに思っております。
また、新たな土地でございますけれとも、現時点で新たな土地の目星があるわけではございません。ただ、昨年、関谷に開発計画が出てきたというような事態が、今年度ももしかしたらあるかもしれません。そういう意味で新たな土地ということを申し上げましたので、それはただ単に可能性があるということだけでございます。基本的にはこれまで候補地として検討して、用地の選定の際には外してきた土地がいろいろございます。そのような土地を再度検討していく。その際に、今、議員さんが御指摘のように、どうやったらできるのかということを中心に検討していきたいと、このように考えております。
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○高野 議員 あともう1点、そうは言っても、先ほど森川議員も言われたように時間がないわけですね。だから現実的には自区外処理の可能性も大変なこれはコストがかかりますから、こういう事態は避けなければいけないけども、ただ、5年、6年の話ですから、現実的にあり得るというふうに私も思っています。ただ、できるだけ避ける方向でやらなきゃいけない。だから時間がないないって、ずっと去年、おととしあたりから言ってきているわけですが、こういう事態になっている。
先ほどの説明の中で、名越の改修ということもぱっと言われましたけど、私、この地域の地元に住んでいる議員の一人ですけれども、30年以上にわたって、廃棄物施設の中でも一番の迷惑施設は言うまでもなく焼却施設です。3万トン規模燃やしてきていますから、名越の皆さんも当初反対運動ありましたけれど、今では積極的に理解して、こういった資源化の運動とか取り組みに本当に頑張られている方もいらっしゃいます。そういう中で、やはり今泉は先ほど森川議員が言われたように、25年度にこれは終わりだと思います。過去に休止して再開したという経過から見ても。そうすると、現実的には、やはり名越をどうするかということは、なかなか住民合意は難しいですけれどね、30年以上ずっと協力してやってきていますから、ただ、今の時期から考えれば、これは選択肢としては、先ほど、だからおっしゃられたのかもしれないけども、排除できない問題だと、これは現実には私もそう思っています。どこも燃やしたくないというわけにはいかないから、現実的には。逗子との関係も不透明。
しかしながら、やはりそれは当然の前提としては、今、3万トン規模燃やしているけれども、これより少ない量にやはりするというのが、仮に改修ということが選択肢にあるならば、きちんと資源化を生ごみやって、同時並行でも。やはり今よりは環境負荷を当然かけないという前提で、やはりこれは改修ということをおっしゃったから、先ほど。そうしなければ、これは到底理解は得られないというふうに思うんですが、その点いかがでしょうか。
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○石渡 市長 先ほど部長の方から名越の改修ということ、例えばの話で名越という名前を出してしまったことは申しわけないと思っておりますし、また正式に私どもとして決定したわけでも何でもございません。議員さん御指摘のとおり、発生抑制、そして資源化、そしてまた減量化、これは私どものやはり進めていく使命でもあるというふうに考えておりますので、当然、今後とも生ごみの資源化施設の建設の工程を私ども準備するのと並行に、そういったことで発生抑制、あるいは減量化についてもしっかりと進めさせていただきたいと、このように考えております。
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○松中 議長 ほかにございませんか。
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○早稲田 議員 1点、逗子との広域化の件でございますが、新聞報道で鎌倉市では引き続き協議をしていくというコメントが載っておりましたけれども、これは関谷を断念されたということで、生ごみ施設が関谷にできるという大前提がなくなったわけですけれども、そうした場合、逗子市さんの方では、名越から関谷に生ごみ施設が変わったので、費用対効果ということで非常にコストが高くなるから一緒にはできませんという理由が一つ大きなものだったかと思いますが、これが変わったということで、また広域の生ごみも、それから焼却の方も一緒に協議していきましょうということになる可能性はあるのかどうか。その辺を伺っておられたら、教えていただきたいと思います。
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○勝山 環境部長 4月24日に本年度最初の逗子市さんとの広域化検討協議会を開かせていただきました。その中で逗子市さんの方から関谷の生ごみの資源化施設については、逗子市としては参加できないというような御意見を伺ったところでございます。ただ、焼却施設につきましては、今後も鎌倉市と協議は続けていきたいと。その際に、鎌倉市と協議を続けていくにつきましては、一からのスタートでやりたい。要するに逗子市に焼却施設をつくるか、鎌倉市に焼却施設をつくるかも含めて一からやりたい。生ごみについては逗子単独でもやるつもりはないということでございましたので、生ごみ資源化施設につきましては、逗子との広域化は、逗子は現時点では考えていないんだろうというふうに思っております。
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○早稲田 委員 その段階で、4月の段階では、焼却施設についての広域化、いつまでに結論というようなことは出たんでしょうか。
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○勝山 環境部長 一からやりたいということでございましたので、5月の協議会も開かせていただきました。その5月の協議会の中では、相互のそれぞれの施設の視察ということで、私どもは逗子さんの環境センターを視察いたしましたし、逗子市さん、それから、県の方は私どもの名越、今泉という施設を視察しております。いずれにいたしましても、いつつくるかと。どこにつくるかということにつきましては現時点で決まっておりません。
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○早稲田 委員 わかりました。それからもう1点だけ、先ほど来出ておりましたけれども、許可相当でないということがわかったということですが、今後も公有地買収していかなくてはならなくて、また用地選定していくに当たり、この都市計画部のこうした誤りといいますか、これを今後絶対にしないために、不動産鑑定士さんの評価というものをつけていくとか、いろいろあると思いますけれども、この轍を二度と踏まないように、どういうふうになさっていくのか。その点を伺いたいと思います。
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○金澤 副市長 許可の関係でございますので、念には念を入れてやれという指示はしてございますけれども、そのチェック機能も含めた中で、今回のミスがないような形で進めていきたいというふうに考えております。
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○本田 議員 端的に質問させていただきます。この問題というのは、そんなに簡単な問題ではない。一つの問題ではないわけですね。これは要因とすれば五つぐらいあると思われます。今まで質問されていた中でも端々にも出ていますけども、まず一つは、環境部の問題ですから、次、どこにするのかと。これは非常に難しいと思うんですけれども、なぜかというと、もうここしかないんですよということで、この関谷につくるんですということで、もうここしかないんですと、鎌倉市域ではここしかないんだという説明をされていた。それでここが断念をして、次どこありますかと言っても、もうここしかないっていうふうに言っていたんだから、あるはずないんですよ。そこでとりあえず探しますというのも非常に矛盾した話でね、これはでもとにかく頑張ってください。あなたの責任において、頑張ってください。
それと、次は都市計画部の問題。先ほど岡田議員も言ってたけども、開発許可相当の土地なんだということだった。だけれど、それが違った。それを今、だれがだれだかわからないというふうに言っていたけれども、そんなことはないんですから、これはちゃんと許可相当だったと判断したのはだれだったか、いつだれがしたか。そして、これが相当ではないというふうになったのはなぜか。これは議会が騒いだからですね、一部の議会がね。つまり騒がなかったら、そのまま高い値段で、2億9,000万で買ってたということですからね。だから、そのけじめはちゃんと検証してください。検証してくれますか。それでちゃんと報告してくれますか。どうですか。
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○金澤 副市長 事前の協議の中からちょっと私の方から抽出しながら、ちょっと一覧表をつくりまして、その辺は御報告したいというふうに思っております。
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○本田 議員 その点よろしくお願いいたします。大もとはこの都市計画部の判断に基づいてこれやっているわけですから、そして議会の方にも出しているわけですから、これは責任は非常に重いですからね。二度とあってはならないですから、この部分はちゃんと検証してください。そして反省してください。お願いします。
もう一つは、市有財産評価委員会の問題ですね。市有財産自体がどういう審議をされたかわかりませんが、そこにおいて、この坪24万でしたっけ、25万でしたっけ、20数万というものをお認めになった。それから走り出すわけですから、それの責任というのは重い。それの検証もされていない。なぜ、そういうふうになったのかという検証もしなければいけない。これはどういうふうになって、そしてこういうふうになったと、そういうものが検証をしていただけるのかどうか、その点はどうですか。
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○兵藤 総務部長 ただいまの市有財産評価審査会の件でございますが、さきに市有財産評価審査会を開催させていただいています。その中で、報告事項にはなりますが、これまでの経過を報告をしております。その報告の内容は、委員さんは学識経験者の方もいらっしゃいますので、まずこの間、2月の市有財産評価審査会で諮問、答申をいただいた内容について、今どういう状況になっているのかということを報告しております。
それからあと、今回、このような事態に立ち入ったんですが、その経過と、それからあと、今御質問の今後のあり方についても、実際は内容は御提示できませんでしたが、この市有財産、特に事務局等のあり方について、これから見直していきたいということで、今、作業を始めておりますが、その旨、できるだけ早い時期に市有財産の方にも報告したいというような対応を考えているというところでございます。
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○本田 議員 ですから、それはその市有財産に市会議員から入ってますよね。それの見直しを含めて、そういうふうに考えていくのか。それともう一つは、今までなぜそういうふうになったのかという状況ですよ。それをちゃんと検証していただけるのかどうか。それをお聞きしているんです。
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○兵藤 総務部長 市有財産につきましては、あくまで適正価格を審査していただく機関でございます。今回、事務局がこの開発が可能な土地ということでの標準化方式で諮問をさせていただいて、答申をいただいたわけなんですが、この過程については、あくまでも価格の審査をお願いをしておりますので、その価格については、2月の段階で御了承いただいたということでございます。その辺の一連の流れについては御説明をした状況でございます。これまでの審査のあり方等も含めまして、今後、より公平性、透明性をするにはどうするのかということでの見直しを図ってまいりますので、そういう中でまた御意見等は伺うことにはなるのかなというふうには考えております。
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○本田 議員 だから、そういうこと言ってるからだめなんですよ。もし、じゃあ同じようなことが起きたらば、また市有財産は間違った評価をするんですよ。そうでしょう。そういうのがだめだから、同じ轍を踏んじゃいけないんですよ、それは。だから、これから今までの検証をして、そしてそういう二度とないようにする体制をつくることが必要なんでしょう。そうじゃないんですか。
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○佐野 副市長 今回の場合は開発できる土地かどうか、その前提条件がずれちゃったわけでございます。その辺を市有財産でやるのか、それとも前段で前さばきをするのか。それと同時に、市有財産の審議のあり方といいますか、委員構成も含めまして、それの見直しも含めて検討はしてまいりたいと、このように考えております。
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○本田 議員 とにかく今回と同じような轍は踏んではいけないということですよ。それを踏まえて改革しないといけない。なぜかというと、今だって市有財産の会長なんていなくなっちゃっていますよ、もう。ここから、全協の席から。だから責任を持ってる、責任感じているんですよ。だから、とにかく二度とやっちゃいけないんですよ、これは。その責任を感じてます。同じようなことがあっちゃいけないんですよ。
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○松中 議長 本田議員に申します。会長は所用のため退席するという申し入れがありましたので、御報告だけはしておきます。
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○本田 議員 だから、いろんな所用があるでしょう、そりゃ。あと、この市有財産はお願いしますよ。
それで、あと逗子市の問題もありますね。五つあるという中では環境部、それから、都市計画部、それから市有財産、そして逗子市、この逗子市の問題は今まで論議がありましたからこれはやりませんけど、これも一つの大きな要因です。
最後に、これは議会に対しての、なぜ2月の補正でこれを出したのかという問題です。結局は都市計画部のせいになるわけですけどもね。責任になるわけですけれど、補正、補正でやっていいのかということは前々から言ってます。私、代表質問でもやりましたよ。2月の補正でやる。それで新年度予算には出さない。そして、今度は上物に関してもまた補正でという話だった。だから、本来だったら正々堂々と本予算でやればいいじゃないかということなんですね。そういうふうに主張はしておりましたが、ただ、2月の議会、補正予算で出した。それでそれは可決された。だけど、今はどうなっているか。これ執行されませんよ。それの議会にこの補正で出したその責任も、今、謝罪も何もされてない。反対した我々は、ほれ見たことかというふうになりますが、行政を信用して賛成した議員に対する責任というのはどういうふうに考えているのか。本来それは都市計画部の瑕疵ですよ。許可相当だったのが相当ではなかったというところで、その部分に関してはどういうふうに考えていますか。
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○石渡 市長 2月に御審議をいただきましたのは、一刻も早くこの建設の達成をいたしたいからでございます。そういった中で、議会に御審議をいただいた中で、こういった状況にあることに対しましては、私としても責任を感じておりますし、大変申しわけないというふうに思っております。この生ごみ資源化施設を着実に一歩一歩進め、そして現実化させることが私の責任であるというふうに感じておるところでございます。
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○松中 議長 ほかに御質問、御意見ございませんか。
(「なし」の声あり)
なければ、打ち切ります。
それでは、以上をもちまして打ち切らせていただきます。本件につきまして、了承する旨でよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
そのようにさせていただきます。
本日の議会全員協議会は、これをもちまして閉会いたします。
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