○議事日程
平成18年12月12日文教常任委員会
文教常任委員会会議録
〇日時
平成18年12月12日(火) 10時00分開会 16時24分閉会(会議時間 4時間44分)
〇場所
議会全員協議会室
〇出席委員
前川委員長、納所副委員長、石川、山田、高野、高橋、松中の各委員
〇理事者側出席者
小野田教育総務部長、中野教育総務部次長、勝山教育総務部次長兼教育総務課長、菱田教育総務課課長代理、熊谷学校施設課長、穂坂学務課長、岡嶋学務課課長代理、飯尾教育指導課長、山本(満)教育センター所長、望月教育センター所長代理、金川生涯学習部長、神田生涯学習部次長兼生涯学習課長兼世界遺産登録推進担当担当次長、伊藤中央図書館長、古谷文化財課長兼世界遺産登録推進担当担当課長、永井鎌倉国宝館副館長、原世界遺産登録推進担当担当部長、島田世界遺産登録推進担当担当課長
〇議会事務局出席者
石井局長、磯野次長、久保議事調査担当担当係長、原田議事調査担当担当係長、小林担当書記
〇本日審査した案件
1 報告事項
(1)鎌倉市立第二中学校改築について
(2)学校給食費の徴収状況について
(3)平成17・18年度中学校国語書写の履修状況について
(4)平成17年度児童・生徒のいじめ問題の状況について
2 議案第60号平成18年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち教育総務部所管部分
3 陳情第12号鎌倉市立小学校での少人数学級の実現についての陳情
4 報告事項
(1)鎌倉市指定有形文化財の指定について
(2)鎌倉彫屈輪文香合の購入について
(3)鎌倉市中央図書館エレベーター事故に係る損害賠償請求調停事件について
5 議案第60号平成18年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち生涯学習部所管部分
6 報告事項
(1)国指定史跡の新指定及び追加指定の状況について
7 閉会中継続審査案件について
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○前川 委員長 おはようございます。それでは文教常任委員会を始めたいと思います。
初めに、会議録署名委員の指名をさせていただきます。委員会条例第24条第1項の規定により、本日の会議録署名委員を指名いたします。高野洋一委員にお願いいたします。
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○前川 委員長 お手元に本日の日程がございますけれども、審査日程の確認をさせていただきますが、このとおりでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
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○前川 委員長 それでは日程第1報告事項(1)「鎌倉市立第二中学校改築について」原局から報告をお願いいたします。
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○学校施設課長 報告事項(1)鎌倉市立第二中学校改築について、御報告いたします。
第二中学校の改築に関しましては、本年2月の当委員会において、学識経験者、学校関係者及び地域の代表の合計13名からなる鎌倉市立第二中学校改築検討協議会を組織し、基本計画の策定に向け作業を開始する旨の御報告を行ったところでございます。
この検討協議会は2月24日から11月24日までの間に6回開催し、お手元の鎌倉市立第二中学校改築基本計画としてまとめましたので、御報告するものでございます。
お配りしました資料、鎌倉市立第二中学校改築基本計画をごらんください。
内容といたしましては、目次にありますとおり、基本理念、基本方針、施設整備の方向性、第二中学校改築の現状と課題の4項目と、資料編とで構成しております。
資料の1ページを御参照ください。基本理念についてですが、豊かな自然環境との共生、地域の歴史と文化の継承、21世紀を担う人間力の育成といった視点から検討を進め「鎌倉の自然・歴史・文化そして地域と調和・共生し、21世紀社会を担う「知力」と「人間力」を育む学びの場」としております。
資料の2ページに移りまして、基本理念を実現するための基本方針として、五つの視点からまとめてございます。具体的には、(1)「学ぶ意欲の向上につながる学習空間」といたしまして、確かな学力の育成のほか、情報化の進展やこれからの学習形態の変化に対応できる学習空間づくり、また、心身の健やかな成長のための体育環境づくりなどといった視点から4項目を掲げております。
次に、(2)「充実した毎日を過ごすための生活空間」といたしまして、生徒や教職員にとって1日の大半を過ごす生活の場であるといった視点から4項目を掲げております。
次に、(3)「環境に調和し共生する学校」といたしまして、周囲の自然環境を生かし、周辺景観の向上や埋蔵文化財との共生など、環境面に配慮するといった視点から3項目を掲げております。
次に、(4)「安全・安心で誰にでもやさしい学校」としまして、防災面や防犯対策、バリアフリーといった視点から3項目を掲げております。
そして、(5)「地域に開かれ地域と連携する学校」としまして、学校と地域との連携や交流、防災拠点として地域に貢献することのほか、第二中学校の伝統を継承し永く愛され誇りの持てる学校づくりといった視点から3項目を掲げております。
資料の3ページに移りまして、基本理念と基本方針を反映した計画とするための施設整備の方向性といたしまして、(1)では施設の全体計画として、施設の全体にかかわる内容を5項目に、(2)では施設の配置計画として、さまざまな視点から配置計画にかかわる内容を5項目に、(3)では施設の平面及び各室計画として、平面的な計画や各室の整備の方向性に関する内容を13項目に、(4)では施設の構造及び設備計画として、構造面やエネルギーにかかわる内容を5項目に、(5)では施設の詳細計画として、詳細部や仕上げに関する内容を6項目に、(6)では屋外計画と地域との関係として、屋外計画の考え方や地域との関係にかかわる内容を6項目にまとめております。
次に資料の6ページでは、第二中学校改築の現状と課題といたしまして、敷地の概要と法的制限について、また、7ページでは立地環境と都市計画等の制限といたしまして、?立地環境、?都市計画等の制限、?埋蔵文化財等について、8ページに移りまして、?改築工事上の課題という形でまとめております。
後半は、資料編としまして、協議会の作業の進展に伴い作成した資料を10種類添付する形でまとめております。中でも、資料7につきましては、昨年度の卒業生に対して実施した第二中学校改築に関するアンケート調査結果を、円グラフの形で整理しております。
資料8につきましては、ことし8月4日に第二中学校の生徒と教職員を対象に実施したワークショップの概要と、次ページ以降は3ページにわたり、その成果品を添付しております。
資料9につきましては、ことし9月から10月にかけて第二中学校の教職員を対象に実施したヒアリング調査の結果を、教職員から見た学校生活としてまとめたものでございます。
また、資料10につきましては、第二中学校の協力により8カ月間にわたり実施した校舎内外の温度・湿度の計測結果を3ページにかけてまとめたものでございます。
本調査結果からは、今後、計画を進めるに当たり、まず、湿度対策を講ずることが必要であり、次に、冬場の寒さに対応する断熱計画が重要とのことで、さらに、夏の暑さ対策についても検討を要するとの考察を得ております。以上が鎌倉市立第二中学校改築基本計画の内容でございます。
本基本計画書につきましては、今後、市役所内の各課と市民に向け公表し、広く意見を聴取する予定でございます。公表することにより意見が出された場合には、事務局内部で整理し、修正する必要がある場合には修正し、最終的な基本計画として、本年度内の当委員会に再度報告いたします。
なお、この基本計画は、第二中学校改築の基本的な方向や配慮すべき点についてさまざまな観点からまとめたもので、改築後の校舎の位置や外観、構造等について具体的な明示はしておりません。これらの内容につきましては、平成19年度に予定している基本設計の中で、今回策定する基本計画をベースに行われることとなります。
以上で報告を終わります。
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○前川 委員長 ありがとうございました。御質疑はありますでしょうか。
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○松中 委員 資料の中で第二中学校生徒数推計表というのがあるんですけれども、いずれは1クラスぐらいになるような感じなんですけど、この学校児童・生徒数、つまり第二小学校区、これ第二中学校と学区同じなんですけれども、これ学校在籍率が、中学校はこれで見ると、大体今まで70%台だったのがここへ来て60%を切っている。これの原因は何なんですかね。
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○学校施設課長 最近、いわゆる第二小学校から第二中学校への進学率と申しますか、やや下がっている傾向がございますけれども、これにつきまして原因は定かではございませんけれども、学校の老朽化等も一因ではないかというふうに思っております。
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○松中 委員 学校の老朽化で生徒が減っているっていう、それどういうことなの。
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○学校施設課長 第二小学校から第二中学校、同一校区でございますので、そのままいらっしゃらないお子さまに関しましては、私学への進学ということが考えられますけれども、第二中学校、かなり老朽化しておりまして、施設面で不十分な点があるかと思います。この辺を考えての保護者の動向ではないかというふうに、一因として考えられます。
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○松中 委員 そうじゃなくて、施設の担当じゃなくて、実際問題として、要するに教育の現場の方はどういうふうに考えているの。
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○教育指導課長 第二小学校から第二中学校への進学、入学につきましては、かなりの児童が私学の方に進学を希望するということで率が下がっていると思います。
これにつきましては、単一学区ということで、子供同士の関係の中、あるいは進学に対する保護者の意識等さまざまな要因が考えられると思いますが、学校の方としては、小学校の方への受け入れ等、積極的に行って、学校を理解してもらうような活動をしておりますが、保護者の方のニーズといいましょうか、そのようなものも関係しているかと考えております。
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○松中 委員 そういうことだったらね、ここが特別こういう傾向にあるのかどうか。これ鎌倉市の傾向としては各学校どうなの。
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○教育指導課長 ちょっと自分の課の方では数値的なものはないんですが、学校訪問等をする中での情報といいましょうか、話の中で、小学校から中学校への進学の中、第二中学校区の私学に行く数というのは、やはり多いんではないかなというふうに思います。同じ単一学区ということでほかにもあるわけですけれども、そちらの方の進学の率は、それほど多く減るというような形ではないと。
ただ、やはりどの学区も地元の中学校に対する進学と、それから広く今、私学の受験がかなりオープンになっています。そんな中で、保護者の方の希望として私学の方にも考えられているというようなことで、受験の率も上がっているんではないかなと思っております。
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○松中 委員 ただ、これ傾向見るとね、ここ数年で、だって一番高いときでも87.5%もあったのが、もう60%切っちゃうということ、これよっぽど何か原因が、学校の施設のせいじゃないでしょう、これ、きっと。それもあるかもしれないけども、他校での数値は何かつかんでいないの、これ。ここだけつかんでいるの。
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○学務課課長代理 今までの過去の部分の集計の資料はちょっとないんですけれども、18年度の公立学校への進学率というものを見ますと、中学校全体では大体71%という形になっております。
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○松中 委員 3割が私学に行くというのが鎌倉市の平均だと。そうすると、第二中学校の場合には40%以上が、場合によっては50%近くが、2年生なんかは47%。そういうことっていうのは、非常にこれ小学校の学区編成の問題とか、将来いろいろ考え方が、要するに現在の体制ではこういう学校の問題っていうのが、これはもう厳しくなるんじゃないですか。
例えば、この前の議論の中で、玉縄地区の方では教室が足りなくなってきたと。しかし、場所によっては教室が余ってくると。そういったバランスもあるし、また、この横浜国大の附属中学校もこの場合、あそこは小・中一貫教育やっているわけですけれども、この数値をもう少し、この場で検討してもしようがないから、また、いずれこちらの方も研究しますので。これは多分、大問題になると思うんですよ、これ。同じ学区でこんなに、要するに半分、4割も行かなくなっちゃうってのは、学校をきれいにしたら来るだろうなんて、学校の施設で釣るような考え方が基本的にあるとしたら、これ大きな間違いでね、これは何か原因がもっとあるんではないかっていうのは、これ学校の方にも行ってちょっと聞いてもいいですけども、これちょっと大きな問題だということだけ指摘して、今後の計画の中で私なりに検討しますんで、非常にこれショックを受けたんで、そういうところだけ指摘しておきます。
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○高橋 委員 ちょっと関連で伺いたいんですけど、いじめの問題とか報告されていないですか、何も。
(「まだ、そこまでいってないだろう。」との声あり)
いやいや、この原因がです。松中さんの原因がいじめだと私は聞いているんですけど、何も報告されていないですか。
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○教育指導課長 特に、いじめでのということというか、人間関係といいましょうか、いじめととられるかどうかあれですけれども、小さい人数の中でずっと生活してきて、人間関係がある程度固定化しているというような部分というのは、二中や二小というのは小さい学区ですので、あるというふうには聞いておりますが、いじめということでの報告は受けてございません。
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○高橋 委員 いじめのとらえ方って、一般質問でも、いじめとかいじりとかいろんな話が出ましたけれども、広義で言えばいじめ問題だと私はとらえてまして、一クラスからまた一クラスでね、ずっとその人間関係が同じで、1回ぎくしゃくするとそのままずっと行ってしまう、そういうことを避けたいという方が多かったと、そういうふうに伺っておりまして。それがずっと続いていくかどうかというのはこれまた別問題で、1学年1学年違うと思うんですよ。教育長さんも5年で担当したら6年も見たいというのが先生の気持ちだろうと。そういうものも、5年で担当したけれども6年で担当をかえたりとか、そういう問題が現実に第二小学校では起きているわけですよね。そういうことも全部、実際の現象としてあらわれているわけですから、やっぱりその辺、もう少し細かく見ていただいた方がいいんじゃないかなと。私は施設の問題でこういうふうになっているとは考えにくいですし、私が通っていたころと大して変わっていないんじゃないかなと。それで別に何も不自由なかったですし、かえっていい学校だなと私は思っていますよ、今の外見はちょっと汚い感じしますけど、みんな一生懸命掃除して中はきれいになっていますしね、安らぐというんですかね、いやされるというんですかね、そういう意味では私は施設としては別に、新しくなるのはそれはそれでいいですけれども、今の施設が別に問題あるとは思えない。それが、この二小から二中に行く子が減っている問題の、その根本にあるということはちょっと考えにくいですよね。だから、そこはもう少し細かく現象を見ていただいて、できるだけ外にわざわざ行かなくても、二中で人間関係さえちゃんとできれば、いい先生いっぱいいますから、そういうふうに二中に行ってもらえれば一番いいことだと思うんですよね。その辺はもう少し、ちょっと細かく調べてもらいたいなということだけは要望しておきます。
それで、これは大体、総工費どのぐらいに見積もっているんですか、大つかみで。
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○学校施設課長 19年度以降に設計に入りますけれども、実施計画上の総工費ということで想定しておりますのは、約20億円ということで想定をしております。
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○高橋 委員 計算すればすぐ出るんですけど、大体1人当たり幾らぐらいの換算なんですか。
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○学校施設課長 現在の在学する生徒数で割り返しますと、約1,400万になります。
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○高橋 委員 こういう計算はあんまりしていないかもしれないんですけど、市内平均というのはどのぐらいになると思いますか。
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○学校施設課長 ちょっとそういう数字は計算しておりませんのでわかりませんけれども、最近で言いますと、御成小学校が直近でございますけれども、約10年弱前になりますけれども、あの当時で御成小が額的にはかなり多い額になります。人数的にも若干多いと思いますけれども、ちょっと試算はしておりませんで申しわけございません。
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○高橋 委員 私は教育費っていうのは投資だと思っていますから、別にいいんですけれどもね、やっぱり投資するからには効果を期待したいなという思いがあります。学区審の中でも、少ない人数の学校が必ずしもよくないとかそういうことはなくて、逆に、アットホームな非常にいやされるような面もあって、二中にしてもそうですし、極楽寺の稲村ヶ崎小学校とかね、それなりにその地域とかなり密接した関係があったり、そういう地区のいい面をとらえて、そういうことで大船の方からこっちへ来たいという子を受け入れるようにしたらどうでしょうかね。そういう意味で、その学区審なんかでも、そういう選択ができるような学区のとらえ方をできないだろうかと、こんなことも申し上げたんですよ。なかなか皆さんに受け入れてもらえなかったですけれども、ある面では、もうアメリカンスクールなんかはスクールバス出して巡回させていますから、市内ぐらいだったらね、そういうスクールバス出して、大船の人が第二中学校に来るようなこともね、逆に向こうに行っちゃう面もあるかもしれないですけれども、せっかくこれだけの投資をすることを考えているならば、やっぱり3クラスぐらいにね、30人の3クラスぐらいになる考え方してやってもらえればいいなと。部活にしても、今は第一中学と合同で試合に出たりとか、そういう状況があるらしいんですね。それは別に鎌倉だけの問題じゃなくて、ほかの市もそういう現象は起こっていますから、別にそれをとらえてどうっていうことはないんですけども、市内を平準化すれば、30人の3クラスぐらいでやれるぐらいのもの、あると思うんですね。それを下回っていたときには、ある面では統廃合というようなことも考えざるを得ないのかなと。
ただ、この1人頭1,400万円かけてやっていくんだよっていうようなことは、これだけとらえていくと、多分、やっぱり過剰投資じゃないかなというふうな見方をされても仕方がないんじゃないかなと。1人に1軒ずつ家建ててやるような金額になっちゃうわけですからね。ですから、そういう面ではもう少しその生徒さんが、せっかくきれいにして環境整えるならば、もう少し生徒さんがふえるような施策というんですかね、そんなことも施設の方で考えることではないんですけれども、ちょっと横断的に考えてもらえるといいんじゃないかなと思うんですけれども、どうでしょうかね、部長さん。
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○小野田 教育総務部長 高橋委員からいろいろ御指摘がありましたけれども、まず、学区の関係については、高橋委員も御存じのとおり、昨年度は学区審議会を開催いたしまして、学校選択制等について協議していただきました。その結果としては、指定校変更基準の緩和を行うということで、学校選択制の導入については見送った経過があります。ただ、緩和の中で、クラブ活動とか、それから通学距離等の関係については、保護者の意見、考え方、あるいは子供たちの考え方等を踏まえて、弾力的に運用していくという方針をとりました。したがいまして、現段階においては、学校選択制等については教育委員会としては考えておりません。
ただ、学校施設のあり方については、今後慎重に検討すべきだというふうに考えております。小規模校は小規模校のやっぱりよさがあります。10数年前、教育委員会でも稲村ヶ崎小学校とか七里ガ浜小学校がかなり児童数が減少していまして、今後どうするかといったことを検討しましたけれども、教育委員会としては結論申し上げますと、そのまま継続していくと、よさがあるといったことで一定の結論は出ております。したがいまして、今の段階ではその辺の状況をもう少し見ていきたいというふうに考えております。
ただ、施設の有効利用の面については、今後、二中の改築以後、大船中学校の改築も予定されております。二中については敷地要件が非常に厳しくて、今の校舎が建っているところについてはひな壇状になっていまして、下に埋蔵文化財があるというような条件もあります。有効活用の面では非常に厳しいんではないかというふうに考えています。
ただ、先ほど言いました大船中学校については、平坦地が約3万平米ということで、市内の学校施設の中でも有効的に使える面積は一番広いんではないかと思っています。教育委員会としては、大船中も改築、まだ正式に決定したわけではないですけれども、やはり施設面の有効利用というものを今後考えていきたいと、十分議論していきたいというふうに考えています。具体的には、大船小学校が近くにありますけど、統廃合ということではなくて、小・中一貫教育等踏まえた学校の複合施設ですね、複合化、そういったことも今後検討する必要があるんではないかというふうに考えております。したがいまして、高橋委員から御指摘のとおり、教育委員会としては学校施設の有効活用については、教育的視野に立って今後検討させていただきたいというふうに考えております。
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○高橋 委員 考え方としては、非常に自分の考えているように考えていただいていて、ありがたいなと思うんですけれども、事、この二中を見れば、これだけいい施設を検討していただいても子供たちが集まりにくい状況になっていると。ですから、もう少し集まりやすいような環境を整えるというんですかね、それはもう、もちろん先ほど飯尾課長の方にお願いをした、二小の人たちがみんな来るというのが一番いいわけで、それ以外のところからも二中に来れるような環境を考えてもいいわけですよ。クラブ活動で別な学校に移ることは緩和の条件に入っているわけですから、そういった緩和の条件を少し精査する中で、二中に少し特徴持たせるということも方法でしょうし。これは、これでいくと一応5クラスですか、教室として考えているのは。少なくても1学年2クラス、全6クラスぐらい、僕は生徒がやっぱりちゃんといるぐらいのことは考えていただいた方がいいんじゃないかなと。本当は30人で3クラスぐらいっていうのが理想だとは思うんですけども、全体の生徒数のことを考えれば、それも難しいのかなとは思いますけれども、少なくとも2クラス、2クラス、2クラスぐらいの学校規模が維持できるようなことは、せっかく投資するならばやっていただきたいなと。今すぐ何か画期的なアイデアもないでしょうけれども、ぜひ投資するならば効果が期待できるようなことを、ぜひ考えてやっていただきたいと要望だけしておきます。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
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○石川 委員 2ページの(3)ですけれども、環境に調和した学校づくりなんですけれども、この省エネルギーというのを具体的に教えていただけますか。
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○学校施設課長 先ほども申し上げましたけれども、まだ設計以前でございますので、具体的には明示はされておりませんけれども、現時点で考えられる内容といたしましては、例えば雨水利用であるとか、そういうようなことは、当該地かなり山合いでございますので、そういうようなことも可能ではないかというふうな、協議会に参加していただいた御専門の先生からも御提言はありましたので、その辺も含めて、自然エネルギーの利用であるとか、雨水利用であるとか、そういう面での考慮はされていくというふうに思っております。
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○石川 委員 雨水は、トイレの中水利用ということでよろしいんでしょうか。
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○学校施設課長 そうですね。一般的に行われるのがいわゆる中水利用ということで、例えばトイレの洗浄であるとか、グラウンドへの散水であるとか、そういうようなことは考えられるかと思います。
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○石川 委員 学校って災害時の防災拠点にもなりますので、一番災害のとき困るのはトイレの水なんですね、ですから、そういう有効利用ができるといいんですけれども、もう一つ、太陽光発電、これも災害のことを考えますと自家発電にもつながるということにもなりますので、そういうことは考えていらっしゃいませんか。
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○学校施設課長 太陽光発電、対応するかどうかについては、今後の設計の中で協議していく内容だと思っておりますけれども、まるっきり考えていないということではございません。
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○石川 委員 ぜひとも検討していただきたいと要望しておきます。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
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○納所 副委員長 実質、基本設計、実施設計を経て、建設工事、平成21年度からだと思うんですけれども、その工事中、2年間かけて工事だとは思うんですが、その間の教育環境については、どのような方策を考えていらっしゃいますでしょうか。
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○学校施設課長 建設時ですけれども、まず仮設校舎が必要になろうかとは思いますけれども、これについては敷地の形状、それから、周辺の状況から考えまして、可能なのは現在のグラウンドの位置が一番可能性が高いだろうというふうに思います。そうすると、グラウンドが使えなくなるという状況でございますので、直近に横浜国大の附属がございますので、そちらの方に、学校の方にお願いいたしまして、部活動、あるいは授業での運動についてのグラウンドの借用についてお願いをしてきたところでございますので、御協力いただけるというふうに思っております。
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○納所 副委員長 それから、あと埋蔵文化財の問題、それを壊すことなくという建設になってくると思うんですけれども、割合浅いところにたしか遺跡が埋蔵されていると思うんですが、具体的に、どういった配慮で建設工事、もしくは建物の建築が行われるんでしょうか。
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○学校施設課長 埋蔵文化財につきましては、文化財専門委員会にも御報告いたしまして御意見をいただいているところでございます。委員御指摘のとおり、かなり浅い位置に文化財があるということは、以前行いました調査の中で、全面的ではございませんけれどもわかっておる部分はございます。
文化財専門委員会の御指摘としましては、敷地全体の埋蔵文化財の深度、要するにどの位置に存在するかと、この辺はよく十分よく調査をした上で設計を行ってほしいという御意見がありましたので、その辺は今後調査を行いますけれども、基本的には掘削は極力控えるということで、なるべく建物自体も重くならないような構造、木造あるいは鉄骨造というようなものを考えるべきだというふうに思っております。
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○納所 副委員長 それが、逆に建設費に大きくはね上がるというような懸念はありませんでしょうか。
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○学校施設課長 それについては、特段、そのことによって建設費が高騰するというようなことはないかと思います。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
それでは、ちょっと委員長から一つだけ、お伺いします。
鎌倉の中学校の特殊学級なんですけれども、今9校のうち3校だけかと思いますが、ふやす予定というのは、というか、この二中につける予定というのは、ここを見た限りではないようなんですが、ありませんか。
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○教育指導課長 特殊学級の設置につきましては、市の方針といたしまして、拠点校方式という、名称は特に決めてはいないんですが、拠点校を考えると。子供は一人ひとり、少ない人数で生活するよりも、多くの子供たちが集まり、その中で集団生活もできるような形を考えていたときに、1校1校への設置よりも拠点校という形で、通学の便も図りながらやっていくことを方針としております。
したがいまして、現在、人数的にも3校の中で指導ができておりますので、その現状を考えていきたいというふうに思っております。
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○前川 委員長 はい、わかりました。多分そういうことだと思いますけれども、これから特別支援教育ということも始まり、特別支援教室ということにもなっていくと思うんですけれども、やはり小学校から中学校に上がるときに、それこそ二中に行きたいという軽度発達障害の方も、それから、障害者の方も行きたいという声が結構上がっています。私は軽度発達障害のお子さんのことも、とても気になっておりまして、そういう要望も出ておりますので。そうしましたら今の課長のお話はわかりましたので、軽度発達障害のお子さんが行かれるように、また、その分の余分の教室ということを視野に入れて建設をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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○学校施設課長 今お話しの特別支援教育ということで、今後の教育の課題だろうかと思いますけれども、基本計画の2ページ(2)の?でございますけれども、学校等も協議の中で、特別支援教育に対応できる施設整備を要望するという御意見がございましたので、今、委員御指摘のとおり、余裕ある教室配置であるとか、その他バリアフリーの視点からの使いやすい学校ということに配慮して計画を進めてまいりたいと思います。
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○前川 委員長 ぜひ、よろしくお願いいたします。
それでは、質疑を打ち切ります。
ただいまの報告、了承でよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承と確認させていただきました。
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○前川 委員長 次に、日程第1報告事項(2)「学校給食費の徴収状況について」原局から報告をお願いいたします。
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○学務課長 報告事項(2)学校給食費の徴収状況について、その内容を御説明いたします。
お手元の資料、学校給食費の徴収状況に関する調査でございますが、最近の学校給食費の未納問題について、学校や自治体が対応に苦慮しているとのことから、学校給食費の未納問題への適切な対応に資するため、文部科学省スポーツ青少年局学校健康教育課が全国的な調査を実施したものでございます。本資料は鎌倉市の概要をまとめたものでございます。
平成17年度の学校給食費の徴収実態は、小学校においては本来支払われるべき給食費2億7,893万5,230円に対しまして、未納者は60人、未納額は123万6,780円で、割合は0.4%でありました。未納者のいた学校は13校でございます。また、中学校においては、支払われるべき給食費1,095万7,942円に対し、未納者は1人、4,400円で、未納者のいた学校は1校でございます。
次に、未納に関する意識でございますが、小学校におきましては、未納者60人のうち、?保護者の責任感や規範意識の問題とする回答が36人、割合といたしまして60%となっております。また、?保護者の経済的な問題とする回答と?その他とあわせまして24人、40%となっております。中学校におきましては、保護者の経済的な問題とするものでございました。
次に、未納に対する対応でございますが、いろいろな方法により行っておりまして、小・中学校とも電話、文書による説明、督促を未納のある学校すべてで行っております。また、PTAの会合の場における呼びかけや、家庭訪問による督促なども行い、対応しているところでございます。
保護者への説明、督促につきましては、校長、教頭による対応が全体の85%、給食主任等の先生の対応が57%、学級担任の対応が50%となっており、保護者への説明、督促が先生の負担とならないよう管理職が配慮していることがうかがえます。
以上で説明を終わります。
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○前川 委員長 ありがとうございました。御質疑はありませんか。
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○高橋 委員 ちょっとこの間、給食の委託のときに、全国的にこういう問題になっているんじゃないかということでお伺いをしまして、資料があるということでいただいたわけでありますが、2種類に分けて御報告いただいて、払えるのに払わない人が6割近く、経済的な理由が4割だと。
これ、ちょっと二つに分けてお伺いをしたいんですけれども、経済的な理由でという場合に、生活保護にはなっていないんだけれども、ちょっと仕事が急になくなったとかですね、こういう時勢ですから、そういうこと往々にしてあるんですね。だけれども、それをいろいろ支援する施策があっても、そういうことをちょっと掌握していないで、結果的に滞納してしまっているというようなケースもあると思うんですよ。ですから、そういう場合には、そういう支援をちゃんと、そういう支援をする施策がありますよということをきちっとお伝えして、条件が合っていれば手続をしていけば、この40%の24件の場合に、カバーできる方も何人かいるんじゃないかと思うんですが、そこまで細かくは見ていただいていないんですか。
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○学務課長 本調査の個別の内容につきましては、どういうふうな人が未納になっているのかという状況については把握してございません。人数と金額のみ把握しているところでございます。
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○高橋 委員 それでは、やっぱりまずいんですよ。修学旅行費とかいろんな支援があるわけで、ここだけということじゃないと思うんですね。こういう状況になっている。ここだけの子もいると思うんです、この6割の中には。ちょっとテレビでやっていましたらね、お金取るならもっとうまい給食出せとかね、そういうくだらない理由で、もう全くそこまでいくと犯罪だと思うんですけどね。そうじゃなくて、実際に本当に急に仕事が解雇されたりとか会社が倒産したりとか、そういう状況で本当に収入が突然途絶えてしまって、どうしても払えない、それに対しては教育委員会として、いろんな条件を見ながら支援する施策を持っているわけですから、それでカバーすれば、ここにカウントされないでやりくりできる、その対象になる世帯というのはあると思うんですね。だから、そこまできちっとね、1次調査はこれでいいですよ。1次調査はこれで人数掌握したらいいんですけれども、実態としてはやっぱりその先の対応をしていただくべきだというふうに思うんですよね。それは多分、こちらの担当ではないのかな、学務課でそういうのは、それはやっておられないということですから、もちろん直接やることじゃなくて、学校側との連携の中でやることだろうとは思うんですけれども、ぜひ、その24世帯の方については、もう一度ちょっと洗っていただいて、カバーできる世帯があるならば、ぜひ、カバーをしていただきたいと思うんですけれども、どうでしょうかね。
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○学務課長 子供たちの就学援助の関係につきましては、学用品、修学旅行費、給食費ございますけれども、この辺のPRにつきましては、学校を通じても行っておりますし、また、学務課の方でも行っております。
今後、この未納の状況につきましては、各学校と協議をいたしまして、その実態を把握する中で、よりよい方法を協議していきたいと思っております。
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○高橋 委員 経済的な理由については、そういう面で支援の施策の組み合わせですね、カバーできる面も可能性としてはあるなと。カバーできないちょっとぎりぎりのところの人もいるでしょうけれども、その辺は話し合いで、経済的な理由がはっきりしている部分については、対応はできると思います。
それで、その理由がはっきりしていないのに払わない、いわゆる36世帯の全体の60%に当たる、未納者の全体の60%に当たる人たちに対しては、じゃあどうやって対応するのかって、ここがやっぱり一番苦慮するところだと思うんですよ。それに対しては、いろいろな学校を通じてやっていただいているということは御報告を見ればわかるんですけれども。やっぱり払わなければいけないものを払っていないと、じゃあその子だけ給食をやめるかというと、それもできない。具体的にじゃあどういうふうにしたらいいのかと。子供のことを配慮しながら、その辺の解決策というのはどういうふうにしたらいいのか、やっぱりそこは真剣に考えていただかないといけないなと、これが一番厄介な問題だと思うんですけれども、何か他市の事例を含めて、これはもう確かに払わなきゃいけないものを払わないんだっていう理由、払えるのに払わないんだということですから、状況としては、それは、何かやっぱり対策考えなきゃいけないと思うんですが、何かないですかね、手だてが。
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○学務課長 給食費につきましては、市のお金ではなくて公費とは違いますが、私費、学校と保護者との中でのお金でございます。それにつきまして難しい面はあるんですけれども、学校におきましても、やはり児童などへの配慮から、抜本的な解決策が見出せないというのが現状でございます。
しかしながら、先ほど申し上げましたように、校長、教頭初め先生方があらゆる方法を用いまして、子供への配慮も含めながら、保護者に対しまして督促等を行っているところでございます。この辺もまたどういうふうないい方法があるのか、今後また学校とも協議しながら、よりよい徴収方法を考えていきたいと思っております。
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○高橋 委員 これ、ある種の債権なんですね、食材は個人負担ですから。要するにその子の分を減らして食材を仕入れて、みんなで食べているとなると、全員でその子たちの分を抱えることになるのか、それとも、その子たちの分も等しく仕入れてやっていれば、だれかが負担をしているということになるわけですよ。それが学校の運営の中で、幅として運営費みたいなものがあって、そこから一時流用しているのか、それとも、校長、教頭が管理職の責任として一時負担して債権として持っているのか、その辺は実態としてはどうなんでしょうか。
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○学務課長 給食につきましては、保護者からお預かりしました給食費、その中から食材の支払いをしているところでございます。
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○高橋 委員 そうすると、当初はいいですけれども、最後の方になってくると足りなくなってくるという現象になるんですよね、実態としてはね。ただ、学校が一つの学校に集中しているわけじゃないから、1人、2人だったら何とか吸収できるというか、ごまかせるというかね、それが実態だっていうことなんですか。
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○学務課長 先ほど申し上げましたけれども、保護者から給食費をお預かりしたそのお金の中から払っていますので、足りない人の分も、要するにもらっていない人の分のお金も当てにして購入するということはございません。徴収した給食費の中から食材を購入しておる、ということでございます。
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○高橋 委員 一応、1人当たり幾らで年間これぐらいだと、1カ月の食材費が幾らですから、1日当たりこうですよということで考えて食材仕入れているわけですから、最初のうちはいいんですけれども、やっぱり年度の末にいくと足りなくなる、その計算どおりやれば足りなくなるんですよ。だけど、それを足りなくならないように、うまく1人、2人だったらということでカバーしながらやっているというのが実態ということでいいわけですよね。
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○学務課長 そのとおりでございます。
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○高橋 委員 ということは、全体でそういう何人かの分を負担しているということになるわけで、ほかの生徒が、みんないいですよと言えばいい問題ではあるんですよ。だけども、その理由ですよね、負担できないという理由。やっぱりこの辺は経済的な理由とその他の理由という二つに大別していただきましたけれども、もう少し細かく理由を調査していただいて、やっぱりこれは容認できるものではないと思うんですよね。経済的な理由以外のものは。やっぱり徴収をするという、ある面では強制的に、ただ、その債権がどこにあるかによるんですよね。債権を教育委員会が持っていれば教育委員会が強く出られると、これ当たり前なんですけれども、その辺のやっぱり制度というんですかね、だれがその権利を持っているかということを明らかにしながらじゃないと手だても打てませんから、あなたが債権者だということであれば私に言ってもいいけれど、あなたは関係ないのに何で私に言うんだなんて言われたら、もう身もふたもない話になりますのでね。ぜひ、ある面ではちょっとほかの市がどのぐらいのパーセンテージになっているかわからないですけれども、まだ今だったらば手が打てる範囲じゃないかなと。これがまかり通るんだと、この場合なってきたときには、もうどんどん広がっていきますから、そういう制度自体が不能になって、給食自体が、もう弁当にした方がいいみたいな、そんな話になっていきますからね、こういう手が打てる範囲で推移しているときに、ぜひ、こういった状況がすべてなくなるように、何か考えてやっていただきたいなとお願いだけしておきます。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
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○高野 委員 今の高橋委員の質問とも関連するんですけど、まず、この小学校で見ると0.8%ですね、児童生徒数のうち、が未納であると、これは多分、全県的にこれやられたと思うんですけど、これ比較はどうなっていますか、ちょっと教えていただきたいと思います。
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○学務課長 12月に県の方に送付しておりますので、まだ全県的な集計ができていないと思っております。とりあえず鎌倉市分のみ集計したところでございます。
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○高野 委員 わかりました。もしわかったら、それはまた、次の委員会でも結構ですけれども教えていただきたいと思いますね。0.8%が高いか低いかというのは、これは、そういうことでは何とも判断できませんけれども、一方では、先ほど就学援助という話もありましたけど、国が補助金削る中で、三位一体改革と関連するんですけどね、とんでもないと思うんですけれども、そういう中で鎌倉市は頑張って、従来の基準を、準要保護も維持されているということからすると、私は一定のこれは少ないか多いかちょっとわかりませんけれども、このぐらいかなというぐらいの数字だというふうに、私とらえているんですよね。
さっき高橋委員も言われたように、私もこの?の保護者の責任感、規範意識というのは、これは給食というのはただ御飯を食べさせる場ではないという、教育の場であるという意識も必要だと思うんですよね、これ保護者の方への教育っていったらちょっとあれですけれど、やっぱりお子さんだけの教育じゃなくて、保護者も一緒にそういう食育というんですかね、そういう観点も含めて、粘り強くこれやっぱり当たっていただきたいというのが一つ。
あと、?の経済的な問題については、ちょっとこれ先ほど高橋委員とダブるかもしれませんけれども、これは就学援助には該当しないで経済的に払えないという、そういうことではないんですか。それも含まれているんですか。重なりますけれども、もう1回。
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○学務課長 この未納者がどういうふうな経済状況、要するに、要保護なのか、準要保護なのかというところまでは把握しておりません。今後、この辺の中身につきましては学校とも協議しながら、また、どのようないい方法があるのか協議していきたいと思っております。
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○高野 委員 なるほど。先ほども私そういう理解したんですけれども、そうすると、これは単に具体的に一人ひとりの状況を見てというよりも、その方がそう言われているから、その区分に入っているという、そういうことなんですか、そうすると。
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○学務課長 滞納状況につきましては、学校現場が一番この未納者についての状況をよく把握しておるわけでございまして、その辺について、この分析をした中で、学校として、この未納者はこういうふうな状況にありますという判断をして、この欄に記入したものと思っております。
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○高野 委員 そうすると推測ですけれど、恐らく就学援助には該当しない、すれば普通は勧めるはずだから、手続とってくださいと。そうではない方でも、ぎりぎりのやや基準からちょっとだけ上回っている、実際はほぼ同じ実態なんだけども、ぎりぎりその枠に入らないという方もいるから、そういう方における数字だというふうに私は理解しておきますが、先ほど高橋委員も言われたとおり、やはり丁寧な形でより、23人という方ですから、一人ひとり、ぜひどういう状況かよく対応していただいて、仮にそういう制度が使える方いれば、さっきと同じですけれども、ぜひ、この辺は丁寧にやっていただきたいというふうに思います。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
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○石川 委員 先ほどの高橋委員と同じ、関連なんですけれども、給食費を払っていない子たちの分をまじめに払っている保護者が出しているわけですよね、それっておかしいですよね。私も保護者としてちょっと怒りを覚えますけれども、この60人のうち、滞納者で一番長い方って、どのぐらい滞納していらっしゃるんですか。
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○学務課長 これ17年度の調査でございますので、1年分の調査でございます。多い人で11カ月、そういうことになります。
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○石川 委員 じゃあ、それ以前も滞納している方かもしれないんですね。
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○学務課長 そういうふうな方がおられるかもしれませんけれども、この中では把握はできておりません。
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○石川 委員 呉市で給食費の未払いの滞納者に対して、給料差し押さえという措置をやっているんですよ、勤務先の給料を。法的措置に出るっていうんだったらば、やはりそこまで出ないと、こういう人たちはずっと滞納し続けるわけですから。6年間やったら10何万になるわけですよね、それをほうっておくのはちょっとおかしいと思いますよ、私は。
ですから、今はまだ学校長、学級担任の説得なんですけれども、法的措置を実施という、ここは何も対応していませんよね。ここはどういうふうに考えていますか。
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○学務課長 各市では、いろんな取り扱いをしている例も聞いております。ただ、鎌倉市におきましては、学校現場としても子供たちへの配慮から、周りにわからないような形で、督促というんですか、催促を保護者あてにしているというようなことでございまして、この徴収についても学校現場でも非常に苦労しているところでございます。今後、ですから現場とも協議しながら、どんないい方法があるのか研究していきたいと思っております。
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○石川 委員 いい方法ってなかなか出てこないと思うんですよね。やっぱり毎年、給食費の収支決算をいただきますけれども、そこに払っていない人の分も私は払っていたの、ということになるわけですよ。これ親が知ったら、やっぱり同じように怒りますよ。だから、やっぱり法的措置も考えながら、ぜひ、この常習犯を見逃すことはないようにお願いしたいと思います。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
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○納所 副委員長 給食費が公金ではなく私会計ということなんですけど、この私会計の中心というのは学校長限りと考えてよろしいんでしょうか。
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○学務課長 これは学校の預かり金ということでございます。
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○納所 副委員長 そうしますと、そのほかにも学校徴収金というものが存在すると思うんですね。いわゆる、義務教育無償の原則があるために、逆に規定される形で学校徴収金というのが給食費のほかにも存在すると思うんですけど、主なものはほかにどのようなものがございますでしょうか。
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○学務課長 PTA会費、それとか修学旅行費の積立金、こういうふうなものが含まれております。
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○納所 副委員長 そうしますと、それについての欠損といいますか、未徴収金というのも存在していると思うんですが、その辺は調べていらっしゃいますでしょうか。
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○学務課長 それについては特に把握してございません。
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○納所 副委員長 この給食費の未徴収金というのが学校の私会計で処理されているという場合は、当然、公金での補てんができないわけですから、今お話あったように、結果的にほかの保護者が支払った給食費の中でやりくりせざるを得ない状況ということなんですけれども。まず、この学校徴収金に関して債務・債権ってありますが、例えば、入学時に契約であるとか約束であるとかというような文書の取り交わしというものはありますでしょうか。
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○学務課長 これについては、学校預かり金のことに関しての扱いというふうなことでございますか。
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○納所 副委員長 そうですね。例えば、給食費をきちんと払います、もしくは、給食費はこれぐらいかかりますと、それについてはきちんと払いますよと、もしくは、給食費を徴収することを承諾しますよというような約束事ですね。
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○学務課長 特に、そういうふうなものはないというふうに理解しております。
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○納所 副委員長 ということは、こういった学校徴収金、つまり学校給食費については、慣例とか内規によって処理されてきたお金と考えてよろしいでしょうか。
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○学務課長 今まで相互の、保護者と学校との関係の中で、そういうものが支払われてきたと、そういうふうなものだと思っております。
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○納所 副委員長 つまり、明確な文書の取り交わし、契約とかいうような段階を経ずに、例えば、小学校に進学したら自動的に給食費は払わざるを得ないというようなきっかけで、何で払わなければいけないのかというような考えになってくるのではないかというふうに思うわけですね。ならば、それを防止するために、入学時もしくは転入時に、きちんとした約束を取り交わすということも一つの方法ではないかと思いますが、これについてはいかがでしょうか。
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○学務課長 他市においては、そのようなことを行い始めたという例はございます。最近、この未納問題がクローズアップされてから、そういうふうなことに取り組んでいる市町村も幾つか出てきたところでございます。
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○納所 副委員長 鎌倉市において、この60名、特に責任感、規範意識の問題で未納の小学校36名というのが多いかどうか、それに伴って、こういった契約的なものを行うかどうかということは議論があるかと思いますけれども、ただ、その未納額の総額というのが123万と、それをきちんと払っている生徒たちで、結局、その負担を分担し合わなければいけないという不公平感はきちんとなくさなければいけないということと、それから、規範意識の問題であるならば、きちんと約束事をしていくべきであるということで、これは契約的な作業を導入すべきであるというふうに考えますが、鎌倉市においてはいかがでしょうか。
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○学務課長 どのような方法がいいのか、今後、学校とも十分協議しながら、方法を考えていきたいと思います。
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○納所 副委員長 結局、先ほども申し上げたように、義務教育無償の原則によって、逆に規定される学校徴収金の存在、これが公的管理から外されて私会計化されているということでございますので、準公金と言ってもいいと思うんですが、いわゆる受益者負担金として位置づけていくことも、今後必要になってくるのではないかというふうに思うわけでございます。ならば、学校ごとのその私会計のあり方というものも、適正なチェックのもとに置くべきで、その中に学校給食会計というものをきちんと置くべきであるというふうに、意見を申し上げまして終わります。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
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○山田 委員 この表を見させていただきまして、今の徴収の関係なんですけれども、いわゆる、前にいただいたアンケート調査のベースの中に、その口座の扱いのアンケートが出ているかと思うんですけれども、この徴収に関して未納が発生している実態の中で、いわゆる口座の扱いというのは、鎌倉市はどういうふうに扱っていらっしゃるんですか。
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○学務課長 この給食費につきましては、すべて口座引き落としという形で徴収しております。その中で未納になったという例でございますけれども、残高がなかったり、その口座が、当初申請した口座から、今度は自分の取引口座を別の口座にした、気がつかないでしちゃった場合、そういうふうなことで引き落とされなくなるケースがございます。そのようなことで、この未納の状況が発生してきているということでございます。
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○山田 委員 それでは、口座から引き落としができなかったという結果に基づいて、対応としてその電話、文書による説明、督促がスタートしているということでよろしいんですよね。これは学校の割合なんで、この60の内訳、ちょっとなかなか見にくいんですけれども、どういう方に対しては例えばというふうに見れば、若干は見やすいかもしれませんけれども、60じゃなくて、13が分母になって、電話対応している学校が13、ダブって複数回答ということですから、さらに家庭訪問をしている学校が3校と、PTAの場の呼びかけ、これもまた内数なのかもしれないですけど7校と、そういう読み方をしますと、個々の対応、あるいは、学校間でのばらつきとかっていうようなことに対しては、特段の差というものについては、どう認識されているんでしょうか。
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○学務課長 この未納者の状況によりまして、学校間での対応が違ってくると思っております。多いところ、あるいは、頻繁にあるところ、それから1人や2人で十分に文書で対応できるところ、それぞれ学校での状況の違いにより、対応の仕方が違ってきているものと考えております。
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○山田 委員 そうすると、13の内訳の中に60がいるわけなんで、この60の中で、区分として先ほどの保護者の責任感、あるいは、規範意識の問題というのと経済的な問題というのが、また分かれてくるということなんで、その学校の中でどういう方がいるかによっては、ちょっとこれ数字的に拾い出しにくいかなという気もしないではないんで、このあたり学校間の取り扱いとか、あるいは方法とか、これも、もし有効な方法ですとかということについては、やはり連絡といいましょうかね、調整も、学校間でのいろんな連絡も必要になろうかと思いますので、ちょっとこの学校の数ということではなくて、個別の扱いの中で何か有効な方法とかということがあれば、また、それを教育委員会としても見ていただきながら、御指導をしていただければというふうに思います。これはお願いということで申し上げておきたいと思います。
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○勝山 教育総務部次長 この学校給食の滞納問題でございますが、今、委員の皆様からいろいろな御指摘をちょうだいいたしました。確かに、年間の食数で予算を立てて、その中で年間献立をつくっているわけですから、やはり未納があると年度末にどうしてもそういうしわ寄せが来てしまうというような問題もございます。
全国的にも今マスコミの中でもいろいろな、どうすれば未納が少なくなっていくかということで、これは時代に逆行しているのかもしれませんけれども、口座振替を、わざわざ封筒で現金で持って来させたら未納が少なくなったというようなお話もございます。
また、その法的措置につきましては、先ほど委員の方からも御指摘をいただいたとおり、私的契約をまずきちんとしなければ、その先の法的措置がとれないというようなものもございますので、いずれにいたしましても、もう少し詳しく調査をして、プライバシーの問題がございますから、どこまで詳しく調査ができるかということは、まだ今の時点ではよくわかりませんが、いずれにいたしましても、もう少しその内容を詳しく検討をして、それから、その学校とも十分協議をして、教育委員会としての一つの方針を打ち出して、各学校と協議をしながら、この未納問題については少しでも未納が少なくなるように、努力をしていきたいというふうに考えております。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
それでは、ただいまの報告、了承ということでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承を確認させていただきました。
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○前川 委員長 それでは、次に行きます。日程第1報告事項(3)「平成17年・18年度中学校国語書写の履修状況について」原局から報告をお願いします。
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○教育指導課長 報告事項(3)平成17・18年度中学校国語書写の履修状況について、御報告いたします。
現在、高等学校の履修に係る内容が全国的な問題となっておりますが、中学校においても、国語の書写の扱いについての指摘がございました。本市における実施状況を調査いたしましたので、その結果について御報告するものです。
中学校学習指導要領では、第2章各教科、第1節国語の第2、各学年の目標及び内容の言語事項において、書写に関する次の事項について指導するとして二つの項目が示されています。また、第3の指導計画の作成と内容の取り扱いにおいて、言語事項に関する取り扱いが示されております。具体的な記載内容につきましては、次のようになっております。
言語事項の指導に関して「ア 文字を正しく整えて速く書くことができるようにするとともに、書写の能力を生活に役立てる態度を育てるよう配慮すること」「イ 毛筆を使用する書写の指導は、各学年で行い、硬筆による書写の能力の基礎を養うようにすること」「ウ 書写の指導に配当する授業時数の国語科の授業時数に対する割合は、第1学年は10分の2程度、第2学年及び第3学年は各学年の10分の1程度とすること」となっております。ちなみに、国語科の年間標準総授業時数は、第1学年が140時間、第2・3学年が105時間となっております。
本市の各中学校における昨年度と今年度の書写の指導については、次のとおりとなっております。昨年度の本市中学校における書写の指導の時間数は、第1学年は15時間〜29時間、第2・第3学年は7時間〜13時間となっております。その中で、毛筆の指導については、全学年で実施した学校はゼロ校、一部の学年で実施した学校は9校中4校、全学年で実施しなかった学校は9校中5校でした。
今年度の実施及び予定時間数は、1学年は24時間〜29時間、第2・第3学年は8時間〜11時間となっております。毛筆の指導については、9校すべてが実施及び実施を予定しております。
書写の指導における毛筆の指導は、硬筆による書写の能力の基礎を養うことをねらいとしていることから、今後、毛筆と硬筆のバランスを考えた十分な指導を行うよう、11月の定例校長会及び11月末に開催されました中学校国語部会を通して、各校に指導いたしました。
今後、各教科の指導につきましては、学習指導要領にのっとった指導が実施されるよう徹底を図ってまいります。
以上で報告を終わります。
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○前川 委員長 御質疑ございませんか。
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○高橋 委員 実態については事前に御報告いただいておりますので、よくわかりました。ちょっと質疑というよりも意見に近いんですけれども、現場の実態として硬筆の方をやっていたということで、それでオーケーならば、私はそれで構わないと思うんですね。ですから、その指導要領自体に問題があるんじゃないかということを全国的に声を上げていって、そのカリキュラムを変えてもらうようなことも、現場としてそれで十分ならば、やられればいいんじゃないかなというふうに私は思うんですけれども、どうでしょうね。
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○教育指導課長 それにつきましては、やはり国語科の教科指導、特に言語事項の指導、その中の書写の指導を考えた場合、硬筆におきましても、その基本となるのは毛筆からのものであるというような内容のものが示されてございます。やはりなかなか時間の中で配分が難しく実施されなかった面もございますが、改めて国語部会と直接かかわる教員の会議の中では見直しをしまして、やはりその必要性、その大切さというものを教員自身がもう一度確認をいたしまして、時間数的には非常に、中学校でございますので、多くは割けない実態がございますが、扱うということで、子供たちに指導していくということはやはり必要であろうというふうに考えております。
したがいまして、あくまでも学習指導要領にのっとった指導ということに立ち返って、鎌倉市としてもやってまいりたいと思っております。
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○高橋 委員 私自身はね、小学校のときに書道をやっていて、中学校からもうできなくなって、また大人になって、またやってみたいなということで、今10年ぐらい続けてやっておりますけれども、これちょっと書写と書道とは違うかもしれませんけれども、墨ひとつするにしても、非常にゆっくりとした時間の中で墨をすって、そのにおいをかいで、少し心が安らぐっていうんですかね、そういった時間も子供たちの成長の過程においては効果はあるんじゃないかなと。ですから、ちょっと書写、書写ということで偏重していくと、それだったらもう毛筆やめてもいいんじゃないかっていう、こういう議論にもなろうかとは思うんですけれども、私としては本当はやってほしいなという、そういう希望もあるんです。
現代書道の父というのが、鎌倉の出身の方なんですよ。比田井天来さんという方がいて、鎌倉の裏八幡の方に住んでいた方なんですけれどもね。あと、殿村藍田先生とかね、鎌倉の文化人ビデオとか、これも教育委員会がつくっているあれだと思うんですけどね、その中に書家の先生のプロフィールをつづったビデオなんかもありますし、鎌倉というのは意外と書道と縁の深いところなんですね。ですから、そういった意味でも、何かそういう教育の中で鎌倉と書道についての話をしながら、書写だけれどもちょっと書道の知識も少し頭の片隅に入れてもらうような、そんな取り組みをしていただければ、非常に子供たちにもいいプラスになるんじゃないかなと。
特に、もとの教育委員長の仙場先生、書家ですし、神奈川県を代表する本当に5本の指に入る書家ですし、鎌倉書道協会の先生方に協力をいただいて、各学校を1年に何回か回ってもらうような機会をつくれば、そういった機会があるということで現場の先生が、国語の先生もそういう知識はあるでしょうけれども、書家の先生がお話をしながら書道としてやっていくみたいな、こういう仕組みをつくっていけば、カリキュラムをたがえるというようなことはなくなりますし、それは国語の先生方の議論にもよって、だから、本当に要らないということだったら、全国的に不足しているのだったら、それはちょっと制度的に間違っているのかもしれないから、そこはそれで専門家の国語の先生の議論を待ちますけれども、もし本当に毛筆を書写として対応していかれるような考えで続けるならば、そういう仕組みも一つの方法でありますから、ぜひ鎌倉という地の利を生かしてやっていただきたいなと、これは希望的な話ですから回答は要りませんけれども、ぜひ国語の先生方の議論が終わったら、どんなふうになったかまた教えていただきたいなと思います。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
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○納所 副委員長 毛筆の指導、私も第二中学校で毛筆を習った記憶がないんですね。第二小学校ではきちんとやったんですけれども。それで、いつぐらいからその中学校での毛筆というのはやらなくなったのかというのは、その年代的なものはわかりますでしょうか。
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○教育指導課長 年代的にはちょっとわかりません。ただ、今、現行の学習指導要領が平成10年ということで新しくなって、授業数等の関係もそこから出てまいります。扱い方が非常に難しくなったというのは、その辺です。ただ、それ以前というような部分もあるんではないかなとは思いますが、申しわけございません、正確な数字としてはとらえてございません。
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○納所 副委員長 毛筆の大切さというのは割合に軽視されがちなんですけれども、やはり筆順でありますとか、字を書くときの点画、いわゆる、とめ、はね、はらいというものを学習するには、毛筆というのは本当に一点一画ゆっくり書きますので、非常に大事だと思うんですけれども、果たして、現在の中学校の国語の先生が、その毛筆を指導できるんだろうかというちょっと不安もあるんですね。実際にきちんと毛筆を修めた方って意外と少ないんじゃないかというふうに思うんですけれども、その指導について若干の不安があるんですけれども、その辺はいかがでしょうか。
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○教育指導課長 私、国語の教師でございます。免許法からいきますと、国語科の教員ということで単位取得の中で、書写というのは一つの単位でございます。その他国語に関する単位を取得した上で、でも、必修の単位になってございます。それを取れないと卒業できないし、教師にももちろんなれません。ということで、国語科という要するに文学部であるとか、いわゆる、それに係るような方の中から取る場合にはその一部。逆に今度、美術コースの書道科というんでしょうか、書道というのは美術に入るという形になりますが、その中に書道を専攻する科が大学によってあります。その科をもちろん取れば、書道の、芸術としての単位もあるわけですが、あわせて国語科の教員の免許も取ることが可能ということで、御指摘のように、国文的なものを中心に専攻してきた学生、そして教師になるための免許取得の中でやっていた場合には、必修単位ということで取るということで、それなりの知識なり実技は受けてはきているんですが、あとは日常、どの程度の自分の研さん、研修等をしていくかということになろうかと思います。したがいまして、国語科教師ということで言いますと、必修単位の中に書写というのがあって免許取得しているということが現状としてはあります。
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○納所 副委員長 実際、硬筆等でもその筆順等、その書写にまつわる基本的なところといのは、当然指導なさっているとは思うんですが。ただ、筆順等の教育指導というのは、どちらかというと小学校の方が中心で、中学校になると割合、書写というよりも筆順とか点画のとめ、はね、はらいについては、それほど執着しないでやっているのかなという気もいたします。その毛筆についてもきちんとやるということで、それはそれで大事なことだと思うんですが、心配なのは、先ほどの学校の給食費じゃないですけれども、当然、その書道にまつわる道具というのは、全員が各個人で用意するべきもの、もしくは学校で支給するものなのでしょうか。その点確認をお願いします。
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○教育指導課長 実際に学校で指導している場合、これはすべて生徒が自宅から持ってくるというのを原則として、授業に向かっているというのが実態でございます。
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○納所 副委員長 そうしますと、ことしいきなり、例えば、今までやっていなかった中学3年生が、卒業間近にその道具を用意しなければいけないであるとかいうような細かいところが、また気になってはくるわけなんですけど、それは各家庭で御用意できるところはきちんとすべきだろうと思いますけれども、用意できないというようなケースは、きちんと学校の方で対応できますでしょうか。
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○教育指導課長 書道の道具につきましては、今は中学校の方で報告させていただいておりますが、実際に小・中学校で考えますと、小学校3年生で入ってまいります内容でございます。したがいまして、一般的には小学校3年生において、学校で紹介をして、書道道具のセットを購入をして、それを小学校6年生まで使って、それが残っているというもので使用するのが多うございます。しかし、耐久に問題があったり、あるいは紛失等もあると。そのような場合に家にある物。墨をするところとか、いろいろ時間的なものも考えますと、筆とか、あるいは、墨汁等とか、そのケースに合わせてやっていくと。家にある物で代用できる物はしていくとか、あるいは、場合によっては教師の方で一部用意をするとか、やはり授業に向かえるような工夫をしてやっていくということになろうかと思います。
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○納所 副委員長 そうしますと、実際、書写の中での毛筆の時間というのは、何時間ぐらい各学年でとる予定になっておりますでしょうか。
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○教育指導課長 一応計画を調査いたしましたところ、今年度のお話をさせていただきますと、18年度は1年生では8時間から多い学校では20時間程度、それから、2年生では大体2時間〜5時間、3年生では、やはり同じく2時間から多いところで6時間を予定しているという報告があります。
先ほど申しましたように、1年生につきましては10分の2、約28時間が目安になります。2・3年生は10分の1、約10時間が目安。その中で硬筆と毛筆、基本的にバランスよくというお話をさせていただいております。
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○納所 副委員長 例えば、2年生、3年生でいうと、2時間〜5時間のためにわざわざまた道具を用意するというのも、ちょっと腑に落ちないという声も上がってくるような恐れもあるんですけれども。ただ、その文字文化といいますか、その書に対する認識を深める本当にいいきっかけ、中身の濃い授業を実施していただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。
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○前川 委員長 それでは、ただいまの報告、了承ということでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承と確認させていただきました。
暫時休憩いたします。
(11時32分休憩 11時33分再開)
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○前川 委員長 それでは、再開いたします。
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○前川 委員長 日程第1報告事項(4)「平成17年度児童・生徒のいじめ問題の状況について」原局から報告をお願いいたします。
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○教育指導課長 報告事項(4)平成17年度児童・生徒のいじめ問題の状況について、御報告いたします。お手元の資料を御参照ください。
児童・生徒がいじめを苦にみずからの命を絶つという痛ましい事件が相次いで発生し、大きな衝撃をもたらしています。このいじめの問題が全国的な問題となっていますことから、本市におけるいじめの問題の状況と対応について報告するものです。
まず、本市におけるいじめの問題の状況についてですが、文部科学省が実施しております児童・生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査の結果をまとめた資料を御参照ください。この調査は、いじめ、不登校、暴力行為について調査しておりますが、その中のいじめにつきまして、平成17年度の状況について御説明いたします。平成17年度におきましては、小学校で4件、中学校で31件の報告がありました。報告内容について御説明いたします。
まず、発生学校数ですが、小学校は2校、中学校は5校となっております。その内訳は、小学校は深沢小学校で3件、植木小学校で1件、中学校は第一中学校で3件、御成中学校で6件、腰越中学校で16件、深沢中学校で2件、玉縄中学校で4件です。
また、いじめの発見のきっかけにつきましては、小・中学校合わせますと、担任の教師が発見が最も多く、次いで、いじめられた児童・生徒からの訴え、保護者からの訴えの順になっております。
次に、いじめの態様については、小・中学校合わせますと、冷やかし・からかいが最も多く、次いで暴力を振るう、仲間外れの順になっております。
次に、学校におけるいじめの問題に対する対応については、職員会議等を通じて共通理解を図ったが最も多く、次いで学校全体として児童・生徒会活動や学級活動などにおいて指導した、養護教諭が指導に当たった、教育相談の体制を整備した、の順になっております。
このたび、いじめにより児童・生徒がみずからその命を絶つという痛ましい事件が相次いで発生したことから、文部科学省から平成18年10月19日付で「いじめの問題への取組の徹底について」通知がありました。内容につきましては、資料を御参照ください。
本市におきましては、各学校にこの通知を送付するとともに、いじめの問題への取り組みについて教員一人ひとりがより一層の点検を行うことにより、校内指導体制の充実・強化を図ること、また、命の大切さについて引き続き指導するよう依頼しました。
また、10月23日及び11月21日の定例校長会で指導の徹底を確認するとともに、11月30日には、鎌倉市教育長からのメッセージを市内小・中学校の全児童・生徒及び保護者へ配付して、いじめ防止のために緊急アピールを行いました。
今後とも、各学校においていじめの早期発見・早期対応に努め、いじめを許さない学校づくりに向けて指導してまいります。
なお、昨日の一般質問にも出ましたが、現在、市内小・中学校全校に市独自の調査をかけ集計しているところでございます。調査結果につきましては、今週中にまとめられる予定でございますので、まとまり次第、資料を配付させていただきます。
以上で報告を終わります。
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○前川 委員長 御質疑ありませんか。
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○松中 委員 一般質問でも多くの議員の方からやりとりがあったんですけれども、昨日、岡田議員が言ったように、生徒の方が自発的に議論をしたり、あるいは自主的に対応していくということで、リボンをつけて、とにかくいじめに対応していくことが、そういう児童・生徒の中から出てきたということは非常に喜ばしいことで、今はこれを温かく見守ると。鎌倉ではどういうふうになっていくか、昨日の教育長の答弁だと非常に前向きに受けとめているようですけども、ニュース等では、非常にその点についての温かい見守り方を報道しているようでして、そういうことで私もそれは一番いいと思うんですけど。まず、基本的なことをちょっと聞きたいんですけれども、最近「バカの壁」とか、ばかを堂々と使えるような一つの時代なんですね。お前はばかだよと、こういうことを言いますと、これはもう非常に軽べつに値するけれども、あんたばかねとかと言うと、非常に愛情や情がこもっているようなところがあるし、おれはばかだなと言うと反省を込めているところもあるし、このばかという言葉一つ使っても非常にいじめにかかわる問題として、我々、小学校のころもそういった時代があって、逆に、逆襲する意味で威張っていた者をかばと言って、かば大王と言って、ばかの逆をやっていた、そんなようなこともやって、確かに子供がいきがっていたり、中学校ぐらいになりますと、もうこの中学校の中でのいじめを行うというよりも、本当に悪餓鬼というのは外に対してもうパイプがあるんですね。ある意味では組織的にもう予備軍としてつながりを持っている。それが非常に威張ったり、いきがったり、いじめどころか、もう本当にかなり激しいこともする。しかし、我々の時代は非常に立ち向かったんですけど、今は非常に、もらった資料の中でも、終わっても陰湿にしつこく何かやっているというようなケースもあるというふうになるんですけれども。そこで一くくりにいじめという問題を議論するというようなこともこれあるんですけれども、とりあえず、平成17年度のこのいじめの報告の、これ学校とか氏名等は必要ないんですけれども、そのいじめの一つの実態というものを、これ、かつて報告されたような気もするんですけども、それをもう少し詳細にわたって、報告書等から我々に内容を提供してもらいたいんですね。例えば、どのような、冷やかしとか、からかいとか、ただこういう一つの、一くくりなことではなくして、実際どのようないじめなのか。いじめとして報告したことが、もう少し実態を知らないと、議論しても、これ本当に一つのいじめということになって。
きょうね、新聞を見ていましたらね、これは埼玉の中2の自殺のいじめの修正報告、両親が情報公開で報告書をとったところ非常に黒塗りになっていたと、そういうことで情報公開でとればこの報告書が出るというような、こういうことが報道されているんですけれども、今はそこまでこのレベルでは私としては必要としていないんですけども、どのような実態の内容であるかという、そういう資料をちょっと今すぐということではないんですけども、かつて、こういう内容の資料を出してもらったことがあるんですよ。そのいきさつとかね、そういうものを持った上で議論をしないと、ただ、いじめいじめって言うと、いじめの度合いが全然違うんですね。さっき言った報告の中で、冷やかし、からかい、暴力、あるいは仲間外れとか、そういう単純なことでも、そのきっかけとか、一つの聞き取りなり何か調査された中であると思うんですけど、それはいかがですか。
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○教育指導課長 先ほど、態様という言葉を文科省では使っているんですが、どういう内容のいじめであるかという、その中身をあらわした言葉でございますが、それについて先ほど、冷やかし、からかいと申し上げたのは、文科省調査の項目の中にありまして、それのどれに当たるかということでの集計をしているという中で、先ほど昨年度の多いケースについて御報告をさせていただいたということでございます。
今、委員のお話というのは、さらにもう少し中身がわかるようなものということでの資料の提供をということでございますが、あくまでも個人のことでございます。それがある程度、学校名とか、そのようなことはなしにということで、報告された件数について、からかいならどのようなからかいなのかとか、そういった内容だと思います。それについては再度確認することで作成可能というふうには考えております。
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○松中 委員 今、深刻な事態になっているわけではないんですけれども、これは最初が大事なんで、ぜひ。学校名とか個人名は結構です。要するに、もっと内容の深いもの、あるいは、もう少し詳しいものを提供していただきたいということを、これ委員長、お願いしておきます。
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○前川 委員長 はい。
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○松中 委員 そういうことでよろしいでしょうか。
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○教育指導課長 それでは、ちょっとお時間いただきますけれども、17年度のそこにありますケースにつきまして、もう少し中身のわかるものについて、個人情報を配慮しながらやらせていただくということでお時間いただきます。
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○松中 委員 それと、昨日までのやりとりの中で学校等で解決をしていると。しかし、これまた18年度には報告しますということは、要するに、18年度でもいじめが起きていると。そういうことは要するにこれ湿疹と同じで、対症療法でひどいところをちょっと強いステロイド剤でも塗って、そのところは治ったと思っても、これ体質を変えない限りまた出てくるんですね。これは17年度の分は終わったけれども、18年度また出てくるっていうことは、これは明らかに体質的なところが問題があると、鎌倉市だけではなくして、全国的に今いじめの問題があるわけだから、その体質的な問題点というものは、教育委員会はどういうふうに考えているのか、ちょっと、そのやりとりの中で体質的な問題をちょっと聞きたいと思っているんですけど。
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○教育指導課長 子供たち、あるいは学校等の話を聞きながら、やはり子供は、先ほど言葉を委員さん例に出されましたけれども、なかなかそれがうまく通じ合わない、それが相手を傷つける、そこにきちっとしたコミュニケーションがあって、相手がわかって気持ちが通じていれば、その言葉も、一つのとらえ、流すというようなものもできるんでしょうが、それがうまく関係がつくれない中で、言葉だけが出てくると。その言葉も日常、鎌倉に限らず、現在の子供たちを取り巻く中で単語としてぽんぽん出てくるような状況があると。そして一般質問の中でもありましたけれども、インターネット、それから携帯電話等、要するに話し言葉ではなく、書き言葉といいましょうか、文字としてですね、そこには感情がございませんので、それがいかようにもとれてしまうというような状況の中で、子供たちが言葉というものを使っている。そういう状況がやはり今の子供たちの人間関係及び使う言葉で相手を傷つけるような、そういうことにもつながっているのではないかと思います。
今、委員御指摘の本質的な部分ということになりますと、非常に広い範囲にわたるわけでございますが、やはり子供たち同士、教師も含めて、もっと言えば大人を含めて、やはりそこに心の通い合う人間関係、それが相手に伝わり相手を受け入れる、認め合うとか、そのような関係づくりをしていくということが大事だと思います。今、それが学校現場でももちろん必要だと思いますし、家庭、そして地域の中でもっと重視され、鎌倉全体が、やはりそのような子供を中心に据えて、大人も含めてコミュニケーションがしっかりとれるような関係をつくっていく、それがまず大事で、それがやはり学校の中でも行われ、家庭でも地域でも行われる、そして、さらに学校においては教師を中心とした、やはりいじめは絶対に許さないと、そういうような気持ちを持って取り組んでいくということで、少しでもいじめのない、そういう学校づくりをしていく必要があると私は思っております。
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○松中 委員 そういう考え方で体質的な面に対しての答弁だろうとは思うんですけど、これは一つの社会構造として、いろんな形の中で、いじめというのはこれ当然存在するわけであって、社会においても、これ例えば、競争原理が今問題であると。そうすると、我々、一番競争原理の中で戦っている、選挙というもので戦ってくるわけですね。これは、もう批判も当然あるし、あるいは、そういう夢を語りながら戦っていると、いろんな形の戦いというのがあって、それで我々は一つの発言という権利を得るわけですけれども、学校内というのはこれ非常に密室なんですね。密室なんで我々に非常に見えない。ですから、私も子供が第二中学校へ通っていたころ、いろいろ相談を受けたし、その多くの問題の中に、子供の中には外とのつながりがあって、非常にいきがったり、そういうことが問題になると。インターネットとかそういうものは、最近いろいろな問題が出てきているわけですけれども、我々のころ非常にもう一つ大きな問題があったのは、先生に自信がなかったということ。これは私も幾つか対応しまして、その自信のない先生には転校してもらったというようなことも、これは当時大きな問題としてあったわけです。そのときに、こういう問題が起きたときの対応が、学校とPTAがある意味ではぐるでね、我々の相談を受けたとき、まず、それじゃあ教育委員会に訴えてくれと、その後、教育委員会の方に私は出向いて、そういう話を聞いたかと言ったら、そういう話を聞いている。そうしたら、今度はPTA会長が出てきて、いや、その先生はいい人だから松中さん何とかしてほしいと。何を言っているんだと、問題提起されて、それで後から教育長と、その要するに問題解決した後、いや、あの先生にはいろいろ問題があってと、個人的には言うんですね。そういう要するに社会的な構造というところに大きな問題があったわけなんですけれども、最近のは陰湿な面がいろいろあるわけですけれども。それで昨日までのやりとりの中で、ちょっと幾つか疑問を持ったんですけども、この文科省の初等中等教育局長が、これは通知で通達ではないんですか。
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○教育指導課長 通知でございます。
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○松中 委員 どの程度、徹底して対応すればいいんですか。
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○教育指導課長 それにありますように体制の、チェックのポイントが示されてございます。今回、その通知をもとに校長が職員の方に周知をいたしまして、それぞれの振り返りをし、そして、それに沿って現状についての対応をしていくというような扱いをしてもらっております。
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○松中 委員 この昨日までのやりとりの中で、いじめの早期発見・早期対応について、この中で、文科省がこういう通知を出して、どのぐらい対応するかなと思って、そのやりとりの中で一番気になったのは、一つは、学校のみで解決することに固執してはならないことっていうのをはっきり言っているんですね。ところが答弁の方では、まず学校の方で解決する努力をすると言っているけど、だけど学校のみで解決することに固執してはならないと、これ非常に大事だと私は思うんです、これ。速やかに保護者及び教育委員会に報告しと、この辺のことをこれからの、こういう通知があったわけですから、また問題が起きたときには、私はこの点について、どの程度、通知の対応を教育委員会がしているか、学校がしているかということを私は考えているんですけれども、学校のみで解決することに固執してはならない。そこで、学校の中は、非常に密室性であるけれども、生徒たちが自発的に私的に立ち上がってリボンをつけていじめに対応していく、そういうこともこの学校のみというと、どうしても先生側の方になると、職員側の方になると。そうではなくて、もっと地域的にも、もっとオープンに対応しなければいけないんではないかと私は考えるんですね。その点についてどうですか。
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○教育指導課長 学校のみというのは、教員というような狭い範囲もありますけれども、保護者も含めて、やはり学校であったいじめという問題については、やっぱり学校の問題としてとらえて、職員、そして保護者の方にもお知らせをする中で一緒に解決に向けて取り組んでいただく。あわせて教育委員会の方へ報告をいただく中で、指導主事等の助言も要請があればということで入っていこうと思います。
まず、学校については、早期発見・早期対応ということを、今回のやはり取り組みとしてもう一度やっていただくという部分もありますので、学校で早く発見し、早く対応し、そして、それについて、状況については、委員会の方にも含めて報告をしてもらうという形でお願いをしているところでございます。
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○松中 委員 この5番目にも書いてあるんですけれどもね、この事実を隠ぺいするような対応は許されないこと、つまりもう隠さない、早くから対応する意味で。いじめがあったと、あるいは、そこで先ほど言ったように、いじめの対応、あるいは中身も問題でありますけれども、とにかく隠すことをしないようにしないと、どうも隠すということが、これ新聞報道は大体その辺のことを突いているんだろうと思うんですけれども、その点はしっかりやっていただきたい、オープンにやってもらいたい。そして、保護者や地域住民の信頼を回復すること、ここまで言っているということは隠していることが多いということなんですよね、この辺はやはり教育委員会も学校等によく言って、このような通知が来ているわけですけれども、この通知はそうすると県の方に来ているけど、県から写しが送られてきたということでありますか。
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○教育指導課長 そのとおりでございます。
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○松中 委員 神奈川県の教育委員会等と全県の各市町村の教育委員会と、何か話し合いの場があったようなことはないんですか。
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○教育指導課長 この通知について一番最初に情報としてもらったのは、教育長会議がございまして、そこでまず教育長の方に話として出ております。それから、あと担当の指導主事の会議とか、そんな中での話ということになってございます。
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○松中 委員 それと、このもう一つは、いじめを許さないということで出席停止等の措置、私はこれやっても構わないと思います。ただ、その程度によりますから、最後に、これを一つの明確な基準も、ある程度考えておいた方がいいと思いますけれども、この出席停止もあり得るということを、やっぱりこれアピールしておかないと、これは子供たちもかなりなめてかかってきますよ、はっきり言って。かなり今はいろんな意味で低年齢化していると。そして外部とのパイプを持っていますから、向こうもかなり今度は団結して抵抗してくると。そういう意味で出席停止等の措置も私は考えるべきと、それだけははっきり言っておきます。そうでないと、これは子供を守るという意味で、我々にとっては大人にとっては非常にある意味では策がないだろうと、ただ、子供たちが立ち上がったというのは、希望的な意味から非常に評価するんですがね。
それと、もう一つ指摘していきたいのは、このいじめが解決したと言われていても、教職員の気づかないところで陰湿ないじめが続いていることも少なくないことを認識し、この辺が私は大事だろうと思うんですけど、そういうことで、これをもって最後の質問としますけど、その辺の考え方、あるいは対応はいかがでしょうか。
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○教育指導課長 いじめにつきましては、はっきり言って見えないところで行われていることが多くございます。したがいまして、それをいかにキャッチするか、学校内におきましては教員が、それから、学校外においても、やはり子供たちの集団の動きというものもあるんではないかと思います。
したがいまして、まず、校内において見えないところをなくす、というのは変でございますが、できるだけ気を配るような学校内での体制づくり、それから、教員ひとり、担任ひとりではなくて、やはり学校全体で取り組む姿勢をつくる中で情報を早く仕入れると。あるいは、子供との人間関係をしっかりつくっていくことで、本人ではなくても、ほかの子供からの情報というのも多うございます。それは言葉を悪く言えば、ちくりということに子供たちの中ではなるんですが、そうではないんだと、ちくりではないんだという指導から始めまして、やはり全員の子供たちと学校内における教員とが関係づくりをしまして、やはり自分のことも悩みは言う、友達のことも心配してあげる、そのような関係をつくっていく中で、見えないところで行われているいじめも、素早く教員がキャッチするような体制も必要だと思いますし、さらに、子供も一歩学校を出れば地域の中で生活をしているわけで、場合によってはそこで行われるいじめ等も心配されます。そのときには保護者の協力、地域の協力ということで、常に情報がいただけるような関係づくり、そのような中で機会を設けて話題にしていく、そのような学校側からの積極的な働きかけ、そのようなものをする中で、今委員から御指摘ありましたような、心配されるそのような現象につきましては、少しでも解消できるような形を考えていきたいと思っております。
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○松中 委員 それで、例えばいじめたり、あるいはちくったりして、そうやって暴れる子に対して問題がある場合でしょうけども、先生がしかるんですね。これある校長さんから聞いたんですけれども、先生がそういうことでしかると、その生徒が保護者、つまり特に父親が出てきて、うちの子供を何でしかったんだと、家庭でもしからないのに学校でしかるなと、それで乗り込んでくると。だから、先生が非常に自信を失っているんですというのを、私に話してくれた校長さんがいますよ。またひどいのがいましてね、その親が、先生しかっておいたからなと、その子供に言うっていうんですから、これは、はっきり言って保護者も悪い。そういうケースもあるだけに子供たちが非常にいい気になる。だから、そういう点についても、私はこのいじめ問題というのは、私なりに取り組んでいこうと思っていますので、質問は終わります。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
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○高橋 委員 結構長いですけど、続けますか。
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○前川 委員長 そうですか。長いですか。
では、休憩といたします。
(12時00分休憩 13時15分再開)
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○前川 委員長 再開いたします。
午前中に引き続き、質疑をお願いします。
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○高橋 委員 それでは、何点か伺いたいと思います。
最初に、これ新聞に報道がされまして、16年から17年になって倍にいじめがふえたみたいな、そういう報道で、そのころ全国各地でいじめの報道があって、自殺問題なんかも取り上げられていましたから、大変心配をしたわけであります。中身の問題については、また整理いただいて、御報告いただけるということですから結構なんですけれども、やっぱりそういう報道がある前に、こういうことは全国的な問題でもありますし、少し言っておいていただければなと。この議会の前に幾つか報告事項がありましたけれども、給食の問題だったり書写の問題とかありましたけれども、やっぱりこういう問題というのはかなりデリケートな問題ですから、きちっと当然委員会で報告するのは当たり前のことですけれども、新聞に出るような内容のときには、つかめなかったということであれば出た後でも仕方ないと思いますけど、なるべく出る前に担当委員会の方には一言声をかけていただくような取り組みは、まずお願いをしておきたいと思います。
その上で幾つか聞くわけですけれども、ちょっと先ほどの報告の中で、いじめの問題、それから、不登校や引きこもりの問題、それから暴力問題っていうんですかね、一応、大別すると三つの問題があって、そのうちのいじめの問題ですよというようなことだったんですけれども、その残りの二つと不登校、引きこもりとか暴力問題のこういう総括表みたいなものもあるんですか。それとも、今回はその調査はなくて、今後そういう調査をするということなんですか。
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○教育指導課長 先ほど御説明しましたように、今委員さんがお話のように、この調査は三つ、いじめと不登校と暴力行為でございます。それぞれの学校から報告があった数値につきまして、まとめて定例の教育委員会で報告させていただいた資料というのは、ほかの二つも一緒に入ったものとしてございます。
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○高橋 委員 ちょっとそれ、できたらいただきたいんですけどね。委員長。
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○前川 委員長 今、欲しいということですか。
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○高橋 委員 はい。今です。
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○前川 委員長 では、休憩をとります。
(13時18分休憩 13時21再開)
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○前川 委員長 それでは、再開いたします。
お手元に資料をお配りしておりますので御確認ください。
質疑を続けてください。
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○高橋 委員 今回、文科省の方からこういう3点で調査をするようにと。これはやっぱりそれなりに私は意図があるというふうに思っておりまして、やはりこの双方のそれぞれの事象の相関関係というんですか、そういうことが必ずやっぱりあるはずなんですね。いじめがあったから不登校になったとか、いじめられたから暴力行為に及んだとか、事象としては三つに大別はしておりますけれども、やっぱりそれなりに原因がある。そういったことも含めて対応していくべきだというのが、私がこういう調査をされた意図だというふうに思っておるもんですから、あえてこの資料を出していただいたわけです。
その辺もやっぱり今後の対応としてはいろいろ、これまでもやってこられているとは思いますけれども、やっていただかないといけないことだろうなというふうに思うわけでありますが。そういうことを前提にいろいろ伺うんですけれども、まず、ちょっと資料出していただいたんですけれども、資料と違うところから伺うんですが、携帯電話だとかインターネットの書き込みだとか、その辺のところをちょっとまず最初に伺いたいなと思うんですけれども、基本的にインターネット関連については、ネットワークエチケットという、通常、ネチケットというふうに呼ばれていますけれども、そういうものがあって、かなりそういうネットワークのエチケットルールというのはかなりのボリュームのものがあるんですね。そういうものを、もう少し小学生向けにかみ砕いて副読本みたいなものをつくったらどうかと。昨年、ちょっと勝山次長にそんな話もさせていただいたことがあるんですけれどもね、何かその辺の取り組みなんていうのはどうでしょうかね。
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○教育指導課長 インターネットを使う上でのエチケットといいましょうか、ルール、それについてはもちろん学校で使用する場合には、それはまず大前提として導入段階で指導を入れております。小学校においてもパソコンを導入していますので、調べ学習でインターネット、どちらかというと発信よりも受信という方がメーンになるわけですけれど、いずれにしましても身近にそのようなものがあるということで、小学校の指導の中でもネチケットについては触れるよう話をし、実践をしていただいております。
ただ、委員さん言われるような共通のテキストといいましょうか、そういうものは特に市としてはございませんので、よく教員用の、教員を対象にしたもの等が配付されてございますので、そのようなものを利用しているというのが現状でございます。
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○高橋 委員 必ずしも、そのいじめだけの問題ではないんですけれどもね、やっぱりその受け取った相手がどう思うかとか、やっぱり感情が伝わらない分、それをどういう形で言葉に表現していくのかとか、そういう微妙な部分まで、そのネットワークエチケットというのはあるわけで、そういうことをやっぱりきちっと教えてあげることによって、そのパソコンや携帯電話を使ったいじめの活用というんですか、そういうものを活用しないような子供たちの理解というんですか、そういうふうになっていくんじゃないかなと。ですから、できればそういう取り組みも先生方にもやっていただきたいですし、そういう研究ですとか、わかりやすくイラストを含めて簡単な、副読本までいかなくても、簡単なエチケットとかマナーだとか、通信を使ってやる場合にはこう、それはどうしてそういうふうにするのかとか、そういう話をしていただければおのずとわかるはずですし、ましてや、いじめにそういったものを、通信機器を使うっていうこと自体がやっぱりおかしいんだということを、基本認識としてもらえるんじゃないかなと。
そういうことを大きなとらえ方をしていくことによって、いじめの抑止というんですかね、そういうふうになっていくんじゃないかなというふうに思うものですから、ぜひ、そういったことを検討してもらいたいと思うんですが、どうでしょうかね。
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○教育指導課長 普及してかなりたちまして、パソコンもかなりもう子供たちに身近なものになっています。その中で、学校教育でやはり指導はしていかなくてはいけないと認識しております。
まず、中学校においては技術・家庭科という教科の中が基本になります。そこの教科書の中にも当然触れられておりますし、専門的な立場でいろいろ子供たちに指導することは可能です。
小学校におきましては、専門教科というよりも学習をする中で利用する、そのときにやはり注意を与えると。現在、パソコンを使った授業の研究というのが多く行われておりまして、市でも情報教育についての研修会等もやっております。できましたら、そのようなところで検討してもらいまして、また統一できるものについては統一していくということも必要かと思います。
今、ちょっと御指摘がありましたいろんなインターネットにかかわるものですが、今お話しになるのは発信する際に、やはり守るべきルールといいますか、それを注意したいというような意味だと思いますが、受信するときの、有害サイト、あるいは、場合によっては出会い系サイト等、犯罪につながるような、子供たちへの注意喚起、これも必要だと思っております。これについては一般質問の中でも答弁させていただいておりますが、これ手元にあるんですけれども、このような県警が出してございますダイジェスト版、このような教員向けの、既に配付済みになってございます。それから、きょうの神奈川新聞だったと思いますが、出ておりますが、これはインターネットの掲示板に書き込みがされたときに、そのまま放置しておくと子供の傷つきというものがどんどん深くなってしまう、早くそれを削除するとか対応してあげなくてはいけない。ただ、学校においては、なかなかそれが難しい現状がございました。それについて県警の方も協力がありまして、その削除についての手引き等も学校の方に学警連を通して配付されています。いずれにしましても、そのようなものを活用しまして、子供たちが便利に使えるもの、そして危険にさらされないような指導、これまた中学校は教科指導を中心に、小学校はそのような情報教育という範疇の中で、徹底できるよう努めていきたいと思っております。
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○高橋 委員 実際問題としてそういうことが、いろんな子供たちの、実際に起こる現象として、それはいじめだったり、暴力だったり、不登校だったりという形になっているケースがかなりふえてきていますから、やっていただきたいなというふうに思います。
教育長がこれに関連する答弁で、学校の先生がまずパソコン立ち上げて、書き込みのチェックから朝スタートするんだというようなことですが、もうちょっと具体的には、どんなものをチェックしているんでしょうか。
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○教育指導課長 教育長の答弁は、中学校における生徒指導担当、生坦の今は一つの業務として励行している部分を御紹介しました。これは現在インターネットの検索でも、例えば鎌倉にあります何々中学校と入れると、幾つかのサイトに当たるんじゃないかなと思います。現在、我々もつかみ切れないほどいろんなサイトがありまして、そこに自由に書き込める掲示板がつくられてございます。そういうところに、本当に子供らしいようなものもあれば、中には個人を特定したような形で誹謗中傷があるというようなものが、教員の方でも情報としてキャッチしますので、早くそれを見つけて、先ほど御紹介しました削除まで至るような対応をしなければいけないということで、実際にその掲示板の中に、子供たちが実際に書き込みしていたりするようなケースもあるんではないかということで、チェックをしていくというような、変な話ですが、習慣を持って朝やっているというのを御紹介させていただいたということでございます。
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○高橋 委員 ネットの世界っていうのは本当に雲をつかむような話で、どこにどういったものがあるかっていうのは、それは本当に常にいろんな情報をとりながら適切に対応していくというのは、本当、そんなことを考えると学校の先生も楽じゃないなと思いますよね。それでも、やっぱりそれがいろんな悪影響を及ぼすようなケースがふえてきていますので、ぜひ、マニュアル化できないようなものなんだけれども、マニュアル化していくってというんですかね、そんな努力もしていただきたいなと思います。
次ですけれども、ちょっといただいた資料に関連をするんですが、暴力行為といじめの相関関係というのは、これは何か実態をつかんでおられますか。
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○教育指導課長 そちらの資料にもございますように、昨年度、件数としてはかなり多く報告されております。その中身、内訳が下の欄に、暴力行為といっても3種類に分けて集計をしているということで、器物損壊と、それから、対児童・生徒が多い数値として報告されている。この対児童・生徒、これが特定の子供に特定の人物が繰り返し行うということであれば、これは単なる暴力行為というだけではなく、いじめというようなとらえをしなければいけない事案になります。
したがいまして、上の表でいきますと平成17年度の中学校におけるいじめ31件と、それから暴力行為40件、そのうちの20件程度が対児童・生徒暴力行為ということで読み取れるわけでございますが、そこには繰り返し行った生徒による暴力行為及びいじめと判断される事案があったというふうになって、関連性ということでございますと、その暴力行為については昨年度あったという報告は受けております。
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○高橋 委員 非常にわかりやすい相関関係なんですけれども、逆もまたあると思うんですね。もう、ずっといじめられ続けていたんで、切れて暴力行為に及んだとか、そういうケースっていうのはどうなんでしょうか。
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○教育指導課長 今回報告されている中には、その関係での発生というものは含まれておりません。
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○高橋 委員 そういうケースの場合、例えばナイフ等の武器を持って犯行に及ぶとか、かなり深刻な事件になるケースもありますんで。ただ、私はある面、暴力行為というのは抑止しやすいといいますか、表面に出てこないようないじめというのが、やっぱり一番厄介で対策に苦慮するなと。
韓国ですけどね、今3年ぐらい前からスクールポリスマンというのを学校に入れて、警察のOBと父兄とで2人1組になって校内パトロールをすると。結局、それは暴力行為なんですね、中心、いじめっていうことでスタートしているんですけれども、それは暴力によるいじめの取り締まりっていうんですか、韓国はときどきバスに乗って、バスの運転手けっ飛ばしちゃったりとか、結構気性の荒い国民性なんでしょうかね、暴力行為が多いんでしょうね。スクールポリスマンが入ってからは、ほとんど暴力行為というのがなくなったと。だけども、結局いじめっていうのがもっともっと陰湿化していって、そういった対応ではもうできないような状態になっている。
ただ、これでちょっと見ますと、結構暴力行為も多いですし、これはだれかが現認したものがカウントされているということですから、現認されていないものっていうのはかなりあるはずなんですね。そういう意味では、スクールポリスマンみたいなことを、要するに外からのそういう暴力に対しては警備員を全学校配置して対応したと。だけど、それは実態としては鎌倉市内で起こった行為ではないんですね。他市で起こったことに対して、鎌倉でも起こっちゃいけないということで予防としてやったわけで、実際には、その学校の中では暴力行為が行われているということですから、本当の意味でやっぱり対応していかなきゃいけないのは、そういう実際に起こっていることに対すること、そういう意味では、私はスクールポリスマンみたいな制度っていうのは、ある面では効果あるのかなと。ただ、それだけの発生件数としてどうなのかなというのはありますけれども。1件も発生していない外からの外敵に対するガードマンを設置するんだったらば、実際には起きているその中のことに対応するっていう制度として、スクールポリスマンみたいなこと考えてもいいんじゃないかと思うんですけど、どうでしょうか。
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○教育指導課長 警察との連携ということになろうかと思いますが、警察との連携ということでは通常行っておりますが、ただ今回、今委員御指摘の点はやはり暴力行為という問題行動についての対応ということで、そのようなものも、という御紹介だと思いますが、実際にこの暴力行為、件数としてかなり多くなっております。これについては先ほどの説明の中に少し触れたつもりでございますが、いじめとつながるというお話のところになりますが、同一の生徒が繰り返し暴力行為をやったということで、件数としてはやはりこちらも多くなっているということでございますが、それにつきましては、やはり教員の方で指導体制を組んで、子供たちが安心な学校生活が送れるよう配慮していくということで、警察等何かほかの力を中に入れてやっていくというところでは、今はないというふうに思っております。
学校の中で、やはり子供たちとの信頼関係を築きながら、やはり教師が子供とともに学校生活をつくっていく、そのような努力をしていくことで、心の安定とともに、やはり暴力行為の減少というものもできるんではないかと、ですから、一人ひとりの子供と向き合う指導を続けていくことが、まず第一かなというふうに感じております。
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○高橋 委員 この韓国でやっているスクールポリスマンというのは、警察官がやっているんではないんですね。もう警察官をやめた方が、OBの方がやっていますんで、必ずしも直接的な警察と連携ということ、ただ、そういう方の方がある面では、その暴力行為が行われているときにどう対応するかという知識がありますから、退職職員の紹介をいただくとか、そういう面では連携しないとできないことではありますけれども、そういう方と父兄と協力してやったりとかという、そういう制度なんですね、そんなことも一つの検討材料にはなろうかなというふうには思うんですが。それと、これ器物損壊というのは、よく昔、ガラスを石投げて割ったりとか、そういうちょっと荒れた学校とかありましたけれども、これは逆に先生いじめというんですかね、卒業式のときに気にいらねえ先生がいたからみんなで殴っちゃえとか、そういうようなものにつながっていくようなケースも間々あったかなと、ちょっとそういう面でこの器物損壊の中身、少し聞いておきたいんですけども。
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○教育指導課長 器物損壊、そのとおり物を壊すということで、一般的には壁をけるとか、あるいはロッカーをたたくというんでしょうかね、それで壊してしまうというようなことが多く、一般的には器物損壊ということなんですが、ただ、17年度の調査では文科省が一つ基準を出しまして、補修がかなり難しい落書きも器物損壊としてカウントするということが今回入っております。したがいまして、器物損壊20件ありますけれども、そのうち約半分は落書きを対象にした器物損壊という報告というふうに受けております。
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○高橋 委員 学校の中で興味半分、その落書きをした程度で反省をしてやめてくれればいいですけど、そのまま町の中に出て行ってじゃんじゃん落書きしていたら大変なことになりますし、本当に犯罪者として今取り締まられるような状況がありますので、それは、そういう意味では小さい芽のうちに摘むっていうんですか、そういうことは大切なことだと思います。それは器物損壊についてはわかりました。
それで、先ほども言ったように生徒が先生をいじめるというような、そういったケースもありますし、あと全国的にこのいじめ問題が報道されている中で、先生が発言したことがきっかけになっていじめが発生したとか、そういうケースもあった。それで自殺にまで至ったとか。あと、これはいじめの問題ではないですけども、履修問題で校長先生が責任を感じて自殺をしてしまったとか、これもある種のいじめ、広義のいじめ的な、これは報道に対する抗議というのもあるかもしれないですし、父兄からのいろんな抗議というのもあるかもしれないですし、逆に、校長先生が父兄に対する抗議というのもあるでしょうし、そういった意味で、先生が生徒、生徒が先生みたいなとらえ方で、何か事例としてこの中で挙げられているものはありますでしょうか。
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○教育指導課長 まず、教師に対する言ってみれば暴力といいますか、対教師暴力という呼び方で調査の中では入ります。これは暴力行為の中に含まれております。ごらんになっておわかりのように、17年度対教師の部分はゼロ件でございます。鎌倉市においては子供たちによって教師の方に暴力行為があったという報告はございません。
あわせて、今度はいじめの方での今お話でございますが、教師がいじめに加担すると、報道等でその言い方もされておりますが、要するに、子供を傷つけることでさらにいじめにつながったケース、こちらで報告を受けている、あるいは、こちらが学校訪問等する中では、それについての報告は受けておりません。
子供の人間関係の中での、やはり一方的な継続した深い深刻な痛みを与えてしまうような行為をしてしまう、そういう関係、いじめということで対応させていただいているというふうに認識してございます。
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○高橋 委員 これはちょっと陰湿ないじめなんですけれどね、卒業式の日に、私が中学校卒業のときだったんですけれども、ある女性の先生にプレゼントが届きまして、その先生、あら、うれしいわと言って喜んで箱をあけたら、首のないニワトリが入っていたという、こういう陰湿な先生に対するいじめっていうんですかね、多分こんなのっていうのはカウントもされないんだろうと思うんですけれども、それほどさようにいじめ問題っていうのは幅の広いものですし、根絶するっていうのはもう本当に大変なことで、常々、そういうさまざまな角度を変えた取り組みをしていかなきゃいけない問題だなと、つくづく思うわけであります。
それで、やっぱり最後にお伺いをしておきたいんですけれども、やっぱり子供というのは、子供は親の鏡だとか、ある面で言えば子供たちは、生徒たちは先生の鏡であると、こういうふうにも置きかえられるんじゃないかなと。その職員間、職員同士、もしくは、教育委員会対教職員、そういう構図の中で、ある種、業務といいつつも、いじめとその当事者が感じるような行為っていうのは、かなりあるというふうに私は聞いておりまして、それは一人ひとりの先生がそういうふうに感じているということを申し上げているんでありまして、そういうことがやっぱり子供たちに陰に陽に影響していくケースっていうのは、私はあると思っているんですね。これはもう社会全体でどこの職場でもあることですから、先生はもう聖人だからそういうことは一切ないんだとか、そういうふうに断定されなくても、当事者がいじめられていると思えば、これはまさにいじめでしかないわけで、そういう面ではまず「隗より始めよ」で、やっぱり先生方の意識調査からやっていくべきじゃないかなと私は思うんですよ。そこでやっぱりきちっと自分たちの足元を見て、まず自分たちの職場からそういったことをなくそうと。そういうふうに感じる先生がいれば率直に言っていただいて、誤解のないように、お互い誤解のないようなやりとりをする。同じ人間ですから気が合う合わない、そういうやりとりの中で何かいじめられているとか、何か陰湿な嫌がらせに遭ったとか、そういうふうに感じる先生もいるでしょうし、やっぱりそういうことがないように、先生たちがやっぱりスクラム組んで、子供たちに向かっていける体制づくりっていうんですかね、それが私一番大切なことで、そこをやっぱりきちっとやらないと、子供たちの中でいじめがあるないなんていうふうな議論をしていても、それは常々やっていかなければいけないことですから、同時並行的にやるんですけれども、やっぱり本当の意味での解決につながっていかないんじゃないかなと。そこの部分、ぜひ、大いに議論してもらいたいと思うんですけど、どうでしょうか。
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○教育指導課長 そのとおりだと私も思います。教師というよりも、私は大人と置きかえて考えさせていただきたいと思います。一般質問の答弁の中でもさせていただいておりますけれども、子供にとって大人、やはり子供は大人を見て育つという認識に立って、学校においてはそれが教師であると、家庭に行けば保護者であると、その立場で、特に子供の前で、やはりいじめという言葉になりましょうか、要するに相手をいたわらない思いやりのない言動、これはやはり厳に慎まなければいけない、特に子供のいる前でという意識がやっぱり必要かなと私は思っております。
今回、学校の方に通知の中で、指導の体制を学校全体でとっていくというような言葉にはなってございますが、その指導の体制の中に、やはり教師集団が、子供にとって、見られる姿であるという意識を持って、対応していく必要性があるんではないかなと考えております。
学校においては教師、家庭においては保護者、地域にとっては地域の方々、大人たち、やはり子供にとっての大人、その姿というところに、学校でいじめではないかというような問題が発生したときにも、やはり対保護者との間で教員は苦労いたします。やはりそこには必ず大人、保護者、場合には教師ということもなくはないと思いますが、そのようなものがかかわって非常に難しい問題にしているようなケースもあると聞いております。そんな中でいじめを解消する、防ぐということで、午前中も根本的な部分のお話がありましたけれども、やはり大人の姿という部分を教師、また保護者ともに考えていかなければいけないというふうに、今回の問題を通しまして委員会としても感じ、校長会等いろいろ報告する中で話をしていきたいと思っております。
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○高橋 委員 ちょっと最後に、お願いだけしておきたいんですけれども、先ほどからいじめの問題というのは非常に広義だというような話をさせていただきまして、教育長さんも一般質問の答弁の中で、今回の文科省の定義、これをいじめとするんであれば、なかなか対策打てないんだというような、率直な御意見なり御感想なりを言っていただいたんで、それはありがたいなと。そういう意味で、やっぱり対策含めて、いじめの定義っていうんですかね、それから、それに対する細かいマニュアル、要するに一人ひとりの理解度合いに合ったマニュアルは大事だと思うんですよ。必ずしも私は暴力行為がいけないとは思わないんですよ。殴って相手がどれぐらい痛いのかっていうのは、殴られなきゃわかんない面もありますから、ある面ではいけないことだけれども、やっぱり小さいうちにそういうことを経験するっていうことも、それも一つの教育じゃないかなと私自身は思っています。だから、それは人によって違いますからね、そういうのがだめな子もいます。そういうのが大丈夫な子もいます。それはそれなり、その人を見て対策をとれるぐらいの細かい指導っていうんですかね、そういう意味では、ある面では鎌倉のいじめ、広い意味でのいじめに対する定義っていうんですかね、対策含めたそういうったものを、やっぱり教育長さん考えておられると思いますので、ぜひ、その辺の協議が進んだ段階で、また鎌倉が、どういういじめの定義を持っているかということについては、ぜひ文教常任委員会に報告いただきたいと思いますので、これは最後お願いだけしておきます。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ございませんか。
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○石川 委員 17年度のいじめの件数なんですけれども、表見てみますと平成15年が13件と突出しているんですよね、小学生が13件といじめる件数が多いですよね。極端にここだけ多いんですね。これはどうして多いのか、分析とかはなさっていますでしょうか。
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○教育指導課長 これは小学校の方でございますよね。この年度も件数として一部小学校で、やはり今回と同じような例になりますが、繰り返し同じようにからかい、ちょっかいを出す、そして暴力というような一連の流れがあるわけですが、繰り返し指導しなければいけなかったケースがあったということで、ちょっと件数としてはその分ふえてしまっているということで、こちらの方は報告を受けております。
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○石川 委員 そうしますと、また、17年で中学校は31件ってふえているんですね。例えば、この15年のときの小学生が中学校に行った場合も考えられるんですか。
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○教育指導課長 これについては別のケースでございます。
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○石川 委員 別なんですね、はい。繰り返し起こす子がいると、中学生にも。今回、腰越中で、一般質問の答弁がありましたけれど、このいじめた側の反省させるっていうか、更正させるっていうか、そういう対策はなさっていますか。
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○教育指導課長 学校においては、いじめられた子供も、いじめてしまった子供も同じ子供でございます。教師としては両方に理解をさせ、納得させ、そして指導していくということで、特にいじめを働いた子はその後の行動等もありますので、これについては呼んで十分話をする、あるいは、保護者の方にも事情をお伝えする、あるいは、教師ひとりではなくて、担任だけではなくて、この間ちょっと中学校の話ここには出ておりますが、中学校においては担任以外の教員もかかわって話をし、その後の行動について指導をしていくというような形で、個人的な対応になりますが、させていただいております。
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○石川 委員 いじめの早期発見みたいなところで、それが重点を置かれているんですけれども、未然にいじめが起こらない環境づくりもしていかなきゃいけないと思うんですね。
私、同会派の三輪が一般質問で、CAPの導入の回数をと申し上げました。実は、私、富士塚でCAPの講習会に参加をしてきたんですね。私は、登下校の暴力行為に対しての対処だと思っていたんですね、私の間違いだったんですけど。やっぱり人権問題、子供にも人権がある。自殺してしまった子にも人権があったわけなんですよね。その人権無視をしたことで起こったことが、結果としてはいじめという言葉になるんですけれども、その人権教育として、CAPをもう少し回数をふやしてほしいということで提案させていただいたんですが、指導者の方も回数が多ければ多いほど、そういった状況に遭ったときに対処できるとおっしゃっていました。ですから、一般質問で回数をふやすように要望したんですが、その辺はどうですか。その後、進展はありましたでしょうか。
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○教育指導課長 CAPのプログラムは一つの参考として、実際に学校の方に入っていただいて、子供たちに安心と自由というようなものを獲得するために、自分自身を大事にしていく、ノーと言える、助けてと言えるような指導をするプログラムでございます。
教員も、そういうような人権の立場に立った指導というのは、道徳教育を初め、させていただくということで、まず、教員の方での充実を図ることと、それからCAPを使わせていただいて、さらに充実を図るということは考えていきたいと思いますが。具体的に学年とか回数等については、今後検討していくようなところになろうかと思いますが、CAPが一つ安全・安心というんですか、登下校のそれだけではなく、人権を考えさせるそういうものにもなっているんだというものについては、改めて実施する上で教員の方も意識して、各学校での実施をより有効にできるような形を考えていきたいと思っております。
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○石川 委員 ぜひ、回数ふやしてほしいことと、あと中学生にも、ぜひこれを導入していただきたいなと思うんですね。といいますのは、性の暴力というのが高校生になると始まってきたりもするんですね。それを食いとめるためにも、中学生にもこういったプログラムが必要だということを、私は学習させていただきました。
そして、学校だけじゃなくて、家庭、保護者もそのCAPのプログラムに親だけで参加をする、一緒に参加をするわけですけれども、子供とは別に親だけも参加をするわけですけれども、これは地域も必要だなと思ったんですね。
例えば、自分が危ない目に登下校で遭ったときに、大きな声を上げる、すごい声を上げるんですね、腹の底から出すような。その声を近所の人が聞いて、この子おかしいんじゃないと思われては助けにはならないので、地域の方、町内会の方たちにも声をかけ合って、教育長も言いましたけど、家庭と学校と地域で守るんだということで、ぜひ、そういうふうに進めていっていただきたいと思います。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
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○納所 副委員長 生徒指導上の問題の話を伺いますと、その学校現場において、相手の気持ちを余り考えないで、自分こそがスタンダードであって、そして周囲に対して乱暴に振る舞う子供がふえてきたように感じてしまうんですけれども、教育現場の実感としてはいかがでしょうか。
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○教育指導課長 子供が一人ひとり自分の尺度を持つという、今そういうお話だと思いますが、私が現場にいたときの感覚で申しわけないんですが、やはりそういうことはあると思います。なかなか集団で、そこの中にルールがつくられてという経験が少ないんではないかなと、私はそういうふうに思うんですね。兄弟においても何人もいれば、その中で自然に自分だけの尺度だけでは通らない部分も、自然に身についたでしょうし、地域で遊ぶにもそういうこともあったと。なかなかそういうような環境の中で、それから、やはり生活自体が個人的な部分が多くなってきている。そんなことから、一つ体験するまでは自分なりの価値観とか尺度とか、そういうものを持つこともあるんではないかと。
ただ、割合とか、その辺まで細かい内容になりますと、私自身もまだまだ把握はできていないと思いますが、感覚的にそういうような傾向があるんではないかなというような印象は持ってございます。
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○納所 副委員長 その一方で、周囲との人間関係に過剰に敏感な子供も少なくないんじゃないかというふうに思うわけなんですね。そうしますと、その両極端の子供たちが、うまく折り合いをつけられないところで、トラブルが起きてくるのではないかというふうに思うわけですけれども。いわゆる人間関係といいますか、子供たちのコミュニケーション能力というその現状について、どのような問題が存在しているでしょうか、その点をお伺いしたいと思います。
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○教育指導課長 なかなかお互い相手の気持ちを酌み取るというんでしょうか、そのような力というのはちょっと少ないのかなというような感じはいたします。ですから、お互い認め合うとか、やはり、まず自分ありきというところからあって、それが他とのかかわりの中で、やはり認める、思いやるというような相互の信頼関係を結ぶんですが、ちょっとそこまでの発達が、学校現場のところでは、今までの年齢的な部分と比べて少し未熟な部分があるんではないかなと、私のちょっと印象で話させていただいておりますが、そんなふうには感じます。
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○納所 副委員長 そういった意味で、その人間関係を構築するプログラムというものの必要性があると思いますし、また、先日の教育長の答弁の中でも、そういったプログラムというか、人間関係構築の取り組みを行っているというふうに御答弁がございました。
そこでお伺いしたいんですけど、教育長のお話いただいたグループエンカウンターというものなんですが、これはどのようなものか、ちょっと詳しく教えていただけますでしょうか。
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○教育センター所長 学校の方で講師をお招きしまして、実際に授業等通しまして、子供たちとの出会い、また、子供たち同士が人間関係づくりを構築していく、今、委員さんおっしゃいましたように、非常に子供たち人間関係が下手な部分がございます。言葉がけにしましても、あいさつにしても、もう少し優しい言葉でかけ合えれば自然に柔和な部分ができるんだけれども、ちょっとしたぶっきらぼうな言葉が、インターネットなどは最たるものだと思うんですけれども、誤解を招くところがあります。そういったところで、ちょっとした気配り、ちょっとした声がけ、そして実際に声をかけ合ってみる、また、お互いにコミュニケーションしたり、交流してみる。そういうところ、実際の活動を通しまして、またグループの中でさまざまな交流、さまざまな体験を通しまして、実際にどうしたら相手が気持ちよくなってくれるのか、また自分も気持ちよくなるのか、そして人間、先生との関係、生徒の関係もよくなっていくのか、そういったところを教科を通してやりましたり、特別活動としてやりましたり、また、道徳等を通してやりましたり、さまざまな場面を通しまして、主としましては、そういった人間と人間、生徒と生徒、生徒と先生がよりよい関係を築くためには、どういう技術的なことも含めましてあるのか、そういったものを体験的に学習していくものでございます。
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○納所 副委員長 そのプログラム、グループエンカウンターの導入というのは、学校現場個々の判断において行うものなのでしょうか。それとも、教育委員会、もしくは校長会等で統一して、こういった時期に行おうというような導入の時期を決めて行うものなのでしょうか。
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○教育センター所長 今紹介させていただいたものは、昨年度、一昨年度、17年度、16年度と2年間通しまして、中学の1校で実践的に研究をしていただきまして、そこを拠点に各学校の先生方にも公開授業で集まっていただいたりしながら普及したことがございます。
それから、本年度もこのプログラムは、センターの方の教職員向けの研修会で取り入れていましてやっております。さらに初任研でも、実際にこの先生に来ていただきまして、ノウハウを教わったようなところでございます。
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○納所 副委員長 ぜひ有効なプログラムにしていただきたいし、その実効性を期待するところですけれども、例えば、そこにいわゆる臨床心理士、もしくは学校心理士というような資格を持った方であるとか、それから、あと県警等の少年課長さんみたいなそういった方々であるとかといった、子供に対する仕事を学校外でも行っているような方が加わるということは考えられるんでしょうか。
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○教育センター所長 こちらの方の部門もやっております。具体的には、児童・生徒指導理解研修会というのがございまして、臨床心理の先生方、または実践的にやっておられる先生方、そういう事例を示していただきながら、子供、また心理を深く理解していくという、そういった研修もことし4回させていただきました。
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○納所 副委員長 各学年、大体時間数とするとその4回、4時間ぐらいというようなプログラムになるんでしょうか。
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○教育センター所長 ただいま申し上げました4回と申しますのは、先生方向けの研修会を年間で4回やらせていただいたということでございます。
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○納所 副委員長 そういった人間関係を構築するようなプログラム、各県でもかなり実践的に取り組んでいるところもあるというふうに伺っております。そのほかにはどのようなプログラムがあるのかということなんですが、例えば、アサーショントレーニングなんていう話も聞いたんですけれども、鎌倉市で取り上げるべきその人間関係構築プログラムというのは、このグループエンカウンターに絞られてきつつあるんでしょうか。
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○教育センター所長 今年に限りましては構成的グループエンカウンターの研修をさせていただきまして、アサーション、ことしは行っていないですけども、かつて行っていたときもあったかと思います。申しわけありません、ちょっとはっきりとは断定できないですけれども、そのような状況でございます。
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○納所 副委員長 そういったプログラムも、実効性がなければ、かえって子供たちが必要性を感じないようなものになってはいけないと思いますので、中身の濃いものに育てていっていただきたいと思いますし、そんな中でいじめをしない子供、いじめを避ける子供を育てていきたいと。いじめ自体、原因はともかく、いじめる側がよくないと私自身も認識しております。個々のいじめ、あるいはそれに類するトラブルに対して、解消のために直接手を打つことは当然ですけれども、それとともに、子供たちのコミュニケーション能力を高めて、いじめ、不登校などをなくすというような取り組みをぜひ期待をしていきたいところですけれども、それに対する実施時期でございますけれども、やはり私自身、各学期の冒頭、3学期制だったら、その各学期の冒頭というのが、長い学校の休みを過ぎてくると、久しぶりに集まると子供たちに変化が起こってくるような気もいたしますので、その学期の冒頭というような効果的な時期というものも、ぜひ考えていただきたいというふうに思います。そのグループエンカウンターの効果測定のあり方というのは、何かございますでしょうか。
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○教育センター所長 具体的な数値等による効果の測定はしておりませんけれども、研究発表の様子を見ていますと、非常に効果があった、子供たちにとってもよかった、子供たちの学校生活も非常に円滑に行えるようになったということで、効果は大きかったという報告を受けております。
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○納所 副委員長 ぜひ、各先生方も忙しい中でありますけれども、その研修に積極的に、まず先生方から取り組んでいただきたいなというふうに思うわけでございます。
最近は小学校の高学年で、熟練の先生が担任する学級が授業が成立しないというような話を、他市の事例として聞くようになってきているわけでございます。この学校の荒れの現象をなるべく早目に察知をして、取り組んでいっていただきたいというふうに思います。どうしても小学校なんかでは、学年や学校全体で指導を行う習慣に乏しいんじゃないかと、学級担任がそれぞれの力量で児童を指導して、学級を経営していくというのが常ではないかなと。担任が抱え込んで、周りが気がついたときには手遅れになる場合もよくあると思いますけれども、その学年や学校全体で情報を共有化して方針を定めていく、また、生徒指導主事を中心に全員で取り組む体制というのは、具体的にはどういう場面でできるのか。あの忙しい先生の時間帯の中で、その時間がとれるのかどうかというのが、ちょっと懸念するところなんですね。具体的に教師全員で取り組む体制は、どのように確立をしていくのかお伺いをしたいと思います。
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○教育指導課長 特に、小学校においての御質問というふうにお答えさせていただきますが、小学校では学級担任ということで、担任が多くの時間を子供たちと接して、情報はそこがほとんど持つと、他の教師との連携がなかなか難しいんではないかと。ただ、現在いじめを初めとしまして、子供たちの対応、やはり担任がひとりで抱え込むことなく、ということは、ここしばらく出てきている課題でございます。
各学校においては、週1回学年会というのがまず開かれてございます。学年会といっても、小学校の場合には2クラス、3クラスというような規模でございますから、2人あるいは3人が集まって情報を共有し合って、次の指導を考えていくと。それが今度学校全体になりますと、職員会議というような定例の月1回ぐらいで必ず設置されてございますが、その全員が集まる会議の中の後半を、児童指導の研究・研修会というような形でやっている学校が多うございまして、そこで全校にわたる情報共有・交換、そして指導方法の体制の確認、このようなものを行っていくと。
また、小学校においては、できるだけ多くの教員が子供にかかわるということも、意識してやってきているというふうに思っております。それは一つには、少人数指導等でほかの教科はほかの先生が教えるような場面がある、あるいは専科の先生が入って情報を常に担任に伝える。あわせて、合同授業という形で二つのクラスが一緒に取り組むときに、2人の担任の目でお互いのクラスを見合うと。さまざま意識して担任ひとりでの抱え込みによる指導にならないよう、情報を共有し合う場をとるよう心がける、あるいは、そういう設定をするような形が、現在、各学校においては行われているというふうに認識してございます。
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○納所 副委員長 学校側の御苦労というのも、最近は理解をされてきているんではないかなという部分もありますけれども、この生徒指導の原則っていうのは、子供に対する指導方針を学校と家庭が一致させることだと思うんですけれども、最近は保護者が、学校の方針を理解しないで無理難題を押しつけるというケースもあるというふうに伺っております。その場合でも、学校は子供の健全な育ちということには何が必要か、粘り強く説得をしながら、理不尽な要求には毅然とした姿勢で対応することも必要ではないかというふうに思うわけですけれども、その子供に対する指導方針を、学校と家庭がどう一致させているのか、もし具体的な事例がありましたら、その辺についてお伺いをしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
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○教育指導課長 これは中学校の例でお話しいたしますが、中学校においては生徒指導担当という立場でもって、そして、生徒指導担当の部がございますので、そこで毎年度、前年度の反省を踏まえまして、次年度の指導体制、指導方針をつくります。そして年度の初めには、小学校も中学校も年度初めの懇談会、あるいは学年懇談会というような形で保護者会を設けます。その場で学校としての生徒指導の方針について、御協力のお願いも含めまして体制について、あるいは、中には中学校ですとスクールカウンセラーの存在もございます、その周知も必要かと思います。あわせて、いろいろな先生に相談をするような話しかけを含めまして、年度の初めに生徒指導担当から生徒指導方針についてお話をするのが、一般的に各学校で行われている形だというふうに認識してございます。
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○納所 副委員長 教育委員会や学校が、家庭における保護者の姿勢や教育のあり方について啓発をする時期に来ているんじゃないかというふうに思っております。そのシステムづくりですね、子供たちに対しての人間関係構築プログラムというものが必要なように、保護者と、それから教育委員会、学校というような連携のとり方、教育のあり方について、お互いに啓発するようなシステムづくりというものが、今後必要になってくるんじゃないかなというふうに思っております。
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○山田 委員 長々と申しわけございませんけど、ちょっと一、二お聞かせください。
小学校のこのいじめ、小・中の学年というのは、再確認であったら恐縮ですが、学年というのは把握されていらっしゃいますか。
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○教育指導課長 17年度、いじめの報告のありました件数についての学年について、御報告いたします。小学校におきます4件、それにつきましては、3年生が2件、5年生1件、6年生1件、計4件でございます。
中学校は合計をしないといけないのでちょっと失礼いたします。ちょっと今、集計を。
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○前川 委員長 それでは休憩をとります。
(14時15分休憩 14時16分再開)
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○前川 委員長 再開します。
答弁をお願いします。
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○教育指導課長 中学校31件の報告の内訳でございます。1年生19件、2年生10件、3年生2件、計31になるかと思いますが、以上が学年別の内訳でございます。
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○山田 委員 小学校1・2年生というのは、いじめっていうのはないんですね。
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○教育指導課長 報告の中にはございません。
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○山田 委員 それで中学校が、先ほど繰り返しというお話もあったんで、そこちょっと数字を除かなくてはいけないんですけれども、それを除けば、先ほどの19、12というのは、どうなるんですかね。繰り返しを1とカウントしたら、どうなるんですかね。
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○教育指導課長 まず、その31とか4という件数は、言ってみれば、いじめられた、被害を受けた件数なんです。
それで、私の方で説明させていただいている繰り返しというのは、加害になってしまった子が繰り返しているということで、学年を越えてちょっかいを出せば、その学年での加害者の当該学年だけでの判断ということではないということで、数字的にはちょっとそこのところまでしかわからないんですけども。
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○山田 委員 ちょっと、なぜそういうお伺いをしたかというと、少し、そのいじめられる、いじめるという両方いらっしゃるでしょうけれども、その言ってみればストレスのありようとかなのかなと思ったら、中学校3年生が意外と少なくて、勉強に燃えているから、そんないじめなんてやっている暇がないのかもしれませんし、1年、2年は小学校の持ち上がりで少し余裕があるから、少しやってやろうかみたいな話があるのかどうか、そのあたり何か学年による偏在みたいなもので、何か特徴みたいなものをつかまえることできますか。
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○教育指導課長 中学校の場合、3年生はかなりいろいろと時間的に、それぞれの時間を持っていますので、なかなか、逆にする時間というのは少なくなってしまうということで。ただ全体的な傾向というよりも、これにつきましては先ほど言いましたように、要するに、受けた件数ということで31が出ていますので、ちょっといじめる子供の特色・特徴ということになりますと、このケースについては、やはりちょっと家庭的な要因というのは十分学校の方で配慮しながら指導したということは聞いておりますが、その他学年等による特徴というのはちょっとつかんでございません。
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○山田 委員 ひょっとしたら、そういう傾向も出るかもしれませんので、いじめる側の議論になっちゃいますけれども、ちょっとそのあたりもし状況がわかれば、また教えていただければというふうに思います。
それで、私が何を言いたいかというと、先ほどその3年生がという話をしちゃったんですけども、要は、小学校1・2年でいじめをしようなんてという、多分、生徒さんがいらっしゃらないと思うんですよ、いじめられる方もそうなんですけれども。
(「それはないよ。」との声あり。)
そうですか。要は、九九覚えるのと一緒で、もういじめはだめと言えばだめだ、もう批判能力がないうちに、もういじめはだめだというふうに言うのも一つの手段ではなかろうかと。だから、中学校へ行っていじめだめよって言っても、なかなかこれ、何言ってんのよという話になってくるので。もうできるだけ、これこそ早期に、いじめ対策は早期にすべしというところがあるんじゃなかろうかと思うんで、ちょっとそのあたりを、批判能力云々はいいんですけども、ちょっと学年の低いうちにきちっとした対応をしていただくというのが、一つの筋道ではなかろうかと思いますので、ちょっとその辺、また研究いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
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○高野 委員 このいじめの問題については一般質問でもいろんな方やられて、真摯な、教育長を初めとする御答弁もあったと思いますし、今、すべての委員さんからるる指摘もされていますけれども、私も今質疑を聞いていて、本音を言えばいじめたこともあるし、いじめられたこともある。今から思えば何であんなことしたんだろうとも思うし、当時はいじめられたときは恨みもあったし、今はありませんけど、少し歳も重ねましてね。やっぱり人間というのは、私、ある意味、人を傷つけたり傷つけられたり、そういう中で人間が人間らしくなっていくということだと思います。そういう意味でいえば、厳密にはやっぱりそういうのが、まだ子供っていうのはわからないから、私もそうだったけれども、何の罪悪感もなしに、そういう人を傷つけたりすることをしてしまう、今ならできないことが。そういうのもある意味重ねながら育っていくものだけれども、しかし、それが人の命や人権にかかわるような一線を超えるようなところまでいくと、これは明らかに放置できない。私、いじめ問題というのは、そういうふうにとらえているんですね。だから、定義を広げ過ぎちゃえばなくならないということははっきりしている、人間である以上は必ずそういう人を恨んだりとか傷つけたりとかっていうのは、日々あるものですからね、自分が善意であっても。
だから、そういうことを前提にして、また私、今回のこの問題を通じて、学校って何なんだろうなというのをやっぱり考えさせられるんですね。新聞なんかも見ますと、やっぱり学校っていうのは人として生きていく上での素養というか、考える基礎をつくるところであると。社会というのは人と人とのつながりだから、もちろん動物も含まれるかもしれませんけれども、もしかしたら。社会で生きる上でどういう人間関係をつくっていくのか、それをある意味、仲間というか、いろんな人間関係の中から学ぶ場所でもあろうと。そういう場で、不幸にもそういう限度を超えたいじめが行われて不登校になったり、それが命にかかわるということはなくさなきゃいけないと、学校のやっぱりあり方にかかわる問題だと。
だから、私、余り細かいことはもう皆さん言われたから言いませんけれども、やっぱりそういう子供たちが何を望み、どうしてほしいのかというのを、やっぱり先生方というのはアンテナを張って、子供のような感受性というわけにはいかないかもしれないけれども、できるだけそれを感じ取れるような、そういう学校現場であってほしいと。そのためにも教育委員会というのは、やっぱりそれに必要な環境整備を行う、先生方をサポートしてあげる。今回、文科省から来た通知を徹底することもいいと思うんですけれども、やっぱり上から下というのは本当の教育のあり方じゃない。やっぱり現場からどういうものが生み出されるかだと思いますから、ぜひ、そういう学校現場を。先生方も大変だと思いますから、職場での人間関係とか風通しとか、職場で自由に物が言える雰囲気づくりとか、そういうことも含めて、現場をぜひサポートしていただきたいし、また、先ほど納所委員から、私も取り上げようと思っていたんですけどね、人間関係プログラムというお話もあって、やっぱりコミュニケーション、特に最初の段階、子供っていうのは最初人間関係つまずくと、私もそうだったけど、ずっと修復できないまま行っちゃうんですね、なかなかね。あるきっかけがあれば、そうじゃないことも場合によっては起きるかもしれませんけれども、最初の段階でできるだけクラスのみんなとコミュニケーションし合えて、ああ、あいつはああいうやつなんだとか、自分とは違うけどこういうところ持ってるんだとかというのがわかり合えれば。だから、プログラムというのはいいと思いますけれども、ぜひ有効なそういうプログラムのようなものも、現場とよく協議していただいて、ぜひ取り組んでいただきたいと。
済みません、あともう1点だけ。この調査ね、私はあんまりこの数値にこだわる必要はないと思っているんです。どんな学年でもいじめは起こり得る、人間として成長していく過程だから。もちろん、その調査の仕方とか、いじめの性質が顕著であるとかということが特徴的に出た年は、件数がもしかしたらふえるかもしれない。あんまり数値に私はこだわらないで、一つ一つの実態を、よくやっぱり学校現場で踏まえて取り組んでいっていただきたいというふうに、これ要望だけしておきたいと思います。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
ちょっと最後に委員長から、先ほど高橋委員がおっしゃっていました報道された関係で、私たちにも報告をなるべく早くしてほしいというような御意見があったと思うんですけれども、ぜひ委員長からも、文教としてやはり、教育委員会の定例会とリンクしている内容だと思いますので。報道されてしまった後でも、文教の方にはなるべく早くにお知らせいただきたいとお願いしたいので、ぜひ委員長からもお願いさせていただきます。よろしくお願いいたします。
それでは、ただいまの報告、了承ということでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承を確認させていただきました。
───────── 〇 ────────────────── 〇 ─────────
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○前川 委員長 それでは、日程第2「議案第60号平成18年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち教育総務部所管部分」につきまして、原局から説明をお願いします。
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○教育総務課課長代理 議案第60号平成18年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち、教育総務部所管部分について御説明をいたします。議案集の62ページ、補正予算に関する説明書の18ページをお開きください。
平成19年4月1日から鎌倉市立深沢小学校、山崎小学校、小坂小学校、今泉小学校において、学校給食調理業務を民間委託することに伴い、平成18年度中に入札を行い、委託業者を決定しておく必要があるため、給食調理委託事業費について、平成18年度から平成19年度までの期間、債務負担行為を設定するものです。
その内容といたしましては、年間183回調理する給食調理業務委託料について、1校当たりの1日の推計給食数が401食から500食までは2,000万円を、501食から600食までは2,200万円を、601食から700食までは2,400万円を、701食から800食までは2,600万円を基本年額とし、この基本年額に消耗品費として、1食当たり10円を推計総給食数に乗じて得た額を加えた額に、消費税相当額を加えた額の合計額を限度額といたします。
債務負担行為の設定につきましては、御承認いただいた後に、1月末ごろに指名競争入札を行い、委託業者を決定する予定でおります。
以上で説明を終わります。
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○前川 委員長 御質疑ありませんか。
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○高野 委員 この問題については一般質問におきまして、教育長、市長という市政のいわば責任者の立場の方にさせていただきましたから、繰り返しませんけれども、私、その場で主に大きく4点の角度から総括的に質問させていただきました。
一つ目は、市民参加・参画という市民の声を聞く問題、二つ目には、請け負い委託という法的な性質に係る問題、3点目は、コスト経費が実は高くなってしまうという問題、4点目は、一番これが大事だと思いますけれども、食育と関連して業務の連携という問題、こういうことを指摘させていただきました。
この債務負担行為は、総務常任委員会に付託されていることですから、これ以上、私は一般質問でやらせていただきましたから申し上げませんけれども、ぜひ、これらの問題点については大事だと思いますので、心にとめて今後対応していただきたいと、私はお願いしたいと思います。
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○前川 委員長 ほかにありますか。
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○松中 委員 資料で減員対応経費、これが出ているんですけれどもね、これ前にも問題にして、退職金も確かに出てきて、それで比較をするんですけどね、このコストの基本的な対比というのがね、これちょっとこういう形っていうのでは、実際コスト減を図ったというそういう意味で、自信を持つということが何となく不安定になると思うんですよね。二、三年後に減額になってくると。
要するに、どういうことかというと、これ何か人件費とかそれに係る費用で計算すると、最初の年ぐらいは同じかあるいはちょっと高いと、減員額の退職金分というのが入ったことで多少、説得力出たようなところがあるんですけどね。これどういうことかというと、人件費だけ考えると市の職員の方が高いのに、給食の総額が下がっていないじゃないかということはどういうことかというと、この委託料の中には、基本的にこれ、この民間の会社の人たちを支える総務費が入ってるんですよ、総務費。例えば、ここでもそうでしょう。皆さんが議論している総務課の方で、給与の計算をする人件費とか何かがここの中に入っているんですよ。
それからもう一つ、この会社が事務所を持っているだろうと思うんですよ。事務所を持っていると減価償却っていうのがあるんですよ。そこが総務費とか、いろんな総合的なこと扱っているわけなんですよ。要するに、総務費が委託料の場合には入っちゃっているんですよ、会社ですから。ところが、この役所の場合に、この総務費がもっとかかっているはずなんですよ、民間の委託料と比べたら。これプラス総務費があると思うんですよ。あるいは、減価償却があるはずなんですよ。そういうことから総合的に考えたら、これはもう民間の方がぐんと安くなりますよ、はっきり言って。だって、給食の調理員なんかを支えている総務費というのは当事者が持っているわけじゃないですから。別途、教育委員会の総務課のところで計算をしたり、いろんな事務的なこともしているだろうし、そして、本来ある役所の事務所っていうのは、これ民間だったら減価償却して計算に入れてコスト出していくわけなんですよ。だから、もっと自信を持ってコストは下がるということを言ってもらいたいんですよ。そういうふうに理解できないんですか。ここが違うんですよ、要するに。
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○勝山 教育総務部次長 確かにいろいろなコストの比較のやり方があるというふうに考えております。今委員おっしゃるようなものは、大体、営業経費というところに恐らく入っている、積算の中では入っているというふうに思われます。
それと比較する際に、私どもの直営のコストの部分でございますけれども、確かにおっしゃるように最低限の調理に従事する者の人件費、それから、予算の計上の中で言われている消耗品費、そういうものしか計算してございません。ただ、その比較が各市におきましても、そういうような総務費は入れておりませんので、確かにおっしゃるような点はあろうかと思いますけれども、私どものコスト計算の中では、それはやってございません。
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○松中 委員 だからこの計算、あるいは比較が、ちょっと誤解を招いてしまう面があると。だから、堂々とそういうものを入れれば、もっとコスト面ではダウンしているんですよ、はっきり言って。だから自信持ってね、コストのこと言われたら、これ下がると、これ説得力が、僕はそういうふうに考えているんですよ。だから、若い者を市の方で直営でやって雇ったら確かに下がりますよ。だけど、20年、30年後になったら給与上がっていく、退職金がと。だけど、それは計算としては入れにくいでしょう。だから、この減額分の退職金分を、じゃあ1人当たりの計算で入れたら、1人2,000万ぐらいで、それを25年とか30年で割って、それをしなきゃ本来的にはこういう数字は出ないんですよ。だから、こういう一つの目安としてはわかりますけれども、しかし、もっとわかりやすい説得力のあることを考えた場合には、減価償却と総務費、もちろん、その営業費も含めて、いろんな総合的な別途経費を、これ委託費の中に入っているわけですよ。ですから、委託費イコール調理だけの人件費、コストプラス多少の総務費じゃないんですよ、総合的なものが、そういうことを考えて将来のことを考えたら、これはもう絶対委託費の方が安いという、これはもう明らかだという、少なくても同じだったらもう安いと思う。会社を構えるには土地も用意しなきゃいけない、あるいは建物も用意しなきゃいけない、借りてもいいですよ。だけど、そういうコストっていうのは総合的にかかるわけだから、だから、それは利益上げなきゃいけない、その中でコストもそういう意味で比較をすると。だから、こういう一つの比較方法をとったと言うかもしれないけど、これでも将来は、減価はあるいはコストは下がっていくということで認めるんだけれども、もっともっとこれは実際には民間の方が安いと、それだけは私は指摘しておきますよ。どうもその議論からいったら、こういう比較だけでやろうとしたら、今の時点で安い調理員を雇ったら、それは安いのは当たり前なんだけれども、将来高くなる。終身雇用体制じゃないならいいですよ。ずっとその金額でいいという、つまり頭打ちになっているのならいいですけど、そういうことはあり得ないですから、必ず昇給していくわけだから、そういうことから考えて、この民間委託した方が安いという、これは明らかに私は指摘しておきます。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありますか。
(「なし」の声あり)
はい。それでは、送付意見は全会一致でということになりますので、送付意見なしということでよろしいですか。
(「はい」の声あり)
確認させていただきました。
それでは、暫時、休憩をとります。
(14時38分休憩 14時39分再開)
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○前川 委員長 再開させていただきます。
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○前川 委員長 日程第3「陳情第12号鎌倉市立小学校での少人数学級実現についての陳情」を議題といたします。
追加署名簿がありますので、事務局から報告をお願いします。
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○事務局 陳情第12号鎌倉市立小学校での少人数学級の実現についての陳情につきまして、12月12日付で198名、合計1,766名の署名の提出がありましたので御報告いたします。
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○前川 委員長 それでは、原局の説明をお願いいたします。
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○学務課課長代理 陳情第12号鎌倉市立小学校での少人数学級の実現についての陳情につきまして御説明いたします。
陳情の要旨は、子供一人ひとりが大切にされる学習条件を保障するために、鎌倉市立小学校の1年生から4年生で35人の少人数学級を実現してほしいというものです。
教育委員会といたしましては、神奈川県市町村教育長会連合会を通して、県教育委員会あてに、学級編制の弾力化及び少人数学級のための教員配置について、国の財源確保がない場合にも県単独措置による実施について、また神奈川県が平成16年度から行っている少人数学級の実践研究の対象学年の拡大について、県教育委員会に要望しております。
こうした県への要望と同時に、市の教育委員会といたしましては、第3次鎌倉市総合計画第2期基本計画の前期実施計画を踏まえ、平成19年度から小学校1年生で、平成20年度から小学校1・2年生で、35人以下の学級を実施していくために準備を進めております。
したがいまして、当面は、小学校1・2年生で少人数学級の推進を図りたいと考えております。
以上で説明を終わります。
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○前川 委員長 御質疑ありませんか。
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○松中 委員 私は基本的にこの40人学級でいいという考え方なんですけど、ただ、ちょっと質問をしておきたいんですけれども。かつてこの案が出たときに、不登校が多いというようなのがあって、それで資料を出してもらったところ、鎌倉は大体平均的に30.何人かの生徒数の学級に既になっているわけなんですけれども、しかし、提出されました当時の資料で、不登校は何ら少人数学級に影響なくて同じような数字が出てきたと。
今回、この陳情の中に、今鎌倉市内の小・中学校の中では子供たちの荒れが問題になっており、学校も家庭も大きな悩みを抱えていますと、こうあるわけですね。これは要するに少人数学級だとそういうことはないのかと、あるいは、そういうことがよくなるかと。現実問題として、現在の人数対応であるから、鎌倉市内の小・中学校の子供たちの荒れが問題になっているかということを聞く前に、この子供たちの荒れが問題になっておりますと、子供たちの荒れというのは、どういう認識を教育委員会では持っていますか。
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○教育指導課長 子供たちが学校が荒れるということについては、一般的には、小学校においては学級全体が担任の指導に従わないとか、多くの児童が立ち歩くとかいう、いわゆる学級崩壊と言われるような状況、そのようなものを指す部分もあるんではないかと思いますが、現在小学校において学級崩壊という状況の学級については、ないと認識しております。
そのようなものというよりも、多動な生徒、LD、ADHDというような軽度発達障害にかかわって、やっぱり動きの大きい子供は確かにこれはおります。そのような子供への対応というのは、担任だけではなかなか難しい面、それを教育委員会の方で人的サポートといたしまして、学級介助員や学級支援員というものを使いまして、学校への支援をして、学級の学習、生活を手伝わせていただいているというような状況です。
あと、中学校においては、一部生徒に生徒指導上、手のかかるというようなこともありますが、先生方が粘り強く学校全体での指導をしていく中で、中学生ですので、先ほどの質問にもありましたような形で、個別の対応をしながら指導していくというような形で、学校全体の取り組みの中での指導というふうに対応しておるという状況で、学校の荒れというような部分についての認識というものは、現在鎌倉において、特に認識としてはないというふうに感じております。
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○松中 委員 私の子供が第二小学校、第二中学校へ通っているときに、学級崩壊的な状況がありまして、これは先生がね、自信がない、もう全く先生が担任を受け持つだけの自信がないという、これはもう教育委員会の方から当時聞いてかわってもらったんですけれども、確かに学校が荒れていた、二中も荒れていた。それで、新たな校長が来て、そしておさめることができて、その後、また御成中学校が今度荒れていくんですね。これまた一つの時代的というか、そのときの状況というのがそういう状況だったんですけれども。現在、そのような鎌倉市内での子供たちの荒れが問題となって、学校も家庭も大きな悩みを抱えているということはないということは断言し、ただ、これ先ほどこの暴力行為等で報告があったように、児童に対して20件、器物損壊が22件というのがあるんですけれども、学校も家庭も大きな悩みとなっているような、大きな荒れが問題となっているということはないということで認識していいですか。
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○教育指導課長 学校全体が、運営が非常に支障を来しているというような状況はないと。ただ、先ほどそこにありましたように、暴力行為等で指導を要する子供たちがいて、それに先生方が一生懸命取り組んでいるという、それはもう今に限らず、いろんな子供たちの問題行動に対しては対応していくというようなことは学校でさせていただいておりますので、そういう状況はあるということで認識してございます。
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○松中 委員 私、この少人数学級というのが非常に抵抗あるのは、私、小学校のころ、50年前に卒業した小学校の生徒が62人でした。この前、それで同窓会、50年卒業して20数年振りに開いたんですけれども、来たのが29人。どうしても、私ね、60人というのは多いけど40人ぐらいは、これはもうお互いに、それこそコミュニケーションとかいろんな触れ合いが多くできていいと私自身は考えているんで、非常に人数が減ると、少人数学級ということに対して非常に何か抵抗がありますんで、そのことだけ言って私の質問は終わります。
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○高橋 委員 ちょっと確認なんですけど、これは陳述をしますかということ、ちゃんと確認はしていただいていますか。
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○前川 委員長 事務局、お願いします。
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○事務局 事務局の方から報告をさせていただきますと、陳情を提出されたときに、持って来た方に発言ができますという御案内をしたところ、発言は結構ですというような御回答をいただいています。
(「ちょっと休憩いいですか。」との声あり)
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○前川 委員長 休憩とります。
(14時47分休憩 14時49分再開)
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○前川 委員長 再開します。
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○高橋 委員 この手の内容については、御父兄たちのいろいろな考えもあると思いますし、直接いらしていただいていろんな話も聞きましたので、その範囲でお伺いをしていきたいなというふうに思うんですけども、さっき松中委員の方から、実態として平均が30.何人というふうなことなんですけれども、それは確か以前確認したときには30.6人ぐらいだったんですけど、今その平均というのはどうなっていますか。
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○学務課課長代理 今年度の鎌倉市内の小学校全学年での平均の人数というのは30.7人です。
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○高橋 委員 それで、一番少ないクラスっていうのは何人でしょうかね。
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○学務課課長代理 18人というクラスがあります。
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○高橋 委員 ちょっとついでで、一番多いところは何人ですか。
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○学務課課長代理 40人というクラスがあります。
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○高橋 委員 こういう実態ですよね、18人のところもあれば40人のところもあると。
これ前回、前々回、陳情いただいたときも、私の考えとしてお話ししているんですけれども、多い人数の中でやった方が自分自身、自分らしく勉強に取り組める子もいると思うんですね、実際にそういう自分の経験上そういう子もいました。少ない方が確かにいいというケースもあると思うんです。そういう意味では、その子供たちに合った体制をとれる。だから少ない体制もとれるというような環境をつくっていく中で、一人ひとりもっとよく見てクラス編制していけるような、何かそんなフレキシブルな現場の対応ができるようにしてほしいなと。そういう意味で、私は基本的に少なくできるということを支持したいと思っておりますので、また後ほど意見は述べさせていただきます。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
では、質疑を打ち切らせていただきます。
各委員さんから、取り扱いを含め御意見をいただきたいと思います。
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○山田 委員 前回、この同種の陳情で、1・2・3年でしたでしょうか、出されました。それで市の取り組みとしても、19年、20年と1・2学年、少人数学級ということでの取り組みをされるということについては理解しております。
あと、私がちょっと気になるのは、市がこの対応のためにやはり教員を確保しなきゃいけない。私は、本来これは市がやるというよりは、むしろ県なりが正規にこういうことを取り組んで、市としてもそれができる、対応をしていくっていうのがまず本筋でですね、市から、やるということについてはいいんですけれども、それが市の負担なの、というところが、私やはりどうしても引っかかりを持たざるを得ない部分なんですね。
そういう意味で、方向としてはいずれにしても今平均が30.7人ということで、あとは先ほどの第二中学校の改築の話もありましたけれども、いろんなハードウェアの面というのもアンバランスになってくる可能性もあるということも含めれば、やはり無限大にできるものではなかろうというふうにも思っています。
そういった意味で、前回は1・2年、3年という、先ほどもちょっと乱暴な言い方をしましたけれども、一番言うことを聞いてくれる学年に、やっぱりきちっと指導ができるということについてはアグリーできるんですが、少しずつ年齢を重ねていくと、やはりそこの勝負が全部消していくような気もしないではないんで、あんまり高学年まで3年、4年の先取りで、こうした陳情を取り扱っていくということについてはどうかなというふうに思いますので、来年1年生入れて、2年生入れてというその年度の中で、ある程度、学年が上へ上がっていくわけですので、そういった子供さん方の評価とか、そういったものを一度検証した上で、学年をふやすべきかどうか、そのあたり、もう一度議論させていただければいいんじゃないかなというふうに思っていますので、現段階では、ここのところはちょっと継続の扱いでということでの意見を申し上げたいと思います。
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○高野 委員 結論から最初に申し上げますと、結論を出すべきであるというふうに私は考えています。その理由ですけれども、るる今山田委員からもありましたけれども、既に実施計画においては、小学校2年生までは少人数学級、いわゆる35人以下学級でいこうという方針を決められているということがありますね。現実的には、かといって空き教室の問題、ハード面の問題をクリアしなきゃいけないという課題は確かにあると思うんですけれども、市の実施している方向性からしても、将来的に、意味も含めて3年生、4年生と拡大していくことには、私は理があるというふうに思います。
この間、文教の視察でぐんま国際アカデミーへ行きまして、ちょっと脱線するかもしれませんが、英語教育については私は考えを持っていますけれども、しかしながら、あそこへ行ってみて私感心したのは、非常に少人数の中で、先生と生徒が非常に親密なというか、ゆったりかかわれると、ゆとりを持って先生もかかわることができるということは、すごく、自分も40人学級で育ってきましたから、ああ、大分違うなというのは率直に感じたんですね。ですから、いじめの問題も今議会大きなテーマになっていますけれども、それをしたから即いじめがなくなるというわけではもちろんないけれども、先生方がより、今は難しくなってきている状況で、一人ひとりのお子さんに深くかかわれると、また、よりきめ細かく配慮もできると、そういう環境整備を進めていく一環として、やはり少人数学級というのは世界の流れもそうですが、日本においてもこれは必要な流れであるというふうに思いますので、結論を出すべきであるというふうに考えております。
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○高橋 委員 私も結論からすれば、結論を出すべきだという立場であります。しかも採択をするという立場であります。
これはかつても申し上げたんですけれども、アメリカのクリントン大統領が当選したときに、18人学級ということで打ち出しまして、それ相当な成果を上げたと、こういう事例もあるわけでありまして。本来、教育というのは国家の百年の計を期するものでありますから、当然国がその予算については投資としてきちんと担保すべき内容だと思います。
しかしながら、そうはいっていてもなかなか一律に改善されない実態もありますから、市の方でできることがあればできるだけやっていただきたいなと、そういう思いでありまして、何人増員すれば体制がとれるかというのは、ちょっと私も確認しなかったですけれども、実際に逗子とか寒川ですか、そういうところでもやっておりますし、ぜひ鎌倉も教育の先進市として、ほかから鎌倉で教育受けさせたいと、かつての御成小学校のように、そんな環境をつくっていっていただきたいなと、そういう思いがありますので、さまざまな子供たちに合った教育環境を整えられるようにすると、こういうことを主眼に採択をしたいと思います。
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○松中 委員 私は40人でいいと思っています。それで、どっちかというと学区の編成、学校の統廃合、あるいは、横浜国大はもう移転してもらうという考え方持っていますので、もう、それはさっきの第二中学校の話ではないですけど、小学校から第二中学校行くのに、ぐんと6割ぐらいに下がっちゃうと。私学は人気あるんですよ。これは40人学級でも十分人気あるんです。だから人数の問題じゃないんですよ、それは。ですけど、それ以上、これ議論深く入りますからあれですけど、私は40人で結構とそういう意見でございます。
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○石川 委員 私は、結論出して採択をいたします。といいますのは、やっぱり今格差社会が生まれていまして、子供たちにしわ寄せが来ているわけですね、教育が均等に受けられないという現実があります。そういった中で、やっぱり公教育においては、一人ひとりがわかる授業体制をとっていかなきゃいけない、そのためには少人数学級で先生がきめ細やかな指導、そしていじめの問題もありますし、そういった面で見守るにも少人数の方が先生は見やすいわけですから、そういう意味で少人数を希望したいと思います。
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○納所 副委員長 私は、継続にすべきであるというふうに考えております。前回、昨年出された際にも、一たん継続を私の方は申し上げたんですけれども、それは現実的に学級担任のできる教員の配置であるとか、それから使用教室の確保などで課題があるという中で、この陳情を採択するのはちょっと、議会としてきちんと責任とれないんじゃないかなという懸念がございます。
その少人数学級の実現自身については反対ではないんですが、今、この時点で物理的に教員の確保・配置、教室の確保などの課題を乗り越えることができないんじゃないかと。それよりもまず学級の人数の多少ではなくて、魅力ある教師づくりこそ、教育理念実現にとって王道なんじゃないかなというふうに考えております。
ただ、その少人数学級を実現してほしいという陳情意図も、私自身理解をしているつもりでございますので、やはりこれは状況の推移を見ながら、また、第8次の学校教職員定数改善計画のその進捗状況等も含めながら対応していくべきではないかということで、私自身は継続審査としたいというふうに考えております。
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○前川 委員長 ありがとうございました。
多くの方が結論を出すということになっておりますので、採決をとらせていただきますがよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
それでは、ただいまの件でございますが、採択するという方は手を挙げていただけますでしょうか。
(可 否 同 数)
3人対3人ですので、委員長裁決で、ただいまの陳情は不採択ということで確認させていただきます。
それでは、休憩時間をとらせていただきます。
(15時03分休憩 15時15分再開)
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○前川 委員長 それでは、再開させていただきます。
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○前川 委員長 日程第4報告事項(1)「鎌倉市指定有形文化財の指定について」これは資料回覧がございますので、回覧をしながら報告を聞いてください。それでは、原局の報告をお願いいたします。
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○文化財課長 報告事項(1)鎌倉市指定有形文化財の指定について、御報告いたします。資料の鎌倉市指定有形文化財指定物件名簿を御参照ください。
本市にあります文化財のうち、歴史的、芸術的に価値の高いものについて指定を行っておりますが、このほど有形文化財のうち、絵画「絹本著色釈迦三尊図」1幅、彫刻「木造釈迦如来坐像」1躯、彫刻「木造聖観音菩薩立像」1躯、考古資料「笹目遺跡出土の埋納品」白磁水注(蓋付)1点、白磁皿1点、天目茶碗1点、銅製銚子1点、鉄製釘1点、同じく考古資料といたしまして「北条時房・顕時邸跡出土の墨壺」1点、この5件につきましての指定と、古文書「荏柄天神社文書」4巻25冊3鋪68通2枚の1件について追加指定を行いました。
なお、今回の指定物件につきましては、8月17日に鎌倉市文化財専門委員会に諮問し、10月2日に市指定有形文化財として適当であるとの答申を得、また各文化財所有者の同意を得て指定いたしました。
それでは、各物件の概要を説明させていただきます。
絵画「絹本著色釈迦三尊図」1幅、資料は2ページから3ページを御参照ください。当該物件は建長寺の所有で、制作年代は南北朝時代です。寸法は縦141.6センチ、横91.5センチでございます。釈迦如来を中央に、向かって右下に文殊菩薩、向かって左下に普賢菩薩をかく釈迦三尊図です。図様や描法が、中国・元時代の作例と共通することから、本図も輸入された中国仏画に影響を受けて、南北朝時代に鎌倉でかかれたと考えられる点で、貴重でございます。
彫刻「木造釈迦如来坐像」1躯、資料は4ページから6ページでございます。当該物件は、覚園寺の所有で、制作年代は鎌倉時代であります。寸法は像高56.8センチメートルです。像容並びに技法から、文永3年(1266年)に制作され、極楽寺にかつてあったと推測されている、秦野市の寿徳寺阿弥陀如来坐像と似ています。このことから本像は、極楽寺とゆかりの深い奈良西大寺派が、13世紀後半に鎌倉へ進出したことに伴う仏像制作との関連を示しており、貴重でございます。
彫刻「木造聖観音菩薩立像」1躯、資料は7ページから8ページでございます。当該物件は浄智寺の所有で、制作年代は鎌倉時代です。寸法は像高109.1センチでございます。高く髪を結った細身の菩薩像で、中国・宋時代の仏像の影響を受けた、宋風彫刻と言われる像容でございます。正安元年(1299年)ごろの制作と考えられる浄光明寺阿弥陀三尊像と似ているため、本像も1300年前後の制作と考えられます。鎌倉では比較的例の少ない単独で祭られる観音像であり、堅実な作風を示す作例として貴重でございます。
考古資料「笹目遺跡出土の埋納品」、資料は9ページから11ページでございます。当該物件は、鎌倉市の所有でございます。本資料は、笹目町の笹目ヶ谷と呼ばれる谷において、下から銅製銚子、天目茶碗、白磁水注、白磁血が重なった状態で、また水注蓋と釘は銚子を挟んだ状態でそれぞれ出土いたしました。埋納年代は、14世紀後半から15世紀前半と考えられます。本資料は、日常の雑器とは異なる製品がすべて完全な形のまま一括で埋められているため、地鎮に使われた可能性があります。関東地方における中世の地鎮具で容器類の例はまれであり、また当時の祭祀・信仰形態を具体的に知ることのできる資料として、貴重でございます。
考古資料「北条時房・顕時邸跡出土の墨壺」1点、資料は12ページから13ページでございます。当該物件は鎌倉市の所有で、制作年代は鎌倉時代です。寸法は縦19.9センチ、横9.9センチ、高5.6センチでございます。本資料は、若宮大路西側に隣接する北条時房・顕時邸跡として登録された一画で出土したものでございます。墨つぼとは、木材に墨の線を引く道具でございます。中世の墨つぼは類例が乏しく、また完全な形で残っているものは極めて少ないこと、さらに北条時房・顕時邸跡という市街中央部の武家屋敷と推定される地点から発見されたことから、本資料の価値は高いといえます。
古文書「荏柄天神社文書」4巻25冊3鋪68通2枚、資料は14ページから20ページでございます。当該物件は、荏柄天神社の所有で、制作年代は室町時代から明治時代でございます。荏柄天神社の所有文書は、中世のものが既に平成9年に市指定有形文化財に指定されておりますが、このたび改めて実施した調査の結果、同社の近世から近代にわたる歴史や経営状況等をうかがう貴重な史料であることが確認されました。このため、今回新たに2巻24冊3鋪57通2枚を新たに追加指定し、既に指定済みの古文書とあわせて保存を図ろうとするものでございます。
以上の5件を指定したことによりまして、本市の指定文化財は563件となりました。その内訳といたしましては、国宝が15件、国の重要文化財が197件、県の重要文化財が72件、市の指定文化財は279件となってございます。また、指定の手続といたしましては、11月2日に告示をいたしまして、12月1日発行の広報紙に掲載をいたしたところでございます。
以上で説明を終わります。
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○前川 委員長 はい、ありがとうございました。御質疑ございませんか。
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○高橋 委員 ちょっと二、三点伺います。一つは、埋蔵品というんですかね、天目茶碗とか、これは笹目というのは大体どの辺なんですか。
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○文化財課長 御成中学校の南側の下の谷戸にある、笹目ヶ谷という谷戸の入り口付近にございました。
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○高橋 委員 一般住宅の発掘調査で出たんですか。
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○文化財課長 島津ハウス鎌倉というマンションの建設現場、そこから出てまいりました。
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○高橋 委員 変な聞き方ですけど、大体これお幾らぐらいするものなんですか。
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○文化財課長 金額的なことはよくわからないんですが、恐らく13世紀、14世紀ごろ、中国の方から輸入をされた輸入品で、高貴な方のお住まいのところで埋納されたものだろうというふうには推測をしているところでございます。金額的には、ちょっと申しわけございません、調査をしておりません。
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○高橋 委員 この天目茶碗は、ときどき何でも鑑定団に出るんですよ。本物だと500万とか、そのぐらいのこと言っていましたね。だから、よく発掘調査するときに、最初に誓約書みたいなのを書いて、やるじゃないですか。知り合いから聞かれると、ひょっとするといい物出るから書かない方がいいよとかって言うんですけどね。これ多分、これ5点で相当な金額になると思いますね。それを売って発掘調査の費用にすればよかったとかって思うかもしれないですけど、これ自宅でちゃんと展示をする場所をつくれば、別にいいわけですよね、県条例上は。
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○文化財課長 出土遺物の所有権につきましては、文化財保護法の中では拾得物として扱うという形になっておりまして、一たん神奈川県が所有をいたします。発見をされた後、拾得物として警察へ届けます。6カ月と2週間ですか、経過した後に、神奈川県に所有権が移管されることになってございます。神奈川県は、それを所有権を鎌倉市に移譲するという形で本市の所有になっているという経過が、その今、出土遺物についての経過という形になっております。
それぞれ発掘をされた土地所有者に対して、そういったもの、所有権の主張をされましても、一応、拾得物として神奈川県が取得をするという形で発掘調査をやっているわけでございますので、そういったことは御理解をいただきたいということでございます。
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○高橋 委員 多分やり方によっては、それはね、京都なんかは町中歩いていますとね、自分の家にちゃんと飾って道路から見えるようにしているお宅もあるんですね。それはできるはずなんですね。まあ、それはいいです。これだけの物が出てきて市の物になったからラッキーですけれども。
それと、もう一つ、この墨つぼですね。これは大体どの辺なんですか、一丁目264というのは。
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○文化財課長 こちらの方は、段葛の通りに面しております天金さんのところから出土したものでございます。
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○高橋 委員 同じ質問ですけど、大体どのぐらいのものかわからないですか。
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○文化財課長 申しわけございません。そういったところでは調査はしておりませんが、先ほども御説明の中で申し上げたとおり、中世でこういったたぐいの物が出てきたのは極めてまれであると聞いておりますので、貴重なものだというふうには思っております。
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○高橋 委員 これから博物館をつくっていくような構想もあるわけで、一度、骨董品屋さんが埋蔵文化財の調査室をのぞいたときに、1点で1,000万、2,000万するようなものもごろごろあったというような話も私聞いていますんでね、海外では、そういうものを売却して施設をつくるというのは、もう当たり前に行われているようなケースもあるんですね。ですから、そういったもので大体どのぐらい価値があるものなのかというのを、調査しておくのも一つ大切なことかなと、そういうふうなことも思いますので、今後は機会があったら、金額わかったら教えてください。
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○松中 委員 私も今これ聞いて驚いたんですけど、島津さんよく知っているんでね、いろいろ世話になった人で。
これ、見ること可能なんですか。
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○文化財課長 ただいま所在地が雪ノ下二丁目1番1号となってございますけれども、これは国宝館に寄託をして保管をしておるものでございます。したがいまして、国宝館に行っていただいて所定の手続をとれば、見ることは可能です。
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○松中 委員 じゃあ島津さんに言って、一度拝見させてもらおう。これは、なぜそれを聞いたかというと、せんだって国立東京博物館へ行ったんですよ。そうしたら、鎌倉市のものが特別に一画に飾ってあった。これが何と鎌倉市のものって書いてなかったね、あれ。多分、国際自動車のところの釈迦堂のところから出たものだろうと思う。あれがすごい、鎌倉市のなんだよ。そういうのもあった。
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○文化財課長 恐らく、それは国有財産として持たれているものだというふうに。平成12年に文化財保護法の改正がございましたときに、その埋蔵文化財の関係の出土遺物ですね、そういった部分の所有方法といいますか、その辺が具体的に変わりまして、先ほど御説明した、警察に届けて、取得を神奈川県が一時的にするという形になってございますけれども、それ以前は文化庁が所有を持っていたという経過がございます。
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○松中 委員 島津さんのところは、15年か、もっと前だったかな、ですから、国有財産ということでわかりました。ぜひ、これ三浦さんのところかな、だれかな、だれでもいいや、お願いします。また島津さんに言っておきますんで、返せとは言うなと言っておきますんで。
それと、ちょっと教えてもらいたいんだけど、この荏柄天神社のこれ見ていたら、荏柄天神社と、どうしてこの荏柄天神社の遠忌、空海850年忌斉会っていうの、これ。執行触書、荏柄天神社は神仏混交、両方だったんですか。18ページですが。わかんないですか。じゃあ後で聞いてもいいよ。驚いちゃってね。初めて知った。(私語あり)
わかんない、じゃあ後で聞きますよ。そうしましょう。
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○前川 委員長 よろしいですか。じゃあ後ほど調べておいていただくということにして。
ほかに御質疑ありますでしょうか。
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○納所 副委員長 北条時房・顕時邸跡出土の墨つぼなんですけど、この時房と顕時の件で、ものすごく時代がこの2人はかけ離れていると思うんですけど、どのぐらい離れているか、概略でいいんですけども。これ連読すると何かすごく近しいような感じがするんですが、かなり離れている。そこで、時房・顕時邸跡というふうに名づけられたのはなぜなんだろうという、ちょっとした疑問なんですけど。
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○文化財課長 非常に難しい御質問で、申しわけございません、確かな答えかどうかわからないんですけれども、埋蔵文化財の包蔵地の名称として、そういう名称が県の方からつけられました。そのゆえんといたしましては、金沢文庫にある古文書の中で、いわゆる、雪ノ下の周辺に顕時等の邸宅があったというふうにされていることから、そういう包蔵地の名称を使っているというふうに伺っております。
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○前川 委員長 よろしいですか。ほかに御質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
それでは、質疑を打ち切ります。
ただいまの報告、了承ということでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承を確認させていただきました。
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○前川 委員長 次、日程第4報告事項(2)「鎌倉彫屈輪文香合の購入について」これも資料の回覧がございますので、回覧をしながら報告を伺います。原局からの報告をお願いいたします。
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○鎌倉国宝館副館長 報告事項(2)鎌倉彫屈輪文香合の購入について、報告いたします。
平成18年度の資料備品として、鎌倉彫屈輪文香合を購入いたしました。価格は325万5,000円です。
香合は、文字どおり中に香を入れて使うもので、主に寺院で使用されました。本作品は、小型の品であることから携帯用の香合として使われていたものと推定されます。
本品のふた上面は平らで、3個の大きな屈輪文様を組み合わせ、中央部から側面にかけて深く彫りつけて大胆で明快な印象を与えています。黒漆の上に朱漆を塗って仕上げていますが、長年の使用により朱漆がはげ、独特の風合いを醸し出しています。本作品は屈輪の主要部分が三角形に近い形となっているのが珍しく、主な類例に桃山時代の大和文華館蔵屈輪文香合と金蓮寺蔵、文明13年(1481年)銘屈輪文香合があります。
彫技の特色から、制作時期は室町時代後半と思われ、中世にまでさかのぼる貴重な作品です。
鎌倉国宝館では、従前から、鎌倉特有の伝統工芸品である鎌倉彫の収蔵資料の充実に努めているところですが、本作品のように屈輪文様を大きくあしらった品は、これまでの収蔵品にはない意匠です。
以上の諸点に基づき、鎌倉市教育委員会美術工芸作品収集選定委員会において、本作品は鎌倉彫の作例として鎌倉国宝館の収蔵品の幅を広げるのにかなった珍しい要素を備え、価格も適当であるところから、国宝館の収蔵品に加える価値を十分に有しており、展示にも有効に活用できると評価されています。
以上で報告を終わります。
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○前川 委員長 御質疑ありませんか。
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○高橋 委員 しつこく毎回言うんですけどね、買うのは結構なんですけれども、どういう収集計画というんですかね、この辺がやっぱりちょっと手薄だなと。その物が出てからいいか悪いかって、そういうことじゃなくて、どういうものを買い足していくんだというような大きな計画を1回出していただいて、それに基づいて、この部分で不足しているので買うことになりましたよっていうと、非常にすっと入ってくるんですけれども、何かどういう経過でこれが出てきたんだと、どこで売り込みがあったんだとかっていう、そういう変な見方になっていくんですよ。ですから、ぜひ収蔵計画というんですかね、これも前から言っているんですけど、1年間に一度も展示されない物もあるわけですよ。ですから、そういうものを例えばインターネットで見れるように、やっていただいていますけれども、必ず全部の品物が見れるようにとか、展示するのもやはり計画的に3年で1サイクルだとか、何かそんなことも考えてもらう。
それと、もう一つこれも言っているんですけれども、鎌倉彫会館にも、今度新しくリニューアルして、その資料コーナーみたいなものがあって、そちらはそちらでまた鎌倉彫の歴史の紹介とか。だから、これ鎌倉市で購入するのは私構わないと思うんですけれども、別に国宝館に置いておく必要はないと思うんですよ。鎌倉彫といえば鎌倉彫会館だと、それで、鎌倉彫のことは鎌倉彫会館に行けばわかるんだということで、市が持っている物をお貸しして、それで鎌倉彫のその中世からの歴史をずっと見れるような、その方がよっぽど見る人にとっては親切ですよね。1カ所でずっと見れるという。その体系的なこともわかりますし、一部は鎌倉彫会館で見て、一部は国宝館の方で見る。でも、国宝館の方では展示していないケースの方が多いとか、そういうことだったらば、常々ずっと歴史的な背景含めて、こういう貴重な物だったらばなお、いつ行っても見れるような状況にしていただくとか、そういうふうなことで収集・展示計画をきちっと考えてやっていただきたいなと思うんですけど、どうでしょうか。
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○鎌倉国宝館副館長 まず、委員さんの御指摘の第1点目でございますけれども、昨年度、あるいは一昨年度の委員会でも御指摘をいただきまして、部内で協議させていただいて、国宝館の今後の資料備品の購入計画の指針とするということで、現在資料購入についてお諮りをして、先ほども言いましたけれども、その可否を評価していただいております鎌倉市教育委員会美術工芸作品収集選定委員会というのがございまして、そこに国宝館の資料購入方針、これの策定をお願いいたしてございます。既に、昨年度、平成18年1月、それから今年度に入りまして7月、その二度にわたって御審議をいただきまして、現在その案がほぼまとまりつつあるような状況でございまして、また、この11月に開催いたしました鎌倉国宝館協議会にも同案をお示ししまして、協議会としての意見をお求めしましたが、特段の意見はございませんでした。今後は、年度内に開催される予定でございます収集委員会において、最終審議をお願いいたしまして、資料購入方針を決定していただく予定でございます。
さらに、19年度5月に開催を予定しております国宝館協議会にもお諮りをして、御承認をいただいた上で、国宝館としての正式な購入方針としても定める予定でございます。
あと、展示計画についてでございますけれども、展示についてはインターネットでの掲示というのを私どもさせていただいておりまして、これについてもさせていただきました。それから、購入させていただいたすぐの常設展で、今年度はこれを買わせていただきましたという紹介の展示は既にいたしました。
それとともに、御指摘のありました鎌倉彫会館さんの方にお貸し出しをしてというようなことですけれども、これも現実的には可能な部分はございますけれども、ただ、こういう非常に古くて漆器という繊細なものでございますので、1年中の展示というのは、非常にかえって作品にとってダメージを与えることになりますので、ずっとそれを貸し出しをして、常時展示ということはちょっと避けさせていただければと思います。できるだけ活用を図るということでは考えておりまして、例えば国宝館としても、館自体として5年に一度ぐらいは、やはり鎌倉ですから鎌倉彫の特別展をやらせていただきたいということで、実は来年度12月にそういう鎌倉彫の特別展を11月末〜12月にかけて、鎌倉彫の組合さんと協力させていただいてやる計画も立てておりますし、鎌倉彫以外の収蔵品についても、来年6月に国宝館の収蔵品展ということで、今までお諮りして御報告させていただいたような購入作品、これを一堂に、どういうものを買わせていただいてきたのかと、あるいは御寄贈もありますけど、そういったものを見ていただくような特別展も来年度には計画しておりますので、そういう形で私どもとしても、購入させていただいた資料は活用させていただく方向で考えております。
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○高橋 委員 対応していただいているのはわかりましたので、少し安心をしました。
ただ、筋論から言えば、そういう計画をきちっと出していただいた上で、改めてこういう物を買いますよってやるのが、これ御縁だから、これ逃しちゃうともうほかの手に渡っちゃうとかいろいろあるんでしょうけれども、それはそれでまた御縁でありますから、できるだけわかりやすくやっていただきたいなと、改めて注文をしておきます。
それで、もうちょっと聞きたいんですが、この香合っていうのは何ですかね。
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○鎌倉国宝館副館長 お香を入れる器でございます。
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○高橋 委員 それは何に使うんですか。お焼香ですか。
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○鎌倉国宝館副館長 もともと焼香するためのお香を入れる道具で、大きな香合はわきに控えたお坊さんがお持ちになって、導師の方がそれをもってやるんですけど、そういう小さな香合は、先ほどちょっと言いました携帯用で、そで香合とも言いまして、小さくてそでの中に入れて、どこかに出かけるときにお持ちになって使われるというような使われ方をするのが、小さ目の香合の使われ方です。
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○高橋 委員 茶道とか華道とかそういう、香道というのがあるんですが、そういうものとはちょっと違うわけですか。
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○鎌倉国宝館副館長 本来、そういう仏具としての香合がありまして、それが茶道とかが盛んになってきたときに茶道の中に取り入れられて、茶道の道具としても非常に珍重されて、茶道の決まった道具としての香合として使われていきますけども、もともとは仏具としてあって、それが転用されて茶道に使われることもありますし、それとともに、そういう時代になりますと茶道専用でつくるということもございます。時代的にそちらは、もともとは仏具に使われていたものが、後に恐らく茶道に転用されたのではないかと思われます。
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○高橋 委員 これはどこにあったものなんですか。
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○鎌倉国宝館副館長 それは古美術商の方から購入いたしましたので、そのもとは私どもにはちょっとわかりません。
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○高橋 委員 その古美術商って、どこの古美術商ですか。
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○鎌倉国宝館副館長 東京でございます。
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○高橋 委員 名前は何ですか。
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○鎌倉国宝館副館長 古美術長野という業者さんでございます。
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○高橋 委員 はい、いいです。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありますでしょうか。
(「なし」の声あり)
では、質疑を打ち切らせていただきます。
ただいまの報告、了承ということでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承を確認させていただきました。
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○前川 委員長 次、日程第4報告事項(3)「鎌倉市中央図書館エレベーター事故に係る損害賠償請求調停事件について」お願いいたします。
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○中央図書館長 報告事項(3)鎌倉市中央図書館エレベーター事故に係る損害賠償請求調停事件について、報告いたします。
鎌倉市中央図書館は地下1階地上3階建てで、昭和49年8月に竣工、同年10月1日に開館いたしました。館内には地下から3階までの昇降用のエレベーターが設置されておりますが、平成18年11月15日付で中央図書館に在職する職員から、日立ビルシステム及び鎌倉市を相手方とし、東京簡易裁判所に中央図書館エレベーター事故に係る損害賠償請求の調停の申し立てがありました。
申し立ての趣旨は、平成12年6月20日に申立人が同日16時40分頃、中央図書館3階事務室に置いてある電気ポット等を2階湯沸室に片づけようと、ワゴンを押しながら同事務所から3階エレベーター前に進み、階下よりエレベーターを呼び寄せた。3階で通常通りドアが開いたことからワゴンを押しながらエレベーターに乗り込んだ。エレベーターのドアが閉まったので、行き先ボタンを押した。同時にエレベーターが突如として1メートル40センチ程度落下し、二度三度と小さな上下動があってから停止した。落下により後背に位置するエレベーターの壁に弓なりになる形で自己の背面を強く打ちつけた、というものでございます。
申立人は、本件事故により頚椎ヘルニアの傷害を負い、担当医から労働することは不能で、家事もほぼできない状態であると診断されている。それを受け、責任原因はエレベーターの製造者及び設置後の管理者として、エレベーターが安全に稼働するように配慮すべき義務を負っていたとして、これに違反した過失により本件事故が惹起され、損害を生じさせた。したがって、日立ビルシステムは民法第709条の不法行為により損害を賠償する義務を負う。一方、鎌倉市は、市が設置、管理する公の営造物たる中央図書館の一構成部分であるが、事故当時、エレベーターは機器としてそれ自体に安全に稼動しない異常が存在したから、その設置及び管理には瑕疵が存した。したがって、鎌倉市は、申立人に対し、国家賠償法第2条に基づいて損害を賠償すべき義務を負うというものであります。
申立人は当該事故により、頚椎ヘルニアの後遺症で労働することが不能となり、家事もほとんどできなくなったため、定年退職後の労働能力喪失期間について逸失利益の損害賠償請求の調停を申し立ててきているものでございます。
なお、職員は事故後、公務災害の認定を受け、現在は自宅にて療養のため休職となっており、平成19年3月31日定年退職の予定となってございます。
今後は、第1回の調停が本年12月21日となっておりますので、指定代理人を定め、調停に参加いたします。
以上で報告を終わります。
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○前川 委員長 はい。ありがとうございました。御質疑はございますか。
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○高橋 委員 これはいかほど要求されているんでしょうか。
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○中央図書館長 本件につきましては調停事件という形をとってございます。調停、本来はすべてが非公開という形になってございますので、今日的には金額の関係につきましては、これ以降、話し合いの中でいろいろな部分が出てまいりますので、金額につきましては今回ちょっとお答えができないという形で御理解をいただきたいと思います。
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○高橋 委員 やりとりは非公開ですけど、幾ら請求されているかというのはいいんじゃない。それは結果が幾らになりましたよって。
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○中央図書館長 今回の事件につきましては、先ほど申し上げましたように、鎌倉市それから日立ビルシステムと、相手方が両方のような形になってございます。このような部分につきましても、今後、顧問弁護士等と調整する中で、その辺の話し合いを持つわけでございますので、重ねての答弁で大変失礼でございますが、そのような形の中で御理解をいただきたいと思っております。
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○高橋 委員 いや、理解できないから聞いているんで、もう前からそうなんですね。我々が予算を認めるんですよ。それ出たってだめよって言ったら払えないんですよ。だから、そういうものは議会にはちゃんと報告してくださいよと、調停といえどもね、我々も当事者なんだよと、特別地方公務員として。ちょっと私は扱いが違うんじゃないかと思っているんです、前からね。中身についてはいいですよと。ただ、幾ら請求されているんですかって、それだけ聞いているんですよ。ちゃんとした見解出してくださいよ。
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○金川 生涯学習部長 ただいまも担当館長が申し上げましたように、これは申立人に対する相手方が鎌倉市と日立ビルシステムという2者がおりまして、そういったことから、相手方として私ども2団体になりますので、そういったことを踏まえて、損害賠償の請求額については、公開することを差し控えていこうという判断を下しましたけれども、ちょっとここで休憩の時間をいただければと思いますけれども。
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○前川 委員長 では休憩させていただきます。
(15時50分休憩 15時53分再開)
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○前川 委員長 再開します。
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○金川 生涯学習部長 休憩をいただきありがとうございました。
ただいまの御質問につきましては、関連係ともこの損害賠償額の公開については協議をしてまいりました。今、高橋委員おっしゃいますように、基本的には調停の場そのものは非公開ですけれども、それに関連する内容に関して、公開できるものはやはり市としても積極的に公開して御報告していくべきだろうという、そういった考え方に原局は立っておりましたけれども、庁内の関連する係と情報を管理する課、あるいは、こういった法制を管理する課かい等とも協議いたしまして、ただいま御答弁したような結論に至りました。なおかつ、これにつきましては、まだ日立ビルシステムの了解も、この内容について公開したことについての、まだ了解をとっておりません。
具体的に申し上げますと、ちょっと日程的な調整もございまして、日立ビルシステムとは明日調整をする予定でございます。そんなことから、本日の御報告の段階では、その損害賠償額等、細かいことについて御報告できない。また、御報告できないということは、関連係との調整の中で公開をしないことの方をよしとしましょうということで判断をいたしましたので、この段階ではそういったことで御了解をいただければと思っております。
つけ加えまして、このことについて、ただいまの高橋委員の御質問と御指摘を受けまして、顧問弁護士とも改めて相談をいたしまして、これにつきましては、その結論を至急に御報告したいと思っております。
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○高橋 委員 じゃあ、それはそれでお願いします。
ちょっともう1点伺っておきたいのは、この方、大体1年間に幾らお支払いしていたんですか。2年、3年ぐらい休職、その間に1年間に幾らですか。
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○中央図書館長 本件につきましては、12年6月から公務災害の認定を受けておるという形でございますので、この12年から今日まで、給与関係につきましては支払いをしているという状況でございます。
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○高橋 委員 だから、年収幾らなんですか、トータルでいいですから。
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○中央図書館長 年収につきましては、約700万でございます。
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○高橋 委員 結果がどう出るかわからないですけど、1年間700万、それ掛ける何年という話で請求になるんだと思うんですね。とりあえず、弁護士さんの方には聞いてください。
それから、ちょっとエレベーターについて聞いておきたいんですけれども、シンドラー社のエレベーターなどは、ちょっとことしいろいろ事故がありまして、事故の形態としては同じような事故の種類になるんですか。
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○中央図書館長 シンドラー社の話が出ましたが、本件につきましては日立エレベーターという形で、油圧式をとってございますので、そちらの方とは異質の部分であるというふうに認識してございます。
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○高橋 委員 これは、その事故当日、救急車で搬送しているんですか。
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○中央図書館長 救出につきましてはレスキューにお願いいたしまして、30分程度かかった後に到着いたしまして、救出をしてございます。救出というのは、扉が開かないような状況でございましたので、専門家にお願いしたという状況でございます。
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○高橋 委員 はい、わかりました。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
それでは、質疑を打ち切ります。
ただいまの報告、了承していただくことでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
了承と確認いたしました。
では、また改めてわかりましたら報告をお願いいたします。
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○前川 委員長 それでは、日程第5「議案第60号平成18年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち生涯学習部所管部分」につきまして、原局から説明をお願いします。
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○神田 生涯学習部次長 議案第60号平成18年度鎌倉市一般会計補正予算(第3号)のうち、生涯学習部所管の内容を説明いたします。
補正予算に関する説明書の16ページを御参照ください。
55款教育費、20項社会教育費、10目文化財保護費は5,281万4,000円の減額で、保護整備の経費、史跡買収事業は、史跡鶴岡八幡宮境内土地買収要望の取り下げにより事業を中止したため減額しようとするものであります。
以上で説明を終わります。
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○前川 委員長 御質疑ございませんか。
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○高橋 委員 ちょっとわからなかったんですけど、どこの部分をどういうふうにして取り下げしたんですか。それで今後どうするんでしょうか。
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○文化財課長 史跡鶴岡八幡宮境内でございますけれども、具体的には御谷地区の二十五坊のあったところの向かい側、山側にございます土地を、今年度買収を予定して予算化をしていただいたところでございますけれども、相手方が買収要望を取り下げたということから、今回国の補助事業等もございまして、国・県と調整を図って、今回取り下げをそのまま是とするという国と県と調整をとりましたので、今回減額補正をさせていただくということでございます。
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○高橋 委員 何坪ぐらいなんですか。何平米でもいいです。
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○文化財課長 297.53平方メートルを購入する予定でございました。
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○高橋 委員 そうすると、平米幾らになるんですか、これ。結構高いですね。
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○文化財課長 平米17万程度の予定をしたところでございます。
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○高橋 委員 それで、これ国指定史跡ですから、最終的には国の方で買いたいということなんですけれども、金額が折り合わなかったんですか。
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○文化財課長 経過を御説明させていただきます。私ども、土地の取得に関しましては、教育委員会から市長に取得依頼をさせていただいて、教育委員会として取得してくださいという申し入れを市長部局にさせていただいて、管財課と所有者の方とお話し合いをしていただく形になるわけですが、そこまで行った段階で所有者の方とお話し合いを持ったときに、近年、付近を購入した、周辺を購入したときの1平米当たりの単価、18万というような平米単価で購入しておりますので、そちらの部分が基準になりますねというお話をさせていただいたときに、その所有者の方が、ちょっと別な方で御調査をされたのか、よくわからないんですが、その金額では折り合いがつかないねというふうなお話をいただいてしまったところでございます。
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○高橋 委員 どうするんですか。だって、1回金額出して、はいそうですかって、次やるときはもっと高くなって、ある基準に基づいて積算しているのに、不調に終わったらどうするんですか、代がかわるまで我慢するんですか。
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○文化財課長 この土地につきましては、所有者の方が別の土地利用という形を考えていらっしゃるというふうに伺っております。
私どもは所有者、具体的に言うと転売される可能性は十分あるというふうに考えておりまして、転売された後の所有者に対しましても、史跡地内でございますので、何とか買収に応じていただくようなお話し合いは持たせていただきたいと思ってはおります。
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○高橋 委員 建物建てるとか言ってきて、はい、そうですかというわけにはいかないですよね。大丈夫なんですか。
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○文化財課長 この地区は、史跡地の保存管理計画の中でも割と緩やかなケースでございまして、景観を壊さないような形であれば建築は可能なことは可能になってしまう。可能といいますのは、当然、国の文化庁の許可をいただいて現状変更を出していただくという形になりますが、そういった土地利用は可能な地区でございます。
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○高橋 委員 わかりました。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
では、質疑を打ち切ります。
総務常任委員会への送付意見はございますでしょうか。
(「なし」の声あり)
なしということで確認させていただきました。
それでは、暫時休憩させていただきます。
(16時04分休憩 16時05分再開)
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○前川 委員長 では、再開させていただきます。
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○前川 委員長 日程第6報告事項(1)「国指定史跡の新指定及び追加指定の状況について」原局から報告をお願いいたします。
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○世界遺産登録推進担当課長 報告事項(1)国指定史跡の新指定及び追加指定の状況について、御報告いたします。
初めに、新指定の状況でございますが、お手元の資料の一升桝遺跡国指定史跡指定の概要を御覧ください。
一升桝遺跡の国指定史跡新指定に関しましては、平成18年9月開催の当委員会において、文部科学大臣あてに史跡指定申請を行った旨、御報告させていただきましたが、平成18年11月17日付をもって、国の文化審議会から、国指定史跡とすることがふさわしい旨、答申されましたので御報告するものです。
史跡名称は一升桝遺跡で、所在地は鎌倉市極楽寺二丁目962番1ほかとなります。
指定理由の要旨でございますが、一升桝遺跡は、鎌倉市中央の西側山稜部に所在し、交通路の監視・防衛を目的とする、13世紀後半から14世紀前半ころの方形の土塁で囲まれた城郭遺構である。極楽寺地区と大仏切通を結ぶ尾根上に位置し、標高約86メートルの尾根の分岐点付近に立地する。北側には幅約6メートルの堀切が設けられている。土塁は、高さ約1.5から2.8メートル、各辺の長さは東側32.5メートル、西側35メートル、南側27.5メートル、北側18メートルをはかり、南側に広がる台形を呈する。この桝形遺構は地元では一升桝と呼ばれている。土塁の内側と北側堀切跡から13世紀後半から14世紀代の陶磁器片が出土しており、桝形遺構と堀切跡は同時期に存在し機能していたと推定される。鎌倉西側の出入り口である極楽寺地区では、13世紀前半から中頃にかけて、北条氏によって成就院、聖福寺、極楽寺が建立され、北条氏が同地区を支配していたことがうかがわれる。このように、一升桝遺跡は、鎌倉の西側山稜部の交通路を監視・防衛するための施設として、さらには北条氏による交通路支配、寺院と交通路管理の関連性等、中世都市鎌倉の特徴を考える上で重要である、との内容になっております。
指定範囲は、お手元の資料、史跡一升桝遺跡史跡指定範囲図の網かけのしてある区域となっており、指定面積は1万4,570.38平方メートルであります。
なお、本史跡は、市内で30番目の国指定史跡となります。
続いて、追加指定の状況でございますが、お手元の資料、浄光明寺境内・冷泉為相墓国指定史跡追加指定・名称変更の概要を御覧ください。
浄光明寺境内国指定史跡の追加指定及び名称変更に関しましては、平成17年6月開催の当委員会において、文部科学大臣あて史跡の新指定申請の準備を進めている旨、御報告をさせていただきましたが、その後、文化庁、神奈川県と協議を進めた結果、既指定の冷泉為相墓に追加指定し名称変更することとなり、平成18年7月に史跡追加指定及び名称変更申請を行ったところ、このたび、平成18年11月17日付をもって国の文化審議会から追加指定し、名称変更するよう答申されましたので御報告するものです。
史跡名称は浄光明寺境内・冷泉為相墓で、所在地は鎌倉市扇ガ谷二丁目269番1ほかとなります。
追加指定理由及び名称変更理由の要旨でございますが、鎌倉時代中期に創建された北条氏、足利氏ゆかりの寺院であり、14世紀作製の重要文化財、浄光明寺敷地絵図にかかれた鎌倉時代の景観をよくとどめている。鎌倉歌壇を隆盛に導いた歌道の由緒の地である冷泉為相墓に浄光明寺の境内域を追加指定し名称を変更する、との内容になっております。
追加指定範囲は、お手元の資料、史跡浄光明寺境内・冷泉為相墓追加指定範囲図の網かけがしてある区域となっており、追加指定面積は2万1,957.89平方メートルで、史跡全体の面積は、既指定地314平方メートルと合わせ2万2,271.89平方メートルとなるものです。
これら2件の新指定及び追加指定につきましては、現在、国において告示に向けた事務手続が進められており、告示行為により国指定史跡として確定される予定です。
また、今回御報告させていただいた国指定史跡の新指定及び追加指定の状況につきましては、いずれも世界遺産登録推進に向けた取り組みの一環として取り組んでいることを申し添えます。
以上で報告を終わります。
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○前川 委員長 はい、ありがとうございました。御質疑ございませんか。
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○高橋 委員 今の浄光明寺さんの件ですけれど、これ見ますと一般家屋が結構入っているんですよね。お寺の山門に行くまでの間、ずっと入っています。それで、ちょっと1軒だけ何かぽつんと外れているところがあったり、この辺はちょっとどういう状況なんでしょうかね。
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○世界遺産登録推進担当課長 浄光明寺さんの範囲のところで網のかけられている部分ですが、一応、史跡指定に当たりましては、土地所有者等の、または建物所有者の方々の同意をいただくということになっています。そういったことで史跡指定の趣旨等を御説明し、皆さん方から同意をいただいたわけなんですが、こちらの方につきましては、最終的な同意がいただけなかったという所で、今回の指定範囲からは除かせていただき、ただ追加指定範囲と予定範囲というふうな位置づけをし、またその後、指定について同意をいただけるようであれば、追加指定をしていこうというような考え方で整理をしているところでございます。
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○高橋 委員 これ、そのお宅のちょっと裏側、道路まで、ここは承諾得られなかったっていうんでしょうか、それとも史跡の価値がない範囲、線引きなんですか。
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○世界遺産登録推進担当課長 その範囲図の横須賀線側の、このエリアのところでよろしいでしょうか。
(「1軒、この脇に道路がこうあって…。」との声あり)
道路があって、そのうちの1軒の枠が、ということですね。
(「いや、そこまでいって、道路で区切ってやれば、非常にわかりやすいじゃないですか。」との声あり)
この4軒につきましては史跡指定の根拠、指定範囲の考え方が、今申し上げましたように浄光明寺敷地絵図というものの範囲をもとに範囲設定をしています。その部分につきましては、その検討の中で、当初から境内外だというような判断の中で予定範囲に入れていなかったものでございます。
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○高橋 委員 担当としても世界遺産ということでやっていただいているわけでありまして、当然、国の指定史跡というのは世界遺産登録していく中でも、コア史跡になっていくと。となると、当然、観光客もコア史跡はどこかなというふうなことで、コア史跡めぐりというんですかね、世界遺産に指定されていなくても、もう既にそういう国の指定史跡ということで、そういう意味でせんだって以来、観光課ともよく協議をして、インフォメーションの仕方や、交通の、もしくは歩いていくにしても、そのアプローチをしていく道すがらのインフォメーションとか、極楽寺の方も下の、前の助役さんのお宅が、一般の人が来たらよくないよっていうような話もあって、じゃあどうするんですかって言ったら、裏側から通ることも考えますというふうなことで、それは世界遺産だけで考えるべきことじゃなくて、当然、その建設の方とか観光の方とかと協議をしていただく内容になってくると思うんですね。その辺はどうなんでしょうね。
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○世界遺産登録推進担当課長 今、委員から御指摘のございました、特に仏法寺跡ですとか、一升桝の場合なんかもそうなんですが、やはり遺跡まで行くところのアクセス道路の整備というのは、やはり課題になります。これにつきましては、来年度の予算要求にあわせて、現在、基本的には公道を整備していきたいというふうに考えておりますので、道路整備と、あと関係課と、実際の整備の内容ですとか、今、予算化の詰め等の協議を行わさせていただいているところでございます。
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○高橋 委員 じゃあ、それはわかりました。
ちょっと最後に1点だけ、一升桝の方ですけれども、拝見させていただいたときに、ちょっと、これは池じゃないとは思うんですけど、ちょっと水がすごくたまっていた部分があって、多分、この上の丸いあたりだったんじゃないかなって記憶するんですが、そこは外れちゃっているんですね、これ。
桝のところは、多分、これ四角くなっていますから、これわかるんですけど、その上の方に少し池のように水たまりがあって、そこもかなり調査をしていたと思うんですけれども、そこのところが何か外れちゃったみたいだなって思うんですけど、そんなことはないんですか。
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○世界遺産登録推進担当課長 今回指定します一升桝遺跡の範囲は、平成10年度の詳細分布調査及び平成12年度に行った山稜部の発掘調査等の結果に基づいて、13世紀後半にさかのぼるその桝形遺構、それに伴う平場ですとか、堀切が良好な状態で残っている範囲を対象としたという考え方で整理しています。
今御指摘のところは、調査の結果では基本的には堀ではなかったのではないかというふうな判断の中で、エリアから外したということでございます。
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○前川 委員長 よろしいですか。
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○松中 委員 この一升桝、前もちょっと聞いたんだけど、ここが大事だって、ここが史跡になるって。まだ、極楽寺と成就院、史跡じゃなかったよね。
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○世界遺産登録推進担当課長 極楽寺さん、成就院さんにつきましても、まだ史跡としては指定はされておりません。
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○松中 委員 ここの北条氏によって成就院、聖福寺って大体どの辺ですか、極楽寺って、こういうことをうたっている。そうすると、この極楽寺とか成就院は史跡に指定、検討する気はないんですか。
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○世界遺産登録推進担当課長 極楽寺地区の検討につきましては、国指定史跡に向けた検討を順次進めております。極楽寺さんにつきましても、史跡指定に向けた検討というのは今進めているところではあります。
聖福寺につきましては、場所は稲村ガ崎五丁目、忍性塔の裏山の西側といいますから、極楽寺さんの稲村ヶ崎小学校のグラウンドのあるところの西側を越えたところに、南北に走る谷戸がありますけれども、ここが聖福寺ヶ谷という字名で呼ばれたり、ここに寺院があったのではないかというふうに考えられているそうなんですけれども、宅地造成等でその遺跡が壊されたといいますか、現存していないということもあって、聖福寺についての史跡指定については難しいのではないかというふうに考えております。
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○松中 委員 極楽寺とか成就院というのは当然というふうに見るんだよね、この一升桝がなるくらいなら。このそばの、この長谷寺もなっていないんだよね。どういうふうにしてこの史跡指定っていうのはするのかね、これ。だって、極楽寺なんかなってもいいんじゃないかと思うんだけれどもね。どうしてかね。
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○世界遺産登録推進担当課長 極楽寺さんにつきましては、候補遺産としていく中で、武家の古都・鎌倉のコンセプトをあらわす重要な位置づけだということでは議論はされております。
史跡指定に向けて作業を行っていくためには、いろいろ土地の確定ですとか、そういう検討が必要になってまいりますが、実際にコンセプト上必要な遺産であるという中で、史跡指定に向けた検討というのは、現時点では進めておるところでございます。ただ、その最終的なまとめがまだちょっとされていないので、候補遺産という形での報告をまださせていただいていないというような状況でございます。
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○松中 委員 それで、一升桝は古都6条地区ですか。
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○世界遺産登録推進担当課長 一升桝遺跡につきましては、古都6条地区でございます。
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○松中 委員 せっかくだからもう一つ聞くんですけど、建長寺の奥の半僧坊っていうのは、あれ史跡ですか。
(「はい」との声あり)
ああ、史跡。あれはすばらしい。もっと手入れして。
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○前川 委員長 よろしいですか。
ほかに御質疑ありますか。
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○納所 副委員長 浄光明寺境内の指定範囲についてなんですが、ちょっと時代は異なると思うんですが、この付近は太田道灌の屋敷跡と重なる部分というのは、範囲としてはあるんでしょうか。
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○世界遺産登録推進担当課長 太田道灌の屋敷跡につきましては、その浄光明寺さんに隣接します英勝寺さんの方の境内地内にあるということでございます。
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○納所 副委員長 あと、この中には近代の里見とん邸も含まれていると思うんですけど、この範囲に家があっても全然支障はないということでよろしいんでしょうかね、そういった、割合、旧名家の跡があるということなんですけれども。
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○世界遺産登録推進担当課長 里見とんさんのお宅自体、もう既になくなっていますが、その跡地については、この史跡指定地内に含まれているということでございます。
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○前川 委員長 ほかに御質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
では、質疑を打ち切ります。
ただいまの報告、了承ということでよろしいですか。
(「はい」の声あり)
了承を確認させていただきました。
それでは、休憩いたします。
(16時20分休憩 16時21分再開)
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○前川 委員長 それでは、再開させていただきます。
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○前川 委員長 それでは、日程第7「閉会中継続審査の案件について」です。
お手元に9月定例会において継続審査になっている陳情3件を紙にして配付しておりますけれども、取り扱いを協議したいと思います。
引き続き継続審査ということでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
では継続審査ということで確認させていただきます。
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○事務局 ただいま継続審査と確認されました陳情3件につきまして、最終本会議において、閉会中継続審査要求を行うことにつきまして御確認をお願いします。
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○前川 委員長 確認させていただいてよろしいですか。
(「はい」の声あり)
確認いたします。
以上で、きょうの文教常任委員会を終わらせていただきます。
お疲れさまでした。
以上で本日は閉会した。
以上は、会議の顛末を記録し、事実と相違ないことを証する。
平成18年12月12日
文教常任委員長
委 員
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