平成20年一般会計予算等審査特別委員会
3月17日
○議事日程  
平成20年度一般会計予算等審査特別委員会

平成20年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会会議録
〇日時
平成20年3月17日(月) 10時00分開会 15時09分閉会(会議時間 2時間04分)
〇場所
議会全員協議会室
〇出席委員
久坂委員長、助川副委員長、早稲田、石川、本田、大石、小田嶋、高野、伊東、森川の各委員
〇理事者側出席者
石渡市長、佐野副市長、金澤副市長、戸原経営企画部長、兵藤総務部長、熊代教育長、辻教育総務部長
〇議会事務局出席者
植手局長、磯野次長、小島次長補佐、田中次長補佐、久保議事調査担当担当係長、原田担当書記
〇本日審査した案件
1 議案第83号平成20年度鎌倉市一般会計予算
2 議案第84号平成20年度鎌倉市下水道事業特別会計予算
3 議案第85号平成20年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計予算
4 議案第86号平成20年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算
5 議案第87号平成20年度鎌倉市老人保健医療事業特別会計予算
6 議案第88号平成20年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計予算
7 議案第89号平成20年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算
8 議案第90号平成20年度鎌倉市後期高齢者医療事業特別会計予算
9 議案第94号鎌倉市心身障害者の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の制定について
10 議案第96号鎌倉市保育所設置条例の一部を改正する条例の制定について
11 議案第98号鎌倉市スポーツ施設条例の一部を改正する条例の制定について
12 議案第99号鎌倉市青少年会館の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定について
〇 理事者質疑の項目
(1)学習状況調査について
(2)武田薬品の研究所について
(3)大船観音前マンションについて
(4)市道053−101号線の階段復旧工事について
(5)市道053−101号線の保護地だった市有地260−2の区域変更について
(6)職員の不祥事による保育料未収の再発防止について
(7)市街化調整区域における公共下水道のあり方について
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○久坂 委員長  おはようございます。皆さんおそろいになりましたので、これより平成20年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会を開会いたします。
 委員会条例第24条第1項の規定により、本日の会議録署名委員を指名いたします。高野洋一委員にお願いいたします。
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○久坂 委員長  本日は、まず14日に確認いただきました項目について、理事者に対する質疑を行った後、各委員から意見を述べていただき、そのまとめを行った後に当委員会に付託を受けました各議案ごとに採決を行いたいと思います。
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○久坂 委員長  それでは、教育長の御出席をいただいておりますので、熊代教育長に対する質疑を行います。なお、答弁は座ったままでお願いいたします。
 それでは、第55款教育費(1)「学習状況調査について」森川委員の質問をお願いいたします。
 
○森川 委員  おはようございます。お忙しいところありがとうございます。
 学習状況調査については、代表質問でもいたしましたけれども、なかなか納得のいくお答えをいただけなかったということと、また予算審議の中でも、なかなかやっぱり明快なお答えにはなっていなかったのかなというところで、改めて教育長にお伺いをしたいと思います。
 学習状況調査については、今年度も実施の方向ということは先日の御答弁でも伺っております。これまでも県の学習状況調査、学力テストですか、を実施してきて、昨年度この全国一斉の学習状況調査を鎌倉市としても実施したわけですけれども、実際に、この学習状況調査については、保護者の方からも一体何のためにやっているのか、なかなかその成果が全然見えない。また、実施されてから答えが返ってくるまで半年もたってしまって、その後、次の一体学習に生かされるのかどうかも明確ではないと。また、現場の先生からも貴重な授業日を、これによってつぶすことによって得る成果というのがなかなか見えないというところで、私どものところには現場からも、また保護者の方からも大変批判の声が届いています。
 今まで鎌倉市としてもこうした調査を続けてきた中で、私は正直言って今さらまた鎌倉でやる意味があるのかなといふうには考えています。教育長として、この学習状況調査、昨年、2007年度になるわけですけど、学習状況調査でどのような効果があったというふうにお考えでいらっしゃいますでしょうか、まず、最初にお伺いいたします。
 
○熊代 教育長  おはようございます。それでは、着座のまま失礼させていただきたいと思います。
 まず、学習状況調査でございますが、2月現在では全国で、犬山市を除いてすべての教育委員会が参加するということになっております。まず、私としては、10年に一度の学習指導要領の改訂があるわけなんですが、今年度、来年度に向けては多少早目に教育課程の改訂が行われるということになっております。その中で、これまでも中央教育審議会の中で、いろいろな委員が出席されていて、いろいろな意見を出す中で学習指導要領が改訂されてきたわけでございますけれども、その中で1点、学力という点について絞って考えてみると、文科省の方で果たしてどの程度、今の子供たちに学力が身についているのか否かということは、ほとんど私、文科省としてもつかんでいなかったんじゃないかなと。ひたすらただ中教審の意見を聞くだけで、その内容等については検討していなかったと。今回、昨年度初めて全国の学力・学習状況調査が行われたんですが、これは、一つにはPISA、あるいはOECDの学力低下という、それを受けて全国規模で学力が低下しているのではないか、あるいは低下しているという意見を総合する中で踏み切ったという事実はあると思うんです。ただ、私としては果たして学習指導要領の中における学力というものをどういうふうにとらえていたのかというのは、本当にあいまいもことしてはっきりしなかった部分がございます。今回、これをすることによってどういう点に、やはりもっと力を入れて指導を加えていかなければいけないのか。あるいはどういう面から、さらにその学力を向上させていかなければいけないのかというところが抜けていたので、これである程度、はっきりしてきたのではないかなという感じがいたします。
 神奈川県では数年前から神奈川独自の調査をしているわけなんですが、これについても神奈川県として独自につくっている、これからの神奈川県の教育の方向性についての一環としてやっていられるわけなんですが、私どもとしては、そういう指導面での改善、どういう点に指導を加えていったらいいのか、どういうところに教科としての力をもう少し注がなければいけないのかという面から考えていったときに、今回のこの学力調査、あるいは学習状況調査の成果が、これから出てくるのではないかなと思っています。ただ、今御指摘のあったように、まだ見えていない部分がたくさんあるというふうに私も思っておりますし、今後どのような形でテストそのものが改善されていくのか、私どもも、そのあたりやはり注目していかなければいけないだろうというふうには考えております。
 
○森川 委員  神奈川県は以前から県としての学力調査をやってきたわけで、十分私は神奈川県では、その点、学力というものについては把握できてたんじゃないかなというふうに考えるんですね。鎌倉市自体も決して低い方ではありません。どちらかというと高い方でした。しかも今、文科省が学力を十分把握していなかったのではないか、これからの指導要領の改訂に生かしていく、そういう意味もあるんではないかというお答えでしたけれども、だとすれば、私は去年1回やればもう十分だと思うんですよ。毎年毎年重ねていく必要があるかといったら、そうそう毎年毎年学力は変化するものでもないし、実際、昨年の学習状況調査を見ますと、学力だけではなくて本当にプライバシーにまで踏み込むような微妙な問題もたくさん含まれておりまして、やっぱり保護者の方からは、一体このテストは何なんだというような批判の声もかなり出ていました。そういうことについて、教育長はどういうふうにお考えでいらっしゃいますでしょうか。
 
○熊代 教育長  今、御指摘のありました点についても、これは決して我々把握してないわけではありませんし、我々都市協の教育長会、あるいは市町村の教育長会の中でも、多少そういう意見がございます。私としても、これをずっと、これから永久に続けていく必要があるのかどうかというのは多少の疑問はございます。そういう意味で、当初文科省は3年をめどにしてという話があったんですが、つい先ごろの話の中で教育再生会議にかわる何か審議会等を立ち上げるような話を聞いております。その中では、今後もこの学力調査、あるいは学習状況調査を続けていくという意向をはっきりさせていますので、私としても果たしてこれから10年、20年ですね、続けていく必要があるのかどうかという点については疑問がございます。ということは、やはり一定の成果、あるいは一定の結論が出た段階で、やはり何らの方法を考えなければいけないんじゃないか。
 例えば、学習指導要領は10年に1回ですので、5年とか、あるいは10年に一度、全体的にどういうふうに学習指導要領の中身が深まったのか、それを見る必要があるかなと思います。ただ、文部科学省も話されておりますように、あくまでもこの学力調査というのは、ある一部分だけを見ているものでありまして、その児童・生徒の全面を見ているとは考えていないということは、はっきり申しております。私どもも、そのようにとらえておりますので、これからどういうふうに、今もお話ししましたように、方向が変わっていくのか、それはやはり全国の教育委員会も注目をしているところでございます。
 
○森川 委員  この先、10年続けるかどうかについては、なかなか確信が持てないというような今、教育長のお答えでしたけれども、私は昨年のような学力状況調査であれば、もう1回やれば多分十分だろうというふうに考えています。あれで果たして本当に学力が全部把握できるかといったら、必ずしもそうではない。逆に昔、それこそ全国学力一斉テストがやっぱり廃止されたというのは、無用なやっぱり競争意識をあおる。逆に新たな、要するにいじめの温床となるような差別意識を生むということでは、私はこの学力テストいうのには本当に多くの課題があるというふうに考えています。しかも神奈川県としてずっと続けてきた中で、また、この国が全国一斉にやるから右向け右でやるというのは、私はとても保護者、そして皆さんの声、それから現場の声を聞いていると、やっぱり生徒と、そして現場の先生に負担ばっかりを押しつける今回のテストではなかったのかなというふうに思うんですよ。どうしても学習状況調査、全国的な学力を把握したいということであれば、1回はいたし方ないとしても、これを毎年毎年続けていく、しかもそのために1回77億円ものお金が使われるということに対しては、大変大きな疑問があります。それよりも今、やっぱり取り組むべきは不登校とかいじめの問題とか、もっともっと私はお金をかけるべき点というのはたくさんあると思うんですね。ただ、テストのために77億円使われる。しかも、その学力状況調査が本当にどう生かされたのか目に見えない。あんなに時間がたって返されて、果たして本当に指導に生かされるのだろうか。私は大変疑問に思っています。
 教育長も、この先、何年続けるかということについては疑問もあるというふうなお答えでしたけれども、私はやっぱり国がやるから鎌倉市もやるんだじゃなくて、やっぱり鎌倉市としてのきちんとした児童に対する教育方針を示して、私は鎌倉市として鎌倉の小・中学校の生徒に対する教育をどう考えていくんだという、私はきちんとビジョンを示して、そのビジョンに沿って教育を進めていくこと、現場の先生や、それから保護者、それから子供たちにも負担にならないと、やっぱりそういうことを考えていくことが先ではないかなというふうにずっと思っているんですけれども、改めて、この学習状況調査を進めていこうという教育長のお考えですね、私は間違っているというふうに思うんですが、改めて、この学習状況調査について、どうしてもやっていくのか、今後きちんと考え直すことができるのかどうか、その点について改めてお伺いしたいと思います。
 
○熊代 教育長  失礼しました。現在のところは、来年度の参加につきましても私は個人的にですね、やれというような結論を下していませんで、一応は校長会に諮り、あるいは教育委員さんの意見も聞きながら最終的に判断をしていると。私個人の意見で到底決められるようなものではございませんので、鎌倉市としてどうしていくかということについては、今後もそういった方々の意見を聞きながら取り組んでいかなければならないというふうには考えております。
 そういった意味で、先ほど申しましたように、ある全国的な流れの中では、やはり毎年毎年やることについては多少の疑問も出ておりますので、今後もそういう国、あるいは全国の市町村の教育委員会の様子を見ながら、我々も考えていかなければいけないのかなというふうに思っております。
 
○森川 委員  校長会、それから教育委員の意見を聞いてということを今、御答弁なさいましたけれども、それも本当に大事だと思うんですね。それとやっぱり私は現場の声、それから保護者の声も十分に聞いていただきたいというふうに思います。しかし、その中でも教育長がどういう方針を持つかということは、やっぱり鎌倉市の教育においては、かなり大きな意味を持つというふうに思うんですね。ですから、この学習状況調査については、慎重に扱っていただきたいということを申し上げます。これ以上聞いても多分見解はなかなか一致しないと思いますので、これでやめたいと思いますけれども、私ども神奈川ネットワークとしては、ことしまた学習状況調査をやることについては、必要がないというふうに考えていることだけ述べさせていただきます。以上です。
 
○久坂 委員長  それでは、以上で教育長に対する質疑を終了いたします。
 暫時休憩いたします。
               (10時15分休憩   10時17分再開)
 
○久坂 委員長  再開いたします。
 それでは、市長の御出席をいただいておりますので、市長に対する質疑を行います。なお、答弁は座ったままで結構でございます。
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○久坂 委員長  まず、第20款衛生費(1)「武田薬品の研究所について」森川委員の質問をお願いいたします。
 
○森川 委員  これも代表質問でもお伺いし、また、予算審議を通じまして各担当部局にもお伺いしたんですけれども、なかなか情報収集をしていくということについては、前向きに取り組むというような答弁はいただいているんですけれども、やはりこの問題、大変これから多分大きな問題になると思いますので、改めて市長の御見解をお伺いしたいと思いまして、質疑をさせていただきます。
 6日の日に代表質問をいたしまして、その後、いろいろと原局にも質疑をしたんですけれども、その後、市長の方には、このことについて何らかの報告とか情報などは上がってきてますでしょうか。
 
○石渡 市長  代表質問で御質問をいただきまして、原局の方が武田薬品を呼んで、さらに事情聴取をしたという報告は受けておりますが、武田薬品の担当者は専門の担当者ではございませんでしたので、それ以上の報告は今、受けておりません。
 
○森川 委員  ちょうど私どもが代表質問をした同じ日、6日にですね、やはりあそこ玉縄地域の住民の方からP3を扱うということが大変心配だということで、改めて説明会をしてほしいということで、グランマークスで説明会が開かれたというふうに伺っています。やっぱりその中で出されたのが、これまでP3ということについて全然詳しい説明がなかったけれど、実際にこの武田の中でね、P3の施設をつくって一体どのような病原菌を扱うのかというような質問をされたそうですけれども、なかなか具体の答えにはならなくて、当面P3の、特にエイズだ、SARSなどの病原菌を扱わないということだけはおっしゃったようなんですけれども、あくまでもこれも口約束の範囲ですので、実際に扱わないか、扱うかというのはなかなか見えない。その前の説明会のときに、病原菌を持ち込むこと自体は武田も認めたというような情報も伺っております。実際どのような病原菌を扱うかわからない中で、やっぱり海外ではかなり厳しい立地規制がある中で、日本の場合は、こんな人口密集地でもしP3レベルの病原菌を扱うとすれば、私はかなり、万が一を考えた場合、鎌倉市としても、とてもほうっておけるような問題ではないと思うんですね。やっぱりバイオハザードという心配もありますし、例えば、地震なんか起きた場合に、あそこはかなり地盤的に液状化を起こしやすい地域というふうにも伺っておりますので、そうした対策も、これから必要ではないかというふうに考えています。
 神奈川県は、私どももちょっと調べたんですが、神奈川県の衛生研究所、実はこちらもP3施設を持っています。神奈川県の衛生研究所の場合には、各保健所でエイズの検査を受けたときに、実際に分析するのがこの神奈川県の衛生研究所、茅ヶ崎にあるんですが、こちらの方でそのエイズの抗体検査をするということでP3施設を持っていると。ただし、この茅ヶ崎の場合には、このP3施設をつくるに当たって、県とそれから28の自治会が茅ヶ崎市も含めて、協定書を交わしているんですね。このことは市長は御存じでしょうか。
 
○石渡 市長  御質問をいただくまで存じませんでした。そのような協定書については、その後、私も勉強して承知をいたしておるところでございます。
 
○森川 委員  やはりそれでも、この衛生研究所は県の施設ですからね。安全基準とか、そういうのもすべて公開しておりまして、住民に明らかになる形で、このP3の細菌検査、HIVの抗体検査ですよね。そういうことも進めているんですね。ただ、武田の場合は今、自分のところで自主管理基準を持っているかというだけで、なかなかそこも一向に明らかにされてはおりませんし、いまだに協定書などという話も全然出てきてないんですね。私は、もちろん鎌倉市だけではなくて、神奈川県、それから藤沢市もあわせて武田ときちんとした、こうした安全基準づくりと、そして協定書を交わしていく必要があるというふうに思っています。それは鎌倉市ももちろんですけれど、やはり万が一のときに被害を受ける可能性のある地元の自治会にとっても大変大きな内容だというふうに思っています。やっぱりこれについては鎌倉市としてリーダーシップをとって、武田薬品にきちんと申し入れをし、それから自治会との間のコーディネーターもしていく必要があるというふうに考えるんですが、この点について市長はいかがお考えでしょうか。
 
○石渡 市長  やはり、特に近隣住民の方、市民の方の不安を取り除くということは、私ども行政としての最大の責任だというふうに思っております。御不安、あるいは御心配をいただかないための手段はでき得る限りのことはしてまいりたいというふうに考えております。そういった中で協定書というお話でございますが、今後、藤沢市、また県ともしっかり協議を進めながら、今後の取り組みについて検討してまいりたいというふうに考えております。
 
○森川 委員  今後の取り組みについて検討していきたいというお答えでしたけれども、私はやっぱりこの武田薬品とは、環境安全協定というのはしっかりと結んでいく必要があるというふうに考えています。
 やっぱり私は今回の鎌倉市の対応を見ていましても、あんまりにも原局のんびりし過ぎているなと。P3施設が入っているにもかかわらず、そのことについて環境政策課が特段何の意見もありませんというような意見書を出したこと自体、大変大きな問題だというふうに考えています。やっぱりこれだけの施設が来るというふうに気がついたら、きちんと環境評価計画案の概要をきちんと私は精査する必要があったんではないかというふうに思うんですね。やっぱりそのことについて、職員が余りにものんびりし過ぎている。こういうことに対して、本当に真剣に取り組んでいるのかということに大変危惧を覚えるんですね。やっぱりそうした現場の、私はたるみが出ているんじゃないかなというふうに思うんですが、そこら辺をきちんと取り組んでいくためには、やっぱり市長としてのリーダーシップが何より必要であったのではないかというふうに思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。
 
○石渡 市長  私も計画書を拝見させていただいた中で、P3ということにまで、私も言及が至らなかったこと、本当に申しわけなく思っていますし、原局の対応も御指摘をいただいたという点も踏まえまして、今後縦覧、その後、県へまた意見書を出すことになっております。十分庁内を取りまとめてしっかりとした意見書を出してもらいたいというふうに考えております。
 
○森川 委員  このことに限らず、やっぱり私は市政をあずかる市長としては、職員がしっかりと仕事をしていく、そのためにはきちんとしたリーダーシップを発揮していくことが必要だというふうに考えています。やっぱりこのことに限らず、現場の職員が本当に日々の仕事に追われていて、こうした新しいことができてきたときに、なかなかそれについて何か意欲的に取り組もう、意欲的にやっぱり調べてみよう、勉強してみようというところがなかなか見られないんじゃないかなというふうに感じています。このP3の施設については象徴的だと思うんですね。自分の知らないP3という言葉があったら、何で本当に一度調べてみなかったのかなというふうに思うんです。確かにP3について知っている方は少ないというふうに私も思っています。ただ、私はこのP3については、東村山や筑波でP4施設が問題になったときに大変大きな反対運動が起きて、新聞報道をされた記憶がございましたので、このP3という言葉が環境評価書に載っているのを見たときに、えっとすごく驚いたんですね。ただ、そのことについて職員が何もしなかったということは、余りにも怠慢かなという気がするんですよ。
 職員の皆さん、日々忙しいとは思います。忙しいとは思いますが、やはり市民の安全、そして市政をあずかる職員としては、やっぱりそういうことに意欲的に取り組んでいかなければ、今本当にさまざまな新たなものが、法でもそうですし、また化学物質についても、こうしたものについても、日々新たなものが出てきている中で、私は時代に追いついていけない。やっぱり時代におくれた対応になってしまうと思うんですね。そのことが後で、本当に大きな災いのもとになりかねないというふうに大変危惧をしております。そうした点から見ても、やっぱり職員が前向きにいろんなものに取り組めるような、そうした職場環境を整えていくということも、やはり私は首長としての大きな責任ではないかというふうに考えているんですけれども、改めてその点について市長に伺いたいと思います。
 
○石渡 市長  御指摘のとおり日々の仕事に追われて、新しい情報、あるいはそういったことに対しての積極性が欠けているという、そういった御指摘をしっかりと受けとめて、今後の対応をしていかなければいけないというふうに思っています。
 今回、さまざまな不祥事があった、そういったことも踏まえまして、今後の対応についてきちっと対応していかなきゃいけないというふうに考えているところでございます。
 
○森川 委員  やっぱり市民の方から見ますと、鎌倉市は一体何をやってたんだという、そういう声が随分聞かれるんですね。今回のこの武田の研究所のことについても、地元でこのP3の事実を知った人たちは、何でこんな問題があるのに武田は説明しなかったんだということとあわせて、市もこのことについて何も問い合わせしてないということに対しては、大変怒りを持っていらっしゃる方もたくさんいらっしゃいます。住民が気づかないとしても、私はやはり市が十分そこのところは先進的に取り組んでいく課題だというふうに考えています。
 これまでのことを幾ら言ってもしようがないので、やはりこれから鎌倉市として、どう取り組んでいくかということが一番、私は求められていると思います。先ほど市長からは、これからは県、それから武田とも協議をして、なるべく前向きに取り組んでいきたいというようなお答えもありましたけれども、私はしっかり武田薬品とは環境安全協定を結んでいただきたいというふうに思っております。ぜひそこのところは安全協定を結ぶというようにおっしゃっていただきたいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
 
○石渡 市長  市民の方の不安を解消するために必要であるという認識でございます。武田薬品とも、そういった姿勢で今後とも協議をしてまいりたいというふうに考えております。
 
○森川 委員  なかなか明確に、安全協定まで結ぶというお答えがいただけないのは大変残念なんですけれども、危機管理の問題としても、私はこれは鎌倉市にとって大変大きな問題だというふうに思っています。万が一P3の病原菌が外部に漏れるようなことがあった場合には、本当に取り返しのつかない事態が起こると思います。バイオハザード、本当にいつ起こるかわかりません。鳥インフルエンザの問題を見ましても、今、鳥から人への感染が世界のあちこちで、もう既に起き始めています。インドネシア、ベトナム、エジプト、中国でもう既に人に感染をしておりまして、その致死率、何ともう50%を超えているような状況です。そうした中で確かに新薬開発も必要だと思いますが、こういう人口密集地でP3施設ができるということについては、私は安全協定もなしにはとても認めるわけにはいかないというふうに考えています。
 これ以上聞いても、多分同じ答えになるとは思いますけれども、私はきちんと安全協定を結ばない限りP3施設については、今回の新研究所にはつくらせるべきではないというふうに考えておりますので、ここのところはしっかりと受けとめていただきまして、鎌倉市としての取り組みをしていただきたいということを強く要望しておきます。以上です。
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○久坂 委員長  次に、第45款土木費(1)「大船観音前マンションについて」早稲田委員の質問をお願いいたします。
 
○早稲田 委員  おはようございます。
 それでは代表質問の方でも述べましたが、大船観音前マンションについて、質疑をさせていただきたいと思います。
 これにつきましては、平成17年7月に着工されて、その後12月に、この大船観音前マンション工事が中断されております。それから本当に2年以上、3年目の月日がたっているわけでございまして、もう17年の12月定例会では原状回復を求めるという決議も出しておりまして、ここから数えまして7本の決議が議会から出されております。そして、平成19年、昨年の9月には総務委員会の方で住民の不安と苦痛を解消する請願というのも採択をされております。
 なお、私たちも議会としての力が問われてずっときたわけですけれども、ここまで何も変化がなかった、そういうことに私自身も非常に責任を重く感じているところですけれども、市長におかれましては、こういった状況、決議が何本も出されていろいろなもの、陳情等々、採択をされていながら変化がなく、そのまま住民の不安と苦痛が解消されないままに3年目を迎え、そして新年度を迎えるということにおかれまして、どのように受けとめておられるか、伺いたいと思います。
 
○石渡 市長  裁決の取り消し、そしてまた議会におきますさまざまな決議につきましては重く受けとめさせていただき、私といたしましては、その時点、その時点で最善の努力をしてまいってきたつもりでございますが、結果としてまだ053-101の道路の復旧等々はできていないことについては大変申しわけなく思ってます。
 
○早稲田 委員  今、大変重く受けとめておられて、最善の努力を重ねてきたということでございますが、この間、何か具体的に行動をされたこと、一歩でも進んだことがあればお聞かせいただきたいと思います。
 
○石渡 市長  決議を踏まえまして、住民の方との二者会談を現在、行っておるところでございまして、その中でさまざまな課題、あるいはさまざまな御提案がされているというふうに考えております。
 
○早稲田 委員  二者会談はわかるんですけれども、住民の方からの提案もわかるんですが、そうではなくて市長としてなされてきたことをお尋ねをしたいと思います。
 
○石渡 市長  私はその時点、その時点でこれまででき得る限り最善を尽くしたというふうに考えているところであります。
 
○早稲田 委員  住民の方から三者協議ということで補正予算後、出されてまして、これが二者協議に変わって、最初の2回ほど市長とも住民の会との方と協議がされたようでございますが、その後そういった市長との協議も続けていくということであったはずなのに、市長との協議は中断されている。そして今、確かに協議が続いているとすれば、これは053の道路の復旧の工法についての、そういった原局とのやりとり、これは続いておりますが、住民の方は最初から市長と、この重大な問題にかんがみて、ぜひ最高責任者として、今後こういうことがないように、また今後の方法についても市長とお話し合いをしたいという要望は、まだ中断したままですけれども、その辺についてはどうでしょうか。
 
○石渡 市長  私、この053-101も含めまして節目節目で、私もその会議に加わって、私自身からもお話をさせていただきたいという考えにはかわりございません。今、その053-101について住民の方との協議が進められているというふうに認識をいたしております。
 
○早稲田 委員  昨年の2月、19年の2月のところで補正予算が出されて、どうしてもこれは住民の方たちの安全対策が第一だから、本予算ではなく補正予算で一刻も早くということでつけていただいて、私たちもそれを支持したわけですけれども、その後、事業者の方との協力が得られない。また、事業者の土地に入らないと工法が固まらないというような理由で、ずっと1年以上も、そのままの状態が続いているわけですね。これは、私は、その工法の問題というのは確かにあると思います。あると思いますが、そのどこが悪い、ここが悪いということではなくて、悪いところを、じゃあこうしたら少しでも強度が高く、そしてまた事業者の方の協力も得やすいのではないかというふうに改善をしていくところが本当の協議であって、お互い、この工法のここが悪い、あそこが悪いという指摘だけでは前に進まないと思うんです。しかしながら、行政と住民の方たちがなさってきた協議のメモを見ておりますと、行政の方たちはいつも、この悪い点ばかりを指摘されていて、一向に進んでない状況が1年間あったと私は考えているのですけれども、その点について市長として、その細かいことはおわかりにならないかもしれないけれども、そういう進め方、また、行政の原局のやり方について市長はどのようにお考えでしょうか。
 
○石渡 市長  原局も誠意を持って私は対応しているというふうに考えております。
 
○早稲田 委員  協議は続けていただいているけれども、必ずしも誠意を持ってとは住民には伝わっていません。これはもう市長もよくおわかりのことだと思います。もし誠意があるやり方であれば、今までこんなにかかっているはずもなく、お互い住民の方にもプロがいて、原局の方にもプロがいて話し合っている中で、強度が弱いとか、そういうことは本当に誠意を持ってお互いがやっていれば、詰まっていく話のはずなんです。それがここまでできていないというのは、何かどこかに誠意の足りなさがあるのではないかと私は思いますけれども、もう一度お尋ねいたしたいと思います。
 
○石渡 市長  私どもとしては、この問題の重要性、あるいは事の重大性というものを十分に認識して、原局としても誠意を持って対応をしているというふうに考えております。
 
○早稲田 委員  それでは、誠意を持ってやっていただいているのであれば、新年度の、この道路の維持補修事業、これも市長は最優先課題だと、それから原局の方も、そういうふうにおっしゃって、直ちにでも始めたい最優先課題だということで位置づけをしているとおっしゃっておられますが、それであれば、この指定外工事ではなく、指定工事にしていただきたいと、私は要望をしております。これはあくまでも執行事務の区分であって、どちらであっても大した差はないというようなお話でもありましたけれども、私はそうではないと思うんです。もうこの2年も動かない状態、それから、先ほども市長が述べられたように、市民の不安を取り除くことが最重要な行政の務めだとおっしゃっていられるわけですから、そうであれば、何が何でも指定工事で、工法は今確立していないけれども、確立すべく、ことし、新年度では絶対にやっていくんだから、原局には指定工事でやるんだということを、ぜひ市長の方からもおっしゃっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 
○石渡 市長  この復旧工事につきましては、最優先課題だというふうに考えております。さまざま今住民の皆様方と御協議をさせていただいておる中で、柔軟な対応ができる予算編成をさせていただいたところでございます。
 
○早稲田 委員  柔軟っておっしゃいますけれども、もし工法が少し大幅に変わって、予算が変わっても、それは補正予算で対応できるはずです。今までもそうやっていろんなことを、重要なこともすべて補正予算でやってこられたじゃないですか。そうであれば指定工事にも全然問題はないはずですが、いかがでしょうか。
 
○石渡 市長  答弁の繰り返しになるかもわかりませんが、住民の方からさまざまな御意見が現在、出されておるというふうに私も認識をいたしております。そういった中で柔軟なというお言葉が御理解いただけないかもわかりませんが、できるだけ柔軟な対応ができる予算編成をさせていただいたというふうに、私自身考えております。
 
○早稲田 委員  それでは、指定工事では柔軟には対応できないのでしょうか。これでもやはり1,500万、2,000万と予算がついている市道もございますが、決してそうではないはずです。工法が今の段階で決まっているかもしれないけれども、この市道053−101号線の重大性ということを考えてみれば、これは幾らでも指定工事として指定をして、そして工法が多少変わった場合には、その工法の変化に伴う予算編成というのは、また、できるというふうに私は考えますが、その点についてはいかがでしょうか。
 
○石渡 市長  最優先課題と考えておりますので、決して先延ばしをしようとか、そういったことを踏まえて予算をしたのではなくて、さまざまな御議論が出ている中で、さまざまな対応ができるような予算編成をさせていただいたということを御理解いただきたいと思います。
 
○早稲田 委員  さまざまな対応ということですけれども、もうそれは1年間やってきたのではないんでしょうか。これだけの部分の道路ですから、幾らいろいろな意見が出ても、もともとは原状復帰ということで決議も出しておりまして、住民の方もそれを望んでおられる。そして早く不安を解消していただきたいということで、この間の総務常任委員会でも出ているわけですから、やろうと思ったら本当に1カ月でも、その工法というものは決まるはずです。これはプロの方にも聞いても本当は、そういうものだと。それはその事業者の方を向いて、ここの土地に入るとどうのこうのとか、そういういろいろな細かいことをおっしゃるけれども、もし事業者の土地利用が、何かでそこがだめであれば、そこだけを仮設するやり方だってあるということも提示をしているわけです。そういうことであれば、全部が原状復帰ということでなくても、そういうところでの柔軟な対応をしていただきながら、本当に新年度でここはどうしても工法も必ず皆様とお話し合いの結果を得てやるんだという姿勢を示していただきたいと思いますが、最後にいかがでしょうか。
 
○石渡 市長  現在、精力的に住民の方と協議をさせていただいているところでございます。できるだけ早く結論を出して復旧工事をさせていただきたいというふうに考えております。
 
○早稲田 委員  それでは、できるだけ早くということですから、新年度に工事に着工はされるということでよろしいでしょうか。
 
○石渡 市長  そのように考えております。
 
○早稲田 委員  何年もそのような御答弁をいただいております。最優先課題とはおっしゃりながら、ここまで延びてきたことにおいて、私はやはりまだそこのところは信頼、納得ができないわけです。最優先課題であれば指定工事としてきちんと位置づけをしていただいて、この2,000万という予算の項目出しを、指定工事の中の項目出しをしていただきたいというふうに私は思いますので、その点については納得がいきませんので、意見として残したいと思います。以上です。
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○久坂 委員長  次に、(2)「市道053−101号線の階段復旧工事について」小田嶋委員の質問をお願いいたします。
 
○小田嶋 委員  早稲田委員の質疑にも関連する、重複するような点を避けながら、原局質疑を踏まえて理事者に質問をさせていただきます。
 原局との質疑の中では、さまざまな御意見をいただいているところです。今、市長も答弁をされる中では触れておりますが、そのさまざまな意見の、その中身が、この053−101号線の階段の復旧工事、これを進める上で何か障害となることがあっては、私はならないなと思っていて、ちょっと確認したいのは、そのさまざまな意見の中に今、事業者側との係争中であり、その係争の結論といったらいいのかな、その後、結論が出てから、この階段部分の改修工事について考えるべきだという意見とか、また、事業者が所有する土地、これが今後どうなっていくのか、この方向がはっきりしないうちはまだまだ検討、つまり階段の復旧工事に当たるに当たっては、もうちょっと経過を見た方がいいとか、そういうさまざまな意見が出ているというふうに原局の方から御答弁いただいているんですが、では、そう考えますと、その係争の結論や事業者側の反応とか、考え方というものが明らかにならないと、この工事に着手する条件が準備できないということになるのかと。市側はどう考えているのか、その点、市長の御答弁いただきたいと思います。
 
○石渡 市長  一般論で申すのは無責任なお答えの仕方になってしまうかわかりませんが、私もできるだけ早く、この053−101の復旧工事をしたいというふうに考えております。そういった中で、御指摘の事業者がまさに係争中でございますので、事業者のいわゆる同意が、あるいは協力が得られなければ進めることはできないというふうに考えておりますし、それを待たないで、そのほかの方法でできるだけ早く結論が出るものだというふうに考えております。
 
○小田嶋 委員  後段の部分の市長の御答弁、私は事業者の土地を使わないで、この通行機能の回復を図るという補正予算を私は提案されたんだと、そういう認識でいたんですが、その点、間違いないですよね。
 
○石渡 市長  事業者の土地を使わないで道路をつくる。そういうことだというふうに思っています。
 
○小田嶋 委員  そうであるならば、今さまざまな御意見をいただいている、その事業者とのかかわりという点では、私はそれ考えなくちゃいけない点ではあることは否定はしてないんですが、この階段部分の復旧工事に当たっては、残される課題としては、この工法の問題に限られてきているんだろうなとそういう認識で、私は周辺住民から出されているさまざまな意見も反映できるものは反映すべきなんだけど、この階段工事を復旧する上で、早期に図っていく上で、事業者側の対応を待たなくちゃいけないという課題をそこに入れてしまうと、その復旧工事がその状況待ちとなっていくのは、これは問題だということを指摘されているんですが、その点はないと、私が問題にしている指摘は、そういう心配は要らないよということで確認したいんですが、よろしいですか。
 
○金澤 副市長  私の方から御答弁させていただきます。
 地権者の方の協力が得られないという話になりますと、一部分は可能な形にもなりますが、工法によっては使わなければならない。ただ、使わなくてもいいような工法もあるという形で、まさしくその辺を住民の方と協議をしているということでございます。
 
○小田嶋 委員  その点で、早期に工事を進めていく上では事業者の土地を使わないでもやれるという方向を、私は住民の皆さんと話し合って選択していくべきだと思うし、それが可能だと思っているわけなんですが、今御答弁いただいた中で、もう一つ課題だろうなと思う点は、市側が住民からいただいた案に基づいて検討した結果、技術的には、最終的な結論でですけれども、技術的には可能な手法であると、そこまで市側は判断しているんだけど、ただ、この一般的な施工方法と比較して日数、経費、そういった経済性を考慮すると問題があると、この点を触れて、なかなかそこへ、つまり工事を進めるというところに、まだ問題があるというふうに上げているのが、今言った日数や経済性の問題だというふうに上げられているんだけど、私は、この回復工事を進める上での障害としては、私はそれにこだわる必要はないと言っちゃ弊害はあるかもしれないけど、今、住民の利用者の安全、通行機能を回復する上では、ここは課題として、問題として取り上げるんじゃなく、それは克服していかなくちゃいけない課題だと思うんですが、そういうとらえ方でよろしいですか。
 
○金澤 副市長  今、委員さんおっしゃられるほかに、私ども大きな懸念がございますのは、その構造的な問題、というのはアンカーですとか、細かい話になりますけれども、そういう形の中で検討をいたしますと、ちょっと私ども公共が指導して、これでいきましょうという話ではございませんので、その辺がちょっと今、大きなファクターと申しますか、そのようになっております。
 
○小田嶋 委員  そうしますと、まだ工法的には市側は課題があるという認識で、その点でまだまだゴーというふうにサインが出せないという状況だという御答弁をいただきました。そういうことになりますと、じゃあその課題、工法上の問題を克服していく上で、今アンカーとか、あと住民側の方に説明する中の課題として、事業者の土地を使って排水の施設整備も上げられておりますが、私は排水の問題を一つ取り上げても、事業者の土地を使わないで排水処理ができるようなそういう手法は、私は素人ながらも、それは階段部分に排水溝を設けるなど、そういう方法ができるじゃないかというふうに思えるし、それは可能だと、また住民の側との協議の中でも進めていけられると。じゃあ残るアンカー部分の課題も、私はいろんな事業を経験して積み上げてきている専門家、一例としては、原局等の質疑では民間事業者の知恵もかりるとか、そういう方法があるじゃないかと、そういうことを指摘したんですけれど、その点いかがですか。
 
○金澤 副市長  まさしく今、地元と協議してございますので、一つの方向性が出れば第三者的な人を入れて、その工法についての検討というのは可能かと思いますけれども、まだ、その前段の工法もいろいろな意見が出ておりますので、一つの方向性が見えないうちは、ちょっと無理なのかなという思いがございますけれども、はい。
 
○小田嶋 委員  今、住民側と話し合いを協議しながら、まとまる方向は、私は見えてきたかなというふうに、ただ、そこの残された課題という工法の部分では、まだ詰めなければいけない段階に今やっとここまできたと。1年、補正予算を組んでから1年かかってしまっているわけですけども、私この結論を出していくという時期は早期に図ると、これは補正予算に賛成するときにも述べました。賛成条件としては一刻も早くと。その点で、市としても最大限努力を、早期に工法の結論を得ていくという努力を進めるんだということで、市長に最後に御答弁いただきたいんですが。
 
○石渡 市長  この問題は昨年、補正をお願い申し上げてから、私どもとしてもやはり最優先課題だと、また重要な課題だというふうに認識しております。できるだけ早く結論を出して、着工に結びつけていきたい。そのような思いでございます。
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○久坂 委員長  それでは次に、(3)「市道053−101号線の保護地だった市有地260−2の区域変更について」高野委員の質問をお願いいたします。
 
○高野 委員  それでは、ただいま2人の委員さんから市道053−101号線の質疑が行われましたが、私はその横にあります、壊される前は保護地として石積み擁壁の部分でした市有地260−2の、特に区域変更を今後どうするのかという点について、この点は去年の予算特別委員会でも、理事者質疑も同僚議員からも行われましたし、去年の決算の委員会でもありました。そして今議会でも、私たちも代表質問させていただきましたが、その中では、現状では一定の困難性があるというような残念な御答弁だったんですけれども、その点も踏まえて原局質疑、この間やらせてもらいました。
 まず、市長と金澤副市長にお伺いしたいと思うんですが、まず市長に、現状では困難という御答弁なんだけども、去年のこの2月議会で、これはできるだけ早く外すように、私の責任のもとに改めて指示を出してまいりますというような御答弁があって、あれから1年たつ。なかなかこれも、そのようにはならないという中なんですが、できれば何とかしたいという、区域変更をもとに戻すということですけれども、そういうお気持ちは今も、これはあるということはまず確認させていただきたいと思うんです。
 
○石渡 市長  議会の決議、また市民の方のお声も重く受けとめさせていただきまして、原局にもとに戻すように指示をしてきたところでございます。代表質問でもございましたが、複数の、顧問弁護士も含めまして複数の弁護士等も相談をさせていただいた中で、現在の時点においては損害賠償も含めて大変に厳しい状況にあるということでございますが、議会の決議を重く受けとめておる気持ちに今も変わりはございません。
 
○高野 委員  それで、その困難という中身ですね。原局質疑をしたんですが、大きく言って2点あったんです。1点目は、これもう従来から議論、ほかの委員さんともやられていますけれど、隣接地権者の同意が必要であるというのが1点だったんですが、これは私も大分強調して言ってきたんですけど、法的な根拠はないんですね。法的にそれをしなければならないというものではないと。だから、通常はその道路とするとこの隣の地権者の同意を得るというのは、仕事上は丁寧な対応だろうということでやられてきたんだけれども、今回のケースは法的な要件でもありませんから、必ずしもそれをやらなくてもいいんじゃないですかということは、これは申し上げて、ただ、じゃあその場合ですね、隣接地権者の同意をなくしてやる場合は、今度は、今市長も御答弁ありましたけれども、財産権の侵害という問題が出てくるんだというお話がありました。具体的には、これは接道要件にかかわることであるというお話でした。だから私は、いや、そんなことないんじゃないかというお話もしたところ、区域変更をもとに戻すと普通財産になるんだと、するんだと、こういう御答弁があったんですね、原局の方から、実は。普通財産になるから接道要件が満たさなくなるから、そうすると財産権の侵害が生じますと、こんなような話だったんです。
 原局質疑はそこで終わったんですね。私、その場ではぱっと普通財産と言われると頭が真っ白になっちゃったもんですから、その後、調べました、少し。確かに普通財産にするということであれば、財産権云々という問題が出てくるという、原局側の言っていることも、いい悪いは別として一定の根拠にはなるんですね。ただ、私そこで改めて調査したというか、考えてみたんですけども、あの260−2というのは、理事者の皆さんにこの場で申し上げるまでもなく、ずっと昭和39年以来、市道ですね。あの階段状の道路、市道053−101号線の、それを支える、保護する土地として道路法の道路に入れてこなかったけれども、法定外公共物として道路用地として管理してきましたと、これが一貫した説明であるわけですね。
 それで、今も質疑ありましたけれども、結果的に違法な開発許可、二度ですね、これが取り消されたわけですけれども、それで今053−101号線をもとどおりかは別としても、完全に。できる限り復旧しましょうという取り組みが行われていて、今質疑もあったわけですね。そうしますと当然、市道053−101号線復旧をしようということなんだから、その保護地である、今はもうぶっ壊れてなくなっちゃったけども、市有地260−2の保護的性格というのは、従来、昭和39年以来一貫して道路用地として管理してきましたということは、今日においても、これは何ら変わりないと。これ当たり前のようなんだけども、この点、確認させていただきたいんですけど、副市長にお伺いします。
 
○金澤 副市長  当該260−2につきましては、先ほどお話しのように39年に法定外公共物という形で管理はしてきたことでございますけれども、道路法の道路、区域には位置づけてございませんが、道路として扱ってきたということでございます。
 
○高野 委員  当たり前のようなんだけども、確認しました。
 そうしますとね、今、私が取り上げているのは道路復旧も今後に向けて大きな課題だし、この区域変更をもとに戻すということも今現在進行形の問題、なかなかこれも解決に至ってないわけですけれども、先ほど普通財産になるという御答弁があったわけですよ。ですから、普通財産というのは、これも自治法の238条にあるとおり、行政財産以外の一切の公有財産をいうと。だから、売り払い等含めて処分が可能になると、こういう土地なんですね。しかし、今も御答弁をいただいたように、これは昭和39年以来、一貫して法定外公共物として、道路用地として管理してきているわけです。今日においてもそうです。ですから、何が申し上げたいかと言いますと、これを区域変更をやったわけですね。これを何でやったのかというのは別の特別委員会がありますから、大いに議論をしていただきたいと思いますが、今後それをもとに戻すということについては、これは区域変更したものを、告示してやったわけですね。これを告示を取り消すといいますか、再度区域変更をする、してもとに戻すということ。取り外すということになりますから、そうすると現時点では道路法の道路になっているわけですね、区域変更によって。053−101にくっつけているわけです。これをまた区域変更によって、市長の告示行為によって取り外してもとに戻すということは、これは今まで、昭和39年以来、道路用地として管理してきたのと同じ状態に法的には戻すと。つまり何が言いたいか、普通財産ではなくて、当然のことながら行政財産として、これは位置づけられるべきものであって、また位置づけなければ、053−101号線を今復旧しようとしていることからいっても矛盾が出てくるわけですから、当然これは区域変更を取り外すと。もとに戻すというのは、もう1回区域変更をして、市長の告示行為によって取り消しをする。行政財産に位置づける。位置づけなければおかしいと思うんですけど、そういうふうに副市長、思いませんか。
 
○金澤 副市長  当該地につきましては、法理論的にも道路敷にすべきということで、また、事業者の同意を得ずに廃止するということもちょっとできませんものですから、それはなぜかというと、先ほど来、市長が申し上げているように財産権の問題が出てきます。その今の道路法の区域に入っておりますものを廃止する、その明確な理由もちょっと見当たりませんし、まずそれよりも地権者の同意が得られないというのは大きな課題になろうかと思っております。
 
○高野 委員  これも原局質疑にあったんですね。今、私、あえて議論が混乱しちゃいけないと思って持ち出さなかったんですけど、今言いましたね、廃止したと。道路法上、区域変更をもとに戻すということが、私は今、市長の告示行為によって、これは区域変更をしたのをもう1回区域変更をしてもとに戻すということだと。
 道路の廃止ということは、これは議会にもかけなきゃいけなくなるし、当然。そうすると市道053−101どうなっちゃうんですか、そうすると。それに区域変更をしたから今、一体になっているわけですね。053−101号線にくっついているわけですよ、市有地260−2が。それがまさに区域変更だったわけですね。これは外してくださいと言っているわけ。ということは市道053−101はそのままなんです。道路法の道路です、そのまま。ところが、これを廃止するといいますと、053−101も廃止するということなんですか。どういう意味。私は廃止するという議論は一切してないんです。ただ、今そういうふうにおっしゃったから、廃止するというと議会にもかかってこなきゃいけないし、053−101号線をどうするんだという議論になってきます、これ。そういう廃止ということではないんじゃないかと思いますよ。
 
○金澤 副市長  廃止ではなくても区域の変更という形になると、廃止と同じような権利の制約ができるわけですよね。そうすると区域の変更であっても、一応そこに隣接する地権者の同意は得られないと区域の変更はできないと、そういうふうに思います。
 
○高野 委員  だから、その点は最初の、大きく2点あると言った1点目なわけですよ。隣接地権者の同意と。でも、隣接地権者の同意なくして絶対できませんとは原局も言ってないんです、これ。隣接地権者の同意なくしてやった場合には、次は財産権の問題が出てきますという答弁だったわけです。その理由はなぜかといったら、廃止の議論は今ので整理されたと認識しますけれども、区域変更を取り消してもとに戻すということですね、市長の告示行為によって。これをやると普通財産になるから、普通財産にすれば当然行政財産じゃなくなっちゃうんだから、接道要件が満たさないから財産権の侵害になるんですと、こういう言い方をしているわけです。だから私はそうではなくて、普通財産なんか、まさかなるわけはないでしょうと、なぜなら今053−101号線を復旧しようとしているわけですから、その保護地であるわけですから、保護地だったとタイトル過去形にしたのは、今そういう現状にはないから、壊されているからこういうタイトルにしたわけですが、法的性格としては何ら変わってないわけですよ、これ、昭和39年以来。道路用地として管理してきて、先ほど、だから確認したでしょう。今もそうですねということで、当然そうですという当たり前の答えをもらったと。だから、区域変更をもとに戻したら、告示行為によってですね、当然行政財産として、今までどおり法定外公共物として、道路用地として、これは見なければならないし、そう見るならば、これは財産権の侵害にも当たらないんです。なぜかといったら、それは2回目の開発許可をおろしたときと全く同じ状態だからです、法的には。だから、つまり、そうすれば、今まで困難だと言ってきた二つの理由ありますね。隣接地権者の同意、財産権の侵害、これ両方ともクリアできるから区域変更を戻せますという、私は御提案を申し上げたいんです。いかがですか。
 
○石渡 市長  ただいまの高野委員さんの御発言につきましては、よく精査をさせていただきたいというふうに思っています。今、私どもがお答え申し上げておりました答弁というのは、私は法的な面も含めて、あらゆる角度から検討するように指示をいたしたところでございますが、道路法に基づく廃止要件の問題、そして近接者に対する損害賠償の件の中で、特に損害賠償を受ける可能性は極めて高い。また、これは弁護士からの話でございますが、そういった状況の中で市民の方の意向が強くても、やはり不法行為ととられることをあえて行ってはならない。そういう判断で今いるということでございます。
 
○高野 委員  精査するという御答弁までは、とてもよかったと思っているんですけど、ちょっとその後、また従前の答弁なんですけど、つまり前提条件が、原局からもあったわけですよ。隣接地権者の同意は法的根拠はないんだけども、法的要件じゃないんだけども、通常はそういう同意を得てやるから難しいと。でも法的な要件じゃないんだから、これだけでは何も違法にはならないわけですよ。違法じゃないんですよ、法的要件じゃないんだから。でも、それで得ないで、じゃあ今度、区域変更をもとに戻すと、普通財産にすると言ったの、はっきりと課長が。普通の財産にしたら、それは確かに財産権云々という議論になってくるわけですよ。そういう前提で考えるんじゃなくて、今まで昭和39年以来、今日までそうしてきているように道路用地として、当然行政財産です。行政財産だから、これ済みませんね、教科書読むみたいで。238条の注を見ると、こう書いてあるわけですね。行政財産とは、庁舎・学校・道路等地方公共団体において公用または公共の用に供するものをいうと。当たり前ですね。これは仮に区域変更をもとに戻したからといって、道路用地じゃなくなっちゃうわけじゃないんですよ。今、実際に053−101を復旧しようとしているわけです。その保護地なんですから、法的性格としては。そのように、至極当たり前なように、行政財産として位置づければ、市側の主張によると接道要件も満たしたことになるんです。なぜなら2回目の開発許可がそれ、実際その状態でおろしているから、その是非は、私この場で問いません、それは。別の特別委員会で大いに事実解明をやってもらったらいいんですけど、そういう状態に戻るだけなんだから、財産権の侵害には当たらないんじゃないですかということを申し上げているんです。
 だから、そういうふうに前提条件からきちんと考えないと、今、原局質疑した前提条件だと難しいとなるのは当たり前なんです。だから、きちんと行政財産として区域変更を戻しても位置づけるということをきちんと踏まえて、検討していただきたいと思うんですけど、いかがでしょうか。
 
○石渡 市長  私も、もとに戻すということは行政財産の法定外財産になるというふうに考えておりますが、原局がお答えしたとおりのことで、私も今、認識をいたしておりますので、先ほど御答弁したとおりになります。
 
○高野 委員  法定外公共物に戻るというと、それは行政財産と。当たり前ですね。だから、行政財産にきちんと位置づければ、私、価値観は挟んでないんです、いいとか悪いとか。2回目の許可をおろした時点と同じ状況なんだから。許可おろしたわけですよ。それと同じ状態になるんだから、財産権の侵害なんていう問題は生じないでしょうと、行政上の論理から言えば。それが正しいか間違っているかは別問題です。それはこの場で申し上げません。別の委員会でやってもらったらいいですが、その状況になるだけなんだから、ここまで考えれば、私、聞いている人にはわかると思うんですよね。だから戻すというのがいかにも大変な課題ではないんですよ。私は何も新しいアイデアを申し上げているんじゃなくて、至極原点に返った議論をすると、当たり前なんですが、できるんですね、やっぱり。そのように努力を願いたいと。金澤副市長もそのような形で再検討を願えませんか。
 
○金澤 副市長  今のことにつきましても、ちょっと詳細に検討してみたいと思っています。
 
○高野 委員  詳細に検討するという御答弁をいただきましたから、これ以上申し上げませんけども、いずれにしてもね、私のはっきりした結論といったら、区域変更は市長の告示行為によって市の判断でできます。国からの照会もたしか、当たり前の答えですけどね、市の判断でどうぞという回答だったはずです。だったらきちんと、確かに隣接地権者の同意は今回の場合は得ないという形ではあるけれども、それは法的要件にはなっていないこと。だからクリアできるということが1点。2点目の財産権のことについても、今言ったように、従来そうしてきたように、39年以来、行政財産にきちんと位置づけ直せば、財産権の侵害という問題は生じないで、区域変更を議会決議、それから市長の御答弁、市民との約束、それらを果たすことができると。何ら矛盾が生じないわけですね。ですから、ぜひこの方向できちんと、もうそろそろ1年たってますから、そろそろさっきの市道053−101もそうですが、この問題の方がむしろ早いんですね、できる可能性。可能性というか可能ですね、明らかに。ですから、ぜひやっていただきたいし、もう答えを出さなきゃいけない。これでも答えが出ないなら、別の意図が働いているんじゃないかと私は考えざるを得ない。別の意図で戻したくないのかという勘ぐりもまた生まれますから、ぜひ今、御提案といった偉そうですけど、至極当たり前な基本的な点に立ち返って今申し上げましたけど、早急に、これは約束したことですから、議会と市民に対して。やっていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。
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○久坂 委員長  次に、歳入(1)「職員の不祥事による保育料未収の再発防止について」森川委員の質問をお願いいたします。
 
○森川 委員  歳入についてちょっとお伺いいたします。
 委員会の中でも質疑をさせていただいたんですが、2008年度の歳入については景気の後退もありまして、大変厳しい歳入予測となっています。2007年度も前年に比べて19億円の増収を見込んでいたところ、実際には9.5億円ということで臨時財政対策債の発行や、また財政調整基金の取り崩しがあったりして、本当に財政的には思ったより厳しいという状況の中で、やっぱりこの保育料の未収の件って結構大きいと思うんですね。実際には、滞納というのは保育料だけではなくて、給食費でも、それから税金でも生じています。ですが、やはり一番大きかったのは、この保育料の未収が職員の不祥事によって起こったということだと思うんですね。結局未収のまま持ち越されて、2008年度の歳入にも、額はそんなに大きいわけではありませんが、やっぱり影響をしてきていると。そうした中で、市民からしてみると、本当に鎌倉市、何をやっているんだ、職員も不祥事だらけではないかというような声がやっぱり聞こえてきます。世界遺産の問題での公文書、それから有印私文書偽造とかありましたし、また、学歴詐称という問題があった中で、また、この保育料未収という事件が起こって、本当に場合によっては刑事告発もというような話も出ている中で、やっぱりすごく大きなことだと思うんですね。鎌倉市に税金を払っている市民の方たちは、その税金がきちんと有効に使われて、市民生活の向上のために職員皆さん努められているというふうに思いたいわけですよね。それに対して、こういう信用失墜行為が起きたということに対しては、市長として改めてどう考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。
 
○石渡 市長  今回、不祥事が続きまして、特に保育料の未納、いわゆる私どもの不適切な事務、大変市民の方に申しわけなく思ってますし、私ども行政の基本中の基本のことだというふうに思っております。そういった中で、こういった不祥事が起きたことは大変に申しわけなく思っております。
 
○森川 委員  この問題、去年1年間だけの問題ではなくて、その前々から起きていた問題で、それに気づかず、もう1年、2年、3年と過ぎてしまったということでは、やっぱり本当に職員が職務を遂行するに当たって、上司がそういうところをどうやってちゃんと見ているのかということについても、私は大変大きな監督責任を問われるんだろうというふうに思うんですね。この保育料未収だけではなくて、先ほど申しました世界遺産の問題もありました。学歴詐称の問題もありました。2006年度で見ますと職員の万引きがあったり、それから覚せい剤事件があったり、本当に次から次へとあって、考査委員会に一体何件かけられたんだろうと。市長もそのたびに何か頭を下げられて、減給減給というようなことも続いている中で、私は、一番問われるのはもちろん上司の責任ももちろんですが、やっぱり首長としての責任なんだと思うんですね。やっぱり市民から見たら、もう職員は本当にたるんでいるとしか見えないわけですよ。やはり首長として職員がきちんと本当に日々の仕事をこなしていく、そのための職場環境の整備なり、風通しのよい職場づくりというのは、やっぱり市長がそこのきちんとした方針なり、方向性を、私は示していかなきゃいけないというふうに考えるんですが、その点、市長はそこのところを十分果たせてきたと思っていらっしゃいますか。
 
○石渡 市長  職員の勤務状況、あるいは仕事の流れ等々、また職員の意識の問題、すべて責任は私にあるというふうに思っています。私はこの間、若手職員との懇談等々、今まで行われていなかったこともかなりの時間を割いてやってきたつもりではおりますが、結果的にこういうふうになったということに対しては大変申しわけなく思っています。
 
○森川 委員  そうですね。若手との懇談会など、新たな取り組みをなさっているということは評価するんですけれども、それがなかなかやっぱり現場に生きてこない。特に現場主義をおっしゃっている市長の足元で次から次へと、こうした不祥事が起こるということについては、私たちとしても本当に残念だと思っています。ただ、やっぱりこういうことが起きるということは、それも一つならず二つ、二つならず三つもというふうに立て続けに起こるということは、やはり何らかの問題がある。職場の風通しも悪くなっているんではないか。それから、先ほども武田のところでも申しましたけれど、職員がなかなか前向きに意欲的に職務に取り組めないと、やっぱりそういう状況があるんではないかというふうに考えています。こういうことを繰り返しちゃいけないというふうに思うんですね。やっぱり再発防止に向けて、職員一同一体となって取り組んでいく必要があると思うんですが、そのためにはやっぱり市長としてのリーダーシップをしっかりと発揮していただきたいというふうに思うんですが、その点について。
 
○石渡 市長  まさに再発防止に関しましては、私の責任だというふうに思っております。
 私は三つやらなきゃいけないというふうに思っています。一つは、やはり職員の意識改革、そして二つ目にはやはり職場の風通し、あるいはチェック機能ということもなるかと思います。そして三つ目には、やはり作業の流れを再点検することだというふうに思っています。どうしても日々、仕事に追われている中で自分たち、それぞれが行っておる作業がこれでいいのかどうか、それをやはりもう一度、全庁挙げて総点検する必要があるというふうに強く思っています。
 私も、これは早急にこういった庁内の組織を立ち上げ、私が当然責任者、本部長になると思いますが、なって進めていく中で、各部あるいは各課から、ほかの仕事を見て、これでいいのかどうかということも含めてチェック体制をしていく。そういった中で改善できることは即座に改善していく。そういった仕組み、そしてまた、それを研修等にも反映していく。そういった全庁的な取り組みが早急に必要だというふうに考えておりまして、総務部長にその本部を立ち上げるように指示をいたしたところでございます。
 
○森川 委員  職員の意識改革というのは、石渡さんが市長になられてからずっと言ってきたことですよね。その意識改革が逆にまた、一番できていないことかなと、それからまた職場の中での風通しというのも、必ずしも今できていない。今、これから職務の作業についても改めて点検をかけていきたいというような発言もございましたけれども、今、行財政改革の中で、事務事業評価の点検なども、かなり事細かにやってこられたと思うんですね。しかし、こうした不祥事が生じてしまえば、結局のところ、その後始末に膨大な労力と時間を費やすわけですよね。今回の世界遺産のときもそうでした。また、この保育料の未収問題でもそうでした。本当に何カ月もかかって全案件、再調査して、それで点検をかけるということでは、本当にこれだけ事業評価の点検をやって、行財政改革やってきたにもかかわらず、本当に多くの超過勤務も生んでいるだろうし、時間的にも、また経済的にも大きな負担に、私はなってきていると思うんですね。やっぱり何よりの行財政改革というのは、こうした不祥事を起こさないこと。やっぱり意識改革を進めること。それがまず、私は何よりの行財政改革だというふうに考えています。
 やっぱり今、一応市長が本部長になって、改めてこの職場を改革していくために点検をかけるんだというような決意の発言もございましたけれど、本当に二度とこういうことが起こらないということを、改めて市長として決意を聞かせていただきたいというふうに思います。
 
○石渡 市長  これまで大変残念な、本当に市民の方に申しわけない不適切な事務がございました。二度とこのことが起きないようなしっかりとした再発防止の対策を立てていく覚悟でございます。
 
○森川 委員  そうですね、二度と市長が頭を下げて新聞ざたになるようなことは起こしてはならないというふうに思いますので、はい、この点で、終わりにしたいと思います。
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○久坂 委員長  次に、議案第84号下水道事業特別会計予算(1)「市街化調整区域における公共下水道のあり方について」金澤副市長への御質問で、本田委員の質問をお願いいたします。
 
○本田 委員  理事者質疑の最後にもなりましたし、今回の、この予算委員会を通じて、予算書を見た中で、今回のこの予算に関しては大きく分けて二つ山があるというふうに思っていました。一つは、先ほど3人の委員さんがお話になっている例の岡本の問題ですね。この101号線の問題ですね。予算書の中で、事項別明細には一応括弧書きで書かれているけれども、その部分の頭出しがないというところですね。それともう一つは今、質疑をさせていただく、その市街化調整区域における公共下水道のあり方という部分でありました。1点目の部分というのは、これはとにかく頭出ししてくださいよということで、この事項別明細の補足資料ということで、お出しをいただきました。その部分に関しては、これで一つの行政の方向性というものがある意味、お示しをいただいたという部分で高く評価をする次第であります。
 そこであと1点、公共下水道、つまり市街化調整区域の中の公共下水道のあり方について、この部分、一応原局の質疑の中で、方向性というものは言質をとらさせていただきましたが、ただ、これは念のため理事者にお伺いをして、その部分の検証以上にお約束をいただきたいということで、まずもって御出席をいただいたわけです。その部分について質疑させていただきます。
 この市街化調整区域の中の公共下水道のあり方について、今市街化調整区域の部分で、この1,042戸、これは原局の質疑の中で明らかになったわけでありますけれども、1,042戸がこれから対象戸数となりますよということで、そのうちの748戸を整備の予定してますよと。ただし、実は881なんですよと、それは自分たちが自分で引いちゃった部分とか、そういうことがあるので881なんだと。そうすると一番最後に残った何も予定もされていないところというのが、161戸あるんだと。その161戸の部分で質疑をさせていただいたんです。その161戸の中でも、基本は下水道審議会の中で、公共下水道と市街化調整区域の中での整備のあり方については、公共下水道と、それから合併浄化槽を併用してやりますよという話でありました。確かにそれはコスト面とかそういう部分で、例えば何百メーター離れたところ一戸ある。そこをじゃあ迎えに行く、公共下水道が迎えに行くのは果たして、それはいいのかどうか。そのコスト面を考えてですね、合併浄化槽もちゃんと整備してれば、ある部分、年数回の点検ですね、それと汚泥を取り除くとか、そういうことをやっていれば、ある意味、公共下水道と同程度の水質になると、そういうのはわかっています。
 ただ、問題は、その161戸の中で一団の土地があるということがわかったんです。これは関谷新町の問題で、約80戸が一団の土地としてあるわけですね。じゃあここをどうするのか。ぽつんぽつんとあるようなところであれば、合併浄化槽やむなしというふうに考えるわけですけれども、その80戸、一団となっているところであれば、この部分は公共下水道が迎えにいってやってもいいんではないかというところが、ある意味、その議論の中心であったわけです。そして、最終的に原局の質疑の中で部長の答弁として、基本的には公共下水道が迎えにいってやると。ほかの1戸、2戸の、8ブロックに分かれていて、1ブロックにしても数戸しかないとか、そういうところはやむなく合併浄化槽でやるけども、そういう一団となっているところは公共下水道でやっていくんだというお答えもいただいたわけであります。その部分で関谷新町の80戸の問題、そういう部分で改めて理事者の方にお聞きしますけれども、その部分、部長の答弁と同じように、合併浄化槽ではなく公共下水道で迎えにいってやると、整備するということでよろしいでしょうか。
 
○金澤 副市長  まさしく下水道の整備に当たりましては、効率性、それから経済性が求められまして、それと同時に生活環境の改善、公共用水域の水質保全という重要な部分を担っております。ただいまお話の相当数の家屋が一団として形成しているような地区、今、新町という御指摘がございましたが、この地区につきましても、公共下水道で整備できるようなことを前提に今後検討してまいりたいというふうに考えております。
 
○本田 委員  ぜひとも、検討とかそういう言葉ではなくて、その方向で進めるんだという、私ね、検討するとか行政用語ではなくて、これは一番最初に代表質問で言いましたけど、中学生でもわかる質疑、答弁をお願いしますという形で言っているわけですから、じゃあその検討とは何かということを中学生に言っても、検討というのは、中学生だと、あっ検討してちゃんとやってくれるのかな。実はこの行政用語の中で検討というのは、とりあえずやりませんよっていうことも含まれているんですね。ですから、中学生でもわかる、その方向でやりますという、やるのか、やらないのか、そういう形で御答弁をお願いしたいんですけれども。
 
○金澤 副市長  今、逃げたわけじゃないんですけれども、ただ、まだ効率性、経済性の問題が、クリアできる前提でやりますけれども、そういう御質問でしたらば、整備をしていくということを考えてまいりたいというふうに考えています。やっていきますということでございます。
 
○久坂 委員長  よろしいですか。
 それでは、以上で理事者に対する質疑を終了いたします。
 暫時休憩いたします。
               (11時34分休憩   11時35分再開)
 
○久坂 委員長  それでは再開いたします。
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 再開後、本日まで理事者質疑を行った項目について、それぞれ意見とするかどうか各委員に確認したところ、「市道053−101号線の保護地だった市有地260−2の区域変更について(高野委員)」は意見としないことを確認した。
 ここで各委員から出された意見を整理するため、一たん休憩した。
               (11時36分休憩   13時10分再開)
 再開後、配付された意見の一覧表に漏れがないことを確認するため、一たん休憩した。
               (13時11分休憩   13時12分再開)
 再開後、意見のうち、第20款衛生費(4)「武田薬品の研究所について」は、第10款総務費(2)「武田薬品研究所についての情報収集と情報開示を十分に行うことと、危機管理としての災害予防対策を求めることについて」に含めることを確認し、意見を述べたいと申し出た委員から、順次意見の趣旨について説明を受けた。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 
○久坂 委員長  初めに、第10款総務費(1)「災害対策本部の新設推進について」本田委員の御意見をお願いいたします。
 
○本田 委員  第10款総務費の中での災害対策本部の新設推進についてであります。
 これはいざとなる前の備えについてであります。阪神・淡路大震災のときにも、非常に大きな問題になったのは情報の共有化ということであります。この情報の共有化というのは、消防、それから市の消防、それから警察、それから自衛隊、この3団体の情報の共有化というのが非常に大事であると。阪神・淡路大震災の場合は、それがなされていなかった。そして、非常にむだな動きもあったというところを踏まえて、鎌倉市におきましても、情報共有化の一つとして災害対策本部の設置が必要であろうと、近隣で言えば横須賀市、それから藤沢市が災害対策本部、常設の災害対策本部を設置しているところであります。
 したがって、鎌倉市におきましても、この情報共有化の拠点となる災害対策本部の新設が必要であると。そこで原局のお答えとしては、平成20年度には方向性を出し、21年度には実行したいと、そういう御答弁がございました。でありますから、この部分、災害対策本部の新設について推進するという意味で、推進してほしいという意味で意見として残していただきたいというふうに思っております。以上です。
 
○久坂 委員長  それでは次、第10款(2)「武田薬品研究所についての情報収集と情報開示を十分に行うことと、危機管理としての災害予防対策を求めることについて」森川委員お願いいたします。
 
○森川 委員  武田薬品研究所については、危険度の大変高い病原菌を扱うP3施設が含まれていることから、市として情報収集に努めることと、また、市民に向けても情報開示を十分に行うこと、また、あそこの場所は地震などが起こったときに液状化を起こす危険な地域でもあることから地震対策、また、バイオテロ対策など、バイオハザードを起こさないための災害予防対策をきちんと進めることと、また、万が一に備え地元自治会並びに藤沢市、県とも協力して環境安全協定などを結ぶことを、きちんと鎌倉市としてリーダーシップを発揮することを意見として残します。
 
○久坂 委員長  それでは(3)「野村総研跡地の活用について」本田委員お願いいたします。
 
○本田 委員  野村総研跡地については、文化教養ゾーンとして、例えば展示物、博物館等の活用を考えておられるということでありますけれども、例えば生物棟だけでも建設費だけで33.3億、そして、年間のランニングコストが4.7億という超概算ではありますが、そういう答弁がありました。果たして、それが今の財政状況の中、それだけの予算がかけられるのかどうか。また、本館については、賃貸借を考えているというところでもありますけれども、そして、年間7,000万円の家賃収入を考えているということでもありますが、それもどこに貸すのか、そして、どういう目的を持って貸せるのか、そういったことも一切わからないままであります。そういった意味におきまして、果たしてこれが文化教養ゾーンでいいのかどうか。そういった原点の疑問というところから、例えばあそこを今、いざとなったときに一番必要な高度救命救急センターの設置はいかがかという提言をさせていただきました。例えば、東海大学病院の高度救命救急センターにおきましては県央がすべて網羅されている。また、鎌倉市の第3次医療の必要な患者さんが東海大学病院まで搬送されているという現実もあります。そういう中で、今我々はやらなければいけないのは、野村総研跡地に高度救命救急センターの設置ということが必要であろうと。また、その部分についても大学病院の誘致を含めて考えてみたらどうかと、そういう意見であります。以上です。
 
○久坂 委員長  第15款民生費で、(1)「ひとり親家庭医療助成への一部負担金の導入について」小田嶋委員お願いいたします。
 
○小田嶋 委員  原局との質疑の中で、ひとり親家庭医療助成に対して、県は既に新年度から実施する対象の中の一つとして挙げているんですが、市側は当面、一部負担金の導入については市民に対しては負担がないように対応するという一方、今後の対応の姿勢の中には財政状況をかんがみというような答弁もあり、私は県が進める三つのうち、ひとり親家庭についても今後も市が全力を挙げて一部負担金導入にならないよう、市民生活を支援していくということを貫いていただきたいということで、意見を残したいと思います。
 
○久坂 委員長  それでは、第20款衛生費(1)「生ごみ処理施設における近隣対策について」本田委員お願いいたします。
 
○本田 委員  これは、先ほど理事者質疑をいたしました下水道事業特別会計の、市街化調整区域における公共下水道のあり方についてと重複するわけでもありますが、この生ごみ処理施設の取得自体、私は疑問を持っております。また、広域化をやる一方の逗子との話もうまく進んでないとも聞いております。そういう中で、ただ、土地は取得したわけですから、この部分で、せめてこの近隣対策の重要性というものをしっかり認識していただきたいという部分で、意見として残していただきたいというふうに思います。以上です。
 
○久坂 委員長  それでは(2)「生ごみ処理施設における補正予算に頼る予算の出し方について(総務部の責任)」本田委員お願いいたします。
 
○本田 委員  これはですね、生ごみ処理施設を建設するに当たって、最初2月の補正で土地の手当てをいたしました。そして、本来であれば、この予算立てというのは土地と建物ありき、セットでやってくるべきものであります。そして、ましてや土地を買ったんでありますから、この施設の場合は、この平成20年度の本予算にのせないということ自体が、私はおかしいというふうに思います。
 それで聞くところによりますと、この施設自体は6月の補正でやるということも聞き及んでおります。これはやるかやらないかはわかりませんが、そういうことも聞いております。それであれば、この生ごみ処理施設については、土地についても施設についても全部補正予算でやるという極めて異例な予算立てをするわけであります。そんなことが本当にあっていいのかどうか。土地、建物を含めて40億、50億、60億というふうに言われていますけれども、その超概算さえ出てない。そして、やるのは本予算ではなくて、二つとも補正予算でやるというあり方は、本来あっていいのかどうか、私は大いに疑問にありますので、意見として残したいと思っています。以上です。
 
○久坂 委員長  それでは(3)「ごみの減量化・資源化の推進について」高野委員お願いいたします。
 
○高野 委員  ごみの減量化・資源化の推進につきまして、今後のごみ処理を考えると、やはり特に生ごみの資源化施設の建設が最重要課題であると思います。同時にそれでもなお、一定量が残ります。焼却の施設をどうしていくのかが今、問われていると思います。この点で焼却施設については時間的な余裕が全くないことから、今、逗子市との広域化の問題がかなり厳しい状況にある中ではありますけれども、やはり早急に鎌倉市の焼却施設について単独処理も視野に入れて検討を行っていただきたいと、意見を申し上げます。
 
○久坂 委員長  それでは第25款労働費(1)「技能振興事業以外の労働費について」本田委員お願いいたします。
 
○本田 委員  この技能振興事業以外の労働費については、これは本年度予算で労金に対する預託金が2.9億から1.9億になった、この1億円の減額というのは評価するものであります。しかし、この技能振興事業に関しては、もっとふやしてもいいのではないかと思いますが、それ以外の労働費については一切切ったとしても、これは何ら市民生活に影響するものではありませんので、この技能振興事業以外の労働費についてはカットせよという意見であります。以上です。
 
○久坂 委員長  それでは第45款土木費につきまして、(1)「深沢国鉄跡地整備事業及び新駅構想について」高野委員お願いいたします。
 
○高野 委員  ここに来まして武田薬品研究所の藤沢市への進出計画が決まりまして、JR村岡新駅構想が再浮上しているわけですけれども、深沢国鉄跡地周辺整備事業は、やはり基本的には鎌倉市民の参画で定められました基本計画を土台として市民生活、福祉、スポーツ振興等に貢献する土地利用を進めていただきたいと。よって、今後ともこうした基本姿勢を崩さずに、この問題で協議をしていただきたいと。あわせて新駅設置にかかる費用負担の問題につきましても、市民に徹底した情報公開を行い、市として慎重に対応していただきたいと意見を申し上げます。
 
○久坂 委員長  それでは(2)「深沢国鉄跡地整備事業及び新駅構想について」森川委員お願いいたします。
 
○森川 委員  深沢国鉄跡地整備事業につきましては、基本計画にのっとって今進められているわけですけれども、急浮上しました新駅構想につきましては、鎌倉市としても莫大な財政負担を担わなければならないという事態も予想されますので、先進事例などを十分検討し、早目にこの費用を市民に明らかにし、デメリット、メリットをきちんと提示した上で慎重に判断をするということを意見としたいと思います。
 
○久坂 委員長  それでは、(3)「大船観音前マンションについて」早稲田委員お願いいたします。
 
○早稲田 委員  大船観音前マンション問題につきましては、二度も県から市の許可取り消しがなされておりまして、議会からも七つの決議が出されております。それにもかかわりませず、住民の不安と苦痛の解消はいまだに行われておりません。
 さらに19年の2月に補正予算で053−101号線の復旧工事ということが決まってからも、この不安と苦痛の対策について何も講じられていない現状にあります。新年度に当たりまして、早急に住民との誠意ある協議を進めて053-101号線の工法を構築して、復旧工事を指定工事として最優先に進めるべきと要望して、意見といたします。
 
○久坂 委員長  それでは、(4)「市道053−101号線の階段復旧工事について」小田嶋委員お願いいたします。
 
○小田嶋 委員  早期復旧工事の実施を図る上から施工方法を固める上で、第三者の経験者の意見を交えて早期に施工方法等を固め、実施を図ることを求めて意見といたします。
 
○久坂 委員長  それでは第55款教育費(1)「学習状況調査について」森川委員お願いいたします。
 
○森川 委員  全国学力・学習状況調査については、多大な費用をかけて国としてやっているにもかかわらず、なかなか成果が明確でないこと、また、現場の教師や児童・生徒にも大きな負担となっていることから、鎌倉市として、この学習状況調査の実施については廃止すべきということを意見としたいと思います。
 
○久坂 委員長  それでは歳入(1)「職員の不祥事による保育料未収の再発防止について」森川委員お願いいたします。
 
○森川 委員  2008年度は歳入も大変厳しい状況にある中で、職員の不祥事による保育料の未収という市民からの信頼を失墜するような行為が起こってきたことについて、世界遺産登録、学歴詐称などさまざまな不祥事も含め再発防止に向けて、鎌倉市として市長がしっかりとしたリーダーシップを発揮して再発防止に求めていくことを、意見といたしたいと思います。
 
○久坂 委員長  それでは議案第84号下水道事業特別会計(1)「下水道使用料について」小田嶋委員お願いいたします。
 
○小田嶋 委員  下水道使用料には消費税が転嫁されていることから、我が党は反対の立場を表明しておりますので、意見として残します。
 
○久坂 委員長  (2)「市街化調整区域における公共下水道のあり方について(金澤副市長)」本田委員お願いいたします。
 
○本田 委員  これはさきの第20款衛生費、生ごみ処理施設における近隣対策についてとリンクしておりますが、この市街化調整区域の下水道整備、この部分で最終的に80戸の一団の土地があるということがわかりました。この部分は関谷の新町の部分でありますが、この一団の土地となっているのであれば、この合併浄化槽ではなく、公共下水道、本下水道を迎えにいってやればいいのではないかということでありましたが、理事者の答弁といたしましても、迎えにいくんだと、その一団の80戸の部分は公共下水道に接続するという言質もありましたので、それを推進する立場で意見として残した方がいいというふうに考えております。以上です。
 
○久坂 委員長  それでは議案第86号国民健康保険事業特別会計(1)「国民健康保険の運営について」高野委員お願いいたします。
 
○高野 委員  国民健康保険につきましては、この間の経済状況などから保険料の滞納者が依然として増加傾向にあること、また、来年度から健診を保険者が実施することを考慮いたしまして、今後とも一般会計からの繰入金を適正に確保して、少なくとも保険料の値上げをしないで、安定的に運営していただきたいと、意見を申し上げます。
 
○久坂 委員長  議案第85号大船駅東口市街地再開発事業特別会計(1)「大船駅東口再開発事業について」小田嶋委員お願いいたします。
 
○小田嶋 委員  原局との質疑の中でも今後、反対、また賛成の権利者住民の皆さんと同じテーブルのもとで話し合いを進めていきたいという御答弁なんですが、鎌倉市としても、一定の方向性を持った上でそのテーブルの準備、また、その方向性を情報をもっと出していく中で、今抱えている駅前の整備の問題解決に向けて努力していただきたいと思うことから、意見として残します。
 
○久坂 委員長  議案第90号後期高齢者医療事業特別会計(1)「後期高齢者医療の実施について」高野委員お願いいたします。
 
○高野 委員  この制度は御存じのとおり75歳以上の方を、現在加入している医療保険から切り離しまして別立てにするものであります。よって、そもそも制度の理念自体に根本的な問題があると思いますけれども、自治体として制度を実施しなければならないのであれば、保険料の負担増、医療給付内容の変更などによって、後期高齢者の方に肩身の狭い思いをさせることがないよう保険料の軽減措置でありますとか、実態に応じた減免措置の適用など、広域連合と連携して最大限の対応を図っていただきたいと、意見を申し上げます。
 
○久坂 委員長  はい、ありがとうございました。以上、御意見いただきました。
 それでは委員の方々に検討していただくため暫時休憩とさせていただきます。
               (13時34分休憩   15時00分再開)
 
○久坂 委員長  それでは再開いたします。
 皆様、御協力ありがとうございました。皆様の御協力によりまして休憩中に御協議させていただき、委員長報告に盛り込む意見をまとめさせていただいておりますので、副委員長から報告を申し上げる方法でよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、済みませんが報告をお願いいたします。
 
○助川 副委員長  休憩時間中に全会派を回らせていただきまして、全会一致で意見として盛り込むことにまとまったのが3本ございました。順次御説明いたします。
 10款総務費の(2)武田薬品研究所についての情報収集と情報開示を十分に行うことと、危機管理としての災害予防対策を求めることについてが1点目で、その意見を盛り込む要旨として、武田薬品研究所は危険度の高いP3施設の建設を予定している。このことについて武田薬品から情報収集や情報開示を行うことと、県、藤沢市との協議を行い、地域住民などとの協定を行うなど、リーダーシップを市に求めるという内容でございます。
 2番目が、衛生費(3)ごみの減量化・資源化の推進についてであります。ごみの減量化・資源化施設は重要なものである。また、焼却施設をどうするのか、時間的余裕はないものと思える。早急に焼却施設のことも検討すべきであるということを、意見として盛り込もうということです。
 最後の3番目が歳入(1)職員の不祥事による保育料未収の再発防止についてとなっておりますが、タイトルは職員の意識改革の向上についてということで、職員の不祥事のため市民の信頼を失墜した。さまざまな不祥事の再発防止と、職員の意識改革に市長はリーダーシップを発揮してもらいたいという内容で盛り込むことということになりました。以上で報告を終わります。
 
○久坂 委員長  はい、ありがとうございました。
 ただいまの報告どおり確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 確認させていただきました。
 以上をもちまして、意見の開陳とまとめが終了いたしました。
 暫時休憩いたします。
               (15時03分休憩   15時04分再開)
 
○久坂 委員長  再開いたします。
    ───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
 再開後、各議案について採決を行った結果は次のとおりであった。
〇 議案第94号鎌倉市心身障害者の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の制定について
  総員の賛成により原案可決
〇 議案第96号鎌倉市保育所設置条例の一部を改正する条例の制定について
  総員の賛成により原案可決
〇 議案第98号鎌倉市スポーツ施設条例の一部を改正する条例の制定について
  多数の賛成により原案可決
〇 議案第99号鎌倉市青少年会館の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定について
  総員の賛成により原案可決
〇 議案第83号平成20年度鎌倉市一般会計予算
  少数の賛成により原案否決
〇 議案第84号平成20年度鎌倉市下水道事業特別会計予算
  多数の賛成により原案可決
〇 議案第85号平成20年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計予算
  総員の賛成により原案可決
〇 議案第86号平成20年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算
  多数の賛成により原案可決
〇 議案第87号平成20年度鎌倉市老人保健医療事業特別会計予算
  総員の賛成により原案可決
〇 議案第88号平成20年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計予算
  総員の賛成により原案可決
〇 議案第89号平成20年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算
  総員の賛成により原案可決
〇 議案第90号平成20年度鎌倉市後期高齢者医療事業特別会計予算
  多数の賛成により原案可決
 最後に、委員長報告の確認のための委員会を3月25日(火)午前10時に開催することを確認し、以上で本日は散会した。


 以上は、会議の顛末を記録し、事実と相違ないことを証する。

   平成20年3月17日

              平成20年度鎌倉市一般会計
             予算等審査特別委員会委員長

                       委 員