平成18年文教常任委員会
9月12日
○議事日程  
平成18年 9月12日文教常任委員会

文教常任委員会会議録
〇日時
平成18年9月12日(火) 10時00分開会 17時43分閉会(会議時間 5時間10分)
〇場所
議会全員協議会室
〇出席委員
前川委員長、納所副委員長、石川、山田、高野、高橋、松中の各委員
〇理事者側出席者
小野田教育総務部長、中野教育総務部次長、勝山教育総務部次長兼教育総務課長、菱田教育総務課課長代理、熊谷学校施設課長、穂坂学務課長、岡嶋学務課課長代理、飯尾教育指導課長、山本(満)教育センター所長、望月教育センター所長代理、金川生涯学習部長、神田生涯学習部次長兼生涯学習課長兼世界遺産登録推進担当担当課長、石塚スポーツ課長、古谷文化財課長兼世界遺産登録推進担当担当課長、原世界遺産登録推進担当担当部長、島田世界遺産登録推進担当担当課長、
〇議会事務局出席者
石井局長、磯野次長、久保議事調査担当担当係長、小林担当書記
〇本日審査した案件
1 議案第22号神奈川県公害審査会調停委員会による調停案の受諾について
2 報告事項
(1)かまくら教育プランの取組状況(平成17年度)について
(2)小学校給食調理業務に民間委託について
(3)鎌倉市幼児教育振興プログラム「さくら貝」について
(4)プールの安全管理の徹底について
3 議案第39号鎌倉市スポーツ施設条例の一部を改正する条例の制定について
4 報告事項
(1)プール一般公開差し止め調停事件の経過について
(2)宗教法人長谷寺に関する文化財保護法の手続について
(3)市指定文化財の盗難等について
5 議案第40号平成18年度鎌倉市一般会計補正予算(第2号)のうち生涯学習部所管部分
6 報告事項
(1)国指定史跡の新指定及び追加指定の準備状況について
(2)鎌倉世界遺産登録推進協議会の発足について
7 閉会中継続審査案件について
8 その他
(1)次回委員会の開催について
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○前川 委員長  おはようございます。ただいまから文教常任委員会を開会いたします。
 会議録署名委員の指名を行います。委員会条例第24条第1項の規定により、本日の会議録署名委員を指名いたします。納所副委員長にお願いいたします。
    ───────────────────────────────────────
 
○前川 委員長  本日の審査日程は、お手元に配付した審査日程のとおりでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
    ───────── 〇 ───────────────── 〇 ─────────
 
○前川 委員長  日程第1「議案第22号神奈川県公害審査会調停委員会による調停案の受諾について」を議題といたします。原局から説明をお願いいたします。
 
○学校施設課長  日程第1議案第22号神奈川県公害審査会調停委員会による調停案の受諾について、提案理由の説明をいたします。議案集(その1)24ページをお開きください。
 本件は、平成18年8月9日付で神奈川県公害審査会調停委員会から申請人〇〇〇〇と被申請人鎌倉市長石渡徳一との間の平成17年(調)第3号事件、学校部活動騒音に対する防音措置等請求事件について、調停案の受諾の勧告があったものでございます。
 当該事件は、平成17年8月31日付で、神奈川県公害審査会に対して、申請人から調停申請書が提出されたもので、その内容は、申請人は岩瀬中学校ブラスバンド部の練習音により騒音被害をこうむっているとして、実効ある防音措置が講じられるまでの間、第1音楽室及び第2音楽室でのブラスバンド部の練習の差しとめと、相当額の慰謝料の支払いを被申請人に求めるというものでございました。
 その後、平成17年11月15日から平成18年7月25日まで6回にわたり、3名の調停委員による調停が続けられ、6月1日には現地調査も実施されました。
 調停に当たっては、この問題に関するこれまでの経過や学校並びに教育委員会がとってきた対応を説明するとともに、申請人と被申請人との認識の違いを訴えてまいりました。また、調停と並行して保護者会との話し合いも行い、その中で出た保護者の意向も伝えてまいりました。
 その結果、7月25日に開催された第6回調停の席上、調停委員から、これ以上調停を続けても当事者間での合意成立は困難であると思われるので、公害紛争処理法第34条第1項の規定に基づき、調停案の受諾を勧告するとの意向が示され、今回の調停案の受諾勧告に至ったものです。
 調停案の内容は、窓を閉めた状態でも健康的に音楽活動ができるよう、第1音楽室の環境改善に努めるよう求めるものであり、施設管理者としても同音楽室の改修は必要な措置であると認め、本調停案を受諾しようとするものでございます。
 以上で説明を終わります。
 
○前川 委員長  ありがとうございました。御質疑はありませんか。
 
○高橋 委員  かなり長い経過の中で今回調停案が示されたわけですが、ちょっともう一度経過を、調停というだけじゃなくて、事件の経過というんですかね、確認をしておきたいんですけれども、そもそも一番最初に、これ学校に〇〇〇〇さんがお話に来たのはいつですか。
 
○学校施設課長  平成15年7月ごろに、学校側への最初の連絡がございました。
 
○高橋 委員  その後、いろんなやりとりがあって、〇〇〇〇さんの御家族の方がお亡くなりになって、今回、この調停の中でも、御家族の方がお亡くなりになったことも、その被害の一つの一環としてとらえているというようなやりとりもあったんだろうと思うんですよね。それはいつですか、亡くなられたのは。
 
○学校施設課長  亡くなった詳しい日にちはわかりませんが、平成16年6月ごろだというふうに伺っております。
 
○高橋 委員  それで、こういう経過があって、民事調停もやっているんですよね、たしか。
 
○学校施設課長  調停は公害調停だけで、民事調停は行っておりません。
 
○高橋 委員  何か訴えるとか、訴えないとかって言っていたのは、結局、訴えてはいないわけですか。
 
○学校施設課長  訴えてはいらっしゃいません。
 
○高橋 委員  そうすると、例えばこの公害の調停を受けて、民事調停なり訴訟なりという可能性というのは、まだあるわけですか。
 
○学校施設課長  今回の公害調停の受諾勧告でございますけれども、〇〇〇〇さん、相手方の受諾の意思がまだはっきりいたしませんので、その後の対応については、訴訟に発展するのかどうか、これはまだ全然、不確定の状況でございます。
 
○高橋 委員  じゃあ、この公害調停のとらえ方というんですか、今、そういうことで了解をしていいですか、っていう内容になっているんですけれども、こっちが了解しても向こうが了解しなければ、不調に終わるということですか。
 
○学校施設課長  そのとおりでございます。
 
○高橋 委員  こっちが了解しなかったら、もう、そもそも不調なわけですよね。
 
○学校施設課長  双方の受諾勧告の受諾という意思が示されれば、合意が成立したということになります。
 
○高橋 委員  非常に不透明な部分を残しておりますけれども。それで、これは当初、ブラスバンド部ということでいろいろ言われたと。その後、今度、グラウンドを使って活動している部活動等についても声がうるさいとか、それ以外にも、子供たちが騒いでいるような声もうるさいとか、岩中だけじゃなくて、今度、大船高校の方にも同趣旨のものをやったりとか、その辺はどういうふうになっているんですか。その、音楽室以外のところの話し合いがどうなのかとか、大船高校に対してはどういうふうな形で今なっているのかとか。
 
○学校施設課長  今回の公害調停に関しましては、ブラスバンド部の音のみについてのお話でございますけれども、調停に至るまでの間で、今委員おっしゃったように、例えば校内放送、校内チャイム、それから、ランニング時のかけ声というようなことについても苦情がございました。
 また、大船高校については、これは聞いている範囲内ではございますけれども、やはりブラスバンド部、あるいはテニス部の打球音といったようなことで、苦情を大船高校側に申し入れて、大船高校としては、ブラスバンド部の練習位置を変更するなどの措置をしているけれども、完全にクレームがおさまったというわけではないというふうに伺っております。
 
○高橋 委員  調停をやるに際して、ブラバンの音ということで申し立てがあって、いろいろやったと。それ以外の部分については、何の話もされていないんですか、これ以外のところについては、いいんですかとか。
 結局ね、外で運動やるにしても、何の声も出さないで、連係の、野球にしても、球投げるにしても、黙ってやるなんて、そんな異常なことはないんで、やっぱりそういうところもこの際ちゃんと話し合いをして、正常な、とてつもなく大きな声を出すのは、これはおかしいですけれども、ある程度、その連係プレーの中で声が出せるぐらいのものは、ちゃんとやっぱり子供たちに保障してあげないといけないと思うんですよね。そういうことも、この際きちっと話し合いをしておくべきだったんじゃないかなと、私は思っているんですけれども、その辺はどうですか。
 
○学校施設課長  公害調停、民事調停でも同じでございますけれども、双方の当事者が同席して話し合うということはほとんどございません。調停委員が交互に当事者を呼んで内容を聞く、事情を聞くということでございます。
 今回の公害調停に関しましては、申請そのものがブラスバンド部の音でございますので、それについてのみのやりとりということでございます。
 今委員おっしゃいましたように、確かにその他の部活動、学校活動、必ず音が出ます。出ないわけにはいかない、学校運営できませんので、それについては、今後そういうお話が出てくれば御理解を相手方にお願いすると、学校活動上やむを得ない音であるというようなことで御理解いただくというふうに考えております。
 
○高橋 委員  今回、こういう形でかなり市側のといいますか、学校側の状況を配慮したといいますか、どちらかというとこれは子供たちのことに配慮した、いい調停案だと思うんですよ。これは教育委員会に対しても、かなり子供たちの立場に立って、こういうものを示されたんだなというふうに私は思って、非常によく思っているんですけれども。調停は、確かに広がらないようにという配慮の中で、ほかのことについては全然話しなかったと思うんですけれども、これは、できるんですね、実際には。調停委員さんにお話しして、今までこういうようなことを言ってきたと、テニスのボールの音すらうるさいというふうに言ってくるわけですから、そういうこともあわせて話し合いしていただきたいと、この際。先方から言われたわけですから、そういうことが本来できるんですよ。でも、ちょっと教育委員会としては、私は逃げ腰だったんじゃないかなと思うんですね。やっぱり子供たちのそういう教育の一環ですよね、課外活動っていうんですかね、そういうことをやっぱりきちっと正常にできるようにしてあげるということが、教育委員会の役目だというふうに私は思いますので、ちょっと残念だったと思いますが。
 それで、ちょっと中身についてお伺いしたいんですけれども、これはね、さっきも言ったように、子供たちにとって大変いい結果といいますか、調停案が出たなと。実際に、この御父兄や子供たちの方から、ブラスバンドに限って言えば、非常に劣悪な環境で、要するに中の空気の入れかえができない状態で、ずっと閉めて練習をして、汗をかいて、空気が汚れて、ほこりやカビが飛び散る中で、そういうものがのどに付着したり、それでぐあいが悪くなったりって、そういうような子も実際に出ているわけなんですね。
 ですから、これはやっぱりそういう状況があれば、当然、改修をして、きちっと空調がとれた音楽室にして、そこで練習をさせてあげるということが、やっぱり最初にやらなきゃいけないことだったと思うんですね。確かに、申し立てがあったことを受けてのことですけれども、やっぱり今の現状をどういうふうにするかという、ちょっと遅い感もありますけれども。これは、たとえ不調に終わったとしても、やっぱりきちっと対応すべきことだと思うんですよ。何か言われる前にやることだと思うんですよね。その辺は不調に終わっても、ここはきちっとやるんだということは考えておられますか。
 
○学校施設課長  従前から音楽室の改修については、教育委員会として必要なものというふうに考えております。そうでございますので、今回の公害調停が、双方の合意が成り立つ、成り立たないにかかわらず、これは所定の改修を行って、お子さんたちの練習環境について改善をしていくという考えでございます。
 
○高橋 委員  いわゆる空調も含めてですね、室温の調整ができたり、空気の流れが多少出るような空調も含めてやるような考えでおられるんですか。
 
○学校施設課長  保護者の方と再三、お話し合いをいたしまして、改修内容についても、一応、基本的な部分での御了解をいただいているということでございますけれども。その内容でございますけれども、現在、カーペット張りの床がございます。これはフローリング等、ふけるものに交換したいと。それから、天井材もかなり傷んでございますので、これも交換を行いたいと。それから、今お話しになりました空気の入れかえということで、給排気設備、今これは換気扇がついてございますけれども、もう少し能力の高い、それから冷房効率が落ちないようなものでの交換を行いたいということです。
 それとあと、当該音楽室ですね、ドアは非常に簡易なものがついてございますので、この辺の防音ドアへの交換とか、サッシも多少防音性能効果が上がるようなものということで、その他の内装関係もあわせて改修を行っていきたいというふうに思っております。
 
○高橋 委員  普通、音楽の録音をしたりするような部屋の場合、かなり壁に厚みをとったりとか、音響を配慮しながら音を吸収するような材質のものをやったりとか、そこまでは考えていないんですか。窓はそのままなんですか。
 
○学校施設課長  音楽室でございますので、吸音ということが非常に大事な部分というようになっております。これにつきましては、御専門の方と、それから担当の音楽の先生と御相談しながら、吸音効果についても配慮したものにしていきたいというふうに考えております。
 
○高橋 委員  それは今回、本年度の予算に入っていないと思うんですけれども、補正組んでやるということですか。
 
○学校施設課長  既に本年度も半分過ぎております。所定の予定の工事を進めておりますので、本年度についてはちょっとなかなか難しいというふうに考えておりますので、新年度でちゃんと予算を計上いたしまして、その中で早い時期に実施していきたいというふうに思っております。
 
○高橋 委員  もうこれ結局、さっきも確認しましたように、平成15年から3年越しの話で、前からお願いしているんですけれども、学校教育の予算というのは、ある意味で投資という感覚をきちっと持っていただかないと、子供たちというのは、もう3年たてば卒業しちゃうわけなんですよ。それを行政の都合で、予算どりというのは1年1年のことでやっているからというと、すぐもう来年の話になっちゃうんですね。やっぱりそういうところは、そういう感覚で、もし前倒しができるならば、2カ月でも3カ月でも、それが子供たちにとっての2カ月であり3カ月なんですよね。かけがえのない中学校生活、たった3年間の中の大変な日数ですよ。そういうことをやっぱり考えて何でも対応していかないと、その予算を配分する方も、当然、教育に関しては、やっぱり子供たちにお金をかけるということは、それはいずれ長い時間をかけて、この市の発展に寄与するんだということがないと、やっぱりどうしても削るというふうな話になっちゃうんで、ある面では、かけるところは速やかにかけるという、その辺は調整の余地っていうのはないんですか。
 
○学校施設課長  委員おっしゃるとおり、確かに緊急なものも発生いたしますので、極力そういうものには迅速に対応したいというふうに考えてございますけれども、そのための予算も、すべてをきちっと決めて予定どおり全部進むわけではございません。緊急のものが入れば、特に安全性にかかわるようなものが入れば、ほかの予算を繰り延べしてでも緊急に対応してきた事例もございます。でございますけれども、今回のものにつきましては、申しわけございませんが、既にいろんなものを実施している中で、その分の予算がなかなか確保が難しいということで、新年度で対応というふうに考えております。
 
○高橋 委員  部長、どうですか。やりとり聞いててね。私は、1カ月でも2カ月でも早くやってあげて、それでやっぱりちゃんと整った状況で、1回でも2回でも練習をして、卒業させてあげたいなというふうに思うんですよ。長いこと、みんな本当に嫌な思いをしながらずっとやってきているわけですから。
 それで、結局、不調に終われば、それで解決するということじゃないんだけれども、でも、ある面では、こういうことがきちっと対応していただけたということは、子供たちにとっても、非常にいい印象を持って卒業して。ちょっと何日間かかるかわからないですけれども、せいぜい2カ月ぐらいあれば何とかなるんじゃないかなと私は思うんですね、この程度の工事だったらば。どうなんでしょうね、ぜひ市長と相談して、お金の配分も考えてやってほしいなと思うんですけれど。
 
○小野田 教育総務部長  高橋委員の御質問でございますけれども、この問題につきましては、足かけ3年ということで長い経過があります。教育委員会としても、調停の場で相手の方、あるいは調停委員にも教育委員の考え方を訴えてまいりました。
 この問題を振り返ってみますと、やはり一番迷惑をかけたのは生徒に対してではないかと思っています。この点につきましては教育委員会としても、ただ単に岩瀬中学だけということではなくて、深く反省をしなければならないというふうに考えています。
 そういった中で今回の調停案が出て、音楽室の改修を今後いつの時期にするかということでございますけれども、やはりこの改修につきましては、学校側あるいは保護者の意向等もあります。それから、実際に改修の期間をどのぐらい要するのかといった問題もありますので、今後、学校側と保護者の方とも御相談して、やっぱり時期的なものがありますから、絶えず音楽室使っておりますので、どうしてもやるとなりますと休みの期間中ということになります。そういった状況も見極めて、やはり今の音楽室の環境、余りいいものではありませんので、子供たちのことを考えると1日も早く改修するといった方がいいと思いますので、その辺については先ほど言いましたように、学校側あるいは保護者と御相談させていただいて、しかるべき時期に、なるべく早く対応できるようにしていきたいというふうに考えております。
 
○高橋 委員  多分、これ私は不調に終わるだろうというふうに思うんですよ。先方の言っている主張をいろいろ考えれば、こんな程度のことで許してくれないだろうなと。
 ただ私は、やっぱりそれからまた今度、ほかのこともまたいろいろ、いちゃもんつけてくるでしょうから、そういう面では不調に終わったとしても、こちらとしては真摯に受けとめてこういう対応を速やかにやったんですよということが、やっぱり相手に対する一つの誠意にもなりますし、少しでも近所の方に配慮した学校運営もしているんだよということを、誠意を持って伝えていくべきだろうなと。それでも、その御家族が死んだというところまで因果関係を、それをちゃんと証明してくれればわかりますけれども、そういうこともせずに、ただ思い入れでそういうことを言ってきたりする方ですから、もっともっと言ってくるでしょう。それでも、やっぱり子供たちが運動をやったりするのに、声も出せないでやるようなことは、今後はそういうことのないようにひとつやってもらいたいですし、正常な課外活動が行われるようにしてほしいです。
 それから、音楽室ってある程度使っていれば音も出るでしょうし、その部分については言ってないかもしれないですけれども、それもやっぱりなるべく配慮としては速やかに音が出ないようにしていくべきだろうというふうに思いますから、こういうことをきっかけとして、こういう案が出て、仮にちょっと不調になるかもしれないですけれども、こういう案が出たんで、速やかに対応したいということで、御父兄や学校側の御理解をいただいて、できれば年度内、市長さんにもお願いして、春休みあたりにでも何とかできる、本当はもっと冬休みにやってもらえれば一番いいんですけれども、そんなに何日間でできるようなもんじゃないなとは思いますんで。まあ、わかりました、1日でも早くやっていただくようにお願いして、質問を終わります。
 
○松中 委員  こういうケースはほかにもあるだろうと思うんだけれども、こういう調停という一つのそういう場があって、要するに、一つの決着をつけるということだけれども、あれはどうなったんでしたっけ、小坂小学校のプールの問題は。
 
○学校施設課長  小坂小学校のプールにつきましては、民事調停でございますけれども、これは後ほど御報告申し上げることになっています。
 
○松中 委員  ああ、そうか。また出てくるのか。
 例えば、こうやって委員会開いていて、外で子供たちの声聞こえるんだけれども、僕はあれ気持ちよく聞こえるんだけれども、あれ雑音って聞こえる人だってたくさんいると思うんですよ。これは、人それぞれによって違うんでね、さっき言った後ほどの小坂小学校のプールの問題もあるし。これからそういうケース、つまり住宅街の中に学校施設とか公共施設とか、幼稚園なんか、かなりがんがんスピーカー鳴らしていろいろやっている。僕なんか、ああ、みんな子供たち元気だからいいな、なんて、そういうようなあれで聞くんですけれども、人によってはそれが非常に雑音に聞こえて、そういうことで、これからこういうケース、一歩こういう形の中で決着を見ると、あっ、これ訴えるなり調停へ持ち込んだら何らかするなと。すると、我々議会の方は、じゃあ、それを見るしかなくなっていってしまうようなケースが、これからどんどん出てくるんじゃないかと思うんですけれども、その点いかがですか。
 実際問題として、調停まではいかないけれど、いろんな苦情は持ち込まれているケースはあるんですか。
 
○学校施設課長  音問題に限りませんで、学校に関しまして、近隣の方にいろいろ御迷惑というか、影響を与えていることは事実でございます。音問題含め、それから、あと砂ぼこりであるとか、そのような問題で御近所から苦情といいますか、いただいているケースが結構ございます。
 ただ、これにつきましては、学校運営上やむを得ない部分もございます。ですので、日ごろから近隣の方との話し合いなり、情報を開示するなどの努力をいたしまして、なるべく御理解をいただいて今までやってきているというのが現状でございます。
 
○松中 委員  そういう意味では、僕も少年野球なんかやっていると、閉会式とか全チームが集まるようなときなんかは、やっぱりかなり何だかんだというような声が聞こえてくるんでね、学校でやるもんですから。これから、そういうケースというのが頻繁に起こる可能性があるんで、今までだったら情に訴えて、子供たちのことだからというようなことで、何とか皆さんの努力できたかもしれないけれども、これから、もう我々の方も、中途半端なことで扱っていたら、必ず裁判とか調停とかに持ち込まれて、我々ももう手が出せなくなっていきますから、その辺のことは、やっぱりこれからどうあるべきかというのは、十分検討しておいていただきたいということだけは、ちょっと私も意見として言っておきます。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○高野 委員  少し時間がたちましたけれど、おはようございます。
 去年の何月議会のときだったか、私、この御報告ありまして、一つだけ確認した点があったんですけど、また同じことを聞くんですけれども、この調停申し立てがあって大分時間もたったという中で、この方の近隣の方からこういう申し立てがある中で、同じように何とかしてくれと、そういう声が具体的に、これその後の、去年の何月議会か忘れましたけど、そのときにも確認したんだけども、その後、そういう声は上がってきているんですか、具体的に。
 
○学校施設課長  当該申請人の方のお住まいには何軒か並んでおうちがございますけれども、実際にこれ私も近隣の方とお話しいたしましたけれども、近所の方は申請人とは逆に、これは先ほど松中委員からもお話がございましたけれども、子供たちの元気な声が聞こえて非常に安心していると、公害とか、そういう迷惑をこうむっているとは感じていないというお話を実際には伺っております。
 
○高野 委員  たしか前回もそういうお話で確認しました。確かに、砂ぼこりだとか、いろいろ影響はあると思うんですけれども、そうすると、この問題に関しては、その方が訴えている内容については、その方だけの申し立てというか、意見としても、近隣の方には全くそういう考えはないということで、ちょっと同じことになりますけど、これは明確に確認していいですね。
 
○学校施設課長  これは実際に、その方の御近所の方から伺ったことでございますけれども、当該申請人が御自分の町内会の方にお話をされたそうです。学校から音が来て非常に迷惑をこうむっていると。自治会で学校側に申し入れできないかというお話をしたそうですけれども、自治会としては、それは個人の問題であって、町内会としては、そういう迷惑をこうむっているふうには感じていないので、クレームを申し上げるなら個人でお願いしますというお話があったそうでございます。
 
○高野 委員  わかりました。いずれにしても、その方がこういう申し立てをされて、今回の調停案も見ましたけれど、とても内容的には施設の改善という点にもなりますし、また、その声を上げられていなくて特に迷惑だと思われていないと、全体としてはそういうことだということも確認しましたけど、その方々にとってもいいし、先ほど部長もおっしゃられたとおり、一番子供がやっぱりこういうことで、私は、被害という言い方が適切かわかりませんけれど、やっぱり影響があると思いますので、ぜひ、この調停案、相手方の対応もありますけど、この方向でまとまるような形で御努力をよろしくお願いしたいと思います。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○納所 委員  現状を確認をしたいんですけれども、現状、この岩瀬中学校の部活動の練習の様子はどのようになっておりますでしょうか。合奏であるとか、パート練習とかいうような練習のあり方があると思いますが、その際は、どのような様子で活動されていらっしゃいますでしょうか。
 
○学校施設課長  ブラスバンド部の練習でございますけれども、基本的にはパート練習と、それから、全体練習というふうに分かれてございます。私ども伺っている範囲内では、最初にパート練習を学校内校舎に分かれて、パート、パートに分かれて練習をされると。それを1時間程度、時間によりますが2時か3時か、開始時間によりますけれども。それから集まって音合わせをする、これは全体練習ということでございます、この全体練習を音楽室で行うというふうに聞いております。
 
○納所 委員  それで、その際の音の配慮っていいますか、それは、その申請人が申し立てた以前の状況と同じでございますか。それとも、何らかの配慮をしながらの練習になっていますでしょうか。
 
○学校施設課長  従前は、今回のクレームというか、苦情がある前は、パート練習についても特に場所的な配慮はしておりません。思い思いに、ということでやってございます。それから、全体練習につきましても、窓をあけ放して、時期にもよりますけれども、あけ放した方がよい季節には、そういうふうにあけ放してやっておりました。
 ただ、今回のことを契機に、パート練習につきましても、なるべく、申請人だけではなくて周辺の方に配慮するということで、住居からはなるべく離れた位置でということでの工夫をしております。
 それから、全体練習につきましても、この事件を契機に、冷房設備は設置してございますので、窓を閉めて全体練習を行うと。もちろん、休憩時には換気のために窓をあけてございますけれども、音を出す際には窓を閉めて練習しているということでございます。
 
○納所 委員  その音楽室の環境改善に、これから準備をして努めるということでございますけれども、保護者会の了解というのは、了解といいますか報告というのは、これからになりますでしょうか。それとも、既にその了解の意思というのは届いておりますでしょうか。
 
○学校施設課長  7月25日の調停以降、2回保護者の方とお話し合いを持たせていただきました。その中で、今回の調停案の受諾についての御理解をいただきまして、改修をするという方向で御了解いただいております。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑はございませんか。
 
○石川 委員  先ほどの答弁で、これから工事を次年度の予算をとってやっていくということなんですけれども、法的に何レベル、ありますよね、基準値っていうものが、この工事をやって、その基準値にどうというのをはかる。どうなんでしょうね、法定以下、これ何レベルだったら人体に影響があるとか、そういうレベルがあると思うんですけど、その辺は配慮なさって、この工事の予定を考えていらっしゃるんでしょうか。
 
○学校施設課長  県の条例によりますと、この地域は規制値50デシベルということでございます。実際に音量測定も何度か実施しておりまして、状況によっては50デシベルを超えている状況もありますけれども、今回の調停委員の中に、建築が御専門で、なおかつ音響の方の御専門の委員さんがいらっしゃいまして、その委員からのアドバイスがございまして、サッシを防音効果の高いものに変えれば、おおむね規制値内におさまるのではないかと、そういう措置を講じればよろしいんじゃないですかというアドバイスはいただいております。
 
○石川 委員  ぜひ、そういう50デシベル以下におさまるような工事をやっていただかないと、また、そういう音の問題で、また、この方は苦情を申し出られるかもしれませんので、ぜひ、その辺もきちんと設計をなさって工事に入っていただきたいと思います。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑ございませんか。
 
○高橋 委員  ちょっと1点だけ、今の50デシベルのことで、私もちょっとほかの民間の音楽教室で近所から言われたというんで、これは、ごみの方のそういう担当の方いるんですね、公害の担当の方が、それで、何かはかる装置を簡易なものだからお貸ししますよと。そこもやっぱり50デシベルだったんですけど、大体どのぐらいのものが50デシベルなんですかって言ったら、カラスが鳴いても50デシベル超えちゃうというんですよ。だから、大概やれば、それはもう超えますよというふうに言われたんですけれども。ちょっと今言ったやりとり聞いていて、その50デシベルがどのぐらいのものなのかという、それが、恒常的に10分間続いたら公害と認めるとか、そんなことも判断の中にはあるのかとは思うんですけれども、一瞬のその音だったらばそういうことだと。だから、多分もうやってもむだですよぐらいのことを言われたんですけれども。そこのところはやっぱりちゃんと担当セクションがありますからね、その専門の方もそうかもしれないですけど、庁内にそういう専門の方がいますから、よく相談してやってもらいたいと思いますけど、どうですか。
 
○学校施設課長  今お話しのとおり、50デシベルというのは、かなり小さな音でも、例えば、風で木が揺れた程度でも50は超えるというお話で、特に夏などはセミの声だけで、もう60デシベルになってしまうというのは事実でございます。
 ただ、測定方法いろいろございまして、測定の専門家が、私ども庁内にもおりますし、県の方のそういう測定する機械もございますので、そこにお願いして測定をしておりまして、一瞬超えただけということではなくて、平均値で測定をしておりますけども、改修に当たりましても、その辺、十分専門家の意見を聞きながら、庁内だけではなくて、県等にも十分に調整をとりながら行ってまいりたいというふうに思っております。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
                  (「なし」の声あり)
 では、質疑を打ち切ります。
 御意見はありませんか。
 
○松中 委員  これは、鎌倉の特徴かもしれないと思うんですよね。例えば、広町みたいなところで、開発しちゃったところに今度は別の開発が来ると、要するにそれは反対だと。だから、どっちが先に住んだかと。つまり、学校が先にあったのか、あるいは後から住民が来て住んで、ここはうるさいじゃないかと、こういうケース、これどんどん出てくると思うんですよね。大船なんか工業地区に、あるいは準工業地区に、文教施設として芸術館、あるいは大学が入ってきて、本来のそこのまちづくりが、決めたのにその地区が変わらないと。ですから、その住宅街のところも同じで、近隣に納得いかないような音が出ると、これね、外国人なんかは、さっき言ったセミとか、あるいはコオロギね、鳴く虫の音、これは雑音に聞こえるそうです。ところが、日本人はこれ俳句でもうたって、非常に何か快いように聞こえるかもしれないけれども、音によっては非常に雑音に聞こえて、あるいは、非常に心理的、神経的に害されるというようなこともあるんで。鎌倉のようにどっちが先に住んだかと、つまり後から来たのにとかっていう、そういう住民との間も出てくるだろうし、一つのこれ大きな問題提起をしている調停だろうと思うんですよね。
 そういった意味で、これから、そういうケースが、先ほども私言いましたように、どんどん出てくる。ですから、意見としては、私、議会としてはどうあるべきかというのをはっきり態度を示さないと、行政側の方に問題があるのか、あるいは、行政側の方じゃなくて住民側の方の要求が不当であるかというようなことを、ある程度きちんとした対応をしておかないと、必ずこれからいろんなケースが、裁判、あるいは調停に持ち込まれることによって、その成り行きを見ながら議会が対応して、こういうものはどうでしょうかと、議案として出てくるわけですから、これは現実問題として、いろんなケース、審査会等で訴えていくとか、こういうケース、もうどんどん出てくると思うんですよね。これは議会がその対応の仕方をやっぱりきちんとしていないと、そういう別な機関に訴えていくというケースが今後出てくる可能性が、現実もう出てきているわけであるから、これは行政だけを責めるわけにもいかないし、我々の方でもして、想定するようなことがあり得るならば、きちんとした議会の対応もすべきと、そういうことだけ意見として私言っておきます。
 
○高橋 委員  やっぱり学校教育施設、そういったものが通常の住宅の地目によって何デシベルというふうに分かれているんですけれども、それを一律に学校教育施設も当てはめていいのかというのは、これはまた別な問題として、改めて市や教育委員会から定義していくようなことも必要だったのかなという気もしております。これは新たな問題として、この辺もとらえていけば、後からまた出るでしょうけれども、その小坂のプールの問題なんかもありましたし、その騒音にかかわる問題っていうのは、これからも多分出る問題でしょうから、これはやっぱり調停委員、もしくは、その調停をする側の基準のあり方ですか、そういうことも、ぜひ緩和していただくような働きかけをしていただきたいなというふうに思います。
 それから、質疑でお願いもしましたけれども、意見ということできちっと残しておきたいんですが、仮にこの調停案が不調に終わったとしても、やはりきちっとその子供たちの教育環境を考えて、1日も早く改修をしていただきたいと。
 それから、そのほか、いろいろ屋外の課外活動についても支障を生じてやってきておりますので、この辺もやっぱり改善を見れるように、粘り強く話し合いをしていっていただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
 
○前川 委員長  ほかに御意見ございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 それでは、議案第22号神奈川県公害審査会調停委員会による調停案の受諾についてを採決いたします。
 本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員挙手ということで、原案可決になりました。
 それでは、傍聴者が入室のため、暫時休憩いたします。
               (10時44分休憩   10時45分再開)
 
○前川 委員長  再開いたします。
    ───────── 〇 ───────────────── 〇 ─────────
 
○前川 委員長  日程第2報告事項(1)「かまくら教育プランの取組状況(平成17年度)について」を議題といたします。原局から報告をお願いいたします。
 
○教育総務課課長代理  報告事項(1)かまくら教育プランの取組状況(平成17年度)について、御報告いたします。お手元の資料「かまくら教育プラン平成17年度取組状況」をごらんください。
 かまくら教育プランにつきましては、平成16年11月に策定されてから2年目を迎え、プランにおける、鎌倉市の学校教育における基本方針と目標は、市内の各学校においては教育課程の編成に当たって配慮しなければならないものとして、また地域や保護者の方々には新たな教育の目標として、定着してきたものと理解しております。
 このプランに掲げた五つの基本方針に基づく17の目標に対し、具体的にどのように取り組んだかをまとめたものが「かまくら教育プラン平成17年度取組状況」で、プランの進行状況を示すものでございます。
 まず、このプランの進行管理状況、または進行ぐあいをどのような形でまとめるかということについて、教育委員さんから、進行ぐあいをチェックする際に学校側に負担がかからない方法の検討が必要との御意見をいただいたので、教頭会及び校長会を通じて検討を行い、今回の形にまとめました。
 内容につきましては、17の目標ごとに平成17年度に実施された取り組みを整理して記載をいたしました。
 まず、目標の下に、主な取り組みとして、市立の小・中学校の75%以上の学校が取り組んだものを記載しております。また、3校以上の小学校または中学校が取り組んだ特徴的な取り組みについては、そのほかに次の取り組みを進めた学校もありました、として記載をいたしました。さらに、教育委員会事務局または市長部局で、小・中学生などを対象に実施された事業及び関係機関で実施された事業を、市や関係機関では次の取り組みを実施しました、として記載をしております。
 なお、一つの取り組みが二つ以上の目標に該当する場合は、再掲として記載をしております。
 以上で、報告を終わります。
 
○前川 委員長  御質疑ありませんか。
 
○高橋 委員  教育プランということで、ある程度目標を掲げて、それぞれの学校がよりどころとしてやっていけるものを、鎌倉らしいものを、という、そういうところからの取り組みだろうというふうに認識をしておるんですけれども、今ですね、方針1から5までですか、それぞれに目標を立ててやっていただいているんですが、この目標に基づいて、それぞれの学校で独自に、いろいろなその個別な取り組みをしたことについても御報告をいただいているわけですけど、これについては何か報告マニュアルとか、もしくは、調査マニュアルとかですね、そういうものはあるんですか。
 
○教育指導課長  ただいまの御質問でございますが、これをまとめるに当たりまして、17年度に行った取り組みについて各学校から報告をもらいまして、それをもとに集計をさせていただいたということで、各学校では、教育プランをもとに学校教育の目標を、あるいは1年ごとの取り組み、それを計画して、それの報告という形で出していただいております。
 
○高橋 委員  その報告書というのは、フォーマットが決まったものなんでしょうか。
 
○教育指導課長  はい。定型のもので出しております。
 
○高橋 委員  それの原簿というのは、資料としては出せますか。
 
○教育指導課長  出すことは可能でございます。
 
○高橋 委員  じゃあ、ぜひ、後日で結構ですから資料としていただきたいと思います。
 70%以上やっているものについて網羅していただいた。それ以外に、特徴的なことについては、そのほかに次の取り組みを進めた学校もありましたということで、特筆すべき取り組みということで、別記、別欄に書いていただいたんですけど、それ以外のというか、もしくは、7割の学校がやっていたけれども、やらなかったという学校も3割あるって言った、その辺が私すごく興味があるなと。何も別に一律にやる必要ないと私は思っていますし、その学校学校で、もっと言えば、先生お一人お一人が考えて取り組んでいただくことが、直接生徒とのやりとりになるわけですから、そういうところに着目をして、特色あるこういう方針や目標に基づいたその少しクリエイティブな活動、それから、もっともっとそのほかに取り組んだ特筆すべきものが、もっともっとふえてくるということの方が、私は好ましいんじゃないかなというふうに思っておりますので、そういったことをちょっと自分なりに見たいなというふうに思いますので、ぜひ、資料については後日いただきたいと思います。
 それから、ちょっと重ねて聞きたいんですけれども、ある面、何かこうちょっと管理されるという、教育委員会に管理されるというか、監視されるというか、そういうふうに思われる向きもあろうかなというふうにも思うんですね、現場の方としてみれば。その辺についての何か反応というのはありますでしょうか。
 
○教育指導課長  ただいま御意見いただきました、御質問とあわせましてお答えさせていただきますが、各学校において、この目標に基づいた取り組みをさせていただいております。多くの学校、75%以上の学校が取り組んでいるものにつきましては、主な取り組みということでやっておりますが、それ以外の学校については、この下の欄にあります、そのほかに取り組みを進めたというところで紹介させていただいております。
 今いただいた御意見の中にもありましたように、どの学校も同じことを、ということでは、やはりそれぞれの学校の地域に合った教育とか特色ということと考えますと、すべてが同じということはどうだろうという考えはございます。
 ただ、基本的に共通の目標を持ってやっていくことが大事だということで、その目標に合わせた取り組み、それを知ることで、各学校がこんな取り組みもほかの学校がやっているということで参考にしつつ、自分の地域でさらに適したものを考えていくことの資料にできるんではないかなという考えもございます。
 また、同じ取り組みでも、やはり地域によって同じ形で実施するのはなかなか難しい部分もございます。それもやっぱりそれぞれの学校がその地域に合った形をということで工夫していく、そのようなものを期待し、このような形で集計する中、各学校へまた返していくという形で取り組みを進めていきたいというふうに考えております。
 
○高橋 委員  課長のお気持ちはわかるんですけど、私はそういうことをお聞きしているんじゃなくて、現場の先生方がこういったものを、これ出すことはすごくいいことだと私は思っているんですけれども、これに基づいて、また報告書を上げろとか、何か教育委員会から管理されているんじゃないか、監視されているんじゃないか、何か随分面倒くさくなったなとか、そういう思いでこういうものをとらえているというような、そういう話が入ってきていないですかという、そういうことをちょっと聞きたかったんですが。
 
○教育指導課長  各学校において取り組みを振り返るということは必ずやっていることでございます。それぞれな形で出していくかということで、今回このような形でやっていますが、その形もできるだけまとめやすい形、報告のしやすい形というものも、やはり私たちの方は考えていかなきゃいけない。学校の報告として出しやすい形、負担にならない形ということも配慮しながら、やっていく必要があろうかと思っております。
 
○高橋 委員  これ一律に学校側に報告を求めると、余りお互いにいい関係にはならないんじゃないかなと私は思うんですね。例えば、その基本方針1、その目標がこうですよと、こういうことに対して、私は、そのクラスの指導の中でこういう取り組みをしましたということを応募してもらうとかね、各先生に。それに対して、いいものについてはみんなに紹介していきましょうっていうような取り組みにしていくと、逆に先生方も意欲を持ってできるっていうんですかね、一人ひとりの先生と生徒のかかわりの中の取り組みとしてとらえていける。そういうものが、それぞれの学校での取り組みというふうな形の中で。それは確かに、全体、平均的にどういうふうにやっているかというのを調査する必要もあるとは思いますよ、これは校長さんというか、その役割かもしれないんですけれども、なかなか個別のクラスの指導がきちっとその学校の中で掌握できているか、それがどういう項目に当てはまるのかということも、本当にやっていけばやっていくほど大変な作業じゃないかなと。それだったらば、その先生方から、そういう何とか大賞じゃないけれども、そういうのに優秀取り組み、毎年そういうものを発表していくとか、五つ発表するとか、何かそんなやり方も一つの方法じゃないかなというふうに。そうすれば、もっと先生方も前向きにこういったものをとらえてやっていっていただけるんじゃないかと、もしくは、もっと現場の、もっと個別のいい取り組みというんですかね、研究って言ったら、子供たちを使って人体実験じゃないけれども、あんまり好ましくないんだけれども、でも、そのぐらいの気持ちで新しいことに果敢に挑戦していくような先生がいてくれた方が、子供たちも何か活気が出てくるんじゃないかというふうに思いますので、この今度は報告についても、また、ぜひ違う視点で考えていただけたらなというふうに思いますので、意見として言っておきたいと思います。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑ございませんか。
 
○松中 委員  この教育プラン拝見して、これ一つ一つやっていったら一般質問十分できるような内容で、ここで聞いてもしょうがないんだけど、まず、非常に気がついたことは、これ先生というか現場大変ですよね、これ、はっきり言って。まず、2ページ、3ページは、これ学校外に対応しなきゃいけない、安心・安全というか、防犯というか。こういう要するに防犯、あるいは安心・安全に取り組まなければならないようになったというのは、ここ何年ですかね。実際これだけのことを、先生方とか学校とか教育委員会も対応しなきゃいけないって、これえらい社会だね、日本もね、これ正直言って。本当にこれだけのことを学校側がやる、ここ何年の間にこういう社会的変化が起きたんですかね。
 
○教育指導課長  一番新しい記憶としては、やはり大阪の池田小事件が一つの契機かと思います、平成13年でしたか。それで、やっぱり全国的な課題ということになっていると認識してございます。
 
○松中 委員  これ正直言って、現場のエネルギーっていうのは、どのぐらい、パーセンテージで言えないだろうけど、かなり神経とエネルギー使うんじゃないですかね、その辺ちょっと聞いておきたいんだけども。
 
○教育指導課長  量的にはなかなかお答えしにくいんですが、ごらんになっていただきますとわかりますように、地域の方、PTA、保護者、いろんな方々のかかわりの中で、この目標というのは達成されているということで、学校だけではとてもできるものではないと。この中で学校として子供たちを使って何ができるか、また、子供たち以外のところで何が協力得られているか、鎌倉市におきましては各地区で取り組みをいただいておりますので、このような形で紹介させていただけることができるんだろうと思っております。
 
○松中 委員  それと親子関係、あるいは、要するに家庭、そういった問題、あるいは、不登校ですね、その辺もかなり学校なり教育委員会も神経使っているだろうと思うんで。実際、本来、学校だから学ぶというのを中心にしていくということが当然なんですけれども、それ以外のエネルギーを相当使っていて。あと、それから家庭との関係では食育、この辺のこともあるだろうし、食物アレルギーへの対応なんていうのも、これ本当に学校の先生大変だね、これ本当に正直言ってね。
 食育っていうテーマはこれ取り組みも、これもここ数年ですか。
 
○教育指導課長  はっきり出てきたのが、食育基本法という法的なものも確立されて、皆さんの意識ということで。前から学校教育の中では、やはり食事、教科の中ででも扱ってきてはいるんですが、ここに来てやはり課題として上がってきて、学校の中でも意識して取り上げるようになってきているという現状でございます。
 
○松中 委員  よく言うように、知育、体育、徳育、これ最近、食育なんだけど。この徳育はどういうところを見ればいいのかね。何か道徳性とか社会性ってちょっと載っている、このようなところですかね、これ全体がそうなんですか。この辺、10ページあたりがそうですね。
 
○教育指導課長  ページでいきますと、今御指摘ありました10ページに書いてありますが、基本方針3に「子供たちに社会性・道徳性を身につけさせ、共に生きる心をはぐくみます」と、大きな基本方針として掲げさせていただいている、ここに紹介されているのが、その取り組みというふうに見ていただければと思います。
 
○松中 委員  非常に広範囲になってきているんで、全然違うところにエネルギーも使わなきゃいけない、この社会、時代が、非常に問題があるんだろうと思うんですけど、御苦労さんです。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○山田 委員  一、二、確認させてください。表紙を開いて左側のページに、平成17年度の取り組み状況は、平成16年度の取り組み状況等とを比較し、推進した取り組みについてまとめましたと、16年度の取り組みと比較しって書いてあるんですが、これは16年度やらなかったから、17年度特徴的なことを書きましたよっていうふうに、この字面でとらえてよろしいんですか。
 
○教育指導課長  16年度が最初の取り組みを報告させていただいたということで、それを基本にいたしまして、それとの比較の中で、17年度の内容についてまとめさせていただいたという内容でございます。
 
○山田 委員  それじゃあ念のためなんですが、例えば1ページの校内における教育相談ということで、最後に、望ましいあり方について指導・助言を行いましたっていうことは、これ16年度はやりませんでした、17年度やりましたという意味と素直にとればいいんですか。
 
○勝山 教育総務部次長  かまくら教育プランの取り組み状況につきましては、先ほどお答えを申し上げたとおり、教育委員さんの方から学校に負担をかけない形で、どのような形でその進行状況をまとめるかということにつきまして、平成16年度につきましては、それを1年以上かけて取り組んでまいりました。どのような形が一番望ましいのかという形で、今お手元の平成17年度版の形を。実は16年度版も作成をいたしました、それがことしの3月でございます。非常に16年度版の御報告がおくれてしまったために、文教常任委員会の方には御報告を申し上げませんでした。
 平成17年度のかまくら教育プランの取り組み状況についての、この表紙のちょっと裏に、平成16年度の取組状況と比較し、とあるのは、平成16年度版と17年度版を比較して、17年度版をちょっとまたバージョンアップをしたと、そういう意味でございます。
 今の委員御指摘の1ページの校内における教育相談というのは、これは当然16年度もやっておりますし、17年度版で新たに出てきたというものではございません。この形をつくるのに1年以上の時間がかかってしまったと。この形をつくる際に、教頭会、校長会と何度もこの会議を開きました。
 先ほど、高橋委員さんからの御質問にもありましたけれども、一番最初はその各学校がてんでばらばら報告を出してまいりましたので、それをまとめて、しかも同じような記述で具体的なその個別の用語が違うもの、そういうものを1年間をかけてまとめてまいりました。そのような状況でございます。
 ですから、この平成17年度版は、平成17年度にこういうことをやったということでございます。
 
○山田 委員  わかりました。それで、今御説明いただきました主な取り組みの中で、幾つか項目がずずっとあるんですが、これの取りまとめの際に75%取り組んでいますという、その75%の学校から出てくると、いろんな言葉がばらばらと出てきて、これを一つにまとめていると思うんですが、そのまとめは教育委員会の方でやられていると思っていいんですね。
 
○教育指導課長  そのとおりでございます。
 
○山田 委員  その言葉をまとめる際に、教育委員会がいろいろと御苦労されているんだろうと思うんですが、先ほど高橋委員もおっしゃっていましたけどね。実際、そのまとめの中でどういうふうな形でやられたのか、素直に75%以上まとめると、各学校の言いたいことを並べると、これだけで終わるのかなというところもあるにはあると思うんで、ちょっとそのあたり教育委員会として、どういうまとめの方針を持ってやられたのか、ちょっとそこだけ確認させていただけますか。
 
○教育指導課長  同じような取り組みであっても、記述の仕方とか使っている言葉の違いによっては別というふうな扱いになってもまたいけないということで、今お話ししましたように、16年度の一つの形をつくりましたので、それをもとに各学校の方で、それと同じ取り組みについては同じ取り組みをしていると、また、内容的にちょっと違うというものであればつけ足すというような形で、17年度の取り組みについては各学校報告をいただいたというやり方をさせていただいております。
 
○山田 委員  そうすると、先の話になっているんですが、18年度がもしこのかまくら教育プランという取り組み状況というのを報告されるとすれば、この17年度に対して、18年度の特徴を書かれるわけですよね。そうしたときには、どこが特徴なのというところがやっぱりわかるようにしておかないと。例えば、アンダーラインを引くとか、18年度はこういう特徴を持ってやりましたと、そういうベースになるものが、もう記述があるとすれば、そういうような表記の仕方で、少しやはり前に前にという形が見えるようにしていただければなというふうに思うんですが、いかがでございますかね。
 
○教育指導課長  どのような形でまとめていくか、現段階では、学校とやりやすい形とか協議させていただいております。今年度の取り組みについても、どのような形で報告をもらい、どうまとめることがよりよいものになるかというところは、また学校との協議の中で検討していきたいと思っております。ですから、いろいろ形の方は、また工夫していきたいと考えております。
 
○山田 委員  では、もう1点だけ確認させていただきたいんですけれども、先ほど説明の中で、再掲については、目標が二つある場合に再掲として後ろの方に表記していますというふうにお書きになっているんですが、この辺は、何かその目標に対してフィフティー・フィフティーなのか、あるいは、7対3なのか、少しそれぞれの書き方、書きっぷりで、目標と何か少しその再掲、単に再掲というだけで済ましちゃっていいのかどうか、そのあたりは何か検討された経緯はございますか。
 
○勝山 教育総務部次長  これをまとめるに当たって、例えば、5ページの目標2−1に、学習の基礎・基本を定着させ、わかる授業をより一層徹底させますと、その大きな取り組みの一番最初に少人数指導という項がございます。その次のページに目標2−2で、学習に対する子供たちの興味・関心・意欲を引き出し、みずから学ぶ気持ちをはぐくみます、その主な取り組みのところでも少人数指導というのが出てきます。ここは、再掲と書いてあるんですが、この少人数指導が、目標2−1が主なものなのか、2−2が主なものなのか、これをはかるのが非常に難しいと。確かに、今委員おっしゃるように議論もいたしました。どちらに軸足を置くべきなのか、その目標の、例えばどちらかというと2−1に近いんだったら2−1に載せて、2−2には載せないようにしようかというような議論も行いましたけれども、なかなか決着がつきませんで、やはり、いろいろな目標にかぶっているだろうし、そのパーセンテージというのは一概に言えないんであれば、全部その2番目に出てきたもの以降は、全部、再掲として掲載をしていこうと、そのような結論になったものでございます。
 
○山田 委員  はい、わかりました。目標のところでもう一度、前にページを繰って見なきゃいけないという、そういう煩雑さもあるでしょうから、これはこういうふうに私の方で理解、今の御説明で理解させていただきました。
 
○松中 委員  これちょっと聞いておきたいんですけど、ちょっとこれ、どの学校というのがちょっとわかんないんで、学校名入れられないの、これ。それじゃないと、どこでやっているんだかわかんないんだ。だけど、学校っていうのは公開されているんでしょう。だから、これ学校名入れられないかどうか、ちょっと検討してもらいたいんだよ。
 
○勝山 教育総務部次長  実は、教育委員会に御報告する前に、校長会の中ではそれぞれの学校ごとのものを御紹介をいたしまして、最終的に、先ほどの高橋委員さんの御質問とも絡むんですが、16校のうち、例えばやっていない学校というのも、やはり丸印をつけていくと出ていくんですね。そのような形で発表するのがいいのか、それとも、今でき上がったこの取り組み状況の前の形では、何校中何校というような形も実は作成をしておりました。
 ただ、校長会等の議論を経た中で、やはり何校中何校、もしくは、どこどこ学校がやっている、やっていないというのは、余り表には出さない方がいいだろうというような判断もございまして、最終的にこの形にさせていただきました。
 
○松中 委員  いや、だから、それがおかしいんでね、やっていないとか、やってるじゃなくて、やっているっていう事実を報告しているんだから、やっているっていう、一番最後のところに各学校やって、これ全部ナンバリングして、丸をして、バツは要らないけど、やっているところは丸だけで入れるとか、そういう程度のものぐらいは出してもらわないと、ああ、その学校が一生懸命やっているんだって評価しますから。やってないのをだめだとは言わないから、そのぐらいのものを出してくれないと、これどの学校がこのこと取り組んでいるのかなと。じゃあ、これ一般質問か何かで、それどこの学校でやっているのって、現場どこって聞いたら、だって答弁するでしょう。現実問題、答弁するでしょう。どこの学校か言えませんなんて言えないでしょう。向こうだって対象が生徒であり、あるいは保護者も関係しているんだから、それぐらいの親切な、もう少し分析したものを出してよ。お願いします。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○高野 委員  こういうまとめたもの出されなくてもいいと思うんですね、さっきも質疑ありましたけど、できるだけ。やっぱりこれ相当苦労されてね、各学校もつくられて、それを取りまとめられていると思いますから。どういう形式かっていうのは、私、細かいことをあんまり立場上言えませんけど、ぜひ、これ現場で生きるような形でお願いしたいし、そういう意味では、そのほかに次の取り組み進めた学校もありましたというのを、こういう記述をもう少し充実させるとか、あんまり中身については、私、立場上言えませんけど、ぜひ、そういう工夫をしていただきたいと思うんですけど、一応、お答え伺えますか。よく現場と協議してくださいということですけど。
 
○教育指導課長  もちろん校長会等と話をしながら進めてきておりますし、今後もそのような考えでおります。先ほどもお話しさせていただきましたけれども、それぞれの取り組みに生きるものという形で、内容についての記述についても考えていきたいと思っております。
 
○高野 委員  念のためお伺いしたのは、よくこういう行政計画にしてもそうなんだけど、計画倒れって言ったらいけないけれどもね、立派なものをつくったんだけど、なかなか生きないっていうことが往々にしてあるもんですから、せっかくこういうまとめをされているのはいいことなので、ぜひお願いしたいと。
 あと、さっきの質疑にかかわりますけれど、私は、各学校名は全く出す必要はないと思っているんです。義務教育ですから、鎌倉の学校として全体でどう取り組むかということが大事であってね、もちろん、その中には個々の学校別に、ここの学校はこういうことが優れている、逆に、ここの学校はこういうことが優れていないとかあると思います。しかし、それは表に出して何か変な競争させるとか、そういう発想ではなくてね、それは学校内部において十分に情報交流もしていただき、全体のよさはほかの学校も学び、悪いところがあれば、それは補い合うと。(私語あり)
 いや、私の質問しているんだから、あんまり大きな声では言わないように注意してください。お願いします。
 
○前川 委員長  はい、松中委員、ちょっと黙っていてください。お願いします。
 高野委員、進めてください。
 
○高野 委員  だから、あくまでも各学校の中で、校長を通じてでも、大いにこれは各学校の取り組みは交流していただくということで、あくまでもこの報告については、やっぱり鎌倉の学校として全体でどう取り組んでいったのか、そこからどういう教訓を導き出すのか、そういう姿勢で今後ともお願いしたいんですけれど、いかがですか。
 
○教育指導課長  かまくら教育プランを掲げまして、各学校での取り組みの中で、どう具体化していくかは、各学校の取り組みでやっていただいております。市としての課題というものも、もちろん持ってございます。それについては、学校教育指導の重点というような、また別のところで示し、学校への取り組みを呼びかけております。
 このような形で1年間の取り組みを振り返りまとめることで、自校の取り組みを見直すとともに、また他の学校、同じ市内での他の学校の様子を知ることで、自分たちの学校の取り組みに生かすというような形で、循環していくようなものをというようなことで位置づけていきたいと考えております。
 
○高野 委員  これ見ればね、自分の学校でやっていること、やっていないことは、おのずとその現場ではわかるわけですから、今答弁された方向で、今後とも御努力の方をよろしくお願いします。
 
○松中 委員  今ね、高野委員が言ったけどね、私の質問は要らないなんて、私に対してのそのやりとりを言うから言うんですよ。
 要するに、私は必要だという質問をして、そういうものをお願いしているということ。つまり、これ内容が学校外に協力を得ているような内容だってあるわけだから、広く知らした方がいいと。特に、その地域的に関心を持つのは、その学校の関係者が、基本的にほかの学校と比べるのは当然で、やっていることがいいとか悪いかとか、優れているとか優れていないとかは、それはそこが判断すればいい。そういう意味で、私は要望しておきますよ。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑ございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 それでは、質疑を打ち切ります。
 ただいまの報告について、了承ということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、傍聴者入室のため、暫時休憩いたします。
               (11時19分休憩   11時20分再開)
 
○前川 委員長  それでは、再開いたします。
    ───────── 〇 ───────────────── 〇 ─────────
 
○前川 委員長  報告事項(2)「小学校給食調理業務の民間委託について」を議題といたします。原局から報告をお願いいたします。
 
○学務課長  報告事項(2)小学校給食調理業務の民間委託について、その内容を説明いたします。
 小学校の学校給食調理業務につきましては、給食1食当りのコストを抑えつつ、将来にわたり安全で安定した給食調理体制を構築するため、給食調理員の定年退職等に伴う欠員状況に応じまして、順次、民間委託していこうとするものでございます。
 現在の給食調理の体制でございますが、業務に従事する者は、給食調理員が32名、再任用職員が3名、非常勤嘱託員が75名でございます。
 各小学校の配置でございますが、給食調理員2名のほか児童数に応じまして、再任用職員、非常勤嘱託員を2名から8名配置して調理業務を行っております。
 このような中で、給食調理員の定年退職予定者が、平成18年度末に5名、19年度末に4名、20年度末に3名、22年度末に3名となり、定年退職予定者のみで5年間に15名となり、半数近くがやめることになります。
 そこで、新規採用により現体制を維持していくのか、また、鎌倉行政経営戦略プランに基づきまして、民間にゆだねることで効果的で適切なサービス提供が可能であれば、積極的に民間や地域の力を活用していくかを検討してまいりました。
 その結果、他市の委託業務実績からも、効果的かつ適切なサービス提供が確認できたため、民間のノウハウを生かしながら、将来的な児童数の減少にもコストを抑えながら柔軟に対応できる体制としまして、一部を民間委託しようとするものでございます。
 民間委託実施に向けての方針としましては、まず実施の方法としまして、現在と同様に自校調理方式とし栄養職員を配置してまいります。受託業者は、市の施設・設備・器具を使用し、学校栄養職員の作成する献立に基づいて調理をします。また、献立の作成や食材の購入は、従来どおり市が行ってまいります。委託する業務としましては、調理作業、配缶作業、運搬作業、食器具等の洗浄・消毒・保管作業、施設・設備の清掃及び点検作業、ごみや残菜の処理作業などでございます。また、調理業務の責任者等は、学校給食についての相当の経験を有する者としまして、栄養士または調理師の有資格者を配置させるようにしてまいります。
 次に、委託校の選定でございますが、委託する校数としましては、平成19年度は、18年度末の定年退職予定者が5名であること、また、勧奨退職及び年度末近くに普通退職があった場合の補充採用の困難さを考慮しまして、4校を委託しようとするものでございます。以後20年度2校、21年度1校、23年度1校を委託対象とします。なお、定年退職以外の退職者または転職者がある場合は、その人数に応じまして委託校を増加することといたします。
 調理業務を委託する場合には、受託業者の調理業務責任者への指示、調整等に係る業務があること、食数が一定程度多い方がスケールメリットが出やすいこと、現在の休職者及び今年度未の定年退職予定者で職員2名体制を組んでいる学校の解消を図ることなどを考慮しまして、栄養職員が2校兼務している学校を除きます。また、児童数の多い学校を優先してまいります。さらに、退職者が予定されている学校を優先することとしております。
 このことから、平成19年度に委託対象とします学校は、深沢小学校、山崎小学校、小坂小学校、今泉小学校としております。
 また、実施時期につきましては、平成19年4月1日から始めようとするものでございます。
 給食調理業務の民間委託の方針につきましては、既に職員労働組合等にも提示し交渉に入っております。
 また、委託対象校の保護者には、学校を通じて給食調理業務の民間委託についてのお知らせを配布いたしました。今後、委託対象校と説明会の日程を調整しまして、保護者への説明を行い、御理解を賜るよう鋭意努力してまいります。
 以上で説明を終わらせていただきます。
 
○松中 委員  今、資料出せよ。こんなの、わかんないよ、本当。今しゃべったの、みんな出せよ、それ。全く不親切だよ。それから、学校で配ったやつも、コピーみんなに配ってくれよ。
 
○前川 委員長  暫時休憩いたします。
               (11時26分休憩   11時28分再開)
 
○前川 委員長  では、再開いたします。
 では、15分ぐらいかかるということですけれども、資料を出していただきますので、よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、お願いいたします。資料出るまで、休憩させていただきます。
           (「昼からでいいじゃないですか、もう」の声あり)
 そうですね。では午後1時10分に再開ということで、よろしくお願いします。
               (11時29分休憩   13時10分再開)
 
○前川 委員長  それでは、文教常任委員会を再開いたします。
 まず事務局お願いいたします。
 
○事務局  休憩前に要求することが確認されました資料につきましては、この昼休みの間に各委員さんの方にお配りをさせていただきました。御確認ください。
 
○高橋 委員  配付していただきまして、ちょっと中身も拝見をさせていただきました。こういうことが鎌倉行政経営戦略プランというものに基づいて行われたんだということで、私がちょっと確認をしましたら、4月に配られたその経営戦略プランの中には、こういうことは書いてないんですね。それで、ちょっと次長に来ていただいてお話伺いましたら、その後、この経営戦略プランの部分的な変更ということで、それに基づいてやっているんだと、こういうお話がありましたので、ちょっとその辺が確認できるものがないと、ちょっと文章の整合性がとれないと思いますので、改めて、その変更した部分についてわかるようなものを出していただきたいと思います。
 それから、昨日、高野議員さんが一般質問でこの内容について質問をされていたんですけれども、市長の決裁をとった文章を見ながら、議会に概要報告がちゃんとされていないんじゃないかと、こういうやりとりがあったんですが、その見ておられた資料、市長さんの決裁ですか、それについても、きょう多分、その質疑がなされると思いますので、資料について出していただきたいと思います。
 ちょっと原本を見せていただいたんですけれども、四、五十枚、かなりちょっと量がありますので、皆さん御了解いただければ、ちょっと時間かかると思うので、ちょっと資料用意していただいている間、次の日程の方を先に審査をしていただければと思います。
 それと、ついでで恐縮なんですけれども、今回こういう計画を立てるに当たって、過去何回かにわたって計画を、削減計画とかですね、そういうことを立て、それから、実際に組合の方との協議もしながら進めてきているわけでありまして、その辺の経過がわかる資料についても、それは枚数少ないので出していただきたいなというふうに思います。
 それと、ついでですが、昨日、高野議員が教育委員会の方に報告云々というそういう話があって、これ教育委員会の方に報告されていることですから、そのときの教育委員会の議事録、その部分だけで結構ですので、それも1枚か2枚だと思いますので、それもついでに出していただければと思います。
 
○前川 委員長  今の高橋委員の発言で、高野議員のきのうの一般質問で使われた決裁資料と、それが2種類ですね。それから、今高橋委員がおっしゃった組合の件と、それからもう一つ、行政経営プランの内容ですね、変更、それをお願いしたいんですが、どれぐらい時間がかかるかということがまずあるんですがどうですか。
 
○勝山 教育指導課長  資料の確認をさせていただきたいと思います。まず、平成11年の8月3日に、この給食調理員を2名体制でいくというその定数削減計画の決裁を得ています。学校勤務職員の定数削減計画についてという決裁、それと、平成16年3月31日に、現業評議会と確認書を取り交わしておりまして、学校の児童数に応じて調理員の定数を何人にしますよと、各学校に正規職員を2人配置しますと、その確認書。
 続きまして、7月12日に開催されました教育委員会における小学校の給食調理業務の民間委託についての議事録。続きまして、平成18年7月7日に決裁を得ました学校給食調理業務の民間委託についてという決裁。最後に、鎌倉行政経営戦略プラン・アクションプログラムの追加登載についてと、これは追加登載していますので、それの決裁と、以上5点でよろしゅうございましょうか。
 
○前川 委員長  はい。
 
○勝山 教育総務部次長  この5点につきましては、もとをもう既に用意いたしましたので、あとは、その写しをとる時間をいただければというふうに考えております。
 
○前川 委員長  そうですか。その写しをとるのがどのぐらいかで、ここに持ってきていただけるのはもういいですか。それでは先に(3)鎌倉市幼児教育振興プログラム「さくら貝」についてをさせていただいてよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 それから、5点の資料について、要求が高橋委員から出ておりますけれども、そのとおりで皆さんいいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 はい、それでは確認いたしました。
 では、休憩をとります。
               (13時16分休憩   13時17分再開)
  ────────── 〇 ─────────────────── 〇 ──────────
 
○前川 委員長  それでは、再開いたします。
 日程の確認をさせていただきます。
 それでは、これから「鎌倉市幼児教育振興プログラムの「さくら貝」について」を、先にさせていただくことにいたします。
 そして、休憩をとって、傍聴者が入って、小学校給食調理業務に民間委託についてを、次にいたします。よろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、原局から説明をお願いいたします。
 
○教育センター所長  日程第2報告事項(3)鎌倉市幼児教育振興プログラム「さくら貝」について、御報告いたします。
 鎌倉市幼児教育振興プログラムは、平成13年に策定された国の幼児教育振興プログラム及び平成17年に策定された県の幼児教育振興プログラムを受け、本市の幼児教育のさらなる振興を図ることを目的として策定したものです。
 策定に当たっては、鎌倉私立幼稚園協会、鎌倉市民間保育園園長会及び鎌倉市立小学校長会がそれぞれ推薦する者、並びに鎌倉市職員をもって構成する鎌倉市幼児教育連絡会が、広く市民の方々の意見も聴取する中で、検討を重ねてまいったものでございます。
 このたび、鎌倉市幼児教育連絡会から市長及び教育長に、鎌倉市幼児教育振興プログラム「さくら貝」が、まとめとして提言されましたので、精査し、これを鎌倉市及び鎌倉市教育委員会の幼児教育の振興指針としたものです。
 「さくら貝」の主な内容ですが、1ページ目にその概要をお示ししておりますのでごらんください。私たちが願う「かまくらっ子」として、みんなと仲良く遊べる子供、人とよくかかわれる子供、人への思いやりを持てる子供、感性豊かな子供を願い、一人ひとりの幼児に、人として生きる力の基礎を育成することを基本理念として掲げました。
 この基本理念を実現するために、幼児教育の充実と子育て環境の充実を2本の柱として掲げ、幼児教育の充実については、七つの重点項目と20の方策を、子育て環境の充実については、四つの重点項目と15の方策を示しております。
 さらに、参考事例集といたしまして各取り組みの例を65件提示しています。
 本プログラムの推進に当たっては、市及び市教育委員会が一層連携して、鎌倉市次世代育成きらきらプランや、かまくら教育プランとも関わりながら推進していくことを考えております。
 以上で報告を終わります。
 
○前川 委員長  御質疑ございませんか。
 
○高橋 委員  先ほど、かまくら教育プランの学校における取り組みについて御報告をいただいたんですが、かまくら教育プランというのは、そういう学校の教育だけじゃなくて、鎌倉の教育どうするかという、かなり大きな広い広義なものだと思うんですが、その中での位置づけっていうのは、これどうなっているんですか。
 
○教育センター所長  鎌倉市幼児教育振興プログラムも広い意味で教育に係るものでございますので、鎌倉市教育委員会が制定しましたかまくら教育プラン、こちらとも整合している部分が幾つも散見いたします。
 
○高橋 委員  ちょっとよくわからなかったんですが、その教育プランの中で、どういう位置づけになっているかということをお伺いしたんですが。
 
○教育センター所長  今後、振興プログラムを進行する中で、教育プランとも整合性を十分図りつつ、かかわっていきたいと考えております。
 
○高橋 委員  ちょっと質疑がかみ合わないんですけれども。私、手元にこのかまくら教育プラン自体を持っているんじゃないので、何ともちょっとわからないんですが、その大きな教育プランがあって、その中で、幼児教育というのはどういうポジションにあって、その教育プランの中ではどういう方向性でやっていくっていうことが方針として決まっていて、それに基づいてこういうものをつくったっていう、そういうことではないんですか。
 
○教育センター所長  かまくら教育プランができた段階では、幼児教育の部分、必ずしも十分念頭に入っていたかといいますと、その辺につきましては今考えているところでございます。ただ、かまくら教育プランと幼児教育振興プログラムを重ねて見てみますと、例えば、安全で安心して遊べる環境づくりや食教育の点、また、幼稚園、保育所の相談窓口としての位置づけ、鎌倉ならではの自然環境の遊び等々盛られていることが重なっておりますので、そういったところを念頭に実施していく考えでございます。
 
○高橋 委員  要するに、個別プログラムの方からそういうお話をされると、そういう話しかできないと思うんですけれども、教育プランの方の所管の方として、何か体系的に、これをどういうふうに位置づけているのか、どういうポジジョンにあるのかという、その辺の答弁をいただきたいんですが。
 
○教育指導課長  かまくら教育プランにつきましては、小・中学校の学校教育における教育目標ということを念頭に置いて策定させていただきました。
 今回、御報告させていただいております「さくら貝」の方は、その前年齢である幼児を対象にした教育。当然、幼・保・小との連携というものはこの後出てくるかとは思いますが、プログラムとしては別の時期を前提としての策定ということになってございます。
 
○高橋 委員  やった内容の取り組みについてはわかりましたけれども、かまくら教育プランという名前だけをとれば、当然こういう部分についても包括されるべきじゃないのかなと、ちょっと私そういうふうに思ったもんですからお伺いをしたんですけど、一応、基本的には分かれているんだと、今後それについての連携をどうするかということについては取り組んでいくと、こういうことで御答弁があったと理解をいたします。
 それで、ちょっと本筋と離れちゃうかもしれないんですけれども、さくら貝シンポジウムというのが、過去何回か行われたのを御存じでしょうか。わかりますか。知らないですか。
 
○教育センター所長  申しわけありません。不勉強で、ちょっとそのあたりは察しておりません。
 
○高橋 委員  これですね、鎌倉、昔かなり、さくら貝とれたんですけれども、さくら貝がもうほとんどとれなくなったということで、そういう環境を取り戻そうという、そういうことで、2回ぐらい生涯学習センターで行われましてね、そういう呼びかけを全国にしたんですよね。実際、海へ行けばわかりますけれども、浸食も激しくなってきたというのもありますし、実際にそのさくら貝自体が生息がほとんどされてこなくなっているという、そういう環境があるんですね。
 ですから、大変いいネーミングだなとは思うんですけれども、そういうことを考えちゃうと、鎌倉で最近さくら貝とれなくなったよっていう、そういう、やゆするようなことを言われかねないなと。そういうところまで考えてやっていくのは大変かもしれないんですが、実際にそういう運動があるんだと、さくら貝をまた鎌倉の海に取り戻そうという運動があるんだということも、一つ念頭に入れておいていただければなと。そういうときにまた連携をして、2回ぐらいやっていますから、まだこれからもやっていくというお話聞いていますんで、連携をしてかかわりができればいいなというふうに思いますので、ちょっと余談の話になりますけれども、頭の片隅に入れておいていただければなというふうに思います。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑ございませんか。
 
○高野 委員  ちょっと中身ではないんですけれどもね、これがつくられて、今質疑のあったように、小学校と中学校はかまくら教育プラン、それで、それ以前の幼児期についてこういうものをつくられたということでとてもいいと思うんですけど、この幼児教育連絡会というところでこれ主に検討されたと。その中に、幼児教育振興検討会というのをつくって検討したということで、これも関連する団体ですね、入ってやったということで、とてもいいと思うんですけれど、これ鎌倉市との関係、これどうなっていますか。
 
○教育センター所長  幼児教育にかかわる本教育委員会と、それから、市長部局におきましては、こどもみらい課とともに制定をしてきたところでございます。
 なお、観光厚生委員会においても、同様の「さくら貝」について常任委員会で御報告させていただく予定でございます。
 
○高野 委員  私聞いたのは、きのう、私、一般質問の関係で、ちょっと市民参加とか参画とかやらせていただいたんですけど、まさに関係者の現場、現場主義じゃありませんけど、現場の方交えてこういう検討されて、こういうつくられたというのはいいんですけども、この幼児教育連絡会というのは、これは市が呼びかけて、そういう形でつくったんですか。
 
○教育センター所長  こどもみらい課で進めてまいりました、鎌倉市次世代育成きらきらプランを策定する中で、幼児教育についての論議が出まして、その論議の中から、幼児教育振興会を立ち上げるということで、幼児教育にかかわる私立幼稚園、民間の保育園、それから市役所の職員、そして小学校の関係者、そういったところで会を持つ経過がございました。
 
○高野 委員  そうしますと、今の御答弁だと、このきらきらプランをつくっていく中で、こういう幼児教育についても、また市で体系的な振興計画というか、そういうものがないよと、そういうのをつくった方がいいんじゃないかというお話になって、それで、こういうものをつくられたという、そういうことだと。私これ読んだときに、その幼児教育に関連する団体機関が何か自主的にこういう案をつくってね、それを市に持ってきて、それで、そのままそれを計画にしたのかなと受けとめるようなふうに見えたもんだから。そうすると、当然、この検討されている過程において、これは事務局というのか、何というのか、ちょっと名称わかりませんけど、市も一緒に入ってやってきたんですね。当然、そういうことですね。
 
○教育センター所長  そのとおりでございます。
 
○高野 委員  わかりました。いいです。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○石川 委員  今、親子の犯罪が多くて、そういった中では、こういうプログラムができることは本当にいいことであるんですけれども、幼稚園と保育園、同時にこのプログラムで推進していくのですか。
 
○教育センター所長  最近では、幼稚園並びに保育園、幼児教育ということで、就学前のお子さんたちの教育、非常に話題に上ったり、また重要だということが言われていまして、県も国もそういったところで、幼稚園と保育園の枠を超えて幼児教育ということで力を入れようとしています。
 本市といたしましても、ただ、本市は幼稚園は私立でございますので、このものを提示して、さらにともに振興していきたいと思っています。保育園につきましては、民間と市立が半々でございますので、提示し、また鎌倉市の方も、このような視点で振興していきたいと考えておる次第でございます。
 
○石川 委員  いずれ、こういったプログラムを、これは策定の段階なんですけれども、計画みたいなものをつくって、親御さんたちに、保護者の方たちに情報開示をしていくわけですけれども、これゼロ歳からですけれども、どういった、これを冊子にして、もっと具体的なものを実施計画みたいなものを策定して、親御さんたちにも配布するという考えでしょうか。
 
○教育センター所長  現在考えていることとしましては、常任委員会で報告が承認されましたならば、幼稚園、保育園、そして小学校の学校の方に、主に先生が中心になろうかと思うんですけれども、そして、さらに親御さんの方にも目に届けられるような形で、学校の方に冊子として配ることを考えております。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑ございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 では、質疑を打ち切ります。
 ただいまの報告で、了承ということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 はい。了承ということで確認いたします。
    ───────────────────────────────────────
 
○前川 委員長  それでは、先ほどの日程を交替いたしましたので、(2)小学校給食調理業務の民間委託についてをいたしますので、傍聴者の入室をお願いいたします。
 では、一度休憩させていただきます。
               (13時34分休憩   13時36分再開)
 
○前川 委員長  お待たせしました、再開いたします。それでは、(4)プールの安全管理の徹底について、職員が控えているようなので、始めさせていただいてよろしいですか。
 それで、(2)小学校給食調理業務の民間委託についての資料がまだできておりませんので、それを御了承いただきたいと思います。
 では、ちょっと休憩をいたしまして、職員入室してください。
               (13時37分休憩   13時38分再開)
    ───────── 〇 ───────────────── 〇 ─────────
 
○前川 委員長  再開いたします。
 報告事項(4)「プールの安全管理の徹底について」を議題といたします。原局から報告をお願いいたします。
 
○学校施設課長  報告事項(4)プールの安全管理の徹底について、その内容を説明いたします。
 学校プールの安全管理につきましては、常に事故がないよう心がけており、これまでもプールの使用期間に入る前には、必ず各設備に異常がないかを確認するとともに、異常があった場合には速やかに対応してまいりました。
 そうした中、7月31日、埼玉県ふじみ野市の市営プールで起きた小学2年生女児の死亡事故を受け、8月1日にプール排水口の緊急調査を実施いたしました。
 その結果、大船小学校のプール排水口に吸い込み防止金具が取りつけられていないことが判明いたしました。当該プール排水口は、鉄製格子ふたが合成樹脂充填剤でプール本体に固定されており、吸い込み防止金具がなくても十分安全が確保できるものとの判断から、同金具は取りつけておりませんでした。
 しかし、今回の死亡事故の例もあり、さらに安全性を高めるという観点から、文部科学省の指針のとおり、吸い込み防止金具を取りつけるとともに、鉄製格子ふたをボルトで固定することといたしました。
 そのため8月8日からプールの一般開放を中止し、8月10日に改修を行い、8月12日にプールの一般開放を再開しました。
 今後も学校プールの安全の確保については、十分配慮をしてまいります。
 
○スポーツ課長  引き続きまして、鎌倉海浜公園水泳プールの安全管理の徹底について、その内容を説明いたします。
 鎌倉海浜公園水泳プールにあります四つのプールにつきましては、排水口の鉄ふた等が固定され十分安全が確保されているとの判断をいたしました。
 しかし、さらに安全性を高めるとの判断から、文部科学省の通知のとおり、吸い込み防止措置のしていない児童プールについても吸い込み防止措置をすることとしました。
 そのため8月11日夕方から児童プールの使用を中止し、8月12日に改修を行い、8月13日に使用を再開しました。この状況につきましては、鎌倉市公式ホームページ上及び利用窓口で周知に努めました。
 今後も海浜公園水泳プールの安全確保につきましては、十分配慮をしてまいります。
 以上で説明を終わります。
 
○前川 委員長  御質疑ありませんか。
 
○石川 委員  二つとも夏の期間使われて、使用中の期間に工事をやったわけですけれども、これ1回水を抜いて工事をするわけですよね。
 
○学校施設課長  確かに、水を張ったままですと改修できませんので、一たん、水を全部抜きまして施工します。
 
○石川 委員  じゃあ、そのときの水道料って、どのぐらいするんですか。
 
○学校施設課長  学校プールですと、1回抜きますと、水代が約10万円かかります。
 
○スポーツ課長  海浜公園水泳プールにつきましても、約10万円だと思います。
 
○石川 委員  わかりました。結構10万って私は高いと思うんですけれどもね。それで二つの施設がありました。冬場にやっておけば、最後のお掃除のときにやっておけば、私はよかったんじゃないかなと思います。
 市としては、昨年の文科省の通達のときに徹底するようにって、いつだったか私ちょっと記憶にないんですけど、多分去年か、昔あったはずですよね。そのときに安全だと思って、この状態を保って、それで、今回ふじみ野市のプールの事件があったから、再度指針があって工事をしたわけですよね。でも、そのときはもう使用中であって、水を抜くしかなかったんですけれども、私はちょっとおかしいなと、意見にもなりますけれども、おかしいなと思うんですよね。安全なんですよ、固定をしているわけですから。どうして、そこをまた外してつけなければならなかったか、吸い込み口はかなり小さかったはずですよね。それ突っぱねることは難しかったんですかね。
 
○学校施設課長  確かに御指摘のとおり、私どもとしては毎年必ず使用前にも、先ほども報告いたしましたけれども、安全については十分確認をしております。
 ただ、今回の事故があり、文部科学省からは再度改めて通知がまいりました。今までの通知につきましては、水の事故の防止についてということで、十分安全管理を図るようにということで通知が来ておりました。ただ、今回の事故を受けましては、かなり具体的に、必ず金具で固定しなさい、それから、二重の安全、吸い込み防止金具も装着しなさいというような具体的な指示がまいりました。そういう指示があって調査もございました。調査については報告いたしましたけれども、それで新聞報道等があり不備であるというような報道が多々ございました。これにつきましては、保護者、それから一般利用者の方の不安を払拭するという立場から、緊急に修繕を行ったものでございます。
 
○石川 委員  安全対策、十分にとられたということで了承いたしますけれども、お金の絡むことですので、むだのないところ、徹底していただきたいなと思います。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○高野 委員  ちょっと1点だけお伺いしますけれども、教育委員会の方に。さっき、これまでもチェックしてきたというふうにおっしゃっていたんですけど、これは、だれがというか、どういうチェックをこれまでされてきたんですか。
 
○学校施設課長  一般開放とかの前に、学校の必ず各校で、使用前に水を入れかえますので、その際に、抜いた段階で各校で安全の確認をしていたということでございます。
 
○高野 委員  そうすると、今回のことについては、鎌倉市として何か具体的な、国との関係ありますけどね、安全上、特に手落ちがあったというわけではないんだけども、今回の事件を受けて、さらに万全なものにするために、措置を講じられたということで理解しているんですけど。そうすると今後も、ああいう事件はまたちょっと体制が違うので、あれ委託でしたからね、また鎌倉とは状況違うと思うんですけど、何かチェックして問題があるというか、そういうときには速やかに報告するとかっていう、そういう指導というんですかね、そういうことにはなっているんですね。
 
○学校施設課長  もちろん、安全体制については十分に配慮をしているとともに、何かあれば、すぐに委員会に報告していただくということでお願いしております。
 
○高野 委員  いいです。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○納所 副委員長  休場に関してなんですけれども、大船小学校でプールの使用を一たん中止をして、水を入れかえて、工事を行って、再開をするということの告知はどのように行われたのか、そしてまた、その休場中にプールに来るというような中での混乱はなかったのかどうか、その辺はいかがだったでしょうか。
 
○学校施設課長  緊急でございましたので、大船小学校に関しましては、プールのところに張り紙をさせていただきました。あと、事業としては、スポーツ課の一般開放事業として取り扱ってございますので、先ほどもちょっと御報告いたしましたけれども、ホームページ上でのお知らせと、周知ということでしてまいりました。
 
○納所 副委員長  その点ではちょっと苦言を申し上げたい部分があったんですけれどもね。例えば、各学校プールがいつ利用できて、いつは午前中だけとかいうような一覧が、直さないままその冒頭に大船小学校は、当分の間、使用中止しますということで、いつから使えなくなって、いつから再開するのかもわからない中で、下の表の一覧表、上に休場のお知らせがあって下に各学校の使える日程表というのが直されてなかったということで、それ、すぐその後、直されましたけれどもね。ちょっと初動時といいますか、みんなが一番知りたいときに、ホームページの方は少し対応が遅かったような気がいたします。これは苦言なんですけれども。ただ、ホームページを見て来るという方は少なかったんではないかなと思います。実際には学校に来て、そして、ああ、使えないんだということで帰ったとは思うんですけれども、その告知のあり方には注意すべきではなかったか。
 一方、その海浜プールの方の、先ほどホームページ上の告知とか案内とかありましたけれども、それはどのような手だてで告知が行われましたでしょうか。
 
○スポーツ課長  海浜公園水泳プールの告知につきましては、先ほども言いましたとおり、鎌倉市の公式ホームページのトップページといいますか、そこに告知をしております。それで、細かいことはスポーツ課の方のホームページに、そこからクリックしていただければ入れるという形をとりました。
 それから、あともう1点は、利用窓口でチラシを張ったということと、それから、あとは窓口で説明をするというような形をとりました。
 ただ、海浜公園水泳プールにつきましては、児童プールは閉鎖しましたけれども、ほかの部分につきましては利用できましたので、それほどのトラブルもなく実施をしております。
 
○納所 副委員長  やはり告知、ホームページを使うんだったら、まず冒頭に新着情報に載せるぐらいの配慮が、学校の方は必要だったんじゃないのかなというふうに思っております。
 あと、今後のプールの点検のあり方なんですけれども、例えば、点検指針もしくは点検マニュアルというものは、どのようになっておりますでしょうか。
 
○スポーツ課長  契約上、点検するということにはなっておりますけれども、細かい部分につきましては今ございませんので、今後これは検討してまいりたいというふうに考えております。
 
○納所 副委員長  それは学校のプールも同じでしょうか。
 
○学校施設課長  同じ状況でございますので、点検の方法、あるいは、点検する項目についてのもう少し踏み込んだ内容でのマニュアルといいますか、指針の方は、検討してまいりたいというふうに思います。
 
○納所 副委員長  例えば、文科省の方が、例年、各教育委員会に対して、学校における水泳事故防止必携というような日本スポーツ振興センター発行のものと、これを参考にプールの安全管理を求めるようにという通知があると思うんですけれども、それをもとにの対応というのは、もう既にできているんでしょうか。
 
○学校施設課長  今現在としてはできておりませんので、改めて国からの通知にもあるような、例えば、今委員から御指摘のあったようなマニュアル等を参考にしながら、点検項目の再確認をしたいというふうに思います。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
                  (「なし」の声あり)
 では、質疑を打ち切ります。
 ただいまの報告、了承かどうか、よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 では、了承と確認いたしました。
    ─────────────────────────────────────
 
○前川 委員長  それでは、もう資料ができているかと思いますが、確認していただけますか。
 
○事務局  再度確認をさせていただきたいと思います。
 
○前川 委員長  それでは、今、資料ができているかどうかの確認をしてもらいますので、休憩をさせていただきます。
               (13時50分休憩   13時54分再開)
 
○前川 委員長  では再開します。2時15分に再開ということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、休憩して、会派室にそれぞれお戻りいただいて、お願いいたします。
               (13時55分休憩   14時15分再開)
    ───────── 〇 ───────────────── 〇 ─────────
 
○前川 委員長  再開いたします。事務局、確認をお願いいたします。
 
○事務局  先ほど要求することが確認されました資料につきましては、この休憩中にお手元に配付をさせていただきました。上から、学校勤務職員の定数削減計画についての起案、学校給食調理業務の民間委託について(伺い)の起案、教育委員会7月定例会の会議録の写し、鎌倉行政経営戦略プラン・アクションプログラムの追加登載についての起案、教育委員会と組合との確認書の写しでございます。御確認をお願いいたします。
 
○前川 委員長  御確認よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり。)
 それでは、報告事項(2)小学校給食調理業務の民間委託について質疑をお願いいたします。
 
○高野 委員  この問題については、私、昨日の一般質問で、市民参加・参画という観点で質問させていただきました。きょうは初めて議会に報告もされましたので、その中身も含めまして質問させていただきたいと思います。
 まず、きのうとも関連するんですけれど、確認としては、昨日も答弁ありましたけれども、方針を出したと、だけどもまだ見定めてはいないと、つまり決定はしていないと、きのう、そのような御答弁だったんですね。方針は出したんだけど、まだ決めてはいませんよと。これはきのう答弁あったとおりなんですけど、まず、こういう前提で議論を進めてよろしいですね。
 
○学務課長  委託の方針を決定いたしまして、保護者の皆様に、対象校の保護者の皆様に御案内を差し上げました。その中で、これから今、学校とも日程調整して説明会の開催を進めているところでございます。説明会の中で保護者の皆様に十分御理解を賜るよう努力してまいりたいと考えております。
 
○高野 委員  だから私が聞いたのは、まだ、いわゆる正式な決定ではないというふうにきのう御答弁ありましたから、そういう前提でよろしいですねということを聞いているんですけど。
 
○学務課長  市長まで決裁をとった中で一応方針という形で出ております。ただ、この方針に向かって御理解を得るべく、説明会を開催して努力しているところでございます。
 
○高野 委員  そうすると、もう検討とかそういうことは終わっているということですか。説明して理解を得ると、そういう段階だということですか。
 
○学務課長  検討は、この方針の決裁をとるときに検討してまいりまして、委託化が十分対応できると、可能であるというふうな決定を理事者にいただいたところでございまして、この方針に、要するに決定に基づきまして、委託化の御理解を保護者の皆様にいただいて、進めていこうというふうなことでございます。
 
○高野 委員  同じ答弁何回もいただいているんですけれどね、きのうのやりとりを私は確認したいだけなんですよ。だから、私もきのうも質問したときは、決めちゃったでしょという前提で聞いたら、そうじゃないという答弁あったわけですよ。まだ決めてはいないんですと、方針は出したけど決めてはいないですと、そういう答弁あったと思うんですよ、これ事実として。
 
○勝山 教育総務部次長  きのうの一般質問で御答弁したとおり、方針は決定いたしまして、今いろいろな手続に入っております。保護者の説明会もその一つでございますし、今、現業組合、それから市職労の方との組合交渉も行っている最中でございます。そういう中で見定めていきたいというような御答弁を申し上げました。
 それで、いろいろ保護者からの意見、それから組合交渉もすべて手続等終わりまして、じゃあ、民間委託について来年から行こうということになりましたら、やはりこれ債務負担行為をまた議会の方にお願いしたら、予算措置をして、業者を決めるための今後は手続に入らなければいけません。
 最終的に4月1日で契約書を結んで、これが決定というんであれば、そこが決定なんだというふうに思いますけれども、それまでの間の手続を粛々とやっていきたいと。
 ただ、きのう御答弁を申し上げたと思いますけれども、保護者説明会の中で、どうしてももう民間委託というのは不安でしようがないとか、そういうような大きな声が出てくれば、やはりそれはそこで考えていく必要があろうかと思いますし、私どもの方の説明が不足しているのか、そういうことにつきましても、その折その折でいろいろなまた作業が出てくると思います。
 ですから、きのう御答弁したとおり、方針を決めまして手続中でございます。この手続の中で見定めていきたいと、こういうことでございます。
 
○高野 委員  今の御答弁で正確だと思うんですね。だから今後、保護者の方からどういう声が出るか、きのうの質問ではわからないけども、それによっては検討会というのかな、私、きのう市民参画の手法11通りあるって言いましたけど、その中に検討会もあるし、懇話会という形もあるし、説明会って形もあるし、いろんな形あるんですけれども、そういう可能性も探っていただきたいということを申し上げて、それは否定されなかったんですね。そういう前提でちょっと確認させていただきました。
 中身にちょっと入りたいと思うんですけどね。先ほどの文章を見せていただくと、この民間委託が他市の委託実績からも、効果的かつ適切なサービス提供が確認できたとこれ言っているんですけれども、そういうことは、今の体制よりもこっちの方がすぐれているんですよというふうに、私にはとらえられるんですけれども、これどういう点ですぐれていると言えるんでしょうか。
 
○学務課長  まず、委託のメリットの関係でございますけれども、視察しました中では、委託実施校ございますけれども、パート職員を含めまして、現行の本市の配置よりもゆとりのある人員配置がされていると、きめ細かな対応が求められる調理作業の中においては、大変望ましいことだなというふうなことでございます。
 それと、給食の種類でございますけれども、セレクト給食、あるいはリクエスト給食など多様な提供方法が可能になる。また、行事のときなど、会社側からの増員が可能になって円滑に運営できるというようなことも伺っております。
 また栄養士が、委託することによって時間的なゆとりが確保できまして、このゆとりを食教育や生活習慣病の食指導の方に生かしていけるというようなことを、実際の栄養士の方からも伺っております。大体、この辺がメリットでございます。
 
○高野 委員  最初に言われた、きめ細かな人員配置っていうのは、具体的にどういう意味ですか。
 
○学務課長  現行の本市の人員配置に比べて、ゆとりのあると申しますか、もう少し多めの人員配置がされているという状況でございます。
 
○高野 委員  それは、必ずそうなるというのは、どうしてわかるんですか。
 
○学務課長  必ずそうなるじゃなくて、私たちもこれに当たりまして本市の給食調理業務、この学校を例えば委託した場合、この食数ならば、どのぐらいの人員を配置してやるんですかというふうなことを聞いております。そういうふうな中で、そのような人員配置が確認できたところでございます。
 
○高野 委員  それは、でも委託する場合は業者の質にかなり左右されるでしょう。何人採用しなさい、こういう労働条件でやりなさいってこと、これ市が決められるんですか、そういうこと。
 
○学務課長  その人員配置については市が決めるんじゃなくて、この食数ならばどのぐらいの人員でやるんですかと、私たちは業者の方に伺ったところ、そういうふうな計数が出てきたものでございます。
 
○高野 委員  もし、仮にそれが今よりもゆとりがあるってことは、逆に言えば、今の体制が適切じゃない体制であると、そういうことを意味しますけど、そういう理解ですか。
 
○学務課長  この体制にするには、過去、コストのこともいろいろございまして、現体制にすることによりまして、コストがやっぱりここまで落ちてきたと。ちなみに17年度実績でございますと、599円で、600円を割った状況でございます。このような中で、例として委託した中で、例えばこの学校をやった場合どうですかと、その費用を比較した中で、大規模校については、現行の本市の職員の費用、それと委託した場合の費用比べてみましたところ、そのような費用の面でも若干安くなり、本市の職員配置の人数よりも多めの人員配置がされた中での費用が上がってきたと、そういうふうなことでございます。
 
○高野 委員  話がコストの方に移ってきましたね。そうすると、要はね、どれぐらい人員配置できるかというのは、業者の人件費を委託費の中でどれぐらいかけるかということによるわけですよ。仮にふえても恐らくパート中心なんですよ、安い。一般的な傾向ですよ、これ。そうすると、逆に入れかわりだって相当激しいということが予想されるわけですよ、大体。そこでいつも経験豊かな人を仕様書に書きますから大丈夫って答弁返ってくるんだけど、その人がいつまで働き続けるかわからない、しかも、業者が変わったら全部入れかわり、こういうことでは、やっぱりこれまでの学校給食、経験も大事だってことは6月の議会でも確認させていただきましたけれど、そういう方が本当に鎌倉の給食の調理業務で長く携わっていただけるという担保がないんですね、この体制では。しょっちゅう入れかわるかもしれない。
 今コストのことを言われて、これは資料も今配られて、資料3見れば、約781万5,000円ですか、これ安くなるって書いてあるんですけど。これ教育委員会の議事録もこれも配られていますね、12ページ、これ率直に言われているんですけど、こう言っているんですね。コスト的にはそれほど大きくは変わらない。民間委託すると相当コストが安くなるということはない。このまま直営であっても職員の新陳代謝ということがある。今年度末に定年退職60歳で5人やめるわけだが、採用する職員が何歳かで変わってくると。例えば、35歳の者は5人、それだけで直営でやってもコストが下がると。それと民間委託を比べると、少し委託の方が高くなるかもしれないと。これ議事録でこう言ってる。
 これはそのとおりだと思うんですよ。この退職の見込みを見ても明らかなように、今年度末に5人、来年度末に4人、20年度末に3人ですから、これだけでも12人ですね、相当入れかわると。だから普通に考えれば、今団塊の世代の退職問題ということを言われていますけど、いかに若い人に世代交代を図りながら、技術の継承を図っていくかというのは、これは技術系の企業、それから、教員だってこれ大きな今課題だと思うんですよね。これが給食のこの調理の現場においても、これ同じ課題に実は直面していると。だから、コスト面で見れば明らかに安くなるんですよ。既に、教育委員会も大変御努力もされて、今、593円ですか、1食当たり単価、17年度で、県下各市並みになってきていると、これ御努力されてきたと思うんですよ。組合等の合意もされて今の体制になって、コストはほぼ適正ですというふうに御答弁もたしか6月に伺いました。
 そうすると、今大事なのはコスト面ではないんだという私は理解に立っているんですけど、これは間違いないですか。
 
○勝山 教育総務部次長  確かに、他市の民間委託と比較しますと、他市は直営から民間に切りかわっていきますから、その部分でコストが落ちると。私どもは、先ほどお配りしました資料にもありますように、平成11年から退職不補充という形で嘱託員制度を導入してきました。この嘱託員制度を導入することによりまして、コストは下がりました。おっしゃるとおりです。それで、県下16市の中では、横浜、川崎、横須賀を除いた16市の中では、それでも6番目ぐらいに高い、そういうようなコストでございます。ただ、大体似たような値段ですから、他市並みに下がってきたということは言えます。
 今回の民間委託の一番大きな目的は、そこの決裁のところに書いてあるように、安全で安定した給食調理体制を構築したいと。確かに、嘱託員を導入することによってコストは下がりましたけれども、かなりきゅうきゅうの体制です。これは正規職員が2名で、あとは再任用職員と嘱託員でやると。経験というお話が出ましたけれども、嘱託員で1年目の方だって、これはやっぱりいるわけですから、そういう嘱託員を抱えながら、やはり教えていかなければいけないというところになると、やはり、体制を安定して運営していくというのは非常にきついんですね。ところが、これを正規職員3人体制に戻せるかというと、なかなかこれもコストの関係で、コスト跳ね上がってしまいますので、3人には戻せません。
 それと、またそのコスト比較をする中では、将来の退職手当の額というのは一切考慮されていませんけれども、今回の民間委託について私はやはり大きいのは、新規採用してしまうと、その採用した分の将来にわたる退職手当の債務負担が出てくると、それもなくなります。
 民間委託について技術云々というのは、今まで御説明したとおりなんですけれども、一番大きいのは体制の安定なんです。これ4校民間委託することによって、この4校に張りついていた再任用職員をほかの学校につけることができるんです。そうしますと、今までは児童数の多いところに優先して再任用職員を配置しておりました。6人校である第一小学校、西鎌倉小学校、深沢小学校、小坂小学校、山崎小学校です。
 そこでもう一つ、このうち4校今回委託しますので、深沢、山崎、小坂が委託対象になっています。ここに張りついた、今泉も今2人これ休職者って、食べる方の給食ではなくて休む方の休職者がいますので、ここにも再任用を2人つけています。この4校で全部で6人の再任用職員をつけていますが、これがほかの学校につけられるということで、コストを変えないで実質職員3人体制というのができるんですね。これが民間委託をして初めてできることです。
 もう一つは、新規採用者の扱いがあります。平成17年度に職員2名体制になりました。そのときに32名を1人欠けましたので、1人採用いたしました。植木小学校か第二小学校、要するに男性の職員だったので、更衣室が別のところがいいということで植木小学校に採用しました。そのときに新人だからということで、再任用職員をそのために1人つけました、植木小学校に。正規職員2人プラス再任用職員1人、しかも、アルバイトをつけて、1学期の間は常時職員3人体制ということで回しました。平成18年度は2人採用いたしましたので、これにも再任用職員を1人つけています。ただし、そんな余裕がございませんので、今度は児童数の多いところに配置をいたしました。児童数の多いところは、既に再任用職員が配置されておりますので、実質職員、小坂と山崎に新採用を入れましたから、ここは実質2.5人体制になっています。そうしますと、平成19年度、5人の新採用が入ってきたときにどこに配置するかと、一番無理がないのは、6人校、5人校に配置していく。その次も6人校、5人校に配置していく。その次もそうです。そうしますと、新採用職員は1年で異動です。このような体制が果たして安定した体制と言えるだろうかというところから、そもそも出発しております。
 新採用職員を採用すれば、それは当然、新陳代謝によってコストは下がっていきますけれども、それだけではございません。コストが下がった見返りとして、このような不安定な体制を支えていかなければいけません。このような不安定な体制を支える、その一番大きな原動力になっているのは、今、OBアルバイトと言われるアルバイトさんです。このOBアルバイトというのは、職員だった者が退職をしてアルバイトをやっていただいている。その方たちは当然のごとく再任用職員も卒業していますから、年齢は64歳以上です。その64歳以上のアルバイトに依存しなければいけないような給食調理体制と。これやはり私は普通ではないと思っていますので、ここで民間委託をして、民間委託によって、その4人校に再任用職員を優先配置できると、実数的に職員3人体制というものができていくと、これが要するに調理体制の安定化に一番つながるんだろうというふうに考えております。
 また、平成17年度は、職員が、あれはたしか12月か11月だったと思いますけれども、6人一遍に休んだときがあります、けがをしたとか。それが最大で3日間続いたと。こういうような、やはり何回も何回も職員の急患を、補充を苦労しながら給食担当の中でやってきたと。だから、そういう中では私はやはり安定していると言うことはできないんだろうと。コスト削減には確かに寄与しておりますが、必ずこれが一番ベターな給食調理体制なのかと、そういうふうに考えると、やはりベターではないと。
 先ほどの話に戻りますけれども、これが民間委託によって解消できるんであれば、民間委託の方をとりたいというようなことでございます。
 
○高野 委員  いや、大変御苦労されている中で、給食の調理の人員管理というんですかね、されてきているのはよくわかるんですよ、それは。
 しかし、これ平成11年度ですか、この定数削減計画と。これ見ても当然削減するんだから、削減しても当然やっていけるという見通しのもとに、これ決められて今日に来ているわけですね。そういうことからすると矛盾するんですよ。定数削減しても当然やっていけますということを決めておきながら、今になって、いや大変なんですと。これもう説明つきませんね、全く。これが一つ。
 それから、その御苦労されているというのは事実だと思うんですよ、それは。それはね、ここの部門だけに限らない、社会全体がそうなんです。団塊世代の退職問題というのは、そういう問題なんです。私の弟も三菱にいますけど、横浜の、大変ですよ、これ、聞いていますよ。技術持った人がどんどんやめていくから、船のエンジンをつくっているんですけどね、私の弟、私事ですけど、大変ですよ、技術ある人やめていっちゃうから。どう継承するんですかと、若い正社員は少ないし、リストラでやめていく人もいるし、大変なんですと、これは社会全体の課題なんですよ。
 だから、いかに若い人を育てながら同時に、特にここ四、五年ですかね、給食で言えば3年が大事だと思いますけど、これから、いかにしのいでいくか、乗り切っていくか、これは教職員についても言える課題であると思うし、この給食調理についても例外ではないという問題だと思うんですね。そこは御苦労されるけれども、やっぱり人員管理で適切にやっていくということが大事だと思うんです。
 それを踏まえてお伺いするんですけどね、じゃあ、それを民間に委託しましたというとね、今のことは本当に急場しのぎで、3人にできるから民間委託するんですというふうに、そういうふうにしか聞こえないんですけどね。そうすると、じゃあ、委託したところどうなっちゃうんですかと、委託した学校できちんと、私、この6月の議会でも雇用の安定性とか継続性ということも確認させていただいたんですけど、人員管理を市がやれば、市は苦労されていると思うんですよ、次長を初め総務の方は大変、しかし、民間委託に任せれば、市は楽になるかもしれんけど、人員管理は全部、民間業者任せでしょう。当然、安い人間たくさん入れるんですよ、パートで、もうからないから、そうしないと。これは委託業者が悪いんじゃなくて、そういうもんですよ、市場原理の中で。民間に任せるというのはそういうことですよ。そうすると、しょっちゅう入れかわりがあるだとか、さっきも言いましたけど、幾ら優秀な人雇っても、優秀な人はどこかに引き抜かれちゃったとか、こういう事例もあるんですよ、実際。市が苦労して人員管理、その責任を持たないがゆえに、そうした雇用の安定性とか継続性がかえって保障されなくなってしまうと、これ委託される学校で、こういうことについてどう考えるんですか。
 
○勝山 教育総務部次長  受託会社の内容についてまで、私どもが踏み込むという話ではございませんけれども、先行する自治体で、既にもう民間委託をやっている自治体が幾つもございます。その中で、民間委託をしたから支障が出たというような話を聞いておりません。ですから、私は民間委託をしても大丈夫だというふうに判断をしております。
 
○高野 委員  それは、あとでまた法的なことも確認したいと思っているんですけど、委託というのは請負契約になるわけですね。だから、請負契約というのは、当然その請け負った業者が請け負った内容については全責任を果たすということになっているんですね。
 そうすると、さっきプールのこと出ましたけど、あれだって市が知らなかったわけでしょう、ずっと。あれ請け負いですね、完全に。あそこまで問題がひどくなって、事故が起きてから初めてわかったんですよ。多分それまで、ふじみ野市というのは私の実家の隣の市なんですけど、あれね、私もよく近くで知っていたんですよ、ただ、それまで市は何にも問題なかったって言っていると思いますよ、きっと。それは請け負わせて、その業者が全部責任を負っているからですよ。そこから情報が出なきゃわからんのですよ。よっぽど利用者が何か市にこれどうなっているんだとかっていう話がない限りは、問題が起きて初めてわかるんです。もう手遅れですね、あれ。命が失われました。
 だから、そういうことが、情報がわかるわからないというのは、市がきちんと責任を負っている中で把握できることであって、請け負いっていうのはやっぱりそういうもんじゃないということ、これはやっぱりお言葉返すようですけど、やっぱり言わなければいけない。
 ちょうどそういう話になりましたから、ちょっと法的な関係をお伺いしますけどね、先ほども委託する最大の原因は、コストよりもむしろ安定した体制をつくることだっていうお話あったんでね、ちょっと法的なことも確認させていただきますけど。これは、まず給食調理っていうのは、まず基本的なことからお伺いしますけれども、これ派遣法の対象にはなっていないですね。対象外ですね、これ。
 
○学務課長  今回の調理業務の委託につきましては、請負契約でやりますので派遣法の対象ではございません。
 
○高野 委員  よって、この委託というのは請負契約になるよと。じゃあ、この請負の場合、少し私も調べたんですけど、なかなか難しくて、法的に。これは職業安定法第44条、ここに労働者供給事業の禁止という項があるんですけどね、ここで、要は、その請負の場合には、業務指示、設備、材料等、こういったものはすべて、つまり給食調理で言えば給食調理を行う上で必要な責任というのは、これ業者の責任になると、これ、こういうことになっているんですよ。派遣っていうのはそうじゃなくて、これは派遣元ですね、つまり今回の関係で言えば市の方が責任を負うということになるわけです。今問題になっている偽装請負っていうのは、実際にはその派遣元が責任を負いながら、そうだと1年雇用すると雇用責任が生じちゃうから、そういう形にしないで請負という形で、実際は派遣で、その派遣元が責任を負っているんだけども、その雇用の、いわば採用したくないから、請負といった形でやっている、これが偽装請負っていう形態なんですね。だから、請負の場合は、明確にこれ業務指示、設備、材料等は、これ業者の責任であると、これ職安法44条の規定にあるんですけど、これは間違いないですか。
 
○学務課長  この中に2項目ございまして、みずから提供する機械、設備、器材、もしくは、その作業に必要な材料、資材を使用すると。これ、もう1項目ありまして、企画、もしくは専門的技術、もしくは専門的な経験を必要とする作業を行う者、このいずれかに該当すればいいですよと、そういうふうなことでございまして、今回の委託につきましては、後段の部分に該当するので対応できると、そういうふうなことでございます。
 
○高野 委員  今言われたのは、職安法に基づいて、この施行規則があって、その4条で、いわゆる請負委託の4要件というのがあって、その4番目のことを多分おっしゃられたと思うんですね。
 これも次に確認しようと思ったからちょうどいいんですけど。この一つ目に、こういうふうに書いてあるんですね。作業の完成について事業主としての財政上及び法律上のすべての責任を負うものであること、これ委託を受ける業者がっていうことですよ。そうすると、学校給食のこの安全性だとか、施設のこの管理面、衛生面も含めた管理であるとか、そういうことは請け負った、委託された業者が責任を負うと、さっきのプールじゃないですけどね、同じ構図になるわけですよ。
 そうすると、やっぱり私は学校給食法のこの精神からしても、市がきちんと、今、鎌倉市が自校方式でやられていて、栄養士もきちんと配置して、市が責任を持って指導していくという体制を築かれているということは、非常に高く評価するところなんですね、非常に努力されていると思うんです。そうであれば、指示まできちんと責任を負うんだったら、それを実際に、いわば現場の仕事、調理する段階においても、その安全面も含めて、やはり市が責任を負うというのが、私は、これは学校給食法の精神に照らしても適切じゃないかと思うんですよね。だからこそ、その学校給食法、これを見ますと、これ政令で定めるものは、義務教育、小学校の設置者の負担となっていて、器材だとか、そういう設備だとかっていうのは、きちんと学校が責任を持ってこれ負担するんですとなっているわけで、実際そうされているわけだけれども、そういうことから照らしても、これ請負4要件の一つ目で、請負業者がすべてこの調理業務の作業の完成について責任を負うっていうのは、これ市の責任どうなっちゃうんですかってことになっちゃうんですけどね、それについてはどうお考えですか。
 
○学務課長  給食調理の完成まで至るものにつきましては、これすべて業者の責任でございます。ただ、その中で何かあった場合につきましては、これ給食調理の設置者が市でございますので、道義的な責任は市も負わざるを得ないと考えております。
 
○高野 委員  だから、まさにふじみ野市のプールと同じでしょう、これ。法的に言ったら業者の責任なんですよ。ということは、市の手から離れちゃうんですよ。離れちゃう。
 それで、ちょっと続けて言いますけど、今のは一つ目ですけど、その二つ目、第2号でこう書いてあるんですね。作業に従事する労働者を指揮監督するものであること、というのは、つまり請負業者、委託業者が雇った調理員というのは、委託業者がきちんと指揮監督するものであることと、こうなってくるわけなんです。これもね、だから市が、栄養士さんが、直接指導できなくなっちゃう、調理員について。だから、これについては、その管理責任者1人置いて、その委託業者に、その人には指導しますと、その人から現場の調理員さんに指導するから問題ありませんと、こういう答弁になると思うんですけどね。重大なのは、やっぱりきちんと献立をつくって指示する役割の栄養士さんが、現場で本当につくる人に直接指導できないというのは重大なことだと思うんですよ、やっぱり。これ請負する以上そうなっちゃうんです。さっきのこととも関連するけども、請負業者が責任を負うから、栄養士といえども直接指導はできない。だから、部屋も今一緒の空間であるのを離すっていうふうに言われていますね。そういう矛盾が出てくる。これ作業に従事する労働者を指揮監督する。私はこのことについても、さっきも申し上げたけど、調理員というのは、その栄養職員が決めた献立、それから、具体的な調理指示に従って、鎌倉市なら鎌倉市が用意している器材、食材を使って調理するんだから、栄養士が現場の職員にきちんと現場の調理員に指示ができないなんていう調理は、私はこれはあってはならんことだと思いますけれども、これについてはどうお考えですか。
 
○学務課長  請負契約の中では、指揮監督というのは業者の中のものでございますので、市からの直接的な指揮っていうのはできません。
 ただ、その中でその委託した場合には、責任者が必ずおります。責任者あるいは副責任者、そういうふうな形でおりますんで、その方と作業を事前に手順等を責任者に対して指示を行ってまいります。また、作業指示書などによりまして、準備を整えていくことによりまして、市の意思がその作業内容に反映されていくと、そういうふうなことでございます。
 また、緊急の場合でございますけれども、そういうふうな場合につきましては、厚生労働省の見解もございますけれども、特段の合理的な理由があれば、直接的な指示というのも許されますよというふうなことも言われております。
 
○高野 委員  最後に言われたことね、大事だと思うんですよ。ていうことはね、国もそういう必要性があるということを認めているんですよ。ただ請負だから、そんな全部認めちゃったら違反になっちゃうから、緊急性があるときと、どうしても合理的な理由があるときは、それしか、そうしないとどうしようもないから、そういうことを認めますよということだと思うんですけどね。これ裏返すと、それだけやっぱり、これは給食調理にかかわらないんですけどね、ほかにも言えることなんだけれども、指示する人と現場で作業する人っていうのは、きちんと指揮監督が、きちんと系統が働くということが大事なんです。その中に1人が入っちゃうと、栄養士さんが指導しているニュアンスであるとか、これ微妙なもの、あるわけですね、これ現場の人との実際のやりとりは。これ今の現場の人、よくわかっていると思いますけど、なかなかうまく伝わらないんですよ、これやっぱり。通訳っていうわけじゃないけど、1人介しちゃうと。なかなか味つけにしたって、調味料の使い加減にしたって、微妙な口でうまく言えない面があるわけですね、これ。だからマニュアル化できる部分もあるんだけど、実際にはなかなかそうできない部分もあるというふうに、私、調理員の方から、これお伺いしているわけですよ。だから、やっぱりこういう点でも問題があると言わざるを得ないですね、やっぱり。
 それから、さっき第4号のこと、一番最初に答えられたんだけれども、このみずから提供する機械、設備、器材(業務上必要なる簡易な工具を除く。)もしくは、その作業に必要な材料、資材を使用し、ここまでは確かに学校の市の設備使うわけだから、おかしいじゃないかって言うんだけれども、このまたはから、ここが該当するから大丈夫なんですよということなんですよね、読み上げますけども、または企画、もしくは専門的な技術、もしくは専門的な経験を必要とする作業を行う者であって、単に肉体的な労働を提供する者でないこと、専門的なそういう仕事であって、単なる単純作業ではないことと、これが要件に入っているんですけど、これ6月議会で私、専門性ある仕事でしょうって指摘したときに、どうもそうじゃないんじゃないかって答弁された節があったんですけどね。そうすると給食調理業務っていうのは、これ専門的な経験とする、まさに専門的な技術を必要とする、そういう仕事であると、これ認めているということですね、これは。
 
○勝山 教育総務部次長  6月議会で御答弁もしていると思うんですが、給食調理業務については、私どもは専門性はないというふうに考えております。
 
○高野 委員  そうすると、または企画、もしくは専門的な技術、もしくは専門的な経験を必要とする作業を行うものであって、単に肉体的な労働を提供するものではないことというのが、その請負、委託の4要件に入っているんですけど、そうじゃないって言うんですか。
 
○勝山 教育総務部次長  済みません、言葉が足りませんで。専門的な仕事ではないけれども、経験を要する仕事であると。要するに、大量の食物を短時間で調理すると、そういう経験年数が必要な仕事であると、そのようにお答えをしていると思います。
 
○高野 委員  そうすると、ここで言うこの請負委託の4要件の4番目の、専門的な経験を必要とする作業だとこういう意味ですか。
 
○勝山 教育総務部次長  法律的に専門的な経験と言えば、そういう経験というのは通常はしないわけでございますから、そういう意味で言えば専門的な経験になるかもしれませんが、嘱託員、要するに1年目の嘱託員もできていると、そういう仕事でもあるということでございます。
 
○高野 委員  それは大抵の仕事は、消防だとか、本当にごく特殊な仕事を除いては、まだ不十分であっても、1年目から勉強しながら仕事するっていうのが普通なんじゃないですかね、専門性がある程度ある仕事でも。さっき私の弟のこと言いましたけど、1年目から仕事していましたよ、エンジンつくる仕事、これ専門的な仕事だと思いますけど。
 大事なのは、単に肉体的な労働を提供するものでないことっていうことなんですよ。そういう単に肉体的な労働を提供する、そういうものは委託できませんっていうことが書いてあるんです、これ、請負できませんと。そうじゃないと言うんだったらば、だから、どういう根拠があるんですかって私そういう角度で聞いているんですけど、専門的な経験を必要としないんですか、しないと当てはまんないことになりますけど。
 
○勝山 教育総務部次長  単に、肉体的な労働をする仕事ではないというふうにお答えをしているつもりでございます。
 民間委託をするに当たりましても、この受託会社のノウハウ、要するに、素人に委託するわけではございません。いろいろな経験を有している会社に委託をするわけでございます。当然、それ相応の経験、学校給食をつくった経験のある、そういうものを責任者とした会社、何年も実績のある会社に委託をするわけでございます。ですから、単純な労働をしていただくというものではございませんが、私ども、専門というと、例えば学校給食で言えば栄養士、そういう資格を持った人間、専門的な知識が必要な人間はやっぱり専門的な仕事だというふうに判断をしておりますが、学校給食調理員については、そういう専門的な知識が必要な職というふうに判断はしておりません。ただし、だれでもができる仕事でもないと。ですから、経験を要する、そういう仕事をする十分な経験を積んだ、そういう職業だというふうに6月の議会でも御答弁していると思いますけれども、そういう解釈でございます。
 
○高野 委員  そうすると、委託をされたいということですけど、専門的なものじゃないというと、募集とかするときには、これ、だれでもいいということになるんですか。調理員とか、調理師の免許とか、専門的な仕事じゃないということに、これそういうとらえ方になるんじゃないんですかね。そうすると、そういう資格を持った方に限る必要はないということですか。
 
○勝山 教育総務部次長  民間委託を、どこにするかということでございますけれども、一般的には、私どもは株式会社に民間委託をしようというふうに考えておりますので、個人に委託をしようということは考えておりません。
 
○高野 委員  全然そういう意味で聞いていないんですね。実際に働く人がどんな人でもいいということですか。調理師の資格を持っている人にするだとか、どこかに書いてあった気がしますけど、そういうことは必要ないっていうことですか。
 
○勝山 教育総務部次長  これは最初に御説明をしていると思いますけれども、その民間委託をする場合の、その受託会社につきましては、業務責任者として調理師または栄養士の資格を持った者、それから、学校給食の経験が2年以上にするか、3年以上に、相当の経験を持った者、こういう責任者を1人、それから副責任者を1人、それは必ず入れてくださいというような契約にしようと思っておりますので、全く経験のない者がその会社から派遣されているということは想定をしておりません。
 
○高野 委員  それはわかったんですけどね、実際に調理する人については一切ないということですね、そういうことは。会社任せなんでしょうけど、そういうことですね。実際に調理する人。
 
○学務課長  先ほどもたしか申し上げていると思うんですけれども、責任者には学校給食業務の相当な経験のある者、またはその中に副責任者もおりますんで、そういうふうな人ですね。栄養士または調理師の免許証を持った者、また従事者には、その集団調理業務に経験のある者というふうなことを申し上げたと思うんですが、そのような人材を会社の方には要求していきたいと思っております。
 
○高野 委員  つまり、今の鎌倉の給食っていうのは、非常に市民の評価も高いということも確認しましたし、当然その一環には調理業務もあって、今は正規職員2人になりましたけれど、やっぱり長年、鎌倉の給食、何十年と従事された方がやっぱり中心的な業務に座っていらっしゃって、そのもとにもちろん再任用、経験のある再任用職員の方があると。それからOBアルバイトの方の経験も生かしながら、同時に比較的経験のない嘱託の方に指導もしながら、ある意味バランスとってやってきたと思うんですよ。
 やっぱり委託になると、責任者は相当な経験があると言うけど、さっきも言ったように、いつ変わるかわからんわけですよ、そのとき雇ったって、ずっといるかどうかわかりません。これは請負だから、市の手から離れちゃうから、人事管理が。それで、実際に調理される方も、これ一応、経験者ということをおっしゃられているけど、どんな方が来るかは請負業者任せだから、さっぱりわからないと。
 さっきも請負の4要件の一つ目で確認したように、安全面、それから衛生管理含めて、当然ですけど請負の業者が責任を負うわけだから、何かあったときに直ちに学校にきちんと、教育委員会にきちんと入ってくるかもこれわからない。もちろん、契約内容はそうなっていますけどね。任せるっていうのはそういうことですよ、やっぱり。そうすると、先ほど安定的なって言ったけど、実は本当に不安定なことになるんじゃないか、どういうことがやられているかを、これ市が日常的にチェックできない。当然ですよ、請け負わせるんだから、わからない。人員の体制も安定性とか継続性、その経験を培うという意味では、これも全然担保されない、担保できませんね、市が人事管理負わないんだから、責任、いつやめるかわからない、やめたって構わないわけですよ。また、その業者が新しい人を連れてくりゃいいんだから、どんな人かは別にしても。市からはなれちゃうんです。請負だから当然ですけど。
 ふじみ野市のプールがまさにそうだったんですよ。あれも契約に基づいてきちんとやってきましたと、そうだったはずがあんなことになっちゃったと、気づいてから問題の責任を負うのは、当然、市なんですよ。道義的責任があると言ったけど、ここに矛盾があるんですよ、やっぱり請負委託の。私、すべての業務に委託はだめなんて、これっぽっちも思っていないんですよ。この庁舎内も掃除の方委託でやられているけど、いいと思うんですよ、それは。
 しかしね、この学校給食というのは、法律でも明確なように、市が義務教育の中の食育の中の一環ですから、これは十分に認識しているとおりですけど、だからこそ鎌倉市は自校方式で、栄養士もきちんと自分たちで採用されてやっているんだけれども、それはそこまでじゃなくて、つくる、完成するところまできちんと責任を負うというのが、やっぱりこれは義務教育の中の食育の重要な一環を担う、この給食の体制における私は鎌倉市の責任であると。
 で、その上で、じゃあ、ここ数年大変なんですと、どうにかしなきゃいかんのですって言うのはよくわかるんですよ。しかし、そういう意味では、確かに安定な体制を保っていくというのは大変なことなんです。これはさっきも言ったように、給食だけじゃないですけどね、社会全体に言えることです。だからこそ、私は提案というか、ごく当然の人事管理になりますけど、やめられる方、今年度で5人いるけど、その方々も多分、再任用で働いていただくという、多分そういうことも可能でしょうし、そこで十分経験も担保しながら、OBのアルバイトの方もぜひお力添えをお願いしながら、同時に、体力面では非常にまだまだ力がある若い人も雇って、これからの鎌倉の給食の体制を担っていく人材を、鎌倉市が積極的に責任持ってとらしていくと。
 ここ三、四年、大変なんです、確かに。今聞いていますけどマニュアル化も進めているっていうんです。大変いいことだと思っているんです。すべて多分書けないでしょうけど、経験だけじゃだめで、やっぱりマニュアル化できるところはして、きちんと受け継ぐってことも大事だと思うんです。そういうこともやりながら、新しい人も育てていくと、それこそが、長期的に見たら鎌倉の給食の体制を安定的に運営していく、私は最も確かな道だと思いますよ。そうすればコスト面でも、さっきも御答弁あったとおり、委託とほとんど変わらないでやれますから。ぜひそういうことで、私はこれ再検討いただきたいと思うし、決して無理がないと思いますよ、これは。人員管理上の苦労は確かにありますけどね、それを言っちゃおしまいよというのが私の結論ですよ、やっぱり。ここはみんなほかの企業だって苦労しながら、退職者どうやって技術ある人を、若い人をとろうかってやりながら、苦労されているわけですから、次長初め総務課の皆さんの苦労は本当に察して余りありますけど、ぜひ、そういう方向で私は再検討願いたいと思うんですけど、いかがですか。
 
○勝山 教育総務部次長  高野委員さんの御心配は、まことにごもっともな御心配だというふうに思います。理論的には、そういう部分も確かにあるとは思いますけれども。先行している自治体におきまして、例えば、その業務責任者が1年のうちに何回もかわるような、そう支障というのはまだ私の方に聞いておりませんので、そういうことは大丈夫なんだろうというふうに考えております。
 また、請負契約の法的な部分につきましても、平成16年5月に杉並区を相手取った訴訟で、私は一応の結論は出ているんだろうというふうに思っております。
 ですから、先ほどの御心配につきましても、合法的な部分では、ある程度、整理はされているんだろうというふうに理解をしております。
 民間委託につきましては、いろいろあろうかと思いますけれども、よろしく御理解のほどお願いいたします。
 
○高野 委員  そう言われるかなと思った答弁、大体そうでしたけどね。わからないんですよ確かに、業者の質にもよるしね。いい業者だったらすばらしい給食やるかもしれないんですよ、一時的には。それはわからないんですよ、やっぱり。そういう意味では、実は一番安定性がないんですよ、あるようでない、わからないんですもの、だって。業者が仮におかしなことをやれば、責任を負うのは当然市なんですよ。ということは、学校給食の責任がどこにあるかっていうことを端的に示している、給食法にあるとおり、市が責任を負うんですよ。だから、きちんと最後の調理段階まで責任を負うというのは、全く無理のない考え方だと思うんですよね。だから、そうやってこれまでやられてもきたし、コスト面にも配慮しながらやられてきて、鎌倉市が、非常に市民の高い評価を得ているんですよ。横浜の方からもそう聞いていますよ。鎌倉より横浜がすばらしいとは私余り聞きませんね、これ。逆はたくさん聞きますけど。あんまり横浜のこと言っちゃいけませんけどね。
 だからやっぱり、これ指摘としますけど、一番の問題は、この請負とか委託の形式とっても、これ実際はこの学校給食の性格から言って、学校側が給食調理業務の内容に作業に深く入らざるを得ないんですよ。給食が成長期にあるお子さん、児童・生徒に食育の大事な一環になっている学校給食における食事を提供するってことは、最終的には、これ自治体はお子さんの命とか安全に対する、あと健康、こういったものに対する重い責任を当然負うということからも、このお子さんの成長をきちんと保障する、この栄養バランスのとれた食事、それから安全管理面、衛生面、こういったことについてきちんと万全な体制をとるためには、学校側は献立の作成だけじゃなくて、具体的な調理工程にもきちんと責任を負うと、学校給食に責任を負う立場で、きちんと管理の責任を負ってこそ、本当にこれまでそうしてきたように、私、鎌倉市政の宝の一つであると以前に申し上げたんですけど、そうした給食を若い世代に、職員も含めて、若い人たちに継承しながらつくっていけるというふうに、私はそう思いますね。
 きょうの議論も踏まえて、やっぱり最後は、私、6月のときも申し上げたんだけど、市民の評価が一番大事であると、市民の声を聞くことが大事であると、きのうのことにまた戻ってくる面もあるんですけど、だから今後、市がこういう方針持ってやりたいということなんだろうけど、きちんとやっぱり、私も今こういう疑問点申し上げましたけど、こういうことは保護者の中にも全くないということはないと思いますよ、不安の声が、耳にも入ってきています。
 それで、配られましたね、たしか。私のところにも来たんですけど、何か要望書が出ているようですね。この民間委託決定に、学校給食調理業務の民間委託決定について、事前説明と保護者、市民の意見反映を求める要望書って、これは、いつ出されたものでしょう。私の手元にも、これ来ているんですけど。
 
○学務課長  9月5日に提出されております。
 
○高野 委員  これ見ても2,300名ほどですか、いつから集められたか知らないけど、短期間に取り組まれたであろうことが想像できますけど。ここにも保護者、市民、学校関係者の十分な事前説明を行ってください、たまたまこれ、私と同じになるんだけど、保護者、市民、学校関係者が参加する検討委員会を開催し意見を尊重してくださいと、こういう要望書、これ出ているんですね、これ。つい最近知ったんですけど。
 そうすると、私、きのうの一般質問の時点では、これから説明会を行われて、そこでいろんな意見が出ると、それに対しては部長も答弁されたように、誠実に対応していきたいということで、ぜひよろしくお願いしますということで、きのう、そういう形で終わったんですけどね。具体的にこういう要望出ていますから、ぜひ、こういう声も、ぜひ、前向きに聞いていただく形でね、十分に保護者、それから学校関係者に声を聞いていくということをお願いしたいんですけど、いかがでしょうか。
 
○学務課長  これから学校とも日程調整しながら、説明を十分にしていきたいと思っております。また、その中で御意見等も多数伺いながら、この実施に向けてどのような問題があるのか、それらを解決しながら進めてまいりたいと思っております。
 
○高野 委員  今、言われたことは、それはそれでいいと思うんですけど、ここの中では検討委員会等開催し、と言うんだから、そういう場もさらに、説明会開かれるのはとてもいいと思うんだけれども、さらにそういったこともこれ要望に上がっていますから、ぜひ、そういうことについても、これ前向きに検討していただきたいと思うんですけど、いかがですか。
 
○学務課長  先ほど申し上げましたとおり、これから説明会を開きまして、皆様方の御意見なり御心配事を承っていくわけでございますけれども、その中で、そのようなものをつくって検討していった方がいいよ、というような意見が多くありましたならば、また、そのようなことも考えていかなければならないと思いますけども、説明会の結果を見まして、また、いろいろと検討することも出てくるかと思います。その中で考えていきたいと思っております。
 
○高野 委員  検討していただけるということで、それ以上は難しいのかなと今思いましたけど。これも説明会でも具体的にいろんな意見出ると思いますけれども、これも一つの意見でしょうから、署名まで出されているんでしょうから、これね、署名簿は今、私、紙1枚しかないですけど、ぜひ十分にやっぱり市民の声を聞いていただきたいと思うんですね。
 私、きのうも聞きましたけど、やっぱりこういう重要施策だと思うんですよ。調理業務一つだけだからっていうんじゃなくて、やっぱり調理業務をどうするかっていうのは、給食のあり方全体にかかわってくることですから、これきのうも言いましたけど、つくるところがうまくいかないと、それで台なしになっちゃうんですね、それまできちんとあれしても。つくるところで失敗しちゃったら、お子さんがそれを食べるんだから元も子もなくなっちゃうわけですね。
 そうした意味からも、今後の鎌倉の給食体制ね、これ全体にもかかわってくる問題であると。ぜひ、そのように認識していただいて、今、特に最後に確認させていただいた点については、くれぐれも保護者、学校関係者、それから地域住民も含めて、ぜひ、そういう声を大事に行っていただきたいと思うんですけど、最後に部長にお伺いして締めましょうか、質問。お伺いしたいと思います。
 
○小野田 教育総務部長  きのうの本会議で、高野委員さんと相当時間をかけて、いろんなことについてやりとりしましたけども。それで、いずれにしましても、学校給食の調理業務の民間委託につきましては、これから保護者と誠意を持ってお話ししたいと思っています。
 それで、教育委員会としても、繰り返して御答弁しますけれども、こういった方針を出した以上は、民間委託をしても十分やっていけるといったことについては確信を持っております。
 これからの保護者に対して説明をする際にも、保護者の一番の心配は、コストの関係についても大事なんですけども、やっぱり一番の心配は、安全でおいしい給食がこれまでどおり提供してもらえるのかということだと思います。そういったことにつきましては、民間委託をしても私は十分にやっていけるんじゃないかというふうに思っています。
 いずれにしましても、いろいろ繰り返して言いませんけれども、これから保護者といろいろ話し合った上で、今後の方向性については見定めていきたいというふうに考えております。
 
○高野 委員  民間委託については、私は決して、本質的な意味でのですよ、確かに急場をしのぐという意味では、よくお気持ちわかるんですよ、わかるんだけれどもね、本質的な意味では、安定的にきちんと市が安全性や、それから、おいしさとか、そういう面も含めて責任を負ってやっていくという点では、実はそうじゃないんだと、最も不安定ですよと、なぜなら任せっ切りになってわからなくなるからですと、いくら契約書、仕様書に基づいているからといって、ということは、私あんまりプールのことを引き合いに出し過ぎてはいけなかったのかもしれませんけど、そういうのも例に出して申し上げました。くれぐれも、これで終わりにしますけれども、保護者の意見、市民の合意が何よりも大事で、これは市の方針からも明確ですので、その点踏まえて慎重な対応をお願いしまして、質問を終わります。
 
○前川 委員長  質疑は、ほかに。
 
○松中 委員  ちょっと言っておきたいんだけど、僕、文教委員会長くやっていましてね、この資料見て思い出したんですけど、確かに10年前ぐらいにコストの議論が出まして、私どももかなり厳しく、これ当時895円かな、900円前後で、当時相当やりましたよ、私も行革派ですからね。そのとき、みんな驚いたわけですよ。我々が大体七、八百円のものだったら、当時の昼食、今、1,000円前後になっているかもしれないけども。大分みんな努力して約600円前後まで下げてきたと。しかし、それでも現実問題として、このさっきのいろんな資料を見ると、質問しようと思って、コスト論の中でしようと思ったけど、それよりもこの休暇というか、これ休まざるを得ないということで、安定的な体制という問題が先ほどあったわけなんですけれども、そういった中で、これ当然、この議論というのはもう10年前からやってきて、こういう努力しなきゃならないし、いずれこうなるという、要するにこういう状況生まれるということは、当時、我々も指摘をしてきたところである。そういう努力をしてきたこともわかるけども、非常に今度コストよりも、コストの面もあるけれども、要するに、今度は安定的な面で問題が起きてきているということで。それで10年前ぐらい、芸術館が開館したときに、あそこにレストランがあるんですね。それで、あそこのレストラン、どこが経営するのかなと思って、鎌倉の業者かどこか聞いたんですよ。そうしたら、いや、すごいところが入り込んできましたよって言ったのが、日立の製作所の工場の社員食堂をやっている業者が入ってきて、年商400億だって言うんですね。これ、もうそういう会社が入ってきたら、もう多分かなわないんですよね。
 だから、これ今後委託していく上で、この業者というのが、どこかで見たんだけどちょっと、何か鎌倉だけでも52社あるというようなこと書いていたようなところもあるんだけども、横浜とか近隣含めて、そういう業者を考えているのかどうか。これ業者によってなんですね。
 ですから、先ほど、やっぱり大会社の社員食堂をやっている、そういう給食なのか、あるいは、飲食業なのかわからないんですけども、そういう会社っていうのはすごいんだなと思うんですけども、どういうところが現状、横浜とか、あるいは、先にこういう委託しているところが、どういう会社を使っているか、その辺ちょっと聞いておきたいんですけどね、鎌倉にもそういう業者がいるのか。
 
○学務課長  鎌倉の、今、契約検査課でございますけれども、ここに給食調理業務で業者登録している業者は57社ございます。それで今現在、横浜では45の小学校が民間委託をしておりまして、その中では22社が横浜市の中に、45の中で22社請け負っていると。このほかには相模原、いろいろ川崎、厚木ございますけれども、その中で現在契約している業者というのは、本市が頼む場合においても、十分その業務を遂行していただける業者だと思っておりますんで、そういうふうな現在行っている業者の中から選考し、また入札等を行っていきたいと考えております。
 
○松中 委員  じゃあ、その横浜とか、あるいは相模原、どういう業者が請け負っているかっていう、参考までに資料を取り寄せておいて後ほどいただきたいんですよ。要するに、鎌倉でもそういう業者があるのか、あるいは、鎌倉にその業者登録しているというんであれば、その資料も、きょうじゃなくてもいいから、今後参考にしてみたいんですよ。とにかく、そういう業者が400億も社員食堂のあるもの扱う会社があるんだなっていうのを、そのとき知らされて驚いたんですけれども、多分、これだけの大きいものを扱っていくには、そのノウハウというものはかなりの企業なりでないとできないだろうと。
 先ほど高野委員のやりとりの中で、これは人材派遣ではないと、もう委託だということであるならば、全くノウハウ持っているところだろうと、人を派遣するんではないんだから。だから、その辺のことを現実問題として、どういうようなレベルの会社が現実やっているかということを知ることによって、こういうところだったら納得がいくとか、なるほどとかっていうことがわかるんだけど、僕の方も多少誤解をしていて、この人材派遣的な、要するに嘱託でもない、アルバイトでもない、じゃあ、人材派遣なのかなというような委託の受け方をしていたんですけど、そうではなくて、かなり近隣のそういう昼食、あるいは弁当とかいろんなやっているところがきっとあるんだろうと、それで経営的にも安定しているところがあるんだろうと、そういう意味で一つの参考として出してほしいと思うんですね。
 それと、そういうコスト論というのを我々先ほど説明受けて、あの文章読んだら、コスト論として我々の方には説明して、その中で安全・安定したという給食調理体制というものを構築するということの説明もあったんですけれども、どうも、保護者に出している方をよく読んでみると、その辺のことを強調しているんではなくして、もちろん、民間委託すれば給食調理における民間ノウハウの活用をして、給食内容をさらに充実するとともに、学校給食を一層効果的・効率的に運営する観点というような内容の中で、最後に、これまで以上に安全でおいしい給食をと、ここまで言われちゃっていると、これちょっとそうなのと言いたくなるんで、やっぱり本音っていうのがさっき言ったように、将来にわたり安全で安定した給食調理体制というものが現実論として、これどうもきのうのやりとり聞いていたら、市長の決裁が要るから、あれっと思って聞きに行ったんだよね。そうしたら、なぜだって言ったら、要するに行政経営戦略プランのアクションの中から市長の最終的な考え方のもとに、あれ教育委員会がもちろん考えていることなんだろうけれども、やはり、これは現実問題として、財政論とか行政改革論の中から当然取り組まなきゃいけない、その資料として平成11年の資料が出てきて、ああ、そういえばかなりこの議論をやった、あるいは、私なりもやったような記憶があるんですね。
 それで、かつて行政のあり方として福祉の問題で、私、取り組んだのが、入浴サービス。回数が少ないから何とかしてよと言ったら、これは直営でやっていたんですよ、そうすると、年をとってくると、今度は若い者を使って年をとった人が、そのおけを持ち上げたりそういうことしないんで、結局、民間委託することによって、ルートサービスをすることによって、それで乗車の中に看護師も入れることによってサービスも向上し、なおかつ2回を3回にするとか。そういうことを行政の硬直化しちゃっていると、どうしても年齢的に、体力的にハードになってくるとかなり厳しいっていう、そういう状況が生まれてくるんですね。
 かつて、鎌倉市はヘルパーやっていました。それを今度は社会福祉協議会に預けたんですね。預けたんだけれども、やっぱりなかなか難しいということで、今は指定管理者制度の中でやるようになっていくと。当然これね、給食だってそういう面が当然生まれてくるんですね。どうしても固まっちゃうと。そういった中でいろんな事情があって、休職すると、休むということになると、このやりとりっていうか、なかなかローテーションが組めないと、そういった中で民間委託の中から、責任ある、安全・安心できるような給食管理体制というものを構築するんだろうと思うんで、そういう意味で、先ほどの現実としてどういうところが対応しているのかと、ちょっとはっきり見てこなかったんで、派遣業務じゃないということなんで、そういう意味で、ちょっとその点お願いしたいんですけど、どうですか。
 
○学務課長  今、委員さんがおっしゃられたのは、資料の件ですか。
 
○松中 委員  資料と鎌倉市の現在登録されているもの、先ほどそういうことで、十分出せますね。
 
○学務課長  出せます。
 
○松中 委員  それでは、それで結構です。それ見てから判断しますから。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑ありますか。
 
○石川 委員  私、ずっと一般質問で給食のこと取り上げてきましたけれども、気になっていることがありまして、残飯率が上がっているんですね。というのは、やっぱりおいしくないんですよ。おいしくないって、ごめんなさい。質はあっても、やっぱり子供たちが残している、ある一つの食に対したら20%から30%の残飯率が上がっている。ということは、やっぱり献立に工夫をするようにって常に言っていました。
 栄養士さんが今度は各校に1人配置になるという体制をとるという言質はとれましたので、そこは十分にやっていただきたいんですけれども、今までのいきさつ、資料を見させていただいて、今の、質が向上しない、そういったところは、やっぱり今の現状では無理があるのかもしれないと今資料を見ながら納得いたしました。民間委託することで、質がよくなる可能性も、おいしいものを提供できる可能性もあるわけですよ。ですから、その辺も保護者の方たちと、やっぱり合意形成をとるところが一番大事なところなので、だから丁寧にそこをやっていかないと、反対、賛成みたいなことにしかならないので、今、委員言われましたけれども、やっぱりどんな民間会社がどんな仕事内容をしているのか、そこも大事だと思います。やっぱり提供してあげないとわからないと思うんですよ。皆さん初めてのことなので、そういうところをきちんとやっていただいて、4月導入予定ですけれども、やっぱりそこは時間がかかろうと、やっぱり真剣にやっていかないといけないと思います。しょっぱなの4校ですから、初めて始めるわけですから、そこでこじれてしまっては後が続きませんので、慎重に審議をなさって事を進めていただきたいと思います。質問ではないですね、意見でしたね、済みません。
 
○前川 委員長  ほかに質疑ございますか。
 
○高橋 委員  いろいろ資料お願いしまして、昔とった資料もまた改めて見て、ああ、こういう議論があったなと思い出しているわけですけれども。最初、さっき松中委員が、1食当たり924円ということで相当かかっているなと。中身はどういう状況なんだというところから、こういう資料を出していただいたんですけれども、ちょっと確認なんですけれど、1食当たりの個人負担というのは幾らとっているんですか。
 
○学務課長  給食費のことだと思うんですけれども、月当たり3,600円でございます。1食当たり220円でございます。
 
○高橋 委員  その当時、1食924円で、食材費だけ見ると201円だったんですね。人件費が586円ということで、かなり人件費がかかり過ぎているんじゃないかと。それ以外にも物件費だとか設備費とか、いろいろ、もろもろの物含めて924円ということだったんですが、今は500円を切るような状況になったということで、当然そのコスト計算というのは、人件費、物件費、食材費、設備投資費というものを含めた中で、490幾らという計算をしているということでよろしいですか。
 
○学務課長  平成17年度でございますけれども、1食当たりの単価が、設備投資費含めまして1食当たり599円でございます。
 
○高橋 委員  いろいろな努力をした結果、こういうふうな状況になってきたと。それでも、実際にいただいているものからすると、随分かかっているなというふうに思うんですけれども。それでちょっと確認をしたいんですが、これ人件費っていうのは、生涯賃金の平均っていうことで出しているんですか。
 
○学務課長  人件費は、当該年度の支払い額でございます。
 
○高橋 委員  たしかね、そのときもそういう議論があってね、本来、生涯賃金の平均でやらないと、これで退職金が1人3,000万とか出ていくようになると、もう、それだけで何十円ってコストが上がっていっちゃうんですね。そういうこともあって、抜本的なことを考えていかなきゃいけないんじゃないかと、こんな議論も当時あったことを記憶しております。
 それで、これからいろいろ御父兄の御意見を聞いたりしながらやっていくということですけれども、実際にそういう方向でいくんだろうと思います。過去の経過を全部資料で出していただきましたけれども、やっぱりコストの方をきちっと見ていこうということが、こういうふうなことになってきたんだろうと。これは、私はある面、いたし方ないことで、本来であれば受益者負担ということでやっていくのが、あるべき姿だというふうに思いますから、それに近づけていこうとする努力は、これは大切なことだというふうに思いますので、それはその方向でやっていくことについては私は了解をしておりますが。ちょっと高野委員の質疑を聞いていて、幾つかお伺いしたいなというふうに思いましたので、聞きたいんですけれど。一つは、学校の施設の中に、いくら委託をしたといえども、その請け負った会社が人を学校の施設の中に入れるんですね。そういうことがありますから、やっぱりその人材の、人の出入りに関する管理といいますかね、どういう人がどういう立場でその学校に出入りするのか、そこのところは、きちっと栄養士さんの方でも、校長さんの方でも毎日確認できるように、予定も明日はこういうふうになりますよとか、きょうはこうでした、きのうの予定に対して、きょうの予定はこうでした、変わりありませんでした、病欠が出たからこういうふうなことで変わりましたと。やっぱりそれもある程度、通常、工事現場なんかだと、こういう人間が入りますよと、これ、こういう資格ですよということを登録してもらうんですね。例えば、5人体制でやるんだったらば10人登録しておいていただいて、その中の人間が何かあった場合には入りますよと。実際には、明日の予定はこうですと、結果はこうでしたというふうなことで、その登録しておいていただいた人間の中で、ちゃんと人材の配置ができているかとか、そういうことがチェックできる。そういうふうにしないと、だれでもいいんだと、任せっ切りなんだというと、やっぱりそういう高野さんが心配しているようなことになる可能性もありますから、そこのところだけはちゃんとやってもらいたいと思いますね、やる場合には。そこはどうでしょうか。
 
○学務課長  今、委員さん申されたような形の中で、仕様書の中でも、従事者すべて報告させるような形で扱っていきたいと思っております。
 
○高橋 委員  ちょっとどういう請負の形になるか、私もイメージできていないんですけれども、全部の学校を1社に任す方法もあるし、何校かというふうにやる方法もあるし、それはいろいろ協議をして決めていただければいいと思いますけれども。各現場の状況については、その都度、きちっとしかるべき人間に報告が行くようにやっていただきたいと思います。
 それから、食育という観点で少し聞いておきたいんですけれども、昔は弁当だったわけですよ。教育委員さんの会議見ても、スキムミルクの話まで出て、いろいろ御議論していただいたっていう経過はわかりますけれども、本当にコスト面だけのことを考えれば、お弁当にしましょうと、これも一つの方法なんですよ。大体、私立の学校はそういうふうにやっていますし、あとは、食堂みたいなものを学校の中に設置して、有料で、お弁当持ってこない人は、そこで食券買って食堂で食べると、そういう私立の学校もありますけれども、そのコストだけで見ていけば、そういうふうなことを究極的な選択としてはあるわけで、それが必ずしもいけないということじゃないですし、食育ということでいけば、中学校だってやっぱり食指導しなきゃいけないし、これは附属の話ですけどね、附属は親に対してそういう食指導の時間があって、栄養士の先生が年に2回ぐらいいろんな話をしたりするんですね。その附属の栄養士の先生は、全国の栄養士の会の会長さんやるぐらいの方で、すごい厳しい方です。親に対してもかなり厳しく言いますし。例えば、納品した品物が自分が注文したものと違っていたら、違っていたらというのは、例えば、リンゴ持ってきなさいよって言ったらリンゴが届くんだけれども、例えば大きさだとか、ちょっとリンゴっていうのが適切かどうか別ですけれども、大きさだとか鮮度だとか、いろいろ注文するに当たっては細かく指示を出しているんだけれども、そういった納品に当たって全部点検したら、言ったように入っていなければすぐにチェンジさせると、そのぐらい厳しくやる方なんですね。ですから、その調理に当たっても、O−157が出る前から、調理温度計というんですかね、あれO−157が出てから調理温度計をみんな使うようになりましたけれども、そういうものも、そういう問題が発生する以前からちゃんと使って、それで食材の中の温度がどこまで上がっているかというようなことも全部チェックしたりとか。だから、栄養士の先生が本当に指導力を持ってやれば、かなり緊張感ある運営ができるし、食の安全とかっていう面でも、相当いいものが提供できるはずなんです。
 それをきちっと食の安全とコストの面で、中で、もっとよく議論してやってもらわないと、どっちで行くのかというのが、ちょっと今のところ明確じゃないなと。食育っていう面で行くんだったらば、ちゃんと中学校の方だって考えてやってもらわなきゃいけないし、牛乳だけ与えていりゃいいってもんじゃないと思うんですね。牛乳がどうなのかっていう議論だってあるんですよ。ね、そういう議論もよく深めていただいて、その辺をやっぱりこの際ですから、方針は方針として進めていただきながらも、やっぱり学校給食の何たるかというのを、この際、もう1回、議論を深めていただく必要があるんじゃないかなと私は思っておるんですが、どうでしょうかね。ちょっと部長さんの感想を聞いておきたいと思います。
 
○小野田 教育総務部長  食教育と学校給食の関係でございますけれども、学校給食、もちろん教育活動の一環として実施しております。食育についても、やはり大事なことですので、小学校の場合につきましては栄養士がいます。栄養士につきましても、今度は栄養教育制度というものもできまして、これにつきましては栄養教諭ということで、食育について積極的に進めていくという必要性から、そういった制度ができたものでございます。したがいまして、栄養士を中心に、あるいは担任の教員が中心になって、小学校の場合でしたら、給食を中心に食育については進められると思っています。
 御指摘のありました保護者への関係でございますけど、当然、保護者に対しては、給食だより、あるいは試食会等の懇談会等で、食育についても学校だけの実践ではなくて、家庭でも実践してもらうといったことで、保護者ともども学校側でも対応を図っているところでございます。
 あと問題は、中学の場合です。御指摘のように給食がございません、牛乳だけですけれども。これを今後、中学の場合については、どう食育を進めていくかにつきましては、今検討している最中でございますけれども、やはり各教科の中で実践していかなきゃならないだろと。教科というのは家庭科とかそういった場合でもできますし、それから、総合的学習の時間の中でも実践等はしていかなきゃならないだろうと。
 あとは、保護者に対しましても、小学校と同じように、家庭でも正しい食習慣とか食育の大切さについて知ってもらうといったことについて、やっていかなきゃならないだろうということで、学校だけではなくて、家庭と一緒になって、食育については進めていきたいという考え方を持っております。
 
○高橋 委員  コスト面だけで、こういうふうにいろんな変遷を経てきたとは言いませんけれども、少なくともコストについてはかなり議会でも問題視されて、時間かけて議論もしてきましたし、そういうことがやっぱり大きな理由になってきていると思っております。そういうことの背景で、今回こう委託化していくっていうことですから、それについては私は、本当さっきも言いましたけれども了解をしておりますけれども、やっぱりそれだけですべて解釈できることじゃありませんから、多角的な議論をやっぱりこれからも進めていっていただいて、よりいい方向に、現状を下回ることはもう許されることじゃありませんから、そこだけは約束をしていただいて、よりいい方向になるんであればほかの方法も検討する、それから、やっぱり食育っていうことが政府の方でも随分注目をされてきていますから、文科省の方からもいろんな指示がこれから出るだろうと思いますし、そういうことについてもなるべく早い対応をしながら、子供たちの口に入るものですから、安全を第一に進めていただきたいということだけ要望をしておきたいと思います。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑ありませんか。
 
○納所 副委員長  じゃあ、1点だけに絞ってお伺いをしたいと思います、長時間になっておりますので。先ほど高野委員の方からも、要望書の件ですね、学校給食調理業務の民間委託決定について、事前説明と保護者や市民の意見反映を求める要望書というものが出されておりますけれども、この要望書の趣旨は、これ私にも届いているんですが、この要望事項2点ございます。平成19年度に予定されている4校の民間委託計画は一時凍結して、すべての小学校の保護者、市民、学校関係者に十分な事前説明を行い意見を聞いてくださいというもの。2点目に、小学校給食調理業務のあり方については、保護者、市民、学校関係者が参加する検討委員会等を開催し、意見を尊重してくださいということで、2,318人の署名簿を添えてと、要望事項はこの内容でよろしいでしょうか、ちょっと確認をしたいと思います。
 
○学務課長  そのような内容でございます。
 
○納所 副委員長  この要望書を出されました鎌倉の学校給食を考える会の皆さんなんですけれども、その鎌倉の学校給食を考える会という団体が、駅頭でビラを配っていらしたんですね。それで、この小学校の給食調理業務が民間委託ということで、市長と教育長に署名を出します、署名に御協力をというような内容のビラが駅頭で配付をされておったんですが、その中で、それがどうのこうのではなくて、その中に委託で4校だけでも1年間4,000万円、15年では5億5,000万円の経費増というふうにございます。これは、説明ではコストが大幅に下がるということではなくて、やはり退職者がふえていく中、行革のプランに基づいて、民間にできることは民間に委託をしていこうという趣旨で、順次、その委託化が進められていくと承知しておるんですが、委託をすると、4校だけで1年間4,000万円って、これはこの会が独自に試算し比較したとございますので、教育委員会の計算でないことは確かなんですけれども、1年間4,000万円経費増、15年で5億5,000万円の経費増というふうに配られること、これは大分、教育委員会の意に反するんではないかなと思いますが、こういった実態、経費増の実態という心配はありますでしょうか。
 
○学務課長  私ども、17年度実績に対する委託と市の直営との比較というのは、したところでございますけれども、長期にわたっての推計というのはしておりません。この数字についてはちょっと把握しかねます。
 1年間で、私どもが持っている17年度実績につきましては、この4校をやった場合というのは、先ほども申し上げましたように、そんなにメリットはないですけれども、若干、直営よりも下回っているというような結果が得られております。
 
○納所 副委員長  ということは、4校だけでも1年間4,000万円経費増というのは、あり得ないということで承知してよろしいわけですね。
 
○学務課長  そのような結果は出ておりません。
 
○納所 副委員長  さらに、15年では5億5,000万の経費増というのは、全くこの会の方たちの独自の試算であって、現実にはあり得ない数字であるというふうに認識してよろしいでしょうか。
 
○勝山 教育総務部次長  給食を考える会の説明会に、私も2回ほど出させていただいております。その中で、この会の方からの要望がございまして、将来推計をしていただけないかと、10年、20年先、直営でやった場合、どれぐらいの経費になるのかというような御質問をいただきました。私どもは、例えば1食当たりのコストもそうですけれども、こういうコスト計算をするときには、必ず決算ベースでやっております。で、これは各市と比較する手前もございまして、各市同様のやり方をとっておりますから、将来推計というのはなかなかできないというようなことを申し上げました。
 それで例えば、この会の中では、ほかの自治体は出しているというようなことでしたが、私どもの方では確認とれませんでしたし、例えば、現調理員が現身分のままで同じ給与体系、月給のままで10年間いったらどうかとか、いろいろな条件設定をしなければ数字は出ませんと。ただ、そういうことに対してかなり御批判的でしたので、この会が独自に出されたものだろうというふうに判断をしております。
 ただ私どもは、その概算というものを結構条件をつけまして、例えば直営でやった場合、35歳の者を新規で雇って、例えばその年収は幾ら幾らとして、これが10年間、ベースアップいろいろ込みで何パーセントずつ上がっていったらどうなるか、そういう条件設定をした中では出しております。そういうような数字は概算で出しておりますけど、これは表に出せるような数字ではございません。それで、そのような数字と比較しますと、余りにも額が違うと、それが感想でございます。
 
○納所 副委員長  当然、そういうことだろうと思います。こういったことをチラシに出されて、市長と教育長に署名を出します、署名に御協力とありますが、何の署名かというのを、これちょっと読み取れなかったわけですよね。そこで先ほど要望書の方を確認をしたわけですが、十分な事前説明会開いてほしいということであるとか、検討委員会等を開催して意見を尊重してくださいというような要望でありますが、ここでの出されたチラシには、そういったことは一言も書いていなくて署名ということですけれども、要望としては、先ほどありましたその2点の要望ということで、この要望に関しては、どういうふうに受けとめるのか、ちょっと改めて確認をしたいんですけれども。
 
○学務課長  これにつきましては、市の方の取り組みを回答するような形になってまいります。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑はありませんか。
                  (「なし」の声あり)
 よろしいですか。では一つ、委員長から要望をさせていただきたいと思います。
 たくさんの意見が出ましたけれども、今の調理室の中で、やはりベテランの調理員さんが、新しい若い最近入った調理員さんに、なかなか自分のノウハウを教えないという話も聞いております。ですから、そういう方もいらっしゃるということもありますので、そういうことが、子供の口に入るものに響いては困ると私は思っておりますので、さっき石川委員もおっしゃっておりましたけれども、とにかく子供の口に入るものに大人のいろいろな影響がかからないように、それだけはくれぐれもよろしくお願いしたいと思います。
 O−157のときに、やはり自校式で非常に対処がよく、子供に安全を与えてくださったことには本当に深く感謝しておりますので、それを踏まえて、委託になっても、ぜひ、それだけは教育委員会の方からも厳しく伝えていただきたいと思います。
 以上、要望でございます。よろしくお願いいたします。
 それでは、今の報告、了承ということでよろしいでしょうか。
 
○高野 委員  私は、先ほどの質疑も通しまして、やはり市の義務教育の中の一環としてのこの給食、その最終的な完成品をつくるという作業が調理業務ですから、これは市が責任持ってやるというのが当然のことだと認識していますので、この報告については了承できないということで、私の意見申し上げておきます。
 
○前川 委員長  それでは、お1人了承ではないということで、多数了承ということで確認してよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、職員入れかえのため、休憩させていただきます。
               (15時55分休憩   16時10分再開)
 
○前川 委員長  それでは、再開をいたします。
  ────────── 〇 ─────────────────── 〇 ──────────
 
○前川 委員長  日程第3「議案第39号鎌倉市スポーツ施設条例の一部を改正する条例の制定について」を議題といたします。原局から説明をお願いいたします。
 
○スポーツ課長  議案第39号鎌倉市スポーツ施設条例の一部を改正する条例の制定について、その内容を御説明いたします。議案集(その1)の60ページから61ページを御参照ください。
 条例改正の内容でございますが、鎌倉体育館トレーニング室の1回の使用時間区分を改正するものです。現行のスポーツ施設条例は、平成18年4月からのスポーツ施設開場日の拡大、及び規則別表に規定していた使用時間等を条例事項として整備するとともに、スポーツ施設予約システムの運用等に伴う文言の整理を行うため、鎌倉市スポーツ施設条例の一部を改正する条例を平成18年2月定例議会に上程して改正したものであります。
 この4月の改正以前の条例では、スポーツ施設について1回の使用時間区分を2時間としていましたが、鎌倉体育館トレーニング室と鎌倉海浜公園プールについては、1回の使用時間区分を1日としていました。
 しかし、この条例改正では、規則で定めていたスポーツ施設の使用時間、使用区分等を条例事項とする改正の過程で誤って、鎌倉体育館トレーニング室の使用時間区分を1回1日単位であるにもかかわらず、他の施設と同様に、1回2時間単位としてしまいました。
 また、スポーツ課では、4月以降もこの誤りに気がつかずに従来どおりの取り扱いをしていました。このため、条例と実務に不整合が生じていますが、鎌倉体育館トレーニング室については、もともと1回の使用時間区分を改正する意向がなかったこと、及びこれまでどおり1回の使用時間区分を1日にして使用していただくことが、市民の健康増進に役立つとの判断から、4月改正以前の1回の使用時間区分とするため、別表の備考第2項第2号に、鎌倉体育館トレーニング室第4条第1項第1号に定める使用時間を規定することにより、鎌倉体育館トレーニング室の1回の使用時間区分を2時間から1日とするものです。
 改正条例の施行期日でございますが、条例公布の日から施行し、平成18年4月1日から遡及適用するものでございます。
 以上で説明を終わります。
 
○前川 委員長  御質疑ございませんか。
 
○高橋 委員  ちょっと1点だけ聞いておきます。内容は了解をしておりますけれども、たまたま早く気がついたからよかったなというふうに思うんですが、これ仮に、年度またがった場合、どこまでも遡及ってできるんですか。
        (「できるよ。御成小学校、この間やったじゃん。」との声あり)
 そちらに答弁を求めてないんですが。
 
○前川 委員長  改めて答弁をよろしくお願いいたします。
 
○スポーツ課長  原局としましては、そこまではまだ法制担当と確認をしておりませんので、ちょっとわかりません。
 
○高橋 委員  結局、お金を取らなきゃいけない条例になっていたものが、取っていなかったということになったわけですよね。だけれども、本来は違ったんだと。取らなくていいようにしようと思っていたのに取らなきゃいけないようになっちゃっていたと。それをさかのぼって4月1日から取らなくてよかったということにしましょうということにしたわけで、これ例えば、年度またがっちゃって、決算でも終わっちゃってなんていうことになった場合には、その未収金として残さなきゃいけないとか、そういう問題とかも発生…。(「気がついたらこの手続とんなきゃいけない。」との声あり)
 だから、そういうことがあるんで、たまたま早かったからそういう対応ができましたけど、本来、やっぱり注意してやらなきゃいけない。簡単な問題じゃないんですよということをやっぱり一応指摘をしておかないと、こんなことはめったにないとは思いますけれども、大変重要なことなんで、お金の絡んでいることなんで、そこは十分注意して今後やっていただいたらいいと思います。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 それでは、御意見はおありでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 それでは、採決をしたいと思います。議案第39号鎌倉市スポーツ施設条例の一部を改正する条例の制定について、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手をお願いいたします。
                   (総 員 挙 手)
 総員挙手ということで、可決いたしました。
 それでは、休憩をとらせていただきます。
               (16時16分休憩   16時17分再開)
 
○前川 委員長  それでは、再開いたします。
  ────────── 〇 ─────────────────── 〇 ──────────
 
○前川 委員長  日程第4報告事項(1)「プール一般公開差し止め調停事件の経過について」を議題にいたします。原局から報告をお願いいたします。
 
○スポーツ課長  プールー般公開差し止め調停事件の経過について御報告いたします。
 小坂小学校プールの一般公開差し止め調停事件につきましては、平成14年8月7日付で鎌倉市〇〇〇〇、〇〇〇〇氏から鎌倉簡易裁判所に、平成14年(ノ)第115号「プールー般公開差し止め調停事件」が申し立てられました。
 申し立ての趣旨は、鎌倉市立小坂小学校プールの一般開放の差しとめを、相手方鎌倉市教育委員会代表者、熊代徳彦に求める、との調停を求めたものです。
 申し立ての要旨といたしましては、同プールは第一種低層住居専用地域内に、申立人の住居に隣接して建設されたものである。一般開放により第一種低層住居専用地域に確保されるべき、良好なる住居の環境は無残にも破壊されており、申立人は耳元とも言える近接地からの多数の不規則音及び騒音にさいなまれる生活を強要されている。
 申立人は年金調査制度等の調査研究とそれに関する執筆に携わっているが、一般開放によりその業務は妨げられている。そのため申立人は相手方に対し、申立人の基本的人権にかかわる生活権を侵害されている事態をとくと御認識されて、小坂小学校プールの使用を学童の教育目的に限定され、一般公開は中止されるよう文書をもって申し入れた。
 しかるに相手方は事態に対し何らの有効な措置も行わず、また文書に対する対応もない。
 相手方のこのような態度は著しく誠意を欠く態度であり、まことに遺憾である。
 申立人は当該一般開放により重大な損害をこうむっているので、ここに差しとめを求める、という内容です。
 平成14年8月29日、第1回目の調停が開催されてから平成18年8月31日まで、延べ29回の調停が開催され問題解決に向け協議をしてまいりました。しかしながら、去る8月31日の調停委員会にて、このまま調停を継続しても合意の見込みがないとの判断が下され、調停の不調という結論が出されました。
 今後につきましては、申立人からの要望があれば誠意をもって協議に応じてまいりたいと考えています。
 なお、学校体育施設開放を所管するスポーツ課としましては、当該プールに隣接する近隣住民には、何らかの御不便をかける可能性は否めませんが、当該プール開放は学校体育施設開放事業の推進についての文部事務次官通知及び付近住民からの強い要望があることから、その運営には十分な配慮を行いながら、今後も続けてまいる所存です。
 以上で説明を終わります。
 
○前川 委員長  御質疑ございませんか。
 
○高橋 委員  いろいろ裁判やったり調停やったりね、鎌倉市が、教育委員会も含めて常に幾つか抱えているんですけれども、裁判については公開なんですけども、調停については原則非公開ということで、その中間での報告はあったにしても、資料というのは提出をしない、従来そういう感じでやってきているんですけれど。私は、我々は金を認めるか、認めないか、その調停いかんによっては、お金が発生する可能性があるんだから、我々はある面では当事者としてそれを見る権利があるんじゃないかということを、私はずっと主張しているんですけれども、なかなか受け入れてもらえないんですが、それはそれで引き続き私は主張していきますが。一応、不調ということはもう経過じゃなくて結果なんですよね、ある面でね。あとは、これもう不調になれば裁判やるしかないわけですから、結果が出たら、やっぱりその調停申立書だとか、調停案だとか、そういう文書はきちっと出すべきなんですよ。それはきちっとやってもらいたいと思いますんで、後日で結構ですけれども、そういう資料はちゃんと出していただきたいと思うんですが、ちょっとお取り計らいいただきたいんですけれど。
 
○前川 委員長  いかがでしょう。今の高橋委員の御要望なんですが、資料を出していただけますでしょうか、後日。
 
○スポーツ課長  資料を出せるか出せないかも含めまして、ちょっと検討しまして、出せるようでしたらお出しするという形をとらせていただきます。
 
○前川 委員長  じゃあ、終わったら出せるかもしれないということでよろしいですか。
 
○スポーツ課長  出せるということなので、お出しをするということで御了解をいただきたいと思います。
 
○高橋 委員  それで、ちょっと確認がよくできなかったんですけど、調停案というのも出なかったんですか、調停委員の。
 
○学校施設課長  調停案は今回については作成されておりません。そこに至るまでもなかったということでございました。
 
○高橋 委員  いや、よくのみ込めないんですけれども、通常、調停はお互い同士調停委員さんと何回か話し合いをして、こっちで聞いたこととこっちで聞いたことを、調停委員さんが自分の中でしんしゃくをして、こんな形でやったらどうですかとか、時間30分ずらしたらどうですかとか、10分ずらしてどうですかとかって、そういうことをやるわけですよ。そういうことが行われなかったということなんですか。
 
○学校施設課長  今回の事件につきましては、3年以上4年近くかかっておりますけれども、双方の主張を調停委員さんが聞かれまして、本来ならばどこかでの合意点を見つけるということで、御提案なり調停案が示されるわけでございますけれども、今回の調停に関しましては、基本的な部分でのそのプール建設の是非についての議論が、初めから最後まで約4年間、同じ議論を繰り返したということで、一向に進展が、調停の場での進展がなかったということで、調停案が調停委員会でも示されなかったということでございます。
 
○高橋 委員  本来、市の方は主導的に調停を申し立てるということはできますけれども普通しない、ですから先方から申し立てがあったわけですよ。
 それで、調停やるっていうことは、調停ですから、どこかで折り合おうという考えに基づいてやっているんだろうと思うんですけども、差しとめ訴訟なら差しとめ訴訟をして、それでお金積めば、何千万か積めばとめることはできるんですよ。それは全然考えてなかったんですかね、先方。そういう話はなかったんですか。
 
○学校施設課長  調停委員会の方でも相手方に対しまして、例えば委員さんおっしゃったように差しとめするとか、あるいは、損害賠償というようなことであれば、これは訴訟の問題であると、調停の場では、そういうことに関しては話し合いの対象にならないということを再三申し上げていたんですが、訴訟にはせずに話し合いを続けたいという相手方の意向でございましたので、市としては話し合いを拒否することはできませんので、裁判所といたしましても、調停の場を設けて話し合いをした方がよいのではないかという調停委員さんの御判断で、この長期にわたって続いてきたものでございます。
 
○前川 委員長  よろしいですか。ほかに御質疑ございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 先ほどの高橋委員の資料の要求ですけれども、委員の皆さんに諮りますが、要求してよろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 はい、それでは後日、よろしくお願いいたします。
 
○スポーツ課長  資料の提出につきましては、事務局と相談しまして提出をいたします。
 
○前川 委員長  よろしくお願いいたします。
 それでは、ただいまの報告、了承ということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認させていただきました。
 それでは、職員の退室のため、休憩をとります。
               (16時26分休憩   16時27分再開)
 
○前川 委員長  再開いたします。
  ────────── 〇 ─────────────────── 〇 ──────────
 
○前川 委員長  日程第4報告事項(2)「宗教法人長谷寺に関する文化財保護法の手続について」を議題といたします。原局から報告をお願いいたします。
 
○文化財課長  宗教法人長谷寺に関する文化財保護法の手続について御報告いたします。
 去る6月8日に本市都市計画課へ報道機関から、メディアセンターあてに長谷寺に関する情報が寄せられており、境内でアジサイ散策路が整備されているが、関係法令の状況について確認したいとの問い合わせがあり、文化財課では文化財保護法上の届け出がなされているかを確認いたしました。
 文化財保護法及び神奈川県文化財保護条例では、周知の埋蔵文化財包蔵地と呼ばれる地域で、掘削等の土木工事行為をしようとする場合には、着手する日の60日前までに市教育委員会に届け出ることになっております。
 当該地は、長谷観音堂周辺遺跡という包蔵地でありまして、この中で、掘削等の行為を行う場合には、事前に届け出が必要となっております。過去5年間の届け出を確認をいたしましたが、届け出がなされておらず、それ以前につきましても神奈川県教育委員会生涯学習文化財課へも問い合わせをしたところ、やはり確認できませんでした。
 その後、6月12日には神奈川県教育委員会生涯学習文化財課を初めとする関係各課の担当者と対応を協議し、現地を確認したほか、長谷寺関係者などからも話を聞くなど、協議を行ってまいりました。
 また、寺務所の増築や本堂の地下倉庫の設置など、他の土木工事についての情報が寄せられ、これらの情報につきましても、文化財保護法の観点から調査を進めているところでございます。
 いずれにいたしましても、今回のケースで行われた掘削等におきましては、埋蔵文化財に対する影響はなかったというふうに、ただいまの時点では市は考えておりますが、文化財保護法上の届出義務を怠っており、これに対する同法の罰則規定はないものの、国民共有の貴重な財産である埋蔵文化財を保護する観点から、長谷寺に対し厳重な注意を文書をもって行っていきたいと考えており、今後、神奈川県教育委員会と連携をとりながら進めていく予定でございます。
 以上で報告を終わります。
 
○前川 委員長  御質疑ございませんか。
 
○高橋 委員  文教委員長初め各委員の皆さんにも、こういう資料に基づいて若干質問しますよということで、事前に資料をお渡しをさせていただいております。それから、部長さんの方にも同じ資料についてお渡しをさせていただいておりますので、幾つかお伺いをしたいと思います。
 この資料は、一つは6月29日に出た週刊新潮の記事ですね。もう一つはメールなんですけれども、お寺の職員であった方が、同僚の議員のところに送ってきたものであります。所在も確認をしておりますし、その議員はメールだけじゃなくて電話でやりとりも何回かして、中身についてのある程度の確証を得ていると、こういう話であります。
 そのメールの中に、今現在、裁判が行われている寺の中の、民事裁判でありますけれども、その中で証拠書類として出された部分がちょっと太字になっておりまして、その中に私の名前も出てくるんですけれども。そういうふうなことで、そういう中身の資料でありますが、幾つか今回うちの本田議員が一般質問するに当たって、報告するしないでちょっと時間をとって申しわけなかったんですけど、そのときにもわかったように、この無許可開発行為っていうのが、幾つかのセクションにまたがっている、幾つかの法律にまたがっているんじゃないかということで、それぞれ担当部署がそれぞれの立場で調査をしていて、最終的には連携をとって指導をしていこうと、こういうことだということで今御報告をいただきましたが。その中で文教常任委員会に関係するのは、文化財保護法に基づく行為であります。その届け出や発掘調査とか、そういった行為が義務づけられているわけでありまして、その所管の部分の話なんですけれども、いろんな法律違反の可能性があるという指摘があるんですけれども、私は、このさまざまな違反や何かの可能性の中で、文化財保護法違反というのが一番重要だと思っているんですね。
 なぜ、そうかといいますと、長谷寺の起源、沿革というんですか、かなり古いお寺なんですけれども、建物自体は火事があって、江戸時代に再建をしたものでありまして、世界遺産の登録に関しても、コア施設としてやっていく予定にはなっていないんですね。なっていないんですけれども、鎌倉に古くからあったお寺としては、私はまだまだ可能性を残しているというふうに思っているんです。その可能性を決定づけていくのは、要するに、埋蔵文化財の発掘によるさまざまな証明によって、そういうことがなされていくであろうと、その可能性の問題としては、そういう私は認識をしておりまして。ですから、長谷寺の境内地の中で60センチ以上、土を掘るというときには、やっぱりきちっと調査をして、どういう姿であったのかということを、その土の中から検証していくっていうことが、これ一番大事なことなんですね。これは鎌倉の歴史の中において、とても大切なことで、世界遺産に登録していこうとする鎌倉にとって、長谷寺の境内地の埋蔵文化財をどう扱っていくかということは、本当に大切なことなんですね。ですから、ほかも確かに違反としてもしあったのであれば、それはきちっとしたことをやらなきゃいけないんだけれども、文化財課の方の認識としては、格別な思いを持って、やっぱり注目をして調査をしていただくべきじゃないかなと、こういうふうに思っているんですけれども。まず、ちょっとその辺の認識について伺っておきたいと思います。
 
○文化財課長  文化財保護法の部分での御指摘と、それから、世界遺産登録を目指してという御指摘でございます。
 文化財保護法の観点から申し上げますと、先ほど御説明を申し上げました周知の埋蔵文化財包蔵地、その指定された地域内で掘削等の行為を行う場合には事前に届け出をしなさいという、文化財保護法第93条の届け出というのが必要になってまいります。しかし、今回につきましては、アジサイ散策路につきましては、その届け出がなされていないということは確認をいたしました。したがいまして、そこの部分に着目をいたしまして、私どもは文化財保護、あるいは、埋蔵文化財を守っていこうという立場からも、ぜひ、そういう意味から、長谷寺さんに対して指導をしていきたいというふうに考えているところでございます。
 
○高橋 委員  このメールの中には、本堂の下に倉庫をつくったと、こういう記述があるんですけれども、この辺についての調査というのはどうですか。
 
○文化財課長  そういった情報も既に寄せられている中で、確認を担当職員がしてまいりましたし、私も外観からではございますが見させていただきました。
 本堂の方で確認をしたその地下というのが、そんなに深くないということで情報を聞いております。本堂自体が高くなっている、普通の建物よりも高くなっていて、その下に倉庫といいますか、若干の物入れといいますか、そういったものが築かれているというふうに報告を受けておりまして、そういった意味からしますと、掘削はそんなに深くはされていないというふうに情報を聞いております。
 
○高橋 委員  先ほど私も、60センチ以上掘る場合には、というふうに言いましたけれども、その未満だというふうなことが確認されたということでいいですか。
 
○文化財課長  そういうふうに認識をしているところでございます。
 
○高橋 委員  どういうふうに検証するか、その外観だけでわかるのかどうかわかりませんが。これは電話のやりとりでありますけれども、その際出たかわらけだとか、仏像の壊れたものとか、そういうものを全部廃棄していると、こういうことも、中にいた職員の方の話ですから、言われているんですね。仮にその60センチ以内であれば、そういうことが行われたとしても、とがめられるものではないとは思うんですけれども、仮に61センチでも掘っていれば、これはだめですからね、厳密に言えば。これでいくと4メートルか5メートルぐらい掘り下げていると、こういうふうに書いてあるんですけれども、この辺のところ、何かちょっと私、仏像の壊れたものまで出てきたなんていうふうなことが、電話のやりとりであったというふうに聞いたものですから、それはちょっと重大な注目をしないといけないなと、私はそういう認識でいたんですが、この辺、もう少しきちっと調査をしていただきたいなと思うんですが、どうでしょうかね。
 
○文化財課長  ただいまの60センチというのは一応の目安でございまして、そういう運用をしていることは事実でございます。60センチを境にそれ以上掘ったらアウトだというような考え方は持っておりません。むしろ、逆にそれまでいかないまでにも、かわらけ等そういった重要なものが出てきた段階で、その段階で御報告をいただきたいというふうに考えて指導しているところでございます。
 そういった中で今回の場合においては、そういった事実は見当たらないというようなことは確認はできておりませんけれども、そういうふうな証言はいただいているところでございます。
 
○高橋 委員  ぜひ、確認の作業を、ほかのものもやっているわけですから、特に、その建築確認との兼ね合いも出てくるものだと思うんですね。その地下室の大きさによっては、建築確認をとらなければならないというふうなこともありますから、その辺は、そういうところと連携をしてやるべき内容だと思うんですよ。ですから、ぜひ連携をとってやっていただきたいと思います。
 それから、文書指導というのは、私もう既にされたものだと思っていたんですが、それは、まだしていないんですか。
 
○文化財課長  まだ、そのほかの詳細な調査を進めている段階で、先にそれだけを先行してやるということではなく、全体の調査が終わった段階でやっていきたいというふうに考えておりまして、まだ文書による注意はいたしてございません。
 
○高橋 委員  わかりました。ぜひ、文化財課として本堂の下の部分、ほかの建築指導課等とも連携して、再度確認の作業を進めていただきたいと思います。
 それから、裁判の証拠文書の中で、私の名前も出てくるんですけれども、私はちょっと確認がとれなかったので、石渡市長のお父さんが檀家総代を務めていた長谷寺だっていうふうに、そういうふうに書いてあるんですけど、確かにそこは間違いないんですが、さらに、石渡市長もその後、先代の後、お父さまの後、長谷寺の総代になられたということなんですが、そういう中でこの一連の建築確認をとらなきゃいけなかったり、風致の許可をとらなきゃいけなかったり、文化財の許可はちょっとその話には出てこなかったんですが、さまざまな何かいじるときに許可をとらなきゃいけないというふうなことを、市長がとらなきゃいけないんだけれども、とってありますかという確認をされたらしいんですね、檀家総代になってから。それで、そのときにその方が近くにいて、市長さんがそういう話をしたと。実は、とっていませんよという話をしたら、ああ、そうですかっていうことで、それで話が終わってしまったんだと、こういうこともその方が言っておられたんですね。場合によって違反がひどければ、この方を証人に呼んで、議会の中で検証する必要もあろうかなというふうなことも思うんですけれども、この資料をお渡しするときに、市長さんの方にも確認しておいてくださいよっていうことで、金川部長さんにお話しさせていただいたんですけれども、一連の違反行為について、市長は認識をしていたのかどうかということですね、文化財課のね、文化財保護法の違反の件も含めて、その辺についての確認はしていただけましたでしょうか。
 
○文化財課長  こちらの資料を確認をさせていただいて、その時点につきましても、部長を通じて市長の方からお言葉をいただいております。
 そういった形の法令に抵触しているかどうかという部分については、逆に、この6月8日にこういう問題点が発覚したことを、私ども報告をいたしております。翌日に報告をさせていただきました。その時点で市長としては認識をしたんだ、というようなことでお答えをいただいております。
 
○高橋 委員  これは、このメールをいただいた方が、そういうふうに言っているだけであって、市長さんはそれを忘れてるかもしれないし、このメールの方が記憶違いだったかもしれないし、それは両方の話聞いてみないとわからないんで、一応、市長さんに確認していただいたら、そういう認識をしていなかったと。この6月29日ですか、雑誌が出たその日に、檀家総代を辞職されたというふうなことを伺っておりますけれども、もし、一連の結果が出て、どういう違反がどのぐらいされたか、こういうことを檀家総代で知っていたのか、知っていなかったのかとか、そういうことも当然、最終的には問題になってこようかと思いますが、きょうは、文化財課の方の所管の内容でありますから、余りその部分については深くお伺いしませんけれども。いずれにいたしましても、冒頭お話ししたように、長谷寺のその歴史を振り返れば、鎌倉にとっても重要な世界遺産の拠点になるような、古い古い歴史を持ったお寺でありまして、残念ながら火事によって、建物自体は江戸時代に建てかえたものであって、今回、最初の世界遺産のコア史跡の中にはカウントされていませんけれども。今後、その可能性というのは私はまだまだ残っていると思っておりますし、それをやっぱりきちっと担保づけていくのは、今は埋蔵文化財から類推する、そういった証拠っていいますかね、物証みたいなものを担保することによって可能になるんじゃなかろうかなと。これはわからないですけれども、すべてはICOMOSの判断によるところにあるわけですけれども。そういう意味から、やっぱり境内地の中を、6条でもありますし、掘るということは、当然そこにあったことは事実ですから、いろんな物が出てくるのは、もうわかり切っていることなんですね。
 ですから、今後はぜひ、よくお話をしていただいて、文書で勧告する、注意するっていうことも大切ですけれども、実態として、そういうことが今後行われないようにすることが一番大切なことですし、その意味合いをよくわかってもらっていただきたいと思うんですね。文化財課としては本当に大切な鎌倉市の、土地の所有はお寺かもしれないけど、鎌倉市の大切な遺構なんだということを、よく理解していただくようなお話をしていただきたいと思いますので、これは要望しておきたいと思います。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑ございませんか。よろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 それでは、質疑を打ち切ります。
 それでは、ただいまの報告、了承ということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 はい。了承と確認いたしました。
  ────────── 〇 ─────────────────── 〇 ──────────
 
○前川 委員長  それでは、次に日程第4報告事項(3)「市指定文化財の盗難等について」を議題にいたします。原局から報告をお願いいたします。
 
○文化財課長  去る9月3日に大船熊野神社境内にある本殿内に安置されていました熊野権現坐像などの木像5体が盗難されていることが判明いたしました。熊野神社は大船東方の山際にあって、南西の山すそを切り開いた帯状の小台地に鎮座しており、背後は岩山のがけが迫っている状況であります。
 盗難にあった木像は、木造熊野権現坐像1躯と、附随する木造随身半跏像2躯及び木造獅子像2躯であり、平成6年に本市の指定有形文化財に指定されております。
 これらの木像のうち、熊野権現坐像と獅子像は、天正7年(1579年)造立で、後に寛政2年(1790年)に修理されております。また、随身半跏像は、寛政3年(1791年)に造立されております。
 また、これらの木像がおさめられている本殿は、台地中央に建つ覆い屋の中にあり、江戸時代後期に建立されたと考えられており、平成16年に市の指定有形文化財として指定されております。この本殿は盗難に伴い扉を一部壊されております。
 文化財課といたしましては、指定文化財を日常的に管理しております熊野神社に対し、市指定有形文化財のき損と盗難による滅失等の届けを提出するよう伝え、9月5日に届け出を受理いたしてございます。また、大船・鎌倉の両警察署に対し、今後、パトロールを重点的に行うよう要望するとともに、市内の各神社の代表役員に対し、注意を喚起し、あわせて無人の社などについて確認するよう要請をいたしました。
 そのほか、県内各市町村教育委員会の文化財所管課や、各都道府県教育委員会の文化財所管課に対し、盗難情報を通知するとともに、情報提供の依頼を行いました。
 以上で報告を終わります。
 
○前川 委員長  これについて資料があるようですので、回覧していただけますか。
                   (資 料 回 覧)
 御質疑ございませんか。
 
○高橋 委員  これ、以前から、文化財を管理するお寺やお宮の方から、文化財課の方にも要望されていたことなんですけれども、二つありまして、一つは火災対策、もう一つはセキュリティーの面ですね。これをやっぱりある程度、管理する側がもちろんやるんですけれども、かなり費用がかかるということの中で、市として文化財の保全というんですかね、管理保全とかそういう面で、何がしかの手だてを、協力をしていただけないだろうかと、こいうことは随分以前から言われ続けてきているんですけれども。その辺は何かあるんですか、要するに補助施策っていいますかね。
 
○文化財課長  ただいま委員さん御指摘の防災という観点から、鎌倉市の鎌倉文化財防災連絡協議会というものを組織いたしてございます。こちらの方は、昭和47年5月にその協議会を設立いたしてございます。そちらの方は、防災の関係で防災設備を設置した社といいますか、建物を持っている方について、その協議会の中で半額を負担金として持ち主の方が出していただく、残りの半額を市からの助成で賄うという制度で、今現在、運用を進めているところでございます。
 
○高橋 委員  セキュリティーの方はどうですか。
 
○文化財課長  失礼をいたしました。セキュリティーといいますと、盗難防止についてでございますけれども、そういった観点の部分では、まだそういった対応はされてございません。申しわけございませんでした。
 
○高橋 委員  その昔、そうした文化財、国・県・市指定の文化財が、多数鎌倉市内にあるけれども、その管理が非常に難しいということもあって、民間の方たちが声を上げてつくったのが国宝館であると思うんですね、その沿革としてですね。ですから本来、管理し切れないところは、なるべく国宝館に預けていただきたいということが原則で、それでもやっぱり自分のところに置きたいという場合には、やっぱりそれなりのお金をかけてでも、セキュリティーなり防災の面での手当てをしていただくということが、もう大原則だと思うんですよ。指定だけしておいて、あとほうっておくような状況では、ほうっておいたとは言えないんですけれども、結果的にはこういうことになるわけで、やっぱりちょっと市の対応も、これは管理者だけの責任じゃないなと私は思っているんですが、その辺の指導はしてきたんですかね、国宝館に預けてくださいとかね。
 
○文化財課長  委員御指摘のとおり、国宝館の建設の意図というのは、そういった観点もございまして、そういった意味で指定文化財の寄託といいますか、そういったことを御依頼申し上げて、今回のこの事例もございましたので、再度、そういった方向でやっていただくように、考えていただくように、こちらからもお願いをしていきたいというふうに考えております。
 なお、今までやってきたかということにつきましては、恐らく、そういう指導をしてきたんだろうというふうには思っております。
 
○高橋 委員  これは、つい最近ですよね、指定になったのは。
 
○文化財課長  先ほど御説明をさせていただきました。盗難にあった木像につきましては、平成6年に本市の指定をしております。それから、建造物につきましては、平成16年に指定をしてございます。
 
○高橋 委員  建物はちょっと動かすのは大変なんで、防災面で手当をしてもらうようなことは考えてもらうべきだろうとは思うんですが、平成6年以降、国宝館に預けるっていうんですかね、寄託するっていうんですか、そういうことを促したっていうか、お願いしてきた記録っていうのは残っていないんですか。
 
○文化財課長  記録としては残ってございませんが、ただ、寄託をというお話をいたしましても、地元の町内会さんが管理をされている。こういった御神体と言われるものが、まさか盗まれるということは考えてもみなかったんだというお話も今回いただきました。そういった意味の中では、やはり盗難ということも、これからは先、考えていかなきゃいけないというふうに考えまして、先ほど、私どもはこれからも、再度、この指定文化財をお持ちの方々に対して、そういう働きかけをしていきたいというふうに御答弁申し上げました。
 
○高橋 委員  セキュリティーの方の補助も、この際、ぜひ検討していただいて、かぎを壊されて盗まれたわけですから、やっぱり何かのセキュリティー会社がすぐ行く、警察がすぐ行くような仕組みをちゃんと、それでも盗まれるときは盗まれますけれども、やっぱり全く何にもなければやりたい放題になりますんで、ぜひ。それで、そういうことを考えた上で指定をしていく、要するに、それだけ市も持ち出しをしてでも指定をする物件なんだという、そういうこともあると思うんですよ。それなりに税金もかけて指定をしていくんだっていうことが原則になろうかと思いますので、そういうふうなことも含めて、あと、やっぱり管理体制も含めて、自前で管理しているところはもう1回再点検をしていただいて、無人になるようなところは、なるべく補助がつかないうちでもセキュリティーのこととか考えてもらうとか、ケースにもよると思うんですけれども、とりあえず、その全部の国・県・市の指定を受けている文化財があるところを、ひとあたり調査していただいて、無人になるところが何カ所あるのかと、そういうふうなことを調査した上で、どのぐらいの費用があれば、50%補助にしたとしても、できるんだとかっていうある程度腹づもりをして、やっぱり早急にその辺の対応をとってもらいたいと思いますので、ぜひ、調査の方をお願いしたいと思いますが、どうですか。
 
○文化財課長  ただいまの御指摘、私どもも現在市内にございます指定文化財、国・県・市の文化財を持っているところで、無人になるようなところはどこかというようなことで、調査を進めております。
 また、警察の方にもその部分をお願いをしながら、管理をしていかなきゃいけないというふうに思っております。そういった調査を鋭意続けてまいりたいと思っております。
 
○前川 委員長  ほかに御質疑ございませんか。
                  (「なし」の声あり)
 それでは、質疑を打ち切らせていただきます。
 ただいまの報告、了承ということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 はい。了承と確認いたしました。
 それでは、休憩をとります。
               (16時59分休憩   17時00分再開)
 
○前川 委員長  再開いたします。
  ────────── 〇 ─────────────────── 〇 ──────────
 
○前川 委員長  日程第5「議案第40号平成18年度鎌倉市一般会計補正予算(第2号)のうち生涯学習部所管部分について」を議題にいたします。原局から説明をお願いいたします。
 
○神田 生涯学習部次長  議案第40号平成18年度鎌倉市一般会計補正予算(第2号)のうち生涯学習部所管の内容を説明いたします。補正予算に関する説明書の14ページを御参照ください。
 55款教育費、20項社会教育費、10目文化財保護費は、1億3,275万3,000円の追加で、保護整備の経費、史跡買収事業は、史跡永福寺跡の土地買収に関する経費の増額を計上いたしました。
 以上で、説明を終わります。
 
○前川 委員長  質疑ございませんか。
 
○高橋 委員  今、何パーセント公有地化されていますか。
 
○神田 生涯学習部次長  史跡永福寺跡につきましては、今回の買収を含めますと84.1%の公有地となる予定です。
 
○高橋 委員  わかりました。
 
○前川 委員長  ほかに質疑ありませんか。
                  (「なし」の声あり)
 それでは、質疑を打ち切ります。
 総務常任委員会への送付意見がありますでしょうか。
                  (「なし」の声あり)
 なしと確認いたします。
 それでは、休憩に入らせていただきます。暫時休憩いたします。
               (17時02分休憩   17時03分再開)
 
○前川 委員長  それでは、再開いたします。
  ────────── 〇 ─────────────────── 〇 ──────────
 
○前川 委員長  日程第6報告事項(1)「国指定史跡の新指定及び追加指定の準備状況について」を議題にいたします。原局から報告をお願いいたします。
 
○世界遺産登録推進担当課長  報告事項(1)国指定史跡の新指定及び追加指定の準備状況について、新指定1件、追加指定3件、計4件の御報告をいたします。お手元の資料1をごらんください。これは今回御報告する史跡指定予定4件の概要を示したものです。
 初めに新指定ですが、資料2(仮称)一升桝遺跡史跡指定予定範囲図をあわせてごらんください。
 一升桝遺跡は、土塁に囲まれた方形の桝形遺構を中心とした遺跡で、鎌倉の西方、大仏切通から極楽寺方面へ延びる山稜部の尾根上という、交通路をおさえる場所に位置しています。平成10年度に詳細分布調査、平成12年度に発掘調査が行われ、13世紀後半には存在していたと推定され、極楽寺坂開削以前の京鎌倉往還の主要な道に関連して存在することから、関などの交通遺跡であると想定されています。こうした桝形遺構は、極楽寺坂を挟んだ南側山稜部にも存在し、五合桝遺跡として知られています。
 鎌倉の西側の出入り口である極楽寺地区には承久元年、北条泰時創建の伝えを持つ成就院、北条時頼創建と伝える聖福寺、正元元年、北条重時創建と伝えられる極楽寺があり、この地区を北条氏が支配していたことが伺われます。
 この桝形遺構は、京鎌倉往還などの交通路支配が北条氏によってどのように行われたのかを知る上で、また鎌倉時代の交通路支配と寺院の関係を知る上でも重要であり、一升桝遺跡を中心とした極楽寺坂北側の山稜部のうち、遺構が良好に残る範囲について史跡指定を行い適切な保護を図るものです。指定予定範囲は、資料に網かけのしてある区域であり、指定予定面積は約1万4,500平方メートルとなります。
 なお、一升桝遺跡については、本年8月に史跡指定申請を文部科学大臣あてに行なっているところでございます。
 次に、資料3の史跡朝夷奈切通追加指定予定範囲図をごらんください。
 鎌倉七口の一つである朝夷奈切通は、鎌倉の外港である六浦のある金沢と鎌倉を結ぶ、鎌倉の主要な交通路の一つとして、昭和44年には横浜市域部分と合わせて切通周辺部が史跡指定され、その後、切通西側の納骨堂跡を検出した地点が、朝比奈砦として平成15年に追加指定されています。平成11年度に詳細分布調査、平成12年度に発掘調査を実施したところ、切通周辺の山稜部には防御的遺構に加え、祭祀や葬送にかかわる遺構が確認されました。このため、これら遺構を良好に残す周辺山稜部について追加指定を行い、適切な保護を図るものです。
 追加指定予定範囲は、資料に網かけのしてある区域であり、指定予定面積は約5万4,000平方メートルとなります。
 続いて、資料4の史跡名越切通追加指定予定範囲図をごらんください。
 鎌倉七口の一つである名越切通は、鎌倉と三浦方面を結ぶ、鎌倉の主要交通路の一つとして、昭和41年に逗子市域で史跡指定され、その後、昭和56年、昭和58年に逗子市によって順次追加指定されています。鎌倉市域の既指定区域は、昭和58年の逗子市域の追加指定と同時に指定されています。昭和54年度に分布調査、平成12年度に発掘調査を実施したところ、切通周辺の山稜部には防御的遺構に加え、祭祀や葬送に関わる遺構が確認されました。このため、これら遺構を良好に残す周辺山稜部について追加指定を行い、適切な保護を図るものです。
 追加指定予定範囲は、資料に網かけのしてある区域であり、指定予定面積は約8万3,000平方メートルとなります。
 続いて、資料5の史跡仮粧坂追加指定予定範囲図をごらんください。
 鎌倉七口の一つである仮粧坂は、鎌倉と武蔵方面を結ぶ、鎌倉の主要交通路の一つとして、昭和44年に史跡指定されました。この地域には、防御的遺構として大堀切が、また、仮粧坂外側の葬送関連の遺構として市指定史跡である瓜ケ谷やぐら群が存在することが知られていました。また、平成7年度に詳細分布調査、平成12年度に発掘調査を実施したところ、周辺の山稜部には防御的遺構に加え、祭祀や葬送に関わる遺構も確認されています。現在の指定範囲は、鎌倉の内側に向かう道を中心とする範囲のみとなっているため、小町屋や刑場が存在したとされる平場等の遺構を含め、これら遺構を良好に残す周辺山稜部について追加指定を行い、適切な保護を図るものです。
 追加指定予定範囲は、資料に網かけのしてある区域であり、指定予定面積は約9万3,000平方メートルとなります。
 これらの追加指定につきましては、本年度の申請に向けて、今後とも文化庁、神奈川県及び土地所有者等と協議を行い、 作業を進めていきたいと考えています。
 以上で報告を終わります。
 
○前川 委員長  御質疑はありませんか。
 
○高橋 委員  これは、最終的には公有地化していくということでいいわけですか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  この史跡追加指定が終わった後の手順としまして、保存管理計画を策定してまいります。史跡の公有地化については、その中で協議をしていただきますけれども、基本的には、活用計画の中で考えられる範囲が公有地化を進めていくというような方向になるのではないかというふうに考えております。
 
○高橋 委員  例えば、永福寺なんかは随時やっていますけれども、仮粧坂なんかは、もう既に指定した中にかなり住宅地も含まれているんですよね。こういうところは、これはずつとこのままになっていっちゃうんですかね。
 
○世界遺産登録推進担当課長  仮粧坂の中にある現指定地付近の中に、主に住宅地等が入っています。そのほか、追加指定の中にはお宮さんも含まれています。そういった別途の土地利用されているところもあります。そういったところの今後の史跡のあり方、また、その現状変更のあり方等もあわせて、その保存管理計画の中で協議されていくというふうに考えています。
 ただ、史跡指定しました範囲をすべて公有地化していくというような考え方は、基本的には持っていないということでございます。
 
○高橋 委員  その国の指定史跡ですから、当然、国の意思で最終決定していくんだろうと思うんですけれども、その保存管理計画っていうのは、国の方と協議をして決定するものなんですか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  保存管理計画は、今後その史跡をどのように管理していくかということを定める行政計画として位置づけられます。その計画を定めるに当たっては、通常、学識者や地元地権者等を含めた、関係者を含めた委員会を設置して、その中で協議をして定めてまいりますが、そこに文化庁の方からも、また神奈川県からも、関係機関からオブザーバーとして参加をしていただいています。そうした協議を踏まえて、保存管理計画を策定しているところでございます。
 
○高橋 委員  かつて、大仏の指定のときに、お墓の部分をわざわざ外して指定をしたっていうケースがあって、今回は、その神社の部分が指定の範囲に入っているということで、その地主さんの、管理している方の意向を踏まえて段階的にやっているのかなというふうに思いますが。本来、そういうこととは別の次元で、この範囲は史跡ですよと、国の指定はまだされないまでも、この範囲は、要するに仮粧坂だったら仮粧坂の史跡の範囲ですよということがあって、それで指定をしていくのは段階的に指定をしていくというようなことがあるべきだと思うんですよ。それが逆に、ちっちゃく、少しずつ広げていくようなやり方になっているもんですから、ちょっとつかみにくいところがあるんですけれども、その辺も、もうそろそろ、大分、市内全域の国の重要な遺跡っていうのはオーソライズされてきていると思いますから、最終的には、この範囲までというようなことをやっぱり示していただいて、その中で、その段階的に保存管理計画をつくって指定に向けて取り組んでいくというんですかね、そういうことをちょっと考えていっていただきたいなと思うんですけど、どうでしょうかね。
 
○世界遺産登録推進担当課長  史跡指定の基本的な考え方に当たりまして、現時点では、今委員さんおっしゃられるように、本来、史跡として保護すべき範囲というものをまず考え、学術的な検証を進める。今回お示ししました切通関係の3件につきましては、基本的にはそういう範囲で考えています。
 現在、この中にある地権者さんに、史跡指定の同意をいただく作業を今進めております。結果的に今回の同意が得られないということもあります。ただ史跡指定については、同意が得られたところを指定していくということが原則になりますので、結果としてそういう範囲が今後除かれると、今回の指定の範囲から除かれるということはあります。ただ、あくまでも史跡の指定を今後進めていく、追加指定をしていくという範囲に位置づける中で、保存管理計画の中では整理をしていくというふうな考え方を持っています。
 
○高橋 委員  今、その指定史跡ということで御報告をいただいているんですけれども、これは世界遺産の中でコア史跡になっていく部分でありますし、世界遺産という位置づけになろうがなるまいが、ある面では鎌倉の貴重な遺産であり観光資源であるという、そういう視点も大切なことだと思うんですよ。
 それで、例えば極楽寺の一升桝のところが指定される予定に入りましたけれども、ここも実際に発掘調査をしている際も、地主さんが、だれでもかれでも行ったり来たりしては困るということの中で、我々がその調査をしている現場を見に行くにしても、何日の何時というふうに指定をして、静かにその場所を通って史跡発掘調査している場所まで行っているわけですよね。これは指定だけしていただいて、それが一般の皆さんがどんなところかということが見えない、見られないという状況になるというのも、これも何か非常に世界遺産登録に向かってやる取り組みにしては、ちょっと足りない取り組みじゃないかなと。
 ですから、そういう地主さんの御理解をいただいて、どういう形で上まで見に行けるようなことをしていくのかとか、そこの通路が史跡として位置づけできるのかできないのか。できるならば御理解をいただいて、広げていく中で、そこまで行く通路も確保していくとか、その史跡の価値がないならば、やっぱり通路として、例えば、じゃあ、そこのところはもう有料で通していただいてもいいですよと、関所を設けて有料で通していただいてもいいですよと、そんなこともやっても、拝観料取るぐらいですから、寺が、それも一つの方法でもありますし。ただ指定だけして、そこまで行く道はありませんから一般の人は見られませんよみたいな形では、これはちょっとまずいなというふうに思いますんで、その辺もちょっと検討していただきたいんですが、どうでしょうね。
 
○世界遺産登録推進担当課長  今回の史跡指定含めまして、今、世界遺産担当で準備をしているものについては、当然、コア候補としての位置づけを前提に準備を進めています。
 そうなりますと、委員さん御指摘のとおり、公開ということを考えていかなくてはいけないというふうに十分認識しているつもりです。
 最終的に、例えば永福寺のように、整備計画を策定して本格的な整備を行っていくというのは、計画的に進めなければならないだろうというふうに考えていますが、当面、その公開に向けて管理的な整備といいますか、最低限、通路の確保とか、案内板の設置といった管理的な整備については、登録までの期間に、一定の対応を登録に向けた準備として考えていきたいというふうに思っております。
 
○松中 委員  一つは、銭洗弁天、どうしてだめなの、これ。すごい人気があるんで。僕、すごくあやかりたいと。
 
○世界遺産登録推進担当課長  今回、史跡の追加指定をするに当たりまして、単に道だけではなくて、周辺の防御的な遺構とか、それから、祭祀、葬送に関連する遺構を含めることで、切通の一体的な本質的な価値というものが示せるという考え方で追加指定をしています。
 そういった中で、この銭洗弁天については、別の遺構、その切通というものに直接かかわる遺構ということには当てはまらないということで、この仮粧坂の史跡の指定の範囲からは除かれているというふうに考えています。
 
○松中 委員  これ、史跡に値するような場所じゃないの。
 
○世界遺産登録推進担当課長  済みません。銭洗弁天に関する詳細なちょっと今、資料として持っていないんですが、もし、史跡指定をしていくとなれば、仮粧坂の指定の拡大ではなくて、単独としての史跡指定を考えるような、要するに、別の視点からの検討が必要だろうというふうに考えます。
 
○松中 委員  もう一つ、この源氏山公園、右下の方、これどうして入らないの。
 いや、僕は何を言いたいかというと、これ既に、もう公園なんだよね。だから、非常にこういうことをして広げると、史跡公園的に非常にいいと思うんで、せっかくだから扇ガ谷一丁目のこの、何でこれ土地、個人的な土地じゃないの、市のものなの、入れて、史跡公園でもっと活用したらいかがなという質問をしたかったんで。
 だって、ずっとこれ全部、日野俊基とかみんなあるんだよ。
 
○世界遺産登録推進担当課長  この史跡指定の予定範囲につきましては、歴史遺産検討委員会の方に報告をして、そこでの学術的検討を踏まえて、一応、これが基本的な考え方で、ここから作業に入りたいというような形でさせていただいています。
 そうような中で、基本的には仮粧坂という坂、道にかかわる、それを切通として一体的な本質的な価値を構成するものというような視点で範囲をとらえているというふうに御理解いただければというふうに思います。
 
○松中 委員  いや、だから私の考えは、それは中心的なものは仮粧坂でもいいんだけど、こういう銭洗もあるし、海蔵寺もあるし。海蔵寺なんか、これ別の意味で史跡指定していいじゃないかと思うし、特に、養老さんこの辺に住んでいるからいいなと思って、世界遺産でね。それから、源氏山も入れて史跡公園的に考えたらいかがかなと思うんで、そういう意味でしたんだけど、今後検討してもらいたい。
 それと、この全部、今後の日程はどうなっているの。指定予定案件ということで出されているけど、これから追加指定なり新しく新指定するなりの手続論としての、これからの展開ですね、今後どんなふうになっていくんですか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  切通の3件につきましては、今、この範囲内の地権者さんに史跡指定の同意に当たっての作業を行っております。作業は、特に朝夷奈、仮粧坂についてはほぼ進捗をしておりまして、名越がもう少し時間を要するというような状況でございますが、この3件につきましては、この12月の申請に向けて、その作業を進めていきたいというふうに考えています。
 一升桝につきましては、この8月に文化庁の方に申請の書類は提出をしているという状況になってございます。
 
○松中 委員  そうすると、ここ一、二年のうちに、答申が出るんですか。珍しい例だね、これ、こんな一升桝っていうのは。
 
○世界遺産登録推進担当課長  一升桝につきましては、本年の11月ごろに答申が出るというふうに考えられます。これは答申後に、答申の内容につきましては改めて議会の方に、また報告をさせていただきたいというふうに考えております。
 その他3件につきましては、来年以降の答申の予定になるというふうに思います。
 
○松中 委員  直接的に関係ないんですけれども、こういう切通とか、その際にやぐらがあるんですよね。やぐらの考え方が最近ちょっと違っていて、後からああいう五輪塔の小さいものが入ってきたんではないかと、そうじゃなくて、あそこは宿駅、要するに、こうやってずっとこれでいくと、京都へ行く道とかいろんな行く道の途中に、当時宿なんかないから、そこで宿るというような意味の場所ではなかったのかという説が出てきているんですけれど。その辺の考え方とか、その辺の遺構の扱いというのは検討されているんですかね。わかんないですかね。いや、本当にそうなのよ、これ。大事なことなんです。
 
○世界遺産登録推進担当課長  先ほども一応この学術的な内容については、私どもの学芸員が調査をし、歴史遺産検討委員会にはそのお考えを示して御検討いただいているわけなんですが、やぐらについては、まだまだ委員さん御指摘のように、今後の研究を進めなきゃいけない部分というのは多分にあると思うんですが、今現時点では、鎌倉の非常に特徴的な遺構でありますけれども、葬送、祭祀といいますか、そういう形での位置づけとして、価値づけされる遺構だというような形で今整理しています。
 やぐらをその切通の中に、やぐらのある部分を切通の中に含めるのも、切通があって初めてそこにやぐらをつくったという中で、一体的にとらえるものだろうというふうに考えているところでございます。
 
○前川 委員長  よろしいですか。ほかに質疑ございますか。
                  (「なし」の声あり)
 では、質疑を打ち切ります。
 ただいまの報告で、了承ということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 了承と確認いたしました。
  ────────── 〇 ─────────────────── 〇 ──────────
 
○前川 委員長  次に報告事項(2)「鎌倉世界遺産登録推進協議会の発足について」を議題にいたします。原局からの報告をお願いいたします。
 
○世界遺産登録推進担当課長  報告事項(2)鎌倉世界遺産登録推進協議会の発足について御報告いたします。
 平成18年7月24日に、市内60数団体が参加した設立総会が開催され、鎌倉世界遺産登録推進協議会が発足いたしました。資料6、鎌倉世界遺産登録推進協議会設立趣意書をごらんください。この趣意書には、鎌倉の歴史的遺産が多くの人々に理解され、大切に保全され、未来後世の人々にきちんと継承されることが、世界遺産登録の目的であること、そして登録に向けた取り組みを一体となって進めていくことが必要であり、そのために本協議会を設立する、という設立の趣旨が述べられており、設立総会で採択されたものです。
 次に、本協議会の会則ですが、資料7、鎌倉世界遺産登録推進協議会会則をごらんください。第1条、目的ですが、本協議会は鎌倉が世界文化遺産として登録されることを市民が一体となって目指す活動を行う旨を記載しています。
 以下、構成員、役割・活動、組織、事務局等の事項について、それぞれ定めています。
 次に、本協議会の活動内容ですが、資料8、鎌倉世界遺産登録推進協議会活動の進め方(基本的な考え方)をごらんください。この内容は、本協議会の会則を補完するもので、当面の活動に関する基本的な考え方、方針を示すものです。
 この中で、本協議会の運営や活動の目的は、あくまで設立の趣旨にのっとって、世界文化遺産への登録を目指すものであること、及び構成員はそれぞれの団体の活動等の特性に応じて、本協議会の活動に協力、参加していくこととしています。また、本協議会の、実質的な活動主体として、登録推進事業部会及び広報部会の2部会を設置することとしています。
 登録推進事業部会につきましては、平成18年度の取り組みとして、主体的に行う事業や、各団体が実施している事業との協働などについて検討される予定ですが、さらに、世界遺産登録事業の浸透を図っていくための説明会などについて、この部会で基本的な進め方等を協議してもらい、その意見を参考にしてまいりたいと考えています。
 なお、第1回の登録推進事業部会は、9月中に開催する予定で準備が進められております。広報部会については、推進協議会の情報を発信していくため、会報を発行する予定で、既に9月1日に第1回部会が開催され、協議が始められています。
 次に、資料9、鎌倉世界遺産登録推進協議会会長等理事名簿をごらんください。会長には、東京大学名誉教授の養老孟司氏が設立総会において全員の賛同により選出されており、副会長以下の方々は名簿に記載のとおりでございます。以上、趣意書、会則、活動の進め方などについては、設立総会でそれぞれ承認され、今後これらに基づいて活動が進められていく予定です。市といたしましても、市と市民が一体となって世界遺産登録を推進していくため、できる限り、本協議会と連携した取り組みを進めていきたいと考えています。
 以上で報告を終わります。
 
○松中 委員  この構成メンバーの中の15番、鎌倉造園界、この界って、これでいいんですかね。
 
○世界遺産登録推進担当課長  鎌倉造園界さんの界は、この字を使うということで確認をさせていただいております。
 
○松中 委員  この中に、鎌倉ユネスコとか何かって、そういう会ないんだね。鎌倉にあるよね、ユネスコ支部とかね。
 
○世界遺産登録推進担当課長  鎌倉ユネスコさんは、この協議会の設立以前に、その協議会の設立を準備会という形で協議を行いました。そのときには鎌倉ユネスコさんは御参画いただいていたんです。それで設立に当たりまして引き続きの参加を呼びかけましたところ、8月に設立総会を開いて会としての意向を決定したいということで、この名簿の段階では参加が確定しておりませんでしたが、一応、その総会後に正式に参加をするということで、9月に入りましてからなんですが、御連絡をいただいているところでございます。
 
○松中 委員  あと一つ、これ協議会つくると非常にどの程度プレッシャーをかけられるの。文化庁に対してやるの、ユネスコに対してやるの、これ。ただわいわいやって、要するにどういうことなのこの会は、基本的には。
 
○世界遺産登録推進担当課長  世界遺産登録を進めるに当たりましては、基本的に行政だけで進めるということではなくて、登録後の遺産の保全等についても、やっぱり市民の協力というものがあって初めて成り立つと。そういう意味では世界遺産登録進めていく段階から、多くの市民の方々の御理解と御協力をいただきたいということが大きな趣旨でございます。
 ただ、これはユネスコの方の世界遺産登録のための作業指針というものがございますが、その作業指針の中でも、こうした登録推薦準備に当たって行政機関だけではなく、NPOその他市民等々の取り組みが非常に大切であるということは、その作業指針の中でもうたわれており、そうしたことからも今回の協議会の設立というのは意味のあることだというふうに受けとめております。
 
○松中 委員  いや、何を言いたかったかというと、何カ所か行って聞いたら、知らないうちに指定されちゃったというようなところがあったんでね、余りそういう運動しなくても指定されるところは指定されちゃうんだなと、そういうことなんでね。騒がないとこれいけないのかなと思って。じゃあ、大いに騒ぎましょう。
 
○高橋 委員  今のちょっと協議会の関係ですけど、これの趣旨に賛同して入りたいよというところは、これからもどんどんふえていくということでいいですか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  基本的にその設立総会後も、今のユネスコさんのようにお申し出があって参画するということはございます。基本的には、この会の趣旨に御賛同いただければ自由に御参画いただきたい。
 ただ、今現時点では、団体としての参加ということで今は会が成立しています。今後、一般の個人としての市民の方の参加をどのようにしていくか、また、組織の拡大というものをどのように図っていくか、これらは登録推進部会の中で協議をしていく課題だろうというふうに考えております。
 
○高橋 委員  世界遺産に登録していくその趣旨とか心構えとか、ある意味で、オーソライズしていく中ではいろんな団体に加わっていただくというのは大変いいことだと思います。
 それで一つお願いをしたいんですけれども、やっぱり建設業協会ですね、何か保全とは逆みたいなんですけれども、つい最近、斉藤建設さんの6条やっていく、これ入っていますか。
             (「入っています、9番目に。」との声あり)
 9番目に。そうか。そういうところに、ぜひ、その趣旨を説明していただいて、やっぱりやっちゃったら取り返しつかないじゃないですか。そういうそれぞれの団体で、やっぱりやっていただきたい役割っていろいろあると思うんですよ。全体の中でやってもらうこともあるでしょうけれども、個別にやってもらいたい、要するに、やってほしくないというんですかね。やっぱりその辺は十分配慮してやっていただかないと、せっかく指定に向けてやっているのに、コア史跡のすぐ近くを形質変更したり、すぐ近くに不法投棄をしたり、そういうことがあると、やっぱり当然、指定になっても取り消しになる可能性もありますし。それから、宇治の平等院なんかでも近くに大きなマンションが建つとか、そういうことも、やっぱり建設業界としてもコア史跡の周り、バッファーゾーンのところについては、そういう高い建物を計画しないだとか、そういうふうなことについても、そういう意味からすると設計会社なんかも呼びかけなきゃいけないなと思いますけれども、そういうところの意識をやっぱりお願いをしていかないと、これからやっぱりいろんな面で問題になろうかと思いますので、ぜひ、そういうふうな個別の取り組みもしていただきたいと思いますが、どうでしょう。
 
○世界遺産登録推進担当課長  世界遺産に限らず、文化財の保護というのは行政だけでできるものでは決してないと。非常に多くの方々の御理解と御協力があって初めて、本来の保全というものがなされていくんだろうというふうに考えます。世界遺産登録というのを契機にこうした推進協議会ができて一様にその情報を伝えていく、とりあえずネットワークはできているわけですので、ぜひ、世界遺産登録に向けた本来の文化財の保全ということを中心とした考え方を、ぜひ、こうした皆様方に市としても協議会としての活動の中で、積極的に発信をしていきたいというふうに考えております。
 
○高橋 委員  それから、ちょっとこの中には入ってはいないんですけれども、今後の取り組みの中で、いろんなシンポジウムを開いていこうとか、そういう話もちょっと漏れ聞いているんですけれども、何かそんなことを考えているんでしょうか。
 
○世界遺産登録推進担当課長  登録推進に向けた事業、どのような取り組みがあるかというところで、まず、登録推進事業部会の中での議論を待ってというふうに考えております。ただ、シンポジウムというのは、一つの非常に効果的な方法だろうということは考えています。
 ただ、あと、既に市民団体等でシンポジウムを継続して行っているところもございます。そういったところとの協働というのも一つの方法ではないかというふうには考えております。
 
○高橋 委員  ちょっとこれ一つお願いなんですけれども、非常に鎌倉と境遇が似ているという意味で、モンゴルのハラホリン市というところがあるんですけど、そこはちょうど同じ800年前に首都だったところで、もう既に世界遺産には登録をされているんですね。そこと仲のいい都市として、市民が交流するような都市として、将来的に位置づけてほしいなというふうに願っているんですけれども、そういったシンポジウムがあるようなときには、ぜひ、声をかけていただきたいなと。
 実は、8月に小泉さんがモンゴルに行ったときに、そのハラホリン市に日本のODAで幾らって言いましたかね、200億かな、20億か、博物館を建設をするっていう約束をしてきました。九つぐらいの約束をしたんですけど、そのうちの一つがそういう約束なんですね。ちょうどその時期に私も行っていまして、じゃあ、もしその博物館ができたときには、鎌倉のコーナーもつくっていただけないかと、そういうお願いをしたんですけれども、それはおもしろいわねっていうふうな、ちょっと女性の市長さんなもんですから、そんな話もしておりましたんで、お互いの市のそういう博物館みたいなところで。ちょうど800年前、元寇の後にハラホリンから鎌倉まで来ているというようなこともありますし、何か非常に近い関係になれるんじゃないかなというふうに思っておりますので、そんなこともちょっと一つ頭の片隅に入れておいていただきたいなというふうに思うんですが。
 
○文化財課長  大変ありがたいメッセージをいただきまして、ありがとうございます。博物館の部分を検討する立場として、情報を承らせていただきました。今後とも検討させていただきます。
 
○前川 委員長  ほかに質疑ありませんか。
                  (「なし」の声あり)
 それでは、質疑を打ち切ります。
 ただいまの報告、了承ということでよろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 はい。了承と確認いたしました。
 それでは、職員退室のため、暫時休憩いたします。
               (17時39分休憩   17時40分再開)
 
○前川 委員長  再開いたします。
  ────────── 〇 ─────────────────── 〇 ──────────
 
○前川 委員長  日程第7「閉会中継続審査案件について」事務局から報告お願いいたします。
 
○事務局  6月定例会において、継続審査となっております陳情3件の取り扱いについて、御協議をお願いします。
 
○前川 委員長  いかがでしょうか。
 
○高橋 委員  一応、日程確認で審査するっていうこと言っていないですから、そのままになるんですけれども、一応、何の案件か確認しておきます。
 
○前川 委員長  内容をお願いします。
 
○事務局  継続審査となっている陳情3件ですが、平成17年度陳情第4号義務教育費国庫負担制度の堅持に関する陳情、平成17年度陳情第6号地方の財政力を強化し、義務教育費国庫負担制度を維持することについての陳情、平成17年陳情第13号国・県に私学助成制度の充実を求める意見書の採択と鎌倉市の私学助成制度拡充についての陳情、以上でございます。
 
○前川 委員長  はい、以上の三つでございます。継続審査とすることでよろしいですか。
                  (「はい」の声あり)
 では、確認をさせていただきました。
 
○事務局  ただいま確認されました3件につきまして、最終本会議において、閉会中継続審査要求を行うことについて御確認をお願いします。
 
○前川 委員長  よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 はい、確認いたしました。
  ────────── 〇 ─────────────────── 〇 ──────────
 
○前川 委員長  それでは、日程第8「その他」ということで、次回委員会の開催について、事務局お願いいたします。
 
○事務局  委員長報告の確認をさせていただきたいと思います。9月28日木曜日、11時30分から、場所は議会第1委員会室でよろしいかどうか、確認をお願いします。
 
○前川 委員長  よろしいでしょうか。
                  (「はい」の声あり)
 はい。以上確認いたしました。
 それでは、長いことお疲れさまでした。文教常任委員会を閉会いたします。
 以上で本日は閉会した。


 以上は、会議の顛末を記録し、事実と相違ないことを証する。

   平成18年9月12日

             文教常任委員長         前 川 綾 子

                 委 員         納 所 輝 次