平成19年自治基本問題調査特別委員会
1月23日
○議事日程  
平成19年 1月23日自治基本問題調査特別委員会

自治基本問題調査特別委員会会議録
〇日時
平成19年1月23日(火) 10時00分開会 12時07分閉会(会議時間 0時間25分)
〇場所
議会第1委員会室
〇出席委員
山田委員長、前川副委員長、久坂、納所、三輪、小田嶋、高野、高橋、野村、森川の各委員
〇理事者側出席者
なし
〇議会事務局出席者
石井局長、磯野次長、小島担当書記
〇本日審査した案件
1 議会に関する検討
(1)議会としての情報の収集と公開について
(2)行政に対する監視・検査機能の強化について
(3)議員立法など政策立案機能の強化について
(4)市民代表機関としての議員の連携強化について
(5)議会の本会議・委員会の活性化について
(6)追加項目
  議会の権限・権能について、苦情救済制度について、議会広報(能動的なもの)、議会活動の支援体制について、議員の倫理規定について
2 その他
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○山田 委員長  大変御苦労さまでございます。ただいまより自治基本問題調査特別委員会を開催させていただきます。委員会条例第24条第1項の規定によりまして、本日の会議録署名委員を指名いたします。久坂くにえ委員にお願いいたします。
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○山田 委員長  それでは、審査日程、お手元に資料を配付させていただいておりますが、日程の確認をさせていただきたいのですが、いかがでございますか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、日程第1より進めさせていただきたいと思いますが、ちょっとその前に配付資料の確認でございます。お手元に本日配付分として、自治基本問題調査特別委員会の検討経過というのがございます。あとは事前配付資料でございますけれども、お手元の方にお配りさせていただいていると思いますが、1点目はオンブズマン制度についてということです。あと二つ目の資料は、札幌市自治基本条例の構想私案ということで、神原先生の私案ということで、15ページと16ページのボリュームのものが2冊、既にお手元に行っているかと思いますけれども、この3点、資料としての配付確認をしたいんですが、よろしゅうございますか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、検討経過、紙1枚になりますけれども、ちょっと検討結果の内容について、一度お目通しいただければと思いますが、何か追加とか訂正とかございましたら御指摘いただきたいと思います。特にないですか。よろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、検討経過については一応これでということで処理したいと思います。
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○山田 委員長  では日程に従って、議会に関する検討ということで、引き続き検討についての御意見をいただきたいと思いますが、前回のこの検討経過にも記載してございますが、高野委員の方から一応5項目にわたる課題、五つ御提起いただきました。具体的な検討項目としてのコメントといいましょうか、文書を配付させていただいて、これについての検討を開始したと。追加といたしまして、きょうの日程の(6)にありますけれども、議会の権限とか、権能等々についての追加項目ということで、一応前回までの確認はここまでなんですけれども、それ以外に今追加でしておきたいということがございますでしょうか。項目としての追加、特にないですか。
                  (「はい」の声あり)
 では、特にないんであれば、また後ほど確認ということもしていきたいと思いますが、じゃあ、とりあえず配付資料なんですけれども、高野委員からの指摘事項についての検討についてはもうちょっと後で、一応配付資料について、あらかじめ御提起いただいた方から、一応この中身について、どういう趣旨でどういう内容を今後この資料に基づいて検討したいんだということを、ちょっと少しの時間で結構ですので、一応御開示いただけるとありがたいんですが、高橋委員か森川委員、どちらからでもいいと思うんですけれども。
 
○高橋 委員  実は、私が考えていました資料はちょっと古くなりまして、総務省の方のホームページから検索ができない状況になっておりまして、ちょっと私も古い資料を探したんですけれども、見当たらなかったもんですから、小島さんに別な資料を検索をしていただきました。中身につきましては、私がお話ししていたものがあわせて入っておりますし、さらに詳しい情報も入っています。各地のオンブズマン制度がどんな形で制定されているかとか、そういうところまで踏み込んだ資料にはなっております。そのオンブズマン制度の意義とか、苦情救済のあり方として、一般オンブズマン制度と、それ以外の特殊オンブズマン制度というんですか、子供オンブズマンとか、医師オンブズマンとか、できるだけ細かく制度を設ける方が有効だというようなことが読み取れるというふうには思います。ただ、なかなか経費のことを考えますと、細かくオンブズマン制度をやるのは難しいんですけれども。
 これには入ってないんですけれども、横浜もオンブズマン制度という形、きちっとした名前はうたってないんですけれども、福祉のオンブズマン制度は持っております。川崎の方も事例として出てますけれども、川崎の方はたしか子供オンブズマンと一般オンブズマンと二通りに分けてあると思います。
 いずれにいたしましても、市民相談窓口と監査委員会制度、その間の救済をどういうふうにするかという、先般も言いましたけれども、議員を知っていれば議員に相談したりとか、そういう形でやっているのが通常だと思いますけれども、それを行政的に制度化して、市民の困っているものをどういう形でフォローしていくのかという、こういう制度が必要ではないかと。こういう趣旨でこういう資料を出していただきました。かなり広範にわたっておりますので。
 あと、ちょっとこれには出ていないかな、行政評価委員会みたいな形で、オンブズマン制度を制定しているところもありまして、そこは市民の困っているものを救済する立場と、行政がやっている営みについて、きちっと進捗状況が進んでいるかとか、行政を点検する、外部監査的な要素もプラスしてやっている市もあります。ということで新潟の行政評価委員会とかと書いてありますけれど、新潟だけじゃなくて、ちょっとこれには出てきてないんですけれども、そういうふうな自治体もあります。それは行政側で所掌事務も明らかにして設置すれば、そういうこともできると。そういうふうなことですね。一応ちょっと雑駁な説明ですけれども、そんな感じです。
 
○森川 委員  私は神原私案を出していただいたんですが、神原私案というのは、北海道大学の先生が自分の私案として出されたものなんですが、その中で特に第7章、議会と議員活動の原則のところで、かなり具体的な、要するに議会としての役割と議会がすべきことというのを定めているんですね。後ろの方にも議員の責務というようなところとか、政務調査費とか、かなり細かく書き込まれています。既に実際にうちの議会で、例えば一問一答のこととか、実際にはもう行われていることというのも含まれているんですが、一つの示唆になるかなというふうに思いまして、出していただきました。
 ただ、実際には、議会基本条例を制定することまで含めて書いてあるんですが、札幌の自治基本条例には、残念ながらこれは全然生かされませんでした。ただ、やっぱりかなり参考になることが具体で書いてあるから、皆さんにぜひ一読していただければ、今回の調査特別委員会の参考になるんではないかなというふうには思います。
 
○山田 委員長  ありがとうございました。それでは、これは資料として、今後の検討の中で盛り込んでいくべきことということで、具体的に御提言をいただきながら、皆さんこれを参考にしながら、今後の議論を進めたいと思います。
 それでは次に、高野委員から御提起のあった、前回の資料、お手元にお持ちでいらっしゃいますでしょうか。
 お手元にあるということを前提に、本日その中から議論をまず進めさせていただきたいと思いますけれども。どうでしょう、どなたか、これからと、こういうところからという切り口、スタートできればと思うんですけれども、どなたか御提起いただけるでしょうか。順を追っていいよということであれば順を追ってやってまいりますけれども。よろしいですか。ちょっとランダムになるかもしれませんし、その辺はまた、皆さんの御議論の中で調整していきたいと思いますけれども。
 それでは、この段階で御提起いただいた中で課題の(2)のところ、行政に対する監視・検査機能の強化についてというところですね。一つ目には、議会に顧問弁護士や各種専門家を設置するという、これは高野委員の言葉として書かれてある。こういった議論はもうあったかと思います。あと、審議会等の行政過程における審議内容を積極的に議会に明らかにする、というのがあるんですが、こういった視点を持って、行政に対する監視・検査機能の強化について、ちょっとディスカッションをさせていただきたいと思います。
 ということで、ちょっと一たん休憩させていただけますでしょうか。
               (10時12分休憩   11時04分再開)
 
○山田 委員長  再開いたしますが、どなたからでも、ぜひ。
 
○森川 委員  私は監視・検査機能を強化するに当たっては、議決事件をやっぱり条例で定めて、少し拡大していく、必要なものを。ただ、議決事件を拡大するに当たっては、やっぱり議会の中できちんと議論をして、拡大をしていくということを一つ提案したいと思います。
 
○納所 委員  それについては、自治法第96条を精読するということ、その範囲というもの、もしくは条例独自で議会が決めるべきことという、そのライン引きはきちっと議論すべきであるというふうに思います。
 あとは専決処分の規定についても、その議論の中でその性格というものをはっきりと認識しておく必要があるんではないかなというふうに思います。
 
○高橋 委員  今、日程1の(2)番の行政に対する監視・検査機能の強化についてと、こういう中でいろいろ議論したわけですけれども、追加項目の中の議会の権限・権能の拡大、苦情救済の制度について、こういったものも監視・検査機能の強化の中に含まれるであろうと。こういったことも検討して、できるものがあれば制度化していくことが必要じゃないかと思います。
 
○高野 委員  前回、提起させていただいた中にも入ってますけど、今、議決権の拡大という大変重みのある提案もされましたけど、その前提として、やや抽象的ではありますけども、より積極的に行政過程の情報、内容を委員会等の議会に明らかにするようにしていただきたいと、行政から議会に対して、ということです。
 
○山田 委員長  どうもありがとうございました。一応今後の方向性の確認というところで、今、委員の方、あるいは個別課題も含めて意見をいただきました。今後のいろいろな、どこでどういう結論を見出していくか。あるいは条例の中に成文化するということもあろうかと思いますけれども、そういったことについては、また今後別の機会をもって確認していきたいというふうに思いますので、それについてはまた別の処理をしていきたいと思います。きょうは皆さんから御提起いただいたことを確認して、ちょっと次に移らせていただきたいんですが、よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
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○山田 委員長  それでは、(3)の議員立法など政策立案機能の強化についてという、そういう大きな課題の中で2項目ほど今御提起いただいていますが、一たんそこを確認した上で、また再度休憩をさせていただきたいと思いますが、よろしくお願いします。
               (11時07分休憩   11時49分再開)
 
○山田 委員長  では、再開いたします。
 
○森川 委員  議員立法するに当たっては、やはり議員立法に必要な専門家または法制担当などを必要に応じて活用できるような、そういう制度、常設とはいいませんけれども、そのところが私は必要ではないかなというふうに思っております。
 
○納所 委員  それに当たっては、やはり他の自治体の議会等と連携をして、職員を例えば共同で持つであるとか、三浦の広域でそういった機関を持つということも、一つの考えなんではないかなと思います。
 
○高野 委員  議会としての政策立案機能の強化を図るという点においては、四日市市などで行われておりますインフォーマルな組織としての議員懇談会といいますか、政策研究会というか、条例を議員立法でやろうとする場合であるとか、それに限らず政策的な提起をしようだとか、意見書、決議も含めて、議員同士が率直に意見交換できる、そういう場をつくることによって、議会としての政策の提起をする。そういう積極的な役割を果たしていくために、そういった議会内に懇談会とか、ないしは政策研究会というようなものを設置して、必要に応じて議員の意見交換の場として活用すると、そういう提案をしたいと思います。よって、市民代表機関としての議員の連携強化というところと、これはほぼ重なるというふうに私は考えております。
 
○山田 委員長  ほかの方。
 
○高橋 委員  1点だけ。議員の立法とか政策、制度の立案、そういったものを推進するべきだと、そういう立場での発言でありますけれども、我々議会としては、議会事務局が今最もサポート役としては頼りにしているわけであります。そこがきちっと機能していくために、いろいろな施策を考えていくべきじゃないかと。そういう中では、いわゆる外局として市長部局に戻ったときに、しっかりやっていた人間が管理職としてやっていけるような環境づくりというんですかね、そういったことも片方ではきちっと進めるべきだろうと。
 これは蛇足になるかもしれませんけれども、やっぱり情報通報制度というんですかね、内部リーク、こういったことを行政全体として受け入れるような環境づくりをすることが、やっぱり外局でしっかり働いてもらった人間をきちっと評価できるということにつながっていくと思いますし、そういう環境を片方では整えることがですね、議員立法や議員の政策立案、そういったことをしっかりとサポートしていただける環境づくりにつながっていくというふうに思いますので、直接的なあれにはならないかもしれないんですけれども、意見として言っておきたいと思います。
 
○山田 委員長  ほかの方、よろしいですかね。
 ではちょっと取り急ぎ、時間も迫っておりますけれども、高野委員の方から(3)と関連してということで、(4)も共通なんですよというお話もありましたので、ちょっとそのあたり含めて、課題(4)のところの整理まで、きょうは進めさせていただきたいと思うんですが、ちょっと一たん休憩をさせていただきます。
               (11時54分休憩  12時00分再開)
 
○山田 委員長  再開いたします。
 (4)の議員の連携強化というふうなことで、検討課題の項目としても議員懇談会等の話が進められていますが、これに関して御意見ございましたら、お願いいたします。
 
○高橋 委員  議員間でいろいろなことを協議しながら進めていくということは非常に有効なことだと思います。その議論の種になる、もとになる情報をきちっとやっぱり収集、把握していく。それは地区別にそういった情報を収集をする、それから団体別に収集をする。特にNPO団体とは政治活動の制限がありますから、議会としてきちっと受けていくというような制度が確立すれば、かなりNPO団体と議会との連携というのは深まっていくんじゃないかなということで、この辺はきちっと制度化されることというのは有効だろうということです。
 
○高野 委員  これは先ほどの3番目の政策研究会(仮称)というところとも重なる内容であることは先ほど申し上げたとおりなんですけど、やはり議会としていかに鎌倉の市政、行政側に対して政策提案していくか、条例、議員立法が大きなこれ眼目になっていきますけど、そういう点でいえば、いろいろな課題、政策、それから意見書だとか決議だとか、もちろん議員立法、これ含めて議会内にそういった懇談的な、する場、そういった機能をやっぱりつくることによって、より議会として積極的な政策提起など、議会もやっぱり存在をきちんと市民の皆さんに見えるような形になっていくことができるんじゃないかという点で、ちょっと重なりますけど、懇談会的なものをつくったらどうかということを申し上げておきます。
 
○山田 委員長  その他の方で。特によろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 ちょっと時間がまいりましたが、議会、本会議、委員会の活性化等については、あり方委員会の方でも別途議論している部分もございますけれども、先ほど一般質問の話でかなり皆さんからの御意見が多かったようですので、ちよっと一度整理を一たんさせていただきたいと思います。ちょっと1日ずれちゃう格好になりますけれども、次は課題の(5)と、あと残された追加項目のところをですね、1回整理をさせていただきたいと思います。
 ちょっと一たん休憩して、日程の調整をしたいと思いますので、ちょっと一たん休憩いたします。
               (12時04分休憩  12時06分再開)
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○山田 委員長  再開いたします。
 次回の日程でございますが、2月議会の一般質問終了後、速やかに特別委員会の方、開催させていただいて、次々回の日程について、その場で確認をするということで皆さんにお諮りいたしますが、よろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、ちょっと時間も延長しまして申しわけございませんでした。本日の特別委員会についてはこれにて終了したいと思います。どうもありがとうございました。
 以上で本日は閉会した。


 以上は、会議の顛末を記録し、事実と相違ないことを証する。

   平成19年1月23日

             自治基本問題調査特別委員長

                       委 員