平成16年 2月定例会
第5号 3月23日
○議事日程  
平成16年 2月定例会

          鎌倉市議会2月定例会会議録(5)
                                   平成16年3月23日(火曜日)
〇出席議員 27名
 1番  千   一   議員
 2番  中 村 聡一郎 議員
 3番  岡 田 和 則 議員
 4番  白 倉 重 治 議員
 5番  大 石 和 久 議員
 6番  松 尾   崇 議員
 7番  三 輪 裕美子 議員
 8番  吉 岡 和 江 議員
 10番  澁 谷 廣 美 議員
 11番  古 屋 嘉 廣 議員
 12番  高 橋 浩 司 議員
 13番  伊 東 正 博 議員
 14番  藤 田 紀 子 議員
 15番  伊 藤 玲 子 議員
 16番  森 川 千 鶴 議員
 17番  小田嶋 敏 浩 議員
 18番  児 島   晃 議員
 19番  助 川 邦 男 議員
 20番  和 田 猛 美 議員
 21番  大 村 貞 雄 議員
 22番  嶋 村 速 夫 議員
 23番  野 村 修 平 議員
 24番  福 岡 健 二 議員
 25番  松 中 健 治 議員
 26番  前 田 陽 子 議員
 27番  赤 松 正 博 議員
 28番  清 水 辰 男 議員
    ────────────────────────────────────────
〇欠席議員 なし
    ────────────────────────────────────────
〇議会事務局出席者
 事務局長      西 山 元 世
 次長        小 山   博
 次長補佐      磯 野 則 雄
 次長補佐      山 田 幸 文
 次長補佐      福 島 保 正
 議事担当担当係長  小 島 俊 昭
 調査担当担当係長  原 田 哲 朗
 書記        鈴 木 晴 久
 書記        西 山   朗
 書記        谷 川   宏
 書記        内 田 彰 三
    ────────────────────────────────────────
〇理事者側説明者
 番外 1 番 石 渡 徳 一  市長
    ────────────────────────────────────────
〇議事日程
               鎌倉市議会2月定例会議事日程 (5)
                                 平成16年3月23日 午後2時開議
 1 諸般の報告
 2 議席の変更について
 3 議会運営委員会委員の辞任について
 4 議会運営委員会委員の補欠選任について
 5 平成16年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会委員の辞任について
 6 平成16年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会委員の補欠選任について
 7 陳情の取り下げについて
 8 陳 情 第 58 号 二階堂緑苑台のグループホームについての陳情         観 光 厚 生
                                         常任委員長報告
 9 議 案 第 74 号 鎌倉市深夜花火の防止に関する条例の制定について       総務常任委員長
                                         報     告
 10 議 案 第 75 号 鎌倉市既成宅地等防災工事資金助成条例の一部を改正する  ┐
           条例の制定について                   │
   議 案 第 76 号 鎌倉市非常勤特別職職員の報酬及び費用弁償に関する条例  │
           の一部を改正する条例の制定について           │
   議 案 第 77 号 鎌倉市職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例  │
           の制定について                     │
   議 案 第 79 号 鎌倉市市税条例の一部を改正する条例の制定について    │
   議 案 第 80 号 鎌倉市小児の医療費の助成に関する条例の一部を改正する  │
           条例の制定について                   │
   議 案 第 81 号 鎌倉市腰越漁港管理条例の一部を改正する条例の制定につ  │ 平成 16 年度
           いて                          │ 鎌倉市一般会計
   議 案 第 82 号 鎌倉市スポーツ施設の設置及び管理に関する条例の一部を  │ 予算等審査特別
           改正する条例の制定について               │ 委 員 長 報 告
   議 案 第 83 号 鎌倉市子ども会館の設置及び管理に関する条例及び鎌倉市  │
           子どもの家条例の一部を改正する条例の制定について    │
   議 案 第 67 号 平成16年度鎌倉市一般会計予算              │
   議 案 第 68 号 平成16年度鎌倉市下水道事業特別会計予算         │
   議 案 第 69 号 平成16年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業  │
           特別会計予算                      │
   議 案 第 70 号 平成16年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算      │
   議 案 第 71 号 平成16年度鎌倉市老人保健医療事業特別会計予算      │
   議 案 第 72 号 平成16年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計予算    │
   議 案 第 73 号 平成16年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算        ┘
 11 閉会中継続審査要求について
    ────────────────────────────────────────
〇本日の会議に付した事件
 1 諸般の報告
 〇 議会議案第11号 白倉重治議長に対する問責決議について             吉岡和江議員
                                          外 2 名 提 出
 〇 議会議案第12号 高橋浩司議員に対する問責決議について             助川邦男議員
                                          外 5 名 提 出
 2 議席の変更について
 3 議会運営委員会委員の辞任について
 4 議会運営委員会委員の補欠選任について
 5 平成16年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会委員の辞任について
 6 平成16年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会委員の補欠選任について
 7 陳情の取り下げについて
 8 陳 情 第 58 号 二階堂緑苑台のグループホームについての陳情         観 光 厚 生
                                         常任委員長報告
 9 議 案 第 74 号 鎌倉市深夜花火の防止に関する条例の制定について       総務常任委員長
                                         報     告
 10 議 案 第 75 号 鎌倉市既成宅地等防災工事資金助成条例の一部を改正する  ┐
           条例の制定について                   │
   議 案 第 76 号 鎌倉市非常勤特別職職員の報酬及び費用弁償に関する条例  │
           の一部を改正する条例の制定について           │
   議 案 第 77 号 鎌倉市職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例  │
           の制定について                     │
   議 案 第 79 号 鎌倉市市税条例の一部を改正する条例の制定について    │
   議 案 第 80 号 鎌倉市小児の医療費の助成に関する条例の一部を改正する  │
           条例の制定について                   │
   議 案 第 81 号 鎌倉市腰越漁港管理条例の一部を改正する条例の制定につ  │ 平成 16 年度
           いて                          │ 鎌倉市一般会計
   議 案 第 82 号 鎌倉市スポーツ施設の設置及び管理に関する条例の一部を  │ 予算等審査特別
           改正する条例の制定について               │ 委 員 長 報 告
   議 案 第 83 号 鎌倉市子ども会館の設置及び管理に関する条例及び鎌倉市  │
           子どもの家条例の一部を改正する条例の制定について    │
   議 案 第 67 号 平成16年度鎌倉市一般会計予算              │
   議 案 第 68 号 平成16年度鎌倉市下水道事業特別会計予算         │
   議 案 第 69 号 平成16年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業  │
           特別会計予算                      │
   議 案 第 70 号 平成16年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算      │
   議 案 第 71 号 平成16年度鎌倉市老人保健医療事業特別会計予算      │
   議 案 第 72 号 平成16年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計予算    │
   議 案 第 73 号 平成16年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算        ┘
 11 閉会中継続審査要求について
    ────────────────────────────────────────
               鎌倉市議会2月定例会諸般の報告 (3)

                    平成16年3月23日

1 3 月 5 日 総務常任委員長から、次の議案について委員会の審査を終了したので、本会議に報告
          したい旨の届け出があった。
  議 案 第 74 号 鎌倉市深夜花火の防止に関する条例の制定について
2 3 月 16 日 平成16年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員長から、次の議案について委員会の審
          査を終了したので、本会議に報告したい旨の届け出があった。
  議 案 第 67 号 平成16年度鎌倉市一般会計予算
  議 案 第 68 号 平成16年度鎌倉市下水道事業特別会計予算
  議 案 第 69 号 平成16年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計予算
  議 案 第 70 号 平成16年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算
  議 案 第 71 号 平成16年度鎌倉市老人保健医療事業特別会計予算
  議 案 第 72 号 平成16年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計予算
  議 案 第 73 号 平成16年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算
  議 案 第 75 号 鎌倉市既成宅地等防災工事資金助成条例の一部を改正する条例の制定について
  議 案 第 76 号 鎌倉市非常勤特別職職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例の制
          定について
  議 案 第 77 号 鎌倉市職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例の制定について
  議 案 第 79 号 鎌倉市市税条例の一部を改正する条例の制定について
  議 案 第 80 号 鎌倉市小児の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の制定について
  議 案 第 81 号 鎌倉市腰越漁港管理条例の一部を改正する条例の制定について
  議 案 第 82 号 鎌倉市スポーツ施設の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定につい
          て
  議 案 第 83 号 鎌倉市子ども会館の設置及び管理に関する条例及び鎌倉市子どもの家条例の一部を改
          正する条例の制定について
3 3 月 16 日 観光厚生常任委員長から、次の陳情について委員会の審査を終了したので、本会議に
          報告したい旨の届け出があった。
  陳 情 第 58 号 二階堂緑苑台のグループホームについての陳情
4 次の陳情については、提出者から取り下げたい旨の届け出を受けた。
  3 月 9 日 平成14年度陳情第6号鎌倉市夜間花火規制条例制定についての陳情
  3 月 18 日 平成14年度陳情第35号深夜の花火禁止条例の制定についての陳情
5 3 月 3 日 平成16年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会において、正・副委員長が次のとお
          り選任された。
             委員長   大 村 貞 雄
             副委員長  伊 東 正 博
6 3 月 18 日 高橋浩司議員から、議会運営委員会委員を辞任したい旨の届け出があった。
7 3 月 18 日 高橋浩司議員から、平成16年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会委員を辞任した
          い旨の届け出があった。
8 3 月 17 日 鎌倉同志会から、高橋浩司議員が退会した旨の届け出があった。
9 次のとおり新会派結成の届け出があった。
  3 月 17 日 名   称  リバティー鎌倉
          所属議員数  1名
          代   表  高 橋 浩 司
10 3 月 23 日 各常任委員長から、別紙要求書のとおり、それぞれ閉会中継続審査の要求があった。
    ────────────────────────────────────────
                   (出席議員  27名)
                   (14時00分  開議)
 
○議長(白倉重治議員)  定足数に達しましたので、これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程は、お手元に配付いたしましたとおりであります。
 会議規則第142条の規定により、本日の会議録署名議員を指名いたします。25番 松中健治議員、26番 前田陽子議員、27番 赤松正博議員にお願いいたします。
    ────────────〇─────────────〇─────────────
 
○議長(白倉重治議員)  日程第1「諸般の報告」を議題といたします。
 お手元に配付いたしました印刷物のとおりであります。ただいまの報告に御質疑ありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 議長交代いたします。
 議事の都合により暫時休憩いたします。
                   (14時01分  休憩)
                   (14時55分  再開)
 
○副議長(澁谷廣美議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
 議長交代いたしました。
    ────────────────────────────────────────
 
○副議長(澁谷廣美議員)  ここで御報告申し上げます。
 ただいま吉岡和江議員外2名から議会議案第11号白倉重治議長に対する問責決議について、助川邦男議員外5名から議会議案第12号高橋浩司議員に対する問責決議についてが提出されました。
 お諮りいたします。この際、議会議案第11号外1件を日程に追加し、順次議題といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。
 よって、この際日程に追加し、順次議題とすることに決定いたしました。
    ────────────〇─────────────〇─────────────
 
○副議長(澁谷廣美議員)  まず、「議会議案第11号白倉重治議長に対する問責決議について」を議題といたします。
 提出者から提案理由の説明を願います。
 
○8番(吉岡和江議員)  (登壇)ただいま議題となりました議会議案第11号白倉重治議長に対する問責決議について、提案理由の説明をいたします。
 便宜、文案の朗読をもちまして説明にかえさせていただきます。
 白倉重治議長は、高橋浩司議員が、予算等審査特別委員会において、市長への質疑に入る直前に、理由も言わずに「委員の交代を求める」として退席し、以後、委員会に出席しないという誤った行動をとったとき、高橋議員並びに高橋議員が所属していた鎌倉同志会に対して、議長としてとるべき適切な指導を怠った。その結果、予算等審査特別委員会は、その運営に重大な支障を来すこととなった。
 鎌倉市議会委員会条例第12条第2項は「議会運営委員及び特別委員が辞任しようとするときは、議会の同意を得なければならない」としている。白倉重治議長は、高橋議員に対して、この条例に則して、議会が同意を与えるまでは委員としての職責を果たすべきであることを厳格に指導すべきであった。また、高橋議員が鎌倉同志会脱会を表明した時点で、鎌倉同志会に対して、直ちに委員交代の措置をとるよう指導すべきであった。ところが議長からは、このような適切な指導が行われなかったのである。白倉重治議長が、議長としての指導責任を適切に果たさず、みずからが所属する会派内の問題で予算等審査特別委員会のスムーズな運営に支障を来すような異常事態をもたらした責任は重大である。
 よって鎌倉市議会は、白倉重治議長に対して、本来あるべき議長としての指導性発揮を怠ったことを謙虚に反省するとともに、今回の異常事態を招いた責任を重く受けとめるよう猛省を促すものである。
 以上、決議する。平成16年3月23日。鎌倉市議会。
 総員の御賛同を賜りますようお願いいたします。
 以上で提案理由の説明を終わります。
 
○副議長(澁谷廣美議員)  これより質疑に入ります。御質疑はありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております議会議案第11号については、運営委員会の協議もあり、会議規則第44条第2項の規定により、委員会の審査を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、議会議案第11号については、委員会の審査を省略することに決しました。
 これより討論に入ります。御意見はありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 討論を打ち切ります。
 これより採決に入ります。議会議案第11号白倉重治議長に対する問責決議についてを採決いたします。
 本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (多 数 挙 手)
 多数の挙手によりまして、議会議案第11号は原案のとおり可決されました。
 議長交代いたします。
 議事の都合により暫時休憩いたします。
                   (15時00分  休憩)
                   (15時01分  再開)
 
○議長(白倉重治議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
 議長交代いたしました。
    ────────────〇─────────────〇─────────────
 
○議長(白倉重治議員)  次に、「議会議案第12号高橋浩司議員に対する問責決議について」を議題といたします。
 提出者から提案理由の説明を願います。
 
○19番(助川邦男議員)  (登壇)ただいま議題となりました議会議案第12号高橋浩司議員に対する問責決議について、提案理由の説明をいたします。
 便宜、文案の朗読をもちまして説明にかえさせていただきます。
 高橋浩司議員に対する問責決議。高橋議員は、鎌倉同志会から推薦され、議会本会議で予算等審査特別委員会委員に選任された。ところが、高橋議員は、市長への質疑に入る直前、理由を述べずに「委員の交代を求める」として退席した。
 予算等審査特別委員会は休憩とし、正・副委員長は高橋議員に連絡をとり、委員会への出席を促したが高橋議員はこれに応じず、ついに議案の採決まで自席に戻ることはなかったのである。
 高橋議員が理由も述べずに、しかも正規の手続をとらずに委員を一方的に辞任したことは、鎌倉市議会委員会条例に違反し、予算審査の重大な任務を放棄した無責任な行為である。鎌倉市議会委員会条例は、次のように述べている。
 第6条、常任委員、議会運営委員及び特別委員は、議長が会議に諮って指名する。
 第12条第2項、議会運営委員及び特別委員が辞任しようとするときは、議会の同意を得なければならない。
 高橋議員の特別委員会への出席拒否は、条例に反する行為であること明白である。高橋議員は、本会議で辞任の同意を得るまでは正規の委員であり、鎌倉同志会からの脱会によって、自動的に本会議の決定が消えるものではない。高橋議員は、議会の同意が得られるまでは委員としての責務を果たさなければならないのである。
 また、高橋議員のとった行為が、予算という重要案件の審査を行っている議会の円滑な運営に大きな支障を来したことも重大である。
 鎌倉市議会は、ここに高橋議員に対し、その責任を厳しく指摘するとともに猛省を促すものである。
 以上、決議する。平成16年3月23日。鎌倉市議会。
 総員の御賛同を賜りますようお願いいたします。
 以上で提案理由の説明を終わります。
 
○議長(白倉重治議員)  これより質疑に入ります。御質疑はありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております議会議案第12号については、運営委員会の協議もあり、会議規則第44条第2項の規定により、委員会の審査を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、議会議案第12号については、委員会の審査を省略することに決しました。
 これより討論に入ります。御意見はありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 討論を打ち切ります。
 これより採決に入ります。議会議案第12号高橋浩司議員に対する問責決議についてを採決いたします。
 本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (多 数 挙 手)
 多数の挙手によりまして、議会議案第12号は原案のとおり可決されました。
    ────────────────────────────────────────
 
○議長(白倉重治議員)  この際、伊藤玲子議員から発言を求められておりますので、これを許可いたします。
 
○15番(伊藤玲子議員)  去る2月12日の私の一般質問の中で一部不適切な発言がございまして、皆様に御迷惑をおかけいたしましたので、この部分の発言の取り消しと、会議録から削除していただきますようお願いいたします。
 以上でございます。
 
○議長(白倉重治議員)  お諮りいたします。伊藤玲子議員からの申し出のとおり、後日、議長職権により会議録を調整し、発言の一部を削除することに御異議ありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、伊藤玲子議員の発言の一部を取り消すとともに、会議録から削除することに決定いたしました。
    ────────────〇─────────────〇─────────────
 
○議長(白倉重治議員)  日程第2「議席の変更について」を議題といたします。
 本件については、会議規則第4条第3項の規定により、議長が会議に諮って議席を変更することになっております。
 便宜、局長から申し上げます。
 
○西山元世 事務局長  変更する議席についてのみ申し上げます。
 2番 中村聡一郎議員を9番へ、12番 高橋浩司議員を2番へ。
 以上であります。
 
○議長(白倉重治議員)  お諮りいたします。ただいま申し上げましたとおり、議席を変更することに御異議ありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、ただいま申し上げましたとおり議席を変更することに決定いたしました。
 議事の都合により暫時休憩いたします。
                   (15時08分  休憩)
                   (15時09分  再開)
 
○議長(白倉重治議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
    ────────────〇─────────────〇─────────────
 
○議長(白倉重治議員)  日程第3「議会運営委員会委員の辞任について」を議題といたします。
 2番 高橋浩司議員から議会運営委員会委員を辞任したい旨の申し出があります。
 本件については、鎌倉市議会委員会条例第12条第2項の規定により、議会の同意を得ることになっております。
 お諮りいたします。ただいま申し上げました高橋浩司議員の議会運営委員会委員の辞任については、これに同意することに御異議ありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、高橋浩司議員の議会運営委員会委員の辞任については、これに同意することに決定いたしました。
    ────────────〇─────────────〇─────────────
 
○議長(白倉重治議員)  日程第4「議会運営委員会委員の補欠選任について」を議題といたします。
 本件については、鎌倉市議会委員会条例第6条第1項の規定により、議長が会議に諮って指名することになっておりますので、議長から申し上げます。
 議会運営委員会委員に、13番 伊東正博議員を指名いたします。
 お諮りいたします。ただいま申し上げました方を議会運営委員会委員に補欠選任することに御異議ありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、ただいま申し上げました方を議会運営委員会委員に補欠選任することに決定いたしました。
    ────────────〇─────────────〇─────────────
 
○議長(白倉重治議員)  日程第5「平成16年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会委員の辞任について」を議題といたします。
 2番 高橋浩司議員から平成16年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会委員を辞任したい旨の申し出があります。
 本件については、鎌倉市議会委員会条例第12条第2項の規定により、議会の同意を得ることになっております。
 お諮りいたします。ただいま申し上げました高橋浩司議員の平成16年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会委員の辞任については、これに同意することに御異議ありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、高橋浩司議員の平成16年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会委員の辞任については、これに同意することに決定いたしました。
    ────────────〇─────────────〇─────────────
 
○議長(白倉重治議員)  日程第6「平成16年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会委員の補欠選任について」を議題といたします。
 本件については、鎌倉市議会委員会条例第6条第1項の規定により、議長が会議に諮って指名することになっておりますので、議長から申し上げます。
 平成16年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会委員に、22番 嶋村速夫議員を指名いたします。
 お諮りいたします。ただいま申し上げました方を平成16年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会委員に補欠選任することに御異議ありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、ただいま申し上げました方を平成16年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会委員に補欠選任することに決定いたしました。
 議事の都合により暫時休憩いたします。
                   (15時12分  休憩)
                   (15時50分  再開)
 
○議長(白倉重治議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
    ────────────〇─────────────〇─────────────
 
○議長(白倉重治議員)  日程第7「陳情の取り下げについて」を議題といたします。
 目下、総務常任委員会に付託、審査中の平成14年度陳情第6号鎌倉市夜間花火規制条例制定についての陳情及び平成14年度陳情第35号深夜の花火禁止条例の制定についての陳情、以上2件につきましては、提出者から取り下げたい旨の届け出があります。
 お諮りいたします。平成14年度陳情第6号及び平成14年度陳情第35号の取り下げについては、提出者からの届け出のとおり、これを承認することに御異議ありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、平成14年度陳情第6号及び平成14年度陳情第35号の取り下げについては、これを承認することに決定いたしました。
    ────────────〇─────────────〇─────────────
 
○議長(白倉重治議員)  日程第8「陳情第58号二階堂緑苑台のグループホームについての陳情」を議題といたします。
 観光厚生常任委員長の報告を願います。
 
○観光厚生常任委員長(中村聡一郎議員)  (登壇)ただいま議題となりました陳情第58号二階堂緑苑台のグループホームについての陳情につきまして、観光厚生常任委員会における審査の結果を報告いたします。
 本陳情は、昨年12月定例会において当委員会に付託され、継続審査としておりましたが、3月16日に委員会を開き審査いたしました結果、次の結論を得たのであります。
 まず、陳情の要旨でありますが、医療法人グラニーアンドグランダクリニック及び社会福祉法人伸こう福祉会が二階堂緑苑台地区に計画している痴呆性高齢者のグループホームの設置について、最多入居定員規模を18名とする国の基準をそのまま適用せず、本施設を受け入れる緑苑台地区住民の意見を尊重して入居定員を決定すること並びに痴呆性高齢者の諸活動の場を確保し、能力の活性化を促すための散策や園芸活動ができる庭を設けることを、市が本件事業者に指導すべきであり、県知事が介護保険法に基づく痴呆対応型共同生活介護に係る指定居宅サービス事業者としての指定を行う際に県に提出する市の意見書において、以上2点の観点を重視して介護保険の給付を受ける事業所として適当であるか否かについての意見を明示すべきであることを、市議会として意見を表明し、しかるべき措置をとるよう求めているものであります。
 次に、本陳情が提出されるに至りました経過について申し上げます。昨年6月に二階堂緑苑台の環境を守る会などから、当該グループホームの建設計画について反対する内容の陳情が提出されたため、6月定例会の当委員会で審査を行った結果、地元住民と事業者の話し合いの推移を見守るとして継続審査としておりました。その後、11月に本陳情が提出されるまでの間、開発事業指導要綱に基づく事業者による説明会が終了するなど、状況が変化するごとに、陳情の取り下げと新たな提出が行われてきたところでありますが、本陳情について12月定例会の当委員会で審査を行った結果、今後も地元住民と事業者による協議が予定されていることから、さらなる話し合いによる解決を期待し、継続審査としていたものであります。
 こうした中、今定例会中の3月5日に開催した当委員会において、市当局からその後の状況についての報告があったもので、その内容は、昨年12月定例会以降、2度の地元住民と事業者による代表者会議が開催され、本年1月24日の第5回代表者会議では、事業者から建物の設計変更案について、切り妻屋根とし地域に溶け込む外観としたこと、駐車台数を3台から4台にふやしたこと、ごみ置き場を敷地内に移し収集車が敷地内で収集できるようにしたこと、アクティビティースペースとして居住者用の花壇を設置したことなどの案が示されたこと。また、入居定員については、開設当初は9名の入居とし、段階的に18名までふやしていくという案が出されたが、地元住民の合意が得られなかったこと。このため、市として事業者に対し、入居定員の削減と建設規模の縮小を求めた結果、事業者から、入居定員を15名とし、建物については2階の3室を減らし収納スペースとバルコニーとし床面積で約20平方メートルを縮小するという最終案が提示されたものの、合意に至らなかったとのことであります。
 市としては今回の設計変更案が事業者として最大限の譲歩、努力をしたものと判断し、この案により今後の諸手続を進めていきたいとのことであり、事業者に対しては、工事協定や細部の協議・調整など近隣住民との窓口は引き続き確保するよう指導していくとのことであります。
 この報告を受けて 一部委員から、継続審査としていた本陳情を審査すべきとの意見が出されたため、協議を行った結果、今定例会中に審査することとし、その後3月16日に委員会を開き、陳情の要旨及び継続審査とした12月定例会以降の話し合いの経過や今後の手続に対する市の考え方などを踏まえ、慎重に審査いたしました結果、本陳情については結論を出すこととし、改めて意見開陳を行ったところ、次のような相違する意見に分かれたのであります。
 一つは、グループホームはつくっていくべきであるが、入居者が心穏やかに暮らすためには、地域住民の支えや地域住民との関係がうまくいかなければ、結果として入居者も苦労することになるため、地域で一層の話し合いを持つことが望ましいことから、話し合いの道を閉ざすような方法には問題があると考えるので、本陳情は採択すべきであるという意見であります。
 もう一つは、グループホームを含めた高齢者の施設建設に当たっては、事業者と地元住民が歩み寄る中でよりよい施設を整備していくことが市としての責務でもあることから、3者の努力を見守ってきたところであり、この間、事業者と住民の代表が話し合いを継続した結果、入居定員を削減するなど、両者に一定の歩み寄りがあったこと、話し合いにはおのずから限度があり、設計変更後のグループホームの建設は許容範囲にあり、市としても調整の努力を行った結果の最終判断で、やむを得ないと考えられること、話し合いの結果により、本陳情が提出された時点と現状との違いが出てきていること、また、入居者の尊厳を確保していくためには、施設の規模や入居定員にかかわらず、入居者と住民との交流などを地域全体で構築していかなければならないものであることなどの理由により、本陳情は不採択とすべきであるという意見であります。
 以上のような異なる意見に分かれましたが、本陳情については、多数により不採択とすべきものと決したのであります。
 以上で報告を終わります。
 
○議長(白倉重治議員)  本件は、会議規則第49条の規定により、質疑及び討論の区分を省略いたします。
 ただいまの委員長報告に対する御質疑または本陳情に対する御意見はありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 質疑及び討論を打ち切ります。
 これより採決に入ります。陳情第58号二階堂緑苑台のグループホームについての陳情を採決いたします。
 陳情第58号を採択することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (少 数 挙 手)
 少数の挙手によりまして、陳情第58号は不採択とすることに決定いたしました。
    ────────────〇─────────────〇─────────────
 
○議長(白倉重治議員)  日程第9「議案第74号鎌倉市深夜花火の防止に関する条例の制定について」を議題といたします。
 総務常任委員長の報告を願います。
 
○総務常任委員長(福岡健二議員)  (登壇)ただいま議題となりました議案第74号鎌倉市深夜花火の防止に関する条例の制定について、総務常任委員会における審査の結果を報告いたします。
 議案第74号は、去る2月26日開会の本会議において当委員会に付託されたもので、その後3月5日に委員会を開き審査いたしました結果、次の結論を得たのであります。
 本制定条例は、市民の快適な生活環境を保全するため、海岸、公園など公共の用に供する場所や不特定多数の者が出入りする屋外の場所において、午後10時から翌日午前6時までの深夜における花火を禁止するとともに、意識啓発などの施策を展開することにより、深夜花火の防止を図ろうとするものであります。
 その主な内容でありますが、第1条で本条例の目的についての規定を、第2条では、用語の定義についての規定を、第3条では、何人も深夜に公共の場所で地域の静穏を害する花火をしてはならない旨の規定を、第4条では、市長は、深夜花火を防止するために、市民、市内滞在者、花火小売業者等に対する意識の啓発や標識の設置などの施策を策定・実施するとともに、市民、公共の場所の管理者、関係行政機関及び関係団体と密接に連携することによりその施策が効果的に達成されるよう努めなければならない旨の規定を、第5条では、市長は、あらかじめ地域の住民、公共の場所の管理者及び関係行政機関の意見を聴いた上で、深夜花火により日常生活に著しい支障を来し、巡回など特に対策を講ずる必要があると認められる公共の場所を深夜花火特別対策区域に指定することができる旨の規定を、第6条では、市長は、特別対策区域の巡回や意識の啓発等を行う深夜花火防止対策協力員を特別対策区域ごとに地域の住民のうちから委嘱する旨の規定をそれぞれ定めるもので、平成16年4月1日から施行しようとするものであります。
 次に、条例制定に至る経過について申し上げます。美しい海岸線に恵まれた本市でありますが、心ない者が深夜に海岸で行う花火の騒音により、近隣の住宅地では安眠が妨害されるなど居住環境に対し重大な影響が出ており、近年、市や警察に対して特に七里ガ浜行合川付近に関する苦情や相談が多く寄せられていたところであります。こうした中、平成14年6月定例会及び12月定例会において、海岸における深夜の花火禁止条例を制定してほしい旨の陳情が相次いで提出され、当委員会では、海浜利用のルールづくりを進めて課題解決を図りたいとする市当局の対応を見守るとして、継続審査としていたものであります。
 理事者の説明によれば、平成15年3月に海・浜のルールブックを作成し、深夜花火の禁止について周知を図るとともに、同年夏には、地元住民、関係行政機関と一緒に土曜日深夜のパトロールを行う一方、地元住民に対して深夜花火についてのアンケートを実施したとのことであります。これらの取り組みの結果、特に7、8月において深夜花火による生活環境への影響が依然として甚大であると判断し、市内外に対し深夜花火の禁止を宣言する本制定条例の提案に至ったものであります。
 当委員会では、以上申し上げました条例の内容はもとより、条例提案に至るまでの経過等を踏まえ、慎重に審査いたしました結果、本制定条例が深夜花火により日常生活に深刻な影響を受けている市民の切実な思いを受けとめて提案されたものであることから、本件を妥当と認め、全会一致をもって原案を可決すべきものと決したのであります。
 以上で報告を終わります。
 
○議長(白倉重治議員)  本件は、会議規則第49条の規定により、質疑及び討論の区分を省略いたします。
 ただいまの委員長報告に対する御質疑または原案に対する御意見はありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 質疑及び討論を打ち切ります。
 これより採決に入ります。議案第74号鎌倉市深夜花火の防止に関する条例の制定についてを採決いたします。
 本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第74号は原案のとおり可決されました。
    ────────────〇─────────────〇─────────────
 
○議長(白倉重治議員)  日程第10「議案第75号鎌倉市既成宅地等防災工事資金助成条例の一部を改正する条例の制定について」「議案第76号鎌倉市非常勤特別職職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例の制定について」「議案第77号鎌倉市職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例の制定について」「議案第79号鎌倉市市税条例の一部を改正する条例の制定について」「議案第80号鎌倉市小児の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の制定について」「議案第81号鎌倉市腰越漁港管理条例の一部を改正する条例の制定について」「議案第82号鎌倉市スポーツ施設の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定について」「議案第83号鎌倉市子ども会館の設置及び管理に関する条例及び鎌倉市子どもの家条例の一部を改正する条例の制定について」「議案第67号平成16年度鎌倉市一般会計予算」「議案第68号平成16年度鎌倉市下水道事業特別会計予算」「議案第69号平成16年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計予算」「議案第70号平成16年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算」「議案第71号平成16年度鎌倉市老人保健医療事業特別会計予算」「議案第72号平成16年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計予算」「議案第73号平成16年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算」以上15件を一括議題といたします。
 平成16年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員長の報告を願います。
 
○一般会計予算等審査特別委員長(大村貞雄議員)  (登壇)ただいま議題となりました議案第67号平成16年度鎌倉市一般会計予算外14議案について、平成16年度鎌倉市一般会計予算等審査特別委員会における審査の経過と結果を報告いたします。
 当委員会は、去る3月3日に委員会を開き、正・副委員長の選任を行った結果、委員長に私、大村、副委員長に伊東正博議員が選任されました。
 なお、審査の過程において、高橋浩司委員から委員を交代したい旨の発言があり、退席して以降、議案の採決が終了するまで審査に加わらなかったのであります。
 その後、高橋浩司委員から委員を辞任したい旨の届け出があり、18日委員会を開き本件届け出を確認し、本日再開の本会議において高橋浩司委員の本特別委員会委員の辞任が同意され、新たに嶋村速夫議員が委員に選任されたのであります。
 審査は3月8日、9日、10日、12日、15日、16日、18日及び本日の8日間にわたって委員会を開き、詳細なる質疑を行うとともに活発な意見交換を行った結果、付託を受けました15議案につきましては、いずれも原案のとおり可決すべきものと決したのであります。
 御承知のとおり、我が国の経済は、世界経済の復調を背景に明るい兆しが生まれており、政府の3月の月例経済報告では、景気の動向について、「設備投資と輸出に支えられ、着実な回復を続けている」との判断が示されたところであります。しかしながら、その内容を見ると、景気回復のかぎを握る個人消費は持ち直してきているものの、個人消費を支える雇用については、完全失業率が高水準で推移するなど依然として厳しい状況にあるとしており、本格的な景気の回復基調に向かうためには、政府がデフレからの脱却に全力を挙げた上で、経済と財政を再生することが強く求められているのであります。
 一方、地方公共団体においては、国から地方への補助金の削減、地方への税源移譲、地方交付税の見直しを同時に行うことで地方分権と財政再建を進めるとした三位一体の改革により、財政運営に大きな変革を余儀なくされており、十分な権限や財政基盤を確保した上で、財源を教育や福祉、まちづくりなど住民の身近な施策に重点的に配分することや施策の優先順位をつけることを通じて歳出構造の転換が必要とされているところであります。
 さて、本市において平成16年度は、第3次総合計画改定後期実施計画において重点的かつ政策的に取り組むとされた教育・子育て支援の充実、都市環境の保全・整備の課題を初めとして、市民要望の高い施策の実現が期待されているところであります。平成15年度と同様に本市の主要な自主財源である市税の減収が見込まれ、さらに財政調整基金の残高が僅少となるなど極めて厳しい財政状況のもとで、かまくら行財政プランにおける着実な事務事業の見直しはもとより、将来の財政を見据えた市債の活用を図る中で、さらに進展する地方分権に対応した簡素で効率的な行財政運営が強く求められているところであります。
 当委員会では付託を受けました議案の審査に際し、これからの鎌倉を託す子供たちへの礎を築くために今なすべきことを着実に進め、歩んでいくことを基本とした、次世代へのまちづくり「着実前進型予算」の内容はどのようなものか、さらに改定後期実施計画の諸事業がどのように予算に盛り込まれているか、事業の優先度や緊急度などの点に着目し、慎重に審査を行ったのであります。
 次に本年度の予算規模についてでありますが、一般会計と6特別会計の総額は1,077億5,800万円となっており、前年度予算との対比では、27億8,960万円、2.7%の増でありますが、これは平成7年度と8年度に借り入れた減税補てん債の借りかえ分、53億3,000万円を計上したことによるものであります。減税補てん債の借りかえ分を除いた実質ベースで見ると、前年度予算との対比では、一般会計は9億5,500万円、1.8%の減で、6特別会計を含む総額は25億4,040万円、2.4%の減であります。
 まず初めに議案第67号平成16年度鎌倉市一般会計予算について申し上げます。一般会計は585億8,000万円の規模で編成されており、前年度対比43億7,500万円、8.1%の増であります。
 歳入における構成内容は、市税の61.8%を中心に国・県支出金、市債等が主な財源であり、その内訳は自主財源が71.4%、依存財源が28.6%となっております。
 一方、歳出においては消費的経費が58.4%、投資的経費が11.1%、その他繰出金や公債費などが30.5%という内容であります。
 以上で一般会計予算に関する報告を終わりますが、本議案については、一部の委員が反対の立場をとりましたが、採決の結果、多数の賛成により原案を可決すべきものと決したのであります。
 次に特別会計予算でありますが、下水道事業特別会計外5特別会計の合計予算規模は、491億7,800万円で、前年度対比15億8,540万円、3.1%の減であります。
 まず初めに、議案第68号平成16年度鎌倉市下水道事業特別会計予算については、一部の委員が反対の立場をとりましたが、採決の結果、多数の賛成により原案を可決すべきものと決したのであります。
 次に、議案第69号平成16年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計予算、議案第70号平成16年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算、議案第71号平成16年度鎌倉市老人保健医療事業特別会計予算、議案第72号平成16年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計予算、議案第73号平成16年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算、以上5議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決したのであります。
 次に、条例関係でありますが、まず初めに議案第75号鎌倉市既成宅地等防災工事資金助成条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。改正の内容は、急傾斜地等における災害を防止する工事に対する助成について、現行の預託金による融資制度を廃止し、市民が防災工事資金を通常の融資利率で金融機関から借り入れた場合の発生利子に対し、その2分の1を直接補助金として助成する利子補給制度を新設しようとするもので、本年4月1日から施行しようとするものであります。本議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決したのであります。
 次に、議案第76号鎌倉市非常勤特別職職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。改正の内容は、人件費総体の見直しの一環として、他市との均衡を図るため、本条例に規定する一部の非常勤特別職職員の報酬額について、平均で約10%の引き下げを行おうとするもので、本年4月1日から施行しようとするものであります。本議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決したのであります。
 次に、議案第77号鎌倉市職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。改正の内容は、地方独立行政法人法が本年4月1日から施行されることに伴い、地方独立行政法人との間で人事交流が行われた場合、当該法人における勤続期間を退職手当の算定の基礎となる勤続期間に通算できるよう規定の整備を行おうとするもので、本年4月1日から施行しようとするものであります。本議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決したのであります。
 次に、議案第79号鎌倉市市税条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。改正の内容は、受益者負担の適正化を図るため、原動機付自転車等の標識を再交付する際の弁償金の額を改めるとともに、地方税法の一部改正により軽自動車税の賦課徴収に関する申告様式等を、全国統一のものとして総務省令で定めることとなったことに伴い、規定の整備を行おうとするもので、本年4月1日から施行しようとするものであります。本議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決したのであります。
 次に、議案第80号鎌倉市小児の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。改正の内容は、小児医療費助成制度の充実を図るため、通院に係る医療助成の対象年齢について、現在の4歳児までを就学前の児童までに引き上げようとするもので、本年4月1日から施行しようとするものであります。本議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決したのであります。
 次に、議案第81号鎌倉市腰越漁港管理条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。改正の内容は、漁港施設の使用料及び漁港区域内の公共空地占用料について、その適正化と収入確保を図るため、使用料については1日につき8,000円を1万6,000円に、占用料については1平方メートルにつき170円を280円にそれぞれ改定しようとするもので、本年4月1日から施行し、平成18年度までの3年間で段階的に引き上げようとするものであります。本議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決したのであります。
 次に、議案第82号鎌倉市スポーツ施設の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。改正の内容は、由比ガ浜に開設予定の新たなスポーツ施設について、名称を見田記念体育館、その位置を由比ガ浜二丁目13番21号とし、使用する施設ごとに他のスポーツ施設と同様に使用料を定めるとともに、あわせて関連する条例等の規定の整備を行おうとするもので、施設の名称等に係る規定については、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において規則で定める日から、その他の規定については公布の日から施行しようとするものであります。本議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決したのであります。
 次に、議案第83号鎌倉市子ども会館の設置及び管理に関する条例及び鎌倉市子どもの家条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。改正の内容は、植木66番地6に建設中の子ども会館及び子どもの家の開設に伴い、必要な事項を定めようとするもので、施設の名称を鎌倉市植木子ども会館及び鎌倉市うえき子どもの家「さわがに」とするほか、関連する条例等の規定の整備を行おうとするもので、施設の名称等に係る規定については、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において規則で定める日から、その他の規定については公布の日から施行しようとするものであります。本議案については、全会一致をもって原案を可決すべきものと決したのであります。
 以上で付託を受けました15議案に関する審査の結果について報告を終わりますが、本特別委員会では本市を取り巻く社会経済情勢が依然として厳しい中にあって、今後、時代の要請に的確に対応していくために取り組むべき諸課題についてもさまざまな観点から検証するとともに、長時間にわたり活発な質疑を行い、さらに重要な施策については理事者にその見解をただすなど、慎重に審査を行ったのであります。審査の過程において各委員から数多くの意見や要望が出されておりますので、これらを十分に考慮するとともに、本予算の執行に当たっては行財政両面の効果が最大限に発揮されるよう特段の努力を要望いたします。
 以上で報告を終わります。
 
○議長(白倉重治議員)  これより委員長報告に対する質疑に入ります。御質疑はありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 質疑を打ち切ります。
 これより討論に入ります。原案に対する御意見はありませんか。
 
○7番(三輪裕美子議員)  神奈川ネットワーク運動・鎌倉を代表して、議案第67号平成16年度鎌倉市一般会計予算には反対、他の諸議案については賛成の立場から討論に参加いたします。
 代表質問において、私は任期の半ばを過ぎた石渡市政を検証する観点から、今泉クリーンセンターの焼却炉改修を決定し、他市へごみの焼却をお願いするという安易な道をとったごみ政策、教育現場の声に耳を傾けることなく、強引とも言える決定をした学習状況調査のあり方などを質疑してまいりました。また、財政が厳しい中、市民とともに未来を切り開くためには、対等な立場での市民との協働により、福祉、教育、まちづくりの充実を図ることがかぎになると指摘いたしました。ネットワーク鎌倉は、この基本的な立場から予算等審査特別委員会に臨みましたが、納得のいく答弁は得られなかったことから、ここに一般会計予算に反対の理由を述べさせていただきます。
 市長が予算案の提案説明の中で、厳しい情勢を乗り切るための羅針盤としている言葉として、トーマス・カーライルの私たちが取り組むべき仕事は手近にはっきりあることの実践であると披瀝されています。トーマス・カーライルはドイツ理想主義哲学に共鳴し、「フランス革命史」や「英雄及び英雄崇拝論」を著し、世の中をエリート実業家や、いわゆる英雄が導くことで社会が豊かになるとする人生観・社会観を持った19世紀の歴史家です。民衆の力を認め、あるいは労働者の自治・協同による生産組合などの思想を提唱して有名なジョン・スチュアート・ミルとよく対比される人物です。わざわざそのカーライルを取り上げ、その言葉を範とする石渡市長の真意はどこにあるのでしょうか。鎌倉の市民の力を信じることなく行政を運営されるということでは、今後が懸念されます。
 以下3点、特に問題と考える点を指摘させていただきます。
 まず、新年度の予算を通じて一番問題となることは、真の市民との協働を実現できる予算ではないことです。市長は提案説明でも、まちづくりのシステムの改革と、それを支える行財政改革を進めることが重要である。その改革の中心は市民との協働への転換にあると述べながら、今回の予算には反映されておりません。例えば、突然委託金の大幅な減額をして事業の質や量を保障できない状況を招いたり、公園事業でも市民団体に直接委託する形が見られません。これでは、今後広町保全に向け、市民活動を核とする運営をつくり出していく構想は実現できません。まずは、市民との協働を進めるための基本方針を市長から明確に出さなければ担当部局には浸透いたしません。
 また、市長には市民活動を育てていく視点がないようです。市長は、今回の予算の質疑において市民との協働は今後の市政運営においては不可欠と言いながら、現状では安く便利に使うという傾向が見えます。日ごろから行政は最大のサービス産業とおっしゃり、市民をお客様としてしかみない市長は、市民との協働をどう考えているのでしょうか。市民活動の自立支援を進め、対等な関係での真の協働を実現できる予算案ではないことを改めて指摘いたします。
 次に、ごみ政策ですが、みずから審議会に諮問した減量化推進策については、有料化や廃プラスチックの全市回収などの有効策を棚上げし、ここへ来てやっと資源ごみの毎週収集と廃プラスチックの一部地域回収を開始したにとどまっています。休止予定だった焼却炉を改修するという決定は、環境面でも財政面でも未来に大きなツケを残すことになりました。石渡市長になり、環境自治体の名も返上し、焼却の道へと後退したことは、ごみの減量化・資源化に協力的な市民への裏切りだと言わざるを得ません。ごみ半減の見直しの提言をされてから2年になりますが、減量策も施設整備計画もいまだに策定されないままです。したがって、ごみ半減の目標年次をお聞きしても、生ごみ資源化施設ができたときという答弁が繰り返されるばかりでした。その生ごみ資源化施設もいつできるか、施設整備計画、ごみ処理広域化計画の策定状況が不明瞭で全く見通しが立っていない状況です。ごみ政策が目の前の政策だけになっていて、名越も今泉の焼却炉も10年使ったその後を危惧するところです。先ほど申し上げました横須賀三浦ブロックのごみ処理広域化計画は、既に黄信号、赤信号がともっている状態です。まさに三すくみ状態です。市民の努力によりごみ量が減っているにもかかわらず、新年度のごみ処理見込み量をなぜか2,000トンもふやしています。以上のことからも、ごみ政策を持たない市長の責任は重大と考えます。
 最後に、教育問題では、特に全県下で鎌倉だけが全校実施した学習状況調査について、強引な教育委員会の進め方について質疑をいたしました。平成15年9月の一般質問に対し、教育長がピックアップしての県の調査の動きを見ながら、今後鎌倉市内の子供たちの様子がどうなのか、大体結果を見れば大まかなところはつかめると思うので、それを見ながらまた検討させていただきたいと答弁しています。しかし、結果を見て検討するとしながら、県と同じことし2月には、全校で学習状況調査を実施し、さらにその結果を見ずに、既に16年度の実施さえ決めている状況です。学校5日制になり、授業時間がタイトな中での2月という学期末の時期に、現場の教員や保護者の声も聞かずに実施し、子供たちにも負担を強いる結果となっております。また、この学習状況調査の結果がひとり歩きし、過度な競争をあおることにつながってはと危惧し、16年度の実施の撤回を求めましたが、16年度実施の変更はしないとの変わらない答弁でした。ここでデータの管理を慎重にし、学校名、個人名を出さないことを改めて求めます。
 今回の予算委員会のやりとりからも、教員や保護者、子供たちの現場の声を真摯に聞く姿勢が教育委員会には見られませんでした。鎌倉の次代を担う子供たちに生きる力をつけるための教育に改めてじっくり取り組んでいくことを求めます。
 以上をもちまして、神奈川ネットワーク運動・鎌倉を代表しての16年度鎌倉市一般会計予算には反対、他の諸議案については賛成の立場からの討論を終わります。
 
○13番(伊東正博議員)  鎌倉同志会を代表して、平成16年度予算並びに関連議案に対する賛成討論を行います。
 平成16年度の一般会計予算の歳入総額は減税補てん債借りかえ分を除くと、532億5,000万円で、そのうち市税は328億8,000万円、構成比は61.8%です。市税のうち、個人市民税の見込み額は約137億円強、法人市民税は約20億円強、したがって市民税の合計は約158億円となります。平成4年度では市民税の決算額が約258億円ですから、今日まで12年間が経過する間に、年額でちょうど100億円の減収という事態になっております。当然のことながら、一般会計の総額も平成4年度決算で657億円あったものが平成16年度では125億円も減少し、率にして約20%も予算規模が縮小したことになります。
 次に、平成16年度の一般会計予算では、所得に課税される市民税の構成比が48.65%、資産に課税される固定資産税と都市計画税の構成比が48.63%とほぼ同率です。すなわち、固定資産税と都市計画税との課税合計額が約158億円で、市民税と同額であります。しかし、平成4年度の決算額と比較しますと、固定資産税は約17億円、都市計画税は約2億円の増収となっておりますから、鎌倉市においては歳入に占める課税額が所得から資産に大きく移行してきたことが明らかであります。資産はその評価額が上昇していることから、課税額も約20億円増加しています。所得は急激に落ち込んで100億円の減少となっておりますのは、日本経済の動向が大きく影響していることも確かであります。しかし、本市にあっては、他市と比較して、市民1人当たりの市民税の納税額がまだまだ高い水準にあるにもかかわらず、市民税の総額が急激に減少しているという現実を見るならば、それは経済動向というよりも、人口構成の高齢化による個人市民税の落ち込みによるものと判断すべきと考えます。私は平成8年9月定例会でこの議場におきまして、本市社会の高齢化が進むことで、ごく近い将来、危機的な財政状況が生まれると警鐘を鳴らしました。当時、中央省庁から出向していた企画部長は、中・長期的には質問者と同じ問題認識であるが、短期的には心配に及ばないと答弁し、市長を初めとして理事者にも危機感が感じられませんでした。それから8年が経過して、そのときの心配が現実となっております。本市における人口構成がもたらす財政問題は、少子高齢社会に正面から取り組む石渡市政の重要課題であります。高齢社会を支える世代、子育て世代であり現役世代である市民に、どうしたら鎌倉市に定住していただけるかという政策と施策が問われております。それには、複合的な政策が必要となります。幾つもの切り口から同時進行する形で進めなければなりません。一つには教育や福祉、医療にかかわる子育て支援策でしょうが、それだけで問題は解決しません。住宅政策、交通政策などの都市基盤にかかわる課題も重要であります。また、いつまでも健康で充実した人生を送ることのできるまちづくりが求められています。行政サービスの総合的な評価として、他市よりもすぐれた魅力のある都市を築くことで、本市への定住を促すことが肝要と考えます。
 そこで、深沢のまちづくりは、鎌倉市にとって少子高齢社会の課題を解決するための重要な計画となります。保健、医療、福祉の分野でおくれをとっている本市にあって、専門的な指導と技術により、市民の健康維持と回復を目指す先進的な町を創造するとともに、鎌倉に住んでよかったと思える魅力あるまちづくりを望むものであります。
 同時に、まちづくりのコンセプトを確定した後は、行政が直接手を出すのではなく、民間の資金とシステムを積極的に導入して、財政負担の軽減を図るよう望みます。
 さて、予算特別委員会において出された意見の中に、市役所本庁舎を深沢まちづくりの拠点整備ゾーンに移転するよう求める主張がありました。本市の危機的な財政状況のもとで新庁舎の建設などという意見が出てくることに驚きを禁じ得ません。今日、本市にあって市役所を新しく建てることが市民の理解を得られるはずもありません。建設費用、移転費用の財政的な裏づけをどう考えているのか、それがないとするならば全く無責任な意見であります。また、将来、財政的な余裕ができたとしても、優先されるべき政策課題はほかに数多くあります。何でも言えばいいというものではありません。
 平成16年度の一般会計予算では、投資的経費と言われる建設事業費が約59億円で、その構成比は11.1%となります。この額は歳入における財源の減税補てん債借りかえ分を除く市債発行額59億円と同額になります。すなわち、鎌倉市が政策的に進める事業の財源は、すべて借金によって賄われていることになります。このことは、下水道事業特別会計においても同様です。下水道使用料などの市民が負担する歳入と、一般会計からの繰入金の合計が約71億円、それに対して歳出では借入金の元利返済である公債費が約46億円と人件費や施設維持管理費である総務費約24億円の合計が70億円ですので、ほぼ同額となります。したがって、新たな施設整備に要する費用は、すべて借金と国、県からの交付金によって賄われることになります。財政の健全な姿からはほど遠いものがあります。国の税制の抜本的な改革が求められるところですが、同時に本市として、なお一層の行財政改革を推進しなければなりません。不合理な特別手当や昇給の廃止、不要不急の経費の削減は当然のことであり、論をまたないことですが、さらに、やる気のある職員、能力のある職員とそうでない職員との待遇に明確な格差を設けて、行政組織の効率的な運営を図らなければなりません。市役所が市民に提供するサービスとは、役所の建物でもなければ、事業に要する経費の額でもありません。行政サービスの質の向上はそこに携わる職員の意識によってもたらされるものと確信します。石渡市長が鎌倉市の少子高齢化問題に正面から取り組み、年齢を問わず元気に生活できる社会を目指して、真剣にまちづくりを進めていると評価し、平成16年度予算並びに関連議案に賛成するものです。これまでの2年間は積み残された課題の解決に腐心されてきたことと思います。しかし、今回の予算策定からの2年間は、石渡市長がみずから市民に問題を提起して、市政を推進していかなければなりません。手近にはっきりある一つ一つの課題を解決するためには、ただいま指摘いたしましたことに限らず、幾つもの考慮に入れなければならない問題があります。予算を執行するに当たっては、市長就任の初心に立ち返って、鎌倉市民のためにその指導力を発揮されることを強く要望して、討論を終わります。
 
○8番(吉岡和江議員)  日本共産党鎌倉市議会議員団を代表して、議案第67号平成16年度鎌倉市一般会計予算には反対、議案第68号平成16年度鎌倉市下水道事業特別会計予算は、使用料に消費税がかかっている点で反対、外13議案は賛成であります。
 次に、一般会計予算の反対理由を述べます。全国の地方自治体財政を直撃した三位一体改革は国庫負担金1兆円削減の上、地方交付金と臨時財政対策債2.9兆円合計3兆9,000億円に対して、地方移譲は4,700億円と、たった12%であります。その結果、地方自治体は予算が組めず、悲鳴を上げているのです。国の責任を放棄し、地方自治体と市民にそのしわ寄せを押しつけるものであります。それでも、市長はこの小泉内閣を称賛し、期待を表明しました。自治体の本務としてやるべき福祉や暮らしを守る仕事まで、すべてコストや効率のみの物差しではかり、民営化を進めていますが、これは企業奉仕の自治体づくりと言うほかありません。そして、新しく導入された人事評価制度が企業奉仕に邁進する職員が評価されるような制度になるとするならば、国民全体の奉仕者である公務員の仕事を大きくゆがめることになることは必至だと思います。今大切なことは、市民とともに、職員が力を合わせ、市民こそ主人公の町をつくるため、力を尽くすことではないでしょうか。未来を担う青少年に市長が言う「健やかで心豊かに暮らせるまち」をつくれるのか、効率だけを追求し、民営化を進める行財政改革では、鎌倉の明るい未来は切り開かれないことを強く指摘するものです。県下でもトップを走る高齢化・少子化の問題は市政にその解決を求めています。特養入所希望者はふえ続け、特養待機者は平成12年4月、介護保険がスタート時、53人であったものが現在618人、実に11.7倍にも上っており、施設整備は依然重要課題であります。市が待ちに待った今泉、稲村ガ崎の2カ所での特養建設で市民の期待にこたえた矢先、国はこの三位一体改革で特養建設補助費を3割カットし、老健施設の補助は全面削減を行いました。国が三位一体改革でこのような施設建設の困難をつくり出しているのに、市長はこれを称賛していますが、市長の見識はとんでもない誤りであります。国に福祉に対する責任を果たすよう強く求めるとともに、福祉法人の実情も踏まえ、建設費の補助の検討、公有地の提供も含め、さらなる施設建設の促進に全力を挙げるよう要求するものです。
 子育て支援について申し上げます。新年度に小児医療費助成が就学前まで拡大したことは評価するものです。しかし、保育料や子どもの家使用料の段階引き上げなど、保護者負担の増大、また保育所の定員枠を大幅に緩和しても、待機児数61名にも及んでいるように、入所できない待機児をなくす抜本的取り組みがないのは行政責任の放棄に等しいものです。子ども会館や子どもの家についても、昨今の子供をめぐる状況は指導員の専門性など、健全育成を称するに足る体制の充実・強化を必要としています。人間の成長をはぐくむ仕事は、決して効率やコストで推しはかることはできません。定員枠の拡大での対応は既に限界に来ており、施設整備を強く要求するとともに、子供の微妙な変化にも対応できる専門性、継続性を持った指導体制をつくることを求めるものであります。我が党は以前から市民の死亡の最大原因がいわゆる沈黙の病気と言われる生活習慣病であることを指摘し、その克服の重要性を強調してきました。しかも、これは市民の健康増進を図る有意義な課題であると同時に、数十億円の医療費削減に道を開くという重要な課題です。しかし、残念ながら新年度予算には40歳、50歳の歯周病検診など評価できる施策が盛り込まれてはいるものの、積極的な施策の展開が見られません。我が党は、このことを極めて遺憾に思うものです。市政の重要課題と位置づけて、10年先を展望した鎌倉独自の健康プランを策定をすべきであります。
 鎌倉芸術館周辺地区のまちづくり方針、ハートとアートは、関係住民や事業者、大学の先生、関係官公庁が協働でつくり上げた大変すぐれた方針であり、平成14年6月、国土交通大臣から表彰されたのであります。ところが、市は住民と協議しないまま、この方針の一部を一方的に変更し、鎌倉芸術館前の景観を大きく損なう7階建てマンション建設に道を開く大きな過ちを犯したのであります。鎌倉芸術館前の大林組が持っていた土地は、ハートとアート方針の中で、広場・公園用地とされていたのでありますが、市は大林組との協議が不調になるや、住民が全く知らないうちに、また庁内での十分な協議をしないまま、広場・公園計画を白紙にしてしまったのであります。その結果、この土地に7階建てのマンション建設に道を開くという重大な結果を招いたのであります。住民は、このような市の行政を御都合主義にほかならず、同時に協議会の策定をないがしろにするものと厳しく批判しています。また、市議会も住民の反対陳情を採択して、市に猛省を促したのであります。ところが、市長は予算等審査特別委員会において市が住民と協議してつくった行政計画を変更し、現実にマンション建設を容認する行政指導を進めてきているにもかかわらず、市として行政計画を変更していないと強弁したのであります。関係職員は、我が党の質問に対して、この部分の行政計画はなくなったと明確に答えており、またもっとよく協議すべきであったとも答えているのであります。石渡市長の答弁が事実と食い違うことはだれの目にも明らかであります。我が党は、石渡市長がこのような欺瞞で責任を逃れようとするのは、市長にあるまじき行為と厳しく批判するものであります。また、住民は協議会が多年にわたって積み上げた計画、構想を尊重し、初期の目的達成のため、私たちの活動に協働してくださることを切望していますと述べています。我が党は市に対して、市が補正予算を組んででも、市民と協働して行政計画に責任を持つ立場で最後まで努力することを強く求めるものであります。
 我が党は深沢のまちづくり計画案は企業誘致の従来型の大規模開発であることとして見直しを要求してきました。市は、情勢が変化したとして、市民参加の協議会で計画案の見直しを進めていますが、見直し案は藤沢村岡新駅はわきに置いたものの、従来型の再開発であります。国は都市再生特別措置法を2002年につくりましたが、これにより緊急整備地域に指定されると、都市計画の緩和で市民とかけ離れた再開発が進められることになります。協議会とは別に多くの大企業が参加するIT研究会が立ち上がり、中心ゾーン導入機能の計画案を協議会に提出しました。協議会に参加した委員からは、市の見直し案は市民の要求とはかけ離れている。何のためのまちづくりかと疑問が生まれています。今のままでは、大企業の再開発にのみ込まれてしまうのではと心配の声が上がっています。市は都市再生整備計画に基づき実施される事業に交付されるまちづくり交付金の申請を準備しています。もし、都市再生法の緊急整備地域に指定がされると、市民の願いとは関係なく、企業ペースで進められることは必至です。都市再生法ではなく、市が主体となり、市民が願う、願いがかなう、市民が主人公のまちづくりを進めるよう、強く求めるものです。我が党は、市役所をこの深沢地域に移転し、史跡が眠る市役所周辺を史跡公園にする構想を提案しました。深沢のまちづくり計画は、古都鎌倉の歴史と自然を生かしたまちづくりの視点で、30年、50年先も見越したビジョンと現在の福祉、暮らしを守る立場での全庁、全市民的深い論議が必要ですが、その立場での論議がないことは将来に禍根を残すものであることを指摘するものです。
 大船駅東口の再開発や、小袋谷跨線橋のかけかえは、鎌倉のまちづくり最重要優先課題であります。しかし、先が見えない不況の中で地権者が反対を表明していることをどう解決していくのか、市の具体的方向が見えません。また、小袋谷跨線橋はいつ起こるかわからない大規模地震で崩壊が指摘されています。跨線橋の建設は県の事業であることは言うまでもありませんが、県に対して早期実現を強く求めるためにも、地元本市の責任で解決しなければならない重要な課題があります。特に、関係住民の全面的な同意と協力が得られなければなりません。県任せではなく、一日も早くかけかえが進むよう、市の努力を求めるものです。
 学習状況調査についてでありますが、我が党はこのような調査を頭から否定するものではありません。しかし、テストは個人間、また学校間の競争をあおる弊害を伴います。そうであるだけに、テストを行うに当たっては、その目的や方法について深い検討が必要です。ところが、今回の調査、テストはこの点について日々子供たちの教育にかかわっている先生方と十分協議をしないまま行われました。しかも、教育委員会は今回のテストの結果を見ないうちに、来年も同じテストを実施することを決めています。我が党は、このように競争主義をあおりかねないテストを先生方の自主性を無視したやり方で行うことに反対であります。我が党は来年のテスト実施は白紙に戻し、先生方と深い協議を行うことを強く求めるものであります。
 最後に、今憲法で保障されている平和や暮らしと福祉、また市民が主人公の行政が脅かされています。市役所が市民の目線で、市民とともに、また職員の知恵と力を尽くす努力をすることが求められています。市長が福祉、暮らしを破壊する、政府の三位一体改革を評価しているようでは、市民の切実な願いにこたえられません。我が党は小泉政権の大企業優先、アメリカ追随の政治、市民生活破壊、憲法の平和原則をなし崩しに進める政治を厳しく批判するとともに、市民の暮らし、福祉、環境を守り、平和を未来に手渡すため、市民の皆さんとともに力を尽くすことを表明して、反対討論を終わります。
 
○5番(大石和久議員)  私は公明党鎌倉市議会議員団を代表して平成16年度一般会計予算外諸議案に対し賛成の立場から討論に参加させていただきます。
 21世紀を迎えた我が国は経済の低迷、少子高齢化の急激な進展、我が国始まって以来の人口減少社会の到来など、社会環境、経済環境は大きな変革の時代を迎えております。国においては、この変革に対応するための方針の一つに、経済財政運営と構造改革に関する基本方針2002を決定し、いわゆる三位一体の改革として平成16年度の具体的改革が進められようとしております。この変革の時代への対応を着実に行わなければならないことは、全国の各自治体においても同様の課題を与えられたものと考えます。平成16年度の鎌倉市一般会計予算は585億8,000万円と平成15年度予算と比較すると約44億円、率で8.1%もの増加となっておりますが、この予算には平成7年、8年度に借りた減税補てん債の借りかえ分が含まれているため、実質では約10億円、率で1.8%も減少しており、大変厳しい財政状況が引き続いているものと認識しております。
 このような財政状況の中にあっても、子育て支援のための小児医療費助成制度の拡大や特別養護施設の整備といった福祉の充実、大船駅東口における駐輪場の設置、大船駅西口や湘南モノレールのバリアフリー化などの都市基盤整備、英語教育の充実や学習状況調査などの教育課題に対する施策、そして公共施設間の光ファイバーの整備や戸籍のシステム化など、IT環境の整備など、あすの鎌倉をつくるさまざまな課題を解決するための具体的施策の盛り込まれた平成16年度予算であると評価いたします。と同時に、石渡市長の予算案提案説明の中でも、今目の前にある課題を一つ一つきちんと解決していくことが、やがて大きな改革につながると言われたように、行政の長として、これからのたゆまぬ努力を期待いたします。
 公明党鎌倉市議会議員団としても、昨年も要望した行財政改革の推進でありますが、平成16年度においてはこれまでの努力の結果として、人件費が約13億3,000万円、率で8.2%もの大幅なコストダウンが実現され、さらに新人事評価制度の全職員への対象や、行政評価制度への新しい取り組みなどが展開されるとのことで、その成果を大いに期待するところであります。しかし、平成16年度予算を見てみますと、減税補てん債や臨時財政対策債といった赤字債を含む借入金の依存度が大きくなっており、この借金に対し、これからの世代の方の負担増が見込まれ、さらに今後四、五年続く職員の退職金に対する対応も必要になってきます。また、平成16年度においてその影響は少なかったというふうに聞いておりますけれども、国の進める三位一体の改革の今後の具体的な行方が不透明な中で、鎌倉市が受ける影響はどうかなど、極めて難しい点もあると考えますが、これからの鎌倉市としての着実な改革を進める上でより一層の行財政改革が不可欠であり、全力で取り組んでいただきたいことを強く要望し、討論を終わらせていただきます。
 
○11番(古屋嘉廣議員)  ただいま議題となりました議案第67号平成16年度鎌倉市一般会計予算外諸議案について、原案賛成の立場から、民政クラブを代表いたしまして、討論に参加いたします。
 平成16年度は第3次鎌倉市総合計画後期実施計画の2年目に当たり、教育、子育て支援の充実、都市環境の保全・整備、高齢者・障害者施設の充実など、事業を中心に予算配分がなされ、第3次総合計画の将来像の実現に向けた六つの将来目標を柱に、石渡市長から着実前進型予算の提案説明がありました。市税収入が減る中、財政的に厳しい予算編成を強いられた予算ではありますが、基本的にはむだを排除し、効率化に努力したことは一定の評価をするところですが、全般的に民間と比べ、コスト意識の希薄なところが見受けられます。平成15年度においてほとんどすべての事務事業について行政評価表を作成し、個々の事務事業を分析し、市民の前に情報公開したことは一定の評価をするものですが、行政評価表の作成を行政内部のみで作成し、かつ評価も行政内部での評価にとどまっているのは残念であります。今後、幾つかの重点事務事業について外部の意見を取り入れて、時間もコストの重要な要素であることを認識し、限られた時間の中で行政評価表の作成と評価をするよう、強く要望します。
 次に、コスト意識の欠如の具体的例を挙げ、意見を述べます。
 第1点目は下水道使用料金の賦課徴収に係る費用ですが、平成14年度までは鎌倉市独自で賦課徴収を行っていました。その後、賦課徴収の費用を安くするため、平成15年度より県の水道料金賦課徴収システムに市の下水道使用料の賦課徴収を委託したところ、かえってそれに要するコストが高くなってしまいました。このことは、検討に取り組んだ当初、コストダウンの意識がしっかりしていれば、防げたことだと思われます。今後、県と市町村が費用分担をもう一度見直し、県、市町村、両者にとって、お互いにメリットあるコストの負担を緊急に検討すべきだということを意見として述べます。
 第2点目は、し尿処理に係るコストについても、現在のし尿処理の量では山崎の終末処理場へ直接持ち込めるものですが、現在でも深沢クリーンセンターで希釈処理をしています。直接放流をすれば、大幅コストダウンが図れるのですから、早急にこの課題に具体的に取り組むよう意見を述べます。
 第3点目は、大船駅周辺整備事務所の経費については、毎年1億円強のコストが発生しているにもかかわらず、目に見える形での事業の取り組み状況がなされていません。今後は、具体的にどのようなアクションを起こし、何が問題で残されているのかを具体的に、第三者にわかるような事業の展開をすべきであると強く意見を述べます。
 また、当初予算より創意工夫により執行した事業費が少なく、余った場合、翌年度にその一部をボーナス予算として使わせるということを制度として導入することも検討するよう提言いたします。
 今述べた要望・意見は、ほんの一例ですが、すべての事業についてコスト意識を持って再度見直すことが必要であることを指摘しておきます。
 次に、ごみ行政については、資源化については、行政の努力により、資源化についての市民意識が高くなり、かなりの成果を上げていることを高く評価します。今後は、広域処理をするとの前提で、本市のごみ処理の基本計画が立てられていることをかんがみ、ごみ処理の広域処理を確実に実現するよう、近隣市町村と綿密に連携をとっていくよう要望いたします。
 また、県立大船工業技術高校の跡地の収得については、県は民間に売却する意向もあり得るとのことですが、市民の要望を聞き、市民が活用できるよう県に対して交渉するよう要望いたします。
 深沢地域国鉄跡地周辺の土地利用についてですが、新たに鉄道・運輸機構用地の取得に着手するとのことですが、全体の土地利用については、まだかなりの時間がかかりますので、暫定利用について市民開放、収益を上げるなど、多面的視点で具体的に検討をし、有効活用するよう要望します。
 学校教育では、昨年実施された絶対評価の手法についてですが、絶対評価の実績を見ますと、地域間格差が相当あり、今後は15年度実施の結果を十分に分析し、問題点につき改善を図り、より透明で公平に運営されるよう努めるよう強く要望します。
 最後に、財政的に厳しい折、職員が一丸となってコスト意識を持って市政運営に携わっていくよう期待をして、賛成討論を終わります。
 
○議長(白倉重治議員)  千一議員。
 なお、千一議員の討論については、運営委員会の協議もあり、事前に議長あて文書が提出されております。便宜、次長に代読させます。
 
○1番(千一議員)  (代読)議案第67号平成16年度一般会計予算案に対しまして反対の立場から討論いたします。
 前年度から見れば、福祉型予算はふえているとはいえ、まだまだ周辺の横浜市、藤沢市などから見れば少ないのが現実です。一方、緑の大切さや世界遺産にすることも、それはそれですばらしいことです。しかし、それ以上に鎌倉市民が暮らしやすい鎌倉市に、また観光都市である鎌倉に、この高齢化社会においてだれもが来やすい鎌倉にするために力を注ぐのが鎌倉市にとって活性化になり、優先課題だと思われます。具体的には、主要道路の歩道の幅の拡張、歩道と車道の段差をなくす、観光マップの充実、各駅のバリアフリー化、そして商店街のバリアフリー化の助成、公衆トイレの増設などが観光都市である鎌倉にとって欠かせないものであり、また世界的に見て、経済大国である日本の鎌倉市が世界遺産になる上での必要不可欠なものであると思われます。それも満足にできていないのに世界遺産にしようとするなどは、順序が逆なのではないかと思われます。
 そして、高齢者の方には、特養などにも行かず、家族と暮らせるよう介護保険の拡大が必要だと思います。具体的に拡大とは、家族の手をかりずに介護を公的に保障する制度です。特養もある程度は必要かもしれません。しかし、今の介護保険の制度では、家族の手を煩わせずには自宅での生活ができないので、御本人の意思とは違って、家族の意思で特養に入らざるを得ない状況も少なくありません。特に、御自分の意思で決められる制度が必要だと思われます。また、障害者のショートステイも市内に1カ所もないのが現実です。このようなことから、この予算案には反対するものです。
 
○3番(岡田和則議員)  議案第67号平成16年度鎌倉市一般会計予算に反対、ほか14議案に賛成の立場から討論に参加します。
 鎌倉市を取り巻く経済環境は低迷を続け、市税収入は昨年度334億円、今年度当初予算額では328億円と、約6億円減収見込みです。また、鎌倉市の借金である市債残高も年々ふえ続け、ここ数年でも1,036億円から1,077億円とふえる見込みです。これに鎌倉市土地開発公社分を含めると約1,271億円の借金です。一般会計の赤字債の割合も平成14年度29.09%から平成16年度予想では33.64%です。しかも、懸案の広町の緑地購入では113億円の公金を支出、さらに今泉クリーンセンター焼却再開という環境の世紀を目指す未来志向反転の支出もあります。大きいのは広町緑地の買収で市民が独自鑑定した価格が74億円ほどに対して、鎌倉市は不動産鑑定を依頼して122億円から121億円の価格をはじき出してもらい、それに減額補正をして、約113億円で買収となったものです。長期に鎌倉市民を縛りそれも多額ということですから、市民投票条例をつくり、それにかけるべきとの願いや倒産するとわかっている会社から早期に購入すべきでなく、もう少し事態の推移を見守るべきという願いも踏みにじられ、買収が行われてきました。このような政策需要に対して人件費の時限的削減や都市計画税率のアップ、20億円のみどり債、減税補てん債などで対応しております。特に都市計画税率のアップで毎年約5億円の増収、それは鎌倉市民への増税という痛みを伴ってまいります。都市計画税アップのときに、私は鎌倉市の財政を見たときに、その必要性はわかるが、拠点整備など、特に進行に関して年次計画や財政計画を明確にすべきだと述べました。その後、都市計画税率はアップされましたが、いまだに市民生活に関連の深い拠点整備など、鎌倉市の重要整備計画の進行に対して年次計画や財政計画などが不明です。特に、大船駅西口周辺の整備計画は横浜市との関係があるという理由から、事実上の棚ざらし、できるところからという理由で短期方策に集中していますが、来年度にエレベーターが1本つくというお粗末さです。今後、昌運工作所跡地に予定される12店舗ショッピング街がございますが、これは今年度オープン予定で動いております。そのほか、ナスステンレスのところへ戸建てや14階建ての高層大規模マンションが建設予定で、交通混雑の激化が予想されているのに、どう対応しようとしているのか明確でありません。
 以前から一貫して指摘してきましたが、大船駅西口駅前整備計画案は来年度も動きません。今でも、大船駅西口駅前新乗降口直近の大和橋の上にマイカーの駐停車が行われ、駅前やDIKマンションの前あたりでマイカーでの乗車・下車も行われています。さらに、駐輪場の前あたりでもマイカーの送り迎えが行われております。駅直近では危険だし、混雑するからと考える人は、駅周辺でマイカーの乗降をし、心臓の強い人は大和橋の上で乗降し、またすいている場合はころ合いを見計らってバス停の近くでマイカーの乗降が行われております。駅の上ではマイカーの乗降は危険ですが、近くに停車するところもない中での苦肉の策とも考えられます。大変不便な思いを玉縄地域の人は強いられていると考えております。平成16年から17年の間に都市計画決定の手続を進めますという姿勢から、平成18年以降の実施計画で何やら考えるという後退的姿勢では話にならないのではないでしょうか。であるから、短期的方策を3年から5年かけてやるという行政の姿勢ですが、交通混雑問題を放置していては、到底市民は納得できかねると考えます。このことは、3年前からほぼわかっていたことです。しかも、現在進行形で出てきている人口増のマンションやショッピング街の建設で交通量が飛躍的に増加することを考えれば、鎌倉市行政の施策はわかりましたというわけにはどう考えても言えないのではないでしょうか。市民や住民の痛みがわからないようでは、問題です。駅前では、交通事故すら起こっている関係から、責任は重大です。市民のために、平成16年度一般会計予算では放置自転車対策、西口駅前のエレベーターの設置、温水プールの建設、野生鳥獣対策における市民円卓会議、安全・安心の特命担当、心の病をお持ちの方の地域作業所への補助、うえき子どもの家の設置運営など、施策の実施を予定していただいた石渡市政には、率直には感謝いたします。しかし、大船駅西口駅前整備問題では、このままでは説明がつきません。生活者、市民、住民の立場から、この問題は大きな問題の一つです。都市計画税率を上げたからには、交通混雑の緩和、バスストップの集積、人と車の分離については、計画年限を明確に示すと同時に、地域公約実現へ明確に意思表示すべき問題としてありましたが、それもできていない平成16年度一般会計予算に対しては到底承服しかねます。
 以上で反対討論を終わります。
 
○議長(白倉重治議員)  討論を打ち切ります。
 これより採決に入ります。なお、採決は1件ごとにこれを行います。
 まず、議案第75号鎌倉市既成宅地等防災工事資金助成条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第75号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第76号鎌倉市非常勤特別職職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第76号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第77号鎌倉市職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第77号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第79号鎌倉市市税条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第79号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第80号鎌倉市小児の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第80号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第81号鎌倉市腰越漁港管理条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第81号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第82号鎌倉市スポーツ施設の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第82号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第83号鎌倉市子ども会館の設置及び管理に関する条例及び鎌倉市子どもの家条例の一部を改正する条例の制定についてを採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第83号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第67号平成16年度鎌倉市一般会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (13 名 挙 手)
 表決権を有する議員は26名であります。ただいま報告いたしましたとおり賛成者13名であり、可否同数であります。よって、地方自治法第116条第1項の規定により、議長において本件に対する可否を裁決いたします。
 議案第67号について、議長は原案可決と裁決いたします。
 次に、議案第68号平成16年度鎌倉市下水道事業特別会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (多 数 挙 手)
 多数の挙手によりまして、議案第68号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第69号平成16年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第69号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第70号平成16年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第70号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第71号平成16年度鎌倉市老人保健医療事業特別会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第71号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第72号平成16年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第72号は原案のとおり可決されました。
 次に、議案第73号平成16年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算を採決いたします。本件は、原案のとおり決することに御賛成の方の挙手を求めます。
                   (総 員 挙 手)
 総員の挙手によりまして、議案第73号は原案のとおり可決されました。
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○議長(白倉重治議員)  この際、市長から発言を求められておりますので、これを許可いたします。
 
○石渡徳一 市長  (登壇)ただいま平成16年度予算並びに関係案件のすべての議決を賜り、一言御礼申し上げます。
 本定例会に提出をいたしました新年度予算を初め多数の案件を長時間にわたり御審議いただきました各常任委員会、特別委員会の委員長、副委員長、並びに委員各位に厚く御礼を申し上げます。
 平成16年度も15年度に引き続きまして、厳しい財政運営を余儀なくされておりますが、市民生活に密着する子育て支援や高齢者、障害者の福祉対策、都市基盤整備など、市民サービスの維持・向上に向けた施策を積極的に推進してまいります。
 さらに、職員と一丸となりまして未来を担う子供たちが夢と希望を持てる町、鎌倉の実現に向け、全力を傾注していく所存でございます。改めまして、議案の御審議に当たり、貴重な御意見をいただきました委員各位、そして議会運営に御尽力賜りました議長、副議長に敬意を表しまして、簡単でございますが、ごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。
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○議長(白倉重治議員)  日程第11「閉会中継続審査要求について」を議題といたします。
 お手元に配付いたしました要求書のとおり、各常任委員長から目下審査中の事件につき、閉会中継続審査の要求があります。
 お諮りいたします。各常任委員長から申し出のとおり、閉会中継続審査に付することに御異議ありませんか。
                   (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、各常任委員長から要求のとおり、閉会中継続審査に付することに決定いたしました。
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○議長(白倉重治議員)  以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 平成16年2月鎌倉市議会定例会はこれをもって閉会いたします。
                   (17時25分  閉会)
 平成16年3月23日(火曜日)

                          鎌倉市議会議長    白 倉 重 治

                          鎌倉市議会副議長   澁 谷 廣 美

                          会議録署名議員    松 中 健 治

                          同          前 田 陽 子

                          同          赤 松 正 博