○議事日程
平成20年 2月18日文教常任委員会
文教常任委員会会議録
〇日時
平成20年2月18日(月) 10時00分開会 19時21分閉会(会議時間 4時間33分)
〇場所
議会全員協議会室
〇出席委員
前川委員長、納所副委員長、松中、石川、山田、高野、高橋の各委員
〇理事者側出席者
原世界遺産登録推進担当担当部長、島田世界遺産登録推進担当担当次長兼世界遺産登録推進担当担当課長、古谷文化財課長兼世界遺産登録推進担当担当課長、永井鎌倉国宝館副館長兼世界遺産登録推進担当担当課長、辻教育総務部長、宮田教育総務部次長兼教育総務課長、中野教育総務部次長、菱田教育総務課課長代理、宮崎(順)学校施設課長、穂坂学務課長、岡嶋学務課課長代理、飯尾教育指導課長、粂教育センター所長、茶木教育センター所長代理、金川生涯学習部長、島崎生涯学習部次長兼生涯学習課長、鈴木(郁)生涯学習課課長代理、石塚スポーツ課長、望月中央図書館長
〇議会事務局出席者
植手局長、磯野次長、小島次長補佐、田中次長補佐、成沢担当書記
〇本日審査した案件
1 議案第73号平成19年度鎌倉市一般会計補正予算(第4号)のうち教育総務部所管部分
2 報告事項
(1)学校体育館の耐震改修について
(2)小学校給食調理業務の民間委託について
(3)平成19年度全国学力・学習状況調査の結果分析について
3 議案第67号損害賠償請求調停事件の和解について
4 議案第73号平成19年度鎌倉市一般会計補正予算(第4号)のうち生涯学習部所管部分
5 報告事項
(1)鎌倉市子ども読書活動推進計画の策定について
(2)(仮称)鎌倉博物館展示計画等の検討における中間報告について
6 報告事項
(1)国指定史跡に係る不適切な事務処理に関するその後の経過について
(2)国指定史跡の追加指定の準備状況について
7 陳情の取り下げについて
(1)陳情第14号沖縄戦集団自決に関しての教科書検定の撤回を求める意見書提出を求める陳情
8 陳情第37号平成19年10月5日鎌倉市議会が文部科学省に対し提出した「沖縄戦集団自決への軍関与を否定する教科書検定意見の再検討を求めることに関する意見書」についての陳情
9 その他
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○前川 委員長 おはようございます。文教常任委員会を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
初めに、会議録署名委員の指名をさせていただきます。委員会条例第24条第1項の規定により、本日の会議録署名委員を指名いたします。高橋浩司委員、お願いいたします。
それでは、本日の審査日程の確認をさせていただきます。よろしいでしょうか。
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○高橋 委員 最後の日程の第8なんですけれども、陳情の扱いがあるんですが、陳情を拝見いたしまして、ちょっと内容がわかりにくい陳情になっております。オブザーバーで入っていました議運の方の事務局の説明では、何か取り下げを、前の陳情を取り下げをしていただきたいということだという説明があったんですけれども、中身のことは、この文教常任委員会で扱う内容だと思うんですけど、前の陳情を取り下げてくださいということは、この委員会の所掌の事務じゃないと思うんですね。それで、事務局じゃなくて、やっぱりちゃんと議会として、担当している委員会として、その辺はきちんと確認をした上でじゃないと扱えないと私は思うんですね。ですから、できればちゃんと正・副で当事者に確認をしていただいて、もし本当に取り下げてほしいという内容なんですよと、これ読めませんよ、そういうふうには。読めないんだけれども、そういう内容ですよということならば、ここで扱う必要は私はないんじゃないかなというふうに思いますので、審査を始める前に、その辺はちょっと確認をしていただきたいんですけど。
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○前川 委員長 それでは、事務局、お願いしてよろしいでしょうか。
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○事務局 先日、議会運営委員会でお話しした内容になりますけれども、この意見書に関しての内容、受け付けの際に、私が立ち会いました。文面を見まして、表題あるいは議会への願意、どういうことを求めているんですかということをはっきり申し上げました。これははっきり撤回だと。だったら、その文言をお加えいただくという形をお願いできませんかということで、何回かやり取りをいたしました。文面を読んでいただければわかるということで、かなり強い姿勢で申しておりましたので、本日、取り扱うということであれば、本人、提出者外1名、その1名が当然、陳情受け付けのときにいらした方で、その方が代理発言をするという形になりますので、その文面についての内容を10分間の説明の後の質疑の中でしていただければよろしいかなというふうには考えております。
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○高橋 委員 いや、事務局でそういうふうにやり取りしたのは聞いていますけれども、やはり、ちゃんと議会として確認をする必要があると。しかも審査日程のところで、私はそういったことをやる必要があるというふうに思っているんで、できれば正・副で当たってほしいと。それで、そういう確認ができたら、またその次の審査日程の中で発言をしたいなというふうに思うんですけれども。
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○前川 委員長 ちょっと休憩をとらせていただいてよろしいですか。
(10時05分休憩 10時10分再開)
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○前川 委員長 再開させていただきます。
日程第8につきましては、午後の陳述者が見えたところで、正・副委員長そろったところで、この願意を確認させていただき、そして審査に値するかどうか、扱えるかどうかということを事前にお聞きするという形で、そして審査日程に入れるかどうかをまた皆さんに諮らせていただくということでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
では、そのように確認させていただきます。
そして、さらに先ほどお話ありましたけれども、きょう、午後、都合によりまして、葬儀がございますので、休憩とさせていただきたいと思います。また再開の時間は、この午前中が終わりましたら、めどがつくかと思いますけれども、3時ぐらいをめどにと思っておりますが、よろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
そのように確認させていただきます。
それでは、事務局からお願いいたします。
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○事務局 日程第8の「陳情第37号平成19年10月5日鎌倉市議会が文部科学省に対し提出した「沖縄戦集団自決への軍関与を否定する教科書検定意見の再検討を求めることに関する意見書」についての陳情」でありますけれども、陳情提出者から発言の申し出がありました。発言についてでありますが、提出者が所用で御都合がつかないため、委任状の提出により、西さんが代理で発言を行いたいとの申し出がありました。西さんは署名者であります。その取り扱いにつきまして、御協議、御確認をお願いいたします。
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○前川 委員長 ただいまの確認でよろしいでしょうか。
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○高橋 委員 ちょっと委任状を確認させてもらいます。
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○前川 委員長 では、休憩とります。
(10時12分休憩 10時18分再開)
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○前川 委員長 再開いたします。
発言があることと、ただいまの陳述される方の身分の確認ということも同時にさせていただくということでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
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○事務局 この日程第8の陳情第37号につきましてですけれども、担当原局がないということで、陳情提出者から発言と陳情提出者への質疑の後に、取り扱いのみを協議することでよろしいかの御協議と確認をお願いいたします。
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○前川 委員長 ただいまの陳情のことですが。
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○高橋 委員 それは、やっぱり本人とちゃんと会って確認をしていただいた後に、再確認していただいた方がいいと思うんですね。中身の問題で、例えば文部科学省がどういう対応をしているかということを確認しなきゃいけないケースがあった場合には、やっぱりしていただいた方がいいでしょうし、それはまた後の確認にしていただければと思います。
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○前川 委員長 よろしいですか。それでは、ただいまの件、一応保留ということでさせていただいて、正・副で伺ったときに、また後にお知らせさせていただくということで、確認させていただくということでよろしいですか。
(「はい」の声あり)
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○前川 委員長 日程第1「議案第73号平成19年度鎌倉市一般会計補正予算(第4号)のうち教育総務部所管部分」を議題といたします。原局の説明をお願いいたします。
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○教育総務課課長代理 議案第73号平成19年度鎌倉市一般会計補正予算(第4号)のうち、教育総務部所管部分について説明いたします。議案集の45ページ、補正予算に関する説明書の58ページをお開きください。
55款教育費、5項教育総務費、10目事務局費は8,697万8,000円の追加で、事務局の経費は事務局運営事業で、非常勤嘱託員の配置数の確定に伴う報酬、通勤に係る費用弁償の減額を。職員給与費で、人員配置の確定による給料の減額と共済費の追加を。職員の退職に伴う職員手当等の追加を。15目教育指導費は1,527万5,000円の減額で、教育指導の経費は、教育支援事業で、非常勤嘱託員の勤務日数の確定に伴う報酬の減額と通勤に係る費用弁償の減額を。10項小学校費、5目学校管理費は306万5,000円の追加で、小学校一般の経費は小学校運営事業で、灯油などの燃料費、玉縄小学校、七里ガ浜小学校の屋外遊具の備品修繕料などの追加を。職員給与費で、人員配置の確定による給料の減額と、職員手当等と共済費の追加を。小学校施設の経費は小学校施設管理運営事業で、電気料の不足に伴う光熱水費の増額、七里ガ浜小学校校舎・プール不同沈下調査業務委託料などの減額、稲村ヶ崎小学校北棟非常階段手すり等改修工事、大船小学校給水管交換工事、関谷小学校屋外非常階段塗装工事などの事業費の確定に伴う工事請負費の減額を。10目教育振興費は150万9,000円の減額で、教育振興の経費は教育振興助成事業で、要保護及び準要保護児童扶助費の執行見込みによる減額を。
補正予算に関する説明書は60ページにかけまして、15目学校建設費は8,817万6,000円の減額で、小学校施設整備の経費は小学校施設整備事業で、腰越小学校プール建設に係る環境調査委託料の執行差金、腰越小学校プール建設工事、富士塚小学校ことばの教室設置工事、関谷小学校トイレ改修工事の事業費の確定に伴う工事請負費の減額を。防災対策事業で、七里ガ浜小学校校舎耐震診断評価・補強設計業務委託料、第一小学校、富士塚小学校、今泉小学校体育館耐震診断評価・補強設計業務委託料の減額、大船小学校、関谷小学校校舎耐震改修工事の執行差金の減額を。15項中学校費、5目学校管理費は1,001万4,000円の減額で、中学校一般の経費は中学校運営事業で、灯油などの燃料費、御成中学校ほか5校の体育館つり下げ式バスケットボールゴールの備品修繕料などの追加を。職員給与費で、人員配置の確定に伴う給料等の減額を。中学校施設の経費は中学校施設管理運営事業で、水道料の不足に伴う光熱水費の増額と、第二中学校のり面安全対策工事、大船中学校職員室床等改修工事、岩瀬中学校第一・第二音楽室改修工事などの事業費の確定に伴う工事請負費の減額を。10目教育振興費は83万3,000円の減額で、教育振興の経費は教育振興助成事業で、要保護及び準要保護生徒扶助費の執行見込みによる減額を。15目学校建設費は1,813万6,000円の減額で、中学校施設整備の経費は防災対策事業で、岩瀬中学校校舎耐震診断業務委託料、深沢中学校校舎耐震診断評価・補強設計業務委託料などの執行差金の減額、御成中学校、玉縄中学校体育館耐震診断評価業務委託料の減額を、それぞれ措置しようとするものです。
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○前川 委員長 ありがとうございました。御質疑はありませんか。
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○高橋 委員 ちょっとこの際、確認のために聞いておきたいんですが、学校の先生は、生徒の人数によって先生の人数が決まって、県の方からその給与費については支給されているということでよろしいですか。
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○中野 教育総務部次長 おおむね、そういうことになるんですけれども、詳しく申し上げますと、学級数に基づいて算定される規定分というのがございます。それから、それのほかに規定外といいまして、例えばよく御承知のところで言いますと、少人数指導担当ですとか、生徒指導担当ですとか、そういう規定外という定数がございまして、それによって各市違う定数の配当がございます。それを合わせた数の教員が配当されるということでございます。
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○高橋 委員 教育委員会の中に先生方が入っている。当然、学校の現場、わからない人たちばっかりでやってもしようがないですから、それは当たり前のことなんですが、そういう先生方というのは、どういう扱いになるんですか。
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○宮田 教育総務部次長 教育委員会の方に今、教育指導課であるとか、教育センターにおりますけれども、そちらは市の方の給与費ということになります。
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○高橋 委員 そうすると、あくまでも学級数だとか、そういうことで支払われると。そうすると、例えば教育委員会全体で何%ぐらい先生方に入ってもらってやっていこうとか、そういう方針があるのか、もしくは、この人数、部署として何人、5人だか6人だかわかりませんけれども、それについては、どこまでもその人数は変えずにいって、結局、戻っても別な方がその人数来るからということでやっていくような考え方なのか、その辺はどうなんですか。
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○宮田 教育総務部次長 今の御質問ですけれども、基本的に今の配置の中での配置数ございまして、その業務量に応じて、その課の配置が決まります。ですから、大きく言えば、市全体の定数の中で配置しておりますので、大幅に例えば生徒児童数が減る、あるいは学級数が減る、学校が減るなんていうことがあって、全体の業務量が減ってくれば、そういうことも、こちらの配置する教員の数も減ることはありますけれども、通常の場合ですと、おおむね今の定数の中で動いていくというような形になります。
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○高橋 委員 いや、具体的には今何名あれなんですか。教育委員会の方に来られているのは。
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○前川 委員長 休憩とります。
(10時30分休憩 10時31分再開)
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○前川 委員長 再開いたします。
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○宮田 教育総務部次長 生涯学習部にも1名おりますので、それによって13名ということになります。
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○高橋 委員 ということは、もう13人は常に市の方に来ていただくんだと。よっぽど大きな変化がなければ。それはずっとそういうことでよろしいわけですか。
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○宮田 教育総務部次長 13名は固定というわけではございませんが、おおむねそういう数字で推移していくことになろうかと思います。
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○高橋 委員 ある程度、固定にしないと、確かに人数が減ったりすれば戻すということもできますけれども、大体児童数というか、学級数が同じで推移していった場合には、こういうふうにしていかないと、給料出ない人が出てきちゃうわけですよね。その辺の予測というのは、特にあれなんですか。県の方から給料が出て、要するに全員戻った場合、学級数にかかわらず全員戻った場合には、その学級数にカウントされる人数分しか県の方からは給料出ないわけですよね、市の方で出しているわけですからね。そうすると、その辺は、13人だったら13人は基本的に市の方で、教育委員会関係でやっていただくんだという考え方がないと、県の方から出ないわけですからね。その辺はどういうふうにやっているんですか。
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○宮田 教育総務部次長 済みません、正しくは14名ということで。
それで、今のお話で、鎌倉市の中で言えばおっしゃるような話も出てくるかもしれませんけれども、神奈川県全体の中で、湘三の湘南・三浦地区管内であるとか、あるいは県全体の中での動きでございますので、その一、二名の動きと、ほとんどは動かないということが前提ではありますけれども、今の時点では。そういう全体の中での動きですので、そういったことは多分ないというふうに思いますけれども。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。よろしいですか。
(「なし」の声あり)
質疑を打ち切ります。
総務常任委員会への送付意見はございますか。
(「なし」の声あり)
送付意見なしを確認させていただきます。
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○前川 委員長 日程第2報告事項(1)「学校体育館の耐震改修について」を議題といたします。原局から説明をお願いいたします。
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○学校施設課長 報告事項その1、学校体育館の耐震改修について、その内容を説明いたします。
本件につきましては、平成19年12月11日開催の文教常任委員会において報告いたしましたが、その際、優先度や地域バランスなど、いろいろな御意見をいただいたことから、それらを踏まえ、総合防災課とも協議し、改めて検討を重ねてまいりました。
お手元の資料をごらんください。1枚目は、学校体育館の耐震改修計画を年度別に示したものです。内容については、先般の委員会でお示ししたものと同様のものとなっております。また、あわせて平成20年度以降改修予定の校舎についても掲載してあります。
2枚目は、鎌倉市の地図に学校体育館の改修年度を色分けで表示したものです。青色は改修不要校、黄色は20年度改修予定校、緑色は21年度改修予定校、ピンク色は22年度改修予定校、オレンジ色は23年度改修予定校となっています。また、校舎につきましても、改修不要及び改修済みの学校は青丸で囲み、未改修の学校は赤丸で囲んであります。なお、改築予定の第二中学校、大船中学校には色をつけておりません。
これらの資料をもとに総合防災課と協議した結果、総合防災課では、地震災害時の避難所としては、体育館だけでなく校舎も一体として使うことを想定しているため、地域的に大きなばらつきはなく、バランスは保たれているとの意見でした。
また、文部科学省が実施した平成19年4月1日現在の、公立学校施設の耐震改修状況調査の結果から、全国平均で耐震性なしとされた建物のうち、2割強の建物がIs値と呼ばれている構造耐震指標が0.3未満であることが判明しました。こうした状況を受け、文部科学省はIs値0.3未満の建物については、最優先で対応するよう指導を強めております。
以上のことを踏まえ、資料にお示ししたとおり、平成21年度以降は、Is値の低い施設から順次改修を進めていくことが適当であると判断いたしました。
今後、お示しした資料のとおり計画的に進められるよう、関係部局との調整を図ってまいります。
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○前川 委員長 ありがとうございました。御質疑ありませんか。
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○高橋 委員 これはあれですか、Is値が0.3以下のところは、早目にやりましょうということで、第一小学校だけ残されちゃうんですけれども、ここを4カ所やるというわけにはいかないんですか。
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○学校施設課長 21年度の第一小学校から今泉、西鎌倉小学校、3校をやっております。これはあくまでも21年度から、Is値の順番で、危険度の高いものからやっていくという状況でありますので、いろいろな状況を判断しますと、1年間で3校程度が実現可能だということで、第一小学校は21年度になってしまったということであります。
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○高橋 委員 19年、20年というのが1校減らしたわけじゃないですか。要するに、先方の都合で対応ができないということで、その分をカウントしてもらえれば、特に文部科学省が0.3以下のものについては早目にやりなさいよという指導もありますし、この辺はちょっと交渉してみる価値はあるんじゃないですか。
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○学校施設課長 もともと18年度で耐震診断をやったものだけが、たまたま20年度に工事ができると。19年度に評価、設計ができるということで、逆に言いますと、平成8年度、平成9年度で耐震診断を行ったものにつきましては、これは平成21年度以降にしか工事ができないということだったんですけれども、平成18年に行った3校だけが、耐震の診断が必要ないということで、では19年度に評価、設計で、20年度に工事ができるということで、前に持ってきた関係がありますので、これを20年度、21年度、22年度、23年度に振り分けて、早くやろうという御意見ですけれども、その点、ちょっと難しいのではないかと考えております。
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○高橋 委員 ちょっと説明が非常にわかりにくい説明だったんですけれども、1校だけ0.3以下のものが積み残しになっちゃうんですね。文部科学省、早くやりなさい、早くやりなさいということだからということで、0.3以下のものを低い順に早くやっていきましょうということで御報告をいただいたんですけれども、1校だけならば、今年度1校、要するに繰り越しといいますか、戻したわけですから、その分をカウントしていただいて、4校一度に。というのは、最後は4校になっているんですよ、23年度のところは4校になっているわけですから、そこが3校になるわけで、別に可能性としてはあるんじゃないかと。予算のことですから交渉になりますけれども、そういう交渉はできるんじゃないんですかということです。
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○宮田 教育総務部次長 高橋委員、御指摘のとおり、まさに0.3未満については、我々としても早急にやりたいと、実施したいというふうなことでのこの計画をお示しさせていただいたところですけれども、今、同じ表で、下の校舎という欄を見ていただいてもおわかりいただけるかと思うんですが、21年度については、七里ガ浜小学校とか深沢中学校、岩瀬中学校、3校工事が入ってまいります。合計すると、この年度で一気に6校やるようなことになります。さらに第二中学校が、まさに21年度から着工するというようなことになっておりますので、合計7校が着工するようなことになりますので、全体的なボリュームとして、非常にこの年度は逆に突出して多いというようなことになります。そういったことも含めまして、ちょっと第一小学校につきましては、あともう一つは裏の図面でもお示ししましたとおり、一応、校舎の耐震の方は、第一小学校については一応完了しておりまして、そういったところも踏まえて、今回の計画をさせていただいたということで御理解いただきたいと思います。
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○前川 委員長 よろしいですか。ほかに御質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
それでは、質疑はないようですので、ただいまの報告で了承ということでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
確認させていただきました。
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○前川 委員長 日程第2報告事項(2)「小学校給食調理業務の民間委託について」を議題といたします。原局から説明をお願いいたします。
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○学務課長 日程第2報告事項(2)小学校給食調理業務の民間委託について、その内容を御説明いたします。
小学校の学校給食調理業務の民間委託につきましては、9月10日の当委員会におきまして、委託予定校の選定基準を、また、10月17日には、委託予定の2校を御報告させていただきましたが、その後の経過について御報告いたします。
まず、保護者に対する説明会でございますが、玉縄小学校は11月9日に、西鎌倉小学校は11月12日に実施いたしました。説明会では、委託内容や教育委員会の取り組みなどを説明した結果、特に反対とする意見はございませんでした。
次に、業者の選考と入札の方法でございますが、本市の入札参加資格登録業者62社のうち、一定の基準に合致する業者に対して、受託意向の確認と業務内容の調査を行い、受託意向があり、基準に該当する業者を指名業者とする意向確認型指名競争入札として行いました。業者選考の基準といたしましては、本市の指名参加登録業者であること、神奈川県内または隣接都県に本社又は事業所を有していること、神奈川県内の公立小・中学校の学校給食調理業務の受託実績があること、過去3年間に安全衛生管理上重大な事故を起こしていないこと、平成20年度の鎌倉市学校給食調理業務の受託意向があること、米飯給食において回転釜による自校炊飯の経験があること、食物アレルギー児への個別対応の経験があることなどを主眼といたしました基準によりまして、14社を選考いたしました。
12月議会におきまして補正予算を可決していただきましたので、2校別々の入札案件として、1月17日に14社による2件の指名競争入札を執行いたしました。
入札結果でございますが、西鎌倉小学校は関東給食株式会社、玉縄小学校は株式会社レクトンが落札いたしました。落札した2社とも、受託実績については学校給食調理業務を数多く手がけ、また、神奈川県内においても学校給食を事故なく安全に行っており、今回の本市の業務委託についても問題なく対応できるものと判断しております。契約期間は、平成20年4月1日から平成21年3月31日までの1年間でございます。契約金額は、西鎌倉小学校が2,501万1,000円、玉縄小学校が2,244万9,000円で、給食のない8月を除きました11カ月の分割払いとなります。なお、契約業者の会社概要は別紙の資料のとおりでございます。受託業者が決定いたしましたので、保護者に対しまして受託業者の概要をお知らせするとともに、2月25日、26日の両日に業者同席の説明会を開催してまいります。
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○前川 委員長 御質疑ありませんか。
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○高橋 委員 入札の結果報告みたいな、なんていうんですか、入札のそういうのがあるんですけれど、そういうものをちょっと出していただかないと、いつもそういうのはお願いしているんで。
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○学務課長 お時間をいただければ、すぐに御用意できます。
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○前川 委員長 休憩とさせていただきます。
(10時45分休憩 10時51分再開)
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○前川 委員長 再開させていただきます。
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○事務局 お手元に資料を配付しておりますので、確認をお願いいたします。
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○前川 委員長 それでは、確認していただきたいと思います。少しお時間必要ですか。大丈夫ですか。
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○高橋 委員 ちょっと基本的なことの確認なんですけれど、それぞれ何食分で、計算すればいいんですけれど、1食幾らですか。
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○学務課長 1食幾らではなくて、西鎌倉小学校は759食、そして玉縄小学校は589食を実施するということでお願いしてございます。
今、消費税抜きの単価で計算しておりますけれども、西鎌倉小学校が759食の食数で割りますと、1食当たり171円でございます。そして、玉縄小学校が1食当たり198円ということになります。
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○高橋 委員 直営時代、一時、ピーク時が950円ぐらいだったんですね。それがいろいろ改革をしていただいて、最後、650円ぐらいまでいったのかなというふうに思うんですけれども、直営の1食って今出ていますか。
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○学務課長 今の計算でございますけれども、この中には光熱水費、維持修繕、すべて入ってございません。単なる人件費だけでございます。だから一概にこのままの形では比較できませんけれども、ちなみに、18年度の1食当たりの全体の給食単価でございますけれども、571円でございます。
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○高橋 委員 その中には、委託したところも含まれているんですか。
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○学務課長 この中には、18年度委託しておりませんので、含まれておりません。申しわけございません。委託は19年度からでございます。
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○高橋 委員 少し、ただ、お金のためだけにやっていることではないということがあるんですけれども、一応お金の面だけは比較できるようなことをちょっと考えておいてもらいたいと思うんですよ。必要な、同じ条件で、1食当たりどのぐらい差が出ているのかなということも確認したいので、後日で結構ですから、お願いしておきます。
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○松中 委員 これ、入札のやり方が、例えば20年の1月17日、午前9時20分にやって、これ、開札というの、入札をオープンにするのは、直後にこれをオープンにするの。
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○学務課長 札入れが終わりましたら、回収しまして、その場で価格をオープンにしてまいります。
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○松中 委員 いや、だから、そのとき落札者をその場でばっと決めちゃうの。
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○学務課長 その場で落札者を決定してまいります。
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○松中 委員 次の入札を25分後にやって、すぐ関東給食がとれたから、すぐそういう意味でこれを辞退しちゃうわけ。
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○学務課長 その辺の会社の事情はちょっとわかりかねますけれども、第1回目の札入れのときに、辞退という札が入ったところでございます。
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○松中 委員 だからこれ、2回目の第1回のときには、関東給食が札を入れなかったの。参加しているんじゃないの、このときには。
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○学務課長 入札した価格調書の中で、辞退という記入があったものでございます。
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○前川 委員長 よろしいですか。ほかに御質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
では、質疑を打ち切ります。
ただいまの報告で了承ということでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承ということで確認させていただきました。
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○前川 委員長 日程第2報告事項(3)「平成19年度全国学力・学習状況調査の結果分析について」を議題といたします。原局から説明をお願いいたします。
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○教育指導課長 日程第2報告事項(3)平成19年度全国学力・学習状況調査の結果分析について、その内容を御説明いたします。
平成19年4月24日に実施された平成19年度全国学力・学習状況調査の本市の結果がまとまりましたので御報告いたします。報告書、平成19年度全国学力・学習状況調査の結果についてを御参照ください。
今回の結果分析に当たっては、国段階の分析を行っている、分析・活用の推進に関する専門家検討会議、また、県段階の分析を行っている、神奈川県検証改善委員会における分析結果を参考にしながら、本市の分析を行ってまいりました。過日、1月16日に、神奈川県検証改善委員会から中間のまとめが発表されましたので、その内容を参考にしながら今回の本市の結果をまとめることといたしました。
文部科学省からは、調査結果が公表された昨年10月24日に、今回の結果のポイントが既に発表されていましたが、1月23日、平成19年度全国学力・学習状況調査報告書が新規の分析項目を加え、公表されました。今回の追加発表は、主に、学校質問紙調査と、教科に関する調査とのクロス集計結果、平均正答率と児童生徒質問紙調査との相関係数表となっております。国段階の結果分析も引き続き行われており、県の検証改善委員会の最終まとめも年度末に発表される予定となっていますので、本市としては、今後、国や県が行う発表内容等を参考にし、さらに結果分析を進めていきたいと考えております。
報告書、平成19年度全国学力・学習状況調査の結果についてをごらんください。
2ページには、中央教育審議会教育課程部会が提出いたしました新学習指導要領に関する答申案にまとめられている、今回の全国学力・学習状況調査に関する中央教育審議会の見解を、また、2ページ下段から3ページには、神奈川県検証改善委員会の中間報告から、主な内容を整理いたしました。今回の検証改善委員会の報告書が、今後の指導への示唆ともなっていることもあり、その内容は本市の今後の取り組みにも大いに参考になるものと考えます。
4ページから5ページには、4 本市の調査結果の概要として、平均正答率の結果、各設問の正答率の分布状況、正答率が全国及び神奈川県の結果を下回っている設問、正答率が60%未満の設問、正答率の分布の形状等についてまとめました。平均正答率では、小・中学校、国語、算数、数学のいずれの教科でも、全国及び神奈川県よりも高い平均正答率となっております。各設問の正答率の分布状況では、知識・技能が身についているかについて聞くA問題では、正答率80%、また、知識・技能を活用できるかについて調査したB問題では、難易度を考慮し、正答率70%を基準に判断をしました。その結果、本市の場合、小・中学校ともに正答率80%及び70%を多くの設問で上回っており、相当数の児童生徒がよくできているものと考えます。全国及び神奈川県の結果を下回っている設問は、小学校国語A6問、国語B3問、算数A8問、算数B2問、中学校国語A4問、国語B1問となっております。これらは下回ってはいるものの、その数値のほとんどが80%以上の正答率となっております。全国及び神奈川県の結果を下回り、数値も50%台の正答率という設問が何問かあり、本市にとっての課題であると考えます。
正答率が60%未満の設問は、A問題よりもB問題に多く、特に中学校数学Bでは、17問中7問が60%未満となっております。このことは、数学Bの難易度の高さを示しておりますが、本市の結果は、すべて全国及び神奈川県の結果を上回っております。
正答率の分布の形状は、全国及び神奈川県とほぼ同様となっておりますが、特に算数、数学では、中央値が高く、標準偏差が小さい、よい分布となっております。表記は、単峰分布という語句を使用しておりますが、これはグラフの山が一つであり、右または左にすそを引いた形状をあらわす統計処理で使用されるもので、文部科学省の分析にも使用されているため、この語句を採用いたしました。
各教科の詳細につきましては、6ページから15ページにまとめました。16ページから18ページは、今後の学習指導に当たってとして、正答率が低い設問に対する具体的な指導内容を、国立教育政策研究所が作成しました分析資料をもとに、各教科ごとにまとめました。
19ページには、4 本市の調査結果の概要、5 教科に関する調査結果、6 今後の学習に当たっての内容を総合的に判断し、本市における取り組み課題を、国語、算数、数学のそれぞれについて2項目に整理いたしました。各学校における取り組み課題の一つして位置づけ、指導方法の工夫・改善につなげていきたいと考えております。
20ページから21ページには、児童生徒質問紙の結果から、学習意欲、学習時間、読書、基本的生活習慣、自尊感情等の項目に分けて、関連する質問内容の結果を全国及び神奈川県の結果と比較し、まとめました。学習意欲では、小学校よりも中学校の方が、勉強が好き、将来の役に立つの質問に対して、当てはまる、どちらかといえば当てはまるの合計値が多くなっており、学年が進むにつれ、関心、意欲が高まっております。読書時間では、読書を全くしないの結果が、全国及び神奈川県よりも大幅に低くなっており、本市の朝読書、読み聞かせ指導等の成果があらわれているものと考えます。特に、全国及び神奈川県の結果との違いが顕著であったのは、今住んでいる地域が好きですか、今住んでいる地域の歴史や自然について関心がありますかという質問であり、当てはまると回答している数が非常に多く、本市の児童生徒は本市の自然や歴史に高い関心を持っていることが考えられます。しかし、いじめは、どんな理由があってもいけないことだと思いますかという質問に対して、どちらかといえば当てはまらない、当てはまらないの合計結果が、全国及び神奈川県よりも若干多くなっており、今後もいじめ防止の取り組みを充実させる必要があるものと考えます。今回の分析では、児童生徒質問紙と教科の結果とのクロス分析をまとめるところまでは行えませんでした。過日、文部科学省が発表したクロス分析の結果、神奈川県検証改善委員会の最終のまとめ等を参考にし、本市として、児童生徒質問紙、学校質問紙とのクロス分析や相関係数の分析を進めていきたいと考えます。
最後に、22ページには、今回の全国学力・学習状況調査の結果分析のまとめを、今後にむけてを含めてまとめました。今回の全国学力・学習状況調査への参加を意味あるものにするには、指導の改善にどのように結びつけるかにあるものと考えています。この分析結果を一つの材料として、今後の取り組みを進めていきたいと考えます。以上で、全国学力・学習状況調査の結果について、報告を終わります。
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○前川 委員長 御質疑ありませんか。
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○松中 委員 この前、視察に行ったとき、非常にこれが重大な一つの資料になったというのが、この基本的生活習慣で、朝食を毎日食べていますかと、この調査でもやっているようなんですけれども、鎌倉の場合は、全国及び神奈川県と同様の結果であると、こう書いてあるんですけれども、どの程度かどうかわからないんですけれども、朝食を毎日食べていますか、つまり朝食を食べているかどうか、西尾市でしたっけ、ここを非常に重要視して取り組んだところ、いろんな意味で効果が出たということなんですけれども、鎌倉で朝食を毎日食べているかどうかの、このような調査をこれ以外に何か具体的に数字とか、そういうものは持っていますか。
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○教育センター所長 かまくらっ子ということで、鎌倉の意識等実態調査を平成16年6月号で出しました。それを見ますと、小学校の3年、小学校6年生、中学2年生を対象に行いました。
その結果、朝食をとっているかということについて、男子につきましては、ちょっと申し上げます。具体的に数字を申し上げます。朝食をとるが、男子、小学校3年男子、91.8%、小学校6年男子、84.8%、中2の男子、79.8%が、いつも朝食をとっているということです。また、女子につきまして、これも小3、小6、中2の順で申し上げます。小3の方は94.6%、小6の方は89.4%、中2の方は83.1%、いつも食べているということで数字が出ております。
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○松中 委員 この数字からいくと、やっぱり1割から、あるいは学年によっては3割がかなり非常に朝食をとったり、とらなかったりしているようなことが、これはやっぱり100%を目標ということなんですけれども、そういうような指導は何かしているかどうか。
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○教育指導課長 朝食に限らずといいましょうか、最近の言葉として、早寝早起き朝御飯という言葉、小学校では割と使って、子供たちへの指導が行われていると聞いております。学校の食育の中で、やはり自分の体、食べること、そのようなものを指導する中で、やはり朝食の大切さ、そのようなものを指導しているという学校が多く出ております。
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○松中 委員 この朝食をとらない理由というのは、何かつかんでおるんですか。
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○教育指導課長 実際に調査の中では、そのような項目がございませんでしたので、私どもが学校等で話をする中で、聞いている範囲でお答えいたしますと、やはり保護者の多忙といいましょうか、子供よりも早く出る家庭、あるいは実際には子供の方も、やはり遅くまで起きている、あるいは間食をしている、そのようなことから食べていかないと。空腹で、そのような状況がない児童・生徒もいるんではないかと。さまざまな状況があろうと思いますが、私の方で聞いている範囲では、そのような状況もあるのかなと思っております。
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○松中 委員 ちょっと頼りない答弁で、この辺のことを非常に重要視していますので、今後、ちょっとそういう調査をしっかりやっていただいてもらいたいということだけ言っておきます。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
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○高橋 委員 学術的にと言ったら失礼なんですかね、こういうまとめ方も大切なのかなというふうには思うんですけれども、やっぱり一番大切なのは、一人ひとりと向き合っていっていただくために活用していただくことだろうと思うんですね。そういう意味で、一つは、これが学校の成績につながるようなものではないわけですから、その時点の状況がどうかという、そこはやっぱり今後やるかどうかわからないですけれども、そういう理解はちゃんとやっぱりやっておくべきだったんじゃないかなと。そうすれば別に、何かストレスがかかるものでもないですし、こういうことをやって、それぞれがどういうふうに、一人ひとりが何を最初にマスターしていくというか、習熟していくということが大切かということを、一人ひとりのことを確認するためにあるんですよということであれば、生徒も理解してもらえるだろうし、親御さんも理解してもらえるだろうと。
それからもう一つは、テスト、どこからどこまでの範囲かというのがちょっとわからないんですけれども、先生によっては、本来カリキュラムとして既にクリアしていなければいけない状況なのに、まだクリアしていない状況があったとか、そういうこともあるだろうし、学校によっては、ある部分的に非常に成績がそこの部分ができていない子が多かったということであれば、ひょっとすると、教えているのにみんなわかっていなかったということは、教え方が悪いんじゃないかとか、要するに先生一人ひとりに対しての指導の仕方について確認をしていただく機会にもなるんじゃないかなと。その二つが、一番やっぱり現場で学ぶ子供たちにとってやらなきゃいけないことで、全体のことをパーセンテージ挙げてどうこう言っても、それはそれだけのことなんじゃないかなと失礼ながら私は思うんですね。その辺の一人ひとりに対する、こういうものをどうやって活用していくかということについては、どういうふうに対応されているのか。
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○教育指導課長 今の御質問の中にありました、まず一つ、出題範囲のことでございますけれども、実施は小学校6年生と中学校3年生でございましたが、出題の内容につきましては、前年度といいましょうか、前の学年までで学習した内容、すべき内容、これは学習指導要領上、学習内容が定められておりますので、それに従う。例えば漢字なんかも出題されておりますが、その漢字については、3、4、5年生あたりで学習したものが出題されております。そのような形で、実際に履修済みというのを前提としてやっております。
そして生かし方でございますが、委員さん言われるように、子供一人ひとりに生かすことが大事だと。要するに、子供の今の状況を子供自身が知るとともに、指導がどうであったかを教師が知る、そういう活用が大事かと思っております。その中で、今回、文科の方の返し方として、返却に個人票、個票をつけて、そして学校の方は、ほかの委員会の方から、見方について説明した文書をつけまして配付をしたという形で、まずは一人ひとりの子供にその内容が返ると、そして指導に生かすということをやはり大事な内容ととらえております。
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○高橋 委員 それは実際に、現場でどういうふうにやられたかということは、何か具体的にありますか。
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○教育指導課長 例えば、実際に返すときに、子供たちの正答率の低かった、そういう問題を取り出して、授業の中で、全体の中で確認をする授業を返却のときにそういう時間をとったというような話も聞いております。
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○高橋 委員 言ってみれば、先生方は教職の免許を取るときに、こういうことを全部やっぱりやってきていると思うんですね。そういうことを頭に入れて指導もしていただいていることだろうと。ただ、ここまで細かく、この問題の出題意図はこうなんですよと、この問題ができなかった子は、こういうところに注意をして指導をした方がいいんですよという、そういうことだろうと思うんですね。ですから、ただやっただけじゃやっぱり意味ないので、全体でやることも大切ですけれども、本当に一人ひとり、それによってはほかの子よりもその問題が解けないのが多かった子がいた。じゃあ、その子に対して、どこを一番最初に興味を持つものも含めてやっていったら、その子の理解が進むというんですか、そういう本当に細かいことに使えるんじゃないかなと。そういうようにやってほしいなという思いもあるんですけれども、そこまで細かい活用の方法というのはなかなか難しいですかね。
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○教育指導課長 基本的には、学級、学校、そして我々は市の方ですが、全体としてのとらえの中で、やはりどの点について、全体的に理解がどうかということをまず知るということで、指導の中で再度繰り返すとか、あるいは興味づけをするとかということは行うと。ただ、今、委員さん言われるように、もっと一人ひとりの子供に対してということになりますと、これはやはり個票をもとに、保護者との懇談であるとか、あるいは子供と話をする機会を設けて、学習のアドバイスをするとか、そのような形をとることが可能かなと思っております。
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○高橋 委員 本来、こういうことって、全国統一でやるようなことじゃないし、県下でやることでもない。本当にその先生が、自分のやってきたことがどれだけ皆さんわかってくれているのかなということでやっていただく内容じゃないかなと。それがイコール成績ということじゃなくて、その成績をつける前段で、そういうふうに確認をしながら理解度を上げてもらって、最終的に点数をつけるテストまでに理解を深めてもらうというようなことに使ってもらえれば一番いいなと。それは先生がそういうふうにやってくれるのが一番いいことじゃないかなというふうに私は思うんですね。それぞれ先生は自分でいろんな工夫をしながらやっていただいているとは思うんですけれども、せっかくこういうことで、こういういろんな問題に対する解釈というんですか、そういったことも出たわけですから、ただやりましたということじゃなくて、ぜひ今後の研究の材料にしていただければなと。一応これだけは要望だけしておきます。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
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○山田 委員 二、三、教えていただければと思います。先ほど御説明の中で、5ページだったと思うんですけれども、この中で標準偏差と中央値の話されていましたが、これは、この試験の統計的な全体のデータとして標準偏差を求めたのか、それとも個別の問題に対して標準偏差なりを統計処理されたのか、それはどちらなんですか。
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○教育指導課長 これについては国語Aという一つの教科ということで、それ全体を集約したときの統計処理でございます。
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○山田 委員 そうしますと、先ほど中央値が非常にシャープになっているということとか、全体的に見れば、神奈川県、全国から上回っていると、それはデータはわかるんですけれど、逆に個別の問題で処理しちゃうと、この標準偏差が広がるというのかな、もう少しなだらかな山になる可能性が出てこないかなというふうに思っているんですね。それは何かというと、やはり個別の、今、高橋委員からもお話あった個別の子供たちにとってみれば、ある問題については非常に苦手意識を持っているとすれば、その苦手というものはどういうふうに出てくるかというと、やっぱり個別の問題じゃないと、統計データしたときのそのあらわれ方がやっぱり違ってくると思うんですね。だから、そういう偏差が大きい場合、やはり理解が進んでいない子、あるいは逆に言うと理解が進んでいる子もいるんでしょうけれども、そういったところが少し山がシャープなところがなだらかになってくると、やはり指導的に、何かもう少しわからない子を拾い上げるための工夫がやっぱり要るんじゃないかなと。そういうふうにこのデータをやはり処理した方がわかりやすい部分があるんじゃないかな。特に何点か、小学校、中学校でも、やはり理解が進んでいないなという観点がありそうですので、このあたりをもう少しそういう目で見て、国語A全体ということじゃなくて、個別の問題で、やはりウィークなところがあれば、やはり指導方法の改善をそこから見つけてはどうかなと。ちょっとやれるものであれば、その標準偏差で少しチャレンジしてみていただけることはできないかなというふうに思っておるんですが、意味のある話かどうかということも含めて、どうですか。
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○教育指導課長 全体ということであると、やっぱり一人ひとりの子供、あるいは一つ一つの分野、内容が見えてこない部分がございます。したがいまして、大事なのは、どの領域ですとか、どの課題が本市の子供にとって得意になっているのか、また逆に、不得意あるいは理解ができていないというふうに、現在この対象になった子供の状況ではございますけれども、それはやっぱり必要かなと思います。ただ、これにつきましては設問ごとに見ていくこと、また各学校が自分たちの子供の集計として、学校の全体をとらえていく。こういうことでは、やはり大事な観点かなと思っております。簡単に統計的にできるものかどうか、私もちょっとわかりませんけれども、また、そのようなもので可能であれば、設問ごと、課題的なものは何か見られる一つの目安として、できるのではないかなと、検討させていただければと思っております。
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○山田 委員 もう1点は、今回、これはトレンドとしてはなかなか見にくい、ポイントで小学校、中学校で、ある学年ポイントということで、二つのポイントでしか見ていないんですけれども、今、例えば小学校で課題とされたことが、今の中学校の評価とどうリンクしているかという、こういう見方をされていますか。
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○教育指導課長 実際には、今回初めての実施ということで、各学校がその学校、学年の対象であって、特に、例えば小学校との関連というような見方では、今回の分析は入っておりません。
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○山田 委員 小学校で課題になったことを解決していったら、実際、今、中学校で課題になっていることが解決でき得るのかどうか。こういう見方が、人は個々には違うんだけれど、全体像を見れば、おおむね改善されたことが、中学校で改善がそのまま積み残しになっていないかという、そういう関連性というのをやっぱり見ておかないといけないんじゃないかなと。そうすれば、小学校の課題というものは、中学校の今課題となっていることと直接リンクしていなければ、ある程度、指導のやり方というのはある程度いいんだろうと思うんです。ここがどっちもどっちで両方ともちょっとまずいなということであれば、今の課題というのは、中学校へ行っても、その子たちがまた中学校へ行ったときに、またそこが課題になってしまうということもある。そういう意味でも、今の中学校の状況というものも、小学校から延長して、その中学校の方が見れていますよということだけは、ちょっと分析の中で押さえておいていただいて、小学校の指導というものを、ちょっともう一度確認をしていただければなと。中学校の方は残念ながら、その先というのは見えないものですから、これは中学校の時点でということになろうと思うんですけれども、小学校のお子さんに対しては、中学校の今の状況がわかるものですから、その課題解決が本当に中学校の課題解決にリンクするのかどうか。一度検証だけお願いしておきたいというふうに思います。
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○教育指導課長 活用の一つということで、また検討してみたいと思いますが、今、現状でちょっとお話しさせていただきますと、小・中の連携とか交流ということで授業を見合うとか、本当に年に数回でございますけれども、その中で、小・中の教員同士が交流する場面、その中で、やはり子供の生活もありますが、学習等も話題にしていくといいのかなと。実際やっている学校もございますし、算数、数学で、ちょっと連携をとったというような話もありますけれども、今のお話の中にありますように、観点として学習の課題というものを共通の話題として、小・中の教員間の交流、このようなものも大事な要素になるのかなと思っております。今後、学校の方ともまた話をしながら、生かせるような形を考えていきたいと思っております。ありがとうございます。
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○石川 委員 この結果を読ませていただきました。ちょっと鎌倉の子供たち、よく頑張っているなと思うんですね。読書嫌いで、学習塾は行っていない。それなのに、かなりの高い点数をとっているという報告がありました。それは本当に先生たちの指導力が十分だと、私は思っています。
しかし、やっぱり学校というのは自立心とかを養うところが主流ですので、ここで夢や目標を持っていない子が多いというのは、私、とても気になるんですね。学力ばっかりじゃなくて、本来備えなきゃいけない指導というのが本当に行われているのかどうか。その辺をどう対応していくのか、まとめの方に答えがなかったので、お答えいただきたいと思いますが。
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○教育指導課長 教科の指導だけでなく、子供たちを育てていく中で、やはり将来を見据えて、今、自分がすべきこと、将来、どう進んでいくか考えること、このようなことも大事と思っております。確かになかなか夢も希望も持てていないというような数字も調査の中にはあるわけでございますけれども、やはり学校現場で、教員はやはり子供たちに夢を与え、夢を語る、そのようなことも必要と思っておりますし、特に中学生などになりますと、職業に関係しまして、将来も考えていくと、そういう機会も設けてございます。教科だけではなく、その他の学習の中で、やはり子供たちが夢・希望を持って生活できるよう、指導も大事と思っております。今の御意見等も、やはり学校の中で、心がけてはおりますが、今後、努めていく必要があるかと思っております。
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○石川 委員 そのように図っていただきたいんですが、今回の結果を受けて、新聞紙上でも全国的な数値等は出ていました。余り私は差異がなかったと思うんですね。これをどう、今回そういう結果でしたけれども、次年度も、また将来的にも、このテストというのは続けていかれるおつもりでしょうか。
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○教育指導課長 平成20年度、来年度のこの調査の実施につきましては、既に昨年11月に文科省の方から実施要領等が示され、各自治体の方への参加の確認がございました。本市といたしましても、教育委員会で課題等も確認した上で、次年度、来年度、参加の方向で確認をさせていただいております。
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○石川 委員 確認をしているということは、実施をするという理解でよろしいということですか。
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○教育指導課長 現在のところ、そのような形で学校にも連絡をさせていただいております。
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○石川 委員 今回、現場の先生からも、採点方法につきましては、自分で採点ができなかった、子供たちがここで間違ったということがわからなかった。民間委託で採点を頼んだわけですけれども、そういった意味で、本当に現場の先生たちにとって生かせるテストであったかどうか、私は大変、本当に疑問を感じていまして、全国的にやることで多額の予算も使います。今回、結果がたまたま遅かったんですけれども、試験を受けた子供たちに、本当に10月ではもう卒業間近になってしまって反映はできなかった。ですから、私はずっとそれまでも一般質問でも、廃止に向けての提案をいたしましたけれども、来年はやるという方向でなっているということですが、今のところ私は納得をしないということで、次年度、また次の年にもう一度検討をしていただけるように要望をいたしておきます。
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○高野 委員 各委員さんから今質問されていますから、重複する部分は避けて、簡潔にお伺いいたしますけれども、これ読ませていただいて、いろんな見方とか考え方はあると思うんですけれども、やはり国としては、私、こういうテストをやったねらいは、全国的な、いわばマクロ的な状況を把握するということがあると思っています。ただ、本当に大事なのは、先ほど高橋委員も言われたように、本当は子供たちにとって、どう指導の改善とか、生かされるのかというのが重要なことなんですけれども、なかなかこういうテスト、一発やって、一人ひとりお子さんたちも状況違う、地域性も違う、クラスによってもまるで違う、先生方のそれぞれ特徴もあるとか、そういう中で、即、そういうのに直結するというのはやはり難しいというふうに思いますので、ここにあるように、この本調査の結果が学力の特定の一部であること、学校の教育活動の一部であることを踏まえながら活用すると。この視点で、ぜひ、先ほども御答弁ありましたけれども、お願いしたいと思います。
ちょっと気になるのは、このまとめの中に、県の調査との関係でいいますと、県の調査をやって2カ月後に全国調査があったと。よって、児童・生徒の負担の大きさは今後の検討課題の一つであると書いてあるんだけれども、やはり、これは大人の論理ですると、県もあるんですと、国もやっているんですと、別のものなんですということになるけれども、受けるお子さんの状況からすると、また2カ月、何なんだろうというふうに思うのはごく自然なことで、貴重な学校の今、ゆとり見直しなんて言われて、それには私も考えはあるけれども、授業数足りないなんて言われている中で、こういうことがあるということが書いてあるんだけれども、やはりこれについてはどういうふうに、書かれているように考えているんでしょうけれど、どういうふうに対応を考えられているのかをお伺いしたいと思います。
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○教育指導課長 そこにも書いてあります、さまざまな課題がやはりあったという認識は持っております。その中で、やはり子供たちにとって、学校にとって生きるものということで、文科の方にも要望等を出しているところでございます。今、御指摘のありました県の学習状況調査につきましても、やはり現在のところでは重複する部分があり、児童・生徒の負担ではないかという現場の声、我々も聞いておりますし、県の校長会でも、県の方へ問題提起されていると聞いております。県の方が、今後、県の学習状況調査をどのような形で実施していくか、やはり今年度の反省を踏まえて検討していくものと聞いております。今後の県の動きの中で、また私どもも意見を申していきたいなと思っております。
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○高野 委員 市が直接やっていることじゃないという面から、今、慎重な御答弁ですけれど、全国調査については、見解は私も述べていますから、繰り返しませんけれど、一つのこれは矛盾だと思いますから、ぜひ県の方には、やはりこれは普通に考えれば問題だと思いますから、どうやってこういうことがなくなるかは県の方で考えるのか、全国調査で考えるのかというのは、国と県の考えあると思いますけれども、ぜひ積極的にこれはやはり意見を現場の声として上げていただきたいと思います。
あと、この情報開示のところで、文科省が公表したデータ以外の開示請求については不開示とする旨の通知が出されましたと。これ、一般質問でも少し触れられましたかね、ありましたけれども、そうすると、これが現時点での、当たり前のことを聞くんですけれど、国の現時点での最終的なというか、これであるということで理解していいですか。
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○教育指導課長 私どもは、国から参りましたその通知が、現段階での考え方というふうにとらえております。
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○高野 委員 ですから、やはり冒頭に申し上げたように、国のねらいは、やはり全国的な状況を把握することなんですね。ミクロじゃなくマクロですね。だから都道府県ごとに情報開示もとどめるという当初の方針が出されたことからも、そういうことが言えるんじゃないかと思うんですが、後で結構ですから、この通知はちょっと後でいただければというのが1点と。あと、今後についても、これも賛否両論あるんですけれども、やはりこの生かし方については、先ほども言ったように、何校が何点だとか、何校より何校が高いだとか、あと、だれよりもだれが高いだとかということは、人それぞれ、お子さんそれぞれの先生方が参考にされる分には、やった以上は結構なんだけれども、やはりそういうことにはならないようにするのが望ましいという点で、ぜひ今後とも、国の方針がどうなるかわかりませんけれども、こういった姿勢で臨んでいただきたいというふうに思います。
あと、もう1点だけ、それでちょっと気になるんだけれども、それで結論としては、これ、本市独自の学力調査の可能性等も含めて根本的な議論を積み重ねるというふうに書かれているんですが、これはちょっともう少し御説明いただけますか。
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○教育指導課長 本市としましても、子供たちの学習状況がどうであるかということは、やはり把握し、学校とともに必要について考えていく必要があると考えております。ただ、それが今回の全国の調査でこの後どうかというところは、まだ市独自といいますか、市としての学力のとらえ方、その評価のあり方等、十分もっともっと高めていく必要があるんじゃないか。その中で調査というものが、例えば独自と申し上げましても、必ずしも鎌倉市オリジナルで何かつくるというだけを指しているわけではございません。何らかの手だてを持って、そういうのを知る形というのを考えていく必要があるのではないかということで、そこに記述させていただたものでございます。
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○高野 委員 先ほど言った、国がいい悪い別として、国がやっていますと、県もやっていますと。市は3年間やってきたけれども、そういった状況の中で見送りましたというふうな文脈の中から、また最後にちょっと出てきているから、これはさっきも言ったように、ダブるという、県がやって、国が調査、ダブるということからすると、今の御説明では、そういう単純な意味ではないということがわかりましたけれども、ちょっとこれは独自調査なんていうのは無理がありますね、現時点では。国がやって、県がやって、あと市もやると、これは。だから見送られていると思うんですが、今、石川委員も言われましたけれども、国と県がダブっているということについても、こういった一例、一つの問題があるということですから、来年度については、さっき御答弁あったようなことでしょうけれども、やはり慎重にお願いしたいということを要望して、私の質問を終わります。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
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○納所 副委員長 まず、全般的にお伺いをしたい部分というのが、この学習状況調査の結果で、鎌倉市が全国や県に比べて水準が高い水準にあるということはわかったんですけれども、特に鎌倉市としての特徴的なものというのが、国語、算数、数学の中で、何かございましたでしょうか。
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○教育指導課長 そこに示したような形で、特徴と言われましたけれども、全体的に子供たちの学習についての理解はできているんではないかなと。ただ、ここで特徴というのは、特徴というと、何かいいイメージというものもありますが、ここではやはり課題ということで示させていただいております。ですから、何問か、やはり国・県と比較して、若干下回っている設問、または国・県よりは上回ってはいるものの、その設問に対しての正答率が低い設問、ここがやはり大事かなと。今回の調査のまとめにつきましては、そこにポイントを置きまして、やはり本市の子供たちにとって、おおむね全体的には良好という判断をさせていただいておりますので、さらに指導に工夫を必要な部分という形で、子供たちの状況をとらえたという形で、特徴といいますと、そこに出ておりますような、こういう点が若干弱い、まだ十分ではないという状況ではないかという判断をさせていただいております。
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○納所 副委員長 おっしゃるとおり、その課題面なんですけれども、ちょっとその課題のところで注目をさせていただいているのが、いわゆる回答するのに、もしくは考えるのに面倒なものを避ける傾向というのは、ちょっと強く感じているところなんですね。例えば自分の考えを決められた字数で、記事として具体的に書く力については十分と言えないという、小学校国語のその課題等が指摘されておりますし、また読むことにおいても、読み取ったことを自分の考えとしてまとめていくことには課題が残ったと。その手順という面倒なもの、限られた時間の中で自分の考えを組み立てて、さらに解答に導くという手順というのは、非常に面倒くさいのは、これは今の子供に始まったことではないわけでございますけれども、さらにそのバックボーンとなる言語事項に二つの課題が、小学校国語の場合は述べられております。調べることはよくできるんだけれども、漢字を書いたりとか、それから言葉の意味を考えて適切に使う力というのが十分とは言えない状況にあるというような課題。これが言語事項という、いわゆる言語活動というのが前提とならなければ、当然、こういった書いたりする、自分の考えをまとめたりするというような問題というのは、なかなか難しいんじゃないかと。これが算数、数学についても似たような状況が、小・中学校ともに出ているわけでございます。つまり日常の言語活動の状況というのが、この学習状況調査の中にあらわれているんではないかと思うんですけれども、その点の見解はいかがでしょうか。
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○教育指導課長 委員御指摘の点については、我々分析をしていましても感じております。それを例えば19ページの7番、本市における取り組み課題の中でも、まずは基本になります国語という教科の中で、言語活動の充実ということをやはりあえて入れたまとめにさせていただいております。また設問の中に、国語だけではなく、算数、数学においても、説明するというような問いがございます。これがやはり正答率、全国的にでございますけれども、低い設問になっている。本市においても、やはり若干ほかと比べれば低い結果を出しているというような形になってございます。したがいまして、今回の学習指導要領の改訂にもありますように、このような反省を踏まえまして、やはり全体として、言語活動の充実、それを国語科だけでなく、各教科、学校生活全体にわたって、やはり取り組んでいく必要があるという形が見えてきているかなと。それについては御指摘のとおりの考えを持っております。そして、19ページのところで、その旨、記述させていただいたというまとめにしてございます。
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○納所 副委員長 今、お答えいただいたおっしゃるとおりで、日常の言語活動というもの、これは学校もしくは家庭も含めた子供を取り巻く環境全体で取り組む必要があると思うんですね。また、そういった今回の学習状況調査において、課題となったその原因、これをしっかりと分析することと、それに対して、どう改善をしていくのか、それをどの単位で取り組んでいくのかということが、取り組みとしては具体的に要望されるところだろうと思いますけれども、日常言語活動のその改善への、例えば具体的に取り組んでいる学校、もしくはそういった例というものが、もしあればお伺いをしたいし、今後、そういった改善の取り組み、具体的に何か予定があれば、お伺いをしたいと思います。
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○教育指導課長 一番目立って取り組んでいるのは、やはり読書活動が挙げられるかなと思っております。これの充実ということで、さまざまな支援等も含めながらやっていきたいと思っております。
また、今、委員からもありましたように、学校だけではなくて、家庭も含めて、一緒に子供たちの言語活動を見ていく必要があると思っております。調査の中にも、家族と話す時間をどれだけとるかというようなものもあったかに思いますけれども、なかなか家族と会話する時間等もないというような感じもいたします。やはり言葉を交わすその機会を多くすること。やはり、また学校の中でも、先ほど申し上げましたように、国語だけでなく、他の教科においても、やはり言葉を使って説明する、あるいは意見を交換し合う、このような活動を意図的に組んでいく必要があるのかなと。原因はさまざまあろうかと思いますが、いずれにしましても、現状、子供たちの言語活動の重要性というものは、今回の調査、本市においても言えるのではないかなと考えております。
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○納所 副委員長 おっしゃるとおりで、ただ、その中で、それを支え、どう改善していくのかという課題に取り組むときに陥りがちな心配というのがあるんですけれども、ただ、言語事項のことを例えばとってみますと、小学校においては、先ほど申し上げましたように、漢字の書き取りでありますとか、言葉を適切に使うという力に課題があるということなんですが、中学生の言語事項のことに関しては、それほどの課題というのは表面化しておりませんで、かえって充実をしているというように、言語事項の課題というのが、中学校へ行った段階で改善されているんではないかというふうに考えるんですね。ということはどういうことかというと、これは塾等の学習活動もあるでしょうけれども、いわゆる反復学習、言語事項の反復学習、これが繰り返されることによって改善をされていく、もしくは技術的にそういったものは言語能力を向上させるのは可能という環境があると思うんですね。ところが、そういった言語事項が改善されていつつも、例えば表現、比喩ですね、直喩だとか、暗喩というような比喩の表現に注意して、内容がとらえることができなかったりというような、もう一歩深めたところでの課題というのが、中学校では別の面で出てきていると。つまり、これは例えば問題を繰り返しやればいいんだ、演習課題をふやしてあげれば、言語活動が充実するかというと、決してそうではないと思うんですがね。技術的な面はカバーされたとしても、実際の生活の中で、もしくは自分の考えを発表するというような高度な表現の中で、それが役に立っていない。単に道具を持たせたとしても、それを使うことができないという心配が、小学校と中学校の国語の結果を見て、少し課題として考えられるわけでございます。ということは、単に技術的に、もしくは知識として言葉を知るということではなくて、豊かな表現活動、言語活動、こういった環境をつくり上げていくことが必要なんじゃないかなというふうに思っております。
先日、埼玉県川越市のある小学校を視察したわけなんですけれど、特に国語の表現もしくは国語の力の向上を一つの研究課題として取り組んでいる学校でございまして、校舎のいたるところに、言葉のインスピレーションを沸き立たせるような表示があったり、掲示があったり、もしくは、そういった話し合いがあったりという中で、自分の意見をきちんと6年生の段階では述べられるような、そういった取り組みを行っている学校がございました。つまり、学校全体に豊かな言語活動を、これを目標としようという意識というのが非常にあらわれていたというふうに受け取ったわけでございます。
鎌倉市内の小・中学校においても、そういった学校全体で本格的に取り組んでいるんだというような中で、言語活動を豊かにするような環境をぜひ整えていただきたいと思いますけれども、実際、鎌倉市内の学校ではこういうふうに取り組んでいるんだという例があれば、お伺いをしたいし、そのことについて、ちょっと御意見を伺えればと思います。
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○教育指導課長 特に研究のテーマの中で、言葉というのはよく使って、要するにコミュニケーション、伝え合う、このような言い方で、やはりそこに介在しますのは言葉ではございますので、やはり意識して、学校では言葉の指導ということをやっております。直近で、今年度、ある小学校で研究発表をやったんですが、そこは読書に関する研究でございました。といっても、読書はそのまま言葉につながる活動でございます。いろいろな取り組みの中に、例えば落語というような形で、落語が実際に教材になることがあるのでございますけれども、落語を子供たちが実際に演ずると。やはり落語はそのもの言葉の芸術でございます。やはりそれを子供たちが体験するというような研究の中で取り組みもしている、そういう発表もございました。具体的にどのような形で行われるか、それぞれの学校の研究・研修、待つところでございますが、やはり今回の結果等、言語活動が重視される流れの中で、本市といたしましても、やはり言葉を大事にし言葉について考えていく、そのような機会をやはり多く持っていく必要があると考えております。申しわけございません、私の知る範囲での答弁とさせていただきます。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
ただいまの報告で了承ということでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承と確認させていただきました。
それで、午前中はここで終わらせていただきたいと思います。午後は、先ほどの説明のとおり、3時をめどに再開させていただきたいと思います。また御連絡させていただきます。
それでは休憩いたいます。
(11時54分休憩 15時20分再開)
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○前川 委員長 それでは再開いたします。
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○前川 委員長 日程第3「議案第67号損害賠償請求調停事件の和解について」を議題にさせていただきます。原局から説明をお願いいたします。
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○中央図書館長 議案集その1、20ページを御参照ください。本件については、平成18年度市議会12月定例会文教常任委員会、12月12日開催において案件の報告をしました後、調停に入った経緯があります。
エレベーター事故の経過について御説明しますと、当該事件は、平成12年6月20日16時40分ごろ、中央図書館で発生しました。申立人が3階事務室からポットや湯のみ茶わんを片づけようと2階へおりる途中で、エレベーターで1メートル40センチほど下降後、急停止し、それにより申立人は頚椎ヘルニアの傷害を負い、労働することが不能となってしまったため、定年退職後の労働能力喪失期間について、逸失利益の損害賠償請求の調停を申し立てたものです。
申立人は、責任原因は、エレベーターが安全に稼動するように配慮すべき義務を負っていることに対し、これに違反した過失により本件事故が惹起され、損害を生じさせたとして、株式会社〇〇〇〇に対しては、民法第709条の不法行為により損害を賠償する義務を負うとし、一方、鎌倉市は、市が設置、管理する公の営造物たる中央図書館のエレベーターに関し、その設置及び管理には瑕疵が存在した。したがって鎌倉市は、申立人に対し、国家賠償法第2条に基づいて損害を賠償すべき義務を負うとして調停を申し立てておりました。
その後、9回の調停を経て、東京簡易裁判所調停委員会から調停条項(案)が示されました。その内容は、1、相手方株式会社〇〇〇〇は、申立人に対し、解決金として金500万円の支払い義務があることを認める。2、相手方株式会社〇〇〇〇は、申立人に対し、解決金を平成20年3月31日までに申立人の指定する銀行口座に振り込んで支払う。3、相手方、株式会社〇〇〇〇が解決金の支払いを怠ったときには、解決金の未払額のほか、これに対する平成20年4月1日から支払い済みまで年5%の割合による遅延損害金を直ちに支払う。4、相手方、鎌倉市は、申立人に対し、申立人が鎌倉市職員公務災害等見舞金支給要綱に基づき、今後、見舞金の支給申請を行ったときには、所定の範囲内でこれに協力することを確約する。5、申立人、相手方、〇〇〇〇及び相手方、鎌倉市は、本件に関し、本調停事項に定めるもののほか、何ら債権債務のないことを相互に確認する。6、調停費用は、各自の負担とする。というものです。この調停条項(案)の内容は、今までの調停内容を踏まえ、東京簡易裁判所の調停委員会が作成し提示されたものであることから、これを尊重し、調停を成立させ和解をしようとするものであります。
なお、申立人は、事故後、平成14年1月29日に公務災害認定を受け、その後、平成19年3月末で定年退職いたしました。
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○前川 委員長 ありがとうございました。御質疑ありませんか。
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○高橋 委員 ちょっと事故があった当初、御報告もいただいていますけれども、ちょっと忘れた部分もありますので、少しその辺も含めてお伺いいたしますが、これは1メーター40センチですか、これが落っこちたということはもう明らかなことで、警察か何かが入って確定はしているんでしたか。
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○中央図書館長 警察は入っておらないんですが、消防のレスキュー隊が駆けつけております。
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○高橋 委員 落っこちた後、そのドアがとまっちゃったわけですか。
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○中央図書館長 そのとおりでございます。
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○高橋 委員 その後、その補修はすぐにやって、何ら問題なく稼動するようにはなったわけですね。
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○中央図書館長 〇〇〇〇の方にすぐ来ていただいて、その後は異常なくなっております。
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○高橋 委員 その根本的な原因というのは、何だったんですか。
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○中央図書館長 簡単に言えば、簡単じゃないんですけれど、リレー回路の接触不良、いわゆる電気の信号を送る接触器というのが接触不良になり、電気信号が伝わらなかったため、エレベーターが途中でとまったということでした。
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○高橋 委員 そういうものは、要するに法定点検をちゃんとしていなければいけないということで、法令違反ということが確定したわけですね。
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○中央図書館長 法令違反ということではなく、通常の定期点検を行っている中で…。
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○前川 委員長 暫時休憩いたします。
(15時29分休憩 15時30分再開)
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○前川 委員長 再開いたします。
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○金川 生涯学習部長 建築基準法に基づきますエレベーターの法定点検は毎月必ずやっておりました。ただ、このリレー回路の接触不良というのは、これは〇〇〇〇の方の主張ではございますけれども、いわゆる予見不可能な、そういった不具合だったというふうに申し立てております。
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○高橋 委員 予見不可能でも、そういう事故があったのでは大変なことで、こういうことになるわけですから、それはやっぱり何らかの対策をとらないと、これは図書館だけの問題ではありませんけれども、やっぱり公共施設としてのエレベーターの設備でありますから、それはちゃんと何らかの手を打っていただかないといけないなというふうには思うんですが、その辺は何か予見不可能というような話ですけれども、事後対策というのは何か考えられているんですか。
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○中央図書館長 定期点検等、速やかに対処はしているんですけれども、やはりあってはならない事故、起こってしまえばそういうことになりますので、ただ、私どもの方は、一応施設管理する者としましては、やはり業者である〇〇〇〇に絶えずその点検等は正しく、やっぱりこういったような、後にこういう事故につながって、結局は申立人からのこういったような状況を生むということに関しては、やはり市としましても大変不本意な内容でありますので、常に、起こってしまって、本来あるべき内容ではなかったということでは済まされないものだというふうに認識しておりますので、それについては、事故当時の速やかな対処、その後のまた事故につながらないということを〇〇〇〇の方には強く求めて対応していただいております。
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○金川 生涯学習部長 ちょっと今の答弁に補足させていただきますと、当時の記録によるところもございますし、また、ほかの生涯学習施設、各施設も含めてもそうでございますけれども、エレベーターのように、事故があってからでは遅いという、そういった点検がございます。そういった意味で、故障したら修理をするというそういった管理よりも、故障する前にきちんと手を打っていくという、その予防保全の考え方を今持とうということで、例えば、ある一定程度の回数、あるいは一定程度の時間数がたったものについては、近いうち、それが故障することを予防するということで、新しいものに取りかえていくとか、そういったことを今、施設の維持修繕の基本といたしまして、故障修繕ではなくて、こういったものについては、予防修繕ということをやっていくということを基本として今は努めているところでございます。
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○高橋 委員 〇〇〇〇製品というのは、もう中央図書館だけなんですか、生涯学習部では。
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○金川 生涯学習部長 正確な記憶ではありませんけれども、あとは三菱、オーチス、それぞれの会社が入っておりまして、〇〇〇〇は図書館だけだったというふうに思いますが。
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○高橋 委員 では、それはそれで1カ所だけだということでいいですけれども、例えば全国的にそういう事故、同じような事故が発生した事例とか、そういうことはないんですか。
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○中央図書館長 平成12年4月から18年12月までの6年間に、全故障件数における、先ほど申し上げたリレー接触不良による工事件数の割合は、約2.18%でというような数値をもらっております。さらに、本事故と同形態のリレー接触・異物付着故障件数の割合は、約0.009%であり、極めて特殊な事例であると言えるというふうに、〇〇〇〇側から書面をもって報告をいただいております。
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○高橋 委員 ということは、ほかにもあったということですよね。そういうことでいいんですね。
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○中央図書館長 文面をいただいた内容からすると、他の比較の部分をあわせて数値をいただいているんで、たとえ0.009%でも、これは数値になって出ているということは、あったということだと考えます。
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○高橋 委員 そういうことに対する対策は、何か特別には言ってきていないわけですか。そういう報告書の中で、今後こういうふうにしますよ、みたいなことは。要するに、特殊な事例ということは、この製品そのものに問題がある可能性があるわけですね。ほかのものじゃなくて、図書館に設置されているもの、そのものに問題がある可能性があるわけですから、そういうことに対しては何か言ってきていないんですか。
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○中央図書館長 図書館の考え方としましては、先ほど部長も申し上げたように、事故が起こってからの対処でなく、事前に対応するという点では、定期点検をそういう意味では、こういう事故等につながるようなことのないように対処していただきたいということははっきり申し上げて、その後、こういったような事故につながる事例は、確かに平成12年以降はないということでございますけれども、とは申しましても、いつ何どきというような危険性がやっぱりあってはいけないものですので、絶えずこれは言って、心して点検に当たっていただいて、事故を起こさないということで対処してまいりたいというふうに考えております。
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○高橋 委員 教育委員会や図書館の対応はそういうことになるんでしょうけれども、そういうことを聞いているんじゃなくて、エレベーターそのものに問題があったというようなことについては、特に言ってきていないですねと。接触の事故ということは、要するに工事、設置工事の方に問題があったということなんですか。製品そのものに問題があったのか、工事に問題があったのか、要するにメンテナンスというか、利用の仕方に問題があったのか、どこに問題があったんですか。
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○中央図書館長 〇〇〇〇側からの報告による、硫黄酸化物がリレーというところに発生したというようなまれな形態だということであれば、部品に接触不良が起こるような状況に陥ったということで、工事というよりは、その部品に対して起きたという問題かなというふうに思います。
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○高橋 委員 そういうことが大事だと思うんですね。本当に何が原因だったのかと。やっぱりお互いに検証していただいて、品物そのものに問題があるならかえてもらわなきゃいけないし、工事に問題があったんだったらば、それはきちんとやってもらえば問題なくなるわけですし。部品に問題があったと。じゃあ、同じような部品がどこに使われているのかとか、そういうこともちゃんと検証してもらわないと。その後は起きていないということですけれども、起こってはいけない事故だということもおっしゃていますし、全くそのとおりだと思うんですね。ですから、ここは一応、再度そこの特定だけはしておいていただいて、また後日で結構ですから御報告をいただきたいと思います。
それで、お金のことについては、〇〇〇〇さんの方から500万円ということですが、これは労災扱いにはしていないんですか。あれですか、公務員というのは労災というのはないんですか。
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○中央図書館長 公務災害の認定は、平成14年1月に受けてございます。
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○高橋 委員 それとは別に何かあるわけですか、見舞金ということは。
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○中央図書館長 見舞金の支給に関しましては、鎌倉市職員公務災害等見舞金支給要綱というのがございまして、その中の障害見舞金というものが今回該当するということで、対応されております。
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○高橋 委員 このケースの場合、上限というのはどのぐらいなんでしょうか。
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○中央図書館長 障害の等級による認定では1級9号ということでありまして、これは共済組合が支給する障害共済年金ということでございます。市の見舞金では1級で2,000万円、それから一番下が第14級で、80万円ということになっております。
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○高橋 委員 今回のケースは2,000万円のケースということですか。
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○中央図書館長 第12級ということで、210万円でございます。
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○高橋 委員 それは請求があった場合には、そういうお支払いをしますよということで、まだ請求はないわけですね。
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○中央図書館長 まだございません。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑を打ち切ります。御意見はありませんか。
(「なし」の声あり)
御意見を打ち切ります。
それでは、議案第67号損害賠償請求調停事件の和解についてを採決いたします。
本件は原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
(総 員 挙 手)
総員挙手ということで、議案第67号は、議案のとおり可決されました。
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○前川 委員長 日程第4「議案第73号平成19年度鎌倉市一般会計補正予算(第4号)のうち生涯学習部所管部分」を議題といたします。原局から説明をお願いいたします。
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○島崎 生涯学習部次長 議案第73号平成19年度鎌倉市一般会計補正予算(第4号)のうち生涯学習部所管の内容を説明いたします。
補正予算に関する説明書は60ページ下段を御参照ください。55款教育費、20項社会教育費、5目社会教育総務費は451万3,000円の減額で、社会教育一般の経費は社会教育運営事業で、寄附に伴う教育文化施設建設基金の積立金の増額を。
62ページに入りまして、職員給与費で、人員配置の確定などによる減額を。10目文化財保護費は1億541万4,000円の減額で、保護整備の経費は調査・整備事業で、臨時的任用職員の雇用が当初の予定を下回ったことなどによる減額を。文化財保存・修理助成事業では、鶴岡八幡宮上宮保存修理事業で国の補助対象経費が減となったことに伴う補助金の減額などを。永福寺跡環境整備事業及び国指定史跡環境整備事業では、国の補助対象経費の減と入札差金に伴う事業費の減額を。
15目生涯学習センター費は395万9,000円の減額で、生涯学習センターの経費は生涯学習センター管理運営事業で、総合管理業務と生涯学習ネットワークシステム賃借料の契約額確定に伴う差金の減額を。
25目図書館費は80万円の増額で、図書館の経費は図書館管理運営事業費で、光熱水費の増額を。
30目国宝館費は170万円の減額で、国宝館の経費は国宝館管理運営事業で、刊行図書の印刷製本費の契約額確定に伴う差金の減額を行うものです。
続きまして、55款教育費、25項保健体育費、5目保健体育総務費は277万2,000円の減額で、保健体育一般の経費は職員給与費で、人員配置の確定に伴う給料等の減額を。
64ページに入りまして、10目体育施設費は600万円の減額で、体育施設の経費は体育施設管理運営事業で、光熱水費の減額と、清掃業務委託などの契約額確定に伴う差金の減額を行うものです。
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○前川 委員長 御質疑ありませんか。
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○高橋 委員 八幡宮の減額なんですが、これはどういう内容なんでしょうか。
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○文化財課長 八幡宮上宮の保存修理をずっとここやってきておりまして、その中で、毎年、国が当初工事予定をしていた部分から、国の予算が確定した後、補助事業経費を今回1億8,400万円の事業費で当初見込んでいたものを、1億5,000万円ということで、3,450万円の事業費を減額してまいりました。その部分に合わせまして、本市からも随伴補助をしておりますので、その部分、約500万円ほど補助金の額が減ったということで、減額補正をするものでございます。
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○高橋 委員 基本的に国が半分で、市が25%で、事業者側が25%という、そういう考え方というのはあるわけですよね。県があれでしたっけ。
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○文化財課長 この保存修理の事業につきましては、所有者様の総事業費のうち、やろうとする総事業費のうちの2分の1を国費が補助金といたします。それから、県と市と所有者様で、それぞれ残りの2分の1の3分の1ずつを。ですから、6分の1ずつを市、県、事業者が負担するというような形になってございます。
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○高橋 委員 今回、1億8,000万何がしのものの工事を予定していたけれども、それは国の方だから、その倍ですね、その倍のものを予定していたけれども、そこまでやらないで、減額して、残りのものについては来年度やるということなんですか。
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○文化財課長 御指摘のとおりでございまして、19年度、当初、1億8,400万ほどの事業費を八幡宮様は予定をしていたものを、国がそのうちの1億5,000万円を今年度、19年度事業として認めましょうと。それ以降につきましては、次年度にしましょうという形になったものでございます。
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○高橋 委員 最終年度というのは、何年度予定なんですか。
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○文化財課長 この事業につきましては、来年度で終了する予定というふうに聞いております。
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○高橋 委員 来年度というのは、その残金、どのぐらいの予定なんですか。
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○文化財課長 この積み残しと言ったら語弊がありますけれども、この部分を含めまして、約1億5,000万円ぐらいになろうかというふうに聞いております。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑を打ち切ります。
総務常任委員会の送付意見はありませんか。
(「なし」の声あり)
送付意見はなしと確認させていただきます。
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○前川 委員長 日程第5報告事項(1)「鎌倉市子ども読書活動推進計画の策定について」を議題といたします。原局から説明をお願いいたします。
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○中央図書館長 日程第5報告事項(1)鎌倉市子ども読書活動推進計画について御報告いたします。
子ども読書活動推進計画については、平成18年3月から平成20年2月までの2年間、策定委員会議を13回開催し、それぞれの委員の立場から子ども読書活動推進に関する意見を伺い、計画案を策定いたしました。
昨年、市議会12月定例会文教常任委員会にこの計画案を報告した後、12月12日から翌1月15日までの間、市民意見を公募いたしました。市民意見公募の結果については、資料の鎌倉市子ども読書活動推進計画・市民意見公募へのご意見一覧及び市の考え方をごらんください。
市民意見は、30名の方々から、総数147件の御意見をお寄せいただきました。147件の意見のうち、7件の意見を計画書に反映し、内容の追加・修正をいたしました。具体的には、主語を明確にすることや、表現の統一などの修正でした。また、44件の意見は、既に計画案の中にある内容であり、そのほかに、参考意見とさせていただいた96件の意見については、図書館の通常業務に対する意見や要望等であり、今後図書館業務の見直し等で検討していきたいと考えております。以上、市民からの意見も反映させ、このたび、鎌倉市子ども読書活動推進計画として策定いたしました。
今後は、この計画の効果的な推進・実現に向けて、家庭、地域、学校、行政が連携・協力し、子供の読書活動の推進に積極的に取り組んでまいります。
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○前川 委員長 御質疑はありませんか。
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○高橋 委員 ちょっと最初に、語句の説明で申しわけないんですけれども、公募意見の一覧の関係ですけれども、13ページの上の方なんですけれど、オーサービジット。これ、作家の学校訪問と書いてあるんですけれども、これ、何か起源というのがあるんですか。
それともう一つ、下のマエストロ、マイスターというあれなのかな、よくわからないんですけれど、マエストロという、ちょっとカタカナで二つ書いてあるので、教えていただきますか。
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○中央図書館長 オーサービジットの方なんですけれども、作家の方が学校を訪れて、訪問して、子供たちに話を聞かせてくれるというような内容のものでありまして、ぜひ鎌倉にも数多くの作家の方がいらっしゃるので、何とか連携をもって、子供たちに実現できたらというふうに考えております。例えば鎌倉の場合、絵本作家、実際に図書館の方にも多く来られているんで、ぜひ、そういう方々も図書館事業の中で連携をとっていきたいというふうに考えました。
先ほどおっしゃられたマエストロは、指揮者とかに使うということなんですけれど、もうちょっと明確に答えられるように、後日、お時間いただきたいと思います。申しわけございません。
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○金川 生涯学習部長 今、課長が御答弁いたしましたように、マエストロというのは一般的に指揮者という意味で使われております。ただ、その言葉が各方面でだんだん使われるようになって、その斯界の第一人者、そういった方をマエストロといいますけれども、正式には指揮者のことをマエストロと申しております。
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○高橋 委員 マエストロにしても、オーサービジットにしても、やる内容は大体、日本語で書いてありますからわかりますけれども、何か起源というんですか、オーサーって、作家のことをオーサーというんですか。
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○金川 生涯学習部長 オーサーは英語でいうと著者という言葉でございまして、これは、ただ寄せられた意見でございますので、具体的に私どもの方で、いわゆる鎌倉版ということですから、ほかにこういった一般的にオーサービジットがあるかどうかということは、私たちは承知しておりませんけれども、この方の意見としては、鎌倉版オーサービジット。つまり、よくテレビの番組でも、作家が自分のふるさとの学校を訪問して、そして小学生の子供たちにいろいろと講義をするという、そういったこともありますけれども、私どもの受けとめ方としてはそんなことをイメージいたしまして、そういった作家自身が市内の小学校に来て、いろいろとお話しをするというようなことを実施してほしいというのが御意見。あとはここに書いておりますマエストロについては、それぞれ各方面の第一人者ということで、こういった御要望がありました。
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○高橋 委員 それともう一つ、11ページです、その前のページなんですけれど、やっぱりこれも上の方で、SLAとかJLAというのですね。これ、どういうあれなんですか。
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○中央図書館長 SLAの方は、学校図書館協会、スクール・ライブラリー・アソシエーション。JLAの方は、日本図書館協会でございます。
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○高橋 委員 わかりました。それで、これはいろいろ、いろんな御意見を寄せていただいて、もう既に検討に入っているものや、追加をしていきますよというようなものがあったり、いろいろなんですが、これはどこで会議をして、こういう方針を決めたんですか。
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○中央図書館長 子ども読書活動推進計画策定委員会というのがございまして、この2月1日にパブリックコメントの意見集約したもの等の最終検討会を行いまして、一応、計画案の中に追加・修正等、検討いたしまして、でき上がりました。
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○高橋 委員 既に計画に入っていますよとか、追加しますよということは、これはいいと思うんですね。ところが、ほとんど参考にしますよと。参考にしますよというところが、どういう形で参考にしてもらえるのか、予算がかかわるものもありますし、教育委員会だけで判断つかないものもあるんですね。それ、一律に全部、参考、参考という格好にしているんで、どこでやったのかなということをお伺いをしたのですが、その辺はどうなんでしょうか。
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○中央図書館長 その参考という部分については、学校関係の内容等が、ちょっとウェートが高いんですけれども、図書館サイドだけでの考えで対応するのではなく、これは教育指導課と学校の関係との、そういう意味では検討する必要がある内容でございますので、市図書館と学校の関係と、今後連携を持って実現に向けられるもの、それから経費のかかるもの、幾つかの内容の検証をした中で、取り組みを考えていきたいという部分も含まれてございます。
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○高橋 委員 参考にさせていただきますとか、対応が参考以外に、市の考え方として、参考にさせていただきますとか、要するに参考という扱いは、大体、市の考え方も参考なんで。参考というのは本当に非常にあいまいな言葉で、例えば文学館のほかに子ども館というのをつくったらどうだとか、そんなことも、じゃあ参考にさせていただきますよみたいな。じゃあ、実際にどこでやるのかとか、予算のこともあるでしょうし、人員の配置のこともあるでしょうし、ちょっとその推進協議会の中だけで答えを出していくということでは、せっかくパブリックコメントで出していただいた方に対して、丁寧さが足りないんじゃないかなというふうに思うんですが、そういう意味でちょっとお伺いをしているんですけれど、どうでしょうか。
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○中央図書館長 今後、この計画については、内容の実施に向けての実際の取り組みと、それから今後に向けての検証作業の後には、内容の変更をしたり、また改善をしたり、実際に取り組んでみようというような、ここに書いてございますように、地域、家庭、学校、それから図書館、行政というような、この区分けの中で、実際に取り組んでいく中で、連携することによって、図書館だけで考えていたり、学校だけでの取り組みを考えておったところが、非常に連携することによって、いろいろな広がりもたくさん持てるかと思います。確かに経費のかかるもの、すぐさまはできないというふうに思いますけれども、このいただいた意見の中には、非常に図書館の内容、それから子供の読書のことについて、非常に熱い思いを皆さん寄せてくださいました。私どもの方は、単にお金がないからというだけではなく、思いの中から、何か取り組めるものをぜひ選び取って、時間をかけて実施する中で、実現に向けて、市民の方への力強いお答えができるように、これはまず図書館が努力するべきだというふうに認識しておりますので、その中で、年度でまた、より新たな意見を私たちも自分たちで考えて改善していくように努めたいというふうに考えております。
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○高橋 委員 正確には、市の考えというよりは、この推進計画策定委員会の考えという、そこどまりのことなんだろうというふうに思うんですね。教育長まで決裁とってやっているんですか。
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○中央図書館長 市長まで決裁とりました。
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○高橋 委員 市長までやっているんだったらば、考えますというのだからやるんでしょうけれども、ちょっと余りにもできそうもないところまで考えますよ、ただ考えればいいんだというようにやっぱり期待をしますし、どういうふうに考えていくのとか、どこでどういうふうに審査をするのかとか、そこまでやっぱり踏み込んで、ある程度やっていかないと、何か一律、参考、参考というようなことではいけないんじゃないかなと。これは図書館だけじゃなくて、パブリックコメントをこれからいろんなものに使っていくわけで、それを、じゃあどうやって生かしていくかというのが、これからのことですから、それが一番課題なんですね。そういう意味で、先例として、図書館の方でこういうことをやっているわけですから、ぜひ、パブリックコメントをどうやって生かすかということの試みというんですか、もう少しやっぱり丁寧に、読んだ方がどうやってじゃあ取り扱ってくれるのかなというのがわかるような表現にしていっていただきたいなと思います。
あと、子どもの家のあれなんかも、ミニ図書館とか書いてあるんですけれども、こういうのもあるんですけれど、要するに、正式なものになっていないから、近所の人が持ち寄って、コーナーでやってくれていたりするんですよ。それは要するに市で買ったものでも何でもないから、あるんだけれども、ないみたいな扱いになっている。そういうことも、別に取り込んでやっていけばできることですから、わざわざ経費かけてやる必要もないですし、入り口としては、そういうこともオーケーということでいけば、言っていただいている意見も反映していけるんじゃないかと。もう少し現場を細かく見て、やっていっていただきたいと。一応、意見だけ言っておきます。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
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○石川 委員 本文の8ページなんですけれども、そこに私設図書館、地域文庫とか家庭文庫の話が出ているんですが、今、こういったものはあるんですか。
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○中央図書館長 実際に家庭文庫、地域文庫、ございます。
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○石川 委員 じゃあ、それはどういった形態でやっていらっしゃるんですか。お金とか、どうやって、全くボランティアでやっていらっしゃるのか、その辺をお伺いしたいんですが。
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○中央図書館長 そういう意味では、ボランティアでございます。あと、図書館の方で、団体貸し出しと申しまして、実際に地域の方に貸し出しをして、それをボランティアの方が地域の子供さんに部屋を提供して、文庫として。実際に団体貸し出しというふうにして、地域で取り扱っている団体は、8団体、今現在ございます。鎌倉市の方から、図書100冊単位ずつぐらい、数カ月、3カ月ぐらいですか、貸し出して利用していただいたりしております。
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○石川 委員 今の8団体は、図書館から貸し出しをしているということで把握されていると思うんですが、全く、自分の自宅開放してという方も中にはいらっしゃるんですか。
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○中央図書館長 はい、ございます。ただ、図書館でたまたまそういう話をやっていらっしゃるということを聞くことはあるんですけれども、いわゆるそういう意味では、全体把握を図書館の方が積極的にして、さまざまな地域で、どのぐらいの形態でなさっているかということの把握はまだできていない状況です。する必要はあるかというふうに考えております。
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○石川 委員 せっかく、この計画の中に盛り込んであるので、ぜひその辺を調査していただいて、そういう情報公開、どこにあるとか、情報を子供たちとか学校とかに伝えていただきたいと思います。そうしないと利用することがわかりませんので、よろしくお願いします。
それから、私設的にやっていらっしゃる方に、何か謝礼みたいな形でも、本も損傷したり、なくなったりもするかもしれません。その辺の検討もこれから必要なのかなというのを思うんですが、どうでしょうね、その辺。
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○中央図書館長 個人的な気持ちとして、本当にそういう手厚くしてくださっている方にこそ、個人的にはその思い、同じくあるんですけれども、その全体把握ということと、それから、さまざまなところで蔵書の拡大というのは、学校にしろ、地域それぞれで思う部分でありますので、本を速やかに購入して届けるという、そういうしゃれたことは、ちょっとなかなかできにくいんですけれども、少なくとも、先ほどの団体貸し出し、それから市の方で特別貸し出しと申しまして、貸し出しの点数、これは個人カードとは区別して、地域の方に貸し出すことのできるサービスでありますので、こういったようなこともぜひ利用していただいて、届けるというよう内容にぜひつなげていきたい。そういう意味では、先ほど議員さんがおっしゃられたように、状況を把握して、多くの方に公平にお届けする、こちらも把握して、手厚くいくというのは、そういうことが自己努力として必要かなというふうに感じております。
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○石川 委員 ぜひ、把握をなさって、ホームページ等でも公開をしていただきたいと思います。こういう立派な計画が立ったんですけれども、やはり何としても、本がないことには始まりませんので、その辺の学校の図書も、もう本当に貧弱としか言いようのない蔵書しかありませんので、やはり予算をかけて、その辺は充実をさせていただきたいと要望しておきます。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
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○納所 副委員長 1点だけ。この推進計画にございます情報の共有化に向けてということで、ちょっと質問したいんですけれども、やはり学校図書館の蔵書データ化、また市内学校間、市図書館との相互利用も見据えて、インターネット上でも利用できる手法を検討するということで、この蔵書のデータ化というものの進み方が、どうしても学校側の方で遅いような気がするんですけれども、こういったデータ化もしくはそういった情報の相互利用を進めていく上での課題、また、学校現場がなかなか取りかかりにくいような何かものがあるのかどうか。その点をちょっとお伺いをしたいと思いますが、いかがでしょうか。
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○中央図書館長 ただいまの件なんですけれども、蔵書のデータ化、学校のなかなか進みが思うようにいかないという点の中に、図書館に専門の人の配置が弱い点があると思うんですね。教育指導課等との連携の中で、読書活動、学校図書館専門員の配置が、今、確実に小学校の方にふえていって、平成22年まででしたかしら、全学校に配置されて、週3回配置されるというような予定になっているんですけれど、平成22年に向けてということで、その後は中学校にも同様にその配置を行うということを計画されているということなんですけれども、まずそれが第一の基本かなというふうに考えております。そして、全小・中あわせて25校が、同様な対応の中で、全体的なデータ化を進めるということであれば、蔵書を全部入力するフォーマット等、同じ形態で取り組めば、それは学校間の蔵書の把握に確実につながるということで、今、まず人がいない。それから、その対応の仕方もまだまちまちだというような状況では、これはなかなかたどり着きにくいことだと思うんですね。まず、人がおって、そしてその取り組み方も同一の取り組みをして、それを年次を決めて、いつまでにやろうということであれば、その全校が同じ形での蔵書把握ができる、またはそこでの図書館も含めての貸し出し、それから蔵書のやり取りということも可能かというふうに考えております。まず、そこからがスタートかということで、これは教育委員会の方では、その計画、22年に向けて、小学校はまず全配置をするということを計画されておりますので、その後、こういったようなことを一体感を持って取り組むことは可能だというふうに考えております。
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○納所 副委員長 学校図書専門員等が配置をされていく中で、今度は市の図書館側で、そういったIT関係もきちんとこなせる人材の配置というものが課題となってくると思うんですけれども、それは、そういった人員の補強もしくは人材育成といったことで、今後補強していく、充実していくという計画はお持ちなんでしょうか。人材面の充実です。
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○中央図書館長 市の図書館の立場としましては、先ほどの学校の司書の方、図書館専門員の方が配置になった段階で、今現在も学校の、全校ではないんですけれども、連携をとって、研修等を進めているということも実際に行っておりますので、これが教育指導課等との連携によって、要するに全学校の専門員さんが集まっていただいて、研修等により、同じ考え方、同じ方向を向いていこうというようなことの取り組みをすることは、図書館もかかわらせていただいて、拡大していくということは可能だというふうに考えております。それは積極的に学校側からも求められている部分がございますので、今後、力強く進めてまいりたいと思っております。
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○納所 副委員長 平成23年に開館100周年を迎えるという本市の図書館でございますので、そういった情報の共有化、ネットワークの構築というものが一つの目玉となるような、また、未来に向けての図書館事業もしくは読書の推進計画の充実を要望しておきたいというふうに思います。以上でございます。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑を打ち切ります。ただいまの報告について、了承ということでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承と確認させていただきました。
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○前川 委員長 日程第5報告事項(2)「(仮称)鎌倉博物館展示計画等の検討における中間報告について」を議題といたします。原局から説明をお願いいたします。
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○文化財課長 報告事項(2)(仮称)鎌倉博物館展示計画等検討委員会の中間報告について御報告をさせていただきます。
資料は、(仮称)鎌倉博物館展示計画等検討委員会の中間報告をごらんください。(仮称)鎌倉博物館展示計画等検討委員会につきましては、平成19年5月に設置いたしましたことを、昨年6月18日開催の当委員会で御報告をさせていただきました。これまでの間、5回会議を開催し検討しているところでございますが、このたび、平成20年1月15日に(仮称)鎌倉博物館展示計画等検討委員会から、3回までの検討内容をまとめました、(仮称)鎌倉博物館展示計画等の検討における中間報告書が提出されましたので、その内容について御報告するものでございます。中間報告書は、(仮称)鎌倉博物館に求められるものと題しまして、6項目について報告がなされております。
資料は1ページをごらんください。第1番目の項目は、本中間報告書の性格といたしまして、(仮称)鎌倉博物館展示計画等検討委員会の設置経過、それから本報告書の性格について記載がなされております。2番目の項目は、鎌倉という歴史的空間としまして、鎌倉の歴史的重要性、価値について記載がされております。資料は2ページにまいりまして、3番目の項目、鎌倉博物館の基本的性格でございます。この中で、博物館は全国的な視野を備え、中世史に重点を置くこと、膨大な出土遺物を保管、整理、研究し、公開するための施設として早期の建設が喫緊の課題であることが記載され、基本的性格の定義としまして、埋蔵文化財センターと中世史研究センターの性格を持ち合わせ、かつ、中世都市鎌倉にウエートを置いた歴史博物館とすることが記載されております。
また、資料の3ページには、留意点といたしまして、世界文化遺産のガイダンス施設としての性格、フィールド・ミュージアムの拠点施設としての性格についても付言されております。4番目の項目は、鎌倉博物館の活動・業務といたしまして、資料、調査研究、展示、教育普及の4点について記載がされております。
資料4ページの第5番目の項目といたしまして、鎌倉博物館の機能と施設ということで、今申し上げました四つの活動・業務として掲げた資料、調査研究、展示、教育普及についての必要な機能と施設、その他として管理運営部門、ミュージアムショップ、博物館友の会について記載がなされております。
最後に資料5ページには、第6番目の項目といたしまして、委員会の意見が記載されておりまして、鎌倉博物館の面積について鎌倉市程度の中規模都市が求められる規模・機能を大きく超えたスケールが必要であること、生物化学研究棟の全部を博物館に充てるというような具体的な方法が求められ、施設規模について早期の決着をつけることが要望されております。また、指定管理者制度については指定管理者制度を前提とした管理運営を考えることは慎重な態度をとるべきであること、学芸員をできるだけ早期に採用し、設立準備室に早期から参加させ、必要数に達するまで段階的に採用することの3点が要望されております。今後、この中間報告につきましては、鎌倉市のホームページで公開していく予定でございます。
また、この検討委員会は現在、展示内容について御検討をいただいておりまして、そのほかの第4番、第5番目の項目について、今後議論を深めていただき、最終報告書として取りまとめていく予定でございます。
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○松中 委員 これ見て、ある程度、このとおりだろうと思うんですけれども、もうこれだったら、鎌倉市で博物館つくることを考えない方がいいと思うんですよね。要するに国立博物館を誘致するという考え方に切りかえるべきだと。そうでないと、鎌倉市がやったって中途半端な施設ができるので、ほとんど多分、鎌倉のやることなんていうのは、そんなちゃちなものしかできないだろうと。まして指定管理者制度と学芸員採用についても、これは後で資料として出してもらいたいんだけれど、この中で意見であったかどうか知らないけれども、指定管理者制度のデメリットや失敗例もあるというんだったら、それを出してもらいたいと。これは鎌倉市が指定管理者制度というのを今導入しつつあって、幾つか導入しているわけだけれども、そういうことであるなら、デメリットや失敗例という指摘があったなら、具体的にこれを出してもらいたい。そうでないと、非常にほかにも公共施設への影響が大きいんですよね。
それと、鎌倉市ができないというか、それは持つことは可能であったかもしれないけれども、鎌倉芸術館は、我々はあれは松竹ホールにしろと言ったぐらいなんですよ。10年たったら、現実にサントリーホールみたいなものなんですよ。本気でやるんだったら、芸術文化振興財団つくって、あんな程度だったら、本当に鎌倉芸術館が世界的なもの、あるいは日本でも有数なものにしようとしたら、それはサントリーホールとか、あるいは松竹ホールに勝てないですよ。そういう意味で博物館も考えたら、鎌倉市が博物館をやろうとしたら、これ、内容的に見たら、もう国立博物館を誘致するとか、大学を誘致するとか、そうでないと、ただのちゃちなものができるだけだと思うんですよ。はっきりそれは言っておきます。
だけど、まずここでデメリットや失敗例もあるなんていうのが指摘されて、委員の中から出ているというんだったら、これ、具体的に出してもらいたい。そうでないと公共施設の指定管理者制度というのに移行しているんだから、鎌倉は今。そういうことから、これを特別扱いするということはできないので。特に学芸員を早くから採用して養成するというか、そういうものと考えてって、冗談じゃない。それだったら国立を呼んで、この内容からいったら鎌倉市なんかにできないですよ、はっきり言って。だったら国立博物館を誘致するとか、国立の研究機関を誘致するとかという考え方に、これは考えるべきだと。今、早く考え直した方が私はいいと思う。世界的な、世界遺産に取り込もうとするような文化財の研究機関というものを考えたり、展示場を考えるなら。それは私、内容からつくづくそう思った。これは第2の芸術館となってしまう。10年たったらサントリーホールになっちゃう。それだけ言っておきます。だから具体的なデメリット、失敗例、これを出してもらいたい。それだけ言っておきます。内容はすばらしいですよ。答弁要らない。こんなもの原局の段階じゃないよ、これ。
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○高橋 委員 この中世歴史博物館というんですか、一番最初、実施計画に上がったのが、二階堂のミカエル跡地のところが、実施計画までいっておきながら結局だめになって、今、青少年センターになっておりますけれども、その後、稲村に移って、今度こちらの野村の、(「中央公民館の跡地もある。」の声あり)中央公民館の跡地もある。そうやって転々としながら、日の目を見ずにやってきているわけですよ。何とか、やっぱりこれは世界遺産に登載をしていく必要条件の中にも、やっぱり研究体制がきちんと整っているかとか、そういうものもカウントされるわけでありますから、ただロゴをつくって、みんなでわいわいやるということじゃなくて、もっとやっぱり足元を見た対応をしていっていただかないといけないなと。そういう中で、市民の皆さんがどういうものにしたらいいかという協議を重ねていただいて、やっと美術館と博物館の複合施設というような方向性が出て、さらに、じゃあ中身、どういうふうにしていこうかというときに、これ、ちょっと中を拝見しますと、やっぱりちょっと美術館と一緒にやるのは難しいよというような、大体統一した意見じゃないかなと。そういうことにならないように、お互いの委員さん、お互いの審議会の中に入ってもらってやった方がいいんじゃないんですかということも、以前お話ししたと思うんですけれども、結果、こうやって出てきたものを見ると、美術館とは一緒にやるメリットがないとか、非常に美術館の方を牽制したような。そういうことをやっていくと、お互いにそういうことになって、トンビに油揚げみたいになって、またおかしな話になっていくんじゃなかろうかと心配するんですけれど、その辺はどうなんでしょうか。
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○文化財課長 美術館の方の部分と、1月に美術館の建設検討委員会の委員長、副委員長、それから博物館の展示計画等検討委員会の委員長、副委員長の4名で、それと私どもとで、一度お顔合わせして、その後協議をさせていただいた経過がございます。その中でも、やはりお互いに同じ方向性を向いていることを確認をしておりまして、今後もそれぞれで協議していった中で、共同でやっていけるものは共同でやっていきましょうというようなことを御確認をいただいたという経過がございます。
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○高橋 委員 これは中間取りまとめだということで、出た意見、そのまま載せたんですよということであるかもしれないですけれど、これ見ますと、やっぱり美術館やろうとしている人たちは不快に思うでしょうし、一緒にやっていこうということを確認したんだったらば、ちゃんと配慮してやっていただきたいなと。市長さんが、ここに医療関係の施設をもっていきたいというような発言を、こういうふうに皆さんに汗をかいていただきながらしていることがあるんですよ。私は、もう皆さんに何年もやっていただいているのに、突然、そんなことはあり得ないだろうと。ところが、生ごみの処理の施設も、2年間ずっと皆さんと協議してきて、ある日突然関谷の方に行くということがあるわけですよ。ましてや、この施設はもうあちこち転々として、実施計画でもういよいよやるんだというところまでいって、いまだにできていないという、そういう過去があるわけで、なお心配をするんですね。これは最終年度というか、いよいよ設計に入ろうというのは、これ、何年を目指しているんですか。
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○文化財課長 実は、この検討委員会につきましては、今年度中にある程度の博物館の展示、そういうコンセプトをおまとめいただき、次年度以降、具体的な基本設計、実施設計が組めるような状況にしていきたいというふうに考えていたところでございますが、3回までの中間報告をいただいた後、展示の内容について御検討・御協議をいただいているところではございます。そちらの方が、今、まだまとまりまでいけていない状況で、あと1回今年度予定をしておりまして、ちょっと次年度以降に若干ずれ込んでいくのかなということでございます。そういう状況でございまして、この御意見をまとめていただいた後、基本設計、実施設計という部分にどういうふうに反映していくかということを内部で検討していきたいというふうに考えているところでございます。
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○高橋 委員 松中委員が言っていることも、これも本当に一理あるといいますか、かつてはそういう方針でやってきていたわけですよね。あそこの中央公民館の分館のところで、国立博物館を誘致できないかということで、そういう方針を出して、前の市長さんがやってきている。結局、面積が足りないとか、いろんなことがあって、ストップしてしまったと。その後、野村の方の御寄附をいただいているわけですから、その計画だって、ある面では皆さんがまとめてもらったものが実現するならば、それは国でやってもらえるということだったら、なおいい話なわけですよね。あと、教育機関との連携なんかも、東大の一部の研究機関を誘致するとか、そんなことも以前の話の中では出てきて、ここでは余りそこまで具体的な話には出ていないですけれど。とにかく自分のところだけこうやってやっていますと、さっきの話じゃないですけれど、本当にトンビに油揚げで、あっという間に計画がすっ飛ぶようなこともありますから、その辺はよくいろんな状況を掌握して、今度こそ間違いなく、しっかりとできるようにやってほしいなと。それには、今回初めてかなと思いますけれど、そこに行くと世界遺産関係のことが全部わかって、そこからいろんな世界遺産の関係のところに行くと。世界遺産に指定されたところは、大体そういうセンターみたいなのを設けてやっていますので、そういうものと一緒にやりましょうと。これはすごくいいことだし、世界遺産やっていくなら、これ、今度は逃げられないかなと。ただ、そこ、今度切り離してくる可能性もありますから、そういうことも考えて、とにかく今度こそ失敗しないようにやっていただきたいということだけお願いしておきます。
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○前川 委員長 ほかにありますか。
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○高野 委員 今も議論がありましたけれども、あそこの野村総研の跡地につくるということについては、私、議員になってから経過も少し調べましたけれども、本当にあそこでよかったのかなという思いはあるのは事実なんですね。しかしながら、今、その議論をやることが本当に適当なのかという思いもあって、この計画案の中間報告見させてもらっているんですけれども、今も議論ありましたけれど、やっぱりこれ、本当に性根据えてやらないとなかなか大変だなという思いがいたしております。それで、今、世界遺産との関連の話もございましたけれども、それがこういうのをつくることが直接の要件であるかどうかは別としても、やはり世界遺産、鎌倉は世界遺産にはある意味ふさわしいまちにしようと、登録しようということであれば、当然、世界から今まででもたくさんの方に来ていただいているけれども、今後ともたくさんの方により来ていただこうと。そうすると、やはり各観光施設、たくさんあるわけですけれども、八幡様初め、それらを束ねる、いわば生涯学習のまさに核の一つとして、いろんな遺産とか遺跡とか、観光資源を系統づけて紹介するという施設は、やはり実質的にはこれがなければ、世界遺産としては恐らく難しいんじゃないかと思っています。そう考えるとこれは本当に、松中委員のような意見も、これ、真剣な一つの意見であると私受けとめますけれども、何とかしなきゃいけないという中で、こういう中間報告書が出て、非常にいいことが書いてあると思っているんですけれども、そうすると、かなり今の鎌倉市の整備方針と、これは展示内容の専門家との間には開きがあるなと思うんですね。中間報告であるけれども、かなりそういう意味では、踏み込んだ中身。面積だとか、場所だとかも書いてありますから、本館も、複合博物館にという話ですから、ちょっと重なるかもしれませんけれど、このことを原局は、総務常任委員会の所管かもしれませんけれど、ここの課としては、このことをどう受けとめて、今後進めていこうとしているのか。しかも、前期実施計画よりもおくれているわけですね。これはしようがないけれども、今の時点となっては。ただ、世界遺産との関係で言うと、これは私、やっぱり世界遺産とは関係ないというわけにはいかないと思います、スケジュール的に。だから、その辺をちょっとこれ、中間報告受けて、どういうふうに今受けとめて、今後位置づけてやろうとしているのか。改めてですけれど、お伺いしたいと思います。
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○文化財課長 スペースが決定的に足りないという御指摘を委員会の中で、再三再四、私ども承っております。そんな中で、私どもが持っているのが、生物科学棟と新館、その二つの棟をあわせて、美術館と博物館と市民交流館をつくる複合博物館施設を建設したいという計画を持っていますということではございます。ただ、展示のことを考えていくと、先生方がおっしゃるには、やはり日本の一時代を築いた中世鎌倉という、鎌倉のふさわしい博物館としては、やっぱり展示のスペースを少し多くとらないと、その紹介がし切れないでしょうという御指摘をいただいたところでございます。それを踏まえまして、私どもは今後、文化教養施設整備担当が所管にはなってございます。それから、生涯学習課が美術館の方を所管をしてございます。それらと協議を重ねて、どういうふうに対応していくかということをこれからさらに関係機関と詰めていきたいというふうに考えております。
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○高野 委員 そうしますと、先ほど高橋委員もおっしゃっていましたけれど、ちょっと美術館の方も出ていましたか、これは総務の方でしたかね。ちょっと私、その報告は見ていないんですけれど、どういうふうに言ってきてるか、わからないんですが、いずれにしても、これ、今はそれぞれの検討委員会が、それぞれ専門的なお立場から検討している。だから、そうすると展示内容もどんどん大きくなってくるのは自然であると思うんですが、それぞれやっていても、本体の整備計画があるわけですよね。これときちんとリンクさせていかなきゃいけないから、それをやっていこうというのだけれども、そうすると、やっぱり具体的なもう一つ何かつくらないと、今それぞれ検討委員会やっているけれども、全体を束ねるようなものもちゃんとつくらないと、それがあるのかどうかもちょっとわからないんですが、ないように見えるんだけれども、そうしないと、これ、皆さん先ほどから言われているように、収拾がつかなくなるんじゃないかという危惧を素人ながらするんですけれど、そのあたりいかがでしょうか。
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○文化財課長 委員の御指摘もごもっともだというふうに考えております。幸いなことに、私ども生涯学習部といたしましては、美術館を検討しております生涯学習課、それから博物館の方が文化財課でございます。それとあわせまして、私どもの部次長につきましては、市長部局でございます生涯学習推進担当の部次長、兼務されております。そんな中で、文化教養施設整備担当もその中に入ってございますので、同じ部次長で二つの部が入っておりますので、そんな連携をとりながら、具体的にはそれぞれの検討委員会に私どもと、それから生涯学習課と文化教養施設整備担当のそれぞれが事務局として参加をさせていただいております。
この委員会の方からも御指摘ございます、準備室を早期に立ち上げてというようなこともございまして、それらの動きも私どもは叱咤激励を受けているというふうに受けとめさせていただいて、市の内部と調整を図っていきたいというふうに考えているところでございます。
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○高野 委員 これ以上、もう聞きませんけれども、板挟みというわけじゃないけれども、それぞれの専門的な検討の組織があって、あとは職員の担当の方が調整されていると。それぞれのところに入っているというんだけれども、やはり準備室という今お話ありましたけれど、やはり全体を進めていくということもきちんとやりながら、大分、部長とも、これ、決算で議論やりました、整備本体について。それは今、この場では所管外だからやりませんけれども、そことそれぞれの内容を、これ、きちんと整合性つけないと、これは成り立たなくなるのは目に見えていて、これは一つの博物館の方から出てきたものですから、そこは一定の世界遺産で言えば協議会みたいなものをつくっていますけれど、そういうようなきちんとした体制を、やはりそんなに時間がある話ではこれは実はないんですね、世界遺産との関係で言うと。ぜひ、その辺はちょっと似たようなことになりますけれども、検討していただきたいということを要望して終わります。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
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○納所 副委員長 まず、美術館と博物館の複合的なあり方というものが、この中間報告、検討委員会の中でどのように認識をされているのかという、ちょっと不安なところが、本委員会のその意見というところを読ませていただいて、心配するところなんですね。今、各委員が御指摘になったとおりだと思いますけれども、例えば、鎌倉美術館は鎌倉に関係の深い現代作家の作品を中心とした施設で、鎌倉博物館との有機的連関がなく、同じ建物に同居することのメリットが感じられないということで、当初からの目的である複合博物館の存在自体を打ち消すようなことで、当初のコンセプトと、いわゆる複合博物館のあり方というものが御理解いただいた上での発言だと思うんですけれど、そうなりますと、こちらの基本計画案というものの根本が、博物館の検討委員会によって打ち消されるようなちょっと心配をしてしまうんですけれども、その複合博物館のあり方についての各委員の御認識というのはいかがでしょうか。
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○文化財課長 先ほどもちょっと御答弁申し上げました。1月に美術館の検討委員会の委員長、副委員長と御協議をしていただいた際に、博物館の委員長・副委員長の方からも、博物館といいましても、中世を中心としますが、その時代的部分としましては、中世から裾野を広げていったときに、近代・近世まで入ってくると。美術館については、その部分での近世・近代の部分でも、恐らく担い手が出てくる。それをどちらがすみ分けをして、展示をしていくんだというようなことも、一応その話題の中で話し合われました。
それから、博物館の検討委員会の中でも、時代的展示をどういうふうにしていくかといった論議をしていく中でも、その時代について、先ほど言いましたように、中世を中心とするが、その裾野を広げていくというお話をいただいておりまして、江戸から明治、そういった明治以降、鎌倉が発展してきました別荘文化といったようなものも展示していく必要があるんじゃないでしょうかという御意見もいただいております。そんな中で、美術館との共存というのは考えられるのではないかというふうに、事務局としては考えているところでございます。
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○納所 副委員長 そういった検討を進めていく中で、例えば鎌倉博物館、こういった構想を検討していく中で、学芸員さんの存在というのは、現在いらっしゃる学芸員さんの存在というのは非常に大きいと思うんですね。その一方で、美術館、生涯学習課が所管でしょうか。その鎌倉美術館の方で、例えば美術に関する学芸的な職能を持っていらっしゃる方というのはいらっしゃるのでしょうか。
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○島崎 生涯学習部次長 生涯学習課には、美術の学芸員は1人もおりません。
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○納所 副委員長 そうなると、例えば美術館側と博物館側の争いではないんですけれども、整合性をつけていく上で、裏づけとなる知識でありますとか、情報でありますとか、というものにもし偏りがあったとすると、その複合博物館というものがどっちかに傾いたものになりかねないようなちょっと心配もあるんですね。かといって、読ませていただいて、博物館側の基本的性格を考える上で、埋蔵文化財センター、中世史研究センターとの性格も必要であると。また、中世鎌倉にウエートを置いた歴史博物館という考え方もそのとおりだと思うんですね。それをどう実現させるかという、さじかげんが非常に難しくなってくる。かといって、その一方で、その美術館の必要性、またその意義を強力に裏づけるだけの考え方というものもしっかりと補強していく必要があると思うんですね。ですから、その生涯学習課の方においても、その美術に造詣の深い、専門的な技能を持つスタッフを置く必要があると思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。
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○島崎 生涯学習部次長 担当課としては、美術の知識を有している学芸員を早く採用してほしいという考え方を持っておりまして、関係課等のいろいろ協議はさせていただいているんですけれども、現時点においては、もう少し熟した段階での採用というか、そういうようなお答えはいただいておりますけれども、原課としては、あくまでも先ほどちょっとお話出ましたけれども、準備室的なもので、複合博物館ということを目指していますから、そういう中に、考古と美術を含めた学芸員の中で、いろいろその案をもんでいくというようなものが必要だということは、今後も大きい声を出して、関係課と調整していきたいと、このように考えております。
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○納所 副委員長 さらに、その美術館、博物館等をコーディネートするそのセクションというものもしっかりと立てていかなければ、そのどちらかの意見に押されてしまうというような、偏りのあったものになってはいけません。当初、考えている複合博物館・市民活動交流館基本計画というものをきちんとやはり履行・遂行するようなコーディネートが今後必要になってくると思います。これは、やはり、となりますと、部長がかなり積極的に所管して携わっていかなければいけないかと思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。ちょっと部長のお考えをお伺いしたいと思いますけれども。
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○金川 生涯学習部長 確かに御指摘にありますように、美術館と博物館の複合施設ということで、基本計画案ができてまいりまして、今のこの検討の状況の中では、そのコンセプトが少し色合いが変わってきているという状況でございます。
まず初めに、そのコーディネートということで考えてみますと、先ほど文化財課長が御答弁申し上げましたように、私も担当次長も二つの部を担当しておりまして、それで事務局体制も両部からそれぞれ出して、各委員会を運営しております。生涯学習推進担当部の文化教養施設整備担当、名称にありますように施設整備担当ということで、いわゆる建設準備室の前身あるいは母体となるものだというふうに考えております。今後、これらの計画が具体的に設計の段階になっていったときには、建設準備室として、さらに職員の補強も考えていきますし、今は技術職3名おりますが、学芸職と技術職を新たに補強していきながら、建設準備室として進めていきたいというふうに思っております。そういった中で、新たな組織としてコーディネートをするような、あるいは共通の場にその課題や問題をのせて協議するようなその機関というようなことも、一つの考え方としてはあるかもしれませんけれども、当面は、私と次長が両部を担当して、推進担当部には施設整備担当が、いわゆる施設としての博物館と美術館をコーディネートする課としてありますので、そこをうまく機能させて進めていきたいというふうに思っております。
今、この中間報告で提言されておりますのは、当初、基本計画案では、一つの建物の中に博物館と美術館というものを複合化させなさいというのが基本計画案でございました。当然、その複合化のメリットというのは、エントランス、ロビー、そういったものも共有化できますし、あるいはミュージアムショップですとか受付、そういったものも、一つの施設の中で共有化していくことによって、複合化のメリットが非常に大きかったと思うんですが、今回、詳細な検討にこうした専門の委員の先生方のお知恵をかりながら進めてまいりますと、博物館に関しては、先ほども御答弁いたしましたように、基本的に展示面積、そしてこれまでの膨大な出土遺物の収蔵庫、そういったことを検討していきますと、絶対的な面積が、今、複合化している一つの枠の中では大変難しいと。どうしてもそれを実現するためには、やはり面積がショートしているということから、こういった施設計画に関しての御提言を今中間的にいただいているということを最後に申し上げたいと思います。
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○納所 副委員長 文教の視察で、泉南市でしたか、埋蔵文化財センター視察させていただいたんですけれども、古代の寺院跡に隣接する形でつくられているものなんですけれども、私たちから見れば、大変うらやましい施設が、ただ一つのその遺跡のその横に埋蔵文化財センターとして機能して、学芸員もしくは嘱託員の皆さんがそれぞれきちんとした調査研究もしくは資料の整理をしているというその環境を非常にうらやましく思ったわけなんですね。その一方で、じゃあ鎌倉はどうかというと、現存する研究所跡にも、どどどっとたくさんの出土遺物というものが保管されておりまして、また、それが整理ができているのかどうなのかというのは非常に難しいと思いますし、また、さらにそれを収蔵する場所がないということ、または学芸員さんが実際に出土遺物の保管・整理・研究に携われないような忙しさもあるんじゃないかと思うんですよね。実際、そこに首っ引きで出土遺物なんかを研究していれば、さらにその研究内容というのは深まるのではないかという部分もあるんですけど、そういった場所もないという中では、その博物館の意義というものは、この中間報告書に書いてある委員の御意見というのはもっともだと思います。鎌倉こそ、そういった中世の埋蔵文化財センターまたは中世史の研究センターというものがきちんとなければいけないという、その必要性はわかるんですけれども、ただ、その一方で、じゃあ美術館構想はどうなるのかという中での今後の進展というのが、ちょっと心配をしてしまう部分がございました。そこで美術館側にもきちんと、その美術に造詣の深い学芸員を配置することを要望したいと思いますし、また、限られた時間の中で、それぞれの検討委員会の意見が集約されて、形となっていくということをぜひ努力していただきたいことを要望して終わりたいと思います。以上です。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑を打ち切ります。ただいまの報告で了承ということでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承と確認させていただきました。
それでは、生涯学習部職員退室、世界遺産登録推進担当職員入室のため、暫時休憩いたします。
(16時53分休憩 17時05分再開)
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○前川 委員長 それでは、再開いたします。
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○前川 委員長 日程第6報告事項(1)「国指定史跡に係る不適切な事務処理に関するその後の経過について」を議題といたします。原局から説明をお願いいたします。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 報告事項(1)国指定史跡に係る不適切な事務処理に関するその後の経過について、御報告させていただきます。
世界遺産登録推進担当内において、浄光明寺境内追加指定、仮粧坂追加指定及び朝夷奈切通追加指定の3史跡の追加指定申請事務の中で、16件にわたる不適切な事務処理等が行われたことにつきましては、平成19年12月6日開催の全員協議会において御報告させていただきました。
これら一連の不適切な事務処理に関して、文化庁から、平成19年12月17日付で、鎌倉市長及び鎌倉市教育委員会教育長に対して、文化財保護に関する事務の適正な執行についての通知文書により指導を受けております。同通知文書では、不適切な事務処理が行われたことについて、極めて遺憾であるとするとともに、同意書を偽造された地権者及び通知を受けていない地権者の方々に対して十分な説明を行う等により史跡指定について理解を得るよう努めること及び今回の事件が生じた原因等について徹底調査を行い、二度とこのようなことが生じないよう執行体制を含めた事務の見直し等について、最善の対策を講じることの2点が指導内容として指示されています。こうしたことからも、市といたしましては、まず、御迷惑をおかけした地権者の皆様に、誠意をもっておわびするとともに、改めて史跡として保護を図っていくべき土地であることを御説明し、御理解と御協力をお願いしてまいりました。その結果、16件のうち、個人、法人8名の皆様については、全員の方々から基本的な内諾をいただくことができ、4名の方からは既に同意書の提出をいただいております。残り4名のうち、3名の方については既に同意依頼文をお渡ししており、まもなく提出いただける見込みとなっています。
また、1名の方については、史跡指定については基本的に了解していただいておりましたが、史跡の範囲を特定していくという課題があり、課題整理に向け関係機関との調整を行っておりましたところ、一定の整理ができましたので、現在その作業を進めているところです。財務省の所管地については、基本的に一定の条件のもとで史跡指定に同意するとの回答を得ており、現在、関係機関と調整中でございます。
また、鎌倉市分については、関連各課に同意依頼済であり、手続が進められているところであります。このように、既に御報告させていただいた16件につきましては、解決またはほぼ解決に向けた調整等が進められている状況であります。
次に、二度とこのようなことが起きないための方策として、次のような史跡指定に関する事務の見直しを行いました。1、史跡指定に係る同意書の取得に当たっては、必ず複数の職員をもって対応するとともに、交渉記録の作成を確実に行い、担当部長まで報告すること。2、理解と協力を得るために必要な地権者への説明等は、十分な期間をかけて行うこと。3、文部科学大臣からの国指定史跡指定通知書を地権者へ郵送する場合は、配達証明により行い、持参する場合は受領書を得ること。4、公文書等の管理を徹底すること。
これらの内容を示した文書を世界遺産登録推進担当全職員に配付し、周知徹底を行いました。さらに、執行体制の強化に向けて、平成20年1月21日付で職員1名の増員を行うなどの対策を図ったところであります。
以上が、昨年12月に御報告させていただいた不適切な事務処理に関する対応の状況でありますが、その後、浄光明寺境内追加指定及び仮粧坂追加指定の2史跡において、新たな不適切な事務処理に関する事案が判明いたしました。
資料1、国指定史跡に係る不適切な事務処理の追加事案についてをごらんください。不適切な事務処理の内容は、文化庁への申請書に添付した公図の写しの改ざん及び登記事項証明書の写しの改ざんです。資料2、公図の写しの改ざんに係る説明資料をごらんください。公図の写しの改ざんは、浄光明寺境内追加指定申請の事務の中で行われたもので、地番の境を示す筆界線を消去することで、二つの土地を一つの地番の土地のように見せかけたものであります。本来、あるべき公図は上段の、改ざん前の公図例のとおり、無地番地が隣接していましたが、資料の100の地番と、無地番地の間の筆界線を消去し、下段の、改ざん後の公図例のように改ざんしたものです。これにより、地権者の方からの同意書を、改ざん後の公図例の状態で取得し、結果として、無地番地の所有者の同意を得ずして追加指定申請したものです。このような公図の写しの改ざんが、2カ所で行われていたものです。
次に、登記事項証明書の写しの改ざんの概要ですが、資料3、登記事項証明書の写しの改ざんに係る説明資料をごらんください。この資料は、改ざんされた登記事項証明書をもとに作成したものです。下段の、権利部(甲区)所有権に関する事項の中で、斜線の部分の、登記の目的、受付年月日・受付番号、原因、権利者その他の事項の欄が、正規の登記事項証明書の写しと相違していることが確認できた部分です。特に、権利者その他の事項については、本来、Aという所有者の氏名、住所等が記載されているべきところ、他の土地の所有者であるBという所有者の氏名、住所等が記載されていたものです。本来の所有者Aからは、国指定史跡に係る同意をいただいていない状況であり、この地番の土地は、Bからの同意書に担当者が加筆して不適切に作成された同意書に記載されて事務処理されたものであります。
このような改ざんは、仮粧坂追加指定に係る国指定史跡申請事務の中で、2筆について行われていたものです。この新たな不適切な事務処理は、さきに御説明させていただいた、同意書に係る不適切な事務処理への対応作業の中で判明したものです。これらの件については、既に、鎌倉警察署に報告済みであり、先に告訴・告発した案件とともに、現在、警察で捜査中となっており、詳細は、その中で明らかになっていくものと考えています。
なお、今回の事案の判明に伴い、平成15年度から世界遺産登録推進担当で事務処理した14件の国指定史跡指定申請に係る公図、登記事項証明書について調査を実施いたしましたが、その調査では、これ以外の不適切な事務処理は、確認されていないことを申し添えます。
また、今回、新たに不適切な事務処理が判明したことについては、昨年11月16日に同意書偽造等の事件が発覚してから、公表までの間に行った調査において発見できなかったことは、大変申しわけなく、皆様に御迷惑をおかけしたことを深く反省しております。
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○前川 委員長 御質疑ありませんか。
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○高橋 委員 これから、世界遺産の方の申請を上げていこうというその前段階の国指定史跡をきちんと確定していく中で、世界遺産にふさわしい町であるということをさらにユネスコの方に上げていこうという、そういう作業の中で起きた事故でありまして、これからこの審査を受けるということを考えますと、非常に厳しいなと、そういうふうに思うわけであります。
それで、一応、その方が手がけた書類については、一応全部チェックをしたということですけれども、やっぱりそれだけにとどまらないで、全部やっぱり1回、一通りきちんと確認をすべきじゃないかなと。それはやっぱり申請する側で事故があったわけですから、そのぐらいやっぱりちゃんとやらないと、ほかのもの大丈夫なのかと、多分大丈夫だと思いますみたいなことを言っていたら、これはやっぱりなかなか文部科学省の方も上に上げていくのに躊躇する面も出るんじゃないかなと。その辺はどうなんでしょうかね。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 前回の調査では、同意書を中心に調査をいたしまして、その結果、この新たに判明した事実について調査、結果的に漏らしてしまったということを踏まえまして、世界遺産担当で行いました平成15年以降の14件の史跡指定について、同意書、それから公図、登記事項証明書、特に公図と登記事項証明書は、新たなものをすべて一括して法務局から取り寄せまして、それをもって、一応調査を行ったところでございます。一応、事務局としては、現段階で考えられる調査を行ったというふうには認識しているところでございます。
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○高橋 委員 全部で国指定史跡というのは14カ所しかないんですか。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 国指定史跡は、全部で30カ所ございます。候補遺産に指定になっているところが23カ所で、そのうち市指定、追加指定の範囲が必要だということで、作業を行ったものが14件ということでございます。御指摘の23件のうち14件だけではなくて、もっと世界遺産担当ができる前からの指定のものになるわけなんですけれども、そういうものも調査をした方がいいのではないのかという御指摘かと思います。推薦書原案を作成していく中で、当然そういう場所の特定等をしていくことになりますので、資料の整理の中で確認をしていきたいと思いますが、実は申請が古いものですと、昭和40年代のころの申請ですと、同意を実際に得ずして指定している例とかいうのがございます。ここ最近、同意を得ながら指定をしていくというような事務処理になっているところもございますので、すべてを確実に全部同じようにやるということは、ちょっと難しいかなとは思いますが、いずれにしても、前の書類を確認していくということはしていきたいというふうに考えます。
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○高橋 委員 やっぱり、絶対これ以上間違いはないんだという自信を持って、少なくとも鎌倉は臨まないと、上の方はそういうふうに見ませんよ、多分。まだあるんじゃないかなとかと思うかもしれないですけれども、やっぱり出す方はそのぐらいきちんとやるだけのことはやって、大変でしょうけれども、時間かけてやって、何とかその期日に間に合わせてやっていただきたいなと。
それで、改めて14件を確認をしていただいたら、この4件が出てきたということなんですけれども、今回の場合には、登記簿謄本を改ざんするという、これは本当に犯罪の中でも非常にたちの悪い犯罪ですね。まさに公文書偽造なんですよ。そういうことで、ちょっと前の自分たちがつくった書類をごまかすということとちょっとわけが違うなと。それは警察がやることでありますから、お任せするにしても、ちょっと余りにもたちが悪過ぎるなというふうにこれは思います。
それで、前のときに、どこの箇所で事故があったのかということで、こういう公図を出していただいているんですね。ちゃんと色分けもしていただいて。そういう中で、同じようにこの公図の部分についてもきちんと特定をしていただきたいと思うんですけれど、どうなんでしょうか。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 今回、資料の提供に当たりまして、実は警察の方にもいろいろ御相談をさせていただきました。特に地番ですとか、それから改ざんした箇所をお示しするということを前回の御報告の中でもさせていただいている関係もあって、そういうことについてどのように対応したらいいかという、告訴・告発をしているという中で、どのような対応をしたらいいかということをちょっと相談をさせていただいたんですが、基本的にすべての事項が捜査対象であると。それから、どこに本人しか知り得ない事実というものがあるということもあって、できる限り、そういう形での捜査はなるべく早く終わらすというふうなお話もいただいていますので、そういうお話いただいたことから、資料については、このような形で提示をさせていただいたということでございます。
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○高橋 委員 これは、この4件は、前の偽造の関係というんですか、改ざんの関係というんですか、不適切な事務の関係というんですか、それとはまた別の案件であるということでよろしいんですか。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 浄光明寺境内の場所につきましては、別の案件でございます。仮粧坂につきましては、記載をさせていただいている箇所に含まれる内容のものでございます。
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○高橋 委員 そうすると、公図が2件、登記簿が2件というのは、これの内訳というのは、それはどういうふうになっているんですか、今の関係でいくと。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 公図の2件は、いずれも浄光明寺境内の中で行われたもの、登記事項証明書の改ざんは、仮粧坂の中で行われたものでございます。
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○高橋 委員 では、公図は全く新たなことで、登記簿の改ざんは、前の関係で、ということは、前の関係ということは、前のやつ、一応、一通りきちんとチェックをしたのに、漏れがあったということになっちゃいますけれど、そういうことでよろしいんですか。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 仮粧坂の方の前の案件については、同意書の偽造という観点の中で、同意書の本書と事務手続に使われた写しとの比較、それに基づく地籍調書への記載の比較ということ、それと公図、登記事項証明書というのは、附属されていたものを使って、実際には調査をいたしました。その段階で、新たにすべての公図と登記事項証明書を取り直してもう一度やっていれば、見つかったかというふうに思います。その点は御指摘されれば、我々の調査不足であったという点は否めないかなというふうに思いますが、言いわけするようで申しわけないですが、登記事項証明書まで改ざんされているという想定がございませんでしたし、それから本人の供述にもそういうことがございませんでした関係で、前回の調査では判明し切れなかったというところでございます。
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○高橋 委員 先ほども言ったように、登記簿謄本を改ざんするというのは、かなり重い犯罪だと思います。一度言ったかもしれないですけれど、公文書偽造でもいろいろありまして、一番重いのは無期懲役までありますから、これは御印というんですか、天皇陛下の判こを押したものを改ざんした場合には、もう無期懲役。本当にそのぐらい公文書偽造というのは重いもので、しかもいろんなレベルがあるものなんですね。登記簿謄本を改ざんするということは、かなり重い部類に入ると、そういうふうに思います。だから、多分本人も言わなかったんじゃなかろうかなというふうには思うんですけれども、その辺は捜査の行方を見守りたいとは思いますが、そこで、ちょっともう1回確認をしたいんですけれども、時系列として、いろいろな、この4件を加えると、25件の不適切な事務処理ってあるんですね。かつてのものを全部含めますと、25件あるんです。これ、全部一緒で不適切な処理とか、そういうもんじゃないんです。犯罪というのは、1枚1枚、1個1個が、要するに犯罪を構成する根拠になるものですから、1枚でも犯罪、2枚でも犯罪。それはもう1個1個全部違うんですね。そういう意味で、その25件がどういう形で、いつの時点でそれが発覚したかということをもう1回、ちょっと時系列を追って御説明いただきたいんですが。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 前の全員協議会で御報告させていただいた、同意書の偽造等に関連するものというのが16件ございます。これは11月16日、財務事務所が訪れて、不適切な文書があると。文書の所在を確認をしてほしいということの依頼を受けて、そこから調査をしていく中で、16件がわかったということです。
25件というふうにお話があったんですが、その調査をする中で、あわせて国指定史跡の通知書の送付に関連するもので、地権者に送付されていないというものが、16件のうち8件あったというふうにございます。それから、その他の市の内部事務処理に関連するものとして、正規の手続によらず市長公印を得たとかいうようなものが5件あったと。これらは、一連のその調査の中で、11月16日以降、12月6日までの調査の中で確認をしたものでございます。
今回の4件につきましては、公図の改ざんにつきましては、これは12月の中旬にわかりました。これはちょっと日にちが確定が難しいのですが、12月13日にそこの部分の公図を新たに取り寄せておりますので、多分、その中の作業で確認したんだろうということなんですが、確定の日にちはちょっとございません。それから、この登記事項証明書の方につきましては、1月22日、これが不適切な事務で御迷惑をかけた個人の方々、8名の方に改めて同意書を出すという手続の最終のまとめの段階で、改めてちょっと確認事項がございまして、その確認する中で、所有者の記載が違うのではないかということが、1月22日の夕刻にわかり、それで同日付で新たに登記事項証明書を法務局から取り寄せたと。ただ、そのときには、その改ざんされた書類そのものは、既に警察に提出されておりましたので、翌日、警察へ行って、そういう改ざんが行われているということを確認をしたというのが、発覚の経緯でございます。
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○高橋 委員 公図についてはわかったんですけれども、ちょっと登記簿の方が、何か発覚をした経過がいまひとつちょっとつかめないんですけれども、どういうやり取りがあって、だれが発見してと。それで、わかって法務局にとりに行って、翌日、要するに原本を押収されているわけですね。警察の方に確認に行ったら、やっぱり違っていたということなんですけれども、もうちょっと詳しくお願いします。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 失礼しました。最終的に、この不適切な事務で、その個人の方の分に改めて同意書を送ろうということで事務処理をしていた中で、実は、それとはまた違う件だったんですけれども、事務処理の中で確認する地番を確認しなければならないことがございまして、それをあわせてする中で、担当者がもう一度全件の土地所有者を土地台帳でもう1回確認をしてくれたと。その中で、市の方の土地台帳の中で確認したところ、記載に違うものがあると。我々は、これもあれですが、改ざんされたずっと登記事項証明書でもって確認をしておりましたので、その内容で進めておりました。それが正しいと思って進めておったわけなんですけれども、その段階で初めてそれを見て、おかしいというふうに思いまして、改めて登記事項証明書を法務局の方まで取り寄せたということでございます。
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○高橋 委員 それで、新たに、先ほども言ったように、1件1件もう全部犯罪ですから、それ確定するのは警察でありますけれども、12月13日に2件、おかしいものが出たわけですね。その前に、もう既に20数件あって、そのことが議会に報告がないまま、今度1月22日にまた新たな2件の不適切な事務が行われていたであろうということが発覚したわけですよね。その後、どういうふうにしたんですか。要するに、22日ですか、23日に警察に行って、ああ、やっぱりということで確認ができるわけですよね。それでもちろん、警察にこういうことでおかしなことがあったので調べたら、実は本物を取り寄せたら、こういう状態になっていましたということをその場で言いましたよね。言いましたね。その後の事務フローというのは、どういうふうにしてきているんですか。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 新たなそういう疑いがあるということを確認しましたので、文化庁への報告を1月25日、その前段で神奈川県の方にも報告をさせていただきました。
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○高橋 委員 同じ日にですか。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 いえ、違います。23日、同日に電話での報告はまずしております。文化庁への報告は、神奈川県と一緒に報告に行っています。文化庁には、徹底調査、それから本人への事情聴取ということが可能であればやってほしいという指導を受けたところです。1月28日に事情聴取を行い、それから、先ほど申し上げました、すべての公図、すべての登記事項証明書、我々が手がけました14件のものについて、すべて法務局から取り寄せ、それを公図1件ごとに申請書に添付されている公図と比較をしていく確認調査、それから、その後に登記事項証明書との確認調査ということを2月2日に行って、その結果、一応、公図、登記事項証明書にかかわるものについては、この4件しかなかったということをこの調査の中で確認をしましたので、2月7日に御報告をさせていただいたという経過でございます。
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○高橋 委員 これは、今、県とか警察の方に行ったのは1月23日だということで、その翌々日、25日に文化庁へ行った。この辺の例えば市長への報告とか、教育長への報告というのは、これはどうなっているんですか。何か決裁上げているんですか。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 報告につきましては、事案があったということで、文化庁へ当然行く前に、教育長、理事者の方には報告をさせていただいています。それは決裁の文書ではなくて、その段階では、確認された資料をお見せして、こういう内容であると。これについて確認をしたので、文化庁等へ御報告へ行きたいというお話をさせていただいたところでございます。
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○高橋 委員 口頭で報告を、教育長と市長だけですか。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 教育長、市長、それから副市長にも御報告をさせていただいております。口頭で行なっております。
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○高橋 委員 それで文化庁へ行ったその報告書みたいなものって、そういうものはちゃんとつくってあるんですか。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 神奈川県と一緒に行っていますので、報告のやり取りはまとめてございます。
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○高橋 委員 それは後日でいいんですけれども、ちょっとその報告書をきちんと出してもらいたいのと、最終的に文部科学省から通知が来て、こういうことをしなさいよって、それ、先ほど口頭でおっしゃっていましたけれど、やっぱりそれもきちんとこういう通知をいただきましたということで出していただきたいと思うんですけれど。
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○前川 委員長 よろしいですか。では、後ほど出していただいて。
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○高橋 委員 それで、2月7日に報告をしたということなんですけれども、この日、お手紙というか、いただいて、立派な世界遺産のロゴマークができましたよというカラー刷りの御案内、これを先にいただいているんですけれども、要するに、これを発表しながら、新たに4件の不適切な事務がありましたという、そういう発表をされたんですか。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 シンボルマークにつきましては、推進協議会のシンボルマークということでの発表でございましたので、その場での公表ということは行いませんでした。ただ、この不適切な事案については、資料で、前回12月に御報告させていただいた不適切事案に改めて事実が判明をいたしましたので、その事実の内容については、各議員の皆様にお知らせをさせていただいたということでございます。
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○高橋 委員 翌日の8日付の新聞があって、古都鎌倉らしさ表現とか、シンボルマーク決まるということで、今泉の高橋さんですか、かなり大きく取り上げていただいているんですけれども、それと同じぐらい大きく、新たに4カ所改ざんとか、土地登記簿証明なども偽造とかといって、同じ日に、同じようなところで扱われて、非常に印象が悪いなと。せっかくロゴマーク決めて発表したにもかかわらず、新たにもっとやっていたというようなことが、そういう当然発表すれば、次の日、新聞に載るというのは当たり前のことでありますから、何か日にちをちゃんと分けてやるとか、もしくは、こちらのロゴマークなんていうのは、日にちを決められることですから、やっぱり調査が済んだ段階で、まず報告をきちんとして、当然あれだけ大きな騒ぎになっているわけですから、新たなものが出れば、また騒ぎになるのは当たり前のことで、そういうふうな対応ができなかったのかなと思って、すごい残念に思っているんですけれど、何のそういう相談もしていないんですか、理事者に対しては。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 シンボルマークの発表につきましては、その場にも推進協議会の委員の皆様に御出席をいただこうということで、基本的には皆様の御都合を合わせる中で、2月7日という形になったと。この不適切な事務についての判明が同じ時期になってしまったということで、事務局としては、どちらも早い時期に報告をしようということで、結果的にこういうふうな対応になったというふうに考えております。
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○高橋 委員 私たち委員の方には、担当の方から御報告いただいて、きょう、委員会の方にもきちんと報告しますからというふうなことで、それはそれで、そういう対応でしかるべきかなというふうには思うんですけれども、これをシンボルマークについても、その後の4件、不適切な事務についても、ちゃんと記者発表をしているわけですよね。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 マスコミの取材については、基本的には個別に対応させていただこうと、取材をお受けしようというふうに考えておりましたけれども、この辺は私どもの方の判断が少し甘かったといいますか、もっと重要な事態であるということの認識が少なかったというふうにおしかりを受けるかもしれませんが、基本的には、そういう対応をさせていただこうというふうに考えておりました。ただ、いろいろ広報課等とも調整する中で、集まれるだけの方でも幹事社の方に御協力いただいて、お集まりいただける方だけでもお集まりいただいた中で、御説明をさせていただこうということになりまして、記者の方々に合同に説明をさせていただいたという経過でございます。
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○高橋 委員 認識が甘かったというふうなことですけれども、何でそういうふうになっちゃうのかなと、本当に不思議なんですけれども、暮れにあれだけ大騒ぎになって、テレビにまで出て、市長がみずから全協で謝罪もして、当然、みずからプレスの方たちにもきちんと市民に向けての謝罪を含めて報告をしてやってきて、何で新たなものが出て、それが軽く受けとめられるのかなというのは、全く私には理解ができないんですね。それで、結果的には、記者発表をしたわけですよね、個別の対応。当たり前だと思いますよ、それは、これだけのことをやっているわけですから、ちゃんと記者発表して説明をするという。しかも、なるべく公平にプレスの皆さんに公平にちゃんと記者発表するというのは当たり前のことだと思うんです。それで、それはきちんと市長がちゃんと、発覚したときにもそうやって全協でもやり、プレスの皆さんにもやり、やっているわけですから、みずから率先して、きちんとプレスの方にも報告をする、記者発表するということがしかるべき対応だと思うんですけれども、これ、たしかロゴマークの方では、市長も写っている写真も見たんですけれども、両方ちゃんと、そうやって市長さんはやっていただいているんですか。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 理事者の方には、この不適切な新たな判明した案件につきましては、基本的に担当部長で対応したいということで、事前には御説明をさせていただいておりました。ですから、会見させていただいたときも、担当部長、それと私、2名で御説明をさせていただいたという経過でございます。
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○高橋 委員 いや、それがやっぱり皆さんだけじゃなくて、市長も軽く受けとめているわけですよ。そういう対応だと思いますよ。暮れにあれだけ、みずから率先して、きちんとやっていきますよって皆さんに言いながら、新たなものが、これは本当に1件1件が犯罪なんですから、それは確定するのは警察ですけれども、相当疑わしいものが出てきているわけですよ、新たにですよ。それを担当部長に任せて、自分は対応しないみたいな、いいところだけ、ロゴマークの方だけ市長出ていって、新しいロゴマーク決まりましたなんて、これは本当に私、無責任だと思うんですよね。何でそんな対応になっちゃったんですか。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 今回の事案につきましては、既に警察に報告をし、相談をしたところ、捜査資料に該当する内容のものについての公表が多くの部分についてできないだろうという判断、当面は事実、こういうことがあったという事実の報告になるということがございましたので、そういう中で、担当部長からお話をさせていただくというふうなことで、その辺の認識について、高橋委員からは御指摘だろうと思うんですけれども、その段階では、まだすべて解明という段階になっていなかった、事実があったということをお知らせするということの内容的にとどまるだろうということもございまして、担当部長からの報告とさせていただいたというのが、事務局の方の考え方でございました。
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○高橋 委員 そのとき、私は本当はちゃんと市長さんがやるべきだったと思っていますよ。やらなきゃいけなかったというふうに思っています。今、事務局としては、そういう判断がありましたというふうなことなんですけれども、市長さんも本当は自分がちゃんと対応しなかったらいけなかったというふうに認識されているんじゃないんですか。それは聞いていないですか。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 今回の件につきまして、結果的に十分な取材の対応が図ることができなかった。急遽のお願いであり、すべての方がお見えになることも、結果としてできないような説明になったということで、これについては、市長も大変、記者の方々には申しわけないということで、また、こうした事案について、今後については、きちんとした対応を図っていきたいというふうに考えているというふうには、私どもも聞いております。
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○高橋 委員 何か聞くところによると、そういう皆さんに嫌な思いをさせて、押しつけておきながら、プライベートでお酒を飲みに行っていたという話も聞いているんですけれど、そういう話は聞いていますか。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 2月8日に、市長と記者の方々との間でのお話がありまして、私もそこへ同席しておりましたので、そういうやり取りの中での経過ということで、そういうようなお話があったということは、私は承知しております。
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○高橋 委員 余りにも事の重大性を認識をしていない。この件は、全部、やっぱり世界遺産に登録していくための一連の事務なんですから、それを1件、不祥事があったから、とにかく信頼を回復しなきゃいけないということで、市長みずから乗り出して、皆さんに頭下げて、市民の皆さんも、二度とこういうことがないようにとやって、それで新たなものが出てきたら、プライベートで酒飲みに行っていて、記者会見は担当部長の方でやりなさい。これじゃあ、本当にどういう考えなのかなと言わざるを得ないですよ。予算の委員会もありますし、代表質問もありますし、市長のやっぱり政治姿勢、問われると思いますよ、こういうことは。これ、本当に重要なことなんですよ。重大なことなんですよ。今まで出てきた不適切な事務処理も、それは本当に公務員としてふさわしくないことでありますけれども、登記簿謄本を改ざんするなんていうことは、もう恐ろしいことですよ、これは本当に。それを承知していたか、どれだけ認識していたかというのはわかりませんけれども、余りにも市長としての対応がまず過ぎます。そういうことをやっているから、緊張感がなくて、事故が起こるんだろうと、私は言いたいですね。これ、皆さんのことじゃないから、市長のことだから、皆さんに言っても申しわけないなとは思うんですけれども、やっぱり全庁を挙げて、もう1回ふんどし締め直してもらわないといけないなと思いますね。一応、そういうことが指摘されたということは、ちゃんと市長には伝えておいていただきたいと思います。以上。
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○前川 委員長 ほかに御質疑はありませんか。
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○高野 委員 簡潔にちょっとお伺いしますけれど、今、かなり詳細に質問されましたから、もうそのことは触れませんけれども、これ、写しの改ざんですね。そうすると、済みません、基本的なことで。申請書に添付したのは、これ、当たり前ですけれど、写しですね。原本はどこかへ行っちゃったということですか。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 そのとおりでございます。
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○高野 委員 そうすると、普通こういうのは決裁回すときには、原本はつけないものなんですか。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 現時点での事務では、副申を県へ出す、文化庁へ正式申請書を出す、それから決裁文書にもそれをつけるということで、3通必要になるということで、コピーをとって事務処理をしていたというのが事務のやり方でございました。
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○高野 委員 確かに実務的にはそうでしょうけれど、やっぱり決裁でチェック機能を基本的に働かせますから、私も職員の時代、福祉の職場とかにいて、ちょっとこれとは全く別の事務ですけれど、登記簿を扱ったことがありますけれど、私の場合、余り写しをとるという、そういう性質のところにいませんでしたから、なるほど、決裁時点から写しでやっていると。だから、ここも一つ、ちょっと面倒くさいかもしれませんけれど、やっぱり原本が基本ですから、こんなことは普通考えられないんだけれども、先ほど高橋委員も言っていたけれど、非常に、前回ももちろんそうですが、登記をいじるというのは、よほどの異常なことですね、これは。どういう精神状態だったかわかりませんけれども、そういう、本人はそういうような状況だったんだなということは類推いたしますが、それで、あと簡単に数点だけ。そういうことがもちろんあってはいかんよということで、先ほど御説明あったような事務の改善を図るということなんですけれど、それで、先ほど職員、1名増員しましたという話があったんですけれど、これは、済みません、基本的なことで。これは正規職員ですか、非常勤職員、どっちですか。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 正規職員で、事務職の課長補佐を1名増員しております。
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○高野 委員 そうすると、これは、これも基本的なことですけれど、当然、この方、当該職員、とんでもないことをした、この方はいなくなりましたね。それを埋めて、さらにもう一人という意味ですか。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 そのとおりでございます。担当者として、併任を解かれておりますので、その分については別途補充をし、さらに全体的な進行チェックといいますか、そういうふうな観点からも、課長補佐級の人員を配置したということでございます。
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○高野 委員 ということは、この事件の背景とか、この当該職員ですね、何でこんなことになっちゃったのかというのは、いろんな個人的要素、職場環境とかいろんな要素が複合して考えられますから、単純にはこれ、言えないことだと思いますが、やはりこういう問題、考える場合には、私は、精神論だけではやっぱりこれはだめで、きちんとこういうことを起こさせないような体制上の客観的なやっぱり担保をつくっていくということが必要であるということから、こういう手をとられた。こういう手をとられたことによって、先ほど複数で大事な事務ですから、当たるということも言われたけれども、これは明確にこういう体制をつくることによって可能になったと。複数でやらなくなっちゃっていたわけですよね。そういう理解でいいわけですよね。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 史跡の指定事務については、基本的には複数で対応していこうということの考え方をもって臨んでいたわけなんですが、結果的に、最後まですべてのところでそれが行なえ得なかったために、こうしたことが起きたというふうに考えております。今、高野委員さん御指摘のとおり、極力そういうことをカバーしていくということ、それから事務的なチェックもしっかり行っていくということも含めて、1名の増員ではありますけれども、体制を強化したということでございます。
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○高野 委員 わかりました。そうすると、これ、いよいよこれから佳境に入っていくわけですね。来年度、特に推薦書原案、これ、固まってくるわけですね。そうすると、これ、予算の関係とか出てきますから、詳しいことはもうこれ以上、余りやるつもりないんですけれど、来年度の体制も、これ、当然大事ですね、今後。これについても、こういう今おっしゃったような方向で、臨時的にそうしたというんじゃなくて、来年度もそういう対応でいこう、体制でいこうというふうに、これ、固まっているかわかりませんけれど、来年度予算だから。その辺について教えてください。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 基本的には、市の体制については、この体制をまだ維持していかなければ、事務はいかないだろうと。また、あと、県との役割の中で、さらに強化が可能であれば、そこら辺はまた検討していきたいというふうには考えております。
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○高野 委員 もう質問はしませんけれども、先ほど質疑もかなり厳しい指摘も高橋委員さんからもありましたけれども、やはりこれからが本当に大事で、もうこういうことは絶対にあっちゃいかんわけです。今の時点でも影響は軽視できませんが、これから先は、本当にある意味、本番に入っていくというか、そういう段階ですから、あっちゃいかんということで、今、今後もそういう体制、補強という言葉もありましたけれど、罪は憎んで人を憎まずという言葉もございます。もちろんとんでもないことなんだけれども、やったことは。ただ、こういうことはやっぱり起きないような、きちんと横の連携、本当はこれだって、ちょっと私、個人的な思いもありますけれども、いや、ここまでできなかったんだよと、もうできないからどうにかしてくださいと、こうその人が言えば、だらしない話かもしれんけれども、チェックも働いたかもしれないけれども、その人なりの責任感だったのか、どういう思いだったかわからないけれども、それを悪い方向で隠すという、それでこういうことにしちゃったと。とんでもないことになったわけだから、その辺のぜひ横の連携をつくっていく上でも、これから大事な時期ですから、体制を固めることもぜひよろしくお願いしたいと思います。以上です。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑を打ち切ります。ただいまの報告で了承ということでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承と確認させていただきました。
───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
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○前川 委員長 日程第6報告事項(2)「国指定史跡の追加指定の準備状況について」を議題といたします。原局から説明をお願いいたします。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 報告事項(2)国指定史跡の追加指定の準備状況について御報告します。お手元の資料4、国指定史跡の追加指定予定案件の概要をごらんください。今回御報告する史跡追加指定予定2件の概要について示したものです。
まず、?の寿福寺境内ですが、あわせて資料5の国指定史跡寿福寺境内追加指定予定範囲図をごらんください。寿福寺は、鎌倉五山第3位の臨済宗建長寺派に属する古刹で、源頼朝の父・義朝の館の所在した場所と伝えられており、仮粧坂及び亀ヶ谷坂へと抜ける、交通の要衝に位置しています。追加指定予定範囲は、資料の斜線で示された5カ所約600平方メートルで、このうち、資料の最も南側に位置し、石切山の東側に隣接する箇所は、切岸の存在するがけ地で、既指定地に含まれるやぐら群と一群をなすやぐら群が存在するとともに、史跡寿福寺境内の指定根拠となった寛政2年、1790年の境内絵図に含まれることから、新たに史跡として保護すべき範囲に位置づけられたものです。その他4カ所については、昭和41年3月22日に史跡指定されたときに、指定範囲として考えられてきたところですが、今年度着手した史跡寿福寺境内の保存管理計画策定事業において整理を行う中で、官報告示の記載内容からは、史跡指定範囲として読み取ることができないことが判明したため、追加指定をしようとするものです。
なお、新たに位置づけられた、石切山のすそ部に構築されているやぐら群を含み、史跡指定地南東側に隣接するがけ地で切岸の存在する箇所99平方メートルにつきましては、既に史跡指定の同意が得られたことから、本年1月に追加指定申請を文部科学大臣あてに行ったところですが、その他の4カ所については、今後、地権者等の同意が得られた時点で、順次追加指定申請を行っていく予定です。
次に、?の永福寺跡でございますが、あわせて資料6、国指定史跡永福寺跡追加指定予定範囲図をごらんください。永福寺は、源頼朝が建立した三大寺院の一つで、文治5年、1189年7月の奥州合戦の際、源義経、藤原泰衡を初め、合戦で死んだ幾千もの将兵の鎮魂のために建立されたと言われています。鎌倉市二階堂字三堂ほかに所在している永福寺跡は、三方を山に囲まれ、滑川とその支流である二階堂川により開析された谷の平坦地に中心伽藍があったと考えられており、昭和41年6月14日には、字三堂を中心に周辺の景観を含めた一帯が国指定史跡に指定されました。
今回は、保存管理計画及び整備計画に基づいて史跡の範囲を再確認していく中で、昭和41年に史跡指定されたときには、指定範囲として考えられていた箇所で、地番の告示が行われていなかった箇所があることが判明したことから、その箇所を追加指定しようとするものです。追加指定予定範囲は、資料の斜線で示された区域で、追加指定予定面積は、383.76平方メートルとなり、本年1月に史跡追加指定申請を文部科学大臣あてに行ったところです。
なお、本年1月には、その他、名越切通、朝夷奈切通、極楽寺境内・忍性墓の3史跡について追加指定申請を行っています。
これらの史跡につきましては、平成18年9月及び平成19年9月に開催の本委員会において、史跡指定準備の状況を御報告させていただいているもので、名越切通はおおむねその準備が整ったことから、また、朝夷奈切通と極楽寺境内・忍性墓については、それぞれ追加指定申請を既に行っていますが、さらに、その後、新たに地権者等から史跡指定に関する同意を得られた箇所があり、その箇所について追加指定申請したものです。
今後、今回御報告した寿福寺境内、永福寺跡とあわせて、国の文化審議会から答申が出される予定であり、その時点で、答申の内容について、改めて本委員会に、その御報告をさせていただく予定です。
なお、今回御報告させていただいた、国指定史跡の追加指定の準備状況につきましては、いずれも世界遺産登録推進に向けた取り組みの一環として実施していることを申し添えます。
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○前川 委員長 御質疑ありませんか。
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○松中 委員 これ、寿福寺は父義朝の館というのは、これ、何か少し伝えられているだけで、具体的な背景というのはあるのか。私が気にするのは、この政子の墓というのは、あれは真実かどうか。その2点、ちょっと聞きたいんですけれど。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 義朝の館の所在地については、伝承ということで、これも位置の特定はできておりませんが、ただ、寿福寺がそこの由緒を伝えるものであるということ、頼朝が初めて鎌倉に入ったとき、まず寿福寺に来ているということで、義朝の地であるということに伝えられている。
それから、政子の墓については、これは伝承ということでございます。
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○松中 委員 だけど、二つとも、これ伝承じゃないの。伝えられているという意味では、同じじゃないの。違うの。何か吾妻鏡か何かに載っているとか何かいって。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 義朝邸につきましては、吾妻鏡にその記載があるということでございます。
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○松中 委員 政子はないのね。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 失礼いたしました。政子についての記載はないということで、伝承ということでございます。
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○高橋 委員 永福寺の方なんですけれど、このVの字になっているところは、これ河川ということでいいんですか。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 Vの字の左側の方は、これは管財課が所管する普通財産なんですが、水路の斜面敷きです。それから、右側の方は、現況は道路になっております、市の道水路管理課所管の土地でございます。
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○高橋 委員 ということは、河川の部分とかも、もう全部既に含まれていて、ここの筆というか、無番で抜けちゃったところをきちんとフォローしていきますよということなんですね。
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○島田 世界遺産登録推進担当次長 そのとおりでございます。当時も地番があったことが確認されており、抜けたものを追加するということでございます。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑を打ち切ります。そして、ただいまの報告で了承ということでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承と確認させていただきました。
それでは、世界遺産登録推進担当職員の退室のため、暫時休憩させていただきます。
(18時05分休憩 18時35分再開)
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○前川 委員長 再開いたします。
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○前川 委員長 日程第7陳情の取り下げについて(1)「陳情第14号沖縄戦集団自決に関しての教科書検定の撤回を求める意見書提出を求める陳情」についてを議題といたします。事務局から報告をお願いいたします。
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○事務局 日程第7陳情第14号沖縄戦集団自決に関しての教科書検定の撤回を求める意見書提出を求める陳情でありますけれども、平成20年2月7日付、提出者から同趣旨の意見書が提出されたためを理由といたします取り下げの申し出がございました。取り扱いにつきまして御協議をお願いいたします。
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○前川 委員長 取り下げということが出ておりますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
それでは、取り下げということで、確認させていただきました。
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○前川 委員長 日程第8「陳情第37号平成19年10月5日鎌倉市議会が文部科学省に対し提出した「沖縄戦集団自決への軍関与を否定する教科書検定意見の再検討を求めることに関する意見書」についての陳情について」を議題といたします。
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○高橋 委員 これの扱いについてということで言っているんで、議題にする前にちゃんとしてください。
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○前川 委員長 失礼しました。そして、先ほどこの扱いについてお話をさせていただきました。お話を伺いましたところ、この間、9月議会で文科省に出した意見書は、事実に基づかず、根底が崩れるので、撤回すべきであるという願意だそうでございます。
そして御本人の住所に関してですが、ある事情があって、市内の住所を出したくないということをおっしゃっております。ですが、西さん御本人ということで確認させていただきました。
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○高橋 委員 ただ、いろいろ書かれているけれども、いろんなとり方があるので、このタイトルだけではどういう趣旨かわからないと。事務局が言うことには、御本人は、ただ前のやつを取り下げてほしいんだと。いろいろ書いてあるけれども、そういうことなんですよということであれば、中身の問題じゃないので、もし中身の問題として、前のが間違っているんだということをここでちゃんと検証して、これが正しいんですよということを検証してくださいよということであれば、それはここでやるしかない、扱う内容だと思うんですけれど、前に出しちゃったもの、これ、出したものはこの委員会の責任で出しているわけじゃないので、議長の名前で、議会として、全体として出していますから、ここだけで結論を出すということはできないんですね。もし、本当にそういう願意ならば、これはここでは扱えないと私は思いますよ。
それともう一つ、御本人であるということが確認できたということですけれども、例えば団体だから、団体の住所で出してくると、これは私、認められると思うんですよ。ところが、違うところの住所で出されるということは、要するに何をもって本人と特定するかということになってしまうんですよね。そこはやっぱりちゃんと確認していただかないと。
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○前川 委員長 済みません、そこのところ、事務局、お願いしてよろしいですか。
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○事務局 まず、会議規則上、まず、手続の事務処理と資格要件に分けてお話をさせていただきます。会議規則上は、議長に対して、提出年月日、趣旨、住所、氏名を書くもの、届けるものとするということでありまして、さらに、その内容が正しいのかどうか。わかりやすく言いますと、正しいのかどうか確認する必要があるかという点については、出されたものを粛々と審査をするということでありまして、つまり、それを調べるなりする権限はないということでございます。出された住所で出していただくと。それで唯一、例えば住所ではありませんが、名前の場合、よく架空のお名前がありますが、これが通称名として認められるかどうかということが一つ参考になるかと思いますので、申し上げます。これは平成14年10月に東京高裁で、台東区と台東区民の間でなされた、つまりその判決の、訴えた理由が、大統領という提出者であったことが実はあります。その高裁で、通常、お名前の方については戸籍名を書くのが通常でありまして、そうではあっても通称名で使う場合もございます。その通称名が戸籍名と同等程度の本人を識別・特定するという社会的な認識といいますか、認められるものでは到底考えられないということで、実際には事務局に提出があったんですけれども、何回もやっぱり戸籍に準ずるような名前を書いてくださいよと言ったにもかかわらず出してこないので、不受理としたわけなんですね。その不受理としたことが正当ですよという判決はありますが、住所に関しての要件は一切ありません。
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○高橋 委員 そうしたら、ほか1件で、それ、ちゃんと住所を書いて出してきていると思うんですね。それをじゃあ確認させてください。
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○前川 委員長 では、事務局、お願いします。休憩とります。
(18時41分休憩 18時47分再開)
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○前川 委員長 再開させていただきます。改めまして、日程第8「陳情第37号平成19年10月5日鎌倉市議会が文部科学省に対し提出した「沖縄戦集団自決への軍関与を否定する教科書検定意見の再検討を求めることに関する意見書」についての陳情」についてを議題といたします。
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○事務局 けさの日程確認のところで、はっきりしていませんでしたので、2点ほど確認させてください。まず、代理者による発言であることの確認、それと、審査には原局なしで審査していただくということの確認をお願いいたします。
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○前川 委員長 代理者の陳述ということが一つと、それから、原局がこれはございませんが、それでもよろしいでしょうか。
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○高橋 委員 ちょっと聞いてみないと何ともわからないので、とりあえずそういう形でスタートしていただいて、場合によっては、文部科学省の動向を伺うようなケースもあるかもしれないですけれども、それはまた、そういうことを要求をさせていただきたいと思います。
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○前川 委員長 わかりました。承知いたしました。それでは、陳情提出者からの発言の申し出がありますので、休憩をさせていただきます。
(18時49分休憩 18時59分再開)
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○前川 委員長 それでは、再開いたします。
取り扱いを含めて、御意見をお願いいたします。
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○高橋 委員 先に取り扱いというか、扱いの問題をいろいろ私も申し上げましたので、今お伺いした限りでは、文書審査主義ですから、文章からいろんなことが読めるわけでありまして、御本人の強い気持ちとしては、前のものを撤回していただきたいんだと。ただ、最後に新しい決議を出すということでもいたしかたないという、そういう御判断があるということは、これはこの委員会で扱えるだろうと。要するに、もう前のものを取り下げろということでは、ここはもう本当に担当のものとは違いますので、そういう意味では、この委員会で新たなものを出すことも含めて審査に入るべきじゃないかなと。このもの自体の取り扱いじゃなくて、審査に入るという意味での扱いを自分として述べておきたいと思うんですけれど。
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○前川 委員長 ありがとうございました。高野委員、いかがでしょう、取り扱いについて。
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○高野 委員 今のは審査に入っていいですという御意見だったんですか。それはいいんですね、それで。
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○前川 委員長 御意見をいただきたいと思うんですが。
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○高野 委員 審査に入るかどうかの御意見。そういうスタンスで今述べられたんで、ちょっとベースが違うことを言った。
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○前川 委員長 事務局お願いします。
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○事務局 普通の陳情の審査、取り扱いをお願いいたします。
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○前川 委員長 だから取り扱いを含めての御意見をお願いしたいんですが。
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○高野 委員 この陳情の内容は、すべて読ませていただきまして、大変詳細に提出していただいた方のお考えが述べられているというふうに、そういうふうに受け取りました。
それで、先ほども確認がありましたように、昨年の9月議会において、このことに関する意見書は出したわけですね。意見はさまざまに分かれて、これは本会議の議事録、写しを持っていますけれども、三つに分かれたんですかね、委員会のこの報告。四つですね、四つに分かれていると。私は、その中で、これ、そのまま読み上げますけれど、こういうふうに述べられた中に、私の意見も含まれているんですが、教科書の記述に必要なのは、冷静かつ客観的な調査・研究の成果が述べられることであり、今回の検定意見は拙速で、再検討されるべきとの世論がある中、全国に先駆けて平和都市宣言を行った本市としても沖縄の声を沖縄だけでなく、同じ日本人としてきちんと政府に伝え、教科書の記述を回復し、今後、客観的な調査・研究を求めるとするものでありますと、こういう立場で私は賛成をさせていただきました。よって、この陳情で言われている御意見も、一つの貴重な御意見かと思いますし、また、この沖縄戦だけではなく、戦前の問題については、さまざまな国民の中でも、市民の中でも、意見があると思いますが、一度出したものは撤回できないというのが一つと、あと、その内容についても、私の理解としては、特定の何か内容を政府に我々市議会として求めたというよりは、今読み上げた本会議記録、読み上げたとおり、沖縄があれだけの声を上げている、そのことを尊重し、もう1回、政府にきちんと研究してくださいと、こういう趣旨であるというふうに私は理解しております。
以上のことを申し上げた上で、結論につきましては、先ほど休憩中の議論の中で、撤回だけでなく、それを撤回を意味するような新たな意見書も含まれるんだというお話でありましたけれども、私としては、以上の申し上げたことから、出した我々市議会としての意見書を尊重する立場から、この陳情については、一つの貴重な意見としては受けとめさせていただきたいと思いますが、結論としては、議決不要であるというふうに意見を申し上げたいと思います。
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○前川 委員長 ありがとうございました。それでは、山田委員、お願いいたします。
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○山田 委員 私は、9月定例会の文教常任委員会では、教科書は事実に基づき、教育が意図的にぶれていくのは好ましくないというふうに申し上げました。さらに、沖縄戦における集団自決は、歴史的にどのような事実があったのか、こういったことについては、学会ですとか、あるいは事実を究明する歴史研究者あるいは関係者によって、事実の積み上げが必要であろうということを申し上げさせていただきました。
沖縄県民の心情を理解しながら、平和を求める気持ちというのは、私も同様に持っておりますけれども、議会という政治的な動きで、これらを右に左にということについては好ましくないというふうに申し上げさせていただいております。正確な事実をつかまえないといけないというのが、私の立場でございます。
さらに政治に携わる者ということで、史実に触れるという立場ではなくて、検定制度をさらにきちんと確立していくのが先決だろうということも、9月議会の方で申し上げさせていただいております。
そういった意味で、9月定例会では、この提出された意見書につきましては、私個人の賛意、反対・賛成という立場で申し上げれば、反対ということで、意見書の提出には反対の立場をとらせていただきました。
このたびの陳情が、議会として教科書の検定について触れる、とりもなおさず、政治的な動きで左右することは好ましくないという趣旨であれば、陳情要旨に書かれてございますけれども、そういう趣旨であれば、私と意を同じ部分もございますけれども、その背景に集団自決ということを問うて言うならば、前回申し上げたとおり、こうした議会の場は、私にとってはふさわしくないというふうに考えてございます。そういったことを理由に、今回の陳情に対しましては、前回の意見書の提出に対しては、反対という立場をとらせていただいた関係で、今回は結論を出すべきではないかというふうに考えてございます。
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○前川 委員長 ありがとうございます。
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○高橋 委員 9月に、集団自決に関する意見書を出してほしいという陳情が来ました。陳述もされて、質疑もさせていただいて、そういった経過もあって、委員会としては、継続審査をしましょうと、こういう結論を得たわけでありますが、同じ会期の議会の中で、議員提案による意見書が出されまして、委員会で審査をすることになりました。そのときに、いろいろとメディアを通じて、政府の方もいろんな動きもありましたし、そういうこともあってのことだろうとは理解をするわけでありますが、一度決めたことは、できれば同じ会期の9月定例会の中での出来事でありますから、同じような結論をもってしていただきたいなと、こう思ったわけでありますが、結論を出すべきだという方が多かったわけで、そういった趣旨から、私は専門家でもありませんし、きちんとそういったことは専門家に任せて、そういった結果を見て、やっていただきたいなと。それから、言葉の解釈とか、そういったことも含めて、ちょっと断定し過ぎるんじゃなかろうかと。そういったことで、反対をさせていただきました。結果、そのときは3対3になって、委員長裁決ということで、意見書を出すということで、委員会としての結論を見たわけであります。
そういったことを踏まえて、今回、全く逆の、要するに軍の関与はなかったんだと、こういうことをいろいろな文献を引用して、事細かに説明をしていただいた、こういう陳情が来たわけであります。先ほども陳述者に質問をさせていただく中で、私自身の勉強不足についてもお話をさせていただきましたが、まさにこういった内容についても、今、私自身が承知をしている内容でございませんので、これについては今、私としては、こういう書かれていることがあった、なかったという判断もできませんので、これについては、私も今すぐ結論を出すというような立場がとれないなと。そういう意味で、扱いとしては継続をしていただきたいというふうに思います。
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○前川 委員長 ありがとうございました。松中委員、お願いしてよろしいですか。
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○松中 委員 先にやってよ、結論出したのはそっちだったから、本会議で。
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○前川 委員長 それでは、いいですか、石川委員。
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○石川 委員 私は、賛成を前回したわけですけれども、やはり議会で多数決で決まったことであり、意見書を出させていったということは、私たちの議会を、それを否定してしまったら、民主主義を否定するのも同じですので、私は議会の行ったことを尊重して、この陳情に対しては、議決不要でいきたいと思います。
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○前川 委員長 ありがとうございます。納所副委員長、お願いします。
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○納所 副委員長 私もしくは私どもの会派は、賛同した会派でございます。その理由としては、2005年度までは、いわゆる軍関与に関する記述が認められてきたのに、なぜ今回の教科書検定において検定意見がついたのかという唐突さ、これに関してなかなか理解できない部分がある。意見書に書き加えていただいたのが、冷静かつ客観的な調査・研究を行うべきであるという文面を追加をしていただいたわけでございます。ですから、そういった冷静かつ客観的な調査・研究に基づいての再検討、これは、例えば撤回をしろであるとか、書きかえろということではなくて、再び深く、調査を含めて検討をしてもらいたいという一つの要望でございまして、その意味で、賛同したわけでございます。その意見書が多数によって可決されて、送付されたという事実、これは変えられない部分がございます。また、今回お出しいただいたこの陳情第37号でございます。非常に詳しく述べられているものでございますが、ただ、惜しむらくは、その願意というものをより文字として、言葉として明記されるべきであったというふうに考えます。陳情の要旨等を読み取る中で、印象としては、撤回をすべきであるというものは読み取れるんですが、それがきちんとした文言となっていないというその陳情を、ちょっと審査・議決するのは難しいのかなというふうに思います。よって、私は議決に至らないものである、議決不要とすべきであるというふうに考えております。
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○前川 委員長 ありがとうございました。では、松中委員、お願いします。
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○松中 委員 これに意見書が出る前に、陳情が出ておりまして、私は私なりの国家観なり、あるいは歴史観なり、私なりに持っているから、そういった意味で、こういう教科書にかかわることに関しては介入すべきでないという意味で、なじまないという意味で、この意見書提出に対して私は反対しておりますので、今回もこういうものにかかわるものに対しては、かかわっておりませんから、要するにかかわるべきじゃないという意味では反対という立場ですから、結論を出すべきだという考えです。
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○前川 委員長 ありがとうございました。
それでは、ちょっと休憩させていただいてよろしいですか。
(19時14分休憩 19時18分再開)
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○前川 委員長 それでは、再開させていただきます。
意見書を新たに出すということで、委員会として出すということで全会一致になりませんでしたので、これは結論として継続とさせていただきたいと思います。
確認させていただいてよろしいですか。
(「はい」の声あり)
それでは、ただいまの継続ということで確認させていただきました。
それでは、傍聴者退室のため休憩させていただきます。
(19時19分休憩 19時20分再開)
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○前川 委員長 それでは、再開させていただきます。
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○前川 委員長 日程第9その他、事務局お願いいたします。
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○事務局 次回の委員会の開催についてであります。内容につきましては、きょう御審査いただきました議案の委員長報告の確認になります。
日程の提示をさせていただきます。2月28日木曜日、午前10時、議会第1委員会室で御協議をお願いいたします。
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○前川 委員長 2月28日、木曜日、第1委員会室で午前10時ということでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
それでは、確認させいただきました。これで閉会させていただきます。ありがとうございました。お疲れさまでした。
以上で本日は閉会した。
以上は、会議の顛末を記録し、事実と相違ないことを証する。
平成20年2月18日
文教常任委員長
委 員
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