○議事日程
平成19年度一般会計予算等審査特別委員会
平成19年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会会議録
〇日時
平成19年3月15日(木) 10時00分開会 22時36分閉会(会議時間 3時間04分)
〇場所
議会全員協議会室
〇出席委員
山田委員長、赤松副委員長、早稲田、萩原、本田、野村、三輪、高野、伊東、藤田の各委員
〇理事者側出席者
石渡市長、佐野助役、金澤助役、戸原経営企画部長、兵藤総務部長、小山総務部次長、内藤総務課長、熊代教育長、小野田教育総務部長
〇議会事務局出席者
石井局長、磯野次長、福島次長補佐、原田議事調査担当担当係長、久保議事調査担当担当係長、小島担当書記
〇本日審査した案件
1 議案第77号平成19年度鎌倉市一般会計予算
〇 理事者質疑の項目
(1)小・中学校のコンピューターのリース契約について
(2)教育への信頼回復に向けての取り組みについて
(3)子供の人権を守るための具体策について
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○山田 委員長 おはようございます。これより平成19年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会を開会いたします。
委員会条例第24条第1項の規定により、本日の会議録署名委員を指名いたします。早稲田夕季委員にお願いいたします。
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○山田 委員長 それでは、昨日に引き続き、教育長に対する質疑を行います。
それでは、教育長の方からの答弁をお願いいたします。
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○熊代 教育長 おはようございます。昨日に引き続きまして、長時間お時間をとらせていただき、申しわけなく思っております。
本日、まだ若干調整しなければならない部分がございますので、できればお時間をいただければ幸いだと思っております。よろしくお願いいたします。
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○山田 委員長 ただいま熊代教育長の方から、若干の時間を要するということでございますので、今しばらく時間をかけたいと思いますが、ただし、大変長時間要しているということもございますので、理事者側におかれましては最大限の御努力をぜひお願い申し上げたいということを私の方から一言申し上げまして、よろしゅうございますかね、委員の皆さん、暫時休憩をさせていただきたいというふうに思いますが、いかがですか。
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○高野 委員 見通しは全然わからないんですか。どういう見通しですか。
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○熊代 教育長 見通しが全くないというふうには思っておりませんので、時間さえいただければ、努力をさせていただきたいと思います。
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○山田 委員長 それでは、先ほど私から申し上げましたとおり、最大限の御努力をお願いしたいということを申し上げまして、暫時休憩といたします。
(10時02分休憩 17時00分再開)
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○山田 委員長 それでは、再開いたします。
熊代教育長、御答弁お願いいたします。
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○熊代 教育長 昨日に引き続きまして、また、本日も大変な長時間にわたりまして、休憩時間をいただきました。大変申しわけなく思っております。御配慮に深く感謝申し上げたいと思います。
昨日の本田委員さんの御質問にお答えをさせていただきたいと思います。小学校の教育用のコンピューターリース契約につきましては、昨日申し上げましたけれども、契約上は問題ないと判断はしておりますが、しかし御指摘を受けております最新のOSではないという点につきましては、今後5年間XPでよいのか、児童の教育環境上できるだけ早くビスタを入れるべきではないかということを改めて考えますと、早急に関係ソフト、メモリーの増設等も含めまして、19年度中にビスタを導入するべき措置が必要であると判断をいたしました。
そこで、市長と協議をいたしまして、新たな契約に係る増額分を原案修正をしたいというふうに考えております。よろしく御理解のほどをお願いいたします。
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○本田 委員 今の教育長さんのお言葉、その御決断にですね、質問していた者として、深くこちらから感謝申し上げたいというふうに思っております。
それで、まずは、子供のためにというその方針を貫かれているということですから、その分の応分の作業という形も約束していただいたということでありますから、その分、ぜひともよろしく執行の方をお願いしたい。それから、OSの部分ともう一つは契約の部分、このリース契約についてという質問でもありますから、これはこれからいろいろ問題があると思うんです。例えば、5年の問題、5年間リース契約、その期間の問題ですね。5年であるけれども、その5年が一番適当であるのかどうか。こういうコンピューターのリース契約については、もう少し、できるだけ、例えば3年とかですね、3年のリース契約は市長部局の方でもやっている部分もありますから、そういった検証とか。それから、やはり見積もりの部分もそうでしたし、精査をする、そういう、どこからでも、何ていいますか、どこから見ても公正・公平そして透明化が図られている、そういったことが必要ではないかというふうに思っております。
それで、これは契約の変更を含めて見直すんだという、たしか次長さんのお言葉だったと思いますけれども、そういうお話もありますから、その部分は教育長さんは必ず履行していただけると思いますから、その部分は見させていただこうと、そういうふうに思っておりますけれども、その部分、総括で結構ですけれども、OSの部分とまた契約の部分とまた違いますからね、その部分、私が申し上げた部分に関しては、いかがお思いでしょうか。
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○熊代 教育長 昨日もその点について触れさせていただきましたけれども、今回のこのコンピューター導入に当たって、全般的に、やはりそういった面も含めて内部で検討・協議をしながら、より子供たちの教育環境のためによりよい方向で進められるよう、全力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。
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○本田 委員 結構です。
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○山田 委員長 ただいま本田委員からの御質疑は以上でということで、御発言がございました。熊代教育長からの御答弁の中で修正というお話がございましたが、これについて、ちょっと今後の取り扱い等も含めて、ちょっと確認をまずさせていただきたいと思いますが、事務局から取り扱いについての説明があればお願いしたいと思います。
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○事務局 ただいまの教育長さんの方で議案の修正というお話がございましたが、用語として修正は議会側の行為になりますので、正確には議案の訂正という形になろうかと思います。
ただいまの御発言で進めますと、一定の手続が必要になろうかと思います。これについては、二通りございます。今現在、予算委員会で理事者質疑継続中でございますが、ただいまの御発言を受けて、一定の申し入れ、その議案の訂正の議案を出していただいて、本会議でなるべく早く承認を得る、それで、それを受けて特別委員会を再開するという方法と、もう一つとしては、どうしてもただいま申し上げました点については一定の期日を要しますので、その間、引き続きこの理事者質疑を継続しておいて、理事者質疑が終わった段階で、申し入れを受けて本会議で承認を得て、その後、また予算委員会の方で審議を再開していくという方法が二つあろうかと思いますが、その点について御協議をお願いできればと思います。
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○山田 委員長 ただいま事務局から、二通りの今後の進め方についての御説明がありましたが、皆さんにお諮りして、今後の進め方についての協議をお願いしたいと思います。
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○高野 委員 私、今、教育長からの答弁を聞いて、本当に驚きました。当初予算が、これ、修正は、訂正ですね、正確に言うと。という言明がされたということは、大変、私は重大なことだと受けとめています。
その中身については、私は質問者じゃありませんから、それ以上は言いませんけれども、今、事務局から二通りあると言われていましたけどね、私は二通りはないと思っていますよ。私は、この後、理事者質疑一つ予定をさせていただいていますけども、そうすると、先ほども説明あったとおり、今ある議案が、訂正された違う議案に、本会議に諮られて変わると、こういうことですよね、事務局にお伺いします。
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○事務局 予算自体全体を撤回するということではございません。ただいまの教育費の部分、ほかに及ぶ歳入歳出等もございますけれども、そこの部分について、訂正をするといいますか、撤回とは違いますので、全く真っさらになるというものではございません。
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○高野 委員 そういう意味では聞いていませんよ。それは撤回じゃないんだということは百も承知ですよ。しかし予算というのは、歳出歳入、今言われたけれどもね、歳出は歳出、歳入は歳入というものじゃなくて、全体として予算が形成されているわけだから、その一部が変わるといえども、それは今ある議案が、重大な変更があるということですよ。言うまでもなく、当初予算というのは市政を運営していく上での基盤となるものですから、まさに骨格となるものです。それに基づいて市政を運営していくわけだから、1年間。その内容を今、この予算審議の途中において、一部といえども変えるということなんだから。にもかかわらず、変わるということがわかっていながら、その変わる前の状態に基づいて理事者質疑をしても構わないと、こういう御見解ですか。
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○事務局 委員会の運営ですので、あくまでも委員会のこの場で皆さんで御協議をいただくという範疇でございまして、議案とは違いまして、この一般会計予算の原案訂正ということで、先ほどちょっと本会議での扱いを申し上げましたが、可を諮るということではなくて承認を得るということですので、その部分については皆さんで御協議をお願いしたいということでございます。
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○高野 委員 いや、私は予算というのは、当たり前のことですけど、大変これ、補正予算とは違いますからね、これ。今後1年間をこれでやっていきますという予算ですから。それについて、今審議をして、理事者質疑ですから、その責任者である市長にお聞きするということですね。だから、変わるということがわかっているのに、例えば、私であれば、直接ね、歳入だから歳出とは違うでしょと、やっぱりそういうことじゃないと思うんですね。自分が質問するところとは関係ないから、まあいいでしょうというたぐいでは、私は予算というのは絶対ないと思いますよ。
予算を変えると言明した以上は、部分的であっても、やはりそれをきちんと速やかにやって、きちんとこの予算で、全体歳入歳出、この予算で審議してくださいという状態でなければ、私は理事者質疑というのはできないと思いますよ。変わる前ので先にやってから、部分的とはいえ変えますと、こんなことは私はあり得ないと思いますよ。
だから、当然、今の事務局の御説明から言えば、当然それは最初の方、変えると今重大な言明があったわけですから、教育長から。つまり、市長からですね。市長の了承がなければ、これ、そういうことを答弁できないでしょうから。それは速やかに、そういうやはり手続をとって、その上でなければ、私はこの予算に対する理事者質疑というのはできないと、私はこういうふうに明確に思っております。
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○石井 局長 ちょっと補足をさせていただきますけれども、例えば、予算審議に入る前でしたら全くそのとおりだろうと思います。今は、一応予算審議が終わりまして、今、教育長のおっしゃっているのは、55款教育費のための情報教育事業である小・中学校教育用コンピューター等の賃借料、この部分についてのみの訂正をおっしゃっているわけでして、ほかに理事者質疑を挙げていらっしゃる方は、ほかの予算審議を終わって、その項目についてですから、事務局とすれば、時間的に、きょうのあるいはあしたの、直ちに本会議というわけにいきませんので、理事者の方から原案訂正の通知が来るまでの間、理事者質疑ができるものは進めておいていただければ、それも一つの効率的なやり方であるんではないかなというようなことで、あくまでも全部の予算書に、今の教育長の55款教育費の部分が影響するというふうには考えておりませんので、あくまでも効率的にやっていただければ、一つのそれも案ではないかなということで御提案しましたので、あくまでも皆様方で御審議を、御協議をいただきたいというだけでございます。
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○高野 委員 予算審議はまだ終わってませんよ、今、理事者質疑をやっているわけですから、まさに審議中です。それが1点。
それから、予算の審議ということとね、その事務効率、事務的な効率を図るという意味は、言われている意図はわかるけれども、それをね、予算審議のあり方の上で持ってくるなんていうのは、私はもってのほかだと思いますよ。
だから、さっきも言ったように、教育費にかかわることでほかは関係ないんだからいいじゃないかと、私、そういう考え方は間違っていると思いますよ。予算全体を審議しているんですから。聞くところはここについて聞くけれども、確かに。私は歳入で聞くけれども、これ。予算全体の審議する中でここを聞いているわけですから、その前提となる議案を訂正するということなんだから。それが言明されたんだから、それがわかっていながら訂正される前の状態で理事者質疑するというのは、私は筋が通らないと思いますよ。それを事務効率をその上に持ってくるというのは、私はそういうことは、まずあり得ないことだと思っています。意見ですから、この程度にしておきます。
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○山田 委員長 ほかの委員の方、御意見ございませんか。
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○伊東 委員 予算の訂正ということなんですけども、歳出の中の教育費の教育総務費の中の一部の訂正ということですのでね、我々予算委員会設置されて委員に選ばれておりますけれども、やはりその予算委員会の審査は効率的に進めていくべきだというふうに私は思います。
一部訂正、教育総務費の中の一部の訂正ということですので、これは手続的には本会議を開いて議会の承認が必要になると思いますけれども、全体予算を原局質疑を審査する中でこれまでやってきて、原局質疑が終わって、それで今、理事者に対する質疑をしているという段階ですので、これを全部、予算がそのまま全部もう一度撤回して新たに出し直すということであるならば、それはもう最初から全部やり直さなきゃならないということになろうかと思います。そのときには、当然のことながら、いわば特別委員会を設置するのかどうかというところからの議論になるわけですから、本会議で全部上げちゃおうかということも、選択肢としてはあるわけでね。今はそういうことではなしに、今はもう予算委員会が設置されて、その中で審査をここまで続けてきた中で、この先、では理事者質疑はできないのかというと、私はこの部分を除いてはできるというふうに思いますので、理事者質疑を進めていく中で、新たに本会議を開いての手続は別個考えていただいて、それはそれとしてやると。予算委員会の中での理事者質疑は、私はできればこのまま続けていただきたいというふうに思います。その方が、審査を効率的に進めるという上では、私はその方がいいかなと思っています。やはり時間といえ、何といえ、そういったことについてはやはりなるべく効率を求めるということが、これは行政側もそうですし議会側もやはりそれは当然のことだというふうに思いますので、理事者質疑はやはり続けていくべきだというふうに思います。意見です。
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○山田 委員長 その他の委員会の方、いかがですか。御意見ございませんか。
(「なし」の声あり)
はい。今、私の判断では、二つの、事務局から説明された二通りの案がそのままお二人の委員の方から提起されまして、それぞれ御意見をいただきました。両論ということになりましたので全体にお諮りした方がよかろうと思いますが、いかがでございますか。
第三の案というのがあれば、また、御意見をいただかなきゃいけないんですが、今、御意見がないということですので、このまま理事者質疑を続行するか、それとも、一たん訂正という議案を本会議にかけ、処理した上で再度、理事者質疑をその後にするか。簡単に言えばその両方なんですが、これは委員の方の多数決でお願いするしかないのかなというふうに思いますが、両論出た以上はですね。そういう諮り方でよろしいですか。
(「はい」の声あり)
それでは、まず、御意見として高野委員から出ました一たん本会議に戻してですね、再度理事者質疑についてはその後に、全体の議案の訂正が終わった後で、その後に予算委員会を理事者質疑をその後に回していくと、当然、その前には原局の質疑が入るんだろうと思いますけれども、それを一たん終わった後で、理事者質疑をその後に持ってくると、そういった方法で進めるべきというふうな御意見の方、挙手をお願いできますでしょうか。
(少数挙手)
念のためですが、伊東委員の方から御提起がございました、このまま理事者質疑を続行するということでの御意見に御賛成の方、念のため、挙手をお願いできますでしょうか。
(多数挙手)
それでは、皆様の御協議の結果ということで、このまま理事者質疑を続行するということで進めさせていただきたいというふうに思います。
それでは、引き続き、次の理事者質疑ということに移らさせていただきたいと思います。
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○山田 委員長 第55款教育費(2)「教育への信頼回復に向けての取り組みについて」早稲田委員の質問をお願いいたします。
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○早稲田 委員 長時間になりましてお疲れのことと思いますが、教育長におかれましては、引き続き私の質疑に御出席を賜りまして、まことにありがとうございます。
私は、一昨日の三輪委員と教育委員会との質疑を伺っておりまして、その中で、改めてこの2回の暴行事件といいますか、わいせつな事件に係るこの事の重大さを認識をいたしました。そしてまた、3年前に事件があったにもかかわらず、再発防止の機能が全くと言っていいほど行われてこなかったことに、ふんまんやる方ない思いがいたしておりまして、このたび、教育長の方にぜひお答えをいただきたいと思いまして、この機会を与えていただくことになりました。
私は、代表質問でこの問題が出まして、教育長が熱い思いで御答弁をされたことを思い起こしております。3年前の事件については、被害者の命、子供の人権、プライバシーというものを全面的に守りたかったから公表をしなかったと、そのような御答弁だったと思います。
私は、このときに、教育長が、公表するという選択もあっただろうけれども、すべてに優先させて、子供の心の傷の回復のために全力を尽くしてこられたという、教育長の教育者としてのその強い信念と御決意というものに、私も娘を持つ母親として深い敬意を表したいと思いました。
そこでお伺いしたいと思いますが、教育長の教育者としての強い御決意、あのときに言葉を詰まらせて、子供の社会復帰を願って、このような事件が二度と起こることはあってはならないとおっしゃったその信念が、あの3年前から今まで、学校に、教育の現場に伝わったとお考えでしょうか。その点について、まずお聞きしたいと思います。
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○熊代 教育長 本会議場、代表質問の中でお答えをさせていただきましたが、今でもなお、被害者の方はカウンセリングを受けているという状況の中にございます。今、それを思いながらですね、私はこれから、るる御答弁をさせていただきたいというふうに思います。
あのかつてない事件に対して、起こった時点で、こんなことが本当に、あってならないことが起こってしまったという時点で、大変なショックを受けたことは事実であります。本当かと、我を疑るようなところもございました。数回にわたる臨時校長会、夜遅く開いては今後の対応について話をしたわけでございますけれども、その後、毎月必ず1回ある校長会で、絶対にあってはならないと、こういうことがですね、二度と、その思いを校長会の席でずっと3年間にわたって、実のところ、語ってまいりました。にもかかわらず、今お話のありましたように、1月に再度そういうことが起きたということに、私自身も実はいろいろ思うところがございました。しかし、今ここで自分が逃げてしまっては何の解決にもならないということで、この先何とかしなければいけないという信念で、再度、最初の事件に戻って、校長会あるいは教育委員会挙げて再発防止に努めようという意思を固めたわけでございます。
その間、もちろんいろんなことがございましたけれども、今でもそういう思いは変わっておりません。それがどのように、果たして校長さん方が朝の打ち合わせ等あるいは職員会議の中で話をしたか、私の耳には伝わってまいります。きょう、こういう話を校長先生が話しましたと、もちろん名前を伏せたりいろいろ配慮しながら、皆さん、下を向いてじっと聞いていましたという教職員のお話も伝わってまいりました。決して私の言っていることが校長を通じて教職員の皆さんに伝わっていなかったわけではなくて、こういうことがあってはならないという気持ちでですね、先生方は日々そういうことに注意しながら教育活動を続けてきたと、今でも続けているというふうに思っております。したがって、私は自分の思いは十分、校長さん方を通じて現場の先生方に伝わっているというふうには思っております。しかし、残念ながら今回こういう結果になって、もう1件再発してしまったことについては、非常に私としても残念至極の極みであります。そういう意味で、もう一度、そういう思いが教職員に伝わるように、何とかやはり全力を尽くさなければいけないなという思いでおります。
したがって、これからも、県の引地教育長が全県の教育長に対して常に言っていることは、物事は徹底しない、そういうもとに、繰り返し繰り返し、もう嫌というほどですね、しみ込むほどに我々はやらなければいけないんだと、伝えていかなければいけないんだという思いを、教育長会のたびに話をされています。我々もそれを受けて、全県挙げて今そういう事故防止に努めておりますけれども、残念ながら、神奈川県も全国でもワースト10に入るぐらいの教職員の不祥事が続いております。何とか、県を挙げてその防止策を検討しているわけでございますけれども、スローガンをつくったりしながら、県でも、4階の教育委員会にも張ってありますけれども、そういう繰り返し繰り返し、何度も何度もやらなければ、なかなか人間の心の中にしみ込んでまいりませんので、そういう思いで私は今やっているところであります。
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○早稲田 委員 今、お話を伺いまして、その教育長の思いは伝わっているはずだと、伝えてきたはずだという、そういったことだと思います。そして、実際にその事件から毎月校長会でこのお話を繰り返しされて、そして、それを教師たち一人ひとりに校長先生の方から伝えていただいたということも、私、今、知りました。
しかしながら、そういった伝え方が本当に伝わったかどうかということには疑問を感じております。実際に、校長会で伝えていただく、毎回そういう思いを伝えていただくということは、それはそれで効果が、ある意味あるかもしれませんが、実際に私が現場の先生と話したりしたときに、非常に教育委員会との乖離というものを感じるときがございます。
その中で、教育委員会の皆様方、教育長初め、どの程度教育現場の先生方の気持ちとかそれから現状というものを把握していらっしゃるか、また議論をするような、話し合うような場が設定されているのかということを私は伺いたいと思います。もちろん、校長会という接点が一番大きなものだとは思いますが、校長先生ではなくて、お一人お一人の先生と、何か通年、1年間を通じてそういった場を持たれるおつもりもこれからあるかどうか、その点についていかがでしょうか。
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○熊代 教育長 直接、私が教職員と話す場というのは、年に1回の機会しかございません、正直言いまして。4月の当初に全教職員が集まる場がございます。その中で、4月の当初でございますので、1年間の教育委員会のあり方、それから学校サイドでのいろいろなあり方、そして私の思いをそこで、短い時間ではございますけれども伝えるようにはしております。
今おっしゃられましたように、現場の教師と直接会う機会というのはございませんので、できれば、今後、学校訪問はしておりますので、学校訪問をしながら、授業を見ながらですね、立ち話ですけども、すべての教室を回りますので、その折に先生方の思いは聞いているつもりでございます。春と秋の2回ですけれども、直接行きますと、授業を見に来てくださいとおっしゃってくださる先生方もおりますので、私はそういうときには、積極的に教室に入っていきましてですね、授業を見ながら、終わった後で廊下で立ち話をしながら、いろんな思いを聞いているという現状です。
それから、何かあった場合には、必ず現場の先生が直接私の部屋に夕方あたりに来てですね、いろんな情報といいますか、提供してくださる方もおりますので、それについては、私、部屋にいる限りは受け入れて、1時間でも2時間でも話すという場はございます。
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○早稲田 委員 教育長そして教育委員会の皆様方が、学校訪問のときに、皆さん手分けしてよく訪問されていることは私も十分に承知しております。
そうなんですけれども、それとは別に、やはり今お話にもございました、お一人お一人と話すことはもちろん時間的にも不可能ではあると思いますが、このような問題が起こったときには、特に現場とお話をしていただきたいと思いますし、こういう事件についても、その現場の先生方がどういう思いなのか、本当に数少ないこういった事件ですけれども、それによって、すべて教職員という方々にこういうレッテルが張られてしまう、そのことも深く受けとめていらっしゃるはずですし、あってはならないような事件がこの鎌倉で起こったわけですから、ぜひ、そのところは現場の先生方とひざを詰めて話していただくような機会を持っていただきたいと私は思います。
そしてまた、この事件で、こういった不幸な事件を背負ってしまった子供が実際にいて、その不幸がまた今後絶対に繰り返されないように、何をこの教育委員会としてしていただけるのか、すべきなのかということも、私も2月定例会の報告以降考えてまいりましたが、そのときに、同僚議員と話しているうちに、今までとはちょっと違ったことに気づかされた思いもいたしました。それは、その教育委員会として何ができるかということに特化して考えるのではなくて、じゃあ、私たち大人全員ですけれども、子供の目線に立った場合、こうした事件が起こってしまった後、どんなことが足りなかったのか、子供の目線に立ってですね、どんなことが足りなくて、どんなことをこれからしていかなければならないかということをもっと考えていかなくてはならないのかなと思いました。
その点について教育長としては、子供の目線に立って、この事件を再発防止もできなかった、それを今後繰り返さないためにどうしたことができるとお考えでしょうか。
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○熊代 教育長 御指摘のとおり、再発してしまったということについては、やっぱりこの点は大いに反省し、深く反省して、今後のことに生かしていかなければいけないというふうに思っております。
私、今、現場で何が一番不足しているんだろうという考えに立ったときに、これも例えばいろんな、今、情報源があるわけですが、これは識者の間では、先生方と生徒の間のコミュニケーションあるいは日ごろからの触れ合いが、極めて、以前、まあ以前というのはどのぐらいかというと、やっぱり三、四十年前にさかのぼらないといけないんですけども、非常に希薄になっていると。その一つの大きな原因として、携帯電話の発達があるということを言われています。すべて携帯電話で済ませる。それから、教師と子供との間で携帯のやりとりをしてしまう。そこから、やっぱり、事件、事故につながる要素があるんだということで、学校では携帯電話の使い方まで、今、指導している状況にあります。
それから、私、今、4階に移って気がついたんですけども、移った当初は、御成小学校の校庭を見ますと、校庭の隅の方で数人の子供がいつも、天気がいいのに遊んでいるだけで、ほかの子供たちは教室から出てこないと。ところが、ここ一、二年非常に変わりました。何が変わったかというと、非常に多くの子供たちが校庭で遊んでいる。いろんな遊びをしています。ドッジボールをする子、それから縄跳びをする子、それからベースボールをする子、本当に全体に広がって。私は校長にどうしてこんなに変わったのかと聞きましたら、やはり総合学習の時間をここ二、三年継続してずっとやっていると、そういう中で、お互い学年を問わず、みんなでもって外へ出て元気に遊ぼうというような申し合わせをしたというふうに伺っています。
先々月、大々的に発表したわけですけども、そういう中で、やはり子供の変化というのは、目に見えて変わる。そこをうまく、やはり教師が助け船を出してですね、私、残念なのは、じゃあ教師は一緒にいるかというと、ほとんど出てない。そこがやはり一つネックかなと。できれば、大変忙しい現実はありますけれども、外に出てともに子供たちと遊ぶことによって、それこそ子供一人ひとりの個性を見出すことができるわけですから、先生がもう少し外に出て一緒に遊ぶ姿が欲しいなというふうには思っております。そういった意味で、もう少し学校の中で先生方と子供たちがふだんもっと仲よく元気に触れ合い、それはうちの中ではなくて、外に出て触れ合う、そういう時間がふえてこない限り、今までのような、昔のような姿が取り戻せないんじゃないかなと思っています。いわゆる心の触れ合いが私は足りないというふうに思っています。
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○早稲田 委員 教育長から、今、先生と子供のコミュニケーションが希薄になっているその一つの大きな要因に携帯電話、子供と先生がメールのやりとりをしている。これは私も初めて聞いたんでございますが、原則として携帯電話を学校に持ってくることは禁止されているわけですね。そうしますと、家に帰った子供と先生とのそのやりとりということでしょうか。
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○熊代 教育長 それも含めてであります。中学校の中には全面、禁止ではありますけども、家庭によってはどうしても持たせなければならないというお子さんがおりますので、それは学校の許可を得て、持っていっております。
今、私が携帯と言いましたのは、全国的な規模で眺めていったときに、何が希薄になっているかというと、学者さんの話ですと携帯の普及が大きなネックになったんだというふうに伝えられているわけです。だから、鎌倉市内が全部そうかというと、そうではないだろうというふうには思っておりますけども、全国的な平均値を見ると、これは大きな障害になっているというふうに伺っております。
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○早稲田 委員 本当にそうだと思います。携帯のメールというのは、非常に、いつ出しても、また相手のいろいろな事情を考えなくてもできるものですから、簡単にできるということで、人間関係の部分が希薄になっていくということは非常に理解できます。
そしてまた、教育長がおっしゃられたコミュニケーションの希薄、それから、外遊びをしている子供はふえてきたけれども先生方が出られるケースは少ないということの一つに、非常に先生方の仕事量がふえて、特に、これはもうおわかりだと思いますが、資料づくりということが多いのではないかと思います。これは、昔というのがいつだか私にもよくわかりませんが、あまり情報公開ということが叫ばれなかったころは、先生方も御自分たちの仕事を終えて、子供たちと遊ぶまたは話すという時間がもっともっと、私たち自身が育ったころはそんなようだったんだろうなと今思っておりますが、そうしたときに資料づくりに追われて子供たちとの時間がとれない。まさにこれは本末転倒の事態が現状になりつつあるとすれば、ぜひ、その点も含めて、この鎌倉市としてはそうではないんだと、人と人との触れ合いの心の教育を大切にしていくためには、それを削ってでもいいんだということを、ぜひ教育長の方から、また学校現場に伝えていただきたいと思いますし、御父兄にもですね、そういうことをわかっていただいて、また少し違った方向で時間をつくっていただいて、子供たちと触れ合う時間をとるためのそういった方向性を示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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○熊代 教育長 年間何回か、市PTA連絡協議会との懇談会がございます。そういう席でいろんな各学校の状況、お母さん方あるいはお父さん方から聞くわけでございますけども、そういう質問に答える中で、今のような携帯の話も出ますし、それから先生がもう少し外で遊ぶ機会があってもいいんじゃないかとか、いろんな情報を得ます。そういう中で、本当に多いのは、先生方は忙しいですねという言葉が圧倒的に多いです。したがって、保護者の方々も、そういう状況、今の学校の様子というのを非常に細かくわかっておられて、なぜ先生が外で子供たちと遊べないんだろうという状況も把握していてくれるんだなと、先生には理解が非常にこう、保護者の方もあるんだなというふうには思っています。
したがって、そういう保護者との間のコミュニケーションというのは、そういう場を通して伝わっていくこともありますけれども、その他、今おっしゃられました点についてもですね、今後、十分私としても注意していこうかなというふうには思っております。
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○早稲田 委員 私はこの事件の再発防止ということを考えたときに、その事件を起こした人の、事件を起こした教師の面と、それからもう一つ、子供がすぐに相談できる大人がいなかったというその2点が非常に大きな問題だと思っております。
その後者の方で言えば、やはり先生とのコミュニケーションがふだんからとれていれば、すぐにでも、だれか先生に話すことができたのかもしれない。そうしたことを考えるときに、やはり子供とのふだんの信頼関係の大切さということを感じたわけでございますので、ぜひその点はよろしくお願いいたします。
それからまた、事件を起こした教師についてなんでございますが、報道の方でもメンタルヘルスチェック等で教育関係者が非常にメンタルな部分で危険度が高いという、そういう新聞報道もございますが、事前に、事あるごとにそういうチェックというものを自己申請なりでしてはいただいているんでしょうけれども、その辺の教育関係者に対するメンタルヘルスチェック、そういうものはどのようになっているのでしょうか。
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○熊代 教育長 今、現在、そういうことについて特にこういうふうにしているという状況にはございません。ただ、ふだんスクールカウンセラー等、心理カウンセラーですね、そういう方が、必要があれば、それぞれの学校に行って、先生方も相談に乗れるというふうになっております。
今回の事件の折にも、県から特別、スーパーバイザーの方に来ていただいて、教職員それから保護者の方にも呼びかけて、相談に乗っていただいたという例もございます。これから鎌倉でもそういうスーパーバイザーの方をお願いしますので、そういう方に、また、先生方のそういうことについて、お願いをしようかなと思っております。
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○早稲田 委員 ぜひ、その点はよろしくお願いいたします。やはり、心が健全な方向に向いていないためにそうした事件を引き起こす、そういう背景があると思いますし、こうした問題は、非常に人間性という点からも難しい問題だと思っておりますが、そうしたときに、何をどうしていけばこういう問題を起こさない、そういう人間が教育の場にいないという、そういった方向ができるのか、私にもよくはわかりません。わかりませんが、やはりこれから、こういう社会状況にあって、非常に複雑な問題が絡み合って、こうした事件が多くなっているのは、教育現場でも特に多くなっている傾向にありますので、ぜひそのメンタルの部分の徹底した調査も含めて、これから強化をしていただきたいと思います。
それからもう1点、私はこの子供の、よく、心の教育ということで、教育委員会でも取り組んでいただいていると思いますが、先生に対する心の教育というものの研修をこれを機会にもっと強めていただきたいと思いますが、その点について、いかがでしょうか。
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○熊代 教育長 現在は、年間通じてですね、拠点的にというんですか、重点的にやっておりますけれども、当然のことながら、そういう点も含めてですね、研修の全体的な見直しをしなければならないというふうに考えております。
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○早稲田 委員 先日いただきました、教育センター課から発行されている鎌倉の教育のお便りを見ておりまして、初任者研修の場面の写真が載っておりました。本当に若い先生たちが意気揚々としてこれから子供たちの教育現場に入っていくという、そういった意気込みにあふれている写真で、私もうれしく思ったんですけれども、どなたもやはり最初はそのような意気込みで教育現場に携わっていらっしゃるんだと思いますが、今回の事件を見ても、やはり中堅どころと言われるベテランの先生に起こっている事件で、ある意味、研修からも少し離れてもしかしたらいらっしゃるのかなと思いまして、なかなか自分たちのやっていることがマンネリ化をしている、そのような中で、新鮮な思いで子供たちを教育する、人を育てるということの思いが希薄になっているのかもしれないと思っておりますので、ぜひ中堅の方に対しても、また新たな気持ちで子供を育てること、教師になるということが学問を教えるだけでなくて一人ひとりを育てていくんだという、そういった心の面の研修をぜひぜひ強めていただきたいと要望させていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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○山田 委員長 それでは、暫時休憩いたします。
(17時53分休憩 17時54分再開)
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○山田 委員長 それでは、再開いたします。
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○山田 委員長 市長の御出席をいただきました。続きまして(3)「子供の人権を守るための具体策について」三輪委員の質問をお願いいたします。
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○三輪 委員 遅くなりましたが、少し、ちょっと時間をとるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。
先ほど早稲田委員から、私の一昨日の質疑から触発されて、今、質疑を行われたということなんですが、私はこの間の原局との質疑の中で幾つか提案をさせていただきました。その中で、非常に納得のいかない回答だったので、今回、市長をお呼びしての理事者質疑に臨ませていただいているんですけれども、そのことについてはもう少し後で触れさせていただきたいと思いますが、先ほど教育長からこの二つの事件を受けての思いということが語られたんですが、この、今、その質疑の中でちょっと私は、えっと思ったことがあるんですが、今まで原局からは先生方は全然知らなかった、知っていたのはその4人だけですか、教育長と部長と次長と、というような、あとだれだったかな、校長ですか、そういうふうに私は受けとめて、そういうふうに伺っていたんですが、先ほどは校長会で3年間ずっと話してきたというお答えでしたね。どういうことなのかなと思うんですが。そうすると校長先生は、すべての25校の校長先生は、この事件に関しては御存じだったということですか。
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○熊代 教育長 それは当然です。これは当然、臨時校長会ではそういう話をいたしますので、こういう事件がありましたと。それを受けて、校長先生は、直接にはですね、教職員には話せない部分がございますので、概要だけ、市内でこういうことがありましたということは、当然教職員には伝わると。ただ、詳しい中身につきましては、その被害者感情意識もございますので、それは校長としては伝えることはできませんけれども、校長としては、当然、概要は知っております。ただ、詳しい内容は伝えません。
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○三輪 委員 詳しい内容は伝えないで、校長には、じゃあ、どういうふうに伝えてあるんですか。
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○熊代 教育長 校長さんには、これこれこういう事件が発生いたしましたと、大変な事件であるということと、それから、それぞれの学校で、こういうことについて今後十分注意するように、教職員にはもちろん直接には話すことはできないけれども、新聞等の記事をもとにして話してほしいということは伝えます。
したがって、当該校の校長さん以外はそれほど詳しい内容はわかりませんけれども、こういうことがあったという事実はやはりすべての25校の校長が知らなければいけませんから、それは当然伝えることにしております。これはいかなる事件、事故もそうですけれども、交通事故にしても、当然それは伝えてあります。
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○三輪 委員 私はちょっと、部長、課長、次長や、今まで聞いていた中では、全校長が知っているとは初耳です。どういうことなんでしょうかね。ちょっとそこを、今までこう、ずっと、私、1時間ぐらい原局と話していて、知っていたのは4人だけ、ほかは知りませんよって、プライバシーを守るために。そうじゃないんですか。教育長がそういうふうに答えられて、私はどっちを信じればいいんですか。
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○熊代 教育長 私を信じてください。これは、全く校長さんに、ただ、4人しか知りませんよというのは、詳しい内容を知っているのは4人しかいませんよということでございますので、概要、例えばどこどこの学校でこういう事件を起こしてしまった人が出ましたと、現在、例えばこういう状況にありますということは、当然、臨時校長会を開くに当たっては、そこまで話しませんと臨時校長会の意味がございませんので、恐らく、今まで次長、課長が答えてきた内容の中身は、詳しい内容を知っているのはそれしかいないと。それは被害者の方からそういうことを、当然、こういう事件が起きた際には伝わってまいりますので、それだけはかたくなに守るというのが私どもの姿勢でございますので、その点は御理解いただきたいというふうに思います。
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○三輪 委員 そうすると、教育長が信じてくださいということで、詳しく知っていた4人がだれなのか、それと、どこどこの学校でというような、どういうふうに校長には説明したのか。
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○熊代 教育長 これは、市内の中学校とか小学校で、校名は出しません。当然、なぜかといいますと、当該校はもちろん校長ですから自分自身はわかるんですけども、特定されては困るという、当然、被害者の親の要望がございます。今回も1月の時点でございました。
したがって、我々はできるだけ、公の場ではそういうのは言わないと。もちろん、校長会でもその学校名は伏せるという立場で校長会を開くことにしております。
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○三輪 委員 4人というのはどなたですか、詳しく聞いているのは。
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○熊代 教育長 教育長、部長、次長、それから担当の課長、それだけです。4名です。
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○三輪 委員 担当の課長ですか。
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○熊代 教育長 教職員担当です。
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○三輪 委員 教職員担当、次長と課長は兼務じゃないんですか。
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○熊代 教育長 いや、教職員課長は代理でございますので。正確には課長代理でございます。
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○三輪 委員 正式には、もう1人当該校の校長がいるんじゃないんですか。
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○熊代 教育長 当然です。
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○三輪 委員 5人の方が詳しくは知っていて、そのほかのことは、小学校、中学校も言わないで、市内の学校のある先生がわいせつ事件を起こした。そういうふうに説明されているんですか。
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○熊代 教育長 そのとおりです。
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○三輪 委員 先ほど、繰り返し3年間、繰り返し繰り返し、物事は繰り返し繰り返しやらなくちゃいけないという県の教育長の、それを市の教育長もなさったというんですけども、そういう、何か、何にも具体のないことを繰り返し言って、何を伝え、何を。じゃあ、注意をするようにと言ったんですか。
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○熊代 教育長 これは、新聞報道等がありますので、当然。それを受けて、どこどこでこういうのがありました。皆さんも御承知のことと思いますと、本市ではこういう事件が起きていることでもありますので、これを受けて、十分、校内の事故防止会議でもそれを受けて教職員の皆さんと話し合ってくださいということも含めて、もちろんその都度、言うことは違いますので、不祥事防止のための意識を、先生方にぜひお話しくださいということであります。
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○三輪 委員 新聞報道というのは、他市の新聞報道ですよね。
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○熊代 教育長 学校で、事故防止会議等で取り上げる内容も、当然それを参考にしながら話し合いをする場がございます。市内で、例えば、何度もそういう事件が起こっては困るわけですから、具体例として、他市、他県等、たくさんそういう情報はございますので、それぞれの違った内容のものを取り上げる場合もございますし、あるいは不祥事だけの問題ではございませんので、例えば体罰等もございます、あるいは子供同士の問題もございます、そういうのを全部含めてのことです。私の場合には、今言いましたように不祥事を中心にして話をするということです。
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○三輪 委員 私も資料請求して事故防止会議のはいただいておりますので、どういった内容が話されていた、議題だけはわかりますけれども、先ほど校長会で何度も話していたということは、鎌倉市内で皆さんが教育を一生懸命やっているその鎌倉市内で同僚の職員がそういう事件を起こしてしまったんだよという、そこをやはりはっきり言わなければ、他市の事例を持ってきて、その重みって全然違うんじゃないですか。
校長会では、その、何でしょうね、でも、学校の名前も言わない、中学校か小学校も言わない、内容も言わないというようなことで、現場に伝わったということ自体まずおかしいと思いますけれども、その校長が現場に行ってどうやって伝えたんですか。
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○熊代 教育長 内容も言わない、それから学校名、もちろん学校名は言います。内容も言っています。例えば、こういう不祥事を起こしたと。でなければ、単なる不祥事ではわかりませんので、わいせつ行為であるのか、いたずらであるのか、その話は当然するわけです。それから、具体的に私が毎月話すのは、同じような話を、例えば今回起こった事件を同じように話すのではなくて、こういう事件が起こりましたから二度とこういうことを起こさない、もちろん内容によってはいろいろ変わりますので、どういうことを話されたのかと言われても、毎回同じことをしゃべっているわけではございませんから、同じことの例を挙げて私はしゃべっているわけではありませんので、その点、誤解されると困るんですが、いろんな事例を出してその話をするということであります。
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○三輪 委員 教育長が話していることを逐一聞こうと思いはしませんけども、いろいろな事例、でも一番大きな事例がその鎌倉で起きた事例なんですよね、それを、さっき学校名はと内容については言ったと。言ったんですね。今、そういうふうにおっしゃいましたよ。さっきは言ってないと言った。どっちなんですか。
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○熊代 教育長 今回の事例については話はしていません。一切、学校名は出しません。先ほどから、私、そう申し上げております。
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○三輪 委員 もう少し整理して答えていただきたいんですけれども、要するに、他市の事例が新聞に載っているから学校名も言って、説明する。だけども、自分の鎌倉市で起きた事例については言わない。学校名も言わないということですよね。
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○熊代 教育長 新聞紙上に載ってしまった場合には、これは全員が知っているわけですから、私が言う言わないにかかわらず、当然それはわかるはずです。それから、他市の場合にも載らない場合はあります。当然、メディアの方で配慮して載せない場合がございますので、それは言えません。また、他市の学校名を言っても、それは何の意味もないことですから、こういうことがありましたという例だけは取り上げます。
それから、鎌倉市内の例といいましても、現在までのところ2件ですから、それを何度も何度も同じことを繰り返して言っているわけじゃございませんので、当然、当初のことがあったことを受けて、それからの校長会の中で二度とこういうことのないようにという話をするわけですから、初めから、毎回、毎月、同じことをその例を取り上げて言っているわけではございません。
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○三輪 委員 毎月取り上げているわけじゃないと。それはね、企画の中でバラエティーに富んだ研修をするという意味ではいいのかもしれませんけれども、この3年前に起きた事件の重大さ、一方では、教育長は重く受けとめていると、涙を流しながらおっしゃりましたよね。本当に重く受けとめているなら、この事件について、もう少し調査したり深めていくことで事故防止になるんじゃないですか。
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○熊代 教育長 私は、それについては、代表質問で言った内容がすべてであります。その理由も申し上げました。あの本田議員の質問に答えた以上もなければ、以下でもありません。あれがすべてでございますので、なぜそれを言わなかったのか、その点やっぱり御理解いただかないと、私としては何とも申し上げようもございません。なぜ言わなかったのかですね、そのあたりはやはり御理解いただきたいと思います。
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○三輪 委員 なぜ、言わなかったんですか。それは、子供の人権を守るために言わなかったとおっしゃりました。では、この学校、当該校というのはどこの学校ですか。
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○熊代 教育長 私は、今でもそれは申し上げることはできません。冒頭で早稲田委員さんの質問にもお答えいたしましたけれども、現在でもなお、そのお子さんは心の痛手があって、カウンセリングを受けている状況でありますので、今でも私はそういう気持ちでおりますから、今でもそれは私の口からは言えません。
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○三輪 委員 今でも言えないけれども、どうして、それだったら、市は訴えられたんでしょうか。
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○熊代 教育長 それは被害者家族の考えですから、なぜというのは、私は自分自身で判断することはできません。
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○三輪 委員 じゃあ、なぜだと思いますか。
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○熊代 教育長 わかりません。
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○三輪 委員 わからないんですか。そういった、不誠実な市の態度に怒って提訴したんじゃないんですか。
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○熊代 教育長 これを民事に訴えたときも弁護士を通じて聞いていることは、県警、県教委、市教委に対して、これまでの対応に対して感謝していますと、何のわだかまりもありませんというコメントを、向こうの代理人を通じて聞いております。したがって、その恨みつらみで言っているのではなくて、向こうとしてのやはり万やむを得ない事情があったために民事訴訟を起こしたというふうには私は理解をしております。したがって、そういうことがあったにしても、私としては、やはり被害者あるいは被害者家族の思いというのは重く受けとめなければいけないというふうに思っております。
私どもはその1点でこの件を考えていたわけですから、そこにやはり県警と県教委とそれから被害者家族、本人、それと市教委が気持ちを一つにしたというところでございます。決して私は、何かあって言わないというつもりではおりません。
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○三輪 委員 それは教育長の勝手な思いですよね。現実に訴えていて。私、すごい憤ったんです、教育長の答弁に、この間の本田議員の。公表することをわかっているだろうといったら、弁護士がその辺、初めは公表しないようなことを言ったから、今回もそう思ったんじゃないか。すごい憶測で、公の答弁として、そういう教育長の憶測で物をおっしゃる、すっごく自分に都合のいいことだと、そういうことをよく教育者たる、その長たる教育長がおっしゃるなと思って、私はもう、がっかりしました。
今ね、感謝しているとか何のわだかまりもないという、保護者のその言葉って、いつの言葉ですか。
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○熊代 教育長 民事訴訟を起こされたときと聞いております。
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○三輪 委員 民事訴訟を起こされたときというと、いつですか。
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○熊代 教育長 18年、昨年の8月末です。
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○三輪 委員 どうしてもわからないんですけども、感謝しているという人がどうして市を相手取って提訴するんですかね。不思議じゃないですか。先ほど、万やむを得ない事情があったんじゃないかと、何かそこの被害者の家庭の事情みたいなおっしゃり方をなさりましたけども、万やむを得ない、もう本当に、自分の恥も家族の恥も捨てても、こういった犯罪が起きないために、ほかの人の子供さんが悲しい思いをしないためにって、この方たちは訴えたんじゃないんですか。そういうふうに思いませんか。そんな事情があって訴えたんですか。そんなふうに解釈しちゃうんですか。そういう不誠実さが、教育委員会の委員長たる方がおっしゃるんですか。ああ、だから、提訴されたんだなと思いますけども。いかがですか。
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○熊代 教育長 そのあたりの事情は、本当にわかりません。私どもとしても、もちろん意外であるというふうには思いましたけれども、それはやはり、私としてはどうにもならないことでありますので、その点については、私としても事情等を推しはかることはできませんので、そういう答弁をさせていただきました。
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○三輪 委員 提訴の訴状にはきっとその辺が書いてあるんだと思いますけれども、私たち、当該校も知らされてない、細かいことも知らされてない、今度、市が訴えられて、そのお金を払う、やはり私たちこの間の教育長の答弁でこういった事件があったということを知ったわけですから、議員としても、その辺のきちんとした調査をしていかなければいけないと思っているんですね。訴状をまず見せていただかないとわかりませんから、その辺を見せていただきたいと思いますけど。
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○熊代 教育長 休憩をお願いいたします。
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○山田 委員長 はい。それでは、暫時休憩いたします。
(18時20分休憩 20時50分再開)
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○山田 委員長 それでは、再開いたします。
休憩前、三輪委員の方から御請求のあった資料につきましては、もう既にお手元に行っている分もあろうかと思いますので、皆さんの方にお配りしたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。
それでは、暫時休憩いたします。
(20時51分休憩 20時52分再開)
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○山田 委員長 それでは、再開いたします。
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○三輪 委員 皆様には長時間お待たせいたしました。今配られた訴状なんですが、私、今まで、先ほども、教育長、当初は〇〇〇〇被告だけを訴えていたというふうに私は聞いたんですが、そうですか。そうじゃないんですか。
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○熊代 教育長 訴えていたのは、加害者本人です。
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○三輪 委員 加害者本人、当初訴えていたのは、〇〇〇〇被告だけだというふうにですか。
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○熊代 教育長 その後、当然、加害者の在籍していた校長も、その相手にしたということになります。
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○三輪 委員 先ほどは、当初はその加害者だけだというふうに私は聞いたんですが、違いますか。
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○熊代 教育長 もし、そうであれば訂正させていただいて、当初は加害者本人でしたけれども、その後で、校長さんにも責任あるのではないかということで、校長を訴えたということでありますので。
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○三輪 委員 わかりました。それで、私が先ほど問題にした、何で市が訴えられたんだというところ、先ほど教育長はわからないということでしたけれども、7ページに提訴に至る理由というのが書いてありますよね。これでは、当初は〇〇〇〇と同校長ですね、この黒塗りはね、校長のみを被告として損害賠償請求を提起したが、被告らがいずれも事実及び責任を争うなどしておりということで、その責任の所在を明確にするために市を訴えたと書いてあります。これはごらんになっていますよね、もちろん。
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○熊代 教育長 読んでおります。
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○三輪 委員 読んでいらっしゃるのに、どうしてわからないという、先ほどの答弁になるんでしょうか。
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○熊代 教育長 ちょっと言葉が足りなかったと思いますけれども、当初あくまでも教育委員会には責任はないと、いろいろな点で配慮していただいて申しわけないというようなことでありましたので、私、議場でその話をしたと思いますが、市が訴えられたと、市長が訴えられたということについて、大変意外な感じがいたしました。
それで、その訴状の中身は中身でよろしいんですけども、なぜそういう訴えを起こしたのかという真意は、本当に自分自身はわかりません。したがって、そこに書いてある内容がどうしてそういう内容であるのかということもですね、いまだに。直接両親に聞くわけにはまいりませんけれども、今でも私の気持ちとして本当に意外であると。それまでの経過からして、そういうふうに思っております。したがって、どうして急に市の方の訴えに移ったのか、いまだにその真意ははかりかねております。
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○三輪 委員 そういうことは、市は訴えられている理由がわからない、だったら、この賠償にお金を要求されていますけれども、じゃあ、それには応じないということですね。
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○熊代 教育長 裁判でございますので、応じられないという姿勢はとれないだろうというふうに感じています。それは、やはり加害者が鎌倉市の教員でありますので、ましてや事件の内容からして、我々教育委員会としてもその責任は十分あると思っておりますので、それを防げなかったという事実がございますので、我々としては、その訴えられたことに対して、やはり裁判の中で、当然、今、争っているわけでございますけれども、最終的には裁判所の判断にゆだねると、それ以外にはないだろうというふうに思っております。
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○三輪 委員 今、当然争っている。争う。責任を感じていて、それは責任というのは監督責任ということですよね。
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○熊代 教育長 服務監督責任は市にございますので、そういうことで責任があるということです。
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○三輪 委員 責任はあるということだったら、何で争うんですか。
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○熊代 教育長 やはり、当然、責任はありますけれども、果たして、金額がですね、その金額でしかるべきなのかどうか。我々としては、やはりその金額の面で、なぜこれほどという考えがございます。したがって、民事でございますので、できるだけ、そのあたりは裁判所の方でどういう判断をするのか、あるいは弁護士同士でどういうように持っていってくれるのか、できるだけお互いがやはり歩み寄る中で、それなりのお互いの気持ちが通じ合う範囲の中で金額が決定されると、それを望んでいるわけでございまして、その面での争いということになります。
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○三輪 委員 金額が妥当かどうかというところで争っていると言いますけれども、金額で、そんなに膨大な金額だと私は思いません。子供の人生をめちゃくちゃにして、それを監督できなかった校長はもちろんですけれども、その校長、大体気がつかないのがおかしいですよね。すごい責任ありますよね。それも何年間ですか。何年間ですか、この。
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○熊代 教育長 およそ2年間でございます。
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○三輪 委員 2年間じゃないでしょう、4年間じゃないですか。小学校5年生の夏、冬じゃないですか。
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○熊代 教育長 中学生になってからもあったわけでございますので、小学校の、まあ、正確には6年生だと思いますが、5年生の後半あたりからそういう相談に乗っていたと。いろいろなですね、いろんな事情があって担任に相談していたという経緯がございますので、私どもは5年生の担任からということになるということで、小学校在籍は2年間ですので、校長としては2年間ということになります。
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○三輪 委員 わかりました。校長が2年間ということなんですね。校長がじゃなくて、私は今、市のことを聞いているので、4年間なんだと思います。これにその4年間気がつかなかったという、校長がそれを言わなかった、だから気がつかなかった、だからそんなになぜこれほどの金額なのかと、今、教育長おっしゃりましたよね、そういう発言になるんじゃないですか。知らなくてもしょうがない。だから、そんな、こんな金額を払う必要ないんじゃないか。そうですか、知らなかったんですか、本当に。
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○熊代 教育長 真実、我々あるいは学校の中でもわからなかったと、本当にわからなかったのが実情でございます。もちろん、当然わかっていれば、もっと早いうちに処置ができただろうと思っております。もちろん、人の罪を金銭で判断するということは、非常にとんでもない話でございますけれども、今回、加害者の方でそういう訴訟を起こされましたので、うちの方としても、それについては、もちろん、当然、誠実に対応しなければいけないというふうに考えております。
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○三輪 委員 今、揚げ足を取るつもりはないですけどもね、加害者が訴えてきたから誠実にと、何か訴えたのが悪いようなふうに私には聞こえます。真実がわからなかったということですが、これを見て3ページですよね、平成12年の夏、結局その次のスキーツアーのときの個室において、書いてあるじゃないですか。それで、その後だって、校長に訴えていますよね。そして、修学旅行でも2人が行動しているところを現認していると書いてありますよね。想像してみたら、大体、生徒だってわかりますよ、こんなの。生徒だって、ほかの先生だって、このとき、ほかの教育委員の方が行ったかどうか知りませんけども、いろんな方が行きますよね、先生方とか。そういう方がわからないはずがないですよ、この4年間にわたって。それこそ、何にも子供を見ていないということですよね。そんな学校に私たちの子供を預けているんでしょうかね。がっかりしますね。本当に知らなかったんですか。
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○熊代 教育長 実際にそういう状況にあったということは、もちろん委員会としても把握できませんでしたし、学校の中でどういうような状況にあったかというのは、初めてわかったのは、いろいろな状況からその真相がわかったわけですので、それまでは学校としても把握し切れなかったんじゃないかなというふうに想像できます。
しかし、当然何らかのサインは出ているはずですので、もう少し慎重に対応していれば、それは今おっしゃるとおり、御指摘のとおり見抜けたというふうに私も感じます。
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○三輪 委員 顔が青くはれたりとかね、そういうとき、担任は気づきますよね。小学校だったら、ほかの教師だって気づきますよね。何で、何にも対処しないんですか。いじめとかね、こんなことがあるなんてだれもわからないでしょうけど、いじめとか家庭内暴力があるのかとか、そういったところで、まず対処しているはずじゃないですか。そういうものには上がってこなかったんですか、だって、そういう学校内の体制をつくったって、見えを張って、たんか切ってたじゃないですか。そんなことも発見できないんですか。
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○熊代 教育長 その点については、私としても大変申しわけないなと思います。もう少し、学校の中でお互いに、教員同士あるいは校長も含めてきちっとした体制ができていれば、もちろんできていたんでしょうけども、もう少しお互いに声を出し合って、注意し合っていけば、そういうことにはならなかったという思いがいたします。すべてに、そういう細かい点を見てみますと、後になってわかったことは、ここでわかっていたんじゃないかなと、その訴状を見る限り、私も、今、御指摘のとおり、思います。
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○三輪 委員 学校の教員の方はなかなかそこが見抜く力がないのかなと私は残念なんですけれども、この4年間苦しめられたこの子供。この子供のことを考えたら、何でそんな金額のことを争うんですか。全然誠意がないじゃないですか。
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○熊代 教育長 我々としては誠意を持って、この裁判にも臨んでいるわけでありまして、あくまでも、先ほど申し上げましたように、人の受けた傷の痛みを金銭で云々するというようなことはございません。あくまでも、これは弁護士同士あるいは裁判官を挟んで、こういう金額でどうなんだという話し合いの中から出てきていることでございますので、だから、我々は、そこから出てきた、もちろんこれは被害家族の方の考え方もあるだろうと思いますが、それには当然、我々としては、争うという言葉が適当ではないと思いますけれども、裁判でございますので、やはりそういう状況を考えれば、私としては裁判官の判断に全面的にゆだねるというふうに考えております。
これは、教育委員会というよりも市を訴えているということでございますので、そういう点を市長さんの方にも当然御理解をいただくようにしております。
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○三輪 委員 そうなんですね。市長が訴えられている。市長は寝耳に水だったんじゃないでしょうかね。市長に報告されたのは、いつなんですか。
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○熊代 教育長 市長に報告したのは、4月に入ってでございます。
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○三輪 委員 いつの4月ですか。
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○熊代 教育長 平成16年4月でございます。事故が明るみに出たのは、平成16年3月25日でございます。
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○三輪 委員 市長には後で伺いたいと思いますので、本当に市長が訴えられている、その中で、今、裁判だからお金のことは争うと。まあ、それはそうですけどね、本当にこれに気づかなかった、サインを見抜けなかった責任を本当に感じているなら、もうすべてのんで、平謝りじゃないんですか。教育長は口ではとってもおっしゃいますが、今までの、たしかあのときに、すごくあれですよね、処分が、えっ、というような処分でしたよね。教育長が文書訓告で、部長、次長が文書注意、校長だけが1カ月の減給。たしか、そうでしたよね。これって、この子供の4年間苦しめられた、これに気づかなかったことに対する処分、もう基準で決まっているからというお答えなんでしょうが、こんなことで責任を感じているって言えるんですか、それで済むんですか。
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○熊代 教育長 県費負担教職員の場合は、当然、県教委の処分でございますが、私ども市の職員については市の基準にのっとって処分を受けたということになります。したがって、その軽重よりも、やはりその責任は当然感じているわけでして、それについても、たびたび、保護者の方とはその話し合いを持ちながら、こういうことになりましたという報告も、保護者の方にはしております。
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○三輪 委員 今、保護者の方にというのは、この件の保護者の方ですか。
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○熊代 教育長 さようでございます。
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○三輪 委員 もとに戻りますけど、誠意をもって、その処分に対してもこれでいいんだというふうに受けとめていらっしゃるんでしょうけども、だったら、なぜ、この訴えられたのかというところ、何て書いてありましたっけ、事実及び責任を争うなどしておるということ、被告らがというのは、これは市と〇〇〇〇被告本人とその当時の校長、この3者が、要するにあれですよね、責任をなすりつけているみたいな、そういうことですよね。そういうことなんじゃないんですか。
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○熊代 教育長 決してそういうことではなくて、初め、訴えを民事で起こされたのは、加害者と校長でございます。結局、そこにもございますように、校長には責任はないという裁判所の判定でございまして、それを受けて、今度は、では市の方にということでありますので、校長さんの責任はないということになったわけでございます。決して責任のなすり合いをしているわけではございませんので、裁判の経緯からそういう状況になっているというふうに私どもは理解をしております。
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○三輪 委員 校長には責任がないという裁判所の判断と、私は初めて今聞きましたけれども。だから、この校長に責任がないんだから市も責任がそれ以上はないという判断なんですね、そうしたら、教育長。
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○熊代 教育長 いや、全くそうではなくて、責任は当然、初めから負っているわけでございます。服務監督それから施設の設置者ということで責任を負っているわけですから、当初、加害者と校長さんが訴えられた、加害者には当然賠償責任が、支払いが命じられたんですけども、校長さんには裁判所の方でそれだけの責任を負う義務はないということで、校長さんの方の訴えは被害者側は退けられたということになります。それを受けて加害者の方は、今度は加害者と市とを訴えたということになります。
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○三輪 委員 訴えたくなるのは当然ですよね。裁判所がそういった責任がないと言っても、事実4年間放置してきた、相談したにもかかわらず放置してきた、これは本当に教育の現場であってはいけないことですよね。
これを、この事件を受けて、事故防止会議、つくりましたよね。それで、真摯に事故防止を、防ぐということで、でも、それが機能していないということを私は一昨日の質問で明らかにしました。それについて、教育長は真摯に受けとめて対策をやっているんだとおっしゃっていましたけれども、どうですか、機能していると思っていらしたんですか。
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○熊代 教育長 この事故防止会議は、この事故のある2年ぐらい前ですか、県の方の高等学校の方でもこういう事件の多発の中で、県教委の方でそれを受けて事故防止会議を校内に設置してほしいということを、まず県立高校からこれを始めたわけでございます。その後で、県から各市町村教委におりてきたのはその後であったわけですけれども、それを受けて、我々も校内に事故防止会議を設置して、最低でも、職員会議の後あるいは月に1回はこれを開くように、各学校に指示をいたしました。初めは確かに御指摘のように徹底いたしませんで、その後に、真剣に取り組むようになったのは、今、御指摘のように、16年のこの事故があってからでございます。機能しているかどうかということについては御指摘のとおりでありまして、大変残念ながら、それがうまく機能していなかったという点は、やはり反省しなければいけないというふうに思います。
したがって、この点については、中身も含めまして、その徹底を図るように、内容については、今後、各学校にさらに指導をしていきたいというふうに考えております。
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○三輪 委員 今の教育長の答弁で、この事故の前から設置していたとおっしゃりましたよね。でも、16年からしかやっていませんよね。この事件をきっかけにつくったって、原局では言っていました。それで全部資料を出してくださいと。16年からです。
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○熊代 教育長 それまでは設置義務は各市町村教委にはございませんで、先ほど申し上げましたように、県立高校に対して県教委が、まあ、県教委はこういうことをやりなさいということを各市町村教委には言えませんので、参考資料として各市町村教委におろされたという経緯がございます。ただ、参考資料ではなくて、今後、各市町村教委でもこういう事故防止会議を設置して、不祥事をなくすような努力をしてほしいという依頼はございました。
したがって、当初25校にその通知をいたしましたけれども、各学校での対応が不十分であったと、そういうところがございました。したがって、16年のこの大きな事件が発生した時点で、改めて事故防止会議を確実にそれぞれの学校で設置して、その対応をやるようにという指示をしたわけでございます。それが、改めてこの事件の発端となったときに開いた臨時校長会での、教育委員会からの25校に対する指導でありました。
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○三輪 委員 ということは、何か大分原局に聞いたときと違う、私は違って聞いているんですけれども、この事故防止会議の設置及び運営に関する要綱に関する注意事項というのは、これはいつできたんですか。そうすると、16年じゃなくて14年ぐらいにできたということですか。
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○熊代 教育長 それまでは、設置義務というよりも、先ほど申し上げましたように、県教委としては、各県立盲・ろう・養護学校、高等学校ということで設置を義務づけたわけですけれども、あくまでもその時点では、各市町村教委には参考資料としてそれを示しているわけで、確実にそれをそれぞれの市町村教委、当時37市町村でございましたけれども、そこに強制的にこれをやりなさいという義務はなかったのでございます。したがって、それぞれ、言ってみれば、ばらばらの状態が各市町村教委であったんですけども、今申し上げましたように、うちの方としては、正式には16年のこの事件をきっかけに徹底して事故防止会議をそれぞれの学校の中で設置して行うようにという指示をしたという経緯がございます。
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○三輪 委員 わかりました。初めから平成16年に設置したと言えばいいんじゃないかと私は思うんですけれども。私は市のことを聞いているので、別に県のことを聞いているわけじゃないんですね。で、今のこの事件をきっかけに設置したとおっしゃいましたよね。私はそこをさっきそういうふうに原局から聞いているけどと言ったら、いやその前からという、そういう答弁で。私がそういうふうに質問したら、そうですと答えてくださればいいだけじゃないですか。何か私の言っていることが違ったのかなと思いました。
ということは、これをきっかけに設置したということで、この要綱をつくったのもそのときということですよね。
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○熊代 教育長 正式にはそのとおりでございます。
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○三輪 委員 一昨日も中野次長に、この要綱が守られてないじゃないか、議事録も整えておくことと書いてあるのに一つも、一つしかないですね、そんなものを全然遵守されていない、いろんなことを言いました。そのときに、中野次長もこれ見ていない感じでしたので、担当者はだれだったんですかと言いましたら、なぜか私ですというお答えがあったんですね。何でそういうお答えになったのかと私は思うんですけれども。これは実際、この要綱をつくった本当の担当者、課長代理なんでしょうか。
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○熊代 教育長 中野を中心にして、教職員担当でございます。中野が中心に、ほとんど1人でやったと思います。
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○三輪 委員 中野次長が1人でなさったならば、なぜその要綱をつくったのを、担当だれですかと言ったときに、すぐ、私ですと言わないんでしょうかね。しばらく考えていらっしゃったんですけども。それも忘れちゃった、そういうような感じなんでしょうかね。どう思われますか。
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○熊代 教育長 私もそのあたり、ちょっと、どういうふうに彼が判断したのかわかりませんけれども、これを臨時校長会の折に示して、このとおりしっかりやってほしいと、私は全体、概要だけでしたけども、細かい内容については中野の方から校長に向けてその話をしてもらいました。
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○三輪 委員 でも、解せないのは、中野さんが中心につくったならば、この相談ポストの設置とかすごく具体的なことが盛り込まれている、これは、なぜやれてないんですかというところを質問いたしましたら、それは当該校の、要するに校長のその辺の判断も仰がなくちゃいけないのですぐはできませんというお答えだったんですけれども、そういった、こういった事例として、こういうものをやった方がいいよという要綱にまで盛り込んでいるものが要するに精査されていない。それについてはどう思われるんですか。
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○熊代 教育長 その点については、私としても非常に今反省しているところでありまして、やはりこういう要綱が、事故が出た以上は、やはり学校としてはこれを受けて、当然やるというのが筋でございますので、今、御指摘のとおり、設置しているのは、中学校1、小学校1しか、今はございません。これを今後、やっぱり義務づけていかなければ、そこまで指導しなければいけないのかなということで、私はこういう要綱があれば、それに沿って当然やっているものと思っておりましたので、それができていないということについて、大変、じくじたるものはございます。
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○三輪 委員 当然やっているべきだという教育長はおっしゃっていますけども、この相談ポストぐらいすぐできるじゃないかと私は質疑しましたけれども、すぐできるとはおっしゃりませんでした、次長は。なのでね、それは次長がつくったんじゃないと私は思ったんですが。
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○熊代 教育長 先ほど答弁しましたけれども、それは間違いなく中野の作成によるものです。これから、そういうポストの設置については、当然これ、保護者の皆さんにも了解を得るところでございますので、学校の中でやはり相談していただいて、私としては設置に向けて強く働きかけをしていきたいと思います。それぞれの学校の事情はあろうかと思いますけれども、これ以上のやっぱり不祥事は絶対にここで阻止しなければいけないと思っておりますので、ここに書いてあることはすべて私はやってもらいたいという願いで、次の校長会には話をしたいというふうに思います。
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○三輪 委員 そういうことが、今、教育長が思われているそれを、これ、設置したそのときにやっていれば、防げたかもしれないんですよね、こういった事件。次の、1月ですか、ありましたよね。それについてはどうでしょうか。
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○熊代 教育長 御指摘のとおりでございまして、もう本当に猛省する以外おわびのしようもないんですけれども、ぜひ、そういう思いで信念を持って、私としては、やらせると言うと語弊があるかもしれませんけども、ぜひこれだけは、子供たちを守るために、あらゆる手を尽くしていきたいというふうに考えております。
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○三輪 委員 このとき一緒にやっていた課長代理はどなたですか。
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○熊代 教育長 掛川泰男という、今の関谷小学校の校長でございます。
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○三輪 委員 わかりました。本当にきちんとやっていればと思います。
それと、今までも、こういった事件が起きたときに、それを隠すんじゃなくてね、子供たちとか、やはりわかるんですよ、そういった不審なことをすれば、絶対わかります。わからない人は、わからないなんてこと絶対ないんです。子供たちやほかの教師、そういう人たちに調査をすべきだったんじゃないんですか。でも、この3年前の事件は、同僚教師に、そこの学校の教師にも伝えていないわけですよね。
だから、そういうことはできないということですけれども、この訴状にもね、その辺の不誠実さをやっぱり挙げていますよね。私も本当にそうだと思います。だから、子供のプライバシーと二言目にはおっしゃりますけれども、この被害者はそのプライバシー、自分のことをね、犠牲にしても、もうこれ以上の、先ほども言いましたように被害者を出したくないということで、その家族も訴えたわけですよね。そこを酌んだら、もっと徹底した調査をして、なぜこういうことが起きて、それが気がつかなかったのか。そういうことが、調査をしなければ、次の防止策にならないじゃないですか。他人事みたいなね、ほかの市の、新聞、勉強みたいにやっていたんじゃ、何にもならないんじゃないですか。
今、この3年前の事件に関しては、プライバシーということで隠し通そうというスタンスでいらっしゃるんですけれども、1月に起きたそれは公表されている。事件に対しても調査をするというふうには、たしかお答えいただかなかったと思うんですが、その辺すごくおかしいですよ。それについてはどう思いますか。
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○熊代 教育長 調査云々につきましては、私どもとしては、強制的に委員会の方であれこれという指導はできないと思っております。それはなぜかと申しますと、やはりこれはいろいろ、実は、はっきり申し上げて、実際に私どももですね、調査をやったらどうかという話をいたしました。その際に、学校としての判断をするときに、何を判断にしたかといいますと、やはり、県から派遣されたスーパーバイザーの方にいろいろ相談を申し上げた。そうしましたら、これは調査というものをやってはならないと。それはなぜかといいますと、被害者がさらに自分の傷を深くしてしまうおそれが十分あるということと、当然、本人が特定されるおそれがあるので、そういう調査についてはやめた方がいいという指導があった関係で、1月の事件については学校としてはしなかったというふうに聞いております。
我々としても、調査云々については、保護者の方の、これは被害者だけではなくて、心情をやはり推しはかりますと、その是か非かというのは、一概に判断できにくいところがございますので、その点については、今後やはりどうすべきか、我々としても十分検討の余地があるだろうというふうに思います。
私は、初めから調査したらどうかという考えは持っていました、事実。しかし、それは適切ではないということでありましたので、学校にはお願いしましたけれども、学校としての判断がそういうことになりましたので、しないということで結論を出したというふうに聞いております。今、御指摘のとおり、そのお心は、十分私としても受けとめさせていただきたいと思います。
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○三輪 委員 教育長が調査をやるべきだと言ったということは、初めてお聞きしました。本当にそう思っていらっしゃるんですか。じゃあ、何で調査をした方がいいと思われたんですか。
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○熊代 教育長 まだほかに、そういう事件だけではなくて、ほかにいろんな悩みを持っていて打ち明けられないという、これ、そういうセクハラとかそういうことだけではなくて、もっと何か心の中に悩みを持っている事実がわかるんじゃないかなというふうに思ったからでありまして、今後そういうことも含めて、先ほど出ておりますポストの設置というんですかね、それも校内の中でやはり考えてもらうために、積極的に学校の方に働きかけていくと言ったのは、それも一つございます。それが徹底していけば、二度と、こういうことも防げるでありましょうし、とりあえずはと申しますか、ポストはぜひ実現させていきたいというふうに考えております。
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○三輪 委員 私たちが子供たちに調査をしろと言ったのは、実際、調査をしない方がいいと言ったスーパーバイザー、私はちょっと、どうかなと思います。そのスーパーバイザーだけの意見を聞いて、やめたわけですよね。それが、結果どうだったんですか。加害者がでっち上げたって言われていたんですよ。いい先生で、見た目はいい先生だったわけですよね、あんな先生、いい先生がそんなことするわけない、その子がでっち上げたって、そこまで言われたんですよ、その子は。結果、そういうことになるんですよ。それについてはどう思いますか。
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○熊代 教育長 もちろん、被害に遭われたお子さんには大変申しわけないなと思います。そういう点で、今申し上げましたように、今後そういう被害から子供たちを守るためのあらゆる方法、全力を尽くしますと申し上げましたのは、そういう意味でございます。
したがって、どういう、ポストが、それが最善なのか、まだほかに方法がないのか、改めて検討はいたしますが、当面、やはりここに書いてある、要綱に書いてある中身については、ぜひ、各学校現場で検討してもらうように指導していきたいというふうに考えております。
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○三輪 委員 いろいろな手法を私も提案しましたけれども、それはぜひやっていただきたいと思いますが、被害者を結局苦しめることになったそのスーパーバイザーの意見、私はおかしいんじゃないかなと思います。結局、隠ぺいすることによって被害者を苦しめるんです。被害者の家族を苦しめるんです。そうじゃないですか。それが今、この1月の事件だって、結局隠ぺいするから、何で先生来なくなっちゃってどうしたのかな、みんなそう思っていた。そうしたら急に逮捕された。だから、いろんな噂が飛ぶわけですよ。で、今、ネットにいろんなこと、書き込みがあったみたいですけれども、今は消されていますね。結局、子供たちは気がついているんですよ。
さっき、ほかの委員が、先生と子供のコミュニケーションをもっととる場をと言いましたけども、そうじゃないんですよ。子供同士が育ち合う場なんですよね、学校って。単に教師はそのサポート役だけです。その教師がこういった破廉恥行為を起こしている。だから周りの子供たち、それもきちんとした説明はなくて、もう、先生不信、男性不信になっているんです。その原因をつくったのは、加害者だけじゃないんです。そういった学校の、教育委員会の対処の仕方が苦しめたんです。そう思いませんか。対処が間違っていたと思いませんか。
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○熊代 教育長 私は、今の御意見、対処の仕方が間違っていたというふうには受け取っていません。それはなぜかと申し上げますと、1月の事件につきましても、当初、被害に遭われた御家族の方は、これをまず、こういうところには言わないでほしい、こういうところには言わないでほしい、何度もそういうことをおっしゃっていて、それだと、これはどうにもならないんで、やはり学校にだけは、これは校長さんだけでもいいですから、我々としては連絡をして、その対処についてお願いをしたいと申し上げました。初めは、大変、そういうことでありましたので、決して、隠そうとか隠ぺいしようなどという考えは毛頭ございませんでした。これは3年前の事件も全く同じでございまして、あくまでもやはり被害に遭われた方の御家族あるいは被害者側の気持ちを、やっぱり我々として酌まなければいけないと。代表質問の中で、公表することによって抑止力になるんだと、私は、もちろん、そういうことで県の教育委員会も一切のこういうことについては、よほどのことがない限りは公表をしているわけでございますので、そこに、なぜ公表できないのか、なぜこの部分が公表できないのかということについては、やはり被害者側からのそういう申し入れを尊重するという立場をとりますので、それ以外の分については公表はするということで、そのスタンスというのは変わってはおりません。今でも、何かあれば、すぐに公表するということの気持ちは全く変わりませんので、そのあたりは御理解をいただきたい。あくまでも被害者の側からの訴えがどういう内容なのかをまず受けて、我々の対処の仕方が決まってくるというのが実態でございます。
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○三輪 委員 被害者のことをまず考えて、いつもおっしゃりますけれども、この3年前の事件は被害者が訴えているんですよ。被害者が公表を覚悟で訴えているんですよ。被害者が公表していいと言っているのに、市は何で公表しないんですか、それだったら。もう公表していいというなら、公表していいということじゃないんですか、今の教育長のことなら。それで、でも市が公表しないのは、被害者のプライバシーを尊重しているんじゃないんじゃないですか。そう思うしかないじゃないですか。いかがですか。
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○熊代 教育長 私どもは、あくまでも当初の4者でもって話し合って、その結果を受けてそれまで伏せてきたと、公表しなかったという経緯がございます。
したがいまして、御指摘の点は、お気持ちとしては私ども十分わかります。三輪委員さんの考えからすれば、こういう、だから本田議員さんの代表質問の中でもございましたけれども、そういう意味からすれば、もう、相手はそれを覚悟で訴訟に踏み切ったんだから公表すべきなんだという考え方も、私は当然否定することはできません。一理ございます。ただ、私の立場としては、初めから一貫して被害者のそういう人権あるいは生命を守るという立場は、私は生涯をもって、自分の気持ちでもって、あるいは私だけじゃございません、県警の方もいまだにそういう気持ちでいることは事実でございます。それから、両親とそれからそのお嬢さんの間も、恐らくどういう状況になっているのか知る由もないんでございますけれども、どういうふうにして、それをはっきり公表してもいいのかというところの真意もつかめておりません。しかし、これが決着した段階では、当然、被害者は公表できませんけれども、その両親の方のことにつきましては考えざるを得ないなというふうに思っております。そういう気持ちでございますので、そのあたりは本当に御理解いただく、してくださいとお願いする以外ないんでございまして、そういうところを十分お酌み取りいただければ、非常にありがたいというふうに思います。
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○三輪 委員 何か私がそのプライバシーを明かすことを、そういう暴くことを、おかしいみたいな言い方ですね。そうじゃないんですよ。この訴えたときに、弁護士はきちんとその辺は説明しているはずです。本人もわかっているはずです。じゃなかったら、弁護士は資格剥奪になりますよ。そこを覚悟してやっているんですよ。
教育長は男だからわからないかもしれませんけどね、こんなやらせ逮捕までされて、現行犯逮捕でしょう。そう言いましたよね。わかるでしょう、現行犯逮捕って、そんな悲しい思いまでさせて。それもこの間聞いてびっくりしましたけども、原局の質疑から。3日か4日前に本人が先生に相談した、ということは、泳がせたわけですよね。泳がせて、現行犯逮捕したわけですよね。その判断は県警なのか、何だかわかりませんけども、ものすごい侮辱ですね、女性に。そこまでしなければ、この破廉恥行為は防げないという判断でしたんでしょうけども、考えただけでもぞっとします。そんな思いをして、そんな思いをして、それでもこの本人は訴えたんですよ。それがわかりますか。それがプライバシーですか。男性だから、そういうことを言えるんですか。答えてください。
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○熊代 教育長 私は、あくまでも、やっぱり今でも被害者のお子さんを守るという気持ちには変わりございません。やはり我々の使命は、そこの1点にしかございません。したがいまして、委員さんの気持ちは、今、十分理解できますけれども、私の気持ちとして、やはり最後まで何があろうと、そういう面での被害者は守りたいという気持ちはいまだに変わっておりません。
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○三輪 委員 私は、教育長の気持ちは要りません。子供の気持ちを考えてください。子供の気持ち、プライバシー、それを盾に結局保身だと私は思いますよ。
これね、ここまでして被害者が真実を究明しようとしているのに、それは何でかというと、この教師は25年ぐらいですか、もっとか、25年かぐらい教師をしていますよね。その間、この子だけでしょうかね。もっと悲しい思いをしている子がいるかもしれない。これ、そういう思いで訴えているんじゃないですか。
教育長は、その子供の身になってと言いますけれども、本人に確かめたわけでもない。どうして、その子供の気持ちがわかるんですか。
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○熊代 教育長 あくまでも、今、御答弁申し上げておりますけれども、これはやはり本人の当初の考え、それから親の考え、今回訴訟に踏み切ったということでありますので、当然のことながら、御両親はそれを覚悟しているだろうというふうに思います。しかし、御本人は、被害者本人はやはりそうではないだろうというふうに思っております。そうではないだろうというのは、果たして、あくまでも想像でございますけれども、そういうふうに感じます。
何度も申し上げて申しわけございませんけれども、私としては、子供のそうした、まだ、いまだに未成年でございます、まだ数年、これから学校に行かなければならない中で、ケアを受けながら懸命に生きているわけでございますので、あくまでもこれは、私としてはそのお子さんのプライバシー、人権、生命、そのあたりはしっかり守る覚悟でおります。
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○三輪 委員 本人に成りかわって教育長はそういうふうにおっしゃっていますけれども、事実は、訴えたというのが事実です。その気持ちが酌めないのはおかしいんじゃないですか。
この〇〇〇〇って名前は出ていますよね。この校長とか学校名とかね、何で公表できないんですか。本人が特定されるというふうにおっしゃっていますけれども。だって、〇〇〇〇って名前が出ているんだから、調べれば、どこの学校に何年いてって、わかりますよね。開示義務ありますよ。こんなの、黒塗りにしたってしょうがないじゃないですか。
大体、校長も、まあ、裁判所は何でもないと言いましたけども、もうわかっていたのに何にもしなかった。これを見る限り、本当にあれですよね、現認しているのに、修学旅行でも現認しているとか、わかっているところが随分ありますよね。それで1対1になる状況をつくるなといった簡単な指示をしたとか、結局、漫然と放置していたということがもう明らかになっているわけですよね、調べの中で。この校長について罪はないと思っていらっしゃるから、名前を出さない、学校名も出さないということなんでしょうかね。
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○熊代 教育長 これは、やはり個人情報の関係もあると思いますし、それから、全く校長に責任がないわけではなくて、したがって、県教委の方の処分が出ているというふうに私は認識をしております。ただし、その裁判の上で、裁判所の方でそういう判断をしたわけでございますので、そのあたりについては、私も何とも申し上げようもございません。当然、校長としての校内における監督義務を怠ったというところで、恐らく県教委が事情聴取をして、その結果からその判断をしたんだろうというふうに思っております。
したがいまして、校長に全く罪はないというふうには決して、処分が下った以上は当然あるというふうに思っております。
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○三輪 委員 校長にもちろん罪があると思います、私も。こういった校長の指導もできなかった教育委員会にも、罪があると思います。
本田議員の質問のときに、1月24日の事件と一緒に公表するというふうにたしかおっしゃっていたんですが、その公表はいつなさるつもりなんですか。
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○熊代 教育長 ちょっと済みません。
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○山田 委員長 いいですか、御答弁。
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○熊代 教育長 三輪委員さん、そのあたり、もう一度ちょっと詳しくお話しできますか。
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○三輪 委員 答弁で、私はそのとき聞いたのは、公表の時期はその1月、3年前の話ですよ、の公表の時期は1月24日の事件の公表と一緒に行うというふうに言われたので、どういうことなのかなと思ったんですけども、近々公表するという、はっきりしたことを記者会見でもするのかなと思ったんですけれども。今までは、新聞のあれしかないですよね、当該校のその1月のね。1月のあれは、学校の保護者には説明をしていますけども、一般的には、ほかの学校には知らせていない状態ですよね。その前任校とかには何も説明していませんよね、たしか。だから、そういったことで、この3年前のことも、その辺きちんと保護者等に説明をしていくんだなと私は受け取ったんですけれども、そうではなかったんですか。
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○熊代 教育長 保護者説明というのは、1月の事件のときに2日間にわたって行ったわけですが、そのほかについては、保護者説明会というのはやりません。そのことについては、お話はしていないつもりでございます。
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○三輪 委員 そうすると、3年前のこの事件の公表については全然まだ考えていない、議案となって出たときに公表するという、そういったおつもりなんでしょうか。
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○熊代 教育長 当初、おっしゃるとおり、この議案として損害賠償が決定して、その際には話をする予定でおりました。
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○三輪 委員 予定であったということは、今はどういうふうに、この間の、次長だったかな、にお聞きしたときには、最後まで隠し通そうというふうに思っているというお答えだったんですが、そうですか。
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○熊代 教育長 午前中の話の中でも、私、させていただきましたけれども、隠すということではなくて、やはりこの事件の内容については、先ほどから申し上げて申しわけないんですけども、被害者本人を守る姿勢というのは最後までございますので、したがって、保護者説明会等についてはやるつもりがないということであります。
したがって、当然、損害賠償額を市長さんの方にお願いするときには、その旨はやるつもりでおりました。つもりでいたというのは、今回、本会議場、代表質問の中で私はすべて話しておりますので、今後そういう内容の中身を話すつもりはございません。
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○三輪 委員 ずっとその、話すつもりでなかったら、私はあの代表質問のときに、何であれだけおっしゃったのかなと非常に思いますけどね。〇〇〇〇の名前も出して。
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○熊代 教育長 実は、私、2月28日の本田議員の代表質問に当たって、どういうふうに答弁できるのか、実際に、今、東京都で教育委員をされていて弁護士をされている方、これの専門の方ですけども知り合いにおりますので、私として個人情報が出せない、どういうふうに、どこまで公表できるのか、役所に来て8時半から9時20分ぐらいまで約50分間でしたけれども、いろいろ指導を受けました。私としても、こういう重要な案件を議場で公表するということは慎重を期するということもございましたので、前の日にちょっとお電話入れて、あしたの朝聞きたいということで、詳細に指示を仰ぎました。そういうことで、議場に臨みました。あの範囲が最低限しゃべってもいい内容であるというふうに指示を受けましたので、自分としてはそこまでの段階にとどめたわけでございます。
したがいまして、先ほども、午前中、議場で話したことがすべてでございまして、あれ以上も以下もないと、そういうふうに、私、午前中に御答弁させていただいたのは、そういう意味でさせていただきました。したがって、あとは、私の方から話す内容は、本会議場でしゃべったのが最大限であるというふうに思っております。
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○三輪 委員 これ以上そのことについて言っても、教育長から特に出ないと思いますから、次にちょっと進みます。
先ほどこれからのね、これからのことを、ポストのことはやると言っていらっしゃいましたけど当たり前だと思います。メール相談とかその辺のことも言わせていただいておりますけれども、そんなのはすぐできることですので、もう1回は言いませんけれども。
この、こういった破廉恥事件が起きる背景というものは、教育長はどういうふうに考えていらっしゃるんですか。先ほどほかの学者さんの話をおっしゃいましたけど、教育長の言葉でお聞かせください。
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○熊代 教育長 大変、私にとって難解な御質問で、答弁に窮するところがございますけれども、やはり日ごろからの教職員の気の緩みと申しますか、それも大きな原因になるだろうと。何の気なしに子供と相対していないだろうか、もっと厳しく、お互いに、子供同士あるいは教師対子供、教師対教師、その中を律する中で、やはり自分としてもそういう使命感を持って臨まないところに、一つ気の緩みが出てくるんじゃないかなというふうに考えております。と同時に、今のこの時代的な背景の中で、何でもやってもいいんだという、それが一部の心ない教師の気持ちをゆがめているというふうに思っております。とんでもない、いろんな情報が氾濫している中で、その整理もできないままに、そういうことに対して平然と、何のためらいもなく、そういう行為をしてしまうということでありますので、そういう、もちろん、いろいろ、もっとその本人自身の気の持ちよう、性格、人格すべてあると思いますけれども、だれにでも、大変申しわけないけれどもそういう気持ちがあるとしたならば、やはりそこに理性の働く力が極めて弱いと、薄弱であるというふうに思わざるを得ません。したがって、ほかの人たちはなぜそういうことをしないのか。それはやはり、しっかりとした理性を持っていて、一線を引くだけの力があるからだというふうに思います。
したがいまして、やはり人間として、先ほど午前中の質問にもありましたけれども、人間としてのやっぱり品格というのは、いい意味でのですね、品格というのは備えていかなければいけない、それはどこからやはり育っていくかというと、お互いがそういう多くの人との出会い、つき合いの中で、自分1人では育ちませんので、いろんな人の影響を受けながら育っていくものだろうと思います。
ここ数十年、もっと前ですか、昭和52年ぐらいから人間同士の濃密な関係がなくなってきたと言われている時代が昭和50年代の初めでございました。
そういう意味で、少し長くなりますけれども、学習指導要領も大きく変わり、そして、例の学校週5日制、これは、言ってみれば、子供たちが社会の中、地域の中で、人と人との結びつきが非常に弱まってしまった。したがって、土曜日を休みにすることによって、大人も子供もみんな一緒に、外に出ていろんな人づき合いをする中で1人の人間を育てていこうというのがねらいでございました。あらゆる手を尽くしてはきましたけれども、やはり時代的な流れというんですかね、それに抗し切れなくて、一部にそういう脱落する人間が出てきてしまったという大きな原因がございます。今、また反省点に立っているわけでございますが、そういうもろもろの人間性、人間的な弱いところをみんなでやはり補っていくのが、人の気持ちを大事にする思いやりかなというふうに思います。
したがって、先ほども申し上げましたが、神奈川県が出しましたポスターの中に、「見つめよう自分の心 気づこうみんなの人権」という標語がございます。これは、全県県民挙げて、子供、女性、障害者、高齢者、患者さん、同和問題、外国籍の県民、ホームレス、犯罪被害者等、そういう人たちの気持ちを酌み取れるような県民に育てようということがございます。そういう意味で、これからの教育の中身はそういうことに配慮しながら、勉強も大事ですけれども、人間としての成長をしっかり育てていかなければいけないんじゃないかなというところにあると、私は思っております。
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○三輪 委員 先ほども少し伺ったのであれですけれども、個人の品格を育てるということで、だったら何をするんですか。
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○熊代 教育長 これは具体的に、学校の中にありましては、やはり学校の中でのお友達同士あるいは先生と子供の関係の中で、そういうお互いが切磋琢磨する中で育っていくものである。もちろん、これは学校だけで育て上げられるものではなくて、地域やあるいは家庭、社会がともに身につけさせてやるべきものであろうと思います。
そのためには、大人の方がそれだけの資質を備えていかなければいけないわけで、学校と家庭や地域が、それぞれの持ち場で、そういう子供たちに、将来、大人になるための知恵を授けていかなければいけないと。それが、その人の個性なりを引き出して育てていく、そこに1人の人間としてのやっぱり品性というものが育っていくのではないかなというふうに思っておりますので。
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○三輪 委員 教育長は、つい子供のことを考えて子供の育ちの話になってしまうんですが、私が問題にしているのは先生のことを問題にしているので、今もその個人が、個人の問題だとちょっとすりかえられるような感じで私は聞いていたんですけれども、確かに個人が異常なんだと思います。でも、今、こういった破廉恥事件がある背景の中に、この資料の中にも、パソコンと対話しているからとか、そういうことを書いていらっしゃる方もありましたね、この資料に。
ですから、何を、これからこういった破廉恥事件を起こさないために何をするかというところを、具体がなければ幾ら品格を育てるといっても、何にもなんないんです。そこをお聞きしているのであって、教育長の子育て論、教育論を聞いているわけじゃないんです。何を具体にできなかったからこの事件がまた起こる、そこを聞いているので、そこを端的にお答えいただきたいんですが、いかがですか。
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○熊代 教育長 失礼しました。今、自分の思いを、これからの人を育てるという意味でお話を申し上げました。当然、教師の側もそれを育てる側でございますので、それだけの使命感と品格を備えていかなければいけません。
本当に、わずか一握りのこういう教員によって、すべての教員が推しはかられてしまうということでありますので、今、鎌倉で行っているあるいは県を挙げて行っていることは、まず、教員になりたてのころに、教員に対する、言ってみればCAPみたいなことを、初任研のときに、いろんな講師にお願いをしてやっております。それから、年間を通じましては、それぞれのロールプレーイングでありますとか、そういう場を設けて、こういうときにどういうふうな対応をしたらいいのか研修の場を設けているようでございますので、ただし、それをやったから防げるかというと、それだけでは不十分なところがたくさんございます。
そういう中に、いろいろな、先ほどから申し上げている事故防止会議の内容、それから、御指摘のありました、そこに書かれている幾つかの項目をやっぱり確実に果たす中で、そういう教員が出ないような雰囲気を、学校の中の環境づくりを進めていかなければいけないというふうに考えております。今後も、そういう意味で十分な指導を構築していかなければいけないというふうに考えております。
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○三輪 委員 わずか一握りなんですけれどもね、確かにそんな、すべての先生だと思いません。ただ、だれでも、先ほど教育長もおっしゃりましたけれども、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。こういうね。
それを結局みんながそういうことを起こさないために何ができるかというところで、やっぱり5日制とか、さっきおっしゃりましたけども、その中で、やはり先生方がそういうお互いに話す場、そういうところがないと教育長もおっしゃりましたけれども、そういうことをわかっていらっしゃるなら、そこの具体を、そういう場をわざとつくるとかね、そういうことをやっていかないと、結局このまま何にも具体策なく3年間無意味に過ごしてきた、また同じ事件が起こるという形になる。何しろ他人事じゃないというところでとらえて、みんなでやっていく、そういうところが私は必要なんだと思うんですけれども、そういったところでこれから具体策を練っていらっしゃるということですので、ぜひ考えていただきたいですけれども、学校教育問題対策委員というものを今回具体で出していらっしゃいますけれども、これも訴訟に対応するような形のものだというふうに伺っていまして、やはり教育委員会に訴えることがなかなかできなかったところ、また校長に訴えても結局そのままになってしまったと、こういう、やはりそういう体質があると思うんですね。そういう意味で、私は学校や教育委員会以外のところに子供の人権オンブズマンをつくるべきだと言っているんですけれども、それは市長に伺うことではあるんですが、それについて、教育長は、私は教育委員会に訴えられなかったところの補完として市長部局の方につくるべきだと思っているんですが、その辺はどういうふうにお感じになりますか。
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○熊代 教育長 こういう問題は、教育委員会の内部だけというよりも、やっぱり全市挙げて取り組んでいかなければならないというふうに考えます。それは、当然、保護者の皆さん、地域の皆さんも巻き込んでやはり対応を考えなければいけないという意味で、ぜひ市長部局とも連携する中で今後進めていければ、大変ありがたいというふうに思っております。
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○三輪 委員 最後に、教育長の御自分としての責任のとり方というのは、今後どういうふうに考えていらっしゃるのか、そこだけ聞かせてください。
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○熊代 教育長 その状況にあったところで、自分自身の問題もございますけれども、当然それを判断するべきところでもございますので、それについては、事があれば、私としてはいつもそういう気持ちでおります。いかなる責任もとるということで、いつもそれは心に心がけているところでございますので、今後ともそういう気持ちで、二度と起こさないという信念をもって、自分の責任を全うしたいというふうに考えております。
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○三輪 委員 ぜひ、その言葉を信じさせていただきたいと思います。もう二度とこういうことが起こらない、具体的な体制づくり、していただきたいと思います。
教育長に長々と質疑いたしましたが、市長に、人権オンブズマン、私は必要だと考えておりますが、いかがでしょう。
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○石渡 市長 今、人権擁護委員の先生方、そして、こども部にこどもと家庭の相談室、また児童相談所、また教育委員会の方で今度学校教育問題対策委員会をおつくりになる。こういった今の人権をやはり守るという立場でそれぞれ御発言いただいていたかと思います。
その中で、やはり人権オンブズマンということになりますと、オンブズマンとしての格付と申しましょうか、条例、制度的に整備していかなければいけない。そういったことを含めて、今後、今、御尽力いただいております人権擁護委員の先生方のお役目やあるいはこども部のこどもと家庭の相談室、そういった役割もよく見きわめながら、今後、課題として研究をしてまいりたいと、このように考えております。
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○三輪 委員 これだけの事件があって課題として研究していくというのは、ちょっと私は納得しませんが、いかがでしょうか。
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○石渡 市長 私の、その課題として研究するという意味の重みも受けとめていただきたいと思うんですが、やはり、いわゆる人権オンブズマンとして、一つは制度にしていくためには、条例等の整備も当然あるわけでございまして、いついつまでにこれを確立したいということを今ここでお約束するということは、私はかえって無責任な御回答だと思いましたので、積極的に研究、取り組んでまいる、このようにお答えすればよろしいでしょうか。
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○三輪 委員 市長は、初めて私が人権オンブズマンと言ったと思っていますか。
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○石渡 市長 前から御指摘があったというふうには思っておりますが、いつ、どのようにあったかということは、今、この時点では覚えておりません。
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○三輪 委員 私は、人権男女参画のところで、何年前かな、少なくとも3年前からずっと言い続けていますが、研究していきます、研究していきますで、この間は原局で、同じ担当ですが、まだ研究です。何にもなかったならいいですよ。あったんじゃないですか、もう、最悪のこの事件。これの事件があっても、今までの人権擁護委員が機能すると思いますか。人権擁護委員は今何をしているか、御存じでいらっしゃらないですよね。
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○石渡 市長 日々の御活動については、お話しするほど熟知はいたしておりませんが、私は御尽力賜っているというふうに承知をいたしております。
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○三輪 委員 別に委員の方がどうのこうのということじゃないですけども、実際に報告書をつくるような形にしか、私は動きがとれないような形だと思います。
今、こういうところを、訴えられるところがない。訴えても結局うやむやにされて、もう4年間もこんな思いをさせる。そういう状態があったわけです。ですから、この人権擁護委員とか相談室とか、そういうところだけじゃ機能しなかったということじゃないですか。そうじゃないですか。いかがでしょうか。
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○石渡 市長 そのような御指摘を受ければ、全くそうではなかったとは断定できないと思いますが、いずれにいたしましても、今後しっかりと課題として受けとめて、研究を進めてまいりたいと考えます。
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○三輪 委員 いついつまではとおっしゃりますが、私はもう、即、つくりますと言ってほしいですね。今までだって、こういう案件に対しては機能できなかったんです。それぞれ、もちろん、持ち場、持ち場でやっていらっしゃりますけども、結局こういう重い案件については、そこを訴える、擁護、調査も兼ねてきちっと公正・公平にやってくれるそういった機関を設けれなければ、また条例で、そういった子供の人権を、人権条例ありますね、川崎市あたり、やはり、そういう形できちんと設けていかなければいけないんじゃないでしょうかね。
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○石渡 市長 川崎市さんの例をお出しになりましたので、川崎市さんの例もよくやはりこれから勉強させていただいて、先進都市、何市かあるというふうに聞いております。そういうところも含めて、このオンブズマン制度をつくればすべての問題が解決するという、そんな思いは全くございませんが、そういうことによってやはり防止できるということであれば、これは前向きに取り組んでいかなきゃいけない大きな問題だというふうに思っていますし、今こういった事件が実際起きてしまった等々踏まえて、早急に課題として研究を進めてまいりたいというふうに、このように考えております。
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○三輪 委員 今まで私、ずっと研究と言われているので、私はあと2年しかないですけども、議員生活。それまでにできるのかとは、とっても思えませんが、早急にというのはいつでしょうか。
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○石渡 市長 早急にというのは早急にでございまして、今、私が何月何日までというお約束はできないんですが、例えば私の任期中ですとかいうことを申し上げれば、かえって無責任になると思いますので、できるだけ早く研究をしてまいりたいというふうに考えております。
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○三輪 委員 市長にあれしても、なんでしょうけども、研究をしていくと言って、3年以上、それでもできていない。繰り返しになりますけども、この事件を重く受けとめているんでしょうかね。
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○石渡 市長 大変重く受けとめています。
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○三輪 委員 受けとめているなら、条例つくるのに半年あればできますよね。
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○石渡 市長 ですから、条例あるいはそのオンブズマン制度によって、すべてが防止、それによって効果があるということが確認でき、あるいはまた確実にそれはないということを前提に申し上げれば、早急につくらなきゃいけないかもわかりませんが、今、既に人権擁護委員の先生方、あるいは私どもでもこどもと家庭の相談室あるいは児童相談所やいろいろ、それぞれがやはり重複している部分もあると思うんです。そういったものをやはりしっかりと整理し、また今度19年度から学校にもできる、本当に学校との、教育委員会との連携もしっかりと進めていかなきゃいけない。そんな思いで、今、答弁をさせていただいております。
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○三輪 委員 非常に残念な答弁です。市長は、この事件、訴えられているんですよね。この、市長が、御自身が訴えられているということをどういうふうに受けとめていらっしゃるのか伺います。
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○石渡 市長 公共団体の長として訴えられているというふうに認識をいたしております。事件が、当時、児童・生徒であったということから、教育委員会の権限、監督権限の中にあるということで、教育委員会の御意向を尊重し、これまで進めてまいりました。
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○三輪 委員 教育委員会の御意向を尊重して、ちょっとよくわかりませんが、これは市が、この事件については市が悪いというふうに受けとめて、教育委員会の監督責任があるというふうに受けとめて、この条件に応じるというふうに考えていいんですか。
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○石渡 市長 監督権限が、独立機関である教育委員会にあるというふうに私は考えておりますので、これまでも教育委員会の考え方を最大限尊重してまいりました。今後も最大限尊重してまいる所存でございます。
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○三輪 委員 そうすると、教育委員会がこれはまだ争うという、先ほど言っていらっしゃいました、金額的に。そこに任せていて、市長が訴えられているわけだけども、その辺は全部教育長に任せるということですか。
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○石渡 市長 教育委員会の御意向を最大限尊重したいと思っています。
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○三輪 委員 先ほどちょっと私の聞き方がまずかったと思うんですが、教育委員会の監督責任ということは、どういうふうに考えているんでしょうか。
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○石渡 市長 監督権限が教育委員会にあるというふうに思っております。
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○三輪 委員 この事件、3年前の事件について、教育委員会というとあれでしょうかね、教育長の責任はどういうふうに、どのぐらいあるというふうに考えているんでしょうか。
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○石渡 市長 教育委員会の教育長の立場で、私はお考えになるものだというふうに考えております。
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○三輪 委員 市長はどういうふうに考えているのか、聞いているんですけど。
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○石渡 市長 教育長の責任は教育委員会において処せられたというふうに承知をいたしております。
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○三輪 委員 もちろんそうですね、それはそうですけれども。市長はこれを重く受けとめて、今後も、いろいろ提案させていただきましたけども、その辺しっかりやっていただきたいと思います。きちんとした答えはいただけませんでしたので、速やかなオンブズマン制度の実施をお願いして、私の質問を終わります。
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○山田 委員長 それでは、暫時休憩いたします。
(22時33分休憩 22時35分再開)
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○山田 委員長 それでは、再開いたします。
休憩中に、皆さんに今後の質疑について、理事者質疑についてお諮りいたしましたところ、延会して、25款労働費については明日でいいんじゃなかろうかということでございましたので、25款労働費以降につきましては明日の理事者質疑とさせていただきたいと思います。
確認のため再開の日時を申し上げますと、3月16日午前10時から、25款労働費の理事者質疑からということで確認させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
それでは、本日の予算特別委員会につきましては、延会とさせていただきたいと思います。どうもお疲れさまでした。
以上で本日は延会した。
以上は、会議の顛末を記録し、事実と相違ないことを証する。
平成19年3月15日
平成19年度鎌倉市一般会計
予算等審査特別委員会委員長
委 員
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