平成19年 9月定例会
第6号10月 9日
○議事日程  
平成19年 9月定例会

          鎌倉市議会9月定例会会議録(6)
                                   平成19年10月9日(火曜日)
〇出席議員 26名
 1番  千   一   議員
 2番  早稲田 夕 季 議員
 3番  久 坂 くにえ 議員
 4番  松 中 健 治 議員
 5番  納 所 輝 次 議員
 6番  原   桂   議員
 7番  萩 原 栄 枝 議員
 8番  石 川 寿 美 議員
 9番  本 田 達 也 議員
 10番  野 村 修 平 議員
 11番  前 川 綾 子 議員
 12番  渡 邊   隆 議員
 13番  山 田 直 人 議員
 14番  大 石 和 久 議員
 16番  三 輪 裕美子 議員
 17番  小田嶋 敏 浩 議員
 18番  高 野 洋 一 議員
 19番  高 橋 浩 司 議員
 20番  伊 東 正 博 議員
 22番  中 村 聡一郎 議員
 23番  岡 田 和 則 議員
 24番  藤 田 紀 子 議員
 25番  助 川 邦 男 議員
 26番  森 川 千 鶴 議員
 27番  吉 岡 和 江 議員
 28番  赤 松 正 博 議員
     ───────────────────────────────────────
〇欠席議員 なし
     ───────────────────────────────────────
〇議会事務局出席者
 事務局長        植 手 次 雄
 次長          磯 野 則 雄
 次長補佐        小 島 俊 昭
 次長補佐        田 中 良 一
 議事調査担当担当係長  原 田 哲 朗
 議事調査担当担当係長  久 保 輝 明
 書記          成 沢 仁 詩
 書記          谷 川   宏
 書記          小 林 瑞 幸
     ───────────────────────────────────────
〇理事者側説明者
 番外 1 番  石 渡 徳 一  市長
     ───────────────────────────────────────
〇議事日程
               鎌倉市議会9月定例会議事日程(6)

                                平成19年10月9日  午後2時開議

 1 諸般の報告
 2 議案第26号 平成18年度鎌倉市一般会計歳入歳出決算の認定について    ┐
   議案第27号 平成18年度鎌倉市下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定   │
         について                         │
   議案第28号 平成18年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業   │
         特別会計歳入歳出決算の認定について            │
   議案第29号 平成18年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算   │平成18年度
         の認定について                      │鎌倉市一般会計
                                      │歳入歳出決算等
   議案第30号 平成18年度鎌倉市老人保健医療事業特別会計歳入歳出決算   │審査特別委員長
         の認定について                      │報     告
   議案第31号 平成18年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計歳入歳出   │
         決算の認定について                    │
   議案第32号 平成18年度鎌倉市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認   │
         定について                        ┘
     ───────────────────────────────────────
〇本日の会議に付した事件
 1 諸般の報告
 2 議案第26号 平成18年度鎌倉市一般会計歳入歳出決算の認定について    ┐
   議案第27号 平成18年度鎌倉市下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定   │
         について                         │
   議案第28号 平成18年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業   │
         特別会計歳入歳出決算の認定について            │
   議案第29号 平成18年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算   │平成18年度
         の認定について                      │鎌倉市一般会計
   議案第30号 平成18年度鎌倉市老人保健医療事業特別会計歳入歳出決算   │歳入歳出決算等
         の認定について                      │審査特別委員長
   議案第31号 平成18年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計歳入歳出   │報     告
         決算の認定について                    │
   議案第32号 平成18年度鎌倉市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認   │
         定について                        ┘
 〇 陳情の取り下げについて
 〇 議会議案第6号 沖縄戦集団自決への軍関与を否定する教科書検定意見の再検 文教常任委員長
           討を求めることに関する意見書の提出について       報     告
 〇 閉会中継続審査要求について
     ───────────────────────────────────────
               鎌倉市議会9月定例会諸般の報告 (5)

                      平成19年10月9日

1 10 月 4 日 平成18年度鎌倉市一般会計歳入歳出決算等審査特別委員長から、次の議案について委
          員会の審査を終了したので、本会議に報告したい旨の届け出があった。
  議 案 第 26 号 平成18年度鎌倉市一般会計歳入歳出決算の認定について
  議 案 第 27 号 平成18年度鎌倉市下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定について
  議 案 第 28 号 平成18年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計歳入歳出決算の認定について
  議 案 第 29 号 平成18年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について
  議 案 第 30 号 平成18年度鎌倉市老人保健医療事業特別会計歳入歳出決算の認定について
  議 案 第 31 号 平成18年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計歳入歳出決算の認定について
  議 案 第 32 号 平成18年度鎌倉市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について
     ───────────────────────────────────────
                    (出席議員  26名)
                    (14時00分  開議)
 
○議長(松中健治議員)  定足数に達しましたので、これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程は、お手元に配付いたしましたとおりであります。
 会議規則第142条の規定により、本日の会議録署名議員を指名いたします。24番 藤田紀子議員、25番 助川邦男議員、26番 森川千鶴議員にお願いいたします。
     ────────────〇─────────────〇────────────
 
○議長(松中健治議員)  日程第1「諸般の報告」を議題といたします。
 お手元に配付いたしました印刷物のとおりであります。
 ただいまの報告に御質疑はありませんか。
                    (「なし」の声あり)
     ────────────〇─────────────〇────────────
 
○議長(松中健治議員)  日程第2「議案第26号平成18年度鎌倉市一般会計歳入歳出決算の認定について」「議案第27号平成18年度鎌倉市下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定について」「議案第28号平成18年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計歳入歳出決算の認定について」「議案第29号平成18年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について」「議案第30号平成18年度鎌倉市老人保健医療事業特別会計歳入歳出決算の認定について」「議案第31号平成18年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計歳入歳出決算の認定について」「議案第32号平成18年度鎌倉市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について」以上7件を一括議題といたします。
 平成18年度鎌倉市一般会計歳入歳出決算等審査特別委員長の報告を願います。
 
○一般会計歳入歳出決算等審査特別委員長(早稲田夕季議員)  (登壇)ただいま議題となりました議案第26号平成18年度鎌倉市一般会計歳入歳出決算の認定について外6件の決算認定議案につきまして、一般会計決算等審査特別委員会における審査の経過と結果を報告いたします。
 当委員会は、去る9月7日に委員会を開き、互選により委員長に私、早稲田、副委員長に吉岡和江議員が選任されました。
 審査に当たり、これら各会計の決算については、既に監査委員が長期間に及び計数的な面を中心に細部にわたる審査を行い、さらに意見も付されておりますので、当委員会は重複を避け、議会の予算審議における指摘事項がどのように反映されたか、平成18年度から始まった第3次鎌倉市総合計画第2期基本計画前期実施計画の諸施策がどのように遂行されたかなどの点を中心に、予算の適正な執行と行政効果について、以後9月18日から本日までの延べ12日間にわたって委員会を開き、慎重に審査を行ってまいりました。
 結論について申し上げます。議案第26号平成18年度鎌倉市一般会計歳入歳出決算の認定については、採決の結果、少数の賛成により、原案を不認定とすべきものと決しました。
 次に、議案第27号平成18年度鎌倉市下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定について、議案第28号平成18年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計歳入歳出決算の認定について、議案第29号平成18年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について、議案第30号平成18年度鎌倉市老人保健医療事業特別会計歳入歳出決算の認定について、議案第32号平成18年度鎌倉市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について、以上5議案については、一部の委員が反対の立場をとりましたが、採決の結果、多数をもって原案を認定すべきものと決しました。
 次に、議案第31号平成18年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計歳入歳出決算の認定については、全会一致をもって原案を認定すべきものと決しました。
 なお、審査の過程におきましては数多くの指摘事項や意見が出されておりますが、まず、職員の適正配置と技術の継承については、行財政改革を推進していくことを前提にして、労働環境に格差が生じないよう業務量に応じて職員配置を見直すとともに、団塊の世代の退職や職員不採用により職員の年齢構成に空白を生じている中で、蓄積された技術が着実に継承される体制を整備するよう、また、管理職になる意欲を喚起するよう改革を求めること。次に、健康づくりの取り組みについては、生活習慣病を予防するためには、食育など幼少期からの教育が必要であり、保健師、栄養士の連携を強化し、各部局が縦割りを排して取り組むとともに、学校や地域関係者などの協力を得て、一丸となった取り組みを求めること。次に、高等学校等奨学生に対する奨学金については、予算措置により定員を定めているため、給付対象者となる所得制限内であっても給付されないなどの給付方法のあり方、また教育振興会に対して、負担金により支援しているにもかかわらず、通信制の学生は給付対象から除外されていることについて、今後、弾力的な対応を求めること。以上、3点については、当委員会の総意であります。
 理事者においてはこれらを十分研究・検討され、今後の市政執行に際し、適正に反映されることを期待いたしまして報告を終わります。
 
○議長(松中健治議員)  これより委員長報告に対する質疑に入ります。御質疑はありませんか。
                    (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 これより討論に入ります。原案に対する御意見はありませんか。
 
○18番(高野洋一議員)  日本共産党鎌倉市議会議員団を代表いたしまして、議案第31号平成18年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計歳入歳出決算の認定については賛成でありますが、議案第26号平成18年度鎌倉市一般会計歳入歳出決算を初めとする他の議案には反対の立場から意見を申し上げます。
 平成18年度決算特別委員会において当議員団は、各分野において意見や提案を申し上げてまいりました。特に岡本二丁目マンション問題については、ほかの委員からも多くの意見・議論がありました。二度にわたる県開発審査会の許可取り消し裁決に対して、市長は裁決を重く受けとめるとしながら、いまだに市道053−101号線の道路復旧の見通しがないこと、市有地260−2の区域変更を戻すと言明しながら、もとに戻すに至っていないことなど、問題解決に本当に取り組む姿勢があるのか、厳しく意見を申し上げました。
 決算特別委員会では、当議員団を初め多くの委員から、この問題の解決に向けて市長に厳しい指摘や要求が出され、不十分な内容も含まれているとはいえ、住民の皆さんの声を受けとめて、十分な協議を重ねていくことなど一定の答弁がありました。今後、今議会での議論を踏まえ、市長を初め市当局が危機感を持って本気で取り組んでいくのか、厳しく監視し、また住民の声を踏まえた意見・指摘を行いながら見定めていきたいと思っております。
 次に、大船駅東口再開発事業は、地権者の約4割が反対している中で十分な見通しもなく、都市計画決定をしていいのかと厳しく指摘をしてまいりました。また、90メーターもの高層ビル建設は大船地域といえども、世界遺産にふさわしい鎌倉のまちづくりに逆行するのではないかと申し上げてきました。今年度に入り、市の調査で反対者が約5割に上ることが明らかになるなど、深刻な事態であると言えます。
 当議員団は何よりも地権者の動向を把握、議会や市民参画を十分に図ることが重要であると考えるとともに、多額の税金を投入する大事業であることからも、今後、この事業に真に求められている整備内容を十分に見きわめ、市民参画を図って再開発の計画を再検討するよう要求するものであります。
 次に、歳入に関連いたしますが、市民の所得はこの6年間減り続けております。その一方で、平成18年度の個人市民税は約18億円の増収となりました。その原因は公的年金控除の上乗せ部分の廃止、老年者課税措置の廃止、老年者控除の廃止、定率減税の半減による約10億円の増税が主な原因であります。これに昨年既に廃止されております配偶者特別控除の一部等を含めれば、13億円余りの増税となります。つまり、この増収は収入減という痛みに苦しむ市民の上に、もう一つの痛みを重ねることによって得られたものであることを市政運営上、十分に認識する必要があります。
 ここ数年間、構造改革路線の結果、貧困と格差が広がっております。特に社会保障について、政府は措置から契約へ、応能負担から応益負担へ、一般財源から保険へと福祉を自助・自立の制度へと変質させてきました。また高齢者の保険事業の一部を介護保険事業へ移し、また40歳以上の疾病の早期発見、早期治療の健診事業を市の責任から保険者に変更いたしました。さらに障害者自立支援法の実施で応益負担を導入し、今、障害者の96%が利用料無料という生活実態を無視して利用料の1割負担が実施されました。介護保険では、特養ホームなどの施設にホテルコストを導入し、軽度介護者の介護が抑制され、障害者は利用料負担の重さからサービスを抑制せざるを得ない事態が生まれており、御承知のとおり大問題となっております。
 さらに、昨年度の法改定により、来年4月から75歳以上の方を対象にした後期高齢者医療制度がスタートしようとしておりますが、これにより75歳以上の高齢者は、現在の医療保険から脱退させられ、新たに保険料を支払い、さらに包括医療という差別化が行われることになります。
 今申し上げましたようなことも含めて市民がこうした痛みにさらされているとき、市政はどうあるべきか、どうすべきか、まさしくその真価が問われております。私たちは、今こそ地方自治体の目的であります住民福祉の増進を図る立場にしっかり立って、市政の運営に当たるべきであると考えるものであります。
 私たちは市民の負担を軽減する努力の一つとして国民健康保険料の軽減を図り、介護保険制度の改正による市民負担の増大に待ったをかけるとともに、保険料、利用料の減免制度の創設などを図るよう求めるものであります。この間、国民健康保険の加入者はふえ続け、不況の影響などにより、鎌倉市の保険料滞納世帯は、平成18年度で5,563世帯に及んでおりまして、お金の心配で病院に行けず重症化することなど心配であります。こうした市民の生活実態を考えたとき、高い国保料を軽減する必要があります。具体的には、一般会計からの繰入額をふやすことを予算編成上の最優先課題の一つとして取り組むべきであります。また介護保険料は、高齢者の生活実態を考えれば、国からの圧力に屈せず、浦安市の取り組みも参考にしつつ、保険料の軽減を行うよう努めるべきであります。
 さらに、今、国が福祉制度を保険制度に変えていく中で、市民の健康を守るため、今後とも市が責任を持って健診制度を充実させ、生涯に及ぶ健康づくりを行っていく上で、健診制度の維持、拡充を行うべきであり、少なくとも現状からの後退は許されないことを強く申し上げるものであります。
 次に、行財政改革のあり方に関連いたしますが、本来、市民生活と福祉の増進を図るべき市役所が率先して正規雇用を減らし、不安定雇用を拡大させる。業務量だけは地方分権でふえている中で、本当にこれでいいのか問われていると思います。実態として民営化の推進や職員削減ありきの行革が、決算委員会でも議論をいたしましたが、メンタルヘルスの増大、職員の中で管理職になりたくない、勧奨退職がふえるなど、職員の士気が低下している背景にあるのではないでしょうか。さらに団塊の世代の退職が重なり、今、職員の資質の向上や技能、技術の継承が果たして適切になされるのか、真剣に検討する必要があると思います。むだをなくして市民の立場に立って効率的な行政を行うことは無論大切なことでありますが、市民ニーズとのかかわりで職場の実態を見たとき、職員数は減らすばかりでなく、逆にその充実も求められている部門があると思います。少なくとも建築指導行政や道路行政、障害者、健康福祉、子供、生活保護といった社会福祉の部門などについて市民生活とのかかわりや職場の実態からも、早期の対応が必要であることを改めて要求するものであります。そして食育の重要性が言われる中、教職員や保護者などで十分な議論もなく、学校給食調理業務の民間委託を強行をしたことは、労働法制とのかかわりでも大きな問題であると指摘するものであります。
 今、人間の命や暮らしが後回し、社会全体が市場原理、経済効率優先、金もうけ主義になってきている中、市役所とは、公的部門とは何かが改めて問われております。営利を目的とする民間部門では十分に責任を負うことができない公共性を発揮し、これまで申し上げてきたことも含めまして、市民生活に必要不可欠な役割を果たしていくべきではないでしょうか。地方自治法にあります、住民福祉の増進を図ることを基本とするという地方自治体が果たすべき精神にしっかり立った、市政運営が今強く求められていることを最後に申し上げまして意見といたします。
 
○8番(石川寿美議員)  神奈川ネットワーク運動・鎌倉を代表しまして、ただいま議題となりました議案第26号2006年度鎌倉市一般会計歳入歳出決算の認定については反対、そのほかの諸議案に対しては賛成の立場から討論に参加いたします。
 2006年度予算は、古都としての風格を保ちながら、生きる喜びと新しい魅力を創造する町を掲げた第3次鎌倉市総合計画前期実施計画の初年度に当たる大事な年でした。市長は予算説明で、自己責任、自己決定のもと、みずからの創造工夫で発展していかなければならないと述べていました。しかし、残念ながら2006年度はさらに開発が進み、緑も破壊されました。また一方でまちづくりは停滞してしまいました。以下、その具体的な内容について御指摘いたします。
 大船観音前マンション問題では、市が軽微な変更として市有地260−2の土地及び053−101号線の市道の一部を開発区域へ編入することに同意し、二度目の許可を出しました。その結果、二度にわたり市の開発許可が県開発審査会で取り消されるという、鎌倉市にとって不名誉な事態となりました。これは1回目の県開発審査会の裁決を軽視した行為であり、市民から大きな不信感を招きました。現在も工事現場は放置されたまま無残な姿をさらしており、抜本的な解決が図られていない状況が続いています。
 また、生ごみ資源化施設建設については、昨年5月に名越に候補予定地を決定いたしましたが、その際には施設の詳細設計や世界遺産登録との整合性など十分な検討がされず、用地買収のみに奔走したことは大変遺憾です。石渡市政にとっては、逗子市との広域化の中で生ごみ資源化施設をつくることは重要課題であったはずです。それにもかかわらず、広域化自体も暗礁に乗り上げ、さらに開始がおくれてしまうことは明白であり、市長、職員の見通しの甘さがあったことは責任重大です。
 今年度の決算委員会の審査を通して、野村総研跡地活用、農地法違反問題など、職員の職務を遂行する責任感の欠如が露呈されました。これは市長のリーダーシップのなさが引き起こした結果でもあります。今後、市長は鎌倉市の将来を見据えた明確なビジョンを示し、職員の意識改革を進め、市民のための市政をつくり上げるべきだと考えます。
 以上の理由をもちまして、一般会計決算認定には反対をし、神奈川ネットワーク運動・鎌倉を代表しての反対討論を終わります。
 
○議長(松中健治議員)  討論を打ち切ります。
 これより採決に入ります。なお、採決は1件ごとにこれを行います。
 まず、議案第26号平成18年度鎌倉市一般会計歳入歳出決算の認定についてを採決いたします。本件は原案のとおり認定することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (多 数 挙 手)
 多数の挙手によりまして、議案第26号は原案のとおり認定されました。
 次に、議案第27号平成18年度鎌倉市下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定についてを採決いたします。本件は原案のとおり認定することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (多 数 挙 手)
 多数の挙手によりまして、議案第27号は原案のとおり認定されました。
 次に、議案第28号平成18年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計歳入歳出決算の認定についてを採決いたします。本件は原案のとおり認定することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (多 数 挙 手)
 多数の挙手によりまして、議案第28号は原案のとおり認定されました。
 次に、議案第29号平成18年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算の認定についてを採決いたします。本件は原案のとおり認定することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (多 数 挙 手)
 多数の挙手によりまして、議案第29号は原案のとおり認定されました。
 次に、議案第30号平成18年度鎌倉市老人保健医療事業特別会計歳入歳出決算の認定についてを採決いたします。本件は原案のとおり認定することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (多 数 挙 手)
 多数の挙手によりまして、議案第30号は原案のとおり認定されました。
 次に、議案第31号平成18年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計歳入歳出の認定についてを採決いたします。本件は原案のとおり認定することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第31号は原案のとおり認定されました。
 次に、議案第32号平成18年度鎌倉市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認定についてを採決いたします。本件は原案のとおり認定することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (多 数 挙 手)
 多数の挙手によりまして、議案第32号は原案のとおり認定されました。
 議事の都合により暫時休憩いたします。
                    (14時22分  休憩)
                    (17時45分  再開)
 
○議長(松中健治議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
 議事の都合により、この際、会議時間を延長いたします。
     ───────────────────────────────────────
 
○議長(松中健治議員)  ここで御報告申し上げます。陳情第19号石渡徳一鎌倉市長への辞職勧告決議を求めることについての陳情については、提出者から取り下げたい旨の届け出がありました。
 お諮りいたします。この際、陳情の取り下げについてを日程に追加し、直ちに議題といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、この際日程に追加し、直ちに議題とすることに決定いたしました。
     ────────────〇─────────────〇────────────
 
○議長(松中健治議員)  「陳情の取り下げについて」を議題といたします。
 目下、議会運営委員会に付託審査中の陳情第19号石渡徳一鎌倉市長への辞職勧告決議を求めることについての陳情につきましては、提出者から取り下げたい旨の届け出があります。
 お諮りいたします。陳情第19号の取り下げについては、提出者から届け出のとおり、これを承認することに御異議ありませんか。
                    (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、陳情第19号の取り下げについては、これを承認することに決定いたしました。
     ───────────────────────────────────────
 
○議長(松中健治議員)  ここで御報告申し上げます。
 ただいま文教常任委員長から、議会議案第6号沖縄戦集団自決への軍関与を否定する教科書検定意見の再検討を求めることに関する意見書の提出について、委員会の審査を終了したので、本会議に報告したい旨の届け出がありました。
 お諮りいたします。この際、議会議案第6号を日程に追加し、直ちに議題といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
                    (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、この際、日程に追加し、直ちに議題とすることに決定いたしました。
     ────────────〇─────────────〇────────────
 
○議長(松中健治議員)  「議会議案第6号沖縄戦集団自決への軍関与を否定する教科書検定意見の再検討を求めることに関する意見書の提出について」を議題といたします。
 文教常任委員長の報告を願います。
 
○文教常任委員長(前川綾子議員)  (登壇)ただいま議題となりました議会議案第6号沖縄戦集団自決への軍関与を否定する教科書検定意見の再検討を求めることに関する意見書の提出について、文教常任委員会における審査の結果を報告いたします。
 本件は、10月5日に森川千鶴議員外4名から提出され、同日開会の本会議において当委員会に付託されたもので、本日、委員会を開き審査いたしました結果、次の結論を得たのであります。
 提出者の説明によれば、文部科学省は、2008年度から使用される高校教科書に、沖縄戦の集団自決について日本軍の強制、命令は断定できないとの検定意見をつけ、5社7冊の日本史教科書で記述の削除・修正が行われたことに対し、沖縄県議会では検定意見の撤回を求める意見書を二度にわたり全会一致で可決し、沖縄県内全41市町村議会でも同様の意見書が可決されたとのことであります。文部科学省は、検定意見の撤回を拒否しているが、早期に検定意見の再検討を行えば、教科書は再訂正して出版が可能であり、また、教科書検定問題は、沖縄県民だけの問題ではなく、鎌倉市民初め全国民の問題であることから、本市議会としても今回の教科書検定意見が速やかに再検討され、教科書の回復が行われるよう強く求め、意見書を提出したいとのことであります。
 当委員会では、慎重に審査いたしました結果、次のような異なる意見に分かれたのであります。
 一つは、本市議会での審議にはなじまないとするものであります。もう一つは、戦争は肯定されるものではなく、二度と戦争を起こしてはいけないが、検定委員が証言を聞く機会を設けるなど、国の動きがある中で、一面的に日本軍という言葉でくくるには、内在する問題も抱えており、この意見書に関しては、文言の精査が必要であり、本議案については継続審査としたいというものであります。またもう一つは、きちんと検定制度を確立していくことが先決であり、この制度が揺らいでいるという状況ではないと思うが、史実に触れるという立場ではなく、教科書検定制度を確立していくという立場で考えたいとするものであります。またもう一つは、教科書の記述に必要なのは冷静かつ客観的な調査・研究の成果が述べられることであり、今回の検定意見は拙速で、再検討されるべきとの世論がある中、全国に先駆けて平和都市宣言を行った本市としても沖縄の声を沖縄としてだけでなく、同じ日本人としてきちんと政府に伝え、教科書の記述を回復し、今後、客観的な調査・研究を求めるとするものであります。
 以上のように異なる意見に分かれましたので、まず、結論を出すか否かについて諮ったところ、多数により結論を出すこととして、続いて採決を行った結果、可否同数となったため、委員長裁決により原案を可決すべきものと決したものであります。
 以上で報告を終わります。
 
○議長(松中健治議員)  本件は、会議規則第49条の規定により、質疑及び討論の区分を省略いたします。
 ただいまの委員長報告に対する御質疑、または原案に対する御意見はありませんか。
 
○6番(原桂議員)  ただいま議題となっております議会議案第6号沖縄戦集団自決への軍関与を否定する教科書検定意見の再検討を求めることに関する意見書に反対の立場で討論に参加いたします。
 最近の調査研究により、渡嘉敷島の場合も座間味島の場合も、軍命令説は虚偽であったという学説も有力となり、今回の文部科学省の検定は、こうした状況を勘案し、軍の命令や強制があったか否かは明らかでないとするものです。
 第1に、意見書は、検定意見の再検討は教科書の回復を強く求めていますが、これは軍の命令や強制があったことを認めるということにほかなりません。しかし、現状では軍の命令や強制があったかどうか、明確になっておりません。また、沖縄県民の気持ちについて多く述べられています。さきの大戦において軍・官・民一体となった国内唯一の地上戦が行われた沖縄において、県民が筆舌に尽くしがたい境遇に置かれ、多くの戦没者、犠牲者が生まれたことに対しては心からの同情と亡くなられた方々への哀悼の思いを寄せるものであります。しかしながら、史実に基づいて執筆されるべき歴史教科書の内容が、気持ちへの配慮などによってゆがめられることがあってはならないと考えます。
 第2に、意見書は、集団自決は旧日本軍の関与がなければ起こり得ずと述べていますが、今回の検定意見は、軍の命令や強制があったか否か明らかでないものとするもので、関与まで否定したものではありません。
 第3に、鎌倉市議会としてこのような意見書により検定結果を覆そうとすることは、教育に対する政治圧力であり、不当な支配に当たります。教育基本法第16条は、「教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものであり、教育行政は、国と地方公共団体との適切な役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない」と定めています。鎌倉市議会の意見書は、教科書の記述内容に対する不当な政治介入であり、中立公正であるべき教科書検定をゆがめるものです。こうした政治介入による不当な支配は、将来に大きな禍根を残すものであると考えます。
 以上の理由により反対し討論を終わります。
 
○議長(松中健治議員)  質疑及び討論を打ち切ります。
 これより採決に入ります。議会議案第6号沖縄戦集団自決への軍関与を否定する教科書検定意見の再検討を求めることに関する意見書の提出についてを採決いたします。本件は原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                     (多 数 挙 手)
 多数の挙手によりまして、議会議案第6号は原案のとおり可決されました。
 なお、ただいま議決されました意見書については、議長において関係機関に送付いたしますので、御了承願います。
     ───────────────────────────────────────
 
○議長(松中健治議員)  ここで御報告申し上げます。
 ただいま各常任委員長から、別紙要求書のとおり、それぞれ閉会中継続審査の要求がありました。
 お諮りいたします。この際、閉会中継続審査要求についてを日程に追加し、直ちに議題といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
                    (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、日程に追加し、直ちに議題とすることに決定いたしました。
     ────────────〇─────────────〇────────────
 
○議長(松中健治議員)  「閉会中継続審査要求について」を議題といたします。
 お手元に配付いたしました要求書のとおり、各常任委員長から目下審査中の事件につき、閉会中継続審査の要求があります。
 お諮りいたします。各常任委員長から申し出のとおり、閉会中継続審査に付することに御異議ありませんか。
                    (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、各常任委員長から要求のとおり、閉会中継続審査に付することに決定いたしました。
     ────────────〇─────────────〇────────────
 
○議長(松中健治議員)  以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 平成19年9月鎌倉市議会定例会はこれをもって閉会いたします。
                    (17時57分  閉会)

平成19年10月9日(火曜日)

                          鎌倉市議会議長    松 中 健 治

                          会議録署名議員    藤 田 紀 子

                          同          助 川 邦 男

                          同          森 川 千 鶴